侑「ここが心霊ホテル、A・ZU・NAか・・・」 (46)

~雨の山中~



ザアアアアアアアアア



侑「本当にこんな山奥にホテルが…意外とボロボロじゃないんだね」

侑「今は使われてないみたいだけど、時々女の人の声が聞こえるとか…」


侑「…クシュン!」

侑「雨も激しくなってきたし、とりあえず入ろうかな」ブルブル

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ガチャ

侑「お邪魔しまーす」

侑「って、誰もいるわけないのにね」ハハハ



??「いらっしゃいませー!ようこそホテルA・ZU・NAへ!」

侑「ふえっ!?」ビクッ

侑(ひ、人がいた…まさか幽霊!?)

??「あ、あの…大丈夫ですか?」

侑「あ、はい…まさかこのホテルがやってるなんて思わなくて…」

??「そ、そうですか…」



歩夢「申し遅れました、私は当ホテルのフロント係兼支配人の上原歩夢です」ペコリ

侑「支配人!?わたしとそんな歳変わらなそうなのに…」

歩夢「あの…大丈夫ですか?」

侑「あ、すみません…ここ幽霊が出るホテルだって聞いてたもので…」

歩夢「そのような噂が…」

侑「あの…失礼ですがあなたは幽霊じゃないですよね?」

歩夢「当たり前じゃないですか…ほら」ガシッ



ムニュ


侑「ひゃっ!」ビクン

歩夢「ね?ちゃんと触れるでしょう?」

侑(い、いきなり胸を触らせてくるとは…)

歩夢「わかってもらえました?」

侑「あ、はい…クシュン!」

歩夢「だ、大丈夫ですか!?」

侑「あ、はい…ちょっと雨に降られちゃって…」ブルブル

歩夢「それはいけません!今夜はここに泊っていってください!」

侑「え、でも私お金が…」

歩夢「そんなのいりませんよ!久しぶりのお客さんなんですから」ピポパ

侑「え?そうなの?」

侑(まぁこんな山奥だしな…)



歩夢「もしもし?お客さん来たからすぐに部屋と大浴場の準備してね!」

歩夢「じゃあ…代わりと言っては何なんですけど…」

侑「?」


歩夢「侑ちゃんって呼んでも…いいかな?」

侑「え?」

歩夢「ほ、ほら!私たち同い年くらいみたいだし、それに…」

侑「それに?」

歩夢「私の昔仲よくしてた子に…似てるから」

侑「そうなんだ…うん!いいよ!」

歩夢「ホント!?」

侑「うん、じゃあ一晩お世話になるね歩夢」

歩夢「うん、侑ちゃん♡」




ガチャ



??「歩夢さん、こちらがお客様ですか?」

歩夢「うん、そうだよ」

??「いらっしゃいませ、ようこそホテルA・ZU・NAへ」ペコ

侑「あ、えっと…」



しずく「申し遅れました、当ホテルでお客様のお世話を担当している桜坂しずくと申します」ペコ

侑「そうなんだ、よろしくね」


侑(メイド服可愛い…)

歩夢「雨に降られて大分冷えてるみたいだから、お風呂に案内してあげて」

しずく「かしこまりました、こちらへどうぞ」スッ

侑「あ、うん…」

歩夢「それじゃ、ゆっくりしていってね侑ちゃん♡」

侑「うん、また後でね歩夢」


タタタ…

~大浴場入り口~

しずく「こちらになります」

侑「あ、うんありがと…えっと…」

しずく「しずくで構いませんよ」

侑「じゃあしずくちゃんで」

しずく「あの…それでは…」

侑「?」

しずく「私は侑先輩って呼んでも…構いませんか?」

侑「先輩?」

しずく「はい…そういうシチュエーションに憧れていまして…」

侑「そうなんだ…別にいいけど」

しずく「ありがとうございます、侑先輩♡」

侑「さて、それじゃ入ろっかなー!」ヌギヌギ

しずく「脱いだ服はお預かりして洗濯しておきますね」

侑「うん、それじゃ入ってくるね!」


バタン


しずく「・・・・・」ピポパ


しずく「今お風呂に入りました、お食事の用意をお願いします」

??『はい!任せてください!腕が鳴りますね!』

~大浴場~


カポーン


侑「ふぃ~生き返るなぁ…」

侑「こんなに気持ちいいのいつぶりだっけ…思い出せないな」

侑「にしてもこんな大きなお風呂1人で使うなんて贅沢だなぁ…」



ガララ



しずく「侑先輩、お湯加減はいかがですか?」

侑「うん気持ちいいよ…ってしずくちゃん何で!?」

しずく「お客様のお世話が私の仕事ですから♡」

侑「いや、だからってお風呂まで…って全裸!?」

しずく「お風呂ですから」

侑「いやそうだけど…せめて何かで隠せば///」

しずく「これもサービスです♡とりあえずお背中流してあげますね♡」

しずく「侑先輩、気持ちいいですか?」ゴシゴシ

侑「う、うん…」

しずく「・・・・・」






しずく「えいっ!」



ムニュ



侑「ひゃっ!」ビクッ

侑「し、しずくちゃん…何を///」

しずく「洗ってるんですよ、私の体で♡」ムニュムニュ

侑「あ…ああっ…♡」

侑(しずくちゃんのおっぱいが背中でうごめいてる…決して小さくないおっぱいが…♡)


しずく「うふふ♡」

侑(これは…最高にときめいちゃうよぉ…♡)

??『あーあーマイクテスマイクテス』

しずく「あ、歩夢さん…」

侑「え?何?放送?」


歩夢『しずくちゃん?監視カメラで全部見えてるんだからね?あんまり激しいのは…』

しずく「はい、わかりました…」チッ

侑(このホテル、風呂場に監視カメラあるんだ…)


歩夢『それより食事の用意できたから、侑ちゃんを案内してあげて』

しずく「はい、わかりました…じゃあそろそろ上がりましょうか」

侑「う、うん…」

~脱衣所~

しずく「侑先輩の服は現在洗濯中ですので、こちらのバスローブをどうぞ」

侑「うん、ありがとう」

しずく(後で侑先輩のパンツを堪能するとしますか♡)

侑「どうしたの?」

しずく「いえ何でも…それより食堂にご案内しますね」

~食堂~

??「いらっしゃいませ侑さん!!!」ドン‼

侑「あ…うん…えっと…」

せつ菜「このホテルの料理長を務める優木せつ菜といいます!よろしくお願いします!」

侑「せつ菜ちゃんね…よろしく」

せつ菜「こちらが私が腕によりをかけて作った本日のフルコースです!」バン!!



ドロォ…



侑(うわぁ…すごい色…)

せつ菜「自信作です!」ドン!!

侑(なんて澄んだ目をしてるんだ…)

せつ菜「お腹空いてるんですよね?さぁ遠慮なく!」

侑(まぁ折角作ってくれたんだし…)


侑「…いただきます」パク


モグモグ…

せつ菜「ど、どうですか?」

侑「うん、これは…」









侑「最っ高にときめいちゃう味だね!!!」



バタッ



せつ菜「ゆ、侑さん!?侑さああああああああああああああああああああああん!!!!!」

~医務室~

侑「う、う~ん…」パチ

せつ菜「あ、目覚めましたね、よかった…」ホッ

侑「あ、あれ?私…?」

せつ菜「私の料理を食べて倒れたので医務室のベッドで寝かせたんですよ。幸い体に異常はないようです」

侑「そっか…」

せつ菜「ごめんなさい侑さん…料理長の私の腕が未熟なせいで…」ペコリ

侑「いやいや、気にしなくていいって」

せつ菜「いえ、ここはケジメとして…」ヌギヌギ

侑「え?何で脱ぐの!?」




せつ菜「私を…食べてください///」プルン

侑「え!?」

侑(お、おっきい…)


せつ菜「ほら…私のおっぱいにしゃぶりついていいんですよ…♡」

侑「い、いやそんな…」

侑(お、おっぱいが迫ってくる…)



バァン!



歩夢「はいそこまでー!!!」

せつ菜「あ、歩夢さん!?」

歩夢「もう!せつ菜ちゃんってばお客さんを勝手に味見なんて…」ウラヤマシイ

せつ菜「い、いえ私はただケジメを…」

歩夢「とにかく!お部屋の用意できたから来て侑ちゃん!」

侑「あ、はい…」


タタタ…



せつ菜「ご、ごゆっくり…」

~客室~

侑「うわぁ…こんな広い部屋使っていいの?」

歩夢「うん、もちろんだよ」

侑「ふああ…早速だけどもう寝ようかな」

歩夢「そっか…じゃあおやすみなさい」

侑「うん、おやすみ」



歩夢「あ、添い寝とか必要だったら…」

侑「いや、大丈夫だから」

歩夢「そう…」



バタン

侑「ふああ…なんか色々あったな…」


侑「…寝よ」ドサッ



侑「ZZZ…」

侑『ダメだ…もう生きる気力がない…』



侑『死のう…』



ヒュウウウウウウウウウウ…グチャッ




侑「うわあああああああああ!!!」ガバッ

侑「ハァハァ…今のは…夢…?」

侑「…いや、違う…思い出した…」


侑「私は…」





歩夢「どうしたの侑ちゃん!?」

侑「!?」ビクッ

侑「あ、歩夢!?」

歩夢「ドアの前で見張ってたら侑ちゃんがうなされてたから心配で入ってきちゃった」

侑「え…でも鍵…」

歩夢「ゴメン、私侑ちゃんに嘘ついてた」









歩夢「私、幽霊なんだ」

侑「え…でも触れ…」

歩夢「それはきっと…侑ちゃんも…」


侑「…やっぱりそうだったんだ…」


侑「私も…死んで…幽霊に…」

歩夢「このホテル近くの崖から飛び降りたんだよ、それでこのホテルに…」

侑「そっか…」

歩夢「何があったの?」


侑「私、音楽の仕事やってたんだけど、最近スランプでいい曲が作れなくなっちゃって…」


侑「この辺が心霊スポットだって聞いて、私の最後に相応しいと思って…それで…」

歩夢「そっか…辛かったんだね…侑ちゃん」ギュッ


侑「あ、歩夢…」

歩夢「私もね、中の良い子がいて、小さい頃からその子が好きだったんだ」

侑「・・・・・」

歩夢「でもその子は人気者で、私以外の子とも仲良くなって…」

歩夢「私にはそれが耐えられなくて、ある日…」




歩夢「その子を殺して、私も後を追ったんだ」

侑「そうなんだ…」

歩夢「でも、神様は私とその子が一緒にいる事を許してくれなかったんだよね…だからこの廃ホテルに閉じ込められちゃった」

侑「歩夢…」


侑「あのさ…」

歩夢「侑ちゃん?」


侑「私も行き場をなくしちゃったし…ずっとここにいても…いいかな?」

歩夢「え…」

侑「ほら!ここ結構居心地いいし…折角幽霊になったんだし…」

侑「たまに肝試しに来る人達を脅かすのも…いいかと思って…さ」

歩夢「ううっ…」グスッ

侑「歩夢?」








歩夢「侑ちゃああああああああああああああああああああああん!!!!!」ガバッ

侑「うわっ!」ドサッ

歩夢「嬉しい…これからよろしくね侑ちゃん♡」

侑(まさか幽霊に押し倒されるとは…)

歩夢「あ。何なら支配人の座を譲ってあげるよ、私はフロント係に専念するから」

侑「い、いやそこまでは…」

侑(なんか前の子が殺された理由もわかる気がする…)

歩夢「えへへ…今夜は記念に一緒に寝よ♡」

侑「う、うん…」




??「「ちょっと待ってください!!」」



歩夢「ふぇっ!」

せつ菜「歩夢さん…私達にあれほど言っておきながら…」

しずく「ずるいですよ!」

歩夢「あ、あはは…」



侑「あの…まさか2人も…」


せつ菜「はい、恥ずかしながら…」

しずく「幽霊です♡」

侑「あ、やっぱり?」

しずく「私は女優をやっていたんですが、そんな私を完成させるために劇的な最期を遂げるために海に身を投げました」

侑「へ、へえ…」

せつ菜「私はアイドルをやってたんですが、ステージの演出の爆発に巻き込まれて…」

侑「そ、そうなんだ…」

せつ菜「とにかくこれから侑さんも仲間ですね!いつか納得させる料理を作ってみせます!」

しずく「人を驚かせるためにステージを開くのも面白そうですし、音楽を作っていただけませんか?」

侑「うーん…努力します」

歩夢「ま、まぁまぁ…とりあえず今は…」





歩夢「みんなで寝よっか」

せつ菜「そうですね!」

しずく「わかりました♡」

侑「やっぱ幽霊でも寝るんだ…でも…」


侑(これから最高に楽しい毎日が始まりそうで…ときめいちゃうなぁ♪)

侑(それからというもの、このホテルでは…)


かすみ「ね、ねぇりな子…ちゃんとモニターしてるよね?」ガクガク

璃奈『うん、大丈夫。ちゃんとガタガタ震えてるかすみちゃんが見えるよ』

かすみ「ちょっ…あんまり見ないで///」

璃奈『廃ホテル探検で怖がるかすみんも可愛いって動画撮りたいって言ったのかすみちゃんでしょ…あ…あれ…』

かすみ「り、りな子!?」

璃奈『モニター…が…異常…どう…なって…』


ブツン


かすみ「え…通信が…こんな怖い中で…」ガクガク


ユウチャーン



かすみ「!?」ビクン

かすみ「ど、どこかから声が…」


キョウハワタシガユウチャントオフロハイルノー

イーエ!キョウハワタシガユウセンパイノカラダヲタンノースルンデス!

マ、マァマァ…


ヨーシ、ジャアゼンインアイテシチャウゾー



かすみ「ひ…ひ…」



かすみ「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!!!」



侑(女の子たちがイチャイチャする声がどこかから聞こえてくるようになりましたとさ)




~おわり~

これで終わりです

遅ればせながら歩夢ちゃんお誕生日おめでとうございます。

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