かのん「危ない綱渡りを」すみれ「今夜だけは」 (64)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「……」フルフル


「…で?何この報告書」ヒラッ


「そ、それは…ですね……」


「言ったわよね?次は不備の無いように作成しなさい、そうしないと取引先の信用が無くなっていく…って」


「は……はい……っ」


「…」


ブンッ


「っ!!」


バサァッ…


「3日あげるわ」


「…」


「3日以内に不備を全て是正し、私に見せなさい」


「…っはい」


「これでもまだミスるってんなら……考えときなさい。これからの身の振り方」


「…」フルフル


「次は無いわよ」ズイッ


「っ……はい…」


「…」


「……っ」フルフル


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

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「……っはいカットオォォォォォッ!!!」


きな子「っ、ふう…」


すみれ「…」


「監督チェック中でーす!暫くお待ち下さい!」


「メイク入りまーす!」


すみれ「ごめんね、紙当たったりしてない?」ポフポフ


きな子「大丈夫っす!上手いこと当たらなかったっすから!」ササッ


すみれ「ん、なら良かった」



<……おっけぇ!!!



「監督おっけー?……今のシーンOKです!!」


すみれ「はーい」パチパチ


きな子「って事は…お昼ご飯っすね!」


すみれ「食い意地張ってからに…ふふ」


ーーーーーー
ーーーー
ーー


『平安名すみれ様 楽屋』



「午後の開始は14時からとなります!」


すみれ「はい」


「そちらにお弁当ご用意してますのでお召し上がりください!弁ガラはそちらにお願いします!時間前にまたお呼びします!」


すみれ「頂きますね、ありがとうございます」


「午後も宜しくお願い致します!失礼しました!」


すみれ「宜しくお願いします」


<ガチャッ


<バタンッ…


すみれ「……はぁ~~っ、つっかれたわぁ~~~っ」パカッ


すみれ「あらあら鳥九じゃない、ここのそぼろ好きなのよねぇ」


マネージャー「はい、今平安名は撮影で……はい…」


すみれ「…現場にいないと思ったらお電話中だったのね、早く食べなさいよーっと」モグモグ


マネージャー「…っ、ほんとですか!?……分かりました、伝えますね…!!」


すみれ「…?」モグモグ


ピッ


マネージャー「……すみれちゃん」


すみれ「ふぁい?」モグモグ


マネージャー「春のドラマ、主演決まり」


すみれ「…」ゴクンッ


マネージャー「……!!」


すみれ「……嬉しい」


マネージャー「ずこー……めっちゃ淡白だね…」


すみれ「ああ違うのよ、嬉しさが一周し過ぎて通常なだけ。来て」


マネージャー「ん?」


すみれ「ほら、心臓バックバク」


マネージャー「うわ、凄い鼓動…目の当たりにすると怖…」


すみれ「やかましいわよ!」


マネージャー「…ふふ、良かったね」


すみれ「ええ……最高よ」


マネージャー「うん、ほんとに」


すみれ「……っ、はぁ~~っ……」


マネージャー「あそうそう、明日事務所で社長が話があるって」


すみれ「え、私何かした?」


マネージャー「これから"何かしない"為の釘刺しじゃない?主演も決まったしね」


すみれ「…あー、そういうね」


マネージャー「別にすみれちゃんの事だから問題無いのに…社長ったらああ見えて心配性なんだから」


すみれ「……」


ーーーーーー
ーーーー
ーー


「カメラどうすか?」


「少し待て……回った!」


「はい、Aカメカット5!」カチンッ


「Bカメカット9!」カチンッ


監督「よぉい……」


すみれ「……」


きな子「…」


監督「…っはい!!!」ブンッ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


きな子「……」


スタスタ…


コトッ


きな子「え……尚未、主任…?」


すみれ「書類、見たわよ」


きな子「…っ」


すみれ「……良い出来だったわ」カシュッ


きな子「…!」


すみれ「これで取引先も契約に向けて、重い腰あげてくれるでしょ…」ゴクッ


きな子「ほんとっすか…!?」


すみれ「ええ、鈴原の割にはやるじゃない。出来んなら最初っからやりなさいよ」ポンッ


きな子「わっ」


すみれ「それ、頑張ったご褒美。それ飲んだらもう帰りなさい」


きな子「えっ、あっ」


すみれ「また来週ね」


スタスタ…


きな子「……ふふ」


カシュッ


きな子「あたし、ブラック飲めないっすよ……主任」


クピッ


きな子「……うえ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


監督「…カットオォォォォォ!!!」


「いちいち声デケェ監督だよ…監督チェック中でーすお待ち下さーい!!」


「メイク入ります!」


きな子「ブラックは苦いっす~…」


すみれ「飲めないなら貰うわよ」


きな子「ほんとっすか?お願いするっす」


すみれ「ん、ありがと」クピッ


きな子「この後は3シーン位ありましたっけ?」


すみれ「いや、結構撮影巻いてるし、下手したら今日はもう終わりかもね」


きな子「それほんとっすか!?そしたら家帰って寝るっす!」


すみれ「レッスンとか無いわけ?」


きな子「今日は無い日っす。すみれ先輩はもうレッスン自体無いっすよね」


すみれ「ん、まあ…」


きな子「羨ましいっす、きな子も早くすみれ先輩みたいになりたいっすよ~」


すみれ「あんたなら大丈夫よ、私もあんたの事、事務所に推すからさ」


きな子「嬉しいっす~!」


監督「……よし今のシーンおっけー!!もう今日は終わりっ!!」


「では本日の撮影、以上となります!」


すみれ「ほらね」


きな子「よっし!」


ーーーーーー
ーーーー
ーー


ブーン…


マネージャー「…今日もお疲れ、すみれちゃん」


すみれ「そちらこそー、で明日は何時?」


マネージャー「お昼だね。私が車で事務所まで送るよ。その後はラジオの収録、そのまま近くのスタジオでスチール撮影…だけかな」


すみれ「ん、明日は割とゆったりって感じね」


マネージャー「暫くオフが無かったからねぇ、スケジュール見直して近いうちにオフ作っておくよ」


すみれ「有難やー」


マネージャー「ふふ…」


~?


マネージャー「……お、『Kanon』だ」


すみれ「!」


マネージャー「最近一気に売り出して来てるねぇ、事務所の後押し凄いよ」


すみれ「…そうね」


マネージャー「そういえばすみれちゃん、Kanonと同級生だったんでしょ?どんな子なの?」


すみれ「何よ花陽、好きなの?」


マネージャー「結構ね。今どき歌とギターだけで勝負する子は珍しいから」


すみれ「まあ、確かに」


マネージャー「それで、面白い子だったりするの?Kanonは」


すみれ「…普通の子よ」


ーーーーーー
ーーーー
ーー


かのん「……空がかなしげに泣く日は」


かのん「弱虫になるよ、昔からそう」


かのん「君はいつだって笑って…」


かのん「青空見えるまで、傍にいてくれた…」ジャン…


マネージャー「……いいね、かなり良い」


かのん「まだ曲調も決まりきってないけどね…」


マネージャー「いえ、もう名曲確定よ。私には分かるわ」


かのん「あはは、そう言って貰えると嬉しいよ」


プルルル…


マネージャー「ごめん、ちょっと電話ね」スッ


かのん「はーい」


<はい、お疲れ様です桜内です……


ガチャッ




かのん「ふんふふーん…♪」ジャカジャン


ピロン


かのん「ん?」


『ぎゃらくしー:今日暇なら、いつもの店で』


かのん「…」


ポチポチ


『Kanon:おっけい』


<バァンッ!!


かのん「ひいいいっ!?何何何!?」ビクゥ


マネージャー「かのんちゃん!!決まったわよ!!」


かのん「へ?何が?」


マネージャー「春のドラマの、主題歌!!かのんちゃんに是非って!!」


かのん「……~~~~~~~~っ!?!?!?!?」ガタッ


マネージャー「ちょ、かのんちゃん?」


かのん「っ、ぃよっしゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」キーン


マネージャー「ほ、ほんとよく通る声ね…っ!!」キーン


かのん「やった、初めての主題歌だ!やったやった!!」ピョンピョン


マネージャー「…ふふ、おめでとう。かのんちゃん」


かのん「こちらこそ、ありがとう!」


マネージャー「もう、私は特に何もしてないわよ?あなたの実力よ」


かのん「えへへぇ…」


マネージャー「社長から言われたわ、問題等起こさぬ様にと」


かのん「……っ、問題?」


マネージャー「勿論かのんちゃんが問題なんて起こさないのは知っての上よ?でも一応釘刺しておくのも、私たち事務所の役目だから」


かのん「……うん、分かった」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーBAR CARBONー


~?


https://youtu.be/e4V-XN6aUoY



<カランカラン…


バーテンダー「おや、すみれさん。いらっしゃいませ」


すみれ「こんばんはマスター。向こうのボックス席、大丈夫かしら?」


バーテンダー「勿論です、どうぞ」


すみれ「よっと…」


バーテンダー「何になさいますか?」


すみれ「んー、『メロンボール』を」


バーテンダー「かしこまりました」


すみれ「はぁ…」


バーテンダー「今日も撮影でしたの?」クルクル


すみれ「ん、今やってる奴ね」


バーテンダー「あ『オトノキの風』ですか?見てますわよ」スーッ


すみれ「まあただのゲスト出演よ、1、2話だけでしょうね。出ても回想で使われるくらい?」


バーテンダー「わたくし、主演の小原鞠莉さんのファンですのよ」カラン


すみれ「あらそうなの?もし次会えたらサイン貰っておきましょうか?」


バーテンダー「ふふ、大丈夫ですわ。私はそれ以上にすみれさんの大ファンですから」コトッ


すみれ「……ありがと」


ゴクッ


すみれ「ん、おいし」


バーテンダー「恐縮ですわ」


<カランカラン…


かのん「こんばんはー」


バーテンダー「いらっしゃいませ、すみれさんがお待ちですわ」


かのん「ありがとうございます。やっほ、すみれちゃん」


すみれ「ん」


かのん「よっと……あ、もう飲んでるの?」


すみれ「まあね、あんたは?」


かのん「そうだな…シャンディガフを下さい」


バーテンダー「かしこまりましたわ」


すみれ「……割と久しぶりよね、こうやって会うのも」


かのん「まあねぇ、ありがたい事にお互い忙しいもんね」


すみれ「そうね、良い事ったら良い事だわ」ゴクッ


かのん「……」


すみれ「……?」


バーテンダー「失礼致します。お待たせ致しましたわ、シャンディガフです」


かのん「あっ、ありがとうございます」


すみれ「どうも、黒澤さん」


バーテンダー「また何かありましたら、お呼び下さいませね」


<スタスタ…


かのん「……じゃあおつかれ、すみれちゃん」スッ


すみれ「ん、そっちこそ」スッ


キン…


かのん「ん……うまいっ」ゴクッ


すみれ「ビール、苦手じゃなかったの?」


かのん「ビールのカクテルならおっけいだよ、苦さほとんど無くなるじゃん」


すみれ「ん、確かに」


かのん「……」クピッ


すみれ「……ねえ、かのん?」


かのん「うん……?」


すみれ「何だか今日はえらく静かじゃない、何かあったの?」


かのん「いや何も……寧ろ嬉しいことはあったけど……」


すみれ「嬉しい事あってなんでそんな暗いのよ」


かのん「……だって、すみれちゃんともっと会いたいから……」


すみれ「っ!」


かのん「昔みたいに……高校の時みたいに一緒に遊んだりしたいから……もっと」


すみれ「……そ、れは…」


かのん「すみれちゃんはイヤ?」


すみれ「イヤな訳無いじゃない!」


かのん「……」


すみれ「でも……さ、アンタも分かってるでしょ。高校の時と違って、今の私達には期待があるし、沢山のファンの方も、いる……」


かのん「……嬉しいね」


すみれ「ね。そんな人達をほっぽって、昔みたいに……とは、いけないでしょ」


かのん「……」


すみれ「あなただって、そんな事出来る人間じゃないわよね」


かのん「出来ない、ね……少なくとも、ファンの人達には」


すみれ「……だから」


かのん「それでも」


すみれ「!」


かのん「すみれちゃんと一緒にいたいんだよ」


かのん「……それが裏切りと言われても。これは、ワガママなんだろうけど……さ」


すみれ「かのん……」


かのん「……」ゴクッ


すみれ「…あんた、怖い物無いの?」


かのん「怖いのはすみれちゃんと離れる事」


すみれ「…まあ、それは私もだけどさ…」


かのん「……」


すみれ「…」ゴクッ


ーーーーーー
ーーーー
ーー


ー銀座ー


テクテク


かのん「ふう……割りと飲んだね」


すみれ「夜風が気持ちいいわ…」


かのん「すみれちゃん、明日は?」


すみれ「明日は昼に事務所で、その後はラジオ収録とスチール撮影」


かのん「おお、多忙だ」


すみれ「こんなのは多忙に入らないわよ、事務所の方は別に仕事じゃないし」


かのん「よっ、大女優」


すみれ「まだよ……まだまだ」


かのん「はは…」


すみれ「……そういうかのんは?」


かのん「音楽番組の収録かな、アルバム出るからさ。主題歌も決まったし……」


すみれ「へえ、主題歌?何のよ」


かのん「来年の春ドラマだってさ、今日決まったってマネージャーさんから……」


すみれ「え!?嘘、私主演よ!?」


かのん「ええ!?ほんとに!?」


すみれ「ホントのホントよ。いや……まさかこんな事が、ねぇ?」


かのん「…って事は、今度は仕事で会うかもね?」


すみれ「そうね……あ、新アルバム出たら教えてね?すぐ買うから」


かのん「いやいや、普通にあげるよ?」


すみれ「イーヤ遠慮しとく。買うわよ、かのんの曲だもの」


かのん「……そういうとこ、好きだよ」


すみれ「…あたしもよ」


ギュッ


かのん「……ふふ、すみれちゃん暖かいね」


すみれ「こんな時期なのにね」


かのん「……次はいつ、会えるかなぁ」


すみれ「…お互いが望んだらよ」


かのん「七夕みたい」


すみれ「そうね、私が織姫?」


かのん「絶対私でしょ」


すみれ「……ふふ」


かのん「あはは……」


スッ


すみれ「……またね、かのん」


かのん「うん、また」


<スタスタ…


かのん「……いっけね、もう会いたいや」


テクテク…





<……(パシャッ)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー事務所ー



キキーッ


マネージャー「さて、到着っと」


すみれ「ん、ありがとう」


マネージャー「終わったら連絡してね、すぐ迎えに行くから」


すみれ「ええ、ちょっと待ってて」ガチャッ


マネージャー「はーい」


バタン


<『……』


すみれ「…」


スタスタ……


ガチャッ


「お疲れ様です。社長がお待ちです」


すみれ「はい、取り次ぎお願いします」


「了解しました」


ーーーーーー
ーーーー
ーー


ー社長室ー



「……」


トントン


<平安名です


「どうぞ」


<ガチャッ


すみれ「失礼します、お疲れ様です」


社長「お疲れさま、座って」


すみれ「はい、失礼します」スッ


社長「……まずは春のドラマの主演、おめでとう」


すみれ「ありがとうございます、事務所の皆さんのお力添えあっての事です」


社長「謙遜しないで、あなたの実力が7割ってとこよ」


すみれ「ふふ、3割は社長なんですね」


社長「いんや、2.9割はマネージャーよ。残りはあたしにこ」


すみれ「あはは、ありがとうございます」


社長「まあ、そう構えないで。今日はただおめでとうを伝えたいだけだし」


すみれ「…はい」


社長「どう?今の現場は」


すみれ「鈴原も良い演技をする様になってきて、私としてはとてもやり易いですね」


社長「アンタが言うんなら間違いないんでしょうね、私としてもこれから推す気満々だし」


すみれ「是非お願いします、彼女は伸びますよ」


社長「ふふ、分かったわ」


すみれ「……」


社長「……あんたの事だから大丈夫だと思うけど、問題とかは起こさない様にね」


すみれ「……もちろんです」


社長「今があんたにとって最初の、大事な時よ。無駄に体力や時間を使う様な問題を抱えないようになさい」


すみれ「はい、分かっています」


社長「あんたは今大きく伸び始めてる、面倒な奴ってのはいるもんだから……"表"の記者とか」


すみれ「…やっぱりいましたか」


社長「うん、遂にアンタも記者が張り付くようになってきてるって訳ね…こっちとしては嬉しいけど、アンタからすると面倒な事でしょ」


すみれ「ええ、公私共に粗相ないように過ごします」


社長「その心意気や良しなんだけど、抱え過ぎるとドカン……ってのは肝に銘じるのよ」


すみれ「……」


社長「今の現場やその先の仕事も勿論しっかりしてもらうけど、適度に羽を伸ばして頂戴。無論、羽目は外さないようにね」


すみれ「はい、勿論分かっています」


社長「ん……じゃあ早めに帰って少し休んどきなさい。これから収録とスチールでしょ?休める時に休んどくのも大事だからね。分かってると思うけど」


すみれ「お気遣いありがとうございます、矢澤社長」


社長「ええ、頑張りなさい。平安名すみれ!」


すみれ「……っ、はい!」


ーーーーーー
ーーーー
ーー


ブーン…


マネージャー「お疲れ様、どうだった?」


すみれ「マネージャーの予想通り、激励と釘刺しよ」


マネージャー「うんうん、案の定だね。まあ社長も優しい人だから……」


すみれ「社長とマネージャーとは、付き合い随分長いんでしょ」


マネージャー「まあね、結構昔から一緒だよ」


すみれ「そう」


マネージャー「さてと、大分時間空いたしご飯行こっか。食べたいものとかある?」


すみれ「んー……特には無いわね」


マネージャー「じゃあ私オススメのご飯屋さん行こうか!」


すみれ「はーい、宜しくお願いしまーす」


ブーン…


ーーーーーー
ーーーー
ーー


ガラッ


「お、いらっしゃい花陽ちゃん。そろそろ来るかと思ってたよ」


マネージャー「流石大将さん、2人なんだけど大丈夫かな」


「勿論、向こうのテーブル席にどうぞ。昼は過ぎてて空いてるから」


すみれ「失礼します」


「……おや、女優の平安名さんかい?」


すみれ「え、あ、はい!」


「娘がファンでね。良かったら後でサインを頂けないかな」


すみれ「勿論です!ありがとうございます」


「ありがとう。それじゃあ、2人とも何にしようか?」


マネージャー「私はいつもので!」


すみれ「それじゃ……サバの味噌煮定食で」


「はいよ、待ってな」


すみれ「ありがとうございます」


マネージャー「ふう……」


すみれ「……いつもの、で通じるあたり大分来てるわね」


マネージャー「まあね、マネージャーする前から来てるもん」


すみれ「超常連じゃないの」


マネージャー「えへへ」


~♪


『今回のゲストは、Kanonさんです』


マネージャー「お、Kanonだ」


すみれ「……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


かのん「宜しくお願いします!」


司会「お噂はかねがね。最近若者の間で大バズり中ですね」


かのん「ありがとうございます、嬉しいです」


司会「今回はそんなKanonさんの音楽ルーツや曲の解剖を行っていきます。どうでしょうKanonさん」


かのん「私自身、自分の事を大した人間だと思ってませんが……そんな私の音楽を好きと言ってくれる方が沢山いらっしゃるのが純粋に嬉しいです!」


司会「ええ、最近一気にメディアの露出も増えてきて、それも人気の裏付けと言えるでしょう?現にここにもファンが……」


かのん「え、聞いて下さってるんですか?」


司会「ええ。特に2枚目のシングルが好きですね」


かのん「わあ、ありがとうございます!伝説のアイドルに言われると自信になりますよ」


司会「伝説!?そんな言われ方してるんですか私!?」


かのん「知らないんですか?ネットでは皆復活を願ってますよ♪」


司会「いやあ、私ももうそんな歳では……」


かのん「皆、今日は鹿角さんの事も解剖するからね!」


司会「辞めて!今日の主役はKanonさんなんだから!///」


かのん「あはは…!」


ーーーーーー
ーーーー
ーー


司会「……それで、高校時代の経験が色濃く今のKanonさんの音楽に反映されている訳なんですね」


かのん「はい、あの頃の出来事一つ一つが強く私に残っていて……自然と音になったり歌詞になったりするんです」


司会「音楽センスが申し分ないですね。経験1つを音に落とし込むのはそう簡単に出来るものじゃありませんよ」


かのん「たまたま出来ただけだと思ってますし、こんな事言うと怒られるかもですけど、誰でも絶対出来る事だと思ってますよ」


司会「おお、若いアーティストの敵を作りましたね?」


かのん「ああやっぱり……言わない方が良かった」


司会「ふふふ、今は新曲を作っているんですか?」


かのん「はい、アルバム制作中です」


司会「その中の曲も、高校時代の出来事が元になっていたり?」


かのん「全部が全部そうでは無いですが、いくつかは」


司会「素晴らしい手腕と言えますね。新アルバムでは色んなアプローチを試みているそうですが?」


かのん「はい、ロックだったりスパニッシュだったりと、とにかく色んな人に刺さって欲しくて」


司会「そうそう、ルーツと言えばKanonさんにはヒスパニックの血が混ざっているとか?」


かのん「よくご存知ですね!祖母がスペイン系なんです」


司会「Kanonさんの底抜けな明るさは、そんな所にも秘密が隠されているのかもしれないんですね」


かのん「私は自分の事を明るいなんて思った事無いですけどね…」






司会「でもライブでは大騒ぎするじゃないですか。この映像の様に」


かのん「え゛っ」



<ハンバーグも良い~♪


カツンッ


<……あぁ!!ペットボトル落としちゃった!ちょ、誰か拾ってぇ!



かのん「…い、いつのライブ拾ってきてるんですか!?///」


司会「この時の大慌てぶりに、SNSでは好感度が爆上がりしたそうですねぇ。元々彗星の如く現れたアーティストであってまだ情報も無く、ミステリアスな所があったので特に…」


かのん「あんな事でこうなるなんて思わないですよ!///」


司会「ふふ、今日はミステリアスさの欠けらも無いKanonさんが皆様にお届け出来たと思います」


かのん「むー……///」


司会「そんなKanonさん、遂に主題歌が決定したそうですね!」


かのん「あ、はい!来年の春のドラマで…」


司会「おめでとうございます、一体どんな曲になるんでしょうか」


かのん「まだドラマがどんなお話か分からないので何とも言えませんが、お話に寄り添い、引き立てられる曲になればと思います」


司会「失礼、意地悪な質問でした。主演が『平安名すみれ』さんに決まっている位で、まだまだ題材も分からない状態ですものね」


かのん「……はい、意地悪ですよ」


司会「ふふふ、ご容赦を」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


<『それで、高校時代の経験で1番の思い出というのは……』


マネージャー「え、主題歌Kanonなんだ!凄いね、同級生と同じドラマで関わるなんて…」モグモグ


すみれ「そうね、驚いたったら驚いたわ」モグモグ


マネージャー「あ、聞いてたんだ」


すみれ「……うん、LINEで」


マネージャー「そっかぁ、面白いねぇ」モグモグ


すみれ「ほんとね……」


ーーーーーー
ーーーー
ーー



すみれ「……っと。応援ありがとうございますと娘さんにお伝え下さい」カキカキ


「いやいやこちらこそありがとう。喜ぶよ!」


すみれ「また宜しくお願いします、ご馳走様でした」


「うん、また来て下さい」


マネージャー「勿論!!」


すみれ「あんたは来すぎでしょ」


「いやいや、花陽ちゃんは来る頻度は高くないけど、1度の注文量が凄まじいお得意さんだから」


すみれ「来過ぎじゃなくて食べ過ぎだったんですね……」


マネージャー「えへへ……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『鹿角聖良様 楽屋』


トントン


<どうぞー


かのん「失礼しますっ!」ガチャッ


聖良「あっ、お疲れ様ですKanonさん」


かのん「お疲れ様です!今日はありがとうございました!」


聖良「いえこちらこそ、楽しい収録になりましたよ」


かのん「そう言って貰えて嬉しいです!」


聖良「……実はですね、私も春のドラマに出演するんですよ」


かのん「ええ!?そうなんですか!?」


聖良「しかも引退したアイドル役で……奇しくもKanonさんが言った通りになるんですよね」


かのん「何か予言したみたいになっちゃったんですね…」


聖良「面白い物です、どんなドラマになるんでしょう」


かのん「……きっと、最高のドラマになります。私の歌でそうさせます!」


聖良「頼もしいです、やはり若いというのは最高です」


かのん「いやあ…」


聖良「そういえば、主演の平安名さんとは高校時代の同級生なんでしたっけ?」


かのん「あー…そうなんです」


聖良「これもまた面白いですよね、2人して業界引っ張りだこなんて……これが運命って奴なんでしょうか」


かのん「……かもですね」


聖良「……?」


かのん「…あの、今日はほんとにありがとうございました!またドラマ関係でご一緒するかもですが、その時は宜しくお願いします!」


聖良「え、ええ……勿論、宜しくお願いします。頑張って下さいね」


かのん「ありがとうございます!失礼します」


<ガチャッ


<バタン…


聖良「……特別仲良くは無かったのでしょうか」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーラジオ局ー


~♪


https://youtu.be/NwOvu-j_WjY



『DJ ZORMINのHIGH NOON GROOVE!』


DJ「こんにちは、DJ ZORMINやで。今日もHIGH NOON GROOVEのお時間がやって来ましたー」


DJ「今日はゲストが来てるんよ。今をときめく新進気鋭の若手女優、平安名すみれさんです」


<パチパチ…(SE)


すみれ「こんにちは、宜しくお願いします」


DJ「今日は来てくれてありがとうやん。とりあえずそんな畏まらんとタメ口でいこ?」


すみれ「ええ?!流石にそんな訳には……」


DJ「ええからええから」


すみれ「じゃあ……分かったわ」


DJ「うんうん、それでOKやん!」


すみれ「このラジオ、聞いてた通りの面白さね」


DJ「やろ?ウチは裏表ないってのがウリやん」


すみれ「自分で言うの?それ」


DJ「うん。そうやって笑ってくれるのが好きだからやってるんよ」


すみれ「……そう」


DJ「皆、見えへんやろうけど今すみれちゃん顔真っ赤やで」


すみれ「なってないわよ!///」


DJ「という事で今週のOPテーマ『藤井風』の『まつり』で今日も始まります。最後まで是非宜しくお願いしますねー」


すみれ「全然意に介さないわね!?」


~♪


ーーーーーー
ーーーー
ーー


『DJ ZORMINのHIGH NOON GROOVE』


DJ「改めましてこんにちは、DJ ZORMINと」


すみれ「女優の平安名すみれです、宜しくお願いします」


DJ「いやあ、いつも見てますよすみれちゃん」


すみれ「あら、ありがとう」


DJ「ウチ、特にアレが好きなんよ。『恋はみかん色』での渡辺曜ちゃんとの絡み」


すみれ「ああ、アレは大変な現場だったわ……」


DJ「というと?」


すみれ「主演の曜ちゃん……あ、昔事務所同じだったんだけどね?船の上でのシーンとかがあって……」


DJ「アレや、船で曜ちゃんの愚痴を聞くシーンやんな?」


すみれ「そうそう、中々波とかも安定しないし雨がよく降る時期だったのもあって、船酔いするわめちゃくちゃ長引くわで、かなり大変だったわ」


DJ「前にゲストで来てくれた国木田花丸ちゃんも同じこと言っとったよ、特に慣れない漁をするシーンが大変だったって」


すみれ「まるちゃんは投網で、中々指定の場所まで投げられなくて沈んでたわ。海にじゃないわよ」


DJ「放送見た時『随分近場に投網するんやな』って思ったよ。いち視聴者目線で恐縮やけど」


すみれ「結局監督さんも、あそこまで頑張っても届かないまるちゃんが不憫過ぎて、投網の場所かなり妥協してたわよ」


DJ「あははは!流石に投擲力はどうしようも無いもんね!」


すみれ「そうなの、まるちゃん暫く立ててなかったわよ」


DJ「船の上って疲れるもんねぇ」


すみれ「ええ、とてもね」


DJ「ていうかすみれちゃん、来年の春のドラマ決まったんやって?」


すみれ「ありがたい事に」


DJ「しかも主演だってね、初?」


すみれ「初です、もう緊張してるわ」


DJ「しゃあないよね、どんなドラマか聞いた?」


すみれ「まだまだよ」


DJ「実はなぁ、大筋を知ってるんよね」


すみれ「ええ?何でよ」


DJ「まあ監督さんの人伝てやけど、勿論許可は得てる所までだったら話せるよ」


すみれ「どうしよう、聞いて良いのかしら……」チラッ


<イーヨー!


すみれ「あ、いいのね…」


DJ「かよちゃん…マネージャーさんからの許可も得られたって事で…ま、さわりもさわりやけどな」


すみれ「ええ」


DJ「何でも、主役……すみれちゃんが女の子に恋をするって話らしいで」


すみれ「……っ!!」


DJ「多様性の時代やろ?ボーイズラブとかは意外と見るけど、ガールズの方はあまり見ないやんね」


DJ「そんな時代に一石を投じ、かつ往年の名作ドラマの様な、分かりやすくでも重厚なストーリー展開で女性同士の恋を描く予定なんやって……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ースタジオー



かのん「……いつからだろう、君の顔」


かのん「見るたび何故か傷つけて」


かのん「それでも優しい君だから」


かのん「自分まで痛いよ……」


ドラマー「……となると、テンポ感はこうかにゃ?」


~♪


かのん「……うん、もう少し遅くても良いな」


ドラマー「おっけー!」


かのん「いい感じだよ、少し休憩しよっか」


ドラマー「了解にゃ」


かのん「よいしょっと……」プシュッ


ドラマー「メロンソーダ好きだよね、かのんちゃん」


かのん「そう?そんな飲んでるかな」


ドラマー「スタジオ外自販機の、メロンソーダの売上に貢献し過ぎな位には」


かのん「そこまでかな!?」


ドラマー「……ね、ドラマの話聞いた?」


かのん「……内容?」


ドラマー「うん、女性同士の恋模様なんだってね」


かのん「あー……そうだったね」


ドラマー「いやあ、当たり前だけど凛は偏見無いから良いけどさ、何とも一波乱ありそうな内容だにゃ」


かのん「まあ、題材が題材だからね」


ドラマー「演者じゃないから他人事みたいになるけど、色々役作り?とか大変そうにゃ」


かのん「確かに、普通は女の子同士の恋なんて分からないもんね」


ドラマー「まだまだ偏見多いからね、別に誰が誰を好きになろうが関係ないし」


かのん「凛ちゃんは優しいね」


ドラマー「普通だよ」


<皆がそうならいいのにね


かのん「マネージャーさん」


マネージャー「どうしてもそうならないのは人間の性だろうけど、ね」


ドラマー「人の恋沙汰に口出しすんにゃ!」


マネージャー「全くよ、ねえかのんちゃん」


かのん「……ほんとにね」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


社長「ふあ~ぁ……ねむ」


<ドンドンドン!!


社長「にごっ!?」


<高海です!!入っていいですか!?


社長「ど、どうぞ!?」


<ガチャッ!


秘書「失礼します!社長、これを!」


社長「何よもう藪から棒に…週刊誌のゲラ?」


秘書「良いから早く読んでぇ!」


社長「秘書としての言葉遣いヤバすぎ、何よ誰かすっぱ抜かれたんかって……」ピラッ


秘書「っ……!」


社長「……っはぁ……ったく」ポリポリ


秘書「あのKanonさんと……すみれさんですよね」


社長「ここにゲラがあるって事は出版はまだね?どこよここ」


秘書「○○出版です、どうしますか?!」


社長「私が出るわ、1時間後に車出して」


秘書「は、はいっ!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


パシャッ!


カメラマン「大分いい感じ、そしたら横顔くれるかなん?」


すみれ「はい」


パシャッ!


カメラマン「……うん、おっけーです」


すみれ「大丈夫そうですか?」


カメラマン「大丈夫。そしたら衣装着替えてもらって、次は劇中写真撮ります」


すみれ「分かりました」


「衣装とメイクこちらでお願いします!」


すみれ「はーい」


<スタスタ……


カメラマン「一緒にいたいよ~♪」カチャカチャ


アシスタント「……果南さん果南さん、これ……知ってます?」


カメラマン「何かなん?」


アシスタント「週刊○○の連載小説が好きで、Lovetterのアカウントフォローしてるんですけど……」


アシスタント「次号の特ダネとして、ちょい見せの画像……これ、平安名さんとKanonさんの可能性ありませんか?」


カメラマン「どれ……」


アシスタント「……」


カメラマン「…あー、っぽいねぇ……平安名さん、面倒な事になるかもなぁこりゃ」


アシスタント「うゆ……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


<プルルル…


マネージャー「あら?社長からだ」


かのん「社長からなんて、珍しい事もあるね」


<ピッ


マネージャー「お疲れ様です、どうされましたか?」


『お疲れ、Lovetterで週刊○○ってアカウント調べてみてくれるかしら?』


マネージャー「週刊○○ですか?」


ドラマー「Lovetterで調べればいいの?」スッスッ


かのん「?」


ドラマー「……っえ」


マネージャー「何?次号の特ダネを、ちょい見せ……っ!?」


『どう?本人に聞いてみて』


マネージャー「かのんちゃん、これ……!」スッ


かのん「え……?」


『あのシンガーソングライター、Ka〇〇〇と女優 平安〇〇〇〇の熱愛か!?』


かのん「……っあ……!!?」


『……本当なのね、分かったわ』


かのん「ごめ、ごめんなさ……!!私、大変な事を……っ!!?」フルフル


マネージャー「かのんちゃん、大丈夫だから……」ギュッ


ドラマー「どいつもこいつも……っ!」


『梨子、スタジオにかのん以外誰かいる?』


マネージャー「ドラムの凛ちゃんが今は……!」


『ちょっと変わってくれる?』


マネージャー「……」スッ


ドラマー「社長、凛に出来る事はありますか?」


『今はその場でかのんをお願い。梨子を借りるからかのんと居てあげて』


ドラマー「分かりました!!」


『梨子、1時間後に迎えに来れる?』


マネージャー「分かりました、準備します……!!」


かのん「ごめん、すみれちゃん……ごめん……っ!!」フルフル


凛「大丈夫、大丈夫だよ。かのんちゃん…これだから、記者はキライなんだよ……っ!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マネージャー「これ、ホントなんだね……?」


すみれ「……はぁ……」


カメラマン「一旦休憩挟もう。ルビィ、皆にそう伝えてきて」


アシスタント「は、はい!」


マネージャー「……すみれちゃん」


すみれ「諸々終わったかしらね、これで」


マネージャー「私と社長が、すみれちゃんを終わらせると思う?」


すみれ「あれだけ釘刺されたってのに……軽率だわ」


マネージャー「Kanon、さんとは」


すみれ「恋人」


マネージャー「そっ、かぁ……」


すみれ「こうなるから言いたくなかったのよ」


マネージャー「こうって?」


すみれ「今となっちゃ言い訳だけどさ……どう頑張っても風当たり強いじゃない、私達みたいなの」


マネージャー「……」


すみれ「だからお互い芸能に身を置くなら、離れずともせめて"普通のフリ"をしてようって言ってたのよ」


すみれ「そうでもしないと、"こう"なった時お互い傷付くだけだから……って」


マネージャー「じゃあ、別れちゃうの?」


すみれ「……それも、一手よね」


マネージャー「っ!」ガタッ


すみれ「!?」ビクッ


マネージャー「……そんな事しないで」


すみれ「それは」


マネージャー「本当に好きなら、すぐ別れようとするんじゃなくて、周りの力を頼りなよ!!」


すみれ「……はあっ!?私だって、別れたくて別れようとしてる訳じゃないわよッ!!!」ガタッ


マネージャー「……!!」


すみれ「でも、怖いのよッ!!高校の時だって、ずっと後ろ指さされて……っ!!」


すみれ「私が傷付くなんてどうでもいい、かのんが傷付くのは耐えられないのよッ!!」


マネージャー「だったら!!!」


すみれ「……っ!!」


マネージャー「何度でも言うよ。今は私達に頼って」


すみれ「……」


マネージャー「昔はそうやって頼ったら、痛い目見たりとかしたんでしょ」


すみれ「っ!!」


マネージャー「分かるよ。私も女の子と付き合ってるから」


すみれ「え……!」


マネージャー「一緒にアーティストやってたんだけど、色々あって今は楽器の方で頑張ってるんだ」


すみれ「……」


マネージャー「だから、多少はすみれちゃんの気持ちも分かるつもり……ね、私達なら大丈夫。絶対に……!!」


すみれ「……」


マネージャー「信じてくれる?」


すみれ「……うん…」


マネージャー「良かった……」


すみれ「……」グスッ


マネージャー「大丈夫、大丈夫だから。すみれちゃん……っ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


https://youtu.be/M2cckDmNLMI


ブルォォォォォン!!


社長「ちょおおおおおおっと運転荒すぎないかしら千歌アアアアアアアアッ!!!!」


秘書「今は一刻を争うんでしょおおおっ!?ノンキにドライブするつもりだったんですかああああああっ!?!?」


ー○○出版社前ー


キキーッ!!


<♪ドリョク、ミライ、アビュリホースター…



社長「ぜぇ、ぜぇ……ちょっと千歌ぁ!!安全運転って知ってるかしらァ!?いや、それ以前に辞書を開いた事あるぅ!?!?」


秘書「だって社長が急げって言うんだもん!!なら急ぐしかないじゃん!!!!」


社長「それはそれとして何人轢きかけたのよ!!アンタ免許よく取れたわね!?あ、KICK BACK流してたから!?」


秘書「いーから早く行ってぇ!!」


社長「分かっとるわい!!!」ガチャッ


<キキーッ!! パパー!!


社長「どわぁあっぶなぁ!!?」


ウィーン…


マネージャー「急に出てこないで下さいっ!!!」


社長「緊急事態なのよ!!危うくぺしゃんこよ!?気を付けてよね!!」


マネージャー「それこっちのセリフですよ!!!!」


<ガチャッ


社長II「……」スッ


社長「……絵里」


マネージャー「……あれ?千歌ちゃん!?あ、じゃあ矢澤にこ社長!?」


<ウィーン


秘書「梨子ちゃんじゃん!!」


社長II「……考える事は同じみたいね」


社長「当たり前でしょ、ウチの子守るためよ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー編集部ー



編集長「おい、刷れてるか?」


編集部員「それが印刷機点検中らしくて、まだ稼働してないんすよ」


<すいませーん、もう少しだと思いますんでぇ!


<あれ?レンチどこやったっけ?


<中に入り込んでるじゃないのよぉ!!?このあほのか!!


<ごめん善子ちゃん!!


<ヨハネ!!!


編集長「っち、タイミング悪ぃなぁ、特ダネだっつーのによ」


<ドカドカドカ…


編集長「あ?うるせぇな何だよ」


<バァン!!


編集部員「」


社長「こんにちは、いい午後ね」


社長II「編集長はどちらにおられるのかしら?」


編集長「……!?!?」


ーーーーーー
ーーーー
ーー


ー応接室ー


編集部員「粗茶っすが」


絵里「お構いなく」


にこ「……あっつぁ!!」


絵里「猫舌は変わってないみたいね」


にこ「うっさいわね!!」


マネージャー「仲良いよね、この2人」ボソッ


秘書「いつも通りってやつなのだ」ボソッ


編集長「それで?天下の芸能事務所様2社の社長が揃ってお出ましで……何の御用ですかね?」


にこ「……わざわざ言う必要ありますかね?」


編集長「ええ、そりゃ一応お聞きしない事には」


絵里「じゃあお話ししますけど、次号の特ダネの熱愛報道、取り下げて貰えますか?」


編集長「いちマスコミとしてお断りします、こちらには報道する権利がある」


秘書「っ!!」


にこ「……」


編集長「別に良いじゃないですか。ヤクとか暴行とかがバレた訳でもねぇ、"ただ"の色恋ですよね?」


絵里「……」


マネージャー「…」イライラ


編集長「まあ女同士ってのは引……驚きましたけど、そんな躍起になってわざわざお越し頂く程ですか?」


にこ「まあ、それもそうかもしれませんねぇ」


編集長「どうしてもってんなら……」


絵里「……」


編集長「……5、いや600万でも持って来て貰えりゃ、取り下げさせてもらっても構いませn」


<ズドォン!!


編集長「」


秘書「300万です」


マネージャー「こちらも300万、確かに」


編集部員「うーわ……」


にこ「はい合計で600万」


絵里「これでよろしいでしょうか?」


編集長「……」


マネージャー「ちなみに編集長さんが先程おっしゃいました、600万でもあれば……というのは録音させて頂いています。金額について後からゴネられましてもどうしようもありませんので」


秘書「それとこちらに、きっちり600万をお渡しする旨の念書ありますのでっ!一筆お願いしますね!!」ピラッ


編集長「」ガタガタ


にこ「……よろしい、ですかね?」


絵里「では、こちらにサインをお願いしますね」


編集長「……はひ……」カキカキ


社長「……はいっ!!コピー取ったら帰るわよ千歌!!!」


秘書「はぁい!!」


社長II「無論、取り下げなかった場合は……分かりますよね?」


社長「あんまり舐めてたら、マジでぶん殴るわよ」


マネージャー「矢澤社長に絢瀬社長、あまりこちらが不利になる事は言わない方が良いですよ」


社長「ちょっと位はいいでしょ」


社長II「いいから、とっとと帰るわよ」


<ガチャッ


<バタァン!!


編集部員「……とんでもねぇっすね」


編集長「……ああ、敵に回しちゃいけねぇ奴らだったわ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーすみれ所属事務所ー

ー社長室ー



<トントン


社長「はーい」


<ガチャッ


すみれマネージャー「お疲れ様です、かのんさんをお連れしました」


かのん「……失礼します」


かのんマネージャー「ごめんかのんちゃん、迎えに行けなくて……」


社長II「こうなるの分かってたから、にこが花陽に伝えてかのんを迎えに行ったのよ」


すみれ「……」


社長「よし、じゃあマネージャー秘書陣は1回隣の応接室に!」


秘書「了解です!」


<ガチャッ


すみれマネージャー「すみれちゃん、後でね」


すみれ「……ええ」


<バタン


にこ「……さてと」


絵里「かのん、座りなさいな」


かのん「はい……」スッ


すみれ「……」


にこ「……」


絵里「……」


かのん「……あの、矢澤さん!!」


にこ「……ん」


かのん「私のせいで、すみれちゃ…平安名さんに御迷惑お掛けして、申し訳ありません!!!」


すみれ「……っ!!!」


にこ「……」


かのん「責任とか、そういうのは私が」


すみれ「ふざけないでッ!!アンタだけのせいだと思ってる訳!?」


かのん「それは……っ!!」


すみれ「社長、そして絢瀬社長も……わた」


にこ「アンタも私のせいですって言おうとしてる?」


絵里「だったらもう何も2人に言う事ないけど」


すみれ「っ……!」


にこ「前に言ったわね、問題は起こさない様にって」


にこ「…んー、でもさ、問題が起きたから何?」


すみれ「え……」


絵里「ええ、問題1つあったら解決出来ない程私達は何も出来ないの?」


かのん「……!」


にこ「確かにあんたらが今まで受けてきた嘲笑とかがトラウマになってるのかもしれないけどさ」


すみれ「……」


にこ「……それ、まだ聞こえんの?」


かのん「っ」


絵里「あなた達、自分らの人気が分かってる?あなた達の事が好きでしょうがない人達がどれだけいると思ってる?」


絵里「んで、好きじゃない人達からの誹謗中傷も無い訳無いわよね?でもあなた達そんなこと気にしないで、今まで活動してきてるじゃない」


すみれ「……」


にこ「あんたらはあんたらが思う程、もう弱くないのよ」


<ガチャッ


花陽「はいっ、失礼します!」


かのん「えっ!?」


<ドサァ…!!


絵里「はいこれ、ぜぇんぶあなた達宛のファンレター」


すみれ「っ……」ポロッ


にこ「『Kanonさんの歌詞に心救われて、生きる気力になりました』……」ピラッ


絵里「なになに?『すみれさんをもっとにんきにしてください!5さい』あらあら、可愛らしいわ」


かのん「ひぐっ、ぐすっ……」


にこ「これだけのファンレターに対し」スッ


絵里「はい、今回のゲラ。たった1枚。見たくないだろうから裏面でごめんなさいね」


すみれ「……」


にこ「勿論この1枚の拡散力ってのは計れないけど、そんなんあくまで電子上よね」


絵里「脳死で親指とかポチポチ動かしてるヤツらと、頭、手、心、ポストに届ける為に足も使ってる人たちとどっちが素晴らしいかしらね」


すみれ「だからこそ!!そんな人達を裏切れない……っ」


かのん「……っ」


絵里「でもね、ただただファンの言う通りに動くのは女優でもアーティストでもなんでもない、ただの体のいい玩具ってとこね」


かのん「おもちゃ……」


にこ「アンタらは芸能人で、それでも1人の人間なのよ」


絵里「好きに生きていいの、忘れてる?」


かのん「……」


花陽「女の子同士で付き合ってるからって、離れていくのは……正直言いたくないけど、ファンとは言えないよ」


花陽「本当のファンなら、幸せならOKです位言えなきゃね!」


にこ「人ぶっ殺したりクスリやっても擁護する奴は違うけどね」


すみれ「口悪……」


絵里「長くなったわね、良い?2人とも」


にこ「アンタらは悪い事はしてない、何にもしてないの!」


絵里「あなた達が付き合ってようがいまいがどっちでもいいの!お仕事さえしてくれれば、ね」


にこ「好き合ってんでしょ!?だったら離れちゃダメよ!!」


絵里「お似合いよ、あなた達は大丈夫。だから好きに生きなさい」


にこ「あとあのボケ出版社については高いお灸を据えてあげたから、それについても安心して」


かのん「……すみれ、ちゃん」


すみれ「かのん……」


花陽「……あ、でもここでイチャイチャはしないでね!?」


すみれ「しないわよ!!///」


にこ「……はい、じゃあ今日は解散!!すみれ、あんた明日丸ごとオフね!!」ビシッ


すみれ「ええ!?大丈夫なんですか!?」


にこ「大丈夫何とかなるわよ何とでも!!ね、花陽!!」


花陽「うーん……は、はいぃ……」


すみれ「ダメそう……」


絵里「かのん、あなたもよ!あ、てか元から明日休みだったわね!!」


かのん「そ、そうです……」


絵里「はいじゃあ解散よぉ!!もう何も心配要らないからね!!」ポンポン


かのん「あ、ありがとうございます……」


にこ「よっしゃ帰るわよ!!ひと仕事終えたし飲み行く!?」


絵里「それ良いわね、梨子ぉ!!」


<ガチャッ


梨子「な、なんですか!?」


絵里「この2人以外ここにいる全員で飲み行くわよ!!あ、凛も呼んで!!」


千歌「飲みなのだ!?ついて行くよ!!」


にこ「ええいもう全員来なさい!!今日は奢りよォ!!(やけくそ)」



<わーい久しぶりの飲みだね梨子ちゃん!!


<はしゃぎ過ぎないのよ!?


<はいとっとと出る!!


すみれ「……」ポカーン


かのん「……」ポカーン


花陽「……2人とも」


すみれ「え……」


花陽「2人には、沢山仲間がいるからね」


かのん「……っ」


花陽「何も心配、しなくていいんだからね」


すみれ「……ええ……っ」


花陽「あ、鍵閉めといてくれる?すみれちゃん」


すみれ「……ぷふっ、マネージャーがキャストにやらせること?」


花陽「社長命令だもーん」


かのん「あはは……」


花陽「……またね、2人とも」


すみれ「うん……ありがと」



<ガチャ…


<バタン



すみれ「……さて」


かのん「どう、しよっか」


すみれ「私達も、外出よっか…」


かのん「うん」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


https://youtu.be/U8kr_ws3bGY



カシュッ


「んぐっ……ぷはぁっ、ビールが美味いっ」


「こんな目腫らしてBAR行ってもしょうがないしね……」ゴクッ


「まあね…」


「ていうか私たち、あんな事あってもこうやって2人で飲んでるあたり、何も気にしてないわね」


「気にしないでしょ、もう」


「吹っ切れすぎよ、分かってる?実は殆ど解決してないって」


「どういう意味?」


「私たちみたいなのに向けられる視線とか、言葉とかは変わらないわよ」


「あー、そういうね」


「……」


「でもさ。絢瀬社長に矢澤社長、桜内さんに凛ちゃんも、千歌ちゃんも……今はこんなに私達のこと支えてくれる人がいるじゃん」


「またこうやって2人でいるとこ、撮られるかもしれないわよ」


「ああやって支えてくれる事が分かってるだけ、私達のあの時に比べたら楽園みたいなものでしょ。もう何も気にしないよ」


「あんた……ほんと怖い物ないの?」


「ぶっちゃけあの写真見た時は、体の震えとか止まらなかったけど……皆の声とかすみれちゃんの声とか聞いたら、止まってたな」


「……今だけかもよ。人気さえあれば皆支援してくれるけど、それも無くなったら手の平返して私達を……」


「怖いの?すみれちゃんは」


「……怖い。あなたが傷付くのが」


「…私はもう、大丈夫。皆がいるし、すみれちゃんがいてくれるから」


「……っ!!」


ギュッ


「わっ……」


「……」フルフル


「……すみれちゃん、震えてる」


「怖いもの……でも、あなたと離れるのはもっと怖い……っ!!」


「……落っこちる時は、2人一緒だよ」


「っ……!!」ギュー


「私だって、すみれちゃんだけ傷付くのは許さないよ」


「かのん……」


「私達はもう、離れられないんだからね!」


「ええ……絶対離さない、ずっと一緒にいる、昔みたいに、2人で色んなところに行く……っ!」


「すみれ、ちゃん」スッ


「え……」


チュッ


「…んっ……」


「もう、これ以上後戻りは出来ないね」


「……もう、二度と戻る気は無いわ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


監督「カメラOKか?」


カメラマン「少々お待ちを……回りました!」


「Aカメカット5!」カチッ


「Bカメカット6!」カチッ


監督「よーい……はいっ!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ことり「ねえ、尚未さん」


すみれ「なに?」


ことり「女の子が女の子に恋をするって、どう思う?」


すみれ「うーん……何にも思わないわ」


ことり「っ……!」


すみれ「だって、普通の事じゃない」


ことり「えっ……」


すみれ「男の子が女の子に、女の子が男の子に恋をする……それとおんなじでしょ」


すみれ「何も変わらない、ただ普通の事だから……別にそこに偏見も無ければ特別な考えも無いわ」


ことり「……そっ、か。うん、そうだよね!」


すみれ「何でそんな事聞くのよ、彩」


ことり「んーん、何となく♪」


すみれ「おかしな子ね……ふふっ」


ことり「尚未さんの本音が聞けて良かった!」


すみれ「アンタが喜んでくれるなら、それでいいわ…」



~♪


https://youtu.be/ElmguCA0SuI



ことり「じゃあ尚未さん、ご飯行きましょっ!」


すみれ「ええ、あんた凄い食べるじゃない…」


♪『……大嫌いだよもう嫌いだよ
いっそ二度と会えなきゃいいのにね
ねえさびしいよ、こぼれた声を
雨音がそっと掻き消してく……』


ーCASTー


澁谷かのん


平安名すみれ


鈴原役:桜小路きな子


すみれのマネージャー:小泉花陽




ことり「尚未さんが食べなさ過ぎるからですよ!」


すみれ「いーやあんたは食べすぎよ、その体型の時点でおかしいのよ!」


♪『きっときっと 一度生まれた想いは、ずっと消えたりしない……』




ドラマー:星空凛


DJ ZORMIN:東條希


彩役:南ことり


印刷機点検者:高坂穂乃果




♪『大嫌いだよ、もう嫌いだよ
数えきれないくらい思ったのに
知っているんだ。もう気づいてる
本当は、こんなにね……』


ことり「だって私は食べても太らない体質なんですもん♪」


すみれ「あんた喧嘩売ってるでしょ、横浜の海に沈みたいようね」


ことり「ぴいっ!?」


かのんのマネージャー:桜内梨子


社長秘書:高海千歌


BAR CARBONのマスター:黒澤ダイヤ


カメラマン:松浦果南


アシスタント:黒澤ルビィ


印刷機点検者:津島善子




ことり「……でも、安心しました」


すみれ「なにが?」


ことり「尚未さんに、偏見が無くて」


すみれ「……当然、でしょ」




国木田花丸 (友情出演)


渡辺曜 (友情出演)


小原鞠莉 (友情出演)




♪『君が好きだよ、大好きなんだ?誤魔化したってこぼれ落ちてゆく』


すみれ「私そう言う偏見とか、ほんと嫌なのよ」


すみれ「女の子同士好き合ってるから、何?」


ことり「……」


すみれ「……愛に、決まった形無いでしょ」



♪『……ねえ会いたいよ、すぐ会いたいの?本当の気持ちを伝えるよ』




元伝説のアイドル:鹿角聖良


すみれの所属事務所社長:矢澤にこ


かのんの所属事務所社長:絢瀬絵里


ーMUSICー


https://youtu.be/e4V-XN6aUoY
(Boney James - You Don't Have To Go Home)

https://youtu.be/NwOvu-j_WjY
(藤井風 - まつり)

https://youtu.be/M2cckDmNLMI
(米津玄師 - KICK BACK)

https://youtu.be/U8kr_ws3bGY
(七尾旅人 - サーカスナイト)

https://youtu.be/ElmguCA0SuI
(澁谷かのん - 青空を待ってる)



ーBased On A Story Byー


ラブライブ!


ラブライブ!サンシャイン!!


ラブライブ!スーパースター!!


七尾旅人 - サーカスナイト


澁谷かのん - 青空を待ってる


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ことり「……私、そんな尚未さんが好きなんですよね」


すみれ「……そう、あたしもよ」


ことり「じゃあ、相思相愛ですか?」


すみれ「そうそう、相思相愛ねー」


ことり「返事がてきとー!」ポカポカ


すみれ「ふふ、やめなさいったら……もう」



♪『いま目を閉じて、青空を待ってる……』






<……はい、カット…!


カチン…!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

かのすみ増えねぇなぁ


過去作抜粋

絵里「雨の日のコーヒー」

穂乃果「第一次音ノ木坂抗争」

絵里 「ゲームセンターに行きましょう!」 にこ 「拒否」 希 「話を聞こう」

絵里 「真夜中に」 にこ 「愚痴を肴に」 希「姦しく」

花陽「都市伝説!」 絵里「対決よ!」

絵里「ノッキン・オン」 にこ「ヘブンズ・ドア」

海未「ふぁ~あ・・・眠いな・・・」 ことほの「「!?」」

絵里「ただ、ありふれた夜」

聖良「夜も更けて」 ダイヤ「姉会ですわ」

聖良「私達の」 ダイヤ「日常」

絵里「壊れた世界で、ただ1人」

海未「あなたは」 ことり「サマーガール」

希「ライブ?」 真姫「そうよ」

LINEグループ 9人の女神達

ダイヤ「お休みは」 聖良「言わないで」

穂乃果「ここどこ!?」 カイマン「ん?ここは"ホール"だぜ」 ニカイドウ「ギョーザ、食うかい?」

にこ「あなたの目には」絵里「私たちの姿が」

かのん「雨の日のコーヒー」

穂乃果「もう自衛隊入るしかないよ」海未「何を言ってるんですか」

善子「覚えてる?9月の事」梨子「そう、あの夜の事」

恋「ひっぷほっぷを聞きます!」すみれ「良いんじゃない?」

曜「水飛沫が光って」 梨子「月の光が輝いて」

果南「やらせクレーマー撃退選手権!!」絵里「お陰様で生きております!!!」

すみれ「カップ焼きそばのヤサイ程美味しいものは無い」

かすみ「ブレイキング・ラブ?」

絵里「スモーク」聖良「インザ」かのん「ナイト」

穂乃果「作戦名『Love-A-Live!』」絵里「状況開始よ!!」

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