武内P「サンタが事務所にやってくる」 (26)

~12/24 346プロ 事務室~

武内P「……」カタカタカタ…

ガチャッ

島村卯月「おはようございますっ」

武内P「島村さん、おはようございます」ペコリ

卯月「プロデューサーさん、昨日も夜遅くまでお仕事されていたはずなのに……」

卯月「朝早くからお疲れ様です。お身体、悪くなったりしてないですか?」

武内P「いえ。この程度であれば、何も」

武内P「こちらこそ、お休みを確保できないままお仕事を入れてしまい、申し訳ございません」ペコリ

卯月「いえいえ、私は平気です!」


卯月「だって、今日はクリスマスイブですから!」ギュッ


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武内P「そうですね」

卯月「あ、あれ? プロデューサーさん、反応薄い……」

武内P「仕事上、狙い目とすべきイベントとして捉えてはおりますが、
    プライベートでは、さほど……」ポリポリ

卯月「え、ええぇぇぇ?」

武内P「し、島村さんは随分と、楽しみにされているのですね」

卯月「そりゃあそうですよ!」

卯月「だって、サンタさんがプレゼントをくれる日なんですよ!」


武内P「……え?」

卯月「ど、どうしたんですか?
   ひょっとしてプロデューサーさん、サンタさんをご存じないんですか!?」

武内P「い、いえ、それはその、存じ上げておりますが……」

卯月「プロデューサーさんのお家にも、サンタさん来ますよね!?」

武内P「えっ!?」

卯月「……プロデューサーさん?」

武内P「いえ……そうですね」ポリポリ

武内P「幼少の頃は、人並みに来ていたかとは思いますが……
    このところは、ご無沙汰で……」

卯月「そ、そうなんですか……」

武内P「島村さんのお家には、毎年お見えになるのですか?」

卯月「はいっ! 良い子にしてくれると、枕元にプレゼントが置いてあるんです!」

卯月「だから、それを楽しみに、今日もお仕事頑張りますっ!」ギュッ

武内P「……なるほど。とても良い心がけですね」

卯月「プロデューサーさんも、こんなに頑張っているんですから、今年はサンタさん来てくれますよ」

武内P「そうでしょうか……あまり褒められた生活ができているとは、思えませんが」

卯月「絶対来ます! そう思いましょう! ねっ?」

武内P「……はい」ニコリ

武内P「……」カタカタ カタカタ…

ガチャッ!

本田未央「おっはよー! プロデューサー、おはよー!」

武内P「本田さん、おはようございます。朝から元気が良いですね」

未央「えへへー、そりゃあだって今日はクリスマスイブだもん!
   心が浮足立たないって方が無理あるでしょー?」ウリウリ

武内P「そ、そうですね」

未央「何さー、リアクション薄いなー。
   あっ、ひょっとしてプロデューサー、予定無いの?」

武内P「あ、はぁ……そうですね、恥ずかしながら何も…」ポリポリ

未央「サンタさんからのクリスマスプレゼント!」


武内P「……え?」

未央「いや、“え?”じゃなくてさ。
   もらうでしょ? サンタさんから。良い子にしてると」

武内P「ほ、本田さん……?」

未央「私は弟とサッカーのゲームをお願いしてるんだー。
   なんとあの1ミリも完全再現! えへへ楽しみー。とう! おりゃ!」デュクシ デュクシ

武内P「そ、それは何よりですね……」

未央「サンタさんだって世界中の子供たちを相手にしてるわけだしさ。
   プロデューサーも早いとこお願いしとかないと、欲しいものもらえないかもよ?」

武内P「いえ、私はもう、子供と呼べる年齢では…」

未央「サンタさんにとってはプロデューサーだって子供でしょー!」アハハハ

武内P「さ、サンタさんにとっては!?」

未央「? そこ、驚くポイント?」

武内P「い、いえ……恥ずかしながら、サンタさんがそこまでお年を召した方だとは……」

未央「とにかくさ、今日は残業しないでちゃんと早く帰りなよ。
   夜更かしするような悪い子の家になんて、サンタさん来ないんだからね?」フリフリ

武内P「ぜ、善処します……」

武内P「……」カタカタ ッターーン!

ガチャッ

渋谷凛「プロデューサー、いる?」

武内P「渋谷さん、お疲れ様です」

凛「やっぱり……ちゃんとお昼ごはん、食べたの?」

武内P「いえ……ですが、空腹ではありませんし、この後の会議資料をまとめてから摂ろうかと…」

凛「そんなことだろうと思った。ほら、これ」スッ

武内P「……これは」


凛「プロデューサー、何が好きか分からないから……適当に入れてみたんだけど」ポリポリ

凛「一応、栄養バランス、良くなるようにしたつもりだから……」

武内P「……ありがとうございます、渋谷さん」ニコリ

凛「! い、いや、別にプロデューサーだけのためじゃない、っていうか、その……!」

凛「今年はあまり、良い子にできてなかったし……」

武内P「……?」ピクッ

凛「今日は良い子にして、巻き返せば……来てくれると思ったから」

武内P「な、何が、でしょうか……?」


凛「もうっ! だから、サンタさんっ」プイッ

武内P「!?」


凛「今のところ、毎年来てくれてるけど……それが当たり前だって、思っちゃダメだって思うから」

凛「あっ! 違うよ、別にプロデューサーをダシにして点数稼ぎしたいって訳じゃなくて、
  ただプロデューサーの事が、し、心配…」

凛「あーもう……!」ポリポリ

武内P「し、渋谷さん……?」

凛「とにかく、それはちゃんと残さず食べること。分かった?」

武内P「は、はい。それはもちろん」

凛「もう……」ハァ

凛「プロデューサーだって、身体が資本なんだから……あまり無理しないでよ」

凛「でないと、サンタさんだって来ないかも知れないし」

武内P「……はい」

凛「伝えたかったこと、それだけ。じゃあ、レッスン行ってくるね」クルッ

ガチャッ バタン


武内P「……サンタ、さん……?」

スタスタ…


多田李衣菜「気づかれずに枕元に置くって、すっごくロックだよねー」ワクワク

前川みく「ロックやってる李衣菜チャンは悪い子だから、どうせサンタさん来ないにゃ」

李衣菜「な、何でそんな事言うの!?」


武内P「……」



スタスタ…


諸星きらり「杏ちゃーん、レッスン頑張らないとぉ、サンタさん来てくれないゆ?」

双葉杏「去年来てくれたから今年はいいや。
    サンタさんだって大変だろうし、来年に向けて貯めた方が杏的にも賢い選択と見るよ」

きらり「サンタさんはぁ、子供たちの笑顔を見るのが好きだから、ちゃんと良い子にしなきゃだにぃ☆」

杏「散々お仕事で見せてるし、そっちで笑顔をペイした事にしてくれないかなー」ボリボリ


武内P「……!」

スタスタ…!


神崎蘭子「聖夜に舞い降りし使者より約束された進物!!
     秘めたる封印が解き放たれる瞬間を前に、我が魔力の高鳴りは留まる所を知らぬわ!!」

アナスタシア「ダー♪ サンタさんの、パダーラク……プレゼント、アーニャもすごく楽しみです」

新田美波「新しいレッスンウェアをお願いしたのだけど、ちゃんと届けてもらえるかしら。
     今年は少し悪い子だったかも知れないし……」

緒方智絵里「だ、大丈夫ですよ!
      だって美波さん、シンデレラプロジェクトのリーダーをしてくれたじゃないですか」


スタスタスタ…!


赤城みりあ「みりあもたーくさんっ、良い子にしてたからサンタさん来るの楽しみー!」

城ヶ崎莉嘉「えへへー、アタシの方が良い子にしてたもん☆ 今年こそお姉ちゃんに勝ったかなー♪」

三村かな子「莉嘉ちゃんもみりあちゃんも十分良い子だから大丈夫だよぉ」


武内P「こ、これは一体……!?」

城ヶ崎美嘉「あれ? プロデューサーじゃん、お疲れー★」フリフリ

武内P「じょ、城ヶ崎さん……」

美嘉「ちょ……なんかすっごい顔してるけど大丈夫? ちゃんと寝てる?」

武内P「いえ、私は大丈夫のつもりですが……じょ、城ヶ崎さん」ズイッ

美嘉「ひゃっ! な、何?」ドキッ!

武内P「今一度、つかぬ事をお伺いしたいのですが」

美嘉「な、なんでしょう?」ドキドキ…


武内P「サンタさんは、いると思いますか?」

美嘉「……は?」


武内P「いえ……失礼、今のは忘れてください。あまりにも…」

美嘉「いると思う、って何?」

武内P「え?」


美嘉「いるに決まってんじゃん」

武内P「……!?」

美嘉「焦ったぁ~。いや、アンタのことだから「クリスマスのご予定は?」とかデリカシーの無い事…」

美嘉「いやいや! べ、別にアタシが予定無いとか、そういう事をアピりたいわけじゃなくって……!
   ていうか、そんなのアピールするようなモンでもないっていうか! あーもう!!」

武内P「じょ、城ヶ崎さん……」

美嘉「大体何っ!? いきなりそんな当たり前のこと聞くなんて、何年社会人やってきてんのさ!」ビシッ

美嘉「あの子達のプロデューサーなんだったら、その辺しゃんとしなよ! いーい!?」

武内P「は、はいっ」

美嘉「ったくもう……!」のっしのっし


武内P「……!?!?」

スタスタスタ…!


速水奏「ご褒美に、サンタさんのプレゼントが欲しいところね」フッ

塩見周子「お腹すいたーん♪
     あー、今年はもう実家の八ツ橋サンタさんに届けてもらうだけでいいかなー、あたし」

宮本フレデリカ「ねーねー、ありすちゃん今年はサンタさんに何をお願いしたのかなー?」

橘ありす「ぷ、プライバシーの侵害ですっ! デリカシー無いですよ、フレデリカさん!」プンスコ!

北条加蓮「なーおー、美味しいポテト出してくれるお店出来たみたいだから一緒に行こう、ねっ?」

神谷奈緒「はぁ!? そ、そういうのはサンタさんに頼めばいいだろ!」

鷺沢文香「あらゆる子供達に対し、等しく得難い物を与える存在……
     アイドルとして私もそうあれたらという、身の程に合わぬ夢への想望もまた、サンタさんの贈り物でしょうか」

大槻唯「ゆいねー、去年はカラオケ代奢ってもらえたんだー♪
    今年もお願いするとさすがに怒られちゃうかなぁ?」


武内P「……!?!?!?」グルグル

~夜~

カタカタカタカタカタカタ…

武内P「…………」カタカタカタカタカタカタ…!

千川ちひろ「だ、大丈夫ですかプロデューサーさん? 少しお休みされた方が…」

武内P「いえ、この方が落ち着きますので」カタカタカタカタカタカタカタ…!

ちひろ「そ、そうですか……」

ちひろ「とにかく、無理はしないでくださいね」つ エナドリ

武内P「ありがとうございます」カタカタカタカタカタカタ…!


ちひろ「だって今日は、クリスマスイブ」

武内P「……!」ピタッ

ちひろ「ちゃんと夜更かしせずに寝ていれば、サンタさ…」

武内P「千川さんっ!」

ちひろ「ひぇっ!?」ビクッ


武内P「戸締りは、私がやっておきますので」

ちひろ「は、はい……ありがとうございます」

ちひろ「では、お言葉に甘えて……お先に失礼しますね」

武内P「はい、お疲れ様です」カタカタカタカタ…!

ガチャッ バタン


武内P「…………」カタカタカタカタカタカタ…!

武内P「……いない…………いるはずが……」カタカタカタカタカタカタ…!


ガチャッ

美城常務「こんな遅くまでご苦労なことだな」

今西部長「ちょっとお邪魔するよ」

武内P「!? み、美城常務、今西部長」ガタッ ペコリ

美城「畏まる必要は無い。我々に構わず仕事を進めることだ」

武内P「は、はい」ギシッ


美城「なるほど。このように残業が常態化している、と……」

今西「もちろん、望ましい状態ではないのですが、
   膨大な仕事量に対し、処理が追いつかないのも事実でね」

武内P「……」カタカタカタ…

美城「状況は分かりました。人員の再配置については検討しましょう」

今西「ありがとう。現場も助かります」

美城「職場環境の改善は、企業イメージの向上にもつながります。
   中長期的に見ても、一部社員の過重労働を前提とした戦線の維持は合理的ではありません」

美城「まして、今日のような日にまで残業をさせるなど……」

武内P「……」カタカタカタ…


武内P「!?」ピタッ


今西「ええ、まったくその通りです」

美城「クリスマスイブの残業など、たとえ私が許可したとしても、世間一般的に許されるものではありませんから」

武内P「じょ、常務、それは一体!?」ガタッ

美城「? どうした」

今西「何か問題があったのかね?」

武内P「い、いえ、ですから!」

武内P「クリスマスイブに残業をすることは、なぜ許されないのでしょうか……?」

美城「なぜ? 君は随分とつまらない事に疑問を持つのだな」

武内P「も、申し訳ございません。しかし、今一度ご教示願えないでしょうか?」


美城「サンタさんが来るからに決まっているだろう」


武内P「!!?!?」ガーン!

美城「私だって早くお布団に入って眠りにつきたいのに、こうして社員の労働実態の調査に駆り出されている……
   煌めく舞台の裏で犠牲が生じることには、大いなる矛盾を感じざるを得ないな」

今西「まぁまぁ、今日の所はひと段落したのですし、成果はあったとしようじゃありませんか」

美城「えぇ。そうでも思わなければやっていられない」

今西「では、我々もそろそろ帰りましょうか」スクッ


武内P「じょ、常務……」

美城「君も早く帰って寝ることだ」

美城「サンタさんが来なくても知らないぞ」

ガチャッ バタン

武内P「!……」ガクッ

武内P「あ……あぁ……!」ワナワナ…!



『プロデューサーさん! サンタさんですよ、サンタさん!』

『こぉらぁ~! 二人ともそんな悪戯ばかりしてると、サンタさんなんて来ないわよー!』

『んっふっふ~♪ サンタさん的にはカワイゲあるくらいがちょうど良いっしょ→!』

『サンタさんとサッカーをしたら、スコアは3対3、なんて、ふふふっ♪』

『アァン? 豚にすらサンタさんが来るというのに、私のもとに来ない理由があって?』

『わーいわーい! サンタ、ワサンタ、和三盆~♪』

『ほ? プロデューサーさんにはサンタさんは来ないのです?』

『私悪い子なんでー、サンタさんを忙しくするために良い子にしますねー。ふふー』

『サンタさんってすごいのよ!』



武内P「うわああああぁぁぁぁ……!!」

武内P「ハッ!?」ガバッ!


チュンチュン… ピヨッ


武内P「はぁ……はぁ……!」

武内P「ゆ、夢……!?」


武内P「……!」ゴソゴソ

つ 枕

武内P「…………」ゴソゴソ



武内P「………………」ホッ

~12/25 346プロ 事務室~

ガチャッ

武内P「おはようございます……」

卯月「あっ、プロデューサーさんおはようござい……うえぇっ!?」

未央「どうしたのプロデューサー! 朝からすっごい顔してるけど!?」

武内P「いえ、その……今朝、色々とありまして……」

凛「ひょっとして、ちゃんと寝てないの? しっかりしてよ」

武内P「申し訳ありません。ひとまずは大丈夫ですので……」


凛「もう……やっぱり、これにして正解だったね」

武内P「えっ?」

卯月「はいっ。凛ちゃんのチョイス、バッチリでした」ギュッ

未央「ほらほら、しぶりん早く渡したまえよー」ウリウリ

凛「わ、私はいいよ。発案者は卯月なんだし、卯月、はい」スッ

未央「おおぉ、それもそうだね! しまむー頼んだ!」

卯月「ええぇ!? わ、私、ですか!?」

武内P「あ、あの……皆さん、何か?」

卯月「えぇっと、プロデューサーさん……よし」フンス


卯月「はいっ! メリークリスマス!」スッ


武内P「え……」

凛「メリークリスマス」パチパチ

未央「メリクリー、プロデューサー!」ヒューッ!


卯月「健康グッズです。
   お仕事でお疲れでしょうから、枕につけてよく眠れるものを、って」

武内P「み、皆さん……」

卯月「えへへ。大人になったらサンタさん来ないの可哀想だ、ってみんなで話してて」

凛「普段お世話になってるんだし、たまにはお返しくらい、させてくれてもいいでしょ?」

未央「そうそう! 何だったら毎日クリスマスでも私は全然いいもん!」

凛「それは言いすぎ」

未央「ちょっ! しぶりん容易くハシゴを外すね!?」

卯月「あわわわ、毎日やってたら未央ちゃんのお財布無くなっちゃいますよぉ」

未央「しかも私がお金出すの前提なの、しまむー!?」


武内P「…………」

凛「? どうしたの、プロデューサー?」

武内P「いえ……」

武内P「まさか私のもとにも、サンタさんが来てくれるとは思いませんでした」

未央「まだまだ修行が足りないぞぉ、プロデューサー君」エッヘン

卯月「えへへ……
   はいっ、プロデューサーさんも一緒に、メリークリスマス!」

武内P「はい。メリークリスマス」ニコリ


~おしまい~

思いつきのままに書いたものですが、過去に同じようなSSがあるかも知れず、すみません。
お読みくださり、ありがとうございました。

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