千原ジュニア「えー、大魔王バーンを倒す勇者の特訓に付き合うた時の話なんですけど」 (24)

宮川大輔「え、何て?」

小籔千豊「大魔王バーンを倒す勇者て、あの男の子の?」

千原「そう、ダイ君」

松本人志「世界救った勇者様を君付けて」

千原「いや、そうなんです!
   そうなんですけどもあえて便宜上は。今日のお話とも絡みますんでそこは」

サバンナ高橋「ホンマは様呼びでも足りんくらいの方ですもんね」

千原「そうやねん」

ほっしゃん「どんな仕事?」

千原「そう、それなんですけども」


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千原「最初は僕じゃなくてノヴァ君が出る仕事やったそうなんです」

麒麟川島「またエラい人の名前がポンポンと…」

松本「お前あんま言うのもアレやけど、北の勇者様を君付けて」

千原「いやいやそうなんですけども!」

松本「ww」

千原「まぁまぁあの、ノヴァ君は以前から割と親しかったんで、
   普通に「ジュニアさん」「ノヴァ君」でやらせてもらってて」

千原「それはともかく、そのノヴァ君がある時、
   『ジュニアさん、ちょっと僕の代わりに仕事に出てもらえませんか?』って言われたんです」

千原「おう何どうした、って聞いたら『ダイ君とのロケなんですけども』って言い出して、
   ダイ君とのロケ!? って俺も」

高橋「ロケとかしはんねやww」

宮川「想像つかんなぁ」

千原「いやまぁ普通はね、勇者パーティーって例えば外にいるモンスター倒したり、
   国の王様から仕事を請け負った際の報酬をもらって軍資金を得るらしいんですけども」

千原「あとは洞窟とかで拾ったアイテムを換金したりとか、ね、例えばですけど。
   でもそれだけじゃどうしても足りない場合もあるそうで」

松本「まぁまぁ、そうやな」

小籔「世界を救う旅をすんねやから」

千原「だからどうしてもって時は、地方のイベントに出たりですとか、
   そういうのの巡業とかで足しにするらしいんです」

ほっしゃん「なんか芸人みたいやな」

千原「いやホンマにそうやねん。
   俺もそう思ったけど、ホンマに芸能人みたいな活動も立派な仕事になんねんて」

高橋「確かに宣伝効果は絶大と言いますか」

千原「そうっ。でまぁ、そのノヴァ君の代わりに僕が出た仕事も、
   話を聞いてみればまぁまぁ割と普通のテレビのロケと言いますか」

川島「普通言うても勇者様が出はるんやから」

千原「いやでもホントに、美味しいもの食べてわー美味しいとか、
   街ん中歩いてーとか、メインはそういうのやったらしいんですよ、当初は」

千原「で、ただ仰るようにせっかく勇者様も出てくれはるんやから、
   何か勇者様すごいーみたいな画も欲しいなー、ってやっぱ制作側は考えるもので」

松本「まぁまぁ、うん」

千原「やっぱりあの、秘密の特訓シーンを大公開みたいな感じで、
   例えば森の中行って、剣で木を切ってもらいましょうみたいな話になるじゃないですか」

宮川「おぉ」

千原「いやきっとそうなるやろ、俺なんかでええの、ってノヴァ君に聞いたら、ノヴァ君が
   『じゃあジュニアさんでも使えそうな闘気剣の使い方教えときます』って言うて」

小籔「闘気剣?」

ほっしゃん「え、アレ素人でも出せるもんなん?」

千原「いや出せないんやけど、出せるアイテムを使いましょうと」

千原「何かそういう、宝石みたいなもんを剣の持つ所に埋め込んで、
   これカチッてやるとこう、チャッカマンみたいに上手い具合に出てきますと」

千原「それスタッフさんに渡しときますから、ってノヴァ君が言うんです。
   で、当日行ったらその剣がありまして」

千原「あ、そのロケってのはせいじも一緒やったんです」

松本「えっ、お兄ちゃんが?w」

千原「あんまこの歳で一緒にロケとかしたないんですけど、
   あいつアホやから楽屋でその剣見てエラいテンション上がってて」

千原「ガハハハハどやぁ! 浩史ぃ、どやぁワイの剣捌きどやぁ!
   って楽屋でブンブン振り回しよるんです」

宮川「www」

千原「54やであいつもう」

川島「リアクション困るなぁw」

千原「いやお前、そういう風に使うんやなくて、何かそこの赤い宝石みたいなん押すねんて、
   って僕がノヴァ君から教えてもらった事を言って」

千原「ほんでせいじが、おぉうコレかぁ! ってポチッってやったら、
   もうグゥゥワアァァァ~剣から闘気が!」

小籔「マジか」

千原「天井に届かんとばかりに、グアァァ~~言うて」

千原「さすがにせいじもビビッたんでしょうね、
   おおぃこれどないすんねん!ってアタフタして、いや宝石のポチを放したらどうや、って」

千原「そしたら、闘気がスッ……って消えよるんです」

高橋「へえぇ良く出来てますねぇ」

千原「そうやねん。
   で、じゃあ俺もやってみてええか、って一応せいじから剣取り上げて」

千原「俺も同じようにやってみたら、出ぇへん」

川島「え?」

千原「ここの宝石のポチを押しても、出ぇへんのですわ」

宮川「もうお兄ちゃんので出尽くしたとか、闘気が」

千原「そう、俺も何やそう思ったんやけど、それ見てせいじが、
   ガハハハハハ浩史ぃお前センス無いなぁて、剣を引ったくって」

千原「ほんでポチしたらグゥゥアアァァァァ~~!言うて」

ほっしゃん「マジか」

千原「そんなやからあいつアホなんで本番前にすっかり気を良くしちゃって」

松本「ンフw……まぁまぁ、それはまぁええやろ、気を良くするのは」

千原「いやまぁ」

松本「実際ホンマにすごい事かも知れへんのやし」

千原「まぁ実際僕にセンスが無かったのはホンマやと思いますけど、
   それは置いといて、で、そのうちにスタッフさんが僕達の所に来まして」

千原「せいじさんジュニアさんすみません、ちょっとあの、勇者様なんですけど、
   忙しくてたぶん今日の台本を十分に読めていないかも知れませんと」

川島「あぁなるほど、番組側から出演を依頼した感じやから」

千原「そうやねん。実際はあの、こんな言い方すると感じ悪いですけど、
   どうしたって勇者様の方が仕事を選ぶ側と言いますか」

高橋「勇者様の稼ぎのためと言うよりは、局とか番組の宣伝のためにどうか出てくださいと」

宮川「世界を救う忙しい旅の合間を縫って」

千原「そう。あぁそりゃそうやろな、って俺もせいじもそらしゃあないわって」

千原「で、せいじが、いやそれくらいは俺達大丈夫ですと。
   こっちもプロですからと」

千原「本番中の多少のアクシデントやミスなんて、上手いこと俺達でフォローしますよ。
   なぁ浩史ぃ、言うて」

千原「で、俺も同じような気持ちですから、まぁコイツの言う通りですわと。
   言うてべしゃりで食わせてもらってますしと、ちょっとカッコつけたりなんかして」

千原「で、スタッフさんもあぁありがとうございます、って、
   そのまま現場に入ったら、件のダイ君がいてはるんです」

小籔「本物の」

千原「相対してみるとホンマにちっこい男の子なんですけど、
   やっぱ相手は勇者様やねんから、もう俺ガッチガチに緊張してもうて」

川島「ともすれば国賓級ですもんね」

千原「でもせいじはアホやから、そのダイ君に向かって、
   お~うキミがダイ君かぁ~! ちっこいなぁ歳いくつや~、ちゃんとメシ食うとるんかぁ~!」

千原「ドゥワハハハハハ言いながら肩バンッバン叩きよるんです、ダイ君の」

高橋「うわうわうわ…w」

松本「それはお兄ちゃんアカンねw」

千原「俺マジかってなって、でもダイ君は全然気にしてなくて、
   いやー皆にも背をバカにされてるもんでしてーとか、笑って流してるんですよ」

千原「で、俺のことは普通に呼び捨てとかでいいですよー、って自分から言いはるんです。
   たぶん僕が緊張してんの見て、気ぃ遣ってくれはったんやと思うんですけど」

宮川「出来た子やなぁ」

千原「ホンマに勇者様て人間も出来てんねんなって、じゃあまぁダイ君でって、
   とりあえずお言葉に甘えて、そのロケの間は君付けで通しましょうと」

千原「で、まぁ普通にロケ始まって、ほんで切り株がありまして、
   切り株の上に置いてある丸太を斬ってみましょう、みたいなことするんですわ」

松本「え、ジュニア達もやったん?」

千原「そうなんです。
   まぁあの、僕らが「うわーでけへん」っていうシーンも必要やろうと」

ほっしゃん「あぁ、「勇者様すごいー」の画にするための比較を」

千原「ほんで、実際やってみたら本当に斬れないんすよ」

千原「あ、一応危ないんで怪我しないように籠手とか鎧みたいのとか着けて収録はしてるんですけど、
   そういう動きにくさとか差し引いても、全然そんなマンガのようにはまぁ~~いかなくて」

小藪「難しいんねや」

千原「ホンマにただバットで棒を倒すみたいな事しかできなくて、剣やのに」

千原「せいじも同じなんですよね、あんだけ調子乗ってたのに全然、
   ただゴッチィーンってぶん殴ってるだけやんっていう」

千原「で、しまいにはせいじ、いきり立って闘気剣をブゥワアアァァ解放しよったんですよ」

宮川「おお」

千原「したらダイ君、エッラい驚いて!」

千原「すごい! せいじさんすごい!
   ってめっちゃくちゃテンション上がってはるんです」

川島「それ剣がノヴァさんの仕込みだったってのは知ってて?」

千原「いやそれが分からない、たぶんガチで知らんかったんちゃうかなとは思う。
   カメラさんの後ろの方から見てはった勇者パーティーの方々も驚いてましたし」

千原「でもダイ君もこの手の仕事は何度か経験があるそうで、
   そういう共演者をヨイショする術も心得ているのかも知れへんなぁとも」

高橋「うわぁホンマっすかぁ、敵わんなぁ~」

千原「何の訓練もしないでそんなん出せるの本当にすごいですよ!って。
   ほんでせいじはアホやから、ガハハハハどやぁ!どやぁ!ってすっかり喜んでて」

松本「ンフw……まぁ、まぁそれは別にええやろ」

千原「で、闘気剣やったら丸太も斬れて」

ほっしゃん「おぉ」

千原「いや、俺らが斬れちゃってどないすんねん、ダイ君の見せ場無くなるやろ、
   って俺だけじゃなくスタッフさん達も絶対思ってて」

松本「www」

千原「でもダイ君が実際にやってみせると、そこはやはり勇者様だもんで」

千原「もうせいじがやったのとは比較にならんくらい、サックサクと」

ほっしゃん「そんなに違う?」

千原「鼻クソほじるんかってくらい簡単そうに。何も見えへん、剣先とか」

宮川「はあぁ~」

千原「それで、ここでジュニアさん、一冊の本を読んでくださいって、
   スタッフさんから渡されるんですね」

松本「本?」

千原「アバンの書っていう、ダイ君の師匠に当たる人が書いた本らしくて、
   それはもうめっちゃくちゃ貴重な」

高橋「国宝ですやんそんなの」

千原「元々はノヴァ君がそれを読む役目やったんですけど、
   僕が代わりに出てるもんやから、ジュニアさんお願いしますってなって」

千原「いやこれ俺がやったらあかんやろ、ってもう手ぇブルッブル震えて」

小藪「そらそうなるわ」

千原「まぁせいじに任せるわけにはいかんもんやし、しゃーないと。
   で、その本を読んでみることにはですね」

千原「先ほどダイ君が披露したのよりもっと凄い剣技、剣の技ですね、
   その剣技で、アバンストラッシュというものがありますと」

川島「おぉ、聞いたことある」

千原「そのアバンストラッシュには、AタイプとBタイプという2つの種類がありますと」

松本「なんや、急に性格診断みたいなってん」

千原「まぁまぁ要するに、斬撃を飛ばして離れた所にいる敵を斬るのと、突進して直接斬るのと、
   そういう違いがあるらしいんですわ」

小籔「そうは言うても、敵は丸太とかじゃなく動いてんねんから」

高橋「狙った相手にちゃんと当てるのなんてどっちも難しそうですね」

千原「そう、まさにそういう話になって、せいじもじゃあ闘気剣で離れた所からやれるか、って」

千原「実際やってみたら全然やれへん」

ほっしゃん「そらそうやわ」

千原「さすがのせいじも、こんなん出来るかぁ~?ってなるんです。
   ダイ君ホンマに実戦でこんなんやれてたんかー、いやすごいなー敵わんわー言うて」

宮川「おぉ、やっとヨイショしたw」

千原「でも当のダイ君は、その話聞いた後、なんや考え込む仕草しとって」

千原「おう何、ダイ君どうしたん? ってせいじが聞いて、
   しばらくしたら急にパッと明るい顔して僕らに言いよったんです」

千原「せいじさん、ジュニアさん、俺良い事思いつきましたと」

宮川「ん?」
小籔「おぉ」

千原「何や良い事て、って聞いたら、すごい必殺技を思いつきましたと。
   これまでのアバンストラッシュを超えるような」

松本「マジか」

川島「さっきのAタイプBタイプとは違う新たなヤツを?」

千原「俺もホンマか?ってなって」

千原「とりあえずせいじさん、闘気剣を全開にしてそこに立ってみてくれませんか、
   ってダイ君は言うんです」

千原「おおぉ分かった、って、いやあいつ絶対なんも分かってへんし、俺も分からんけど」

ほっしゃん「まぁそやな」

高橋「断る理由無いですもんね」

千原「そやねん」

宮川「言うたらマジの必殺技でしょ、アバンストラッシュって。ダイ君の」

松本「それを超える、大魔王を倒せる必殺技思いついたみたいな言い方をされれば」

千原「そう」

千原「で、そしたらそのダイ君が、こう構えまして……アバンストラッシュの構えですわ」

千原「そんでそっから、いきなりですよ?
   ブゥワアアアァァ~~! せいじにかまして!」

宮川「え、何?」

松本「ww」

小籔「何があったん?」

千原「何っっにも分からん!
   ホンマにいきなりブゥワアァァ~~いきなり襲いかかって、せいじもウワアアァァー!言うて」

高橋「うわうわうわ」

千原「そんで気づいたらせいじの持ってた剣粉々になって、後ろにあった林、
   あ、林の中でロケやったんですけど、後ろにあった木とか全部なぎ倒されてて」

松本「それはそのダイ君が?」

千原「何や、斬撃なのかタックルなんか分からんくらい一瞬だったんで」

川島「斬撃と同じくらい高速で突進しつつ斬るみたいな」

千原「ものすごい簡単に言うとたぶんそうやねんけど違うねん」

ほっしゃん「どっちやww」

千原「いやホンマに分からへんねんけど、
   それよりいきなり襲われたせいじが頭ブッッチィィーーーーン!! ってなって」

千原「おおぃ、ダイお前ぇぇ!!!」

高橋「呼び捨てですやんww」

千原「どういう事やお前ぇ、何考えとるんやぁ!!
   台本と全然ちゃうやろがこらぁ!! おおおぉい!! ってもう肩グワングワン揺らして」

宮川「台本と違くても僕らがフォローしますよとか本番前言うてたのにww」

千原「もうそんな余裕ゼロでw」

小籔「いやでも実際無事やったから良かったものの」

千原「これ冗談じゃなく、ノヴァ君からもらった闘気剣が無かったら、
   せいじの首が飛んでましたからね、ホンマに」

松本「ンフw……それは吉本を的な意味で?」

千原「いや!ww 吉本興業をクビになるのではなく、ホンマの物理的な意味でです、松本さん!」

高橋「でもホンマにシャレにならん事にならなくて良かったですね」

千原「実際後ろで見てた勇者パーティーの方々も結構マジに謝ってくださったんで、
   ホンマに危なかったんですけど」

千原「でも冗談抜きにガチの新必殺技ができたらしくて、そういう意味でもその日撮ったヤツ全部カットになって」

松本「そらそうやな」

川島「魔王軍を倒すに当たっての勇者様の手の内を放送するわけにいかないですもんね」

千原「せやから結構他の局もそうらしいんですけど、勇者様絡みのロケって、
   何だかんだアクシデントが発生してお蔵入りになることが多いそうなんです」

ほっしゃん「あぁ、それであまり俺達も知らんかってん」

千原「その後、魔王軍との最終決戦に向かったダイ君達勇者パーティーのご活躍は皆さん知っての通りで」

松本「いやあれ観てたけどホンマにすごかったもんな」

宮川「これもう映画やんって中継見ながら何度思ったことか」

千原「後でスタッフさんから聞いたんですけど、そのロケでせいじが受けた新必殺技、
   アバンストラッシュXいうらしいんですけど」

千原「その技で大魔王バーンの腕を吹っ飛ばしたとか」

小籔「それもう素人がロケで受けてええもんちゃうやろ」

高橋「ホンマもんの世紀の特訓やないですか!」

千原「そう、せやからあいつそれ知ってからもう~~事あるごとに、
   俺が特訓に付き合うてやったんやー! そのおかげでダイ君は勝てたんやー!」

千原「ちなみに俺のことは“西の勇者”って呼んでくれてええで、とかイキり出す始末で」

松本「うわ腹立つなぁ~それ」

千原「まぁぁ~~すっかりコレもんで(天狗のポーズ)」

川島「でもホンマにせいじさん、凄いは凄いですよね」

千原「まぁそう、言うてノヴァ君のくれた剣が無かったらどないなってたかという話」


千原「ではあるんですけども」

松本「ん?」

千原「続きがありまして」

宮川「え、何?」

千原「後日、ノヴァ君から連絡があって、二人で会うた時があったんですけども」

千原「おうノヴァ君、この間くれた剣で俺闘気剣出せへんかったわー、
   あれどないなってん、何かコツあるんかー、って僕が話しかけると」

千原「ノヴァ君、なんや青い顔して、ジュニアさんすみません……」

千原「剣を間違えてました……って言うんです」

小籔「え、間違えてた?」

千原「違うヤツをスタッフさんに渡してました、って事らしいんです」

高橋「……それはつまり?」


千原「赤い宝石のポチを押しても、闘気剣が出ないヤツを渡してましたと」


ほっしゃん「え、えっ?」

千原「本来であれば素人が闘気剣を出せるはずがない剣を渡してましたと」

川島「いやいやいや…w」

松本「え、よう分からんのやけど、せいじは出せてたんよな? ロケで」

千原「えぇそうなんです」

宮川「つまり、素で?」

千原「素で」

小籔「ガチで?」

千原「ノヴァ君の話から察するに、せいじはガチで闘気剣を出してたことになるらしいと」

高橋「ええぇ…w」

ほっしゃん「ホンマに?」

千原「いや、せやけどそのロケでせいじ普通に闘気剣出してたで、ってノヴァ君に言うたら、
   ノヴァ君もうエッラい血相変えて」

千原「今すぐせいじさんを説得しに行きましょう。
   ホンマもんの勇者としての特訓をしてもらいましょう」

千原「芸人やらせてんのもったいない。
   修行もせずにダイ君の剣を受けきるほどの闘気剣を出せるのは恐ろしい才能です」

千原「もうすっごい俺に捲し立てて」

松本「まぁ本職がそう言うのであれば」

千原「でも俺ノヴァ君に言うたんです。
   でもなぁ、ノヴァ君、よう考えてみてくれ」

千原「あんな男が勇者として祭り上げられたらどうなると思う?
   勇者て、その勇気ある姿で人々を導く存在やろ」

千原「あんなブッサイクなツラしてデリカシーの無い中途半端に禿げたオッサンが勇者て」

松本「ww……まぁ、そこまで言わんでも」

千原「ベトナムでバイクのタクシーの運ちゃんを押しのけて自分でそのバイク運転するようなガサツなヤツが!」

高橋「いやまぁまぁ…ww」

千原「下手すりゃノヴァ君も北と西の勇者って、せいじと比較される事になんねんで?
   あるいは阪神の勇者呼ばわりされるかも知らんで? ノヴァ君も好きな」

千原「それでもあんなお調子もんを勇者扱いしたいか? って聞いたんです」

千原「そしたらノヴァ君、しばらく黙って考え込んで……」


千原「やめましょうと」

松本「wwwww」

ほっしゃん「やめんねやwww」

千原「まぁまぁそれなりに葛藤しつつ、内緒にしときましょうとww」

宮川「ノヴァ君も嫌やったんやなぁ、お兄ちゃんと同格になるのww」

千原「一歩間違えてたら大魔王バーンを倒す特訓をしていた勇者はお兄ちゃんの方だったかも知れないという話です」

小籔「でもまぁこれ、たぶんですけどオンエアできないでしょww」

川島「放送されたら結局せいじさんに知られちゃいますもんねw」

松本「せやなぁ、ジュニアにはちょっと申し訳ないけどカットかなぁ…w」

千原「いえ、松本さん」

千原「望むところです」

松本「www」

千原「冥利につきます」

松本「いや、まぁうん……そこまで言わんでもえぇと思うねんけどなw」


高橋「ところで、せいじさんって今は出家されて…?」

千原「そう、あいつ今お坊さんなんすよ。僧侶です」

川島「え、ダーマとか行かれてたんですか?」

千原「俺もその辺よう分からへんねんけど、自分を勇者呼ばわりするのは飽きたのか、
   事あるごとに『俺達僧侶は~~』とかすっかり僧侶気取りで」

松本「うわー、あいつのホイミとか逆に体調悪なりそう」

千原「実質メラですわあんなん」


~おしまい~

今のはホイミではない……メラや

色々とツッコミ所はあるかと思いますが、大目に見てもらえると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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