苗木「超高校級の論客(ロジカリスト)……?」 (´・ω・`)「そうだよ」 (25)

~前回までのあらすじ~
絶望の高校『希望が峰学園』で残虐無比な論破(コロ)し合いに放り込まれた平凡な高校生、苗木真(ナエギ マコト)は
自室の壁に書かれた『論客(ロジカリスト)』という落書きから全ての記憶を思い出す。彼は1年前からこの高校に来ていたのだ。
そして、論客(ロジカリスト)と闘論者(デュエルディベイター)との戦いに巻き込まれて、その際記憶を失ったことも思い出す。
そのとき、苗木の脳裏に突然、今は亡きかつての親友の声が響いた。



苗木「いったい何が……君は死んだはずじゃ…………」

(´・ω・`)「肉体は滅んでも、論客(ロジカリスト)には情報性遺伝子(ミーム)がある。死ぬ直前に君の脳に瞬間催眠としてミームを送ることで僕はこうして存在できるんだよ」

苗木「つまり……今の君は幽霊のようなものってこと?」

(´・ω・`)「その言い方は論理的(ロジカル)じゃなくて好きじゃないな……幽霊は死人だ。でもミームは死なない」

苗木「よくわからないよ……」

(´・ω・`)「そんなことは今はどうでもいい。僕の残した落書きを見て君の記憶が覚醒し、僕は深層心理の檻から出ることができた。今からやるべきことを説明するぞ。敵は闘論者(デュエルディベイター)だ」

苗木「そ、そうだよ!僕らの敵……闘論者(デュエルディベイター)はいったい何が目的なの?」
         ロジック・オブ・トゥルース
(´・ω・`)「 『 万 物 の 理 論 』……やつらは究極の論戦(バトルロジカ)の中で、究極の論理(ロジック)を完成させようとしているんだ」

苗木「それって……えーと……つまり、どういうことなのかな?」

(´・ω・`)「やつらは神になろうとしてるってことだよ」

苗木「そんな……こんな残酷な争いを計画した奴らが神になったら……」

(´・ω・`)「世界の論理(ロジック)は崩壊するな。間違いなく」

苗木「ど、どうしたらいいの?」

(´・ω・`)「まずは君たちの中に紛れ込んだ闘論者(デュエルディベイター)を探し出して抹殺しなければいけない」

苗木「ま、抹殺って……どうやって?相手は高校中の機械兵(オートマトン)を牛耳っているんだよ!」

(´・ω・`)「そこらへんは僕に計画がある……まあ任せときなって」

(´・ω・`)「ともかく闘論者(デュエルディベイター)をあぶりだすことが先決だ。闘論者(デュエルディベイター)は匂いで分かる。簡単さ」

苗木「つまり……明日の朝食の集まりで見つけるんだね」

(´・ω・`)「そういうこと、まあ今はゆっくりやすんでおけ」

~翌朝~

苗木(なかなか寝付けなかった……当たり前だよ……僕たち生き残りの中に、裏切り者の闘論者(デュエルディベイター)が潜んでいるだなんて)

(´・ω・`)「まあ、安心しろよ。逆に考えろよな。生き残りの中にまだ仲間の論客(ロジカリスト)が残っているかも知れない。」

(´・ω・`)「今は記憶が消されてて気づいていないが、そいつらと協力すればこのクソッタレな高校からも脱出できるかもしれんぞ。希望(ホープ)は残っている」

苗木「希望(ホープ)……そうだね……前向きに考えないとね」



朝日奈「お、苗木おはよー。今日はずいぶん遅かったね」

葉隠  「おれっちや十神すらもう起きてきてるっていうのによ~遅すぎるぜ~」

十神  「フン……」

桜   「…………」

霧切  「…………」

苗木 「お、おはよ……」

苗木 (朝全員そろってる?妙だな……朝日奈さんや桜さんはともかく、葉隠くんなんかこんな朝早くおきてないと思ったけど)

苗木 (この中の誰かが、裏切り者なんだよね……いったい、誰だ……?)

苗木(ねぇ……匂いで分かるって言ってたよね?いったい誰が裏切り者なの?)

(´・ω・`)「逃げろ」

苗木「えっ?」



朝日奈「苗木どうしたの?そんなところに突っ立って」

十神 「早く座ったらどうだ?」

腐川 「そうよ。あんたが座らないと朝ごはんはじめられないじゃない」

桜  「気分でも悪いのか?」

霧切 「苗木くん?どうかしたのかしら」



(´・ω・`)「こいつら……こいつらは……」





(´・ω・`)「全員ッ!  闘論者(デュエルディベイター)だっ!!!  」

苗木「ッ!!!」ダッ

朝日奈「苗木ッ!?いったい何を!!」ダッ

十神「どうやらバレてしまったようだな」シュバッ

葉隠「絶対に捕まえて殺さないとなッ!」



苗木「い、いったい何が起こっているの?裏切り者はひとりなんじゃッ!」ダダダダダ

(´・ω・`)「ぼくの認識が甘かった……遅すぎたんだ……」

苗木「遅すぎたって……何が?」

(´・ω・`)「間に合わなかったッ!仲間の論客(ロジカリスト)は全員昨日以前に殺されるか処刑されているッ!」

苗木「そんな……!」

(´・ω・`)「四面楚歌だッ! もう奴らも自分たちの正体を隠したりしないッ!直接お前を論破(コロ)しにくるぞッ!」

苗木「じゃあ、どうすれば……あっ」



朝日奈 「どうしたの?苗木。そんなに急いで。 運動部の私から逃げられるとでも思ったの?」

苗木「うわ……あ……」

朝日奈「そう……苗木が私から逃げられるわけがない……超高校級の水泳選手に体力で適うはずもない……」

朝日奈「あなたは助からない……あなたは逃げられない……この私から……なぜならあなたは私より弱いから」キィィィィィン

苗木(な、なんだ……朝日奈さんの右手が光って……)

(´・ω・`)「まずい……来るぞッ!理論武装(ロジカライズ)だッ!!」

苗木「ろ、ロジカ……?」

朝日奈の右手から一丁の銃が現れる。 朝日奈の体には不釣合いな大きすぎるライフルだ



朝日菜「……以上の論拠より、あなたはここで死ぬ。Q.E.D(以上、証明完了。すぐに死ね)」

苗木「ら、ライフルだって!?」

バァンッ!! ガキィイイン

朝日奈「!?」

(´・ω・`)「 『ボルトアクション』の理論武装(ロジカライズ)……か……さすがに……逸らすのが精一杯か…… 」

朝日奈 「へぇ~……面白いね……『鎧(アーマー)』の理論武装(ロジカライズ)か……すでに論破(コロ)されてたと思ったけど……面白い術を使う」

朝日奈 「でも……出力(パワー)は弱いね……私の理論武装(ロジカライズ)は連射は効かないけど……十分ね」

朝日奈 「このまま撃ち続けて……応援が来るのを待つだけ」

朝日奈 「その前にあんたが死ななければいいけどねッ!!」バァンッ!

ガキイイインッ

(´・ω・`)「グウウウウウッ!」

苗木 「あああ……こんなの……いったいどうすれば……」

(´・ω・`)「このままではもたないッ!苗木ッ!やるしかないぞ!」

苗木 「や、やるって何を……」

(´・ω・`) 「君も理論武装(ロジカライズ)を展開(だ)すんだッ!」

苗木  「そ、そんなの無理だよッ!僕は理論武装(ロジカライズ)なんて使えないよッ!」

(´・ω・`)  「ああ……今まではな……だが片鱗はあったはずだ!」

苗木  「へ、片鱗……?」

(´・ω・`)「あの学級裁判……お前はただの議論をしていたわけではない」

(´・ω・`)「論理(ロジック)を通して相手の精神(ココロ)を砕いていたんだ!ただの高校生にできることじゃあないッ!」

(´・ω・`)「思い出せッ!あの論戦(バトルロジカ)でッ!君自身の脳に、理論武装(ロジカライズ)のイメージが見えたはずだッ!」

朝日奈 「しぶっといねぇ! いいかげんに死んでくれないかなぁ!」 バァン

(´・ω・`)「グアアアアアッ」

苗木「僕自身の……理論武装(ロジカライズ)のイメージ……?」

苗木(そうだ……ぼくはレオン君のときも……大和田君のときも……セレスさんのときも……)

苗木「相手の論理(ロジック)を……精神(ココロ)を……『撃ち抜い』ていたんじゃあないかッ!!」


                カ ッ !


朝日奈 「うっ!この光はッ!?いったい!?」

朝日奈 「まずい……何かよくわかんないけどマズイよッ! すぐに殺さないとッ!」 バァンッ

バァン!   ガキィイイン!

朝日奈 「弾かれ……いやっ『撃ち落された』ッ!?」

苗木  「そうだった……そうだ……気づいていないだけで……僕はずっとこの『武装』を使ってきたんだ……」

朝日奈 「それは……その右手に握っているのは……回転式拳銃(リボルバー)……!?」

(´・ω・`)「ついに覚醒(メザメ)たな……苗木……」

苗木 「ぼくはずっと……証言……証拠……わずかな真実の『欠片(ピース)』をつむぎ合わせて、それを『ダンガン』としてきた……」

苗木 「これが僕の力……僕の武装……拳銃(リボルバー)の理論武装(ロジカライズ)……」


       ピ ー ス メ イ カ ー 
苗木 「 『 欠 片 紡 ぎ 』 だッ !!」バァアン

朝日奈 「そんなチッポケな拳銃ごときでッ!何ができるというの!! 『私はお前より強いんだッ!』 」 バァンッ

苗木  「なるほど……『視える』……撃ち落すべき『的』(ターゲット)が……」 バァンッ

   ガキイイイインッ

朝日奈 「ヒッ!?ど、どうして……どうして私の理論武装(ロジカライズ)が押し負けるのよッ!」

苗木  「リロードは……1発で十分……!」カシャッ

朝日奈 「どうして……『あんたは私より弱いのに』ッッッッ!!」 バァアンッ!




      ネ ガ テ ィ ブ                          コ ロ
苗木 「 『それは違うよ』   何故なら朝日奈さんは今から僕に論破されるからね」



バァアアンッ



朝日奈  「このパワーはッ!ぐ、グアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!」

桜   「!! 今の轟音は!」

十神 「朝日奈のほうだ!」

霧切 (まさか……この短時間で目覚めてしまったというの……?)

霧切 (最悪の事態……いえ……まだ間に合うわ……)

霧切 (何もかも……『ヤツ』の思い通りになんかさせないッ!)


(´・ω・`)「ク、ククク……予定通り……」


  ついに覚醒した苗木(ナエギ)  絡み合う策謀
  果たして真の黒幕とは何者なのか?
  
  次回 第二話 『全滅(ミナゴロシ)』
  


┏苗木 真(ナエギ マコト)━━━━┓
┃理論武装:拳銃『ピースメイカー』
┃状態:覚醒

┃            
┗━━━━━━━━━━━━━┛  
┏朝日奈 葵(アサヒナ アオイ) ━━━━┓

┃理論武装:旋条銃『ワンショット・ワンキル』                             バァアァンッ
┃状態:死亡
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛                          To Be Continued……

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月15日 (日) 17:12:25   ID: amqnLpLP

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誠○
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