夕方

シャミ子「はあ……桃を怒らせてしまいました」

リリス「当たり前だ。目は、全生物の急所だからな」

シャミ子「謝りたいけど……今行ったら殴られてしまいます……どうすれば良いんですか……」

リリス「余に良い考えがあるぞ」

シャミ子「何ですか！？」

リリス「像の角をお主の目に突き刺すのだ！」

シャミ子「……は？何で？」

リリス「目には目をだ！自身に桃の目を傷付けた罰を与えればきっと許してくれる！」

シャミ子「い、痛いのは嫌です……」

リリス「桃は、痛がってたぞ」

シャミ子「うっ……」

リリス「痛くない罰は、無い……我が儘言うな」

シャミ子「……」

リリス「桃を傷付けたお主は、無傷……それで良いのか？悪いことをしたら罰を受けるのが人間じゃないのか？」

シャミ子「わ、分かりました！私は、私に罰を与えます！」

シャミ子は、ごせん像を持った。

シャミ子「……」

シャミ子は、ごせん像の角を自身の目に近付けた。

シャミ子（桃……ごめんなさい！）

ごせん像の角は、シャミ子の目に刺さらなかった。

清子「優子！！！！！」

何故なら清子が止めたから。

シャミ子「お母さん！？」

清子「馬鹿な真似は、止めなさい！そんな事したら目が見えなくなりますよ！」

リリス「清子！邪魔をするな！シャミ子は、今から罰を受けるのだ！」

清子「罰？」

シャミ子「実は……」

シャミ子は、説明した。

シャミ子「……」

清子「……分かりました」

リリス「なら、罰を」

清子「駄目です」

リリス「何でだ！シャミ子は、桃を傷付けたのだぞ！因果応報という言葉を知らんのか！？」

清子「優子は、私の大切な娘ですから」

シャミ子「お母さん……なら私は、何で償えば良いんですか！？」

清子「私に良い考えがあります」

シャミ子リリス「？」

桃の部屋の前

桃「……」

シャミ子「……」

桃「来たら殴るって言ったよね」

シャミ子（顔が怖いです……）

桃「帰って」

シャミ子「も、桃……」

桃「帰れ」

シャミ子「……こ、これで」

桃「？」

シャミ子「許して下さい……」

シャミ子は、桃に牛丼を献上した。

シャミ子「今月のお小遣いを全て使いました……」

桃「……」

牛丼→牛→角→シャミ子→角が目に当たった

シャミ子（これで駄目なら……アレ？桃の顔がさっきより怖くなってる）

桃「ポイッ」

桃は、牛丼を地面に叩き付けた。

シャミ子「えーっ！？」

桃「ムカついた。喧嘩売ってるの？」

シャミ子「こ、こ、こ、今月のお小遣いが……」

桃「おい」

シャミ子「！？」

桃はシャミ子の角を左手で掴み、右拳を握り締めた。

シャミ子「ひいいっ……」

桃「覚悟は、出来てる？」

シャミ子「ままままま待って下さい！」

数分後

桃「はあ、はあ、はあ……」

シャミ子「はあ、はあ、はあ……」