ロイド（そう、俺達がこの重要ミッションに挑むことになったのは…）


～一週間前～



ロイド「アーニャにクリスマスプレゼント･･･ですか？」

ヨル「はい！夜中こっそり枕元に置こうかと」

ロイド「別に起きてる時に渡せばいいのでは」

ヨル「その方がいいんです！」ﾄﾞﾝ

ロイド「は、はぁ…」

ヨル「昔から弟にもそうやって渡してきたんですよ、弟は大喜びでした」

ロイド（ユーリ君、多分気付いてるだろうな…）

ヨル（まぁそのプレゼントも殺しの仕事で得た報酬で買ったんですけどね）


ヨル「とにかくそういうわけで、当日までに衣装とプレゼントを用意しましょう！」

ロイド「いや、アーニャはどうせ寝てるから衣装まで･･･」

ヨル「ムードの問題です！」ﾄﾞﾝ

ロイド（今日のヨルさんは押しが強いな…）

ｶﾞﾁｬ

アーニャ「アーニャきかーん！」


ヨル「あ、アーニャさん帰ってきました、この話はまた…」

ロイド「そうですね」



アーニャ「ちち、はは、しんみょうなかおしてる」

ロイド「そ、そうか？」

ヨル「きっと気のせいですよ」


ヨル（クリスマス楽しみにしてくださいね）

アーニャ「！」ｷｰﾝ

アーニャ「アーニャ、いいこにする！」

ロイド「は？」

アーニャ「というわけでいまからべんきょうしてくる！」ﾀﾀﾀ…


ﾊﾞﾀﾝ




ロイド「何なんだ一体…」

ヨル「と、とりあえず衣装とプレゼントを用意しないとですね」

ロイド「そうですね、それは僕に任せてください」

ヨル「ふふっ」

ロイド「何か？」

ヨル「すみません…ロイドさんも何だかんだやる気なんですねって」

ロイド「そ、そうですかね…」



ロイド（ま、ここで家族の好感度を上げておくのも特か）







ロイド「というわけで、プレゼントの予算を経費で…」

シルヴィア「何を言ってるんだお前は」

ロイド（そして当日、アーニャが友達の家にパーティーに行ってる間に準備は整えておいた）

ロイド（幸い帰ってきた時には既に爆睡してたしな）



アーニャ「スピー…」zzz


ロイド「わざわざ送ってくれてありがとう」ﾆｺ

ベッキー（ろ、ロイド様に感謝された///）ｷｭﾝ

ロイド「さて、それではミッション開始ですね」

ヨル「ミッション･･･？」

ロイド「ああすみません、アーニャの枕元にプレゼントを置くんですね」

ヨル「では行きましょう、ボンドさんも」

ボンド「バウ」

ロイド（こいつはついてくる意味あるのか…？）

～アーニャの部屋～

アーニャ「ぐおおおおおお・・・」zzz

ヨル「ロイドさん、電気はつけちゃダメですよ」ﾋｿﾋｿ

ロイド「そうですね…ヨルさん夜目は？」

ヨル「仕事柄大丈夫です！」ﾌﾝｽ

ロイド（市役所では暗い倉庫で探し物するからか…成程）

ロイド「さて、プレゼントも置いたし戻…」

ヨル「見てくださいロイドさん」

ロイド「？」


アーニャ「うへへへ～」ﾑﾆｬﾑﾆｬ

ヨル「可愛い寝顔ですね」

ロイド「そうですね…」


ロイド「・・・・・」

ロイド（俺も、もしかしたらヨルさんも、あくまで自分の目的のために家族になったのかもしれない）

ロイド（それでも･･･）


アーニャ「ズピー…」ﾑﾆｬﾑﾆｬ


ロイド（今はこいつの寝顔が、とても愛おしく思うよ）

～翌朝～

ｶﾞﾁｬ

アーニャ「ちち！はは！おはようござます！」

ロイド「ああ、おはよう」

ヨル「おはようございます、アーニャさん」

ボンド「バウ」



アーニャ「あさおきたらまくらもとにプレゼントおいてあった！サンタさん？」

ロイド「ああ、そうだな」

ヨル「よかったですねアーニャさん」


アーニャ（アーニャほんとはさんたがちちとははだってしってる、でもこういっておけばみんなしあわせ）ﾆﾔﾘ

アーニャ「だからこんどは、アーニャさんたがちちとははにプレゼントあげる！」ｽッ

ロイド「え？」

ヨル「これは…」


アーニャ「アーニャとちちとははとボンドのにがおえ！ベッキーのいえでかいた！」

ヨル「ありがとうございます！」ｳﾙｳﾙ

ロイド（これは…絶妙に下手だな）


アーニャ（がーん！）

ロイド「でもまぁ、ありがとな」

アーニャ「ちち…はは…ボンド」

ヨル「？」


アーニャ「これからも…よろしく！」ﾋﾞｼッ


ヨル「はい、よろしくお願いします」

ボンド「バウ！」


ロイド「ああ、よろしく」


ロイド（せめて任務が終わるまでは…この笑顔は守らないといけないな）



～おわり～