女傭兵「話が早いのは好きだぜ」
勇者「そうかそうか。いやぁ、この任務を引き受けてくれる実力者が、なかなか見つからなくて助かった」
女傭兵「あん? どういうこった?」
勇者「ん? 何も聞いてないのか?」
女傭兵「相方は楽な仕事とは、大暴れすればいいんだろ?」
勇者「最終的にはそれも込みだが、メインはそうだな」
女傭兵「んだよ」
勇者「私の恋人になることだ」
女傭兵「はいはい、なるほど・・・。はあああああああ!?」
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女相方「あーっはっはっはっはっはっはっは!」バンバンバン
女傭兵「おめぇはなんでそんな笑ってんだよ! つか重要な部分話せよ!」
女相方「離す前に私、なんてったー?」
女傭兵「前金有の羽振りのいい仕事だって」
女相方「そんで、私が詳しい事話そうとしたら、すっとんでったよね?」
女傭兵「・・・。だって、装備新調したから、懐が心もとなくて」
女相方「それはよく知ってたよ。だから持ってきたんだし」
女傭兵「うぅ、さすが相方なのに、今回のはひどい」
女相方「だから話は聞けって口酸っぱく、あ、マスター。エール酒追加で」 アイヨー
女傭兵「俺に、恋人なんてできねぇよぉ」
女相方「フリでいいんだよ、フリで」
女傭兵「・・・。俺、男は苦手だぞ」
女相方「勇者の評判は、適度に紳士で、貴方がそんなだからちょうどいい免疫つくかなって思ったからもってきた」
女傭兵「べ、べつに免疫なんかつけなくなって――」
女相方「それでいつぞや揉めたでしょ」
女傭兵「むぐ」
女相方「苦手の度合いが、これから上に行くにも足かせになるって言ってるの」
女傭兵「それは、悪かった」
女相方「貴方の実力は知ってる。それが生かせるようにするのも、サポート側の仲間の役割・・・。と言いたいけどね」
女傭兵「違うのか?」
女相方「今は何とかなってる。でも、背中を預けるまでいかなくても、性別にこだわって戦える状況が毎回あるわけじゃない」
女傭兵「そうだけどさ・・・」
女相方「ま、私としては勇者っていうコネクション作りに、貴方を利用したんだけどね」
女傭兵「おい」
女相方「いいじゃない。思惑はあれど、貴方はお金。私はさっきのコネクション作り、悪い話じゃ、あ、エール酒どうも」
女傭兵「うぐぐ」
女相方「あ、もう1つあるか」グビグビ
女傭兵「なんだよ」
女相方「その顔を見たかった」
女傭兵「てめぇーー!」
女相方「あーっはっはっはっはっはっはっは!」バンバンバン
女相方「でもま、こっからは重要な話だから」トン
女傭兵「いつもの遮音か」
女相方「勇者からの要望は、ここの伯爵が催すパーティーに参加する条件である1つの、パートナー役」
女相方「それが、今回貴方に舞いこませた仕事ね」
女傭兵「時間もないし、前金も受け取った以上は断らせないって言われたぞ」
女相方「そりゃそうでしょうね」
女傭兵「なんでだよぉ」
女相方「目的は聞かされてないけど、それで荒事になった場合、自分がいなくても身を守れる程度の実力。も、今回の依頼の条件だったからね」
女傭兵「つっても、そんなパーティーに剣とか持ってけねぇだろ」
女相方「だからこそ、徒手空拳でもある程度何とかなる実力者ってことね」
女傭兵「何企んでやがるんだ、勇者は」
女相方「たまに、王族の密命を負ってることはあるけど、あの人自体の勇者の使命絡みかもね」
女傭兵「まさか、お前まで伝説の覇王の話をするのか?」
女相方「何か問題でもあるの?」
女傭兵「ねぇけどさ。団長にずっと聞かされて耳にタコだよ」
女相方「好きだったものねぇ、団長」
女傭兵「でも、今も生きてるってなら、腕試しで戦ってみてぇけどな!」
女相方「つくづく傭兵に向いてない性格よね」
女傭兵「うっせ」
女相方「(このまま、何かの間違えで勇者とくっついて引退してくれた方が、親友としては一番なんだけどね)」
勇者「さて、パーティーまでの時間はない。それ用のドレスを仕立てにいこう」
女傭兵「わーったよ・・・」
勇者「ふーむ」
女傭兵「なんだよ」
勇者「お手をよろしいかな、女傭兵」
女傭兵「ななな、なにいってんのいきなり!?」
勇者「恋人としての対応に決まってるだろう」
女傭兵「そんなの、パーティー会場だけで、い、いいんじゃないか?」
勇者「変なところで勘繰られたくもないかな。自然に慣れた様子が違和感がないだろう?」
女傭兵「うぐぐ・・・、ほ、ほら。しかたない、から、手、にぎれ」
勇者「腰にも手は回した方がいいかな?」
女傭兵「心が持たないからやめて!」
勇者「(跳ねのけられるかなと思ったけど)」
女傭兵「(これは仕事、これは仕事)」
今日はここまで。
リハビリがてら、戦士系の女キャラが、がさつに見えて純情で押されるとただキャーってなるのを書きたいだけの奴
おつ
きたい
勇者「好みがあれば言ってよかったんだがな」
女傭兵「着る機会もなければ、興味もない」フンッ
勇者「なかなか似合っていたのに、もったいない話だ」
女傭兵「馬鹿にしてるだろ」カーッ
勇者「建前以外は、基本率直に話してるぞ」
女傭兵「・・・。雇い主だ、勝手にしろよ。もう」
勇者「お、いいのか?」
女傭兵「へ?」
勇者「さっき通り過ぎたアクセサリー屋、似合いそうなのがあったからな。いくぞ」グイッ
女傭兵「ちょ、待てって!」
勇者「ふんふん、なかなかいい感じに映える」
「お似合いでございます」
女傭兵「うぅ」プルプル
勇者「華美な感じより、スタイル的にシンプルなものがいいかな」
「手首につける、細身の金のリングを二重で片方つけるのもよろしいかと」
勇者「なるほどね」
女傭兵「い、いいから。このネックレスだけで十分だから!」
勇者「そうか、悪いがこれだけ購入していくぞ」
「畏まりました、ご用意いたしますのでお待ちください」
勇者「しかしあれだな」
女傭兵「・・・んだよ」
勇者「勿体ないな」
女傭兵「なに。いや、頼む。それ以上言うな」
勇者「血なまぐさい生活でも、綺麗なものに惹かれないのか?」
女傭兵「俺に似合うようなものでもねーし」
勇者「十分似合ってるぞ?」
女傭兵「だー!」カァー!
勇者「大声を出すぐらいなら、温くなる前に茶を楽しむといい」コクッ
女傭兵「出させてんのはおめぇなんだよ・・・」
女傭兵「ん、うん」(咳払い)
勇者「どうしたんだ?」
女傭兵「一応、今日の今までは、依頼内容の為ってのは理解した」
勇者「うん」
勇者「(反応が可愛かった、のが結構メインになったけど)」
女傭兵「あんたが何かしたいってのには、言いたくないなら詮索はしない」
女傭兵「けど、パーティーの時、どう行動してほしいのかはあんのか」
勇者「それは恋人になってくれればいいんだ」
女傭兵「振る舞いがってことだよな? 振る舞いがってことでいいんだよな?」プルプルッ
勇者「(男嫌いって聞いてたんだけど、すごく純情だなぁ)」
今日はここまで。
特にこの後とか何にも考えてない。
>>9
きたい、だめ、ぜったい
エタることに期待
勇者「そうだな。パーティーまでの間は日がある。それなりに着こなす練習でもしておいてくれ」
女傭兵「マナーってやつか?」
勇者「社交場のマナーまで求めたほうがいいかもしれないが、自分のパートナーで戦士ということなら多少は目をつぶってもらえるさ」
女傭兵「食事のマナーなんて知らないぞ」
勇者「立食パーティーだから、気にしなくていい」
女傭兵「ふーん」
勇者「どうした?」
女傭兵「立食ってことは、不特定が屋敷内を割と自由に動き回れる状況か」
勇者「そうだ。都合がいいことに」
女傭兵「あー・・・。俺が言うことじゃないけど、いいのか? ここも往来がある店なんだぞ」
勇者「見張りがついてるならわかる。興味をもった視線は、今のところない」
女傭兵「確かに変な気配はねぇけどさ」
勇者「ほんとに重要なことは、必要になったら場を改めてから説明する」
女傭兵「準備とかもあるから、出来れば説明した方が良さそうなのは早めに頼む」
勇者「・・・あぁ、そうだ」
女傭兵「ん、なんだ?」
勇者「その時は、今日仕立てたドレスを着てきてくれ」
女傭兵「な、なんでだ」カァッ
勇者「どれくらい着こなせてるかのチェックだ」キリッ
女傭兵「(絶対違う気がする!)」
女傭兵「ドレスは後日取りに行くわけだが」
女傭兵「(貴族共のパーティーだ、粗相で任務失敗は、報酬的にしたくねぇ)」
女傭兵「(女相方に、手ほどきは、受けたほうがいいよな)」
女傭兵「(詳しく聞いてないけど、あいつも生まれ自体はいいところっぽいんだよな)」
女傭兵「何が悲しくて家を出るのやら」
女傭兵「(生きる為、口に糊するために剣を取って俺には、よくわかんねぇ)」
女傭兵「(女相方の場合、バカな放蕩って訳じゃねぇだろうけどな)」
女傭兵「……」チャリ
女傭兵「俺もそんな生まれだったら、ネックレス(こんな)ものを自然と着けてたのかな」
ここまで。
勇者をもっとうまく活用して、女傭兵を照れさせたいんだが。
>>15
否定しない
ついでの訂正
>>18
×女傭兵「(生きる為、口に糊するために剣を取って俺には、よくわかんねぇ)」
○女傭兵「(生きる為、口に糊するために剣を取った俺には、よくわかんねぇ)」
女相方「あっはっはっは、似合ってるじゃないの」
女傭兵「うぅ、やっぱりなれない」
女相方「寝る時は下着で、豪快に寝相だもんねぇ」
女傭兵「な、なんか違わないかそれ」
女相方「その姿よりもセクシーなのは確かよ」
女傭兵「(今度からちゃんと寝間着着よう)」
女相方「それに比べれば今のドレス姿の方が、肌の露出もすくないもの」
女傭兵「あー」
女相方「? どうしたの、その反応」
女傭兵「傷だらけの肌を晒すのは、あれだろ」
女相方「それもそうね」
女傭兵「しかし、動きづらいな」
女相方「動き回る為に作られてないもの」
女傭兵「はー、しかし勇者は金があるんだな」
女相方「ん、どうして?」
女傭兵「たった一回の任務で使うには、出費がデカいだろ」
女相方「本来なら、高額な依頼をこなす人材だもの。蓄えはあるでしょう」
女傭兵「それもそうか」
女相方「もしかしたら、その蓄えで貴方を気ままに着飾って遊ぶ気かも知れないわね」
女傭兵「それは、ない。と思う、うん」
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