憧「アーマードコア?」 (56)
――松実館
憧「やっほー有姉、遊びに来たよ」
穏乃「こんにちは、玄さん!」
憧「……ってあれ、何やってんの?」
玄「あ、憧ちゃんと穏乃ちゃん! ……よ……わわわっ……よ、ようこそおいで下さいました!」
宥「こ、こんにちは二人とも ……玄ちゃんは少し回避が甘いかも……」
玄「ま、まだ終わってな……あっ……うぅ、負けたのです……」
宥「今回は私も危なかったね……おつかれさま、玄ちゃん」
憧「……すごく白熱してるみたいだけど、なんのゲーム?」
穏乃「宥さんがこたつから出てるって何事……」
宥「このゲームやってると、あったかい気持ちになれるから……」
憧(あったかいも何も今夏だけど……)
玄(あったかいも何も今夏だよお姉ちゃん……)
穏乃(あったかいも何も今夏だよ宥さん……)
玄「それでえっと、今やっていたゲームは『アーマードコア』なるものなのです!」
穏乃・憧「――アーマードコア?」
玄「単純に言うと、ロボットで戦うゲームだよ!」
穏乃・憧(単純すぎる……)
宥「た、単純すぎるよ玄ちゃん もっとこう、詳しくわかりやすく説明しないと……」
玄「だけどこのゲーム、説明することが多すぎて難しいというか……」
宥「それはそうだよね…… 良かったら詳しく説明するけど、どうかなぁ?」
穏乃「よくわかんないけど、暇なんでお願いします!!」
憧「あたしらがここにいるのも暇だからってだけだしねー、あたしも付き合うわ」
憧(シズとも一緒に居られるし)
玄「ふふふ、ファンが増えるのは大歓迎です! じゃあお姉ちゃん、あとはよろしくね!」
宥(結局私任せなんだ……)
宥「じゃあ説明するね、どこから説明すればいいんだろう……
……まず『アーマードコア』はシリーズ作品で、これまでにもたくさんのタイトルが発売されてるの」
憧「見た感じプレイステーション系統みたいね、宥姉たちが今やってたタイトルは?」
宥「アーマードコア フォーアンサーってタイトルだよ、ファンの間ではACfAって略されることも多いんだぁ」
穏乃「……えーと、ゲームはあんま詳しくないけど、シリーズ名のあとに数字ってタイトルじゃないんですか?」
憧(そこに気づくとはさすがシズね、かわいい)
宥「アーマードコアシリーズは、ナンバリングタイトルの続編を出すことが結構あって……」
玄「例えばACfAは、『アーマードコア4』の続編なんだよ!」
憧「少なくとも4まで出てるってことは、続編も含めるとだいたい2桁くらいのシリーズは出してるってことね」
宥「世界観は、全シリーズで完全に統一されてはないの だから全シリーズやってなくて途中のシリーズから参戦しても、話に置いていかれたりはしないよ」
玄「あえてわけるとするなら、『初代(無印)系、2系、3系、NX系、4系、Ⅴ(ファイブ)系』って感じかな」ドヤ
穏乃(き、急激にややこしくなった……)
憧「必死に理解しようとしてるシズかわいいよぉぉぉぉぉ!!!!」(結構長い歴史がありそうね…… シズが?マーク浮かべてるし簡潔にお願い)
穏乃「今なにか言った?」
憧「簡潔にお願いするわ」
宥「簡単にいえば、ナンバリングタイトルとその続編(ストーリーが繋がってる、世界観などが比較的似てる)を~系としてグループにまとめて並べてるの」
玄「(お姉ちゃんナイススルー……)ACfAは、4系の作品なのです 4系といってもナンバリングタイトルのAC4と、今言ったACfAしかないんだけどね」
穏乃「玄さんたちがやってるのは最新作じゃないんですねー」
宥「3までのシリーズと、4系、Ⅴ系は『アーマードコア』の挙動が大きく違うの 4系は高速戦闘で、Ⅴ系は少しゆっくり目かなぁ」
玄「Ⅴは4から変わりすぎてて、面白いんだけどあまり馴染めてないんだ…… 今日みたいfAを引っ張りだして対戦することもよくあるしね」
憧「……ちんぷんかんぷんだけど、二人はfAが一番好きなシリーズなのね」
宥「全部大好きだけど、私はNXが一番好きだなぁ……」
穏乃「なんでですか?」
宥「あったかいからぁ……」
玄「お姉ちゃん頭大丈夫?」
宥「くろちゃ~……」
憧「ハイハイ話戻すわよ 宥姉がさっき言ってた、『アーマードコア』って何? タイトルでもあるんだし重要な意味はあるんだろうけど」
挙動って言ってたし、玄がいってた『ロボット』ってやつのこと?」
玄「大当たり! 人型機動兵器、その名も『アーマードコア』! ゲーム内でも重要な意味を持つ兵器なのです!」
宥「このゲームは基本、主人公が人型機動兵器アーマードコアに搭乗して、様々な依頼をこなしていくことでストーリーが進行するの」
玄「依頼といっても企業からきたり個人からきたり、目標撃破から目標防衛、騙されるのとかたくさんあるんだけど、ここでは割愛するね」
穏乃・憧(騙されるってなんだろう……)
穏乃「アーマードコアに搭乗するっていうのは、何種類かある中自分が気に入った機体をひとつ選ぶシステムとかですか?」
玄「ちっちっちっ、穏乃ちゃんは甘々なのです」
宥「アーマードコアの醍醐味は、何種類もあるパーツの中から自分だけの機体を組み上げること これをアセンブリ、略してアセンって呼んだりもするんだぁ」
憧「何種類って……具体的にはどのくらいなの?」
玄「例えば、ACfAだと200種類以上もあるんだよ!」
穏乃「100の倍……負けた……」
憧「何言ってんのよ……(アホなシズぺろぺろ」
穏乃「ぺろぺろ?」
憧「200種類って言われても、パーツってそもそも何? 頭とか足とか?」
玄(途中から声に出てたよ憧ちゃん……)
宥「ベースの機体を構築する頭、胴体(コア)、腕、脚に、武器とかブーストとかジェネレーターとかいろいろだねー」
憧「……突然よくわからない言葉が出てきたわね」
玄「憧ちゃんは武器って言葉も知らないのですか」ドヤァ
憧「黙ってろ」
玄「あこちゃ~……」
宥「ブーストっていうのは、噴射してAC(アーマードコア)を早く移動させたり、空を飛んだりする時に使うパーツだよ」
玄「じ、ジェネレーターっていうのは、ブーストを使う時とかに消費するエネルギー(EN)を作り出したり溜めておいたりするコアの内蔵パーツなのです!」
穏乃「このお煎餅食べてもいいですか?」
宥「い、いいよ……」(穏乃ちゃんが理解を放棄してる……)
憧(シズのお煎餅食べたい)
宥「……というより、ものは試しでとりあえず二人ともプレイしてみる?」
玄「確かに、説明ばっかりだと飽きちゃうかもね」
穏乃「プレイって言うと、やっぱり対戦ですか?」
憧(シズとプレイ(意味深)しt」
玄「わーっ! わーっ! えーと、手加減はするのでとりあえず対戦してみるのです!動きとかも慣れないと難しいと思うから……」
憧「急に大声出してどうしたのよ 暑さに頭やられた?」
穏乃「私は玄さんがおかしくなっても、ずっとそばに居続けますよ!」
宥「玄ちゃん頭大丈夫?」
玄「みんなぁ~……」
宥「じゃあまず、ソフトを再起動するね……」
憧「待て……再起動だと ありえるのか、こんなPS3が」
玄「ふふ、アーマードコアの醍醐味といえばオープニングなのですよ!」
宥「憧ちゃん何か言った?」
憧「いいえ何も」
OP動画→http://www.youtube.com/watch?v=s8jIk7bGylU
穏乃「なんですかこの大きいの…… 火力高そう……」
玄「それはアームズフォート(AF)っていう巨大兵器で、10m以上の大きさがあるネクストですら比較にならないほど大きいの」
憧「……ネクスト?」
宥「ネクストっていうのは、簡単に言うとアーマードコアの次世代機みたいなものだけど……ここでは私達が動かすACって考えて問題ないよ」
玄「NX系までの主人公が搭乗するノーマルACより格段に性能が高いから、区別してネクストって呼ばれてるのです 4系だと、主人公もネクストに搭乗するんだ」
憧「この白いのがネクストってやつね……背中になんか取り付けてるけど」
穏乃「うおおおお! すごくかっこいい!」
宥「背中に取り付けてるのは、ヴァンガード・オーバード・ブースト(VOB)って呼ばれるものだよ」
穏乃「呪文か何かですか?」
憧「麻雀の役名詠唱ってもはや呪文よね、ツモ純チャン平和いーぺー……」
玄「うわああああああああああああああああああ!!!!!」
宥「あこちゃ~……」
――白糸台高校
照「っくしゅん」
菫「……なんだ、風邪でも引いたか?」
照「多分誰かが高校生最強の私を噂してるんだと思う」
菫「言ってろ」
照「ちなみにVOBっていうのは、ネクストに外付けするパーツの一つ 機体によっては2000km/hくらいで移動できるけど、ストーリー専用だから対戦では使えない」
淡「テルー! ACⅤごっこしよ! 今日こそ右手のグラインドブレードを攻略するんだから!」
照「……いくら淡とはいえ手加減はしない……」(ギュオオオオオオオ
菫「お前らは気楽でいいな……おい亦野、領地奪いに行くぞ」
亦野「イエスマム!」
――松実館
宥「玄ちゃんのこといじめちゃだめだよ憧ちゃん……」
憧「ごめんごめん、たまたま思い出しちゃって……ねえ玄、悪かったから無視しないでって……」
玄「うぅ……憧ちゃんなんて私のACでこてんぱんにしてやるのです……」
穏乃「うおおおおお! なんかこのネクスト目つぶりましたよ! うわなんか衝撃波みたいなのが出てるすごいこれ! うわわわすごくかっこいい! ねえほらみn(ry」
憧「――……で、この画面は何?」
玄「私達が組んだ機体で勝負するのもいいけど、ここはやっぱり自分たちで機体を組んでもらったほうがいいかなって その上でこてんぱんにしたほうが……」
宥「え、えーっと! とりあえず私達の機体をロードするから、それを見てどんなものか覚えたらいいんじゃないかなぁ」
玄「じゃあまずは私の一番お気に入りな機体をロードするのです!」
玄の機体→http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4408275.jpg
穏乃「これが……玄さんの機体」
憧「ACって全部そうなのかもしれないけど、さっきの白いのに負けず劣らず強そうね……」
玄「玄だけに機体色もまっk」
宥「寒い」
玄「おねえちゃ~……」
すまん画像容量大きいな
宥「玄ちゃんは私と同じくらいの強さかなぁ……単発で攻撃力の高い武器が揃ってて防御力も高いから、初心者が相手にすると大変かも……」
玄「散弾バズーガにカノサワ、大型ミサイルにグレネード どれが当たってもAPを大きく削れるのが自慢だよ!」ドヤァ
憧「まだよくわからないけど、武装は手に二つ、背中に二つで四つ積めるみたいね」
穏乃「AP……? ってのは、体力みたいなものですか?」
宥「そうだよ、APが0になると機体大破ってことになって負けちゃうの……」
憧「お互いそのバズーガやらミサイルやらを撃って当てて、先に相手のAPを0にしたら勝ちってところ?」
玄「そうなのです ここまでの説明は長かったけど、対戦のルール自体は本当にシンプルなんだ」
穏乃・憧(……そういえばカノサワって何?)
――白糸台高校
照「カノサワっていうのは、ACシリーズ伝統の武器である『カラサワ』っていう武器と似た性質を持ったハイレーザーライフルのこと」
菫「誰に向かって喋ってるんだお前」
照「カラサワの説明は置いておくとして、武器にも色々種類がある 汎用性に優れたライフルとか、連射武器のマシンガン、ガトリングガンとか……」
菫「今照が挙げたのは『実弾武器』っていう大きなカテゴリで、対極に『エネルギー(EN)武器』というものが存在する」
照「レーザーとかプラズマとかはEN武器 ACの防御値にも、実弾防御とEN防御が存在して、例えばEN防御が低いとEN武器に被弾しただけでAPが大きく減る」
菫「同じ種類の武器でもさらに性質が違ったりするな、ガトリングガンというカテゴリの中でも、速射性を高めたものとか、逆に単発の威力を高めたものとか」
照「それに合わせて、機体の組み合わせにも様々な要素が絡んでくる そこがアーマードコアの面白くて、難しいところ」
菫「……まあ、シリーズ恒例というか、残念なことにどう頑張ってもこれは使えないだろ……ってパーツが存在することもある それを指して産廃って言ったりもするんだが……」
照「愛があれば使える」キリッ
菫「愛かどうかはともかく、そんな使える使えないを気にせず、ビジュアルを重視した機体を駆る人も多い 機体の組み合わせと同じように、無限の楽しみ方があるってことだ」キマッタ
照「誰に向かって喋ってるの菫」
菫「台無しだよ」
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――松実館
憧「今……チャンピオンの声が聞こえたような……」
穏乃「ちゃんぽん?」
玄「じゃあ次はお姉ちゃんのACだね!」
宥「ええ~っ、わ、私の機体はちょっと……恥ずかしいというか……///」
穏乃「恥ずかしいも何もありませんよ! きっとかっこいいですし!」
憧(というか、機体見せるのが恥ずかしいって一体……)
宥「え、えーっと……これが私の機体だよ」
宥の機体→http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4408282.jpg
憧「にゅ?!」
穏乃「玄さんのも強そうだったけどこれも強そう!」
玄「どうしたの、憧ちゃん?」
憧(変な声もれた……たしかに強そうだけど、宥姉のイメージとかけ離れてるというか……)
宥「私の機体は、高火力なマシンガンに散弾バズーガ、背中には超大型のグレネードキャノンを装備した実弾特化の機体なんだぁ」
穏乃「……あれ、そういえばこの機体、人型じゃないですね 主に足の部分が……」
玄「いいところに気づいたね穏乃ちゃん! 実は、脚部には様々な種類があるんだ」
憧「そもそも武器にも様々な種類が存在するんじゃないの?」
宥「脚部は特に、そのAC全体の方針が決まるって意味でも大事なんだよ」
玄「人型の二脚でも、軽量二脚中量二脚重量二脚と三種類もあるんだ さっき見せた私の機体は重量二脚だね」
宥「軽量二脚は早く動ける分、武器を積める量が少なかったり、逆に重量二脚は武器を多く積める分、動きが重かったり」
玄「敵の弾をかわしつつ削っていくのか、正面から突撃して一気に殲滅するのか……自分のとりたい戦術に合わせた脚部選びが大事なのです」ドヤ
穏乃「人型の二脚でない脚部もあるんですか? 宥さんのとか」
宥「私のはタンクっていう脚部、積載量と防御力に特化した脚部なんだ」
玄「他にも狙撃に向いている四脚とか、ジャンプ性能に優れた逆関節とかあるんだけど……やっぱり、まずはやってもらうのが早いよね!」
憧「結構おもしろそうだし、最初は私が機体を組むわ 宥姉、コントローラーかして」
穏乃「な……ず、ずるい! 早く終わらせろよー憧ー!」
――白糸台高校
照「補足説明」
菫「もうツッコまんぞ」
照「防御力って言葉が出てたけど、4系にはプライマルアーマー(PA)というネクスト独自の機構が存在する」
菫「ACの周りにとある粒子を安定還流させて、被弾時のダメージを大きく軽減するものだ 簡単にいえばバリアだな
装備パーツによっては、粒子を爆発させて周囲に多大なダメージを与えるアサルトアーマー(AA)という攻撃もできる
この攻撃は掠っただけでも相手のPAを大きく削るが、自分のPAも0になる上にしばらく回復しない 使いどころには注意が必要だ」
照「軽量機、例えば軽量二脚機とかは、PAの性能がいい分、APも機体そのものの防御力も低い」
菫「武器によって、PAに対する効果も違ってくる 短時間で大量に被弾させてPA剥がしたところにを大ダメージを与えるのか、PAを貫通して削っていくのか……
照の言った軽量機だと、PAを貫通してダメージを与えるスナイパーライフルやレーザー系の武器はあまり使われたくないな」
照「逆にマシンガンやガトリングガンは、機動力を活かして連続での被弾を避けられれば、つまりPAを剥がされなければ、あまり怖い武器じゃない」
菫「重量機はAPも機体そのものの防御力も高いし、PAも性能が悪いわけじゃない 攻撃動作に集中できるという意味でも、初心者にはこちらのほうがいいかもしれないな」
照「いくら防御力が高いといっても、PAを剥がされたところに連続で被弾するとさすがに大きく削られるから注意
それに、軽量機重量機問わず『実弾防御は高いけどEN防御は低い、もしくはその逆』っていう弱点を抱えた機体になることもあるから気をつけて」
菫「やはり戦術に合わせて機体を組み合わせるのが重要だな、慣れないうちは色々試してみるといい」
照「誰に向かって喋ってるの菫」
菫「」
――松実館
憧「……パラメーターとか全くわからなかったけど、ひと通り終わったわ」
玄「どこからかチャンピオンの声が……」
宥(玄ちゃんがトラウマのせいで幻聴を……あったかくないよ……)
玄「じゃあ、憧ちゃんのACをどうぞ!」
憧「じゃ~ん! これが私の機体でーす♪」
憧の機体→http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4408287.jpg
穏乃「カラーリングが憧っぽくてかわいい!」
憧「ば、な、何言ってんのよ/// シズのほうが100倍かわいいって/// ぺろぺろさせて///」
穏乃「えっ」
憧「えっ」
玄「え、えーっと! この機体は中量二脚だね! 初心者にしてはなかなか良く組めてると思うのです!」
憧「色々見ててわかったけど、どうやら肩にも補助兵装を積めるみたいね とりあえずPAを強化する追加整波装置っていうのを積んでみたけど……」
宥「マシンガン二丁に近距離戦闘用の背部レーダーとプラズマキャノン……隙のないあったかい機体だね」
穏乃「よーし、じゃあ次は私が……」
玄「ということで憧ちゃん、私と勝負だよ! 手加減はしないからね!」
憧「のぞむところよ、シズにかっこいいところを見せないとね!」
穏乃「あの、機体を……」
玄・憧「静かにして」
穏乃「……」
宥(さっき手加減するって言ってた玄ちゃんはどこいっちゃったんだろう……)
なんやかんやで戦闘開始
玄「手加減はしないといっても、操作を覚える時間くらいはあげるのです」
憧「説明書はひと通り読んでみたけど、慣れるのには少し時間がかかりそうね パージとかまったくもってわからないし……」
穏乃「パージってなんですか?」
宥「パーツを機体から手放すことだよ パーツは装備しているだけでも重量やEN消費で機体に負荷がかかるから、必要ないなと思ったパーツは早めにパージするのが大事なんだ」
穏乃「奥が深いんですね…… 操作も難しそうだし、憧大丈夫かな……」
宥「今のうちに、説明書を読んでおくといいかも」
憧「これが射撃でこれがブーストでこれが……うわっなんかすごい勢いで飛んでく!」
玄「ちょっ、憧ちゃん! もう一回△ボタン押して!」
憧「……止まった…… びっくりした……」
玄「今のはオーバードブースト(OB)っていう、特殊なブースト動作なのです」
宥「ENを大きく消費する代わりに、ものすごい速度で移動できるの 強引にでも自分の間合いに持っていきたい時は有効だね」
穏乃「使用時はPAも減衰するんですね 強力な分リスクも高いなあ……」
玄「憧ちゃん、エリアオーバーには注意してね 決められた範囲の外に出ちゃうと、それでも決着がついちゃうから……」
憧「あのままOB続けてたらそのままエリアオーバーしてたわね 危なかったわ……」
宥「大抵の機体は地上でブーストしてもENが減らないから、基本はブーストで移動していいと思うよ 空を飛ぶ時は、慎重にENを管理しないとだけど……」
玄「あとはクイックブースト(QB)も大事だね 瞬間的にACを大きく移動させるネクスト特有の機構なんだよ!」
憧「敵弾の回避にはこれが役に立ちそうね ……視界がめまぐるしく動くけど」
宥「そのあたりは慣れだね 頑張れ憧ちゃん~」
穏乃「玄さんも、頑張ってくださいね!」
憧「……よし 不安は残るけど、大体覚えた 戦闘開始よ、玄!」
玄「おまかせあれ! マッハで蜂の巣にしてやるのです!」ドヤァ
戦闘はキンクリ
憧「話が……違うっすよ…… 機体は……よく組めてたって……」
穏乃「……憧、大丈夫? ……おーい! 憧ー!」
宥(本当に容赦なくこてんぱんにした……あんなに負けフラグ立ててたのに……)
憧「死にたく……な……ってあれ? ここどこ? シズは? シズはどこ?」
玄「憧ちゃんは、たった今私との対戦で負けたところだよ」ドヤドヤ
憧「そういえばそうだったっけ……マシンガンの火力を生かすために近距離へ突っ込んでいったら、逆にボコボコにされたわ……」
宥「戦略自体は間違ってないけど、正面から突っ込んで行ったら、防御力でも勝ってる玄ちゃんには撃ちあいで負けちゃうね……」
玄「でも近距離にこられたときは少しハラハラしたよ……マシンガン2丁だと、いくら重量機でもPA剥がされて大きく削られちゃうから……」
憧「それなりのダメージは与えられたしね 次は100回倒す……!」
穏乃「憧、それ私のセリフだよ……」
宥「じゃあ次は穏乃ちゃんが機体組んでみよっか?」
穏乃「待ってました!」
憧「頑張って、シズ!」
玄「じゃあ流れ的に、お姉ちゃんと穏乃ちゃんが対戦かな?」
宥「ええっ、わ、私が穏乃ちゃんと……?」
穏乃「やりましょうよ宥さん! どうせなら本気できてください!」
宥「う、うう……経験者として負けられない……」
――阿知賀麻雀部、部室
晴絵「なーに、呼んだかな!」
灼「誰に向かって喋ってるのハルちゃん というか、私だけ除け者……」
晴絵「この部分は正直ゲームの基本とは全然関係ないのでとばしてもいいけど、阿知賀のレジェンドの名が泣くから是非とも読んでくれ!」
灼「わずらわし…… あっ、防衛型蹴り損ねた……」
晴絵「アーマードコアシリーズ全体の特徴として、ストーリー中の敵キャラや、主人公を補佐するオペレーターはおろか、主人公の顔すら出てこないんだ」
灼「声や口調でどんなキャラか妄想するのも、楽しみ方の一つ…… 声優も結構豪華……」
晴絵「同じように、ストーリーも淡々と進行していくし、明かされない部分も多い」
灼「ストーリーの様々な部分を自分で考察し始めたら、あなたも立派なフロム脳だね……」
晴絵「あとなんというか、頭に残るセリフが多いな それこそ、咲-Saki-と同じくらいにね!」
灼「わずらわし…… このSSにも何個かACのセリフが登場してるから、興味があったら調べてみて……」
晴絵「ACのwikiはかなり充実してるから、初心者が攻略につまった時にも便利だ ……ところで灼?」
灼「何、ハルちゃん」
晴絵「この部室、テレビとPS3なんてあったか?」
灼「残念だけど、SSでは細かいことを気にしちゃ負けなんだ……」
テレビ「アアアアアアアアイシテルゥンダアアアアアアア↑キミタt
――松実館
穏乃「よし、組み終わった!」
憧「じゃあシズの機体もお披露目ね」
玄「どんな機体なのか楽しみだよ~!」
穏乃「ふふふ……これが、私の機体!」
穏乃の機体→http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4408289.jpg
玄「……」
宥「……」
憧「かっこいい! さすがシズね! いい機体だわ!」
穏乃「あはは、なんか恥ずい……/// ってどうして黙ってるんですか二人共? 私の機体、何かマズかったですか……?」
玄「い、いや、機体自体は憧ちゃんに負けないほどよく組めてると思うのです!」
宥(でもこれって……) 玄(明らかに……)
宥・玄(ブレオン……!)
――白糸台高校
照「ブレオンというのは、ブレードオンリーの意味」
菫「いちいち忙しいな全く……ブレードというのは、ACでは数少ない格闘武装だ ブレオンといえば基本、レーザーブレードのみを装備した機体を指す」
照「その性質上、一撃が強力な分超至近距離でないと攻撃すらままならない 素人にはおすすめできない機体」
菫「それと同時に、決して弱い機体でもない 特に4系はブレードが大分強化されてるから、場合によっては普通の射撃機体とも対等以上に渡り合える」
照「弱い機体、強い機体、そんなの人の勝手 本当に強いリンクスなら、好きな機体で勝てるよう頑張るべき」
菫「……久々にfAでもやろうか、照 『シャープシューター』の正確な狙撃を見せてやる」
照「受けて立つ 菫が何をしようと、私の『さきぺろ』には敵わない……」
――松実館
憧「いちいち面倒ねこれ」
玄「? あ、穏乃ちゃんとお姉ちゃんの戦闘始まるよ! がんばれ、お姉ちゃん!」
憧「シズもがんばって!」
戦闘開始
穏乃「――……操作は大体覚えました、行きますよ 宥さん!」
宥(穏乃ちゃんの機体は、PAさえ剥がせば大ダメージを与えられるはず ここは拡散バズーガと背部グレネードで強引に削る……!
穏乃ちゃんはブレオンとはいえ軽量機だから、普通は正面から突っ込んでこないだろうけど……)
穏乃「うおおおおおお!!!!」
宥「って、ええええ!!!!」
憧「いきなり正面からOBで突撃って、いくらなんでも無鉄砲すぎるでしょ……」
玄「でも、奇襲としてはなかなかなのです……おお、穏乃ちゃんが連続で斬った!」
憧「タンクの有姉をあれだけ削るって、ブレードって相当な威力ね…… 」
玄「でも、お姉ちゃんも相当な火力を叩き込んだ……AP的には、最初からリードしてるお姉ちゃんのほうが有利だね」
宥(うう……ブレードってあったかくない…… でも、相手も相当削れてるし、あと少しだけ被弾させれば勝てる……!)
穏乃(初心者だからってだけかもしれないけど、奇襲は運よく成功した……とはいえ、こっちも相当削れたし、APも防御力も高い宥さんのほうが有利
それに、射撃武器と違って、ブレードは一撃が重い分、かなり近づかないと攻撃が当たらない…… 次は奇襲も成功しないだろうし、私が圧倒的に不利だな…… でも……!)
穏乃(諦めるわけがない!)
憧「シズはもう突っ込まないの? 宥姉の周りをぴょんぴょん動き始めたけど」
玄「隙を伺ってるのかもしれないね でも、このままだと射撃で削れるお姉ちゃんが有利かな 穏乃ちゃんも完全回避は難しいだろうし……」
――しばらくして
憧「……なかなか攻撃する様子を見せないわね、シズ」
玄「穏乃ちゃん、APが残り1/10くらいしかないよ……でも、穏乃ちゃんから距離を詰めていっても多分返り討ちだろうし、難しいね……」
穏乃「……宥さん」
宥「……? 何、穏乃ちゃん?」
穏乃「――残弾数、見たほうがいいですよ」
宥「……!」
玄「なっ……?!」
憧「残弾数……! 確かに宥姉の武装は、全部弾切れね……」
玄「お姉ちゃんは大抵の場面で火力が足りちゃうから、あまり残弾数を見てなかったのかも…… こうなると、いくらでも使えるブレードのほうが圧倒的に有利だね……」
穏乃「これで終わりです、宥さん!」
憧「距離を詰めた……! ブレードでとどめを刺しに……!」
宥「――……ふぅ、危なかったぁ……」
穏乃「……ってあれ?」
憧「……宥姉の勝ち? そんな、今宥姉は攻撃手段も持ってなくて、完全に手詰まりだったはずじゃ……」
玄「……アサルトアーマー、だね 穏乃ちゃんが弾切れを狙っていたのと同じように、お姉ちゃんもそれを狙っていたのかも……」
憧「なるほどね、至近距離になってからブレードは初めて力を発揮するけど、同時にアサルトアーマーの威力が最も高い……手負いのシズを沈黙させるには、十分なほどに」
穏乃「……うぅ~っ! あとちょっとだったのに!」バタッ
宥「でも、すごくいい勝負だったよ……って、もうこんな時間……」
玄「二人共、早く帰らないと家の人が心配しちゃうかも!」
憧「そうね……今日は楽しかったわ、ありがと ……ほらシズ、床に寝っ転がってないでさっさといくわよ」
穏乃「……うん ……あの玄さん、宥さん、そして憧も!」
玄「どうしたの? 穏乃ちゃん」
穏乃「私、アーマードコア、もっと強くなりたい! だからまた……遊びましょう、皆で!」
憧「! ……うん! あたしも負けてらんない! 次の対戦では、玄に勝つんだから!」
玄「もちろん! 私ももっと強くなって、驚かせてやるのです!」
宥「みんなぁ…… わぁ、あったか~い……」
穏乃「それじゃあ三人とも、また会いましょう……戦場で!」
~憧「アーマードコア?」 カン~
以上 SSは初めてだったけど、読んでくれた人がいたら嬉しい
咲もアーマードコアも好きなんでどっちも布教出来ればいいなと
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