「……なんか気持ち悪い」一方通行「……あァ?」 (26)


このSSはとある魔術の禁書目録と東方Projectのクロスですのでご注意ください
原作の流れ等云々は特に考えていません
だらだらとほのぼのとした話を目指す

キャラ崩壊もありますのでその点もご注意ください

それでもよろしければよろしくお願いします

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平日の昼に差し掛かる時間帯、大部分の人達が学校へ通っており人だかりが少ない大通り。
その通りのど真ん中でうずくまっている者がいた。
その程度なら例え真横を通り過ぎることになるなろうが無視するところであるが、一方通行は思わず目を向けてしまう。


打ち止め「ねえ大丈夫?ってミサカはミサカは体調悪そうにうずくまってるあなたに声をかけてみたり」


不用心に近づくクソガキ――打ち止めはうずくまっている者に声を掛けていた。
者といってもよく見ると随分と小柄で打ち止めより1歳か2歳程年上かそこらである。


「んぇ? ああ大丈夫よ。ちょっと立ち眩みしただけだから」


そう言って立ち上がる。背丈は打ち止めより10cm位高いようだ。
しかしそんなことより気になるのが――。


「なんか変わったコスプレだねってミサカはミサカはついつい言ってみたり」


コスプレ――で良いのか判断出来ないが、彼女の背中からつららのような物が出でいた。
出ていたといってもそれは背中と接しておらず浮いている状態であった。
今学園都市ではこのような仮装が売っているのか。
ここはただの玩具でも無駄に高性能な物が多い。打ち止めがせがまないか不安だ。



「というかここ何処なのよ」

「ねえあんた達ここ何処だかわかる?」


打ち止め「ここは学園都市の第七学区だよってミサカはミサカは答えてみたり」


「がくえんとしのだいなながっく?」


何故首を傾げる。
彼女の仕草は今言った名称を解っていないように見えた。


一方通行「妙な反応するんだなァ、まるで“外”から来たみてェな言いようじゃねェか」

「外? うーんたしかにあんた達からしたらあたいは外から来たことになるのかな」


意味深な発言をする彼女。
向こうの住人ではこの学園都市を外呼ばわりしているのだろうか。
“外”と呼んでいるのはこの学園都市が隔離しているからであって、向こう側がこちらを“外”と言うのは変な気もするが。


「んー、……えっ?」

「っていうかなんであたいが幻想郷から来たってわかったの?」


聞かない言葉を耳にする。
幻想郷? 郷とは小さい家やらなんやらが集まった集合体といったようなものだ。
つまり非現実や空想とされているもの達がたむろっているのか? どんな魔境だそれは。



打ち止め「幻想郷?ってミサカはミサカは首をかしげてみたり」

一方通行「ファンタジーの世界から来ましたってかァ? アニメや漫画の影響を受けすぎじゃねェのか」

「あにめって何なのかわからないけれど漫画ってあれよね、絵がたくさんある本のことでしょ?」

「何? 幻想郷のことこっちでは本になってるってこと? その本見てみたいわね」


先ほどから話がかみ合わない。頭痛がする気がしなくもない。
クソガキとの会話がこれほど疲れるものなのだろうか。打ち止め相手でもここまで疲れはしない。
もしかしたら打ち止めはクソガキの中でも上位の位置にいるのだろうk……いやそれは断じて無い。絶対に。
もうとっとと帰って寝たい。本来ならまだ寝ている時間のはず。


一方通行「何よく分からねェこと言ってやがる。結局のところオマエは何処から来たンだよ」

一方通行「幻想郷っつゥ地名聞いたことねェンだが日本の何処なンだよ。よっぽどのド田舎じゃねェのか」

「にほん? どっかで聞いたことあるようなないような……」

打ち止め「それってどういうことなのってミサカはミサカは日本すら知らなそうなあなたに頭がこんがらがってきたり」


そう言い顎に手を添える彼女。
自分もこめかみに手を添えてしまう。これは駄目だ、事件だ。
自分の手に負えない、早々に警備員か風紀委員に任せたほうがいい。
とりあえずこのガキが迷子だってのは確定的明らか、だったらそっちの専門に引き渡そう。
何よりも俺の安らぎが手に入る。あとコーヒーが飲みたい。

一方通行は無駄ない動きで携帯を取り出し、的確に番号を入力する――。



「――ふぎゅっ」

「――あたっ」


何かが落ちてきた音に悲鳴も聞こえた。
思わず3人は音のしたほうに顔を向ける


「いたたたた」

「痛いのは押しつぶされてる私のほうだよ……、早く退いてよ……」


現実は残酷のようだ。まだ自分は休めそうにない。
一方通行は思った。これは視界に入れた瞬間負けなんだと。
俺にはこの後の二人の行動が手を取るように解る。もしや予知能力(ファービジョン)に目覚めたのか。


「あんた達も来てたのっ?」


彼女は小走りで倒れている二人に近づく。



打ち止め「ねえねえあの人背中から羽生えてるよ!ってミサカはミサカは興奮気味にあなたの袖を引っ張ってみたり」

一方通行「……あァ、そォだな」


これは大きな厄介事に巻き込まれた気がしてならない。つい大きなため息がこぼれる。
そういえば手に持ってた携帯が無いことに気付いた。
どこにいったのだろうか。


一方通行「…………」


どうやら知らぬ間に携帯を地面に落としていたようだ。
これで携帯が壊れてしまったとしても自分のせいではないはずだ。きっとそうだ

とりあえずプロローグ的な

基本的に台本形式で進めていくと思ふ

8月になってから立て続けに3スレ…
夏か?夏のせいなのか?



「あっ、チルノちゃん!」


近づいてくる彼女に気が付いたのか笑顔を浮かべ手を振るう。
彼女は大妖精。背に虫とも鳥ともつかない緑の羽に緑髪のサイドテールの女の子である。


チルノ「大ちゃんにルーミアじゃん。二人もあのスキマ妖怪に連れてかれたのね」

大妖精「チルノちゃんを探していたら八雲紫さんが現れて外界に行きたいから案内したって」

大妖精「だから私も案内してほしいって言ったら了承してくれたの」

チルノ「あたい外の世界に行きたいなんて言ってないんだけどね」

チルノ「外の世界がどんなところなんかなぁって呟いてたらあの妖怪が突然出てきて気付いたらここに。完全に誘拐じゃない」

ルーミア「私はただ何となく大ちゃんの後を付いて行っただけなんだけど、無関係じゃん私」


気だるそうに両手を頭の後ろに組む彼女はルーミア。
金髪にトレードマークの赤いリボンの宵闇の妖怪である。


ルーミア「それにしても此処って外の世界なんだよね。なんか周りに縦長のものがいっぱい並んでるけど倒れたりしないのかな」

大妖精「こっちに倒れてきたらぺしゃんこになっちゃうんじゃないかな……?」

チルノ「たぶん人間の住居なんじゃないの? そんなものが倒れたりしたら大変じゃない。だったら倒れたりしないわよ」



チルノ「それにここが“学園都市の第七学区”だからこういうのがいっぱいあるんじゃないかしら」

ルーミア「何その“学園都市の第七学区”って?」

チルノ「さぁ? あそこの二人が言ってただけだから」


そういって指をさすチルノ。
大妖精とルーミアは指のさされたほうに顔を向ける。
チルノがさした相手はなんとも両極端な雰囲気を出していた。
片は興奮してるかのようにもう一人の袖を掴みまわしており、
片はされるがままの袖を無視して盛大なため息をこぼしていた。舌打ちも聞こえた気がする。


大妖精「チルノちゃん、あの人たち知り合いなの?」

チルノ「あたいもさっき会ったばっかよ」

ルーミア「あの白いの香霖堂の店主に似ているね」

チルノ「どうせならこっちのこと色々聞いてみましょ」

大妖精「だ、大丈夫かな。あの人たち人間でしょ? 襲われたりしないかな……」

チルノ「そんときは凍らせればいいのよ」


大妖精は再び彼らを見る。
ふと女の子の方と目が合い、向こうから手を振ってきた。
悪い人じゃなさそうだなと考え、大妖精も控えめに手を振りそれに応えた。



打ち止め「あっ、応えてくれたってミサカはミサカは笑顔になってみる」

打ち止め「ねえねえあの人たちって何なのかなってミサカはミサカはあなたに疑問をぶつけてみたり」

打ち止め「もしかして実験で無理やり異種混血によって合成獣(キメラ)になってしまって
     自分達と同じ境遇の仲間を世界中から探し求めてる旅をしてるとかそんでもって
     皆で力を合わせて自分達の姿を変えさせた悪の親玉をやっつけたりするんじゃないかな」

打ち止め「ってミサカはミサカは夢を膨らませた考察をしてみたり」

一方通行「なンだその愉快な考察は、オマエの願望じゃねェか。あとそのドヤ顔うぜェからこっちに向けるな」


だが一方通行にも共感する部分があった。
――合成獣。
この街なら置き去り(チャイルドエラー)を集めてそんな自己満足の目的とした実験もやりかねない。
そう考えると先ほどあの子供が言っていた“幻想郷”というのも何かの暗喩なのかもしれない。
空想の生物を人の体に宿す。それらの集まりを“幻想郷”ということなのか?

此処は本当に糞共が多すぎる、被害者はいつだって光の住人じゃねえか。
一方通行は誰にも気付かれない声でつぶやく。


打ち止め「どうかしたの?ってミサカはミサカはしわの寄っているあなたに言ってみたり」

一方通行「……なンでもねェよ」


チルノ「ねえあんた達、あたい等ここがどこだかよくわからないんだけど教えてくれない?」

打ち止め「うん良いよってミサカはミサカは答えてみる」

打ち止め「その前にあなた達のお名前を聞かせてほしいなってミサカはミサカはこれを機に友達になりたいことを遠回しに言ってみたり」

チルノ「友達?」

打ち止め「うん!ってミサカはミサカは頷いてみる」


彼女たち3人はきょとんと顔を見合わせていた。
何か変なことでも言ったのだろうかと打ち止めは首を傾げる。
すると堪えきれなくなったのかチルノは吹き出してしまった。


打ち止め「ええ……っと、ミサカって何か変のこと言ったのかなってミサカはミサカは困惑してみる」

チルノ「――え? ああ違う違う。まさか友達になろうって言われるとは思わなくってさ」

打ち止め「どういうこと? ミサカとは友達になれないってこと?ってミサカはミサカは落胆してみたり」

チルノ「そういうんじゃなくって、あたい人間相手に友達になろうって言われたの初めてだからさ」


“人間相手”という言い方に一方通行は眉をひそめる。
あの言い方ではまるで自分は端から人間では無いととれる言動である。


一方通行「おィおィまるで自分は人間じゃねェって言ってるよォに聞こえるンだが」

チルノ「えっ、あたいって人間に見えるの?」

一方通行「……それは元人間だが今は人間じゃないって事を言っているのか?」

チルノ「いやいやあたい元から人間じゃないし」

チルノ「あたい“妖精”だよ? 後ろにいる大ちゃんも」


……これはどう反応すればいいのだろうか。
警備員か風紀委員ではなく医者に見せたほうがいいのか。
これは脳をやられている、もしくは暗示を掛けられている可能性が大きいと判断するべきだ。
おい打ち止め、お前アニメを見てる時こういった存在に会ってみたいってよく言ってるじゃねえか。
会いたかったとか凄いとか言う所だろうが。お前まできょとんとしてどうする。


チルノ「因みにルーミアは妖怪よ」

ルーミア「よろしくね。因みにあなたは食べてもいい人類かな?」

大妖精「ちょっとルーミアちゃん駄目だよ……」

一方通行「…………」

打ち止め「…………」






「あらあら初対面の相手に対してそう話を進めては駄目よ。幻想郷と外界との常識はかけ離れているんですから」




大妖精「あ」

チルノ「! うわっ……」

ルーミア「……げぇ」


3人はどうやら自分たちの後ろに視線を向けているようだ。
内2人は嫌なものを見てしまったかのような顔をしている。


一方通行「……あァ?」

打ち止め「何?ってミサカはミサカは後ろを向いてみる」


2人の視線の先には、リボンに巻かれた帽子から伸びる腰に届きそうな長い金髪に、大きな日傘を差した女性がいた。



「初めまして、私は八雲紫と申します。以後、お見知りおきを」

そんなつもりはないけどこれ勘違い系のギャグ物でいけそうな気がする

>>11
自分は便乗したクチ
4月頃から悶々としてたけどスレ立ては控えてたんだよね

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