【18禁FGO SS】俺が真に救うアヴァロン・ル・フェ  (630)

あらすじ

妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェで起こるもう一つの物語
一人の男により、ブリテン異聞帯の歴史が変わる!!
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FGO 妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェの二次創作SSです。

注意事項
1.シフトですので、時間帯ランダム投稿。
2.原作のキャラのキャラ崩壊・キャラ違いによる味方化あり。
3.18禁並のエロあり。
4.原作のカルデア陣営の一方的不利化あり。
5.FGOにはいない他作品キャラも出ます。
6.二次創作ですので本編にはない展開があります。

これらが嫌な方はブラウザバック、それでも良いならそのままで。
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前スレ
【FGOSS】俺が真に救うアヴァロン・ル・フェ【18禁】 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1629038088/)

タイトルミスはありますが、2スレ目です。

どうかお話を楽しんで見てくださいね!

第23節:北部の女王 ノクナレア
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パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(カルデアのマスターたちを乗せた馬車が走っていく‥)


アルトリア「という訳で。女王の命令を“知らなかった”ていで迫ってくるかもしれない女王軍の追撃を考慮して、」

アルトリア「急ぎキャメロットから離れ、ロンディニウムへ向かう前にブリテン北部との境界線を移動していたわたしたちは、」

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妖精國ブリテン 北部平原:チョコレートの畑


アルトリア「見るも鮮やかな、一面のチョコレートの畑に足を踏み入れたのでした!」


【チョコレートが直接生えてる!】驚いている

アルトリア「お菓子だーーー!」タタタタァーー!(畑へ走っていく)

ダ・ヴィンチちゃん「なんだこれありえなーーい!おもしろーーーい!」タタタタァー-!(畑へ走っていく)

ルージュ「すごい、すごいよぉぉーー!こんなにチョコが沢山生えている場所があったなんてーーー!」タタタタァー-!(畑へ走っていく)

セツノ「待って‥待ってよルージューーー!」タタタタァー-!(畑へ走っていく)

ハベトロット「ちょっとセツノ、ルージュ、みんな!?よそ様の畑に勝手に土足で踏み込むなんて恥を知れ!味見をするなら端っこからにしようぜ!」タタタタァー-!(畑へ走っていく)

レッドラ・ビット「おおおおお、かつてオーロラ様にいただいた超高級板きれがこんなに! こんなに!」

レッドラ・ビット「ニンジンには劣りますが、これは至高の甘みと言わざるを得ない・・・・・・!」パカラッ、パカラッ!(畑へ走っていく)

カイニス「アッハハハハハハハーー!こんな場所があるなんて、妖精國っていうのはおもしれぇ所だぜ!!オレも行かせてもらうぜ!!」タタタタァー-!(畑へ走っていく)


【(ーーー唖然)】
【ダイブ!】←

千子村正「おまえさんまで一緒になってどうすんだ阿呆!」怒っている

一同「美味しい!あまーい!荒けずりだけど、まあまあ、それなり、すごーーーく美味しーーーい!」モグモグモグ‥(チョコを食べている)

バーゲスト「・・・‥ハァ~‥。」呆れかえる


カルデアのマスターたちはブリテンの北部と南部の境界線へと進んで行く途中、一面のチョコレート畑の光景を見つけ、

そこに直接生えているチョコレートを畑へ向かった一同らが食べていくのであった‥。

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オベロン「ふふふ。みんな楽しそうだなあ。」

千子村正「・・・なに呑気に見守っているんだオベロン、儂たちは追っ手を警戒して・・・」

千子村正「どうしたバーゲスト、それにガイル。おまえさんは飛び込まねえのか?」


ガイル「‥オレ、こう見えてもチョコは大の苦手なんだよなあ‥‥、ああいうドロドロして口に張り付くあの甘さがイヤと言うか‥」

千子村正「何だお前‥‥男のくせにチョコが嫌いなのかよ?なんか損している奴に見えるぜ。」

一同「うんうん・・・」(口じゅうチョコまみれで頷く)

バーゲスト「私もだガイル。私はこのようなお菓子よりも肉料理を好むからな‥バレンタインの時は別なのだが‥」カァァァ‥(赤面)


バーゲスト「・・って、それどころじゃないぞバカモノが!!この場所がどこだかわかっているのか!?」怒り出す

バーゲスト「ここはブリテン北部に噂とされている魔境‥北の女王であったノクナレアのチョコ畑なんだぞ!」

一同「? ????」モグモグモグ‥(バーゲストの言っている事を理解してない)

バーゲスト「聞いた話ではここらのチョコは甘みがとても強く、その成分は麻痺や魅了を起こすほどの効力を持つと言われており、そのチョコを食べた者はチョコ中毒となると言われていてな‥。」

バーゲスト「1度そのチョコ中毒になれば、たとえ・・スズカの治療やアルトのヒールで治せたとしても、死ぬまでノクナレアに従わざるを得なくなってしまうのだぞ!!(*バーゲスト調べ)」

一同「? ????」モグモグモグ‥(バーゲストが何を言っているのか理解できない)

バーゲスト「~~~~!!おまえら全員馬鹿なのか・・全く・・・」頭を抱えている


ガサガサガサ・・・(チョコレート畑から物影が近づいてくる)

一同「??????」物影の方を見ていく

ガサガサガサァァ~‥バシャン!!(何かが出てくる)



謎の仮面の妖精?「ガォォォ~~~!!」両手で威嚇してくる

一同「!!!!!」驚く


千子村正「・・・っと。なんだ、あの妖精は!?」シュシュッ‥(さりげなく指で口を拭く)

バーゲスト「これは・・私でも見たことがない‥‥新種の妖精か?この畑に獲物を狙って潜伏してたのか?」謎の妖精?の姿を見て‥

バーゲスト「村正、ここは我ら3人で奴を叩く!チョコの毒に回った皆は頼りはない。」ガシッ!(妖精剣ガラティーンを構える)

ガイル「おうよ!全力で相手になるぜ!!」ガシンッ!(両腕を鉄の拳に変える)

千子村正「お、おう、そうなのか。じゃあ頼んだぜ、バーゲスト、ガイル。」

バーゲスト「!。なぜ一歩下がるのだ村正!それにさっき後ろに回した右手は何だ!」

千子村正「・・・。いや、手に届く範囲にあったから、ついな!」右手のチョコを見せながら‥

バーゲスト「この年長者の阿呆が!!」村正を叱る


バーゲスト「~~~~!!」ビューン!(剣を持って前に出る)

謎の仮面の妖精?「えっちょっ・・あのデカいのから来るの!?・・でもやるしかない!!」ジャキィィン!(日本刀2本を抜剣する)

バーゲスト「ハァァァ~~!!」シャキィィン!(妖精剣ガラティーンを振るう)

謎の仮面の妖精?「ヤァァァーー!!」シャキィィン!(刀を2刀振るう)


ジャキン、ジャキィィン!!(剣のつば競り合い)

バーゲスト「ハッ‥、セイッ!ハァァァ!!」ガキン、ガキンッ、ジャキィィン!(剣と刀がつば競り合う)

謎の仮面の妖精?「ハァッ!ヤァァァ!!」ガキン、ガキンッ、ジャキィィン!(剣と刀がつば競り合う)


【大変な事になっちゃった‥】←

アルトリア「アワワワァァ~・・私たちがチョコに夢中になってる隙にバゲ子がおかしな仮面の妖精剣士と戦っているよぉぉ~・・」オドオドしている

トリスタン「えぇ・・。私たちも加勢した方が宜しいでしょうか‥。」口に付いたチョコを拭きながら‥

ダ・ヴィンチちゃん「イヤ待って・・、あの仮面の方の戦い方・・・どこかで見たことがあるような・・・」謎の仮面の妖精?を観察する

カイニス「あのヤロウの持ってる剣・・・あれはまさか・・・」謎の仮面の妖精?の刀を観察しながら


ガキンッ、ガキィィン!ズズウゥゥ~‥(互いに一歩下がる)

バーゲスト「ふん!なかなかやるではないか・・、その変な仮面を被っているにしては随分の手練れと見れるなぁ?」

謎の仮面の妖精?「そうかしら?あなたみたいな巨大な乳と身長、それにその変な角と来たら、私が会ってた妖精さんたちとは何か違う感じがするわね?」

謎の仮面の妖精?「そんな妖精さんが剣を持って私に挑むとは・・・ますます負けられないじゃない!」グググッ!(刀を強く持ち直す)

ズズゥゥ~、ガシンッ!(二刀流の構えを取る)


千子村正「!?。あの構えはまさか・・・」何かに気づく

オベロン「ん?あの仮面の妖精に何か興味があるのかい?僕には全然わからないんだけどね。」

ダ・ヴィンチちゃん「いやいや・・興味があると言っても彼女は・・・」謎の仮面の妖精?の事を見て

【俺たちは彼女の事を知っている!】

カイニス「ああ!まさかだと思うけど‥彼女は‥。」唇を噛む


謎の仮面の妖精?「さぁ来い!魔乳の妖精女剣士よ、この私の五輪の力・・・見せてあげるのだから!!」ジャキンッ!(刀を構える)

バーゲスト「ああ・・五輪だか知らぬが、掛かってきなさい!!」ジャキンッ!(妖精剣ガラティーンを構える)


【ちょっと待ったぁぁぁ!!】2人を引き止める

千子村正たち「!!!!」2人の前に立つ

2人「!!?」構えるのをやめる


バーゲストと謎の仮面の妖精?の2人が互いの剣を構え、どちらが先に斬りかかろうと構えていた矢先、村正たちが突如乱入し・・

その光景をみて、戦おうとしてた2人は困惑を見せていた‥。
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バーゲスト「何故止めるんだ藤丸!奴は私たちに襲いかかろうとして・・・」

【待ってくれバーゲスト!】
【彼女は敵でも妖精でもない!】←

バーゲスト「!?」驚愕する


千子村正「おい・・一体どう言うつもりなんだよ・・・『宮本武蔵』よぉ~・・?」キリキリキリィィ~‥

謎の仮面の妖精?「あっ・・・‥えぇ~っとそれは・・・」気まずい感じになっている

千子村正「・・・・!!」ガシッ、バサァァ!!(謎の仮面の妖精?の被っていた仮面をはぎ取る)


ヒュ~ン、ガコンッ‥(謎の仮面の妖精?の仮面が地面に落ちる)

謎の仮面の妖精?→宮本武蔵「ウゥゥ・・・・・・」ドサッ‥(その場に膝をつく)


【やっぱり・・・】
【武蔵ちゃん・・・どうして・・・】←

ダ・ヴィンチちゃん「宮本武蔵・・・。マスターが下総国で出会った、剪定事象された世界にいたとされる女性の宮本武蔵‥。」

ダ・ヴィンチちゃん「彼女にはロシア異聞帯やギリシャ異聞帯の攻略には、彼女の力があったからこそ出来たと言っても過言はない‥。」

ダ・ヴィンチちゃん「でもどうしてなんだ!?君は確かに、あのオリュンポスの戦いであの原始神 カオスを斬って、君の存在が跡形もなく消えたはずなのに・・・」

武蔵「い、いやぁ~~・・それその~・・まぁ話せば長くなる話というのか・・」ポリポリポリ‥(頭をかきながら)

【‥そんなの関係ない‥】

武蔵「!」

【ずっと心配していたんだよ!武蔵ちゃんのことを!!】

武蔵「マスター・・・貴方って人は・・・フフフッ。君はどの異聞帯で出会っても変わっていなくて、ほんと良かった!」ニコッ!


武蔵「・・・あの時‥あのオリュンポスでの戦いの時、わたしの全力全霊‥わたしのあらゆる全てを込めてあの「カオス」を斬り、わたしの存在は汎人類史から消え去ったと思ってた‥。」

武蔵「でもわたしが気が付いたときには、この妖精さんがいっぱいいる世界で1人、訳のわからぬままこの大地を彷徨っていたのよ・・。」

武蔵「わたしが何故ここにいるのか‥何故わたしは生き残ってしまったのか‥、なぜわたしの存在がまだあって、まだ選択肢が残っていたのかを‥」

戦時村正「武蔵・・・お前・・・」

武蔵「だけど数日前・・、カルデアのマスターと思える『異邦の魔術師』がこの異聞帯にある『ノリッジ』へ向かったという話を聞いて、わたしはこう悟ったのよ‥。」

武蔵「“今ここにいる私にはまだ、斬るべきモノや守るべきモノがまだある”っていう事実をね。」

【武蔵ちゃん・・・】

アルトリア「・・・・・・・・・」浮かない顔をする


武蔵「‥ッというわけで!セイバー・新免武蔵守藤原玄信こと、宮本武蔵。今、この妖精國ブリテンに現れ、無事、カルデアの元へ帰って来てしまいましたぁ~!」

武蔵「ノリッジの『厄災』討伐には間に合わなかったけど‥どうかこの新免武蔵、『予言の子』と『異邦の魔術師』の旅のお供に加えて頂きたいと思う仕上げます。」

武蔵「このふつつか者の異邦の女剣士ではありますが、どうかよろしくお願い致します!」アルトリアに手を差し出す

アルトリア「はっ、はぁ・・・。まぁ、よろしく・・・」手を取り、握手する

【よろしく・・・】
【おかえり、武蔵ちゃん。】←

武蔵「ーーーーーー。」ニッコリ!(笑顔でかえす)


謎の仮面が被って襲いかかってきた謎の仮面の妖精?の正体・・・。それはかつてカルデアが攻略したギリシャ異聞帯で唯一の未帰還者として登録しており、

『原始神カオス』を、自身の存在全てを燃やし尽くして斬り、そして消え去ったはずの剪定事象の存在である女武蔵こと、セイバー・新免武蔵(武蔵ちゃん)。

彼女がこの妖精國でごく少数の奇跡に近い程の形で再会を果たし、彼女はカルデアのマスターの友として『予言の子』の旅に自身を加えて欲しいと志願し、

アルトリアは少々戸惑ってはいたものも、カルデアのマスターである藤丸立香はなんも疑いのなくその志願を受け入れるのであった‥。

バーゲスト「‥すまないが藤丸立香・・。私やカイニス、それに子供達にはまだよくわかっていないのだが‥」

ジョルニ「ああ‥僕にはわからない。オリュンポスで消えたはずのあの武蔵ちゃんがどうしてこの妖精國にいるのかと言うことを‥」

セツノたち「うんうん・・・。」頷いている

オベロン「僕もさ。僕は武蔵ちゃん・・・君のような汎人類史にも存在すらないはずの異邦の女武士のことなんか、さっぱりも理解できないというか‥。」困惑している

千子村正「ああ~、アンタは知らなかったよなオベロン。まあ話せば長くなるのだが・・」

オベロン「ああ別に良いさ。それよりも、何故彼女はこんな場所にいて、ボクたちのことを脅かしたのかが知りたいのだけどね?」

バーゲスト「!。確かにそうだったな・・っというかお前たち、なぜノクナレアの畑のチョコを食べたというのに、お前たちやセツノたちは痺れたり、魅了されたりしてないのか・・?」

アルトリア「えっ!?・・・べ、別に私は全然平気で食べていたんだけど‥。バゲ子、このチョコって毒とか入っていたの!?」青ざめている

バーゲスト「わ、私に聞くな!私が女王軍にいた頃は、湖水地方やシェフィールド以外のブリテン北部の地なんか滅多に行っていないぐらいだからな‥。」カァァ~‥(赤面している)

バーゲスト「それに私なんか、ジョルニたちの子育てをしていた頃の妖精國の事情など、皆無に等しいぐらいに知らない部分はあるからな。」カァァ~‥(赤面している)

アルトリア「あっ、あぁ~そう・・。そうだよね・・アルトさんと結婚してからのバゲ子に、3年の月日が流れた妖精國の事なんて、知らないはずにも程があるというか‥。」ブツブツブツ‥(小声で愚痴を言う)

バーゲスト「なんか言ったかアルトリア?」ジィィ~‥(アルトリアを睨み付ける)

アルトリア「あ、あぁ~なんでもない!なんでもないから・・・」オドオドオド‥(赤面で恥ずかしがっている)


オベロン「バーゲスト、それにアルトリア‥それについては単なる妖精達のデマに過ぎないと思うよ?そんなのが本当にここにあったら、こうしてみんなが元気に動いている筈がないからね?」

セツノ「うん。セツノ‥勝手に食べちゃったのだけど、このチョコレート‥凄く美味しかった‥。」

ルージュ「そうそう!甘くて、カリッとしてて、食べやすくて、なのにドロッとした感触もない!頭がカァーって!」モグモグモグ‥(まだ食べている)

バーゲスト「なるほど、つまりそれは私の思い違いだったというのか‥。ふぅ・・私もまだまだブランクが抜けないというか・・・」

バーゲスト「・・・・って、それだけじゃなぁぁい!!お前たち、さっき喰ったチョコ・・いまここにあるチョコは全て、ノクナレアの畑にあったという事実をわかってて喰ってたというのか!?」大声で怒鳴る

ダ・ヴィンチちゃんたち「・・・・・・」気まずい空気で首を横に振る

オベロン「ハハハハハ。確かにバーゲストの言う通りだと言っても良い。この妖精國では希少なモノで、しかもあのノクナレアの畑なのはたしかだからね。」

オベロン「無断で試食なんかしていたら、ほら、」ある方向へ指を指す

ドドドドドォォ~~!!(丘の向こうから大軍がやって来る)


千子村正「やべえ、丘の向こうから大軍がやってきた!しかし・・・なんだありゃあ?」大軍の姿を見て‥


ドドドドドォォ~~!!(謎の兵士たちが現れる)

北の妖精兵たち「Weeeeeeeei!!!!Hohoooooooooi!!!!」叫びながらやって来る

武蔵「!?。こいつらよ!私‥こいつらの大軍から逃げていたから、ノリッジの『厄災』討伐に遅れるし、さっきの変装までしてこの北の地を出ようと必死になってたのだから!」怯えた表情で言う

ダ・ヴィンチちゃん「!?。何ですって!!」驚愕する

【ムーサーシちゃーん!!】
【(一体なにをしたらこうなるんだ‥)】←


突如、丘の向こうから現れた謎の妖精の兵士たちが現れ、アルトリア達はその兵士たちの軍勢に円上に取り囲まれる事となった‥。

アルトリア「取り囲まれました・・・・!この数・・・・ううん、この蜂蜜みたいな魔力の圧は・・・!」

ガイル「つぅぅ・・だとしても、俺たちがこいつらをぶっ飛ばして、さっさとここから立ち去れば万事解決なんじゃないのか?」ガシンッ!(両手を拳で叩く)

ルージュ「そうそう!みんな、どこの妖精なのか知らないけど、みんなで戦えばなにも怖くはないからね!」ギィィン!(魔糸を伸ばす)

セツノ「うん。セツノも戦う‥。」シャキン!(爪を出す)

アルトリア「そ、そう言う意味じゃないから!?って、なんでセツノたちは勝手に戦おうとしてるのぉ!?さっきのチョコの食い過ぎで頭おかしくなったんじゃないの!?」オドオドしている

バーゲスト、ジョルニ「~~~~~~・・」バシッ!(顔に手を当てる)


タッタッタッタッ・・・(大軍の奥からやって来る)

???「そこまでよ、観光気分の恥知らずでクズな者共よ!私の田園で好き放題騒ぐなんて、とんだ命知らずがまだいたものね。」

???「それに見つけたわよ脱獄犯!あの使えない妖精達の眼をかいくぐって、私の監獄から抜け出すなんてね?」

???「あなた達、次の代の次の代、そのまた次の代まで私のゴミ奴隷になりたいというのかしら!」

武蔵「ゲッ!?その声はまさか・・・」青ざめる

【ああ確かに‥】
【間違いない!】←

???「そう、恐れおののき、平伏しなさい!どんな田舎妖精だろうと、この美しさを前にすれば私が誰であるか分かっているわよね?」

【女王メイヴだ・・・!】
【イェーイ! メイヴちゃん、サイコー!】←

???「・・・はい?一体なにを言っているのかしら・・・貴方、私が誰だと言うことがわからないと言うの!私はそのメイヴという意味不明な名前の妖精ではない!!」

【あっ、その・・・えぇ~っと・・】オドオドしている

???「わからないと言うのなら‥‥ウォズ!!今からあれをやりなさい!あれを!!」


タッタッタッタッ・・・(奥から2人の人物が現れる)

紫のコートの妖精「お任せくださいノクナレア様。この祝いと通知の妖精士官のウォズが、あなた様の事を知らぬこの愚か者共にその存在を知らしめましょう。」

デビルカレン「ええ。あなたたち、耳の穴をかっぽじって聞きなさい。このお方は・・このお方こそ・・。」

ジョルニ「!?。(あなたはまさか・・・)」紫のコートの妖精(ウォズ)を見て‥

バーゲスト「!?。(あいつはまさか・・・)」デビルカレンの方を見て‥


紫のコートの妖精→妖精ウォズ「祝え!かつてこの妖精國ブリテン北部全体を支配し、魔王の氏族の王・オーマジオウに選ばれた美しき妖精妃!」

妖精ウォズ「その名も北の女王『ノクナレア』!!まさにキミ達に王の神判を下しに降臨した瞬間である!」

ダ・ヴィンチちゃん、トリスタン、カイニス、ハベトロット「なんか大げさすぎる自己紹介ですけどぉぉ~!?」

デビルカレン「えぇ・・。でもこれがノクナレア様の自己紹介のしかたよ。そして私はノクナレア様の忠実な従者にして、エディンバラのチョコレートの妖精大使のデビルカレ・・・」


バーゲスト「カレン!!あの3年前にアルトと私、ヴァージェやメリュジーヌとの結婚を後押ししてくれた神霊、カレン・C・オルテンシア殿ではないか!!」デビルカレンに問いかける

デビルカレン「・・・えっ?。・・バー‥ゲスト・・・さん・・・?」バーゲストの顔を見て

ノクナレア「!!」デビルカレンの方に注目する

ダ・ヴィンチちゃんたち「!?」デビルカレンに注目する

【(神霊って・・・)】
【もしかして、バーゲストの知り合い?】←

デビルカレン(カレン・C・オルテンシア)「な、何か勘違いをしているのです・・?私はチョコレートの妖精のデビルカレンであって・・あなたが言う神霊という者ではないわ。」しらけた顔を見せる

バーゲスト「いいえ。この私の眼と鼻からは、1度会った人物の声や匂いを察知し、2度とそのその声と匂いの持つ者を事をなに一つも忘れないと言っても良いわ。」

バーゲスト「あなたは確かにカレンですわ!かつて私たち妖精騎士だった我ら3人とアルトの結婚を共に祝い、私たちの結婚を後押ししてくれた神霊アムールこと、カレン・C・オルテンシアで間違いないわ!!」デビルカレンに問いかける

ジョルニ「!!。じゃああの人が・・・母さんとバーゲスト母さん、メリュジーヌ母さんとお父さんが結婚するきっかけを作ったという‥神霊アムールこと、カレン・C・オルテンシアなんですね。」デビルカレンのことを見てて‥

セツノ、ガイル、ルージュ「・・・・・・」デビルカレンに注目する

デビルカレン「・・・・・・・」キィィン・・(姿が元のカレンに変わる)


デビルカレン→カレン・C・オルテンシア「‥あなたの言う通りよバーゲスト・・・。そう私こそ‥3年前のシェフィールドにて、異界の男であるアルトさんと、貴方を含めた3人の妖精妻との結婚を後押しし、そして彼女たちの結婚を見届けた愛の女神・・・」

カレン「汎人類史の神霊アムールこと、カレン・C・オルテンシアとはわたしの事です。」

ダ・ヴィンチちゃん「!?」驚愕している

【汎人類史の神霊って・・・】
【カイニスと同じだ!】←

カイニス「お、おおそうだな。俺もまた、汎人類史の神霊 カイニス様だからな?でもまさか、俺の他にもこの妖精國ブリテンに何かしらの状況で召喚された奴が他にもいたとはなぁ~?」

カレン「ええ。ですが私は3年前からこの妖精國ブリテンにいる愛の女神ですので・・。」


ハベトロット「おお~久しぶりじゃないかカレン!前会った時は3年前のノクナレアとオーマジオウとの結婚式以来かぁ?相変わらず、愛の女神かつチョコレートの妖精業をやっているのかぁ?」

カレン「ええ。貴方も随分お変わりなく元気な妖精でありますね?元気そうでなによりです。」嬉しそうにする

バーゲスト「カレン。3年ぶりの再会できたのは良いが・・・貴殿に聞きたいことがいくつかあるのだが‥。」

カレン「バーゲストさん、驚く気持ちは大ありだと思いのようですね?話せば長くなるのですが・・・・」

ノクナレア「・・・・・・・・」ジィィ~‥(カレンを睨んでいる)

カレン「・・っとその前に、まずはここにいるノクナレア様の為に、このまま我らとご同行いただければ宜しいかと思いますが‥。」

武蔵「ご同行って・・・このままこの妖精達に捕まれっていうことですかぁ!?」オドオド‥

カレン「そういって構いませんよ?私の知人との再会を喜ぶ暇もない上で、このまま穏便にことを済ませたいと私は思っていますので。それに、」

カレン「あなたがエディンバラやあの監獄でしでかした事・・忘れたとはいわせませんわよ?」

武蔵「ウッ・・・‥」気まずい感じになる


【ここは彼女のいうことを聞くしかない‥】

バーゲスト「ええ・・。そのほうが良いわ藤丸立香。彼女には聞きたいこともあるし、なぜあの武蔵という者がノクナレアに追われていた理由も知りたいからな。」

武蔵「・・・・・・・・・」黙り込んでいる

【武蔵ちゃん・・・】
【一体なにがあったんだ‥?】←

武蔵「そ、それはそのぉぉ・・・・・・」モジモジモジ・・・


アルトリア達とバーゲストたちは、謎の妖精の軍勢(ノクナレアの軍勢)に取り囲まれ、その間に現れた北の元女王であり、オーマジオウの妻である妖精:ノクナレアと、祝いと通知の妖精:ウォズと出会い‥

そしてチョコレートの妖精大使と名乗る愛の神霊アムールこと、カレン・C・オルテンシアと再会するも、

今は互いの状況が悪い事もあり‥とりあえずアルトリア達とバーゲストたちは、ノクナレア率いる北の妖精の軍勢に身柄を拘束されることとなった‥。

武蔵「私があの北の妖精達に追われる事になったのは1ヶ月前・・・私がこの妖精が沢山いる英国の地、妖精國ブリテンに流れてきた頃から始まったわ‥。」

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1ヶ月前・・・・妖精國北部 エディンバラ寄りの森林にて・・・


ギィィィ~~ン!!(上空に黄金の穴が開く)

ヒュゥゥ~ン!ギィィ~~ン‥(黄金の穴から武蔵ちゃんが飛び出し、黄金の穴は閉じる)


武蔵「~~~~ワァァァァ~~~~ぁぁぁぁぁぁ~~~~!?」ヒュゥゥ~~~ン!(空から落ちている)



ガサッ!ガサガサガサガサァァァ~~~!!(森林の中に突っ込む武蔵ちゃん)

武蔵「ガハッ、ヌハッ、ガホォン!?」バシバシバシンッ!!(木の枝にぶつかりまくる)

武蔵「クゥゥ~~!!」ガシンッ、ギギギィィ~~!!(木に刀を差し込む)


ギギギィィ~~!!(樹木を斬りながら落下速度を減速する)

武蔵「よし、これなら地面に落ちて怪我することは・・・」

ギギギィィ~、ツルッ!(手が滑り、刀を離してしまう武蔵ちゃん)

武蔵「アッ・・・・」ヒューン、ドシィィ~~ン!!(そのまま地面に落下する)


ノシィィ~~‥(腰を押さえながら立ち上がる武蔵ちゃん)

武蔵「イッタタタタァ~~‥‥どうにか着地に成功したようね‥?」腰をスリスリしながら‥

武蔵「にして・・あの黄金に輝くあの世界は何だったんだろうか‥?それにあの金ぴかな巨人たちは一体‥‥。」考える

武蔵「・・まぁ、それはそれでいっか!どうにかあの世界から抜け出せたし、私もこの通りまだ生きているからね?」ピョンッ!(樹木に刺した刀に向かってジャンプする)

ガシッ、ギギギィィ~、ガシュンッ!(樹木に刺していた刀を抜く武蔵ちゃん)


スタッ、ギィ~‥シャキン‥。(刀を鞘に収める武蔵ちゃん)

武蔵「・・よしっと!・・・・さて、ここはいったいどんなの世界だというのかしらねぇ~?」キョロキョロキョロ・・・

武蔵「オリュンポスの崩壊の時・・私が今まで入ってきた光の穴とは違う、あの黄金の穴から出てきたのだけど‥こういうことはもう私は慣れっこだからね?」納得している

武蔵「だから今回も・・・・ん?」誰かを見つける


スタスタスタッ・・・(斧を持った妖精がやって来る)

木こりの妖精「おやおや?こんな所でなにをしてるんだい?ここは魔王の氏族、オーマジオウ様が定めた栽木地。君のような女妖精が来る所じゃないぞ。」

武蔵「妖精・・・?女妖精っていうのは・・わたしの事?」自分に指を指す

木こりの妖精「そうそう君だよ君!!君はここらでは見慣れない妖精だな‥今日ここらで生まれた妖精なのかい?」

武蔵「そ、それはそのぉ・・・・。まあそんな感じかな・・?」

木こりの妖精「おぉそうかそうか!なら、こんな所にいてもしかたがないから、俺に付いてこい。君の住まいにピッタリな場所に案内してあけるからさ?」

武蔵「えっ、えぇ。とても感謝するわ!」嬉しそうにしてる

木こりの妖精「そうかそうか!なら一緒に行こう、オイラが住むエディンバラへ!」


木こりの妖精「あぁ~!あとそれと、ここにある材木を一緒に運んでくれないか?材木が多くて大変だったんだよ‥。」

木こりの妖精「君なら一緒にやってくれるよね?君は優しい妖精(カモ)なんだからね?」ドサッ!(大量に積まれた材木の背負子を渡す)

武蔵「えっ、えぇ・・・。」その背負子を背負う


タッタッタッタッ・・・(材木の背負子を背負い、森林を出る木こりの妖精と武蔵ちゃん)

私が他の並行する『世界』や『次代』に漂流(ドリフト)する事が出来る体質を持っているのは、オリュンポスで話したから知っているよね。

当時の私は、オリュンポスで全存在と全力をかけて『カオス』を斬った直後、全てを出し尽くしたと思われた矢先に無意識に漂流(ドリフト)に巻き込まれてしまい、このブリテンへと流れ着いたとそう思っていたわ。

私はその漂流でこのブリテンの地に降り立ち、私を生まれたばかりの妖精だと勘違いした妖精さんにエディンバラへと案内されたのだけどね・・。
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数時間後・・・エディンバラ:とある酒場にて


ガヤガヤガヤガヤ・・・(賑わっている)

武蔵「プハァ~~!!このブドウ酒、スッゲぇ~旨いなぁ~~!!マスター、もういっぱいお願い!!」ブドウ酒を2杯も飲んでいる

王の氏族の亭主「おいおい・・さっきまであの森で生まれたばかりの妖精が、このように酒をガバガバ飲んでて大丈夫なのか?」心配している

武蔵「アハハハ、へーきへーき!私、こういうのはよく別の世界の酒場で飲んでいましたので!」酔っている

武蔵「ねぇここって美少年はいる?私の隣に美少年がいたら、それはそれで私は満足するんだよねぇ~!」酔っている

木こりの妖精「ハハハハハハハ、なんだか面白い妖精なんだな君は‥?あの森で生まれたばかりだというのに酒も飲めるし、ベツノセカイから来たとジョークを言うし、これではきみはまるで、外から来た漂流物みたいじゃないか?」笑っている


王の氏族の妖精1「そうそう!見ろよこのビラビラとした服装~。これ下着みたいに布が薄いぞぉ?」武蔵ちゃんの服装を指摘する

王の氏族の妖精2「それにこのお腰に付けてるこの剣・・・鞘の形もいびつでなんか斬りづらそうわねぇ~?」武蔵ちゃんの刀を指摘する

木こりの妖精「君、いったいどこの氏族の妖精なんだい?風の氏族のような身体をしてるのはわかるけどぉ・・?」

武蔵「あぁ~私ですか?私はあなたたちのような妖精なんかじゃないよぉ~・・。私は人間‥ちょっとした力を持っている人間の侍ですよ~!」ゴクゴクゴク‥(3杯目のブドウ酒を飲んでいる)

王の氏族の亭主「ハハハハハ、また変なジョークを言うじゃないか・・・あんたみたいなおかしな者が人間だなんて・・・‥って!?」



店中の妖精達「人間だってぇぇーーー!?」顔を青ざめて驚愕している

武蔵「・・・えぇ、そうだけど?」首をかしげている


王の氏族の妖精1「や、ヤバい・・・今日はノクナレア様がオーマジオウ様に途中経過報告を伝えるために帰って来てたんだ!?」青ざめている

王の氏族の亭主「ああ・・・ノクナレア様は3年以上前から人間がお嫌いだったからな‥。人間を入れたとバレたら即、殺されるぞ!!」青ざめている

王の氏族の妖精2「あ、あんたの責任よ!!あんたがこの人間を妖精だと勘違いしてたからこうなっちゃったんだよ!!」青ざめつつ、罵声を言う

木こりの妖精「お、俺のせいだと言うのか!?あんたらもコイツのことに興味持ってたくせによぉ~!?」怒りを見せている

武蔵「あ、あぁ~~・・・なんか空気が悪くなってるようなので、ひとまずこれにて・・」ソロソロソロ・・(忍び足で去ろうとする)

周りにいた妖精「アッ、あの人間が逃げるぞ! 怒られる前に捕まえろ!ノクナレアに見つかる前に隠しちゃお!コイツを殺して隠しちゃおーー!!」店の妖精達に呼びかける


ワーーワーーワーー!!ギャーーギャーーギャーーー!!(武蔵ちゃんを捕まえようと襲いかかる)

武蔵「えっちょっとま・・・ワァァァ~!?」襲われる

ボカボカボカ!ガシャガシャガシャン!!(一斉に襲いかかり、乱闘となる)


武蔵「~~~~~~」すぐさまに酒場から逃げ出す

酒場にいる妖精全員による襲撃を受け、大乱闘に発展するも、それを回避した武蔵ちゃんは大乱闘で騒ぎとなっている妖精達にバレないように急いで酒場を出るのであった・・。

エディンバラ:店の外


バタンッ!!タッタッタッタァァーー!!(大通りを走る武蔵ちゃん)

武蔵「ふぅ・・全く何なのこの世界はぁ!?私が人間と言った途端に私に襲いかかってくるなんて‥・まぁ今の私は人間なんかじゃなくて、サーヴァントなんですけどね・・?」ハァ‥ハァ‥ハァ‥(息切れしている)

武蔵「ともかく私があの妖精とか言うヤツらに狙われた以上‥ここから立ち去らないとね?」タッタッタッタァ~・・(走っていく)


タッタッタァァ~、ヨロヨロォォ~‥(視線が揺らいでいる)

武蔵「~~~~~・・・(や、やばい・・さっきのブドウ酒の酔いが残ってる・・・。視線がユラユラとしているし、身体もよろけて言うこと聞かない‥)」ヨロヨロォォ~‥(身体がゆらついている)

武蔵「(こんな状態で敵に遭遇してしまえば、さぞかし必ず負けることに・・・・)」


ギィィン、カチカチカチィィ~~・・(時間停止)

武蔵「」ジジッ、ジジジジ・・・(時間が止まっている)

武蔵「(な、なに・・・身体が‥動かない‥!?)」ジジジジ‥(時間が止まっている)

タッタッタッタッ・・・(大通りから歩いて来る)


妖精ウォズ「お見事です我が姫君。あなた様の時の力で我らの国であるエディンバラに侵入してきた者を糸も簡単に捕らえましたねぇ?」褒め称える

姫君と呼ばれる妖精「ふん・・・、当然の事よウォズ。あたしの愛するお母様が、昔から嫌いだった人間をこのエディンバラに入れるなんて‥、どうしようもない程のクズ妖精どもよ・・。」キリキリキリ‥(怒っている)

カレン「■■■様‥。何度も言ってますが‥このエディンバラに住む我が国の国民に対して言い過ぎだと‥。」心配そうな顔をする

姫君と呼ばれる妖精「良いのよ!本来なら、私の真なる力でこの侵入者を亡き者としたいところだけど‥生憎ここは私の故郷であるエディンバラだし、ここで私のあの力を使うのは禁じられているからね。」

姫君と呼ばれる妖精「侵入者の捕獲だけでも出来たことぐらいありがたいと思いなさいよ?」時間が止まっている武蔵ちゃんを見て‥

武蔵「」ジジジジ・・・(時間が止まっている)


妖精ウォズ「我が姫君よ。この侵入者をどうしようと?」

姫君と呼ばれる妖精「‥このまま私の私有地へ持ち帰るわ。彼女が人間と言っている以上、この女を人間嫌いのお母様には見せられないからね。」

カレン「ええ・・。そのほうが宜しいかと。今のあなた様がエディンバラでこのような形で事を動くことは、お父様やお母様に迷惑が掛かりますからね?」

姫君と呼ばれる妖精「そうね。さっさと戻るわよ!」タッタッタッタッ・・・(先に向かう)

妖精ウォズ、カレン「ーーーーー。」ガシッ、タッタッタッタッ!(武蔵を掴み、そのまま連行する)

武蔵「(えっ、えぇ~~!?わたし、このままあいつらに捕まるわけ!?身体もピクリとも動かないし、一体どうなってしまったのぉぉ~~!?)」ジジジジ・・・(時間が止まっている)


お酒を飲んでいたとはいえ・・酔ってた私は気の緩みから自身が妖精ではない事を口に漏らし、私を捕まえようと襲いかかった妖精達の包囲をなんとかかわしつつも・・

突如現れた謎の妖精とその従者の2人に見つかり、影で姿も見えない謎の妖精の力によって、まるで時間が止まったかのように身体が動かなくなってしまい‥

私はあえなくその妖精達に連れ攫われ、彼女が私有地して住む監獄へと収容されたのです‥。

監獄に収監されて数週間後(ノリッジの『厄災』発生から2日前)・・・エディンバラ外れ周辺にて‥


ビューン、タッタッタッ!(金色の穴から出てくる武蔵ちゃん)

武蔵「よっと・・・!ふぅ・・どうにか成功はしたようね・・・・。」キョロキョロキョロ・・・(辺りを見わたす)

武蔵「しかしあの監獄での刑罰はほんと酷かった・・・。あんなの見るのも受けるのも嫌だと言ってもイイぐらいにね!!」ムカムカムカ‥(怒っている)

武蔵「でも、あの監獄にいてわかった事が1つだけあった‥。この世界は妖精が人間の代わりに世界の霊長として君臨していること、その世界を支配しているのはモルガンという妖精である事、それに・・・」

武蔵「この世界にあのカルデアのマスターと思える『異邦の魔術師』がこの世界を救いに来ていて、その彼らは今、ノリッジの『厄災』を祓いに『予言の子』と一緒にノリッジへ向かっていると言う事を‥。」



ドドドドドォォ~~!!(丘の上から北の妖精達が突撃してくる)

北の妖精兵たち「Weeeeeeeei!!!!Hohoooooooooi!!!!」叫びながらやって来る

武蔵「!?。(私が脱獄したことを監獄のヤツらが察知したのね!でも‥)そういう事ね・・・。こうしちゃいられないわ!」

武蔵「私がこの妖精の国に漂流した理由・・・ようやく分かった気がするわ!!その理由さえ分かればやることはただ一つ・・・」シャキィィン!(刀を抜く)

武蔵「待っててねマスター・・今から私も助けに行くからね!!」タタタァァ~~!!(走り出す)

北の妖精兵達「Aaaaaaaaaaaaaaaa!!」襲いかかる


妖精國北部にある監獄に囚われて数週間・・・監獄の中での生活・刑罰の数々は、いまでも思い出したくないほどの酷い有様なので省略するとして‥

私はあの刑罰に耐えつつ脱出の機会を待ち、隙を付いて漂流(ドリフト)を駆使し、どうにかあの監獄から脱獄した。

そして監獄内で聞いたカルデアのマスターたちの事と、そのマスター君が『厄災』を倒しにノリッジへ向かったという話を聞き、私もブリテン南部へ行こうとしたんだけど‥

それはそれはと、私を捕まえるために追ってきた北の妖精兵たちをなぎ倒して、逃げて、なぎ倒して、逃げての‥ブリテン北部をグルグルとイタチごっこをしていてね・・

気が付いたときにはもう既にノリッジの『厄災』はカルデアのマスターたちによって祓われていたとあとから噂話で聞いたわぁ‥



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして現在・・・妖精國ブリテン北部 ノクナレアたちのキャンプにて‥


武蔵「・・という感じで、私はどうにかしてあの北の妖精達から逃れようと、あのような恐ろしい妖精をした仮面をつけ、妖精に化けつつ、南部へと行こうとしたところ・・・」

武蔵「あのチョコレート畑であのデカい爆乳妖精(バーゲスト)にマスター達が襲われていると勘違いをし、あの仮面で驚かそうとしてたって訳なの・・。」シュンッ‥(反省の色を見せている)

バーゲスト「なるほど‥私のこの体型に驚くのも無理はないと言えるな?私は牙の氏族の妖精なのだが‥このように風の妖精のような姿をしていて、幼少の頃、他の妖精達からも“変な奴だ!”と言われたからな‥。」

千子村正「それにエディンバラやこのブリテン北部で北の妖精達に追われ続けてたからな・・このブリテンの妖精が悪い奴であると即決するのも無理はないなぁ・・。」

【でも全ての妖精が悪いとはかぎらないよ。】
【バーゲストは良い妖精だよ。】←

武蔵「そ、そうですか‥。まあ、実際に戦ってみて、あの妖精は私が会ってきた北の妖精とは違う妖精だと分かったのですからね?」

バーゲスト「ああ。そなたの事情も知らずに剣で戦おうとしたこと、私からも謝ろう‥。あの時は住まなかったな‥。」謝罪する

武蔵「い、いやぁ~その・・。最初に私が仕掛けてきたことだというのに、そちらから謝れてもねぇ~‥」オドオド‥(困惑している)

ノクナレア「ちょっとあなた達!私の許可なく楽しそうに発言しないでくれるかしら!私はあなた達への発言の許可などしてないわよ!」怒っている

ノクナレア「あなたたち、チョコレート泥棒と脱獄犯を庇った事で捕まった自覚はあるんでしょうね?」藤丸立香の事を見る

【あります】
【チョコの弁償だけなら出来ますよ。(いまお金持ちなので)】←

ノクナレア「そう言う意味じゃないわよ!あなた、人間だよね?人間の分際で、私に意見しようだなんて命知らずも良いものね?」見下している

アルトリア「!。それは違うよ、ノクナレア!彼は藤丸立香。外から来た魔術師で、わたしの協力者です。」

ノクナレア「ああ・・・そういえば予言にあったわね。異邦の旅人ってやつ。くだらないわ。」

ノクナレア「いえ、くだらなすぎてドン引きするレベルと言っても良いわ‥。身体の方は平凡といい、魔力の数値も人間にしてはそこらの妖精ぐらいにそこそこと言ってもいいわ。」

ノクナレア「極めつけは彼の下半身に付いてるへなちゃこで短小のソーセージよ。こんなのが男のヤツらに付いている奴とは到底思えないし、思いたくもないわよ!」藤丸の下半身を見下しながら

アルトリア「!!?」カァァ~!(顔が赤くなる)

【(言わせておけば・・・)】←
【(あんたなんかに何が分かるって言うんだ‥。)】


オベロン「アッチャ~‥確かに噂通り、人間や妖精に対しての偏見や差別発言が多く見受けられる様になっているわな?」

レッドラ・ビット「ええ。氏族長を引退した身とはいえ、彼女の妖精としての力はご健在と言っても宜しいでしょうね?私も緊張で舌が口にはみ出すぐらいに‥」

レッドラ・ビット「北の元女王、『王の氏族』ノクナレア。その魔力はこの野営地を覆っています。まさに超級の大妖精・・・戦闘能力は妖精騎士には及びませんが、」

レッドラ・ビット「異界常識の強さ、妖精領域の広さは、オーマジオウに王の氏族の全権を譲ったあとでも3年前から変わらず妖精國で並ぶものはいないかと‥」

ノクナレア「つぅ‥今わたしの悪口を言ったわね?そんなにわたしに無様に殺されたいというのかしらね?」キリキリキリ~・・(怒っている)

レッドラ・ビット「!?。す、スミマセン!!つい、わたしの馬口が滑りましてぇ・・・」アタフタ・・(焦り出す)

セツノ「レッドラ・ビットさん・・バリバリ言ってたよ‥。」ジィ~‥(レッドラ・ビットを睨み付ける)


アルトリア「・・・変わったわね、ノクナレア。昔のあなたはそんなことを平気で言ったりする妖精じゃなかったというのに・・。」悲しそうな

千子村正「無理もないよな・・。3年前に流行した流行病のせいで、忠誠を誓ったはずの家臣や領民である他の王の氏族たちに強姦されたというからな。自分の夫以外を信じられなくなる気持ちはわからなくはない・・。」

千子村正「人間や自身の夫以外の妖精を頑なに忌み嫌い、差別や偏見をする・・これは極度の人間不信・・・いや、『妖精不信』になっていると見受けられるよな?」

ノクナレア「クゥ・・・ええそうよ!わたしは3年前のあの日・・私に忠誠を誓ったはずの妖精達に裏切られ、わたしの身体はヤツらによって穢されたわ。」


ノクナレア「彼らの汚いいつもつをくわえさせられ、下半身の穴という穴をそのいちもつで無理矢理挿入させられて・・」

ノクナレア「幾度もなく、ズボズボズボズボと私が痛がっていることを気にせず、ただ自身らの快楽のためだけに私の身体は犯されていき、」

ノクナレア「最後にはその彼らから放たれた白い液体を私の子宮いっぱいに出されていくと、彼らの私に対する性行為をくり返しさせられたわぁ・・。」

アルトリア「・・・ノクナレア・・。」哀れんでいる

ノクナレア「おかげで私のプライドや美しさ等、王の氏族としての面目は丸つぶれよ!私がどのような屈辱を味わったこと、南部にいたあなた達にわかりきった事で済まされたくないわ!」怒ってる

ノクナレア「あんた達なんて、この私が・・・」前に出ようとする


サササッ!(妖精ウォズとカレンが前に出る)

妖精ウォズ「我が王妃よ、どうかその怒りをどうかお鎮めくださいませ。」宥める

カレン「はい、貴方様がわざわざ出向く必要はありません。今は彼らの罪状を整理をされた方が宜しいかと・・。」

ノクナレア「・・・・ふん。確かにそうね・・まずはあの者たちの今の状況を知らしめる必要があるわね。」落ち着きを見せる


ダ・ヴィンチちゃん達「・・・・・・」黙り込む

バーゲストたち「・・・・・・」黙り込む

【・・・・・・】黙っている

ノクナレア「・・・・にしても、『予言の子』と呼ばれる者にしては情けないわね。なにこの面白集団。やる気はあるのかしら?」アルトリアたちの事を見て・・

ノクナレア「『境界なき勇士団』と手を組んでいると聞いてたけど・・このような烏合の衆など、私の軍隊に比べれば、軍隊のひとつも引き連れてないと行った所かしら。」

ノクナレア「そう思うよねウォズ?そう思うよねカレン?」

妖精ウォズ「もちろんですとも。我が王妃と我が魔王の軍勢さえあれば、女王軍でさえも残らず血の海へと沈められる程の兵力をお持ちになっておりますので。」

カレン「ええ。故にあなた様の手を借りずとも、いずれこの兵力を持ってキャメロットへと進軍は可能かと思われます。」

ノクナレア「そうそう。ノリッジを救った『予言の子』・・・そんなビックネームがモルガンに会うって聞いた時は、まさか! っと思っていたけど、飛んだ思い違いだったわね?」

ノクナレア「所詮・・『予言の子』アルトリアだなんて、偽者の『予言の子』たちに比べれば、何も大層もないいじけてばかりの三流以下のクズ妖精でしかなかったわね!アッハハハハハハハハ!!!」ゲラゲラゲラァァ~!!(爆笑している)

アルトリア「・・・三流以下のクズ妖精ですって・・。」キリキリキリィィ~~・・

バーゲスト「!。アルトリア・・・。」アルトリアの様子を見て・・


アルトリア「ーーー訂正して、ノクナレア。私の友達をクズというのはやめて!みんな、わたしなんかよりずっと立派で、」

アルトリア「ずっと賢くて、ずっと勇敢で、ずっと可愛くて、ずっと逞しくて、ずっと元気で、ずっと大人しそうで、ずっと不良そうで、ずっとデカくて、ずっとおじいちゃん。」

バーゲスト、千子村正、カイニス「・・・・・・・・」空気を読んで黙っている

アルトリア「少なくても、あなたが後ろではべらせている兵隊より、何倍も強いんだから!」

ノクナレア「・・・チッ。アルトリア・・、クロスターで2・3日も一緒に過ごした程度の顔見知りとして、隠密に見ていたけど・・その縁もここまでのようね!」


ノクナレア「なら、今こそ・・この魔王の氏族 オーマジオウの妻もとい、王妃ノクナレアの名において、あなた達に罪状と罰を言い渡す!」

ノクナレア「国家財産着服罪、重要文化密輸罪、無銭飲食罪、王妃侮辱罪、そして領地侵入罪と脱獄罪、脱獄囚との共謀罪の星7つ!」

ノクナレア「あなたたちには監獄の中で刑罰を受け続け、次代が出来ないぐらいまで死につづける事になる予定でしたが・・・」

アルトリア「・・予定でしたが・・?」

カレン「・・・・・・・・」ゴソゴソゴソ・・(天秤のようなものを取り出す)


ヒュンッ・・・・ジャキィィン!!(高く投げた天秤をノクナレアが持ってた剣で真っ二つに斬る)

バーゲストたち「!!?」驚く

ダ・ヴィンチちゃん「天秤を剣で斬ったと言う事は・・・」


カレン「はい・・・判決は確率でないように、罪状の結果もまた・・ただ裁判で済まされる事ではないのが、今のノクナレア様のやり方です・・。」

カレン「あなた達はあなた達の持てる全ての力で、自身の無罪を勝ち取ることです。」

ルージュ「か、勝ち取るって・・・・・ようは私たちがノクナレアたちに勝てば無罪って事だよねぇ!?」

カレン「そう言ったのです。あなた達が勝てばチョコレート泥棒や脱獄犯の罪を許し、その後は自由にしても結構と。」

ノクナレア「そうよ。私はどうも気に入らないのだけど、ウォズがそうした方が良いと予感してたからそうしたのよ。」

ウォズ「ああ。だがあくまで予感ですがね?我が軍の兵士よ、ここに!!」シュッ!(右手を挙げて合図を送る)


ダダダダダダダッ!!(北の妖精兵たちが横一列に並ぶ)

北の妖精兵たち「Weeeeeeeei!!!!Hohoooooooooi!!!!」ジャキジャキン!(叫びながら手持ちの槍を構える)

アルトリア達「!?」北の妖精兵たち見て・・

カイニス「ふん、やってやろうじゃないか!!ちょうどキャメロットのことで胡散ばらしをしたかったところだったからなぁ~!」ジャキン!(槍を構える)

トリスタン「ええ。これはもう・・彼女たちと戦って勝つしか、この状況を打破するには至らないかと・・」シュッ・・(弓を構える)

武蔵「そうじゃないと・・私たち、この北部から出られそうにないわね?」シャキィィン!(刀を2刀構える)

ガイル「そうか、ならやるしかないんだな!腕が鳴るぜぇぇ!!」ガキィィン!(両腕を鉄に変える)

セツノ「うん・・・セツノも戦う・・。」シャキンッ!(爪を出す)

ジョルニ、ルージュ「ああ(ええ)。」戦闘の構えを取る

千子村正「おうよ!」シャキン!(刀を構える)


バーゲスト「ええ。行くわよみんな!!」ジャキィン、ドスン!(妖精剣ガラティーンを構える)

アルトリアたち「ああ(はい)!!」頷く

【ノクナレアに目にものを見せてやろう!】
【行くぞ、ノクナレア!】←


ノクナレア「ええ、掛かってきなさいアルトリア、そして『境界なき勇士団』たちよ!私とあなた達、どちらがブリテンを支配するのか・・まずは小手調べの勝負よ!」

バーゲスト「小手調べだと・・・そんな余裕など、我が角と皆の力でその余裕を吹き飛ばしてくれるぞ!!」

ノクナレア「そうかしらね・・・行きなさい、我が下僕共よ!!」妖精兵たちに命令する

北の妖精兵たち「Weeeeeeeei!!!!Hohoooooooooi!!!!」声を上げる



ノクナレアたちのキャンプに連行されたバーゲストたちとアルトリア達は、ノクナレアたちの提案により、“自身の軍勢に勝てれば、自由にする”という項目でノクナレアたち『北の妖精軍』と戦うことになり、

ノクナレアたちもまた、バーゲストたちと対峙するために兵を出撃させるのであった・・。

ジャキン!ジャキン!ジャキィィン!!(北の妖精兵たちの槍を斬っていく武蔵)


武蔵「ハァァッ!ヤァッ!トリャァァァ~!」シャキン、シャキィィン!(刀を振るう)

北の妖精兵A・B「GUwaaaaaaa~!?」ガシュガシュン!(斬られる)

千子村正「ハァァァァ!!」ジャキィィン!!(刀でなぎ払う)

北の妖精兵C・D「GUWAaaaaaa~!?」ガシュガシュン!(斬られる)


千子村正「ほぉ~、少しは腕を磨いたみたいじゃないか武蔵?」

武蔵「ええ。妖精の軍勢に追われながらも自身の鍛錬としていましたからね。おかげで妖精を斬るすべが身についたといっても良いからね!」

千子村正「なるほど・・なら儂もそれを聞いて安心したな!」ジャキン!(斬りかかる)

武蔵「ええ!!」ジャキン!(斬りかかる)

北の妖精兵2体「GUwaaaaaa~~!?」ガシュガシュン!(斬られる)


カイニス「どりゃあぁぁ!!」バシバシィィン!!(槍でなぎ払う)

北の妖精兵たち「GUwaaaaaa~~!?」バシッ、バシン!!(ぶっ飛ばされる)

セツノ「ヤァァァァ!!」ビリビリィィ~~!!(雷撃を放つ)

北の妖精兵たち「~~~~~~~!?」ビビビィィ~~!!(痺れる)

ガイル「うりゃぁぁぁ!!」ドドドどぉぉーー、バシンッ!!(タックルをかます)

北の妖精兵たち「GUoooooo~~!?」バゴォォォーン!!(ボウリングのピンのように吹っ飛ぶ)


北の妖精兵(巨人)2体「GUOoooooooーーーー!!」ドドドドドォォ~~!!(突撃してくる)

モース「オォォォォ~~~!!」襲いかかってくる

バーゲスト「ハァァァァ~~、テェイ!!」ジャキィィン、ジュボォォォーー!!(炎の斬撃を放つ)

北の妖精兵(巨人)2体「~~~~~~~!?」ボォォォーー!(焼かれる)

モース「~~~!?」ボォォォ~~、シュゥゥ・・・(焼却される)


トリスタン「おとなしくしなさい、首が落ちますよ?」ポロロン、ポロロン♪

北の妖精武将2人「~~~~~!?」ガシュガシュガシュン!(光弾を受ける)

ルージュ「ハァァァァ!!」ギギィィィ!(魔糸を引っ張り上げる)

北の妖精武将2人「~~~~~!?」ギィィ~ガシュン!!(引っ張られ、2人同時に拘束される)

トリスタン「・・チェックメイト。」ティンッ・・

ヒュゥゥーン、バシュゥゥーン!!(大型に光弾が当たる)



オベロン「いいぞぉー!このままやっつけてしまえ!!」後ろから応援している

ハベトロット「オベロン!君も少しは手伝ったらどうなんだ!」叱っている

オベロン「う~んでもねぇ~・・僕はこれでも軟弱な霊基で戦いには向いていないというからねぇ~・・」そっぽを向きながら

ハベトロット「・・・・・・・・」呆れている

北の妖精兵たち「ーーーーーーー。」ドサドサッ・・(一部分が倒れていく)

ノクナレア「・・ツゥゥ・・。」やられていく北の妖精兵たちを見てて・・


【なんなく勝てた!(凄いよバーゲスト、武蔵ちゃん!)】
【ところで、今の妖精武将・・・・】←

ダ・ヴィンチちゃん「うん、誰かに似ている気がしたかもだけど、ただの錯覚だ。気にしないでスルーしよう。」

アルトリア「そうそう。ほら見たかノクナレア!元・妖精騎士のバーゲストやみんな1人1人が凄いんだから!」自慢げに言う

アルトリア「勝負は藤丸たちやバーゲストたちの勝ち!さあ、わたしたちを自由にしろ!女王を引退した身とはいえ、約束を守るのが女王でしょう!」

バーゲスト「そういう事だ。以前のノクナレアであれば、このような状況下であるならば、今のうちに撤退を命じているはずなのでは?」

ノクナレア「クゥゥ・・・!こんなことで負けを認める私ではありませんわ!悪いのはこの役立たずの妖精兵たちだけであって、私の負けにはならないわ!!」

バーゲスト「!?。貴様!自分の軍兵でさえも、罵声を浴びせるというのか・・。そこまで堕ちたというのか貴様は!」怒りを見せる

ノクナレア「事実を言ったまでよ。所詮、妖精なんて幾らでもいるぐらいだから、少しぐらいは使い潰しても構わないけど・・ここまであなた達がやるとはねぇ・・」


ジャキィン!(時計の針のような剣を取り出す)

ノクナレア「いいわよ・・今度は私自ら相手になってやるわ!!」タッタッタッタッ!(前に出る)

妖精ウォズ「!。いけません我が王妃よ!いま王妃様に何があれば、オーマジオウ様になんと申し上げれば・・」止めようとする

カレン「そうです。あなた様がわざわざ出向く必要はないと先ほど申しあげたと・・・」止めようとする

ノクナレア「うるさいわね!私が大丈夫と言えば大丈夫なのは確実なのはあなた達も知っているはずよね?」バシバシッ!(妖精ウォズとカレンを振り払う)

カレン「そ、そうですが・・。」振り払われる

ノクナレア「私たち『王の氏族』の妖精たちは、ただ魔王の氏族・・最高最善の魔王であり、私の夫であるオーマジオウ様の為だけに働いていればいいのよ!!」バシッ、ガシッ、バシン!(北の妖精兵たちを振り払って進む)

北の妖精兵たち「ーーーーーーーーー」バシバシンッ!(ノクナレアにしばかれて道を空ける)


アルトリア「ーーーえ。うそ、ノクナレア、あなた戦うことが出来るんだ!?」驚いている

ノクナレア「当たり前よ!軍勢を率いる者として、ただ軍勢を指示するだけではオーマジオウの妻として廃るという事よ!」キリキリィィ~!(怒りを見せている)


ノクナレア「さぁ・・ここからが正念場よ?見事この私を倒すことさえ出来れば、あなた達は晴れて自由の身・・このまま南部へ帰ることが出来ると言う事よ?」

ノクナレア「だがしかし、あなた達が私に傷を付ける事など・・ほぼ確実にないと言うことを思い知りなさい?」クスクスクス・・(あおり笑い)

【(コイツ・・・)】
【(俺たちのことを舐めやがって・・)】←


アルトリア「・・バーゲスト、藤丸、みんな、まだ行けるよね?」

バーゲスト「当たり前だ。ノクナレアに花嫁衣装を送ったハベトロットには済まないが・・この堕ちた王の氏族の妖精に、我が角でお仕置きをしなければ気が済まぬからな!」ジャキィン!(妖精剣ガラティーンを握り直す)

武蔵「そうそう・・私の自由のこともあるからね? 行くわよみんな!!」シャキン!(刀を構え直す)

ジョルニたち「ーーーーー!!」頷く


ダッ、ダダダァァァーー!!(ノクナレアに向かって走る武蔵、バーゲスト、アルトリア)

武蔵「ハァァァ!!」ジャキン、ジャキィン!(刀を振るう)

ノクナレア「ツゥゥ、フン、フン!!」ガキン、ガキン、ガキンッ!(ノクナレアの剣で防ぐ)

バーゲスト「ハァァァ!!」ジャラジャラァァァーー!!(鎖を放つ)

ノクナレア「!。クゥゥ・・」ヒュンッ、ズズゥ~・・(下がる)

ノクナレア「ツゥゥ・・・相手にするには数が多いわね・・。」バーゲストたちの様子を見て・・


ギュィィーン、カチカチカチ・・・(額の飾りから銀の時計の針のオーラが回り出す)

ノクナレア「!!」カチカチカチ・・(何かを悟る)

ギュゥゥーーン!カチカチカチ・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ノクナレア(■■■)の未来のビジョン


アルトリア「ハァァァーー!」ピョンッ、ギュォォーン!(飛びかかる)

ノクナレア「なんのぉぉ!」ガキィィン!(攻撃を剣で防ぐ)

アルトリア「(ヨシ・・)お願いハベトロット!」上にいるハベトロットに呼びかける


ハベトロット「おぉ!ハイホォォォーー!!」ズバババババァァン!!(球を放つ)

ノクナレア「キャアァァ!?う、後ろから・・・」バシュバシュン!(弾が背中に当たる)

アルトリア「今だ!畳みかけろぉぉ!!」号令を出す

バーゲストたち「ーーーーーーー!!」タタタタタァァーー!!(ノクナレアに突撃する)


アルトリア「えぇぇい!!」ドシィィン!(ノクナレアを押し倒す)

ノクナレア「ちょっ・・・キャアァァ!?」ドシィィン!(押し倒される)


バシバシバシ!ボカボカボカァァーー!!(一斉に攻撃される)

ノクナレア「いやぁぁ~~いっぺんにやらないでぇぇ!!」ボカボカボカァァ~~!(リンチにされる)


カチカチカチ、ガコォォォーン!!(ビジョンが終了する)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
現在では・・・


アルトリア「よし・・この作戦で行くよ!」

ハベトロット「おう!でも出来るだけノクナレアを傷つけずに無力化できるようにしておいてよ?」

アルトリア「わかってる・・。あんな豹変した性格であっても・・ハベトロットさんが彼女に衣装を作ってあげたオーマジオウのお嫁さんだからね?」

ハベトロット「うん。よし行くぞぉぉ~~!!」ピューン!(飛んでいく)



ノクナレア「ーーフ~ン・・成る程ね。なんか行ける気がするわ!」キリッ!(アルトリア達の行動を見て)

ジョルニ「!?」ノクナレアの様子を見て・・

アルトリア「・・よし!」ズズゥゥ~・・(ジャンプをする体勢に入る)

アルトリア「ハァァァーー!」ピョンッ、ギュォォーン!(飛びかかる)

ノクナレア「(来たわね!)フンッ。」ヒュンッ!(攻撃をかわす)

アルトリア「フェッ!?」ガシンッ!(地面に杖を叩きつける)

ノクナレア「ハァァッ!」ギィィン!(手に何かの波動を発動させる)


ギィィン、カチカチカチィィ~~・・(時間停止)

ハベトロット「」ピタッ!ジジ、ジジジィィ・・・(時が止まる)

セツノ「ハベニャン!?」時間が止まったハベトロットを見て・・


【!?】
【ハベニャンが動かなくなった!】←

武蔵「これって・・前に私がエディンバラで経験した金縛りの術と同じだ!!」驚愕している

ダ・ヴィンチちゃん「!?。部分的な時間停止だって!?あり得ない・・いくらこの妖精國にいる妖精や魔術師だとて、部分的に時間を止める魔術なんて存在しないはずなのに・・」驚愕している

バーゲスト「!?(これはアルトのザ・ワールドと同じ能力・・)。ノクナレアめぇ・・いつの間にあんな亜鈴を習得してたというのか!?」驚いている

ノクナレア「その通りよ!魔王の氏族の妖精王・・最高最善の魔王、オーマジオウに愛を誓いあった私には、あなた達や他の妖精が動ける時間でさえも私の意のままに止められるのだから!」ジャキィィン!(ノクナレアの剣を構える)


ギィィィーン、ビカァァァーン!!(ノクナレアの剣が光り出し、光と共に『ワタシサイキョウー』という文字が浮かび上がる)

ノクナレア「喰らいなさい!」ギィィィーン!ビュゥゥーン!(素早く動く)

バーゲスト「!?」驚愕する



ボォォーン!ボォォーン!ボォォーン!ボォォーン!ボォォーーン!!!(華麗な動きでバーゲストたちを斬っていく)

ルージュ、セツノ「キャァァァ!?」ガシィィン!(斬られる)

ガイル、ジョルニ、カイニス、ダ・ヴィンチちゃん「うわぁぁぁぁ~!?」ガシィィン!(斬られる)

千子村正、トリスタン、バーゲスト、武蔵「ヌワァァァ~~!?」ガゴォォォン!(防御するもなぎ倒される)


ノクナレアの『ワタシサイキョウー』の文字と光の剣撃がノクナレアの素早い動きと共に斬りかかっていき、

バーゲストたちの一部が防御が間に合わずに斬られてなぎ倒され、防御した者もまた、その剣撃の威力になぎ倒されるのであった・。

ノクナレア「・・・・・・」二カッ!(ドヤ顔で笑う)

アルトリア「み、みんな!?」なぎ倒されるバーゲストたちを見て・・

【そんな、一撃で逆転されるなんて・・・】


カイニス「クゥ・・何なんだ今の攻撃は・・!?動きが速くなったと思ったら・・ガードを突き破って斬りやがったぞ・・」

武蔵「ウゥゥゥ・・・光の剣の攻撃に時間が止まったような金縛りの術を持っているなんて、あんなの反則だよ・・・」

ガイル「・・つぅぅ・・・これが・・オーマジオウの嫁の力だというのか・・。こんな力・・これじゃまるで・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ・・まるでイレギュラーズにいる妖精たちの異端の亜鈴みたいだね・・。こんな力・・この妖精國のモノじゃないみたいに・・。」

ジョルニ「ああ・・この時間を操るような力の他に、先の未来を見るようなあの素振り・・・、それにノクナレアが言った言葉・・・・これはまるで・・・」


アルトリア「ああ~~どうしよう~~!?このままじゃ私たち、ノクナレアに負けちゃう・・。ここで負けちゃったら私たち・・・・」青ざめている

千子村正「ツゥゥゥ・・落ち着くんだアルトリア!こんな攻撃・・かすりはしたが儂はなんともねえからよぉ?それよりあんたがここ取り乱せば、確実にあのノクナレアに敗北するぞ!」

千子村正「アンタ・・儂らを馬鹿にするなと言い、ノクナレアの兵隊より強いとか言う事を言っておいて・・そんな程度の事で弱きになるお前じゃないだろ?」アルトリアを睨む

アルトリア「う、うるさいわね!!私だって・・5年も昔にノクナレアと知り合った程度で、その5年後にあんな力を突然と身に付けていたんだと知れば、少しは驚くところもあるから・・。」オドオドしている

千子村正「ああそうかい・・!なら驚く余裕があるなら、そのノクナレアの力に対抗できるような手段を考えるんだな?なに、ただ前に出て戦うだけが戦いじゃないんだ。」

千子村正「敵の動き、能力の特徴と・・・あらゆる動作を見逃さずに観察し、そこから彼女の隙を見つけることもまた・・キャスターとしての戦い方と言えるからな?」

アルトリア「隙を見つけるって・・・・ハベトロットを時間が止まっているように動けなくしたり、未来を予測してるみたいな事をする、あのノクナレアに対抗できる手段を見つけるために観察しろだなんて・・」

アルトリア「ただ観察して・・・・・・・?観察・・・・・・!!」何かを考えつく

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アルトリアの考察:ノクナレアの今と昔


5年前のノクナレア「私の勘、外れた事はないのよ?あなたを見た瞬間、背筋に稲妻が走ったの。こいつ、ヤバい。他の妖精とは違う。本気で世界をひっくり返すヤツだ、って。」

5年前のノクナレア「直感だけに頼らず、ちゃんと観察する事にするわ。」


5年前・・・グロスターで会った時のノクナレアは自分の勘のみで私を見て判断していた事があったが、私の言った事を少しは聞いて改めると言った。

あの時の彼女は見るからに女王だった。先代の北の女王『マヴ』の悲願と言いながら自分の意思で女王である事を選び、欲張りに、ワガママに、誰に恥じることなく野望を語る、

ブリテンでいちばんの努力家。それが、ノクナレアという妖精だった・・・でも・・。


今のノクナレア「おかげで私のプライドや美しさ等、王の氏族としての面目は丸つぶれよ!私がどのような屈辱を味わったこと、南部にいたあなた達にわかりきった事で済まされたくないわ!」怒ってる

今のノクナレア「魔王の氏族の妖精王・・最高最善の魔王、オーマジオウに愛を誓いあった私には、あなた達や他の妖精が動ける時間でさえも私の意のままに止められるのだから!」


今ここにいるノクナレアは、私が5年前に会ったノクナレアじゃないようだった。3年前に起きた『エディンバラ地獄変』の被害者とはいえ・・このような事でノクナレアがああなる事なんて信じたくはなかった・・。けど、

自分の夫に愛されただけで手にしたという力に、ノクナレアは酔いしれているように自慢げに言ってた・・。あのブリテンでいちばんの努力家であったノクナレアが、あのような力で満足するような妖精なのか・・?

そんなのあり得ない・・。この妖精國の妖精は本来のあり方や『目的』を変えることのできない存在でもある故に、ノクナレアもまた例外ではないと、私はそう思っていた。

でもちょっと昔に一度だけ会ってるとはいえ、あの豹変したかのような今のノクナレアの変わり様は・・何かと不自然に見えたのは何でだろうか・・。

まるで目の前にいる次代の妖精(今のノクナレア)が、先代の妖精(昔のノクナレア)と同じ姿をしているように・・・同じ姿・・・!

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アルトリア「!!(わかったぞ!ノクナレアが昔のノクナレアと全然違うように変わってしまった理由が・・・)」何かを思いつく

アルトリア「・・・・・・・・」タッタッタッタッ・・・(前に出る)


千子村正「!」

【アルトリア・・?】
【(一体なにかを掴んだのいうのか?)】←

アルトリア「・・ちょっと聞いてもいいかな、ノクナレア。あなたに聞きたいことがあるのだけど?」

ノクナレア「なに・・・?降参するというなら聞いてあげてもいいけどね?」煽る

アルトリア「そうじゃない!ノクナレア・・あなたのその力、どうやって手にしたというのよ?」質問する

ノクナレア「手にしたって・・・私の夫であるオーマジオウ様に力を分け与えてくれたのよ?あの方と生涯の夫婦として誓い合った仲ですもの~・・何か文句があると?」ジロッ!(アルトリアを見下す)

アルトリア「そう・・、じゃあもう一つ聞くけど、あなた・・わたしの事をどれくらい覚えているの?あなたとは5年前に会っているはずだよね?」

アルトリア「あなたと私にとっては2・3日程度の付き合いだとしても・・王の氏族のあなたなら、わたしの事を覚えているのは確実だと思うんだよね?」

ノクナレア「・・・ウッ・・・。」タラタラタラ・・・(冷や汗をかく)


ノクナレア「ベ、別に・・・確かにあなたとは5年前に2・3日程度の付き合いだけど・・だって私は妖精よ?そんなくだらない話なんか言いたくはないわよ!!」

アルトリア「・・・・・・・・・」黙っている


アルトリア「・・・じゃあ聞くけど・・・。あなた、5年前にグロスターでいったい何をしに来た事を覚えているの?」問いかける

ノクナレア「そ、そんなの知らないわよ!だって私、グロスターには部下に買い物を依頼している程度だけであって・・・・・・!?」ビクッ!

アルトリア「・・・・やっぱり・・・。去年、ノクナレアが人間だけじゃなく妖精も嫌いになって再び現れたと聞いた時、私もあなたの豹変に目が点になってた時期はあったけど、これでようやくハッキリしたわ・・。」

アルトリア「何故あなたのようなブリテンいちばんの努力家のノクナレアが、たった3年の年月で強姦の被害者ズラで妖精不信で粗暴な性格になってしまったのかを・・・」



アルトリア「・・・あなた・・・・・ノクナレアじゃないわね?」


ノクナレア「!!?」ビクンッ!(身震いする)

妖精ウォズ、カレン「!?」驚愕する

ダ・ヴィンチ達、バーゲストたち「!!?」驚愕する

【ノクナレアじゃないだって・・!?】


アルトリア「はい。私がノクナレアと出会ったのは5年前・・その時はグロスターで何かのコンテストがあって、ノクナレアはその上位にランクインしてたんですよ・・。(私は予選落ちでしたけど・・)」

アルトリア「その時に私はノクナレアと最初に出会い、2・3日一緒に過ごした顔見知りになったんですよ。その時の記憶は今でも記憶に残っているというか・・」

【そうなんだ・・。】←
【(何かのコンテストって何だろう・・?)】

アルトリア「・・でもその事を知らない上に、グロスターには部下に買い物を依頼している程度であると言った以上・・あの人は一度もグロスターに行ったことなんかないと、初めからグロスターに行った事なんてないという事を。」

【じゃあ、ノクナレアはまさか・・・】←

バーゲスト「言いたいことはわかるぞアルトリア。つまり今そこにいる彼女は、ノクナレアの姿を借りた偽者だというんだな?」

アルトリア「・・ま、まぁそういう事になるけどね・・。まだ実際はハッキリとしたことはわからないんですけどね・・。」赤面

アルトリア「(ぶっちゃけ・・いま言ったことをバゲ子に言われたくなかったというのが本音というかな・・。)」ブツブツブツ・・

バーゲスト「???」アルトリアの様子を見て・・


ノクナレア?「・・・・・・・・・」黙り込んでいる

妖精ウォズ「(ま、マズい・・・このままでは今いるノクナレアの正体が・・・カレン!)」小声で言う

カレン「(わかってるわ・・。妖精兵を退かした後に妖精除けの結界を既に張っているから、彼女の姿が露見しても平気よ。)」

妖精ウォズ「(そうか・・仕事が早くて助かるよ、カレン・C・オルテンシア。)」

カレン「(えぇ・・。あとはバーゲストやアルトリア達が、どのような反応を見せるかが問題ね・・。)」アルトリア達の様子を見ながら・・

ズズ、ズズゥゥ~~・・(次々と立ち上がるバーゲストたち)

バーゲストたち、ダ・ヴィンチ達「・・・・・・・」ノクナレア?を見て・・

ノクナレア?「ウッ・・ウゥゥ・・・」精神的に追い詰められている


アルトリア「あなたは誰なの・・?ノクナレアの姿をしてまで妖精達を酷い目に遭わせているなんて・・いったい何様のつもりだというの!」

アルトリア「私はあなたのようなノクナレアの姿を利用する卑怯者なんか絶対に許さないんだから!!」

ノクナレア?「ーーーツゥゥ~~、うるさいわね!私は私よ・・・私はノクナレア。かつての王の氏族長、北の大妖精:マヴの次代よ!」

ノクナレア?「いずれこの妖精國全土を支配する魔王の氏族、オーマジオウの妻であり、このブリテン北部を支配してた『北の女王』だったんだからぁぁ~~!!」タタタァァーー!(前に出る)

アルトリア「ツゥ・・・。」杖を構える


ギュィィーン、カチカチカチ・・・(額の飾りから銀の時計の針のオーラが回り出す)

ノクナレア?「!!」カチカチカチ・・(未来を見通す)

ギュゥゥーーン!カチカチカチ・・・(未来予測発動!)

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ノクナレア?(■■■)の未来のビジョン


タタタタタァァーーー!!(アルトリアに向かって走るノクナレア?)

トリスタン「させません!」ポロロン、ポロロン♪

ルージュ「ええ、捕まりなさい!」ジュビィィィィン!!(無数の魔糸を放つ)


ギュィィーン!ガシュガシュン、バシィィン!!(ノクナレア?を拘束する)

ノクナレア?「キャァァァ!?」ギギギィィ~・・(魔糸で拘束される)

ルージュ「よし!」ガッツポーズを取る


カチカチカチ、ガコォォォーン!!(ビジョンが終了する)
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現在では・・


ノクナレア?「(成る程・・あの2人に拘束される訳ね?なら尚更、このまま行かせてもらうわ!)」タタタタタァァーーー!!(アルトリアに向かって走るノクナレア?)


トリスタン「!?。させません!」ポロロン、ポロロン♪

ルージュ「ええ、捕まりなさい!」ジュビィィィィン!!(無数の魔糸を放つ)

ノクナレア?「!!(来たわね!このまま斬らせてもらうわ!!)」シャキィィン!(ノクナレアの剣を構える)

アルトリア「!?(このまま私を斬ろうとしているの・・だったら・・。)」ノクナレア?の様子を見て・・


ゴソゴソゴソォォ・・・(バックから何かを取り出す)

アルトリアはノクナレア?が何かやろうとしている事に気づき、自身のバックから白いボールのようなモノを取り出すのであった。

ギュィィィーーン!!(トリスタンとルージュの魔糸が拡がるように展開する)


ノクナレア?「ハァァァァ!!」ギィィィーン、ビカァァァーン!!(ノクナレアの剣が光り出す)

ジャキン、ジャキン、ジャキィィン!!(魔糸を華麗に切り裂いていく)

トリスタン「しまった!?」魔糸を斬られて驚愕している


ジャキィィン、ビカァァァーン!(『ワタシサイキョウー』の文字が浮かび上がり・・)

ノクナレア?「アルトリア、覚悟ぉぉぉ~~!!」ギィィィ~ン!(剣を振りかざそうとする)

バーゲスト「!?。(ヤツはこのままあの剣でアルトリアを斬り殺そうと・・)避けるんだアルトリア!!」叫ぶ

【アルトリア!!】



アルトリア「!。そこだ!!」ヒュンッ!(白いボールを投げる)

ノクナレア?「!?」白いボールに目をむく

ボカァァン!バシュゥゥーーー!!(ボールから灰色の煙幕が放たれる)

ノクナレア?「うわぁっ!?」バシュゥゥ~~!(煙幕に巻き込まれる)


ルージュ「あのボール・・・もしかして!?」アルトリアが投げたボールを見て・・

カイニス「ルージュの煙幕弾・・アルトリアのやろうも作ってたのか!?」

千子村正「ああ・・でもノリッジで使ったヤツのと何か違うぞ・・この色はまるで・・・」灰色の煙幕を見てて・・


セツノ「・・クンクンクン・・!? クシュンッ!」くしゃみをする

ダ・ヴィンチちゃん「!。どうしたんだいセツノ?」くしゃみをしたセツノを見て・・

セツノ「この煙幕・・・これ、コショウが入っている・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「コショウだって!?つまりこれはコショウ入りの煙幕弾か!」

ルージュ「やっぱり・・・私がノリッジでアルトリアに作り方を教えてあげた際に、コショウを入れたヤツだったのね。」

【教えたって・・】
【あれはルージュとアルトリアで作ったのか?】←

ルージュ「ええ!」二コッ!

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3日前・・・ノリッジ:伯爵邸 ルージュの部屋にて・・


ルージュ「煙幕弾の作り方を教えて欲しいですって?」

アルトリア「そ、そう・・。他の皆さんからルージュさんもまた、私や藤丸君と同じような魔術を使えると聞いているから、せっかくならと思って・・」

アルトリア「それに私・・・敵から逃走を図る際によく閃光魔術を使ってはいるんだけど、ダルダンの衛士達を撒く際・・閃光魔術の切らしちゃった事がありましてねぇ・・。」

アルトリア「せっかくなら、閃光魔術の他に撤退や逃走をする際に使える魔術を、ルージュさんから取得したいなあ~っと思ってね・・。」

ルージュ「ふ~ん・・いいわよアルトリアさん!私が煙幕弾の作り方を、アルトリアさんに伝授させてあげるね!」ニコッ!

アルトリア「!?。ホントに・・やったぁぁーー!!」嬉しそうにしてる


ガシャガシャガシャン・・(煙幕弾の生成をしているアルトリアとルージュ)

ルージュ「いい?ここをこうして・・・こうすれば・・少しの衝撃を与えれば、そこから煙が出る仕組みになっているんだよ?」

アルトリア「ホォ~・・それと錬金の素材によっては、煙の色を変えられるですね?煙幕にも奥が深いのですねぇ~・・?」興味津々とみている

ルージュ「そうそう。それとこんなモノをいれれば、敵を撹乱する時に使えるんだよ?」ゴソゴソ・・コトン。(コショウの入れ物を取り出す)


アルトリア「???。なんですかそれは・・?粉末・・・?」コショウの入れ物を見て・・

ルージュ「これはね・・コショウと言って、お料理の味付けに使うの調味料なんだけど・・時に敵を撹乱させる武器として少々使われてる時があるんだよ?」

アルトリア「ホォ~~?お料理の他に敵を撹乱させるにも使えるのですね!これは万能とも言える粉と言えるでしょうね!」嬉しそうにしてる

ルージュ「うん。あ、でも・・バーゲストお母ちゃんやメリュジーヌお母ちゃんは、このコショウを武器として使うなと言うの・・使ったらお母ちゃんたちに「そんなのは勿体ないぞ!」って怒られるのだから・・。」

アルトリア「そうですか・・。では教えてくれたきねんとして、私とルージュさんとの2人だけの秘密で、このコショウ入りの煙幕弾を一個ずつ作っちゃおうか?」

アルトリア「いずれにいても・・このコショウ入りの煙幕弾が、どっかで何かの役に立つんじゃないかと思うんだよねぇ?いずれなんだけどね・・。」

ルージュ「オォ~~それは良いね!じゃあ、私とアルトリアさんの秘密として・・今からコショウ入りの煙幕弾を1人1個作っちゃおうか!」

アルトリア「賛成!!これから作る煙幕弾は・・メリュジーヌとバゲ・・・・バーゲストさんには知らせず、私とルージュちゃんの2人だけの秘密だからね?」

ルージュ「うん!!」頷く


ガシャガシャ、パッパッパッ、ガシャガシャガシャ・・・(コショウ入りの煙幕弾をそれぞれ1個ずつ作り始めるルージュとアルトリア)


ノリッジを出立する前日・・ルージュちゃんが使ってた煙幕がとても格好良くて、つい私も使いたくなっちゃって・・

夜中、ルージュちゃんに煙幕弾の作り方を教えてもらい、その一環としてバゲ子たちに内緒でコショウ入りの煙幕弾を作って見たのは良かったのですが・・

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そして現在、コショウ入りの煙幕弾を投下後・・


アルトリア「(いま思えばこのタイミングこそが、あのコショウ入りの煙幕弾の出番なのは確実だったのね!)フェ、ぶぇぇっくしょん!!」くしゃみをする

アルトリア「ゲホゲホゲホ・・・(ちょっとコショウがキツいですが・・今ならノクナレアを倒せる!)」タタタタァーー!(口をふさいで煙幕の中を走る)


ノクナレア?「ゲホゲホゲホゲホ・・・何・・この鼻や目にキツく来る煙はぁ~~!?」錯乱している

アルトリア「今だ!ヤァァァ~~!!」ギュォォォーン!(杖が青白く光り出し・・)


バシッ、バシィィン!!(杖をノクナレア?に叩きつける)

ノクナレア?「しまっ・・キャアァァ!?」バシィィン!ドサッ・・・(地面に叩きつけられる)


ギィィン、カチカチカチィィ・・(ハベトロットの時間停止が解除される)

ハベトロット「ーーーーっとととぉ~!?フゥゥ・・ようやく動けるようになれたかぁ・・。」

【ハベニャン!】
【良かった・・動けるようになったか。】←

ハベトロット「おう。ボク、武蔵ちゃんが言ってたという金縛りにあったんだよ!まるで時間が止まったかのように身体が止まっていたんだからね。」

セツノ「ハベニャン。ハベニャン・・ノクナレアの偽物のせいで、本当に時間が止まってた・・。」

ハベトロット「フェッ!?それマジなのそれ……」驚愕している


ノクナレア?が地面に叩きつけられた影響なのか、時間停止してたハベトロットが突然と動き出し・・

ハベトロットは何が起こったのかがよくわからず、何がどうなっているのかもわからずに今の状況に困惑していた・・。

ガシィィン・・・(ノクナレアに選定の杖を突きつける)


ノクナレア?「クゥゥゥ・・・」ガシッ・・(選定の杖を突きつけられている)

アルトリア「よし。今度こそ私たちの勝ちよ!おとなしく観念しなさいよ!」ガシィィ~・・(選定の杖を突きつけながら・・)

ノクナレア?「ツゥゥゥ・・・・・い、今のはノーカンよ!あんな灰色のヤツを隠し持っていたなんて、私は聞いてないわよ!!」

アルトリア「クゥ・・まだ言い分けを言うのね!ノクナレアの皮を被って、私たちの先のことを見通しておいて・・・こんなあんたの一方的有利な状況なんか、アンタの卑怯な戦いでしかないわよ!」怒鳴る

ノクナレア?「クゥゥ・・・・・・」目を逸らす

アルトリア「アンタなんて・・・このままこうしちゃうのだから!!」グイッ!(選定の杖を振り上げようとする)


ガシッ、グググゥゥ~~!!(選定の杖のでっぱりが、ノクナレア?が付けているネックレスに引っかかり・・)

ノクナレア?「!?。ちょっとやめて!!私のそれをひっぱっちゃ・・・」止めようとする

アルトリア「はい?」ググッ!(選定の杖を上に上げて・・)


ググゥゥ~~、ブチンッ!(ノクナレア?のネックレスが外れる)

ノクナレア?「!!!??」ボワァァァーーン!!(身体が煙に包まれる)


アルトリア「!?。ワァァァ!?」煙に巻き込まれる

バーゲストたち「!!?」その様子を見て・・

妖精ウォズ、カレン「!!?」その様子を見て・・

【な、なんだぁ!?】
【(にせもののノクナレアが煙に包まれて・・)】←


アルトリアが選定の杖を上へ振りかざそうとした際、ノクナレア?の首にかけていたネックレスが杖のでっぱりに引っかかり・・

それを知らずにアルトリアが選定の杖を上にあげた途端、そのネックレスがノクナレア?の首から外れてしまい、

ノクナレア?自身をピンク色の煙が包み、アルトリアもまた、その煙に包まれるのであった・・。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ボワァァァン・・・(ピンク色の煙がちぎれていく)


アルトリア「ゲホゲホゲホ・・・・もう、なんなの今のはぁ~・・・・・」尻もちをつきながら・・

???「あんたよくも・・・わたしの大事な・・・お母様から貰った大事なネックレスを壊したわねぇ!!」怒っている

アルトリア「な、なによ!!あれは事故であって・・あんたみたいな卑怯者のネックレスなんて・・・・・・!?」目の前の光景を見て・・


タッタッタッタッ・・・(小さい何者かが近づいてきて・・)

???→妖精の幼女「・・・・・・。」ジィィ~・・(アルトリアを睨んでいる)

アルトリア「!?」妖精の幼女を見て・・

【・・誰!?】
【(ノクナレアが小っちゃくなった・・?)】←


突如、ピンク色の煙から出てきたのはノクナレア?ではなく、ピンクとシルバー色の髪が交互に並び、

顔がメイヴそっくりの小さい幼女の姿をした妖精?がアルトリアの前に立っていた・・。

妖精ウォズ「ああ~なんてこと・・・我が姫君の正体が、『予言の子』の一味に露見してしまわれてしまった・・。」頭を抱える

武蔵「・・我が姫君・・!?。あなた今、我が姫君って・・・それじゃあ彼女って・・・」妖精の幼女の事を見て・・

ダ・ヴィンチちゃん「どういう事なんだいこれは・・?ノクナレアの偽者が煙に包まれたと思ったら、煙から可愛い幼女が出てきたぞ?」妖精の幼女の事を見てて・・

トリスタン「ええ。幼女ではありますが、あの顔つきと髪の色の一部・・・どこかコノートの女王であるメイヴ・・あるいは先ほどのノクナレアとそっくりのような・・・」妖精の幼女の事を見てて・・

バーゲスト「ああ・・。まさかだと思うが・・・」妖精の幼女の事を見てて・・



アルトリア「ね、ねえあなた・・・、あなたはノクナレア・・じゃないよね?まさかノクナレアがこんな小さい姿に化ける能力を隠し持っているなんて・・」オドオド・・(困惑している)

妖精の幼女「・・アンタねぇ~!さっきから気安くお母様の名前を呼ぶんじゃないわよ!さっきまで負けていたくせに・・」怒っている

アルトリア「な、なにをぉ~~~!あんたに私の事を言われたくは・・・って、お母様?」

妖精の幼女「・・・フン。何も知らないというのは今に始まったことじゃないわ・・。今日いままで、この姿をエディンバラの外に見せたことは無いからね・・。ウォズ・・祝って!」

妖精ウォズ「!。し、しかし我が姫君・・・」

妖精の幼女「祝いなさい!!それがあなたの目的であり、あなたの妖精としての宿命なのはわかっているよね?」指摘する

妖精ウォズ「ハ、ハッ!我が姫君がそう仰られるというのでありませれば・・・」体勢を整えていき・・


妖精ウォズ「祝え!魔王と呼ばれし時の王者と北の女王と呼ばれし妖精の血と力を受け継ぎ、その大いなる力を持って、妖精國全土の妖精達を跪かせる妖精と魔王とのハーフの王女。」

妖精ウォズ「その名も『トキワ・リノア』。まさに・・目の前にいるお前たちにその姿が露見されてしまった瞬間である・・。」気まずそうに言う


ダ・ヴィンチちゃん達「!!?」驚愕している

バーゲストとジョルニたち「!!?」驚愕している

ハベトロット「!!?。ま、まさか・・・」驚愕している

【(トキワ・リノア・・・)】
【(それにあの子はノクナレアのことを・・・)】←


妖精の幼女→トキワ・リノア「そう・・・私が・・・私こそが!北の妖精の末裔、偉大なるマヴの孫娘にして、最高最善の時の王者:オーマジオウと、愛と繁栄の王の氏族の妖精王妃:ノクナレアの娘・・」

リノア「この妖精國ブリテンに産まれた時からずっと、ずぅぅーーーーっと!『トキワ・リノア』として生を授かった、時と妖精の王女よ!」バァァーン!!(自慢げに話す)

アルトリア「・・えっ、・・えぇ~~・・・!?」ガタガタガタガタ・・・(身震いしながら・・)

【(ノクナレアの・・・娘・・・)】驚愕している


アルトリア「えぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」大声で叫ぶ


突如現れたニセ者のノクナレアの正体である妖精の幼女、時と妖精の王女『トキワ・リノア』。

彼女が自身をノクナレアの娘だとアルトリア達の前で明かし、それを聞いたアルトリアは、まるで悲鳴を上げるかのように大声で叫び、

その大声は妖精國ブリテン北部じゅうに響くのであった・・。

第24節:ノクナレアの娘
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とある冒頭の説明・・(仮面ライダージオウ冒頭風)


パカッ・・(『妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ』と書かれた本のページを開く)

妖精ウォズ「この本によれば・・・“汎人類史からブリテン異聞帯と呼ばれし世界にある妖精國ブリテン北部に君臨する王の氏族長こと、北の女王『ノクナレア』。」

妖精ウォズ「彼女はこの妖精國ブリテンを支配する妖精の女王『モルガン』を倒し、彼女こそがこの妖精國ブリテンを統べる女王となるべき存在であるはずであった・・。”」


妖精ウォズ「3年前・・・このブリテン北部にある北の妖精・・王の氏族の妖精の国『エディンバラ』に突如として現れた謎の妖精・・『妖精騎士アグラヴェイン』・・。」

妖精ウォズ「彼女の力である夢の砂の力により・・エディンバラは淫欲の夢に包まれ、エディンバラの秩序は突如として崩壊し、この史実は『エディンバラ地獄変』として語り続かれていった・・」

妖精ウォズ「そして北の女王であるノクナレアもまた、妖精騎士アグラヴェインによって放たれた淫欲の夢により、部下である北の妖精達にその身体を犯され、」

妖精ウォズ「彼女の王の氏族としてのプライドと心は、淫欲の夢に魅入られた北の妖精達にズタズタに犯され、穢されていった・・」


妖精ウォズ「そんな淫欲の夢によって崩壊したエディンバラに忽然と現れた1人の魔王・・。彼こそが魔王にして時の王者・・魔王の氏族の妖精『オーマジオウ』が姿を現し・・」

妖精ウォズ「門の目の前で死にかけていた神霊アムールこと、カレン・C・オルテンシアを救い、彼はノクナレアの身体と心でさえも時間を戻す形で救ったのであった・・」

妖精ウォズ「そしてオーマジオウは淫欲の夢を彼の力でうち払い、そして王の氏族たち・・北の妖精たちをその力で圧倒し、エディンバラはオーマジオウの支配圏となった。」

妖精ウォズ「そして彼はノクナレアのことを“自身の妻”として手を差し伸べ、ノクナレアもまた・・彼の全てに惚れ込み、彼らの互いの心は結ばれ、やがて結婚を遂げた・・。」


妖精ウォズ「オーマジオウとノクナレアとの結婚の際、ノクナレアにはピンク色の『純恋愛の宝石』が送られ、その宝石は祝詞により『ピンク色のハートの冠』へと変化し、」

妖精ウォズ「そしてオーマジオウ(■■■■■■)とノクナレア。互いに情愛に激しく愛しあった末・・、ノクナレアのお腹に新たな命が授けられたのである。」

妖精ウォズ「その授かりし新たな命こそ・・オーマジオウとノクナレアの娘である『トキワ・リノア』である。」


妖精ウォズ「リノアがこの世に産まれた時から、彼女が持つ力とその無限の可能性を見いだし、ノクナレアは彼女を真の王として教育していくが、彼女が持つある恐るべき力に対して・・」

妖精ウォズ「・・・・おっと!ここから先の事は、これから訪れる未来で明かされることでしょうね・・。」


ドサッ!(本を閉じる)
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現在・・・妖精國ブリテン北部 ノクナレア(リノア)たちのキャンプにて・・・

リノア「ーーーーフン!」ドドンッ!(偉そうに立っている)


千子村正「おいおいマジかよ・・・ノクナレアのヤツ、結婚はしていると聞いてはいたが、まさか子どもまで出来ていたとはなぁ・・。」少々困惑している

レッドラ・ビット「はい・・まさかノクナレアを名乗るニセ者の正体がノクナレアの娘だったとは・・あまりの驚きで私の蹄が裏返りそうでした・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「・・アルト達と同じね。ノクナレアもまた・・彼女の夫であるオーマジオウを夫婦として愛しあい、その課程で出来たのがあのリノアという妖精の少女と言ってもいいわね。」

トリスタン「ええ。先ほど化けていたノクナレアの姿とリノアの姿・・明らかに親子と言える程、顔と髪の表現が似ていましたからね・・」


ダ・ヴィンチちゃん「(ドラケイの河でわかってはいたが・・この妖精國では妖精も人間も、生殖する繁殖機能はおろか“子供を産む”という概念その物が存在しない。)」

ダ・ヴィンチちゃん「(にもかかわらずアルトやバーゲスト、ヴァージェとメリュジーヌは・・妻である3人が持つ『純恋愛の宝石』を通し、別のカルデアが存在する世界でジョルニたちのような妖精と人間の両方の血を継ぐ子供を産み育てた。)」

ダ・ヴィンチちゃん「(いま目の前にいるリノアという妖精の少女も同じだ。彼女もまた、『純恋愛の宝石』を通し、この妖精國ブリテン北部の地で産み育て・・あろう事か、その少女がノクナレアの姿に化けていたからね・・。)」

ダ・ヴィンチちゃん「(妖精國ブリテンの妖精は子供を産むことが出来ないと思われていたが、『純恋愛の宝石』を持つバーゲストたちはそれを根本的から覆したと言ってもいい。)」

ダ・ヴィンチちゃん「(『純恋愛の宝石』・・・一体あれはどうやって、誰が、どんな目的の為にあのような宝石を作ったというのか・・。)」


村正たちはさっきまでノクナレアの姿に化けていたリノアというノクナレアの娘の存在に困惑を隠せずにいたが、

ダ・ヴィンチちゃんだけはそれを理解しつつ・・ノクナレアやバーゲストたちがリノアやジョルニたちという子供の出産を促した『純恋愛の宝石』に疑問を感じるのであった・・。

バーゲスト「まさかノクナレアもまた、オーマジオウと夫婦となりて純恋愛の宝石を持ち、その子供であるそこのリノアという少女を産み育てていたとはな・・。」

ハベトロット「うんうん!ノクナレアのウェディングドレスを作った事は間違いではなかった!あの美しく可憐な妻になったノクナレアに、こんな可愛い子供が出来てたんだからね?」

バーゲスト「ああ・・・だが納得いかん!なぜノクナレアの娘であるあの子がノクナレアの影武者として、ノクナレアと同じ姿に化けていたのか!あの娘の力は何だというのか?」

バーゲスト「あそこまでブリテン北部の妖精達に暴力と偏見と差別をくり返し続けたのがあの娘だというのなら、ノクナレアはあの娘にどのような教育を施したというのだ!」怒りを見せる



リノア「フフフフ・・・」ニヤリッ・・(困惑しているアルトリアを見て・・)

アルトリア「ああ・・・あああ・・・。」困惑している

【(ダメだ・・ここは俺がなんとかしないと・・・)】
【気をしっかり持つんだ、アルトリア!】←

アルトリア「・・・ハッ!すみません藤丸さん・・・わたし、ショックのあまり気が動転してましたね。」

リノア「・・チッ・・。」嫌みな顔をする


アルトリア「あなた・・・あのオーマジオウとノクナレアの間に出来た、ジョルニさんたちと同じ、妖精の母親のお腹から産まれた妖精なのですね?」

リノア「ええそうよ。私のお父様、『オーマジオウ』と王の氏族の妖精のお母様、『ノクナレア』の血を継ぐ・・この妖精國北部の地に産まれた唯一の妖精よ!」

リノア「あなたのような知名度のない村で育った下級妖精と違って、私はエディンバラの地でお母様の子宮から産まれ、この妖精國北部を庭のように遊びながら育ったのだから!」

アルトリア「ツゥゥ・・・。じゃあ聞くけど・・なんであなた、ノクナレアの姿で北の軍勢たちを率いていたの?ノクナレアの娘というのなら、なんで自分の母親であるノクナレアの姿に化ける必要があるのよ!」

リノア「ヌゥゥ・・。それは私たちの敵である女王モルガンの軍勢や南部の妖精達を欺く為に決まっているじゃない!」

【欺くって・・・】
【それはどういう意味なんだ?】←

リノア「・・・・あなた達、2年前の『オーマ戦役』の事を知ってるのかしら?女王軍がブリテン北部に大規模侵攻をしたというあの戦争のことを・・。」

オベロン「あぁ知ってるとも。その女王の軍勢を魔王の氏族であるオーマジオウたった1人で無双しちゃって、ブリテン北部を自身の絶対支配圏と宣言したと言う話・・。あれは超有名なんだよねぇ~?」

オベロン「モルガンは一度も城の外から出なかったとはいえ・・オーマジオウの無双的な攻撃に、あの妖精騎士アグラヴェインが撤退を命じるぐらいに女王軍が危機的な状況下に置かれていたからね?」

ジョルニ「!?。あの妖精騎士アグラヴェインが・・オーマジオウを前に撤退したのか!?」驚く

オベロン「そうだよ。まぁその辺が妖精國南部にあまり伝わっていないのは事実だ。即座に妖精騎士アグラヴェインが隠蔽したと言ってもいい。」

オベロン「あの女王軍が魔王の氏族1人に撤退を余儀なくされたとしれれば、モルガンやイレギュラーズの統治に大きな悪影響を及ぼすに違いないからね?」

バーゲスト「成る程・・確かに妖精騎士アグラヴェインがやりそうな気がするわ・・彼女の持つ夢を操る力で情報操作をしたと見受けられるわね?」


千子村正「まあ、オーマジオウが女王軍を軽くなぎ払える力を持っているのはわかったが・・それとリノアがノクナレアの影武者になっている理由と何か繋がりがあるのか?」

リノア「あるに決まっているじゃない!あんなお父様やお母様が受けた最低最悪な事なんて・・あなた達にわかるわけがないわ!」怒っている

アルトリア「・・最低最悪な事って?」


リノア「『オーマ戦役』が起きた日はね・・・・私が産まれた日でもあるのよ!」

ルージュ「えっ!?」驚愕している

バーゲストたち「!!?」驚愕する

【(それって、誕生日の日に戦争が起こったって事!?)】

リノア「ーーーーーー」頷く

2年前・・・エディンバラ近くの平原:常磐ソウゴ初変身の像の前


スタッ・・スタッ・・スタッ・・・(オーマジオウが歩いてくる)

オーマジオウ「・・・・・・・・・。」像の前に立つ


オォォォォーーー!!オォォォーーーー!!(女王軍の大軍勢が押し寄せてくる)

女王軍・兵士A「突撃ーー!!突撃ダァァーー!!」ダダダダァァーー!!(突撃してくる)

女王軍・兵士B「敵は1人だ!ヤツをこのまま八つ裂きにしてしまえーーー!!」ダダダダァァーー!!(突撃してくる)

オーマジオウ「・・・・・・・・」立ち止まっている
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

カレン(ナレーション)「・・・2年前。ノクナレア様に出産の傾向が訪れたときに、女王軍の大軍勢がエディンバラに一斉に進軍してきたのが始まりでした。

カレン(ナレーション)なぜ女王軍がノクナレア様のご懐妊を知ってたのは、王の氏族の妖精の中に女王軍のスパイがいまして・・そこから情報が漏れ出たと言ってもよろしいでしょう・・。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

バリバリバリィィーーー!!キンキンキィィン・・(女王軍・兵士の雷撃を見えない力で防いでいる)

オーマジオウ「・・フンッ!」シュッ!(手を軽く振る)

ドガァァァーーン!!ドゴン、ドゴン!ドカァァァーーーン!!(辺り一面が大爆発に見舞われる)


女王軍の兵士たち1「ウワァァァァ~~!?ァァァァ~~~!!アァァ~~ァァァァァ~~~!!」悲鳴が上がる

女王軍の兵士たち「ァァァァ~~~!?ガァァァァ~~~!?ぐわぁぁぁぁぁ~~!!」悲鳴が上がる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

妖精ウォズ(ナレーション)「女王軍が進撃してきたと報告が来たとき、我が魔王であるオーマジオウは早急の対応で、女王軍の大軍勢に我が魔王1人で挑み、自身のその力で大軍勢をなぎ払うように圧倒しました。」

妖精ウォズ(ナレーション)「しかし我が魔王はこの時、我が魔王の心の内では焦っていたのです。我が王妃であるノクナレア様の出産とその安否のことを・・」

妖精ウォズ(ナレーション)「ノクナレア様の出産に立ち会うと約束した矢先に起きた女王軍の大規模な大進撃・・。」

妖精ウォズ(ナレーション)「我が魔王はノクナレア様と産まれてくるリノア様を守る為に・・出産に立ち会いもせず、ただ1人で女王軍の大軍勢を圧倒するように倒していったのです・・。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヒュゥゥーーン!ヒュゥゥーーン!(火の玉がオーマジオウにめがけて飛んでくる)

オーマジオウ「・・・フッ!」パァァ!(手をかざす)

カィィィーーン!ピタッ・・(火の玉が空中で静止する)


牙の氏族の妖精達「ガァァァーーーー!!」ダダダダァァーー!(襲いかかっている)

オーマジオウ「ハァッ!ツゥゥ!テェリャァァァ!!」ヒュンヒュンヒュン!(牙の氏族たちを投げ飛ばす)

牙の氏族の妖精達「ぐわぁぁぁぁ~~!?」ヒューン!ヒューン!(投げ飛ばされる)


ドゴォォォーーン!!ドゴォォーーン!!(周囲が大爆発に包まれている)

妖精騎士アグラヴェイン「ガァッ・・!?・・ツゥゥゥ・・・。」ダメージを受けている

ウッドワス「クゥゥゥ・・・」ダメージを受けている

オーマジオウ「フンッ!」パァァァ!(手をかざす)


ドォォォーー・・・・・ピタッ!(周囲の時間が止まる)

オーマジオウ「・・お前たちブリテンの妖精らに私を倒すことは不可能だ。何故かわかるか?」

ウッドワス「ーーーーーーーー」タラァァ・・(冷や汗をかく)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・チィィ・・。」舌打ちをしている

女王軍の兵士たち「ァァァァ・・・・・」ガクガクブルブル・・(怯えている)


オーマジオウ「覚えておくがいい・・そして女王モルガンに必ず伝えろ。このブリテン北部は・・この私の支配下であると言う事を・・。」

オーマジオウ「・・フンッ!!」ギュゥゥ!(拳を握る)



ガシュウゥゥゥーーー・・・・・・(辺りの女王軍の大軍勢の大半が黒い塵と化す)

女王軍の兵士たちA「ギャアァァァァーーー!!?」ガシュゥゥーー・・(黒い塵と化す)

妖精騎士アグラヴェイン「!?。総員、退避ぃぃーーー!!」女王軍の兵士たちに命じる

逃げていた女王軍の兵士たち「ァァァァ・・・ギャァァァァ~~~!?」ガシュゥゥゥ・・・(黒い塵と化す)

妖精騎士アグラヴェイン「!!?。クソッ・・・!」キィィン、パァァァ!!(地面に魔方陣を展開する)

ギュゥゥゥーーン!!(妖精騎士アグラヴェイン、ウッドワス、イレギュラーズのメンバー全員をワープさせる)


オーマジオウ「・・・・クゥゥ・・。」タッタッタッタッ!(エディンバラに向けて走る)


妖精ウォズ(ナレーション)「我が魔王はその力で侵攻してきた女王軍の大半を死滅させ、この戦いはのちに妖精國ブリテン史に残る・・女王軍史上最低最悪の侵攻失敗にして、黒歴史・・」

妖精ウォズ(ナレーション)「我が姫君リノア誕生の日であり、我が魔王が南部の妖精達から『最低最悪の魔王』と呼ばれるようになった・・【オーマ戦役】と言う事です・・。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして現在・・・


カレン「そしてノクナレア様はその中で、幾多の陣痛を乗り越え、ノクナレア様はリノア様をご出産されました・・。」

カレン「しかしその直後に女王軍のスパイがノクナレア様を暗殺しようと潜入し、出産直後のノクナレア様を襲ったのです・・・。その時はどうにか対応が間に合い、ノクナレア様や赤子のリノア様は無事で済んだのですが・・。」

リノア「そうよ!お父様もお母様も・・私の為だけに私の分まで不幸を受け持ったのよ!」

リノア「だから次は私がお母様を守る為に、私は自分の意思でお母様の影武者になろうと決めたのよ!」シャラン・・(地面にネックレスを手に持つ)

アルトリア「・・・・・・・」黙ってリノアの話を聞いてる


【(そこまでしてノクナレアを守ろうとしてたのか・・。)】
【(まだ子供なのにお母さんの代わりを務めるなんて・・)】←

リノア「このペンダントはね・・・お母様が私に、今年の誕生日として貰った大事なモノなの。」ペンダントを見せながら

リノア「これを付けていれば、ペンダントの力でお母様の全盛期と同じ姿に変身できて、私はお母様の影武者としてこのブリテン北部の前線にノクナレアとして出れるのよ。」

オベロン「フムフム・・・あのペンダントはノクナレアから君に誕生日プレゼントとしてあげたモノなのねぇ~?それはとても大事にしないいけなかったよねぇ・・?」ジロッ・・(アルトリアを睨みながら)

アルトリア「ウゥ・・・・」気まずい感じになる


リノア「その大事にしていた私のペンダントをアルトリア・・あなたは私の正体をバラすと同時にペンダントを壊すなんて!!」キリキリキリ・・(怒っている)

アルトリア「アッ・・アァ~~本当にそうだよねぇ~・・。あれは事故とはいえ、あなたが大事にしてたペンダントを壊しちゃってごめんねぇ~・・」アタフタ・・(眼を逸らしながら謝る)

アルトリア「・・って!?あなたのペンダントのことは謝るとして・・あなた、それで私にお涙ちょうだいと嘆いたところでそうはいかないわよ!」強気に言う

アルトリア「第一にあなた・・そのペンダントでノクナレアに変身したところで、あなたはちっともノクナレアになりきっていないじゃないか!!」

リノア「!?」ビクッ・・(図星を突かれる)


アルトリア「わたし、南部でノクナレアに化けた貴方の話を聞いていたけど・・それは本当に私が知っているノクナレアとは違いが多すぎるというか・・妖精の次代と同じぐらいにノクナレアと似ていない部分が多すぎるのよ!」

アルトリア「『エディンバラ地獄変』の被害者だからって、人間と妖精たちに差別や暴力を振るったり、さっき戦いのように先のことを呼んで攻撃してきたりと・・私が知ってるノクナレアとはだいぶ違いすぎているのよ!」

アルトリア「少なくても3年前以前のノクナレアは、王の氏族の繁栄のために努力し、富や力を分け与えて南部から逃げてきた妖精達を差別無く受け入れていたんだよ。」

リノア「・・・・・・・・」キリキリキリ~・・(怒りを積もらせる)

アルトリア「あなたがノクナレアに化けてやらかしているのは、ノクナレアの目的ややり方とはまるで真逆・・・『支配と繁栄』ではなく、『圧政と衰退』としか見えてないわよ!」

アルトリア「リノアちゃん。あなたがノクナレアの娘だと聞いて最初は驚いたのだけど・・あなたは母親であるノクナレアの御心までは受け継いでいなかったってことになるわね?」

アルトリア「今この場でノクナレアが聞いてたらさぞ悲しむだろうね?あなたはノクナレアの姿になって、彼女の印象をただ悪くしていたばかりやってたのだからね!」キリッ!


カイニス「オオ~アルトリアにしてはよく言うじゃないか?さすが、3年前からノクナレアのことを知ってる事はありじゃねぇか?」

ダ・ヴィンチちゃん「ま、まぁ~言ってる事は正論だけど・・私たちには何というか・・・」

ジョルニ「ああ。ボクたちはボクたちで、アルトリアとノクナレアとの関係など全然知らないからねぇ・・。」

【まあ、俺たちには関係ない事というか・・】


アルトリア「フンッ!(よし、決まった~・・・)」ドヤァァ・・(ドヤ顔)

リノア「ーーそうやって私やお母様の事を、自身とは他人事のように蔑ませる事を言いやがって!」ブチィィ!(キレている)

アルトリア「・・えっ、ちょっと・・ええぇぇ!?」困惑している

リノア「ーーーハァァ!!」パァァ!!(手をかざす)


ギィィン、カチカチカチィィ~~・・(時間停止)

アルトリア「ま、ま・・」ピタッ!ジジ、ジジジィィ・・・(時が止まる)

【!?】
【(今度はアルトリアの時間が止まった!?)】←

リノア「ーーーーー!!」タタタタァーー!(アルトリアの前に行く)

シュッ、ドサッ!(選定の杖を取り上げ、時間が止まったアルトリアを押し倒す)


ギィィン、カチカチカチィィ・・(アルトリアの時間停止が解除される)

アルトリア「あったぁぁ!?」押し倒される

リノア「!!!!」ヒュン!(選定の杖を増えあげる)

バシンッ!バシンッ!バシンッ!(リノアが選定の杖の杖でアルトリアを殴りつける)

リノア「あなたにお母様の何がわかるというの!!グロスターで一度しか会ってない貴方に・・お母様の・・!なにが・・!わかるっ・・!というの!!」バシッ、バシッ、バシッ!!(選定の杖でアルトリアを叩く)

アルトリア「ちょ、ちょっと待って!まてって・・・痛い!痛い痛い痛い痛い痛い!?」バシッ、バシッ、バシッ!(叩かれる)


千子村正「おいおいアルトリア・・相手が幼い少女とはいえ、さっきまで威勢がいい言葉を言っておいてこおのような情けない声を上げるとはなぁ?」

千子村正「そんなんじゃお前・・『予言の子』と呼ばれたとしても、いつまでたっても他の妖精達に舐められるじゃないのか?」

アルトリア「!?。そ、そういうところだぞ村正ぁぁ!!私だって、いつまで立っても舐められてばかりじゃいられないから!!」カァァ!(顔を赤くする)


バシッ!バシッ!・・ガシッ!!(選定の杖を両手で受け止める)

アルトリア「ーーこのぉぉぉ!!」グイッ!バシッ!(カウンター攻撃)

リノア「きゃぁぁぁ!?」選定の杖が手元から離れる

ガシッ!ガツンッ・・(選定の杖を取り返すアルトリア)


アルトリア「・・よしっ、見たか!相手がノクナレアの子供だからって・・このままやられてばかりじゃいられないからね!一応私は『予言の子』だからね!」

オベロン「うんうん・・いいぞアルトリア!このままノクナレアの娘に引けを取らないって所を見せつけてやるんだ!!」おだててる

【頑張れー!アルトリア!】

ルージュ「そうよ!ニセ者のノクナレアの正体を暴いたあなたなら必ず出来るわよ!!」応援している

アルトリア「!。はい!よぉぉーし・・リノアちゃん、まだ私とやる気があるならかかってこい!この私と・・私の頼れる仲間が相手になってやるんだから!!」キリッ!

リノア「・・そう。そこまで私の事を馬鹿にしていくというのなら・・私はもう、我慢ならないわぁ・・・!!」


ジジジジ~~バリバリバリバリィィ~~!!(赤黒い割れたハートマークのオーラを放っている)

リノア「あなた達のその余裕・・・私の本当の力で全部ねじ伏せてやるのだから!!」ジジジジジィィーー!!(オーラが増していく)

妖精ウォズ「!?いけない・・・お止しになってください我が姫君!!今ここで貴方様の力を使われては・・」リノアを止めようとする

カレン「リノア様!!」リノアを止めようとする

【!?】
【(なんかマズい予感がする・・・)】←

アルトリア「え、えぇ・・・なんか嫌な予感・・・。」青ざめている



ジジジジジィィーーー!!(リノアのオーラが増していく)

リノアの後ろに赤黒く、ビキビキと割れたハートマークのオーラを放ちながら、リノアの力を発動しようとしたその時・・

???「何をしているのだ、我が娘よ・・。それが私がそなたに課せた宿題の答えだというのか?」


リノア「!?」シュゥゥゥ・・(オーラが消える)

カレン「!?。この声はまさか・・・」

妖精ウォズ「ああ・・。間違いない・・この声は・・!」後ろを振り返る


武蔵「えっ、なになに!?どこから声が聞こえて来ているのこれは・・」キョロキョロ・・(辺りを見わたす)

カイニス「!?。この声はまさか・・・アイツがここいるのか!?」キョロキョロ・・(辺りを見わたす)

ダ・ヴィンチちゃん「アイツ・・?アイツって一体誰なんだい?君はこの声に聞き覚えがあるかい?」カイニスに問いかける

カイニス「そ、それはだな・・・!?」ある所に目をむく

ハベトロット「アッ・・アァァァ~~~!?」ある所に指を指す

バーゲストとジョルニたち「!!?」ある所に目をむく

トリスタン「!?。マスター、あれを・・・」ある所に目をむいている

【!!?】
【(あ、あれは・・・・)】←


カルデアのマスターたちやリノアたちは、謎の声と共に上空に目を向けた先に見えたのは・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

巨大な者(オーマジオウ)「フッフッフッフゥ・・・・・」ドォォォーーン!!(その場に立っている)


【デッケェェェーー!?】←
【(う、ウルトラマンZと同じぐらいに大きい・・。)】

千子村正「うわっ!?なんだいありゃあ・・・ノリッジで見たウルトラマンZと同じぐらいのヤツが目の前に現れやがったぞ!?」驚愕している

ダ・ヴィンチちゃん「嫌・・確かにアレは巨大な人物に見えるけど、この魔力の数値から見て、アレは一種の蜃気楼だ。決して本物とは限らない・・」冷静に判断する

ダ・ヴィンチちゃん「3年前にハベトロットがシェフィールドで連れ攫われたと聞いてはいるが、まさかここで同じ光景をおがめられるとは思っていなかったけどね・・。」

トリスタン「ええ・・いずれにしてもあの者のクラスはライダーだと思います・・。そう、顔に書いているのですから・・」

ダ・ヴィンチちゃん達「・・・・・・・」冷めた顔をする

【(顔の事は気にしないでおこう・・。)】


バーゲスト「(あの巨大な蜃気楼・・。もしやアレがハベトロットが言ってたという・・)」ヒソヒソヒソ・・(小声で喋る)

ハベトロット「(ああ・・アレがノクナレアの夫であり、目の前にいるリノアという妖精の子供の父親・・、魔王の氏族:時の王者の妖精・・『オーマジオウ』だ。)」(小声で喋る)

ガイル「(あっちのカルデアのテレビやネットで見ていたのだけど・・いざ本物を見てみると迫力が違いすぎるというか・・。)」(小声で喋る)

ルージュ「(でもあれって蜃気楼だよね?にしては何だか本物のように感じるような気がするのだけど・・)」(小声で喋る)

カイニス「(ああ・・神霊であるオレも、アイツがタダの蜃気楼だとは思えねえんだ・・。まるで俺たちの前にオーマジオウ本人が佇んでいるかのようにな・・。)」(小声で喋る)

バーゲスト「(ああ・・。だが、あのオーマジオウという者は・・何を持って、我らのいる所に姿をさらしたのか?)上空のオ巨大オーマジオウを見ながら・・


突如、ブリテン北部にあるリノアたちのキャンプ地の所に巨大な蜃気楼のような形で現れた・・魔王の氏族、時の王者『オーマジオウ』。

バーゲストたちやカルデアのマスターたちは、オーマジオウのその姿に圧倒しながらも、バーゲストはオーマジオウが何故この場所に蜃気楼の如く姿を現したのかを静かに考えていた・・。

スタッ、スタッ・・・(オーマジオウの前に膝をつく妖精ウォズとカレン)


妖精ウォズ「・・我が魔王。今回は何用でこの場に姿をおさらしめに・・」頭を下げる

オーマジオウ「家臣らよ。この地で我が娘リノアの姿があり、娘が何かと騒いでいるのをエディンバラから見上げててなぁ?一体なにがあったというのだ?」

妖精ウォズ「ハッ・・申し訳ありません我が魔王・・。ただいま、リノア様の変身のネックレスが破損してしまい、姫君の姿が『予言の子』らと『境界なき勇士団』らに露見されてしまいました・・。」

リノア「ウゥゥ・・ごめんなさいお父様・・。お父様に教えられたお母様を守る術をこのアルトリアという妖精にバレた他に、お母様からのネックレスをアルトリアに壊されちゃったの!私の大事なネックレスをあの妖精がぁ・・」

オーマジオウ「成る程・・・。だが我が娘よ、君のネックレスが壊れたといその事実・・なにか勘違いをしていないかな?」ネックレスに指を指す

リノア「えっ・・?」手元のネックレスを見て・・

カレン「・・・リノア様、少しそのネックレスをこちらに拝借を・・」手を差し伸べて・・

リノア「えっ・・えぇ・・・」ネックレスをカレンに預ける


カレン「・・フムフム・・成る程・・・ホウホウ・・・」チラチラチラ・・(ネックレスを調べている)

カレン「・・・リノア様。私がネックレスをよく調べたところ、このネックレスはそれ程の破損はされておりませんでした。」

カレン「変身の術が解けたのも、ネックレスの留め具部分がアルトリア様の杖で引っ張られた負荷で留め具が外れてしまったのが原因でしょう・・。」

リノア「!。じゃあ、私の大事なネックレスはまだ壊れていないって事なのね!」喜ぶ

カレン「ええ・・。このように・・留め具を少し修理をし、再びリノア様の首元に付けられましたら・・っと。」カチャカチャカチャ・・(ネックレスをリノアの首元に付け直し・・)

シャラァ~ン、キラァァーン☆(ネックレスの宝石部分が輝いている)


リノア「よし・・。」カチャッ、キラァァーン☆(ネックレスの宝石部分に触れ、念じる)

キィィィーン!ボワァァーーン!(ピンクの煙がリノアの身体を包み・・)



シュピィィーーン!(リノアの姿がノクナレアとなる)

リノア→ノクナレア(リノア)「やったぁー!わたし、またお母様の姿になれたわぁ!!」喜んでいる

アルトリアたち「!!?」驚愕している

【!?】
【(リノアがまたノクナレアの姿に・・・)】←


カレン「良かったですねリノア様。これでまた、ノクナレア様の影武者の役割が務まりますね。」

ノクナレア(リノア)「うん!・・・あっでも、アイツらのことはどうするの?アイツらは私の正体を知ってしまった以上・・このまま生かして帰すわけには行かないわ。」

ノクナレア(リノア)「勝負には負けたけど、私の正体を知った以上・・こいつらをさっさと捕まえて、私の監獄の中で一生牢屋生活を過ごさせて貰うわよ!!」キリッ!

アルトリア「フェェェ~~!?そんなぁぁ・・私たちが勝ったのに牢屋に入れられちゃうわけぇ~~!?」オドオドしてる

【話が違うじゃないか!?】
【(なんというワガママなノクナレアの娘なんだ・・・)】←

オベロン「・・全く、自身が定めた約束を破ってまで自身の保身の為に僕らを捕らえようとするとは・・、こうなるのなら北部に来るんじゃなかったよ。」残念そうにしている

バーゲスト「(クゥ・・・!自身の負けが確定してる事を認めずに我らを捕らえようとするとは・・、これではあのノクナレアの娘の罠にはまったようなものではないか!!かくなる上は・・)」ジャキィン、ガシッ!(妖精剣ガラティーンを構え、自身の角を掴む)


バーゲストはリノアたちが自身たちの正体を知ったアルトリア達を自身の保身の為に、自身らが定めた条件を破ってまでもアルトリア達を捕まえようとするリノアたちに対し・・

バーゲストは自身の宝具である捕食する日輪の角(ブラックドッグ・ガラティーン)の発動し、この場から逃れようと宝具を発動する準備をしていた・・。

オーマジオウ「我が娘よ、その必要はない・・。彼女をこのままブリテン南部へと帰してやれ。」

この場にいる全員「!!?」驚愕する

ノクナレア(リノア)「お、お父様!?で、でもあいつら・・私がお母様の影武者として北の軍勢を率いているって、女王軍に漏れちゃったら、それこそまたお母様を狙ってエディンバラに襲撃をしてくるんじゃ・・」

オーマジオウ「我が娘よ。心配せずとも、この私がこのブリテン北部に君臨している以上、女王軍からこちらに来ることはまずあり得ないと言ってもいい。」

オーマジオウ「それに彼女たちに、いま前線にいる『ノクナレア』が自身の娘(リノア)が自身の影武者(ノクナレア)となっている事を知られるのは、私の計算のうちにあると言ってもいいからな?」

この場にいる全員「!!?」さらに驚愕している


オーマジオウ「楽園より現れし『予言の子』・・アルトリア・キャスターよ。お前は何故、我が支配するブリテン北部の地へと足を踏み入れたのか?」アルトリアに問いかける

アルトリア「えっ、わたし!?・・えぇ~っと・・それはそのぉぉ・・、実は私たち・・今、モルガンの謁見の帰り道でありましてねぇ・・」オドオドしつつも話をする

アルトリア「帰りの際に、女王の命令を“知らなかった”という理由で迫ってくるかもしれない女王軍の追撃を考慮してね・・急いでキャメロットを離れようとしたところを、うっかりしてブリテン北部に入っちゃったというか・・。」どうにか説明する

オーマジオウ「成る程・・。お前たちがモルガンの謁見を終え、女王軍の奇襲を逃れようとキャメロットから離れようとしたお前たちの判断は正しいと言ってもいい。」

アルトリア「えっ・・あぁそうそう!本当ならこのまま南部の方へ行こうとしていたのだけど・・ホラ、女王軍ってブリテンの南部を支配しているでしょ?南部だったら女王軍は好き放題に軍を出せるからね?」

アルトリア「それだったらいっそのこと・・北の方で事が落ち着くまで隠れていようかなぁ~って・・。」ポリポリポリ・・(頭をかきながら・・)

【それでチョコレート畑に勝手に入っちゃったというか・・】←
【監獄から逃げてきた武蔵ちゃんを庇ったというか・・】

アルトリア「ーーーーーーーーーー」カァァ~~・・(顔を赤くする)


オーマジオウ「そうか・・そのような理由で我が領土に入ったとなれば、私はこの一連の事に対し、私からのある条件に従えば、お前たちの無罪を認め、ブリテン南部への帰還を許そう。」

アルトリアたち「!」そのことに注目する

オーマジオウ「お前たちが生きてこのブリテン北部を出る条件・・・それは、“リノアが変身する『ノクナレアの影武者』の事と正体を、南部の妖精達に知らせない”と言う事だ。」

アルトリア「えっ・・それだけでいいの!?リノアちゃんの正体を、南部にいる妖精たちに言わないと約束するだけで帰してくれるの?」目を丸くしている

オーマジオウ「そうだ。もっとも・・我が娘の存在を知らせていいのは、アルト・オルラントと彼の信頼たり得る者のみとし、他の南部の妖精たちには絶対に知らせぬように・・。」

バーゲスト「・・だそうだ。ジョルニ、ルージュ、ガイル、セツノ・・よ~くわかったよな?」問いかける

ジョルニ「ああ。父さん以外、リノアちゃんの正体を言わなければいいんだね?」頷く

セツノたち「ーーーー。」頷く

【わかった!】
【(要するにリノアちゃんがエディンバラの外にいるノクナレアの正体だとバラさなければいいんだな?)】←

ダ・ヴィンチちゃん「ああ・・オーマジオウやリノアたちにとっても、偽のノクナレアの正体を知らせないための予防策と言ってもいいね?」


ノクナレア(リノア)「・・納得いかないわ!!あんなヤツらに私の正体を知らせないというだけで、あとは頬っておくだなんて・・。万が一、アイツらが私の正体のことで揺すってくる事があったら・・。」

オーマジオウ「心配するな我が娘よ・・彼らはそのようなことで娘を脅すような者ではないのは、私がよく知っているのだからな?故に彼らは、同じ女王軍と戦う者としては信用するに値する。」

オーマジオウ「それに『予言の子』アルトリアや『境界なき勇士団』には、まだ南部でなすべき事がまだある・・。それを我らは阻害する事は、今の我々にとっては、あってはならない事だからな・・。」

ノクナレア(リノア)「・・・・・・・・」何も言えない

オーマジオウ「・・『予言の子』アルトリアよ・・。お前はすぐにブリテン南部へと引き返し、その地でやるべき事を成しに向かうがいい。」

オーマジオウ「我ら魔王の氏族率いる北の妖精軍の敵は女王軍率いる女王モルガン ただ1人。まだ『巡礼の旅』を行なわぬ者に、私は我が力を貸さぬぞ。」

オーマジオウ「アルトリア、そして『境界なき勇士団』よ。君たちが『巡礼の旅』を成しえ、アルト・オルラント一家全員が揃いし時、私はキミ達の力となり得よう。」

アルトリア「!」その話に注目する


バーゲスト「オーマジオウ!その事はシェフィールドより、ボガードから聞いている。お主は本当に・・アルトリア達の『巡礼の旅』を成した時、お主は我らに力を貸すというのか?」

オーマジオウ「そうだ。そしてアルトたち家族が全て揃い、『巡礼の旅』を成した時・・私はお前たちに全てを語り、私はキミ達と共にモルガン打倒の力となり得よう・・。」

オーマジオウ「それまでは・・キミ達には南部への引き返し、『巡礼の鐘』を妖精國ブリテンの全ての地に響かせるのだ!」

オーマジオウ「『巡礼の鐘』を鳴らし・・そして『真の王』の道を指し示し・・この妖精國ブリテンを救う救世の子となれ、アルトリアよ。」



シュゥゥゥ~~ン・・・・(蜃気楼のように消え去るオーマジオウ)

【・・消えた・・。】

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。いま魔力の数値が霧のように消えたことから、やはりアレはオーマジオウが作り出した蜃気楼と見て、間違いはなさそうと言ってもいいわね?」

千子村正「ああ・・。しかしアレが蜃気楼だったとはいえ・・神霊と一体となってるこの儂でさえも、震えがするほどの緊張が走っていたからなぁ・・。」

ジョルニ「無理もないよ・・。彼は魔王であると同時に時の王者とも言える、史上最強のカメ・・魔王の氏族の妖精と言えるからね・・。」

アルトリア「???」首をかしげる

【確かにそう言えるよな・・。】
【(今、カメって言いかけたような・・・)】←


ノクナレア(リノア)「・・・ハァ・・お父様がそう言うのであれば・・。アンタたち・・今回の件は私のお父様の言った通り、私の正体を隠蔽してくれるという条件付きで見逃してあげるわぁ・・。」不満そうに言う

ノクナレア(リノア)「私が見逃してあげるというのだから・・あんたたちはさっさとブリテン南部の方へ引き返しなさい!アンタたちの顔なんてもう見たくもないぐらいにね!」不満そうに言う

ノクナレア(リノア)「私たちだってアンタたちと遊んでいる暇はないと言ってもいいわ。今はここにいる北の軍勢との軍事演習の真っ最中。私たちの敵は『予言の子』ではなく、女王モルガンと妖精騎士アグラヴェインの2人。」

ノクナレア(リノア)「お父様の言う通り、何者でもないクソ妖精に用はないわ。私の気が変わらぬうちにさっさとブリテン北部から出てってくれないかしら?」

アルトリア「~~~~~~~。」ムスゥゥ~!(しかめっ面な顔をする)


バーゲスト「・・・・(なんという口や態度が悪い娘なことだ。オーマジオウは自身の娘のことをどう思っているの言うのか・・)」呆れた顔を見せる

バーゲスト「(ノクナレアのヤツめ・・いったい彼女にどのような教育をさせたら、あのようなワガママで自身の家族以外の者たちに不信感を募らせる性格となり得るのか・・。)」


バーゲストは自身の心の内でノクナレア(リノア)の口の悪さに呆れた顔を見せるも、バーゲストはノクナレアとオーマジオウたちの娘への教育方針に疑問を募らせるのであった・・。

オベロン「まぁボクたちもまた、ブリテン南部でやらなきゃならない事が沢山あるから、オーマジオウの言われた通りに南部の方へ帰らせてもらうよ。」

オベロン「でもしかし、オーマジオウが『予言の子』を問題視してなかったのは意外だったね。我々を放免するより、捕らえていた方が得策だと思ってはいたけど・・」

ノクナレア(リノア)「・・・確かにアンタたちなんか、私の中ではとても嫌と言えるぐらいに問題視しているし、アンタたちをこのまま南部へ引き返す事なんて信用ならないわよ!」キリキリキリ~・・

ノクナレア(リノア)「私はアンタたちに一度、私がお母様の影武者をしているという事実を暴かれているからね。アンタなんか、このまま私が口封じをしたいぐらいにね!」キリキリキリ~・・(怒りを募らせている)

ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・」困った顔を見せる


ノクナレア(リノア)「でもお父様がアンタたちに私の正体を隠蔽するという条件付きで南部へ帰すと言った以上・・私はお父様の言った事を信じるしかないわよ。私のたった2人の家族なんだもの・・・」

ノクナレア(リノア)「お母様も言ってたわ・・『確実な勝利の為には、利用できるものは利用しなさい。』っと、確かにそう通りと言えるわね。」

ノクナレア(リノア)「モルガンの軍勢だけならお父様ただ1人で十分だけど・・今のお父様は、いまエディンバラから動けないお母様を守る為に尽きっきりじゃないといけないから、影武者の役割を持つ私が大いに頑張らないとね。」

妖精ウォズ「確かにその通りです我が姫君よ。モルガンが我らの挑発にのって城から出てくるか、全ての準備を整えた我らが城に攻め込むか。どうであれ向こうには女王軍の他に、妖精騎士アグラヴェイン率いるイレギュラーズの事もある。」

妖精ウォズ「あの異端の亜鈴を持つバケモノ妖精を牽制する為にも、我が魔王は『予言の子』と『境界なき勇士団』、そして並行世界から来た『予言の子』と名乗る者達を泳がせて活用するに至ったと言えるでしょう。」

妖精ウォズ「そこにいる宮本武蔵という者もまた、最初はブリテン北部に侵入した『剣士の予言の子』と思い、生かして捕らえていたとだが・・」

妖精ウォズ「彼女には“燃える剣”も“物語を作ると言われる物”も何一つも所持していなかったことから、彼女は『剣士の予言の子』とは無関係である事は判明したと言ってよろしいかと。」

武蔵「!?。わたし、その『剣士の予言の子』と間違われて、あの監獄に囚われていたというの!?」驚愕している

妖精ウォズ「はい。そのあとについては、あなたがあの監獄から脱獄した事に関係してますがね?」

武蔵「ゥゥゥ・・・・」気まずい感じになる

千子村正「ハァァ・・・・」ため息をつく


バーゲスト「つまり言うと、『予言の子』アルトリアと我ら『境界なき勇士団』が南部で行動していれば、モルガンの勢力は揺さぶられ、そちらにも優勢が回ると?」

ノクナレア(リノア)「ええそうよ。お父様の言う通り、巡礼の鐘を1つや2つ・・まあ全て鳴らす事が出来れば、お父様はアンタたちに力を貸してくれると言ったのよ。」

ノクナレア(リノア)「そしてキャメロットを落として、モルガンと妖精騎士アグラヴェインを倒して、私のいちばん嫌いな妖精や人間たちを全員をあの世へ送らせて貰う!」

ノクナレア(リノア)「それが我が愛しのお母様『ノクナレア』と時の王者『オーマジオウ』の娘であり、北の妖精の末裔、偉大なるマヴの孫娘としての使命であり、私の大好きなお母様を守る、最高最善の方法であるのよ!」

ジョルニ「最高最善の方法かぁ・・いかにオーマジオウの娘と言える発言だね?」

アルトリア「・・・・・・・・・・。」黙り込んでいる


ノクナレア(リノア)「とまあ・・お父様の言う事を信じると言ったけど、このままアンタたちを南部へ帰したところで、アンタたちに私がノクナレアに変身している事実を隠し通せていけるというのが疑わしいと言えるわ。」

ノクナレア(リノア)「万が一、アンタたちの誰かがうっかり私の事を漏らしたとしたら、もうたまったものじゃないからね?だから私は、それの予防線を張ることにするわ。」

バーゲストたち「???」

【予防線って・・?】


ノクナレア(リノア)「知りたい?なら特別に教えてあげるわね。・・カレン、こっちに来なさい!」カレンを呼びつける

カレン「はい、何でしょうか?」

ノクナレア(リノア)「カレン・C・オルテンシア。これからあなたには、アイツらと一緒にブリテン南部へと向かい、アイツらが私の正体を漏洩しないか、カレンにはアイツらの監視役を務めさせて貰うわよ。」

カレン「わかりました。彼らの監視・・及びブリテン南部の様子の調査報告、このカレン・C・オルテンシアにお任せください。」

ノクナレア(リノア)「うんうん!ついでにブリテン南部の調査もしてくれるなんて、さすが私の頼れる家臣だわ!」ニコッ!

カレン「はい。」頷く

タッタッタッタッ・・・(カレンがアルトリア達の前に立ち・・)


カレン「バーゲストさん及び『予言の子』のご一行様、私はノクナレア様もとい王女リノア様の命により、あなた達の監視・ブリテン南部の調査の為に、あなた達とご同行させて貰います。」

バーゲスト「!。なんと・・監視とは言え、カレンが我らと共に来てくれるとはなあ?」

ルージュ「ワァ~凄い凄い!!あのセイバーの武蔵ちゃんだけじゃなく、3年前にもお父ちゃんたちを後押ししてくれたカレンさんもまた、私たちの味方になってくれるなんて!」喜んでいる

セツノ「カレンさん、お父さんとお母さんたちの結婚を後押ししてくれた・・。カレンさんの後押しがあったから、私たちは産まれる事が出来た・・。」

カレン「ええ・・私は愛の女神アムールの化身です。恋する女性に愛の祝福を授け、彼らを導くことが私の存在意義と言ってもよろしいでしょうね?」

カレン「ですが、今の私はリノア様に監視の命令を受けた身である故に・・私は恋愛の手伝いはしてあげますが、それ以上の事については中立の立場で行かせてもらいますわ。」

ダ・ヴィンチちゃん「ほぉ・・つまりあなたは、私たちが女王軍と戦う事については干渉はしないと表現した方がいいのかな?」

カレン「ええ。今の私は3年前とは事情が違う身であるのですから、そこはご了承していただけるかと・・。」

ハベトロット「ハァ・・まぁそうなるわな。愛の女神様が、女王軍との戦争に加担するのは少々良くないと言うからねぇ~?だろ、カイニス?」

カイニス「ああ!オレはエロースの力を借りずとも、オレはオレであのモルガンの兵とイレギュラーズのやろう共をぶっ倒してやるからな!!」バシンッ!(拳に手を当てる)

【・・まぁとりあえす・・】
【これからよろしくね、カレンさん。】←

カレン「ーーーー。」頷く


ノクナレア(リノア)「まあ、話はもうこれくらいにして・・アンタたち、さっさとブリテン南部へと帰りなさいよ!こっちは怒りが滾りすぎて、もうどうにかなっちゃいそうなのよねぇ~!」キリキリキリ~・・

妖精ウォズ「確かにそうですね。あなた様がこのような難しいことをお嫌い、あなた様の心が嫌な気持ちでいっぱいになると言う事をこの私もよーく知っておりますので・・」

妖精ウォズ「あとで今日の夕食に我が姫君の好きな物をご用意いたしましょう。デザート付きのスパゲッティーセットでよろしいかと?」

ノクナレア(リノア)「!!。スパゲッティ~!!ヤッタァァ~~!わたしスパゲッティ大好き!!」キラキラキラァ~~☆(眼を光らせる)

妖精ウォズ「はい。我が姫君よ、お夕食はどのようなモノで?」

ノクナレア(リノア)「ウフフフ♡まあ今日は色々とあったから・・今日はミートスパゲッティが食べたいわね!それとバニラとマンゴーのアイス付きで!」

妖精ウォズ「かしこまりました。あとでそのリクエストと共に夕食の席にておだし致しましょう。」

ノクナレア(リノア)「そうそう!わたしにとって、夕食にスパゲッティを食べるのが1番の喜びで、1番のストレス解消法なのだからね!!」ニッコリしている


アルトリア「(スパゲッティ?それって、ノリッジでも食べられる何かの食べ物なのかなぁ~?あとで藤丸君に聞いてみよっと・・・。)」

バーゲスト「(・・あのリノアという娘がノクナレアの姿に化けようとも、中身があのようでは、あやつもまだまだ子供と言ったところだな・・。)」ヒソヒソヒソ・・(小声で話す)

ダ・ヴィンチちゃん「(・・だね。リノアちゃんの本来の見た目も中身も子供なのは言った通りだね?)」ヒソヒソヒソ・・(小声で話す)

ノクナレア(リノア)「・・・・ハッ!まぁそれはそれとして、アンタたち!もう自由なんだから、さっさとアルト・オルラントがいるブリテン南部へと帰りなさいよ!」

アルトリア「ツゥゥ・・フンッ!あなたに言われなくても今日の所はブリテン南部へ帰らせてもらうわよ!」

アルトリア「さっきの戦いでは苦戦を強いられた部分はあったけど、次会ったときはそうはいかないからね!!」強気な姿勢で言う

ノクナレア(リノア)「フンッ、何とでも言いなさいよ!次に会ったときでも、わたしがアンタたちを圧倒してやるのだからね!!」強気な姿勢で言う

アルトリア「~~~~!!イィーーーっだ!行こっ、藤丸君・・オベロン・・。」不機嫌な感じで馬車へ向かう

オベロン「ハイハイ・・・。みんな、そろそろブリテン南部へと戻るから早めに馬車に乗ってね?このまま残っててもノクナレアの娘が何をしでかすかわからないからね?」

【そうだね・・。】
【アルトたちが待っているからね?】←


ノクナレア(リノア)「・・ああ、少し言い忘れていたことがあるわ・・。そこにいる異界の男『アルト・オルラント(三澤亮太)』の子供達に言いたいことがあるわ。」

ガイル「なんだい・・俺たち兄妹に何か文句があるというのか?」

ノクナレア(リノア)「いいえ、文句は別にあるのだけどそうじゃないわ・・。アンタたち・・アンタたちもまた『純恋愛の宝石』の力の奇跡により、妖精の母の子宮の中より産まれ出て、母親の愛を受けて育った子供たちなのは聞いているわ。」

ノクナレア(リノア)「石像と化してた父親を救うべく・・妖精騎士であった妖精の母に鍛えられ、その力を持ってこの妖精國へと帰って来たのも聞いているわ。そして囚われの身であるそこの2人(ジョルニとルージュ)の妖精の母を救い出すこともね・・。」

ジョルニ「・・・・。リノア・・君は一体、僕たちに何を言おうとしているんだ?」

ノクナレア(リノア)「そうね・・。私もまた、我が愛しのお母様『ノクナレア』の子宮の中より産まれ、お母様の愛を受けつつ、立派なブリテンの女王になるための教育も受けていると言ってもいいからね?」

ノクナレア(リノア)「違う点があるとすれば・・私はアナタたちの何倍の力と才能を持ち、私は産まれた時から両親と共に過ごし、その愛を受けて育った事よね?しかもこの妖精國ブリテンの地で・・。」

ルージュ「な、なによ!私たちに言いたいことがあると聞いたけど、あなたの家族の自慢話をされてもねぇ~!」イライライラ・・(イライラしている)

ノクナレア(リノア)「フンッ!私に負けかけた子が言うわね?私はアンタたちとは違って・・力も、教育も、名声も、期待も、その全てがアンタたちより上だと言う事なのよ!」自慢げに話す

ノクナレア(リノア)「もっとも・・その内2人の子(ジョルニとルージュ)は、会った事もない妖精の母親(ヴァージェ)に愛されているのかもわからないからね?」クスクスクスwww

ルージュ「!!?」ビクッ!(ショックを受ける)


バーゲスト「!?。行くぞルージュ、ジョルニ。こやつ(リノア)の話など、ただの憂さ晴らしに罵ってるだけに過ぎないからな。」ルージュとジョルニを連れて行く。

ルージュ「えっ、えぇ・・そうだね・・バーゲストお母ちゃん・・。」スタスタスタッ・・・・(バーゲストに連れられる)

ジョルニ「ああ。ルージュ、あんな暴言を吐くばかりのヤツの相手なんかするもんじゃないからな・・。」ルージュを慰めながら・・

ガイル「だな・・気にするなよルージュ。ルージュは俺たちが付いているし、あんなヤツの言ったことなんか信用ならないからな。」ルージュを慰めながら・・

セツノ「うん。妖精や人間をいじめてばかりで酷い言葉を使ってくる・・誰かを傷つけるばかりの妖精の子供・・セツノは嫌い。」スリスリスリ・・(ルージュの頭をなでる)

ルージュ「・・みんな・・。ありがとう・・・」涙を堪えながら・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ヒヒィィーン!ガラガラガラガラ・・・(レッドラ・ビットがアルトリア達を乗せた馬車を引いて、ブリテン南部へと向かう)


アルトリア達は、突如として北部平原に蜃気楼として現れたオーマジオウの言葉により、ニセ・ノクナレア(リノア)の正体を隠蔽(一部の者を除く)するという条件をのむことで、アルトリア達はブリテン南部への帰還を許されたのであった・・

ブリテン南部へ戻る前、リノアからルージュたちに自身らとルージュたちの家族の差を聞かされ、ルージュとジョルニに母親の事で罵られたが、それを打ち消すようにバーゲストたちが慰めつつ、ルージュの気持ちを落ち着かせつつ・・

アルトリア達とバーゲストたちは、新たに異邦の女剣士(セイバー:宮本武蔵)と監視役(ルーラー:カレン・C・オルテンシア)を連れて、アルト達が待つ・・ブリテン南部、廃都ロンディニウムへと向かうのであった・・

ノクナレア(リノア)たちのキャンプ(アルトリアたちが去った後・・)


ノクナレア(リノア)「・・・・全く・・・・なによ、アイツらに私やお母様の事なんか知らないくせに・・・」ブツブツブツ・・

妖精ウォズ「我が姫君よ、さすがに最後のアレは彼女たちには言い過ぎかと・・。」気まずい感じを見せる

ノクナレア(リノア)「フンッ!あんな私以外の妖精や人間のあいだの子に私がどれ程お母様に愛されている事を教えただけだし、私の家族とアイツらの家族の差を見せつけただけだし・・」

ノクナレア(リノア)「それにアルトリアのヤツなんて、私の本当の力を使えさえ出来れば・・私の正体を隠さずとも勝てたというのに・・」残念がっている

妖精ウォズ「我が姫君・・・・」心配そうな表情を見せる


タッタッタッタッ・・・(北の妖精が近づいてくる)

北の妖精「失礼します、ノクナレア様・・ウォズ様。エディンバラからあなた様に要請が届いております。」

ノクナレア(リノア)「なによ、いまはこれ以上もないほど精神的に疲れているのよ。だから今日の演習はここまでよ・・さっさと監獄へと帰るわよ!」

北の妖精「そうですか・・。ですがその前に、モース病の対応について。少しお耳を入れたくて。」

ノクナレア(リノア)「???。何か困ったことでもあったとのかしら?こっちはもう精神的にクタクタでぇ・・」

妖精ウォズ「我が王妃よ、ここは私の方で事を引き継ぎます。王妃はもうお帰りのお支度を。」

ノクナレア(リノア)「えぇ、気が利くじゃない・・。じゃあ、後の事はお願いするわね・・ウォズ。」タッタッタッタッ・・・(自身のテントの方へ向かう)


妖精ウォズ「・・ふぅ。では続けなさい・・今、エディンバラでのモース病患者のことで何かあったと?」北の妖精に話しかける

北の妖精「はい。・・・・転写先の被検体が・・・・足りなくて・・・・こちらに来たシェフィールドの難民と監獄の囚人を、何人か・・・・」

妖精ウォズ「・・・・そうですか。選抜は私の方でします。すぐにリストを作り、監獄からの護送の準備をしろと伝えるように。」

北の妖精「わかりました。すぐにリストの制作に取りかかります。」

妖精ウォズ「ああ。それと今日の我が王妃の夕食の献立は、ミートスパゲッティとバニラとマンゴーのアイスのデザートセット付きだ。」

妖精ウォズ「王妃が監獄へと帰り次第、夕食をご提供をしたいと思っておりますが・・」

北の妖精「ミートスパゲッティですか・・。実はその事ですが・・・いま、そのスパゲッティの材料となるトマト缶が切れてまして・・。すぐにでもエディンバラの方へ戻って買わなければ、調理は難しいかと・・」

妖精ウォズ「!?。ならすぐに早馬でトマトのカットまたはホール缶を今すぐに調達してきなさい!!リストの方は私がすべて制作しておきますので・・」タタタタタァァーー!(急ぐ様子で向かう)


北の妖精「あぁ~~ウォズ様!?」アタフタ・・(急いで行く妖精ウォズを見てて・・)

妖精ウォズ「!!」タタタタッ、バシッ!(戻って運搬書を北の妖精に渡す)

妖精ウォズ「我が王妃は期待通りの夕食が提供されなければ、『例のあの力』を使うほどにキレてしまうのはあなたもお分かりでしょう?さっさと行くがいい!!」カァーー!(焦りを見せながら・・)

北の妖精「は、ハハハイィィーー!!」タタタタタァァーー!(急いで向かう)

妖精ウォズ「・・ハァ・・全く・・。」タタタタタァァーー・・(急いで事を進めに行く)



ウォズは、ノクナレア(リノア)の今日の夕食であるミートスパゲッティに必要なトマトの缶が拠点となる監獄では品切れたことを聞き、

急いでその北の妖精にトマト缶の運搬書を渡し、エディンバラにトマト缶の調達を依頼させ、自身は北の妖精の代わりにエディンバラのモース病に関するリストの制作の為に事を進めに先へ向かうのであった・・。

登場人物(ブリテン北部の者たち+α)
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〔トキワ・リノア/ニセ・ノクナレア〕
・元・王の氏族長、北の女王であった『ノクナレア』と魔王の氏族、時の王者でもある『オーマジオウ』の娘。
・姿はピンクとシルバーの髪が交互に並んでおり、顔もFGOの女王メイヴを幼くした表情をしている
・短気でワガママな性格であり、極度の妖精嫌いと妖精不信である為に、ブリテンにいる妖精達を徹底的に罵声と差別、はたまたは暴力を振るったりしている
・オーマジオウからの宿題により、ノクナレアから貰ったネックレスを常に首に掲げ、そのネックレスの力でノクナレアの姿に変身し、ブリテン北部で活躍するノクナレアの影武者として、ブリテン北部の地の一部で女王軍への戦いの準備をしている
・能力は『時間停止』と『未来予測』と時間を操る力を持ち、『ワタシサイキョー』と文字を出しながら光のヤイバを放つ武器『クロックソード・コノート』を所持している
・実はとある事情や彼女に関する過去のトラウマがあり、上記の性格やノクナレアの影武者になるきっかけと関係しているのだが、現時点では不明である。


〔ウォズ(妖精ウォズ)〕
・原作に登場しないオリジナルの王の氏族の妖精
・『仮面ライダージオウ』に登場するウォズとそっくりであり、その姿は当の本人と瓜二つである。
・いつもリノア(ニセ・ノクナレア)の側におり、事務処理の仕事のほとんどを彼が請け負っており、北の妖精達やリノアからも厚く信頼されている。
・彼の妖精としての目的は『誰かの偉業と誕生を祝福する』事であり、ジオウに登場するウォズと同じように叙事詩を朗読する詩人のような口調で生誕を称えている。
・妖精國ブリテン出身の妖精であるため、『仮面ライダージオウ』のように仮面ライダーウォズには変身しない。


〔カレン・C・オルテンシア/神霊アムール〕
・原作には存在せず、FGOでは『愛の伝道師アムールちゃんのサン・バレンティーノ! ~カルデア・ビター・バレンタイン2021~』に登場した愛の女神アムールの疑似サーヴァント
・上記のシナリオ後にギリシャの神霊アフロディーテ(汎人類史)に上記での事件の事を問われ、そのお仕置きとして彼女をおなべの中に封印し、虚数空間を漂いつつ、女王暦2014年の妖精國ブリテンへと流れ着いた。
・女王暦2014年では、おなべの封印から出してくれたアルトに『純恋愛の宝石』の存在と使い方を教え、彼にヴァージェたち3人との結婚についての話をし、その4人が結婚するきっかけを作る。
・エディンバラ地獄変の際に鉢合わせた妖精騎士アグラヴェインと対峙し、彼女(■■■■■■)の力に敗北・致命傷を受けるも・・通りかかったオーマジオウに助けられ、以降はリノアの側近の魔王の氏族の妖精として生き延びた
・女王暦2017年にて、リノア(ニセ・ノクナレア)の要請でアルトリア達の監視役としてアルトリア達と同行し、監視役の立場故に彼女らの護衛はするが、恋愛や恋人事情以外の戦闘には干渉しない(非常時以外)。


〔オーマジオウ〕
・妖精國ブリテンの北部に突如現れた『王の氏族』の上位存在である『魔王の氏族』と名乗る存在であり、トキワ・リノアの父親。
・女王暦2014年にエディンバラに現れ、致命傷を負ったカレン・C・オルテンシアと北の妖精達に強姦されていたノクナレアを助け、エディンバラを統治する魔王となる。
・そしてノクナレアの事を“自身の妻”として手を差し伸べ、ノクナレア自身も彼の全てに惚れ込み、ピンク色の純恋愛の宝石をノクナレアに譲受し、彼女と結婚を果たし、上記の娘であるトキワ・リノアを設ける
・リノアの出産時(女王暦2015年)に突如攻め込んできた女王軍の大軍勢を無双の如くなぎ払ったこともあり、ブリテン南部の妖精達から『最低最悪の魔王』としてその名を轟かせている
・ボガードたちの回想にも登場しており・・“アルトが石化から復活し、アルトリアの巡礼の旅が成された時にアルト達に自身の力を貸す”と、意味深な言葉で約束をしている


〔宮本武蔵〕
・原作には登場せず、本来とある事でその存在が「無かった事」になるはずだった異邦の女剣士。クラスはセイバー
・妖精國ブリテンには黄金の穴から無意識のうちに漂流(ドリフト)する形で漂流したと本人曰く語っている。
・エディンバラにて自身が妖精ではないことを口にし、妖精達に襲われる騒動から、リノア(ニセ・ノクナレア)たちに捕まり、監獄と名乗る場所へと投獄され、そこでの拷問の末に脱獄した事実がある
・その後は北の妖精達から追われる身となり、その妖精らとイタチごっことなりながらも、彼女はカルデアのマスターたちがブリテンにいると知り、彼らと合流しようとしていた
・上記の事もあり、カルデアのマスターたちとの合流後は共に異聞帯と戦った仲間として彼らと同行する事となる。

第25節:ロンディニウムへ・・~ある少女の暴走~
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妖精國ブリテン 南部平原:大穴西


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(カルデアのマスターたちを乗せた馬車が走っていく)

ダ・ヴィンチちゃん「フゥ・・先ほどの事で慌ただしかったけど、どうにかチョコレート畑を南下して、もう完全にブリテン南部に入ったね。」

武蔵「フゥゥ~・・長かった・・。ついにこの新免武蔵、この妖精國ブリテンの南部へと進出・北部への脱出が無事出来たと言ってもよろしいでしょう。」

トリスタン「えぇ。それとこの通りから、もうじきグロスターの街が見えてくる頃ですね。皆さま方の中にグロスターへの寄り道を希望している者はいらっしゃりますか?」問いかける

ガイル「ああそうだな・・。ハベトロット、君はグロスターに行ったことがないと前に話していたようだけど・・どうなんだ?」

ハベトロット「行ったことはないけど、元はムリアンの街だったんだろ?もしムリアンがまだ生きていたのならだいたい想像つくのだけど・・」

ハベトロット「今は二代目妖精騎士トリスタンがいると言うし、そのグロスターには花嫁をいなさそうだからね。」

ジョルニ「ああ。いま僕たちに出来ることは、一刻も早く父さんたちが向かったというロンディニウムの地に向かい、父さんたちと合流した方が良さそうだな。」

【確かにそう思えるよね。】
【それにルージュのこともあるからね。】←

バーゲスト「うむ。それにロンディニウムにはスズカもいる。スズカの医療知識には心の病の対応もしっかりとその頭に刻んでいる言うからな。今のルージュにはスズカによる心のケアが必要と見えるからな。」

ルージュ「う、うん・・・。」元気がなさそうに頷く


ダ・ヴィンチちゃん「うん。それについては私も賛成だ。まずはロンディニウムに向かい、アルト達と合流しつつ、彼らにキャメロットや北の妖精達の事で話をしなきゃいけないからね。」

ダ・ヴィンチちゃん「それにアルト君は今頃、ロンディニウムで『秘密の予言の子』と『絶唱の予言の子』と話をつけているかもしれないし、私たちをロンディニウムへと受け入れる準備をしてて待ちぼうけしてるかもしれないからね?」

ダ・ヴィンチちゃん「こちらの方も武蔵ちゃんやカレンさんを彼らに紹介する必要があるし、アルト君の妻や子供を預けている身でもあるし、何よりもアルト達と共有する情報が余程多いからね。」

ダ・ヴィンチちゃん「本来ならその場所で女王と戦うのか、逃げるのかの重要な選択をするところだけど、どうしても逃げることは許されない理由がアルト達にはある。そのための『境界なき勇士団』と言ってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「それにここから先の事は軍事力を必要とする所が多くある・・。そのためにもアルト達との合流が最優先と言ってもいいぐらいにね。」

バーゲストたち「ーーーー。」頷く


オベロン「確かにそうだね。軍事力、というのであれば、そこはロンディニウムでしかないし、何よりも今の僕らの勢力は今そこに集結していると言ってもいい。」

オベロン「それに実のところ、『予言の子』にとっていちばん安全な場所は、妖精たちの街じゃないのは目に見えているからね。キミ達がロンディニウムに行くことは必然と言ってもいいね。」

オベロン「ノリッジの『厄災』を祓ったアルトリアなら、もう誰も気兼ねする事も無いし、その事についてはもうアルト達が説明しているかもしれないからね?」

オベロン「そうと思えば、その人間たちの拠点ーー廃都ロンディニウムに向かい、ブリテンを救う『予言の子』として、堂々と円卓軍にお邪魔しようじゃないか。」

カイニスたち「!。ーーーー。」頷く

【行こう、ロンディニウムへ!】
【アルトとまた再会しよね、ルージュ?】←

ルージュ「!。ええ!」ニコッ!(微笑みかける)


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(カルデアのマスターたちを乗せた馬車が走っていく)


カルデアのマスターたちを乗せた馬車は妖精馬レッドラ・ビットによって引かれていき、馬車はカルデアのマスターたちとバーゲストたちを乗せ、

オックスフォードの南東。汎人類史におけるイギリスの首都。アルト達が2人の偽の『予言の子』と円卓軍との対話のために先に向かった・・

人間たちの街、廃都ロンディニウムへと一刻も早く進んで行くのであった・・。

それから翌日のお昼、妖精國ブリテン:南部平原(ロンディニウム前)


オベロン「夜も眠らず、ここまで休みなしでご苦労さま。あと二つ丘を越えればロンディニウムだ。」

オベロン「でも、その前に少しだけ休憩しよう。もうすぐお昼だしね。藤丸君も馬車に揺られるより、外でゆっくり食べたいだろ?」

【ありがとう。正直、助かった・・・・】
【このあたりは安全なの?】←

レッドラ・ビット「夜通しで首都都市の街道を抜けましたからね。このあたりに展開している女王軍はいない筈です。・・ですが・・」

【ですが・・?】

レッドラ・ビット「・・・・・・・」武蔵ちゃんの方に目を向ける



武蔵「そうなのよぉ~・・もうブリテン北部ではあのような味が濃すぎる食べ物やお菓子が直接草に生えている物もあるから、もうそればっかりと喰ってて、胃がもたれていったというか・・。」

アルトリア「え、えぇそうなんですか・・。それもうは気の毒でしたねぇ・・ってか、あのチョコレートの他にお菓子が生えていたの!?」驚いている

ダ・ヴィンチちゃん「た、確かにそうだね。あのブリテン北部に生えていたチョコ板が生えているというのなら、他のモノもどこかに生えているかもしれないと思うね・・?」タラァ~・・(汗をかく)

武蔵「ウンウン・・。あとそれと・・このブリテン南部に和食とかある?私これでも日本に住んでいた人間だったからね。わかるよね?」アルトリアに問いかける

アルトリア「え、えぇ~と・・私に聞いてもわからないと言うか・・。その和食ってモノは何ですか?食べ物なのはわかるのですが・・そんな食べ物・・ノリッジやオックスフォードでも見たことも聞いたこともないような・・。」困惑している

武蔵「ななな、なんとぉぉ!?本当に和食系の料理はこの妖精國ブリテンにほとんど伝わってないというの!?も、もしかして・・うどんっていう食べ物も・・?」

アルトリア「えっ、えぇ・・・。この妖精國ブリテンでの食文化はおよそ1200年のも昔に、牙の氏族長であるウッドワスがオックスフォードを『レストランの街』として発展させたのが始まりなのですが・・」

アルトリア「そもそも妖精は料理という面倒な事などせずとも、木の実や野菜・生のお肉だけ出されても食べられればそれで良いし、何日間も食べずとも、妖精は魔力さえあれば飲まず食わずでも生きながらえる事が出来るというからね。」

武蔵「の、飲まず食わずでもいけるって・・・。」ガビィーン!(ショックを受けている)

武蔵「・・・・・・・・・・」シュゥゥン・・・(落ち込む素振りを見せて・・)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ガバッ!(ひとりでに立ち上がる武蔵)


武蔵「マスターー!!お願いだからうどん粉とお米、それと聖杯を持ってきてぇーーー!!」やけくそに言う

武蔵(マスター役)「はーーーい!そんなの手元にあるわけないニャーーー!!」やけくそに言う

武蔵「知ってまーす・・ってそんなのあの時からわかっているわよ!あの時からぁぁーー!!」やけくそに言う


武蔵『あぁぁぁぁーーーーー!!うどん食べたーーい!!』うどんたべたーーい・・うどんたべたーぃ・・(山びこのように地平線に叫ぶ)


【・・・・・・・】
【(唖然としている)】←

ハベトロット「ねぇ藤丸君・・、うどんって・・なに?」

レッドラ・ビット「聖杯でうどんって何でしょうか・・?」

ダ・ヴィンチちゃん「えぇ~とそれは・・アハハハハ・・・」気まずい感じで笑っている

【(聖杯でうどん・・・うっ、頭が・・・)】
【(思い出したくもない・・あのラスベガスでの夏休み・・。)】←


カルデアのマスターが話している横で、武蔵ちゃんはアルトリアに和食やうどんのことについてを話していて、

妖精國ブリテン南部には、うどんを含むほとんどの和食がブリテン全土に広まっていない事にショックを受け・・

武蔵ちゃんはその事でご乱心し、ブリテンの平原の地平線に向けて・・武蔵ちゃんのけなげな叫びが大声で響き渡るのであった・・。

千子村正「ハァ・・・ともあれ武蔵のあの様子じゃ・・これ以上のストレスを溜めかねない・・今はこの場で休憩した方が良さそうと思えるなぁ?」

千子村正「レッドラ・ビットの言った通り・・ここには女王軍の兵がいないし、あと少しでロンディニウムへ着けるからな。昼飯ぐらいここで喰っても問題なかろうなぁ?」

【確かにそうだね・・。】
【みんな長旅で疲れているからね・・。】←


ダ・ヴィンチちゃん「まぁ今のところはここらで休むとして・・いよいよアルト達が先に向かったというロンディニウムかぁ・・。一体どんな逸話がある場所なんだい?」

バーゲスト「今から2000年以上前・・・・女王暦の前の妖精暦において、最大の都市であったという事は聞いてはいるが、王の氏族以外の5の氏族が平等に生活し、都市の領主には人間が選ばれていたという逸話があるにはある。」

アルトリア「ーーえ。じゃあ、ロンディニウムって昔は人間の街だったんですか!?」驚く

オベロン「ああそうだ。でも妖精暦の終わり頃、内乱によって滅んでしまった。ブリテンでもっとも優れた城壁都市だったんだけど、内側からの悪意には弱かったってコトかな。」

オベロン「どうしてそのあと廃墟になったかまでは調べられなかったのだが、バーゲストは何か知っているのか?」

バーゲスト「いや、私もそこまでのことはモルガンや氏族長たちからも教えてはくれなかった・・。わかる事はモルガンはロンディニウムを復興せずに、新たに大穴付近にキャメロットを造ったと言う事だ。」

バーゲスト「理由は不明だが・・キャメロットを建設するに辺り、大穴に主砲を設置している以上・・あの大穴に何かあることは確かなのだが・・」

アルトリア「・・大穴ですかぁ・・。」


ハベトロット「へえ。オベロンもバーゲストも物知りってワケじゃないんだな。あのね。ロンディニウムは氏族たちが滅ぼしたんだよ。」

ハベトロット「トネリコは氏族間の戦争を終わらせたあと、新しい王に、人間の騎士を指名した。『円卓の騎士』を率いていた、ひとりの人間の少年をね。」

ハベトロット「新しい王、新しい時代の予感に、ブリテンをあげてのお祭りが行なわれたんだ。それも最大にね。」

ハベトロット「でも戴冠式の時に、人間たちの反妖精派による暴動が起きて、ロンディニウムに暮らしていた妖精たちの一部が殺されてしまった。」

ハベトロット「それに怒った氏族長たちはロンディニウムに攻め入って、『円卓軍』の兵士を皆殺しにし、王様になるはずだった騎士は倒れ、トネリコは暴動の責任を取らされて処刑された。」

ハベトロット「賢人グリムはうまく逃げ出して、黒騎士は何をやっても死なないから、両耳を潰されて海に捨てられた。それに吟遊詩人はいつの間にか風のように消え去り、」

ハベトロット「残った妖精騎士は何もかもバカらしくなって、トネリコの棺と一緒にオークニーへと渡ったのさ。」

アルトリア「ーーーーーー。」驚愕した顔を見せる


千子村正「・・・・・トネリコってのは、救世主扱いされていた妖精か。賢人。黒騎士。妖精騎士。この4人でブリテンを何度か救ったって話だが・・・・ってか、吟遊詩人ってのは誰なんだ?俺は初めて聞くのだが・・」

ハベトロット「・・吟遊詩人・・?ボク、そんなヤツのことを言ったっけ?ボクも聞いたこともないのだが・・・」

セツノ「言ってたよハベニャン・・。『吟遊詩人はいつの間にか風のように消え去った』って・・」

ハベトロット「えっ、そうだったかなぁ・・・?うぅぅ~ん・・・。」考え込む


ハベトロット「(いや覚えてる筈がない・・。ボクの記憶には妖精騎士トトロットとトネリコとの記憶が今もまた、ボクの日記帳にそう書いてきたのだけど、吟遊詩人の存在なんて・・・・)」

ハベトロット「(・・・・!?。もしかして・・・あの時に取り込んだ■■■■■■の■■■■■■の記憶・・・・。)」

ハベトロット「(いやそんなはずがない・・。ボクの事はボクが知っている。吟遊詩人なんて・・ボクがどっかであったボクの記憶の中で1番目立ったヤツがさっきの話に割り込む形で口ずさんだに違いないからね・・。)」


セツノ「????」ハベトロットの様子を見て・・

アルトリア「・・・・・・」ハベトロットの様子を見て・・

ハベトロット「・・まぁ~、ようはそんな難しいコトを考える必要はないってコトさ。妖精騎士のコトも、吟遊詩人のコトもね?」

ハベトロット「それにロンディニウムもまた、昔の因縁にまみれた、かつての人間たちの本拠地ってコト。その理由もまた、そこに着けば分かるぜ、村正。」

千子村正「あ、あぁそうだな・・。だが大昔、妖精に大敗を喫した城に今の人間たちのほとんどが陣取っているとなると、どうも不吉もいいところで引くよなぁ。験を担ぐワケじゃねぇけどよ。」

ハベトロット「そう言うなって村正。ボクに言わせればモルガンも氏族長も頭が悪い。一度落とされたぐらいでロンディニウムを放っておくなんてどうかしてるってね。」


セツノ「ハベニャン、ロンディニウムの事、とても知ってる。ハベニャン、大昔にロンディニウムに行ったことがあるの?」

ハベトロット「そうだなぁ~・・昔、茶飲みの友達と一緒に行った時以来かなぁ~?それ以降のロンディニウムのことは知らないのだけどね。」

ハベトロット「因みにボクはソールズベリーのことも知っている。大聖堂があるというのも知ってるし、オーロラのことも一度だけその姿を見た事がある。まぁ単に、趣味じゃないから興味がないだけさ。」

セツノ「・・そうなんだ・・。ハベニャンはとても昔の事に物知りなんだね?」

ハベトロット「アハハハ、そう言えるよなぁ~セツノ!これも翅の氏族の知恵ってヤツかもね。」ニッコリ!

セツノ「・・うん。」ニコッ!


ルージュ「ふ~ん・・。でもハベニャンはソールズベリーやグロスターに行きたいとは思わないの?もっと自由に楽しまないとねぇ?」

ハベトロット「まぁそうしたいのは山々だけど、ボクは今のままでも楽しいよ。だってセツノやルージュたちがいるんだからね?」

ハベトロット「それに早いところアルト達と合流し、イレギュラーズを全員倒して、囚われているマシュやヴァージェを助け出さないとね?」

ハベトロット「アルトとヴァージェ、そしてルージュたち。いつか家族団欒でお互いに愛されながら旅をするのも悪くない話だからね。」

ルージュ「・・・・・・・・」下を向いている


ルージュ「・・わたし、ちょっと水を組んでくるね・・。」ガコンッ!(水桶を持って行く)

ガイル「おおそうか・・俺も手伝おうか?」立ち上がりながら

ルージュ「いえ結構!たまには私一人にやらせてくれないかしら?」

ガイル「??。まあ良いけど・・気をつけてなぁ?」

ルージュ「・・・・・・うん。」タッタッタッタッ・・・(森の方へ向かう)


ガイル「?。一体どうしたんだルージュ・・らしくもないことをするなんてなぁ・・?」水を汲みに行くルージュを見て・・

オベロン「・・無理もないね。女王モルガンに自身の目の前でルージュの存在を否定されているからね?そっとしておいた方が良いと思う。」水を汲みに行くルージュを見てて・・

ジョルニ「・・・・・・・」心配そうに見ている


タッタッタッタッ・・・(水桶を持って森の方へ向かうルージュ)

ルージュはハベトロットの話を聞いて何を思ったのか・・。ルージュは水桶を持って、一人で水を汲みに行くのであった・・。

とある森の中:水辺付近にて・・



バシャァァーン、ジャバァァー・・・(水を汲んでいるルージュ)

ルージュ「・・ハァ~・・・・・。家族団欒ねぇ~・・・」ハァ~・・(ため息をつく)

ルージュ「・・・・・・・・。」何かを思い出している

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回想シーン:ルージュにとってのイヤな思い出


キャメロット:玉座の間にて・・

モルガン(回想)「故にルージュ・・・お前など私の孫ではない。であれば、外来種であるオマエらをイレギュラーズを使ってでも消し去るのは道理と言っても良いからな!」


妖精國ブリテン 北部:リノア(ニセ・ノクナレア)たちのキャンプ地では・・

リノア(回想)「もっとも・・その内2人の子(ジョルニとルージュ)は、会った事もない妖精の母親(ヴァージェ)に愛されているのかもわからないからね?」クスクスクスwww

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ルージュ「・・・ううん。あんな酷い事を言うヤツらなんかもう知らないわよ!あんな・・わたしやお母ちゃんをあんな減らず口でいじめて攻撃する妖精なんて・・」

ルージュ「お母ちゃんは私の事を赤ちゃんの頃に愛してくれたんだよ・・。私におっぱいを飲ませてくれたり・・イイコイイコとなでられたり・・、お母ちゃんはとっても優しい私のお母ちゃんなんだよ・・・」ウルウルウル・・(泣きそうになる)

ルージュ「それなのにどうして・・・お母ちゃんはあんなお祖母ちゃんでもない心のない女王に石にされちゃったの・・。お母ちゃんはただ、まだ赤ちゃんだった私やお兄ちゃんたちを守ろうとしていただけだったのに・・・」ウルウルウル・・グスン・・


カチャ・・(ペンダントの写真に写るヴァージェを見ているルージュ)

ルージュ「・・会いたい・・・・会いたいよぉ・・・・お母ちゃん・・・・・。わたし・・お母ちゃんのあの温もりを・・・・もう一度・・・」ウルウルウル・・(ペンダントの写真を見ながら泣いている)


ルージュは森の中で、いまだに会えずにいる自身の母(ヴァージェ)の事を思い、ペンダントにあるヴァージェの写真を見ながら、一人で泣いていた。

そんな中で・・・



ガサガサガサガサ・・・・・(茂みの中からモースが2体出てくる)

モース「グオォォォォ~~~~!!」雄叫びを上げる

ルージュ「ーーーモース!?いけない、触れられる前に倒さないと!ヤァァァーーー!!」シュビビィィン、バィィーン!!(無数の糸を放つ)

モース2体「!?」ギュィィィーン、バシィィン!(モース2体を拘束する)

ルージュ「よし!このまま縛り上げてこいつらを・・・」

モース「グォォォォーーーー!!」ガジガジガジッ!ピュキィィ~ン・・・・(糸をかじりつき、それを噛み切る)

ルージュ「!?」糸が切れたことに驚く


モース「ーーーーー!!」ボォォォ~~、バシュゥゥン!!(呪怨攻撃を放つ)

ルージュ「!?。グゥゥゥ~~・・・」ギィィィン!!(魔糸を重ねて防御する)

モース「■■■■■ーー!!」ボォォーー、バシュンバシュン!!(重ねて呪怨攻撃を放つ)

ルージュ「ゥゥゥゥ・・・・キャアァァ!?」ボシュゥゥゥン!!(攻撃が当たる)


ブチンッ、キラァァ~~ン・・・・(ルージュのペンダントがどこかへ飛んでいく)

ルージュ「・・・ツゥゥ・・。どうして・・・・どうして私の魔糸がこうも簡単にモースに噛み切られたの・・・・。」

ルージュ「ノリッジやキャメロットへ行くときは問題なくモースを一網打尽に沢山拘束できたのに・・、モースをたくさん拘束して・・・・!?」何かに気づく

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回想シーン:ルージュが気づいたこと


ノリッジの場合

ルージュ「ハァァァ!!」シュビビィィン、バィィーン!!(無数の糸を放つ)

モースの群衆「グォォォォ~~!?」ギュィィィーン、バシィィン!(モースの群衆をたくさん拘束する)

バーゲスト「今だ!!ハァァァァーーー!!」ジュボォォォーー!!(炎の斬撃を放つ)

モースの群衆「~~~~~~!?」ボォォォ~~~!!(一網打尽に焼かれる)


バーゲスト「よし・・よくやったな、ルージュ。」ルージュを褒める

ルージュ「えぇ!」ニコッ!



キャメロットへの旅路の場合

セツノ「ルージュ‥糸で網を作ってこっちにモースをいっぱい寄せて!」呼びかける

ルージュ「わかった!!」ジュビィィィーーン!!(無数の糸を網状に広範囲に広げていき‥)

シュルシュルシュルルゥゥ~~‥(無数の糸が7,8体のモースの群れを覆い尽くしていく)


ルージュ「そぉぉれぇぇ!!」ギュィィン、ズズゥゥ~!!(モースの群れを掬い上げる)

モースの群れ「ォォォォ~~!?」ギュゥゥゥ~~!!(掬い上げられる)

セツノ「よし‥えいっ!!」ジュボォォォ~~!!ビリビリィィ~~!!(炎と雷の攻撃を同時に当てる)


バリバリバリィィ~~!!ボォォォォ~~!!(炎と雷が網の中のモースを討ち滅ぼす)

網の中のモースの群れ「ォォォ~~~!?」シュゥゥ~~・・(そのまま消滅する)

セツノ「よし・・一網打尽に倒せた。」キリッ!

ルージュ「わぁ~凄い凄い!!モースの大群を一網打尽に倒せちゃった!」喜んでいる

アルトリア「オォ~~本当に凄いね、ルージュちゃん!」ルージュを褒める

ルージュ「はい!」ニコッ!

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回想が終了し・・・・・


ルージュ「・・・そう言えば・・あの時はバーゲストお母ちゃんやセツノお姉ちゃんがすぐに対応してて、アルトリアのサポートもあったし、モースは決して同じ方法で倒せるとは限らないって、静脈回廊を通っている時にメリュジーヌお母ちゃんから教わっている・・。」

ルージュ「でも、今はわたしひとりだから・・・・・」シュルゥゥ・・(首にかけているペンダントを持とうとするが・・)

ルージュ「!?。無い・・・・・わたしのペンダントがない!?わたしの大事な・・・私のたった一つだけのお母ちゃんの思い出がぁ・・・」オドオドオド・・(混乱している)


ルージュは自身の魔糸の攻撃がモースによって噛み切られたことに困惑するも、それ以上にルージュが大切にしているペンダントが自身の手元から無くなってしまったことに気づき、

ルージュはその事で混乱し、ルージュは森の中で一人、情緒不安定の状態に陥ってしまう・・。

モース2体「■■■■■■ーーーーーー」オォォォォ~~・・・(ルージュに襲いかかろうとする)

ルージュ「嫌・・・わたしはまだ・・・・・わたしはまだお母ちゃんに再会していないのに・・お母ちゃんをこの手で抱きしめたことがないのに・・・お母ちゃんの温もりをまだ少しも受けてもいないのに・・・」ポロポロポロ・・(泣き出す)

ルージュ「お祖母ちゃんになるはずだったモルガンに拒絶されて・・・ノクナレアの娘に馬鹿にされて・・・こんなところで、私一人で、お母ちゃんに会えないまま死んじゃうなんて・・・」ポロポロポロ・・(泣いている)
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モルガン(回想)「故にルージュ・・・お前など私の孫ではない。であれば、外来種であるオマエらをイレギュラーズを使ってでも消し去るのは道理と言っても良いからな!」

リノア(回想)「もっとも・・その内2人の子(ジョルニとルージュ)は、会った事もない妖精の母親(ヴァージェ)に愛されているのかもわからないからね?」クスクスクスwww
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ルージュ「・・・・愛されたかった・・・・わたしはもっと・・・お母ちゃんの胸の中で、愛されたかったのよ!!!」カァァァーー!!(怒鳴り散らす)


ジジジィィ~、ガシュガシュガシュン!!(ルージュの身体から棘が多数出現する)

モース1体「ーーーーー!?」ガシュガシュン!!シュゥゥゥ・・・・(棘に多数刺されて消滅する)

残ったモース「!!?」スルスルゥゥ・・・(後ろに下がる)



ジュグググゥゥーー、スタッ、スタッ・・・(ゆっくりと立ち上がるルージュ)

ルージュ「なんでモルガンや妖精國の妖精たちは、私のお父ちゃんとお母ちゃんを引き裂いたというの・・何のために、何の理由があってあの二人を引き裂いた!!」シュッ、ドスゥゥゥン!!(裏拳で後ろの岩をたたき割る)

ルージュ「アンタたち妖精が、お母ちゃんの努力をあざ笑い・・お母ちゃんの願いを踏みにじり・・お母ちゃんの愛と幸せを奪っていく・・」ギラァァン!!(瞳の色が真っ赤に染まる)

ルージュ「わたしの大事なモノを、大事な『目的』を、ぶち壊そうとするというなら!!」ジジジジジィィィーー!!(魔力が異常に放出する)

モース「■■■■■■~~~!?」悲鳴を上げる素振りを見せる

ルージュ「----------!!!!」ビュゥゥゥーン!!(モースに襲いかかる)


ガシュッ!ガシュ、ガシュ、ガシュ。ガシュ、ガシュン!!(モースに棘を刺しまくっていく)

モース「■■■■■■~~~~~!?」ガシュガシュガシュン!!(棘に刺されていく)

ルージュ「■■■■■■~~~~!!」ガシュガシュガシュン!!(棘に刺していく)


とある森の中、ルージュはいまだに会えずにいる母:ヴァージェの事を思い、1人で泣いていたところをモースに襲われ、

彼女が大事にしていたペンダントをモースの攻撃でなくした事で、ルージュはモースに対してとても残虐で非道な攻撃を持って、その存在を抹消させていった・・。


その光景は、まるで飢えた獣のよう・・悪妖精のように・・ルージュは森の中で1人、モースをより残酷で方法で討ち取るのであった・・。

とある森の中:ロンディニウム側の付近にて・・



サッサッサッサッ・・・・(ある5人組がカゴを持って入ってくる)

キノコ狩りに来た妖精1「キノコ狩り!キノコ狩り!楽しい楽しいキノコ狩り!5人で一緒にキノコ狩りだー!」ルンルンルン♪

キノコ狩りに来た妖精2「どんなキノコを取ろうかな?ワライタケ?、イカリタケ?、ナキムシタケ?、色んなキノコを採りに行こう!美味しいキノコを採りに行こう!」ルンルンルン♪

ロブ「おうおうおう!ここらはキノコがたくさん取れると聞いたからな・・オレらもキノコを採りに手伝いに来たぜ!」ルンルンルン♪

ワグ「ああ!どんなキノコが採れるんだろうな、ロブの兄貴!楽しみだなぁ~・・」ルンルンルン♪

ガオーン「そうそう。あ、でもだからってワライタケは毒キノコなんだから、よーく調べてそれが食べられるキノコなのか毒キノコなのかを見極めて採るんだよ?」

ワグ「そう。ガオーン、なんでそんなにキノコに警戒する必要があるんだ?ガオーンもキノコ狩りを手伝いたいって付いてきたんだろ?」

ガオーン「まぁ~、採ってきたキノコはみんなで一緒に食べるモノだからね?毒キノコだったら大変な事になるし、アルトやスズカに迷惑をかけたくないからね・・。」

ガオーン「それに何よりも、僕はキノコに対してはあまり良い思い出がないからねぇ・・・。」

ワグ「あまり良い思い出がないって・・・・もしかして、キノコ型の悪妖精かモースに襲われたとかか?」

ガオーン「ま、まぁ~そんなようなものかな・・?」ポワワワァァ~ン・・(ある事を思い出しながら・・)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
回想シーン:機界戦隊ゼンカイジャー 第2カイ!「ガオな野獣がごやっかい!」にて・・


キノコワルド(回想)「“可愛い~”だの、“美味そう~”だの、油断するからキノコ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガオーン「(・・まあ、あの頃があったからこそ、僕はゼンカイジャーになる決意を固められたと言ってもいいからね・・。)」

ロブ「・・まぁ随分と向こうの世界でそのキノコの化け物に苦労したんだろ?気持ちは分からなくはないと言えるわな。」


同じ頃・・ロンディニウムにいる妖精2人が、その場所近くに位置する森に生えているキノコを収穫する為に訪れており、ロブとワグ、ガオーンを含めた5人でその森の中へキノコ狩りに来ていた。

その事でガオーンは、かつてキノコに関する怪人の事を思いだし、ロブたちにキノコに対して身長に見極めるよう・・4人に注意を促すのであった。


タッタッタッタッタッ・・・・(キノコが多く生えている地点に到着する)

ガオーン「よぉ~し、パーシヴァルさんが教えてくれたキノコの収穫地点に到着っと!さっきも言った通り、食べられるキノコか毒キノコなのかを見極めてから採るんだよ?分からなかったら、僕に聞いてくれてもいいからね?」

妖精4翅「はーい!」手を上げる


ガサガサガサガサ・・・・(キノコ狩りを始めるガオーンたち)

ヒュゥゥ~ン・・カシャンッ・・・(ルージュのペンダントが落ちてくる)


ワグ「?。・・・なんだこれ・・?ペンダント?」シャラァァン・・(ルージュのペンダントを拾う)

ロブ「どうしたワグ?何か見つけたのか?」

ワグ「うん・・・なんかキラキラしたモノがキノコの前に落ちていてねぇ・・・ノリッジで見かけるペンダントみたいなモノなんだよ・・。」拾ったペンダントを見せる

ロブ「???。・・ペンダントだって?」そのペンダントを見る

キノコ狩りに来た妖精2翅「なになになに?キノコ以外に何か見つけたの?珍しいモノが森の中で見つけたの?」

ガオーン「ロブ、ワグ。一体なにを見つけたというんだい?」近づいてくる


カチャッ・・・(ペンダントのフタを開けるワグ)

ワグ「・・・んっ?このペンダントに入ってる者の絵は何だ・・?」ペンダントに入ってるヴァージェの写真を見て・・

ガオーン「これは誰かの写真みたいだね。一体何処の誰かさんが落としたんだろう?」ペンダントの写真を見て・・

ロブ「ああそうだな・・。っというか、これが写真っていう外の世界で使われているというシロモノなのかぁ~・・。」ペンダントの写真を見てて・・

ロブ「でもコの写真ってヤツに写ってる者、っというかこの妖精・・・どこかで見たような・・・」写真に写るヴァージェを見てて・・



ガサガサガサァァ~~・・・(草むらが揺れ動く)

ガオーン「!?」揺れ動く草むらに気づく

草むらにいる謎の影「グゥゥゥゥ~~~・・・・」ギラァァン・・(眼光を光らせる)

キノコ狩りに来た妖精1「!?。うわぁぁぁぁ~~~!?」悲鳴を上げる

ガサガサァァーーン!!(草むらから何かが出てくる)


赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「ガァァァァーーーーー!!」襲いかかってくる

悲鳴を上げる妖精2翅「ギャアァァ~~~~化け物が出た!!化け物が出た!!みんな逃げろぉぉ~~!!」タタタタタァァーー!(一目散に逃げ出す)

ロブとワグ「ウワァァァァ~~~!?」タタタタタァァーー!(とにかく逃げ出す)

ガオーン「ノワァァッ!?」ドサッ!(地面に倒れる)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「ウゥゥゥ~~~・・・!!!」ダダダダァァーー!(逃げている妖精の方を追いかける)

逃げている風の氏族の妖精「キャアァァァ~~!!」タタタタタァァーー!(とにかく逃げる)

シャラァァン・・ガシガシガシ・・(ルージュのペンダントが逃げている妖精の腰に引っかかっている)


ルージュのペンダントを誰の者なのかも知らずに見つけ、それを見ていたガオーンたちの前に突如と現れた赤い踵の妖精の娘(暴走したルージュ)

その恐ろしい姿を見える彼女(ルージュ)に怯えた妖精達は一目散に散り散りに逃げだすも、彼女は逃げ出した風の氏族の妖精の事を追い始めて・・

その風の氏族の妖精の腰には、驚いた反動でその妖精の後ろのベルトにルージュの大事なペンダントが引っかかっており、その風の氏族の妖精はその事を知らずにただ赤い踵の妖精の娘(ルージュ)から逃げ出すのであった・・。

ロブ「ハァ・・ハァ・・・・あ・・ありゃなんなんだよ、あの悪妖精は!?」驚いている

ワグ「わかんねぇよ兄貴・・。あいつ、あっちに逃げた妖精を追い回しにいったのけど・・。あの姿・・どっかで見たような・・」

ガオーン「とにかく追いかけよう!急がないとあの妖精さんが食べられてしまう!!」

ロブ「ああ!行くぞワグ。」ワグに呼びかける

ワグ「あいよ、兄貴!!」張り切り出す

ガオーン「ああ!」タタタタタァァーー!(急いで追いかける)

タタタタタァァーー!(ガオーンの後を追いかけるロブとワグ)



ガチャッ、チャリン・・ガシャン!!(ギアトリンガーに25番のセンタイギアをセットするガオーン)

ガオーン「『チェンジ全開』!」クルクルクルクル、シャキンッ!(走りながらギアトリンガーのハンドルを回す)

音声『16バーン!』


♪♪♪(ゼンカイジャー変身待機音)
(『バンバン!』)(バンバン!)

ガオーン「ーーーハァッ!」バァーン!!タタタタァァーー!!(オーラを放ち、走りながらそのオーラをくぐる)

『ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!』『ゼンカイガオーン!』ガシャン、ジャキン、ジャキジャキィィーン!!(戦隊スーツを纏うガオーン)

ガオーン→ゼンカイガオーン「ハァッ!!待てぇぇぇ~~!!」タタタタタァァーー!(赤い踵の妖精の娘(ルージュ)を追いかける)


ガオーンは即座に手持ちのギアトリンガーにセンタイギアを填め、赤い踵の妖精の娘(ルージュ)を追跡しながら、ゼンカイガオーンへと変身して彼女の後ろを追いかけるのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
森の中


逃げている風の氏族の妖精「ハァ、ハァ、ハァ。ハァ、ハァ・・・!!」タタタタタァァーー!(全速力で走っている)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「アァァァァァァーーーーー!!」ダダダダァァーー!(追いかけている)

逃げている風の氏族の妖精「ヒィィィ~~~~!!来ないで!!私の側に近寄るなぁぁぁ~~!!」タタタタタァァーー!(全速力で逃げる)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「アグゥゥゥゥーーーー!!」ダダダダァァーー!(追いかけている)


ゼンカイガオーン「走れ!!とにかく森の外まで走るんだ!!」タタタタタァァーー!(後ろから追いかけている)

逃げている風の氏族の妖精「わかってる!!わかっているわよぉぉ~~!!」タタタタタァァーー!(とにかく逃げている)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「アグゥゥゥゥーーーー!!」ダダダダァァーー!(追いかけている)


赤い踵の妖精の娘(ルージュ)に追われる風の氏族の妖精は、彼女の存在から逃げるように森の外まで全力疾走で逃げていこうとしているのだが・・

とある森の中:森の入り口周辺の岩壁(つまりは行き止まり)


逃げている風の氏族の妖精「ワァァァァ~~~行き止まりやぁぁぁぁ~~!?」(目の前の岩壁を見て・・)

ゼンカイガオーン「しまった!?もう間に合わない・・・」タタタタタァァーー!(目の前の岩壁を見て・・)


キキィィ~~、ドシンッ!(岩壁に軽くぶつかる風の氏族の妖精)

カシャンッ、チャリィィン・・・(引っかかっていたルージュのペンダントが地面に落ちる)


赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「ガァァァァーーーー!!」ダダダダァァーー!(風の氏族の妖精に突っ込んでくる)

追い詰められた風の氏族の妖精「うわぁぁぁ~~もうダメだぁぁぁ~~~!!」ガタガタガタガタ・・(もの凄く怯えている)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「ーーーーーーーー!!」ダダダダァァーー!(襲いかかっていく)


逃げた先にある岩壁の方へ追い詰められ、風の氏族の妖精は追ってきた赤い踵の妖精の娘(ルージュ)に襲われるその時・・



ヒヒィィーーン!!パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(妖精馬クンドリーが走ってきて・・)

スゥゥッ、ピョン!!(誰かがクンドリーから飛び降りる)


スズカ「ハァァァーー!!」ピョォォン、バシッ!!(回し蹴り攻撃)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「ガウゥゥゥ~~!?」バシンッ!(蹴り飛ばされる)

スズカ「・・・クゥゥ・・・」シュッ・・(構えている)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「グガァァァ~~!!」ガシィィン!(両腕に棘を構える)


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ・・・(妖精馬クンドリーに乗ったパーシヴァルが近づいてくる)

パーシヴァル「ツゥゥ・・大丈夫かみんな!」ガオーンたちに呼びかける

風の氏族の妖精「ぱ、パーシヴァル様!?あぁ~~良かった・・パーシヴァル様が助けてくれた・・。」へナヘナァァ~~・・(腰を落とす)

ロブ「パーシヴァルの旦那!?あぁ良かった・・ちょうど良いところに来てくれて助かったぜぇ・・」

ワグ「あぁ!・・でもなんで、パーシヴァルさんが俺たちが化け物に襲われているって事がわかったんだ?ここからロンディニウムまでは物見でも見えないはずじゃ・・」

パーシヴァル「スズカのサーチ能力で、皆さんが何者かに襲われていると聞いて、急いでセフィーやスズカさんと共に来たのですが・・。」向こう側の光景を見てて・・



赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「ガゥゥッ!ァァァァァ~~~!!」ガシュン、ガシュンガシュン!(両腕に生えた棘で攻撃する)

スズカ「フンッ、フンッ、ハァァッ!」シュッ、シュッ!バシッ、バシンッ!!(攻撃をかわしつつ、カウンターをかける)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「ァァァァァーーーー!!」シュビビィィーーン!(赤い魔糸をたくさん出す)

スズカ「!!!!」シュシュッ!!(その魔糸をかわす)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「ゥゥゥゥーーー!!」うなりを上げる


スズカやパーシヴァルたちが駆けつけ、パーシヴァルが追い詰められていた妖精を介抱しつつ、なぜ自身らが即座にロンディニウムから岩崖近くへ来れた事を説明している中、

スズカは赤い踵の妖精の娘(ルージュ)に1人で立ち向かい、スズカのその体術で赤い踵の妖精の娘(ルージュ)の攻撃を軽々とかわしつつ、確実に暴走した彼女(ルージュ)を止めようと、自身の体術の技を繰り出しているであった・・。

ワグ「さぁさぁ、また狙われないうちに避難するんだ!」避難させる

風の氏族の妖精「ハッ・・ハハ、はい!?」スタスタスタァァァー!(その場を離れる)

ワグ「・・よし。こっちはもう大丈夫そうだよ!」

ロブ「ああ!・・にしてあの悪妖精みたいなヤツはなんなんだ・・。あの悪妖精みたいなヤツ、今まで見たことがねえぞこれは?」戦いの様子を見てて・・

ガオーン「ああ・・、あの動き・・まるでブラッグドッグや牙の氏族の妖精みたいに俊敏だったみたいで、僕でも追いつけなかったというか・・。」

パーシヴァル「ええ。セフィー殿、あの悪妖精は危険です。私もスズカさんの加勢をした方が良いかと・・」

セフィー「いやダメだ!彼女だけは手を出してはならない。彼女だけは我らだけでなんとかする。」

パーシヴァル「なぜですか!?。スズカさんが何かと青ざめており、彼女の要望でクンドリーで急ぎこの場所へと駆けつけたのですが・・それと何か理由でも・・」

セフィー「ああそうだ。これは我ら家族の・・・兄妹としての問題でもあるのだからな・・。」

パーシヴァル、ロブ、ワグ「!?」その事実に驚く



スズカ「フッ、フゥゥ!ヤァァァァーーー!!」ガシッ、ヒュゥゥン!ドサッ!(投げ技を繰り出す)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「アガァァッ!?」ドサッ!!ガシンッ!(地面に叩きつけられる)

スズカ「ーーー!!」ガシッ!!(赤い踵の妖精の娘(ルージュ)の両腕を後ろに付けて押さえる)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「アグゥゥッ、アグゥゥゥゥ~~~!!」グググゥゥ~・・・(両腕を後ろに拘束される)

スズカ「ーーーヒーリング(沈静化)!!」キィィン!(ルージュにヒーリング(沈静化)をかける)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「!!?」グワァァァ~~ン・・・(ヒーリング(沈静化)の効果を受ける)


キラァァン・・・☆(ルージュのペンダントがセフィー近くの地面に光る)

スズカ「・・・・!?。お兄様、そこにあるルージュのペンダントを!!」

セフィー「!?。わかった!」タタタッ、シャランッ!(地面にあるルージュのペンダントを拾う)

シュンッ!(ルージュのペンダントをスズカに投げるセフィー)


ガシッ、シャララン!(ペンダントを受け取り、ルージュの手に握らせるスズカ)

スズカ「落ち着いてルージュ!!ペンダントはここにあるわよ・・だから自分を取り戻して!ルージュ!!」ルージュを励ます

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)「アァァァ・・・・ァァァァァ・・・・」ジジジジィィィ・・・(魔力放出が沈静化する)

ワグ「!?。ルージュ・・・ルージュって、ガイル兄貴たちの兄妹の一番下の妹のあのルージュなのか!?」驚く

ロブ「な、なんだって!?セフィーの旦那、これは一体どういう事なんだこれは・・」困惑している

セフィー「そ、それはなぁ・・・」眼を逸らしている


ジジジジィィ・・・・(魔力オーラが完全に収まる)

赤い踵の妖精の娘(ルージュ)→ルージュ「・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・」ハァーハァー・・・・(息を荒々しく吐いている)

スズカ「大丈夫なの・・ルージュ?」ルージュの様子を見ながら・・

ルージュ「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・ス、スズカお姉ちゃん・・?」スズカの顔を見る

スズカ「ルージュ・・あぁ良かった・・・。ルージュ、一体なにがあったというの・・?ひさしぶりとはいえ、あなたが暴走をするなんて・・」

ルージュ「暴走・・・・!?。ゴメンなさいスズカお姉ちゃん・・・・わたし・・・・・モースと戦っていて・・その時にペンダントをなくしちゃって・・それで周りが真っ赤に染まって・・・」混乱している

スズカ「良いのよルージュ・・・。あなたが無事で良かった・・・それだけでもいいのよ・・。」ギュゥゥ~・・(ルージュを抱きしめる)

ルージュ「スズカお姉ちゃん・・・・・ウゥゥ・・うわぁぁぁぁ~~~ん!!」ギュゥゥ~~!!(スズカを抱きしめて泣き出す)

スズカ「フゥ・・よしよし・・・。」スリスリスリ・・(ルージュの頭をなでる)


ガオーンたち「・・・・・・・・。」ルージュとスズカの事を見てて・・

ガオーン「ま、まぁ~これはこれで、要は一件落着ってことで良いよね?」苦笑いをしながら・・

ロブ「ま、まぁそうだが・・・・。セフィーの旦那、いったいルージュに何があったんだ?」

セフィー「そ、それは・・・」何かを言おうとするが・・



ピュゥゥゥーーン!ドサッ!(メリュジーヌがアルトを担いで飛んでくる)

メリュジーヌ「スズカ、いったい急に外に出てどうしたというのだ?」タタタタッ!(スズカの元へ行く)

アルト「大丈夫かみんな!?スズカがパーシヴァルと一緒に森に行ったと聞いて、メリュジーヌと一緒に飛んできたのだが・・・」心配そうにしている

スズカ「お母様、お父様!・・・すみません・・実は・・・・」チラァァ・・(ルージュの方を見つめる)

ルージュ「ウゥゥ・・ゥゥゥ・・・・」いまだに泣いている

アルト「ルージュ!?キャメロットから戻って来たのか!ジョルニたちはどうした?一体どうしてこんな場所に・・・」心配そうにしている

メリュジーヌ「ルージュ・・・スズカ、一体ここでなにがあった?バーゲストたちと一緒に行ったルージュがどうしてこんな場所にいるのはどうしてなんだ?」説明を求める

スズカ「・・実は・・これには深いワケがあって・・この事はまだお父様には話していないというか・・・・」気まずい感じで話す

メリュジーヌ「!?。まさか・・ルージュが・・・・」タラァ~・・(汗を流す)

アルト「・・・ワケを知っているんだな、メリュジーヌ?ルージュの身に何があったと言う事を・・スズカがあぁまでして駆けつけたかったと言う事を・・?」

メリュジーヌ「それは・・・話が少し長くなると思うが・・・・」

スズカ「・・・・・・・。」黙っている


スズカの活躍で暴走していたルージュは大人しくなり、正気に戻ったルージュはスズカの胸の内でむせび泣きながらもスズカを抱きしめて、自身の心を落ち着かせるように泣いていた・・。

その事に対し、事の内容を知らないガオーンたちやアルトは、メリュジーヌやセフィーの口から、ルージュの身に何があったのかという事の話を聞いていくのであった・・。

その頃、妖精國ブリテン:南部平原(ロンディニウム前)では・・



アルトリア「(ルージュちゃん、遅いなあ・・・・余計な心配かな・・・でも気になるな・・・)」心配そうにしている

セツノ「(ルージュ、水汲みだけだというのに遅い・・・。いったい、どこで道草を食っているのかな・・)」心配そうにしている

アルトリア「(セツノちゃんも心配しているし・・よし、ここはわたしが・・)すみません、わたしも水汲みに行ってきます。丘を越えるのはその後で。」

【それなら一緒に・・・おや?】


タッタッタッタッ・・・・(ルージュを背負ってやって来るスズカ)

ルージュ「・・・・・・・」泣き疲れている

スズカ「よしよし・・・」スリスリスリ・・(ルージュの背中をさする)

メリュジーヌ「おーーいバーーゲストーー!!」ビュゥゥーン!(飛んでくる)

アルト「バーゲスト、みんなーー!」ビュゥゥーン!(メリュジーヌに担がれて飛んでくる)

セフィー「・・・・・・。」タタタタタァァーー!(超加速でやって来る)

パーシヴァル「・・・・・」パカラッ、パカラッ、パカラッ!(妖精馬クンドリーに乗ってやってくる)


ジョルニ「父さん!?それにメリュジーヌ母さんにスズカ、セフィー・・それにルージュまで!?」その光景を見て・・

ダ・ヴィンチちゃん「おやおや・・・ルージュちゃん、姉のスズカちゃんの背中におんぶして、アルト達と一緒にお迎えに来るとはね・・・・なんか羨ましそうじゃないか!」

カイニス「はぁ・・ったく、いい歳しておいて、姉に甘えておんぶとはな?マジかっこ悪いぜぇ!」ニヤニヤ・・(軽く笑う)

武蔵「ムムムゥゥ~!彼女たちと一緒に美少年2人がこっちへ近づいてくる!!なんかイイコトが起こりそうな予感!」ニヤリッ!

カレン「ええ・・それにアルトさんやメリュジーヌさん、3年ぶりにその姿を拝ませてもらいましたが、以前とお変わりなくてよかったです。」ニッコリ!

ハベトロット「ああ。・・でも、ルージュのヤツ・・なんかさっきよりまた元気なくてスズカにおんぶしてもらっているけど、本当に大丈夫なのかあれ・・?」心配そうにしている

セツノ「うん・・。ルージュ・・なんか様子が変・・。いったいどうしたんだろう・・。」心配している

オベロン「ああ。アルト達が直接迎えに来てくれるのはありがたいが、一体どうして急に・・・」

バーゲスト「・・・・・・・」おぶっているルージュを見てて・・


森へと向かう丘からルージュをおぶったスズカと、後から来たアルト達を目撃し、カルデアのマスターたちはその迎えに来る様子に喜びを見せるも・・

同時にバーゲストたちは、スズカにおんぶしてもらっているルージュの様子から、ある疑問と違和感を感じているのであった・・。


バーゲスト「アルト、メリュジーヌ、セフィー、それにスズカ・・。まさか先にロンディニウムに行ったお主らが我らを迎えにくるとはわたしも思っていなかった。」

メリュジーヌ「ええ。そっちの方も、キャメロットの謁見、お疲れ様だったみたいね? どうだったんだ・・モルガン陛下と少しは話す事が出来たのか?」

バーゲスト「ああ。その事で話したいことがあるが、その前にルージュのことで話したいことがある・・。」

バーゲスト「ルージュは彼女1人で水を汲みに行ったと聞いているが・・ようやく帰って来たと思ったら、スズカがアルトたちと一緒にルージュを背負って出迎えに来るとは・・いったいルージュに何があったのか?」心配そうにしている

スズカ「ええ・・その事で詳しく聞かせたいことがあるのですが・・。」


スズカとアルト達は、南部平原でルージュの帰りを待っていたバーゲストたちと合流し、スズカは森の中でルージュの身に起きた事を詳しくバーゲストたちやカルデアのマスターたちに説明をするのであった・・。

スズカたちの話を聞いた直後・・・・


バーゲスト「なに!?ルージュが森でのモースとの戦いでペンダントを落とし、その直後に暴走したというのか!?」驚愕している

スズカ「ええ・・。わたしがロンディニウムの城壁から偵察程度のサーチをしていたところ、森の方でルージュの異常な魔力の生成と放出を感知し、急いでパーシヴァルさんと一緒に森の方へ行ったところ・・」

スズカ「ルージュがガオーンさんたちとキノコ狩りに行ってた妖精に襲いかかっていて、わたしは襲いかかろうとするところを止めに入り、どうにかルージュをヒーリング(沈静化)と落ちていたペンダントを持たせて事なきを得たのですが・・」

バーゲスト「成る程そうか・・・。1年前・・・正確にはルージュが13の頃に初めてあの子の感情が爆発したときは一時はどうなるかと思っていたが、まさかまた同じようなコトが・・しかもこの妖精國ブリテンで起こってしまうとは・・」

メリュジーヌ「ええ・・。ルージュは何も悪くはない・・・・あの子はただ、自分を産んでくれた母:ヴァージェの為を思っての事なんだろうな。」

ルージュ「・・・はい。」罪悪感を感じながら言う

アルト「・・バーゲスト、スズカ、メリュジーヌ・・。」ルージュを心配している


【一体・・ルージュに何があったのか?】

ジョルニ「・・・俺の妹のルージュにはある欠点があって・・、ルージュが本気で怒ると手の施しようがない程に自身の感情と力の制御が効かないほどに暴走してしまう危険性があるんだ。」

ジョルニ「特にルージュと僕の母である・・元・モルガンの娘にして先代・妖精騎士トリスタンであるバーヴァン・シー・・またの名を『ヴァージェ』との事にはとても敏感でして・・」

ジョルニ「お母さんがルージュの事を愛していないとか、自身が家族に愛されていないとか、家族のことを貶そうとしようとする事に深く傷つきやすいというのか。」

ジョルニ「ルージュの産まれた時に持つ『目的』である“自身の家族の愛に包まれる”事に影響しているのかどうかわからないけど、ルージュはこれれでも家族のことに関してナイーヴな所もあり、」

ジョルニ「それ故にルージュは母さんの写真が入ったペンダントをとても大切にしており、ペンダントが壊れたり・なくすような事があれば、ルージュは僕たちがなんとかしない限り、ルージュの力と感情が暴走してしまう危険性を孕んでいるんだ・・。」

アルト「成る程・・ルージュにはこれほどまでの危機感があったとは・・。」ルージュの事を心配しながら・・


千子村正「そういう事だったのか・・。ルージュが首に提げているそのペンダント・・確かにあれには、ルージュとジョルニの母親であるヴァージェ・・真名をバーヴァン・シーという妖精の写真が入っているんだろ。」

千子村正「あれはルージュにとって、自身の母『ヴァージェ』の存在を感じる事が出来る唯一の思い出の品の他に、ルージュが気持ちの問題で暴走するのを抑える為の、言わば『ストッパー』の役割もあったというわけだな?」

ダ・ヴィンチちゃん「そう言った方がよさそうだね。あの時ルージュが暴走するきっかけがあるとすれば・・それは女王モルガンとの謁見での出来事が原因だと思う。」

ダ・ヴィンチちゃん「私たちがモルガンとの謁見の途中・・ルージュは変装をしてまで玉座の間に侵入し、ヴァージェやアルト達に関する事実を直接モルガンに伝えた。」

ダ・ヴィンチちゃん「なぜモルガンは自身の母であるヴァージェを石に変えたのか、なぜアルトとその子供たちの家族が妖精騎士アグラヴェインに狙われているという事実、モルガンの口から直接知りえるためにね。」

ダ・ヴィンチちゃん「だがそのモルガンから実際に返ってきた言葉が、ルージュを含む子供たち全員を“半妖半人の外来種である”事と、その存在を妖精騎士アグラヴェイン率いるイレギュラーズを使ってその存在を抹消させるという・・ルージュたちに対しての中傷の言葉であった。」

ダ・ヴィンチちゃん「モルガンからルージュたちの存在を否定するという罵声を浴びせられ、それを直に聞いたルージュはその事で長い時間、大泣きしていたからね。」

アルト「!?。なんてヤツなんだ・・・・俺とヴァージェ、バーゲストとメリュジーヌと愛しあい、その愛の結晶と呼べるルージュたちの事をそのような言葉で否定するとはな!」怒りを見せる

メリュジーヌ「ええ・・。女王モルガン・・、自身が愛していたはずの娘の子にそのような言葉で傷つけるとは・・そこまで堕ちたというのね!」怒りを見せる

ジョルニ「父さん・・メリュジーヌ母さん・・。」怒りを見せるアルトとメリュジーヌを見て・・


ハベトロット「そうそう。しかもあろう事にその謁見が終わった後、女王軍の追撃を考慮して向かったブリテン北部で出会った北の妖精の軍勢を率いるノクナレア・・というよりノクナレアの娘、『リノア』に自分の家族とルージュたちの家族の事でアテづっぽに比べさせられてね・・。」

ハベトロット「リノアが母親のことでルージュとジョルニに揺すって来た事もあり、その事へのストレスが・・ルージュの暴走に繋がったんじゃないかと、ボクはそう思っている。」

メリュジーヌ「!?。あのノクナレアに子供が出来ていたって・・・。確かにノクナレアは『純恋愛の宝石』をオーマジオウからプレゼントされて、それを自身の王冠へと変えて、彼と結婚したと、ハベトロットから聞いてはいたが・・」驚愕している

アルト「オーマジオウと結婚し、その彼との子供が出来て、その子を出産し、その子供がノクナレアの影武者として今のブリテン北部に君臨しているとは・・・、それでも充分に凄いことをやらかしている言ってもいいよなぁ・・。」

ハベトロット「まぁ・・。そのリノアちゃん自身、とんでもないほどの妖精不信で口も悪い、態度も悪いのがあの子の悪いところなんだよねぇ・・。少しでもそこを直しておけば、将来イイお嫁さんになれると思うんだよねぇ・・あの子は。」難しい顔をしながら・・

カレン「えぇ・・それはごもっともです・・。」キリッ!(真顔で言う)

メリュジーヌ「・・ノクナレアの娘のことは後で聞くとして・・・・問題はなぜ、ルージュの暴走を事前に止める事が出来なかったのかを知りたいのだが・・・・」ジィィ~・・(目を睨ませる)

バーゲスト「すまないメリュジーヌ・・・。ルージュが1人で水を汲みに行くと言ったものだから、私はそれを了承し、そのまま彼女1人で水汲みに行かせたのが間違いだった・・。」反省している

ガイル「俺もルージュの水汲みを手伝おうとしてたけど、ルージュが1人で結構だと言うモノだから・・ルージュの事をそっとしておいた方がイイかと思って・・」反省している

メリュジーヌ「だからって、ルージュを1人にして良いわけがないよねぇ!ましてはモルガンに拒絶され、ノクナレアの娘に自身と母のことを貶されているルージュを、そっとしておいた方がイイという理由で1人にさせるなんて・・・」怒っている

アルト「止すんだメリュジーヌ・・・。バーゲストやガイルはわざとルージュを1人にさせようとしたわけじゃあ・・・・」メリュジーヌを宥めようとする


ルージュ「ーー私が水汲みを“1人でやらせて欲しい!”と言ったのよ・・メリュジーヌお母ちゃん!」割り込むように言い出す

ルージュ「わたし、もうあの頃のような子供なんかじゃないのだから・・。わたしただ1人で考えたかったから、あえて1人になりたかったのだから・・。」

メリュジーヌ「!?。ルージュ・・・。」ルージュの事を見る

ルージュ「キャメロットに行った時も・・・私はどうしてもモルガンの口からお母ちゃんのことや私の事をどう思っているのかを知りたくて、ダ・ヴィンチちゃんの言うことを聞かずにお城に忍び込んじゃったのよ。」

ルージュ「お母ちゃんたちの迷惑になる事はわかっている・・・・。だけどそれ以上に私は、私のお祖母ちゃんと呼べる存在であるモルガンの姿をこの眼でしっかりと見たかったし、私やお母ちゃんの事をどう思っているのかも知りたかったのだから・・。」

アルト「ルージュ・・キミは・・。」心配そうにする


ルージュ「そうまでして城に忍び込み、玉座の間でモルガンから聞いた言葉が・・“モルガンが、わたしたち人間と妖精との間の子の存在を否定する”という事実と私たちに対する罵声だった・・。」

ルージュ「それに北部でリノアちゃんから、会ったこともない私のお母ちゃん・・ヴァージェお母ちゃんに私は愛されていないんじゃないかって、それを聞いた時から、私の中でそう思っちゃって・・」

ルージュ「その事を1人で考えたかったから・・あの時わたしは1人で森の中へ行ったの・・。誰にも邪魔されず、静かな場所で1人で考えたかったから・・。」

ルージュ「そしたら急にモースが現れて・・どうにか倒そうとしたけど、モースに魔糸を斬られちゃって・・・・、そしたらお母ちゃんのペンダントをなくしちゃって、それでどうしたら良いのかわからなくなっちゃって・・・」

ルージュ「気が付いたときには私・・スズカお姉ちゃんに暴走している私を止めた後で、私は知らないうちに暴走しちゃっってたんだと・・わたしは・・」ウルウル・・グスン・・・(涙を流す)

アルト「・・・・・・・・」スタスタスタッ・・・(ルージュに近づく)



スルゥゥ~、ギュゥゥ!(ルージュを抱きしめるアルト)

アルト「そうか・・。そうまでしてでも、ルージュは自分自身が母であるヴァージェに愛されているって事を信じたかったんだね?」ルージュの顔をよく見て・・

ルージュ「お父ちゃん・・・。」

アルト「ルージュ・・・ルージュがそこまでの事をしなくても・・俺はルージュの事を深く愛しているし、ヴァージェは俺やルージュの事をとても深く愛していると思っているよ。」

アルト「今は側にいなくても・・ルージュがヴァージェお母さんを信じている限り、ヴァージェはルージュの事を再会した時にもっと深く愛してくれると思っているよ・・。」

ルージュ「・・・本当に・・・お母ちゃんが・・私の事を愛しているの・・?」

アルト「ああそうだ・・。この腕輪からヴァージェの心と思いが繋がっている限り、俺はヴァージェが生きている事や今でも愛してくれている事を信じられるからな・・。」キラーン!(アルトの金の腕輪を見せながら・・)

ルージュ「・・お母ちゃん・・・」スゥゥ・・(アルトの金の腕輪に触れながら・・)


アルト「それに今はルージュやジョルニたちが、生きてこの俺の前に戻ってくれたことに喜びを感じているのだからな!」

ジョルニ「ああ。俺たちは父さんや母さん、そしてここにいるみんなが・・ルージュの事を思っている限り、決してルージュは愛されずに拒絶される事はないからな。」

バーゲスト「ああ。だからこそ忘れないで欲しい・・。ルージュ、お主はお主を思う愛を持って、ヴァージェはお主とジョルニを産み、お主とジョルニを守る為に捕まったんだ・・。」

バーゲスト「だから今度は・・お主がヴァージェの愛を信じていき、我ら家族と共にお主の母であるヴァージェを救い出す事がお主の『目的』を叶える唯一の道だと言うことを・・。」

メリュジーヌ「そう。だからこそ、キミ1人で嫌な事をすべて抱え込まずに私たち家族に相談した方がイイと私は思っているからね。」

ルージュ「お父ちゃん・・・お兄ちゃん・・・お母ちゃん・・・。」ウルウルウル・・ギュゥゥ!(泣きそうになりながらペンダントを握りしめる)

グスン・・シュッ、シュッ・・(涙を拭うルージュ)


ルージュ「ありがとうお父ちゃん・・。私、お父ちゃんが言ってたように・・お母ちゃんが私の事を愛してくれているって言うことを信じてみる・・

ルージュ「そしてもう・・モルガンやリノアちゃんが言ってたことを気にせずに、私は私の信じるモノを信じてみる。お父ちゃんたちと一緒にね。」

アルト「ああ!それでこそ俺とヴァージェの娘・・俺の愛する愛娘 ルージュだな・・。」スリスリスリ・・(ルージュの頭をなでる)

ルージュ「ーーうんっ!!」ニコッ!(笑顔を見せる)


メリュジーヌ「・・ふぅ・・。ほんと、世話のかかる子だな・・ルージュは・・。」

バーゲスト「ああ。だがそこがルージュの良いところでもあるのは確かだな?お茶目で甘えるところが、アルトと共に過ごしたヴァージェと何かと似ている部分があるな。」

スズカ「でも良かった・・。ルージュはまたあんな風に元気な姿を見られるなんてね。」

セツノ「ルージュ・・元気で甘えている所が私は好き。ルージュ、元気になって、セツノ、嬉しい・・。」ほほえむ

ガイル「ああ。ルージュは泣いている姿よりも、笑顔で笑って甘えてくる姿がお似合いだからな!」

セフィー「もっともだ。・・だが、それもいつまでもルージュが実際に顔を見せてもないヴァージェ母さんを信じていられるのか・・。」

ジョルニ「ああ。ルージュやボク、そして父さんやボクたちみんなの為にも・・母さんを必ずこの手で助けてあげなければ・・・。」グググゥ~・・(拳を握る)

アルトリア「・・・・(ジョルニ君・・・。)」心配そうな顔をする



スタスタスタッ・・・(アルトとルージュがアルトリア達の元へ近づいていき・・)

アルト「本当にすまなかった。ルージュの事で慌ただしいことになってしまったことを、俺から謝らせてもらう。」ペコリッ!(頭を下げる)

ルージュ「わ、わたしからもごめんなさい・・・。私の為にみんなに迷惑をかけてしまったことを、わたしも深く反省しているわ。」ペコリッ!(頭を下げる)

アルトリア「あぁ・・えぇ~と・・べ、別にアルト達が頭を下げてまで謝ることじゃないというか・・・そのぉ~・・」眼を逸らしながら・・

アルトリア「まぁでも、ルージュに大事ななかった事でも良しとしましょう・・。とにかくルージュたちも含めて、無事にキャメロットへの謁見も終わったことですしね・・・」

ハベトロット「確かにそうだね。まぁ色々あったけど、今は無事にアルト達と合流できたことを喜んだ方が良さそうだね?」

ハベトロット「それにアルト達と一緒に来たロンディニウムから来た騎士もいる事だし、こちら側の話はロンディニウムで詳しく話をしような?」

アルト「ああ。バーゲストたちの長旅のこともあるし、ここで話をするのもアレだから・・・情報共有はロンディニウムに着いてからにしようか。」

【そうだね】
【ボガードやアドニスたちの事もあるしね】←


バーゲスト「そう言えば、暴走したルージュに襲われた妖精達にはロブたちも含まれてはいたが、彼らは大丈夫なのか?」

アルト「ロブたちには事情を話した上で収穫したキノコを持って先にロンディニウムへ帰らせたから心配する必要はない。」

スズカ「ええ。ロンディニウムへ戻ったときは、気にせずにキノコ料理を振る舞ってあげるって言ってるし、向こうには料理が得意な人がいるからね。」

ダ・ヴィンチちゃん「オォ~、キノコ料理かぁ・・。妖精國のキノコで作ると言うから、少し怪しい部分があると思うけど、スズカちゃんが言うのなら安心だね。」

【それは楽しみだね。】
【(今日の夕食はキノコの炊き込みご飯かな・・?)】←


アルト「それはロンディニウムへ着いてからのお楽しみって事で良いんじゃないかな?」

【まあ、そう考えた方が良いね。】頷く

パーシヴァル「すみません。なんというか慌ただしい感じでアルトさんと一緒に来ましたが・・、お会いできて光栄です、真なる『予言の子』。そして『異邦の魔術師』殿。」

パーシヴァル「名乗るのが遅れましたが、私の名はパーシヴァル。代理として、円卓軍のまとめ役を務めており、すでにアルトさんたちとは共闘戦線を結んだ仲間同士でもあります。」

パーシヴァル「騎士の姿はしてはいますが、礼節をあまり学んだ身ではありませんので、田舎者ゆえの無作法をお見せするでしょうが、なにとぞ、よろしくお願いします。」ペコッ(頭を軽く下げる)

アルトリア「ーーーーーーー!」パーシヴァルの事を見てて・・


レッドラ・ビット「ブルルルゥゥン、ブルルゥゥ~~ン!」パーシヴァルの後ろで荒ぶる

【こちらこそ、よろしくお願いします!】
【ところで、なんでレッドラはそんなに荒ぶっているの?】←

レッドラ・ビット「おっと失礼!藤丸殿、それは何故も何も!パーシヴァルと言えば妖精國でただひとり、ただひとり、妖精馬の背に乗って戦うというあまりにもスピリチュアルな最強人間・・・・ッッ!」

レッドラ・ビット「彼と会ったのはこれで2回目なのですが・・・彼と妖精馬の息の合ったコンビネーション、互いの命を預けあうその姿はまさに全馬号泣(エモーショナル)・・・いいですよね。人馬一体。奇跡のようで。その言葉、とても惹かれます。」

カイニス「ま、まあそう言えるよなレッドラ・ビット・・・・(お前はもう充分に人馬一体・・というかケンタウロスその者だろ!!どう見ても!!)」苦い顔をしながら

武蔵「アハハハ・・そうだね、レッドラ・ビットくん・・。」苦い顔をしながら


パーシヴァル「そう言っていただけると彼女(クンドリー)も喜びます。私も、つねづね助けられていますので。」喜んでいる

メリュジーヌ「そうそう・・って、それで話が終わりって事じゃないよね、パーシヴァル・・?」

パーシヴァル「・・・と。いけない、つい話がそれてしまいました。頼もしい相棒の話になったので、つい・・・・」

メリュジーヌ「・・まぁ別に良いけどね。でもその話よりも大事な事があるから、アルト達と一緒にバーゲストたちと合流するんのに同行したんでしょ?」

アルト「ああ。ルージュたちの迎えの他に、アルトリア達をロンディニウムへと迎え入れるための顔合わせも含めてのことだからな。」


パーシヴァル「あぁハイ・・。話の方はアルトさんたちから既に聞いております。『予言の子』ら一行と『境界なき勇士団』ら一行が女王軍との対決に備えて、安全な拠点を必要だと言う事を。」

パーシヴァル「偽の『予言の子』を名乗っていた並行世界から迷い込んだ戦士(ヒーロー)たちの保護に、ノリッジの奪還、打倒・イレギュラーズ、そしてヴァージェさんとマシュさんを救出する事も、全てアルトさんから聞かせてもらいました。」

パーシヴァル「ですので皆さま方には是非、どうぞロンディニウムにご滞在ください。アルトさんたちが守ったシェフィールドの妖精達もまた、あなた方らを歓迎してくれるでしょう。」

パーシヴァル「ですが物作りの能力を持つアドニスさんたちが手伝ってもなお、内部の修繕が間に合わず、『予言の子』をお迎えするには心苦しいノですが・・・」シュン・・

アルト「まぁ修繕の素材や人材もあるが、それ以上に色々とあったからね・・しかたがないと思うよ。」慰める

パーシヴァル「えぇそうですね・・。内部の修繕はそこそこですが、それでも防衛拠点としてはブリテンでも屈指の城塞ですので、足りない分も含めて総員をあげて、御身をお守りいたします。」


アルトリア「・・・・・・・。」パーシヴァルの話を聞いて・・

【行こうアルトリア、ルージュ。】

【みんなが待つロンディニウムへ・・。】

アルトリア、ルージュ「!。はい!!」笑顔で答える



ヒヒィィーン!ガラガラガラガラ・・・(レッドラ・ビットがアルトリア達を乗せた馬車を引いて、ロンディニウムへと向かう)


森の中で暴走したルージュを止めたアルト達は、バーゲストたちやアルトリア達がいる南部平原へ迎えに行くついでに行き、アルト達は彼女たちと合流した。

そしてルージュはアルトの説得もあり、ルージュは父親であるアルトの言葉と“ヴァージェはルージュの事を心から愛している”という思いを信じ、改めてイレギュラーズたちに囚われているヴァージェを救い出す決心を固めるであった。

そしてパーシヴァルたちと出会ったアルトリア達は、アルトやパーシヴァルたちの案内の元、合流地点である廃都ロンディニウムへと進んで行くのであった・・。

第26節:ロンディニウム(II)~合流~
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円卓軍の拠点:廃都 ロンディニウム


スタスタスタスタッ・・・(ロンディニウムへと入城していくアルトとアルトリア達)

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ロンディニウム:大広間



ガヤガヤガヤガヤ・・・(人間や妖精達が賑わっている)


人間の兵士「補充部隊から木材が届いたぞー!急いで城壁の修復にとりかかろう!」

人間の兵士「八割は城壁(そと)に、二割は城内(なか)に、だ!子供達の家を優先して直してくれー!」

人間の兵士「アドニス様、補充部隊より充分な数の木材が届きました。これより城壁の修復に取りかかるのですが、いかがなモノで?」アドニスに問いかける

アドニス「うん、僕も手伝うよ。修復が難しそうな場所があったら僕に教えて!僕がしっかりと修復してあげるから!」

人間の兵士「はっ!ありがとうございます、アドニス様!」


訓練中の兵士たち「ハッ!ハァッ!イェーヤ!イェーヤ!」槍を突く素振りを見せる

ボガード「動きは良いが、まだまだ致命傷を与えるにはまだまだだ!もっと武器をより素早く・より旨く振るい・より確実に仕留められるように振るうんだな!」

ボガード「我ら牙の氏族は近接戦闘に特化しているが、急所と盲点さえ付ければ戦闘で勝てる可能性が高くなるからな。それを忘れず戦闘への鍛錬を怠るなよ!」

訓練中の兵士達「オォーーッス!!」声を上げる


介人「こっちこっち!その資材をこっちに回して!今から子供たちがたくさんは入れる大きな家を作るからね!」呼びかけている

ジュラン「おう!今そっちに行く!」ガシッ、ガシッ、ガシッ・・(大きな木材を持って行く)

ハルキ「押忍!今からそちらにレンガを持って行きますね!」ガシガシガシッ・・・(レンガを積んだ台車を持って行く)


立花響「ふふふんふ~ん♪」グツグツグツグツ・・・・(おなべの中のキノコを煮詰めている)

フリント「どう響ちゃん?もうすぐ出来そう?」

立花響「はい。ガオーンさんが採ってきた美味しいキノコのさっと煮、あとは味付けをして煮込めばできあがりだよ!」

人間のおばちゃん「響ちゃん、とっても料理が得意で私たちも助かるよ。おかげでみんなが満足してご飯を食べているからね。」

立花響「ええ。私が作った料理でみんなが楽しく幸せにいられて、私は嬉しいです!」ニコッ!

フリント「そうだね!」グットサインを見せる


円卓軍の拠点であるかつて栄えていたとされる街:ロンディニウム

そこでは人間や妖精達が協同でいろんな作業をしていき、人間や妖精達は生き生きと活気に満ちていて・・

少しずつではあるが、汎人類史の首都:ロンドンと同じぐらいに活気溢れる街へと復興を遂げていた・・。

その中にはそんなロンディニウムの住民たちの作業を手伝うように、アドニスや介人たちがそれぞれの場所で活躍をしており、

ロンディニウムはより一層に活気と歓喜に満ちあふれていた。

アルトリア達「ーーーーーーーーー」ロンディニウムの光景を見ていて・・


千子村正「こいつはまた、おんぼろだが賑やかだな。どいつもこいつも忙しく走り回りやがって。」街の様子を見ながら

ハベトロット「ざっと見て戦える兵士は400人くらいかな?もうちょっと多い?避難している人間をいれたら倍になりそうだ。体の弱い人間は奥で針仕事かな?」人数を数えている

ハベトロット「いいね!すごくイイ!軍隊というよりシェフィールドと同じぐらいの復興した街じゃんか!」周りの様子を見てて・・

ハベトロット「ちょっと花嫁探しに行ってみようかな!セツノは行く?」

セツノ「うん。セツノも行くけど・・まずはアドニスたちと合流してからね?」

ハベトロット「あぁ~・・そうだね。まぁアドニスたちと合流してから自由行動するのもありというわけだね。」納得している

セツノ「うん・・」頷く


ダ・ヴィンチちゃん「うん。壁も道もボロボロなのに、今までのどの街より活気がある。」街の様子を見ながら

ダ・ヴィンチちゃん「汎人類史では首都ロンドンになった土地だ。なんていうか、生きる力に溢れている!」感心している

カレン「成る程・・・ここが南部で唯一、ブリテンに存在する人間たちや妖精達が集い、互いに共存しながら暮らしている街・・『円卓軍』の拠点、ロンディニウムですね・・。」周りの様子を見ていて・・

武蔵「うんうん!この生き生きした町並みを見ていると、かつて私が渡ったとされる平和な頃の下総国の城下町の事を思い出すわね。」街の様子を見ながら・・

千子村正「そうかぁ?まぁ武蔵がそういうのなら、それはそれで良いんじゃないかと儂は思うがな。」


アルトリア「ーーーーー。」街の様子を見ていて・・

【アルトリア・・・・?】
【なにかおかしなところでも?】←

アルトリア「いえ・・・そうでは、なくて。・・・・こんな綺麗な場所が、どうして。」

アルト「・・・・・・・。」アルトリアの様子を見てて・・


ロンディニウムに着いたアルトリア達は、ロンディニウムの活気ある風景を目にし、それぞれの評価をしつつ、ロンディニウムの風景を堪能していたのであった・・。

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タッタッタッタッ!!(人間の兵士が駆けつける)


マガレ「もう困りますよ、パーシヴァル団長!妖精鯨の襲撃もそうでしたが、またとつぜん城壁から飛び降りて森へ走って・・・!」

マガレ「貴方は円卓軍の要、ロンディニウムに集まった者の希望!あなた様の軽率な理由で行動しないでください!少しは我ら『円卓軍』の苦労も考えてくださいよぉ~・・。」呆れかえっている

パーシヴァル「ああ、本当にすまない・・アレはスズカやアルト達にとって、とても大変な事だったから・・つい身体が先に動いてしまったというか・・。」反省する素振りを見せる

マガレ「そ、それならそれで良いのですが・・・・っと。コホン、失礼しました。」アルトリア達を見て・・

マガレ「そちらの方々は新しい入団希望者ですか?それでしたらまず広場の登録所に、」

パーシヴァル「いや、それには及ばないよマガレ。彼らは入団希望者じゃない。とても大切なお客様だ。そうだろ、オベロン?」オベロンのことを見て・・

オベロン「ああ。今はまだ、ね。円卓軍に参加するかどうかはアルトリア次第さ。」


マガレ「オベロン?うわっ、オベロンだ!おまえ、いつロンディニウムに!?前はアルト様が来た事で気にしてなかったが、今回はそうはいかない!」

マガレ「おーい、みんな、オベロンだーー!あのにっくきオベロンが来たぞーーーー!」大声で叫ぶ


ゾロゾロゾロゾロ・・・(アルトリア達の元へ集まってくるロンディニウムの住民たち)

ロンディニウムの住民1「ほんとだ、オベロンだ!薄情者のオベロンだーーー!」驚きながら集まってくる

ロンディニウムの住民2「こいつ、またひょっこり現れやがった!今までどこいってやがった!」愚痴を言いながら集まってくる

ロンディニウムの住民3「アルト様の時はすぐに行っちゃったけど、今回はちゃんと長居するんだろうな!?たのむからガキどもを泣かすなよ!お前がいなくなった途端、みんなしょんぼりして後が大変なんだ!」

ロンディニウムの住民4「女たちもだよ!アンタの甘い言葉にほだされて、お姫様かなんかだと夢みちゃてまあ!優しく扱うのはいいけどね、後始末もしとくれよ!私らと同じぐらいに働いている響ちゃんたちに申し訳ないからねえ!」


円卓軍の兵士であるマガレが、“にっくきオベロンが来た!”とロンディニウムの住人達に呼びかけていき、ロンディニウムに住む住民の人間や妖精達が次々とオベロンたちの元へと集まって来たのであった・・


【ここでも・・・・】
【オベロン・・・・】←

オベロン「いや違うけどね?誓ってロンディニウムでは真面目だよ?」

マガレ「ああ、真面目だよ。真面目に演劇はじめるもんな。介人たちゼンカイジャーによるショーや響ちゃんが振る舞うお料理や歌のコンサートと同じぐらいに、オベロンにはとてもイイひとときを過ごさせてもらっているからね。」

マガレ「おかげでおまえが来たら、円卓軍もただの市民に戻っちまう。まぁ、いっときのお祭りってヤツだ。そういう日があるからみんな笑っていられるんだけど・・・」

マガレ「・・・・って、待った。おまえ、次に来る時は『予言の子』を連れてくるって言ってたけど・・・・まさか・・・まさか・・・・」ザワザワザワ・・・


ジィィィ~~・・・(アルトリアに目線が入るロンディニウムの住民たち)

アルトリア「(あ。やば)」タラタラタラァァ・・(冷や汗をかく)


オベロン「そうだよ。彼女が噂のアルトリア。アルトたち『境界なき勇士団』と共にノリッジを救った救世主。パーシヴァルの持つ『選定の槍』と同じ、楽園から送られた『選定の杖』を持つ妖精。」

オベロン「平たく言って、キミ達が待ち続けた、ブリテンを救う『予言の子』が、今さっきキャメロットからこっちに来たってことさ!」ニッコリ!(笑顔で返答する)

ロンディニウムの住民たち「!!!!!!!」


ロンディニウムの住民たち「イエェェェ~~イ!!ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘェェ~~イ!!」熱気を挙げて喜んでいる

ロンディニウムの妖精たち「『予言の子』!『予言の子』!ノリッジを救った『予言の子』!待ちに待ってた『予言の子』!」喜んでいる

ロンディニウムの妖精たち「『予言の子』がようやくやって来た!『厄災』からノリッジを救い、女王に負けずにやって来た!」喜んでいる

ロンディニウムの妖精たち「我らが待ち望んだ『予言の子』がやって来たーーーー!!」喜んでいる


ワーーワーーワーーワーーワーー!!(一斉にアルトリアに駆け寄る住民たち)

アルトリア「えっ、ちょっと・・・まだ心の準備が・・ァァァァ~~~!?」ドドドドォォォーー!!(住民たちに囲まれる)


【アルトリア!?】驚く

オベロン「心配するなよ。彼らはようやくこのロンディニウムへ来た『予言の子』を、彼ら妖精なりの喜びの表現と言ってもいいね。」

アルト「ああそうだね・・俺もあんな風に初めてロンディニウムへ来て、再会したシェフィールドの妖精達に盛大に歓迎されたからね。」

【成る程・・・】
【(まあ、予言の子だからそうだよね・・。)】←

バーゲスト「ハァ・・・・・これだからブリテンの妖精というのは・・。」呆れかえっている

メリュジーヌ「ふぅ・・・。」肩をすくめる


『予言の子』であるアルトリアがロンディニウムへ来た事で、そこに住むロンディニウムの住民たち全員が猛々しく歓喜を見せながら、アルトリアの側に囲っていき、

アルトリアは少々困惑しつつも、そんな彼らの歓迎に応えるかのように笑顔を見せていき、のちにカルデアのマスター達やバーゲストたちにも、ロンディニウムの住民たちは彼らの事を歓迎していくのであった・・。

ロンディニウム到着から数分後・・・ロンディニウム:大広間にて・・・


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・・(まだアルトリアを囲って話しているロンディニウムの住民たち)

ロンディニウムの住民たち「ワニャワニャワニャワニャーーーーーー」話しかけている

アルトリア「ええそうそう・・それでそのねえぇ~~・・アレがあって、これがあって・・・」順番に質問に答えていく



ダ・ヴィンチちゃん「お祭りが始まっちゃったねぇ。しばらくアルトリアとは話せないかな?」アルトリアの様子を伺ってて・・

ダ・ヴィンチちゃん「すっかり『予言の子』フィーバーだけど、あのままでいいのかいオベロン?ああいう持てはやされ方、彼女は苦手だと思うけど。」

オベロン「だろうね。過度の期待の押しつけは、アルトリアにとって苦しいものだろう。でも、そんな民衆の希望を受け止めるのも、彼女のもっとも得意とするところだ。」

オベロン「アルトだって、シェフィールドの元住民たちと再会した時も、このようなもてはやされ方をされもなお、民衆の希望を受け止め、彼らと対話を重ねていったんだからねぇ・・。」

アルト「ああそうさ。俺は俺のやり方でロンディニウムの妖精達の対応をしてたが、藤丸はアルトリアを、あの人混みから助け出す方が良いのかな?」カルデアのマスターに問いかける

【あれは大丈夫】
【いつもの顔、しなかったね】←

バーゲスト「藤丸立香殿、アルトリアがいつもと違う様子をしているのが分かるのか?」

オベロン「その通りだ。自信のなさ、後ろめたさから視線を逸らして言いよどむ彼女はいない。なにせここはロンディニウム。ブリテンの正しい未来を夢みる街。」

オベロン「今まで彼女に向けられてきた、身勝手な、自己保身に満ちた希望とは違う。いまアルトリアが触れているのは嘘のない心だ。」

オベロン「たぶん生まれて初めて、『予言の子』である事に誇りを持てているんじゃないかな。見えすぎていた故に曇らせていた眼を、自分の手で拭うように、ね。」

【それはどういう・・・・?】
【・・・(もしかして、アルトリアとオベロンの眼って・・・)】←

武蔵「・・・・・・」オベロンとカルデアのマスターの様子を見てて・・



ボガード「よーしよし!今より俺たちはアルトリア達に用があるから、歓迎はこれくらいにしておけ。」住民たちに呼びかける

ゾックス「オレらはこれからアルトリアと大事な話があるからな。みんな、そろそろ持ち場に戻ってくれないか?歓迎の続きはまた今度やるからな。」住民たちに呼びかける

ロンディニウムの住民たち「ーーーーーーーーーー」ボガートたちの言うことを理解する

ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・(それぞれの持ち場へと帰っていくロンディニウムの住民たち)


パーシヴァル「すみません、住民たちがお引き留めしてしまって。ご迷惑ではありませんでしたか?」アルトリアに質問する

アルトリア「いえ、迷惑だなんてとんでもない。たいへん良くしていただきました。皆さんに伝えて置いてください。とても楽しかった、と。」

アルトリア「それより・・・・」周りにいるある者たちを見てて・・・


五色田介人、立花響、ジュラン、ガオーン「・・・・・・・・」アルトリアの事を見てて・・

武蔵「~~~~~!!」介人たちを見て興奮している

カレン「・・・・・・・・」介人たちを観察している


アルトリア「・・・・あなたたちが、ロンディニウムで私を差し置いて『予言の子』と名乗っていた『秘密の予言の子』と『絶唱の予言の子』・・・」

アルトリア「妖精騎士アグラヴェインによって別世界から迷い込んできた戦士(ヒーロー)たちというのは、アナタタチのことですね?」ジィィ~・・(4人の事を睨んでいる)

介人たち「・・・・・」コクッ・・(頷く)

介人「えぇ~と、初めましてかな・・?俺は五色田介人。以前は『秘密の予言の子』と呼ばれてた、ゾックスと同じ『ゼンカイジャー』の世界から来た戦士(ヒーロー)として『機界戦隊ゼンカイジャー』で活躍してるんだ!」

ジュラン「俺はジュラン。介人と同じ『機界戦隊ゼンカイジャー』の『ゼンカイジュラン』として日夜、介人と共に世界の平和のために戦ってる頼れるおじさんって所かな?」

ガオーン「でそれで僕はガオーン!介人と一緒に『機界戦隊ゼンカイジャー』をやってて、僕は『ゼンカイガオーン』として戦っていまーす!」ノリノリで言う

立花響「ーー私は立花響です!私は藤丸さんの世界とは違う『シンフォギアの世界』から、『絶唱の予言の子』としてこの世界にやって来ました!今はアルトさん達の元でロンディニウムの復興のお手伝いをさせてもらっています!」ビシッ!

アルトリア「へぇ~成る程成る程・・・・。(うわぁ~・・・・みんなとてもじゃないほど格好良くて、私なんか比べようがないような・・・)」眼を逸らしながら・・・


アルトリア「・・・・うぅぅん!いやだからって、アルトさんに言われるまでは知らなかったとは言え、『予言の子』の名を語って各地に名をはせていたとは、なんと愚かしい事でしょうね?」

アルトリア「あなた達、自身たちの事を『予言の子』と偽っていた事実を悔い改めるであれば、私はあなた達の偽称行為を許してあげましょう。」

アルトリア「そして今後はアルトさんたちと共に私のサポートに周り、以後、『予言の子』として目立つような事をしないように!わかりましたね?」キリッ!(鋭い目で介人たちを見る)

介人たち「~~~~~~~・・・」ビクッ!(少し気が引いてる)


ジュラン「・・っと、コホン。ああその事についてはアルトさんから聞いているから・・。アルトリア、この度の事は俺たちの勝手な思い違いで『予言の子』と語ってしまってしまい、どうも・・・」

ジュラン、ガオーン、五色田介人、立花響、セッちゃん「失礼いたしました!!」ペコリッ!(頭を下げる一同)

アルトリア「うん、よろしい。」ドヤァ~!(ドヤ顔)

アルト達「・・・・・・・・」タラタラァァ・・(冷や汗をかきながら引いている)


介人「・・ねぇゾックス、それにハルキさん、アルトさん!ちょっと来てくれるかな?」ゾックスと春木を呼ぶ

ゾックス「アッ、あぁ良いけど・・。」スタスタスタッ・・(介人達の元へいく)

ハルキ「は、はい!」スタスタスタッ・・(介人達の元へいく)

アルト「あぁ・・。」スタスタスタッ・・(介人達の元へいく)

スタスタスタッ・・・・(円上になってそのメンバーで話し合いをするアルトと介人たち)


ガオーン「ねぇアルトさん・・・あの子がアルトさんが言ってたという、本物の『予言の子』と呼ばれる妖精 アルトリア・キャスターなのかなぁ~・・。」ヒソヒソヒソ・・(小声で言う)

ジュラン「ああ。なんかアルトの旦那が言ってたのとなんかイメージが違っているような・・・・」ヒソヒソヒソ・・(小声で言う)

立花響「うん・・なんかアルトリアさんって、なんか普通に人がいい妖精さんだとアルトさんから聞いてはいましたが・・」ヒソヒソヒソ・・(小声で言う)

セッちゃん「う~ん・・・。まぁあくまでアルトさんが言うアルトリアの話を元にボクチンたちが想像しているモノでだから、実際に会ってみないとわからないと言うかねぇ~・・」ヒソヒソヒソ・・(小声で言う)

ゾックス「なぁアルト・・。あいつ(アルトリア)、いったいどうしたと言うんだ?あいつ、会わないうちになんか女王様みたいに偉そうにしているような・・」ヒソヒソヒソ・・(小声で言う)

アルト「えぇ~と・・俺にもちょっとわからないと言うか・・・・なぁ・・?」少し困惑している


アルトリア「(ヤバっ、私・・・なんか余計な事をしでかしちゃったような・・・)」気まずそうにしている

【(確かに余計だったと言うか・・)】
【(ちょっと生意気過ぎだというか・・・。)】←

ダ・ヴィンチちゃん「確かにこれは初対面の人に対して、ちょっとアルトリアの方が悪かったね?」苦笑い

アルトリア「~~~~~~~~~~」カァァ~~!(顔を赤くする)

スタスタスタッ・・・(村正がアルト達の前に来る)


千子村正「・・ちょっと野暮用で遅れたが、なんかアルトリアの事でなにか食い違いがあったみたいだな・・アルト・オルラント。」

アルト「・・村正。えぇ~とそれがねぇ・・・」説明しようとする

千子村正「いやアンタから言わんでもわかる。まぁ~そのぉ・・なぁ・・、アルトリアってヤツは、こういう妖精なんだよなぁ・・。悪かったなみんな・・」謝罪程度に介人たちに言う

介人たち「ーーーーーー。」頷く


【ちょっと野暮用があったって・・】
【どこ行ってたの村正?】←

千子村正「ああ~、ちょっとそこらに鍛冶場があるんだが、これがひでぇ状態でな。あれだけの炉があるのに、手入れの出来る職人がひとりしかいねえ。」

千子村正「あとでアルトリアや藤丸も来てみな。直し甲斐しかなくて面白ぇぞ?石英の結晶もごまんとある。おまえさん好みのガラスも作り放題だ。」

アルトリア「え、ほんと!?やったー、行く行くーー!・・・・って、そうじゃなくて。これからパーシヴァルさんが円卓軍の作戦室に案内してくれるそうです。」

アルトリア「そこでアルトさんと介人さんたちからの情報交換をしつつ、今後の事についてを話し合いたいというので、そろそろ向かいたいと思っていたところですので。」

アルトリア「『予言の子』一行と『境界なき勇士団』との同盟として、自由な行動は控えるように。いい?」キリッ!

千子村正「『予言の子一行』だぁ?なに偉ぶってやがる、鐘ひとつ鳴らせねぇ臆病者が。その態度と言い方が介人たちにアンタのイメージの食い違いを起こさせたんだよ!」

千子村正「接待されて王様気分に・・・・はねえか。ああ、ノクナレアの娘だな、わかるわかる。」

千子村正「少々口と態度は悪いが、昔の悪友が3年前まで立派に女王をやってたんだし、そのノクナレアの娘は立派にその女王の影武者の役割を請け負っているからな。そりゃあウカウカしてらんねぇ。」

千子村正「ま、壁武者だろうが素材の用途は共通してハッキリしてるがな!おまえさん、女王になるにはちと・・・・・・(いろけ)が残念だ!」クスクスクス・・(笑う)

アルトリア「村正ァ!濁してないぞ、村正ァ!」カァァァ~~!(顔が真っ赤になる)

【王様には色々タイプがあるよ】
【そもそも女王に・・・・は必要ないよ】←

アルトリア「その通りです藤丸君。でもなぜ『・・・・・』で濁すんですか?」


バーゲスト「・・コホン。アルトリア、『予言の子』として誇りを持ちたい気持ちはあるのはわかりますが、だからとて初対面の人達に対しての第1印象を損なうのはちょっと・・・」そう指摘する

介人たち「・・・・・・・」ジィィ~・・(アルトリアに目線がいく)

アルトリア「あっ・・・・」介人たちの事に気が付く

アルト「確かにそうだな・・。向こうで何があったかは知らないけど、これはちょっとなぁ・・。」

アルトリア「~~~~~~」カァァ~~!(顔を赤くする)

【まぁ、これには深いわけがありまして・・・・】


事前にアルトからアルトリアに関してのことを聞いていた介人たちは、アルトリアの女王気取りに聞いていたことと実際の第一印象の違いで困惑しており・・

それに気づいたアルトリアはすぐさまに、アルトとカルデアのマスターと一緒に、介人たちへの信頼回復の為、急遽ブリテン北部での出来事と共にアルトリアの事についてを説明することになった・・。

【それはかくかくしかじかでしてぇ・・】介人たちに説明する


アルトリア「とまぁ~そんな感じで皆さま、私の女王様気取りで皆さまを混乱させてスミマセンでした・・・。」ペコリッ・・(頭を下げる)

立花響「いや別に良いですよ!私、こういうのはよくわからないのですが・・大体は気合いと話し合いでなんとかうまくやって来ていますので。」

ジュラン「ああ。最初はちょっとばかしイメージの違いで困惑したが、まあ何者であろうと中身は大事だというのはお互い様だからな。」

ガオーン「そうそう!アルトリアちゃんがそれをわかってくれたのなら、さっきのことは水に流しておくからね。」

介人「ああ!気持ちを切り替えて仲良し全開!色々世話になるけど、これからよろしく!」手を差し出す

アルトリア「はい!こちらも色々と頼ることがありますが、よろしくお願いします!」手を差し出す

ガシッ!(介人と響と握手をするアルトリア)



アルト「・・フゥ・・。どうにか介人たちがアルトリアたちの事情も含めて理解してくれたなぁ・・。」

メリュジーヌ「ええ・・一時はどうなるかと思った・・・。いや、アルトリアの事だからそれはそれで良いか・・。」少々呆れ気味

アルト「アハハハハ・・・・。」タラァ~・・(少々汗をかく)


パーシヴァル「ハハハ。仲がよろしいのですね。いえ、おふたりだけではなく、皆さま全員。」

パーシヴァル「偽者の『予言の子』の存在もあり、一時は本物の『予言の子』がその重責と重圧に苦しんでいないか、こちらもまた勝手ながら心配していたのですが・・・それは杞憂だったようですね。我々も見習わなければ。」

アルトリア「!。・・・いえ。ロンディニウムの方々こそ。今まで多くの街を巡ってきました。街ごとの暮らしの格差、女王陛下への不満・・・様々な違いはありましたが、『誰かに救いを求める』という点はみな同じでした。」

アルトリア「でもこの街の人々は違う。嘘が少ないばかりか、他人に寄りかかっていない。さきほど、みなさんと話してわかりました。」

アルトリア「妖精は人間のために立ち上がり、人間は妖精のために立ち上がっている。自分のため、ではないのです。隣人のために、女王陛下を糾すべきだと決意した。」

アルトリア「きっと、それが本来の『円卓の騎士』なのですね。上も下もない。みな横に並んだ同志として、助け合い、認め合う、という。」

アルトリア「まるで3年前のアルトさんが提言していた“妖精と人間がみな平等で幸せに過ごせる世界”を体現したかのように、アルトさんも最初はそのために世界を変えようとしていたんですよね?」

アルト「・・ああそうとも。まぁその時は自分の力を過信してた部分もあって、モルガンらに返り討ちにされたけどね・・。」

メリュジーヌ、バーゲスト「アルト・・・。」アルトの事を見てて・・

ジョルニ「父さん・・。」アルトの事を見てて・・


パーシヴァル「『円卓の騎士』がどのようなものなのか、私は知り得ないのですが・・・。確かに、円卓軍は『人間のための、人間の反抗組織』ではありません。」

パーシヴァル「『人間の在り方』も変えてはいきたいのですが、その前に、ブリテンの在り方も変えていきたいのは、3年前のアルトさんと同じと言ってもイイでしょう。」

パーシヴァル「私たちには人間も妖精もない。共通の未来が見たい。そういう人たちをオベロン殿は集められた。私もそのうちのひとりにすぎません。」

【え?】
【オベロン殿・・・・・?】←

ダ・ヴィンチちゃん「オベロン?キミ、まさか・・・・」オベロンに顔を向けて・・

ハベトロット「妙に人気者だと思ったら・・・・」オベロンに顔を向けて・・

トリスタン「・・やはりそうでしたか・・。オベロン殿、つまり貴方が円卓軍を・・・・」オベロンに顔を向けて・・

オベロン「ふっ・・・気づいたようだね?そうとも、僕こそが円卓軍のスポンサー・・・・といっても、この事は既にアルトには3年前から話しているけど、僕はただ円卓軍に資金を出資をしただけ・・。」

オベロン「実際、円卓軍のリーダーはパーシヴァルだ。円卓軍をここまで大きくしたのはパーシヴァルの努力と信念から出来たものだからね。」

パーシヴァル「ええ。ですが最初に円卓軍を立ち上げるきっかけを作ったのはオベロン殿ですよ。行く当てのなかった私を助け、ロンディニウムにかかった呪いを取り除き、」

パーシヴァル「ブリテンじゅうの街から、急がず、丁寧に、賛同者を募ってくださった。その上、毎月身を粉にして資金援助をしてくださる。まあ、ブリテンじゅうから借金の悪評は届きますが。」

コーラル「ええ。その事に関しては私がオーロラの従者だった頃、ソールズベリーの住民達からオベロンに“できればツケを払って欲しい”と抗議が殺到していましたので。」ムスゥゥ・・(しかめた顔をする)

ボガード「借金の悪評とは・・・オレが統治していたシェフィールドでは聞いても実際になかったいうのだが・・・・」ポリポリポリ・・(頭をかきながら)

オベロン「そりゃシェフィールドはブリテン北部で遠いし、外からの鉄壁防御がやり過ぎなほど徹底してるからだよね!それにボガードは嘘が嫌いだし・・・」


オベロン「・・とまぁ、多くの円卓軍の兵士も含めて僕もパーシヴァルこそが円卓軍の長であるのは確かだね。何度も言うけど、円卓軍をここまで大きくしたのはパーシヴァルの力あっての事だからね。」

パーシヴァル「ふふ、そうですね。善き仲間に恵まれたのも、立花響さんたちのような並行世界から来た戦士(ヒーロー)と出会えたのも幸運ではなく、ひとりの人物の努力によるものだと言う事ですね。」

トリスタン「ええ。パーシヴァル殿の人や妖精を思う優しさと円卓軍のリーダーとしての心情が今ここにある妖精國ブリテンに住む者達の希望となり得ている証拠なのでしょうね。」

トリスタン「本当に・・私の知っている他の円卓の騎士の1人と同じような心をお持ちのお方なのですね、パーシヴァル。」

パーシヴァル「はい。失礼ですが・・あなた様のお名前の方を聞いていませんでしたが・・・、あなたは、私の事をどこかで会ったかのような感じをしてますが・・」

オベロン「!。いい質問をするじゃないかパーシヴァル?そうとも!彼こそが『異邦の魔術師』である藤丸立香の使い魔にして、円卓軍の元となる正真正銘の『円卓の騎士』・・」

オベロン「汎人類史の世界から来たサーヴァント、妖弦の騎士『トリスタン』というのは、彼の事なのさ!」

トリスタン「!。・・・はい、実はその通りなのです。」

パーシヴァル、介人たち「!?。えぇぇ~~~~!?」ものすごく驚く


パーシヴァル「う、嘘ですよね・・・!?トリスタンっていう名は、ブリテン中でもいちばん名が知れ渡ってる有名な人物のことですよね?」

パーシヴァル「たしか名前が“妖精騎士トリスタン”という名で・・・!?まさか、あなたはその名前の原典と言える者でしょうか!?」驚いている

ジュラン「おいおいマジか!?まさかあのアーサー王伝説に登場する円卓の騎士の1人がいま目の前に姿を現しているとなれば、そりゃ驚くよなぁ~!」驚いている

ハルキ「ええ。自分もノリッジでトリスタンさんやカイニスさんの事を聞いてはいましたが、それはとてもじゃないほどビックリしましたので・・。」

アルト「まあな。歴史の本や神話、伝承などに登場する存在が目の前にいて、しかも武器や力を持って戦いを繰り広げているとなるとそりゃ驚くのも無理はないからね?」


武蔵「そうそう!!そして私の名は、新免武蔵。またの名を日本の大剣豪・・宮本武蔵と言う事なのです!」キリッ!(自慢げに言う)

立花響「フェェェ!?宮本武蔵って・・・あのとても有名なお侍さんの事ですよね・・?まさかだと言うけど・・宮本武蔵という人は男の人だったような・・・・」困惑している

ゾックス「それがこの『FGOトピア』の不思議なところなのさ。その世界のサーヴァントというヤツらは歴史や伝承に実在していた英霊を使い魔として、その世界の守護するモノとして召喚される存在というワケなのだが・・」

ゾックス「オレらの世界と違う点として、実際は男性である英霊が向こう(FGOトピア)では女性だったという事が当たり前となっている世界なのだからな。」

ゾックス「まぁ、なぜそういう事になっているのかは、オレにも全然わからないっと言っても無理はないからな・・。」

立花響「へ、へぇ~そうなんだぁ・・。」大体納得した表情を見せる

武蔵「!。あぁ~・・やっぱりそうなるよね?どこの世界であっても、宮本武蔵っていう名の侍なんて・・大体性別も関係なしにその名が超有名だからねぇ・・。」眼を逸らしながら・・

【武蔵ちゃん・・・。】


パーシヴァルはオベロンからトリスタンが本物の円卓の騎士である事であるのを聞かされ、側にいた介人たちも実際に見るトリスタンの姿に驚きを見せており、

同じく自身が宮本武蔵である事を話した武蔵に対しては、響たちが実際に知っている宮本武蔵とはイメージが違う事に驚いており、

武蔵ちゃん自身はその事で自身もまた納得はしているが、少々さりげない雰囲気を見せており、カルデアのマスターもまた武蔵ちゃんのさりげない雰囲気を目の前で感じとっていた。

パーシヴァル「・・ハァ~・・。どうもなにも・・藤丸立香やアルトさんらはとんでもないお方たちを、『予言の子』と共にお連れしたと言ってもよろしいですよね・・。」カイニスやトリスタンたちの姿を見て確認しながら・・

カレン「そうですね。人生そういうこともあると言ってもよろしいですからね?」ニヤリッ・・(笑みを浮かべながら)

【そうだね・・】
【(これもまた、運命(フェイト)ってヤツかな・・?)】←


ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・。(トリスタン、分かっているとは思うけど・・)」コソコソコソ・・(小声で話す)

トリスタン「(ええ、わかっております。彼はあくまで私が知ってるパーシヴァル郷とは違う、妖精國ブリテンに存在する人間の1人。)」コソコソコソ・・(小声で話す)

トリスタン「(別人とはいえ、姿と名前が同じの者と共に戦えるとなるとは・・むしろ私は嬉しい限りです。)」二コッ!(笑顔を見せる)

アルトリア「・・・・・・・」トリスタンの表情を見て、少し笑みを見せる



パーシヴァル「・・では、気を取り直して皆さま方を司令部に案内しましょう。警備に堅く、屋根があるところは今のところ司令部だけですので・・・申し訳ない。」

アルト「ああそうだな。少し話がそれたが、そろそろ司令部で本題を・・・」

ゾックス「ちょっと待った。アルト、前にダ・ヴィンチたちがロンディニウムへ来たら、例の『アレ』を見せるんじゃなかったのか?」

アルト「!。あぁそうだったな。ロブ、ワグ・・・例の『アレ』を持ってきてくれるか?」

ロブ「ああ!今から『アレ』をこっちに持ってくるから、少し待っててくれるか?ワグ、アドニス、リッキーにカッタナー、ちょっと手伝ってくれるか?」

アドニス「あっ、はい!」タタタタッ・・・(ロブの元へ向かう)

ワグ、リッキー、カッタナー「へーい(はーい)!」タタタタッ・・・(ロブの元へ向かう)

ダ・ヴィンチちゃん「『アレ』・・・?。アルトくん、その『アレ』っていうのは何のことだい?」興味を示している

アルト「フフフッ・・・まぁ見てみればわかるよ・・。」

【???】
【『アレ』っていったい、何だろう・・?】←



ガラガラガラガラァァ~~・・・(大きな台車5台が白い布にしかれて運ばれてくる)

アドニス「よし、この台車の車輪を固定してっと・・・。」ガシッ、ガシッ・・(車輪に木のストッパーをかけていき・・)

ワグ「ロブの兄貴、いつでもいけるよぉ!」ガシッ・・(布を手に持ちながら・・)

ロブ「おう!」頷く

【布の中に何が・・・】興味を示している


バサァァァ~~~!!(白い布をめくりあげるロブたち)

ロブたち「ジャジャァァ~~~ン!!」台車の中身を見せつける

ダ・ヴィンチちゃん「・・!?これって・・・!!」目を丸くする

ハベトロット「これって・・!?」驚いている

バーゲスト「!?。まさかこれは・・・」目の前の光景を見て・・


台車5台に白い布を被せて乗せてある、ゾックスが『アレ』といったとあるモノ・・。

その台車にしかれた白い布を取った先には、ウェスバニーでアルト達が見つけた・・“純恋愛の宝石とエインセルの予言のアナザーページ”と呼べる4つの壁画とロンディニウムにある6翅の妖精と獣のような存在が絵書かれた壁画が一つと・・

合計5つの壁画が、まるで美術館にいるように壁画が額縁の中に入っていたのであった・・。

ハベトロット「これ・・・前にボクたちがウェスバニーで見つけたエインセルの予言のアナザーページと呼べる4つの壁画じゃないか!?」4つの壁画の存在に驚いている

カイニス「どうやってウェスバニーの鉱山からこっちへ持ってきたんだい、この重要そうな壁画をヨォ・・・。」驚いている

アドニス「うん。ゾックスさんがこの4つの壁画を綺麗にくり貫いて、ボウケンジャーの力で額縁には入っているように大事に保管してくれたんだよ。」

ゾックス「ああ!だが額縁のアイデアはアドニスが立案したモノだがな?こういう額縁に入っている方が絵を鑑賞しているように調べやすいって言ってたからな。」

アドニス「うん。このような壁画の保存なら、まるで美術館で絵を見るように調べをする事が出来るんじゃないかなぁ~ってね?」

ボガード「ああ。スプリガンのヤツがまだ生きていたのなら、さぞかしこの壁画の光景を気に入っていたと言えるよなぁ・・。」壁画を見ながら


ダ・ヴィンチちゃん「うわぁぁ~!確かにこれは凄く良いアイデアだと思うわね?わざわざこのような壁画を綺麗にくり貫き、なおかつ壁画を鑑賞しやすいように額縁に入れて綺麗に保存するとはね?」

ダ・ヴィンチちゃん「壁画の調査に至っては、研究機関なんかに持ち帰るときにその壁画をなるべく壊さないようにとても手間がかかる作業をする必要があるし、持ち運びの途中で何かの衝撃で倒れ・・粉々に砕けてしまう可能性がある・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「でもこの5つの壁画にはまるでその壁画を現地で発見した時のようにキレイでなお且つこのような額縁に入れて運び出しているのは、汎人類史の何処の美術館を調べても、このような保存法は見たことがない・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「ゾックス君。この壁画をわざわざアルト達が妖精亡主を倒して解放したウェスバニーの鉱山から、このような壁画の保存をしてこっちに持ってきたとなると、いったいどのような方法でこの壁画らをこのように保存してこちらへ持ってきたのだい?」

ゾックス「ああ。実際の所・・保存法については俺だけの力じゃなく、このボウケンジャーというセンタイギアの力を使い、ウェスバニーの鉱山にある壁画を綺麗にくり貫いて、アドニスのアイデアを元にその壁画を額縁の中へキレイに保管した。」

ゾックス「あとはその4つの額縁に入った壁画を俺のクロコダイオーで運び出し、同じような保存方法でロンディニウムのこの壁画も額縁にして保存したという訳だな。」

チャリン、キラーン・・!(35番・ボウケンジャーのセンタイギアをダ・ヴィンチちゃんに見て付けて説明するゾックス)



アルトリア「これ・・・いまハベトロットさんが言ってましたが、この壁画にはエインセルの予言のアナザーページが書かれているって・・・エインセルの予言にもう一つの予言があったのですか!?」驚愕している

アルト「ああ。最初にウェスバニーの鉱山で見たときはどうもハッキリはしなかったが、最初にこの壁画を見つけたエインセルの存在を示す紋章とサインがそこにあったからね。」壁画にあるエインセルのサインを示しながら・・

アルトリア「どれどれ・・・!?。確かにこれは今は亡き鏡の氏族の紋章・・それにエインセルの名前を示す妖精サインがありますね。間違いなく・・これはエインセル本人が書いたモノでしょうね。」エインセルのサインに注目する

アルトリア「ですがこの絵に描かれているのは・・・6つの妖精と、1翅仲間はずれで何かを作っていた妖精に何かに取りついて・・・、その妖精が真っ二つになって、白と黒に別れた身体からそれぞれ別の何かが産まれたような感じに見えるのですが・・」

千子村正「おそらくこの2体ずつの者はその真っ二つになった妖精の次代か何かだろうな?だってこのブリテンの妖精の生態ってそうなんだろ?」

アルトリア「ま、まぁそうなのですが・・・。もっと気になるのはこのハート型の物を持った花嫁7人と、そのハート型のくぼみがついた・・これは剣なのかな・・?そのような物を持った戦士が書かれているのですが・・」

アルト「それについては俺も少しだけわかった事があってなぁ・・。このハート型の物は、おそらく『純恋愛の宝石』何じゃないかと思っているんだ。」

千子村正「『純恋愛の宝石』・・・バーゲストやメリュジーヌが付けているお前さんと3人の夫婦としての証しであり、ジョルニたちがその妻の腹から産まれるきっかけとなった摩訶不思議な宝石のことだろ?」

メリュジーヌ「ええ。その宝石の力で、私とバーゲストはアルトと心と感覚から繋がっているからね。」キラーン☆(純恋愛の宝石を見せびらかす)

バーゲスト「ああ。それと微かながら・・どこかにまだ石化したまま囚われているヴァージェが、まだ生きているという証明にもなった宝石でもあるからな。」ピトッ・・・(純恋愛の宝石の首輪を触れながら)

アルト「ああ・・。」シャランッ・・・(金の腕輪を手に触れながら・・)


ダ・ヴィンチちゃん「純恋愛の宝石・・・この壁画がその宝石と関係があるとすれば、その純恋愛の宝石は全部で7つあるというのがハッキリしているわね。アルトたちはそれを知っていたのかい?」

ハベトロット「正確にはボクがオーマジオウから聞いた事だけどね・・。純恋愛の宝石は全部で7つ存在していて、その内3つはヴァージェ・バーゲスト・メリュジーヌの3人に渡り、その宝石がアルトの金の腕輪を通じて、夫婦の感情と感覚がリンクしている状態にあるッてわけ。」

ハベトロット「そしてもう1つはオーマジオウとの結婚の際にノクナレアへのプレゼントとして彼女の手元に渡り、ノクナレアは今、オーマジオウと感覚と感情がリンクしていると、ボクはそう想定しているね。」

千子村正「となれば・・あとわからないのはその残り3つの純恋愛の宝石の在処と、そのハート型のくぼみを持つ剣だな。おそらくその剣には、何かしら純恋愛の宝石にとても重要な関係性があると見受けられるよなぁ?」

千子村正「アルト。この壁画について、なにか他に分かっている事はあるのか?」

アルト「いや・・・まだそれ以上の事についてはこれから調査するつもりだ。この壁画には、ダ・ヴィンチやハベトロットの知識が必要と見て、このようにキレイに保管してあると言っても良いくらいにね。」


ダ・ヴィンチちゃん「成る程ねぇ~・・それについてはこの大きな獣が描かれている壁画にも同様の理由があって、ウェスバニーの壁画と同じように額縁に保存されているんだね?」ロンディニウムの壁画に注目しながら

アルト「ああ。理由があるとすれば、そういうことなるね。」同じようにロンディニウムの壁画に注目する

ジィィ~・・(ロンディニウムの壁画に注目するアルトリアたち)


アルトリア「これは・・・6つの妖精と、大きな獣・・・・?どことなくお祭りをしているようですが・・・・でもこんな獣、ブリテンで見た事はありませんけど・・」

千子村正「獣というより怪物だな。『厄災』を擬人化したモノじゃあねえか?」

ロブ「ああそれについてはオレらも最初はそう感じているのだが・・、コーラルさんとボガードの旦那がなぁ・・。」

ボガード「ああ。お前たちがこの獣と呼びし巨大な妖精みたいなモノに、私はなにか愛嬌があり、とても頼りがいがあるといっても良いぐらいな奴に、俺はそう見えるのだがなぁ・・。」

ハベトロット「ボクも同感。村正は汎人類史の英霊だから、この獣にこめられた愛を感じないのさ。無論、同じように別の世界から来たアルトや武蔵やカイニス、カレンさん、それとゾックスたちもね?」

ハベトロット「・・・まぁとにかく・・、この壁画に関してはブリテンの妖精であるなら、その壁画に恐怖を感じていないのは確かだ。むしろ偉大なものに映ると思っていると思うよ。」

千子村正「汎人類史の英霊だから・・・だと?」イライラ・・(少しイラついている)

武蔵「あぁ~イヤイヤ・・それについては私も同じような者だからね。そうよね、カイニス?」アタフタ・・(村正を宥めようとしている)

カイニス「おい!俺に聞くなよ全く・・・」イライライラ・・(少しイラついている)

立花響「アハハハハハ・・・・」苦笑い

ゾックス「まあ、そういえるな。俺もまた、この絵に対しては何も興味を示すようなモノじゃねぇのは確かだな?なにせ、おれは世界海賊だからな?」興味なく言う


ダ・ヴィンチちゃん「・・・・偉大なもの、か。私も妖精ではないから、ボガードやハベトロットの感覚はわからないけど・・・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「パーシヴァル、それにアルト。これら5枚、もしかして宗教画だったりする?」パーシヴァルとアルトに問いかける

パーシヴァル「宗教画・・・・?すみません、その言葉はよく分かりませんが、我らの拠点にあった壁画はもともとオークニーの妖精・・・『雨の氏族』の持ち物です。」

パーシヴァル「ロンディニウムが建設される時、滅びたオークニーの跡地から、『ロンディニウムの騎士』が運んできた、と口伝にはあります。」

パーシヴァル「ブリテン創世記を示したもので、古い妖精語でこう呼ばれていたそうです・・・・“奈落の虫”と。」

アルト「・・“奈落の虫”かぁ・・。」ロンディニウムの壁画を見てて・・

【奈落の虫・・・・】
【この、大きな獣のようなものが・・・?】←


ジジッ、ジィィ~ジィィジィィ~~~!!(突然、2人の頭の中にホワイトノイズが走る)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

終わりの名を持つ吟遊詩人「“自由を愛する妖精たち。愛を守った妖精たち。でも、その代わりに世界を失った仔どもたち”」

終わりの名を持つ吟遊詩人「“幾度も滅びを迎えても、あなたたちのブリテンは栄えるだろう。”」

終わりの名を持つ吟遊詩人「“しかし心して知るよい。世界がどんなに美しく、より強度で強く、色鮮やかで尚且つ醜いその色を輝かそうとも”」

終わりの名を持つ吟遊詩人「“闇の降臨者がこぼす黒きペンキが、全てを呑み込み、全てを染めつくすのであろう”」


ジジジィィ~、ガァ~ガァ~ガァァァァ~~~!!(再びホワイトノイズが覆っていく)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アルト「!!?」我に返る

【!】我に返る


ババッ!(壁画から離れる2人)

バーゲスト「どうしたアルト?その壁画に何か後ろめたい物があったのか?」アルトの様子を伺ってて・・

アルト「い、いやなんでもない・・。何でもないはずなのに・・・。」

【・・・・・・。(いま、誰かが語っていたような・・)】
【あぁ・・確かにそうなのだが・・】←

バーゲスト「???」何かに疑問を抱く

千子村正「ダ・ヴィンチ。宗教画と言ったな。この壁画にある獣と人物らを“神”だって言いたいのか?」

ダ・ヴィンチちゃん「・・・・おそらくね。ここに描かれた妖精は、明らかに6の氏族を示している。6つの氏族はブリテン異聞帯の妖精たちの祖だ。」

ダ・ヴィンチちゃん「その彼らがこうやって崇めている・・・・いや、奉っているんだ。なら、それは妖精より上位の生命・・・つまり、“神”と呼ばれるべきものじゃないかな。」

カイニス「ああ。だがキャメロットへ行く際、その事については妖精騎士アグラヴェインが言ってたように、妖精國に神がいるという伝承や証拠が存在しないと言ってたぞ。」

カイニス「それにソールズベリーにある大聖堂だって、あくまで妖精たちがカタチだけ作ったってのも、妖精騎士アグラヴェインがその時に言ってただろ。」

オベロン「カイニスの言っている事は正しいさ。僕もまた、妖精國のほぼ全ての街を巡っているけど、このような壁画は他にないといってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「だからさ。この5つの壁画の共通点があるとすれば、それはモルガンがブリテンを支配する前・・・・・・妖精國ができる前のものなんだ。」

メリュジーヌ「!。やっぱり・・・ウェスバニーやロンディニウムの壁画の性質が同じぐらいに似ていると思ったが、この壁画は妖精暦の話を壁に書いたモノだったのか。」

バーゲスト「ええ。しかしそのような歴史資材が妖精國に伝わっていないとすれば、おそらくは・・・」


千子村正「気づいていたかバーゲスト。その歴史そのものを知った上で残していないんだろう。あの鏡の氏族であるエインセルでさえも、4つの壁画の内容を『アナザーページ』として世に出さなかったからな。」

千子村正「女王になったモルガンは妖精たちの信仰の対象になる絶対存在・・・ブリテンを支配するのに邪魔な概念である“神”を、黙殺することで『消した』ってコトだ。」

千子村正「それに純恋愛の宝石の秘密を示した壁画にあるエインセルのメッセージのまた、そいつがモルガンの事を知っての上で、封印するカタチでその洞窟にほったらかしにしてたんだろう。」

千子村正「メッセージを彫った跡を見て、これは妖精暦より新しいのが目に受けているから・・・おそらくウェスバニーの壁画を最初に見つけたのはエインセルであることは明白と言ってもいい。」

千子村正「そして何を思ったのか、はたまたモルガンにここを見つけられたらマズいことを知っての上なのか、その洞窟内を鏡の氏族長の権限で閉鎖しつつ・・」

千子村正「とくに意味はないと思うが、念を持ってその壁画にあとから自身のメッセージと鏡の氏族の紋章、自身の名前を壁画に刻みつつ、壁画をエインセルの予言の『アナザーページ』として、壁画を洞窟内に封印したと見受けられるな。」


ダ・ヴィンチちゃん「ロンディニウムの壁画はともかく・・この4つの壁画については前者の壁画とは別の目的で書かれたと言ってもいいわね。」

ダ・ヴィンチちゃん「6つの氏族とは違い・・1人でモクモクと何かを作っている妖精が何かに取り憑かれ、その妖精の身体がふたつに別れ、そこから新たに次代の妖精が2翅ずつ生まれ・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「そしてその妖精の次代に関係するかのように『純恋愛の宝石』とエインセルが示したとする『光と闇の氏族』の存在が最後の壁画に描かれている事から・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「3つ目に描かれた真っ二つに割れて、そこから生まれた2翅ずつの存在こそ・・“白の方から『光の氏族』”と“黒い方から『闇の氏族』”がこのブリテン異聞帯のどこかに誕生したと言ってもいいわね。」

アルト「・・・・・・・。」黙り込む


アルト「(確かにこのウェスバニーの4つの壁画には、ロンディニウムの壁画とは違う意味を示しているのは確かだな。その4つの壁画には『純恋愛の宝石』が関係しているからね。)」

アルト「(だが借りに『光の氏族』と『闇の氏族』があの仲間はずれの妖精から生まれた次代として・・その2つの氏族の降臨者という俺と妖精騎士アグラヴェインの存在はいったい何なのだ?何のために俺とあいつはこの世界にきたというのだ?)」

アルト「(オーマジオウはその事について何かを知ってはいるそうなのは確かだが・・いったい俺と妖精騎士アグラヴェインに何をさせようとしているのか?いったい光と闇の氏族の降臨者とはいったいなんなのか?)」

アルト「(そしてあの一瞬だけ聞こえた・・あの声の主はいったい・・・?)」


アルトとカルデアのマスターが感じ、聞き取ったという謎の声(終わりの名を持つ吟遊詩人)。

そして壁画に描かれているウェスバニーの壁画の意味を考察していくダ・ヴィンチちゃんの話を聞きつつ・・

アルトは自身の中で7つ目の妖精、『光と闇の氏族』、そしてその降臨者と呼べるアルトと妖精騎士アグラヴェインが存在する意味を、自分自身なりに答えを見つけようとしていたのであった・・。

ダ・ヴィンチちゃん「・・この5つの壁画は妖精暦に描かれた以外に関連性がないのかもしれないが、他に共通する点があるとすれば・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「なぜ『厄災』は起きるのか。なぜブリテンに『神』はいないのか。『純恋愛の宝石』とは何なのか。『光の氏族』と『闇の氏族』とは何者なのか。その答えの一端が、この壁画にあるのかもしれない。」

ダ・ヴィンチちゃん「でも残念だ。何か書かれてはいるけど、古い妖精語だから私の手に負えない。オベロンは読めるかい?」

ダ・ヴィンチちゃん「それにハベトロットもこれは読めるんだよね?ほら、エインセルが古い妖精語で書いたメッセージぐらいは読めるって聞くからね?」

オベロン「・・・・面目ない。僕は汎人類史の妖精だから、妖精語ぐらいは少し読めるが、ここまで古いのはちょっとなぁ・・。ハベトロットはどうなんだ?」

ハベトロット「う~ん・・・・。ボクは多少は古い妖精語を読むことができるけど、ウェスバニーでもそうだったように、これを解読するには何週間はかかると想定した方がいいよ?」

ハベトロット「それでも良いって言うのなら今すぐに解読しようと思うけど、アルト達は今、それどころじゃないのは確かなんだろ?ノリッジを解放する意味でね。」

ダ・ヴィンチちゃん「そう。それは残念。・・でもこの壁画をこのように額縁にして保存してくれたことについてはヨシとしよう。このアイデアが出してくれたアドニスに感謝してる!」

ダ・ヴィンチちゃん「このような歴史ある物を安全に持ち運べるようになれば、いつどの場所でもこの壁画を調べられる時間と場所が確保できるからね。」

アドニス「!!。ありがとうダ・ヴィンチちゃん!実際にこの壁画を保存させたのはゾックスさんのおかげでもあるからね。」

ゾックス「・・ふんっ。」ドヤ顔で答える


ダ・ヴィンチちゃん「・・・で、今更だと思うけど・・・この5枚の壁画、どこの場所で保管しているのかい?」

ロブ「あぁそれなら・・この壁画はゾックスの兄貴が乗るクロコダイオーに5枚全部乗せておいているのだが、まぁあそこ以外に安全に壁画を持ち運べる手段がないと言ってもいいぐらいに快適だからなぁ!」二カッ!

ゾックス「オイオイオイ・・いつからクロコダイオーは荷物預かり可能の宅配業者の船だと勘違いしているのだ?俺の船は世界海賊であるオレらゴールドツイカー家の船であってねぇ~!」

ロブ「ゥゥゥ・・仕方がないじゃないか!あそこ以外に安全にあの大きな壁画を持ち運べる手段がないのは確かだし、あの壁画をこっちに輸送すると先に言ったのはゾックスの兄貴じゃないか!!」

ゾックス「ま、まぁそうなのだが・・・・。」タラァ~~・・(気が引いている)


オベロン「まぁ、壁画の解読する機会がない以上・・壁画の管理はあのままクロコダイオーに乗せておいた方が吉かもしれないね?」

オベロン「万が一・・女王軍の中に壁画を壊すような者がいたとして、その壁画を守りつつ急いで搬送するにも、この巨大飛行船とも言えるクロコダイオーの存在が必須とみて間違いはなさそうだね。」

アルト「ああ。ゾックスには少し悪いが、しばらくの間はあの5枚の壁画をクロコダイオーの中に置かせてくれないかな?」

ゾックス「・・・まぁ仕方がないよな。あの大きな壁画を安全に持って行くのに、現状はクロコダイオー以外に巨大な輸送手段はなさそうだし・・今この世界に閉じ込められている以上は、アルトの言うことを聞いてたほうが得策かもしれないよな。」

ゾックス「それに今は・・・一刻も早くダルダンのヤツからノリッジを解放させた方が、シェフィールドの妖精たちの気も晴れるって事もあるからな?」

アルト「ああ。」


【え・・・】
【ノリッジがどうしたって・・・?】←

アルトリア「一刻も早くダルダンからノリッジを解放するって・・・いったいノリッジで何があったんですか・・?」質問する

アルト「ああそれはなぁ・・・、詳しいことは司令部で話すとしよう。パーシヴァル。」

パーシヴァル「はい。皆さま、こちらへどうぞ・・。」司令部へ案内する


タッタッタッタッ・・・(アルトリア達を作戦室へと案内するパーシヴァルたち)

パーシヴァルたちに案内されるように、アルトリア達はロンディニウムの上の階にある作戦室へと案内されるのであった・・。

ロンディニウム:作戦室


ズラァァァ~~・・(アルトリアたちとアルトたち、パーシヴァルたちが集まっている)


パーシヴァル「ここが作戦室となります。ロンディニウムを一望できるという事で、鐘撞き堂の一室を利用したものです。まあ、皆様方が一斉に入られておりますので、少々狭い思いをしてしまうというか・・。」

武蔵「いやいや別に私は構わないよ。このように賑わってて別に良いんじゃないかなぁ~ってね?」気遣っている

ハベトロット「そうそう。まあ、部屋の方は狭いと思うけど・・それはそれでいいんじゃないかなぁ~てね。」気遣っている

パーシヴァル「そうですか・・お気遣いを頂けてすみません。すぐ下の階の部屋はすでに来賓室として使用されていますので、皆さんはそちらでお休みください。」

【いや、それより】

アルトリア「一刻も早くノリッジを解放する、というのは本当ですか? アルトさんは今は無きシェフィールドの新たな領主として、イレギュラーズの1人でノリッジの領主でもある『宝石鎧のダルダン』から一刻も早くノリッジを解放したいというのはわかりますが・・・」

アルトリア「円卓軍は反女王を掲げた組織であり、そのあり方は境界なき勇士団とは目的が違います。円卓軍の攻めるべきモノはキャメロットで、境界なき勇士団はイレギュラーズ。」

アルトリア「ましては他の街に侵攻するのは道理が通らないというか、なぜ今になってノリッジの解放を急がせているのか、私にはどうもわかりません。」


パーシヴァル「はい。他の街に侵攻をするのは我ら円卓の意に反するものであり、ノリッジの解放は元々、シェフィールドの領主であるアルトさんが掲げた第一目的であり、我らが干渉する必要がありません。」

パーシヴァル「ですがそのようなことをひっくるめてでも、我々『円卓軍』やアルトたち『境界なき勇士団』は、現在のノリッジを見過ごすことが出来ません。皆さんの尽力で『厄災』は祓われました。ですがその後・・・」

パーシヴァル「『予言の子』らがキャメロットへ出立し、アルトさんたちもこちらへ出立した直後にダルダンが女王に軍隊を要請しました。ノリッジの住民たちが『予言の子』を指示し、女王への敵意をあらわにした、と。」

パーシヴァル「・・・ダルダンは『予言の子』名目にして妖精たちを全て踏みつぶし、生前にスプリガンが売った土地を奪い取ろうとしている。」

パーシヴァル「その事については『伯爵』と名乗る人間からの密書で事を知ったのは1日前。しかしそれ以前に聞き捨てならないことが1つありまして・・」

パーシヴァル「ゾックスさんたちがウェスバニーへ壁画を持ち帰る際、現地で即座に採掘に来ていたノリッジの妖精たちからその聞き捨てならない話を聞いたと言いました。その話というのが・・」

パーシヴァル「『召喚銃の予言の子』と名乗る者がダルダンの手先となり、彼は自身を真なる『予言の子』として『巡礼の鐘』を鳴らす方法を模索していると言うことを・・。」

アルトリア「!!?」驚愕する

【召喚銃の予言の子って・・・!?】

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召喚銃の予言の子(回想)「僕はたまたまそこを通りかかっただけの・・通りすがりの『召喚銃の予言の子』って事だけさ?」パンッ!(指で銃を撃つ素振りをする)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【(『厄災』を祓った時に現れた・・・・)】
【(偽者の予言の子・・・)】←


アルト「ああ。俺たちが『厄災』を祓い、モルガンの水鏡を退けた後に姿を現し、最果ての塔とカーティス検問砦の結界と警備を強化したと伝えたあの『召喚銃の予言の子』と名乗る青年の事だ。」

アルト「しかもその彼が真なる『予言の子』として名乗り上げた事から、ユーミルたち以外のノリッジの住民たちはみな、『予言の子』に対して落胆してしまい・・」

アルト「絶望の淵に転落したかのようにビクビクと怯えて家の中や隙間の中から引きこもるようになってしまっている状況が続いているんだ・・。」

【そんな・・・。まさかこれって・・・】


メリュジーヌ「ええ。ここにきて、妖精騎士アグラヴェインがエインセルの予言の改竄で出来た、偽者の『予言の子』の効果が力を発揮したと言ってもいいわね。」

アルト「ああ。まさに妖精騎士アグラヴェインが計画していた『予言の子』とそれを信仰する妖精たちの繋がりの『分断』が今まさに起きたということになるよな。」

アルトリア「『予言の子』と妖精たちの繋がりの・・・・『分断』・・・。」ショックを受けている

パーシヴァル「アルトリアさんやアルトさんたちは以前、『召喚銃の予言の子』と接触したことがあり、当時は彼らに何もせず、ただ最果ての塔とカーティス検問砦の結界と警備を強化した話を伝えただけだとアルトさんから聞きましたが・・」

パーシヴァル「今回の件で『召喚銃の予言の子』は我々や本物の『予言の子』の敵として立ち塞がる事が判明し、アルトさんもまた、彼に対して早急な対処をすると言ってました。」

パーシヴァル「また、ノリッジに派遣された女王軍の兵は今夜にでもノリッジに到着すると予測し、おそらく猶予は2日あるかないかの瀬戸際とも言える状態です。」

パーシヴァル「現在、各地で活動中の同志たちをロンディニウムに呼び戻しており、彼らが集結次第、我々はノリッジへ向かいます。」

パーシヴァル「ダルダンや『召喚銃の予言の子』らが凶行に走る前に、ノリッジの門を落とし、ノリッジを制圧し、イレギュラーズの一角であるダルダンを倒し、『召喚銃の予言の子』を捕まえます。」

パーシヴァル「たとえ、我らが野蛮な侵略者のそしりを受けようとも、ダルダンにノリッジの住民たちが殺され、『召喚銃の予言の子』に『予言の子』としての名誉を傷つけられるよりはマシですので。」

パーシヴァル「・・ですが、それとは別にこちらの方でも問題がありまして・・・。ボガードさん。」ボガードに目を向ける


ボガード「ああ。先ほど言った事がノリッジに行った偽装商人にも知れ渡っており、今のノリッジのことを聞いたシェフィールドの民の妖精たちが興奮したかのように騒ぎ出してなぁ・・。」

ボガード「“このままじゃ女王軍にノリッジが滅ぼされる!”とか“早くノリッジを解放してくれ!俺たちも一緒に戦うから!”と、すぐにでもノリッジの制圧に行けとか行きたいとかと・・・・、多くのシェフィールドの民たちが大勢せがんできてなぁ・・。」

アルト「ああ。妖精たちには、バーゲストたちが『予言の子』を連れてロンディニウムへ来たら、すぐにでも『予言の子』と共にノリッジを解放しに行くと約束し、ひとまず妖精たちを落ち着かせたのはいいが・・」

アルト「かなり俺との再会と再会する約束を果たす時の期間が長かったこともあり、いつ妖精たちの不満が爆発しかねない事もあると想定し・・・」

アルト「例え『予言の子』がロンディニウムへ来たとしても、ノリッジを解放しに行かないのなら、俺たちと妖精たちだけでノリッジを解放しに行くつもりで、妖精達と約束しちゃっているからなぁ・・。」

バーゲスト「うむ・・・。『予言の子』であるアルトリアの気持ちも考えず、我ら境界なき勇士団と円卓軍だけでノリッジを解放しに行くとなれば、それはつまり・・・・」

アルト「ああ。いわゆる・・“見切り発車”ってやつだな。今のシェフィールドの妖精たちは、俺との約束をずっと守って待たせた事もあって、少々約束事に敏感且つ短気になりつつあるからなぁ・・。」心配そうにしている


オベロン「アルトたちや並行世界からの戦士たちの協力もあるのだが、それでも戦術的には勝ち目は薄いってところだと思えるね?」

オベロン「なにせダルダンはいまだに自身の異端の亜鈴の力をアルトたちに見せてもいないし、『召喚銃の予言の子』の力もまた未知数だ。迂闊に戦っても返り討ちに遭う可能性が高いからね。」

オベロン「それに『召喚銃の予言の子』のせいでノリッジの住民たちもまた、円卓軍に協力的な部分は見られない・・・・っと言っても元々、妖精たちにとって、円卓軍はまだ『人間たちの武装組織』という認識だからね。」

オベロン「ダルダンに殺されるのも、円卓軍の人間に殺されるのも、同じ事だと考えるだろう。」

オベロン「加えて境界なき勇士団は突然の事で妖精たちが騒ぎ出したこともあり、見切り発車とはいえ、早急なダルダンと『召喚銃の予言の子』の対策に乗り出す事になったのは事実だね。」

アルトリア「・・・・・人間たちの・・・・武装組織・・・・・・・」心配そうな顔をする

立花響「・・・・・・・・・・(アルトリアさん、アルトさん・・・・。)」心配そうに見ている


パーシヴァル「どうかお気をなさらず。バーゲストたちには申し訳ないと思いますが、これはここにいるアルトたちや介人たち全員で相談して決めたことです。」

パーシヴァル「『召喚銃の予言の子』の事は気になると思いますが、それはその予言の子を名乗る彼自身が悪いだけであって、貴方には関係のない戦です。」

パーシヴァル「どうか貴方はその体を休めてください。どうであれロンディニウムは安全です。女王の魔術もロンディニウムには通じません。」

アルト「ああ!それに元々、俺はシェフィールドの領主として、俺と再会するまで信じてくれた領民たちの為にノリッジを解放し、彼らをふるさとへ帰してあげたいし・・」

アルト「それにノリッジには俺たち境界なき勇士団が戦うべき存在・・妖精騎士アグラヴェイン率いるイレギュラーズの1人であるダルダンが俺たちを誘い出すためにこのような凶行を始めようとしているのだと、俺は思っている・・」

アルト「だから、例えアルトリアが『巡礼の鐘』が鳴そうと鳴らさぬだろうと・・・俺はシェフィールドの領主として、勇士団のリーダーとして、ダルダンとは決着を付けなければならないからな。」

バーゲスト「アルト・・・お主ってヤツは・・・」心配しつつも感心している

ジョルニ「父さん・・・」心配しつつも感心している

アルトリア「・・・・・・・」不安な表情を見せている


アルトリアは、例えパーシヴァル率いる円卓軍がノリッジの住民たちから野蛮な侵略者のそしりを受けようとも、ダルダンの凶行を止める為にノリッジを落とそうとすることと、

例え見切り発車になろうとも、アルト達を信じてロンディニウムで待っていたシェフィールドに住んでいた妖精達の期待に応えるためにノリッジを解放し、ダルダンと決着を付けるという決意を固めている事を見聞きしていき、

彼ら2人の覚悟に対して、アルトリアは不安な表情を隠せずに2人のことを見ていたのであった・・。

オベロン「藤丸君。」カルデアのマスターを見てて

【(オベロン・・・・)】
【(アルトリアの気持ちも分かる・・・)】←

【(ここで僕の口から言って欲しいんだね・・・)】←
【(でも、今を逃したらきっと後悔する)】


アルトリア「・・・・・・・・」黙り込んでいる

【ーーー鐘を鳴らしに行こう、アルトリア。】

アルトリア「!。・・・まあ、そうだよね。・・・・・・・・・・・・・・・・・・(きっついなぁ。)」目を逸らしながら

オベロン「・・・・・・」ニコッ・・(笑みを浮かべる)

アルト「・・・・・・・フンッ。」安堵の笑みを浮かべる


アルトリア「でも、分かりました。わたしも覚悟を決めました。」

アルトリア「騎士パーシヴァル。あなたは一度も『力を貸して』とは言わなかった。ロンディニウムの人たちもそうです。」

アルトリア「わたしを励ましてくれて、心配してくれて・・・それでも『助けて』とは言わなかった。『頑張って』としか言わなかった。」

アルトリア「それにシェフィールドの領主アルト・オルラント。前の領主であるボガードからの受けおりで領主となり、領民の妖精たちとも事情があって交流があまりにも少ないと思われましたが・・・」

アルトリア「それでも貴方は領民の事を第一に考え、領民たちの不安を和らげたり、領民たちをまとめ上げようとするその行動と信念、そしてその思いやり・・」

アルトリア「私が言うほどではありませんが、これ以上にないほどにアルトさんは立派にシェフィールドの領主としての勤めを果たしております。」

アルトリア「だからーーーわたしも、自分の役割を果たします。わたしひとりではノリッジの鐘は鳴らせない。どうか、みなさんの力をお貸しください。」


アルトリア「『円卓軍』は人間たちの武装組織ではなく、ブリテンを救うための、真なる『予言の子』の仲間だと示す為に。」

アルトリア「『境界なき勇士団』はノリッジを解放するために見切り発車でノリッジへ向かうのではなく、ちゃんと領民たちともう一度だけ話し合いをして・・」

アルトリア「真なる『予言の子』の援護をしていき、『召喚銃の予言の子』の間違いを正していき、『宝石鎧のダルダン』からノリッジを奪い返しに言ってください。」

アルトリア「シェフィールドの領民たちにはそう『予言の子』がそう仰ってたとアルトさんの口から伝えてください。」



ダ・ヴィンチちゃん、武蔵、カイニス、トリスタン「ーーーーーー!」嬉しそうな表情を見せる

ボガード、カイニス、バーゲスト、メリュジーヌ、オベロン「ーーーーーー!」嬉しそうな表情を見せる

ハベトロット、ロブ、ワグ、コーラル「ーーーーーー!」嬉しそうな表情を見せる

ジョルニ、セフィー、ガイル、スズカ、セツノ、アドニス、ルージュ「ーーーーーー!」嬉しそうな表情を見せる

立花響、五色田介人、ジュラン、ガオーン、ゾックス、ハルキ「ーーーーーー!」嬉しそうな表情を見せる

フリント、リッキー、カッタナー、セッちゃん「ーーーーーー!」嬉しそうな表情を見せる


パーシヴァル「ーーーーー!」少し驚く

アルト「・・・・・・」納得した表情を見せる

パーシヴァル「こちらこそ、喜んで。ーーーーありがとう、アルトリア。」お礼を言う

パーシヴァル「我々の戦いが正義となるか悪となるか、私やアルトさんたちに断じられる事ではありませんが、貴方の仲間として恥じない戦いをすると、ブリテンの大地に誓いましょう。」

アルト「ああ。アルトリアが勤めを果たす他に、そのようなありがたい言葉を言われちゃあ、俺もこのままじゃいけないと思っているさ!」

アルトリア「!。ありがたい言葉とはそれはそのぉぉ・・・・」カァァァ~~・・(恥ずかしがる)


アルト「わかった!アルトリアの言う通り、俺は今からシェフィールドの妖精たちにアルトリアのその言葉を伝えると共にもう一度ぐらい妖精たちと話し合いをしていき・・」

アルト「改めてノリッジ奪還へ向かう部隊の編成を行なっていく。まあ、シェフィールドの住民たちは準備するのが早いからね。」

バーゲスト「ならば、すぐにでもあの妖精たちと話をつけにいかなければな?短気故に彼らだけでノリッジへ向かう可能性があるからな。」

アルト「ああ!今からシェフィールドのみんなと話をつけるから、ちょっと席を外させてもらうよ。」

ボガード「それならオレも行こう。領主とはいえ、オレみたいな補佐が必要だと思うからな?」

メリュジーヌ「・・ボガード、いつからキミはアルトの領主補佐官になったというのかい?」ジィィ~・・(睨み付けている)

ボガード「!?。べべ、別に・・前の領主としてのアルトにアドバイスをしてサポートしていくことであって、俺自身の領主復権など1ミリも考えてもいないからな!!」カァァ~~・・(顔を赤くする)

メリュジーヌ「そう。ならそれでいいけど・・これでも私はアルトの妻でもあり、境界なき勇士団の中では副官としての立場でもあるからね?勝手な事は許されないわよ?」少々嫉妬してながら

ボガード「・・・・わかっている。その事は俺もよくわかっているからなぁ・・・」シュゥゥン・・・(体が小さくなる素振り)

バーゲスト「・・ハァァ・・・。」ため息をつく


タッタッタッタッ・・・(作戦室から退出するアルトとメリュジーヌ、ボガード)

バーゲスト「行ってこいアルト。こちらの話は私の方で聞き、あとで情報共有するするからな。」

アルト「ああ。頼んだよバーゲスト、みんな。」

バーゲストたち「ーーーーー」頷く


アルトとメリュジーヌ、ボガードの3人は、見切り発車をしてでもノリッジの解放に行こうとするシェフィールドの住民たちの事を考慮し・・

いちどアルト達3人は作戦室から退出し、下で待つシェフィールドの住民たちとの話し合いに向かうのでするのであった。



ダ・ヴィンチちゃん「さてと・・アルトとボガードがシェフィールドの住民たちの説得に行ってる間、私たちは私たちで出来ることを話し合った方が良さそうだね。」

バーゲスト「ええ。それと介人たちとはまだ出会って間もない事もあり、彼らがどのような力を持ち、どのような戦術を繰り広げるのかも私たちはまだ知らない部分がありますからね。」

ジュラン「ああ。こちらの方はアルト達の事は一緒に戦ったこともあるからいいが、バーゲストやアルトリア達の方はまだ知らないと言ってもいいよな?」

立花響「はい。まずはお互いの事を知りつつ、ノリッジの住民たちを救い出すための作戦を練るって事ですね?」

パーシヴァル「ええ。では、まずはお互いに知っている情報を可能な限り共有しつつ、ノリッジ奪還への作戦会議を始めると致しましょう。」


作戦室に残っているアルトリアたちとパーシヴァルたちは、まずはお互いに知り得ている情報を共有していき、介人たちや武蔵ちゃんたちとの親交も深めていくのであった。

数分後・・・ロンディニウム:作戦室(現在、ロンディニウムの説明中)


パーシヴァル「円卓軍は400名ほどで構成された、人間・妖精の混成である『中隊』が一つ。こちらは私が指揮官となります。円卓軍の主力ですね。」

パーシヴァル「そして次に、50人ほどで構成された『小隊』が五つ。後ほど紹介いたしますが、

パーシヴァル「元女王軍の騎士であるオーラリア、イートワー。人間の騎士であるケンウッド、ランドン、カルワス。以上の士官が小隊の指揮を務めています。」

パーシヴァル「そのほか、同志として集まった者を集めた『分隊』が五つ。こちらは現在、戦場で戦えるよう訓練中です。教官は先ほど話したマガレ書記官に一任しています。」

コーラル「境界なき勇士団に至っては・・アルトさんたちのご家族が10人、私を含めた従者が6名で構成されています。」

コーラル「また、シェフィールドからの軍勢として人間・妖精を混成である残存兵総勢300名がおります。その中でも特に牙の氏族の妖精が多くおり、人間の方は少ない数で存在します。」

パーシヴァル「また、ご覧になった通り、ロンディニウムには非戦闘員も多く生活しています。建築、服飾、炊事、鍛冶、法政、教育。」

パーシヴァル「後から来たシェフィールドの住民たちも含めても、現在は600人ほどなので少々手回しが悪いのですが、皆さん、よくやっております。」

パーシヴァル「続いて都市の復興スケジュールと、必要となる毎月の資源調達ですが、」

ダ・ヴィンチちゃん「待った待った。その辺りの詳しい事情は後で私が聞くよ、パーシヴァル。今はノリッジ攻略の話だけに専念した方がいい。だって、ほら。」周りを見渡す


ルージュ、立花響、セツノ、ガイル、介人たち(ゼンカイジャーの面々)「スヤァ・・・・」寝ている

スズカ、アルトリア、セフィー、ジョルニ、アドニス「ーーーーーーー。」モジモジモジ・・(精一杯お行儀良くしようと我慢している顔をしている)

ハルキ、ロブ、ワグ「・・・・・ハッ!!」ペシペシペシ!!(眠気覚ましに顔を叩く)

ゾックス、バーゲスト、カイニス、メリュジーヌ「~~~~~~!!」イライライラ・・(イラついている)


ダ・ヴィンチちゃん「この通り、キャパオーバーしているから。今まで私たちの方は8人、アルト達は16人・・・しかも身内と友人同士のみで旅をしてたのに、」

ダ・ヴィンチちゃん「いきなり千人単位の戦力運用の話をされてもね?こういう事は段階を踏んでやらないと。」

コーラル「えぇ、全く・・・・ノリッジ攻略の作戦会議がいつまでも始まらないおろか、いつの間にか自分の戦力の話にすり替わってるいます。そういうところがパーシヴァルさんのいちばん悪い癖です。」

パーシヴァル「!。そ、そうですね、すみません。先ほどのアルトリア様の言葉が嬉しくて、つい早口で自分の事ばかり・・・コーラルさんに言われるまでも無く、お恥ずかしいかぎりです・・・」

コーラル「え、えぇ・・。でもしかしながら、私が言ったこのような注意など、メリュジーヌ様の受けおりですけどね・・。」目をそらしている

ダ・ヴィンチちゃん「アハハハハ・・・・」苦笑い


アルトリア「うん、そういう時早口なるのはわかります。でも、わたしの事はどうか、さっきみたいにアルトリアで・・・・様はちょっと・・・」カァァ~!(顔を赤くしている)

パーシヴァル「承知しました。では改めて、アルトリア。ノリッジへ向かうのは私の中隊の半分と、3つの小隊、シェフィールドの妖精兵を合わせて520人ほどの兵士です。」

パーシヴァル「現地では反女王・・・・というより、反ダルダンの憲兵、住人を伯爵が纏めています。こちらも推定では400人規模の集まりだったと聞きました。」

パーシヴァル「予定としては我々と伯爵、合わせて920ほどの兵力になると思われましたが、住民の方は『召喚銃の予言の子』のせいで少々集まりが悪くなったとか・・・。」


タッタッタッタッ・・・(アルトとメリュジーヌが戻ってくる)

アルト「そこで、シェフィールドの兵300をすべて出し・・不足している戦力は俺たちとヒーローたちが補うってことだな。」タッタッタッ・・(作戦室に入ってくる)

【アルト!】
【シェフィールドのみんなとの話し合いはどうだったの?】←

アルト「ああ。アルトリアがノリッジへ行く事になったと聞いた途端、みんな“待ってました!”と喜び、“俺が予言の子を守るから、もう少し冷静な判断でノリッジの奪還に専念して欲しい”と言いつつ、みんなと話し合いをした結果・・」

アルト「みんなはその事に納得してくれて、今すぐにでもノリッジに行けるように他の円卓軍の出立の準備を手伝ったり、余った時間を円卓軍との連携の調整に使っているところだ。」

パーシヴァル「本当ですか、それは助かります!これで少しは女王軍に勝てる見込みが増えましたね。」

アルト「ああ!これもアルトリアのおかげだな。感謝しているよ、アルトリア。」お礼を言う

アルトリア「えっ、えぇ~・・。なんか照れるなぁ~~~・・・」照れている

【良かったね、アルトリア!】褒めている

パーシヴァル「話を続けますが、今さっき増えたシェフィールドの兵をプラスして、我らと伯爵、そしてアルトさんたち、想定1000ほどの兵力です。」

パーシヴァル「この兵力でキャメロットから派遣された女王軍を制圧し、鐘撞き堂・・・・ダルダンの本拠地である金庫城と名付けている塔を目指します。」

千子村正「1000人か・・・街の制圧だけじゃなくヤツらの本拠地まで落とすのには心許せねえな。」

千子村正「しかも相手は妖精、こっちはシェフィールド残存兵に牙の氏族も含まれているとは言え、それを除けば半分は人間だ。戦力差がありすぎじゃねえか?」

パーシヴァル「・・・そこはご安心を。円卓軍の戦術、兵装は対妖精に特化したもの。それとシェフィールドの兵やボガード殿からの指導もあり、能力差を覆す術は心得ています。とはいえ・・・」

パーシヴァル「金庫城の攻略は、我々の手に余る。あれは生前、土の氏族長であったスプリガンが鐘撞き堂を改造して作り上げたという、人間も妖精も拒む、難攻不落の鉄塔。」

パーシヴァル「おまけにあちらの勢力には偽の『予言の子』である『召喚銃の予言の子』の存在もあります。アルトさんであるなら、彼の正体を見破れると思いますが、その彼の力は未知数です。」

パーシヴァル「ですので、金庫城の攻略・・及び『召喚銃の予言の子』の対策と捕獲には皆さんのお力をお借りしたい。」


パーシヴァル「藤丸立香殿。貴方の魔術はオベロン殿やアルトさんから伝え聞いています。普段は単独でありながら、戦闘時には小隊に勝る戦力を呼び出せると。」

パーシヴァル「金庫城の門は軍隊では落とせない。内部に侵入し、内側から門を開けるしかありません。危険な任務ですが、受けていただけますか?」

【(頷く)】
【そういうのは得意だ。アルトリアも得意だよ】←

アルトリア「藤丸!マーリン魔術の話は今やめてほしいなー!」恥ずかしがっている

アルト「ハハハハ・・・。金庫城の攻略には俺たち家族も一緒に行く。俺たちの相手はあくまでイレギュラーズの一人である宝石鎧のダルダンただ1人だからな。」

バーゲスト「ああ、お主たちには我らがついている。だから安心して金庫城へと向かうぞアルトリア、藤丸立香。」彼らに呼びかける

アルトリア「あっ、あぁ・・はい。こちらこそよろしくバゲ・・・バーゲストさん。」少し目をじらしながら見ている

【こちらこそよろしく!】
【一緒にダルダンを倒そうな?】←

アルトたち「ーーーーーー」頷く


パーシヴァル「ありがとうございます皆さま。これで確実に勝利の目が見えてきました。」

パーシヴァル「南部で活動中の小隊は夕刻までには帰還します。彼らが戻り次第、ロンディニウムを発ちます。」

パーシヴァル「夜の闇に紛れ、夜明けまでにノリッジに到着。ダルダンや『召喚銃の予言の子』らが対策を打つ前に街を制圧します。」

パーシヴァル「僭越ながら、現地での作戦指揮は私が。よろしいですね、アルトさん、アルトリア。」

アルトリア「はい。わたしは貴方の指示に従います。気兼ねなく使ってください。」

アルト「ああ、こっちも了解した。シェフィールドのみんなにはあとでそう言っておくし、夕刻と言ったら・・それは夕食の時間の同じ時間帯となる可能性が高いからな?」

アルト「なんなら、その小隊が帰還したと同時に夕食をそのまま振る舞い、少しでもお腹を満たしてから行った方が士気も下げずにノリッジへ行けるんじゃないかと思うんじゃないか?」

立花響「それは良い名案だよアルトさん!!もしかしたらその小隊の皆さん、南部での活動でお腹を空かせているのかもしれませんからね?」

フリント「うんうん。腹が減ったら戦はできぬと言うからね?そろそろ煮込んでいたキノコのさっと煮も出来そうだから、話が終わったら盛り付けの手伝いに行こうか?」

立花響「はい!!」元気よく答える

【楽しみにしてるよ、響ちゃんたちのキノコのさっと煮!】
【(俺もそろそろお腹が空いてきたというか・・・】←


パーシヴァル「・・・小隊が帰還したと同時に夕食を振る舞い、士気を下げずにノリッジへ出陣ですかぁ・・。とてもいい案ですね、アルトさん。」

アルト「ああ。円卓軍は人間の兵士が多いと聞くし、人間であるなら腹も空く。俺はその当たり前の事を作戦として取り入れただけさ。」

メリュジーヌ「アルト・・・。」感心している

パーシヴァル、バーゲスト「ーーーーー」感心している

ジョルニたち「ーーーーーー。」感心している

パーシヴァル「では、この方針で作戦を立案します。伯爵から街の地図も届いていますので、制圧経路も確定できるかと。」

【さすがぺぺロン伯爵、ぬかりない・・・】
【基本的になんでもできる人だった・・・】←

カイニス「・・・・・・(フッ、やってくれるじゃないか元・インド担当のクリプターの分際でな。)」鼻息を散らす

武蔵「ええ・・。」頷いている



パーシヴァル「出陣は夕食の時間も含めて3時間程ありますので、皆さん、腹ごしらえをしながら自由にお休みください。」

フリント「そう。じゃあ私は響ちゃんと一緒に下の厨房で夕食の盛り付けに取りかかるね。」

立花響「はい。皆さんをお腹を満たすために、私・・精一杯美味しくご飯を提供させてあげますね!」

タッタッタッタッタッタッタッ!(作戦室を出るフリントと立花響)


ハベトロット「ほうほう。じゃあ、ボクは機織り場に行ってくるよ。聞けばあそこのハギレが山になっててさー。忙しいのは分かるけどさー!」

ハベトロット「あれだけあれば子供たちに可愛い服を作ってやれるんだわ!ってなワケで、ちょっとの間だけなら手伝ってやる、頼れるハベニャンなのさ!」ニコッ!

セツノ「オオ~。じゃあセツノ・・・ハベニャンの為にご飯、持ってくるから・・ハベニャンは先に機織り場に行ってて・・。」

ハベトロット「おお気が利くじゃないかセツノ!あとで余ったハギレでセツノにイイモノを作ってあげるのだわ!」タッタッタッタッ!(移動する)

セツノ「うん。セツノ・・楽しみにしてる・・。」タッタッタッタッ!(移動する)

ルージュ「ああ~私も行く!!」タッタッタッタッ!(セツノの後ろについていく)

タッタッタッタッ!(作戦室を出るセツノとハベトロットとルージュ)


千子村正「儂は鍛冶場でガキどもの面倒みてくるか。まともな鍛冶師はひとりだけ、あとは鍛治見習いしかいねえんだよ、この街。」

セフィー「ならばわたしも一緒に鍛冶場に行こう。ちょうどわたしの刀を鍛え直そうと思っていたところだからな。」

千子村正「ああいいぜ!こっちでどれだけお前さんの刀を振るっていたのかを見てあげてもいいからな?」

セフィー「感謝する、村正殿。」


オベロン「・・・・・ふむ。となると、僕は居残りがいいかな?戦場で戦えないからね。パーシヴァル、何か気になる事はあるかい?」質問する

パーシヴァル「ええ。頼みたいことがあるとすれば、オックスフォードの動きを見てほしい事だと思う。」

パーシヴァル「おそらく氏族長の中で真っ先に痺れを切らすのはウッドワスだ。ノリッジの後はおそらく・・・」

オベロン「うん、同感だ。ちょっと僕の知人にも協力して貰って、ヤツの動きを牽制するとしよう。」

メリュジーヌ「知人・・?オベロン、パーシヴァルたちの他にもキミに親しい妖精がいるのかい?」

オベロン「ああ。諸事情により、今はその知人の名前は言えないが・・・彼女ならウッドワスの事をしばらくの間は止められると確信しているからね。」


オベロン「・・・本来なら、このような事はオーロラに頼んだ方が効果的なのだが、オーロラはもうこの世にはいない。彼女は蒼毒のブルーナに殺されちゃったからねぇ・・残念だけど・・。」気の毒な表情を見せる

コーラル「・・・・・・・・」うつむいている

メリュジーヌ「・・コーラル・・。」心配している

アルト「・・・・・・・・・。」黙っている

オベロン「3年前・・、オーロラが逮捕された日にソールズベリーの住民たちが暴動をを起こそうとした言う事は聞いているよね?あれは妖精騎士モードレッドが来る前はウッドワスたちがそれを食い止めていたんだ。」

オベロン「当時のウッドワスはオーロラの事やソールズベリーの住民たちを非難していたけど、その前は裏でオーロラにお熱に成る程に親しみを持ちたかったみたいだったもんで・・。」

オベロン「そのいくら貢いでもなびかない美女であるオーロラから“すぐに会いたい”なんて知らせが来たら、すぐに駆けつける程に彼女の一途な思いを持っていたと言ってもいいね。」

【オベロンに人の心はない・・・ね?】
【男心を持てあそぼうとしてたのか!?】←

オベロン「いや、むしろ男心の味方だとも!恋愛下手なウッドワスのために計略(デート)の機会を用意しようとしてたからね!」


バーゲスト「あのウッドワス公がオーロラの事を・・・確かに私たちも一度、そのような経験を3年前のシェフィールドでしたよな、アルト?」

アルト「ああ。いま思えばあのシェフィールドでのデートは俺とヴァージェ、バーゲスト、メリュジーヌが夫婦としていく覚悟の前触れだったのかもしれないよな。」

メリュジーヌ「ええ♡今じゃこのように心も身体も感覚も、情愛様々だからね♡」ギュゥゥ~♡スリスリスリ♡(アルトに甘える)

バーゲスト「無論だ。我らの愛が純恋愛の宝石を通し、夫婦仲まじく入れるし、それがあったからジョルニたちは産まれたと言ってもいいよな♡」ギュゥゥ~♡スリスリスリ♡(アルトに甘える)

アルト「ああそうだな。そんな俺は3年の昔から両手に花と言ってもいいからな?」スリスリスリ♡(2人に甘えられる)


イチャイチャイチャイチャ♡(バーゲストとメリュジーヌの2人に甘えられるアルト)

ダ・ヴィンチちゃんたち「・・・・・・・・」何も言えない

カレン「ふふふ♡。本当に夫婦仲まじかったですよ、結婚したあとの初夜なんかもの凄かったと聞きますからね?」クスクスクス!(静かに笑う)

オベロン「~~~。そ~りゃ、3年前のアルトたち僕と出会った頃から情愛モロだしだったからね!このイチャパコ夫婦がぁ~!!」キリキリィ~!(嫉妬混じりにドン引きしている)

【アルトさんと2人はとても愛しあっているのねぇ~・・】
【(ホント、羨ましいよぉ・・・)】←

ダ・ヴィンチちゃん「うーん、アルトと2人の夫婦はともかく、あった事もないウッドワスちょっと同情しちゃうよなー。なにせ思いを寄せていたオーロラが罪人として処刑されていったからねぇ・・。」

コーラル「・・・・・オーロラ様・・・。」またうつむいた表情を見せる

アドニス「・・コーラルお姉ちゃん・・・。」心配している

メリュジーヌ「!。・・・・・・」黙り込む

アルト「・・・・・・・・」メリュジーヌとコーラルの事を見てる


アルト「(確かにオーロラとは3年前のソールズベリーでの出来事で1回だけ目にしただけであって、俺はオーロラのことに関しては本当の意味で何も知らないと言ってもいい。)」

アルト「(しかし妖精騎士アグラヴェインの策略とはいえ、オーロラは俺との関係性を問われ、“鏡の氏族抹殺の共犯”と“一連の事件の関与により逮捕され、ブルーナたちとソールズベリーの住民たちによって殺された・・。)」

アルト「(ソールズベリーや妖精國の中でも特に美しい翅を持つも、その中身はあまりにもロクでなしの考えや思想を持っていたとメリュジーヌは言ってたが・・)」

アルト「(それを確認しようも・・オーロラはもうこの妖精國ブリテンには生きていないし、彼女の次代も未だに生まれてもいないと聞いているからな・・。)」

アルト「(もし・・、メリュジーヌとコーラルにオーロラを助けられなかったお詫びを報いるのであれば、それはノリッジの攻略が終わったあと、次の『巡礼の鐘』を鳴らす場所であるソールズベリーへと向かい・・)」

アルト「(オーロラを拷問じみた行為で殺したブルーナを、あの2人と共に一矢を報いらせなければな・・。)」


アルトリア「・・・・・・・(アルトさん・・。)」少し心配そうな顔をする

オベロン「・・っと、言い忘れてたけど、今回のノリッジ攻略にはクロコダイオーみたいな巨大勢力を必要としない。むしろあのような船じゃ返って目立つし、万が一ウッドワスに見られたら、そのままロンディニウムを攻められる可能性が高い。」

パーシヴァル「はい。ゾックスさんには我らと共に陸の方からノリッジへ向かってもらうか、ロンディニウムへ残り、ノリッジへ向かう私らの代わりにオックスフォード側の様子を見て欲しいのですが・・いかがなモノで?」

ゾックス「まぁそうなるよな・・。ノリッジの攻略には俺がいなくても、こちらには介人たちや響たちが代わりに活躍してくれるから、俺とフリントたちはここで留守番させてもらうぜ。」

アルト「ああ、今回はそのほうが良さそうだね。それにこちらにも非戦闘員であるロブたちもいるから、彼らには引き続きロンディニウムに残り、そこの復興に全力を注いで欲しいのだが・・いいか?」


ロブ「確かにそこまで力の無いオレらにとっては、アルト様の言う通りかもしれないな・・。じゃあオレとワグはここに残り、このロンディニウムで俺たちの出来る事をやっていきますか!」

ワグ「う~ん・・オレ、もう一度ノリッジへ行きたかったんだけどなぁ~・・?でも、オレらがいてもガイルの兄貴を困らせるだけだから、オレらはここでロンディニウムの復興を手伝ってやろうぜ、ロブの兄貴!」張り切っている

ロブ「おうよ!!ガイルの兄貴、ロンディニウムの留守のことは俺たちに任せて、ノリッジをダルダンのヤロウから取り返してやってください!」

ガイル「おう!ロブ、ワグ・・・留守を頼んだぞ!」

ロブ、ワグ「おうよ!!」張り切っている


カレン「私はあなたたちの監視役の制約上・・この度のノリッジ攻略には参加しません。ですので、私もこのロンディニウムで留守番をさせてもらいますね。」

コーラル「・・では私もここへ残らせてもらいます・・・わたしが戦場に行ったところで、わたしの能力のなさにアルトさんたちの足を引っ張るだけだと思いますので・・」

アドニス「コーラルお姉ちゃん・・・・・」心配そうにしている

コーラル「・・心配せずとも、わたしはこの人間たちの街で、わたしのできることをやっていくだけなのですから・・アドニスさんはアドニスさんでしか出来ない事をやり遂げ、再びこの場所に戻ってくることを信じておりますから・・。」

アドニス「・・・うん。」少し納得する表情を見せる

カレン「・・・・・・・・・」アドニスとコーラルの様子を見て・・


ポンッ!(小さくなるオベロン)

オベロン「じゃ、これからその知人の彼女の元へひとっ飛びだ。みんな、うまくいったらノリッジで会おう!」パタパタァァ~~!(飛んでいく)

そう言い、ブランカに乗ったオベロンは知人の元へに向かうためにどこかへ飛び去っていった・・。


トリスタン「・・マスター。オベロン殿はその知人の事を彼女と言っていたことから、その知人は明らかに女性であるのは確実だと思えるのですが・・」

ダ・ヴィンチちゃん「うん。あのオベロンの事だからね・・女性の知人ぐらいは1人や2人もいると思えるのだけど、状況が状況だからねぇ・・」

ダ・ヴィンチちゃん「彼女の諸事情で名前さえ教えてもらえないとなると・・おそらく彼女は女王軍・・あるいは氏族長の誰かと深い繋がりがある人物じゃないかなと思っていると言ってもいいわね?」

トリスタン「女王軍・・あるいは氏族長と深い繋がりがある人物・・・それはつまり・・・」


【(ブルーナ?)】
【(二代目妖精騎士トリスタン?)】
【(コヤンスカヤ?)】←

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カルデアのマスターが思ってる事

コヤンスカヤ
https://livedoor.blogimg.jp/gamemeister/imgs/0/d/0d0442fe.png
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【(確かに彼女ならやりそうな気がするが・・・)】
【(まさかね・・。)】←

アルト「・・・・・・」カルデアのマスターの事を見てて・・


カルデアのマスターはオベロンが『彼女』と呼ぶ存在の事を彼らの宿敵であるコヤンスカヤだと考察をし、アルトは彼らの表情を見つつ、彼らの反応を冷静に観察していたのであった・・。

ダ・ヴィンチちゃん「じゃ、私は書記官のマガレ君に挨拶に行ってくるよ。藤丸君とアルトリアは?」

アルトリア「わたしはお言葉に甘えて、下でご飯を食べた後に少し仮眠をとらせていただきます。夜通しの行軍のようですから。今のうちに英気をやしなっておかないと。」

アルト「そうだな。夕食を食べて腹を満たし、仮眠をとって英気を養う。それで俺たちと円卓軍は夜通しでも万全な状態で戦いに臨めるからな?」

スズカ「ええ!」

【そうだね。じゃあ自分も仮眠を】
【そろそろレッドラ・ビットの様子を見に・・】


スズカ「レッドラ・ビットさんの事ですか?実は少々その事でお話がありましてね・・。私がレッドラ・ビットさんの身体をサーチ(健康診断)したところ・・肺の近くに変なしこりが見つかりましてね・・。」

【変なしこり?】
【(もしかしてレッドラ・ビットは病気なのかな?)】←

ダ・ヴィンチちゃん「いやそれはないと思う。広場で子供たちに囲まれて動けなくなってるけど、あの元気そうに平原を走ってたレッドラ・ビットが病気だなんて・・・」

スズカ「いいえ。腫瘍とか初期のガンとかはほとんど痛みもない無症状で発見が遅れるのが定義なのですので。いちおう大事を取って彼には摘出手術を施させてもらいますわ。」

アルトリア「しゅっ、手術ですか!?そんな急に言われてもねぇ・・・って、手術ってのはなんですか?モルガンが使う魔術の1つなのでしょうか?」オドオドオド・・(困惑してえる)

スズカ「手術とはアルトリアさんが言うような魔術的ではありませんし、摘出手術と言っても摘出後に私のヒーリングを持ってすれば、約1時間弱ですぐに走れるようになります。」

スズカ「レッドラ・ビットさんはアルトリアさんや他の皆さんを遠くの領地へと遠征する為の手段でもあり、私たちの大事な仲間でもあります。ですから、原因不明なシコリのせいで彼に何かあったらと思うと、私は不安に思えます。」

スズカ「なので、レッドラ・ビットさんには万全な状態で皆さま方をノリッジへ運んで貰うためにも、レッドラ・ビットさんにシコリの摘出手術を施したいのです!」

【スズカちゃん・・。キミって子は・・】
【(そこまで俺たちのことやレッドラ・ビットの事を・・・・)】←

メリュジーヌ「スズカはこれでも、向こうの世界では優秀な医者の候補生と呼ばれていたからね。あの子にかかれば、どんな手術もお手の物で成功させちゃうからね。」

アルト「ああ。ちょっと少しこだわりは強いけど、さすが俺と同じように回復に特化した俺の娘な事だな。」スズカを褒める

スズカ「はい!」ニコッ!(笑顔を見せる)

アルト「だが、その摘出手術の後にスズカに魔力的な問題があったらイケないから、スズカの摘出手術には俺もアシスタントとして手伝ってやるからね?俺もまた、ヒールの力で回復できるからね。」

スズカ「!。はい、よろしくお願いします、お父様!」ビシッ!


パーシヴァル「では皆さん、3時間後にここへお集まりください。日が沈み次第、ノリッジ攻略戦を始めましょう。」

作戦室にいるみんな「おう(えぇ)!」頷く



コーラル「・・・・・・・」少し心配そうな表情を見せる

アドニス「コーラルお姉ちゃん、僕は絶対にノリッジを解放して、必ずコーラルお姉ちゃんの元へ帰ってくるよ!だからもう心配しなくていいからね?」

アルトリア「はい。心配せずとも私たちは必ず生きて、ノリッジの鐘を鳴らしてここへ戻って来ます。なのでどうかアドニス君とアルトさんたちを信じて欲しいです。」

コーラル「アドニスさん・・・アルトリアさん・・・・」アドニスたちの事を見てて・・

アルト「ああ。だから今はアドニスたちと一緒にご飯を食べに行こうか?コーラル。」

コーラル「・・・・はい!」頷く


こうして作戦室でアルトたち『境界なき勇士団』、アルトリアたち『カルデア一行』、パーシヴァルたち『円卓軍』の皆でノリッジ攻略の話をしていき、

無事にノリッジ攻略の話がまとまり、日没出陣までの3時間・・夕食を食べたり、色んな事をしたり等・・それぞれ自由行動でロンディニウムを回っていき、

彼らは心も体も万全な状態へと回復し、ロンディニウムの空は日没のようへと日が沈むのであった・・。

第27節:ノリッジ攻略戦
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ノリッジ近くの平原:駐留地点


タッタッタッタッ・・・(平原を歩くアルトたちとアルトリアたち)

メリュジーヌ「それで私とパーシヴァル、そしてアルトやみんなの力を合わせて戦い、悪妖精と化したグビラを倒したんだよ。」

パーシヴァル「はい。最初は私一人であの悪妖精からロンディニウムを守ろうとしてその悪妖精の背に乗り、ロンディニウムから引き離そうとしていましたが、どうも振りほどかれてしまって・・」

パーシヴァル「不覚を突かれた際にメリュジーヌが私の事を庇ってくれて防御をしてくれたのですが、その悪妖精のドリルがメリュジーヌのガードさえも砕く勢いでしたので、」

パーシヴァル「そして窮地にたった際に立花響さんがそのシンフォギアとなる装甲の力による拳で悪妖精を殴り飛ばし、私とメリュジーヌにこう語りました。」

パーシヴァル「“このまま私と彼女が仲違いしている事は間違っている”“私と彼女にはもういちど仲良くしてもらいたいと思っている”・・そう響さんの言葉を聞き、その響さんの思いが私とメリュジーヌの心に響きました。」

パーシヴァル「そしてアルトさんたちが時間稼ぎをしている間、私とメリュジーヌ、響さんと話し合い、そしてお互いの過去を全ての見込み、私はメリュジーヌと和解し、アルトさんと皆さんと共に協力し、悪妖精グビラの討伐を成しえたのです。」

ルージュ「へぇ~~!それで最初は仲が悪かったメリュジーヌお母ちゃんとパーシヴァルさんは、響ちゃんの説得のおかげで元の仲良しになったんだね!」

【凄いよ響ちゃん!さすがだね!】←
【・・・・・。(あの戦いの中で説得していくなんて・・)】

立花響「い、いやぁ~それ程でも~・・・」照れている


ダ・ヴィンチちゃん「うんうん!確かにあの戦いの中で二人を説得する響ちゃんも凄いのだが、その他に凄いところはあるよね?」

立花響「あっ、はい!メリュジーヌさんとパーシヴァルさんを和解させた後、不覚にも悪妖精グビラの背中に刺さったパーシヴァルさんの槍を回収して欲しいとメリュジーヌさんに頼まれましてねぇ・・。」

立花響「メリュジーヌさんが引きつけている間に私は悪妖精の背に乗って、その悪妖精が上にのけぞりながらもどうにかパーシヴァルさんの槍を手に持ち、」

立花響「その槍に触れた途端に何かしらの違和感もあり、槍が抜けて落下する事態がありましたが、無事にその槍を引き抜くことが出来ました。」

千子村正「おう。で、そのパーシヴァルの槍に立花響が触れた途端に何かしらの違和感があったと聞いているが・・。パーシヴァル、何か知ってるか?」

パーシヴァル「・・それは私にもわかりません。あの戦いの後に響さんはスズカさんのメディカルチェックを受けたのですが、なにも異常はなかったと聞いています。」

パーシヴァル「この私が今持っているこの槍は『選定の槍』と呼び、かつてトネリコが持っていたという武具。私を人間牧場から引き取ってくれた際に、前の風の氏族長からこれを授けてくれたのです。」

パーシヴァル「“これは罪なき者にのみ応える聖なる槍。妖精たちでは扱えぬもの”と。それゆえにメリュジーヌは響さんにこの槍の回収を頼んだのです。」

千子村正「成る程・・・確かに妖精であるメリュジーヌにはその『選定の槍』を手に触れる事が出来ないから、立花響に引き抜くことを頼んだのだな。」

メリュジーヌ「まあそういう事ね。ただし、響ちゃんが感じたという違和感があったというのはその時の私も初めて知ったからね・・。」

ハベトロット「・・・・・・・・・」黙っている


【選定というと・・・・アルトリアの杖と同じ?】

アルトリア「どうだろう。ちょっと違うかなぁ。杖と槍だし。同じような気配は感じるんだけど、中身がもう無いっていうか・・その槍、凄くはあるけど、もう『選ばれて』いない気がする。」

立花響「?。もう『選ばれて』いないって・・・何が選ばれていないのですか?」

パーシヴァル「響さんには難しくてよくわからないと思いますが、私はこの槍を握っている度にそんな気がするのです。」

立花響「どういうことですか?」

パーシヴァル「私が持つこの『選定の槍』からはただ強く、“失敗した”という悲しみが流れてくる。身を裂くような後悔の念が溢れています。」

パーシヴァル「槍に宿った慟哭は魔力となってほとばしり、振るうたびに涙のように煌めきます。その様からこの槍は『白光』という二つ名を持っているのです。」

パーシヴァル「この槍は『妖精を救うもの』ではなく、『妖精を倒すもの』となってしまっています。本来、使うべき武具ではないのですが、妖精騎士に対抗できる武具でもあります。」

パーシヴァル「とはいえ、“罪なき者にのみ”と言われたものですから、いずれ私には使えなくなるでしょう。」

立花響「!。そんなことありませんよ!パーシヴァルさんとても立派な人だと思っていますよ!弱きを守り、私欲を正す、円卓軍の理想の騎士だと私は思います!」

立花響「私なんか、大人の男性であるパーシヴァルさんと違ってまだ高校生だし、誰かを助ける為にただ自分の事を考えずに突っ走っちゃって、よく私の親友や翼さんたちによく叱られいるのがたびたび多くて・・。」

パーシヴァル「度々よく叱られるというか・・・・って、高校生っというのは?」


ダ・ヴィンチちゃん「ちょっと待った!響ちゃん、いま自身のことを高校生と言ってたけど、キミ・・まさか未成年でシンフォギアというギア装甲を纏い、キミ達の世界で戦いを繰り広げているのかい?」興味を示している

立花響「あ、いや・・・そのぉ・・別に戦いを繰り広げているとかじゃなくて・・ただ人助けをしているというか、そのぉ・・・」オドオドオド・・(オドオドしている)

ルージュ「ウフフフ・・ならいっそのこと、響ちゃんの世界での活躍を自慢しちゃえば良いんじゃないかな?別に減るもんじゃないんだし?」

立花響「ルージュちゃん。ベ、別に・・自慢するほどの話じゃないというか・・・。」オドオドオド・・

アルトリア「なになに?私も聞きたい聞きたい!響ちゃん、私とほぼ同い年なんだし・・」ワクワク!(期待している)

ルージュ「うんうん聞きたいよね?それは響ちゃんたちシンフォギア装者の活躍って、一言じゃ纏められないほど凄いんだからね!」

【一言じゃ纏められないって・・・?】


ルージュ「私も私が生まれた向こうの世界のテレビで見た話だけだけど、シンフォギアは主に歌を歌うことで装者の力が増して、色々な敵をバッタバタと倒していってね。」

ルージュ「それだけじゃなくてね。重ね合った歌の力で最強の姿(エクスドライブ)で空を飛んだり、落ちてくる月の破片を3人の奏者と一緒に破壊して世界を救っちゃったり・・」

千子村正「!!?。おいおいおい・・・少女3人だけで月の破片を破壊したのか!?」驚愕している

ルージュ「バルベルべっていう独裁国相手に6人だけで紛争を止めようとしたり、サンジェルマンやプレアーティとかいう錬金術師と戦いを繰り広げたり・・・」

ルージュ「しかも強大なラスボスを相手にシンフォギアを『黄金錬成』の力で金の姿で倒しちゃったりしたりと・・響たちシンフォギア装者はテレビシリーズの中でもう5回も世界を救っちゃっているのよ!」

立花響「え、えぇ~っと・・・それについては、ほぼ間違っていないというか・・そのぉぉ・・・。」カァァァ~・・(恥ずかしがっている)


アルトリア「ウソ・・・・・響ちゃんの世界だけとはいえ・・5回も世界を救っちゃっているなんて・・・。」驚愕している

ダ・ヴィンチちゃん「ちょっとちょっと!?錬金術で金を生成するのはとても難しいコトだというのにシンフォギア全体を黄金を纏わせて戦ったなんて・・」驚愕している

武蔵「立花響・・・17歳の少女だというのに歌だけで幾千の戦いを歌だけでくり広げているなんて・・・」驚愕している

アルトリア、ダ・ヴィンチちゃん、武蔵、千子村正、カイニス『『『『『(一体、どんな世界だというのだ・・・シンフォギア・・)』』』』』揃って驚愕している

【・・・・・(確かにそうだね・・。)】


アルト「ルージュ・・・。これは少し言い過ぎだよなぁ~?」気まずい雰囲気を出している

ルージュ「あっ・・・・ご、ごめんお父ちゃん・・。ちょっとよかれと思って・・・」気まずい雰囲気になっている

立花響「アハハハハ・・・・・・」苦笑いをしている


ルージュがよかれと思って話し出した立花響ことシンフォギア装者の大体の自慢話を語ったことで、アルトリアたちにとてもじゃないほどの衝撃を受けてしまい、

アルトとルージュは、その事で“アルトリア達や立花響になにか悪い事をしたな”と気まずい雰囲気をだしており、立花響はただその事で苦笑いをするしかなかった・・。

タッタッタッタッ・・・(妖精の士官がやって来る)


妖精の士官・オーラリア「パーシヴァル。じき夜明けだ。強行軍だが、なんとか間に合った。元・シェフィールドの皆さんや境界なき勇士団にわざわざ夕食も振る舞ってくれたことで、兵士たちの英気も減らさずにすんだ。」

オーラリア「丘を越え次第、我らはシェフィールドの兵士たちと共に部隊を展開していいんだな?」

パーシヴァル「ああ。中隊の指揮はランドンに任せる。君とボガードの3人で1時間、持ちこたえてくれ。私と『予言の子』、そしてアルトたちは先行してノリッジの側面に出る。」

パーシヴァル「伯爵が解放した下水道を通って、ノリッジ内の反ダルダン組織と合流。街中でどうにか暴動を起こし、混乱を乗じて正門を裏から抜く。」

パーシヴァル「門が開き次第、城壁の女王兵を制圧してくれ。私たちはランドン部隊とボガード部隊と共に、手分けしてノリッジ内の女王軍を撃破する。」

パーシヴァル「敵対兵力を制圧した後、金庫城を取り囲む。だがしかし、万が一『召喚銃の予言の子』が現れた場合は即座に私に伝令をしつつ、その者からなるべく離れる事だ。彼の相手は私たちがするからね。」

オーラリア「わかった。・・・・無理はしないでね、団長。」

パーシヴァル「こちらこそ、オーラリア。今回も無理難題を押しつけてすまない。」

オーラリア「慣れているわよ。『予言の子』。アルト・オルランド氏。パーシヴァルをよろしくね。」タッタッタッ・・・(去って行く)


パーシヴァル「聞いての通りです。ここからは私の部隊とボガードさんの部隊と離れて別行動します。夜が明ける前にノリッジに忍び込み、騒ぎを起こします。」

パーシヴァル「長い戦いになるでしょう。どうか万全な準備を、藤丸立香。アルトさん。」

アルト「ああ!ジョルニ、ルージュ、ガイル、セツノ、アドニス、セフィー、スズカ。」子供たちの顔を見て

アルト「ノリッジでの戦いは、君達にとってイレギュラーズとの最初の戦いであり、君達にとっての最初の戦争となる。今更だと思うが俺は俺の愛する子供たちをこのような戦場に出すのはどうかと思うと・・・」うつむいた表情を見せる


ジョルニ「わかっているよ、父さん。でもこの戦いはノリッジの住民たちやシェフィールドにいた妖精たちを救う戦いだけじゃない・・・・妖精國の妖精たちをモルガンの支配から解放し、」

セフィー「カルデアと共に汎人類史を救い、この世界に迷い込んだ介人たちや響たちのような並行世界の者達を元の世界へと戻し、」

ルージュ「そしてマシュさんと・・・・・私たちのお母ちゃんであるヴァージェを救い出す為の最初の一歩なんだからね!!」

ガイル「ああ!!ヴァージェ母さんを必ず妖精騎士アグラヴェインやイレギュラーズの野郎どもから救い出し、家族全員で笑って過ごすためにも!」

セツノ「セツノ・・・お父さんたちと一緒に戦う覚悟は出来ている・・」

スズカ「私たちはそのために2人の妖精騎士であったお母様と修行をし、今、お父さんが立ち上げた『境界なき勇士団』と一緒にこの地に立っています。だから!」

アドニス「僕たちの事は気にしないで、お父さんはノリッジを解放する為に戦って欲しい!」

アルト「・・・!。そうだよな・・・要らない心配をかけてすまなかった。だから、俺と一緒に戦ってくれるのか?」

バーゲスト「元よりそのつもりだ!我が愛する夫、アルト・オルラントよ。」

メリュジーヌ「ええ!私たちは家族だからね?一緒に戦うのは当たり前じゃないか。」

アルト「ああ!俺から改めて言うが、俺たちは夜明け前にノリッジに忍び込んで騒ぎを起こし、そして金庫城にいるダルダンを倒し、ヤツと手を組んでいる『召喚銃の予言の子』を捕まえる。」


アルト「いいか?パーシヴァルの言った通り、今宵はとても長い戦いとなる事になるだろう・・。だからみんな、気合いを入れていこうぜ!!」拳をあげる

周りにいるみんな「オオォォォォォーーーーーーーー!!」勝ちどきを上げる


アルトはジョルニたちを戦争に巻き込むことを考慮し、彼らにその事で問いかけるも、ジョルニたちの覚悟の強さに感化し、

アルトは改めてみんなと共にノリッジを解放し、ダルダンを倒し、召喚銃の予言の子の捕獲するという決意の元に声を上げていき、

ジョルニたちやバーゲストたち、アルトリアたちはアルトのかけ声と共にノリッジ攻略戦への勝ちどきをあげるのであった。

数分後・・・・ノリッジ:地下にある下水道内にて・・


タッタッタッタッ・・・(下水道を歩いている)

ジュラン「う~ん・・・。下水道からノリッジへ入るとは言ってたけど・・これは酷いよなぁ~・・」下水道の周りを見てて・・

ガオーン「ウンウン・・。周りは臭いわ、ネズミっぽい妖精は出てくるわ・・。ホント、妖精の世界でも下水道の中はとても臭うんだねぇ・・」不満そうに歩いている

アルト「ああ。形だけの模倣とはいえ、ここまで下水道の環境が劣悪だと・・悪臭が下から漏れ出た時に凄く困るからなぁ・・。」下水道の周りを見てて・・

ダ・ヴィンチちゃん「まぁ気持ちは分かるけど・・今ここは敵の領地の下にいるからね・・。少しは我慢してくれないかな?」

セツノ「うん・・でもこの臭いのはセツノ嫌い・・・はやく外へ出たいよぉ・・。」自分の鼻をつまみながら・・

ジョルニ「ああそうだな。藤丸、もうすぐぺぺロン伯爵が指定した反ダルダン組織との合流地点にたどり着けるか?」

【もうすぐ着くと思うよ】
【(確かこの辺りの筈だが・・・)】←



タッタッタッタッタッ・・・・(ベルの下水道の通りから現れるぺぺロン伯爵)

ぺぺロン伯爵「いらっしゃーい!指定した時間通りね藤丸君!」

【ぺぺロン伯爵!】←
【伯爵みずから出迎え、ありがとう!】

ぺぺロン伯爵「こちらからお願いした立場だもの、下水道だろうとモルグだろうと足を運ぶわ。」

ぺぺロン伯爵「えーと、こっちに来てくれた別働隊は・・・・・」周りを確認する


ぺぺロン伯爵「ダ・ヴィンチ女史、村正ちゃん、ハベトロット、トリスタン、カイニスちゃんに、なぜかまだ生きていたという異邦の宮本武蔵・・・。」ダ・ヴィンチちゃんたちを見て

ぺぺロン伯爵「アルト君、ジョルニ君、セフィー君、ガイル君、ルージュちゃん、スズカちゃん、セツノちゃん、アドニス君、メリュジーヌとバーゲストと、アルトのご家族全員いて・・・。」アルト達を見て・・

ぺぺロン伯爵「機械の身体をしたのがジュランという機械生命体たちで、そこにいる少女が立花響、そして・・・・」パーシヴァルたちを見て・・

パーシヴァル、立花響、介人、ジュランとガオーン「・・・・・・・・・・」黙っている

ぺぺロン伯爵「さいこーーーーーーーーじゃなーーーーーい!」笑い顔


立花響「う、うわぁぁ~~~オバケェェ~~~!?」ぺぺロン伯爵に驚く

介人「ワァァァァ~!?オバケ全開、妖精亡主ゼンカ~~イ!?」ぺぺロン伯爵に驚く

ジュランとガオーン「ヒィィィ~~!?」ぺぺロン伯爵に驚く

パーシヴァル「敵か!?」ジャキィィン!(槍を構える)

ぺぺロン伯爵「え、どこ!?どこにオバケがいるのかしら!?こわい、守ってパーちゃん!カイちゃん!」ガバッ!(寄り添おうとする)

パーシヴァル「パーちゃん!?」驚いている

介人「な、なになに!?カイちゃんって誰のことなの!?」わかっていない

ジュラン「ってかお前がオバケそのもんだろ!?よってくるなって!!」バシンッ!(突き飛ばす)

ぺぺロン伯爵「キャウゥゥン!?」バシッ、ドサッ!(突き飛ばされる)


ぺぺロン伯爵「な、なに酷いじゃないよぉ~!せっかく私がここまで足を運んだというのにぃぃ~~・・・」哀しそうな?顔をする

【すみません、時間がないので】
【本名言うぞぺぺさん】←

ぺぺロン伯爵「・・・そうね。こめんなさい。今までにないタイプだったから、つい舞い上がっちゃったわ。」すまないそうな顔を見せる

アルト「舞い上がっちゃって・・・・ぺぺロン伯爵・・・・。」ドン引きしている

ぺぺロン伯爵「・・とまあ、それはさておいて・・。ようこそノリッジの下水道へ。アナタが円卓軍のパーシヴァルと、かつて『秘密の予言の子』と『絶唱の予言の子』と呼ばれてた人達ね?」

ぺぺロン伯爵「私はぺぺローンナ伯爵。伯爵でいいわ。さっきは驚かせてすまなかったわね?」


パーシヴァル「あ、貴方が・・・・・これは失礼を。ノリッジ地下に棲み着いた妖精亡主とばかり・・・・」謝る

パーシヴァル「お初にお目掛かります。円卓軍のパーシヴァルです。ノリッジの危機を知らせていただき、感謝します。」

立花響「立花響です。妖精騎士アグラヴェインに『絶唱の予言の子』としてこの世界に来た者です。」挨拶をする

介人「俺は五色田介人。こっちは俺の仲間のジュランとガオーン。まだ3人だけど、俺たちは5人で『機界戦隊ゼンカイジャー』やってまーす!」挨拶をする

ガオーン「ああよろしく!」挨拶をする

ジュラン「ああよろしくな、オカ・・伯爵さんよぉ~。」挨拶をする

ぺぺロン伯爵「ええよろしくねパーシヴァル、4人とも。感謝するのはお互い様よ。これからアナタたちに血を流してもらうんですもの。」

ぺぺロン伯爵「あら。でもひとり足りないわね。あの子はどうしたの、藤丸君。」

【オベロンですか?】
【レッドラですか?】
【ゾックスとハルキですか?】←

ぺぺロン伯爵「まあそれもあるにはあるね。特にハルキ君に関してはユーミルちゃんにも関係があるからね?」

ぺぺロン伯爵「でもあの二人については今のところ関係ないわね。だって今回の作戦にはツーカイオーやウルトラマンと言った巨大勢力は必要ないんだし・・」

ぺぺロン伯爵「私が言ってるのはあの元気な子。レッドラ・ビットちゃん。ほら、あの妖精馬のことよ?」

スズカ「レッドラ・ビットさんの事ですか?実は彼は今、ロンディニウムで術後の療養中でして。彼には彼の体内、肺近くにあったシコリらしきモノの摘出手術を施したのですが・・」

スズカ「そのシコリの正体がとんでもなく危険なモノでありまして、摘出するのに予定より1時間遅く掛かってしまいまして・・、」

スズカ「私がヒーリング(回復)をかけようとしたところ・・・・「私の事は気にせず、その癒やしの力はこれから傷つくアルトさんたちの為に使ってください!」と言われ、馬車が引けないならノリッジに行かずにゆっくりと療養した方がマシと言って、」

スズカ「彼にはちょっとした湿布を貼り、明日には迎えの馬車として遅れて来ると言って、彼はロンディニウムに残りました。」

ぺぺロン伯爵「あら、そう・・・・・やっぱり頭がいいのね、カレ。3年前からオーロラに教育された賜かしらね。」

ぺぺロン伯爵「それと彼の中から出たヤバいモノを摘出したから・・、あとで彼にはお見舞いのニンジンとフルーツを用意しないとね?」

スズカ「ええ。彼、とても喜ぶと思いますね?」


ぺぺロン伯爵「じゃ、気兼ねなく案内するとしましょうか。地上に出たら二手に分かれてもらうわ。大通りで女王軍を引きつけるBチームと、正面を裏から抜くCチームにね。」

ぺぺロン伯爵「Bチームはアルトリアと村正ちゃん、カイニス、介人たち、メリュジーヌ、ジョルニ、ルージュ、スズカ、アドニス。」

ぺぺロン伯爵「Cチームはパーシヴァルと武蔵ちゃん、トリスタン郷、ハベトロット、響ちゃん、セツノ、ガイル、セフィー、バーゲスト。」

ぺぺロン伯爵「カルデア・・・藤丸君たちとアルトはどっちも支援してちょうだい。少々こちらが多勢だけど、万が一って事もあるから、あなたたち2人には頑張って貰う必要があるわ。」

ぺぺロン伯爵「出来るでしょ、それくらい?アルト君はともかくアナタはここまでやってきたんでしょ?」

【―――――もちろん】
【Aチームはないんだね】←


ぺぺロン伯爵「!。それはいつかね!藤丸君が本当の意味で一人前になった時、私とカドックとアナタ、3人でAチームを名乗りましょ!やだ、楽しみ!」喜んでいる

アルト「ああそうだな・・。(ペペロンチーノとカドック、藤丸の3人でかぁ・・・。)」

アルト「・・そう言えば聞くけど、こっちのカルデアには虞美人っていうサーヴァントは居たりしているか?ホラ、あの中国異聞帯であった・・・」

ぺぺロン伯爵「!?。あぁ~~芥ヒナコちゃんの事ね!おそらくあの子はAチームとしては来ないと思うわね。アナタも知ってるわよね・・あの子(芥ヒナコ)の結末のことを・・・」

ぺぺロン伯爵「藤丸君やキリシュタリアから聞いているけど、あの子は元々・・真祖とよく似た吸血種の精霊であって、彼女は中国異聞帯でその命を絶った。彼との戦いでね?」

【確かにそうだとも・・・】
【(芥ヒナコかぁ・・・・)】←

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カルデアのマスターが思ってる事


芥ヒナコ(虞美人)

https://idabutsupotato.hatenablog.com/entry/2018/12/02/150033

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ぺぺロン伯爵「彼女は中国異聞帯のシンで、自身が愛する者を殺めた報復に自分の命を空想樹に捧げるぐらいだしね~?これも彼女なりの愛なのかしらね?」

ぺぺロン伯爵「もし彼女が再び現れるとしたら・・それは彼女がサーヴァント:虞美人としてカルデアに召喚されるのか・・それはカルデアにいる彼(藤丸立香)次第って事かしらね?」

【まぁ、そうなるね】
【今はいないというかそのぉぉ・・・】←

アルト「・・まあ別に、Aチームの関係でヒナコに関してどうかなぁ~っと思ってね?いるとかいないとか、俺は無理に聞かないからさ。」

ぺぺロン伯爵「まあそうよね?人の秘密を無理に聞こうとする男は、大抵女の子に嫌われちゃうからね?(藤丸は男だけどね・・。)」キリッ!


ぺぺロン伯爵「・・とまあ、関係ない話はそれくらいにして・・・パーシヴァル、さっきの話の組み合わせに何か意見はあるかしら?」

パーシヴァル「いえ、問題ありません。では・・・・」

ぺぺロン伯爵「ええ。ノリッジ攻略戦、開始。共にダルダンや『召喚銃の予言の子』を追い詰めましょう。」

介人「ああ!!俺たちみんなでダルダンと倒して、召喚銃の予言の子と名乗る偽者を捕まえて、勝利全開!オールOK!っと行こうね、みんな!!」

ジュランたち「ああ(えぇ)!!」頷く


アルトたちはノリッジの地下にある下水道にて、反ダルダン組織を率いる1人であるぺぺロン伯爵と合流し、ノリッジ攻略への作戦をアルト達に開示し、作戦実行のために二手に分かれて行こうとするが・・・


アルトリア「あ、ちょっと待って!介人さん、少しお話したいことがあるのですが・・」

介人「???。一体どうしたの、アルトリア?」

アルトリア「あのですね・・・、あなたはゼンカイゼンカイと口癖のように言ってますが、アナタには何かもしもの時に対応できる作戦とか策とかあるのですか?」

介人「う~~ん・・無い!」キリッ!(即答で言う)

アルトリア「な、ないの!?アナタって、そうやって今まで行き当たりばったりでアナタがいた世界を敵から守ってきたというの!?」驚いている

介人「うん!それが俺たち、ゼンカイジャーのやり方ってコトだからね!」キリッ!

ジュラン「・・まぁ、そういう事だな?わかったな、アルトリアの嬢ちゃん?」

アルトリア「!?。(う、うぁ~~~この人バカなの?彼、『秘密の予言の子』と言われるぐらいの力を持つと言ってたけど、頭の方はバカだったなんて・・・)」カァァ~~・・(顔を赤くして困惑する)


千子村正「おいおい・・それ、いまここで聞く事か?そんなに介人たちや響ちゃんがアルトリアよりも勝っているって事が不安なのかよ。」冷めた目をしている

アルトリア「なぁ・・・悪かったわね村正!ロンディニウムでは今のこともあって、響ちゃんたちに聞きたいことのタイミングが合わなかったというのにね!!」カァァ~!(顔を赤くして怒っている)

バーゲスト「ハァ・・・・」呆れた顔をしている

【~~~~~~・・・】タラァ~・・(冷や汗をかく)

立花響「・・すみません伯爵さん。実は私も聞きたいことが1つあるのですがよろしいでしょうか?」

ぺぺロン伯爵「???。良いけど、どうしたの・・?」

立花響「伯爵さん・・・アナタはさっき、これから私たちに血を流させもらうって言いましたよね?」

ぺぺロン伯爵「ええそうよ。これからアナタたちにはノリッジを攻略する辺り、女王軍に所属する幾多の妖精たちと戦ってもらうからね。」

ぺぺロン伯爵「その際にいくつかはその妖精たちを無力ささせる辺り、最悪・・彼らを殺生することも考えて、さっきのことを言ったといっても良いわね?何か不満でも・・?」


立花響「はい。私の纏うこのシンフォギア・・・わたしのこの拳は、誰かをただ傷つけるモノなんかじゃありません。この拳は誰かの手を取り合うためにあるモノです。」

立花響「例え・・その女王モルガンと女王軍の兵士たちと戦う事になったとしても、わたしはわたしのこの拳で、誰かの血を流して戦う事は・・私には出来ません。」

ぺぺロン伯爵「!?。貴方・・・」

立花響「私の勝手なワガママのかもしれませんが・・・、私は私のやり方で女王軍と戦います!なので、ぺぺロン伯爵さんや皆さんにはどうか・・あまり妖精さんたちを殺すような事はしないで欲しいのですが・・」

パーシヴァル「ええ、響さんの言っている事は正しいと思います。元より円卓軍のスローガンは・・『目指しているのは妖精と人間の共存。糾すべきは女王の体制だけである』ですからね。」

パーシヴァル「私たちもまた、可能な限り妖精たちの殺生をしないように女王軍の制圧に尽力を尽くしますが、万が一の場合は・・・」

立花響「わかっています。そのような事の覚悟は、幾度も私がいた世界で経験していますので。そこの所は心配しないでください。」

パーシヴァル「響さん・・・」立花響の言葉を聞いてて・・


ぺぺロン伯爵「・・・。(どういう神経をしているのよあの子・・?あの子、まだ学生みたいなようだけど・・・まるで歴戦の戦いを知り尽くしているように見えるし、あまり誰かの命を殺めるような事を避けたいだなんて・・)」疑問に思っている

アルト「疑問に思うよな、ぺぺロン伯爵?それが彼女の・・・立花響の戦士(ヒーロー)としての在り方と言ってもいいな?彼女の事については、彼女の戦い方を見れば分かるものさ。」

ぺぺロン伯爵「ええそうね。あなたの言う通り、響ちゃんや介人たちゼンカイジャーの戦士(ヒーロー)としての在り方・・・。是非ともこのノリッジ攻略の戦いの中で、見極めさせて貰うわね?」


ぺぺロン伯爵「あとそれと・・『予言の子』の事については心配しなくてもいいわよ。前に『召喚銃の予言の子』がダルダンの手下となったことで、ノリッジの住民たちが『予言の子』に落胆したと言ってたけど・・」

ぺぺロン伯爵「“『予言の子』は『選定の杖』を持っている16歳の少女である”と私とユーミルたちで正論づけて説得をしてなんとか反ダルダン組織としての数を揃えたと言ってもいいわね。」

ぺぺロン伯爵「あとはさっきも言ったように、ダルダンと結託している『召喚銃の予言の子』を捕まえ、彼に自身が妖精騎士アグラヴェインによって仕立てられた偽者の『予言の子』である事を自覚させ、」

ぺぺロン伯爵「彼がどのように『予言の子』を名乗り、どういう理由でダルダンと結託したのかを問いつめないといけないからね?」

アルト「ああ。彼の事については、俺が知っていると思うからな。どうにかして彼をここで取り押さえないとなぁ?」

アルトリア「ええ・・・」心配そうな顔をしながら・・


タタタタタッ!(誰かが下水道の奥から来る)

ユーミル「ぺぺロン伯爵~~!早くここから外に出て、ノリッジをあやつらから取り返しに行くのじゃ~!いつまでも道草を喰ってる場合じゃないぞ!」鼻をつまみながら

ユーミル「こっちは下水道の臭いでノリッジを解放する前に、この悪臭でいまにも倒れそうで困っているのじゃ!早く外に出て、戦いたいのじゃあ~~!」プンプン!(鼻をつまみながら怒っている)

ぺぺロン伯爵「あらごめんなさい。あとちょっとで始まるから亡ちょっとだけ待ってちょうだい?」

ユーミル「う、うむ・・・でもなるべく早くしてくれるよな!」タッタッタッタッ!(組織の元へ戻る)


ぺぺロン伯爵「さてと・・・あちらの方も臭いにおいを我慢して待っていることもあるから、こちらもそろそろ・・」

アルト「ああ。ノリッジ攻略戦、開始だな。みんな、ノリッジを解放しに行くぞ!」みんなの事を目に向けて

周りにいるみんな「おう(はい)!」頷く


タッタッタッタッ・・・(二手に分かれるアルトたちとアルトリアたち)

アルトリアや立花響の質問もあるも、アルトたちやアルトリアたちは作戦通りに二手に別れて行動し、彼らはノリッジ攻略戦を改めて開始するのであった。

ノリッジ攻略戦開始から1分後、ノリッジ:正門前では・・


オォォォォーーーー―!!(円卓軍とシェフィールドの兵士たちがノリッジの正門付近を攻撃している)

ボガード「怯むなぁ――!!攻め立てろー―!!我らにはアルト様と予言の子がついておられるぞ!!彼らが門を開けるまで持ちこたえるんだぁぁーー!!」激励を言い放つ

シェフィールドの兵士たち「オォォーー!!ノリッジを返せ―!シェフィールドで死んだ同胞の無念を晴らせー―!!」声を掛け合っている

シェフィールドの兵士たち「ノリッジは俺たちのふるさとだ!ダルダンの好きにはさせないぞー―!!」声を掛け合っている

シェフィールドの兵士たち「シェフィールドで頑張ってきたオレたちを、舐めるなぁぁーーー!!」声を掛け合っている

円卓軍とシェフィールドの軍勢「オォォォォーーーー!!」勝ちどきをあげている


ノリッジにある正門前では、パーシヴァルたちの作戦通りに円卓軍とシェフィールドの兵士たちは正門にいる女王軍と戦闘を行なっており、

その軍勢の士気を上げるようにボガードが激励の声をあげていき、円卓軍とシェフィールドの兵士たちはそれに応えるかのように勝ちどきをあげるのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ノリッジ:金庫城にある氏族長の私室では・・・



タタタタタッ、ガチャ!(人間の兵士が入ってくる)

ダルダンの衛士1「ダルダン様!円卓軍、及びボガード率いるシェフィールドの残党兵が正門への攻撃を開始しました!」

ダルダン「なに!?ヤツらめぇ~、ロンディニウムの円卓軍と手を組みやがったか!しかも生き残っていたシェフィールドの軍勢を引き連れてくるとはなぁ~!」ガゴンッ!(イスから立ち上がる)

ダルダン「アグラヴェイン様の話によれば・・円卓軍は他の反乱分子とは違い、それなりにまともに戦う事が出来る軍隊だと聞いてはいるが・・」

ダルダン「ボガードと手を組んでいるとはいえ、たかが600程度の兵で城壁を攻めに来るとは、アイツらはバカなのか?そんなことをしたところで・・・」


タッタッタッタッ!(さらに衛士が1人やって来て・・)

ダルダンの衛士2「駐在の女王兵からの報告です!街中で住人たちが武装蜂起!反女王を掲げて抗戦を始めました!また、その中には、その・・・」

ダルダン「どうした、さっさと言うんだ!このオイラに踏みつぶされたいのか?」キリキリキリ~(イラついている)

ダルダンの衛士2「・・は、はっ!その反女王を掲げた住民たちの中にあの本物の『予言の子』とアルト・オルラント率いる『境界なき勇士団』がおり、住民たちと共に戦闘を行なっております。」

ダルダンの衛士2「その影響あってか、住人たちの士気は高く、女王兵も手を焼いております!」

ダルダン「んなっ・・・・なにぃぃぃ~~~!?」ビックリしている


ドスゥゥゥン!!(床を大きく踏み叩くダルダン)

ダルダン「(クッソ~~!なぜノリッジの門を閉めているのに、一体どうやってノリッジへ入ってきたのか、あいつらはぁ・・・・・!?)」何かを思いつく

ダルダン「(!?。まさか、あの伯爵っていう男女もわからない奴の仕業か?あいつの入れ知恵で他のルートから、このノリッジへと入れるルートを作ったというのか!?)」

ダルダン「(だとしてもどうして・・『予言の子』の事は、オイラがあの『召喚銃の予言の子』の存在を使い、住民たちに『予言の子』への失望をさせたというのに・・どうして!!)」ダッダッダッ・・・、シャッ!(窓近くのカーテンを開ける)



ワーーワーーワーーワーー!!(外ではノリッジの住民たちが武器を持って兵たちと戦っている)

???「どうやら・・ノリッジの住民たちはようやく、偽者の『予言の子』と本物の『予言の子』の区別の仕方がわかるようになったというわけだね?」

ダルダン「!?。おまえ知ってたのか!あの地味でろくな魔力も感じないアルトリアという妖精が、本当の『予言の子』だっていう事を証明する事を!?」怒鳴り散らす


???→召喚銃の予言の子「ああ。本物の『予言の子』であるアルトリア・キャスターが、エインセルの予言の通りの『予言の子』と証明できるモノは2つ・・。」

召喚銃の予言の子「彼女の手には『予言の子』である事を示す『選定の杖』を肌身離さずに持っており、彼女の近くには『異邦の魔術師』と言えるカルデアのマスターが、彼女のそばにずっといるからね。」

召喚銃の予言の子「いくら貴方の上司である妖精騎士アグラヴェインがエインセルの予言の意味を改竄したとしても、16年前から提言された予言の意味がそう簡単に変わることはないに等しい位からね?」

召喚銃の予言の子「予言の子であるアルトリアが『予言の子』であることを示す『選定の杖』が彼女の元にある限り、ノリッジの妖精たちは彼女の事を『予言の子』として信じるだろうね。」

召喚銃の予言の子「(というより、僕は『予言の子』と呼ぶには妖精ですらないからね?まあそうなったのは僕にもあるけどね・・。)」


ダルダン「何だと・・!ならさっさとそのアルトリアという妖精から、その『選定の杖』と言うモノを奪ってこい!お前さん、そういう事が得意なんだろ?」

ダルダン「お前さんが『召喚銃の予言の子』と名乗り、オイラに手を貸してやるから金庫城のお宝全部を見せて欲しい、っていうからお前さんを雇ったんだぞ?その意味がわかるか?」

召喚銃の予言の子「ああ。『巡礼の鐘』を鳴らさずとも、僕の目的はこの金庫城にあるお宝だからね。その為に君と接触したと言っても過言はない。」

召喚銃の予言の子「だけど君からの仕事を受ける以上・・僕からの約束を守ってくれるかな?僕はこれでもこういう仕方のお宝の獲得は好きじゃないからね。」

ダルダン「フンッ。お前の好き嫌いはどうかは知らんが、この金庫城はスプリガンの奴が生きてた頃、自分の財産を一生涯自分の手元に置いておくために、100年の昔に鐘撞き堂を改造して建てたシロモノだ。」

ダルダン「“誰も入れたくない”“誰にも奪わせない”、スプリガンのその執念深い性格が宿ったであろうこの城には、例えトレジャー・ハンターと自称するお前さんであっても、この金庫城の宝物庫にはネズミ1匹も入れないからねぇ?」

ダルダン「宝物庫に入りたいと思うなら、まずは俺の言うことを聞き、俺が持つ宝物庫のカギを手にするんだな?」ムスッ!(言い張っている)

召喚銃の予言の子「・・・・・・・・・。」黙っている


ダルダンの衛士1「・・ダルダン様、もしお気が確かなのであれば、どうか兵にご命令を・・・」

ダルダン「つぅぅ~わかっている!兵士たちにはこう伝えておくんだな。」

ダルダン「“女王軍が制圧せぬようにお前たちも戦え。降伏や撤退は許されない。”“逆らう住民たちは全員始末しろ。女王に楯突くヤツらは全員、我らの敵である”とな。」

ダルダン「あいつらは『予言の子』と共に女王軍と戦っていると言っているが、そうではない。彼らはただ『予言の子』のみが持つ『選定の杖』を持っているだけの叛逆集団に過ぎない。」

ダルダン「こちら側にいる『召喚銃の予言の子』こそが正しい『予言の子』であり、彼らが持つ『選定の杖』はオレたちのモノであるとな。」

ダルダン「オイラはこのまま鐘撞き堂の守りに向かう。お前たちはそのまま防衛に専念しろとな。」

ダルダンの衛士たち2人「ハ!」タッタッタッタッタッタッ!(部屋を出る)


ダルダン「さぁ、ここからはお前の出番だ。『召喚銃の予言の子』と呼ばれるというお前のその力、しかと『境界なき勇士団』と『円卓軍』に見せつけるんだな。」

ダルダン「そしてお前の力を持って、あのアルトリアという妖精から『選定の杖』を奪い取れ!そしてオイラにお前が真なる『予言の子』である事を証明させるんだな!」

召喚銃の予言の子「ああ。キミの期待通りの仕事はキッチリとさせて貰うとも、この金庫城の宝物庫にあるスプリガンの遺産が『この世界のお宝』とたり得るモノだと言うのであればね?」ノシッ、タッタッタッタッ・・(ソファから立ち上がり、窓の所へ向かう)


ガチャッ、タタタタァァ~~、シュンッ!!(窓から飛び降りる召喚銃の予言の子)

ガキンッ、シュゥゥゥ~~~~!!(ワイヤーを伸ばして華麗に降りていく召喚銃の予言の子)


ダルダン「・・・・・・・・・」上記の光景を見ている

ダルダン「(もしあの『召喚銃の予言の子』と名乗る奴が負けたとしても、オイラには関係のない話だからな?お前なんて、『予言の子』でない事なんて、とっくにわかっているからな。)」

ダルダン「(だがどうであれ、『予言の子』アルトリアと三澤亮太の家族どもにこの『宝石鎧のダルダン』様に勝てるはずがないからな。何故なら・・・・)」

ダルダン「(オイラの持つこの異端の亜鈴は、モースや強力な攻撃を持ってしても・・オイラの身体に傷1つも与える事が出来ないからなぁ?)」自分の腕を見る

キィィン、ガキガキガキィィ~ン!(ダルダンの腹部分が光り、腕部分が宝石と化していく)


ダルダンは最初から『召喚銃の予言の子』と名乗る青年の事を『予言の子』ではないことをわかっており、それでも彼を『予言の子』として証明させるように命じ、その彼はそれを示すかのように金庫城の外へ出て行き、

ダルダン自身は自身の異端の亜鈴の力で自分の腕を宝石化させ、自分の力でならアルトたちに勝てると確信を持ちつつ、その事に関して笑みをみせるのであった。

ノリッジ:大通り周辺


オォォォォーーーー―!!(周辺で女王兵と武器を持った住民たちが戦っている)


カイニス「ドリャァァーーー!!」ギュゥゥ~ン、バシャァァ~ン!!(海流を操って攻撃する)

女王軍・イフリータ軍団「ギャァァァァ~~~!?」バシュゥゥ~~・・・・(火を鎮火させられる)


ジョルニ「ハァァァァ~~!!」ニョキニョキニョキィィ~~!!(ツタを操って攻撃する)

ルージュ「ヤァァァァ~!!」ギュィィィ~~ン!!(魔糸を放って攻撃する)

女王軍・兵士たち「ヌワァァァ~~~!?」ギュィギュィィィン、バシィィン!!(ツタと魔糸に拘束される)


千子村正「ハァァッ、セイッ!!」ジャキン、ジャキィン!(刀で攻撃する)

メリュジーヌ「ハァァァ~!」ジャキィン、ギュィィン!!(斬撃を繰り出す)

ゼンカイザー「イッケェェェ~~!!」バンバンバン!!(ギアトリンガーの銃撃)

騎士レッドデイン「ーーーー!!!」ガキガキ、ガキン!(防御している)

騎士レッドデイン「クゥゥッ、ですがこの程度で私の守りは敗れません!」ギュォォォ~~ン!(オーラを放つ)


騎士レッドデイン「ハァァァ!!」ギィィィン、バリバリバリィィ~~!!(落雷攻撃)

ダ・ヴィンチちゃん「!?。みんな避けて!!」指示をする

バリバリバリィィ~~!!(アルトリア達に落雷攻撃が降りかかる)

メリュジーヌたち「クゥ、ゥゥゥゥ~~~!?」バリバリィィ~~!!(落雷攻撃をガードしようとする)

騎士レッドデイン「よし、今だ!!」ギィィィン!(赤黒の斧槍を出現させる)


ギュォォォ~~ン!(アルトリアとスズカを囲うように赤黒の斧槍(制裁の斧槍)を展開する)

アルトリア、スズカ「!?」制裁の斧槍に囲まれる

騎士レッドデイン「もらった!!喰らうがいい、私の制裁の・・・」ギュゥゥ~・・(制裁の斧槍を放とうとするが・・)


シュッ、ピトッ!(騎士レッドデインの足下に触れるアルト)

アルト「ヒール(神経麻痺)!」キィィン!

騎士レッドデイン「!?。ヌワァァァ~~!?」ジジジィィ~~、ドサッ!(よろけて倒れる)

騎士レッドデイン「あ、足が痺れて・・動かぬ・・・・」ビリビリビリ・・(両足が麻痺している)

アルト「そこでしばらく寝ているんだな?」タッタッタッタッ!(アルトリア達に所へ向かう)


【ナイスサポートだね、アルト!】

アルト「ああ!だがまだまだ女王軍はまだいるからな。気を緩めるなよ、藤丸。」

千子村正「ああそうだな。よぉし、こっちはだいたい片付いているから、後は儂たちだけで何とかなる!」

メリュジーヌ「ええ、先に門に向かって2人とも!パーシヴァルやセツノたちの力になってくれ!」

アルトリア「うん!セツノちゃんたちも無茶しがちだから、サポートお願い!」

アルト「ああ!藤丸立香、すぐに向かうぞ!」

【了解!】
【みんな、気をつけて!】←


タッタッタッタッタァァ~~!!(ノリッジの正門の方へと向かうアルトとカルデアのマスター)

ノリッジ:内側の正門付近


ガキン、ガキン、ガキィィン!!(パーシヴァルと武蔵ちゃんが牙の氏族の兵士たちと抗戦している)

武蔵「ハァァッ、セイッ!!」ジャキィン、ジャキィィン!!(刀を振りかざす)

牙の氏族の女王兵たち1「~~~~~!!」ガキィン、ガキィィン!(ガードしていく)

パーシヴァル「裂帛!」ジャキィィン!!(槍を振りかざして攻撃する)

牙の氏族の女王兵たち2「ぐわぁぁぁ~~!?」ガシュゥゥ~~ン!(吹き飛ばされる)


女王軍・ケンタウロスたち「撃て撃て撃て~~!!!」ヒュン、ヒュン、ヒュンッ!!(矢を多く放っていく)

立花響「ハァッ!セイッ!ヤァッ!トォッ!」バキッ、ベキッ、ボキッ!(矢を拳で折っていく)

女王軍・兵士たち「オォォォーーーー―!!」ドドドドォォーーー!!(突撃してくる)

立花響「!!。ハァァァ―――!!」ビュンッ!(素早く動く)


バシバシバシッ、ドスドスドスッ!!(素早く女王軍の兵士たちに攻撃する立花響)

立花響「・・・フゥ~・・。」息を整える

女王軍・兵士たち「~~~~・・・・・」バキバキバキンッ!ドサドサァァ~~・・(武器を壊され、気絶していく)

騎士ブルーパーチズ「!?。クソォォ~、たかが人間の女1人相手になに苦戦してるんだ!!」怒っている


【す、凄いよ響ちゃん・・】
【(女王軍の兵士たちを糸も簡単に・・・)】←

トリスタン「ええ・・しかも彼女の戦いには少々アグレッシブな部分もありますが、敵を殺さずにただ気絶させるだけで、しかも戦場に戦い慣れているかのように俊敏に彼女の武術を敵にぶつけています。」

パーシヴァル「ええ。まだ少女の身でありながら、あの女王の妖精兵を拳1つでただ気絶させるだけで済むなんて・・少しの付き合いながらも感心しております。」

バーゲスト「ああ。しかしシンフォギアという鎧も気になるが、彼女のあの引けの取れないあの武術・・、いったい彼女の世界でどうやって覚えたというのか・・。」


アルト「(パーシヴァルたちが驚くのも無理はない・・。立花響のあの強さは初期の頃から風鳴弦十郎から武術を教えられているからこその強さと言ってもいいよな?)」

アルト「(しかも彼女は数々のノイズ、錬金術師、はたまたゲームの中では神話クラスの怪物でさえも相手にしているとも言えるし、立花響は少女ながらも歴戦の戦いを繰り広げたシンフォギア装者と言っても過言はないよな。)」

アルト「(おそらく立花響こそ、パーシヴァルたち『円卓軍』にとってはとても優秀な協力相手であるのは間違いないとも言えるな。)」

アルト「(例え敵であっても、彼女の持つ拳術と武術でその敵を気絶程度で無力化し、ガングニールの破壊力を持ってすれば、並大抵の武力を持つ敵を圧倒し、並大抵の敵を降伏させる事が可能であると見受けられるからな。)」

アルト「(そしてこの妖精國において、立花響の1番の武器と言えるモノがあるとすれば・・・・)」立花響の姿を見ていき・・・


♪~~♪~~♪~~(周りに『ALL LOVES BLAZING』(戦姫絶唱シンフォギアXV:立花響のソロソング)が流れている)

立花響「♪~~♪~~♪~~♪」『ALL LOVES BLAZING』を歌っている


立花響はシンフォギアから発せられる歌を歌いつつ、彼女は女王軍の兵士たちに向かって自身の拳をぶつけていくのであった。

周りの家にいる妖精たち1「なんだなんだ?戦いの中なのに音楽が聞こえる!楽しくて元気が出る音楽が聞こえるよ!」ノリノリで聞いている

周りの家にいる妖精たち2「歌が聞こえる!メロディが聞こえる!ノリノリで楽しい音楽が聞こえるよー!」ノリノリで踊っている

女王の妖精兵たち「音楽だ!音楽だ!何だか知らないけど音楽だ!!歌っちゃお!踊っちゃお!楽しい楽しい音楽祭の始まりダァァ~!!」ノリノリで踊っている

騎士ブルーパーチズ「お、おいお前たち!?勝手に戦闘を放棄して踊っているんじゃないぞ~!?」困惑している


ダ・ヴィンチちゃん「なになにぃ~?響ちゃんの周りから音楽が流れ出して、その音楽で響ちゃんが歌いながら戦ってるって・・・いったい何だこれはぁ!?」ビックリしている

武蔵「ぬぉぉぉ~!?響ちゃん、何かと歌いながら戦っているなんて・・まるでスケールが違うというか・・」驚愕している

トリスタン「戦っている時、何か呪文のようなモノと口ずさんで戦っていると見えてましたが・・まさか、歌を奏でて戦いをしていくなんて・・」驚愕している

アルト「これが立花響の・・・・シンフォギアを纏う者の戦い方なのだ!彼女はその胸に秘めている歌を歌い、それを力へと返還し、あのように華麗に戦う事が、彼女がいる世界の戦い方といってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「ホォ~~、歌を力に変えて戦うとは・・ますます興味が湧いてくるような要素を持っているじゃないか!シンフォギアというのは!」感心している

ハベトロット「おうおう!しかもその歌に乗せられるように、女王軍の妖精兵が一斉に戦いを止めて踊り出しているぞ!」踊っている女王軍の妖精達を見てて・・

バーゲスト「ああ。ほとんどの妖精は主に舞や音楽といったモノにはとても興味を持つ者が多いゆえに、音楽につられて踊るモノも多い。」

バーゲスト「立花響のような音楽を利用する武具であるならば、一時的であるが女王軍の兵たちを撹乱させる事が可能と見受けられるな?」立花響の戦い方を見てて・・

パーシヴァル「ええ。この響さんが与えてくれたこの好機を逃しません!すぐに正門を抜き、向こう側で頑張っていらっしゃる兵たちを進軍させなければ!」

【よし、このまま正門を制圧しよう!】

アルト「ああ!このまま正門を制圧するぞ、みんな!」みんなに呼びかける

パーシヴァルたち「はい(えぇ)!」頷く

タッタッタッタッタァァ~~!!(正門の方へ突き進むパーシヴァルたち)



騎士ブルーパーチズ「!?。マズい、このままでは正門が裏から開けられる!?お前たち、このような音楽に惑わされるんじゃない!!踊るのは止めろ!やめろぉぉぉ~~!!」叫びを上げている

踊っている女王軍の妖精兵たち「♪~~♪~~♪~~♪~~!」音楽にそって踊っている

騎士ブルーパーチズ「――――おのれぇぇ~~!!女王騎士であるこのオレの言うことを聞けないというのならば!!」ギュォォォ~~ン!(オーラを放つ)


ギィィン、ガキガキガキィィ~ン!!(辺りを裁きの氷撃で覆いつくす)

辺りにいる者たち「!!?」氷に足下が凍ってしまう

【(あ、足が凍って動けない!?)】

騎士ブルーパーチズ「オレの命令を聞かぬヤツらは全員、オレの氷撃で皆殺しだ!」ガキガキガキィィ――!!(魔力を溜めていき・・)


ギィィン、ギュォォォ~~ン!(制裁の斧槍を展開していく騎士ブルーパーチズ)

立花響「させるかぁぁぁーーーー!!」ガキィィーン、ギギギィィーー・・・(脚部のパワージャッキーが展開していき・・)

ガコォォン!ガシャァァーーン!!ビュゥゥー――ン!!(パワージャッキーで響の足下の氷を砕き、自身は前の方へ飛び出していく)

騎士ブルーパーチズ「んなぁっ!?」飛んでくる響に驚愕している


ギュボォォォーー!!(ブースト点火し、突撃してくる立花響)

立花響「とりゃぁぁぁーーーー!!」ガシッ!ギュボォォーーー!!(腕のパワージャッキーを展開し、突撃する)

騎士ブルーパーチズ「!?。クゥゥ!!」ギィィン!(立花響に制裁の斧槍を展開していくが・・)


ドゴォォォーン!!『我流・撃槍衝打』


騎士ブルーパーチズ「ヌォォォォ~~~~!?」バコォォーン!ビュゥゥーーン!!(殴られて、吹っ飛ばされる)

ビュゥゥゥーーン、ドゴゴォォーーン!(ノリッジ正門の扉に叩きつけられる騎士ブルーパーチズ)


ビキビキィィ~~、ガシャァァ~ン・・・(騎士ブルーパーチズの鎧が砕け散る)

騎士ブルーパーチズ「ゴハァァ・・・・」ズズズゥゥ~、ドサッ・・(殴られて気を失う)

立花響「・・フゥゥ~~・・」ガシッ!(息を整え、構えのポーズを取る)

さっきまで踊ってた上の方の女王軍の妖精兵たち「!?。ヒィィィ~~~!!」震え上がる

立花響「・・・・妖精さんたち、まだやるのですか?」ググッ!(拳を構える)

怯える女王軍の兵士「た、退却~~~!!退却ダァァ~~~!!」ダダダダァァ~~~!!(逃げ出す)

ダダダダァァァ~~~!!(一斉にノリッジの正門前から逃げ出す女王軍の兵士たち)


立花響の必殺の拳で騎士ブルーパーチズの鎧を砕きつつ気絶させ、それを目撃した上辺りの女王軍の兵士たちは立花響に怯えるかのようにノリッジの正門前から退却するように逃げ出していった・・


【良いぞ響ちゃーん!!】
【(凄い・・女王騎士を一撃で倒した!)】←

ハベトロット「凄いよ響ちゃん!!まさかあの子の拳1つで女王軍の女王騎士を一撃で倒しちゃうなんてね!」感心している

武蔵「うんうん・・・って、感心してる場合じゃないよ!!早く凍った私の足をなんとかしないと・・」カチカチ~ン!(足が凍っている)

アルト「ああ。バーゲスト、セツノ、頼む!!」バーゲストとセツノに呼びかける

バーゲスト「ああ・・、フンッ!!」ボォォォ~~!!(足下の氷を炎で包む)

セツノ「ヤァァ!!」ボォォォ~~!!(同じく足下の氷を炎で包む)

ボォォォ~~!シュゥゥゥ~~・・・(アルト達とパーシヴァルたちの足下の氷が溶ける)


【よし、足が動けるようになった!】

パーシヴァル「はい!気を取り直して、早くノリッジの正門を開けましょう!」

アルト「ああ!みんな、俺とパーシヴァルに続けぇぇ~!」みんなに呼びかける

バーゲストたち「ああ(えぇ)!!」呼びかけに応じる


タタタタタァァーー!(ノリッジ正門の方へ進むアルト達とカルデアのマスターたち)

ガチャン!ギィィィ~~~~・・(ノリッジの正門の扉が開いていく)


オォォォーーーーーーー!!(一斉になだれ来る円卓軍とシェフィールドの軍勢たち)

ボガード「門が開かれた!!このまま一気に攻め立てるぞー!!」号令を出していく

円卓軍とシェフィールドの軍勢「オォォォォーーーー!!」大声で叫ぶ

ドドドドォォーーーー!!(一斉にノリッジへ進軍していく円卓軍とシェフィールドの軍勢)


アルト「ボガード、大丈夫か?」タタタァァーー!(駆けつける)

ボガード「ああ!この通り、私は絶好調だ!牙の氏族の兵たちも、円卓軍の兵士たちと共に戦っている。これ以上もないほどにな?」

アルト「そうか。ならこのままノリッジを俺たちの手に取り返しに行くぞ、ボガード!」

ボガード「ああ!来い兵士たちよ、アルト・オルラントたちに続けぇぇ~~!!」呼びかける

円卓軍とシェフィールドの軍勢「オォォォォーーーー!!」大声で呼びかけに応じる


ボガードの呼びかけと共にノリッジの外で門攻めをしていた円卓軍とシェフィールドの軍勢は、ノリッジ正門の扉が開かれたと同時に中へと進軍していき、

ノリッジへと侵入した円卓軍とシェフィールドの軍勢は、次々とノリッジ全土には媚びる女王軍の軍勢を制圧していった・・・。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ノリッジ攻略戦開始から1時間経過・・・ノリッジ:中央広場近くの大通り


オォォォーーーーーーー!(円卓軍とシェフィールドの兵士たちがノリッジの制圧に取り組んでいる)

円卓軍の兵士A「ランドン隊長より報告!南区の制圧、完了しました!」

円卓軍の兵士B「オーラリア隊長より報告!正門周辺の女王軍、2割の損害を出し撤退したとのこと!」

シェフィールドの兵士「ボガード隊長より報告!これより残りの北区の制圧に取りかかるとのこと!制圧次第、金庫城への包囲網を張るとのこと!」

パーシヴァル「よし、君達はシェフィールドの兵士たちと引き続き北区の制圧に移れ!我々は金庫城に向かう!投降した者は拘束し、オーラリアの部隊に!」

円卓軍の兵士、シェフィールドの兵士「は! 承知しました!」タッタッタッタッ!!(走っていく)



ゼンカイジュラン、ゼンカイガオーン「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」息を切らしている

ハベトロット「・・・・・・・まいった。思ったより・・・・・しんどい・・・・ぜ。」疲れている

セツノ「・・ううん・・ハベニャンはここで待ってて・・。セツノたち・・まだ行ける・・。」ハベトロットを座らせる

ハベトロット「おおそうかい・・・セツノたちは子供の頃から戦闘のことに関してはバーゲストたちに鍛えているからね。後の事は任せるよ、みんな・・。」ノシッ・・。(安全な所に腰掛ける)

セツノ「うん・・・。」頷く


パーシヴァル「ジュラン、ガオーン、ハベトロットはここで待機。村正、アルトリア、武蔵、カイニス、トリスタン郷、立花響、ゼンカイザー、藤丸立香、そしてアルトたち一家全員。」

パーシヴァル「金庫城への我々で行ないます。いいですね?」

ガイル「ああ。良いも悪いもない、俺たちは元からダルダンからノリッジを解放するために来たんだからな?意地でもついていくさ!」

千子村正「ああ。儂も色々な意味でも、意地でもついてくぜ。ダルダンには一撃くれてやりてえからな。」

【ああ。あともうひとがんばりだね・・。】

オォォォーーーーーーー!!(ノリッジの武器を持った住民たちが金庫城へと向かっている)


ノリッジの住民たち1「ダルダンを倒せーー!真の『予言の子』の道を作れーーー!!」声を上げている

ノリッジの住民たち2「我らの土地を、我らのノリッジを、あのバカで強欲なダルダンから守るんだーーー!!」声を上げている

ノリッジの住民たち3「俺たちには『円卓軍』や『境界なき勇士団』、そして世界を救う『予言の子』がついているからなぁーー!!」声を上げている


ぺぺロン伯爵「あらあら、みんな元気に突っ走っちゃって・・。実際に金庫城に入れるのはダルダンに挑むアルト達と鐘を鳴らす為に行くアルトリア達だというのにね?」

ぺぺロン伯爵「まあわたしもまた、ノリッジの中で苦労して金庫城への侵入経路を用意しておいたこともあるからね?(本当の意味で・・)」

ぺぺロン伯爵「さあみんな、ついてきなさい?これから金庫城へと侵入する方法を・・・」



バババァァーーン!!バキュウバキュゥゥーン!!(銃撃音が鳴り、道に火花が飛ぶ)


火花に怯える住民たち「ワァァ~~~キャァァ~~~!?」驚いて立ち止まる

ぺぺロン伯爵「!?」銃撃音に驚く

アルト達とパーシヴァルたち「!!?」銃撃音がした所を見上げる

【誰だ!?】←
【(上の方から銃撃!?)】


ギィィーー、スタッ!(屋根の方から降りてくる召喚銃の予言の子)

召喚銃の予言の子「おっと!ここから先は君たちのような者は行っちゃ行けない場所だよ?」カシャッ!(じゅうのようなモノを向ける)

アルトリア「!?。あなたは・・・」

【召喚銃の予言の子・・・・】
【(ここに来て、彼が現れたとなると・・・)】←

ぺぺロン伯爵「ふーん・・貴方がアルト君たちが言ってた召喚銃の予言の子ね。あなたのことはこっちも調べてあるわよ?」

ぺぺロン伯爵「顔も体型もとても良い男なのだけど、まさかそんなイケメンがニセの『予言の子』で、しかも私たちの敵であるダルダンに手を貸しているからね・・あぁ~勿体ない・・。」

召喚銃の予言の子「まあそう言われても仕方がないね。今の僕は理由があって、君達とは敵対する立場にいるからね?」ニヤッ・・(笑みを見せる)

アルト「・・・・・・。」黙っている


カチッ!(ノリッジの住民たちに銃口を向ける)

ノリッジの住民たち「!!?」ガシャガシャァ~ン・・・(持ってた武器を手から離す)

召喚銃の予言の子「フフッ・・・・バァァン!!」口で脅す

ノリッジの住民たち「!?。うわぁぁぁ~~~~!!」悲鳴を上げる

ダダダダダァァァ~~~!!(後方に向けて逃げ出すノリッジの住民たち)


ルージュ「ちょっ、ちょっとみんな!?どこへ行くのよぉぉ~~!?」逃げ出すノリッジの住民たちを見てて・・

召喚銃の予言の子「アララ・・・・僕の脅しの一言だけでさっきまで強気でいた彼ら(ノリッジの住民たち)の叛乱が嘘のように終わっちゃったね?」

バーゲスト「クゥ・・・(ブリテンの妖精の習性の事は既に我らは知っているのだが・・全くこれだからブリテンの妖精のと言うモノは・・)」怒り顔を見せている

アルトリア「・・・・・バゲ子・・・。」何かを思っている

タッタッタッタッ・・・(召喚銃の予言の子の前に立つアルト)


アルト「随分と自身のことを『予言の子』として名を馳せているじゃないのかな?召喚銃の予言の子・・・・いや、『海東大樹』・・・。」

アルト「まあ、あなたのお宝を手に入れようとする執着を持ってすれば、このような事をするのは朝飯前なのは俺も知っているからね?」

召喚銃の予言の子「!?。・・・やはり僕の事は既に君達と出会った頃から知っていたんだね?さすが現実世界から来た『降臨者(フォーリナー)』ってところかな、アルト・オルラント。」

召喚銃の予言の子→海東大樹「そうさ、僕の本当の名は海東大樹。この妖精國ブリテンの世界にあるお宝を頂戴しに来た・・こことは別の世界を股に掛ける大泥棒さ!」

ダ・ヴィンチちゃんたち「!!?」驚愕している

バーゲストたち「!!?」驚愕している

【世界を股に掛ける大泥棒・・・・】


ぺぺロン伯爵「あらあら・・随分と大胆なことを言うじゃない貴方?並行世界の各地を転々と回る大泥棒とは・・確かにそのように私も少し感じているわね?」

ゼンカイザー「えぇ~~!?ゾックスや響ちゃん、それに武蔵ちゃん以外にも別の世界を色々と移動できる人がいたなんて!!」驚いている

武蔵「うんうん!私の並行世界の移動方法は違った方法で世界を掛けるとは・・しかも彼、私ほぼ好みのイケメン美少年というか・・」興味を持っている

立花響「で、でも海東さんが言ってた大泥棒って・・・海東さん、なんかいい人そうなのに泥棒なのですか!?」驚いている

千子村正「おいおい、そっちに驚いているかい響・・。まぁ儂も少し驚いた所はあるかもな・・世界を股に掛けることにはな?」

ダ・ヴィンチちゃん「ええ。響ちゃんやゾックス達と同じように並行世界を移動できる手段を持っているとなると、一体どのような力を使って移動しているのかを、技術者である私はとても興味があると思っているのだが・・。」興味を示している

ハベトロット「でもその海東大樹って人間って、世界を股に掛ける大泥棒って奴なんだろ?泥棒の意味はこのハベトロットもその意味を知っているさ。他人の物を盗む人の事だよね?」

ハベトロット「泥棒はとっても良くない事だし、花嫁にもとても嫌われる最低最悪な人物と見受けられるからね?だからさっさと辞めて牢屋に入りましょう!」

セツノ「うん・・。セツノ・・泥棒する人、とっても悪い人だから嫌い・・。」

ジョルニたち「うんうん・・・」一斉に頷く

海東大樹「ふん・・随分な言いようなことを言うじゃないか?まあ、僕も自分の事はそう自覚しているからね。」


アルトリア「海東大樹さんでしたね?貴方には聞きたいことが山ほどあります。なぜ貴方はノリッジで『召喚銃の予言の子』として、イレギュラーズの1人であるダルダンと結託しているのですか!」

アルトリア「貴方もまた妖精騎士アグラヴェインに唆され、自身のことを『予言の子』として妖精國を・・このブリテンの世界を救いに来た戦士(ヒーロー)ではなかったのですか!」怒っている

海東大樹「・・・ハア・・・キミは確か、本物の『予言の子』としてこの世界の『楽園』から使わされた妖精 アルトリア・キャスターだね?確かに僕もまた、その妖精騎士アグラヴェインによってこの世界に導かれた1人さ。」

海東大樹「でも彼(アルト)から聞かされていないのかい?僕はアルト・オルラントや他の世界から来たニセモノの予言の子たちとは違い、彼らのようにお人好しで世界を救いに来たヒーローなんかじゃない。」

海東大樹「僕の目的は、この妖精國ブリテンに存在する『お宝』を手に入れる事。そのために僕はダルダンと利害一致の関係で手を結んだって事なのさ。」

武蔵「!?。ちょっとなにそれ・・あなたの言うその『お宝』っていう物の為に『予言の子』の立場を利用してダルダンと手を組んだって事なの!?」

パーシヴァル「許せません!『召喚銃の予言の子』が真なる『予言の子』だと偽り、貴方の私利私欲の目的の為にノリッジでその名に泥を塗るような事をしていたなんて!!」怒りを見せる

海東大樹「それは君達の勝手な都合だと思うね?僕はただ、自身が『召喚銃の予言の子』であるとダルダンに伝え、あの金庫城の宝物庫の中を見せてもらう事を条件に協力しただけであって、僕は『予言の子』の名に汚名を着せることはしてない。」

海東大樹「実際に『予言の子』に汚名を着せる行為を行なったのはダルダンであって僕じゃない。その事に関しては僕にも責任はあるけどね。」

アルト「・・・・・・・・」黙っている


海東大樹「しかしここに本物の『予言の子』であるキミがいるとなると、僕にとっては都合が良いって事になるね。僕いま手にしようとしているのはアルトリア・・キミがその手に持っているその『杖』にあるからね。」

アルトリア「!。私の杖にですか・・」選定の杖に目を向ける

アルト「!?。(やはりそう言うことか・・・海東大樹がここに現れた理由が・・)」

海東大樹「エインセルの予言のコトは既に把握している。『予言の子』が巡礼の旅を行なうという核心的な部分はただ一つ・・。」

海東大樹「“選定の杖に導かれ、異邦の旅人に見守られ、救いの子は玉座に届く。”・・つまりアルトリアが持つその杖こそが、『選定の杖』なんだろ?」

海東大樹「おそらくその『選定の杖』こそ、キミたちが『巡礼の鐘』を鳴らす為に必要なカギとも言える。僕はそれを奪いに来た。」

海東大樹「もしかしたらキミの持つその『選定の杖』こそが、この世界にたった一つしかない僕が取るに相応しい『お宝』だと思うからね?」

アルトリア「!!?」ビクッ!ギュゥゥ~!(選定の杖を強く握りしめる)

【(狙いはアルトリアの『選定の杖』か!)】


アルト「みんな、なるべくアルトリアとアルトリアが持つ『選定の杖』を守るんだ!彼の狙いは彼女が持つ『選定の杖』が目的だ!」アルトリアの前に出る

千子村正「そうみたいだな!アルトリア、アンタの杖をコソ泥野郎のアイツに取られたら、アンタは『巡礼の鐘』を鳴らせなくなっちまうし、ここまでの旅が全て無駄になるからな?」

千子村正「その杖を絶対に手放すんじゃねえぞ!それはアンタにとって1番大事なモノなんだろ?『予言の子』にとっても自分にとってもなぁ?」アルトリアの横に立ちながら

アルトリア「!。言われなくてもわかってるよ村正!鐘はともかく、わたしはあなたのような盗みをするような人を許せませんし、『厄災』の対応や今回のことについてはダルダンを含めて野放しに出来ません!」

アルトリア「それに盗人の貴方なんかに私の杖を奪わせやしませんし、私は貴方のようなニセモノの『予言の子』には負けませんから!!」強気に言う

ダ・ヴィンチちゃん「うんそうだね!海東大樹くん、悪いけどキミにアルトリアが持つ『選定の杖』を奪わせるわけにはいかないし、逆にキミの方が、私たちの為に大人しく捕まった方がイイと思うのだが・・」

海東大樹「・・そうか。やはり僕の想定した通り、キミがおとなしく『選定の杖』を渡さないというのなら・・僕もまた、それ相当の対応をしないとね?」カチャッ、シュッ!(銃のようなモノを構え、1枚のカードを懐から取り出す)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガギューン、カチャッ!(カードを銃のようなモノに挿入し、それをリロードする)

『KAMENRIDE』! キュゥ~ンキュゥ~ンキュゥ~ンキュゥ~ン(変身待機音が鳴り響く)

海東大樹「変身!」 (右腕を上に掲げながら)


バァァーン!(銃口から何かのエネルギーが発射される)

『DIEND!』

ギュィィィーーン!シュ、シュン、シュシュシュシュ、シュゥゥーーン、バギュゥゥーーン!!(海東大樹の身体が青い装甲を纏った姿へと変わる)


https://www.pixiv.net/artworks/9240111

海東大樹が持つ銃のようなモノから放たれたエネルギーが次々と変化していき、彼の身体は青い装甲を纏った姿へと変身した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【!?】
【(今、変身って・・・・まさか!?)】←

ゼンカイザー「わぁ~~なになになにぃ~!変身、あの人変身したよこれ~!」興奮している

パーシヴァル「!?。何ですか・・こんな鎧型の礼装は見たことがありません!?まさかこれが・・・」驚愕している

アルト「ああそうだ。アレが彼の・・・海東大樹が変身するとされる『召喚銃の予言の子』の真の姿・・・」

アルト「『仮面ライダーディエンド』。俺の世界でかつてテレビで放映されていた・・『仮面ライダーディケイド』に登場する仮面ライダーだ!」

アルトリア「!?。仮面・・・ライダー・・・?」驚いている


アルトは海東大樹が変身した仮面ライダーディエンドの姿に冷静な表情をするも、パーシヴァルやメリュジーヌたちは初めて見る仮面ライダーディエンドの姿に驚きを隠せずにいた・・。

海東大樹→仮面ライダーディエンド「ふん。(どうやらアルト・オルラントや彼の家族以外・・このディエンドの存在を知らないようだね?)」

ディエンド「さてと、ココカラは遠慮なくキミが持つ『選定の杖』を奪わせてもらうよ!!」ガチャッ、ババババァァーン!!(銃撃をかます)

アルト「!?。させるか!!」ギュィィン!!ガキガキィィーン!!(バリアで銃撃を防御する)


アルト「ハッ、フッ、ハァァッ!!」バシバシッ、バシッ!(近接攻撃)

ディエンド「フッ、フンッ!ハァァッ!!」バシッ!ガシッ、ガシッ!(近接攻撃)

ガイル「タァァァ~~~!!」ドドドォォーー!!(タックル攻撃)

ディエンド「っとぉっ・・とぉ~!」ヒュンッ、ババババァーン!(かわしながら銃撃を撃つ)

アルト「ーーーー!!」ギュィィン!!ガキガキィィーン!!(バリアで銃撃をガイルたちから守る)


カイニス「ふん、奴の攻撃はあの手にある銃を主軸とした遠距離攻撃を得意としているな?まるでアーチャークラスの戦い方だな?」アルト達の戦いを見てて・・

武蔵「アーチャークラスかぁ・・あれは遠距離から攻撃してくるから苦手なんだよねぇ~・・」アルト達の戦いを見てて・・

ダ・ヴィンチちゃん「ええ・・でもただ銃を撃つだけでなら、普通のアーチャーのサーヴァントとの戦いには変わりはないそうなのだが・・」アルト達の戦いを見てて・・

ジョルニ「ああ。(確かにあのように銃撃をかますだけなら普通に銃を使う敵と変わらない。しかし彼は・・仮面ライダーディエンドが持つあのディエンドライバーの力はそんなモノじゃない・・あのドライバーには・・)」ディエンドが持つディエンドライバーを見てて・・


ガギューン、カチャッ!(ディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

『ATTACKRIDE・・BLAST!』

ディエンド「フンッ!!」ババババァァーーン!!(銃口から連射したホーミング団が飛びかう)


ヒュンヒュンヒュゥゥ~ン!!(ホーミング弾がアルト達に襲いかかる)

トリスタン「させません!!」」ポロロォォン!(上に向けて音色を奏でる)

ガシュガシュンッ!ギュンギュゥゥン!(糸でホーミング弾を打ち落とす)


ディエンド「フムフム・・君達もまた、なかなかのモノじゃないか?なにせ、ノリッジを解放に来ているのだからね?」

ディエンド「ならこれはどうかな?この『フェイト/グランドオーダーの世界』おいて相応しい戦いってモノを僕もさせて貰うよ?」

アルト「!。相応しい戦い方だと・・・・?」

【?】
【一体なにをする気なんだ?】←

ディエンド「フッ・・こういうことさ・・。」カチャ、シュッ!(腰のバックルからカードを2枚取り出す)


シュッ・・。(カードにはアサシン(クレオパトラ)とライダー(メデューサ)の顔が描かれている)

修正:ディエンドライバー→ネオディエンドライバー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガギューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

『SERVANTRIDE(サーヴァントライド)・クレオパトラ!』

アルト「!?」その音声に違和感を感じる


ガギューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにもう1枚のカードを挿入し、リロードする)

『SERVANTRIDE(サーヴァントライド)・メデューサ!』


ジョルニ「!?。今、サーヴァントライドって・・・」驚く素振りを見せる

ガイル「オイオイオイ・・冗談だろ~・・?」少し青ざめている

ディエンド「フフフッ・・・ハァァ!!」バキュゥゥーン!!(何かのエネルギーを銃口から放つ)



ギュゥゥーン、ギュイギュイギュィィィーー!!(ネオディエンドライバーから放たれたエネルギーが立体状に変化していき・・)

ギュィィィーーン!!(エネルギー状の立体が2体のサーヴァントの姿となる)


アサシン:クレオパトラ「・・・・・・・・」立っている

ライダー:メデューサ「・・・・・・・・」構えを取る

ディエンドライバーから放たれたエネルギー状の立体が変化していき、そこから実体化するように2体のサーヴァントであるクレオパトラやメデューサが姿を現すのであった・・


【!?】
【クレオパトラ!?それにメデューサまで!?】←

ダ・ヴィンチちゃん「どうなっているの!?ディエンドのあの銃から私たちが知っているサーヴァントが2体も現れるなんて・・・」

トリスタン「いえ・・確かにあの姿は我々が知っているクレオパトラやメデューサの姿をしていますが、私にはなにか違和感があるようですが・・」2体のサーヴァントの姿を見てて・・

アルト「クゥゥ・・・・(仮面ライダーディエンドはおもにライダーカードを使い、他の仮面ライダーを召喚しつつ相手に戦わせる戦法をとるのが主軸のライダーだ。その事については俺も把握している。)」

アルト「(だがあのディエンドがカードを使ってサーヴァントを同時に2体も出すなんて、俺の世界で放映されてたのとは全然知らないやり方が出来るなんて・・・)」驚愕している


ディエンド「・・・・。(彼らのあの慌てっぷりを見ていると、あの三澤亮太こと・・アルト・オルラントでさえも、このような召喚は初めてお目に掛かるって事だね?)」

ディエンド「さぁ行くがいい!僕のサーヴァント達よ。」シュッ!(サーヴァント2騎にサインを出す)

クレオパトラ、メデューサ「ーーーーーー!!」ダダダァァーー!!(動き出す)

アルトたち、パーシヴァルたち「!?」向かって来るサーヴァント2体を見て・・


バシバシバシッ!!ジャラジャラジャァ~~!!(アルトたちや村正たちに襲いかかるクレオパトラとメデューサ)

千子村正「ツゥゥゥッ!?こいつら、理由もなく無言で襲いかかってきたぞ!?」ガシガシンッ!(刀で防御する)

カイニス「クゥゥ・・おいアルト!これは一体どういう事なんだ?アンタはアイツのことについては知っているんじゃなかったのかよ!?」ガキンガキンガキンッ!(盾で防御している)

アルト「俺にもわからない!あの仮面ライダーディエンドがまさかカード使ってサーヴァントを召喚するなんて・・・」困惑している


アルトたちはディエンドによって召喚されたクレオパトラやメデューサの存在に困惑しつつも、襲いかかってくる2騎のサーヴァントに対して、アルトたちはただその彼女たちと戦うしかなかったのであった・・。

ピィィ~~パパパッ!(2騎のサーヴァントをサーチで調べていくスズカ)


スズカ「魔力、及び霊基反応ゼロ。これって・・いつも仮面ライダーディエンドがライダーカードを使って召喚されている他の仮面ライダーと同じような設定をしているわ!」ピピピッ!(サーチで調べていく)

ルージュ「えぇっ!?それじゃあ、あのクレオパトラやメデューサさんは・・あのディエンドがカードを使って召喚したニセモノのサーヴァントというの!?」驚いている

ダ・ヴィンチちゃん「なんだって!?・・まさかサーヴァントの霊基どころか魔力もなしに姿形だけがあって、あの銃のようなモノからサーヴァントを召喚して戦わせるなんて・・これじゃあまるで・・・」

【(簡易召喚・・・)】←
【(カルデア式召喚のパクリじゃないか!?)】


ディエンド「フッ・・どうやら僕の活躍をキミの世界から見ていた君たちでさえも、このような事は予想外だったと見受けられるね?」

ディエンド「この世界に来る際にこのネオディエンドライバーに特殊な細工をさせてもらってね?僕が持ってるカードを通してサーヴァントを召喚できるようにしているからね?」

ディエンド「まあ言わば、カルデアの君達が言う“カルデア式召喚システム”の親戚ってところかな?まあ、僕には少しも理解等したくないけどね?」

ダ・ヴィンチちゃん「クゥ・・・私たちカルデアの召喚式を真似てサーヴァントを召喚したうえに彼の魔力も使わずにサーヴァントを使役するなんて・・・、いったい君は何者なんだい!?」

ディエンド「前にも言ったはずさ。僕はたまたまそこを通りかかっただけの、通りすがりの『召喚銃の予言の子』・・・いや、正しくは『通りすがりの仮面ライダー』ってヤツさ。」カチャッ、ババババァーーン!!(銃撃を放つ)


ガキュン、ガキュン、ガキュウゥーン!!(アルトリア達の足下に火花が散る)

アルトリアたち「クゥゥ~~!?」飛びかう火花を防ぐ

ディエンド「ーーーー!!」ピュゥゥーーン!(高速で近づく)

アルトリア「!?」高速で動くディエンドに驚く

ガキィィーン!!ギギギィィ~~・・(武蔵ちゃんが刀で防ぎながらディエンドの行く手を阻む)


ディエンド「邪魔しないでくれ!そこにある『選定の杖』が取れないじゃないか?」ギギギギィィ~!(押し切ろうとする)

武蔵「それはこっちのセリフよ!!あなたなんかにアルトリアちゃんの杖を奪わせやしないから!!」ギギギィィ~~!(押し返そうとする)

ガキィィィン!!(両者ともに後ろに引く)

千子村正「(ツゥ・・・このままじゃキリがねぇし、金庫城にいる本丸のダルダンと戦うまえにこちらの魔力がジリ貧になっちまう・・。こうなったら・・)」アルトとカルデアのマスターに目を向ける


千子村正「アルト、藤丸!おまえらはさっさとアルトリアを連れて金庫城の方へに先に行け!」

アルトリア「先に行けって・・・村正はどうするつもりなの!?」

千子村正「儂はこのままディエンドとか言う野郎の相手になってやる!さっきはダルダンの野郎に一撃くれてやりてえと言ってたが、どうやら儂にはそれが無理そうみたいだな。」

千子村正「な~に、儂のことは心配するな。これでも儂はたった1人でキャメロットに乗り込んで二代目の妖精騎士どもと殺し合っているからな?」

千子村正「儂は“『召喚銃の予言の子』の野郎(仮面ライダーディエンド)を足止めしつつ捕縛”し、お前たち(アルトと藤丸とアルトリア)はあの強欲野郎のダルダンとのケリを付けて『巡礼の鐘』を鳴らすんだ!」

アルトリア「村正・・・・」心配そうな表情を見せる

トリスタン「村正殿1人ではありません。私もまた、マスターの為にあの者をアルトリアに近づけぬよう、あの者の足止めを共に致しましょう。」村正の横に立つ

武蔵「それは同感!私も村正おじいちゃんと一緒にアイツをこの場で足止めをしてあげるわ!」村正の横に立つ

カイニス「ああ!なんならオレも・・コイツの足止めとやらに参加させてもらうとするか?」村正の横に立つ

【トリスタン!武蔵ちゃん!カイニス!】


アルト「・・あぁわかった!ディエンドのことは村正たちに任せる。みんな、4人が足止めをしている間にこのまま金庫城へ向かうぞ!」

ぺぺロン伯爵「えぇそうね。村正ちゃんたちが召喚銃の予言の子の彼を引きつけている間に金庫城のダルダンの元へ行った方が良さそうね?」

ぺぺロン伯爵「アルトリアちゃん、『巡礼の鐘』をならせばもう後戻りは出来ない。本格的に戦争が始まると言ってもいいわね?この先はあなたの・・『予言の子』である貴方の判断次第よ。」

ぺぺロン伯爵「このままあの盗人に貴方の杖を取られるか?ダルダンを倒して、『巡礼の鐘』を鳴らしてノリッジを解放させるのか・・答えは二つに一つしかないわよ?」

アルトリア「・・・・・・・・・。」黙り込む


アルトリア「・・・わかりました。私の為に村正たちが作ってくれたこの機会を決して無駄にはしませんから!!」キリッ!

パーシヴァル「はい!村正殿、武蔵殿、カイニス殿、トリスタン郷・・・彼の事は頼みましたよ。」

千子村正、トリスタン、武蔵、カイニス「ーーーーー」頷く

【うん!】
【任せたよ、4人とも!】←

タタタタタァァーー!(村正たちと置いて金庫城へと向かうアルトリアたちとアルトたち)


ディエンド「逃がすか!追うんだ!」2騎のサーヴァントに命令する

クレオパトラ、メデューサ「ーーーーーーーー!!」タタタタタァァーー!(アルトリアたちを追いかけようとする)

トリスタン「ハァッ!!」ポロロォォン!(弓の弦を奏でる)

武蔵「ヤァァァッ!!」ジャキィィン!!(素早く二刀流の居合い斬りをする)


ジャキィィン!ジャキジャキ、ジャクゥゥウン!!(それぞれの攻撃が2騎のサーヴァントに当たる)

クレオパトラ、メデューサ「ーーーーーーーー!?」ガシュガシュゥ~ン!!(直撃を受ける)

ガシャシャァァ~・・シュゥゥ~ン・・・(ホログラムが崩れるように消え去る2騎のサーヴァント)


ディエンド「アララ・・・なかなかやるじゃないか?」消え去る2騎のサーヴァントの見て・・

武蔵「当たり前よ!ここから先へは私たちが絶対通さないのだから!!」ジャキィン!(二刀の刀を構える)

カイニス「そういう事だ。こっからはオレたちが相手になってやるぜ?」ガキンッ!(槍を構える)

トリスタン「ええ。真なる『予言の子』である彼女のためにも、あなたにはここでお縄になってもらいますよ。」ガシッ!(弓を構える)

千子村正「ああ。覚悟するんだな、盗人野郎!」ジャキンッ!(刀を構える)

ディエンド「ホォ~?あの子の為に僕を足止めするというのなら・・僕も本気で君達に相対するしかないみたいだね?」ガシャッ!(腰のバックルを開きながら)


シュッ、シュッ、シュッ!(腰のバックルからさらに5枚のカードを取り出していき・・)

ガギューン、ガキューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードを2枚挿入し、リロードする)

『SERVANTRIDE(サーヴァントライド)・佐々木小次郎! ディオスクロイ!』

カイニス、武蔵「!?」その音声を聞いて


ガキューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードをさらに1枚挿入し、リロードする)

『SERVANTRIDE(サーヴァントライド)・静謐のハサン!』

トリスタン「!?」その音声を聞いて


ガギューン、ガキューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードを2枚挿入し、リロードする)

『SERVANTRIDE(サーヴァントライド)・イシュタル! パールヴァティー!』

千子村正「あん?」その音声を聞いて


ディエンド「ハァッ!」バキュゥゥーン!!(召喚のエネルギーを銃口から放つ)

ギュゥゥーン、ギュイギュイギュィィィーー!ギュィィィーーン!!(立体状にサーヴァントが6体召喚される)


アサシン:佐々木小次郎、アサシン:静謐のハサン「・・・・・・・・。」構えを取る

セイバー:ディオスクロイ(カストル&ポルクス)「フフッ(フンッ)・・。」構えを取る

アーチャー:イシュタル、ランサー:パールヴァティー「フフフッ。」構えを取る


カイニス「チィィ・・・よりによってこいつらを呼び出すとはなぁ・・」

トリスタン「クゥ・・まさか、佐々木小次郎にあの時の静謐の方のハサンを呼び出すとは・・」

千子村正「!。・・・(なんだあの2人?イシュタルとかパールヴァティーとか言ってたが・・あの2人、どっかで見たような・・)」違和感を感じる

ディエンド「じゃあ、行ってらっしゃい!」シュッ!(6体のサーヴァントに号令を出す)

6体の召喚サーヴァントたち「ーーーーー!!」ダダダダァァーーー!!(村正たちに一斉に襲いかかる)


ガキン、ガキン、ガキンッ!バギュン、バキュン、バキュンッ!(村正たちと召喚サーヴァントたちと抗戦となる)


ディエンド「さてと・・彼らの事は僕の尖兵たちに任せて、僕はアルトリアの杖を・・・」後ろに下がろうとするが・・

シュルルゥゥ~、バシンッ!(ディエンドの足が糸に巻き付かれる)

ディエンド「!?。ウワァッ!?」バコォォン!!(何かに激突する)

ドサッ!(ディエンドが抗戦の真ん中に倒れ込む)


ギィギィギィ!!(糸で金庫城への道をふさいでいくハベトロットたち)

ハベトロット「おっと!このままキミをトンズラさせるわけには行かないぜ!!」

ゼンカイジュラン「おう!金庫城へは行かなくても、コイツを引っ捕らえればどうにかなりそうだからな!」

ゼンカイガオーン「ああ!ここから先はボクたちが通さないからね!!」

千子村正「オォ~これはありがてぇなあ!サンキューハベトロット!」感謝している


ディエンド「クゥゥ・・・やってくれるじゃないか君達?」立ち上がる

召喚サーヴァントたち「ーーーーーー」ディエンドの横に並び立つ

千子村正「フッ・・・さぁ行くぞ、みんな!!」ジャキンッ!(刀を構える)

武蔵たち「おうっ!!」ジャキンッ!(それぞれの武器を構える)


アルトリアたちとアルトたちを先にダルダンが待つ金庫城へと向かわせていき、

大通りに残った村正たちはアルトリアの『選定の杖』を奪おうとするディエンドの足止め且つ『召喚銃の予言の子』である彼を捕らえる為に彼と彼が召喚させたサーヴァントと対峙する事になるのであった。

第28節:宝石鎧のダルダン
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
女王暦1864年・・・150年前のウェスバニー鉱山:宝石採掘坑道


ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガンッ!(坑道を掘り進んでいる鉱夫たち)

土の氏族の鉱夫「なあシモン様。その妖精騎士ガウェインってヤツって、たしかオックスフォードで生まれたという風の氏族に似た牙の氏族の娘なんだろ?」

土の氏族の鉱夫「アイツは確か、ウッドワス様が『厄災の子』として嫌っていると噂されているのですが、なぜシモン様はあの娘に会ってみたいと?」

穴掘りの妖精 シモン「おう。俺が聞いた話じゃあ、その妖精は牙の氏族ではあるが・・・その身体に体毛や恐ろしい牙もなく、風の氏族の妖精や人間みたいな肌をしていてなぁ・・。」

シモン「なによりもあのガウェイン様の胸が俺好みのマウンテンおっぱいであるって事なのが俺の心にビンビンと来て、もう気になっちゃってしょうがないんだよなぁ~~。」

シモン「しかもその彼女がとても強靱で強いヤツを自身の恋人として募集していると風の噂で聞いたんだぁ~!もしかしたら俺がその強いヤツだったりしてなぁ?」

シモン「ガウェイン様が俺に振り向いてくれるように・・この穴掘りシモンが、このウェスバニーにある1番輝かしい宝石を採掘し、それを女王陛下に献上することが出来れば、俺はガウェイン様の元へ行く事が出来る・・」

土の氏族の鉱夫「ふ~ん?でもその宝石ってのを女王様に献上しても喜んでくれるかなぁ~?こんなキラキラしているだけの石ころに何の価値があるんだろう?オイラにはわからないよ・・。」ジャラジャラジャラ・・(採掘したルビーを持ちながら)

シモン「・・確かにわからないよな。俺なんてこの強靱な筋肉と穴掘り、魔物を退治できるだけが取り柄だし、この宝石たちだって、どうやって使うのかもわからないからねぇ・・。」

シモン「だけどいつかはこの宝石という石が何なのかを理解する妖精が現れて、この宝石が俺たちに莫大な富を出してくれる方法を教えてくれるんじゃないのかな?」

土の氏族の鉱夫「おぉ~それはあり得るね!そこにいるダルダンと違ってね?」後ろの方を見て・・


ジャリィィ~、モグモグモグ・・・(採掘したばかりの鉱石を食べているダルダン)

ダルダン「アゥゥ~~・・」ジャリジャリジャリ・・・(功績をつまみ食いしている)

シモン「ア~コラコラコラァ~!!その宝石を食べるんじゃないよ!!これは大事な我らの村の資産なんだからな!!」バシッ!(ダルダンをひっぱたく)

ダルダン「ゥゥゥ・・・・」反省している

土の氏族の鉱夫「全く・・・こいつ、図体だけは大きいだけでなんも力も無くて、ただここにある石という石を食べているだけで、なんも仕事の役にも立ちやしないからねぇ~?」呆れている

土の氏族の鉱夫「こいつ・・モースになれとは言わないけど、この厄介者の頭が良くなるか・・この村からさっさと出て行ってくれるかなぁ~・・。」

ダルダン「・・・・・・・・・」


165年前・・・オイラはこのウェスバニーの地で土の氏族の妖精として生まれ、この村の妖精たちと一緒に育った。

“輝かしい宝石を喰らっていく”という自身の『目的』に従い、オイラはこのウェスバニーの鉱山で日々日々、食事の為にこのウェスバニーの訪れていたんだ。

そのたびにオイラはその鉱山で働いていく妖精たちに蔑まされ、図体だけがデカいなど デカいだけで役立たずなどと、オイラのこの巨体を理由にその妖精達に採掘された宝石を守る為にオイラに必要以上のイジメを施してきた・・。

アイツらに宝石の価値なんかはわからない。どんなにこの鉱山の地下深くに埋まっている宝石を掘っても、ため込んだとしても、刹那主義な妖精たちには何にも価値がないと言うのに・・・。

オイラはそんな思いを抱えつつも、ヒモジイ思いをしながら、こっそりと採掘された宝石を食べていく日々を過ごしてきた。

そう・・あの時が来るまで・・・


うわぁぁーーワァァァーーーー!!(隣の坑道から悲鳴が上がる)

シモン「んんっ?なんだ?」隣の坑道の悲鳴を聞いて・・

ウェスバニー鉱山:4つの壁画がある採掘場の坑道


ダダダダァァーー!!(鉱夫たちが悲鳴を上げて逃げ出していく)

シモン「おいどうした!!また坑道に魔物が現れたというのか!?」駆けつける

牙の氏族の鉱夫「ァァァァ・・採掘場に・・・採掘場に・・・カカカカ、影が生き物のように蠢いていて・・・」ビクビクビクビク・・(震え上がっている)

土の氏族の鉱夫「オイオイオイ・・なにがそのカカカカ、影が生き物のように蠢いているだって・・?一体そんなのが一体・・・」

牙の氏族の鉱夫「ホントだって!!さっき使いぱしりのメスガキ妖精が採掘場奥深くに行っちゃって、そこから喘ぎ声が聞こえてきて・・・」


グワァァァ~~~ン・・・・(坑道に影が蠢き進んでいる)

3翅の鉱夫たち「!?」その影を目撃する

影の氏族の妖精「アッハハハハハハ、アァ~ハハハハハハハハ~~!!」笑いながら坑道内を移動する

3翅の鉱夫たち「ギャァァァ~~~~!!!」悲鳴を上げる


165年前の当時・・新たに掘りあてた採掘場には、採掘場の奥に変な壁画が4つもあったものの・・近くには静脈回廊もあり、宝石もたくさん採掘も出来たことから、その坑道には多くの鉱夫の妖精達が作業をしていた。

しかしそれから数日後、その採掘場から暗い影と共に影の氏族と名乗る妖精、■■=■■■■■が現れ、採掘場にいた人間や妖精のほとんどを殺し回っていた。

だがその影の氏族の妖精はその日の内に忽然とウェスバニーから姿を消し、妖精國に神出鬼没で現れるようになり、その妖精が出現して10年間・・妖精國は『暗黒時代』へと至ったとウェスバニーの一部の妖精たちの中で有名となった。

影の妖精が忽然と消えた理由としてはその妖精が発生した同じ日に鏡の氏族長エインセルと他の鏡の氏族たちがウェスバニーに訪れ、彼らが影の妖精を使役したと噂が一時流れたこともあったが・・

影の氏族が出た採掘場は鏡の氏族長エインセルの権限によって閉鎖され、ウェスバニーは再び平穏を取り戻したと、住民たちは安心したのであった。

しかし・・・・・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それから10年後・・・・ウェスバニーの村(影の厄災が発生直後)


ボォォォォ~~~!!(炎が村と鉱山中を覆い尽くしている)

ウェスバニーの妖精たち「ワァ~~~ワァ~~~ワァ~~~!!」ボォボォボォ~~!!(悲鳴を上げている)


ウェスバニーの妖精3「奴とモースをこの村に入れるな!!もっと火をくべて明かりを灯すのだぁぁ!!」放火を繰り返す

ウェスバニーの妖精4「とは言っても、村をこのまま燃やさなくても・・うわぁぁぁ~~!!」燃やされる

ウェスバニーの妖精5「奴のせいだ・・奴のせいでウェスバニーが燃えているんだぁぁ~~!!」辺りを燃やす

モース達「~~~~~~~!!」群がってくる


当時のユーミル「イヤァァ~~!!嫌じゃ嫌じゃ~~!!ワシらの『鋼鉄山』がぁ・・先代が代々守ってきたワシらのお店がぁぁ~~~!!」エグエグエグ・・(泣きじゃくっている)

当時のエイリン「ダメよユーミルちゃん!早くここから逃げないと!!私たちもモースか悪妖精にされるか、あの『影の厄災』に喰い殺されてしまうよぉ~!!」ズズズゥゥ~!(無理矢理ユーミルを連れて行く)

当時のユーミル「ァァァァ・・・ワシのお店が・・・ワシらの目的がぁぁぁ・・・・」ズズズズゥゥ~!(エイリンに無理矢理連れ出される)


ボォォォ~~バキバキバキィィ~~~!!(大火事によって燃えて崩れていく143年前のユーミルたちのお店『鋼鉄山』)

タッタッタッタッタァァ~~~!!(大火災に見舞われたウェスバニーの村から逃げ出す一部の生存者たち)


ダルダン「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・」タタタタタァァーー!(村から逃げだしている)

ダルダン「ハァ・・ハァ・・・・・!?」何者かの姿を眼の辺りにする

影の妖精(■■=■■■■■)「・・・・・・・・・・・・」燃えさかる炎を見わたしている

ダルダン「~~~~~~~!!」すれ違うように通りすぎる


あれから10年がたち、影の氏族の妖精が再び現れ・・ウェスバニーの村と鉱山は大火の炎に包まれた・・。

村の長であるシモンが1年前から姿を見せなくなり、一部の村人を除いた妖精たちの心は恐怖と絶望で包まれていき、

あの影の氏族の妖精が再びウェスバニーの村へ現れた事を境に、村の妖精たちはモース及び悪妖精(アンシリー・コード)化もあいまって、

影の氏族の影から逃れようと、村や鉱山にあるモノ全てに火をくべていき、ウェスバニー全体が火の海に包まれていった。

女王軍は影の氏族の妖精を『影の厄災』と認定し、その『厄災』を討伐しようとするも多くの兵やあのウッドワスでさえも返り討ちにしてしまい、

最終的には『影の厄災』はモルガン陛下によって討伐され、この事実はのちに『ウェスバニーの影の厄災』として一部の妖精たちの記憶に残り、

ウェスバニーの鉱山には妖精亡主と化した“シモン”が徘徊することとなってしまい、鉱山は完全に廃鉱・・ウェスバニーは完全に滅びてしまったされることになったのだ。

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それから何百年が過ぎ・・・時は女王暦2014年・・・・

東の港町 ノリッジ:とある路地側


ノリッジの妖精1「モルガン陛下が新たに妖精騎士を着名したみたいだぞ!?」

ノリッジの妖精2「何でも妖精騎士アグラヴェインは、夢と眠りを操れる力を持っているだってさ!」

ノリッジの妖精3「厄災を払ってくれるって言ってたけど、ここの厄災も払ってくれるかなぁ~~・・」


ボロ切れを纏っているダルダン「・・・新たな妖精騎士とはねぇ・・・」ルビーを持ちながら・・

ダルダン「・・ハァ・・・。」ため息をついている

『影の厄災』から数百年が立ち、生き残ったウェスバニーの住民たちの一部は東にあるノリッジへと移住した。

ウェスバニーに住む妖精たちは穴を掘る技術に特化し、力仕事が得意なところもある為に、ノリッジの領主やその秘書は喜んで彼らを受け入れた。

しかし住んでいた場所の環境も変わり、領主スプリガンが支配するノリッジでの生活はウェスバニーのみならず外からの妖精たちには過酷であり、

存在税の収集で死んだり、人間たちに使役にされたりと、スプリガンや上の奴らに絞られる毎日により、オイラや一部の住民を除いたウェスバニー出身の妖精はただ数を減らしていき、

オイラもまた、手に持っているただ少しの宝石を食べずに持ちながら、仕事を転々とする毎日を過ごしていたんだ。

そんな時、オイラの前にある転機が訪れた・・。


ヒラヒラヒラァァ~~・・(1枚の紙が飛んでくる)

ダルダン「・・んっ?なんだこれは・・・・」ガシッ・・(その紙を拾う)

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紙に書かれている内容


『ブリテン初の妖精國ブリテン國家試験、開催!試験受付対象:ブリテン全土の妖精の希望者なら何でもOK!』

『試験に合格した者は今話題の妖精騎士アグラヴェインの直属の幹部になれ、アグラヴェイン様からの特権階級を習得できるチャンス!』

『試験会場:マンチェスター。受付期限:女王暦2014年■月■日。』


文章の下には妖精騎士アグラヴェインの絵に、『栄光という名の夢をつかみ取れ!』とのセリフが描かれている
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ダルダン「妖精騎士アグラヴェインから特権階級を得られる・・・・。もしかしたらこのオイラでも、キャメロットにいる上級妖精に・・・!!」


ノシィィ~!(立ち上がる)

ダルダン「ヨシ・・やってやろうじゃないか!いずれオイラも存在税の搾取によって終わってしまう命ならば・・、その試験、受けてやろうじゃないか!!」ググゥゥ~!(握り拳をしめる)

ダルダン「行こう、マンチェスターへ・・・。オイラはオイラの幸福を手にするために!!」

ガシッ、ガブガブッ!!(持っていたルビーを口に噛みしめる)


キャメロットでの事件から2週間が経過した頃、ブリテン全土に風の報せや広告紙によって告知された妖精國ブリテン初の國家試験。

試験に合格すれば妖精騎士アグラヴェインの直属の部下になれ、オイラはキャメロットに住む連中と同じ階級を得られることに歓喜をしめし、

ノリッジでただ朽ちていくのを辞めたオイラは、その國家試験を受ける為に、オイラはノリッジからマンチェスターへと向かう妖精たちの後を追って、オイラはマンチェスターへと向かったのだった。

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マンチェスター:國家試験会場 受付


ガヤガヤガヤガヤ・・(多くの妖精たちが受付前にある受付表にサインしていく)

受付の女王兵「試験を受ける際はこちらにサインを。万が一、試験の最中に死亡した場合、自身の自己責任としての証明であることをあなた様の次代に示す為ですので。」

受付の女王兵「その覚悟を持って試験を受けるのであれば、こちらにサインをお願いします。」シュッ!(受付表を手渡す)

國家試験を受けに来た妖精「お、おう・・・・・」カキカキカキ・・(試験の受付表にサインする)


シュルシュルシュル・・・(サインを書き終わった受付表をまとめる女王兵たち)

受付の女王兵「受けたわりました。次の方よ、参れ!」後ろの方を誘導する

ドスン・・ドスン・・ドスン・・ドスン・・・。(ダルダンがやって来る)


ダルダン「・・・うむ。」受付の前に立つ

受付の女王兵「!(い、意外とデカいなぁ・・・)。あのぉぉ・・お名前と住所をお教え頂けますか?」

ダルダン「おぉ・・おいらはダルダンだ!ノリッジからこの國家試験を受ける為にやって来た。」

受付の女王兵「ハッ、ハァ・・・・では、試験を受ける際はこちらにサインをお願いします。」シュッ!(受付表を手渡す)

ダルダン「おう。」ガシッ~・・・(羽ペンを手に取ろうとするも・・)

ガシッ、バキッ!!(羽ペンがダルダンの指2本によって折れてしまう)


受付の女王兵「!?。(ぺ、ペンが指2本で折れた!?なんという手のデカさに不器用な手つきなんだこれは・・」驚いている

ダルダン「!?。あっちゃ~~・・すまない・・おいら、このようなとても小さいモノを手に取るのは初めてなんだ・・。頼む!おいらの代わりに書いてくれないか?」手を合せてお願いする

受付の女王兵「わ、わかりました・・・。(ったく、めんどくさいなぁ~~・・・)」シュッ、カキカキカキカキ・・・(代わりのペンでサインを書く)


列に並んでいる妖精1「(なんだあのデッカいヤツは?図体がデカい上にペンを指2本で折っちゃったぞ!)」ザワザワザワ・・・

列に並んでいる妖精2「(あいつ土の氏族の妖精だな?図体がデカすぎて逆にペンを壊してやがるの~。)」クスクスクス・・

列に並んでいる妖精3「(あんな奴が・・あんなデカいだけの妖精に國家試験に受かるわけがない。あんなデカいだけの奴はすぐにでも試験に落ちるに決まっているwww)」ゲラゲラゲラゲラ・・・

ヒソヒソヒソ・・クスクスクス・・・(全員ダルダンをからかうように静かに笑っている)


ダルダン「・・・・・・・・」その様子をチラ見している

ダルダン「(みんな自分こそが試験に受かる自信があるからって、オイラのことをバカにしやがって・・・今に見てろよぉ~~!!)」ぐぐぐぅぅ~!(怒りを堪えている)


マンチェスターに辿り着き、國家試験に受ける際に1番始めにやることは受付で受付表にサインを書くという簡単な執筆だ。

國家試験の内容は色々とあるが、試験によっては即死に値するほどの部分もあり、もし会場内で死んでしまった場合はその妖精は失格となり、

例えその場に生まれた次代が続けようとしても先代からのサインを見て、その次代に納得して会場を出てってもらうようにする為の告知となる為、必ずしも必要なことであるのだ。

受付には様々な地方から色んな氏族の妖精たちが、それぞれの目的・執念などの考えを持ち、自分こそが國家試験に受かる妖精だと言い張るように、互いにピリピリした空気がひたすらに漂っていた・・。

おいらは妖精たちに裏からバカにされててもなお、おいらは必ずやこの國家試験に合格し、あの妖精たちを見返してやろうと、おいらはそう心の内に決めていた。

そしておいらは國家試験を苦戦ありつつもこなしていき、そしておいらに運命の刻が訪れた・・。

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マンチェスター:國家試験会場(土の氏族のグループ)


ガヤガヤガヤガヤ・・・・(会場に集まっている土の氏族の受験者たち)

ダルダン「・・・・・・・・。」ゴクッ・・・(つばを飲み込む)


ガシャガシャガシャ・・・、ゴトンッ!(中央の長テーブルに色のついた砂が入った金の器が置かれていく)

妖精騎士アグラヴェインの声「最後の試験はこの器にある砂だ。この砂にはブリテンの妖精には計り知れない程の力が含まれている。」

妖精騎士アグラヴェインの声「あなたたちはその器にある砂を飲み干すがいい。あなたたちがその砂の力に受け入れる事が出来れば、その者たちを私の直属の幹部として迎え入れてあげよう。」

試験を受けている妖精たち「ーーーーー。」それぞれ色のついた砂が入った金の器を持って行く

ダルダン「・・・・・・。」黄色い砂が入った金の器を手に持つ


ゴクゴクゴクゴク・・・グビグビグビィィ~・・・(それぞれのタイミングで器にある砂を飲んでいく妖精たち)

砂を飲んだ妖精1「うぐっ・・ぐはぁ~~!?」ガシュゥゥ!!(吐血する)

砂を飲んだ妖精2「う、うごぉぉ~~!?」バチバチバチィィ~!!(悪妖精化する)

金の器に入った色つきの砂に選ばれなかった妖精は砂の毒素にやられ、次々と死ぬか悪妖精化していき・・・


ダルダン「(この砂の飲めば・・おいらの人生は変わる・・・。ここで死ぬか、この砂の力に選ばれるか・・・それは二つに一つしかない・・。)」

ダルダン「(おいらはもう二度と・・あの惨めな生活には戻らない!おいらはこの手にあるチャンスを掴んでやる!!)」

グィッ!ゴクゴクゴクゥゥ~~!!(器にある黄色い砂を飲み干すダルダン)


ドクンッ、ドクンッ・・・ギュィィィィ~~~~!!(ダルダンの身体に異変が起き始める)

ダルダン「~~~~~~~!?」ガタンッ、ドグドグドクドクッ!!(金の器を落とす)

ギュィィィ~~、ガジュガジュガジュゥゥゥ~~~!!(ダルダンの身体中に血管が浮き出る)

ダルダン「ウゥゥ~~・・うぉぉぉぉぉ~~~~~!!」ガジュガジュガジュゥゥゥ~~!!

キィィン、ガキガキガキィィ~ン!(ダルダンの腹部分が光り、身体全体が何かに変わっていく)


辛うじて死んでいない妖精「ゲホゲホ・・・・!?な、なんだあれは~!?」驚愕している

飲むのを諦めた妖精「ヒッ、ヒィィィ~~~!?」ダルダンの姿に怯える


ダルダン「オォォォォォォ~~~~~~!!」ガゴンッ、ガゴンッ、ガゴンッ!!(その姿で襲いかかる)

襲われる妖精たち「うわぁぁぁ~~~~!?」悲鳴を上げる

悪妖精たち「ギャァァァ~~~~!?」襲われる

バキバキバキッ、!バキボキベキッ!!(ダルダンに殺されていく試験会場にいる妖精たち)


ダルダン「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・・ハッ!?」我に返る

ぐちゃぐちゃになった妖精たち「」ぐちゃぐちゃになっている

ダルダン「こ、これはいったい・・おいらが・・これはおいらがやって・・・」辺りを見わたしている

ダルダン「!?。な・・なんだこれは・・・おいら・・おいらにいったい何が起きたんだ・・・?」変化した身体に困惑している


あの黄色い砂を飲んだおいらの正気が戻ったときにはもう全てが終わっていて・・・

試験を受けていたまわりの妖精は砂に入っている毒素にやられて死に、残りは悪妖精も含めてその身体がぐちゃぐちゃの滅茶苦茶に潰され、引き裂かれてるなどの惨殺された光景が広がっており、

おいらの身体もまた、身体中が■■に包まれており、おいらは自信のその姿に対し、一体どうしてこうなったのかもわからずに動揺していたのだが・・


タッタッタッタッ・・・(妖精騎士アグラヴェインがやって来る)

ダルダン「!!。妖精騎士・・アグラヴェイン様・・・。」やって来る妖精騎士アグラヴェインを見てて・・

妖精騎士アグラヴェイン「おめでとうダルダン。あなたは選ばれた・・・あなたのその『異端の亜鈴』の力を手にしたのよ?」

ダルダン「・・・異端の・・・亜鈴だって・・・?」首をかしげる

妖精騎士アグラヴェイン「そう。『異端の亜鈴』・・・このブリテンの妖精たちにはマネできず、本来ならこのブリテンには存在してはならないほどの強力な力を持つ・・まさに異端の力を持った亜鈴にして妖精領域・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたのその異端の亜鈴によって、その身体を■■■■■のような身体に変化させたに過ぎないわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「そしてあなたはその異端の亜鈴をその身に宿し、あなたは晴れて私の直属の幹部かつ私の部下として、あなたを迎え入れるわ。」

ダルダン「!?。本当なのか・・・おいら、この國家試験に合格したというのか!?」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ。あなたは國家試験に合格した。あなたが持つその異端の亜鈴の力がその証拠よ?」ダルダンの身体に指を指す

ダルダン「!!!。こ、この姿が・・・・おいらの力だというのか・・・?」キラキラァァ~ン・・・(変化した身体を見ていく)


妖精騎士アグラヴェイン様からおいらの身体が変化したのは、おいらが國家試験に合格し、おいらが獲得した異端の亜鈴の力によるものだと聞かされ、おいらは喚起の絶頂に達した。

おいらのこの亜鈴の力さえあれば、どんなに妖精たちやモースどもが束になってこようと、おいらの身体に傷一つも付かず、おいらに刃向かう輩を簡単に踏みつぶすことが出来るようになった。

そして試験に合格したおいらは妖精騎士アグラヴェイン様の幹部となり、おいらはキャメロットにいる妖精と同じ・・いやそれ以上にないほどの裕福な生活を送れるようになった。

おいらは生まれて初めてとても十分な幸福を感じた。他の妖精の誰よりも強く、誰よりも強靱な身体と亜鈴を得たおいらに敵う者などいないほどに、異端の亜鈴を手にしたおいらは無敵になったということを!

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回想シーン:国家試験後・・キャメロットでのイレギュラーズのお披露目式にて・・・


ガヤガヤガヤガヤ・・・・(妖精たちが集まっている)

ガチャッ、ギィィィ~~~!(キャメロット正門が開かれる)


ダッダッダッダッダッ!(妖精騎士アグラヴェイン率いるイレギュラーズが行進してくる)

二代目妖精騎士たち3人「・・・・・・・・・」黙って歩いている

レオンゴン、ダルダン、ウィンキー、ブルーナ「・・・・・・・」黙って歩いている

妖精騎士アグラヴェイン、妖精騎士モードレッド「・・・・・・・」黙って歩いている


叫ぶ妖精「ご通達~!ご通達~!ここにいる妖精たちは目を開け!耳を開け!かの者たちの名をその心に刻みつけよ!」

叫ぶ妖精「新たにブリテンを守る者の誕生である。新たに女王陛下を守る軍隊のお披露目である。」

叫ぶ妖精「かの者たちは『イレギュラーズ』!妖精騎士アグラヴェイン様によって選りすぐられた精鋭された妖精部隊である。他の妖精たちとは全く違う力を持った・・まさに異端の亜鈴の持ち主である。」


ワーーワーーワーーワーー!!(歓声をあげている周りの妖精たち)

周りの妖精たち1「期待しているぞイレギュラーズ!!『厄災』やモースどもを倒すんだぁーー!!」

周りの妖精たち2「女王モルガンの新たな部下であるのは気に入らないが、我らの期待をうらぎるんじゃねぇーぞーー!」

周りの妖精たち3「アグラヴェイン様ーーー!!」


ダルダン「・・・・・(みんな、おいらたちの事に注目している。とても良い気分だなぁぁ~!)」笑みを浮かべている

妖精騎士モードレッド「・・フンッ。」黙って歩いている

ブルーナ「~~~~~~!!」目立とうとしている

ダルダン「・・・・・。(・・まあ、あいつらのことは除くがな・・・。)」2人を無視する


おいらを含めた異端の亜鈴を手にした妖精7翅を従え、妖精騎士アグラヴェイン様は彼らと共に特殊異端妖精部隊『異端の妖精達(イレギュラーズ)』を結成させた。

妖精騎士アグラヴェインいわく、國家試験はこのイレギュラーズを結成させるための選抜試験だと言うのだ。そしておいらはその選抜に選ばれた。

イレギュラーズの中には、かつておいらの故郷を滅ぼした影の氏族(妖精騎士モードレッド)や、土の氏族が1番嫌う風の氏族(ブルーナ)もいたが、今はあいつらと関わっている暇などない。

いま手にしているこの裕福な生活をいつまでも続くようにする為にも、おいらはイレギュラーズの幹部として頑張らなければならない事をおいらはこの行進の中で改めてそう決心するのであった。

1年半前・・・ノリッジ:金庫城(氏族長の私室)


ノシッ、ノシッ、ノシッ・・・・(部屋に入ってくるダルダン)

スプリガン「ようこそ、我が金庫城へ。私はあなた様を将来、土の氏族長の後継として迎え入れることを心からお待ちしておりました。」

スプリガン「あなた様を未来の立派な土の氏族の長とする為にも、私の指導の下、このノリッジの住民たちを治めるための知恵を学ぶように・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「だそうよ?ダルダン、あなたは将来の土の氏族の長として、スプリガンから氏族長としての知恵を学びなさい。」

ダルダン「おうよ!おいら、次の氏族の長として、精一杯学ばせて貰うぞぉ~!」張り切っている

スプリガン「えっ、えぇぇ・・・・。」タラタラァァ~・・(汗を流している)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・。」ギロッ!(スプリガンに目を向ける)

スプリガン「!?(ヒィィ~~!!)」ガクガクガク・・・(怯えている)

ダルダン「ーークククク・・。」密かに笑う


そして時が流れていき・・・
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女王暦2017年(ノリッジの『厄災』が発生する3日前) ノリッジ:金庫城の前では・・・



ダルダン「・・・・・・・・・。」険しい顔で外の様子を窓から覗いている


死人報せの鴉妖精たち「死んじゃった!死んじゃった!スプリガン様が死んじゃった!こいつはハナから人間だ!」楽しそうに歌う

死人報せの鴉妖精たち「妖精の皮を被った人間だ!俺達みんなが騙された!死んで当然の人間だぁ~~!!」楽しそうに飛んでいる

死人報せの鴉妖精たち「ギャ~ハハハハハハ!!ギャ~ハハハハハハ!!」あざ笑うように飛んでいる

スプリガンの死体「」ブラーン、ブラァ~ン・・・・(宙づりになっている)


ダルダン「・・・・・・」ガチャッ、シュウッ!(窓を閉め、カーテンを閉める)


去年・・・妖精騎士アグラヴェインはおいらを次の土の氏族長とするために、当時は現職であったスプリガンの後継として、スプリガンにおいらを紹介させた。

もちろんそれは妖精騎士アグラヴェイン様が考えた、土の氏族の妖精やノリッジの住民たちを思うがままに操る為の作戦であり、おいらもまた、ノリッジを思うがままに支配する事には賛成の意を持っていた。

“今までおいらの事を見下していたノリッジの妖精たちを、今度はおいらがその妖精たちを支配する”。この感覚を味わえるためにおいらは前の土の氏族長であるスプリガンの元で勉学に励み、

見事においらはスプリガンと同等の知恵を持ち、彼の知識や経済のやり方を継承し、今年に入ってからノリッジ経理主任となり、スプリガンが消えた当日には、土の氏族長代理にまで上り詰めた。

そしてスプリガンがノリッジで自殺し、彼の遺言状の元においらは正式に土の氏族長となり、ノリッジの領主となった。


もちろんそれは妖精騎士アグラヴェインが考えた計画の一部であり、知識を継承した事もまた、おいらが土の氏族長となるための予定調和でもあった。

妖精は一部を除き、生まれたときから既に完結している存在のために、無理に勉学に励む必要など一切ないと言ってもいいぐらいだ。

故においらが氏族長になったのは元から妖精騎士アグラヴェイン様の計画の内にあり、おいらはその計画を遂行する役割を貰ったに過ぎない。

世の中は結果だけが全て・・・まさにスプリガンがおいらの事を蔑んでいた頃に言い捨てた言葉の通りであると、おいらはその時に理解したのだ。

スプリガン死亡から数時間後の夜・・・ノリッジ:港付近の桟橋にて・・・



バチバチバチバチィィ・・・・・・(松明を持った妖精たちが港に集まっている)

ノリッジの住民たち「・・・・・・・・」弔う表情をしている

徴兵2人「・・・・・・・・」ノシッ、ガコォォンッ・・(船にスプリガンの遺体を乗せる)

ぺぺロン伯爵「・・・・・・・・・」小舟に乗ったスプリガンの遺体を見つめている

ゴトンッ、プカプカァァァ~~・・・(スプリガンの遺体を乗せた小舟が海岸沖へと流れていく)


葬儀担当の徴兵「よし・・・火矢を構え!ーーー放てぇぇ~~!!」命令する

ヒュン、ヒュンヒュンヒュン!!(小舟に向かって火が放たれる)


ボォォッ!ボォォォ~ボォォォォ~~~!!(遺体を乗せた小舟が炎上し・・)

ボォォォ~~、ボチャァァァ~~・・・(小舟が炎上したまま沈んでいく・・)



パンパンパンッ!!(港付近の妖精たちが一斉に手を合せ、お祈りをする)

ノリッジの住民たち「(『厄災』が来ませんように・・・『厄災』が来ませんように・・・『厄災』が来ませんように・・・)」ブツブツブツブツ・・(お祈りをしている)

ぺぺロン伯爵「・・・・・・・」ブツブツブツブツ・・・(念仏を唱えている)

ユーミル、エイリン、ハルキ「・・・・・・・」ブツブツブツブツ・・(同じくお祈りをしている)

ゾックス、フリント、リッキー、カッタナー「・・・・・・・」その様子を別の角度の港から見ている

海東大樹「・・・・・・・」同じく別の場所で見ている

オベロン「・・・・・・・」空からその様子を見ている


ダルダン「・・・・・・・・」金庫城の窓から見ている


スプリガンが死んだその日の夜、ノリッジでは彼の葬儀が手早く執り行われた。

と言っても、モルガン陛下がノリッジの住民たちだけでやれというのだから・・葬儀は案の定、ノリッジの住民たちだけで執り行われたのだが・・

葬儀の内容がどうもノリッジの妖精たちの都合の良いように執り行われており、最終的にスプリガンの遺体は燃えさかる小舟と共にノリッジの海へと沈んだ。

そして彼の遺体を生贄として、ノリッジの妖精らはこの地に訪れる『厄災』が来ぬようにお祓いのように妖精たちはその願いと共に手を合せた。

そんなことをしたところで、ノリッジに『厄災』が来ることなど決まっていることだし、『厄災』が来た場合・・“スプリガンが『厄災』となって返ってきた”と罵声を浴びせるのは当然だとおいらはそう確信していた。


ノリッジはここで『厄災』と共に滅びる。そしてそれを止めようとするのが本物の『予言の子』であることを。

そしておいらは妖精騎士アグラヴェインの命令通り、“三澤亮太とその家族を抹殺する”という命令を遂行する為に、おいらは今のうちにノリッジでの支配を堪能している。

そして今、『予言の子』アルトリアと三澤亮太こと、アルト・オルラントたち『境界なき勇士団』が今・・、この金庫城にある『巡礼の鐘』を鳴らそうとこの場所に近づいてきている・・・。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして現在・・・・ノリッジ:金庫城の屋上(鐘のある所)


ダルダン「・・・・・・・・」鐘のそばに座り込んでいる

ダルダン「来いよ三澤亮太・・・そして『予言の子』。例えお前たちが束になって来ようと、おいらのこの身体に傷を付けることなど、不可能だからなぁ~・・。」

ダルダン「クフフフフフ、クハハハハハハハハハァァ~~!!」笑っている


ダルダンは金庫城の屋上にある鐘撞き堂で1人で座っており、アルトたちが今か今かと待ち望んでいるかのように、ダルダンは1人で笑っていたのであった・・。

ノリッジ:金庫城の扉の前



タッタッタッタッタァァ~~!!(扉の前に到着するアルトたちとアルトリアたち)


【どうにか金庫城の前に着いたね】

アルトリア「ええ。この扉・・確かに伯爵の言う通り、この扉はとても頑丈で、これを外からこじ開けるのは無理そうですね?」コンコンッ・・(扉をノックする)

アルト「ああ。だが特に特殊な守りのようなモノはないのだが、警戒厳重な城と言われている以上、何かの仕掛けみたいなのはありそうだな?」

ボガード「ああ。」金庫城の前の扉を見てて・・


バーゲスト「・・・・・・・・」コクッ・・(響に何かを伝える)

立花響「!?。・・・・・」ビクッ、・・・コクッ・・。(バーゲストの伝達に反応するも、それに応じる)

メリュジーヌ「・・・・・・・」コクッ・・・(バーゲストの意見に応じる)

ぺぺロン伯爵「???」バーゲストたちの伝達に興味を持つ

アルトリア「では予定通り・・・伯爵が用意してくれた侵入経路を使って侵入し、金庫城の中にいるダルダンの衛士をパパッと倒して・・・」タッタッタッ・・(扉に少し離れた瞬間・・)


立花響「ハァァァァーーー!!!」ギギィィーー、ドゴォォン!!(我流・撃槍衝打)が扉に炸裂する

バーゲスト「ハァァァァ!!」ジジジィィーー、ドゴォォーーン!!(角による強烈な頭突きをかます)

ガイル「うりゃぁぁぁーーー!!」ドゴォォォーーン!!(強烈なタックルをかます)


ドゴォォォーーン!!ガゴォォォーーーン!!(扉が勢いよく撥ね飛ばされる)

城にいるダルダンの衛士たち「!!?。な、なんだ・・・金庫城の扉がただの木の壁のように飛ばされるなんて・・」愕然としている

アルト「よし・・みんな、耳をふさいで!!」ガバッ!(すぐに耳を強くふさぐ)

ジョルニたち「ーーーー!!」ガバッ!(耳を強くふさぐ)

ダ・ヴィンチちゃんたち「!!!?」ガバッ!(耳を強くふさぐ)

アルトリア「えっちょっ・・・・ちょっとま・・・」オドオドしている

【アルトリア!!】ガバッ!(アルトリアと自分自身の耳を強くふさぐ)


メリュジーヌ「!!!。アアァァァァーーーーーー!!!」ゴワァァーーン!!(大声を放つ)

城にいるダルダンの衛士たち「~~~~~~~」クラァァ~~・・バタッ!(失神するように倒れる)

バタバタ、バタンッ・・・・(メリュジーヌの大声を聞いて一斉に失神するダルダンの衛士たち)


ぺぺロン伯爵「!!?。な、なんなのよぉ~あの大声~~!?あの大音量の大声で一気に中にいるダルダンの衛士たちを失神させちゃったわねぇ~~?」笑い顔

メリュジーヌ「ええ。ほら、金庫城にいるダルダンの衛士たちをパパッと倒したわ。まあ、前に使ったときより2割でやったから失神だけで済んだからね。」ニッ!(笑みを見せる)

バーゲスト、立花響、ガイル「・・・・・・・・フッ。」ドヤ顔で決める

【(あらら・・・・)】
【(これは完全に強引だな・・・?)】←


アルトリア「・・・・・。アァ・・・アハハハハ・・・おかしいなぁ~・・?ここって確か、生前のスプリガンが“誰も入れたくない”“誰にも邪魔されたくない”というのを体現したような守りをしてたって伯爵から聞いてたのですが・・・・」

アルトリア「・・・・開いちゃいましたね・・?こうも簡単に・・・・」赤面している

バーゲスト、立花響、ガイル「・・・・・行くぞ(行きます)!」ビシッ!

タッタッタッタァァーーー!(先に金庫城へと入っていくバーゲストたち)


アルト「・・すまないアルトリア、藤丸。ノリッジやこの金庫城の攻略に当たって、俺たちがダルダンとの面会ついでに事前に金庫城の扉の事を調べていてねぇ・・」

アルト「ぺぺロン伯爵が用意した侵入経路を使って侵入する事よりも、このように正面突破で行った方が早いかなぁ~って・・・」気まずい感じで答える

ボガード「ああ。アルトリアも言ってただろ?“金庫城の中にいるダルダンの衛士たちをパパッと倒して、ダルダンの元へ行く”っと。確かにこの状況なら、ほぼアルトリアの言った通りとなったと言うわけだな?」

アルトリア「えっ、えぇ・・・・確かにわたし、少し前にそう言ったような~なかったようなぁ~・・・」オドオドオド・・(少々困惑している)


ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・」トントンッ!(無言の肩をトントンと叩く)

アルトリア「!」ダ・ヴィンチちゃんに肩をたたかれて・・・

アルト「気にするなアルトリア・・。これは俺たち『境界なき勇士団』が良かれと思ってやったことであって、アルトリアは全然関係ないからね?」慰める

メリュジーヌ「ええ。これは私たちがアルトリアのためを思って勝手にやったことだからね?」

【アルトリア、ドンマイドンマイ!】

アルトリア「! そ、そうですね!アルトさんたちの余計なお節介はありましたが、これでダルダンへの道は開けましたね。よし、気合いを入れないと!」バシッ!(自身の顔を叩く)


タタタタタァァーー!(バーゲストたちを追って先へ進んでいくアルトたちとアルトリアたち)


金庫城の目の前にそびえ立っていたとても頑丈な扉や金庫城の中にいたダルダンの衛士たちは・・バーゲスト、ガイル、立花響、メリュジーヌの4人によるコンビネーションによって見事に破られてしまい、

アルトリアはその事に少々困惑した表情を見せるも、アルトやカルデアのマスターたちのフォローもあり、アルトリアはこれから戦うであろう敵であるダルダンに備え、

アルトリアは自分自身に喝を入れていき、アルトたちと共に鐘のある金庫城の屋上へと向かうのであった・・。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ノリッジ:金庫城の屋上(鐘撞き堂のある場所)


タタタタタァァーー!(屋上へと上がるアルトたちとアルトリアたち)

ダ・ヴィンチちゃん「響ちゃんやメリュジーヌたちのおかげで、ダルダンの兵士は気絶程度で倒し、どうにか鐘撞き堂まで上がって来れたわね。」

バーゲスト「ああ。見たところ、この鐘撞き堂にはあそこにある鐘以外に何もなさそうなのだが・・・」

ボガード「ああ。『鐘』以外でなら別だがな・・。」ジィィ~~・・(目の前にいる者に眼を睨ませる)


ダルダン「・・・・・・・・・。」ノシィィ~・・・(鐘撞き堂のそばに座り込んでいる)

アルトたち「・・・・・・・」目の前にいるダルダンを見つめる

アルトリアたち「・・・・・・・」目の前にいるダルダンを見つめる

【ダルダン・・・・。】

ダルダン「待ってたぞ三澤亮太。そして選定の杖を持つという真なる『予言の子』、アルトリア。女王軍の兵士たちを倒し、この鐘撞き堂にまで上りつめるとはなぁ~?」

アルト「ダルダン!前に面会に来た時の俺やボガードの言った事を覚えているか?“次会う時は『戦場』であり、首を洗って待っていろ!”ってなぁ?」

ダルダン「ああ覚えているさ。お前たち三澤亮太の家族どもは、お前たちが愛する裏切り者のバーヴァン・シーを助け、『イレギュラーズ』の1人であるおいらを倒しに来たんだろ?」

ダルダン「そしてお前たちの他に『予言の子』であるアルトリア共と共に、このノリッジをおいらや女王軍から解放し、おいらの後ろにあるノリッジの鐘を鳴らしに来たんだろ?」

ダルダン「確かにこの鐘撞き堂には100の昔に取り憑いていた先々代の土の氏族長の妖精亡主(ナイトコール)がいたのだが、おいらはそいつがそこにいるのが気味が悪いから、おいらの手で踏みつぶしてやったのだが・・」

ダルダン「その妖精亡主はこう言ってたぞ?・・『キャップレス・・・キャップレスは何処にいる?死した我が身が呪わしい・・・我が身が死したなら、誰がこのブリテンを解くものを守るというのだ?』っとなぁ?」

ダルダン「ブリテンを解く者・・・それは他でもない、そこにいる『予言の子』であり、お前こそが・・楽園という場所から来たと言う真なる『予言の子』って言うことだとわかったからなぁ~、アルトリア。」

アルトリア「!?」ビクッ!(驚いている)

【(ブリテンを解く者・・?)】
【(一体なにを言っているんだ、ダルダンのヤツ・・。)】←


パーシヴァル「ダルダン殿。あなたが女王軍の兵士たちを派遣し、偽者の『予言の子』である海東大樹さんを真なる『予言の子』として利用し・・」

パーシヴァル「ノリッジの住民たちを落胆させつつノリッジの住民たちを皆殺しにしようとしたり、『予言の子』の名に濡れ衣と泥を塗ったことをわたしたちは許すことが出来ません!」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。これはイレギュラーズの1人である君の『予言の子』や『境界なき勇士団』に対する宣戦布告であり、アルトたちのような家族を討伐するための先制攻撃といってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「伯爵の密告にあった“反女王運動の粛正”、“偽の予言の子による風評被害とレッテル貼り”が君たちが行なった行為によってソレが確実に変わったと言ってもいいわね?」

ボガード「ああ。だかそれ以前に我ら『境界なき勇士団』には、お前のような妖精からノリッジを解放し、シェフィールドにおわれた妖精たちのふるさとや居場所を取り戻すという最初の『目的』があるからな。」

ボガード「故にダルダン・・・お前を必ずしもここで倒し、ノリッジの地を俺とアルト・・そしてシェフィールドの民の元へと取り戻す!!」バシッ!(拳を手に当てる)

アルト「ああ、そういう訳なのだが・・・。」ジィィ~~・・(ダルダンを見つめる)

ダルダン「グゥゥ・・・・・・」睨まれている


ダルダン「あっちゃ~~、やはりそうなるよなぁ~。このノリッジの地はおいらにとって、おいらだけの支配領域と言ってもいいからなぁ~?」

ダルダン「確かにお前たちの活躍でおいらのノリッジは落とされたの当然だ。あの『召喚銃の予言の子』を持ってしても、おまえらの侵攻を止められなかった。全くもって、役にも立たない奴らなことだ。」

ダルダン「だがお前たちが進軍してきた理由はこの鐘なんだろ?これを鳴らしたあと、お前たちはどうするつもりなんだ?前にアルトリアのヤツが言ってただろ?“鐘を鳴らすと言う事は、モルガン陛下と戦争を始めると言う事”だって。」

ダルダン「円卓軍・・または境界なき勇士団がこのノリッジを制圧し、この場所を新たな拠点とすると言うのならば、それはそれで構わない。むしろ女王軍にとっては都合が良いからな。」

ダルダン「ノリッジは防衛戦には不向きだし、反逆罪によって鎮圧されたシェフィールドの同じ道を辿るというのなら、おいらは大歓迎だと思うがなぁ~?」

バーゲスト「!?。貴様・・・・」ダルダンを睨み付けている


パタパタパタァァ~~、ポンッ!(誰かが空からやって来る)

オベロン「全く・・・ノリッジが陥落した後の事も考えていたとは、さすが前氏族長であったスプリガンの知恵を継承した事はあるよね。」

オベロン「それこそ、自分が負けた場合の保険をかけているって感じなのかな、ダルダン?」

ダルダン「!?」オベロンの存在に驚く

アルトリア「オベロン!?いつの間に!?」驚いている

オベロン「たったいま到着したところさ、レストランへの仕掛けはうまく働いたよ。こっちも無事片付いたようで何より。さすがパーシヴァルだ。」

オベロン「けど、その後が良くない。ダルダンの言う通り・・ノリッジは防衛戦には不向きだし、ノリッジを無くしたくないという気持ちは君たちにはあるからね。」

アルト「!。」


【ノリッジが無くなる・・・?】

オベロン「聞いてくれ藤丸、それにアルト。ダルダンが言っている事は他でもない・・自身がもし負けた時、ノリッジがどのような形で滅んでいくという事を言っているんだ。」

オベロン「前のノリッジの領主であったスプリガンはあれでも市民たちに中立を示していて、領主としての“役目”を果たしていた。それは領主がダルダンに変わっても同じ事だ。」

オベロン「ノリッジの職人たちはスプリガンを嫌っていたけど、職人ではない住民・・・『職人たちを使う側』の者たちにとって、スプリガンはなくてはならない存在だったんだ。」

オベロン「ノリッジは『人間たちの街』になりつつある、その意味はスプリガンが人間だった事もあったけど、実際は金を稼ぎたい者たちにとってはスプリガンの政策はなくてはならないモノだったんだ。」

オベロン「そんなスプリガンがこのノリッジでなんも理由もなく自殺してしまったことだからもう、多くの住民たちは何を信じて良いのかもわからないのが、今のノリッジの住民ほとんどの気持ちなんだ。」

オベロン「そうじゃなければ、スプリガンの葬儀に誰も来る事はなく葬儀さえをやらないし、ダルダンが手を組んだ『召喚銃の予言の子』の存在もあっさり信じてしまっているからね。そして何よりも・・」

パーシヴァル「女王と折衝のできるスプリガンが死に、そして女王に仕えているダルダンをこのまま倒せば、ノリッジは反乱分子として女王軍に占拠される。」

パーシヴァル「我々ではこの街を守れない。必然、ノリッジは消え去る・・・という事ですか。」

【そんな・・こんなのって・・・】


アルト「・・そんなことはさせない・・させるものか!確かに俺はノリッジを解放し、シェフィールドの妖精たちの願いを叶えると言ったが・・そんな理不尽なことをさせると言うのは大間違いだ。」

アルト「せっかくシェフィールドの彼らが取返して欲しいと願ったノリッジを、モルガン達の都合で滅ぶというはシャレにならない。」

アルト「文句があるのなら俺に聞け!ノリッジを滅ぼす気があるというのなら、この俺が黙っていないからなぁ!!」

ダルダン「!?。こいつぅぅ・・・」

ボガード「そうだ。それにノリッジにはこの俺がいる・・このノリッジをずっと前に治めてきたこのボガードがなぁ!!」

ぺぺロン伯爵「ええそうね?今のシェフィールドの民はみんな、アルトたちのことを信じているし、『職人たちを使う側』の方は私が対応する自身もあるからね?」

ぺぺロン伯爵「むしろあなた・・新しく土の氏族長にもかかわらずノリッジの『厄災』の際に金庫城に籠もって何にもせず、終わった後の復興もせずに住民たちを反乱分子として踏みつぶそうとしたり、」

ぺぺロン伯爵「それに何よりも・・・数日前に起きたあなたの“醜態”が、ダルダンの事を領主として全然ダメであるって事が影響していると言っても良いわね?」

ダルダン「醜態だと・・・・・!?」何かを思い出す

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
回想シーン:数日前・・・ノリッジ:広場近くの大通り(アルトたちが逃走の際に宝石と金鉱石をばらまいた直後)


キラキラキラァァァ~~ン・・(宝石と金鉱石がばらまかれている)

ワァァ~~ワァァ~~ワァァ~~!!(大通りの妖精達が押し寄せている)


ダルダン「うへへへぇぇ~~!!おいらの宝石ぃぃ~~!!」ジャラジャラジャラ~~!!(宝石をかき集めていく)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ダルダン「(あっちゃ~~!あのおいらがやっちまった事が、ここまでおいらの知名度に影響していたとはぁ~~!?)」ガリガリガリ・・(頭を抱えている)


メリュジーヌ「それにノリッジの住民たちにはぺぺロン伯爵やユーミルたちを通して、スプリガンが妖精騎士アグラヴェインを通して自殺に見せかけて殺したと伝えるつもりだ。」

ぺぺロン伯爵「ええそうね。ダルダンを土の氏族長にする為に妖精騎士アグラヴェインがスプリガンを殺したと知れば、確実にダルダンは氏族の長から失脚するし、『イレギュラーズ』に反発する者を増えるって事ね。」

アルト「ああ。多くの住民たちは何を信じて良いのかもわからないと言うのならそれでいい。彼らと敵対さえしなければ、あとは俺たち『境界なき勇士団』がなんとかする。」

アルト「だから俺のことを信じてくれみんな・・。ノリッジはダルダンやオベロンが言ったように、そう簡単には滅ぼさせたりはしないとな!」

アルトリアたち、バーゲストたち「!。ーーーー。」頷く


オベロン「!?(まさかそこまでアルトたちはそう考えていたのか・・・。むしろボガードを生かし、彼を仲間としたからこそ出来た所業と言っても良いぐらいと言ってもいいが・・・)」
 
オベロン(ヴォーティガーン)「(だが、いつまでも君の思い通りになるとは思わない方が良いぞアルト・オルラント?このブリテンの妖精たちの性根がどこまで腐っているのかはお前も知っているはずだ。)」

オベロン(ヴォーティガーン)「(しかし、今は彼の事を信じた方が俺の得になるといってもいいよな?アルト、お前はただ藤丸立香やアルトリアをサポートしていればそれでいいんだ。)」

オベロン(ヴォーティガーン)「(ノリッジが滅びようが滅ぶまいとかは俺には関係ない。重要なのは藤丸立香とアルトリア・・君たちが生きていればそれで良いからねぇ~。)」


アルトリア「・・・・・・・・」オベロンの事を心配そうに見ている

ダルダン「クゥゥ~~・・・」精神的に追い詰められている


ジョルニ「父さんがそう言うのであれば、あとはこのノリッジでの戦いを終わらせるだけ・・そこにいるイレギュラーズの1人であるダルダンをここで倒すことだと言うことを・・。」

セフィー「ああ。ダルダンを倒し、あそこにある鐘をアルトリアが鳴らすことさえ出来れば、私たちの勝ちが決まるって事だな?」

オベロン「・・まぁそういう事だな?無理にダルダンを殺せとは敢えて言わない・・ノリッジの鐘を鳴らすことさえできれば、僕らはこの戦いに勝利したの当然さ。」

オベロン「アルト。君が言うことには少々僕には難しいかもしれないけど、今はダルダンを倒して、アルトリアに鐘を鳴らさせることを集中した方が良いと思うよ?」

アルト「わかってるって!ーーーさて、覚悟の方は出来ているか、ダルダン!!」キィィンッ!(手を光らせ、戦う構えをする)

アルトリアたち、バーゲストたち「ーーーーー!!」ジャキィィン!(戦闘態勢に入る)


ダルダン「・・・・・・・」ノシィィ~~・・(静かに立ち上がる)

ダルダン「・・フン、まあいい。こんな無駄な話をしたところで、三澤亮太たちがおいらを倒して、ノリッジの妖精たちをモルガンの支配から解放させることに変わりような無いからなぁ。」

ダルダン「だがそんなお前たちのブリテンを救う旅も、『予言の子』たちの『巡礼の旅』もまた、おいらのこの力によってこのノリッジの地で終わりとなる。」

アルト「・・・なんだと?」グググッ!(引き締める)

ダルダン「理由が知りたいという顔をしてるな?良いぞ、教えてやる・・・このおいらがなぜ、『宝石鎧のダルダン』と言われる意味と言うことをよぉ~!」ドシンッ、ドシンッ!(直立の姿勢を取り・・)



ズクゥゥッ、ズググググゥゥ~~~!!(ダルダンの身体中に魔力が立ちのぼっていき・・)

ダルダン「グゥゥゥゥ~~~~~~~!!!」ズググググゥゥ~~~!!(お腹部分に力を入れていき・・)

キィィン、ガキンッ!ガキガキガキィィ~ン!(ダルダンの腹部分が光り、ダルダンの身体中が変化していく)


アルトリア「アァ・・アワワワワワァァ~~~!?」ビクビクビクッ・・(ダルダンの身体の変化に驚愕する)

パーシヴァル、バーゲスト、メリュジーヌ「!!?」ダルダンの身体の変化に注目している

ゼンカイザー「フェェェ~~!?なになになにぃぃ~?」驚いている

立花響「ふぇぇぇぇ~~~!?」驚いている

ジョルニたち「!!?」変化していくダルダンの身体に驚く

ダ・ヴィンチちゃん「!?。これって・・・・」驚愕している

アルト「これが・・・ダルダンの異端の亜鈴の力・・。」

【!!?】驚愕している



ドシィィン、ドシィィン!ガキィィーーーン!!(ダルダンの身体が宝石となっている)

ダルダン「・・・・・・。」


ダルダンは自身の腹に力を入れ、自身の身体から発せられる魔力と共に自身の異端の亜鈴の力を解放した。

その姿はダルダンの身体全体が宝石のような身体となっており、ダルダンの五体全てがダイヤモンドのような身体になっており、その身体には色んな宝石が引き締め合うように植え込んでおり、

その姿はまさに『宝石鎧のダルダン』そのものと言える程にダルダンの身体が宝石へと変化していたのであった。

【!!?】
【ダルダンの身体がダイヤモンドとなっている・・。】←

ガイル「おいおいおい・・こけおどしにも程があるんじゃないのか?いくらアンタが宝石を食べるぐらいに好きだからって、自分自身が宝石になるのはおかしいんじゃないのかよぉぉ~!?」タタタタタァァーー!(ダルダンに接近していく)

ゼンカイザー「ああ、やってやるぞぉぉー-!一番槍ゼンカイ!突撃ゼンカーーイ!」タタタタタァァーー!(ダルダンに接近していく)

立花響「!。待ってくださいガイルさん、介人さん!」タタタタタァァーー!(ダルダンに接近していく)

アルト「!?待て、早まるな!まだダルダンの身体をちゃんと調べないと・・・」ガイルたちを止めようとするが・・


タタタタタァァーー!(ダルダンに近接攻撃を仕掛ける3人)

立花響「ハァァァ~~~!!」ぐぐぐぅぅ~、シュッ!(パンチ攻撃)

ガイル「オリャァァァ~~~!!」ガキィィン、シュッ!(腕を鉄にしてパンチ攻撃)

ゼンカイザー「ハァァァァ~~!!」シュッ!(パンチ攻撃)

ダルダン「・・・・・・・」ただ立っている


ガキィィン、ガキィィーーン!!(3人のパンチがダルダンの宝石の身体に当たる)

立花響「~~~~~~」ビリビリビリィィ~~!!(身体が震える)

ガイル「~~~~~~」ビリビリビリィィ~~!!(身体が震える)

ゼンカイザー「~~~~~~~」ビリビリビリィィ~~!!(身体が震える)


ダルダン「フンッ!!」シュッ、ガゴォォォ~ン!!(宝石の手でなぎ払う)

ガイル、ゼンカイザー「ぐわぁぁぁ~~!?」ガコォォ~ン!(なぎ払われる)

立花響「わぁぁぁ!?」ガコォォ~ン!(なぎ払われる)

アルトリア「ガイルさん、響ちゃん!?」近くに駆け寄る

パーシヴァル「介人さん!」近くに駆け寄る

【3人のパンチが効かない!?】


ガイル「な、なんだあれは・・・?俺の鉄の腕を持ってしても砕けないとは・・」

立花響「は、はい・・。今のダルダンの身体のあの固さ・・・まるで・・」

ゼンカイザー「痛ったぁぁ~~!ダルダンの身体、とても固すぎゼンカイだぁ~~!」ブラブラ・・(痛がる拳を振りながら)

アルト「今のダルダンの身体に纏っているあの宝石・・・まさかアレって!?」ダルダンの身体に気づく

ピィィ~~パパパッ!(サーチで調べるスズカ)


スズカ「ダルダンの身体全体がダイヤモンドのような・・・いえ、ダイヤモンドそのものになったように身体が宝石へと変わっているわ!」ピピピッ!(サーチしている)

スズカ「そのダルダンの身体の硬度は10。宝石の中では最高ランクに固い宝石である『ダイヤモンド』と同じ硬度の身体を、ダルダンはそれに変身したと言ってもいいわ。」

ダ・ヴィンチちゃん「えぇっ!?あの色んな宝石を纏っているダルダンの身体が、全て硬度10のダイヤモンドへと固くなったというのかい!?」驚愕している

立花響「ふぇぇぇ~!?ダルダンさんの身体全体がダイヤモンドの身体に変わったって・・・・」驚愕している

【そんなの固すぎるよ!?】
【(これが・・ダルダンの異端の亜鈴の力・・。)】←


ガゴンッ、ガゴンッ・・・(一歩進んでいくダルダン)

ダルダン「そうとも・・これがおいらの亜鈴の力だ!おいらが『宝石鎧のダルダン』と呼ばれるという異端の亜鈴の力・・それは、“おいらの身体全体を『宝石』へとを変える事”さ。」

ダルダン「今のおいらの身体はな、お前たちが言ったようにおいらの身体全体がダイヤモンドと同じ硬い身体となっている。この身体全体に植え込んでいる宝石全てもだ。」

ダルダン「おいらはこの異端の亜鈴を授かって以来、おいらはこの姿で幾多の攻撃を受けてもなお、一度も傷一つも付かなくなったと言ってもいいよな。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
回想シーン:ダルダンの身体の硬度の説明


ガキンッ、ガキンッ!ガシャァァン・・・・(剣や戦斧が軽く壊れてしまう)

土の氏族の兵たち「~~~~~~・・」ガシャァァ・・(壊れた武器をただ眺めている)

ナレーション(ダルダン)「妖精が唯一傷つくと言われる鉄の剣や斧、ハンマーなんて・・おいらの身体の前には逆に壊れてしまうし、」


ガシガシガシガシィィ~~~!!(牙の妖精の爪と牙がダルダンを攻撃するも・・・)

牙の氏族の妖精たち「アァァ~~ン!アァァ~~ン!」ボロボロォォ~~・・(その爪と牙がボロボロになっている)

ウッドワス「・・・・・・・」唖然としている

ナレーション(ダルダン)「ブリテンの妖精の中で一番強いとされる牙の氏族の牙や爪なんか、おいらの身体には話にならないほどに傷を付けられずにボロボロになって泣きじゃくる始末さ!」


モースの軍団「オォォォォーーーー!!」ボォォォ~!(呪怨攻撃を放つ)

ダルダン「・・・・・・・・」ガキンッ、ガキンッ・・・(直撃を受けても平然としている)

ナレーション(ダルダン)「しかも・・モースの攻撃やブラックドッグ、毒性を持つ悪妖精の攻撃でさえも、おいらのこの宝石の身体には傷一つでさえもなく、モース接触の無意味化や呪いも受けてもいないと言うことだ。」

ナレーション(ダルダン)「この傷一つ付かず、宝石が衣服のようにちりばめたおいらの宝石の身体から、おいらはブリテンの妖精から『宝石鎧のダルダン』と呼ばれるようになったからなあ~。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アルトリア「ーーーーーー!?」ビクビクッ・・(驚愕しすぎて青ざめている)


アルト「まさかあのモースやブラックドッグでさえもダルダンには通用しないとは・・。要するにダルダンは、イレギュラーズの中でも防御に特化した亜鈴を持つ幹部といった方が良さそうだな?」

ダルダン「そういう事だ。おいらたちイレギュラーズの最初の戦いとしては、おまえらは外れを引いたみたいなモノだからなぁ!」


ダルダン「さぁ~かかってこい!!このおいらに傷一つ付けられるというのならなぁ~~!!」ガシッ、ドスゥゥン!!(震脚をする)


アルト「ツゥゥ・・言われなくてもわかってる。みんな!」みんなに呼びかける

バーゲスト「ええ。たとえ相手がダイヤモンドの身体をしていようとも、私たちはお主に立ち向かう!!私たちの守る者や救うべき者達の為に!!」

メリュジーヌ「ええ!行くわよみんな!!」呼びかける

ジョルニたち、響たち、パーシヴァルたち「はい(ええ)!!」キリッ!


【アルトリア、俺たちも行くぞ!】

アルトリア「!。はい!!」キリッ!(正気を保ち、戦う覚悟を決める)


ノリッジにそびえ立つ金庫城の屋上にある鐘撞き堂の目前とした場所でアルトたちは目の前にいるダルダンと対峙していき、

ダルダンもまた、自身の異端の亜鈴の力によって自身の身体をダイヤモンドと同じ硬度を持つ宝石の身体を身に変わっていき、アルトたちとアルトリアたちと対峙する。

今この場所で、アルトたち一行と『予言の子』の一行の同盟は、妖精騎士アグラヴェイン率いる『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』の最初の相手となる妖精・・『宝石鎧のダルダン』と相対する事となった。

演出:黄色い砂と共に画面が宝石に包まれていき、宝石がジャラジャラと振っていき、そこから敵のタイトルが現れる


宝石鎧の異端の妖精

DARDAN(ダルダン)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
クラス:ライダー


(騎)1ゲージ目HP:286,342
(騎)2ゲージ目HP:320,986
(騎)3ゲージ目HP:523,167

ブレイク1回目
・自身に無敵付与(2T)
・自身の防御力アップ(3T)

ブレイク2回目
・自身の無敵付与(5T)
・自身の防御力大幅アップ(永続)


チャージ攻撃:金剛宝石糾弾(味方に大ダメージ)

一方その頃・・ノリッジ:中央広場近くの大通り(村正たちがディエンドたちと戦っている場所)では・・・


ガキンッ、ガキンッ、ガキィィン!!ババババァァーン!!ジャキンッ、ガキィィン!!(それぞれの武器の攻撃が繰り広げている)



カイニス「ツリャアァァ~~!!」ジャキンッ、ガキィン!!(盾で防御しつつ攻撃する)

ディオスクロイ・カストル「ーーーーーー」ジャキンッ、ジャキンッ!(盾の刃で攻撃する)

ディオスクロイ・ポルクス「ーーーーーー」ジャキンッ、ジャキンッ!(黄金の剣で攻撃する)

カイニス「ツゥゥッ!ハリボテの偽者野郎のくせに、本物のアイツらと同じような強さを持ちやがってえぇ~!」ジャキンッ、ジャキンッ、ガキンッ!(その攻撃を防御している)


ディオスクロイ・カストル&ポルクス「ーーーー!!」グルグルゥゥーー、ジャキジャキィィン!!(回転コンビネーション攻撃)

カイニス「ヌゥゥゥ~~、ヌワァッ!?」ジャキィィン!!ドサッ・・(攻撃に押し負け、地面に倒れる)

ディオスクロイ・カストル&ポルクス「・・・・・・・」ジャキィン・・・(攻撃を終え、武器を構え直す)

カイニス「クゥゥゥ・・・・」体勢を立て直そうとする



ジャキンッ、ガキィィン!!ギギギギィィ~~!!(双方の刀がつば競り合っている)

佐々木小次郎「ーーーーーー!!」ギギギィィーー!(押し返そうとする)

武蔵「なんのぉぉ~~!あなたのような偽者の佐々木小次郎に私は負けたりしないわぁ!!」ギギギィィーー!(それに抵抗する)

ジャキン、ジャキンッ、ジャキィィン!!(刀による攻防が続く武蔵と小次郎)


ヒュンヒュンヒュンッ、ガシュガシュゥゥン!(ハサンが投げたクナイをトリスタンが撃ち落としている)

静謐のハサン「ーーーーーー」ヒュンヒュンヒュンッ!(クナイを投げて攻撃する)

トリスタン「フンッ!」ポロロォォン!ガキガキィィン!(飛んでくるクナイを撃ち落としていく)

トリスタン「(この妖精國ブリテンの地で静謐の方のハサンと戦う事になるとは・・第6特異点とは逆の立場で戦っているみたいですね・・。)」

静謐のハサン「ーーーーーーー!!」ヒュンッ、ヒュッ、ヒュンッ!(クナイを持って近接攻撃を仕掛ける)

トリスタン「ツゥゥ・・・」シュッ、シュッ!(攻撃をかわす)



ギィギィギィギィ~~、バシィィン!(糸でディエンドたちに攻撃するハベトロット)

ゼンカイガオーン「トリャァァ~~!!」ガシンッ、ガシンッ!(爪で攻撃する)

ハベトロット「トリャリャリャリャァァァ~~!!」ババババァァァ~~ン!!(毛糸玉攻撃)

ディエンド「グゥゥゥッ!?」ガシンッ、バババァァーンッ!!(攻撃を受ける)


ディエンド「クゥゥゥ~~!!」ババババァァーーン!!(銃撃を撃つ)

ゼンカイジュラン「おっとぉぉ!!」ガキガキガキィィン!!(盾で銃撃を防ぐ)

ハベトロット「ナイスフォローだぜ、ジュラン!」

ゼンカイジュラン「ああ!」

ディエンド「フンッ、なかなかのコンビネーションじゃないか、君達は・・」


バリバリィィ~~!バババシュゥゥ~ン!!(パールヴァティーとイシュタルの同時攻撃)

千子村正「クゥゥッ!」ガキガキンッ!シュッ、シュッ!!(刀ではじき返しつつ、攻撃を避けていく)

イシュタル、パールヴァティー「・・・・・・・」ジャキィィ・・(村正を狙うように構える)

千子村正「ツゥゥゥ・・・・」ググッ・・(違和感を感じながら構える)

千子村正「(なんだってんだ・・・・。あのイシュタルやパールヴァティーとかいうサーヴァントを見ていると、余計にあの2人を斬りづらくなってきやがる・・。)」イシュタルとパールヴァティーの顔を見てて・・

千子村正「(・・これは今の儂を構成している依代の人間の影響か・・?偽者とはいえ、依代の人間と関係のある女を傷つける訳にはいかないってぇのかぁ?)」キリキリキリィィ~・・(少々怒りを見せる)

千子村正「(とはいえ儂もまた、儂の刀であのような可憐かつ依代と関係ある女を斬るのはどうもシャレになんねぇ・・。これもまた、何かの縁ってヤツなのかもなぁ?)」少し納得している


千子村正「おいアンタ!卑怯にもこの儂にいかにも斬りづらそうな美人サーヴァントを相手にさせるとはなぁ~?」ディエンドの事を見て

千子村正「仮にも『召喚銃の予言の子』と呼ばれたアンタが、あんた自身が欲しがる『お宝』というモノの為にこんな事をして良いっていうのか!?」キリキリィィ~!(怒りを見せている)

ディエンド「フンッ、僕は人がとても嫌がることをさせるのが得意でね?お宝を手に入れるためなら、この事を戦略として取り入れるのも、僕の戦い方の内って事だからね?」ガシャッ!(ネオディエンドライバーをリロードさせる)


シュッ!ガギューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

『SERVANTRIDE(サーヴァントライド)・エレシュキガル!』

シュッ!ガギューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

『SERVANTRIDE(サーヴァントライド)・カーマ!』


ディエンド「村正、君に特別大サービスだ。」バキュゥゥーン!!(召喚のエネルギーを銃口から放つ)

ギュゥゥーン、ギュイギュイギュィィィーー!ギュィィィーーン!!(立体状にサーヴァントが2体、現れる



ランサー:エレシュキガル「ーーーー!」フフフフゥゥ~~ン!!(メスラムタエアを振るう)

アサシン:カーマ「ーーーー!」ヒュンヒュンヒュンッ!(弓矢を放つ)

千子村正「!!?」ガキガキィィン!ガシィィン!!(矢をなぎ払い、刀で防御する)


トリスタン「!?。あれはエレシュキガル殿にカーマ殿!まさかイシュタルやパールヴァティー、そしてディオスクロイの兄妹等の神霊をこうも簡単に召喚するとは・・」

千子村正「くそぉぉ・・また斬りづらいサーヴァントモドキを召喚しやがってえぇ・・。あいつは一体、どうやってあんな奴らを簡単に召喚できるんだぁ?」

ハベトロット「いやいやそれよりも・・・こんなのをいっぱい相手にしてると・・、さすがにハベニャンも今度こそ・・・・」へナヘナァァ~~・・

千子村正「ああ、このままじゃキリがねぇ・・。奴らを一カ所に集めろ!ここは宝具で一気にカタを付けるぞ!」

武蔵「了解!ハァァァ~~!!」ジャキィィン!!(斬撃を飛ばす)

佐々木小次郎「ーーー!?」ガシィィン!(斬撃をガードし、後ろに下がる)


ガキンッ、ガキンッ、ジャキィィン!!(6体の召喚サーヴァントとディエンドを中央一カ所に集める)

ディオスクロイ・カストル&ポルクス「ーーーーーー」中央に追い詰められる

佐々木小次郎、静謐のハサン「ーーーーー」中央に追い詰められる

イシュタル、エレシュキガル、パールヴァティー、カーマ「ーーーーーーーー」中央に追い詰められる

ディエンド「ヌワァッ!?」バシッ!(中央に追い詰められる)


トリスタン「よし、一気に行きましょう皆さま方!」ガキンッ!(琴を構える)

千子村正「おうよ!」ジャキィン!(刀を構える)

キィィン!ジュボォォォ~~!!(村正の宝具が発動する)


千子村正「其処に到るは数多の研鑚、築きに築いた刀塚。縁起を以て宿業を断つ。八重垣作るは千子の刃。」ボォォォ~~、ジャキィィン!!(炎から刀を錬成する)

千子村正「儂の依代には悪いと思うが・・・せめてこれで成仏しやがれっ、偽者がぁぁ~~!!」ジャキィィン!!(刀を振るう)


ジャキィィン、ジュボォォォ~~!!!(村正の『無元の剣製』が炸裂する)

ディエンド「!?」ガギューン、カチャッ!(カードを挿入していく)

6体の召喚サーヴァントたち「ーーーーーー!!?」ジュボォォォ~~!!!(斬った先の炎に包まれる)

村正の宝具である『無元の剣製』による攻撃により、ディエンドを含む6体の召喚サーヴァントたちが火柱に包まれていった。


ゼンカイジュラン「よぉし、やったか?」

武蔵「ヌォォォ~~さすが村正!!たった一振りだけでここまでの偽者サーヴァントをやっつけちゃうなんてね!これで・・」

千子村正「いやまだだ!さっきの宝具の対象にはあの偽者のサーヴァントを倒すことに優先していたからなぁ、おそらくアイツの方はまだ・・」火柱の中の先を見て・・


ボォォォ~~・・(火柱が収まっていく)

ディオスクロイ・カストル&ポルクス「~~~~~・・」ガシャシャァァ~・・シュゥゥ~ン・・・(消滅する)

佐々木小次郎、静謐のハサン「~~~~~・・」ガシャシャァァ~・・シュゥゥ~ン・・・(消滅する)

イシュタル、エレシュキガル、パールヴァティー、カーマ「~~~~・・・」ガシャシャァァ~・・シュゥゥ~ン・・・(消滅する)

ディエンド「・・クゥゥ・・・」ギュィィィ~ン・・(バリアで防いでいた)


ドサッ・・(ダメージを受け、膝をつくディエンド)

ディエンドはさっき挿入したカード『ATTACKRIDE:BARRIER』のカードによるバリアの力で防いでいたが、村正の宝具の強さに自身の膝をつくのであった。


ディエンド「ツゥゥ・・・たいした宝具を持っているじゃないか村正・・。僕のバリアを持ってしてもダメージを少々受けるとは、さすが異星の神の使徒って感じだね?」

千子村正「ああ・・今の儂は2体の神霊を付加させたアルターエゴであるが、魔力の調整次第でアンタらと渡り合えるぐらいの技量はあるからなぁ?まぁ『異星の神』の使徒なのは認めるさ。」

千子村正「しかし儂の宝具をそのバリアで防ぎつつダメージを軽減するとは、泥棒と言いつつも、余程の手練れを持つ野郎と見受けられるよなぁ?」

ディエンド「フッ・・。僕がいくつもの世界を多く渡りっていき、その世界にある『お宝』を手にするのであれば尚更さ。僕はこういうのには慣れているからね?」

ディエンド「しかし今、金庫城に向かったアルトリアたちはどうなんだろうね?アルトたちの助力がアルトはいえ、あのダルダンを倒すのは至難の業と言ってもいいさ。」

ディエンド「ダルダンの異端の亜鈴の攻略法が無い限り、アルトリアとアルトはダルダンに傷一つも付けられないからね?」

千子村正「!?。そいつはいったい、なんのことなんだ?応えろ!」強く怒鳴る

ディエンド「さぁね。それについては僕も一度も彼のその異端の亜鈴を見ていないから知らないからねぇ?」カチャ、シュッ!(腰のバックルからカードを1枚だす。)


ガギューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

『ATTACKRIDE・・INVISIBLE(インビシブル)!』

ディエンド「フッ。」ガキュンッ、ギュィィ~~ン・・・(自身の姿が消える)


武蔵「き、消えた!?彼は一体何処に・・・」消えたディエンドに対して

カイニス「あいつ、透明になる能力で逃げやがったなぁ!待ったく・・・」不満げに言っている

千子村正「ああ。カイニス、武蔵、トリスタン。後の事は頼む!儂は先に金庫城に向かい、アルトリアたちの援護に行く。お前たちは消えたディエンドを探してくれ!」

トリスタン「わかりました。村正、どうか気をつけて・・・」

千子村正「ああ!!」タッタッタッタッタァァーー!!(金庫城へ向かって走る)


大通りに残った武蔵たちはATTACKRIDE:INVISIBLE(インビシブル)によって戦線を離脱したディエンドの捜索にあたり、村正はアルトリアとアルトたちと合流するために1人、金庫城へと走っていった。

金庫城:屋上にある鐘撞き堂前


メリュジーヌ「ハァァァ~~!!」ジャキン、ジャキンッ!(ブレードで攻撃する)

ガイル「トリャァァ~~!!」ガコンッ、ガコンッ!!(鉄の腕による鉄拳攻撃)

セツノ「ヤァァァ~~!!」ギィィン、ギィィン!(氷の爪で攻撃する)

立花響「ハァァァーー!!」バシッ、バシンッ!!(連続近接攻撃)


ガコンッ、ガコンッ!ガキンッ、ガキンッ・・・・(ダルダンの宝石の身体に攻撃が当たるが・・)

ダルダン「・・・・・・・・・」何ごとの無いように立っている

アドニス「はぁぁぁーー!!」ギュィィィ~~ン!!(手持ちのドリルで攻撃する)

ダルダン「邪魔だぁ~!!」ガシンッ!!(サファイアの右腕でなぎ払う)

アドニス「ウワァァッ!?」バシッ!!(なぎ払われる)

バーゲスト「アドニス!?」タタタァァ~~!(駆け寄る)


メリュジーヌ「クゥゥッ!なんて固い身体をしているんだ!?私のアロンダイトブレードでも傷一つ付けられないなんて・・」

アルト「異端の亜鈴の力で身体中をダイヤモンド同じようにしているんだ。これでは俺のヒール(改悪)でも内部に届かないと思われる・・」

立花響「クゥッ・・。何度も殴っても殴ってもダイヤモンドの身体の方が固すぎて攻撃が通らない・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ、今のダルダンはなんといってもあの硬度10のダイヤモンドそのものとも言える身体をしているからね!何をしても傷一つも入らないと言えるからね!」

ダ・ヴィンチちゃん「でもそれで弱点がないとは限らない。宝石の身体をしているダルダンとて、必ずしもどこかに弱点はあるはずだ。それを探り出せれば良いのだが・・・」


アルト「スズカ、何かサーチの能力でダルダンの弱点を見つけ出したか?」

スズカ「いいえまだよ・・。サーチしてみたところ・・ダイヤモンドには劈開性(へきかいせい)というある一定方向に強い力が掛かると割れるって小さい頃に習ったんだけど、」

スズカ「その劈開性の部分が他の宝石によって埋められていて、劈開性が存在しないぐらいになっている状況といっても良いわ。」

オベロン「おいおい、それじゃあダルダンの宝石の身体を割る事なんて到底無理な話じゃないか!?これじゃあ、アルトリアたちがどこを攻撃してもダルダンは無傷で済んじゃうぞ!?」

オベロン「まぁ僕はここでずっと君達のことを応援しているだけだけど、あんな絶対に割ることも傷一つも付かないどうやって倒せばいいのさぁ~!!」階段のそばに隠れながら・・

ルージュ「それをいま戦いながら探しているのよ!あなたもただ隠れていないで何か打開策を考えてよぉ~!」プンプンッ!(怒っている)

スズカ「―――あとそれと、確か宝石全般には水分とか紫外線にサラされると変色して輝きを失うとか聞いているのだけど、あいにく私には専門外ですので・・」

アルトリア「それがいったいなんの役に立つというの!?確かに魔術には宝石を使った魔術がいくつか存在するのだけど、変色した宝石なんか魔術師に取ってはなんも役にも立たないただの石ころ当然と言ってもいいからね!」少しキレ気味で言う

【落ちつくんだアルトリア!】
【そこはアルトリアのマーリン魔術で何とかしようよ!】←

アルトリア「ま、まぁ確かにわたしのマーリン魔術を駆使すれば、あんなダルダンの宝石の身体を変色させる事なら出来ますが、だからってそれでダルダンを倒せる一撃になるとは思えないし・・・」カァァァ・・(赤面で言う)


ダ・ヴィンチちゃん「(確かに魔術的に考えれば、宝石魔術を使う魔術師家系にとって、宝石はなくてはならないアイテムと言ってもいいからね。入手するにも多くの資金が必要だし、宝石の保存も完璧じゃなければならない。)」

ダ・ヴィンチちゃん「(万が一、手持ちの宝石が変色とかしたらそれは宝石魔術にとって使い物にならない石ころに過ぎないし、ましてはダルダンの身体がダイヤモンドそのものと言うほどの宝石のなっているとすれば・・・)」

ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・!?」ピコーン!(何かを思いつく)

ダ・ヴィンチちゃん「バーゲスト!キミが放つ炎はどれぐらいの熱さで放っているのかい?それとどれぐらい長くその炎を繰り出すことが出来るのかい?」バーゲストに問いかける

バーゲスト「え、ええ・・。我が剣から放つ焔の熱さはさほど計ってはいないのだが、どれぐらい長く出せるというのなら尚更、周りの森を広範囲で燃え広げるところまで出せるというか・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ああそれだけでいいさ!キミのその炎の熱さこそが、ダルダンを倒す唯一の方法と言ってもいいね!」

アルト「!。ダ・ヴィンチちゃん、なにか方法がわかったのか?」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。この方法にはバーゲスト、ガイル、そして響ちゃんの協力が不可欠だ。君たちの方は行けるかい、響ちゃん、ガイル君?」

立花響「はい!いつでも準備は出来ます!」

ガイル「おうよ!」

ダ・ヴィンチちゃん「なら良かった!作戦はこうでぇ・・・・」ガイルとバーゲスト、立花響にある話をする


ゴニョゴニョゴニョゴニョ、ヒソヒソヒソヒソ・・・(ある作戦を3人に話すダ・ヴィンチちゃん)


ダルダン「んんっ?おいらの前でなにコソコソしているんだ!!」ガコンッ、ガコンッ、ガコンッ!(4人に向けて突進していく)

アルト「!?。ルージュ、ジョルニ!このままダルダンを足止めしてくれ!!」2人に呼びかける

ジョルニ「わかった。ハァァァ~~!!」ニョキニョキニョキィィ~~~!!(ツタを成長させる)

ルージュ「ヤァァァ~~~!!」シュビビィィ~~ン、バィィィィン!!(魔糸をダルダンの足下に巻き付けていく)


ギュィィ~ン、シュルシュルゥゥ~、バシィィン!!(ダルダンの足にツタと魔糸が絡む)

ダルダン「の、ノワァァァ~~!?」ヨロォォ~~、ドシィィン!!(土床に転ぶ)

【ダルダンが転んだ!】


ギュイギュギュィィィ~~ン、シュルシュルゥゥ~~!!(魔糸とツタがダルダンを拘束していく)

ジョルニ「よし、このままダルダンを拘束しつつ、バーゲスト母さんたちの作戦が実行するまで時間稼ぎをするぞ!」ギィィィ~~!!(ツタを強く縛っていく)

ルージュ「うん!たとえダイヤモンドの身体をしてて傷一つも与えられないとしても、このまま動けなくしてしまえばいいからね!」ギギギィィ~~!(魔糸を強く縛っていく)

ダルダン「グッ、グゥゥゥ~~!!」ギギギギィィ~~!!(強く拘束される)


パーシヴァル「よし、ルージュたちがダルダンを拘束している。ダ・ヴィンチ殿!」

ダ・ヴィンチちゃん「ええ。3人には私からの説明を了承した!あとはそれを実行すればいいだけさ!バーゲスト。」

バーゲスト「ええ、私の側から離れてくれ!これより私の宝具を使う!2人の援護を頼む!」ダダダダァァ~~!!(前に出る)

アルト「わかった!アルトリア、響とガイルの強化を頼む!」

アルトリア「はっ、はい・・わかりました!」ギュワァァ~ン!(強化魔術を2人に施す)

立花響、ガイル「ーーーーーーー。」ガキンッ、ガキガキンッ!(それぞれの準備をする)


ダ・ヴィンチちゃんはダルダンが変化させた宝石の身体に対し、何か対策を思いつき、バーゲスト・ガイル・立花響にある作戦を説明し、

ジョルニとルージュがツタや魔糸でダルダンを封じ込めている間に話を付け、立花響とガイルは大技を繰り出す準備をし、バーゲストは自身の宝具を放つために1人前に出るのであった。

ダルダン「クゥゥ~~、こんのぉぉぉ~~!!」キィィン!ガキガキィィーン!!(背中から宝石の棘が生えて攻撃する)

ジョルニ「ウワァァッ!?」シュッ!(その場から離れる)

ルージュ「キャァァッ!?」ヒュンッ!(その場から離れる)

ガキィィン!ギュルルゥゥゥ~~!!ブチブチィィン!!(回転して魔糸とツタをぶち切る)


バーゲスト「ダルダン!!お主の宝石の鎧となるその身体・・我が剣と力で打ち破って見せよう!」

ダルダン「!?。なんだと・・おいらのこのダイヤモンド並の宝石の身体に、裏切り者の黒犬公が打ち破れるとでも思ったのか?今にも笑いが止まりそうもない話だなぁ~?」

バーゲスト「ほぉ~、それはお主の自信というモノか?余程お主はこのような異端の亜鈴の力を手にしたことに喜びを感じているのだな。」

バーゲスト「だがしかし、お主のその異端の亜鈴となる宝石の鎧など、我が剣の前に打ち砕かれることをその身に刻むと知るがいい!」ジャキンッ!(構える)

ダルダン「なぁ・・コイツゥゥ~~!ならば、おいらの宝石の鎧とお前の角と剣・・どちらが打ち破られるのか、この場で示してやる!!」ドスゥゥン!!(四股を踏むダルダン)


ダルダン「フングゥゥ~~!!」キィィン、ガキガキガキィィ~ン!!(宝石の身体が厚く盛り上がっていき・・)

バーゲスト「!。(亜鈴の力を強めて守りを厚くしたか・・だがそれでも私は負けん!)」バリバリバリィィ!!(魔力を集中させる)

バーゲスト「真の姿を見せてやる。宝石鎧のダルダン、何するものぞ!」バキンッ、ジュゴゴゴォォ~~!!(宝具を発動させる)

ズゴゴゴゴオォォォ~~ジャキン!!(バーゲストが巨大化して剣を上に掲げる)


ズゴゴゴォォ~~、ドスンッ!(突撃する構えをするダルダン)

ダルダン「受けるがいい、おいらの必殺宝具・・・『金剛宝石糾弾(ジュエル・ダイヤブル)』!!」ガコンッ、ガコンッ、ガコンッ!(バーゲストに突撃する)

ガコンッ、ガコンッ!ガキュンッ、ギュルルゥゥゥ~~~!!(身体をトゲ鉄球みたいに丸まって突進するダルダン)


ガキンッ、ガゴォォォン!ギュィィィ~~~!!(ダルダンの攻撃を正面から剣で受け止めるバーゲスト)

ギギギィィィ~~、ドスンッ!!(攻撃の余波で土床にクレーターが出来る)


バーゲスト「グゥッ、グゥゥゥ~~~~!!」ギギギィィ~~!!(ダルダンの突撃攻撃を防御する)

ダルダン「ヌグゥゥゥ~~!!このまま押しつぶしてくれるぅぅ!!」ギュィィィ~~ン!!(回転速度を上げる)

アルトリア「バケ子!?」攻撃を受けてるバーゲストを心配している

バーゲスト「ググゥゥ~~~なんのこれしきの事でくたばるかぁぁ~~!!」ギギギギィィ~~・・カァッ!(眼を赤く光らせ・・)


ギィィン、ジュボォォォォ―――!!(剣に纏っている炎を急激に燃え上がらせる)

バーゲスト「その宝石の身を我が炎で焼き砕く!!『捕食する日輪の角(ブラックドッグ・ガラティーン)』!!」ジュゴォォォ~~!!(剣を振りかざす)

ダルダン「!!?」ガコンッ!!(剣の振りかざしに巻き込まれる)

ドゴォォンッ!ジュボォォォ~~~!!(ダルダンを床にひれ伏し、巨大な火柱を立ちのぼらせる)



オベロン「マズい!?炎の勢いがデカすぎて、鐘撞き堂が・・・アルトリア!」アルトリアに呼びかける

アルトリア「えっ、ちょっ・・わかったから!?――『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』!!」ギュィィ~ン!!(手持ちの杖が光る)

ギィィィン、ギュワァァァ~~ン!!(鐘撞き堂やアルトリアたちに結界が張られ、立ちのぼる炎から対象を守っていく)


バーゲストはダルダンの必殺宝具である『金剛宝石糾弾(ジュエル・ダイヤブル)』を自身が持つ妖精剣ガラティーンで防御しつつ、自身の怪力でダルダンを床にひれ伏させ、

バーゲストはそのまま自身の宝具である『捕食する日輪の角(ブラックドッグ・ガラティーン)』を放ち、その業火の柱がとても強く立ちのぼっていき、

オベロンとアルトリアはその業火が鐘撞き堂さえも巻き込むことを危惧し、アルトリアは自身の宝具・・『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』を使い、

その守りの結界で鐘撞き堂とアルトたちを瞬時にバーゲストの『捕食する日輪の角(ブラックドッグ・ガラティーン)』から守ったのであった。

ジュボォォォ~~~!!(ダルダンの身体が業火に包まれる)


ダルダン「ヌゴォォォ~!?グゥゥ~、だが所詮・・この黒犬公の炎でおいらを焼こうとしても、このダイヤモンドと同じ硬度を持つおいらの身体には傷一つもつかんぞ!」

バーゲスト「フッ、それはどうかな?貴様のその異端の亜鈴の力で得たダイヤの身体の弱点・・・我は既に見破っている!」

ダルダン「な、なに!?」バーゲストの反応に驚き・・・


ガシュゥゥ~~ジュボォォォ~~!!(宝石の身体が炭化・蒸発し、ダルダンの肌に燃え広がる)

ダルダン「な、なにぃぃ~~!?アチチチチチチッ、アチチチィィ~~!?」ジュボォォォォ~~!!(身体中が炎に包まれる)

バーゲスト「ハァァァッ!!」ガシィィン!(そのまま斜め上に腹部らを斬る)

ダルダン「ぐぁぁぁ~~ぎやぁぁぁぁ~~!?」ガシュンッ、ボォォォ~~~!!(腹部を斬られ、そこから更に燃え広がる)



ボォォォ~~・・(業火の火柱が収まる)

ダルダン「ウギャァァァ~~~!?」ボォォォォ~~!!(身体中が燃え広がっている)

【!?】
【ダルダンが燃えている!】←

スズカ「ダルダンの今の身体の硬度・・0!今のダルダンの身体は肌身一つで、ダイヤモンドの身体から蒸発した二酸化炭素で身体中が燃え広がっているわ!」ピピピッ!(ダルダンの身体をサーチしてて)

ダ・ヴィンチちゃん「それはそうさ!確かにダイヤモンドは汎人類史の中でも硬い硬度を持つけど、その性質は炭素で出来ており、ダイヤモンドはその炭素の塊と言ってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「炭素の塊であるダイヤモンドは高温の熱には致命的に弱く、摂氏800℃以上の熱でダイヤモンドは二酸化炭素の蒸気となり、酸素と合わさればそれを通して火が燃え始める。」

ダ・ヴィンチちゃん「つまり言うと・・いくらダルダンの身体がダイヤモンド並に硬くても、ダイヤモンドそのものであるダルダンの身体は『熱』には弱いってコトさ!」キリッ!

アルト「ああ。ダルダンの身体のダイヤの部分がバーゲストの宝具による炎で熱しられ、ダイヤが二酸化炭素の蒸気となりつつそのまま炎上し、今のダルダンの身体は防御ゼロの燃えた身となっている!」

アルト「今がチャンスだ!ガイル、響!!」2人に呼びかける

ガイル、立花響「おうっ!(はい!)」ガシガシッ!(準備万端で仕掛ける)


ダルダン「ガァァァァ~~くそぉぉぉ~~!!」ボォォッ、ボォォォッ!!(炎を祓おうとする)

ガイル「いくぞ、どりゃぁぁぁぁ~~~!!」ズドドドドォォォーーー!!(猛スピードで走る)

立花響「イッケェェェーーー!!」ギュボォォォーー!!(ブースト点火し、突撃する)

ダルダン「ーーー!!?」攻撃してくる2人を見て・・


ガシンッ、ギュィィィーー!!(響の拳のツールが回り出す)

ガイル「メタルガイル・フィストォォォーー!!」バゴォォーーン!!(鉄拳をかます)

立花響「ハァァァッ!!」バゴォォォーーン!!(『我流・撃槍烈波』)

ダルダン「ウゴォォォ!?」バコォォォーーン!!(腹部に2人の拳の直撃を受ける)

グググゥゥ~、ドゴォォォォ~~ン!!(余波で爆風が吹き荒れる)


バシュゥゥ~~ン!!(金庫城の屋上から殴れ飛ばされるダルダン)

殴り飛ばされたダルダン「ホグゴェェェェ~~~!?」ヒュゥゥゥ~~ン・・・(殴り飛ばされ、落ちていく)

ヒュゥゥゥ~~ン・・・バシャァァァ~~ン!!(そのままノリッジの海岸に落下するダルダン)


バーゲストの『捕食する日輪の角(ブラックドッグ・ガラティーン)』による炎を一撃がダルダンのダイヤモンドの身体を二酸化炭素の蒸気へと変え、

ダルダンの身体がその二酸化炭素によって身体が炎上し、その間にガイルと立花響の2人による攻撃(ガイル:『メタルガイル・フィスト』、立花響:『我流・撃槍烈波』)を繰り出し、

その2人の拳による一撃を喰らい、ダルダンはひだるまになったまま殴り飛ばされ、ダルダンはそのままノリッジの海へと落ちたのであった・・。

【ダルダンが海に落ちた!】

ボガード「おぉ・・オォォ~~やったぞアルト!!あのイレギュラーズの1人、宝石鎧のダルダンを我らの手で倒したぞ!!」喜ぶ

アルト「ああ!!ダ・ヴィンチちゃんの機転が無かったら、あのダルダンのダイヤモンドの身体に苦戦し、消耗戦になるところだったからな。」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。でも実際にダルダンのあの硬い宝石を破ったのはアルト・・キミの妻であるバーゲストであり、私はダルダンの宝石の身体の弱点を見つけただけさ。」

バーゲスト「ええ。それとガイルと響のあの拳・・とても強き一撃だったぞ。」ガイルと響を褒めている

立花響「はい。ありがとうございます!」

ガイル「おうっ!」


アルトリア「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・」少し息切れしている

オベロン「アハハハ・・お疲れ様、アルトリア。どうにか急遽展開した結界で鐘撞き堂をバーゲストの炎から守れたね?」

アルトリア「あぁ、はい・・。バゲ子・・・バーゲストが宝具として放った黒炎の威力が凄くて、今にも鐘撞き堂が黒炎にさらされるとオベロンが言うから、どうにか急いで結界を張ったのですから・・」ハァ・・ハァ・・(息切れしている)

アルトリア「バーゲストさん、危うくバーゲストが放った黒炎が【巡礼の鐘】に燃え移るところでしたよ!あなたの炎で鐘が焼け出されたらどうするんですかぁ!!」少し怒っている

バーゲスト「!。す、済まなかったぞアルトリア。ダルダンが宝石の身体を厚くして突撃してきたモノだから・・つい我が剣の焔を、ちょっと御尾久あげてしまったというか・・」気まずい感じで喋る

アルトリア「~~~!。あれ、チョットってレベルじゃないでしょアレはぁ~~!!」キレながら言っている

バーゲスト「・・・・すまぬな、アルトリア・・・。」少し反省した素振りを見せる


タッタッタッタッタッタッタッタッ!!(村正が送れて屋上へ出てくる)

千子村正「おい、お前たち大丈夫なのか!?」タタタタァァ~・・(近づいてくる)

【村正!!】
【海東大樹の方はどうしたの?】

アルト「そういえばそうだったな・・。村正、下の方はもう大丈夫なのか?海東大樹を捕まえられたのか?」

千子村正「いや、アイツをあと少しで追い詰められるところで、あの場から透明の能力を使って逃げやがった。今、武蔵たちが近くに『ヤツ(海東大樹)』がいるのかを捜索しているところだからな。」

千子村正「それと下からダルダンの野郎の悲鳴が聞こえたモノだから、ダルダンのヤツはお主らが倒したというのか?」

アルト「ああ。ダルダンはその二つ名の通り、身体中を硬度10のダイヤモンドそのものと言われるダルダンの身体を、バーゲストの炎やガイルと立花響の渾身の一撃で海にたたき落としたところだ。」

千子村正「おおそうか。ったく、ダルダンのところに行ったアルトリアたちの事を援護するために駆けつけたのだが、ちいとばかり遅かったというわけだな。」

オベロン「ああ。でもこれでノリッジの制圧は完了し、ノリッジはイレギュラーズの1人・・土の氏族長であるダルダンから、ノリッジは解放されたと言ってもいい。」

アルト「そうさ・・これでロンディニウムで待ち望んでいるシェフィールドの妖精たちもまた、ようやく自身らのふるさとであるノリッジへと帰れるって訳だな。あとは・・・」


オベロン、ダ・ヴィンチちゃんたち「・・・・・・・・」アルトリアに注目する

アルトリア「・・・・・・・・・・」眼を逸らしながら黙っている

アルト「(アルトリアが無事にノリッジの『巡礼の鐘』を鳴らすことが出来るか否かだな・・。)」アルトリアに注目する

オベロン「さて、ダルダンも倒したことだし・・ここからが本題とってもいいね。アルトリア、気持ちは固まったかい?」

アルトリア「・・・・・・・・。」黙っている


アルトリア「(ソールズベリー・・・・グロスター・・・・ノリッジ・・・・そしてロンディニウム)」

アルトリア「(毒と縛りで息苦しい毒の街(ソールズベリー)。煌びやかだけど淋しいくてオカシイ仮面の街(グロスター)。)」

アルトリア「(さまざま妖精、さまざまな人間が競い合い、だまし合い、助けあって育つ鍛冶の街(ノリッジ)。・・・あんなに傷を負って、あんなに不安なのに自分以外のひとを想って微笑んでいた、廃墟の街(ロンディニウム)。)」

アルトリア「(・・・・16年間。わたしが、『予言の子』としてティンタジェルで過ごした時間・・・・。アルトさんから聞いたバゲ子たちが掴んだとされる3年間の日々・・。)」

【アルトリア・・・・?】
【・・・・・(黙って見守る)】←


アルトリア「はい。鐘を鳴らします。方法は知っているからだいじょうぶ。みんな、鐘撞き堂から下がってて。」

アルト「ああ。」スタスタスタッ・・(鐘撞き堂から離れる)

アルトたち、ダ・ヴィンチちゃんたち「・・・・・・・」スタスタスタッ・・(鐘撞き堂から離れる)


アルトリアは鐘を鳴らすために金庫城の屋上にある鐘撞き堂へと足を踏み入れ、アルトたちはその鐘撞き堂の近くでそれを見守っていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
キュィィィ~~ン・・・(鐘撞き堂で何かの魔術を発動させるアルトリア)


アルトリア「『楽園の詠(うた)。内海の唱(こえ)。選ばれ、定め、糾すために生まれたもの』」

アルトリア「『始まりの骨の鐘、迷い子に示す。――――その罪を、許し給え』」

ギュワァァァーー―ン!!(アルトリアが持つ選定の杖が光り輝く)



ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!(鐘の音が妖精國ブリテンじゅうに鳴り響き渡る)


アルトリアが持つ選定の杖から光が差していき、それと連動するかのように鐘の音が妖精國ブリテンじゅうに響き渡り、

その鐘の音はブリテン全土にいる妖精たちに、心の奥底から伝わっていったのであった。

廃都ロンディニウム:城壁の上にて・・



ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!(鐘の音が鳴り響き渡る)


ワグ「お、おい!どっからか鐘の音がしないか!?オックスフォードからの鐘の音なんか、ここから遠すぎて聞こえてこないというのに・・」鐘の音に驚く

コーラル「いえ、これは単なる鐘の音ではありません。この胸を締め付けるような、懐かしい音・・・。もしかしてこれが・・・」鐘の音を聞いてて・・

ゾックス「ああ。俺たちには気にはしないが、これがいわゆる『巡礼の鐘』の音と言うことだな?この鐘の音が鳴ったということは・・」鐘の音を聞いてて・・

ロブ「ああ、間違いない!!ガイルの兄貴が・・・アルトとアルトリアたちがやったんだ!ノリッジを支配していたダルダンのヤツを倒したんだ!」喜んでいる

ワグ「ホントか!!ならこうしちゃいられないよな、ロブの兄貴、コーラルさん、ハルキさん!」

ハルキ「はい!下の皆さんに知らせないと!!」タタタタタァァーー!(下の階に急ぐ)

コーラルたち「ーーーーーー」タタタタタァァーー!(下の階に急ぐ)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ロンディニウム:大広間


ザワザワザワザワ・・・・(鐘の音に困惑しているロンディニウムの住民たち)


タタタタタァァーー!(ロブたちが広間に駆けつける)

レッドラ・ビット「ロブ殿、皆さま!今先ほどから聞こえてくるこの懐かしくも違和感のあるこの鐘の音・・もしやこれが!」鐘の音を聞いてて・・

ロブ「ああそうさ!アルトたちとアルトリアたちがやったんだ!あの宝石鎧のダルダンを倒して、ノリッジの鐘を鳴らしたんだ!!」

レッドラ・ビット「なんと!するとこれが例の『巡礼の鐘』なのですね!」

ロブ「ああ。これが巡礼の鐘じゃなくてどうなんだ!鐘が鳴ったということは、兄貴たちがとうとうノリッジを解放したんだよ!」


元・シェフィールドの住民1「それは本当なのか!?アルト様たちが・・我らの故郷であるノリッジを解放したのか!?」ロブの話を聞いてて・・

ロブ「!。ああそうだよみんな。巡礼の鐘は鳴ったんだ!!予言の子とアルト様が力を合わせて、あの宝石鎧のダルダンを倒し、ノリッジをヤツの支配から解放したんだ!!」

ワグ「そうだよ!この『巡礼の鐘の音がその証拠だ!俺たち『境界なき勇士団』と『円卓軍』と『予言の子』が勝ったんだよ!」喜んでいる


ロンディニウムの妖精たち「!!!。イエェェェ~~イ!!ヘイ!ヘイ!ヘイ!ヘェェ~~イ!!」熱気を挙げて喜んでいる

元・シェフィールドの妖精たち「解放された!解放された!ノリッジがアイツ(ダルダン)から落ちたんだ!アルト様たちが取返したんだ!!」喜んでいる

ロンディニウムじゅうの住民たち「『予言の子』たちが勝ったんだ!イレギュラーズの絶対強者の肩書きが崩れたぞぉぉーーー!!」喜んでいる


ワーーワーーワーーワーーワーー!!(互いに手を取り合って喜んでいる妖精たち)


ノリッジから響き渡った『巡礼の鐘』がロンディニウムにも伝わり、そこにいる妖精たちはロブの話から、鐘の音が鳴ったのはアルトたちと『予言の子』アルトリアが巡礼の鐘を鳴らし、

彼らがイレギュラーズの1人である『宝石鎧のダルダン』を打ち破り、ノリッジを解放させた証拠に鐘を鳴らしたことに歓喜を覚え、

ロンディニウムに在住する妖精たちは互いに手を取り合って、その事に喜びを分かち合ったのであった。

毒と縛りの街:ソールズベリー


ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!(鐘の音が鳴り響き渡る)


ブルーナ「!?。な、なによこの鐘の音は!?お昼でもないのに時報の鐘を鳴らすなんて・・・・。責任者はどこ!?」怒鳴っている

ブルーナ「いや時報の鐘じゃない・・・。この私の中から来るこの気味の悪い忌々しいこの感覚・・・まさかこれって!?」


ガチャンッ!!(サラマンダー所長が急いで入ってくる)

サラマンダー所長「た、大変です!!本物の『予言の子』が『境界なき勇士団』と『円卓軍』と結託して、共にノリッジに攻め込んだと!」慌てながら入ってくる

ブルーナ「なんですって!?あっちにはダルダンのヤツが統治してるし、鐘撞き堂の方もダルダンの管轄下にあって・・・・まさか!?」青ざめている

サラマンダー所長「はい・・・。正確にはノリッジに攻め込んだ『円卓軍』と『シェフィールドの残党軍』・・『境界なき勇士団』がノリッジに攻め入り、ノリッジは事実上に陥落し、」

サラマンダー所長「土の氏族長もとい、宝石鎧のダルダン様は・・三澤亮太の家族と予言の子と対峙し、そしてダルダン様は彼らに敗北をしたと・・・」

ブルーナ「―――!!?。あのダイヤモンドの同じ身体をしたダルダンの奴が・・・・・負けた・・・・・・」ガシュンッ・・(回転イスに座る)


ブルーナ「~~~~~~~~~!!!!」キィィンッ、ブォォォーーーー!!(ブルーナの翅部分が両手と鼻と口から蒼い毒煙が吹き出す)

サラマンダー所長「ひ、ヒィィ~~!?」パカンッ!!(ガスマスクを付ける)


ガタンッ!(イスから立ち上がる)

ブルーナ「(あいつら本当にやりやがった・・・。あの時・・アイツらに“ノリッジの『厄災』を祓ってくれたら、ソールズベリーの鐘を鳴らしてやる”って口約束程度で約束したけど、)」

ブルーナ「(まさか三澤亮太たちと一緒にノリッジの『厄災』を祓うどころか、あのダルダンの絶対防御を破り、尚且つ土の氏族の声・・ノリッジの鐘を鳴らすなんて・・・)」

ブルーナ「(・・おそらく次に鐘を鳴らしに来るのはこのソールズベリーよ。アイツら、私の口約束の報酬としてソールズベリーの鐘を鳴らしに来ると思うし、向こうには三澤亮太とメリュジーヌの家族がいる・・。)」

ブルーナ「(このままじゃ・・・せっかく築き上げてきた私の絶対的権力が、『予言の子』と亮太とその家族によって・・すべて打ち砕かれてしまうわぁ・・・・)」ガタガタブルブル・・・(怯えた表情で私室を歩く)


ブルーナが支配するソーズルベリーの大聖堂の私室にて、ブルーナは巡礼の鐘の音ともにサラマンダー所長からノリッジの陥落とダルダンの敗北の知らせを聞き、

ブルーナは、次にアルトたちとアルトリアたちが狙うのはソールズベリーの鐘であると悟り、ブルーナは彼らの活躍の前に自身の権力が失われる事にただならぬ危機感を募らせるのであった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
流行の仮面の街:グロスター


ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!(鐘の音が鳴り響き渡る)


コヤンスカヤ「(・・・・・この音・・・・ブリテン全土に響き渡っているようですが・・・・)」鐘の音を耳にして・・

コヤンスカヤ「(この波長・・・歓びというより・・・・、・・・納得がいきました。『巡礼』とはそういう意味でしたのね・・・・)」納得している


パタパタパタァァ・・(二代目妖精騎士トリスタンがやって来る)

二代目妖精騎士トリスタン「―――― 一つ目。やってくれましたわね・・。あの子、ようやく『予言の子』らしい価値を示したという事ですね。」鐘の音を耳にして・・

二代目妖精騎士トリスタン「裏切り者のバーゲストと共にキャメロットへの招待に応じた時はどうなることかと思ってましたが、とんだ過小評価をしてましたわね、私というのは・・。」

二代目妖精騎士トリスタン「くふふ・・ダルダンには申し訳ないと思いますが、これで戦争が始まるわ!楽しみね、コヤンスカヤ!」

二代目妖精騎士トリスタン「女王陛下と『予言の子』、妖精騎士と円卓軍、異端の妖精たち(イレギュラーズ)と境界なき勇士団!さらに並行世界から来たという10人の強者(ヒーロー)達!」

二代目妖精騎士トリスタン「誰がいちばん初めに脱落するのかしら!誰が最後に笑うのかしら!」クスクスクス!(笑みを見せる)


コヤンスカヤ「・・・・・・・・」笑みを見せている二代目妖精騎士トリスタンを見てて・・

二代目妖精騎士トリスタン「アナタなら誰にベットしますかコヤンスカヤ!あ、大穴狙いでカルデアだったりします?」

コヤンスカヤ「カルデアに勝ちの目はございません。だって、今回は盤上にさえ乗っていないのですから。・・っというより、アナタこそこのような事をしていて大丈夫なのですか?」

コヤンスカヤ「アナタはあの妖精騎士アグラヴェインの直属部隊・・『イレギュラーズ』の幹部の1人であるにもかかわらず、アナタは立場としては『中立』の立場を未だに維持していると聞いています。」

コヤンスカヤ「女王派の部隊に属しながら敵である者でさえも支援の範囲をするとなると、いずれアナタは“卑怯者のコウモリ”として、どちらからも嫌われる立場になられてしまいます。それでも良いのですか?」

二代目妖精騎士トリスタン「まさか~、このような私があの卑怯者の蝙蝠と同じような妖精ではありません。これもまた、私なりの戦に勝つための戦術と言ってもよろしいですよ?」

二代目妖精騎士トリスタン「私は妖精騎士アグラヴェインとはあくまで上司と部下の関係でありますが、それを逆手に取りつつ、彼女や女王の裏をかく事こそ私の想定の内・・。」

二代目妖精騎士トリスタン「それに、私がここまでお膳立てをしておいたところで、このようなゲームに参加しないのはもったいないにも程がありますよ。」


カチャッ・・・(自身が付けている仮面を外す二代目妖精騎士トリスタン(■■■■))

二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)「良いですか、コヤンスカヤ?あなた様が私の事を心配する気持ちはわからなくはありませんが、私は大丈夫です。」

二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)「何があろうと、私の正義を執行します。例えそれが、私の上司である妖精騎士アグラヴェインを出し抜く事になる事になったとしても・・。」

二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)「それがこの私の真の名前とこの顔を封印し、二代目妖精騎士トリスタンとして君臨するようになった私の誓いなのですから。」

コヤンスカヤ「・・・・■■■■様。」心配そうな顔をする


二代目妖精騎士トリスタンが支配するグロスターでは、コヤンスカヤの目の前でこれから始まる戦争への期待を語っていき、

二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)自身が定めたある誓いを胸に自身の信じる正義を貫くことをコヤンスカヤに語り、コヤンスカヤ自身は彼女の心情の危うさに心配するのであった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
妖精國ブリテン北部:北の妖精軍のキャンプ


ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!(鐘の音が鳴り響き渡る)


妖精ウォズ「我が王妃よ。この鐘の音はもしや・・・」鐘の音を耳にして・・

ノクナレア(リノア)「へえ、巡礼の鐘ってこんな音がするのね。私の魂にはなんにも響かないし、興味もないからね。」あむっ、モグモグモグ・・(呑気にイチゴサンデーを食べている)

ノクナレア(リノア)「ノリッジを支配していたイレギュラーズの1人を倒し、それ故にノリッジを陥としちゃうとは・・あの子たち(ジョルニたち)もやるじゃないの。」

ノクナレア(リノア)「まぁあんまり期待はしてないけど、このまま巡礼の鐘を全部鳴らしちゃって、お父様の期待に応える事ね。」あむっ、モグモグモグ・・・(イチゴサンデーのアイスを食べきる)


ノクナレア(リノア)「ウォズ!ソフトアイスをマンゴーソーズをかけて、おかわり頂戴!」サンデーの容器を見せながら

妖精ウォズ「わかりました、我が王妃よ。」カチャンッ、タッタッタッタッ・・(容器を持っておかわりのソフトアイスを取りに行く)



ノリッジから鳴り響く巡礼の鐘の音は、ブリテン北部にある北の妖精の軍勢のキャンプにも響き渡り、鐘の音はノクナレア(リノア)たちの耳に入った。

しかしノクナレア(リノア)たちには巡礼の鐘の音に興味を示さず、ただノクナレア(リノア)は呑気にソフトクリームのおかわりを要求するのであった。

罪都 キャメロット:玉座の間


ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!(鐘の音が鳴り響き渡る)

ガヤガヤガヤガヤァァ~~・・・(巡礼の鐘の音に騒ぎ立てる妖精の官司たち、大使たち)


妖精の官司「こ、この忌まわしい音は・・・・『巡礼の鐘』が鳴らされたというのか!?ノリッジに派遣した兵士は!?ダルダン殿はどうしたというのだ!?」ガヤガヤガヤ!!

妖精の大使「『予言の子』だ!あの娘が円卓軍と境界なき勇士団と結託して、ノリッジに攻め込んだ!しかも境界なき勇士団にはあの大罪人の三澤亮太がいる。あいつは『予言の子』と手を組んだんだ!」ガヤガヤガヤ!!

妖精の大使「ウッドワスは何をしていたのだ!?オックスフォードにいながら、円卓軍と境界なき勇士団の行軍を見逃したのか!?」ガヤガヤガヤ!!

妖精の官司「ダルダン殿は三澤亮太と境界なき勇士団に負けたというのか!?あの精鋭部隊であるイレギュラーズの1人だというのに負けたというのか!?」ガヤガヤガヤ!!

玉座に集まった妖精たち「やはりあの時、『予言の子』とバーヴァン・シーの娘を捕らえて殺すべきだったのだ!ベリル・ガットや二代目妖精騎士ガウェインがそうしようとしたように!」ガヤガヤガヤガヤ!!(怒りを見せている)


ガヤガヤガヤガヤ!ガヤガヤガヤガヤ!(騒ぎ立てている妖精たち)

モルガン「――――――。」黙って見ている

ノリッジで『巡礼の鐘』が鳴り響いたことで『予言の子』やアルトたち『境界なき勇士団』がやったことだと考察し、彼らに対して自身達の怒りを露わにし、玉座に座るモルガンはその様子をただ静かに見ていたのであった。



タッタッタッタッァァーー!(急ぎ足で玉座の間に入る妖精騎士アグラヴェイン)

妖精騎士アグラヴェイン「モルガン陛下。妖精騎士アグラヴェイン、ただいま到着いたしました。」自身の頭を下げ、膝をつく

モルガン「ええ。面を上げよ、妖精騎士アグラヴェイン。そして他の道化どもは静かにせよ。」ガゴォォン!(杖の下部分で床を叩く)

玉座に集まった妖精たち「!!?」ビクッ!(モルガンの話を聞いて・・)


書記官イットリー「――――静粛に。静粛に。この場に集いし30の大使、100の官司は口を閉じよ。モルガン女王陛下の勅命である。モルガン女王陛下の真言ある。」

モルガン「―――聞くがよい、妖精騎士アグラヴェイン。先ほど鳴り響いた巡礼の鐘、お前も聞いたか?」

妖精騎士アグラヴェイン「はい・・・先ほど聞こえました巡礼の鐘が鳴り響いた事から、ノリッジにいるダルダンの身に何かあったと?」

モルガン「ええ。ノリッジから巡礼の鐘が鳴った以上・・お前の部下である宝石鎧のダルダンは、三澤亮太とその家族・・そして『予言の子』と戦い、そして彼らの力に敗北したと、私は確信している。」

妖精騎士アグラヴェイン「!!?。あの宝石鎧のダルダンが負けたですって!?そんなバカなことなど・・・」動揺する素振りを見せる

モルガン「ええ。核心的なことではないが、ダルダンが負け、巡礼の鐘の音がブリテンじゅうに鳴り響いた事がその証拠だ。」

モルガン「心して刻むがよい妖精騎士アグラヴェイン。お前が率いる『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』と三澤亮太率いる『境界なき勇士団』の戦いのなかで、お前たちイレギュラーズに黒星が付いたとな?」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・」黙り込む


モルガン「巡礼の鐘は鳴った。すべての領主、すべての妖精に伝えよ。これより『予言の子』を、我が臣民とは認めぬ。」

モルガン「偽者を含める『予言の子』たち及び三澤亮太らが率いる『境界なき勇士団』は、妖精國に仇なす外敵。これに与するものも同類と見做す。

モルガン「我が妖精國において敵は斃すもの。滅ぼすもの。一片の情けも与えぬもの。特に三澤亮太に至っては3年前での許されざる悪行のこともある。」

モルガン「オックスフォード領主、ウッドワスにはロンディニウムへの攻撃を命じる。ノリッジへの進軍を看過した罪状は戦いの結果を以て定めるものとする。」


モルガン「イレギュラーズ総大将、妖精騎士アグラヴェインは引き続き・・三澤亮太とその家族及び、境界なき勇士団に関わる者全てを完膚なきまでに抹殺せよ。」

モルガン「アグラヴェイン。お前の部下であるダルダンが敗北した以上・・部下の落とし前を付けることがお前の罪状の軽減に繋がると知っておくがよい。」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・心得ております、モルガン女王陛下。」ペコリッ!(頭を下げる)


モルガン「うむ。心せよ。このブリテンにもはや、『予言の子』と『境界なき勇士団』たちを迎える土地はないと。」ガコンッ!(杖を床に叩く)

ザワザワザワザワザワ!!(玉座に集まった妖精たちが騒ぎ立てる)


玉座に集まった妖精たち1「(おお、女王陛下が決を下された!悪しき『予言の子』も三澤亮太も『境界なき勇士団』も終わりだぞ・・・・!)」ザワザワザワザワ・・・

玉座に集まった妖精たち2「(戦争だ! 戦争が始まるのだ!やったぞ、楽しくなってきたぞ!)」ザワザワザワザワ・・・

玉座に集まった妖精たち3「(ここ百年退屈だったんだ!のたうつ下級妖精どもの声がまた聞ける!)」ザワザワザワザワ・・・

玉座に集まった妖精たち「(ありがとう『予言の子』!ありがとう円卓軍!ありがとう境界なき勇士団!ありがとうイレギュラーズ!殺し合いを始めてくれてありがとう!)」心の中で静かに喜んでいる


キャメロットでは巡礼の鐘が鳴ったことでモルガンは、『予言の子』であるアルトリア、『境界なき勇士団』であるアルトたちを、自身が統治する妖精國ブリテンに仇なす外敵として見做し、

駆けつけた妖精騎士アグラヴェインにも、アグラヴェイン自身の部下の落とし前を付けよと命じるように引き続きアルトたち家族と彼ら率いる『境界なき勇士団』の抹殺を命じ、

巡礼の鐘が鳴ったことで、モルガンと『予言の子』との戦争が始まることを楽しみにしているように、妖精たちの心の中で静かにその事を喜んでいたのであった。

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その数分後・・キャメロット:玉座の前にて・・


モルガン「・・・ふん。戦争の準備ができると見るや、我先にと、己が住処に走り去ったか。飽きやすく、血に酔いやすい。2000年かけても妖精どもの性根は変わらぬな。」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・。それで私をここに呼び止めた理由とはなんでしょうか?」

モルガン「うむ。妖精騎士アグラヴェイン、先ほどお前に三澤亮太とその家族及び、境界なき勇士団に関わる者全てを完膚なきまでに抹殺せよと命じたが、もう一つ、妖精騎士たちに命じる事があってな。」

モルガン「――――ポーチュン。目覚めるがいい、騎士ポーチュン。」シュッ、キィィン!(何かの術をとあるチェス盤に施す)


ガチャッ、グワァァン・・。(女王兵の1人が巨大なチェス盤から現れる)

騎士ポーチュン「は。護衛騎士ポーチュン、ここに。チェス盤よりの解放、光栄至極でございます。200年ぶりでございますが、女王陛下におかれましてはその美しさに翳りはなく・・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「!。(成る程、有力な女王騎士はこうしてこのチェス盤に封じて保存していくのか。)」騎士ポーチュンの事を見てて・・

騎士ポーチュン「ムムッ・・貴様は何者ですか!200年ぶりの目覚めとはいえ、貴様はいったい何様のつもりで・・・」ガシッ!(妖精騎士アグラヴェインに武器を向ける)

モルガン「鎮まれポーチュン、その武器を下ろせ。―――そら、飲むがいい。ここ200年の記録を蓄えた『伝達の水』だ。」ガタンッ。(机に水の入ったビンを置く)

騎士ポーチュン「ハッ、ハァ!では僭越ながら―――」『伝達の水』が入ったビンを受け取る


グイッ、ゴクゴクゴク・・・(伝達の水を飲む騎士ポーチュン)

騎士ポーチュン「・・・・把握しました。今こちらにいるのは私が眠っている間、女王陛下を裏切った妖精騎士3人に変わる妖精騎士の1人・・、妖精騎士アグラヴェイン殿でよろしいかと。」

妖精騎士アグラヴェイン「ええそうよ。『伝達の水』を飲んだことで、あなたが寝ている間のブリテンの状勢をちゃんと知れたのかしら?」

騎士ポーチュン「はっ。先ほどの事は失礼いたしました。我が名はポーチュン。元・鏡の氏族長護衛隊の1人にして、現女王軍護衛隊の騎士である『鏡の氏族』の妖精でございます。」

妖精騎士アグラヴェイン「ほう・・鏡の氏族の妖精とはね。」興味を示している

騎士ポーチュン「しかしその女王陛下。『予言の子』の予言とは・・我が長(エインセル)も厄介な予言を残したもの・・・・。」皮肉に思いながら

騎士ポーチュン「して、他の『鏡の氏族』は?エインセルの次は、誰が長に?」モルガンに問いかける

モルガン「『鏡の氏族』は一部を除き、大罪人の妖精オーロラの言葉で動いた先代の妖精騎士ランスロットの手によってこのブリテンから消え去った。」

モルガン「残っているのはお前と、今この場にいない二代目の妖精騎士ランスロット・・・・いや、二代目のランスロットは他の鏡の氏族とは違い、性質も人格も全く違う形で生まれた・・『鏡の氏族』の形をした怪物だ。」

モルガン「故にポーチュン・・・お前こそがこの妖精國ブリテンに残る最後の『鏡の氏族』の妖精だ。その意味はわかるか?」

騎士ポーチュン「それは・・・・なんとも皮肉な運命ですな。氏族の長と袂を分かち、女王陛下の騎士となった私が、結果的に生き残るとは。」

モルガン「それが貴様の見た“最善の未来”であろう。その決断に間違いはない。事実、おまえはこの年まで生き延びた。その危機回避の未来予知を十全に発揮しろ。」


モルガン「おまえには妖精騎士アグラヴェインと二代目妖精騎士ガウェイン、ランスロットの補佐をしてもらう。万が一の時は・・・分かっているな?」

騎士ポーチュン「・・・・・は。我ら護衛騎士、女王陛下の御心、全て心得ております。妖精騎士3名にはロンディニウムの制圧・・・まずオックスフォードに着任させるのですね?」

モルガン「貴様まで鈍ったか?ロンディニウムごときウッドワスで充分だ。妖精騎士には別の殲滅任務を与える。」

妖精騎士アグラヴェイン「別の殲滅任務ですか・・・それはどこの場所で? ノリッジですか?それとも・・・」

モルガン「ノリッジの殲滅は今ではない。実はどうにも癪に障る者がいてな。ロンディニウムの攻略は、そのついでと言ってもいい。」

モルガン「殲滅任務の詳細はおって詳しく話す。それまで今回の件の事を他のイレギュラーズのメンバーに情報共有するのだ、妖精騎士アグラヴェイン。」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・は。我ら異端の妖精(イレギュラーズ)、女王陛下の御心、全て心得ています。では・・・」タッタッタッタッ!(玉座の間から離れる)


騎士ポーチュン「妖精騎士アグラヴェイン殿、どちらへ?」

妖精騎士アグラヴェイン「ダルダンの安否確認に参ります。どっちにしても土の氏族長であるダルダンがまだ生きている以上、まだ利用価値があるかと思いまして・・」

妖精騎士アグラヴェイン「殲滅任務開始までには戻ります。それまでしばらくお待ちを・・・」

モルガン「良かろう・・・お前に私の『合わせ鏡』の使用を許可する。日没前には戻ってこい。」ヒュンッ!(ある鏡を妖精騎士アグラヴェインに飛ばす)

妖精騎士アグラヴェイン「―――まことのお気遣い、感謝します・・女王陛下。」ガシッ!(『合わせ鏡』を受け取る)


妖精騎士アグラヴェイン「『鏡よ鏡、この私をすぐにノリッジへ。』」ギュオォォ~ン!(鏡が光りだし、蒼い光に入る妖精騎士アグラヴェイン)

ギュゥゥゥーン、ボォォン!(蒼い光と共に消える妖精騎士アグラヴェイン)


モルガンから、自身と二代目の妖精騎士2名と騎士ポーチュンと共にとある殲滅任務の命令を受けた妖精騎士アグラヴェインはそれを承諾し、

詳細の判明が来るまで、妖精騎士アグラヴェインはダルダンの生存確認のためにモルガンから手渡された『合わせ鏡』を利用し、彼女は直ぐさまにノリッジへと向かったのであった。

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ノリッジ:中央広場近くの大通り


ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!(鐘の音が鳴り響き渡る)

ヒュー―!ヒュー―!ヒュー―!ヒュー―!(シェフィールドの兵士たちが喜んでいる)


シェフィールドの兵士たち「勝ったぞ!勝ったぞ!鐘の音が聞こえるぞ!城の上からダルダンの悲鳴が聞こえたぞ!」喜んでいる

シェフィールドの兵士たち「我らのノリッジが帰ってきた!『予言の子』とアルト様たちが解放してくれた!!『予言の子』と『境界なき勇士団』、バンザー―イ!!」喜んでいる


カイニス「―――フッ。ようやくやったな、アルトリア!あんたが鐘を鳴らしたことで俺たちの勝ちだーー!!」槍を天に上げて勝ち鬨をあげる

武蔵たち、円卓軍の兵士たち、シェフィールドの兵士たち、ノリッジの住民たち「エイ、エイ、オォォォォーーーーー!!」勝ち鬨をあげる


ノリッジの地上にいる円卓軍とシェフィールドの軍勢は、ノリッジから巡礼の鐘が鳴り響いたことで、自分達の軍勢が女王軍やダルダンの軍勢に勝ったと確信し、

武蔵たち、円卓軍の兵士たち、シェフィールドの兵士たち、ノリッジの住民たちはカイニスの号令と共に、金庫城の上に向かって、大きな声で勝ち鬨をあげるのであった。

ノリッジ:金庫城の屋上 鐘撞き堂の前では・・・


ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォォォン・・・・・(巡礼の鐘が鳴り終わる)


アルトリア「・・・・・・・・・・」黙って立ち尽くしている

アルト「・・これが、エインセルの予言にあった『巡礼の鐘』の音色というものか・・。」鐘の音に関心を持つ

バーゲスト「ええ。私もこのような鐘の音を聞いたのは初めてなのですが・・・これはなんというか・・・」

メリュジーヌ「バーゲストも感じたか・・。今の鐘の音・・・まるで・・・」

【ついに鐘が・・・・って、】


パァァァーーー!!(アルトリアの身体が光り輝く)

【アルトリア・・・・!?】

アルトリア「え?ええええ、なにこれ、わたし光ってる!?すっごく光ってるーーー!?」ピカピカァァーー!!(光っている自身に驚いている)


オベロン「水だ、水を持ってくるんだ!これは熱い、間違いなく燃えているぞ!ダ・ヴィンチ、セツノちゃん、急速冷凍とかできないかな?」

ダ・ヴィンチちゃん「大人の私ならできるけど、今は無理~!」パニクっている

セツノ「ほーい!セツノ・・いつでも出来るよぉ~?」カチコチィィ~・・(両手に氷を纏わせていく)

スズカ「オベロンさん、ダ・ヴィンチちゃん、セツノ!!そういう意味じゃないかぁ~~!?」アタフタ・・(3人のボケに困惑している)

ゼンカイザー「アワワワァ~!?大火事ゼンカイ!消火ゼンカーイ!!」慌ててる

立花響「フエェェェ~!?アルトリアさん、どうなっちゃうのですかぁ!?」

スズカ「だからぁぁ~~~!!」アタフタ・・(2人のボケに呆れている)


パァァァ~~~、シャキィィン!(アルトリアから発光する光がおちつく)


アルトリア「・・・・・・・・」何があったかよくわからない

アルトリアの前にいる全員「・・・・・・・」唖然としている

【おちついたけど・・】
【なんだったんだ、今の?】←


オベロン「う、うん。すまない、僕も取り乱した。こんなの予言になかったからねぇ・・・。しかし・・・」驚いている

千子村正「ああ、分かるぜ・・・・こいつは・・・・」驚いている

ダ・ヴィンチちゃん「うん。そうだね・・・・これは・・・・」驚いている

アルト、メリュジーヌ、バーゲスト「・・・・・・・・・」驚いてて言葉に出来ない

立花響、ゼンカイザー、ボガード「・・・・・・」アルトリアに注目している

ジョルニたち「・・・・・・・」ジィィ~~・・(アルトリアに注目している)

【妖精じゃないけど、俺にも分かる・・・・】


アルトリア「~~~~~~~~~」みんなに見られて恥ずかしがっている

アルトリア「・・・ねっ、ねぇ・・・そうみんなで私の事を見つめられると、途端に不安になってくるんですけどぉ・・・」カァァァ~・・(恥ずかしがっている)

アルトリア「・・・わたし、何かしちゃいました・・・・?」

一同「何かっていうより――――」


一同「アルトリア、めっちゃくちゃ強くなってない?」アルトリアに問いかける

アルトリア「――――――?」なにもわかっていない


タッタッタッタッ・・・(誰かが屋上に上がってくる)

???「成る程・・・。それが正真正銘の『予言の子』であるキミが『巡礼の鐘』を鳴らす意味って事だね、アルトリア・キャスター?」

アルトリア「!?。アナタは・・・」

???→海東大樹「おめでとうアルトリア、そしてアルト・オルラント。キミたちの活躍によって、ノリッジはダルダンやモルガンの手から解放されたと言ってもいいね。」

【召喚銃の予言の子・・・】
【海東大樹・・・】←

海東大樹「ホォ・・既に僕の名前を覚えてくれているなんて、てっきり僕の事をまだ『召喚銃の予言の子』って言うかと思ってたところだよ。」


オベロン「おやおや?キミが伯爵が言ってた『召喚銃の予言の子』なのかい?ダルダンが今さっき負けたというのに随分と余裕を噛ましているそうだけど?」海東大樹の様子を見てて・・

千子村正「チィ、何しに来たんだぁコソ泥野郎!あん時はお前さんが変な力で透明になって逃がしたが、今度ばかりはそうはいかねえ!」ヒュンッ、ジャキッ!(刀を構える)

アルトリア「そ、そうだぞ!この杖は私の大事な大事な『選定の杖』ですので、アナタみたいな大泥棒の手には指一本も触れさせやさせないよーだ!!」ガシッ!(杖を構える)

海東大樹「待ちたまえ。キミたちが敵意を抱いたとしても、僕はもうキミたちとは戦う気は無い・・。ノリッジでの戦いはキミたちの勝ちと確定したからね。」

アルト「海東大樹。キミは一体なにしに俺たちに前に現れたんだ?キミと手を結んだダルダンは俺たちに敗北し、もう勝敗は決していると言うのに・・」

海東大樹「確かにそうさ。キミたちの活躍によってダルダンは倒され、僕はここでの目的を果たしたと言ってもいいが、それも含めて、君たちにお願いしたいことがある。」

アルト「???」

【頼みたいことって・・・?】


海東大樹「―――この僕を、キミたちの仲間に加えてくれないか?」手を差し伸べる

一同『!!?』驚愕する


アルトリアは自身の持つ術で見事にノリッジの鐘撞き堂にて『巡礼の鐘』を鳴らしていき、

アルトリアはその直後に起きた不思議な現象を経験し、気が付いたときはアルトリア自身の力が大幅に強化されたことにアルトたちはカルデアのマスターたちは一層の興味を示すも、

突如アルトリアたちの前に現れた海東大樹に、自身をアルトリアたちの仲間に加えて欲しいというお願いを突きつけられ、辺りは驚愕と困惑に包まれていくのであった。

ノリッジ:最南部の港湾地


・・ガシッ、バシャァァァ~ン・・・・(ダルダンが海から上がってくる)


ダルダン「ウグゥゥ・・・ゥゥゥゥ~・・・」ビチャビチャァァ~・・・(海水でズブ濡れになっている)

ダルダン「クッソォォ~・・・。なぜだ!何故、おいらの宝石の身体が燃えた・・なぜおいらの無敵の宝石鎧の身体が破られたというのだぁ~!?」スリスリ・・(パンチを受けた腹をさすりながら・・)

ダルダン「おいらの無敵の身体が何故、あのバーゲストの剣から出た炎に傷ついたというのか!いったいアイツらはどうやって、おいらの絶対無敵の宝石の身体に傷を付けることが出来たというのだぁ!?」ガシンッ!(拳を地面に叩きつける)


ギュゥゥゥーン、スタッ。(合わせ鏡の中から妖精騎士アグラヴェインが現れる)

妖精騎士アグラヴェイン「―――それは彼らが、あなたの異端の亜鈴の力の弱点をバーゲスト達に見破り、その弱点を徹底的に突いてきたと言う訳よ、ダルダン。」スタッ、スタッ!(ダルダンの前に立つ)

ダルダン「!?。アグラヴェイン様・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「ダルダン、アナタが彼らに負けた理由はただ一つ・・・アナタの異端の亜鈴の力を過信し、自身の異端の亜鈴の力の欠点を補うことを怠ったからよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「アナタの持つ異端の亜鈴は決して無敵とは限らない・・必ずしもその力にはどこか欠点がある。その欠点をアナタの知恵と努力で補うことさえ出来れば、アナタの宝石鎧はもっと頑丈でいられたはず・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「アナタはスプリガンから多くの知識を継承したと言うけど、アナタの力の過信と敗北から、アナタの知識というのは結局、“スプリガンの知識をただ、模倣しただけの継承”ってわけね。」呆れている

ダルダン「!?。あっちゃ~~~・・すまない・・本当にすいませんでしたぁ~~!!」土下座をする

妖精騎士アグラヴェイン「ふん・・・今さら土下座して許しを請おうとするとは、やはり貴方もまた、スプリガンの知識をただただ模倣してそれをやっているだけで、アナタとしてのオリジナリティーがないわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「所詮、アナタは宝石をただ食すだけでなんも取り柄のないただ大きい身体で完成されただけの妖精なのだからね・・。」

ダルダン「ーーーーー!?」グググゥゥゥ~~!!(頭に血がのぼってくる)


ズググゥゥ~、ドシンッ、ドシンッ!!(土下座を止め、立ち上がるダルダン)

ダルダン「イヤ・・まだだ!!まだおいらにはまだまだアイツらを打ち負かす策が沢山あるぞ!これはおいらが自分の頭で考えた事だからな!!」怒りを露わにしている

妖精騎士アグラヴェイン「・・・それはどんな策なことで?」

ダルダン「アイツらはまだノリッジにいるはずだ。アイツらが今の戦いで疲れ切っているその時をオイラはアイツらに奇襲をかける!!」

ダルダン「オイラの必殺技『金剛宝石糾弾(ジュエル・ダイヤブル)』でノリッジ全体をぶっ壊していき、そのままアイツらの誰か1人でもを挽き潰してくれる!」

ダルダン「次はあんなへまなどはしない!!オイラのこの宝石鎧の亜鈴の力で、三澤亮太やその仲間をぺしゃんこに挽き潰してやるからなぁ~~!!」グググゥゥゥ~!!(腹部に力を込めていき)


キィィン、ガキガキガキィィ~ン!!(再びダルダンの身体が宝石となる)

ダルダンは妖精騎士アグラヴェインに自身の知識が“スプリガンの知識を模倣してただ流用している事”であるとの発言にキレてしまい、

ダルダンは再び自身の異端の亜鈴で身体を宝石へと変え、アルトリアたちに落とされた金庫城へと向かおうとしていた。


妖精騎士アグラヴェイン「・・・そう。あなたがそう考えて、彼らと再び戦おうとすることは褒めてあげるわ。」タッタッタッタッ・・・(ダルダンに近づく)

ダルダン「!。ありがとうございます、アグラヴェイン様。ならば今こそ、おいらと共にアイツらを叩きのめしにいきましょう!おいらとアグラヴェイン様とでなら、疲弊したアイツらをこうも簡単に・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「―――勘違いしないでほしいわ。あなたのその思いつきのような考えでは、あなたはまたバーゲストにその身体を焼かれてしまうわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「私はこれ以上・・あなたのようなバカな部下のせいで私の地位を危ぶませたくないからね?」タッタッ・・(ダルダンの目の前で立ち止まる)

ダルダン「!!?」驚愕する


ピトッ、キュッキュッ、キュッ!(ダルダンの宝石の身体に触れる妖精騎士アグラヴェイン)

妖精騎士アグラヴェイン「フフッ・・・・・・・ハァァァ――!!」ヒュッ、バココォォン!(ダルダンの腹部にパンチする)

妖精騎士アグラヴェイン「(ホール(穴あき)!)」ギュィィン!!(自身が触れたところが光りだし、)

ダルダン「ーーーー!!!?」ガシュンッ!!!


ガシュンッ、ドバァァァーーー―!!(ダルダンの身体に大きな穴があく)

ダルダン「ガハァァ!?ァァァ・・ァァァ・・・」グチャァァァ・・・(身体に穴を開けられる)

妖精騎士アグラヴェイン「ダルダン。あなたには異端の妖精たち(イレギュラーズ)の掟(ルール)に従い、あなたにはここで粛正されてもらう。異端の妖精たち(イレギュラーズ)の掟。それは・・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「『戦いに敗北した者には、その命を持って、私の元へ返還する事』よ。」

ダルダン「ガハッ!?・・・・・・ァァァ・・・・」グラァァァ~~・・・(昇天し、後ろに倒れる)


ズサッ、バシャァァァーーーン!!(背後の海へと再び落ちるダルダン)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・スチール(奪取)!」グゥゥゥン!(妖精騎士アグラヴェインの手が黒く光る)

グォォォォ~~ン!!(ダルダンの死体から黄色い砂などを回収していく)

ダルダンの死体「」ゴボゴボゴボォォォ~~・・(海に沈んでいく)


妖精騎士アグラヴェインは、自身が持つ3つの力とは別の力(ホール(穴あき))の力を使い、ダルダンの宝石の身体を糸も簡単に穴を開け、

彼女に穴を開けられたダルダンはそのまま死んでしまい、その死体から彼女のスチール(奪取)の力で力などの全てを回収され、死体はそのまま海に沈んでいくのであった・・。


妖精騎士アグラヴェイン「(私が精鋭したイレギュラーズの1人を倒すとは、さすがと言っても良いわね・・“亮太君”。)」遠くの金庫城の上を見ながら

妖精騎士アグラヴェイン「(巡礼の鐘を鳴らさせ、私の部下を倒していくとは・・少々私の計画を再修正した方が良さそうね・・。)」シュルゥゥ・・(ノートを取り出していき・・)

カキカキカキカキ・・・、ビリッ、バリバリバリィィ~~!ポイッ。(ノートに何かをメモし、1枚の紙を切り取ってグチャグチャにし、それを道に捨てる)


タッタッタッタッ・・・ヒュンッ(合わせ鏡を取り出しながら歩く妖精騎士アグラヴェイン)

ギュゥゥゥーン、ボォォン!(再びその合わせ鏡の中に入り、蒼い光と共に消える妖精騎士アグラヴェイン)

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ダルダン(宝石鎧のダルダン):ウェスバニーの妖精の生き残りであり、異端の妖精たち(イレギュラーズ)の1人であった土の氏族の妖精


ノリッジでの戦いにて、金庫城の屋上で自身の異端の亜鈴の力である『自身の身体を宝石に変える』力を解放し、アルトたちとアルトリアたちとの戦いを繰り広げる

自身のダイヤモンド並みの硬度10の宝石の身体の前にアルトたちとアルトリアたちに善戦するも、ダ・ヴィンチちゃんにダイヤモンドは熱に弱いことを見破り、

その弱点を突くかのようにバーゲストの宝具『捕食する日輪の角(ブラックドッグ・ガラティーン)』を攻撃を受け、宝石の身体が蒸発したところをガイルと立花響の渾身の一撃を喰らい、ダルダンは敗北する。

その後、アルトたちにリベンジを果たそうするも、妖精騎士アグラヴェインによる異端の妖精たち(イレギュラーズ)の掟(ルール)により、彼女によって身体に風穴を開けられ、そのまま殺されてしまう。

ダルダンの死体は、のちにノリッジの住民たちによって海から引き上げられ、ノリッジの妖精たちの分断に利用されることになる事はまた別の話である。



土の氏族長もとい、宝石鎧のダルダン 死亡(風穴を開けられ、海に沈む)    残りの異端の妖精たち(イレギュラーズ)のメンバー:9翅→8翅

第29節:トレジャーハンターの流儀
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ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!(どこかで鐘の音が鳴り響く)


アルトリア・キャスター「・・・・ああ、鐘の音が聞こえる。・・・・・もう半日も経ったというのに。・・・・みんな笑顔で褒め称えてくれたのに。」

アルトリア・キャスター「・・・・目を閉じると、後ろから頭円卓軍を掴まれるように。・・・いつまでも、いつまでも、あの鐘の音が聞こえてくる。」

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とある夢:■写真館 


海東大樹「士。僕は行くよ、あの夢で聞いたという世界へとね?」問いかける

士と呼ばれる青年(門矢士)「ああそうか。お前が行くというのなら、俺は止めやしないさ。それがお前なんだろ?」

海東大樹「フッ、行ってくれるじゃないか士。君に言われなくても、僕はその世界にある『お宝』を手にしに行くからね。」

士と呼ばれる青年(門矢士)「・・・・・・・・」黙っている


クウガの青年(小野寺ユウスケ)「・・でも海東さぁ・・。海東が夢で見たという“その世界の『星の終わり』がこの世界に多大な滅びを招く”って話は本当なのかい?」

クウガの青年(小野寺ユウスケ)「その夢の中で、海東がこう・・『召喚銃の予言の子』ってという役割を持って世界を救うって・・海東が世界を救うには見えないと思うんだけどねぇ~?」疑っている

夏みかんと呼ばれる女性(光夏海)「・・でもどうも何かおかしい気がしますよ。どうしてその『召喚銃の予言の子』と呼ばれるのが海東さんなのですか?どうして海東さんが『予言の子』と呼ばれるというのですが・・」

夏みかんと呼ばれる女性(光夏海)「『仮面ライダー』だけなら、士君も同じ仮面ライダーとして海東さんが見た夢を士君も見ていたはず・・」

士と呼ばれる青年(門矢士)「それは・・この夢のメッセージを送った妖精が、この俺の事を『世界の破壊者』だとわかっているんじゃないかと俺は大体想定しているさ。」

士と呼ばれる青年(門矢士)「俺が『世界の破壊者』と呼ばれている以上、メッセージを送ったという妖精もまた、この俺のことをその世界に来させたくないのが現状かもなぁ・・。」

クウガの青年(小野寺ユウスケ)「士・・・。」心配そうにしている


海東大樹「――まぁとにかく、この僕が夢を通して、妖精たちが『お宝』を盗まれてくださいと招待されてる以上、僕はその世界へと向かい、その世界の『お宝』を頂いていく。」

海東大樹「故にキミたちには、僕の邪魔をしてくれないでくれたまえ。」タッタッタッタッ、ガチャンッ!(写真館の外へ向かう)

士と呼ばれる青年(門矢士)「お、おい待て海東!!・・・ッたく・・・・。」ふてくされる



アルトリア・キャスター(ナレーション)「彼らは一体誰だろう・・?あの海東大樹という人間と話していたあのカメラを持った人間・・。なにかと危ない人間そうでそうは見えないというのに・・」

アルトリア・キャスター(ナレーション)「『世界の破壊者』と言われている理由なのかなぁ?なんだろう・・あの彼の持っているカメラに撮られたくないような気がするのだけど・・・。」



アルトリア・キャスターは、毎日のように夢の中で黒い砂嵐の中で聞こえてくる鐘の音を嫌らしく聞いていき、

その途中で海東大樹が士達と何かの話をしているところを、アルトリア・キャスターは夢の中でただ見ていくのであった。

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ノリッジの戦いから翌日の朝、妖精國ブリテン:南部平原(ノリッジ側)


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(カルデアのマスターたちを乗せた馬車が走っていく)

アルトリア「・・・・・・・・・」目を覚ます

アルトリア「・・・・朝。そっか、移動中に夜が明けたんだ・・・・。すっごい夢を見たなぁ。私の夢の中に海東大樹さんが出てくるなんてねぇ・・。」

アルトリア「・・・・・・・・・・ああ。―――昨日、あんな話をしたから私の夢に海東大樹さんが出てきたんだろうけど・・・あのカメラを持った人間は一体・・・。」疑問に思っている


南部平原の道を進む馬車の寝室にて・・、夢から覚めたアルトリアは、なぜ彼女の夢に海東大樹とカメラを持った人間の男が出てきたことに何かと疑問を抱いていくのであった・・。

妖精國ブリテン:南部平原(ロンディニウム近く)


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(カルデアのマスターたちを乗せた馬車が走っていく)


【贅沢にも、馬車で揺られているうちに、】

ダ・ヴィンチちゃん「夜が明けて、あと少しでロンディニウムに到着だ!帰りは楽ができて良かったね!」ニッコリ!

レッドラ・ビット「はい!それとノリッジにてユーミルたち殿に馬車を新しく改良して貰い、スズカさんの手術のおかげで何かつきものが取れたかのように走りも快調です!」

レッドラ・ビット「加えてぺぺロン伯爵からのお見舞いのニンジンとフルーツを食べ、今まで以上に元気100倍ですからね!ヒヒィィーーン!!」パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(絶好調に走っている)

スズカ「ええ、よかったですね!レッドラ・ビットさんが元気そうに馬車を引いて下さってくれて・・・。」ニコッ!


オベロン「そうか。昨日までレッドラ・ビットが手術後で療養してて、みんながノリッジへ行くときは夜通しで、目立たずに移動だったんだね。」

オベロン「そして帰りにはレッドラ・ビットの迎えと共に馬車でのお帰り。しかもユーミルのお店である『鋼鉄山』の改良付きでね。」

オベロン「動物を労働力として使うことは女王が禁じているものの、これといった罰則はない。流行ってヤツかな。今は氏族長しか持っていないけど、そのうちみんな使い出すかもだ。アドニスが作ったとされる自動車もね?」

オベロン「しかし、どうして女王は馬車を禁じたんだろう。馬がとっても好きなのかな?」

ハベトロット「それもあるけど、妖精への戒めだよ。馬車が当たり前になると妖精馬が生まれなくなる。」

ハベトロット「ボクたちブリテンの妖精は無邪気で残酷だからね。一度“そういうもの”として流行りだすと、それ以外のものは求めなくなる。」

ハベトロット「本格的に人間の文化を模倣を始めて、もう2017年なんだろ?レッドラ・ビットやパーシヴァルの愛馬(クンドリー)が元気なのは、モルガンの気遣いの表れだよ。」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ、なるほど・・・・・そういう『神秘の維持』もあるのか。人間社会の模倣はいいけど、妖精達の生態系・・・いや、系統樹か。その枝葉を剪定しかねない『文化の模倣』は許していないんだね。」

千子村正「・・・しっかりしてるな。一年に一度、国民から命を取り立てるひでぇ女王というだけじゃないってコトか。」

アルト「・・だが女王モルガンは、俺とヴァージェたちとの家族の事を否定し、妖精騎士アグラヴェインやイレギュラーズに俺たちを殺害する依頼を出すし、ヴァージェを石にして俺と離ればなれにして事もあるからな。」

オベロン「うん。確かにアルトたちの事には僕も同情するよ。女王はアルトたちだけでなく、妖精の未来なんて憂慮してないからね。」

アルトリア「・・・・・・・・」黙っている


レッドラ・ビット「――アルトさん、それと皆さま。お話を楽しんでいる途中ではありますが・・私、一つだけ気になることがありますが・・・」

レッドラ・ビット「アルトたち殿の他に、もう1人だけこの馬車に乗っておりますが、彼は一体・・・?」

アルトたち、オベロンたち「―――――!。」ジロッ、ジロッ・・・(とある人物に注目を向ける)



海東大樹「フッ。僕の事に興味を示してくれるとはね?以前は『召喚銃の予言の子』と言われていた僕の事をね?」

レッドラ・ビット「ほうほう。つまりあなた様が『召喚銃の予言の子』ですがぁ・・・って、ヒヒィィーーン!?」驚愕する

ガシッ、キキィィィーーー!!ガタンッ!!(急ブレーキをかけるレッドラ・ビット)


【イッタタァァ~~・・・】
【ちょっと急に止まるなよ、レッドラ・ビット!】←

レッドラ・ビット「これで止まらないわけがありませんですよ!なぜにダルダンの手先である『召喚銃の予言の子』殿が私の馬車に乗っているのですか!?」怒っている

オベロン「ちょっ・・今さら彼がいることに不信感を感じるのか!?もう本当に面倒くさい妖精馬なんだからぁ~~・・」呆れている

海東大樹「ハァ・・まぁ良いさ。彼に話してやったらどうかな。ダルダンの手先だった僕が何故、本物の『予言の子』と一緒にいることをね?」

アルト「ああ。レッドラ・ビット・・・、実はなぁ・・・・」説明をしていく


アルトたちとアルトリアたちは帰りの馬車でロンディニウムへと戻る最中、かつてダルダンの手先であり、『召喚銃の予言の子』と呼ばれた男:海東大樹がレッドラ・ビットが引く馬車に乗っていることに不信感を抱き、

アルトとカルデアのマスターたちは、なぜ海東大樹がアルトたちとアルトリアたちと共に行動しているのかを、レッドラ・ビットに詳しく説明をしていくのであった。

遡ること昨日の日中頃・・・ノリッジ:金庫城の屋上(巡礼の鐘を鳴らし終えた頃)にて・・・



海東大樹「―――この僕を、キミたちの仲間に加えてくれないか?」手を差し伸べる

一同『!!?』驚愕している


海東大樹「正確には僕をキミたち『予言の子』一行と『境界なき勇士団』のメンバーとして雇ってくれないかと頼んでいるのだけどね?」

アルトリア「ちょっ!?あなた・・私の大事な杖を盗もうとした奴がいったい何を言ってるのよ!?」困惑している

オベロン「確かにアルトリアの言う通りだね!『予言の子』の大事な『選定の杖』を盗もうとした奴が本物の『予言の子』になれるなんて大間違いさ!」怒っている

アルト「まぁ落ち着くんだ2人とも!どっちにしても、彼もまた、この妖精國ブリテンの世界から抜け出せないのは分かっているし、俺たちがダルダンを倒したことで彼との勝敗は既に決している。」

アルト「彼がキミたちと戦う気が無いと言うのは気になるが・・・。海東、俺からも聞きたいことがあるのだが・・・」海東大樹に問いかける

海東大樹「フッ、別に良いさ。なぜこの僕がイレギュラーズのダルダンと手を組んでいたのか?彼と組んだはずの僕が今さら君たちに雇ってもらいたいという理由が知りたいのだね。」


海東大樹「今から数週間前・・僕が前にいた世界で見たFGOの世界での『星の終わり』が多くの世界を巻き込むという夢の噂を聞きつけ、その噂の元を辿ってこの世界へ来た。」

海東大樹「『妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ』。『フェイト/グランドオーダーの世界』の人類史の白紙化によって現界した異聞帯の一つであり、他の異聞帯と違う形で現存する異聞の歴史を辿った異界の歴史・・。」

海東大樹「僕はその世界にある・・この世界で1番の『お宝』を手に入れるために、僕は事前の準備をしつつ、この妖精國ブリテンの世界を徹底的に調べあげていき、」

海東大樹「このノリッジにある金庫城に、生前スプリガンが多くのブリテンのお宝を宝物庫に保管してあると耳にし、このノリッジに足を踏み入れた。」

海東大樹「ノリッジの『厄災』が過ぎ去り、金庫城の宝物庫に潜入する方法を探っていたころ、僕の事を『召喚銃の予言の子』として目を付けていたダルダンが近くにいたモノだから。」

海東大樹「金庫城の宝物庫に入るには、生前のスプリガンが戸締まりの際に使っていた特殊なカギを使う必要があり、そのカギには合い鍵がそんざいせず、彼が死んだあとはダルダンが手持ちに持っている事を知ってたからね。」

海東大樹「ダルダンは妖精騎士アグラヴェインの部下のこともあり、ブリテンの妖精たちから『召喚銃の予言の子』と呼ばれていた僕は、『召喚銃の予言の子』の肩書きを利用し、ダルダンと手を組むにしたのさ。」

海東大樹「まあ実際のところ、僕にとっても『召喚銃の予言の子』と言われることは、お宝を手に入れるには邪魔な肩書きであることは変わりなかったし、僕がブリテンにとっての『予言の子』であることには興味は無かったからね。」

【興味は無かったって・・・・】
【だからって、『予言の子』の肩書きを利用してあんな事をするなんて・・】←

海東大樹「アルトリアには悪い事をしたことは僕も自覚はあるさ。けどこの世界の『お宝』を手に入れるためでなら、例え偽者であろうとも『予言の子』の肩書きを僕は利用させてもらうさ。」


千子村正「成る程・・、その金庫城の宝物庫のカギを手に入れるためにアンタは一時的にダルダンの手先となり、奴の指示に従い、儂らと戦う事となったんだな?」

千子村正「そんでアンタはその戦いの中で自身を透明化させ、あの場から逃げ仰せ、その後どういうわけか、儂らの元へ再びその姿を現した・・。それはなぜなんだ?」

海東大樹「それについての事だが。あの後に僕はノリッジの金庫城に戻り、ダルダンの部屋をくまなく探し、そして金庫城の宝物庫のカギをあの場所から手に入れた。」

海東大樹「ダルダンにとって、金庫城の宝物庫はダルダンの宝石を溜めるための手段であり、宝石はダルダンにとっての食料の保管庫でしか見ていなかったものだから。案外そう簡単に見つける事が出来たのさ。」

アルト「・・・そうか。それで、実際に宝物庫に入った感想は?」

海東大樹「ああ。確かに宝物庫にはスプリガンが生きていた頃に集めた美術品の数々が多く保管されていた。流石に100年もかけて報酬改築したと言ってもいいよね。」


海東大樹「だがその宝物庫の中に僕にとって、この世界の『お宝』たり得るモノはなかった。」

海東大樹「あったのはただスプリガン好みの美術品だけであり、その美術品の価値など、この僕でさえもその価値がわからなかったのさ。」ヒュッ、ガタン!(1つの絵画を床に投げ落とす)


海東大樹が床に落としたモノは、生前にスプリガンが宝物庫に保管したであろう何かの花の絵画であり、その絵画の額縁にはスプリガンの名が記されたサインの紙が残してあった。

アルト「・・確かに他の仮面ライダーの世界を渡り歩くアナタにとって、このような美術品程度などでは君の心にはそれが魅了されないと言っても過言はないのは確かだね?」

アルト「だがその事とは別にどうしてアナタは、敵であった俺たちの前に再び姿を現したというのか?なんの目的があって、俺たちと手を組もうとしているんだ?」

海東大樹「いい質問だアルト・オルラント。それについて話すとすれば、今の僕がキミたちと手を組むに値する事の共通点は2つある。」


海東大樹「1つはこの世界の『お宝』を手にした後にこのブリテンの世界から抜け出すこと。これについてはそこにいる別世界の戦士達と同様さ。」

海東大樹「女王モルガンによって最果ての塔とカーティス検問砦の結界と警備を強化され、僕が持つ移動手段もまた、このブリテンの地の外には行けなくなってしまったと言ってもいい。」

海東大樹「アルトたち『境界なき勇士団』は他の世界から迷い込んだ戦士(ヒーロー)たちを保護しつつ、合意の元で彼らと共に行動している以上、僕もそうしようかと思ってたところさ。」

海東大樹「それにアルトもまた、いずれにしても僕の事をこれ以上『召喚銃の予言の子』として行動させたくない意味とすればいい話だと思うけどね?」

海東大樹「もう一つはこの妖精國ブリテンの中枢であるモルガンの拠点である罪都キャメロットに、この世界の『お宝』が眠っているという可能性があると言う事。」

海東大樹「しかしキャメロットの警備は、3年前のアルトと数日前の村正の襲撃の影響によって、アリ一匹も入れない程に厳重となっており、迂闊に忍び込むことも出来ない。」

海東大樹「それに僕もまた『召喚銃の予言の子』として妖精たちに勝手にそう呼ばれている以上、僕も女王軍や残りのイレギュラーズに追われる身であるのは確かなことだ。」

海東大樹「そこで僕がキミたちと手を組むことで『予言の子』の戦力の増強を促し、共に女王軍との戦いに参戦する。」

海東大樹「そしてキャメロットへ乗り込む際に、僕はその勢いに乗ってキャメロットの王城に入り、この世界の『お宝』を探し当てる。キャメロットでの戦いのどさくさに紛れてね?」

海東大樹「僕はこれでも隠密行動が得意であり、偵察や情報収集にうってつけの人材と言ってもいい。キミたちにとっても良い話だと思うけど?」

アルトリアたち、アルトたち「・・・・・・・・・」黙っている


パーシヴァル「(・・どうしますか?彼とは今さっきまで敵対していた身である以上、迂闊に信用するには怪しいかと・・。)」コソコソ・・(小声で話す)

アルト「(いや、彼をこのままにして置くは出来ないし、なりよりも彼自身が協力関係になると言っている以上、彼の要求を受け入れた方が俺たちの利得になり得るかもしれないからな。)」コソコソ・・(小声で話す)

アルト「(それに彼の能力さえあれば、俺たちの戦力の大幅な増強にもなり得る他、これから始まる戦争を有利に出来るかも知れないからね。)」コソコソ・・(小声で話す)

メリュジーヌ「(ええ。だけど、あの海東大樹って言う並行世界から人間・・・妖精たちと違って、本当に信用たり得る奴なのかなぁ~?)」コソコソ・・(小声で話す)

アルト「(まあそれについては少しややこしくなると思うが、彼はこのブリテンの妖精たちよりは信用できるライダーだと思うよ。)」コソコソ・・(小声で話す)

アルトリア「・・・・・・・・」黙っている


タッタッタッタッ・・・(海東大樹に近づくアルト)

アルト「わかった。海東大樹、アナタの事はこの俺がしばらく共に行動する者として君の事を雇ってやる。立場のこともそのままにしつつ、アナタのその技量を俺たちやアルトリア、カルデアの皆の役に立たせて欲しい。」

アルト「ただアナタが俺たちと行動する条件がある。アナタは今後、これ以上自身のことを『予言の子』と名乗らず、俺達と『予言の子』アルトリアのサポートに専念し、アルトリア以上に目立った行動はしないと言うこと。」

アルト「そしてアルトリアが持つ『選定の杖』を、例えこの世界の『お宝』であっても盗むようなことはもうしないと俺やアルトリアたちに誓ってくれるか?」

海東大樹「・・もちろんさ。僕がキミたちと以上、アルトリアが持つ『選定の杖』にはもう手出しはしないさ。」

アルトリア「!!。フゥゥ~~・・」安堵の息を吐く

海東大樹「まあ、だからといって・・アルトリアが持つその『選定の杖』が、その杖1本であるとは限らないからね。」

アルトリア「???」少し疑問に思っている


アルトは海東大樹が自身の事を雇って欲しいという要望を受け入れ、彼にアルトリアが持つ『選定の杖』を二度と盗まないなどの約束を交わしつつ、アルトと海東大樹は協力関係を結ぶこととなった。

その際に海東大樹はアルトリアに『選定の杖』の事で意味深なことを言い、アルトリアはその言葉に少々疑問を抱いていくのであった。

そして現在・・・ロンディニウム周辺の平原にて・・・


レッドラ・ビット「成る程・・・。つまりアルト殿たちはその・・ヘイコウセカイから来た偽者の『予言の子』と呼ばれた者たちを保護していき、」

レッドラ・ビット「本物の『予言の子』であるアルトリア殿の邪魔にならないように配慮しながらサポートをしていく形を取っていると。そしてその新たに保護した者が、こちらの海東大樹殿と。」

海東大樹「まぁ正確にはアルトに雇ってもらった戦士かつトレジャーハンターと言ってくれるかな?まぁ今の僕には言えた立場ではないけどね。」

アルトリア「ハァ・・。なにがトレジャーハンターですか・・私と敵対してた頃は私の杖を盗もうとしたくせに・・・。まあ、今の私たちと彼とは協力関係ですけど・・。」

アルトリア「アルトさんは前にいた世界にいた頃から海東さんの事を知っている故に彼の事を信用しているのはわかるけど、しょうじき村正まで海東さんの事を信用するなんて・・・」浮かない顔をする

千子村正「・・・・・・・・・」アルトリアの表情を見てて・・

【・・・・・(アルトリア、元気ないなぁ・・)】
【(もしかしてアルトリアは大樹さんの事を・・・・・)】←

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同じ頃、パーシヴァルと一緒に行動しているメリュジーヌたちは・・・


円卓軍の兵士「・・・カルワス隊長からの伝達は以上です。北側は既に敵陣が展開していますが、南側からであれば入城は容易いかと。」

パーシヴァル「承知した。予定通り、我々は『予言の子』とアルトたちと共にロンディニウムに戻る。カルワスには現状維持を伝えてくれ。まだ総力戦は早い、とね。」

円卓軍の兵士「は!」タッタッタッタァァーー!(別の軍勢の列に向かう)


バーゲスト「やはり敵軍の指揮はウッドワスが握っていると?」

パーシヴァル「ええ。女王軍の兵士の中にオックスフォードから来た牙の氏族が多く存在している事から、間違いはないかと。」

メリュジーヌ「けどなんとしてでも、アルトリアたちとアルトと一緒にロンディニウムに戻らないとね。」

パーシヴァル「ええ。ロンディニウムで待つシェフィールドの住民たちやロブたちを安心させるためにも、この戦いは避けられないかと。」

バーゲスト、メリュジーヌ「ああ(ええ)。」頷く


タッタッタッタァァー・・(アルトたちの元へ向かうパーシヴァルたち)
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【パーシヴァルさん、今のは?】

パーシヴァル「はい。予想通りであるのですが・・・・女王軍がロンディニウムに進軍を開始しました。オックスフォードに駐在していた軍隊・・・・『牙の氏族』の長、ウッドワスの軍です。」

アルト「!。ついに来たか・・・ボガードからウッドワスの事についてを話してくれたからな。彼の行動の政略については俺にも教えてくれたのだが・・」

千子村正「にしても早いな。軍隊ってのはそんなに早く動かせるもんじゃねぇんだが・・・・。」

千子村正「ダルダンの奴が敗北し、ノリッジの鐘の音が鳴ってまだ一日。女王に尻を叩かれて、必死の進軍ってワケか。」


アルトリア「・・・。ウッドワスの軍隊は『牙の氏族』だけで構成されています。彼らは本来、武器を持たずに身体だけで戦う妖精。そのため、戦の支度も早いんです。」

アルトリア「ボガードさんの『牙の氏族』の兵士たち同様、野戦では敵なしの氏族ですが、街の制圧や攻城戦は不得手であるはずです。」

アルト「ふむふむ。成る程・・・」理解していく

アルトリア「そのような軍隊がロンディニウムを攻め落としに来たのなら脅威はありません。ロンディニウムの守りはパーシヴァルさんや先に来ていたアルトさんもわかっているはずです。」

アルトリア「籠城戦で相手の戦力を削り、しびれを切らしてウッドワスが戦場に出てきたところを仕留めればいいのでは?」

アルトリア「外側からならバーゲスト、内側からならアルトさんのヒール(改悪)の力でウッドワスの事を素早く仕留められるかと思うのですが・・」

バーゲスト「成る程。私とアルトとでなら、牙の氏族の長であるウッドワスを倒すことが出来るかと・・。」


立花響、介人「・・・・・・・・。」

アルトリア「? なに、響ちゃん?介人さん?」問いかける

立花響「い、いやぁぁ~・・・なんかそのぉぉ~・・なんというか・・・今のアルトリアちゃん、いつもと雰囲気が違っていたような・・・」少し困惑している

アルトリア「え・・・・・そ、そうかな?普段通りのわたしだけどな・・・・はは・・・・ちょっと強気になっちゃってた?」少し目をそらしながら

オベロン「いや。それくらい自信を持っていこう。なにしろ『巡礼の鐘』を鳴らしたんだ。これからは各地からどんどん『予言の子』や『境界なき勇士団』の下に、反女王軍の勢力が集まってくる。」

オベロン「シェフィールドの領主をしているアルトと同じように、アルトリアはもっと胸を張っていいのさ。実際、なんか強くなったしね?」

セツノ「うん・・・。でもアルトリア・・・セツノから見て・・・アルトリアの胸・・張ってるほど大きくないよ・・。」ジィ~・・(アルトリアの胸に注目する)

アルトリア「そ、その胸の事じゃないから!!このおっぱい妖精がぁーー!?」カァァァ~~!!(顔を赤くする)

立花響「~~~~~~~~」カァァ~~!(同じく顔を赤くする)


ハベトロット「まぁまぁセツノの言ってることは置いといて・・・。魔力の量のだけで言えば、モルガンの指一本ぐらいにはなったんじゃないかな?」

ハベトロット「『巡礼の鐘』にあんな力があったなんてさすがの僕でも知らなかったからね。そりゃあ、氏族の長たちも簡単には許可をださないってもんだ。」

ジュラン「そうだな。その鐘があと5つとなれば、それを鳴らすのを妨害しようとするイレギュラーズの奴もいるもんだな?だがよぉ・・・」

ジュラン「風の氏族(ソールズベリー)にはブルーナ、翅の氏族(グロスター)には二代目妖精騎士トリスタン、土の氏族(ノリッジ)にはダルダンがいたし、牙の氏族(オックスフォード)にはレオンゴン・・・・・あっ。」

ルージュ「そう言えば、私たちが知ってる各地の鐘は4つしかないわ!『鏡の氏族』と『王の氏族』の鐘はどこにあるのよ?」

セフィー「確かにこのブリテン南部で鐘がある各氏族の街があるのは4つ。だとすれば残りの2つの鐘はブリテンの北部にあると推測が出来るな?」

オベロン「その通りだよセフィーくん。『鏡の氏族』の鐘はまだ不明だけど、五つ目の鐘の場所はこのブリテンの北部の先にあるのさ。」

オベロン「五つ目の鐘の場所はブリテン北部の端にあり、あの焼け落ちた世界樹の根元にある。今はもう滅び去り、禁域となった最果ての街。亡国オークニーさ。」

ハベトロット「・・・・・・・・・・。」黙っている

メリュジーヌ「・・・・・・・・・・。」黙っている


ダ・ヴィンチちゃん「待った待った。鐘の話も大事だけど、今はロンディニウムだ。」

ダ・ヴィンチちゃん「もうウッドワスの軍隊が展開しているんだろ?このまま戻っていいのかい、パーシヴァル?」パーシヴァルに問いかける

パーシヴァル「はい、戻りましょう。アルトリアの言う通り、牙の氏族は攻城戦には向いていません。ロンディニウムの防衛だけであれば、現在の戦力でも10日は保たせられるでしょう。」

アルト「それにロンディニウムには残りのシェフィールドの領民もいるし、ゾックスたちやコーラルたちもいる。このまま見捨てるわけにはいかないのは君も同じだろ、藤丸。」

【確かにそうだ。】
【彼らは俺たちの帰りを待っているからね!】

パーシヴァル「ええ。ゾックスたちもいることもありますし、我らがロンディニウムに戻りさえ出来れば、彼らの知恵を借りつつ、ウッドワスの軍隊の対策を練ることが出来ますからね。」

パーシヴァル「ウッドワスの軍隊はロンディニウムの北側、2メートルほど離れた平原に野営しています。ウッドワスの軍隊だけではロンディニウムを包囲することが出来ません。」

パーシヴァル「ウッドワスとしては正門を抜いて街内部に攻め込み、我々を制圧するしかない。ですので・・・」

【このままにらみ合いをしながら・・・】
【別働隊で削っていく?】←


パーシヴァル「はい。我々が勝っている点は、いつでも逃げ込める拠点がある、という事です。」険しい表情を見せる

パーシヴァル「我々はこのままロンディニウムに戻りますが、ノリッジ解放のために出兵したこの部隊は、二手に分かれてロンディニウムの東西に移動させます。」

パーシヴァル「ウッドワスがロンディニウムに総攻撃をするのなら、その背後を討つ・・・・・という牽制役ですが、機会があり次第、孤立しているウッドワス小隊と交戦、戦力を減らします。」

パーシヴァル「ゾックスさんたちのような並行世界の戦士たちとアルトさんたち『境界なき勇士団』を除けば、我々円卓軍の今の戦力では勝ち目はありませんが、防衛戦であれば五分五分(イーブン)です。」

パーシヴァル「本来は介人さんや響さんたちのような別世界から来た者を巻き込むつもりはありませんでしたが、共に戦局を変えていきたいのも私の気持ちです。」

パーシヴァル「それに伯爵(ノリッジ)や、彼と街を守る為に残ったボガード殿の助けもあります。物資の補充も問題なさそうですしね。」

アルト「ああ。俺たちを信じて戦ってくれたシェフィールドの兵士達の為にも、次はウッドワスの軍隊を倒して、セフィールドの住民たちが安心してノリッジに帰れる道を作らないとな。」

立花響、介人「ああ(はい)!」頷く


千子村正「だがロンディニウムへ戻るっていっても、それなりに包囲はされているんだろ?城への抜け道とか、地下道とかあるのかい?それなら納得だが。」

パーシヴァル「いえ、それが・・・・ロンディニウムにそういったものはなく・・・我々が発見できていないだけなのですが・・・・・」恥ずかしがる

カイニス「ハァ!?テメェ・・万が一の事の為の逃げ道を用意してないって、それでよくロンディニウムを円卓軍の拠点にしたもんだなぁ~、あぁ!?」キレ気味で言う

カイニス「外側だけが守りが固いから内側は疎かって・・それだから妖精暦のロンディニウムは中から滅んだんじゃないのか?!えぇっ!?」キレ気味で言う

【ちょ、ちょっと落ち着いてカイニス!】←
【あまりにもこれは言い過ぎだよ・・。】

パーシヴァル「ウゥゥ・・・面目ありません。別世界とはいえ、同じ戦士であるカイニス殿にここまでダメ出しされるとは・・・私もまだまだですね・・。」反省している

メリュジーヌ「ええ・・・カイニスの言っている事も正論なのだけど・・・、いまロンディニウムへ戻る私たちが今する事があるとすれば・・・」


オベロン「そう、ウッドワスの軍が手薄なところを正面突破ってことだね!こいつはいいぞぅ!新しいアルトリアのデビュー戦にはもってこいだ!」ニッコリ!

アルトリア「~~~~~~~。」カァァ~~・・(顔を赤くしている)

パーシヴァル「ええ。確かに、今のアルトリアさんの力は前とは違い、魔力量の意味で強くなっている事は間違いないでしょう。」

パーシヴァル「ですがそれとは別に・・私にはとても気がかりな事が今この場で1つあると思われますが・・・」ジィィ~・・(険しい顔で海東大樹を見る)

海東大樹「・・・・・・・・・・・」黙っている


パーシヴァル「大樹さん・・・。アナタはアルトさんの合意の元で我々と共に行動しているのですが、私は正直・・アナタのことを未だに信用することが出来ません。」

パーシヴァル「アナタはノリッジ解放以前までは、自身のことを『召喚銃の予言の子』として『予言の子』の名を語り、その名に汚名を着せる行為をし、アルトリアの『選定の杖』を奪おうとしました。」

パーシヴァル「そんなお方をどのような目的や理由があるとしても、アナタをこのままロンディニウムへ入れるなど、私は円卓軍の団長としては許すことは出来ないと思っているのです。」

海東大樹「・・・・・・・・・・。」黙って聞いている

パーシヴァル「なので、海東さんにはロンディニウムに入るに至って、私から1つのテストを受けてもらいますよ。」

【テストって・・・?】

パーシヴァル「海東さん。あなたには私と共にアルトリアとアルト殿をロンディニウム入城までの護衛・・及び殿(しんがり)をしてもらいます。」

パーシヴァル「あなたが持つ“戦士を召喚して使役する”という藤丸殿と同じ力を持ってして、彼らがロンディニウムへの入城をサポートし、迫り来るウッドワスの小隊を倒す・・」

パーシヴァル「それが円卓軍の団長である私が、かつて真っ向から敵対していた貴方が我々の信用たり得る者であるかを見定めるものであり、あなたがロンディニウムへ入城する為の条件でもあります。」ビシッ!(真剣な表情を見せる)

メリュジーヌ「!。パーシヴァル・・・貴方・・・・」パーシヴァルの真剣な顔を見てて・・

海東大樹「・・・・・・・・・・」黙っている

【パーシヴァル・・・】←
【(確かに俺たちにとっても、大樹さんはまだ信用するにはまだ疑いがあるというか・・・。)】


海東大樹「・・成る程。どうやら君が出すそのテストに合格しなければ、僕はロンディニウムへ入ることさえも出来ないって事だね?さすがは、円卓軍を統べる者であるのは間違いないと言えるね。」

海東大樹「良いとも。キミたちと共に行動する以上・・・僕とキミたちとの信頼関係を築く必要があると見受けられるし、何よりも・・・」

海東大樹「僕はトレジャーハンターであり、世界をまたぐ泥棒であると同時に、僕は・・・通りすがりの『仮面ライダー』でもあるからね!」シュッ!(ネオディエンドライバーを取り出す)

クルクルクル、ガシッ!(ネオディエンドライバーを構え、カードを手に構える)


介人「ああ。なら途中までは一緒に戦おう、海東。」ガシャッ!(ギアトリンガーを構える)

ジュラン「ハァ~・・仕方がねぇなぁ?行くぞガオーン!」ガシャッ!(ギアトリンガーを構える)

ガオーン「オウ!」ガシャッ!(ギアトリンガーを構える)


海東大樹は未だに彼の事を信用しようとしないパーシヴァルの信頼を得るために、海東大樹はディエンドに変身するためにネオディエンドライバーを構え、

介人たちもまた、アルトたちとアルトリアたちを無事にロンディニウムへと入城する為と途中までのディエンドのサポートをするためにそれぞれのギアトリンガーを構えるのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガチャッ、チャリン・・ガシャン!!(ギアトリンガーに45番・16番・25番のセンタイギアをセットする)

介人、ジュラン、ガオーン「『チェンジ全開』!」クルクルクルクル、シャキンッ!(ギアトリンガーのハンドルを回す)


音声『45バーン!』『16バーン!』『25バーン!』 『KAMENRIDE』!

♪♪♪(ゼンカイジャー変身待機音)
(『バンバン!』)(バンバン!)

介人、ジュラン、ガオーン「ーーーーハァァッ!!」クルンッ、クルンッ、クルンッ!、バァーン!!(リズムに合わせて身体を回転し、上にオーラを放つ)


『ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!』ガシャン、グルグルゥゥーー!

『ゼーンカイザー!』『ゼンカイジュゥラン!』『ゼンカイガオーン!』ジャキン、ジャキジャキィィーン!!(それぞれに戦隊スーツを纏っていく介人達)



ガギューン、カチャッ!(ディエンドのライダーカードを挿入し、リロードする)

キュゥ~ンキュゥ~ンキュゥ~ンキュゥ~ン(変身待機音が鳴り響く)

海東大樹「変身!」 (右腕を上に掲げながら)


バァァーン!(銃口から何かのエネルギーが発射される)

『DIEND!』

ギュィィィーーン!シュ、シュン、シュシュシュシュ、シュゥゥーーン、バギュゥゥーーン!!(仮面ライダーディエンドへと変身する海東大樹)



シャキィィーーン!!(変身完了するディエンドとゼンカイジャー3人)

スタッ、ノシッ!(馬車の操縦席に乗り込むディエンド)


海東大樹→仮面ライダーディエンド「では行こうじゃないか?君達の仲間が待つロンディニウムへ直行だ!」手綱を持つ

アルト「ああ。」ノシッ・・(馬車に乗り込んでいく)

【頼むよ、海東さん!】

ディエンド「ああ。」



バシンッ、ヒヒィィーーン!!パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(ロンディニウムへと馬車を進める)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ロンディニウム:東門城壁


オォォォーーーー!ヒュン、ヒュン、ヒュン、ヒュンッ!(ロンディニウムの城壁から矢を放たれていく)

円卓軍の兵長「撃て撃てぇぇ~~!絶対にロンディニウムに女王の軍勢を中へ入れるんじゃねぇーぞぉぉ!」号令を出していく

円卓軍の兵士たち「オォォォーーーー―!!」雄叫びを上げていく


ワグ「アワワワァ~・・・大変な事になっちゃったよコレ・・・。」オドオドしている

ロブ「お、落ち着けよワグ・・。いくら巡礼の鐘がなったことで女王軍と戦争することになるのはわかっていたのだが、こんなにも早く女王軍の兵が来るなんてみんなも知らなかったし・・」

ロブ「それに相手はオックスフォードのウッドワスの軍勢だと言うし、まだ城壁攻め程度でどうにかここに残っている円卓軍の兵士たちが守っているのだけど・・・」

コーラル「ええ。このまま長引けば、状況は悪化するのは間違いないでしょう。・・巡礼の鐘が鳴った翌日に、ウッドワスの軍勢がロンディニウムへと攻めに来るとは・・・」

ゾックス「だが、あの素早いレッドラ・ビットが馬車を引いて昨日のうちにノリッジへ向かったんだ。あいつがノリッジにいるアルトたちとアルトリアたちさえ戻ってくれば・・・」


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(レッドラ・ビットが引く馬車が遠くの東の向こう側から走ってくる)


フリント「見て!レッドラ・ビットが帰ってきた!!」ジィィ~~・・(遠くのレッドラ・ビットの姿を望遠鏡で見てて・・)

ゾックス「!。そら見ろ!俺の言う通りになったなぁ?レッドラ・ビットが帰って来たとなれば、あの馬車の中にはアルトたちがいる。」

ハルキ「はい!・・・ですが・・あの馬車を引いている人・・、何か変な青い甲冑を着たのがレッドラ・ビットさんの手綱を引いているような・・・」ジィィ~~・・(遠くのレッドラ・ビットの姿を望遠鏡で見てて・・)

ゾックス「なに・・・青い甲冑だと?」タッタッタッタッ、ガシッ!(ハルキに近づき、望遠鏡を取り上げる)

ハルキ「アッ、ハァ・・・」望遠鏡を取り上げられる


ジィィィ~~・・・・(望遠鏡を覗いていくゾックス)


一方のロンディニウムは既にロンディニウムの城壁前にはウッドワスの軍勢が展開し、円卓軍の兵士たちは弓矢を使って、その軍勢を追い払おうと必死に抵抗していた。

城壁の上にて戦況を見ていたゾックスたちは、望遠鏡などで状況を把握していき、アルトリアたちを乗せた馬車を引いているレッドラ・ビットが帰ってきた事に歓びを見せるも、

同時にその馬車に乗っている青い甲冑の者(仮面ライダーディエンド)の存在に、ゾックス達はどういう存在なのかもわからぬまま、彼の事を望遠鏡でじっと覗いていくのであった。

パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(レッドラ・ビットと彼が引く馬車が走ってくる)


レッドラ・ビット「ドケドケドケェェェ~~~!!」パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(兵士の軍列に向けて突っ込む)

ディエンド「フンッ!!」ババババァァーーン!!(銃弾を放つ)

ウッドワス軍・兵士たち1「ぐわぁぁぁ~~~!?」ババァァーン!!(撃たれる)

ウッドワス軍・兵士たち2「うわぁぁぁ~!?」ダダダッ!(後ろに下がる)

パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(その隙に馬車を引いて開いた軍列の横を通過するレッドラ・ビット)


ウッドワス軍・兵士1「な、なんだぁ!?後ろから来たと思ったら、射撃礼装を持った敵が我らに奇襲だと!?」

ウッドワス軍・兵士2「しかもあの方角はノリッジに向かう道・・・まさかあの馬車には『予言の子』が!?」驚いている

ウッドワス軍・兵士1「ツゥゥ・・だがそれはそれでちょうどイイ。このまま『予言の子』と共に攻め立て、ウッドワス様にその血肉を献上させてやろうぞ!」

ウッドワス軍・兵士たち「オォォォォーーーー―!!」ドドドドォォーー!!(馬車に向かって突撃する)


パカラッ、パカラッ、キキィィー―!!(馬車が東門の前に止まる)

城壁の上の円卓軍の兵士「パーシヴァル様!パーシヴァル様が戻られたぞー!」伝令を言う

ロブ「パーシヴァルの旦那!やっと戻ってくれたんだな!」城壁の上から顔を出す

パーシヴァル「ロブ殿か!『予言の子』とアルトが戻って来たんだ。ロンディニウムの中へ入城させたいから、すぐに東門を開けてくれ!」

ロブ「わかった!――みんな、東門の開門を手伝ってくれ!」近くにいる者達に呼びかける

タタタタタァァーー!(開門装置のところへ急ぐ兵士たち)


ドドドドォォーー!!(東門へ突撃してくるウッドワス軍の兵士たち)

パーシヴァル「(あの勢いでは足りないか・・)大樹殿!」

ディエンド「ああ。牙の氏族にはこれらが1番お似合いさ。」カチャ、シュッ!(腰のバックルからカードを2枚取り出す)



ガギューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

『SERVANTRIDE(サーヴァントライド)・ヘシアン・ロボ!』

シュッ!ガギューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

『SERVANTRIDE(サーヴァントライド)・アタランテ!』


ディエンド「―――ハァッ!!」バキュゥゥーン!!(召喚のエネルギーを銃口から放つ)

ギュゥゥーン、ギュイギュイギュィィィーー!ギュィィィーーン!!(立体状にサーヴァントが2体、現れる)


アヴェンジャー:へシアン・ロボ「ウォォォ~~~ン!!」雄叫びを上げる

アーチャー:アタランテ「・・・フッ。」ギギィィ!(弓矢を構える)



【アレはへシアン・ロボに、アタランテ!】
【(なんでこの組み合わせで出したんだ?)】

ダ・ヴィンチちゃん「成る程・・・牙の氏族は獣人のような姿をしている妖精のことから、動物のサーヴァントのへシアン・ロボと狩人特性があるアタランテを選んだか。」

トリスタン「ええ。獣を狩るという点では、一部を除いて相性は抜群と言ってもいいでしょうね。」

アルト「ああ。」

ダダダダァァ~~・・(突撃を中断するウッドワス軍・兵士たち)


ウッドワス軍・兵士1「な、なんだ!?あいつらどっから出てきたんだ!?」困惑している

ウッドワス軍・兵士2「しかもあの青い甲冑・・・・もしかしてアイツがノリッジで噂になってた『召喚銃の予言の子』だというのか!?」困惑している

ウッドワス軍・兵士3「色んなともだち呼び出して、お宝いただく『召喚銃の予言の子』。だがアイツは『予言の子』と一緒に行動している!あの『選定の杖』を持った『予言の子』と一緒にいる!」

ウッドワス軍・兵士1「くそぉぉ~・・アイツを『予言の子』と一緒に倒せ!ダルダンを裏切った『召喚銃の予言の子』を倒せぇーー!」号令をあげる

ウッドワス軍・兵士たち「オォォォォーーーー!!」ダダダダァァ~~!!(突撃を再開する)


ディエンド「やはり来るか。ならば行かせてもらうよ!」タタタァァーー!(前に出る)

へシアン・ロボ、アタランテ「ーーーーーーー!!」ダダダァァァーー―!!(前に出る)

パーシヴァル「ーーー!!」タタタタタァァーー!(前に出る)

アルトリア「海東、パーシヴァル!」ガシッ、ギュィィーン!(援護魔術を展開する)



ガキン、ガキン、ガキンッ!ヒュンヒュンヒュンッ!(乱戦状態となる戦場)


へシアン・ロボ「ーーーーーー!!」ジャキンッ、ジャキンッ!(首なし騎士の斬りつけ攻撃)

ウッドワス軍・兵士たちA「ぐわぁぁぁ~~!?」ジャクンッ!(斬りつけられる)

へシアン・ロボ「ーーーーーー!!」ガブガブガブッ!!(噛みつき攻撃)

ウッドワス軍・兵士B「ギャアァァァ~~!?」ジャクジャクン!!(噛みつかれる)


アタランテ「ーーーーーーー!!」バシッ、バシッ!(蹴りつける)

ウッドワス軍・兵士2翅「ガハッ、ゴフッ!?」バシバシッ!(蹴られる)

アタランテ「ーーーーーーー!!」ヒュヒュヒュヒュゥゥーン!!(矢を放っていく)

ウッドワス軍・兵士たち「グハッ!?ゴハァッ!?」ガシュガシュン!(矢が急所に当たっていく)


ガギューン、カチャッ!(ディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

『ATTACKRIDE:BLAST!』

ディエンド「フンッ!!」ババババァァーーン!!(銃口から連射したホーミング弾が飛びかう)


ヒュンヒュンヒュゥゥ~ン!!(ホーミング弾がウッドワス軍・兵士たちに襲いかかる)

ウッドワス軍・兵士たち「ワァァ~ワァァァァ~~!?」バシュバシュゥゥン!!(撃たれていく)

パーシヴァル「ハァァァ!!」ジャキン、ジャキィィン!!(槍攻撃)

ウッドワス軍・兵士たち「ぐわぁぁぁ~~!?」ガシュガシュンッ!(追撃の攻撃をされる)



ガラガラガラガラァァ~~!!(東門の装置を動かしていく兵士たち)

ワグ「急げ急げ!!早くしないと『予言の子』たちが牙の氏族たちに取り囲まれちゃうよ~!!」応援している

装置を動かしていく円卓軍の兵士たち「エッホッ、エッホッ、エッホッ、エッホッ!!」ガラガラガラァァ~~!!(装置を動かしていく)

ウッドワス軍・兵士1「ぐぅ・・・・!ダメだ、我々だけでは仕留められん・・・!パーシヴァルだけではない、突然現れた奴や上にいる人間の兵士どもまで妙に動きがいい・・・!」

ウッドワス軍・兵士1「あれが『予言の子』の加護だというのか!?まるでモルガン陛下のようではないか・・・・!」

ゼンカイザー「ヤァァァ!!」バババァァーン!!(銃弾を放つ)

ウッドワス軍・兵士1「ぐわぁぁぁ~!?」ガシュガシュゥゥン!(撃たれる)


ガラガラァァ~~!!(東門が開いていく)

パーシヴァル「よし、東門が開いた!総員、戦場から離脱しつつ、そのままロンディニウムへ走れ!殿は私と大樹殿だ!一兵たりとも通しはしない!」

ディエンド「アルト、それに藤丸!僕らが抑えている間に『予言の子』と一緒に行きたまえ。それがキミたちの役割さ!」

アルト「ああ!あとで城壁で援護しに行くから待ってろ、ディエンド!」頷く

【はい!】
【先に行ってます!】←

ディエンド「フッ。良い面構えじゃないか。あとでロンディニウムで待っているとも!」キリッ!


パカラッ、パカラッ、パカラッ!!タタタタタァァーー!(ロンディニウムへ入城していくアルトたちとアルトリアたち)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ロンディニウム:内部 城壁の上に向かう階段の前


タタタタタァァーー!(内部を走っていくアルトたちとアルトリアたち)

レッドラ・ビット「よし!どうにかロンディニウムへ帰還しましたね、皆さま。」ニコッ!

ハベトロット「ああ。これもパーシヴァルと海東大樹のおかげだね!前は敵だったのだけど、味方になるととても頼りがいがあるね!」ニコッ!

アルト「ああ。だがまだだ、パーシヴァルたちがここに入ってくるまで安心できない。俺は城壁の上に行く。みんなは大広間でしばらく休息を取ってくれ!」タタタタァァー!(階段をのぼっていく)

アルトリア「わ、私も行きます!!」タタタタァァーー!(階段をのぼっていく)

千子村正「お、おいアルトリア!?」タタタタァァーー!(階段をのぼっていく)

【アルトリア、村正!】タタタタァァーー!(階段をのぼっていく)

ハベトロット、スズカ、メリュジーヌたち「ーーーーー」タタタタァァーー!(階段をのぼっていく)


パーシヴァルとディエンドの殿(しんがり)もあり、アルトリアたちとアルトたちは無事にロンディニウムの中へと帰還していき、

アルトはまだ戦場に残っているパーシヴァルとディエンドの様子を伺うために城壁の上へと急ぎ、アルトリアと村正などの他の皆もまた、アルトのあとをついていくのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ロンディニウム:東門の城壁前


オォォォォーーーー!!(未だにパーシヴァルたちを攻め立てているウッドワス軍の兵士たち)


タタタタタァァーー!(城壁の上に到着するアルトたち)

ハベトロット「うわぁ~これはマジヤバで攻め入っているよなぁ・・。これはウッドワスの軍勢を怒らせたというのか?」下の戦場を見てて・・

千子村正「違いねぇなぁ?東だけじゃなく、南や北の門を攻めていた軍隊が東門一カ所に集まっていやがる・・・。なんかヤバいんじゃないのか?」下の状況を見てて・・

アルト「ああ。だがそれを打開するためにも、俺たちがここで彼らのサポートをしていかないとな。」

スズカ「はい!」ピィィ~~パパパッ!(下のウッドワスの軍勢を調べていく)

アルトリア「・・・・・・・・・」黙っている

千子村正「・・・気になるのか、あの海東大樹っていう奴のことを・・なぜ儂があのコソ泥の事を信じることが出来るようになったと言うことをなぁ?」

千子村正「確かにアイツはノリッジでの戦いで儂の気持ち的に斬りづらい奴を出して戦わせたものだから、儂はアイツの事を嫌な奴だと思っているのさ。」

千子村正「だがその嫌なところもひっくるめてまでアイツを信じるのは、アイツの持つ『正義』に興味を示したって事と言えるなぁ・・。」

アルトリア「・・正義ですか?あの海東さんに正義があると?」


アルト「ああ。確かに海東大樹の目的はこの世界の1番のお宝を手にする事であり、それを手にするなら手段も選ばずに手にしようとする一面もあるにある。」

アルト「でもそれ以上に、彼には人の思いや思い出を大切にする心情もあって、気まぐれではあるがそれを守る為に自身の『正義』を持って行動することもあるんだ。」

千子村正「俺はその事をアルトリアが寝ているときにアルトに聞かされてな。海東の奴は盗人じみた事柄が目立つが、その内には素直に言えない情に厚い所があると俺は認知してなぁ・・」

千子村正「それを知ったうえで改めてアイツのことを見ていたら、アイツのことをどうも憎めないような人情家な性格を持ってる奴だと思うようになったほかに、」

千子村正「アイツにはもう既に・・アイツの中で1番の『お宝』を見つけていると、アイツの眼をよく見て感じたんだよ。」

アルトリア「・・『お宝』ですか・・。(まぁ~私にはもう既にその『お宝』の事を知っちゃっているんですけどね・・・。)」


アルトリア「でもどうしてでしょう・・。海東さんはその1番のお宝の在処を知っているようなのですが、なぜそれを取りに行かずに他のお宝に手の伸ばすようなことをするのですか?」

アルトリア「なぜ彼の1番手にしたいお宝には目もくれず、他の世界のお宝ばかりを手に取ろうとするのでしょうか・・?」

千子村正「まぁ人に寄るが・・その『お宝』自体がアイツの手に届きそうで届かない所にある・・・というよりか、その『お宝』こそ、アイツの・・“誰かを守りたいという心”じゃないかと儂は思っている。」

千子村正「『お宝』というのは必ずしも実際に目に見える物とは限らねぇ・・。人への『思いやり』、『友情』・『信念』・『希望』。それに『愛』とか・・・。」

千子村正「それらのような“思い”でさえも、人によっては大事な『宝』となり得ると言っても良いし、その『宝』を誰かに奪われたくない故に、人間はそのために戦う事を厭わない時もある。」

千子村正「現にアルトは『ヴァージェ』という自分がもっとも愛する妻の『愛』を取返そうとする為に俺たちと共に戦っているし、海東大樹の奴はその自身がいちばん手にしたい『お宝』のために躍起になってると思ってもいいよなぁ。」

千子村正「それを手にするのであれば、アイツは正義の味方として儂らに味方をしてくれるとも見受けられるし、アイツの義理人情の故に儂らを守るぐらいはしてくれると思っている。」

千子村正「だからって心からとはいかないが・・儂はアイツのことを“並行世界からの戦士(ヒーロー)”として信用している。アイツの目にその『お宝』が見えている限りな?」

アルトリア「・・・・人の思いさえも『お宝』ですかぁ~・・。」意味深に感じている


【つまり海東大樹はしばらくは味方って事だね。】

アルトリア「!。藤丸君?」

【そうじゃなかったら、俺たちを守って殿(しんがり)を受けていないと思うよ。】

アルトリア「そ、そうですよね。じゃなかったら海東さんは私の大事な杖を知らないうちに盗んでトンヅラしてたかもしれないしね・・。」カァァ~・・(顔を赤くする)


アルトリア「・・なんとなくわかりました。海東さんもまた、その彼自身の1番の『お宝』を手にするために私たちに味方をしたと言うことを。」

アルトリア「でしたら私もまた、海東さんに対して少しぐらい『予言の子』として敬意を払った方が良さそうと思いますね。」

アルト「ああそうだな!」タタタタッ、ヒュッ!(城壁から飛び出す)

メリュジーヌ「ええ。アルトがそう言うのなら私も!!」ビュゥゥ~ン!(城壁から飛んでいく)



アルトリア「「それはいつかくる兆しの星、希望の地、楽園の跡。誰に呼ばれるまでもなく、貴方は星をかざすでしょう。運命は誰のために――」キュィィーーン!(杖が青く光り出し、)

アルトリア「『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』!!」ギィィーン、ピカァァーン!!(『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』を発動させる)


アルトリアは海東大樹に少々不信感を抱いていたが、村正が言う“誰かを守る心さえも『お宝』となり得る”という話を聞き、

その話を意味深に感じ取ったアルトリアは、カルデアのマスターの後押しもあり、アルトリアは海東大樹(仮面ライダーディエンド)に敬意を払うように、

自身の宝具である『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』を海東たちやアルトたちに対して発動させるのであった。

ロンディニウム:東門の前(城壁の下)では・・


オォォォォーーーー!!(北や南から続々とウッドワスの兵士たちが押し寄せてくる)

北からのウッドワス軍・兵士「オォォ~なんだか凄い気持ちが高ぶって来たぁ~~!このまま円卓軍のパーシヴァルと『予言の子』の1人を八つ裂きにしちゃうんだぁ~~!!」ドドドドォォ~~!!(突撃してくる)

南からのウッドワス軍・兵士「殺せ―殺せ―!!円卓軍のパーシヴァルさえ殺せば、円卓軍の士気は一気に崩壊するからなぁーー!!」ドドドドォォ~~!!(突撃してくる)


パーシヴァル「ハァ・・ハァ・・・・。狙いは私!?にしてもここまで東門に兵が集中してくるなんて・・・。」

ディエンド「ああ・・・さすがにこれは様子がおかしい。何者かが兵士の感情を高ぶらせているみたいだ・・。このままでは・・・」


オォォォォーーーー!!ドドドドォォ~~!!(ウッドワス軍・兵士たちが一点に押し寄せてくる)

へシアン・ロボ、アタランテ「~~~~!?」ガシュガシュガシュ~~!(軍勢の波に呑まれていく)

ガシャシャァァ~・・シュゥゥ~ン・・・(そのまま召喚された2騎が消滅する)


ディエンド「クッ・・・・」ガシッ!(ネオディエンドライバーを構える)

パーシヴァル「ヌゥゥゥ・・・」ガシンッ!(槍を構える)

ドドドドォォ~~!!(ウッドワス軍・兵士たちが押し寄せてくる)


ギィィーン、ピカァァーン!!(アルトリアの『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』が発動する)

ディエンド「!?。力が・・・もしやこれ・・・」ギュィィーン!(対粛正防御が付与される)

パーシヴァル「これはアルトリアさんの魔術!?」ギュィィーン!(対粛正防御が付与される)


メリュジーヌ「ハイアングルトランスファー!」ギュィィーーン!ドゴォォーーン!!(ウッドワス軍・兵士たちに拳の一撃をかます)

多くのウッドワス軍・兵士たち「ぐわぁぁぁぁ~~!?」ドゴォォーーン!!(吹き飛ばされる)


アルト「ヒール(回復)!」シュタッ、キィィン!(着地しながらパーシヴァルたちを回復させる)

パーシヴァル「アルトさん!?どうして貴方がここに戻って・・・それにコレは・・・」

アルト「援護しに行くって言っただろ?まぁどうも非常事態になってたモノだから、直接降りて援護しに行くことになったけどね。」


アルト「海東。アナタにかけられたその魔術はアルトリアがアナタへの敬意の証しとして受けたものだ。故にアナタにもそれに応える義理があるんじゃないのか?」

ディエンド「!。・・・・フッ、そうみたいだね。どういう理由だか知らないけど、僕はアルトリアに少しは信用されたって事かもね。」クスッ・・(笑みを浮かべる)

アルト「・・・誤解しない方が良いよ海東大樹。俺は『門矢士』と違い、俺は俺たちを裏切ろうとするアナタを、1ミリも容赦なく制裁を加えるつもりだからな?」

ディエンド「・・・確かにそうらしいね。君からの忠告・・確かに僕の心に刻み込んでおくとしよう。」

ディエンド「しかし今はこの状況を打開して、早く僕らもロンディニウムへ入城した方が良さそうと思っているからね?」

アルト「それについては問題なさそうだ。なにせ、あのウッドワス軍の兵の異常行動の正体が、いま目の前にいるからな!」前の方を見てて・・

ディエンド「???」前の方を見てて・・


東門城壁の下では、北と南側を攻めていたウッドワス軍の兵の一部が東門へと集まりだし、荒ぶる兵士たちの前にディエンドが召喚したサーヴァントが倒され、

パーシヴァルとディエンドがその軍勢に窮地に立たされたときにアルトたちが城壁から降りて援護していき、

アルトはディエンドにアルトリアがディエンド(海東大樹)に敬意を払ったと伝えつつ、彼が裏切ったら容赦なく制裁を加えるという忠告を伝えていき、

アルトたちはウッドワス軍・兵士たちの様子がおかしくなった原因が目の前にいるのを察知し、その原因の正体を見ていくのであった。

騎士ラッシュブル「!?。クソォォォ・・私の『荒奮猛進の術』で強化した牙の氏族の突撃を、こうも簡単に破り去るとは・・・」ズズズゥゥ・・(驚愕している)


パーシヴァル「――アイツは女王騎士ラッシュブル!?オックスフォードに常に駐在する女王騎士の1人・・・彼の仕業だったのですね!」

メリュジーヌ「ええ。彼は3年前からも常にオックスフォードの守りを務めていたから私にもわかる。彼の力には他の兵士の感情を高ぶらせては兵士たちを狂化させたようにさせていき、」

メリュジーヌ「モースの戦いを嫌がる牙の氏族の妖精を荒ぶらせては無理矢理でも戦に出そうとする強行派の女王騎士で、それ故にいけ好かないと評判があるんだ。」

アルト「成る程。その彼がここにいるということは、彼は余程にこの戦争を待ち望んでいたと見受けられよなぁ?」

パーシヴァル「クゥゥッ・・・ウッドワスの軍とはいえ、個人の意思も関係なしに戦わようとするラッシュブルのやり方は許しがたいモノです!」

パーシヴァル「あの者を倒しましょう!戦とはいえ、これ以上の犠牲を増やさないためにも。」

ディエンド「もちろんさ。あの他人の返り血などお構いなしにはこの場で倒した方が良さそうだね?」カチャ、シュッ!(腰のバックルからカードを取り出す)

シュッ!(青い絵柄に金色仕様のディエンドのシンボルが描かれたカードを手に取り、)



ガギューン、カチャッ!(ネオディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

音声『FINAL ATTACKRIDE(ファイナルアタックライド)・・DI-DI-DI-DIEND!!』

ディエンド「君に恨みはないが、ここで倒れてもらうよ?」ガチャッ!(騎士ラッシュブルに狙いを定める)


ギュギュギュギュゥゥーーン!(何十枚のカードのエネルギー体がリング状に展開していき・・)


騎士ラッシュブル「ヌグゥ・・・おのれぇぇぇ~~~~!!」ダダダダァァ~~!!(向かって来る)

ディエンド「終わりだ・・・・はぁぁッ!!」カチッ!(ネオディエンドライバーのトリガーを引く)

ギュゥゥゥーーーン!!(エメラルドグリーンの光線(ディメンションシュート)がネオディエンドライバーから放たれる)



ガギギィィ~~、ギュドドドォォォーーー!!(防御するも破られ、ディメンションシュートの一撃を受ける騎士ラッシュブル)

騎士ラッシュブル「ヌワァァ~~せっかく返り血が多く出る戦争に出られたというのに、敵軍の強者1人も倒せずに死ぬとはぁぁ~~ァァァァ~~~!?」ギュドドォォォーー!!

ドドドォォ~~~、ズドゴォォォォ~~~~~ン!!!ドゴドゴォォォ~~~ン!!(爆殺される騎士ラッシュブル)


我に返ったウッドワス軍・兵士1「ツゥゥゥ・・・・!?ワァァ~~、なんでいつの間にかにパーシヴァルの隣に先代のランスロットとアルト・オルラントがぁ~!?」驚いている

我に返ったウッドワス軍・兵士2「騎士ラッシュブルがやられたぁぁ!?逃げろぉぉぉ~~!?」タタタタタァァーー!(退散する)

タタタタタァァ~~~~~!!(北側の平原へ退却するウッドワス軍の兵士たち)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オォォォォーーーー!!(歓声と共に勝ち鬨をあげる城壁の上の円卓軍の兵たち)


ディエンド「フゥ・・・・」クルクルクルッ、カチャ、シュッ!(ネオディエンドライバーからカードを抜き取る)

ギュゥゥーン、ガキュゥゥーン・・・(ディエンドの変身が解除される)


アルトたち「・・・・フゥ・・。」安心した表情を見せる

ディエンド→海東大樹「・・・・フッ。」パンッ!(アルトリアに向かって指で銃を撃つ素振りをする)

城壁の上のアルトリア「!。・・・・・・・」顔が少し赤くなる

アルトリア「・・・・・あれが・・・海東さんの貫く正義ですかぁ・・・・。」城壁から海東大樹の様子を見て・・



こうして、ロンディニウムでのウッドワス軍と円卓軍との戦いは、駆けつけてきたアルトたちとアルトリアたちによって円卓軍の有利となり、

ディエンドの必殺の一撃によって騎士ラッシュブルが倒されたことで、ウッドワス軍・兵士たちは一先ず北側の野営地へと退却して事で円卓軍の勝利となった。


騎士ラッシュブルを倒した仮面ライダーディエンドこと、海東大樹は敵を倒したことで涼しい感じでアルトたちの元へ戻っていき、

城壁でサポートしていたアルトリアは、黄昏の空に輝く海東大樹の姿と騎士ラッシュブルが爆殺した後の煙の上がりの風景をただ静かに見守っているのであった。

幕間:束の間の休息とある者の企み
―――――――――――――――――――
ロンディニウム・東門での戦いから数時間後の夜・・・
―――――――――――――――――――
ロンディニウム:作戦室


パーシヴァル「先ほどの戦いでの損壊は少々ありましたが、海東大樹さんや皆さまのおかげで被害をごく最小限に抑えることで出来ました。」

パーシヴァル「本日の戦闘はこちらの大勝利、と見ていいでしょう。皆さん、お疲れ様でした。」

【おつかれさまでした】
【ロンディニウムは本当に頑丈なんだね】←
【さっきはありがとう大樹さん】

アドニス「うん。このロンディニウムの壁のつくりなどを見てきたけど、壁の中に礼装が埋め込まれているんだ。凄いよねぇ?」

アドニス「その礼装はどうやって作られているのかは僕にもまだまだわからないところはあるけど、その壁の修理を僕はしっかりとやってのけているからね。」

コーラル「ええ。アドニスさんのおかげで城壁の方もかなり防御がしっかりとしてる場所も多くなり、より頑丈で幾多の攻撃でも防げるようになりましたからね。」

パーシヴァル「ええ。でも今日1番に良かったのは海東大樹さんです。あの戦いにより東門に多くのウッドワスの軍隊が北や南からも多く攻めてきました。」

パーシヴァル「女王騎士ラッシュブルの仕業とはいえ、殿(しんがり)で終わるはずだった戦いが押し寄せるウッドワス軍の軍隊によって私への一点集中攻撃へと変わってしまい、」

パーシヴァル「劣勢になりながらもまた、海東さんは東門を守るように共に戦ってくれました。あなたにはとても感謝しています。」

海東大樹「別に良いさ。僕は僕の目的の遂行のためにも、パーシヴァルにはあの場で死なれては困るからね。それにテストのこともあるしね?」

【(やっぱり素直じゃないんだね?)】
【じゃあ、テストの方はやっぱり・・】←


パーシヴァル「はい。アルトリアが彼に敬意として支援魔術を施した以上、私もその敬意に応えなければいけません。ですので、」

パーシヴァル「テストの方は“合格”といってもよろしいでしょう。アルト殿との制約もありますが、ひとまずあなたは我らの同志としてこのロンディニウムへ迎え入れましょう。」

アルト「ああ。以前は敵同士だったけど、これからはとりあえず共に戦う戦友だ。よろしくな?」

海東大樹「ああ。」

【―――――(握手をする)】


ガシッ、ガシッ!(握手を交わすアルトと海東大樹)

先ほどの戦いでの活躍により、海東大樹はパーシヴァルが出したテストに合格し、彼は『円卓軍』と『境界なき勇士団』と共に戦う同志として認められ、

アルトと海東大樹、カルデアのマスターは改めて握手をかわしていき、互いのより一層の親交と信頼を築くのであった。



千子村正「とまぁ、海東大樹が儂らの信用たり得たとわかったのだが・・・その他に儂らは今後の事について考えた方がよさそうだな?」

千子村正「女王騎士ラッシュブルの一点集中攻撃の失敗も重なりで、あちら側に大きな損害を出したのは明白だ。」

千子村正「とはいえあやつらがこのような事で終わる筈がない。すぐにでも起死回生の手段を出すか、直ぐにでもキャメロットからの援軍を出す可能性が高い。」

千子村正「いつまでも穴熊決め込んではいられねえ。打って出る機会を逃すなよ。」

アルト「わかっている。それについては俺もパーシヴァルもわかっているさ。そうだろ、オベロン?」オベロンに問いかける

オベロン「ああ、それについては僕も同感だ。だけどそこは、こっちの数が増えてからだ。ノリッジからの物資には人材も含まれている。」

オベロン「明日にでもノリッジで手を貸してくれた反女王派の妖精とボガードの交渉で集めた妖精、それらが志願兵として合流する。」

オベロン「武器もまた、ユーミルたち『鋼鉄山』のお墨付きと聞くから、ウッドワスの本陣に突撃するのはその後だ。相手が油断している隙に、一気に決めてしまおう。」

アルト「ああそうだな。」頷く


ロブ「・・・・・・・・・・・・」浮かない顔をしている

ガイル「ん?どうしたロブ、浮かない顔をして何かあったか?」

ロブ「あっ、いやぁ~そのぉ・・。なんかボガードの旦那がノリッジに残ったと聞いて、ちょっと寂しくなったなぁ~と思って・・。」

ガイル「ああ~そりゃそうだな。なんたってシェフィールドから一緒に旅してきたからな。しばらく会えなくなるのは寂しくなるよな?」

ガイル「だがもう会えない訳じゃないんだ。ボガードやシェフィールドの残存兵たちはノリッジの解放と帰還が彼らの大いなる『目的』だったし、彼らはその『目的』を果たす事が出来た。」

ガイル「ボガードとはまたすぐに会えるさ!ボガードは嘘が嫌いだけど、約束はちゃんと守る男だからな。」

ロブ「!。おう!ボガードの旦那がノリッジで頑張ってるというのなら、俺たちもこのロンディニウムで出来る事をしっかりとやらなきゃな!」キリッ!

ワグ「おうよ!」キリッ!


パーシヴァル「ええ。そのためにも今は英気を養いましょう。夜の番はロンディニウムの者がしますので、皆さんはお休みください。」

アルト「ああ、そうさせてもらうよ。今日は色々と忙しかったからねぇ・・・そろそろ俺たちも・・・」

ロブ「あっ、ちょっと待ってくれアルトの大旦那!ちょっと少しばかり付き合ってくれるかな?・・海東大樹さんもお願いしたいのだけど・・。」

海東大樹「あぁ・・別に良いけど・・?」

アルト「???」

【どうしたんだろう・・?】


タッタッタッタッ・・・(ロブに連れられて下に降りるアルトと海東大樹)
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ロンディニウム:大広間


ガヤガヤガヤガヤ・・・・(多くの妖精たちが集まっている)

元・シェフィールドの住民1「アッ、来た来た!アルト様が来たよ~~!!ノリッジを解放してくれたアルト様が来たよぉぉ~~!!」

元・シェフィールドの住民たち「来た来た来たよ、アルト様!ノリッジを救ってくれた領主様だぁぁーー―!!」喜んでいる


大広間には多くの元・シェフィールドの住民たちがジュースの入れ物を持って待っており、アルトが下に降りてくると彼に対して歓びの歓声をあげており、

壁には大きな白い布に大きく『祝!ノリッジ奪還ありがとう!!』と『女王軍を追い払った記念!!』と、『ようこそ 召喚銃の予言の子』と小さく妖精文字が描かれていた。


【こ、コレは一体・・・・・】驚いている

ロブ「それが今日の朝・・シェフィールドの妖精たちがノリッジへ帰ろうとした矢先にウッドワスの軍隊が押し寄せてきたものだからもうてんわやんまな騒ぎになりかけてたものだったもんでぇ・・」

ロブ「せめてもう少し残るのなら、アルト様にノリッジを解放してくれた事をお祝いしたいと言って、ちょうど木イチゴのジュースがあったからそれでで乾杯しようと企画しちゃいました。『召喚銃の予言の子』はそのついでです。」気まずい感じで言う

海東大樹「・・・ついでって・・・つまり僕は彼らとは関係ないと言ってるものじゃないか・・・・」タラァ~・・(冷や汗をかく)


アルト「・・・・藤丸、海東。キミたちはもう休んででいいよ。あの妖精たちにはこの俺が、シェフィールドの領主として付き合ってやるからね。」

海東大樹「そうか。じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうよ。」タッタッタッタッ・・・(来賓室に向かう)

【うん。】
【でも無理はしないでね?】←

アルト「ああ。」頷く

タッタッタッタッ・・・(来賓室に向かうカルデアのマスターたち)


アルト「・・・ハァ~。人気者は辛いねぇ~・・。」タッタッタッタッ・・(元・シェフィールドの妖精たちの元へ向かう)


ウッドワス軍がロンディニウムへ攻めてきたこともあり、またしてもノリッジへ帰れないことへのフラストレーションが溜まりつつあった元・シェフィールドの住民たちのガス抜きの為に企画したノリッジ解放の歓迎会。

アルトはそれでも遠慮もせず、シェフィールドの領主として元・シェフィールドの住民たちの歓迎と期待に応える為にその歓迎会に参加するのであった。

一方その頃・・・ロンディニウムの北:ウッドワス軍 野営地では・・・


ガシュゥゥン!!(ウッドワスの爪が振るわれる)

逃げ帰ったウッドワス軍・兵士「~~~~~~~~~」グチャァァ~・・ドサッ!(横に真っ二つに斬られる)

他のウッドワス軍・兵士たち「ヒィィィ~~!?」ビクビクビクビク・・(正座しながら怯えている)

ウッドワス「もう二度とその面を見せるな!このバカどもがぁ!!」ギギギィィ~!(もの凄く怒っている)

他のウッドワス軍・兵士たち「~~~~~~~~~~!!」タタタタァ~~!!(怯えながら、即座に持ち場に戻っていく)

ウッドワス「クゥ・・・クソがッ!!」ノシッ、ノシッ、ノシッ・・・・(テントの方へ戻る)


ロンディニウムの北にあるウッドワス軍の野営地では、先ほどのロンディニウムの戦いにて初日で大きな損失を出してしまったことにウッドワスはとてつもなく激怒し、

騎士ラッシュブルの部隊に配属し、ロンディニウムの戦いで即座に逃げ帰ったウッドワス軍・兵士の1人が、大きな損失の見せしめとして殺され、

他のウッドワス軍・兵士たちもまた、それを眺めつつ、次は自分たちだと心に刻みつつ、怯えながら自身の持ち場へと戻っていったのであった。

――――――――――――――――――――――
ウッドワス軍 野営地:作戦室テント


ベリル・ガット「あ~あぁ・・・ここから見せてもらいましたが、見せしめとはいえ、自分の兵を自分で殺しちゃうなんてねぇ?」ニヤリッ・・(笑みを浮かべる)

ウッドワス「ツゥゥ!!そもそもあのロンディニウムの東門の一点集中攻撃は女王騎士ラッシュブルが勝手にやった事であって、私が命令したわけではない!!」怒鳴り散らす

ベリル「まぁそうカッカするなよ、ウッドワスのダンナ。確かにアレは騎士ラッシュブルが勝手にやったことだが、仮にも騎士ラッシュブルもまた、元はアンタの部下であったからさぁ・・?」

ベリル「部下の失敗は上司の失敗・・・軍略を誤ったせいで兵を失うのもまた、軍を率いる者の咎とも言えるよなぁ~?」二ヤァァ~・・(笑う)

ウッドワス「クゥゥ・・・・・。」グググゥゥ~~・・(悔しがっている)


ウッドワス「それはさておき・・・。ベリル・ガット、お主がさっき言ってたことは本当なのか・・?」

ウッドワス「私の出陣を禁じる・・?ロンディニウムへの直接攻撃は控えろ、だと?モルガン陛下がそのようなことを言うものか!見えすいているぞ、薄汚い人間め!」怒っている

ウッドワス「女王に取り入ったばかりか、騎士ラッシュブルと同じように私の軍略にも泥を塗るつもりだろう!」怒っている

ベリル「いや、それは待ってくれよウッドワスのダンナ。オレもこれに関しちゃどうかと思っているんだぜ?」

ベリル「あんな城、さっさと落としちまえばいいのにさあ。“反乱分子どもを集めるいい機会だ”ってよ。」

ベリル「確かにあそこには『境界なき勇士団』やシェフィールドの残党たちがいるのだが、これは明らかに悪手だよな?女王に文句の一つも言いたくなるってもんだ。」

ベリル「なあ、そうだろ?ちょいと女王批判をしてみてくれよ。オレもその返事を持って、キャメロットに帰るからよ。」

ウッドワス「クゥゥ・・・・」グググゥゥ~~・・(拳を握りしめている)


???「確かに聞きたいよなあ?女王陛下に一途に忠誠を誓っているウッドワスの、女王陛下に対しての反論の言葉をよぉ~?」

ウッドワス「!?。その声・・・・この後に及んでようやく来たと言うのか、レオンゴン!」辺りに怒鳴り散らす

???「ああそうだよ・・ウッドワス様よぉ?」


ギロリッ!ジュルルゥゥ~~・・(ウッドワスの近くの机の上に目玉が二つと長い舌が出てくる)


ベリル「!。おいおい・・・・ようやくイレギュラーズの1人であるレオンゴンのお出ましかぁ?今日は透明の姿で現れるとはなぁ・・?」机の目玉を見てて・・

???→レオンゴン(透明の姿)「聞いているぞウッドワス。あんた、ノリッジが襲撃されている時に自分のレストランで、妖精騎士アグラヴェイン様と2人で会食をしてたとはなぁ?」

レオンゴン「一体どんな理由があって、アグラヴェイン様と一緒に食事をしていたんだぁ?アグラヴェイン様に異端の亜鈴をもらおうとしていたのか?」

レオンゴン「そりゃあ誰だって呆れると思うさ。“今のウッドワスには戦わせるな”。3年前の國家試験に出なかった癖に今さら力をもらおうとするなんて、バカじゃないのか?」

レオンゴン「モルガン陛下がここまでそう言い聞かせるのはおそらくブリテンの中であんた1人かもなあ?ここまで失態を犯すとなれば、あんたはそろそろ氏族の長を辞めた方がいいんじゃないのか?」

レオンゴン「あんたも齢1000年も生きているモノだし、これからのことも考えて氏族長の役割を次の後継となる俺に譲った方がいいと思うぜ?」ベロベロォォ~!(長い舌を出しながら)

ウッドワス「~~~~~~!?」グググゥゥ~~!!(拳を握りしめて)


ガツゥゥン!バギィィッ!!ガシャァァ~ン!!(拳を振るい、近くの机をぶっ壊すウッドワス)

シュッ、ペタペタぺタァァ~~!(拳が振るう前に即座に移動するレオンゴン)


ウッドワス「~~~!!レオンゴン、『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』の分際で勝手にほざきやがってぇぇ~!!」ギギギィィィ~~!!(怒りに満ちあふれている)

ウッドワス軍・士官「ウッドワス様・・・!お気持ちはごもっとも、されど何卒、何卒・・・・!」オドオド・・(ウッドワスを止めようとする)

ウッドワス「ふっ―――――ふぅー・・・・ふぅ・・・・ふぅ・・・・。分かっている。分かっているとも。・・・・裏切り者のボガードの轍は踏まん。」息の整えながら


ウッドワス「・・・・承知した。少々気に入らんところはあるが、女王陛下の決断であるならば仕方がない・・・その命令を承諾しよう。」

ウッドワス「我ら『牙の氏族』はモルガン陛下の忠実なる臣下。スプリガンやダルダンらに踊らされた『土の氏族』とは違う。」

ウッドワス「いいとも。しばらくはヤツらの籠城戦に付き合ってやろう。ロンディニウムにいるといわれる『予言の子』と『円卓軍』。」

ウッドワス「その二つの掃討を私に一任してくださっている。『境界なき勇士団』や『並行世界からの戦士(ヒーロー)』はそのついでと言っても良い。」

ウッドワス「女王陛下の信頼、喜ばしい事はあれ、不満などなどあるはずがない。だが・・・」

ウッドワス「円卓軍の方から進軍して来たのなら、話は別だ。我らも総力をかけて打って出ねばならん。そこは理解してもらえるだろうね、ベリル・ガット。」

ベリル「ああ、もちろんだ!オレだって、そっちの方が好みだしな!」ニコッ!

ベリル「だがだからって、妖精騎士モードレッドは貸し出せないぜ?アイツは少々危険な奴だが、これでもオレのボディガードだからな。」

ベリル「レオンゴンもそうだ。彼は氏族長補佐ではあるが、それ以前にイレギュラーズのメンバーでもある。アグラヴェインの許可がなければ動くことすら出来ない。」

レオンゴン「そういう事だな。ガチの合戦になったら、その時はウッドワスたちだけで円卓軍を抹殺してくれないか?俺の異端の亜鈴ではアイツらを暗殺する程度しか出来ないからな?」

ベリル「だそうだ。それについては察しの通りだ。老いたりとはいえ、あんたはまだ『牙の氏族』の長なんだから。」

ウッドワス「・・・・・・。」沈黙する


ウッドワス「なに。私が出るまでもない。我が氏族の精鋭だけで事足りる。『予言の子』たちも『異邦の魔術師』も“三澤亮太と彼のガキ共”もまた、これといった脅威ではない。」

ウッドワス「問題はモルガン陛下を裏切った先代の妖精騎士であるバーゲストとメリュジーヌ。そしてそのメリュジーヌと競り合った、あの生意気なパーシヴァルだが・・・・」

ウッドワス「ふ。一騎打ちならともかく、これは合戦。パーシヴァルひとり生き残ったところで何になる。城の中の人間がみな死に絶えれば、ヤツだけでも観念して降伏するだろうよ。」

ベリル、レオンゴン「・・・・・・・。」ドン引きしている

ウッドワス「それとベリル、そしてレオンゴン。おまえらはさっき、俺のレストランで妖精騎士アグラヴェインと会食していたと言ってたよなあ?」

ウッドワス「それについては認めよう。確かにノリッジの襲撃の最中に彼女と私とで会食をしてたのは時期的にもタイミングにも最悪だったと言える。」

ウッドワス「だが私がアグラヴェインとの会食を受けたのは、私が彼女に惚れたわけではない。あんな・・・あんな妖精のようでそうでもない奴に誰が魅了されるかっていうのか。」

ウッドワス「彼女とはただ、軍事品での商談目的で会食に応じたのだ。本来ならば、円卓軍と『予言の子』の討伐は我が氏族の精鋭だけで事足りるのだが、あやつらには『境界なき勇士団』たちがいる。」

ウッドワス「万が一、境界なき勇士団が我らの円卓軍と『予言の子』の討伐を妨害する事を想定し、妖精騎士アグラヴェインが所持する強力な兵器を売買をしていたのだ。」

ウッドワス「少々今年最大の高い買い物はしたが、私が買ったあの秘密兵器を持ってすれば、いくら三澤亮太と先代の妖精騎士であれど太刀打ちなど出来ぬよ。」

ウッドワス「ふふふっ。精々楽しみなことだな・・我が『牙の氏族』の精鋭と秘密兵器。この二つを持って、『予言の子』『円卓軍』『異邦の魔術師』『境界なき勇士団』『シェフィールドの残党』・・。」

ウッドワス「これらの女王陛下に敵対する全ての者らが血の海と化していく様を、ヤツらは身をもって知る事になるからなぁ?」嬉しそうに笑う

ベリル、レオンゴン「・・・・・・・・」またしてもドン引きしている


ウッドワスはベリルやレオンゴンのあおりじみた発言に怒りを露わにしつつも、自身の中でその怒りを留めつつ、もし円卓軍や境界なき勇士団がウッドワス軍に対して進軍した際には、

彼ら『牙の氏族』の精鋭と妖精騎士アグラヴェインから売買した秘密兵器を使い、アルトたちとアルトリアたちの勢力全てを全滅させると、ウッドワスはその事にかなりの自信を持ってベリルたちに反論していくのであった。

そのウッドワスの自信の強さにベリルとレオンゴンは何かを思い、ウッドワスの自信に対してドン引きしていたのであった。

――――――――――――――――――――――――――
その後・・野営地:テントの外では・・・・


タッタッタッ、ペタペタペタッ・・・(テントの外に出るベリルとレオンゴン)

ベリル「・・・ハァ・・・・」ため息をつく

ベリル「・・・・・・・んっ?」ピクッ(何かを感じ取る)

シュゥゥ~ン・・・(木々の影から出てくる妖精騎士モードレッド)


妖精騎士モードレッド「どうだったんだ?あの老いぼれウッドワスの奴、何か文句を言っていたか?」

レオンゴン「モードレッド様!聞いてくれるか?あの阿呆ボケカスのウッドワスの奴、あそこまでアホだったとしか見えなかったんだよなあ?」

レオンゴン「なんたって、ウッドワスのヤツ自身が戦う気がないというか、前にアグラヴェイン様から買った例の兵器を使うことを楽しみにしていたんだぞ?」

レオンゴン「モルガン陛下がウッドワスの出陣を禁じたのは、本当に“戦ったら死ぬ”からだと俺は思うんだよねぇ~?」

妖精騎士モードレッド「ふ~ん・・確かにそうと言えるよなぁ~?ウッドワスのヤツ、153年前のウェスバニーの戦いでアタシにも勝てもせずに泣きべそをかいていたからなぁ~。」

ベリル「ホウホウ・・。確かにあの時代、ブリテンの妖精みなが揃って『暗黒時代』というぐらいにモードレッドのことを恐れていたし、ウッドワスの奴もモードレッドの前ではビクビクしてたし・・」

ベリル「俺が報告に来た際にアイツが『俺に報告があるのなら、私の前に妖精騎士モードレッドを近づけさせるな!』と怒鳴り声で言うくらいだしなぁ。」

ベリル「あれは俺もマジでビビったものさ・・。こんなにブルッときたのはマリスビリーにスカウトされた時以来だからな・・。チキンにも程があんだろ、ウッドワス・・・・。」タラタラァ~・・(冷や汗をかきながら)


妖精騎士モードレッド「ハァ・・。それで・・モルガンのヤツの報告が終わったのなら、もうネオ・ニュー・ダーリントンに帰るつもりか?」

妖精騎士モードレッド「帰るつもりなら寄り道に遊郭エリアやあたしの店に来ればいいさ。ただ帰ってもつまらないだけだろ?」

妖精騎士モードレッド「ちょうど新種の娼婦が出揃っていて、ベリル好みの店も営業を開始したところなんだ。今ならあたしの権限で安くしてやるからよぉ~?」

レオンゴン「オォォ~~!!それなら俺は行くぜ!!新種がいるのなら、そいつらのアソコの穴は俺が先に抜いてやるからよぉ~?」グヘへヘェェ~・・(ゲスな笑い)

レオンゴン「良いだろベリル?なんなら今日は俺のおごりでやるからさぁ~?」スリスリスリ・・(ベリルにすり寄る)

ベリル「ぬぅぅ・・あんまりくっつくなよレオンゴン・・・、肌がザラザラの舌ヌルヌルで気味が悪いぜぇ・・。」ススッ!(レオンゴンから離れる)

ベリル「悪いが今の俺はモードレッドが言うほどに暇じゃないんだよねぇ・・?そういう訳で、新種の娼婦と新しい店のことはレオンゴン・・あんた1人で行ってくれ。」

レオンゴン「・・チィッ・・・本当に連れねえ野郎だなぁ~ベリル・ガット・・。あんたはキャメロットにちょくちょく往復するだけで、仕事なんかモードレッドのヤツに任せっきりだと言うのに・・。」

ベリル「まぁ言われてみればそうだがよぉ・・。だが今回だけは俺も暇を持て余す訳にはならない事が1つあってねぇ・・。」

ベリル「どうも何も・・・何か引っかかるんだよ、モルガンの命令が。“ウッドワスには戦わせるな”か・・・これ、聞きようによっては逆だと、俺は思っているのだが・・」

レオンゴン「? 逆って何が?ウッドワスの能力や亜鈴の力など、すでに俺の異端の亜鈴の力でうつしてあるから、ウッドワスの事はもう把握済みなんだよねェ・・。」

レオンゴン「1000年前の『大厄災』を退けた『亜鈴返り』の妖精とはいえ、所詮は齢1000年も長生きしている老いぼれの牙の氏族。この俺の異端の亜鈴に勝てる道理などないというのにさぁ~?」キィィン!(長い舌が光り出し、)


グジュグジュグジュゥゥ~~!!(姿が変わっていき、変身したレオンゴンの実体が現れる)

変身したレオンゴン「こんな身体で一体なんの亜鈴があるというのかも、オレにはサッパリわからないぜェ・・。」呆れた表情を見せる


レオンゴンは透明となっている自身の身体を、自身の異端の亜鈴の力で姿を変え、レオンゴンが変身した人物の姿が実体として現れていた。

その姿はなんと牙の氏族長であるウッドワスと同じ姿であるが、その姿は影に包まれてその実体の正体が分からない状態であった。


ベリル「まぁそう勝手に納得するなよレオンゴン・・。あんたの異端の亜鈴でなら、例え円卓軍のパーシヴァルでさえも返り討ちに出来ちゃうのは分かっているからさぁ・・。」

ベリル「けど、俺はもう少しここに残るつもりだよ、レオンゴン。それにマタニティキラー・モードレッド。」

ベリル「うまくいけば、とんでもないショウが見れるかもしれないし、レオンゴンが『牙の氏族』の長となる絶好の機会が来ると思うからさ。」

レオンゴン「ふ~ん。ベリルがそう言うのなら、あんたはあんたの好きにしてもらっても構わないさ。俺は俺のやりたいようにさせてもらうからな!」キッ!(後ろを振り返る)

ノシッ、ノシッ、ノシッ、ノシッ・・・・(変身した姿のまま去っていく)


ベリル「・・・良いのかレオンゴンの奴?同じ同僚であったダルダンが、ノリッジでの戦いで殺されたというのに・・敵討ちも哀悼の意も示さないというのかよ・・?」無愛想な顔をする

妖精騎士モードレッド「イイだよこれで・・。イレギュラーズはあたしとアグラヴェイン・・二代目ランスロットを除き、みな3年前の國家試験に合格し、異端の亜鈴の力を得ただけの精鋭部隊に過ぎない。」

妖精騎士モードレッド「そもそもブリテンの地に生まれた妖精はな、多くの妖精たちが気が付かないほどに無邪気で残酷であって、仲間意識や恩義などサラサラないと言える程に移ろいやすいヤツらだからな・・。」

妖精騎士モードレッド「そんな互いの価値観を希薄に見る妖精の一部の者に妖精騎士アグラヴェインは國家試験を通して力を与え、ダルダンやブルーナたちを彼女の部下として迎え入れたからな・・。」

妖精騎士モードレッド「まあ、それであいつらの行き着く先のことなんかは、妖精騎士アグラヴェインの考えること次第だがな・・。」二ヤァァ・・・(怪しく笑う)

ベリル「???」


妖精騎士モードレッドはベリルからイレギュラーズの仲間意識の低さの事で問いかけられるも、仲間意識や恩義の低さはこの妖精國ブリテンの妖精にも当てはまることだと発言し、

妖精騎士モードレッドはそんな妖精たちの一部(ダルダン、ブルーナ、レオンゴン等)が國家試験を通して異端の亜鈴を得たという事実と、

彼らに待っている事の結末は妖精騎士アグラヴェインが握っているという事実を、妖精騎士モードレッドは怪しい笑いを見せながら、ベリル・ガットに意味深に応えていくのであった。

第30節:ヴェールズの危機
――――――――――――――――
翌日の朝・・・ロンディニウム:西門付近



クルクルクルクルクルッ、シャキン!(ギアトリンガーのハンドルを回すゼンカイザー)

音声『1バーン!』

ゼンカイザー「行くよぉぉ~~・・ハァッ!」バァァ~ン!(1番のギアのオーラを放つ)


音声『ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!』『ゴーレンジャー!』

キィィン、シャキィィン!!(秘密戦隊ゴレンジャーの5人の幻影が現れる)

モモレンジャーの幻影「ーーーーーー」シュッ!(ラグビーボールのようなモノをカルデアのマスターに手渡す)

【俺に?】
【何か手渡されたんだけど・・】←

アルト「ほうほう・・その手で行くのか。」納得している

キラァァン、ガタゴトゴトン、ピカァーン!!(幻影のゴレンジャーが歯車のオーラとなってアルトリア、カイニス、武蔵、ダ・ヴィンチちゃん、カルデアのマスターにとりつく)


【!】
【(ふむふむ、成る程・・・)】←

セッちゃん「それはスーパー戦隊最初の戦隊である『秘密戦隊ゴレンジャー』の『ゴレンジャーハリケーン』を再現したモノだっチュン!」

ダ・ヴィンチちゃん「ほぉ~成る程ね!じゃあ藤丸君、そのボールをお願いね!これはチームワークが大事な宝具と言ってもいい技だからね?」

カイニス「間違ってもミスして外すんじゃねーぞー?」

【分かってるって!】
【じゃあ行くぞ・・・】←


シュッ!タタタタタッ!(ボールを地面に置き、アルトリアたちが整列する)

【カルデアハリケーン・空きビン!】

シュタタタッ!(攻撃を構えるアルトリアたち)


ザ・シェフと名乗る牙の氏族「クソォォ~!オマエら、かかれぇぇ~~!!」

配達員の牙の氏族たち「オォォォォーーーー!!」ダダダダァァ~~!(突っ込んでくる)


アルトリア「よし、行くよぉぉ・・・アタック!!」タタタタタァァーー!(前に出る)

タタタタタァァーー!(一斉に掛けだしていくダ・ヴィンチたちとカルデアのマスター)


ロンディニウムの西門付近では、配達員や料理人の姿を偽ったウッドワス軍の兵士たちが門番に気づかれずに入ろうとしたところをスズカたちに見つかり、

アルトリアたちはその兵たちの対処として戦い、その際にゼンカイザーがアルトリアたちにゴレンジャーの力を与え、彼らはそのままウッドワス軍の兵たちに向かって行くのであった。

タタタタタァァーー!(ボールを投げ渡す配置につくカルデアのマスター)

【カイニス、頼む!】シュッ!(ボールを投げる)

ヒュゥゥ~~~ン!(宙に浮くボール)


カイニス「はぁッ!ドリャァァ~~!!」ガシッ、ガシッ、ジャキィン!(槍攻撃をかます)

配達員の牙の氏族1「ヌワァァ~~!?」ジャクンッ!(攻撃を受ける)

カイニス「よっ、とととっ!武蔵!」トスッ、トスッ、ガキィィン!(軽快な足捌きをしつつ、槍で打ち返す)

ヒュゥゥ~~~ン!(武蔵ちゃんに向かって宙に浮くボール)


武蔵「ハァァッ、ヤァァァ~~!!」ジャキン、ジャキィィン!(刀で攻撃)

配達員の牙の氏族2、3「ぐわぁぁ~~!?」ジャクジャクン!ドサッ!(攻撃を受け、倒れる)

武蔵「パスパース!――ハッ、よっ、ダ・ヴィンチちゃん!」プルンッ、ポヨンッ!バシンッ!(自身のおっぱいで受け止め、そのままダ・ヴィンチちゃんめがけて蹴る)

ヒュゥゥーーン!(ダ・ヴィンチちゃんに向かって飛んでいくボール)


ダ・ヴィンチちゃん「よっと!あとはあなたが決めなさい、アルトリア!」ガシッ、トスッ!(ボールを掴み、それをアームで地面におさえる)

アルトリア「わかった!トリャアァァァーーー!!」タタタタァァーー、ピューーン!(ダッシュして、宙返りをする)

ダ・ヴィンチちゃん「ハッ!」シュシュッ!(ボールから離れる)

アルトリア「ハァッ、エンドボーール!!」バシィィン!!(強くシュートする)


ギュゥゥーン、ギュンギュンギュゥゥーーン!!(ウッドワス軍めがけて飛んでくる)

ザ・シェフと名乗る牙の氏族、配達員の牙の氏族たち「ーーーー!?」飛んでくるボールを見て・・

ギュゥゥーーン!ヒュゥゥゥーーーン・・・(ボールが巨大な空ビンに変わり・・)



ヒュゥゥ~~ン、スポンッ!!(ビンの中に閉じ込められるウッドワス軍たち)

ザ・シェフと名乗る牙の氏族「うわぁぁ~~なんだこれは!?閉じ込められたぁぁ!?」コンコンコン!!(閉じ込められる)

配達員の牙の氏族たち「助けて~~助けて~~!?」モガモガモガ!!(ビンの中で暴れる)

ザ・シェフと名乗る牙の氏族「お、おい待て!?一斉に動くな!動くなってぇぇ!?」ガタゴトゴトン!!(ビンが揺れ動き・・)


ゴトンッ、ゴロゴロゴロォォ~~~!!(ビンが横倒しになり、西に向かって転がり始める)

ザ・シェフと名乗る牙の氏族「アワワッ、アワワワワァァ~~!?ドンドンロンディニウムから離れていくぅぅ~~!?」ゴロゴロゴロォォ~~!!

ザ・シェフと名乗る牙の氏族、配達員の牙の氏族たち「うわぁぁぁぁぁぁ~~~~~!?」ゴロゴロゴロォォ~~!!(西の平原に向かって転がっていく)


ゴロゴロゴロォォ~~~ン!!ドカァァーーン!!(ビンが西の平原の丘の向こう側で転がっていき、そのまま爆発するウッドワス軍たち)


アルトリアたちの軽快なコンビネーションによって放たれたゴレンジャーハリケーン(別名:カルデアハリケーン・空きビン)によって、

ロンディニウムへ侵入しようとしたウッドワス軍をビンに閉じ込め、閉じ込められたウッドワス軍と共にそのまま西の平原の向こうへ行き、

そして案の状に彼らはビンと共に西の平原の向こうで爆発し、アルトリアたちは見事に勝利するのであった。

オベロン、コーラル、ロブ、ワグ、ハベトロット「・・・・・・・・・・」ドン引きしている


ゼンカイザー「ヨォォシ!勝利ゼンカイ、オールOK!!」ガッツポーズを取る

ゼンカイジュラン「ああ!こっそり西門から入り込もうとしたウッドワス軍のヤツらをアルトリアたちと俺たちでコテンパンにしてやったんだが・・」

武蔵「うんうん!でもなんだったんですかあの牙の氏族たち・・『我々は料理を配達に来た』とか言い張って、てっきり私も騙されるところでしたよ!」ムカムカ!

ゼンカイガオーン「そうそう!それに門番さんもあのウッドワス軍を危うく通そうとしていたし・・、アルトリアやスズカが偶然通りかからなかったと思うと・・」

スズカ「確かにそうですね。私のサーチがなかったら、危うくロンディニウムを中から攻め叩かれてしまうかと思いましたよ・・。」ホッとした表情を見せる

【通したというか、唖然としていたというか】
【どの軍隊にも、あの手の隠し球はある】←

コーラル「ええ。今回は偶々アルトリアやスズカさんが通りかかってくれたから良いですけど、またさっきの方法で忍び込んで来る事も想定しつつ、城壁の妖精たちの指導をしなければなりませんね?」

オベロン「ああ。それについてはあとでパーシヴァルに言っておくよ・・。でもそれよりも・・・」


オベロン「介人くん、アレは一体何だったんだ!?並行世界に住むキミ達の力とは聞いているけど、なんであのラグビーボールから空きビンへ変身して、ウッドワスの1軍隊を閉じ込めちゃってるのさぁ~!?」困惑している

【まぁ・・空気を読んであの必殺技に付き合ったんだけど・・】
【(そもそもなんで空きビンなのか・・・)】←

アルト「ま、まぁ・・ゼルダとかのファンタジー系のアクションゲームには妖精をビンに閉じ込めてアイテムにしちゃう事例もあるからね。要はそれのオマージュみたいなものさ。」

ロブ「あ、あぁそうなんだぁぁ・・。とまぁ~つまりは、そのゼンカイジャーたちにはさっきのような意味がわからないけど、なんかとても面白そうな技を沢山持っているんだなぁ~って・・。」たじたじに言う

ハベトロット「ま、まぁそうだけど・・。こんな真面目に戦っているのかいないような必殺技を、介人たちの世界ではほぼ毎日、敵を倒すために使っていると思うとねぇ・・・。」

ハベトロット「正直・・まともな技があるのかないのか、それが分からなさ過ぎて、介人たちにかけるツッコミが見つからないんだわぁぁ・・・。」困った顔で言う

ゾックス「まぁ~キミたちから見てば、介人たちの戦い方なんてどうもふざけているように見えるが、これでも彼らは真剣に人々を守る為に必死で戦っているんだからな?」

ゼンカイザー「ゾックス・・・・。」ゾックスのことを見てて・・


アルトリア「ま、まぁ~とりあえず私が偶然にも西門らへんを歩いてたから、未然にウッドワス軍の奇襲を防ぐことが出来たのだし、もう作戦室の方へ戻りましょう。」かぁ~・・(恥ずかしがりながら)

アルトリア「今回の奇襲のことでパーシヴァルに報告しないといけないし、そろそろノリッジからの物資と共に救援が来ているところだと思っていますので・・。」

アルト「ああそうだな。行くぞみんな!」

カイニスたち「あぁ(えぇ)!」頷く


アルトたちはロンディニウムの西門からこっそりと侵入するウッドワス軍の作戦を未然に防ぎつつ、その軍隊を追い払っていき、

事が終わったアルトたちは、今回の事の報告も兼ねて、パーシヴァルが待つ作戦室へと戻っていくのだが・・・

――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:作戦室へ向かう階段


タッタッタッタッ・・・(アルトたちが階段で登ってくる)


パーシヴァルの声「馬鹿な、ノリッジからの援軍はないというのか!?あなたたちのような鍛冶職人2人はともかく、戦える者も、他の鍛冶職人も、ただ1人も円卓軍には加わらないと・・・・!?」驚いた声を放つ

オベロン「???。いったいどうしたんだんだ、パーシヴァル?」さっきの声を聞いて

アルト「ああ・・。(何か嫌な予感がするなぁ・・。)」


タタタタタァァーー!(急いで作戦室へと向かうアルト)

ロンディニウム:作戦室


エイリン「えっ、えぇ~とねぇ・・・。ただ円卓軍に加わらないという訳じゃなくて・・そのぉぉ・・・」アタフタ・・(困っている)

ユーミル「う、うむ・・。それがじゃなぁぁ・・。」困っている表情をしている


タタタタタァァーー!(アルトが先に駆けつける)

アルト「パーシヴァル。さっき下から君の声が聞こえたけど、ノリッジからの援軍はないと聞いたが・・」

パーシヴァル「アルト殿!実はそのぉぉ・・・」浮かない表情で言う

ユーミル「おお~アルトか!ちょうど良いところに来てくれたのぉ!実はのぉぉ・・・・」


作戦室にはパーシヴァルの他に、ノリッジから援軍として来たユーミルとエイリンがおり、パーシヴァルはユーミルたちのあるメッセージの内容に困惑をしていたところ、

その声を聞いて駆けつけたアルトやアルトリアたちにも、ユーミルたちはその“あるメッセージ”の内容を伝えるのであった。

――――――――――――――――――――――――――――
ユーミルからのメッセージを聞いた直後・・


ユーミル「―――っということなのじゃ・・。その事については伯爵やボガードらも説得はしているのじゃがのぉ・・」

ユーミル「ワシらも含めて、ノリッジの妖精どもは『予言の子』に感謝はしているのじゃが、あやつらにはそれとこれとは別問題で・・・」

パーシヴァル「・・・・・分かりました。ユーミルさんたち以外のノリッジの民はこう言うのですね。自分たちが守りたいのはノリッジだけ。ノリッジの外に関心がない。」

パーシヴァル「『予言の子』はブリテンを救う決意を持って、巡礼の鐘を鳴らしたというのに、他の氏族はともかく、二度までも『予言の子』に救われたノリッジの妖精たちですら、」

パーシヴァル「ボガード率いるシェフィールドの残存兵たちのように、女王軍と戦う勇気が持てないというのですか。」

ユーミル「うむ。じゃが、ワシらと同じように女王軍と戦う気はある者もいるのじゃが、あやつらはどうも揃いも揃って、“勝算のない戦には出たくない”っと言うのじゃ・・。」

アルト「・・・・・・・」黙り込む


アルト「・・・・・。とどのつまりは、『予言の子』が台頭して各地から同志が集まる・・・。聞こえは良いけど、そんなのではただ都合が良いだけの絵に描いた餅に過ぎない。」

アルト「この妖精國ブリテンに住む妖精たちにとって、2000年以上からモルガンの奴に支配され、絞られてきたんだ。恐ろしさが身に染みているに違いない。」

アルト「それとモルガンの右腕とも言える妖精騎士アグラヴェイン、暗黒時代を作ったとされる妖精騎士モードレッド、そしてアグラヴェインから異端の亜鈴の力を得た彼女の部下とも言える『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』・・」

アルト「イレギュラーズのダルダンを倒したとはいえ、これらが女王軍の主力がまだまだいる以上・・・鐘を1つ鳴らしたくらいじゃ味方になれない・・という訳だな?」

オベロン「成る程・・・。機会が来れば女王の統治に立ち向かおう、という下地は作ったつもりなんだけど・・・・。やっぱり噂話だけじゃ限度があったのかな・・。」

ユーミル「うむ・・。それとノリッジの妖精どもが円卓軍に味方しない理由が他にもあるのじゃが・・・。」


ユーミル「昨日・・・・土の氏族の長であり、イレギュラーズの1人であるダルダンの奴が・・・ノリッジの海で死体としてあがってきたのじゃ・・・」

アルトたち、アルトリアたち「!!!??」驚愕している

アルト「あのダルダンが・・・・死んだだと・・?」驚愕している


ユーミルがアルトたちやアルトリアたちに向けて話したとあるメッセージ・・。

それはユーミルたち以外のノリッジの妖精たちが、“自分たちが守るのはノリッジだけで、他には関係なく、勝算があるまでは女王軍と戦えない”という、円卓軍や『予言の子』に非協力的な言葉であり、

さらにノリッジの海でアルトたちによって海に落としたダルダンが、昨日の内に水死体としてあがってきた事に、この場にいる全員にもの凄い激震が走るのであった。

海東大樹「まさかキミたちはただノリッジの解放し、巡礼の鐘を鳴らすためにダルダンを戦い、そして勝利したことは僕も聞いてはいたが・・。まさかそれ以上の事をしていたなんて思いもしなかったさぁ・・。」

海東大樹「ノリッジを解放し、巡礼の鐘を鳴らすだけならまだしも・・・ダルダンをあの場で殺す事はそれはやり過ぎだと思っているけどね・・。」険しい表情を見せる

立花響「違う・・・私たちはただ、襲いかかってくるダルダンと戦ったのはわかるけど、私は殺すつもりは・・・」ガタッ・・(膝をつく)

スズカ「落ち着いて響ちゃん!それで、ダルダンはどんな形で死んでしまったというの?私がすぐにでも検死をしたいのだけど、すぐにノリッジに行くわけには・・」

ユーミル「それについては伯爵がすでに昨日の内に調査をしてて、けんしけっかっという内容の紙をスズカに渡して欲しいと頼まれているからのお。」シュッ!(検死結果の資料を見せる)

ダ・ヴィンチちゃん「それは気が利くじゃないか!さっそくその紙を私たちに見せてくれないかな?スズカ、医師である君にも手伝ってくれるかな?」

スズカ「ええ。」シュッ!(ユーミルから検死結果の資料を受け取りながら・・)


シュルルッ、ビラァァン・・・。(ダルダンの検死結果の資料を机の上に広げる)

スズカ、ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・。」シュッ、カチッ。(眼鏡を付けてその資料を見ていく)


ダ・ヴィンチちゃん「ふむふむ・・・・。死体には大きな穴があって、それが原因で亡くなったと思えるね?死体は海から見つけたんだよね?」

エイリン「はい。ノリッジの海岸には、ときどき取り替え(チェンジリング)によって海の中から流れてくるモノを、網などを使ってサルベージしている職業もあるんです。」

エイリン「それが昨日の朝、いつものようにサルベージをしていた妖精が大きなモノを引き上げたと聞いて、近くにいた大勢の妖精たちの注目の中で引き上げられたのですが・・・」

エイリン「その大きなモノこそが、あなたたちが倒したとされたという土の氏族長、宝石鎧のダルダンの変わり果てた姿だったのです・・。」

スズカ「引き上げられたねぇ・・。おそらくダルダンの身体に開いた穴は、響ちゃんの拳によるものじゃないと思うわ。響ちゃんの拳は誰かを守るモノであって、誰かを殴り殺すモノじゃないのは響ちゃん自身もわかっているはず・・」

スズカ「この検死結果とお父様たちの行動、ダルダンの外傷の多さを比較して・・、ダルダンが死んだのは巡礼の鐘を鳴らした直後だと思えるわね。」

スズカ「ちょうどその時にはお父様たちは海東大樹さんと会話をしていて、ダルダンがあの後どうなったのかなんか、私たちも確認する時間がなかったと言えるわね?」

アルト「ああ。このことについては俺がダルダンの生死確認をしなかったことに責任があるといってもいい。それによって『境界なき勇士団』や『円卓軍』の評価に悪影響を及ぼしたと・・?」


ユーミル「まぁそういう事じゃ。ダルダンは氏族の長になる前から自身の好き勝手な事ばかりしており、ノリッジでの戦いや醜態もあって、評価は最悪に悪かったといってもよいよな・・。」

オベロン「ああ・・でも、ダルダンは仮にも前の土の氏族長であるスプリガンから多くの事を継承した後継者でもある事から、アイツの事はこのまま殺すには理由が無いと言ってもいい。」

オベロン「でもダルダンはノリッジで遺体として見つかった。いったい誰のせいなのかは知らないけど、アイツが死ぬには今じゃないほうがよかったかもしれない。何故なら・・・」

【ノリッジの妖精たちは、また誰を信じていいのかわからなくなるんだね。】

ユーミル「そういう事じゃ。いまノリッジでは、そのダルダンが死んだせいでノリッジの妖精たちは大パニックになっているんじゃ・・。」

エイリン「うん。円卓軍と『予言の子』が殺したのか?はたまた女王軍の粛正によって殺されたか?そのような疑心暗鬼がノリッジの妖精たちに広まって・・・」

アルト「それでただ、自分たちが住むノリッジの守りに精一杯であり、円卓軍に味方する暇もなく、勝算のない戦には出たくないっという訳なんだな?」

アルト「それは確かにあり得る話だよな?なにせ、自分たちが住処とするノリッジを守りたいのにみんな必死になっているからなぁ。」

アルト「ようやく解放されたノリッジで、一体誰が殺したのかもわからない死体が出てきてしまえば、みんな誰が何も理由に殺したのか?その殺したやつがまだノリッジにいるというのか?」

アルト「誰を信じていいのか、信じないほうがいいのかで、ノリッジの妖精たちが混乱している以上・・俺たちや円卓軍に味方をするには心の余裕が無いと言ってもいいよな?」


武蔵「・・・・・わたしたち、あんなにがんばったのに・・・、ノリッジを出ちゃえば関係なくなるし、助けた人でさえも、自分の都合で信じられなくなっちゃうなんて・・」哀愁を見せている

カイニス「チィィ・・『予言の子』に二度も助けられたというのに、アイツら妖精どもには恩義とかないのかよ・・。ったく、あの妖精どもめぇ・・・!」キリキリキリ・・(不機嫌になっている)

【・・・・・・・・・・・・】


アルトリア「・・・・・・・・。」タッタッタッタッ・・(みんなの前に立つ)

【アルトリア・・・?】

アルトリア「確かに私たちの敵であったダルダンは私たちの手で倒しましたが、彼を殺すような動機は私たちにはありません。」

アルトリア「しかしだからってこれ以上、誰かの死体の為に時間を費やされる必要はないと思います。そうですよね、スズカさん。」

スズカ「ええ・・この資料だけではどうやってあのダルダンの巨体に風穴を開けられたのかも、ダルダンを殺した真犯人がどういった動機で殺したのもわかりません。」

スズカ「それに死んでしまった以上・・正規の監察医ではない私にはこれ以上、死体の身体を弄くるのは心苦しいといっても過言はありませんし・・」

海東大樹「ああ。ダルダンを殺した真犯人はおそらく、ノリッジの妖精たちがこのまま『予言の子』と円卓軍側に協力することを考察し、その妨害としてダルダンの死体を利用する事を考えたに違いない。」

海東大樹「いくら神秘の塊である妖精とて、ひとたび死んでしまえばもうその妖精からその真相を喋ることも出来ないし、誰かにダルダンを殺した罪を被せることも出来るからね?」

海東大樹「いわゆる“死体に口なし”ってヤツだ。明確な勝算がないキミたちと疑心暗鬼なノリッジの妖精たちを分断させるには十分な妨害工作と言ってもいいね。」

パーシヴァル「!。なるほど、その手がありましたか!ではダルダンを殺した真犯人は、ノリッジに潜伏していた女王軍のスパイかと?」

海東大樹「おそらくダルダンが『予言の子』に負けた場合を想定して事前に潜伏していたか、あるいは・・・・」

アルト「ああ。こんなことが出来るはおそらく・・・・」考え込む

アルトリア「・・とにかく明確な勝算がない以上、ノリッジの妖精は円卓軍に参加できない。それは当然の理由なのは明白です。おそらくそこをスパイにつけ込んでこのような事件を起こしたのでしょう。」

アルトリア「ですから、ダルダンにトドメを刺した響ちゃんやガイルさんに罪はありません。どうかお気になさらないでください。」

立花響「・・アルトリアちゃん・・・。」ウルウルウル・・


アルトリア「ユーミルさん、エイリンさん。疑心暗鬼なノリッジの妖精たちとは違う形で円卓軍に来てくれたことには私も感謝しています。ですので・・」

アルトリア「もし伯爵にお伝えすることがありましたらこう話してください。こちらはなんとかしますので、引き続き物資の援助だけでも続けて欲しい、と。」

エイリン「!。わかったわ。その事を下にいるノリッジの物資運搬係に伝えておくね。」

タッタッタッタッ・・・(下に降りるエイリン)


ダルダンが死体として発見された事で、ノリッジの妖精たちが誰がそのものを殺したのか、そのものを殺した犯人は近くにいるのかという思い込みがノリッジの妖精たちの中で流行し、

疑心暗鬼でいる今のノリッジの妖精たちと円卓軍・『予言の子』との間を分断し、団結を妨害するスパイこそがダルダンを殺した真犯人だと考察し、

アルトリアはそれを見越したかのようにエイリンに、物資だけでもノリッジからの援助を続けて欲しいと連絡し、

エイリンはそれを承諾し、下にいる使いに伝えるために作戦室をあとにするのであった。


ユーミル「・・・しかし意外じゃなアルトリア。お主が決心込めて巡礼の鐘を鳴らしたというのに、ノリッジの妖精たちが味方にならんことを気にして折らんとはなぁ・・?」

ユーミル「伯爵が心配しておったぞ?このような残念な結果になったら、いちばんに落ち込むのはお前さんだって。」

アルトリア「!。いえ、ショックは受けていますよ?立ち直るのがわたしの長所であり、この『予言の子』であるわたしの得意技ですので。」

ユーミル「おおそうかそうか。それはそれでお前さんには頼りにしておるからのぉ~。なにせ、ノリッジを二度も救ってくれたからのぉ!」ニコッ!

アルトリア「えぇ!」キリッ!


アルト「アルトリア。少しは『予言の子』として良いようになっているじゃないか。感心してるぞ!」

アルトリア「ま、まぁ・・伯爵がわたしの事を心配してたことは想定外でしたが、裸マントで活動してくれたオベロンの精神にのっとって見ただけですので・・。」カァァ~・・(恥ずかしがっている)

オベロン「いや、裸一貫というのは比喩であって、裸で飛び回っていた訳じゃないんだが・・。」

メリュジーヌ「アルトリア・・・君は少々、たまに言葉の意味をはきちがっているように聞こえるのだが・・・」タラタラタラ・・(汗を垂らす)

アルトリア「~~~~~~」カァァ~・・(顔を赤くする)

バーゲスト「アルトリア。そのダルダンを殺した真犯人が我らにその罪を被せ、ノリッジの妖精たちを再び疑心暗鬼にさせたのは言うまでもない。」

バーゲスト「しかしお主はそれさえも踏まえて、こちらでなんとかすると言った以上・・お主に、この濡れ衣じみた状況を打開する方法があると?」

アルトリア「ええ。ノリッジの妖精たちはダルダンを殺した犯人が一体誰なのかもわからず疑心暗鬼になっているということは、『予言の子』がダルダンを殺したとして仕方がないと思っているでしょう。」

アルトリア「幸いにも、あの時はノリッジの制圧一歩手前であり、ダルダンはノリッジの妖精たちを潰す気満々で私たちに戦いを挑み、それを返り討ちにしました。」

アルトリア「ですから、妖精たちはダルダンは死んだ事に対して、“ダルダンを倒したけど、倒すのに勢い余って殺してしまった”と心の内に思っていると考えがつきます。」

ダ・ヴィンチちゃん「なるほど・・とすれば、この状況を打開する方法を考えるとすれば・・・」

アルトリア「ダルダンを殺した犯人の話題の流行を、それ以上の事の話題を広め、話の流行を上書きする必要があります。ダルダンを殺した犯人の話題以上の話題があるとすれば・・・・」

【一つがダメなら、二つだな。】
【二つ目の鐘を鳴らすんだね?】←


アルトリア「その通りです。これはわたしの憶測な考えかもしれませんが、二つ目の鐘を鳴れば、ノリッジの妖精たちに向けられた話の話題の流行は鐘の方に向くと思われるし、」

アルトリア「それにノリッジだけじゃなく、他の街の静観していた妖精たちも立ち上がり、『予言の子』や円卓軍に味方する同志が集まるかもしれませんしね。」

アルト「成る程ねぇ・・。アルトリア、巡礼の鐘を一つ鳴らしただけなのに随分と言うようになってるじゃないか。」

アルトリア「そ、そうですか・・(照れるなぁ~・・)。アルトさんが勇士団のリーダーとして頑張っているのを見ていたら、私もそれに見習ってというか・・。」カァァ~・・(恥ずかしがるように照れている)

千子村正「まあアルトリアの事だから、それはそれで良いじゃないのか?妖精は人間の文化を模倣して発展しているからな?少しぐらいはアルトの事を見習ってでも良いかと儂は思うがな?」二タァァ・・(からかうように笑う)

アルトリア「ヌゥゥ~・・村正だけには言われたくないよ!!わたしはねぇ~~・・・」赤面で反論する



タタタタタァァーー!(階段から兵士が上がってくる)

円卓軍の伝令兵「失礼します!火急の知らせです、パーシヴァル様、オベロン様、アルト様!グロスターに潜伏中の同志から通達!読み上げます!」

円卓軍の伝令兵「“我、女王軍を確認。女王軍、ウェールズに向けて進軍中”」文章を読み上げる

アルトたち、アルトリアたち「!!?」驚愕している

円卓軍の伝令兵「“旗頭は二代目妖精騎士ガウェイン。兵種は女王直属の騎士団。我々では阻止できない。ウェールズの森の安全を保証できない。至急、対策を講じられたし”以上です!」


メリュジーヌ「アルト、ウェールズには確か・・・。」

アルト「ああ。3年前・・・シロモの保護してくれた小っちゃい虫の妖精たちが住まうというウェールズの秋の森。オベロンの大事な場所だ。」

バーゲスト「そんな場所に二代目妖精騎士ガウェインが行ったというのか・・・。いったい奴はなんの目的があって・・・」


アルトリアは現在ノリッジ内部で流行し、ノリッジの妖精たちを再び疑心暗鬼にさせたダルダン殺翅の犯人の話題を打開する方法として、

アルトリアは二つ目の鐘を鳴らすことで、さらに『予言の子』に注目させていき、上記の話題を上書きする話題として広めると計画を立てた最中、

突如、円卓軍の伝令兵からオベロンが住まうウェールズの秋の森に二代目妖精騎士ガウェイン率いる女王直属の騎士団が迫っていると伝えられ、

アルトたちとアルトリアたちはそれを聞き、ダルダンが死体で発見されたと言われた以上にその事に対して彼らの中で大きく激震が走っていた。

オベロン「すまない。僕は行く。後の仕事は任せる、パーシヴァル。」タタタタッ・・(外の方を見ていき・・)

ポンッ!タタタァァァーーー!(小さくなって、ブランカに乗ろうとするオベロン)


【――ダメだよ、オベロン!】
【一人で行っても何もならないよ!】←

オベロン「――――――――。」その場に立ち止まる

ポンッ!(元の姿に戻るオベロン)


オベロン「・・・・その通りだ。僕ひとりなら間に合うかもしれないが、何もできない。力を貸してくれるだろうか、藤丸、アルトリア、アルト。」

オベロン「ウェールズの森を、妖精たちを助けに行く。彼らはそもそも僕とは無関係だ。女王の癇癪を受けるのは僕だけのはずだ。」

【オベロンだけじゃないよ】
【ウェールズのみんなにはお世話になったからね】←

アルト「俺もそうだ。ウェールズの妖精たちには3年前にヴァージェやバーゲストたちと共に世話になっているからな。もちろん、シロモの事もね?」

バーゲスト「ええ!小さいながらも、あの子たちには森での一宿一飯の恩義がある。助けない理由はあるはずがないと言っても良いですわね。」

メリュジーヌ「ええ。」


オベロン「そうだね。そうだった。あまりの事で忘れていたよ。アルトのことも、3年の昔の事だったから忘れていたよ。」

オベロン「パーシヴァル、妖精馬に声をかけてくれ!レッドラ・ビットだけじゃ足りない。4翅、フルに繋いで速度を出す。」

オベロン「僕は飛んでいくから除くとして、こちらの馬車には藤丸、アルトリア、村正、トリスタン、ダ・ヴィンチの5人で行く。」

メリュジーヌ「ええ。私もまた飛んでいくから除くけど、こちらの車にはアルト、アドニス、ルージュ、スズカ、セフィー、セツノ、バーゲストの7人で行く。」

パーシヴァル「ええ、すぐに手配を。それと私もクントリーと共に同行します。妖精騎士との戦いには我らも必要になるかと。」

ガオーン「なら僕も行かせてくれ!僕がガオーンライオンになれさえできれば、何人かは僕の背中に乗っていけるからね!」

ゾックス「よし、それで行こう。こちらには俺と介人、立花響、海東大樹・・それと武蔵とカイニスと共に同行させる。それで良いか?」

介人、武蔵、立花響、海東大樹、カイニス「ああ(えぇ)(はい)!!」頷く


ハベトロット「僕はジョルニたちと居残りか・・・・まあ、しゃあないわな。今はあんまり飛べないし、馬車や車の重さ、できるだけ減らさないとね。」

セツノ「うん・・・。でもセツノ・・ウェールズの妖精さんを助けたら、すぐに帰ってくるから!セツノたちがいない間、みんなの事をお願いね、ハベニャン。」

ハベトロット「おうよ!それにアルトたちや藤丸たちこそ、無茶するなよ。相手は二代目とはいえ、アグラヴェインが選出した妖精騎士なんだろ。」

ハベトロット「真名変貌した妖精は手強いぞ。対策はあるのかい。」

アルト「ああ。一度見ただけとはいえ、二代目妖精騎士ガウェインの姿やバーゲストたちから聞いた話から、だいだい奴の真名に察しがつけた。」

アルト「あとは真名をババ気、ガウェインの奴の異端の亜鈴の力の弱点を見つけ、それを突いていけば、俺たちに勝機が見えてくるはずだ。」

ハベトロット「お!バーゲストやメリュジーヌたちと過ごしているだけに、少しは妖精騎士についての事を学んでいるようだね。なら僕から言える事はなさそうみたいだね。」

ハベトロット「でもこれだけは覚えて欲しい。妖精騎士なんて所詮、演技みたいなもんだ!『騎士』としての自分を否定させればいいだわ!」

ハベトロット「かつてバーゲストが着名してた騎士ガウェインの名を汚す二代目なんて、さっさとその馬鹿げた『着名(ギフト)』を取り除いてやるんだわ!」


バーゲスト「!。私を気遣ってくれるのかハベトロット。お主のアドバイス、しかとこの頭の記憶に刻みつけよう!」

バーゲスト「あの二代目妖精騎士ガウェインと名乗るゲスで非道な妖精などにこれ以上、騎士ガウェインの栄光と名前を穢させる訳にはいきませんから!!」キリッ!

アルト「ああそうだな、バーゲスト!」頷く

ハルキ「―――すみませんアルトさん・・。アルトさんが世話になったウェールズの妖精たちがピンチだというのに、まだ俺は戦えないばかりに・・・」シュンッ・・・(落ち込んでいる)

アルト「大丈夫だよ。例えウルトラマンゼットが目覚めたとて、ハルキたちにはハルキたちの戦い方というモノがあるからね?無理に焦るつもりはないさ。」

アルト「それにロンディニウムに残るハルキたちには少し頼みたいことがあるんだ。コーラル、君にも頼みたいことがあるんだ。」

コーラル「ええ・・なんでしょうか?」

アルト「ああ。ちょっと待ってくれ・・・・」カキカキカキカキ・・・(近くにある紙にある事を書く)


カキカキカキ・・、シュッ。(とあるメモをハルキたちに手渡す)

ロブ「なになに・・?モクタン(木炭)にショウサン(硝酸)に・・イオウ(硫黄)・・?アルトの大旦那はこれが欲しいと?」メモの内容を見て・・

アルト「ああ。このメモに書いている物を次の物資支援の際にできるだけ多く持ってきて欲しいと、伯爵に伝えてくれないか?これらの物は今後の為にもこれらが必要となる物を作る材料となるからね。」

アルト「一部の物はロンディニウム付近でも採れたり・作れたりできる物だから、もし作れるのならそれらを多く作って用意してくれれば良いからね。」

ハルキ「へぇ~そうですか・・・。でもこれらを使ってできる、今後の為に使える物とはいったい・・・?」メモの内容を見てて・・

フリント「木炭に硝酸に硫黄・・・!?。この組み合わせって・・・・まさかあんた・・・。」

アルト「気づいたようだな、フリント。これらの理由については俺たちが戻ったときに話す。今はこれらの材料を出来るだけ多く用意してくれるか?」

アルト「今後のためにも・・・円卓軍と俺たちがウッドワス軍に対抗する為にも、この材料が必要となるからね?」

フリント「え、えぇ・・。とにかくジャンジャン伯爵に持ってこさせるんだね?わかった。あんたこそ、必ず戻ってくるんだぞ!なんたって、元・シェフィールドの住民たちの領主様なんだからね?」

アルト「ああ。それとコーラル、君には俺たちと一緒に来てくれないか?ひとりでも俺たちのサポートする者が必要だと思えるからね。」

コーラル「え、えぇ・・・。ですが私がいたところで、私は・・・・」目をそらす


アドニス「大丈夫だよ!コーラルお姉ちゃんには僕がいる!僕がコーラルお姉ちゃんのことを守ってあげるから!」

コーラル「アドニスさん・・・・。ええ、わかりました。私もまた、微力ながらアルトさんたちの事をサポートさせてもらいます。」

アルト「ああ。」頷く


アルト「(ノリッジの妖精たちがあのような事でですぐに協力する気にならないのはわかっていたさ。このブリテンに存在する妖精たちの性根と心の事は、俺や『境界なき勇士団』みんながそれらを知っている。)」

アルト「(ブリテンの妖精たちはただ無邪気で残酷だけじゃなく、一瞬の楽しみと快楽、自身の自由を求めるだけで、それらのためなら即座に俺たちの味方にも、敵にもなりかわるといってもいいからね。)」

アルト「(だがこれらのブリテンの妖精たちの事についてはまだ藤丸たちにはまだ秘密にしておこう・・。万が一その事で彼らの心を大きく傷つける事になれば、それこそこちらが不利となる可能性が高いからな。)」

アルト「(にしても、ダルダンがノリッジの海岸で死体としてあがってくるなんて・・・。あの大きな巨体に風穴を開けることなど、それこそ女王軍の妖精や『牙の氏族』たちでも出来ないはずだ・・)」

アルト「(ダルダンの奴をあのように暗殺できる奴がいるとすれば、おそらくそれは妖精騎士アグラヴェインしかいないはず・・。でもどうして彼女は、自分で選出した自身の部下を殺すような事を・・・)」考え込む

アルトリア「・・・・・・・」考え込むアルトを見て・・


千子村正「おい、さっさと行くぞアルト!一刻も早く、ウェールズの森に急がなければな!」呼びかける

アルト「!。ああ、すぐに行く!!」

タタタタタァァーー!(大急ぎで下の階へ向かうアルトたちとアルトリアたち)


アルトはダルダンを殺した真犯人が妖精騎士アグラヴェインだと考察し、彼女が何故ダルダンを殺したのかの真相を自身の心の内で模索しつつも、

アルトたちとアルトリアたちはウェールズの秋の森に迫る二代目妖精騎士ガウェインたちの危機からウェールズに住む妖精を助け出すために、

アルトたちはアドニスが運転するジープワゴン、アルトリアたちは妖精馬たちが引く馬車、ゾックスたちは巨大化しているガオーンライオンの背に乗り、

大急ぎで猛スピードを出しつつ、ブリテン西部にあるウェールズの秋の森へと急ぐのであった・・。

数分前・・ウェールズ:燃えさかる秋の森の中



ボォォォーー!ボォォォーー!バチバチバイバチィィ~~!!(森全体が燃え広がっている)


女王軍・騎士1「女王陛下の命令だ、火を使え!不浄な『腐りの森』だ、すべて燃やせ!」ボォッ、ボォッ、ボォォ~~!!(火炎魔術を使っている)

女王軍・騎士2「妖精王を名乗る不届き者め・・・・!思い知るがいい!」ジュボボォォ~~!!(火炎弾を放っている)

女王軍・騎士3「ヒャッハーー!女王陛下様のご命令だ-!汚物は消毒だ~~!!」ジュボォォォ~~~!!(火炎放射を放っている)


ウェールズの妖精たち「キィキィ~!キィキィ~!?(いたい。いたい。いたい。 ねぇ やめて やめて。)」

ウェールズの妖精たち「ジジジジィィ~!ジジジジィィ~!?(森を燃やさないで。 オベロンの家を 壊さないで。)」

ウェールズの妖精たち「キィキィ~!キィキィ~!(みんなをいじめないで。 ボクたちをいじめないで。)」

ウェールズの妖精たち「ジジジジィィ~!ジジジジィィ~・・・(いたいよ。いたいよ。いたいよ。 死んじゃうよ。死んじゃうよ。死んじゃうよ。)


女王軍・騎士3「おっと痛いのかぁ~?だったら痛くしないように消毒してやろーかー!」ガシッ!(ウェールズの妖精たちに武器を向ける)

ウェールズの妖精たち「キィキィ~!!(いやだ。いやだ。助けて。助けて。助けて。)」プルプルプルゥゥ・・(怖がっている)


ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ!!(何かが近づいてくる)

???「確かにあんたの言う通りだ。アンタみたいな汚物は消毒すべきだな・・・」

女王軍・騎士3「ンンッ?なんだ?」チラッ・・(後ろを振り返る)


ボォォ~、ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ!(鉄のバッタが業火の中から出てくる)

鉄のバッタ「ギュィィィ~~~~!!」襲いかかる

女王軍・騎士3「!?。な、なんだあれはぁぁ~~!?」襲われる

ガシンッ、ガシャァァン!ボォォォ~~~!!(鉄のバッタに蹴り飛ばされ、業火の中に放り込まれる)

女王軍・騎士3「うわぎゃぁ~!?」ボォォォ~~!!(燃やされる)



ウェールズの妖精たち「キィキィ~!?」

???「さぁ早く!ここはもう危ないからな!」ガバッ!(バスケットを開ける)

ウェールズの妖精たち「キィキィ~~!!」バスケットの中を入っていく

タタタタァァーーー!ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ!(森の外へ走っていく謎の人物と鉄のバッタ)


アルトたちが向かっているウェールズではすでに秋の森が女王軍の騎士たちによって火が放たれており、数メートル先にまで燃え広がっていた。

森を包む業火の中でひとりの男と何かの棺を乗せた鉄のバッタが女王軍の騎士1翅を燃えさかる劫火の中へたたき込み、

男はウェールズの妖精たちの生き残りを巨大なバスケットの中へ入れ、そのまま燃えさかる森の外へと脱出するのであった。

現時刻・・ウェールズ:東の入り口近くの公道



パカラッ、パカラッ、パカラッ!ブルルゥゥ―ーン!ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ!(それぞれの移動手段の音が聞こえる)


ダ・ヴィンチちゃん「見えた、ウェールズだ!でも―――――森が燃えてる・・・・!」ウェールズの森の様子を見て・・

メリュジーヌ「クゥッ、もうすでに始めていたか!二代目妖精騎士ガウェインめぇ・・ウェールズの森になんてことを・・・!!」キリキリィ~!(怒りを見せる)


オベロン「まだだ・・・・!みんな、きっとうまく隠れている!とにかく二手に分かれよう!敵を排除して、火を止める!」

オベロン「アルトリア、ダ・ヴィンチ、アルト、セツノ、トリスタン、武蔵、ゾックス、バーゲスト、藤丸!こっちだ、来てくれ!」

アルト「ああ!スズカ、ルージュ、アドニス、海東大樹はレッドラ・ビットたちとここに残ってくれ!怪我した妖精たちの手当てが必要となるからな!」

スズカ「ええ!気をつけてお父様!」頷く

アルト「ーーー。」頷く

タタタタタァァーー!(左側から森へ向かうアルトたちとアルトリアたち)


千子村正「儂たちは逆側だな!パーシヴァル、カイニス、介人、響、メリュジーヌ、セフィー、行くぞ!」

カイニス「わかってる!いちいち命令するな!」ジャキンッ!(槍を構える)

立花響、メリュジーヌ、ゼンカイザー「ああ!(ええ!)(はい!)」タタタタタァァーー!(村正についていく)

ギュゥゥーン、タタタタタァァーー!(右側から森へ入っていく村正たちとメリュジーヌ)



スズカ「よし・・私たちは怪我したウェールズの妖精たちの治療のための準備を!」ガサゴソ!(医療道具を取り出しながら)

コーラル「ええ。私もまた、皆さまと共に精一杯に手伝わせてもらいます。」準備をしようとする

スズカ「ええ。まずは妖精たちを休ませる寝床を作らなければ・・・お母様の話によると、ウェールズの妖精たちはとても小さい身体なので、寝床に関しては問題ないのですが・・・」

ディエンド「イヤ・・・・今はその妖精たちのベットを作っている暇じゃないと僕は思うけどね・・?」ガシッ!(ネオディエンドライバーを構える)

スズカ「えっ・・・・・?」周りを見渡す



ガシャガシャガシャガシャァァーー!!(女王軍の騎士と兵士たちが周りを囲んでいく)

女王軍・騎士4「ヤツらを取り囲め!こいつらは境界なき勇士団のヤツらだ!生かして森に行ったヤツらと合流させるな!!」ジャキンッ!(槍を構える)

女王軍・兵士たち「ハッ!!」ジャキジャキンッ!(槍をスズカたちに構える)


レッドラ・ビット「これは・・!?森の外にいた女王軍に待ち伏せされたというのか!?」周りの状況を見て・・

ディエンド「そうみたいだね・・・?どうやら彼らはここにいる戦力が弱いところを討って、殺すか人質にするみたいだと思えるね?」周りの状況を見て・・

ゼンカイガオーン「クゥゥ・・・手薄なところから攻めてくるなんて・・。なんて卑怯な戦い方なんだ・・!」ガシッ!(爪を構えながら)

ディエンド「だとしても、僕たちはここでただやられるわけにはいかないからね!」ガシッ!(女王軍に狙いを定める)

スズカ、ルージュ「――――!!」シュッ、ギィィーン!(戦う体勢を取る)

アドニス、コーラル「・・・・・・。」アドニスがコーラルを守るように真ん中に下がる


ウェールズの外側では、待機していたスズカたちが、平原で待ち伏せしていた女王軍の騎士と兵士たちに取り囲まれしまい、

スズカたちはそれぞれ戦闘態勢を取り、彼女たちを取り囲む女王軍たちと戦おうとしていたが・・・

ビョーン、ビョーン、ビョォォーーン!(鉄のバッタが跳ねてやって来る)

コーラル「!?。何かが飛んで来ます!あれは一体・・・・・」飛び跳ねる鉄のバッタを見て・・

レッドラ・ビット「あれは・・・鉄で出来た・・妖精・・?」飛び跳ねる鉄のバッタを見て・・


ビョーン、ビョォォーーン、ガシィィン!(スズカたちの前に飛んでくる)

鉄のバッタ「ギュィィィ~~~~!!」雄叫びを上げる

周りの女王軍たち「オォォォ~~!?」ビクビクッ!(鉄のバッタに驚いている)


シュッ、スタッ!(鉄のバッタから誰かが飛び降りる)

???「ちょっと待ったぁぁ~~!妖精たちの森を燃やしたと思ったら、今度は大勢でリンチをしようとするか?そんなことは絶対に許さない!!」

???「お前たちなんてこの俺が・・・オマエらの妖精の翅を『折って』そのまま『折り』畳んでや~~る!!」

???「はい、『アルト』じゃーーないと!」シュッ!!(正面に指を向ける)


ヒュォォォォ~~~~・・・www(冷たい風が吹き抜ける)

女王軍たち「・・・・・・・・・・」唖然としている

スズカたち「・・・・・・・・・・」唖然としている



コーラル「あの・・それって・・妖精である女王軍の翅を“折る”と、その翅を“折り畳んで”しまおうという、まるで意味のわからないギャグを言ったのでしょうか?」???に質問する

???「!?。え、えぇ~っと・・確かにそうだけど、お願いだからギャグの説明をしないでよ・・」タラタラタラ・・(冷や汗をかいている)

コーラル「ええ・・てっ、あなたは一体誰ですか!?突然あのようなモノに乗って、私たちの前に現れたと思ったら、その下らない事をする為に来たのですか!?」叱りつける

???「アハハハハハ・・・・それはそのぉぉ・・・」タラタラタラ・・(冷や汗をかいている)

女王軍・騎士4「チィッ!一体何者かと思ったと驚いたが、とんだ馬鹿な奴だったとはな・・・。」呆れている

女王軍・騎士4「死にたくないならさっさとそこから出て行け!!それともお前もまた、そいつらと一緒に死にたいというのか?アァ~!?」怒鳴りつけるように言う


???「―――それはできない。俺はさっき、妖精たちの森を焼き、この子たちを傷つけようとしたアンタたちを許さないって言ったからな。」

???「お前たちもこの妖精國の妖精みたいだけど、女王陛下の命令であの森を燃やしたというのなら、それは俺の敵でもあるって事だよね?」

???「あの森の妖精たちに親切された以上・・森を焼いたお前たちを、俺は絶対に許しはしないとね!」

コーラル「森の妖精たち・・・・まさかそれって・・・。」

スズカ「!。」鉄のバッタの背にある巨大バケットに近づく


シュッ、パカッ!(巨大バケットのフタを開ける)

バケットの中のウェールズの妖精たち「キィキィキィ・・・」身を寄せている

レッドラ・ビット「ウェールズにいた妖精たち!?まさか・・あなたがこの妖精たちを助けたのですか!?」驚いている

コーラル「!?。それでは、あなたは一体・・・?」???を見て・・

???「ああ。今ならわかる気がする・・・俺がこの妖精たちの森に流れ着いた理由があると言う事なぁ!」ガシンッ!(懐から何かを取り出す)


ガシッ、シュルルゥゥ~~・・・ガチャンッ!(その何かがベルトとして???の腰に巻き付く。)

音声『ゼロワンドライバー!』

スズカ、アドニス、ルージュ「!!?」その音声を聞いて・・

???「―――――。」シュッ、カチッ!(懐からさらに黄色いモノを取り出し、そのボタンを押す)

音声『JUMP(ジャンプ)!!』


ピッ、ギュイィィ~ン・・・(黄色いモノをベルトにタッチする)

音声『オーソライズ!』


♪♪♪【飛電ゼロワンドライバー:変身待機音】


ズズズゥゥ~、ゴトンッ!(背中にある巨大な棺をスズカたちの前に下ろす)

鉄のバッタ「ギュィィィ~~!!」ビョォォ~ン!(そのまま飛び上がる)

コーラルたち「!!?」飛び上がる鉄のバッタを見ている

ウェールズの妖精たち「キィキィ!?」ヒョコッ!(バケットから顔を出してみている)


???「―――――!」フッ、クククゥゥ~~・・(両腕を大きく回す)


ビョォォン、ビョォォン、ビョォォン、ビョォォン、ビョォォン!!(???とスズカたちを守るように辺りを飛び跳ねる鉄のバッタ)

ギュィィ~ン・・(???の前に何かのモデルのビジョンが移される)


シュッ、カチッ!(黄色いモノの何かが展開される)

???「変身!」

カチッ、ガシャンッ!!(黄色いモノをベルトの中にセットする)

音声『プログライズ!』


ギュイィィ~~ン!(ビジョンが???をつつき込み、)

音声『飛び上がライズ!ライジングホッパー!』

ビョォォン、ビョォォン、ギュィィィィーーン!!(黄色いエネルギー状となって、身体の装甲となる鉄のバッタ)

『"A jump to the sky turns to a rider kick."』



???→黄色い仮面の戦士「ーーーーー。」ギュィィーン!(変身完了)

ディエンド「!?。あの姿は・・・仮面ライダーだと・・!?」黄色い仮面の戦士を見て・・

アドニス「うん・・アレってもしかして・・!」黄色い仮面の戦士を見て・・


女王軍・騎士4「な、なんだ貴様は!?まさか他の『予言の子』の仲間か!?」驚いている

黄色い仮面の戦士「『予言の子』・・・?確かにこの世界に来るときに呼ばれていたなぁ・・。だが俺は・・・」

黄色い仮面の戦士「『仮面ライダーゼロワン』。それが俺の名で、この世界を救いに来た戦士(ヒーロー)だ!!」クルッ、シャキン!(ポーズを取る)


女王軍・騎士4「クゥゥ・・かかれぇぇ~~!!」号令を出す

女王軍・兵士たち「オォォォォーーーー!!」一斉にゼロワンに襲いかかる

黄色い仮面の戦士→仮面ライダーゼロワン「はぁッ!!」タタタァァーー!(兵士たちに立ち向かう)


???は『仮面ライダーゼロワン』に変身し、一斉に襲いかかる女王軍の兵士たちとの戦いに挑むのであった。

その姿はゼロワンの方が俊敏に見えるのであるが、どうも動きが少し悪い感じにゼロワンは戦っていたのであった・・。

ウェールズの妖精たち「キィキィ!ジジジィィー!(予言の子だ!予言の子だ!ゼロワン!ゼロワン!ゼロワン!)」喜んでいる

レッドラ・ビット「ゼロワン・・・それに『予言の子』・・・まさかあの者が例の『予言の子』だったのですね!」

レッドラ・ビット「鉄のバッタを引き連れて、つまらぬ笑いを取る『AIの予言の子』。まさに彼がその通りです!」

コーラル「ええ・・ですがあの動き・・・なにか不具合が出ているように私に目には見えているのですが・・」ゼロワンの様子を見てて・・

アドニス「!!!」タタタタタァァーー!(ゼロワンの元へ駆け寄る)

コーラル「あ、アドニスさん!?」ゼロワンの元へ走るアドニスを見て・・

ゼンカイガオーン「アドニス!」タタタァァーー!(付いていく)

ルージュ「アドニスお兄ちゃん!」タタタタタァァーー!(後を追う)


アドニスはゼロワンの動きの悪さを感じ、アドニスはそれを直すためにゼロワンの元へ向かい、

ルージュたちもまた、アドニスとゼロワンの援護の為に彼らの元へ向かうのであった。


ジジジッ、ジィジィジィジィ~!ビリビリビリィィ~~・・(飛電ゼロワンドライバーに電流が走る)

ゼロワン「(クゥゥ・・・やっぱりこの世界に来た影響か・・?出力も安定しないし、動きもガダガダで・・・)」バシッ、バシッ!(敵の攻撃を受け流しながら・・)

女王軍・騎士4「動きが遅いぞ『予言の子』!ハァァァ!!」キィィン、ボォォォーー!!(爆裂魔術攻撃)

ゼロワン「ヌワァァ!?」ドゴォォーーン!(爆発攻撃を受ける)

ドゴォォン、ドサッ!(地に倒れるゼロワン)


タタタタタァァーー!(アドニスたちが駆け寄ってくる)

アドニス「ゼロワン、大丈夫ですか!?」タタタタッ、カシャカシャカシャ・・・(ゼロワンドライバーに手をかける)

ゼロワン「ちょっ、きみ!ここは危ないから下がってるんだ!」驚く

アドニス「危ないのはあなたですよ。しばらく動かないで・・すぐにドライバーを直すから・・。」カシャカシャカシャ・・・(ドライバーを弄る)

ゼロワン「直すって・・キミたちはいったい・・・・?」周りにいるルージュたちを見てて・・



ルージュ「ハァッ!ヤァァァッ!」ギュイギュィィ~ン、ジャクジャクンッ!!(魔糸で攻撃する)

ゼンカイガオーン「タァァァ~~!!」ガシュン、ガシュンッ!(爪で攻撃する)

女王軍・兵士たち「ぐわぁぁぁ~~!?」ガシュガシュンッ!(攻撃され、身体が傷つく)


ディエンド「フフッ・・・・ハァァァ!!」バババァァーーン!!(銃撃を放つ)

アーチャー:巴御前、アーチャー:ケイローン「――――――――!!」シュパパパパァァーー!!(矢を放つ)

女王軍・兵士たち「ヌグワァァァ~~!?」シュパパパァーー!!(討たれる)

女王軍・騎士4「クソォォ~、少ない割には抵抗しやがッてぇぇ~~!」クルクルゥゥ~、ガキガキンッ!(矢と銃撃をうち払う)


アドニスはゼロワンの腰の飛電ゼロワンドライバーの不具合の修正、修理のために行動し、

ルージュたちはアドニスの修理の時間稼ぎ、ディエンドはコーラルとレッドラ・ビットの護衛として、彼らは女王軍・兵士たちとの戦い二挑むのであった。

カシャカシャカシャ・・・・(飛電ゼロワンドライバーを弄っていき・・)

アドニス「よし、これでもう大丈夫!」ピトッ!(ドライバーに手をつける)

キュィィィ~~ン!(飛電ゼロワンドライバーの真ん中が光り出し・・・)


ピィィィーーパパパッ!(ゼロワンの全機能が回復する)

ゼロワン「!?。不具合が治った・・・身体が思うように動ける!」シュタッ!(俊敏に立ち上がる)

ゼロワン「サンキュー!誰だか知らないけど、おかげでゼロワンの機能が回復できた。名前は確か・・・」

アドニス「話は後で話すよ。今はお姉ちゃんたちを援護しないと!」

ゼロワン「ああ!ここは一緒にあの妖精たちを守るぞ!」ガッツポーズ

アドニス「はい!」頷く


シュタタァァーー―!!(女王軍たちを攻めに行くゼロワンとアドニス)
――――――――――――――――――――――

ゼロワン「ハァァッ!タァァッ!」シュシュシュシュゥゥーーン!(高速で移動する)

アドニス「ハァァァーー!!」ギュンギュゥゥーン!(ローラースケートで高速移動)

女王軍・騎士4「クソォォォ~~!!」キィィン、バリバリィィ~~!!(落雷を放つ)


シュンシュンシュゥゥーン!ギュンギュゥゥーン!(雷撃をかわしていくゼロワンとアドニス)

ゼロワン、アドニス「ハァァァァーーー!!」ギュゥゥ~ン!ギュィィーーン!(ドリルと素手によるダブルパンチ)

女王軍・騎士4「ぐわぁぁぁ~~!?」ガシュゥゥ~~ン!!(殴られ、後方に飛ぶ)

女王軍・兵士たち「ドワァァァ!?」ドシィィ~ン!(女王軍・騎士4とぶつかる)



ゼロワン「女王軍!お前たちを止められるのはただ1人!俺だ!」シュッ!(自分に親指をさす)


ギュィィィーン!(ゼロワンドライバーを右にプッシュする)

音声『ライジングインパクト!』

ゼロワン「―――!!」ガシッ、ギュゥゥーン!(足にパワーを込める)

タタタタッ、ビュゥゥゥーーン!!(女王軍に向けて正面にジャンプするゼロワン)


ラ イ ジ ン グ イ ン パ ク ト


ゼロワン「ハァァァーーー!!!」ビュゥゥーン、ガシィィーーン!!(女王軍たちにライダーキックを決める)

女王軍たち「ギャア!?(ガァァ!?)(ギュゥゥッ!?)」バシッ、バシッ、バシッ!(玉突き事故のようにぶつかっていき・・)


ギュゥゥ~~!バシィィ~~ン!!(弾けるように吹っ飛ぶ女王軍たち)

『ライジングインパクト』



女王軍たち「ぐわぁぁぁ~~~~!!」ビュゥゥゥ~~ン、ガシャァァァ~ン!!(空中で全ての装甲が破壊される)

ドサドサドサァァ~・・・(山のように積み上がる女王軍たち)


ゼロワンの必殺技である必殺キック・・『ライジングインパクト』が決まり、女王軍の兵士たちの武器や騎士の装甲は全て破壊され、

そのまま彼らは山のように積み上がって倒れるのであった。

ヒューン、スタッ!(華麗に着地するゼロワン)

ゼロワン「フゥ・・いっちょあがりっと!」シュッ!(ポーズを決める)


ウェールズの妖精たち「キィキィ!(たおした!たおした!たおした!ぼーてがん!ぼーてがん!ゼロワン!ゼロワン!)」喜んでいる

ウェールズの妖精たち「キィキィ!(ぼくたちをたすけてくれた!オベロンのつぎにたよれるよげんのこだ!)」喜んでいる


ルージュ「よし!どうにか倒せたね、スズカお姉ちゃん!」

スズカ「ええ・・でも喜ぶのはまだよ。森に入ったお母様たちがまだ森にいるウェールズの妖精たちを助けているかもしれないからね・・。」

ディエンド「ああ。アドニスとコーラルたちの事は僕に任せて、ゼロワンとスズカ、ルージュは森へ行ったアルトたちの援護へ向かってくれ。まだ隠し玉があるかもしれないからね?」

ゼロワン「ああ。アドニスといったね?俺のゼロワンドライバーを直したあんたに頼みたいことがあるんだ・・。」

ゼロワン「そこにある棺の中にある俺の大事な『パートナー』を、君の力でどうにか直してくれるか?」棺の方を見て・・

アドニス「うん、わかっている!この棺の中には、まだこの世界に適応できていないあなたのパートナーが眠っているんだね?」棺の方を見て・・

アドニス「――“彼女”の事は僕が必ず直してあげる!だから、お姉ちゃんたちをお願い!」

ゼロワン「わかった!スズカ、ルージュ、俺についてきてくれ!」スズカとルージュに呼びかける

スズカ、ルージュ「えぇ!!」コクッ!(頷く)

タタタタタァァーー!(燃えさかるウェールズの森へ向かうゼロワンとスズカとルージュ)


コーラル「アドニスさん・・、あのゼロワンと名乗る『AIの予言の子』が言ってました、棺の中の彼女とは一体・・?」

ディエンド「ああ。彼の言ってる事が正しければ・・・この棺の中に彼の世界から来たモノがあるからね。」

アドニス「うん。ゼロワンにとって、あの子はとても大切なパートナーであり、彼にとって一番大事な“従者”だからね?」

コーラル「従者ですか・・・?」


ガタッ、ズズズズゥゥ~~・・ゴトンッ!(棺のフタを開けるアドニスたち)



ジジジィィ~~・・・ピピピピィィィ~~・・・・(エラー音を出している)

ヒューマギアの女性「・・・・・・・・」仰向けに寝ている


レッドラ・ビット「これは・・・棺の中になんと美しき眠り姫の妖精らしき者が眠っておられる!!しかし・・・」

コーラル「ええ。彼女には神秘も命も感じません・・・・。この彼女はいったい・・?」疑問に思っている

ディエンド「彼女の名は『イズ』。令和の時代を飾る最初の仮面ライダー・・、『仮面ライダーゼロワン』と共に立ち向かった彼の社長秘書かつ従者であり・・」

ディエンド「『ゼロワンの世界』にしかいないAI技術のロボット・・・『ヒューマギア』の1体でもあるからね?」

コーラル「・・ヒューマギア・・・ですか・・。」目が点になる

アドニス「うん。」頷く

ヒューマギアの女性→イズ「・・・・・・・・」眠っている


鉄のバッタが運んでいた棺の中に入っていたモノ。それはゼロワンと同じ世界で共に歩んだヒューマギアの1体である『イズ』の姿が仰向けに眠っており、

アドニスはゼロワンから受けた『ヒューマギア:イズ』の修理の依頼を遂行するする為に、アドニスはイズの修理をウェールズ外の平原で行なっていくのであった・・。

第31節:セツノの涙
――――――――――――――
ウェールズ:燃えさかる秋の森(アルトリアサイド)



ボォォォーー!ボォォォーー!バチバチバイバチィィ~~!!(森全体が燃え広がっている)

タタタタタァァーー!(アルトリアたちが駆けつける)


バーゲスト「!?。あやつらめ、なんてことを・・・・」あたりの死体のようなモノを見てて・・

【・・・!】
【(これは・・・・もう・・・・)】←

アルトリア「――――、あ。あ、ぁ―――――――」驚愕している

セツノ「――――――あ。あ、ぁ―――――――」驚愕している

アルト「セツノ、アルトリア・・・・?」2人の表情を見てて・・


タタタタタァァーー!(駆けつける女王軍・騎士たち)

女王軍・騎士1「いたぞ、妖精王だ!捕らえよ、陛下の前まで連行してくれる!」

女王軍・騎士1「・・・ん?横にいるのは『予言の子』と裏切り者のバーゲストの娘か?」アルトリアとセツノを見て・・

女王軍・騎士1「いや、しかし・・・バーゲストの娘はともかく、『予言の子』の方はキャメロットで見た時はあんな凶悪な魔力では―――」



ジジジィィ~~、ビリビリビリ~~~!!(セツノの両腕に電流が流れる)

セツノ「ウゥゥ・・・ゥゥゥゥ~~~~!!!」キリキリキリィィ~~!!(怒りを露わにしている)

バーゲスト、アルト「!?」セツノとアルトリアの表情を見て・・


セツノ「ああああああああーーーー!!モルガァァァ~~ン!!」ジャキィィン!ダダダダァァーー―!!(爪を立てて前に出る)

アルトリア「あああああああ!お前たち、お前たち―――――――!!!!」ダダダダァァーー!!(前に出る)


バーゲスト「!?。待つんだ、早まるな2人とも!!」先に出るセツノたちを見て・・

オベロン「アルトリア、セツノ・・・・!?―――そうか、アルトリアはティンタジェル・・セツノはシェフィールドの時の・・・!」

オベロン「アルト、娘であるセツノを止めろ!藤丸はアルトリアを追いかけろ!今の彼女たちは我を忘れている!下手をするとここで死ぬぞ!」

アルト「ああ、言われなくてもわかってる!」タタタタタァァーー!(セツノを追いかける)

【わかった、任せろ!】


アルトとカルデアのマスターは何かの理由で我を忘れ、暴走しているセツノとアルトリアを止めるべく、女王軍たちと戦う彼女たちを追いかけるのであった。
――――――――――――――――――――――――――――

女王軍の兵士たちによって、ウェールズの森が燃え広がっている・・。お母さんたちがそこにいる妖精たちにお世話になった妖精たちの森が・・・

下の地面にはその業火や女王軍によって焼かれ、踏みつぶされた妖精さんたちがバタバタと死んでいる。とても酷く、とても残酷で残虐に・・・

アルトリアの叫びが聞こえた。おそらくアルトリアもまた、この森の残酷さに目をして、自身もどうしようもなく怒り狂っているんだね?

その事はわかる。今のアルトリアの気持ち、目の前にいるモルガンの手下たちを殺したいというこの怒り狂う気持ちは・・・


『悲しみの涙を流させない』という・・・妖精騎士バーゲストの娘である、『セツノ・オルラント』の心に宿る『目的』であるのだから・・。


―――涙(なみだ)。それは動物であるなら必ずしも眼から流す水のようなモノなのは、科学という説明では実証されている。

でも感情的に泣くのは科学的に解明されていない。感情を持って泣くことができるのは心を持っている人間であり、それはサーヴァントや妖精にも同じ事でもある。


涙を流す事には色んな種類があって、セツノの中では2つの涙があることを知っている。

身体が痛い時・悲しい時・辛い時に流す涙は【悲しみの涙】であり、嬉しい時・笑っている時・喜んでいる時に流す涙は【歓びの涙】。

セツノの『目的』は、その『悲しみの涙を流させない』という事であり、その『目的』を叶えたことは、セツノが力に目覚めた時から叶えられていないのだから・・。

――――――――――――――――――――――
3年前・・・・ラーマとシータがいるカルデアの世界:とある公園のシュミレーションの演出(メリュジーヌが子育てを再開したから数ヶ月後・・)


ガシュンッ!!(何かを引っ掻く音)

子供1「うわぁぁ~~ん!いたいよぉ~いたいよぉ~~・・・」ポタポタポタ・・(ひっかき傷をおさえている)

子供2「わぁぁぁ~~!?あいつの手がバケモノのてになった~~!にげろぉぉ~~!!」タタタタタァァーー!(逃げ出す)


スズカ(3歳)「セツノちゃん、ルージュちゃん!」タタタタッ!(駆けつける)

ルージュ(3歳)「ああ・・ぁぁぁぁ・・」驚いて腰を抜かしている

スズカ「ルージュ、一体どうしたのル・・・・!?」セツノの方を見て・・


ポタポタポタ・・、カチカチィィ~!(セツノの凍った手に血が垂れつつ、その血液が凍って落ちる)

セツノ(3歳)「あ、あぁ・・・ぁぁぁ・・・・うわぁぁぁぁぁ~~~~!?」自身の凍った手に泣き叫んでいる

スズカ「セツノちゃん・・・・」泣いているセツノを見てて・・


セツノの手には自身の力で凍りついた手に誤って引っ掻いてしまった子供1の血液が付着するも、その血液はすぐに凍りついて、その凍った血液が手から落ち、

セツノは自身の力で凍った手に困惑し、誤って引っ掻いてしまったことへの罪悪感により、ただ泣き叫ぶしかなかった。

――――――――――――――――――――――――
その数分後・・カルデア:医務室近くでは・・


子供の親2人(酒呑童子と茨城童子)「ーーーーーーーー!!!」ガミガミガミ!!(抗議している)

バーゲスト「~~~~~~~!!」ペコペコペコ・・(一生懸命に謝罪している)

マシュ「~~~~~~~。」仲裁をしている


カルデアの医務室の外では、子供の親である酒呑童子と茨城童子がセツノが子供1を傷つけた事に抗議をしており、

バーゲストがその事で一生懸命に謝罪をしており、マシュはバーゲストと酒呑童子と茨城童子3人の仲裁の中を取り持っていたのであった・・。


そして、一方のカルデアの医務室の中では・・・

カルデア:医務室


ナイチンゲール「セツノちゃん自身の力の発現により、誤って誰かを傷つけてしまったと言えるでしょう・・。」

セツノ「せ、せ、セツノは・・・・セツノは・・・・」エグエグエグ・・(泣いている)

ナイチンゲール「・・・おそらくそれがトラウマとなり、セツノちゃんの心の発育に悪影響が出ると思われます。・・・残念ですが・・。」残念そうな顔をしている

メリュジーヌ「セツノ・・・。」悲しい顔をしている

――――――――――――――――――――――――――

セツノにはその手足に炎と氷と雷の力を合わせて戦う事が出来る『トライアタック』という能力を持っている。セツノもその力で敵と戦っている。

でも、最初にその力が出たタイミングは最悪だった。セツノはあの時・・セツノの力でお友達のことを傷つけ、お友達に『悲しみの涙』を流してしまった。

セツノの目的は『悲しみの涙を流させない』事であり、自分の力で『悲しみの涙』を流してしまうのは『目的』に反することであり、セツノの力でお母さんたちに迷惑をかけてしまった。

この頃からセツノは、セツノのせいで誰かを傷つけ、『悲しみの涙』を流してしまうことが怖くなってしまい・・・

セツノはその事への恐怖で喋ることが少なくなり、誰かを傷つける事に恐怖心を抱えるようになってしまったの・・・。

――――――――――――――――――――――――――
数年後・・・カルデア:特殊トレーニングルーム(タイプ:無人島)。(妖精國ブリテンの時系列:女王暦2016年)


ジュボォォーー、ガシンッ!ガシンッ!(巨大な岩をサンドバックにしているセツノとガイル)

セツノ(12歳)「ハッ!ハッ!ヤァァァッ!!」ガシンッ!ガシンッ!ガシンッ!(炎の爪で岩を攻撃する)

ガイル(12歳)「ハァッ!ッリャッ!オリャァァァ~~!!」ガシンッ!ガシンッ!ガシンッ!ドゴォォーン!!(岩を鉄の腕で砕いていく)


妖精騎士ランスロット(メリュジーヌ)「火の威力が弱い・・・。もっと火力をあげて攻撃するんだセツノ!!」バシンッ!(竹刀を地面に叩く)

セツノ「は、はい・・!!」ジュボォォォ~~~!!(炎の火力を上げる)

妖精騎士ランスロット(メリュジーヌ)「・・・・・・・・」セツノの様子を見ている

妖精騎士ガウェイン(バーゲスト)「・・・・・・・」セツノの様子を見ている

――――――――――――――――――――――――――――

無人島が舞台の特殊トレーニングルームでセツノたちが7歳を迎えたある日・・・、

お母さんたちはセツノたちにお父さんと、ヴァージェというルージュとジョルニお兄ちゃんのお母さんがいる事とはもう一つ言ったこと・・

“お父さんともう1人のお母さんは囚われていて、お父さんお母さんと会うために強くなれ!”“それまではセツノたちの母親ではない”

お母さんから言われたこの言葉にセツノはショックを受けたけど、ジョルニお兄ちゃんが先導し、一緒に強くなってお父さんたちを助けに行くという決意を持って言ってくれた・・。

セツノもジョルニお兄ちゃんの言葉を聞いて、セツノも強くなれば、お父さんとお母さんたちを取り戻し、セツノたちは家族全員で暮らせるようになる。

そしたら家族みんなが『悲しみの涙』を流さなくなり、セツノが強くなれば、今度こそ誰かを『悲しみの涙』を流さずに済む事が出来ると思い、

セツノはそれを信じるかつ、セツノ自身も覚悟を持って、数年巡の修行に望むことになった。家族みんなが『悲しみの涙』を流さぬように、今度こそセツノの『目的』を果たせるように・・


でもセツノは時に自分の中で思う事が一つある。セツノが強くなったところで、セツノの行動1つでまた誰かが傷つき、誰かが『悲しみの涙』を流してしまうんじゃないのかと・・

その事を思えば思うたびに、セツノはその事への恐れと不安に苛まれていくのです・・。


セツノの本心「セツノは、セツノ自身が怖い・・。」虚ろ目


感情をあまり外に出さないセツノにとっての怖いもの。それはセツノ自身の不甲斐ない事で誰かを傷つけ、『悲しみの涙』を流させてしまう・・

セツノ自身・・・つまり自分自身の事に恐怖を感じているのです。

修行開始から数年後(妖精國ブリテンの時系列:女王暦2017年)・・・カルデアス島:慰霊碑近くの墓地(元・空き地周辺)


タッタッタッタッタッタッ・・・(旅に出したMiiたちが続々と帰還してくる)

旅人だったMii「僕の両親が殺されてしまったと聞いて急いでこの島に戻って来ました。両親がいなくなった以上、もう僕は旅に戻る気はありません・・」

旅人だったMii「ぐだ子のそっくりさん、どうか・・この島にもう一度住まわせてくれませんか・・?」悲しそうな目で言う

ぐだ子のMii「!?。もちろん大歓迎だよ!よっぽど辛いのなら、この島にずっと居ても良いんだよ!わたしのそっくりさんにはちゃんと言っておくよ。」

旅人だったMii「そうですか・・ありがとうござます。ですが・・両親がまだ生きていたら、もっと旅をし続けたかったなぁ・・。」悲しい顔をしている

ぐだ子のMii「・・・・・・・・・」黙り込む

シータ「・・・・・・・」黙り込む


元・旅人のMii1「ウゥゥゥ・・・お父さん、お母さん・・・。」泣き崩れている

生き残りの住民1「ゴメンよ・・・一緒に死ねなくてゴメンよ・・。」手を合せている

生き残りの住民2「僕の赤ちゃん・・・天国で一人前に育って欲しいよ・・・。」泣いている



セツノ(15歳)「・・・・・・・・・」

バーゲスト「気になるのか?彼らの事を?」セツノの近くに寄る

セツノ「うん。セツノたち・・・お母さんたちのおかげでここまで成長できたし・・強くなる事もできた。セツノ・・お母さんに感謝している・・。」

セツノ「でもお父さんもお母さんもみんな・・妖精騎士アグラヴェインたちによって殺されたあのMiiたちはどうなるの?あのまま悲しい気持ちでいるの?」

バーゲスト「それは・・・・それについては私もわからない。彼らがどう生きていくのか、どうその気持ちに向き合っていくのか、それは彼ら自身が決める事。我らが決める事ではないですわ。」

セツノ「・・・・。あのMiiたちが悲しんでいると・・セツノも悲しくなる。セツノ・・あのMiiたちの悲しい涙を止めたい・・でも、セツノたちじゃMiiたちの悲しみを止める方法がわからない・・。」

セツノ「セツノ・・・これ以上、誰かが『悲しい涙』を流すところを見ていられない・・。どうしたらセツノ・・・誰かが『悲しみの涙』を流すのを止められるのかな・・?」

バーゲスト「セツノ・・・・・・。」セツノの表情を見てて・・


バーゲスト「聞きなさいセツノ。知能と意思を持ち、心を持つ者なら誰しも『悲しみの涙』を流すわ。誰かが死に、誰かが傷つき、誰かと別れる事があれば、人も妖精も、その目に『悲しみの涙』を流すわ。」

バーゲスト「それ故に『悲しみの涙』を根元から止めるのはできません・・その心に悲しいと感じる心がある限り。生きている者の咎と言ってもよろしいでしょう・・。」

セツノ「・・・・・・・。」

バーゲスト「ですが、これ以上あの悲しんでいるMiiたちと同じような光景を止める方法ならあります。彼らの知人や親、子供や赤子を殺され、彼らはその事への悲しみに包まれている。」

バーゲスト「それらを引き起こしたのは他ならぬ、妖精騎士アグラヴェインたちとその彼女たちを派遣したモルガン陛下です。彼らは私と我が娘たちたちを殺す為にここに現れ、この島で多くの虐殺を繰り返した。」

バーゲスト「あのような奴らがいる限り、この先もあのMiiたちと同じ思いをする者が、これから1年後に向かう妖精國ブリテンにも起こりえるかもしれません。」

バーゲスト「セツノ。あのMiiたちの同じような光景を繰り返したくない気持ちがあるのであるならば、セツノはそうさせないように努力する事を、私はセツノの母親として進めるわ。」

セツノ「お母さん・・・。」

バーゲスト「心配するなセツノ。お主には我が家族がいるし、お主も十分に強くなった。セツノの『トライアタック』の能力も、さらなる強みに達している。」

バーゲスト「あとはセツノがどうあのMiiたちと同じ光景を繰り返させないようにするのか・・それはセツノ自身が考えて、それを行動に移せる事が重要となるからな。」

セツノ「・・・セツノがどう考えて、どう行動するか・・・・。」考えている


セツノ「・・うん。セツノ・・これ以上、あのMiiたちと同じような悲しい思いをさせない・・させるわけにはいかない・・!」

セツノ「セツノ・・これ以上、『悲しみの涙』を流す光景を繰り返さないように頑張る・・。セツノ・・もっと強くなって・・・Miiたちの悲しみと同じような思いをさせない戦士になる!」キリッ!

バーゲスト「・・・フッ。それでこそ、我が愛する娘だ!その気持ちを忘れず、あと1年の修行に励むがよい!」

セツノ「うん!」頷く


タッタッタッタッ・・・(2人で一緒に家に帰るバーゲストとセツノ)

遠くの島へと旅をするのを諦め、島に帰って移住してくるMiiたちの光景は、とてもじゃないほどに悲しみに包まれていた。

旅人を迎える空き地は島のMiiたちの霊園となり、元・旅人や島の住民たちが手を合せ、死んでしまった知人や親、子供たちの為に嘆き悲しんでいる。

セツノはこのような光景を見るたびに、セツノの心は悲しみに揉まれ、自分の無力さを思い知らせられる。


ブリテンに旅立つ1年前、あのMiiたちが悲しんでいる光景・・・・『悲しみの涙』を流させると同じ光景をさせない方法を、お母さんはセツノに教えてくれた。

修行の成果で完全に力のコントロールもでき、セツノ自身も強くなっていることも感じている。セツノのその強さにお母さんたちも喜んで絶賛している。

あとはセツノがどうやって『悲しみの涙』を流さす光景を作らせないように行動するか、それはセツノ自身の努力と行動で決まっていく・・。

セツノはセツノ自身の事が怖いけど、セツノが頑張らないと、また誰かがカルデアス島のMiiたちと同じ悲しみに包まれてしまう。

セツノはセツノ自身への恐怖心を押し殺して、セツノは『悲しみの涙を流させない』という『目的』を叶える為に、セツノは頑張らなきゃいけないと、セツノは心に誓った。


だけど・・・・・だけど・・・!!
―――――――――――――――――――――――――――――
それから現在・・ウェールズ:燃えさかる秋の森(アルトリアサイド)


セツノ「ガァァァァ~~~!!」ビリビリビリィィ~ガキィィン!!(雷撃と氷を纏った爪で引っ掻く)

女王軍・騎士1「うぎゃぁぁぁ~~!?」ガシュガシュンッ、ビリリィィ~~!!(引き裂かれる)

アルトリア「ハァァァァ~~~~!!」ギュォォォ~~ン!!ボォォォ~~!!(蒼い炎を放つ)

女王軍・騎士2「ワァァ、ワァァァ~~!?」ジュボォォォ~~~!!(燃やされる)


女王軍・騎士たち「ひ、ひぃぃぃ~~~!?」ダダダダァァ~~!(その場から逃亡する)

アルトリア「はぁ・・はぁ・・はぁ・・!逃げるのか、ここまでしていて逃げるのか!許さない、忘れない・・・・!セツノ、お願い!!」命令する

セツノ「アァァァァ~~~~!!」シュゥゥ―ーン!!(素早く動く)


シュゥゥーン!(素早く女王軍・騎士たちの前に回り込むセツノ)

女王軍・騎士たち「!?」驚愕して立ち止まる

セツノ「ハァァッ!タァァァ~~!!」ガシュン、ガシュガシュガシュン!!(雷撃と氷の手足で引き裂いていく)

女王軍・騎士たち「ギャァァァ~~!?」ガシュガシュガシュン!!(無残に引き裂かれていく)


セツノ「フゥー・・フゥー・・・逃がさない・・セツノはお前たちを絶対に許さない・・・・!アルトリアを・・ルージュを泣かせた・・モルガンの手下たちめ・・!」

セツノ「お前たちは森のみんなを殺した・・!森の妖精たちを・・セツノのお母さんの恩人たちを・・みんな殺して、みんな泣かせた!」

セツノ「セツノはそんな奴らが大嫌い!!『悲しみの涙』が大好きなお前たちなんか大っ嫌いだ!!」ジジジィィィ~~!!(手の電流が漏れ出している)

バーゲスト「せ、セツノ・・・お主は・・・」驚愕している


アルトリアとセツノはウェールズの森を燃やし、そこにいる妖精たちを皆殺しにした女王軍たちに激情的に怒りを露わにし、

アルトリアとセツノは偶然的に女王軍の騎士たちを圧倒し、地面にはほぼセツノによって辺り一面に女王軍の返り血で溢れていた・・。

目の前に広がる業火の森と黒焦げになっている虫の形の妖精たち。そしてその前にはそれらを行なっていたと思われる女王軍の兵士たちがいる・・

この地獄のような光景は、シータさんがいたカルデアの世界で教わった・・カルデアス島を襲った悲劇とそっくりだった。

幼い頃のセツノたちを殺そうとした妖精騎士モードレッド。ルージュとジョルニお兄ちゃんからヴァージェお母さんを攫った妖精騎士アグラヴェイン。

アイツらの襲撃のせいでカルデアス島の多くのMiiが死んだ。モルガンがアイツらを派遣したせいで、島の多くの人たちが嘆き悲しむようになった。


セツノはその悲劇を止められなかった。セツノたちが来るのが遅かったせいで、ウェールズは『悲しみの涙』と絶望の炎で押しつぶされてしまった。

この怒りは自虐だ。セツノがカルデアス島の悲劇と同じ光景を止められなかった、愚鈍で愚かなセツノへの自虐行為だ。

怒りたい気持ちはアルトリアも同じだ。こういう悲劇はアルトリアがティンタジェルにいた時に経験しているのだから。


セツノはただ、セツノのせいで涙も流せずに死んじゃった妖精たちに何もしてあげられない。ただただセツノは、セツノのせいで止められなかった・・

力及ばずに弱いだけのセツノ自身に怒りをただ八つ当たりをしていくしかないのだから・・・。

――――――――――――――――――――――――――――――

【もうやめるんだ、アルトリア、セツノ!】
【今はウェールズのみんなを助けるんだろ!】←


アルトリア「うるさい!まだあいつらの仲間がいるかもしれないのよ!償わせてやる!二代目妖精騎士ガウェインと一緒に必ず償わせてやる!」

セツノ「そうだ・・まだアイツらには妖精騎士がいる!アイツらだけじゃない・・イレギュラーズも、モルガンも、ヴァージェお母さんを攫ったアグラヴェインの奴も――――」

アルト「セツノ、アルトリア・・・・・!!」タタタタッ!(セツノの前に立つ)

【―――――!!】
【(こうなったら、やるしかない!)】←



パシンッ!(アルトリアの頬を引っぱたくカルデアのマスター)

アルトリア「アフッ!?」ペシッ!(頬を叩かれる)


パシンッ!(セツノの頬を引っぱたくアルト)

セツノ「ひゃうっ!?」ペシッ!(頬を叩かれる)


アルトリア「――――――あ。藤丸くん・・わ、わたしは・・・・」困惑している

セツノ「――――――お、お父さん・・・。」困惑している

アルト「・・・・・・・・・」セツノを悲観的に睨む

【・・・・・・・・】アルトリアを悲観的に睨む

セツノ「―――あああ・・・セツノ・・・。セツノは・・・」動揺している


ドサッ・・・(四つん這いになって絶望するセツノ)

セツノ「・・・またやっちゃった・・・・。セツノ・・・セツノのせいで・・今度はお父さんたちに迷惑をかけちゃった・・。セツノのせいだ・・セツノのせいで・・」

セツノ「アルトリアは悪くない・・・。全部セツノが悪いの・・・全部・・・・全部セツノがやったことなの・・。だから・・アルトリアを攻めないで・・・。」

セツノ「怒られていいのはセツノだけなの・・泣いていいのはセツノだけ・・・セツノだけが・・・『悲しみの涙』を流していいの・・。」

セツノ「だからお願い・・・セツノだけを悪く思って・・二度と私の前で・・・『悲しみの涙』を流さないで・・・・」グスン、ポロポロポロ・・(泣いている)


アルト「・・・セツノ・・・・君は・・・。」泣いているセツノを見て・・

バーゲスト「セツノ・・・・まさかお主は・・・まだあの昔の事を攻めているのか・・?」泣いているセツノを見て・・

アルトリア「・・・・・・セツノちゃん・・・。」泣いているセツノを見て・・

【ごめん、アルトリア。】
【まさかこんなことになるなんて・・・】←

アルトリア「・・・いいえ、セツノちゃんが悪いわけではありません。わたしが・・わたしの目が真っ赤になってしまい、あのような事をしたばっかりに・・」反省している

【いいんだよ、それは・・・】
【それよりも今は生き残りを探した方が・・・】←

アルトリア「・・・はい。以前彼らが逃げていた木の上なら、もしかして、」木の上の方を見上げる



タッタッタッタッ・・・(何者かがアルトリアたちの前に姿を現す)

二代目妖精騎士ガウェイン「おいおいおい・・?テメエら、俺の兵の皆殺しの次は仲間割れか?まあ、俺にとっては好都合だがな・・?」ニヤリッ・・(笑みを見せる)

バーゲスト「!?。二代目ガウェイン・・・貴様か・・」ギロッ!(二代目妖精騎士ガウェインを睨み付ける)

二代目妖精騎士ガウェイン「アルトリア、さっき木の上にあんたらが探しているというこの森のゴミ共がまだ生き残っているんじゃないかと言っていたが・・」

二代目妖精騎士ガウェイン「生憎だが、そのゴミ共の掃討はもう既に終わっている。あとはこの森を綺麗に焼き払って、木炭の材料にでもしてやろうって訳だな!」

アルト「なんだって・・・・!?」驚く

二代目妖精騎士ガウェイン「ふんっ、救援に来るには遅かったようだな?これが、アンタらがダルダンを殺して、ノリッジの鐘というやらを鳴らした結果というわけだな、『予言の子』よぉ~?」ニヤリッ!(笑みを見せる)

アルトリア「クゥゥ・・・二代目妖精騎士ガウェイン・・!」グググゥゥ・・(怒りを抑えている)


二代目妖精騎士ガウェイン「だがよぉ・・そもそも何故、このようなゴミみたいな奴らの森に来ているんだ?『境界なき勇士団』も引き連れてよぉ~?」

二代目妖精騎士ガウェイン「あんたらは今、ウッドワスの連中と小競り合い中だろ?ロンディニウムを留守にして、アイツらの事なんか目もくれないというのか?」

二代目妖精騎士ガウェイン「―――テメエらの行動には理解しがたいぜ。テメエらが拠点としている所を守るよりも、こんなゴミ溜めみたいなところに救援に来るとはなぁ~・・」

二代目妖精騎士ガウェイン「正に飛んで火に入るなんとやらだな?だがおかげで、このゴミ溜めの場所でお前たちの首を取れることには変わりはねぇ。」

二代目妖精騎士ガウェイン「『予言の子』と『異邦の魔術師』、それに『妖精王』の首を取り、バーゲスト共らを切り刻んだと知れば、俺は名誉挽回できる!」

二代目妖精騎士ガウェイン「バーゲスト、それに近くに村正がいるとなれば・・、あの時の屈辱を一緒に晴らすことができる訳だ!」

アルトたち「!?」

二代目妖精騎士ガウェイン「今の俺は本気の本気だ!俺の屈辱と共に、俺の剣に切り刻まれるがいい!!」キィィン、ビリビリィィ~!(両腕が光り、電流が流れる)


ヒュンヒュンッ、ガシッ!(腰元の2振りの剣が二代目妖精騎士ガウェインの手元に浮かぶ)

二代目妖精騎士ガウェイン「妖精剣――ソードアルタイル!ソードベガ!」

ガシッ、ギャァァース!(妖精剣ソードアルタイルの魚の部分が開く)|ガシッ、ビリリリィィーー!(妖精剣ソードベガの犬部分が無理矢理展開される) 

フンッ、フンッ、フンッ!ジャキィィーン!!(二振りの剣を持ち、その剣を振るう二代目妖精騎士ガウェイン)


武蔵「!?。妖精騎士と名乗るくせに二刀流で挑むとは・・・これはこの新免武蔵が黙っているわけにはいかないわ!」ジャキンッ!(刀を構える)

【(森を守るにはガウェインを倒すしかない・・・・!)】
【(でも・・・・今のセツノは・・・・)】←

武蔵「大丈夫!あんな騎士紛いの奴は、私が相手になってやる!しょうじき私も同じ剣士として二代目ガウェインにもの申したい事が沢山あるんだよねぇ~!」

トリスタン「はい。ガウェインは我らに任せてください。アルトさんとバーゲストは、娘であるセツノに付き添ってください!今の彼女には、あなたがとても必要です。」

トリスタン「彼女を立ち直る為にも、バーゲストとアルトさんには、親としての使命を全うして頂きたいのです!」

アルト「トリスタン・・。わかった。そっちは任せたぞ、藤丸!」

【ああ。任された!】
【行こう、アルトリア・・みんな!】←

武蔵、ダ・ヴィンチちゃん、トリスタン、アルトリア、ツーカイザー「ああ(ええ)!」頷く


タタタタタァァーー!(二代目妖精騎士ガウェインの元へ向かうアルトリアたち)

アルト「――――!」タタタタッ!(セツノの元へ向かう)

バーゲスト「さぁセツノ、こっちに!」ノシィィ~・・(セツノを抱きかかえる)

セツノ「・・・・・・・・」虚ろな目をしている

タタタタタァァーー!(戦線から一時離脱するアルトとバーゲストとセツノ)


アルトリアとセツノの暴走を止めるためにアルトとカルデアのマスターは彼女たちに平手打ちをし、アルトリアは正気を取り戻したのだが、

セツノだけは逆に自身の行いでアルトたちを傷つけたと錯覚し、動揺してるように混乱し、自分自身に絶望しているようにセツノは動けなくなってしまう。

そしてそこに現れた二代目妖精騎士ガウェインに対し、二代目ガウェインの相手は武蔵たちが相手にすることになり、

アルトとバーゲストは、自身の娘であるセツノにしっかりと向き合うために彼女を連れて、一時その場から離脱するのであった。

――――――――――――――――――――――――――――――――

武蔵「ハァァァッ!!」シャキンッ、シュッ!(二振りの刀を振るう)

二代目妖精騎士ガウェイン「ヌゥゥゥッ!」ガキィィン!(二振りの剣で防御する)

ガキンッ、ガキンッ、ジャキンッ、ジャキンッ!!(刀と剣でつば競り合っている)


武蔵「あんた、バーゲストから聞いているけど・・・あなたの剣、ちっとも私の剣に心が届いていないわ!」ジャキンッ、ジャキンッ、ジャキンッ!(刀を振るう)

武蔵「あなたの剣の振るい方が、ただ暴力的でただ勝つ事や殺す事しか考えていないあなたなんかに、あなたの剣が応えてくれるわけがないわ!」ジャキンッ、ジャキンッ、ジャキンッ!(刀を振るう)

二代目妖精騎士ガウェイン「クゥゥ~~!!ごちゃごちゃと言ってるんじゃねぇぞ、このアバズレ女がぁ~!!」ジャキン、ジャキンッ!バスッ!!(防御しつつ、蹴りを入れる)

武蔵「キャァァッ!?」バスッ!(腹部を蹴られる)

二代目妖精騎士ガウェイン「フゥゥン!!」キィィン、ビリビリィィ~!(右腕から電流が流れていき、)


ギュゥゥゥ~~ン!!(武蔵たちの武器が引っ張られていく)

武蔵「ワァァッ!?わたしの刀が引っ張られていく!?」グググゥゥ~~!グサッ、グググゥゥ~(片方の刀を地面に刺し、もう片方の刀を引っ張る)

ダ・ヴィンチちゃん「ヌゥゥ~~・・これは・・多数ボルトの電磁力だ!私の鉄で出来たアームと靴が引っ張られているから、おそらくそれだと思う!」ギギギィィ~!(堪えている)

アルトリア「え、なに?磁力ってなに!?そんな魔術、私の知ってる魔術にはないからわからないよぉ~!?」アタフタ・・(困惑している)

【わからないってそんな・・・】
【(そうか。ブリテンには磁力自体がわからないんだ・・。)】←

ツーカイザー「ツゥゥ・・ダ・ヴィンチの言う通りかもしれんな。妖精國に磁石がないと思えば、アイツは電気を帯びた生きた磁石みたいなモノだな!」ギギギギィィ~~!(ギアダリンガーを引っ張っている)

二代目妖精騎士ガウェイン「ツリャァァ~!!」ギュゥゥゥ~~ン!!(磁力を上げる)

武蔵「グゥゥ~~ワァァッ!?」ヒュンッ!(もう片方の刀が飛んでいく)

ツーカイザー「ヌワァァッ!?」ヒュンッ!(ギアダリンガーが飛んでいく)


ガシャガシャァァ~、ガシッ!(それらの武器が空中で静止し、持ち主に向かい合う)

二代目妖精騎士ガウェイン「剣などの武器なんてモノはよぉ・・ただ使えるだけの道具で良いんだよ。こんなふうになぁ!!」ビリィィ~!

シビビィィ~、ビュゥーン!ババババァァ~~ン!!(それぞれの武器が武蔵たちに襲いかかる)


武蔵「なぁ、卑怯だぞ!?私の刀を操って、私の事を攻撃させるなんてぇ~!?」ガキンッ、ガキガキガキィィン!(自分の刀同士でつば競り合う)

ツーカイザー「ヌグッ、ヌワァァァ~~!?」バババァァ~~ン!!(ギアダリンガーに撃たれる)

二代目妖精騎士ガウェイン「ハハハハ、フハハハハハァァ~~!!」ゲラゲラゲラァ~!(笑っている)

ポロロォォ~ン♪ギュイギュィィ~ン!!(二代目妖精騎士ガウェインに糸が貼りめぐる)


トリスタン「捕らえた!!」ポロロォォ~ン♪(弦を奏でる)

二代目妖精騎士ガウェイン「ヌワァァァ!?」ガシュガシュッ、ギュィィ~ン、バシィィン!!(妖糸に拘束される)

ギュィィ~ン!ギギギィィ~~!!(二代目妖精騎士ガウェインを締め上げる)


ガタガタンッ!(磁力が止まり、武器が地面に落ちる)

武蔵「おぉ!ナイスアシストだよ、トリスタン郷!」ガシッ!(刀を拾いながら感謝する)

ツーカイザー「悪ぃな、あんたのおかげで助かった!」ガチャッ!(ギアダリンガーを拾いながら感謝する)

トリスタン「ええ。二代目の妖精騎士ガウェインと名乗る者よ、私はあなたに対して失望しています。あなたと先に戦ってたMrs.バーゲストが言ってたように、」

トリスタン「あなたには、私が知っているガウェインの同じような騎士道も品格もなく、ただ自身の我欲とプライドだけに忠実だけの浅ましいだけの妖精。」

トリスタン「あなたのような妖精がガウェインを名乗るなど、私は悲しいを通り越して、あなたに多大な怒りを感じています!」

トリスタン「あなたのような者に、円卓の騎士ガウェインの名を名乗る資格などありません!せめてこの我が矢で永久に眠るがいい・・。」キィィィン!(魔力を集中させる)

二代目妖精騎士ガウェイン「き、貴様ぁぁぁ~~~!?」ギギギィィ~~!!(締め上げられている)


ギギギィィ~、ギュィィィ~~!!(トリスタンの弓に魔力の光矢が込められる)

トリスタン「その肉を刻むは我が悲しみと知れ。フェイルノ・・・・」ギギギィィ~!(狙いを定めようとするが・・)


二代目妖精騎士ガウェイン「―――!。カァァ~~~!!」ブシャァァァ~~!!(口から水鉄砲を放つ)

トリスタン「―――――!?」放たれた水鉄砲を見て・・

【(危ない!?)】
【避けるんだトリスタン!】←


バシャァァ~~!!バリバリィィ!!(水鉄砲がトリスタンの上半身にかかる)

トリスタン「グハァァッ!?」バリバリィィ~~、ガシュゥゥーン!!(水鉄砲を受け、光矢が上空に放たれる)


ガシュゥゥ~~!ビリビリィィ~~・・・(トリスタンの両腕と胸元がタダレてしまう)

トリスタン「ガハァッ・・、ァァァァ~~・・・」ドロォォ~・・(身体のタダレに苦しむ)

アルトリア「トリスタン!?」タタタタァァーー!(駆けつける)

ダ・ヴィンチちゃん「口から溶解液らしき水鉄砲だって!?あの妖精はそんなモノまで隠し持ってたのか!」驚いている

二代目妖精騎士ガウェイン「フッ・・危うくアイツの必殺の矢を喰らうところだったぜ。」ドヤァ・・

ビリビリィィ~~、バギュギュゥゥン・・・スタッ!(雷撃で妖糸をすべて断ち切る)


武蔵「くぅぅ・・卑怯だぞ!やられそうになったからって、口から溶解液を出すなんて!!」キリキリィィ~!(怒りを見せる)

二代目妖精騎士ガウェイン「フンッ!何を言われようが所詮、戦いに生き残っている奴が勝者だ!勝つためなら何をしても良いんだよ!」

二代目妖精騎士ガウェイン「騎士の品格?円卓の騎士?そんなのいずれ敗者になるテメエらの言いぐさなんて聞きたくねえよ!!」キィィィン、ビリビリィィ・・(腕部分が光り、電流が流れる)


二代目妖精騎士ガウェイン「ウリャァァァ~~!!」ジャキィィン!バリバリィィ~~!!(X字型の豪雷斬撃と落雷を放つ)


バリバリィィ~~!!ドカドカドカァァァァ~~~!!(雷撃が放たれ、爆風がアルトリアたちを襲う)

アルトリア、ダ・ヴィンチちゃん、武蔵「キャァァァァ~~~!?」バリバリィィ~~、ドゴォォ~~ン!!(攻撃を受ける)

トリスタン、ツーカイザー、オベロン、藤丸立香「うわぁぁぁ~~~!?」バリバリィィ~~、ドゴォォ~~ン!!(攻撃を受ける)



アルトリアたちは二代目妖精騎士ガウェインが放ったX字型の豪雷斬撃と落雷の攻撃を受けていき、その落雷による爆風による追い打ちをあって、

アルトリアたちはそれにより、二代目妖精騎士ガウェインの前に窮地に立たされていくのであった。

燃えさかるウェールズの森:二代目妖精騎士ガウェインとの戦いから少し離れた場所


ノシィィ・・・(木を背に休ませている)

バーゲスト「セツノ、しっかりするんだ、セツノ!」呼びかける

セツノ「ゥゥゥ・・・お母さん・・お父さん・・・?」落ち着いている

アルト「すまないセツノ・・・君があのまま我を忘れて戦っていたら、いずれ女王軍に殺されるんじゃないかと思って、つい・・・」謝罪する

アルト「セツノのことはバーゲストから聞いている。セツノ・・君は他人が悲しむ事で流れる『悲しみの涙』を止める事がセツノの妖精としての『目的』なんだよね?」

アルト「なんで黙ってたんだ。『悲しみの涙』なんか、何をやっても止める事なんか難しいというのに・・。話してくれれば、俺がどうにかしてあげたというのに・・。」

セツノ「――ごめん、なさい・・。セツノは・・・セツノはどうしても見たくなかったの・・。セツノのせいで・・お父さんたちが傷ついていって、『悲しみの涙』を流すんじゃないかって・・。」ウルウルウル・・(涙を流す)

アルト「セツノ・・・。」


セツノ「セツノ・・・本当は怖いの・・。戦っているセツノ・・言葉を伝えるセツノ・・・セツノはセツノ自身が怖いの・・。」

セツノ「セツノの過ちのせいで、誰かがセツノの嫌いな『悲しみの涙』を流すんじゃないかって・・。そう思っていると、セツノはとっても辛いの・・。」

セツノ「お父さんも・・お母さんも・・メリュジーヌお母さんも・・お兄ちゃんお姉ちゃんたちも・・アルトリアたちも・・ハベニャンたちも・・」

セツノ「みんなみんなみんな・・・セツノのせいで傷ついて、そのせいで『悲しみの涙』を流してしまうとなると・・、セツノは・・・」ポロポロポロ・・(涙を流している)

アルト「・・・・・・・」泣いているセツノを見て・・


ガシッ、ギュゥゥゥ~!(セツノを抱きしめるアルト)

アルト「・・泣いたっていいんだよセツノ!『悲しみの涙』も『喜びの涙』も関係なしに、みんな泣いたっていいんだよ!」

アルト「『目的』がどうかなんて関係ない・・セツノも俺たちもみんなも、喜びも悲しみも含めて泣いても良いんだよ。」

セツノ「!?。泣いてもいい・・・セツノも・・・みんなも・・・」

アルト「ああ。その代わりに泣いた分だけ・・・笑えばいい。たくさん泣いたあとは、それ以上の分だけ、みんなが笑顔に出来るようすればいい。」


アルト「妖精騎士アグラヴェインたちやモルガンが奪ったのはヴァージェやカルデアス島の住民たちの命だけじゃない・・みんなの『笑顔』さえも奴らに奪い去ってしまったんだ。」

アルト「誰かが『悲しい涙』を流れ続けるのは、その誰かの心に笑顔を作ることが出来ない状況にある。その事はどこの誰でも起こりえる事だからね?」

アルト「セツノはただ“涙を流すのを止める”んじゃなく、“涙を流した後に、笑うことが出来る”ようにする事がセツノの『目的』の真実と言ってもいい。」

アルト「それはセツノも同じ事だ。セツノが泣くなら俺たちも泣く・・セツノが笑えば俺たちも笑う事が出来る。」

アルト「だからもう、『悲しみの涙』の事でセツノ自身が苦しまなくていいんだ。セツノがその事で泣くのならば、俺は泣きたくても泣けないからな・・。」

セツノ「・・喜びも悲しみも関係なく泣いて・・泣いた分だけ笑えるように・・・・」

―――――――――――――――――――――――――

人の心に悲しみがあるから、みんなは泣くことが出来るのはわかるけど、みんなが泣いた分だけ笑えるようにすれば良いという事なんて、セツノは考えもしなかった。

『悲しみの涙』が止められないというなら、その泣いた分だけ、みんなが笑って過ごせるようにすれば良い・・・。

泣いた分だけ笑顔になる。泣かせちゃったら、笑わせればいい・・。お父さんはセツノにそう教えてくれた。“泣いてもいいから、その分だけ笑えるようにすればいいと・・。


そしたらセツノは怖くなくなった。誰かを泣かせてしまうんじゃないかと恐怖するセツノ自身が怖くなくなった。

泣いていいなら泣いてもいい。泣いた分だけ笑えば、みんなも笑顔になれる・・。そういうセツノを思うようになったら、セツノの心が温かくなった。

セツノはなりたい・・・なってみたい・・。『悲しみの涙を流させない』という『目的』を叶えるセツノよりも、

“みんなで泣いて、みんなで笑い合う世界を作り出す”・・・そういう思いと願いを叶えたセツノの姿のことを・・。

タタタタタァァーー!(村正が通りかかる)


千子村正「っとぉ・・アルト!?あんた、こんなところで何をしている!アルトリアや藤丸たちはどうしたってんだ!」

アルト「村正か!実はセツノのことでトラブルがあって、村正の方はどうしてここに?」

千子村正「なに、虫の知らせってヤツだ!どうもアルトリアのことが放っておけなくてな。急いでアイツらの元へ行こうとしてたんだが・・・」


バリバリィィ~~!!ドカドカドカァァァァ~~~!!(雷鳴と爆発音が鳴り響く)


千子村正「!?。どうやら向こうで何かあったらしいな・・アルト!」

アルト「ああ。すぐに向かう!バーゲストはセツノを頼む!俺はガウェインのヤツを・・・・」立ち上がろうとする


ガシッ!(アルトの手を掴むセツノ)

セツノ「待って・・・セツノも行く!セツノ・・もう大丈夫だから!」

セツノ「セツノ・・アルトリアたちに迷惑かけた・・。だからセツノはその分、みんなの償いをしたいの!お父さんが言ってた、“涙を流した後に、笑うことが出来る”ようにする為に!」

アルト「セツノ・・・、わかった!今度はちゃんと俺の言うことを聞くんだぞ、セツノ!」

セツノ「はい!!」頷く

タタタタタァァーー!(村正と共にアルトリアたちの救援に向かうアルトたち)


アルトはアルトリアたちの戦いから離れた場所でセツノと話し合い、セツノはアルトに自身の心に秘めたことを全て吐き出していき・・

近くで爆発音がしたことでアルトリアたちの危機を察知し、セツノと十分に話し合ったアルトは、彼女たちと偶然通りかかった村正と共にアルトリアたちの救援に向かうのであった。
――――――――――――――――――――――――
燃えさかるウェールズの森:二代目妖精騎士ガウェインとの戦いのまっただ中


ビリビリィィ~、ドサッ・・・・(ボロボロとなっているカルデアのマスターたち)

二代目妖精騎士ガウェイン「ククククゥゥ・・・・」ガシッ、グググゥゥ~!(武蔵の胸を掴み、持ち上げる)

武蔵「!?。クゥゥ・・・」辱められる

二代目妖精騎士ガウェイン「全く・・女のくせに剣士を名乗っているんとはなぁ~?この体つきであれば、ネオ・ニュー・ダーリントンで遊女として売れるかもしれないかもな?」モニュモニュモニュ・・(胸を揉む)

二代目妖精騎士ガウェイン「この胸の大きさでなら、レオンゴンの奴が気に入りそうし、『予言の子』も一緒に売れば、売値は高くつくかもしれんからなぁ~!」ゲラゲラゲラ!(笑う)

武蔵「クゥゥ~~、離して!私はあんたが言うような娼婦の女にはならないから!!」グググゥゥ~、トントンッ!(あがいている)

アルトリア「む、武蔵さん・・・・」グググゥゥ~~・・(二代目妖精騎士ガウェインに踏まれている)


【アルトリア・・・武蔵ちゃん・・・】

オベロン「ううう・・・・・不意打ちとはいえ・・今の僕たちは大ピンチといってもいいよね?」地に伏せている

ダ・ヴィンチちゃん「うん・・。相手はガウェインの名を着名してる妖精騎士であり、アグラヴェインから力を貰った異端の妖精(イレギュラーズ)だからね。苦戦は免れないと言ってもいい・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「せめて・・・あの二代目妖精騎士ガウェインの真名を暴くことさえ出来れば・・・ウウウ・・・。」ビリビリィィ~~・・(ダメージを受けている)

ゾックス「ああそうだな・・。あいつの真名さえわかれば、こっちが知ってる限りの事で、ヤツへの攻略法がわかるはずなのだが・・」

ゾックス「(あの牙の氏族なのかわからない姿をしていて、尚且つ口から水鉄砲を出したり、剣さばきに使え慣れているように見えるし・・)」

ゾックス「(それあいつが言ってた、ソード・アルタイルとソード・ベガという妖精剣・・。あの剣の形やその斬れさばき・・これじゃあまるで・・・。)」考えている


二代目妖精騎士ガウェインによって窮地に立たされたアルトリアたちは、二代目ガウェインにアルトリアと武蔵ちゃんが陵辱されており、

地面に倒れているダ・ヴィンチちゃんたちは、どうにかして二代目妖精騎士ガウェインの真名を必死に暴き出そうと模索をしているのであった。

千子村正「ツリャァァァ~~!!」ヒュンッ、ジャキィィーン!(上から奇襲をかける)

二代目妖精騎士ガウェイン「なにっ!?」ビリリィィ、ガキィィン!!(宙に浮く妖精剣2本でガードする)

アルト「(ザ・ワールド・・時よ、止まれ!!)」ギュウゥゥン!!


二代目妖精騎士ガウェイン、千子村正「」ピタッ!(時が止まっている)

アルトリア、武蔵「」ピタッ!(時が止まっている)


アルト「―――!!」シュッ、シュッ!(アルトリアと武蔵を連れ出す)

アルト「そして時は動き出す・・・」ギュゥゥゥゥ!!


ギギギギィィ~~!!(村正たちの時が動き出し、村正が押し出していく)

二代目妖精騎士ガウェイン「クッ、クソォォ!!」ヒュンッ!(その場からかわしていく)

千子村正「ツゥゥッ!」ヒュンッ、ジャキンッ!(二代目妖精騎士ガウェインに向けて構える)

二代目妖精騎士ガウェイン「クゥゥ・・・!?アイツらがいねぇ!?まさか、三澤亮太のヤツゥゥ~・・!」ギィィ!(アルトたちを睨み付ける)


タタタタタァァーー!(セツノとバーゲストも、アルトリアたちと合流する)

千子村正「おい大丈夫か!爆発がしたと思ったら、とんでもねえ程にやられているみたいじゃないか!」

アルトリア「村正・・!それにアルトさんも!助けてくれたんですか!」

アルト「ああ。遅くなってすまない・・セツノとは折り合いに話を付けたからな。村正とは偶然にも向こうで鉢合わせたからね。」

千子村正「ああ。この様子だと、あの二代目妖精騎士ガウェインの卑怯なやり口に苦戦しているみたいじゃねぇか・・。」

二代目妖精騎士ガウェイン「チィィ、村正めぇ~!一度ならず二度までも、俺の邪魔をしやがってぇぇ~!!」キリキリィィ~~!!(怒りを見せる)


キィィン!ズズゥゥ~!(アルトのヒール(回復)を受けながら立ち上がるアルトリア)

アルトリア「ツゥゥ・・・当たり前よ!あなたみたいな卑怯なことしか取り柄がない奴に、私たちは負ける訳にはいかないんだから!」キリッ!

アルトリア「なにが妖精騎士だ、ふざけんな!女王や上司のアグラヴェインの命令に従うだけ、妖精を守っていない!トリスタン郷が言ってた円卓の騎士を名乗るなんて烏滸がましいに極まりないよ!」

アルト「そうだ!俺の妻であるバーゲストが憧れ、自身にその着名(ギフト)を付与させる程に尊敬される太陽の騎士の名に恥じる行為をし続けるアンタを、俺たちは許しはしない!!」

アルト「それにお前・・随分と昔の特撮アニメで見た程度だけど、お前がその着名(ギフト)で隠した真名を、俺は知っている!」

アルトリア「!。アルトさん、まさかあのガウェインと名乗る妖精の真名を既に知っているのですか!?」驚く

アルト「ああ。だがアイツはな、アルトリアが言うような妖精でもない・・むしろアイツはこの世界にはいない存在なんだ・・。」



アルト「ボクデン星人ビスケス!アイツは『特捜戦隊デカレンジャー』でデカレンジャーに倒されたはずのアリエナイザー・・。いわゆる宇宙人って奴だ!」バァーン!!

ゾックス「デカレンジャー・・・・まさかそんな・・アイツが・・・!!」驚愕している

二代目妖精騎士ガウェイン(■■■■■■ ■■■■)「―――!!!?」ビクッ!?(驚愕している)


アルトたちは二代目妖精騎士ガウェインに奇襲をかけ、彼に捕らえられたアルトリアと武蔵を助けていき、アルトは二代目妖精騎士ガウェインの真名を彼の目の前で暴露した。

二代目妖精騎士ガウェインは、その突きつけられた自身の真名にただ、激震するのであった・・。

真名判明


二代目妖精騎士ガウェイン→真名:ボクデン星人ビスケス(IFの世界)

――――――――――――――――――――――――――――――

【元ネタ】特捜戦隊デカレンジャー、俺が真に救うアヴァロン・ル・フェ

【CLASS】セイバー

【真名】ボクデン星人ビスケス
【出身地】ボクデン星、特捜戦隊デカレンジャーのIFの世界
【性別】男性

【身長・体重】227cm・114kg
【属性】混沌・悪

【ステータス】筋力:B  耐久:C  敏捷:B  魔力(能力):B+  幸運C-  宝具B+


【クラス別スキル】

対魔力:C
大魔術、儀礼呪法等、大がかりな魔術は防げない。
彼自身に対魔力が皆無なため、セイバーのクラスにあるまじき低さを誇る。


騎乗:C
 騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、
 野獣ランクの獣は乗りこなせない。


【固有スキル】

騙し討ち(不意打ち)のテクニック:C++
決闘戦闘において判定に不正なパフ補正が付与される
一定の確率で相手に大ダメージを与え、最悪の場合、戦闘した相手の殺害に至る
本来、セイバークラスのサーヴァントにはあるまじきスキル。

溶解液の水鉄砲:A
騙し討ち(不意打ち)の際に使われるスキルの1つ。
当てられた相手の箇所によって攻撃不能、行動不能、○○部分の使用不能の付加が付与される

磁力と雷電の異端の亜鈴:計測不能
妖精騎士アグラヴェインに与えられた異端の亜鈴の1つ。
神代並の雷属性の攻撃を放つことができ、電磁場により多くの鉄製の物を動かすことができる。


【宝具】
『妖精剣・栄誉の銀河一刀(ソード・アルタイル)&憎悪の銀河一刀(ソード・ベガ)』
彼の世界に伝わる剣術・「銀河一刀流」に必須となる二振りの名刀。
ただし憎悪の銀河一刀(ソード・ベガ)だけは生前に本来の持ち主から奪った物であり、雷電磁力の異端の亜鈴を使わなければ、思うように震えない。

『磁雷斬りの日輪の銀河一刀』(アルタイル・ガラティーン)』
妖精剣・栄誉の銀河一刀(ソード・アルタイル)と『磁力と雷電』の異端の亜鈴を最大限に発揮し、その力を持って相手をすれ違いざまに引き裂く必殺の剣技。
また、憎悪の銀河一刀(ソード・ベガ)も使用することで、その威力を倍増することも可能。


【解説】
妖精騎士アグラヴェインによって『夢の氏族』の妖精となった、元・ボクデン星出身の宇宙人犯罪者。通称:アリエナイザー

特捜戦隊デカレンジャーの正規ルートでは彼が兄弟弟子であるドギー・クルーガーに倒されているところ、IFの世界では彼がドギー・クルーガーを倒している。

その他、その仲間であるデカレンジャーも皆殺しにしており、その関連から多くのスーパー戦隊からの報復を受ける事となり、

それらからの逃亡の際にブリテン異聞世界からの取り替え(チェンジリング)によって、妖精國ブリテンに迷い込む。

その後は妖精騎士アグラヴェインよって『夢の氏族』の妖精となり、國家試験の合格によって上記の異端の亜鈴を手にし、妖精妃モルガンから二代目妖精騎士ガウェインの着名(ギフト)を授かる。

第32節:暴かれる真の名前
―――――――――――――――
数分前・・・・ウェールズ:燃えさかる秋の森(パーシヴァルサイド)


ガシュンッ!ジャキン!バシュゥゥ~~!!(女王軍・騎士たちを倒していくパーシヴァルとメリュジーヌ)

パーシヴァル「森に火を放ち、無抵抗の者を惨殺する・・・!これが女王の制圧か!おまえたちに、騎士を名乗る資格はない!」キリキリィ~!(怒りを露わにしている)

千子村正「二旗を一刺しとは恐れ入る!“人域の限界者”の異名、伊達じゃあねえなパーシヴァル!」二カッ!

メリュジーヌ「村正、君がそういうのは勝手だけど、私はこのアロンダイト一振りで女王軍の騎士5騎の頭をはねている。私はパーシヴァルの更に上を行ってるぞ?」

千子村正「そりゃアンタがアルビオンの妖精だから言える事だろ!反則過ぎるに他ならねえよ!!」ムカァァ!


千子村正「とはいえ、メリュジーヌは良いとして、パーシヴァルの方はそれらしくねえ。いつもの落ち着きはどうしたんだ。」

千子村正「剛力無双にして理路整然。体も心も大きいのが売りだったろう?」

パーシヴァル「!・・・・・。そうでした。団長なのですから、外見通り、冷静であらなくては・・・」ハァ~・・(落ち着こうとする)

メリュジーヌ「パーシヴァルが熱くなるのは無理もない・・。あの小さくか弱い妖精たちが住処をしている森ごと燃やされ、殺されていっているからね・・。」

メリュジーヌ「私もまた、心の中ではパーシヴァルと同じ気持ちさ。違うのはこういう状況になれてしまっている類いだろう・・。」

メリュジーヌ「なんたって昔の私は、ただ私の愛だったオーロラの望むままに動いてきたのだから・・・」シュンッ・・(悲しげな顔を見せる)

パーシヴァル「メリュジーヌ・・・。」心配そうにしている

立花響「メリュジーヌさん・・・。」心配そうに見ている


パーシヴァル「・・・過ぎ去った過去を引きずってても仕方がありません。我らは我らの掲げた信念の為に、ただ前に進むしか無いと言ってもよいでしょう。カルデアの皆さんやアルトさんたちがそうしてきたように・・。」

パーシヴァル「ありがとうメリュジーヌ、村正殿。おかげで目が覚めました。他の女王軍の姿もない。こちらは私たちだけで充分です。」

パーシヴァル「生き延びた妖精たちを探します。村正殿はアルトリアの方に行ってください。先ほどから、ずっと心配されているのでしょう?背中越しに分かりますよ。」

パーシヴァル「メリュジーヌも同じ事です。アルトさんを自身の夫として心から信用しておられますが、メリュジーヌもまた、背中越しで彼の事が心配である事が見え見えですよ?」ニコッ!

メリュジーヌ「~~~~~~」カァァァ~~!(顔を赤くする)


メリュジーヌ「そ、それは・・純恋愛の宝石で気持ちと感覚が繋がってて、なんかその・・なんだかあっちにいるアルトが何かを心配する気持ちを感じ取ってねぇ・・。」

メリュジーヌ「こういう事は家族以外には見せないようにしているのだが、パーシヴァルに見透かされたとなるとは、私、少し感覚が鈍ってきたのかぁ~・・?」カァァ~・・(恥ずかしがる)

立花響「そ、そんなわけありませんよ!メリュジーヌさんはとても可愛くて、強くて、格好良くて・・とにかくただ凄い妖精さんですよ!」

立花響「少し気持ちが緩んだだけで、メリュジーヌさんが歳を取っているなんて私は感じていませんよ!本当に・・!」バタバタバタ!

メリュジーヌ「響、そういう訳じゃないからぁぁ~~!?」アタフタ・・(戸惑っている)


千子村正「ハァ~・・。まあ、俺の場合はほら・・アルトリアの奴はたまに気持ちが先に出ちまうし、藤丸の奴もなんとか気持ちを固めているが、まだがガキだ。」

千子村正「セツノやセフィーたちに親がつきそうように、アイツらには儂のような爺さんが面倒見てねえと危なっかしいだろ?」

カイニス「んな訳ないだろ!中身は鍛冶バカのじじいと2柱の神霊の混ざりモノの癖に外見だけは若い青年の男をしていてよぉ?」煽るように言う

千子村正「ンなっ!?バカはないだろバカは!!アンタも外見がデカ乳女のくせに男のような言い方をしやがって!」反論する

カイニス「ンだとぉ~~!もういっぺん言いやがれ、コラァァ!!」ギラァァン!!(眼を赤くする)


立花響「カイニスさん、村正さん!今は言い争っている場合じゃないですよ!早く生き残りの妖精さんを避難させないと・・・」

千子村正「!。ああそうだな・・悪かった。あとの事は頼むぞ!」


タタタタタァァーー!(そのまま向こう側(アルトリアサイド)の方へ向かう千子村正)

カイニス「・・・ったくもう・・。同じ戦線で共闘する同志じゃなかったら、俺の槍でひと突きだというのに・・・。」ムカムカァァ~・・(ムカついている)

パーシヴァル「おちついてくださいカイニスさん・・。今は響さんの言う通り、早く生き延びている妖精たちを探さないと・・。」カイニスを落ち着かせながら・・


タタタタァァァ~・・(ゼンカイザーとセフィーが駆けつける)

セフィー「母さん、パーシヴァル殿。こっちには誰もいなかった。先ほどと同じ女王軍も、生き残りの森の妖精も・・・」

ゼンカイザー「ああ。一生懸命探したけど、周りが火事火災全開で、見つけた妖精たちも・・・」グググッ・・(悔しそうな表情を見せる)

パーシヴァル「そのようですね。こちらはハズレのようですね。・・・見つけ出したものの、手遅れだった。」

立花響、ゼンカイザー、メリュジーヌ、カイニス、セフィー「・・・・・・・・・。」黙っている

パーシヴァル「ですがまだ希望が残っているかもしれません。我々は西側を回りながら、アルトリアとアルトたちの向かった北側に向かおう。」

パーシヴァル「途中、要救助者がいる可能性がある。・・・ここまできて誰も救えないなんて、許されない。」

メリュジーヌ「パーシヴァル・・・君って奴は・・・」感心している



???「ウガァァァァァ~~~~!!」叫び声が聞こえる

パーシヴァルたち「!?」叫び声に驚く

セフィー「この叫び声は・・・まさか!?」声のした方を見て・・


ボォォォ~~、ガバァァァ~~!!(業火の中から二代目妖精騎士ランスロットが現れる)


二代目妖精騎士ランスロット「ガルルゥゥゥ~~~!!」うなり声を上げている

パーシヴァル「な、なんだ!?あの黒い鎧を着た凶暴な悪妖精は!?」ジャキィィン!(槍を構える)

カイニス「ああ。あれが二代目妖精騎士ランスロット・・。シェフィールドで戦った、オレやセフィーたちでも太刀打ちできなかった、異端の妖精たち(イレギュラーズ)の1人だ!」

パーシヴァル「ランスロットだと・・!そうか・・あの者が女王軍の中で1番危険視されて言うという・・『亡主使いの二代目妖精騎士ランスロット』なのですか!」

セフィー「ああ・・。我ら兄弟姉妹やカイニス、それにマシュ・キリエライトでさえも、奴の前に手も足も及ばなかった。私の剣もまた、奴の歯1度噛み折られている。」

セフィー「奴に噛みつかれた妖精はたちまちに悪妖精や妖精亡主となり、奴の傀儡の兵と成り果てる異端の亜鈴をその身に宿している・・。」

ゼンカイザー「ウェェェ~!?それって・・あの妖精に噛まれたら、たちまち俺たちもゾンビのようになっちゃうって訳なの!?」驚く

セフィー「そういう事だ・・。奴の能力で生まれた悪妖精に、どれ程我らが苦しめられたと言うモノを・・・」ググッ・・(二代目妖精騎士ランスロットを見ながら)

メリュジーヌ「――――――!!」ヒュ~ン、スタッ!ジャキィィン!!(地上に降りて、アランダイトを露出させる)


二代目妖精騎士ランスロット「グルルルゥゥゥ~~~~・・・・・」メリュジーヌに向けてうなり声を出す

メリュジーヌ「二代目の妖精騎士ランスロットを着名した獣じみた妖精よ・・。シェフィールドの時は私の子供たちが世話になったようだね?」

メリュジーヌ「誇り高き円卓の騎士の名を着名しているにも関わらず、ご主人様(妖精騎士アグラヴェイン)の手綱がないと悉く暴れてしまう騎士にあるまじき獣の妖精・・。」

メリュジーヌ「モルガンは何を考えて、この者にランスロットの名を与えたのは知らぬが、お前のような狂気に狂う妖精に妖精騎士が務まる訳がないわ!」

二代目妖精騎士ランスロット「グルルルルゥゥ~~~!!」うなりを上げている

カサカサカサァァ~~・・・(何者かが隠れて見ている)


騎士ポーチュン(鏡面迷彩中)「成る程・・・あの者がモルガン陛下が仰ってた、同じ『鏡の氏族』の妖精とは思えない、獣の如きの狂気の怪物・・。」

騎士ポーチュン「鏡面迷彩としているとは言え、あの者が私の側に近づいたと思うと・・考えるだけで我が妖精肌がゾッとする・・・。」

騎士ポーチュン「しかしあの者がパーシヴァル共とこのまま対峙されれば、この暗殺騎士ポーチュンの出番が無いと言っても過言はない・・。」

騎士ポーチュン「だがそれはそれで充分だ。奴らの実力がどうであれ、妖精騎士に勝てる者など、1人も折らぬからなぁ~!」ゲラゲラゲラァァ~!(笑っている)


アルトリアたちが二代目妖精騎士ガウェイン(ボクデン星人ビスケス)と戦っている頃、同じく南側で女王軍・騎士たちと戦い、ウェールズの妖精たちの生き残りを探しているパーシヴァルたちは、

突如現れた二代目妖精騎士ランスロットと対峙し、メリュジーヌは同じランスロットの名を着名した騎士として、セフィーたちを傷つけた因縁の敵として、二代目妖精騎士ランスロットと対峙することとなり、

それを鏡面迷彩でその戦いを鑑賞する騎士ポーチュンは、敵であるメリュジーヌたちに嫌みを持って彼女たちの事を見下した態度で笑うのであった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

二代目妖精騎士ランスロット「ガァァァァァ~~~~!!」ジャキンッ、ギュィィィーーン!!(ドリル状の双方の槍が回転する)

メリュジーヌ「ハァァァ――!!」シュッ、ジャキィィン!!(アロンダイトを構えて前に出る)

ガキィィン!ジャキィィン!ガキィィーン!!(槍とアロンダイトがぶつかり合う)


メリュジーヌ「ハァァッ!」グルグルゥゥ~~、ジャキジャキィィン!(回転パドル攻撃)

二代目妖精騎士ランスロット「ウガァァァァァーーー!!」ギィィィ~~ン!シュタッ!(防御しつつ、後ろに回避する)

二代目妖精騎士ランスロット「ガァァァァァ~~~~!!」ギュィィーン、ガリガリィィ~~!!(螺旋状のエネルギーを纏った槍一本で突く)

メリュジーヌ「ツゥゥゥ~~!!」ガキィィィ~~ン!!(右腕の装甲でガードする)

二代目妖精騎士ランスロット「ガァァァァ~~!!」ギィィン、ガシィン!!(口が露出し、口と歯が光り出す)

カイニス「!?。マズい、噛みつかれたら一巻の終わりだぞ!!」二代目ランスロットの口元を見て、

メリュジーヌ「!?」二代目ランスロットの口元を見て、

二代目妖精騎士ランスロット「ガァァァ~~~!!」アァ~ングッ!(メリュジーヌに噛みつこうとする)

セフィー「母さん!?」


メリュジーヌ「!!。ハァァッ!!」クルンッ!(左のパドルを回転させ、)

ガキンッ、ギギギッ!(左のパドルを二代目妖精騎士ランスロットに噛ませるメリュジーヌ)

二代目妖精騎士ランスロット「アグッ!?アグググググゥゥ~~!?」ギギギィィ~~!!(パイルをかみ砕こうとする)

メリュジーヌ「ここで、かみ砕く!!」ズガガガガガァァ~~!!(光弾と連続パンチ)

二代目妖精騎士ランスロット「アグググググゥゥ~~!?」ズガガガァァァ~~!!(連続パンチを食らう)

メリュジーヌ「ヤァァァッ!!」ギュゥーン、バシュゥゥーーン!(トドメの一撃)

二代目妖精騎士ランスロット「ガ、ガァァァ~~~!?」ガバッ、ビュゥゥ~ン!(空中に吹っ飛ぶ)


ヒュ~ン、ドサッ!(地面に倒れ込む二代目妖精騎士ランスロット)

セフィー「凄い・・・私が圧倒されていた二代目妖精騎士ランスロットを逆に圧倒するとは・・・!」

カイニス「フッ、なかなかやるじゃないかメリュジーヌ!これもまた・・歴戦の類いって奴だろうなぁ!」感心している

パーシヴァル「ええ。しかしまだ侮れない所はありますからね?」様子を見ながら・・・

ガシャッ、ムクゥゥ~~・・・(平然と起き上がる)


二代目妖精騎士ランスロット「ガルゥゥ・・・プゥッ!!」ペッ!(血染めのつばを吐く)

メリュジーヌ「あれ。今ので内臓が破裂してないんだ。獣の如き暴れようの他に、耐久力には自身はあるみたいね。」

メリュジーヌ「・・・でもそれじゃあ追いつけない。はじめからお前は私に追いつけない。基礎構造も、技量も、魔力量も、時間も、全て違う。そろそろ諦めてくれないかな?」

二代目妖精騎士ランスロット「グゥゥ~~・・・アァァァァァ~~~~!!」うなり声をあげる

メリュジーヌ「・・・そうだった。お前は化け物ゆえに、言葉すら理解ができず、普通にしゃべれないんだったな?お前などに言っても無駄だろうが、敢えて言っておく・・。」

メリュジーヌ「お前みたいな妖精に、妖精騎士も、ランスロットの着名(ギフト)も相応しくない!!お前など、この先代の妖精騎士ランスロットが引導と共にその偽りの名を引っぺがしてやる!!」

二代目妖精騎士ランスロット「!?。グガァァァァ~~~~!!」大声で叫ぶ


ガキンッ、ギュィィィーーン!!(螺旋状のエネルギーを纏った双方の槍を構える二代目妖精騎士ランスロット)

メリュジーヌ「宝具か・・・ならば私の宝具とお前の宝具・・。どちらが上なのかを見せてやろう!!」キィィ~ン!(魔力を集中させる)

二代目妖精騎士ランスロット「ガァァ~~~!!ウガァァ~~~!!」ダダダダァァ~~!!(メリュジーヌめがけて走り出す)

メリュジーヌ「真名、偽装展開。清廉たる湖面、月光を返す!」ジャキンッ、ビュゥゥン!!(二代目妖精騎士ランスロットに突っ込む)

二代目妖精騎士ランスロット「ガァァァ!!」ダダダダァァ~~!!

メリュジーヌ「――――沈め!」ジャキィィン!!(アロンダイトを前に出し、)


二代目妖精騎士ランスロット「狂気に狂いる乙女狂狼(バーザーグ・イーラ・ルプス)!!」ギュォォォ~~ン!!ガゴォォン!!

メリュジーヌ「『今は知らず、無垢なる湖光(イノセンス・アロンダイト)』!!」ギィィィ~~ン!!


ガギギギィィ~~、ビカァァン!!ドガァァ~~ン!!(大爆発を起こす)


ゼンカイザー、セフィー、カイニス「ヌワァァ!?」ビュゥゥ~~!!(爆風が吹き荒れる)

パーシヴァル「危ない!?」ガバッ!(爆風から響を庇う)

立花響「キャァァ!?」ビュゥゥ~~!!(爆風が吹き荒れる)

騎士ポーチュン「ヌワァッ!?」ビュゥゥ~~!!(爆風が吹き荒れる)


ドゴォォーーーーン!!シュゥゥ~~・・・(爆風によりあたりの森の炎がはほとんど消されていた)


カイニス「ツゥゥゥ・・・!?。さっきの爆発でこの場所の火が消してんだぞ!?」回りの鎮火された森を見て・・

セフィー「ああ・・。いわゆる爆風消火ってヤツだな・・?しかし・・・」

パーシヴァル「ええ。肝心の二代目妖精騎士ランスロットとメリュジーヌの姿はどこに・・・・・!?」前の方を見て・・


モクモクモク・・・シュタシュタッ!!(黒炎から出てくるメリュジーヌと二代目妖精騎士ランスロット)

メリュジーヌ「ツゥゥゥ・・・・・」黒い煤がついている

二代目妖精騎士ランスロット「グルルルゥゥ~~~~!!」うなり声を上げている

メリュジーヌ「ハァ・・ハァ・・異端の亜鈴の力やランスロットの着名(ギフト)もあって、わたしと同等の魔力量を持つようになっているとはね・・。」息切れをしながら・・

二代目妖精騎士ランスロット「ガゥゥゥゥ~~~~~~!!」ノシッ、ノシッ!(少しずつ進んで行く)



バキッ、ベキッ、ビキビキビキビキィィ~~~!!(二代目妖精騎士ランスロットのアルメットにヒビが入っていき・・・)

メリュジーヌ「!?。二代目ランスロットのアルメットが・・・・!」壊れていく二代目妖精騎士ランスロットのアルメットを見てて・・

パーシヴァルたち「!?」壊れていく二代目妖精騎士ランスロットのアルメットに注目する

騎士ポーチュン「!?」壊れていく二代目妖精騎士ランスロットのアルメットに注目する


バキベキビキビキィィ~~、ガシャァァン!!(二代目妖精騎士ランスロットの黒いアルメットが壊れる)

ガシャァァ~~ン、バラバラァァ~~・・・(アルメットの破片が飛び散る)

二代目妖精騎士ランスロット(■■■)「―――――――!!」ガシャァァーン!(残りのアルメットの破片を踏み砕く)


メリュジーヌ「!!!??」ビクッ!!(衝撃が走る)

パーシヴァル「二代目ランスロットのメットが砕けた・・。あれが二代目妖精騎士ランスロットの素顔なのか・・?」

セフィー「ああ。そのように見えるが・・彼女は一体・・・」

メリュジーヌ「ああ・・ああああ・・ぁぁぁぁ・・・」ショックを受けている

パーシヴァル「!。メリュジーヌ・・?」ショックを受けているメリュジーヌの様子を見て・・

―――――――――――――――――――――――――
回想シーン:3年前のウェールズの秋の森にて・・


■■■「今度こそちゃんと戦える妖精になって、皆を守りたい。苦しんでいるみんなをちゃんと守りたい。そんな『目的』があったのです。」

■■■「私も、あんな騎士になりたい!みんなを守れる騎士になって、本当に尊敬できる王様の力になりたいって。」

メリュジーヌ「ふ~ん・・そうなんだぁ~・・」興味なく言う

―――――――――――――――――――――――――

メリュジーヌ「・・・・・・・・・・・・」上記の回想を思いながら・・

メリュジーヌ「3年前・・・私たちがウェールズを出たあとの君の行動については、オベロンやアルトから聞いている・・。」

メリュジーヌ「君は・・私たちとの約束を破ってでも、歪みの岬でアグラヴェインたちに捕らえられたヴァージェを救うおうとした事も、そのあとからの君の存在が忽然と消えてしまったことも・・」

メリュジーヌ「君は3年前に私たちに言ったよね・・?“ちゃんと戦える騎士になって、苦しんでいるみんなをちゃんと守りたい”って・・」ウルウルウル・・(泣きそうになる)

二代目妖精騎士ランスロット「グルルルゥゥゥ~~~!!」うなりを上げている


メリュジーヌ「・・いったい3年前の君に何があった・・。妖精の心は移ろいやすいって聞くけど、ウェールズで会った君の心はそうじゃなかったはず・・」

メリュジーヌ「――でもどうしてなんだ!強くなりたいからって、3年前、妖精騎士アグラヴェインが企画した國家試験を受け、あんなバゲモノじみた異端の亜鈴を手に入れて・・」

メリュジーヌ「異端の妖精たち(イレギュラーズ)のメンバーとなった君は、君が胸にしていた『目的』と真逆なことをしている!」グググゥゥーー!(拳を握りしめる)

メリュジーヌ「なんで・・なんで!!どうして君は・・、“みんなを守る騎士”から・・“みんなを傷つける妖精騎士”となってしまったんだ!!」


バリバリドゴォォ~~ン、ジュボォォォ~~~!!(落雷が落ち、二代目妖精騎士ランスロット(■■■)の後ろの森が再び燃えていく)

二代目妖精騎士ランスロット→ガレス「――――――――――!!」ギラァァ~ン!(瞳の色が赤く光る)

メリュジーヌ「応えてよ!!鏡の氏族ガレス!!」激情に叫ぶ

ガレス「ウガァァァァァ~~~~~!!」雄叫びを上げる


メリュジーヌと二代目妖精騎士ランスロットの宝具がぶつかり合い、その余波で二代目妖精騎士ランスロットが被ってた黒いアルメットから曝された二代目妖精騎士ランスロットの素顔・・。

それはかつて3年前のウェールズの森で出会い、『歪みの岬』の用が終わった後に戦い方を教えて貰うために再び再会すると約束したはずの、根無し草のガレスと同じ顔であり、

それを見たメリュジーヌは、動揺と戸惑いで涙を流しながらも、ガレスに向かって激情的な嘆きでガレスに叫ぶが、

二代目妖精騎士ランスロット(ガレス)はただ、メリュジーヌたちに対して、狂気に満ちた雄叫びをあげて叫び返すのであった・・。

真名判明


二代目妖精騎士ランスロット→真名:ガレス〔アナザーオルタ〕

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【出典】アーサー王伝説、フランス妖精史、妖精國ブリテン、俺が真に救うアヴァロン・ル・フェ

【CLASS】バーサーカー(アヴェンジャー)

【真名】ガレス(アナザーオルタ)
【地域】妖精國ブリテン
【性別】女性

【身長・体重】153cm・41kg
【属性】混沌・悪
【隠し属性】妖精

【ステータス】筋力:A++ 耐久:EX 敏捷:D 魔力:EX 幸運:E 宝具: B+


【クラス別スキル】

狂化:E~A+
狂戦士(バーサーカー)のスキル。
一部の言語能力と思考を失う代わりに、魔力と幸運以外のパラメーターをスキルの上げ下げによってランクが変動する。

復讐者:EX(E相当)
アヴェンジャーとしての固有スキル。
復讐者として、人の怨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。
周囲から敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情はただちにアヴェンジャーの力へと変わる。


【固有スキル】

鏡の氏族の妖精:EX(現在E)
「誰かを護り奉仕する」という目的を持つゆえに未来を詠む力に特化した能力を持つが、1度見定めた未来は例え不幸だろうと不変に当たるというデメリットを持つ。
バーサーカー及びアヴェンジャーの彼女には狂化スキルのせいでこのスキルが働かない。

与えられし3つの異端の亜鈴:測定不能(エラー)
妖精騎士アグラヴェインにより、他の異端の妖精たち(イレギュラーズ)と違って、3つの異端の亜鈴を付与されている。
『噛みついた者を妖精亡主か悪妖精化させて操る』『身体強化』『螺旋状のエネルギーを操る』と3つの種類を持つ。


【宝具】
『狂気に狂いる乙女狂狼(バーザーグ・イーラ・ルプス)』
イーラ・ルプス。馬上槍の技の冴えが宝具として昇華されたもの。怒濤の連続攻撃を叩き込んだ後、必殺の一撃を以て敵を貫く。汎人類史のガレスと同じ宝具。
彼女の場合、『身体強化』『螺旋状のエネルギーを操る』という2つの異端の亜鈴を付与しつつ、2つの回転式の馬上槍(ランス)で怒濤の連続攻撃を叩き込んだ後、必殺の一撃を以て敵を貫く。
敵を突いた直後、自身を中心として周辺に大きな大爆発を起こし、周辺にいる相手を爆発による業火で焼き払う


【解説】
ブリテン異聞帯・・・妖精國ブリテンに住む鏡の氏族の妖精にして、元・鏡の氏族長:エインセル。

本来、正規ルートの女王暦2017年にて、アルトリア・キャスターの押しかけ従者としてパーティーに加わるはずだった。

正規ルートとは異なる世界線(俺が真に救うアヴァロン・ル・フェ)では、3年前にウェールズにて主人公たち一行と対面し、再会の約束を交わしていたが、妖精騎士アグラヴェインの侵攻の査察を優先し、

その後、妖精騎士アグラヴェインに捕まり、彼女から3つの異端の亜鈴を無理矢理埋め込まれ、尚且つ洗脳処置をされてしまう。

以後、妖精妃モルガンから二代目妖精騎士ランスロットの着名(ギフト)を授かった彼女は、狂気のままに異端の妖精たち(イレギュラーズ)に配属されしまう。

この一連の事から彼女は、“みんなを守る騎士”から“みんなを傷つける妖精騎士”としてその狂気のままに君臨することとなる。

特捜戦隊デカレンジャーの世界(本来の世界):とある決戦場所


デカマスター「貴様など、所詮俺の敵ではない!それこそ、師匠が俺を跡継ぎに選んだ最大の理由だ!」

本来の世界のビスケス「舐めやがってぇ…!」


ギィィィーーン!!(ディーソード・ベガの刃が光り出し・・)

デカマスター「銀河一刀流秘技・ベガインパルス!!」キィィーーン!ジャキィィーーン!!(縦に長く剣が振られる)

ジャキィィーン!バシャァァ~~(縦に一刀両断されるビスケス)

本来の世界のビスケス「ぬわぁぁぁ~~!?」ジャキィィン、ドゴォォォ~~~ン!!(一刀両断され、爆散される)


デカマスター「フンッ・・。」キィィ~、カチャン!(ディーソード・ベガを納める)

――――――――――――――――――――――――――――――――――

『人生にはたった1つの大きな選択があり、その選択次第で自分自身の人生が大きく変化する・・。』

その言葉の意味は人生を歩んでいくにあたり、のちの人生を決める分岐点があり、自身でその選択を1つ決める事で、自身の人生は良い方向にも悪い方向にもいき、1度決めた道にただ進むしかない。


俺の母星に伝わる剣術・「銀河一刀流」の師範代にして、俺の父親でもあった師匠は時折、このような言葉を時折口にしていた。

師匠の弟子だった俺には師匠の言葉の意味についてはぜんぜん意味不明であり、興味もそんなになかったのは俺の記憶に少しあった。

だが今の俺にして見れば、俺がこのような人生を送る事になったのは、あの時の戦いが分岐点だったのだと、あの時の俺はそう思えなかった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
特捜戦隊デカレンジャーの世界(IFの世界):とある決戦場所


IFの世界のデカマスター「貴様など、所詮俺の敵ではない!それこそ、師匠が俺を跡継ぎに・・・

ビスケス「―――!。カァァ~~~!!」ブシャァァァ~~!!(口から水鉄砲を放つ)

IFの世界のデカマスター「なっ・・・ぬ、ぬわぁぁぁ~~!?」バシャァァ~~!!バリバリィィ!!(水鉄砲が両手と足に直撃される)

ビスケス「!!。もらったぁぁ!!ソードアルタイル!」ギャァァ~ス!!(ソードアルタイルの魚の部分が開く)」

IFの世界のデカマスター「ビスケス・・・クゥゥ~~・・」バチバチィィ~~・・(両手と足が動かない)


ビスケス「アルタイル・スラー―ッシュッ!!」ギュゥゥーーン!

ギィィーン、ジャキィィーーン!!(デカマスターをすれ違いざまに切り裂く)

IFの世界のデカマスター「ぐわぁぁぁ~~!!」ジャクゥゥン、ドゴォォーーン!!(横に一刀両断され、爆散する)


ヒュゥゥ~ン、ジャクンッ・・・(ディーソード・ベガが地面に突き刺さる)

ビスケス「!。フッ、フフフフフフ、フハハハハハハハハハハ、アハハハハハハハハ~~!!」笑い出す


ガシッ、ジャキィィン!!(ディーソード・ベガをその手に掴むビスケス)

IFの世界のデカレッド「ぼ、ボスゥゥゥゥ~~~!!」悲痛な叫びをあげる

IFの世界のデカピンク「そ、そんな・・ボスが・・・ボスが負けるなんて・・・・。」動揺している


ビスケス「フヒヒヒヒィ~~・・・ウリャァァァ~~~!!」ジャキン、ジャキン!!(光弾の斬撃を放っていく)

ジャキン、ジャキィィン!!ドゴドカァァァ~~~ン!!(光弾の斬撃でデカレンジャーたちを切り裂いていく)

IFの世界のデカレンジャー「うわぁぁぁぁ~~~!?」バリバリィィ~~、ドゴォォ~~ン!!(攻撃を受ける)

ドカドカドカァァァァ~~~!!(爆風がデカレンジャーを包み込む)



シュゥゥゥ・・・・・(爆風が収まり、その後のデカレンジャーたちが姿を現す)

IFの世界のデカレンジャー「」切り裂かれた焼死体となっている

IFの世界のエージェント・アブレア「おお・・おぉぉぉ~~!!やった!ついにあのにっくきデカレンジャーを倒したぞぉぉ~~!!」喜んでいる

IFの世界のエージェント・アブレア「ビスケス、貴様のおかげであのにっくきデカレンジャーを倒すことができた!これで我らは怖いものなしだ!」

IFの世界のエージェント・アブレア「これからは我らアリエナイザーがこの地球を支配していく時代が訪れるぞぉぉ~~!!」喜んでいる


ビスケス「・・・・・・・・」黙ってあるモノを見ている

IFの世界のデカマスター「」斬れ裂かれた死体となっている

―――――――――――――――――――――――――――

ポイント999。あの場所で俺の兄弟子だった宇宙人:ドギー・クルーガーをこの手で葬り去り、アイツの仲間である宇宙刑事たちさえも皆殺しにしたのが、今の『俺』だ。

ほんの一瞬の判断だった。アイツを倒すためなら手段を選ばない俺にとっては、あの瞬間で不意打ちをする事は俺にとっての好機だった。

俺は俺の目的だった兄弟子をぶっ殺し、自身がアイツより上である事を証明できた。あの時の俺にとっては最高に良い気分でもあった。

商人であるエージェント・アブレアが主催する「宇宙警察なんか怖くないキャンペーン」は、地球署の宇宙警察の全滅という形で大成功を収め、

目的を果たした俺は、奴の持ってたディーソード・ベガを自分の物とし、自身こそが「銀河一刀流」の後継者に相応しい事への評価となり得るはずだった。


だが・・・・
―――――――――――――――――――――――――――
その数日後・・・特捜戦隊デカレンジャーの世界(IFの世界):アリエナイザーの吹きだまりにて・・


ドゴォォーーン!ドゴォォーーン!ドゴォォーーン!!(スーパー戦隊たちの襲撃)

アリエナイザーたち「キャァァ~~!!うわぁぁ~~!!ギャァァァァ~~~!!」悲鳴をあげる


スーパー戦隊のイエロー「後輩のデカレンジャーを仇を取るんたい!そうしなきゃスーパー戦隊の名が廃るったい!」

スーパー戦隊のブルー「本当はこんなことなどしたくはないが、スーパー戦隊の歴史を終わらせた奴らをこのまま生かして置くわけに行かないからな!」

スーパー戦隊のレッド「ああ。そのためにもせめて彼らの先輩である俺たちが、彼らの為に仇を取らないとな!」



ズドドドドドドォォォ~~!!ドゴォォーーン!ドゴォォーーン!!(スーパー戦隊のメカからの一斉攻撃)


デカレンジャーの先輩であるスーパー戦隊たちが、アリエナイザーたちに対して、一歩的かつ一斉攻撃を仕掛けていき、

何かに狂ったかのように、後輩であったデカレンジャーへの弔いとして、先輩のスーパー戦隊たちは多くのアリエナイザーたちを攻撃していった。

とある宇宙港:一人用の宇宙船の定着所


ワァァァ~~キャァァァ~~~!! ビュゥ~ンビュゥ~ンビュゥゥ~~ン!!(一斉に宇宙船に乗り込んでいくアリエナイザーたち)

ビスケス「ハァハァハァハァ!!」タタタタタァァーー!(宇宙船へ急いている)

ビスケス「―――――!?」後ろを振り返って・・


復讐のアカレッド「まもなくこの世界は剪定事象として消え去る。スーパー戦隊の歴史を28年の月日で終わらせてしまった世界の剪定として・・」

復讐のアカレッド「私の使命は、この世界の終わりを見届ける事と・・スーパー戦隊の歴史を終わらせた者への報復である。」

復讐のアカレッド「特捜戦隊デカレンジャーを殺し、スーパー戦隊の歴史を終わらせたアリエナイザーたちよ・・報いを知れ!」ギィィィ~~ン!(赤い光弾を手に持ち、)


ギュゥゥ~~ン、ドゴォォーーン!!(多くの宇宙船のある場所に赤い光弾が放たれる)

IFの世界のエージェント・アブレアたち「ギャァァァァ~~~!!」ドゴォォーーン!(爆散される)

ビスケス「アァァ・・うわぁぁぁぁ~~~!?」タタタタタァァーー!!(近くにある一人用の宇宙船に急ぐ)


タタタタッ、シュタッ!ピポパポ、ギュゥゥゥ~~ン!!(ビスケスを乗せた宇宙艇が発進する)

ビスケス「クゥゥ・・クッソォォ~~!あの真っ赤な奴めぇ、俺が一体なにをしたって言うんだよ!!」ガシャガシャ!(宇宙船を操縦している)

ビスケス「俺はまだ死ねない・・俺が『銀河一刀流』の後継者として名を馳せるまでは、こんな辺境の惑星で死ぬわけにはいかないんだぁーー!!」ガシャガシャン!!(操縦桿のレバーを引く)


ギュゥゥ~ン、ズドォォォ~~~!!(スピードが上がり、宇宙空間へと脱出する宇宙艇)

ドォォーーン、ビュゥゥゥーーン!!(宇宙の彼方まで超光速で飛んでいく宇宙艇)

――――――――――――――――――――――――――――――

ドギー・クルーガーと地球署の刑事をぶっ殺した数日後・・・、俺はあの地球(ほし)で俺の世界が滅んでいく様を見た。

あの宇宙刑事たちは『特捜戦隊デカレンジャー』という組織であり、『スーパー戦隊』という世界の相続と平和を守る組織の一部として、歴史の中で代々とその使命を受け継いでいたらしい。

俺はそのスーパー戦隊の一部である『デカレンジャー』を殺し、スーパー戦隊の歴史を絶やした大罪人として、他のアリエナイザーたちと共に粛正される事となっちまった。

俺はアブレアと他のアリエナイザー共を囮にしつつ、俺は宇宙船に乗って地球から脱出した。とにかくあのスーパー戦隊の連中から逃げる為に、

俺はただ、兄弟子だったアイツを倒し、俺こそが『銀河一刀流』の後継者としてその名を馳せるまでは、あの狂った連中共に殺されるわけには行かなかったからだ。

俺はとにかく逃げた。もっと速く、もっと遠く、俺の意識が飛ぶぐらいに・・もっと、もっと、もっと遠くに・・・・・

――――――――――――――――――――――――――――――
3年前・・・ノリッジ:とあるサルベージ業者の作業所


ズガガガガガガァァ――!!(いつものように引き上げ作業をしている人間と妖精たち)

奴隷の人間たち「うんしょ、うんしょ、うんしょ・・・。」ズガガガガガァァーー!!(キャプスタンを動かしている)

サルベージ業者の妖精1「もっと速く回せ!引き上げてくる者が待ち遠しいんだよ!」ワクワクワク!

サルベージ業者の妖精2「うんうん!オレたちサルべーション・ブラザーズは、海から流れてくる漂流物を引き上げて、それを商売道具にしてるからよぉ!」


ズガガガガガァァ・・バシャァァァ~~ン!!(多くの真珠と共に巨大な物体(宇宙船)が引き上げられる)

サルベージ業者の妖精2「おっ!今回はとても良い獲物が引きあがったぞ!解体したら高く売れるぞ!」

サルベージ業者の妖精1「解体しよう!解体しよう!これらを売ったら大儲けだ!」ワクワクワク!


ズガガガガガァァーー・・ドサッ!ジャラジャラァァァ~~・・(巨大な物体と多くの真珠が作業所の床に置かれる)

サルベージ業者の妖精2「これはもの凄くデカい鉄の塊だな~?解体するのにとても時間がかかるぞぉ・・」

サルベージ業者の妖精1「鉄の塊、鉄の塊、僕ら妖精に鉄はバラせない。人間たちを使ってバラしちゃおう!」

サルベージ業者の妖精2「まあそうだな。この鉄をバラして売るとすれば、大体は鍛治師の材料となるからな。この塊でどれ位の鉄が取れるんだろうね?」

サルベージ業者の妖精たち「クフフフフフ~~!」ニヤニヤニヤ・・・(にやけ笑いをしている)

奴隷の人間たち「・・・・・・・・」黙ってその様子をじっとみている


ガシャンッ、ブシュゥゥ~~~・・・・(宇宙船のハッチが開く)

サルベージ業者の妖精2「な、なんだ!?鉄の塊から何か出てきたぞ!この鉄の塊は一体・・・」

サルベージ業者の妖精1「なんだなんだなんだ!?」バタバタバタッ!(興奮している)


シュゥゥ~~・・(煙が晴れていく)

ビスケス「・・・ツゥゥ・・・・。」目を覚ます

ビスケス「俺は・・寝ていたというのか?あまりの速い速度で航行してたから、強制的にハイパースリープに・・・・!?」回りの者たちを見て、

奴隷の人間たちと業者の妖精たち「!!?」ビクッ!(ビスケスの姿を見て・・)

ビスケス「な、なんだよお前たちは!?どっかの星の住民か!」回りの者たちを見て


サルベージ業者の妖精3「わ・・わぁぁ~~~!?半魚人だぁぁ~~!!本で見たことがある半魚人だぁぁ~~!!」

サルベージ業者の妖精1「半魚人だ!半魚人だ!怖いよ~怖いよぉ~!食べられちゃうよ!食べられちゃうよぉ~~!!」

奴隷の人間たちと業者の妖精たち「ワーーワーーギャー―ギャー―ギャァァーーー!!」一斉に騒ぎ出す

ビスケス「!?(な、なんだこいつらは!?地球人みたいな奴らや変な奴らがウジャウジャと騒ぎ立てやがって!・・いや、このまま騒ぎ立てられたら・・)」ビクビクビク・・(青ざめている)


タタタタタタァァァ~~!!(スプリガンの衛士たちがやって来る)

ビスケス「!?(や、ヤバい!?ここが地球だったらあの連中(スーパー戦隊)に殺される!逃げなければ!!)」ビクビクビク・・(スプリガンの衛士たちの足音を聞いて、)

シュタッ!タタタタタァァーー!(さっそうに作業所から逃げ出すビスケス)

スプリガンの衛士たち「向こうに逃げたぞ!追うんだ!!」タタタタタァァーー!(ビスケスを追いかける)


妖精國の外から取り替え(チェンジリング)で来た事を知らないビスケスは、スプリガンの衛士たちのことをスーパー戦隊の奴らだと勘違いし、

ひとまずその場所から逃げ出し、スプリガンの衛士からも逃げ出すことになったビスケス。

―――――――――――――――――――――――――――――
それから数分後・・


スプリガン「なんだと?そんなモノなど居るわけがない。この妖精しか生まれないブリテンの地に・・。」

サルベージ業者の妖精2「本当に半魚人が出てきたんだよ!この巨大な物体の中からさあ~~!」巨大な物体に指を向けながら

スプリガン「ふん・・だとしてもそんな者など魚の頭を被った妖精だろ!まったく、私の前でホラばっかり言いやがって!」

スプリガン「しかもなんだこの変な塊は・・?こんなモノなど、ただバラして再利用するだけのただの鉄の塊だというのに・・。」

スプリガン「こやつを連れて行け!私にホラを吹く奴などは今年の存在税を倍にしてやるからな!」

スプリガンの衛士「ハッ!そら歩け!!」ガシッ、ズズズズゥゥ~~!(サルベージ業者の妖精2を連行する)

サルベージ業者の妖精2「ま、待ってくださいスプリガン様!!話は本当なんだよぉぉ~~!!」連行される

タッタッタッタァァーー・・(サルベージ業者の妖精2を連行していくスプリガンの衛士たち)


スプリガン「・・・あの妖精め。この重労働な仕事が続いたせいで疲れているというのか・・・。」作業所の回りを見渡しながら・・

作業所の外:スプリガンがいるところの近く


ノシッ・・(壁に沿って話を聞いていたビスケス)

ビスケス「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・。な、なんなんだよここはぁ・・なんなんだよ、この星はぁ~~・・」タラタラァァ~(汗をかいている)

ビスケス「妖精?ブリテン?この星は一体どこの星なんだよ・・。ハイパースリープで寝ていたとはいえ、こんな場所に漂着するなんて・・」

ビスケス「船もアイツらがいるせいで近づけないし・・このままこの星にいたら、いずれにしてもアイツらに・・・」


タッタッタッタッ・・・(妖精騎士アグラヴェインがやって来る)

妖精騎士アグラヴェイン「無駄よ。あなたはもうこの地球(ほし)から・・いや、この世界(妖精國ブリテン)からはもう出られやしないわ。ビスケス?」

ビスケス「!?。だ、誰だ貴様は!?あんた・・俺のことを追ってきたスーパー戦隊か!?なぜ俺の事を知っているんだ!?」

妖精騎士アグラヴェイン「そうよね・・あなたの事については私がよく知っているわ。あなたが誰を恨んでて、あなたが誰に殺されたかをね・・?」

ビスケス「!?。殺された・・いったい何の話をしてるんだ!確かに俺はデカレンジャーと名乗る宇宙刑事共を殺したし、そいつらに慕われていた兄弟子さえも殺したが・・」

ビスケス「だが俺はこのように生きている。俺はただ、あの宇宙刑事たちの先輩であるスーパー戦隊たちから逃げていただけだ!俺は誰にも殺された覚えなんかねぇよ!!」

妖精騎士アグラヴェイン「!?。(あのビスケスが殺されてないって・・まさかそんな・・・。いや、もしかしたらあり得るかもね・・。)」少し動揺するも考察していく

妖精騎士アグラヴェイン「(歪みの岬からでしか向こうの世界からこっちに迷い込む手段はないと思っていたけど、希にそれ以外からの場所から取り替え(チェンジリング)で来る事があるって事なのね・・。)」納得する

ビスケス「おいてめぇ・・テメエはいったい何者だ!テメエは何者で、ここはいったい何処だと言うのだ!アァァ~~!」ジャキンッ!(ソードアルタイルを構える)

妖精騎士アグラヴェイン「・・そうねえ。私はこの妖精國ブリテンに侵入したあなたのような侵略者を始末するようにと、女王陛下から派遣された妖精よ。つまりはあなたの殺す者って事ね?」

ビスケス「!?。なんだと~・・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「だけど・・あなたのような者をこのまま殺して、妖精たちにその遺体を見られるのもまた、私にとってはシャクに思えないわね?とするならば・・」

妖精騎士アグラヴェイン「・・私が新たに得た力を試すのに、あなたにはその実験検体にするのも悪くないわね?」ニヤリッ!(怪しく微笑む)


サラサラサラァァ~~・・(緑色の砂を舞いあげる妖精騎士アグラヴェイン)

ビスケス「ヒィッ!?」ビクビクッ!(怯えた表情を出す)

妖精騎士アグラヴェイン「ビスケス。この世界から出ることができない以上・・あなたにはこの世界で生き抜く事しか道は・・」


ビスケス「―――!。カァァ~~~!!」ブシャァァァ~~!!(口から水鉄砲を放つ)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・」ビィィィン!キュィッ!(水鉄砲の向きを横に変える)

ビスケス「な、なにっ!?」ビクッ!(驚く)

妖精騎士アグラヴェイン「あなたが勝つためにはこのような卑怯なことをする事など、私は最初からわかっていたわ。何故なら・・」

妖精騎士アグラヴェイン「私は貴方の事など、テレビで見た『デカレンジャー』に出てくる悪役でしか見てないからね。」サラサラァァ~~!!


バシュゥゥ~~ン、バサァァ~~!!(緑の砂がビスケスを覆い尽くす)

ビスケス「う、うわぁぁぁぁ~~~!?」バシャァァァ~~ン!!(砂に呑まれていく)

―――――――――――――――――――――――――――――

俺が宇宙の彼方まで超光速飛行で飛び続けている内に、俺の宇宙艇にあるハイパースリープが強制的に発動し、そのまま眠りについた。

目が覚めた時にはどっかの星の海岸に不時着したらしく、俺は宇宙船ごとあの星の原住民に引き上げられたんだと、あの建物にいる連中から盗み聞きで聞かせてもらった。

妖精とか人間とか、あの原住民たちは宇宙人という存在を知らず、俺のことも半魚人だと言いやがってることから、この星の原住民はあの辺境惑星:地球より辺境な惑星だと思っていた。

それに俺のことをテレビで見た『デカレンジャー』に出てくる悪役と呼んだあの方が放つ緑色の砂に呑み込まれてしまい、そして・・・

―――――――――――――――――――――――――――――

マンチェスター:とある民家の部屋


ビスケス「・・・・はぁっ!?ハァ・・ハァ・・ハァ・・」ガバッ!(飛び起きながら・・)

ビスケス「・・・アレは・・夢だったのか?俺は・・あの変な妖精が放った変な砂に呑み込まれて・・・・!?」何かに気づく

ビスケス「・・なんだこの感じは・・・?俺の中から感じるこの感覚・・俺の中にある『目的』を果たせという感覚が・・・俺はいったいどうしちまったというのだ・・。」


ガチャッ、タッタッタッタッ・・・(妖精騎士アグラヴェインが入ってくる)

妖精騎士アグラヴェイン「それはあなたが・・・私たちと同じ『妖精』として生まれ変わった証拠よ、ビスケス。」タッタッタッタッ・・ノシッ!(イスに座る)

ビスケス「!?。なんだど・・どういう事なんだ!?」

妖精騎士アグラヴェイン「ビスケス。あのまま女王軍に見つかってしまえば、そのまま女王軍に殺されて、あなたは全てを失うことになっていたわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたの持つ『銀河一刀流』の技をあのまま女王陛下に黙殺されるのも悪いと思い、あなたはいちど、私の手で死に、そして私の手で生まれ変わった。」

妖精騎士アグラヴェイン「そしてあなたは私が新たに見つけた新種の妖精。『夢の氏族の妖精:ビスケス』として、このマンチェスターに住むことを許すわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「この家もあなたにあげる。あなたにはこれから始まるであろうこの妖精國ブリテンでの生活に慣れるために、この世界の全てを知りなさい。」


ドサッ、ドサッ!(多くの本を机に置いておく。)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・。」タッタッタッタッ・・・ガチャンッ!(部屋から出る)

ビスケス(妖精ビスケス)「・・・うそ・・だろ・・・・」愕然としている

――――――――――――――――――――――――――――
俺が再び目覚めたときには、俺の全てが変わっていた。俺は妖精騎士アグラヴェインの奴に『アリエナイザー』の俺から『夢の氏族の妖精』の俺に変えられた。

妖精騎士アグラヴェインの言葉や本に書かれている事には、ここは妖精國ブリテンという異界の世界であり、俺はその世界の取り替え(チェンジリング)によってこの世界に迷い込んでしまい、

彼女の力によって俺はいちど死に、『夢の氏族』の妖精第一号として生まれ変わり、俺の人生はこの妖精國ブリテンに縛られることになってしまった。


ビスケス「クソォォ~~!!俺は・・俺はこんな狭い島の大地で生きろというのか!!俺の・・俺の『目的』はそんなことで出来ることだというのかよぉぉ~~!!」嘆き悲しむ


俺の妖精としての『目的』は、『自分自身の力と技を世の中に知らしめる』という事であり、こんな1つだけの狭い島国でそれを成し遂げる事など、俺には認めたくなった。

しかしそうでなければ、俺はこの妖精國ブリテンの地で生きられない。俺はただ、自身にかかった不幸を誰かにぶつけたい気持ちでいっぱいだった。

しかしこの島にいる妖精たちは、ほとんどの者がとても強い力を持っており、今のままの俺では返り討ちに遭うだけだと、そう悲観していた時だった・・・。
―――――――――――――――――――――――――――――

ヒラヒラヒラァァ~~・・(國家試験の告知の紙が飛んでくる)

ビスケス「・・・!?これは・・・!?」スタタタッ!(外の方を見ていく)



ガヤガヤガヤガヤ・・(多くの妖精たちがマンチェスターに入ってくる)

マンチェスターに訪れた妖精たち「今日が終わるよ、さようなら。明日になったら、試験の日だ。」

マンチェスターに訪れた妖精たち「早く明日にならないかな~?明日になれば試験が始まる!」

マンチェスターに訪れた妖精たち「合格したら僕らは変われる。もっと上の階級に変われるぞ!」


國家試験を明日に控えたマンチェスターには、他の地域からやって来た妖精たちが試験を受けるためにマンチェスターへと続々と入ってきており、

宿屋や酒場に寝泊まりするか、道ばたで野宿するなど、それぞれの形で明日の國家試験の始まりを今か今かと待ち望んで居た。

ビスケス「・・・・明日にはこの付近で國家試験か・・・。」國家試験の告知の紙を見ながら・・

ビスケス「・・・フッ、フフフフフ・・。ならば、俺のやることは一つしかないみたいだなぁ~!」ジャキィィン・・キラ~ン!(ソードアルタイルの刃を光らせる)

―――――――――――――――――――――――――――――――
その日に夢の氏族の妖精として生まれ変わった俺は運が良かった。明日になれば、このマンチェスターで國家試験が始まるというのだ。

告知の紙によれば、試験に合格した者はあの妖精騎士アグラヴェインの直属の幹部となり、彼女から特権階級を貰えるチャンスが来るというわけだ。

特権階級になれば、しばらくは他の妖精たちの奴から格下の仕打ちをする事が出来る。あの力の強い妖精たちを上から見下す事ができ、俺の力をそいつらに見せつけられる。

俺はその國家試験に受けることにした。どうせこの狭いブリテンの島国に永住するという運命が俺の道だというのなら、俺はその道を進むしかない。

俺はどんな手段を使ってでも、俺は俺の『目的』を成し遂げて、俺自身の力の証明を、このブリテン中に知らしめてやると俺は俺の心にそう誓ったのだ。


そしてその翌日・・・國家試験の日となり・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――
マンチェスター:國家試験会場(氏族混合のグループ)


キラーン!(色のついたの砂が入った金の器が置かれている)

砂を飲んだ妖精たち「ーーーーーーーー」バタバタッ・・(血を吐いて死んでいく)

次に手に取るはずの妖精たち「ヒィィィ~~・・」ビクビクビク・・・(金の器を取るのを躊躇っている)

ビスケス「どいたどいたどいた!!試験を途中で逃げ出そうとする奴らはとっとと立ち去りやがれ!!」バサッ、バサッ!(割り込むように前に進む)

次に手に取るはずの妖精たち「あ、あぁ・・どうぞどうぞ・・。」順番を譲っていく


ガシッ、サラァァ~・・(色のついたの砂が入った金の器を手に取るビスケス)

ビスケス「これが最後の試験となる器の砂か・・。これを飲んで立っていられれば、俺は試験に合格したって訳だな?」砂が入った金の器を見て・・

ビスケス「(この砂を飲んで適応できれば、俺は更なる力を手に入れられる・・。兄弟子を倒し、俺が一番強いと証明した俺ならば出来る!!)」

グィッ!ゴクゴクゴクゥゥ~~!!(器にある色付きの砂を飲み干すビスケス)


ドクンッ、ドクンッ・・・ギュィィィィ~~~~!!(ビスケスの身体に異変が起き始める)

ビスケス「―――――――!?」グジュグジュゥゥ~、ドグドグドクドクッ!!(ビスケスの身体の脈動が速くなる)

ビスケス「ヌグゥゥッ・・グゥゥゥゥ~~~~!!」ギュィィィ~~、ジビビビビィィ~~~!!(身体中の魔力が高まっていき・・)

キィィィン、ビリビリビリィィ~~!!(腕部分が光り、身体中に電流が多く放電される)


ビリビリィィ~~、ギュゥィィィ~~ン、バリバリバリィィ~~~!!(雷電が迸り、鉄の武器が飛びかっていく)

次に手に取るはずの妖精たち1「うう、うわぁぁぁ~~ぎゃぁぁぁ~~!?」ドゴォォーン、バリバリィィ~~!!(雷に撃たれていく)

回りの女王兵たち「わ、わぁぁぁ~~!?」ガシャガシャァァ~ン!!(鉄の武器を襲われる)


ビスケス「―――クハァァッ!?ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・・。こ、これが・・俺の手に入れた力だというのか・・?」ビリビリバリバリィィ~~!!(放電される電流を見て・・)

ビスケス「ハ、ハハハハハッ!アハハハハハハ!これは良い気分だぜ!!力が・・俺に凄まじい力がわき上がってきているぜぇぇ~~!!」バリバリィィ~~!!(放電を続ける)

―――――――――――――――――――――――――――――
多くの試験を乗り越え・・最後の試験に辿り着いた俺が飲んだ砂の力によって、俺はこの『磁力と雷電』の異端の亜鈴を手に入れた。

最高だった!俺の中にあふれ出る亜鈴の力が俺の嫌だった思い出を拭い去って行く感じだった!

もはや『銀河一刀流』もスーパー戦隊もドギー・クルーガーも俺がいた世界の何もかもが、俺にとってはどうでも良くなった!

俺はこの時から『雷電磁力の異端の亜鈴』を持つ妖精として、このブリテンの地で生きようと俺は完璧なまでにそう思っていた。

タッタッタッタッ・・・(妖精騎士アグラヴェインがやって来る)


妖精騎士アグラヴェイン「まさかあなたのような者がここまでやるとは、それ程までに執念が強い奴なのね、あなたは。」

ビスケス「!。おぉ~アンタか。俺はこの國家試験に合格し、俺は他の妖精たちとは格上の力を手に入れたんだ!この力さえあれば、アンタでさえも・・」

妖精騎士アグラヴェイン「その力で私を超えられると?フフフッ、まさか・・。この妖精騎士アグラヴェインである私が力を手にしたばかりのあなたに超えられると?」

妖精騎士アグラヴェイン「あなた、この國家試験の内容を一部しか見ずに試験に合格したみたいだから、あなたに敬意を持って教えてあげるわ。」

ビスケス「な、なに・・・!?」


ビィィン!ドゴォォーーン!!(サイコキネシスをビスケスにかけ、床に伏せさせる)

ビスケス「ぬ、ぬわぁぁぁぁぁ~~!?」ズグググゥゥ~~!!(床にめり込まれる)

妖精騎士アグラヴェイン「試験に合格したあなたは私の直属の部下よ。私の部下である以上、しばらく私に逆らうことは辞めた方が良いわよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「私の言う通りにしていけば、あなたの力とあなたの『目的』を思う存分に発揮できるようにしてあげるわ?」

ビスケス「が・・がふっ・・・わ、わかった!アンタの・・・嫌、妖精騎士アグラヴェイン様の強さは分かりました!もう逆らうことはしないよぉ~~!!」ズグググゥゥ~~!!(床にめり込まれながら)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・ふん。わかったのならそれで良いわ。」ヒュンッ・・(サイコキネシスを止める)

ビスケス「ツハァッ!?ハァ・・ハァ・・ハァ・・・」サイコキネシスから解放される


妖精騎士アグラヴェイン「来なさい。あなたを含めた他の合格者と共に、これから設立する部隊の一員として指導させてもらうわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「それにあなたに一言だけ言うわ。―――ようこそ、妖精國ブリテンへ。」

ビスケス「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・、フッ・・フフフフフゥゥ・・・」ニコッ・・(怪しめな笑みを見せる)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
回想シーン:キャメロット(玉座の間)


モルガン「成る程。その節については理解した。ゆえに今後の統制・治安の為にも、この者たち3翅を新たな妖精騎士として認めよう。」

玉座に集まった妖精たち「オォォ~~・・!」驚いている

妖精騎士アグラヴェイン「はい。ありがとうございます。」頭を下げる

2人の妖精騎士候補「・・・・・・・」頭を下げている

■■■■(ビスケス)「・・・・・・・」頭を下げいる


モルガン「では顔を見せよ■■■■。お前のその力量と剣の腕前を称え、私の名の下に妖精騎士の称号を与えよう。」

■■■■(ビスケス)「は、はい!」

モルガン「■■■■よ、貴殿を妖精騎士として任命すると共に、私が授けた着名(ギフト)の名を名乗るが良い。」ガシャン・・(黒剣を彼女に向ける)

キラァァァ~~ン!!(魔方陣が敷かれ、輝く)


モルガン「今日から貴殿は・・二代目の『妖精騎士ガウェイン』としてその名を名乗るがいい。」

モルガン「ガウェイン。その異端の亜鈴と剣の腕前を持って、先代の妖精騎士ガウェインが付けた汚名を振り払うがいい。」

■■■■(ビスケス)→二代目妖精騎士ガウェイン「ハッ!お任せください女王陛下。この二代目の妖精騎士ガウェインの名を授けてもらった以上、陛下の名に恥じぬよう、精一杯に励ませてもらいます!」キリッ!

モルガン「ふむ。期待させてもらうぞ、ガウェインよ。」

二代目妖精騎士ガウェイン「ハハッ!」頭を下げる


パチパチパチパチィィ~~!!(30の大使達の拍手喝采)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・フッ。」ニヤリッ・・

二代目妖精騎士ガウェイン「・・・ククククッ・・。」ニヤリッ・・・

修正点:ガシャン・・(黒剣を彼女に向ける)  ×:彼女→○:彼

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
國家試験に合格し、妖精騎士アグラヴェインの部下改め、異端の妖精たち(イレギュラーズ)のメンバーとなった俺は、上司である妖精騎士アグラヴェインからの指示や指導を受けていき、

妖精國ブリテンを納める女王であるモルガンから、二代目の妖精騎士ガウェインの着名(ギフト)を授けてもらい、俺は『二代目妖精騎士ガウェイン』となった。

俺は二代目妖精騎士ガウェインとしてその名と俺の剣の異端の亜鈴の力をブリテン中に知らしめ、俺の思うがままに戦って来た。

俺より力が高すぎる妖精騎士アグラヴェインと他のイレギュラーズのメンバーの奴らは気に入らないが、俺がこのブリテンに生き、イレギュラーズとしてやっていくためには仕方がないことだ。

俺は俺の『目的』を成し遂げていき、俺のやりたいように生きるために、俺は俺が決めた道を突き進むように俺はしてきたんだ。

それがこの俺・・・二代目妖精騎士ガウェインとして君臨していく俺(ビスケス)であった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そして時は現在に戻り・・・ウェールズ:燃えさかる秋の森(アルトリアサイド)では・・・


ボォォォーー!ボォォォーー!バチバチバイバチィィ~~!!(森全体がまだ燃え広がっている)

二代目妖精騎士ガウェイン(ボクデン星人ビスケス)「―――!!!?」ビクッ!?(驚愕している)

アルト「・・・・・・。」ビスケスのことを睨み付ける


【ビスケスって、誰・・?】←
【(ユニヴァース案件の奴かな?)】

ダ・ヴィンチちゃん「私にもわからないさ!そもそもボクデン星人っていう星や宇宙人なんて・・」

ゾックス「知らないのも無理はないさ。アルトがさっき言ったように、ボクデン星人ビスケスは『特捜戦隊デカレンジャー』に登場する敵キャラの1人だからな。」

ゾックス「あいつは様々な惑星の一番強い剣士を見つけては一方的に決闘挑んでは、奴の騙し討ちで殺害していき、その数は999人にのぼると聞いているからな。」

千子村正「一方的だと・・アイツが妖精騎士に・・・いや、妖精になる前からクソ野郎だったというのか!」

アルト「そうだ。だがそのボクデン星人ビスケスがなぜ、二代目の妖精騎士ガウェインとしてイレギュラーズに君臨しているのかが謎なんだが・・」


二代目妖精騎士ガウェイン→夢の氏族の妖精:ビスケス「チィィ・・ああそうさ。そいつ(アルト)が知っている中では、俺の同じような存在がいたみたいなのは確かみたいだな?」

ビスケス「だが俺があんたらが知る俺(ビスケス)なんかじゃねぇよ。俺は3年前に取り替え(チェンジリング)で来ちまい、ブリテンの妖精として生まれ変わってしまった元・ボクデン星人さ。」

ビスケス「この世界に来る以前は、デカレンジャーとか言う奴を含めた1006人の強者をこの手で倒し、『銀河一刀流』の真の後継者である事を証明したが、俺は世界そのものから追われてしまってな。」

ビスケス「このブリテンの地で妖精に生まれ変わったあと、國家試験を通してこの異端の亜鈴を持ち、二代目の妖精騎士ガウェインとして人生を謳歌してたというのによぉ~!」

アルト「1006人の強者をこの手で倒した・・・!?まさか、その強者の中にドギー・クルーガー・・デカマスターは含まれているのか?」

ビスケス「ああそうさ。俺はドギー・クルーガーに・・・あの兄弟子だった奴に勝った!俺こそが『銀河一刀流』の真の後継者である事を証明したからな!」

ゾックス「なんだと!?おいアルト、あのビスケスの野郎はまさか・・・・」

アルト「ああ・・。アイツは俺の知ってるビスケスじゃない。アイツは別世界線の・・『デカレンジャーが負けた世界』から偶然に取り替え(チェンジリング)で来たビスケスだ。」

アルト「しかもアイツは、妖精騎士アグラヴェインによって妖精にされた他に3年前の國家試験で異端の亜鈴を獲得したとんでもない奴だ!」

ビスケス「そうだ。ご丁寧な俺の説明と解説をしてくれてどうもありがとう。おかげで俺もようやく吹っ切れたぜ・・。」


ジジジィィ~~、ビリビリビリビリィィ~~!!ジャキン、ジャキンッ!(全身に電流が流れ、二刀の剣同士で磨いでいく)

ビスケス「俺は正直のところ、二代目の妖精騎士ガウェインの名前にはちょうど飽き飽きしていたところだったんだ。」

ビスケス「妖精騎士ガウェインの元となった騎士の名前・・確かガウェインだったよな?着名(ギフト)の力が付与されるとはいえ、他人の名前を名乗るのは気にくわねぇ!」

ビスケス「ガウェインの奴が使うという『午前の光』も、太陽の上で力を発揮する『聖者の数字』なんか、落雷を落とす際に空に雲が掛かるから意味がねえんだよ!」

ビスケス「元は宇宙人だったと言われようが、着名がなくなろうが俺は俺だ!俺は俺のやり方で、テメエら全員を血祭りにしてやるからよぉ~!」ジャキィィン!(2刀の剣を振るいながら)


ビリビリビリビリ、バリバリバリィィ~~!!(ウェールズの空に巨大な雷雲が出現し、そこから大量の落雷が振ってくる)

ギュゥゥゥ~~ン!!ギュンギュンギュゥゥ~~ン(電磁力も上がり、ウェールズじゅうの全ての鉄製の物が引っ張られていく)


アルトリア「アワワワワワァァ~~!?え、ちょっと待って!?なにこの異常な落雷の数!?着名(ギフト)を暴けば勝ち、じゃなくて?」オドオドオド・・(動揺している)

アルトリア「落雷が振ってくるし、女王軍の武器が飛んでくるし!アルトさん、あの卑怯者のビスケスを逆に怒らせたんじゃないのですかぁ~~!?」オドオドオド・・(動揺している)

武蔵「ツゥゥ!確かにそうね・・吹っ切れたと言っておいてここまで落雷を振らせるなんて・・・ってわぁぁっ!?」ヒュンッ、ドゴォォーン!(落雷を除けながら)

千子村正「ったく、オリュンポスで見たやつとは規模は小さいが、その程度の落雷で弱きになるのかよ!?アルトリア、ほんと勢いで生きてるな!?」

ダ・ヴィンチちゃん「いや、アルトリアの気持ちも分かる!ビスケスから発せられる電磁波のせいで彼の魔力量が計測できない!」

ダ・ヴィンチちゃん「どうなっているんだ、真名が判明すれば霊基の上乗せは消えて弱体化する筈なのに、この規模の落雷を起こすなんて・・!?」

ダ・ヴィンチちゃん「まさか着名(ギフト)と異端の亜鈴はそれぞれ別物であって、異端の亜鈴にはそれぞれ能力に当たり外れがあるんじゃないのか!?」

アルト「かもしれないな。異端の亜鈴には身体を変化させるタイプや自然と科学の力を合成したモノを操るとか、手にした能力によってそれぞれあると想定はしてたが、これほどとは・・。」大量の落雷を見て・・

ダ・ヴィンチちゃん「村正の言う通り、オリュンポスで見たゼウスの雷霆とは規模が小さいけど、ここまでの落雷に磁力による引き寄せもやって来るとは、これじゃまるで―――」


ゴロゴロゴロォォ~~~、ビカァァ~~ン!!(大きな稲妻がアルトリアたちに襲いかかる)

アルトたち、アルトリアたち「!!?」ビカァァ~~ン!(大きな稲妻に眼を眩しくされる)

バーゲスト「アルト、セツノ、危ないっ!!」ガバッ!(アルトたちの盾になるように前に出る)


バリバリバリィィィ~~~!!(黒煙と雷がバーゲストを包む)

ゴロゴロゴロ、ビカァァ~~ン!!(大きな稲妻がバーゲストを襲う)


【バーゲスト!?】

ビスケス「ハハハハハハ、馬鹿め!自分から俺が振らせた落雷に飛び込むなど・・・・!?」


バリバリバリィィ~~、ギュゥゥゥ~~ン!!(魔力と共に多くの落雷を吸い上げ始めるバーゲスト)

バーゲスト「ヌグゥゥッ、グゥゥゥ~~~!!」ビリビリビリィィ、ギュゥゥ~~ン!!(堪えつつ魔力喰いを続ける)

セツノ「お母さん!!」

アルト「バーゲスト、その姿・・・まさか前に話した・・」バーゲストの姿を見て・・

バーゲスト「クゥゥゥ~~・・・私にこの姿をさらけ出されたとしても・・私は・・・クゥゥッ!!」ギュゥゥ~ン!(魔力喰い)


ギュゥゥゥ・・・ガシャガシャァァ~~ン!(集まっていた鉄製の武器が落ちていく)

ビスケス「!?。俺の磁力の威力が落ちていく・・・そうか、あれがアグラヴェインの奴が言ってた『魔力喰い』ってやつか!!」ギギギッ!


二代目妖精騎士ガウェインことビスケスは、真名を暴露されたにもかかわらず、自分は自分でアルトたちとアルトリアたちを倒そうと躍起になり、

自身の異端の亜鈴の力を全て解放し、ウェールズ上空に雷雲を発生させつつ、そこから大量の落雷を振らせて、電磁力でウェールズ中に落ちている鉄製の武器を引き寄せていくが、

バーゲストが自身を第3再臨段階の姿へと変え、魔力喰いの力でビスケスの魔力による落雷と電磁力の発生を自身の身を顧みず抑え込んでいた。

バーゲスト「クゥゥゥ~~・・私に構わず、負傷した者だけでも撤退してくれ!ここからは我アルトたちで奴を討つ・・。」

アルト「ああ、アルトリアは俺とセツノで守る。負傷している藤丸たちはすぐにこの森を出て、スズカたちと合流するんだ!」

【し、しかし・・・。】
【(アルトたちを置いて逃げるわけにはいかない、けど―――)】←

オベロン「気持ちはありがたく受け取るよアルト。でも僕は負傷してでも、ここで撤退するわけにはいかない。ビスケスはここで倒す。」

オベロン「妖精騎士の一角にしてイレギュラーズの1人であるビスケスを倒さない限り、反モルガンの上がらない。それを知っててアルトは負傷している僕たちを逃がそうとしているけど、」

オベロン「僕はシェフィールドの領主であるアルトと同じく、たとえ一時のものだったとしても、ウェールズの領主としての責務を果たさなきゃならないからね!」

オベロン「力を貸してくれ、アルト、アルトリア、セツノ、バーゲスト、藤丸!この森を踏みにじったクソ宇宙人野郎に、弱者の意地を見せてやる・・!」

アルト「オベロン、お前って奴は・・・・。」オベロンの決意を見て・・


ビスケス「くそぉぉ~、この俺をここで倒すだと・・戯れ言ばかり言いやがってぇぇ!!」キィィン、ビリビリィィ~、ギュゥゥ~ン!(両手部分が光り、磁力が発生する)

ギュゥゥ~ン、ズバババババァァ~~!!(下に落ちている鉄の破片と武器を多く放っていく)

アルト、バーゲスト「!!!!」ギュウイィィン!ガキガキンッ!ジュボォォ~、ガシガシガシィィン!(アルトがバリアを張り、バーゲストが炎の剣で焼き払う)


ダ・ヴィンチちゃん「なっ・・バーゲストが魔力喰いで落雷と電磁力発生を抑えているのに、まだ雷と磁力を出せるのか!?」驚く

アルトリア「ウワァァ・・ここまで執念深く殺しにかかってくるとは、こんなの本人が持つ性格と妖精の特性がマッチしているんじゃないの!?」オドオド・・(困惑している)

ビスケス「ふん!俺は妖精になった時からその魔力量に対しては絶対的な自信があると、自分でも感じていたからな。俺の亜鈴の力もまた無尽蔵に出せるってワケだ!」

ビスケス「それにバーゲスト、アンタの魔力喰いで多くの落雷を止めたつもりだが、そんなんで俺の雷電は止まらないぜ!!」

バーゲスト「なに!?」

ビスケス「フンッ!!」キィィン、ビリビリィィ~!(上にめがけて電流を放ち、)


バリバリバリィィィ~、バリバリィィ~~!!(吸い込まれていく落雷が突如、各方面に拡散していく)

バーゲスト「!?。落雷の方角が変わっただと!?」上空を見て・・

ビスケス「俺の異端の亜鈴さえしっかりすれば、雷の落ちる場所など自由自在!そしてその雷は自然で出来ているモノもあるから・・」

ダ・ヴィンチちゃん「――魔力喰いでは引き寄せられない!?まさか、あの雷の狙いは・・」

ビスケス「もう遅い!!もう既に狙いは定まっているよ!!――ツリャァァァ~~!!」ジャキィィン!バリバリィィ~~!!(X字型の豪雷斬撃を放つ)


バリバリバリィィ~~!!(落雷が一斉にアルトリアとオベロン、藤丸に狙いを付けて襲いかかる)

アルトリア、オベロン「!?」ビクッ!(落雷と豪雷斬撃に狙われる)

アルト「しまった!?」ガキガキガキィィン!(バリアで飛びかう鉄の武器を防御しながら)

【―――っ。】
【(避けきれない!)】←


セツノ「!!!!」ガバッ!(アルトリアたちに前に出る)

バーゲスト「セツノ!?グゥゥゥ~~!!」バリバリィィ~~!!(魔力系の落雷と鉄の破片と武器の防御している)

アルト「セツノ、逃げろぉぉ~~!!」ガキガキガキィィン!(バリアで飛びかう鉄の武器を防御しながら)

セツノ「―――――――――!!」ビシッ!(逃げずに立ち塞がる)

お父さんとお母さんがセツノたちを飛んでくる鉄の武器や雷から守るように、セツノも横から来る雷の一つを守る為に立ち塞がった。

あの雷に撃たれたら感電して、電気を操るセツノでも感電死してしまうかもしれない。でもセツノはそれでもみんなを守らなきゃならないと思って、あの雷の前に立ち塞がった。

ここでアルトリアとオベロンとカルデアのマスターが死んじゃったら、3人が泣くことも笑うことも出来ないし、3人が好きなブリテンじゅうのみんながもう笑えないぐらいに嘆き悲しんじゃう。

セツノは笑っているみんなの事が好き。セツノはみんなが笑顔で笑っている光景が大好き。悲しくて泣いたあとでもまた再び笑って過ごせる世界をセツノは作りたい!

セツノはもう自分の事を恐れない。お母さんが赤ちゃんの頃のセツノたちを守ったように・・・今度はセツノが、みんなの笑顔を守るんだ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

セツノ「セツノは逃げない!セツノ、みんなの笑顔が好きだから・・・みんなが悲しくて泣いたあとでも、また笑いあえる世界を作りたいから!」

セツノ「自分だけが笑顔でいたいイレギュラーズやビスケスなんかに、みんなを悲しませて、笑顔を奪っちゃ・・・ダメェェェェ~~~~!!」



キィィィ~~ン、キラァァァ~~~ン!!(セツノの眼と全身が光り輝く)

セツノ「――――――――!!!」キィィン!(セツノの全身が光りながら手を伸ばす)


ズドォォーーン、バリバリィ~~~・・・・ギュゥゥ~~ン!(X字型の豪雷斬撃と落雷が全てセツノに当たり、それらが吸収されていく)

セツノ「――――えっ?」キラァァン!(吸収されていく雷に驚く)

【!?】
【(雷が全部セツノに吸収された!?)】←

アルトリア「え、えぇぇぇ~~!?こ、今度はセツノちゃんが雷を食べちゃったの!?」オドオドオド・・(困惑している)

バーゲスト「セツノ・・・あなたまさか!?」セツノの身に起こったことを見て・・


ビスケス「!?。(確かにあの3人を狙って雷と斬撃を撃たせたはず・・・なのにどうしてあの娘に当たったんだ!?)くそぉぉ!!」バリバリィィ!(手から雷を放つ)

セツノ「!!」キィィン!(その雷に手を伸ばす)

バリバリィィ~~・・ギュゥゥゥ~~ン!(ビスケスが放った雷が吸収されていく)

ビスケス「な、なななにぃぃ~!?」吸収される雷を見て・・


アルト「セツノお前、バーゲストと同じ魔力喰いを・・・」

セツノ「わからない・・。でもセツノにはわかる・・さっきの雷を受けてもビリビリしなかったし、むしろセツノの身体に力が溜まって来ている感じがするの。」

セツノ「セツノ、今ならわかる・・。『厄災』と戦っている時に、アドニスが持ってる力と違う力が発現したように、セツノにも同じ事が起きたみたいなの。」

アルト「!。それって・・・セツノもまた、セツノの力が『覚醒』したと言いたいのか?」

セツノ「うん。セツノ・・今のセツノなら、あの雷を受けずにビスケスと戦えるかもしれない・・。ビスケスの雷の力をセツノの力に変えられるセツノなら!」

アルト「セツノ・・・・・。」セツノの真剣な表情を見て・・



アルト「・・・わかった、セツノのその『覚醒』した力を、俺は信じる!セツノ、君のその力でウェールズの妖精たちの奪われた笑顔を取り戻すんだ!」

セツノ「!。うん・・セツノは戦う。みんなの笑顔を奪おうとする奴から・・みんなの笑顔を守る為に!!」ビシッ!(覚悟を決める)

アルト「ああ。なら行ってこい、俺とバーゲストの大事な家族の次女、セツノ・オルラント!」

セツノ「はいっ!!」シュタッ、ビリビリィィ~~!(両手に電気を帯びて出陣する)


セツノが心にある『悲しみの涙を流させない』という『目的』に“みんなで泣いて、みんなで笑い合う世界を作り出す”思いと“その笑顔を守りたい”という願いが重なっていき、

そのセツノの思いと願いに応えるかのようにセツノの力が『覚醒』し、ビスケスの雷の攻撃を吸収するように無力化し、

アルトはセツノの『覚醒』した力と“笑顔を守りたい”気持ちを信じ、アルトはビスケストの戦いへ向かうセツノを見送るのであった。

演出:緑色の砂と共に画面にたくさん光るパトランプを沢山の雷が破壊していき、最後のパトランプの破壊と共に敵のタイトルが現れる


雷電磁力の異端の妖精

BISUKESU(ビスケス)


――――――――――――――――――――――
クラス:セイバー


(剣)1ゲージ目HP:256,990
(剣)2ゲージ目HP:309,161
(剣)3ゲージ目HP:382,444

ブレイク1回目:【騙し討ちの水鉄砲】
・自身の攻撃力アップ(2T)
・相手に4000ダメージ&毒付与(パーティにセツノがいると無効化)

ブレイク2回目:【悪あがきの雷霆】
・自身の攻撃力・防御力アップ(4T)
・相手にスタン(1T)、5000ダメージ、相手の強化解除(パーティにセツノがいると無効化)


チャージ攻撃:『磁雷斬りの日輪の銀河一刀』(アルタイル・ガラティーン)』(相手に大ダメージ&3Tスタン)

シュタタタタァァーー!(ビスケスに接近するセツノ)


ビスケス「ク、クッソォォ~~!」ギュゥゥ~ン、ガシャガシャァァ~!!(鉄の武器を大量に飛ばす)

セツノ「―――――!!」シュタタタタァァーー!(ダッシュでかわしていく)


セツノ「ヤァァァ!!」ジャキッ、ガシィィン!(電気を帯びた氷の爪で引っ掻く)

ビスケス「ツゥゥ!!」ジャキン、ガキィィン!(妖精剣ソードアルタイルとソードベガで防御する)


ジャキン、ジャキン、ガシンッ、ガシンッ、ガシィィン!!(剣と爪で斬り合う)


ビスケス「(俺の異端の亜鈴が、さっきまで泣きべそをかいていたバーゲストのクソガキに効かなくなるなんて・・・・!?)」ハッ!(何かを思い出す)

―――――――――――――――――――――――――――――――
回想シーン:キャメロット城 ある部屋の一室


妖精騎士アグラヴェイン(回想)「そんな彼らに舐められている二代目妖精騎士ガウェインがいくら卑怯な戦い方を繰り返そうと、あなたは先代の妖精騎士であるバーゲストには絶対に勝てないわ‥。」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「いやむしろ・・・あなたはバーゲストの血を引くあの半妖半人の兄妹たちにも勝てるわけがないわね?」
―――――――――――――――――――――――――――――――

ビスケス「(いやそんなはずがねぇ!!この俺が、あんな剣術も知らない半妖半人のクソガキに負ける訳がない!負けるはずはないんだ!!)」グギギギィィ~~!!(剣を握りしめる)


ジャキン、ジャキン、ガシンッ、ガシンッ、ガシィィン!!(剣と爪で斬り合う)

ビスケス「フンッ!このっ、このっ、このぉぉ!!」ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ!(斬り合っている)

セツノ「ヤァッ、ハァッ、テェイ!!」ガキンッ、ガキンッ、ガキィィン!(電気を帯びた氷の爪で斬り合う)

カチカチィィ~~、ガキンッ、ガキンッ!(両足を凍らせ、足の氷の爪でも攻撃するセツノ)


【す、凄いよセツノ!】
【(剣士相手に互角に戦っている!)】←

武蔵「凄いよセツノちゃん!剣も使ってないのに爪だけでアイツと互角に戦えているなんて!」

千子村正「ああ。剣を使う相手に五体と爪だけで戦い、それらに戦い慣れているあの素振り・・・。これはそれらを使う親兄妹から仕込まれているよなぁ?」バーゲストを見て・・

バーゲスト「ああ。セツノには私とメリュジーヌ、それにセフィーも含めて、3年前から対武器の戦闘訓練を積ませてあるからな。」



ガキンッ、ガキンッ、ガタンッ!(両足の氷の爪で妖精剣ソードアルタイルとソードベガを地面にさして抑え込む)

セツノ「・・・・ツゥッ!!」ギギギィィ~!(両足の氷の爪で妖精剣2刀を抑える)


ビスケス「―――!。カァァ~~~!!」ブシャァァァ~~!!(口から水鉄砲を放つ)

セツノ「!。ハァァァッ!」ブシュゥゥーー!(冷気を放つ)

バシャァァ・・・カチカチカチィィ~ン!(ビスケスが放った水鉄砲が瞬時に凍ってしまう)

ビスケス「ンガァァッ!?」カチカチィィン!(水鉄砲と一緒に口が凍る)


【冷気で溶解液を凍らせた!?】

アルト「なるほど!どんなに身体をただれさせる溶解液の水鉄砲さえも、凍らせれば無効化できる!」

ビリビリビリィィ~~!!(身体に吸収された電流がセツノの身体から流れていき、)


セツノ「!(このセツノに溜まっている電気、これなら!)。ビスケス、これ全部返す!」ビリビリビリィィ~~!!(両手に大量の電流が溜まっていき)

ビスケス「はがっ、アガガガガガァァ~~!?(ま、待て待て待てぇぇぇ~!?)」アタフタ・・(口が凍って、慌てふためく)

セツノ「えいっ!」バリバリバリィィ~~!!(氷に雷撃を放つ)

バリバリバリィィ~~ビリビリビリィィ~~!!(凍らせた水鉄砲を通して、倍以上の雷撃が通電していく)

ビスケス「アガァァァァ~~~!?」バリバリバリィィ~~、バリバリィィ~~!(雷撃で感電し、火花が飛ぶ)


ヒュンッ、クルクルゥゥ~、スタッ!(一回転して、着地するセツノ)

セツノ「ふぅっ・・。」ガシッ!(爪を構えながら)

アルト「(あのいつも以上の電撃攻撃・・・もしやビスケスから吸収した雷撃を倍にして返したというのか?だが今は・・)良いぞセツノ!このまま攻め続けるんだ!」

セツノ「うん!セツノは負けない・・セツノ、あなたを倒すまではこの攻撃を止めない!」ガシッ、ビリビリィィ~!(雷撃を帯びた爪を構えながら)


ビスケス「ガホォォッ・・ゲホゲホゲホッ・・・・。やりやがったなぁ~~!!こうなれば、このままかたを付けてやる!!」ガシッ、ジャキィン!(2刀の剣を両手に持ち直し、)

ビスケス「妖精剣――ソードアルタイル!ソードベガ!」キィィン、ビリビリィィ~!

ギャァァース!(妖精剣ソードアルタイルの魚の部分が開く)|ビリリリィィーー!(妖精剣ソードベガの犬部分が無理矢理展開される) 


アルト「!?。(ビスケスのヤツ、今度は自身の宝具でケリを付けようというのか!しかしビスケスの左手に持つあの剣、あれだけ異端の亜鈴の力で制御しているように見えるのだが・・)」

アルト「(目の前にいるビスケスは『デカレンジャーが負けた世界』から来ているからな。あのドギー・クルーガーを倒したとすれば、左手に持っているあの剣はまさか・・・!?)」何かに気づく


アルト「セツノ!ヤツはあの剣を使って宝具らしき技を繰り出すつもりだ。いくらセツノの吸収する力でもこればかりは・・・」

セツノ「うん・・でもセツノ、セツノに良い考えがあるの。セツノの力で、ウェールズの炎を消せるかもしれない・・。」

アルト「今まわりで燃えている回りの炎を消す・・・!。出来るのか、セツノ?」

セツノ「うん!セツノのことを信じて、お父さん・・。」

アルト「信じてかぁ・・・ああわかった!だが無理はするなよ?」

セツノ「はい!」頷く


タッ、タッ!(足を広げ、腕を横に構えるセツノ)

セツノ「フゥゥゥ~~・・・!!。ハァァァァァ~~~!!」キィィン!(横に構えた両腕が光り、)


ボォォォーー!ボォォォー・・・ギュゥゥ~~ン!(燃えさかる炎がセツノの腕に吸収されていく)

バリバリバリィィ~~・・・ギュゥゥゥ~~ン!!(バーゲストが受けていた雷も吸収されていく)


バーゲスト「―――ツゥゥ・・。ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・」ガシャンッ・・(膝をつきながら)

アルト「!。大丈夫かバーゲスト!?」タタタタタッ!(バーゲストの前に駆け寄る)

バーゲスト「ああ・・しかしセツノ・・お主って奴は・・・」

アルト「ああ。本当にわからないものさ・・子供の成長ってヤツは・・。」感心している

バーゲスト「ええ・・・。」感心している


セツノ「―――――――――!!!」ギュゥゥゥ~~ン!!(回りの炎と雷を吸い上げていく)


セツノの覚醒した力により、ウェールズの森に燃え広がる業火と振りそぞく雷霆の落雷が、続々とセツノの力として吸収されていき、

セツノのこの急激な成長ぶりに彼女の親であるアルトとバーゲストは少し戸惑いつつもセツノに感心をしていたのであった。

ビスケス「なっ!?あのガキめぇ、バーゲストが止めていた雷も吸い上げてやがる・・。だが俺のやることは変わらねえ!!」ジャキィン、ビリビリィィ~!(2刀の剣を構える)


ビリビリバリバリィィ~~!!(ビスケスの身体に多くの電流が放電していき・・・)

ビスケス「雷電磁力、最大出力!この剣は俺の力、銀河一刀流をも凌駕する一撃なり!!」ビリビリバリバリィィ~~!!

バリバリィィ~ギィィィ~~ン!!(妖精剣ソードアルタイルとソードベガの刃に雷電が迸り・・)

ビスケス「聖剣、改竄!『磁雷斬りの日輪の銀河二刀』(アルタイル・ベガ・ガラティーン)!!」ジャキィィン、ビュゥーーン!!(セツノに向かって行く)

バリバリバリィィ~~、ビュゥゥゥーーン!!(セツノに向かって切り裂こうとする)


オベロン「!?。あの雷撃の一撃を喰らったら一溜まりもないぞ!?」ビスケスの一撃を見て・・

アルトリア「アァァァ~~・・セツノちゃん、避けて!!」オドオドオド・・(慌てふためきながら)



ギュゥゥゥ~~ン!(両腕に炎と雷のエネルギーがセツノの身体に集中していき、)

セツノ「この一撃・・。セツノがいま考えた技だけど・・・この一撃こそがセツノの宝具、セツノの1番強い倍返し・・・!」ズズゥゥッ!(体勢を整えていき、)

ギュオォォォ~~ン!グオォォォ~~ン!!(ケルベロスのオーラが現出されていき、)

セツノ「倍返す三元素の地獄番犬(トライメント・ケルベロス)!!」ジャキンッ、ギュオォォォォーーン!!(宝具発射!)


ズドン、ズドン、ズドンッ!グオォォォ~~ン!!(倍返す三元素の地獄番犬(トライメント・ケルベロス)がビスケスに襲いかかる)

ビスケス「なっ、なんだと!?」倍返す三元素の地獄番犬(トライメント・ケルベロス)を見て・・


ガシンッ、バリバリィィィ~~!!ドゴォォーーン!!(セツノの宝具に押し負けるビスケス)

ビスケス「ヌワァァァァ~~!?」バリバリィィ~~ジュボォォォ~~!!(炎と雷を同時に受ける)


セツノが放った、セツノの最初にして最大の宝具『倍返す三元素の地獄番犬(トライメント・ケルベロス)』。

その威力はセツノが『覚醒』した力で吸収した炎と雷などの属性エネルギーをケルベロスの虚影として放ち、相手にそのエネルギーを同時攻撃としてぶつける倍返しの技であり、

ウェールズの森を覆っていた炎と落雷を吸収し、それらを倍にして変えされたエネルギーをビスケスにぶつけられてしまい、

そのあまりにも強いエネルギーにビスケスの『磁雷斬りの日輪の銀河二刀』(アルタイル・ベガ・ガラティーン)を覆い尽くし、そのまま押し負けるようにセツノの攻撃を、ビスケスは受けるのであった。



【セツノの宝具が勝った!】

ダ・ヴィンチちゃん「ええ。まさか森を覆っている炎と落雷を力に変えてしまうなんて、おかげで辺りの森の炎が鎮火しちゃっているよ。」回りを見ながら・・

千子村正「ウェールズの森じゅうの炎と雷を力に変えるとは・・・。さすがアルトとバーゲストの娘だと感心できるな!」

アルトリア「え、えぇそうですね・・。(ほんと凄すぎるよセツノちゃん・・。)まぁ一応私もサポートぐらいはしてますけどねぇ~・・ハハハハ・・。」カァァ・・(赤面している)



ビリビリィィ~~、ガキィィーーン!!(妖精剣ソードベガがビスケスの手から離れる)

アルト「!。あの剣はまさか!」

クルクルゥゥ~、ガキィィン・・(セツノの前に妖精剣ソードベガが落ちる)

ノシィィ・・バリバリバリィィ・・・ボォォォ~~・・(セツノの宝具で火傷し、電流で痺れているビスケス)


ビスケス「か、返せ・・!それは俺が・・・『銀河一刀流』の免許皆伝として取った・・・」

ゾックス「!。つまりアレがビスケスがデカマスターに勝ったという・・・・ならば!」ガシャッ!(ギアダリンガーを構える)


ガチャッ、チャリン・・ガシャン!!(ギアダリンガーに28番のセンタイギアをセットするゾックス)

音声『回せー!』


ゾックス「セツノ、お前の手でアイツに殺された者たちに引導を渡すんだ!」ガラガラガラ~ガキン、ガキン・・ジャキン!!(舵輪を回す)

セツノ「うん。で、でもいったい何を・・」頷く


音声『セーーンタイジャー!』

ゾックス「受け取れ!」バァァ~ン!!(28番のギアのオーラを放つ)

音声『ヨーソロー!セーーンタイにレボリューション!」



キィィン、シャキィィン!!(デカマスターの幻影が現れる)

デカマスターの幻影「ーーーーーーー」コクッ(セツノの事を見て頷く)

セツノ「!。あの人って・・」デカマスターの幻影を見て・・


キラァァン、ガタゴトゴトン、ピカァーン!!(幻影のデカマスターが歯車のオーラとなってセツノに取り憑く)

キラァァン、ガシッ!(取り憑く際に妖精剣ソードベガがセツノの手に握られる)


ビスケス「!?。今の幻影は・・・まさかさっきのは!」

セツノ「うん。今のセツノならわかる・・・あなたが持ってたこの剣は妖精剣でもないし、あなたの物でもない!あなたにこの剣は使えない!」

セツノ「あなたが異端の亜鈴で無理に使っていたみたいだけど・・これはあなたが殺した・・ドギー・クルーガーさんの大切な剣なの!」


セツノ「――力を貸して、ディーソード・ベガ!」ジャキンッ!(剣を構える)

ガキィィン!(アウォォォォーーン!!)ギュィィィーーーン!(ディーソード・ベガの犬部分が展開し、剣本来の刃の色が戻る)

セツノ「――――!!」ジャキィィン!(ディーソード・ベガを構える)

ビスケス「!?。ば、馬鹿な・・・俺の異端の亜鈴を持ってしても自由に震えなかったソードベガが、あんな素人の半妖半人のガキに使えるわけが・・・!?」



キラァァァ~ン・・(セツノの横にドギー・クルーガーの霊が現れる)

ドギー・クルーガー(幽霊)「・・・・・・・」ジャキィィン!(同じように構える)

ビスケス「あ、あぁぁぁ・・・ま、まさか貴様が今になって・・・この俺を斬ろうと言うのかぁぁ~~!!」ガァァァ~!(激情に怒る)

ビスケス「俺はぁ~・・俺は負けてなんかない~!!負ける訳にはいかないんだぁぁぁ~~!!」ジャキンッ!(ソードアルタイルを手に持ちながら)


バリバリバリィィ~~ビュゥゥーーン!!(そのまま磁雷斬りの日輪の銀河一刀』(アルタイル・ガラティーン)を繰り出そうとするビスケス)

ドギー・クルーガー(幽霊)「――――――!」頷く

セツノ「わかった。このディーソード・ベガの本当の力で・・妖精騎士ビスケス、あなたを倒す!」ジャキィィン!(ディーソード・ベガを構える)

セツノ「銀河一刀流・奥義・・・」キランッ!(眼を光らせる)

ドギー・クルーガー(幽霊)「――――!!!」キラァァン!(セツノと一体化するように消える)

セツノ「ベガ・インパルス!!ヤァァァァ~~!!」キィィーーン!ジャキィィーーン!!(縦に長く剣が振られる)


ジャキィィーン!バシャァァ~~(縦に一刀両断されるように斬られるビスケス)

妖精騎士ビスケス(IFの世界のビスケス)「ぬわぁぁぁ~~!?」ジャキィィーン、ブシャァァァ~~!!(緑の砂が斬られるように吹き出す)

ブシャァァ~~~!ドゴォォーーーン!!(斬られて爆散するビスケス)


クルクルゥゥ~、ガキィィン!(妖精剣ソードアルタイルが地面に刺さる)

ゾックスが付与させたデカマスターの力によって、セツノはその手にディーソード・ベガを持ち、その隣にはかつてビスケスに倒されたIFの世界のドギー・クルーガーの幽霊が現界し、

その幽霊と共にセツノは『銀河一刀流』の奥義であるベガ・インパルスを放ち、見事にビスケスを一刀両断にして倒すのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――

【やった・・・!】
【妖精騎士を、二人目のイレギュラーズを倒した!】←

アルトリア「ふんっ、どんなもんだい!ビスケスめ、セツノちゃんの事を甘く見るから刀で斬られちゃったんだからね!」キリッ!

千子村正「そういうお前さんは、アルトに回復してもらったというのにあまり活躍しないで損だったよなぁ?まあ、相手が相手という意味もあるけどな・・。」

アルトリア「あ、あぁそうだね・・本当に・・。確かに私が倒れたら元もこうもないのはアルト君もわかっていたというのに・・。何でだろう・・・?」カァァ・・(赤面)

アルト「アハハハハハ・・・」苦笑い


バーゲスト「よくやったなセツノ!二代目の妖精騎士ガウェインと呼ばれていたあの者をあなた一人で倒すとはな?」

セツノ「うん!でも・・セツノがビスケスに勝てたのは、セツノだけの力じゃない・・。セツノが勝てたのは、お父さんお母さん・・それにみんなのおかげでもあるの・・。」

セツノ「ゾックスさんがデカマスターの力を貸してくれたり、その影響でこのディーソード・ベガからドギー・クルーガーの魂が力を貸してくれたみたいに・・」

セツノ「セツノ、みんなに支えられて嬉しい・・。セツノ、みんなの笑顔を守れたことがとっても嬉しい!」ニコッ!

アルト「そうか、それは良かったなセツノ・・。セツノのみんなの笑顔を守りたい・・セツノの『目的』を凌ぐその気持ちに気づいたことがセツノの力を『覚醒』させたんだろうね?」


アルト「今回の戦いで、1番頑張ったのはセツノだよ。本当によくやったなぁ・・。」スリスリスリスリ・・(セツノの頭をなでる)

セツノ「うん・・・・。」スリスリスリスリ・・・(アルトに頭を撫でられている)

バーゲスト「セツノ・・・」ほっこり・・(穏やかにセツノを見ている)

アルトリアたち「・・・・・・・・」ほっこり・・(穏やかな表情でセツノたちを見ている)



妖精騎士アグラヴェインの声「・・・スチール(奪取)!」グゥゥゥン!(妖精騎士アグラヴェインの手が黒く光る)


アルト、セツノ「!?」ビクッ!(妖精騎士アグラヴェインの声を聞いて)

アルトリアたち「!?」声がしたところを見て・・


グォォォォ~~ン!!(ビスケスが爆発した所から緑の砂などの全てを回収されていく)

【これは・・・!?】
【(何かの砂が吸い上げられていく!)】


グォォォォ~~~ォォォォン!(緑の砂などの全てを回収し終わる妖精騎士アグラヴェイン)

タッタッタッタッタッタッ・・・(アルトリアたちの前に姿を現す妖精騎士アグラヴェイン)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・。」アルトたちとアルトリアたちを見て・・

【妖精騎士アグラヴェイン・・・】←
【(まさか、アグラヴェインもウェールズに・・・)】

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・。」黙っている


アルト「妖精騎士アグラヴェイン。お前・・・いったい何をした?あの緑の砂はいったい何なんだ!?答えろ!!」怒鳴る

妖精騎士アグラヴェイン「力を返してもらったのよ。私の部下であるビスケスが死んだ以上、もう使い道はないからね。」

アルト「使い道がないって・・・まさかあの緑の砂は異端の亜鈴だったのか!」驚く


ダ・ヴィンチちゃん「アグラヴェイン。私やアルトたちであなたのことや異端の妖精たち(イレギュラーズ)のことについて、多くの推理をさせてもらった。」

ダ・ヴィンチちゃん「あなたは3年前の國家試験を通じ、ブリテンにいる多くの妖精たちを選出し、あなたとモードレッドを除く選出した7翅に異端の亜鈴の力を与えた。」

ダ・ヴィンチちゃん「生まれた時から完成している妖精に後付けするように異端の亜鈴を付与していることから、私たちはあなたの持つ3つの力に目を向けた。」

ダ・ヴィンチちゃん「あなたが3年前からアルトさんと同様の形で転移して来た際に得たと言われるその3つの力。その中でアルトが見たという3つの力の内の2つ・・」

ダ・ヴィンチちゃん「夢の砂を操り、相手を眠らせる『夢の砂』と念力とも言われる『サイコキネシス』の力を主力とし、最後の1つを自身の切り札として表の舞台からも隠している。」

ダ・ヴィンチちゃん「あなたのその切り札として隠している3つ目の力こそが、3年前の國家試験とイレギュラーズの誕生に関わっていると、私とアルトはその確信を見いだしたと言ってもいいね?」

アルト「ああ。あんたがさっき口にしたという、その『スチール(奪取)』こそが、『力の強奪と付与』の力・・あんたの3つ目の力なんじゃないのか?」

妖精騎士アグラヴェイン「―――!?」ビクッ!(驚くように反応する)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・まさかここまで私がこの『スチール(奪取)』を隠し通したというのに、貴方たちに先回りに理解されていたとはね・・。」ハァ・・(ため息をつく)

妖精騎士アグラヴェイン「確かに私の3つ目の力である『スチール(奪取)』は、他者の力を奪い・・その力を私の力へとする能力奪取の力よ。」

妖精騎士アグラヴェイン「この力さえあれば、あなたたちに倒された部下の異端の亜鈴を回収することも、妖精から能力だけを奪うことも出来ると言っても良いわね。」

妖精騎士アグラヴェイン「だけど3つ目の力である『スチール(奪取)』に付与の力は入っていない。この力はただ能力を奪うだけで、誰かに力を与えるモノとは別物よ。」

アルト「別物だと・・?それじゃあ何故、ブルーナやダルダンなどのイレギュラーズに異端の亜鈴を与えたというのか?そもそも異端の亜鈴とはいったい・・?」

妖精騎士アグラヴェイン「そうね。私の3つ目の力を見破った事への敬意として教えてあげるわ。異端の亜鈴とは即ち・・・」


妖精騎士アグラヴェイン「・・・私が奪った『力』の一部よ。」

アルトたちとアルトリアたち「!!?」驚愕している


異端の妖精たち(イレギュラーズ)にして二代目妖精騎士ガウェインであるビスケスを倒したアルトたちの前に現れた妖精騎士アグラヴェイン。

彼女の『スチール(奪取)』で倒されたビスケスの異端の亜鈴などの全てを回収するも、アルトたちの推理で3つ目の力の正体を見破られてしまい、

妖精騎士アグラヴェインはその3つ目の力の存在を見破った事への敬意として、アルトたちの前で『異端の亜鈴』の事についてを説明するのであった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
IFの世界のボクデン星人ビスケス(二代目妖精騎士ガウェイン):IFの世界の『特捜戦隊デカレンジャー』出身の元・ボクデン星の宇宙人。


妖精妃モルガンの命令により、妖精騎士アグラヴェインと二代目ランスロット(ガレス)と共にウェールズの侵攻と森の焼却を行なっており、救援に来たアルトたちとアルトリアたちと対峙する。

アルトリアたちとの戦いは彼の卑怯な手口と『磁力と雷電』の異端の亜鈴の力で圧倒し、アルトリアたちを窮地へ立たせてやるも、

『覚醒』したセツノの『炎や雷などの元素を吸収する力』や素早い動きに歯が立たず、逆にセツノが溜めた炎と雷の力を倍にして返され、深手を負ってしまう。

最終的にゾックスによって、デカマスター(デカレンジャーのセンタイギア)の力を付与されたセツノにかつて自身の手で殺したIFの世界のデカマスターであり、

自身の兄弟子だったドギー・クルーガーの形見であるソード・ベガ(ディーソード・ベガ)を使われ、セツノが放つ『ベガ・インパルス』によって一刀両断されてしまった。

その後は妖精騎士アグラヴェインによって倒されたビスケスの異端の亜鈴などの全てを回収されるのであった。


二代目妖精騎士ガウェイン(IFの世界のボクデン星人ビスケス) 戦死(セツノに一刀両断される)   残りの異端の妖精たち(イレギュラーズ)のメンバー:8翅→7翅

第33節:異端の亜鈴と戦いの果て
――――――――――――――――
ウェールズ:鎮火後の秋の森(ビスケス撃破後)



アルト「やはりそうか・・。異端の亜鈴の力とは、妖精騎士アグラヴェインによって奪われた・・『歪みの岬』より流れた“並行世界から来た者たち”の力の一部だったんだな。」

アルト「違う部分があるとすれば、あんたの3つ目の力と『誰かに力を付与させる力』は別物であって、力を付与させる力は『歪みの岬』から得たというのか?」

妖精騎士アグラヴェイン「そうよ。私が領地としている『カーティス検問砦』には、3年前からずっと『歪みの岬』の扉の向こうの世界から多くの漂流者が流れてくるわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「流れてくる者にはグビラみたいな怪獣やこの世界を壊しかねない危険な連中も多く存在しており、私はその者から『スチール(奪取)』の力でその者が持つ力を全て奪ってきた。」

妖精騎士アグラヴェイン「その際の一つに、あなたが言う『誰かに力を付与させる力』を持つ者もいたから、その力も私のモノとした。」

妖精騎士アグラヴェイン「そして奪ってきた力を有効活用するために、女王軍の配下を分割・再編成の一環として、私の部下に試しに付与させようと思い、」

妖精騎士アグラヴェイン「私が与える『異端の亜鈴』を使える妖精たちを選出する為にモルガン陛下に國家試験の開催の動議を提出したのよ。」

アルト「そしてその動議がモルガンに可決され、3年前の國家試験に繋がったと言うんだな?」

妖精騎士アグラヴェイン「そう。國家試験によって公平に力の付与と部下の選出をする為に、力の付与は最終試験で器に入った色付きの砂を飲み干すことで、」

妖精騎士アグラヴェイン「『異端の亜鈴』が入った砂を飲んで耐えられた妖精、それらをうまく活用する妖精を私の忠実な部下として迎え入れてきた。」


サラサラサラァァ~~・・・(色が付いているの砂を見せるように舞い上がらせる妖精騎士アグラヴェイン)

妖精騎士アグラヴェイン「この色の付いた砂には私が奪ってきた力を配合し、最終試験でそれらを妖精たちに飲ませることで彼らは『異端の妖精』となり得る。」

妖精騎士アグラヴェイン「その際に砂に含まれる毒素に耐えきれずに死ぬか、どんな『異端の亜鈴』の力が発現するのかしないのかは・・私にもわからない。」

妖精騎士アグラヴェイン「その発現した力を持って試験に合格した者を私の部下とし、彼らを集めた部隊・・『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』を結成させるに至ったのよ。」

アルトリア「そうですか・・・、つまり試験に合格したダルダンやビスケス、ブルーナがあのような異端の亜鈴を持っているのは本当の意味で試験に合格した事であって・・。」

アルトリア「あなたが意識的に選んだとかでもなく、亜鈴の力の方もランダム方式で選ばれたという事なのですね?」

妖精騎士アグラヴェイン「そういう事よ。私はあくまで公平的な國家試験で私に仕える妖精たちを選び、それらで構成された精鋭部隊を作ったまでの事よ。」

【構成された部隊かぁ・・・。】
【(カルデアやアルトたちとは大違いだな・・。)】←


アルト「待て!あんたが奪った力を『異端の亜鈴』として配合し、それらをランダムに妖精に与え、強力な力を発現した者を選出して部下にしたのは大体わかったさ。」

アルト「だがそれらの力を与えられたダルダンやブルーナたちはブリテンに生まれた妖精なのだが、ビスケスの奴は違う・・彼は『特捜戦隊デカレンジャー』のIFの世界から来た宇宙人だ。」

アルト「そんな宇宙人だったビスケスがなぜこのブリテンの地に生まれた妖精としているのか、あんたがビスケスを妖精として発生させたというのか?」

アルト「ビスケスだけじゃない。1年前にアンタに妖精にされたグビラやあんたに力を奪われたという“並行世界から来た者たち”はどうなっているのか・・?」

アルト「あんたはどこまで、人や生き物の命をもてあそんでいるのかを・・俺はアンタから問いつめるつもりだ・・。」ジィィ~・・(妖精騎士アグラヴェインを睨み付ける)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・」ジィィ~・・(黙ってアルトの事を睨み付ける)


アルトたちとアルトリアたちは、妖精騎士アグラヴェインから『異端の亜鈴』はアグラヴェインが『歪みの岬』より迷い込んだ他の世界の者たちから力を奪ったモノであると説明され、

その奪った力を配合し、『異端の亜鈴』として國家試験でランダムに妖精たちに付与し、試験に合格した者を『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』として選出した事実もまた、アグラヴェインから説明されるも、

アルトはその他にビスケスやグビラを人工的に妖精にしたり、妖精騎士アグラヴェインによって力を奪われた他の並行世界の者たちの末路がどうなったのかも説明するのを求めていき、

アルトと妖精騎士アグラヴェインは、その事に関することでお互いの事を睨み付けるように互いのことを見つめていくのであった。

スタッ、スタッ、スタッ・・・・(何かが忍び寄ってくる)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・!」キィィン、ピピピッ!(サーチで何かの正体を察知する)

妖精騎士アグラヴェイン「――――!」シュッ!(素早く動く)

千子村正、ダ・ヴィンチちゃん、武蔵「!!?」ガシッ!(それぞれの武器を構える)

バーゲスト「!?。仕掛けてくるぞ!!」ジャキィン!(剣を構える)

アルト「!?」ガバッ!ギュィィン!(セツノを庇いつつ、バリアを張る)


妖精騎士アグラヴェイン「――――!!」フゥンッ!(回し蹴りを繰り出す)

【!?(俺を狙って蹴りを・・・)。】
【うわぁぁッ!?】←


フゥゥンッガシィィン!!(回し蹴りでハルバードが振るうのを防ぐ)

【え、ちょ・・・】
【(何かが俺を狙ってた・・!?)】←

ビキビキビキィィ・・バリィィ~ン!(鏡面迷彩が砕け散る)


騎士ポーチュン「鏡面迷彩を砕かれるとは・・・暗殺騎士ポーチュン、一生の不覚。いや、200年仕事がなかったのだ、腕も鈍るというもの。失態ではないのだが・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・何しているのポーチュン?あなたには二代目妖精騎士ランスロットと南側に行ったパーシヴァルたちの監視を頼んだはずなのだが・・?」ギギギィィ・・(足でハルバードを抑えている)

妖精騎士アグラヴェイン「言われたこともやらず、挙げ句の果てに私がいま話しているところを邪魔しに来るとは・・。あなた、何様のつもり?」ギロッ!(騎士ポーチュンを睨み付ける)

騎士ポーチュン「チィィ、邪魔しているのは貴様の方だアグラヴェイン!下らぬ話をしてる他に、そこにいる『異邦の魔術師』の暗殺まで邪魔するとはな!」

騎士ポーチュン「私が何様のつもりだと?200年仕事がなかったとはいえ、私は貴様より長く女王陛下に仕えているし、先ほどの鏡面迷彩で多くの強者を暗殺した戦歴もある!」

騎士ポーチュン「女王陛下から直に貰った勲章も多く貰っている。貴様みたいな新参者に多くの経歴を持つ私に指図されたくもないわ!」怒っている

妖精騎士アグラヴェイン「・・・そう。女王が貴方の事を鈍っていると言ってたのだけど・・・貴方も所詮、他の女王騎士と変わりないと言いたいわね?」

騎士ポーチュン「ヌグググゥゥ~!だが貴様は今さっき、私が『異邦の魔術師』の暗殺を庇うように邪魔したと言うことは即ち、女王陛下への明白な反逆だ!」

騎士ポーチュン「潔白を証明するのであれば、今さっきの蹴りでそこの『異邦の魔術師』の首をへし折って殺せ。妖精騎士である貴様ならば出来る筈であろう?」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・」黙っている

【・・・・・・・・・・・・・】


妖精騎士アグラヴェイン「・・・私がこの人間を殺す?ふっ、何を今さら・・・私の足でこのような“下半身のアレ”が小さい人間を殺すに値しないのはわかっているわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「私が貴方の邪魔をしたのも、この人間が貴方のような妖精にも値しないという、私の価値観の違いでやったこと・・。決して『異邦の魔術師』を守ったとは言えないわ。」

【(アイツ、しれっと俺のオチンチンのことを馬鹿にしやがって・・)】
【(それに殺す価値もないだって・・・)】←

騎士ポーチュン「そうか、では女王陛下は貴様に罰を下すだろう!愚かな妖精騎士よ、敵前逃亡した二代目妖精騎士ランスロット・・・いや、」

騎士ポーチュン「今や妖精騎士ガレスとして、女王の命令から逃げ出した同族の恥と共に怯えて眠るがいい!」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・なんですって・・!?」その言葉に驚愕する

アルト「!?。今、ガレスって・・・?」


ジジジジィィ~~ドゴォォーーン!タタタタタァァーー!(落雷攻撃を放ち、そのままこの場を去る騎士ポーチュン)

アルトリア「ツゥゥ・・・!?やば、あいつ雷を囮に逃げやがった!でも、このままアグラヴェインが反逆罪になったとしても、私たちには関係ないし・・」

アルトリア「ってか、妖精騎士ガレスって誰?まさか二代目妖精騎士2人とモードレッドの他に、もう1人の妖精騎士がいたというの!?」オドオドオド・・(困惑している)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・クゥゥッ!」タッタッタッタッタッタッ!(急いで森を出ようとする)

バーゲスト「おい待て!いまさっきポーチュンの奴が言ってたが、奴は二代目妖精騎士ランスロットの事をガレスと言ったな?いったいどういう事なんだ!?」

バーゲスト「答えろアグラヴェイン!お前はお前によって力を奪われた別世界の者たちだけでなく、3年前に行方不明になったガレスに手をかけたというのか!?」

妖精騎士アグラヴェイン「それについては今は答えることなど出来ない・・いま二代目妖精騎士ランスロットから眼を離していたら、大変な事になるかもしれないから・・。」

バーゲスト「貴様、女王に罰を下されるというのに二代目の妖精騎士ランスロットの心配をするとは貴様という奴は!」

妖精騎士アグラヴェイン「ポーチュンのことなど、私にとっては眼中にないだけだ。今は二代目ランスロットの異端の亜鈴を頬っておいたら、被害がただ広がるだけだからよ。」

アルト「・・・『噛みついた者を妖精亡主か悪妖精化させて操る』という二代目妖精騎士ランスロットが持つ異端の亜鈴のことか?」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・あれはこの私でもどうすることができない。あのまま彼女を放っておけば、彼女は別の意味での『厄災』になりかねないからね・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「だけど、あなたが言う・・妖精として発生させたという事実は、場所を変えることで話してあげてもいいわ・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「私が領主としている街、『マンチェスター』にあなたの家族全員で訪れなさい。そこにあなたが知りたい全てがあるわ。」

アルト「マスチェスター・・・バーゲストが領主として納めていた街か・・・。」

バーゲスト「・・・・・・・・・」口を紡ぐ


妖精騎士アグラヴェイン「『予言の子』アルトリア、カルデア、そして『境界なき勇士団』たちよ。オベロンの潜む『秋の森』は確かに私たちが焼き払ったわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「しかしそれらと引き替えにあなたたちの手によって、二代目妖精騎士ガウェインは倒され、二代目妖精騎士ランスロットは逃げだし、私の3つ目の力もあなたたちに見破られた。」

妖精騎士アグラヴェイン「この事から私はあなたたちへの敬意として、今回の所はひとまずあなたたちの勝利として、この場から敗走させてもらうわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたたちは二代目妖精騎士ガウェインに勝った。ただそれだけで充分よ。」

タタタタタァァーー・・・(そのまま走り去っていく妖精騎士アグラヴェイン)


カルデアのマスターの暗殺という形でアルトたちと妖精騎士アグラヴェインとの対談に割り込んできた女王騎士ポーチュン。

暗殺を妨害された彼は“女王への反逆”の名目で妖精騎士アグラヴェインへの通報と、敵前逃亡した二代目妖精騎士ガウェイン(ガレス)の報告を女王モルガンに伝える為に去って行き、

妖精騎士アグラヴェインは、敵前逃亡した二代目妖精騎士ガウェイン(ガレス)の事が心配となり、アルトたちには話の続きは自身の領土であるマンチェスターで話すとほのめかすように去っていった。

――――――――――――――――――――――――――

タタタタタァァーー!(メリュジーヌとスズカ、セフィーが奥からやって来る)


スズカ「お父様、バーゲストお母様、セツノ、みんな大丈夫ですか!?」

【スズカちゃん、ちょうど良いところに!】←
【(なんでメリュジーヌたちがここに!?)】

アルトリア「!。スズカちゃんこっち!トリスタン郷が大怪我をしてるの!速く助けてあげて!」

トリスタン「アッ・・ァァァァァ・・・」ドロォォ・・・(両腕と胸元がタダレている)

スズカ「大変!?すぐに応急治療をするわ!彼をそこに寝かせて置いて!」ガシャガシャン!(応急用具を取り出しながら)

アルトリア「は、はい!セツノちゃんも手伝って!」呼びかける

セツノ「うん!」タタタタタァァーー!(駆けつける)


森から去った妖精騎士アグラヴェインと入れ違いになるように、南側から救援の如く現れたスズカとセフィーとメリュジーヌ。

二代目妖精騎士ガウェイン(ビスケス)との戦いで負傷したトリスタンを見たスズカは、急いで彼の治療に取りかかるのであった。

メリュジーヌ「大丈夫だったか、アルト!君たちに怪我がなくてほんと良かったよ・・。」ホッとしている

バーゲスト「メリュジーヌか!メリュジーヌ、さっき南側の方で女王騎士であるポーチュンを見かけなかったか?奴め、我らに変な事を告げていて・・」

バーゲスト「『二代目妖精騎士ランスロット』が実は『ガレス』で、そのガレスがこの森から敵前逃亡したと・・」

メリュジーヌ「!?。そ、それは・・・そのぉぉ・・。」ジィィ・・(眼を逸らしながら)


アルト「・・・・会ったんだな。南側の方で二代目妖精騎士ランスロットに遭遇したんだな?」

メリュジーヌ「・・ええ。君の言う通り、私とセフィーはあの場所で二代目妖精騎士ランスロットと戦った・・そして奴の・・彼女の正体を知ってしまった・・。」

アルト「知ってしまった・・・。それじゃあ二代目妖精騎士ランスロットの真名は・・・・」

メリュジーヌ「・・・・『ガレス』だ。私たちが3年前にウェールズで再会を約束したはずの根無し草の妖精・・・ガレスだったんだ・・。」グググゥゥ~・・(悔しそうな表情)

バーゲスト「!?。そんな・・・どうして・・・」ショックを受けている


メリュジーヌはバーゲストに南側の森で女王騎士ポーチュンと二代目妖精騎士ランスロット(ガレス)に会ったかを聞かれ、

メリュジーヌはそれらを一言も漏らさず、ただ悔しい表情を見せつつも、メリュジーヌは南側の森で起こった出来事を全て話すのであった・・。

――――――――――――――――――――――――――――――――
数時間前・・・ウェールズ:一部だけ燃えている秋の森(パーシヴァルサイド)



ボォォォォ~~!!ボォォォォ~~!(ガレスの後ろの森が燃えている)

妖精騎士ガレス(二代目妖精騎士ランスロット)「ガルゥゥゥ~~~~!!」ジィィィ~~!(メリュジーヌの事を睨んでいる)

パーシヴァルたち「―――――!!」ガシッ!(武器を構えて警戒している)


メリュジーヌ「・・・なんで・・?なんで君はそんな声で唸るんだよ・・?キミは・・キミはそうゆう凶暴な素振りをなんかしなかったはずなのに!」ポロォォ~・・(泣きそうになっている)

妖精騎士ガレス「ガルゥゥゥ・・・・。・・ダレ・・?ダレナノアナタハ?」メリュジーヌを睨みながら

メリュジーヌ「!?」ガレスのその声を聞いて・・

妖精騎士ガレス「アナタ・・・ワタシノコトヲシッテイル?ナゼアナタハ、ワタシノホントウノナマエヲシッテイルノ?」警戒している



パーシヴァル「!?。あの妖精・・片言ではあるがしゃべることができるのですか!?」

セフィー「ああ。シェフィールドで戦った時でも、あの者はマシュの事を『予言の子』なのか、そうでないのかを一度だけ問いかけられたことがあったんだ。」

セフィー「あの者は狂戦士(バーサーカー)の如く凶暴で、ただ獣のようにうなり声を出すだけの狂気の妖精だと思っていたのですが・・。」

カイニス「チィッ・・あの狂気狂いの妖精のヤロウ、うなり声しか出さないくせに、普通に喋るのか喋れないのか、少しはハッキリしろってぇつうの・・。」

パーシヴァル「・・・・ですがいま、一番に心配すべきはメリュジーヌの方だと思います。彼女のあの表情・・明らかにあの妖精に動揺しているかと。」

セフィー「ああ。最悪の場合、その動揺で母さんは・・・」心配そうな表情を見せる

立花響「メリュジーヌさん・・・。」心配そうにしている


アルトたちが二代目妖精騎士ガウェイン(ビスケス)と戦っている同じ頃、二代目妖精騎士ランスロットの正体であるガレスと戦っていたメリュジーヌたちは突然のことで困惑しており、

得にメリュジーヌに至っては、3年前に再会を約束したはずのガレスとの想定外な再会にただ動揺するしかなかったのであった。

妖精騎士ガレス「グルルゥゥゥ~~!!」うなり声をあげている

メリュジーヌ「ガレス・・・私だよ・・メリュジーヌだよ?ガレス、わたしの事がわからないのか?」

妖精騎士ガレス「メリュジーヌ・・?シラナイ・・・・ワタシ、ソンナヨウセイナンテシラナイ!」

メリュジーヌ「!?・・・そ、そうだよね・・・君と私とは3年前に1度しか会ってないからね・・。覚えている筈がないというのにね・・。」

妖精騎士ガレス「ウゥゥゥゥ~~、ウガァァァァァ~~~!!」ガシッ!ギュウィィィ~ン!!(ドリル状の双方の槍の先端が回転する)


シュタッ、ダダダァァーー!!(メリュジーヌに襲いかかる妖精騎士ガレス)

パーシヴァル「危ない!!」タタタタァァーー!(メリュジーヌの元へ駆けつける)

セフィー「!!!」ビュゥゥン!(光速で駆けつける)

シュンッ、ガキガキィィン!(ガレスの双方の槍の攻撃を止めるパーシヴァルとセフィー)


妖精騎士ガレス「ウガァァァ!?」セフィーとパーシヴァルの2人を見て・・

セフィー「あなたの相手はこの私だ!シェフィールドでの借りをここで返す!」ジャキィィ~!(刀で防御しながら)

妖精騎士ガレス「ガルルゥゥ~~、ガァァァァ~~!!」ギィィ~、ガキンッ!(標的をセフィーに変える)

ガキンッ、ガキガキガキィィン!(ガレスの槍とセフィーの刀がつば競り合っている)


メリュジーヌ「・・セフィー・・・・パーシヴァル・・・・。どうして・・・?」

パーシヴァル「しっかりしてくださいメリュジーヌ!二代目ランスロットの素顔を見てから、何か様子が変だと思いましたが・・」

パーシヴァル「あなたは3年前からあの妖精とは付き合いがあると思っていますが、今のあの妖精とは互いに敵同士です!」

パーシヴァル「それにおそらく、あなたが知っているというそのガレスとあの妖精騎士ガレス・・・姿が同じで中身が別物の『次代』なのかもしれません。」

パーシヴァル「あの者が女王軍から『鏡の氏族』の妖精の『次代』と呼ばれている以上、あの者はあなたの知っている妖精とは別の存在かと思われます。」

メリュジーヌ「!?。『次代』かぁ・・・確かにパーシヴァルの言う通り、あの妖精がガレスの『次代』とあり得る可能性はあるかもしれないけど・・・」


メリュジーヌ「(だとしても・・私にはどうにも今いる彼女(ガレス)の『次代』とは到底あり得ない。『鏡の氏族』のことは6年前にあの氏族たちを殺した私だからわかるんだ。)」

メリュジーヌ「(『鏡の氏族』は私が跡形もなく殺したはずだ・・。彼ら(鏡の氏族)は進んで命を差し出した以上、彼らにはもう『次代』を作る理由も魔力も既にないはずなのに・・)」

メリュジーヌ「(もし鏡の氏族全体の『次代』が生まれるとすれば、それは3年前にわたしと出会ったガレスだ。彼女は“みんなを守る”という『目的』をその胸に持っていた。)」

メリュジーヌ「(彼女(ガレス)の言葉とその決心に嘘偽りはなかった。あの子はあの子なりにみんなを守りたいという決心が見られていた。そのはずだというのに・・)」

メリュジーヌ「(いったい彼女に何があったんだ?ガレスに異端の亜鈴を付与させたのは妖精騎士アグラヴェインなのは間違いないはず・・・・!?)」何かに気づく


メリュジーヌ「(待てよ・・・・。シェフィールド滞在してた時、妖精騎士アグラヴェインは夢の砂でシェフィールドの衛士を操り、夢の世界から私たちの話を盗み見ていた。)」

メリュジーヌ「(だとしたら、今のガレスは妖精騎士アグラヴェインの夢の砂の力で操られているというのか?それが本当だとしたら、3年前にガレスが忽然と消えたことに察しがつくはずだ。)」

メリュジーヌ「(妖精騎士アグラヴェイン。君が何を考えてガレスを操っているのかわからないけど、君の好き勝手な理由でガレスのことを操るなんて・・)」グググゥゥ~!(悔しそうな表情)を露わにする

パーシヴァル「メリュジーヌ・・・・。」

サッサッサッサァァ・・・(鏡面迷彩のまま、メリュジーヌとパーシヴァルの後ろを取る騎士ポーチュン)


騎士ポーチュン「(しめしめ・・・皆が二代目妖精騎士ランスロットに注目している間に裏切り者のメリュジーヌと円卓軍団長のパーシヴァルの後ろを取ったぞ。)」

騎士ポーチュン「(パーシヴァル、人域の限界者とも言える異名を持つ力者と言えど、この暗殺騎士ポーチュンの前にはただ蔑むだけの下等生物に変わりはない。)」

騎士ポーチュン「(そして裏切り者のメリュジーヌよ、お前には我が同族である『鏡の氏族』を抹殺した者として、我らの仇を取らせてもらうぞ!)」


ジャキィィ~~・・・(鏡面迷彩したまま、メリュジーヌの首にハルバードの狙いを定める)

騎士ポーチュン「(メリュジーヌ、覚悟ぉぉぉ~~!!)」ジャキィィーン!(ハルバードを振りかざそうとする)

???「させるかよ!そんな力で隠れてたら、かくれんぼしている時に反則になるぜ!」

騎士ポーチュン「!?」後ろを振り返る



ビュゥゥゥーーン!(騎士ポーチュンにめがけてジャンプするゼロワン)

???→仮面ライダーゼロワン「ハァァァーー!!」ビュゥゥーン、バシィィィン!(騎士ポーチュンに向けてライダーキック)

騎士ポーチュン「ゴフゥゥゥゥッ!?」バシィィィィン!(顔にライダーキックを決められる)

バシィィーン、バリィィ~ン!!(ライダーキックを喰らい、鏡面迷彩解除と共に蹴り飛ばされる)


ヒューン、ドサッ!(中央に飛ばされる騎士ポーチュン)

パーシヴァルたち「!!?」蹴り飛ばされるポーチュンを見て

立花響「フェェェ~!?メリュジーヌさんとパーシヴァルさんの後ろから黄色いのと女王軍の兵隊さんが出てきた!?」驚いている

セフィー「黄色いのって・・・、あの者は仮面ライダーゼロワン!?どうしてこの世界にゼロワンが・・・」驚いている


タタタタタァァーー!(ルージュとスズカが駆けつける)

ルージュ「メリュジーヌお母ちゃ~~ん!」タタタタァーー!(駆けつける)

メリュジーヌ「ルージュ、スズカ!?あなたたち、どうしてこんな場所に・・・」駆けつける2人のことを見て・・

スズカ「お母様たちを手伝いに来たんです。そしたらお母様とパーシヴァルの後ろで女王軍がお母様の首を斬ろうとしている所を見つけてしまって・・」ピピピッ!(サーチしていた)

パーシヴァル「なんだって!?すごいなスズカ、そんなモノまでサーチすることができるのか!」驚いている

スズカ「えっ、えぇ・・そうよ・・。自慢じゃないですけど、この力さえあれば、怪我の具合を瞬時に解析し、それ相応の対応が出来るモノですからね。」

ルージュ「ほんと、スズカお姉ちゃんは家族の中でも凄いんだからね!病気の予防についてはとってもうるさいけど・・」ジィィ・・(ニヤケつつ、スズカから眼を逸らす)

スズカ「ちょっ、ルージュ!?みんなの前でそのぉぉ・・・」カァァ~・・(赤面している)

メリュジーヌ「ハァァ・・・」ため息を吐く


パーシヴァル「ハハハハハ・・・って、今は笑っている場合ではありません!それよりもさっき取り飛ばされた女王騎士が二代目妖精騎士ランスロットの元に・・・」

スズカ、ルージュ「えぇっ!?」後ろを振り返る

騎士ポーチュン「グ、グゥゥゥ・・・・・な、なんたる不運だ!あと一振りで我が同族の敵の首を取れるチャンスだったというのに・・。」ノシィィ・・(立ち上がりながら)

騎士ポーチュン「私の穏形を見破られるどころか、あんな黄色い変な奴に蹴りをいれられるとは・・・・・・!?」前の方を見て


妖精騎士ガレス「グルルルルゥゥゥ~~~!!」今にも襲ってくるように唸りをあげている

騎士ポーチュン「ヒ、ヒィィィ~~~!!わ、私は貴殿の邪魔をするつもりはない!すぐにここから立ち去るから・・・」

妖精騎士ガレス「ウガァァァァァ~~~!!」威嚇するように咆哮を轟かせる

騎士ポーチュン「ヒィィィィ~~!?」グワァァ~ン・・・(鏡面迷彩を発動する)

タタタタタタァァ~~~!!(透明のまま逃げ出す騎士ポーチュン)


ゼロワン「なっ・・、また透明になって逃げる気か!このまま逃がして・・・」

妖精騎士ガレス「ガァァァァァ~~~~!!」ジャキンッ、ダダダァァーー!!(ドリル状の双方の槍を持って突っ込む)

ゼロワン「うわっ、なんだコイツ!?こいつも女王軍の仲間だというのか?」ヒュンヒュンッ、シュシュッ!(攻撃をよけながら)

セフィー「気をつけるんだ!奴は他の女王軍と違って凶暴で、奴に噛まれたら大変な事になるぞ!」

ゼロワン「大変な事だと!?そりゃ大変だな・・・どうにか噛まれないようにしないと・・ってうわぁぁっ!?」ガシッ、ガシッ!(ガレスの噛みつき攻撃を避けながら)

妖精騎士ガレス「グガァァァァ~~!!」ギィィン、ガシッ!ガシッ!(ゼロワンに噛みつこうとする)


セフィー「ツォォォォ~~!!」キィィン、ジャキジャキジャキィィン!!(超加速でガレスを斬っていく)

ガシュガシュンッ!ブシャァァ~~!!(切り口から血が飛ぶ)

妖精騎士ガレス「グガァァァ~~!?」ブシャァァァ~~!!(斬られる)



メリュジーヌ「もう止めるんだガレス!君は・・君はこんなことをする為に妖精騎士になろうとしていたというのか!」

メリュジーヌ「君の力で君が守るはずだった人間たちや妖精たちを傷つけ・・今のあなたと同じような化け物を生み出すことが君の『目的』だったというのか!?」

パーシヴァル「メリュジーヌ!何度も言わせるけど、あの妖精はあなたが知ってる妖精などではないと・・・」

メリュジーヌ「黙っててパーシヴァル!私はそれでも、あの妖精に私のことを思い出させなきゃいけない理由があるの!思い出さなきゃならない約束があるのだから・・」ウルウルウル・・(泣きそうになりながら)

パーシヴァル「メリュジーヌ・・・。」


妖精騎士ガレス「グルルルゥゥゥ・・・。ゴチャゴチャウルサイヤツ・・・、クチガウルサイヤツ・・ワタシヲコトヲシッテルヤツ・・。」ギロッ!(メリュジーヌのことを睨み付ける)

妖精騎士ガレス「アナタ・・・イッタイダレナノ?ワタシノコトヲシッテルノハ、アノオカタシカシラナイハズナノニ・・。」ガシッ、ガシッ、ガシッ・・(ゆっくりと近づいてくる)

メリュジーヌ「あのお方・・・・・君のご主人様である妖精騎士アグラヴェインの事か。よっぽど君はそのご主人とか言う奴に忠実なんだね?」

メリュジーヌ「君はアグラヴェインに仕えて、か弱い妖精やを人間たちを殺して、それが君が望んでいたという『目的』だというのか?」

妖精騎士ガレス「・・・・『目的』・・・?」

メリュジーヌ「そうだ『目的』だよ・・。君は3年前、このウェ―ルズでアルトと私たちに君が胸の内にある『目的』を教えてくれたんだ。」

メリュジーヌ「今度こそちゃんと戦える妖精になって、皆を守りたい。苦しんでいるみんなをちゃんと守りたい。そう自身の事を根無し草と皮肉ってた君の、素敵な『目的』をね。」


メリュジーヌ「君は3年前、私とアルトの用事が終わったら、君をロンディニウムへ連れて行って、私が君に騎士の戦い方を教えてやると約束したよね?」

メリュジーヌ「あなたはその約束を守らずにこの森を出て、私たちが知らない間に妖精騎士アグラヴェインに仕えて、今の君のような力を手にしたというの?」

メリュジーヌ「あなたは妖精騎士アグラヴェインに仕えて、今の君のような強い力を手に入れるために、あなたはアルトと私との約束を破ったというの!?」キリキリキリ~!(怒りを露わにしていき・・)

メリュジーヌ「あなたのような約束を破るような妖精にあなたは一生『目的』を遂げる事など出来ない!あなたのような約束も守れない妖精に誰かを守ることも、救い出すこともできないのよ!」カァァー!(怒鳴るように叫ぶ)


妖精騎士ガレス「・・・・約束・・・・マモル・・・スクウ・・・・・・!?」ピキィィン!(何かを思い出す)

回想シーン:3年前・・・・ウェールズの秋の森にて・・・


ガ■■「予言とか噂とか、私にはわからないですが・・私にしか出来ない事があるのなら、やってみたいと思います!!」

青い美しき妖精(メリュジーヌ)「そうね・・それこそ、貴方なりの騎士道の始まりだと思うわ?」

ガ■ス「はい!!」頷く


■レス「私は、■■■さん達が帰るまでここに残って自主練に励みます!!」

■■■と名乗る人間の男(アルト)「あぁ、そうした方が良いと思うよ・・。」

■■ス「はい。それと・・・帰ってきたら、必ず騎士としての戦い方を教えて下さい!約束ですよ!!」

青い美しき妖精(メリュジーヌ)「えぇ!それまで『ガレス』、貴方は日頃のトレーニングに励んでね?」

ガレス「はい!!」頷く


ガシッ、ガシッ!(お互いに握手をするメリュジーヌとガレス)

―――――――――――――――――――――――――――――――――

妖精騎士ガレス「ウッ、ウゥゥ・・!ウゥゥゥゥ~~~~!?」ギンギンギンッ!(頭を抱えて苦しんでいる)

メリュジーヌ「どうしたんだガレス!?まさか・・まさか君の記憶が・・・・」

妖精騎士ガレス「ガァァァ~~、ァァァァァ~~~!!シラナイ・・ワタシハシラナイハズナノニ・・・・ワタシハ・・コノ森デアナタト約束ヲシタノニ!」ギンギンギンッ!(頭を抱えている)

妖精騎士ガレス「アタマガイタイ・・・!アタマガスゴク痛い・・・!ワタシがワタシジャナクナルグライニイタい!!」カイカイカイカイ!!(頭を強くかく)


妖精騎士ガレス「ワタシハイッタイ誰ナノ・・・・ワタシハナンノタメニ妖精騎士にナッタトイウノ・・・!?」

妖精騎士ガレス「アァァ・・・ガアァァァァァァ~~~~~~~!!」悲痛な叫び声をあげる


ダダダダダァァァァーーーーー!!(頭を抱えながらどこかへ逃げ出す妖精騎士ガレス)


メリュジーヌ「!?。ガレスーーー!!」逃げ出すガレスの姿を見て・・

カイニス「なんだ?あいつ急に苦しみだしたと思ったら、そのまま逃げ出したぞ!?」驚いている

パーシヴァル「えぇ・・。メリュジーヌ、いったいあの妖精になにをしたんですか!?いったいあの妖精にいったい何を吹き込んだというのか・・。」困惑している

メリュジーヌ「そ、それは・・・・・」みんなに眼を逸らしている

スズカ「お母様・・・・」心配している

セフィー「・・・・・・」黙っている



騎士ポーチュン「(なんてことだ!二代目妖精騎士ランスロット殿にはどんな攻撃も受けても兵器で立ち上がる不死身の身体を持つと妖精騎士アグラヴェインから聞いてはいたが・・)」ガサガサガサ・・(茂みに隠れている)

騎士ポーチュン「(あのまま奴らと戦っていれば、奴らはあのまま疲弊し、奴らの息の根を止めるチャンスがあったというのに逃げ出すとは!)」

騎士ポーチュン「(敵前逃亡は死刑だ!奴は私と違って女王の命令も聞かず、勝てる戦だというのに逃げ出した・・『鏡の氏族』の名に泥を塗った大恥知らずだ!)」ムカムカムカ!(怒り心頭)



メリュジーヌは妖精騎士アグラヴェインに操られていると思われる彼女に自身の事やアルトたちの事を思い出させようと、必死の思いで声をかけ続け、3年前の約束のことを思い出せようと声をかけ続けるも、

二代目妖精騎士ランスロット(ガレス)はその約束の話の事に反応し、頭痛を起こしたかのように頭を抱えつつ、そのまま二代目妖精騎士ランスロット(ガレス)はメリュジーヌたちの前から逃亡し、

それを影で見ていた騎士ポーチュンは彼女の事を同族の恥として認識し、目の前で見ていたカイニスたちは何が起きたのかもわからずに困惑していて、

メリュジーヌはパーシヴァルに何が起きたのかも聞かれてもすぐに話す事が出来ず、セフィーやスズカはメリュジーヌのその姿にただ心配してるように見守るしかなかった。

そして現在・・・・ウェールズ:鎮火後の秋の森  森の出口前にて・・


タッタッタッタッタッタッ・・・・・・(メリュジーヌの話を聞いて歩いていたアルトたち)

アルト「そうか・・・俺たちが二代目妖精騎士ガウェインと戦っている間に、メリュジーヌは二代目妖精騎士ランスロットと・・・ガレスと戦っていたんだな・・。」

メリュジーヌ「えぇ・・・。」グスン・・(悲しそうな顔をしている)

バーゲスト「グゥゥ・・!アグラヴェインの奴め、ヴァージェのみならずガレスを捕らえた挙げ句に、我らと対峙するように彼女を洗脳するなんて!」グググゥゥ~!(怒り心頭に怒っている)

【(妖精騎士ガレスかぁ・・・)】
【アルトたちにとって大事な妖精だったんだね・・。】←

アルト「ああ。3年前に問題なくウェールズでガレスと合流し、ロンディニウムに引き渡していれば、彼女は『円卓軍』の頼れる騎士、或いは『予言の子』の頼れる従者として、俺たちの味方になってくれるはずだったんだ・・。」

千子村正「チィィ!全く・・二代目妖精騎士ランスロットの正体が3年前に会ったアルトたちの顔見知りだったとはな。それを聞いてしらけてしまったぜ・・。」

千子村正「妖精騎士アグラヴェインと共に大穴の壁に叩きつけられた借り、妖精國にいる内に返さねえと思っていたが、アルトの顔見知りで洗脳を施されたと聞いちゃあ、この儂にもやりづらいというか・・。」残念そうにしている

アルトリア「酷い・・・あの『鏡の氏族』の生き残りだったガレスという妖精は、女王によって苦しんでいるみんなを守る騎士になる事を願っていたんでしょ?」

アルトリア「それなのに妖精騎士アグラヴェインによって異端の亜鈴を組み込まれ、尚且つ洗脳されたことで、苦しんでいるみんなを更に傷つける妖精騎士にされてしまうなんて・・」驚愕している


ダ・ヴィンチちゃん「うん。二代目ランスロット・・・いやガレスという妖精の暴力的なパワーと異端の亜鈴については我々も目の当たりにしている。」

ダ・ヴィンチちゃん「狂化による異常な身体強化にしては、記録にあるバーサーカーのランスロットと同等かそれ以上とも言える位だった。」

ダ・ヴィンチちゃん「でもあの場での彼女との戦いは我々にとっても大きな成果だと言ってもいい。あの戦いでガレスに付与された二代目妖精騎士ランスロットの着名(ギフト)が剥がされた他に、」

ダ・ヴィンチちゃん「メリュジーヌの必死の呼びかけで逃げられはしたが、ガレスにかかってた洗脳が解けかかった事は真実と言ってもいい。」

バーゲスト「!。では次にガレスと相対する時に、我らの手でその洗脳を解くことが出来たとすれば・・!」

アルト「ああ。おそらく妖精騎士アグラヴェインがあの場から撤退したのは、洗脳が解けかかったガレスがこのウェールズから逃げ去ったことが関係しているかもしれない・・。」

アルト「アグラヴェインの奴はなんとしてでも逃げたガレスを回収し、ガレスにかけた洗脳を再び施すかもしれないし、次に洗脳を施されたとすれば・・」

メリュジーヌ「・・・・・・」グスン・・(悲しそうな顔をしている)

アルト「だがバーゲストが言ったことも正しい。ガレスがあの凶行に走っているのが妖精騎士アグラヴェインの洗脳によるモノだとすれば、それは俺にとっても許されない事だ。」

アルト「なによりもガレスに施された洗脳が解けかかった事に関しては大きな成果なのは確かだ。次に俺たちがガレスと戦う事になったとすれば・・」

アルト「その時は俺とメリュジーヌ、そしてみんなの総力をあげてガレスの洗脳を解き、ガレスを俺たちの元へと取り返そう!」

メリュジーヌ「!。アルトォォ・・・・」ポロポロポロ・・・


アルトリア「アルトさんの言う通りです!私の従者になるはずだったガレスちゃんをあのまま狂気に満ちた妖精騎士にいさせるわけにいきません!」

アルトリア「必ず私たちの手で、ガレスちゃんだけじゃなくアルトさんの妻であるヴァージェさんも取り返しましょうね!」キリッ!

【そうだね、アルトリア!】


スズカ「・・・・・・・・。」黙っている

スズカ「(確かにあの時のガレスさんの様子から、妖精騎士アグラヴェインが施したであろう洗脳処置が解けかかった事には間違いはなかったはず・・)」

スズカ「(でもあの場所やシェフィールドで見たガレスさんのバイタルの異常数値・・それと多くの傷を負っても立ち上がるようなあの動き・・。彼女はまるで・・・)」心配そうな表情をしながら



アルトたちはメリュジーヌの話から、二代目妖精騎士ランスロットの正体がガレスであり、そのガレスが妖精騎士アグラヴェインによって洗脳されている事を知り、

ガレスの洗脳が解けかかった事から、次にガレスと相対する時はなんとしてでもガレスの洗脳を解き、アルトたちの味方へと取り返そうと決心を固めるのであった。

それに対し、スズカは自身のサーチ能力で見た・・ガレスの“バイタルと身体の異常な数値”に違和感を持ち、アルトたちの決心に対して、自身は心配する表情を見せるのであった。

スズカ「・・・・!。ところで、オベロンさんが近くにいないのですが、いったいどちらに・・?」キョロキョロ・・(オベロンのことを探している)

アルトリア「えぇ~っと・・オベロンは遅れてやって来ます。夜明けには馬車の所へ戻ってくると思うので、私たちは先に馬車の所へ戻ろうと思いまして・・」

武蔵「うん・・。なんというかそのぉぉ・・・北側にはウェールズの妖精たちの生き残りがいなかったというか・・。オベロンがその事でしばらく1人になりたいって・・。」

メリュジーヌ「そうか・・・南側や西側の方にも生存者はいなかった。たとえ見つけたとしても、もう手遅れだったんだ・・。」うつむいている

スズカ「そうだったんですか・・。森の中には既に命を落とした妖精たちで溢れかえっていたのですか・・・。」グスンッ・・(うつむいている)

【スズカちゃん・・・。】


スズカ「・・・ですが、私たちがこのウェールズに来たのは無駄ではありません。お父様、お母様、それに皆さんにお見せ頂きたいものがありましてね。それらは馬車の方にそれがあるんです。」

アルト「???。見せたいモノって・・・!まさか・・・」

スズカ「はい。なぜ私とルージュがお母様の救援に来れたのには理由がありまして・・・」


タッタッタッタッタッタァァァ~~~・・(森を抜けるアルトたちとアルトリアたち)
――――――――――――――――――――――――――――
ウェールズ:東の入り口近くの街道


ウェールズの妖精たち「キィキィキィ!(ありがとう!あいがとう!ゼロワン!ゼロワン!)」喜んでいる

ウェールズの妖精たち「キィキィキィ!(森が燃えちゃったけど僕らは生きている!ゼロワンがカゴに入れてくれたから助かったんだ!)」喜んでいる

ゼロワン「ふっ、礼には及ばないさ!俺たちがこの妖精國で遭難しているところを食べ物を分けてもらって、親切にされたからね?一宿一飯の恩義ってやつよ!」

ウェールズの妖精たち「キィキィキィ!(感謝された!感謝された!ゼロワンたちに優しくしたから助けてくれた!助けたり、助けられたりでお互い様だね!)」喜んでいる

アドニス、コーラル「・・フフフフッ・・。」笑顔を見せている


【!?】
【ウェールズの妖精たちが・・生きてる!?】←

アルトリア「えっ、えぇ!?どど、どうして・・ウェールズの妖精たちがレッドラ・ビットたちと一緒にいるの!?」驚愕している

アルトリア「あ・・あっ、でも・・・・・なんだろう・・・・・。私、急に涙が出てしまって・・なんだろう・・本当に、あの子たちが生きてて良かったなぁ~って・・・。」ウルウルウル・・(うれし泣き)

アルト「これはいったい・・・まさかスズカが見せたかったモノって・・!」

スズカ「はい!お父様たちが森へ行ったあと、待ち伏せしてた女王軍に襲われていたところを、仮面ライダーゼロワンに助けてもらったんです。」

スズカ「その際にゼロワンが大きなバケットに沢山のウェールズの妖精たちが入ってて、怪我している妖精がいましたが、全員軽傷で大丈夫でした。」

バーゲスト「そうか・・まさか我らより先に森で妖精たちの救助をしていたものがいたとは・・。」

メリュジーヌ「ああ・・。ゼロワンとは共にあの場所で戦っている仲だからね。彼にはルージュと共に先に馬車に戻って貰ってね。話はアルトがここに戻って来たときに話そうと・・」


レッドラ・ビット「!。アルト殿、それに皆さんも!良かった。皆さんがご無事で何よりです!」向こうから来るアルトたちを見て・・

レッドラ・ビット「『AIの予言の子』ゼロワン殿!あの方がスズカ殿とルージュ殿、それにアドニス殿のお父上であり、『境界なき勇士団』のリーダーであるアルト・オルラント殿です。」

ゼロワン「!。あぁ~、あなたがスズカちゃんとアドニスくんのご両親だな?話はスズカとアドニスから聞いている。あなたとその仲間たちが俺たちの事を探しているって・・。」

アルト「ああ。話はスズカから聞いていたが、まさか君が『AIの予言の子』としてこの妖精國ブリテンに来ていたとはな・・?名前は・・・」

ゼロワン「おっと、俺の自己紹介の代わりに俺の爆笑ギャグを聞いてくれるか?」

アルト「えっ、良いけど・・・・確かあなたのギャグは・・」

ゼロワン「へへ~ん。まぁ見てろって!」タッタッタッ・・(何かの準備をする)


アルトリアたち「???」ゼロワンの行動を見てて・・

【(何をしているんだ、あの黄色い仮面ライダーは?)】
【(爆笑ギャグ・・?)】←

ゼロワン「一応、名前だけは言っておくが・・俺は仮面ライダーゼロワン。またの名を『飛電或人』という別の世界から来た人間だ。」

ゼロワン(飛電或人)「だけど俺と同じ名前を持つ人間が今、俺の目の前にいると聞いている。確か名前が『アルト・オルラント』という更に別の世界から来た人間だ。」

ゼロワン「俺が『飛電或人』で、あなたが『アルト・オルラント』・・。『或人(あると)』が『アルト』で、『アルト』が『或人(あると)』!?」交互に名前を呼ぶ


ガチャッ、ギュゥゥ~ン・・・・・(ベルトを外し、変身解除する飛電或人)

ゼロワン→飛電或人「はい、『アルト』じゃーーないと!」シュッ!!(アルトに向けて指を向ける)

アルト「あっ・・『アルト』じゃ~ないと・・・。」シュッ・・(或人に向けて渋々指を向ける)



ヒュォォォォ~~~~・・・www(冷たい風が吹き抜ける)


千子村正、ダ・ヴィンチちゃん、カイニス、武蔵、ゾックス、トリスタン「・・・・・・・・・・」唖然としている

ルージュ、アドニス、海東大樹、レッドラ・ビット、コーラル、介人、響「・・・・・・」唖然としている

メリュジーヌ、バーゲスト、セフィー、スズカ、セツノ、パーシヴァル「・・・・・・・・・」唖然としている

アルト「・・・・・・・」気まずい感じになっている

ウェールズの妖精たち「キィキィキィwwwww」笑っている

アルトリア「・・プゥゥッ・・・!wwwwww」クスクスクスwww(笑いを堪えている)

【さっ、寒っ・・・・】
【(なんだそれ・・・・・)】←



ピピピピピィィィーーー!(再起動音が鳴り響く)

イズ「―――――――!」ムクッ!(起き上がる)

アドニス、ガオーン「うわっ!?」ビクッ!(起き上がるイズに驚く)


イズ「システムの再起動を確認・・・。物体認識・・及び声音認識の再起動を確認。念の為に再起動テストを実行します。」

イズ「さっきの言葉は、仮面ライダーゼロワンこと、飛電『或人』様とそちらにいます『アルト』・オルランド様の・・同じ『アルト』という名前をかけた面白いギャグです。」ギャグの説明をする

或人「~~~!?あぁぁ~~~お願いだから、目が覚めて早々ギャグの説明しないでぇぇぇ~~!!」カァァ~~!(赤面している)

或人「アハハハハハハ・・・・」苦笑い


ダ・ヴィンチちゃん「ね、ねぇ・・あの人たち、いったい全体・・何者なんだ?」呆れた表情

メリュジーヌ「さぁ・・・私にもわからないよ・・。」諦めムード



ウェールズの秋の森から出たアルトたちは、先にレッドラ・ビットたちの元へ戻っていた仮面ライダーゼロワンこと、飛電或人たちと合流し・・

アルトたちは飛電或人によって助けられた妖精たちを見て安心しつつも、飛電或人は自己紹介ついでに彼の爆笑ギャグ・・?を披露し、

アドニスによって機能を再起動したイズの説明もあって、或人を除くダ・ヴィンチちゃんたちは飛電或人たちの行動にさぞかし困惑するのであった。

中部平原:ウェールズへ続く公道


ダダダダダァァァーー―・・・(逃げるスピードを落とす騎士ポーチュン)

騎士ポーチュン「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・ここまで来ればもう大丈夫だ・・・。」ハァ・・ハァ・・(息切れをしながら)

騎士ポーチュン「・・ふん。この騎士である私が無様に逃げねばならんとはな。想定外が多すぎた。」ムカムカムカ!(ムカついている)

騎士ポーチュン「ロンディニウムで釘付けになっている筈の『予言の子』と『異邦の魔術師』、そして『境界なき勇士団』の面々に、遂に動き出した『AIの予言の子』。」

騎士ポーチュン「命令を聞かない生意気なアグラヴェイン。無様に戦死した二代目妖精騎士ガウェイン。そして敵前逃亡した二代目ランスロット。」

騎士ポーチュン「いや、もはやガレスという名のバケモノか。それにアグラヴェインの裏切りも陛下に報告せねば。これだけの状況だ、私の撤退も認めてくださるだろう。」

騎士ポーチュン「フフフフッ・・・。アグラヴェインの奴め、私の言う通りにしていれば、陛下に罰を下されずに済んだというのに。本当にバカな奴だ。」

騎士ポーチュン「それにパーシヴァルがいる居場所もわかったことだし、陛下の報告が済み次第、私もロンディニウムに・・・!?」何かを見つける


ヨロッ、ヨロッ、ヨロッ、ヨロッ・・・・・(ガレスがよろめきながらやって来る)

妖精騎士ガレス「あぁぁ・・・ああああ・・ガァァァァァ~~~!!」ズキズキズキズキ!(頭を抱えながらヨロめいている)

騎士ポーチュン「妖精騎士ガレス!?。こんな所に逃げていたとはなぁ~?だがもう遅い・・陛下の命令を無視し、敵の前から背を向けて逃げ出した貴様など・・もはや妖精騎士を名乗る資格など・・」

妖精騎士ガレス「~~~・・・ダマレ・・・。ダマレェ~~・・!」

騎士ポーチュン「何・・?黙れというのはこちらの方だ!同じ鏡の氏族でありながら、悪妖精の如く凶暴なくせに・・勝てる相手の前で敵前逃亡をする貴様など・・」

妖精騎士ガレス「―――!ガァァァァァ~~~~!!」スタッ!(騎士ポーチュンに襲いかかる)

騎士ポーチュン「!?。こいつぅぅ!」ガシャッ・・(ハルバードを構えようとするも・・)

妖精騎士ガレス「~~~~~!!」ジャキンッ、ガシュゥゥン!!(ブレードを出し、それで攻撃する)


ガシュンッ、ブシュゥゥゥ~~~!!(騎士ポーチュンの両腕が切り落とされる)

騎士ポーチュン「ギャァァァァ~~~!?う、腕が・・・私の腕がぁぁぁ~~!!」ブシュゥゥゥ~~~!!(両腕から出血している)

妖精騎士ガレス「アグゥゥゥ~~~!!ガァァァァ~~!!」バシンッ!(騎士ポーチュンに体当たりする)

騎士ポーチュン「ノワァァッ!?」バシンッ、ドサッ!(押し倒される)


クルクルゥゥ~~、ガシッ!(騎士ポーチュンのハルバードを手に取るガレス)

騎士ポーチュン「よ、止せ!やめろぉぉぉ~~!!」ガタガタガタァァ~!!(命乞いをする)

妖精騎士ガレス「ウガァァァァ~~~!ダマレェェ!!」ガシュン、ガシュン!(ハルバードを騎士ポーチュンに突き刺す)

騎士ポーチュン「ゴハァァッ!?」ガシュン、ガシュンッ!(ハルバードを騎士ポーチュンに突きさされて、)


ガシュン、ガシュン、ガシュン、ガシュン、ガシュンッ!!(騎士ポーチュンにハルバードを突き刺し続けるガレス)

妖精騎士ガレス「ダマレ!ダマレ!ダマレ!ダマレ!ダマレ!ダマレ!ダマレ!ダマレェェェーーーー!!!」ガシュン、ガシュン、ガシュン、ガシュンッ!!

死んだ騎士ポーチュン「」ガシュン、ガシュン、ガシュン、ガシュンッ・・(刺され続けている)



ガシュン、ガシュンッ・・・グシャァァァ~~ン!!(ハルバードで騎士ポーチュンの死体を引き裂く)

妖精騎士ガレス「ガァァ~~・・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・」ポタポタポタァァ~・・・(全身が返り血に包まれている)

■年前・・・■■地方:■■■■■■■■


ボォォ~~ボォォ~~ボォォ~~!!(目に見えるモノ全てが燃え広がっている)

妖精騎士■■■■■■「――――――――――――――」何も言わずに立っている


■■■■■「あ―――――あ、あ――――。こんな――――この■■を、こんな――――何度、何度、見て―――――」


タッタッタッタッ・・・(妖精騎士アグラヴェインが近づいてきて)

■■■■■■■■■■「この悲劇を繰り返したくないなら、私の元へ来なさい。あなたの力になってあげるわ、■■■■■。」

■■■■■■■■■■「あなたはただ滅ぼされた『悲劇』の妖精ではなく・・・■■■■■■■――――」


違う・・・!わたしは・・・わたしはあんなことをする為に妖精騎士になったんじゃない・・。わたしは・・わたしは・・・!!

―――――――――――――――――――――――――――――――――
現実世界――――中部平原:ウェールズへ続く公道


妖精騎士ガレス「ウゥゥゥ~~~ガァァァァァ~~~~!!」悲痛な雄叫びをあげる

妖精騎士ガレス「ガァァァァ~~~~!!ウガァァァァァ~~~!!」ガシンッ!ガシンッ!ガシィィィ~~ン!!(自暴自棄に暴れる)

ガシンッ!ガシンッ!ドゴンッ、ドゴォォォーーン!!(自暴自棄に暴れ回るガレス)



タタタタタァァーー!(妖精騎士アグラヴェインが駆けつける)

妖精騎士アグラヴェイン「!?。やめなさいガレス!もう十分に暴れたわ・・だからもう―――!?」何かに気付く

妖精騎士ガレス「アグラヴェイン・・・・アナタガ・・アナタガ私のことをコンナ姿二シタの・・・?ワタシハ・・・ワタシハコンナコトヲスル為に妖精騎士にナッタンジャ・・」

妖精騎士アグラヴェイン「―――――――――!!」ザラザラザラァァァ~~、バシュゥゥン!!(ガレスに夢の砂を浴びせる)

妖精騎士ガレス「―――――――・・・」バシャンッ、トロォォ~ン・・・ドサッ!(夢の砂を浴び、そのまま倒れる)

妖精騎士アグラヴェイン「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・。」動揺している


妖精騎士アグラヴェイン「まさかこんな事態になるまでに至っていたのか・・。ポーチュンが彼女に殺されたのは良いけど、こんな事態になっていたのは想定外だったわ・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「ランスロットの着名(ギフト)が剥がされただけでなく、彼女自身の記憶も取り戻しかかってるとは・・、いったい誰がこんな余計な事をしでかすなんて・・」キリキリキリィィ~!(怒りを抑えようとする)


タッタッタッタッ、ドサァァッ・・(ガレスを抱きかかえる妖精騎士アグラヴェイン)

妖精騎士ガレス「・・・・・・・・・・スゥ・・スゥ・・・」ノシィィ~・・(眠りながら抱きかかえられている)

妖精騎士アグラヴェイン「ガレス・・・・こうなってしまった以上はやむを得ない・・。あなたには『再教育』を施して貰うわ・・。」

パチンッ、ギュオォォン!(光りに包まれ、妖精騎士アグラヴェインとガレスが転移される)


ウェールズの森から逃げ出したガレスは、モルガンに報告するためにキャメロットに向かっていた騎士ポーチュンを無残に殺していき、

記憶の混乱と動揺・自身の狂気に苛まれ、ただ自暴自棄に中部平原を暴れ回っていたところを妖精騎士アグラヴェインが見つけ出し、

ガレスに掛けられた着名(ギフト)の消失と記憶の混乱に苛まれるガレスの姿を見た妖精騎士アグラヴェインは、そのままガレスを眠らせておきつつ・・

妖精騎士アグラヴェインはガレスに『再教育』を施すために、自身とガレスと共にどこかへ瞬間移動をするのであった・・。


騎士ポーチュンの死体「」上下に真っ二つに切り裂かれている
―――――――――――――――――――――――――――――――
騎士ポーチュン:元・鏡の氏族長護衛隊の1人にして、現女王軍護衛隊の暗殺騎士を務める『鏡の氏族』の妖精。


妖精騎士アグラヴェイン、イレギュラーズのメンバー2人、女王直属の騎士団と共にウェールズの制圧作戦に向かい、ウェールズの妖精たちと共に秋の森を焼き払っていた。

妖精騎士アグラヴェインから二代目妖精騎士ランスロット(ガレス)の監視を任されるも、自身は暗殺の役目を優先し、カルデアのマスターとパーシヴァルを暗殺しようにもことごとく失敗してしまう。

その後、敵前逃亡したガレスとカルデアのマスターの暗殺を阻止した妖精騎士アグラヴェインの行動を不快に感じ、彼女たち2人を告発しようとキャメロットへ逃げ帰ろうとするが・・

逃げ帰る途中・・敵前逃亡していたガレスに見つかり、暴走するガレスによって彼は無様に惨殺されてしまい、『鏡の氏族』の妖精は・・ガレスを残して絶滅してしまう。


騎士ポーチュン 死亡(ガレスに惨殺される)

第34節:蒼毒のブルーナ
―――――――――――――――――――――
ウェールズでの戦いから翌朝・・・ソールズベリー周辺:蒼い平原にて・・・


パカラッ、パカラッ、パカラッ!ブルルゥゥ―ーン!ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ!(それぞれの移動手段の音が聞こえる)


レッドラ・ビット「半日ほどでソールズベリー周辺のこの平原に到着いたしました。やはりいつ見ても、この辺はとても気味の悪いところですよ・・。」前方の風景を見て・・

レッドラ・ビット「この周辺は風の氏族長ブルーナの蒼毒より作られた兵器の使用跡が所々にあり、この付近の平原は地面が青くて作物も取れない不毛の地となっております。」

レッドラ・ビット「ブルーナの蒼毒はモースの毒以上の毒性で、あのモース毒に強い『牙の氏族』でさえもイチコロで殺してしまうし、この付近のように毒性が残って汚染もしやすいのですよ。」

レッドラ・ビット「このブルーナの蒼毒による汚染や毒性は、この先のソールズベリーで作られる解毒薬さえあれば解毒は可能なのですが、その金額は下級妖精にはとてもじゃないほど高すぎまして・・」

レッドラ・ビット「それもこれもあってか、蒼毒による被害は増すばかり・・。この妖精馬レッドラ・ビットも溜まったモノじゃないほど困っていますよ・・。」

アルト「そうか・・・。解毒薬が高い上に、ソールズベリーでブルーナの蒼毒を加工した兵器が作られ、それを売り買いされ、蒼毒による被害が増す一方でブルーナは兵器の売り買いで大儲けしており、」

アルト「しかもソールズベリーの領主で風の氏族の長と言うからには、土地財産も、人間も、何もかもから、同じ風の氏族やソールズベリーの民から富と自由を奪い去っている・・。」

アルト「ホント、3年前の付き合いとは思えないほどのやりたい放題しているとは。そこまで堕ちたというのか、ブルーナ・・。」

コーラル「・・・・・・・・・・」うつむいている

アドニス「コーラルお姉ちゃん・・。」心配している


レッドラ・ビット「女王陛下との戦いが始まった以上、私も法定速度を遵守するつもりはありませんし、この辺は公道以外は消毒されていないと聞きますので。」

レッドラ・ビット「この付近を通らずに大きく南へ迂回しつつ通れば日没少し前にロンディニウムへ戻れますが、いかがしますか?」

【さ、さすがに休みたいのは山々だけど・・・】
【まぁ・・それは仕方がないというか・・・】←

武蔵「う~ん・・確かにここらでは休まる場所がないというか・・。私の方はもうお尻と背中が砕けそうというか・・・」スリスリスリ・・(背中をさすっている)

オベロン「僕もそうさ。ここらじゃなくても良いから、どっかで一息つきたいかな。ちょっと乗り物酔いをしたかもだ。そうだよね、君たちも?」

バケットの中のウェールズの妖精たち「キィキィキィ・・・(疲れたよ。疲れたよ。狭くて暑くて疲れたよ。外に出たいよ。外に出たいよ。)」困った表情で訴える

ダ・ヴィンチちゃん「みんな休みたい気持ちなのはわかるよ。本当ならば、この先のソールズベリーにあるマイクの店で休憩してみたい気持ちはあるけど、今はそうもいかないからね・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「既にイレギュラーズを2人も倒し、妖精騎士の1人の着名さえも剥がしている事だから、同じイレギュラーズのメンバーであるブルーナが黙っている筈がないさ。」

アルトリア「ええ。あの用心深いブルーナさんがこのまま私たちをソールズベリーに入れてくれるとは限りませんし、例えソールズベリーの中へ入れたとしても、彼女の蒼毒でせっかく助け出したウェールズの妖精たちが真っ先に殺されてしまいます。」

アルトリア「ですからここはレッドラ・ビットの言う通りに南へ迂回しつつ、近くで休める場所を探してそこで休憩をした方が良さそうですね。」

セツノ「うん。セツノはまだまだ元気だよ。セツノ、『覚醒』してとっても強くなったから、セツノはまだまだ戦えるから!」ググッ!(ガッツポーズで答えるが・・)


ジジジィィィ~~、バリバリバリィィ~~!!(突然セツノの腕から電流が暴発する)

セツノ「!?。アワワワワァァァ~~!?」アタフタアタフタ、ビリビリィィ~~!(暴発する電流に慌てふためく)

アルトたち、アルトリアたち「――――――!!?」バタバタバタ~!(慌ててその電流を避けていく)

カイニス「クゥゥゥ~~~!」ガキィィン、バリバリィィ~~!!(槍でその電流を集めていく)


ガシンッ、バリバリィィ~~!(セツノの暴発した電流を地面へと受け流していく)

カイニス「ツゥゥゥ・・・!危ねえじゃねぇかセツノ!!テメエ、自分の力の制御もできねえってのか、アァァ~!?」キレ気味で怒鳴る

セツノ「ご・・ごめん・・。セツノ・・・そんなつもりはなかったの・・・・・ちょっと手から電気を出そうとしたら・・手から勝手に多く出しちゃって・・・」シュン・・・(落ち込んでいる)

スズカ「落ち着いてセツノ・・。セツノが悪いんじゃないの・・今、その原因を調べるから・・・。」キュゥィィ~~ン!!(セツノの身体を診察していく)


ピィィ~~パパパッ!(スズカの『サーチ』でセツノの身体を瞬時に診察していく)

スズカ「ふむふむ・・・・。身体の方に異常はないのだけど、セツノの手に流れている魔力の流れが少々安定していないのが見られるわね・・。」

スズカ「なんというかその・・・・さっきの戦いによる、セツノの『覚醒』したという『四大元素(エレメント)を吸収し、倍にして返す』の力の反動で、一時的にセツノの力の制御が乱れている感じが見られるわね。」

アドニス「!。僕の時と同じだ・・・。僕の『覚醒』した能力である『物を粒子化して、新たな物を作り出す』力を使って車の制作や壁の修復した時も、身体にどっと疲れが押し寄せてきた感じがしたよ。」

スズカ「――そうそれよ!アドニスが『覚醒』した能力を使った直後に大きな負荷が掛かっているところを私の『サーチ』で観察してたわ!ひょっとしてこれって・・・」

アルト「ああ。おそらくこれが、君たち兄妹の『覚醒』した力の発動による弱点だと思う。大きな力を使った途端にHPが減るように、セツノやアドニスにも、その覚醒した力の発動による反動が起こっている。」

アルト「さっきのセツノの力の暴発はスズカの言う通り、『四大元素(エレメント)を吸収し、倍にして返す』力の反動でセツノの能力が一時的に制御不能となっているのが、セツノの『弱点』。」

アルト「アドニスが言う『物を粒子化して、新たな物を作り出す』力を使った後に来る倦怠感がアドニスの『弱点』であり、アドニスの方が症状が軽いと言ってもいいよな。」

ダ・ヴィンチちゃん「成る程・・。つまりセツノたちの『覚醒』した力とは、サーヴァントに例えると使用後に現れるデメリット付きの宝具と見受けられるね。」

ダ・ヴィンチちゃん「強すぎる力には必ずしもその反動による短所がある。セツノたちにとって『覚醒』して得た力は、使えば使うほどにそれによる反動で自分の心身が傷ついてしまう。」

バーゲスト「ふむ。しかしセツノやアドニスの『覚醒』した力によって幾度のピンチを切り抜けた事も事実だ。要はその力を使いすぎぬようにすれば良いのだな?」

メリュジーヌ「ええ。これを気にセツノたちには『覚醒』した力の使用の常時の差し控えと、使用のタイミングを決める事が、今後の2人の課題と言ってもいいね?」

アルト「ああ。今後、戦いが激化する可能性やルージュたちの力の『覚醒』に備えつつ、『覚醒』した力の意味を再確認した方が良さそうだね。」

アドニス、セツノ「はい!」頷く



飛電或人「ほぉ~・・要は力の使いようって訳だな。それは良い事じゃないか!俺たちの恩人であるアドニスたちに、このような成長が見られるなんてね。」

飛電或人「あっ、正に・・・アドニスたちの『成長』は、ニョッキニョキとノビィィ~~ル!」クネクネクネ!(ニョキニョキ伸びるポーズ)

飛電或人「はい、『アルト』じゃーーないと!」シュッ!!(正面に指を向ける)


ヒュォォォォ~~~~・・・www(冷たい風が吹き抜ける)

アルトたちとダ・ヴィンチちゃんたち「・・・・・・・・・・・」唖然としている

オベロン「・・・・・・・・・・」唖然としている


イズ「これは、セツノとアドニスたち・・アルト・オルラント氏のご子息の心の成長を、草木の生長に例えた・・面白いギャグです。」

飛電或人「タァァ~~お願いだからギャグの説明はしないでぇぇ~~!!」カァァ~~!(赤面している)


オベロン「・・・・誰?今のつまらなすぎて逆に笑えないギャグを連発してくるあの人間が、ウェールズの妖精たちを助けてくれたという『AIの予言の子』なのかい?」

オベロン「僕にとってはただつまらないギャグを言っているだけのふざけている人間にしか見えないのだけど・・・?」少し困惑している

アルト「ま、まぁ~・・彼の事を初めて見る人・・いや妖精だったら、彼の事なんてただの変人だと思うからねぇ・・・」気まずい感じで言う

【確かにそうだね・・。】←
【(向こうの世界では受けていたのかなぁ・・?)】

ウェールズの妖精たち「キィキィキィwwwww(つまらない。つまらない。ゼロワンの笑い話はつまらない。つまらないけど面白い!)」

ウェールズの妖精たち「ジジジジィィィwwwwwww(つまらない話をするゼロワンは面白い。もう一回やって、もう一回やって。)」


オベロン「まあ、ウェールズの妖精たちには彼の事で笑いが止まらないみたいだね?ただし君のギャグがつまらないことに笑っているだけだけど・・」

オベロン「改竄されたエインセルの予言の通り、『AIの予言の子』の君はつまらない笑いを取る事が得意みたいだし、案の情は君が『AIの予言の子』である事は間違いなさそうだね?」

飛電或人「!?。ガ~~ン!俺のことをそんな風にウェールズの妖精たちは見ていたというのかぁ~!?せっかく俺の爆笑ギャグに妖精たちが爆笑してくれたと思っていたのに~~・・・・」ガックシ!(落胆する)

千子村正「おいおい・・あんなセンスの欠片もなさ過ぎるギャグが儂たちや妖精たちにも受けると思っていたのか?アンタの笑いのセンスがどうかしているぐらいにこっちは呆れているんだよ・・。」呆れた表情

千子村正「このブリテンの妖精たちに笑いの『ツボ』があるのかも怪しいところなのだが、まあ大抵はさっきのつまらないギャグで笑うヤツなんていないはず・・・・???」ある人物を見てて・・


アルトリア「―――プゥゥッ・・・ククククククゥゥ~~wwwwwwww」ププププゥゥ~www(笑いを必死に堪えている)

千子村正「・・・・・・・・・」ドン引きしている

【アルトリア・・・・】
【もしかして、さっきのギャグに笑っているの?】←

アルトリア「!?。べ、別に笑っていないし!あんなつまらないギャグに『予言の子』である私が笑う筈なんてないからぁ~!」カァァ~!(赤面で強がりに言う)

千子村正「本当かぁ~?儂が見たところ・・あの今にも笑いそうな表情はまるで本気でさっきのギャグがお前さんの笑いのツボを刺激したような感じがした気がするのだがぁ・・。」ニヤリッ!(怪しく笑う)

アルトリア「笑ってもいないし!!そんな目で私をおちょくらないでくれるかなぁぁ~~!?」カァァ~!(顔を赤くする)

飛電或人「・・・・・・」フフッ・・。(アルトリアの表情を見て・・)


セツノやアドニスたちの成長を、飛電或人が自身の爆笑ギャグで表現したところ・・、いつものようにそのギャグが受けずにスベってしまい・・

オベロンにはドン引きされ、ウェールズの妖精たちにはギャグのつまらなさに笑われてしまい、飛電或人はその事にショックを受けて落胆してしまっていた。

ただ唯一、アルトリアだけは飛電或人のギャグに受けたかのように笑っている?表情を見せており、村正たちにその事でアルトリアのことを弄っていくのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――――

イズ「申し訳ありません。この言うことは我々のいつもの風景ですので、どうか気にせずにいてくださいませ。」ペコリッ!(頭を下げる)

飛電或人「いやいや、イズが謝ることじゃないから・・。まあ俺の爆笑ギャグが他の世界では受けるか受けないかは、そこ次第だったからね・・。」

飛電或人「あっ、普通に自己紹介がまだだったな、オベロン?――俺は飛電或人。飛電インテリジェンスの社長、及び仮面ライダーゼロワンの変身者であり、」

飛電或人「オベロン言ったように・・俺もまた、妖精騎士アグラヴェインが流した夢に導かれ、『AIの予言の子』としてこの世界にやって来た戦士(ヒーロー)の1人さ。」

イズ「はい。そして私はその彼の社長秘書を務めており、飛電或人様の従者としてこの世界に参られました・・ヒューマギアの『イズ』と申します。」ペコッ・・(頭を下げる)


イズ「『予言の子』の件については、オベロン様の不在の中でアルト・オルラント様から話をさせて頂きました。真なる『予言の子』というのは、そこにいるアルトリア様であり、」

イズ「或人社長が以前名乗られていました『AIの予言の子』は、妖精騎士アグラヴェインの手によって仕立てられた、いわばアルトリア様を貶めるためだけの偽者である事が、アルト・オルラント様の話で確定されました。」

オベロン「ほうほう成る程・・・。数日前に僕とアルトリアたちがウェールズの森に訪れた時に。君たちの存在がなかったことから、君たちがウェールズの森に来たのはその後・・・・」

オベロン「僕とアルトリアたちがノリッジに向かっている間に、君たちはあのウェールズの秋の森に入り、そこで彼らたち(ウェールズの妖精たち)に親切されて貰ったんだね?」

飛電或人「ああ。俺たちがこの妖精國ブリテンに辿り着いたのは今から二週間前・・・・ウェールズの森から北の地域から歩いてあの森へと入っていったんだ。」

飛電或人「その時はイズやゼロワンドライバーに度々起こる不具合のせいで、移動するのに俺もとっても大変な思いをして、やっとの所であの森へ着いたってところだったんだよ。」

ゾックス「成る程そうか。不具合のことについては俺たちもそうだった。このブリテンの地では、あらゆる機械類の物を停止させるぐらいにきょぜつされているらしく・・」

ゾックス「そこにいるアドニスの『瞬間制作』によって適用させなければ、それらの物は自由自在に使えないと言っても良いぐらいにな。」

イズ「そうでしたのですか・・。アドニス様、私のことを直してくださってくれて、ありがとうございます。」ペコッ!(お辞儀をする)

アドニス「うん。こちらこそ、仮面ライダーゼロワンである飛電或人さんの力になれた事に僕は感激してるというか・・・」照れている


【よほどみんなの役に立っているね、アドニス。】

オベロン「飛電或人。女王軍によるウェールズ侵攻の時は本調子じゃなかったとはいえ、ウェールズの妖精たちの半数を助け出してくれて感謝するよ。」

オベロン「君たちのおかげで全てとはいかなかったけど、多くの僕の仲間たちが今ここにいる。今、この子たちが笑っていられるのも、君たちがあの場から助けてくれたおかげだからね。」

飛電或人「ああ。ウェールズの妖精たちにはいっぱい親切にしてもらったからね。これも一宿一飯の恩義ってヤツよ!」ニッ!(笑顔を見せる)

オベロン「ああ。君が僕たちの仲間になってくれることには感謝しているさ!君のそのゼロワンの力はとても優秀と言っても良さそうだね?・・つまらないギャグを除けばね・・。」渋々と言葉を漏らす

飛電或人「ツゥゥ・・・そこはフォローしてくれても良かったのですけどぉぉ~~!?」図星を付かれる

【ほんとオベロン・・・・】

セツノ「(オベロン・・助けられた妖精たちを見て元気になった。みんなも笑顔に出来て、セツノ嬉しい!)」ヒソヒソヒソ・・(小声で言う)

アルトリア「(はい。ふざけているように見えますけど、オベロンはオベロンなりに感謝を伝えているのでしょうね?)」ヒソヒソヒソ・・(小声で言う)



イズ「このように私と或人様は既にアルト・オルラント様からの了承を得て、他の世界からの者たちと共にこの世界からの脱出を目標に、我らは皆さま方と同行させております。」

イズ「それ故に私は、アルト・オルラント様にお聞きしたいことが1つあるのですが、よろしいでしょうか?」

アルト「ああ良いよ。それでどんな質問なんだ?」

イズ「ええ。先ほど、レッドラ・ビット様の言うには、この道をまっすぐ進まずに迂回して進めば、日没前にはロンディニウムへお帰りになられると思われまずが・・・」

イズ「・・・あなた様は、このままロンディニウムへ帰るつもりなどない・・。むしろ、このままソールズベリーに行くつもりなのでしょうか?」

アルト「!?」

【・・今なんて・・・?】
【(いま、ソールズベリーに行くって・・・)】←


イズ「アルトリアさんは『予言の子』の使命の元、ブリテン全土にある『巡礼の鐘』を鳴らす為の旅をされている事はアルト・オルラント様から聞いております。」

イズ「今現在・・・アルトリアさんが鳴らした鐘はノリッジでの1回のみであり、2回目の鐘を鳴らす必要があるのもまた事実なのでしょう?」アルトリアに目を向けて

アルトリア「えっ、えぇ・・確かに私は本物の『予言の子』である以上、鐘を鳴らして行く事が私の使命というか・・そのぉぉ・・・」モジモジモジ・・(目を背けながら)

イズ「この先のブルーナの蒼毒に汚染されていない道をまっすぐ通れば、次の鐘がある風の氏族の街:ソールズベリーがあり、そこで2回目の『巡礼の鐘』を鳴らせると思います。」

イズ「このまま南へ迂回してロンディニウムへ戻るには効率が悪いと思われますし、何よりもウェールズの妖精たち救出のメンバーの中では一般人にあたります・・」

イズ「・・風の氏族の妖精であるコーラルさんをあえて連れて来ている以上、アルト・オルラント様は何か考えがあるというのですか?」

コーラル「!。確かに私は、ウェールズの妖精たちの救出にあたってはただ、飛電さんが救出してくださりました妖精たちの手当をするだけの身でありまして・・」

コーラル「いま思えば、純粋に戦力にするにあたっては、私なんかよりも草木を生やすことが出来るジョルニさんを連れてくれば良いと思いまして・・」

オベロン「確かにコーラルの言う通りだ。戦力として連れて行くなら、戦闘が出来ないコーラルよりも実戦経験があるジョルニくんを連れて行けば良かったとも言えるけどね・・。」

オベロン「でもあえてウェールズの救援にコーラルを連れて行くと、こちらのアルトが言った以上・・・ただの選出ミスとは思えなくてもあるんだよね。」

メリュジーヌ「ヌヌヌ・・・・・アルトが自身の戦略を間違える奴だと思いたいのか!アルトはそんなことでミスをする人間じゃないことは、ずっとアルトのそばにいる私たちが知っているから!」

バーゲスト「ああ。アルト、お主は何故・・ウェールズの救援にコーラルを推薦したというのだ?お主がこのままソールズベリーへ向かいたいのと関係あるのか?」

アルト「・・・・・・・・・・・」


アルト「イズ、その質問の答えを言う前にあなたに聞きたいことがある。あなたは俺が最初からソールズベリーに行く事を、イズの中では既に想定していたというのか?」

イズ「はい。アドニス様のおかげでこの機械類の一切全てが停止せざるおえない世界においても私のAI機能が正常に動いていることで、アルト・オルラント様から聞いた話、および思考と行動パターンを察知し、」

イズ「その収集したデータを元に私の方で考察をしていき、それらを検証するためにあなた様に質問させて頂きました。」

アルト「そうか。やはり俺の考えている事を先読みして質問したんだね。さすが仮面ライダーゼロワンを支えるヒューマギアは伊達ではなさそうだね。」

イズ「はい。」頷く

アルト「・・俺がソールズベリーに行くつもりなのは本当のことだ。俺たち『境界なき勇士団』が次に解放する街は、紛れもなくソールズベリーだ。」

アルト「ソールズベリーには現風の氏族長にしてイレギュラーズの1人であり、あの“風と自由の街”を自身の蒼毒と権力で穢したブルーナがいる。」

アルト「ブルーナとは3年前・・・俺をコーンウォールの名なしの森からすくい上げ、ソールズベリーに住まわせてくれた恩人ではあったが、それは彼女が俺の力を利用しようとした偽善であった。」

アルト「ブルーナは俺の事を既に見限っており、石にされた俺を霧の海岸に捨てた後、國家試験を受け、妖精騎士アグラヴェインからその身に『蒼毒を操る』異端の亜鈴を手にし、その力で風の氏族の長に君臨した。」

アルト「ブルーナは自身が手にした氏族長の権力で、メリュジーヌとコーラルから慕われていた前・風の氏族長であるオーロラを、ソールズベリーの住民たちを使って殺し、」

アルト「自身の手にした異端の亜鈴である『蒼毒』を加工しつつ、それらを兵器として売りさばき、ソールズベリーのみならずブリテンのあちらこちらに蒼毒をまき散らし、その被害は今でも続いている。」

アルト「しかもブルーナは氏族長の権力から、同じ風の氏族やソールズベリーの住民たちを毒と縛りで苦しめ続けているというからには、俺もこれ以上黙っているわけには行かないからな。」

アルト「それに俺の妻であるメリュジーヌや仲間であるコーラルにとって、自身の慕っていたオーロラの敵でもあり、その敵討ちこそが、俺にとっては今なんかじゃないかと思っていたんだ・・。」

メリュジーヌ、コーラル「!?」驚く

アルトリア「アルトさん。もしかして、コーラルさんをウェールズの救援に連れ出したのって・・・。」アルトのことを見て・・


オベロン「成る程そういうことか!アルト、君はアルトリアが次の鐘を鳴らす事を想定し、君たち『境界なき勇士団』の次に解放する街をソールズベリーに定めた。」

オベロン「コーラルを救援編成に入れたのもわかる。勇士団に入る前・・いやそれ以前に3年以上の前からオーロラの従者をしていたコーラルからソールズベリー内で敵に見つからないルートを教えてもらい、」

オベロン「殺されたオーロラの従者であったメリュジーヌとコーラルの仇討ちであるブルーナを倒し、そのあとにアルトリアが2つ目の『巡礼の鐘』を鳴らし、ソールズベリーは解放されるっていう方針だったんだね。」

オベロン「ブルーナさえ抑えれば、ブルーナの蒼毒やそれによる兵器の追加供給が絶たれ、円卓軍や妖精たちの蒼毒の脅威からも解放されるって事だね。」

千子村正「成る程。それにブルーナの奴はアグラヴェインの奴の古参の部下であると同時にイレギュラーズの1人だ。イレギュラーズの部下が3人連続で倒されもすれば、イレギュラーズの評判は大きく損なわれるからな。」

千子村正「まさに一石二鳥・・・・いや、『予言の子』の評判が上がれさえ出来れば、一石六鳥ってところだな?おまえさんがロンディニウムで話していた話題の上書きに貢献できるんじゃないのか?アルトリア。」

アルトリア「そ、そうかなぁ・・。ブルーナを倒せれば、こちらに大きな有利をもたらせるなんて・・ブルーナって、そこまで危うい爆弾を抱え込んでいたとは、私も思いもしませんでしたよ・・。」オドオドオド・・(緊張している)

【全くそうだね】←
【(妖精騎士アグラヴェインはそれに気づいていなかったのかな?)】


オベロン「・・・だけど、蒼毒のブルーナからソールズベリーを解放するにあたっては、少々タイミングが悪かったというのもあるよね?」

オベロン「君はソールズベリーの解放をアルトリアが2つ目の鐘を鳴らすと決める前から考えていたのだけど、いざ2つ目の鐘を鳴らそうと決めた瞬間に、女王軍によるウェールズの侵攻の話が持ち上がってしまった。」

オベロン「ウェールズでの戦いにおいて、二代目妖精騎士たち2人・・もといビスケスやガレスとの戦いやウェールズの妖精たちの救出もあって、今の僕たちは少々疲弊仕切っていると言ってもいい。」

オベロン「疲労については、アルトのヒール(回復)やスズカのヒーリング(治療)で何とかなりそうだけど、こっちには救出されたウェールズの妖精たちもいる。」

オベロン「疲労が溜まっている彼らをこれ以上、戦いには巻き込みたくもないし、一時セツノの能力の使用不可の事もあるから、これを実行するには少々の躊躇いがあったと僕は思っているのだが・・」

アルト「・・・全くその通りだよ、オベロン。ある意味、ウェールズでの戦いでみんなに無茶をさせた他にこの戦いで判明した衝撃の事実が多すぎた・・。」

アルト「出来る事なら・・すぐにでも休まりたいセツノたちやウェールズの妖精たちとここで別れつつ、俺とメリュジーヌ、バーゲスト、コーラルだけでもソールズベリーに行こうと思っていたのだが・・」

コーラル「アルトさん・・・あなたは私やメリュジーヌさんの事を思ってこのような事を考えていらしていたとは・・」心配そうな表情

メリュジーヌ「アルト・・・」心配している

アドニス「お父さん・・・・・」心配している

アルトリア「・・・・・・・・」黙っている


【・・・・・・・・・・】

パーシヴァル「――ですが、アルトさんやレッドラ・ビット、それにコーラルさんの話を聞いて、我ら円卓軍もここで黙っている訳にはございません。」

パーシヴァル「正直に言いますと、3年前にブルーナが風の氏族長になられ、ソールズベリーで毒物製造を始めた頃から、円卓軍は彼女の非道な悪行に目を付けておりました。」

パーシヴァル「ウェールズの妖精たちに関しては、いったんは私の方で預かり、そのまま私たちは彼らとロンディニウムへそのまま戻ります。」

パーシヴァル「クンドリーもまだ走れる、と言ってくれていますし、大きなバケットを担ぐぐらいなら大丈夫かと思います。」

パーシヴァル「アルトさんの案には私も賛同する意はあります。できれば私の方もアルト殿と行動するか援軍を送りたい気持ちはあるのですが、」

パーシヴァル「現在、ウッドワス軍と交戦している円卓軍の兵を減らすわけにもいかないし、ソールズベリーには私よりも『予言の子』であるアルトリアが言った方が宜しいかと思っております。」

パーシヴァル「『予言の子』は一部の妖精たちから歓迎されるでしょうが、円卓軍の団長である私はよく思われないでしょう。」

ゾックス「? 妙なコトを言ったか、パーシヴァル。ソールズベリーにも少しぐらいは反抗勢力がいると聞いているが、彼らと協力し合うことはできないってコトか?」

介人「そうだよパーシヴァル!ノリッジでもやったように、ソールズベリーのみんなと一緒に戦えば、ブルーナの兵隊たちを抑えられるんじゃないかと思うんじゃないのかな?」

立花響「そうですよ!アルトリアちゃんがソールズベリーのみんなと話し合えば、蒼毒のブルーナを打倒に力を貸してくれるかと・・」


アルトリア「いいえ。私が言うに、『円卓軍』と反抗勢力である『ソールズベリーの反乱軍』及び『オーロラ派』は別の組織です。ちょっと運動内容が違うというか・・」

アルトリア「そもそもブルーナはまだ、女王側の氏族長でイレギュラーズの1人なのは確かです。円卓軍と協力する素振りを見せたら、真っ先にモルガン陛下の指先で潰されてしまいますよ。」

メリュジーヌ「!?。アルトリア、君は今なんて言ったんだ?ブルーナがまだ、女王側の氏族長だって聞いたのだが・・・」

オベロン「ああ、それについては僕から説明しておくよ。ブルーナとは先週・・正確にはアルトたちがソールズベリーで最初の騒ぎを起こした2日後に、僕らは彼女と謁見しているんだ。」

オベロン「確かにブルーナはオーロラを処刑の如く殺し、自身の持つ氏族長の権力で好き放題やっている、風の氏族の妖精の中でも真っ当の悪人さ。」

オベロン「ウェスバニーでブルーナとコーラルたちの関係性のことは承知の上さ。なんたって、メリュジーヌとコーラルの敵であるブルーナとなんで謁見しているんだってね?」

メリュジーヌ、コーラル「・・・・・・・・」オベロンの事を睨んでいる

【黙っててごめんね、2人とも・・。】←
【これには深い理由があって・・・・】


オベロン「ああ。でもそのブルーナが持つ氏族長の権力が仇となって、彼女の事を追い詰める事も出来ることを想定し、僕らはブルーナと接触を図ったんだ。」

オベロン「アグラヴェインから異端の亜鈴を手にし、モルガンから氏族長の座を貰ったブルーナにとって大切なモノ・・、それはブルーナ自身の“権力と富”である事を、僕は既に知っている。」

オベロン「そのブルーナの大事にしている富と権力さえ失えば、ブルーナはたちまち自身の立場的に追い詰められるというモノさ。」

オベロン「ブルーナの権力を失わせるに至っては、彼女との謁見の際に、僕たちとブルーナで交わしたある『約束』が一番の要と思っているからね。」

アルト「ある『約束』・・・まさかそれって・・、前にノリッジでダルダンを精神的に追い詰めようとした、あの・・・」

オベロン「ああそうとも!ブルーナとは“ノリッジの『厄災』を祓えれば、ソールズベリーの『鐘』を明け渡す”という条件付きの『約束』を既に交わしているのさ!」

オベロン「そしてその『約束』の条件は既に満たしている。なら、次はブルーナが約束を守る番って事さ!」

メリュジーヌ「なんだって!?君たちは私たちの知らない間に、ブルーナとそんな約束をしていたのか!?」イライライラ・・(少々イラついている)

ダ・ヴィンチちゃん「ま、まぁそういうことだね。ブルーナの事については常に警戒していた上での約束であるからね。いずれにしてもアルトたちには話すつもりだったのだが・・」


オベロン「まぁそうだね。でもアルトが打倒ブルーナの意を見せている以上、ブルーナとの隠し事はいずれにしても話さなきゃならなかったからね。良い機会だと思うよ。」

オベロン「それに約束を果たした以上・・ノリッジを救った報酬を渡さなければ、僕の方からブルーナを秘密を暴露し、無理矢理でも氏族長の座から降ろそうとするのが、僕らの作戦でね。」

オベロン「要はノリッジの時と同じようにブルーナに、“巡礼の鐘を鳴らさせろ。さもなくはソールズベリーの住民たちと一緒におまえを蹴落とすぞ”って脅しをかけるような・・・・」


ヒュゥゥゥ~~ン・・・(忽然と強めのそよ風が吹いてくる)

風に乗って響く声「・・・あ~あ~あぁ~・・聞こえているか?この声が聞こえるか『予言の子』。一度しか言わないから、耳をかっぽじって聞きなさい。」

風に乗って響く声「私は『風の氏族』の長、ブルーナよ。『予言の子』アルトリア、『境界なき勇士団』と一緒にこの近くを通っている事はわかっているわよ!」


【ブルーナの声がなんでこの辺に聞こえてきて・・・・】

コーラル「『風の報せ』。私たち風の氏族が得意とする技であり、風に乗せて声を運ぶことができる事から、このブリテンで唯一即時の通信手段とも言えます。」

アルト「即時の通信手段・・・・・汎人類史や現実世界で言う携帯電話のようなモノか?」

コーラル「ええ。ただ、連絡手段としては機密性が薄いモノですから、風に乗せた声は他の妖精にも聞こえてしまうのですから。」

コーラル「そのため、個人宛の『風の報せ』は、かなりの力を扱える風の氏族の妖精でしか使えないのですが・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「内緒話や悪巧みはできないってコトだね。けど、どうしてその『風の報せ』とかでブルーナの声が聞こえるなんて・・」回りの声を聞いていく


風に乗って響く声→ブルーナの声「『予言の子』アルトリア・キャスター!『異邦の魔術師』藤丸立香!『境界なき勇士団』のリーダーにして3年前の大罪人であるアルト・オルラント・・もとい三澤亮太!並びにその妻であるバーゲストとメリュジーヌ!」

ブルーナの声「貴方たちは我がイレギュラーズの同志である土の氏族長:ダルダンと、二代目妖精騎士ガウェインを殺し、数日前には私のソールズベリーを荒した重罪・・いや、大罪者である!」

ブルーナの声「その大罪を犯した者である貴方たちに、この風の氏族長ブルーナとモルガン陛下の名において、さっさとおとなしく投降しなさい!」

ブルーナの声「さもなくは、このソールズベリーにて邪教徒に堕ちたソールズベリーの民をこの場で処刑することになるわよ!」


アルト「!!?」驚愕している

コーラル、メリュジーヌ、バーゲスト、セツノ、アドニス、スズカ、ル―ジュ、セフィー「!!?」驚愕している

オベロン、武蔵、カイニス、ダ・ヴィンチちゃん、千子村正、パーシヴァル、トリスタン、レッドラ・ビット「!!?」驚愕している

ゾックス、介人、立花響、ガオーン、海東大樹、飛電或人、イズ「!!?」驚愕している

アルトリア「・・・・えっ・・?」驚愕している

【!!?】
【(俺たちが・・大罪人って・・・・)】←


パンパァ~ン!キラァァ~~ン・・・・(ソールズベリー上空に蒼い光の天使の花火が打ち上げられていく)


ソールズベリー近くの平原で、イズの質問により、アルトは前から計画していたソールズベリーを支配するブルーナを倒す計画を打ち明かし・・

同時にオベロンとカルデアのマスターたちが、ブルーナにソールズベリーの『巡礼の鐘』を鳴らす約束をしていた事をうち明かした矢先に・・

ソールズベリーから『風の報せ』を通して、アルトたちやアルトリアたちの事を『邪教徒』として罵言しつつ、彼らに自身とモルガンの名の下に投降を促していき、

聞き入れなければ、ソールズベリーにいる『予言の子』シンパを処刑すると脅しのように伝えていき、

アルトたちとアルトリアたちはその罵言の言葉に、かなりの驚きと困惑をしていくのであった。


そしてそのブルーナの『風の報せ』の風が吹き抜けていくと同時に、ソールズベリーの上空には蒼い花火の光で描かれた天使の姿が打ち上げられていき、

その光景はまるで、ソールズベリーに死を司る『天使』が舞い降りて来て、その付近にいるアルトたちとアルトリアたちを『天使』たちが見下しているような光景が広がっていたのであった・・。

ソールズベリー:大聖堂の屋上 鐘撞き堂


ヒュゥゥゥ~~ン・・・(鐘撞き堂に佇むブルーナ)

ブルーナ「・・・・・フゥゥ・・・・・・・あれから16年かぁ~・・。」ソールズベリーの町並みを見ながら・・

キィィン、バサッ・・バサッ・・バサッ・・!(青い翅を羽ばたかせていくブルーナ)


女王暦2017年・・・この妖精國ブリテンに生まれて16年。私が一番嫌いだったオーロラを殺め、異端の亜鈴を手にイレギュラーズに入り、そして風の氏族の長となった。

この風の氏族長であるブルーナが、このような大規模な処刑の告知をするに至ったというのか・・・?

それに至るにあたって、まずは私の生い立ちを話す事から始めよう・・・。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
女王暦2001年・・・・16年前のソールズベリー:大聖堂内(求人募集の会場)


ガヤガヤガヤガヤ・・・・(風の氏族の妖精たちが集まっている)

16年前のブルーナ「・・・・・・・・」長いすにポツンと座っている

他の妖精たち「・・・・・・・」ズズズズッ・・・(ブルーナがいる長いすに座ろうとしない)

―――――――――――――――――――――
16年前・・・・エインセルが『予言の子』の予言を説いた年。■■■から分離し、その■■■の次代として生まれた私は、あの忌まわしきコーンウォールの森を脱出し、

どうにかソールズベリーに住み始めた私は、自身の仕事先を探すために求人募集の場所に向かい、この大聖堂で誰かに私の事を呼ばれるのを待っていた。

妖精たちはその日その年の流行する色によって、ソールズベリーでの仕事が決まると教えられたのだが・・・

この私・・・ブルーナのシンボルカラーであり、私の一番大好きな色である“青色”とその青色に輝く私の瞳と爪と髪と翅に、妖精たちの中では流行にすらならなかったのであった。
―――――――――――――――――――

ハロバロミア「お前のような翅が青い妖精が近くにいたら、こっちまで翅が青くなってしまうよ!」

風の氏族の妖精たち「そーだそーだ!お前みたいな髪も翅も青い妖精なんて、誰も雇ってくれないヨーダ!」からかっている

ブルーナ「・・・・・・・・・」うずくまっている

―――――――――――――――――――――
求人募集の会場に来ていたこのブルーナに待っていたのは、同じ風の氏族の妖精たちからの酷い差別であった。

他の妖精たちから、私の青い髪の毛や青い自身の翅を見る度に気味悪がられ、私の側に1人たりとも近づきもせず、ただただ罵声を浴びせられていくばかりで・・

私はその妖精たちからの差別や偏見で心を砕かれそうな思いをしていたのであった。
―――――――――――――――――――――
タッタッタッタッ・・・(大聖堂に誰かがやって来る)



風の氏族の妖精たち「あっ、オーロラ様だ!オーロラ様がいらしたぞ!」ガヤガヤガヤガヤ!(オーロラに注目を集める)

ブルーナ「・・・オーロラ様・・・・?」顔を上げる


タッタッタッタッ・・・(オーロラが大聖堂の中央台に立つ)

オーロラ「あらあら?みんな、私が始めた求人募集の会場に来てくれてありがとう!」ニッコリ!(笑顔を見せる)

オーロラ「・・・あら?あちらのイスに・・ひとりぼっちで仲間はずれにされている妖精がいるわね?」ブルーナに注目を見せる

ブルーナ「・・・・・・・!」オーロラの顔を見て・・・

オーロラ「ダメじゃないハロバロミア・・妖精たちひとりひとりが自分に見合った仕事を探しているというのに、ひとりだけ仲間はずれにしちゃうなんて・・・」

ハロバロミア「い、いえ・・。私はただ、あの青くて貧乏くさい妖精の翅の鱗粉で求人できている者たちが息苦しい思いをするんじゃないかと思いまして・・・」

オーロラ「言い分けは結構よ。ホント、ハロバロミアは正論好きで意地悪するのが大好きなんだから・・・。」タッタッタッタッ・・(ブルーナの元へ近づく)

ハロバロミア「べ、別に・・・私は正論を問うのが得意ですが、私は意地悪を好む事などしておられませんので・・・」オドオド・・(動揺している)


タッタッタッタッ・・・(ブルーナの前に立つオーロラ)

オーロラ「こんにちは、ひとりぼっちの青翅の妖精さん?あなた、ひとりでここで何をしているのかしら・・?名前は・・?」

ブルーナ「あっ・・・は、はい!私はここ最近ソールズベリー付近で生まれた風の氏族の妖精で・・名前はブルーナと申します。ここには仕事を探しに来ました・・。」

オーロラ「ブルーナちゃんね。その蒼い翅にピッタリな名前で素敵ね?どうしてあなたはそこでひとりぼっちでいるのかしら?」

ブルーナ「それは・・・みんな私の青い翅や髪を非難してくるのですよ。私がいるだけで、色移りするんじゃないかって・・・。」

オーロラ「そうなのね・・・私はあなたのことをそう思ってはいないわ?あなたのその蒼くて綺麗な翅・・私の次に色鮮やかでとても良いと思っているわね?」褒めている

ブルーナ「えっ・・・そ、そうですか・・・。」少し困惑している


オーロラ「それでブルーナちゃん、この大聖堂の近くに養育院があるのは知ってるよね?あの場所には多くの人間の子供たちを養っている場所なのだけど・・」

オーロラ「その養育院の職員の数が足りないところなのよ。この求人募集の会場を設けたのもそのためなんだけど・・それでもあの場所に就職する妖精が足りなくてねぇ・・。」

ブルーナ「職員の数が足りないですかぁ・・・!それってつまり・・・・」何かを察知する

オーロラ「ええ。ブルーナちゃん、その養育院の仕事・・・あなたは引き受けてもらえるかしら?」シュッ・・(ブルーナの証明の紙を取り出して)

ブルーナ「!!。―――はい!この仕事、私にやらせてください!」スタッ、ニコッ!(微笑みつつ立ち上がる)

オーロラ「そう。ウフフ、とっても元気でよろしいですわね。」タッタッタッタッ・・(求人受付に向かっていく)


ヒラッ、カキカキカキカキカキ・・ボンッ!(オーロラの手で、ブルーナの証明書に『採用』のサインとハンコが押される)

求人受付の妖精たち「おお・・・さすがはオーロラ様・・・・!あのような貧乏妖精にご自身直伝で仕事を与えるなど、なんと懐が良いんだ・・・!」感心している

求人受付の妖精たち「あの地味で青だらけの妖精に手を伸ばし、その妖精に仕事を任せて貰うなんて・・そこにシビれる!あこがれるゥ!」感心している

ワーーワーーワーーワーー!!(歓声をあげている)


オーロラ「はい。さっそくだけどこの紙を持って、養育院の職員たちに挨拶をしてきてね?」シュッ・・・(証明書の書類を手渡す)

ブルーナ「はい!」シュルッ、パタパタパタァァ~~!(その書類を持って外へ出る)


パタパタパタァァ~~・・・・(他の妖精たちをよそに大聖堂を後にするブルーナ)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
これがこの私である『ブルーナ』と風の氏族長だった頃の『オーロラ』との初めての出会いである。

オーロラから受け取った書類には養育院での仕事が書かれており、私はその養育院の職員の仕事を貰った。

風の氏族長であるオーロラみずから就職先を貰う事はとても良い事であり・・うまく仕事を大成功に納められるなら、あなたの望む願いを叶えてあげると、貰った書類の中に書かれており、

私はその書類の内容を信じ、会場にいる妖精たちを置き去りにしつつ、私は私自身の就職先へと飛んでいったのである。

ソールズベリー:とある養育院 (ブルーナが就職してから数年たった頃)


養育院の子供たち「ヤー!ヤー!ヤァァーーー!」木製の武器を振るっている

ウッドワス「・・・・・・・・」その様子を静かに見ている

妖精騎士ランスロット「・・・・・・・・・」ジィィ・・・(パーシヴァルの事をじっと見ている)

少年時代のパーシヴァル「ヤァーー!ヤァーー!」槍の素振りをしている


ガラガラガラァァァ~~~~!!(夕食の料理を運ぶブルーナ)

給食係のブルーナ「どいたどいたどいたぁぁ~~!みなさ~ん、そろそろご飯の時間だよぉ~!」チリチリチリィィ~ン!(ベルを鳴らしながら運んでいく)

ウッドワス「もうこんな時間か・・・。よし、今日の訓練はここまでだ!風呂に入り、身体を清めた後に食事だ!」

養育院の子供たち「はい、ありがとうございましたー!」礼をする


タタタタタァァァーーーー!(養育院の中へ入っていく子供たち)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリーの北側に立っているとある養育院。ここには女王暦2001年頃に人間牧場から買い取られた多くの子供たちが集まり、子供たちは日課のようにウッドワスたちの指導の下で訓練を励んでいる。

この養育院が建てられたのは、オーロラのとある思いつきであり・・・なんでも『妖精の騎士』ではなく『人間の騎士』を育てるという・・なんとも意味がわからない理由であった。

そんな『人間の騎士』を育てている養育院の職員に就職した私の仕事は、その養育院にいる子供たちの“餌付け”だった。

ただ餌付けをするのではない。野菜と果物を栽培し、それらを料理し、腹を空かせている子供にご飯をあげていく。それらをただ単に繰り返していく仕事であった。

少々手間が掛かり、魔力や体力を多く使う仕事ではあるが、私はそれらに全力を持って、手も抜かずに務めてきた。

私の望む願い・・・自身の目的でもある『他者より強い権力を持つ』為であるなら、完成されている妖精の身体を浪費してでもやってやると自身に言い聞かせているのだから。

私は自身の『目的』の達成と自身の地位の成り上がりの目指し、私は養育院にいる子供たちに餌付けをしていくのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
養育院の中:食堂にて・・・


カタガタガタンッ!カタガタガタンッ!(子供たちにご飯を配膳していくブルーナ)

給食係のブルーナ「はい、はい、はい、はい、はいっと!」カタガタガタンッ!(子供たちにご飯をよそっていく)

養育院の子供たち「――――――。」ご飯を貰う


コーラル「・・・あのブルーナという妖精・・・相変わらず仕事熱心で励んでいますね。(無駄な事だというのに・・・)」遠くから見ている

妖精騎士ランスロット「ああ。オーロラから直々に仕事を貰ったからって、張り切り過ぎにも程があるよね・・?」同じく遠くから見ている

コーラル「ええ。単なる噂ではありますが、ブルーナは仕事をしていく中で裏で他の職員の事を悪く言いつつ、オーロラ様にその事を報告しているとか・・。」

妖精騎士ランスロット「へぇ・・あの妖精、仕事熱心なわりに裏では腹黒い事を考えているんだね?まぁ単なる噂なのは確かだけど・・」ジィィ~・・(ブルーナの事を睨む)

妖精騎士ランスロット「まぁいずれにしても、彼女(ブルーナ)の腹黒さが露見される時はそうとう近いかもしれないからね?」

コーラル「え、えぇぇ・・・。」頷く


ガラガラガラァァァ~~~~!!(裏で小話をするコーラルたちをよそに汚れた食器を運んでいくブルーナ)

女王暦2011年・・・・6年前のソールズベリー:養育院にある外廊下 (『鏡の氏族』が全て消える2日前)


ホホホゥホゥ~~・・・・(フクロウの妖精が鳴いている)


養育院職員のブルーナ「ハァ~・・・10年前に引き取られ、この養育院で育った子供も、もうパーシヴァルくんただ1人だけになっちゃったね・・。」ゴクゴクゴク・・(果汁水を飲みながら)

コーラル「ええ。しかもあの人間の子は今、妖精騎士ランスロット様の保護下の元で育っていると聞きますので、もはや養育院の役目は終わったと思われます。」

コーラル「オーロラ様の話では、もうこの養育院を閉鎖する動きもありますし、ブルーナさんもそろそろ転職先をお探しになられた方が良いかと?」

ブルーナ「そうね。でもコーラルに言われるまでもないわ。実は私のところに、オーロラ様の部下がやって来て、私にある伝言を伝えたの。」

ブルーナ「『二日後の夕方、養育院の仕事雇用満了の報酬を与えたいから私のところへ来なさい。』っとね。私はその報酬を受け取って、このソールズベリーを出ようとしているのよ。」

ブルーナ「養育院での仕事の日々は、『人間の騎士』であるパーシヴァルを育てる日々でもあったからね。オーロラ様からの報酬も相当高い物だと思っているわ!」ニコッ!

コーラル「え、えぇそうですね・・・・・」チラァァ・・(目をそらしている)

コーラル「(『人間の騎士』を育てた報酬・・。やはりあの妖精は、あの計画がなくなった事に気が付いていないという事ですね・・。)」

―――――――――――――――――――――――――――――――――
私が養育院に務めてから10年の刻が流れ、私の養育院職員の雇用契約もあと少しで契約満了になりつつあった。

オーロラ様からの伝言から契約満了の報酬の話を持ち込まれ、私の心は歓喜に満ちあふれそうになったいたのであった。

あと少しで願いが叶う。あと少しで私は上級妖精になれる。そうすれば、このソールズベリーからおさらばできる。キャメロットかオックスフォードでの生活ができるんだと!

私はあと二日後に受け取れる雇用満了の報酬を待ち望みつつ、私は養育院職員の最後の仕事の日々を過ごしていたのであった・・・。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
それから二日後のお昼頃・・・・・ソールズベリー:トネリコ大聖堂 氏族長の部屋にて・・・


ゴロゴロゴロォォ~~・・・(雲行きが怪しくなっていく)


ガチャッ・・・、スタッスタッスタッ・・・(部屋に入っていくブルーナ)

ブルーナ「失礼します。養育院職員ブルーナ、ここに養育院職員の全ての仕事を全て終わらせました!」ビシッ!

オーロラ「まぁ・・ブルーナちゃん、養育院でのお仕事お疲れさまでした。貴方の働きはコーラルや他の職員だった妖精から聞いているわ。」

オーロラ「あなた・・あの養育院の職員として随分と頑張って来たじゃない?やっぱりあなたを雇用して正解だったわね!」二ッコリ(笑顔を見せる)

オーロラ「おかげで今日、養育院で育ったパーシヴァルに『選定の槍』をプレゼントする事が出来るのですからね。あなたの働きには感謝しているわ?」

ブルーナ「ありがとうございます!それでオーロラ様・・・私の仕事雇用の満了の報酬の事なのですが・・・。」

オーロラ「報酬・・・・・ああ、そうね。ここまでこの仕事を頑張ってきたあなたには、ちゃんとご褒美を与えないとね?」


タッタッタッタッ・・・(そのご褒美を取りに向かうオーロラ)

ブルーナ「(ヨシ・・これで私は上級妖精の仲間入り!特権階級の地位を得た私はもう、あの下級妖精たちに蔑まされる事など・・・)」

タッタッタッタッ・・・(とあるファイルを持って戻ってくるオーロラ)


シュッ、ドサッ!(『独立権持ちの人間 管理ファイル』と書かれたファイルをブルーナに手渡すオーロラ)

オーロラ「はい。これがあなたの雇用満了の報酬にして、あなたの次の仕事・・・『独立権のある人間達の監視と管理』の仕事に使う仕事道具よ。」

オーロラ「あなたのような青くて地味で、尚且つ仕事熱心なあなたにはピッタリの仕事と言っても良いわね?」ニッコリ!

ブルーナ「・・・・・・はい・・?」驚愕している


ゴロゴロゴロォ~~!ビカァァァ~~ン!ザァ~~ザァ~~ザァ~~!(雨が強く降ってくる)

ブルーナ「・・お、オーロラ様・・・。これ、何かの間違いですよね?たしか受け取った資料には、私の望む願いを叶えてくれるって・・・」ヒラァァ・・(資料の紙を見せる)

オーロラ「ああ、その資料の事ね?ごめんなさい・・あの資料はね?10年前に求人募集の受付をしていた妖精たちの『落書き』だったのよ・・。」

オーロラ「ありもしない報酬内容をビラつかせて、私のことを陥れようとしていたなんて・・。ほんとイタズラ好きの妖精には困ったものよねぇ~?」

ブルーナ「え、えぇ・・・・」放心状態

オーロラ「そんなに落ち込まないでブルーナちゃん。次の仕事をやっていければ、きっとあなたの『目的』を果たす事が出来るわよ。そのための報酬なのだからね?」

オーロラ「『与えられた仕事を熱心にやり遂げる』・・それがあなたの『目的』なのでしょ?ブルーナ。」ニッコリ!(笑顔を見せる)

ブルーナ「・・・・・・・・・・・」タッタッタッタッ・・・(黙ったままファイルを持ち歩く)


タッタッタッ・・・ギィィ~、バタンッ!(そのまま黙って部屋を去るブルーナ)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
私は騙されていたのだ。10年前・・あの求人募集の会場で私のことを雇ったのはオーロラが私の為にやった事ではなく、オーロラ自身が目立つ為であったという事を・・

あの時、他の妖精たちに差別されていた私を助け、自身が関係する仕事につかせる事で、差別される私をダシにオーロラの注目を集めたのだ。

そして私のことを扱き使える妖精だと見たオーロラは、私のことを使える分だけ使っておき、御用が終わった後の報酬として、次の仕事を与えさせたのだ。

私はこの10年間で費やしてきた努力を無駄にされた。オーロラの“自分がいちばん愛されている”という『目的』の出汁(ダシ)にされる為に、私はオーロラにこき使われ続けられる為だけに・・・・。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
その夜・・・・ソールズベリー:トネリコ大聖堂外側のゴミ捨て場


ザァーーザァーーザァーーザァーーー!!(雨が降っている)


ガシンッ、ゴロゴロゴロッ・・・・(木桶を蹴り飛ばすブルーナ)

ブルーナ「クソッ、クソッ、クソォォォ~~~!!あのクズオーロラめぇ・・裏で私の事をこき使っていたなんて!!」ピリピリピリィィ~!!(激しく怒っている)

ブルーナ「なにが受付の妖精の落書きだって・・?私に嫌な仕事をお願いしておいて、後の頑張りは全部オーロラのモノだって言いたいつもりなのね!」

ブルーナ「許さない・・絶対に許さないわ!!あんな・・・あんな3000年以上も昔から、自分だけが愛される為だけに生きている奴に、風の氏族の長を務める資格なんかない!!」

ブルーナ「・・・そもそもパーシヴァルは私の餌付けによってあの体格を得たというのに、オーロラの奴は妖精騎士ランスロットを使って横取りするなんて!」

ブルーナ「ええやってやるわよ・・・。例えどんな手段を使おうと、私はあのクソ妖精オーロラを氏族の長から引きずり下ろしてやるからな!!」バサァァァン!!(翅を大きく羽ばたかせる)

シュッ、タッタッタッタッ・・・(はっぱのカサを持って、その場から帰るブルーナ)



ザァーーザァーーザァーーザァーーー!!(雨の中に立っているメリュジーヌ)


メリュジーヌ(6年前)「ぅ・・・ぅぅ・・ぁぁ、ぁ・・・ぁぁ、ぁぁぁ、ぁぁぁぁ・・・・!」雨に濡れながら・・

ブルーナ「・・・・・・・んっ?」雨に濡れたメリュジーヌを見て・・

メリュジーヌ(6年前)「・・・・・・・・・・」チラッ・・(ブルーナと目が合う)

ブルーナ「!。なに見てんだよこのクソが!さっさとどっか行け!!」ムカァァ~!(怒鳴り散らす)

メリュジーヌ(6年前)「・・・・・・・・・・」プイッ・・(再び上を見上げる)

ブルーナ「チィッ、クソが・・。」タッタッタッタッ・・・(不機嫌に歩いて行く)


ザァーーザァーーザァーーザァーーー!!(雨が降り続いている)

・・・・・雨の音が嫌と言うほど聞こえてくる。

・・・2011年。ソールズベリー大聖堂、養育院。前の仕事が雇用満了で終了した日。次の仕事を無理矢理任された日。

養育院で育ったパーシヴァルに『選定の槍』が与えられた記念すべき祝祭の日であり、私にとっては屈辱を与えられた忌まわしき思い出である。

その同じ日に『予言の子』の予言を残した『鏡の氏族』がブリテンから全て消え去ったとあとから聞いているが、今の私にとってはどうでもいい話。

大聖堂から離れるとき、何かに急いでいたパーシヴァルの奴と、雨に濡れている妖精騎士ランスロットを見かけたのだが、それも私にとってはどうでもいい話だ。


・・・オーロラに10年の間に費やしてきた努力を無駄にされ、私が積み上げた功績と結果をオーロラの奴らに奪われた、おしまいの日。

・・・そして私がオーロラに深い憎悪を持ち、どんな手を使ってでも私の『目的』を果たし、妖精たちを見下させてやると誓った、始まりの日。

私はあの異常なまでの自己愛を持つオーロラを絶対に許さない。私は私の『目的』を果たし、オーロラを氏族長から引きずり出すのであれば、私は手段を選ばないと誓った。

私はあの降りしきる雨の中、オーロラへの深い憎悪を募らせながら、私は大聖堂を後にしたのであった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
女王暦2013年・・・4年前のソールズベリー:養育院


バサッ、ヒラァァ~~・・(不正の人間出荷の証拠を出すコーラル)

ブルーナ「・・・・・・・・・」気まずい感じになっている

コーラル「ブルーナさん。これ以上・・・オックスフォードへの不正な人間の『出荷』をしていくのは止めていただけないでしょうか?」


コーラル「確かに最近は、オックスフォードでは下等生物である『人間』の受給をウッドワス様が要求しているとオーロラ様から聞いてます。」

コーラル「『牙の氏族』は長くブリテンを守ってきた栄誉ある氏族であり、オックスフォードはその栄誉ある氏族たちが住むに値する町でもあります。」

コーラル「ウッドワス殿やオックスフォードの『牙の氏族』たちに気に入られ、オックスフォードでの上級妖精の役職に就きたい気持ちは私もわからなくはないのですが・・」

コーラル「だからって・・このソールズベリーで、あの『下等生物』である人間を不正に生産し、それらをオックスフォードに『出荷』するなど、これは妖精國の法律に違反しています!」

コーラル「あなたはあなたの身勝手な行いで、あなただけでなく、このソールズベリー全体を危険にさらすことを分かった上でやっていたのですか!?」ドンッ!(机を叩く)

ブルーナ「~~~~~~・・・・」言葉に出せない


コーラル「・・本来ならば、貴方のような罪人はすぐにでも女王軍に引き渡すつもりなのですが・・・。貴方のことについて・・オーロラ様がこう仰ってました・・。」

コーラル「『これ以上の罪を重ねて、あなたの綺麗で青い翅に泥を塗るような事は見たくない。今なら私が許してあげるから、もうあなたの汚職行為をやめてください。』」

コーラル「っと。これ以上の人間の不正出荷による汚職行為を即刻停止をして頂ければ、この件をもみ消してやるとオーロラ様は仰っています。いかがなモノで?」

ブルーナ「!?。グゥゥゥゥ・・・・・」コクッ・・(頷く)

コーラル「・・わかりました。ブルーナさん、これに懲りたのであれば、オーロラ様のありがたいご慈悲に感謝し、もう二度とこのような事をしないように誓えますね?」

ブルーナ「・・・・・・・・・・・」コクッ・・・(頷く)

コーラル「・・・・・・・・・」タッタッタッタッ・・(その場から立ち去る)


ギュォォォーー!ズダダダダァァァーーー!!(養育院の倉庫の方で何かを破壊していく妖精騎士ランスロット)


ブルーナ「・・・・・・!?」窓の外を見てて・・

窓の外の妖精騎士トリスタン「――wwwwwww!!」タタタタタタァァーーー・・・(笑いながら即座に立ち去る)


ブルーナ「!!?。ふざけるなっ!!」ガタンッ、ガシンッ!(イスを床に叩き落とす)

―――――――――――――――――――――――――――――――
管理職の仕事を始めて1年過ぎた頃、私の元にモルガン陛下の娘である妖精騎士トリスタンが来て、私にある副業の話を進めてくれた。

『“すぐに出世したいなら、オックスフォードにいるウッドワス公が喜ぶ方法をやれば良い。私がそのやり方を教えてやるから?”』っと妖精騎士トリスタンはそういった。

管理職での安い給料に困っており、すぐにでも上級妖精の役職に入りたかった私は、妖精騎士トリスタンが進める副業の話に乗り、それを実行しようとしていた。

西の『人間牧場』でやっている人間の『生産』を私の手でやり、それらを人間牧場から『出荷』したと偽装し、オックスフォードの妖精に献上するという、とても簡単にやれる副業だったのだが・・

いざやろうとしている最中に、コーラルに私の副業が『汚職』であると告発され、副業の話を進めてくれた妖精騎士トリスタンにも裏切られた。

妖精騎士トリスタンにとって、副業の話など、彼女の遊び半分の冗談であって、私は出世できる事に気を取られ、妖精騎士トリスタンの嘘に騙されてしまったのだ。


しかもこの私がしでかした汚職を、よりにもあの憎たらしいオーロラにもみ消され、私に情けをかけるという・・あまりにも耐えがたい屈辱を受けることになってしまった。

不覚にもオーロラの気まぐれとも言う汚職のもみ消しで私は助かったのだが、これにより他の風の氏族の妖精からさらに冷たい目線を受けることになり、

私のソールズベリーでの立場は狭まり、偏見と肩身が狭い日々をただ過ごしていく毎日が続いていくかと思われていた・・。
―――――――――――――――――――――――――――――
女王暦2014年・・・3年前のコーンウォール近くの境界線の急斜面にて・・



パタパタパタァァ~~・・・(コーンウォールの近くへ来るブルーナ)

ブルーナ「ハァ・・・・管理職の仕事とはいえ、なんで私がこの忌々しい森へと戻ってこなきゃならないのかしら・・。」ブツブツブツ・・(不満そうにしている)

ブルーナ「・・オーロラの奴め、なにが・・「あの森で何が牧場から逃げ出した人間がいそうな気がする・・。」なのかしら!アンタの考えなしのうわごとなんて聞きも・・・・」


ガサガサガサ・・・バサァァッ!(茂みから何かが出てくる)

モース「グウォォォォ~~~~!!」ブルーナに近づいてくる

ブルーナ「1?。ワァァァァァ~~~!?」ガクガクガクッ~!(モースの存在に怯える)


ズズッ・・ガコンッ!グギッ!(急斜面の坂の足場が崩れ、ブルーナの足がひねる)

ブルーナ「えちょっ・・・キャァァ!?」ズドドォォ~~・・(崖から落ちる)


ドサッ、ゴロゴロォォ~~・・・ガサガサァァ~~!(坂の下に落ちるブルーナ)
―――――――――――――――――――――――――――――
コーンウォール:坂の下、名なしの森ギリギリの手前


ゴロゴロォォ~~・・ドサッ!(転げ落ちるブルーナ)

ブルーナ「イッ、タァァ~~・・・足をひねったわぁ・・。よりによって、こんな場所に転げ落ちて、足もひねってしまうなんて・・・」ひねった足を抑えている


ガサガサガサァァァ~~・・・(森の奥から誰かが出てくる)

ブルーナ「!?。だ、誰!?そこにいるのは誰なの!?」


ガサガサァァ~・・、タッタッタッタッタッ・・・(その誰かが姿を現す)

三澤亮太(3年前のアルト・オルラント)「ウッ・・・ウゥゥゥ・・・・・」タッタッタッ・・・・ドサッ!(ブルーナの前で倒れる)


ブルーナ「に、人間!?な、なんでこんな名なしの森一歩手前の所に人間が・・・しかも何・・、あの変な服装をしている人間なんか見たことがないわ・・。」驚愕している

ブルーナ「反乱軍の出来損ないでも、女王のための調度品でもない・・なんか黒くて血がにじんだ服を着た人間が、何故こんな場所なんかに・・・」ジロジロジロ・・(三澤亮太の服装を見てる)


ノロノロノロォォ~~・・(急斜面近くからモースが降りてくる)

モース「グォォォォ~~~~!!」ノロノロォォ~~・・(ブルーナに近づいてくる)

ブルーナ「!?。いやぁぁぁぁ~~~こっちに来るなぁぁ~~!!」ビクビクビク!(三澤亮太の元で怯えている)

モース「ぉぉぉぉぉ~~~~~!!」ノロノロォォ~~・・(ブルーナに近づいてくる)

ブルーナ「嘘よね・・・私・・・・まだ『目的』も、オーロラへの復讐も遂げてもいないのに・・・こんな・・・こんな場所で死ぬなんて・・・」ビクビクビク!(絶望している)

ノロノロノロォォ~~!(どんどんブルーナの所へ近づいてくるモース)


三澤亮太「ゥゥゥゥ・・・・ヒ・・・・ヒー・・・」ガシッ!(ブルーナの足を掴み)

ブルーナ「ちょっ!?ちょっと離しなさいよ!私はここで・・・」亮太の手を振り払おうとするが・・

三澤亮太「ヒール(回復)・・・・・。」キィィン!(ブルーナの足にかける)

ブルーナ「な、なに・・・?」キュィィ~ン!(自身の足がヒール(回復)の光に包まれる)


モース「・・・!。????」キョロキョロキョロ・・・(辺りを見渡している)

ブルーナ「・・・・えっ?」モースの様子を見てて・・

モース「―――――――――」ノロノロノロォォ~~・・(名なしの森へと向かっていく)

ノロノロノロォォ~~、ガサガサガサァァァ~~・・・・(ブルーナたちを無視し、名なしの森の中へと向かって行く)



ブルーナ「た、助かった・・・?ハハハ・・・何よもう、モースの奴が私の事を襲おうとしてたのに・・急に私の事を無視しちゃって・・・」パタパタァァ~・・スタッ。(少し浮かんで立ち上がる)

ブルーナ「・・・・!?。あれ・・痛くない・・。さっき足をひねったはずなのに足が痛くない!あの変な人間に足を触れられてから、ひねった足がすぐに治るなんて・・・」驚いている

三澤亮太「ウゥゥ・・・・」まだ倒れている

ブルーナ「!?。まさかこの人間・・・むかし養育院で育てていたパーシヴァルと同じ・・特別な力を持って生まれた人間だというのかしら!?だとしても、このような人間がこんな名なしの森に迷い込むはずが・・・」

スタッ、スタッ・・・・ゴソゴソ・・・(三澤亮太の事をおそるおそる観察しつつ、彼の持ち物をあさっていく)


シュル・・・・・(血塗れの名刺を見つけるブルーナ)

ブルーナ「これは・・・・フムフム・・・・・・。みさわ・・・りょうた・・・?」血で染まってない部分の名刺を読んでいく

ブルーナ「フゥ~ン・・あなた、三澤亮太っていうのね?あなた・・私の足を治してくれてありがとね?」お礼を言う

三澤亮太「・・・・・・・・・・」気絶している

ブルーナ「・・・まだ息がありそうだから、気絶している程度ね?この人間・・・使える価値はありそうね?」ニヤリッ・・(笑みを浮かべる)

ブルーナ「このどこから来たかわからない人間を利用すれば、私は今より上の地位に上り詰めることができるわ!」ニコッ!(悪巧みの顔をする)


ノシッ、ドサッ!タッタッタッタッ・・・(三澤亮太の肩を担ぎ、そのまま彼を外へ運んでいくブルーナ)

ブルーナは妖精國ブリテンに転移してきたばかり且つ服が血塗れの三澤亮太を介抱し、彼の肩を組んでコーンウォールの外へと連れ出すのであった。

女王暦2014年。妖精國ブリテンで歴史上類も見ない激動の大事件が起きる数ヶ月前。私がまだ独立権のある人間の観察と管理をしていた頃・・・

またしてもオーロラの命令に振り回され、たった1人でコーンウォールに行き、足をひねりつつ『名無しの森』一歩手前の場所に転げ落ちた頃・・

私はその場所で、別世界から来たばかりの三澤亮太・・のちに『蘇りの予言の子』アルト・オルラントと呼ばれる人間の男と出会った。


出会った頃の亮太君はどこか血に濡れた黒いスーツの着ており、何かに襲われた傷もないというのにフラフラと歩き、そのまま私の元に倒れて気絶してしまった程度であった。

しかし亮太君の意識が朦朧としている中で、偶然にも発動した亮太君の3つの力の1つである『ヒール』の力で、ひねってた筈の足がすんなりと治ってしまうどころか・・

あれ以来、私は自身の“無意味化”でモースになる事も、モースに襲われることもなく、さらに自身が悪妖精化する事もなくなり、『存在税の税収』もなくなった。

むしろ亮太君には私にとっても感謝しきれないほどの恩があると言っても良い。妖精にとって人間は娯楽の一環にしか扱えないが、使いようによっては自身の役に立つ事もある。

故に私は彼を保護することにした。私は彼(三澤亮太)の力を利用し、自身が上級妖精となる糧とするために、私は三澤亮太をコーンウォールから連れ出したのだ。


それこそ、この私が風の氏族長となる最初の一歩であった。亮太君をあの場所から保護したことで、私の人生が大きく変化したというを、私自身は知る好しもなかったのだから・・。
―――――――――――――――――――――――――――――
三澤亮太を保護してから一ヶ月後・・・風と自由の街 ソールズベリー:とある通り道にて・・


タッタッタッタッ・・・(ブルーナと三澤亮太の2人が揃って歩いている)


ブルーナ「またキャメロットへの食物を盗んだの?これでよくばれなかったわね?」

三澤亮太「仕方がないだろ?これでもしないと俺は生きていけないのだからな?」

ブルーナ「はぁ・・・。ねぇ、仕事の方はどうなの?」

三澤亮太「そうだなぁ~、仕事の方は順調だよ。店長の方は意地悪なのだけど・・・。辛い仕事を押しつけるわ・ゴミ掃除ばかりを押しつけるわ・なにより給料が1円で安すぎるのでね。」

ブルーナ「貴方が人間にも関わらず、独立権片手に暮らしているからねぇ~~・・。まぁ、私が独立権を発行したんだけどね?」

三澤亮太「ほんと・・あんたには頭上がらないよ・・・」

ブルーナ「それで?貴方のことだから、次の場所で何か稼げる事は考えているのかしら?これ以上、盗みを働くのはソールスベリー全体でも良くないことだよ?」

三澤亮太「そうだな。少し盗みが過ぎたな?一応、悪いと思っているよ・・・」

ブルーナ「うん。ソールスベリーでのキャメロットへの納品が最近足りなくなってるって気がつき始めて、オーロラ様もピリピリでねぇ・・」

三澤亮太「うん。今日の仕事が終わり次第、ここを発つつもりだ。今までこき使われたが、貴方には感謝している。」

ブルーナ「えぇ・・。貴方の力を知ったときに私、貴方を自由にした方が良いと思って、独立権を発行させたのよ?貴方の持つ力に感謝しなさい?」

三澤亮太「あぁ・・・。」


ブルーナ「・・・・・・・(ツゥゥ・・・なんだってんだよ、私の思い通りに動こうとしないなんて・・)」舌打ちをしながら
―――――――――――――――――――――――――――――――――
亮太君を私の手で保護して一ヶ月。私は亮太君の力を利用するにあたり、彼の力と行動を徹底的に観察して、彼をどうやって私の手でコントロールするのかを模索していた。

彼の持つ3つの力・・・『ザ・ワールド(時間停止)』・『バリア生成』・『ヒール』っと、他の妖精の妖精領域や亜鈴返り持ちとは違う力に私は少々、彼の扱いには手を焼くほどであった。

特に彼の持つ『ザ・ワールド(時間停止)』は厄介だ。時間を一瞬にして止め、その止まった時間の中でリンゴなどの物を盗んだり、独立権のない人間に餌付けをするなど、色々と私に迷惑をかけている。

彼の力や行動の悪さに、彼の事を保護した私に責任が来ないよう・・私はやむを得ず亮太君に独立権を発行し、彼とは良き理解者とも言える立ち振る舞いをしてごまかした。

彼の力を利用し、オーロラ以上の権力を持つに至るまでは、なんとしてでも亮太君を私の元に置き続けるように努力を惜しまずやってきた。


そう努力をしていたのだが・・・・・

それから数分後・・・ソールズベリー:西門出口近くにて・・・・


コーラルの声「貴方ですね?妖精騎士ガウェイン様をあんな無様な犬にしたのは・・」

亮太の声「そっちこそ、餓死しそうな人間を助けたのにそれを罪として俺になすりつけておいて。まさか、キャメロットの納品の事も気づいていたのか?」

コーラルの声「やはり・・・貴方があの荷台に近づく度に納品物が消えているとは薄々気づいてましたが・・・」


ブルーナ「ハァ・・ハァ・・・・どうにかあの人混みから脱出できたわ・・・。亮太君、いったい何処へいったのかしら・・・?」キョロキョロ・・(三澤亮太を探す)

ブルーナ「(亮太君、この騒ぎを利用して本気でソールズベリーを出て行くつもりなのね・・・!そんなことなどさせないわよ!)」キリキリィィ~・・(怒りを見せる)

ブルーナ「(あなたには私と一緒に、あのにっくきオーロラを倒す役目があるのよ!あの妖精騎士ガウェインを倒した程度でソールズベリーを出て行かせるわけには・・・)」


三澤亮太の声「ヒール!!」ギィィン!(コーラルに『ヒール(改良)』を施す)

ブルーナ「!?。今の声って・・・・・」ヒョコッ・・(壁の死角から顔を出す)



コーラル「・・・・・・」ボケェ~・・、タッタッタッタッ・・・(虚ろのまま歩いて行く)

三澤亮太「・・・・・・・?」後ろを振り向く

ブルーナ「・・・・・・!(ヒィッ!)」ビクッ!(身を隠しながら見ている)

三澤亮太「・・・・・さよなら、ブルーナ。」クルッ、スタッ!(隠れるブルーナに背中を見せ、バイコーンに乗る)


ヒヒィィ~~ン!!パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(バイコーンに乗り、ソールズベリーから去って行く三澤亮太)

ブルーナ「・・・亮太君。私の亮太君が・・・」ガタガタガタ・・・(震えている)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三澤亮太は、命の恩人であるブルーナの元から去った・・。妖精騎士ガウェインの調査と、オーロラによる亮太君の独立権の剥奪、亮太君のバカな行動のせいで・・

亮太君は不意にも彼の力で先代の妖精騎士ガウェイン・・バーゲストに1人で挑み、そして彼女を圧倒し、彼女をバカ騎士にして亮太君は彼女に勝ってしまった・・。

亮太君は独立権を発行した私に一切の迷惑をかけぬよう、彼はソールズベリーから立ち去ろうと思っていたのだが、私にとっては大迷惑に過ぎなかった。

彼がソールズベリーにいれたのは私が独立権を発行し、良き理解者として共にしてきたというのに、彼はそれらを無視して私の元から去ってしまった。

三澤亮太に恩を仇で返された私には、もうどうすることもなく、私はこのまま転落人生を送るんじゃないかと思っていたのだが・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
三澤亮太がソールズベリーを出て数分後・・・ソールズベリー:裏通り


トボトボトボトボ・・・・(落ち込みながら歩くブルーナ)

タッタッタッタッ・・・(前からフードを着た人物がやって来る)


タッタッタッ・・ドサッ!(フードの人物にぶつかるブルーナ)

フードの女(後(のち)の妖精騎士アグラヴェイン)「・・・何をしているのかしら?ちゃんと前を向いて歩かなきゃダメですよね?」

ブルーナ「す、すいません・・ちょっと私に構わないでくれますか・・。私、どうも前を向く気になれなくて・・・・」

フードの女「・・・・。(この妖精・・たしか亮太君と一緒にいた青翅の妖精ね?彼女なら、少しは情報を聞き出せるかもしれないわね・・・。)」フッ・・(笑みを浮かべる)


フードの女「良ければ私が相談に乗りましょうか?私、これでも町を旅するカウンセラーなモノですので・・。」シュッ・・(手を差し出す)

ブルーナ「カウンセラー・・・?私、そんなに金なんか持ってないから・・あなたに相談したところで・・・」

フードの女「構いませんよ?私との相談でより多くの者たちが幸福になれる事こそが私の『目的』なのですから!」ニッ!(笑みを見せる)

ブルーナ「あっそう・・・なら良いわよ・・。少しは話してあげてもいいわ・・。」

フードの女「ありがとうございます。」お礼を言う


タッタッタッタッ・・・(フードの女と歩くブルーナ)

フードの女との会話をして数分後・・・ソールズベリーの西門にて・・


フードの女「成る程・・・それはそれであなたも色々苦労していたのですね?オーロラのことも、さっき逃げ出した人間の事も・・・。」

ブルーナ「そうよ。アイツらのせいで私が予定していた人生は台無しになるし、私の努力も水の泡となったのだからね!」キリキリ・・(キレ気味で言う)

ブルーナ「私はただ・・他の妖精たちを見下すことができる程の地位や権力を手にして、私を見下した奴らに仕返しをしたいだけだったのに!」キリキリ・・(キレ気味で言う)

フードの女「・・・・・。(この妖精・・・この妖精國ブリテンにいる妖精たち以上に自身の傲慢や欲望が多すぎるし、自身の器の大きさを全く理解していないわね・・。)」呆れている

フードの女「(だけど彼女の話から、いかに風の氏族長 オーロラはよほど危険な妖精であるのかがよくわかったわね。おそらく今の私を社会的に殺せるとしたら、そのオーロラという妖精ただ1人・・。)」

フードの女「(彼女は妖精騎士ランスロットを使って『鏡の氏族』を滅ぼしたというからには、ランスロットの方から地位を落としていき、それをダシにオーロラもまた、このブリテンから葬り去った方が良さそうね・・。)」


フードの女「あなたのその心意気は私も良く伝わったわよ。あなたがどれほど頑張り・努力をしてきて、その頑張りと努力をその2人によって無駄にされてしまったという事をね?」

フードの女「でも残念ながら、あなたのその悩みと苦しみを解決するには、私にはとても不可能と言ってもよろしいわね・・。」困った感じで言う

ブルーナ「そう・・・それならそれで良いわよ・・。(アンタにはこれっぽっちも期待してなかったし・・)」ムカムカムカ・・・(不満げに言う)

フードの女「お代は要らないわ。あなたが抱える悩みと苦しみを取り除くことは、私には不可能だったとしても・・それらは必ずどこかのタイミングで解決するかと思うわね。」

フードの女「あなたはその時が来るまで待ってればいいわ。あなたが憎たらしいと思うオーロラという妖精は、近いうちに氏族長の長から追われる立場となるわね・・。」

ブルーナ「???(なんだコイツ・・・、いったい何を喋っているのやら・・。)」言葉の意味をわかっていない


シュタッ!ヒヒィィ~ン・・パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!(妖精馬に乗り、西門からソールズベリーを出るフードの女(■■■■■■))
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私の元から三澤亮太が立ち去り、成り上がるチャンスを失った喪失感で家に帰ろうとした際、偶然にカウンセラーの妖精と自称する妖精と道ばたで出会い、

その妖精にはあまり期待などしなかったが、私の話をその妖精にうち明かし、少しでも自身の喪失感とストレスを解消させ、立ち直ろうとしていた。

そしてその妖精は私に“オーロラは近い将来、氏族の長から追われる立場になる”と、どうにも意味不明な言葉を残し、そのカウンセラーの妖精もまた、ソールズベリーから去っていった。


あの後に私は、妖精騎士ガウェインに刃向かった三澤亮太の独立権を私が擦った事がバレぬよう・・私は管理職の仕事を辞めることとなった。

管理職の仕事はあまりにも時給が安すぎるし、妖精騎士に刃向かった人間の独立権を発行したとオーロラにバレたら、それこそあの『ハロバロミア』と同じ刑を受ける羽目になるからだ。

16年前から私を見下し、他者に正論をぶつけるのが得意だった『ハロバロミア』は、ある日を境にオーロラに翅を取られ、コーンウォールに流刑にされたと語られている。

4年前の『汚職』の事もあり、もし亮太君の独立権を擦った事がバレれば・・私はオーロラによって蒼い翅を奪われ、ハロバロミアと同じ名無しの森に追放されるかもしれない。

私はその事がバレぬように管理職の仕事を辞めざる負えなくなり、私はオーロラの側から逃げることとなった。


以後、私はソールズベリーで色々とバイトをしていき、とにかくその日を生きることに必死で足掻いてみせた。

その際に『ガレス』とか言う槍持ちの妖精に適当に妖術師の話をして金を貰ったりはしたのだが、最終的には私はただの『無職の妖精』としてソールズベリーでの立場が固まってしまった。

私は無職の妖精のまま、ただ転落人生を送る日々が続くんじゃないかとそう思っていた・・。そんなある日の事だった・・
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それから数日後・・・ソールズベリー:マイクの店にて・・・


ゴクゴクゴク・・・ガタンッ!(果汁水を飲んでふてくされているブルーナ)

ブルーナ(フード姿)「ハァ~~・・・」ガタッ・・(机に顔を乗せながら落ち込んでいる)

マイク「あの~お客さん・・・いつになったら、今週の飲み代のツケを払ってくれるのかい?」困った表情で言う

ブルーナ「ツゥゥ・・・うるさいわね~。あんたみたいな地味で出すモノも安すぎるヤツに出す金なんか・・・」不機嫌に言う


ガヤガヤガヤガヤ、タタタタタァァーー!(店の外で騒ぎながら走っている)

ブルーナ「???」ジロッ・・(外の様子を見ながら)

外で騒ぐ妖精たち「オーロラ様が捕まった!鏡の氏族の妖精たちを殺した濡れ衣を着せられ、女王軍に捕まってしまったー!」ワーワーワー!(騒いでいる)

外で騒ぐ妖精たち「モルガン陛下を許すな!妖精騎士アグラヴェインを許すな!オーロラ様を我らの元へ帰すんだ~!!」ワーワーワー!(騒いでいる)

外で騒ぐ妖精たち「立ち上がる時が来た!キャメロットに突撃して、オーロラ様を我らの手で取り返すぞぉぉーー!!」ワーワーワー!(騒いでいる)

外で騒ぐ妖精たち「オーロラ様に濡れ衣を着せた妖精騎士アグラヴェインを倒せーー!オーロラ様を返せーー!!」ワーワーワー!(騒いでいる)

外で騒ぐ妖精たち「妖精騎士ランスロットも同罪だ!!妖精國を裏切り、オーロラ様をハメた裏切り者を殺せ―!」ワーワーワー!(騒いでいる)


ブルーナ「!?。(オーロラのヤツが捕まった!?しかもランスロットのヤツも、妖精國を裏切ったって・・・)」ガバッ!(カウンター席ではね起きる)

マイク「あぁぁ・・これは大変な事になっちゃった。どうしよう・・」心配している

店の客「・・・フフフ、ウフフフフ!!」クスクスクス・・(笑い出す)

マイク「????」


ブルーナ「ウフフフフッ、アッハハハハハハ~~!!」フードを脱ぐ

ブルーナ「アッハハハハハハ!!ざまぁみろオーロラ!!あんたが私にあんな事をしてないから、罰が当たったんだよ!!」高笑いしている

ブルーナ「アッハハハハハハ!!アァ~ハハハハハハ!!」高笑いしながら・・

マイク「ヒィィ・・・」怯える

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管理職の仕事を辞めてから数日が過ぎた頃、突如として前触れもなくこの私に転機が訪れた。

数日前に妖精騎士アグラヴェインと名乗る新たな妖精騎士が就任し、その妖精騎士が言い放った告発により、妖精國ブリテン全体のバランスが大きく変わった。


バーゲスト、バーヴァン・シー、メリュジーヌ。この女王陛下に仕えていた先代の妖精騎士たち3人が、よりによって私の側から離れた三澤亮太と接触しており、

私の知らない間に多くの事件を引き起こしていた亮太君は3人の先代の妖精騎士たちを誘惑し、その3人とSEXした挙げ句に彼女たち3人を妻へと迎え、

彼らと裏で結託していたオーロラとムリアンが、妖精騎士アグラヴェインの告発によって罪が暴かれてしまい、その2人は女王軍によって逮捕された。

その話を聞いた私は歓喜した!自身の手ではなかったが、私が憎悪していた6人の仇敵が妖精騎士アグラヴェインによって、立場を追われたと言う事を・・・・

13年の昔から私の事を見下し、上級妖精にする約束を破って扱き使わしたオーロラと彼女の守る騎士をしているメリュジーヌ。そのメリュジーヌたちと婚約し、私の元から去った三澤亮太。

黒犬公と呼ばれ・・皆から恐れられているバーゲスト、残忍残虐の女王陛下の娘であるバーヴァン・シー、そしてどうも私の中で気にくわないムリアン。

その6人の内であるオーロラとムリアンは檻に閉じ込められ、三澤亮太たちは女王の手で指名手配犯として追われている。私にとってはこれらは全てが、私にとって都合が良いものだと確信を持っていたのだがら・・。


妖精騎士アグラヴェインの就任、亮太とメリュジーヌたちの叛逆、オーロラとムリアンの逮捕。これら全て、後に『喪服の着名式』として語り告げられていき、

私にとってはこれがブルーナの成り上がり人生の転機であり、その転機はこれだけではなかった・・。
――――――――――――――――――――――――――――――
それから数分後・・・ソールズベリー:南門の通りにて・・・


ガシッ、ガブッ、ガブッ、グシュッ!モグモグ、ゴックン!(女妖精の内蔵を喰らう妖精騎士モードレッド)


妖精騎士モードレッド「・・・カァァァ~~!!やっぱり妖精の内臓と肉は不味いなぁぁ~・・・。」モグモグ・・(内臓を食べている)

襲われたソールズベリーの女妖精「-------」ピクピクピクッ・・(死んでいく)


ブルーナ「~~~~~~~~~」ガタガタガタガタァァ~~!!(隠れつつも怯えている)

ブルーナ「(な、なんなのよ・・あいつは!?ソールズベリーに突然現れては、妖精の内蔵をむさぼり食って・・)」

ブルーナ「(あいつ、まるで大昔に翅の氏族の肉を喰っていた牙の氏族その者じゃないか・・)」ガタガタガタガタ・・(震えながら見ている)

妖精騎士モードレッド「・・・・・!?」何かに目をつける

ブルーナ「ヒィ!?」目を付けられる


ガシュガシュガシュッ!ドバァァン!!(数秒後に妖精騎士モードレッドに連れ攫われる)

妖精騎士モードレッド「イヤッハァァ~~~!!」ブルーナを担いでジャンプする

ブルーナ「イヤァァァ~~!?」連れ攫われる

――――――――――――――――――――――――――――――――
さらに数分後の夜・・・・西の人間牧場:人間居住区にて・・


妖精騎士アグラヴェイン「私に忠誠を誓いなさい。そうすれば・・あなたの願いを叶えてあげる。」フンッ!(サイコキネシスを止める)

ブルーナ「のわぁっ!?」ドサッ!(倒れる)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・」人間牧場から去って行く

ブルーナ「・・・・!!」彼女についていく

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あの地味な店で笑ってたその数分後、騒ぎを聞きつけて見に来た所・・かつて『ウェスバニーの影の厄災』と呼ばれた妖精、妖精騎士モードレッドと出くわし、

そのアイツに道案内がてらに攫われ、西の人間牧場に無理矢理連れてこられ、人間牧場内での血の惨劇を私は目撃した。(それについては感化している)

そして私は、私が憎悪していた6人を追い詰めた妖精騎士アグラヴェインとついに対面し、彼女に私自身を女王軍に引き渡さないで欲しいとお願いした。

モードレッドの奴に人間牧場に連れてこられ、おまけに自身の自慢のために私の4年前の罪を暴露されるというとてもマズい状況下に曝され、このままでは私は女王軍に捕まってしまう・・

それを回避するために妖精騎士アグラヴェインにせがみ、そして彼女に忠誠を誓い、私は妖精騎士アグラヴェインの部下となった。


その後の私は妖精騎士アグラヴェインの部下として指名手配犯の三澤亮太たちの捜索に参加し、歪みの岬で裏切り者の『バーヴァン・シー』と槍持ちの『ガレス』を捕まえ、護送をしていき・・

キャメロット襲撃で石化した亮太君を霧の海岸に捨て、オーロラの告発とガレスなどの反乱分子の逮捕への貢献が大いに伝わり、モルガン陛下から直に勲章を貰った。

あとは風の氏族長の座に就任するだけ。私は石化した亮太君を霧の海岸に捨てた後、モルガン陛下に私を新しい風の氏族長の就任させる申請書と嘆願書を渡し、

私があのにっくきオーロラが納めていたソールズベリーの領地を納め、悠々な人生を送るはずだったのであったが・・・・
―――――――――――――――――――――――――――――――――
キャメロット襲撃から4日後・・・キャメロット:玉座の間にて・・


モルガン「・・・・・・・・」嘆願書と申請書を拝見している

ブルーナ「――モルガン様、いかがなモノで?」スリスリスリ・・・(手でゴマすりしながら)

モルガン「フム・・・あなたがオーロラの代わりに風の氏族の長を務めようとしているのですね?あなたの嘆願、しかとこの目に見通しました。」

モルガン「しかし、あなたのその妖精としての力の無さと妖精領域の無さ、統制の無さでは今のソールズベリーの領民たちには受け入れられない。」

モルガン「オーロラは仮にも3000年間も長くソールズベリーの民と風の氏族の妖精たちを支えてきました。それ故に妖精たちからも指示も多くある。」

モルガン「故にあなたの風の氏族長への就任は却下。引き続き風の氏族長の席は空席のままで継続をする。異論はないな?」ジロッ!(睨み付ける)

ブルーナ「は、はぁ・・・・。」コクッ・・(頷く)


タッタッタッタッ・・・(静かにモルガンの前から下がっていくブルーナ)

モルガンの謁見終了後・・・キャメロット:廊下では・・


妖精騎士アグラヴェイン「あなたの当てが外れたみたいね、ブルーナ?」タッタッタッ・・(近づいてくる)

ブルーナ「クゥゥ~~、なにが力の無さと妖精領域の無さなのよ!あのスプリガンだって、あんまり力がないのに氏族の長を務めているというのにぃ~!」キーー!(怒っている)

妖精騎士アグラヴェイン「スプリガンはスプリガンで、彼の持つ知恵の力でノリッジを治めているし、ウッドワスもまた、自身の亜鈴の力と指導力で牙の氏族たちを治めているわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「でもあなたはどうなのかしら?以前、モルガンから勲章を貰っただけでウッドワスのような亜鈴もなく、スプリガンのように知恵もない・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「そして氏族長だったオーロラみたいに誰かに支持されてもいないあなたに、風の氏族の長など務まるはずはないと思うわね。」ジィィ~・・(睨んでいる)

ブルーナ「んなぁ・・・!?」ビクッ!(驚愕している)

妖精騎士アグラヴェイン「あなたのような力の無い妖精に、これ以上、私の部下が務まるわけがないとも言えるわね・・。」タッタッタッタッ・・・(後ろを向いて立ち去っていく)

ブルーナ「――待ってくださいアグラヴェイン様!?私はまだ・・・・」追いかけようとする


ポイッ、ポトン!(廊下に1枚の紙クズを落とす妖精騎士アグラヴェイン)

ブルーナ「!」シュッ、バリバリバリィィ~・・(その紙くずを拾い、それを広げる)

―――――――――――――――――――――――――――――――
この私、風の氏族の妖精ブルーナの氏族長就任の申請書と嘆願書をモルガンに出したところ、女王陛下から返ってきた言葉はあまりにも酷いモノだった。

私にはスプリガンのような知識も無く、ウッドワスのような亜鈴もなく、ムリアンのような妖精領域もない奴に、私の事を風の氏族の長として認めなかったのだ。

オーロラはただ氏族長としての魔力や統制能力があり、何よりもオーロラには3000年以上もソールズベリーを治めてきた経歴があった。

私にはオーロラのような魔力も統制もなく・・ただモルガンに勲章を貰っただけの妖精でしかなく、私はただ力も統制も誰からの支持もない・・ただの下級妖精でしかみんなは見てなかったんだ・・。

そして妖精騎士アグラヴェインは私の事を力の無い妖精だとして見捨てようとし、私は望み半ばで彼女に見捨てられる事に恐れを抱き・・・

私は彼女の部下である事を思いとどまらせようしたところ、彼女(妖精騎士アグラヴェイン)は私にある情報を提供され、その中身を見た・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――
バリバリバリィィ~~・・・(妖精國ブリテン國家試験の開催企画の資料を開く)


ブルーナ「!。(妖精國ブリテン・・國家試験の開催・・・・試験受付対象・・・ブリテン全土の妖精全て・・・・・!)」資料を読んでいき・・

ブルーナ「(試験合格者は妖精騎士アグラヴェインの直属の部下となり、特権階級を受け渡す予定・・・)これって・・・・!?」ある箇所に目を向ける


『マンチェスターに行き、私が開催する國家試験を受けろ。合格したら私の部下の雇用を更新させてあげる・・・』


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・」コクッ・・(頷く)

ブルーナ「―――――――――!」コクッコクッ!(必死に頷く)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
妖精騎士アグラヴェインが落とした紙に書かれていたのは、今から2週間後・・・この妖精國ブリテンで初めて行なわれる國家試験の企画書であった。

そして企画書に赤い丸と共に書かれた、妖精騎士アグラヴェインからのメッセージがそこにあり、私はそのメッセージの意味を見て理解した。

2週間後、マンチェスターで行なわれる國家試験に私が受験し、その試験に合格すれば、妖精騎士アグラヴェインの部下としての雇用を更新してあげると言うことを・・。

私はその妖精騎士アグラヴェインからのメッセージと彼女の表情を見て、この國家試験に合格しなければ、私は無職で転落する人生に逆戻りしてしまうことを察知し、その事実を受け入れた。


このままあの雪辱の日々に戻るくらいならやってやる!これは私が妖精騎士アグラヴェインから受けた、私が彼女の部下である事の採用試験だと言うことを・・

私は2週間後にマンチェスターで行なわれる國家試験を受けることを決意し、私は試験を受けるためにマンチェスターへと向かったのであった。

それから2週間後・・・マンチェスター:国家試験会場 受付



ガヤガヤガヤガヤ・・(多くの妖精たちが國家試験会場であるアグラヴェイン邸に続々と入ってくる)


カキカキカキカキ・・・・・・・・(試験を受けるために受付表にサインする妖精たち)

國家試験を受けに来た妖精「・・・・・」カキカキカキ・・(試験の受付表にサインする)

受付の女王兵たち「・・・・・・」シュルシュルシュル・・・(受付表を纏めていく)


ブルーナ「どきなさいよ!さっさとサインを書いて、私に順番を回しなさいよ!」列の前へと割り込んでくる

受付の女王兵「ちょ、ちょっと待ってください!ちゃんと公平を保つためにも、ちゃんと列の後ろに並んでくださいよ!」注意する

ブルーナ「あんた!私は妖精騎士アグラヴェインの古参の部下なのよ?更新手続きぐらい、私を先に受付させても良いんじゃないのかしらねぇ?」

受付の女王兵「國家試験を受けに来た妖精たちが多すぎて受付するのに少数の我々だけでも手一杯なんですよ!いくらアグラヴェイン様の部下だとしてもそれはできませんよ!」

受付の女王兵「それに部下の雇用の更新で試験を受けるのでしたら、今この場にいる他の妖精たちと公平に列に並んで待っててくださいよ!あなた、それでもアグラヴェイン様の部下なのですか!」強めに叱りつける

ブルーナ「ウッ・・・・。わかったわ・・・並べばいいんでしょ?並べばぁぁ~~!」列に戻っていく

受付の女王兵「・・・ハァ・・全く・・。」ため息をついていく


列に並んでいる妖精たち1「(なんなのあの生意気な青臭い妖精は?列に割り込んで先に試験を受けようというのか?)」ザワザワザワ・・・

列に並んでいる妖精たち2「(あの妖精、アグラヴェイン様の古参の部下だからって粋がってんじゃねぇよ!むしろあんた、更新手続きをするんだったら、あんたはアグラヴェイン様の部下じゃねぇだろ!)」ムカムカムカ・・(ムカついている)

列に並んでいる妖精たち3「(あの粋がり青翅妖精・・・あいつ、絶対に試験に落ちるわなwwwww)」ゲラゲラゲラ!(笑っている)


ガヤガヤガヤガヤ・・・・(ブルーナに白目で見ながら噂している妖精たち)


ブルーナ「・・・・・・・」カキカキカキ・・(受付表にサインする)

受付の女王兵「・・・・・・」シュルシュルシュル・・・(ブルーナの受付表を纏めていく)

―――――――――――――――――――――――――――――――
國家試験当日。マンチェスターには私の敵である多くの受験する妖精たちが集まった。私にとっては全員、同じ國家試験を受ける私の敵である。

遠くの森(むら)から来た田舎者の下級妖精からオックスフォードなどから来た上級妖精など、下級も上級も関係なしに妖精國ブリテンじゅうのほぼ全ての妖精たちが集まっており、

特権階級を得る為・富と名声を得る為、遊び半分でやる為と、妖精たちがそれぞれ抱え込む思惑をその胸にしまい込み、試験を受ける為に受付表にサインしていく。

そしてこの私もまた、試験を受けるために受付表にサインし、裏で私の悪口を言う他の妖精たちの中で試験合格に向けて集中していく・・。

全ては妖精騎士アグラヴェインに私自身を彼女の部下として認めて貰うため、特権階級をもらい、私の『目的』を必ず果たす為に・・。


そして私は次々と来る國家試験のお題をクリアしていき、ついに私の運命を決定づけたあの最終試験の会場へと、私は足を踏み入れたのであった・・。

マンチェスター:國家試験会場(風の氏族のグループ)


砂を飲んだ妖精1「ゴハァッ!?ガァァァ・・・・・」ガシュゥゥ!ドサッ・・・(吐血して倒れる)

砂を飲んだ妖精2「う、うげぇぇぇ~~・・・」ゲェェェ~~、ドサッ・・(嘔吐して倒れる)

妖精騎士アグラヴェインの声「その場に倒れ、動けなくなった者は失格よ。次の受験妖精は直ぐさまに器の砂を取り、その砂を飲み干しなさい。」


ガシャガシャガシャ・・・、ゴトンッ!(中央の長テーブルに次の色のついた砂が入った金の器が置かれていく)

ブルーナ「・・・フー・・フー・・フー・・・・・・」ブルブルブル・・・(緊張しつつも、長テーブルの前に立つ)

ブルーナ「(ちょっと待ってよ・・・なんでよりによって最終試験の内容が運任せだというのよ!こんなのどうやってクリアしろというのよ・・)」ブルブルブル・・・(青ざめている)

ブルーナ「(でもこの砂を飲んでこの私がこの場に生きていけたなら、私は妖精騎士アグラヴェインの部下としてしっかりと認められる。もう後戻りなんかする好しを無い・・。)」


キラァァン・・・(青い砂が入った金の器を見つけるブルーナ)

ブルーナ「―――――――!!」ガシッ!(その青い砂入りの金の器を手に取る)


ブルーナ「(青い色の砂・・・蒼い翅の私・・・。青い色・・・私にとって大好きな色であり、私のシンボルマークである蒼き色・・・。)」青い砂を見てて・・

ブルーナ「(私はこの青い色の砂を飲み、必ずしもその砂の力から生き延びて、私はあの絶望的な過去から抜け出してやるのだから!)」ググッ!(覚悟を決める)

ブルーナ「(私の好きな青色よ・・・・私に力を・・・!!)」

グィッ!ゴクゴクゴクッ・・・・(器にある青い砂を飲み干すブルーナ)



ドクンッ、ドクンッ・・・ギュィィィィ~~~~!!(ブルーナの身体に異変が起き始める)

ブルーナ「ハァ・・ハァ・・・・・・・アッ、アァァ・・・アァァァァ~~!!」ガタンッ、ドクドクドクドクゥゥ~~ン!!(器を落とし、苦しむように胸を押さえる)

ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ!ドクドクドクゥゥゥ~~!!(背中と蒼い翅に青い血管をはりめぐっていく)

ブルーナ「アァァ~~ァァァ~~!!グゥゥ・・グゥゥゥ~~~~!!」ヨロッ、ヨロッ・・。ドクドクドクゥゥ~~!!(苦しみつつも苦しみに耐えていく)

ギュィィィ~~ン、ドクドクドクドクゥゥ~~!!(ブルーナの翅と身体が青く光り出し、何かが生成されるように魔力が溜まっていく)

ブルーナ「―――ツハァァっ!?ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・」キィィン、ドクドクドクゥゥ~~・・(背中の翅が光り、手から青色の毒液が漏れ出してくる)


ドクドクゥゥ・・・ポチャンッ、シュゥゥ~~・・・(毒液が石床に垂れ、音と共に石床がとても溶けていく)

砂を飲もうとした妖精「わ、わぁぁぁ~~!?な、なんだこれはぁぁ~!?」ブルーナから垂れてくる毒液を見て・・

ブルーナ「ハァ・・ハァ・・・・・?今・・いま何を言って・・・」ドクドクゥゥ・・・ブシュゥゥゥ~~~!!(手から青色の毒ガスで出てくる)


ブシュゥゥゥ~~~!!(右手側にいる妖精たちに青い毒ガスが覆っていく)

試験を受けている妖精1「や、やめろぉぉ!その手をこっちに向け・・・ガハァァッ!?」ガシュゥゥ!ドサッ・・・(吐血して倒れる)

試験を受けている妖精たち「ワァァァ~~~!!」ガタガタンッ!タタタタタァァーー!(器を捨てて毒ガスから逃げ出す)

ブルーナ「えちょっ・・なに・・・?なによこの力は・・・!?」ドクドクゥゥ~~、ブシャァァァ~~!!(左手から蒼い毒液が噴き出す)


ブシャァァ~~ビチャンッ!ガシュゥゥ~~~!!(左手側の妖精たちに青い毒液が降りかかる)

左側にいた妖精たち「ウギャァァァァ~~~!?」バシュゥゥゥゥ~~!!(毒液で身体が溶けていく)


ブルーナ「な、なによこれは・・・毒?・・・私の手から青い色の毒ガスや毒液が出てくるなんて!?」アタフタ・・(困惑している)

妖精騎士アグラヴェインの声「それがあなたの得た力よ。あなたの身体から出てくるその青色の毒液と毒ガスこそ・・・あなたが國家試験で掴んだ・・あなたの『異端の亜鈴』よ。」

ブルーナ「異端の亜鈴・・・・!?亜鈴ってまさか・・・私、さっきのあの青い砂を飲んだことで、ウッドワスと同じ亜鈴返り持ちに・・」

妖精騎士アグラヴェインの声「ええ・・。しかもそのあなたが言う『亜鈴』さえも超える力・・・この妖精國ブリテンに存在しない、唯一無二のあなただけの力にして、あなただけの妖精領域・・」

妖精騎士アグラヴェインの声「あなたは國家試験に合格し、それを持ってあなたは正式に私の部下かつ直属の幹部として迎え入れるわ。」

ブルーナ「正式にって・・・・こ、この力が・・・・私がこの國家試験に合格した証拠だというの・・・・?」自分の両手を見て・・・


キィィン、ドクドクドクゥゥ~~・・・(両手から蒼毒の毒液を出し、それを見つめるブルーナ)

ドクドクゥゥ~~、バシュゥゥ~~ン!!(その蒼毒を周りに振りかけるブルーナ)


パチンッ、ドクドクドクドクゥゥ~~・・・・・(手をこすりながらにやけ笑いで蒼毒を生成していく)

蒼毒のブルーナ「これが私の力・・・・私の亜鈴・・・・・私の妖精領域・・・・・・私の『異端の亜鈴』なのね!!」

ブルーナ「アハハハハ、アハハハハハハハ!!アァ~~ハハハハハハハハハハ!!!」笑っている


ドグドクドクゥゥ~~!バシュバシュゥゥゥ~~~・・・(蒼毒が垂れ流れていき、辺り全てが蒼毒に包まれていく)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そう。これこそが、私がこの手に持つ異端の亜鈴・・・『蒼色の猛毒を操る』力と『猛毒の耐性』の力を手にした瞬間であり、この力を手にした瞬間こそが、

女王軍屈指の特殊異端妖精部隊『異端の妖精達(イレギュラーズ)』のメンバーの1人にして、のちに風の氏族長となるこの私・・『蒼毒のブルーナ』の誕生の瞬間である。

國家試験の最終試験の内容があのような運任せだったことは正直わたしもヤバかったが、いま思えば、あの瞬間こそが力の無かった私にとっての最大の幸福であり・・

私がこの『蒼毒』の異端の亜鈴を手にして以来、私の『他者より強い権力を持つ』という『目的』の進行は加速し始めた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
それから数日後(時系列:オーロラの処刑執行日の前日)・・・ノリッジに向けて走る馬車の中にて・・・


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(ブルーナと妖精騎士アグラヴェインを乗せた馬車がノリッジへ向けて走っていく)


妖精騎士アグラヴェイン「それであなたは、2度目の風の氏族長の申請書を提出する前にオーロラの処刑執行の取り仕切ろうと言うのね?」

ブルーナ「そうよ。アグラヴェイン様が前に・・私はモルガン陛下から勲章を貰っただけで、亜鈴もなく知識も領民の支持もないと言っていました。」

ブルーナ「私はその反省を生かし、まずは大罪妖精のオーロラを私の手で罰し、私の力を示しつつ、領民たちからの支持を得ようと考えついたのよ。」

ブルーナ「私が國家試験で得たこの異端の亜鈴を使い、無理矢理にでもソールズベリーの妖精たちを従わせようと思っているのよ。」ドクドクゥゥ・・(蒼毒の液体を見せつけながら)

妖精騎士アグラヴェイン「成る程・・・ブルーナ、あなたにしては随分と学習したと思ってもいいわね。私が指摘した所を反省しつつ、ソールズベリーの妖精たちを従わせようとするとはね・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「だけど、あなたがその手にした『蒼毒』の力だけではソールズベリーの住民たちを従わせるにはとても難しいと思うわね?あなたのその蒼毒には、このブリテンの妖精たちを瞬時に毒殺する威力があって・・・」


パカパカパカッ、ヒヒ~ン!(馬車がノリッジにあるとある店の前で止まる)

馬車の御者「アグラヴェイン様、ブルーナ様。ただいま、ノリッジのシアンズ・ブティッカーに到着いたしました。」

ブルーナ「おっと、やっと着いたわね!アグラヴェイン様、話の続きは後で聞くからね?」

妖精騎士アグラヴェイン「ええそうね。あなたの買い物の連れとはいえ・・これは今後、あなたの風の氏族長としての在り方に必要なことですから。」

妖精騎士アグラヴェイン「いちおう今回だけだが、次に買い物するときはあなた自身の金で買いなさいよ、ブルーナ。」

ブルーナ「ツゥゥ・・・わかっているわ!さぁさぁ行きましょ行きましょ!」ノシッ・・(席を立つ)

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・・。」頷く


バタンッ!スタッ、スタッ・・・(馬車から降りるブルーナと妖精騎士アグラヴェイン)

ノリッジ:とある洋服屋(シアンズ・ブティッカー)の前


スタッ、スタッ、スタッ・・・(洋服屋の店舗に向かって行く)

衣服屋の妖精「これはこれは!ようこそ遙々と、このシアンズ・ブティッカーにお越しくださいまして、真に感謝の極みでございます、アグラヴェイン様。」お辞儀をする

衣服屋の妖精「アグラヴェイン様、さっそくどのような洋服をお買い上げになられますか?このシアンズ・ブティッカーの洋服は、とても色鮮やかな色の洋服が揃っていまして・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「いいえ、私はそこにいる連れで来ているのよ。そうよね、ブルーナ?」

ブルーナ「そうそう。数日前に注文したモノを買いに来たわ!店長、私が注文した服は出来ているよね?」シュタッ!(店主にスケッチブックを見せて・・)

衣服屋の妖精「あっ、はい!既にブルーナ様が先日注文されました品々は、当店の総力をあげて完成しておられます。」

ブルーナ「そう。ではその、あなたの店の総力をあげて作り上げた服、とくと拝見させて貰うわよ?」

衣服屋の妖精「は、はい・・。ではこちらへどうぞ・・。」タラタラタラ・・(冷や汗をかきつつ、2人を案内する)

ブルーナ、妖精騎士アグラヴェイン「――――――――――」タッタッタッタッ・・・(見せに向かって歩き出す)


ガチャッ、カララァァ~~ン・・・(洋服屋(シアンズ・ブティッカー)に入っていくブルーナたち)
――――――――――――――――――――――――――――
私がイレギュラーズのメンバーとなって数日がたち、私が風の氏族長になるにあたって最初に行なったのは、私自身のイメチェンである。

風の氏族長たるモノ・・常に領地を治める者としての立ち振る舞いをする為にも、私はそれ相応の衣服を着る必要がある事を前々から考えており、

私がこのブリテンに生まれて数年間・・その日までずっと■■■と同じ服を着ていた私にとって、その服とはようやく脱ぎ去ることが可能となり、私はその服に変わる服が欲しかったのだ。

私は風の氏族長になるにあたり、明日に迫るオーロラの処刑を取り仕切る者としての威厳と氏族長の品格と業績を稼ぐ為にも、私の服のイメチェンは必須事項であり、

私は妖精騎士アグラヴェインに一時的にお金を貸してもらい、私がこのシアンズ・ブティッカーと言う洋服屋に制作を注文し、私はそれを買うためにこのノリッジに足を踏み入れた。

そしてその日に、私が持つ『蒼毒』の異端の亜鈴の力をより最大限に生かすことを可能とする者を妖精騎士アグラヴェインから紹介された日でもあった。
――――――――――――――――――――――――――――
洋服屋 シアンズ・ブティッカー:フィッティングルーム


バサッ、バサッ、バサッ・・。シュルルゥゥ~~・・・(着ていた服を脱ぎさるブルーナ)

衣服屋の妖精「青色の下着に青色のストッキング、青色のリボン、青色の腕タイツ・・・・」バサッ、バサッ・・・(ブルーナに注文の衣服を渡していく)

衣服屋の妖精「蒼い宝石装飾のドレスに、青色の靴下、サファイア付きのブーツ・・。以上があなた様がご注文されました品々であります。」バサッ、バサッ・・・(注文の衣服を渡し終える)

ブルーナ「ええ。これとこれを着て、このブーツを履き終えれば・・・」カチャカチャカチャッ・・・(注文した服に着替えている)

カチャカチャカチャッ、シュルゥゥ~・・。(ドレスを着て、ブーツを履いていくブルーナ)


シャアァァァ~~!(フィッティングルームのカーテンが開く)

ブルーナ「!。オォォ~~これはこれはぁぁ・・!」うっとり・・(自身の姿を鏡で見ていて・・)

衣服屋の妖精「いかがですか?この当店自慢の蒼色仕様と当店所属の人間たちの器用な手さばきにより、ブルーナ様ご希望のお洋服をこのように再現させてもらいました。」

衣服屋の妖精「この蒼きサファイアの輝きに満ちた当店屈指の宝石装飾のドレスとブーツ。どうかお気になられましたか?」

ブルーナ「ええ!このドレス、とっても気に入ったわ!さすが、あなたの遠い先代がモルガン陛下の青と黒のドレスを作ったことはありそうね?」

衣服屋の妖精「はい、ありがとうございますブルーナ様!」ペコペコ・・(お辞儀をしていく)


キララァァ~ン☆(ブルーナの蒼い宝石装飾部分が蒼く光り出す)

タッタッタッタッ・・・(様子を見に来る妖精騎士アグラヴェイン)


妖精騎士アグラヴェイン「とても似合っているわね、ブルーナ。その服のデザインはあなたが考えたモノかしら?」

ブルーナ「もちろんですよ!わたしが上級妖精になった時にいつか着てみたいと思っていたし、いかにも“風の氏族長:ブルーナ”って感じはしますよね?」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・。けれども、あなたが今日この服を買えたのは私があなたにお金を貸した事もある。ちゃんと返すつもりはあるよね?」

ブルーナ「ウッ・・・。か、返すに決まっているでしょ!私が正式に風の氏族長になった暁にはアグラヴェイン様の借金なんかすぐにチャチャッと返すから!」キリッ!

妖精騎士アグラヴェイン「そう・・・なら期待させてもらうわね。あなたのその氏族長としての稼ぎとそれらの成果というモノをね?」バシッ!(洋服の領収書をブルーナに張りつける)

ブルーナ「・・・ツゥ・・。・・・・・・・・・・。~~~~~~。」ジロジロッ・・グググゥゥ~~・・(受け取った領収書を遠目で見ながら・・)


衣服屋の妖精「あのぉぉ・・・。こちらにある衣服はどうされますでしょうか?」バサッ・・(前に着ていたブルーナの服を見せて・・)

ブルーナ「あぁそれ・・要らないなら捨ててもいいわ。それ、私が嫌いだった先代のお下がりの服であって、いずれにしても捨てるつもりだったのですからね。」

ブルーナ「店長。私が風の氏族長になって、大いに金を稼いできた暁にはまたこの洋服らをあと5・6着ぐらい買う予定よ。なんたってこの私の服装こそが、私の新しい普段着になるからね。」

衣服屋の妖精「あぁはい、わかりました!ブルーナ様のまたのお買い上げ・・ぜひ楽しみにしつつお待ちしております。」


妖精騎士アグラヴェイン「・・あぁ後、さっきの話の続きだけど・・・・・、あなたに紹介したい妖精が1人いるわよ?」

ブルーナ「???。紹介したい妖精ですって・・・いったい誰なのかしら?」興味を抱く

妖精騎士アグラヴェイン「ええ、今から紹介するわね。入ってきていいわよ、サラマンダー。」向こう側に呼びかける

???「あっ、はい・・。」

タッタッタッタッ・・・(フィッティングルームに黒服の火がついた尻尾の妖精が入ってくる)


火のついた尻尾の黒服の妖精「・・・・・・・・・」緊張している

ブルーナ「フム・・。火を使うタイプの人型妖精ね・・・あなた名前は?」

火のついた尻尾の黒服の妖精「は、はい・・。私は今日よりブルーナ様の従者となります・・きむ・・・・サラマンダーと申します。」

火のついた尻尾の黒服の妖精→サラマンダー「私は風邪薬や解毒薬などの薬を作ることを妖精としての特技としてまして、その特技を生かした仕事をあなたの元で出来るとアグラヴェイン様から聞きまして・・」

ブルーナ「薬を作る・・・?アグラヴェイン様、これはどういう事で?」

妖精騎士アグラヴェイン「ブルーナ。あなたが持つ『蒼毒』の異端の亜鈴はあまりにも強力な過ぎる故にこちら側にも被害が及ぶことは確定している。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたがその蒼毒の力を使っていく上で、私はその毒を中和及び解毒するためにも、私はこのサラマンダーをあなたの元に置こうと思っているの。」

妖精騎士アグラヴェイン「それに解毒薬さえあれば、多くの妖精たちがその解毒薬を求めてあなたたちに注目が集まり、解毒薬を人質にすれば、多くの妖精たちはあなたにひれ伏す事が出来るわよ?」

サラマンダー「はい。そしてこれが・・・ブルーナ様の蒼毒より作られました解毒薬の完成品であり、この解毒薬はガス状にしても効果は優れておりますので!」シュル・・(解毒薬をブルーナに見せる)


ブルーナ「この解毒薬・・・どこでどうやって作ったのかしら?私、あなたに蒼毒を渡した覚えなど無いというのに・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたの異端の亜鈴の試しに出した蒼毒を私が抽出し、それをサラマンダーに渡して解毒薬を作らせたのよ。あなたがバンバンと蒼毒を出すモノだから・・抽出には時間は掛からなかったわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「良い?あなたの蒼毒の力とその毒の解毒方法は、2つセットで強力な顧客への商業道具となりえることもあるのよ?あなたがその蒼毒の恐ろしさがブリテン全土に広がれば、」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたは風の氏族長として・・毒と薬の売り買いする商売人として、あなたは確実に成功を収め、あなたが叶えようとする『目的』をより確実に叶える事が可能となるわよ?」

ブルーナ「!?。私の蒼毒とこの解毒薬で・・・私の『目的』が果たされるって・・。・・・・・・・。」ジィィ~・・(解毒薬のビンを見つめていく)

妖精騎士アグラヴェインが私の前に連れて来た一翅の妖精・・・・彼女こそ、私の部下にして蒼毒兵器製作の主任であるサラマンダー所長であった。

サラマンダーは風の氏族のような人の姿をし、火がついた尻尾を付けた妖精というなんと変わった妖精ではあったが、私に比べればまあまあな魔力の持ち主であった。

彼女は炎を操る力を持つほかに、薬剤師という意味不明な才能があるというなりに、多くの薬剤を作ることが出来ると言っており、

妖精騎士アグラヴェインは彼女が作る解毒薬と私の蒼毒をセットにすれば、私はより確実に自身の『目的』を達成できると私に言い放った。


当初、私はこの意味は全然わかりやしなかったのだが・・私の蒼毒とサラマンダーの解毒薬さえあれば、私の『目的』の達成に大きく近づくと聞いた以上、私はその手に乗ることにした。

それに毒と薬の売り買いをすれば、私の所に多くの金が舞い込んでくるし、その金でアグラヴェインの借金を返しつつ、その金で遊ぶことも出来ると確信していた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

ブルーナ「わかったわ。私の蒼毒とこの解毒薬で私の氏族長としての名声が広がり、それによる富が得られるとならば、あなたを私の最初の部下として雇ってあげるわ。」

サラマンダー「ほ、本当ですかブルーナ様!?」驚く

ブルーナ「ええ。あなたのその解毒薬と私の蒼毒・・・この2つを駆使して、このブリテン全土に私たちの存在を知らしめましょう!」キリッ!

サラマンダー「はい、ブルーナ様!」ビシッ!

ガシッ、ガシッ!(お互いに握手をかわすサラマンダーとブルーナ)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・フッ。」笑みを浮かべる


ガチャッ、カララァァ~~ン・・・(護衛の兵士が店に入ってくる)

外にいた護衛の兵士「失礼しますアグラヴェイン様。あなた様にお耳する事がありまして・・・」ヒソヒソヒソ・・・(耳打ちをする)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・!?。そうかわかった・・・すぐに私が対処しに向かう。あなたたちは先にキャメロットへ帰りなさい。」話を理解する

外にいた護衛の兵士「ハッ。」タタタタタァァ~~・・・(外に出る)


妖精騎士アグラヴェイン「ブルーナ。今さっき、オーロラの死刑執行日のことでソールズベリーの妖精たちが再び暴動を起こしたみたいなのよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「しかも今度ばかりは暴動の準備も早く、一部のソールズベリーの住民がキャメロットへ向けて進行中のことよ。」

ブルーナ「なんですって!?わかったわ。大罪妖精であるオーロラの関係で暴動を起こしたのならちょうど良い。彼らに私の力を見せつけるチャンスだわ。」

ブルーナ「サラマンダー・・・いいえ、あなたには私と共に仕事をしていく関係として、これからはあなたを『サラマンダー所長』として私の部下に任命するわ。」

ブルーナ「サラマンダー所長・・・あなたのその解毒薬の力をとくと見せてもらいますわね?」

サラマンダー→サラマンダー所長「はい。このサラマンダー・・風の氏族長ブルーナ様に相応しい部下として働かせてもらいます!」ビシッ!

ブルーナ「うん、よろしい。では戻るわよ、ソールズベリーに!」

サラマンダー所長、妖精騎士アグラヴェイン「はい!(ええ。)」頷く


タッタッタッタッ・・・(店をあとにするブルーナたち)

衣服屋の妖精「ご来店、ありがとうございました。」お辞儀をする


ガチャッ、カララァァ~~ン・・・バタンッ!(店から出るブルーナたち)

ソールズベリーの外:東門付近の公道


ワーーワーーワーーワーーー!!(ソールズベリーの暴徒たちが進軍していく)

ソールズベリーの暴徒たち「助け出せ!助け出せ!オーロラ様を救いだせー!女王軍から取り戻せーー!!」

ソールズベリーの暴徒たち「オーロラ様を護送している馬車を襲え!オーロラ様を捕らえている者たちを■せ!オーロラ様を我らの手で奪還するんだ!」

ソールズベリーの暴徒たち「女王軍の兵なんか怖くない!みんなで行けばどうにでもなるさ!みんなでオーロラ様を助け出すんだ!」

ソールズベリーの暴徒たち「オーロラ様をソールズベリーに帰して、みんなでオーロラ様とソールズベリーを守るんだ!!」

ソールズベリーの暴徒たち「オーロラ様を処刑なんかさせない!オーロラ様は我らの手で生かして返すんだぁぁ~~!!」



ギュオォォン!(暴徒たちから数メートル離れた場所に転移してくる妖精騎士アグラヴェインたち)

ブルーナ「っとぉ・・・・!――うわぁぁ~こりゃほとんどが悪妖精一歩手前までいっているわね・・。」ジィィ~・・(暴徒の様子を見てて・・)

妖精騎士アグラヴェイン「ええ。あれがソールズベリーの外に出て、キャメロットへ向かっている暴徒集団の第一陣みたいね?」暴徒の様子を見て・・

サラマンダー所長「ええ・・あの集団をどうにか鎮圧させて、なんとかソールズベリー内の暴動も鎮圧させなきゃならないですからねぇ・・。胴体処す霊衣のでしょうか・・・」暴徒の様子を見て・・

ブルーナ「サラマンダー所長、あなたが開発した解毒薬・・・・一体いくつぐらい所持しているのかしら?場合によっては、ソールズベリー全体に蒼毒を散布させる必要があると思って・・」

サラマンダー所長「!。は、はい・・・、アグラヴェイン様の命令でこれらの急遽開発をしたモノですから・・、大量に量産するには設備も蒼毒の量も足りなかったモノですので・・・」

サラマンダー所長「今手元にあるモノのみですので、ソールズベリーの民全員に投与するには少し無理があるかと・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「そうね。解毒薬の方は私の手で急遽すぐに量産してあげるから、ブルーナはすぐに暴動の鎮圧に向かいなさい。」

妖精騎士アグラヴェイン「それと・・・暴動の鎮圧に生じる妖精たちの生死は問わない。思う存分にあなたの力を振るい、ソールズベリーの領民たちをその手で従わせなさい!」

ブルーナ「――了解!さてと・・いっちょやりますか!」バサッ、ヒュゥゥ~ン!(蒼い翅を広げて飛んで行く)

ヒュゥゥ~ン、パタパタパタァァ~~!(暴徒集団の前列に向かって行くブルーナ)


サラマンダー所長「ではアグラヴェイン様・・どうかお願いします。」シュッ、ポチョォォン・・(解毒薬を妖精騎士アグラヴェインに渡す)

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・・・、コピー(量産生成)!」キィィン、キラァァ~~ン!(渡した解毒薬が光り出す。)


キュィィ~ン、カラン、カラン、カランッ!(コピー(量産生成)で解毒薬の在庫を増やしていく)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
私の新しい服を買い、サラマンダー所長を妖精騎士アグラヴェインからご紹介された同じ日・・ソールズベリーでは大罪妖精オーロラの処刑日と刑執行場所に対することで暴動が起こっていた。

オーロラの死刑執行はオーロラのことを一番に恨んでいる私にとっての悲願であり、私が風の氏族の長となるための一大計画でもあった。

もちろんオーロラの死刑執行を許すまじにいるソールズベリーの妖精たちが立ち上がり、刑執行場所であるソールズベリーで暴動が起こることは計画に入っていたことだ。

私はあえてオーロラの死刑執行と執行する場所がソールズベリーであることを公開し、オーロラを今でも支持している妖精たちをいぶり出し、彼らを奮い立たせることで、

私の蒼毒の力で彼らをねじ伏せていき、ソールズベリーの領民たちを1人残らず私の支配下にするために私はこの計画を進めていたのだ。


しかも私の蒼毒とサラマンダー所長の解毒薬の2つを駆使すれば、より多くの妖精たちを従わせることを妖精騎士アグラヴェインから教えてもらい、

私は暴徒の妖精たちを鎮圧に力を入れていき、私は暴徒集団の先頭に向けて飛んでいき、私の計画の第二段階を進めていくのであった。

ワーーワーーワーーワーーー!!(ソールズベリーの暴徒たちが進軍していく)

パタパタパタァァ~~・・・スタッ。(暴徒たちの前列に立ち塞がるブルーナ)



ソールズベリーの暴徒たち「おい、なに俺たちの前に立っているんだ!我らはオーロラ様を助け出すために進んでいるんだ!そこをどけ!」

ソールズベリーの暴徒たち「オーロラ様を救うなら列に並べ!邪魔する奴は殺せ!誰にも我らの邪魔などさせないからな~~!」


ブルーナ「――あぁ~もう・・。これだから妖精というモノは面倒くさいったらありゃしないよ・・・。まぁ私も妖精だけどねぇ・・。」

ブルーナ「アンタたち・・・そんなにオーロラ様が大好きだというのなら、あなたたちはこの先じゃなく・・・あの世に行った方が良いと思うけどね?」シュッ!(親指を下に刺し降ろす)

ブルーナ「オーロラ様はあれでもさみしがり屋だから、あなたたちはあの世でオーロラ様を迎えて頂戴ね。」キィィン、ドクドクゥゥ~~・・(背中の翅が光り、蒼毒を生成していく)

前列のソールズベリーの暴徒たち「なんだとぉぉ~?おまえら、やっちまえ~~!!」

他のソールズベリーの暴徒たち「おぉぉぉぉぉ~~~!!」ドドドドォォ~~~!!(ブルーナの元に突っ込んでいく)

ブルーナ「そう・・・・じゃあ、遠慮なくやらせて貰うわね!蒼毒の煙霧(ポイズン・スモークミスト)!」シュッ!(自身の両手を暴徒たちに構えていき・・)


ドクドクゥ~~、ブシュゥゥゥ~~~!!(ブルーナの両手から青い煙が吹き出す)

ブシュゥゥ~~~!ゴワワァァ~~~ン!(青い煙が暴徒集団を覆い尽くす)


ソールズベリーの暴徒たち1「な、なんだこれは!?前が見え・・・ウッ!?」煙を吸ってしまい・・

ソールズベリーの暴徒たち2「ど、どうしたんだいったい・・・ゴファァッ!?」バシュッ!(煙を吸い、吐血する)

前列の暴徒たち「ゴファァッ!?ガボォォッ!?」バシュバシュッ!(煙を吸い、吐血していく)

後列の暴徒たち「ワァァァ~~キャァァ~~~!?」タタタタタァァーー!(慌てて後ろに逃げていく)


ブシュゥゥゥ~~~、ゴワゴワァァァ~~~!!(蒼毒の煙が暴徒の集団を覆い尽くしていく)

バシュバシュッバシュッ!バタバタバタッ・・・・・(蒼毒の煙を吸い、血を吐いて死んでいくソールズベリーの暴徒たち)


ブルーナ「フフフフッ、もっと行くわよぉぉ!!」ブシュゥゥ~~~!!(煙の量を増やしていく)


ブアァァァン!!モクモクモクモクゥゥ~~!!(蒼毒の煙がソールズベリーを覆っていく)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:街中の広場では・・・


ブアァァァン!!モクモクモクモク・・・(青い煙がソールズベリーを覆い尽くていく・・)

煙から逃げているソールズベリーの住民たち「ワァァァ~~イヤァァァァ~~~!!」タタタタタァァーー!(煙から逃げていくが・・)

ソールズベリーの住民「ウグゥゥ!?グハァァッ・・」煙を吸い、吐血する

ソールズベリーの住民「キャァァ~~・・ガハァッ!?」煙を吸い、吐血する

ソールズベリーの住民たち「ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ!!」口を押さえる


モクモクモクゥゥ~~~!!!(蒼毒の煙がソールズベリーの周辺を全て覆っていく)

ソールズベリーの外では・・・


ワァァァァ~~~キャァァァ~~!!(ソールズベリー内での住民たちの悲鳴が上がっている)


ブルーナ「アハハハハハハ!見てみて!あのソールズベリーの暴徒たちが慌てふためいているこの状況!さっきの威勢ある暴動の叫びはどこへ行ったのやら?」笑っている

ブルーナ「さっきまでオーロラを救いに行くとワーワーと叫んでいた妖精たちが、私の毒の煙を見ただけで悲鳴に早変わり・・・そうよ、これを私はやりたかったのよ!」

サラマンダー所長「おめでとうございますブルーナ様!ブルーナ様のその異端の亜鈴の力で、ソールズベリーの暴徒たちを一気に殲滅し、尚且つ暴徒たちの悲鳴をあげさせますとは・・」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ。しかしわかっていると思うが、このままあなたの毒を放置すれば、たちまちにソールズベリーの住民たちはその毒で死んでいき、」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたはソールズベリーの領主になる前にソールズベリーを滅ぼすことになるわよ。それで良いのかしら?」

ブルーナ「ウッ・・・それくらいわかっているわ!サラマンダー所長、解毒薬はもう十分に用意できたのかしら?」

サラマンダー所長「はい!一通りの量産は出来ました。すぐにソールズベリーの住民たちに投与し、ブルーナ様がいかに威厳であると言う事を見せつけて差し上げましょう!」

ブルーナ「ええ、さっそく行くわよ!サラマンダー所長、解毒薬の散布をお願いね?」

サラマンダー所長「はい!」パカッ、サッサッサァァ~~!!(解毒薬を散布する道具に詰め込んでいく)


バシュウゥ~~バシュゥゥ~~!!モクモクモクゥゥ~~・・・・(白い煙が道具から吹き出していく)

タッタッタッタッタッタッ・・・・・(ソールズベリーの街へ入っていくブルーナたち)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その後、ソールズベリー:広場にて・・


シュゥゥゥ~~・・・・(解毒薬の煙を散布していくサラマンダー所長)


ブルーナ「――――――――――!!」色々と演説していく

ソールズベリーの住民たち「ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ・・」命乞いをするよう跪く

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・。」その様子を影から見ている

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
私の『蒼毒』の異端の亜鈴の力とサラマンダー所長の解毒薬を駆使し、ソールズベリーの妖精たちを追い詰め、遂にソールズベリーは私の手中に入った。

私はまだオーロラのことを好きでいる妖精たちにいかにオーロラが死ぬべき大罪妖精であることを暴露していき、ソールズベリーの妖精たちは次第に私のことを氏族の長として認めさせた。

妖精騎士アグラヴェインが言ったように蒼毒と解毒薬は2つでセット。それらを駆使していけば、多くの妖精たちは確実に私のことを恐れ、その恐ろしさ故に妖精たちは私に跪く。

そしてそれらを売り買いすることが出来れば、私の前に多くの大金が舞い込んでくるのが確信に変わり、私は胸の内で大いに嬉しく思ったことだろうか・・。


そしてソールズベリーの住民たちに私の恐ろしさを知らしめ、私が新しい風の氏族長である事を認めさせ、ソールズベリーの住民たちを従えるようになった私は、

これから始まるオーロラの最後の時を飾るべく、オーロラの処刑の内容を説明し、遂に計画は最終段階へと進んで行くのであった。

それから翌日・・・オーロラの処刑執行日:トネリコ大聖堂(処刑会場)


ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズブッ♡ズブッ♡ズブッ♡(オーロラを強姦していく多くの者たち)

人間の男「ンンッ、ンンッ、ンンッ、ンンッ!」ズブッ♡ズブッ♡ズプッ♡

牙の妖精「ウン、クゥ、ウン、ウゥゥン!」ズプッ♡ズプッ♡ズプッ!

強姦されているオーロラ「・・・・・・・・・・」ギュチュ♡ギュチュ♡ギュチュ♡ギュチュ♡(虚ろな目で犯されていく)


二代目妖精騎士ガウェイン(ビスケス)、ダルダン、レオンゴン「クフフフフフ・・・・・」その様子を座席でにやけている

二代目妖精騎士トリスタン、妖精騎士モードレッド、妖精騎士アグラヴェイン「フフフフフフフ・・」その様子を座席で笑みを見せている

ウィンキー、サラマンダー所長「・・・・・・・・・」黙ってみている

二代目妖精騎士ランスロット(ガレス)「zzzzzz・・・・・・」檻の中で寝ている


ブルーナ「アハハハハハ、アァ~~ハハハハハハハハハハハハハ~~!!」ゲラゲラゲラァァ~~!!(高笑い)


コーラル「・・・・・・・」ボケェェ・・(隣でずっと座っている)

マイク「あぁ・・ぁぁぁぁ・・・」見ていられずに去って行く


ドピュッ!ブビュブビュブビュッ、ビュルルゥゥゥゥ~~~!!!(オーロラに次々と精液を放っていく)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
オーロラの処刑執行日・・・私はあのオーロラの忌々しい輝きが、自身に愛されていたはずのソールズベリーの住民たちに穢されていくところを私はあの場所でじっくりと観賞した。

翅をもがれ、純潔を奪われ、身体を蹴られ殴られ、男どものザーメンで中も外も汚され、オーロラの心がボロ雑巾になっていくところに、私はもう高笑いが止まらなかった。

オーロラの処刑には他のイレギュラーズも絶賛しており、妖精騎士アグラヴェインも私の事をとても高く評価してくれた。私もアグラヴェイン様に褒められてとても嬉しい気持ちとなった。

私はたった一度しかないオーロラの惨めな最後を自身の魂に刻みつけるように観賞し、オーロラの処刑は大成功に終わっていき、

それから7日後・・多くの赤子を孕んだオーロラの出産を見届け、オーロラがそのまま命を落としたことを知り、私のオーロラへの復讐は終わりを告げた。


こうして私は忌々しいオーロラを地獄へ叩き落とし、オーロラに替わって風の氏族長として君臨し、ソールズベリーは完全に私のモノとなった。

オーロラの従者であった『コーラル』は私のことを憎悪し、力のない自身に失望しつつ自分から私の前から去っていき、今はサラマンダー所長が私の唯一の従者である。

そしてサラマンダー所長と共に作り上げた蒼毒兵器を売買しつつ、モース毒の研究・特効薬開発の事業で大儲けし、私の氏族長の権限を持ってして、

ソールズベリーは『風と自由の町』から『毒と縛りの街』としてスローガンを変え、私はこの3年間を思うがままにソールズベリーを支配していった。


ブルーナ(ナレーション)「っと・・ここまでは私の生い立ちを紹介していったのだが、ここから3年後の私の人生・・・女王暦2017年の話に進み・・」

ブルーナ(ナレーション)「何故私が、『予言の子』『異邦の魔術師』『境界なき勇士団』を邪教徒としておびき出そうとしたのかを特別に話してあげるわ。」


それは私が風の氏族の長となって3年の年月がたち、『予言の子』が現れるという女王暦2017年にさしかかったその頃・・

石になった三澤亮太君が『蘇りの予言の子』アルト・オルラントとして復活し、さらに生きていたメリュジーヌも現れ、私のソールズベリーを荒されたあとのことだった・・。

女王暦2017年・・・毒と縛りの街 ソールズベリー:氏族長の私室


シュルッ、シュルッ、シュルッ・・・・(聖書らしき本(『太陽の法』)を読んでいるブルーナ)


ブルーナ「フムフム。それで・・人という者はその転生輪廻というので何度も何度も生まれ変わっては、その時代・その地域で多くの人生を歩んでいき、世界を幸福の光で満たそうとしているっと・・。」

ブルーナ「・・フッ。ホント・・この汎人類史から流れてきた本は面白いモノが沢山あって、オーロラの書斎の物は残しておいたのだが、これほど可笑しくて笑えるモノが様々だったとはね。」

ブルーナ「この本に書かれているその・・■■■だったっけ?全く、他の本と見比べてはいたけど・・彼はあらゆるこの世への欲を捨て去り、悟りを開き、仏教を開いたと書かれているけど・・・」

ブルーナ「それから2000年後の東の国でまた自身が生まれ変わるだなんて、結局それはこの世への欲を捨てていないって事だよね?煩悩だよねこれは?」

ブルーナ「“世界を幸福で満たしたい”という『目的』で何度も何度も生まれ変わっては地上に降りてくるなんて・・まるで私たちブリテンの妖精みたいじゃないか・・?」

ブルーナ「しかしまぁ・・この本の著者・・『大川隆法』っていう人間はこのような面白い本を多く手がけるとは・・余程の芸達者な人間だったのかもしれないわね?」


トントントン!(ノックの音が聞こえる)

ブルーナ「(んっ・・・誰かしら?)・・・どうぞ。」クルッ・・(本を読みながらイスを回転させる)


ガチャッ、タッタッタッ・・・(書記の妖精が入ってくる)

書記の妖精「ブルーナ様。ウェールズの領主、オベロン様がいらっしゃりました。いかがなモノで?」

ブルーナ「!。オベロンね・・わかったわ。ちょっと待ってて・・・」


ガタガタガタガタ~~・・・。(机にある色んな本を片付けるブルーナ)
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女王暦2017年。私が風の氏族の長となってちょうど3年の年月がたった頃。私のソールズベリーの支配は最盛期に達しているその頃。

シェフィールドが陥落したにもかかわらず、亮太たちがまだ見つからない事に苛立ちを覚えていた私のストレス解消とも言えるモノは読書である。

3年前から残るオーロラの書斎には彼女の興味本位で読み、彼女の本棚に死蔵された本がいくつもの仕舞い込んでおり、私は暇さえあれば、そこから本を取り出して読書を楽しんでいる。

特に私が最近の流行として読んでいるのは、妖精騎士アグラヴェインが『聖書』と言う名を持つ本の数々であった。私には『聖書』という本の意味さえわからないのだけど・・。

それらに関する本には天使とか悪魔とか神とか信仰とか生まれ変わりとか・・。これらのワードに興味と面白みを感じた私は、これらの本を見ては爆笑じみた興味をしめし、多いときには夜明けになるまで読んでいることが多かった。


そんなストレスを読書で引いていく中で、グロスターの西にあるウェールズの森の領主・・妖精王オベロンとかいう奴が私への謁見を希望しており、

彼には少し前の演劇観賞の縁や金を貸している事もあり、オベロンの謁見を許したのは良いのだが・・・

まさかあのオベロンが、『予言の子』と『異邦の魔術師』を連れてくるとは思いもしなかった・・・。
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タッタッタッタッ・・・(オベロンたちが入ってくる)


オベロン「やぁ、今日も元気にお仕事を頑張っているそうじゃないか、ブルーナ?」

トリスタン、アルトリア、ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・・・・・」ジィィ・・(少々警戒している)


【(あの妖精が・・・ブルーナ・・・。)】
【(でも彼女・・・どこかで見たような・・・・)】←

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カルデアのマスターが思っている事


ブルーナとそっくりな妖精
https://pbs.twimg.com/media/E4KeLdyVUAU8abi.png

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ブルーナ「・・ンッ?」カルデアのマスターに目を向ける

【(俺の事を見てる・・。)】
【すみません・・どこかでお会いしましたか?】←

ブルーナ「・・はぁ?私はあなたのような人間の事なんか知りません。あなたとは今日ここで会ったばかりですので。」イライライラ・・(イラついている)

【す、すみません・・・妖精違いでした・・。】謝る


アルトリア(小声)「(ちょっ、ちょっと藤丸!?もう少し礼儀正しくしてよねぇ・・・。相手はイレギュラーズの1人にして風の氏族の長の妖精なんだから・・)」オドオドオド・・(焦っている)

ダ・ヴィンチちゃん(小声)「(ああ・・。さっきも言ったのように、ブルーナはとても危険な思想の持ち主だ。一ミリも気を緩めない方が良いわね?)」

トリスタン(小声)「(ええ。でもしかし・・なぜあのような自分勝手な妖精に、オベロン殿は謁見に行かれると言ったのでしょうか・・?)」オベロンの事を見ながら・・


ブルーナ「ハァ・・・・それで、私に何の用で会いに来たのかしら・・・?ノリッジの『厄災』やシェフィールドの後始末もあってクソ忙しいというのにわざわざ私に直接会いたいだなんて・・」

ブルーナ「あなたには私から借りた借金の返済の事もあるから、さっさと私から借りた金を返してくれるのかしら?」イライライラ・・(イラついている)

オベロン「アァ~お金のことはちゃんと必ず返すとして・・・。ブルーナ、君に少しお願いしたいことが2つ、君は立場上に無視できない話が一つ。」

オベロン「あわせて三つだが時間は取らせやしないさ。用件が終わり次第、僕らはここから出るつもりだからね?」

ブルーナ「そう・・。ならそこにいる人間は用件を言い次第、さっさと私のソールズベリーから出て行かせた方が良いと思うわ?」

ブルーナ「私のソールズベリーの条例上、人間の奴隷は私以外の所持を禁止しているから、さっさと出て行かないとあなたの大事な従者は私が徴収することになるわよ?」

オベロン「わかっているさ。君のような妖精に彼を奪われたくないし、彼を質屋に売って借金を返そうとすることもしないからね!」

【ちょっとオベロン・・・】
【(質屋に売るはないだろそれは!)】←

ダ・ヴィンチちゃん「~~~~~~・・・・・」呆れている


ブルーナ「・・で、その用件というのは何なのかしら?私に直に頼むことと言うのであれば、私でしか頼めないそれなりの価値はあるというの?」

【えぇ~っと、それは・・・】

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
16年前・・・エインセルが予言と共に説いた存在でもある【予言の子】、アルトリア・キャスター。汎人類史とかいう異世界から来たと言う【異邦の魔術師】、藤丸立香とカルデアのサーヴァント。

コイツらこそ・・女王モルガンがその存在を探し、ベリル・ガットの奴が警告をしていたという存在である事は、アルトリアたちの姿をひと目見ても、すぐにはわからなかった。

しかしオベロンの話やカルデアのサーヴァントと名乗るダ・ヴィンチの奴の話を聞いていき、彼女たちが最近ブリテンで名が広まる10人の偽の『予言の子』でもなく、

1週間前に二代目妖精騎士ガウェインが西の人間牧場で捕らえたピンク色の『絶唱の予言の子』でもない・・『選定の杖』を持つと言われる真なる『予言の子』。

そしてその彼女を導くと言われる『異邦の魔術師』の存在が本当である事が発覚し、私もこのような事には目が点になるほど驚いた。

あの時はモルガンから『予言の子』と『異邦の魔術師』を捕らえよという命令もなかったモノだし、私のどう勝手に扱おうとしても関係なかったことであったからだ。


オベロンと藤丸が私に要求してきた事は3つあり、オベロンはアルトリアを『予言の子』として自覚させるために“『巡礼の鐘』を鳴らす”事を。藤丸立香は“マシュ・キリエライトと言う女性の人捜し”を要求してきた。

当然の事・・“『巡礼の鐘』を鳴らす”という事はイレギュラーズの関係上に受け入れられないし、マシュ・キリエライトと言う女性なんかも全然知りやしない・・。

しかもオベロンは『予言の子』や汎人類史側(カルデア)と接触している以上、風の氏族もろとも皆殺しにされかねないと脅しをかけたモノだから、私はオベロンにハメられたと思いつつも、

私はこの状況を打開するためにも、私はカルデアやアルトリアの奴にとある約束を交わしたのであった。

ブルーナ「成る程。それについては答えられることはあると言ってもいいわよ。藤丸立香、あなたが探しているというマシュとか言う人間の女性の事なのだが・・」

ブルーナ「私が所有する人間の中に、マシュとか言う名前の女性はいないと言ってもいいわ。私、これでも昔は人間の監視と管理の職をやったことがあるからね。」

ブルーナ「ここ数日前に人間牧場から仕入れた人間や、牧場で捕らえてこちらに収監さえている『絶唱の予言の子』と名乗る人間を除けば、人間牧場にもそれらしき女性の名前はなかったわ。」

ブルーナ「まぁ本物の『予言の子』が近くにいる以上、偽の『予言の子』と事なんか自身らには関係ないことでしょうに・・。」

アルトリア「そ、それはそうなのですが・・・・・」目をそらしている

【そうですか・・・・】←
【(絶唱の予言の子とは一体・・・)】

ブルーナ「鐘のことについても今ここで鐘を鳴らす事になれば、モルガンに反逆罪として殺される事になるし、今わたしが持つ権力を失いかねないわ。」タラタラタラ・・(焦りを感じている)

ブルーナ「あんたたちが意地でも鐘を鳴らそうとするのであれば、こっちも強行手段としてあんたたちと戦う事になるわよ?」キィィン、ドクドクドクゥゥ・・(手に蒼毒を生成する)


ドクドクゥゥ・・・シュゥゥゥゥ・・・(蒼毒の液体が溢れ、毒ガスが少し漏れ出している)

【(な、何だあれは・・・?)】
【(アレが・・・ダ・ヴィンチちゃんが言ってたブルーナの力・・。)】←

ダ・ヴィンチちゃん「口をふさいで!この毒ガス、只者じゃないから気をつけて!!」ガバッ!(口を魔術礼装のハンカチで藤丸と共におさえる)

アルトリア「~~~~~~!」口をおさえる

トリスタン「――――――!」口をおさえつつ、何かをしていく

オベロン「~~!?。ちょっ、ちょっと待ってよブルーナ!僕の話に乗れば、君にだってメリットぐらいはあると思っていると言うのに・・こんな仕打ちはないよね?」口をおさえながら・・

ブルーナ「うるさいわねぇ~!そもそも私との謁見に来た以上・・生きて帰れる保証があると思っていたのかしら?あんたたちなんか、私の異端の亜鈴を持って・・・」


ポロロォォ~ン♪ギュイギュィィ~ン!!(ブルーナの周りに糸が貼りめぐっている)

ブルーナ「!?。な、なによこれ・・・」キラァ~ン・・(辺りに貼りめぐる妖糸を見て・・・)

トリスタン「それは自由自在にして縦横無尽、触れればあなたの身体を線状に切り裂く・・私の弦に貼りめぐる妖糸です。」

トリスタン「ミス・ブルーナ。あなたが危険な思想の持ち主の妖精だと聞き、この部屋に入った時から、万が一の保険として、私の弦をあなたに張り巡らせておきました。」

トリスタン「あなたは女王モルガン側の氏族の長である以上・・まだ戦力が薄い我らはあなたをここで仕留めるわけにはいきませんが・・」

トリスタン「あなたがこれ以上、マスターたちに危害を与えるというのであれば、私の弦を持ってして、あなたのその身体に傷つける覚悟はありますので・・。」

【助かったよトリスタン!】

ポロロォォ~ン♪ギュイッ、バタンッ!ヒュゥゥ~~・・・(妖糸で窓を開け、毒ガスを外へ喚起する)


ブルーナ「ヌゥゥ・・・・。両腕や私の翅にも糸が張り巡らせているなんて・・・あんた、翅の妖精の生き残りだったというの?こんなに身体がデカい妖精のくせに・・・」グググゥゥ~・・(動けずにいる)

オベロン「フフゥ~ン!僕たちとカルデアを甘く見ていたようだねブルーナ?サーヴァントというのはこのような技を繰り出すことも出来るんだからね?」

オベロン「君の異端の亜鈴が強力だとしても、カルデアは自らの知恵の力で多くの敵を打ち破ってきたからね?そうだよね、藤丸?」

【ああ、そうとも。】
【そう簡単に俺たちは負けたりはしないからね?】←

オベロン「ああ。ブルーナ、彼らは僕がさっきも言ったように・・藤丸たちはモルガンを倒すためにこの妖精國ブリテンにやって来た。このブリテンを支配するモルガンを倒すために。」

オベロン「2000年間もブリテンを支配してきたモルガンを倒したあと、彼らはこのブリテンを支配する気はないし、むしろこのブリテンを救いに来たと言ってもいいからね。」

オベロン「ブルーナ。君はただ、自分自身の権力を守りたいと言うのであれば、僕らはこれ以上君に対して危害は加えないし、ここでの謁見の話も黙っているつもりだ。」

オベロン「もちろんタダでとは言わない。アルトリアにはまだ『予言の子』である自信はないし、僕らはまだ女王モルガンに対抗しえる戦力を持っていないとも言えるからね?」

オベロン「僕らと組めば、今回の事は黙ってあげるし、君の安全や財産も保証してやると僕は言っているからね?」

【オベロン・・・・】
【(大丈夫なのかなぁ・・?)】←

アルトリア「・・・・・・・・・・」心配しつつ黙っている


ブルーナ「あぁ~~わかったわかった!でもだからって、このままこの部屋の上の鐘撞き堂にあんたたちを入れるには、そこにいる『予言の子』が信用ならないといってもいいわ。」

ブルーナ「タダで鐘を鳴らす訳にはいかないのがわかっているのなら、私からもソールズベリーの鐘を明け渡す条件を定義させてもらうわ。」

ブルーナ「アルトリア。藤丸立香。あんたら2人には、私の兵器売買のお得意さんがいるノリッジに渦巻きだしたモースの流れである『厄災溜まり』・・」

ブルーナ「百年に必ず一度は発生する『厄災』であり、私の蒼毒や女王陛下でも対処が出来ないというあの呪いを、あんたたちの手で祓ってくれたのなら、私は金だろうと鐘だろうと明け渡してあげるとも!」

【(本当なのかなぁ・・)】
【(まだ信用するには行かないというか・・・。)】←

ブルーナ「フッ・・・信用たり得ない顔をしているようね藤丸立香?だったら私の事を信用できるよう、あなたにある事を話してあげるわ。」

ブルーナ「今から3日後・・・ここから西北にあるグロスターの街でとびきりの新商品が入ったそうで、それを競売にかけるオークションがあるというのよ。」

ブルーナ「その新商品のタイトルは『鉄で武装した珍しい妖精』で、なんでも名なしの森から商人が連れて来た妖精で、そのオークションの目玉として競売に出す予定と聞いていたわ。」

ダ・ヴィンチちゃん「『名なしの森』で『鉄の武装をした妖精』・・・まさかそれがマシュだって言いたいのかいブルーナ!?」驚いている

オベロン「成る程・・それは聞き捨てならない話と言ってもいいね?これを聞いちゃった以上・・君はどうするつもりなんだ?」

【ああ、行くしかないだろ!】
【すぐにでもグロスターへ行かないと!】←

オベロン「ああ!ブルーナ。君を完全に信用はしていないのだが、君が出すその条件・・・僕らは引き受けることにするよ。」

アルトリア「えっ、えぇ・・。で、ですが・・ブルーナさん、ちゃんとそのノリッジの『厄災』を祓ってくれたら・・ソールズベリーの鐘を鳴らさせてくれるのですね?その約束、守ってくれるのですよね!?」

ブルーナ「当たり前よ!このような約束を破るようじゃ氏族長としての信頼は落ちるものだし、前の氏族長であるオーロラの轍を踏む気はサラサラないからね!」

ブルーナ「それとグロスターに行くのであれば、これを持っていった方がいいわ。ちょっと紙を書きたいから、糸を緩めてくれるかしら?」

トリスタン「ええ。ただし緩めるのはあなたの両手のみであり、何かしましたら首元をすぐに締めあげますので・・・。」ポロロォ~ン♪ギィィ~・・(ブルーナの両手にある糸を緩める)

ブルーナ「ツゥゥゥ・・・・」ビラァァン、カキカキカキ・・・(不満げにある書類を書き上げる)


カキカキカキ、シュッ!(書類を書き上げ、それをカルデアのマスターたちに投げ渡すブルーナ)

ブルーナ「このソールズベリーの北の庭にある所に妖精馬の小屋と馬車がある。そこにいる妖精馬は元はオーロラ派の妖精馬であって、どうも私の言う事を聞かない暴れ馬なもので困ってはいたが・・」

ブルーナ「それはその妖精馬と馬車の譲渡書よ。それを持ってさっさとこのソールズベリーから出て行きなさいよ!私の蒼毒があんたたちに降りかからない内にね。」

オベロン「ほうほう。ならその妖精馬と馬車、ありがたく受け取らせてもらう。今後の僕たちの旅に役ださせてもらうからね。」


ブルーナ「・・・・・・・・・」キリキリキリィィ~・・・(怒りを堪えている)
―――――――――――――――――――――――――――
汎人類史とかいう世界から来たと言うサーヴァント、円卓の騎士トリスタンに鋭い糸を張り巡らされ、少々強引にアイツら『予言の子』に鐘を鳴らさせろと脅しをかけられたのだが、

『予言の子』たちにソールズベリーの鐘を明け渡す条件として、“ノリッジの『厄災』を祓えれば、ソールズベリーの『鐘』を明け渡す”と約束し、私はこの場を切り抜けた。

もちろん・・この約束は只の私の口約束程度であり、イレギュラーズとしてソールズベリーの鐘撞き堂の警護も任されている以上、あの鐘を簡単に鳴らさせるわけにはいかない。

故にいずれにしても『厄災』によって滅びる運命にあるノリッジに彼らをおびき寄せ、『厄災』にアイツらを始末させようと私はとっさの判断で提言したのだ。

それにノリッジにはあのダイヤモンドと同じ硬さを持つ絶対防御持ちのダルダンの奴がいるし、もし『厄災』がアイツらに祓われたとしてもダルダンの奴が『予言の子』たちをぶちのめすに違いないと思った。

私はその考えに期待を持ち、私の話を聞こうともしない暴れ妖精馬のレッドラ・ビットをオベロンに無料で明け渡し、アイツらがノリッジでくたばってくれることを期待して待っていたのだが・・・

それから数日後(ウェールズの戦いから数分たった頃)・・・・・、毒と縛りの街 ソールズベリー:氏族長の私室にて・・・


タッタッタッタッ・・・(青ざめた顔で部屋を歩き回るブルーナ)

ブルーナ「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい・・・・これはもうやばすぎるでしょこれはぁ~~!」ガクガクガクガク・・・(震え上がっている)

サラマンダー所長「ブルーナ様・・このままではいずれ、このソールズベリーに『予言の子』と『境界なき勇士団』が『巡礼の鐘』を鳴らしに攻め入ってくるかと・・」ガクガクガク・・(震えている)

ブルーナ「ウウウ・・うるさいわね!いまそれを対処する方法を考えている所だから、少し黙っててくれないかしら!」

サラマンダー所長「ででですが・・・このままあの方々がソールズベリーに来れば、瞬く間に街中の妖精たちが一斉に『予言の子』のシンパとして我らに牙を向けるとなると、もの凄く不安でありまして・・」

ブルーナ「ヌヌヌゥゥ・・・・アァァ~~クソォォ~!!」ドンッ!(氏族長の机を思いっきり叩くブルーナ)


ドンッ!バサバサァァ~~!(机にある本が衝撃で床に落ちる)
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『予言の子』一行と密会と口約束をかわして数日後・・・『予言の子』は約束通り、ノリッジを滅ぼそうとした『厄災』を祓い、ノリッジを救ってしまった。

しかもノリッジを支配していた『宝石鎧のダルダン』が、『予言の子』一行と円卓軍、亮太君率いる『境界なき勇士団』によって倒されてしまい、最初の『巡礼の鐘』がブリテン中に鳴り響いてしまった。

さらにウェールズに侵攻していた妖精騎士アグラヴェインの報せにより、二代目妖精騎士ガウェインがアイツらに倒され、二代目妖精騎士ランスロットもまた重傷を受けたとの報告を受けてしまい、

おそらく次に亮太たちと『予言の子』が来る場所がここソールズベリーだと確信し、オベロンたちに鐘の明け渡しの事で訪れるんじゃないかと思い、その事で私は恐怖を感じていた。


数日前に『予言の子』とカルデアを謁見に迎えたばっかりに、あんな口約束程度の約束1つで私の権力が危ぶまれる立場に立たされるとは思いもしなかった。

あの時、謁見に来たアルトリアたちはその気になれば私の蒼毒で簡単に絶滅させられるかと思っていたが、アルトリアたちは三澤亮太たち境界なき勇士団と円卓軍を味方に付け、そして今は私の弱みを握りつつある。

オベロンたちとの約束を守れば鐘を鳴らされ、女王陛下の命令を違反したとして私の『権力』を失い、守らなければオベロンたちが『予言の子』と私との関係を公表し、私の『富と権力』を失う事になる。

どっちに転んでも私の破滅が確定しており、私の人生終わったかと思っていたのだが・・・・
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
バサバサッ、ビラビラァァ~~・・(本が床に落ち、いくつかの本のページが重なって開いている)


ブルーナ「・・・・・・・!?」タタタタッ!(その重なった本のページに注目する)

ブルーナ「(『あやしげな―――邪教がはびこりはじめ、ムー大陸全体に大きな想念のくもりがかかり、三段階にわたる大陸の沈下によって、海中に没してしまいました。』)」重なった本のページを読む

ブルーナ「(『しかしあなたの前――に絶望が降りかかるとき―――7人の天使が――舞い降り、あなたのことを守ることでしょう・・・。』)」重なった本のページを読む

ブルーナ「・・つまり邪教が広がり、ムー大陸は大陸の沈下によって海中に沈み、絶望が降りかかったときに天使が・・・・・!?」ピコーン!(何かを思いつく)


ブルーナ「フフ、ウフフフフフフ!アハハハハハハハハハハ~~~!!」笑い出す

サラマンダー所長「ど、どうかなさいましたかブルーナ様!?まさか・・この絶望的な状況下に心が折れてしまったと・・・」ガクガクガク・・(震え上がる)

ブルーナ「いいえ違うわ・・・。今、私たちが置かれているこの状況下を覆す方法を見つけたのよ。この方法さえ成功すれば、私たちは逆転できる。」

ブルーナ「『予言の子』と『異邦の魔術師』・・円卓軍の奴らは、このブリテンを支配するモルガン陛下からブリテンの妖精たちを救う為に戦争に立ち、『境界なき勇士団』はモルガン陛下の支配から妖精たちを解放しようと戦っている。」

ブルーナ「つまり彼らはこのブリテンにいる妖精たちの身を守る為に戦っているというのなら、私たちはその妖精たちを利用する手はあるって事になるわね?」

サラマンダー所長「ブルーナ様・・・!まさか、あなた様がやろうとするその方法というのは・・!」

ブルーナ「ええ。風の氏族長であり、イレギュラーズのメンバーでもあるブルーナが・・同じイレギュラーズの仲間2人を殺した三澤一家と『予言の子』を倒す手段があるとすれば、もうこれしか方法は無いわ・・。」


ブルーナ「今すぐここらの兵全てを叩き起こせ!!『予言の子』と亮太たちに目に物を見て聞かせてあげるわよ!」バァ~ン!(命令する)

サラマンダー所長「は、ハッ!!」ビシッ!

ブルーナ「・・・フフフフフフフフ・・・・」怪しげな笑みを浮かべる

翌朝・・・・ソールズベリー:大聖堂前(コロアム型の処刑会場予定地)


ガタン、ガタン、ガタン、ガタン・・・・・・(処刑会場の準備をしていく妖精の兵士たち)


ブルーナ「そこはここで・・アレはここで・・・」設計図を見て確認しながら・・・

衛兵「ブルーナ様、倉庫よりあなた様に頼まれた演説台を持ってきました。これらをどこに設置するかと?」

ブルーナ「そうねぇ~・・・・・この中央付近にそれを置いてくれるかしら?観客席にいる客全てに見られるようにね?」

衛兵「ハッ!搬送班、こっちにソレを持ってきてくれ!」命令する


ダッ、ダッ、ダッ、ダッ、ダッ・・・・ドスンッ!(ガラスボックスに入っている演説台を運び出す搬送班)

衛兵「・・ブルーナ様、これはいったい何でしょうか?全体がガラス張りになってて、中に演説台と何か変なモノが多く置かれてて・・・」

ブルーナ「ああこれ?前に妖精騎士アグラヴェイン様の領地であるマンチェスターから取り寄せたモノで、その変なモノは・・マイクっていう機械だってさ。」

ブルーナ「これさえあれば、風の報せを使わなくても大きな声でソールズベリー中に私の声を行き届けさせることが出来るのよ。」

ブルーナ「それにこのガラス張りは何というか・・こうかてくたいとふくごうガラスと言って、どんな剣や矢でも傷1つも付かないシロモノでここで演説すれば安全だってアグラヴェイン様は言っていたわ。」

ガチャッ、バタン!(ガラスボックスの中に入る)


キィィーーン!(ガラスボックスの中のマイクのハウリングが鳴る)

ブルーナ「それにここで演説をしていれば、私が不意に毒ガスを出しても周りに影響がないと言っていたわ。こんな風にね?」フゥゥ~~・・・(青い毒ガスを吐く)

ゴワァァァ~~ン、シュゥゥ~~・・・(ガラスボックスの中で蒼毒の毒ガスが充満し、そしてガスが消えていく)

衛兵たち「オォォ~~!」感心している

ブルーナ「ねっ?これであなたたちは私の毒ガスを吸わずに済むって事よ。(充満したガスで少々前は見えなくなるけどね・・・)」ガチャッ!(ガラスボックスの外に出ながら・・)

―――――――――――――――――――――――――――
このソールズベリー大聖堂の前に突如として建てられたコロシアム型の処刑会場。これらの建物全ては、前に妖精騎士アグラヴェインから買ったモノのセットである。

この処刑会場は以前、3年前に行なったオーロラの処刑会場を妖精騎士アグラヴェインがコロシアムの形に設計し、魔方陣その建物1つを展開する事が出来るシロモノであり、私はある目的の為に高い金を出してまで買った物である。

もし『予言の子』や亮太たちを倒し、奴らを処刑台に立たせる機会があれば、この私と亮太たちの関係の始まりの場所であるソールズベリーでその命を断たせようと考えてアグラヴェインに作らせたシロモノである。


だが逆に私の方が窮地に立たされている事を感じた私は、それらを窮地から一発逆転する方法を見いだし、このコロシアム型の処刑会場を今日の朝に展開し、亮太たちをおびき寄せる準備の支度をしていた。

『予言の子』と円卓軍はブリテンと妖精たちを救う為、亮太たち『境界なき勇士団』は女王陛下から妖精たちを解放するために戦争を仕掛けたといってもいい。

ノリッジに攻め入ったのもそこにいる妖精たちと人間たちを救う為、ウェールズに救援に行ったのもそこにいるゴミ虫妖精たちを救い出す為だと私は推測し、

彼女たちを追い詰めるとすれば、彼らが救おうとする妖精たちや人間たちを人質にし、反乱分子の要とも言える『予言の子』と『異邦の魔術師』、そして三澤亮太こと『アルト・オルラント』をここへ誘き出し、

そして私の手でその3人を処刑し、その勢いで残りの反乱分子を一気に攻め倒すことこそ、私の一発逆転をかけた大作戦である。


人質にする者たちとは、以前から『予言の子』たちとアルト・オルラントを支持する動きを見せ、私の権限で牢屋に入れた者たちを中心に集めていき、

処刑を盛り上げるためにソールズベリーの住民をこの会場に入れ、妖精たちが大好きな祭ごとのように振る舞い、私への指示を頑固たるものへとしようとするモノでもある。

それに3年前に私を裏切った亮太君を“邪教の教えを広める先導者”と見立て、人質や『予言の子』たちはあたかもその邪教に魅入られた者たちとしての扱いとし、

刹那主義で移ろいやすいソールズベリーの妖精たちを騙すことに至っては十分に私への指示を高める秘策でもあるのだ。

タタタタタタァァ~~!(妖精と人間の衛兵が1人ずつやって来る)


人間の衛兵「ブルーナ様。打ち上げ花火用の大砲、所定の位置に全て配置完了いたしました!いつでも発射できる傾向です。」

妖精の衛兵「物見より伝令です。先ほどソールズベリー周辺にある蒼い平原にて、『予言の子』一行と見受けられる馬車を発見しました。近くには『境界なき勇士団』一行も見受けられます。」

妖精の衛兵「先ほどから蒼い平原の前から動かない事から、その者ら一行は平原を迂回し、そのままロンディニウムへ戻ると推測しています。」

ブルーナ「!。来たわね・・・。大砲発射係の兵に通達・・・合図を出したら一斉に上空に目掛けて花火を発射するように。これもまた、お祭りの余興と言ってもよろしいからね。」

人間の衛兵「ハッ!直ちに向かいます。」タタタタタァァーー!(大砲の発射場所へ向かう)

ブルーナ「・・よし、私もそろそろ行きますか・・。」フワァァン・・パタパタパタァァ~~・・(翅を羽ばたかせる)


妖精の衛兵「ブルーナ様・・・本当にこれらをやるつもりなのでしょうか?いくら『予言の子』たちをおびき寄せるにしては、強引で派手すぎるというか・・・」

ブルーナ「・・・なにか文句があるのかしら?私がやると言ったらやるのはあんたたちも知っているよね?それとも私のやり方に不満があるとでも・・?」キィィン、ドクドクドクゥゥ・・・(手に蒼毒を盛りながら・・)

妖精の衛兵「!?。イ、いえ・・何でもありません!ブルーナ様の立案したこの作戦には我らも総力を出して成功させますので!」ビクビクビク・・・(震えながら言う)

ブルーナ「そう・・・・」ドクドクゥゥ・・・パタパタパタァァ~~!(蒼毒を引っ込めつつ、飛んでいく)

妖精の衛兵たち「・・・・フゥゥ~~・・・。」ハァ~~・・(安堵の息を吐く)


ヒュゥゥ~~ン、ブチャンッ!シュウゥゥ~~!(蒼毒の液体が妖精の衛兵の頭の上に掛かる)

妖精の衛兵たち「ギャァァァァァ~~~~~~~!!」ダダダダァァァァァ~、ガシュゥゥゥ~~!!(頭から溶解しながら・・)


パタパタパタァァ~~・・・(大聖堂の上に飛んでいくブルーナ)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そして現在・・・・ソールズベリー:大聖堂の屋上 鐘撞き堂にて・・


ヒュゥゥゥ~~ン・・・(鐘撞き堂に佇むブルーナ)

ブルーナ「処刑会場ヨシ、人質ヨシ、広告宣伝のカンペヨシっと・・・。よし、やるわよブルーナ!」リストに目を向けながら・・

ブルーナ「(この鐘撞き堂から見た光景・・・風の氏族長になってからのずっとお気に入りだけど、ここであの亮太君に宣戦布告をするんだからね・・しっかりやらないと・・・・)」)ジィィィ・・・(遠くの方を見つめる)

―――――――――――――――――――――――――――――――
ブルーナが見つめる視線(蒼い平原)

オベロン「―――――――――――」ペラペラペラ・・・(何かを喋っている)

アルトたち「―――――――――――――」フムフムフム・・・(オベロンの話を聞いている)
――――――――――――――――――――――――――――――――

ブルーナ「(聞いて驚きなさい亮太君・・これがあなたと私との最初で最後の戦いであり、あなたの行いに対する私からの結論よ!)」キリッ!(真剣な表情をする)


ヒュゥゥゥ~~ン・・・(強めのそよ風を発生させる)

バサッ・・バサッ・・バサッ・・!(青い翅を羽ばたかせていくブルーナ)


ブルーナ「『・・・あ~あ~あぁ~・・聞こえているか?この声が聞こえるか『予言の子』。一度しか言わないから、耳をかっぽじって聞きなさい。』」

ブルーナ「『私は『風の氏族』の長、ブルーナよ。『予言の子』アルトリア、『境界なき勇士団』と一緒にこの近くを通っている事はわかっているわよ!』」


ブルーナ「『『予言の子』アルトリア・キャスター!『異邦の魔術師』藤丸立香!『境界なき勇士団』のリーダーにして3年前の大罪人であるアルト・オルラント・・もとい三澤亮太!並びにその妻であるバーゲストとメリュジーヌ!』」

ブルーナ「『貴方たちは我がイレギュラーズの同志である土の氏族長:ダルダンと二代目妖精騎士ガウェインを殺し、数日前には私のソールズベリーを荒した重罪・・いや、大罪者である!』」

ブルーナ「『その大罪を犯した者である貴方たちに、この風の氏族長ブルーナとモルガン陛下の名において、さっさとおとなしく投降しなさい!』」

ブルーナ「『さもなくは、このソールズベリーにて邪教徒に堕ちたソールズベリーの民をこの場で処刑することになるわよ!』」


ブルーナ「『これは貴方たちのせいでもあるのよ?あなたたちが『巡礼の旅』とかいう行いであなたたちが説く邪教の教えをブリテン中にばらまいていくなんてね?』」

ブルーナ「『私の同志でもある氏族長ダルダンと二代目妖精騎士ガウェインを殺し、今度は私を邪教の教えで貶めようとするのなら・・私は貴方たちを許しはしないわ!』」

ブルーナ「『貴方たちは“イレギュラーズのメンバー2翅の殺害”および“邪教によるブリテン国民の集団洗脳”の罪により・・私はあなたたちに死刑を宣告し、ソールズベリーにいる貴方たちのシンパを全員すべて捕らえて言うわ。』」

ブルーナ「『妖精たちを助けたいならここまで来てみなさい!貴方たちがブリテンにいる妖精たちを救う『予言の子』の一味であるならば、放っておくワケには行かないよね?『予言の子』何だから・・?』」

ブルーナ「『『予言の子』、『異邦の魔術師』、そしてアルト・オルラント。今から昼頃の14時まで待ってやるから、貴方たちはこのまま投降するかしないを選ぶといいわ。』」

ブルーナ「『もしこのまま逃げるというのであれば、さっきも言ったように、このソールズベリーにいる貴方たちの邪教に魅入られた者たち全員・・私の手で処刑することになるわよ?』」

ブルーナ「『もちろん、ノリッジで女王軍相手に無双した『絶唱の予言の子』の仲間とも言える“ピンク色の『絶唱の予言の子』”を含めて処刑するから、よく考えて行動しなさいよ。』」


シュッ!(花火打ち上げの合図を送るブルーナ)

合図を受け取った兵士「―――!総員、花火発射!!」命令する

ドォーン、ドォーン、ドォォォーーー!!(花火の弾が打ち上がる)


パンパァ~ン!キラァァ~~ン・・・・(ソールズベリー上空に蒼い光の天使の花火が打ち上げられていく)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
これが私のソールズベリーでの大規模な『予言の子』を支持する者たちを一斉に処刑する告知を行なった理由である。

今、ノリッジは土の氏族長であったダルダンを殺され、一体誰を信じていいか疑心暗鬼となり、それらの支援を受けている円卓軍もさぞ困惑しているのだろう。

それらの打開策のために『予言の子』はソールズベリーの鐘を鳴らし、『予言の子』の存在が実在であると証明させようとしている事は私も感づいたわ。

ならば私もまた、その『予言の子』が実行しようとしている事を私が先に実行しようとこの大規模な処刑計画を実行に移したのだ。


刹那主義で移ろいやすい妖精たちを使役させるに至っては、“自分自身が生きている事”自体が奴らにとっての絶対勝利条件であり、私は他の誰よりも一番妖精の奴らの習性を知っている。

つまりはこの大規模処刑による計画で『予言の子』たちが来れば、私が練った作戦によって彼女たちは倒れ、私は『予言の子』を倒した名声を得ることが出来る。

逆に『予言の子』たちが来ずにロンディニウムへ逃げ出せば、『予言の子』は妖精たちを見捨てた邪教信者として蔑まされ、私への名声は今以上に回復する。

どちらに転んでも私の権力に傷1つも付かずに勝利し得るが、問題は亮太君たち『境界なき勇士団』が逃げずにこちらに来るのは確実であることだ。

あちらにはオーロラを殺されて復讐に燃えるメリュジーヌもいるし、『絶唱の予言の子』の仲間とも言える“ピンク色の『絶唱の予言の子』”の事もある。

そしてアルト・オルラントこと三澤亮太とは、あの時、霧の海岸で石化した彼を捨てた因縁がある。亮太君とはいずれにしても決着を付けるのは確実であろう。


私は何としてでもこの大規模な処刑計画を成功させ、私の地位名誉・名声と権力を守り、彼らとの因縁に決着を付ける事こそが・・・

この風の氏族長にして、イレギュラーズのメンバーの1人として、そして■■の妖精たる■■■■■■・・ブルーナの最大にして最善の『目的』であることに変わりはないのだから・・。

第35節:ソールズベリーを救え!
――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー周辺:蒼い平原にて・・・・(ブルーナの風の報せを受けた直後)


アルトたち「――――――――――」驚愕している

ダ・ヴィンチちゃんたち「―――――――――――」驚愕している

介人たち「――――――――――――――――」驚愕している


オベロン「あ、あれぇ~・・おかしいなぁ~・・・?ブルーナとは僕の方から話していて、いずれにしてもこっちに味方をしているはずだと思っていたのだけど・・・」タラタラタラ・・・(気まずい感じになっている)

【話が違うじゃないか、オベロン!】←
【(明らかに俺たちに敵対心を持った言い方だった。)】

メリュジーヌ「ええ。君たちの聞いていた話とは全然違う結果になるのは当然の事だ。オーロラを殺し、自身の富と権力だけを求めるアイツに私たちと協力するわけがない!」

メリュジーヌ「しかも、あろう事にブルーナは私たちの事をなんかの邪教徒の一員であり、一部のソールズベリーの妖精たちが人質に取られている状況下にある。」

メリュジーヌ「こんな事を招いておいて、ブルーナが君たちの約束を守る奴だったと思っていたのか、オベロン!」ギギギィィ~!(怒りの表情でオベロンを見ている)

オベロン「そ、それはそのぉぉ・・・確かにブルーナは最近、何か聖書のような本を愛読書しているって噂を耳にしていたのだけど・・まさか、君たちを邪教徒に仕立て上げるために勉強していたと・・」アタフタ・・(困惑している)


立花響「・・・オベロンさん。あの風の氏族長のブルーナさんが言ってた、“ピンク色の『絶唱の予言の子』”って・・・」

オベロン「あ、あぁ~確かにブルーナと謁見してた時に聞いたような気がするねぇ・・。その人間もまた、偽の『予言の子』を名乗っていたと噂には聞いていたが・・・」

オベロン「確かその『絶唱の予言の子』は黒髪で響ちゃんと同じような武装を持ってて、頭や足から鋭い刃のようなモノを出して攻撃してたと・・・」

立花響「―――――!?」タタタタタァァーー!(オベロンに近づいてきて・・)


ガシッ!(オベロンの胸元を掴む立花響)

オベロン「ちょっ!?響ちゃん、一体なにをやって・・・」ガシッ!(胸元を掴まれて・・)

立花響「――あの子は友達なの!ピンク色の『絶唱の予言の子』は・・・私の友達の『調ちゃん』なのよ!」焦っている表情を見せる

ルージュ「!?。調ちゃんって・・・響と同じシンフォギア装者であるあの『月読調』ちゃんなの!?」驚く

アルト「ああ、確かに黒髪でツインテールや足などに刃の武器を武装しているピンク色のシンフォギアの持ち主と言えば、それこそ月読調ちゃんしか思い浮かぶ人物はいないのだが・・」

【じゃあ・・ピンク色の『絶唱の予言の子』の正体って・・・】
【オベロン!】←

オベロン「ま、まさかそのピンク色の偽の『予言の子』が響ちゃんのお友達だったとは・・・ハハハハハ・・僕も君たちから聞くまでは知らなかったよぉ・・」タラタラタラ・・(目をそらしつつ、お茶を濁す)

アルトリア「知らなかったって・・・・もうこれは知らなかったってレベルで済む事じゃないよコレは!?」驚愕した顔を見せる


アルト「オベロン、響、みんな!さっきのブルーナの話で動揺する気持ちはわからなくないが、どうかみんな落ち着いてくれ!」

アルト「ダ・ヴィンチちゃん。手短でも良いから、俺たちがソールズベリーを脱出したあと、いったい藤丸たちとソールズベリーで何をしていたのかを教えてくれないか?」

ダ・ヴィンチちゃん「あ、あぁ・・・。確かにまだお昼の14時までにはまだ時間はありそうだが・・。わかった、手短に事の全てを話すよ・・。」

【ああ。実はその・・・・】


ブルーナの風の報せを聞き、オベロンが想定していた事と話が違うことやピンク色の『絶唱の予言の子』の正体が、立花響と同じシンフォギア装者である『月読調』であることが発覚し、

ここにいる響たちやオベロンたちがその事で困惑している中、アルトは動揺しているみんなをどうにか落ち着かせつつ、

ダ・ヴィンチちゃんたちから、数日前に行なわれたブルーナとの謁見と事の重大さの事を手短に詳しく説明を聞いていくのであった。

ダ・ヴィンチちゃんから話を聞いて数分後・・・(処刑の時間まであと5時間半)


【・・・・と、言う事なんです・・・。】

アルト「・・成る程。つまり君たちもまた、ブルーナの風の報せを聞くまではピンクの『絶唱の予言の子』が月読調ちゃんだった事など知らず、このような状況になる事も知らなかったと。」

トリスタン「ええ。あなた方の言う通り、あの危険で自分自身のことしか考えないブルーナ殿に我らも信用たりえるモノじゃないと本心ではそう思っていたのでしたが、」

トリスタン「あの時はミス・マシュの捜索の事や女王軍に相対する戦力もなかった事もあり、仕方がなく我らはオベロン殿の案に賛同したのですが・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。強引に約束させたとはいえ、ブルーナには馬車やレッドラ・ビットくんを無料で貸し出してくれた事もあって、少々ブルーナへの疑いが緩んでいたのだが、やはり信用なんて無かったと言ってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「しかも何かの偶然と言うべきか・・・ブルーナは彼女と私たちとの関係を暴露される前に、ブルーナがあのような事を言い放つなんて思いもしなかったと言ってもいいからね。」

ダ・ヴィンチちゃん「『予言の子』と『境界なき勇士団』は邪教徒であり、住民たちも邪教を説いている私たちを信仰している大義名分で人質を取るなんて、私もこうなるなんて想定もしてなかったさ・・。」

アルト「ああ。俺たちを『厄災』と同じような邪悪な者らだと信じ込ませ、ブルーナ自身の立場と権力を守り、俺たちの評判をガタ落ちさせるような行動を行なうなんて・・・」

アルト「これには疑心暗鬼が続く妖精たちの心を掴むお話としては完璧だと言ってもいい。ブルーナにしてはとても知恵が回るような事をしたと言ってもいいよな。」

千子村正「ああ確かにな。妖精國には“宗教”の概念はないと思ってはいたが、流行に乗りやすい妖精たちの注目を集めるにしては完璧な物語を作ったのは儂も驚いたモノだ。」

千子村正「妖精たちにとって『邪教』というのは『厄災』の一種のようなモノで、儂らはその『厄災』をばらまく存在であるとレッテルを貼られたと言えるよな。」

千子村正「おそらくはもうこの付近の妖精たちは、『予言の子』はアルトたちのせいで『厄災』に染まり、円卓軍もノリッジの妖精たちも、その『厄災』の邪悪に染まってしまったと信じ込んでしまっているかもしれんな。」

千子村正「こうなっては儂らとアルトたち『境界なき勇士団』がブルーナが語る『厄災』ではないと潔白を証明しない限り、妖精たちは『予言の子』や円卓軍を信用することが出来なくなったと言ってもいいよな?」

千子村正「全く・・・これはとても信用たり得る者ではないブルーナの奴に守りもしない約束で精神的に追い詰めたオベロンが悪いと言っても過言はないよな?」ジィィィ・・・(オベロンの事を睨む)

オベロン「ああ・・これはもう、どうしようもなく僕が悪かった。自身の立場を守る為にブルーナがあのような知恵の効いた行動をすると気づかなかった僕の最大のミスだよ・・。」シュン・・・(石版を持って正座をしている)


ダ・ヴィンチちゃん達から事の話を聞き、ブルーナがアルトリアたちとアルトたちを“邪教徒”としてのレッテルを貼られた事やピンク色の『絶唱の予言の子』である月読調の存在も知らなかった事を知り、

“邪教徒”としてのレッテルを貼られたアルトリアたちの潔白を証明しない限り、ソールズベリーやその付近にいる妖精たちの信用を得られないという事実を村正は認識し、

そのブルーナの邪教徒発言の行動に気づけなかったオベロンは、『私は駄目な妖精です』と書かれた石版を持って正座をしつつ、事の重大さに反省の色を見せていたのであった。


海東大樹「確かに・・君たちと交わした約束を平気で破り、尚且つ君たちを『厄災』呼ばわりさせるようにさせたブルーナを信じ、このような事態を招いてしまった事に関してはオベロンの責任だと言ってもいいね。」

海東大樹「妖精たちもそうさ。このブリテンにいる妖精たちは、前にハベトロットが言ったように無邪気で残酷であり、勝算のない戦いには、例え僕らに恩義があっても動くことはしないという態度の表れ・・。」

海東大樹「彼らブリテンの妖精たちはそうやって、2000年の間もモルガンの支配から生き抜いてきたと僕は思っているんだよね・・?」

アルトたち、ダ・ヴィンチちゃたち「!」

【どういう意味なんだそれは?】

海東大樹「つまり言うとね・・・・彼らブリテンの妖精たちの多くは、自分たちがこのブリテンの地で生き抜くためにはどんな手段も選ばないって事なのさ。」


海東大樹「――戦(いくさ)で騙撃、裏切りは当たり前・・・。それどころか彼ら妖精たちにとっては自分たちの行いが賞賛されてしかるべきだと錯覚しているって事なのが厄介なところなんだ。」

海東大樹「妖精たちにとっては、一部の妖精たちを除いて自分たちが生き残り、自身の『目的』を果たせる事さえ出来れば、他の誰かを犠牲にしても構わないと言う事を、多くの妖精たちの中ではそう確信していると言ってもいい。」

海東大樹「それを一番にわかっている妖精こそ・・・・コーラル、君は3年前の頃にその事で気づいているんだよね?」

コーラル「・・・・はい。」

コーラル「3年前・・・私がアルトさんのヒール(改良)によって廃人になっていた頃、イレギュラーズとなって間もない頃のブルーナはこのソールズベリーに手をかけました。」

コーラル「代わりの氏族の長なきソールズベリーでオーロラ様を救い出そうと暴動を起こし、ブルーナは自身の持つ蒼毒の力で鎮圧させ、ソールズベリーは彼女の手に墜ちました。」

コーラル「ブルーナはソールズベリーの民にありもしないオーロラ様の罪の数々を言い広め、自身の持つ蒼毒と解毒薬を駆使して住民たちを脅していき、」

コーラル「オーロラ様の処刑執行の日、それまでオーロラ様を慕っていたはずの住民たちはオーロラ様の事を“大罪を犯した妖精”を呼び、誰もオーロラ様を助けようともせず、」

コーラル「オーロラ様はソールズベリーの住民たちの手によって翅をもぎ取られ、体と心を穢され、雪辱の苦痛を大いに受けたまま、オーロラ様は亡くなられました。」

コーラル「そしてオーロラ様にとって代わり、ソールズベリーの領主と風の氏族の長となられたブルーナは、この自由都市であったソールズベリーから『風と自由』を奪い去り、」

コーラル「今やソールズベリーの住民たちは、3年前にオーロラ様から受けていた風と自由の祝福を忘れ、ブルーナの支配にされるがままとなってしまいました。」


アルトリア「!?」ビクッ!(その話に驚愕している)

立花響「オーロラさんと仲良くしていたソールズベリーの妖精たちが・・ブルーナの嘘だけでオーロラさんを裏切るなんて・・・」

【こんなの酷すぎるよ・・・・】
【(こんな事、どこかで見たような・・・)】←

トリスタン「ブルーナの蒼毒とその毒を解毒する薬をつり下げ、ブルーナの嘘方便の言葉の数々でオーロラを慕っていた住民たちを一気にブルーナの支持派に回るというこの矛盾・・」

――――――――――――――――――――――――――――――
カルデアのマスターが経験したと思える妖精たちの裏切りの様子


コーンウォールでのオンファムの発言
https://blog-imgs-131.fc2.com/r/i/m/rimadiary165/IMG_1937.png

――――――――――――――――――――――――――――――

アルトリア「名無しの森の妖精たちがそうだと思いますね・・・・。人間を得た事で欲望に歯止めがきかなくなって、最後には仲間同士で殺し合ってしまったように・・。」

アルトリア「ソールズベリーの妖精たちもまた、ブルーナの蒼毒の力で死ぬ事を恐れ、ソレらを解毒する薬を手にするためにも、彼らが慕っていたオーロラさんを切り捨てたのでしょう。」

アルトリア「そしてコーラルさんは前の風の氏族長であるオーロラの死の事実をブルーナを経由して通して聞き、妖精たちの心の移ろいやすさにも失望し、3年間もマイクさんの店で自堕落な生活をなさっていたのですね?」

コーラル「ええ。そしてそれ以来、アドニスさんたちのような人間と妖精の間に生まれた者やロンディニウムの妖精たちと出会うまでは、」

コーラル「人間も自身を含めた妖精も含めて、蔑ますべき『下等生物』として見るようになり、その気持ちは今でも皆さま方やロンディニウムの皆さまを除いてそう思っています。」

アドニス「コーラルお姉ちゃん・・・。」心配そうにしている


コーラル「ですが・・・ブルーナだけはそれら『下等生物』らとは違います。ブルーナは『下等生物』とはそれ以下・・・この妖精國ブリテンの中で最も醜い心を持った妖精だと私は思うのです。」

コーラル「私がここ3年の間、マイクさんの店で酒に酔いつぶれる日々を送ってたと同じように・・・あの方も自身が手にした『蒼毒の異端の亜鈴』と『氏族長としての権威と権力』に酔いしれているのです。」

メリュジーヌ「ええ。オーロラは自身が考える事には責任も自覚も薄々のところはあったけど、オーロラにはオーロラなりの平和の統治が3年前からあったんだ。」

メリュジーヌ「風の氏族やソールズベリーの妖精たちは、オーロラが統治する『風と自由』の元で、誰もが自由に生きられ、誰もが自由に暮らせる生活を送っていたんだ。」

メリュジーヌ「そんなソールズベリーの『風と自由』をブルーナの毒と権威・権力の乱用で一瞬で壊し、住民たちはブルーナの毒と統制で苦しみ、今は私たちを誘い出すために住民たちを人質に取っている。」


メリュジーヌ「ブルーナは3年前に妖精騎士アグラヴェインに異端の亜鈴を手にし、イレギュラーズのメンバーになって以来、彼女は風の氏族もソールズベリーに住む妖精である事を辞めていたんだ・・・・」

メリュジーヌ「ブルーナにとっての『風と自由』は・・“『風』の氏族長である自分自身が『自由』に生きられる事”がブルーナの『目的』だったんだ!」

メリュジーヌ「えぇ~~、そうだよね!?風の氏族長 ブルーナ様よぉぉ~~!!」バァァァ~ン!!(怒鳴るように叫ぶ)


コーラルは自身が3年前に聞いたという妖精たちの移ろいに対する皮肉をみんなに言い、自身がなぜアルトたちやロンディニウムの妖精たち以外の人間や妖精たちを『下等生物』と言うようになった事を話しつつ、

『風と自由』の街であったソールズベリーから、ブルーナの蒼毒と権威・権力で『風と自由』を奪い去った事に対して、メリュジーヌはもの凄い怒りの怒声をソールズベリーに向けて放っているであった。

アルトたちとアルトリアたち「・・・・・・・・・・・」


カイニス「どうするつもりなんだ?ブルーナの奴、俺たちを誘き出すためにここまで宣伝する以上・・・向こうは本気でやるつもりだぞ?」

アルト「ああ・・・ここまで俺たちに邪教徒のレッテルを貼られた以上・・・やることはもう1つしか残されていないみたいだな・・そうだろ?藤丸立香。」

アルトリア「1つしか残されていないって・・・まさか・・。」


【ブルーナの凶行を止めに行こう!】
【人質たちを助けに行こう!】←

メリュジーヌ、コーラル「!」

【でないとブルーナに殺されたオーロラに顔向けできないからね?】


アルト「そうだな。それにこれ以上、ブルーナにソールズベリーを好きにはさせないし、俺たちに貼られた邪教徒のレッテルを剥がしに行かないとね。」

セフィー「ああ。例え心の矛先が移ろいやすい妖精であっても、我らは女王モルガンから妖精たちを解放するために動く『境界なき勇士団』だ。」

セフィー「アルトリアの『巡礼の旅』を成功に導き、円卓軍を勝利に導き、我らの家族であるヴァージェ母さんを取り戻す為にも・・このブルーナの凶行を阻止しなければならないからな。」

アルト「ああ。『巡礼の鐘』を鳴らす為にも・・コーラルとメリュジーヌの仇討ちを遂げるためにも、ソールズベリーの解放とブルーナと決着を付ける事は避けられない戦いであるのは明白だと確定してと言ってもいいね。」

パーシヴァル「はい。人質となったソールズベリーの住民と響さんの友達である『月読調』さんの救出という名目が増えましたが、ブルーナの凶行を止めに行く事には変わりはないと言ってもよろしいでしょう。」

パーシヴァル「それにメリュジーヌやコーラル殿がどうしてもやるとしている・・“ブルーナを倒し、前の風の氏族長であるオーロラの仇を取る”というお二人方の『目的』の成就・・」

パーシヴァル「ソールズベリーから『風と自由』を奪い、オーロラの命を奪った・・蒼毒の異端の妖精(ブルーナ)を倒し、彼女たちの無念を晴らす為にも、これを実行する時だと僕は確信しています。」

コーラル「アルトさん・・・みんな・・・・」


アドニス「行こうよコーラルお姉ちゃん!コーラルお姉ちゃんが住んでいたソールズベリーを救い、コーラルお姉ちゃんが好きだったオーロラさんの仇であるブルーナを倒しに行くために・・」

コーラル「アドニスさん・・・」

アドニス「それにこれはメリュジーヌお母さんやコーラルお姉ちゃんだけの問題なんかじゃない。僕やお父さん・・それにアルトリアさんやみんなの問題でもあるからね・・」

アルト「ああ。コーラル・・それにメリュジーヌには俺が付いているし、頼れるみんなもいる。俺たちみんなでソールズベリーをブルーナの手から取り戻し、俺たちに付けられたレッテルを剥がし、共にオーロラの仇討ちを成し遂げようじゃないか!」

アドニスたち、アルトリアたち、介人たち「―――――――――――」コクッ!(頷く)

メリュジーヌ「アルト・・・アドニス・・・みんな・・・。・・うん・・、ありがとう・・・感謝するわ。」ウルウルウル・・グスンッ・・(涙を堪えつつ、自身の手で拭う)

コーラル「えぇ・・・本当にありがとうございます、みなさま。」ペコッ!(お辞儀をする)


オベロン「ハァ・・・全く・・・僕がまいた種とはいえ、ブルーナによって捕らえられた人質たちをどうにか助け出し、無理にでも2個目の『鐘』を鳴らし、『予言の子』が『厄災』でないことを証明させる・・」

オベロン「これらを成功に導くには、ここにいるみんなの力を合わせ、イレギュラーズのメンバーであるブルーナを倒さなければならないのが絶対条件と言ってもいいよね。」

オベロン「良いさ!これには僕もアルトたちの意見に賛同しよう。僕がこのような事態を招いた以上、責任を取るのは当たり前だよね。」


アルトリア「・・・・・・・・・」アルトたちの話を聞いていて・・

【ソールズベリーを救いに行こう、アルトリア!】←
【このまま予言の子の評判をブルーナに悪くされる前に。】

アルトリア「はい!ブルーナに一本取られましたが、すぐに私たちも一本取り返せるよう、ソールズベリーの皆さんと響ちゃんの友達を助けましょう!」キリッ!

アルトリア「ですからどうか、私に皆さんの力を貸してください!」

アルト「ああ、勿論だとも!」

【――――――!(頷く)】

千子村正「――さて、お互いにソールズベリーの解放と人質を救出する事に意見がまとまったようだが、これからどうするなんだ?」

千子村正「住民たちや立花響の友人の処刑は今の時間からあと5、4時間しかない以上・・早めに事を進めた方が良さそうだと思うが・・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。処刑までの時間が限られている以上、我々も急いで行動する必要があるのだが、具体的な作戦を考える余裕があるのかないのか・・」

イズ「それについては私の方でシュミレーションしつつ、この人数でのソールズベリー解放の策を模索しました。」


イズ「まず『予言の子』と『異邦の魔術師』、そしてオルラントさんとメリュジーヌさんにはブルーナの要求通りに処刑会場へ向かい、人質にされている人数を把握する必要があります。」

イズ「次に魔術に詳しい者を数名、処刑会場に設置されていると思われる仕掛けの破壊・もしくは制圧して逆利用する手筈を行なった方が宜しいかと思われます。」

アルト「成る程。人質の数の把握は先に俺が会場に潜入し、アルトリア、藤丸、ダ・ヴィンチちゃん、立花響、メリュジーヌ、バーゲストには後から会場に入るようにして、ブルーナたちの注意を引きつける必要がある。」

オベロン「処刑会場の仕掛けの制圧には、僕が急いで会場全体を把握し、ルージュ、スズカ、セフィー、イズ、コーラル、アドニスに仕掛けの制圧をやらせて貰うが、それでいいかい?」

ルージュ「うん、任せて!私の魔術でお父さんたちに降りかかるトラップを解除するように頑張るから!」

アルト「ああ。頼りにしているぞ、ルージュ!」


イズ「はい。それともうひとつ、ブルーナには自身の従者とも言える妖精『サラマンダー所長』が存在しており、彼女はブルーナの蒼毒を解毒する薬の他に蒼毒兵器を作ることが出来ると聞いています。」

イズ「おそらくブルーナは、自身の他に蒼毒を扱える妖精であるサラマンダー所長を何処かへ逃がす手筈を取っていると思われます。」

海東大樹「ああ。だが3年も共に蒼毒兵器の売買をしてきた以上、早急に別の所へ逃亡するにはかなりの時間を要する可能性が見られると思っているはずだよね?」

イズ「はい。唯一蒼毒の解毒薬を作れる妖精であるサラマンダー所長は、蒼毒兵器の弱点把握や解毒薬の確保の為にも、彼女をこのソールズベリーで捕縛する必要があります。」

トリスタン「ええ。サラマンダー所長の確保には、私と武蔵、カイニス、村正、ディエンド、ゼンカイザー、ゼロワン殿で向かい、蒼毒を解毒する薬の確保も行なうつもりです。」

コーラル「でしたらトリスタン様たちやアドニスさんたちには、ソールズベリーの北にある抜け道を使えば、ブルーナやサラマンダー所長に気づかれずにソールズベリーに忍び込めると思われますね。」

コーラル「ですが・・あの抜け道は500年も昔にオーロラ様の気まぐれで人間たちに作らせた小さなトンネルでして、何百年も放置している以上・・既に風化して崩れている可能性があると思われますが・・・」

アドニス「そこはスズカお姉ちゃんと僕がどうにかトンネルをもう一度掘り進めれば、後は問題ないと思うよ。そうだよね?」

スズカ「ええ。私のサーチでソールズベリーの処刑会場とサラマンダー所長の潜伏先への最短距離を割り出せますからね。どうかご心配なく。」

コーラル「アドニスさん、スズカさん・・・。」感心している


アルト「・・となれば、パーシヴァル、セツノ、ゾックス、ガオーンの4名はウェールズの妖精たちと一緒にロンディニウムへ先に帰還して欲しい。」

アルト「ウェールズの妖精たちをロンディニウムへ送った後、こちらの増援としてジョルニとガイルをこっちに来て欲しいのだが、いけるか?」

ゾックス「ああ。クロコダイオーさえ動かせれば、すぐにでもソールズベリーに往復で行けるからな。それと確保した解毒薬と蒼毒兵器の持ち運びも出来るしな。」

パーシヴァル「はい。ウッドワス軍に戦力を分散していると悟られるリスクはありますが、今はソールズベリーの安全の確保と解放を最優先にした方が要さそうですね。」

アルト「よし、それで行こう。ここからは時間との勝負であり、俺たち自身のチームワークが大切となる。みんな、心の準備の方は出来ているか?」

メリュジーヌたち、ダ・ヴィンチたち、ゾックスたち「――――――――――!」頷く

【勿論だよ!】
【必ずソールズベリーのみんなを助けだそう!】←

アルト「ああ!」頷く



パカラッ、パカラッ、パカラッ!ブルルゥゥ―ーン!ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ!(それぞれの方向へ向かっていくアルトたち)

コーラルとメリュジーヌの話を聞き、アルトたちは自身らに貼られた邪教徒のレッテルを剥がし、ブルーナからソールズベリーの人質たちを救出に行く事に話がまとまり、

みんなそれぞれの事を実行するために、アルトとアルトリアたち、パーシヴァルたち、トリスタンたちと3つの行動班に分かれていき、

レッドラ・ビットが引く馬車に乗るアルトとアルトリアたちは青い暗雲が立ち込めるソールズベリーへと公道を通って進んで行くのであった。

それから4時間55分後・・・毒と縛りの街:ソールズベリー(処刑会場の入り口)では・・・


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・(数々の妖精たちが会場内へと入ってくる)

会場に入る妖精たち「――――――――」ワクワクワク!(楽しみにしながら入っていく)

会場に入る妖精たち「――――――――」ガシガシガシッ!(食べ物や飲み物を持って入っていく)


ソールズベリーには数多くの妖精たちが大聖堂近くにあるコロシアム型の会場に、何かを楽しみにしているように入場していき、

会場の入り口には、アルトとアルトリアなどの仲間たちの手配書が張られており、それらを指さすようにブルーナの絵が描かれていたのであった。


フード姿の男(アルト)「・・・・・・・・・・」スタスタスタッ・・・(静かに会場に入っていく)

会場係の兵士「!?。おいそこの妖精、まずここで持ち物の検査を受けて・・・・」タタタタァーー~・・(フード姿の男(アルト)を引き止めようとする)

ギュゥゥ~~ン!ヒュンッ!(ザ・ワールドで時を止め、姿を消すフード姿の男(アルト))

会場係の兵士「???。アレ・・・?確か今そこになんか怪しいような妖精がいたような・・いなかったような・・・?」困惑している

フード姿のアルト「・・・・・・・・・・」スタスタスタッ・・(そのまま隠れつつ、会場の中へ入っていく)


会場の中へと入っていく数多くの妖精たちの中には、ブルーナによって人質にされた者たちの数の把握する為、一足先にソールズベリーに潜入したアルトの姿があり、

アルトのことを尋問しようとした兵士に自身の存在の記録を消しつつ対峙を回避し、フード姿のアルトはそのまま会場の中へと進んでいくのであった。



タタタタタァァ~~・・・(小さいオベロンが観客席前の入り口に進むアルトの前に現れる)


オベロン「待たせたねアルト!このコロシアム型の処刑会場の内部構造をしっかりと把握しておいたよ。」

アルト「オベロンか。それでルージュたちはこの処刑会場の内部構造の事を教えたのか?」

オベロン「ああ。既にルージュたちが会場内部にある仕掛けの制御室の所へ向かっている。この会場内部の構造の地図をまだ見せていないのはアルト・・君が最後と言っても良いね。」シュルッ・・(処刑会場の地図を見せる)

アルト「えぇ~っと、どれどれぇぇ・・・?」チラチラ・・(処刑会場の地図を見ていく)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:コロシアム型の処刑会場の内部構造の説明


オベロン(説明役)「外部と会場内への出入り口は2つしかなく、とても分厚い鉄の扉で出来ているから、おそらくアルトリアたちが入ったらそのまま閉じ込められると思うね。」

オベロン(説明役)「それにここを守る兵士の話から、この会場の仕掛けの1つとして・・2種類の吸収魔術が施された魔術結界を張る事が出来ると言うんだよ。」

アルト「結界かぁ・・・。アルトリアや俺たちを会場に閉じ込めて、魔力と体力を吸い上げる結界で俺たちを衰弱させようとする根端というワケか・・。」

オベロン(説明役)「そういう事さ。この会場・・一夜にしてどうやって建設したのかわからないけど、アルトたちを罠にかける事に関してはとても良い考えだと僕は思うね。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ポンッ!(元の姿に戻るオベロン)


オベロン「アルト。今更だと思うが、君は本気で人質になっているソールズベリーの妖精と人間たちを救うつもりなのか?この会場には多くの罠が仕掛けられているともわかった上で・・」

オベロン「僕にしてはアルトリアと共に自分からブルーナが仕掛けた罠に飛び込んで人質を救いに行く君たちの事を、僕にとっては自殺行為だと思っているのだが、それでも行くのかい?」

アルト「ああそうだ。この妖精國ブリテンをモルガンから解放し、『巡礼の旅』を制覇するためにはそれが必要だし、立花響の友人である月読調を助けなければならないからね。」

アルト「俺たちが今ここで動かなければ、ブルーナや他のイレギュラーズ、それに女王モルガンによって第2・第3のウェールズの秋の森やティンタジェル・・シェフィールドの悲劇が生まれ、ますますブリテンの妖精たちが苦しむ事になる。」

アルト「それを防ぐためであるならば・・これは俺の妻:ヴァージェを救い出す事と同じように命をかける意味はあると断言出来る・・・。」


オベロン「・・・・止めても無駄だって事なんだよね?」

アルト「ああそうだ・・。」

ポンッ!(小さくなるオベロン)


オベロン「わかった。君のその命を賭ける覚悟に免じて、君に藤丸君とアルトリアの事を改めて預けることにするよ。」

アルト「ああ!必ずブルーナを倒し、アルトリアたちを無事にソールズベリーの鐘の元へ連れて行くことを約束するよ。」

オベロン「ああ。じゃあ僕はこのままトリスタンたちの援護に向かう。君も無事に生きてソールズベリーの解放を成し遂げようじゃないか!」

アルト「ああ、気をつけてな!」

オベロン「―――――――!」頷く


スタッ、パタパタァァ~~!(そのまま・製毒工場の方へ飛んでいくオベロン)

オベロンはアルトに処刑会場の内部構造の地図を見せて会場内の仕掛けを説明すると共に、アルトの人質を助ける覚悟を再確認し、

オベロンはアルトにアルトリアたちの事を任せ、自身は別行動を取っているトリスタンたちの援護に向かうように身体を小さくしつつ、ブランカに乗って製毒工場の方へ飛んでいくのであった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
コロシアム型の処刑会場:最上階の観客席にて・・・


タッタッタッタッ・・・・(観客席の入り口に立つアルト)

フード姿のアルト「(さて・・・ここまで来たら、この俺も少々緊張してきたよなぁ・・。)」

フード姿のアルト「(ブルーナだけを倒すだけなら俺やメリュジーヌだけでも十分なのだが、人質になっている者たちや月読調を救出するとなると、作戦の難易度が一気に跳ね上がるからな・・。)」


フード姿のアルト「・・・・・・・・・」ジィィィ~~・・(処刑会場の中央を見ていく・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
処刑会場:中央の処刑台


ワーーワーーワーーワーー!!(中央の処刑台に向けて罵声を浴びせていく妖精たち)


観客席にいる妖精たち「殺せ~殺せ~~!!ジャキョウトたちに魅入られた妖精たちの悲鳴と血をさらけだせ~~!」ワーーワーーワーー!!(罵声を浴びせていく)

処刑台に縛られている妖精たちと人間たち「~~~~~~~~~」縄に縛られている

処刑台を守る衛兵たち「――――――――」ガシン、ガシンッ!(槍を持って待機している)


遠くから見ているアルト「(人質の数はざっと50名・・・・1つ目の鐘を鳴らした事で『予言の子』を支持するようになった住民たちが多少はいたと確証は取れるモノだな。)」

遠くから見ているアルト「(にしても、ここにいる観客席の妖精たちのみんながブルーナを支持している住民たちだと思うと、正直俺も気が引くよな・・。)」

遠くから見ているアルト「(シェフィールドでもそうだったよな。自分たちの立場が危うくなったと途端にボガードからスプリガンたちに鞍替えする位だからな、ブリテンの妖精というのは・・)

遠くから見ているアルト「(あんたの言う通りだったよブルーナ。ブリテンの妖精たちのほとんどは、ただ単に自分たちの『目的』を遂げる事と、刹那的に自身らが楽しい思いをするのが大好きだって言う事を・・。)」

遠くから見ているアルト「(妖精たちを解放すると言っているけど、正直にこのブリテンの妖精たちをこのまま自由にしたまま解放して良いのか・・・)・・・・・!?」何かを見つける



黒髪のツインテールの女の子(月読調)「ウゥゥ・・・・・」縄で両手を縛られている

マイク「ウゥゥゥ・・・・」縄で両手を縛られている


処刑台の中央では50名ほどの人質の妖精と人間たちが、両腕に縄を縛られて張りつけにされていて、観客席にいる妖精たちは彼らを『邪教徒』扱いとして蔑むように罵声を浴びせており、

処刑台の中央には黒髪でツインテールをした女の子・・『戦姫絶唱シンフォギア』に登場するシュルシャガナのシンフォギア装者である『月読調』と、

その隣にはかつて宿屋で少しの間、世話になった亭主の妖精であるマイクが、他の人質の妖精たちと同じく両手を縄で縛られて貼り付けになっており、

月読調にあたっては・・衣服と共に身体全体がボロボロになっており、彼女の両足に粗悪に包帯が巻かれた状態で張りつけにされていたのであった。

アルト「!?。(見つけた!あの中央の処刑台にいる黒髪の子が『月読調』だな。しかし一体なにがあったのか、調ちゃんの身体がこうもボロボロになっているのか・・?)」

アルト「(それと調の隣にいるのは・・・、あの時に出会った宿屋の亭主の妖精のマイクじゃないか!?彼もブルーナに捕まったというのか?)」

アルト「(にしてもこれで囚われている妖精と人間たちの数は把握できた。あとはどうやって人質たちを救出するかだな・・。)」

アルト「(最低でも響ちゃんの為にも調ちゃんを、ダ・ヴィンチちゃんの為にもマイクを最優先に救出する必要があるのだが・・・)」ジィィィ・・・(処刑台を観察していく)


タッタッタッタッタッタッ・・・・(ガラスボックスの所に近づくブルーナ)

ブルーナ「・・・・・・・・・」ガチャッ、バタンッ!(ガラスボックスに入っていく)

アルト「!?。(ブルーナか・・・。遂に始まるというのか・・・)」スタッ・・(席に座りながら)



ワーーワーーワーーワーー!!(いまだに中央の処刑台に向けて罵声を浴びせていく妖精たち)

キィィーーン!(ガラスボックスの中のマイクのハウリングが鳴る)


ブルーナ「ここにお集まりになられた全ての善なるソールズベリーの領民たちよ、大変長らくお待たせしました。」

ブルーナ「3年前――異界の降臨者としてこのブリテンに現れた三澤亮太は、大罪妖精であるオーロラとムリアンと結託し、ブリテンに数多くの事件を起こし、ブリテンの平和と秩序をかき乱しました。」

ブルーナ「さらに三澤亮太は先代の妖精騎士であるガウェインとトリスタン、ランスロットを淫欲に溺れさせ、彼女たち3人は自らの意思で三澤亮太の妻へと堕落した。」

ブルーナ「堕落した先代妖精騎士と異界の降臨者である三澤亮太の覇道は、私の師である妖精騎士アグラヴェインとモルガン陛下の手によって一度は滅びを迎えたのだが、」

ブルーナ「あれから3年後・・三澤亮太は『蘇りの予言の子』アルト・オルラントして蘇り、死んだはずの先代の妖精騎士バーゲストとメリュジーヌもまた、このブリテンの地に姿を現した!」

ブルーナ「しかも彼女たちはこのブリテンの地に自身の分身とも言える半妖半人の子を連れ、一度はこのソールズベリーを荒そうとしていたのです。」

ブルーナ「そしてアルト・オルラントはその邪教とも言える教えを説き、先日浄化されたシェフィールドの生き残りと共に『境界なき勇士団』という邪教徒団を設立、その邪教の教えを全ブリテンに広めていった。」

ブルーナ「アルト・オルラントの歪んだ教えはシェフィールドのボガード、ロンディニウムの円卓軍、ノリッジの住民たちを邪教のシンパへと変えていき、」

ブルーナ「さらには真なる『予言の子』でさえも邪悪に堕とし、私の同僚であったダルダンや二代目妖精騎士ガウェインを死に追いやってしまったのだ!」


観客席にいる妖精たち「あぁ・・・ダルダン様、ガウェイン様がやられるなんて・・・」ガヤガヤガヤガヤ・・・・(ざわついている)

観客席にいる妖精たち「クソォォ・・・『予言の子』は間違いだった!『予言の子』はアルト・オルラントのせいで邪悪に染まり、『厄災』へと変わってしまった!」ガヤガヤガヤガヤ・・・・(ざわついている)

観客席にいる妖精たち「邪教徒を許すな!『厄災』を広めるな!邪悪に堕ちた奴らはこの場で死ぬべきなんだ!」ガヤガヤガヤガヤ・・・・(ざわついている)


ブルーナ「この会場に響き渡る邪教の教えに堕ちた者達への罵声、その者たちに怒りをぶつけたいという気持ち・・・・この風の氏族長である私にも、ガラス越しでわかる。」

ブルーナ「『予言の子』が邪悪に染まり、自分たちを救う者たちがいなくなってしまったという事実を、貴方たちは受け入れたくないと思いたくないと思っているんだよね?でもこれは事実よ!」

ブルーナ「邪教徒の正体・・・それは皆も知っている通り、このブリテンに破壊と滅びをもたらす存在・・いわゆる『邪教徒の厄災』だと、私の渾身の調べでわかりました。」

ブルーナ「その『邪教徒の厄災』の正体こそ、『予言の子』や先代の妖精騎士たち等を堕落させ、邪教の教えを説いたアルト・オルラントその人であり・・」

ブルーナ「そしてこの者たちはそんな彼の邪教の教えを信奉し、このソールズベリーに『邪教徒の厄災』の呪いを蔓延させようとさせ、私がそれを食い止める為に捕らえたのよ。」

ブルーナ「そして私は、邪悪に堕ちた『予言の子』に代わり、今ここで『邪教徒の厄災』の呪いをうち祓う!処刑の開始を宣言するわ!」ババンッ!(衛兵たちに命じる素振りをする)


ガシャンッ、ガシャンッ、ガシャンッ!(処刑台の人質たちに槍を構える衛兵たち)

処刑台に縛られている妖精たちと人間たち「~~~~~!?」ビクビクッ!(槍の先を向けられる)

マイク「ヒィィッ!?」ビクビクッ!(槍の先を向けられる)

黒髪のツインテールの女の子(月読調)「・・・・・・・・・」槍の先を向けられる

ブルーナ「・・・ですが、『邪教徒の厄災』の呪いを完全に祓うには、『厄災』の根元と言うべき存在をこのブリテンから消し去らなければならない事はわかっている。」

ブルーナ「その『邪教徒の厄災』の根元とはつまり、『境界なき勇士団』のリーダーである『アルト・オルラント』であり、その『厄災』の根元は彼を通して広がっており、」

ブルーナ「『予言の子』アルトリア・キャスター。『異邦の魔術師』藤丸立香。先代の妖精騎士ガウェインこと、バーゲスト。先代の妖精騎士ランスロットこと、メリュジーヌ。」

ブルーナ「『邪教徒の厄災』の元凶であるこの者たち全員が死ねば、『厄災』の呪いは消滅し、この哀れな妖精たちは解放されるであろう。故にアルト・オルラント、そして『予言の子』アルトリア!」

ブルーナ「あなたたちの心にまだ良心が残っているのなら、このブルーナの前に姿を表しなさい!真なる『予言の子』として、この場にいる妖精たちと人間たちを救う為に。」

ブルーナ「そして!あなたたちが私の蒼毒の一撃を持って死ねば、あなたたちの魂に宿る『厄災』全てを浄化されるためにも必要な事なのよーー!!」キィィーーン!(マイクを通して大声で叫ぶ)


カァァ~~ン!カァァ~~ン!カァァ~~ン!カァァ~~ン!(昼頃の14時の鐘が鳴り響く)


・・・・・・・・・・・・(処刑会場に誰1人も新たに姿を現さない)

ブルーナ「・・・・・・・・・・ハァ・・・出でこないのね・・・。それが貴方たちの答えであるならば、今ここで改めて、処刑の開始を宣言・・・・」

ブルーナ「・・・・・・・・・!?」ビクンッ!(ある存在に注目する)


アルト「俺が死ねばなんだって・・・?」ガバッ!(座席から立ち上がる)

観客席の妖精たち「!!?」アルトに注目する

アルト「フッ・・。」タッ、タタタタタタァァーー―!(そのまま前に走り出す)

タタタタタァァ~~~シュタッ、ピョォォォ~ン!(観客席から飛び出すアルト)


ヒヒィィーーン!!パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(処刑会場の出入り口から馬車を引いてやって来るレッドラ・ビット)

ビュゥゥゥーーーン!!(空から仮面を付けたメリュジーヌが飛んでくる)


観客席の妖精たち「お、おい・・本当に現れたぞ!?『予言の子』と先代の妖精騎士ランスロットに、アルト・オルラントの姿もだ!?」ガヤガヤガヤガヤ・・・・(ざわついている)

ブルーナ「―――――――――。(本当に来やがったわね、亮太君・・・。)」グググゥゥ・・(緊張している)


パカラッ、パカラッ、パカラッ、キキィィ~~!!(馬車を止めるレッドラ・ビット)

ヒュゥゥ~ン、シュタシュタッ!!(処刑会場の地に降り立つアルトとメリュジーヌ)


ガバガバッ!シュタシュタッ!(馬車から出てくるアルトリアたち)

レッドラ・ビット「その処刑、ちょっと待ったぁぁ~!『予言の子』一行の運び屋、妖精馬戦士レッドラ・ビット。遅れながらただいま到着しました!」

【(妖精馬戦士って・・・)】
【(いや、今はそれよりも・・・・)】←


アルト「ブルーナ。あんたの言った通り、俺と『予言の子』と『異邦の魔術師』、それにメリュジーヌとバーゲストを連れてここへ姿を現したぞ!」

アルトリア「ええ。イレギュラーズのメンバー・・風の氏族の長、蒼毒のブルーナ!あなたの約束通り、逃げずにあなたの元へ来てやったわよ!」

ブルーナ「ふんっ、来たわね・・。私たちイレギュラーズの仲間・・・・土の氏族長『宝石鎧のダルダン』と『雷電磁力の二代目妖精騎士ガウェイン』を殺した大罪人共よ・・。」

ブルーナ「『厄災』に魅入られし『予言の子』アルトリア・キャスター・・・そして『境界なき勇士団』のリーダーにして『異界の降臨者』、三澤亮太!」


ワーーワーーワーーワーー!!(処刑会場にいるアルトたちに非難を浴びせる妖精たち)

処刑会場の裏側:トラップ制御室


ワーーワーーワーーワーー!!(外で多くの非難が上げられている)


イズ「・・始まりましたね。ブルーナたちがトラップを発動する前にこちらも早く事を終わらせないといけませんね?」

スズカ「ええ。ルージュ、そっちの進捗状況はどう?お父様の為にも処刑会場の仕掛けと罠をこちらの制御下に置かないと・・」


ギィ~、ギィ~、ズグググゥゥ~~・・・(ダイヤル式の魔術石版を動かしている)

ルージュ「スズカお姉ちゃん・・これ、ダイヤル式で動かすのが大変だし、制御下と言ってもどうやってこれのセキュリティ解除をするにも時間がないよぉぉ・・」困り顔

イズ「口を動かすよりも、制御盤のセキュリティの解除に優先してください。あなたの両親と『予言の子』たちの命運はあなた様に掛かっておりますので。」

ルージュ「わ、わかっているよ!えぇぇ~~っと・・・・」ギュイギュイギュイ・・・(制御盤の石版を動かしていく)


コーラル「しかしこのような制御盤と魔術構成・・・このブリテンのどこを探してもこんなような技術構想は見たことはありません。」

セフィー「ああ。ケルト系サーヴァントが持つルーン魔術でもなく、アジア系のサーヴァントの持つ神仙術でもない独自の構造を持つこの魔術礼装・・」

セフィー「向こうのカルデアで見た多くの魔術を我々は見てきたのだが、このような混沌魔術(ケイオスマジック)の魔術構想は我々も見たことがない。」

セフィー「むしろこの魔術構想がこの世のどこにもあるかも知らないぐらいだ・・。このような魔術構想を作れる者がいるとすれば・・・」

アドニス「・・・・妖精騎士アグラヴェインしかいないって事だよね?セフィーお兄ちゃん・・?」

セフィー「ああ。現状、考えられるとしたら、おそらくは・・・・」


処刑会場の北側にある建物の中にある、処刑会場の仕掛けと罠を動かす為の制御盤がある部屋に侵入できたセフィーたち

ルージュは制御盤のセキュリティを解除しようとするも、制御盤の操作を構想するダイヤル式の魔術石版の解読にルージュは苦戦を強いられていた。

その制御盤の構想する魔術が、シータがいる世界のカルデアで見た多くの魔術にも一致しない独自の魔術構想であり、

それらを作ったのは妖精騎士アグラヴェインじゃないかとセフィーたちはそう模索していたのであった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
処刑会場:中央


ワーーワーーワーーワーー!!(処刑会場にいるアルトたちに非難を浴びせる妖精たち)


アルトリア「・・・・・・・・・・」黙り込んでいる

アルト「奴らの声に耳を貸すな。あいつらはただ俺たちが流血する姿を見に来ただけの悪妖精一歩手前のブルーナ支持派の連中だ。」

アルト「そんな奴らもまた、ブルーナにここまで娯楽と自由を奪われ、心も身体も限界まで追い詰められた・・言わば被害者でもあるからな。」

アルト「大丈夫だ。ブルーナを倒して俺たちの疑いを晴らし、ソールズベリーを解放すれば、皆は元に戻るかもしれないからね?」

アルトリア「!。アルトさん・・・」


【確かにその通りだね・・。】
【だから今は人質たちを助ける事に集中しないと!】←

アルトリア「―――――――はい!」頷く

メリュジーヌ、バーゲスト「――――――――。」頷く

マイク「・・・ダビンチ?ああ~ダビンチだ!ダビンチが助けに来てくれた!お~~い、ここだよダビンチ~!早く助けてくれぇぇ~~!!」

ダ・ヴィンチちゃん「マイク!?まさか君もブルーナに捕まったというの!?これは少々救出するのが大変そうになるわね・・。」囚われているマイクを見て・・


立花響「・・・・!?。いた!調ちゃん!!?」囚われている黒髪のツインテールの女の子に目線がいく

黒髪のツインテールの女の子→月読調「・・ウゥゥ・・・・。ヒ・・・ヒビキ・・?そこにいるの・・ヒビキ・・・?」ハァ・・ハァ・・(衰弱している)

立花響「!?。(意識が朦朧している・・・・それに調ちゃんの両足も怪我をしているし、身体の方も衰弱している・・。)待ってて!今、私が助けに・・」タタタタァァ~!(前に出ようとする)

ブルーナ「!。そこを動くんじゃないわ!貴方たちが動けば、ここにいる者たちの命は無いわよ!」シュッ!(腕を軽く振る)


ガシャンッ、ガシャンッ、ガシャンッ!(槍を人質の身体に近づける)


マイク「ヒ、ヒィィ~~!?」ビクビクッ!(槍の鉾先を見て怯える)

月読調「ウゥゥ・・・」衛兵たちの槍が身体に近づいてくる

立花響「!?」ズズゥゥ!(立ち止まる)

ダ・ヴィンチちゃん「迂闊に動かないで響ちゃん!すぐにでも調ちゃんを助けたい気持ちは私にもわかるよ!あの子の様子、かなり衰弱している様子だったわ。」

アルト「ああ。だが今は迂闊に動かない方がいい。今のブルーナを刺激するような事をすれば、彼女の命を保証は出来ないぞ!」

立花響「クゥゥ・・・。」スタスタスタッ・・・(後ろに下がる)


ブルーナ「――フッ。(思った通りね。二代目ガウェインが捕まえたというピンクの『絶唱の予言の子』は彼らにとって大切な存在だったというのね?)」

ブルーナ「(マイクって言う妖精もそう・・・亮太君たち家族や『予言の子』たちが寝泊まりしてたという宿屋を中心に捕縛していたが、まさかその店主もまた、彼らとの関係者だったとはねぇ・・。)」

ブルーナ「(これでさらに人質を守る為に、迂闊に動くことができなくなったわね、亮太君。これもまた、あなたが3年前に私の事を裏切ったのが悪いのよ!)」クスクスクス・・(笑みを浮かべる)

アルトリア「・・・・・・・・」怒った表情を見せる


ブルーナ「さて・・・『予言の子』アルトリア、『異邦の魔術師』藤丸立香、そして全ての元凶である三澤亮太。貴方たちはここでおとなしく私に首を差し出しなさい!」

ブルーナ「貴方たちがおとなしくここで死んでくれたら、ここにいる人質は助かるし、それ以上の危害も加えないわ。」

月読調「ウゥゥゥ・・・ヒビキ・・・・」ハァ・・ハァ・・・(息が荒々しい)

マイク「ダビンチ・・・」ウルウルウル・・・(泣きそうになる)


囚われの妖精たち「そ、そうだよ『予言の子』!あんたたちが死んだらオレたちは助かるんだ!ブルーナ様の言う通りだ!」

囚われの妖精たち「オレたちはただ『予言の子』の話をしただけで、決して『予言の子』の事を信仰してないし、信仰していないのに捕まったんだ!」

囚われの妖精たち「『予言の子』の話をしたから捕まった!『予言の子』のシンパと間違えられて捕まったんだ!」

囚われの妖精たち「お願いだよ『予言の子』・・・ブルーナに囚われた我々の為に死んでくれよ~!」


ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ!!(アルトリアにお願いするように言っている妖精たち)


アルト「クゥゥ・・・・・」ググゥゥ・・・(拳を握りしめる)

ブルーナ「・・・・・フフゥ~ン。」二カッ!(余裕な表情を見せる)

カチャッ!(顔に付けた仮面を取るメリュジーヌ)



メリュジーヌ「私たちがこんな所で死んでも、君はその約束を守るつもりなど無いというのにか?君の事は『異邦の魔術師』である藤丸立香から聞いている。」呆れた表情

メリュジーヌ「君は以前・・ここにいる『予言の子』アルトリアにノリッジの『厄災』を祓ったら、ソールズベリーの鐘を鳴らしてあげると約束したというのに、君はその約束とは違う形で返しているじゃないか。」

メリュジーヌ「そんな簡単な約束も守れないというのに、私たちが死んだら人質を助けてあげるだって・・・?アルトや私たちの事を舐めているの?」

メリュジーヌ「邪教の話の事もそう・・・。私はアルトがそんな『厄災』とも言える邪教を説いているという話なんか聞いたこともないし、『予言の子』がアルトによって邪悪に堕ちたと言う事も聞いたこともないわ。」

メリュジーヌ「・・君は3年間も氏族長としての権力に酔いしれていたのか、或いは君の愛読書にしている聖書の本の読み過ぎたせいなのか・・」

メリュジーヌ「君は、前の風の氏族長だった『オーロラ』の思考と妖精としての『目的』が移ったんじゃないのかな?」ニコッ(にやついている)

ブルーナ「な・・な、なんですって~~!?」キリキリキリィィ~~!(イラついている)


アルトリア「ちょ・・ちょっとメリュジーヌさん!?さっきアルトさんがブルーナを刺激するような事をしたら、人質になっているマイクさんたちの命の保証がないって・・」アタフタ・・・(慌てている)

アルト「まぁそうとも言えるが、これについてはメリュジーヌの言っている事が正しいかもしれないな?」ニッ!(笑みを見せる)

メリュジーヌ「ええ!」ニコッ!(笑みを見せる)

アルトリア「えぇぇぇ~~~~!?」タラタラタラァァ~~(冷や汗をかきつつ動揺している)

【(は、話の意味がわからない・・・・)】
【(2人とも、一体なにを考えているのか・・)】←


ブルーナ「ヌヌヌゥゥ・・・私の事を馬鹿にするのは3年前からも変わっていないのね!行きなさい、あいつらを捕らえてやりなさい!!」シュッ!(号令を出す)

ブルーナの衛兵たち「ハッ!」ガシャンッ、ダダッ!(捕獲用の武器を構える)


ダッダッダッダッダッダァァァ~~!!(捕獲用の武器を持って襲いかかる一部の衛兵たち)

メリュジーヌ「来るのね・・・手出しは無用だ、藤丸立香。ここは私とアルトとバーゲストで十分だ。」

アルト「ああ!バーゲスト、こいつらはなるべく殺さずに無力化させるんだ!」

バーゲスト「ふん。言われずとも、こやつらなど私のこの鎖だけで充分だ!」ジャラジャラァァ・・・(手持ちの鎖を構える)

【し、しかし・・・】

ダ・ヴィンチちゃん「マスター、君が無理に戦う必要は無い。ここはアルトたちに任せておいた方が良さそうだ。」

ダ・ヴィンチちゃん「それより心配なのは響ちゃんの友だちの方だ。彼女の応急手当をすぐに準備をした方が良さそうみたいだからね?」

アルトリア「はい。スズカさんから応急手当用の救急箱を貰ってます。彼女たちの救出はアルトさんたちに任せましょう!」

立花響「アルトさん・・・メリュジーヌさん・・・」心配そうにアルトたち3人を見ている



ダッダッダッダッダッダァァァ~~!!(アルトたちに近づいてくる衛兵たち)

ブルーナの衛兵たち「ワァァァァァ~~~~!!」ダッダッダッダァァ~~!(捕獲用の武器の武器を持って襲ってくる)

アルト、バーゲスト、メリュジーヌ「―――――――!」タタタタァァーー!(それぞれに動き出す)



アルト「フッ、フンッ!ハァァッ!」タンッ、タンッ、タンッ!キィィン、キィィン、キィィン!(軽く衛兵たちに触れていく)

ブルーナの衛兵たち「ノガァァッ!?ヌゥゥッ!?」バタバタバタンッ!(触れられた途端に倒れてしまう)

怯えるブルーナの衛兵「アァ・・アァァァァ・・・」ビクビクビク・・(怯えて動けない)

アルト「ヒール(身体麻痺)!」キィィン!(すれ違うように触れる)

怯えるブルーナの衛兵「ムワァァァ!?」ビリビリィ~、バタンッ!(身体が痺れて倒れ込む)


バーゲスト「ハァァァ~~!」ジャラジャラァァ~~・・(鎖を展開していく)

ブルーナの衛兵たち「!?」展開していく鎖を見て・・

バーゲスト「チェイン・ハウディング!!」ジャラジャラァァ~~、バシィィン!!(衛兵の足に向けて鎖攻撃)

ブルーナの衛兵たち「ぐわぁぁぁ~~!!」バシバシバシッ、ボキボキボキッ!!(両足を折られるように倒れる)


メリュジーヌ「ハッ、テイッ、ハァァァッ!!」ビュンビュンッ、バシバシッ!(素早く動く)

ブルーナの衛兵たち「ぐわぁぁっ!?アァァァァ~~~!!」バキッ、ボキッ、ベキッ!(両腕と両足を折られて倒れる)


バーゲスト「骨折程度の怪我で済ませた・・・お前たちの命を取る必要など、はなから私たちには無いからな。」

メリュジーヌ「骨折を治して欲しいならスズカに治してもらえ。最も・・このまま降参して、我らの傘下に加わるに限るがな・・?」

アルト「ああそうだな・・。」


タッタッタッタッタァァ~~・・・・(処刑台に向けて歩いて行くアルトたち)

アルトたちを捕獲するために、多くの捕獲用の武器を持ったブルーナの衛兵たちはアルトたちに襲いかかるも、

アルトたちは衛兵たちを1人も殺すことなく衛兵たちの両腕・両足の骨を折ったり、身体を麻痺させて動けなくしたりなど、衛兵たちの命を取らずに返り討ちにしていくのであった。


【(す、凄い・・・)】
【(敵を殺さずに倒しているなんて・・・)】

ダ・ヴィンチちゃん「敵の身体を麻痺させたり、骨を折るだけで衛兵たちを無力化させるなんて・・・これは相当のテクニックがないと出来ない戦い方みたいだね。」

ダ・ヴィンチちゃん「スズカちゃんやアルトの回復能力があるからこその戦い方とも言える。この戦いの仕方なら、誰も殺さずに敵の勢力を崩すことが出来るかもしれない!」

【そうだね。】
【(それと誰も殺していない以上、俺たちが敵を殺すような事はしていないと証明出来るかもしれない・・。)】←


キィィーーン!(ガラスボックスの中のマイクのハウリングが鳴る)

ブルーナ「おのれぇぇ~~、それが何よ!衛兵たちを殺さずに倒せれば、殺人の罪を重ねずに済むって根端って話じゃないわよ!」

ブルーナ「そんなことをしたところで、数日前に土の氏族長のダルダンと二代目妖精騎士ガウェインをその手で殺めた罪は消えはしないというのに!」

アルトリア「!」タッタッタッタッ・・・・(少し前に出る)

アルトリア「――確かに土の氏族長であったダルダンと二代目妖精騎士ガウェインは、この『予言の子』である私と仲間たちとの戦いでその命を失い、このブリテンの土へと還りました。」

アルトリア「妖精たちを救う『予言の子』の一行である私たちが、彼ら2人を殺めた事で、多くの妖精たちは私たちに対する不信感を抱いているに違いありません。」

アルトリア「しかし私たちはただ、彼ら2人を殺したいという理由で殺したわけじゃありません。彼ら2人もまた、このブリテンに存在する妖精たちを殺すかのような事をしていました。」

アルトリア「ダルダンはノリッジの住民たちや自身の部下らを自身の都合で踏みつぶし、ノリッジの『厄災』の時も住民たちを見捨てて自分だけは安全地帯に逃げこんだり、」

アルトリア「二代目妖精騎士ガウェイン・・・もといビスケスはモルガン陛下の命で、純粋且つ罪なきウェールズの妖精たちを彼らが住む森と共に焼き払った・・。」

アルトリア「私は・・このアルトリア・キャスターは、このブリテンを救う為に立ち上がった『予言の子』であり、ブルーナが言う邪教徒でもなければ、『厄災』でもありません。」

アルトリア「アルトたちもそうです。私と彼らは“邪教徒の『厄災』”ではありません。このブリテンをモルガンの支配から解放する為だけに『境界なき勇士団』を作り、」

アルトリア「今でもここに囚われているソールズベリーの妖精たちや並行世界から迷い込んでしまったそこの衰弱している人間の女の子を救う為にここへ来たからね!」

アルトリア「これはこの妖精國ブリテンを救う『予言の子』である私とモルガンの支配から解放させるアルトたち『境界なき勇士団』の・・いわば『正義』でもあります!」

ブルーナ「せ、正義ですって・・!?」ガタガタガタ・・(動揺して身体が身震いする)


タッタッタッタッタァァ~~・・・・(処刑台に向けて歩いて行くアルトたち)

ブルーナ「!?。そ、それ以上動くじゃないわよ三澤亮太、それに裏切りの先代の妖精騎士たちめ!アンタたちが動けば、こいつらはどうなるノかわかっているの!?」

アルト「・・・・・・・・・」黙り込んでいる

ブルーナ「クゥゥゥ~~・・・や、殺(や)りなさい!!アイツら共々、そいつらシンパ共も殺しなさい!!」キィィーーン!(ガラスボックスの中のマイクのハウリングが鳴る)

処刑台にいる槍兵たち「!。ツゥゥゥ~~~!!」ガシッ!(槍を構えていき・・)

アルト「!。ザ・ワールド!!」ギュゥゥゥン!!


シュッ・・ピタッ!(槍の先端が妖精を指す前に止まる)

処刑台にいる槍兵たち「」ピタッ!(時が止まる)

囚われの妖精たちと人間たち「」ピタッ!(時が止まる)

アルト「ヒール(身体強化)!」キィィン、ビュゥゥーン!(足を強化させ、前に素早く動く)


スタッ、バキバキッ、バシンッ!(マイクと月読調の前の槍を破壊し、槍兵を殴り飛ばすアルト)

アルト「(ツゥゥ・・マイクと調ちゃんは助けられるが、あとは多くて間に合わない・・・時が動き出す・・・)」ギュゥゥゥゥ!!


ギュゥゥ~~ン!!(セフィーが超スピードの中を駆け抜ける)

セフィー「音速加速・千塵斬り!!」ジャキジャキジャキンッ!!(長刀を素早く振るう)

ギュゥゥ~~ン、スタッ!(右端の所で動きを止めるセフィー)


ジャキンッ、バラバラァァ~~・・・(槍兵の槍が粉みじんに斬られる)

処刑台にいる槍兵たち「!?。ヒィィィ~~!?」ガタガタンッ!(恐怖のあまり尻もちをつく)

セフィー「―――フンッ。」ギィィィ~シャキンッ!(長刀を鞘に納刀する)

アルト「!?。セフィー・・来てくれたのか!」セフィーの姿を見て・・

ビュゥゥーン、ジャキジャキンッ!(別の所の槍兵の槍を破壊するメリュジーヌ)


メリュジーヌ「フッ、私もいるぞアルト?」ドヤァ・・(ドヤ顔)

処刑台にいる槍兵たち「う、うわぁぁぁ~~~!?」ガタガタァァァ~~!(その場から逃げ出す)

アルト「メリュジーヌ!さすが2人とも、同じタイミングで妖精たちを突こうとする槍を一瞬にして破壊するとは・・・」

セフィー「ああ。ブルーナの『殺せ!』という声を聞き、超加速でこっちに来た。どうにか最悪な展開は免れたようだな?」


ブルーナ「!?。(三澤亮太の息子!?いつの間に私の後ろ回りに・・・一体どうして!?)」驚愕している

ブルーナ「(メリュジーヌのスピードが速いのはわかる・・しかし彼女と亮太君の力を持ってしても、人質の3分の1は処刑できると思ってたのに、どうして・・・)」

ブルーナ「(それにこの処刑場に来たのはアルトリアたちとアルトとメリュジーヌたちであって、残りの奴らはどこにいったというの!?)」


ブルーナ「チィィ!」ガチャッ・・・(外に出ようとする)

メリュジーヌ「!。ハァァッ!」バコォォン!(ガラスボックスに攻撃する)

ブルーナ「キャァァァ!?」バコォォン!ガシャァァ~ン!(ガラスボックスが横倒しになる)


バカッ、ズズズゥゥ・・・(横倒しになったガラスボックスから這い出る)

ブルーナ「イッタタァァ・・・・」ズルズルズル・・・(ガラスボックスから出ながら・・・)

メリュジーヌ「―――――――――!」シャキィィン!(アロンダイトをブルーナの顔面に突き出す)

ブルーナ「ヒッ!?」ビクビクッ!(アロンダイトを顔面に向けられて)


アルトはザ・ワールドで時間を止めつつ、前方面の人質たちを含め、マイクと月読調に突きつけられた槍を破壊し、

右方面にはメリュジーヌ、左方面にはセフィーが超スピードで左右の人質たちに突きつけられた槍を破壊し、槍を破壊された槍兵はその場から逃げ出し、

ブルーナもまた、ガラスボックスから出ようとする所をメリュジーヌにガラスボックスごと横倒しにされ、這いずって出ようとしたところを、

ブルーナはメリュジーヌにアロンダイトを突きつけられ、今度はブルーナが迂闊に動けない状態へと形勢が逆転するのであった。



ブチッ、ブチッ!(マイクと月読調の縄を剣で切っていくアルト)

月読調「ウゥゥゥ・・・・」ヨロォォ・・・(その場に倒れ込む)

アルト「おっと!」ドサッ!(月読調の身体を受け止める)


マイク「あぁ・・・シラベちゃん!」駆け寄る

月読調「マイクさん・・・・。・・・それにあなたは一体・・・」弱々しくアルトのことを見る

アルト「もう大丈夫だ調・・俺はアルト・オルラント。立花響に頼まれて、君を助けにここへ来た人間だ。」

月読調「響さんが・・・・私の事を助けに・・・・?」

アルト「ああ。」頷く

ブルーナの衛兵たち「ヌアァァァァ~~~!!」ダダダダァァァ~~~!(別の武器を持ってアルトたちに襲いかかる)

アルト「!!」ピュゥゥン!(月読調を抱えてその場を離れる)

セフィー「!!」ガシッ、ピュゥゥン!(マイクを掴んでその場を離れる)

マイク「オオオワァァァ~~!?」ピュゥゥ~ン!(セフィーに掴まれ、そのまま連れてかれる)


ブルーナ「クゥゥゥ~~!!」キィィン、ブシュゥゥ~~!!(両手から蒼毒の毒ガスを吹き出す)

メリュジーヌ「!?」ビュゥゥーン!(その場から後ろに離れる)

ブルーナ「ツゥゥゥ・・・・」ノシィィ・・・パンパンッ!(立ち上がり、ドレスに付いた砂埃を祓う)



ピュゥゥ~ン・・スタッ!(アルトリアたちの元へ着地するアルトたち)

【大丈夫かマイクさん!】←
【調ちゃん、大丈夫か!?】

マイク「お、おいらは大丈夫だよ・・。それよりもシラベちゃんを見てあげて!シラベちゃん、とても弱っているんだよ!」アタフタ・・(焦っている)


立花響「調ちゃん大丈夫!?何処か痛いところはあるの?」心配そうに駆け寄る

月読調「響・・・」ハァ・・ハァ・・(弱々しく息を吐いている)

ダ・ヴィンチちゃん「これは酷い怪我じゃないか!この傷跡から・・彼女はどっかの敵地で戦ってて、敗北して敵に捕らわれ、怪我人には劣悪な環境で手当されたみたいだね?」

アルトリア「ええ。この様子だと、とても酷く汚い檻の中で手当てされたのでしょうね。特に調ちゃんのその両足が・・・」月読調の両足を見て・・

アルト「ああ。・・・調ちゃん、少し足の様子を見せてもらうよ・・・。」ガシッ、ビリリィィ~~!!(調の両足の包帯を引きちぎる)

月読調「クゥゥゥッ!?」ズキズキッ!(痛がる様子を見せる)

アルト「!?。こ、これは・・・・・」月読調の両足を見て・・


グジュグジュゥゥゥ・・・・(酷く肉がタダレている月読調の両足)

月読調とマイクを無事に救い出したアルトが粗悪に汚い包帯で巻かれた月読調の両足を見てみたところ、包帯で巻かれた中身はとても酷く両足の肉が溶けており、

今にも足の筋肉や骨が見えそうな形で月読調の両足は酷い大怪我をしていたのであった。


ダ・ヴィンチちゃん「!!?。酷い皮膚のタダレようだ・・一体誰がこんな事を・・・・」月読調の両足の怪我を見て・・

マイク「ガウェインだよ・・・シラベちゃんの足をこんな目にさせたのは二代目妖精騎士ガウェイン様の仕業なんだ!ダビンチ。」

アルトリア「ガウェインが!?――確かにこのような大怪我・・・トリスタン郷も二代目ガウェイン・・・妖精ビスケスの口からの溶解液で両腕と胸元がタダレてしまってて・・」

アルトリア「まさか調ちゃん・・・何処かでイレギュラーズのビスケスと戦っていたというのですか!?」

月読調「ええ・・・・私の足を・・・・あの妖精の口から・・・・ゲホゲホゲホッ・・・・」咳き込んでいる

立花響「!?。調ちゃん、しっかりして調ちゃん!」焦っている


アルト「・・・・ヒール(情報提示)!」キィィン!(月読調の両足に触れる)

アルト「・・・・・!」ドクンッ!(何かを察知する)
―――――――――――――――――――――――――――――――――

3週間前・・・・西の人間牧場:人間居住地にて・・(ヒール(情報提示)で見たビジョン)


ガシンッ、ガシンッ!ズズゥゥ~~!(二代目妖精騎士ガウェインとつば競り合っている月読調)


月読調「くぅぅ・・・・」ズズゥゥ~!(後ろに下がっていく)

二代目妖精騎士ガウェイン「ティリャァァァ~~!!」バリバリバリィィ~~!!(雷撃を放つ)

月読調「―――フッ!!」ギィィンッ!(雷撃をかわしていく)


シュパパパパァァーー!!『α式・百輪廻』(回転鋸を放っていく月読調)

二代目妖精騎士ガウェイン「ツゥゥゥ!!」ガキガキガキィィィン!!(放たれた回転鋸を剣で弾いていく)

月読調「ハァァァァ~~!!」ギュィィィ~~ン!バシンッ!(β式 獄糸乱舞)

二代目妖精騎士ガウェイン「ヌグゥゥ!?このクソガキぃぃ~~!!」ギギギィィ~~!(β式 獄糸乱舞によるヨーヨーの糸で上半身が縛られる)

月読調「―――よし、このままこの妖精を縛りつつ、ここにいる人間たちを逃がさないと・・・」

二代目妖精騎士ガウェイン「このぉぉぉ~~!!」キィィン、バリバリィィ~~!!(両腕が光り、上に向けて電流を放つ)


ゴロゴロゴロォォォ~~、ビカァァァ~~ン!!バリバリィィ~~!!(雷雲が出現し、そこから落雷が振ってくる)

逃げていた人間たち「ワァァァァ~~ギャァァァァ~~~!!」バリバリバリィィィ~~!!(落雷を受け、感電する)

月読調「!?。アァァッ!?」落雷を受ける人間たちを見て・・

二代目妖精騎士ガウェイン「――!!。カァァ~~~!!」ブシャァァァ~~!!(口から水鉄砲を放つ)


バシャァァ~~!!バリバリィィ!!(水鉄砲が月読調の両足にかかる)

月読調「!?。アァァァァ~~~~~!!?」バシャァァ~~!!バリバリィィ!!(水鉄砲が月読調の両足にかかる)

ガシュゥゥ~~!ドサッ!ビリビリィィ~・・・・(月読調の両足がドロドロにタダレ、その場に倒れてしまう月読調)


二代目妖精騎士ガウェイン「フンッ。少々手こずったが、意外と呆気なく終わったなぁ・・?」ビリビリィィ~、バギュギュゥン!(雷撃で糸をすべて断ち切る)

月読調「くぅ・・ぅぅぅぅ・・・」ドロォォ~・・ズルズルズル・・(タダレた両足を引きずりながら・・・)

二代目妖精騎士ガウェイン「ったく、どこの人間だか知らんが・・・俺に刃向かう奴はこうしてやる!!」バリバリィィ~~!!(雷撃を帯電していき・・)


ブシャァァァ~~!!バリバリィィィ~~!!(月読調の両足に向けて更に水鉄砲と雷撃を喰らわす二代目妖精騎士ガウェイン)

月読調「アァァァ!?アァァァァァァ~~~~~~!!?」ガシュゥゥ~~!!ビリビリィィ~~!!(両足を攻撃される)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

アルト「!?。ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・そうゆう事だったんだな、調ちゃん。俺のヒール(情報提示)で君の両足の発端を見せてもらった。」

アルト「君はあの場所で囚われていた人間たちを救う為に二代目妖精騎士ガウェインと戦い、人間たちがガウェインに殺されていくところに不意を突かれ、君の両足を必要以上に攻撃された・・。」

アルト「そして君はそのままブルーナのところに囚われの身となり、ろくな治療もされないまま、今日まで過ごしていたって事なんだね?」

月読調「・・・・・ええ・・。」コクッ・・(弱々しく頷く)

【(こんな事があり得るのか・・・?)】
【あまりにも酷すぎる・・・】←

アルトリア「・・・・・・・・・・」驚愕しすぎて何も言えない・・


アルト「・・・・・・・!!」スタッ・・(立ち上がる)

アルト「ブルーナ・・・お前はこれらをやるためだけにイレギュラーズのメンバーとなり、オーロラに成り代わるように風の氏族長になったというのか?」

アルト「3年前・・・・お前はコーンウォールの名なしの森から俺を救い出し、この風と自由の街だったソールズベリーに俺を自由に住まわせてくれるように手配してくれた。」

アルト「あの時のお前の慈悲と優しさは一体どこに行ったんだ・・・?いやむしろその慈悲と優しさ自体、俺を良いように利用する為の嘘だったと見受けられるよな?」

ブルーナ「!?」ビクッ!(図星を突かれる)


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・・(アルトの言葉に動揺しだす観客たち)

観客席の妖精たち「名なしの森から救い出した・・?ブルーナ様は3年前から『厄災』である三澤亮太をあのコーンウォールの呪いから連れ出したというのか?」ガヤガヤガヤガヤ・・・(ざわついている)

観客席の妖精たち「それもソールズベリーに自由権を発行して住まわせたというのか?ブルーナ様は『厄災』である三澤亮太と、3年前からの付き合いがあったというのか?」ガヤガヤガヤガヤ・・・(ざわついている)

ブルーナ「~~~~!?(や、ヤバい・・・!?)」タラタラァァ~~・・(冷や汗を垂らす)


ブルーナ「いい、いったい何の話をしているのかしら・・?私はアンタのような人間の皮を被った『厄災』の事なんか一度も付き合ったこともないんだからね!?」

ブルーナ「大体アンタはね・・・あなたの行いのせいでブリテンの多くの妖精たちが多く死んでいる事を、私はシラミ潰しで調べ上げているからね!」

アルト「俺のせい・・・?お前は一体何の話をしているんだ?」

ブルーナ「ヌゥゥ・・・あなたが偽の『予言の子』として蘇ったせいで、シェフィールドの妖精たちも・・人間牧場の人間たちの多くが死んだというのよ!」

アルト「それは違うよブルーナ。シェフィールドはな・・お前たち『異端の妖精達(イレギュラーズ)』と女王軍のせいで滅んでしまったというのだ。」

アルト「ブルーナ・・・君が作った蒼毒兵器が二代目妖精騎士トリスタンに使われ、シェフィールドの多くの妖精と人間たちがその蒼毒の毒で死に、その毒が今でも各地で汚染が広がっている事を、お前は知っているのか?」

アルト「昨日のウェールズの時もそうだった。あの森は女王軍の兵士達と共に二代目妖精騎士ガウェインが、無辜とも言える妖精たちを森ごと燃やしていき・・人間牧場でも多くの人間たちが奴によって多く死んでしまった・・。」

アルト「わかるか・・・?ブルーナを含めたイレギュラーズは妖精たちを守らずに殺している。俺たちみたいな『境界なき勇士団』や『予言の子』たちとは真逆なことをしているんだよ?」

アルト「つまり言うと・・お前たち『イレギュラーズ』が妖精たちを痛めつけた分、俺たちを含む『予言の子』はその分の超える数の妖精たちと人間たちを多く救っていると言う事なんだよ。」

ブルーナ、アルトリア「!?」驚愕する

【アルト・・・・・】


アルト「俺たちはただこのブリテンを救おうとする真なる『予言の子』の手伝いをし、女王モルガンから妖精たちの自由を取り戻そうとしているのに、この有様はなんだというのか?」

アルト「ここにいるソールズベリーの妖精たちは、ブルーナに『毒と縛り』でモルガンの圧政と上乗せで苦しんでいるというのに、なんも意味もなくブルーナの事を支持していると言うのだ・・?」

アルト「君たちソールズベリーの住民たちはいつからこの他人の罪をなすり付けるような妖精の事を支持し、『風と自由』よりも『毒と縛り』を支持する妖精と成り果ててしまったというのか?」

アルト「脅されているのか?ブルーナに自身の事を支持しないと、彼女の蒼毒で毒殺されると脅しに屈服しているというのか?そうだよねぇ~!」強めに言っている

バーゲスト「アルト・・・お主は敢えてここにいる妖精たちに訴えかける事で、ソールズベリーの妖精たちに『風と自由』を思い出させようとしているのか?」

【アルトさん、あなたという人は・・・】


ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・・(アルトの言葉に動揺している観客たち)


アルトはアルト自身とブルーナとの関係を明かすと共に、イレギュラーズはブリテンの妖精たちを傷つけ・・アルトたちはそれ以上に妖精たちを救っていると観客たちに演説していき、

バーゲスト曰く、観客席にいる妖精たちにソールズベリーにあったという・・“『風と自由』を思い出せ!”というアルトからのメッセージに、

観客席にいる観客こと・・ソールズベリーの住民たちは、アルトのその言葉に動揺し、彼らの心が揺さぶられていくのであった・・。

観客席にいる妖精たち「(そんなこと言われたって・・俺たちはブルーナに訴えかける事すらも出来ないんだよ・・・。)」ガヤガヤガヤガヤ・・・(動揺している)

観客席にいる妖精たち「(俺たちはただ・・ブルーナ様の自分勝手な事に振り回されているだけなんだ。アルト・オルラントに言われたくはないのだよ!)」ガヤガヤガヤガヤ・・(動揺している)

観客席にいる妖精たち「(言いたいよ!言いたいよ!僕らがブルーナ様のせいで苦しんでいる事を言いたいよ・・。でもそれを言ったら殺される・・ブルーナの毒液で殺される・・。)」ガヤガヤガヤガヤ・・(動揺している)

観客席にいる妖精たち「(ブルーナ様に勝てるのか?『予言の子』はブルーナ様に勝てるのか?勝てなかったらお終いだ・・ブルーナに負けたらお終いだぁぁ・・)」ガヤガヤガヤガヤ・・(動揺している)

アルトリア「!。(妖精たちのみんなが動揺している・・・・。やっぱり妖精たちは、ブルーナに脅されて、私たちに罵声を・・・・)」


アルト「・・・・・・・・!。」コクッ。(アルトリアに向けて頷く)

アルトリア「!。アルトさんの言う通りです!私たちは女王陛下(モルガン)やブルーナのようなブリテンの妖精たちと人間たちを救う為に、『予言の子』である私が今ここにいるのです!」

アルトリア「3年前のソールズベリーは、妖精たちも人間たちも自由で生き生きとしてて、それによって共に手を取り合って共に暮らしていたはずですよ!」

アルトリア「貴方たちはこのままブルーナとモルガンの支配に屈服したまま『毒と縛り』のソールズベリーで生きていきたいのですか?ずっと息グルしい思いをしながら、ブリテンの地に還るつもりなのですか!」

アルトリア「私はこのような街を変えたい。ソールズベリーを元の『風と自由』の街へと戻していきたい!例えそれで私が『邪教徒』と言われようとも!」

観客席にいる妖精たち「―――――――!!」ガヤガヤガヤガヤ・・・・(さらに動揺していく)


【(観客の妖精たちが動揺している・・)】
【(もしかしてこれなら・・・)】

ダ・ヴィンチちゃん(小声)「(ああ!ソールズベリーの妖精たちに『風と自由』を思い出させ、尚且つ『予言の子』がブリテンを救う存在であると証明していくなんてね。)」

ダ・ヴィンチちゃん(小声)「(アルトめぇ・・少々危ない橋を渡りつつも、こうしてマイクや調ちゃんを救い出すなんて、君はなんてキレのある男だって言いたいわね?)」

メリュジーヌ(小声)「(ええ、でもまだ油断は禁物だ。まだブルーナのところには解放しきれていない人質がいるからね・・。)」ジロッ・・(前の処刑台の様子を見て・・・)


ガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・・(アルトたちとアルトリアたちの言葉に動揺している処刑会場の妖精たち)


ブルーナ「!?。(ま、マズい・・・・・このままじゃ亮太君たちと『予言の子』たちが『厄災』であるという事が嘘だとバレてしまう・・私が『予言の子』が『厄災』である嘘を付いたことがバレてしまう・・。)」

ブルーナ「(この嘘がバレたらここにいる妖精たちはみんな、亮太たちを支持することになって、私はソールズベリーでの居場所がなくなってしまう・・・)」

ブルーナ「(・・落ち着け私・・・。なんとしてでも亮太たちと『予言の子』たちをここで倒して、私がいかに私がこのソールズベリーの絶対的領主だと示さなければ・・・)」タラタラタラ・・・(冷や汗をかいている)


ガシッ、キィィーーン!(ガラスボックスから飛び出てるマイクを取り出し、それを使うブルーナ)

ブルーナ「デマに惑わされちゃ駄目よ!そいつらはブリテンを救うと見せかけて、あなたたちに邪教徒の『厄災』の呪いを付与させようとしているのよ!」

アルトリア「まだそんなことを言うのですか!私やアルトたちは、あなたが言うような邪教徒でも『厄災』でもありません!ここにいる兵士たちやマイクたちがそうです。」

アルトリア「アルトたちはただ貴方の命令で動いている兵士たちの身体の骨を折っているだけで命まで奪うつもりはありません。むしろ彼らもまた、私たちが救うべき存在なのですから!」

アルトリア「あなたは風の氏族長としてソールズベリーの妖精たちに何をしてきたのか分からないのですか?あなた自身はソールズベリーに何の功績を残したというのですか?」

アルトリア「貴方は貴方1人が裕福に生活するためだけに街の人たちから色んな物を奪ってきたり、自身の身体から分泌する蒼毒を街やブリテン中に垂れ流しで振りまいたりする事こそ、このブリテンを脅かす『厄災』だと私はそう確信しています!」

アルトリア「『厄災』と疑われる貴方が、私たちを『厄災』呼ばわりする事自体が、あなたが妖精たちをあなた自身のデマで惑わしているに他ならないわよ!」

ブルーナ「ヌッ!?ヌググググゥゥ・・・・・・」図星をつかれる


タッタッタッタッタッタッ・・・・・(処刑台のところへ近づいていくアルト、メリュジーヌ、バーゲスト、アルトリア)

ブルーナ「う、動くんじゃないわよ!まだ処刑台に囚われている住民たちを殺す事になっても良いって事なの!?」タラタラタラ・・(焦っている)

メリュジーヌ「・・・・おや?さっきまでの威勢はどうしたのかしら?まあ、君の威勢がどうであれ・・私とアルトはそこにいるブルーナ以外の者たちを救うつもりだからね。」

メリュジーヌ「君が兵たちに殺せと命じても、私とアルトとセフィーはそれ以上の速さでソレらを止める。そして兵たちの骨を折っていくわ。」

アルト「ああそうさ。俺たちはブルーナとブルーナたちの兵士たちより早く動ける・・・そしてその速さで人質に振るわれる武器と共に兵たちの骨を折っていく。」

アルト「俺たちに骨を折られるのはとても痛いぞ?折った骨を治したいのなら、俺の娘であるスズカや俺に平伏するがいい。兵たちよ、それでも俺たちに挑むつもりか?」ニヤリッ・・(笑みを浮かべる)

骨を折られたブルーナの衛兵たち「あぁぁ~~痛いよぉぉ~~痛いよぉぉ~~!!」バタバタバタ・・・(両腕両足の骨を折られ、痛がっている)

処刑台にいる衛兵たち「~~~~~~」ガタガタブルブル・・・(震え上がっている)


妖精の衛兵「だ、駄目だぁ・・・・・オレらがこいつらに敵うわけがない・・・人質を殺そうとすれば痛い目に遭うぞ・・・」ガタンッ・・(武器を捨てる)

妖精の衛兵「痛いのは嫌だ!降参しよう!俺たちではアルトとメリュジーヌたちを殺せない。アルトたちに返り討ちに遭うだけだ!」ガタンッ、ガタンッ・・(武器を捨てる)

妖精の衛兵「もうブルーナ様の命令はうんざりだ!命令されたところでアルトたちに痛い思いをされるだけだ!」ガタンッ・・(武器を捨てる)

妖精の衛兵「もう痛い思いはうんざりだ!処刑をするなら自分でやれ、ブルーナ様!」ガタンッ・・(武器を捨てる)

バーゲスト「・・・・だそうと。ブルーナ、お主も蒼毒の異端の亜鈴の力を持つ物であるならば、ダルダンや二代目ガウェインと同じように、正々堂々と戦ったらどうなのだ!」

バーゲスト「それとも、お主の蒼毒の異端の亜鈴だけでは我々に返り討ちに遭うだけだから戦いたくはないと言うのか、この臆病者のイレギュラーズめぇ!」キリキリィィ~~!(怒りを見せている)

ブルーナ「う、ウゥゥゥ~~~・・・・・」ヌヌヌゥゥ・・・(追い詰められていく)


ブルーナ「(想定外の事態だわ。人質を出せば、彼らを救うためにも迂闊に動けないと思っていたが・・・まさかこんな事になるなんて・・)」

ブルーナ「(今にも処刑される人質を出されて動けないどころか、人質を救うために全力で動いて処刑を阻止していき、奴らは誰1人も私の兵たちを殺さずに無力化させている・・。)」

ブルーナ「(私の蒼毒は広範囲の敵を一網打尽に私の毒で浸食はさせられるが、亮太君のザ・ワールドとメリュジーヌたちの速さには追いつけない・・。)」

ブルーナ「(このままでは私の事を恐れずに妖精たちは亮太君たちと『予言の子』たちを支持していき、私は孤立していく一方よ・・・。かくなる上は・・・)」

ブルーナ「け、結界を張りなさい!すぐに内部の結界を発動させなさい!早く!!」キィィーーン!(マイクで怒鳴るように命じる)


グワァァ~ン、キラァァ~~ン!!(処刑会場上空に結界の魔法陣が出現する)

【!】
【あれは・・?】←

ダ・ヴィンチちゃん「これは固有結界に似た魔術か!気をつけたまえ、何が起こるかわからないぞ!」上空の魔法陣を警戒しながら・・

アルトリア「えぇぇ~~!?まさかブルーナもまた、モルガン陛下の『水鏡』と同じような事が出来るのですか!?」アタフタ・・(焦っている)

バーゲスト「落ち着けアルトリア!この結界はモルガンの『水鏡』とは違う物だ。間違っても強制レイシフトされるような事は起こらないはず・・」


ブルーナ「(ふっ。この結界こそ、お前たち全員の動きを確実に封じる事が出来る私の切り札よ。この結界を発動させれば、こっちが優勢となる。)」

ブルーナ「(中にいる者を確実に閉じ込め、私たちが持っている宝石以外の奴らの体力と魔力を吸い上げていく。正にこの処刑会場の切り札とも言えるわ。)」

ブルーナ「(本来ならば、今この場にいないトリスタンたちや他の亮太君の子供たちを閉じ込めたかったけど、これはこれで良いわね?)」

ブルーナ「(クフフフフ・・・結界の力でまともに動けない亮太たちを私の蒼毒でジワジワと毒殺していくのも悪くはないわね・・。)」キラァァン!(首にぶら下げている青い宝石を見ながら・・)

アルト「・・・・・・・・・・・」黙って見ている


キラァァ~ン☆パァァァ~~!(結界が処刑会場の中央を覆っていく)

キラァァ~ン、ドクンッ!!(宝石が光り、ブルーナたちの身に異変が起きる)


ブルーナ「!?。ウグッ・・・・こ、これはいったい・・・!?」ギュゥゥ~~ン・・・(魔力と体力が吸われていく)

ブルーナの衛兵たち「ガァァ・・ァァァァ~~~・・・!?」ギュゥゥ~~ン・・・(魔力と体力が吸われていく)


アルトリア「・・あれ?私たちはなんともない・・・ってこれ、逆にブルーナの衛兵たちが苦しんでいない、これ!?」驚いている

メリュジーヌ「ええ、おそらくこの結界はブルーナが仕掛けたと思われる処刑会場の仕掛けの一部と思われるのだが、それがブルーナたちのみに作用しているとなると・・・」

アルト「ああ!これはルージュがやったんだ。ルージュがこの処刑会場の仕掛けを制圧し、それらをブルーナたちに掛かるようにさせたんだ。」

【そうか!間に合ったんだね、ルージュ!】
【でもどうしてブルーナたちが結界の力で苦しんでいるんだ?】←

セフィー「オベロンが言うに・・この結界には体力と魔力を同時に吸い上げる能力があり、あらかじめセットで用意された特殊な宝石の首飾りをする事で、結界の作用を防ぐことが出来ると。」

セフィー「それを逆手に取れば、その首飾りを持つ者に結界の作用が効くようにする事ができ、それを可能にするためにルージュが制御室のセキュリティを制圧したのだが・・・」


骨を折られたブルーナの衛兵たち「あぁぁぁ~~ぐあぁぁぁぁ~~~~!!」モガモガモガ、ガシュッ!(地にもがきながら吐血していく)

処刑台のブルーナの衛兵たち「グゥゥ~~ゥゥ~~ゥゥ~~!!」ドサッ、バシュッ!(倒れながら吐血する)

囚われの妖精たち「~~~~~」絶句している


アルトたちとアルトリアたち「!?」吐血している様子を見てて・・

ダ・ヴィンチちゃん「これは正直、結界の効力が効き過ぎだ!こんなのはルージュが効き目を間違えたか、結界自体の吸収力がこれほどだったとしか思えない!」

アルトリア「えぇ、このままではここにいる兵士たちが・・・・アルトさん!」

アルト「ああ、彼らが付けている首飾りを外そう。正直これはやり過ぎたな。」タタタタァァ~~!(衛兵たちに駆け寄る)


シャキンッ、ブチブチッ!(骨を折られたブルーナの衛兵を中心に彼らの首についた首飾りを外していくアルトたちとアルトリアたち)

アルトたちは体力と魔力を吸う結界の作用によって苦しむ衛兵たちを見て、今起こっている事がアルトたちとって良くない事だと判断し、

アルトたちは骨折してまともに動けず、只もがいて苦しんでいるブルーナの衛兵たちを中心に彼らの首にさげている首飾りを外していくのであった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
同じ頃・・・・処刑会場の裏側:トラップ制御室


ワァァァ~~ぐわぁぁぁぁ~~~~!!(ブルーナの衛兵たちの悲鳴が聞こえる)

ギュィィィ~~ン!(制御盤がオレンジに光り、体力と魔力の結界が発動している)


ピィィ~パパパッ!(スズカのサーチ能力で外の様子を調べている)

スズカ「吸収の結界がブルーナと敵兵に作用している・・・うまくいったわルージュ!」

ルージュ「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・どんなモノよ!私にかかれば、結界の作用対象を変えることだってできるのだから・・。」ハァ・・ハァ・・ハァ・・(少し疲れている)

コーラル「お疲れさまですルージュさん。これでブルーナたちの魔力と体力を奪い続ければ、さすがのブルーナも蒼毒の異端の亜鈴の力を使う気力を失うかと・・」

スズカ「待って・・・!これ・・・結界による体力と魔力の吸収量が多すぎる・・・これって・・。」

イズ「はい、これは想定以上の結果になっていますね。この処刑会場の仕掛けである吸収の結界の力を逆手に使い、敵戦力を削ぐ予定でしたが・・」

イズ「このまま体力と魔力を吸われれば、ブルーナよりも先に衛兵の皆さんが死ぬ可能性があります。今の状況で、あの者方々を葬ることはこちらにはよろしくないと思われますね。」

イズ「我々『予言の子』と『境界なき勇士団』との同盟はこのブリテンを支配する女王モルガンからブリテンの妖精たちと人間たちを救い、そして解放する為を主軸としています。」

イズ「現在、イレギュラーズの幹部の1人にして風の氏族長であるブルーナによる“邪教徒”の工作・及び数日前のダルダンと二代目妖精騎士ガウェイン死亡の件により、

イズ「『予言の子』及び『境界なき勇士団』・『円卓軍』の印象は、邪教徒の『厄災』という有りもしないデマの象徴として疑われ、今の妖精たちの目の敵にされています。」

イズ「これらの疑いを晴らすためにも、ブルーナが人質にしている者たちを救い出し、我らや『予言の子』が妖精たちと人間たちを救い出す存在である事を証明する必要があります。」

イズ「故に我々が妖精たちを傷つける者でない事を証明するためにも、たとえ敵であるブルーナの衛兵たちを殺さずに無力化させる必要があり、今ここで死なれると我らの印象を悪くする恐れがあります。」

イズ「この結界の効力と制御盤の事を考えるとしたら・・・・」ジィィィ~・・(ルージュを見つめる)


ルージュ「あぁぁぁ・・私、こんな事になるはずはなかったのに・・・ただ、オベロンがこうすれば良いと思って制御盤の制圧後にこういう操作をしてと・・」

スズカ「そんなことは後にして!ルージュ、悪いけどこの結界を止めて!このままブルーナに関係ない人たちが・・・」

ルージュ「わ、わかった!すぐに結界を解除するわよ!」アタフタ・・(急いで制御盤を動かしていく)

ギュイギュイギュイ、ズグンッ!(制御盤の石版を動かし、それらを押し込む)


パァァァ~!ギュゥゥゥ~~ン・・・・(結界の光が消えていく)


イズ「――結界の発動停止を確認。これで衛兵たちに作用した吸収が止まります。そしてもうこの場所に長居する必要もありませんね。」

スズカ「ええ。お父様たちと合流し、衛兵たちや人質たちの治療のために行きましょう!ルージュ、言いたいことはブルーナを倒してから聞いてあげるからね。」

ルージュ「は、はい!」頷く

コーラル、アドニス、イズ「ええ(うん)!」頷く


一方のトラップ制御室に残っているスズカたちは、外から聞こえる衛兵たちの悲鳴を聞き、すぐに制御盤の石版を動かし、処刑台中央に張り巡らせた結界を解除し、

スズカたちはアルトたちと合流するために制御室を後にするのであった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
処刑会場:中央


パアァァァ~、キランッ・・・・(結界が解除される)


【結界が消えた・・・。】

メリュジーヌ「!。どうやら制御室にいるルージュたちも結界の作用に気づいて結界を解除したのね。ああ良かった・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。それに結界が解かれたことでこちらの逃走手段は後ろの鉄の門のみとなった。あと私たちがやれることがあるとすれば・・・」

アルト「ああ・・・残りの人質の救出とブルーナを倒す事だな・・?」ジィィィ~~・・(ブルーナを睨み付ける)

メリュジーヌ「―――――――!」ジィィィ~~・・(ブルーナを睨み付ける)


キラァァ~ン・・・・(首飾りの宝石の輝きが失われる)

ブルーナ「っはぁっ!?・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・」ギュゥゥ・・・(体力と魔力の吸収が止まる)

ブルーナの衛兵たち「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・」息を切らしている

アルト「(五体満足の衛兵たちがあと少数残っているか・・・しかしもう衛兵たちはもう充分に戦う事が出来ないし、妖精の衛兵たちはもうブルーナの命令をもう聞きたくないはず・・・。)」周りの衛兵たちの事を見ていながら・・


ブルーナ「ハァ・・ハァ・・・い、いったいどういう事なの・・・?あんたたち、いったい何をしたというの!?なんで私が用意した結界の仕掛けが私たちに作用したというの!?」

アルト「さぁな・・・結界自体が不具合を起こして、ブルーナたちに結界の効力が作用したと思えるのだけどなぁ・・?」

ブルーナ「!?。クゥゥゥゥゥ~~~~~!!」ブチンッ、ガシャンッ!!(首飾りを地面に叩きつける)

アルトリア「もう諦めたらどうなの!あなたは自身の持つ異端の亜鈴の力を使おうともせず、ただ自身の駒である兵隊たちを使い潰すだけで、あなたは一ミリたちとも戦おうともしない。」

アルトリア「何が“邪悪に堕ちた『予言の子』に代わって『厄災』の呪いをうち祓う”だ!あなたはこのソールズベリーや他の風の氏族たちをまとめ上げる風の氏族長なんでしょ!」

アルトリア「あなたがやっていることはただ、自分が裕福に暮らすためだけにソールズベリーの住民たちを毒と縛りで苦しめて、自分の蒼毒を他の地にも振りまいてブリテンの地を更に汚染していく。」

アルトリア「それに自分の都合が悪くなれば平気で嘘を付き、私たちに罪をなすり付け、自分の部下に自分がやりたくない事を押しつけて、自身はなにもしたくないように見ているだけ・・」

アルトリア「ブルーナがやっていることは・・前の風の氏族長だったオーロラでも出来る事だし、オーロラ時よりもただ劣悪さが増しているようにしか見えません!」

アルトリア「あなたはただ自分自身の氏族長の権力が失う事を恐れているだけであり、人質を使って私たちを罠にかけようとしていただけですよね!!」バァァ~ン!!(喝を入れるように怒鳴る)


ブルーナ「う、うるさいわね!!あぁもう容赦はしないわよ!衛兵たち、私も手伝うからさっさとこいつらをなぶり殺しにしなさいよ!!」キィィーーン!(マイクを通して大声で叫ぶ)

ブルーナの衛兵たち「ゥゥゥゥ・・・・・・・・」ガタガタガタァァ~・・・(誰1人も動こうとしない)

ブルーナ「どうしたのよ!さっさと殺れって言ってるでしょ!聞こえないというの!?」イライライラ!(イラついている)

ブルーナの衛兵たち「――――――――――――」プイプイ!(首を横に振る)

ブルーナ「!?」衛兵たちの態度を見て・・・


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・・(その様子を観客席から見ている妖精たち)

観客席にいる妖精たち「(確かにブルーナ様はモルガン陛下と同じような仕打ちで俺たちを迫害してきたさ!それも毎回毎回さ!)」ガヤガヤガヤガヤ・・・(動揺している)

観客席にいる妖精たち「(『予言の子』の言う通りだ!ブルーナ様は自分の異端の亜鈴の力で俺たちを威圧して、俺たちから色んな物を徴収されてきたさ!)」ガヤガヤガヤガヤ・・・(動揺している)

観客席にいる妖精たち「(でも『予言の子』は邪教徒なんだろ?『予言の子』と三澤亮太が今さら俺たちの事を救ってくれるとは思えないし、信用できるというのかもわからないし・・)」ガヤガヤガヤガヤ・・・(動揺している)

観客席にいる妖精たち「でもブルーナの兵士たちを救うとアルトは言ってたし、もしかしたら彼らが『厄災』だと言うのは間違いじゃないかな・・?」ガヤガヤガヤガヤ・・・(動揺している)


【(妖精たちが益々ざわついている・・・もしかしたら!)】
【アルトリア!】←

アルトリア「(うん!)どうやら兵士たちはもうあなたに命令されたくないのでしょうね?あなたはもう氏族の長として孤立したといっても良いでしょうね。」

アルト「ああそうだな。ブルーナ、あなたはこの場で言ったよね?“邪悪に堕ちた『予言の子』に代わり、今ここで『邪教徒の厄災』の呪いをうち祓う”って・・。アレはハッタリなのか?」

アルト「もしブルーナ自身が人質の妖精たちを殺すというのなら、俺はそれより前にブルーナのその蒼毒が出る両腕を切り落としてやってやるさ。」

ブルーナ「!?」ビクビクッ!(顔を青ざめる)

アルト「出来るよな?お前が3年前、ソールズベリーの暴徒たちをその蒼毒の力でねじ伏せ、オーロラを救おうとしてた暴徒たちを毒煙で殺したようにさぁ~~!!」煽るように言う

ブルーナ「そ、それは・・・・何というか・・そのぉぉ・・・」ガタガタブルブル・・・(身体が震え上がる)


アルト、メリュジーヌ「・・・・・・・・」ジィィィ・・・(ブルーナを睨み付ける)

ブルーナ「ウゥゥゥ・・・・・」タラタラタラァァ~~・・・(汗がタラタラに流れていく)

マイク「ウッ、ウゥ・・ウゥゥゥ~~・・・」バシュッ、ドサッ・・・(血を吐いて倒れる)

ダ・ヴィンチちゃん「!?。どうしたんだマイク!しっかりするんだ!!」マイクに駆け寄る

月読調「ウゥゥ・・・ゲホゲホッ・・」ガシュッ!(口から血を吐く)

立花響「調ちゃん・・・調ちゃんしっかりして!調ちゃん!?」青ざめている

アルト「!?」後ろを振り返る


囚われの妖精たち「ゴホッ・・ガハァッ・・・・・」バシュッ・・・ガクッ!(血を吐いて死ぬ)

囚われの人間たち「ウグッ・・・・ゥゥゥ・・・・」ガクッ、ガクッ・・・(そのまま死んでいく)

ブルーナ「―――――!?」後ろを振り返りながら・・


アルトとメリュジーヌがブルーナに向けて睨みを付けているその時、突如マイクと月読調が血を吐いたと同時に処刑台に囚われている妖精と人間たちにも異変が起こり、

処刑台にいる妖精たちと人間たちは顔が青ざめ、口から血を吐きながら死んでいくのであった・・・


【・・・・えっ・・・・・?】

アルトリア「!?。アルトさん、マイクと調ちゃんにヒールを!早く!!」顔が青ざめている

アルト「わかってる!!ヒール(緊急回復)!!」キィィン!!(マイクと月読調に触れながら・・)

アルトリア「―――――!!」タタタッ、バタッ!(膝をつき、救急箱を開いていく)

アルト「―――――――!!」キィィィーーン!!(ヒール(緊急回復)の効力を強める)


ガヤガヤガヤガヤガヤ!!(突然のことで困惑している観客たち)

観客席にいる妖精たち「な、なんだ!?何がどうなっているんだ!なにもしていないのに処刑台の奴らが死んでいく!」ガヤガヤガヤガヤ!(困惑している)

観客席にいる妖精たち「誰がやったか見たか?処刑台にいる者たちが勝手に死んでいく・・・ブルーナ様やアルトが一ミリも動いていないのに・・」ガヤガヤガヤガヤ!(困惑している)

観客席にいる妖精たち「で、でもこいつらは『厄災』のシンパだろ?殺されて当然なのだが・・・・」ガヤガヤガヤガヤ!(困惑している)


タタタタタァァ~~、ピュゥゥン!(観客席から飛び降りるスズカ)

スズカ「ハァハァハァ!お父様ぁぁぁ~!!」タタタタァァ~~、ズズゥゥ~~!!(アルトたちの元へ駆けつける)

アルト「スズカか!頼む、急いで2人に解毒剤を!!」キィィーン!(ヒール(緊急回復)を使いながら・・)

スズカ「ええ!」ゴソゴソゴソッ・・・シュッ!(スズカのバックから2瓶の薬品を取り出す)


キュッ、ポンッ!キュッ、ポンッ!タラァァ~~・・・(薬品の栓を取り、月読調とマイクに順番ずつ飲ませていく)

マイク、月読調「―――――――――」タラァァ~~、ゴクゴクゴクッ・・・(解毒剤を飲んでいく)

スズカ「ヨシ・・・ヒーリング(治療)!!」キィィン!(マイクと月読調にヒーリング(治療)をかけていく)


アルトはマイクと月読調の異変に即座に気づき、2人にヒール(緊急回復)を強めに施し、同じく急いで駆けつけたスズカもまた、マイクと月読調に手持ちの蒼毒の解毒剤を飲ませていき、

とにかく必死の思いで毒に犯されたマイクと月読調を救うべく、アルトとスズカの回復能力をフル発動していくのであった・・。

立花響「いやぁぁ・・・お願い・・死なないで調ちゃん!ようやく調ちゃんと再会できたと思っていたのに・・・」ポロポロポロ・・・(涙を流している)

立花響「生きるのをあきらめないで調ちゃん!ここで死んだら、クリスちゃんや切歌ちゃん・・それにみんなが悲しむよ・・」ポロポロポロ・・・(涙を流している)

月読調「ツゥゥ・・・・ゥゥゥゥ・・・・・」フゥ・・フゥ・・・(辛うじて息をしている)


ダ・ヴィンチちゃん「落ち着いて響ちゃん。アルト、スズカ。いったいこれはどうしたものなんだ!なぜマイクや調ちゃん、それに人質たちが急変したんだ!?彼らの身に何があったというのか!?」

スズカ「わからない・・・私もいま会場の観客席に来たところで2人や人質たちの様子を観察する暇はなかったのだけど、たった一つ当てはまるモノがあるとするのなら・・・」

【たった一つ当てはまるモノがある・・・】
【マイクや調ちゃんの身体に何があったんだ・・?】←

スズカ「『蒼毒の毒袋』・・・・。人質たちをこのように毒殺できるとするならソレしかないわ・・・。」グググ・・・(悔しい顔をする)

アルト「ああ・・・・」グググ・・・(悔しい顔をする)


【蒼毒の毒袋って・・・・?】

アルト「・・・・・・・・・・」ヒール(緊急回復に集中している)
―――――――――――――――――――――――――――――――
4日前(ノリッジへ出発する30分前)・・・ロンディニウム:医療室にて・・


ぐちゅぅぅ~・・・(青い水風船のようなモノが器に置かれている)

レッドラ・ビット「フゥゥ・・・スズカたちに少し用があると聞いて来てみれば、急にアルト殿とスズカ殿に眠らされたと思ったのだが・・・」

レッドラ・ビット「私が寝ている間、あなたたち2人は勝手に私のこの美しい肉体を開き、私の身体からその青い『シコリ』を取り出したというのですか?」

アルト「勝手に君に手術を施した事については謝る。プライドが高い君と話し合う時間がなかったゆえに、こうするしか君に手術を施す手段がなくてね・・・」

アルト「それにレッドラ・ビットが旅の途中で病気とかになったら、アルトリアたちの巡礼の旅に支障が出ると思うからね?」

レッドラ・ビット「ハァ・・・・アルト殿がそう言うのであれば、今回ばかりは大目に見ておきましょう。それで、私の中から出たその青い『シコリ』刃なんでしょうか?」器のモノを見てて・・

スズカ「ええ・・この青い水風船のようなモノは、レッドラ・ビットさんの肺近くに付着していて、このシコリは何か割れやすくて危険なモノだから、摘出するのに時間が掛かっちゃって・・」

スズカ「もしこれが割れたらレッドラ・ビットさんはそのシコリの毒で死んでしまうんじゃないかと思いつつ、とても慎重で精密な感覚で取り出しました。」

レッドラ・ビット「成る程・・・ですがそのシコリの毒で私が死ぬと言う事はどういう事なのですか?」

スズカ「はい。この青い水風船のようなシコリを私のサーチで調べたところ・・・このシコリに高濃度の蒼毒が検出されたんです。」

アルト、レッドラ・ビット「!?」驚く

スズカ「それもそのシコリの厚さはあまりにも薄く、私も直に触って見たのですが・・とても言葉にできないほどを薄さなのです・・。」

レッドラ・ビット「な、なななんと!?この水風船みたいなブルーナの蒼毒が、私の強靱な身体の中に入っていたと言うのですか・・?」カシッ。(近くにある木の棒を持つ)


ソォォォ・・・ピトッ。バチンッ!(木の棒に触れた器の中の蒼毒の水風船が割れる)

ビチャンッ、シュゥゥゥ~~!!(蒼毒が器の中で溶解の音を出しながら液状になる)


アルト「うわっ!?木の枝で少し触れただけで割れるなんて・・・これがレッドラ・ビットの身体の中に、それも肺の近くにあるとは・・。」

レッドラ・ビット「この私の中に入ってたブルーナの蒼毒がもし何処かで割れる事があれば、私は確実にその毒で死んでいたでしょう。取り出される前に割れなくて良かったです・・・」

スズカ「ええ、私もそう思っていたわね・・。」ハァ~・・(安堵の息を吐きながら・・)

外にいるルージュ「スズカお姉ちゃ~ん!みんなそろそろノリッジへ向かう準備をしているけど、お姉ちゃんたちは大丈夫なの~?」外で呼んでいる

スズカ「!。すぐに準備するから待ってて!―――レッドラ・ビットさん、そろそろ私たちもノリッジへ行かなければなりません・・私がすぐにヒーリングを使いますから・・・」シュルゥ・・・(手袋を取りながら・・・)


ガシッ、ギュゥゥ~!(スズカの手を取るレッドラ・ビット)

レッドラ・ビット「・・いえ、あなたは私の身体にあるブルーナの蒼毒をあなたの命をかけて取り出し、私の命を救ってくれました!これは感謝しても仕切れないほどです!」

レッドラ・ビット「ゆえにあなたは一刻も早く他の皆様と共にノリッジへ行ってきてください。私の事は気にせず、その癒やしの力はこれから傷つくアルトさんたちの為に使ってください!」

レッドラ・ビット「それに今回のノリッジの攻略には隠密によるノリッジの潜入が不可欠であり、馬車を引く事はおそらくないと思えるでしょう。」

レッドラ・ビット「それ故に馬車が引けないと言うのならば、私はノリッジに行かずにゆっくりとこのロンディニウムで療養しておいた方がマシだと思っていますよ。」

スズカ「レッドラ・ビットさん・・・」

レッドラ・ビット「大丈夫です。この程度の傷、一日でもあればすぐに体力も含めて完治いたしますので、ノリッジの攻略が終わり次第、私が馬車を引いて迎えに行きますので!」

スズカ「一日でもあればですか・・・わかりました。いちおう手術跡の傷口から感染症が起こる可能性を考慮し、あなたにこれを貼って、明日まで絶対に安静しててくださいね?」

レッドラ・ビット「ええ、ありがとうございます。スズカ殿!」感謝をしている

シュルッ、ビィィ~!ペタペタペタ・・(手持ちの医療用の湿布を取り出し、それをレッドラ・ビットの前胴体に張りつけるスズカ)


シュゥゥ~ゴボゴボゴボォォ~~・・・(器の中で蒼毒が音を立てている)

スズカ「お父様、さっきの蒼毒の水風船・・・これを作ってレッドラ・ビットの身体の中に入れた奴がいたとしたら・・」

アルト「ああ、おそらくブルーナの奴で間違いないよな。いったいどうやってそれらをレッドラ・ビットの体内に入れたのかは不明だがな・・。」

スズカ「そうね・・・肺と心臓の近くの絶妙な位置に設置してあった事から、彼女の異端の亜鈴の力で設置したものと言ったモノでしょうね。」

アルト「成る程・・・さじずめ『蒼毒の毒袋』と言うところか・・・。」

スズカ「ええ・・・。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そして現在・・・・処刑会場:中央


アルト「(あの『蒼毒の毒袋』がマイクや月読調、それに人質になってた妖精と人間たちの体内にも仕組んでいたとは、俺はなんという見落としをしてしまったんだ。)」

アルト「(しかもこのタイミングで一斉に中の毒袋が破裂するなんて・・・・・まさかブルーナの奴は最初から人質を・・・・)」

アルト「(だが今はせめてマイクと月読調だけでも救い出す事が先決だ!あの2人はここで死なせては駄目だからな!!)」キィィン!(真剣な表情でヒール(緊急回復)を行なう)


マイク「ウッ、ウゥゥ~ン・・・・・・ダ、ダビンチ?俺はいったい・・・」パチパチッ・・(目を開く)

月読調「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・」フゥーフゥ-・・(意識が安定する)

【!?】
【2人が目を覚ました!】←

スズカ「――マイクさんと調ちゃんの体内の蒼毒の解毒と身体の回復を確認したわ。毒の周りは遅かったから、どうにか間に合ったわ・・・。」

立花響「!?。あぁ~良かった・・・ありがとうアルトさん、スズカちゃん!!」涙ながらお礼を言う

アルト「ああ、別に良いさ。ソレよりも・・・・・」ジロッ・・(険しい顔をしている)



アルトリアたち、スズカたち「―――――!!」ジロッ!(ブルーナに怒りの眼差しを向ける)

ブルーナ「ヒィッ!?」ビクビクッ!!(身震いをする)

バーゲスト「ブルーナ・・・貴様と言う者は、最初からこの者たちを殺すつもりだったのか!人質たちの体内に蒼毒の毒袋を仕込んでいつでも殺せるようになぁ!!」ギギギィィ~~!(怒りに満ちている)

ブルーナ「~~~~!?。ち、違うわ・・・私は何もしてない!?何も仕掛けてもいないから!?」ガタガタブルブル!(震えている)

アルトリア「!。いいえ、あなたの言っている事は嘘偽りも大ありです!私たちを有りもしない『厄災』に仕立て上げ、私たちが人質相手に動けないというアテが外れたから・・・」

アルトリア「あらかじめ人質たちにセットしていた体内の毒袋を破裂させ、処刑台の人質たちを殺して、マイクや調ちゃんの2人を殺そうとするなんて!」ギギギィィ~~!(怒りに満ちている)

メリュジーヌ「ええ・・3年前はオーロラや多くのソールズベリーの妖精たちを殺しておいて、今回は私たちの目の前で何も罪のない人質を殺すなんて・・・アルト!」ギギギィィ~~!(怒りに満ちている)

アルト「ああ・・・これで心置きなくアンタの事を倒す事が出来る・・。オーロラを殺し、メリュジーヌとコーラルを泣かせ、俺を裏切った報いを果たす事が出来るからな!」キィィ~ン!(手を光らせる)

ブルーナ「アァ・・ァァァァァァ~~~!?」ガタガタブルブル!(怯えている)


ブルーナ「(ど、どうなっているの!?確かに私の蒼毒の力の中で唯一、遠隔で毒殺することができる『蒼毒の毒袋』で殺せるわよ。)」

ブルーナ「(『蒼毒の毒袋』・・・私の蒼毒を受けた対象が解毒薬で解毒しきれなかった蒼毒が溜まり、水風船のような塊となって対象の体内に設置される、いわば反乱分子の一斉毒殺の暗技なのよ。)」

ブルーナ「(人質やあの2人にもあらかじめ私の蒼毒の毒ガスを浴びせ、解毒薬を駆使して毒袋を作り、もし人質が亮太たちが救われ、亮太たちの味方になる素振りを見せるタイミングを見計らい、)」

ブルーナ「(奴らの体内にある毒袋を割り、彼らをそのまま毒殺させようとはしていたけど・・だと言っていま奴らを殺すにはタイミングが悪いし、私が毒袋を割るように操作していない!)」

ブルーナ「(私の他に体内の蒼毒の毒袋を割れるとすれば、サラマンダー所長が作った遅効性の蒼毒促進剤を飲ませる必要があるのだけど・・・・!?)」

ブルーナ「(まさか・・・サラマンダーの奴が私を裏切ったというの!?あれだけ私と共に裕福な思いをさせたというのにどうして!!)」

ブルーナ「(いやそれよりもこの状況を何とかしないと!亮太たちは本気で私の事を殺しに来るわ!?)」ガタガタガタガタァァ~!!(震え上がる)


タッタッタッタッタッタッ・・・・・(アルトたちがブルーナに近づいてくる)

ブルーナ「ま、待って・・・・私を殺せばどうなると思うの!?私を今ここで殺せば、妖精たちのモース病によるモース化を防ぐ手段を永遠に失う事になるわよ!」アタフタ・・(怯えながら)

アルトリア「!?」

【なんだそれは?】
【(妖精たちのモース化を防ぐって・・・)】←

メリュジーヌ「今度はハッタリをかます気か!妖精がモースになるのは、目的を失ったり、輝きを失ったりなどの“無意味化”と、モースに触れる事で無意味化が伝染する事で原因であるのは皆も知っている。」

メリュジーヌ「君みたいな平気で嘘をつき、約束を簡単に破るような奴に妖精のモース化を防ぐことなど・・・」

ブルーナ「本当だって!!私とサラマンダー所長はこのソールズベリーでここ2年の年月をかけて、このブリテンを巣くうモースを倒す手段を求めて研究の事業をしていたのは知らないはずだよね。」

ブルーナ「蒼毒兵器はその研究の副産物であり、それらと解毒薬の高額売買をする事でモース毒の解毒の研究費を稼いでいき、その研究結果の末にモースを蒼毒兵器で殺せることが発覚し、」

ブルーナ「そしてモースに接触し、今にもモース化する妖精を救い、妖精に付着したモース毒を解毒する特効薬が、あともう少しで完成するに至っているよ!」

ブルーナ「この特効薬さえ完成すれば・・もう二度とブリテン中の妖精たちはもうモースに怯える事はなくなるし、いつまた起こりえるかもしれない『厄災』から身を守る事さえできるのよ!」

アルトたち、アルトリアたち「!?」驚愕する


ガヤガヤガヤガヤガヤ!!(ブルーナのその言葉に動揺している観客たち)

観客席の妖精たち「それがあれば、俺たちはモースになる事も・・モースから身を守る事が出来るって事なのか!?それは凄い大発明じゃないか!」ガヤガヤガヤガヤ!(驚いている)

観客席の妖精たち「ブルーナ様が我らから富を徴収するのは、その研究を完成させる為だったというのか?なんでその事を今まで隠してきたのだよ、水くさいぞ!」ガヤガヤガヤガヤ!(驚いている)

観客席の妖精たち「ブルーナ様を殺すな!ブルーナ様はモース毒を解毒するクスリを完成させようとしているんだ。ブルーナ様を許してくれよ、『予言の子』!」ガヤガヤガヤガヤ!(ヤジを飛ばす)

観客席の妖精たち「それとも『予言の子』たちは本当に『邪教徒の厄災』として、ブルーナ様を殺そうとしているのか!!」ガヤガヤガヤガヤ!(罵声を上げる)

ワーーワーーワーーワーーワーーワーーーー!!(処刑会場にいるアルトたちに再び非難を浴びせる妖精たち)


ダ・ヴィンチちゃん「そんな・・・・これでは振り出しに・・・いや、もっと悪い立場に私たちは置かれたと言っても良いわね。」

バーゲスト「クゥ・・・いったい妖精たちは何を考えて、自身らに酷い仕打ちをするブルーナを支持しようとしてるというのだ!」キリキリキリ!(イラついている)

アルトリア「で、ですが・・ブルーナやサラマンダーがあともう少しで完成するモース毒を解毒する薬がある以上、迂闊にブルーナを倒すわけには・・・」

アルト「クゥゥゥ・・・(どこまで俺たちを振り回せば済むというのだ・・ブルーナ!)」グググゥゥ~・・・(悔しい思いを込めている)

キィィーーーーーン!!(突然とマイクのハウリング音が鳴り響く)


どこからか聞こえてくる声「モース毒を解毒する特効薬なんて、ハナから作っていないわよ最初から!」

どこからか聞こえてくる声「モース毒の解毒なんて、元・超高校級の薬剤師だった私でさえ、無茶ぶりな話だというのに!!」

ブルーナ「!!?」ビクッ!(その声を聞いて・・・)


ザワザワザワザワザワ・・・

観客席の妖精たち「この声は・・・サラマンダー所長だ!何でサラマンダー所長の声が会場内から聞こえてくるんだ?」ザワザワザワザワ!(困惑している)

観客席の妖精たち「でもちょっと待って!いま、サラマンダー所長が言ってたのは本当か!?モース毒の解毒なんて出来ないって・・・。」ザワザワザワザワ!(困惑している)

観客席の妖精たち「それにモース毒を解毒する薬を作っていないって・・・・」ザワザワザワザワ!(困惑している)


どこからか聞こえてくる声→サラマンダー所長の声「そもそもモースというのは科学で解決するような『毒』物なのではなく『呪い』の一種であり・・・」

サラマンダー所長の声「ブルーナはそのオカルトでしかない呪いを私の薬剤師としての科学力と知識で解毒薬を作れって、あんなの科学で証明するなんて・・・」

サラマンダー所長の声「そんなの大海原の海を1人ですべて飲み干す程のあり得ない事で、そんな空想100%事を出来るわけが無いじゃない!!」

サラマンダー所長の声「まさにこの世界の神秘に科学が完全に敗北したという証明がなされたって事だからね!!」


ブルーナ「!?」青ざめて驚愕している

アルト「!?」驚愕している

メリュジーヌたち「!?」驚愕している

ダ・ヴィンチちゃんたち「!?」驚愕している

観客席の妖精たち「!?」驚愕している

【それってまさか・・・・】
【(つまりモース毒を解毒する薬は存在しないってこと・・・?)】←


どうにかマイクと月読調の命を繋ぎ止めつつ、ブルーナの蒼毒の毒袋によって毒殺された人質たちに対する怒りをブルーナに向けるも、

ブルーナはモース毒を解毒する薬があと少しで完成する事を言いふらし、観客席の妖精たちを再びブルーナの支持派にしていくも、

突如として聞こえてきたサラマンダー所長のよる“モース毒の解毒薬の開発”の否定をする暴露話が会場全体に響き渡り・・・

処刑会場にいる全ての者たちは、そのサラマンダー所長の暴露話とも言える話をただその場で聞いていくのであった・・・。

第36節:薬剤師だったサラマンダーさん
――――――――――――――――――――――――――――
ダンガンロンパの世界:未来機関総本部 どこかの廊下


タッタッタッタッ・・・ドサッ・・・・

忌村静子「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・」ガシッ・・(薬品のビンを手に持っている)

忌村静子「・・・・・・・・・・・」黙っている

――――――――――――――――――――――――――
未来機関総本部。とある超高校級の希望と呼ぶ未来機関のメンバー、■■■の処分を決する会議に参加し、絶望の者たちによって仕組まれた罠に私は填まってしまった。

未来機関のメンバーの中に身を隠す裏切り者を探しだし、そいつを殺す為に同じ未来機関のメンバーとのコロシアイをする事になり、私もそのデスゲームに参加させられた。

希望が希望を殺す絶望のデスゲーム。この私・・・『忌村静子』は、そのデスゲームに敗北を喫する手前にいた。


小学生の頃から薬学に才能を示し、既存の薬の新たな効能を発見するなどの功績を上げた事で脚光を浴び、高校生時代からの二つ名は『超高校級の薬剤師』。

未来機関でも私のその知識を活かし、医療技術の開発を担当し、絶望の者たちによって崩壊した世界を救おうとしていた。

しかしそれも絶望の者たちによって打ち砕かれ、このデスゲームでの戦いの影響で自身の身体が疲弊しきっていたのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――
シュルッ・・・・(ポケットから袋包みの飴玉を手に取る忌村静子)


忌村静子「(あたしはただ、みんなを助けたかっただけなのに…友達になりたかっただけなのに…)」指で掴んでいる飴玉を見つめながら・・

タンタラタラタラァァ~~~♪(バンクルの音声が鳴る)

忌村静子「・・・・・・・・・・・・・」そっと目を閉じる

――――――――――――――――――――――――――――――
私には超高校級の菓子職人という二つ名を持つ『安藤流流歌』という女友達がいた。この飴玉も流流歌から貰った物だ。

高校生時代・・・希望ヶ峰学園に通っていた頃、流流歌とは共に超高校級の才能を磨きあげる同級生であり、私の幼なじみでもあった。

彼女とは彼女自身のワガママな態度と私に「お菓子を食べろ」という要求にウンザリしており、彼女との関係は冷めつつあった。

私は流流歌が作ったお菓子を一度も食べていない・・・むしろ食べる事も出来ない。私が服用している薬剤の副作用によって糖分を摂取すると命にかかわる故に私は流流歌が作るお菓子を食べられない。

私は流流歌にその事実を言ってはいるものの、流流歌自身は聞き入れる事もしないため、彼女との関係が冷めることは当然でもあった。


流流歌とは高校生の頃、年に一度の実技試験の最中に起きた事件のせいで私共々退学処分となった際、流流歌は私が流流歌を陥れたと言いつけ、

私もまた、流流歌が私を利用していたから学校を退学させられたと思い、彼女の事を『裏切り者』と断定し、彼女とはもう関わりたくないほどに嫌いになった。

私は流流歌に対する憎悪を持ち続けており、この絶望のデスゲームを終わらせられる存在であり、必ず殺す存在である『裏切り者』が流流歌であると確信し、

私は流流歌と同じ幼なじみでもあった『十六夜惣之助』との死闘を繰り広げ、近くにいた未来機関メンバーの攻撃により、彼女たちを見失ってしまった。


デスゲームのタイムリミットが訪れ、私の腕に装着されたバンクルにある睡眠薬を注射され、私は強制的に眠りにはいらされる。

私が眠っている間に『裏切り者』の襲撃にあって殺されるのか、何もされずに目が覚めるのか、答えは二つに一つしかない。

私がしてきた事が間違いだったというのか、私はどこで道を間違えたというのか、なぜこんな事になってしまったというのか・・・

私は私自身にそう問答しつつ、流流歌から貰った飴玉を見つめながら深い眠りへとついていき、


そして・・・・・・

3年前・・・・妖精國ブリテン南部:歪みの岬付近の海岸


ザァ~~ザァ~~ザァ~~ザァ~~・・(波の音が聞こえる)

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「・・・・・えっ・・・・?」パチパチ・・(静かに目が開く)


ムクッ、ノシィィ~・・・(浜辺に起き上がる忌村静子)

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「ここはどこなの?私は確か未来機関本部に閉じ込められていたはず・・・・・」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「・・・これは夢なの?でもレム睡眠中にしては目も開いているし、意識もしっかりとしているし、起きている感じもしている・・・・。」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「これは幻覚なのかしら?まさかバンクルに幻覚剤が密かに含まれて・・・!?」自身の姿を見て・・・

―――――――――――――――――――――――――――――――
私が眠りから覚めた時、私は未来機関総本部の中とはまた違う場所・・・また違う空の下に立っていた事を私は理解した。

『人類史上最大最悪の絶望的事件』以来、ずっと赤く染まっていた空はオレンジと白の黄昏時となっており、穏やかな風が吹き、いつも見ていた風景とは全く違っていた。

少し前は未来機関の本部内にいたのに、眠りから覚めた途端にこの黄昏時の海岸に迷い込んだ事に、私は何が起こったのかも・・すぐには理解が追いつかなかった。

そして私の目に一番疑った所は私自身にあった。私の姿はあの未来機関でのコロシアイが始まる前の服装に直っており、右腕にあったはずのバンクルがなくなっていた。

そして私の後ろ下半身に赤い炎が燃えている尻尾が付いており、今まで自身が感じたことがない感覚を感じるようになっており、私はその事に違和感を感じていたのだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「な、なにこれ尻尾!?しかもこの尻尾の先が燃えてるし、引っ張ったら痛いだけで抜けないし・・」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「それに何かしら・・・・あのコロシアイでの傷も疲れも消えているし、腕にあったバンクルもどっかに消えているし、いったいどうなって・・・」オドオド・・(不安がっている)


タタタタタァァァ~~~~!!(女王軍の兵士たちがやって来る)

女王軍・兵士1「おいそこの妖精!どこの地域出身でどの氏族の妖精なのか、身分証明をさせて貰うぞ。」

女王軍・兵士2「大人しく連行しろよな?でないとあんたの身体に令呪を刻みつけることが出来ないからなぁ~。」ニヤニヤ・・(にやついている)

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「えっ、何・・・妖精・・!?妖精って何よ?それにあなたたちはいったい誰なのよ!?」困惑している

女王軍・兵士2人「――――――」タタタタタァァーー!(黙って近づいてきている)

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「ちょっと話を聞きなさいよ!私は・・・・ツゥゥ!」タタタタァァ~~!!(その場から逃げ出す)

女王軍の兵士1「逃がすな!追え!」タタタタタァァーー!(忌村静子を追いかける)


タタタタタァァーー!(逃げる忌村静子と追いかける女王軍の兵士2人)

――――――――――――――――――――――――――――――
私の身体の変化に動揺している最中、どこからかチェスのナイトの駒みたいな兵士がやってきて、私の事を捕まえようとした為に私はその場から逃げ出した。

私にとって、その兵士たちは『絶望の残党』の刺客なのかも分からず、奴らに捕まれば何をされるのかも分からない事から、苦肉にも私はその者たちに背を向けて逃げる事にしました。

その兵士たちは私の事を『妖精』と呼びつつ、私に令呪を刻みつけるとか、なにか意味がわからない事を言っていたのだが、

このあと私は、この世界は私がいた世界ではない事と私はもう『人間』ではなくなってしまった事を身をもって知ることとなった。

タタタタタァァーー!(前からも女王軍の兵士が2人来る)


元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「!?。(取り囲まれた!?このままでは私はアイツらに捕まる!)」ビクッ!(周りの状況を見て・・)

女王軍・兵士2「ウヒヒッ!シャァァァ~~~!!」ピョォォン!(忌村静子に飛びかかる)

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「イ、イィィ~~!」シュルッ・・・(左手を女王軍・兵士2に向ける)


ジュボォォォーーーーー!!(忌村静子の左手から火炎放射が放たれる)

女王軍の兵士2「うぎゃぁぁぁ~~~!?」ボォォォォ~~!!(火炎放射を受ける)

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「!?。うわぁぁぁぁ~~!?」ジュボォォーー!!(放たれた炎を見て)

女王軍・兵士たち「!!?」ズズゥゥ~!(その場に立ち止まる)

女王軍・兵士2「アァァァ~~アァァァァ~~~~!?」ボォォォォ~~!!(全身が燃え上がっている)

ジュボォォォ~~ボォォォ~~!!(丸焼けになる女王軍・兵士2)


元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「(な、なんなのこれ!?何で私の手から火が出てきたというの・・)」ボォォ~~!(両手から火が出ている)

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「(これは本当に現実なの!?どうやって未来機関の外に出られたのかも、火が付いた尻尾が付いているのかも、私の手から火が噴き出したことも・・・)」困惑している


タッタッタッタッ・・・(妖精騎士アグラヴェインが現れる)

妖精騎士アグラヴェイン「自分の姿に困惑しているようね、あなたは?」

女王軍・兵士1「アグラヴェイン様、良いところに!あの妖精の手から火を放ち、兵士1翅がやられました。奴をどう対処する予定で?」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ。今の彼女は自分自身が妖精として生まれた事に自覚が出来ずに困惑してる。迂闊に刺激するのは還って危険よ。」

妖精騎士アグラヴェイン「私があの妖精を説得する。あなたたちはすぐに拠点に戻りなさい。」

女王軍・兵士たち「ハッ、仰せのままに。」

タタタタタァァーー!(拠点に戻っていく女王軍の兵士たち)


妖精騎士アグラヴェイン「さてと・・・・。自分の身体の変化に動揺しているようね、忌村静子?それとも自分が幻覚症状に見舞われていると思っての事かしら?」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「!。誰なのあなた?私の事を知っていると言うのならあなた、未来機関の支部の人間・・もしくは『絶望の残党』の1人かしら?」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「ここはどこなの?私に何をしたの?話次第ではあなたに自白剤を飲ませる手もあるわよ?」

妖精騎士アグラヴェイン「そう・・・自白剤を飲ませる必要はないわよ。私はあなたの身に起きた事を全て話すつもりだし、何よりも・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたはもう未来機関に戻る事など出来ないし、戻る必要もないからね?」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「!?。どういう事なの・・・?いったい私に何をしたというの?」オドオドオド・・・(状況が飲み込めない)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・」黙っている

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
チェスの駒の兵士たちに挟み撃ちをされ、兵士の1人に捕まりそうになった私に何も打つ手はなかった。手持ちのドーピング剤はあの時、流流歌を殺す為だけに全て使い切ったからだ。

万事休すかと思われた矢先、突然と私の手から火が吹き出し、その炎は瞬く間に襲いかかってきた兵士を焼死させるように丸焼けにしてしまった。

突然と私の手から火が噴き出した事に困惑している中、兵士たちの指揮官と思しき者が私に接触し、その者は私自身の身に起こっている事を話してくれた。

いま私がいる所は私がいた世界ではない妖精たちの世界である『妖精國ブリテン』であり、私はその世界に原因不明の形で迷い込んでしまったことを。

そして私はもう人間ではなく、この妖精國ブリテンの地に生まれた『夢の氏族』の妖精として生まれ変わってしまったと言う事を・・

私は妖精騎士アグラヴェインと名乗る妖精にその真実を突きつけられる事になってしまったのだ。

それから数分後・・・・・


元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「そんな・・・・私はもう人間じゃなくなってて、私は今日ここで生まれた妖精だと言うの・・・?」ドサッ・・(膝をつく)

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・でなければあなたの手から火が放たれることはないわ。受け入れられない事はわかっているが、これが事実よ。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたは本来、未来機関でのデスゲームの犠牲者となるはずだった・・・しかしあなたはここにいる。炎を放つ『夢の氏族』の妖精としてね。」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「・・・あなた、私のどこらへんを知っているというの?私とあなたとはここで初めて会った筈なのに・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「そうね。私はあなたの全て・・・・或いはあなたがいた『ダンガンロンパ』の世界の外側から見ていたと言ってもいいわ。まぁ、あなたには理解しがたいことだけど・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「私に付いてきなさい。この世界になれるためにも、いちど私が統治するマンチェスターに行ってあなたの住処を決めなければならないからね?」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「・・・・・・・・・・・」黙り込んでいる


タッタッタッタッ・・・(そのまま向こうへ歩いて行く妖精騎士アグラヴェイン)

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「・・待って。あなたが言っている事が真実だと言うのなら、私はもうあの世界に縛られることはないと言うの?」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・ええそうよ。あなたはもうあなたがいた世界に帰れない・・このブリテンの地で生き抜く事しか出来ない・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「でもそれら以外の事をするならあなたの自由に生きても構わないわ。このブリテンの地をどう生き抜くのかはあなた次第よ。」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「そ、そうですか・・・・・。・・・・・・・・」そのまま黙り込む


元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「・・クッ・・・クフフフフフフフフ、アハハハハハハハハ~~~!!」笑い出す

妖精騎士アグラヴェイン「???」首をかしげる

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「フフフフ・・・。私は誰も助けられなかった・・・私がいた世界じゃ私の作る薬品を持ってしても、どうも手遅ればっかりで救えなかった・・」

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「誰も救えなくて、流流歌に利用されて、コロシアイをさせられて・・・。そんな人間だった私の末路が・・・このブリテン島に生きる妖精さんに転生とはねぇ・・・」

―――――――――――――――――――――――――――――――――
妖精騎士アグラヴェインに私がこの妖精國ブリテンの地に生まれた妖精に生まれ変わった事実を聞かされ、その事実の重さにとてもじゃないほど驚愕した。

しかしそれと同時に私の中で押しつぶされていた感情が開放感と共にあふれだし、私の心は自由になったことをこの時に感じた。

私の元いた世界では常に希望とか絶望とかの連続で、それらのくり返しがコロシアイに繋がる事は私も少しぐらい感じていた。

しかしこの妖精國ブリテンに来て・・『夢の氏族』の妖精になって・・、もう私がいた世界の人間じゃなくなった事を知り、もはやその世界の事なんかどうでもよくなったと感じていた。

希望も絶望も関係ない。未来機関なんかもう関係ない。超高校級の薬剤師なんかももうどうでもよくなった。私がいた世界がどうなろうか知るもんか!

私はこのブリテンに生きる妖精・・・このブリテンに生まれた、自由に生きる妖精の末裔。私はもうあの世界にいた『忌村静子』なんかじゃない・・。


元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)「―――――!?」ゴソゴソゴソ、シュルッ・・(「CureW」とラベルが貼られた薬の瓶と袋包みの飴玉を取り出す)


私は自身のポケットの中に私のいた世界で作った薬と流流歌に貰った飴玉があった事に気づき、それらを全て私の手のひらに取り出した。

そして私はあの元いた世界・・・『ダンガンロンパ』の世界と人間だった頃の私・・『忌村静子』から完全に決別する為に私はこの二つを持って・・・


グググゥゥ~~バギィィィン!!ボロボロォォ~~・・・(両手にある薬瓶と飴玉を同時に握り壊す)

元・超高校級の薬剤師の妖精(忌村静子)→夢の氏族の妖精(■■■■)「こんなモノ、もう全ていらない!!」笑い顔で握り壊す


私は手に持っていた2つのモノを元いた世界の私の希望と絶望に見立て、それらを握り壊すことで、人間だった頃の私・・『忌村静子』が死んだ事を、私自身の中で完結に終わらせたのであった。

夢の氏族の妖精(■■■■)「あなた・・さっき私の事を『忌村静子』と言っていたと言うけれど、今この場で訂正させて貰うわ。」

夢の氏族の妖精(■■■■)「『忌村静子』はあの場でもう死んでいる。今いる私はその『忌村静子』と姿が似ている妖精であるって事よ。」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・そう。それならあなたの真名は何かしら?妖精である以上、名前ぐらいはあるよね?」

夢の氏族の妖精(■■■■)「ええ・・・・この『夢の氏族』である私の真名・・・それは・・・」ボォォッ~~・・(火が付いた尻尾を見て・・・)

シュルシュル・・(いつものマスクを口に添える夢の氏族の妖精(■■■■))


夢の氏族の妖精(■■■■)→サラマンダー「私の名はサラマンダー。今日この浜辺で生まれた『夢の氏族』の妖精・・サラマンダーよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「サラマンダー・・・とても良い名前じゃない?その赤い火を灯している尻尾に相応しい名前といっても良いわね?」

妖精騎士アグラヴェイン「私は妖精騎士アグラヴェイン。この妖精國ブリテンを守る妖精騎士の1人にして、この辺を領地としている妖精よ。」

妖精騎士アグラヴェイン「サラマンダー。さっそくだけど、あなたのその腕を見込んで一つ頼みたいことがあるわ。これからこのブリテンの地に暮らす為に必要となると言ってもいいわ。」

サラマンダー「頼みたいこと・・・ですか・・・?」首をかしげる

妖精騎士アグラヴェイン「ええ。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――
数時間後・・・マンチェスター:とある作業所


ドクドクドクゥゥ~・・(蒼毒が特殊な器の中に入っている)

妖精騎士アグラヴェイン「これは私の部下が國家試験の中で放った毒物の一種・・・名前を『蒼毒』と言うわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「この蒼毒の毒性はこのブリテンに生きる妖精にとって害を及ぼし、その毒は周りの地面さえも毒で汚染してしまうのよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたにはその蒼毒を解毒する薬を作ってくれるかしら?超高校級の薬剤師の才能を持っていたあなたでなら、これらの解毒剤を作れると思うわ?」

妖精騎士アグラヴェイン「解毒剤を作る品々はこちらで支援してあげるわ。存分に使いなさい?」

サラマンダー「え、えぇ・・・どうもありがとうございます・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ。期待しているわよ、サラマンダー。」タッタッタッタッ・・・(部屋から出る)

ギィィ~~、バタンッ!(妖精騎士アグラヴェインが退出し、扉のドアが閉まる)


サラマンダー「さて・・・・妖精騎士アグラヴェイン様が期待している以上、その期待に答えませんとね・・・?」ギュウ~パチンッ、パチンッ!(ゴム手袋を両手にはめる)

サラマンダー「フフフフフ・・・・・」ニヤリッ・・(目の前にいる者たちを見てて・・)

檻に入れられている現地の住民たち「~~~~~~~!?」ビクビクビクッ!!(怯えている)


ガチャガチャッ・・・・(蒼毒の解毒薬の開発を開始するサラマンダー)

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サラマンダー。―――古代ヨーロッパの伝説に存在していた火を司る妖精であり、妖精となった私の新しい名前である。

名前の発端は私の後ろに付いている火の付いた尻尾から、サラマンダーという妖精と同じものだと察知し、私はその妖精の名前を新たな自身の名前として付けた。

後から調べてみたところ、今の私が持つ力は炎を放つ他に、壁に張り付いたり、毒性の高い毒を吐いたりと・・いかにもサラマンダーの名に相応しい能力を持っていた。


そして人間だった頃の超高校級の薬剤師の才能もあり、その才能は私が人間だった頃よりもより俊敏かつ性能の高い薬を作る事ができ、それらの同じものを早い段階で量産する事も出来るようになった。

それと妖精の身体は魔力切れさえなければ、人間の身体と違って眠る必要もなく、空腹に見舞われる事もない為、ほぼ不眠不休で作業をする事が出来るようになった。

それに私の魂に刻まれた『より多くの種類の薬剤を作る』という妖精としての『目的』とマッチしており、自身のモチベーションにも影響なく、薬剤の開発に取り組む事が出来た。


この私、サラマンダーとして最初の仕事は・・“とある妖精が放った『蒼毒』というとても毒性が高い猛毒を解毒する薬の開発”であり、

私はそれを疑いもなく受理し、アグラヴェイン様が用意してくれた実験道具と実験材料と自身の超高校級の薬剤師の才能を駆使し、蒼毒の解毒薬の開発を始めた。

解毒薬の開発は私が人間だった頃よりも、とてもうまく順調に開発が進み、私もまた、妖精となった自分に歓喜を覚えるようになった。

たったの二日で試作薬を作り、たったの一週間で完成品が仕上がり、蒼毒の解毒薬の開発は大成功に納めたのであった。

それと開発実験の際に使用したモルモット(檻に入ってる現地にいた妖精と人間たち)の悲鳴や返り血が飛びかう事もあってか、私はブリテンに生まれた妖精の性質さえも理解し、

一度の実験でふたつの理解を得られた事に私はさらに妖精となった私自身の事が好きになる事ができたのであった。

それから数日後(時系列:オーロラの処刑執行日の2日前)・・・マンチェスター:とある実験室にて・・


ポチャンッ、トロォォォ~~・・・(蒼毒の解毒薬のデモンストレーションを行なっている)

サラマンダー「このように私が開発した蒼毒の解毒薬を持ってすれば、蒼毒の毒性を解毒する事が可能となります。」

サラマンダー「そしてこの解毒薬を更に改良すれば、汚染された地域の解毒も可能になると想定しておられます。」

妖精騎士アグラヴェイン「成る程。あなたの作った解毒薬なら、蒼毒による汚染を確実に治せると言っても良いわね。」フフッ・・(笑みを見せる)

サラマンダー「い、いえ~それ程でも~~~・・・」カァァ~~・・(惚れ惚れしている)


妖精騎士アグラヴェイン「さて・・・この蒼毒の解毒薬が完成した以上、あなたにはこれからある妖精の元で従者として働いて貰うわよ。」

サラマンダー「・・従者としての仕事ですか?その妖精とはいったい・・?」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたが作った解毒薬の元となる『蒼毒』の提供者・・・私の部下の1人である『蒼毒のブルーナ』よ。それがあなたの仕事先の上司となる妖精よ。」

妖精騎士アグラヴェイン「彼女の元で働けば、あなたの『目的』をより確実に成就させる事が出来るし、あなたのその能力と才能を最大限に発揮させられるわよ。」

サラマンダー「!。より確実に『目的』を達成させる且つ、私の能力と才能を発揮させられるって・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――
オーロラの処刑執行日の前日・・・・洋服屋 シアンズ・ブティッカー:フィッティングルーム


サラマンダー「―――――――――――」クシュクシュクシュ・・・(自身の髪をまとめ上げている)

妖精騎士アグラヴェイン「入ってきていいわよ、サラマンダー。」呼びかけている

サラマンダー「あっ、はい・・。」ビシッ!タッタッタッタッ・・・(ブルーナがいるフィッティングルームに入っていく)


ペラペラペラペラペラ・・・・(妖精騎士アグラヴェインとブルーナ、サラマンダーがそれぞれの事で話していく)


ブルーナ「わかったわ。私の蒼毒とこの解毒薬で私の氏族長としての名声が広がり、それによる富が得られるとならば、あなたを私の最初の部下として雇ってあげるわ。」

サラマンダー「ほ、本当ですかブルーナ様!?」驚く

ブルーナ「ええ。あなたのその解毒薬と私の蒼毒・・・この2つを駆使して、このブリテン全土に私たちの存在を知らしめましょう!」キリッ!

サラマンダー「はい、ブルーナ様!」ビシッ!


ガシッ、ガシッ!(お互いに握手をかわすサラマンダーとブルーナ)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
妖精騎士アグラヴェイン様の頼みごと通り・・蒼毒を解毒する解毒薬を開発し、私はアグラヴェイン様の紹介の元、蒼毒の提供者にして『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』の幹部の1人であり、

のちにソールズベリーの領主と風の氏族長である『蒼毒のブルーナ』の従者として働くことになり、私の良きパートナーとなった。


以前に私は超高校級の薬剤師なんかどうでもよくなったと言っていたが、それは人間の薬剤師だった頃の私を否定する意味でもあり、薬剤師の『才能』は私の目的を果たすための『手段』となった。

私はその『手段』を駆使しながら多くの蒼毒の解毒薬を製造していき、その過程で多くの蒼毒兵器も製作し、それらを蒼毒の解毒薬と共に売買するようにもなった。

蒼毒兵器の製作は人間だった頃に思ってた“誰かを救いたい”という気持ちとは真逆な考えであり、“誰かが苦しむ顔が見たい”という妖精である自分の欲求とブルーナ様の考えている事の一致で思いつき、

ブルーナ様の提供してくれた蒼毒を改良し、それらの解毒薬と共に蒼毒兵器をより多く製作していき、それらをブリテンの妖精たちに売りつけていき、

それらで稼いだお金と女王軍やノリッジからの支援金で私とブルーナは裕福な生活を送るようになり、私もまた、人間だった頃では味わえなかった幸福感を思う存分に堪能していったのであった。

オーロラの死後から数分後・・・ソールズベリー:霊安室にて・・・


ガシュッ、グチュッ、グチュグチュゥゥ~~・・・(オーロラの死体を解剖していくサラマンダー所長)

サラマンダー所長「これが心臓で・・これが肝臓・・・少々破損はあるけど、妖精の身体って、どうも人間と同じようで違うようなのね、オーロラ?」

オーロラの死体「」

サラマンダー所長「・・・あっ、もう死んでいるから喋らないのは当たり前かぁ・・。」ガシュガシュガシュッ・・・(解剖を続ける)

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私が妖精となって以降・・ブリテンの妖精特有の性質なのか、どうも私は血にまみれた行為などを好むようになり、人体や妖精の解剖と解体するのが薄々と好きになっていた。

私は生前のオーロラに投与した妖精用の『子宮活性剤』を効力を受けたオーロラの子宮を取りだし、今後のとある産業の参考にしていた所・・・

その内に解剖と解体するのが楽しくなり、気づいたときにはオーロラの身体がバラバラに解体され、解体されたオーロラの死体はのちに退職したコーラルが回収したと後で知った。
――――――――――――――――――――――――――――
ブルーナが風の氏族長に正式就任して数週間後・・・ソールズベリー:製毒工場の目の前


ブルーナ「と言うわけで・・・今後の妖精國ブリテンの発展と打倒『厄災』とモースの願いを込めて・・・ソールズベリー製毒工場、ここに開業いたしまーす!」チョキチョキ!(ハサミを手に持って)

チョキッ!パァァァ~ン!(ブルーナがテープカットを行ない、製毒工場の開業をお祝いする演出が行なわれる)


集められたソールズベリーの住民たち「・・・・・・・・・」祝う気になれない

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・フワァァァァ~~・・」あくびをする

他のイレギュラーズたち「・・・・・・・・・・」つまらなそうにしている

サラマンダー所長「ブラボ~~ブラボ~~~!!」パチパチパチパチパチィィ~~!!(拍手喝采をしている)

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ブルーナ様が風の氏族長に正式に就任して数週間後、ブルーナ様との蒼毒兵器と製薬事業をするために建設された製毒工場が完成し、それのお披露目会が行なわれた。

工場の完成を祝おうとしない輩は多かったが、私にとっては今後の薬品製造の研究する場所が完成し、そこで多くの研究ができる事に、私はブルーナ様に感謝する程に嬉しかった。

私はこの製毒工場を自身の住処とし、そこで多くの改良した蒼毒の解毒薬と共に改良した蒼毒とそれらを使った兵器を多く製造・量産化していき、

それらを他のブリテンの妖精たちに売りつけていき、私とブルーナはそれらの売買で発生した富を2人だけで分け合い、裕福な生活を送るようになった。

蒼毒兵器による地域の汚染や高額な解毒薬の事で、他の妖精たちからの批判は少々あるけど、ブルーナはそれらを無視していき、

私は私で好きな薬の研究と蒼毒兵器の開発に専念し、それらで稼いだ金で裕福な生活を送っていったのであった。
―――――――――――――――――――――――――――――
女王暦2017年・・・西の人間牧場:第2住居エリア(時系列:アルトが復活する2週間前)


タッタッタッタッ・・・(その辺を歩いているブルーナたち)

騎士グランド「ブルーナ様。こちらに収容されている人間たちが安めの価値で買える区域であります。」

騎士グランド「ここらに収容されている人間の多くは牧場から逃げ出したと思われる人種が多くおり、それもあってワケあり商品として売りに出しているんですよ。」

騎士グランド「それに1週間前に人間牧場内を荒した『絶唱の予言の子』もまた、ここらに収監仕様としたところを歌を歌いながら暴れてしまい、円卓軍の襲撃にも合いました。」

騎士グランド「これらの襲撃は二代目妖精騎士ガウェイン様の手によって終息し、今や『絶唱の予言の子』はあなた方の所有物になったと聞いておられます。」

ブルーナ「そうね。ガウェインの奴め、あの偽者の『予言の子』の足を使えなくして私に献上するなんて、キズモノの人間を貰っても邪魔になるだけだからね!」

サラマンダー所長「はい。今はその偽の『予言の子』の観察と研究のために、製毒工場の牢屋に入れっぱなしですけどね・・。」


サラマンダー所長「・・・・・・!?」誰かの存在を小屋の隙間から見る

ブルーナ「?。どうしたのサラマンダー所長?何か気になる人材が見つかったのかしら?」

サラマンダー所長「えっ、えぇ・・・・(そんな・・まさかこんな事があるなんて・・・)」小屋の隙間を見ていて・・・

安藤流流歌「クゥゥゥ~・・いつになったらこの場所から出られるのよ・・・こんな裸のままでこんな小屋の中でうずくまっているなんて・・・」裸で座っている

安藤流流歌「惣之助君・・・いつになったらここから抜け出せるのかなぁ~・・寂しいよぉぉ~・・」ウルウルウルウル・・・(泣きそうな顔をしている)

雪染ちさ「よしよし・・私がいるからねぇ~?」裸で慰めている

サラマンダー所長「・・・・・・・・・・」小屋の隙間から見ている


十六夜惣之助「流流歌・・・必ずここから助けてやる・・。流流歌のお菓子をまた“おいちい”と言える為にも・・・」裸で座っている

万代大作、宗方京介、逆蔵十三、黄桜公一、グレート・ゴス「・・・・・・・・・・・」裸のまま座っている

サラマンダー所長「・・・・・・・・・・」小屋の隙間から見ている

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私が妖精となって3年の年月が立ち、研究材料となる人間の補充のために西の人間牧場から安値で買おうとしたところ・・・

かつて私がいた世界に所属していた未来機関のメンバーが揃いに揃って、今にも人間牧場の小屋の中で出荷される時を待っていた所を私は見てしまった。

話によると、歪みの岬から捕らえた外来種の人間であり、妖精騎士アグラヴェイン様がその人間たちをこの人間牧場に納品したのだと聞き、私は大いに感心を持った。

かつて共に絶望から世界を救済しようと手を取り合っておきながら、あのコロシアイゲームの中で容赦なくコロシアイを行なった未来機関の同志たち・・

それらがどういう理由でこの妖精國ブリテンに・・・しかも人間のままで人間牧場に出荷されようとしているのを、妖精となった私がその者たちを見て心が躍った!


サラマンダー所長「この棟にいる超高校級の○○と名乗る人間全てを買うわ!」


かつての同志だった未来機関メンバーの憐れな姿を見た私は、真っ先に他の妖精たちに買い取られる前に彼らの存在をいち早く買った。

彼らを買った理由はただ、彼ら未来機関メンバーを私の手でもて遊び、私の研究資材として死んでいく様を見ていく事でもあった。

私はブルーナ様にその事を話し、ブルーナ様を通して彼ら未来機関のメンバーを全て買い取り、ソールズベリーに連れ帰った。

そして私はかつての同志だった未来機関のメンバーに対して、あの世界では味わえないほどの絶対的絶望の屈辱と陵辱を施したのであった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
数年前・・・・ダンガンロンパの世界:未来機関 会議室


万代大作「『イルカも鹿も松の内』・・と言う訳ね。」

忌村静子「なにそれ・・・」

万代大作「自作のことわざだからね!意味はないんだよ。」

忌村静子「・・・キモい・・・。」

――――――――――――――――――――――――――――――――
未来機関メンバーを買い取ってから数日後・・・ソールズベリー:製毒工場 実験グラウンド


化物ゴリラと化した万代大作「ガァァァァァ~~~~~!!」ドスドスドスドスゥゥ~~!!(ドラミングをしている)

黄桜公一「お、おい・・マジかよ・・おい!?」タタタタタァァーー!(とにかく逃げている)

雪染ちさ「アァァ・・・ワァァァァ~~~!?」タタタタタァァーー!(叫びながら逃げている)

ミノタウロスと化したグレート・ゴス「グォォォォォ~~~~!!」ドスドスドスドス!!(2人を追い回している)


ガシュガシュガシュッ!!ズブズブズブズブッ!!(捕まえた2人をなぶり殺したり、犯したりしている怪物化した2人組(万代大作とグレート・ゴス))


ブルーナ「アハハハハハハ~ゴリラ・・・ゴリラみたいな人間が人間を襲って食べてるよ!ネェ~~アハハハハハハ!!!」ゲラゲラゲラ!!(笑っている)

サラマンダー所長「ホント!私が作った筋力増強剤が効きすぎて、農家の人間がゴリラになったり、牛頭のレスラーが完全に牛の怪物になっちゃりしてねぇ~~アハハハハ!!」ゲラゲラゲラ!!(笑っている)


カァ~ン、ゴクゴクゴクゴク!(観客席でブドウのワインを飲みながら、下の光景をゲラゲラと笑っているブルーナとサラマンダー所長)

更に数日後(時系列アルトが復活する一週間前)・・・オックスフォード:妖精騎士の演習会にて・・・


ビリビリビリィィ~~~!!(多くの武器が磁力によって、宙に浮いている)

二代目妖精騎士ガウェイン「フンッ!」ドヤァ~・・(ドヤ顔をしている)

十六夜惣之助「アァ・・ァァァァァ・・・・」ガタガタガタブルブルブルブル・・・(身体がズタボロかつ恐怖で絶望している)


宗方京介(既に死体)「」舌だしで首ちょんぱ

逆蔵十三(既に死体)「」黒焦げ死体


サラマンダー所長「(最後は縦に真っ二つ・・最後は縦に真っ二つ・・最後は縦に真っ二つ・・・)」スリスリスリスリ~・・・(くじ券を持って祈っている)

ブルーナ「(最後は縦に真っ二つ・・最後は縦に真っ二つ・・最後は縦に真っ二つ・・・)」スリスリスリスリ~・・・(くじ券を持って祈っている)


二代目妖精騎士ガウェイン「つりゃぁぁぁ~~!!」ジャキィィン!!(ソードアルタイルを上に振り上げる)

十六夜惣之助「うわぁぁぁぁ~~~――――――」ジャクンッ!!

ギチャァァ~・・・・ドサッ!(縦に真っ二つに斬られる十六夜惣之助)


オォォォォ~~~~!!(周りで喝采が上がる)

ブルーナ「よし、よし!当たったぁぁぁ~~~!!」喜んでいる

サラマンダー所長「やったやったぁぁ~~~!!」喜んでいる

ヘェェェ~イ!イェェェェ~~イ!(喝采を上げている)


ドサッ、タッタッタッタッタァァ~~・・(死体を回収する女王軍の兵士たち)

サラマンダー所長「あっ、待ってください!その死体は今後の研究資材として使いますから、こちらで買い取らせて貰いますね!」ヒラヒラァ~!(モルポンドを見せる)

回収班の女王軍・兵士たち「は、はい。わかりました。」カシッ!(サラマンダー所長から金を受け取る)

ブルーナ「サラマンダー所長、その死体を何に使うのかしら?こんな縦に真っ二つに斬られた死体をどう扱うと言うのかしらね?」

サラマンダー所長「フフフ・・・その内にわかるわよ。その内にね・・・」ニヤニヤニヤ・・・(笑みを見せる)

十六夜惣之助(死体)「」縦に真っ二つに斬られて死んでいる


バサァァ~・・・(十六夜惣之助の死体に黒い布を被せていき・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――
それからさらに数日後(時系列:アルトたちがソールズベリーに滞在している頃)・・・・ソールズベリー:製毒工場にて・・・・


ガサガサッ・・・(縦に両断された十六夜惣之助の顔死体を見せるサラマンダー所長)

安藤流流歌「・・・アァ・・アァァァァ~~~~!?」ガタガタガタァァ~~!(顔を青ざめて驚愕している)

サラマンダー所長「今後の研究資材として、私が死体を買い取らせたついでに残していたんですよ。ねぇ・・酷い顔ですよねぇ~?」笑い顔

安藤流流歌「アァ・・・アァァァ~~~・・・・」ガクッ!(膝をついて絶望している)

サラマンダー所長「絶望しているのね?貴方が大好きだった十六夜惣之助が死んだって事が事実と知っちゃったからねぇ~・・。」


ゴソゴソッ、シュルゥゥ~・・・(ポケットから炎上薬入りの袋包みの飴玉を取り出すサラマンダー所長)

私が行なった実験やアグラヴェイン様が企画した行事を通し、未来機関のメンバー全員にあの世界では味わえない程の絶望の数々を与え、その者たちを絶望させたまま、その者たちの命を終わらせてやった。


全く意味のわからない自作のことわざを言い、コロシアイゲームの中でNGワードによってバンクルの毒をもらい、毒殺された元・超高校級の農家:万代大作

コロシアイゲームの中で■■■に味方をしていた者の1人で、襲撃者によって最初に殺された元・超高校級のレスラー:グレート・ゴス

この2人には私が妖精國ブリテンで開発した筋力増強剤を多く投与し、上記の2人はその薬の影響で正気を失い、文字通りの化物となって他の未来機関メンバー2人を殺させた。

■■■を未来機関にスカウトした黄桜公一。コロシアイゲームの中で最初に殺されたはずの元・超高校級の家政婦:雪染ちさ。

あの2人を製毒工場の実験場で化物にした万代大作とグレート・ゴスに引き合わせ、黄桜は絶望の悲鳴を上げながらなぶり殺しにされ、雪染ちさは命乞いをしながら、化物の2人に死ぬまで犯された。

その様子をブルーナ様に新兵器のデモンストレーションとして披露させ、2人の悲鳴と死に様を見ながら、2人で飲み合うワインは最高だった。


安藤流流歌と同じ幼なじみで流流歌の彼氏面で、コロシアイゲームの中で私と殺し合い、過去に同じ学校の退学処分を受けた元・超高校級の鍛冶屋:十六夜惣之助。

退学処分を受けた私に手を差し伸べ、未来機関に入れてくれた元・超高校級の生徒会長:宗方京介。そして彼のボディーガードとも言える存在である元・超高校級のボクサー:逆蔵十三。

あの3人にはオックスフォードで開催された妖精騎士たちの演習会の演習道具として戦わせ、宗方京介と逆蔵十三は二代目妖精騎士ガウェインに完膚なきまでに蹂躙された。

妖精となった私にはもう宗方京介との関係もないし、逆蔵十三の事も知らない・・ただ二代目妖精騎士ガウェイン様に殺されるだけのタダの的になるしかその超高校級の才能は発揮されなかったぐらいだ。

十六夜惣之助に至っては自身の手持ちの武器を取られまくり、蹂躙され、自身はただ殺されるだけの存在であると悟った彼は、ただ絶望的な悲鳴を上げながら縦に真っ二つに斬られて死んだ。

宗方京介は舌出しで首ちょんぱで死に、逆蔵十三は二代目妖精騎士ガウェイン様の落雷で黒焦げになり、十六夜惣之助は縦に真っ二つに斬り殺された。

彼ら3人の死は私とブルーナが買った観戦くじに当選番号として見事に当選し、賭け金の倍以上の賞金と共に盛り上がり、十六夜惣之助の死体だけはあることのために私が回収させた。


そして最後に殺す未来機関メンバーとして選んだ元・超高校級のお菓子職人:安藤流流歌に関しては・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
安藤流流歌「ガァッ・・アァァァァァ~~~~!!!」ジュボォォォ~~~!!(口から炎を吹く)


ボォォォォ~~~~!!!(安藤流流歌の身体が炎上する)

安藤流流歌「――――――――――――」ボォォォーーーー!!(そのまま身体が燃え広がり、焼死する)

サラマンダー所長(元・忌村静子)「・・・・・・・・・・・」それを間近に見ている

サラマンダー所長(元・忌村静子)「(さようなら・・流流歌。私の人間だった頃の友達よ・・・)」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
安藤流流歌に至っては製毒工場の作業員として雇い、2週間前から彼女に重労働をさせ、ゆっくりじっくりと流流歌が苦痛に苦しむ姿を私は観察していた。

そして流流歌が暴れていたところを私が彼女を踏みつけたり、蹴りつけたりと暴行を加え、あの時に回収した十六夜惣之助の死体の顔死体を見せたことで、流流歌は完全に絶望に堕ちていった。

最後に流流歌に私が作った炎上薬入りの飴玉を食べさせ、流流歌の身体を炎上させ、焼死させる形で流流歌を殺したのであった。

かつての幼馴染みで彼女の役に立ちたいと思っていた昔の私(忌村静子)と違い、妖精となった私(サラマンダー所長)には流流歌の死に対して何も感じることはなかった。

ただ当たり前のように家畜である人間が死んだだけ・・・ただそれだけで私は流流歌の死を受けいり、また次の薬品と蒼毒兵器の開発に取り組んていった。


このような当たり前で裕福で楽しい妖精暮らしをしているこの私、『サラマンダー所長』の研究の日々がこれからもずっと続くかと思っていた・・。

ただ永遠に楽しい思いでずっと続くかと思われていたはずなのに・・・・

処刑会場での出来事から数分前・・・・毒と縛りの街 ソールズベリー:製毒工場 研究エリアにて・・


バサバサバサッ!ガシャガシャガシャ!(工場の作業員たちが研究資料と解毒薬を全て回収していく)

サラマンダー所長「急ぎなさい、早く!こうしている間にもブルーナ様が三澤亮太たちを引きつけているのだから!」

サラマンダー所長「そこの要らない研究資料は燃やして!そこの解毒薬は荷車に詰め込みなさい!」

工場の作業員たち「ハッ!」タタタタタァァーー!(急いで作業に取り組んでいる)


バサバサッ、ボォォォ~~!!ガシャガシャッガシャン!(多くの研究資料を焼却炉に入れて燃やし、多くの解毒薬を荷車に詰め込んでいく作業員たち)


サラマンダー所長「急がないと・・・急がない・・・・!」ガシャガシャガシャッ・・・(自身の研究エリアの貴重品をかき集めていく)

―――――――――――――――――――――――――――――――
回想シーン:数時間前・・・・氏族長の私室にて・・


ブルーナ「サラマンダー所長、私が処刑会場で三澤亮太と『予言の子』たちを待ち伏せている間に、あなたは蒼毒の研究資料と解毒薬を持って、ネオ・ニュー・ダーリントンへ逃げなさい。」

ブルーナ「無論、いらない資料は燃やしても構わない・・とにかく製毒工場にあるモノ全てを持って、妖精騎士モードレッド様がいるネオ・ニュー・ダーリントンへ避難しなさい。」

サラマンダー所長「に、逃げろというのですか!?なぜ私がソールズベリーから逃げる必要があるというのですか!?」困惑している

ブルーナ「連中は人質たちの救出とソールズベリーの鐘の他に、私たちが生み出した蒼毒兵器を解毒する薬剤やそれらの作る方法さえも狙ってくる可能性があると見受けられるわ。」

ブルーナ「あなたを含めて、私の蒼毒を解毒する手段を『予言の子』や境界なき勇士団、円卓軍の奴らに取られたら、私たちが作った蒼毒兵器が無意味化する可能性があるわ。」

ブルーナ「私たちが今まで作ってきた蒼毒兵器の弱点と解毒手段の漏洩を防ぐためにも、あなたは解毒薬を全部持って、ネオ・ニュー・ダーリントンへ避難するのよ!」

サラマンダー所長「えぇ・・確かに『予言の子』たちに私たちが協同で開発した蒼毒兵器と解毒剤を取られるのは良くないと思いますが・・どうしてネオ・ニュー・ダーリントンへ逃げる必要があるというのですか?」

サラマンダー所長「あの性の楽園には多くの女性が人間も妖精も関係なく娼婦として売られ、一度売られたら二度と外には出られない・・正に女の牢獄とも言える場所になんかに行く事なんて・・」

サラマンダー所長「せめて妖精騎士アグラヴェイン様がいる夢の氏族の街、マンチェスターに避難した方が良いかと思いますよ。あの場所でなら夢の氏族である私なら、受け入れられると・・・」

ブルーナ「・・あぁ~それは駄目・・マンチェスターだけは駄目なの。この戦争状態の中でアグラヴェイン様にこれ以上の負担を強いられる事は私にはできないからねぇ・・。」タラタラァ~・・(気まずい表情を見せる)

サラマンダー「ハ、ハァ・・・」


ブルーナ「とにかくあなたは、私たちが開発した蒼毒兵器と解毒薬ビジネスの要と言える存在なの。あなたが捕まったら、必ず蒼毒の解毒薬の作り方を聞き出そうとするわ。」

ブルーナ「あなたはとにかく私の言う通りに逃げればいいの。この私やあなたのためにもね?」

サラマンダー所長「は、はい・・・・」渋渋ながら頷く

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

サラマンダー所長「(あの妖精騎士モードレッド様がいるネオ・ニュー・ダーリントンへの避難・・女である私がそこへ逃げた所で何の特があるのですか・・)」

サラマンダー所長「(確かにこの妖精國ブリテンに赤ちゃんを出産する概念を作ったのは私のおかげですが、あの赤子たちはモードレッド様にとっての食事でしかない・・)」

サラマンダー所長「(あそこへ避難したところで、私の事なんか身体目当ての理由で私を娼婦として売られる危険があるしかないわよ。)」

サラマンダー所長「(それにブルーナ様が私をマンチェスターへ逃がしてくれない理由もわかる気がする。ブルーナ様は利己的に解毒薬の利権と氏族長としての権力を大事としている。)」

サラマンダー所長「(私をマンチェスターに逃がしてくれないのは、妖精騎士アグラヴェイン様に私を通してブルーナ様の好き放題を問いつめられて、ブルーナ様がアグラヴェイン様に絞られる事を避けるため・・)」

サラマンダー所長「(もし私がソールズベリーから逃げ出したことを妖精騎士アグラヴェインに見られたら、ブルーナ様が『予言の子』たちに敗北し、ブルーナ様がアグラヴェイン様に罰を受ける事を避けるため・・)」

サラマンダー所長「(・・まったく、私がブルーナ様の従者になって3年・・・新作の蒼毒の解毒薬の利権といい、それらの公表をするなと命令するなど、どうも私とブルーナ様の関係が少々形骸化しつつあるわ・・。)」

サラマンダー所長「(そもそもあの蒼毒の解毒薬を作れたのは私の薬剤師としての才能のおかげであって、あなたに私の作った薬にケチケチ言う刺客なんかないくせに・・・)」

サラマンダー所長「(それに今、ブルーナ様の人質作戦によって『予言の子』たちや三澤亮太たちは人質やブルーナに注目が集まっている中で、私が逃げる必要があるというのですか?)」

サラマンダー所長「(私たちが作った蒼毒の解毒薬を三澤亮太たちが狙っているとはいえ、せっかくの私の研究室と工場を捨てて、ネオ・ニュー・ダーリントンへ逃げ出すなんて・・)」


ブツブツブツブツ・・・・(物言いをしながらもセッセと自身の研究エリアの貴重品を荷車に積んでいく)


アルトたちが処刑会場でブルーナとその兵士たちと戦っている裏で、大聖堂近くにある製毒工場内では、ブルーナの命令でサラマンダー所長たちが大急ぎで作業しており、

蒼毒兵器や解毒薬生成と量産の作り方に関する研究資料の廃棄と解毒薬品を荷車に全て積み上げて持って行こうとするなど・・

ブルーナの命令でサラマンダー所長は解毒薬全てを持って、妖精騎士モードレッドがいるネオ・ニュー・ダーリントンへの避難を急いで取り組んでおり、

サラマンダー所長は自身の研究室にある解毒薬と貴重な物たちを荷車に積んでいきながら、最近のブルーナの利己的な態度の事でブツブツと愚痴を聞かせていたのだが・・・


???「おいお前さんか?お前さんが風の氏族長ブルーナの側近の1人であるサラマンダー所長って妖精か?」

サラマンダー所長「―――!?」ビクッ!


タッタッタッタッタァァ~・・・(村正たちがやって来る)


???→千子村正「お前さん、どっかへ引っ越しするにしては何かと急いでいるように見えるのだがなぁ~?そんなに急いでどこへ行く気だ?」

千子村正「まぁ夜逃げにするにはもう少し暗い内に、それに荷物も少なめにして行った方が早く脱出できてたんじゃないのか?」ジロッ!(睨み付けている)

サラマンダー所長「アァァァ・・・な、なななんで・・・?なんで貴方たちがこんな所に!?」ガタガタブルブル・・・(震え上がっている)

サラマンダー所長「積み込みはもういい!早く積み荷と運び出して!!」大声で叫ぶ

荷車の騎手「ハッ!ハイヤァァ~~!!」バシンッ!ヒヒィィ~~ン!(出発しようとする)


ジャキンッ、ジャキンッ!バキッベキッ、ガシュンッ!(武蔵たちの斬撃が荷車の車輪と妖精馬の手綱を斬り裂く)

荷車の騎手「ヌワァァ!?」バシンッ、ドサッ!(落馬する)


ガタァァンッ、バリバリィィ~~ン!!(荷車が倒れ、薬品の入れ物が2・3個ぐらい荷車から落ちて、たたき割られる)

ヒヒィィ~~ン!?パカラッ、パカラッ、パカラッ!!(手綱が斬れて、そのまま逃げ出す妖精馬たち)


ゼロワン「フンッ!」ガシンッ、ジィィィ~・・(アタッシュカリバーを持って、サラマンダー所長を睨んでいる)

武蔵「逃がさないわよ、蒼毒兵器の製造者にしてイレギュラーズの1人・・『蒼毒のブルーナ』の手先め!」キリッ!(サラマンダー所長を睨んでいる)

トリスタン「ええ。」ジィィィ~・・(サラマンダー所長を睨んでいる)

ゼンカイザー、ディエンド、カイニス「――――――――。」ジィィィ~・・(サラマンダー所長を睨んでいる)

サラマンダー所長「!?。ハヒィィ~~~!?」ガタガタガタァ~~!(震えている)


サラマンダー所長「(あ、あいつらは確か・・・前にブルーナ様が言ってた『予言の子』たちに組みしているという・・・サーヴァントという魔力の生命体の者たち・・・)」

サラマンダー所長「(それに昨日の夜に報告を受けた『秘密の予言の子』、『召喚銃の予言の子』に『AIの予言の子』!?アイツらがどうしてここに・・・)」

サラマンダー所長「(まさかブルーナ様が言ってたように、アイツらは私と私が作った蒼毒の解毒薬と解毒手段を狙ってきたと言うの!?)」

サラマンダー所長「(それになんで・・・ブルーナ様の話じゃ、サーヴァントは『異邦の魔術師』藤丸立香に付きっきりでいると聞いているのに、どうして私の事を狙って、サーヴァントたちが・・・)」困惑している

ゴロゴロゴォォ~~・・・・ガシッ!(転がっていく解毒薬の容器を拾い上げるディエンド)


ディエンド「ふ~ん、君の秘書の言ってた通りだね。ブルーナは自分以外の蒼毒を扱える彼女を逃がして、僕たちに蒼毒の解毒剤を製造させないようにさせようとしてたんだね。」

ディエンド「それも今まで作った蒼毒の解毒薬も一緒にソールズベリーから逃げだそうといていたけど、薬品の数が多すぎて、逃げるのに時間が掛かってしまったみたいだね?」

ゼロワン「ああ。コーラルが教えてくれたトンネルのおかげでサラマンダーに気づかれずに忍び込めたし、逃走を妨害することも出来たと言ってもいいね。」

千子村正「まぁそうみたいだな。全く、いくら儂らに蒼毒の解毒を知られたくはないからって、なにもこんなに解毒薬を作っては全部持っていこうとしてたとはなぁ・・」

千子村正「これじゃあ逃げれるモノも逃げられなくなるし、万が一逃げられたとしても、積み荷が重すぎて追いつかれてしまうかもなぁ・・?」呆れた表情を見せる


サラマンダー所長「~~~~~~~~!?」ビクビクビクッ・・・(震えている)

工場の作業員たち「~~~~~~~~!?」ビクビクビクッ・・・(怯えている)

トリスタン「観念したほうがいいですよ。ここにいるサーヴァントとヒーローたちは全員が手練れのある戦士である故に、そう簡単にあなた方にやられる事はありません。」

トリスタン「出来ればあなた方が我らに降伏し、無血制圧で事を終わらせたいと思っているのですが・・・」

サラマンダー所長「こ、降伏ですか・・・・・それは・・・・」ぐぐぐ・・(考えている)


サラマンダー所長「(降伏だと・・・・誰が降伏するモノか!誰があなたたちのイイなりになんかなるモノですか!)」キリキリキリィィ~!

サラマンダー所長「(この私の研究とこの製毒工場を捨てて逃げるモノですか!ここには私がようやく手にした薬の製薬と蒼毒兵器製造の成果が詰まっているのよ!)」

サラマンダー所長「(私が人間(忌村静子)だった頃では味わえなかった幸福の他に、私がこれだけ多くの薬剤や蒼毒兵器を作るのにどれだけの設備とどれだけの魔力を使ったというの?)」

サラマンダー所長「(これだけ多くのモノを作り、多くの物を売って稼ぎ、この私が裕福で幸福感のある妖精人生を送ってきたか・・あいつらやブルーナ様には到底わからないことね!)」

サラマンダー所長「(この製毒工場には私の・・・炎と薬剤師の妖精『サラマンダー』の全てが詰まっているのよ。私があの世界で死んで、この世界で妖精に生まれ変わったあの時からずっと・・・)」

サラマンダー所長「(私とブルーナとの無邪気で残虐でとても楽しくて、とても幸福に満ちた日々が、この製毒工場に詰まっているのよ。)」

サラマンダー所長「(それをブルーナ様の命令やあの『予言の子』のサーヴァントと偽の『予言の子』たちの影響でこの製毒工場を捨てる事なんて、私には絶対に出来ない!)」

サラマンダー所長「(例えブルーナ様の・・ブルーナの命令に背いてでも・・・この私の工場を・・・私がようやく手にしたこの『居場所』を捨てるわけにはいかない!!)」ボォォ~!(尻尾の炎が燃え上がる)


スタァァ・・ビシッ!(身体の震えが止まり、体勢がピッチリとなる)

サラマンダー所長「――フッ・・・『予言の子』や『異邦の魔術師』たちと一緒にいたはずのあなたたちが、何故ここに現れたかのがわからなくてびっくりしたけど、そんなことはもう関係ないわ。」

サラマンダー所長「ここは私の製毒工場であり、私の工房・・この場所はこの妖精、『サラマンダー所長』の妖精領域そのものでもあるのよ!」

サラマンダー所長「誰にもこの場所を捨てさせない!誰にも私の研究作品を渡したりするのもですか!ましてはあなたたちのような異世界から侵入してきたあなたたちなんかに・・・」

サラマンダー所長「解毒薬は渡さない!あなたたちも私の研究の被験体にさせてやるわぁぁ~~!!」シュッ、ボォォ~~・・(両手を村正たちに向けて・・)


ジュボォォォォ~~~!!(サラマンダー所長の両手から炎を放つ)

千子村正「!?。おっと!」シュタッ!(放たれた炎から避ける)

武蔵たち「――――!!」シュタシュタッ!(同じく放たれた炎から回避する)

サラマンダー所長「―――――!!」タタタッ、カチッ!(ある場所の装置を動かす)


ガラガラガラァァ~~!ドスンッ、ドスンッ、ドスンッ!(下にある檻から何かが2体現れる)

化物ゴリラ・万代大作「グゥゥゥ・・ガァァァァ~~~~!!」ドスドスドスドスッ!(ドラミングをしている)

ミノタウロス・ゴス(元・グレート・ゴス)「モォォォォ~~~~~!!」ドスンッ、ドスンッ、ドスンッ!(斧を持って現れる)

ガラガラァァ~~~ドスンッ、ドスンッ、ドスンッ!(上へ行く道が現れ、村正たちの前に姿を現す2体の化物)


千子村正「!。なんだこいつ・・・この化物共にまた、サラマンダーの奴の研究作品って奴か!」

トリスタン「これはなんてことを・・・ブルーナの蒼毒を加工した兵器だけでなく、人間を改造させた生物兵器も作っていたとは・・・」グググゥゥ・・

ゼロワン「何だって・・・コイツゥゥ~~・・・」キリキリキリィィ~!(怒りを見せている)

サラマンダー所長「――――――――!!」ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ!(更に多くのレバー装置を動かしていく)


ガラガラガラァァァ~~、ドスドスドスゥゥ~~!!(檻から更に多くの化物が出てくる)

改造・悪妖精たち「グォォォォ~~~~!!」雄叫びをあげている

カイニス「工場で改造した悪妖精もいたのか・・・おもしれぇ、やってやろうじゃないか!」ジャキンッ!(槍を構える)

ディエンド「ああ。どうやらサラマンダーは僕らと戦ってでもこの工場とそこの解毒薬を渡さないつもりみたいだね?」

武蔵「ええ・・・あの改造された人間の2人を斬るのは心苦しいけど・・致し方がない!」ジャキンッ!(覚悟を持って刀を抜く)

ゼンカイザー「ああ・・やるしかない。アルトたちやアルトリアたちの為にも、あの妖精と解毒薬を確保しないとね!」ガチャンッ!(ギアトリンガーを構える)

ガシガシガシッ!(それぞれの武器を構える村正たち)


サラマンダー所長「何をしてるの!あなたたちもさっさと鉄パイプとかスコップとかでも良いから戦いなさいわよ!」作業員に声をかける

サラマンダー所長「これは所長命令よ!私の命令を聞けないなら、ここで私の炎に焼かれるのかしら?」ボォォ~!(手に火を持ちながら)

作業員たち「~~~~~~~」ガシガシッ・・・(辺りにある長いモノを拾い、それらを構える)


千子村正「チィィ・・・少々厄介なことになるが仕方がねぇ!全員まとめて掛かってきやがれ!!」ジャキンッ、ダダダァァーー!!(敵に突撃する)

武蔵たち「――――――――!!」ダダダァァァーー-!!(敵に突撃する)

作業員たち「オォォォォ~~~!!」ダダダダァァァ~~!!(村正たちに襲いかかってくる)


数時間前・・コーラルが教えてくれたトンネルを使い、サラマンダー所長がいる製毒工場に侵入し、彼女(サラマンダー所長)と捕らえ、解毒薬を確保の為に動いている村正たち

サラマンダー所長は工場に侵入してきた村正たちから、妖精になった自身が手にした幸福と工場、作り上げた薬品の多くを守る為、村正たちと対峙することを選び、

サラマンダー所長は檻に閉じ込めておいた多くの改造・悪妖精たちと共に・・かつて未来機関メンバーであり、サラマンダー所長の手によって化物と化した2人(万代大作とグレート・ゴス)を檻から出し、

そして工場にいる非戦闘員の作業員たちをサラマンダー所長が無理やり戦わうように脅していき、サラマンダー所長たちと村正たちの戦いが始まったのであった。

ジャキン、ジャキンッ!バンバンバンッ!(敵と交戦する村正たち)


ガギューン、カチャッ!『ATTACK RIDE・・BLAST!』(ディエンドライバーにカードを挿入し、リロードする)

ディエンド「ハァッ!!」ババババァァァーーン!!(銃口から連射したホーミング弾が飛びかう)

改造・悪妖精たち「ギャァァァァ~~!?」ガシュガシュガシュンッ!!(打ち抜かれる)

ゼロワン「タッ、ハァッ、トリャァァッ!!」ガシンッ、ガシンッ、ジャキンッ!(アタッシュカリバーの攻撃)

改造・悪妖精たち「ガァァァァ~~!?」ガシュガシュッ!(斬られていく)



ゼンカイザー「行くよぉぉ~~・・ハァッ!」クルクルクル、ジャキンッ!バァァ~ン!(6番のギアのオーラを放つ)

音声『ババン!ババン!ババン!ババン!ババババーン!』『ゴーグルファイブ!』

キィィン、シャキィィン!!(大戦隊ゴーグルファイブの5人の幻影が現れる)

作業員たち「!?」ビクッ!(ゴーグルファイブの幻影に驚く)

キラァァン、ガタゴトゴトン、ピカァーン!!(幻影のゴーグルファイブがゼンカイザーとゼロワンにとりつく


ゼンカイザー「飛電さん、これを使って!」シュルッ!(白いゴーグルリボンを手に持つ)

ゼロワン「おっ、サンキュー!」シュルッ!(黄色いゴーグルリボンを手に持つ)


シュルルゥゥ~、バシバシバシンッ!!(鞭のように敵を叩いていくゼンカイザーとゼロワン)

作業員たち「ヌワァァァ~~!?」バシバシッ!ガタガタァァン!(リボンに叩かれ、手持ちの武器を落としていく)



化物ゴリラ・万代大作「グォォォォ~~~!!」ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!(パンチ攻撃)

武蔵「―――――――!!」ヒュッ、ヒュッ、ヒュンッ!(攻撃をかわしていく)

ミノタウロス・ゴス「ンモォォォォ~~~!!」ドドドドォォォ~~!!(突進してくる)

カイニス「フッ、あらよっと!!」シュタシュタッ!(攻撃をかわしていく)


ドドドドォォォ~~!!(2体同時に突進してくる)

武蔵、カイニス「ハァァッ!!」ヒュンッ!(上にジャンプする)

ドドドォォ~~、ドシンッ!(互いにぶつかり合うゴスと大作)


ミノタウロス・ゴス、化物ゴリラ・万代大作「――――!?」ゴツゥゥン!!(お互いにぶつかり合う)

武蔵、カイニス「ハァァァァ~~!!」ジャキジャキンッ!(同時に斬撃攻撃を放つ)

ジャキジャクンッ!ガシュゥゥ~~!!(武蔵とカイニスの斬撃を喰らう2体の化物)

ミノタウロス・ゴス、化物ゴリラ・万代大作「――――!?」ガシュゥゥ~~~!!(切り口から血が噴き出す)


千子村正「―――――!!」タタタァァァーー!!(刀を構えて前に出る)

サラマンダー所長「――――!!」ジュボォォォォ~~~!!(火炎放射攻撃を放つ)

千子村正「―――――!」シュタッ!(炎をかわす)

サラマンダー所長「ツゥゥ~~!」ジュボォォォォーー!(火炎放射を続ける)

千子村正「ハァァ~~!!」ジャキンジャキン!(炎を一刀両断しながら進む)

サラマンダー所長「!?。~~~~~!!」ズルっ、ププププゥゥ~~!!(マスクをずらし、口から紫色の毒液を放つ)

千子村正「おっと!?」バサァ~!ベチュベチュ・・・(羽衣を盾にして防ぐ)

サラマンダー所長「―――――!!」ヒュンッ、ペタペタペタッ!(壁に張り付いて動き回る)


千子村正「チィィ‥両手からの火炎放射の次は口から毒液かよ‥。浸蝕系の毒ではないが、これじゃあとでシミになっちまうぜ‥」羽衣に付いた毒液を見て‥

千子村正「それに壁に張り付くお前さんのその動き、炎の妖精というよりイモリみたいで気味が悪いよなぁ~?」

サラマンダー所長「ツゥゥ・・・あなたたちが私より強いからって、いい気になるのも今の内よ・・・私が作ったのは蒼毒兵器だけではないわ。」

サラマンダー所長「私が作った超強化薬の服用とある程度の鋼鉄武装をさせた『改造・悪妖精』たち。『歪みの岬』から流れ着き、私が作った筋力増強剤で凶暴化且つ強化改造させた『超高校級の改造兵士』2体‥」

サラマンダー所長「これらの生物兵器と蒼毒兵器。これら二つの兵器さえあれば、ウッドワス軍の手を借りずとも『円卓軍』を軽くねじ伏せることなど容易いのよ?」

サラマンダー所長「ただこれらの生物兵器の軍事運用するにはもう少し調教が必要ではあるけど、あなたたちを殺すには充分と言っても・・・」

千子村正「あん?儂たちを殺すには充分だと?フッ、妖精の科学者の割に蒼毒兵器の他に随分とマッドサイエンティストな発明をしているのは詫鹿のようだな?」

千子村正「だがお前さんが言うその生物兵器がいくら凄い殺戮兵器だろうと・・・儂らをそう甘く見ない方が良いと思うぜ?」ニヤリッ‥(笑みを浮かべる)

サラマンダー所長「!?。なんですって?」



ジャキジャキンッ、ジャキジャキンッ!(カイニスと武蔵の連携斬撃)

ミノタウロス・ゴス、化物ゴリラ・万代大作「~~~~~!?」ガシュンッ!バシュンッ!(斬られていく)

武蔵「あのマッドサイエンティストの妖精によって改造され、人の心を失いし哀れな者たちよ‥・せめてこの私の刀であなたたちの魂だけでも解放させてみせようぞ‥。」

化物ゴリラ・万代大作「グゥゥ~‥グォォォォォ~~~!!」ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!(殴りかかろうとする)

ミノタウロス・ゴズ「ンモォォォ~~~~!!」ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!ドスンッ!(突進しようとする)

カイニス「フッ、こっちに突っ込んで来るぞ!武蔵!」ガキンッ!(武器を構える)

武蔵「ええ!いざ‥生物兵器斬り、参る!」シャキンッ、キィィィ~ン!(刀を鞘にしまい、魔力を集中させる)



武蔵「南無、天満大自在天神。」キィィ~ン、ドゴォォーーン!(後ろに4本腕の仁王が現れる)

武蔵「仁王倶利伽羅小天衝(におうくりから・・しょうてんしょう)!」ジャキン!ジャキン!ジャキン!ジャキン!(4振りの剣が振るわれる)

化物ゴリラ・万代大作、ミノタウロス・ゴズ「~~~~!?」ガシュガシュガシュン!!(斬られる)

武蔵「ゆくぞ、剣轟抜刀!伊舎那大天象!!」ギュォォ~~ン!(刀から光の剣刃を展開していく)


ギュォォォ~~、ジャキィィ~~ン!!(渾身の一刀が2体の生物兵器に斬りかかる)

ミノタウロス・ゴズ「―――グォォォォォ~~~!?」ジャキンッ、ドバァァ~~!!(光の刃に包まれる)

化物ゴリラ・万代大作「ガァァァァ~~~!?」ジャキンッ、ドバァァ~~!!(光の刃に包まれる)

改造・悪妖精たち「ギャァァァ~~~!?」ジャキンッ、ドバァァ~~!!(光の刃に包まれる)


ジャキィィン、ドゴォォーーーン!!(大爆発が起きる)

ちょっと期間が空きましたが、再開します。

改造・悪妖精たち「―――――――――――」シュゥゥ~・・・(消滅する)

化物ゴリラ・万代大作、ミノタウロス・ゴズ「~~~~~~・・・・」ガシュゥゥン、ドスゥゥ~ン・・・(そのまま倒れる)

武蔵「南無三‥。」シュッ・・・(刀を軽く振るう)


ゼンカイザー「スッゲぇ~なにあれ!刀からビーム?あんなの一振りであの悪妖精たちを一網打尽にしちゃうなんて!」

トリスタン「ええ・・あれがロシア異聞帯やギリシャ異聞帯でマスターたちと戦ったという、女剣士宮本武蔵の宝具ですか‥。」

カイニス「ああ!武蔵めぇ~、オリュンポスの頃から見ていない内にまた強くなりやがって・・・」

千子村正「ああ。武蔵のあの渾身の一刀であれだけの数を相手に一撃で仕留めてしまうとはなぁ・・・」


千子村正「(しかしなんだ?儂も少し感じたが、武蔵のあの宝具・・・少しながらオリュンポスで見た時とは違う魔力の流れを感じたのだが‥)」

千子村正「(武蔵の奴、いったいブリテン北部で・・・いや、あの時・・・オリュンポスで存在が消えたはずのアンタがどうしてこの妖精國ブリテンへと流れ着いたというのか‥?)」

千子村正「(アンタはいったい・・・どういう形で“何も無かった”事からこのブリテンへと来たというのだ・・・。)」


ギュィィ~ン・・・・(武蔵から金色のエネルギーオーラが少し出ている)


武蔵ちゃんは多くの改造・悪妖精たちと化物と化した万代大作とグレート・ゴスを相手に、自身の宝具である『六道五輪・倶利伽羅天象』を使い‥

その渾身の一刀による一撃を放ち、派手な一撃の割に宝具の威力はあまり周りを巻き込まず、ただ目の前にいた敵を宝具による一振りで倒してしまったのだった。

その宝具の一撃にはオリュンポスでは見られなかった謎の黄金のエネルギーオーラが漂っており、その武蔵の中から漂う金色のエネルギーオーラに、

村正は少しながらも武蔵に対して違和感を感じていたのであった‥。


ガタガタガタガタァァ~~・・・(壁に張り付いたまま震え上がるサラマンダー所長)

サラマンダー所長「そ、そんな・・・私が作った生物兵器が・・・あの一撃で全滅するなんて・・・」愕然としている

千子村正「フッ、頼みの綱である生物兵器がやられてショックなのか?お前さんのその表情から、あの生物兵器の中に余程のお前さんの自信作があったと思われるよなぁ?」

千子村正「だが今の儂には興味はないが、ただの人間2人をあんな化物じみた兵器に作り替えるのはどうもシャレになんねぇな。お前さんはそうやってこの恒常で、」

千子村正「ブルーナの蒼毒を加工した兵器やさっきの化物じみた生物兵器を沢山作って、お前さんとブルーナの金儲けの為に、危険性を顧みずに蒼毒兵器を販売し続けやがって・・・」

千子村正「お前さんはそうやって、お前さんとブルーナが裕福な生活を独占するためだけにソールズベリーの妖精たちを苦しめているようでは、『予言の子』やアルトたちが黙っているはずがねぇよなぁ?」

サラマンダー所長「~~~~~~~」図星


ヒュンヒュンヒュンッ、バスバスバスンッ!(サラマンダー所長が張り付いている近くの壁を射貫いていくトリスタン)

サラマンダー所長「!?。クゥッ!」シュタッ、スタッ!(壁の張り付きをやめ、恒常の床につく)

トリスタン「諦めてくださいDr.サラマンダー。抵抗したところでアナタに勝ち目はありません。」

カイニス「ああ、そういう事だ。お前たちにこれ以上、蒼毒兵器で多くのブリテンの妖精たちや人間たちを殺させるわけにはいかねぇ・・とっとと降伏したらどうなんだ?アァ!?」

サラマンダー所長「クゥゥ~~・・・」悔しがっている

サラマンダー所長「そ、それがどうしたの言うのですか!あんなのは素体さえあれば、また幾らでも作れるからね。」

サラマンダー所長「だかしかし、あなたたちには私の作った生物兵器を全滅させた損失は大きいと言っても良いわ!」

サラマンダー所長「あなたたちにはここで多くの私の生物兵器と多くの研究成果の破棄させた損害を支払って貰うわ!あなたたちの死でね!」キリキリィィ~~!!(怒りを露わにしている)

シュルッ、パカッ!(小箱から薬品が入った注射器を取り出す)


ディエンド「注射器か・・・いったいそれを使ってどうするつもりかい?まさかそれを自分に打つつもりなのかい?」

サラマンダー所長「そういう事よ。これだけはとても貴重な薬品で作るのにとても苦労した一品だけど、今はやむを得ないわ!」

サラマンダー所長「私はあなたたちを倒して、私はこれからも自分が裕福である生活をし続けるのですから!!」ガチャッ!(注射器を自身の首に向けていき‥)

チクッ!カチッ、チュゥゥ~~!(首に注射器をさし、自身にドーピングするサラマンダー所長)


ドクン、ドクン、ドクン、ドクンッ!キィィィ~~ン!!(ドーピングした薬品の効果でサラマンダー所長自身の魔力が上がっていく)

サラマンダー所長「ヌゥゥゥゥ~~~!!」キィィ~ン!ジュボォォォォ~~~!!(身体中が燃え上がる)

千子村正「な、なに・・・・!?」燃え上がるサラマンダー所長を見て・・・
サラマンダー所長の身体中に纏っていく)



ボォォォ~~!!(身体中が紅蓮の炎に包まれているサラマンダー所長)

サラマンダー所長「――――――!!」ボォォォ~~!!(全身が炎に包まれている)


サラマンダー所長は、自身の衣服に隠していた薬液入りの注射器を取り出し、その注射器に入っている薬液を自身にドーピングし、彼女自身の身体が赤く紅蓮の炎を自身の身体に纏った。

その姿はまるで人間の姿をした炎の妖精:サラマンダーとも言える存在であり、彼女に燃え広がるその炎は彼女の髪や身体全身と同化しているように見えるのであった。



ゼロワン「マジかよ!あの妖精、へんな薬をドーピングして強くなりやがった!?」

トリスタン「ええ。あの赤き紅蓮の炎を身体に纏ったあの姿・・・まさに人の形をした炎の妖精、サラマンダーと呼ぶに相応しい・・・」

カイニス「ああ。あの伊達マスクのトカゲ尻尾妖精め‥あんな姿を隠していたとは・・・しかもあの注射器に入ってた薬でドーピングとはなぁ‥?」

サラマンダー所長「ふぅぅぅ・・ふぅぅぅ・・・ヌゥゥゥ~~~!!」ボォォォ~~‥ジュボォォォ~~!!(身体中の炎の火力を上げている)


・・・ボォォッ~!(武蔵の衣服の袖が火花で少し引火する)

武蔵「うわっ!?あの妖精からで出てくる業火がこっちにも飛び火してきたわよ!?」サッサッサッ!(手で火を払い除ける)

ディエンド「ああ、あのドーピングによって彼女の魔力の他に炎の火力まで上がっているのは確かのようだね?こっちにも彼女の炎による熱さを遠くからでも実感できているからね‥」

千子村正「ああ。サラマンダーの奴‥よっぽど儂らたちに捕まるのも、この蒼毒工場を制圧されるのも嫌らしいよなぁ?」


ボォォォォ~~~!!(赤い紅蓮の業火を身体で燃えたぎらせているサラマンダー所長)

サラマンダー所長「(熱い・・・熱い・・・まるで私の身体中が燃える広がるように、身体が熱くなっていく・・・)」

サラマンダー所長「(2年前・・・アグラヴェイン様にねだり、鏡の氏族がいたとされる湖水地方で見つけた‥アルビオンと名乗る竜の遺骨‥)」

サラマンダー所長「(その遺骨の一部を持ち返り、解析し、それらを私専用のドーピング薬として製作して変身できるようになった‥この私の『火竜モード』。)」

サラマンダー所長「(この形態にはまだまだ改良の処置が必要であり、身体に籠もる炎の熱をどう対処するのかが問題なのだけど、今はそれを考えている時じゃない‥)」

サラマンダー所長「(私は何としてでもあの『予言の子』の一味を必ず焼き殺し、私のこの工場でまた多くの研究をしていく日々をしていくのだから!!)」

サラマンダー所長「さぁ、アナタのその眼に刮目しなさい。私のこの地獄のサラマンダー業火であなたたちを、骨の髄まで灰にしてやる!」ボォォ~~・・・(両手に紅蓮の業火を纏いながら‥)

ビュゥゥン、ジュボォォォ~~~~!!(炎を纏いながら村正たちに突っ込んでくるサラマンダー所長)



ボォォ~、ボォォ~、ジュボォォォ~~!!(村正たちに業火の攻撃を放っていく)

サラマンダー所長「ハァァァ~~~!!」ジュボォォォォ~~~!!(火炎放射攻撃)

カイニス「クゥゥ~~!」ボォォォ~~!!(盾で炎を防ぐ)

千子村正「クゥゥッ!」シュタタッ!(炎をかわしていく)

サラマンダー所長「―――――!!」ボォッ!ボォッ!ボォォ~!(火炎弾を放つ)


ボォ~ボォ~!ジュボォォ~~!!(火炎弾がゼロワンやゼンカイザーたちに当たる)

ゼロワン、ゼンカイザー「ヌワァァァ~!?」ドゴォォ~ン!(後ろの爆発に巻き込まれる)

武蔵「介人!?ゼロワン!?このぉぉぉ~~!!」タタタタタァァーー!(突っ込んでいく)

サラマンダー所長「ツゥゥ~、火炎網!!」ガシンッ、ボォォ~~!(網状の火炎攻撃を放つ)

武蔵「!?。ヌワァァ~!?」ボォォォ~~!!(火炎網の攻撃が当たる)


千子村正「ツゥゥ‥サラマンダーの奴、あの注射器の薬でドーピングして以来、炎の火力が大幅に上がってやがる‥・これじゃあ、まともに近づけねぇぞ。」

カイニス「ああ。サラマンダーの奴めぇ、ただの薬物研究と兵器造りの妖精だと思っていたが、まさかここまで強くなってオレたちに襲って来やがるからな。」

カイニス「だがアイツを大人しくさせてとっ捕まえねぇと、アイツ、またどっかであんなような薬を作って、また厄介事が増えるのは確実見てぇのようだな。」

トリスタン「はい。彼女をどうにか抑えつけ、蒼毒兵器の流通を止め、そこにある解毒薬を確保する必要があります。どうにかサラマンダー自身の動きを止められれば良いのですが・・・」

カイニス「なら俺がアイツを殺さずに叩き潰してやる。あんな熱すぎる炎なんか、オレの力で対抗できるからな!」

タタタタタァァーー!(サラマンダー所長の前に突き進むカイニス)


カイニス「来やがれ、身体をボオボオと燃やしてイキッっている焼き妖精ヤロウ!アンタなんか、俺の足下にも及ばねぇからな!」

サラマンダー所長「!?。舐めた口を・・・ならばアナタから先に燃やしてやるわよ!妖精みたいな姿をしやがって!」

カイニス「妖精だと?ちげぇなぁ‥俺はあんたらみたいな妖精なんかじゃねぇ‥‥」

カイニス「俺はな、どんな世界にいようとも・・・俺は‥『神霊』だ!!」ガキンッ!(槍を構える素振りを見せる)


ギュィィ~ン、ジュバァァ~~!!(謎の金色のオーラと共に水流のエフェクトが入るカイニス)

サラマンダー所長「クゥゥ~!こっのぉぉぉ~~!!」ボォォ~、ジュボォォォ~~!!(広範囲の火炎攻撃)

カイニス「トリャァァ~~!!」グルグルグルゥゥ~~!!(槍に水流を纏って防御する)

サラマンダー所長「!?。な、なんですって!?」ビクッ!

カイニス「オラァァ~~!!」グルグルゥゥ~~!!(金のオーラを纏った回転攻撃)

サラマンダー所長「クッ、ヌァァァァ~~!!」ジュボォォォ~~~!!(全身から火炎攻撃を放つ)


ジュボォォ~~!グルグルグルゥゥ~~!!(カイニスの回転攻撃がサラマンダー所長の火炎攻撃をうち払っていく)

カイニス「ハァァッ!これでも喰らえぇぇぇ~~!!」ぐるんっ‥ギュゥゥ~ン!(槍に海流のパワーをため込んでいき)

サラマンダー所長「―――ハァァッ!?」ビクッ!(目の前のカイニスを見て‥)


ドバァァァ~~!!バシュゥゥ~~~!!(カイニスの水流攻撃が放たれ、サラマンダー所長の身体に直撃する)

バシャァァ~~!バシュゥゥ~~!!(水流攻撃が直撃し、サラマンダー所長の身体が水蒸気に包まれる)


バシュゥゥ~~、ビチャビチャビチャァァ~‥(ズブ濡れになり、身体中の炎が鎮火する)

武蔵「身体の炎が鎮火した!――そうか!いくら熱く燃える炎でも、多くの水さえかければその業火は跡形も無く鎮火できる!」

トリスタン「はい。カイニスの水を操る能力であるならば、サラマンダーのあの炎を鎮火させ、無力化もできます。」

千子村正「ああ。いくらサラマンダーが地獄のような業火を扱えたとしても、あの身体の濡れようじゃ、もう身体が乾くまで全身から炎は出せないかもなぁ。」

千子村正「(――それにしても、さっきのカイニスから出た魔力・・・さっき武蔵が放った宝具から感じた違う意味での魔力の流れが出てたような‥)」


サラマンダー所長「・・・ゴフゴフゴフッ・・・!?」ビチャビチャァァ~~‥(ズブ濡れになっている自身を見て‥)

サラマンダー所長「(なぁ・・・水流で私の炎を鎮火させたというの!?アイツ、人間の姿をしているというのにそんな事まで出来るなんて‥)」

サラマンダー所長「(ツゥゥ・・・この濡れた身体では火竜モードはおろか、私の炎でさえ手が湿ってて炎が出せない・・・)」ボォォ・・・(手が濡れて炎が出せない)


カイニス「オラァァァ~~!!」バシャァァ~~ジャクンッ!バシャァァ~ン!(水流を纏った突き攻撃)

サラマンダー所長「ヌハァァッ!?」バシャァァ~ン、ジャクンッ!(脇腹に槍が刺される)

カイニス「ポセイドン・テンペストぉぉ~~!!」ギュィィ~ン、ドバァァァ~~~!!(水流の柱を繰り出す)


ドバァァ~~ン!ギュォォォォ~~ン!!(嵐のような水の柱が繰り出される)

サラマンダー所長「ガァァァァ~~~!?」バシャバシャバシャァァァ~~!!(その水の柱の攻撃に巻き込まれる)

バシャァァ~~ン、ドサッ!(水流に流され、そのまま工場の床に倒れ込むサラマンダー所長)


サラマンダー所長「ゴフッ!?ゲホゲホゲホッ・・・‥!?」水を吐き出しながら・・・

カイニス「フッ、どうだ!てぇめえの薬でドーピングしての強化をした所で神霊の俺なんかに敵うわけないだろ!」

サラマンダー所長「クゥゥ・・・ウッ、ゥゥゥゥ~・・・・」ズキズキッ・・・(刺された箇所を抑えている)

村正たち「・・・・・・」ジャキィィン・・・(武器をサラマンダー所長に構えていき‥)

サラマンダー所長「ヒッ・・・!」ビクビクッ!(自身に向けられた武器を見て‥)


パタパタァァ~~、スタッ!(外から飛んできたオベロンが降りてくる)

ポンッ!(そのまま元の姿に戻るオベロン)


オベロン「おっと、ちょうど良いところでサラマンダー所長を追い詰めたんだね。いやはや本当に感心するね?」

武蔵「オベロン!そっちの方は大丈夫だよね?こっちはあともう少しで解毒薬の確保とサラマンダー所長を捕まえる事が出来るんだけど‥。」

オベロン「ああ勿論さ。アルトたちに会場の内部構造と仕掛けの制御室を教えて、今は君たちのサポートをしに来たんだけど、どうやらその必要なないみたいだね?」

カイニス「ああ!ちょっとこいつらに手間を取ったが、問題なくこの工場の制圧したと言ってもいいよな。それとアンタが来るのが遅かったこともあるけど。」

カイニス「まぁ、コイツ(サラマンダー所長)を捕らえたところでコイツから蒼毒兵器の弱点を聞く必要があるのか?コイツに聞いても兵器の弱点を聞き出すのはなんか面倒だと思うのが‥」

カイニス「そこらに多く積んである蒼毒を解毒する薬がたっぷりあるからな?蒼毒兵器を使われたとしても、スズカやダ・ヴィンチに頼んで分析して貰えば良いんじゃないのか?」

千子村正「ああ、カイニスの言う通りかもな。アルトやイズに身柄の拘束をお願いはされているが、ただコイツを捕まえて置いて、他になんの価値がルのというのか・・・。」

オベロン「いや、サラマンダー所長は生かして捕まえておくのが正解だ。彼女にはまだ僕らの為にやっておくことがあるからね?」

千子村正「はぁ・・やっておくべき事だと?なんだいそれは?」

オベロン「まぁこれはアルトやイズの考察にもない僕が仕入れた特ダネと言っても良いぐらいの機密情報だからね。」


オベロン「彼女とブルーナはね、キャメロットにいる者たちにしか公表していないという、とある特効薬を作っている事を僕は聞いていて、それらの事を僕が調べてみたところ‥」

オベロン「2人はなんと、モースの毒を解毒する方法とそれを可能とする特効薬を彼女たちの秘密裏で作っていることがわかったんだ。」

サラマンダー所長「!?」ビクッ!(青ざめている)

トリスタン「モースって・・・あのブリテンの妖精たちの天敵とも言える存在であるモースの毒を解毒する薬を、彼女たちは作っていたと言うのですか!?」

オベロン「そうだよ。僕が聞いた噂が正しければ、彼女たちは既に蒼毒兵器でモースを毒殺させる成果まであげているに至っていると聞いていてね。」

オベロン「それにもかかわらず、ブルーナは薬の利権が自分にある事を理由にモースを蒼毒で殺せる事と改良した蒼毒の解毒薬をブリテン中に公表しようとせず、」

オベロン「2人は蒼毒の解毒薬とモース毒を解毒する特効薬の完成を前と後ろ盾に、彼女たちに支援する投資者たちさえも研究費目的で搾り取っているという噂があるのだけど‥」チラッ‥

サラマンダー所長「・・・・・・・・・‥」タラタラタラァァ~‥(冷や汗をかいている)

オベロン「どうやら君の表情を見たところ、噂話は本当のことだったって事だね。全く本当にヤバい隠し事が多い妖精たちというか・・・」


千子村正「マジかよ・・・あのモースを蒼毒で殺せるどころか、触れれば汚染されるというモース毒を解毒する特効薬の研究を作っていたとはなぁ‥」

千子村正「その特効薬さえあれば、お前さんたちはモースに対して無敵になれるし、ブリテンをモースから解放させる事が出来るんじゃないのか!」

千子村正「ったく‥妖精の割にはとんでもない薬を沢山作れるもんだからな、ブルーナに仕える妖精にしては惜しい奴だよな‥?」

トリスタン「ええ・・・しかし彼女はそれらの研究のために、いったいどれほど多くの者たちを犠牲にしてきたことは、断じて許されない事なのは変わりません。」

トリスタン「故にDr.サラマンダーにはここで我々の手で捕まえ、彼女たちの罪を償わせて貰いましょう。」

武蔵たち「――――――――――」コクッ!(頷く)

ズルズルズルゥゥ~‥(静かにその場から逃げようとするサラマンダー所長)

カイニス「!。逃がすかよ!」ヒュンッ、ガシィィン!(サラマンダー所長の目の前で槍を突き刺す)

サラマンダー所長「ヒィィィ~~!?」ドサッ、ズルズルゥゥ~!(壁の所まで追い詰められる)


オベロン「悪いけど、キミの素性のことは既に僕の方で調べさせてもらったよ。キミは最初からこの妖精國ブリテンに生まれた妖精じゃない‥」

オベロン「キミには、『元・超高校級の薬剤師:忌村静子』という人間だった頃の名前であって、キミがいた世界で薬剤師の才能で人々を助けていたんだよね?」

サラマンダー所長「!?」ビクッ!

オベロン「キミがこの妖精國の世界に流れ着き、妖精騎士アグラヴェインの力によって人間だったキミは殺され、このブリテンの妖精として生まれ変わってしまった。」

オベロン「そしてキミは人間だった頃の薬剤師の才能を、『人々を救う』事から『ブリテンの國民たちを苦しめる』事に使うようになり、今もそのためだけにその才能を使っていたんだよね?」

サラマンダー所長「~~~~~」更に青ざめている


サラマンダー所長「(な、なんで私が『忌村静子』だった頃を知っているのよ!?しかも、よりによってあの妖精王のオベロンに知られるなんて・・・)」

サラマンダー所長「(いったいどこで私の情報が漏れたというの・・・私が人間だった事なんかブリテンの妖精たちは興味も話題にもされてもいないというのにナゼ!?)」

オベロン(ヴォーティガーン)「(フッ、アンタにはわからないはずさ。アンタが人間だった頃の情報は妖精騎士アグラヴェインから貰った本の資料でえた情報からだからね。)」

オベロン(ヴォーティガーン)「キミはアルトがいた世界では、アニメ版の『ダンガンロンパ』で登場する未来機関のメンバーとして登場し、超高校級の薬剤師の才能を生かして活躍したとか。」

オベロン(ヴォーティガーン)「(まあ、俺にとっては超高校級の才能もダンガンロンパも、全然知らないし、興味などハナから気味が悪くて素人もしなかったけどな。)」


オベロン「キミの身にいったい何があったのかは知らないけど、キミのその薬剤師の才能はこんな誰かを傷つけるような事は断じて間違っているよ!」

オベロン「僕はアルトやジョルニたちのような力は無いけど、僕は僕で君やブルーナの非道なやり方を止めたいと思っているからね。」

武蔵「オベロン・・・‥」

オベロン「とにかく君たちのソールズベリーでの凶行をなんとしてでも阻止し、ソールズベリーの鐘と共にソールズベリーを解放させてもらう。」

オベロン「そし君とブルーナの2人が研究し、完成間近に迫っているというモースの毒を解毒する薬がどこで作られている事をここで聞き出させて貰うよ。」

サラマンダー所長「ウッ・・・ウゥゥゥ・・・・」タラタラァァ~‥(気まずい感じになっている)


ジャキィィン‥(カイニスの槍がサラマンダー所長の首元に近づいていき‥)

サラマンダー所長「ヒィッ!?」ビクビクッ!

カイニス「知っているのならさっさと吐きやがれ!!てぇめえとブルーナの2人で作っているのなら、そのモース毒の特効薬の作り方さえも知っているはずだよなぁ~?」

カイニス「それにその薬で本当にモースの毒を解毒が出来る保証がある事も、その特効薬の完成品がある場所も知っているはずだよなぁ~?」

サラマンダー所長「・・・・・・・・・」黙り込む

カイニス「さっさと言いやがれ!出ないとその首を切り落としてでも薬の事を聞き出すまでだからな!!」

ゼロワン「ちょっ、ちょっと待てって!?首を切り落としてでもって、そんなことをしたら聞き出す前にその妖精が死んでしまうって!?」

カイニス「うるせぇな!少し黙っていろ!」怒鳴る


サラマンダー所長「・・・・・・・・・」ググググゥゥ~~・・・(握り拳を解いていく)

サラマンダー所長「・・・フッ、フフフフフフ、アハハハハハハァァ~~!!」急に笑い出す

カイニス「!。なに自分勝手に笑ってやがるだ。何が可笑しくて笑ってやがるんだ!!」

サラマンダー所長「アハハハハ‥‥確かに可笑しいですよね?私が作った兵器たちを壊され、私の炎も無力化されて、私が元・人間だったこともバラされてね・・・」

サラマンダー所長「挙げ句の果てにモース毒の特効薬の存在を聞き出すために私を生け捕りにしようとするなんて、あなたたちは私たちの事を本当に何も知らないというのね?」

ゼロワン「何も知らないって・・・アンタいったい何を言って・・・」


ガシッ、シュタッ!(カイニスの槍を掴み、そのまま跳ね上がって立ち上がるサラマンダー所長)

カイニス「なっ!?テメェ~~!」

サラマンダー所長「逃げるつもりはないわよ。私はもうあなたたちからはもう逃げられないことは確定していますからね‥。」


サラマンダー所長「――知らないというのなら教えてあげるわよ。確かに私は、このブリテンで生まれた妖精なんかじゃない・・・この妖精國がある世界の外側から漂流してきた存在‥」

サラマンダー所長(忌村静子)「今から3年前の『歪みの岬』にて、外の世界からの取り替え(チェンジリング)で流れ着いてきた、元・超高校級の薬剤師の人間であった、『忌村静子』。」

サラマンダー所長(忌村静子)「そんな私はどのような死因であれ、人間だった私はいちど死に、この妖精國ブリテンに生まれた夢の氏族の妖精として転生し、私はあの世界から解放された。」

サラマンダー所長(忌村静子)「ホント辛かったわよ‥私がいた世界は、希望とか絶望とかがどこかの流行病のように渦巻いていき、それらが人から人へと渦巻いていって‥」

サラマンダー所長(忌村静子)「絶望の為に人を簡単に殺したり、絶望のために戦争したり、絶望のために多くの人々を苦しめていった・・・」

サラマンダー所長(忌村静子)「そんな絶望に満ちた世界を救うために私は必死に頑張ったわ。世界を絶望から救いだすためだけに、多くの犠牲を払ってでも戦ったわよ・・・」

サラマンダー所長(忌村静子)「でもダメだった‥私の懸命な薬剤の処置や医学術等や私の薬剤師の才能を持ってしても、あのどうしようもなく絶望に染まりきった世界を救う事など出来やしなかった‥」

サラマンダー所長(忌村静子)「信じていた私の仲間は、裏切り者の粛正の為に殺し合いをしていき、私の目の前で多くの仲間が殺された。誰かを救い、誰かの役に立ちたい私の想いをあの者たちは平気でドブに捨てるようにね?」

サラマンダー所長(忌村静子)「そんな絶望に染まりきっていた世界にいた私をこの妖精國ブリテンは救ってくれた・・・希望と絶望の渦に呑まれていた私をこの世界は受け入れてくれた!」

サラマンダー所長(忌村静子)「この世界に流れ着き、このブリテンの妖精として生まれ変わった私はもう、あの世界の人間だった頃の希望と絶望から解放されたの!」

サラマンダー所長(忌村静子)「あの世界の人間じゃなくなった以上、私は私の自由や妖精としての『目的』の達成の為なら、何をしても私の自由‥私のやりたいようにやれればそれで良いのよ!」

武蔵「!。あなたのその『目的』やあなたの自由で裕福な生活の為なら、他のブリテンの妖精たちや人間たちがどうなろうと構わないって事なのね!」

武蔵「自分自身の幸福のためなら、他の者たちの幸福を蹴落とし、ブルーナと結託して色々な蒼毒兵器を作りだし、この美しいブリテンの大地をその蒼毒兵器で汚染していくなんて!」

サラマンダー所長(忌村静子)「‥あのブルーナ様の蒼毒の解毒薬を毎度ばかり新しい種類を作る為にも、多少の検体と成り得る妖精と人間たちを犠牲にする必要があるの。」

サラマンダー所長(忌村静子)「それにその犠牲を糧に新たな薬と兵器を生産するから、妖精が何翅死のうと、薬を作る私にとっては関係事なのよ。」

カイニス「!?。てぇめえ~・・・妖精が何匹死のうが、人間が何人犠牲になろうが、てぇめえが作りたいその薬と兵器が出来るならそれで良いって言うのか!」

カイニス「そうやってソールズベリー等のブリテン中の連中の全財産を根こそぎ奪い尽くし、てぇめえらを支援する輩からの支援金をあるだけつぎ込んでいって、」

カイニス「ブルーナのヤロウと一緒にモースの毒の解毒とその特効薬を作っていたと言うのか?アァ~!?」キリキリィィ~!(キレ気味で言う)

サラマンダー所長「モース毒の解毒と特効薬・・・?アハハハハ、あなたたちはいったいなにを勘違いしているのかしら?」


サラマンダー所長「モース毒の解毒の方法なんか存在しない。モース毒の解毒の特効薬なんか、このブリテンには存在すらないのよ!」

カイニス「!?。なんだと・・・?」驚愕している

村正たち「!?」驚愕している

オベロン「・・・・・・・・・」黙っている

オベロン(ヴォーティガーン)「(フッ、思った通りだ。ブルーナやサラマンダーの野郎にモースの呪いを薬で解こうなんて、ブリテンの大地がひっくり返るぐらいにあり得ない話だ。)」

オベロン(ヴォーティガーン)「(モース毒はモース特有の身体から発生する呪い。妖精がその毒に汚染されれば、たちまちにその妖精は“無意味化”し、やがて同じモースに変貌する。)」

オベロン(ヴォーティガーン)「(それにモース毒は妖精に降りかかる呪いであり、魔術的な手段で他の誰かに肩代わりして移し替えて解除する事が出来るのだが‥)」

オベロン(ヴォーティガーン)「(サラマンダー所長の医科学による処方薬とやらで呪いを打ち消そうとするなんて、それこそ天地がひっくり返るぐらいに無理な話だからな。)」

オベロン(ヴォーティガーン)「(全く‥ブルーナの奴め、モースの呪いを薬で治そうとすることが出来ないからって、このような詐欺をしていたなんてね?俺もかなり驚いたさ‥)」


ワーーワーーワーーワーーワーーー!!(外の叫び声が微かに聞こえてくる)

オベロン(ヴォーティガーン)「(‥さてと、あちら側の仕掛けがうまくいったみたいだし、こっちも最後の仕上げといたしますか‥。)」

ゴソゴソゴソ・・・カチッ。(隠し持っているマイクのスイッチをつけるオベロン)


ゼロワン「おい、モース毒の解毒と特効薬が存在しないというのはどういう事なんだ!?まさかそのモース毒の特効薬はまだ未完成だと・・・」

サラマンダー所長「未完成・・‥あなたたちにとっては、私が作ろうとしていたモース毒の特効薬がまだ実用化に至っていないと思っているが、実際はそれ以下よ!」

サラマンダー所長「モース毒を解毒する特効薬なんて、ハナから作っていないわよ最初から!」

サラマンダー所長「モース毒の解毒なんて、元・超高校級の薬剤師だった私でさえ、無茶ぶりな話だというのに!!」


サラマンダー所長「そもそもモースというのは科学で解決するような『毒』物なのではなく『呪い』の一種であり、」

サラマンダー所長「ブルーナはそのオカルトでしかない呪いを私の薬剤師としての科学力と知識で解毒薬を作れって、あんなの科学で証明するなんて・・・」

サラマンダー所長「そんなの大海原の海を1人ですべて飲み干す程のあり得ない事で、そんな空想100%事を出来るわけが無いじゃない!!」

サラマンダー所長「まさにこの世界の神秘に科学が完全に敗北したという証明がなされたって事だからね!!」

千子村正「そりゃそうさ。この妖精國ブリテンには機械類などのモノを使えなくしたり、妖精領域特有のルールが数多くあり、モースや『厄災』等などがうじゃうじゃと存在すると、」

千子村正「お前さんや儂らのような外から来た者たちの常識が通用しないのが山ほどあるし、ゼロワンたちに至ってはアドニスの力を借りなければ、彼らの特有の武装が正常に動かねぇぐらいだからな。」

千子村正「というか別世界とはいえ、妖精國の呪い相手に現代科学に挑もうとすること自体、お株違いにも程があるぞこれは!」

トリスタン「ええ・・・しかもモースの呪いを解く術もないというのに、恰もブルーナとあなたは、モース毒を自身らが作ろうとする薬で解く事が出来ると偽り、」

トリスタン「支援金や投資金の目的でブリテンの妖精たち全てに対して、このような『詐欺』を働いていたと言う事自体、許されがたいことです!」

サラマンダー所長「ヌググ・・・。私だって‥このような事がバレたら、モルガン陛下やアグラヴェイン様に殺される事は間違いないと、ブルーナに警告はしましたよ!」


サラマンダー所長「モースを殺せるようになった改良式の蒼毒の隠蔽や『蒼毒の毒袋』を捕らえたソールズベリーの住民たちに仕込ませる等も、私は止めようとしたわよ!」

サラマンダー所長「でもブルーナは私の警告さえも無視して、ブルーナのやりたいことばかりを優先して実行させて来たといっても他はないわよ!」

サラマンダー所長「モース毒の件もそうよ!私の力を持ってしても、モース毒の呪いを解除できないと確定した途端に、ブルーナは何と言ったと思う?」

サラマンダー所長「“出来ないならそれを利用すれば良い。どうにか特効薬のことはごまかして、モルポンドだけでも貰っておきましょう。”」

サラマンダー所長「“特効薬があると言っちゃった以上、その事を取り消す事も、出来ない事がバレることも許されない‥チクる事も告発する事も許されないわ!”」

サラマンダー所長「ブルーナ様はそう言って、この事に対して私に釘を刺し、恰もモース毒の特効薬がまだ研究途中であると、その嘘を貫き通すことを決定したのよ!」

武蔵「嘘を貫き通すって・・・つまりモース毒の特効薬を求めて援助した妖精たちは、ブルーナとあなたの嘘に振り回されたって事なの!?」

オベロン(ヴォーティガーン)「(‥頃合いだな。そろそろみんなと合流した方が良さそうだね。)」チラチラッ‥(周りの様子を観察して‥)


サッサッサッサッ・・・(そっとディエンドの元へ近づくオベロン)

ヒュンヒュンヒュンッ、クネクネクネ・・・(ディエンドの何かを伝えようとジェスチャーをするオベロン)


ディエンド「???」オベロンの動きを見てて‥

オベロン(ジェスチャーの動作)「(このままサラマンダー所長を連れて、アルトたちと合流したい。君の力を貸してくれ。)」そう表現するようにジェスチャーする

ディエンド「!。(成る程、そういう事か。)」理解する


サラマンダー所長「蒼毒兵器や蒼毒の解毒薬を高値で売りつけ、ソールズベリーや風の氏族の妖精たちからの徴収、モース毒の特効薬の生成の詐欺による援助金や投資金の入手‥」

サラマンダー所長「そうやって得た金はブルーナが色んな場所で自身が遊んで楽しむためだけに使われ、それ以外の事には使っていないわ。」

サラマンダー所長「ノリッジやグロスターで新しい高値の青い服の買い物をしたり、マンチェスターでおかしな本を買ったりしたり、ネオ・ニュー・ダーリントンで豪遊したりと、」

サラマンダー所長「ブルーナはブルーナで自身の権力と蒼毒の力に酔いしれて、ブルーナの自由気ままに氏族長の生活をしてきたって事なのよ!」


ディエンド「―――――!」シュッ!(手をかざす)

ギュィィ~~~ィィィ~ン!(光のオーロラカーテンが後ろからサラマンダー所長とディエンドたちを包み込む)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:処刑会場 中央



ギュィィ~~~ィィィ~ン!(オーロラカーテンからサラマンダー所長とディエンドたちが現れる)


【!?】
【(オーロラから村正たちが出てきた!?)】←

アルト「!?。(あれはテレビで見た『仮面ライダーディケイド』でよく出てきたオーロラカーテンじゃないか!なんでこの世界でもアレが・・・)」

アルト「(いや‥海東大樹がこのブリテン異聞世界に来た事も考えると、おそらく海東大樹がコレを使ってこの世界にお宝を探しに来たと確信が付くな。)」

アルト「(村正たちも出てきたと言うことは、あのサラマンダー所長の声を彼らが流していたと推測が付くな‥。)」

アルト「(にしてもあのオーロラカーテン・・・俺がこの世界に来た時に見た光のオーロラと同じのようなのだが、まさか・・・・)」


サラマンダー所長「アハハハハ!この事実をブリテン中の妖精たちに知られないにどれ程の隠蔽工作をしたと言っても過言はないわよ。」

サラマンダー所長「もっとも、あのブリテン中の妖精たちなんて、私たちの嘘1つでもこうも簡単に騙すことが出来て・・・・・・!?」我に返る

ブルーナ「・・・・・・・・・・」顔がとても青ざめている

サラマンダー所長「・・・・ブ・・・ブルーナ・・・さま・・・?」ガタガタガタ・・・(気まずい表情を見せる)

ブルーナ「・・・・・・‥‥」指を前にさす

サラマンダー所長「!?」クルッ・・・(観客席の方に振り返る)


アルトリアたち「・・・・・・・」ジィィ~‥‥(ブルーナとサラマンダー所長を睨んでいる)

村正たち「・・・・・・‥」ジィィ~‥‥(ブルーナとサラマンダー所長を睨んでいる)

ブルーナの衛兵たち「・・・・・・・・・」ジィィ~‥‥(ブルーナとサラマンダー所長を睨んでいる)

観客席の妖精たち「・・・・・・・・・‥」ジィィ~‥‥(ブルーナとサラマンダー所長を睨んでいる)



カイニスたちの力や脅迫によって、サラマンダー所長は追い詰められ、もう後がない事をサラマンダー所長(忌村静子)はそう悟り、

自身が元・人間だった事と共に自身による“モース毒の解毒薬の開発”が虚言である事・それらをネタに詐欺を働き、稼いだ金でブルーナたちが裕福に遊んでいた事・それら全てを隠蔽してきた事など‥

それらを全て村正たちの前に暴露し、そして気づいたときには突如として処刑会場で突流れてきたそれらの声明を聞き、

ブルーナとサラマンダー所長の事をとても冷たい目で見る処刑会場内の全ての者たちの姿がそこにあったのであった。

サラマンダー所長「こ・・・・これはその・・・・えっとぉぉ・・・」タラタラタラァァ~‥(完全に気まずい感じになっている)

ブルーナ「―――サラマンダァァァァ~~~!!」キリキリキリィィ~~~!!(完全に激怒している)

サラマンダー所長「いぃぃぃ~~!?」ビクビクッ!(顔が青ざめている)


ブゥゥーーーブゥゥーーーブゥゥーーーブゥゥーーーー!!(処刑会場にいるブルーナとサラマンダー所長2人に批難を浴びせる観客席の妖精たち)


観客席の妖精たち「ブルーナめぇ、俺たちから色んな事を徴収しておいて、俺たちのことさえも騙していたのか!!」ワーーワーーワーー!!(罵声を浴びせていく)

観客席の妖精たち「このクソサラマンダーめ!モース毒を解毒する事が出来ると嘘をつきやがって!」ワーーワーーワーー!!(罵声を浴びせていく)

観客席の妖精たち「モース毒を解毒する薬の存在が嘘なら、『予言の子』が『厄災』に変わった事も邪教の教えも、全てがブルーナたちのでっち上げだったというのか!!」ワーーワーーワーー!!(罵声を浴びせていく)

観客席の妖精たち「『予言の子』が言ってたことは正しかった!『予言の子』は『邪教徒の厄災』なんかじゃない、ブルーナとサラマンダーの2人こそが『厄災』だったんだぁ!!」ワーーワーーワーー!!(罵声を浴びせていく)


ポイポイポイッ!ヒュンヒュンヒュンッ!(ゴミなどの色んな物がブルーナとサラマンダー所長にめがけて投げ捨てられていく)



【こ、これはなんというか・・・】
【あまりにもしっくり来ない逆転というか・・・】←

メリュジーヌ「いいえ、これで良いわ。モース毒の特効薬が虚言の産物でそれらをちらつかせてみんなを騙し、だまし取ったお金でブルーナたちは遊び放題の限りをしていたんだ。」

メリュジーヌ「要はブルーナとサラマンダー所長の2人が妖精たちを騙した事がバレて、このような形で2人への罵倒が一気に返ってきたと言っても良いさ。」

アルト「ああ。いわゆるブルーナとサラマンダー所長の自業自得と言ったモノか。3年間もソールズベリーの住民たちを“毒と縛り”で苦しめ、虚偽でブリテン中の妖精たちを騙していたからね。」

アルト「これでここにいる妖精たちは誰もブルーナの事を信用するに値しなくなった。みんな、俺とアルトリアたちの行動と話が真の正義に値すると、確信がついたからね。」

アルトリア「・・・え、えぇそうですね・・・。ほんと、妖精たちと言ったら、ざっとこんな感じだったって事だよね‥。」はぁ‥(ため息をつく)

アルト「・・・アルトリア・・・。」ため息をつくアルトリアを見て‥



タタタタタタッ、ガシッ!!(サラマンダー所長の胸ぐらを怒りのままに掴むブルーナ)

ブルーナ「サラマンダー、アンタいったいなんてことをしたというのよ!!あんな大声で私たちが隠していた事を大胆不敵に言いやがって!!」

ブルーナ「それになんでアンタがまだソールズベリーから脱出とかせずに、私の許可も無しに人質の体内に設置している『蒼毒の毒袋』の破裂の促進剤を投与したというのよ!?」

サラマンダー所長「し、知らないわよ!?私だってすぐにソールズベリーから逃げだそうとしてたのに、いつの間にか潜入していた村正たちのせいで工場から出られなくなっていたし‥」

サラマンダー所長「それにあれだけの解毒薬を持って行くのに、半日程度で外に持って行くなんて、あまりにも時間がかかる作業だったというか‥」

サラマンダー所長「というか私、人質に蒼毒促進剤を投与した覚えがないし、私の声が外に流れていたことなど・・・」

ブルーナ「うるさいわね!アンタのせいで私の作戦と私の氏族長としての権力、私が積み上げてきた何もかもが‥アンタのせいで全てが台無しよ!」

ブルーナ「アンタはただ黙ってアンタの薬剤師の才能でモース毒の解毒さえ出来ていれば、こんな事など起こる筈がなかったというのに!!」ガチギレ!

サラマンダー所長「!?」プルプルプルゥゥ~~!(腕が震え上がる)


ガシッ、バシッ!(胸ぐらを掴むブルーナの両腕を払い除けるサラマンダー所長)

サラマンダー所長「全部私のせいだと言うのですか!ブルーナ様だって、私にあんな霊的なモノを薬で解決させようなんて、完璧に無理な事だってあれだけ言ったのに!」

サラマンダー所長「私の薬を作る才能で呪いを解毒する事なんて、そんなのやる以前に無理な話だった事だし、それでもやれと言ったのはブルーナ様だったでしょ!」

サラマンダー所長「そして薬で呪いが消せない事が確信した途端にその事実を隠蔽し、虚言の解毒薬を餌にノリッジなどからの援助をだまし取り続けているなんて・・」

サラマンダー所長「あなた、私の薬剤師の才能と科学力を何かの魔術や魔法だと勘違いするのも、ホント馬鹿らしいぐらいな妖精よ、あなたは!!」ガチギレ!

ブルーナ「な、なによアンタァァ~~!!」ガチギレ!

サラマンダー所長「(あぁ~~まただわ!ブルーナは私の事なんて、自身の毒の解毒薬と兵器を作れる薬剤師の才能を持った妖精だと見ていなかった!)」

サラマンダー所長「(私が人間だった頃、私を利用するだけ利用して捨てた『安藤流流歌』と同じように・・・ブルーナは私たちが隠蔽していた事がバレた途端にその責任を私に押しつけて、)」

サラマンダー所長「(恰も自分がしてきた事を全て私のせいにして、自分はなにもやっていないと言い張るつもりなのね!もう絶対に許せないわ!!)」

サラマンダー所長「(身体の方はあと少しで両腕の湿気が乾く・・・そうなれば真っ先にブルーナの事をこの手で焼き払ってやるわよ!)」

サラマンダー所長「(もしブルーナの奴が私に向けて蒼毒を使ったところで、私が予備に持ってる最新の解毒薬でその蒼毒さえも中和させてやるのだから!)」

ガチャッ‥・、メラメラァァ~・・・(裏で左手に最新式の蒼毒の解毒薬を持ち、右手に炎をため込むサラマンダー所長)


ブルーナ「~~~~~~~」キリキリィィ~!(ムカムカが収まらない)

アルト「観念するんだな、ブルーナ。もうこのソールズベリーにアンタに味方する者はもういない・・・アンタの部下も、アンタの兵も‥」

アルト「俺たちはこのままアンタを殺すつもりはない。大人しく投降してくれれば、もうここで無駄な血を流さずに済ませるからなぁ。」

メリュジーヌ「ええ。私たちはあくまでキミの権力で捕まった住民たちと調ちゃん、それとマイクを助けだし、『予言の子』と『境界なき勇士団』にかけられた疑いを晴らしに来たと言ってもいい。」

メリュジーヌ「でもキミは私たちに対して人質を取り、そして私たちの目の前で人質を毒殺し、調やマイクさえも死に追いやろうとしていた。」

メリュジーヌ「キミはキミが持つ蒼毒の異端の亜鈴と風の氏族長としての権力や地位で、ソールズベリーや他の風の氏族の妖精たちから、風や自由と幸福と財産を全て奪い尽くし、」

メリュジーヌ「高値の解毒薬や出来もしない薬の噂でブリテン中の妖精たちからも徴収しようとしたキミの最低最悪の悪行の数々・・・・」

メリュジーヌ「そして妖精騎士アグラヴェインやモルガンを後ろ盾に私とコーラルたちから、オーロラの命を奪った君を、私たちは絶対に許しはしない!」


カチャッ!(再び仮面を付けるメリュジーヌ)

メリュジーヌ(妖精騎士ランスロット)「次は僕が・・・いや私たちが・・・キミ(ブルーナ)から全てを奪う番だ!」ジャキンッ、キラァァン!(アロンダイトの刃が光り輝く)


ブルーナ「~~~!!うう、うるさい!!私はまだ負けていない!まだ私には蒼毒の異端の亜鈴がある‥アンタたちなんか私の蒼毒で・・・」

アルト「ああそうかい・・・ならこの場でやって見るんだな?アンタが蒼毒を放とうとしても、俺たちはアンタから逃げるつもりはないからな!」キィィン!(手を光らせ、ヒール(改悪)を放つ準備を整える)

バーゲストたち「―――――!!」ジャキジャキッ!(それぞれの武器を構えていく)

ブルーナ「グゥゥゥ・・・‥」タジタジになっている



ブゥゥーーーブゥゥーーーブゥゥーーー!!ポイポイポイッ!(処刑会場にいるブルーナに批難を浴びせ、ゴミなどを投げてくる観客席の妖精たち)

ヒュンッ、パツンッ!(ブルーナの頭に紙コップが投げ捨てられる)


ブルーナ「―――!!さっきからギャーギャーうるさいわよアンタたちは!!さっきまで散々私の事を指示してきたというのに、風向きが変わった途端に私を罵倒してくるなんて!!」

観客席の妖精たち「うるさいのはてぇめえの方だ、このペテン師め!さんざん俺たちに高い金で解毒薬を買わされた他に、モース毒の特効薬があると嘘を付きやがって!!」ワーーワーーワーー!(罵声を浴びせていく)


観客席の妖精たち「アンタのせいで自由を奪われ、高い金で解毒薬を買わされて、さんざん条例とか法律とかで財産を絞り尽くしやがって!」ワーーワーーワーー!(罵声を浴びせていく)

観客席の妖精たち「もうアンタの指示なんか聞くもんか!このまま『予言の子』と『境界なき勇士団』たちにボコられてしまえ!!」ワーーワーーワーー!(罵声を浴びせていく)


ブゥゥーーーブゥゥーーーブゥゥーーー!!(ブルーナにさらに批難と罵声を浴びせていく観客席の妖精たち)

――――――――――――――――――
ブルーナの中で溢れてくる憎しみの象徴


オーロラ(回想)「『与えられた仕事を熱心にやり遂げる』・・それがあなたの『目的』なのでしょ?ブルーナ。」ニッコリ!(笑顔を見せる)

コーラル(回想)「ブルーナさん、これに懲りたのであれば、オーロラ様のありがたいご慈悲に感謝し、もう二度とこのような事をしないように誓えますね?」

アルトリア(回想)「『厄災』と疑われる貴方が、私たちを『厄災』呼ばわりする事自体が、あなたが妖精たちをあなた自身のデマで惑わしているに他ならないわよ!」

アルト(回想)「つまり言うと・・お前たち『イレギュラーズ』が妖精たちを痛めつけた分、俺たちを含む『予言の子』はその分の超える数の妖精たちと人間たちを多く救っていると言う事なんだよ。」

メリュジーヌ(回想)「次は僕が・・・いや私たちが・・・キミ(ブルーナ)から全てを奪う番だ!」


ブルーナ「~~~~~~~~~~!!」
――――――――――――――――――
ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!ドクンッ!(ブルーナの中の蒼毒の流れが速くなっていく)


ブゥゥーーーブゥゥーーーブゥゥーーー!!(観客席の妖精たちの罵声が激しくなる)

ブルーナ「うるさい黙れ・・・‥」ドクドクドクドク・・・


ドクドクドクドクドク!!(ブルーナの体内の蒼毒の生成が速くなっていく)

ブルーナ「ダマレ・・・ダマレ・・・ダマレ・・・・だまれ・・・‥!!」

ドクドクドクドクドク!!ドクドクドクドクドク(毒毒毒毒毒毒)!!ドクンッ!



キィィィン、ドクドクドクッ、キラァァァン!(ブルーナの眼と全身が青く光り輝く)

ブルーナ「黙れえぇぇぇぇぇ~~~~~!!」キィィン、ドクドクドクゥゥ~~!!(ブルーナ自身の魔力が高まり‥)


ドバァァァ~~~!ギュゥゥゥゥ~~~!!!(ブルーナの中から巨大なゲル状の蒼毒の触手が4つ吹き出していく)

ギュゥゥゥ~~~ドバシャァァァ~~ン!!(巨大な蒼毒の触手が処刑会場の観客席に襲いかかる!)



観客席の妖精たち1「う、うわぁぁぁ~~~!?」バシャァァ~~!!(蒼毒の触手に呑み込まれる)

観客席の妖精たち2「ぎゃぁぁぁぁ~~~!?」バシャァァ~~!!(蒼毒の触手に呑み込まれる)


バシャァァ~~!!(飛び散った蒼毒の液体が飛んでくる)

アドニス「――!?。コーラルお姉ちゃん!!」ガバッ!(コーラルの事を庇う)

コーラル「キャァァッ!?」ガバッ!(アドニスに押し倒される)


バシャンッ、シュゥゥ~~!!(蒼毒の液体がアドニスの背中の武装と右腕に付着し、そこから溶解していく)

アドニス「グゥゥッ、アァァァァ~~~!?」ドクドクゥゥ~!(蒼毒に背中と右腕の皮膚が溶解していく)

コーラル「アドニスさん!?」


ワァァァーーーーー!!キャァァァァーーーーー!?(ブルーナへの罵声が悲鳴へと変わっていく)

アルトリア「な、なにこれ・・・!?ブルーナの蒼毒が凄い量で出てきたんですけど~!?」ビクビクビクッ!!(震え上がっている)

スズカ「!?。ブルーナの魔力が急激に増大・・・及びブルーナの蒼毒の量が凄い量で放出しているわ!?」ピピピッ!(サーチで調べている)

ダ・ヴィンチちゃん「なんだって!?まさかブルーナが自身の蒼毒の力をここまで引き出すなんて‥さっきまでは少しも急激な魔力増大を感じていなかったのに・・・」

千子村正「おいおい冗談だろ!?ブルーナの奴、観客席の野郎の罵声に怒り狂っただけで、あれほどの蒼毒の巨大触手を出せるほどの魔力を出せるなんて‥」

アルト「ああ‥生まれた時から完成されている妖精である以上、悪妖精でもならない限り、魔力の増減は妖精それぞれに限られていると、バーゲストたちから聞いてはいたのだが・・・」

アルト「見たところブルーナは悪妖精にもモースにもなる前兆がなく、ただブルーナの身体から大量の蒼毒が出て・・・!」

アルト「いや待て‥ブルーナが黙れ!と叫ぶ瞬間、ブルーナの身体と眼が一瞬アドニスとセツノと同じような光り輝きをしていた・・・」

バーゲスト「なに!ブルーナにも『覚醒』したアドニスとセツノと同じような覚醒の発現の瞬間があったとしたら、まさか!?」

アルト「ああ・・・俺も信じたくはなかったが・・・。アドニスやセツノの力が何らかのきっかけで『覚醒』し、デメリットはあるが、宝具並の力を出せるようになると同じように・・・」

アルト「『異端の亜鈴』もまた・・・何かのきっかけで『覚醒』し、その力が進化すると言うのか‥!?」驚愕している


ドクドクドクゥゥ~~・・・(ブルーナから多量の蒼毒が出続けている)

ブルーナ「フゥ~・・・フゥ~‥フゥゥ~・・・‥!?」ビクッ!(我に返る)

ブルーナ「(な‥なによこれ・・・これは私の『蒼毒の異端の亜鈴』でやったことなの?今までは蒼毒を放水やガス状に出すのが精一杯だったというのに・・・)」

クイクイッ・・・ギュゥゥギュゥゥ~ン・・・(ブルーナの手の動きと共に蒼毒の触手が動いていく)

ブルーナ「(!?。あの巨大な蒼毒の物体を制御できる・・・やっぱりアレは私が蒼毒の異端の亜鈴で生み出したモノだというの・・・)」

ブルーナ「(私のさっきの怒りがトリガーとなって、私の蒼毒の力が強化されたというの?――だとしたら私は‥私もまた、メリュジーヌや彼女の子供たちと同じように、力が『覚醒』したというの!?)」

ブルーナ「(アハッ、アハハハハハ!!やっぱり私の決断は間違ってなかった‥あの時、國家試験で選んだあの青い砂が入った器を飲んだあの時から、私の運命は既に決定してたんだ!)」

ブルーナ「(私はもう、この妖精國ブリテンの妖精たちとは違う存在となった!もう誰も私を蔑ます事など出来ない・・・上級妖精の地位も、氏族長としての権力なんか、もうどうでも良い!)」

ブルーナ「(誰が私を裏切ろうと、誰が私に蔑もうとしても、この私の蒼毒で私への”罵声”はそれを言った自身の“悲鳴”へと変わる!)」

ブルーナ「(最後に信じられるのはこの私!そしてアグラヴェイン様から授けられたこの蒼毒の異端の亜鈴は・・・私の妖精としても真の力なのだから!!)」


サラマンダー所長「(アァ‥アァァァ~~!?な、なんなのこれ・・・こ、これが・・・ブルーナの蒼毒の異端の亜鈴の力だというの!?)」ガタガタガタ・・・(震え上がる)

サラマンダー所長「(確かにブルーナは『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』の妖精だと聞くけど・・・こんな・・・この猛毒の塊・・・もはや異端を通り越して、危険すぎる猛毒の妖精よ・・・)」

サラマンダー所長「(こんな猛毒の妖精はもう、このブリテンの地に存在しちゃいけない・・・こんな‥‥私たちを毒殺するようなヤツは、私がすぐに焼却しないと!?)」


メラメラァァァ~~、ジュボォォォォ~~~!!(右手に溜めていた炎を一気にブルーナにぶつけるサラマンダー所長)

ブルーナ「!」ヒュンッ、ブシャァァン!(蒼毒の液体の壁で防御する)

ブルーナ「なに?今度は私の事をその炎で焼こうとするなんて・・・アンタもアイツらと同じ様になりたいようね、サラマンダー所長。」

サラマンダー所長「うう、うるさい!!あなたはもうこのブリテンに存在してはいけない・・・あなたのような猛毒の塊がブリテンにいたら・・・」

ブルーナ「黙りなさい!」ブシュゥゥ~~ギュゥゥ~~!!(蒼毒の壁から多量の蒼毒の液体が放たれる)

サラマンダー所長「!!?」シュッ、チクッ!カチッ!(直ぐさまに左手の蒼毒の解毒薬を投与するも・・・)


ギュゥゥ~~ドバァァァ~~~ン!!(多量の蒼毒の液体がサラマンダー所長を呑み込んでいく)

ドロドロドロォォ~‥ガシュゥゥ~~・・・(蒼毒の液体まみれになるサラマンダー所長)


サラマンダー所長「あぁぁぁ・・・あぁぁぁぁぁ~~~!?」ガシュゥゥ~、ドクドクドクゥ~!(蒼毒に苦しんでいる)

サラマンダー所長「な‥なんで・・・・私の・・・蒼毒の解毒薬は完璧に調合・・・しているはずなのに・・・‥」ドクドクドクゥゥ~~!

サラマンダー所長(忌村静子)「そ‥蒼毒の量が多すぎて・・・解毒が間に合わな・・・‥ゴファッ!?」バシュンッ!(口から蒼毒と青くなった血を吐く)


ドサッ、ベチャァァン!(青くなった血を吐き、そのまま倒れていくサラマンダー所長(忌村静子))



【(そんな・・・サラマンダー所長が一撃で・・・)】
【なんてことだ・・・・。】←

スズカ「・・・さっきサラマンダー所長が持ってた‥蒼毒の解毒薬を自身に投与していたのは私も眼とサーチで見ていたわ‥。けど‥」

スズカ「あのブルーナが放った多量の蒼毒がサラマンダー所長が持ってた解毒薬の効力も投与した量よりも多すぎて、解毒が間に合わなかったんだわ‥。」

アルト「ああ‥あの様子じゃ、例え俺のヒールやスズカのヒーリングを受けたとしても、もう助からない・・・。ブルーナめぇ、まさかここまで蒼毒の力が増していくなんて・・・」


ブルーナ「そうよ三澤亮太・・・。アンタとその家族、そしてアンタの仲間たちと『予言の子』を含む仲間たちのおかげで、私の氏族長としての権力も地位名誉はズタズタに壊された・・・」

ブルーナ「でも、この私をここまで屈辱的に怒らせたことで、私の蒼毒の異端の亜鈴はこのように強化され、魔力だって、私の中でドンドンと溢れてくるようにわき上がるわ~!」

アルト「クゥゥゥ・・・」グググゥゥ~!(拳を握りしめる)

ブルーナ「私をここまで追い詰めてくれてありがとう三澤亮太!私の氏族長としての幸福と引き替えに私の強くしてくれたお礼として、アンタたちには目に物を見せてやるわ!!」

ブルーナ「アハハハハハハ、アァ~ッハハハハハハハハハハ!!」ドクドクドクゥゥ~~!(巨大な蒼毒の柱に入っていく)


ドクドクゥゥ~~!ギュ~ンギュゥゥゥゥゥ~~~ン!!(チューブ状に形成された蒼毒の中を潜水しながら移動するブルーナ)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
処刑会場で聞こえたサラマンダー所長のよる“モース毒の解毒薬の開発”の否定を含む、自身らが集めた資金源の使い道の暴露話により、観客席にいた妖精たちはブルーナとサラマンダー所長に対して罵声と批難を浴びせていき、

サラマンダー所長にはブルーナに対して怒りと憎しみの言葉を言い、アルトたちには自身への皮肉と言われ、精神的にも立場的にも追い詰められたブルーナであったが・・・


ブルーナのその怒りと憎しみがトリガーとなり、ブルーナの蒼毒の異端の亜鈴が『覚醒』したかのように強化・進化が施されてしまい、

ブルーナはその強化された蒼毒で観客席にいた妖精たちやサラマンダー所長に向けて放ち、観客席にいた妖精たちはブルーナに向けて浴びせていた罵声が自身らの断末魔と悲鳴へと声を上げていき‥

サラマンダー所長が投与した蒼毒の解毒薬の量と効力以上の蒼毒の量と効力により、サラマンダー所長はなすすべなく毒殺されてしまい・・・

自身の力の強化と進化に上機嫌となったブルーナは、アルトたちによってブルーナの力が『覚醒』した事に、アルトに皮肉を返すように言い、

ブルーナは自身の蒼毒の力でチューブ状に形成された蒼毒の潜水しながら、ブルーナはソールズベリーの鐘撞き堂へと向かっていったのであった‥。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
夢の氏族の妖精 サラマンダー所長(真名:忌村静子):『ダンガンロンパ』の世界出身の元・超高校級の薬剤師および元・人間。


ブルーナの命令でネオ・ニュー・ダーリントンへの避難を強いられ、多くの蒼毒に関わる積み荷と共に渋々と避難の準備をしていく中で村正たちと鉢合わせとなり、

避難が出来ない事を良い事に自身の居場所でもある製毒工場の守る為に村正たちと交戦するも、その村正たちの返り討ちにあってしまい・・

オベロンにモース毒の解毒の方法と特効薬の事を聞かれるも、呪いであるモース毒にそれらを解毒する方法や特効薬がない事とそれを餌に詐欺を働いたことを暴露し、

オベロンが仕掛けたマイクを通し、処刑会場に彼女の声がそのまま流れてしまい、最後のトドメとしてブルーナと共に処刑会場にて、観客席の妖精たちに晒し者にされてしまう。

そしてブルーナが自身の今までの悪事を彼女に押しつける事に激怒した彼女は、ブルーナを自身の力で殺そうとしようとするが、そのブルーナの『覚醒』した蒼毒の力によって彼女は返り討ちに遭い、

『覚醒』したブルーナの蒼毒の前に彼女が作った蒼毒の解毒薬が効力的にも量的にも上回り、そのまま彼女はその蒼毒によって、彼女はその命を落とすのであった‥。


サラマンダー所長(忌村静子) 毒殺(ブルーナの蒼毒による毒の回りにより)

第37節:判決、死刑!~ブルーナとの決戦~
―――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:鐘撞き堂近くの上空



ギュゥゥゥ~~~ン!(チューブ状の蒼毒を泳いでいくブルーナ)

ドォーン、ドォーン、ドォォォーーーン!!パンパァ~ン!キラァァ~~ン!(ソールズベリー上空に蒼い光の天使の花火が打ち上げられていく)


ブルーナ「!。(凄いわ!多量の蒼毒で形成する物体を操れる他に蒼毒に関する物だったら何でも操れるって事なのね!良いこと知ったわ!)」

ブルーナ「(この力なら亮太とその家族共を一気に毒殺できるし、『予言の子』であるアルトリアも殺せる・・・いや、三澤亮太やアルトリアだけじゃない‥)」

ブルーナ「(この力ならば・・・『境界なき勇士団』も、他のニセモノの『予言の子』も、『円卓軍』も、ウッドワスも・・・そしてあのモルガン陛下でさえも、私の蒼毒で毒殺することが出来るかもしれないわ!)」

ブルーナ「(モルガン陛下を毒殺さえ出来れば、私はこの妖精國ブリテンの新たな女王になれるし、もしかしたらこの力でアグラヴェイン様を・・・)」

ブルーナ「(・・・いや、今はそれを考えるよりも先にやるべき事がある。私がモルガンを倒し、ブリテンの新女王になる事を考えるのはその後よ。)」


ギュゥゥゥ~~~ン!(鐘撞き堂へと急ぐブルーナ)
――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:大聖堂の屋上 鐘撞き堂



ギュゥゥゥ~~~ン、スタッ!(鐘撞き堂に降り立つブルーナ)

ブルーナ「フゥゥ・・・。」バサッ、バサッ、バサッ!(身体に付着している蒼毒を払っていく)


ワァァァ~~!キャアァァ~~!?(下では観客席にいた残りのソールズベリーの住民たちが慌てふためいて、処刑会場から逃げ出している)


ブルーナ「ウフフフフ!さっきの蒼毒攻撃で無事だった妖精たちがあんなに慌てふためいて逃げ出しているわ。さっきまでは私にあんなに罵声を浴びせていたのにね?」

ブルーナ「でもまだ終わりじゃないわよ・・・あなたたちには私の秘密を知り、そして私の事をここまで怒らせたお礼を、亮太たちと共にさせて貰わなきゃならないからね?」


ドクドクドクゥゥ~~!(蒼毒をたくさん生成し、鐘撞き堂で何かの準備をしていくブルーナ)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:処刑会場内では・・・


ワァァァ~~!キャアァァ~~!?(無事だった観客席の妖精たちが処刑会場の外へと逃げ出していく)


トリスタン「妖精たちが逃げていく・・・さっきまでブルーナに批判を浴びせていた者たちが、ブルーナへの恐怖で混乱と恐慌状態へとなっています。これではまるで・・・」

【ノリッジの『厄災』と同じ・・・】←

オベロン「ああそうだね・・・どう見ても今の妖精たちの様子はノリッジの『厄災』が現れた時の同じ恐慌状態だ。あの妖精たちの様子じゃ、みんな揃って、ソールズベリーから逃げだそうとしているかもね!」

アルトリア「ええ。でもこれはこれでもうソールズベリーの妖精たちがブルーナの事を風の氏族長として、彼女を支持する事はもう二度と無いと思われます。」

アルトリア「それに、とにかく今はマイクさんと調ちゃんを安全な場所で休ませないと・・・蒼毒の回りが遅かったとはいえ、2人の体力はもうないかと・・・」

アルト「確かにそうだな。ここからのブルーナとの戦いにマイクと調は必要ないのは確かだな。ダ・ヴィンチちゃん、2人をここから安全な場所へと連れ出してくれないか?」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ、わかっているさ!2人をソールズベリーの外へと一時避難させたいから、2人を運ぶことを手伝ってくれないかレッドラ・ビットくん?」

レッドラ・ビット「勿論です!私はいつでも速く走れますから、2人を早く馬車へと乗せてください!」

立花響「はい!調ちゃん、少し身体を動かすからね‥?」調に寄り添いながら・・・

月読調「え、えぇ・・・」はぁ‥はぁ‥はぁ‥(弱々しく頷く)

マイク「う、うん・・・」フー‥フー‥フー‥(弱々しく頷く)


ガシッ、ノシィィ~~‥(マイクと調を馬車へと運んでいく立花響とダ・ヴィンチちゃん)

タタタタタァァーー!(アドニスを抱えたルージュたちが駆け付ける)


ルージュ「スズカお姉ちゃぁぁ~~ん!!」タタタタタァァーー!(アドニスを糸で抱えている)

スズカ「ルージュ!あなたたち、どうにか無事で・・・・!?」

アドニス「ハァ‥ハァ‥ハァ・・・‥」フゥー‥フゥー・フゥー・・・(息苦しくしている)

バーゲスト「アドニス!?いったいどうしたというのだ・・・。アドニスにいったい何が・・・」

イズ「――先ほどのブルーナの蒼毒の巨大物体の一部がアドニス様の背中と右腕に付着し、そこから残った微量の蒼毒が身体に浸蝕されたと思われます。」

イズ「はやくアドニス様に解毒薬と回復処置を行なわなければ、アドニス様の命はないかと・・・」

ディエンド「そうか、なら話は早い。僕がその蒼毒の解毒薬の一つを持っているから、早く彼の治療をしたまえ。」シュッ!(蒼毒の解毒薬の瓶を取り出しながら)

スズカ「ええ!アドニス・・・今助けるからもう少しの辛抱よ!」ゴソゴソゴソッ・・・シュッ、シュッ!(バックから注射器を取り出して用意する)

アドニス「うぅぅぅ・・・・スズカ‥お姉ちゃん・・・。」ハァ‥ハァ‥ハァ・・・(息が弱々しく吐いている)


パカッ、ガシッ!チクッ、チュゥゥゥ~~・・・(蒼毒の解毒薬を注射でアドニスに投与するスズカ)


コーラル「アドニスさん・・・私の事を庇って、ブルーナの蒼毒を受けてしまわれるなんて・・・私はどうしたら・・・・」グスンッ、ウルウルウル‥(泣きそうになっている)

メリュジーヌ「コーラル・・・‥」心配そうにしている



ビュゥゥ~~ン!!(かなり強い風を発生させる)

【!?】
【なんか凄い風が吹きあれて来たというか・・・・】←

アルトリア「・・・!?。この風から感じる魔力・・・これはブルーナからの『風の報せ』です!」

千子村正「何だと?あのクソ妖精ヤロウ・・・今度はいったい何を語ろうとしているんだってぇんだ?」



観客席から逃げている妖精たち「ブルーナの『風の報せ』の前兆だ!俺たちを騙して、蒼毒で殺そうとしたブルーナの『風の報せ』だ!」ガヤガヤガヤ!(動揺している)

観客席から逃げている妖精たち「ブルーナのヤツめ・・・今さら我らに何を話そうとしているんだ!」ガヤガヤガヤ!(動揺している)


ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ!!(ブルーナの『風の報せ』に動揺しているソールズベリーの住民たち)
――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:大聖堂の屋上 鐘撞き堂では・・・



バサッ、バサッ、バサッ!ビュゥゥ~~ン!!(青い翅を羽ばたかせ、かなり強い風を発生させるブルーナ)

ブルーナ「『その通りよ。この『風の報せ』はこのソールズベリーに存在しているアナタたち全員に通達するように送っているわ‥。』」


シュッ、シュッ、シュッ!(首をかっ斬るように親指を下に指し降ろすブルーナ)

ブルーナ「『ソールズベリーの領主‥および風の氏族長にして『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』の幹部の1人、この『蒼毒のブルーナ』よりあなたたちに通達するわ!』」

ブルーナ「『これより、ソールズベリーの領主及び風の氏族長の権限により、あなたたち全員に裁判の再判決を執り行うわ!』」


ドォーン、ドォーン、ドォォォーーーン!!パンパァ~ン!キラァァ~~ン!(ソールズベリー上空に蒼い光の天使の花火が打ち上げられていく)

ギュゥゥゥ~~~ン!!ギュンギュンギュゥゥ~~ン!!(ソールズベリーじゅうに多くの蛇の形をした蒼毒が出現する)


ブルーナ「『心して聞きなさい。これがあなたたちに告げる裁判の結果よ・・・。』」

ブルーナ「『――被告:偽者を含む『予言の子』一行、被告:『境界なき勇士団』メンバー全員、被告:『異邦の魔術師』と『カルデア』、被告:『ソールズベリーの住民』全員!!』」

ブルーナ「『判決は『死刑』!―――全員まとめて『死刑』よ!!』」

ブルーナ「『死刑!死刑!死刑!しけぇぇぇぇぇぇ~~い!!』」大声で叫ぶ

――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:地上にて・・・


ソールズベリーの住民たち「―――!?」驚愕している

ブルーナの兵士たち「―――!?」驚愕している

アルトリア「―――!?」驚愕している

ダ・ヴィンチたち、村正たち「―――!?」驚愕している

立花響、月読調「―――!?」驚愕している

ゼロワンたち、ゼンカイザーたち「―――!?」驚愕している

スズカたち「―――!?」驚愕している

メリュジーヌ、バーゲスト、アルト「―――!?」驚愕している

【―――!?】
【(死刑・・・だって・・・?)】←

―――――――――――――――――――――――――――――
ブルーナ「『アナタたち『妖精』のその心の移ろいから、私の事を支持するフリをして恨みを溜め、風向きが変われば私を一気に罵倒していき、』」

ブルーナ「『『予言の子』とモルガン陛下。――どちらかが優勢となれば、その優勢となっているヤツにすり寄り、自分たちはそれを利用して『厄災』から生き延びようとするその性根の悪さ‥』」

ブルーナ「『故に私は・・・・あなたたちのような『妖精』たちを、私は絶対に許しはしない!許されたりはさせない!!』」

ブルーナ「『この私のこの蒼毒でここにいるソールズベリーの全員、次代の妖精が生まれぬほどの烈火のように死になさい!』」

ブルーナ「『蝶のように舞い狂い、蜂の毒針に刺されるように、全員まとめて死になさ~~い!!』」


ブルーナ「アハハハッ、アハハハハハハハ!!アハハハッ、アハハハハハハ!!アハハハハハハハアハハハハ――――――!!」狂笑の如く笑い出す


蒼毒のチューブを泳ぎ、ソールズベリー大聖堂の屋上にある鐘撞き堂に辿り着いたブルーナは、自身の強化された『蒼毒の異端の亜鈴』を駆使し、

そしてブルーナは強風のように『風の報せ』をソールズベリー全体に伝達していき、そしてソールズベリーの中にいる者たちに『風の報せ』を通し、

アルトたち『境界なき勇士団』とアルトリアたち一行、そしてソールズベリーの住民たち全員。今まで自身の事を罵倒し、精神的にも立場的にも自身を追い詰めてきた者たち。

ブルーナはその者たち全員に対する死刑宣告を告げていき、地上では多くの蛇の形をした蒼毒の塊を出現させ、上空には打ち上げ花火で作り上げた蒼毒の蒼い光の天使が打ち上げられていき、

その光景はまるでソールズベリーに終末を告げる天使たちの凱旋とも呼べるモノであった・・・。

ソールズベリー:外部上空 クロコダイオー内部



ギュゥゥゥ~~~ン!ギュンギュンギュンッ!(モニター内でソールズベリーで蒼毒の蛇の塊がウネウネと動いている)


フリント「何アレ・・・?さっきまでソールズベリーにあんなモノはなかったはずなのに・・・」

ゾックス「アア・・・いったい向こうで何があったかは知らないが、どうやらアルトたちにはとっては想定外の事が起こっているみたいだな?」

ガオーン「何だって!?それじゃあ介人たちやアルトさんたちは、あの蛇のような毒の塊に苦戦しているんじゃ・・・」

ジュラン「落ち着けガオーン。まだそうと決まったわけじゃないし、介人たちがあんな塊に負ける筈がないからな!」

ガイル「ああそうだ。父さんや母さんたち、それに俺たち7兄妹があのような毒の塊にやられる訳がねぇ!父さんたちはまだ、あのソールズベリーでみんなと戦っているからな!」

ジョルニ「ああ。しかしウェールズで新たにゼロワンやイズたちが加わったとはいえ、相手はイレギュラーズのメンバーの1人にして風の氏族長である『蒼毒のブルーナ』。」

ジョルニ「彼女はイレギュラーズの中で3年前から妖精騎士アグラヴェインに仕える古参の妖精であり、彼女の異端の亜鈴である蒼毒はとても強力なモノであるのは、パーシヴァルから既に聞いている。」

ジョルニ「回復能力がある父さんやスズカがいるとはいえ、迂闊にブルーナの蒼毒を受ける訳にはいかないのは確かの用だね。」

ゾックス「ああ。今はとにかく、急いでアルトたちと合流した方が良さそうなのは確かの用だな。みんな、しっかり捕まってろよ!」ガシッ!(ギアダリンガーを手に構える)

ジョルニたち「ああ(おうよ)!」頷く


ギィィーーン、ビュゥゥーーン!!(ソールズベリーに向けてスピードを上げるクロコダイオー)
――――――――――――――――――――――――――――――
一方その頃、ソールズベリー外部周辺:東門近くの平原近くにて・・・



ギュゥゥゥ~~~ン!ギュンギュンギュンッ!(蒼毒の蛇の塊がソールズベリー内にて動いている)


ウッドワス軍・遠征部隊「オォォォ~・・・・」ビクビクビクッ・・・(震え上がっている)

遠征部隊・隊長「なんだアレは・・・・?何か蒼毒の塊のようなのが、蛇のようにウネウネと動いているように見えるのだが・・・」

遠征部隊・隊長「上空の暗雲がより一層青く厚くなっていくし・・・。い、いったい・・・ソールズベリーの内側でいったい何が起ころうとしているんだ‥?」


ググググゥゥ~~、ピリピリピリィィ~~!!(ウッドワスがある手紙を手に持ったまま怒り出していき・・・)

ウッドワス「グゥゥ~~あの青臭い翅の蒼毒妖精めぇ・・・。何が“『予言の子』と『境界なき勇士団』に襲われてピンチだから、助けに来てくれ!”・・・だとぉ?」ピリピリピリィィ~!!

ウッドワス「もし我が軍がブルーナの救援へと向かい、サラマンダー所長とブルーナを助け出してくれた暁には多くの解毒薬と共に蒼毒兵器をたくさん提供すると手紙に書き、」

ウッドワス「私はそれを了承し、このように急ごしらえでソールズベリーへの遠征部隊をここに連れてきたのだが・・・」ピリピリピリィィ~、ブチッ!(堪忍袋の緒が切れる)


ガシッ、ビリビリィィ~~~!!(ブルーナからの救援依頼の手紙を破り捨てるウッドワス)

ウッドワス「なんだというのだ!あの様子からしてブルーナの奴、ぜんぜんと余裕をカマしているのではないか!!」怒り心頭

ウッドワス「ブルーナの奴め、あのような蒼毒の力が使えると言っておいて、この忙しい私の身を差し置いて救援を求めるとは・・・一体、何様のつもりで手紙を送ったのだ、この青クソ妖精めぇぇ!!」

遠征部隊・隊長「ウウ、ウッドワス様・・・どうか冷静になられた方が良いかと・・・」

ウッドワスが破り捨てたブルーナからの救援依頼の手紙の内容


ブルーナ(手紙)「『予言の子』と『境界なき勇士団』がソールズベリーに進軍しているの!2大組織の目的は『ソールズベリーの鐘』と断定。」

ブルーナ(手紙)「私が『予言の子』と『境界なき勇士団』を引きつけている間に、私の従者であるサラマンダー所長をネオ・ニュー・ダーリントンへの避難をさせたいから、至急、救援をお願いします!」

ブルーナ(手紙)「私とサラマンダー所長を助けてくれた暁には、私たちが製作した蒼毒兵器と解毒薬をたくさんウッドワス公の戦場に支給します。ですからどうか私たちを助けてください!!」
――――――――――――――――――――――――――――
タタタタタァァーー!(兵士が偵察から帰ってくる)


遠征部隊・偵察兵「偵察から戻りました。今現在、ソールズベリーの門は依然として扉を開く様子はありません。我々の呼びかけにも、東門の方からの返事はありません。」

遠征部隊・偵察兵「それどころか、今の東門には内側からの毒ガスが漏れ出ており、このまま城壁から突入するには毒ガスもあって、侵入は不可能かと・・・」

ウッドワス「ツゥゥゥ~ブルーナの奴、『予言の子』と『境界なき勇士団』を自身の手で殺して手柄を横取りしようとしているというのか、ブルーナは!」

ウッドワス「それにいくら待っても、あのブルーナが言ってた自身の従者であるサラマンダー所長という妖精の姿が現れんし、もはや一刻も猶予もない‥。」


ウッドワス「チィッ・・・北の野営地へと引き返せ!これ以上、ブルーナの振り回しにはもううんざりだ!」

ウッドワス「このまま待ってたとしても、もう既に円卓軍の戦力の補充がなされていると思われる。すぐに野営地へと引き返し、ロンディニウム侵攻の体勢を立て直すんだ!」

遠征部隊・隊長「は、ハッ!では遠征部隊、撤収~~~!!」号令をあげる

遠征部隊の兵士たち「・・・・・・‥」ダッダッダッダッダァァァ・・・(不満げに歩き出す)


ダッダッダッダッダァァァ・・・(不満そうに東へと引き返していくウッドワスとソールズベリー遠征部隊の兵士たち)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー外部。上空ではアルトたちの作戦により、一度ロンディニウムへと戻っていったゾックスたちは・・・・

ソールズベリーへの増援として――ジョルニ、ガイル、ゾックス、ガオーン、ジュラン、セツノ、ハベトロットをクロコダイオーに乗せていき、

上空よりブルーナが展開する蛇の形の蒼毒の塊に驚愕するも、アルトたちの身を案じつつ、ソールズベリーへと向かっていた。


対して地上ではブルーナから届いた救援を要請する手紙を了承し、ウッドワス率いるソールズベリー遠征部隊を引き連れ、ソールズベリーへと救援へと向かったのだが‥

そのブルーナからの手紙の内容とは異なり、ソールズベリー内で蠢いている蛇の形の蒼毒の塊の存在を妖精特有の目視で確認し、

そして手紙の内容とは違う展開にウッドワスの怒り心頭に激怒し、ブルーナからの手紙をそのまま破り捨てていき、

ウッドワスと遠征部隊は骨折り損のくたびれもうけの如く、サラマンダー所長の到着を待たずに東の野営地へと引き返していくのであった。


また、ウッドワスたちが東へと引き返していく中、上空からソールズベリーへと向かうゾックスたちの進路は南から迂回して飛んでいってたため、

ウッドワスたちとゾックスたちが同じ目的地であるソールズベリーへ向かっていたという事をお互いに知るよしもなかったのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ダッダッダッダッダッダッ・・・‥(不満げに東の野営地へと遠征部隊が引き返していく)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・‥」ジィィ~‥(ソールズベリーの方を見ている)

妖精騎士モードレッド「・・・・・・・」ジィィ~‥(ソールズベリーの方を見ている)

ベリル・ガット「・・・・・・・」ジィィ~‥(ソールズベリーの方を見ている)

レオンゴン(フード姿)「・・・・・・」ジィィ~‥(ソールズベリーの方を見ている)


シ~ン・・・(妖精騎士アグラヴェインたちの馬車から動かない妖精騎士アグラヴェインたち一行)

ベリル「クッハハハハハハ!なんだよ、さほどの毒液や毒ガスを出せる程度でつまらない妖精だと思ってたが・・・ブルーナの奴、やれば出来る子だったじゃないか!」ゲラゲラゲラ!

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・私も夢の中で中の様子を見ていたけど、“大量に出した蒼毒で巨大な物体を作り、それを使役して敵を圧倒的に毒殺させる。”」

妖精騎士アグラヴェイン「“さらに蒼毒に関係する兵器も全て遠隔操作で使用できる”と、以前までのブルーナの力にはなく、私にも初めての事例と言ってもいいわ‥。」

ベリル「オォォ~?アグラヴェイン郷も初めて見るという事は、ブルーナはイレギュラーズの中で特別な存在だったと言うことなんだな?」

ベリル「全く、ブルーナの救援要請でわざわざソールズベリーに行って見たところ、意外にもブルーナの奴が余裕の感じで蒼毒を出しまくって、さらに自身の異端の亜鈴が進化してたなんてなぁ~。」

妖精騎士モードレッド「フンッ、全くだ。せっかくあたしたちがブルーナのヤロウのピンチに駆け付けたというのに、いざ来てみれば、ブルーナ自身の異端の亜鈴が進化してて、」

妖精騎士モードレッド「その進化した力でブルーナ1人でソールズベリー中の妖精たちをこの手で抹殺しようとするとは、ホント調子に乗っているにも程があるぜ!」不満げに言う


バシュゥゥゥ~~~・・・・(城壁から蒼毒の毒ガスが微かに漏れ出ている)

タタタタタァァーー!(ウィンキーが奥からやって来る)


ウィンキー「アグラヴェイン様、ここは危険です。早くこの場から下がった方が良いかと・・・。この場所の風向きから蒼毒の毒ガスがこっちに流れてくると推測がなされていますが・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・いいえ、毒ガスの方は私が何とかするとして、私はこのままブルーナの動向を観察しているわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「ブルーナの進化した異端の亜鈴の力がどこまで三澤亮太たちと『予言の子』たちに通用するか、私はイレギュラーズの総大将として見届ける義務があるわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたたちはこのまま私の次の命令が出る間で、常に回りを警戒しつつ、このまま武装待機をしていなさい。」

妖精騎士モードレッド、レオンゴン、ウィンキー「―――――――」頷く


妖精騎士アグラヴェイン「(いったいどういう事なのかしら?妖精は生まれた時の『目的』を除き、生まれた時から完成されている存在である以上、成長する事は無いはず‥)」

妖精騎士アグラヴェイン「(他のイレギュラーズのメンバーは既に存在自体が完成されている存在に私の力で異端の亜鈴を付与していて、亜鈴そのものが成長する事は無いというのに・・・)」

妖精騎士アグラヴェイン「(ブルーナだけは自身に付与された蒼毒の異端の亜鈴が成長し、毒を出すだけだったブルーナが毒で出来た物体や兵器を操れるように力が強化されるなんて‥)」

妖精騎士アグラヴェイン「(いったい彼女(ブルーナ)の身に何が起こったというの?まさか彼女もまた、アルトリアと同じ何らかの形で成長する妖精だというのかしら‥。)」


ドクドクドクゥゥ~~!!(ソールズベリー内の蒼毒が動き出す)

妖精騎士モードレッド「!。ブルーナの蒼毒が動き出したぞ!これは面白い事になりそうな予感がするよなぁ~?」

ベリル「ああ。ブルーナ、いったいどのような形で三澤亮太たちやカルデアの奴らを毒殺しようとするのか、なんだか楽しみになってきたぜ!」ワクワク!

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・」怪しんでいる


時同じくして、同じくブルーナの救援要請で来た他のイレギュラーズ一行とベリルもまた、ブルーナの救援要請でソールズベリーの近くまで来ており‥

ウッドワスと遠征部隊が東の野営地へと引き返す中で、彼女たちはブルーナの進化した蒼毒の異端の亜鈴に興味を持ったのか、彼女たちはその場から武装待機をしており、

ブルーナの進化した蒼毒の異端の亜鈴がどんな力なのか、ブルーナがその力でアルトたちに対してどのような結末を迎えるかを見届ける形で近くの平原で待機しつつ、

妖精騎士アグラヴェインだけは心の中で、なぜブルーナの異端の亜鈴が進化したのか、ブルーナはいったいどのような存在なのかが気になりだし、

妖精騎士アグラヴェインはブルーナに対し、彼女自身が何者なのかについて、アグラヴェイン自身の中で疑問と不信感を募らせるのであった。

話は戻り、ソールズベリー:大聖堂の屋上 鐘撞き堂にて・・・


ドクドクドクゥゥ~~~!!(次々と巨大な蒼毒の物体が多く展開されていく・・・)


ブルーナ「許されよ。許されよ。私の罪を許されよ。私以外の罪は許されてはいけない。」

ブルーナ「そこの見張りなさい。あそこを狙いなさい。私の敵を皆殺しにしなさい、私以外の罪を根絶やしにしなさい。私の蒼毒の異端の亜鈴よ!」

ブルーナ「目標、ソールズベリー全領土。死刑、執行!!」パチン!キィィン!(指パッチンと共に翅が青く光る)


ドクドクドクゥゥ~~!ギュゥゥゥ~~ン!(蛇の形の蒼毒の物体全てが一斉に動き出す)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:住宅街


ギュゥゥ~~ン、ブシュゥゥ~~!!ブシャァァァ~~!!(蛇の形の蒼毒の物体から蒼毒の毒ガスと毒液が噴出される)


ワァァァーーーーー!!キャァァァァーーーーー!?(ソールズベリーの住民たちが蒼毒に襲われている)

ソールズベリーの住民1「た、助けてくれ・・・俺はまだ死にたくは‥グハァァッ!?」バシュゥゥ~、ガシュッ!(毒液を浴びて血を吐く)

ソールズベリーの住民2「イヤァァァ・・・ゴフゥゥッ!?」ブシュゥゥ~‥、バシュッ!(毒ガスを吸って血を吐く)

ソールズベリーの住民たち「ワァァァァ~~~キャァァァ~~~!」バシャァァ~~ン!!ブシュゥゥ~~!!(蒼毒に包まれて死んでいく)


ドクドクドクゥゥ~~!バシャァァ~~ン!!ブシュゥゥ~~!!(蒼毒の物体がソールズベリー全体を蒼毒で汚染していく)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー近くの上空――及びクロコダイオー船内では・・・


モワモワモワァァ~~‥(ぶ厚い蒼毒の雲がクロコダイオーの進路を遮っていく)


ゾックス「クソッ!この雲、普通に浮いている雲じゃねぇ‥俺たちの航行を邪魔しやがっている!」

ジョルニ「ああ。まるでこの雲、誰かに操作されているように僕たちの侵入を拒んでいるように邪魔をしている・・・もしかして、この雲自体も蒼毒で出来ているというのか‥?」


ブシュゥゥ~~!!(蒼毒の雲が外から侵入してくる)

リッキー「う、うわぁぁぁ~!?雲が船内に浸水・・・いや、浸雲してきたぁぁ~~!?」

カッタナー「マズいぞ・・・このまま入られたら中にいる俺たち全員全滅するぞ!!」

セツノ「!!?」ブシュゥゥーーー!(手から冷気を放つ)


ギュゥゥ~カチカチカチィィ~ン!(蒼毒の雲が凍り、同時に氷で浸雲経路を塞いでいく)


ハベトロット「雲が凍ったぞ!てかセツノ、キミ・・・力の制御の方はもう大丈夫なのか?」心配そうにしている

セツノ「うん・・・セツノ、ある程度の力の制御が戻った・・・もう少ししたら、セツノも戦える‥。」

ジョルニ「そうみたいだね・・・でも今のこの状況では、父さんたちと合流する前にこの船も蒼毒に汚染されてしまうかと・・・」

ゾックス「確かにそのようだ。このまま上空からの合流は断念だ!着陸するぞ!」


ギィィィーーン、ビュゥゥ~ン!(蒼毒の雲を振りほどくようにUターンし、西側の地上へ着陸していくクロコダイオー)


ブルーナの号令と共にソールズベリーに多く出現させた蒼毒の塊を操作し、ブルーナは無差別テロの如くソールズベリー全体に蒼毒を振りまいていき、

処刑会場から逃げだしたソールズベリーの住民たちはその蒼毒の塊に襲われてしまい、恐怖と悲鳴をあげながら蒼毒を浴びせられ、そして血を吐いて死んでいくのであった。

さらに上空では製毒工場の煙突から放出され、雲のように作られた蒼毒の雲は、ソールズベリーに向かうクロコダイオーの侵入を妨害するかのように襲いかかり、

蒼毒の汚染を恐れたゾックスたちはあえなく上空からの侵入を断念し、ソールズベリーの西側の平原へと降り立つのであった。

ソールズベリー:処刑会場では・・・


ワァァァーーーーー!!キャァァァァーーーーー!?(ソールズベリーの住民たちの悲鳴が上がってきている)


【――――!?】
【マズい、このままじゃソールズベリーが!?】←

千子村正「ああ。ブルーナめ、マジでやりやがった!アイツ、儂たちも含めてソールズベリーにいる者たちを全て抹殺する気だ!」

千子村正「こんな大胆不敵・・・いや、こんなやけくそ丸出しの蒼毒放出で俺たちを一気に毒で殺そうとしようってか!」

アルト「そのようだな。もうこのままの一刻の猶予もない・・・とにかくブルーナの暴走を止める以外に、ソールズベリーを解放するてはなさそうだな。」

アルト「どうにかブルーナの蒼毒の放出と操作を停止させ、ブルーナを倒さない限り、俺たちどころかソールズベリーにいる妖精全てが蒼毒に汚染されて死んでしまうぞ!」

メリュジーヌ「ええ‥元よりそのつもりよ。ブルーナを倒し、ソールズベリーをあいつから解放しない限り、私たちはこのソールズベリーから出られる保証はないわね。」

【うん。アルトリア!】
【それにソールズベリーの鐘を鳴らさないといけないからね?】←


アルトリア「はい。鐘を鳴らすことも大事ですが、ブルーナが出したと思われる蒼毒の物体が、私たちを妨害してくる可能性があります。」

アルトリア「バーゲストさんたちとトリスタン郷たちは手分けしてソールズベリーで動いている蒼毒の物体を倒し、これ以上の蒼毒の汚染を食い止めてください。」

アルトリア「ルージュちゃんとスズカさん、響ちゃんたちは村正たちが確保した解毒薬を使い、辛うじて逃げている住民たちの避難と救助をお願いします。」

アルトリア「そして藤丸君とダ・ヴィンチちゃん、村正とアルトさんとメリュジーヌさんとコーラルさんには、わたしと一緒に蒼毒の元凶であるブルーナを倒し、蒼毒の放出を止めに行きましょう!」

アルト「わかった!メリュジーヌ、コーラル。2人の仇討ちの為にも、今ここでブルーナを倒すぞ!」

メリュジーヌ「ええ。元より私たちはそのためにソールズベリーを解放しに来たからね。」

コーラル「ええ・・・しかしアルトさんやメリュジーヌさんはともかく、私にはお二人のような力など・・・・」


ガシッ・・・(月読調が立花響の方を持ち‥)

月読調「・・・私も行くわ・・‥。みんなの事を守らないと・・・ウゥゥ・・・」ヨロヨロヨロ・・・(力なく動いている)

立花響「!。ダメだよ調ちゃん!調ちゃんはまだ動ける状態じゃないし、調ちゃんのシュルシャガナだって・・・」

月読調「‥私が悪いの・・・。私があの時・・・勝手に人間牧場のみんなを助けようとしたばっかりに、誰もみんなを救えなかった・・・目の前にいる人たちを救う事ができなかった・・・」

月読調「それどころか、大怪我して捕らえられた私を助けに響が皆さんと一緒に助けに来てくれるなんて・・・私、なんて不甲斐ないんだなっと思っちゃって・・・」

月読調「だから今度は、私も皆さんと一緒にソールズベリーのみんなを助けなちゃいけないの・・・私の事を介護してくれたマイクさんのためにも・・・」

マイク「シラベちゃん・・・・」馬車で横になっている


ヨロヨロヨロ・・・、ガシッ、カチャカチャカチャ・・・(月読調のペンダントを弄っていくアドニス)

スズカ「!?。何をしているのアドニス!まだ蒼毒の解毒がしたばかりで、まだ安静にしてないと・・・」

アドニス「僕の事は大丈夫。それよりもみんなは出来るだけソールズベリーをブルーナの蒼毒から守ってあげて・・・コーラルお姉ちゃんのふるさとを守ってあげて‥」

アドニス「このソールズベリーの街は元々、妖精たちと人間たちが自由で仲良く暮らしていた街なんだよね?誰もが自由に生きられ、誰もが自由に暮らせる生活を送っていた『風と自由』の街だったんだよね?」

アドニス「僕はそんなソールズベリーを・・・コーラルお姉ちゃんが生まれたこの『風と自由』の街を、これ以上、ブルーナの蒼毒で汚染されたくはないから‥」

コーラル「アドニスさん・・・・」ジワァァ~・‥(感心している)

カチャカチャカチャ、キュィィ~ン!(調のペンダントが光り出す)


アドニス「ハァ‥ハァ‥‥。僕に出来るところはここまでだけど、調ちゃんのシンフォギアをリンカー無しでも動かせるようにしたから、いつでもシンフォギアを纏って戦えるよ・・・。」

月読調「!。ありがとう・・・これで私もみんなと一緒に戦えて・・・・クゥ・・・」ドサッ‥(膝をつく)

立花響「調ちゃん!いくらシンフォギアがいつものように動かせるようになっても、調ちゃんの身体がまだ・・・」

スズカ「ええそうね。3週間も足が酷い怪我をして、その怪我のまま酷い環境で監禁されて、それに蒼毒の毒袋で生死を彷徨うぐらいの思いをしたというのに・・・」

スズカ「・・・ですが、アドニスが怪我も顧みずに調のシンフォギアを直してくれた以上、私にはおすすめできないけど、あなたにこれの投与を進めるわ‥。」


ゴソゴソゴソ・・・(バックからオレンジ色の薬品を取り出す)


アルト「スズカ、それは一体なんだ?」スズカが取り出した薬品を見て‥

スズカ「これ?『アドレナブースター』と言って、私が自作した体内アドレナリンの活性薬よ。これさえ投与すれば、調ちゃんは30分ぐらいまともに戦えると言ってもいいわ。」

【つまりこれを投与したら、調ちゃんは戦えるんだね?】
【30分過ぎたらどうなるの?】←

スズカ「ええ、薬の効果が切れたら丸一日は寝たきりになるのは確実だけど、あなたたちはそれでもたたかうつもりはあるんだよね?」

月読調「ええ・・・私、こういうのにはとても慣れているからね。30分もあれば充分よ。だからお願い・・・」

スズカ「・・・わかったわ。調ちゃん、必ず生きて私の元へ帰って来てほしい・・・それがあなたにこれを注射する条件よ。」

月読調「――――――。」コクッ。(頷く)


コーラル「アドニスさん・・・調さん・・・・」

【行こう、コーラルさん】
【ソールズベリーを解放しに行こう】←

【アドニスや調ちゃんの為にも、オーロラの為にも・・・】

コーラル「!。はい!では、アルトリアさんの言う通り、私たちは手分けをして、ソールズベリーをブルーナの手から守りましょう!」

ここにいるみんな「――――――。」頷く


ダダダダァァァーーーー!!(みんなそれぞれの行動に移るように移動する)


月読調「スズカさん、お願い。」ガバッ・・・(腕をさらけ出す)

スズカ「ええ。」シュッ、カチッ。(『アドレナブースター』を注射器にセットする)


チクッ、チュゥゥ~~!!(月読調の腕に『アドレナブースター』を注入する)

ドクンッ、ドクンッ・・・スタッ‥。(月読調の中に『アドレナブースター』が投与され、彼女は1人で立ち上がる)


月読調「――よし、薬の効果が効いている。これなら・・・」カッカッカッ‥(足の動きを確認しながら‥)

立花響「うん。調ちゃん、薬の効果が切れるまでだけど、一緒に戦おう。ソールズベリーのみんなやアルトさんたちを守る為に!」

月読調「ええ!」


シャランッ!タタタタタァァーー!(それぞれのペンダントを構え、コロシアムの外へと走る立花響と月読調)
――――――――――――――――――――――――――――――

月読調「Various shul shagana tron(ヴァリアス シュルシャガナ トローン)‥」聖詠を歌う

立花響「Balwisyall Nescell gungnir tron(バルウィシャル ネスケル ガングニール トローン)・・」聖詠を歌う


ギィィィーーン、ジャキィィーーン!!ガシャガシャァァーーン!!(ガングニールのシンフォギアを纏っていく立花響)

ギュゥゥーーン、ジャキィィーーン!!ガシャガシャァァーーン!!(シュルシャガナのシンフォギアを纏っていく月読調)

――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:東の通り


バシュゥゥ~~~!ブシュゥゥゥ~~!(蒼毒の巨大物体から毒液と毒ガスを吐いてくる)

逃げている住民たち1「うわぁぁぁぁ~~~・・・」バシュゥゥ~~、ガシュン!(蒼毒の毒液を浴び、そのまま死んでしまう)

逃げている住民たち2「ギャァァァァ~~~・・・」ブシュゥゥ~~、ガシュン!(蒼毒の毒ガスに包まれ、そのまま死んでしまう)


道に転んだ女妖精「た、助けて・・・私はまだ死にたくない!私にはまだやるべき事があるのに・・・私はまだ、自由というのを知らないというのに・・・」ガタガタガタァァ~!(震えている)

グォォ~~ン・・・(蒼毒を吐き出す素振りをする)

道に転んだ女妖精「――――――!!」眼を瞑る


ギュゥゥ~~ン、ギィィィ~~ン!!(屋根から一輪バイクのような物体が走ってくる)

月読調「ハァァァァーーー!!」ギィィィーーン、ピュゥゥーーン!(そのまま屋根からジャンプする)


ガシンッ、ギィィ~ギィィーーン!!『γ式・卍火車』


ジャクンッ、シュパァァ~~ン!(『γ式・卍火車』が蒼毒の巨大物体を横から斬る)

立花響「――――!!」ガバッ、シュタァァ!!(女妖精を抱え、そのまま退避する立花響)

ズゴォォォ~~‥ボチャァァ~~ン!!(横に斬れた蒼毒の上部分が地面に落ちる)


立花響「大丈夫ですか?怪我はありませんですか?」

助けられた女妖精「・・・あれ?わたし・・・助かったのですか?」

月読調「――ここは危険だから、ひとまず処刑会場の方へ戻ってください。あの場所なら多分大丈夫ですから。」

助けられた女妖精「え、えぇ・・・何がわからないけど・・・助けてくれてありがとう‥!」


タタタタタァァーー!(処刑会場の方へ引き返す)

>>364 追記 タタタタタァァーー!(処刑会場の方へ引き返す女妖精)
――――――――――――――――――――――――――――――――――

ドクドクドクゥゥ~~!!(蒼毒の巨大物体が下から生え替わっていく)


立花響「うわぁっ!?調ちゃんが斬った所から蒼毒が生え替わった!?」驚いている

月読調「そんな・・・あの蒼毒の物体はブルーナの能力が続く限り、あの物体は斬っても斬っても再生するって事なの!?」驚いている

カイニス「だろうな・・・。クソォォ~‥ブルーナのヤロウめ、とんだ土壇場でとんでもない力に覚醒しやがって!」


ジュボォォォ~~~~!!(バーゲストが放った炎が蒼毒の巨大物体を焼いていく)

ボォォォ~~~!シュゥゥゥ~~・・・(蒸発する)


バーゲスト「大丈夫かお前たち!」

月読調「バーゲストさん!今、バーゲストさんの放った炎が、さっきの巨大物体を蒸発させて・・・」

バーゲスト「ああわかっている。どうやらあの蒼毒の巨大物体は液体で出来ており、蒸発するほどの熱で燃やせば、蒼毒の被害を最小限に減らせると思われる。」

バーゲスト「要は熱消毒のようなモノだ。蒼毒の物体のことは予定通りに私たちが相手になる。調たちは妖精たちの避難と救助を優先し、何としてでも処刑会場に避難させるのだ!」

立花響「はい!行くよ、調ちゃん!」

月読調「ええ!」


タタタタタァァーー!(蒼毒の巨大物体の討伐をカイニスとバーゲストに専念し、住民たちの救助活動を徹底的にやる立花響と月読調)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ブルーナが放ち、彼女の能力によって、ソールズベリーにいる者全てを毒殺するために蒼毒の毒液と毒ガスを吐いて襲いかかってくる蒼毒の巨大物体たち。

その蒼毒の物体からソールズベリーやそこに住む妖精たちを守る為にアルトたちはそれぞれの役割で手分けをしていき‥

バーゲストたちは蒼毒の巨大物体を討伐。響とスズカ、ルージュたちは処刑会場を避難場所として妖精たちの避難と救助をし、

アルトとメリュジーヌはコーラル、アルトリア、村正、ダ・ヴィンチちゃん、藤丸立香と共に元凶であるブルーナの元へと急いで行くのであった。


その際にみんなの事を守りたいと願う月読調の気持ちに説得され、スズカは調に『アドレナブースター』というアドレナリン誘発薬を投与し、

30分というリミットがあるも、調のシュルシャガナの機動力とスピードを生かし、生き残っているソールズベリーの住民たちを救出していくのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:大聖堂の屋上 鐘撞き堂



ドクドクドクゥゥ~~!(蒼毒の巨大物体がソールズベリーを襲っていく)

住民たちの声1「ワァァァァ~~~キャァァァ~~~!?」悲鳴が聞こえてくる

住民たちの声2「ギャァァァ~~~ぐわぁぁぁ~~~!?」断末魔が聞こえてくる


ブルーナ「ウフフフフフフ、アハハハハハハハハハ!!」ゲラゲラゲラ~!(悲鳴を楽しんでいるように笑っている)

ドクドクドクゥゥ~~!バシャァァ~~ン!!ブシュゥゥ~~!!(蒼毒の巨大物体が妖精たちを殺していく)


ブルーナ「アハハハハハハ!死ね~、死ね~、死ね~!死ね死ね死ね死ね死ねぇぇぇ~~~!!良いわよ皆殺しよぉぉ~~!!」歓声をあげている

ブルーナ「虫けら共め!これが私の力・・・これが私の亜鈴の力・・・。これがこの風の氏族長・ブルーナの妖精領域よ!!」怒鳴るように喋る

ブルーナ「私の蒼毒で死んだ妖精だけがこのブリテンの地に居る良い妖精なのよ!アハハハハ、アァァ~ハハハハハハハハァァ~~!!」ゲラゲラゲラ~!(大声で笑う)



ビュゥゥーーン、スタッ!(メリュジーヌがアルトを連れて着地する)

タタタタタァァーー!(階段からアルトリアと藤丸立香、千子村正、ダ・ヴィンチちゃんがやって来る)


【そこまでだブルーナ!!】←

ブルーナ「――! ようやく来たわね『予言の子』、『異邦の魔術師』・・・そして三澤亮太に裏切り者のメリュジーヌ‥。」

アルト「ブルーナ、もうこれ以上、俺とメリュジーヌとは関係ない奴らを巻き込むな!アンタの敵は俺とメリュジーヌ、そして俺たちの家族と『境界なき勇士団』だけだろ!」

アルト「アンタはアンタ自身の蒼毒の異端の亜鈴の力でアンタが支配するソールズベリー全てを蒼毒で汚染させようとするつもりなのか!」

ブルーナ「クゥゥ‥うるさいわね!3年前、ただアンタは私の言う事だけを聞いて動いてくれさえいれば、ソールズベリーはこんな事にはならなかったはずなのに‥」

ブルーナ「全ては3年前、私の恩や努力を無駄にし、私の元から去ったアンタが悪いのよ!いったいアンタは誰のおかげであの名無しの森から助けられたというのよ!」

ブルーナ「一体誰がただの奴隷だったアンタに独立権を発行し、アンタに自由にソールズベリーを歩かせたり、アンタの力の存在をオーロラの奴に申告しせずにいられたというのよ!」

アルト「‥あの時はお前を巻き込みたくなかったからだ。アンタが女王軍に反旗を翻す俺と繋がりが解れば、女王軍はアンタを捕らえられ、何をするのかも解らなかったというのに・・・」

アルト「それをアンタは俺がアンタを裏切ったと勘違いをして、俺の理解者だったアンタは妖精騎士アグラヴェインの元へと寝返り、アンタは俺の愛するメリュジーヌの大切な人の命を奪ったんだ。」

アルト「メリュジーヌだけじゃない・・・アンタが手にした蒼毒の異端の異端によってマイクや調ちゃんが死にかけたり、アンタと協同して作った蒼毒兵器がブリテンの大地を汚染したり、」

アルト「ついさっきもアンタの仲間だったサラマンダー所長を殺し、アンタが覚醒させた蒼毒の異端の亜鈴で今もなお多くのソールズベリーの住民たちを殺している。」

アルト「俺はアンタの事を名無しの森から救ってくれた妖精とはもう思っていない。アンタはそれ以上に多くの者たちをその蒼毒の力で殺していき、多くの者たちを恐怖と悲しみで屈服させていった。」

アルト「そして風の氏族長に君臨したアンタは多くの者たちから『自由と財産』を自身の権力で奪い、奪った金でアンタは自由気ままな生活を誰にも分かち合うことなく過ごしてきた。」

アルト「アンタは風の氏族の妖精の長に相応しくない。アンタを氏族の長にするには器がとても小さすぎるからな‥」

ブルーナ「う‥うるさい黙れ!!アンタみたいな人間に言われたくないわ!アンタみたいな昔から力があるだけで、奴隷にしか使いようがない虫けらと同等の人間なんかに言われたくは無いわ!!」

【コイツゥゥ~~・・・】←
【(こいつ、人間を虫けら呼ばわりしていたなんて・・・)】


ダ・ヴィンチちゃん「ブルーナ。3年前のキミとアルト、それにメリュジーヌたちとの関係についての関係性を部外者である私たちは聞く必要は無いかもしれない‥」

ダ・ヴィンチちゃん「しかし現にキミは3年前に世界を変えようとしていたアルトの事を裏切り、國家試験を通して妖精騎士アグラヴェインから蒼毒の力を授かり、キミはイレギュラーズのメンバーとなった。」

ダ・ヴィンチちゃん「そして前の風の氏族長であるオーロラに成り代わるように風の氏族の長となったキミがしてきた事は、このソールズベリーを自分の都合の良いように支配する事だった。」

ダ・ヴィンチちゃん「キミがしでかした事はもう他でもなくこのブリテンを支配する女王モルガンと同じ・・・いや、それ以上に酷いモノだと断定できるさ。」

ダ・ヴィンチちゃん「そして今は君自身の手でソールズベリーの住民たちを皆殺しにし、このソールズベリーを死の街に変えようとしている。それを藤丸君や『予言の子』、そしてアルトたちが黙っている訳には行かないからね!」

アルトリア「はい!蒼毒のブルーナ・・・あなたは他の妖精たちより上の地位に立ちたい故に他の妖精たちを蹴落とし、多くの妖精たちを殺し、自分自身だけが幸せになる事なんて、私は絶対に許すはずがありません!」

アルトリア「あなたみたいな自分勝手で他人を蹴落とす妖精に誰かの上に立つ事など、一生かけても無いと知りなさいよ!!」

ブルーナ「―――――!!」キリキリキリィィ~~~!!(怒りを全体で表している)

ブルーナ「クゥゥ~~!数日前の三澤亮太の復活といい、『予言の子』の謁見と脅しといい‥・アンタたちと関わって以来、私の思い通りになったことは確かと言っても過言はないわ。」

ブルーナ「3年前に私の事を利用するだけ利用して、私の功績と努力を自身のモノとして横取りしていっあのクソ頭の妖精のオーロラと同じように、

ブルーナ「私の全てを否定し、私のヤロウとしている事を止めようと私の前に立ち塞がると言うのならば、私はアンタたちを殺すのみよ・・・」


ブルーナ「―ーアンタたちは私の『目的』と覇道の邪魔する敵でしかない!アンタたちなんて、私の蒼毒の力と魔力を全て使ってでも、アンタたち全員を蒼毒の底深くに沈めてやるのだから!」

ブルーナ「アンタたちとアンタたちのお仲間全員をぶっ殺し、私は私の栄光たる道を突き進んでいくのだから!!」キリッ!

メリュジーヌ「ええそうね。‥・・そうやってキミはソールズベリーの住民たちを使い、オーロラを徹底的に屈辱を与えて殺し、氏族長の権力で住民たちを自身の圧政にしいていき、」

メリュジーヌ「今度は自身を罵倒した住民たちをキミの蒼毒の異端の亜鈴で皆殺しにし、私たちも含めてあなたの敵と呼べる者全てを殺すというキミのその『目的』と野望・・・」

メリュジーヌ「今ここでそのキミの野望と共に、私はオーロラの仇を含めて、キミを倒す!!」

アルト「あぁそうさ・・・俺はこの風と自由の街であるソールズベリーをアンタの支配から解放し、俺をあの浜辺に置き去りにした事やブリテンの人たちをアンタの蒼毒や権力で苦しめた事‥」

アルト「そしてアンタの手でオーロラを殺し、俺の妻であるメリュジーヌとオーロラの従者だったコーラルを悲しませた償いを今ここで受けさせてもらう!」


アルト「藤丸、アルトリア。アイツの蒼毒の異端の亜鈴を攻略するためにも、君たちの力を貸してくれるか?ソールズベリーの住民たちを助けて、その目の前にある2つ目の『鐘』を鳴らす為にも!」

アルトリア「ええ!ソールズベリーにいるみんなを守り、そこにあるソールズベリーの鐘を鳴らす為にも、私はあなたの凶行を全力で止めて見せます!」ガシッ!(杖を構える)

千子村正「ああ!覚悟しやがれブルーナ・・・お前さんの野望はここで終わらせてやるからよぉ~!!」ジャキンッ!(刀を構える)

ダ・ヴィンチちゃん「―――――」ガシンッ!(頷きつつ、自身の武器を構える)

ブルーナ「ツゥゥッ・・・貴様らぁぁぁ~~!!」ドクドクドクゥゥ~~!(蒼毒を滾らせる)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー大聖堂の屋上にある鐘撞き堂にて、高みの見物をするように下の様子を見下していき‥

そこから多くの蒼毒を操り、多くのソールズベリーの住民たちを毒殺していくのを上から眺めていく中で、ブルーナの凶行を止めるためにアルトたちが駆け付けてにきて、

アルトとメリュジーヌ、そしてアルトリアたちは蒼毒の元凶である蒼毒のブルーナを倒し、ソールズベリーをブルーナの元から解放し、ソールズベリーにある2つ目の『巡礼の鐘』を鳴らす為にも、

アルトたちはブルーナの前に自身の武器を構えていき、ブルーナのまたアルトたちを自身の蒼毒で殺す為に自身の中に流れる蒼毒を著しく滾らせていき・・・


今ここに、ブルーナとアルトたちによる――ソールズベリーを賭けた決戦がいま始まるのであった。

演出:青い砂と共に青い翅の蝶々が舞う中をドロドロと流れる蒼毒の毒液と共に敵のタイトルが現れる


蒼毒の異端の妖精

BURUUNA(ブルーナ)


――――――――――――――――――――――
クラス:キャスター


(術)1ゲージ目HP:267,990
(術)2ゲージ目HP:310,161
(術)3ゲージ目HP:400,444

常時発動:【蒼毒のソールズベリー】
・味方フィールド全てのサーヴァントに毒付与

ブレイク1回目:【死ね死ね死ね死ね!!】
・味方のサーヴァント全体にスタン(2T)
・味方のサーヴァント全体に毒付与x3

ブレイク2回目:【蒼毒超マシマシでやるわよ!!】
・自身の攻撃力・防御力アップ(4T)
・味方の強化解除&味方のサーヴァント全体に毒付与x5(合計で6600のダメージ)


チャージ攻撃:『蒼毒亜鈴・死天使ノ神判』(相手に大ダメージ&猛毒x4付与)

ドクドクドクゥゥ~~!バシュゥゥ~~~!!(ブルーナの両手から蒼毒の毒触手を放つ)


アルトたち、アルトリアたち「―――――――!!」ヒュンヒュンッ!(毒液をかわす)

ブルーナ「クゥゥ~~!」クイ、ギュゥゥ~~ン!(触手の動きを操作する)

メリュジーヌ「!。このぉぉ~~!!」クルクルゥゥ~~、ジャクン、ジャクン、ジャクン!(蒼毒の触手を切り裂いていく)

ブルーナ「小癪なぁ~~!蒼毒の死網(ポイズン・デス・ネット)!!」ドクドクゥゥ~~!バシュゥゥ~~!!(網状の毒液が飛んでくる)


ギュゥゥゥ~~~ン!!(蒼毒の巨大触手も左右同時に襲いかかる)

メリュジーヌ「!?」左右と前方の攻撃を察知する

ブルーナ「テェェイ!!」パンッ!(両手のひらを合せる)

ギュゥゥゥ~~~ン、ボチャァァ~~ン!!(メリュジーヌを蒼毒の死網で包みつつ、巨大触手が合わさるように挟み込む)


アルト「メリュジーヌ!?」

ブルーナ「ふっ、決まったわぁ・・・」ドヤァァ‥


バシュゥ~~バリバリィィ!!バシャァァ~~ン!!(魔力放出によるエフェクトで蒼毒の巨大触手がはじけ飛ぶ)

メリュジーヌ「ハァァッ!」バリバリィィ~!(第3段階の姿に変わる)

ブルーナ「なっ!?こいつぅぅ~~!!」キリキリィィ~!

メリュジーヌ「ハァァァ~~!!」ビュンビュンビュンッ!(ハイスピードで近づいていく)

ブルーナ「!!。」ギュゥゥ~~ン、シャァァァ~~!!(蛇の形の蒼毒の物体を放つ)

メリュジーヌ「――刻めっ!」ジャキン、ジャキンッ!バシュバシュンッ!(デュケイナイトで蒼毒の物体を斬っていく)


千子村正「ハァァァッ!」ジャキィィン!(真横から斬りかかる)

ブルーナ「――――!!」ドクドクゥゥ~~ン!!(蒼毒の壁を展開する)

ガジュブブゥゥ~‥・シュゥゥ~~!(村正の刀が蒼毒の壁で防がれ、刀の先が溶ける)


ブルーナ「フッ、蒼毒の煙霧(ポイズン・スモークミスト)!」バシュッ、ブシュゥゥ~~!!(壁に手を突っ込み、蒼毒の煙を出す)

千子村正「!?。クソッ!」スタタタッ!(口を塞ぎつつ、その場を離れる)

ブルーナ「これもおまけよ!蒼毒の棘槍(ポイズン・デスピアー)!」ドクドクゥゥ~、ジャキンッ!シュパパパァァァ~~!!(蒼毒で出来た棘を放つ)

千子村正「――――!!」ジャキン、ジャキン、ジャキンッ!(刀で蒼毒の棘を切り払っていく)

ブルーナ「ツリャァァ~~!!」ドクドクゥゥ~、ジャキンッ!シュパパパァァ~~!!(蒼毒の棘をメリュジーヌにも放つ)

メリュジーヌ「――アメ、ナミ――!!」ジャキィィン、キュゥゥーン!(デュケイナイトがひとりでに動き出す)


ジャキジャキジャキジャキィィーーン!!(自動でデュケイナイトの斬撃で棘を斬り落としていく)



ブチャンッ、ボチャンッ、シュゥゥゥ~~・・・(飛び散った蒼毒が足場を蒼毒で浸蝕刺せていく)

【(足場が蒼毒に毒されていく・・・)】
【このままじゃマズい・・・】←

アルトリア「アワワワワ!ブルーナの蒼毒が飛び散って、どんどん私たちが踏める足場がなくなっていく・・・このままじゃ・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「落ち着くんだアルトリア。確かにブルーナの蒼毒の攻撃をはじき返せば返すほど、それによる飛び火でこちらが踏める足場がなくなっていくのはわかるわね。」

ダ・ヴィンチちゃん「だからってこれ以上飛び火ガ起こらぬよう蒼毒を避けようにも、ブルーナの蒼毒は遠隔操作で追ってくるようだし、避けきれるモノでもなさそうだ。」

アルト「ああ・・・メリュジーヌは空中を飛んでいるから問題ないとして、このままでは俺や村正、ダ・ヴィンチちゃんがブルーナに近づくどころか、鐘にすら近づくことも出来なくなるとか・・」

アルト「どうにかブルーナの放つ蒼毒を止める事が出来ればいいのだが・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ‥しかしブルーナの弱点をサーチで調べられるスズカは下で避難民たちの治療をしているし、今から連れて来るにも、この蒼毒の中で連れて来るのは不可能と言ってもいいね‥」

アルト「ああ・・・一体どうすればいいんだ・・・」ぐぬぬぬぅぅ~・・(困った表情を見せる)

アルトリア「・・・・・・・」ジィィィ~‥(黙ってその様子を見ている)


アルトリア「(落ち着くんだ私‥このままブルーナの蒼毒に慌てふためいても、あのブルーナを止める事は出来ない‥)」

アルトリア「(考えるんだ私・・・・。あのノクナレアの娘と戦った時と同じように、私はただ前に出て戦うだけが魔術を使える者としての戦い方じゃない・・・)」

アルトリア「(敵の動き、能力の特徴と・・・あらゆる動作を見逃さずに観察し、どうにかブルーナの弱点かブルーナを一撃で倒す隙を見いださないと‥)」


アルトリア「・・・・・・・」ジィィィ~‥(黙ってブルーナの様子を観察している)

【アルトリア・・・】
【(もしかして自力でブルーナの弱点を見いだそうと・・・)】←


ブルーナ「!?。予言の子め、私の事をジロジロジロジロ見やがって!なんならアンタから先に殺してあげるわ!!」キィィン、ドクドクゥゥ~~!(背中の翅が光り、蒼毒が目の前で生成されていく)

アルトリア「!?。アレって・・・」何かに注目している

ブルーナ「喰らいなさい!蒼毒の激流砲(ポイズン・ハイドロ・ストリーム)!!」ドクドクゥゥ~~、ブシュゥゥ~~!!(放水のごとく放たれる)


ブシュゥゥ~~~!!ドクドクゥゥ~~!!(蒼毒の放水がアルトリアに襲いかかる)

アルト「危ない!!」ギュィィン!!(アルトリアの前でバリアを展開する)

アルトリア「!!」

【アルト!?】


バシャァァ~~!バシャバシャァァ~~!(ブルーナの蒼毒の激流砲(ポイズン・ハイドロ・ストリーム)をアルトのバリアが防御している)

ブルーナ「チィッ!三澤亮太め‥力があるだけの人間のくせに妖精である私の邪魔ばかりしやがって・・・」

ブルーナ「でもここでアンタを殺す事さえ出来れば、アンタのヒール(回復)による回復要員は消え、アンタさえ殺せば、『境界なき勇士団』の指揮系統はぶっ壊れる!」

ブルーナ「アンタさえ殺せれば、シェフィールドの残党兵やノリッジの支持者も私の前にひれ伏し、モルガン陛下やアグラヴェイン様への手土産にも出来るからね!」

ブルーナ「三澤亮太と『予言の子』、そしてメリュジーヌやカルデアの奴らをこの手で殺し、私こそがこのソールズベリーの支配者であると証明してやるのだからね!」キリッ!


キィィィン!ドクドクゥゥ~~、ブシュォォォォ~~!!(蒼毒の激流砲(ポイズン・ハイドロ・ストリーム)の放水威力を上げるブルーナ)

アルト「クッ、クゥゥゥ~~~!!」ギュィィ~、グググゥゥ~~!!(必死に蒼毒の激流砲の攻撃に耐えようとする)

メリュジーヌ「ハッ!フッ!――ツゥゥ、アルト~!」ジャキジャキンッ!(蒼毒を斬り続けている)

千子村正「クソッタレがぁ・・・ブルーナの奴の蒼毒め、斬っても斬っても水飴のように触手が再生し、斬れば斬るほど儂らが踏める足場が減る一方だぜ!」ジャキンジャキンッ!タタタッ!(かわしつつ、蒼毒の触手を切り続ける)

アルト「ああ‥だがまだだ!俺はアイツを・・・ブルーナの奴を必ず止めて、メリュジーヌやソールズベリーのみんなの『風と自由』を取り戻さなきゃならないんだ!だから・・・クゥゥ~!!」

グググゥゥ~~!(ブルーナの蒼毒の激流砲に押し負けそうになる)

アルトリア「アルトさん‥メリュジーヌ‥村正・・・ツゥッ!!」ゴソゴソゴソッ!(何かを準備する)


タタタタァァーー、タッタッタッタッ!(蒼毒に毒されてない足場を転々として動くアルトリア)

アルトリア「弾けて、シャフティホルン!」ヒュンヒュンッ!(色違いの瓶をブルーナに投げる)

ブルーナ「!?。ツゥッ、」キィィン、ドクドクゥゥ~、バンバンッ!(指から蒼毒の銃弾が放たれる)

バンバンッ、バリバリンッ!(蒼毒の銃弾で白と水色の瓶が割れ、粉末が飛び散る)


スゥゥ~~・・・(白と水色の粉末が何処かに吸われていく)

アルト、アルトリア「―――!」何かに気づいてそれを見ている

キィィン!バサッバサッバサッ・・・スゥゥゥ~~・・・(ブルーナの背中の翅が光ると同時に色違いの粉末が翅の中に吸われていく)


アルト「(アルトリアが投げた瓶の中身が飛び散って・・・その中身が粉末としてブルーナの翅の中に入って・・・まさか!?)」何かに気づく

アルトリア「(思ってた通り・・・もし彼女の蒼毒の生成の元があるとしたら、ブルーナの翅の発光はもしかしたら!)」何かに確信を持つ



アルトリア「ブルーナの背中の翅を狙ってメリュジーヌ!彼女の弱点はそこにある!」

メリュジーヌ「!。えぇ、わかったわ!!」ヒュンッ!(姿が一瞬で消える)

ブルーナ「!?」メリュジーヌの動きを見て


メリュジーヌ「ハッ!!」ヒュンッ、ジャキンッ!(ブルーナの後ろに現れ、斬りかかる)

ブルーナ「クゥゥッ!!」ドクドクゥゥ~ン、ブチュンッ!(背中後ろに蒼毒の壁を展開して防御する)

ブルーナ「このぉぉぉ~~!!」ブシュゥゥ~~!ギュゥゥ~~ン!(蒼毒の壁から毒液を放つ)

メリュジーヌ「!?。クゥゥッ!」ヒュンッ、ビュゥゥ~~ン!(高速移動でかわす)

ブルーナ「ハァァァァ~~!!」ドバァァ~~ギュゥゥゥ~~ン!!(蒼毒の触手を身体中から出す)


ギュゥゥゥ~~~ン、ギュンギュンギュゥゥ~~ン!!(蒼毒の触手が一斉にメリュジーヌを攻撃していく)


メリュジーヌ「―――――――」ヒュンヒュンヒュンヒュンッ!!(触手などの多くの蒼毒をかわしていく)

ブルーナ「私の後ろを突いて攻撃するなんていい度胸じゃないの、メリュジーヌ!アンタの動きが速い事は、私も11年以上も前から知っていたわよ。」

ブルーナ「ずっとオーロラの側にいて、忠犬のようにオーロラの命令を聞いていき、ずっとオーロラのことを守るように側にいる、ブリテンの中で1番強くて1番目障りなクソ妖精!」

ブルーナ「アンタだけは1番邪魔だった‥オーロラを氏族の長から引きずり降ろすのに、先代の妖精騎士ランスロットであるアンタが一番邪魔だったのよ!」

ブルーナ「アンタがオーロラの側を離れ、三澤亮太の嫁として指名手配されたと知った時、私はどれほど嬉しかったと思ったのか‥アンタが生きて戻って来たと知った時、どれほどイライラが止まらなかったと言うことを!」

ブルーナ「そんなアンタに対する怒りと憎しみをここで晴らす・・・アンタと三澤亮太、そしてこのソールズベリーにいる者たち全員を殺す事によってねぇ!!」

メリュジーヌ「クゥゥ・・・」ヒュンヒュンヒュンヒュンッ!!(触手などの多くの蒼毒をかわしながら‥)

バシュゥゥ~~モクモクモクゥゥ~~!!(鐘撞き堂周辺が蒼毒の雲に覆われようとしている)


【―――――――】
【(い、息が出来ない・・・)】←

千子村正「――!?。ゴフゴフッ・・・何だこの雲は・・・あの雲が近づく度、息が苦しくなってくんぞ・・・」口をおさえながら

ダ・ヴィンチちゃん「ゴホゴホッ・・・この雲、普通の雲とは何か違う‥まるで雲自身が生きているように私たちに近づいているようだ・・・」口をおさえながら

ブルーナ「クフフフッ・・・製毒工場の煙突から噴出し、ソールズベリー上空に浮かんでいた蒼毒の雲よ。雲の中にはガス状の蒼毒が詰まってて、それらがソールズベリーの上空を漂っていたのよ。」

ブルーナ「それにひとたび雨が降れば、蒼毒の雨が一気にソールズベリーに降り注ぎ、それで妖精たちの阿鼻叫喚の声はとても良い音色で良かったわね‥。」

アルトリア「!?。(雨が降ったら蒼毒が雨になって降り注いでって・・・・まさかあなたは!?)」

ブルーナ「ええ!製毒工場から出る雲は蒼毒の量がカスぐらいにしか含まれてなく、蓄積して体内に蒼毒の毒袋が出来るぐらいにしか出来なかったけど‥」

ブルーナ「今の私は遠隔操作でこの雲を動かすこともできるし、ぶ厚くなった蒼毒の雲でアンタたちを覆って毒殺するだけでなく、」

ブルーナ「このまま私の力で雲から蒼毒の雨を降らせ、下にいる連中全てを一気にぶっ殺してやるわよ!アッハハハハハ!!」ゲラゲラゲラゲラァァ~~!

メリュジーヌ「!?。そうはさせない・・・お前なんかにアルトを‥『予言の子』を‥下で頑張っているスズカたちを殺させたりさせない!お前は‥この私がここで倒す!」


アルトリア「―――――!」何かを伝えるように頷く

メリュジーヌ「――――うん。」頷く

ブルーナ「私をここで倒すですって・・・ならやってみなさいよ、このクソ妖精どもめぇぇぇ~~!!」キィィン、ヒュ、ヒュン、ヒュゥゥ~ン!(ブルーナの翅が光りつつ、両手を動かしていく)



ギュゥゥゥ~~ン!!モクモクモクゥゥ~~!!(メリュジーヌを狙い撃とうとする蒼毒の触手とアルトリアたちを包もうとする蒼毒の雲)


アルト「ま、マズい!このまま包まれたら、たとえ口を塞いでいたとしても・・・」

アルトリア「させません!―――選定の杖よ、光を!」キュィィーーン!(杖が青く光り出し、)

アルトリア『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』!!」ギィィーン、ピカァァーン!!(『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』を発動させる)


ギィィーン、ピカァァーン!!(アルトリアたちを守るように『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』が発動する)

モクモクモクゥゥ~~!ギンギンギン!(蒼毒の雲がアルトリアたちを守る『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』の結界を包み込もうとする)


ブルーナ「!。結界で防御したですって・・・余計なあがきをぉぉ~~!」イライライラ!(イラついている)

アルトリア「こっちは大丈夫・・・メリュジーヌ、あなたの手でブルーナを!」ギィィーーン!(結界で防御しつつけている)

メリュジーヌ「ええ、このまま一気に攻める!アイツを倒すにはもうこれしかない・・!」ピキンッ!(覚悟を決める)


バリバリィィ~~、ギュィィーーン!!(高速に動きながら、第1段階の姿に戻る)

ブルーナ「クソォォォ~~、ならばやってやるわよ!」シュッ、キィィン!!(ブルーナの翅の発光と共に手をかざす)


ドクドクドクゥゥ~~!(ブルーナの後ろから放出される蒼毒から大鎌を持った天使の姿が形成される)


メリュジーヌ「一撃、一瞬で終わらせる。切開剣技──開始! 」ジャキン!ビュゥゥゥン!!(超スピードで動いていく)

ブルーナ「――我が異端の亜鈴、我が蒼毒。全ての毒を持って、我が目の前の敵を毒殺せし!」ドクドクドクゥゥ~~!(ドンドン蒼毒があふれ出していき‥)


ギュゥゥゥ~~~ン!ギュンギュンギュン!モクモクモクゥゥ~~!!(多くの蒼毒の物体と蒼毒の雲が一斉にメリュジーヌに襲いかかる)

バフッ、ベチョッ、ギィィン!!(蒼毒の雲や物体に少々触れつつも、そのままアロンダイトを前に突き出すメリュジーヌ)


メリュジーヌ「グゥゥゥ~~!──沈め、『今は知らず、無垢なる湖光(イノセンス・アロンダイト)』!!」ギィィィ~~ン!!(ブルーナめがけて突っ込む)

ブルーナ「我が毒で撃ち落としてくれるわ!――『蒼毒亜鈴・死天使ノ神判(ポイズニア・サマエル・ブルーナ/ディスペアー)』!!」ドクドクゥゥーー!シュッ!(号令を出すように手を動かす)


グウォォォォーー-!ギィィーーン!(両者の宝具が近づいていき‥)

ジャキィィィーーーン!!(両者の持つ刃が互い同士に交差するように振るわれる)


メリュジーヌ「・・・・・・・・・」黙っている

ブルーナ「・・・・・・・」黙っている

アルトたち「・・・・・・・」ただ見ている

【―――――】
【(一体どっちが斬ったんだ・・・)】←


ガフッ!ドサッ・・・(口から血を吐き、膝をつくメリュジーヌ)

メリュジーヌ「ゴフォッゴフォッ・・・」ガフンッ、ポタポタァ~‥(口から血が流れる)

アルト「メリュジーヌ!?」驚愕している

アルトリア「メリュジーヌ!?」驚愕している

ブルーナ「・・ウフフフフ、アハハハハハ!勝った・・・私の蒼毒があのメリュジーヌを・・・・」嬉しそうな顔をするが‥


シャキシャキンッ・・・バラァァ~~、バラバラバラァァ~~・・・(ブルーナの背中の翅が切り刻まれたようにバラバラに落ちる)


ブルーナ「・・えっ?・・・あっ、あぁぁ・・・あぁぁぁぁぁ~~~~!?」バラバラァァ~~‥(背中の翅が斬られたのを見て‥)

ブルーナ「あぁ・・あぁぁ~~‥あぁぁぁぁぁ~~!?わ‥私の翅が・・・私の青く美しい翅がぁぁぁ~~!!」

メリュジーヌ「ゴホゴホゲホ・・・・‥フッ・・・。」ニッ‥(苦し紛れの笑みを見せる)


ドロォォ~~‥ドロドロドロォォ~~・・・(蒼毒で出来た物体たちが一斉に変色し、そのまま崩れ去る)

【これって・・・】
【蒼毒で出来た物体が崩れていく】←

同じ頃、ソールズベリー:街全体では・・・・


ドロォォォ~~‥ドロドロドロォォ~~‥(多くの蒼毒の物体が透明色に変色し、そのまま形が崩れていく)


ゼロワン「!?。一体どうしたんだ・・・蒼毒で出来た怪物の色が水のように変色してドロドロと崩れていくぞ!」

カイニス「ああ・・一体どうなってやがる!あれだけ俺たちを苦しめたブルーナの蒼毒がこうも色が変わってドロドロと崩れるとはなぁ・・?」

バーゲスト「ええ・・・・!?。もしや、アルトたちがブルーナと戦っている中でブルーナの身に何かあって、その影響でブルーナの蒼毒に何か変化が起きたと・・・」


タタタタタァァァーー!(イズが向こうから走ってくる)

イズ「バーゲストさん、それに皆さま‥スズカ様から皆さまにお伝えすることがあります。」

イズ「“ブルーナの蒼毒は無力化された。こちらの方でもサーチを通して蒼毒の無毒化を確認した”っと、私の方もブルーナの蒼毒が忽然と、毒性の喪失とそれらの物体の崩壊を確認しました。」

ゼロワン「なんだって‥それは本当なのか!?」

イズ「はい。ソールズベリー大聖堂の上の方でメリュジーヌさん側の戦いがスズカさん側でも把握しており、そちらで宝具らしき魔力の増大が確認されており、」

イズ「その直後に蒼毒の物体が変色とそれらの物体の崩壊と共に蒼毒の毒性が消えた事から、メリュジーヌさんの一撃がブルーナの蒼毒の異端の亜鈴に対する弱点を突いたと思われます。」

ゼンカイザー「!。それって、上にいるアルトたちとアルトリアたちが、ブルーナに勝ったという事だね!そうじゃなきゃ、あの恐ろしい蒼毒が急激に力を失う訳がないからね?」

バーゲスト「ええ・・。アルト・・・それにメリュジーヌ‥、遂にやったというわけだな?」大聖堂の上の方を見上げながら‥


キィィーーン‥キラキラァァ~~‥(上空の雲から光が差し込んでいく‥)

―――――――――――――――――――――――――

ソールズベリー大聖堂の屋上にて、アルトたちとアルトリアたちとブルーナとの戦いが繰り広げられ、熾烈の戦いが続いていく中で、

アルトリアは以前、ノクナレア(リノア)との戦いで身についた敵の観察を駆使し、足場の蒼毒の浸蝕や蒼毒の雲による苦戦の中、それらを打開する手をアルトリアは見つけ出し、

アルトリアのアドバイスを元にメリュジーヌは自身の身体が蒼毒の攻撃に当たろうとも、彼女の捨て身の攻撃による宝具をブルーナに向けて突撃し、

その末にブルーナの背中にある青い翅をバラバラに切り裂き、ブルーナが斬られた自身の翅に対する嘆きの叫びと共にブルーナの放出した蒼毒の力が失われたかのように、

蒼毒の毒成分が消滅し、それらで作った物体全てが崩れゆくように色が透明色に変色・物体が崩壊していき・・・

それらと同様にソールズベリーに放出された蒼毒の物体が一斉に変色と崩壊が起こり、ソールズベリーを覆っていた蒼毒の雲もまた、黄昏の空の光が差し込むように消滅していくのであった。

―――――――――――――――――――――――――
場所は戻り、ソールズベリー:大聖堂の屋上 鐘撞き堂では・・・


ゴワゴワァァ~~・・・・(ぶ厚い蒼毒の雲が晴れていき、黄昏の空が見えてくる)

シュゥゥ~~・・・(屋上周辺の蒼毒が消えていく)


【蒼毒が消えた!】←

ダ・ヴィンチちゃん「ああ!この屋上に浸蝕していた蒼毒も跡形もなく消えている‥メリュジーヌがブルーナの背中の翅を斬った直後にだ!」

アルト「ああ・・だがそれよりもメリュジーヌが!」ダダダァァーー!(急いで前に出る)


タタタタタァァーー!(メリュジーヌの側に向かうアルト)

アルト「メリュジーヌ、キミはなんて無茶なことをしたんだ・・・あわやメリュジーヌがあの蒼毒の攻撃でサラマンダー所長と同じ目に遭おうかと‥」

メリュジーヌ「ごめんアルト・・・・あの状況でブルーナの翅を斬るには、あのような捨て身の宝具で行くしかなかったんだ‥。キミを心配させたことはとても悪いと思っている‥」

メリュジーヌ「‥でも私は大丈夫だ。私には以前、シェフィールドで受けた蒼毒に対する抗体もあるし、私は妖精國ブリテンで元・一番最強の妖精だからね‥こんなモノなど・・・ウゥッ!」苦しむ素振りを見せる

アルト「無理はするなメリュジーヌ。蒼毒に対する抗体があるからって、まだ油断することなど出来ないからな‥。」キィィン!(ヒール(回復)を施す)

メリュジーヌ「アルトォォ・・・・」ウルウルウル・・・(涙が少し流れる)


ブルーナ「‥なんで・・・なんで私の蒼毒で出来たのがドンドン崩れていくの・・・なんで私の蒼毒の力の雲が消えていくというの!?」困惑している

ブルーナ「クソォォ~、一体なにがどうなっているのか知らないけど、メリュジーヌめぇ~良くも私の大事な青い翅をバラバラに切り裂きやがって!!」激怒している

メリュジーヌ「・・・それはキミも同じ事だ。キミは3年前にも二代目妖精騎士ガウェイン・・・ビスケスを使って、オーロラから妖精の翅を切り落としたと聞いている。お互い様ね?」

ブルーナ「~~~!?。黙れ!私が生まれた時から青く美しく輝いていた私の翅をこんなバラバラに切り刻むなんて‥絶対に許さないわ!!」

ブルーナ「このままあんたら2人をぶっ殺す!――蒼毒の煙霧(ポイズン・スモークミスト)!」シュッ!(両手をメリュジーヌとアルトに向ける)


シュッ・・・(手から何も出てこない)

ブルーナ「・・あれ?・・・ンッ、ンッ、ンンンゥゥゥ~~!!」シュッ、シュッ、シュッ!(何度やっても手から何も出てこない‥)


ブルーナ「!?。な、なんで・・・・さっきまで私の手から蒼毒の毒液や煙が出ていたというのに・・・」困惑している

ブルーナ「アンタたち、私に一体なにをしたというの?一体どうして私の蒼毒の異端の亜鈴が発動しないというのよ!?」怒鳴り上げる

アルトリア「――思ってた通りだ。あのブルーナの背中の青い翅から蒼毒の生成に必要なモノを吸い込んで身体に取り込み‥」

アルトリア「ブルーナが蒼毒の力を出す際に翅の発光と共に、ブルーナの手から蒼毒を放出してたんだ。蒼毒の物体の遠隔操作の時も!」

【(ブルーナの背中から蒼毒を・・・)】
【それってどういう事なんだ?】←


ダ・ヴィンチちゃん「ブルーナの異端の亜鈴である蒼毒の力。その蒼毒の攻略を含めて、スズカや私がその蒼毒の毒性を研究していたのだけど、今のこの状況で全て繋がったと言ってもいいさ。」

ダ・ヴィンチちゃん「ブルーナが放つ『蒼毒』の正体・・・・それは空気中の酸素を水分と共に魔力で極限まで濃縮し、液体やガス状に変化させたモノだったんだ。」

ダ・ヴィンチちゃん「空気中の酸素・・・私たちが生きている限り、必ず空気中の酸素を肺に取りこむために息をしている。それについては生き物の常識と言っても良いさ。」

ダ・ヴィンチちゃん「けど時に酸素は純度が高いほど取り込みすぎれば、それ相応の猛毒と化し、それが原因で死に至るケースも科学的に証明されている。」

ダ・ヴィンチちゃん「ブルーナの蒼毒に至っては彼女の青い翅から空気中の酸素と水分を多く取り込みつつ、彼女の異端の亜鈴の魔力によって、体内で蒼毒を生成していき、」

ダ・ヴィンチちゃん「彼女の翅の発光と共に彼女の体内から蒼毒を放出し、極限まで濃縮された最極純度の空気は同じく濃縮された水分と自身の魔力と共に付着したモノ全てを蝕む猛毒として機能し、」

ダ・ヴィンチちゃん「妖精さえもイチコロで毒殺する事ができ、それらをサラマンダー所長はそれらを使って多くの蒼毒兵器を生み出した。」

ダ・ヴィンチちゃん「蒼毒の解毒薬を作る工程もそうだ‥・ただ濃縮された水分と酸素を分解さえ出来ればそれで良い。濃縮された酸素を分解すれば、酸素は猛毒には至らなくなる。」

ダ・ヴィンチちゃん「つまり蒼毒とはブルーナの青い翅から沢山多くの空気を取り込み、体内で彼女の魔力と共に放出される拡散可能な妖精領域だタッと言うことだ!」


アルトリア「そういう事です。ブルーナが蒼毒を出す際に背中の翅の発光と共に大きく羽ばたかせ、そこから空気中の酸素を大量に取り込んでいると考察し、」

アルトリア「私が投げた色付きの砂がブルーナの背中の翅に取り込んでゆくところを目撃し、ブルーナの蒼毒の弱点が背中の羽にあると確信を持ったのです。」

ブルーナ「!?」驚愕している

アルト「そういう事だったのか・・・ブルーナの蒼毒で多くの蒼毒兵器が出来たことも、蒼毒に汚染された地域や上空の雲の汚染が自然と浄化されないのは、蒼毒にブルーナの魔力が微かに入っている事が原因であり、」

アルト「その魔力はブルーナが生きている限りは失われずに残り続け、そこにいる生き物を瞬く間に汚染させて毒殺させることも可能であるって事だからな。」

アルト「ブルーナの蒼毒の力の『覚醒』によって、ブルーナの意思で拡散した蒼毒の魔力を可能な限り遠隔操作が出来るようになり、そこから蒼毒の物体や雲を操る事が可能となったんだ。」

アルトリア「ええ。ただ私が驚いたことはそのブルーナの背中の青い翅が蒼毒の生成に必要な空気を取り込む収集機として機能しているだけでなく、」

アルトリア「ブルーナによって放出され、あちこちに拡散された蒼毒の魔力を持続させ、蒼毒の遠隔操作にも役立つアンテナとしても機能していて、」

アルトリア「そのアンテナである翅を破壊したら、全ての蒼毒の魔力が失われる事があると言うことは私も想定していませんでした‥」

アルトリア「まさかブルーナの蒼毒の亜鈴が、ブルーナの背中の翅を壊せばもっと早く蒼毒の解毒が出来るなんて知らなかったし、ブルーナ自身も、まさか自分の翅が蒼毒の動力源だと気づきもしなかったからね‥。」

アルトリア「そうなると、村正たちが行なっていた蒼毒の解毒薬の確保自体が無駄だったって事になりますからね・・・。」

千子村正「まぁ確かにそう言えるよなぁ・・・ブルーナの翅の破壊が彼女の蒼毒の異端の亜鈴の攻略に繋がったと言う事は、今さっき解った事実だと言ってもおかしくないからな‥。」二カッ‥(笑みを浮かべる)

【アルトリアの判断は間違っていないよ】
【むしろおかげでみんな助かったからね】←

アルトリア「!。――はい!」キリッ!(キッチリとした表情を見せる)


ブルーナ「ア、アァァ・・・アァァァァァァ・・・・」ガタガタガタガタァァ~~・・・(身体が震え上がる)

千子村正「さて・・・頼みの綱である蒼毒の力も失った以上、もうお前さんに俺たちと戦うすべはなくなったと言ってもいいよなぁ‥?」

アルト「ああ・・ブルーナの蒼毒の亜鈴がもう出せなくなった以上、もう俺たちの敵ではないのは確かの用だね?」

ブルーナ「アワワワワァァ~~!?マママ、待って!私が悪かったわ・・‥私があんな力を持ったばっかりに調子に乗って、3年間もあんな酷い事をしでかしてしまうなんて・・・」ドサッ‥(両膝をつく)

ブルーナ「いいい‥命だけは勘弁してください!今まで殺してきた妖精たちの分まで謝るし、殺してきた分の罪を必ず償いますから!!」

ブルーナ「お願い亮太君・・・3年前にあなたを名無しの森から救い出し、独立権も発行し、あなたの良き理解者になった仲でしょ?一緒にソールズベリーで暮らしてきた仲の良い友達だったでしょ?」

ブルーナ「もう悪い事なんてしないからお願いだから許してぇぇ~~~!!」エグエグエグ・・・(泣きべそをかく)

アルト「・・・今度は泣きべそかいて命乞いか・・・随分と見苦しく成る程の心の移ろいが激しいよなぁ~?」

アルト「全く‥ブルーナだけは他のブリテンの妖精たちとは違うと思ってはいたのだが、所詮はアンタもブリテンの地で生まれた妖精である事には変わりはないのか‥。」ハァ‥(呆れた表情)

ブルーナ「!?。ううう、うるさいわね!!アンタたちみたいなブリテンの外から来て、アンタたちの正義とかなんかの理由でこんなどうしようもない妖精たちを救おうとしているなんて・・」

ブルーナ「このブリテンの妖精の内なる事など知るよしもなく、自分たちの正義の為に動くアンタたちに・・・13年間も自分の手で『目的』も果たせずに生きてきた私の気持ちなんか解らないわよ!!」


ガバッ、ドサッ!(アルトの事を突き飛ばすブルーナ)

アルト「ヌグッ・・・えっ、なんだって・・?」

ブルーナ「~~~~~~~」キリキリキリィィ~~!!(泣きながらも怒りを見せている)

アルト「ブルーナ・・・・」


タッタッタッタッタッ・・・・(よろめきながらもブルーナに近づくメリュジーヌ)

メリュジーヌ「ブルーナ・・・君がどんなに泣きべそをかいて命乞いをし、君が殺してきた妖精分の償いをしようとも、私は君を一生かけても許そうとはしない。」

メリュジーヌ「キミは妖精騎士アグラヴェインから授かった蒼毒の異端の亜鈴の力とオーロラから奪い取った風の氏族の長の権限を使って、数多くのソールズベリーの妖精たちを殺し‥」

メリュジーヌ「何よりもお前はソールズベリーの住民たちを使ってオーロラの命を奪い、蒼毒でシェフィールドの妖精たちの命を奪い、さらにアドニスの事も傷つけた・・・」

メリュジーヌ「それに何よりもキミは私にとって、オーロラの命を奪った私の仇だ。みすみすキミを見逃すつもりなど、はなからないからね?」ジャキンッ!(アロンダイトを首に向ける)

ブルーナ「ヒッ‥!?」ビクビクッ!(震え上がる)

メリュジーヌ「だけど・・・君の大事にしていた青い翅を切り裂いたことで君は蒼毒の異端の亜鈴が失われ、事実上、君は力のない普通の妖精へと戻ったと言ってもいい。」

メリュジーヌ「仇の妖精とはいえ、力のない君を私の手でトドメを刺すことは私の妖精騎士としての義に反する事だと察している。」

メリュジーヌ「だから私は‥今の君の相手に相応しいぐらいの、同じオーロラの仇を担う妖精にそのケジメを付けさせようと思っている。」

ブルーナ「・・・同じオーロラの仇を担う妖精ですって・・?」

メリュジーヌ「ええ・・・君がオーロラのことをよく知っているのなら、その妖精の事は当然知っているはずだよね?――ねぇ、そうよね?」向こうの方を見上げる

ブルーナ「・・・‥!?」見上げた方を見て・・・


【オーロラの仇を担う妖精って・・・】
【つまりあなたの出番って事だよね?】←

タッタッタッタッタッ・・・・(階段の方からとある妖精がやって来る)


コーラル「・・・・・・・・・‥」睨みついている

ブルーナ「!?。コーラル・・・・やっぱりアンタも三澤亮太たちと関わっていたと言うことだったのね・・・。アイツらが初めてソールズベリーに入ってきた時からずっと・・・」

ブルーナ「警告したはずだよね?“妙なことをすれば、ダダじゃ済まされない“っと、アンタがあれ以来大人しくしてて、3年の年月を経て、ようやくオーロラの仇を討つ為に三澤亮太たちと組んだというのかしら。」

コーラル「はい・・・。オーロラ様を失い、わたしがあなたの元から去ってからこの3年間・・・私は人間も妖精も何もかもが『下等生物』だと思うようになり、」

コーラル「3年間の刻をこのソールズベリーの裏通りで静かに暮らし、オーロラ様を失った失意を拭えぬまま、あの場所で自堕落な生活をして朽ち果てようとしていたところを‥」

コーラル「三澤亮太・・・アルト・オルラントさんとそのご家族と出会い、皆さまとの旅を経て、私はその中で多くの事を知り、考え、そして私は答えを見つけました。」


コーラル「ブルーナさん、あなたはやり過ぎました。あなたが得た蒼毒の異端の亜鈴で、どれほど多くのブリテンの妖精たちと人間たちを殺め、どれほど多くの土地を汚してきたのか‥」

コーラル「風の氏族長の権力と地位でどれほど多くの者たちから富を奪い尽くし、どれほどの者たちの不幸と死に様をあなたはあざ笑ってきたのか・・・」

コーラル「わたしは妖精騎士アグラヴェインから力を得る前のあなたと同じ、力も無く平凡で生真面目な性格が取り柄の妖精であり、あなたやオーロラ様のお側にいることがやっとでした。」

コーラル「しかしあなたと同じ風の氏族の妖精の身として言わせて貰います。あなたはその自分勝手と傲慢な性格、妖精ゆえの無邪気とはあまりにもかけ離れた身勝手な数々‥」

コーラル「それ故に風の氏族長であるあなたは、その地位と権力で妖精たちと人間たち幸福と富を奪い、あなたの蒼毒の亜鈴であなたが気にくわない者たちの命を奪っていきました。」

コーラル「あなたは私が思う『下等生物』以下のブリテンの妖精たちの中でただ1人しかいない心の醜く、他の者たちを蹴落とし、彼らの上に立つ者にしてはいけない者だと確信を持ってます。」

コーラル「故にあなたはアルトさんが言うように、風の氏族の長として相応しくなく、氏族の長としての器もない・・・あなたは只の欲望と傲慢と力に飢えた妖精以下の存在です!」

ブルーナ「~~~~~!!」ブチブチィィ~~!!(怒りが頂点に立つ)


ブルーナ「それが何だって言うの・・・アンタやオーロラが私の努力を認めようともせず、オーロラは私の利用して私の全てを無駄にこき使っていった‥。」

ブルーナ「今でもそうよ‥私がようやく手にした力も富も権力も‥アンタたちが関わってきたせいで何もかもがぶち壊されて、蒼毒の異端の亜鈴も発動できなくなった!」

ブルーナ「アンタたちがいなければ、私はこのブリテンで私の『目的』を果たせたと思っていたのに~~!!」


ジャキンッ、タタタタタァァァーーー!!(ブーツに隠し持ってた護身用のナイフを手に持ち‥)

【(ナイフを仕込んでいた!?)】
【コーラル、危ない!?】←

ブルーナ「うわぁぁぁぁぁ~~~!!」タタタタタァァーー!(ナイフを持って突進する)

アルト「コーラル!!」

コーラル「・・・・・・!!」目の色を変える


ヒュンッ、ガシッ!バシッ、ベキッ!(ブルーナのナイフをかわし、肘でブルーナの腕の関節を折る)


ブルーナ「!?。ギャァァァァァ~~!?」ヒュッ、バリィィン・・・(激痛のあまり、ナイフを落とす)

コーラル「・・・・・・・」

アルトリア「!。アレはスズカさんが使っている護身術の一つ・・・いつの間にあんな技を・・・」


グルンッ、タタタタァァ・・・(そのままコーラルに折れた腕を掴まれ、正面に受けながらされるブルーナ)

ブルーナ「アァァァ~~痛たたたぁぁぁ~~・・・。コイツゥゥ~~・・・」ズキズキズキ・・・(折れた腕をおさえてながら‥)

コーラル「まだそんなことを言うのですかブルーナ!あなたがしてきた悪行から出た因果応報の数々を他人のせいにするなんて‥」

コーラル「私はあなたに何度も言います。あなたは風の氏族の長として、器も資格もない、傲慢極まりない下等生物の妖精だと言うことを!」

ブルーナ「・・・器も資格もないですって!?アンタねぇぇ~~!!」

コーラル「ブルーナ。妖精騎士アグラヴェインを利用し、自身の異端の亜鈴で住民たちを従わせ、あなたは風の氏族長として君臨し、今日まで好き勝手にソールズベリーを支配してきました。」

コーラル「ですが、あなたの好き勝手な氏族長とソールズベリーの領主しての支配はもうここまです。もうあなたに風の氏族の長もソールズベリーを治める事もさせません。」

コーラル「あなたに言っておくことがあります。あなたにソールズベリーの統治も風の氏族長も務められる事など出来ません。故に・・・


ヒュゥゥ~~ン・・・ポロポロポロポロォォ~~・・・(強い風と共にコーラルの眼から涙がこぼれていき・・・)

涙目のコーラル「真の風の氏族の長‥・オーロラ様の後継者は‥このわたし(コーラル)です!!」バァァ~~ン!!

ブルーナ「!!?」ビクビクッ!


タッタッタッタタタタタァァァ~~!!(歩くスピードを上げてブルーナに近づいていくコーラル)


コーラル「―――――――!!」グググゥゥゥ~~!!(拳を握りしめて‥)

ブルーナ「――!?ヒッ・・・」ビクビクッ!(完全に顔が青ざめてしまい・・・)



バキィィーーンッ!! 『これがわたしのケジメ!』(コーラルの自称宝具演出)


コーラル「―――――――」バキィィィーーン!!(ブルーナを殴りつける)

ブルーナ「ゴッブゥゥゥゥ~~~!?」バキバキィィ~!(顔を思いっきり殴られる)


グググゥゥ~~、バビュゥゥ~~ン!!(コーラルに殴られ、鐘撞き堂の鐘の所まで殴り飛ばされるブルーナ)

【!】
【(あの先にはソールズベリーの鐘が・・・)】←
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ヒュゥゥ~~ン、バコォォォ~~ン!!(ソールズベリーの鐘にブルーナの頭が直撃する)

ブルーナ「~~~~~~~」バコォォォ~~ン!!(頭が鐘に直撃する)



ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!ゴォォーーン!(鐘の音が妖精國ブリテンじゅうに鳴り響き渡る)


コーラル「・・・・これが・・・これがわたしの、あなたへのケジメです・・・。」クルッ、タッタッタッタッ・・・(後ろを振り返り、そのまま去って行く)

ブルーナ「ガァァ・・・・ガハァッ・・・・」ドサッ・・・(頭が血塗れでうつ伏せに倒れ込む)



ソールズベリー大聖堂の屋上にある鐘撞き堂にて、ソールズベリーを賭けた決戦を繰り広げていたアルトたちとアルトリアたちとブルーナとの死闘の戦いは‥

アルトリアの懸命な観察とメリュジーヌの捨て身の攻撃によって、ブルーナの蒼毒の異端の亜鈴の弱点である青い翅を切り裂いたことで、全ての蒼毒の魔力が無力化され、

そして最後の仕上げとして、メリュジーヌと同じくオーロラの仇を取ろうとするコーラルの怒りと思いをコーラルの拳に全て注ぎ込み、

コーラルこそが真の風の氏族長の後継者であるという決意と共に、その拳はブルーナの顔に炸裂し、ブルーナが殴られたその勢いでソールズベリーの鐘に激突する。

そしてブルーナの敗北とコーラルのKO勝ちを祝福するかのようにソールズベリーの『巡礼の鐘』は鳴り響き、偽りの風の氏族長:『蒼毒のブルーナ』との戦いは集結するのであった‥。

>>378 集結→終結に変更

第38節:奪還!風と自由のソールズベリー
――――――――――――――――――――
ブルーナとの決戦後・・・罪都 キャメロット:玉座の間では・・・



タッタッタッタッタッ・・・‥(妖精騎士アグラヴェインと妖精騎士モードレッドが揃ってモルガンの前に立つ)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・」黙って立っている

妖精騎士モードレッド「・・・‥フンッ。」不満げに立っている

ガシャガシャガシャ・・・(書記官2人が玉座の横に並び立つ)


書記官イットリー「妖精騎士アグラヴェイン様。妖精騎士モードレッド様。現時刻をもって、妖精騎士アグラヴェイン様はウェールズの森の制圧任務より帰還と共に、」

書記官イットリー「妖精騎士モードレッド様と共にウッドワス公のロンディニウム制圧任務の途中経過の報告に参られました。」

書記官イットリー「両妖精騎士は女王陛下へ、戦果と途中経過の報告を納めるように。」


モルガン「報告を聞こう。偽りなく真実だけを述べるがいい。」

妖精騎士アグラヴェイン「は。モルガン陛下のご命令通り、ウェールズの森の浄化任務を二代目妖精騎士ガウェイン・・・妖精騎士ビスケスと共に遂行いたしました。」

妖精騎士アグラヴェイン「その最中、『予言の子』と『異邦の魔術師』、それにアルト・オルラント率いる『境界なき勇士団』の一行と『AIの予言の子』、反逆者オベロンと交戦。」

妖精騎士アグラヴェイン「その交戦の中でビスケスはガウェインの着名(ギフト)を失い、バーゲストの娘であるセツノ・オルラントとの戦いに敗北、無念の戦死をいたしました。」


ジャキン・・・(形見である妖精剣ソード・アルタイルをモルガンの前に見せる)


妖精騎士アグラヴェイン「これがその証拠となるビスケスの形見です。私にあたっては、他の『境界なき勇士団』のメンバーとの交戦に手間を取ってしまい、彼の救援に間に合わず、私もまた、彼への無念を抱いています。」

モルガン「そうか・・・ビスケスの事は残念だったな。アグラヴェインから授かりし雷の異端の亜鈴を持ってしても、バーゲストの娘に敵わなかったとはな。」

妖精騎士アグラヴェイン「仰るとおりです。彼は自分自身の力を過信し、尚且つ卑怯な手口で騙し討ちと不意打ちを平気でする、騎士にあるまじき行いをしていた妖精騎士でしたので‥」

妖精騎士アグラヴェイン「彼がもう少し利口であれば、彼は戦死せずに再びモルガン陛下の前に立たれていたモノを・・・」

モルガン「そのようだな・・・。で、二代目妖精騎士ランスロット・・・・今は『ガレス』とかいうバケモノはどうなのだ?ヤツも同じく戦死を?」

妖精騎士アグラヴェイン「いえ、ガレスはまだ生きております。彼女もまた、ウェールズの森にて他の一行の仲間とメリュジーヌと交戦し、着名は失いつつも生存し、私の元へ戻りましたが・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「彼女たちに何を吹きこまれたのか、現状のガレスは乗除不安定な状態であり、このまま戦場に立たせるのは危険だと判断し、」

妖精騎士アグラヴェイン「今現在、私の持地であるマンチェスターにて『再教育』を施しており、復帰には時間が掛かると・・・」


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・(妖精士官たちがザワめいている)


男の妖精士官「なんてことだ!二代目の妖精騎士にしてイレギュラーズの1人である妖精が黒犬公の娘にやられ、もう1人は前線を離脱するほどの手負いを負うとは!」

男の妖精士官「ノリッジで死んだダルダンに続いて二代目ガウェインがやられ、二代目ランスロットもまた敗走してしまうとは!とても許されがたい失態だ!」

男の妖精士官「先ほどソールズベリーの方で聞こえた『巡礼の鐘』もそうだ!あの蒼毒の力を持ってしても、『予言の子』や『境界なき勇士団』には勝てなかったというのか!」


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・」黙り込んでいる

妖精騎士モードレッド「・・・‥‥‥」妖精騎士アグラヴェインの様子を見てて‥

二代目妖精騎士トリスタン「あらあら・・我らイレギュラーズのメンバーが次々とやられているというのに、あなた方の士官たちがどのような口で我らイレギュラーズの事を批判すると言うのですか‥?」

二代目妖精騎士トリスタン「我らイレギュラーズに仲間意識がなく、協調性もない妖精部隊ではありますが、我らは我らなりに全力でこの妖精國の治安を維持してきた選抜された妖精なのですよ?」

二代目妖精騎士トリスタン「あなた方のようなキャメロットで不自由なく暮らし、そこから高みの見物の如く、私たちの事を上から目線で観賞しているだけの癖にねぇ~?」

妖精騎士モードレッド「はぁ?貴様も同じようなモノだろ!貴様も重大な用事がない限り、自分の領土であるグロスターから出ようとしないくせになぁ~?」

二代目妖精騎士トリスタン「ツゥゥ~、私は私でグロスターの領主としての仕事が忙しい身でもあるし、グロスターの治安と妖精領域の維持の事もありますから、迂闊にグロスターを出るわけには行かない訳ですので‥」

二代目妖精騎士トリスタン「モードレッド様のような自身の領土でしか自由行動が出来ない身とは違い、こちらの自由で領土の外へと出かけられますが、先ほどのグロスターの治安と妖精領域の事もありまして・・・・」


モルガン「鎮まれトリスタン、モードレッド。お前たちイレギュラーズにも緊急の招集をかけたのはお前たち自身の領土の事ではない。お前たちに話す事は別にある。」

モルガン「つい先ほどそこの士官が言ったように、少し前に2つ目の『巡礼の鐘』が鳴り響いた・・・しかもソールズベリーの方にだ。」

モルガン「しかも、本来ならばすぐにでもこの玉座の間に先に来ているであろう‥『蒼毒のブルーナ』の姿もない。鐘が鳴り響いたであろうソールズベリーの領主たるあのブルーナがな?」

ウィンキー「!。あのブルーナがモルガン陛下の招集に来ていないだと・・・。自身の地位権力の喪失を恐れ、毒を吐く身であっても陛下の前に直接来るあのブルーナが来ていない・・・」

ウィンキー「・・・まさかソールズベリーの鐘の件の事で、ブルーナの身に何かあったと言うのですか?モルガン陛下はその原因を知っていると?」

モルガン「それをいま聞こうとしているのだ。アグラヴェイン・・・お前にも心当たりはあるのだろうな?」

妖精騎士アグラヴェイン「‥はい。妖精騎士ガレスをマンチェスターへ置いた後、ウッドワス公の軍列がソールズベリーに向かっているとレオンゴンからの連絡が入り、――」

妖精騎士アグラヴェイン「彼らの様子を見に急いで駆け付けたところ、ソールズベリーにてブルーナの蒼毒が生き物のように荒ぶっている光景を目の辺りにしまして・・・」


書記官イットリー「陛下。ご無礼のほど、お許しください。ただ今、『風の氏族』蒼毒のブルーナ様の鏡に反応がありました。許可いたしますか?」

モルガン「ブルーナか。自身の領土で問題があっただけに空鏡の方から連絡してくるとはな。――よい。映せ。」

書記官イットリー「は!『空鏡』、こちらに!」



ヒュンッ!(空鏡からブルーナの姿が映し出されるが・・・)


ブルーナ(空鏡)「・・・・・・‥」(頭に包帯と顔にアザとガーゼ)

モルガン以外の玉座の間にいる者たち「!!?」驚愕している

モルガン「・・・・・・」平常心を保っている


妖精騎士モードレッド「おいおいブルーナ・・・一体どうしたというのだ、その怪我は!?」

ブルーナ(空鏡)「ウゥゥ・・・・申し訳ありませんモルガン陛下・・・。実は少し前に『予言の子』と『異邦の魔術師』、そして『境界なき勇士団』の者たちの襲撃に遭いまして・・・」

ブルーナ(空鏡)「・・・不覚だったわ・・・あいつらはウェールズの救援に行ったその足でソールズベリーの鐘を鳴らす為に新たな仲間も引き連れて侵攻してきて‥」

ブルーナ(空鏡)「私も奴らに対して応戦をいたしましたが、奴らの猛攻は激しくなる一方であり、奴らに不意を突かれてしまい・・・」

ブルーナ(空鏡)「私の従者であるサラマンダー所長が殺され、私もまた、蒼毒の力を無力化されて敗北し、ソールズベリーの鐘を鳴らされてしまいました‥。」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・」


???(空鏡)「おいおいブルーナ‥お前が言ってる事、話が全然違うになっているじゃないか?」

ブルーナ(空鏡)「え、ちょ・・・待って、待ちなさいよ!?」アタフタ・・・(慌てている)

モルガン「!?。この声は・・・まさか・・・」


ズズッ、ズズズゥゥ~~・・・(ブルーナの姿が空鏡の画面から外れる)

タッタッタッ、ガタンッ!(空鏡に持ってきたイスに座っているアルトの姿が映り込む)


アルト(空鏡)「久しぶりだな、モルガン。アンタとこうして話すのは3年前のあの日・・・ヴァージェを救いにキャメロットへ突っ込んできた以来だったかな?」

モルガン「・・・三澤亮太・・・・いや、今は『境界なき勇士団』のリーダー、アルト・オルラントか。‥よもや我が石化の術から蘇ったというのは本当だったのか。」

アルト(空鏡)「ああ‥おかげさまでな。確かに俺は3年前にアンタの得体の知れない術でヴァージェと共に石にされたが、俺は俺の娘であるルージュに助けられた‥。」

アルト(空鏡)「アンタが前にバーゲストたちとの謁見の際、わざわざ変装してまでアンタに会いに来たというのに、アンタが半妖半人と罵声を飛ばした‥俺とヴァージェの娘がな!」

モルガン「ルージュ・・・ああそうだったな。あの半妖半人の赤髪娘、確かに我が娘であったバーヴァン・シーとほぼ似ていたな。身体も魔力の方も‥」

モルガン「しかしそのルージュという娘がお前とバーヴァン・シーの娘である以上‥彼女の存在など裏切り者の血を引く外来種との混血の何かにしか、私は感じていないからな。」

アルト(空鏡)「ツゥゥ、そうやってルージュの事をそのような言葉で傷つけて泣かしたというのか!アンタがずっと娘として愛していたヴァージェの娘であり、アンタの孫なんだぞ!」

モルガン「勘違いをするな。この私に娘も孫などおらん・・・お前が勝手に娘を奪い、お前が勝手にこの世に産み落とさせたお前の娘だろ?」

モルガン「バーゲストもメリュジーヌのそうやってお前に惚れたばかりに私への忠誠を捨て、お前とその2人の血を引く子供たちを産み出し、今もお前の側にいるのだろう?」

モルガン「そのような異界から来たお前とブリテンを守るはずの妖精騎士3人との混血で亜鈴でもない力を持つ子供の存在を、この妖精國ブリテンを統べる女王である私が許さない。ただそれだけなのだからな。」

アルト(空鏡)「クゥゥ・・・モルガン、あんたって奴はどこまで俺たちの子を侮辱するというのか・・・。」キリキリィィ~‥(怒りを抑えつつ、冷静を保とうとする)


モルガン「して、お前に改めて問おう。なぜお前がブルーナの空鏡に映っているのだ?なぜブルーナの顔があのような酷い有様になっていたのか?」

アルト(空鏡)「ブルーナが・‥?ああそうだな・・・なぜブルーナが傷だらけで俺たちと一緒にいるのか?なぜソールズベリーから2つ目の『巡礼の鐘』が鳴り響いたというのか‥?」

アルト(空鏡)「その答えは簡単だ。今日のお昼頃、ブルーナがソールズベリーの住民たちを虐殺する凶行から住民たちの救援に向かい、」

アルト(空鏡)「俺たち『境界なき勇士団』と『予言の子』の同盟は、イレギュラーズの1人である『蒼毒のブルーナ』の暴虐と支配からソールズベリーを解放したからだ!」


妖精士官たち「―――!?」ガヤガヤガヤガヤガヤ!!(ざわついている)

ウィンキー、二代目妖精騎士トリスタン「!?」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・」黙っている

モルガン「・・・・・・・」黙っている

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ソールズベリーでの戦いから数時間が過ぎ・・・、キャメロットの玉座の間には女王モルガンの他に妖精士官や妖精騎士アグラヴェイン、そして残りのイレギュラーズのメンバーがおり、

ロンディニウムの討伐に行っているウッドワスやベリル・ガットを除き、ほとんどの関係者が緊急の招集によって集められており、

妖精騎士アグラヴェインから二代目妖精騎士ガウェイン(ビスケス)がセツノに負けて戦死し、二代目妖精騎士ランスロット(ガレス)が『再教育』の為に前線を離脱するという報告をモルガンが聞いており、

ソールズベリーから2つ目の『巡礼の鐘』が鳴り響き、尚且つ緊急の招集にブルーナが来ていないことに議論がされており・・

その最中にブルーナからの空鏡からの連絡があり、モルガンたちはそれらに注目をしようとしたが・・・


空鏡に映っていたのは先ほどのアルトたちとブルーナとの戦いで顔が傷だらけのブルーナであり、その途中からアルトがキャメロットの空鏡に映し出され、

そしてモルガンたちの見ている中で、アルトはブルーナからソールズベリーを解放したと勝利宣言を言い放ち、

モルガンと妖精騎士アグラヴェイン以外の妖精士官や他のイレギュラーズのみんなはアルトが言ったそれらのことで動揺していたのであった。

ソールズベリー:閉鎖された製毒工場 牢屋の中


拘束されているブルーナ「助けて・・・助けて~~!アグラヴェイン様ぁぁ~!モルガン陛下ぁぁぁ~~!」ガタンガタンガタンッ!(イズに縛られてもがいている)

メリュジーヌ「静かにしてるんだブルーナ。君の叫び声で空鏡からの声が聞こえなくなるよ・・・・。」呆れている

バーゲスト「大人しくしていろ!足掻いたところでお前のためにならんぞ?」

ブルーナ「ク‥クゥゥゥ~~~・・・・」キリキリィィ~~・・・(悔しがっている)



カクカクシカジカ・・・・(ソールズベリーでの戦いを説明していくアルト)


モルガン(空鏡)「やはりそうか・・・お前たちは『予言の子』たちとウェールズの救援に向かい、イレギュラーズのメンバーであるビスケスを倒し、ガレスというバケモノを撤退させていき・・」

モルガン(空鏡)「お前たちを『厄災』呼ばわりし、ソールズベリーの住民たちを殺す前提で人質に取って誘き出し、お前たちはお前たちの目的の遂行の為に・・・」

モルガン(空鏡)「お前たちはウェールズから戻るその足でブルーナの元へ向かい、お前たちはソールズベリーの解放のためにブルーナとの戦いになったと?」

アルト「ああそうだ。そのブルーナは初めから人質を殺す気で、人質の体内に蒼毒の毒袋を仕掛けて起爆させ、2人の人質を除く住民たち全員を殺した‥。」

アルト「しかもブルーナはサラマンダー所長と共謀し、恰もモース毒の解毒方法と特効薬を作っていると偽り、キャメロットや多くの支援者から研究資金としての金を徴収していき、」

アルト「しかもそれがバレてソールズベリーの住民たちに罵倒され、それらに怒ったブルーナは自身の蒼毒の異端の亜鈴の進化した力を使い、」

アルト「あろうことか、ソールズベリーの住民たちを俺たちごと殺そう力を大きく振るって、多くの住民たちがブルーナの蒼毒によって殺されてしまったんだ。」


ガシッ、ググゥ~!(空鏡をブルーナに向ける)

ブルーナ「!?。やめて!私の姿を晒すな、三澤亮太!!」モガモガモガ!!(無意味な抗いをする)

アルト「ソールズベリーの領主で風の氏族長であるブルーナが、自身の領土の住民たちに見境なく手をかけてな?」

モルガン(空鏡)「・・・・・・・・・・」黙っている

――――――――――――――――――――――――――――――――
場所は戻り、キャメロット:玉座の間


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・」空鏡から目を背けている

モルガン「・・・またイレギュラーズに黒星が付いたな‥?それも3翅連続でアルト・オルラントたちに敗北し、ブルーナに至ってはこのような暴虐と醜態を晒されるとはな‥?」

妖精騎士アグラヴェイン「申し訳ありません陛下・・。ブルーナには私の次の命令が下されるまではソールズベリーにて待機命令を下していたのですが‥」

妖精騎士アグラヴェイン「まさかブルーナが私の待機命令を無視し、独断で『予言の子』一行と『境界なき勇士団』たちを罠にかけていたとは・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「にもかかわらず彼女は三澤亮太たちに敵わず、ソールズベリーの住民たちに手をかけてまで暴れておいて、彼らに返り討ちされるとは・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「私がソールズベリーの外側近くで様子を見ていたというのに、部下の暴走を止められないなんて・・・これは私の監督不行き届です‥。」ググッ!(頭を下げて謝罪する)

モルガン「‥結構だ。アグラヴェイン、ソールズベリーはお前の管轄ではない‥ソールズベリーはそこの領主であり、風の氏族の長であるブルーナの管轄だ。」

モルガン「アルト・オルラント。お前が話した話から推測して、ブルーナが妖精騎士アグラヴェインの待機命令を無視し、お前たちに罠をかけたのはブルーナ自身の意思であり・・・」

モルガン「『予言の子』と『異邦の魔術師』との謁見で守る気のない約束を交し、その約束のことで彼らとブルーナとの関係が明るみとなることで、」

モルガン「ブルーナの中で追い詰められ、それらが露見される前にお前たちを始末しようと彼女の方から動き、そして彼女は暴走したと見て間違いないな?」


アルト(空鏡)「ああ‥アンタの推測通りだよ、モルガン。ブルーナはそうやって、俺たちとは関係ないソールズベリーの住民たちを全て虐殺しようとし、俺たちはそれを止めようとした‥」

アルト(空鏡)「そして俺たちはブルーナに勝った。ブルーナの蒼毒の異端の亜鈴の力の元を断ち、今、ブルーナは俺たちの元で囚われの身だって事だ‥。」

ブルーナ(空鏡)「・・・・・・・・・」シーン・・・(何も言えず、目を背けている)

モルガン「成る程。ブルーナ、異端の妖精にして風の氏族の長ともあろう者が、お前の独断行動で『予言の子』と『異邦の魔術師』らと秘密裏で接触し、」

モルガン「ソールズベリーの『鐘』をやると口約束程度の約束で『予言の子』らを煽る形での支援し、自身の首を締めあげただけでなく・・・」

モルガン「恰も私を含めた多くの者たちをモース毒の解毒方法と特効薬があると偽って資金を横領し、無関係のソールズベリーの住民を人質に『予言の子』らと『境界なき勇士団』をおびき寄せ、」

モルガン「風向きが悪くなれば、お前自身の力で住民たちもろとも『予言の子』と『境界なき勇士団』らを抹殺しようとして、その者たちに敗北するとはな‥?」

モルガン「これについてはこの私もこれ以上もないぐらいに聞くにも見るにも堪えん事実だ。故に・・・・」


ヒュッ、ガァン!(モルガン自身の杖を床に叩き‥)

モルガン「ブルーナ。お前には風の氏族長の全権と領土のすべて剥奪‥および異端の妖精たち(イレギュラーズ)のメンバーからの懲戒解雇を言い渡す。」

モルガン「従ってブルーナ‥お前がどんなに救援要請をしようとも、我が軍はお前を救わぬ、お前がどうなろうとも、お前の自業自得が招いた事としてお前を見捨てる。」

モルガン「敢えて汎人類史の言葉を借りるとするならばこうだ・・・『お前は“クビ”だ。』っと。」キリッ!

ブルーナ(空鏡)「――――!?」ガビィィーーン!!(ショックを受ける)


モルガン「そして妖精騎士アグラヴェイン・・・お前には4度に渡って『予言の子』と『境界なき勇士団』共に自身の仕える部下が敗北し、内2人が戦死し、」

モルガン「そして今さっき懲戒解雇した部下ブルーナの敗北と事の失態についても等に聞くに堪えかねん話になっているのだが、これはあくまでお前の部下の醜態の数々であり‥」

モルガン「いくらお前が優秀な力を持った妖精騎士であっても、お前が使役させる部下の失態は上司であるお前の失態であり、お前の監督不行届でもある。」

モルガン「したがってお前たちイレギュラーズにはしばらく我が軍兵の使用権を禁じ、お前たちに何があろうと、私からの支援や援軍がない事を自覚するが良い。」

モルガン「そしてこれを気にこれ以上のお前たちの失態を繰り返させぬよう、謹んで事の重大さと責任を認識するのだな?」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・は。確かに今回の事態には私の管理不足が招いた事もあり、これを期に部下の統制をもっと改めるようにいたします。」

妖精騎士アグラヴェイン「そして陛下より授かりし妖精騎士アグラヴェインの名の下にこのしかるべき処罰を受け入れ、女王陛下の信頼を取り戻す機会に備えていき、」

妖精騎士アグラヴェイン「いつか必ず女王陛下の信頼を取り戻せるように全力で励みたいと思っております。」

二代目妖精騎士トリスタン、ウィンキー、レオンゴン「――――――」ペコリッ‥(詫びるように頭を下げる)

モルガン「ウム。それで良い・・・。」二ヤァァァ~・・・(笑みを浮かべる)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・(チッ!)」裏で舌打ちをする

妖精騎士モードレッド「フッ、あ~あぁ・・・」呆れている

二代目妖精騎士トリスタン「ツゥゥ・・・・」裏でしかめっ面を見せる

ウィンキー、レオンゴン「・・・・・・・・・・」黙り込む


女の妖精士官「お待ちください女王陛下!急な横やりではございますが、妖精騎士アグラヴェイン様はともかくイレギュラーズたちには戦場で罪を償わせるべきだと思います!」

女の妖精士官「現在、ロンディニウムにて反抗組織の兵力が増し、ノリッジからの支援物資の搬入も大幅に増えたと報告を受けております。」

女の妖精士官「おそらく先ほどソールズベリーにて鳴らされた『巡礼の鐘』に感化された他、ブルーナの余計な救援要請の影響でウッドワス軍の分散もあり、」

女の妖精士官「その隙にボガードの勢力と円卓軍が自身らの勢力の増強させ、勢力を大幅に増やしたのだと見受けられます。」

女の妖精士官「これでは『牙の氏族』だけでは心許せない。ここはイレギュラーズのメンバー全員をウッドワス軍の支援に向かわせ、『予言の子』や『境界なき勇士団』らを打ち破らせるのが特策かと!」


モルガン「・・・・・・・」

レオンゴン、妖精騎士モードレッド「・・・‥」

モルガン「フッ、笑わせるな。ウッドワスがあの人間たちや半妖半人の子供らに敗北するとでも?」

女の妖精士官「で、ですが向こうの勢力には『予言の子』や『境界なき勇士団』の他に、偽者の『予言の子』であった並行世界の力ある者たちが大勢いると聞きますし、」

女の妖精士官「ウッドワス様も齢1000年を超える妖精。もう戦える体ではないと存じますれば―――」

モルガン「・・・・まったく。知らぬ、という事は幸福だな。そこの空鏡に映る『境界なき勇士団』のリーダーが見ている前でな。」

女の妖精士官「あっ・・・・えぇ~とそれは・・・」気まずい感じになっている

アルト(空鏡)「・・・・・・‥」黙っている


モルガン「しかしてアルト・オルラント、お前にもう一つ問うことがある。お前が何故にブルーナの空鏡を通して、私の目線にその姿を現したのか‥?」

モルガン「風の氏族の長だったブルーナを倒し、ソールズベリーをお前の占領下にしたと報告したには話が単純すぎるし、わざわざ私にその事を報告するには何かしらのリスクが伴うはずだ。」

モルガン「お前とは3年前での因縁がある。娘だったバーヴァン・シーと2翅の妖精騎士を私から奪い取り、私をあそこまで追い詰めた事もあり、」

モルガン「お前など、この私の妖精國に存在してはいけない程にお前の事を嫌っていることは、お前もまた、生前のダルダンから聞いているはずだが?」

アルト(空鏡)「ああそうだな。モルガン、アンタが3年前から俺のことを嫌っていることは、ノリッジの『厄災』を祓った後にダルダンから聞いているよ。」

アルト(空鏡)「だがそれを踏まえつつ、俺がこの空鏡を通してモルガンとの会談しようとした事には理由があるからな。」


アルト(空鏡)「女王モルガン。俺はアンタに石にされた3年間・・・俺は石の中でこの妖精國ブリテンにいる妖精たちが、本当に俺が救うべき存在であるのかを考えていた。」

アルト(空鏡)「そして俺が3年の年月をかけ、俺は悟った。俺にはブリテンの妖精たちを救って、この妖精國ブリテン自体を変えるのは、あまりにも無理があったんだって‥。」

アルト(空鏡)「モルガン。アンタが言うに、ブリテン中の妖精たちはたとえ身体が業火に包まれようとも、妖精たちは何度も生まれてくるものだと‥」

アルト(空鏡)「それを聞いたら、俺だって妖精を救う気が失せるモノだし、救いきれないと思えるようになるさ‥。」


アルト(空鏡)「だが妖精たちの中には、コーラルやハベトロット、ロブたちやユーミルたちのような心優しい妖精がいる事を俺はよく知っているし、彼らの事を見捨てるわけには行かない。」

アルト(空鏡)「だからせめて、アンタや女王軍の支配から妖精國ブリテンや妖精たちを自由にさせて、彼らがこれからどう生きるのかの選択を与えてやって・・・」

アルト(空鏡)「後の事はその妖精たちに任せて、俺たちはその妖精たちが考える事には一切の干渉をしない事を目的に、俺たち『境界なき勇士団』はノリッジとソールズベリーをアンタたちの支配から解放させたんだ。」

モルガン「ホォ・・?私の支配からノリッジやソールズベリー等の領土を開放し、後はそこにいる妖精たちの勝手にしておくと‥?」

アルト(空鏡)「そうだ。今は領地の妖精たちとは打倒女王軍の為に軍事力の支援と勢力拡大に協力し合っている関係なのだが・・・」

アルト(空鏡)「アンタたちに勝ち、事が終わり次第に妖精國ブリテンの全領土を妖精と人間たちが共存し合う自由都市へと改革を進めるつもりだからな。」

アルト(空鏡)「故に俺や『境界なき勇士団』を倒すだけなら、ノリッジとソールズベリーの住民たちは俺たちとは関係ない。関係があったとしてもそれは彼らの自己責任と言ってもいい。」

アルト(空鏡)「それにアンタがこの2つの領土を再び自身の支配下にしようにも自身らの軍隊を出すのが勿体ないと思うし、効率が悪いと思われるからな?」

アルト(空鏡)「アンタが支配する妖精國の領地を取り戻す気があるなら、2つの街を占領するより俺たち『境界なき勇士団』を殺す事に兵を使って行けばどうなんだ?」

アルト(空鏡)「俺たちさえ殺す事さえ出来れば、ブリテンの妖精たちは忽ちにアンタの支配下に戻る事に賛成するし、アンタが望む俺たちの存在の抹殺する願望も果たされると思えるからな?」


アルト(空鏡)「というよりか、俺が思うにモルガン・・・アンタが3年のも間に妖精たちに対して更に酷い仕打ちをしていると、他の妖精たちから聞いているのだが‥」

アルト(空鏡)「それは俺に対する挑発なのか?もし俺が石化から蘇り、俺たち家族がヴァージェを救いに行くと同時に俺が昔に目的にしていた‥」

アルト(空鏡)「“妖精たちと人間たちを救い、この妖精國ブリテンを変える”という事を成し遂げるために行動していくと思って、アンタは妖精たちに酷い仕打ちをしていたのか?」

モルガン「・・・・・・・・・・」黙り込んでいる

ザワザワザワザワザワ・・・・(モルガンとアルト(空鏡)との会話に動揺している周りの妖精たち)


玉座に集まった妖精達1「(あのモルガン陛下に恐れもなくあのような態度で陛下に問いつめていくなんて、なんて奴だというのだ・・・)」ザワザワザワ‥

玉座に集まった妖精達2「(三澤亮太め、空鏡から話しているとはいえ、陛下と互角に会話をしていくなんて・・・)」ザワザワザワ‥

玉座に集まった妖精達3「(奴は陛下に対して何の話をしているんだ?我々にもわかりやすく説明してくれよ・・・)」ザワザワザワ‥

二代目妖精騎士トリスタン「(士官たちがアルト氏とモルガン陛下との互角の会話に動揺している・・・空鏡を通じての会話とはいえ、今にも怒りが爆発しそうなモルガン相手に互角の会話をしていくとは・・・)」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・・・・・・・」


モルガン「アルト・オルラント。3年前とは違うと言えるぐらいに私との対話で互角に渡りあうとはな・・?」

モルガン「これもお前が滅び去ったはずのシェフィールドの長となり、『境界なき勇士団』という『円卓軍』と同等の反抗組織の長として、お前の中で長としての成長を遂げたというのかな?」

アルト(空鏡)「ああそうだ。俺はもう3年前、アンタの魔術で石にされた『三澤亮太』なんかじゃない・・・俺は俺の事を愛してくれた3人の妖精たちとその子供たちの父親であり、」

アルト(空鏡)「シェフィールドを含む多くの民や『境界なき勇士団』の仲間たちを統べる者‥かつて『蘇りの予言の子』と呼ばれた『アルト・オルラント』という1人の人間の男だ。」

アルト(空鏡)「モルガン。俺は必ずアンタによって同じように石にされた俺の妻のヴァージェを見つけ出し、ヴァージェを俺の家族と共に救い出す!」

アルト(空鏡)「そしてモルガン、妖精騎士アグラヴェインと残りのイレギュラーズを必ず倒し、この妖精國ブリテンを、アンタの支配もない自由国家に変えてやるからな!」

モルガン「フッ、私の支配のない自由国家か‥。妖精たちへの価値観が変わったとはいえ、お前の“誰かを救いたい”という心境は変わっていないらしいな。」


モルガン「良かろう。お前がそこまで私を倒し、我が妖精國の支配から解放させたいというのなら、私もお前に対してそれ相応の策で応じるとしよう。」

モルガン「ソールズベリーやノリッジ‥そんなモノなどお前にくれてやろう。そんな2つの街の殲滅など、いつ何時でもあれば、すぐにでも出来るモノだからな?」

モルガン「だが、お前がいま守ろうとしているシェフィールドの民がいるというロンディニウムの殲滅は必ず成し遂げる。ロンディニウムの殲滅にはウッドワスに命じてはいるが‥」

モルガン「ウッドワスの領土:オックスフォードに我が女王軍の援軍を既に送っている。あと2日さえあれば、ウッドワス本陣と合流すると思えるが・・・」

モルガン「今より更に援軍を出し、更に1日の刻を要すが、当初の予定とは2倍の数の援軍をウッドワス本陣と合流させる事になる。」

アルト(空鏡)「!?。何だって・・・」



玉座に集まった妖精達1「(ロンディニウムに女王軍から2倍の援軍をだって!?あの反抗組織の領地に対してちょっと多くないか!?)」ザワザワザワ・・・

玉座に集まった妖精達2「(でもウッドワス本陣に二倍の援軍さえ合流できれば、たとえ先代の妖精騎士であろうと討伐に手こずるはずだ!)」ザワザワザワ・・・

玉座に集まった妖精達3「(『円卓軍』や『境界なき勇士団』相手に2倍の援軍とは‥少し多い気はするが、ウッドワスにとっては的確なご采配と思えるな‥。)」ザワザワザワ・・・


モルガン「アルト・オルラント。お前が本当に裏切り者のバーヴァン・シーを救い出し、この妖精國に自由と選択権を与えるというのなら、このような危機的状況をお前たちはどう対処するというのだ?」

モルガン「もっとも‥反応がどうであれ、お前にとってはお前の倒すべき敵の勢力の一部としか見ていないと見て間違いないと思えるかもな‥?」

モルガン「私が最も倒すべき相手は『予言の子』でも、『異邦の魔術師』でも、『円卓軍』でも、異界からの『戦士(ヒーロー)たち』でも、ましてや裏切り者の『妖精騎士』でも無い‥。」

モルガン「私(モルガン)の敵はお前(アルト・オルラント)とお前たちの子等(ジョルニたち)であり、お前(アルト・オルラント)の敵は私(モルガン)と我が兵力の一部(イレギュラーズ)であるからな!」ジロッ!(睨み付ける)


アルト(空鏡)「・・・・・・・」苦い顔をしている

二代目妖精騎士トリスタン「――――!?」戦慄している

玉座に集まった妖精達「――――!?」戦慄している

レオンゴン、ウィンキー「――――!?」戦慄している

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・‥」落ち着いている


バァァーーン!(玉座の間に戦慄がはしっていく)

妖精騎士モードレッド「・・・フフフ・・・クフフフフフ、クッハハハハハハハハ!アハハハハハ~~~!!」ゲラゲラゲラゲラ!(笑いが止まらない)

モルガン「・・・なにがおかしいのだ、モードレッド?虐殺と食事しか興味が無いお前がこのような立ち話に興味を持つとはなぁ‥?」

妖精騎士モードレッド「クハハハハ、嫌々すまないわ‥。あの噂に聞く先代の妖精騎士の子供の父親とモルガン陛下の話があまりにも可笑しすぎて、つい笑っちまってなぁ~‥‥」


アルト(空鏡)「アンタが妖精騎士モードレッドか。3年前、メリュジーヌやバーゲストの事を死ぬ直前まで痛めつけて、カルデアス島にいる妊婦と赤ちゃんたちを沢山多く殺して喰ったそうだな?」ジィィ~(睨み付ける)

妖精騎士モードレッド「ああそうとも。あんたとは3年前にも玉座の間で顔を見ているが、あの時のあんたにはモルガンの事しか見ていなかった用だったからな‥。」

妖精騎士モードレッド「あたしだって、あの時はバーゲストとの戦いで大怪我を負っててなぁ‥。それにモルガンの事もあって、話に入ることすら出来なかったからな‥。」


妖精騎士モードレッド「アルト・オルラント、あんたにはとても感謝しているのよ。あんたがバーゲストと他の先代の妖精騎士2人とイチャパコセックスして、その3人を妻に迎え入れ、」

妖精騎士モードレッド「アイツら3人がモルガン陛下の事を裏切ってくれた事で、あたしはあのコーンウォールの袋の牢屋から出る事が出来たんだ。」

妖精騎士モードレッド「そしてあんたたちを追って別の世界をまたいだところ、あたしは遂にあたしの『目的』の要である存在‥所謂『出産前中の妊婦と赤ちゃんの内臓の捕食』‥」

妖精騎士モードレッド「あの世界での経験のおかげで、あたしはあたしの喰いたかったモノを喰うことができ、あたしの内にある『目的』に辿り着いたと言っても良いからな。」

アルト(空鏡)「喰いたかったモノだと・・・アンタのその貪食で残虐な食欲のせいで、一体どれほどの島の妊婦や子供たちが喰い殺され、どれほどの島の住民たちを絶望させたというのか!!」

アルト(空鏡)「アンタと妖精騎士アグラヴェインが島に来たせいで、バーゲストとメリュジーヌは心も身体も大きく傷つき、ヴァージェもアンタらのせいで連れ攫われて、家族はバラバラになってしまった‥」

アルト(空鏡)「アンタの事は絶対に許しはしない。アンタの事は俺と‥俺の家族みんなで必ずこの手でぶちのめしてやるからな‥!」ググググゥゥ~~!!(握り拳を見せる)

妖精騎士モードレッド「フンッ、ああそうかい!アンタとは一度、一戦ぐらいは殺し合いをして見たかったし、アンタら家族全員を喰い殺すつもりだからな?」

妖精騎士モードレッド「特にアンタのバーゲストたち3人の間に産まれたあの7人の子供たち‥アイツらは3年前にあたしが唯一喰い損ねた、いわばあたしの獲物だ。」

妖精騎士モードレッド「あんたの子供とその子供の親は必ずこのあたしがぶっ殺す。たとえどんな形で出会おうと絶対にだ!」


妖精騎士モードレッド「アルト・オルラント。モルガン陛下やあたしにこんな素敵な宣戦布告をしてくれたからには、一つだけ良い事を教えてあげるわ。」

妖精騎士モードレッド「ネオ・ニュー・ダーリントン。そこにあるあたしが領主として統治している街があるのだが・・・」

妖精騎士モードレッド「そこにはあんたらが探し求めている者がいる・・・あんたら家族が一番探し求めている者があたしの領地に存在するからな‥?」

アルト(空鏡)「探し求めている者・・・その者って‥まさか!?」驚愕している


モルガン「――もう結構だ、モードレッド。これ以上、お前の顔を見ていると3年前までの屈辱がぶり返す。会談はこれで終わりにしろ。」

妖精騎士モードレッド「!。ッタァ~もう‥これからが面白いところだと言うのに~・・・まあ仕方が無いか・・・。」ハァ~‥(ため息しつつ納得する)

妖精騎士モードレッド「次に顔を会わせるときはどっかの戦場でな、アルト・オルラント。あんたとあんたの子供たちとの再会を心待ちにしているからな!」

妖精騎士モードレッド「それと、近くにいるであろうバーゲストとメリュジーヌに言うことがある。アンタも含めて殺すとな!」ジャキンッ!(クラレントの刃を出し‥)



ヒュンッ、ジャキンッ!――バリィィィ~ン!!(空鏡をクラレントの一振りで破壊する妖精騎士モードレッド)


空鏡を通して急遽おこなわれたモルガンとアルト・オルラントの因縁深き会談の末、モルガンとアルトは互いに自身が成し遂げようとしている事を言いあっていき・・・

それぞれモルガンと女王軍、残りのイレギュラーズメンバー全員を打ち破り、それらの支配からブリテンを解放させるアルト・オルラント。

自身の敵はアルトであり、彼らを打倒する為に3日後にウッドワス軍に2倍の援軍を出して打倒させようとする女王モルガン。

アルトとアルトの子供たちとの再会を果たし、その彼らを必ず喰い殺すと宣言した妖精騎士モードレッド。

その3人での長くて短いような会談の刻は過ぎていき、最後にはモルガンの会談終了宣言を告げると共に妖精騎士モードレッドがソールズベリーに通信が繋がる『空鏡』を破壊し、玉座の間での会談話は終わりを告げるのであった。

バリィィ~ン!バラバラァァ~~‥(妖精騎士モードレッドに壊された空鏡の破片が飛び散っていく‥)


書記官イットリー「モードレッド様!あなたは何故、風の氏族の『空鏡』を破壊したのですか!?しかも陛下の前で・・・・」

モルガン「構わぬ。どのみち、あの鏡は廃棄する予定だったからな。まさかモードレッドが取り壊す事になるとはな?」

妖精騎士モードレッド「フッ、こっちも言いたいことを陛下に口止めされたんだ。これはその鬱憤晴らしで壊してやったって事でね。」

妖精騎士モードレッド「まぁ奴らが一番に取り戻したい裏切り者のバーヴァン・シーが囚われている場所を教え、その真偽がわからぬまま通信を切られるなんて、今ごろ奴らも少しは焦りを感じているはずかもな?」

モルガン「そうだな。私も少しお前の考えに賛同しても良いと感じるな?我が女王軍の駒の一部であるイレギュラーズの内の3名が奴らに敗北し、『巡礼の鐘』と共に2つの領土が私の手の内から離れてしまった。」

モルガン「だが、だからとてこのまま奴らの好きにはさせぬ。それ故に援軍の倍増は確実なことであり、これは私からの奴らへに対する宣戦布告のお返しと言ってもいい。」

モルガン「最初はこのような嫌がらせ程度であるが、どれほどの窮地を迎えようとも、私は奴らのような脅威に屈することはない。」

モルガン「たとえそれがいずれ来る『大厄災』が今の妖精たちを抹殺しようと、私とブリテンが無事であるなら、私は何も恐れるモノはない。」


玉座に集まった妖精達「・・・・・・・・・」タラタラ~‥(緊張してなにも言えない)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・‥」黙っている

他のイレギュラーズのメンバー3名「・・・・・・・・・」黙っている

妖精騎士モードレッド「・・・‥フッ。」ニッ!(笑みを浮かべている)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
同じ頃、ソールズベリー:閉鎖された製毒工場 牢屋の中



プツンッ、パリィィン!(キャメロットからの映りが途切れ、そのまま空鏡が割れてしまう)


バーゲスト「映りが途切れたか。これはもうこれ以上の空鏡での謁見はもう望まれないと判断されたのだろうな?」

メリュジーヌ「ええ‥。だが、今さっき妖精騎士モードレッドが話していたのって本当のことなの?あいつは話していたのって・・・」

アルト「ああ。ネオ・ニュー・ダーリントン・・・昔、妖精騎士トリスタンだった頃のヴァージェが治めていたというニュー・ダーリントンの街を妖精騎士モードレッドの奴が領主となって、」

アルト「街は妖精騎士モードレッドと妖精騎士アグラヴェインたちの手で改修されていき、今はネオ・ニュー・ダーリントンという『性の楽園』へと名前が変わったというのだが‥」

アルト「モードレッドの奴の話が本当なのかは定かではないが、もし本当の事なら、そこに俺たちが探し求めているヴァージェがいるとしたら・・・・」


ブルーナ「・・・・・アァ・・・アァァァァ・・・‥」絶望している

メリュジーヌ「ブルーナ、キミは妖精騎士モードレッドとネオ・ニュー・ダーリントンの事について何か知ってるのか?同じイレギュラーズのメンバーだったキミだったら知っているはずよね!」

ブルーナ「・・・・なに?それを私に聞いてどうするのよ・・・アンタらのせいでわたしが積み重ねてきたモノを全部壊されて、それでもわたしから何を望むというのよ?」

ブルーナ「フフフッ・・・見たところアンタたち、妖精騎士モードレッドが言ってた事に何かと興味と焦りを感じているように見えたのだけど‥」

ブルーナ「まさかあの『性の楽園:ネオ・ニュー・ダーリントン』にアンタたちの家族であるバーヴァン・シーが囚われているんじゃないかと思っているんだよね?そうよね?」ニタァ~‥(煽っている)

メリュジーヌ「!。なにぃ~・・・」

ブルーナ「ええ知っているわよ、未だに石像になってる裏切り者のバーヴァン・シーが置いてある場所をね。わたしもまた、ネオ・ニュー・ダーリントンの改修には大きく関わっている者だからね。」

ブルーナ「でもだからって、アンタたちにそのネオ・ニュー・ダーリントンに彼女(バーヴァン・シー)がいるという確証なんて、わたしもこうも簡単に教えるつもりなんて無いわよ。」

ブルーナ「妖精騎士モードレッドがアンタたちを煽ってあんな事を言ったのなら、わたしだってアンタたちを煽らせるような事はさせてもらっても構わないからねぇ~www」ニタァ~‥(煽っている)

メリュジーヌ「――――!?。クゥゥ~~!」


ガシンッ、ガタンッ!(イスに拘束されているブルーナを横に押し倒すメリュジーヌ)

バーゲスト「やめるんだメリュジーヌ!今こいつに当たったところで何も言うつもりなどないに等しいぞ。」ガシッ、ググッ!(メリュジーヌを止めるように掴む)

メリュジーヌ「クゥゥ!しかし・・・・」

アルト「確かにバーゲストが言うことには少し一理はあるな。ついさっきモルガンの口から、風の氏族長やイレギュラーズをクビにすると宣告されたからな‥」

アルト「力を失って、地位も権力も失って、同僚も兵士も部下も従者も何もかも失って、もうブルーナに残っているのは何も無い。」

アルト「ブルーナが全てを失った原因は俺たちにもあるが、そのきっかけを作ったのはブルーナ・・・君自身の傲慢さやエゴの数々が招いた事だ。」

アルト「しかもブルーナはモルガンたちに見捨てられた身であるにも関わらず、妖精騎士モードレッドが俺たちを煽るような行いを真似するように、ブルーナもまた、俺たちを煽ろうとしている。」

アルト「そうやって俺たちを煽って、自身の自己満足を満たそうとする妖精としての行為をする以上、もうブルーナに何を質問しても俺たちに何も語らないつもりかもな‥。」

ブルーナ「・・・・・・・‥‥」目線を背ける


アルト「‥尋問はここまでにしよう。今のブルーナから聞き出す事が無い上に、これ以上ブルーナに時間を取る訳には行かない事情も出来てしまっていることだしね。」

バーゲスト「ああ・・・あと3日もすれば、モルガンが派遣させた2倍の勢力の援軍がウッドワス軍に合流し、ロンディニウムにいる円卓軍の兵力では手の施しようがなくなってしまう。」

バーゲスト「明日にでも皆と共にロンディニウムへ帰投し、ウッドワスと援軍への対抗策を練らなければ、我らに勝機は無いに等しいからな。」

メリュジーヌ「・・・うん。ヴァージェの事も気になるが・・・今はそれよりもロンディニウムにいるパーシヴァルたちに援軍のことを伝えなければならないからね‥。」

アルト「そうだな。理解してくれて助かるよ、メリュジーヌ‥。」


スタッ・・・・(イスから立ち上がるアルト)

ブルーナ「・・・・・・・・・・‥」黙ってアルトの事を見ている

アルト「俺たちはもう行く。アンタはそこでずっと日の目を見ることなく牢屋の中の暮らしを堪能していくんだな。」

アルト「アンタが俺たちに味方する素振りや話をしようとも、俺はアンタを許さないし、許す気もない。アンタが3年前に石になっている俺を海岸に捨てたようにな。」

ブルーナ「・・・・・・・クゥゥ‥‥」アルトを睨み付ける

アルト「・・・さようなら、ブルーナ。これがアンタとの本当のお別れだ。」プイッ!(後ろに振り返る)


ガチャンッ、タッタッタッタッタッ・・・(牢屋の扉を開け、牢屋の外へと移動するアルトたち)



ブルーナ(■■■■■■)「―――『ディスペアー』よ。」

アルト「!。何・・・?」振り返る

ブルーナ→ディスペアー「それがわたしの‥妖精としての本当の『名前』。ブルーナという名前はわたしが後から付けた偽名なのよ。」

ディスペアー(ブルーナ)「わたしもアンタたちを一生許さないわよアルト・オルラント!わたしから権力や地位を‥力も『目的』も‥何もかも失わせたアンタをね!!」ギリッ!(睨みをきかす)

アルト「――『ディスペアー』・・・英語で絶望を意味する言葉がブルーナの本当の真名だったのだな?その名前を今日まで隠して生きていたとは、まるで昔の俺みたいだな‥?」

アルト「というより、ようやく俺のことをアルト・オルラントと名前で呼ぶとは、アンタもようやく俺からキッパリと決別する気になったのだな?」

ディスペアー(ブルーナ)「当たり前よ・・・アンタなんてもう3年前と同じような付き合いなど、二度とする気も無いからね!」

ディスペアー(ブルーナ)「覚えていなさいアルト・オルラント・・・この絶望を振りまく名を持つ妖精を絶望させたアンタの事をわたしは絶対に忘れないわ‥」

ディスペアー(ブルーナ)「たとえこの妖精國が『厄災』によって滅びようと、アンタらの家族がどこに行こうと、いずれアンタらが何処かの国を築こうとも・・・・」

ディスペアー(ブルーナ)「アンタたちが希望に満ちた人生を送っていく限り、アンタたちが希望を持って暮らして行く事をわたしは絶対に許しはしないわ!」

ディスペアー(ブルーナ)「たとえどんな形であっても、どんな時代や時期であっても、わたしはあなたたちがわたしが与える『絶望』に押しつぶされるまで、わたしは心底諦めたりはしないわ!」

ディスペアー(ブルーナ)「たとえわたしがどんな形で死のうとも、わたしは次代の妖精なんか作らずにこの魂のままで蘇り、あなたたちの全ての『希望』を打ち砕く!」


ディスペアー(ブルーナ)「わたしはアルト・オルラント・・・・アンタが真にわたしの『絶望』にひれ伏すまで、わたしはあなたの『絶望』であり続ける!!」

アルト・オルラント「・・・・そうか。覚えておくよ、ブルーナのその真の『名前』と、その『絶望』的な警告をな・・・」


スッ、タッタッタッタッタッ・・・(牢屋から去って行くアルト・オルラント)

ギィィィ~~、バタァァン!ディズペアー(ブルーナ)の牢屋のドアが閉まっていく)

―――――――――――――――――――――――――――

女王モルガンの空鏡での謁見が終わり・・・。これ以上、ブルーナを尋問したところで何も新たに情報が得られることなど無いと判断したアルトは・・・

モルガンが告げた“ウッドワス軍に予定より2倍の勢力の援軍を導入する”事実をいち早く他のみんなに伝える為に、今回のブルーナの尋問を終了させ、牢屋から去ろうとしたところ・・・・・

ブルーナはアルトに自身の本当の真名である『ディスペアー』という絶望の意味を持つ名前を明かし、アルトに向かってこう告げた‥。


『“アルト・オルラント)が本当の意味で『絶望』にひれ伏すまで、ブルーナ(ディスペアー)はアルトの『絶望』であり続ける!”』

アルトはブルーナ(ディスペアー)が告げた呪詛に見立てた言葉を彼女からの『絶望』的な警告として認識し、アルトはブルーナ(ディスペアー)の前から去っていった‥


こうしてアルト・オルラント(三澤亮太)とブルーナ(ディスペアー)との関係は互いに本当の意味で断ち切り、2人との関係は完全に決別したのであった。

ソールズベリーとの戦いに勝利したアルトは2人の妻と共に牢屋の外へと去っていき、戦いに敗北したブルーナは今まで犯してきた罪と共に牢屋の中で一生を過ごすことになるのだが・・・

このアルトとブルーナとの牢屋での尋問と会話がこの妖精國ブリテンで、2人にとっての今生の別れになる事になるとは、誰も知るよしもなかったのであった。

―――――――――――――――――――――――――――
閉鎖された製毒工場:外へと向かう中央エリア


タッタッタッタッタッ・・・(外へと向かうアルト、バーゲスト、メリュジーヌ)


アルト「(ディスペアーかぁ‥・。確かに名前からして、彼女の本来の『目的』が絶望に関係する役割を持っていたに違いないのだが‥)」

アルト「(なぜブルーナは・・・いや正確には『ブルーナ/ディスペアー』と呼ぶべきか‥。彼女はなぜ、3年前の俺と同じように誰にも自身の真名を明かさずに過ごしてきたというのか・・・)」

アルト「(彼女は他の妖精たちと違って、一瞬の楽しみや快楽を求める刹那主義ではなく、永続的に残る権力や地位に執着し、それらを手にした後もそれ以上のモノを得ようと努力していた‥)」

アルト「(それに彼女は自身の怒りによってアドニスたちと同じような『力の進化』を促し、俺たちを一歩手前まで追い詰めていたのだけど・・・)」


ブルーナ(回想)「このブリテンの妖精の内なる事など知るよしもなく、自分たちの正義の為に動くアンタたちに・・・」

ブルーナ(回想)「13年間も自分の手で『目的』も果たせずに生きてきた私の気持ちなんか解らないわよ!!」ガバッ、ドサッ!(アルトの事を突き飛ばす)


アルト「(13年間も『目的』を自分の手で果たせなかったかぁ・・・。おそらくその13年間はブルーナが風の氏族長になり、俺と出会った時を除いた‥3年前以前の事だと推測するよな‥)」

アルト「(彼女は一体、なんの『目的』を持って生まれた妖精として生まれたというのか?いったい彼女は何を理由に自分の名前を偽名で過ごしてきたというのか?)」

アルト「(それに彼女は・・・ブルーナは何故、他の妖精たちと違って、ブリテンの妖精たちのあの刹那主義な性根である事を、ブルーナは何故最初から知っていたというのか・・・?)」


・・・・・・‥(上記の事で考え事をしているアルト)

パタパタパタァァ~‥ポンッ!(アルトたちの前に現れるオベロン)


オベロン「やぁアルト。捕虜となったブルーナとの尋問はどうだった?あの壮絶な戦いの後だというのにブルーナの意識を回復させて、そのまま尋問にかけるなんてね?」

アルト「――オベロンか。おかげさまでブルーナとはようやく因縁に決着を付けられたって感じだな。俺にとっても、アイツ(ブルーナ)にとってもね・・・」

オベロン「‥そっか・・・とりあえずブルーナはオーロラ派の妖精たちの捕虜として身柄を拘束し、いずれ彼女から情報を吐き出す為に彼女を牢屋の中に幽閉させているのだが‥」

オベロン「それでアルト‥ブルーナとの尋問の中で、彼女から何か情報は得られたというのかな?ブルーナとの尋問をする際に、風の氏族長専用の『空鏡』を持ち出したと聞いているのだけど‥?」

アルト「ああ‥その事で君やダ・ヴィンチたちに伝えないといけない事があるんだ‥。少し話を聞いてくれないか?」

オベロン「良いよ。ダ・ヴィンチには僕から君の話を伝達する形で情報を共有していくつもりさ。それでその伝えなければならない事って?」

アルト「ああ・・・実はな・・・・」

――――――――――――――――――――――――――――――
カクカクシカジカ・・・(ブルーナの尋問での内容とモルガンと空鏡での会談を話していくアルト)


オベロン「なんだって!?それでモルガンはウッドワス軍の援軍に入る兵力を当初の2倍の数で合流させて、ロンディニウム諸共『円卓軍』と僕たちに攻め立てていくと・・・」

オベロン「しかもその女王軍の援軍が今日を入れて3日の内にウッドワス軍本陣と合流させる気満々でその兵たちを送り出していたなんて・・・」驚いている

アルト「ああ・・・女王軍の侵攻からソールズベリーとノリッジを守る為に、女王軍の注目をその2つの領地から俺へと向けさせるために話をしてきたのだが・・・」

アルト「それにより、モルガンはソールズベリーやノリッジを事実上、襲わない代わりにロンディニウムの殲滅をウッドワスを通して徹底的に成し遂げる為に、」

アルト「ウッドワス軍に送る2倍の兵力の援軍部隊をウッドワスたちと合流させて、ロンディニウム共々に俺たちと『円卓軍』を殲滅させようと、モルガンはそう俺に言ってきたんだ。」

オベロン「成る程‥女王軍からの兵力2倍の援軍をウッドワス軍と合流させてしまえば、ノリッジやソールズベリーから戦力を補充できたとしても、技量も兵力もあっちが上になるからね‥」


メリュジーヌ「それでオベロン、このこれから訪れる危機的状況を君はどう対抗すると考えるのか?いくら妖精騎士だった私とバーゲスト、それに他のみんなが直ぐにロンディニウムへ戻ったとしても‥」

メリュジーヌ「向こうにはウッドワスの軍勢と共に2倍の戦力を持つ援軍と合流させられれば、いくら私たちでも数で押し負けてしまう恐れがあるのだが・・・」

オベロン「うん、そうだね。女王と折衝の出来る者がいないソールズベリーとノリッジが襲われなくなったのは幸いだが、逆に想定外のところで敵を増やす羽目になってしまうとはねぇ‥」

オベロン「だが今後の女王モルガンの打倒の為にも、ウッドワスを何とか撃破できれば良いんだけどねぇ・・・・。」少し考え込む

バーゲスト「ええ‥なんなら以前、ノリッジ攻略の際にウッドワスの動きを牽制させくれたというオベロン殿の知人に、どうにかウッドワスの勢力を牽制させてくれれば良いのだが‥」

オベロン「成る程・・・僕の知人である彼女なら、女王軍の援軍をどうにか出来る可能性があるのだが・・・」


オベロン「わかった。女王軍の2倍の戦力を持つ援軍については僕の方で手を打っておくとして、この事をロンディニウムにいるパーシヴァルたちにも伝えなきゃならないからね。」

オベロン「既に2つ目の『巡礼の鐘』がなった以上、明日にでも皆とロンディニウムへ急いで戻り、作戦を練り直す必要があるからね。」

オベロン「ソールズベリーにいるオーロラ派の連中と話もして、彼らと協力できるように話し合うのもあるし、明日はいつも以上に忙しくなると思えるよね?」

アルト「ああ。これもまた、女王モルガンからブリテンを解放し、ヴァージェを救い出す為にも必要な事だからね?」

オベロン「そうだね。だからこそ、明日の多忙な日々に備える為にも、今宵の一時ぐらいは思う存分に楽しんだ方が良いと思うよ!」ニコッ!(笑顔で答える)


ガチャッ、ギィィィ~~~・・・‥(外への扉が開かれる)

毒と縛りの街――改め、風と自由の街:ソールズベリー 



♪~~~♪~~~♪~~~(祝賀ムードの音楽が鳴り響く)

ヒュヒュゥゥ~~!ガヤガヤガヤガヤガヤァァァ~~!(多くのソールズベリーの住民たちが広場のキャンプファイヤーの周りで円状に踊っている)


ソールズベリーの住民たち1「~~~~~~~~」嬉しそうに踊っている

ソールズベリーの住民たち2「~~~~~~~~」嬉しそうに食べ物を食べている

ソールズベリーの住民たち3「~~~~~~~~」嬉しそうに音楽を奏でている


周辺から聞こえてくる詩「いと愛らしき『予言の子』~♪いと頼もしき『予言の子』~♪勇ましきノリッジの救世主~♪キャメロットでは女王に負けず~♪」

周辺から聞こえてくる詩「ロンディニウムを復興し、妖精騎士を打ち倒す~♪勇士団と共に協力し合い、暴君ブルーナを打ち倒す~♪」

周辺から聞こえてくる詩「ありがとう『予言の子』!ありがとう『境界なき勇士団』!ボクらから自由を取り戻してくれた!ボクらからソールズベリーを解放させてくれた~♪」


中央の宴の席にいるアルトリア「~~~~~~~~」タジタジになっている

【これは・・・・すごいお祭りだね・・・・やば・・・・】
【いまならスターだよ、アルトリア!】←

アルトリア「スターってなんだよぉ・・・‥ひとの顔のお菓子とか作るなよぉ・・・・!」カァァァ~~‥(赤面でタジタジになっている)

アルトリア「しかもそっちの方が実物より美人とか、『風の氏族』は嫌味のカタマリなのかなぁ!」

アルトリア「ってか、それよりもさっきまでブルーナの蒼毒による総攻撃で阿鼻叫喚だったというのに、ブルーナが私たちに負けた事を妖精たちが知った途端に・・・」

アルトリア「これほどの直ぐにお祭り騒ぎに私たちの勝利を祝ってくれるなんて、切り替えが早いだろぉ・・・!」

千子村正「まあ確かにそうだな。ブルーナの蒼毒による汚染がブルーナの翅を破壊した途端に蒼毒が跡形もなく消えたが、それよりも前にその蒼毒で死んだ妖精たちも多くいるはずだ‥」

千子村正「にも関わらず妖精たちの埋葬だけはさっさと済ませて、あとはこのようにブルーナのヤロウを倒した俺たちをネタにあのようなバカ騒ぎをしているからな・・・」ドン引きしている


タッタッタッタッタッ・・・(オベロンとアルトたちが祝いの席にやって来る)


オベロン「それがソールズベリーにいる妖精たちにとっての気持ちの整理だと、僕は思っているけどね?」

【オベロン!それにアルトさんも!】
【気持ちの整理って・・・?】←

オベロン「言葉の通りさ。ソールズベリーの住民たちは風の氏族長のブルーナによって事実上の占領下に置かれ、街のモットーを『風と自由』から『毒と縛り』に変えられていた‥」

オベロン「それによって住民たちはブルーナの好き放題な街の条例や徴収とかで妖精たちの富と自由を奪い、祭ごともブルーナの許可無しではできなくなっていてね・・・。」

オベロン「住民たちは3年間もずっとブルーナの統治によって、多くのフラストレーション溜まり続け、それらがブルーナの敗北と『予言の子』の勝利によって、それらが全て溢れかえり・・・」

オベロン「ブルーナを倒し、ソールズベリーに自由を取り戻した『予言の子』とアルトたちを讃えて、いまやっているようなお祭り騒ぎに発展したって事なのさ!」

【成る程、大体よくわかった。】
【要は妖精たちの好きにしてれば良いんだよね?】←


ダ・ヴィンチちゃん「まぁね。今の妖精たちの状況から見て、私たちはその妖精たちの気持ちの整理に付き合ってる感じで思えばいいのさ。」

ダ・ヴィンチちゃん「それに妖精たちが嬉しそうに踊っている中で他にも踊っている皆の姿に混じって、ホラ!」キャンプファイヤーの周りの方を指さして‥

アァ~フフフフゥゥゥ~~!アハハハハハァァァ~~!(掛け声と共に踊っている妖精たちとそれに混じって踊っている他の者たち(ガイルたちとジュランたち))


ガオーン「ハハハハァァ・・・僕たち、介人たちの援護で来たと言うのに、毒ガスが収まって入ってみたら、いつの間にかブルーナが介人たちによって倒されていて・・・」

ガオーン「こんな風に『風と自由』を取り戻してくれた『予言の子』たちを讃える祝祭が始まってて、僕たちはそれらに釣られて踊っているのだけど、本当に大丈夫なのか?」踊りながら‥

ジュラン「まぁ大丈夫だろうな・・・。戦いに参戦しそびれたが、このように俺たちのことを歓迎してくれるように祝祭に誘ってくれたんだ。喜んで付き合ってやろうじゃないか!」踊りながら‥

ジュラン「・・・というか、いま妖精たちが演奏している音楽だが、この妖精國で伝わっている音楽なのか?」踊りながら・・・

イズ「いいえ。この音楽は南アメリカの音楽を妖精たちが楽器を使って奏でている事から、これらが妖精たちの中で流行りになっている音楽なのでしょう。」踊りながら・・・

イズ「妖精國ブリテンには希に取り替え(チェンジリング)によって、外から色んなモノが流れて来ていると聞いています。この音楽もその流れてきたモノの1つなのでしょうが・・・」

ハベトロット「ふ~ん‥まあでも、こんなに楽しい踊りはこのハベニャンも初めてだし、とにかく今は楽しければそれでOKで良いんじゃないかな。ねぇ、セツノ?」踊りながら‥

セツノ「うん。ハベニャンと一緒に踊るの、とても楽しい。」ニッコリ!(踊りながら笑っている)

ガイル、ジュラン、イズ、ハベトロット「――――――」笑顔で踊っている

――――――――――――――――――――――――――――――――
他の周りの場所では・・・


怪我した人間の兵士たち「ありがとう・・・あなた様のおかげで助かったよ・・・」感謝を述べている

スズカ「ええ・・・」ガシャガシャッ、クルクルクルッ・・・(怪我して動けない者たちの手当てをしている)


ゾックスと介人たち「~~~♪♪♪」タッタタッタッタッ!(独自の踊りを披露している)

ソールズベリーの住民たち「~~~♪♪♪」タッタタッタッタッ!(それに釣られて踊っている)


料理を運ぶ妖精「―――――――」ガシャガシャガシャ!(嬉しそうにガイルたちに料理を配膳していく)

ガイル「~~~~~」モグモグモグ!(料理を食べていく)

ジョルニ「・・・‥ハァ・・・。」ガイルの姿に少し呆れた表情をしている

――――――――――――――――――――――――――――――――

【みんなそれぞれで楽しんでいる】←

アルト「うんそうだね。あのブルーナとの戦いに勝利し、ソールズベリーにいる妖精たちから『風と自由』を取り戻し、住民たちの笑顔も一緒に取り戻したからね。」

アルト「ソールズベリーの住民たちが俺たちに『風と自由』を取り戻してくれたお礼として、このような祝いの席を用意してくれているんだ。だから俺たちもソレに答えないとね?」


バーゲスト「・・・ダ・ヴィンチ、アルトリア。コーラル殿の姿が見えないのだが‥?」

アルトリア「コーラルさんですか?彼女は調ちゃんやアドニスくんを静かに休ませるために大聖堂のお部屋を案内させているので、ここにはいませんですよ。」

バーゲスト「そうか解った。アルト、少し私はコーラルの元へ行く。ブルーナとの尋問の際に彼女が何を話していたのかを、コーラルにも話を共有して欲しいと彼女から約束しててな。」

バーゲスト「オーロラの仇を果たし、あの場で真なる風の氏族の長の後継者である事を叫んだ彼女にも、ブルーナが話していた事を伝えないとならないからな?」

アルト「そうか‥じゃあ行ってらっしゃい。」

バーゲスト「ええ。」タッタッタッタッタッ・・・(大聖堂の方へ向かって行く)

―――――――――――――――――――――――――――――――――
イレギュラーズの1人にして、ソールズベリーにいる住民たちを3年間も苦しめ続けた風の氏族長『蒼毒のブルーナ』との決戦から数時間後・・・

ソールズベリーではそのブルーナが『予言の子』アルトリアとアルトたち『境界なき勇士団』によって倒され、ソールズベリーに『風と自由』を取り返した事を讃え、

その夜、ソールズベリー全体で実に3年ぶりとなるお祭りが急きょ開催され、アルトたちとアルトリアたちはそのお祭りを楽しむように過ごしていた。


広場中央にあるキャンプファイヤーを囲い、アンデス地方由来のフォルクローレが奏でられ、それらのリズムを取るかのように住民たちや他のみんなと共に踊っていった‥。

それはかつてオーロラが統治していた時代・・・3年前のソールズベリーを上回るように、ソールズベリーの街全体がお祭りによる歓喜歓声によって、

ソールズベリーにいる多くの者たちが自由で笑顔に満ちあふれた光景が街全体に広がっていたのであった‥。

ソールズベリーの中心 トネリコ大聖堂:月読調たちが休んでいる部屋


♪~~~♪~~~♪~~~(外で祝賀ムードの音楽が鳴り響いている)


月読調「あむっ、モグモグモグ・・・‥」ベットの上で食べている

マイク「良いなぁ~、外にいるみんなはあんなに楽しく踊りを踊っているだもんなぁ~・・」ジィィィ~‥(羨ましそうに外を見ている)

立花響「うん‥でも仕方がないよマイクさん‥。スズカさんが投与してくれた薬の効力が切れちゃって‥調ちゃん、明日まで身体が動かせないからね‥」

立花響「ソールズベリーの妖精さんたちが色々とお礼として貰ったり、コーラルさんにこんな快適な部屋で一晩泊めてくれるから良いのだけど‥なんか少し物足りないと言うか‥」

立花響「アァァ~~こんな時に未来が居てくれたら、お話とかして少しは暇つぶしになれたんだけどなぁぁ~~‥」

月読調「そうだね・・・私もキリちゃんが居てくれたら、少しは弾む話をしてくれるかなぁ~って思ってた‥。」

立花響「うん・・・。この妖精國に来てから、一緒に居たはずの翼さんや調ちゃんが居なくなって、いつの間にかこの妖精國の世界から私たちの世界に戻れなくなっちゃって・・・」

立花響「どうにか調ちゃんを助けて合流できたのは良いけど、まだ行方不明となっている翼さんの所在も解らないし、モルガンを倒さない限り、私と調ちゃんは元の世界に帰れない・・・」

立花響「・・・今ごろ私たちの帰りや報告がなくて、未来や切歌ちゃんたちがずっと心配しているかもしれないからねぇ‥‥」心配そうにしている

月読調「うん。・・・マリア、キリちゃん・・・翼さん・・・」心配そうにしている

マイク「ヒビキちゃん・・・シラベちゃん・・・・」心配そうにしている


トントントンッ!(ドアからノックの音がする)

立花響「?。入ってどうぞ?」声をかける

ガチャッ、タッタッタッタッタッ・・・(バーゲストが入ってくる)


バーゲスト「失礼するぞ、立花響。月読調。それにマイク殿。2人の容態の方はどうなのか?」

月読調「バーゲストさん。こっちは大丈夫・・・少し疲れるけど、腕を動かす事だけは出来るようになったわ‥」

バーゲスト「そうか。妖精たちがあのような宴をしている中、調にはスズカが投与した『アドレナブースター』の反動によって明日まで寝たきりにさせてしまってなぁ‥」

月読調「いいですよバーゲストさん・・あれは私が望んであの薬を投与させて貰ったのですから。スズカさんたちにはとても感謝しています。」

月読調「あの時・・・二代目妖精騎士ガウェインによって私の足がズタズタにされて、蒼毒のブルーナの毒袋によって死にかけた私やマイクさんの事を・・・」

月読調「スズカさんやアルトさんの持つ力でマイクさんと共に命を繋ぎ止めてくれて、私とマイクさんは救われた‥」

月読調「それにあの時・・・牢屋で私の事を介抱してくれたマイクさんにも感謝しているわ‥。妖精騎士との戦いに負けて、ボロボロだった私に寄り添ってくれて・・・」

マイク「シラベちゃん・・・。」


立花響「調ちゃん、マイクさんとは牢屋で会ったっていうけど・・・」

月読調「えぇ、ソレはね・・・・」カクカクシカジカ・・・(話していく)

―――――――――――――――――――――――――――――――――

一方のソールズベリー大聖堂のとある一室では、ブルーナとの戦いにて蒼毒の巨大物体から妖精たちを救い出す為に戦ってくれたシンフォギア装者である立花響と月読調。

その際、ブルーナに人質として囚われてた月読調は、戦いに参加する際にスズカからアドレナリン活性剤である『アドレナブースター』を投与されており、

その活性剤の効力が切れ、月読調は丸一日の寝たきりを余儀なくされ、立花響とマイクの2人が付きっきりで介抱している形で部屋での一時を過ごしていた。

そして調たちの部屋に訪れたバーゲストや調とマイクの関係を知らない立花響に対し、月読調はとある話をしていくのであった。

4日前・・・・ソールズベリー:製毒工場 住民収容の牢屋の中


――ガヤガヤガヤガヤガヤ!!(後に人質となるソールズベリーの住民たちが収容されている)

牢屋の中の妖精1「おい、ここから出してくれ!何もしていないのに一方的に逮捕するのはおかしいだろ!」抗議している

牢屋の中の妖精2「ちょっと待って!私たちはただ『予言の子』が何なのかの話をしていただけなのに!」抗議している

牢屋の中の妖精3「我らたちを直ちに解放しろ!何もしてないのに我らを一方的に逮捕するな!」講義している

ワーーワーーワーーワーーワーーー!!(牢屋の中で抗議の声を上げていく囚われの妖精たち)


サラマンダー所長「ツゥゥ~~うるさいわ!べらべらと勝手に喋るんじゃないわよ!」ガンガンガン!(警棒で鉄格子を叩く)

サラマンダー所長「あなたたちはあの酒場でブルーナ様の事を小馬鹿にし、『予言の子』がソールズベリーと妖精たちを救ってくれると話をしていた・・・」

サラマンダー所長「あなたたちはただ『予言の子』の話をしたことでブルーナ様に逆らった反乱分子として・・・」


シュルッ‥(サラマンダー所長の手元には蒼毒が入った瓶がある)

サラマンダー所長「この新たに作った蒼毒の研究材料としていずれ死んで貰いま~す!」ドヤァ~・・・(ドヤ顔でアピールする)

牢屋の中の妖精たち「うわぁぁぁぁ~~~!?」悲鳴を上げる

ワァァァァ~~~キャァァァ~~~!(絶望的な悲鳴が牢屋中に響き渡る)



ガタガタガタガタァァ~・・・(牢屋の奥で震えているマイク)

マイク「アァァ・・・どうしよう‥どうしよう・・・なんでよりによってオレも一緒にブルーナ様の懲罰部隊に捕まっちゃったんだよぉ・・・」嘆いている

マイク「オレの店に三澤亮太たちが来店して、店をブルーナ様の兵隊たちと一緒に荒されて、コーラルも三澤亮太と一緒にどっかに行っちゃって・・・」

マイク「ダビンチもあれから帰ってこないというのに、今度は店の客が『予言の子』の噂をしていただけでオレも一緒に逮捕されるなんて・・・」

マイク「オレって、今年はこんなにも不幸な目に会うのがオチなのかなぁ・・・?」


???「ウウッ・・・ゥゥゥゥ・・・‥」うなり声をあげている

マイク「な、なんだ!?そこにいるのは誰なんだい!オレの他にただつまらないだけで目立つ事が出来ない妖精が他にもいるのかい!?」ビクビク‥(ビビっている)

???→月読調「ウウウウ・・・・・・誰なの・・・?あなたもこの世界にいる・・・妖精なの・・・?」グジュグジュゥゥゥ・・・・(両足が酷くタダレている)

マイク「!?。き、君・・・その足はどうしたんだい!?このような酷い怪我・・・少し前に見た演習試合で二代目妖精騎士ガウェインの攻撃を受けた傷によく似ているけど・・・」

月読調「・・・その妖精騎士にやられたの・・・・その妖精騎士に足をこんなようにして、それでここに・・・・ゲホゲホゲホッ!!」ゲホゲホゲホッ!(苦しそうに咳き込んでいる)

マイク「ワワワワァ~・・・なんかもう喋らないでよぉ・・・!オレはもう、これ以上女の子が傷ついている姿を見るのが嫌なんだよぉ・・・。」

マイク「ブルーナのせいでオーロラ様が酷く汚されて死んじゃったし、コーラル様もオーロラ様の死でふてくされちゃったし、君だってこんなに身体がボロボロだし・・・」

マイク「・・でも傷ついた女の子を見捨てる事なんか出来ないよ。人助けをしたら何かと良い事がある。それをダビンチが教えてくれたからね。」


キョロキョロキョロ・・・タタタタッ!(鉄格子の方へ向かう)

牢屋の中の妖精たち「助けてくれ~~!死にたくな~~い!」ワーワーギャーギャー!(泣き叫んでいる)

牢屋の中の妖精たち「俺たちが悪かった!『予言の子』を信じた私たちが悪かった!だから許して~~!」ワーワーギャーギャー!(泣き叫んでいる)

牢屋の中の妖精たち「許されよ!許されよ!私たちの過ちを許されよ!お願いだから許されてよぉぉ~~!」ワーワーギャーギャー!(泣き叫んでいる)

サラマンダー所長「~~~~(あぁ~うるさいわねぇぇ~~!)」イライライラ!(イラついている)


タタタタッ、ヒョコッ!(泣き叫ぶ妖精たちの横で手を出していくマイク)


マイク「だ、誰かぁ~!サラマンダー様!サラマンダー様!」大声で叫ぶ

サラマンダー所長「???。何ですか?牢屋から出せという願いは聞き入れないわよ!あなたたちはブルーナ様を言葉で侮辱して・・・」タッタッタッ・・・(マイクの所へ向かいながら‥)

マイク「そ、そうじゃないんだよ!オレの連れが足を怪我をしているんだよ・・・しかも血が出てて酷いんだよ‥」

マイク「牢屋から出れないのはわかっているよ・・・でもせめて連れの為に包帯だけでも欲しいんだけど・・・」

サラマンダー所長「包帯?・・・ハァ~面倒くさいわ・・・。捕らえた妖精の怪我とか一々見る必要はないというのに・・・」ゴソゴソゴソ・・・(バックから何かを取り出す)


ヒュンッ、バサッ!(粗悪で汚い包帯を投げ渡すサラマンダー所長)

サラマンダー所長「はい包帯。使用済みで汚いけど、無いよりはマシよね?」

マイク「あ、ありがとう‥。」バサッ、タタタタタァァーー・・・(その包帯を持って奥へ戻る)

サラマンダー所長「・・・ハァァ・・・・」ため息をつく


タタタタタッ・・・・(月読調の元へ戻るマイク)

マイク「包帯を持ってきたよ。汚いけど無いよりはマシだと思うから‥。キミ、名前は・・・?」

月読調「名前・・・‥調・・・月読調よ・・・。」

マイク「ツ‥ツキ‥ヨミ・・・シラベ?あぁそうか、シラベちゃんね!待っててシラベちゃん、いま足に包帯を巻いていくから少し動かないで。」

月読調「ええ・・・」頷く

シュルルッ、クルクルクルクル・・・‥(包帯を月読調の両足に巻いていくマイク)


マイク「これでよし‥。シラベちゃん、これでもう大丈夫だよね?足に包帯巻いたから大丈夫だよね?」

月読調「ウッ・・・ウゥゥゥ・・・・」苦しそうにしている

マイク「・・えっ、ダメ?ダメなの?ああ~どうしよう・・・シラベちゃん、もしかして他に欲しいモノがあったりするの?」

月読調「ウゥゥゥ・・・み、水・・・‥」

マイク「水?そうか水だね!‥でもここには井戸もないし、サラマンダー所長とここらの兵士は水すらも出してくれないと聞いているし・・・」困っている

マイク「・・・あっそうだ!水とはいかないけど、飲めるモノならコレがある!」


ゴソゴソゴソ・・・(エプロンのポケットから二つのアンプルを取り出すマイク)

月読調「ゲホゲホゲホ・・・そ、それは・・なに・・?」

マイク「これ?オレにもわからないのだけど、これは前にオレの店に来たスズカっていう三澤亮太の娘が作った飲み物みたいで、なんか言ってたような気がするのだけど‥」

マイク「これ・・・ブルーナ様の兵隊が最初に襲撃した際に、スズカちゃんがこの飲み物の1つを落としちゃったみたいで、それをオレが拾ったんだ。」

マイク「この飲み物・・・何かの新メニューに出来るかなって、オレもスズカちゃんがやってた事と同じようなやり方でこれをもう一本のを、ダビンチに内緒で作ったんだけど‥」

マイク「これが出来上がった途端にオレは何もしてないのにブルーナ様の兵士たちに捕まっちゃって、いまこの牢屋に入れられているのもそうなんだよ‥」

月読調「‥そうなんだ・・・ゴホゴホゴホッ!」咳き込んでいる

マイク「あぁ~もうこれ以上しゃべらないでよ‥。とにかくこれを飲んで少し落ち着いた方がいいよ・・・」キュッ!キュッ!(アンプルのフタを開ける)

月読調「えぇ・・・・」


タラァァ~、ゴクッゴクッゴクッゴクッ・・・・(アンプルの中の水を飲んでいく月読調)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そして話は現在に戻り・・・


バーゲスト「成る程・・・それでそのアンプルがスズカが作った初期の蒼毒の解毒薬である事を知らずにマイクと調はそれを飲んだというのだな?」

月読調「ええ・・・あの時は二代目妖精騎士ガウェインとの戦いでボロボロになってて、意識も少し朦朧としていたのだから、その薬が何なのかもわからずに飲んでしまって・・・」

月読調「その後はマイクさんが付きっきりで介抱してくれたんですけど、日に日に身体がとても苦しくなってきて、意識もだんだんと朦朧としてきて‥」

月読調「気が付いたときにはあの処刑会場で張り付けになってて、それでアルトさんたちに助けられたの・・・・」

バーゲスト「・・そうか。しかしまさかマイク、お主がスズカの薬を1つ再現するように作っていたとはな?これを聞いたら、スズカやダ・ヴィンチも相当驚くモノだな。」

バーゲスト「(つまりその初期の薬の効力の影響なのか、2人の体内にある『蒼毒の毒袋』の毒の周りが遅かったのだな?)」

マイク「???」何もわかっていない


バーゲスト「わかった。しかし2人が命を取り留めたのはスズカと我が夫のアルトの力であって、私はあの処刑会場から2人を助け出す為に戦っていただけだ。」

バーゲスト「命の恩人にお礼を言いたいなら、明日、調の身体が動けるようになったら、アルトとスズカに直接お礼を言うのだな。」

月読調「ええ。アルトさんとスズカさん、それに響が私たちを助けに来てくれたから、私とマイクさんはこうして生きてここにいるからね。」

立花響「調ちゃん・・・。」感心している


バーゲスト「話が長くなったな‥。立花響、コーラルはいまどうしているのか知らないか?」

立花響「コーラルさん?あぁ~確かコーラルさんなら、ブルーナが使ってた氏族長の私室で整理整頓をしに行くと言ってました。」

マイク「うん、確かにコーラルはそう言ってたよ。何でもこれからソールズベリーの住民たちをまとめ上げる為に必要な事だって・・・。」

マイク「確かにブルーナが倒されて氏族の長から失脚したみたいなのだけど、今はそれをしなくても皆でソールズベリーが解放されたことを一緒にお祝いしても良いかと思うのだけどなぁ~‥?」

バーゲスト「そうかわかった。私はコーラルに少し呼ばれているからな。では、お主らは明日のためにもここでゆっくりしているがいい。」

月読調「ええ。おやすみなさい、バーゲストさん。そしてありがとうございます。」

バーゲスト「うむ‥。」頷く


ギィィィ~~、バタンッ!(月読調たちがいる部屋から出るバーゲスト)

バーゲストと月読調たちが話をしているその頃、トネリコ大聖堂:氏族長の私室(書斎)では・・・



タッタッタッタッ、ドスンッ!(書斎に散らかっている本の山を整理しているコーラル)


コーラル「フゥ・・・これで少しはマシになりましたね。」パンパンッ!(手の埃を払いながら‥)

コーラル「・・・・・・‥」あるモノに目を向けている


バサァァ・・・(黒く枯れた『オーロラの翅』が机に置かれている)

コーラル「(3年前、私室の壁の額縁に飾られていたはずのオーロラ様の翅がこのような形で枯れて書斎の所に置かれていたとは・・・)」

コーラル「(ブルーナにとってはオーロラ様の事など、自身の復讐と出世の目の敵としか見ておらず、それらが果たされた以上、もはやこのようなモノはもう不要なのですね‥)」

コーラル「(・・・・オーロラ様を陵辱して殺したブルーナを倒し、彼女を風の氏族の長から失脚させ、ソールズベリーは彼女(ブルーナ)の支配から解放されました。)」

コーラル「(これで私はオーロラ様の仇を取り、私のケジメも果たされた・・・・ですがオーロラ様の仇を取ったところで、オーロラ様が再誕されるわけではありません‥)」

コーラル「(私はこれからどうすればいいのでしょうか‥私は‥私は・・・・)」ギュゥゥ~!(自身の胸に手を当てる)

―――――――――――――――――――――――――――
回想シーン

アドニス(回想)「コーラルお姉ちゃん。僕・・コーラルお姉ちゃんの事が好き・・・コーラルお姉ちゃんの事が大好きなんだ!!」カァァ~!(顔を赤くする)

アドニス(回想)「同じ勇士団の仲間とは別に僕と・・・僕と、付き合ってくれるかな・・?」


オーロラの面影「あなた・・私の事を差し置いて、なに男遊びをしようとしているのかしら?」

―――――――――――――――――――――――――――

コーラル「~~~~~・・・・(アドニスさん・・・やっぱり私にはあなたの恋人になる資格なんて・・・)」ギュゥゥ~!(自身の胸に手を当てる)


ドンッ!(心苦しいように書斎の本棚を叩くコーラル)

バサバサァァァ~~!(叩いた勢いで本棚にある本が横倒しになる)


バサッ!ゴロゴロゴロォォ・・・(本棚から古い小さめの宝箱が出てくる)

コーラル「???」タッタッタッタッタッ・・・(古い小さめの宝箱に近づく)

タッタッタッ・・・、カシッ‥(古い小さめの宝箱を拾い上げるコーラル)


スルゥゥ~、ゴトンッ!ガキィィ~ン・・・(同じく横倒しで倒れた本から古い鍵が出てくる)

コーラル「!」シュルッ‥(古いカギを拾う)


コーラル「何かしら?本棚からこのような宝箱と鍵が出てくるなんて・・・・」ジィィ~・・・(小さめの宝箱と古い鍵を両方見ていて・・・)

コーラル「・・・もしかしたら、この鍵はこの宝箱を開ける鍵なのでしょうか・・・?」鍵と宝箱を見ていて・・・

――ガチャンッ、ガチャッ、パカッ!(宝箱の鍵穴に古い鍵の差し込み、宝箱を開けるコーラル)


パカッ!――キラァァーン!(宝箱の中身が光り輝いている)


コーラル「こ、これは・・・・まさか・・・」その中身に壮絶する

それから数分後・・・トネリコ大聖堂:氏族長の私室にて・・・


トントントンッ・・・(ノックの音がする)

コーラル「どうぞ。部屋の鍵は開いておりますので・・・。」

バーゲスト「ああ、失礼するぞ、コーラル。」

ガチャッ、タッタッタッタッタッ。(部屋に入ってくるバーゲスト)


バーゲスト「遅れてすまなかった。調の話を聞いていたら、少々時間が掛かってしまった‥。」

コーラル「大丈夫ですよ。私の方もあなた様を待っている間に私室の片付けをし、ようやく私が探していたモノが見つかったのですから‥。」

バーゲスト「捜し物か・・・。その捜し物とはやはりあったのだな・・・オーロラの遺物が・・・」

コーラル「ええ・・・あれから3年の年月が立っていたのですから、オーロラ様のあの翅はもう枯れ果ててボロボロになってました‥。」

コーラル「ですがどうかご気にはしないでくださいませ‥。もう私にとってはとっくの昔に過ぎた話ですので・・・」

バーゲスト「コーラル・・・。(やはりお主はまだ・・・オーロラが死んだ事を悔やんでいるというのか‥?)」


コーラル「・・・それよりもバーゲストさん。さっそくなのですが、ブルーナの尋問の中でブルーナが何かの情報を吐いたのかをお教えくださいますでしょうか?」

コーラル「ブルーナが倒され、ソールズベリーが彼女の支配から解放された以上、ノリッジと同じように今後のソールズベリーの為にも・・・」

コーラル「今は代理の身ではありますが、風の氏族たちとソールズベリーの住民たちをまとめる者として、私が頑張らないといけませんので・・・」

バーゲスト「ああそうだな。それの事なのだが・・・」


かくかくしかじか・・・(ブルーナの尋問の事について話すバーゲスト)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

コーラル「・・やはりそうなりますか‥。確かにここまでの失態を晒した以上、モルガン陛下はそう判断するしかないと見受けますね。」

コーラル「“風の氏族長とイレギュラーズからの懲戒解雇”、“イレギュラーズによる女王軍の兵の運用の一時禁止”、“3日後にウッドワス軍への2倍近くの増援”・・・」

コーラル「アルトさんの貢献もあって、しばらくソールズベリーへの脅威は拭えたのですが、まだ安心するにはまだ早いと私は思っています。」

バーゲスト「うむ、そうだな‥。おそらく今日を入れてあと3日の内にウッドワスの奴はロンディニウムに何かを仕掛けてくる可能性は高いと見受けられるのは確実のようだな。」

バーゲスト「ともあれ、明日にでも皆とロンディニウムへと戻り、この事をパーシヴァルたちにも伝えなければならない。つまり明日からその事でとても忙しくなる事は確実と見受けられる。」

バーゲスト「したがってコーラル。明日までにソールズベリーの住民たちに事の重大さを説明し、ソールズベリーとの団結を深める事が重大だと思えるのだが‥」

コーラル「ええ、わかりました。早急の事ですが、ソールズベリーの住民たちやオーロラ派の妖精たちに理解と協力をしてくれるよう交渉をしていきたいと思っています。」

バーゲスト「ええそうですね。これもソールズベリーの安全を思っての事だからな‥。」


コーラル「・・・バーゲストさん。先ほどの話とは関係ない事なのですが・・・明日からの多忙なスケジュールのためにも、この話は今のうちに話しておきたいと思っているのですが・・・」

バーゲスト「なんだ?私に相談できる事があるなら話を聞いてあげるぞ?私とお主とは同じ『境界なき勇士団』の仲間であるからな?」

バーゲスト「して、私に今のうちに話しておきたい事とはなんだ、コーラル?」

コーラル「え、えぇ・・・では、単刀直入に言わせてもらいますが・・・バーゲストさん・・・アドニスさんの母にしてアルト・オルラントさんの妻として聞きたいことがありまして・・・」モジモジモジ・・・(恥ずかしがりながら‥)


コーラル「――この私に、男の人との『性』の契りの誘い方を教えて欲しいのです!」カァァァ~~!(顔を赤くして赤裸々に語る)

バーゲスト「―――!?。なん・・・・ですって・・・・?」シュゥゥゥ~~!(あまりの困惑に頭が沸騰しかっている)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリーの中心‥トネリコ大聖堂にあるブルーナが氏族長として使っていた私室にて、バーゲストとコーラルとの2人で今後の事で話をしており・・・

ブルーナが風の氏族長から失脚した今、コーラルが風の氏族長代理として、同じ風の氏族の妖精たちをまとめ上げ、ソールズベリーの住民たちや風の氏族たち、オーロラ派の妖精たちと、

これらの者たちやアルトたち、アルトリアたちとの共同戦線を組めるように交渉していくと話が纏まっていくのであったが‥


その後、コーラルからバーゲストに相談したいことがあると聞き、バーゲストがその相談を聞くと答え、コーラルが発現した相談したい事・・・

“男の人との『性』の契り(セックス)の誘い方を教えて欲しい”・・・バーゲストが知っているコーラルのイメージの中でいかに彼女らしからぬ言葉を耳にし、

当のバーゲスト本人はコーラルのその発言に困惑し、バーゲストの頭が一瞬だけ真っ白になったのであった‥。

第39節:月夜に咲く愛の花
―――――――――――――――――――
あれから数分後・・・風と自由の街 ソールズベリー(午後22時頃)


グガァ~~‥グガァ~~・・スゥ‥スゥ‥‥(はしゃぎ疲れ、道ばたで寝ている妖精たち)


妖精たちのいびき「ゆるされよ‥ゆるされよ‥。いのりはおしまい‥まぶたを閉じろ・・・」

妖精たちのいびき「楽しい時間はあんまりないさ・・・。帳が落ちたぞ‥明かりも落とせ・・・」

妖精たちのいびき「今日が終わるよ、さようなら・・・・。今日も終わるよ、いつまでも・・・」

妖精たちのいびき「ゆるされよ・・・ゆるされよ・・・。ボクらのつみを・・・ゆるされよ・・・・」

妖精たちのいびき「どうせすべてはあとのまつり・・・片付けだけはしっかり・・・ね‥‥」


タッタッタッタッタッ・・・(寝ている妖精たちの間を通っていくバーゲスト)

バーゲスト「・・・・・・ハァ・・・・・・」歩きながらため息をついている


カレン・C・オルテンシア「色を知る年齢(とし)ですね。あなたの息子であるアドニスさんは‥?」横から語りかける

バーゲスト「――カレン!?あなた、いつからソールズベリーに来てたのだ!?」驚いている

カレン「ええ‥ゾックスさんたちがジョルニさん方とクロコダイオーでこちらに救援に来る時に一緒に来ていました。(無断ではありますが‥)」

カレン「ですが私はバーゲストさん・・・あなたたちが率いる『境界なき勇士団』と『予言の子』のサポートするために来た訳ではありません。私はあくまであなたたちの監視役です。」

カレン「私はノクナレア‥リノア様の名により、アルトたち『境界なき勇士団』と『予言の子』との戦いに干渉することも戦力に加わる事はありませんが、」

カレン「私はあなたたちを見張る監視者以前に私は愛の女神アムールの化身です。それ故にこのような恋愛に悩む者たちを導いて差し上げようと手を差しのばしたり、サポートしたりして、」

カレン「そしてこうして、今こそあの2人が・・・アドニスさんとコーラルさんのお二人方が今、お互いに秘めた思いを打ち明け、結ばれようとしている所をここで見守っていくのも私の使命ですので‥。」


バーゲスト「‥‥カレン、あなたはアドニスとコーラルが裏で付き合っている事を知っていたのか?あなたはアドニスとコーラルの2人の馴れそめをどこまで知っているのか?」

カレン「はい。私がお2人方を見かけた頃には既にお互いの任意の承認で付き合っている事は明白です。アドニスさんとコーラルさんが2人でいる時間が多いのもそれ故です。」

カレン「私とあなた方が再会する以前の話からして、お二人方がお付き合いを開始したのは、ノリッジの『厄災』を祓った直後‥アドニスさんがコーラルさんと共に『厄災』を祓った後からだと推測しています。」

カレン「アドニスさんとコーラルさんの2人の仲はとても良く、ソールズベリーでの戦いでもコーラルを庇う形でアドニスさんが蒼毒の毒牙に掛かったと思われます。」

カレン「しかしその仲睦まじいお二人が未だに真の意味で結ばれないのは、その二人の中・・・主にコーラルさんの中で重くのし掛かる何かが、コーラルさんの中で壁を作っているノだと、私は考えておりますが・・・」

カレン「バーゲストさんはアドニスさんの母として、先ほどコーラルさんから相談を受けた者として、何か思う事があるのではないのでしょうか?」

バーゲスト「相談を受けた者としてって‥あなたどうして私がコーラルに相談を受けたことを知ってるというのか‥あなたはそれをどうして‥」

カレン「愛の女神アムールなのですから‥それぐらいの恋の悩みなど、私のこの眼に掛かれば全てお見通しなのです。」クスクスッ‥(笑みを浮かべる)

バーゲスト「愛の女神だからって・・・・それはぁ・・・・」タラタラァ~‥(冷や汗をかいている)


3年ぶりに月夜が輝くソールズベリー。祝勝の宴が終わり、ソールズベリーにいる者たちのほとんどが寝静まった夜の中・・・

バーゲストはいつの間にかソールズベリーに来ていたカレンからアドニスとコーラルの事を問いかけられ、バーゲストはその質問に渋々と打ち明けるのであった‥。

数分前・・・トネリコ大聖堂:氏族長の部屋にて・・・


バーゲスト「『性』の契りの誘い方って・・・・それはつまり・・・このアドニスの母である私に・・・男の人とのセックスに誘う方法を教えろというのか!?」

コーラル「~~~~!し、静かにしてくださいバーゲストさん‥この部屋の隣にはアドニスさんが未だに眠っていらっしゃりますので・・・」

バーゲスト「・・た、確かにそうですわ‥。ブルーナの蒼毒の脅威が無効化され、アドニスはもう大丈夫なのだが、万が一の事を考えてアドニスをここで休ませて置いたのだが・・・」

バーゲスト「いや待て!何故そもそもそのような話を私に何故するのだ。確かに私は夫であるアルトと結ばれ、アドニスを含む3人の子供を持つ母であるが・・・」

コーラル「すみませんバーゲストさん‥。しかしこの事は他の者たちには相談できない事でありまして・・・」


コーラル「アルトさんは男性かつバーゲストさんを含む3人の妻を妊娠させるぐらいの絶倫ゆえにこのような話をするのは恥ずかしいし‥」

コーラル「メリュジーヌさんに至っては、このような話をしたら恥ずかしがって相談に乗ってくれなさそうですし‥」

コーラル「未成年の身であるスズカさんやルージュたちにとってはおそらく知識すら知らないないと思われますし‥」

コーラル「異世界からの戦士(ヒーロー)である介人さん、飛電さん、立花さんたちにも聞ける訳には行かないし‥」

コーラル「ダ・ヴィンチちゃんに至っては、アルトリアさんや藤丸さんの事もあって、相談するにはあまりにも分が悪いというか‥」

コーラル「同じ経験があると思われるボガードさんや他の妖精たちにこれを聞かれたら大変な事になりますし・・・」

コーラル「それでバーゲストさんでなら、先代の妖精騎士の名において口も堅く、子作りを経験しているあなたであるならば、便りになると思われまして‥」


バーゲスト「うむ・・・確かに私であるならば、このようなプライベートの話には聞いてあげてもよろしいかと思いますが・・・」

バーゲスト「そもそも何故、今になって私にあなたの性事情の話をする必要があるのですか!?それに大体、あなたがセックスに誘おうとしている相手は!?」

コーラル「・・・‥アドニスさんです。――実を言うと私‥勝手ながらアドニスさんとは恋人の関係としてお付き合いをさせているというか・・・そのぉ・・・」気まずい感じになる

バーゲスト「コーラル・・・・あなたはまさか・・・・」


ガバッ!(バーゲストに頭を下げるコーラル)


コーラル「申し訳ありません!私・・・ノリッジでアドニスさんの事が放っておけなくて、私がアドニスさんを助けたばっかりに・・・」

コーラル「そしたらアドニスさんが私の事が好きと告白しまして、私はそのアドニスさんのその思いに断られなくて、つい・・・」

バーゲスト「待て待て!コーラル殿が謝る必要はない!アドニスがあなたの事を好きになるという事を私は攻めてもいないし、アドニスの事にも攻めるつもりはない‥」

バーゲスト「むしろ私は感心しているのだ。あの内気で背も低く、誰かの役に立つ事が取り柄のアドニスが、あそこまで成長することに何か理由があるんじゃないかと思っていた。」

バーゲスト「その理由がコーラル・・・あなたの事を守る事に全力となり、ノリッジにて2人と共に『厄災』をうち払う為に共に戦い、」

バーゲスト「その過程もあって、アドニスの力が『覚醒』し、我らやロンディニウムにいる人々たちに多くの貢献をしている‥。」

バーゲスト「あなたもそうです、コーラル。あなたが共に来てくれたことで、ソールズベリーの解放に多くの貢献をし、今でもこうしてソールズベリーや風の氏族の妖精たちを導こうとしている。」

バーゲスト「アドニスとコーラル・・・あなたたち2人の活躍があったからこそ、私たちはここまで妖精國の街を開放させることに成功させたと言っても良いからな。」


バーゲスト「それに誰かを愛する事は悪い事などではない。誰かを守りたい上で誰かのことを愛する事は人として、誰かを思う者として同然のことだ。」

バーゲスト「それが我が息子であるアドニスがあなたの事を好きになったとしても、私はその事に何も攻めるつもりなど無いに等しいからな。」

コーラル「バーゲストさん・・・・」

バーゲスト「私もまた、アルトと出会う前は恋人となりえる者を愛する度にその者を喰い、むせび泣きながらもその者を捕食し、私の力へと変えていった。」

バーゲスト「自己嫌悪で何度も戻しながらも、それに勝る歓びが、口を、喉を、食道を潤していく‥そのような事が私の『性』として3年前までその行為を続けていた‥」

バーゲスト「しかしアルトと出会いによって私は変わることが出来た。愛する者を喰らう『性』が無くなり、真の意味で愛する夫:アルトを抱いていき、」

バーゲスト「そしてその過程もあって、私はガイルとセツノ、そしてアドニスを産み育て、『家族』という一番大事な物を私は持つようになった‥。」


バーゲスト「アドニスはあなたを‥コーラルのことを1人の愛すべき女性として感じ、あなたに好意を持って、あなたと男女交際をせがんだと言うのだろう‥」

バーゲスト「それでコーラル。あなたはアドニスの事をどう思っていると言うのだ?あなたはアドニスの事を1人の男として、1人の恋人として、あなたはアドニスの事を愛しているというのか?」

バーゲスト「私にアドニスとの性行為に誘う方法に対する相談を持ちかけたのも、あなたがアドニスの事をあなたが愛するべき存在である故に‥アドニスの母である私にその事を相談しようとしたのではないのか?」

コーラル「‥そ、それは・・・・そのぉぉ・・・・」目をそらしている

バーゲスト「・・・・・・・・・」コーラルのその様子を見てて‥


ジィィィ~~‥(とある扉から誰かがその様子を見ている)

ドアからのぞき見ているアドニス「・・・コーラルお姉ちゃん・・・。」心配している

――――――――――――――――――――――――――――――――
話は戻り・・・・ソールズベリー:夜の大通りにて‥


バーゲスト「(あの時、コーラルはアドニスの事をどのような想いで好きだと言うことを、私の前では話す事はなかった‥)」

バーゲスト「(それもそのはずだ‥。自身が誰かの事を愛している事を、普通は他の誰かに打ち明けるようなことはまず無いと断言できる‥ましては恋人の母親に打ち明けることなんて出来るはずがない無かろうに‥)」

バーゲスト「(だかそれでもコーラルは私に、自身が愛する者であるアドニスとの契り(セックス)を交そうと、わざわざ母親である私に相談を持ちかける程、本気の素振りを見せていた‥。)」

バーゲスト「(だがいったいコーラルはなぜ、今になって私にアドニスと付き合いを打ち明け、そして私にアドニスと付き合っている事を最初に謝る必要があったと言うのか?)」

バーゲスト「(コーラル・・・彼女はいったい、アドニスの何など言うのだ?あなたはなぜ、アドニスとの男女交際にそれ程の戸惑いを見せているというのか?)」


カレン「それ程、ブリテンの妖精であるコーラルさんには何か深い訳と深い心情があると見受けられますね?アドニスさんに対しても、自分に対しても・・・」

カレン「しかして私たちはこれ以上、アドニスさんとコーラルさんとの恋愛事情に首を突っ込む訳にはいきません。ここから先はあの2人の愛の特異点です。」

カレン「アドニスさんとコーラルさん、お付き合いを始めてから約一週間‥。お二人がこのソールズベリーで今、真の意味で結ばれるのか‥はたまた結ばれずに破局の道を辿るのか‥。」

カレン「それはお二人の互いを思う心次第・・・お二人の愛の結末は、今宵の夜にてその答えが見えてくるのでしょう‥。」

バーゲスト「カレン・・・あなたって人は・・・」


カレン「それよりもバーゲストさん。アルトさんの元へお帰りになるのでしたら、なるべく急いで言った方が宜しいと思われますよ?」

カレン「今ごろアルトさんとメリュジーヌさんの二人は、バーゲスト不在の『夫婦の営み』に真っ最中であり、今でもベットの上でギシギシと張り切っていると・・・」二ヤァァ~・・(笑みを浮かべる)

バーゲスト「!?。それは聞き捨てならない事だな‥私の純恋愛の宝石からも感じているのだが、全くメリュジーヌという奴は!」キリキリキリ~~!(嫉妬深い顔をしている)


タタタタタタタァァァ~~~!!(急ぎ足でアルトが泊まる宿へと向かうバーゲスト)


カレン「フゥゥ・・・。さて、あの2人はどのようにお互いに本当の意味で愛する者である事を自覚し、どのようにあの2人が真の意味で結ばれるというのか‥?」

カレン「私はここでお二人の愛の行く末を見守っています。この愛の女神アムールの化身、カレン・C・オルテンシアに誓って・・・」

カレン「そしてあの迷える愛の妖精の純愛に、『純恋愛の宝石』の導きがあらんことを・・・・」


ヒュゥゥゥ~~~・・・(そよ風がソールズベリー中に吹き渡っていく)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
月の光が輝くソールズベリーの夜。カレン・C・オルテンシアは大通りの真ん中で一人、祝福の言葉を唱えるように自身の身を風に任せて立ち尽くしている。

その言葉は、これから真の愛する者として結ばれようとしているアドニスとコーラルに向けたモノであり、カレンはその二人の愛の行く末を見届けると告げていき、

カレンは最後に『純恋愛の宝石』の存在をほのめかすような言葉を問いかけ、ソールズベリーの上空には今でも月と星の輝きが煌めいていくのであった‥。

トネリコ大聖堂:だれもいない氏族長の部屋



ポツゥゥ~ン・・・・(氏族長の机に布に包まれたモノと一通の手紙がある)

―――――――――――――――――――――――――――――――
手紙の内容:コーラルからあの世にいるオーロラへ


コーラル(手紙)『親愛だったオーロラ様へ。この度わたしは、3年前にオーロラ様からあの美しかった翅を切り取り、身も心も汚して死なせた、『蒼毒のブルーナ』を倒す事ができました。』

コーラル(手紙)『3年前、あなた様がソールズベリーの住民たちに裏切られ、陵辱され、無念でみずほらしい最後を遂げた事で、』

コーラル(手紙)『あなた様が死ぬまで私が廃人となっており、あなた様に何も出来ずに死なせてしまったことで、私の心の中にあなた様の面影を見るようになり、』

コーラル(手紙)『私はあなた様の言われるままに、あなた様の復讐を遂げると共にブルーナへの仇討ちを成し遂げる為に私はアルト・オルラント率いる『境界なき勇士団』の元で頑張ってきました。』

コーラル(手紙)『そしてアルトさんと『予言の子』、そして仲間たちと共に蒼毒のブルーナの力を無力化し、そして彼女を倒し、彼女から風の氏族の長から失脚させました‥』

コーラル(手紙)『そして今は私がオーロラ様やブルーナに変わり、私がソールズベリーの領主ほか、風の氏族を治める者として君臨する予定です。』


コーラル(手紙)『正直言いまして、私はオーロラ様の考えなしで気まぐれの言語には少しばかり気にしてはいましたが、私はオーロラ様の従者として、あなたの事を攻めるつもりはありません。』

コーラル(手紙)『ですが、オーロラ様がお亡くなりになられて以上、これからの私は、あなたの言う事とは違う道を辿ることにいたします。故に・・・』

コーラル(手紙)『私はあなた(オーロラ)とは違う形で私の人生を謳歌いたします。あなたの考えなしで人任せなやり方とは全く違う・・・私なりの道を進みます。』

コーラル(手紙)『それらの証拠として、私はあなたの一歩上の階段を上るつもりです。あなたが私にさせた『約束』を破り、私が愛した者と『契り』を行ないます。』

コーラル(手紙)『私はあなた以上の幸せ者になります。何故なら私が心に決めた初恋の人、想い人と共に、あなたの知らない世界へと旅立てるのですから―――』
                                                      
――――――――――――――――――――――――――――――
氏族長の部屋:浴室


ワシャワシャワシャワシャ・・・・(背中の翅以外の身体を念入りに洗っているコーラル)

コーラル「・・・・・・‥」ワシャワシャワシャ・・・(身体を洗っている)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
バーゲスト(回想)「それでコーラル。あなたはアドニスの事をどう思っていると言うのだ?あなたはアドニスの事を1人の男として、1人の恋人として、あなたはアドニスの事を愛しているというのか?」

バーゲスト(回想)「あなたがアドニスの事をあなたが愛するべき存在である故に‥アドニスの母である私にその事を相談しようとしたのではないのか?」

コーラル(回想)「‥そ、それは・・・・そのぉぉ・・・・」目をそらしている
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
バシャァァ~ン・・(翅に当たらぬように身体に付いた泡を洗い流すコーラル)


コーラル「アドニスさんの事を恋人として・・・一人の男として、愛している、か・・・・。わたしは・・・‥」ドキドキドキドキ!!

ギュゥゥゥ~・・・、クチィィ・・・(自身の胸を当て、秘部にも触れるコーラル)


ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ!ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ!(コーラルの胸の高鳴りが高まっていく)


コーラルは浴室で自分自身の身体を念入りに洗い、清めていき、これから始まる『行為』に向けて、事の準備をしていくのであった‥。

氏族長の私室:ブルーナの寝室


アドニス「・・・・・・・・・」ベットで横になっている

―――――――――――――――――――――――――――
回想シーン:数分前・・・トネリコ大聖堂:氏族長の私室にて・・・


コーラル「・・・・言えません。いくらアドニスの母親であるバーゲストさんであっても、今の私にアドニスさんのことをどう思っているという事など、私には言えません。」

コーラル「私がアルトさん方と一緒に同行していたのは、あくまでオーロラ様を殺した仇であるブルーナを倒し、私が前に進むためのケジメを付けるためでありまして・・・・」

コーラル「ブルーナが氏族の長から失脚した以上、私のケジメは果たされたことになり、それ以上の事があるとするならば、それはただ1つ・・・」

コーラル「今は代理の身であれど、この私(コーラル)がオーロラ様の意志を継ぎ、このソールズベリーを統べる事こそが私の新たな『目的』と呼べるに相応しいかと、私はそう断定しているんです。」

バーゲスト「コーラル・・・・あなた・・・・」


コーラル「――このような与太話は終わりです。明日にでも始まるウッドワス軍の対抗策の為にも、私はソールズベリーの住民たちの統治に集中しなければなりませんので!」

バーゲスト「・・そうか。ならば私はもう、アルトの元へと戻る。アドニスの事を頼むぞ。」

コーラル「わかっております。軽傷とはいえ、明日までアドニスさんは私が見ておきますので。」

バーゲスト「うむ。では―――」タッタッタッタッタッ・・・(ドアの方へ歩いて行く)


ガチャ、ギィィ~バタンッ‥(氏族長の私室から出るバーゲスト)

アドニス「・・・・・・・・・‥」
―――――――――――――――――――――――――――
スルゥゥゥ・・・・(布団を握りしめているアドニス)


アドニス「(コーラルお姉ちゃん、あんなに心苦しい想いをしている・・・ノリッジのこともそうだけど、どうしてコーラルお姉ちゃんはそんなにオーロラの事を・・・)」

アドニス「(・・・!。もしかしてコーラルお姉ちゃんは、そのオーロラの意思をコーラルお姉ちゃんが引き継き、オーロラの為に必死で頑張ろうと・・・)」


ガチャッ、タッタッタッタッタッ・・・(コーラルが部屋に入ってくる)


アドニス「!。コーラルお姉ちゃん・・・」ガバッ・・・(身体を起こす)

コーラル「起きていたのですね‥。アドニスさん、怪我と隊長の具合はどうでしょうか?」

コーラル「少量とはいえ、ブルーナの蒼毒はあの『牙の氏族』の妖精を一瞬で毒殺できるモノ・・・万が一、アドニスさんの身に何かあれば・・・」

アドニス「大丈夫だよコーラルお姉ちゃん。コーラルお姉ちゃんが介抱してくれたからもう大丈夫だよ・・・」

コーラル「‥そうですか、それは良かったですね‥。・・・・・・・・・」

アドニス「・・・コーラルお姉ちゃん・・・?」


タッタッタッタッ、ノシィィ‥(アドニスの隣に腰掛けるコーラル)


コーラル「・・・‥少しだけ、私から昔の話をさせて頂いても宜しいでしょうか?私とオーロラ様の事についての事で・・・」

アドニス「‥オーロラって、確か前の風の氏族の長をしていて、コーラルお姉ちゃんはその付き添いをしていたって‥」

コーラル「ええ。オーロラ様とは私があの方の従者として付き添い、支えていき、共にソールズベリーの治安の安定に精力を尽くしていました。」

コーラル「そして私もまた、メリュジーヌと同じ、オーロラ様の“ろくでなしのやり方”に振り回された妖精なのです‥」

アドニス「!」驚く

コーラル「・・・・・・・・・・・・」黙り込んでいる

かなり数百前・・・・ソールズベリー:氏族長の私室


オーロラ「私の元で働きたい・・・・あなたはそう願うのですね、コーラル。」

研修生時代のコーラル「はい。なんでも私のずっと前の先代が、かの美しき翅のオーロラ様の従者として、あなた様の支えとして働いたと聞いております。」

コーラル「私と同じ真面目で厳格な手法でオーロラ様を支え、このソールズベリーの自由都市構想を築き上げており、私もまた、妖精として誇りを持って、あなた様の元で務めたいと願っております。」

オーロラ「そうですか‥良いでしょう。ちょうど私も、同じ女性の従者が欲しかったからね‥」

コーラル「!。では私は・・・」

オーロラ「ただし、私の従者となるからにはコーラル・・・あなたには私からの『約束』を守ってくれるかしらね?」

コーラル「――『約束』・・・ですか‥?」首をかしげる

―――――――――――――――――――――――――――――――――

私がオーロラ様の従者になると決めたのは、私の妖精としての『目的』の遂行の為でもありました。

『規律を守り、規律を正す』――この私の『目的』を果たすためにはまず、私の故郷の領主にして、風の氏族長であるオーロラ様に提言し、共に『目的』を果たしていく‥

これさえ出来れば、私の『目的』が果たされると思い、研修生の頃の私は将来的にオーロラ様の従者になれるように嘆願を出したのですが・・・


オーロラ「『私の言う事は絶対に聞く事』、『私のそばにずっといて、他の誰かの事を愛さない事』、『私がピンチになる時は、必ず私の事を助ける事』・・・・」

オーロラ「それがあなたが私の従者として側に置いておく条件であり、あなたのためを思っての事ですからね?」

オーロラ「大丈夫。真面目に頑張るあなたでなら、私との『約束』も守れるはずだよね?コーラル?」

コーラル「は、はい・・・・。」頷く


オーロラ様が私の事をあの方の従者として認める条件として、オーロラ様はこれらの3つの『約束』守る事を私に提言し、私をオーロラ様の従者として迎え入れてくれました。

あの時の私にとっては、他の他者を愛するという行為にはさほどの興味も無く、ましてや下等生物である『人間』相手に愛する事などないに等しいに値するのでしたので‥

私はオーロラ様からの『約束』を守り、3年前までオーロラ様の従者として誇りを持って尽くしてきたのですが・・・・

―――――――――――――――――――――――――――――――――
話は現在に戻り・・・・


コーラル「3年前・・・アドニスさんのお父上であるアルト・オルラントのヒール(改良)の力によって私は正気を失い、私が正気を取り戻した時には、」

コーラル「妖精騎士アグラヴェインとブルーナによって、オーロラ様は身も心も汚されて死んでおり、私はその時の死体を見てしまった‥。」

コーラル「正気を失っていたとはいえ、私はオーロラの従者として、最後まであの方の側に入れず、助ける事も出来ませんでした。」

コーラル「それ以来、私は人間の他にオーロラ様を裏切ったソールズベリーの妖精たちの事も『下等生物』とみなしては罵倒し、オーロラ様を失った失意と劣等感が晴れることも無く、」

コーラル「アドニスたちご家族がソールズベリーに来訪するまで、私は酒に帯びた生活をしており、酒帯びはアルトさんが治してくれたのですが・・・」

コーラル「私の中・・・私の心の中には、未だにオーロラ様の面影が見えているんです。」

アドニス「面影って・・・・コーラルのお姉ちゃんの心の中に、オーロラがいるというの・・?」

コーラル「ええ・・・そのオーロラ様の面影が‥私の心に語りかけてくるんです・・・まるでドラケイの河にいた妖精亡主のようにしつこく、巡礼の鐘のように心に刻みつけるかのように‥」


コーラル「あの時もそう・・・ノリッジでアドニスさんと恋人として付き合うと告白したあの日の夜にも、オーロラ様の面影はこう語ってきました‥。」

コーラル「“あの時の『約束』を忘れるな!”‥“自身(オーロラ)の事を何故捨てたのか!”・・・それを見て聞いた私は、その恐ろしさのあまり、アドニスさんを突き飛ばしてしまったのです・・・」

アドニス「――――!?」驚愕している

コーラル(回想)「ごめんなさいごめんなさい・・・オーロラ様・・・」ガタガタブルブル・・(泣きながら怯えている)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

アドニス「(あの時、コーラルのお姉ちゃんが僕の事を突き飛ばしたのは、コーラルのお姉ちゃんの心に出てくるとオーロラの面影が僕と姿が合わさってしまって、それが怖くてあんなことを・・・)」


コーラル「これは私の‥オーロラ様の従者として最後までお仕えすることが出来ず、生きている時に助けてあげられなかった私に課せられた『咎』なのです。」

コーラル「ブルーナを倒し、ソールズベリーがモルガンの支配から解放されたとしても、私に課せられたオーロラ様の従者としての『咎』が未だに残っています。」

コーラル「私はオーロラ様の従者として、この私の心に課せられた『咎』と向き合い、贖罪をしなければならない新たな『目的』が出来ました。」

コーラル「新たな『目的』・・・“この私がオーロラ様の意志を継ぎ、ソールズベリーを統治する“。この『目的』の遂行の為には、もう一度あの『約束』を守らなければなりません。」

アドニス「!?。それって・・・コーラルお姉ちゃんが言ってた、『他の誰かの事を愛さない事』も含まれているの‥?」

コーラル「・・そうです。オーロラ様の意思を継ぐ以上、アドニスさん・・・あなたとはもうこれ以上、恋人としてお付き合いする事など不可能となるという事を視野に入れて置いた方が宜しいかと思われる故に・・・」

コーラル「先ほどオーロラ様の書斎から見つけたコレもまた、これからの私にとっては不要のモノだと私は思うのです・・・。」ゴソゴソ・・・シュルッ。(古い小さめの宝箱を取り出し‥)


シュルッ、カチャッ、ガチャッ、パカッ!(宝箱を開けるコーラル)

パカッ!――キラァァーン!(宝箱が開き、中からエメラルドに煌めく宝石と金色の腕輪が開示される)


アドニス「!?。これって・・・お母さんやお父さんがいつも付けていた・・・」

コーラル「はい。この宝箱に入っていたこの緑の宝石と金色の腕輪・・・この2つの形状と箱に入っていた紙に記された文章から、この宝石は間違いなく・・・」

コーラル「バーゲストさんとメリュジーヌ、ヴァージェさんがアルトさんとの結婚の際に身に付け、その奇跡の力でアドニスさんたちを産む切っ掛けとなった宝石・・・」

コーラル「『純恋愛の宝石』・・・これはまさしく、あの壁画に描かれていた7つの『純恋愛の宝石』の1つと見て、間違いはないと断定しております‥。」

アドニス「―――!?。(『純恋愛の宝石』・・・あの宝石がソールズベリーに・・・しかもオーロラがそれを持っていた・・・)」

コーラル「この宝石をオーロラ様がどこで手にし、あの書斎に閉まっていたのは今でも不明ですが・・・先ほど言ったように、この宝石は私にとっては不要のモノであり‥」


シュルッ・・・(アドニスの手に緑色の純恋愛の宝石と金の腕輪を持たせるコーラル)

コーラル「この宝石をどうかあなたのお父上であるアルトさんにお渡しください。この宝石はいずれにしても、アルトさんの役に立つと思われますので・・・」

アドニス「コーラルのお姉ちゃん・・・‥」

コーラル「フフッ‥心配することはありません。私とアドニスさんとの関係がノリッジ以前の頃に戻るわけであり、永遠に会えない訳ではございません。」

コーラル「たとえあなたのお側にいなくても、あなたがソールズベリーに遊びに訪れれば、それで良い事ですので・・・」

コーラル「あなたとの恋人としての日々、私は決して忘れることはありません。たとえどんなに離れたところへ行ったとしても、私は遠くで見守っています。」

アドニス「・・・・・・・・・・・・」


ノシィィ・・・(ベットから立ち上がろうとするコーラル)
―――――――――――――――――――――――――――――
ブルーナの蒼毒によって負傷し、コーラルの元で療養していたアドニス。

彼の前に話をしに来たコーラルが語ったのは、コーラルがオーロラ様の意思を継いでソールズベリーを統治する事であり、

その為に前・風の氏族長:オーロラとの『約束』を守るとして、コーラルはアドニスとの恋人関係の解消は避けられないと告げ、

オーロラの書斎にあった『純恋愛の宝石』と金の腕輪をアドニスに渡し、コーラルはその場から去ろうとベットの上から離れようと立ち上がろうとするのだが・・・


コーラルが上記の理由でアドニスとコーラルとの恋人関係が解消されることを、彼は許すはずもなく・・・‥


ガシッ!!(コーラルの腕を掴むアドニス)

コーラル「――えっ‥‥?」ギュゥゥッ、ドサッ!(ベットに戻される)

アドニス「―――――――――」ガバッ!(ベットから飛び起きて‥)

ガシッ!ギュゥゥゥ~~~!!(小さい身体でコーラルの事を抱きしめるアドニス)


アドニス「イヤだ・・・嫌だよコーラルお姉ちゃん!そんな・・そんな『約束』の為だけに、僕とコーラルお姉ちゃんが別れるなんて、絶対に嫌だよ!!」ギュゥゥ~~!!(コーラルを抱きしめる)

コーラル「アドニスさん・・・.ですが、それでは私はオーロラ様の意志を継ぐことなど出来るはずが・・・」

アドニス「継がなくても良いよ!オーロラの意思なんか継がなくても、僕たちが一緒に解放したソールズベリーはここにある。」

アドニス「僕たちがソールズベリーを解放し、そこに住む妖精たちの皆はブルーナの支配から自由となった。僕はただそれだけで大丈夫なんだから!」

コーラル「で、ですが・・・例え今はソールズベリーはモルガン陛下や女王軍の支配下から解放されているとしても、かの者たちにまた、支配下にされたらと思うと・・・」

コーラル「それにオーロラ様の後任の風の氏族長がいない中、誰が風の氏族の妖精たちをまとめられると言うのですか?オーロラ様以外に後任がいない以上、この私が・・・・」

アドニス「・・・だったらそのオーロラさんの『約束』なしで風の氏族のみんなの事をまとめよう‥。そんなコーラルお姉ちゃんの為にならない『約束』なんか、守らなくても良いから‥」

コーラル「・・・アドニスさん・・・‥」


アドニス「‥僕はコーラルお姉ちゃんの事を、心の底から愛しているんだ。僕のこの気持ちだけは絶対に譲れないほどに・・・」

アドニス「あの時‥ノリッジで僕からの告白をコーラルお姉ちゃんは受け入れてくれて、恋人同士になれて、僕は本当に嬉しかったんだ。」

アドニス「コーラルお姉ちゃんと一緒にいられるこの時を僕はずっと大切にしたいし、もっとコーラルお姉ちゃんと一緒にいたいと思っているから、僕は何があっても頑張れる。」

アドニス「コーラルお姉ちゃんがオーロラの意思を継ぎたいのは、コーラルお姉ちゃんの心の中にオーロラが・・・オーロラの面影をした『咎』がそうさせようと言っているんだよね?」

アドニス「コーラルお姉ちゃんはその心にある『咎』のせいで苦しんでいる‥。オーロラさんの『約束』を守らせるその『咎』が、コーラルお姉ちゃんの心を縛っているんだよね?」

コーラル「縛っているって・・・私は・・・」


アドニス「――僕が護ってあげるから!僕が・・・コーラルお姉ちゃんの事を縛っているモノから解放させて、それからずっと、コーラルお姉ちゃんの事を護ってあげるから!」

アドニス「妖精騎士アグラヴェインからも、モルガンからも、他のイレギュラーズからも、多くの『厄災』からも、僕は僕が一番愛しているコーラルお姉ちゃんをこの手で護り続けるから!」

アドニス「だからもうオーロラさんとの『約束』の事で苦しまないで良いよ?他の誰かの事を愛さないっていう『約束』はもうやめよう?」

アドニス「僕はコーラルお姉ちゃんと一緒にいられる事が一番嬉しいし、コーラルお姉ちゃんと一緒に過ごせるこの日々が、僕の一番の宝物なのだから‥」ニコッ!

コーラル「ア‥ア・・・アドニス・・・さん・・・・・・」ウルウルウルゥゥ~~‥



ジィィ~ン、ポロポロポロポロポロォォ・・・・(コーラルの目から涙が溢れてくる)


コーラル「ウウ・・・ウゥゥ‥クズンッ‥ウゥゥゥ・・・・グスンッ‥」ポロポロポロォォ・・・(泣いている)

アドニス「‥コーラルお姉ちゃん・・・」泣いているコーラルを見てて・・・

ガシッ、スルゥゥ~~・・・(アドニスの肩に手をつけ、一旦アドニスから離れるコーラル)


コーラル「ウウゥ‥グスンッ・・・。シェフィールドで襲われた時も、ブルーナの蒼毒に襲われた時も、あなたは自身の危険も顧みずに私の事を一生懸命に守ってくれて・・・・」

コーラル「今度は私を縛るモノから解放して、それからずっと私の事を守り続けるって・・・。あなたという人は、本当に・・・」

コーラル「3年前までは、私がこのような事になるなんて思いもしませんでした‥。生真面目で厳し過ぎることが取り柄だけの妖精である私の事を、こんなにも愛してくれる人がいたなんて・・・・」

コーラル「アドニスさんと一緒にいるだけで、私の心にぎゅっと締め付けるこの気持ち・・・。この気持ちは私があなたに・・・アドニスさんに恋していたということを・・・」

アドニス「!?。恋しているって・・・もしかしてコーラルお姉ちゃんは僕の事を・・・・」

コーラル「ええ、アドニスさん・・・。あなたが私の事を心の底から愛しているように・・・私もまた・・・あなたの事を愛しています・・・ですから・・・・」ウルウルウル・・・(嬉し涙)


パカッ・・・シュルッ、ガシッ・・・・(純恋愛の宝石をアドニスの両手に持たせ、コーラルの手がアドニスの手を包むように両手で握りしめて・・・)

コーラル「アドニスさん、私はあなたとずっとそばにいたい・‥。今この時も、これから先も、あなたと共に歩みたい・・・ですから・・・」

キラァァァ~~!(月夜の光がアドニスとコーラルを照らし出す)



コーラル「アドニスさん、この私と・・・・この風の氏族の妖精である『コーラル』と、結婚していただけますか?」

アドニス「!?。こ、コーラルお姉ちゃん!?」ビクビクッ!!(その答えに凄く驚愕している)


コーラル「べ、別にその・・・アドニスさんがノリッジで恋人として告白してきた以上、私もまた、アドニスさん以上の告白で改めてお付き合いしようと思いまして・・・」カァァ~‥‥(鼻の下が赤くなる)

アドニス「僕以上の告白って・・‥、だからって、僕と結婚するって言うのは話が大きすぎるというか・・・」アタフタ‥(困惑している)

コーラル「告白に大きいも小さいもありません!私もまた、どうすればアドニスさんに私の事をずっと見てくれるにはどうするのか、私の事をずっと愛してくれるのかを、私なりに考えたつもりだったのですが‥」困った表情を見せる

アドニス「コーラルお姉ちゃん・・・・・。‥フフフッ・・・そういうコーラルお姉ちゃんのまた、僕はとても可愛いと思っているよ‥。」

コーラル「か、可愛いってそんな・・・・私は・・・・・・」

アドニス「わかっているよ・・・コーラルお姉ちゃんが僕の事を本当の意味で愛しているように、僕もまた、コーラルお姉ちゃんの事を本気で愛しているから・・・」


シュッ、ピトッ‥。――ガチャンッ!(緑の純恋愛の宝石をコーラルに受け渡し、自身は金の腕輪を付ける)

アドニス「――僕も一緒に結婚するよ。コーラルお姉ちゃんは僕のお嫁さんにしてあげるから・・・」

コーラル「―――――!?。アドニスさん・・・・♡」ズキュゥゥゥ~~ン♡(心が打たれる)



ヒュゥゥゥ~~~~、キラキラキラァァ~~・・・(外では風が優しく吹き抜けて、月夜の光がコーラルとアドニスの二人を照らしだす)


アドニス「――――――――」ググゥゥ‥(そっと膝立ちでコーラルの顔を合せていき・・)

コーラル「――――――――」ググゥゥ‥(そっと身体を寄せてアドニスの顔に合わせていき・・・)



アドニス「―――チュッ、チュウ♡」チュッ、チュウ♡

コーラル「―――チュッ、チュウ♡」チュッ、チュウ♡


チュッ、チュブ♡チュウゥ‥チュゥゥ~♡(お互いにファーストキスを交わすアドニスとコーラル)

コーラル「ンンッ・・ンンゥゥ~・・プハァッ・・」

アドニス「プハァ・・・ハァ‥ハァ‥ハァ・・・ハァ・・・」


コーラル「ハァ‥ハァ‥ハァ‥ハァ・・・‥。これが・・・キス・・・恋人や夫婦の2人が必ずやると言われている・・・この感触・・・」

アドニス「そうだよコーラルお姉ちゃん・・・・。コーラルお姉ちゃんって、キスという言葉をよく知っているんだね?」

コーラル「ええ‥ずっと前に本でそういう内容を見てましたからね・・・それに・・・」

コーラル「私とアドニスさんの二人・・・結婚を誓いあったというのならば、私はこの言葉を口にしなければなりませんね‥?」シュルッ、ガシッ・・・(アドニスの手を動かしていく)

アドニス「この言葉を口にするって・・・もしかして・・・」

スゥゥ‥ガシッ。(コーラルに先導されて、アドニスの手が金の腕輪に触れていく)

コーラル「・・・・・・・・・・」ギュゥゥ~・・・(緑の純恋愛の宝石を握りしめていく)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

コーラル「わが身は常に夫と共にあり、我が身は常に夫の愛と共にある・・」キィィィン~・・

コーラル「その身・その心は常に夫の元を離れず、死が2人を分かつまで、その愛は悠久の時を得ても変わりはしない・・」バサァァ・・・

コーラル「結ばれし愛はやがて、一つの愛の結晶を生み育て・・永遠に幸せをもたらせる・・」キィィィン~・・

コーラル「我、この祝詞を持って・・愛の絆を持って、次の命を生み育て、夫婦円満であることを・・・誓います。」ピカァァ~ン!!(純恋愛の宝石が光り出し・・)


キラァァ~~ン☆シュゥゥーン!☆(祝詞を唱え、純恋愛の宝石が宙に浮いて輝きを放っていき・・)

シュルッ!キラァァン☆(コーラルの右太ももに『緑色の宝石のガーターリング』が付けられる)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

コーラル「!。本当に変わりましたね・・・・さっきまでただのハート型の宝石が一瞬にして、このようなアクセサリーへと変化するなんて・・・」キラーン☆

コーラル「・・・ですがこのアクセサリーはなんというか・・・そのぉぉ・・・私のアソコに近いというか‥‥恥ずかしいというか・・・」カァァ~・・・(顔を赤くする)

アドニス「コーラルお姉ちゃん・、さっき言ってたはもしかしてお母さんたちもやってた・・・純恋愛の宝石の力を解放させる『祝詞』だよね‥?どうしてコーラルのお姉ちゃんがそれを?」

コーラル「この純恋愛の宝石が入ってた箱に一緒にこの祝詞の言葉を写した紙が入っていたんです。おそらくこの純恋愛の宝石の力を何処かで使う為に、これらを書斎の棚に隠していたのでしょう‥」

コーラル「・・・ですがオーロラ様に純恋愛の宝石の力の意味などわからず、存在も忘れ去られ、今日まで誰にも見つからずに死蔵されていたのでしょう‥。」

コーラル「私があの書斎にいなかったら、この純恋愛の宝石は一生、日の目を見ることなく誰からも忘れられていたのかもしれませんね‥」

アドニス「うん、そうだね・・・。でもこの純恋愛の宝石はどうして今になって・・・・」


キュゥゥ~~ン!ドクン!ドクン!(ガーターリングの宝石の部分が光り出し・・)


アドニス「!?。(今‥僕の中に流れてくるこの感じ・・・もしかしてこれが、純恋愛の宝石の力による夫婦の感覚の感情がリンクしている状態なんだ・・・)」

コーラル「・・・・・・・・・」カァァ~~・・・(顔を赤くして、目を背けている)

アドニス「(・・・わかるよこの感じ・・・コーラルお姉ちゃんが感じているこの不安と背徳感・・・僕はこれからコーラルお姉ちゃんのこの気持ちと向き合わなきゃいけないから・・・だから・・・)」


スルゥゥ・・・(コーラルの両手に手を添えるアドニス)

アドニス「わかっているよコーラルお姉ちゃん・・・。僕はコーラルお姉ちゃんの事を愛している・・・だから・・・・」

コーラル「!。ええそうですね・・私も覚悟を決めました。アドニスさん、私はあなたの事を恋人として‥これからなる妻として‥一人の男として愛しています・・・だから・・・」

スルゥゥ・・・ギュゥ!(アドニスの手の上にさらにコーラルの手を添えるように乗り・・・)


コーラル「私はあなたと・・・契り(セックス)がしたいです‥。」ポロポロォォ‥ニコッ!(涙ながらも笑顔で答える)

アドニス「!。コーラルお姉ちゃん・・・」ニコッ‥(少し笑みを見せる)

―――――――――――――――――――――――――――――――
ノシィィ・・・(ベットの上に膝をつけてアドニスに近づくコーラル)


コーラル「ンンッ・・ンンゥゥ~・・チュゥゥ・・・♡」チュッ、チュウ♡

アドニス「ンンッ♡チュウゥゥ・・ンンッ‥♡」チュッ、チュウ♡

コーラル「ンンンッ♡レロッ、チュゥゥ♡‥ンンゥゥ・・・♡」レロレロッ、チュッ、チュゥゥ♡

コーラル「(‥さっきキスした時よりもアドニスさんの舌が絡まっている‥‥本当にアドニスさんは・・・私の事を愛しているのですね‥)」レロッ、チュブッ、チュゥゥ♡

アドニス「(コーラルお姉ちゃんとキスしている・・・さっきよりも深く・・・深く絡み合って・・・)」チュッ、チュゥゥ♡ネトォォ~・・・(唾液が糸を引いている)

コーラル「プハァ‥・。ハァ‥ハァ・・・ハァ・・・・」スッ、スルゥゥゥ・・・(服を脱ぎ始める)

アドニス「!。~~~~~~~」カァァァ~・・・(服を脱ぐコーラルの姿を見て・・・)


スルゥゥ~~・・・プルンッ。(服を脱ぎ、生まれたままの姿(全裸)となるコーラル)

コーラル「・・・・ど、どうでしょうか・・・?母であるバーゲストさんとは違って、さほどじゃないほど大きくはないのですが・・・」

アドニス「‥ううん、コーラルお姉ちゃんの裸の姿・・・とっても可愛くて綺麗だよ・・・」

コーラル「き、綺麗ですか・・・それは・・・‥」カァァァ~‥(赤面している)

コーラル「・・・っというかアドニスさんもただ見てないで、あなたも服をお脱ぎになってください!でないと先には進めませんよ!」赤面しつつ叱る

アドニス「ご、ごめん・・・チョッ、ちょっと待って・・・‥」シュルシュルシュル・・・・(衣服を脱ぎ始める)

コーラル「・・・・・・‥」ジィィィ・・・(恥ずかしながらも見つめている)


カチャカチャッ、シュルシュル・・・(衣服を少しずつ脱ぎいくアドニス)

アドニス「・・・・・・・・・・」ピタッ・・・(ズボンのところで動きが止まる)

コーラル「・・・どうかしたのですか、アドニスさん‥?恥ずかしい気持ちになるのはわかりますが・・・これではラチがあかないのでは・・?」

アドニス「う、うん‥ごめん・・・・・・兄さんたちやお母さんたち以外に僕の裸を見せるのは初めてだし・・・それになんというか・・・その・・・」モジモジ‥

コーラル「フフッ、別に私はアドニスさんの裸で笑ったりはしませんよ?むしろ私もバーゲストさんたち以外に‥それも異性に私の裸を見せるのは初めてですし、お互い様ですよ?」クスクスww(笑みを見せる)

アドニス「う、うん・・・。じゃあ‥いくよ・・・・」ズルルゥゥ~~~・・・・(ズボンを脱いでいく)


ズズズゥゥ~~‥ググググッ、ボロォォン!!(アドニスの勃起したオチンチンが露出する)

コーラル「――キャアッ!?」ビクンッ!(そのオチンチンに驚愕する)


ビキィィン!ギンギンギン・・・(アドニスのおちんちんが逞しく勃起している)

コーラル「なな、なんですか‥‥これが‥アドニスさんの男としてのいちもつ‥。ですがこれは・・・なんというか・・・」タジタジになっている

コーラル「人間のいちもつ(おちんちん)は西の牧場で買い取るときに少し見る程度ですが‥アドニスさんのはその・・・人間の子供並みの身長や体格にそぐわないような‥」

コーラル「初めて間近で男のアレを見るのですが・・・このようなモノは‥あまりにも大き過ぎるというか・・・その・・・‥なんと言いますのか・・・」

コーラル「あなたのその小さい身体にこのようなモノを隠し持っていたとは‥あなたはアルトさんとバーゲストさんのどこを受け継いでいると思うと・・・その‥」カァァ~~!(赤面している)

アドニス「ウゥゥゥ~~・・・・」恥ずかしがっている

コーラル「・・・ですが、あなたとセックスする以上・・・アドニスさんのこのおちんちんの存在を受け入れるしかありません。私はそう覚悟はしたのですから・・・」二ギッ‥(アドニスのおちんちんに触れる)


――チュウゥ‥レロッ‥、あむっ、ジュルルゥゥ~~~・・・(アドニスのおちんちんを口にくわえるコーラル)

ジュブジュブジュブジュブジュブ・・・・(アドニスのオチンチンにフェラチオをしていくコーラル)


コーラル「ちゅるっ、ちゅうちゅぶ、ぴちゅぴちゅ、レロッ、ペロ、ンンッ‥レロッ、んちゅぅぅ~~・・」ジュブジュブジュブ・・・・

アドニス「ンッ、ウゥゥッ・・・ツゥゥ・・・ンゥゥゥ~~‥」ジュブジュブジュブジュブジュブ・・・・

アドニス「(僕のおちんちんが、コーラルお姉ちゃんの口の中で絡まっている・・・。コーラルお姉ちゃんのベロが‥僕のオチンチンを‥)」ジュブジュブジュブ・・・・

コーラル「ンンッ、レロッ‥ジュルルル‥(アドニスさんのおちんちんが口の中でビクビクとしてて、私の舌で感じるほど脈打っているのがわかります‥)」

コーラル「(感じているのですね‥?おちんちんを舌で舐められて、それに促されているように感じているのですね‥?)」ジュブジュブジュブジュブ・・・・

コーラル「(やはり以前見た性知識の本の通り・・・男の人はその下半身にあるオチンチンを、女性の方が握ったり、しゃぶったり、胸を使ってオチンチンを触れたりすると‥)」

コーラル「(男の人はおちんちんを弄られることで敏感となり、男の人は快感を感じるように気持ち良くなっていき・・・そして快感が頂点に達した時にその男のおちんちんから・・・)」


アドニス「ウウウウッ・・・ンゥゥゥゥ~・・・・‥まっ、待ってコーラルお姉ちゃん!」グググゥゥゥ~、ジュポンッ!(コーラルの口からおちんちんを引き抜く)

コーラル「~パッハァ・・・。ハァ・ハァ‥ハァ・・・アドニスさん・・・私の口の中が気に入らなかったのですか?」

アドニス「ううん‥。コーラルお姉ちゃんのフェラ‥とても気持ちよかった・・・気持ちよかったんだけど・・・」

アドニス「僕だけが気持ちよくなっているのは良くないよ・・・コーラルお姉ちゃんにも気持ちよくなってもらわないと・・・」

コーラル「・・・アドニスさん・・・・」


スタッ、ノシィィ・・・(コーラルをベットの上にのせていき・・・)


アドニス「・・・このままコーラルお姉ちゃんの足‥、開いてくれない・・かな・・?」

コーラル「えっ、えぇ・・・どうぞ・・・・」グゥゥ~‥(両足を横に開く・・・)


ググゥゥ~・・・ジワァァ・・・(少し湿っているコーラルのオマンコが見えている)

コーラル「・・・・・・‥」顔を赤くしている

アドニス「(こ、これが女の子の・・・コーラルお姉ちゃんの大事なところ・・・)」

アドニス「(コーラルお姉ちゃんの翅と同じようにピンク色で綺麗・・・これを僕が気持ちよくしないと・・・)」スゥゥゥ・・・(コーラルのオマンコに手を伸ばす)

クニィィ・・・チュクッ、クチュッ♡くちゅっクチュ・・・♡(コーラルのオマンコに触れていくアドニス)


コーラル「ンンッ・・・フゥ‥ンンッ‥ウゥゥゥ・・・」クチュ♡クチュ♡クチュ♡

アドニス「(うわぁぁ・・・コーラルお姉ちゃんのオマンコ‥トロトロのグチュグチュになってる‥)」クチュクチュクチュクチュッ・・・

アドニス「(僕も感じるよ‥コーラルお姉ちゃんが僕の指で感じていることを・・・もっと僕ので感じたいっていうことも・・・)」

アドニス「(でも同時にコーラルお姉ちゃんは僕とは違う何かに怯えている・・・。もっとエッチな事をしたいのに‥もっと僕ので感じたいのに‥その怯えているモノが怖くて集中できていない・・・)」

アドニス「(‥でも僕はやらなくちゃ‥僕はコーラルお姉ちゃんの事を心から助けて、そしてお嫁さんにするって決めたんだから・・・)」


ズズズッ・・・、チュッ♡クチュクチュ♡ピチュッ♡ニュチュ♡ニュチュ♡(大胆にコーラルのオマンコにクンニしていくアドニス)


コーラル「ンンッ♡アァァ♡・・・アン♡アァンッ♡そ・・そこは‥だめぇぇ・・・ヌゥゥゥ‥♡」ビクビクッ♡

アドニス「ンンッ‥チュウッ‥チュブッ‥♡チュッ、チュッ・・・♡」チュウ♡チュッ♡(コーラルのオマンコと太ももにキスをしていく)

コーラル「ハァ‥♡アァン♡ハァハァハァ♡ンンッ♡フゥゥ~♡」ジュルッジュルッ♡ビクビクッ♡

コーラル「ハァハァ‥♡アドニスさ・・・ンンッ♡わ・・・わたしは・・・」ビクッ♡ビクッ♡ビクッ♡

アドニス「チロ、ペロッ・・・大丈夫だよ‥?僕が付いているから‥ね?」チロチロッ♡ジュブジュブジュ♡

コーラル「で‥ですが・・・アァァッ♡アゥゥゥン♡アァァ♡」ジュブッ♡ヂュルッ♡


ぐちゅぐちゅぐちゅっぐちゅっ♡シュコシュコシュコシュコ♡(コーラルのオマンコを舐めつつ、自身のおちんちんをシコッていくアドニス)

コーラル「だ、ダメ‥‥わ、私・・・イッ・・・っツゥアァァッ!!」ブルブル、ビクビクッ♡

アドニス「コーラルお姉ちゃ・・・ンウゥゥ!」ビクビクッ!



プシュゥゥ~~♡ビュルルゥゥ~~♡

アドニス「ハァ‥ハァ・・・ハァ‥ハァ‥」ピュッ、ピュッ、ピュッ!

コーラル「ハァァ~♡ハァ‥ハァ‥ハァ‥ハァ‥・・・」プシャァァ~♡


ビクビクッ♡ピュッ、ピュッ、ピュッ・・・‥(コーラルの腹部に射精していくアドニス)


コーラル「ハァ‥ハァ‥ハァ・・・・‥こ、これが・・・アドニスさんの・・・男のいちもつから出る・・・精液というモノですか・・・」ネトォォ~・・・

コーラル「・・・・フゥゥ・・・‥(このねっとりしてて、独特な匂いをしているこの白いモノが‥アドニスさんをこの世に生みだしたというのですか・・・)」

コーラル「(それさっき感じたあの快楽・・・純恋愛の宝石の力でアドニスさんと繋がっているとはいえ‥アドニスさんと一緒にイッてしまうなんて・・・)」

コーラル「(もしこれが契りの本番となれば、私は一体どうなってしまうのでしょうか・・・)」ハァ‥ハァ‥ハァ‥♡


アドニス「ハァ‥ハァ‥ハァ‥ハァ‥ハァ‥‥」ビクン、ビクンッ!ギンギンギンッ!


コーラル「!。(さっき出したばかりだというのに、アドニスさんのがまだ大きいままで・・・」

アドニス「ハァ‥ハァ‥‥コーラルお姉ちゃん・・。僕・・・もう我慢できそうにないよぉ・・・」ビクン、ビクンッ!ギンギンギンッ!

コーラル「アドニスさん・・・・えぇ‥では・・・」ピトッ、キィィン!(自身の翅に魔力をかける)


キィィン、キラァァ~ン☆(コーラルの翅が魔力障壁で固定される)

ノシッ、ギシィィ~~・・・・(ベットの上で仰向けとなるコーラル)


コーラル「・・・・・・・・・」カァァァ~~・・・(顔を赤くしている)

アドニス「・・・・・・‥」ギシッ、ギシッ、ギシィィ~・・・(四つん這いでベットに横たわるコーラルに近づく)


アドニス「・・・本当に良いのコーラルお姉ちゃん・・・?‥僕・・・こういう事をするのは今日が初めてで・・・」

コーラル「ええ・・・背中の翅に魔力障壁を貼っておきましたので、仰向けになっても翅が傷つく事はありませんので、どうぞご心配なく‥」

コーラル「それと・・・アドニスさんと同じように‥私も初めてですので・・・その・・・・あんまりこちらを見ないでというのか・・・」

コーラル「・・・‥その・・・優しく‥お願いいたします・・・・」カパッ‥、ヒクヒクヒク‥♡(両足を開いて、自身のオマンコを見せつける)

アドニス「コーラルお姉ちゃん・・・―――――」ギッ、ギッ、ギッ!(覚悟を決め、四つん這いにコーラルの元へ‥)


――グイッ‥、チュルッ、ニュルッ‥ニュルッ・・・(アドニスのオチンチンがコーラルのオマンコに素マン程度に接触していき・・・)

アドニス「・・・・行くよ‥。」

コーラル「は‥はい・・・・♡」



ヌチュヌチュッ♡‥ズッ、ズッ‥ププ‥ズブプゥゥ~~♡


コーラル「ウッ・・・ウァァッ‥アァ、アグゥゥゥ~~!」ズブッ、ズブブゥゥ♡

アドニス「ンンッ‥フングゥゥゥ~!(ウウッ‥コーラルお姉ちゃんのマンコ・・・凄く、キツい・・・・)」ズブッ、ズブブブゥゥ~~♡

アドニス「(このオマンコの締りと動き・・・まるで僕のおちんちんを入れるのを拒絶して、外に押し戻そうとしているみたいで‥)」

コーラル「アグッ・・・アッ‥アァァァ・・・!ダメッ・・・痛っ‥痛い・・・」ジュブブブゥゥ~‥♡

コーラル「‥オーロラ様・・・私は・・・私はぁぁ‥‥」ポロポロポロ・・・


ズズッ、ヌププププ~~・・・・(おちんちんが押し戻されていく)


アドニス「(!?。やっぱり‥コーラルお姉ちゃんはまだ‥オーロラの事をずっと気にしていて・・・‥)」

アドニス「(・・ううんっ、まだだよ‥。僕はこんなところで諦めたりしない‥‥絶対にここでやめたりしない‥)」

アドニス「(僕はコーラルお姉ちゃんが愛してくれる1人の男として、これからなるお婿さんとして、僕はコーラルお姉ちゃんの事を気持ちよくしてあげるんだから!!)」


ズブブッ♡ジュブブブゥゥゥ~~♡(膣圧に負けじとオチンチンを入れていく)


コーラル「アウゥゥッ!アァァッ、クアァァァァ~~!」ジュブブブゥゥゥ~~♡

アドニス「クゥゥゥ~~・・・コーラルお姉ちゃん!!」ズブブブブゥゥ~~♡


ズブブプッ♡ズブブププゥゥ~~~♡――ズプッ!(ブチッ!)


コーラル「!?。ぬぁっ、アァァァァァ~~~♡♡♡」ガクガクガク!

アドニス「~~~~~~~」ズブブゥゥ~~♡



キラァァン、キィィィ――ン!(突然とコーラルの純恋愛の宝石が眩しく煌めきだす!!)

コーラルの心の中:心境風景 氏族長の部屋にて



バスッ!ズグググゥゥ~~~!(何者かがコーラルの下腹部を踏みつけている)

ズググググゥゥ~~!ブシュゥゥ~~!(コーラルの秘部から大量の血が出ている)


ズタボロのコーラル「あぁぁぁ~~!?痛い・・・痛い痛い痛い痛いぃぃ~~~!?」ズグググゥゥ~~~、バシュゥゥ~~!!(腹部を踏まれて苦しんでいる)

オーロラの面影「コーラル・・・私は何度も言いましたよね?私の従者であるのなら、私との『約束』を守りなさいって・・・。あなたのその『目的』にもそうだったように‥」

オーロラの面影「『私の言う事は絶対に聞く事』、『私のそばにずっといて、他の誰かの事を愛さない事』、『私がピンチになる時は、必ず私の事を助ける事』‥それがあなたが守るべき私との3つの『約束』でしたよね?」

オーロラの面影「でもあなたは『約束』を守らなかった。ブルーナを倒すためとはいえ、外から来た男の人との付き合いは仕方がなかったのだけど‥」

オーロラの面影「あの黒犬公の息子・・・・たしかアドニス君だったね?あなたは彼の事を見捨てず、彼を私の部屋の寝室に招き入れては・・・」

オーロラの面影「彼との離縁も出来ず、あわや彼の持つおぞましいモノをあなたの中に受け入れてしまったのだからねぇ‥?」

ズタボロのコーラル「ごめんなさい!ごめんなさい!私はそんなつもりは・・・・ガァァァ~~!?」ズググググ~~!!(下腹部を踏みにじられる)

オーロラの面影「私は期待していたのよ?真面目な貴方なら、私の意思を継いでくれると思っていたというのに・・・」

オーロラの面影「アァ・・・本当はわたし、あなたにこんな事をしたくはないけど・・・‥私の事を二度も裏切るようでは仕方がないわね‥?」

オーロラの面影「貴方のような聞き分けのない子にはもう、翅を取り上げるだけでは済まない徹底的なお仕置きをした方が良さそうかしらね?」ニコッ!

コーラル「アァァ‥イヤ・・・ヤメテ・・・・イヤァァァ・・・・!」


キィィィ~~ン!(コーラルの右太ももに『緑色の宝石のガーターリング』が光と共に現れる)

オーロラの面影「―――えっ?ツゥゥ~~・・・」その場から離れる

コーラル「―――!?」キラァァーーン!(光に包まれる)


パァァァ~ン・・・・(コーラルを介抱するようにアドニスが現れる)

コーラル「!?。アドニスさん・・・・どうして・・・」

アドニス「もう大丈夫だよ。コーラルお姉ちゃんの事は僕が守る・・・だって僕はコーラルお姉ちゃんのお婿さんなんだから!」

コーラル「~~~。アドニスさん・・・‥」ウルウルウルゥゥ~~‥(涙を流していく)


グワァァァ~ン!(面影のモヤが消え、オーロラの姿が露わになる)

オーロラのその姿は3年前に死んだあの時のように、酷く打撲と切り傷の痕があり、精液が多数かけられ、下半身は血塗れ、翅もボロボロに茶色く枯れた姿がその場に立っていた‥。


オーロラの面影→妖精亡主・オーロラ「――あなたね?私の従者であったコーラルを騙し、私との『約束』を破るように仕向けた‥アドニスと名乗る黒犬公の息子・・・」

妖精亡主・オーロラ「まさか私の一番大切にしていた騎士‥あの美しかったメリュジーヌを奪った異界の男と狂犬女の息子が‥今度は私の従者を奪おうとしているなんて・・・」

妖精亡主・オーロラ「しかもコーラルとの交尾の最中に彼女の心の中に入り込んで心の底から染め上げていくなんて、貴方は余程の変態さんだったようね?」

妖精亡主・オーロラ「ブルーナやアグラヴェインに酷い目にあって、それが原因で私は死んでしまい、どうにか私の妖精領域でこのように生きながらえてきたのだけど・・・」

妖精亡主・オーロラ「いったい何が間違いだったのかしら?私の肉体が死んで、近くにいたコーラルの心に取り憑いて、コーラルに自分の罪を償いなさいと説教をしていたというのに・・・」

アドニス「・・・・・・・・・・」オーロラの事を睨み付ける

妖精亡主・オーロラ「アドニスくん。私は3年間、コーラルの心に寄り添って、自分自身の罪に償う機会を与える為にこうして語りかけているだけなの。」

妖精亡主・オーロラ「貴方はそれらの邪魔をしないでくれるかしら?貴方のような心優しい人間なら、私の言うことはすこしはわかるよね?」

アドニス「・・・・・・・・・」黙っている

妖精亡主・オーロラ「良い機会ね。貴方や貴方のお父さんにはいつか何処かで話そうとしていたけど、貴方がコーラルの事を弄ぶようなら仕方がないわ・・・」

妖精亡主・オーロラ「これが貴方への最後の警告です。アドニスくん、あなたがコーラルの中に入れたおぞましき肉棒を引き抜いて、さっさとコーラルと縁を切ってもらえるかしら?」

妖精亡主・オーロラ「そしてコーラルには二度と付きまとわないで、そのままソールズベリーから立ち去りなさい。その綺麗な宝石と一緒にね?」

妖精亡主・オーロラ「そうしてくれたら、後でコーラルを通して、あなたにピッタリな女の子を紹介してあげるわよ?」

コーラル「・・・・オーロラ様・・・・クゥゥ・・・」


アドニス「オーロラさん、悪いけど僕は貴方の言う事は聞かない。オーロラさんが紹介としている女性に興味ないし、女の人との付き合いはもう間に合っているよ。」

アドニス「僕が一番好きなのはコーラルお姉ちゃん。コーラルお姉ちゃんは僕の最愛のお嫁さんで、貴方のようなただ言うことを聞くだけの妖精なんかじゃないよ!」

アドニス「コーラルお姉ちゃんとはこれから一緒にご飯を食べたり、一緒にお風呂に入ったり、一緒に戦ったり、一緒に笑ったり泣いたり、一緒に抱きしめていくって決めているんだ!」

アドニス「僕はコーラルお姉ちゃんの事を見捨てたりしない。僕は貴方になんと言われても、僕は決してコーラルお姉ちゃんの側から離れたりしないよ!」

アドニス「コーラルお姉ちゃんは僕が必ず護って、コーラルお姉ちゃんと一緒に幸せな日々を過ごすって決めているんだ!!」

コーラル「!。アドニスさん・・・・‥」ウルウルウル・・・(感激している)


キィィーーン、ピカァァーン!(純恋愛の宝石の光と共にズタボロだったコーラルの姿が元に戻る)

コーラル「アドニス様、ありがとうございます。あなたが心から私の事を助けに来てくれたおかげで、私はようやく目が覚めました‥。私が本当にするべき事を‥私が本当に愛するべき人の事を・・・」

アドニス「コーラルお姉ちゃん・・・」安堵している


キィィィ~~ン!(純恋愛の宝石の光が強まり、魔力が集中していく‥)

コーラル「オーロラ様・・・オーロラ・・・。あなたはブルーナにあなたの“自分がいちばん愛されている”『目的』を踏みにじられ、領民達に陵辱され、とても醜い有様になって死んでしまいました‥」

コーラル「その事で私が正気を無くしていたとはいえ、あなたの事を助けなれなかった事には私にも後悔と責任があるのは間違いないでしょう‥‥」

コーラル「・・・ですが、あなたは死んでも死にきれず、自身を次代に託さずにこうして私の心に取り憑き、あわや私が背負うべき『罪』だと誘導し、私にあの『約束』を守れと強要させてきた・・」

コーラル「オーロラ、私はもうあなたの言う事には賛同できません。私は私の愛する夫(アドニス)‥私の初恋の想い人と共に、真の幸福たる道を進んでいきます!」

コーラル「そしてソールズベリーもまた、あなたとは違う方法で治めていき、ブリテンもまた、貴方とは違う方法でモルガンの支配から自由にさせていきます!!」

妖精亡主・オーロラ「コーラル・・・・私は・・・・わたしは・・・・・・・」ガタガタガタ‥‥(震え上がっていく)


コーラル「――私の心から出て行きなさい!オーロラ!!」ギィィィーン、ビカァァーーーン!!


ビカァァーーーン!!(純恋愛の宝石の光が辺り全てを照らし出す)

妖精亡主・オーロラ「アッ・・・アァッ・・・アァァァァァ~~~!?」ギラァァーーン、バァァーーーン!(全てが蒸発する)



パァァァァーーーー!!(辺り全てが緑色の純恋愛の宝石の光に包まれていく)

場所は戻り、ブルーナの寝室(ベットの上)


ギチギチィィ♡タラァァ~~‥(コーラルの破瓜の血が流れている)

コーラル「クゥゥゥン♡ハァ‥ハァ‥ハァ‥ハァ・・・♡」ハァ‥♡ハァ‥♡

アドニス「ウゥゥゥ・・・!?大丈夫!?なんか凄いことになっちゃってたのだけど・・・」ジュン♡ジュン♡ジュン♡

コーラル「えぇ・・・アドニスのオチンチンが私の中に押し込まれて‥それらが貫いたと思ったら急に意識が遠のいて・・・・」

コーラル「・・・ヌゥゥゥ♡この私の股に感じる感触‥少し痛みがジィ~ンと残りつつも、後から来るこの快感・・やっぱり私たち・・・」

アドニス「うん!少し意識があっちに飛んじゃったけど‥僕、ようやくコーラルお姉ちゃんと一つになれたんだよ‥」ギュチギュチギュチ♡

コーラル「・・・一つにですか・・・?そうですか・・・わたしはようやく・・・あなたとの一つになれたのですね‥」ニュチニュチィィ♡


ギュチギュチギュチィィィ~♡(自身の下腹(オマンコ近く)に触れていくコーラル)

コーラル「(・・・感じるわ・・・アドニスのオチンチンが私の子宮近くまで入っている事を‥、アドニスのオチンチンや触れている箇所全てからアドニスさんの温もりが感じ取れている事を・・・)」

コーラル「(それと同時に純恋愛の宝石の力もあって、アドニスの感情が快楽と共に流れてきている・・・。もっと私と一つになりたい‥もっと私とアドニスと気持ちよくなりたいと・・・)」


アドニス「コーラルお姉ちゃん・・・このまま動いてもいい?僕も一緒にもっと気持ちよくしてあげるから‥」

コーラル「ええ、あなたの好きに動いてください‥。あなたのそのたくましく大きいオチンチンで私の事を気持ちよくしてください・・・。」

アドニス「!。うん、一緒に気持ちよくなろう・・・コーラルお姉ちゃ・・・」

ピトッ、しーっ。(コーラルに人さし指で“しーっ”される、アドニス)


コーラル「それとアドニスさん、いちいち私の事を『コーラルお姉ちゃん』とは呼ばず、ただ私の事を『コーラル』と呼び捨てしても構いません‥。その方が私も気持ちが楽になります‥」

コーラル「私はもうオーロラの従者ではありません。私はアドニスさん・・・アドニス様の最愛の妻として、これから共に歩み合う夫婦として、これからずっと貴方のお側にいるのですから‥」


スゥゥゥ~~‥(自身の両手をアドニスに向けていき・・・)

コーラル「――愛しき私のアドニス・・・私は貴方を愛しています・・・♡♡♡」キュンキュンキュンッ♡ズキュン♡

アドニス「―――――――!!」ピキィィーーン!(心の何かが弾ける)


ヌプププゥゥゥ~~~♡ズンッ♡
―――――――――――――――――――――――――

ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡


コーラル「アァァ~♡アァン♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡」ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡

アドニス「フゥゥッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ!」タンッ、タンッ、タンッ、タンッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡

コーラル「ハァァァァ♡アァァァ~♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡」ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡


グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡

コーラル「アァァ♡ウゥゥ♡ハァァ♡ヒァ♡わ、わたしのお腹が‥アァァ♡アドニス様のでジュブジュブと突いていってる・・・アァァァ♡♡」ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡

コーラル「アァン♡クゥゥン♡わたしさっきまで処女でしたのに・・・さっきまで痛かったはずなのに・・・♡頭がおかしくなるぐらいに‥気持ちいい‥アァァン♡」ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡

コーラル「これが‥これがセックス・・・。私とアドニス様・・・お互いに愛する者同士で‥身も心が互いの愛で満ちあふれていくぅぅ‥クゥゥゥ~~♡♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡

アドニス「ウンッ、ウンッ、ウゥンッ!コーラル・・・僕の大好きなコーラル~!」ズブッ♡ズブッ♡ズブッ♡


ムニュゥゥゥ~♡プルンプルン♡プルンプルン♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

コーラル「アァァァ♡ヤァァァ♡私のおっぱい、アドニス様に揉まれながら激しくされてる~♡おっぱいとオマンコでわたし感じちゃってルゥゥ~♡♡」ムニュムニュムニュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

アドニス「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ!好きっ、好きっ、好きっ、大好きだよコーラル!!」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

コーラル「アァァ♡ハァァァァ♡わたしも♡わたしもですアドニスさまぁぁぁ‥♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡

コーラル&アドニス「「ンンッ♡チュウゥッ♡レロッ♡チュウ♡ンンッ♡ンンンゥゥゥ~~♡♡」」グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡
パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡


ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡(お互いにキスしあい、ブチュブチュと秘部を重ねていく)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ブルーナの寝室の外:寝室前のドア付近の廊下では・・・・


コーラルの喘ぎ声「アァァン♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アドニスさまぁ~♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡」ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡



クチュクチュ♡クチュクチュ♡クチュクチュ♡(コーラルとアドニスの行為をオカズにオナニーしているアルトリア)

アルトリア「ウウッ・・・フゥゥ・・・フーー・・・フーー・・フーー・・・・」ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ♡(声を堪えてオナニーしている)


アルトリア「(ウゥゥ~・・・トイレを済ませて帰ろうとしてたら、何処かで変な声がしてくるから、その声を辿って来てみれば・・)」

アルトリア「(あの部屋の向こうで、アドニスくんとコーラルさんの2人でセックスしていたなんて・・・私そんなの聞いていないよ・・・)」ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ♡

アルトリア「(あぁ~でもあの2人、なんかお互いに相思相愛でセックスしてて、コーラルさん、なんかとっても気持ちよさそう・・・)」ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ♡

アルトリア「(・・バゲ子やメリュジーヌ、アルトさんやノクナレアもそうなのだけど・・・いつか私にも、あんな風に好きな人とエッチな事が出来るのかなぁぁ・・・)」


ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ♡ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ♡(2人の性行為に嫉妬しつつ、隠れてオナニーを続けるアルトリア・・・。)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡


コーラル「アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

アドニス「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ!」ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡


パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡ギュチュ♡ギュチュ♡ギュチュ♡ギュチュ♡

コーラル「アァァ♡ハァァァ♡アァァァ~♡あなたにとても感謝しています・・♡あなたと出会えた事を、あなたと共に過ごした事を、あなたに助けられたことを・・」ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡

コーラル「あなたが私の事が好きだと言ってくれた事、私と結婚したいと言ってくれた事、そして最愛のあなたに私の処女(はじめて)をもらってくれたこと・・・」ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡

コーラル「あなたとの今日までの日々、そしてこれから歩み合う日々・・・。それら全てが愛おしいです♡」ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡

アドニス「うん、僕もそうだよ!僕もコーラルと一緒にいる全てが僕とコーラルとの愛しくて大事な日々だから!」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡


パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡(ピストンが早く激しくなっていく)


アドニス「フッ、クッ、ツゥゥゥ~・・僕、もうそろそろ・・・クゥゥ・・・」グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡

コーラル「アァァ♡アァァ♡アァァン♡えぇ・・私もあなたと同じです・・♡私も・・・あなたと一緒にイキたい・・・♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

コーラル「アドニス様、私の中で・・・私の子宮にあなたの精液を出してください♡あなたの愛で、私の子宮はあなたの物であると刻みつけてください♡」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

コーラル「アッ♡アッ♡アァァァ~♡アァァ♡私も、イク♡イクッ♡イクッ♡イクゥゥゥゥ~~~♡♡♡」ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡

アドニス「コーラル!コーラル!コーラルゥゥゥゥ~~!!ンンンッ~!!」グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡ズップンッ♡


ドクンッ!ドピュッ!ビュルッ♡ビュルッ♡ビュルルゥゥ~~~!!


コーラル「ッアァァァ♡アァァァァァァ~~~♡♡♡」ビュク♡ビュク♡ビュク♡(絶頂)

アドニス「ウッ、ウゥゥゥゥ~~~~♡♡♡」ビュルルルゥゥ~~~!(絶頂)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ドピュッ!ドピュッ、ビュルルゥゥゥ~~~・・・♡グププゥゥゥ~~、ジュポンッ♡


コーラル「アァァ♡ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・♡」ドロォォ~~・・

コーラル「ハァ・・ハァ・・♡これが中出し射精ですかぁ・・・ハァ‥ハァ・・・♡私の子宮から・・・アドニス様のが・・ドクドクと出でいるぅぅ・・・♡」ゴポォ・・♡ドロォォ~・・♡

アドニス「ハァ‥ハァ・・・ハァ‥ハァ・・・・・♡――コ・・・コーラル?」ビクンビクンビクンッ!

コーラル「ハァ‥ハァ・・・ハァ・・♡アドニス・・さま・・・」トロォォ~ン・・・(トロ顔)

アドニス「!?(カワイイ・・・コーラルが僕のオチンチンで気持ちよくなって、もっともっとコーラルがかわいくなっていく・・)」ドキドキドキドキ!


グググゥゥ~~、ビクビクビクッ!(アドニスのオチンチンがより堅く勃起していく)

アドニス「コーラル・・・もう1回いれてもいいかな・・?もっと・・もっとコーラルと繋がっていきたい・・・」ギンギンギンギン!

コーラル「・・ええ・・わたしもです・・・わたしもあなたともっと繋がっていきたい・・・♡あなたの妻として・・わたしの愛する夫として・・♡」ジュン♡ジュン♡ジュン♡ジュン♡


コーラル「・・・アドニス様・・・・愛しています・・・♡」キュゥゥン♡トロォォォ・・・

アドニス「――――コーラル・・・コーラルゥゥゥ~~・・・・♡」キュゥゥ~~ン♡



ジュブッ♡ズププゥゥゥゥ~~♡ズンッ♡(再びアドニスのオチンチンがコーラルのオマンコに挿入していく)

それから時間が立っていき・・・・


ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡(ベットの上でバック突き)

コーラル「アァァン♡アァァ♡ヤァァァ♡アン♡アン♡アン♡アン♡アン♡アン♡アン♡アン♡」ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡ジュブッ♡

アドニス「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ!」グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡グプッ♡

コーラル「アァァッ♡ァァァァァァァ♡アドニス様に後ろから胸を揉まれて、オマンコも後ろから突かれちゃってるぅぅぅ~~♡♡」ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡

アドニス「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ!コーラル・・・僕とのセックス・・とても気持ちいい?」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

コーラル「はい♡良いです・・・アドニス様とのセックス・・・もう溜まらないほど気持ちいい~~♡♡」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

コーラル「知りませんでした・・・ハァハァ♡わたしがこんなにエッチな喘ぎ声を叫び、オマンコを突かれていることに快楽を求める、とてもエッチな妖精だったなんて・・・アァァ♡」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

アドニス「うん。でも僕が好きだよ・・・コーラルのオマンコも、おっぱいも、翅も、身体も・・・全て僕は大好きだから!」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

コーラル「アァァ♡ハァァ♡ハァ、ハイ♡だからもっと突いて・・・♡私の事をいっぱいイカせるぐらい、いっぱい突いてぇぇぇ~~♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

アドニス「ハァハァハァ♡コーラル・・・・ンウゥゥッ!!」パチュ♡パチュ♡パチュ♡ズブゥゥゥ!!


ドプッ!ドピュドピュッ、ビュルルゥゥ~~~!

―――――――――――――――――――――――――――――――――
それからさらに時間は進み・・・・


パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡(恋人繋ぎ騎乗位)

コーラル「アアァァァ~~♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アァァァァ♡」ズン♡ズン♡ズン♡ズン♡ズン♡ズン♡

アドニス「コーラル!コーラル!コーラル!コーラルゥゥ~~!」ズン♡ズン♡ズン♡ズン♡ズン♡ズン♡

コーラル「アッ♡アッ♡アッ♡アァァァァ~~♡ァァァァァァ~~♡アドニス様ぁぁぁぁ~~!!」ズン♡ズン♡ズン♡ズン♡ズン♡ズンッ、ズプゥゥゥ♡


ドビュッ!ビュルルルッ、ビュゥゥゥ~~~~~!!

コーラル「アァッ♡アァァァァァァァ~~~~!!」ビュルルル~~~♡♡♡

―――――――――――――――――――――――――――――――――

オーロラの意思を継ぎ、オーロラとの約束を守ろうとするために、一度はアドニスとの男女交際を辞めようとしていたコーラル。

しかしアドニスの諦めない心とコーラルを一生涯愛する気持ちがコーラルの心を動かしていき、そして彼女が書斎で見つけた純恋愛の宝石の力が2人に奇跡を起こし、

コーラルの心を蝕んでいたトラウマ・・・もとい、妖精亡主と化したオーロラをコーラルの想いと純恋愛の宝石の力で消滅し、コーラルは真の意味で自身の自由を取り戻した。


そしてコーラルとアドニスの互いに愛する想いが重なり、2人は生涯を共に愛していく夫婦として結婚すると誓い、2人は将来の夫婦として結ばれ、

やがてコーラルとアドニスの情愛はSEX(セックス)へと発展し、童貞処女の喪失し合いと共に互いに身体を重ね合い、互いに絶頂を繰り返していくのであった・・。

―――――――――――――――――――――――――――――――――
コーラル(後に名前がコーラル・オルラントとなる):元・風の氏族長オーロラの元・従者・・改め、アドニス・オルラントの嫁となった風の氏族の妖精。


3年前にオーロラが死んだ際、そのオーロラの魂と面影は妖精亡主となってコーラルの心に取り憑かれ、それらをコーラル自身の罪として認識させ、

この3年間、コーラルは自身の罪(妖精亡主・オーロラ)と面影への重圧に押しつぶされ、心苦しい想いでオーロラの意思を継がせようとされていたのだが・・・

アドニスのコーラルを愛する気持ちと情愛によって、アドニスを生涯愛する想いが目覚め、自身の心の強さを純恋愛の宝石の力を通し、取り憑いていた妖精亡主・オーロラを消滅させた。

そしてコーラル自身はアドニスへの愛を告白し、互いに夫婦として結ばれると共に互いに童貞(アドニス)と処女(コーラル)を捧げていき、

後に普段は生真面目で厳しく常識的な妖精であり、夫のアドニスの前ではとてもエッチで可愛い妖精妻へとなっていった。

アドニスとコーラルが結ばれたその頃・・・閉鎖された製毒工場:ブルーナが収監されている牢屋では・・・・



見張りのオーロラ派の兵士2人「・・・・・・・・・・」牢屋の前に立っている

ブルーナ(ブルーナ/ディスペアー)「・・・・・・・・・・・」イスに縛られたまま、ふてくされている


オーロラ派の兵士1「ふん。ふてくされて寝やがったか・・・・全くこうして見るとほんと惨めな奴だよなぁ~?」

オーロラ派の兵士2「ああ。『境界なき勇士団』と『予言の子』に負けて、嘘がバレて、巡礼の鐘も鳴らされて、蒼毒の異端の亜鈴も失って・・・」

オーロラ派の兵士2「モルガンに愛想をつかされ、イレギュラーズを解雇されて、氏族長としての地位も失った。今のアイツにはもう権力者のへったくれも無いぐらいにな。」

オーロラ派の兵士1「だな。3年前、脅した住民達を使ってオーロラ様を陵辱して殺し、ソールズベリーの支配者になったコイツが懐かしく感じるぜ。コイツのせいでオーロラ様は殺されてしまった・・」


オーロラ派の兵士1「俺たちは3年間、オーロラ様復権の為にあらゆる苦行に耐え抜き、ブルーナの奴が失墜するのを待ち望んでいたのだ。」

オーロラ派の兵士1「『予言の子』と『異邦の魔術師』、『境界なき勇士団』たちがブルーナを倒し、ソールズベリーを介抱してくれたことには感謝しているさ。」

オーロラ派の兵士1「だが連中はブルーナを今その場で殺さず、外の皆がお祭り騒ぎをしていた中で俺たちは牢屋の中のコイツのお守りをしているなんてなぁ・・・」

オーロラ派の兵士1「畜生・・・オーロラ様の仇が目の前にいるというのに、コイツに拷問すらさせてくれないのかよ、『予言の子』の連中共は!」イライライラ!(イラついている)

オーロラ派の兵士2「落ち着け。もう既に何からも失脚した身ではあるが、コイツはあの妖精騎士アグラヴェインの古参の部下・・・まだ利用する価値はあるものだ。」

オーロラ派の兵士2「それに先ほどの尋問で聞いたのだが、あと二日もすれば『円卓軍』の拠点であるロンディニウムに2倍近くの女王軍の援軍がウッドワスの軍列に加わると言っててな・・」

オーロラ派の兵士2「連中はそれらの対策の為に明日にでもソールズベリーから出て行くと聞いている。おそらくしばらくはここには戻ってこないと言ってもいい。」

オーロラ派の兵士2「連中がソールズベリーから出た後に、ブルーナの奴に俺たちからの強烈な拷問をすれば良い事じゃないか?連中がいなくなれば、後は俺たち『オーロラ派』の自由・・・」

オーロラ派の兵士2「ブルーナの奴をオーロラ様と同じように痛めつけて、奴の口からオーロラ様の『娘』の居場所を聞き出せば、後は奴を――――」



タッタッタッタッタッ・・・(奥から誰かがやって来る)

オーロラ派の兵士2「!?。誰だ!ここは氏族長代行が立ち入りを禁じている施設であり、一般人が入ってくるような場所じゃ―――」


ザラザラァァァ~~、バシュゥゥン!!(黄色い砂がオーロラ派の兵士1に襲いかかる)

オーロラ派の兵士2「ナァ・・・・・・」トロォォン・・ドサッ!(砂をかけられ、眠るように倒れる)

オーロラ派の兵士1「お、おいおま・・・―――」バサンッ、トロォォン・・ドサッ!(同じく砂をかけられ、眠るように倒れる)


ブルーナ(ディズペアー)「・・・・・・・んんっ?」パチパチッ・・(目を開ける)


タッタッタッタッタッ・・・。ガシャン、ギィィィ~~・・・(何者かがブルーナが収監されている牢屋の扉を開ける)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
タッタッタッタッタッ・・・(イスに縛られているブルーナの前に立つ妖精騎士アグラヴェイン)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・ここにいたのね?アルト・オルラントたちに負け、何もかも全て失った・・・元・風の氏族長の妖精というのは・・・?」

ブルーナ「!?。アッ、アッ・・・アグラヴェイン・・・様・・・・・・」ガタガタガタガタ・・・(身体が震え上がっていく)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・・」タッタッタッタッタッ・・・(冷たい目でブルーナに近づいてくる)


シャキンッ、ブチッ!(ブルーナを縛っていた縄を斬る妖精騎士アグラヴェイン)

ブルーナ「―――!? ~~~~!」ドサッ、ササササァァ~~!(縛られていたイスから離れる)


サササァァァ~~、ガバッ!(そのまま土下座のポーズをとるブルーナ)

ブルーナ「スミマセンでした!!わたしが・・・『予言の子』と『境界なき勇士団』を倒せる術があり、奴らを人質を使っておびき寄せたのは良かったのですけど・・・」

ブルーナ「全て奴らの手にはめられてしまい、あなた様に貰い受けた『蒼毒』の異端の亜鈴は力を失い、そして奴らに勝つ事ができませんでした・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「・・何が“スミマセン”ですって?あなたは人質を使った戦術で彼らを誘き出し、人質に手間取っている彼らを追い詰めて殺すつもりだったのだが・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「よもやあなたの手で人質さえも殺しておいて、モルガン陛下に提言していたモース毒の特効薬を作っていると嘘を付き、私とモルガン女王陛下を失望させた。」

妖精騎士アグラヴェイン「そしてあなたは、なけなしにソールズベリーの住人たち諸共あなたの進化した蒼毒の力で『境界なき勇士団』と『予言の子』らを殺そうとしたのだが・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「結局あなたは彼らに負けた・・・・・あなたの青い翅が蒼毒の弱点になっている事に気づかず、それをメリュジーヌに斬られ、蒼毒の力を失った・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「そしてどういう因果なのか・・オーロラの従者だったコーラルにも負けて、『巡礼の鐘』を鳴らされて、あなたは惨めな姿で牢屋に入れられた・・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「そんな惨めに負けたあなたから“スミマセンでした!”と土下座して謝ろうと、この私が許すはずが無いよね・・・?」ギロッ!(ブルーナに睨み付ける)

ブルーナ「~~~~~~~~」ガタガタガタガタ!(怯えている)


ブルーナ「―――許されない事をしたのは招致しています。私は傲慢にも自分の都合や権力の為にモース毒の特効薬製造と偽り、キャメロットから援助を受け取り、」

ブルーナ「私が勝てると信じ切っていた策も破れ、蒼毒の異端の亜鈴も破れ、私は私の持つモノ全てを失い、このような鉄格子の中で惨めな思いをするはずでした・・・」

ブルーナ「・・・・ですが、私は3年前の人間牧場の時からずっと、あなたへの忠誠を忘れたことは一切もありません!私はどんなに追い詰められようと、私はあなた様の事を裏切るような事はしません!」

ブルーナ「だから私はあなた様への罪滅ぼしがしたい!私は妖精騎士アグラヴェイン様の最初の部下として、私の一生涯をかけて、あなた様へ贖罪を送りたいのです!!」

妖精騎士アグラヴェイン「罪滅ぼしがしたい・・・いったい私にどのような罪滅ぼしを送るつもりなのかしら?」

ブルーナ「――はい!翌朝までに私の手でアルト・オルランドたちを暗殺し、『予言の子』の一行も1人残らず私がすべて抹殺します!」

ブルーナ「アルトたちは今宵、ソールズベリー解放の祝賀会を大いに楽しみ、今ごろそれぞれのベットでお休みになられていると思われまして・・・」

ブルーナ「その寝床に私の蒼毒の力で攻撃すれば、奴らを一撃で暗殺することができるのですが、今の私には蒼毒の異端の亜鈴の力が使えません・・・ですから・・・」


スゥゥゥゥ・・・(頭を少し上げるブルーナ)

ブルーナ「お願いしますアグラヴェイン様!この私に・・・この私にあの蒼毒の異端の亜鈴の力をもう一度・・もう一度だけでも授けて貰えませんでしょうか!!」

ブルーナ「今度こそあなた様の言う通りにします!アイツらを抹殺次第、私はあなた様にこき使われる立場においても構いません!」

ブルーナ「3年・・10年・・20年・・・はたまた100年以上掛かっても構いません!あなた様が私の事を心から許してくれるまで、私はあなた様の雑用としてでもあなた様に許されたいのです!」

ブルーナ「だからお願いしますアグラヴェイン様・・・この私に・・・もう一度私に蒼毒の力を授けてください!お願いします!!」ベチンッ!(泣きながら床に頭をつけて土下座する)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・そう。あなたの力である蒼毒の異端の亜鈴を、この私の力で復元・・・もしくは再付与して欲しいと?」

ブルーナ「―――はい!」必死に頷いていく

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・・・・・・・・」黙り込む

妖精騎士アグラヴェイン「――3年前にも、あなたは私にしがみつき、女王軍に罪人として捕まらぬようにせがんできた事があったわね?」

妖精騎士アグラヴェイン「あの時のあなたは、妖精騎士モードレッドに連れてこられて、西の人間牧場に不法侵入した罪を見逃して欲しい故に私に恩赦を求めて私にせがんできた。」

妖精騎士アグラヴェイン「その理由はあなたが憎しみを抱いていたオーロラに成り代わるように氏族の長となり、『他の妖精より上の権力を持つ事』という『目的』を成就するため・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「3年前の時はあなたのその『目的』に興味が湧き、私への忠誠を誓う形で私の部下として、私の最初の従者として雇ったのだが・・」

妖精騎士アグラヴェイン「今度はあなたの失った蒼毒の力の復元を前提とし、私への許しとあなたの罪滅ぼしの為にせがんでくるとはね?しかも雑用堕ちもお構いなしに・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたのそのプライドを捨ててでも、あなた自身の生存、『目的』の成就、蒼毒への執着に全力をいれるその行動と執着心・・・」


妖精騎士アグラヴェイン「――良いわよ。あなたが本当に私の為に罪滅ぼしをし、雑用係に降格してでも自身の生存と力の復元を望むというのなら・・その願い、叶えてあげるわ?」

ブルーナ「!?。本当ですか!?こんな・・・こんな憐れに負けたあなた様の部下のために・・・・」ウルウルウル・・・

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・・あなたがそれ程までに私に忠義と贖罪を示したいと言うのであれば、その忠義と贖罪、是非とも見せてもらいたいわね?」

妖精騎士アグラヴェイン「・・こっちに来なさいブルーナ。あなたの蒼毒の力、望み通りにまた使えるようにしてあげるからね?」

ブルーナ「――はい!!」ガバッ、タタタタタァァーー!(顔を上げ、直ぐさまに妖精騎士アグラヴェインの元へ向かう)

妖精騎士アグラヴェイン「――――――。(サーチ(身体検査)!)」キィィン、キュィィーン!(妖精騎士アグラヴェインの眼が緑に光る)


ピィィ~~パパパッ!(妖精騎士アグラヴェインの目がブルーナの身体の隅々を調べていく・・)


妖精騎士アグラヴェイン「(フム・・・、確かにブルーナの翅にあった蒼毒を生成するための魔術回路と空気と水分を取り込む魔術回路が斬られているわね?)」

妖精騎士アグラヴェイン「(それにあの戦いでブルーナの蒼毒の異端の亜鈴の力が『覚醒』し、蒼毒の物体の生成や遠隔操作も可能となって、より強力な力となったのだが・・・)」

妖精騎士アグラヴェイン「(アドニスやセツノと同じようにブルーナもまた、『覚醒』による弱点として、“自身の翅に何かあれば、今まで生成した蒼毒は全て無毒化する”という弱点もできてしまった事が、ブルーナの敗因に繋がったと見て想定できるわね?)」

妖精騎士アグラヴェイン「(しかしこれはただ、力の発動のトリガーとなる翅が失われただけであって、ブルーナの蒼毒の力そのものは失われていない・・。異端の亜鈴の力の本体である夢の砂はまだブルーナの身体に宿っている・・)」

妖精騎士アグラヴェイン「(この蒼毒の異端の亜鈴である青い夢の砂は所有者の身体の魔力をよりため込める部分に存在し、その部分が発光すれば、所有者の持つ異端の亜鈴の力が発揮される。)」

妖精騎士アグラヴェイン「(ブルーナに至っては彼女のアイデンティティーである青い翅が蒼毒の異端の亜鈴の発動の部分となっており、それが斬られてしまったから、蒼毒の力が使えなくなった・・。)」

妖精騎士アグラヴェイン「(だからこの場合・・・異端の亜鈴の発動部分を翅の部分から移動させる事によってね・・・・)」



キィィン、キュィィ~~ン・・・(青い発光がブルーナの翅部分から体内の肺の所まで移動していき・・)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・よし、蒼毒の生成の箇所を動かしたわ。これであなたは再び蒼毒の異端の亜鈴を使えるようになったわ。出してみなさい。」スタスタスタッ・・・(その場を離れる)

ブルーナ「!。もうですか・・・では・・・・ハァァッ!」キィィン、ドクドクゥゥ~~!(体内の肺部分(外部では胸部分)が発光していき・・・)


ドクドクドクゥゥ~~!!(ブルーナの両手から再び蒼毒の液体が放出していく)

ブルーナ「!!。やったわ!ありがとうございますアグラヴェイン様!この恩は一生忘れません!!」ポロポロポロ・・(涙を流しつつ、お礼を言う)

妖精騎士アグラヴェイン「えぇ・・・。」頷く


ブルーナ「(――フッ、どうにか私の蒼毒が復活したわね・・。これでアルト・オルラントとその家族たちを私の蒼毒で闇討ちする事が出来る!)」

ブルーナ「(おそらく今ごろ、アルトの奴はメリュジーヌとバーゲストの2人と宿でイチャパコエッチでもしているのだろうな・・?私を氏族長から失脚できた事を良い事に・・・)」

ブルーナ「(宿のベットでセックスしている間、アルトたちは正真正銘の丸裸・・・そこを私の蒼毒で闇討ちし、アイツらを絶望の淵にたたき込んでやるわよ!)」

ブルーナ「(アグラヴェイン様、確かにあなた様のおかげで、私は再び蒼毒の異端の亜鈴を使えるようになった事には感謝しているわ。――でもそれはそれで、あなた様の運の尽きよ・・。)」

ブルーナ「(しばらくの間はあなた様にこき使われてあげるけど、これは私にとっての成り上がり人生のやり直し・・・・・。隙があれば、あなたなんかこの私の手で・・・)」

ブルーナ「(この手で妖精騎士アグラヴェインを殺し、アルトも殺し、『予言の子』も殺し、女王モルガンも殺し、私こそがこのブリテンを統べる妖精として―――)」


妖精騎士アグラヴェイン「――言い忘れていたけど、あなたの蒼毒の力を再び使えるにあたり、あなたにはそれに対する対価を支払って貰ったわ。さっき蒼毒の力を使えるようにしたと同時にね。」

ブルーナ「はい?対価って・・・いったいその対価というのは――――!?」ウブッ!(顔が青ざめる)


ドクドクドクゥゥ~~!!バシュッ!!(ブルーナの口から青くなった血が吐き出される)

ブルーナ「―――オッ・・・オェェェェェ~~~~!?」バシュンッ、ゲロゲロゲロォォォォ~~!!(ゲロを吐くように口から吐血と蒼毒が吐き出される)

キィィン、ドクドクドクゥゥ~~!!(蒼毒の生成と放出が止まらない)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ドクドクドクゥゥ~~!!ブシュゥゥゥ~~~!!(ブルーナの目や耳、鼻や股や尻からも蒼毒が吹き出される)


ブルーナ「オゲェェェェ~~ェェェェェ~~~!!」ブシュゥゥゥ~~~!!(蒼毒の噴出が止まらない)

ブルーナ「オゲゲェェ・・・・ウゲゲゲゲゲゲゲェェ!?(アグラヴェイン様・・・これはいったいどういう事なのですか!?)」吐きながら

妖精騎士アグラヴェイン「どういう事って・・・・あなたの蒼毒を生成箇所を肺部分にしたと同時に蒼毒の出す際の圧弁を破壊した・・それとあなたの毒に対する耐性もね?」

妖精騎士アグラヴェイン「わかりやすく言うと・・あなたの身体にある蒼毒への毒耐性をなくし、蒼毒の放出も自身の手では止められなくなったって事ね?」

ブルーナ「――――――!?」驚愕している


妖精騎士アグラヴェイン「ブルーナ。あなたが考えているその罪滅ぼしをし、何十年雑用にこき使われれば、この私が許してあげると思ったらそうはいかないわよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたはその傲慢と偏見、自分勝手が過ぎる他・・・他者を見下し、騙してでも自分の幸福と『目的』遂行のために動くその性根の悪さ・・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「いくらあなたの蒼毒の亜鈴が覚醒し、私の想定以上に強くなったとしても、あなたは三澤亮太・・・アルト・オルラントに負けてしまった・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「そして今まであなたが隠してきた汚点が一気に露見し、あなたの汚点が私や他のイレギュラーズの地位まで脅かすまでに至っているのよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「したがって私はブルーナ・・・私は貴方の事を許すつもりなど無い。あなたが何をしようと私は絶対に許さない。」

妖精騎士アグラヴェイン「そしてあなたが今まで犯してきた汚点の清算として、あなたのその蒼毒の異端の亜鈴の力によって、あなたはここで死ぬことになる。」

妖精騎士アグラヴェイン「・・要はあなたの異端の亜鈴の力によって自滅する事。あなたが一番お気に入りと称したその力によって自滅するとは、あなたも本望でしょ?」ニヤリッ!(笑みを見せる)

ブルーナ「オゲッ!?オボボボボォォ~~~!?」ブシュゥゥゥ~~!!(吐血と蒼毒噴出が止まらない)


シュッ、ピトッ!(ブルーナの額に手のひらを当てていき・・・)

妖精騎士アグラヴェイン「――フッ、アンコントロール(暴走)!」キィィン!(手のひらから赤い光が照らされる)

キィィン!ドクドクドクゥゥ~~~!!ドバドバドバァァァァーーー!!(蒼毒の液体が凄い量で放出される)


ブルーナ「ゴッ、ゴボボボォォ!?オゲゲゲゲッ、ウェェゲゲゲゲゲゲ~~!?」ブシュゥゥ~~!!バシュゥゥ~~!!(蒼毒が大量放出されていく)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・(シールド。)」キィィン、ガキィィン!(檻の中をガラス状のシールドで閉じ込めていく)


ブルーナ「オゲェェェ~~!!ゴゲゲゲゲッ、オゲッ・・・ゲェェ~~ゲゲゲゲゲゲゲゲゲ!!(やめて~~!!イダイイダイイダイ!クルシイ!クルシイ~~!!)」

ブルーナ「ウゲゲゲゲ!!ウゲェェ~~ウゲゲゲゲゲゲゲゲゲ!!!(タスケテ!!タスケテクダサイ、アグラヴェイン様!!アグラヴェイン様!!)」ドバァァ~~!ドボボボボォォ~!!(蒼毒の放出が止まらない)


ベちっ!ベちっ!ゴボボボォォォ~~!!(シールドの内側でもがいて手を張りつけていくブルーナ)


妖精騎士アグラヴェイン「心配しないで良いわよ?あなたの最後は私が見届ける。あなたが自分の亜鈴の力で自滅し、そして死んでいくあなたの様を私は見届ける。」

妖精騎士アグラヴェイン「そしてあなたが死んだ後、私たち異端の妖精たち(イレギュラーズ)の掟(ルール)に従い、私はあなたの全てを私に返還させて貰う。」

妖精騎士アグラヴェイン「まぁ、あなたの死に様なんて、私にとっては何も価値もない・・・私にとってあなたは3年前のあの頃からずっと・・ずっとね?」

ブルーナ「~~~~~~~~~~~~」ドバドバドバァァァァーーー!!(蒼毒の放出が止まらない)



ブルーナ(ディスペアー)「(い、嫌よ・・・・私はこんな・・・・こんな所で死にたくないというのに・・・)」

ブルーナ(ディスペアー)「(わたしはまだ・・・あいつら(アルトたち)家族に復讐すらしてないというのに・・・まだ・・あいつらに絶望を振りまいていないというのに・・・)」

ブルーナ(ディスペアー)「(わたしは・・・わたしはあいつとは違う・・・・わたしはあんな・・・あんなやつとは違う妖精として生まれたというのに・・・)」

ブルーナ(ディスペアー)「(あんな・・・・じぶんの『目的』を放棄して・・・あの忌々しい『名無しの森』で死んでいくあいつとは違うというのに・・・わたしは・・わたしは・・・・・・)

―――――――――――――――――――――――――――
何年か前の記憶(ブルーナ/ディスペアー)


グエッ、ゲェェェ~~~!!(とある妖精が嘔吐している)

名無しの妖精「ゲホゲホゲホ・・・!?誰・・・あなたは誰なの?あなた・・・なんで私と・・・なんで私がそこにもう1人いるの・・?」

名無しの妖精「あなたはどうして・・・私の姿をしているというの・・・?」

絶望の妖精(ブルーナ/ディスペアー)「うるさい!寄るんじゃないわよ!アンタなんか・・・アンタみたいな自分の『目的』も遂行もできない妖精なんか、こんな所で朽ちてしまえば良いというのに!」

絶望の妖精(ブルーナ/ディスペアー)「わたしはアンタとは違う・・・わたしはアンタと違って、しくじるような事などしないから!」

絶望の妖精(ブルーナ/ディスペアー)「アンタはわたしなんかじゃない!アンタなんかここで、名前も役目も全部消えてなくなればいいのよ、このクソやろうが!!」ヒュンッ!(泥を投げつける)

名無しの妖精「――――――――――――!?」ベチョッ!(ショックを受けつつ、顔に泥を投げつけられる)


絶望の妖精(ブルーナ/ディスペアー)「―――――――――」タタタタタァァーー!(森の外へと走っていく)

名無しの妖精「!?。待って・・・待って!?―――――」


名無しの森の外へ走る絶望の妖精(ブルーナ/ディスペアー)
https://pbs.twimg.com/media/E3rM5KhUUAIND70.jpg

置き去りにされる名無しの妖精(■■■)の表情(イメージ)
https://pbs.twimg.com/media/E3o1SkmVEAQIhLk.jpg

―――――――――――――――――――――――――――――――

ブルーナ(ディスペアー)「オボ・・・オボボ・・・・ボボボボ・・・・(こ・・このクソッタレ・・・ガァァ・・・・)」ドクドクドクゥゥ~~・・・・(衰弱しつつも天井に手を伸ばし・・・・)

絶望の妖精(ブルーナ/ディスペアー)「・・・・・ホー・・・・プ・・・・・・・・・・」バシュンッ!(最後の青い吐血をする)


クラァァァ~~・・、バシュゥゥ~~ン・・・・(力尽きて、そのまま床に倒れ込む)

ヒュゥゥン・・・・(シールドを解除する妖精騎士アグラヴェイン)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・死んだわね。本当にあなたは3年前から何もかもが私にとって、面倒が多すぎて仕方がない妖精だったわね・・・。」スゥゥ・・(手をかざしていく)

妖精騎士アグラヴェイン「でもこれでようやくスッキリしたわ。あなたはあなたの真なる『目的』の為に私の含む多くの者たちを振り回してきたツケ・・・ようやく清算できたのだからね・・?」

妖精騎士アグラヴェイン「・・あとはこの私が・・・あなたの蒼毒の異端の亜鈴と共に全てを・・・・・・!?」何かに気付く


ドクドクドクゥゥ~~~・・・・(青い砂(蒼毒の異端の亜鈴)が床に溜まった蒼毒の液体を吸い上げていっている)


妖精騎士アグラヴェイン「砂が床に溜まった蒼毒の液体を吸い上げている・・・・これはまるで、蒼毒の異端の亜鈴にブルーナの魂が乗り移ったかのように・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・フッ、ブルーナ・・・死んでもあなたが得た蒼毒の力を手放したくないというのね?まさかここまでその力に執着していくなんてね・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたの蒼毒の力と生、地位権力、そして憎い相手への執着心・・・。まさに他の妖精には見られない妖精國ブリテンの妖精以上・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・いいえ、あなたはもはやブリテンの妖精を遙かに超越した執着を持った妖精・・・正真正銘の『異端の妖精』と成り果てたというのね。」


スゥゥゥ・・・(ブルーナにかざした手を引っ込める妖精騎士アグラヴェイン)

妖精騎士アグラヴェイン「気が変わったわ。蒼毒の異端の亜鈴を完全に使いこなし、その力を『覚醒』させ、死して尚もその力に執着するその意思・・・どうにもあなたの全てを奪う気になれないわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたをスチール(奪取)で全て奪ったとしても、あなたは私の“中”でしつこくあがき、私の事を内側から攻撃しようと企んでいるかもしれないからね?」

妖精騎士アグラヴェイン「フフッ、あなたのような妖精の『魂』を奪取できないのは残念だったけど・・精々、次代でも生むか、妖精亡主として、このブリテンの地を魂だけで彷徨っていれば良いわ。」


キィィン、パァァァ!!(床に魔方陣を展開する妖精騎士アグラヴェイン)

妖精騎士アグラヴェイン「さようならブルーナ。あなたは私の中で1番印象に残った・・ブリテンの地に生まれた妖精たちを遙かに超越した妖精だったわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「あなたを殺したのは私だが、それを引き起こす原因を作ったのは、他でもない・・・あなた自身だけどね・・?」


キィィン、ギュゥゥゥーーン!!(魔法陣と共にその場からワープして去っていく妖精騎士アグラヴェイン)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

イレギュラーズの1人であるブルーナを倒し、街のモットーであった風と自由を取り戻し、3年前までの活気を取り戻したソールズベリー。

3年ぶりの祭が終わり、はしゃぎ疲れたソールズベリーの住民たちはそれぞれの寝床で寝静まり、アルトたち『境界なき勇士団』と『予言の子』たちもまた、

明日の多忙の日々に備えつつも、それぞれの場所で一時の休みを満喫し、そしてその場所で寝静まっていったのであった。

クロコダイオー:船内(介人たち、ジョルニたちの寝床)


介人たち男性陣「―――――――――」グガァァ~~‥グガァァ~~・・・(一部いびきをかいて寝ている)

ルージュたち女性陣「――――――――――」スゥ・・スゥ・・スゥ・・・(静かに寝ている)

イズ「――――――――」就寝(充電中)


ある者たちはソールズベリーの地に降り立ったクロコダイオーの船内で、男性陣は船内のリビングで雑魚寝で寝ており、女性陣は別室のベットで静かに眠りに付いており・・・

――――――――――――――――――――――――――――――――――
トネリコ大聖堂:調たちの部屋


立花響、マイク「・・・・・・・・・」スゥ・・スゥ・・・スゥ・・スゥ・・・(寝ている)

月読調「・・・・・・・・」スゥ・・スゥ・・・スゥ・・スゥ・・・(寝ている)


ある者2人は明日まで寝たきりの月読調を介護し、共に同じ部屋で静かに眠りについていった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
トネリコ大聖堂:アルトたちの部屋


バーゲスト「フゥ・・フゥ・・・フゥ・・フゥ・・・♡♡♡」ドロォォォ♡(裸で寝ている)

メリュジーヌ「ハァ‥ハァ・・・ハァ‥ハァ・・・・・・♡♡♡」コポォォォ♡(裸で寝ている)

アルト「スゥ・・スゥ・・・スゥ・・スゥ・・・」裸で寝ている


アルトとメリュジーヌ、バーゲストの夫婦は、皆が寝静まった後、アルトとメリュジーヌの2人・・ベットの上で愛しあい、

バーゲストもまた、遅れる形でベットの上でアルトと愛しあうように抱いていき、『夫婦の営み』を終えた3人は裸のまま寝静まっていった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
トネリコ大聖堂:ブルーナの寝室前の廊下


ビュク♡ビュク♡ビュクン♡ネトォォ~~♡(愛液がアルトリアの股下で垂れている)


アルトリア「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・」ビクビクビク・・・♡(絶頂している)

アルトリア「ハァ‥ハァ・・・ハァ・・・ハァ~~~・・・」少々切ないため息を漏らす


藤丸は既にダ・ヴィンチちゃんとの性行為を終え、すぐに疲れ切って就寝しており、短小チンポでイク事もなかったダ・ヴィンチちゃんも既に就寝しており、

アルトリアだけは夜中の廊下にて、コーラルとアドニスとの最初の『夫婦の営み』をオカズに自慰行為をし、愛しあう2人に嫉妬するかのようにアルトリアは切ないため息を漏らしていき・・・


そして・・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ブルーナの寝室:ベットの上


ギュゥゥゥ♡スゥ・・スゥ・・・スゥ・・(お互いに身体を寄せあい、愛しあうように眠っているアドニスとコーラル)


アドニス「スゥ・・スゥ・・・コーラル・・・・」ギュゥゥ♡スゥ・・スゥ・・・スゥ・・(コーラルを抱きしめながら眠っている)

コーラル「・・・・アドニスさま・・・・・スゥ・・スゥ・・・スゥ・・・・・」ギュゥゥ♡スゥ・・スゥ・・・スゥ・・(アドニスを抱きしめながら眠っている


トロォォ~♡(コーラルのオマンコから精液があふれ出ている)

閉鎖された製毒工場:ブルーナが収監されていた牢屋


ドロドロドロォォォ・・・・・(牢屋の中で蒼毒が充満している)

ブルーナだったモノ「」ドロドロォォ・・・(衣服を残して蒼毒の液体となった)


ドロドロォォォ~~・・・シュゥゥゥ~~~・・・・(そのまま蒼毒の液体が蒸発していく)

―――――――――――――――――――――――――――――

月の光が3年ぶりにソールズベリーの夜空を照らしている真夜中の夜・・・・ソールズベリーのとある場所で2輪の妖精の花が咲いた。


1つは蒼毒の異端の亜鈴により、牢屋の中で大きく咲く絶望の青い花(ブルーナ/ディスペアー)。

1つは互いの心が結ばれ、ベットの上で花開いたピンク色の恋と愛の花(コーラル)。


愛の花(コーラル)は愛すべき夫となったアドニスと結婚の誓いを交わし、誓いの証しとして身に付けた『純恋愛の宝石』の力の奇跡でコーラルの心を蝕んでいた妖精亡主(オーロラ)を祓い、

そして愛する夫との最初の『夫婦の営み』(セックス)と通し、コーラルの子宮(なか)にアドニスの性が放たれ、愛の花は満開の如く咲き誇った・・。


逆に青い花(ブルーナ)は妖精騎士アグラヴェインによる『蒼毒の異端の亜鈴』の暴走と毒の耐性の喪失を持って、ブルーナの身体をブルーナの蒼毒で全て染め上げていき、

まるで3年間も積み重なってきた罪がブルーナ自身に降りかかったかのようにブルーナの身体は蒼毒の毒性と生成・放出の暴走に耐えきれず、身体は蒼毒の液体となって、ブルーナは死んだ。

ブルーナが収監されていた牢屋に残ったのは、彼女が着ていた氏族長の衣服、そして彼女(ブルーナ)の溶けた身体で出来上がった人影のシミと蒼毒の液体で出来上がった1輪の青い花であり、

その青い花は妖精騎士アグラヴェインさえも評価せずに立ち去られ、彼女の絶望によって咲いた青い花(ブルーナ)は、誰も観賞されずに枯れていくのであった・・・

―――――――――――――――――――――――――――――

蒼毒のブルーナ(真名:ブルーナ/ディスペアー):名無しの森にいた名無しの妖精(ホープ)が次代として生み出された、本来生まれるはずがないはずの絶望の妖精


生みの親である妖精(ホープ)から離れ、1人で名無しの森から脱出するも、彼女の本来の役目である『みんなに絶望を振りまく』を既に達成されており、

彼女自身は別の方法かつ自分自身がこのブリテンの地で生きる為に、『他者より強い権力を持つ』という新たな『目的』をかがけ、3年前の事件に関与していた。


彼女(ブルーナ)の事の結末は、アルトたちの活躍と自身の過ちにより、彼女自身の地位・権力、蒼毒の異端の亜鈴のコントロールなどの全てを失い、牢屋の中で囚われの身となっていたところ・・・

そこに駆け付けた妖精騎士アグラヴェインに泣きすがり、彼女の力で蒼毒の力のコントロールを取り戻すが、その代償として彼女の蒼毒への耐性の喪失と蒼毒の生成・放出の暴走が引き起こされ、

最終的に暴走した蒼毒の力に自身の身体が耐えきれず、彼女(ブルーナ)自身の身体は蒼毒によって溶け出し、蒼毒の液体で出来たシミとなって死亡した。


彼女の死によって出来たシミは誰にも見る間もなく充満した蒼毒と一緒に蒸発し、ブリテンの地から消え去るのだが・・・・

彼女がアルトに告げた・・・『“アルト・オルラントが本当の意味で『絶望』にひれ伏すまで、ブルーナ(ディスペアー)はアルトの『絶望』であり続ける!”』という呪詛のような言葉は・・

後にアルトたち家族とブルーナとの長きに亘る因縁となりえる意味となるのだが、それはまた別の話となる。



ブルーナ/ディスペアー(蒼毒のブルーナ) 毒殺(蒼毒の力の暴走による自滅) 残りの異端の妖精たち(イレギュラーズ)のメンバー:7翅→6翅

第40節:決戦準備(Ⅰ)~ソールズベリーからの旅立ち~
―――――――――――――――――――――――――
翌朝・・・・ソールズベリー:ブルーナの寝室では・・・・


チュンチュンチュンチュンチュン・・・・(鳥の妖精のさえずりが聞こえる)


アドニス「う、ウゥゥ~ン・・・・。・・・・・・」目が覚める

アドニス「あれ・・・コーラル?確か僕たちは・・・・」キョロキョロキョロ・・・(周りを見渡していき・・・)


スルゥゥ~~、シュッ!サァァァーー・・・(自分の服を着て、窓のカーテンを整えるコーラル)


コーラル「おはようございます、アドニス様。昨日はよく眠れましたか?」

アドニス「あっ、コーラルおね・・・いやコーラル、おはよう・・・昨日は確か、僕とコーラルは・・・」

コーラル「ええ・・あの夜の事は私も覚えています。私はあなたに心から救ってくれたこと・・・アドニス様の事を愛している事を告白できたこと・・あなた様と契り(セックス)を交わせた事・・・」

コーラル「そして私とあなた様はお互いに結婚を誓い合った夫婦である事を・・私は忘れていませんよ?」シュルッ、キラーン☆(右太ももの純恋愛の宝石を見せつける)

アドニス「!。うん、そうだね。僕とコーラルは生涯、コーラルの事を心から愛し続けるとあの夜から誓いあった夫婦だからね?」

コーラル「はい♡アドニス様♡」ニコッ!


タッタッタッタッ、スルゥゥゥ~~・・・(ベットの上にいるアドニスに近づき、彼の顔に接近していくコーラル)

アドニス「ンンッ♡チュウゥゥ・・ンンッ‥♡」チュッ、チュウ♡

コーラル「ンンッ・・ンンゥゥ~・・チュゥゥ・・・♡」チュッ、チュウ♡


昨晩のアドニスとコーラルの初夜から日にちが変わり、朝日の光が輝く寝室で目が覚めた2人は互いに昨晩の事を少々振り返りつつ、お互いに目覚めのキスを交わしていく・・。

2人の目覚めのキスを交わす中で、アドニスの妻となったコーラルの翅は出会ったとき以前にも増して、とても色鮮やかなピンク色に煌めいていたのであった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
少し時間がたち、トネリコ大聖堂:来賓室では・・・


パクパクパク、モグモグモグ・・・(それぞれ朝ご飯を食べているアルトたちとカルデアのマスターたち)


アルトリア「・・・・・・・・」ドヨォォ~ン・・・・(目の下にクマができている)

【どうしたの?】
【目の下にクマが出来ているけど、大丈夫?】←

アルトリア「へっ・・熊ですか?私の顔にあの大きな熊さんが生息しているのですか?」オドオドオド・・・(困惑している)

千子村正「“クマ”だ。寝不足の時に目の下に出来るたるみの事だ。動物の熊の事じゃねぇぞ?」呆れ顔

千子村正「それになんだぁ~?アルトリア、朝からどうも眠そうな顔をしているが、昨日の夜、なんかあったのか?」

アルトリア「えっ、えぇ~っとすみません・・・・。昨日はどうもあの昨夜のパーティーの熱気がどうも治まらなくて、寝ようとしてもどうも眠れなくて・・・」

アルトリア「どうにか一睡しようととにかく杖振りトレーニングと魔術の練習していたら、いつの間にか朝になっちゃって・・・」

アルトリア「おかげでどうも睡眠不足で今でも眠いというか・・・ファァァ~~・・・」眠そうにあくびをしている


【そうなんだ・・・】
【昨日ははしゃぎ過ぎちゃったからね・・・】←

千子村正「そうか?儂やトリスタンのようにサーヴァントとして召喚された身としては睡眠を取る必要はないのから、夜中は霊体化して見張っていたのだが・・・」

千子村正「昨日の夜はとても静かで、どうもアルトリアが行なってた杖振りと魔術の練習の際の騒音がなかったのだが?」ジィィ~(目を細める)

アルトリア「してましたよ!練習の際の騒音で藤丸君たちを起こさないように、しっかりと消音して練習していたのですから!!」

千子村正「はぁ?お前さんのようなまだまだ未熟な奴が音なく魔術の練習とか出来ると思っているのか?」怪しんでいる

アルトリア「本当だって!!」反論する


アルトリア「(言えるわけないじゃないですか・・・昨日の夜、コーラルさんとアドニス君のセックスを見ちゃって、それをオカズに一晩中オナニーしていたなんて・・・)」

アルトリア「(それで自分の部屋に戻っても、あの2人に加えてバゲ子やメリュジーヌとアルトさんとのセックスも思いだしながらオナニーしてて、気が付いたらもう朝になっちゃって・・・)」

アルトリア「(あぁ~~いくらバゲ子たちが羨ましいからって、私の秘部を弄って夜を明かすなんて・・・昨日の自分が恥ずかしい!)」カァァァ~~・・(顔が真っ赤になっている)

バーゲスト「???」アルトリアの表情を見てて・・


昨日のブルーナとの戦いに勝利してから一夜が明け、アルトたち『境界なき勇士団』と『予言の子』一行はコーラルの計らいでトネリコ大聖堂の所で一晩を明かし、

翌朝、その場所にある来賓室にみんな集まり、今後の事への話し合いの前提として、みんなで朝食を取っている中で・・・

アルトリアは昨日の夜、コーラルとアドニスとの初夜を含めたエッチな事で一晩中オナニーをしてて、それによって寝不足になった事を隠す為に懸命にアリバイと言い分けを言い放つのであった。


オベロン「アハハハハハ・・・まぁともあれ、あの悪徳風の氏族長のブルーナを倒し、ソールズベリーに風と自由を取り戻した事で、昨日の楽しいお祭りを堪能できたし、」

オベロン「このように氏族長の代理に志願したコーラルの計らいで、こうして大聖堂の来賓室で優雅に朝食を取れるものだから、これもまた僕たちの頑張りがあっての事だからね?」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。一泊だけとはいえ、昨日はとても楽しめた一夜だったからね。コーラルにはとても感謝しているさ!」

スズカ「ええ。それに調ちゃんやマイクさんも元気になられましたし、このようなもてなしをしてくれたコーラルさんにはお礼を言わないといけませんね?」

【そうだね?】
【でも、肝心のコーラルさんがまだ起きてこないけど・・・】←

ガイル「そう言えばアドニスもまだ見かけていないのだが、寝坊か?」

ルージュ「スズカお姉ちゃんが言うにアドニスの蒼毒による怪我は浅かったから、そんなに悪いってモノじゃないのだけど・・・」

カレン「いえ、ご心配なられずとも、コーラルさんとアドニスくんでしたら、ホラ・・・・」ある場所に目を向ける



ガチャッ、タッタッタッタッタッ・・・(来賓室のドアが開き、ある2人が入ってくる)

来賓室にいる一同たち「―――――――」ある2人に目を向けていく


コーラル「―――――」ニッコリ

アドニス「―――――」ニッコリ


タッタッタッタッタッ・・・(互いに手を繋いでやって来るコーラルとアドニス)


コーラル「皆さま、おはようございます。昨日の夜はよく眠れましたか?」

バーゲスト「えっ、えぇ・・・おかげさまといいますか・・・そのぉぉ・・・」気が引いている


【なにか見ちがえているというか・・・】
【アドニスと仲良しというか・・・】←

アルト「おう、おはようコーラル、それにアドニス。どうしたんだ、2人一緒で?」

メリュジーヌ「コーラル、どうしたんだ?何かその・・・君の雰囲気が変わったとみたいで・・・・」

コーラル「雰囲気ですか?いえ、私にはそう感じてはいませんですが・・・」

コーラル「それよりもアルトさん、バーゲストさん。少し私からあなた様にとても重大な話があるのですが、少しお時間を貰って良いでしょうか?」

アルト「あぁ良いけど・・・。アドニス、コーラル。俺から見るに、2人とも・・・なんか少し変わったような感じがするのだが・・・?」

アドニス「うん、お父さん聞いて、実は・・・・・・」


アルトたちとアルトリアたちが集まる来賓室に後から2人で仲良く手を繋いで入ってきたコーラルとアドニス

先に来賓室に来ていたアルトたちとアルトリアたちは、彼ら2人の雰囲気が昨日と全く違う事を認識し、コーラルとアドニスの2人は、アドニスの親であるアルトとバーゲスト、

そして来賓室にいるアルトリアたちの前で、2人があの夜に2人の身に起きた事と2人が結婚を誓いあった事を一部修正して話していくのであった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カクカクシカジカ・・・・・(昨日の夜のことを一部修正して話していくコーラルとアドニス)


アルト、バーゲスト「―――――!?」その話を聞いて

ジョルニたち、メリュジーヌ、ハベトロット「――――!?」その話を聞いて

アルトリアとその他の面々「―――――!?」その話を聞いて

カレン「・・・・・・・・」ニッ。(笑みを見せる)


話を聞いた一同全員(カレンを除く)「け、結婚だって―――――!?」



アルトリア「えぇぇ!?3年前に死んだはずのオーロラが、コーラルさんの心の中で妖精亡主として取り憑いてて、オーロラはコーラルさんに自分が償う罪として揺さぶってて、」

アルトリア「アドニスさんと別れさせようとしたところを、コーラルさんの心の中でアドニス君が助けに来て、そしてコーラルの純恋愛の宝石の力で、妖精亡主のオーロラを祓ったって・・・」

アルトリア「それもコーラルさんはノリッジの『厄災』を祓った頃からアドニスと付き合ってて、コーラルさんとアドニスさんが両思いだったから、あの夜、結婚に踏み切ったと・・・」驚愕している

コーラル「はい。私はあの晩、アドニスさんとお互いの事を全てさらけ出し、アドニス様が私を心から愛し、私の事を一生涯護り続けるを誓い、」

コーラル「そして私もまた、アドニス様の事を心から愛し、アドニス様を心から愛する伴侶としてアドニス様と誓いを立てたのです。」

【そ、そうなんだ・・・・】
【(昨日の夜に、コーラルとアドニスとでそんなことがあったなんて・・・・)】←


アルト「コーラル。今さっき君の心の中に取り憑いていた妖精亡主と化したオーロラの事を、君の持つ純恋愛の宝石の力で祓ったって言ってたけど・・・」

コーラル「ええそうです。あの妖精オーロラが自身の書斎に死蔵していた『純恋愛の宝石』を私が見つけ、私とアドニス様との結婚の誓いとして、」

コーラル「私もまた、バーゲスト様やメリュジーヌ様と同じく、『純恋愛の宝石』が変化したそれらのアクセサリーを身に付けています。」ニコッ!


シュルゥゥ~、キラーン☆(スカートの裾を少しあげ、右太ももの『緑の宝石のガーターリング』を見せつけるコーラル)

シュッ、キラーン☆(同じく腕にはめている金の腕輪を見せるアドニス)


【オォ~~!】
【なんて大胆な所に・・・・】←

アルト「ああ。股下近くに付けられたガーターリングの装飾でもあるこの緑色の宝石・・・まさしくそれは『純恋愛の宝石』で間違いないんだな?」

コーラル、アドニス「はい!」同時に頷く

コーラル「・・・っと、それはともかくバーゲストさん。あなた様はあの晩、私にアドニス様の事を1人の男として、1人の恋人として愛しているというのかと仰っていましたよね?」

コーラル「あの時は私の中に取り憑いていたオーロラの事や私の方の気持ちの整理もなかった事もあり、すぐにはお答えすることが出来ませんでしたが・・・」

コーラル「私はもう、あの妖精亡主となったオーロラの従者ではありません。今の私は、もうあの妖精の良いなりにはなりません。」

コーラル「私はあなた様の言うように、私もまた、アドニス様の事を愛しています。そしてアドニス様もまた、私の事を心から愛しています。」

アドニス「うん。」頷く

バーゲスト「コーラル・・アドニス・・・」2人の真剣な表情を見ていて・・・


ギュゥゥッ!(お互いの手を握りしめるコーラルとアドニス)


アルト「(まさか5つ目の純恋愛の宝石がソールズベリーに、しかもオーロラが書斎に閉まっていたなんて想いもしなかったよ。)」

アルト「(それに金の腕輪がもう一つあったとは驚きだったなぁ・・。だとすれば、オーマジオウもまた、ノクナレアとの結婚の贈り物として純恋愛の宝石を渡したのもわかる気がするな。)」

アルト「(それとコーラルは彼女の従者であったオーロラの事を、“あの妖精”とか呼び捨てで言う事から、コーラルは本当の意味で自分の過去にケジメを付けたと言っても過言はないな。)」

アルト「(それに同じ金の腕輪を持つ者であれ、あの2人の感情と感覚はリンクは共有されていないが、アドニスとコーラルのあの真剣な表情と互いを愛するその想い・・・・)」

アルト「(そして知らなかったとはいえ、アドニスとコーラルが俺たちに結婚の許しを求めている事も、ここからでもわかるよ。コーラル。)」


コーラル「アルトさん、バーゲストさん、メリュジーヌさん。私はアドニス様の事を心から深く愛し、アドニス様もまた、私の事を深く愛していると告白を受け、」

コーラル「私とアドニス様、お互い相思相愛で結婚を誓いあい、この純恋愛の宝石の奇跡の加護を受けましたのですが・・・・」

コーラル「まさかその・・・私とアドニスさんで結婚の誓いを立て、それによって私たちは夫婦となって終わりではなく、その後、アドニス様の両親であるアルトさんと対話し、」

コーラル「アドニス様のご両親であるアルトさんたちから結婚の許しを貰う必要があるなんて・・・・。わたし、かなり先走った行動をしてしまったのですね・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ま、まぁそうなるよね・・。結婚というのは、ただ愛する2人が生涯夫婦として2人仲良く暮らしていくだけでなく、結婚した相手の家族になるという意味もあるからね。」

ダ・ヴィンチちゃん「コーラルがアドニス君と結婚をしたいと思っていたのなら、まずはその彼の両親であるアルトたちに結婚の相談をしておいた方がマナーだと相場が決まっているのだけど・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ハベトロットが言うに、汎人類史の結婚事情と妖精國の結婚事情はとてもじゃないほど価値も仕方も違いが多すぎると聞いているからね・・・。」

【確かにそうだね・・・】
【(ボガードとアルトがそうだったように・・・・)】←

ハベトロット「・・・・・・・・」気まずい感じになっている


コーラル「汎人類史や現実世界の違いもあり、私とアドニス様もまた、結婚する際のマナーと作法を知らず、結婚のご挨拶とご報告を怠ってしまい、真に申し訳ありませんでした。」

コーラル「ですが、私はこのソールズベリーでアドニス様と出会い、共に旅をし、共に『厄災』を祓い、仇敵であったブルーナを倒しました。」

コーラル「私はアドニス様と一緒に過ごしていく中で、私はアドニス様を一人の男性として心が引かれていき、アドニス様もまた、私を1人の女性として心が引かれていき、」

コーラル「そしてアドニス様は私の心を縛っていた妖精亡主・オーロラを討ち祓い、私は確信したのです。私はアドニス様の伴侶として、彼を生涯全てを支える妻として、」

コーラル「アドニス様が“誰かの役に立ちたい”という『目的』を持つように、私もまた、アドニス様の役に立ち、アドニス様とずっとお側にいたいという想いがあるのです!」


アルト「!。――自身の心から深く愛しているアドニスの役に立ち、アドニスの側にずっといたい・・アドニスと共に支え合っていたい・・・かぁ・・・。」

アルト「それがコーラルがいま思っているコーラルとアドニスの願いであり、その願いを叶える方法が、2人の『結婚』する事に繋がったって事だな?」

コーラル「――はい。」頷く

アドニス「そうだよ、お父さん。」頷く

アルト「・・・・・・・・・・」考え込む

バーゲスト「・・・・・・・」考え込む


【・・・・・・・・・・】
【(これはさすがに僕らは干渉できない・・・)】←


アルト「2人のお互いを想い、お互いに支えあい、そしてお互いの愛を育んでいく。――2人が互いを思いやり、お互いにその愛をもっと育みたい気持ちはよ~くわかった。」

アルト「俺だって結婚の許しを得るために、わざわざ敵対しているモルガンの元へは行かなかったし、俺の両親だって、顔が思い出せないほどに『現実世界』での記憶は皆無だしね?」

アルト「それに俺もまた、ヴァージェやメリュジーヌ、バーゲストと出会って、共に旅をして、シェフィールドでデートをして、告白されたりして・・・」

アルト「俺だって最初はシェフィールドで3人に求婚された時、好きな人を1人に絞って結婚する事で他の2人を傷つけるんじゃないかと思ってしまってね・・・」

アルト「それが原因で3人の事を振るような素振りをしてしまい、逆に3人の事を傷つけちゃって・・・、ハベトロットにもその事でとてもじゃないほどに叱られた・・」

アルト「・・けど俺はそれに対して反省の意を持って3人に謝り、俺の事が大好きな3人の愛に応えるために、俺は3人を同時に俺の妻に迎えたんだ。」

アルト「3人の同じ夫としてのリスクは高かったけど、俺にとってはそれはそれで良かったし、3人が俺と妻として寄り添ってくれたから・・・」

アルト「ヴァージェとメリュジーヌとバーゲストは、互いに互いを認めあい、互いに助けあい、3人はモルガンの妖精騎士の時よりも強くなっていき・・」

アルト「そして3人と俺との愛は育んでいき、アドニスやジョルニたちといった子供たちを設け、今の俺たちの家族が出来上がったんだ。」

メリュジーヌ「アルト・・・・」


アルト「だから2人がどう今後の人生を2人がどう歩んでいくのかを、俺はこの目で見ていきたいなぁ~っと思っているからね・・」

コーラル「私とアドニス様の今後の人生を見てみたい・・・それって・・・!?」

アルト「ああ。コーラル、アドニス・・俺は2人がどのような家庭を築いていくのを見てみたいし、俺は2人がどんな愛を築いていくのかを俺は楽しみにしているんだ。」

アルト「それについてはバーゲスト・・・君も同じ考えなのは確かなんだよね?同じ境遇で結婚した妻として・・・」

バーゲスト「!。ええ。タイミングがどうであれ、アドニスはアドニス自身の意思でコーラルに彼女への想いを伝え、その愛と想いを持って、コーラルとの男女の恋愛に発展し、」

バーゲスト「そしてアドニスはコーラルと結ばれることを望み、コーラルからのプロポーズを、アドニスは受け入れた。それについては間違いはないんだな、アドニス?」

アドニス「うん。僕はコーラルおね・・・コーラルさんの事を愛しています。そしてコーラルさんと共に寄り添い、そしてこれから先を歩んでいきたいと願ったのだから・・・」

アドニス「僕はコーラルさんの事を僕の手で幸せにしてあげたい。僕はコーラルさんの役に立ち、そして守っていくことが今の僕の役目だから!」

バーゲスト「!。――そうか。我が息子、アドニス・オルラント。そして風の氏族の妖精、コーラル。お前たち2人の覚悟と互いの想い、しかと見せてもらった。」

バーゲスト「アドニス。特にアドニス、お主は私の知らない内に立派に成長したモノだな。息子ながら、見事だ。」


スゥゥ~~・・ハァァ~~・・・(深く深呼吸をするバーゲスト)


バーゲスト「私はアドニスの母親の身として・・アドニス、コーラル。お主たち2人の『結婚』を認める。お前たち2人の『結婚』を祝福しよう。」

バーゲスト「コーラル、これからあなたは私たちの家族の一員です。あなたには今後、どのような困難が待ち受けようとも、あなたにはアドニスと私たちがいます。」

バーゲスト「共に家族として歩み、これからの人生を私たちと共に歩もうではないか、コーラル。」

コーラル「!!。バーゲスト様・・・」ジィ~ン・・・(感激している)

アドニス「お母さん・・・・」ジィ~ン・・・(感激している)


アルト「――――ウンッ・・。」感心している

ジョルニ、ルージュ、セフィー、スズカ、セツノ、ガイル「――――――――」感心している

メリュジーヌ「――――――――。」ニッ!(感心している)

スタッ、タッタッタッタッ・・・・・(席を立ち、アルトたちの前に立つコーラル)


コーラル「アルトさん、そしてバーゲストさん。私とアドニス様の結婚を認めてくださり、真にありがとうございます。」

コーラル「少し言い忘れていましたが、アドニスさんが私の役に立ち、守っていきたいように、私もまた、アドニス様の役に立ち、彼と共に支えあっていきたい・・」

コーラル「ですので私は、これからはアドニス様の愛すべき妻として、アルト様たちご家族のお役に立てるよう、全力を持って私は尽くしていきます。」


スルッ、スタッ・・・・(両膝を床に付け、アルトたちの前で正座をするコーラル)

コーラル「故に、ふつつか者の妖精ではありますが、よろしくお願いいたします。」ペコリッ!(お辞儀をする)

アルト「ああ。これからよろしくな、コーラル。」

―――――――――――――――――――――――――――――――――
昨晩の夜に結ばれたコーラルとアドニスは、来賓室にいるアルトたちに結婚の報告を伝えると共にアドニスとコーラルとの馴れそめを受け開けていき、

コーラルとアドニスは、アドニスの両親であるアルトとバーゲストに急な結婚の先走りを謝罪しつつ、アルトとバーゲストに結婚の許しをもらい、

コーラルは正式にアドニスの愛妻として、アルトたちの家族の一員に迎え入れる事になったのであった。
―――――――――――――――――――――――――――――――――

パチパチパチパチパチィィィ~~~!!(拍手喝采でお祝いするアルトリアたち)


【おめでとう、コーラル!アドニス!】

コーラル「ありがとうございます。オーロラの従者だった頃には本当に感じたことがないほどに、私は幸せでございます。」

コーラル「あなたたちのおかげでソールズベリーは解放され、私は愛するアドニス様と結ばれて、私はとても幸せ者の妖精でございます。」

ダ・ヴィンチちゃん「いいえ、私たちはただ私たちが目の前のあるやることをしただけであって、君たち2人の幸せは夫であるアドニスと君の2人が掴んだと言っても良いさ。」

アルトリア「え、えぇそうですね・・。ほんと、ノリッジでアドニス君と『厄災』を祓って、ソールズベリーを解放させて、しかもアドニス君と結婚を果たすなんてねぇ・・(羨ましいなぁ~~・・・)」カァァ~・・(顔が赤くなる)


千子村正「そういや、コーラルの嬢ちゃんがアドニスと夫婦になったとなれば、当然コーラルはアルトたちと同じ家族の一員となるのだが、何関わる事はあるのか?」

ダ・ヴィンチちゃん「そうだね。コーラルがアドニスと結婚するとなれば、当然彼女の名前にも変化があるというモノだ。名字の関係でね?」

ダ・ヴィンチちゃん「例えば、男性である藤丸君が女性である宮本武蔵と結婚し、彼女か藤丸君がどちらかの養子として家族に迎え入れることで、2人の名字は変わる事になり、」

ダ・ヴィンチちゃん「男性である『藤丸立香』が彼女の家族の婿に嫁げば、『宮本立香』となり、逆に『宮本武蔵』が彼の家族にお嫁に行けば、彼女は『藤丸武蔵』として名前が変わる。」

ダ・ヴィンチちゃん「日本では三澤亮太のように名字を上から名乗っているのだが、海外ではアルト・オルラントのように名字を下に名乗る事が多いからね。」

ハベトロット「成る程!つまりコーラルはアドニスと結婚し、アドニスの嫁としてアルトたち家族に迎え入れた事で、コーラルの名前が少し変わるって事だね?」

ハベトロット「あ、でも僕たち妖精には君たち人間が名乗っているという“名字”っていうのが存在しなくてね・・基本は普通に名前を言っているだけで存在の証明が成されることが当たり前だからね。」

アルト「ああ。とどのつまり、3年前に結婚したヴァージェとメリュジーヌ、バーゲストの3人の名は、俺と結婚したことで彼女たち3人の名前に俺の名字が付与されたと言ってもいい。」

アルト「俺たち家族の名字は『オルラント』。つまりこの名字が3人の名前に付与され、名前の読みは『○○・オルラント』と成立するんだ。」


ハベトロット「成る程ね。となると、アルトたちの家族のみんなの名前を正式名称で名乗りを上げるとすれば・・・」

ハベトロット「家族の父親が『アルト・オルラント』。母親3人に『ヴァージェ・オルラント』、『バーゲスト・オルラント』、『メリュジーヌ・オルラント』・・・」

ハベトロット「彼と3人の間の子供7人に長男の『ジョルニ・オルラント』、次男の『セフィー・オルラント』、三男に『ガイル・オルラント』、長女に『スズカ・オルラント』・・・」

ハベトロット「次女に『セツノ・オルラント』、四男にコーラルのお婿さんである『アドニス・オルラント』、末っ子に『ルージュ・オルラント』。」

アルトリア「!。そこにアドニス君のお嫁さんとなったコーラルさんが家族に迎えられたから、コーラルさんの名前は・・・」

【(名前が付与されるから・・・)】
【『コーラル・オルラント』だね?】←


コーラル→新真名:コーラル・オルラント「はい。」

ハベトロット「おうおう!コーラルとアドニス・・2人の結婚をアルトとバーゲストが認めたからには、ここから先はこの花嫁の味方である僕の出番だね!」

ハベトロット「結婚式はいつにするのかな?花嫁衣装は僕が作ってあげるから、コーラルに最高の花嫁衣装をプレゼントしてあげるからさ!」

オベロン「うんそうだね。コーラルとアドニスの2人が結婚を決意したと聞いた以上、2人には3年前のアルトとバーゲストたち3人と同じように式をあげないといけないからね?」

オベロン「・・ただとても残念なことだけど、2人の結婚式の話はしばらく先までお預けって事になるからね。今の状況からしてね?」申し訳なさそうにしている


オベロン「――さて、楽しい一時はもうおしまい。ここから先は、本当の意味で真面目な話をさせて貰うからね?」

アルトたち「!。―――――」キリッ!(真剣な表情になる)

アルトリアたち「!。―――――」キリッ!(真剣な表情になる)

介人たち、飛電或人たち「!。―――――」キリッ!(真剣な表情になる)

【・・・真面目な話って?】


オベロン「――昨日の夕方、捕虜になったブルーナから女王軍の状況などの情報を聞き出すために尋問していたのだが、問題はそこじゃない。」

オベロン「氏族長には、何かの理由でキャメロットに来られない者の為に、氏族長の1人にキャメロットにいるモルガンとリモートで謁見できるアイテム・・『空鏡』を所持しており、」

オベロン「アルトはその『空鏡』を使い、リモートによるモルガンとの接触と謁見をし、アルトはモルガンの口からとある話を聞いたんだ。」


オベロン「境界なき勇士団』たちによって解放されたノリッジとソールズベリーを襲わない。しかしロンディニウムの殲滅は必ずやり遂げる。」

オベロン「そして未だにロンディニウムを包囲しているウッドワスの軍勢に、当初の予定より2倍数多い女王軍の援軍を合流させて、一気にロンディニウムを攻め落とす・・」

オベロン「その2倍の数の援軍の到着が約三日後。いや、今日を入れれば、あと2日の内にキャメロットからの援軍が2倍近くウッドワスの軍勢に加わることになる。」

ダ・ヴィンチちゃんたち「―――!?」驚愕している

【なんだって!?】
【(あと二日間の内に二倍の女王軍の軍勢がロンディニウムに・・・)】←


オベロン「女王軍の主力であるイレギュラーズの幹部を3翅も倒し、ノリッジとソールズベリーをモルガンの支配から解放させたんだ。モルガンもさぞかしご立腹って所かな。」

オベロン「この2倍の数の女王軍の援軍がウッドワスの軍勢と合流したとなれば、ロンディニウムにいる『円卓軍』だけでは数で負けてしまう。」

オベロン「逆に僕たちが急いでロンディニウムに戻ったとしても、援軍と合流したウッドワスの軍勢に勝てる勝率は低いままだと思うが、それでもやらなきゃならない。」

オベロン「それ故に僕らは今日中にでもロンディニウムに戻り、ウッドワス軍と2倍の援軍への対抗策を練り直す必要があるって訳なのさ。」

アルト「――――――」頷く


千子村正「おいおいアルト!ノリッジとソールズベリーが襲われないのは良いのだが、本当にあの2倍近くの女王軍の援軍と一緒にウッドワスの野郎と戦うってのか?」

アルト「ああ。俺たちがロンディニウムに無事に戻ったとしても、こちらの軍の数的に勝率は低いままだが、ロンディニウムを守る事になるとすれば、いないよりはマシだと思うよ。」

アルト「それにこちらには新たに飛電或人こと、仮面ライダーゼロワンとさっき全快した月読調ちゃんがいる。微力ではあるが、少しでも戦力を増やせるとなるのなら・・・」

オベロン「いや、それについてはまだ悲観的に考える事はないさ。僕からの話はまだまだあるからね?」

オベロン「僕が独自の方から集めた情報などだが、その話には良いニュースと悪いニュースの2つがあってね。藤丸君はどれが聞きたいかな?」


【良いニュースから聞く】←
【悪いニュースから聞くよ】

オベロン「うん。君が選ぶとしたらそれだね。じゃあその良いニュースというのはねぇ・・・」


オベロン「つい今朝ごろ、ソールズベリーの住民やノリッジから逃げてきた難民らがロンディニウムに向かっていくと話があったんだ。円卓軍に入るために。」

アルトリアたち「!」その事に驚く

【もしかして・・・・二代目ガウェインを倒したから?】
【それとも・・・・ブルーナを倒したから?】←

オベロン「いや、その両方さ!今さらだと思うが、二代目妖精騎士ガウェインが倒れ、ブルーナも氏族の長から失脚した話はもう既に知れ渡っている。」

オベロン「いつこのような噂話が広まったのはわからないけど、この噂を流してくれた妖精には感謝しなくちゃね?」

【それって自分の事だよね?】←
【遠回しに言ったってわかるよ?】

オベロン「あっ・・・・やっぱり・・・?」残念な表情をする


オベロン「でも重要なのはアルトリア・・・つまり『予言の子』への期待が悪い方向から良い方向に傾き、それらの期待が本物になった、という事さ。」

オベロン「しかもブルーナの部下だった兵士から聞いたのだけど、昨日、ソールズベリーにウッドワス軍からの救援らしき部隊が来ていたという噂話があったのだけど・・・」

ルージュ「えぇ!?ウッドワスとその軍勢の救援がソールズベリーの城壁の外側にいたというの!?いったいなんのために・・・」

オベロン「うん。おそらくブルーナが蒼毒の解毒薬生成の要となるサラマンダー所長を逃がすための策か、或いはもしもの為の援軍なのか・・・。」

オベロン「だが、肝心の救援であるウッドワスたちは、外からのブルーナの蒼毒の量が多すぎて、皮肉にもウッドワスはその状況から自身らの救援は必要なかったと判断して、」

オベロン「ウッドワスと救援部隊はすぐに東の野営地へ帰っちゃったんだ。せっかくわざわざロンディニウムの包皮網を切り崩して来た救援部隊なのにね?」

オベロン「要は汎人類史のことわざに言う、骨折り損のなんとやらっと言うわけさ?」

【そうだったんだ・・・】
【(もしウッドワスがブルーナの救援に応じて来ていたとしたら、どうなってたか・・・)】←


オベロン「だがその急遽編成された救援部隊の来訪が仇となり、ロンディニウムを確実に包囲していたウッドワス軍の包囲網に綻びが発生した。」

オベロン「その綻びの隙を付き、ノリッジからロンディニウムへ人材を含む数多くの補充がなされていると妖精たちの中で数多く噂されているんだ。」

オベロン「ノリッジへ帰り、円卓軍志願の者を引き連れて帰ってきた元・シェフィールドの住民たちの存在も確認されている。これはマタのないチャンスといっても良いくらいだ。」

オベロン「キャメロットからの2倍の数の援軍には及ばないかもしれないけど、このままこちらが打って出られるだけの戦力さえ集まれば―――」

介人「あぁ~!?女王軍の援軍が来る前に、ウッドワスという牙の妖精を倒す事が出来る!」

オベロン「そうだよ介人!このまま各地から戦力が補充されていれば、だけどね。でもそれでも僕たちにとってはとても大きな進展だ!」

オベロン「2個目の『巡礼の鐘』も鳴り響き、ブルーナの失脚にも貢献したことで、『予言の子』の評判は確実に上がってきている。」

オベロン「正に以前、村正が言ってた、一石六鳥のように話題の上書きが成されたって事になるからね?」ニコッ!(笑顔で言う)

アルトリア「~~~~~~~」カァァァ~~・・(恥ずかしがっている)


【これは凄いことだよ、アルトリア!】←
【さすが【予言の子】って奴だね?】

アルトリア「そ、そうかなぁ~~?でも照れるなぁぁ~~・・」照れている

千子村正「ああ。自分が言うのもアレだが、まさか一石六鳥の如くに事がうまく進むとは思わなかったなぁ?」

千子村正「・・そんで、お前さんが言う悪い話ってぇのは何の話だ?お前さんが言うからには、何か不吉な予感がするのだと思うのだが・・・」

オベロン「ああそれね・・・。それについては単刀直入に君たちみんなに・・・特にアルトとその家族たちに言わなければならない事がある。―――」


オベロン「――ブルーナが牢屋の中で死んだ。」

アルトたち、アルトリアたち「――――――!?」

【死んだって、まさか!?】

メリュジーヌ「ちょっと待って、ブルーナが死んだって・・・。君、あまりにも冗談が過ぎるんじゃないのかい?」ジロッ!(怪しんでいる)

オベロン「いや、これは本当の事だ。今朝、製毒工場の周りを飛んでいたら、オーロラ派の連中がそこで何かに騒いでいたのを見かけてね?」

オベロン「話を聞いて見たところ、牢屋で警備をしていた兵士が何かの毒のようなモノで殺されており、、その兵士の2・3人がその毒によって苦しんで死んだ後がほとんどだった・・」

オベロン「そして兵士たちが警備していた牢屋には捕らえていたはずのブルーナがどこにも存在せず、彼女が来ていた服のみが残されていたんだ。」


シュルッ、バサッ・・・(証拠となるブルーナのドレス(ビニール袋入り)を取り出すオベロン)


スズカ「これって・・・ちょっとそれ、私に見せてくれませんか?」

オベロン「良いよ。ブルーナが死んだと思われる場所に残ってた彼女の遺留品だからね?好きなだけ調べれば良いさ。」シュルッ。(スズカにそれを渡す)

スズカ「ええ・・・・」シュルッ、ピィィ~~パパパッ!(袋入りのブルーナのドレスを受け取り、それをサーチしていく)


トリスタン「オベロン殿、いくらブルーナの着ていた服が残ってたとしても、牢屋に捕らえているブルーナが死んだ事にはならないと思います。」

トリスタン「確かに彼女の力である蒼毒の異端の亜鈴は、ミセス・メリュジーヌの決死の攻撃により、彼女の翅は斬られ、彼女の力は失われました。」

トリスタン「しかし力をなくしたとはいえ、ブルーナは妖精である事には変わりません。妖精である以上、彼女があのままで終わるわけがありません。」

トリスタン「オベロン殿が牢屋で見つけたブルーナの服でさえも、ブルーナが隙を付いて牢屋を脱獄し、何処かへ姿を眩ます為に、着ていた服を脱ぎ捨てた可能性があります。ですから・・」

アルト「ああ。その為にもオーロラ派の面々と話し合い、ブルーナを牢屋に入れて、彼女が知る情報を聞き出すだけ聞き出すという事でオーロラ派と会談を締結して・・・」

アルト「ブルーナはオーロラ派の監視下に置かれたが、それでもブルーナは俺たちやオーロラ派にとっての利用価値がある妖精として生かしたまま捕らえているんだ。」

アルト「だから、俺たちにとってもオーロラ派にとっても、あの牢屋でブルーナを殺すにはそのような道理もないし、メリットもない。だからブルーナが消えたとしたら、恐らく自力で出たのだと・・・」

オベロン「それについては僕も同じさ。いまブル―ナを殺したところで、彼女からイレギュラーズなどの秘密を聞き出す事ができなくなるし、それはオーロラ派の妖精たちも同じ事だ。」

オベロン「僕もブルーナがあの牢屋の中でにわかに死んだなんて信じられなかったさ。彼女のあの性根の悪さから、トリスタンの言った通り、隙を付いて逃げ出したんじゃないかと思っていた・・」

オベロン「でも牢屋を警備してた者の中で、辛うじて毒を盛られずに生き残った兵士が居て、その兵士から話を聞いてみたところ・・・」

オベロン「彼は昨日、工場内を警備をしていたところ、目の前に砂のようなモノが突然と襲いかかってきて、気が付いたら床で朝まで眠っていたと・・・」

【砂のようなモノで眠らされたって事?】
【もしかしてその砂って・・・】←

アルト「――妖精騎士アグラヴェインか!砂が兵士の前に襲ってきて、その兵士を眠らせたということは、その襲ってきた砂は・・彼女が持つ3つの力の1つである夢の砂の力・・・」

アルト「夢の砂を操れるのは、このブリテンの中で妖精騎士アグラヴェインしかいないし、彼女がブルーナが囚われている牢屋に来ていたとしたら・・」


スズカ「――!?。・・これって!オベロンさん、兵士たちが何か毒のようなモノによって死んだというのは本当の事なのだけど、それはただの毒ではわないわ。」

スズカ「オーロラ派の兵士たちを殺したという毒・・・・それはブルーナの異端の亜鈴である『蒼毒』の毒素によって、兵士たちは殺されたのよ。」

アルトたち「―――!?」驚愕する

【『蒼毒』ってまさか・・・・】
【でもそれは、メリュジーヌによってもう使えなくなったんじゃ・・・】←

アルト「いや、確かにブルーナはメリュジーヌの決死の攻撃で蒼毒の力を操るアンテナである背中の翅を斬られた事で蒼毒の力は失われたと思っていた。」

アルト「だがそもそもブルーナの蒼毒の力は元々妖精騎士アグラヴェインが國家試験を通じてブルーナに譲受されたモノであり、異端の亜鈴は妖精騎士アグラヴェインの一部に過ぎない。」

アルト「妖精騎士アグラヴェインの力の一部である以上、異端の亜鈴の力を復元する能力を彼女は持っていて、彼女はブルーナが捕らえられた牢屋に忍びこみ・・・」

アルト「ブルーナを助けると見せかけて、何かしらの力でブルーナの蒼毒の力を暴走させて、ブルーナの遺体が消えてなくなるぐらいに蒼毒の力の暴発で殺したんだ。」

アルト「その際にそれらの余波で蒼毒の毒素が監房中に広まって、気絶や眠りだけで済んだオーロラ派も巻き込き、ブルーナの暴走した蒼毒の毒素でみんな毒殺されたんだ。」

【殺されたって・・・そんな・・・】
【いったい何の理由で・・・】←

バーゲスト「それが妖精騎士アグラヴェインの部下である異端の妖精たち(イレギュラーズ)としての共通ルールというのかわからないが、わかることがあるとすれば・・・」

バーゲスト「負けた者には死を与え、その者たちの持ってた全てを彼女(妖精騎士アグラヴェイン)のスチール(奪取)によって全て奪っていく事と・・・」

バーゲスト「妖精騎士アグラヴェインの着名を受けている自身が3つの特殊な力を持つ人間である事を、他のブリテンの妖精たちに漏らさぬように口封じをしていっているのかの2つだな。」

ダ・ヴィンチちゃん「確かにそれについては後者の方がアグラヴェインがやりそうな事だと私は思うね。彼女は常に自身がアルトと同じ世界から来た人間である事を誰かに知られぬように行動している」

ダ・ヴィンチちゃん「ブルーナの事もまた、彼女から妖精騎士アグラヴェインに関する事をブルーナの口から割り出さぬよう、ブルーナを殺して口封じをしたに違いないわね。」

アルト「ああ・・それについては俺も同感だよ。だとすればノリッジでダルダンを殺し、ノリッジの妖精たちを再び疑心暗鬼にさせた真犯人は・・・妖精騎士アグラヴェインただ1人だ。」

立花響「・・・なんで妖精騎士アグラヴェインさんは同じイレギュラーズの仲間を平気で殺す事が出来るのですか?私たちの敵とはいえ、負けたからって、こんな仕打ちは間違っているよ・・・」悲しげに言う

月読調「響・・・」

アルトリア「・・・・・・・・・」悲しそうな顔をする響を見て・・・


カイニス「決まりだな!アイツ(妖精騎士アグラヴェイン)はノリッジでアルトたちに倒されたダルダンにトドメを刺して殺し、恰も『予言の子』がダルダンを殺したように仕掛けていき・・」

カイニス「それによってノリッジの妖精たちを再び疑心暗鬼にし、『予言の子』勢力とノリッジの妖精たちとの連携を妨害しつつ、ダルダンから情報を聞き出せぬようにダルダンを消した。」

カイニス「そしてついさっき負けたばかりのブルーナでさえも、そいつから情報を聞き出さないよう、何らかの手段でソールズベリーに侵入し、ブルーナの奴を蒼毒の力の暴走で殺した。」

カイニス「つまりアイツ以外のイレギュラーズのメンバーはアイツにとって使える『駒』でしか見ていない。なんたって他の連中は正真正銘の妖精であって、当の本人は妖精の身分を偽って居座る異界からの人間だからな。」

オベロン「ああ。アルトと同じ世界から来た人間である彼女にとって、女王モルガンや女王軍側の妖精たちに自身が人間である事を知られれば、忽ち彼女はモルガンや女王軍から命を狙われることになる。」

オベロン「だから自身の手駒であるイレギュラーズが負けた際、妖精である彼らの口から彼女自身の情報が漏洩しないよう、敗北したメンバーから消していき、」

オベロン「そして必要であるならば、敗北したメンバーの死を利用し、ダルダンの時のように妖精たちに不安と混乱を播いて、彼女への追求を拡散させていく・・。」

オベロン「そうやって妖精騎士アグラヴェインはどんな手段を使ってでも、自身がブリテンとは違い世界の人間である事を、他のブリテンの妖精たちに知られたくないのは確かの用だね?」

アルト「ああ。妖精國の妖精たちに妖精眼がない事を良い事に、彼女の知恵と策略で妖精たちを騙し、俺たちにその罪をなすり付けてくるからな・・。」

【確かにそうだ。】
【(その彼女に対して、俺たちは勝てるというのか・・?)】←


オベロン「――たけど今回はダルダンの時とは違って、妖精騎士アグラヴェインがブルーナを殺したという証言もあるし、目撃者と言える人物も存在する。」

オベロン「ブルーナを殺した犯人が『予言の子』ではないと確証が得られた以上、ノリッジの妖精たちと同じようにソールズベリーの妖精たちを疑心暗鬼にする事はない。」

オベロン「従って、ブルーナがここで死んだところでこちらの不利になる事は一切もない。むしろ氏族長の地位から失脚したブルーナの事なんか、妖精たちにとって、興味の対象外になっているからね?」

オベロン「けど、ソールズベリーにいる『オーロラ派』や『ソールズベリーの反乱軍』がこちらに味方する素振りを見せていない以上、安心するにはまだ早い・・」

オベロン「彼らを含むソールズベリーにいる戦力を味方にする為にも、彼らとすぐにでも話し合いをする必要があるのは確かだね。」

アルトたち、アルトリアたち「――――――――。」頷く

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
コーラルがコーラル・オルラントしてアルトたちの家族に迎え入れた事に対し、アルトリアたちは拍手喝采でアドニスとコーラルの結婚の許しを得たことに対して祝福をし・・・

オベロンからブルーナが昨晩の夜に殺されたことを話し、アルトたちみんなは動揺しつつもその状況を受け入れていき、

みんなはこれから対峙するであろうウッドワス軍と2倍の援軍の女王軍への闘いに備え、みんなはそれに向けて事を進めていくのであった。

それから数分後・・・・トネリコ大聖堂:聖堂内


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・(ソールズベリーの住民たちが集まっている)


コーラル「――――――――」ペラペラペラ・・・(主張を話していく)

ソールズベリーの住民たち「・・・・・・・・」フムフム・・(主張を聞いていく)

アルトリア「――――――――」ペラペラペラ・・・(主張を話していく)

オベロン「―――――――」ペラペラペラ・・・(話を進めていく)

ソールズベリーの住民たち「・・・・・・・・。」話に納得する

コーラル、アルトリアたち「―――――――」頷いていく

――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリーの住民たちとの話し合いから数分後・・・マイクの店の裏庭の近くにて・・


マイク「本当にまた行っちゃうのかい、ダビンチ。いくらあのウッドワス様の軍勢や女王軍の兵と戦う為とはいえ、またオイラの元から離れていくなんて・・・」

マイク「次はいつ戻るんだい?ダビンチがいないとこっちは寂しくてしょうがないんだよ~~・・・」困り顔

ダ・ヴィンチちゃん「ほんとごめんね、マイク。私たちが知らなかったとはいえ、私が留守にしている間に捕まってしまったばかりだというのにね?」

ダ・ヴィンチちゃん「でもねマイク・・これはこれからの君たちの為でもあるし、もう二度とソールズベリーにあんな悲劇を起こさせないようにする為でもあるからね?」

マイク「うん・・・まぁそうだよね。オイラがダビンチたちと付いていったところで、オイラはダビンチたちの足手纏いになるだけになるかもしれないからね・・・・・。」

マイク「オイラはここで待っているよ。いつものようにオイラの店で、みんなの事を喜ばせるようなモノゴトをいっぱい出来るようにして、ダビンチの事をびっくりさせるようなモノを作って待っているからね?」

ダ・ヴィンチちゃん「うん。でも新しいコトに手を出し過ぎるのは程ほどにね?色んなコトに挑戦しすぎて、後で困るようなことになったら大変だからね?」

マイク「う、うんそうだよな。ダビンチがそう言うのなら、オイラも出来るだけ気をつけるよ。」

マイク「あっ、それと藤丸君だったね?君たちの事はダビンチのトモダチというのだから信じられるけど、だからってダビンチを無理させるような事はするんじゃないぞ!」

マイク「ダビンチだけじゃない、オイラのトモダチのシラベちゃんにも迷惑をかけるような事をするんじゃないぞ!2人に何かあったら、このオイラが許さないからな!」

【わかっているよ!】
【大丈夫大丈夫!】←

ダ・ヴィンチちゃん「・・・・ふふっ。」笑みを見せる


レッド・ラ・ビット「ダ・ヴィンチ女史殿、藤丸殿、こちらはもう既にロンディニウムへ出発する用意は馬っちりと出来ていますが、そちらの方は準備は出来ていますか?」

レッド・ラ・ビット「アルトリア殿は昨日の夜の寝不足で既に馬車の中で寝ていますし、ゾックスたちも準備万端だと言ってますよ?」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ、わかっているよ。こちらもこちらで、いつでもロンディニウムへ戻る準備は出来ているのだけど、あともう少しだけ待ってくれるかな?」

ダ・ヴィンチちゃん「いまロンディニウムへ向かえば、しばらくの間はソールズベリーに戻れないからね。私たちにとっても、アルトたちにとってもね?」

レッド・ラ・ビット「!。確かにそうですよね・・・その為にここでの最後の準備として、こちらに寄るとみんなで話し合ってましたからね。」

ダ・ヴィンチちゃん「ええ。」頷く


ジィィィ~~・・・(マイクの店の裏庭に目を向けていくダ・ヴィンチたち)

マイクの店の裏庭:オーロラ様のお墓がある所


ズラァァ~~~・・・(お墓の前には沢山のお供え物が置いてある)

スゥゥゥ・・・(布に巻かれた『オーロラの翅』と花束を供えるコーラル)


コーラル、アドニス「・・・・・・・・・」しゃがんで合掌している

メリュジーヌ、アルト、バーゲスト「・・・・・・・」合掌している

ジョルニ、ルージュ、セフィー、セツノ、ガイル、スズカ「・・・・・・・・」合掌している

ハベトロット、立花響、月読調「・・・・・・・・」一緒に合唱している


千子村正「墓参りは済んだか?こっちの方はもうロンディニウムへ戻る準備は万端だぞ。」

アルト「ああわかっている。みんな行くよ。」呼びかける

バーゲスト「ええ・・・・アドニス、コーラル。」

コーラル「ええ・・・・・・」スゥゥゥ~~・・(ゆっくりと立ち上がり・・・)

コーラル「・・・・・・・・・」ジィィィ~~・・・(オーロラ様のお墓を見つめていく)

―――――――――――――――――――
回想シーン:昨日の夜(アドニスとコーラルの初夜、コーラルの心の中)


コーラル「――私の心から出て行きなさい!オーロラ!!」ギィィィーン、ビカァァーーーン!!


ビカァァーーーン!!(純恋愛の宝石の光が辺り全てを照らし出す)

妖精亡主・オーロラ「アッ・・・アァッ・・・アァァァァァ~~~!?」ギラァァーーン、バァァーーーン!(全てが蒸発する)

―――――――――――――――――――

コーラル「(さようなら、オーロラ。あなたとはもうこの先どんな事があっても、あなたの事を思い返すようなことはいたしません。)」

コーラル「(私はもう1人ではありません。私には夫であるアドニス様もいるし、家族として迎えてくれたアルト様たちもいます。ですので・・)」

コーラル「(オーロラ。あなたはどうか、あの世のどこかで私があなたより幸せになっていく様をどうか見守るだけでお願いいたします・・

コーラル「(どうかあなたは私の想いでの中で、じっとしててくださいませ・・・)」


アドニス「コーラル・・・・もう行こうか?」スゥッ・・(肩を寄せる)

コーラル「はい。」頷く


タッタッタッタッタッ・・・・・・(オーロラ様のお墓から去っていくアルトたち)

―――――――――――――――――――――――――――

大聖堂にて、ソールズベリーの住民たちとの対話と交渉を済ませ、ウッドワス軍との闘いに向けてロンディニウムへと出発するアルトたちとアルトリアたち。

ロンディニウムへと出発する際、最後の寄り道としてマイクの店の裏庭にあるオーロラ様のお墓の前に立ち寄り、そこでアルトたちはオーロラへの手向けとして、墓前の前で合掌をしていき、

コーラルは心の中でオーロラへの最後の別れを告げ、アルトたちとアルトリアたちは、風と自由の街:ソールズベリーから旅立っていった・・・。


オーロラ様のお墓の前には、コーラルによって添えられた綺麗な花束と布に包まれた黒く枯れた『オーロラの翅』が添えられており、

同じく表紙に『さようなら』と書かれた文字が書かれた手紙が『オーロラの翅』の側に添えられていたのであった。

ソールズベリーから出発して数時間後・・・妖精國ブリテン:南部平原にて・・・・


パカラッ、パカラッ、パカラッ!ブルルゥゥ―ーン!ビュゥゥーーン!ガシンッ、ガシンッ、ガシンッ!(それぞれの移動手段の音が聞こえる)

―――――――――――――――――――――――――
ジープワゴンの方(アドニスたち)では・・・・


アドニス「――――――」ニコニコ!(笑顔で運転している)

コーラル「ウフフフフ!」ニコニコ!(笑顔で助手席に座っている)


セツノ「ウフフ・・アドニスとコーラル、2人とも喜んでいる・・・夫婦になってさらに仲良くなった・・。セツノ、2人が仲良くしているの、とても嬉しい。」

ハベトロット「うんうん!アドニスもコーラルも、お互いにラブラブでとても良い結婚ができて、さぞかし良い感じじゃないか!」

ハベトロット「2人とも、これから先に何があろうとも、2人は互いに支えあい、さらにラブラブで良い夫婦となっていくのが、楽しみだね!」

セツノ「うん!」頷く

ジョルニたち「――――――――」ニコッ!(笑顔で頷く)

――――――――――――――――――――――――――
レッド・ラ・ビットの馬車(アルトたちとアルトリアたち)の方では・・・・


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!(ロンディニウムへ向かって走っていく)


レッド・ラ・ビット「ブルーナの蒼毒の異端の亜鈴がなくなり、どうにか最短ルートでロンディニウムに向けて走れますよ、皆さま方。」

アルト「ああ。この調子で行けば、今日中の夕方にはロンディニウムへ着けるな。モースや悪妖精みたいな邪魔が入らなければね?」

レッド・ラ・ビット「ええ。1つ聞きたいのですが・・・アルトリア殿、2つ目の『巡礼の鐘』が鳴った際に何かお変わりになったところはありますでしょうか?」

レッド・ラ・ビット「私から思うに昨日の闘いに勝利した直後、アルトリア殿から発する“圧”を強く感じ、速さ・スピード・駆け足などがかなりパワーアップしたんだと思われています。」

アルトリア「ウフッ、ウフフフフ・・・・ムニャムニャムニャ・・・・」グーグーグー・・・(にやけてながら寝ている)

レッド・ラ・ビット「・・とまぁ、今、馬車の中で寝ているアルトリア殿には先ほど言った“圧”というモノが発生しておらず、本当に強くなっているのか、ここからの私にはわかりません・・。」

オベロン「ああ~それは多分、アルトリアがただ寝ているからだと思うからね。誰だって、寝ている時はいくら妖精でも全体的に無防備になるからね?」

オベロン「まぁ~彼女が寝ていようと起きていようと、今の彼女からして他のイレギュラーズを彼女1人で倒す事はとてもじゃないほど無理だと思うね。」

オベロン「僕が言うに『千姿変化のレオンゴン』でならギリギリいけそうだけど、他のイレギュラーズでなら、忽ち彼女は返り討ちに遭ってやられちゃうだけだね?」

オベロン「彼女が起きて僕たちに言う事があるとすれば・・・“そうだよね・・・そもそも私の実力がゴミだもんね・・。”っと自分で自分に皮肉を言いつけるに違いないかもしれないからね?」

アルトリア「ZZZZ~~~・・・・・」ZZZZ・・・・(嫌な顔をしながら寝ている)

【(もしかして、寝ながら聞いてた?)】
【もうそれくらいにしよ、オベロン?】←


ダ・ヴィンチちゃん「ああ。アルトリアの魔術・・・妖精の場合は妖精紋様(ようせいもんよう)だっけ。その数が増えているのは明白だ。妖精も人間も、この神経は生まれついて決まっている。」

ダ・ヴィンチちゃん「それが“鍛えられて強くなる”のではなく、“神経の数そのものが増える”というのは前例のない事だ。間違いなくアルトリアが特別である証しだよ。」

アルト「――?。それはどういう事なんだ?」

ダ・ヴィンチちゃん「アルト、それに藤丸君。妖精國の妖精には2種類があって、『生まれた時から姿が変わらないもの』と『段階ごとに姿が変わるもの』があるとは聞いている。」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトリアとバーゲストは『段階ごとに姿が変わるもの』であり、メリュジーヌやハベトロット、コーラルとかは『生まれた時から姿が変わらないもの』と、このように妖精の種類はそれぞれあるのだが・・」

ダ・ヴィンチちゃん「それでも、能力値が大きく成長する、という妖精はあまり例がない。“目的を失う”“輝きを失う”といった事による、魔力量の退化はあるけどね。」

ダ・ヴィンチちゃん「特にアルトたちに至っては私たちが知っている妖精の知識から見て、とてもじゃないほどに前例というものが存在しないと言ってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「バーゲストやメリュジーヌ、ヴァージェ、ノクナレアのような妖精妻に至っては、夫と結婚した際、婚約指輪のように装着した『純恋愛の宝石』の力と祝福によって、」

ダ・ヴィンチちゃん「3年前まで抱えていたはずの『呪い』が忽然と消え去り、装着した妻の望むままに胸や顔などの体型を成長するかのように変化させ、そしてなによりも・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「この妖精國では本来、妖精も人間にはない生殖と繁殖機能・・即ち“子供を産む”という概念を妖精妻たちの子宮に付与させ、2人の間に子供が出来るようにさせた。」

ダ・ヴィンチちゃん「そしてそれぞれ場所は違っても、妖精妻たちの子宮に宿った赤ちゃんたち・・・つまりジョルニたちやリノアちゃんのような『人間と妖精の間の子供』を出産し、やがてその子供たちが成長していき・・」

ダ・ヴィンチちゃん「その子供たちが持つ亜鈴でも魔術でも異なる力を持ち、それらの力は彼らの成長や鍛え方で強くなり、そして何よりも他の妖精たちとは違う一環として、」

ダ・ヴィンチちゃん「彼ら自身らの『覚醒』によって、所持している力と更に異なる能力を持ち、デメリット付きだがその能力は桁違いといっても良いさ。」

ダ・ヴィンチちゃん「しかし蒼毒のブルーナは『純恋愛の宝石』を所持していないし、結婚相手もいない、妖精騎士アグラヴェインによって力を与えられただけにも関わらず、」

ダ・ヴィンチちゃん「ソールズベリーでの闘いでは与えられた自身の異端の亜鈴である『蒼毒』の力を『覚醒』したかのように進化させて、私たちを絶体絶命まで追い詰めていた。」

ダ・ヴィンチちゃん「ブルーナの身に何が起こったのかはわからないが、彼女とバーゲストたちはこの妖精國の妖精とは全く異なる形で能力値が大きく成長する事は、私にとってもとても疑問視するものだ。」

ダ・ヴィンチちゃん「いったい何の因果を持つものなのか、アルトや妖精騎士アグラヴェインに関わった妖精たちはまるで・・・・」


レッド・ラ・ビット「ダ・ヴィンチ殿、いま話をしているところで割り込んですみませんが・・・―――」

レッド・ラ・ビット「――前方に牙の氏族の部隊がいます。しかもその部隊が妖精の集団を襲っているようなのですが、いかがなモノで?」

オベロン、アルト、ダ・ヴィンチちゃん「!?」

【反応が軽いよ、レッド・ラ・ビット!】
【話の途中だが、ウッドワス軍だね!】←


オベロン「ああ見ればわかるよ!おそらくあの牙の氏族はウッドワス軍の哨戒部隊だと思う。なんでこんな場所に哨戒部隊がいるのは謎なのだけど。」

オベロン「それとあの妖精の群衆・・・おそらく今朝、僕がみんなに話したというソールズベリーの住民やノリッジから逃げてきた難民たちだと思うよね!」

オベロン「ウッドワスの奴め、ブルーナの件の憂さ晴らしに先手を打って、これ以上の円卓軍の戦力補充を妨害しようとしているのか!」

アルト「らしいな。藤丸、ダ・ヴィンチ、難民たちを助けに行くぞ!」

【わかっている!】
【難民たちを助けよう!】←


キィィ~~!!ガバッ、タタタタタァァーー!(馬車を止め、妖精の難民たちの救援に向かうアルトたちとカルデアのマスターたち)


オベロン「おい起きろ!起きるんだアルトリア!」ペチペチペチ!(アルトリアの頬を叩く)

アルトリア「・・・・ウ、ウゥゥ~ン・・・・・。なに・・・?もうロンディニウムへ着いたの・・・?ふぁぁ~眠い・・・。」ウトウト・・(眠そうに起きる)

オベロン「ウッドワス軍が目の前でアルトたちと戦っているんだ!君も早く援護に向かいたまえ!」

オベロン「それとも君は、睡眠不足を理由に君が調子に乗れないから、偽者の『予言の子』であるアルトたちに任せて、自分は呑気に昼寝を続けるというのかい?」

アルトリア「!?。そんなわけないよオベロン!行くに決まっているでしょうが!もーう!」ムカムカムカ!(怒りを見せる)


スタッ、タッタッタッタッタァァーー!(不機嫌そうにアルトたちの元へ駆け付けるアルトリア)


ソールズベリーから出発し、ロンディニウムへの帰路を急いで進んで行くアルトたちとアルトリアたち。

その道中、ウッドワス軍の哨戒部隊と思いし牙の氏族の群衆が、ロンディニウムへと向かうソールズベリーの住民やノリッジからの難民たちの集団に襲っており、

それらを見かけたアルトたちは急いで襲われている難民たちの救援に向かい、オベロンに叩き起こされたアルトリアもまた、寝起きで不機嫌ながらもアルトたちの元へ向かうのであった。

アルトたちとアルトリアたちがウッドワス軍の哨戒部隊と戦っているその頃・・・・

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ソールズベリー:トネリコ大聖堂 堂内にて・・・


ガヤガヤガヤガヤ・・・・・(多くの妖精たちと人間たちが集まっている)


オーロラ派の指導者「我らの憎き蒼毒のブルーナは失墜し、ソールズベリーは『予言の子』と『境界なき勇士団』によって奴の支配から解放された!」

オーロラ派の指導者「ソールズベリーの鐘は鳴り、今度の戦争による戦火はより激しい勢いで増していくと思われる。しかし我らは恐れずに立ち上がる!」

オーロラ派の指導者「我らはオーロラ様の意思を継ぎ、妖精國を支配する女王モルガンを打倒するために我々はより一層の団結を築き上げようではないか!」

オーロラ派の者たち「オォォォォ~~~~!!」ワーワーワーー!!(歓声をあげていく)


オーロラ派の妖精1「しかしオーロラ様の後継者とも言えるコーラル様がまさか先陣に向かうかのように、『境界なき勇士団』らと一緒にロンディニウムへ行ってしまわれるとはなぁ~・・」

オーロラ派の妖精2「コーラル様は自ら、風の氏族の氏族長の代理に名乗りを上げ、我らを導くオーロラ様の後継者として残ってくれると思ってましたのだが・・・」

オーロラ派の妖精2「3年前までは人間たちを『下等生物』と蔑んでいたコーラル様なのですが、今になっては妖精や人間でさえも区別を問わず『下等生物』であると蔑み、」

オーロラ派の妖精2「あの人間と妖精と区別が付かない男の子と仲良くし、ソールズベリーの留守を我らに任せ、コーラル様自身はロンディニウムへ向かってしまうとはねぇ・・・」

オーロラ派の妖精3「コーラル様って3年前・・・オーロラ様が近くで陵辱されている中で、コーラル様は何もせずにその場で座っており、」

オーロラ派の妖精3「主人であるはずのオーロラ様を助けずに見殺しにしたコーラル様が風の氏族の長の代理を務めるなんか出来るはずがないと思いますが・・・」

オーロラ派の妖精1「うむ。オーロラ様を見殺しにした身とはいえ、コーラル様はそれらの罪を必ず償うと先ほど演説台で仰り、そしてその証明を知らしめる行動として、」

オーロラ派の妖精1「コーラル様自らがロンディニウムで起こりえる戦地に赴き、『予言の子』と『境界なき勇士団』と共にウッドワスの軍勢と女王軍を打ち倒すと明言ましたからな。」

オーロラ派の妖精1「それにコーラル様は、もしロンディニウムでの戦に敗北した場合に供え、そこからの難民の受け入れと護衛の為に、我らの『オーロラ派』の救援は必要ないと仰られていました。」

オーロラ派の妖精1「確かに先の事を考えるとすれば、戦略的にもいい判断だと思われるのですが・・・」


オーロラ派の指導者「確かにコーラル様は我らの信頼を得るために、氏族の長の代理の身であるにも関わらず、『境界なき勇士団』の者たちと共に戦地に向かわれてしまいました。」

オーロラ派の指導者「ですがそれはコーラル様がその身を通し、女王モルガンとその女王軍の脅威に立ち向かい、我らに女王モルガンへの叛逆に激励を促しに向かったのです。」

オーロラ派の指導者「我らはコーラル様の激励に答えるためにも、我らは一日でも早く、オーロラ様の『娘』をお救いしなければならないです。」

オーロラ派の指導者「先日、そのオーロラ様の『娘』の居場所を聞き出すはずのブルーナが妖精騎士アグラヴェインに殺され、またしても『娘』の存在の安否と居場所の特定が成されませんでしたが・・・・」

オーロラ派の指導者「オーロラ様は必ず蘇る!オーロラ様の『娘』を我らの元へ取り返し、オーロラ様の意思がその娘の心に引き継いでいると確証を得たその時、」

オーロラ派の指導者「オーロラ様はこのブリテンの地に蘇り、ソールズベリーいや、このブリテンの真なる女王として復権を果たすであろう。」


ガヤガヤガヤガヤガヤ!ワーーワーーワーーワーー!(更に歓声を上げていくオーロラ派の妖精たち)


オーロラ派の妖精たち「指導者様の言う通りだ!コーラル様は何をしようとも、その行動はオーロラ様の復活に貢献し、オーロラ様の復権の礎となるであろう!」

オーロラ派の妖精「まこと、オーロラ様こそ理想の女王・・・真に妖精と人間を繋げてくれるお方!我らのオーロラ様の復活こそ、我らの生きる最大の『目的』である!」

オーロラ派の妖精たち「我らが解放軍一同、そしてオーロラ様復活の構成員一同、命を賭してでもオーロラ様の復活を、オーロラ様の復権を成し遂げて見せましょうぞ!!」


ワーーワーーワーーワーー!(歓声を上げていくオーロラ派の妖精たち)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
アルトたちが南部の平原でウッドワス軍の哨戒部隊と戦っているその頃、ソールズベリーではオーロラ派の群衆たちによる激励会が行なわれており、

オーロラ派の者たちはコーラルがロンディニウムへ言った事を、死したオーロラの復活への礎として感じており、オーロラ派の者たちはそれに感化してさらに激励を促していた。

それはまるで何処かの宗教団体の熱狂的な激励であり、彼らの信仰とも言えるその激励は、瞬く間に大聖堂にいる者たち全てに浸透していくのであった。

第41節:決戦準備(Ⅰ)~武器作りと特訓と王の器~
―――――――――――――――――――――――――――
円卓軍の拠点:廃都 ロンディニウム


助けられた難民たち「――――――――」コクッ、タッタッタッタッ・・・(お礼を言ってロンディニウムへ入城していく)

アルトたち、アルトリアたち「―――――――――」タッタッタッタッタッ・・・(ロンディニウムへ入城していく)

―――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:大広間


ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ!(前以上に多くの妖精たちと人間たちが賑わっている)


【なんとか難民たちと一緒に日没前に帰れたね・・・】
【それでもたった3日しか経ってないのに・・・】←

アルトリア「うん、目に見えて人が増えてるよね、これ!?」驚いている

ワグ「だろだろ-?東門から南門から、もう朝から大盛況なんだよ!アルトの大旦那!ガイルの兄貴!」

ロブ「おうよ。これもアルトの大旦那たちやアルトリアの姉貴たちが、あのイレギュラーズの幹部2翅を倒し、ソールズベリーから『巡礼の鐘』が聞こえた事もあるからな!」

ワグ「ああ!今さっきアルトたちみんなが助けた円卓軍志望の集団から聞いたばかりだが、あのニュースにはみんなも驚いたぐらいだからな!」

パーシヴァル「ええ。よく戻られました、皆々さん。心配はしておりましたが、それでも大事なく生きて戻ってきた事が何よりです。」

ウェールズの妖精たち「キィキィキィ!(おかえり!おかえり!帰ってきた!帰ってきた!僕たちの救世主様!僕たちの救世主様!)」喜んでいる

【ただいま、ロブ、ワグ、パーシヴァル、それにみんな!】
【この賑わいは、やっぱり・・・?】←


アルトリア「パーシヴァルさん、この妖精と人間の増え方は、やっぱり・・・・・・?」

パーシヴァル「はい。ノリッジからの入隊希望者と、ロンディニウムへの移転希望者です。これでも内部に迎え入れたのは全体の4分の3で、残りの希望者はノリッジに留まってもらっています。」

ぺぺロン伯爵「そうなの。ノリッジへ帰還するシェフィールドの住民たちとの入れ替えで大変だったけど、その帰還する住民たちの数が少なかったのが幸いだったわね。」

ボガード「ああ。昨日のブルーナからの余計なお節介によるウッドワス軍の包囲網の手薄化と夜中の隙を付いて、ノリッジからの支援物資と共に円卓軍希望者を入城させたのだが・・」

ぺぺロン伯爵「そうそう。ウッドワスはその事で急遽、哨戒部隊を配置した事もあって、残りの希望者はこの戦いが終わってからって入れるって話をまとめたから、ね?」

メリュジーヌ「ぺぺロン伯爵!それにボガードも!2人ともこっちに来たと言うのだね?」

ぺぺロン伯爵「ええ、いよいよ決戦の空気でしょ?ノリッジで報告を聞いているだけなんて勿体なくて、やって来ちゃった♡」

ぺぺロン伯爵「ボガードもそう、ノリッジでアルト君の凱旋を聞いてて、彼、もう居ても立ってもいられずにわたしと一緒にきたのよ♡」

ボガード「ああ。」頷く

【たのもしいよ、ぺぺさん】
【来てくれてありがとう、ボガード】←


ボガード「うむ。だが別に俺は、我が友であるアルトの助けになる為に来たのだが、それとは別に私から皆に伝えたい事があって、ぺぺロン伯爵と共に来たのだからな。」

アルト「???。伝えたいことだって?」

ボガード「私とウッドワスとはかつて、氏族長を決める戦いを繰り広げており、戦いに勝ったウッドワスは牙の氏族長として君臨したというのは知っているよな?」

ボガード「ウッドワスはこの妖精國にいる牙の氏族の中で唯一、“亜鈴返り”という亜鈴と同等の力を持ち、その力はバーゲストたちの力と同等か、それらを凌駕する力を持っている。」

アルトリア「えっ、それってほんと!?・・・まぁそうだよね・・・だってウッドワスって、1000年前に起きた『モース戦役』でモースの“王”を倒したという伝説があったような・・なかったような・・・?」

アルトリア「そういう話はよくティンタジェルでよく聞いていたのだけど・・今の世代でウッドワスがその強い力を振るったって話を聞いたことがないのだけど・・・」

【それってヤバくない・・?】
【ウッドワスって、そんなに強いの?】←

ボガード「ああ。『モース戦役』や俺との戦い以降、ウッドワスの奴が本気で戦っている姿を見たものは、キャメロットの上級妖精でさえも見たことがないと聞いている。」

ボガード「それにウッドワスの奴はもう齢1000年も生きて、いくらあのウッドワスもまた、寄る年波には勝てずに魔力量が落ちている可能性があるからな。」

ボガード「だがな、だからってウッドワスの奴を侮ることは出来ない。奴が亜鈴返り持ちの妖精である以上、力の弱いお前たちは充分に奴への警戒を怠るなよ。」

ボガード「万が一の場合は戦地でウッドワス相手に私をぶつけるがいい。私があやつ相手に今度こそ勝利できるよう気合いを貼って戦ってやるからな!」

アルト「ああそうだな、ボガード!」シュッ・・(左腕の拳を出す)

ボガード「ああ!!」シュッ・・(右腕の拳を出す)


ガシッ!!(グータッチをするアルトとボガード)


千子村正「さすがだな、アルト。3年前からの付き合いもあって、ボガードとは親友同士まで仲良くしてやっているのだからな。」

千子村正「だがボガードも含めてぺぺロンも無茶するなよ?今あんたらに死なれたら、ノリッジをもう一度まとめる手間ができちまう。」

千子村正「それにアルト、同じ『境界なき勇士団』の仲間である以上、アンタの家族だけじゃなく、仲間の心配も気にしていくのが、一団をまとめるリーダーとして吉だと思うぜ?」

アルト「うん、そうだね。その言葉、しっかりと俺の心に刻んでおくよ。」

ぺぺロン伯爵「まあ、異星の神の使徒の村正ちゃんが他の世界の人間であるアルト君に心配をかけるなんて!ブリテンに来た甲斐があったってものね!」

千子村正「阿呆、そんなんじゃねえよ。今の儂は『予言の子』の用心棒だからな?あんたの部下であるカイニスの事を一切アルトに任せっきりにしているあんたと違ってな。」

ぺぺロン伯爵「ムッ、やだも~・・ほんと村正は人聞きが悪いんだからねぇ~~?」嫌みな顔を見せる


ぺぺロン伯爵「それじゃあ私はこれから『カルデア』の関係者として真面目な話をさせて貰おうかしらねぇ?」

ぺぺロン伯爵「パーシヴァル。アルトリア。藤丸。ダ・ヴィンチ。バーゲスト。メリュジーヌ。ボガード。」

ぺぺロン伯爵「あなたたちは私と作戦室に来て貰えるかしら?“予言の後”について私から提案があるの。」

ぺぺロン伯爵「アルト。あなたは私と藤丸たちと話をしている間、他のみんなと一緒にある場所に見学に行ってきたらどうかしら?場所はロブが教えてくれるわ。」

ぺぺロン伯爵「あなたが私に持ってこさせて“作ろうとしたモノ”、どうやらこのブリテンでも作れそうな感じで出来上がっているわよ?」

アルト「!」その事で何かに気づく

ダ・ヴィンチちゃん「???」首をかしげる


【予言の、後の話とは・・・・?】
【アルトが持ってこさせたって・・・?】←

ロンディニウム:武器工房所



カン、カン、カン、カン!ガシャン、ガシャン、ガシャン、ガシャン!(鍛治師たちがあらゆる武器を作っている)

タッタッタッタッタッ・・・・・(そこにアルトたちがやって来る)


ロブ「アルトの大旦那。ここがロンディニウムで沢山の鉄の武器を作っているという大工房さ。以前よりとても手入れが良く使いやすくなっているからな。」

ロブ「ここの管理をしているのはユーミルの姉さんだ。ユーミルの姉さん、ここの炉と作業所の広さを見て、なんか一目惚れしたかのように気に入っちゃってなぁ・・・」

ロブ「“ここを新たな『鋼鉄山』の店を構える!”と言って、一度ノリッジに戻ったと思ったら、ここに移住するかのようにノリッジの店にあった道具全部持って、引っ越して来やがったんだよ。」

アルト「!。あのユーミルがか?確かにレッド・ラ・ビットの鎧や馬車のコトで随分と世話になっているからね。しかもユーミルたち2人がまさかロンディニウムへ移住してくるなんてね。」

ワグ「そうそう!ユーミルの姉貴やエイリンの姉貴も、本格的にロンディニウムに貢献すると言ってたし、ここに引っ越しに来てくれた事は大歓迎と言うべきだと思うよな!」


エイリン「!。あっ、アルトさん!ロンディニウムに帰ってきたんですね?実は私たち、この鍛冶場が気に入って、わざわざノリッジから引っ越してきたんです。」

エイリン「村正さんの思っているようにはいきませんでしたが、このように鍛冶場の炉を一回り掃除して、ここで色々と製鉄作業をしているんですよ。勿論、ウェスバーで取れた鉄でね。」

千子村正「いや充分だ。手入れの出来る職人が増えれば炉も綺麗に出来るし、製鉄が出来さえできれば、ここで多くの鉄の武器ができるからな。」

千子村正「フッ、ハルキの奴が世話になってた事もあるが、ここまで強度と精鋭なモノを作れる土の氏族の妖精は、お前たちが唯一じゃないのか?」

ユーミル「ウムウム!ワシらの『鋼鉄山』の武器がこのロンディニウムに作業所を移しただけで、このように強度も高く、より強力な鉄の武器が生成出来るようになったからな。」

ユーミル「・・やは製鉄炉の熱かのぉ?ノリッジの店の炉も良いのじゃが、ロンディニウムのようなとても熱い温度程の熱を出せぬからのぉ・・。それに土地の狭さもあるし・・・」

ユーミル「スプリガンが生きてた頃は土地を変えたとしても、土地の関係もあって炉を大きく新たに建造など出来ぬ事情があったからのぉ~。」

ハルキ「へぇ~そうでしたのかぁ~・・・」


ユーミル「・・っと、それはともかくアルト殿。お主、2日ほど前にロブたちにお使いを頼んだモノがあったじゃろ?名前は確か・・・」

ユーミル「モクタン(木炭)にショウサン(硝酸)とイオウ(硫黄)と言ってたかのぉ・・・確かにそれらはぺぺロン伯爵経由でこっちに多く持ってきたのじゃが・・・」

ユーミル「そしたらぺぺロン伯爵がのぉ・・“それら”を作るのなら一緒に『コレ』も一緒に作ってみたらどうだと提案してのぉ・・・その『コレ』というのがなぁ~・・・」タッタッタッタッ・・・(何かを取りにいく)

アルト「???。『コレ』?その『コレ』って一体・・・・?」


タッタッタッタッタッ、ガチャッ!(『コレ』の存在を机の上に置くユーミル)
https://www.rivertop.mobi/product/635#&gid=1&pid=1


アルトたち「―――!?」机に置かれた『コレ』を見て・・

ハベトロット「・・なんだこれ?これ、シェフィールドで見た黒い筒より細長くて小さくて、なんか木で出来た部分が合体しているようだけど・・・」

ワグ「コレ・・・オイラたちも色んな所で警備している兵隊たちの武器をチラホラ見ているけど、こんなモノは初めて見るような~。コレ、新しい鉄の武器なのか?」

千子村正「ああ・・・確かにコレは鉄の武器なのだが・・儂は生前からずっと、山の中で刀鍛冶をしていたが、『コレ』らの名前は戦国の世で聞いた事がある。」

アルト「ああそれもそのはずだ・・。村正が生きていたという戦国時代にはもう既に『コレ』は織田信長などの武将たちの中で使われていたからな・・・。『コレ』の名前は・・・」


アルト、千子村正「「―――『火縄銃』だ。」」揃って言う

ロブ、ワグ、ハベトロット、介人たち、飛電或人たち「火縄銃?」揃って言う

ピィ~パパパッ!(イズとスズカの2人がその『火縄銃』と呼ぶ『コレ』をサーチしていく)


イズ「――やはり『コレ』は間違いなく、戦国時代に使われていたとされる鉄砲――『火縄銃』であるのは間違いないです。」

イズ「私と飛電様の世界での歴史アーカイブでも、これらは15世紀のヨーロッパ・ドイツなどで製造と発展し、16世紀半の日本の戦国時代、鹿児島の種子島にて輸入され、」

イズ「その種子島現地で国産化され、瞬く間に多くの戦国武将の元で鉄砲隊を組織するほどの名を馳せたと記録に残っています。」

イズ「この火縄銃の性質は確かに日本国産のモノで作られたシロモノですが、これはごく最近に出来上がったモノであり、製造場所の特定からして・・」

イズ「これを作った場所はこの世界のロンディニウム・・・即ちこれは妖精國ブリテン産の火縄銃なのです。」

アドニス「!。つまりこれって、妖精國ブリテンのロンディニウムで作られた火縄銃って事なの?そんなモノがどうして・・・」

コーラル「アドニスさん・・・?」


ユーミル「ぺぺロン伯爵によるとなぁ、これらの原型は大昔に取り替え(チェンジリング)とかで流れ着いていることは聞いているのだが、当時の妖精らはこれらの使い方などを知らぬどころか・・・」

ユーミル「100年前にスプリガンの奴が『鉄の武器の生産の解禁』を言い出した時も、その火縄銃ってモノは生産の内に入っておらず、今年に入ってぺぺロン伯爵がそれを持ってきたのじゃ。」

ユーミル「ワシはコレを初めて見たとき、一体なにに使うのかもわからなったのだが、これがロンディニウムの兵士たちの役に立つって聞いて、ワシはそれを作る事に決めたのじゃ。」

ユーミル「原型は既にぺぺロン伯爵が持ってきたモノを参考にして作り、伯爵が使ってみたら、もう凄い威力ったらありゃしなくてのぉ~・・・」

ユーミル「コレを見ていた他の鍛冶職の妖精たちも作りたくなって、今はこのロンディニウムであるのは今日作ったモノで、まあ100丁ぐらいはあるじゃろ?」

アルト「えっ、もう100丁も作ったのかい、ユーミル?たった二日で100丁も作れるなんて凄いなぁ~・・・」

ユーミル「うむ!ただ模倣しただけのモノがあるが、この火縄銃ってのが流行り出せば、いずれ弓矢や剣などの武器に変わる新たな鉄の武器として作られると思うじゃな!」

エイリン「そうそう!」頷く


千子村正「おいちょっと待て!確かにその火縄銃ってのはおそらくこれからの戦いで存分な猛威を振るえるかもしれんが、それをもう100丁も出来たって言うのか?」

千子村正「・・・にしても妖精たちの情報網からして流行するの早すぎるだろ!お前さんが初めて火縄銃を作り出したそん時から・・・」

千子村正「それに火縄銃ってのはな・・なんかこう・・弓矢と同じでその机に置いている奴と鉛の弾が必要で、それに火薬とかを入れて火を付けて、中の弾を撃つってモノでよぉ・・・」

千子村正「っというかそもそもこの妖精國で火薬があんのか?シェフィールドで大砲とかが使われたって聞いているが、その火薬自体が作れるってのか?」

千子村正「仮にそのシェフィールドでの大砲が火薬と一緒に取り替え(チェンジリング)で流れたモノとしても、ここで火縄銃を量産しても、火薬がないんじゃ・・・」

アルト「・・あぁそれについては心配ないと思う・・。そもそもその火薬を作るきっかけは・・・・この俺にあるんだ・・。」

アルト「木炭と硝酸と硫黄・・・確かに俺がロブたちに今後の為に伯爵経由で持ってきて欲しいと頼んだのは俺なんだ・・。」

千子村正「!?。おい、それってまさか・・・・」驚愕している


アルト「ロブ、ワグ、ぺぺロン伯爵にそれらの調達を頼んだ後、それらはどこの場所に置いた場所はわかるかい?」

ロブ「ああ、伯爵がその3つをこっちに調達したあと、人が入らない空きの敷地を用意して欲しいと聞いたから、帰ってきたばかりのパーシヴァルの旦那と相談して作って貰ったんだけど・・・」

ロブ「・・まぁ後のことは直接見ればわかるのだが、その・・・なんというか・・・コーラルの姉さん及び・・・女性のみんなには少し刺激が悪いと言うからな・・・」

ロブ「それでも行くなら俺は止めはしないが、まぁ女性の方はメンツ的に行かない方が良いと思うよな?」気まずい感じ

ワグ「あ、あぁそうだな。ロブの兄貴の言う通りだ。」気まずい感じ

コーラル、ハベトロット「???」首をかしげている

アルトたちが武器工房で話している同じ頃、ロンディニウム:作戦室では・・・・


パーシヴァル「では、ここからは“現在”の話を。ノリッジからの志願兵と共にシェフィールドの難民と志願兵との入れ替えでこちらの戦力は増えました。」

パーシヴァル「ですがこれら全ての志願兵をすぐには投入することができません。兵士としての練度もありますが、例え、ボガードの指導による突貫訓練を持ってしても・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「部隊間の連携、連絡を機能させるには時間が掛かる。確かにそれは良くない事だ。ましては100人以上の部隊なら、実技演習なしで動かすのは無謀だからね。」

ダ・ヴィンチちゃん「じゃあウッドワス軍の本隊への奇襲はなし?私が思うに、防衛戦をしながら練度を上げると思うのだが・・・」

パーシヴァル「ええ。それが安全策ではありますが、我々にはもう時間がない事は既にお察しのことですよね?」

パーシヴァル「女王から派遣されたという2倍の数の援軍がウッドワス本隊と合流してしまえば、数的に円卓軍だけではロンディニウムの防衛が困難になります。」

パーシヴァル「なので・・・・我々は防衛に徹すると見せて、私の中隊から選りすぐった精鋭部隊と、イートワー、ケンウッドの小隊2つ、そしてそれらを含めつつ・・・」

パーシヴァル「『境界なき勇士団』からバーゲスト、メリュジーヌ、カイニス、ボガード。ヒーロー側から飛電或人、ゼンカイジャーの3人とゾックスの巨大勢力・・・」

パーシヴァル「その皆さまと共に秘密裏に、一日かけて敵本陣の背後に配置します。準備が整い次第、ロンディニウムから志願兵たちで水増しした中隊を進軍させ、」

パーシヴァル「ウッドワス軍がロンディニウムに引きつけられたのを確認次第、背後に回り込んでいた私たちの本隊が強襲し、ウッドワスを討つ。」

パーシヴァル「ウッドワスの討伐についてはボガードさんの警告通り、彼の存在を主軸とした戦法で行かせてもらい、バーゲストたちはそれのアシストをお願いしたいのです。」

ボガード、バーゲスト、メリュジーヌ「―――――――」頷く

パーシヴァル「『氏族の長』であるウッドワスが倒れれば、彼らは目的意識を失います。これは氏族に連なる妖精たちの欠点です。」

パーシヴァル「このように背後からの強襲は卑劣な行為であり、申し訳ありませんが、今回我らはそこを突かせてもらいます。」

メリュジーヌ「ええ。牙の妖精たちとは力で劣る人間たちに至っては最良とも言える戦法ね。特に元・妖精騎士である私とバーゲストを背後に設置させるとはね。」

バーゲスト「ウッドワスはモルガン陛下を裏切り、こちら側に付いている事をとても警戒している。我々がロンディニウムに残ったところで、ウッドワスは簡単に野営地から動かない。」

バーゲスト「それに万が一、ウッドワス本陣にベリル・ガットと妖精騎士モードレッドがいた場合、私とメリュジーヌが彼らをウッドワス本陣から遠ざけていき・・」

バーゲスト「その影響でウッドワス軍がこちらの方へ向かった場合、円卓軍主力部隊と水増しの中隊で上記の戦法を行なう。そんな感じか?」

パーシヴァル「はい。噂程度ではありますが、ウッドワスは私を含めてあなたたち2人を警戒していると聞いています。2人がロンディニウムにいる場合・・・」

パーシヴァル「ウッドワスはそれに警戒し、野営地から動かずに女王軍の援軍を待つ事になる・・・それだけは避けたい。」

パーシヴァル「従って敢えてあなたたち2人を背後に向かわせ、進軍させた中隊の中にあなたたちがいないとアピールすれば、ウッドワスはより確実に動くと思います。」

パーシヴァル「ベリル・ガットと妖精騎士モードレッドについてはお察しの通り、もし彼らがウッドワス軍の側にいた場合、彼らをウッドワスの元から引き離し、バーゲストたちが彼らの相手になります。」

パーシヴァル「それに妖精騎士モードレッドは我々が最も警戒する存在・・イレギュラーズの1人にして、3年前、ジョルニたちが生まれ育った世界で多くの罪なき者たちを殺め、」

パーシヴァル「アルトたち家族からヴァージェさんを連れ去り、幸せだった家族がバラバラになった原因を作った・・所謂、あなたたちの宿敵だと私は確信しております。」

パーシヴァル「この事については後でアルト殿にも直接に話し合い、もし妖精騎士モードレッドが現れた際にすぐにアルトたち家族が揃って戦えるよう、彼らと連携を取る手筈を取りたいと思っています。」

メリュジーヌ、バーゲスト「・・・・・・・・・」コクッ・・(頷く)


【バーゲスト、メリュジーヌ・・・・・】
【(もしかして、パーシヴァルは2人やアルトたちのことを思って・・・)】←

アルトリア「では・・・・・決戦は明日の夜、と言う事ですか?」

パーシヴァル「はい。ですので今日は決戦前夜となり、夜明けに私たち強襲部隊はロンディニウムを発つ予定です。」

パーシヴァル「アルトさんとアルトリアさんたちにはロンディニウムに残り、万が一に備えて城壁の守りについていただきたいのですが・・・」

【もちろん】
【そっちにいく、というのは?】←

パーシヴァル「申し出は嬉しいのですが・・・川を上流に向けて進軍しますので・・・・慣れていない皆さんだと、辿り着く前に疲労困憊になっているかと・・・」

ぺぺロン伯爵「そうよね。あなたたちをゾックス君の船に乗せて移動させてあげるのもありなのだけど、そういう訳にも行かないんだよねぇ~・・」

ぺぺロン伯爵「万が一、ベリルや妖精騎士モードレッドがいたら、あなた、真っ先に暗殺されると思われるわよ?あれでも妖精騎士モードレッドは、男の人が嫌いみたいと聞いているからね・・・?」

ぺぺロン伯爵「まあ一応これでも、あなたに忠告するかつ、ロンディニウムを守るの人員を減らしたくない事もあって言ったことだけどね、藤丸君?」

ダ・ヴィンチちゃん「オーケー、了解した。防衛戦であれば我々でも役に立てそうだ。平地での合戦はバーゲストとキミの領分だ、パーシヴァル。」

ダ・ヴィンチちゃん「こちらはアルトたちと共に任せて、心置きなく勝利してくれ。無論、メリュジーヌもね?」

メリュジーヌ「フッ、お気遣いに感謝するわ、ダ・ヴィンチ。私とパーシヴァル、それにバーゲストたちと一緒に必ずウッドワスの奴をギャフンと言わせてやるのだから!」

パーシヴァル「はい。このパーシヴァル、我が手に持つ聖槍にかけて、必ずやウッドワスを討ち破ってみせましょう。」

【うん!】
【向こうは任せたよ、パーシヴァル。メリュジーヌ。バーゲスト。】←


アルトリア「・・そう言えば伯爵。さっきアルトさんにあなたが持ってこさせて“作ろうとしたモノ”が出来上がっていると言ってましたが、一体それは何でしょうか?」

アルトリア「確かアルトさん、ロブたちになんかお使いを頼むようにメモを残して作戦室を出たようでしたが、それは確か・・・」

【うぅ~んと、なんだったっけ・・・?】
【硝酸と硫黄と木炭だったような・・・】←

ダ・ヴィンチちゃん「硫黄と硝酸と木炭ねぇ~・・・・!?ってちょっとそれ・・まさかアルトがあなたに頼んだモノって・・・」

ぺぺロン伯爵「―――――」ニヤリッ・・(怪しい笑みを浮かべる)


ぺぺロン伯爵「アッハハハハハ!気づいちゃったようね、ダ・ヴィンチちゃん!そう、アルトが私に頼んでここに持ってきたのはソレなのよ!」笑い顔

ぺぺロン伯爵「レッド・ラ・ビットや他の妖精たちから聞いているわ。なんでもブルーナを倒した事で、彼女の持つ蒼毒の力が全て消えてなくなっちゃったんだってね?」

ぺぺロン伯爵「それによって彼女がブリテン中に流通させた蒼毒兵器が役に立たなくなり、武器の戦力も、元の3年前の状態に戻ったと聞いているわ。」笑い顔

アルトリア、メリュジーヌ「・・・・・・・・」苦い顔

【確かにそうなんだけど・・・】
【だとしても、あの蒼毒の恐ろしさを見たら、とてもじゃないけど・・・】

ぺぺロン伯爵「えぇ解っている。確かにアレはイレギュラーズが使う異端の亜鈴の中では、とてもじゃないほど危険で扱いが酷すぎるモノだと私も思っていたわ。」

ぺぺロン伯爵「あんな危険な毒の一種をあなたたちや円卓軍が独占して使用する事になったら、それこそ妖精國の妖精たちは揃ってあなたたちの存在は『厄災』並に恐れられ、嫌われる事になっていたわよ。」

アルトリアたち「――――!?」ビクッ!(青ざめるように驚愕する)

ぺぺロン伯爵「まぁともあれ、蒼毒やそれらの兵器への脅威がなくなったことで敵味方も関係なく、この妖精國の中で殺精性の高い武器は、鉄の武器に戻った。」

ぺぺロン伯爵「しかしそれでも、ウッドワスの軍勢に勝てるには武器の種類や数、それに人材がこちらにとって不足している事には変わりないと、アルト君は感じていたのでしょうねぇ~?」

バーゲスト「なんと・・・アルトがそんなことまで考えていたとは・・・」


ぺぺロン伯爵「・・だからこそアルト君は、そのブルーナの蒼毒とは違うモノを、この妖精國で作れるかと思って、私に“ソレ”の材料の調達を依頼したって事よ。」

ぺぺロン伯爵「この妖精國には存在せず、国産化なんて絶対にあり得ない・・・蒼毒の次に危険だけど、私たちなら扱いが出来る“ソレ”をね。」

アルトリア、パーシヴァル「???」首をかしげる

ロンディニウム:“ソレ(火薬)”を作っている敷地


パタパタパタ~、ドロドロドロォォ~~~・・・(布マスクをした妖精と人間たちが作業している)

モワモワァァァ~~~~・・・・・(ある匂いが漂ってくる)


“ソレ”を作っている妖精たち「気をつけろ。気をつけろ。取り扱いには気をつけろ。匂いはするけど気にするな。落ち着いてやれば問題ない。」

“ソレ”を作っている妖精たち「衝撃を与えるな。火を持ってくるのも、つけるのもダメなんだ。ソレをやったらお終いだ。ソレをやったら死んじゃうよ。」

“ソレ”を作っている妖精たち「気をつけて“ソレ”を粉にしろ。気をつけてその粉を入れ物に入れよう。」

――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウムの南西のとある端、そこに公衆トイレが設置されたその近くに“ソレ(火薬)”を作っている敷地はあった。

そこには口と鼻に布マスクを付け、桶の中にあるモノを慎重に運んだり、乾燥させて粉にし、それを専用の入れ物に入れていく作業を懸命にしており、

布マスクの付けた妖精たちは慎重に作業をしながら、上記の言葉を口ずさみ、ソレが爆発しないよう互いに気をつけて呼びかけているのであった。
――――――――――――――――――――――――――――
タッタッタッタッタッ・・・(アルトたちがその場所の見学をしている)


ロブ「ここがアルトの大旦那が頼んだお使いをとりあえず置いている場所です。っと言っても、ぺぺロン伯爵の提案でもう“ソレ”を作る作業所として機能しているがな。」

ロブ「今現在、ぺぺロン伯爵の指導の下、ここいらの我慢強く手先が器用な妖精たちで“ソレ”を作り始めている。だから作るのにそう時間は掛からないってワケだ。」

アルト「おぉ~、随分と効率よく出来の良いのが出来上がっているじゃないか・・・さすがぺぺロン伯爵だな。」

千子村正「ああ。しかしよぉ・・ここいらで作業してても、あんまり臭い匂いが外に漏れていないんだな。一体どんな喚起の仕方をしているんだ?」

ハルキ「この場所を作る際、ぺぺロン伯爵が消臭機能付きの魔術を掛けてもらったんです。それが機能している限り、この場所で発生する臭い匂いは外に漏れない仕組みなんですよ。」

千子村正「成る程、一種の魔術礼装ってモノか。まぁこれならこの場所の外の連中からのクレームは無いと言う訳だな。臭い匂いはしないし、この場所なら運搬作業も、短く出来そうだしな?」

千子村正「でも安全面についてはもう少しガードを強化した方が良いよな?万が一、ここを女王軍らに襲われて誘爆する事があったら、それこそロンディニウムはお陀仏になるってモノだからな。」

アルト「だな。後でアドニスに頼んで壁をシェルターみたいに厚くするように頼んでおくよ。」


タッタッタッタッタッ・・・(そこにぺぺロン伯爵に案内されたアルトリアたちがやって来る)


【あっ、アルトさん!ちょうど良いところに!】←

ぺぺロン伯爵「あら?もうユーミルちゃんの作業所の見学は見終わったのかしら?ユーミルちゃんが来てくれて、以前より使いやすくなっていると感じられたのかしらね?」

ぺぺロン伯爵「それとアルト君。私が用意したサプライズはどうだったかしら?あなたが私に依頼した材料、確かにこのロンディニウムに調達してあげたからね。」

アルト「さ、サプライズってねぇ・・・・。あのペペロン伯爵、俺からも言いたいことがあるのだが・・・・」


ガラガラガラガラァァ~~・・・(布マスクの妖精が土らしきモノを台車で運んでいる)


アルトリア「わぁ~コレって泥ですか?妖精たちがこんなに泥を運んで作業しているなんて・・・(泥遊びでもするのかなぁ~?)」

アルトリア「少し手伝いますよ。コレでも私、ティンタジェルで農作業や壁の補修の際にたくさん泥とかを運んだことがありますからね!」


ガタンッ、タタタタァァ~~!(杖をカルデアのマスターに預けて、自身は土らしきモノを運搬する妖精の元へ向かうアルトリア)


【ちょっ・・・アルトリア!?】←
【その泥、触っちゃダメだ!】

ガサッ、ガサッ、ガサッ、ガサッ・・・・(布マスクの土の氏族の妖精が台車の土らしきモノを桶の中に入れていく)


アルトリア「ちょっとその泥、私に障らせて貰えませんでしょうか?」

布マスクの土の氏族「あっ、あぁ良いけど・・?」

アルトリア「はい、では・・・・・」シュッ、スルゥゥゥ~~・・・(手袋を取り、土らしきモノに手を出す)


グチュッ、ドロォォ~~・・・(土らしきモノがアルトリアの手に触れていく)


アルトリア「ウゥ~ン・・・(うわぁ~なにこれ?なんかドロドロのが土と一緒に混ざり合って、なんか気味が悪いというか・・。それになんか辺りがとてもじゃないほど臭いし・・・)」

アルトリア「(さすがにこれは壁の補修には使えないし、ただ泥遊びにするだけなら、なんでアルトさんはコレを沢山ここに持ってくるように頼んだのでしょうか?)」


千子村正「おいアルトリア!お前さんの出身が田舎だからって、女子のお前さんがこんな汚ぇ事をするのか?!全くコレだから田舎もんの妖精というのは・・・」

アルトリア「き、汚いってなによ!?どっかの人間が漏らした糞を私が触っているように見えているのか!?」

アルトリア「確かにこの土は何かと嫌な匂いはしているし、こんなドロドロの奴、どうもアルトさんが泥遊びで使うような事に使うのかも解らないし・・・」

アルトリア以外のこの場にいる全員「・・・・・・・・・・」黙り込んでいる

アルトリア「な、なんですか・・その冷めた表情をした目線は・・・?わたし、一体なにを触ったというのですか?」タジタジになっている


【人間のウンチ】←
【まさにアルトリアが言った糞のそれだよ。】

アルトリア「――――――!?」ボトンッ・・・・(手に触れているモノを落とす)

アルトリアの今の表情(イメージ)
https://pbs.twimg.com/media/FahZW9bagAEKMJ_.jpg


アルトリア「―――ーァ―――ァァ―――ァァァ―――――」ガタガタガタガタァァ~~・・・・(青ざめている)

オベロン「――――――――」クイクイッ・・・(公衆トイレの方に優しく指を突きつける)

アルトリア「―――――――――」コクッ・・(頷く)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
タタタタタタタタタタタァァァァァ~~~~・・・(小走りに公衆トイレの中へ駆け込むアルトリア・キャスター)


トイレの中へ駆け込んだアルトリア「オォゲレゲロゲロゲロゲェェェ~~~~!!」ゲロゲロゲロ~~!!(嘔吐)

【吐いた・・・】
【(これはさすがに吐くよね・・・・)】←

スズカ「~~~・・・・・・」ハァ・・・・(呆れつつトイレに向かう)

アルト「~~~~~~」バシンッ!(後悔するように手を顔に付ける)


知らなかったとはいえ、人間たちから排泄される糞(ウンコ)を素手で触ってしまったアルトリア。

事の真実を知ったアルトリアは、あまりの気持ち悪さに直ぐさまに公衆トイレに駆け込み、そのままトイレの中で嘔吐をしており、

そんなアルトリアの様子にアルトはただ恥ずかしさを後悔するように手を顔に付けて懺悔するのであった。

ダ・ヴィンチちゃん「ハハハハハ・・・。しかしよくここまで人間たちの排泄物を良く集めたわね?回収先はノリッジかそこのロンディニウムの便所からかい?」

ダ・ヴィンチちゃん「それにここまで人間たちからの排泄物が集まっている場所だというのに、ここからだとあまり臭い匂いがしないというのはどうしてなのかな?」

ぺぺロン伯爵「ここいらの壁に私が作った“外から出る臭い匂いを消臭する魔術礼装”を貼ってあって、礼装が壊されない限り、匂いはしないわよ?」

ぺぺロン伯爵「それにこの場所の喚起も出来るようにしてあるし、休憩を挟めば、衛星面的にも問題ないからね?」

【そ、そうなんだ・・・・】
【って、言いたいのはそっちじゃなくて・・・】←


タッタッタッタッタッ・・・ヨロヨロォォ~~~・・・・(口を抑えてトイレから出るアルトリアとその彼女を支えるスズカ)


アルトリア「ウゥゥ・・・ゲホゲホゲホッ・・・・」吐き気を催しながら・・

スズカ「よしよし・・・」スリスリスリ・・・(背中を擦っている)

【大丈夫、アルトリア?】←
【手の方はもう臭くない?】

アルトリア「えっ、えぇ・・・・・何とか・・。手の方は近くの公衆トイレで死ぬほど手を洗いましたので、もう臭くはないのですが・・・」

アルトリア「・・てゆうか、なんでもっと早くあの泥があの人間たちの糞だって言ってくれなかったですか!?おかげで私、その糞を直接触ってしまったのよ!」ガチギレ!

アルトリア「今日の朝と昼に食べた物全部吐いちゃうし、私の持つ『選定の杖』に糞の匂いが付くかもしれなかったし、もう散々ですよ!」ガチギレ!

アルトリア「それとアルトさん!あなたは一体なにを考えて、ロンディニウムにあんな臭い糞を沢山持ってきたんですか!?」ガチギレ

アルトリア「ぺぺロン伯爵もそうです。なんであなた、あんな大量の臭い糞をアルトに頼まれておいて断らなかったのですか!?あなたたちはどんだけ糞が好きだというのですか?」ガチギレ!

ぺぺロン伯爵「アハハハッ、ゴメンねぇ~?アルト君から依頼された材料の調達とはいえ、調達した物にこんな臭い物があると聞いたら、さぞかし嫌な思いをするのは当然だよね?」

ぺぺロン伯爵「でもね・・これもアルト君が今後の戦争状況において、今後の戦いを有利にするかもしれない物を作り出すために必要不可欠になるかもしれない素材だからね?」


ぺぺロン伯爵「アルト君。あなた、あなたがいた世界で覚えている限り、理科の授業でどのように糞から硝酸が作られているかを習っているかしら?」

ぺぺロン伯爵「確かに人間から出た糞尿からは土間の土を通して多くのアンモニアが多く含まれており、土の中にはそれを分解するバクテリアと硝酸カリウムがあるわ。」

ぺぺロン伯爵「硝酸カリウムはあまり水に溶けない性質があり、結晶化しやすい性質を持っている。これらが2つがどのようにして硝石が出来るのか?アルト君。」

アルト「ああ。屎尿を中途半端に燃やした藁と混合して、さらにそれを重ねて何層にもして、それらを乾燥したところに露出した面を作ると、硝石が沸いてくる硝石畑ができあがる。」

アルト「日本で硝石を作る際、古い家屋の床下にある土から硝酸カリウムを抽出し、窒素を含む木の葉や石灰石・糞尿・塵芥を土と混ぜて積み上げ、」

アルト「最低2年は定期的に尿をかけて硝石を析出させる「硝石丘」という採掘方法で当時の戦国時代の人々はその国産の硝石を作っていたという。」

アルト「このような『硝石丘法』は当時の戦国時代の日本では軍事機密として、産地は五箇山など秘密を保ちやすい山奥に限られたと歴史の本で伝わっている。」

ぺぺロン伯爵「その通りよ、アルト君。つまり私がこの臭い糞尿を持ってきた理由はね、それらの素材から妖精たちの力で硝石を取り出すようにしているの。」

ぺぺロン伯爵「妖精たちの力で擬似的に「硝石丘」を作り、そこから換装させて硝石を掘り出していく。まぁ要するに「硝石丘法」の簡略化ね。」


ダ・ヴィンチちゃん「待った!それはともかく、アルト、ペペロンチーノ。君たちが人間の糞から硝石を作る方法を妖精國でも作れることはよくわかったさ。」

ダ・ヴィンチちゃん「それでどうしてこんな地道な事をして、君たち2人はいったい何を作ろうとしているんだい?」

ぺぺロン伯爵「何を作るって?そうねぇ~、私があなたたちをここに連れて来た以上、そろそろ答えを出した方が良さそうみたいね?」

ぺぺロン伯爵「アルトが私を通して材料の調達を依頼し、今は消えてなくなったブルーナの蒼毒に代わる武器と成り得る“ソレ”というのは、これの事よ。」タッタッタッタッ・・・(ある物を取りに来る)


タッタッタッ、シュッ、タッタッタッタッ・・・(“ソレ(火薬)”の完成品が入っている入れ物を手に取る)

タッタッタッタッ・・・(“ソレ(火薬)”の完成品が入っている竹筒の入れ物を持ってくるぺぺロン伯爵)


【それは何?】

ぺぺロン伯爵「フフフッ、さてなんでしょうね?ヒントをあげるとすれば、この箱の中には先ほどの糞尿から取れた硝石に色んな物を混ぜ合わせて、それを粉状に乾かして作った物が入っているのよ。」

ぺぺロン伯爵「その粉状の物は主に衝撃や火などを与えると燃えて、粉の量が多い場合はその威力は凄い爆発があるのよ?こんな風にね・・・。」ニヤッ・・・(怪しい笑みを見せる)


キュッ、サラサラァァ~~・・・(入れ物から黒い粉を下に山盛りに小さく盛る)

ぺぺロン伯爵「フフフッ・・・。」スッ、―――シュッ、ヒュンッ・・・(手元に隠していたマッチ棒に火をつけて、小さく盛った黒い粉に向けて落とす)

ポトンッ、パチパチパチィィ~~!!(火が付いたマッチの火から黒い粉が引火する)


ダ・ヴィンチちゃん「!?。―――みんな下がって!!」周りのみんなに呼びかける

アルトたち、介人たち、武蔵たち「―――!?」サササッ!(一斉に後ろに下がる)

ぺぺロン伯爵「―――――」シュッ!(後ろに下がる)

千子村正「!?。危ない!!」タタタッ!(アルトリアの前に飛びかかる)

アルトリア「えっ、キャァァッ!?」ガバッ、ドサッ!(後ろに倒れかかる)


ドカァァーーン!!(小さい黒い粉がある所が爆発する)



シュゥゥ~~・・・(爆発した所から黒い煙が立ちのぼる)


【びっくりした~・・・】←
【なんだったんだ今のは・・・。】

オベロン「僕も驚いたさ!いったい何だったんだ、今の爆発は・・・?」驚愕している

アルト「・・ツゥゥ・・・。ちょっと危ないじゃないか!ダ・ヴィンチの呼びかけがなかったら、俺たち全員、さっきの爆発に巻き込まれていたぞ!?」ムカムカ!(怒っている)

ぺぺロン伯爵「ウフフフッ、ごめんあそばせ?ちょっとばかし、妖精國で出来上がった“コレ”がうまく使い物になるか、みんなの前で試したくなっちゃってね?」

ぺぺロン伯爵「このように火や衝撃に気をつけて管理しないと、このように黒い粉は簡単に爆発して、周りのみんなが爆発に巻き込まれて大怪我しちゃうからね?」


ぺぺロン伯爵「わかったかしら?このような爆発を起こす黒い粉こそが、アルトが私に頼んで材料を持ってこさせて、それらの材料を混ぜて作ったモノ・・。」

ぺぺロン伯爵「人間たちから出る糞尿と土から採れる『硝酸』と『硝石』、木を燃やせばすぐにも出来る『木炭』、そして『硫黄』、この3つを組み合わせて作る物こそが・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「――!。『黒色火薬(こくしょくかやく)』!アルト、君はまさかこの妖精國で火薬を作る為にぺぺロン伯爵にその材料を持ってきたのかい!?」


アルトリア「火薬・・・?確かにわたしのマーリン魔術には、さっきのような爆発をする魔術がありますが、まさかアルトさんも魔術師だったんですか?」

アルトリア「確かにわたしのマーリン魔術には、シャフティホルンという爆発の魔術があるのですけど・・さっきの爆発といい、わたしのマーリン魔術がアルトさんにマネされるとはねぇ~・・」

【そうじゃないと思うよ、アルトリア】
【火薬は魔術じゃないよ】←

アルト「そうだ。火薬とは俺たちのような人間の・・・この妖精國に至っては汎人類史などで発明される、火をつけるとあんな風に爆発する黒い粉。」

アルト「城壁などにある大砲やそれから発射する弾にも火薬が使われており、その火薬による爆発は凄まじく、大砲の他にも爆弾などに使われるケースがあるからな。」

ハベトロット「大砲に爆弾・・・あぁ~あれだね!シェフィールドにいた時も、お城の城壁に沢山あって、あれを使って2代目妖精騎士トリスタンを撃ち落とそうとした奴ね!(当たらなかったけど・・)」

アルトリア「!。あっ、ソレね・・・わかった。つまりキャメロットみたいなお城によくある大砲の弾の中身が、その火薬っていうモノだったのですね?だいたい見当がつきました・・」

アルトリア「アハハハ・・・やだなぁ~、てっきりわたしの爆発系マーリン魔術がアルトさんの手で妖精たち皆にも使えるようになってしまったとばかり・・・」カァァ~~・・(顔を赤くする)

【(ひょっとして、火薬その物を見ていないのかな?)】
【まぁ勘違いは誰にもあるからね?】←


ダ・ヴィンチちゃん「確かにボガートから聞いたシェフィールドやキャメロットのような所の城壁には必ず大砲と砲門があり、大砲の弾を撃ち出すための火薬が不可欠さ。」

ダ・ヴィンチちゃん「けれど、このロンディニウムはいま言った場所と違って大砲がなく、ボガードや他の妖精たちから聞いたところ・・火薬のほとんどは取り替え(チェンジリング)によって流れてくる物がほとんどであり、」

ダ・ヴィンチちゃん「わざわざ一から火薬を作らなくても、ノリッジとかの火薬を扱っている街から調達さえすれば、良いはずだと思うのだが・・・」

アルト「外から火薬を調達する必要をなくす為だ。、今のノリッジやソールズベリーには女王モルガンと言葉で張り合える物が1人もいない・・・」

アルト「俺とモルガンとの会談ですぐにこの2つの領地は女王軍の襲撃には遭わないかもしれないが、火薬のような戦いに必要な物資をその領地から持ってくるような事が続けば、必ずしも女王軍はそれらに目をつけ、」

アルト「イレギュラーズのような女王軍の分隊の妖精たちがモルガンに知られぬように、ノリッジやソールズベリーに無断で進軍し、補給経路を断たせる為に動く可能性が高い。」

アルト「それにいずれにしてもロンディニウムへの物資搬入を阻止する為に、ウッドワス軍が哨戒部隊を出すことは想定しているし、ウッドワスや他の牙の氏族のこともある・・・」

アルト「だからこそ、向こうのウッドワス軍の奴らにロンディニウムが防衛に徹していると想定している以上、こちらは裏でウッドワス軍を確実に倒す武器を誰にも知られずに作り出す必要がある。」

アルト「特に火薬とかならば、そこから爆薬とかを作って、牙の氏族を爆風とかで吹き飛ばしてやろうと思っていて、伯爵に火薬の原料の調達を依頼したんだけど・・・」


ガチャッ!(ユーミルたちがロンディニウムで作った火縄銃を周りの皆に見せつける)


【それって・・・銃?】
【(でもこの形・・ノッブが使ってたのと同じ・・・)】←

千子村正「それは『火縄銃』だ。ホラ、あの安土桃山らへんの戦乱の日本で使われていた、その火薬を鉄の筒の中に入れて、鉛の弾を撃ち出すヤツの・・・」

千子村正「しかもこれはなんといっても、この火縄銃は取り替えとかで流れてきた物じゃなく、正真正銘、この妖精國の国産として作られたモンだからな。」

ダ・ヴィンチちゃん「こ、国産で作ったって・・・・アルト、まさかこれもウッドワス軍に対抗する為に、妖精たちを使って作らせたというのかい!?」驚いている

アルト「あ、いやいやいや!俺はただ、伯爵に火薬の原料の調達を頼み、この妖精國で一から火薬を作れるかを試したかっただけで、火縄銃を作れとは言っていない!」

アルト「むしろ今、ついさっきそれを作ったユーミルから知ったばかりなんだ・・まさかこの妖精國で戦国時代の銃火器を作ってしまうなんて、俺は思ってもしなかったのだから・・・」

アルトリア「・・・・。――アルトさんの言っている事は正しいと思います。であるならば、その火縄銃っていうのを作ってとユーミルさんに依頼した人というのは・・・」

千子村正「ああ、この火縄銃はぺぺロン伯爵がユーミルにその原型を見せて、それを参考に作ってもらったモノだ。原型の方は取り替えで流れてきた物だと聞いているが・・」

千子村正「アルトはただ、この妖精國で火薬を作れるのかを試したかっただけで、アルトの口から銃を作れとは言ってない。」

千子村正「銃の製造はペペロンチーノが勝手に始めた事だ。こいつはクリプターとはいえ、元の出身は汎人類史の人間だからな。」ジロッ・・(ぺぺロン伯爵に目線がいく)

ぺぺロン伯爵「!」村正たちの目線を見て・・


【ぺぺロン・・・・】←
【(前から怪しいとは思っていたけど・・・)】

ぺぺロン伯爵「ウフフフッ、オマケよ。アルト君が私に火薬の原料の調達の依頼を聞いて、なんか物足りないと感じちゃってね?私が火縄銃の製作をユーミルちゃんに頼んだのよ。」

ぺぺロン伯爵「妖精たちへの戒めも聞いている。一度“そういうもの”として流行りだすと、それ以外のものは求めなくなる・・・それについてはある程度の配慮はしてあるわ。」

ぺぺロン伯爵「火縄銃はあくまで弓矢やクロスボウの一種であり、強力ではあるも時間が掛かるから、長期戦の戦闘にはちょっと不向きだから、銃よりも弓矢の方が作りやすい・・」

ぺぺロン伯爵「でもいずれにしても弓矢と同じ必要なモノだから、とにかく火薬と一緒に作って欲しい・・・。そう鍛冶職の妖精たちに言い聞かせてあるわ。」

ダ・ヴィンチちゃん「なるほど・・・つまりは『文化の模倣』が起こらないようにバランス良く弓矢と銃を作れって、妖精たちに言い聞かせたんだね。それについては良い判断だ。」

ダ・ヴィンチちゃん「銃や火薬もいずれ必要になるが、それ以前に今の妖精たちや人間たちの使い慣れている弓矢や剣と盾は必要だからね。」

ぺぺロン伯爵「ええ。それに鉄砲系の武器は訓練をするのが早いからね。既にノリッジの志願兵の一部に突貫で鉄砲の訓練をさせてあるわ。それについてはボガードの了承済みよ。」

ぺぺロン伯爵「フッ、楽しみなことね?円卓軍・・いいえ、この妖精國で初めての鉄砲隊が組織されて、その鉄砲でウッドワスの軍勢を圧倒させられるからね。」

パーシヴァル「ええ。鉄砲というのは私にもよくわかりませんが、これならば、ウッドワス軍との戦いに少しでも勝利の兆しがハッキリと見えてきたと思われますね。」

ぺぺロン伯爵「そうね。これでも私は用意周到で志願兵たちに鉄砲の訓練を積ませてあげたんだからね。少しでも勝率が上がるというのなら、私もまた、願ったり叶ったりよ。」


ぺぺロン伯爵「さてと、アルト君。あなたの言う通り、火薬の生成に必要な原料は一通り、私の方で問題なく集めさせてもらったわ。」

ぺぺロン伯爵「木炭はその辺の木を燃やすだけで手に入るし、硝酸などはさっきも言ったように便所の土でどうにかなるからね。」

ぺぺロン伯爵「ただ、硫黄だけは私も苦労したわよ。だって硫黄って、火山や温泉街が近くにある所じゃないと採れないからね。」

ぺぺロン伯爵「というより、この妖精國には火山という場所がどこを探してもないというのに、なんで硫黄が妖精國の限られた平地で採れているんだよねぇ~?」

アルトリア「えっ、火山ですか?たしか私、ティンタジェルにいた頃、村の長老から聞いたことがあります。」

アルトリア「今から600年の昔・・・女王暦1460年に大きな火を噴く山を抱えた『厄災』が西の地方からやって来ては、南部の地で暴れ回っていたと・・」

【火を噴く山を抱えた『厄災』・・・】
【それって火山を抱えて来たというのか?】←


バーゲスト「それについては私も小さい頃に聞いている。西の地方・・・つまりは『歪みの岬』がある場所から大きな火を噴く山を抱えた『厄災』が現れは南部地方の中央に進んで行き、」

バーゲスト「その『厄災』が進んだ道には地獄のような業火と燃える火の岩が数多く飛んできており、多くの妖精たちがその火の岩によって命を落としたと聞いている。」

バーゲスト「火を噴く山を抱えてやって来た『厄災』は、後の世に『火山の厄災』と命名され、ウッドワスとボガードがその『厄災』の首をはね、『厄災』は鎮まったと。」

ボガード「――――フフッ。」ドヤァァ~・・・(ドヤ顔で自慢する)


アルトリア「その後、『火山の厄災』が通った後には不思議な匂いをする黄色い土が採れるようになったと妖精たちの逸話の中で伝承されています。」

アルトリア「まぁその黄色い土というモノは、ただ黄色いだけの匂いしかなく、使い道も解らなくて、ほとんどの妖精たちにはそれに反応せずにほったらかしにしていたんですが・・・」

ぺぺロン伯爵「それが硫黄っていうモノよ。つまり妖精國の硫黄の始まりは、その『火山の厄災』が始まりであり、それが発生したのが『歪みの岬』がある地方と言う事は・・・」

アルト「ああ。おそらく『歪みの岬』にあるドアの現象は600年の昔からあったって言うことになるよな。そこにあるドアから並行世界から流れてきた者が何らかの形で岬の外に行ってしまい・・」

アルト「当時は『歪みの岬』の話題がなかった事から、その流れてきた者が『火山の厄災』として認識されて、ウッドワスとボガードに倒されたって言う事になるよな。」


アルト「(つまり取り替え(チェンジリング)を派生したモノか・・。仮に俺が考えられる者がそうだとしたら・・・・)」

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アルトが思う『火山の厄災』の姿


『火山の厄災』の正体(イメージ)
http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/6b232c87718ca1378de0f21fc6f4cb7b/1375444898

アルト「(とはいえ・・鉄砲というオマケ付きだが、鉄砲と火薬を得たことで、武器の方でこちら側の戦力は大幅に強化された。)」

アルト「(まさかペペロンチーノが先に俺が火薬作りを試そうとしたのに気づき、俺より先に妖精たちを使って火薬を作らせるなんて、思っても見なかったなぁ・・)」

アルト「(しかも作る予定も無かった銃火器を作ってくれるなんて、後に来る支払いとかが気になるが、まぁどうにかなるだろう・・。)」

アルト「・・・・・・・・・」考え事をしている

――――――――――――――――――――――――――
アルトが最近思う事


オベロン(回想)「そうやって妖精騎士アグラヴェインはどんな手段を使ってでも、自身がブリテンとは違い世界の人間である事を、他のブリテンの妖精たちに知られたくないのは確かの用だね?」

ダ・ヴィンチちゃん(回想)「いったい何の因果を持つものなのか、アルトや妖精騎士アグラヴェインに関わった妖精たちはまるで・・・・」


妖精騎士アグラヴェイン(回想)「・・私の目的を聞いてどうするのかしら?」

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アルト「(――妖精騎士アグラヴェイン。俺のとは異なる3つの力を扱い、モルガンに仕える妖精騎士として君臨している・・俺と同じ“現実世界の人間”。)」

アルト「(彼女は3年前に円卓の騎士:アグラヴェインの着名(ギフト)をモルガンから貰い、シェフィールドでオーヴェとして俺とヴァージェたちに近づき、)」

アルト「(俺たちがこの妖精國に仇なす存在として告発し、氏族長であったムリアンやオーロラを俺たちとの共犯者として失脚させ、彼女たちの後釜としてイレギュラーズのメンバーを推薦させた。)」

アルト「(そして自身はマンチェスターと『歪みの岬』の領主となり、岬から出てくる異世界から来た者たちを襲っては、アグラヴェイン自身の3つめの力で力を奪い、)」

アルト「(そして彼女が新たに得たと思われる力で、異世界から来た者たちを用無しとして殺し、ブリテンの地に生まれる妖精として転生させられている。)」

アルト「(ウルトラマンの世界から来た怪獣グビラ、2代目妖精騎士ガウェインとして名乗ってたボクデン星人ビスケス、サラマンダー所長と名乗っていたダンガンロンパ世界の忌村静子・・・)」

アルト「(おそらく妖精騎士アグラヴェインもまた、俺と同じように現実世界から知っているアニメやゲームなどの情報とかで異世界から来た者たちを知っていき、)」

アルト「(彼女が思う事によってはその者たちを妖精國の妖精にするかしないかを判別し、そうしてその者たちを妖精國の妖精として転生させた。)」


アルト「(妖精騎士アグラヴェインは3年前の國家試験を通して、彼女が奪ってきた力を合成しては異端の亜鈴として選抜した妖精たちに与えていき、)」

アルト「(ブルーナたちのような選抜した妖精たちを異端の妖精たち(イレギュラーズ)として手元に置き、彼らを使いつつ、モルガンの目を欺きつつ自身の支配圏を増やしている。)」

アルト「(その一つとして、失脚したムリアンやオーロラ、自殺したスプリガンの後釜にするように・・ダルダン、ブルーナ、2代目妖精騎士トリスタンを選出させ、)」

アルト「(ブルーナたちが氏族長となる事で、ソールズベリーとグロスター、ノリッジは実質、妖精騎士アグラヴェインの占領下に置かれていたというのだが・・・)」

アルト「(それらの内、ノリッジとソールズベリーは俺と俺の家族・・そして『境界なき勇士団』とアルトリアたちの仲間たちによって、その2つの領地は妖精騎士アグラヴェインの支配圏から開放された。)」

アルト「(俺たちとの戦いに負けたダルダンとブルーナは、妖精騎士アグラヴェイン自身の情報漏洩を防ぐ為、自身みずから2人を暗殺していくも・・・)」

アルト「(女王軍の兵力の一時使用禁止と、確実に妖精騎士アグラヴェインの権限が狭まっているのは確実だ。この調子で行けば、彼女との一騎打ちに打ち込めるかもしれない・・)」


アルト「(しかし妖精騎士アグラヴェインが『歪みの岬』や取り替え(チェンジリング)を利用して、多くの並行世界のキャラクターを妖精國の妖精へと転生させているのか?)」

アルト「(妖精騎士アグラヴェインはこの妖精國ブリテンを、モルガンに代わって乗っ取るつもりだと思われるのだが、アグラヴェインのヤツはいったいこの妖精國全体をどうしようというのだ?)」

アルト「(それに俺も俺だ・・ウッドワスの奴らに勝つためとはいえ、この『妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ』の原作には無かった・・火薬と銃火器の生成を試すなんて・・・)」

アルト「(まぁとりあえず、これら二つはこの妖精國で作れるとわかった事なのだが・・なんでこの現実世界で出来るようなアイデアを俺は思いついたというのか・・・?)」

アルト「(俺は3年前以前の・・・俺が前にいた『現実世界』の記憶もほとんど無く、親の顔も、就職してた会社も、友達も、自分がどんな人間として見られていたことも・・・)」

アルト「(『現実世界』での俺の事も思い出せないというのに、どうしてこのようなアニメやゲームの情報だけが俺の記憶の中にあって・・・・)」


ジジッ、ジィィ~ジィィジィィ~~~!!(突然、アルトの頭の中にホワイトノイズが掛かる)

アルト「!!?」頭が真っ白となる

回想シーン:■年前・・・・現実世界 ■■ ■■■■■■の家



シュルッ、シュルッ、シュルッ・・・・(ソファで漫画の本(『DRIFTERS(ドリフターズ)』)を読んでいる■■■■■■)

タッタッタッタッ、コトンッ。(ホットミルクをテーブルに置く三澤亮太(アルト・オルラント))


■■■■■■「ねぇ・・・昔の日本人って凄いよねぇ~。なんたって海外から輸入した火縄銃をすぐに量産して、当時の戦国時代の武士たちに広めていったからね。」

■■■■■■「火薬もそう・・・日本は火山が多い島だから硫黄には困らないし、硝酸だって硝石丘を作れば、2年で作れるわけだし。」

三澤亮太「そうか?硝石丘って・・作るのに効率が悪いし、とんでもないぐらいの悪臭はすると書かれているし、今の時代じゃそういう硝酸の作り方はまず無いかと・・」

三澤亮太「それはともかく■■■、その本よく読んでいるけど、そんなに面白いのか?■■■って、漫画やゲーム、アニメが好きそうなイメージがないというかそのぉ・・・」

■■■■■■「プライベートを仕事に持ってこないだけよ。こういうのをあなた以外の他人に見られれば、私の事をどっかのオタクと言って馬鹿にされるのが嫌なだけなのだから。」

■■■■■■「それに私の一番の趣味も他の人にバレたくはないし、バレたらそれこそ他の社員に私の事をあからさまに罵倒してくると思うとねぇ・・・」

三澤亮太「ま、まぁ俺もそう思うとなぁ~・・会社でトップクラスのエリートOLがアニメと漫画が大好きなオタク女子なんだと・・・。それこそ恥ずかしい思いをするよね・・」

三澤亮太「でも俺はそんな君の事を絶対に笑ったりはしないよ。君と付き合っている俺はな?」

■■■■■■「ええ・・私のプライベートを人前でさらせるのはあなただけよ。私の恋人として付き合っているあなただけなら、私の全てをさらけ出すことが出来る・・」


スゥゥ~、ストンッ・・・・(三澤亮太の膝の上に腰掛ける■■■■■■)


■■■■■■「・・ねぇ亮太君。もし、私たちがこの漫画のようなファンタジーの世界に異世界召喚されたら、私、この本のような事をやってみたいなぁ~って思うの。」

■■■■■■「火山を見つけて硫黄を採って、硝酸を作って、ドワーフを雇って、銃を作って、そしてその武器で魔王を撃ち落とそうと思っているの・・・」

■■■■■■「・・・その異世界召喚の中には亮太君・・・貴方も一緒にいて欲しいわ。私の中で1番信頼できるのは亮太君・・・貴方だけよ。」

三澤亮太「フッ、君の思う事がいつか実現できると良いね。俺はそう信じている・・・」

三澤亮太「あっでも、だからって硝石丘を作るのに、人間の死体と糞尿を混ぜて作るのは良くないよ?■■■には人殺しはもっとも似合わないからね?」

■■■■■■「フフッ・・・わかっているわよ。私の大好きな亮太君・・・・♡」ズズズゥゥ~~・・・(テーブルから取ったホットミルクを飲み干しながら・・・)


三澤亮太「・・・・・・・・・」スゥゥ~・・・(■■■■■■の顔に近づく)

■■■■■■「・・・・・・・」スゥゥ~・・・(三澤亮太の顔に近づく)


ジジジィィ~、ガァ~ガァ~ガァァァァ~~~!!(再びホワイトノイズが覆っていく)
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ロンディニウム:火薬製造所前(ぺぺロン伯爵との会話中)


【アルトさん・・・アルトさん!】←
【もしも~し、起きてる?】

アルト「・・・ハッ!?どうしたんだ、藤丸立香。何か聞きたいことでもあるのか?」

【いや、俺からは何も。】
【なんかアルトさんが上の空だったような・・・・】←

メリュジーヌ「アルト・・・また急にボケェ~~っとしちゃって・・・いったい今度はどうしたの?」

アルト「あ、あぁ~ゴメン・・・どうもさっき話してた『歪みの岬』の事と一緒に妖精騎士アグラヴェインの事も考えていたからね・・・」

メリュジーヌ「ふ~ん・・それって本当なのかなぁぁ~?」ジィィ~・・(疑っている)

アルト「本当だよ!本当だって!」アタフタ!(疑われて焦っている)


ぺぺロン伯爵「・・・・・・・・・」アルトの様子を見て・・・

ボガード「・・・・・・・」アルトの様子を見て・・

ぺぺロン伯爵「さて・・・アルト君が頼んだ火薬の話は一通り話したわ。けれど日の光の方はまだまだいける感じね?」

ぺぺロン伯爵「女王軍から2倍の兵力の援軍のことは聞いているわ。それにアドニス君とセツノちゃんの『覚醒』による新たな力とその反動の事もね?」

ぺぺロン伯爵「『覚醒』した力による反動・・・彼らアルトの子供たち曰く『救國の七つ星』の7人にとっての弱点になるのだと、アルト君はそう思っていると思うけど・・・・」


ぺぺロン伯爵「武蔵ちゃん、カイニス、トリスタン、介人くん、ゾックス、響ちゃん、大樹さん、調ちゃん、飛電或人くん。ちょっと日暮れまであなたたちの力を貸してくれないかしら?」

ぺぺロン伯爵「いま志願兵たちに突貫で鉄砲の訓練をしている事と同じ突貫ではあるけど、私からの提案があるのよ。良いかしら?」

武蔵「えっ、なになに?私にできる事であるならば、なんでも言ってよね?」

ぺぺロン伯爵「ええ。あとそれとコーラルちゃんとアドニス君、あなたたち2人には少しやってもらいたいことがあるわ。ウッドワス軍との決戦に備える為にもね?」

ぺぺロン伯爵「アルト君が火薬を作ってくれた以上、物作りが得意なあなたであるならば、わかることだよね?」

アドニス「う、うん・・・・僕にしか出来ない事であるならば、僕はやってみるけど・・・」


ぺぺロン伯爵「藤丸君たちはちょっとしばらくの間、ジョルニたちと武蔵ちゃんたちの突貫に付き合ってくれるかしら?あなたたちなら、少しは役に立つと思うからね?」

ダ・ヴィンチちゃん「まぁ良いけど・・。ぺぺロン、あなたが武蔵ちゃんたちにやらせる突貫の事とはいったいなんなのだい?内容によっては藤丸君の負担になる事はちょっとねぇ~・・」

ぺぺロン伯爵「フフッ、別に難しい事じゃなく彼にあまり負担になる事じゃないわよ。ただあなたたちはジョルニたちにただ付き合ってもらえばそれで良いのよ。」

【???】
【(ジョルニたちと関係ある事なのかな?)】←


ぺぺロン伯爵「アルト君、少し貴方の心の整理が付いた後でもいいから、後で作戦室に来てくれるかしら?」

ぺぺロン伯爵「パーシヴァル、オベロン、メリュジーヌ、バーゲスト、ボガード、それにハルキくんも一緒に来てくれるかしら?今後の事でもう一つ話したいことがあるのだけど・・」

アルト「あ、あぁ良いけど・・・ぺぺロン伯爵、いったい今度は俺やアドニスたち、それに武蔵たちに何をやらせようとしているのかい?」

アルト「それにアドニスとセツノの『覚醒』した力の反動が弱点になるのは俺も思うけど、あなたはいったいセツノやアドニス、それにまだ『覚醒』していないジョルニたちに何をしようとしているんだ?」

アルト「それに俺にもう一つ話したい事っていったい・・・」

ぺぺロン伯爵「フフフッ、それはあとで聞いてからのお楽しみよ、アルト君?貴方にとっても、貴方の子供たちにとってもね・・・」

ぺぺロン伯爵「まぁ子供たちの事で理由があるとすれば、今後、あの子たちの『覚醒』の力がこちらの不利になることが無いように、突貫ではあるものの・・・」

ぺぺロン伯爵「あの子たちの為にも、少しはあの子たちの力のことで『特訓』しないといけないと、私は思っているのよ・・?」

アルト「!」何かに気づく


【!】
【(『特訓』って言うことは、もしかして・・・・)】←
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アルトの依頼によって火薬の原料となるモノが運ばれ、ぺぺロン伯爵のお節介とも呼べる提案と行動によって、妖精國で初めて“火薬の国産化”と“火縄銃の生成”が成されたロンディニウム。

ぺぺロン伯爵は次にアルトやジョルニたちに対し、アルトの子供たち7人の力のことについての提案を提言し、彼はアルトに対し・・・・

ジョルニたち7人の為に、突貫で『訓練』をしないといけないと明かし、アルトはその意味に意味深に気づくのであった。

それから数分後・・・・ロンディニウム:外壁周辺にて・・・・


ぺぺロン伯爵「良い?あなたたちは他の妖精たちとは違って、あなたたちは自身の身体の成長と鍛え方によって、あなたたちの持つ力は強くなっていく・・・」

ぺぺロン伯爵「セツノちゃんやアドニスくんもそう、2人が『覚醒』によって身に付けたその力、確かにとても強力で頼もしいのだけど、その力の反動によるデメリットは大きいわ・・・」

ぺぺロン伯爵「だけど、だからってそのデメリットを仕方が無いという事で放置するのはとても良くないわ。私はね、そのデメリットが大きい事の理由があるとすれば・・・」

ぺぺロン伯爵「『覚醒』した力に慣れていない・・・『覚醒』した力にあなたたちの力量が追いついていないと私は思うの・・・だから・・・」

ぺぺロン伯爵「ちょっと急ぎではあるけど、あなたたち兄弟と姉妹たちには突貫で、あなたたち『救國の七つ星』の能力伸ばしの訓練をさせてもらうわよ~~!!」笑い顔

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子供たちの突貫訓練(ジョルニの場合)


ニョキニョキニョキィィィ~~~!!ボォォォ~~~!!バンバン、バキバキィィ!!(ジョルニが多くの植物を伸ばし続けるも、それを炎と銃弾で破壊していくツーカイザーとゼンカイジュラン)

ゼンカイジュラン「まだまだ!こんなんじゃ炎や太い斬撃を使う敵すぐに対処されるぞ!」ボォォ~!ボォォ~!ジャキン、ジャキン!(植物を燃やして斬っていく)

ツーカイザー「そうそう。もっとより太く、より早く、よりモリモリと、よりツーカイに植物を伸ばしていくんだ!」バババババァァ~~ン!!(銃撃をかましていく)

ジョルニ「はい!――フゥゥン!!」ニョキニョキニョキィィィ~~~!!(何度も多くの植物の成長をし続ける)


ジョルニの突貫特訓:1度に複数の植物を成長と増強をしていき、敵の攻撃にも耐えられるぐらいの強度の植物を攻撃と防御に使えるようにする特訓。

担当の戦士(ヒーロー):ツーカイザー、ゼンカイジュラン
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子供たちの突貫訓練(セフィーの場合)


ガキン、ガキン、ガキンッ!ジャキン、ジャキン、ジャキィィン!!(剣と剣のつば競り合い)

武蔵「はぁッ、ヤァッ!ハァァァ!!」ジャキン、ジャキン!ギギギギィィ~~!!(つば競り合っている)

セフィー「ツゥゥゥ・・・・」ジャキン、ジャキンッ!ギギギギィィ~~!!(つば競り合っている)


千子村正「ツァァァァッ!!」シュパンッ!(セフィーの後ろから斬りかかる)

ゼロワン・メタルクラスター「ハァァッ!」ブンブンブンブゥゥゥ~~ン!!(多くの鉄のバッタの群れを放つ)

セフィー「―――――!!」」ヒュン!ギュゥゥゥ~~ン!(超加速で脱出する)


ジャキンッ、ジャキジャキジャキジャキィィィン!!(大量の鉄のバッタに斬りかかっていくセフィー)

ブンブンブンブゥゥゥ~~ン!!(セフィーの攻撃を避けながら攻撃を仕掛けていく)


セフィーの突貫訓練:多数の敵との近接戦と遠距離攻撃に対応出来るよう、ひたすらに超加速を維持しながら戦っていく特訓

担当の戦士(ヒーロー):宮本武蔵、千子村正、仮面ライダーゼロワン
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

子供たちの突貫訓練(ガイルの場合)


バシバシバシバシッ!!ジャキン、ジャキン、ジャキン、ジャキンッ!!(ガイルにひたすら強めの攻撃をしていく響と調)

ガイル「ウッ!グゥッ!うぐっ!クゥゥゥ~~~・・・・」バシバシバシッ!!ジャキン、ジャキン!!(鉄に変化した身体で攻撃を受け続けている)

立花響「ハァァッ!タァァァァッ!」バシバシバシッ!(ガイルを殴り続けていく)

月読調「――――――!!」ギュィィィ~~、ガリガリガリィィ~~!!(ツインテールの二つのホイールソウでガイルに攻撃していく)

ガイル「クゥゥゥ~~、ウラァァァッ!!」ブゥゥン!!(カウンター攻撃)

立花響、月読調「―――――!!」シュッ!(後ろへかわす)


ガイル「フッ、どうしたどうした?こんなんじゃ俺の身体に相当のダメージは入らないぞ。」ガキン、ガキンッ!(鋼鉄の腕を叩き鳴らす)

立花響「そうみたいですね?でもねガイルくん・・・あなたのその体格と能力は確かにとても堅そうだけど、ダルダンみたいにもっと堅く鉄から強い妖精がいるみたいだからね?」

立花響「強がるのはわかるけど、自分や家族の事を守るためにも、私もあなたももっと強くならないとね!」

ガイル「ああ!よし、次はもっと強い攻撃を頼む!それと俺はただ、いつまでもサンドバックになるつもりは無いからな!」

立花響「はい!行くよ、調ちゃん!」ガシンッ、シュッ!(構える)

月読調「ええ!」ガシガシンッ!(次の攻撃の準備をする)


ガイルの突貫訓練:自身の身体をサンドバックにしつつ、どんな攻撃にも無傷で頑丈で耐えて守り抜き、尚且つ強烈なカウンター攻撃をかませる特訓

担当の戦士(ヒーロー):立花響、月読調
――――――――――――――――――――――――――――――
子供たちの突貫訓練(スズカの場合)


ヒュンヒュンヒュン、ババババァァァ~~ン!!(トリスタンが放つ光弾とディエンドが放つ銃撃がスズカに襲いかかる)

スズカ「――――――!!」タタタタタァァーー!キュキュキュキュゥゥーーン!(その遠距離攻撃をかわしていく)

スズカ「ハッ!ヒーリング(緊急治療)!」キィィン!シュッ!(カルデアのマスターにヒーリング(緊急治療)を掛けつつ、盾を構える)


ガガガガガガガァァァ―ーン!(盾に光弾と銃撃が当たっていく)


【ナイスだ、スズカさん!】
【ありがとう!】←

スズカ「ええ、行くわよ!」スタッ、タタタタタァァーー!(攻撃を盾で守りつつ、カルデアのマスターを避難させる)


スズカの突貫訓練:ヒーラーである彼女は遠距離攻撃が出来るスナイパー系の敵に狙われやすい事を想定し、遠距離からの攻撃の弾幕から怪我人や避難民を守りつつ、『ヒーリング』による治療をしていき、

『ヒーリング』による回復能力の向上と危機感知能力と対応力を底上げを同時に行なう特訓

担当の戦士(ヒーロー):トリスタン、仮面ライダーディエンド
――――――――――――――――――――――――――――――

子供たちの突貫訓練(アドニスの場合) 

他のメンバーとは別の場所(ロンディニウム内側:武器庫内)


ジャラジャラジャラァァ~~、ゴトン、ゴトン、ゴトン!(ある入れ物を作り、そこに火薬を入れて作っていくアドニス)

アドニス「クゥゥ~~・・・フー・・フー・・フー・・フーーー・・・。」ジャラジャラジャラァァ~~、カチャカチャカチャ!(ある入れ物を作り続けていく)

コーラル「・・・・・・・・・・」アドニスの汗を拭いていく

ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・・・」ガシャガシャガシャッ・・・(入れ物を作る為の鉄を持ってくる)


アドニスの突貫訓練:彼の『覚醒』による能力『物を粒子化して、新たな物を作り出す』の反動にくる倦怠感に耐えられる体にする特訓

それと同時にウッドワス軍に対抗し得る火薬を使った“ある物”を大量生産して大幅な武力を増産する、まさに一石二鳥の特訓

担当の戦士(ヒーロー):2代目レオナルド・ダ・ヴィンチ、アドニスの妻のコーラル・オルラント
―――――――――――――――――――――――――――――――――
子供たちの突貫訓練(セツノの場合) 

所変わり、ロンディニウム:外壁周辺にて・・・


バリバリバリィィ~~~!!ボォォォ~~~!!カチカチカチィィン!!(セツノに向けて炎・雷・氷の能力を当てていく)

セツノ「ツゥゥゥ~~、ンヌゥゥゥ~~~~~~!!」ギュゥゥ~~ン!バァァァ~~!(その能力による攻撃を吸収しつつ、空に向けて一点に放出していく)

カイニス「まだだ!アンタの『覚醒』した力はそんなもんじゃねぇだろ!力の暴発なんて、気合いで克服しろ!気合いでぇぇ!!」バリバリィィ~~!!(雷電を放ちながら)

ゼンカイガオーン「ちょっ、ちょっとカイニスさん!?・・でも、こうしないとセツノちゃんが強くなれないからね!とにかく頑張れ、セツノちゃん!」コチコチィィ~~!!(氷の魔法を放ちながら)

ゼンカイザー「あぁ!炎ゼンカイ!燃え燃えゼンカイ!ついでにセツノちゃんの気合いもゼンカイだぁぁ~~!!」ジュボォォォ~~!!(火炎放射を放ちながら)

セツノ「うん・・・・セツノ、頑張る・・・・!ンニャァァァァァ~~~!!」ギュゥゥゥ~~ン、ドバァァァ~~!!(吸収と放出を同時に頑張ってやっていく)

ハベトロット「頑張れ~~!頑張れセツノォォォ~~!!」応援している


セツノの突貫訓練:セツノの『覚醒』のよる能力『四大元素(エレメント)を吸収し、倍にして返す』力による攻撃の吸収と放出を断続的に同時に行ない、

力の反動による力の暴発と制御不能を軽減させ、長期戦でも戦えるようにする特訓

担当の戦士(ヒーロー):カイニス、ゼンカイザー、ゼンカイガオーン、ハベトロット(応援係)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
子供たちの突貫訓練(ルージュの場合)

ロンディニウム周辺:大きく掘られた穴周辺


穴の中のルージュ「アァァァァァ~~~~!!ウワァァァァァァ~~~!!」」ガシュン!ガシュン!ガシュン!(棘が飛んでくる音)

ぺぺロン伯爵「そんなんじゃダメよ!あなたのその怒りの感情を出したい気持ちはわかる・・・あなたのたった1人の母親の形見を没収されているからね?」

ぺぺロン伯爵「でもその怒りのままで戦えば、味方であるはずの周りの皆を傷つけるわ。そんなのは絶対にダメなんだからね?」

ぺぺロン伯爵「自分の怒りを制御しなさい。あなたのその怒りの感情を制御して、あなたの母親を連れ去った敵を倒す力となりえるためにね!」

穴の中のルージュ「アァァァァァァ~~~~!!おかあちゃぁぁぁ~~~ん~~~~!!!」ガシュン!ガシュン!ガシュン!(暴れている)


メリュジーヌ「あああ・・・ルージュ・・・・」心配している

バーゲスト「ルージュ・・・特訓とはいえ、これはあまりにも辛い・・・」

アルト「・・・・・・・・・」


ルージュの突貫訓練:穴の中で形見のペンダントなしで彼女自身の怒りによる暴走と感情を制御し、その暴走の自身の力としていく特訓。

メリュジーヌやバーゲストの許可は得ているが、子供たちの中では1番辛い方の特訓である(ルージュ談)

担当の戦士(ヒーロー):スカンジナビア・ペペロンチーノ(ぺぺロン伯爵)、メリュジーヌとバーゲスト(監視役)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

バリバリバリィィ~~!ジャキンジャキンジャキンッ!バンバンバンバン!ズドドォォ~~ン!(それぞれの訓練に励んでいるジョルニたち7人)


ぺぺロン伯爵「フフッ、どうかしら?文字通りの突貫訓練ではあるものの、ジョルニくんたちの力を伸ばすにはうってつけの特訓よね?」

ぺぺロン伯爵「特にアドニスくんの特訓は便利よね。アドニス君の『瞬間制作』と『覚醒』のよる力でこちらの武器をたくさん増産しちゃっているからねぇ~。」

アルト「あっ、ああ・・・。ウッドワスとの決戦があり、時間が無いとはいえ、ペペロンチーノが俺の子たちにこうして力を付ける特訓を計画してくれるとはね・・」

ぺぺロン伯爵「ええそうよね~。まあこれもまた、私の頭の中から依頼したオーマジオウの依頼を私なりにこなし、あなたたち家族をサポートしていく。」

ぺぺロン伯爵「全ては私の目的としているケジメの為、世界を『星の崩落』から守る為、あなたたち家族が確実にイレギュラーズに勝てる為、それらのために私は全力を持って尽くしている・・」

ぺぺロン伯爵「いわば、私やカルデア、あなたたち『境界なき勇士団』に並行世界のヒーローたちにとっても、お互いにWin-Winな関係って事よ。」クスクスクス!

アルト「Win-Winって・・・なんというかそのぉぉ・・・・」


ぺぺロン伯爵「・・さてと、じゃあアルト君。少しはあなたの方で気持ちの整理は纏まったかしら?さっきも言った通り、あなたには今後の事でもう一つ話しておきたい事があるの・・・」

ぺぺロン伯爵「まあ内容としては少し前にカルデアのみんなに話した事と同じ事で、アルトたちでしか話せない事を省いて彼らに話した事だからね。」

ぺぺロン伯爵「というのも、あなたの気持ちの整理が付いた後っていうのはさっきもあったように、あなた、私たちが話している途中に何かあなたの中でうわの空になってたよね?」

ぺぺロン伯爵「先ほどのようにあなた、メリュジーヌや藤丸君になんともないと言っているけど、私はあなたのごまかしは通用しないわよ?」

アルト「!。バレていたか・・・実はその・・・・俺にも良くわからないと言うか、俺の中で『歪みの岬』と妖精騎士アグラヴェインの事を考えていたら・・・その・・・」言いづらく言う

ぺぺロン伯爵「無理に言わなくてもいいわ。あなたのことは、ボガードやハベトロット、ジョルニたちからも聞いているわ。あなたが『名無しの森』にいた事を・・・・」


ぺぺロン伯爵「アルト君。あなたがこの妖精國に転移してきた際、運悪くも降り立った場所が『名無しの森』であり、あなたはそこで多くの『記憶』を失った・・・」

ぺぺロン伯爵「それでもあなたは名無しの森から自力で抜け出し、普通の妖精だった頃のブルーナに拾われ、彼女から独立権を発行され、ソールズベリーに住ませてもらっていた・・・」

アルト「ああ。その際に俺が思い出した記憶というのが・・・『自分の名前』と俺が何かによって授かった『3つの力とその使い方』、『俺が光のオーラによってこの世界に来た事』・・・」

アルト「それと俺の世界で知っているアニメやゲーム、漫画のジャンルの情報であり、それ以外は未だに思い出せないんだ・・・。」

アルト「俺の家族や友人、知人・・・俺が現実世界ではどんな人間だったのか、どんな職に就いていた事も・・・現実世界にいた頃の自分の記憶のほとんどが未だに思い出せない・・・」

アルト「・・むしろ思い出したくないっというか・・・なんか俺の中で、俺がいた現実世界がどれだけ最悪だったと言う事を・・俺がアニメやゲームなどの情報以外の現実世界の何もかもが思い出したくないというか・・・」

ぺぺロン伯爵「ふ~ん、あなたがいた世界の何もかもが思い出したくないねぇ~~・・?」興味津々に聞いている

ぺぺロン伯爵「まぁそれについては私も共感出来る部分があるわね?だって私だって、名字が妙漣寺だった頃、似たような人生を送ってたからねぇ~・・」

アルト「ああ・・・ただここ最近になって、『歪みの岬』の事と『妖精騎士アグラヴェイン』の話を自分の中で考えていたら、突然と現実世界にいた俺の・・・」

アルト「『三澤亮太』と名乗っていた頃の記憶が・・・突然とフラッシュバックのように思い出してきてね・・・」

アルト「なんというか・・・・女の人が俺の名前を呼んで話しかけている事が2度もあっているのだが、顔まではおぼろげでわからないと言うか・・・そのぉぉ・・」

ぺぺロン伯爵「ふ~ん、女の人ねぇぇ~?その女の人、あなたにとってはどんな感じで話していたのかしら?私が思うに、その女の人は現実世界のあなたにとても関わりがあって・・・」

ぺぺロン伯爵「その女の人・・・それはあなたがいた世界でのあなたの妹か、母親か、それともあなたの元・恋人とか~?」

アルト「!?。やめてくれよそんな・・・今の俺にはヴァージェとメリュジーヌとバーゲスト、それに子供たちもいるんだから・・・元カノなんてそんなぁぁ・・・」タラタラタラ・・・・(汗)

ぺぺロン伯爵「アハハハハ、ごめんなさいねぇ~。あなたが女の人っていうから、ちょっとカラカッただけよ?それについてはちゃんと詫びるわよ。」


ぺぺロン伯爵「・・・とまぁ、あなたの話を聞く限り、ダ・ヴィンチ女史が推測している論理の重ねるとすれば、あなたの場合は半分が正解で半分が違うと思うわね。」

アルト「半分が正解で半分が違う・・・・それはいったいどういう事なんだ?」

ぺぺロン伯爵「言葉の通りよ?あなたの場合、『名無しの森』の呪いにかかった後の事が、藤丸君たちとはあまりにも違うって事なのよ。」

ぺぺロン伯爵「アルト・オルラント・・・『旧名:三澤亮太』は確かに『名無しの森』で1度、あなたの名前と共に記憶を失った・・・ただそれだけは藤丸君たちと同じだった・・」

ぺぺロン伯爵「でも藤丸君やアルトリアのように『名無しの森』を脱出した後、すぐに彼らの名前と記憶を取り戻し、ダ・ヴィンチたちの事も思い出してた事に対して、」

ぺぺロン伯爵「あなたの場合は『名なしの森』から出て、時間を掛けて自分の名前を取り戻したというのに、あなたは3年前以前の・・『現実世界』のあなたの記憶が未だに取り戻す事もなく、」

ぺぺロン伯爵「あなたが妖精國に転移した際に得た『3つの力』の使い方とあなたの世界の創作作品のみが思いだして、家族や知人の顔や名前を未だに思い出せていないと・・。私が推測するにあなたは・・・」

ぺぺロン伯爵「『名なしの森』の影響よりも先にあなたの身に起きた何かのトラブルによって、あなたは『現実世界』での記憶を失い、その後に『名なしの森』の影響を受けたと言う事になるわね。」

アルト「!。『名なしの森』より先に俺が記憶喪失に鳴ったと言いたいのか、ペペロンチーノ。・・・確かにそれはあり得ることだと思われるのが・・・」

ぺぺロン伯爵「ええ。交通事故にもあったか、何かしらのショックを受けたというのか。あなたが言うその『光のオーラ』に入る前にあなたの身にいったい何があって、『現実世界』でのあなたの記憶の大部分を失い、今に至ったのか・・?」

ぺぺロン伯爵「それら全ての謎は、あなたが何故“光の氏族の降臨者”に選ばれたのかと同じぐらいに謎が深すぎると確信が付くわね・・。」

アルト「・・・・・・・・・・・」


タッタッタッタッタッ・・・・・(ボガード、オベロン、ハルキ、パーシヴァルが歩いてやって来る)


ボガード「ここにいたのかアルト、それにぺぺロン伯爵。いつまで立っても作戦室に来ないから、こちらの方から来させてもらったぞ。」

パーシヴァル「はい・・・。あの~・・・なんですか・・・この地獄絵図のような状況は・・・」周りの特訓の様子を見回して・・

ハルキ「うわぁぁ~~・・・なんかこれ、俺がストレイジにいた頃の訓練より凄まじすぎるというかそのぉぉ・・・」タラァァ~・・(気が引いている)

ぺぺロン伯爵「!。あらやだ、少々話が脱線しただけじゃなく、作戦室で待たせていたボガードたちもここまで来るまで待たせてしまうなんて・・・ちょっと話をしすぎたかしらねぇ~・・」

ぺぺロン伯爵「アルト君、さっきも言ったのだけど、あなたの心境によってはこの話をするにはちょっと・・・・」

アルト「いや、その事については心配ない。俺の失った記憶のことも気になるのは俺も少しは気になるが、それについてはまだ、俺にとっては重要な事ではない・・・」

アルト「むしろいま俺が気になっているのはペペロンチーノ・・・あなたが俺に話したいもう一つの事であって、それは俺にしか言えないことだというのか?」

ぺぺロン伯爵「ええそうよ。この話はアルトリアや藤丸たちには言えない・・・むしろあの子たちに言った“予言の後”についての提案から全く関係ない、あなたへの私情の話・・」

ぺぺロン伯爵「それについてはボガード、彼なら事の話をよく知っているからね。だから今は作戦室に戻って話を・・・・」


ギラァァ~ン!パァァァ~~!(アルトたちの前にヒーローズゲートが開く)


ゼットの声「それならこちらで話をした方が効率が早いと思いますよ?その話にはハルキも話の輪に入っていると言いますし・・」

ゼットの声「それにオレとハルキの身元がもうバレている事だし、直接あいさつぐらいはしたいと思ってましたよ。」

ハルキ「ゼットさん!――ま、まぁゼットさんもそう言ってますしね・・・。作戦室よりは少し狭いと思いますが、話はそこでも良いかと・・・?」

ぺぺロン伯爵「アラ、良いのかしら?じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわね、『巨人の予言の子』と呼ばれたウルトラマンZくん。」

アルト「ああ。バーゲスト、メリュジーヌ。」2人に呼びかけながら・・・

メリュジーヌ「ええ・・・。バーゲスト、ルージュの特訓の事は私が見る。バーゲストはアルトたちの話に付き合ってくれないか?」

バーゲスト「!。ええ・・・後の事は任せたぞ、メリュジーヌ。」

メリュジーヌ「うん。」頷く


ハルキ「サ、ササッ・・・こちらにどうぞ・・・。」アルトたちを案内する

タッタッタッタッタッ、シュィィ~~ン・・・(ヒーローズゲートの中に入っていくアルトたちとボガードたち)

異空間:ウルトラマンZのインナースペース



キラァァ~ン、キラキラァァ~~・・・(周りが光り輝いている)


オベロン「うわぁ~かなり光が眩しいねぇ。あまりの煌びやかさに僕の眼がチカチカしちゃいそうだ・・」

バーゲスト「ええ。なんだこの煌びやかな空間は?これは前にシータがいる世界で聞いたサーヴァントの固有結界の一種だというのか?」

パーシヴァル「だとしても、こんなに光り輝く空間をハルキ殿と『巨人の予言の子』が所持しているなんて・・・」

アルト「ああ。まさかあの『ウルトラマンZ』に出てくるインナースペースを直接入る事ができるなんて・・・・」

ハルキ「アハハハハ・・・・・まぁそんな感じですね・・・」照れている


ドスンッ、ドスンッ、ドスンッ・・・・。(人間サイズのウルトラマンZ(ゼット)・オリジナルがアルトたちの前にたっている)


ウルトラマンZ(ゼット)「ナイスミーチュー。私はウルトラマンZ(ゼット)。ノリッジでの戦いの時はご協力ありがとうございます、アルトさん。それに皆さま方も。」

アルト「!。あなたがウルトラマンZ(ゼット)だね?もう身体とエネルギーの方は大丈夫なのか?」

ゼット「はい。ノリッジでの『厄災』との戦いでしばらくお休みしていましたが、おかげさまでウルトラ元気になりました!」

ゼット「『厄災』との戦いの後の事は、ハルキから話を聞いている。ハルキがロンディニウムで色々と妖精たちと互いに世話になっているってな。」

ハルキ「はい。皆さんのおかげでユーミルさんやエイリンさんも、ロンディニウムに新しい『鋼鉄山』を築いたり、色々な武器を作ったりして喜んでいましたしね。」

アルト「ああ。あなたたちが俺の知っているウルトラマンZで本当に良かったよ・・・。」


ゼット「――それでその、そこにいるこちらの世界の地球人がぺぺロン伯爵という人ですね?ハルキから話は伺っている。」

ゼット「いったい、ハルキとアルトさんを呼び出して何を話すつもりなのですか?」

ぺぺロン伯爵「あっ、そうね。じゃあまず、私の方からあなたたちに話しておくことを言っておくわね。・・といっても、この話は既にアルトリアや藤丸たちにも話をしているのだけど・・・」

ぺぺロン伯爵「この話をするに当たっては、これからボガードが話す事にも繋がるからね?」

アルト「――。ボガードが話す事ねぇ・・・・それはいったい・・」キリッ・・・(真剣な表情)

ボガード「・・・・・・・・」キリッ・・・(真剣な表情)

ゼット、ハルキ、オベロン、バーゲスト、パーシヴァル「・・・・・・・・・」キリッ・・・(真剣な表情)


ロンディニウムの外壁の周辺では、ぺぺロン伯爵の提案でジョルニたち7人のアルトの子供たちに、彼らの能力を伸ばしていくことを前提に突貫の訓練を実行し、

多くの戦士(ヒーロー)たちが彼らを見守っていく中で、ジョルニたちは突貫ながらも訓練に励み、着々とその力を高めていくように訓練に励んでいった。

一方のアルトは、ぺぺロン伯爵に自身の身に起きた、3年前以前の失った記憶のフラッシュバックの事で会話をし、ぺぺロン伯爵もまた、アルトに話しておきたいもう一つの事で接触し、

『厄災』との戦いから回復したウルトラマンZ(ゼット)に案内されるがままに、彼らのインナースペースへと入り込み、ぺぺロン伯爵は改めてアルトにとある重要な話を打ち明けるのであった・・。

かくかくしかじか・・・・(異聞帯の事で軽くゼットたちに説明するぺぺロン伯爵)


ぺぺロン伯爵「つまりね、私や藤丸くんたちのような“今を生きる人類”が暮らしていた世界である汎人類史ではない世界・・・」

ぺぺロン伯爵「過った選択、過った繁栄によって“不要なもの”として中断され、並行世界論にすら“行き止まり”として認識されなかった、人類史の断片・・・」

ぺぺロン伯爵「私たちはそれらのような“異聞の帯”の事を『異聞帯』と言って、カルデアのみんなは今までいくつのも異聞帯をめぐり、自分たちの世界を救う冒険を繰り広げているのよ?」

ゼット「成る程・・・その世界の地球人類の選択判断によっては、並行世界にすら認識されず、存在すら認められない世界というのが、この『異聞帯』と呼ばれる別世界と言うのですか・・・」

ハルキ「・・・なんか、他とは違う別の世界だというのに、それらを並行世界にすら呼ばれる事が許されない世界が実在していたなんて・・なんというかそのぉぉ~~・・・」困り顔

ぺぺロン伯爵「いいえ、異聞帯という世界というのはあくまで私たちの個別判断で呼んでいる世界の事を指し示しているだけで、ハルキ君が細かく考える必要なんか関係ないわ。」

ハルキ「そ、そうなんですか・・・えぇ~とそのぉぉ~~・・・」ポリポリポリ・・・(指でもみあげをかきながら)


アルト(小声)「(ペペロンチーノ、ハルキやウルトラマンZに『異聞帯』の話をするのはちょっとマズいんじゃないのか?たしか異聞帯はカルデアにとって・・・)」コソコソ・・

ぺぺロン伯爵(小声)「(わかっている。彼ら(ハルキとゼット)には後からこっちで記憶の一部に忘却術をかけておくから、心配しなくてもいいわよ?)」コソコソ・・

ぺぺロン伯爵(小声)「(と言っても、そうでもしないと彼らのようなヒーローたちは、彼らの感情次第では何が何でも、その世界もすべて守ろうとしちゃうからね?ほんと彼ら(ヒーロー)という者はねぇ・・)」コソコソ・・

アルト(小声)「(ああ。海東大樹を除いて、ここにいるヒーローたちはみんな、人助けをする事こそが彼らの心の本質だからね・・。)」コソコソ・・・


ぺぺロン伯爵「っと、話を戻すけどね。この妖精國ブリテンはね、さっき私が言ってた『異聞帯』と呼ばれる世界とは違う・・・空想樹が無くなってもこの世界は無くなることはない。」

ぺぺロン伯爵「あなたたちが言うように、この世界は正真正銘の並行世界・・・私や藤丸くんたちが言う汎人類史とは大きく異なる世界・・・」

ぺぺロン伯爵「汎人類史の世界において空想の産物と呼ばれていた妖精が霊長の存在として君臨している世界なのよ。」

ぺぺロン伯爵「そんな妖精たちの世界を恐怖と圧政で支配しているのが、この妖精國の女王である『モルガン』であり、あなたたちに『星の終わり』の夢を見せ、」

ぺぺロン伯爵「あなたたちのような並行世界にいるヒーローたちを使って、『予言の子』であるアルトリアちゃんの巡礼の旅を邪魔させようとしたのが、『妖精騎士アグラヴェイン』という人なの。」

ぺぺロン伯爵「妖精騎士アグラヴェインはこの妖精國に存在する妖精騎士と名乗っているけど、本当はアルト君と同じ『現実世界』の人間であり、いったいこの世界で何を企んでいるかは知らないのだけど・・・」

ぺぺロン伯爵「この妖精國を支配する妖精妃モルガンとその妖精妃を守っている妖精騎士アグラヴェイン・彼女たちを倒さない限りは、ハルキ達のような別世界の人たちは元の世界には戻れない・・・」

ぺぺロン伯爵「それらのことについては既に海東大樹やアルトたちを通して伝わっているのだけど、私が話したいことはそこじゃないわよ。」


ぺぺロン伯爵「アルト君。あなたはシェフィールドでの戦いの後、ボガードから領主の役割を引き継ぎ、場所がロンディニウムに変わっても、立派に領主として妖精たちを導いていることはよく聞いているわ。」

ぺぺロン伯爵「彼ら(元・シェフィールドの住民たち)の為にわざわざロンディニウムへ行けと話し、自身は彼らが望むノリッジ奪還を成功させる為に旅だった。」

ぺぺロン伯爵「そしてあなたはノリッジで『予言の子』であるアルトリアとカルデアと共にノリッジの『厄災』、円卓軍と共にイレギュラーズの1人であるダルダンを倒し、」

ぺぺロン伯爵「さらには女王軍・軍隊長であった2代目妖精騎士ガウェイン、ソールズベリーを我が物顔で支配していたブルーナちゃんを倒した。」

ぺぺロン伯爵「あなたとあなたが結成させた『境界なき勇士団』の活躍は、もはや『予言の子』と同じぐらいに妖精たちの心に染み渡り、あなたたちへの賞賛の声はもううなぎ登りなのよねぇ~。」

ボガード「ああ。前の領主である私でさえもなし得なかったことをアルト、お前は立派にやり遂げた事に私は誇りに思えるぞ。」

アルト「ああ。だがこのようなことができたのは俺の力だけじゃない・・・俺と俺の妻のバーゲストとメリュジーヌ、俺の子供たち、ボガードにロブたちにカイニスにハベトロットたち・・・」

アルト「それにアルトリアやカルデア、円卓軍、そして俺たちに協力しているハルキや介人たち、響たちのような並行世界からの戦士(ヒーロー)の協力があって、俺たちは今ここにいるんだ。」


ハルキ、ゼット、パーシヴァル、バーゲスト「――――」頷く

ぺぺロン伯爵、ボガード「・・・・・・・」微笑みを見せる

アルト「しかしぺぺロン伯爵。それについて俺とペペロンチーノとボガードが話す事と関係あるモノなのか?俺と話をしたかったのなら、何故あの時・・・

アルト「アルトリアや藤丸たちと一緒に話をさせず、俺にわざわざ話をするために呼び出すなんて、あなたたちは何を考えて・・」

ぺぺロン伯爵「ええ、確かにこれについてはあなたも違和感を感じるよね?なぜアルトリアと藤丸くんたちを差し置いて、彼らと別々に話をする必要があると言うことをね・・?」


ぺぺロン伯爵「単刀直入に言うけど、今、私たちがやるべき事はこの妖精國を支配する女王モルガンと、その女王を守るイレギュラーズを率いる妖精騎士アグラヴェインを倒す事。」

ぺぺロン伯爵「そしてイレギュラーズを倒しつつ、奴らからヴァージェとマシュを取り戻し、ハルキ達のような並行世界の者たちを元の世界に戻さなきゃならないからね。」

ぺぺロン伯爵「だけど問題はその後・・・女王モルガンを倒し、妖精騎士アグラヴェインを倒した後、この妖精國にはいったい何が残るのかしらね?」

ぺぺロン伯爵「バーゲストから聞いているわ。アルト君、あなたはモルガンとの空鏡での謁見で彼女(モルガン)にとても大胆な事を言ったのよね?」

ぺぺロン伯爵「“モルガンとイレギュラーズを倒した後に、モルガンの支配もない自由国家を築き上げる”・・・それについては悪くはない話だと私は思うわ。」

ぺぺロン伯爵「あなたたち『境界なき勇士団』の掲げるモットーである妖精たちの『解放』と一致しているし、恐らく今後訪れる予想である『大厄災』に備える為・・・」

ぺぺロン伯爵「『大厄災』に備える為にこのような目標を掲げておけば、妖精國の妖精たちは一致団結して女王軍との戦いや『大厄災』との戦いにも望めるからね。」


ぺぺロン伯爵「だけどそのあなたが掲げる自由国家には、妖精國の妖精全てをまとめ上げる存在・・・いわば『王』の存在が不可欠と言っても良いわ。」

ぺぺロン伯爵「いくら妖精たちを解放し、妖精たちに選択権を与えたとしても、その妖精たちの選択次第では、妖精たちは妖精たちで自由に対する分断が起こりえる可能性がある・・」

ぺぺロン伯爵「自由と自由の相剋によってそれに関する衝突が起こり、それを題材に争いが起こり、団結しようも団結できない矛盾が生じるのは、人類史の歴史が既に証明している。」

ぺぺロン伯爵「妖精國でもそう、事の発端はモルガンによる自由の抑圧という選択によってこのような事態を招くきっかけを作ったと言っても良いわ。」

ぺぺロン伯爵「アルト君、あなたのその妖精國の妖精たちの気持ちを考えてこのような目標を掲げるのは良いけど、あなたはそれらを実現する為の想像力がちょっとばかし足りていないわね。」

ぺぺロン伯爵「ホント、あなたのような不器用な考えを持って世界を救う為に行動する人って、私が知る人を除いて少し危ういところがあるからね・・?」

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ぺぺロン伯爵(ペペロンチーノ)が知る不器用な考えを持つ人

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グサッ!(図星を付かれるアルト)


アルト「・・・確かにそれについては自覚しているよ。俺は不器用ながらも誰かを助けることが生きがいだからね。ハルキ達のようなヒーローたちと同じようなモノさ・・・」

アルト「でもその不器用な考えでも、俺はそうしてバーゲストたちとメリュジーヌ、ヴァージェを救い、彼女たちを愛してあげているのだからな・・。」

バーゲスト「アルト・・・・」

ぺぺロン伯爵「・・・・・・・・・・」少し笑みを見せる


ぺぺロン伯爵「っとまぁさておき、アルト君が掲げる自由国家の確立をさせるためにも、妖精國の妖精たち全てをまとめ上げる『王』の存在が不可欠なのは変わりはないわ。」

ぺぺロン伯爵「問題はその『王』と成り得る存在の候補・・・モルガンを倒した後に、妖精國を統べる者がいったい誰を推薦すれば良いかと、私とボガードの2人でその事を考えていたわ。」

ぺぺロン伯爵「エインセルの予言の通りでは、キャメロットの玉座につくのは『真の王』。その『真の王』という存在というのが未だに私にもわからない。」

ぺぺロン伯爵「予言のつじつまがあっていれば、『真の王』の正体が『予言の子』であるアルトリアである事は見当は付くのだけど・・・」

ぺぺロン伯爵「そんな事を考えている中で、我々の知っている人物の中で『真の王』と成り得るかもしれない人材を候補が上がったの・・・それについては・・・ボガード。」ボガードに目を向けながら

ボガード「ああ。俺が知る者の中でアルトが掲げる自由国家の築き上げ、妖精國の妖精たちをまとめることができる者を、この俺、ボガードはそれを知っている。」

アルト「!。そうなのかボガード!――で、ボガードが知っているという『真の王』と成り得る存在とはいったい・・・」

ボガード「うむ・・アルト。モルガンを倒し、お主がこの妖精國の妖精たちに自由と選択肢を与え、妖精國に新たな自由を持たせ、多くの妖精たちをまとめ上げ、」

ボガード「来たる『大厄災』に立ち向かえるように道を指し示し、この妖精國に新たな時代を築き上げる事ができる『真の王』・・・・つまり私はお主が思う自由国家の創造を築く者として・・・」


ボガード「私はアルト・オルラントを・・・・この妖精國の『真の王』としてお主の名を上げたのだからな。」

アルト「・・・・・・・・・・・・・・・はっ?」ビクッ・・(思考停止のように驚愕している)

数時間後・・・日没直前のロンディニウム:外壁周辺にて・・・



ゼェー・・ゼェー・・ゼェー・・・ハァ―・・・ハァ―・・ハァーー・・・・・(疲労困憊になっているジョルニたち7人)


ジョルニ、セフィー、ガイル「・・・ゼェー・・ゼェー・・ゼェー・・・」酷く疲れている

スズカ、セツノ、ルージュ「ハァ―・・・ハァ―・・ハァーー・・・・・」酷く疲れている

メリュジーヌ「・・・・・・・・・・・。」疲れているジョルニたちの様子を見てて・・


【ハァ~疲れたぁぁ~~・・・】
【みんなお疲れさま・・・】←

ガイル「ああ・・・俺たちの力の強化とはいえ、ここまで疲れる特訓は久しぶりだったよなぁ・・・セフィー?」ゼェー・・ゼェー・・ゼェー・・・

セフィー「うむ。突貫的とはいえ、ここまで能力を限界まで使う特訓は、14歳ごろの特訓以来、久しぶりだったからなぁ・・・」ハァ・・ハァ・・ハァ・・・

ルージュ「あ~~本当にそう・・・・・私なんかもう、2度とあんなような私のペンダントをワザと人質にするような特訓なんかやりたくもないのだから・・・」ハァ・・ハァ・・ハァ・・

セツノ「ハァ・・ハァ・・・セツノ・・・とっても疲れた・・・・」ハァ・・ハァ・・ハァ・・・

ジョルニ、スズカ「・・・・・・・・・」疲労困憊で何も言えない


アルトリア「みなさん、疲労困憊になりながらも能力伸ばしの訓練お疲れさまです!あなたたちの訓練の様子、しかと拝見させてもらいました。」

アルトリア「皆さまの能力はもうとてもじゃないほど素晴らしくて、それらがまた更に強くなっていくところを見ていたら、私のマーリン魔術なんかもうなんというか・・・」

千子村正「拝見だぁ~?お前さんは伯爵から何も言われていない補欠担当だからって、儂らとの訓練にも参加せずに見ているだけとはなぁ~・・?」

アルトリア「ツゥゥ~~・・・補欠で悪かったわね!補欠で!私だって、補欠は補欠なりで別の場所で色々と頑張っていたのですから!!」カァァ~~!(怒り顔)


アルトリア「・・と、失礼・・。今、フリントさんとイズさん、それと私たちの方で夕食の支度をしていました。なんでも伯爵が言うことには・・・」

アルトリア「“辛い訓練の後にはちゃんと美味しく楽しい事をしないと、訓練したみんなの士気が削いじゃうから、しっかりとアフターケアはしないとね”って・・・」

【要はアメとムチってワケだね?】←
【さすがぺぺロン、無駄がないね?】

千子村正「――だな。まぁ、こうでもしない限り、ぺぺロンのヤツがこんなアルトの子供らに急遽の訓練をさせるわけがないからな?ホント、無駄がないというかだな・・・」


アルトリア「因みに今日の夕食は、『肉じゃが』という煮込みの料理です。それに伯爵の計らいでその『肉じゃが』を皆さんの為に沢山作っておいています。」

アルトリア「肉じゃがってのは私も初めてなのですが、味も濃い上にとても香ばしい香りでとても美味しそうでしたよ?」

ガイル「!!。おぉ~『肉じゃが』か!俺の小さい頃からの好物だから、まさか妖精國で肉じゃがを食べられるなんてなぁ~!」

ジョルニ「うん。ぺぺロン伯爵に感謝した方が良さそうだね。ここまで僕達の為にわざわざこのような時間を作ってくれたのだからね?」

立花響「はぁ~~その肉じゃがのことを考えてたら、お腹がもう空いて来ちゃったよ~・・・」グググゥゥ~~・・・(腹の虫が鳴いている)

スズカ「ええそうね。ロンディニウムで別の特訓をしているアドニスの事もあるし、私たちもそろそろ行きましょう・・」

【そうだね!】
【アルトリアたちの肉じゃが、楽しみだね!】←


タッタッタッタッタッ・・・・(ロンディニウムの中へと帰っていくジョルニたちとカルデアのマスターたち)

アルトリア「さてと・・・そろそろ私も肉じゃがというモノを実食するために戻らないと・・・」タッタッタッタッ・・(移動を始める)


ギラァァ~ン!パァァァ~~!(アルトリアの近くでヒーローズゲートが開く)

アルトリア「えっ・・・なに・・・?」パチパチ・・(初めて見るヒーローズゲートに驚く)


シュィィ~~ン!(中からアルトが酷く疲れた表情で1人出てくる)

アルト「・・・・・・・・・・・」タッタッタッタッタァァーー!(疲れた表情でロンディニウムへ帰っていく)

アルトリア「!。(アルトさん!・・・てかあれ?なんかアルトさん、なんか酷く疲れた表情で出てきたみたいなのですが・・・いったいなにが・・・)」


シュィィ~~ン!(後からボガード、バーゲスト、パーシヴァル、オベロン、ぺぺロン伯爵、ハルキの順番でヒーローズゲートから出てくる)


ボガード「待つんだアルト!私はな、お主やジョルニたちの事を考えて・・・・ツゥゥ・・・」悔しそうな顔をする

バーゲスト「ボガード。さすがにアレは我々にとっても、高望みが過ぎる事だと思うのだが・・・」

ボガード「ヌゥゥ・・・すまない。今はウッドワスの軍勢とモルガンからの2倍の兵隊の対策に知力を使いたい時だというのに、先ほどのような余計な事を多く話してしまって・・・」

オベロン「ああ・・ほんと、ここに来てボガードの大言家の癖が出てしまうなんて、ボガードもまた、それ程の妖精だったって事だね?」

ボガード「ヌゥゥゥ・・・・・」なにも言えない

ぺぺロン伯爵「そうよね・・・まぁ、あそこまで多数の情報と期待と願望を押しつけられちゃったら、アルト君だって頭がパンクしちゃうからね?(私にも責任はあるけど・・・)」


アルトリア「オベロン!それにボガードさん!そこでいったい何をしていたんですか?たしか皆さんは伯爵さんに呼ばれて作戦室で話したいことがあるっていってましたが・・・」

アルトリア「特にボガードさん、あなた、アルトさんに何かやましい事でも言ってたのですか?先ほど、変な入り口から皆さんが出で来るところを見ていたのですが・・・」

アルトリア「アルトさん、なんか色んな事を考える事に疲れて、何も考えられずに酷く疲れた表情でロンディニウムへ戻って行ってましたが・・・」

アルトリア「・・・まぁ、『予言の子』である私を差し置いてアルトさんとたくさんお話ししているなんて、私って、本当の意味で補欠なのかなぁぁ~~・・・」目を背けながら・・

オベロン、ボガード「!?」ギクッ!(驚愕している)

アルトリア「・・・・・・・・・」チラッ・・(驚愕している2人を見つめていく)


ぺぺロン伯爵「ハァ~・・・わかったわ、アルトリア。あなたに感づかれちゃったのなら仕方がないわね。」

ぺぺロン伯爵「ボガード、この際アルトリアちゃんにも話しちゃった方が良いんじゃないのかしら?いずれにしても、あなたの話はモルガンを倒した後の前提の話のようだったし・・」

ぺぺロン伯爵「まぁいずれにしても、この話はいずれアルトリアちゃんにも話すつもりだったし、かなり早いことだと思うけど、話した方が気が楽になるわよ?」

ボガード「ヌヌヌ・・・・・・ハァ~~・・・」観念していく


ぺぺロン伯爵「アルトリア、夕食の時間が迫っているのはわかっているけど、少し時間をくれるかしら?まぁ長い話になるようにはしないからね?」

バーゲスト「ええ・・・、私の方はもうこれで失礼する。先ほど話し疲れたアルトの事が気になるからな・・・」

ぺぺロン伯爵「ええ良いわよ。アルト君、ここまで私の無茶ぶりな話に付き合ってくれたのだからね。彼には愛する妻であるあなたと一緒にいる時間が必要だからね?」

バーゲスト「ええ・・・ではここで失礼する。」コクッ・・、タタタタタァァーー・・・(お辞儀をしてロンディニウムへと急ぐ)


アルトリア「???。バゲ子?」首をかしげながら

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ジョルニたち7人の突貫訓練開始から数時間が立ち、ぺぺロン伯爵の監修による過酷で突貫の能力伸ばし訓練は、夕日が沈み掛かる時間帯に終了し、

ジョルニたち7人と担当の戦士(ヒーロー)たちは突貫訓練によってクタクタに疲れている中で、アルトリアたちが用意した夕食を食べにロンディニウムへと戻っていくのであった。

同じくアルトもまた、ウルトラマンZのインナースペース内でのぺぺロン伯爵たちとの話を終え、頭がパンクしたかのような疲れようでロンディニウムへと戻っており、

アルトのとても疲れた表情に違和感を覚えたアルトリアは、ぺぺロン伯爵との会話にいたオベロンとボガードに、アルトに何かやましい事を話していないかと、問いつめていき・・

それに気づいたぺぺロン伯爵は観念したかのようにアルトリアに対し、先ほどアルトに話していた“ある話”をアルトリアにも伝えていくのであった。

少し前・・・異空間:ウルトラマンZのインナースペースにて・・・


カクカクシカジカ・・・・(アルト・オルラントを『真の王』とする話をしていくボガード)

アルト「ちょ、ちょっと待て!?お、俺が『真の王』って・・・つまりモルガンを倒した後、俺が妖精國の王になるって事なのか!?」

ボガード「そうだ。女王モルガンを倒し、この妖精國ブリテンを『大厄災』討伐までの間、お前が妖精國の『真の王』として君臨するって訳だ。」

ボガード「それにアルトがブリテンの王になれば、モルガンに向けて言い放った“モルガンの支配もない自由国家を築き上げる”事をお前の手で実現する事が出来るんだぞ?」

ボガード「それにこのブリテンの妖精たちは他の異聞帯とは違い、妖精たちを外の世界に連れ出すことが出来ると、前に伯爵が言い話してくれたのだからな。」

ぺぺロン伯爵「ええそうね。少なくてもコーラルちゃんやロブとワグ、ユーミルちゃんにマイク、シェフィールドにいた妖精たちのような女王暦になってから生まれた妖精であるならば、」

ぺぺロン伯爵「あなたたちが『歪みの岬』でバーゲストとヴァージェ、メリュジーヌたちと経験した異世界への移動が可能よ。だってあなたの3年前での行動がそれを証明している。」

ぺぺロン伯爵「バーゲストたちもコーラルちゃんたちのようなブリテンに住む妖精たちは強度が『汎人類史』と同じで、彼女たちと『妖精國の妖精』でなら、この世界の外の世界・・・」

ぺぺロン伯爵「今は白紙化された大地ではあるモノの、藤丸くんたちがいる『汎人類史』への移住を可能にすることが出来るのよ。」

ぺぺロン伯爵「その話については既にここにいるパーちゃん、ボガード、オベロン、バーゲストとメリュジーヌたち2人、それにカルデアのみんなやアルトリアちゃんにも話しているわ。」

ぺぺロン伯爵「話していないのはコーラルちゃんたち以外のほとんどの『妖精國の妖精』たちの心境と、あなたを『真の王』として『大厄災』の脅威から一時的でも良いから導いて欲しい。」

ぺぺロン伯爵「『予言の子』のアルトリアでもなく、『王の氏族』のノクナレアでもなく、『魔王の氏族』のオーマジオウでもなく・・・アルト・オルラント、あなたが『真の王』として君臨して欲しいって言う事よ。」

ボガード「そういう事だ。それについてはアルト・・・お主はどうなんだ?」

アルト「~~~~~~~!?」驚愕している


アルト「ま、待ってくれ!確かに俺はあの時、空鏡に映るモルガンの前で、あいつの支配もない自由国家を築き上げるって言い放ったのだが、それはあいつの気をこちらに持たせるだけであって・・」

アルト「実際のところ、俺はこの妖精國の妖精たちをモルガンの支配から解放させて、後はあの妖精たちの好きにさせるだけであって、俺はあの妖精たちの王になるつもりはない・・」

アルト「ボガード、妖精たちの心境の事については、シェフィールドやノリッジの『厄災』の時でも、あの妖精たちの心境の悪さの事は既に周知してるはずだろ?」

アルト「それに俺には家族もいるし、万が一、俺の家族があの妖精たちによって危険な目にさらされたとしたら・・・・」

ボガード「わかっている。我が友であるアルト、それにアルトの家族たちの事は俺が守る。奴ら(ブリテンの妖精)がアルトたちに牙を向けようとするのならば、この俺がアルトたちを守る!」

ボガード「それに王になれって言ってもそれは『大厄災』を討伐するまでの話だ。事が済めば、後はお主の自由だ。妖精たちの目を欺き、何処の世界に行ってしまっても良いんだぞ。」


パンッ!(神頼みするようにお願いするボガード)


ボガード「だからこの通りだ!お主の嘘でもなんでも良いから、お主が言ったソレを実現させてくれないか?頼む!」ペコペコペコッ!(必死にお願いする)

アルト「し、しかし・・・・・・それはその・・・・」タラタラタラ・・・(困惑している)

バーゲスト「アルト・・・・・」心配している

ぺぺロン伯爵「・・・・・・・・・・」黙り込んでいる


ゼット「あのぉぉ~アルトさん、ボガードさん。今、あなた方は妖精の心境とか『真の王』とかを仰っていましたが、それって、私たちにはウルトラまるでわからないのですが・・・?」

ハルキ「はい・・・その話って、俺たちにも関係ある話というのでしたら、俺たちにも詳しく話して頂けませんでしょうか?」

アルトたち「あっ・・・・・・」2人(ハルキとゼット)の事を見て・・

ハルキ、ゼット「???」意味がわかっていない

ぺぺロン伯爵「――!。あらヤダ、ハルキくん、あなたの顔に何かゴミが付いているわよ?それにゼットくんにもね?」

ぺぺロン伯爵「あなたたちの顔に付いているゴミ、今なら私がすぐに取ってあげるわよ?」


タッタッタッタッタッ・・・(ハルキとゼットの前に近づいてくるぺぺロン伯爵)


ハルキ「えっ、その・・俺たちの顔に付いているゴミ、そんなのは自分で取れますよ。伯爵さんに取ってもらうだなんて、俺、なんか恥ずかしくて・・・」

ゼット「た、確かに・・・俺だってこの程度のゴミを伯爵さんにわざわざ取ってもらうなんて、そんなのウルトラ恥ずかしいし・・・それに私とハルキの顔にゴミなんか・・・」

ぺぺロン伯爵「――――!(隙あり!)」シュッ、ピトッ!(ハルキとゼットの額に手を当てる)


キィィンッ、パァァン!(ハルキとウルトラマンZに忘却術をかけるぺぺロン伯爵)

ハルキ「・・・・・・・・・・」記憶を消される

ゼット「・・・・・・・・・・」記憶を消される


ぺぺロン伯爵「あらゴメンなさい・・・私、さっきハルキ君たちが言ってた事を聞き忘れちゃったわぁ~・・あなたたち、どこまで話していたのか知らないかしら?」

ゼット「い、いえ別に・・・俺たちも、なんか何を言ってたのか何を聞いていたのかを忘れちゃって・・・俺・・ウルトラ物忘れが激しくなったのかなぁ~・・?」ポリポリポリ・・・(頭をかく)

ハルキ「そ、そんな事ないですよ!俺だって・・・えぇ~と・・なんだったかなぁ~~・・・うぅ~~ん・・・・」腕を組んで考えていく

ぺぺロン伯爵「・・・フゥ・・・。」安堵の息を吐く


アルト「・・・ごめんボガード。俺に少し考える時間をくれないか・・・今日はあまりにも知ることが多すぎて、俺はもう・・・」

ボガード「アルト・・・しかしこのような話は、いずれにしてもウッドワスとの戦いの後でも話せることではないかと思うとなると、私はなぁ~・・」

アルト「・・・・。――――――――」タッタッタッタッタァァーー!(黙って走り去る)

ボガード「!?。ちょ・・待つんだアルト!?」タタタタタァァーー!(アルトを追いかける)

バーゲスト「アルトっ!?」タタタタタァァーー!(アルトを追いかける)

パーシヴァル、オベロン「―――――――!」タタタタタァァーー!(アルトを追いかける)


ギラァァ~ン!パァァァ~~!(外へ向かうヒーローズゲートに入っていくアルトたち)


ぺぺロン伯爵「・・・・・・・・」心配そうな顔をする

ハルキ「あのぉ~・・アルトさん、いったい何かあったのですか?」

ぺぺロン伯爵「何でもないわ、ハルキ君。何でもないのよ・・・」眼を逸らしながら・・・

ハルキ、ゼット「???」意味がわかっていない


ボガードはウルトラマンZのインナースペースにて、アルトの事を『真の王』として、モルガンが倒れた後の妖精國ブリテンを統べる王に推薦する事への話を持ちかけるのだが、

アルトはそのボガードの話に対して、とてもじゃないほどの驚愕した表情をし、ボガードは驚愕するアルトに対し、神頼みの如く、手を合せてアルトにお願いを持ちかけるも、

日中、あまりにも情報量が多く驚愕しえる話を聞き続けたアルトは、頭が多数の情報でパンクしかかるように疲弊し、アルトはその場から逃げ帰るようにインナースペースから退出していき、

ボガードとバーゲストもまた、頭が疲弊して逃げ帰るアルトを追いかけるようにインナースペースを出て、同じようにパーシヴァルやオベロンたちもまた、インナースペースから出ていくのであった。


因みにアルトとボガードとの秘密の話をちゃっかり聞いていたウルトラマンZとハルキは、ぺぺロン伯爵によって情報漏洩がされないように彼から忘却術をかけられてしまい、

ハルキとゼットはぺぺロン伯爵がかけた忘却術によって、異聞帯の事もアルトに話す話の二つの記憶を消され、ハルキとゼットはいったい何の話していたのかも忘れたまま、インナースペースでの話が終了するのであった。

ロンディニウム:武器庫の近く周辺



タタタタタァァーー・・・。ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・(ボガードたちから逃げ切るアルト)


アルト「ハァ‥ハァ・・・ハァ‥ハァ・・・・。(俺をモルガンが倒れた後の妖精國の王にするだって・・・?俺はそんなことを望んでいないというのに・・・)」

アルト「(確かに俺はあの時、アザミが丘のねじれ穴でボガードの必死の頼みを聞き入れ、新たなシェフィールドの領主とシェフィールドの妖精たちを導く存在になったのだが・・・)」

アルト「(それはボガードも知っての通り、あれはそのシェフィールドの妖精たちに生きる“目的”を与え、俺達に味方をする者たちを多くでも増やそうとしているだけであって・・・)」

アルト「(俺はこの妖精國の妖精たちをモルガンの支配から解放させるだけであって、俺はあの妖精たちをこのブリテンの王として導くつもりなど無いというのに・・・)」

アルト「(それに第一、俺が言い放った“モルガンの支配もない自由国家を築き上げる”という嘘の話・・・まさか俺の否間にあの2人で実現させようとしていたなんて・・)」

アルト「(あれは紛れもなく俺がモルガンの気をこっちに向かせるための嘘の話であって、さっきも言ったように俺は王になるつもりはない・・・)」

アルト「(でもだからって、俺が言った嘘がボガードやぺぺロン伯爵の耳に入り、その嘘をモルガンが倒れた後のブリテンを治め、今後、現れるかもしれない『大厄災』の打倒のプロパガンダに使おうとするなんて・・・)」

アルト「(ほんと・・自分が言った嘘とはいえ、あの嘘の話・・・俺をブリテンの王にして実現させようとボガードが考えていたなんて・・あまりの驚きについあの場から逃げてしまった・・・)」

アルト「(だがそもそもあの嘘を言った俺にも悪気はあると言ってもいい。例え嘘であろうと実現できない事を安易に誰かに言う事は自分に取ってとてもマズい事だからな・・)」

アルト「(・・後でボガードにあの話は俺がモルガンの気を引く為に付いた嘘である事を明かし、ボガードに正直に謝っておこう・・。)」反省


タッタッタッタッ、ガタンガタンガタン・・・(何かを運んでいくダ・ヴィンチちゃん)


ダ・ヴィンチちゃん「おや?そこにいるのはアルト君じゃないか!そこでいったい何をしているんだい?」

アルト「!。ダ・ヴィンチか。アドニスの突貫訓練の方がどうなんだい?ジョルニやルージュたちとは違う場所で訓練と共に武器の製造もお願いしていると聞いているのだが・・」

ダ・ヴィンチちゃん「うん。順調にアドニスくんは、伯爵から依頼された武器をアドニスくんの力をフル活用で作っているよ。コーラルのサポートもあってね。」

ダ・ヴィンチちゃん「おかげでこんなに多くの武器が今日中に沢山作ることが出来た。これならウッドワス軍や2倍の数の女王軍の兵士に打ち勝つことが出来るかもしれないのだが・・・」


そぉぉ~、ガチャン・・・(入れ物にある大量生産された“あるモノ”を見せるダ・ヴィンチちゃん)


ダ・ヴィンチちゃん「この武器・・・君が今後の戦いに勝つために必要なモノだと思っているのだが、この武器・・正直に言って、これは・・・」

アルト「わかっている。だとしてもこれらは、これから戦うであろうウッドワス軍の他、二倍の数の女王軍との戦いにも必要となるモノだ。」

アルト「突貫的な訓練と今後の戦いに必要なモノの調達とはいえ、アドニスにはあまりにも辛い事をさせていることは自覚しているし、反省もしている。」

アルト「だかそれでも、これからの戦いにおいてコレらは戦場においてとても必要となるのは間違いない。それについては俺が責任を取るつもりだ。」

ダ・ヴィンチちゃん「そうか。君がそう思い、そう考えるというのなら、私は君にこれ以上のことは言わない。君がその自覚を持っているだけで私は充分さ。」

ダ・ヴィンチちゃん「だから今は、明日のウッドワスとの決戦に備えて戦力も武力も必要となる。無論、君たちの士気も必要なのさ!」


ダ・ヴィンチちゃん「少し前、アルトリアから夕食が出来上がったと話を聞いてね。私はこれを運んでからみんなと合流する。アルト君はアドニスたちを呼んできてくれないかな?」

アルト「わかった。じゃあ後で大広間で合流だな?」

ダ・ヴィンチちゃん「ええ!」ガシャッ、ガシャガシャガシャガシャ!(“あるモノ”を持って先に行く)


タッタッタッタッタッ・・・(アドニスがいる武器庫へ向かうアルト)

ロンディニウム:武器庫内(アドニスの突貫特訓場所)



ジャラジャラジャラァァ~~、ゴトン、ゴトン、ゴトン・・・(数多くの“あるモノ”を作っていくアドニス)

アドニス「クゥゥ~~~、フゥゥ~~・・・」ジャラジャラジャラァァ~~、カチャカチャカチャ!(“あるモノ”を作っていく)


アドニス「~~~!――ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・」ゴトンッ、へナヘナァァ~~(“あるモノ”を作り終え、そのまま手を止める)

コーラル「アドニス様。こちらを・・・・」スルッ・・・(お水を手渡す)

アドニス「うん。ありがとう、コーラル・・・」ゴクゴクゴクゴク・・・・(手渡されたお水を飲んでいく)


タッタッタッタッタッ・・・(武器庫に入っていくアルト)


アルト「随分と頑張っているじゃないかアドニス!ここまで頑張っているなんて、父さんは感激しているぞ?」

アドニス「お父さん!僕、伯爵さんが言われた通りに僕の『覚醒』したのを含めた力で数多くの武器を作って、あまりの多さに僕もとてもじゃないほど凄く疲れた気がしているんだけど・・・」

アドニス「ノリッジの時よりも誠実により短時間で生成する時間が短くなって、作れる量もたくさん作れるようになったんだよ!」

コーラル「はい。それに生成に必要な材料も数多く揃っている事から、生成する時間も短縮され、これほどの武器を作れるなんて、伯爵さんはこれを狙ってこのような特訓をアドニスに行なわせたのですね?」

コーラル「それにアドニス様の妻としてのサポートもあり、アドニスさんは力の反動による倦怠感に負けずにここまで多くの武器を作っていけたのですので。」

アドニス「うん、そうだね。コーラルが僕に寄り添ってくれていたから僕は力の反動に負けずに頑張れたのだからね。」

アルト「そうか・・それは良かったな、アドニス。」感心している


コーラル「――先ほど一つ武器が出来上がり、こちらに出来たばかりの武器が閉まってあります。」スゥゥッ・・(“あるモノ”が入った木箱を見せる)

アルト「そうか。――じゃあ、そろそろアルトリアたちが夕食の支度が出来ている頃だから、これを運んだ後にゴハンを食べに行こうか?」

アルト「武器の方は俺が運んでおくから、コーラルとアドニスは先にみんなの所へ行ってくれないか?」

アドニス「う、うん・・・・・・」頷く

アルト「――――――」ガシッ、グググゥゥ~~!(出来たばかりの“あるモノ”が入った木箱を持ち運ぼうとするアルト)



アドニス「ねえお父さん・・。僕たちって、これって僕たちにとって良い事なんだよね?僕たち家族とパーシヴァルさんたちがウッドワスや女王軍に勝つ為にも・・・」

アドニス「僕の力であの火薬を使った武器を作って、火縄銃を作って、ジョルニ兄ちゃんたちが強くなるためにたくさん特訓をしていって・・・」

アドニス「それで僕らはロンディニウムにいるみんなの事を守れるのかな?こんな・・こんな大量に作った『爆弾』でみんなの事を守れるのかなぁ~・・?」


ガチャッ・・・(“あるモノ(地雷爆弾)”を手に持っているアドニス)


アドニス「・・・・・・・・・」悲しげな顔をしている

アルト「!。・・・・・・・」アドニスのその表情を見てて・・


ゴトンッ、タッタッタッタッタッタッ・・・、スルゥゥ・・・。(武器が入った木箱を一旦置いて、アドニスの前に座るアルト)

アルト「不安なのか?モルガンや女王軍との戦争に勝つ為とはいえ、アドニスの力でこんな爆弾を多く作って、それらをこの妖精國で使うことが不安なのか?」

アドニス「うん・・・。今、僕の力で大量に作ったこの爆弾・・・・これって『地雷』っていう爆弾の一種なんだよね?地雷のことは僕がシータさんがいるカルデアでこれらの事を勉強してたんだ・・。」

アドニス「地雷って、敵国の兵隊さんや戦争で傷ついた人も関係なく、踏んだ人の命を簡単に殺してしまう・・とっても危ない武器なんだよね?」

アドニス「僕たちは妖精國の何処かに囚われているヴァージェお母さんを救い出し、妖精たちをモルガンの支配から解放させるためにアルトリアさんたちと一緒に戦っている・・」

アドニス「ノリッジだってそう・・・僕はお父さんたちやコーラルを『厄災』から守りたいという気持ちがあったから、僕あのような『覚醒』した力が使えるようになったんだ・・・」

アドニス「・・・でも今は明日の夜に戦うウッドワスと女王軍との戦いに勝つ為だけに、僕の力でこんな妖精たちを大きく傷つけかねない物を沢山作って、僕たちが戦う武器に使うなんて・・・」

アドニス「いくらぺぺロン伯爵やお父さんが女王軍やイレギュラーズに勝つ為にそれらを作って欲しいと言っていたけど、正直、僕は・・・その・・・」不安な表情をしていく

コーラル「アドニス様・・・・」同じく不安な表情をしていく

アルト「・・・・・・・・・・」2人の表情を見ていて・・・


アルト「(やっぱりそうなるよな・・・。アドニスたちがこの妖精國に来たのは、俺とヴァージェを助け出し、家族みんな揃って一緒に幸せに暮らしていく・・)」

アルト「(本来、ジョルニたちは俺とヴァージェを救い出す為に、彼らは『救國の七つ星』として敵と戦う術を学んで俺を救いに来た心優しき戦士たちだ。)」

アルト「(しかしヴァージェを救う為にはまず、モルガンや女王軍、妖精騎士アグラヴェインや他のイレギュラーズたちを倒さなければならないし、多くの味方となる妖精、人間たちを守る必要がある・・)」

アルト「(その為にもこのモルガン率いる女王軍やイレギュラーズとの戦争は避けられないし、この戦争に勝つには女王軍さえも知らない戦力を持つ必要がある。この戦いに勝つためにも・・・)」

アルト「(その為だけに俺の息子たちを戦争に巻き込んだ事については俺もとても心が痛い。本来、子供たちをこのような戦いに巻き込む必要は3年前の失敗が無ければ避けられたというのに・・・)」

アルト「(だがそもそもこの戦いは俺が3年前に始めた・・この『妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ』を、この世界の真意を知らぬまま俺の手で変えると言い出した俺の『咎』だ。)」

アルト「(だからこそ、このまま引き下がってはいけない。俺が犯した『咎』を俺の大切な家族にも広げてしまい、この戦いに巻き込んでしまった責任を取り、向き合わなきゃならないからな・・・)」


ポンポンッ!(アドニスの肩をそっと叩いていくアルト)


アルト「アドニスが言いたい事は俺にもよくわかる・・・・確かにコレ(地雷)はこの戦争において、この世界の多くの妖精たちや人間たちを深く傷つける・・いわば“死への武器”だ。」

アルト「それにアドニスやジョルニたちの力をこのような戦争の道具として利用するのは俺にとっても辛いことだ。むしろ戦争自体が許されない事だというのに・・・」

アルト「だがそれでも尚、俺たちはモルガンや妖精騎士アグラヴェインたちによって奪われた家族を取り戻し、俺たちが大切にしていく仲間たちを守る為にも、俺たちは前に進んでいくしか無いんだ・・。」

アルト「例え俺がこの戦いを早期に決着を付けるために、火薬や銃火器・・そして地雷のような爆弾を作り、それを武器として戦わせる事になったとしてもだ・・」

アドニス「お父さん・・・・」

アルト「・・・それにこの戦いや『大厄災』の討伐が終わった後は、火薬を含めてこのような武器を全てこの世界から廃棄処分するつもりだ。アドニスが深く考える必要は無いって事だよ。」

コーラル「アルト様・・・・・――!」キリッ!(表情を変える)


スルゥゥ~・・ピトッ。(アドニスの手を自身の胸に触れさせるコーラル)


コーラル「私も同じ気持ちです。私もあの時、ソールズベリーであなた様の妻として結婚する事を誓い、あなたとずっとお側に居ることを、心から誓いあった身です。」

コーラル「アドニス様がどんなに辛い思いをし、アドニス様の心がバラバラに割れて砕けるような事があったとしても、私はあなた様の側にずっといます。」

コーラル「あなた様の心がどんなに壊れようとも、私の身体と愛を持ってして、あなた様の心を癒やし、共に支えあって生きていく・・それが私の今の『目的』なのですから。」

アドニス「コーラル・・・」グスンッ、ウウウウ・・・(少し泣きそうになり、涙を堪えていく)

ソォォ~・・(武器庫の入り口からアルトとアドニスたちの様子を見ているバーゲスト)


スリスリスリ・・・(中でアドニスの背中を擦って励ますアルトの様子が見られる)

バーゲスト「・・・・・・・・・・・・・・・」外から様子を見ていて・・

バーゲスト「(アルトを追いかけてここまで来たのだが、まさかアドニスがそこまでこの戦いの事を気にしていたとは・・・昔の私でならこんな事など気にする必要など無かったはずなのに・・・)」

バーゲスト「(純恋愛の宝石の力でアルトを通して流れてくるこの感じ・・・そうか、アルトもまた、この戦いの意味や先の事について考え、そしてそれに対して不安を持っていたのだな・・。)」

バーゲスト「(ハァ・・やはり今のアルトにあのような話を持ちかけたのは早すぎたと言っても過言はないな・・。)」

――――――――――――――――――――――――――――――――

アドニス「――ありがとうお父さん。僕、お父さんが励ましてくれたおかげでまた頑張れる気がするよ。本当にありがとう!」

アルト「ああ、どういたしまして。」

アドニス「コーラル。コーラルが僕の側にずっといてくれるだけで、僕は今よりずっと頑張れる事が出来るし、もっと数多くの物を作れるからね!」

アドニス「それに僕はコーラルの夫としてもっと、コーラルの事を支えてあげたいし、コーラルのことを愛してあげたい。今でも、これから先も!」

アドニス「コーラルだって気持ちは同じなんだよね?例え僕の心が砕けてしまいそうでも、コーラルは僕の事をずっと支え、ずっと愛してあげたい・・・」

アドニス「それに純恋愛の宝石を通してわかるよ。僕が地雷のことで悩んでいることを心配していたり、それに対してコーラルも励ましてあげたいと言う事も・・」

アドニス「それらも含めて、僕とエッチな事をしたいっていう気持ちが漏れているって事もね・・・?」フフッ・・(笑みを見せる)

コーラル「―――!!?そ、それは・・そのぉぉ~~・・・」ドキッ!カァァァ~~!(顔が赤くなる)


ジワァ~・・トロォォ~ン・・・グイッ!(自身の股下に愛液が垂れていることを隠そうとするコーラル)


コーラル「こ、これは別にその~・・・・アドニス様がとても頑張って武器を作っている姿を見てて、私もアドニス様の為に何が出来ることがないかと思いまして・・」

コーラル「明日の戦いではとてもじゃないほど凄まじい戦闘になり、アドニス様がこのまま戦いで身体も心も傷つく事があったらと思って考えてましたら・・そのぉぉ・・・」モジモジモジ・・・

アルト「ついついアドニスとの『夫婦の営み』の事を考えちゃったんだな?わかるよそれ・・。どんなタイミングで発情するかも、どんなタイミングで欲求不満になる事も、人によってそれぞれだからね・・。」

アルト「だからって、このまま欲求不満を解消せずに溜まり続けると、アドニスよりも先にコーラルの心がバラバラに砕けてしまうかもしれないからな・・・?」

アドニス、コーラル「~~~~~~」カァァ~~・・(恥ずかしがる)

アルト「別に恥ずかしがる事はないさ。俺とアドニスたちはもう、同じ人間の夫と妖精の妻を持つ家族なんだからな。まぁ普通は他人の『夫婦の営み』を見ることは絶対に無いのだが・・・――」

アルト「――ルージュが強化した透明化の魔術礼装の試しも含めて、俺もまた、アドニスたちの性事情に付き合ってやろうと思っているんだよねぇ~・・」

アルト「まぁ付き合うって言っても、今日の事で俺も色々あったから、それへのフラストレーションが早く溜まってしまってねぇ・・。俺も一緒にまぜてもらおうかなぁ~っと思っちゃって・・」カリカリカリ・・(頭をかきながら)

コーラル「そ、そうなのですか・・・。まぁアルト様もまた、アドニス様と同じ人間の男ですし、アドニス様を含めた3人の子をバーゲスト様の子宮に孕ませるぐらいの絶倫だったと聞きますので・・。」

アドニス「うん、そうだね・・・・」カァァァ~~・・・(少し恥ずかしがっている)


アルト「・・っと言っても、俺とアドニスたちで『夫婦の営み』をするのはみんなが完全に寝静まった後・・・ここのような誰もいない場所でやるのがベストだからね。」

アルト「だから今はみんなが揃っている大広間の所へ行こうか?アルトリアたちが夕食の支度が出来たと言ってたから、そろそろみんながいる所へ戻ろうか。」

アドニス、コーラル「うん(はい)!」頷く

―――――――――――――――――――――――――――――――

バーゲスト「――!」フゥゥ~・・(アルトたちが笑顔で話をしている様子を見て、安堵する)


アルト「!。――――!」グッ!(バーゲストに向けてグットサインを見せる)

バーゲスト「――!?~~~~」カァァ~~!(顔を赤くする)

――――――――――――――――――――――――――――
ボガードからアルトの事を妖精國ブリテンの『王』とする話を持ちかけられ、事の大きさに頭がパンクしたかのように疲弊し、その場から逃げ出してしまったアルト。

その事に対してアルトは、あの話の事で突き放してしまったボガードに対する反省する色を見せており、後にボガードに謝罪しようと決めていた矢先に、

ダ・ヴィンチの呼びかけで未だに武器庫内で地雷などの武器を作っているアドニスたちに夕食の支度が済んでいることを報告しに言ったところ・・・

自身の力で大量殺戮が出来る物(地雷などの近代兵器)を作る事への不安に押しつぶされそうなアドニスの事を励ますように激励の言葉と共に寄り添っていき、

コーラルもまた、夫であるアドニスの事を愛し、共に支えていくことを話していき、アドニスはそれらを活力として元気を取り戻していくのであった。


そして今宵の夜にアドニス夫婦とアルト夫婦の間で『夫婦の営み』をしようと約束をし、アルトとアドニスとコーラルはみんなが待っている大広間へと向かって行くのであった。

その際、アルトはアルトとアドニスたちの会話の様子を武器庫入り口の所で隠れて聞いていたバーゲストを純恋愛の宝石を通して発見し、

アルトはアドニスたちと話していた事を聞いていたんだと気づいていたかのようにバーゲストに向けてグットサインを送り、

バーゲストはアルトのグットサインの意味を知るかのように顔を赤く染め上げるのであった。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
武器庫内でアルトとアドニスが話し合っている同じ頃・・・ロンディニウム:正門付近では・・・・



カクカクシカジカ・・・・(アルト・オルラントを『真の王』とする話をアルトリアに伝えていくボガード)


アルトリア「えっ!?『予言の子』である私とノクナレアを差し置いて、モルガンを倒した後の妖精國を、人間であるアルトさんを『真の王』にするだって!?」驚愕している

アルトリア「その事をボガードがアルトに了承するために説得も含めて頼んだけど、アルトさんの頭がパンクして、そのまま逃げられちゃったって・・・」

ぺぺロン伯爵「そうなんだよねぇ~・・。まぁ今日の所、アルト君にとって彼の頭の容量がキャパオーバーする話が多かったからねぇ~・・それに彼がその事で考える時間も短かったこともあるしね。」


ボガード「グヌヌヌ~~~・・・確かに先ほどのアルトの様子からして見ても、この話は私の高望みが多すぎたこともあるが、この話はアルトにもメリットがあるというのに・・」

ボガード「何故なんだアルト・・・・。たかが『大厄災』を討伐するまでの間の期間限定で、アルトは妖精國の王の玉座に座る事が出来るというのに・・」

ボガード「妖精たちの事はこの私が何とかアルトの家族に危険が及ばないように守ってあげるというのに・・・。いったい何がアルトにとって不満があるというのだ・・・。」

アルトリア「――それはアルトさんにだって、嫌がることがあったら嫌と言いますし、アルトさんにはアルトさんなりの考え方もあって、あのような事を言ったと思っていますし・・・」

アルトリア「それにまだモルガンを倒してもいないというのにモルガンを倒した後の妄想話を、色々話を聞いて疲れているアルトさんに話した所で、」

アルトリア「先ほどのようにアルトさんの頭がパンクして、それら全てが考えたくなくなって、ボガードさんの前から逃げ出す事は当然の事だと・・・。」

アルトリア「ハァ~・・ホント、人の気持ちの事も考えなしに自分が期待したい事を押しつけてお願いするなんて・・・・。ボガードさんもまた、頭■■■■なのかな?」

ボガード「~~~~~~」グサッ!(図星を付かれる)


アルトリア「それに境界なき勇士団は、妖精騎士アグラヴェインとイレギュラーズを打倒し、モルガンの支配から妖精たちを解放させ、妖精たちに生きる事への選択権を与えるだけであって・・」

アルトリア「『大厄災』を討伐するだけの為に、アルトさんを『真の王』として君臨させる事は境界なき勇士団のモットーや道理に反する事だと。」

アルトリア「それとあまり口にしたくはないのですが・・・。藤丸くんと同じ異世界から人間であるアルトさんを『真の王』に仕立てたところで、アルトさんのことを良く思っていない妖精もいますし、」

アルトリア「前にハベトロットさんから聞いた妖精暦の話によると、その時代の新たな王様になるはずだった人間は、その時代の妖精たちの氏族長たちによって倒れ、妖精暦のロンディニウムは滅びました。」


アルトリア「ボガードさん。本当にアルトさんの事を思ってこのような話をしたのでしたら、今一度あなたの胸に聞いて見たらどうなのですか?例えそのような計画を実行したとしても・・・」

アルトリア「あなたは妖精暦で起きたロンディニウムの悲劇をアルトさんにもさせるというのですか?あなたの行いでシェフィールドのような悲劇を再び繰り返すつもりなのですか?」

ボガード「―――――!?」ビクッ!(苦い顔をする)

アルトリア「・・・・・・・・」ジィ~~!(真剣な表情でボガードを見つめる)

ぺぺロン伯爵「確かにアルトリアちゃんの言っている事は正しいかもしれないわね?アルト君の今の心境を考えてみたとしても、今のアルト君に妖精國の王になるという意識は無いのは確かなことよね。」

ぺぺロン伯爵「3年前のアルトくんは・・このブリテンの女王であるモルガンを倒し、妖精國の妖精たちを救って世界を変える事を考えて行動をしていたと聞いていたのだけど・・」

ぺぺロン伯爵「今のアルトくんには“妖精國ブリテン”を変える事よりも、彼と彼が愛する妻と子供たちと共に、モルガンたちから奪われた妻のヴァージェを取り返していき・・・」

ぺぺロン伯爵「アルトくんとヴァージェ、そしてバーゲストたちとジョルニくんたちの家族で静かにどっかの場所で暮らすことを彼の1番の『目的』としており、」

ぺぺロン伯爵「『境界なき勇士団』のモットーとやり方は、それらを遂行させる戦力を集める為の手段であって、アルトが妖精たちをどうするかしないかは、彼の考え方によって変わっていくからねぇ~・・・」

アルトリア、ボガード、メリュジーヌ「・・・・・・・・・・」

ぺぺロン伯爵「それに『大厄災』を討伐するだけであるならば、カルデアのマスターである藤丸くんたちと協力すれば、戦力の方では問題なく『大厄災』を討伐する事が可能と見て間違いないと思うよねぇ~・・」

ぺぺロン伯爵「なんたって藤丸くんって、カルデアでの召喚式を通して契約をしているサーヴァントの数が多いから・・例え、無理に妖精たちを結託させていかなくても、」

ぺぺロン伯爵「アドニスくんの力でストーム・ボーダーを直し、数多くのサーヴァント達をアルトと藤丸くんの2人でやっていけば、数多くのサーヴァントで『大厄災』に太刀打ちする事が可能になるからねぇ~・・?」


ぺぺロン伯爵(笑い顔)「んでっ、最終的に『大厄災』を倒し、ただ自由となった妖精國の妖精たちの事はもう全て自由にさせるだけに好きにほったらかしにして、」

ぺぺロン伯爵(笑い顔)「『歪みの岬』を通して他の世界から来た戦士(ヒーロー)たちを元の世界に戻した後に、アルトたちは家族揃って、他の世界へと旅立っていく・・・」

ぺぺロン伯爵(笑い顔)「妖精たちの今後の事については、藤丸くんたちカルデアの好きにさせておいて、アルトたちについては何も咎も無しに他の世界で静かな暮らしを歩んでそれでおしまい!って事なのよ!」

ぺぺロン伯爵(笑い顔)「アハハハハハ、ホント、アルト君ってとっても面白い異世界からの男だよねぇ~!本来、世界を破壊する2つの『厄災』はずだったバーゲストやメリュジーヌたちを救い、」

ぺぺロン伯爵(笑い顔)「モルガンの娘であったヴァージェさえも更正させて、尚且つヴァージェたち3人の妖精を妻に迎え、3人の間に子供まで産ませちゃって、家族の事が彼の1番に守る価値となったとしても・・」

ぺぺロン伯爵(渡井顔)「アルト君は、自身の事を彼らの気持ち一つで裏切る妖精たちの事など見捨てずに、ただモルガンの支配から解放させ、後の事はその妖精たちの好きにさせる事でその妖精たちを事実上に救っていく・・」

ぺぺロン伯爵(笑い顔)「もう正にこのような人でなしの私と、お人好しが良すぎる藤丸くんたちと同じぐらいに凄いと言うしか無いわよねぇ~~!!アハハハハハ~~!!」笑い顔

アルトリア、メリュジーヌ「~~~~・・・・・」呆れている

ボガード、パーシヴァル、オベロン「・・・・・・・・」ドン引きしている


アルトリア「・・そうですか。ではボガードさん、最後にもう一つ質問させてもらっても宜しいでしょうか?」

アルトリア「ボガードさんは3年前までは過去にウッドワスとでは氏族長を決める戦いで敗北し、統治していたノリッジの街もでさえもスプリガンの政争に負けて奪われたと聞いています。」

アルトリア「その二つの敗北があり、ボガードさんは彼と同じような境遇を持つ妖精たちと共にシェフィールドを拠点とするために復興させ、そして数多くの反逆派の妖精たちを集めていき、」

アルトリア「3年前の『白雪姫作戦』の実行、それらの失敗で軍備を剥奪されても尚、3年もの刻でソレよりも早く過去最大の反逆派の妖精たちを集めたと聞いています。」

アルトリア「それらの理由としては、3年前までのボガードさんはキャメロットの玉座をその手にする為に、ボガードさんは多くの反逆者の妖精たちを集めていました。」

アルトリア「シェフィールドの領主であったボガードさんは、その妖精たちから「力」を重視する価値観が強くも、とても善政とした妖精だと聞いていました。」

アルトリア「ですが何故・・・あなたのような力あり、その力と武力でモルガンの命やキャメロットの玉座を狙っていたはずのボガードさんは、シェフィールドの領主の権利を捨てて、」

アルトリア「その領主の権限をアルトさんに譲り、アルトさんを元・シェフィールドの住民たちをまとめ上げる者として、アルトさんを今は無きシェフィールドの領主として仕立て上げたのですか!?」


アルトリア「そもそもボガードさんが言った“自由国家の成立”をさせ、妖精國全体の妖精たちをまとめ上げる為になんで、アルトさんを『真の王』として仕立て上げる必要があるのですか!?」

アルトリア「ボガードさんは何故、自分自身が王とならずにアルトさんをブリテンの王にする事にこだわるというのですか!?」キツく言う

ボガード「・・・・・・・・・」黙っている

タッタッタッタッタッ・・・・・・(夕日の元へ行くように歩くボガード)


ボガード「・・・悟ったのだ。この俺のような妖精なんかにはどうも誰かの上に立つことは向いていないと言う事を・・・」

ボガード「アルトリア、それにパーシヴァル。確かにシェフィールドは俺の元へ亡命してきたスプリガンの奴と奴に加担したグズリーの暴走により、」

ボガード「カルデアの仲間であるマシュが使っていたというブラックバレルとか言う鉄の筒を使われ、シェフィールドの守りと共に焼き払われた。」

ボガード「だが、そのブラックバレルを使ったのがグズリーではなかったのであれば、いったい誰があの恐るべき鉄の筒を見境無く使う奴がいるのか・・・」


ボガード「・・・・この俺、ボガードだ。」

アルトリア、パーシヴァル、ぺぺロン伯爵「―――――!?」驚く

メリュジーヌ「・・・・・・・・」黙っている

オベロン「・・・・・・・・・」黙り込んでいる


ボガード「正確には、アルトが持つヒール(改良)の力で改心する前に俺・・・3年前までの大言家で勝つ事にこだわる事しか頭に無かった頃のボガードのことだ。」

ボガード「いま思うとなると、あの時の俺であるならば、あのシェフィールドの戦いの中・・城壁や城内、城下の混乱もあり、妖精たちがうおさおとしていき・・」

ボガード「予言の子と呼ばれてたマシュを差し出せとか、上記の混乱を黙らせ!とか、妖精たちが俺にせがんで何度もしつこく言うものと言うからには・・」

ボガード「それらに激昂された俺はあのブラックバレルを俺の手で使い、ただ混乱の最中にある戦況を打破する切っ掛けとなればと、そんな淡い期待で引き鉄に手をかけていき、」

ボガード「そして自軍や敵軍の兵も、城壁の守りも巻き込んで焼き払ったその一撃に魅入られ、自身の身体が削られていくことも見境無くブラックバレルを使っていき、」

ボガード「最後には自身の身が知らずしてグズリーのように砂塵となるか、妖精騎士の誰かに打ち倒される結果となっていたのか・・。今となってはもう比べる余地も無い・・」

メリュジーヌ「・・・・・・・・・」

ボガード「アルトによって改心した俺もまた、あの時の戦いの中で親友のアルトとシェフィールドの民か、ブラックバレルによる敵軍の殲滅かの選択を迫られ、俺はアルトの方を選んだ。」

ボガード「その結果、スプリガンとグズリーの暴走や重鎮であった妖精達の裏切りを止められず、シェフィールドは糸も簡単に陥落してしまった・・」

パーシヴァル「ボガードさん・・・」

ボガード「今となっては俺が統治していたシェフィールドは俺のミスで滅び去り、ノリッジの解放や『厄災』の討伐もまた、アルトたちの力なくしては成し遂げることが出来なかった。」

ボガード「誰かの事も見境無く、危険な力に魅入られていく3年前までの俺(ボガード)に、アルトたちを守ると決めるもシェフィールドの陥落を止められなかった今の俺(ボガード)。」

ボガード「このような過ちを招き、自身らが築き上げてきたモノを自身の手で無駄にしてきた・・俺のような妖精などに、2度とキャメロットの玉座に座らせてはいけないんだ。」


ボガード「アルト・オルラントはそんな俺を自身の意思で改心させ、彼の持つ知恵や決断力、優しさ、勇敢さ、理解力で自身の家族と境界なき勇士団をまとめ上げてきた。」

ボガード「アルト・オルラントは多くの個性溢れる家族の大黒柱だけでなく、この妖精國全体の大黒柱と成り得る『王』の器でもあるのだ。」

ボガード「だが、先ほども言ったようにアルトは不器用なところがある他に、自身の家族の事を心配しすぎているところも見受けられる為に、彼を補佐する存在が必要となる。」

ボガード「その補佐の役割を担う者こそが・・この俺って言うことだな。」ニッ!(笑顔で答える)

アルトリア「・・・・・・・・・」黙っている

――――――――――――――――――――――――――――
アルトが武器庫内でアドニスたちと話し合っている同じ頃、ロンディニウムの正門側でアルトリアに“アルトを『真の王』として仕立て上げる話”をしていき、

アルトリアはその話に反論するかのように、ボガードに2週間前のシェフィールドの陥落や妖精暦のロンディニウムの悲劇を繰り返すのか否かの話をしていき、

ボガードもまた、彼自身が王になる事を辞めた事やアルトには『王』と成り得る器の持ち主であると話していき、パーシヴァルとぺぺロン伯爵は驚きつつも、

事の理解をしていたオベロンやメリュジーヌ、そしてボガードの話を聞いていたアルトリアはただその事に対して沈黙をするしかなかったのであった・・

幕間:決戦前の静けさ~決戦前夜~
――――――――――――――――――
それから数分後・・・ロンディニウム:大広間では・・・



ガヤガヤガヤガヤガヤ!(夕食の配膳をしていく人々たち)


モグモグモグモグ・・・・(夕食の肉じゃが定食を食べていくアルトリアたち)

【旨い!!】
【とっても美味しいよ、アルトリア!】←

アルトリア「ホント?やったぁ~!実はこのジャガイモという野菜、なんといっても私が綺麗に実も大きく、皮もなく皮むきしたんですよ?」

アルトリア「それとニンジンもタマネギだって、この私が全部美味しくなるように皮を剥いてあげたのですからね!」ニコッ!

千子村正「オイオイ・・・アルトリア、皮を剥いただけで料理をした気になっていないか?料理というのはな、その皮を剥いた野菜と肉を切ったり、味付けとかをする事も含まれていてなぁ。」

千子村正「アルトリアは皮むきの他に野菜や肉を切ったり、肉じゃがの味付けとかの作業とかもしていたのか?」

イズ「いいえ。アルトリアさんは自身の魔術で肉じゃがの材料や調味料を操作し、それらをぎゅうぎゅうに鍋に詰め込んでいく様子が、私の中でのシュミレーションで検証され、」

イズ「その結果、その肉じゃがには膨大な魔力が注ぎ込まれ、材料は融合し、それが世界を滅ぼそうとする『厄災』並の生物兵器が作られる結果が見受けられたこともあり。」

イズ「アルトリアさんには一切、料理に手をかけずにただ、魔術を使用せずとも出来る野菜の皮むきをひたすらにアルトリアさんにやらせて貰いました。」

アルトリア「~~~~~~~~~!!」カァァァ~~!!(恥ずかしい顔になる)

【悲しいけど仕方がないね・・・・・】←
【凄いよイズさん!】

アルトリア「べ、べべ別に野菜の皮むきだって立派なお料理の手伝いだし、私だって、好きで補欠になったわけじゃないから!」

アルトリア「あ~~も~~!今日のところは補欠だと言われようとも、明日の戦いでは私は補欠ではないという事を証明してやるから!」

アルトリア「明日はちゃんと『予言の子』としての本気をみんなに見せつけてやるんだからね!!」

【うん。その息だよ、アルトリア!】
【なんたってアルトリアは予言の子だからね!】←

アルトリア「はい!ありがとう、藤丸くん!」ニコッ!(笑顔を見せる)


円卓軍の兵士たち「さすがは我らの『予言の子』!補欠と言われようが諸共せず、ウッドワスの哨戒部隊を追い払い、難民たちを助け出した!」

円卓軍の兵士たち「まさに常勝の王、戦場の救世主!円卓軍とヒーローたちの縁の下の力持ち!皮むきの天才、戦場の皮むき包丁!」

円卓軍の兵士たち「肉じゃがのおかわり持ってこい!『予言の子』が剥いてくれた野菜をもっと食べよう!食べてもっと『予言の子』の祝福を貰おう!」

円卓軍の兵士たち「『予言の子』、バンザーイ!アルトリア様、バンザーイ!」ワーワーワーワーーー!!(歓声をあげている)

アルトリア「アハハハハハ、ありがとう・・。(皮むきは余計だけど・・・)」


千子村正「・・・・・・フッ・・。」笑顔を見せる

【いま笑ったよね村正?】

千子村正「!?。バカか、そんなんじゃねぇよ!全く・・・・」照れ隠し

武蔵「―――フフフッ。」ニコッ!(笑顔を見せる)

飛電或人、介人、ジュラン、ガオーン、海東大樹、トリスタン「――――――――」モグモグモグ!(揃って食事を楽しんでいる)

立花響、月読調、フリント、ハベトロット、セツノ、スズカ、ルージュ、ダ・ヴィンチちゃん「――――――――」ペラペラペラ!(会話しながら食事を楽しんでいる)

カイニス、ガイル、ジョルニ、セフィー「―――――――――」モグモグモグ!(食事をしている)

ウェールズの妖精たち、オベロン「――――――――」モグモグモグ!(妖精たちがふかしたニンジンとジャガイモを食べ、それをオベロンが見ている)

コーラル、アドニス「―――――♡♡」ア~ン♡モグモグモグ!(仲良く食事をしている)


アルト「―――――。・・・・・」シュンッ・・・(ボガードに“アルトを『真の王』として仕立て上げる話”の事で謝っていく)

ボガード「――――――。・・・・・」ペコリッ!(アルトに“アルトを『真の王』として仕立て上げる話”の事で謝っていく)

メリュジーヌ、バーゲスト、ぺぺロン伯爵「・・・・・・・・・」謝罪していくアルトとボガードの様子を見ていく


ガヤガヤガヤガヤ!!(大広間の周りが賑わっている)
―――――――――――――――――――――――――――――――――
日が落ちていき、ロンディニウムの大広間では、アルトたちとアルトリアたちを含めた多くの住民たちにアルトリアとフリントたちが作った肉じゃが定食が振る舞われ、

明日の夜にはウッドワス軍との決戦が迫る中でロンディニウムの住民たちは、振る舞われた肉じゃが定食を食べていき、みんな揃って楽しい一時を楽しんでいた。

アルト達やアルトリアたちもまた、食事をしていく中でおしゃべりをして楽しみ、それぞれのコミュニケーションをとって楽しんでいったのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
その夜・・・ロンディニウム:ダ・ヴィンチちゃんたちの寝床にて・・・



ホホゥ・・ホホゥ・・ホホゥ・・ホホゥ・・・・(フクロウの妖精が鳴いている)


介人たち、ジョルニたち「・・・・・・・・・」グガァァ~~‥グガァァ~~・・・(一部いびきをかいて寝ている)

ルージュたち、響たち「・・・・・・・・・」スゥ・・スゥ・・スゥ・・・(静かに寝ている)


ガバッ、タッタッタッタッタッ・・・(眠れずに起きるカルデアのマスター)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:深夜の大広間


ギィィ~、パタパタパタパタァァ~~・・(ストーム・ボーダーへと飛んでいくティフォーネ君)

ダ・ヴィンチちゃん「ボーダーへの連絡はこれでよし、と・・・・。・・う~ん、なんだろうねぇ・・なんか最近、ティフォーネ君の帰りが遅くなっているような気がするのだが・・・」疑問を抱いていく

ダ・ヴィンチちゃん「・・・おや、こんな時間にどうしたんだい、藤丸くん。見回りの兵士以外、みんな眠っている時間だ。私もこれで休むところだったけど・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「眠れないのなら、ちょっと話してでもしていくかい?気になる事、一つや二つはあるんだろ?」

【夕方の、ぺぺロン伯爵がアルトリアを呼び出した話で・・・】
【ぺぺロン伯爵が言ってた、人間は無理って話で・・・】
【お昼にダ・ヴィンチちゃんが言いかけた話の事で・・・】←

ダ・ヴィンチちゃん「ああ、それかぁ・・・・。あの時は目の前の難民たちの救助と哨戒部隊の追い払いで話が途切れちゃったからね・・私も少し気になった所があったのだが・・・」


タッタッタッタッタッ・・・(アルトリアがダ・ヴィンチちゃんたちの前にやって来る)

アルトリア「その話、私にも聞かせてくれませんでしょうか?私もまた、アルトさんたちのことで少し気になる事がありましてねぇ・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「アララ・・アルトリアもかい?まぁアルトリアは日中の半分、一昨日の睡眠不足でお昼寝をしていたからね・・夜に眠れなくなるのは当然さ。」

アルトリア「ウッ・・・。まあ確かに私、お昼のほとんどは馬車の中でほとんど寝て過ごしていましたからね・・・なかなか眠くなれないのは当然ですよねぇ~・・」グサッ・・(図星を付かれる)

アルトリア「・・あ、でもそれとは別にわたし・・アルトさんの事で少し疑問を感じるところがありまして、その事でアルトさんやダ・ヴィンチちゃんにも話をしたいなぁ~っと思っていたのですが・・」

アルトリア「生憎のところ、アルトさんとアルトさんの妻2人はアドニスくんとコーラルさんの2人と一緒に何処かへ出かけられたみたいで、どうも話を聞きそびれてしまったというか・・・」


【!。確かに俺たちの寝床にもいなかった・・・・】
【(アルトさん、いったい何処へ行ったんだろう・・・?)】←

同じ頃・・・ロンディニウム:誰もいない倉庫(透明化&防音対策あり)にて・・・


ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡


メリュジーヌ「ヌァァァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァァァ~~♡」ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡

メリュジーヌ「アァァァ♡アァァン♡アルトの・・とっても熱いのぉぉ♡アルトの熱いのが・・わたしの中で、オマンコいっぱいに突いてくるのぉぉ~♡♡」ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡

アルト「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ!メリュジーヌもまた、いつ入れてもキツキツで、2人も子供を産んだ経産婦とは見えないよなぁ~・・」ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡

アルト「それにアドニスだって俺に負けないぐらいにとても固く太いのを持ってて、それをアドニスの妻がしっかりと受け入れちゃっているからっ・・ね!」パチュ♡パチュ♡パチュ♡

メリュジーヌ「ハウゥゥン♡アァァァ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アァン♡」ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡


ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡


コーラル「アゥゥン♡アァァン♡ンンッ♡ウゥゥン♡ンンンゥゥゥ~♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

アドニス「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ!コーラル・・イイ・・・コーラルのオマンコ、気持ちいいよ・・」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

コーラル「ハァァン♡アァァァ♡アドニスさまのもイイ・・♡アドニス様のオチンチンが・・わたしの中いっぱいに・・アァァァ♡アァァァン♡」ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡


アドニス「コーラル~、コーラルゥゥ~~!ウッ!ウゥゥゥ~~!!」ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡――ズブブブッ!

アルト「ハァッ、ハァ、ハァッ!こっちも行くぞ・・・・ウッ!!」ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡――ズブブブッ!



ドクンッ♡ドクッ♡ドクッ♡ビュゥゥ~~♡ビュクッ♡ビュルルゥゥ~~♡(2人同時に射精)


メリュジーヌ「アァァッ♡アァァァァァ~~~♡♡♡」ビュルルッ♡ドクドクドクゥゥゥ~~♡♡

コーラル「ンンンッ♡クゥゥゥゥ~~♡♡」ドピュドピュッ♡ビュルルゥゥ~~♡♡

―――――――――――――――――――――――――――――
ドピュッ、ビュルルゥゥゥ~~・・・♡ジュププゥゥ~~、ジュポンッ♡


メリュジーヌ「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・♡♡」クタァァ~・・ゴポポォ~・・♡

コーラル「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・♡♡」クタァァ~・・トロォォ~・・♡

アルト「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・。フゥゥ~・・・」一息を付ける

アドニス「フゥ・・フゥ・・フゥ・・・・」一息を付ける


バーゲスト「ハァ・・ハァ・・ハァ・・♡アルトォォォ~~・・♡」ノシィィ~・・・(裸でアルトの横にくっつく)

アルト「・・・・。チュゥ・・ンチュッ♡チュゥゥ~♡」チュッ、チュウ♡

バーゲスト「ンンンッ・・ンンッ♡レロッ、チュゥゥ♡」チュゥ、チュッ♡

コーラル「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・。・・・・・」アルトとバーゲストのキスを見ていて・・


ノシッ、ノシッ・・・・・(身体の少し動かしていくバーゲスト)

ノシッ、ムニュン♡ズズズゥゥ~~・・・♡(四つん這いになり、股を開くバーゲスト)


バーゲスト「来て・・アルト♡私の中に、あなたのソレをジュボジュボといれていくれ・・♡♡」くぱぁぁ~♡

アルト「ああ、イイとも・・・いつだっていれてあげるよ!」ムクムクムクッ、ビキン!


コーラル「ハァ・・ハァ・・ハァ~・・♡わたしだって・・メリュジーヌ様やバーゲスト様には負けませんですから・・♡」ビクビクビクッ、ノシィィ~・・(感じつつも身体を動かしていく)

アドニス「!。大丈夫?まださっきのでイッたばかりじゃ・・・」

コーラル「平気ですよアドニス様。これでもわたし・・純恋愛の宝石の影響もあって、まだまだイケます。それにアドニス様の欲求はこんなモノでは治まりませんですよね?」

コーラル「わたし・・メリュジーヌ様やバーゲスト様と違って亜鈴のような力も無く、このようにアドニス様の妻として『夫婦の営み』に慎む女ナノですが・・」

コーラル「それでもわたしはアドニス様の妻として支え、共に未来を歩むと誓い、こうしてアドニス様と愛しあっています。だから・・・♡」ノシィィ~♡


ノシッ、ズズズゥゥ~~・・・♡(バーゲストと同じ四つん這いとなり、股を開くコーラル)

コーラル「アドニス様・・♡どうか私の事はお構いなく・・わたしの子宮に・・アドニス様に溜まっている欲求を全て射精(だし)てください♡アドニス様♡」くぱぁぁ・・♡

くぱぁぁ・・♡ドロォォ~・・♡(コーラルのオマンコから精液が垂れていく・・)

アドニス「――――――!!!」ムクムクムクッ、ビキィィィーーン!!!



ズプッ♡ジュブブブゥゥゥ~~♡ズプンッ♡♡


バーゲスト「アウゥゥッ♡アゥゥゥゥゥ~~ン♡♡」ジュブブブゥゥゥ~~♡♡

コーラル「アァァァッ♡アァァゥゥゥン♡♡」ジュブブブゥゥゥ~~♡♡


パチュン♡パチュン♡パチュン♡パチュン♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡


バーゲスト「アァァン♡オウゥゥン♡アァァァン♡ンンンッ♡アァァァ♡オンンンッ♡アァァァン♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

アルト「ハァッ、ハァッ、ハァッ!ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ!!」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

コーラル「アァァン♡ンンンッ♡ハァァァ♡アァァァン♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡アァァ♡アァァァン♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

アドニス「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ!クゥゥゥ~~!!」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡


コーラル「アァァン♡アァァン♡アァァン♡ンンンッ♡イイ♡イイのぉぉ~♡アドニス様のがジュブジュブと・・♡イイ♡イイのぉぉ~♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パン♡パン♡パン♡パン♡

アドニス「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ!コーラルのオマンコ気持ちいい!もっとコーラルの中で射精したい!コーラルの子宮の中で射精したい!」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

コーラル「アァァァ♡アァァァ♡アァァ♡アァァァ♡アァァァァン♡アドニス様♡アドニス様ぁぁぁぁ~~♡♡」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡


パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡ムニュ♡ムニュ♡ムニュ♡ムニュッ♡(コーラルのオマンコを突きながらおっぱいを揉んでいくアドニス)


メリュジーヌ「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・♡(あの人間に厳しく、とても生真面目なコーラルがアドニスの大っきいおちんちんにマンコで喰らいついている・・)」

メリュジーヌ「(とっても気持ちいいんだねコーラル?君が心から愛するアドニスと結ばれて、アドニスとこうして2人で『夫婦の営み』をしているんだからね・・)」

メリュジーヌ「(フフフッ・・アドニスのあの大きい勃起チンポに限りない性欲・・・いったいアルトとバーゲストの何処に似ているんだか・・。)」ニコッ・・(笑っている)

パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡


バーゲスト「アァァ♡アァァ♡アァァ♡アァァ♡オォォォ♡オォォォン♡ンンンッ♡ンンッ♡アオォォォ~♡」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

バーゲスト「アァァ♡アァァァァ♡アルトォォ~♡もうわたし・・・♡もう・・・♡イィィ・・♡イィィクゥゥゥ♡♡」ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡

アルト「ああ俺だ・・・バーゲスト、このまま一気に出すよ・・中にいっぱい出すよ!」ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡

バーゲスト「ええ良いわぁ♡出して♡わたしの子宮(なか)に♡アルトのアツいのいっぱい出してぇぇぇ~~♡」ギュブギュブッ、チュブブゥゥ~♡


アドニス「コーラル!コーラル!ぼく、もう・・・イクッ、イクゥゥ~~!!」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡

コーラル「アァァァ♡アァァァン♡アウゥゥン♡アドニスさま♡アドニスさま♡アドニスさまぁぁぁ~~~~♡♡♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡ギュブブゥゥ~♡♡



ドビュッ♡ドピュッ♡ドクドクドクッ♡ビュルビュルビュル♡ビュゥゥゥ~~~♡ビュルルゥゥ~~♡♡


バーゲスト「ンンンッ♡アァァァン♡アァァァァァ~~~~♡♡♡」ドビュドビュドビュッ♡プシュゥゥゥ~~♡♡(絶頂しながら射乳する)

コーラル「アァァァ~♡イクッ♡イクゥゥゥゥ~~♡♡」ドビュ♡バビュ♡ビュルゥゥ♡(絶頂)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ズブッ♡バチュッ♡ジュブブブゥゥ~~、ジュプンッ!ピュッ、ピュッ!(引き抜いたアルトとアドニスのチンポから精液が余りの出されていく)


バーゲスト「アァァ・・ハァァ・・ハァァァァ・・・・」ドロォォ~・・・♡ピュッ、ピュッ♡

コーラル「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・」ゴポォォ~・・・♡ピュッ、ピュッ♡


アドニス「ハァ・・ハァ・・ハァ・・コーラル・・・」ギュゥゥ~♡(後ろから抱きしめる)

コーラル「ハァ・・ハァ・・・・アドニス様ぁぁ~・・・」ギュゥゥ~♡(後ろから抱きしめられる)

バーゲスト、アルト「・・・・・・・・♡♡」2人のラブラブな姿を見てて・・



深夜のロンディニウム。見張りをしている円卓軍の兵士たち以外の者たちが寝静まっている中、なかなか寝付けないカルデアのマスターとアルトリアの2人は、

ストーム・ボーダー(現在、トジテンド占領)に向けての報告を済ませたダ・ヴィンチちゃんにアルトたちの事である気になる話をする為に問いかけていき・・


一方、アルトリアたちが話している大広間の近くにあり、外に声などが漏れないように防音と透明化の強化付与された無人の倉庫の中にアルトとアドニスの夫婦2人組がおり、

そこでそれぞれの夫婦で夫婦の営みをしており・・。アルトとバーゲスト&メリュジーヌ、アドニスとコーラルの夫婦&親子水入らずで性行為をしており、

お互いの夫婦のタイミングが同時で、それぞれの妻(メリュジーヌ、バーゲスト、コーラル)の子宮に夫(アルト、アドニス)の精液が注がれ、お互いに満足げに射精と絶頂を繰り返しており・・

それらの行為が行なわれている倉庫の中の様子など、防音と透明化の対策もあって、外にいるアルトリアたちの耳には聞こえるはずもなかったであった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
話は戻り、ロンディニウム:深夜の大広間では・・・・


ポワァァァ~~ン・・・(アルトたちの事で妄想(確信)している)


アルトリア「~~~~~~~~」カァァァ~~・・・(顔が真っ赤になっている)

【(まさかだと思うのだが・・・・)】
【(アルトたち・・どっかで夫婦水入らずにセックスを・・・)】←

ダ・ヴィンチちゃん「ちょっと2人とも、アルトたちがこんな時間に何処へ行ったのかは知らないけど、アルトたちの事で君たちの顔が赤くなっていたよ?」

ダ・ヴィンチちゃん「あぁ~、もしかしてアルトとアドニスがあんな美人の妖精の奥さんとずっと一緒にいるからって、アルトたちの事でエッチな事でも考えていたでしょ?」ニヤリッ!(怪しく微笑む)

アルトリア、藤丸立香(男)「―――――!?」シュシュシュシュッ!(顔の前で手を横に振る)


【ちち、違うって~!】
【なに言っちゃっているの、ダ・ヴィンチちゃん!?】←

ダ・ヴィンチちゃん「わかるよそれは・・・アルトとバーゲストたちって、3年前から夫婦として過ごしているし、3年間も会えない機会があったからねぇ~・・」

ダ・ヴィンチちゃん「アドニスくんだって、この間コーラルと相思相愛で結ばれ、新婚夫婦としてアルトたちの家族になり、2人も相当にラブラブカップルだしね。」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトとアドニスがそれぞれの奥さんを連れ、人目を気にして出かけるなんて、それこそあのラブラブ夫婦の営みに行ったかと思うとねぇ~?」

アルトリア「あぁ~嫌々!いくらあのアルトさんだって、このような人の多い地域ではその『夫婦の営み』が出来ないからってそんなぁ~・・――」カァァ~!(顔が赤くなっている)

アルトリア「――じゃなくて!ダ・ヴィンチちゃん、私と藤丸くんに話しておきたい事はそこじゃないですよね?アルトさんのことで。」キリッ!(真面目な顔に戻る)

ダ・ヴィンチちゃん「あぁゴメンゴメン、つい話が脱線しちゃったね。私だって、アルト夫妻とアドニス夫妻のイチャラブ関係に興味があったからつい・・・」


ダ・ヴィンチちゃん「それで話を戻すのだけど・・。アルトリア、あなたが昼寝をしている間に藤丸くんに話していた事はねぇ・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトリアは他のブリテンの妖精たちとは特別な存在であり、アルトの妻となったバーゲストたち3人はそれとは更に違う形で前例がない。」

ダ・ヴィンチちゃん「バーゲスト、メリュジーヌ、ヴァージェ、ノクナレアという4翅の妖精は『純恋愛の宝石』の力により、何かしらの変化を遂げていき・・」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトとバーゲストたち3人の間にジョルニたち、ノクナレアとオーマジオウの間に一人娘のリノアという『人間と異聞帯の妖精の間の子供』が産まれ、その子供が成長して、」

ダ・ヴィンチちゃん「他の妖精たちはと違う力を持ち、その力は鍛え上げる事が可能であり、『覚醒』という形でその子供たちは新たな力を得られるというの。」

ダ・ヴィンチちゃん「それにそれとは別にイレギュラーズの一人だったブルーナもまた、自身の力の『覚醒』で進化し、遠隔操作で『蒼毒の異端の亜鈴』が制御することが可能となり、」

ダ・ヴィンチちゃん「ブルーナとバーゲストたち3人とノクナレア。彼女たちは他の妖精國の妖精たちとは全く異なる形で能力値が大きく成長する事に、私の中で疑問視するようになったのさ。」

アルトリア「!。・・・・・・・」

【ダ・ヴィンチちゃんが疑問視する事って・・・】
【もしかしてアルトたちを疑っているというの?】←

ダ・ヴィンチちゃん「いや、そうじゃない。今のところ、彼らはこちらの味方という事は確かに事実だと確信が付くのだけど・・なんというかその・・・・」ムムムム・・・(気むずかしい顔をする)


アルトリア「アルトさんの事で気になる事があるのは他にもあります。以前、ユーミルさんにアルトさんのヒールの力をかけられた話を聞きましたところ・・・」

アルトリア「ユーミルさんたち。ロンディニウムに引っ越してくる際、道ばたでモース2匹が現れて、1度はユーミルさんたちに襲われかけたのですが・・・」

アルトリア「その襲いかかってきたモースはユーミルさんたちを襲わず、逆に後ろから追ってきたウッドワス軍の哨戒部隊の一部に襲いかかり、自分たちは助かったのかと思っていましたが・・」

アルトリア「同じくアルトのヒールをかけられたハベトロットさんに聞いてみたところ、アルトにヒールの力をかけられて以来、モースの目の前にハベトロットやボガードたちがいても・・」

アルトリア「そのモースはその2人の事が見えないかのように襲いかからず、そのまま無視して他の場所に去っていったと話してまして・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「!?」

【襲われなかったって・・・】
【モースにシカトされたのか!?】←

アルトリア「ま、まぁ悪く言えばそんな感じかな~・・。・・あと他にもコーラルさんに至っては3年前に『目的』を失い、“無意味化”してモースになるんじゃないかと思われた時期もあったのですが・・」

アルトリア「コーラルさん。3年間も酒に帯び、既に“無意味化”している状態だったにも関わらず、『存在税の徴収』も受けずにふてくされて生きていたと・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「!?」


【それって本当なの!?】←
【(つまりコーラルは3年間も働かずに生きてきたって事なのか・・?)】

アルトリア「えっ、えぇそういう事になるかなぁ~・・。こんな話、私のような妖精にこんな話をするのかと思うとねぇ~・・」

アルトリア「あっ、これらの事は決して話した本人に指摘しないようにお願いします。これでも彼女たちのプライバシーを考慮して話をしているのですからね。」

【うん・・・わかった・・。】
【・・・(やっぱり、アルトリアの眼には・・・)】←


アルトリア「(まぁその話については、私の持つ妖精眼でボガードやコーラルさんの心の内を勝手に読み取って聞いたというかねぇ~・・)」

アルトリア「(あ、でも私の妖精眼の事がバレなきゃ大丈夫だよね・・?それにアルトたちや藤丸たちは優しいし、バレたとしても一生懸命謝れば大丈夫のはず・・)」目を背けながら・・

ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・・・・」


ダ・ヴィンチちゃん「成る程ね・・話はよくわかった。つまりアルトが持つ3つの力の1つであるヒールには、当の本人でもまだ気づいていない力の副作用が存在し・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「そのその副作用とは・・アルトのヒールの力をかけられた妖精はモース化せず、モルガン統治の世で妖精たちに刻まれている令呪が機能不全に陥り・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「1年に1回に徴収されるはずの『存在税』が徴収されず、ボガードとコーラルのような3年前からアルトのヒールの力に関わった妖精は『存在税』の徴収されずに生きてきた。」

ダ・ヴィンチちゃん「オマケに彼ら自身がモースに無視されるぐらいにモースの視線に入らなくなり、彼らが向かってモースに戦いを仕掛けてこない限り、彼らはモースに襲われなくなった。」

ダ・ヴィンチちゃん「藤丸くん、アルトリア。このアルトが持つヒールの力とその副作用を聞いて、何か思う事はあるかな?」

アルトリア「思う事ですか?思う事があるとすれば・・・・・・!?」何かに気づく

【――!(そういえばウェールズで聞いた覚えが・・・・)】
――――――――――――――――――――――――――――――――
回想シーン:二日前・・・・ウェールズ:鎮火後の秋の森(ビスケス撃破後)


妖精騎士アグラヴェイン(回想)「その際の一つに、あなたが言う『誰かに力を付与させる力』を持つ者もいたから、その力も私のモノとした。」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「そして奪ってきた力を有効活用するために、女王軍の配下を分割・再編成の一環として、私の部下に試しに付与させようと思い、」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「私が与える『異端の亜鈴』を使える妖精たちを選出する為にモルガン陛下に國家試験の開催の動議を提出したのよ。」

――――――――――――――――――――――――――――――――
【妖精騎士アグラヴェインが言ってた『誰かに力を付与させる力』!】


ダ・ヴィンチちゃん「そう。妖精騎士アグラヴェインが『歪みの岬』に流れてきた異世界からの者たちの力を彼女の持つスチール(奪取)の力で奪い、」

ダ・ヴィンチちゃん「奪った力を彼女の中で調合し、國家試験を通してブルーナやダルダンのような妖精國の妖精に『異端の亜鈴』として力を与え、その妖精たちを自身の配下にした。」

ダ・ヴィンチちゃん「本来はこの妖精國・・いや、このブリテン異聞世界や汎人類史にも存在しない・・・我々が知る並行世界の更に並行している世界にあると言われる『人ならざる者が持つ力』。」

ダ・ヴィンチちゃん「それらの力を妖精騎士アグラヴェインは、彼女の持つスチールの力で奪い、それらを調合・保有し、彼女が部下とする妖精たちに与え、その妖精たちを従わせ、」

ダ・ヴィンチちゃん「最終的に妖精騎士アグラヴェインの野望である『妖精國の支配』を成し遂げる駒として、彼女は妖精國に『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』という特殊部隊を編成した。」

ダ・ヴィンチちゃん「『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』として選抜された妖精たちは文字通り、この世界には存在しない力を『異端の亜鈴』として保有している故に・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「それらを持つ妖精たちは俗に言う『異端の妖精』として、妖精騎士アグラヴェインの命令に従いつつ、思う存分に妖精國で悪徳の限りを尽くしていた。」

ダ・ヴィンチちゃん「アルト君のヒールも同じ事だ。妖精騎士アグラヴェインのスチールや付与する力とは全然違うし、悪い事にも使っていない。ただ共通する事があるとすれば・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「彼は無知にもバーゲストとメリュジーヌ、ヴァージェとかの自身の妻やコーラルやハベトロットたちのような『境界なき勇士団』のメンバーやユーミルたちのような一般妖精さえも・・」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトが持つヒールの力の副作用によって、本来、天敵であるはずのモースや『存在税』の徴収対象となる令呪に対する完全スルースキルを得てしまうも・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「彼女たちは彼女たちの意思を持ってアルトの仲間として行動し、バーゲストたち3人に至っては『純恋愛の宝石』を持って嫁入りし、彼の子供までも産んで、」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトが願望に持つ“全ての妖精たちをモルガンの統治から解放する”『目的』を成し遂げる為に彼らは今も行動を共にしている・・」


ダ・ヴィンチちゃん「故に藤丸くん、アルトリア。私があの時、ロンディニウム近くの平原で言いかけたあの話をもう一度話すとして・・アルトと妖精騎士アグラヴェインに刻まれた因果関係・・」

ダ・ヴィンチちゃん「『光の氏族の降臨者:アルト・オルラント』と『闇の氏族の降臨者:妖精騎士アグラヴェイン(■■■■■■■)』に関わった、妖精國ブリテンの妖精たちはまるで――」


アルトリア「――――――!?」その事に驚愕している

【“妖精國の妖精”じゃ、無くなっていくって事だね・・・・?】

ダ・ヴィンチちゃん「そう。私が今のところ危険視しているところはそこなんだ。アルトと妖精騎士アグラヴェインの持つ力による干渉によって、妖精たちは変わっていく。」

ダ・ヴィンチちゃん「彼らの妖精に対する選定やそのやり方は異なるも、これらの干渉はこの異聞世界はおろか・・『汎人類史』にも存在しない神秘の干渉だ。」

ダ・ヴィンチちゃん「それはまるでどこかの島に生息する島の在来種の動物を、島の外から来た人間の手によってその動物をペットとして家畜化させたり、その動物を海外に売りつけるかのように・・」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトと妖精騎士アグラヴェインは元々『現実世界』という我々とは次元も常識も何もかもが違う世界から、何かの力によって妖精國に召喚された『降臨者(フォーリナー)だ』。」

ダ・ヴィンチちゃん「彼らがいた世界には、響ちゃんたちやゼンカイジャーたちの活躍が、テレビとか漫画やゲームとかの架空の物語として表現され、彼はそこからソノ世界の人物の知識を得ている・・」

アルトリア「!?。それじゃあもしかして、アルトさんや妖精騎士アグラヴェインは私たちの事なんて最初から・・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「そう。おそらく彼らは、藤丸くんや私たち『カルデア』やアルトリアたちの事など、私たちが出てくる物語の作品を通して知られている・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「藤丸くんや彼が使うサーヴァント達の宝具やそれらの弱点、その他の何もかもが彼らにとっては彼らの世界で知る私たちの物語のキャラ設定に過ぎないんだ。」

【そんな・・・そんな事って・・・】←
【(つまりアルトや妖精騎士アグラヴェインにとって、俺たちはその物語のキャラクター・・・)】←

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。おそらくなんだが、アルトはそれらの事を知っている上でアルトはその事実を私たちに公表せず、私たちに協力関係を持ちかけた。」

ダ・ヴィンチちゃん「彼らがいた世界で私たちを模した物語を知ったところで、実際に存在している私たちの事を全て知ったって事にはならないからね。」

ダ・ヴィンチちゃん「今ここに実際に存在している『私たちの人生』とアルト達がいた世界に記載されている『私たちのキャラ設定』は紛れもなく完全に別モノと言ってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトがいた世界からして見れば、私たちの『人生』はその世界で描かれた物語だとしても、私たちは私たちの『人生』を生きているからね。」

アルトリア「・・私たちの『人生』を生きている・・ですかぁ・・・」

【・・・・・・・。】
【ダ・ヴィンチちゃんの話は、ちょっと難しいからね】←

ダ・ヴィンチちゃん「そうとも!万能の天才が作った、完成された天才、それが私だからね!」キリッ!


ダ・ヴィンチちゃん「・・・でもだからって、アルトや妖精騎士アグラヴェインがやっている事はこの妖精國の世界にとっても、汎人類史にとっても、これらの全ての干渉はこれらの世界にとって、正に『異端』なんだ。」

ダ・ヴィンチちゃん「彼らの力でブリテンの妖精たちの性質をいじくり、『歪みの岬』を通して異世界から色んな人物を連れて来てはその力を奪っていく・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「これらの神秘の干渉や世界の干渉が行なわれることは、例え彼らが知らなかったとはいえ、それらの世界の均衡を崩しかねない事態を招いていると言っても変わりは無い・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「そんな彼らを『現実世界』から召喚し、彼らに3つの力を授けてこの妖精國に解き放った要因があるとすれば・・・」

【それって、妖精騎士アグラヴェインがついた嘘として言ってた・・・】
【『星の終わり』による“崩落”で、他の並行世界が滅びるって事だね・・・!】←

ダ・ヴィンチちゃん「そう。そこで見て欲しいのがこの写真だ。」ゴソゴソゴソ・・・シュル・・・(紙の巻物を取り出していく)


クルクルクルクルクルゥゥ~~・・・(その巻物を広げていくダ・ヴィンチちゃん)


アルトリア「これって・・・・アルトさんたちがウェスバニーで見つけたという、エインセルの予言のアナザーページ!どうしてこのようなモノが・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「飛電或人くんの秘書のイズに頼んで完璧に模写させて貰ったんだ。このような壁画と同じようなモノが他の所でも見つかって、それらと見比べられるようにね?」

ダ・ヴィンチちゃん「それで君たちに見せているのは、そのアナザーページの3つ目の壁画の所なのだが・・・」


ジィィィ~~・・・(3つ目の壁画の絵を見つめていくダ・ヴィンチたち)

エインセルの予言・アナザーページ:3つ目、半分白く、半分黒く染まっている妖精の身体が真っ二つに割れ、その横に2人ずつの人物が描かれているシーン


ダ・ヴィンチちゃん「140年前に『影の厄災』が起こったウェスバニーにて、当時の鏡の氏族長・エインセルが、予言のアナザーページとして洞窟に封印したこの壁画。」

ダ・ヴィンチちゃん「基本的に妖精國に残されている伝承は『鏡の氏族』が残した予言なんだ。だからこの壁画も、起こりえる未来を語った『予言』の可能性が高い。」

ダ・ヴィンチちゃん「1つ目と2つ目の壁画で何かに取り憑かれ、半分が白で半分が黒に染まった・・6氏族とは異なる動きをしていた妖精が、この壁画の真ん中で真っ二つに割れてしまい、」

ダ・ヴィンチちゃん「その割れた2つに存在する2人の存在が描かれたこの壁画。そこから私の方で考察してわかることがあるとすれば・・」


ダ・ヴィンチちゃん「右側の黒い部分の妖精の片割れにいる2人が『闇の氏族』であり、左側の白い部分の妖精の片割れにいる2人が『光の氏族』。」

ダ・ヴィンチちゃん「これらの2つの存在はおそらく、2つに半分割れた妖精の身体を糧に生まれた存在であり、この2つの氏族の2人の内にいる1人こそ・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「・・“それぞれの氏族の降臨者(フォーリナー)”をこの妖精國に呼び込んだ、『光の氏族の召喚者』と『闇の氏族の召喚者』であると言う事をね。」

【光と闇の召喚者・・・・】
【(あの片割れから生まれた者の中に、アルトさんを召喚させた者が・・・)】←

アルトリア「ええ。藤丸くん、あなたはさっき、妖精騎士アグラヴェインが嘘として言ってた『星の終わり』による“崩落”で、他の並行世界が滅びるって事を言っていたようなんですけど・・」

アルトリア「実際に思うに、アルトさんや妖精騎士アグラヴェインを『現実世界』から召喚し、その2人に3つの力を授けて妖精國に解き放った要因と言うのは・・・・」

アルトリア「この2つに割れた妖精の片割れから生まれた『光の氏族』と『闇の氏族』の2人の内の1人である、彼らを召喚した『召喚者』であり・・」

アルトリア「その『召喚者』の中の1人こそ、『星の終わり』による“崩落”で、他の並行世界が滅びる事を企んでいるって言う事ですよね?」

【!。言われてみればそうだった・・・】

ダ・ヴィンチちゃん「確かにアルトリアの言っている事は間違いないね・・。ごめん、こっちの解釈が間違っていたわね・・。」


ダ・ヴィンチちゃん「・・でもこれだけは1つ確信があるとすれば、この壁画に描かれている文字・・・確かハベトロットが多少は読めると言っていたのだけど・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「・・・あの時は周りにアルトたちなど、人が多く集まっていたから黙っていたのだけど・・・この壁画の文字とエインセルが書き残したというメッセージ・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「妖精語じゃないから、妖精國の妖精たちはわからないんだろうけど・・・・これは紛れもなく、汎人類史における現代のローマ字だと思うんだよね。」

アルトリア「ローマ字ですか・・・確かにこれ、ティンタジェルにいた時に見た本の文字によく似ていますが・・なんかこう・・複雑で読みづらいというか・・」

ダ・ヴィンチちゃん「そう。私もこの壁画の文字を最初に見た時、私の美意識が緊急パージし掛かるほどにローマ字を読む並びが下手すぎたのだけど・・」

ダ・ヴィンチちゃん「おそらくこれは――――これを残した者が、あえてアルトや妖精騎士アグラヴェインのような『現実世界』から来た者にしか、読めないように書いたモノだと推測しているわ。」

アルトリア「!」

【じゃあ、読めないわけじゃないんだね?】

ダ・ヴィンチちゃん「もちろん。文字の方はあとでゆっくり解読しないとわからない程の並びなんだけど、それともう一つ見て欲しいモノがあるんだ。」


シュルゥゥ~~、クルクルクルクルクルゥゥ~~・・・(広げていた巻物を片付けて、次の巻物を広げていくダ・ヴィンチちゃん)

エインセルの予言・アナザーページ:4つ目、7人の花嫁の姿とした者がハート型の物(純恋愛の宝石)を持ち、そのハート型のくぼみを持つ剣を上に掲げる1人の男のシーン


ダ・ヴィンチちゃん「この壁画に描かれているハート型の物とそれを手にしている花嫁姿の女性とも言える存在。そしてそのハート型のくぼみを持つ剣を上に掲げる1人の男の姿。」

ダ・ヴィンチちゃん「さっきも言ったようにこれらの壁画が全て『鏡の氏族』によって描かれた、遙か未来に起こりえるエインセルのもう一つの『予言』だとすれば・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「これらに描かれた壁画は正に・・『光の氏族の降臨者』が辿るか、それを辿るべき未来の出来事である可能性が高い。」

ダ・ヴィンチちゃん「それを確証させるモノが7つ存在すると言われている『純恋愛の宝石』と、それらを身に付けている7人の花嫁の存在だ。」

アルトリア「!?。それってまさか・・その『純恋愛の宝石』を持った7人の花嫁というのはバゲ・・・バーゲストとメリュジーヌ、ヴァージェとコーラルさんにノクナレア・・・」

アルトリア「そしてハート型のくぼみを持つ剣を掲げた一人の男こそが・・・・」


【・・・アルト・オルラント】←
【現実世界から来た、光の氏族の降臨者・・・】
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ところ変わり、ロンディニウム:誰もいない倉庫(透明化&防音対策あり)では・・・


トロォォ~~♡(それぞれの妻のオマンコから精液がたれ出ている)

メリュジーヌ、バーゲスト「スゥ・・スゥ・・・スゥ・・スゥ・・・」アルトの隣同士、裸で寄り添って寝ている

コーラル「スゥ・・スゥ・・・スゥ・・スゥ・・・」アドニスの隣、裸で寄り添って寝ている

アルト「フゥゥ・・・・・」隣で寝ているバーゲストとメリュジーヌを見てて・・

アドニス「フフフッ・・・・・」隣で寝ているコーラルを見てて・・・・


ダヴィンチちゃん(ナレーション)「壁画に描かれているハート型の物が『純恋愛の宝石』であり、剣を持った男がアルトくんだとすれば、壁画に描かれている花嫁というのは・・・・」

ダヴィンチちゃん(ナレーション)「現状のところ判明している人物として・・バーゲスト、メリュジーヌ、ヴァージェ、ノクナレア、コーラルの5人であり、残り二人は未だに候補者は見つかっていない。」

ダ・ヴィンチちゃん(ナレーション)「それにノクナレアとコーラルの2人にはそれぞれアルトとは違う別の旦那さんと結婚していて、これらの事を推測するとすれば・・」

ダ・ヴィンチちゃん(ナレーション)「『純恋愛の宝石』を持つ花嫁とセットで付いている金の腕輪を持つ旦那さんと結婚する際に行なう儀式を行なう事で・・・」

ダ・ヴィンチちゃん(ナレーション)「アルトたちさえも知らない『純恋愛の宝石』の隠された力が解放されていき、それらの力が、あのハート型のくぼみの剣に関係する何かを集めているんじゃないかと・・・。」

【何かを集めているって・・・?】←
【(『純恋愛の宝石』にそんな力があるのか・・・?)】

ダ・ヴィンチちゃん(ナレーション)「ええ。その何かをというのは現時点では不明だ。単に花嫁や夫から魔力をため込んでいるのか、或いは別の何かなのか・・・。」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ところ変わり、ロンディニウム:深夜の大広間では・・・・


ダ・ヴィンチちゃん「とにかく、アルト君と妖精騎士アグラヴェインが持つ3つの力も含めて、彼らの存在はこの異聞世界や『汎人類史』にとっても、世界の神秘的にはあってはならない存在と言ってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「アルト君に対しては今のところ、このまま警戒するにあたってはひとまず保留にしておくとして、妖精騎士アグラヴェインは必ずしも倒す必要があるのは確実と言ってもいい。」

ダ・ヴィンチちゃん「それにむしろ、この話をするのにアルトたちが居なかったのが幸いだ。もしこのような話をアルトたちが聞いていれば、必ず何処かで戦線での信頼関係に支障が起きる可能性が高いからね・・。」

ダ・ヴィンチちゃん「この話の真相がハッキリするまでは、この話の事は私と藤丸くん、そしてアルトリアだけの秘密にして貰えるかな?」


【う、うん・・・わかった・・。】
【(今の状況を考えたら、そうするしかないね・・)】←

アルトリア「・・・・・・・・・・・」

アルトリア「・・・・!。ダ・ヴィンチちゃん、そのエインセルの予言のアナザーページの壁画は全部で4つ、アルトたちの手でウェスバニーで発見され、それをゾックス達の手で持ってきたんですよね?」

アルトリア「壁画にはそれぞれ1つずつのストーリーが描かれてあって、壁画に掘られた文字も含めて、これらが『現実世界』から召喚されたアルトさんと妖精騎士アグラヴェインに伝える為のモノであり・・」

アルトリア「もしこれらの壁画が当時の妖精暦の鏡の氏族の手によって描かれた壁画だとすれば、この壁画の絵の風景からして・・・」


アルトリア「1つ、『6つの氏族とは異なる・・7人目の妖精が存在している』事。2つ、『その妖精が何かに取り憑かれて、その妖精の心に光と闇が生まれた』事。」

アルトリア「3つ、『その妖精が何らかの形で身体が真っ二つに割れてしまい、そこから『光の氏族』と『闇の氏族』の妖精が2翅ずつ誕生した。』事。」

アルトリア「そして4つ、『『光の氏族の降臨者』である現実世界から召喚されたアルトさんが辿ると思われる未来』と思しき事が描かれており、これら全てが同じウェスバニーの洞窟で発見されたのですが・・」

アルトリア「この4つの壁画の内容からして、私にはどうも物足りないモノがあるとしか思えなくて・・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「――――!?」何かに気づく


【『闇の氏族』の方の予言が・・・・】
【妖精騎士アグラヴェインが辿る未来が無い!】←

ダ・ヴィンチちゃん「言われてみれば確かにそうだ。もしこれらが妖精暦の鏡の氏族が描いた予言であり、現実世界から召喚されたそれぞれの氏族の降臨者のために書かれたモノだとしても・・」

ダ・ヴィンチちゃん「その予言がアルト達の為だけに描かれたモノにしては話のバランスが悪いと言ってもいい。『光の氏族の降臨者』として呼び出されたアルトくんの為の壁画だとしたとしても・・」

ダ・ヴィンチちゃん「その彼と敵対関係となる『闇の氏族の降臨者』・・妖精騎士アグラヴェインが辿るかもしれない未来が描かれた壁画があってもおかしくはないはずだ。」

アルトリア「はい。最初にアルトさんがウェスバニーで見つけ、アドニスさんとゾックスさんが移送して持ってきた時、アナザーページの壁画の数は全部で4つあったと聞いていましたが・・」

アルトリア「もし仮にウェスバニーの洞窟の壁に描かれた壁画がその『闇の氏族の降臨者』の未来を描いた壁画も合わせて“5つ”あったとして、アルトさんたちが見つけた壁画が4つしか見つからなかったとしたら・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。今のところ、その事で考えられるとすれば、5つ目のエインセルの予言のアナザーページ・・・“『闇の氏族の降臨者』・妖精騎士アグラヴェインの為の壁画”の存在は・・」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトたちがウェスバニーで倒した妖精亡主・シモンがまだ健在のウェスバニーで誰かがどのような方法で、妖精亡主に見つからずに壁画の前に向かっていき・・」

ダ・ヴィンチちゃん「その壁画をどのような方法で破壊したか、或いは・・・その壁画を何処かへ持ち去った可能性があると見て、間違いないと見受けられるわね。」

アルトリア「はい・・・。」


【それで間違いないと思う・・・】
【(もしこのような事が出来る者が妖精國にいるとすれば・・・)】←

アルトリア「・・・・・・・」黙ってカルデアのマスターの事を見ている
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アルト夫妻とアドニス夫妻が無人の倉庫内で誰も知られずに性行為をしている裏で、ダ・ヴィンチちゃんとアルトリア、カルデアのマスターの3人は大広間にて・・・

ダ・ヴィンチちゃんはアルトが持つ『ヒール』の力の副作用と、妖精騎士アグラヴェインが持つスチール(奪取)の力と『誰かに力を付与させる力』の2つの力により、

ブリテン異聞世界である妖精國ブリテンと『汎人類史』の神秘と世界が、その2人の力による干渉によってそれぞれの世界の近郊が崩れかねない事態を招くことを忌諱しており、

その他、ウェスバニーで見つかったエインセルの予言のアナザーページの意味とその中で消えたと思える5つ目とも言える『闇の氏族の降臨者』の未来を描いた壁画の存在を話していき、


ダ・ヴィンチちゃんは、ブリテン異聞世界と汎人類史の両方の神秘と世界の均衡を崩しかねないと思えるアルトと妖精騎士アグラヴェインの存在を忌諱しつつも、

このような上記の話は一旦、ダ・ヴィンチちゃんとアルトリアとカルデアのマスターの3人による秘密として黙秘する事を3人の中で話の内容はこれにて締結するのであった。

同じ頃、マンチェスター:アグラヴェイン邸では・・・



カキカキカキカキ、スラスラスラスラ・・・・(何かを描いていく妖精騎士アグラヴェイン)


ベリル「・・・・そうかい。お前さんの古参の部下であったブルーナが死に、モルガンはアルトからの挑発の答えとして、女王軍の援軍の数を2倍の数に増やし・・・」

ベリル「お前さんたち『イレギュラーズ』は女王軍の兵の指揮権をしばらく禁じられ、ウッドワス公からもロンディニウムでの戦いへの参加を断固拒否された。」

ベリル「レオンゴンはウッドワス軍の戦力から外され、お前さんはモルガンから妖精騎士モードレッドと共にウッドワス公軍への介入はするなと言われてしまい・・」

ベリル「んでっ、何もやることがなくなったお前さんは失態続きの責任と反省により、事実上の謹慎ついでにお前さんが領主としているこのマンチェスターで暇を持て余しているって事なんだな?」

妖精騎士アグラヴェイン「ええそうよ。それであなたはそんな状況の中でどう動くのかしら?妖精騎士モードレッドが護衛にいるとはいえ、ロンディニウムの戦いにモードレッドは参加させられないわよ?」

ベリル「ああ、わかっているさ。オレからはモルガンに何も言われていないが、これらの状況に関して、オレはオレなりに動いていくさ。」

ベリル「オレにとって、今回の主菜(メイン)は藤丸立香であり、ウッドワスと円卓軍、境界なき勇士団との戦いに興味は―――――」

妖精騎士アグラヴェイン「―――ロンディニウムにぺぺロン伯爵と名乗る人物やボガードがいたとしても?」

ベリル「――!」それに反応する


ベリル「おいおいマジかよ!ロンディニウムにぺぺロンチーノが来てるって言うのか!危なかった・・・危うく、忍び込んで地雷踏むところだった。」

ベリル「恩に着るぜ、アグラヴェイン卿。おかげでオレはペペロンチーノに返り討ちにあって殺されるところだった。今のところはロンディニウムに近寄ることは辞めにしておこう。」

ベリル「なに。この先チャンスはいくらでもあるさ。お前さんが事実上の謹慎中の中で暇を持て余し、その漫画本などの創作活動していくようにな。」

妖精騎士アグラヴェイン「そう・・・それなら良いわよ・・。」カキカキカキカキ・・・(漫画の絵を描いていく)


コンッ、ノシィィ・・・(ビールの杯を置き、イスから立ち上がるベリル)

ベリル「さてと・・・お前さんの事実上謹慎とブルーナの死への献杯の為に来たが、お前さんのその様子じゃ、お前さんはさっきの事にはどうも気にしていないらしいな。」

ベリル「まぁ、こっちでメシぐらいはご馳走になったんだ。メシの礼として、次会うときはオレの方から奢ってやるからよぉ。」

妖精騎士アグラヴェイン「野営地へ帰るのね。いま私が送ってあげるから、ちょっとそこを動かないでくれないかしら?」カタッ・・(ペンを机に置きながら・・)

ベリル「送るって・・・お前さんがいつもやっているテレポーテーションの力でか?ならありがたくさせてもらうよ。」

ベリル「しかしお前さんが使う『転移』と『転送』の力、オレがいた汎人類史じゃあお目にかかれないシロモノだよなぁ~。」

ベリル「他に使える者がいたとすれば、それは時代に置いて行かれた『魔女』ぐらいだ。この妖精國ブリテンを支配する妖精妃モルガンのように敬愛に値するように。」

ベリル「妖精どもはモルガンの恐ろしさの本質が分かっていない。心の中じゃ『妖精のクセに魔術を使わないと秘蹟をなせない成り上がり者』と笑っているがな。」

ベリル「オレに言わせりゃ全く逆だ。『妖精の上に魔術まで使う反則級の怪物』だよ。親基の鏡といくつもの子鏡を繋いで行なう、次元接続そのものと言える転移(シフト)。」

ベリル「キャメロットの正門に備え付けられた12門の“最果ての槍”。ブリテン島と『歪みの岬』を覆い、並行世界から来た戦士(ヒーロー)たちを逃がさない『塔』。」

ベリル「マーリンを封じた『庭』。3年前のアルトとレディ・スピンネルを石に変えたという『蛇の眼の飾り(ストーン・オブ・アイズ)』。」

ベリル「おまけに、カルデアでも為しえていない、「棺」なしでのレイシフト!まさかあれで『厄災』を大昔にスッ飛ばして、負債を“過去”に押しつけていたとはなぁ!」


ベリル「いや、これもうアイツ一人で充分でしょ!お前さんや異端の亜鈴を持ったイレギュラーズの妖精たちまでいたら過剰戦力ってもんだ!」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・・」黙って聞いている

ベリル「だが、お前さんの場合はモルガンが使う魔術とは全く持って次元が違うモノだと言ってもいい。お前さんが使うテレポーテーションや夢の砂の力のようにな。」

ベリル「お前さんが使う『転移』はモルガンの魔術とは違い、お前さんが念じて言葉に出すだけで『合わせ鏡』も使わずに行きたい場所に自由自在に行けちゃうし、」

ベリル「夢の砂で相手を眠らせて、その相手を操って思うように行動させたり・・・念力で色んな物を自由自在に浮かせて猛威を振るわせたりしちゃっているからなぁ。」

ベリル「しかもアレだ。お前さんが『歪みの岬』に行き来してくる度にお前さんの力の種類はドンドン増えていき、その力はどれもオレが知る魔術を遙かに超えるモノ揃いだと言ってもいい。」

ベリル「それにお前さんが『歪みの岬』から帰ってくる度に、新たに生まれた『夢の氏族』の妖精をマンチェスターに連れてきているんじゃ、もはやここマンチェスターは――」

ベリル「――この妖精國で単一国家を成しているエディンバラやグロスターと同じような『国』を作っているように思えるかもなぁ~?」笑っている

妖精騎士アグラヴェイン「そう・・・あなたがそう評価するのならそれで良いわ。私が作るこの街は完璧といって他ならないわ。」


ベリル「しかしなんだろうな・・・お前さんが持つ数多くの力は、この妖精國でも汎人類史にもまるで存在しないと言っても良いぐらいに凄いんだけど・・・」

ベリル「その力さえあれば、お前さんは妖精妃モルガンを倒し、モルガンに変わって妖精國を支配できるというのに・・なぜお前さんはそうせずに、妖精騎士の業務をいつまで全うするつもりなんだい?」

ベリル「お前さんなら、妖精國全体の妖精たちをまとめ上げ、このブリテンをお前の手で統治が出来る機会が手に入るというのに・・何故お前さんはそれをしないというのかい?」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・まだその時ではないのよ。あなたが言う『妖精の上に魔術まで使う反則級の怪物』と称す・・妖精妃モルガンを倒す為には、私の力はまだ足りないのよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「私が思うに・・・この妖精國を2000年もその手で統治し、令呪で妖精たちの魔力を『存在税』として取り上げていると言うのであれば、彼女が持つ魔力量の多さは尋常じゃないと私は思うわ・・。」

ベリル「はぁ?確かにお前さんが言った通り、キャメロットには数多くの妖精から『存在税』として徴収してきた魔力が大海みたいな感じで溜まっていると聞いているのだが・・」

ベリル「3年間の間、休暇がくる度に毎度毎度『歪みの岬』を行き来し、妖精國にも汎人類史にも存在しない色んな力を手にし、色んな『夢の氏族』の妖精たちを連れてきて、

ベリル「それらを自身の領地の住民や兵士にしてしまうというのに、これでもモルガンを倒すにはまだ足りないと言うのかい?ホント、その几帳面な性格をしていて、なんかとても欲張りみたいだよなぁ~?」

ベリル「いやそれともなんだ・・・お前さんがモルガンを倒すには力も魔力も足りないと言うには、なにかお前さんの中で考える理由があると言うのかい?」

ベリル「お前さんが思うに・・・お前さんの中でモルガンを倒す為の力を手にするには、ある程度の“条件”を満たさなきゃならないというのかい?例えば、あの絵の光景のような・・」

妖精騎士アグラヴェイン「!。―――――」クイッ・・(後ろを振り返る)


ズラァァ~・・・・(とある壁画が飾られている)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・“アレ”は私が3年も昔に描いた壁岩の落書きよ。私がモルガンを倒す力が足りない事とは関係ないわ。」

ベリル「そうかい?オレにとっては、そこの絵とお前さんには何か関係ありそうな気がすると思っているんだけどなぁ~・・?」

ベリル「聞いたところじゃ、この壁画の絵はロンディニウムにも同じような感じの壁画があるって噂で聞いているのだが、その壁画がなんというか・・・」

ベリル「『光の氏族』と『闇の氏族』の妖精だかなんかと、『純恋愛の宝石』とか何かが描かれた壁画が、あの『影の厄災』で滅びたウェスバニーから持ってきたらしくねぇ・・」

ベリル「しかもその壁画がなんと!あの鏡の氏族長だったエインセルのアナザーページであり、それらを証明する鏡の氏族の紋章とサイン入りだから、それらは事実と言ってもおかしくないんだよなぁ?」

妖精騎士アグラヴェイン「――!。なんですって・・・?」


ベリル「なぁアグラヴェイン卿?ここらで言うのもなんだが、お前さんはアルト・オルラント・・・三澤亮太とはどんな関係なんだい?あいつとはシェフィールドで殺し合ったと聞いているのだけど・・」

ベリル「オレにはお前さんとアルトの関係はただ敵対するだけの関係とはどうも思えねぇんだよなぁ~・・。お前さんとアルトの奴が活動を開始した時期と比べてみてもなぁ?」

ベリル「それに噂の聞きようじゃ、アルトの奴が元いた世界では並行世界のヒーローたちが架空の物語として語り継がれていて、お前さんもまた、それらの架空の物語を題材にこのような漫画を描いているってなぁ?」

ベリル「ハハハッ、いくらお前さんが他の妖精たちとは偏差値が違いすぎるとはいえ、こんな模倣とは思えないほどの独自の文化をマンチェスターやネオ・ニュー・ダーリントンで発展していちゃあ・・」

ベリル「お前さんがまるで、アルト・オルラントと同じ『別世界から来た降臨者(フォーリナー)』なんじゃないかと思うんだよねぇ~~?」ニヤニヤww(怪しく笑う)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・」キリキリキリィィ~~・・(身体が武者震いしていく)

ベリル「なぁ教えてくれよぉアグラヴェイン卿?お前さんは一体、アルト・オルラントとは戦地で殺し合った事とは別に、お前さんとアルトの中でどんな関係だったのかぁ~?」

ベリル「彼とは家族か?友達か?同じ会社の同僚か?商売敵か?恋人か?・・・・はたまた同じベットの上でアルトの妻と同じような・・妖精と人間との性的な肉体関係なのか・・?」

ベリル「オレに言わせれば、お前さんとアルトの中は後者の関係であって・・・お前さんとアルトの二人、あの妖精妻の3人と同じような形でお互いの生殖器を何度も何度も入れていって―――」

妖精騎士アグラヴェイン「――!?。うるさい!!そんなわけないわ!!さっさと帰れ、ベリル・ガット!!」ギィィィン!(怒鳴り散らしながら)


バシュゥゥ~ン!パァァァ!!(ベリルの周りに灰色の砂が纏わり付き、真下には魔法陣が展開される)

ベリル「お、おい!?」ザラザラァァ~~!!(身体に灰色の砂が纏わり付きながら・・)

キィィン、ギュゥゥゥーーン!!(魔法陣と共にその場からワープして消え去るベリル・ガット)


妖精騎士アグラヴェイン「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・」ハァ・・ハァ・・ハァ・・(息を整えていく)

妖精騎士アグラヴェイン「・・全く、彼(ベリル・ガット)をここへ連れて来るんじゃなかったわ。あいつ、あと少しで私が彼(アルト)と同じ“『現実世界』から来た人間”だと気づき始めていた・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「彼は殺しが好きなだけの殺人者と思っていたが・・彼もまた、FGOの2部ストーリーの役目を担う『クリプタ―』の一人なのは間違いない・・」

妖精騎士アグラヴェイン「彼のその知恵でギリシャ異聞帯を担当していたキリシュタリアを騙して致命傷を負わせ、オリュンポスの空想樹も破壊しているのだから、それに関しては侮れないわ・・。」

妖精騎士アグラヴェイン「本当ならば今ここで殺しておきたかったのだけど・・彼はあれでもモルガンのマスター・・・いま殺してしまえば、返ってモルガンに怪しまれることになる・・」

妖精騎士アグラヴェイン「とりあえず彼には野営地への転移と同時に『忘却』の力を施し、さっきまでの話を忘れさせて送り返したのだが、うまくいっていれば良いのだが・・・」心配そうにしている


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・」ジィィ~・・(壁画の絵を見ていく)

妖精騎士アグラヴェイン「(私に纏わり付いていた■■■■■■をウェスバニーで始末した際に見つけた・・“エインセルの予言のアナザーページ”・・)」

妖精騎士アグラヴェイン「(これに描かれているこの風景・・・間違いなくこれは私のあの『力』を発動している風景に似ているわ。特に壁画の中央に描かれている人物が・・・)」ジィィ~・・(絵のある部分を見てて・・)

妖精騎士アグラヴェイン「(いったい・・・妖精騎士モードレッドが生まれたというウェスバニーにあったこの絵はいったい何だというのかしら?私とどう関係しているのかしら?)」

妖精騎士アグラヴェイン「(そしていったい誰が・・何処の妖精が描いた壁画だというのかしら?いったい何処の『鏡の氏族』の妖精が・・この私が『闇の氏族の降臨者』だと気づいて描いたのかしら・・?)」


妖精騎士アグラヴェイン「・・まぁ良いわ。どのみちこれらがエインセルの予言のアナザーページと言うのなれば、私と亮太くんがこの妖精國に召喚される事を鏡の氏族の妖精たちは知っていたと言う事になるわね?」

妖精騎士アグラヴェイン「妖精騎士モードレッドは『鏡の氏族』には関わるなと言っていたが、このような予言を残すと言うのであれば、『鏡の氏族』の妖精たちはそれ程の有能な能力を持っていたと言う事になるわね。」

妖精騎士アグラヴェイン「6年前・・・オーロラがメリュジーヌを使って氏族たちを丸ごと抹殺させた理由が付くわね?“未来を見通す力”さえあれば、他の誰よりも先のことを出来るのだからね。」

妖精騎士アグラヴェイン「まぁどっちにしても、これらの壁画の絵の風景が『闇の氏族』と『光の氏族』の行く末を描いているとしたら、それらが成される未来は2つに1つ・・・」


スルゥゥ~~・・・(壁画にそっと手を触れていく妖精騎士アグラヴェイン)

妖精騎士アグラヴェイン「私が成す『闇の氏族』の未来か、亮太くんが成す『光の氏族』の未来か・・・・・」
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ダ・ヴィンチちゃんたちがロンディニウムで光と闇の氏族に関する壁画とアルトと妖精騎士アグラヴェインの2人の力に対する危機感を話し合っている頃・・・

妖精騎士アグラヴェインが統治するマンチェスターでは、妖精騎士アグラヴェインとベリル・ガットがとある事情のことでブルーナへの献杯ついでに会話しており、

ベリルが妖精騎士アグラヴェインに対してからかっている事に彼女は嫌気がさし、ベリルの記憶を妖精騎士アグラヴェインの持つ力で消しつつ、テレポーテーションの力で強制帰還させていき・・


妖精騎士アグラヴェインがいるある部屋に飾られた・・『光の氏族』と『闇の氏族』に関係していると言われる壁画に描かれた風景を観察しつつ、

妖精騎士アグラヴェインはその壁画の内容に興味を持ちつつ、壁画に描かれている未来の行く末への期待を寄せていたのであった・・。

第42節:ロンディニウム爆裂防衛大作戦!
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夜明け前・・・・ロンディニウム:東門付近にて・・・・


パーシヴァル「――それでは行ってまいります。アルトさん、イズさん、それに皆さま方・・・どうか健闘を祈ります。」

アルト「ああ、パーシヴァルたちもな。次に会うときは共に戦場でウッドワスを倒す為にな?」

メリュジーヌ「ええ。必ず追いついてくるから、この戦い・・・みんな生きて勝利しようね!」

アルト「ああ!」頷く


ダッ、ダッ、ダッ、ダッ、ダッ、ダッ、ダッ、ダッ、ダッ・・・・・(パーシヴァルと強襲部隊がロンディニウムから出立していく)

ズゴォォ~~・・ビュゥゥ~~ン!(クロコダイオーが飛電或人たちを乗せて出立していく)



アルト、イズ、武蔵、ハルキ「――――――――――」手を振ってお見送りをしていく

イズ「―――さて、アルトさん。この兵器を作った事にあたり、急いでこれらを夜明け前に設置する必要があります。手伝って貰いませんでしょうか?」

イズ「事は一刻を称します。あなた様がこれらを作りたいと望んだ以上、これらの配置のあなたの手で行なうのは必然事項かと・・・」

アルト「ああそのつもりだ。すぐにでも事を進める必要があるからな。牙の氏族は戦の支度が早いと言われている以上はな。」

ハルキ「はい。・・・でも、本当にこれらの兵器でウッドワスの軍勢を倒す事が出来るのでしょうか?万が一、これらが味方にも当たるようなことがあったらと思うと・・」

イズ「その事態が起こらぬよう、こうして昨日から多忙の中で準備を進めてきたのですので。では、皆さま方もお願いします。」ジャキンッ。(スコップを用意する)

海東大樹「そうだね。それじゃあ、さっさとやることはやっていきますか。」カチャ、シュッ!(腰のバックルからカードを2枚取り出す)

アルト「ああ。―――ヒール(身体強化)!」キィィン!(自身の身体を強化する)


タッ、タッ、タッ、タッ、サッ、サッ、サッ、サッ、サッ、サッ。(何かの兵器を地面に植えていくアルトたち)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウムの出来事から一夜明け、まだ夜空が少し輝く、ウッドワス軍との決戦の日となる夜明けの前・・・

パーシヴァルたち率いる『円卓軍』強襲部隊は予定通りにロンディニウムから出立し、強襲部隊に加わったヒーローたちもまた、ゾックスが操るクロコダイオーに乗って出立した。

そしてそれらの部隊が出立するのを見届けたアルトたちは、イズに渡されたスコップを片手に作業を開始していき、

ロンディニウムの周辺近くの平原に数多くの“とある兵器”を地面に埋め、ウッドワス軍との決戦に備えて事を進めていくのであった・・
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翌朝・・・ロンディニウム:大広間にて・・・


ガヤガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・・・(多くの兵士たちが広場で食事をしている)


ハベトロット「へえ。兵士たちが揃って広場で食事とは、いかにも合戦前って感じじゃんか。藤丸たちも揃っているし。出番、まだ先じゃなかったっけ?」

月読調「うん。そうなんだけど、わたしたちだけ来賓室で休んでいるのもどうかなと思って。」

月読調「夜明け前、アルトさんたちがパーシヴァルたちを見送った後に何か穴掘りの作業をしていましたので、その人たちを優先して休ませようかなって。」

立花響「そうそう。あっ、ハベニャンもこのジャムパン食べる?このジャムパン、なかなか甘くて美味しいよ?」

ハベトロット「んー、何か胸焼けがするからいいや。セツノ、そのジャムパン貰ってきたら?もっと食べて合戦に備えて体力を付けないとね?」

セツノ「うん。ありがとうハベニャン。」タッタッタッ・・・(ジャムパンを取りに行く)


【元気そうだね。セツノたちも、ハベニャンも・・】
【そういえば・・・・オベロンは?】←

ハベトロット「あっ、なんか1人足りないと思ったらオベロンか。ちょっとそこのめちゃくちゃ眠そな顔をしている村正。オベロンはどうしたんだ?」

千子村正「ん?・・・・・ああ、オベロンか。そういや見えねえな?昨夜から慣れねえ野暮用で工房にいたからな・・・・」

千子村正「でもまあ、オベロンが飛び回ってるのはいつもの事だ。ロンディニウムにゃあ女っ気がねぇからなぁ。」

千子村正「あいつの事だ。こっそり他の街にでも出向いて、あいつが抱えている借金を肩代わりできる鴨を探し回っているんじゃないのか?」

アルトリア「・・・・うーん。だらしのない村正じゃあるまいし、そんなコトはない、と言えないのが辛いところだね・・・・」困り顔


オベロン「うーん。確かに僕が抱えている借金の事も気にしているけどそうじゃない。僕が気にしているのは未だに行方が分からない響たちの仲間の事なんだが・・・」

ハベトロット「なんだ、オベロンいるじゃん。ちゃーす!」あいさつをする

セツノ「おはよう、オベロン。」

オベロン「はい、みんなおはよう。ハベトロットとセツノは純粋でたいへん結構。そこのふたりみたいに、ことあるごとに他人の借金事情を話題にするオトナにならないようにね。」

千子村正「そりゃ悪かったな。お前さんも普段の行いには気をつけてな。」

オベロン「僕はいいのさ、もともと演劇で有名になった妖精だからね。老若男女、物語を愛する人々に夢を売るのが仕事なんだ。そうだろ、藤丸立香?」


【まあ、そうかも】
【物語を愛する人々って、たとえば?】
【それよりも響たちの仲間の事って?】←

オベロン「あっ、そっちの話ね・・。僕もブランカや知人の妖精たちに話を聞いて細かいところまで探しているのだけど・・・」

オベロン「イレギュラーズの誰かに囚われているマシュやヴァージェはともかく、介人たち『ゼンカイジャー』の仲間である『マジーヌ』と『ブルーン』。響ちゃんたちの仲間である『風鳴翼』。」

オベロン「彼らもまた、『秘密の予言の子』や『絶唱の予言の子』と呼ばれているのだけど、彼女たちがこの妖精國の何処かに迷い込んでいる情報が未だに見つからないんだ・・・」

オベロン「それに今は女王軍との戦争中であって、探したくても他の事で手一杯になる事が多いからね・・本当に残念なことなんだけどね・・・」

立花響「・・・・・・・・・・」心配している

オベロン「あっ、でも気にしないでくれ!ウッドワス軍との決着が付けば、僕の方も視野を広げて翼たちの事を探してあげるからさ。」

オベロン「響ちゃんたちや介人くんたちが、翼やマジーヌたちと再会する展開は必ず訪れる。それこそ君たちの物語だからね?」

立花響「・・・うん、どうかよろしくお願いいたします。オベロンさん。」

アルトリア「・・・響ちゃん・・・」


【(心配する気持ちはこっちも分かるよ・・)】
【(マシュ、いったい何処に囚われているんだ・・・)】←
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藤丸立香(男)が心配している人物(マシュ)

それから数時間が経過し、お昼頃のロンディニウム:大広間では・・・


ぺぺロン伯爵「・・・・・・・・」ある兵士の様子を見て・・

トリスタン、海東大樹、武蔵「・・・・・・・・」ある兵士の様子を見て・・

アルト「トリガー鉄砲部隊、並べ~~!!」号令を出す


ダッ、ダッ、ダッ、ダッ、ダッ、ダッ・・・・・・(火縄銃を持った妖精と人間の兵士が軍列を並んでいく)

トリガー鉄砲部隊の兵たち「・・・・・・・・・・・」列に並んでいく

アルト「第一列、構え!」号令を出す

トリガー鉄砲部隊の兵たち「――――!!」ガチャッ、ガチャッ!(前列が火縄銃を構える素振りを見せる)

アルト「・・・よし。休め!」

トリガー鉄砲部隊の兵たち「―――――――。」ガチャッ、ガチャッ!(構えるのをやめ、休む体勢になる)


【オオ~~・・・・】
【(まるで本物の鉄砲隊だ・・・)】←

ぺぺロン伯爵「フッ、上出来じゃない。これである程度の火縄銃の基礎銃撃を部隊のみんなはマスターしたって訳ね。これで何時でも敵軍の銃撃が出来るわ。」

ぺぺロン伯爵「それにアルト君の号令も良かったわ。境界なき勇士団のリーダーを務めるだけあって、指揮官能力も有りなのは間違いないわ!」

アルト「いやそれ程でもなんというか・・・。まあこれで火縄銃を扱える部隊の指揮と練度は出来たって感じなのだが・・・」

アルト「火縄銃は大きな音がし、尚且つウッドワス軍との決戦の要として使いたい故に、実際、実弾での銃撃訓練は差し控えていると聞いていたのだが・・」

アルトリア「ええ、確かにそのように見えますね。このような鉛の弾やそれを放つ鉄の武器は、この妖精國に存在する妖精たちや人間たちにとって、初めてお目に掛かるモノですからね・・・」

アルトリア「それに彼らは皆、ぺぺロン伯爵やボガードの指導の下で火縄銃の扱い方や銃撃する体勢の訓練はしてましたが、ほら・・・」ある兵士たちの様子を見てて・・・


トリガー鉄砲部隊の妖精兵「(・・・この鉄の武器、本当に使えるのかな・・?この武器は弓矢と同じように遠くから攻撃できるって聞いているのだけど・・・)」緊張している

トリガー鉄砲部隊の人間兵「(正直、ちゃんと出来るか不安だな・・。ちゃんと練習はしてあるのだけど、大丈夫なのかなぁ~・・?)」緊張している

トリガー鉄砲部隊の兵士たち「・・・・・・・・・・」不安そうに緊張している


アルトリア「・・このように実際に火縄銃の引き金を引く練度の不足と実際の銃撃というモノを私も含めてほとんどが本物を見ていないのですから、」

アルトリア「鉄砲隊の皆さんの中には未だに火縄銃が自身にとって信用しえるモノであるかに疑問視する者もまだまだ多いかと・・・」

アルト「ああ。だが状況が状況だからな・・・最悪の場合、ぶっつけ本番で銃撃をしていく事になるのは確実だもんな‥‥。」

ぺぺロン伯爵「ええそうね‥。突貫での訓練は昨日と一昨日でやってはいるのだけど、兵たちの知識の吸収力については人それぞれだからね‥。」

ぺぺロン伯爵「でもそれでも尚、鉄砲部隊たちやここに残っている兵士たちはウッドワス軍との戦いに挑まなきゃならないのは確かなのよ。なんたって・・・」


【そろそろお昼頃だから・・・】
【あと半日で戦闘開始って事だよね?】←

ぺぺロン伯爵「そういう事になるわね。パーちゃんたちやゾックスちゃんたちは河から上がった頃かしらね?」

ぺぺロン伯爵「ウッドワスに悟られないよう、城壁にさっきの鉄砲隊の一部を含めた兵士を配備して守る気満々の素振りを見せてはいるけど・・・」

ぺぺロン伯爵「今は遊撃隊を出しちゃってるから、ロンディニウムを守りきれるほどの兵力はないわ。なんとか夕方まで、この睨み合いが続いていればいいんだけど。」

アルトリア「ええ。ボガードさんが言うに‥ウッドワスは『牙の氏族』の長。長という立場上、慎重で、計算高い人物と聞きます。」

アルトリア「ソールズベリーの住民やソールズベリーに避難していたノリッジの難民たち、ノリッジの志願兵。それに火薬と鉄砲の存在・・・」

アルトリア「いずれにしてもこちらの兵力、戦力が大幅に増している事はウッドワスの耳にも知らずに伝わっているのかもしれませんし、」

アルトリア「とりあえず言える事があるとしては、よほどの事がないかぎり、今の兵力で城攻めはしてこな―――――」


タタタタタァァーー!(見張りの兵士の1人が急いで走ってきて・・・)


ロンディニウム・見張り兵士「―――まずい。来やがった・・・・・・来やがった!敵襲、敵襲―――!ウッドワスの本陣がこっちに向かってくる!」

ロンディニウム・見張り兵士「どうなってんだ、アイツら正気か!?中隊ふたつ程度じゃロンディニウムは落ちないって、もう分かっていただろうに・・・!」

ロンディニウム・見張り兵士「まるで4日前に起きた・・・女王騎士ラッシュブルによる一点収束総攻撃みたいじゃないか!」驚愕している


アルトリアたち「―――――!?」驚いている

アルトとジョルニたち「―――――!?」驚いている

立花響たち「―――――!?」驚いている

【よほどの事があった・・・・!】
【アルトリア、オベロン、トリスタン!】←


オベロン「分かってる、すぐに僕らも出よう!今の状態じゃ籠城は難しい!それに弓兵の矢は昨日でとっくにそこが見えてる!一時間もすれば弾なしになるぞ!」

オベロン「オーラリア小隊は正面から、ランドン小隊は東門から急いで出撃してくれ!アルト、それに伯爵、志願兵たちと鉄砲隊の指揮は頼めるかい!?」

アルト「ああ。言った側からぶっつけ本番だが、城壁からの銃撃と遠距離からの攻撃は任せてくれ!」

ぺぺロン伯爵「ええ。こっちは西門から志願兵たちと一緒に出てウッドワス本陣の右翼にぶつけるわ。」

ぺぺロン伯爵「ほとんど返り討ちでしょうけど。その分、正面と左翼は楽になるはず。オーラリアとランドンで時間を稼げば、その間に――」

アルトリア「別働隊のパーシヴァルが、ウッドワスの背後に追いつく、ですね!」

オベロン「そうだ。ウッドワスが勝ちを焦って攻め込んできたのなら、何とか防衛しきるまで!ヤツらを城に入れなければ僕らの勝ち、西門を押しきられたら僕らの負けだ!」

オベロン「響たちはぺぺロン伯爵と志願兵たちの援護、ジョルニたちはアルトと鉄砲隊のサポート、アルトリアと藤丸はオーラリア小隊の援護・・・いや、」

オベロン「ここにいる君たちみんなが『円卓軍』の主戦力として、ロンディニウムを守ってくれ!!」


【・・・行ってくる!】
【城内は頼んだよ、オベロン!】←
―――――――――――――――――――――――――――
ウッドワスとの決戦まであと半日が過ぎた頃、アルトたちは妖精國で初めて配備された火縄銃による鉄砲隊『トリガー鉄砲部隊』の最終調整を為ていた頃・・・

見張りの兵士から想定より早くウッドワス軍がロンディニウムへ攻めてきたという話を聞き、アルトリアたちはそれに関して戦慄し、

遊撃隊として向かい、ロンディニウムにパーシヴァルたちが不在の中でアルトリアたちはウッドワス軍への防衛戦に向かおうとするが・・・‥

タタタタタァァーー!(イズが駆けつける)


イズ「お待ちください、皆さま!いま城の外に出てはなりません!あなた方らが出撃するにはまだ早すぎます!」

オベロン「!?。何を言っているんだ!今、ロンディニウムにウッドワスの本陣が攻め込んできてて、パーシヴァルたちが今この場にいない以上・・・」

イズ「だからこそ、今ここでロンディニウムの外へ出ますと、“例の兵器”の巻き添えになる事を私は警告したのです。」

アルト「!」

【巻き添えって・・・】
【いったい何の巻き添えに―――】←


ドゴォォォォーーーーン!!ドカァァァァーーーン!!(大きな爆発音が外から聞こえる)


アルトリアたち「――――――!?」その爆発音を聞いて

アルト、海東大樹、ぺぺロン伯爵、イズ「――!」その爆発音を聞いて

【今の爆発音は!?】


ぺぺロン伯爵「‥どうやら、ウッドワスの兵たちは踏んじゃったようね?夜明け前にアルトたちが設置した“アレ”がね。」

ぺぺロン伯爵「ハハハッ、ウッドワスたちがいま攻め込んできたって聞いて一瞬忘れていたわ・・・あのままロンディニウムへ飛び出していたら、本当に巻き添えを食らっていたわ、私たち。」

アルト「ああ。万が一の保険として設置はしていたが、まさか本来の役割を果たすことになったとはな・・・」

アドニス「うん・・・‥」

アルトリア「!?。どういう事なのですが・・・アルトさん、ぺぺロン伯爵、あなたたちはいったい何を仕掛けたのですか?」

アルト「ああ、それはなあ・・・何というか・・・・」

イズ「アルト・オルラント様、アルトリアさん。今はロンディニウムの防衛に対し、事は一刻の猶予がありません。後で城壁にて説明しますから、皆さまは出撃の準備を!」

【わ、わかった・・・】
【納得いかないけど、今はロンディニウムを守らないと!】←


タタタタタァァーー!(城壁に向かって行くアルトたちとアルトリアたち)
―――――――――――――――――――――――――――――――――
話は少し遡り、少し前のロンディニウム周辺:平原にて・・・



ダッダッダッダッダッダッ・・・・・・(ロンディニウムの周辺に自軍の部隊を展開していくウッドワス軍)


ウッドワス軍・伝令兵「ロンディニウム正面に布陣、完了いたしました!いつでも突撃は可能です!」

ウッドワス軍・伝令兵「円卓軍、ロンディニウム正面北門、左右の東・西門より200兵規模の部隊を展開、本陣からの強襲に備えて防御を固める構えです!」

ウッドワス「報告ご苦労。人間の兵士にしては良い面構えだ。だが兵たちには既に布陣を展開次第、突撃を開始しろと私が命令してあるがな。」


ウッドワス「お前はどう見る?同じ人間として意見を述べるがいい。ヤツらは今まで通り、小競り合いをしてから城に逃げこむように見えるか?」

ウッドワス軍・伝令兵「それは・・・いえ。うまく言えないのですが、連中は本気というか・・・撤退の意思がないように感じられます。」

ウッドワス軍・伝令兵「なんとしてでもここでウッドワス様を押しとどめようと、とにかく防御の態勢をしているように見えますが・・・」

ウッドワス「――!クッフフフフフフ、フハハハハハハハ!!」笑い叫ぶ

ウッドワス軍・伝令兵「ウッドワス様・・・いかがなモノで?」笑っているウッドワスを見てて‥

ウッドワス「はははははははは!そうだ、その通りだ、まさしく時間稼ぎだとも!お前はこの戦い、あちらがロンディニウムへ進撃している時に、向こうからあの者たちの姿が出た者はいたか?」

ウッドワス「円卓軍のパーシヴァル。裏切り者のバーゲストとメリュジーヌ。弱き者を守る事しかしない異界の戦士たちの姿を人間であるお前は見たか?」

ウッドワス軍・伝令兵「い、いえ・・・どの部隊の布陣展開時にはそのような報告は聞いてもいないし、目撃した情報もないかと・・・!。もしやそれって・・・」

ウッドワス「その通りだ!パーシヴァルもバーゲストの姿がないし、ロンディニウムの空の上からあのメリュジーヌの姿も見当たらない。つまりヤツらは自軍が動かしている別働隊の一部として出立している。」

ウッドワス「別働隊による襲撃など百も承知!私がヤツであればそうするからな。だが一日遅かった。」

ウッドワス「ヤツらは今頃、もぬけのカラになった我らの野営地で顔面蒼白だ!――それにこちらに急いで戻ろうとしたところで、女王陛下からの援軍と鉢合わせ。」

ウッドワス「よしんば援軍を振り切ったところで、私の本陣と陛下の軍とで挟み撃ち。異界から来た戦士(ヒーロー)たちが乗ってるという船には、例の“秘密兵器”を1騎、迎撃に向かわせている。」

ウッドワス「お前には分かるか、この状況を?もうどうであれヤツらはロンディニウムに戻る事は叶わぬ。であれば―――」

ウッドワス「主戦力のいない円卓軍や境界なき勇士団などガラス細工だ。正面からたたき割ってくれよう。これはその為の進軍だ。」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
イズ(ナレーション)「『牙の氏族』とは、生まれた時から持つ強靱な牙と爪‥それに普通の人間を遙かに超える反射神経や運動能力を持ち、モース特有の呪いに耐性があると聞いています。」

イズ(ナレーション)「彼らのその獣のような瞬発力と速さ・怪力を持っている事から、戦場での野戦に特化しているのは間違いないでしょう‥。」

イズ(ナレーション)「それと比べまして、こちらは本来の主戦力を別働隊に回しており、多勢に無勢な上に戦闘経験が浅い者ばかり。例えるとすれば‥彼らは“集団暴力に弱い”事です。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

オォォォォ―――――!!(ウッドワス軍の兵たちが一斉にロンディニウムへ突撃していく)


ウッドワス「さあ、部隊をもっと進めるぞ!ヤツらが防御の陣を張ろうが関係ない!正門以外の城壁が手薄になるまで攻め続けろ!手薄になり次第、偵察部隊から身の軽い者を侵入させろ!」

ウッドワス「非武装であろうと容赦はいらん。女子供も同様だ。そこにいる者たちは2000年もの間ブリテンを護り続けた女王陛下に反抗し、『予言の子』や円卓軍、境界なき勇士団に縋った愚か者。故に‥・」

ウッドワス「ロンディニウムに住む者はみな罪人だ!皆殺しにしろ!1人たりとも逃がすなよ!」

ウッドワス軍・兵士たち「オォォォーーーーーー!!」ドドドドォォォーーーー!!(突撃していく)


ドドドドドォォォーーーーー!!(第一陣に続いて、第二陣のウッドワス軍・兵士たちが攻め込んでいく)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
イズ(ナレーション)「しかし我々はウッドワス軍とは違い、こちらは武力の他に昨日まで得てきた知恵を武器として使うことが出来ます。」

イズ(ナレーション)「ウッドワス率いる軍隊が勝ち急ぎに正面から攻め込んで押し切ろうとするのであれば・・・彼らにはこういうのが適用かと。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

スタスタスタッ、カチッ!カチカチッ!(ウッドワス軍・兵士たちが地面に設置した“例の兵器”を踏みぬく)


牙の氏族の兵士「んっ?なんだ―――」ピタッ‥(踏みとどまる)

ウッドワス軍・兵士たち「???」足下を確認しだす


バァァァン!ドゴォォォーーーン!!(突如としてウッドワス軍・兵士たちが踏んだ地面が大爆発を起こす)


ウッドワス軍・妖精兵1「ぐわぁぁぁ~~!?」バァァァ~~ン!(身体が吹き飛ぶ)

ウッドワス軍・妖精兵2「ギャァァァ~~!?」バァァァ~~ン!(身体が吹き飛ぶ)

ウッドワス「―――――!?」その光景を目の辺りにして――


ドゴォォォォーーーーン!!ドカァァァァーーーン!!(次々と牙の氏族のウッドワス軍・兵士たちが爆発に巻き込まれていく)

ウッドワス軍・妖精兵1「な、なんだ!?地面が・・・地面が爆発したぞ!?突撃しただけなのに地面が爆発したぞ!?」驚愕している

ウッドワス軍・妖精兵2「と、止まれ!止まるんだ!このまま進んだら巻き添えだ!地面の爆発に巻き込まれるぞ!」ガタガタガタガタ!!(震え上がる)

ウッドワス軍・妖精兵たち「~~~~~~~~~!!」ピタピタッ‥(立ち止まっていく)


ヒュンッ、ヒュンヒュンヒュンッ!(ロンディニウムの城壁から何かがウッドワス軍に向かって投げ込まれていく)

ゴトゴトンッ、シュウゥゥゥ~~・・・・(投げ込まれたモノが導火線をそって燃えていき・・・)



ドガァァーーン!ドカドカドカァァァーーーン!(投げ込まれたモノが大爆発を起こす!)

ウッドワス軍・妖精兵たち「ぐわぁぁぁ~~!!ギャァァァ~~~!?」ドカァァーーン!!(身体が吹き飛ぶ)

ウッドワス軍・妖精兵たち「うっ、うわぁぁぁぁ~~!?」ドカァァァーーン!(身体が吹き飛ぶ)


ウッドワス「――!?。な、なんだ!?いったい何が起こっているんだ!?」驚愕している

ウッドワス「爆発・・・兵が突撃した途端に地面が爆発したと思ったら、今度はロンディニウムの城壁から何かが投げ込まれて・・・」


ヒュゥゥン、ゴトッ・・・シュゥゥゥ~~!(ウッドワスの真横に“例の武器”が転がってきて‥)

ウッドワス軍・伝令兵「!?。ウッドワス様!!」タタタタタァァーー!(その“例の武器”に駆け寄っていく)

ウッドワス「!?。んな・・・・」その光景を見て・・・


ドゴォォォーーーン!!ドカァァァーーン!!(ウッドワス軍がロンディニウムの城壁から投げ込まれた爆弾の餌食となっていく)
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:正門前の城壁にて‥‥


ダダダダダダァァァーー―!(トリガー鉄砲部隊が所定の位置に展開していく)


【す、凄い・・・‥】
【こんな仕掛けを用意していたというのか・・・】←

イズ「はい。夜明け前、アルト様たちと共にあそこの平地に『地雷』を設置し、万が一、ウッドワス軍が先走りにロンディニウムへ突撃して来た時に備えておきました。」

イズ「アルトリアさんが前言ったように・・よほどのことが無く予定通りに夕方頃に軍を進軍させる際、設置していた地雷を廃棄するように爆発させ、ウッドワス軍を驚かせて引きつける予定でしたが‥」

イズ「先ほどのようにウッドワス軍は勝ちに焦って進軍し、正面から突撃して事で彼らは文字通りに地雷を踏み、このような爆発に巻き込まれたのですから。」


イズ「殺気も心も無く、本来この妖精國には概念さえも存在しないはずの爆弾類を、アドニス様の力で製造・増産し、それらを仕掛けて罠を張っていき‥」

イズ「そして城壁からアルト様のご要望で国産生産された火薬で製造された爆弾を投下し、それによる爆発で敵軍の攻撃しつつ、こちらへの進軍を止めていきます。」

イズ「この城壁から投下される爆弾は主にグレネード発射による攻撃と同じであり、これらの攻撃は“点”ではなく“面”による攻撃・・・」

イズ「いくら野戦に特化した種族である牙の氏族や戦に手練れある女王軍の正規軍であれど、爆破攻撃による面攻撃には避けきれる訳がなく、その攻撃に耐えられるかどうかの話です。」

イズ「そしてその爆発をどうにか耐えしのぐか、爆発をどうにか避けてロンディニウムへ進軍したとしても、そこに待っているモノというのは・・・」


ドンドンドォォォーーン!ダダダダダダァァァーー!(爆煙を乗り越えて突撃を続けるウッドワス軍・兵士たち)

騎士ダンタ―「クソ~!怯むなぁ~!このような爆発で怖じ気づく牙の氏族じゃねえだろ、さっさと進んだバカが!!」

騎士ダンタ―「こんな爆撃など、3年前にあった裏切り者のメリュジーヌの爆撃より差ほど弱い。こんなモノ、シェフィールドで見た大砲による攻撃ぐらいだ!」

騎士ダンタ―「城壁から投げてくるモノは爆発する前に避けて進め!何でも良いから城門に向かって行くんだ!」

ウッドワス本隊・兵士たち「オ、オオォォォ~~~~!!」雄叫びをあげていく


ダダダダダァァーー―!ドンドンドカドカァァーーーン!タタタタタァァーー!(どうにか爆発を避けながら進軍していく)


騎士ダンタ―「(くそ~!パーシヴァルらがいないロンディニウムをさっさと制圧し、ラッシュブルの仇を討とうとしていたのに、こんな爆発の中を突き進んでいく事になるなんて・・・)」

騎士ダンタ―「(だがいくら相手があの円卓軍とて、所詮は一般の人間と妖精たちの寄せ集めに過ぎず、しかも兵力は手薄であるのは聞いての上だ。)」

騎士ダンタ―「(こんな爆発など避けつつ、城壁のヤツらを片付ければ爆撃は止まる。そうすれば戦況はこちらの有利に戻るからなぁ!)」

騎士ダンタ―「(だが念には念を入れ、我が配下の奏霊を展開し、城壁の襲撃に備えねば‥!)」


ガシャッ、ギュォォォ~ン!(ハルバードを振り、奏霊召喚を行なう)

キュィィ~ン!ヒュゥゥ~~!(奏霊ゴーストラッパー2体が出現する)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
パーシヴァルと円卓軍の主力部隊が別働隊として出立している事を感づき、先手をとってロンディニウムへ襲撃していくウッドワス率いるウッドワス軍。

しかしそこで待っていたのは、アルトたちが夜明け前に設置していた地雷による不意打ちとロンディニウムの城壁から投下されていく爆弾による面攻撃であり・・・

地雷による爆発で怯んだところを城壁からの攻撃によってウッドワス軍の兵士たちがそれらの爆発によって混乱し、瞬く間にウッドワスの本陣の陣形が崩れていく中、

騎士ダンタ―率いる第二陣の兵たちは、城壁から投下されていく爆弾の威力と飛距離を読んでその攻撃から避けつつ進軍を続けていき、

騎士ダンタ―自身は自身の力による奏霊召喚で奏霊(ゴーストラッパー)2体を引き連れ、いっこくも早い城壁からの爆弾投下を止めるために突撃していくのだが・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

アルト「第一列、構え!」号令を出す

トリガー鉄砲部隊の兵たち「――――!!」ガチャッ、ガチャッ!(火縄銃を構えていく)


ダダダダダダァァァーー!(爆煙から騎士ダンタ―たちの足音が聞こえてくる)


トリガー鉄砲部隊の兵たち「――――――――」グググゥゥ~‥(緊張しつつ前の標準を狙っていく)

アルト「まだだ。まだ・・・煙で見えなくても前を狙って構えるんだ。」

トリガー鉄砲部隊の兵たち「――――――――」ガシッ。(火縄銃をしっかりと構えていく)

アルト「・・・・・・‥」前の方を狙ってみていき・・・


タタタタタァァーー、ゴァァァン!(煙から騎士ダンタ―たちが出てくる)

アルト「今だ!放てぇぇ~!!」号令を出す

トリガー鉄砲部隊の兵たち「―――――!!」カチカチッ!(一斉に引き金を引いていく)


パンパンパンパン!バキュゥゥーーン!!(一斉に火縄銃の弾が発射される)


ウッドワス本隊・兵士たち「ぐわぁぁぁぁ~~!?」バキュバキューーン!!(撃たれる)

トリガー鉄砲部隊の兵たち「―――!?」驚愕する

騎士ダンタ―「な、なな何だとぉぉ!?」ビクビクッ!(驚愕している)

パンパンパンパン!バキュゥゥーーン!!(東門の鉄砲隊の火縄銃も発砲していく)


ウッドワス軍・兵士たち「ぐわぁぁぁぁ~~!?」バキュバキューーン!!(撃たれていく)

円卓軍・兵士たち「――――!?」驚愕していく

ぺぺロン伯爵「――よし。トリスタン、迎撃お願い!」

トリスタン「はい。ハァァァーー!」ポロロォォン!

後方のウッドワス軍・兵士たち「うがぁぁぁ~~!?」ガシュガシュガシュン!(妖弦で斬られる)


ディエンド「撃てぇぇ!」号令をあげる

トリガー鉄砲部隊の兵たち「―――!!」パンパンパンパン!(発砲していく)

ウッドワス軍・兵士たち「ぐわぁぁぁぁ~~!?」バキュバキューーン!!(撃たれていく)

ディエンド「フンッ!」ババババァァーーン!(大量のエネルギー弾を発射する)

ウッドワス軍・兵士たち「うぎゃぁぁぁ~~!?」バキュバキューーン!!(撃たれていく)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

騎士ダンター「――!?(な、なんなんだ!?人間たちが変なモノを構えてたと思ったら、牙の氏族が一瞬でハチの巣に・・・・)」驚愕している

後方のウッドワス軍・兵士たち「~~~~~~~」困惑している

騎士ダンター「(兵たちがさっきの攻撃で困惑している・・・いったいなんなんだ!あの牙の氏族の身体を貫通させる攻撃が円卓軍にあったというのか!?)」

騎士ダンター「(それにあの音が鳴る前、目の前にいた奴が号令をあげていたが、まさかヤツが境界なき勇士団のアルトというのか!)」


トリガー鉄砲部隊の兵たち「――――――――」サササァァァ~~‥(落ち着いて鉛の弾と火薬を入れていく)

ダ・ヴィンチちゃん「焦らないで。焦らずに火薬の分量を入れ、弾を入れ、導火線に火を入れて!」指導していく

トリガー鉄砲部隊の兵たち「――――――――」コクッ、サササァァ~‥(頷きつつ、火縄銃のリロードに専念する)

騎士ダンター「!。(何かをしている。また殺気の攻撃をしようとしているのか!そうはさせない!)」


タタタタタァァーー!(このまま進撃する騎士ダンター)

騎士ダンター「えぇぇ~い!いったい我が兵に何をした!アルト・オルラントぉぉぉ~~!!」ダダダダァァァーー!(ハルバードを振り上げながら)

ゴーストラッパー2体「―――――!!」突撃してくる

ダ・ヴィンチちゃん「!?。武蔵!アルトリア!お願い!!」号令を出す


アルトリア「は、はい!――セクエンス!」キュィィーン、ギュゥゥーン!(光輪の刃を放つ)

武蔵「そりゃぁぁぁ!!」ギュゥゥン、ジャキィィン!(斬撃波を放つ)

ゴーストラッパー2体「―――――!?」ジャキジャキン!シュゥゥ~‥(切り裂かれ、消滅する)

騎士ダンター「グッ、グゥゥゥ~!?」ググッ、ジャキジャキィィン!(斬撃波に斬られるも耐え凌ぐ)

武蔵「切り返せるか!」ジャキジャキジャキンッ!(連続斬り)

騎士ダンター「ヌガァァ~~!?」ジャキジャキン!ガシュゥゥン!(切り裂かれる)


アルト「よし、第二射!撃てぇぇー!」号令を出す

トリガー鉄砲部隊の兵たち「―――!!」パンパンパンパン!(発砲していく)

武蔵「おっと!」シュッ、バサッ!(即座にうつ伏せになる)

後方のウッドワス軍・兵士たち「ぐわぁぁぁぁ~~!?」バキュバキューーン!!(撃たれていく)

円卓軍・兵士「な、なんて威力なんだ・・・。城壁からの爆弾投下に鉄砲隊が放つ銃という武器による攻撃・・・これらの攻撃であのウッドワス軍の軍勢を瞬く間に‥」

トリガー鉄砲部隊・兵士「ああ・・・アレを撃ったオレも驚いたさ‥。まさかこの小さい筒状の鉄の武器にこんな力があったなんて‥・それに城壁からの爆弾だって・・・」

円卓軍・兵士「ああ・・・ノリッジの伯爵が妖精たちを使ってたくさん作っているとは聞いていたが、こんな恐ろしいモノを作っていたというのか・・・」気が引いている

トリガー鉄砲部隊・兵士「お、おう・・・・‥」気が引いている


ポワワワァァ~‥(ある事を思い出していく)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2日前・・・ロンディニウム:火薬を作っている敷地


ぺぺロン伯爵「気をつけて混ぜていくのよぉ~?1つでも衝撃があったら大変な事になるわ。みんな死んじゃうから!」笑い顔

ぺぺロン伯爵「そうそう慎重にソレとコレを混ぜてね?匂いはきついけど頑張ってねぇ~!」笑い顔

ヴェールズの妖精たち「キィキィ!(気をつけろ。気をつけろ。取り扱いには気をつけろ。気をつけて“ソレ”を粉にしろ。気をつけて粉を作ろう。)」

ヴェールズの妖精たち「ジジジジィィ~!(火をつけたらお終いだ。爆発しちゃってお終いだ!爆発したら死んじゃうよ。みんなみんな死んじゃうよ。)」

火薬を作っている妖精たち「・・・・・・・・・・」プルプルプル~・・・(慎重に火薬の原料を混ぜていく)

ソレを見て聞いている兵士たち「・・・・・・‥」気が引いている

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ガタガタガタガタガタァァ~~・・・・(それらを思い出して身震いする兵士たち)


ぺぺロン伯爵「大丈夫よ。“ソレら(火薬)”を作ってた妖精たちはとても手先が良いから、衝撃や直接に火を当てなきゃ爆発しないわよ。」

ぺぺロン伯爵「それよりもまだ目の前にいる兵士たちがこちらに向かってこないように槍で牽制しつつ、鉄砲で攻撃していくのよ。敵の兵が後ろ奥へ引くまで気を抜かない事よ。」

ぺぺロン伯爵「良い?パーシヴァル団長がロンディニウムへ戻ってくるまで持ちこたえていくのよ、みんな!」ギッ!(真剣な表情)

トリガー鉄砲部隊の兵たち、円卓軍の兵士たち「――!。おうっ!」ガチャッ!(頷きつつ、体勢を構え直す)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ワァァァ~~~!?ウワァァァァ~~!?(ウッドワス軍の妖精兵たちがウオサオしている)


イズ「城壁の投下部隊は引き続き爆弾の投下をありったけ投げて爆発させてください。敵兵に頭を出来るだけあげさせないように!」

イズ「鉄砲部隊は焦らず、けれどなるべく早く次の射撃攻撃に備え、堀に近づこうとする敵兵を片っ端から射撃してください!」

イズ「面です。なるべく徹底的に面で攻撃し、ウッドワス軍をロンディニウムへ近づけさせないでください!」

円卓軍・兵士たち、トリガー鉄砲部隊・兵士たち「オォォォォ~~~!!」鬨声をあげていく


【これは凄いことになってきた・・・・】
【これ・・・もう全部イズさんとアルトたちだけで良いんじゃないのかな・・・?】←

アルトリア「た、確かに・・・こっちは戦場が広がりすぎて魔力付与(エンチャント)が届かなくて困っていたけど、あそこまで遠距離と中距離の攻撃をされていちゃあ・・・」

アルトリア「円卓軍のみなさん、戦力である鉄砲隊を守るために踏みとどまっているみたいですし・・・。私、今回も補欠で終わるのかなぁ~‥?」カァァ~‥(いつものネガティブ顔をしてる)

アルト「バカ言うなよ!これでも突貫で急ごしらえで仕立て上げたんだぞ!今はうまくいっているのだけど、もしあちらがこっちの対策を仕掛けられたと思うとなぁ~‥」

イズ「はい。このようなウッドワス軍の迎撃法‥私の計算上では効果が薄く、弾込めも投下も、通常の軍隊の中では遅い方です。」

イズ「それに妖精たちはあのような攻撃で死んでも、何処かでその妖精たちと同じような『次代』が発生する事があり、それ故に妖精たちはこのような事では恐れる事はありません。」

イズ「最初の内は爆弾による爆破と銃撃による音と煙、殺傷力・・・。初めて目にするこれらの攻撃によって恐怖心と煽り、彼らの動きを止めたり、行動を撹乱させたり出来ますが・・・」

イズ「1度でも彼らが‥“その攻撃が当たらなければ、すぐには死ぬことがない”と悟ってしまえば、これらの攻撃は忽ちに対策を取られ、あちらの優勢を取り戻す切っ掛けになるでしょう・・・」

イズ「我らが行なっているのはあくまでパーシヴァルとバーゲストたちがロンディニウムへ戻ってくるための時間稼ぎ・・・ウッドワス軍の進軍からロンディニウムを守る為の防衛戦です。」

アルトリア「えぇ~~~あの爆発の攻撃と鉄砲の攻撃でも不十分だと言うのですか!?あれらの攻撃なら、2倍の数の女王軍にも太刀打ちできると思うのに?」タジタジになっている

ダ・ヴィンチちゃん「いや、イズの言っている事はある意味正しいかもしれない。確かに今投下されていく爆弾も、火縄銃も、今の状況からして有効なのかもしれないけど、」

ダ・ヴィンチちゃん「これらの武器は、例え昨日の内に数多く作ったところで、オベロンがさっき言ってた弓矢の在庫状況と同じようなモノだ。すぐにでも底が付く。」

ダ・ヴィンチちゃん「火縄銃の弾も火薬もまた、弓矢と同じ消耗品であり、底が補充しようとしても、これらの武器はアドニスやユーミルたちが居てこその武器なんだ。」

ダ・ヴィンチちゃん「特にアドニスくんの力には生産量的にも限度もあるし、アドニスくんをこれ以上疲弊させるわけには行かないのも、私の本音だと思っている。」

ダ・ヴィンチちゃん「ここでアルトリアが退いたら、おそらくその隙を付いて城内に流れ込んで占領される恐れがある!君も考えてみたまえ!」

ダ・ヴィンチちゃん「パーシヴァルたちが戻って来た時、今度は円卓軍が城攻めするハメになるぞ!」

ダ・ヴィンチちゃん「そもそもウッドワスは捕虜をとる気がない!中に入れたら守るものがなくなってしまうんだぞ!」

アルトリア「~~~~~~~」説教される


アルトリア「あぁ~~あぁそうよね、じゃあこれ死ぬまで戦うしかないんだよね!うわー、信じられない!この先、こんなのを何回もやるのかー、わたし‥」

アルト(小声)「~~~・・・・・・(こりゃマズい・・・。このような戦術はアルトリアの気持ち的には逆効果だったみたいだな・・・)」頭を抱えていく

千子村正(小声)「(ああ、見れば分かるよ・・・。)」


【落ち着くんだ、アルトリア!】
【冷静に、アルトリア!】←

アルトリア「こっちだって冷静になりたいよ、藤丸くん!わたしのマーリン魔術より強力な武器による威力を見せられたら、それはさぞかし凹むに決まっているわよ!」

アルトリア「それでも冷静でいられるってどれだけ戦い慣れしてるの!?そんなの絶対ヘンだって!?」アタフタ!

アルトリア「見てよ、周りのウッドワス軍の兵士たちの怯えた表情を!あの爆弾の爆発と鉄砲隊の銃撃に怖じ気づいて、後ろの兵たちは身を伏せてピクリとも動かなくなちゃった!」

アルトリア「それに一番後ろにいる奴・・・あれウッドワスだよね?あんなに遠くにいるのに爆発に巻き込まれたかのように着ていた服が半分破れていてさぁ~!」

アルトリア「ああ~~もうわからない!アルトさんがやろうとしている事も、どうウッドワスに勝とうとして‥いることも・・・‥」

アルトリア「・・・・・・・・・!?」青ざめている

【(アルトリアが急に静かになった・・・)】
【アルトリア・・・?】←

アルトリア「あ・・‥あああ・・・アレ・・・アレを・・・・」ある所に指をさす

アルト「?。アレって・・・‥!?」指さした所を見て‥


ダ・ヴィンチちゃん、武蔵、千子村正、ハベトロット「―――――!?」絶句している

ジョルニ、ルージュ、セフィー、スズカ、セツノ、イズ、ハルキ「――――!?」絶句している

アルト「――――!?。おい・・・嘘だろ・・・・?」驚愕している


【――――!?】
【なんだ・・・アレ・・・・?】←
―――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム周辺:丘の向こう側



ガラガラガラガラガラガラガラァァァ~~~!!(何かの超大型兵器が近づいてくる)

???(超大型兵器)「ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪」何かの音声を発している


ブゥゥゥ~~ン!(戦車らしき物体が走ってくる)

???(戦車らしき物体)「ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪」何かの音声を発している

同じ頃、ロンディニウム周辺:平原にて・・・(ウッドワスの横に落ちた爆弾が爆破した後)


シュゥゥゥ~~・・・(爆煙が立ちのぼっている)


ウッドワス軍・妖精兵「ご無事でしょうか、ウッドワス様!?」タタタタッ!(心配して駆け寄ってくる)

ウッドワス「グッ、クゥゥゥ・・・・」ノシィィ~‥(爆煙から出てくる)


ビリビリッ・・・ベトォォ~~‥(ウッドワスの顔と身体に多くの返り血が付着している)

ウッドワス「・・・・・・・・・」無言で立っている

ウッドワス軍・妖精兵「ウッドワス様!?まさか、先ほどの攻撃で何処かお怪我を負われたのですか!?」驚愕している

ウッドワス「バカモノ!これはさっき近くにいた人間が、愚かにも私を庇ってあの爆発からの盾になったんだ!これはその返り血だ!」怒鳴っている

ウッドワス「私はこの通りの無傷だ!あのような爆発でやられる程、私を侮っていると言うのか!?」怒鳴りつける

ウッドワス軍・妖精兵「ヒィッ!?」ビクビクッ!(怯えている)

ウッドワス「フー・・・フー・・・ッたく‥・・・」落ち着こうとする


ウッドワス「・・・・・・」顔と身体に付着した返り血を見て‥
―――――――――――――――――――――――――――――――――
回想シーン:横に落ちた爆弾が爆破する数秒前・・・・


ヒュゥゥン、ゴトッ・・・シュゥゥゥ~~!(ウッドワスの真横に爆発寸前の爆弾が転がってきて‥)

ウッドワス軍・伝令兵「!?。ウッドワス様!!」タタタタタァァーー!(その爆弾の前に駆け寄っていく)

ウッドワス「!?。んな・・・・」その光景を見て・・・


ジジジィィ~、ドカァァァーーン!!(爆弾が爆発する)

ウッドワス軍・伝令兵「―――――」バシュゥゥン!!(身体が飛び散る)

ウッドワス「――――!?」バシュンッ!ギュゥゥ~ン!(返り血を浴び、そこから何かのバリアが張られる)


ドカァァァーーン!(爆煙と爆風がウッドワスを包み込む)
――――――――――――――――――――――――――――――――
ウッドワス「(あのバカめ!ただの人間が私を庇って犬死にするなど‥さっさとあの場から逃げればよかったものを・・・)」


ウッドワス軍・妖精兵「ウッドワス様、コレを・・・・」シュッ・・・(ハンカチを取り出す)

ウッドワス「!。・・・・・・」シュッ、フキフキフキ・・・(その布きれで顔を拭いていく)


ウッドワス軍・妖精兵「戦況は軍の数ではこちらの有利は変わらずですが、今もなお続く城壁から投下される爆発物の数々と、それらを避けた後の外堀にて・・・」

ウッドワス軍・妖精兵「何か小さい筒をした鉄の武器がこちらを狙い、先ほどの爆発と同じ轟音を放つと同時に何かを放ったと思えば、一瞬のうちに我が軍兵はハチの巣にされてしまい‥」

ウッドワス軍・妖精兵「その鉄の武器の再装填を狙って以降にも、『予言の子』一行の連中にそれらを邪魔され、進軍しようにも出来ない状況でありまして‥」

ウッドワス軍・妖精兵「それと同時にあの見たこともない程の爆発と鉄の武器の威力を見た妖精兵たちは、それらの武器に対する恐怖心を抱き、動こうにも動けない状況に陥っています。」

ウッドワス軍・妖精兵「あの武器はいったい何なのですか!?円卓軍の連中、あのような武器を隠し持っていたなんて思っても見ませんでしたよ・・・」ビクビクビクッ‥(怯えた表情を見せる)

ウッドワス「・・・・・・・・・・・・・」黙って聞いている

ウッドワス「(クゥゥゥ・・・さっきの爆発といい、円卓軍が持つ轟音を放つ鉄の武器といい、いったい全体どうなっているんだ!) 」

ウッドワス「(いや待て・・・確かロンディニウムには境界なき勇士団のメンバーがいて、その中には『異邦の魔術師』と同じ、妖精國の外から来た人間である『三澤亮太』がいたんだったな‥)」

ウッドワス「(それにあの人間と裏切り者の先代・妖精騎士3人との子供の7人・・・その1人である『アドニス』という人間は、何でも多くの物を作る事が出来ると聞いている‥)」

ウッドワス「(あの異界から来た人間の入れ知恵とその工作が得意なヤツの息子が入れさえあれば、このような芸当などを出来ると言う事か!クソッ、あまりにも迂闊だった!)」

ウッドワス「(3年前のあの日・・・モルガンからの『恩赦』で命拾いし、息子たち共々、モルガン陛下への反逆に加担するなど、断じて生かしてなるものか!!)」

ウッドワス「(アイツらには最初の一手で驚かされたが、次はこっちが‥ヤツらを驚かせる番というわけだ!!)」


ウッドワス「は―――はははははははははは!まったく三澤亮太め!やってくれるじゃないか、妖精國の外からから来た人間の分際で!」

ウッドワス「ヤツが持つ異界からの知恵とヤツの子供らの力さえあれば、我が軍をビビらせ、ロンディニウムへと近づけさせまいと思っていたのか‥。だがもうそうはいかない!」

ウッドワス「妖精たちを圧倒させる程の力を持つ者はロンディニウムにいるヤツらだけではない!だからこそのあの“秘密兵器”なのだからな!」



タタタタタァァーー!(別の伝令兵が駆け寄ってくる)


別のウッドワス軍・伝令兵「伝令!伝令!先ほど、周辺の平原にて例の“秘密兵器”の1体の姿を確認しました。あと少しで戦地に到着するかと。」

ウッドワス「ツゥゥ‥遅い!ったく、あの“秘密兵器”の1体は図体がデカい上に動きが遅くて軍列に並べるにはかなり時間を要すハメになったが、今だけはそれで良い。」

ウッドワス「あの動きが遅い奴には東門への迎撃と砲撃を任せる。城攻め部隊にそれと共に行動に移れと報告しろ!他は怯えて動けなくなっている兵たちに喝を入れてこい!」

ウッドワス「さっきまでは円卓軍や境界なき勇士団に驚かされたが、今度はこっちがヤツらを驚かせる番だ!良いな!」

別のウッドワス軍・伝令兵「ハッ!お前たち、行くぞ!」タタタタタァァーー!(別の軍列に向かって行く)

ウッドワス軍・妖精兵「――――――――――――」タタタタタァァーー!(別の軍列に向かって行く)

ウッドワス「―――フッ。」シュッ、ガシッ。(何かの通信機を取り出す)


ウッドワス「聞け、『コクーン』。目標、ロンディニウム東門に向けての砲撃を開始しろ!『ピューパ』は正門に向けて突撃を開始だ!良いか!」

通信機からの音声1「『TR-cocoon(コクーン)7000 目標地点への砲撃に入る・・・』」

通信機からの音声2「『GW-pupa(ピューパ)5000 了解。目標地点へ向かう・・・』」

ウッドワス「・・・よし。見てみるがいい、三澤亮太。お前たちに目にモノを見せてやる!!」バァァ~ン!

 
ガラガラガラガラガラガラガラァァァ~~~!!(何かの超大型兵器がウッドワスの後ろ周辺を通過する)

???(超大型兵器)「ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪」何かの音声を発している


ブゥゥゥ~~ン!(戦車らしき物体が走ってくる)

???(戦車らしき物体)「ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪」何かの音声を発している
――――――――――――――――――――――――――――――
ウッドワス軍がロンディニウムへの進軍を開始してから数分‥戦況はロンディニウムの城壁からの爆弾投下に加え、急ごしらえで仕込んだトリガー鉄砲部隊による火縄銃の銃撃が猛威を振るっており、

兵力の数に勝っているウッドワス軍の兵たちは、それらの攻撃の威力とそれらへの恐怖によって怯えてしまい、爆弾による爆風と火縄銃の銃撃がが届かない場所で一ミリも動けない状態になっていたのだが‥

軍を率いているウッドワスは負けじとアルトたちの戦略と攻撃に対抗する為、ウッドワスは持っていた通信機でとある存在に迎撃の命令を下し、

今、ロンディニウムに向かって、ウッドワスが数日前に入手した“秘密兵器”の2体がアルトたちとアルトリアたち、そしてロンディウムにいる者全てに対して攻撃を行なおうとしていたのであった。

ロンディニウム:西門付近の戦場


城壁にいる円卓軍たち1「―――!?」ピタッ・・・(動きを止め、ある方向を見ていく)

城壁にいる円卓軍たち2「―――!?」ピタッ・・・(動きを止め、ある方向を見ていく)

西門のトリガー鉄砲部隊の兵たち「――――!?」ピタッ・・・(動きを止める)

ぺぺロン伯爵「ちょっと何しているのよ!?まだ攻撃を止めちゃ・・・・???」

戦場にいるウッドワス軍・妖精兵たち「・・・・・・・」とある方角に目を向けている

ぺぺロン伯爵「???。・・・‥!?」足下を見て・・・


ガタガタガタガタガタァァ~~・・・(地面が少し揺れていく)


ぺぺロン伯爵「なに・・・いったい何が起ころうとしてるのかしら・・・?」

トリスタン「・・・・まさか・・・まさかと思いますが・・・・。」東門の方に目線を向けていく


ジィィィ~~・・・(東の丘に向けて目線を向けていく戦場の兵士たち)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:東門付近の丘周辺



ガラガラガラガラガラガラガラァァァ~~~!!キッ、キィィ~~!ブシュゥゥ~~~・・・(動きが止まる超大型兵器)

ギゥゥン、ウィィィーーン!(上部のAIポットの下部分が動いていく)



https://s01.riotpixels.net/data/c0/d0/c0d050a2-4a0a-4f86-bd11-374f3ed3c76d.png.720p.png/artwork.metal-gear-solid-peace-walker.1286x720.2010-01-16.61.png

        妖精超級戦機

         コクーン


東門付近の円卓軍・兵士たち「オォ、オォォォ~~・・・・」ビクビクビクッ・・・(身震いしていく)

東門付近のウッドワス軍・兵士たち「オォォォ~~~‥‥」ビクビクビクッ・・・(身震いしていく)


千子村正「な、なんだ!?あのあまりにも場違いが過ぎるデカブツは!?あんなモノ、ウッドワスの軍隊にあったのか!?」

千子村正「‥いやアレか、あのデカブツもコヤンスカヤの横流しで導入させたヤツか!?ウッドワスのヤツめ、いつのまにかあのような巨大兵器を買ってたのか!?」

千子村正「ほんとロクなことしねぇなあの女狐!誰彼かまわず商売しやがって!」

――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウムから少し離れたところ:何処かの平原にて・・・



ジィィィ~~・・・(オペラグラスでロンディニウムの様子を見ているコヤンスカヤ)


コヤンスカヤ「――!?。何ですかアレは・・・?あんなモノ、NFF傘下の企業・タマモ重工さえも製造されていない大型兵器が、あのウッドワスの軍備にあるなんて・・・」

コヤンスカヤ「・・いや、もしかしたらと思いますが・・・あれを取り扱える者がいるとすれば‥まさか・・・・」

コヤンスカヤ「・・・妖精騎士アグラヴェイン。どうやらあの妖精騎士‥ただ者の存在では無さそうにですわね?」カチッ、シュッ!(オペラグラスをしまう)


シュゥゥゥン!(その場から立ち去るコヤンスカヤ)

場所は戻り、ロンディニウム:東門付近の戦場にて・・・・


アルト「違う・・・あの巨大兵器はいくら多くの武器を扱うとされるコヤンスカヤでも持っていない。あの兵器は昔の頃に見たことがある巨大兵器だ!」

アルト「それにそもそも、あの兵器が出てくる事自体・・・登場するゲームもゲーム会社の作品が違うんだ!だからこそ、コヤンスカヤが持っているはずがないんだ・・・」

【あのコヤンスカヤでも持っていないって・・・】
【あの巨大兵器を知っているの!?】←


ジョルニ「――AI兵器『コクーン』。あれは本来、『メタルギアソリッド・ピースウォーカー』というゲームの中に登場するボスの巨大兵器であって、AIが動かしている無人兵器なんだ。」

ジョルニ「その巨大な機体かつ鈍重な動きで狙われやすいのだが、その巨大な機体にはガトリング砲やミサイルランチャーなどの武装があって・・・」

ジョルニ「その砲撃はあらゆる兵士や大型兵器を一撃で仕留めるほどの威力を持った‥正に巨大戦艦というべき兵器なのだが・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ガトリング砲にミサイルだって!?そんなもの、こちらの方で初めて国産化された火縄銃や手作りの爆弾よりも強力じゃないか!?」

ダ・ヴィンチちゃん「それにAI兵器だって?アドニス君の力で修理しない限り、ストームボーダーなどの機械類が使用不可になるというのに、どうしてそんな巨大兵器をウッドワスが持っているんだい!?」

アルト「だからこそだ。あのメタルギアシリーズで登場している兵器がなんでウッドワスの手元にある事自体があり得ないはずなのに、どうしてあのコクーンがここに・・・」

スズカ「お父様‥。さっきあのコクーンという巨大兵器を『サーチ』で調べて見てみたんだけど、あれは確かに『メタルギアソリッド PW』で見たコクーンよ‥」

スズカ「私たちが小さい頃に育ったカルデアにいる刑部姫から見せてもらってて分かるわ‥。あの遅い動きに武装している武器の数々・・・正にゲームの中で見たのと瓜二つよ‥」

スズカ「‥でもこのステータスにこの反応・・・。あり得ないわ!こんなのはまるで・・・・」


ウィィィーーン!ギギギギィィ~~・・・(コクーンの主砲が東門に向けて狙いを定めている)

???(超大型兵器)→妖精戦艦・コクーン「『主砲装填完了。ターゲット補足、砲撃開始』」ギギギッ!(東門付近に狙いを定める)


ディエンド「!?。全員ここから退避!あの兵器の巻き添えになるぞ!」タタタタタァァーー!(その場から離れる)

東門の円卓軍・兵士「退避だって!?しかしここを離れる訳には・・・」


バァァァン!ヒュゥゥゥ~~ン・・・(コクーンの主砲の弾が東門付近に向けて発射される)

ディエンド「―――――!!」タタタタタァァーー!(とにかくその場を離れる)

東門付近の円卓軍・兵士たち「―――――!?」飛んでくる砲撃を見て・・・

ウッドワス軍・兵士たち「~~~~~~~~!!」タタタタタァァーー!(急いで後退する)


ヒュゥゥン、ドカァァァーーン!!(東門周辺にコクーンの主砲が直撃する)

東門付近の円卓軍・兵士たち「うわぁぁぁ~~~!?ギャァァァァ~~!?」ドカァァァーーン!(身体が消し飛んでいく)

逃げ遅れたウッドワス軍・兵士たち「ウギャァァ~~!?アァァァァ~~!?」ドカァァァーーン!(身体が消し飛んでいく)

ディエンド「ヌワァァ~~!?」ドカァァーーン!(爆風で飛ばされる)


アルトリアたち、アルトたち「――――!?」コクーンの主砲が直撃する所を見て・・・

【東門のランドン部隊が!?】
【なんて威力なんだ・・・・!】←

アルトリア「アワワワワワァァ~!?あの砲撃一発で東門付近の円卓軍が吹き飛んじゃった!?アレ、マジでやばいよ!」

アルトリア「あんなのどうするのよ、藤丸くん!あんな砲撃がロンディ二ウムの城壁とかに当たったりしたら、一発で城壁の半分が崩れちゃうよぉ~~!!」アタフタ!(困惑している)

【だから落ち着くんだ、アルトリア!】←
【今は冷静になってくれ、アルトリア!】

同じ頃、ロンディニウム周辺:平原にて・・・


ウッドワス「はははははははは!どうだ!妖精兵器・コクーンによる砲撃1つで、あそこにいた円卓軍の兵の半分が肉の破片として吹き飛んだだろう?」

ウッドワス「だがこれで終わりじゃない!妖精騎士アグラヴェインから高い金を出して買った妖精兵器3騎の恐ろしさをその身でたっぷりと味わって貰うからな?」

ウッドワス「戦車部隊、このまま東門にいる残りの円卓軍の連中に向けて突撃を開始しろ!ヤツらを全員皆殺しにし、モルガン陛下に逆らった事への後悔をさせてやるのだ!!」

ウッドワス軍・戦車部隊の兵たち「オォォォォ~~!!」ガシャンッ、ブルルゥゥ~~ン!(勝鬨をあげて、とある戦車に乗り込んでいく)


ブルルゥゥ~~ン!(戦車部隊の兵が乗るタマモターンク・71式が東門へと向かって行く)

ブゥゥゥ~~ン!(戦車らしき物体もまた、ウッドワスの横を通過して・・・)


ウッドワス「お前も行け、『ピューパ』!円卓軍を踏みつぶしてやれぇぇーーー!!」雄叫びをあげていく

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ブゥゥゥ~~ン!ブルルゥゥ~~~~ン!(ウッドワスがいる丘から飛び出してくる戦車らしき物体(ピューパ))


正門付近の円卓軍・兵士たち「――!?。なんだ!?こっちからも何か突っ込んでくるぞ!?」驚愕している

アルト「!?。――オイオイオイ!?。まさかそんな・・・こいつもまでもか!?」前方の光景を見ていて・・・


ギュゥゥ~ン、ババババババァァ~~~!!(機体後部の機関銃から発砲される)

正門付近の円卓軍・兵士たち「ぐわぁぁぁぁ~~!?」バババババァァ~~!!(撃たれていく)

アルト「―――!?クソッ、ハァァァァーー!!」ギュィィン!!(バリア展開!)

スズカ「――!?。危ない伏せて!!」ガバッ!(堀の中へ伏せる)

アルトたち、アルトリアたち「――――!?」ガバッ!(堀の中へ伏せる)

【―――――!!(伏せる)】←


ブルルゥゥ~~ン、ガラガラガラァァ~~・・・(アルトたちがいる所の正面に停止する戦車らしき物体(ピューパ))

ビリビリビリィィィ~~~!!(前面の電撃ユニットから電気が流れている)



https://pics.prcm.jp/hirarin/16611136/gif/16611136.gif

     妖精水陸両用戦機

       ピューパ


【また場違いな機械兵器が出てきた!?】
【しかも動きが速い!】←

ルージュ「!?。同じAI兵器のピューパまでいるわ!?戦車みたいな形でなんかとっても早いヤツの・・・!」驚いている

アルト「なんだって!?まさかそんな・・・コクーンさえもあり得ないというのにピューパまでウッドワス軍にいたというのか!?」驚愕している

千子村正「おいおいマジかよ!?ウッドワスのヤツ‥儂たちの知らない間に、こうも何でもありなモノを自軍の戦力に加えていたというのか!?」驚いている

イズ「ええ‥これは私も想定外でした。ウッドワス軍がまさか、あの兵器のような妖精國でも動かせる高性能の無人兵器を戦力として所持していたとは・・・」驚愕している

ピピピピピィィ~~、パパパッ!(辺りを見渡す素振りを見せるピューパ)


戦車らしき物体→妖精兵器・ピューパ「―――。『ターゲット発見。攻撃対象‥『円卓軍』『アルト・オルラント』『異邦の魔術師』『予言の子』。』」

ピューパ「『抹殺対象優先順位を確認。最優先対象、『アルト・オルラント』『予言の子』。共に前方にその姿を認知。』」


ガチャンッ、ビリビリビリィィ~~!(電流発生と機関銃のリロードを行なっていくピューパ)

ピューパ「『各装備装填、異常なし ターゲット、ロックオン。放電開始』」ビリビリビリィィ~~!!(放電攻撃を行なおうとする)

アルトリア「――!?。アワワワワァァ~!あのピューパってやつ、ビスケスと同じような攻撃をしてくる!?」ビクビクッ!(震え上がる)

セツノ「―――!?」ガバッ!(堀から飛び出す)

ハベトロット「セツノ!?」堀から飛び出すセツノを見て‥


ビリビリリィィ~~、バリバリバリッ!(電撃を発射するピューパ)

セツノ「ヤァァッ!!」キィィン!(電撃に向けて手をかざす)

バリバリバリィィ~~、ギュゥゥ~ン!(ピューパから放たれた電撃を吸収するセツノ)


バリバリバリィィ~~!ピョォォン!(ピューパに素早く飛びかかるセツノ)

セツノ「ヤアッ!ハァッ!ハッ、ハァァァッ!!」バリバリィィ~、ガシガシガシッ!(電流を帯びた氷の爪でAIポットに向けて引っ掻いていく)

ピューパ「――――――」ガシガシガシッ!(AIポットを攻撃される)

ピューパ「――『発砲開始』」ギュゥゥン、ババババババァァァ~~!!(セツノに向けて機関銃を発砲する)

セツノ「―――!!」ヒュッ、シュッ!(銃撃をかわしていく)


ババババァァ~~、タタタタタァァーー!(銃撃をかわしながら後ろに下がっていく)

セツノ「装甲が硬い・・・セツノの爪じゃ、ポットに大きなダメージを与えられない・・・」グググゥゥ~‥(氷の爪を見て‥)

アルト「無茶するなセツノ!相手は装甲車並みに硬い無人兵器なんだぞ?氷を纏った爪なんかで装甲が貫けるはずがない・・・」

アルトリア「アルトさん!あのピューパってヤツ‥さっき聞こえた音と標準から、私とアルトさんのことを狙って攻撃しているように見えました。だとしたらアレって・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「ああ。明らかにアレは円卓軍と境界なき勇士団の核である君たち2人を優先に殺そうとしている。あの無人兵器はその為にこっちに攻撃しに来たんだ!」

ダ・ヴィンチちゃん「それにさっきコクーンとかいう巨大無人兵器に攻撃された所に向けて第三陣が来ている!しかも城攻めの工作兵や他の兵器の部隊のおまけ付きだ!」

ダ・ヴィンチちゃん「アルトとアルトリアはアレに狙われている以上、ここから動かす訳にはいかない!村正、武蔵、藤丸くん!」

【任せろ!】
【とにかくあの軍隊と止めないと!】


千子村正「ああ分かっている!あのデカブツとハリボテ共をぶった斬らねぇと、後先も見えないうちにこっちが全滅だ!」

千子村正「今の儂らじゃ東門は守り切れねえ!『牙の氏族』が何人かは、城門を超えて城内に入り込むかもしれねぇぞ!」

スズカ「ええ‥城内にはガイル兄様とアドニス、響ちゃんがいるけど‥この数じゃ中にいる住民たちを守り切れるかは分からないわ・・・」

千子村正「ああ‥だがそれでもやらなきゃ、向こうへ行ってるパーシヴァルたちに顔なんて見せられねえからな!行くぞ!」

千子村正「セフィー、スズカ、ハルキ!お前たちも来い!あのデカブツを止めるためにもお前らの力を借りるぞ!」

セフィー、スズカ「ああ(ええ)!」頷く

ハルキ「は、はい!」呼びかけに応じる

ガシャンッ‥(ウルトラゼットライザーを手に持ち・・・)


ハルキ「ゼットさん、確かウルトラマンってなんか気質とか何かで、本来、このような戦争には一切関与しないと聞いてはいましたが‥」

ゼットの声「ああ‥。でも今はそれどころじゃない程のウルトラ緊急事態なのはわかります!ハルキ、村正殿と共にあの機械兵器をやっつけに行きましょう!」

ハルキ「――!。押忍ッ!!」ガシャッ!(ウルトラZライザーを構える)


ガシャッ、ギラァァ~ン!!(ハルキがウルトラゼットライザーのトリガーを引き、近くにヒーローズゲートが開かれる)

ハルキ「――――――」タタタタタァァーー、ギュィィィン!(ヒーローズゲートに入る)

千子村正、武蔵、セフィー、スズカ「―――――――」タタタタタァァーー!(東門へと向かう)



ルージュ「ダ・ヴィンチさん、アルトリア!2人は藤丸くんと一緒に他のウッドワス軍の兵隊たちを正門に近づけさせないようにさせて!」

【わかった。けどルージュは?】

ルージュ「私はお父ちゃんとセツノお姉ちゃんと一緒にピューパと戦う!ピューパの攻撃がアルトリアに当たらないように私たちがピューパを陽動させるの!」

ダ・ヴィンチちゃん「揺動するって・・・君たちだけであのよくわからない兵器に太刀打ち出来るというのかい!?」

ルージュ「ええ出来るわ!それに私に良い考えがあるの!うまく行けば、今の状況を覆せるかもしれないの!だから私を信じて!」

アルト「!。わかった!俺がピューパを引きつける囮になれば良いんだな?セツノ、ルージュ、行くぞ!」

セツノ、ルージュ「はい!」頷く


ビリビリビリィィ~~!(アルトリアたちに電撃攻撃の標準を合わせる)

ピューパ「『ターゲット、ロックオン。放電準備』」ビリビリビリィィ~~!

セツノ「ハァァァーーー!!」カチカチカチィィ~~ン!(手からの冷気で電撃ユニットを凍らせる)

カチカチカチィィ~ン!(電撃ユニットが凍ってしまう)


ヒュゥゥン!ドカァァァーーン!(手持ちの爆弾でピューパのブースターに攻撃する)

ピューパ「――!?『電撃ユニット、一時使用不能 ブースター一基ダメージあり』」ウィィィン、ピピピピピッ!(攻撃してきた場所に振り返る)

アルト「こっちだ!お前の相手は俺たちだ!!」ヒュンヒュンヒュン!(手榴弾的な爆弾を投げていく)

ピューパ「――――――」ドカン、ドカン、ドカァァァーーン!(その爆弾がピューパの目の前で爆発する)

セツノ「―――――!」タタタタタァァーー!(その隙にアルトたちの元へ走る)

アルト、ルージュ「―――――――」タタタタタァァーー!(西の方へ走っていく)


ピューパ「『ターゲット変更。攻撃対象を、『予言の子』から『アルト・オルラント』へ変更。別手段の攻撃に移行。』」ギギギィィ~!(機体をアルトが走っていく場所に向けていく)

ピューパ「『ブースター点火 ターゲット追跡』」ボォォォーー!(背部にある残り3つのブースターが点火していく)


ボォォーー!ブルルゥゥ~~ン!(アルトたちを追跡していくピューパ)

タタタタタァァーー!(ピューパを引きつけるために西へ走っていくアルト、ルージュ、セツノ)

アルト「(まさか『メタルギアソリッドPW』でスネークを苦しめていたボスキャラが、同じ戦場で2騎同時に相手にすることになるなんてな‥)」

アルト「(おそらくあの無人兵器2機は妖精騎士アグラヴェインの差し金か何かか?『歪みの岬』を通してあの機体を妖精國に持ってきたという事か!)」

アルト「(そして妖精騎士アグラヴェインはアドニスと同じような力を使い、この妖精國でも動かせるように改造し、ウッドワスの軍勢に配備させて・・・)」

アルト「(・・・!?。ちょっと待て!陸上AI兵器の『ピューパ』や『コクーン』がいると言う事は・・・同じAI兵器である『クリサリス』また、この世界に持って来たと言う事になる・・・)」

アルト「(だが実際にロンディニウムに襲撃してきたのは東門を襲撃してきた『コクーン』と、目の前で戦っている『ピューパ』であって‥ここ周辺の上空にクリサリスの姿が見えない・・・)」

アルト「・・・・!?。まさか―――――!?」涙の河の方角を見ながら・・・

――――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム付近の丘から突如として現れた・・・本来『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』にしか登場しないはずのAI兵器である『ピューパ』と『コクーン』が出現し‥

ロンディニウムの東門付近に現れた『コクーン』は、自身が持つ主砲による攻撃でランドン部隊の兵の半数を撃滅させていき、そこから第三陣のウッドワス軍の兵士たちが流れ込んでいき‥

正門に現れた『ピューパ』はアルトとアルトリアを攻撃対象とし、電撃ユニットと機関銃で辺りの円卓軍の兵士たちに攻撃をし、前線はウッドワス軍の優勢が確実に上がっていくのであった。

それに対してアルトたちとアルトリアたちは『ピューパ』と『コクーン』の存在に困惑する所を見せるも、その2機の迎撃のため、アルトたちとアルトリアたちは正門と東門の二手に分かれていき‥

東門付近のコクーンの相手に千子村正、セフィー、スズカ、武蔵、ハルキ(ウルトラマンゼット)。正門付近のピューパの相手にアルト、ルージュ、セツノが向かい、それぞれ迎撃に向かっていく‥。

そしてアルトは『コクーン』や『ピューパ』と同じ機械兵器である『クリサリス』がロンディニウムの上空に見かけないことから、アルトはパーシヴァルたちが向かっていた方角を見ていき‥

その一方でアルトが予感した事態は、向こう側のパーシヴァルたち率いる強襲部隊が急いでロンディニウムへ戻ろうとした際に起こっていたのであった‥
――――――――――――――――――――――――――――――――
数分前(ウッドワス軍が平原に設置された地雷を踏んだ直後)・・・・ロンディニウム近くの林にて・・・


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!タタタタタァァーー!(急いでロンディニウムへ向かう強襲部隊)

ドォォーーン!ドォォーーン!(ロンディニウムの方で爆発音が鳴っている)


パーシヴァル「急げ!アルト・オルラントと『予言の子』たちが持ちこたえてくれている間に何としてでもウッドワスの背後を攻め入るぞ!」

パーシヴァル「メリュジーヌ、イズ殿の言ってた通りになりました。ウッドワスは我々の背後からの挟撃を察し、その前に行動を起こすって言う事を・・・」

メリュジーヌ「ええ。私が空から偵察しに行った時には、野営地はもぬけのカラになってたし、その直後にアドニスが作った地雷が爆発した音がしたかた、まさかとは思っていたけど・・・」

メリュジーヌ「ヌヌヌ・・・異世界からのAIとはいえ、私の未来視より先に、事の予防策の行動をされるなんて・・・あぁ~なんて惨めな思いなんだ・・・」

パーシヴァル「‥あなたの気持ちはよくわかります。けど今はアルトたちが城で持ちこたえている為にも、急いでウッドワスの元へ追いつかなければなりませんからね!」

メリュジーヌ「ええ!アルトが考案したロンディニウム防衛策もいつまで通じるか分からない以上、急いで私たちがウッドワスの軍勢の後ろに付かなければ――――」


遠くから聞こえてくる音楽「ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪ラーランラーン♪ラララーン♪ラララーン♪」徐々に近づいてくる


メリュジーヌ「―――!?」何かを察知する

パーシヴァル「どうかしたのですか、メリュジーヌ?」

メリュジーヌ「何だ・・・?何かがこっちに向かってくる!西の方角からだ!」西の方角を見ていて‥

パーシヴァル「何!?まさか・・・女王モルガンからの2倍の数の援軍がこちらに向かって襲撃を・・・」

メリュジーヌ「いや違う。これはもっと大きなモノが向かってきている・・・女王軍の援軍とは違う何かが・・・・」


ピピピピィィ~~・・・グワァァ~ン、グワァァァ~ン!(巨大飛行物体が近づいてくる)

上空:クロコダイオー船内


ガラガラガラァァ~~!(舵を取っているゾックス)

ゾックス「まさかウッドワスのヤツがパーシヴァルたちの動きを読み、こちらの主戦力を動かした後のロンディニウムに攻め入ってくるなんてな・・・」

飛電或人「ああ。そのウッドワスっていう妖精がとても感が良かったというのか、あるいは別の誰かに頼んでロンディニウムへの偵察隊を出していたのか・・・いずれにしてもこれは‥」

カイニス「チィィ!そんなのいま考えても仕方がねぇだろ!さっさとロンディニウムへ戻って、ウッドワスの野郎どもを叩かないと、ロンディニウムは終わりだぞ!」焦っている

介人「そうだよ!ゾックス、もっとスピードを出してよお~!早くロンディニウムに戻って、みんなを助け出さないと!」ブルンブルンブルン!(ゾックスを揺さぶっていく)

ゾックス「だあ~も~うるさいなあ!こっちはお前たちを乗せているほかに、アルトに預かりを託されている壁画を5枚も乗せてあるんだから、そんなにスピードを出すわけには・・・」


ビー!ビー!ビー!ビー!ビー!ビー!(警告音が鳴り響く)


ゾックス「――!?。どうした!何が起きたんだ!?」

フリント「お兄ちゃん、右舷の方に何かが接近してきてる!しかもかなり速いスピードでこっちに向かってくるわ!」ピッ、ピッ、ピッ!(装置を確認していて‥)

ゾックス「何だと?その接近しているのはいったい・・・・」

リッキー「うわぁぁ~~!?アニキ~!アレッ、アレッ!」右側の窓側に指をさす

ゾックス「アレ?―――――!?」右側の窓側に目線がいく

船内のみんな「―――――――!?」右側の窓側に目線がいく


グワァァァ~ン!(右側のクロコダイオー船内の窓側に“アレ”の姿が露見する)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム近くの林:上空


ウィィ~ン、ウィィ~ン・・・ピピピピピィィ~~・・・(何かの機械音を出して飛んでいる)

ギィィィ~~!(何かの大型の武器を動かしていく)



https://pbs.twimg.com/media/EqvJM8yVoAIqt37?format=jpg&name=medium

     妖精垂直離着陸戦機

       クリサリス



ボガード「な、なんだあれは!?鉄のようなモノで出来たモノが空を飛んでいるぞ!?しかもとてもじゃないほどにデカい・・・」

ボガード「‥まさかアレか?アレが俗に言う・・・『UFO』ってヤツか!まさかこの妖精國にも存在したというのか!」

パーシヴァル「ユッ、ユーフォー!?その・・・ユーフォーっていうのはなんでしょうか?」困惑している

バーゲスト「そんな訳ないですわ!!ってかボガード!なぜあなたは『UFO』っていう汎人類史に伝わる存在を知っているというのですか!?」

ボガード「えっ、えぇ~とそれは・・・以前、シェフィールドにいた頃に手に渡った汎人類史から流れてきた本を読んでいた際にそれを知ったのだ・・・」


ピピピピピィィ~~、パパパッ!(上空からパーシヴァルたちを目視する素振りを見せるクリサリス)

妖精兵器・クリサリス「―――。『ターゲット発見。攻撃対象・・・『円卓軍・団長:パーシヴァル』及び円卓軍の軍勢多数。上空の船には異界から来た戦士(ヒーロー)たちが搭乗している可能性あり。』」

クリサリス「『命令コードの確認 “異界から来た戦士(ヒーロー)が乗る船の破壊、及びその者たちの殲滅”、“円卓軍の軍勢の殲滅”』」ピピピピィィ~~(演算をしている)

クリサリス「『命令コード実行。ターゲット、ロック。――レールガンチャージ』」ギィィ~、ピピピピピピピィィィ~~!(パーシヴァルたちに狙いを定める)

メリュジーヌ「――!?」ビュゥゥゥーーン!!(超スピードでクリサリスの元へ飛んでいく)

パーシヴァル「メリュジーヌ!?」飛んでいくメリュジーヌを見て‥


ジジジジィィ~~!(レールガンの発射が間近になる)

クリサリス「ラララー♪ラララー―♪『レールガン はっ――――』」ジジジィィ~!(レールガンを発射しようとする)

メリュジーヌ「ハイアングルトランスファー!」ギュィィィ~~ン!(レールガンに向けて攻撃する)

ギュィィ~チュドォォォ~~ン!ドゴォォォーーン!!(メリュジーヌの一撃でクリサリスのレールガンを破壊する)


クリサリス「ア~~アァァァァァ~~~!?」ビリビリビリィィ~~!(レールガンに溜まった電流が逆流する)

メリュジーヌ「みんな急いで!!アイツの狙いはパーシヴァルたちだ。みんなアイツに撃ち殺されるぞ!」

パーシヴァル「なんだって!?全軍、アレは我々の敵だ!急いであの飛行物体から振り切るんだ!」

円卓軍・兵士たち「――――――!?」タタタタタァァーー!(走るスピードを上げる)

タタタタタァァーー!(走るスピードを上げていく円卓軍の兵士たち)


ビリビリビリィィ~~!ピピピピピィィ~~~!(感電するもすぐに体勢を直していくクリサリス)

クリサリス「『レールガン破損 攻撃手段を変更』」ピピピピピィィ~~!(演算していく)

クリサリス「『キッドナッパー射出 空中からの迎撃に入る。』」ギギィィッ、バシュッ!バシュッ!(機内から何かを射出していく)


ビューン!ビューン!ビュゥゥーーン!(キッドナッパー3機が円卓軍・兵士たちに空から近づいてくる)

ガチッ、バババババァァーーー!(武装のチェインガンで攻撃していくキッドナッパー3機)


円卓軍・兵士たち1「ぐわぁぁぁ~~ヌワァァァ~~~!?」ババババァァ~~!!(後ろから撃たれていく)

クリサリス「『通常モードに移行。チェインガン掃射』」ババババババァァーー!!(チェインガンを掃射していく)

円卓軍・兵士たち「ヌゥゥゥ~~~!!」バババババァァァーーー!(辛うじて手持ちの盾で防いでいく)


パーシヴァル「ツゥゥ・・・なんだこいつらは!?突然と上空から現れ、空から我らを迎撃するかのように攻撃してくるなんて・・・」

パーシヴァル「まさかウッドワス軍の隠し球‥もしくは女王が出した2倍の数の援軍の一部だというのか?だとしてもこれはさすがに分が悪すぎる!」

パーシヴァル「あの鉄で出来た浮遊物体はなんなんだ!?いったいヤツを倒す方法は・・・・」


ギュィィィ~~ン!ガシッ!(キッドナッパーの武装のワイヤーがパーシヴァルを捕まえる)

パーシヴァル「な、なに!?うわぁぁぁ!?」ガシッ、ビュゥゥ~~ン!(空中へ連れ攫われる)

円卓軍・兵士長:イートワー「だ、団長~~!?」連れ攫われるパーシヴァルを見て‥

バーゲスト、ボガード「パーシヴァル!?」連れ攫われるパーシヴァルを見て‥

ピピピピピィィ~~~!(キッドナッパー1機によって空中に攫われるパーシヴァル)


パーシヴァル「クソ!離せ、離すんだ!!」ブルンッ、ブルンッ!(身体を揺さぶる)

キッドナッパー2機「――――――」ガシッ、ガシッ!(パーシヴァルにチェインガンの狙いを定めていく)

パーシヴァル「!?。―――!」ググッ、シュッ!シュッ!(ワイヤーに向けて選定の槍を振るう)


ジャキンッ、ブチッ!(パーシヴァルを捕まえたワイヤーが彼の持つ選定の槍の刃で切られる)


パーシヴァル「――――!?」ヒュゥゥ~~ン!(上空から落下する)

ボガード「マズい、パーシヴァルが落下する!」上空から落ちてくるパーシヴァルを見て

メリュジーヌ「――!?パーシヴァル!?」ビューーン!(パーシヴァルを助けに行こうとするが‥)

クリサリス「『追尾ミサイル発射』」ガシッ、バババババビュゥゥーーン!(メリュジーヌに向けて撃ち放つ)

メリュジーヌ「―――!?――――!!」ビュンビュンビュゥゥン!(追尾ミサイルをかわしていく)

クリサリス「『チェインガン掃射』」バババババァァァーーー!!

ボガード、バーゲスト「ツゥゥゥ~~!?」バババババァァ~~!!(弾幕で動けない)


パーシヴァル「―――クッ、クソォォォ!」ヒュゥゥ~~ン!(地面に落ちていく)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

音声『WING(ウィング)!!』


ピッ、ギュイィィ~ン・・・(フライングファルコンプログライズキーをゼロワンドライバーにかざす)

音声『オーソライズ!』

飛電或人「――変身!」カチッ、ガシャンッ!(フライングファルコンプログライズキーをゼロワンドライバーにセットする)


ギュィィ~ン、バサバサバサッ!ギュィィィィーーン!(空中で変身する飛電或人)

音声『プログライズ!』『フライングファルコン!』

ビュゥゥゥーーン!ガシッ!ビュゥゥゥーーン!(落ちるパーシヴァルを助け出すゼロワン・フライングファルコン)


ビュゥゥーン、ドサッ!ゴロゴロォォ~~!(地面に転げながら着地する)

ゼロワン「ツゥゥ・・・あっぶねぇ~~ギリギリセーフ・・・!」パッパッ!(砂ぼこりを払いながら・・・)

パーシヴァル「飛電或人殿!助かりました・・・あの高さから落ちれば、怪我だけでは済まされないと・・・」

ゼロワン「ああ・・・。パーシヴァル、あなたは先に円卓軍と他の仲間を連れて先にロンディニウムへ戻るんだ!あの城にはあなたの存在が必要だからな?」

パーシヴァル「ええ。ですがあなたはどうするおつもりで・・・」

ゼロワン「あの空飛ぶヤツは俺とメリュジーヌ、ゾックスの3人でしんがりついでに撃ち落としてやる!アイツの倒すには、飛行能力がある俺たちの存在が必要だからな。」

パーシヴァル「!。――わかりました!全軍、このまま私に続けぇぇーー!!」タタタッ、スタッ!(クンドリーに再び騎乗しながら走っていく)

円卓軍・兵士たち「オォォォォーーーー-!!」タタタタタァァーー!(このまま進んで行く)


ビュゥゥゥーーン!(メリュジーヌの元へ飛んでいくゼロワン)

ギュゥゥ~~ン・・・(クロコダイオーが平原に低空飛行で降りていき・・・)


スッ、スタスタッ!(クロコダイオーからゼンカイザー、ゼンカイジュラン、ゼンカイガオーン、カイニスが降りてくる)

ツーカイザー(スピーカー)「俺たちはあの浮いているヤツを倒す!お前たちは先にパーシヴァルと一緒にロンディニウムへ戻れ!」

ゼンカイザー「わかった!こっちは俺たちに任せて!ジュラン、ガオーン!」

ゼンカイガオーン「OK!俺たちはパーシヴァルたちを援護しつつ、ロンディニウムで頑張っているアルトリアたちと合流すれば良いんだね!」

ゼンカイジュラン「おう!ゾックス、あんな物騒なヤツなんか簡単にやっつけちゃえ!」

ツーカイザー(スピーカー)「言われなくてもわかってる!行くならさっさと行け!」

カイニス「ああ、言われなくてもそうさせてもらうぜ!せいぜいあのオリュンポスの真体(アリスィア)モドキ野郎に撃ち落とされんなよ?」

ツーカイザー(スピーカー)「ああ!」


ギュォォォ~~ン!(再び上空に浮かび上がるクロコダイオー)

タタタタタァァーー!(パーシヴァルたちに続いてロンディニウムへ走っていく)

―――――――――――――――――――――――――――――
クロコダイオー:船内


ツーカイザー「カッタナー、リッキー。久々に“アレ”で行くぞ!」

カッタナー、リッキー「アイヨーー!」頷く

ツーカイザー「ハァァッ!」ガラガラガラァァーーー!(ギアダリンガーを回していく)

―――――――――――――――――――――――――――――
ガシュン!ボォォーーン!(クロコダイオーの上下の部分が分離する)


カッタナー「フゥゥン!」ブォォォ~、ガシンッ!(クロコダイオーの上部分に乗る)

リッキー「ヘェェン!」ブロォォ~ン!ガシャンッ、ガシンッ!(クロコダイオーの下部分に乗る)


音声『クロスカイオー!』『クローリングオー!』

カッタナー、リッキー「「行くぜぇぇ!」」ビュゥゥーーン!ブルルゥゥーーン!(それぞれの機体を乗りこなしていく)

―――――――――――――――――――――――――――――
ビュゥゥゥーーン!ビュンビュンビュゥゥーーン!(追尾ミサイルがメリュジーヌを追いかけてくる)


メリュジーヌ「ヤァァァーー!」ビュゥゥーン!ジャキンジャキン!(追尾してくるミサイルを素早く斬りさく)

ジャキンジャキン!ドゴォォォーーーン!!(メリュジーヌに斬られ、空中で爆発する追尾ミサイル)


ビュゥゥーーン!ギュゥゥーーン!(上空と地上でクリサリスに迎え撃つメンバーが出揃う)


ゼロワン「メリュジーヌ、ここは俺たちであの浮いている機械兵器を倒すぞ!」

メリュジーヌ「ええ!――ここは通さない。バーゲストやパーシヴァルたちには指一本、アンタなんかに触れさせないから!」ジャキンッ!(アロンダイトを構えていく)

カッタナー、リッキー「おう!」ギュゥゥ~ン!ブルルゥゥ~ン!(それぞれの機体を構えていく)


ピピピピピィィ~~!ビューン!ビューン!ギュゥゥ~ン!(キッドナッパーを更に2機増やし、上空に出揃うクリサリスたち)

クリサリス「『ターゲット、及び攻撃対象を変更。攻撃対象‥『メリュジーヌ』及び『異界の戦士が乗る船』、『AIの予言の子』。』」ピピピピピィィ~~!(演算していく)

クリサリス「『攻撃対象優先度・・・対象の危険度の倍率アップにつき、攻撃優先対象を‥“『円卓軍の団長:パーシヴァル』”から前方の3名に変更。攻撃続行』」

メリュジーヌたち「―――!!」ガシッ!(それぞれ戦闘態勢に構える)

――――――――――――――――――――――――――
ウッドワス軍がパーシヴァルたちよりも先にロンディニウムへと進軍し、ロンディニウムにいるアルトたちとアルトリアたちがウッドワス軍と交戦をしているその頃・・・

戦法を読まれたパーシヴァル率いる強襲部隊は急いでウッドワス軍の背後に回り込み、予定通りに挟撃を仕掛けようと軍を進めている中で・・・

突如として西側の上空から、『ピューパ』と『コクーン』と同じAI兵器である『クリサリス』が飛来し、飛来してきたクリサリスは上空から円卓軍を攻められてしまう。

そのクリサリスの攻撃から円卓軍を守る為、メリュジーヌは空中でクリサリスの武器の1つであるレールガンを破壊しつつ、その機体の迎撃する為に戦う事となり、

同じく飛行能力があるゼロワン(フライングファルコン)とツーカイザーたち(クロスカイオーとクローリングオー)と共に妖精兵器・クリサリスの迎撃に向かうのであった。
――――――――――――――――――――――――――
同じ頃・・・ロンディニウム:東門付近にて・・・


バンバンババババァァーーン!(コクーンに向けて銃撃を放つディエンド)

コクーン「――――――――」プゥゥン!プゥゥン!プゥゥン!(ガンポートを破壊される)

コクーン「『広範囲攻撃実行』」パァァァン!ヒュウヒュウヒュゥゥゥン!(多弾散布兵器をばらまいていく)

ディエンド「!。ツゥゥッ‥」タタタタタァァーー!バンバンバァァン!(その兵器を避けていく)

円卓軍・兵士たち「うわぁぁぁ~~!?」タタタタタァァーー!バンバンバァァン!(とにかくその兵器から逃げていく)


円卓軍・兵士「くそぉぉ~~!あんなデカいの聞いてない!あんな図体や装甲じゃ、槍も矢も効きやしないぞ!」ビクビクビクッ!(震えあがっている)

ディエンド「クゥゥッ・・・この大きさと装甲では僕の銃撃は一切この大型兵器には通用しないみたいだね。いったいどう対処すれば良いのやら‥」コクーンの図体を観察しながら

ディエンド「おそらくあの機体に大きなダメージを与えられるとすれば、あの大型兵器のてっぺんにあるあの黒い物体だと思うが‥ここからでは銃弾は届かない‥」

ディエンド「どうにかあの機体の上に登るか、或いはこっちも奥の手を出すか・・・」腰のバックルに手をかけていく


コクーン「『――主砲装填完了。標的セット、東門城扉の完全破壊に入る』」ギギギッ!(東門の城扉に狙いを定める)

ディエンド「!。マズい・・・今度は確実に城扉を破壊する気か。」ガシッ!(ディエンドライバーを構えていく)

円卓軍・兵士「~~~~~~~」ガシガシッ!(震えながらも槍を構えていく)


ゼットの声「させませんよ!お前の相手はこの俺だぁぁ!」大声で叫ぶ

コクーン「――――!?」ウィィィ~ン!(声がした所をサーチしようとする)



音声『Ultraman Z Alpha Edge.』

ビカァァァ~~ン!!(光と共にウルトラマンZ(アルファエッジ)が現れる)


ウルトラマンZ(アルファエッジ)「デュァァッ!」ガシィィン!(コクーンの真正面から飛び出し、コクーンの機体にぶつかっていく)

コクーン「!?」ガシィィン!(ウルトラマンZに機体をぶつけられる)

ウルトラマンZ「デェアァァァーー!!」ガシッ、ズズズズゥゥゥ~~~!!(コクーンを押し出す)


ズルズル、ズズズズズゥゥゥーーー!!(東門への射程距離から引き離すように押し出すウルトラマンZ)

千子村正「セリャァァ!」ジャキジャキン!(刀で斬っていく)

セフィー「ハァァァッ!」ジャキジャキン!(高速で斬っていく)


ジャキジャキン!ドカァァァーーン!(村正とセフィーに斬られたタマモターンク・71式2機が爆発する)


パイロットゴブリンたち「アァァァァーーー!!」ダダダダァァァーー!(突撃してくる)

千子村正「――――!!」ジャキィィン!(長刀でなぎ払う)

パイロットゴブリンたち「ギャアァァァ~~!?」ジャキィィーン!(なぎ払われる)


千子村正「ツゥゥッ!さっきの場違いな兵器、アレはさすがにコヤンスカヤの横流しで得たヤツだな。ほんと誰彼構わず商売しやがるなぁ、あの女狐!」

ディエンド「!。村正か!すまない‥こっちはさっきの大型兵器の攻撃で味方の半分がやられた!向こうからもさっきの装甲兵器があと2台来ている。」

千子村正「!?。くそ、キリがねえ、あのデカブツはウルトラマンゼットのヤロウがなんとかしてくれるが、それでもこっちの数が少なすぎる!」

千子村正「さっき『牙の氏族』が何人か、城門超えて城内に飛び込んで行きやがった!ガイルたちが何とか撃退できれば良いのだが・・・」

武蔵「ぼやいている場合じゃないわ2人とも、さっき言ってたのが2台来ているし、まだまだ兵は多く来ているよ!」

千子村正「ツゥゥッ、わかってんよ!武蔵、右の方を頼む!ディエンドは左、儂は正面のヤツらをたたっ切る!儂に続け!」

武蔵、ディエンド「ええ(ああ)!」頷く


タタタタタァァーー!(ウッドワス軍の軍勢に立ち向かう村正、武蔵、ディエンド)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ズズズズズゥゥゥーーー!!(東門付近から遠ざけるようにコクーンを押し出していくウルトラマンZ)


ガラガラガラァァァーー!ズズズズゥゥゥーー!(キャタピラ走行で押し出しの動きを遅くしようとするコクーン)

コクーン「『走行による押し返し不可能。射撃による勢力半減を試みる』」ピピピピピィィ~~~!(演算していく)


コクーン「『ミサイル全砲門発射』」ガチャッ、バシュゥゥーー!(ミサイルが発射される)

ウルトラマンZ「――!?。デュワァァ~~!?」ドゴドゴォォォーーン!(ミサイルを命中させられる)

コクーン「主砲発射 ガトリングカノン発射」バァァン!ババババババァァァーー!(主砲とガトリングカノンによる連続射撃)

ウルトラマンZ「デュウッ!?デュオォォォ~~!?」ドゴォォーーン、ババババァァー―!(連続射撃をモロに受ける)

コクーン「『連続射撃続行』」ガラガラガラァァーー!ドゴォォーーン、ババババァァー―!(連続射撃しながら近づいてくる)

ウルトラマンZ「―――!デュアァァッ!」ゴロォォン!(でんぐり返しで連続射撃から逃れる)


ウルトラマンZ「(ゼスティウムメーザー!)」ビィィィーー!(額のランプから破壊光線を放つ)

ビィィィーー!ドゴォォォーン!(コクーンの主砲を破壊するウルトラマンZ)


コクーン「――!?」ドゴォォーン!ジジジィィ~~・・・(主砲が破損する)

ウルトラマンZ「(ゼットスラッガー!)」ガシンッ、シュンシュン!(頭のスラッガー状の部位から三日月状の光刃を飛ばす)

コクーン「―――!?」ジャキンジャキン!バシュゥゥン!(前方のガトリングカノン2基が斬られる)

インナースペース内


ハルキ「ゼットさん!俺たちの攻撃、あの機械兵器に効いていますよ!これならば・・・」

ゼットの声「ああ‥だが油断はならないですよ。なんたってあの兵器・・・俺たちの世界でも類も見ないヤツですから。おそらく他にも何価格指定るンかと・・・」

ハルキ「うん・・・!?。ゼットさん、あの機械兵器の様子が変ですよ!」前の方を見てて‥

ゼットの声「!?。気をつけろハルキ、何か仕掛けてくる予感がします!」

ハルキ「押忍ッ!」構える
――――――――――――――――――――――――――
ジジジジィィ~~!(主砲を壊され、上部のガトリングカノン2基も壊されたコクーン)


コクーン「『主砲及び前方上部のガトリングカノン、大破。損傷率20%・・・』」ジジジジィィ~~!(破壊された武器に火花が飛んでいく)

コクーン「『現状、現武装による前方の攻撃対象の殺害を不可能と判断。シークレットウエポンを使用展開』」ピピピピピィィ~~~!(演算していく)


ウィィィーン、ガシャンガシャンガシャン!(コクーン内部から更なる兵器の展開と共にコクーンのが変形していく)

ウルトラマンZ「デェアッ!?」変形していくコクーンの姿を見て‥


ガシャンガシャン、ガシンッ、ガシンッ!(コクーンの左右に二連装レールガン、上後部にミサイルランチャー3基、中央にドリルキャノン、下脚部にロケットブースターが展開される)

コクーン「『ロケットブースター点火。突進による攻撃および東門突撃を行なう』」ギュゥゥーーン!(ロケットブースターが起動する)

ウルトラマンZ「―――!?」その様子を見て・・・


ジュボォォォーー!ビュゥゥゥーーン!(ウルトラマンZに突進するコクーン)

ウルトラマンZ「――!?。デェアァァァ~~!?」ドシィィン!ガリガリガリィィ~~!(突進され、コクーンの中央のドリルキャノンの先端に刺さってしまう)

コクーン「カランカランカランカランカラン♪」ボォォォーー!ガリガリィィ~~!(突進しながらドリルキャノンの先端で攻撃する)

ウルトラマンZ「デェェェェ~~、デェアッ!エヤァッ!」ガシンッ、ガシンッ!(突進されながらも装甲を叩いていく)


ボォォォーー!(コクーンに押し戻されるウルトラマンZ)
―――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:東門付近


ビュゥゥゥーーン!ドゴォォォーーーン!(東門近くの城壁にぶつかっていくコクーン)


ウルトラマンZ「デェァァァ!?」ドシィィン!グサリッ!(城壁激突とドリルキャノンの先端によってダメージを受ける)

コクーン「『機体後退。レールガン射撃』」ガラガラガラァァーー!バンバンバンッ!(後ろに後退しつつ攻撃していく)

ウルトラマンZ「――!?。デェアァッ!(ゼットバリア))」バンバンバンッ!ガキガキンッ!(ゼットバリアで攻撃を防いでいく)

コクーン「『ミサイル発射』」ガキンッ、ビュンビュンビュゥゥン!(ウルトラマンZに向けてミサイルを射出する)


ヒュンヒュゥゥ~ン、ドゴンドゴォォォ~~ン!!(ミサイルの猛攻に耐えていくウルトラマンZ)

ウルトラマンZ「デェアァァァ~~!!」ドゴン、ドゴンッ、ドゴォォォ~~ン!(ミサイルの猛攻に耐えていく)

誤字修正:何価格指定るンかと・・・」→何か仕掛けてくるかと・・・」
―――――――――――――――――――――――――――
同じ頃・・・ロンディニウム:内部にて・・・・


ドゴォォン、ドゴォォン、ドゴォォーン!(外部でウルトラマンZがコクーンのミサイルを防いでいる)


ジャキジャキンッ!ドサッ、ドサッ・・・(次々と円卓軍・兵士たちが倒れていく)

女王軍・騎士ミスティー「もろい、もろい。モース毒の武器やさっき我らに投げ込んできた爆発する物がなければ、人間なぞこの程度よ。」

騎士ミスティ「一時は人間共が持つ解らぬ物の攻撃に兵士らが怯える一方だったが、ウッドワス様の秘密兵器のおかげでこちらの優勢に戻ってよかった。」

騎士ミスティ「おかげでようやくロンディニウムの内側の攻略が出来るのだが・・・・」


ジィィィ~‥(とある場所の様子を見ていく騎士ミスティ)
――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:各門の最終防衛ライン?


ギュワワァァァ~~ン・・・(謎のオーラが周りに漂っている)


ガイル「ウリャァァッ!ハァァァ!」バシンッ、ガシィィン!(鉄のかぎ爪で攻撃する)

アドニス「ハァァァ!」ギィィ~~ン、ジャキジャキン!(チェーンソー型の剣で斬っていく)

立花響「ハァッ、ヤァァァ~~!!」バシッ!バコォォォン!(拳で殴りつける)

月読調「ヤァァァ――!」ギュゥゥン!ジャキジャキィィン!(β式廻旋波)

ウッドワス軍・兵士たち「ぐわぁぁぁ~~~!?」ジャキジャキンッ!バコォォォン!(それらの攻撃を喰らっていく)


月読調「くぅぅ‥キリがないわ!東門も西門も、外にいる兵隊さんたちの防衛戦を超えた兵士たちでいっぱい・・・このままじゃ・・・」

立花響「いや、まだだよ!私たちがココで頑張らなきゃ、ロンディニウムにいるみんながやられちゃう!どうにかこれ以上進ませないようにしなきゃ!」

ガイル「ああ!とにかくここらが最終防衛ラインだな。とにかくここらを守り切るぞ!」

アドニス、月読調「うん(ええ)!」頷く


ジャキンジャキン!バコンバコォォン!ギュィィィ~~ン!(侵入してくるウッドワス軍・兵士たちを相手にしていくガイルたち)
――――――――――――――――――――――――――――――
騎士ミスティ「(しかし強い・・・・異界から迷い込んだ者らとはいえ、ロンディニウム内の防衛ラインにあのような強者たちを置いておくとはな‥)」

騎士ミスティ「(東門での秘密兵器の攻撃でこちらの兵を多く侵入させたが、ヤツらの強さは侮る事など出来ないわ‥。)」

騎士ミスティ「(だが、私の“混濁術”の前にお前たちの力など無力に等しい。我が混濁術はその術をかけられた者の視線を混濁させていき、)」

騎士ミスティ「(恰も自身が多くの敵と戦っている感覚があると錯覚させ、自身らが相手にしている者らの内の3分の1を見逃してしまうミスを引き起こしてしまうからな。)」


ギュワワァァァ~~ン・・・(ハルバードからあやしげなオーラを放っていく)

ロンディニウム:各門の最終防衛ライン(真)


東門側の立花響「ハァァッ!テェェェイ!」バコンッ!バシィィン!(敵を殴りつけていく)

東門側のガイル「ウリャァァッ!ハァァァ!」バシンッ、ガシィィン!(鉄のかぎ爪で攻撃する)

東門側のウッドワス軍・兵士A・C「ぐわぁぁぁ~~!?」バコォォォ~ン!(殴り飛ばされる)

東門側のウッドワス軍・兵士B「――――――」タタタタタァーー!(ニヤニヤしながら先へ進む)


西門側の月読調「ハァァァーーー!」ババババァァーー!(α式・百輪廻)

西門側のアドニス「ハァァァーーー!」バンバンバンバンッ!(銃撃攻撃)

西門側のウッドワス軍・兵士A・B「ぐわぁぁぁぁ~~!?」ジャキジャキンッ、バババァァ~~ン!(攻撃されていく)

西門側のウッドワス軍・兵士C「フフフフゥゥ・・・・」タタタタタァーー!(ニヤニヤしながら先へ進む)


ギュワワァァァ~~ン・・・(謎のオーラが響たちの周りに漂っている)
―――――――――――――――――――――――
東門付近では‥数多くののウッドワス軍の戦車部隊たちと戦っている村正たちと、妖精兵器・コクーンの更なる武装の出現で苦戦を強いられているウルトラマンZが熾烈の戦いをしている中‥

ロンディニウム城内では城門を超えて侵入したウッドワス軍に対して、城内に残っている兵士たちと最終防衛ラインを任せられているガイルたちと響たちとの戦闘になっているのだが‥

ウッドワス軍に派遣された女王騎士であるミスティの混濁術により、響たちとガイルたちは、自身が戦っているウッドワス軍の内の1人を見逃していくような形で戦ってしまっており、

混濁術の加護で響たちの攻撃から見落とされたウッドワス軍の兵士たちは、着々と円卓軍の兵士たちを倒しながらロンディニウムの内部を侵攻していくのであった‥。
―――――――――――――――――――――――
女王軍・騎士「さすがです騎士ミスティ様!あなた様の混濁術により、あの異世界からの戦士たちはまともにわれらの事など見向きもしていません。」

女王軍・騎士「あなた様は攻城戦のプロ!ウッドワス様がオーロラ様の所から引き抜き、我らと同じ女王騎士として採用させた事はありますなぁ~!」おだてている

騎士ミスティ「おだてるのはよせ!後にしろ!――工作兵、城壁の魔力障壁を消す方法を探し出せ!どこかに制御盤があるはずだ!」

騎士ミスティ「邪魔する人間は八つ裂きにしろ!どうせここにいる人間は全て期限切れの者ばかり、生かしておく必要はない!」


騎士ミスティ「ん?・・・・・・ああ、ちょうどいい。口の軽そうな人間がそこにいるではないか。」ある所にいる人物を見つける

騎士ミスティ「おい、そこの子供。司令部はどこだ。知っているのなら話せ。そうすればわが混濁術で楽に済ませてやろう。」

ロンディニウムの少年(鍛冶手伝いの少年)「はっ・・・・・・はっ、は・・・・・・・!はぅ、うう、うううう・・・‥」ガタガタガタガタァァ~‥(怯えている)


ロンディニウムの少年「(ひぃ、来る・・・・!どうしよう、来るよ、来るよ、来るよぉ・・・・‥!)」

ロンディニウムの少年「(でで、でも、でも追い払わないと・・・・!この先には、ばあちゃんとユーリたちが・・・・!)」


騎士ミスティ「・・・・震えて話にならん。いい。時間の無駄だ。おおかた牧場で廃棄された不良品だろう。よくも今まで生き延びたものだな。」

騎士ミスティ「ネズミのように逃げ延びて、結局この吹きだまり(ロンディニウム)か。不快な。最後まで我々に手をかけさせおって。」ガシンッ、ガシンッ・・・(近づいてくる)

ロンディニウムの少年「―――――ぁ」ポロポロォォ~‥(涙を流す)


タタタタタァァーー!ピョォォン!(背後から誰かが襲撃をかけてくる)


ユーミル「ドリャァァァーー!!」ガウゥゥン!(空中で戦斧を振るう)

女王軍・騎士「!。ヌゥゥゥン!」ギィィン!ボォォォーー!(火柱攻撃を放つ)

ユーミル「!?。ニョワァァァ~~~!?」ボォォォ~~!ビリビリッ!(一部の服装が破れる)

ロンディニウムの少年「ユ、ユーミルのお姉ちゃん!?」攻撃されたユーミルを見て‥

タタタタッ、ガシンッ!(女王軍・騎士がユーミルの身体を背中から踏みつけ、ハルバードを突きつける)


ユーミル「ヌゥ・・・・ゥゥゥゥ・・・・」ガシンッ。(女王軍・騎士に背中を踏みつけられる)

女王軍・騎士「―――――――」ジャキンッ!(ハルバードをユーミルの首元に突きつける)


騎士ミスティ「・・・その戦斧。貴様はノリッジで『鋼鉄山』という店で鍛治師をしていたという土の氏族の妖精『ユーミル』だな?」

騎士ミスティ「140年前に滅んだウェスバニーで採れる鉄鉱石を主流とし、数多くの鉄の武器を生成し、その鉄の武器はモースを一撃でほふると聞いている・・・」

騎士ミスティ「それと妙に婚期を逃しつつも、世継ぎとなる婿を捜して奮闘していると風の噂で聞いているのだが‥?」

ユーミル「ヌゥゥ・・・婚期と婿捜しは余計じゃが、ワシらの武器がお主ら女王軍の耳にも伝わっているとは‥ワシらも有名になった者じゃのぉ~‥」

騎士ミスティ「当然だ。100年も昔から“鉄の武器製造の禁止令”を破っているお前たちノリッジの土の氏族に関しては、常に警戒を怠らなく見ていたものだからな。」

騎士ミスティ「お前のような妖精がロンディニウムにいるという事は、お前もまた、女王陛下に逆らう愚か者だと言うことでいいのだな?」

ユーミル「ヌゥゥ~愚かだというのは失敬じゃ!ワシらはただワシらの『目的』の成就に従い、とても頑丈で強度な鉄の武器を作り、それを妖精國中に証明させる事こそがワシの使命なのじゃ!」

ユーミル「それらの『目的』を邪魔する者は、例え女王軍だろうとモルガン陛下だろうと、ワシが作る鉄の武器で蹴散らしてもらおうゾ!」

騎士ミスティ「‥ふん。自分が置かれている状況下も解らぬのに、のうのうと自分の『目的』が自身が作る鉄の武器が妖精國で一番だというのか?笑わせる!」

騎士ミスティ「お前がどんなに『目的』としているという、とても頑丈で強度な鉄の武器を作ろうとも、我ら女王騎士の前では武力的に無意味!」

騎士ミスティ「それを死して覚えておけ。お前たちがやってたことは、モースになるのと同じ“無意味な事”であり、自身らが持つ力こそが意味ある物だと言うことをな!」

ユーミル「―――!?」ビクッ!(ショックを受ける)


ジャキィィン!(ハルバードを上に振り上げていく)


騎士ミスティ「恨むなら自分を恨め。お前が土の氏族でそのような事しか出来ない自分の力の無さを!」ガキンッ!(ハルバードを構える)

ユーミル「――――ァ‥ァァァ―――!?」ビクビクビクッ!(顔を青ざめながら‥)

ロンディニウムの少年「ユーミルのお姉ちゃん!?」ビクビクビクッ!(怯えながら)



バンッ!カァァン!(何処かから火縄銃が放たれ、騎士ミスティの鎧に弾が跳ね返る)


騎士ミスティ「‥なんだ?次から次へと悪あがきを―――!?」撃ってきた方角を確認する

女王軍・騎士「――!?お前は・・・・」撃ってきた方角を見て・・・

ユーミル、ロンディニウムの少年「――――!?」2人と同じ方角を見て‥


シュゥゥゥ~~・・・(火縄銃から煙が出ている)

コーラル「・・・ハァ‥ハァ‥ハァ・・・・」ガチャッ・・・(火縄銃を構えながら‥)

騎士ミスティ「お前だったか・・コーラル。境界なき勇士団の中にピンク色の翅をした風の氏族の妖精がいると聞いてはいたが・・・」

騎士ミスティ「まさか人間の事を『下等生物』と呼ぶほどに人間を嫌っていたコーラルが、女王陛下に逆らう人間の味方をしていたとはなぁ?」

女王軍・騎士「ミスティ様、あの妖精とはお知り合いなのですか?」問いかけていく

騎士ミスティ「ああ。私がオーロラの部下だった頃、同期でオーロラの従者を希望した私の後輩の妖精だ。まあ、私と違って力の程は弱い方だがな?」

騎士ミスティ「聞いた話では3年前、ご主人であるはずのオーロラを見捨て、従者の職を辞めて自堕落な生活を送っていたと聞いてはいるのだが・・・」

コーラル「クゥゥッ・・・・」図星を突かれる


コーラル「ミスティ。あなた、あなたの持つ力に惹かれたウッドワスにスカウトされ、オーロラ様の命を受け、ウッドワスの傘下に加わったと聞いてはいましたが・・・」

コーラル「その姿はあなた・・・ウッドワスを経由して女王軍の女王騎士になっていたのですね!あなたの持つ混濁術の力があるのを良い事に・・・」

騎士ミスティ「そうだ。私はこの混濁術の力の使い方と戦術を極め、ウッドワス様の勧めの元、私はモルガン陛下の元で女王騎士となる程の出世をさせてもらったのだ。」

騎士ミスティ「フフフフッ・・・ほんと皮肉な物だな。オーロラは私がウッドワスの同行を探るための監視者となる命令でウッドワスの元へ送ったと思っていたのだが、実際はそうじゃない。」

騎士ミスティ「私は気づいていたのだ。あのオーロラのヤツは、私の力がオーロラ自身にとっていずれ自身の邪魔となる存在になるのだと。いずれにしても私の事を斥候すべき存在だと言う事を‥」

騎士ミスティ「だから私は私の混濁術がウッドワス様の役に立ち、この妖精國を守る礎になる妖精だとアピールをし、ウッドワス様に私の事をオーロラから引き抜いて貰えるような状況になるようにな?」

コーラル「引き抜いて貰えるようにって・・・まさか、あなたがオーロラの命でウッドワスの傘下に入ったのって・・・・」

騎士ミスティ「そうだ。私がウッドワスのスカウトを受け入れたのはオーロラの命令だけでなく、自分の意思でオーロラの元から離れたのさ。私がオーロラの自分勝手で消される前に・・・」

騎士ミスティ「おかげで私はこのように女王騎士の甲冑を纏い、こうして先んじてウッドワス軍に派遣され、ロンディニウムの人間たちの抹殺をおこなえるのだからなぁ!」


フフフフンッ、ガシンッ!ギュワワァァァ~ン・・・(騎士ミスティのハルバードから怪しげなのオーラが放たれていく)
――――――――――――――――――――――――――――

ギュワワァァァ~ン、フニャフニャフニャァァ~~・・・(コーラルたちの視線に騎士ミスティの姿がハッキリと見えなくなるぐらいに姿がおぼろげになっていく)


コーラル「――!?。私の眼の調子がおかしい・・・‥いえ、これはなんていうか・・・これは・・・・」

騎士ミスティ「フフフフッ、我が混濁術はあらゆる者たちの視覚・聴覚・感覚・記憶などを朧げに混濁させ、恰が今やっている事が解らなくなるほどに鈍感となり、」

騎士ミスティ「門前にいる異界からの戦士たちが、こちらに入ってくる軍兵の内の3分の1を見逃すというミスさえも見抜けぬ有様になっているからな?」

コーラル「!?。あれはあなたの仕業だったのですね!響さんたちやアドニス様たちが敵軍を1人逃がすようなミスを犯すほどに様子がおかしかったのは、あなたが彼らにその術を施したというのですね!」

コーラル「そしてあなたの指揮下の元、ロンディニウム内部の制圧の為に動いているという事を!なんて卑怯な事を!」

騎士ミスティ「フンッ、女王陛下に逆らったお前に言われたくなどない!ましてはオーロラの従者の職を捨て、反逆者側についたお前なんかにはな!」


騎士ミスティ「‥とはいえ、お前(コーラル)は女王騎士になった私(ミスティ)の前に現れ、わざわざ私に殺されに来たかのようにソレ(火縄銃)を持って来るとはなぁ?」

騎士ミスティ「これは私にとって好都合とも言える何かの縁だ。お前の命など、この私の手で葬り去ってやろうぞ!」ガシッ!(ハルバードを構える)

コーラル「クゥゥゥ・・・」フニャフニャァァ~~‥(視線が朧げでよく見えない)

コーラル「(――あの者(騎士ミスティ)の術で何も感じない・・・周りの至る所がおぼろげで何も見えないし、何も感じない・・・いったいここはロンディニウムの何処かで、私は一体誰と対峙を・・・)」

コーラル「(でも私は守らなければ・・・私がいるこの場所(ロンディニウム)と・・・ここにいる皆さんを守らなければならない‥。あの者の術を止めないとアドニス様が・・・)」

コーラル「(先ほどのコレ(火縄銃)は一発のみで、あの者の装甲を貫けなかった。あの者を兎に変えようにも、眼がおぼろげで見えなくては誰を攻撃すれば良いのか・・・)」

コーラル「(だからって無闇にあの術を使えば、あの者たちに囚われた2人を巻き添えになる事になる・・・それだけはいけないというのに・・・)」


ガタッ、タッタッタッタッ・・・(火縄銃を捨て、近づいてくる騎士ミスティに触れようとする)


騎士ミスティ「フッ。手持ちの武器が使えなくて、おぼろげで見えない中、私を兎に変えようって事か?お前はそうやって人間を『下等生物』と言ってはその人間たちを脅していたよなぁ~?」

騎士ミスティ「お前は昔から真面目で厳しい態度でルールを守らせるように人間たちを指導し、オーロラのヤツに付きっきりで仕事を御こなしていたからなあ?あの頃が懐かしく思うわね。」

騎士ミスティ「だが、お前の対象を兎にする程度の力では、この女王に仕える女王騎士の私に通用するわけがない。お前の足掻きなど私に遠く及ばない程に無意味なことだって言う事をなあ!」


バシッ!(コーラルの腹部を騎士ミスティが持つハルバードの面部分で叩きつける)

コーラル「キャアッ!?」バシッ、ドサッ!(仰向けに倒れる)

騎士ミスティ「フフフッ・・・」ガシィィ~・・・(ハルバードを構えていく)

女王軍・騎士「ククククク・・・・」その様子を笑いながら見ている

ユーミル「コ、コーラル・・・・」ギリギリギリ・・・(女王軍・騎士に踏まれながら)

ロンディニウムの少年「コ、コーラル様・・・」ビクビクビク・・・(怯えて動けない)

コーラル「く、くぅぅ・・・・」仰向けに倒れながら・・・

――――――――――――――――――――――――――
回想シーン・・・昨日のロンディニウム:武器庫内


スルゥゥ~・・ピトッ。(アドニスの手を自身の胸に触れさせるコーラル)


コーラル(回想)「私も同じ気持ちです。私もあの時、ソールズベリーであなた様の妻として結婚する事を誓い、あなたとずっとお側に居ることを、心から誓いあった身です。」

コーラル(回想)「アドニス様がどんなに辛い思いをし、アドニス様の心がバラバラに割れて砕けるような事があったとしても、私はあなた様の側にずっといます。」

コーラル(回想)「あなた様の心がどんなに壊れようとも、私の身体と愛を持ってして、あなた様の心を癒やし、共に支えあって生きていく・・それが私の今の『目的』なのですから。」

アドニス(回想)「コーラル・・・」グスンッ、ウウウウ・・・(少し泣きそうになり、涙を堪えていく)
――――――――――――――――――――――――――

コーラル「(‥ダメ・・・今ここで諦めては、私はアドニス様の妻として顔向けできない・・・。今ここで諦めては、あの者の術にかけられたアドニス様を助けられない・・・)」

コーラル「(あの者の術を止めなければ、アドニス様だけでなく‥ここにいるロンディニウムの皆さんさえも助けられなくなる‥。ここにいる皆さんを守る事が出来なくなる・・・)」

コーラル「(ですが今の私ではあの者の術に抗うことも、止める事も出来ない‥。アドニス様をあの者の術から助ける事さえも・・・)」

コーラル「(しかし私はあの時、私の心を救い、私と共に生き・共に愛し・共に歩んでいくと誓ったアドニス様を見捨てるなんて出来ません!)」

コーラル「(私は我が夫であるアドニス様を・・・家族を‥仲間を‥そして私たちを支えてくれるみんなを守りたい・・・だから・・・)」

コーラル「(――変わりたい!私はもう・・・私の愛する者を守れない妖精ではなく、愛する者を支え・共に歩んで守っていく‥そんな妖精に‥私はなりたい!)」


騎士ミスティ「――死になさい、裏切り者の妖精めぇ!!」ガシッ、フゥゥン!(ハルバードをコーラルに向けて振りかぶる)

コーラル「――――――――」眼を瞑る

ユーミル、ロンディニウムの少年「――――!?」おぼろげながらもその光景を見て

ギィィィ~~ン、ビカァァァァ~~ン!!(コーラルの右太もものガーターリングの宝石が突如として光り出す)


コーラル「―――!?これは・・・いったい‥!?」ギィィィ~~ン!!(宝石と共にコーラルの身体も光り出す)

騎士ミスティ「な‥なにぃぃ!?」ビカァァ~~ン!(眼が眩しくなる)

女王軍・騎士「な、なんだ・・・これはぁぁ!?」ビカァァ~~ン!(眼が眩しくなる)

ユーミル、ロンディニウムの少年「~~~~~~」ビカァァ~~ン!(眼が眩しくなる)

コーラル「この光・・・私はいったい・・・」ビカァァァン・・・(光がだんだん治まってきて‥)


ビカァァァン‥。ビュゥゥゥ~~~!!(コーラルからもの凄い風が吹きあれていく)


騎士ミスティ「!?。うわぁぁぁ!?」ビュゥゥ~~ン!(後ろへ吹き飛ばされる)

女王軍・騎士「ぬわぁぁぁ~!?」ビュゥゥ~~ン!(後ろへ吹き飛ばされる)

ロンディニウムの少年「うわっ!?」ドサッ!(風によって尻もちをつく)

ユーミル「ヌゥゥゥ~~!」地面にしがみつく

コーラル「キャァァァッ!?」ビュゥゥゥ~ン!(風に煽られ、身体が宙に浮く)


ヒュンッ、ガタァァ~ン、ギュゥゥゥン・・・(騎士ミスティの手からハルバードが離れ、怪しげなオーラが消える)
――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:各門の最終防衛ラインでは・・・


ギュゥゥゥ~ン・・・・(響たちの上に漂う怪しげなオーラが消えていく)


東門側:立花響、ガイル「―――――!?」我に返る

西門側:月読調、アドニス「―――――!?」我に返る

近くにいたオベロン「――!?」

オーラが消えたことに気づいていないウッドワス軍たち「――――」こっそりと進んで行く


月読調「――逃がさない!ハァァァ!」ギュイギュィィーン!(β式 獄糸乱舞)

立花響「ハァァァッ!!」バァァァン!(我流・猛虎翔脚)

彼女たちが見逃していたウッドワス軍・兵士たち「ぐわぁぁぁ~~!?」ギュイギュイ!バァァ~ン!(それぞれの攻撃を受ける)


立花響「フェェェェ~!?なんで私たちが防衛戦を張っている後ろに、ウッドワスの兵隊たちが!?」驚いている

オベロン「わからない・・・。でもあの兵士たちの数‥どうやら僕たち、敵軍が仕掛けた何らかの術で相当の数の敵を見逃していくように仕向けられてたみたいだね?」

アドニス「見逃してたってそんな・・・‥!?」ビクッ!(何かの感覚に気づく)

ガイル「どうしたアドニス?まさかお前の嫁のコーラルの身に何かあったのか!?」

アドニス「うん、本当にそうだよ!―――」目の色を変えていき・・・


タタタタタァァーー!(急いでコーラルの元へ向かって行く)

ガイル「お‥おい、アドニス!」タタタタタァァーー!(アドニスを追いかける)

ヒュゥゥ~ン、スタッ!(そのまま風のままに立っていくコーラル)


コーラル「ハァ‥ハァ‥ハァ・・ハァ・・・‥」ヒュゥゥ~ン・・・(コーラルの周りに風の力が湧きだしてくる)

コーラル「(この風は・・・感じる・・・。この風は私の中からわき上がってきている‥。まさか、これが『純恋愛の宝石』の力・・・)」キラァァ~ン☆(緑色の純恋愛の宝石が輝いていく)

コーラル「(愛する妻となる者の力をさらに強化し・その願いを叶えると聞き、これらは単なる力の倍加を促す宝石かと思いましたが・・・)」

コーラル「(まさかこのような力が私の中にあったとは・・・私の対象を兎に変える事以外に力はないと思って・・・‥)」自身の風の力を見ていて・・・


ロンディニウムの少年「コ、コーラル様・・・なんか急にすっごく強くなってカッコいいーー!まるで風の女神様みたい・・・」感心している

ユーミル「コーラル。お主、いつの間にあんな技を身に付けていたのか!あのさっきの強い風を操る力であの者たちを吹き飛ばすとは・・・」

ユーミル「もう水くさいぞコーラル!其方にあんな芸当を今日まで隠していたとは、だがおかげでワシらは助かったワイ!」喜んでいる

ロンディニウムの少年「うん!さっきの風には僕も驚いたけど、女王の騎士を吹き飛ばすなんて、コーラル様はマジで凄いよ!」喜んでいる

コーラル「い、いえ・・・・コレは別にそのぉぉ~・・・・」困惑している


ガシィィ~・・・(立ち上がる騎士ミスティ)


騎士ミスティ「クゥゥ‥いったい何が起こった!?あんな‥人間を兎に変える事しか力がないコーラルが‥あんな強い突風を繰り出すとは・・・」

騎士ミスティ「だが、この女王騎士である私があの強い風程度でやられる程、私は愚かではない!お前など、私がこの手で八つ裂きにしてやる!」

女王軍・騎士「ヌゥゥ~!」ガシィィン‥(立ち上がる)

ロンディニウムの少年「うわぁぁ!?またあの女王の騎士が来る!?」立ち上がる女王騎士2人を見て‥

コーラル「!。2人とも下がってください!ここは私が!」ダダッ!(前に出る)

ユーミル「ノォォッ!?無理するなコーラル!」前に出るコーラルを見て・・

コーラル「――――!。」ヒュゥゥゥ~~ン・・・・(気を集中していく)


騎士ミスティ、女王軍・騎士「ハァァァァ~~!!」タタタタタァァーー!(ハルバードを構えて突撃する)

コーラル「―――!。ストーム・ウィンド!」ビュゥゥゥーーン!(両手から竜巻状の強風を放つ)

騎士ミスティ、女王軍・騎士「!?。ヌッ、ヌゥゥゥ~~!?」ビュゥゥゥ~~~ン!!(強風にあおられる)


女王軍・騎士「な、なんだこの風は!?あの妖精の手からこんな強い風が・・・」ビュゥゥ~~!(強風に耐えながら)

騎士ミスティ「クゥゥ~‥怯むな!この程度の風など、我ら女王騎士の敵ではない!」ビュゥゥ~~!(強風に耐えながら)

女王軍・騎士「し、しかしこの風・・・あのような風、とてもあんな一般の妖精に出せるものではありません!この風をどう対処すれば・・・」

騎士ミスティ「ヌゥゥ~~!クソォォ!」ギィィン!(赤黒の斧槍を出現させる)


ギュォォォ~~ン!(コーラル立ち3人を囲うように赤黒の斧槍(制裁の斧槍)を展開する)

コーラル「!?。し、しまっ・・・」ビクッ!(周りの制裁の斧槍に囲まれる)

ユーミル、ロンディニウムの少年「!?」ビクッ!(周りの制裁の斧槍に囲まれる)

騎士ミスティ「喰らうがいい!そして死ねぇぇ!」ギィィィン、フンッ!(ハルバードを横に振るう)


ギュゥゥ~ン、ヒュゥゥーーン!!(制裁の斧槍が放たれていく)

タタタタタァァーー!ガキガキィィン!(ガイルが自身の胴体と両腕を頑丈に硬くして突撃してくる)


ガイル「伏せろーー!!メタルガイル・ラリアット!」グルグルゥゥ~~!(回転して突撃していく)

コーラル「―――!?」ガバッ!(ロンディニウムの少年を庇う)

ロンディニウムの少年「うわぁっ!?」ガバッ!(コーラルと共に地面に伏せる)

ユーミル「!?」ガバッ!(地面に伏せる)

騎士ミスティ「――なあっ!?」ガイルの存在を見て‥


グルグルゥゥ~!ガキガキガキィィン!(制裁の斧槍を打ち砕いていくガイル)

女王軍・騎士「このぉぉ~~!!」ギィィィン・・・(落雷攻撃をしようとする)

アドニス「はぁぁッ!」ビュンビュン!(ブーメランを発射する)

女王軍・騎士「!?。ヌワァァッ!?」ガキィィン!バシィィン!(ブーメランに辺り、ハルバードを落とす)

騎士ミスティ「!?。貴様らは!?」


ガイル「ツゥゥッ‥大丈夫かお前たち!アドニスの後を追ってたら、まさかこんな事になっていたとはなぁ‥」

ロンディニウムの少年「!?。ガイルのお兄ちゃん!それにアドニスのお兄ちゃんも!良かった、僕たちを助けに来てくれたんだ!」

コーラル「アドニス様!良かった‥皆さま方に施された幻惑の術が解除されたんですね‥。」

アドニス「!。幻惑の術って・・・・もしかして、僕たちが防衛戦を敷いている後ろにウッドワス軍が侵入していたのって・・・」

ユーミル「そうじゃ!あいつがお主たちに混濁の術とかいう幻術をお主たちにかけ、お主たちが幻術に惑わされている間にヤツの軍兵たちを少しずつ侵入させたのじゃ!」騎士ミスティに向けて指をさす

ユーミル「ヤツの目的は城壁にかけられた魔術障壁の解除じゃ!アイツら、よほど強い力を持っているから気をつけるんじゃ!」

ガイル「なんだって!?そうか、道理で俺たちがウッドワス軍の兵士たちを見逃していたって事だな・・・」

アドニス「うん・・・・」


騎士ミスティ「ク、クゥゥ~~!!お前たち、どいつもこいつも我々の邪魔ばかりするとはなぁ~?」キリキリィィ~!(怒りを見せる)

騎士ミスティ「円卓軍に異界の戦士(ヒーロー)たち‥それに境界なき勇士団は何故に、この吹きだまり(ロンディニウム)の人間たちを守り、女王陛下に叛逆をしていくのか?」

騎士ミスティ「お前たちに我らの邪魔をされるだけで腹の虫酸が収らぬ!お前たちなど、我が混濁の術で永遠のおぼろげを味わうがいい!!」ガシィィン!(ハルバードを両手で持っていき‥)


ジジジィィ~~!(騎士ミスティの魔力放出が激しくなっていく)

女王軍・騎士「――!?。ミスティ様!まさかあの技はお止めになってください!あの技を繰り出せば、味方の兵も巻き添えに・・・」

騎士ミスティ「いいや使うね!――混濁化出力100%――我が混濁の妖精領域、『混濁の大迷宮(ミスティ・ラビリンス)』」クルクルクルゥ~、ガキィィン!(ハルバードを地面に叩きつける)


パァァ~~、ギュワワァァァ~ン!(ロンディニウム内部全体が怪しいオーラに包まれていく)

ギュワワァァァ~ン、フニャフニャフニャァァ~~!(オーラの辺り全体にいる者たちの視線と感覚がおぼろげになっていく)


ウッドワス軍・兵士「う、うわぁぁ~~!?前が‥前が急におぼろげになって見えないよぉぉ~!?」混乱している

円卓軍・兵士「な、なんだこれは!?ここはどんな場所で、ここが天なのか地なのか‥周りの全てがおぼろげになっていくぅぅ~!?」混乱している


アタフタアタフタ!ガヤガヤガヤ!(周りの兵たちが敵味方も関係なく混乱して騒いでいる)

騎士ミスティは突如としてコーラルが持つ『純恋愛の宝石』の力によって得た風の力によって吹き飛ばされ、混濁の術から解放されたガイルとアドニスによって窮地に立たされてしまい、

それらに対して虫酸が走ったミスティはなし崩しの手段として自身が持つ混濁の妖精領域を最大出力で出し、それによるオーラはロンディニウム内部の上空に広がっていき・・・

オーラの光を浴びたロンディニウム内の者たちは敵も味方も関係なく辺り全体の感覚、視覚などが混濁し、それによって円卓軍もウッドワス軍の兵たちもまた、それによる影響で慌てふためくのであった。
――――――――――――――――――――――――――
フニャフニャフニャァァ~~!(辺り全体の感覚がおぼろげになっていく)


ガイル「クソッ、まただ!また周りが変な感覚になって周りの人物がよく見えない・・・」コシコシコシ‥(目をこする)

アドニス「これが・・・あの女王騎士の混濁の術・・・。僕たちがウッドワス軍の兵士たちを糸も簡単に少しずつ侵入させちゃった幻惑の妖精領域だなんて・・・」

騎士ミスティ「アハハハハハハ!これならば私の姿も見えず、私に攻撃しようにも、姿も感覚もおぼろげでは私に攻撃する事も出来ぬよなぁ~?」

騎士ミスティ「この混濁の妖精領域を発動した私は今や無敵!この妖精領域にてこのロンディニウムにいる人間共を全て亡き者としてくれるわ!」

コーラル「!?。そうはさせません!あなたのような誰かを傷つける事の為に力を使い、騎士や兵士でもない女子供に手をかけようとするあなたの暴挙を許しはしません!」

コーラル「例え私のこの眼がおぼろげで見えなくても、私はあなたたちウッドワス軍をここから追い払います!」カァァ!

アドニス「コ。コーラル・・・あなたは・・・・」心配そうにしている


ガシッ、ギィィン!(右太もものガーターリングの宝石部分に触れていき・・・)

コーラル「――――――」ギィィン、ヒュゥゥゥ~~ン!(辺りが風に包まれていき‥)

―――――――――――――――――――――――――――――――
コーラルの声(風の報せ)『円卓軍の皆さま、それにロンディニウムの住民たちは直ぐに近くの石壁や石柱にしがみついてください!』ヒュゥゥ~ン・・(風の報せが届く)

コーラルの声(風の報せ)『私の風が導きます。ですから決して、しがみついている場所から手や腕を放さぬようにしてください!』ヒュゥゥ~ン・・(風の報せが届く)


円卓軍・兵士「!?。コーラル様の声だ!聞いたか?とにかく壁や柱にしがみつけ!とにかくなにか捕まるところにしがみつくんだ!」タッタッタッタッ・・・(ガベの端にしがみつこうとする)

他の円卓軍・兵士たち「~~~~~~~」タッタッタッタッ・・・(壁や石柱に向かって行く)

術に掛かっているロンディニウムの住民たち「~~~~~~~」ガシッ、ガシッ!(隠れつつも石壁や石柱にしがみついていく)


ヒュゥゥ~ン、ガシッ!ガシッ!(どうにか手探りと風の導きで壁や石柱にしがみつくように構えていくロンディニウムの人々)
――――――――――――――――――――――――――――――
ヒュゥゥ~~ン・・・(コーラルの周りに風が包んでいき・・・)


騎士ミスティ「何をしている‥!?。さてはお前、風の報せで我が混濁の術で混乱している円卓軍の兵士たちを導きつつ、私の場所を特定しようというのか!」

騎士ミスティ「そうはさせぬぞ!お前がどんな仕掛けをしようが、さっきの風の力を使おうが、このおぼろげの中で見えない私の手で殺されるがいい!!」ジジジジィィ~~!(魔力を放出していき‥)

コーラル「!?。アドニス様、ガイルさん!早く何か掴まるモノにしがみついてください!」

ガイル「わかってる!アドニス、ユーミル、俺に掴まれ――!」ガキィン、ドスゥゥゥン!(地面にパワージャッキ―に変化した両手を打ち込む)

アドニス、ユーミル「うん(うむ)!」ガシガシッ、ギュゥゥゥ~!(ガイルにしがみつく)

ロンディニウムの少年「~~~~~」ガシッ、ギュゥゥゥ~~!(ガイルにしがみつく)


騎士ミスティ「喰らうがいい!我が渾身の一撃を―――」フンッ!(赤黒の斧槍を出現させようとするが‥)

コーラル「ハァァァァ~~!!」ギィィィーーン!!(ガーターリングの宝石部分が光り輝く)


ギィィン、ギュオォォォ~~ン!(純恋愛の宝石の力でコーラルの両翅が巨大化する)

騎士ミスティ「――――!?」ビクッ!(巨大化したコーラルの翅を見て‥)


バサァァッ、ゴォォォ~~~!!ビュゥゥゥ~~~~!!(巨大化したコーラルの翅を扇ぎ、竜巻並の暴風を放つ!)

ビュゥゥゥ~~~!ビュゥゥゥ~~~!(暴風に見舞われる女王騎士の2人)


女王軍・騎士「う、うわぁぁぁ~~!?ミスティ様の混濁の術のせいで前が見えないだけでなく、さっきよりも強い風が~~!?」ビュゥゥ~~!(暴風に見舞われる)

騎士ミスティ「クゥゥゥ~~!コーラルめ!この何処の風の氏族の妖精でもなかった、こんな強風を放つ力をいったい何処で―――」ビュゥゥ~~!(暴風に見舞われる)


ビュゥゥゥ~~ン!バビュゥゥゥ~~ン!ビュゥゥゥ~~!(暴風によりロンディニウム:大広間に巨大竜巻が発生する)


コーラル「フゥゥッ!ハァァァァ~~~~!!」ビュゥゥゥ~~!(巨大竜巻を発生させていく)

騎士ミスティ「!?。ヌゥゥゥ、ヌワァァァァ~~~~!?」バビュゥゥゥーーン!(吹き飛ばされる)

女王軍・騎士「うわぁぁぁ~~!?」ビュゥゥゥーーン!(吹き飛ばされる)

ガイル「グ、グゥゥゥ~~!!」グググゥゥ~~!!(暴風に耐えていく)

アドニス、ユーミル、ロンディニウムの少年「~~~~~~!!」グググゥゥ~~!!(ガイルにしがみついて暴風に耐えていく)

――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:その他の場所でも・・・


侵入したウッドワス軍・兵士たち「ウワァァァ~~!?ヌワァァァァ~~!?」ビュゥゥゥーーン!(吹き飛ばされていく)

後から入ってきたウッドワス軍・兵士たち「ヌワァァァァ~~~~!?」ビュゥゥゥーーン!(吹き飛ばされていく)

円卓軍・兵士たち「ヌゥゥ~~!しがみつけぇぇ、このままではあの竜巻に吹き飛ばされるぞぉぉ!」グググゥゥ~~!!(石壁や石柱にしがみついていく)

ロンディニウムの住民たち「~~~~~~~」グググゥゥ~~!!(吹き飛ばされないようにしがみついている)

ウェールズの妖精たち「キィキィ~~!!」グググゥゥ~~!!(ひとまとめになって壁の奥にしがみついている)


オベロン「ヌワァァァ~~!?」ブルゥゥン!ブルゥゥ~ン!(吹き飛ばされないように石柱にしがみついている)

立花響「ツゥゥ~、調ちゃん!しっかり掴まってて!」ギギギギィィ~~!(地面にくい込ませたパワージャッキーで耐えている)

月読調「ツゥゥゥ~~!うん!」ギュゥゥゥ~~!!(立花響にしがみついていく)


ビュゥゥゥ~~~ン!グルグルグルゥゥ~~~!(大広間に発生した大竜巻がウッドワス軍たちを飲み込んでいく)
――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:東門近くの城壁(竜巻が起きるちょっと前‥)


ウルトラマンZ「デァァァ~・・・」ドスンッ!ピコン!ピコン!ピコン!ピコン!ピコン・・・(膝をつき、カラータイマーが鳴り出す)

コクーン「『ターゲットの大幅の消耗を確認。ドリルキャノン、チャージ開始!』」ガシャンッ、ピピピピィィィーーー!(ドリルキャノンのエネルギーチャージが開始される)

ウルトラマンZ「デェアァァ・・・」めげずに立ち上がっていく


ゼットの声「ツゥゥ‥こっちはもうウルトラマズいです。こうなったら一気に攻めるのみ!」

ハルキ(インナースペース)「ええ・・・せめてアルトさんやアルトリアさんたちの為にも、あの巨大兵器1機を倒しておきましょう!」

ゼットの声「おう!」


ギラァァン、ギィィン!(光線のポーズを取るウルトラマンZ)

コクーン「!。『反撃の兆候あり。ミサイル全弾発射』」ガキンッ、ビュンビュンビュゥゥン!(ウルトラマンZに向けてミサイルを全弾射出する)

ウルトラマンZ「デェアッ(ま、マズい)!?」向かってくるミサイルを見て・・・

ビュゥゥゥ~~ン、グルグルグルゥゥゥ~~~!!(ロンディニウムの城壁の後ろで大竜巻が発生する)


ウルトラマンZ「ジェッ!?」後ろを振り返り、その様子を見る

コクーン「――!?」ピピピピピィィ~~~!(驚く仕草のような音をする)

ビュゥゥ~~!ビュゥゥ~ン!(暴風により、ミサイルが後ろのコクーンの方へに吹き飛ばされる)


ビュゥゥ~~ン、ドゴドゴドゴォォォ~~ン!!(暴風で吹き飛ばされたミサイル全弾が、コクーンに全て命中する)

コクーン「――――――!?」ドゴン!ドゴン!ドゴォォ~~ン!!(ミサイル攻撃を受ける)

ウルトラマンZ「デェアッ!?」その様子を見ている

ジジジィィ~バリバリィィ~~!!ドゴォォォーーーン!!(ミサイル攻撃によってドリルキャノンのエネルギーが暴発する)



ジジジジィィ~~~!!(自機のミサイル攻撃やキャノンのエネルギー暴発によってズタボロになってしまうコクーン)

コクーン「『オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪テンゴクーニイッタダー♪』」ジジジィィ~~!(火花を散らしながら)

ハルキ(インナースペース)「これは!?なんかよくわからないですけど、一気に決めましょうゼットさん!」

ゼットの声「ああ!このチャンス、逃さない‥ゼェェーーット!!」ギラァァン、ギィィン!(再び光線のポーズを取る)


ハルキ&ゼット「ゼスティウム光線!!!」ビィィィ~~~!!(ゼスティウム光線を放つ)


ビィィィーーーー!!ズゥゥ~~ン、ズガガガガァァァ~~~!!(ゼスティウム光線がコクーンの機体に直撃する)

妖精兵器・コクーン「~~~~~!!?」ズガガガガァァ~~!バリバリィィ~~~・・・・


ドッガァァァァァァ~~~ン!!(交戦が直撃し、大爆発を起こすコクーン)

―――――――――――――――――――――――――
ドカァァァーーン!ガシャガシャガシャァァ~~・・・(コクーンが大爆発し、機械類が散乱する)


ウルトラマンZ「デェアァァ・・・・」ドスゥゥン・・・ピコンピコンピコンピコンッ!!(カラータイマーの点滅が速い)

ゼットの声「ハァ‥ハァ‥ハァ・・・・どうにか‥あのデカブツをウルトラ撃破しましたね・・・」息切れをしている

ハルキ(インナースペース)「ええ・・・。後の事はアルトリアさんたちに任せましょう・・ゼットさん・・・」息切れをしている

ゼットの声「ああ・・・・」

ウルトラマンZ「デェアァァ・・・――――――」キィィィン、パァァァン・・(光の粒子となって消滅する)



ガシャァァァ~ン、ゴロゴロォォ~~・・・(ズタボロで血のような液体が漏れて転がっていくコクーンのAIポット)

コクーンのAIポット「『オ・・・オラハ・・・シンジマッタ・・・・ダ・・・‥』」ジジジジィィ‥ギュゥゥ~・・・(完全停止)
――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:東門付近にて勃発した妖精兵器・コクーンとウルトラマンZの死闘の戦い・・・・

最初はウルトラマンZによってコクーンは押し出され、東門付近から遠ざけていき、主砲やガトリングカノンなどのコクーンの武装を破壊するも、

『MGSPW』の原作にはなかったコクーンの隠されていた『シークレット・ウエポン』が展開され、それらによる攻撃と突進によってウルトラマンZは東門付近へと押し戻されてしまい‥

東門付近の城壁にて、コクーンの集中砲火によってウルトラマンZは窮地に立たされるも、突如としてロンディニウム内で大竜巻(コーラルが発動させたモノ)が発生していき‥

それによる暴風がコクーンが放ったミサイルが自身に返り、放たれるはずだったドリルキャノンのエネルギーがミサイルの爆発によって暴発してしまい、

その隙を付くようにウルトラマンZは必殺のゼスティウム光線を放ち、見事に妖精兵器・コクーンを破壊するのであった。

誤字修正:交戦→光線
―――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:正門前では・・・


ビュゥゥゥ~~ン!グルグルグルゥゥ~~!(ロンディニウム内は大竜巻が発生し‥)

ドッガァァァァァァ~~~ン!!(ウルトラマンZの光線でコクーン撃破される)

―――――――――――――――――――――――――――

【こ、これはいったい―――!?】←
【今、東門で爆発が!?】

アルトリア「えぇぇぇ~~なにこれなにこれ!?竜巻?ロンディニウムの城内に竜巻が襲いかかっているよぉぉ~!?」アタフタ!(困惑している)

アルトリア「しかも何アレ!?その竜巻から牙の氏族に女王軍の騎士?なんか城門を跳び越えて城内に入っちゃったはずのウッドワス軍の兵士たちが、バタバタと落ちていってるよ~!?」アタフタ!(困惑している)

ダ・ヴィンチちゃん「ああ!東門の方でなんか爆発のような音がしたが、おそらくアルトが言ってたという巨大兵器コクーンがハルキ君たちによって撃破されたに違いない‥」

ダ・ヴィンチちゃん「それに城内に竜巻が発生して、そこから城内に侵入されたはずのウッドワス軍が吹き飛ばされるように竜巻から飛び出してきているのなると、これって・・・」

【響ちゃんたちが頑張っているって事?】←
【ガイルたちの新ワザなのか!】

アルトリア「藤丸くん、今はそんなこと考えている暇じゃないでしょ!こっちなんかもう、すぐにでもウッドワス軍の兵士たちが後ろの堀まで迫ってきているというのに!?」アタフタ!(焦っている)

アルトリア「ああもう何がなんだかわからないよ!?後ろには竜巻が発生するわ、向こうで爆発が起こるわ、ウッドワス軍の兵士が降ってくるわ!もう何もかもが滅茶苦茶だよぉ~!?」アタフタ(焦っている)

アルトリア「見てよあれ、私たちの事なんかお構いなしにウッドワスなんか後ろを向いて何か慌てふためいているように―――」

【・・・・はい?】
【今、なんて言ったの?】←

アルトリア「なにって、ウッドワスのヤツが私たちの事なんかお構いなしに後ろを向いて慌てふためいて・・・‥あ。」


アルトリア「あのウッドワスの慌てようって・・・もしかしてさっきの爆発とロンディニウムで発生した竜巻で上から降って来る兵士たちの事で慌てている事だけじゃない・・・」

アルトリア「勝ちを確信して前線に出ているウッドワスが後ろを向いて慌てている素振りを見せているなんて、おそらくウッドワスの後ろで何かあったって事だよね?」

アルトリア「じゃあだとしたら、ウッドワスたちが後ろに振り返る程の事態で正面から敵部隊に合流しようとやって来てるのは、ウッドワスの本隊じゃなくて・・・」正面の様子を見て‥

ダ・ヴィンチちゃん「うん、あれはパーシヴァルたちだ!パーシヴァルたちの軍勢が間に合ったーーー!」喜んでいる


オォォォォ――――!!(ウッドワス本隊の後ろからパーシヴァルたちが向かって来る)


向こう側のパーシヴァル「―――――――!!」パカラッ、パカラッ、パカラッ!(ウッドワス軍に向けて突撃している)

向こう側のバーゲストたち「――――――!!」ダダダダァァァーー!(パーシヴァルと一緒に突撃している)


【――やっぱりそうだ!】←
【パーシヴァルにバーゲストたちだ!】
―――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウムの東門付近で妖精兵器・コクーンの破壊のよる大爆発が起き、城内ではそこに侵入していたウッドワス軍の兵士が、突如として発生した竜巻によって吹き飛ばされており、

あまりの戦況にアルトリアはかなり混乱するが、それと同士に勝ちを確信して前線に出ているウッドワスが今の戦況下と自身らの後ろの存在に慌てている様子を目撃し、

ウッドワスたちに向かって進んでいる存在がパーシヴァル率いる強襲部隊だと確信し、合流が間に合った事にダ・ヴィンチたちは喜びを見せるのであった。

第43節:ウッドワス
―――――――――――――――――――
少し前・・・ロンディニウム周辺:平原(ウッドワス軍・陣営)では・・・


ウッドワス「ははははははは!いいぞ、このまま押しつぶしてしまえ!所詮はパーシヴァルと裏切り者の先代・妖精騎士だけの軍だ、ヤツらがいなければ烏合の衆も同然よ!」

ウッドワス「ふ、境界なき勇士団のアルト・オルラントはともかく‥『予言の子』は今頃さぞ震えているだろう。子鹿のように城内で怯えているか?」

ウッドワス「アルト・オルラントを葬れば3年前の失態を、『予言の子』を葬ればティンタジェルでの失態が帳消しになる!あの忌々しい思い出を忘れられて清々できる!」ニッコリ!(笑顔を見せる)


ウッドワス「おい、先だって城内に突入した者から、何か報告はあったか?特に必ずしも城内に侵入できると思われる女王騎士ミスティからの報告はあったか?」

ウッドワス「あの女王騎士が持つ混濁の術と力さえあれば、城内に残っている異界の戦士たちや境界なき勇士団も容易く倒せる。なにせ、私が直にスカウトさせてやった強者だからな?」

ウッドワス軍・兵士「いえ、まだ届いてはいません!おそらくは『予言の子』の探索に手こずっているのかと!」

ウッドワス軍・兵士「・・・あの、ウッドワス様。『予言の子』の特徴は“邪悪な顔つきをした16歳ほどの女の妖精”との事ですが、それ以外に詳細はございますか?」

ウッドワス「ない。私は『予言の子』の顔を知らぬ。女王陛下と『予言の子』の謁見では、参列を許されなかったからな。」

ウッドワス軍・兵士「そ、そうですか。ですが、ティンタジェルで見ているのでは?もしくは妖精騎士アグラヴェイン様から特徴を聞いておられるかと?」

ウッドワス「知らぬ、と言っている。私は『予言の子』の背中すら見た覚えがない。妖精騎士アグラヴェインとの会食の時さえもアグラヴェイン卿はその事に口を開いてはくれなかった。」

ウッドワス「まあよい、何がどうであれ‥城を占拠すれば全て解決する事だ。このまま前進して円卓軍を殲滅し――――」


ビュゥゥゥ~~ン!グルグルグルゥゥ~~!(ロンディニウム城内では大竜巻が発生する)

ドッガァァァァァァ~~~ン!!(ロンディニウム:東門付近でウルトラマンZの光線を受け、大爆発を起こす妖精兵器・コクーン)



ウッドワス「――!?。なんだ今の爆発は?またロンディニウムの城壁から懲りずに爆撃を仕掛けている者がいるのか!」

ウッドワス「しかもなんだアレは!?城内から竜巻のような現象が起こっている・・・我が軍にあんな竜巻を起こせる兵士を雇用した覚えなど・・・」


タタタタタァァーー!(ウッドワス軍・伝令兵が大慌てでやって来る)

ウッドワス軍・伝令兵「で、伝令!伝令!先ほど東門付近を攻撃していた“秘密兵器”の1体が『巨人の予言の子』と思える巨人によって撃破されました!」

ウッドワス軍・伝令兵「しかしその一方でその巨人もまた、コクーン撃破と共にその場で消滅し、事実上の相打ちになったのだと思われるのですが・・・・」

ウッドワス「なんだと!?だがしかし『巨人の予言の子』を相打ちで仕留めるとは・・・まぁ元は取れたモノだと思えるのだが・・・」


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!オォォォーーーーー!!(ウッドワス軍の後方から円卓軍の強襲部隊が向かって来る)


ウッドワス「いや待て。この足音はなんだ?我々の後方から響いてくるが――――」

ウッドワス「女王陛下からの援軍・・・‥いや違う。この、なんの歴史も名誉もない、軽薄な軍靴の響きは、」

ウッドワス軍・兵士「ウウウウッドワス様!ウッドワス様!後方から敵襲、敵襲!円卓軍と境界なき勇士団の連中が、我らの本陣の後方に!」ガタガタガタ!(怯えている)

ウッドワス軍・兵士「連中を率いているのはパーシヴァル、バーゲスト、ボガード!その他にも『秘密の予言の子』や『AIの予言の子』もまた、その連中の軍列にいます!」

ウッドワス軍・兵士「本陣の建て直しができません!背中に食いつかれたカタチです!」

ウッドワス軍・兵士「ワケがわからない、後方からの攻撃がないとアナタは仰ったというのに!」怒り散らす!


ウッドワス軍・伝令兵「あ、あぁぁ~~~~!?ウウウウッドワス様!ああアレをぉぉ~~!?」上空に指をさしながら

ウッドワス、ウッドワス軍・兵士「――――!?」指さされた上空を見て‥

ビュゥゥ~~ン!ヒュゥゥゥ~~~・・・(大竜巻によって平原上空へと吹き飛ばされ、そこから落下するウッドワス軍・兵士たち)


吹き飛ばされたウッドワス軍・兵士たち「うわぁぁぁ~~~!?」ヒュゥゥ~~ン・・・(上空から落下する)

騎士ミスティ「ヌワァァァァ~~!?バ‥バカな・・・このわたしが・・・こんな事があってたまるかぁぁ~!!」ヒュゥゥ~~ン・・・(上空から落下する)

騎士ミスティ「わたしが・・・この女王騎士であるわたしが最後に拝む風景が・・・こんな空から落下する事なんかぁぁ~~~!!」断末魔をあげる


ヒュゥゥ~~ン、ベチャッ!バチュッ!ベチョッ!バチッ!(次々と上空から転落死する騎士ミスティを含めたウッドワス軍・兵士たち)
―――――――――――――――――――――――
バァァーーーン!(転落死するウッドワス軍・兵士たちと後方からのパーシヴァルたちを見て愕然としている地上のウッドワス軍本陣の兵たち)


ウッドワス軍・伝令兵「竜巻から女王騎士たちが落ちてきたぁぁ~~!?ウッドワス様、なんですかこの光景はぁぁぁ~~!?」驚愕している

ウッドワス軍・伝令兵「アナタは敵軍に後方からの攻撃がないと言い、ロンディニウムへと進軍した結果がコレだというのですかぁぁ~~!?」罵倒する

ウッドワス「!?。バカな!ありえん、陛下の援軍を破ってきたというのか!?しかも2倍の数もある援軍相手にこんな短期間で!?」驚愕している

ウッドワス「いや、そんな筈はない、そんな筈がない!例え裏切り者のバーゲストやメリュジーヌがヤツらと一緒にいようと、ヤツらには絶対に不可能だ!」

ウッドワス「いや待て・・・『クリサリス』はどうした?あの飛行する秘密兵器には確かに、異界から来た戦士(ヒーロー)たちが乗ってるという船の迎撃の他に、」

ウッドワス「陛下の援軍と協力し、陸と空からの迎撃で別働隊の数を減らしつつ、わたしの本陣と陛下の軍とクリサリスで挟み撃ちをすると命令したはず・・・」

ウッドワス軍・兵士「でで‥ですが実際に、ヤツらはほぼ無傷でやってきている・・・!兵力もそこまで減っていないし、疲弊もしていない!」

ウッドワス「兵力が減っていないだと!?そんなバカな!あの空飛ぶ巨大な鉄の兵器の攻撃もまた、ヤツらが振り切れる筈がないと・・・・」


ドゴォォーーーン!ドカァァァーーン!(ある上空から爆発音が鳴り響いてくる)


ウッドワス「――!?」ビクッ!(爆発音がした上空に注目する)

ウッドワス軍・兵士たち「――!?」ビクッ!(爆発音がした上空に注目する)
――――――――――――――――――――――――
ドゴォォーーン!バチバチィィ~、ヒュゥゥゥ~~~・・・(黒煙をあげて墜落していくクリサリス)


クリサリス「『オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪テンゴクーニイッタダー♪』」ゴォォォ~~!(黒煙をあげながら墜落する)

メリュジーヌ「―――――――」ビュゥゥーーン!(空から駆けつけてくる)

ゼロワン、リッキー&カッタナー「―――――――」ビュゥゥゥーーン!(空から駆けつけてくる)

ヒュゥゥ~~‥ズガガガァァァ~~~!!(平原に砂塵と共に墜落するクリサリス)


ウッドワス軍・兵士たち「うわぁぁぁ~~~!?」タタタタタァァーー!(墜落するクリサリスから逃げ惑う)
―――――――――――――――――――――――

ウッドワス軍・兵士「空飛ぶ“秘密兵器”までもやられた!?倒したのは先代の妖精騎士ランスロットに『海賊の予言の子』の船!奴らもまた、ほぼ無傷でやってきている‥・!」

ウッドワス軍・兵士「対してこちらは無理な城攻めと敵軍の爆撃攻撃で満身創痍かつ疲弊しています、兵力も戦力もあちらが勝っている!」

ウッドワス軍・兵士「このままでは我々の方が陸空ともに包囲されかねません!ウッドワス様、ご指示を!どうか戦場にて、氏族たちにご命令を!」アタフタ!(焦っている)

ウッドワス「・・・・包囲・・・・包囲だと!?この私に、戦火に身を晒せというのか、貴様は!」焦っている

ウッドワス「どうなっているんだ・・・・いったいどうなっているんだ、この状況はぁぁ~!?」困惑している

オォォォーーー!!(パーシヴァル率いる強襲部隊がウッドワス本陣を包囲していく)


ビュゥゥーーン、スタッ!(上空から降りてくるメリュジーヌ)

メリュジーヌ「パーシヴァル、あの浮遊物体は撃墜した。あとはウッドワスの本陣を包囲するだけよ。」

メリュジーヌ「向こうは特にランドン部隊の兵力がかなり減っている。そっちの方は私たちで肩代わりするから、パーシヴァルは本陣を!」

パーシヴァル「はい!ロンディニウム側のオーラリア、ランドンの部隊とメリュジーヌたちが右翼を囲む!第2部隊は右翼を切り崩しながらロンディニウムに回り込め!」

パーシヴァル「第1小隊は私とボガードと共に本陣に突撃、敵が方陣を組み直す前に、敵司令官を撃破する!足りないところはメリュジーヌたちが肩代わりしてくれる!」

パーシヴァル「『予言の子』やアルト・オルラントに将器あらばこの機を逃す筈がない!合流し、ウッドワス軍を制圧するぞ!」

円卓軍の兵士たち「おおーーー!パーシヴァル団長たちに続けーーー!」勝ち鬨をあげていく


バーゲスト「聞いたか!我らはロンディニウム付近のウッドワス軍を制圧しつつ、ウッドワス軍本陣の道を切り開く!」

バーゲスト「なんとしてでもここでウッドワスを倒す!皆の者、良いな?」

ゼンカイジャーたち、ゼロワン、カイニス、メリュジーヌ、ボガード「おう(ああ)!」頷く


タタタタタァァーー!(それぞれやるべき事へと向かって行くバーゲストたち)
―――――――――――――――――――――
円卓軍が遊撃隊を出している所を想定し、女王騎士ミスティやコクーンやクリサリスなどの強力な秘密兵器を従え、ロンディニウムへと攻め入ったウッドワス軍。

しかしアルトたちの抵抗は凄まじく、コーラルの風の力で吹き飛ばされた騎士ミスティはそのまま上空から地面に激突して死亡し、コクーンやクリサリスの2体の妖精兵器は大破・撃破され、

さらに後方からは女王モルガンから派遣された2倍の数の援軍ではなく、パーシヴァル率いる強襲部隊であり、上空にはクリサリスを倒したばかりのメリュジーヌが現れた事で、

善戦していたウッドワス軍は着々とパーシヴァルたち率いる円卓軍の兵士たちに包囲されていき、ウッドワスは徐々に追い詰められていたのであった。
―――――――――――――――――――――

【メリュジーヌやゾックスたちも間に合ったんだ!】←


タタタタタァァーー!(村正たちとトリスタンがやって来る)

千子村正「おいおい、なんか色んな意味で凄いことになってるぞ!城内じゃ突発的に竜巻が起きて、それによって城内に侵入した『牙の氏族』らが全て吹き飛んじまった!」

千子村正「コクーンの方はハルキとゼットでどうにか倒したが、あいつらはもうここで戦線離脱させて貰っている。だがそれでも戦況はだいぶこっちが有利になりつつある。」

トリスタン「ええ。こうなると城壁の方はもう心配ありませんね。あとはこのままウッドワスの本陣を攻め立てるのみ。出番ですよ、アルトリア!」

アルトリア「わかってる、来て欲しいって合図だよね、今の!みんな、行ける!?」

ダ・ヴィンチちゃん「もちろん!『牙の氏族』たちは強者ぞろいだ、今を逃したら切り返される!一気に攻め込んで決着をつけよう、藤丸くん!」

【ああ!】
【行こう、アルトリア!】←

アルトリア「ええ!」頷く


ギュゥゥゥ~ン、ブルルゥゥ~~ン!(西方面から妖精兵器・ピューパが走ってくる)


アルトリアたち「―――!?」

【っと言った側からピューパが!?】
【アルトリア、危ない!?】←

妖精兵器・ピューパ「『オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪テンゴクーニイッタダー♪』」バリバリィィ~!(AIポットに電撃が走っている)


ヒョコッ!(ピューパの機体上部からルージュたちが顔を出す)

セツノ「アルトリア、乗って!」手を伸ばしながら

アルトリア「ルージュ!?う、うん!」シュッ!(手を伸ばしていく)

【セツノたちがいる!】
【じゃあコレはもしかして・・‥】←


ガシッ、シュタッ!(アルトリアをピューパの機体上部に乗り込むアルトリア)


アルト「大丈夫か、アルトリア?こっちはどうにか事が済んだところだ。」

アルトリア「アルトさん、セツノちゃん!ではこれって、もしかしてルージュちゃんが言ってた良い考えって・・・!」

ルージュ「うん!私とセツノの力を合わせ、このピューパに付いているAIポットに直接、私の糸とセツノちゃんの電流を流してね・・・」

ルージュ「この兵器を私の糸で操縦できるようにピューパの機体を弄ってやったって事なのよ!」

――――――――――――――――――――――
数分前・・・・ロンディニウム:西側の城壁近くにて・・・


ボォォーー!ブルルゥゥ~~ン!(アルトたちを追跡していくピューパ)


アルト、ルージュ、セツノ「――――――!!」タタタタタァァーー!()

ピューパ「―――――!!」ギュゥゥ~~ン!(片方のキャタピラを上げていき・・・)

アルト「!?。避けるんだ2人とも!」

ルージュ、セツノ「!!」タタッ!(左右に回避行動をする)

アルト「クゥゥッ!」シュタッ!(横に回避する)


ギギギギィィーー、バシィィン!(地面をキャタピラで叩きつけていく)

ピューパ「『ブースター点火』」ジュボォォ~!ギィィィィ~~ンンン~~!(ブースターの3基を点火させる)


ジュボォォーー!ブルルゥゥ~ン!(素早くアルトたちの横を通りすぎる)
――――――――――――――――――――――
ロンディニウム:西門付近


ブルルゥゥ~ン!(西門城壁の前に突っ込んでいく)

西門付近の志願兵たち「~~~~!?」ビクビクッ!(驚愕している)

ぺぺロン伯爵「――!?。(えっ、なに?あの全体が鉄装甲で動いているあの無人兵器は?あんなのオリュンポスでも見たことがない‥)」

ピューパ「――――!!」ビュゥゥゥーーン、ブルルゥゥ~~ン!(西門付近へ近づいてくる)

アルト「!?。伯爵、避けるんだ!」叫んでいく

ぺぺロン伯爵「――!?」ガバッ!(外堀に逃げこむ)

志願兵たち「~~~~~!?」ガバガバッ!(外堀へと逃げこんでいく)


ブルルゥゥ~~ン!ガシッ、ズガガガァァ~~!(凍りついた電撃ユニットのを城壁の壁で削ろうとするピューパ)

ガガガァァ~~、バリィィン!(凍りついた電撃ユニットの氷を割って振り払うピューパ)


ピューパ「『電撃ユニット、再度使用可能。現場の状況確認、広範囲攻撃実行』」ピピピピィィ~~!(演算していく)

ピューパ「ラーララ―♪ラララーー♪ラララー―♪」ガチャッ、ヒュンヒュンヒュゥゥ~~ン!(後ろの機体上部から何かが広範囲に大量に設置されていく)


アルト「!?。避雷針だ!このままではこの周辺にいる電撃を誘導されて、全員、黒焦げになって死ぬぞ!」

ぺぺロン伯爵「!?。マズいわね、この避雷針の多さじゃここにいる兵士たちが無事じゃ済まされないわね!」

セツノ「だったら、電撃が放たれる前にアレを止める!――ルージュ!」

ルージュ「うん。行くわよセツノ!」ギィィ~!(魔糸を伸ばしながら)

セツノ「うん!」頷く

タタタタタァァーー!(2人同時にピューパに向かって走るルージュとセツノ)


ジッ、ジジジィィ~~!(電撃ユニットから電流が流れてきている)

ピューパ「『電撃出力最大。―――放電カイ――』」ジジジィィ~~!(電撃を放とうとする)

セツノ「ヤァァァ~~~!!」タタタァァ~、ピョォォォン!(電撃ユニットに飛びつく)


キィィン!ジジジィィ~~・・・ギュゥゥゥ~ン!(ピューパの電撃ユニットから電撃を吸収するセツノ)

ピューパ「――!?『電撃出力異常発生!放電不能――放電不能――』」ピピピピピィィ~~!(演算し直そうとする)

ルージュ「――――!」ヒュッ、スタッ!(その間にピューパの機体上部に乗り込む)


ジュビビィィン!シュルシュルゥゥ~~!(ルージュの魔糸がピューパのAIポットの隙間から入り込んでいき・・・)


ピューパ「――!?『頭脳ユニットに異物混入。コントロールが――』」ピピピピピィィ~~!(焦っていると思われる音を出す)

ルージュ「セツノ、合わせて!」ギギギィィ~!(魔糸を引っ張っていき‥)

セツノ「うん。ハァァァ~!」バリバリィィ~~!(AIポットに電流を流し込む)


ビリビリビリィィ~~!ジジジィィ~~!(ルージュの魔糸にセツノが放った電流が流れていく)


ルージュ「AIポット、魔糸掌握。電撃注入・魔糸手動操作!電撃寄生糸――」ジジジィィ~、ビリリィィ~!(電流を帯びた魔糸を操作していく)

ルージュ、セツノ「『電流寄生人形(サンダー・マリオネット)!!』」ビリビリビリィィ~~!!(ピューパのAIポットに電流が走る)


ピューパ「GYAAaaaaaaaaaaaaaaaa~~~!?」ビリビリビリィィ~~!(AIポット内の基板がショートしていく)

アルト「~~~~~」電撃が眩しくて眼を瞑る

ぺぺロン伯爵、円卓軍・兵士たち「~~~~~」電撃が眩しくて眼を瞑る



ビリビリビリィィ~~!バリバリィィ~~!(AIポットを内部から電撃で攻撃されていくピューパ)

ジジッ、ジィィ~ジィ~ジィ~・・・(AIポットに電撃が走っている)


ピューパ「『オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪テンゴクーニイッタダー♪』」ビリリィィ~、ポォォン!(AIポットの光の色が赤から黄色に変わる)

ルージュ「!。よし、うまくいったわ!あとはこれをこうして・・・っと!」ギィギィ、シュルルゥゥ~!(魔糸で何かを作っていく)


シュルシュルゥゥ~~、ガチャンッ!(ゲームのコントローラーのように魔糸で作るルージュ)

ルージュ「よし、これで完璧ね!」ガシッ、ポチポチポチッ!(コントローラーを弄っていく)

ギュイギュイッ、ブルルゥゥ~ン!ブルルゥゥ~ン!(ルージュが作ったコントローラーの操作道理に動くピューパ)


円卓軍・兵士たち「オ、オォォォ~~・・・!」ピューパを操っているルージュの姿を見て‥

ぺぺロン伯爵「ちょっとなにこれ~!あんな見たことないのを一瞬であなたの手駒にしちゃうなんて、さすがじゃな~い!」感心している

アルト「ああ!凄いぞルージュ!あのAI兵器を手動でこちらの味方として操ることが出来るなんてなあ!」感心している

ルージュ「うん。私の手に掛かれば、私の魔糸でこのような事だって出来ちゃうのだからね!」ニッ!(笑顔を見せる)

セツノ「・・・ルージュ、調子に乗ってる・・・セツノも手伝ったというのに・・・・」ムスッ・・・(不満げに言う)


パカラッ、パカラッ、パカラッ!オォォォーーーーー!!(ウッドワス軍の後方から円卓軍の強襲部隊が向かって来る)


アルト「!。この足音、この聞き覚えがある叫び・・・もしかしてこれは!」向こうから聞こえてくる叫び声を聞いて‥

ぺぺロン伯爵「ええ。どうやらパーちゃんたちの強襲が間に合ったみたいね?ウッドワス軍のあの様子じゃ、作戦はうまくいったみたいね。」

ぺぺロン伯爵「アルト、ルージュ、セツノ。後はこちらでなんとか出来るから、あなたたちはその無人兵器を連れてアルトリアのサポートに戻ってくれるかしら。」

ぺぺロン伯爵「このまま予定通り、あなたたちとパーちゃんたちでウッドワスの本陣を挟み撃ちで迎撃していくのよ。」

アルト「わかった!行くぞルージュ、セツノ!」タタタッ、シュタッ!(ピューパの機体上部に乗っていく)

セツノ、ルージュ「はい!」頷く



ポチポチッ、ブルルルゥゥ~~ン!(ピューパを操作して正門の所へ戻るアルトたち)
―――――――――――――――――――――――――――――
そしていま現在、ロンディニウム:正門付近にて・・・


ピューパ「『オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪テンゴクーニイッタダー♪』」ブルルゥゥ~~ン!(操縦されるように動いている)


ルージュ「アルトリア、これを使って!」シュッ!(コントローラーをアルトリアの手に持たせる)

アルトリア「えっ?ルージュ、これってなんですか?なんか糸で出来ていますがこれはなんというか・・・」

ルージュ「それはコントローラーって言って、今このピューパをこのボタン操作で好きなように動かせるようにしたのよ。」

ルージュ「それとアルトリアには自身の魔力で念じることでこのコントローラーの操作と同じように動かせて、ピューパを思うがままに動かす事が出来るのよ。」

アルトリア「!。念じることでこのよくわからないモノを動かせるって・・・本当に私がコレを動かしていいの!?」

ルージュ「うん!昨日の夕方に言ってたよね?今日この日こそ、アルトリアが補欠ではないって事を証明してやるんでしょ!」

アルトリア「え‥あっ‥ま、まぁそうだね。よぉぉ~し・・・・」ガシッ、キィィ~ン・・・(コントローラーを握りしめ、コントローラ―に念じ始める)


キィィ~ン・・・ポチポチポチッ、グイグイッ!(アルトリアの念じで魔糸のコントローラーを動かしていく)

ガシャン、ガシャン・・・ジジジィィ~~!ガリガリィィ~!(アルトリアの念じたように動いていくピューパ)


アルトリア「!。――これならイケる!ヨォォ~シ、このまま全速前進でいっくぞぉぉ~~!」ググッ!(コントローラーを構えていく)

アルト「ああ!行け、アルトリア。さっきまでの劣勢のお返しをしてやるんだ!」

ルージュ「うん!」ギィィッ!(魔糸を構える)

【反撃開始だ!】←

アルトリアたち、ダ・ヴィンチたち「ああ(うん)!」頷く


ギギギィィ~、ジュボォォーー!ブルルゥゥ~~ン!(アルトリアを乗せたピューパが前進していく)
―――――――――――――――――――
バーゲスト「ハァァァーー!」ジャキジャキン!(斬撃)

メリュジーヌ「ヤァァァーー!」ジャキジャキン!(斬撃)

ウッドワス軍・兵士たち「ぐわぁぁぁ~~!?」ジャキジャキンッ、ドサッ!(倒される)


ゼロワン「タァァァーー!」ジャキン、ジャキン、バシッ!(アタッシュカリバーで攻撃していく)

ゼンカイザー「オリャリャァァ~~!」ババババァァーン!(ギアトリンガーによる連射攻撃)

ゼンカイジュラン、ゼンカイガオーン「タァァァーーー!」ジャキジャキン!(それぞれの武器による斬撃)

ウッドワス軍・兵士たち「ぐわぁぁぁぁ~~!?」ババババン、ジャキン!ドサッ!(倒されていく)


千子村正、武蔵「ハァァァァーー!」ジャキジャキン!(刀による斬撃)

トリスタン、ディエンド「ハァァッ!」ヒュンヒュン、ババババァァン!(射撃と銃撃)

残りのウッドワス軍・攻城兵士たち「~~~~!?」ジャキジャキンッ、ドサッ!(倒されていく)

残りのウッドワス軍・戦車部隊の兵たち「ぐわぁぁぁぁ~~!?」ババババァァン、ドサッ!(倒されていく)



ボォォ~~、ブルルゥゥ~~ン!(アルトリアとアルトたちを乗せたピューパが前進していく)


ルージュ「そこを左に曲がって、左に!」指示を出す

アルトリア「うん!ハァァァッ!」キィィ~ン!(左に曲がるように念じる)


グググゥゥ~、ギィィ~~!(左に曲がるピューパ)

逃げるウッドワス軍・兵士たち「うわぁぁぁ~~~!?」タタタタタァァーー!(包囲の外へ行くように右に逃げようとする)

ルージュ「!?。あっ、違う!そこを右に曲がって!」指示を出す

アルトリア「み、右ね!ヌゥゥゥッ!」キィィ~ン!(右に曲がるように念じる)


グググゥゥ~、ギィィ~~!(右に曲がるピューパ)

逃げるウッドワス軍・兵士たち「うわぁぁぁ~~~!?」タタタタタァァーー!(包囲の中へ行くように右に逃げようとする)


ギュゥゥゥ~ン、ブルルゥゥ~~ン!!(逃げていくウッドワス軍を包囲するようにピューパを運転していくアルトリアたち)

逃げるウッドワス軍・兵士1「うわぁぁぁ~~!?あのウッドワス様が配備した“走る秘密兵器”に我らが追い回されている~~!」タタタァァーー!(逃走する)

逃げるウッドワス軍・兵士2「くそぉぉ~なんで俺たちがウッドワスが用意した秘密兵器に追われなきゃならないんだよ~!」タタタァァーー!(逃走する)

逃げるウッドワス軍・兵士2「俺たちはウッドワスに騙された!ウッドワスは結局、自分の事しか考えないバカな老害だったんだぁぁ~!」タタタァァーー!(逃走する)


円卓軍・兵士1「凄いぞ!あの得体の知れない鉄の物体を妖精馬に乗っているかのように乗り回しているなんて、流石は『予言の子』だ!」感心している

円卓軍・兵士2「あのウッドワス軍の慌てぶりを見るがいい!鉄の物体を操る『予言の子』に追われて大慌てに逃げ出しているぞ!」逃げ出しているウッドワス軍を見てて‥

円卓軍・兵士1「ああ!このまま『予言の子』とパーシヴァル団長に続けーー!この戦い、我らの勝利は確実に近づいているぞーー!」オオー-!(勝ち鬨をあげていく)

―――――――――――――――――――――――――――
序盤は円卓軍の爆発物による交戦がありつつも、ウッドワスが用意した秘密兵器(ピューパ、クリサリス、コクーン)の存在とロンディニウムにいる兵の少なさの影響で優勢に立っていたのだが‥

突如として後方から現れたパーシヴァル率いる強襲部隊の出現と、次々と秘密兵器がアルトたちとメリュジーヌたちによって破壊される(ピューパは逆操作される)などによって忽ちにウッドワス軍の劣勢となり、

劣勢に立たされたウッドワス軍・兵士たちは司令塔であるウッドワスに対して罵倒する言葉を放って逃走し、逆に円卓軍・兵士たちはピューパを操る『予言の子』に対して歓声をあげており、

戦況は確実にウッドワス軍が劣勢となり、円卓軍に勝利の兆しが着々と見えつつあるのであった。
―――――――――――――――――――――――――――
ガシガシッ!ジャクン、バタバタッ・・・(ボガードの爪で倒れていくウッドワス軍・兵士たち)


ボガード「フンッ!」キリッ!(優勢に立っているような振る舞いを見せている)

ウッドワス「――――――――」劣勢に立たされている


ボガード「久しぶりだな、ウッドワス。全く、私が見ないうちにこのような無様な姿を見せるようになるとはなぁ~?」ニヤリッ‥(煽るように見ている)

ボガード「貴様たちは我ら境界なき勇士団と円卓軍が完全に包囲した!これで貴様たちはもう終わりだな。」

ウッドワス「ボガード・・・・3年前からモルガン陛下に敵意を向け、2度までも陛下にその牙を向けた裏切り者めが!」

ウッドワス「しかもあろう事か、三澤亮太と裏切り者の妖精騎士、『予言の子』、円卓軍や異界の戦士たちまでも手を組み、我が軍をここまで追い詰めていくとは・・・」

ウッドワス「しかし何故だ、なぜパーシヴァルやお前たちが間に合うのだ!?あの『妖精兵器・クリサリス』の攻撃をどうやってかわし、返り討ちにしたのだ!?」

ウッドワス「三澤亮太たちとその家族共を徹底的に倒す為、陛下から派遣された2倍の数の援軍をどうやって振り切った!?『魔王の氏族』オーマジオウにでも取り入ったか!?」

ウッドワス「それともなんだ‥まだ姿を見せていない『剣士の予言の子』の力か?どうであれ、お前たちは何故、我らの軍勢を包囲するまでにお前たち軍が健在であったのか!?」


パーシヴァル「・・・‥援軍ですか‥確かにアルトさんからその供述は聞いてはいましたが・・・・。貴方は我々の背後からの挟撃を察知し、その前に行動を起こした。」

パーシヴァル「我々は作戦を読まれ、城を落とされるところでしたが、みながギリギリまで持ちこたえてくれた。」

パーシヴァル「あなたが『クリサリス』と呼ぶ飛行物体はメリュジーヌたちが殿を務め、そしてあのように撃退し、あなたが攻め落としたランドン部隊の穴を埋めるよう励んでくれた。」

パーシヴァル「これはそれだけの話です。このまま投降していただきたい、ウッドワス殿。投降した者は誰であれ、捕虜として丁重に扱わせていただきます。」

パーシヴァル「我々が倒すべきは女王と妖精騎士アグラヴェインです。ただ無闇に妖精の血を流す事が目的ではありません。」

アルト「ああ。こちらの爆弾による抵抗はあったが、俺たちはこれ以上『牙の氏族』を傷つける事はしたくない。今すぐにでも投降するか、それとも・・・」


ウッドワス「!?。なんだと・・・・?まさかとは思うが・・・お前たちは・・・・・・お前たちがあそこで戦っていたのは、こちらが秘密兵器として用意してたクリサリスだけであって・・・」

ウッドワス「女王からの2倍の数の援軍に接触していない・・・‥確かにそうでなければ・・・・いや、いや、ありえない・・・・!」

ウッドワス「ありえない・・・・ありえない・・・・!そうだ。・・・‥陛下が、私を見捨てるなど・・・‥、アイツの・・・妖精騎士アグラヴェインのあの話が本当の筈がない・・・無いわけがない!!」

パーシヴァル、アルト「???」ウッドワスの言葉を聞いて・・・

5日前(ノリッジにてダルダンとの戦いの最中)―――オックスフォード:とあるレストランの一室にて・・・


パクパクパク、モグモグモグ・・・‥(数多くの料理を食す妖精騎士アグラヴェイン)

ウッドワス「・・・・・・‥」イライライラ・・・(イラついている)

妖精騎士アグラヴェイン「―――――――」モグモグモグ・・・ゴックン‥(食べているモノを飲み込む)

ガチャンッ・・・(手に持つフォークとナイフを置いていく妖精騎士アグラヴェイン)


妖精騎士アグラヴェイン「‥それで・・私が貴方に何をしたって言うのかしら、ウッドワス?」

ウッドワス「――!!。とぼけるんじゃない!貴様が私にしでかした事など数多く知れている!数多くだ!」激怒

ウッドワス「お前は3年前・・・・前の風の氏族長であるオーロラに罪を着せ、あの葬儀の中、オーロラを逮捕させるように仕向けたんだろ!」

ウッドワス「そしてオーロラの裁判を簡略させ、証人も弁護人も無しに彼女を有罪‥死刑を一方的に宣告させた!それも丸一日でだ!」

ウッドワス「そしてお前は國家試験で得体の知れない毒の力を得た妖精:ブルーナを次の風の氏族長に仕立て上げるために、あんな酷い死刑執行を行なうとは!」

妖精騎士アグラヴェイン「あれはブルーナが自分で考えた処刑よ。実際にオーロラを殺したのはブルーナとブルーナを指示する住民たちであり、私は一切も関与していない。」

妖精騎士アグラヴェイン「それに裁判の方も私は一切も関与していない。オーロラへの弁護人も、彼女の無罪を主張する証人もいなかった‥ただそれだけよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「‥むしろ貴方の言っている事がとても信じられないといってもいいわ。貴方、まさか隠れて『オーロラ派』の一員にでもなっていたとはねぇ‥?」

妖精騎士アグラヴェイン「3年前・・・・貴方は罪人であるオーロラを批難し、オーロラを助け出そうと暴動を起こした妖精たちをソールズベリーの門前で食い止めていたというのに・・・」

ウッドワス「・・・あれはまだ事の真相が分かっていないだけであり、私はモルガン陛下の指示に従い、あの暴動を起こした愚民共の鎮圧をしただけだ!」

ウッドワス「オーロラはアレでも1000年も昔から風の氏族や他の妖精たちを氏族の間柄も関係なく、氏族長として指導し、妖精たちを導いてきた。」

ウッドワス「モルガン陛下には嫌われてはいるが、彼女は彼女のやり方があってこそ、妖精國中の妖精たちの統制が成り立っていたものだ。」

ウッドワス「だからオーロラはすぐに死んで欲しくなかった。彼女には充分な時間を持って罪を償い、氏族長でなくても生きてて欲しかった。」

ウッドワス「陛下には私の方から懸命に頼み、オーロラに恩赦を与え、私が彼女の身元引受人として、私が統治するオックスフォードで更正させる機会を与えようとしていたのだ・・・」

ウッドワス「それなのに貴様はオーロラの裁判を予定していた日よりも先に行ない、オーロラを一方的に死刑を言い渡し、部下であるブルーナを氏族長に仕立て上げるための糧にするとは!」

ウッドワス「お前はいったい・・・モルガン陛下やイレギュラーズを利用し、この妖精國をいったいどうしようとしているのだ!答えろ!!」怒鳴る

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・‥」黙っている


妖精騎士アグラヴェイン「別に・・・私はどうもしない。『厄災』で多くの妖精たちが死のうと、大罪人のオーロラが死のうと、私には何にも関係のない事よ。」

妖精騎士アグラヴェイン「私はただ、モルガン陛下にただ仕えたい事と、私が統治するマンチェスターとカーティスの領土の維持さえ出来ればそれで良い・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「私の『目的』は“『夢の氏族』の統制”と“完璧な妖精國の想像と統治”。これらの『目的』の為であれば、、私はモルガン陛下への絶対なる忠誠を誓うといっても過言はないわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「故に私はオーロラの裁判には一切も関与していないわ。オーロラの死刑を宣告したのは他でもなくモルガン陛下その人‥」

妖精騎士アグラヴェイン「モルガン陛下がオーロラを死刑にすると判決した以上、モルガン陛下に信頼されている貴方にこれらに反論する資格などないはずなのでは‥?」

ウッドワス「うっ・・・・グゥゥ~・・・」グググ~・・・(握り拳を締めていく)

妖精騎士アグラヴェイン「‥それよりも貴方に1つ良い情報を教えてあげるわ。今日食べさせてくれたこの菜食料理を振る舞ってくれた事への感謝を込めてね?」

妖精騎士アグラヴェイン「この情報は貴方が本当に属しているの『オーロラ派』側なのか?『モルガン陛下』側なのかの意味合いも含めてね。」

ウッドワス「!?。なんだと・・・」


ビィィンッ、ガシャガシャガシャッ・・・・(サイコキネシスでトロッコ問題の準備をしていく妖精騎士アグラヴェイン)
―――――――――――――――――――――――
ジャァァ~ン!(トロッコ問題の台が完成する)


妖精騎士アグラヴェイン「ここに置いてあるのはウッドワス・・・貴方が必ずしも欲しいと思える物が入っている封筒よ。その封筒に入っている物はね・・・」ビラビラ‥(2つの封筒を見せる)

妖精騎士アグラヴェイン「Aの封筒には‥“円卓軍を確実に仕留める事が出来る3つの『秘密兵器』を購入する事が出来るチケット”。」

妖精騎士アグラヴェイン「Bの封筒には‥“私が入手したオーロラの『娘』の存在の写真とオーロラ復活する為の魔術式を書き写した紙”よ。」

ウッドワス「!?。復活・・・・3年前に死んだオーロラが蘇るというのか!?それにオーロラの『娘』とは一体・・・・」目を丸くする

妖精騎士アグラヴェイン「貴方も妖精たちの噂で聞いているはずよ。3年前、オーロラは死刑執行の際に数多くの男たちにその身を犯されていったということを‥」

妖精騎士アグラヴェイン「そしてオーロラは男たちに犯された時にデキた赤ん坊を出産し、オーロラはその出産の痛みに耐えきれずにその命を落としたと‥」

妖精騎士アグラヴェイン「しかし彼女が産み落とした『赤ん坊』は生きており、その『赤ん坊』は3年の時を得て『娘』となり、その『娘』の存在こそ、オーロラ復活への鍵となる。」

妖精騎士アグラヴェイン「オーロラの『娘』にオーロラの心と妖精紋様を引き継いでいれば、その存在を触媒にオーロラ本人を生き返らせる事が出来ると、」

妖精騎士アグラヴェイン「そう『オーロラ派』の連中はその噂を広めており、そのオーロラの『娘』の存在を指し示す写真が、このBの封筒に入っているのだけど・・・」


シュルッ、シュッ!ボォォォ~・・・(2つの封筒をトロッコ問題の台に置き、マッチの火をつける妖精騎士アグラヴェイン)


ウッドワス「!?。何をする気だ・・・その重要な資料が入っている封筒をそのようなモノらで燃やす気か!?」

妖精騎士アグラヴェイン「そうよ。そして貴方はこの2つの封筒の内、1つを手にすることができ、もう一つは失う事になる。」

妖精騎士アグラヴェイン「Aの封筒を選べば、円卓軍と境界なき勇士団を確実に殺せる兵器を手にするも、オーロラの復活の手段を失い・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「Bの封筒を選べば、貴方の元でオーロラは復活し、彼女を妻に娶ることが出来るが、その代わりに貴方はモルガン陛下を裏切る事になる。」

妖精騎士アグラヴェイン「当然、Bの封筒を選べば、貴方は『オーロラ派』の一員として私が貴方をここで逮捕・拘束させる事になり、貴方は一巻の終わりよ。」

ウッドワス「!?。貴様ぁぁぁ~~~!!」ガタッ、タタタァァーー!(2つの封筒を取ろうと前に出る)


ガタンッ、ビィィィン!(見えない壁がウッドワスを妖精騎士アグラヴェインの元へ行かせない)


ウッドワス「な、なんだと・・・‥こ、これはいったい・・・」ドンドンドンッ!(見えない壁を叩いて‥)

妖精騎士アグラヴェイン「両方取ろうとしても無駄よ。いくら貴方が最強の牙の氏族だとしても、この障壁を破ることなど出来ないわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「これは貴方が本当に『オーロラ派』であるのか、そうではないのかを・・・貴方が本当にモルガン陛下の信頼に値するか、しないかを調べている事なのよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「ウッドワス。モルガン陛下にとても信頼されている貴方に、陛下と敵対している『オーロラ派』のスパイである疑いが掛けられている・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「私はモルガン陛下から命令で貴方に掛けられている『オーロラ派』のスパイであるかの疑いの有無を調べるために来たのよ。」

ウッドワス「――!?。ち、違う!私はあんな‥オーロラの復権に狂った過激派の妖精の一員ではない!私は第一、モルガン陛下を裏切るような事などしていない!」

妖精騎士アグラヴェイン「‥ならそれを証明しなさい。これはその為の行いなのだから・・・」


ヒュンッ、コロコロン・・・‥(何かの装置をウッドワスの元に置いていく)

妖精騎士アグラヴェイン「その装置を左右どちらかにレバーを引けば、貴方は2つの封筒の内の1つを手にすることが出来る。右ならAの封筒、左ならBの封筒をね。」

妖精騎士アグラヴェイン「選びなさい、ウッドワス。モルガンへの忠誠と信頼か?・・・オーロラか?」ギリッ!(睨み付ける)

ウッドワス「くっ!・・・・・・‥」ジィィィ~・・・(装置のレバーを見て‥)


ボォォ~ッ、バチバチバチィィ~~!(マッチの火がトロッコ問題形式の導火線に引火し、分岐点の所にある2つの封筒に向かって燃えていく)


妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・‥」その様子を見ていく

ウッドワス「―――――!!」ガシンッ!(覚悟を決め、レバーを引いていく)


ブチンッ!バチバチィィ~、ボォォォ~!!(Aの封筒への導火線が切れ、Bの封筒が燃えて塵と化す)



妖精騎士アグラヴェイン「――モルガン陛下の信頼を選んだ・・・それが貴方の答えだというのね?」

ウッドワス「ああそうだ・・・。アグラヴェイン・・・お前、私を試したな?貴様は死したオーロラの復活程度の事で我ら『牙の氏族』の2000年続くモルガン陛下への忠誠を、」

ウッドワス「私の1000年続くモルガン陛下への忠誠と愛が揺らぐと思っていたのだが、それは大きな間違いだ。私はこの程度の事では揺らがぬ・・・私は『オーロラ派』の妖精ではない!」

ウッドワス「私がモルガン陛下に疑いを掛けられたとすれば、それは私に化けるレオンゴンの仕業だ。奴は私の姿に変身しては、私の株を下げるような不祥事ばかりをし、」

ウッドワス「私を牙の氏族の長から引きずり降ろそうとしている。ソレもコレも、貴様がレオンゴンに『千姿変化の異端の亜鈴』を与え、イレギュラーズに任命させたからだ!」

ウッドワス「モルガン陛下が私を『オーロラ派』の妖精であると疑いをかけたのは、レオンゴンがそう疑いを掛けるような行いをしたに違いない。私は確実にそう思っている。」


ウッドワス「モルガン陛下に伝えておけ、アグラヴェイン。私は実際に『オーロラ派』の妖精ではなく、我ら『牙の氏族』のモルガン陛下への忠誠は全く持って変わりなど無いと。」

ウッドワス「しかしモルガン陛下に疑いを掛けられた事は深く深謝をしており、そして必ずや結果を持って陛下の信頼にお答えすると言う事を。」

ウッドワス「そしてアグラヴェイン。いい加減にレオンゴンの嫌がらせを即座に止めろと伝えろ!奴にモルガン陛下の信頼に煩わせるような事をさせるんじゃない!」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・わかったわ。貴方たち『牙の氏族』によるモルガン陛下への忠誠・・・しかとモルガン陛下にお伝えするわ。レオンゴンの忠告も含めてね・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「そしてウッドワス。貴方はそのモルガンへの忠誠心を見せてもらった敬意を称し、貴方には3つの『秘密兵器』の購入が約束されたわ。」シュッ‥(Aの封筒を手に持ち、)


シュルルゥゥ~‥、シュッ‥(Aの封筒から『秘密兵器』の購入チケットをウッドワスに手渡す妖精騎士アグラヴェイン)


妖精騎士アグラヴェイン「送金はチケットに描かれている方法にあり、『秘密兵器』の調整も含め、丸2日の内に貴方の元へ届けられるわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「楽しみにしてなさい。この3つの秘密兵器は、きっと貴方たちウッドワス軍と円卓軍との戦いの役に立つわよ?」クスッ‥(笑みを見せる)

ウッドワス「‥フン。期待させて良いんだな、妖精騎士アグラヴェイン。お前が数多く持つと言われる・・・その異端の技術の数々をな・・・?」ムスッ‥(疑いを見せる)

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・・・。」頷く

―――――――――――――――――――――――――――――
5日前、円卓軍と境界なき勇士団がノリッジでダルダンと戦いを繰り広げている最中、オックスフォードでは妖精騎士アグラヴェインとウッドワスの2人で会食をしており、

会食の内容としてウッドワスは、なぜ前の風の氏族長であるオーロラが殺されなきゃならず、しかも裁判も一方的にオーロラの死刑と判決し、彼女を死刑にした事を不服として伝えるも‥

逆に妖精騎士アグラヴェインはウッドワスがオーロラ派の妖精である疑いがあると、女王モルガンの命令経由で尋問し、ウッドワスがオーロラ派の妖精で有るか無いかを調べるために‥

妖精騎士アグラヴェインはトロッコ問題形式で置かれた2つの封筒を選ばせ、ウッドワスが『女王モルガン派』なのか『オーロラ派』なのかの証明を煽っていき、

ウッドワスは自身が『女王モルガン派』の妖精であると証明するためにAの封筒を選び、その封筒に入っていた購入チケットを使い、

“円卓軍を確実に仕留める事が出来る3つの『秘密兵器』”である妖精兵器3機(ピューパ、クリサリス、コクーン)をウッドワスは購入するのであった。

それから2日後・・・・ロンディニウムの北:ウッドワス軍 野営地にて――



キィィン、ギュゥゥゥーーン!!(魔法陣と共に3機の巨大兵器が出現する)


ウッドワス「お、オォォ~~・・・」驚愕している

ウッドワス軍・兵士「こ、これがウッドワス様がお買い上げになった“秘密兵器”という物ですか?コレはそのぉぉ~・・・」驚愕している

妖精騎士アグラヴェイン「そうよ、ウッドワス。これが貴方が手にした購入券で入手したという・・・妖精國で初めて製造された鉄の装甲をまといし、妖精兵器‥」

妖精騎士アグラヴェイン「妖精兵器・・・『ピューパ』、『クリサリス』、『コクーン』の3機よ。」機体の紹介をする

ウッドワス「なに?これが・・・この鉄に身を包んだ巨大な物体が妖精だと・・・・?」


ギュィィ~ン!ピィィ~~、ピピピピィィ~・・・(3機とも起動し、ウッドワスの事をスキャンしていく・・・)

ウッドワス「な、なななんだこの光は!?私に一体に何をさせようとするのだ、アグラヴェイン!?」

妖精騎士アグラヴェイン「この光は、これら3機を購入した貴方の司令塔登録をしているだけ。特に有害になるモノじゃないわ。」

ウッドワス「な、なんだと・・・?」ピィィ~~・・・(スキャンされていく)


妖精兵器・ピューパ「ピピピピッ・・・『司令塔人物の登録完了。GW-pupa(ピューパ)5000、起動完了』」ピピピッ!(起動)

妖精兵器・クリサリス「ピピピピッ・・・『同じくTJ-chrysalis(クリサリス)6000、起動完了』」ピピピッ!(起動)

妖精兵器・コクーン「ピピピピッ・・・『同じくTR-cocoon(コクーン)7000、起動完了。以後、対象名:ウッドワスを司令とし、我らは命令に従います。」

ウッドワス「!。成る程、私をこの兵器3体の司令塔として、私の命令に忠実にこなすって事だな?」

妖精騎士アグラヴェイン「そうよ。それとコレはその3機の妖精兵器を遠隔からでも命令できる端末よ。これを使えば、遠くからでもあの妖精兵器たちのに命令を下せるわ。」端末機を見せながら

ウッドワス「うむ、結構なことだ。兵士よ、支払金をここに。」

ウッドワス軍・兵士「は、はい!こちらに――」タタタタッ!(支払金が入った木箱を取りに行く)


シュッ!(ウッドワスに妖精兵器専用の通信端末機を渡す妖精騎士アグラヴェイン)

ガラガラガラァァ~~~・・・(妖精騎士アグラヴェインに妖精兵器3機の購入金額を支払っていくウッドワス)


パカッ、キラァァァ~~ン・・・(木箱の中には支払額に相応しい金額が入っている)

妖精騎士アグラヴェイン「‥確かに受け取ったわ。お互い、良い取引が出来て光栄ね、ウッドワス。」

ウッドワス「ああ。少々高い買い物はしたが、円卓軍と境界なき勇士団の者たちを根絶やしにできれば、元は取れるという物だからな。」

ウッドワス「本当に楽しみなことだ。これらの秘密兵器に加え、4日後にオックスフォードに到着する女王軍からの援軍が来れば、もはや奴らに勝機など無い。」

ウッドワス「我ら『牙の氏族』の軍勢、3機の『秘密兵器』、モルガン陛下からの軍勢を持って、円卓軍‥境界なき勇士団‥そしてロンディニウムにいる者すべてを蹂躙してやろう!」ニッコリ!(笑顔を見せる)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・」ハァ~‥(ため息をつく)


妖精騎士アグラヴェイン「その事なのだけど、ウッドワス。貴方にはとても聞き捨てならない残念な話があるの。女王モルガンと貴方のことで。」

ウッドワス「――!?。なんだと・・・貴様、まだ私とモルガン陛下との信頼を疑っているというのか!貴様などに我ら『牙の氏族』らがモルガン陛下に・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「愛されていないって事なのよ・・・貴方も・・・『牙の氏族』の妖精たちも・・・」

ウッドワス「!?」ビクッ!(驚いている)

妖精騎士アグラヴェイン「ウッドワス。以前、私を通して貴方が『オーロラ派』の妖精ではないとの潔白と、貴方のモルガン陛下への忠誠心を伝えろといってたのだけど・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「確かに私は貴方の言った通りに報告したわ。貴方が言う事すべてを隠す事なくモルガン陛下に伝えた。」

妖精騎士アグラヴェイン「しかしモルガン陛下は貴方のことなど、消極的な態度で事の話を終わらせたわ。ウッドワスへの返答も無しに・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「それとキャメロットにいる妖精たちからある噂話を耳にしている。モルガン陛下に仕える女王軍の騎士たちから聞いているわ。」

ウッドワス「・・・噂だと?アグラヴェイン、モルガン陛下が私や『牙の氏族』たちの事を愛していないという、貴様のその戯れ言を私が信じるワケが・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「だからこそ貴方は『予言の子』がキャメロットにいるにも関わらず、モルガン陛下と『予言の子』との謁見の参列に貴方を加えなかったって事を。」

ウッドワス「!?」


妖精騎士アグラヴェイン「ウッドワス、あなた・・・・自身らの軍備を拡大するために、必要以上に人間の出荷数を増やせと、定期会議に度々とモルガン陛下に申請しているよね?」

妖精騎士アグラヴェイン「妖精騎士モードレッドの領土:ネオ・ニュー・ダーリントンで飼育されている有り余る数の人間ではなく、女王陛下が管理する西の人間牧場からの出荷を、貴方は求めている。」

妖精騎士アグラヴェイン「人間の製造と出荷は元々‥女王兵下の指示で制限しているというのに、貴方がモードレッドの所ではなく、女王兵下の方にしつこく申請しているせいなのか、」

妖精騎士アグラヴェイン「モルガン陛下は人間を無駄に消費する貴方と貴方たち『牙の氏族』に愛想が尽き、『牙の氏族』の廃滅を考えていると、側近の女王騎士から聞いているわ。」

ウッドワス「は‥廃滅だと・・・!?」驚愕している

妖精騎士アグラヴェイン「『牙の氏族』の廃滅の方法は聞けなかったが、おそらく今回のロンディニウムとの戦闘・・・モルガン陛下はワザと負けるように仕向けるはずだと・・・」

ウッドワス「は・・・廃滅だと・・・?アグラヴェイン・・・いくら貴様の冗談であったとしても、これは冗談では済まされね!我ら『牙の氏族』を侮辱するのか、貴様は!!」激怒

ウッドワス「モルガン陛下はそんな事など言わん!我ら『牙の氏族』は2000年のも間、モルガン陛下に仕え、この妖精國を守ってきた存在だ!」

ウッドワス「そんな我ら『牙の氏族』をモルガン陛下がそのような理由で我らを廃滅すると考える筈がない!考えるとすれば、廃滅すべき『牙の氏族』はごく数名に限られている。」

ウッドワス「私に変身し、痴態の限りを尽くす沖様の部下であるレオンゴン、モルガン陛下に刃向かった裏切り者のボガード、いずれ『厄災』に成り得る存在であるバーゲスト・・・」

ウッドワス「これら3翅の恥知らず共こそ、モルガン陛下が廃滅すべき『牙の氏族』であり、私を含めた全ての『牙の氏族』を滅ぼすなど、陛下がご考えになる訳がない!!」

妖精騎士アグラヴェイン「そう・・・貴方がそう考えるのは自由よ。この話はあくまで陛下の側近たちの噂でしかないからね・・・」


妖精騎士アグラヴェイン「ハァ・・・オーロラもさぞかし悲しんでいるだろうね?誰よりもウッドワスを愛そうとした自身より、殺すつもりでウッドワスの事を利用しているモルガンを貴方は愛してしまっているから‥」

ウッドワス「!?。なんだと・・・・オーロラがなんと?」

妖精騎士アグラヴェイン「言ってなかったわね。オーロラはね、自身の死に際に貴方の名前をくり返しで呼び続けていたわ・・・まるで貴方に助けを求めているかのように・・・」
―――――――――――――――――――――――――――――――
回想シーン?:オーロラの死に間際の遺言


オーロラ(回想)「ウッドワス・・・ウッドワス・・・・私が愛する強き者・・・・私の伴侶となるべき・・・妖精國の王たる妖精の牙・・・」ポロポロポロ・・・(泣いている)

オーロラ(回想)「助けて・・・ウッドワス・・・‥貴方に見捨てられたわたしに・・・・もういきるかちな・・・・んか・・・・・・」

―――――――――――――――――――――――――――――――

ウッドワス「(オーロラが最後にそんな言葉を残したというのか・・・オーロラはわたしがいずれモルガン陛下を説得し、オーロラの事を助けに来ると信じていたというのか!)――」キリキリキリィィ~~!(怒りを募らせる)

ウッドワス「何故だ!なぜそんな重要な事を言わなかったのだ!オーロラがわたしに助けを求めていたというのなら、わたしがモルガン陛下に説得して――」

妖精騎士アグラヴェイン「――説得したところでオーロラの死刑は確定してた。どっちにしてもオーロラはもう助からなかった・・・オーロラの事をモルガン陛下によって死刑を宣告されたあの日からね?」

妖精騎士アグラヴェイン「フッ、貴方・・・2日前は自身が『オーロラ派』ではないと潔白を証明したというのに、貴方は未だにオーロラの事を引きずっているのね?」

妖精騎士アグラヴェイン「だからモルガン陛下は貴方の事を信頼していると見せかけて、貴方もろとも『牙の氏族』を廃滅しようと考えているのよ。」

ウッドワス「――!?」ビクッ!(驚愕している)

妖精騎士アグラヴェイン「モルガン陛下はおそらく、ロンディニウムでの戦いにてウッドワス軍が円卓軍や境界なき勇士団に負けるように何かを仕掛けるつもりよ?」

妖精騎士アグラヴェイン「例えば、貴方たちへの増援として送られるはずの増援はブラフであり、貴方たちに増援を送ると見せかけて、貴方たちをあの場で見捨てるつもりよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「陛下が重用としているのは三澤亮太とその家族の殲滅であり、それらを可能とするのが私たち『異端の妖精たち(イレギュラーズ)』である事。」

妖精騎士アグラヴェイン「故に貴方たちのような、人間を無駄に消費するだけの無能で時代遅れの番犬に、陛下の軍勢を削ぐわけにはいかないからね‥?」ニヤリッ‥(笑みを見せる)

ウッドワス「!?。黙れ!わたしは信じぬ・・・信じてなるもんか!モルガン陛下が・・・我ら『牙の氏族』を裏切る事など!!」ググググゥゥゥ~~!!(怒りを滾らせている)


ウッドワス「良いだろう!貴様がそんな戯れ言を言い続けるというのなら、私も貴様らに対して考えがある!」

ウッドワス「貴様の部下であるレオンゴンを牙の氏族長補佐および我が軍勢から解任し、ロンディニウムでの戦いに、貴様ら『イレギュラーズ』の助けなど一切借りようとはしない!」

ウッドワス「我が軍は貴様から買い取った“秘密兵器”と女王陛下からの援軍で事足りる!貴様たちは一切も我らの戦争に首を突っ込むんじゃない!」

ウッドワス「それと万が一‥女王陛下からの援軍が到着し、我が軍とその援軍で円卓軍と境界なき勇士団、ロンディニウムの者たち全てを1人残さず殲滅した暁には・・・」

ウッドワス「貴様たち『イレギュラーズ』の即解体‥並びに私とモルガン陛下を侮辱した許しとして、貴様の妖精騎士としての地位・権力などの全てを陛下に返納しろ!」

ウッドワス「そしてお前は『歪みの岬』にあるドアのどれかに入り、二度とこの妖精國に帰ってくるんじゃない!!」

妖精騎士アグラヴェイン「‥成る程。貴方が言ったその条件‥私と賭けをしたいって言いたいのね?良いわ‥その賭け、受けて立つわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「その代わり・・・私の言ってたように、貴方の前に女王陛下からの援軍が来ず、貴方がロンディニウムの連中に負けるような事があるとすれば・・・」

妖精騎士アグラヴェイン「貴方の生死を問わず、貴方の持つ牙の氏族長の全ての権限と領土を全てレオンゴンに譲渡する事。そして貴方は一切、女王軍への介入は許さず、モルガン陛下への謁見も許されない‥」

妖精騎士アグラヴェイン「つまりはウッドワス・・・・貴方は女王軍からの永久追放よ。それだけはわかるはずよね?」

ウッドワス「ああ。望むところだ・・・その条件、受けて立とうじゃないか!」ギリッ!(真剣な表情)


ウッドワス軍・兵士「お待ちくださいウッドワス殿!あのような挑発に乗り、もしその賭け事に負けるような事があれば、あなた様は全てを失います!それでも宜しいのですか!?」

ウッドワス「構わぬ!妖精騎士アグラヴェインにはティンタジェルの事での仮がある。奴ら『イレギュラーズ』との競争で『予言の子』を取り逃がしたっていう仮がな!」

ウッドワス「奴らの邪魔さえなければ、このようなモルガン陛下の手を煩わせる事もなかったというのに・・・奴は事もあろうに私と陛下との信頼さえも侮辱してきた!」

ウッドワス「奴らは奴ら自身の持つ異端の亜鈴の力への傲慢さゆえに、ここまでの我ら『牙の氏族』を侮辱は断じて許されないモノだ!」

ウッドワス「妖精賭博証明(フェリアル・スクロール)を持ってこい!今すぐにだ!」カァァ~~!(怒鳴るように命令する)

ウッドワス軍・兵士「は、はいぃぃ~~~!?」タタタタタァァーー!(言われたモノを取りに向かう)


ウッドワス「フッ、覚悟するがいい■■■■■!私と女王陛下の信頼と貴様の言い分、どちらが正しいのかを必ず証明してみせよう!」

ウッドワス「そしてその時こそ、貴様の最後と言うわけだからな!!」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・・・・・」黙っている
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウムでの決戦まであと3日、秘密兵器(ピューパ、クリサリス、コクーン)の購入チケットを手にしてから2日後・・・

妖精騎士アグラヴェインは約束通りにウッドワスが購入した秘密兵器である妖精兵器3機を届け、妖精兵器3機はウッドワスを司令塔としての登録を行なった。

ウッドワスはこれらの兵器と女王軍からの援軍によって、円卓軍と境界なき勇士団を含むロンディニウムの住民全てを蹂躙し、全てを根絶やしにする事への楽しみを募らせていたが、

妖精騎士アグラヴェインにその女王軍からの援軍はなく、モルガンがウッドワスたち『牙の氏族』に愛想がついて彼らを廃滅しようとする噂を話した事で、

その事で怒りが頂点に達したウッドワスは、妖精騎士アグラヴェインの挑発に対し、自身の氏族長としての全てと女王軍からの永久追放を賭けると同時に、

妖精騎士アグラヴェインに関しては、イレギュラーズの即時解体と妖精騎士アグラヴェインの着名と全権の返納と妖精國追放を賭けるとして、

妖精騎士アグラヴェインとウッドワスの2人の間に、妖精賭博証明(フェリアル・スクロール)(意味:『自己強制証明』(セルフギアス・スクロール)の妖精國版)による賭博が発生し、

その賭博によって2人のどちらの言い分の方が正しいかという証明を言い渡され、ウッドワスは自身の方が正しいのだと確信を持っていたのだが・・・

オマケ:ウッドワスと妖精騎士アグラヴェインにかわされた妖精賭博証明(フェリアル・スクロール) 『わかりやすく言うと妖精國版の『自己強制証明』(セルフギアス・スクロール)』

――――――――――――――――――――――――――――――――
ウッドワスの場合


束縛術式 

対象:
妖精騎士アグラヴェイン(真名:■■■■■(ザントマン))

妖精騎士アグラヴェインの妖精紋様が命ず。
各条件の成就を前提とし、制約は戒律となりて、例外無く対象を縛るものなり。


制約:
妖精國軍 特殊異端妖精部隊『異端の妖精達(イレギュラーズ)』の総大将:妖精騎士アグラヴェイン本人に対し、
本人の持つ全ての領地・権限を妖精國ブリテン現女王『モルガン』への返還、並びに『異端の妖精達(イレギュラーズ)』の即時解散、妖精國ブリテンからの国外退去、以後の妖精國ブリテンの入国を禁則とする。

条件:
ロンディニウムでの戦いにて、円卓軍および境界なき勇士団の全メンバーと軍隊の殲滅と廃都ロンディニウムの制圧

――――――――――――――――――――――――――――――――
妖精騎士アグラヴェインの場合


束縛術式 

対象:
ウッドワス

『牙の氏族』ウッドワスの妖精紋様が命ず。
各条件の成就を前提とし、制約は戒律となりて、例外無く対象を縛るものなり。


制約:
亜鈴百種・排熱大公、排熱大公ライネックの次代たるウッドワスに対し、
当本人の持つ全ての領地・権限を次期牙の氏族長レオンゴンへの譲渡、並びに妖精國ブリテン現女王『モルガン』への謁見・面会の意図、及び行為を永久に禁則とする。

条件:
ロンディニウムでの戦いにて、ウッドワス本人とそれらに関する者たちが円卓軍および境界なき勇士団の全メンバーと軍隊に敗北・敗走をする。(戦死も含まれる)

そして現在・・・・ロンディニウム周辺:平原にて―――


【(見捨てるはずがないって・・・)】
【(いったいウッドワスは何を言っているんだ・・・?】←

ウッドワス「そうだ。・・・あり得るはずがない・・・モルガン陛下が三澤亮太に対して二倍の数の援軍を出すっていうのは聞いている・・・だが・・・・」

―――――――――――――――――――――――――――――
回想シーン:ウッドワスと妖精騎士アグラヴェインが互いに妖精賭博証明(フェリアル・スクロール)を書いていく最中・・・


カキカキカキカキ・・・・(妖精賭博証明(フェリアル・スクロール)を書いていく2人)

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「ウッドワス。・・・貴方は貴方自身が陛下の信頼に値している事と、貴方のやり方でアルト・オルラントと『予言の子』を亡き者にできるという証明・・・」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「その2つを持って、自身が持つ氏族長の全権力をチップに上乗せし、私を妖精國から追い出す賭けを仕掛けた事には、私もまた、貴方に敬意を表するわ。」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「だけどこれだけは真実である事は変わりはない。もし陛下が“援軍を送っていない”って答えたのなら、それは正しい事よ。」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「陛下は貴方のその1000年前にその手で『大厄災』の王を払った力を信頼し、敢えて援軍を送らなかったと言う理由になるわね。」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「しかし貴方に“援軍を送った”と言ったのならば・・・・それは貴方を騙し、『牙の氏族』を切り捨てる為に付いた嘘になるわ。」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「いくら貴方が窮地に立たされようとも、実際に援軍が送られていない以上、貴方はモルガン陛下に不要とされた妖精‥」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「女王陛下は貴方と『牙の氏族』を用済みとし、陛下はあのような嘘を付いたと見て間違いはないわ・・・」

ウッドワス「―――!?。(こいつぅぅぅ~~~!!)」ビキビキビキッ、バキッ!(持ってた羽ペンを破壊しながら)


カキカキカキ‥シュルッ、クルクルクルゥゥ~~・・・(お互いに書き終わった妖精賭博証明(フェリアル・スクロール)をまとめていく2人)
―――――――――――――――――――――――――――――

ウッドワス「いや、まだだ・・・まだ私は・・・オレは・・・まだアイツが書いた条件を満たしていない・・・。まだオレは‥奴らに負けてなどいない!」

ウッドワス「それこそアイツが言った事など、大嘘に決まっているだろうがぁぁああああああ!!」ガァァァ~~!(激情する)



ブルルゥゥ~~ン!(アルトリアたちを乗せたピューパがウッドワスの真横から飛び出していく)


ウッドワス「―――!?」真横から飛び出すピューパを見て‥

ボガード、パーシヴァル「―――!?」飛び出していくピューパを見て‥

アルトリア「トリャァァァーーー!」キィィン、ビュゥゥゥーーン!(ブースター全開で突っ込んでいく)

アルト、セツノ、ルージュ「~~~~~~!?」アルトリアにしがみついている


【――アルトリア!?】
【ダメだ!止まって―――】←

ウッドワス「――――――!!!」グゥゥゥ~~!(何かを仕掛けていく)

アルトリアたちを乗せたピューパがウッドワスの真横に突っ込む数秒前・・・


ブルルゥゥ~~ン!ブルンブルンブルゥゥ~~ン!(ピューパを念じて運転していくアルトリア)


アルトリア「オラオラオラァァァ~~!!『予言の子』アルトリア様のお通りだぁぁ~~!!」ブルンブルゥゥ~~ン!(調子に乗っている)

逃げていくウッドワス軍・兵士たち「うわぁぁぁぁ~~!?」タタタタタァァーー!(ピューパから逃げていく)


アルト「お、おい!調子に乗るなアルトリア!いくら君の念じで動かせるからって、アルトリアはアドニスと違って運転経験ないだろ!?」

アルトリア「運転経験?何ですか・・・私、このようなアドニスと同じぐらいにこのような乗り物を動かせているのですから兵器ですよ!」

アルトリア「アハハハッ!もしかしたら私、アドニス君の次にあのジープワゴンを運転できるじゃないのかなぁ~~?」うぬぼれている

アルト「そういう意味じゃなくて・・・アドニスはアルトリアと違って、別のカルデアの世界で車の運転を―――」

ルージュ「アルトリア!まえ、前!」アワワワ・・・(前を見て慌てている)


ブルルゥゥ~~ン!(徐々にウッドワスの真横に向かっていくピューパ)


アルトリア「前・・・って、あそこにウッドワスが!よぉぉし、このままウッドワスなんか私がひきつぶしてやっちゃうのだから!」

アルトリア「――ブースター全開!イッケェェェーーー!!」キィィン、ポチポチポチッ!(ブースター全開のコマンドを念じて入力する)

アルト「ちょ、このままウッドワスをひき殺して・・・うわぁぁぁっ!?」ドスンッ!(揺れで体勢を崩す)

ルージュ、セツノ「キャァァッ!?」ドスンッ!(同じく体勢を崩す)


ギィィィ~ン、ジュボォォーー!(スピード全開でウッドワスに突っ込んでいくピューパ)
―――――――――――――――――――――――――――
ブルルゥゥ~~ン!(アルトリアたちを乗せたピューパがウッドワスの真横から飛び出していく)


ウッドワス「―――!?」真横から飛び出すピューパを見て‥

アルトリア「トリャァァァーーー!」キィィン、ビュゥゥゥーーン!(ブースター全開で突っ込んでいく)

アルト、セツノ、ルージュ「~~~~~~!?」アルトリアにしがみついている

ビリビリビリィィ~~!ビュゥゥゥーーン!!(ブースター全開と電撃ユニット最大出力でウッドワスに突っ込んでいくピューパ)


ウッドワス「――――!!!がぁああああああ!!」グググッ!(受け止める)


――ガシッ、ギュゥゥゥーーー!!(ピューパの追突を自身の身体で受け止めるウッドワス)

アルトリア「えっ――うわぁぁぁ~~!?」ガタァァァン!(投げ出される)

アルト、ルージュ、セツノ「キャァァァ(うわぁぁぁ)~~!?」ガタァァァン!(投げ出される)


【アルトたちが投げ出された!?】

バーゲスト「アルト!セツノ!」ダダダダァァーー!(投げ出されたアルトとセツノに向かって行く)

メリュジーヌ「ルージュ!」ビュゥゥーーン!(投げ出されたルージュに向けて飛んでいく)


ヒュゥゥ~~、ドサッ!(バーゲストが地上でアルトとセツノを受け止めていく)

ヒュゥゥ~~、バサッ!スタッ!(メリュジーヌがルージュを空中で受け止め、地上に降ろしていく)

ヒュゥゥ~~~ン・・・(ピューパから投げ出されたアルトリアが宙に浮いている)


アルトリア「うわぁぁぁ~~!?」ヒュゥゥゥ~~~ン・・・

千子村正「―――アルトリア!」タタタタタァァーー!(受け止めようとする)


ドサッ、バフッ!(アルトリアの下半身が村正の顔に激突する)

千子村正「ノワァァッ!?」バフッ、ドサッ!(そのまま平原に倒れ込む)

アルトリア「~~~~!!」バブッ、ドサッ!(村正の顔に自身の下半身を押しつけられて‥)


ムニュムニュ♡(アルトリアの股下に村正の顔が敷かれている)

アルトリア「な、ななな何やっているんですか村正さぁぁ~~!?」カァァァ~~!(顔を赤く染める)

千子村正「知らねえよ‥なんでさ・・・‥」アルトリアの股下に顔を敷かれながら・・・

アルト「~~~~~~」ハァ~‥(ため息をつく)

ダ・ヴィンチちゃんたち「~~~~・・・」呆れている

【(正にラッキースケベだな・・・)】←
【(なんと羨ましい事なのか・・・)】
―――――――――――――――――――――――――

ガシィィ、ズグググゥゥゥ~~~!!(受け止めたピューパを持ち上げていくウッドワス)

【!?】
【あの追突攻撃をもろともしていない!?】←


ウッドワス「ふぅぅぅぅ・・・‥ふぅぅぅぅ・・・・ぐぅぅぅぅぅぅぅ!!」グググゥゥ~~!!(ピューパを持ち上げていく)

ピューパ「―――――――」ピィィ~~ガガガァァ~~‥(エラー音を出している)

ウッドワス「なにが秘密兵器だ・・・なにが妖精兵器だ・・・‥。私の事を期待させておいてこのような様を見せるとは・・・・」ジリジリジリィィ~!(魔力放出が激しくなり・・・)

ウッドワス「この役立たずがぁぁああああああああああああああああああああああああああ!!」ビリビリィィィ~~、ガキンッ!ジャキィンッ!(自身の着ていた背広が破れていく)



グググゥゥ~~、シュッ・・・‥ジャキジャキッ、ガシャァァァーーーン!!(持ち上げていたピューパが突如として縦横に真っ二つになる)


アルトたち「―――!?」驚愕する

アルトリアたち「―――!?」驚愕する

バーゲスト、メリュジーヌ「ツゥゥ・・・・」苦い顔をする


ガシャガシャァァァ~ン・・・・(真っ二つに破壊されたピューパ)

ピューパのAIポット「ビービービィィ~~・・・・ガガガガァァ――――」ガガガガ・・・(完全破壊)


ウッドワス「ふぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・ふぅぅぅぅぅ―――――――――」ジジジジィィ~~!(魔力が排熱するように出ている)

【―――!?】
【(あの機械兵器を一撃で破壊した・・・だと・・・)】←

ジジジィィ~~、ドスンッ!(戦う体勢を構えるウッドワス)


ウッドワス「紳士の時間は終わりだ、虫けら風情の人間共よ!どいつもコイツも、私と陛下の信頼を愚弄するとは!その行為は万死に値する!」

ウッドワス「いいだろう。お前たちがそこまでするなら、このオレが相手になってやろう!お前たち全員でかかってこい!」

ウッドワス「『牙の氏族』の長、ウッドワスの本領――――その肉の程にお前たち全員に食い込んでくれる!」

ウッドワス「覚悟するがいい、貴様ら全員このオレがその身の原型が無くなるまで引き裂いてやるからなぁぁ~!」


ぐがぁぁぁぁ~~~~!!(アルトたちとアルトリアたちに向けて咆吼を放つ)


アルトたち「ヌゥゥ~~~~!」咆吼の威圧に耐えていく

アルトリアたち「ツゥゥ~~~!」咆吼の威圧に耐えていく

【す、すごい威圧だ・・・・】
【まるで勝ち目が内容に見える・・・・】←



スッ、バサァァ~~!(自身の背広を脱ぎ捨てるボガード)


ボガード「フッ、ようやく本気を出してきたかウッドワスよ。いつ頃かな、私と氏族の長の座を競い合ったあの頃からか?」

ウッドワス「ボガードか・・・フンッ、一度オレに負けた奴にオレの強さなどわかっていると言うのに刃向かうつもりか?」

ウッドワス「まあいい・・・ボガードだろうと裏切り者の先代・妖精騎士2人だろうと、このオレが全てここで亡き者にしてくれる!」

ウッドワス「特に『厄災の子』であるバーゲスト・・・貴様には200年の鬱憤や我ら『牙の氏族』を裏切った罪は大きい。むしろ異界の人間と夫婦になり、互いに身体を求め合い、」

ウッドワス「あろう事か、貴様のような『厄災の子』の血を引く子供を3人も産んでオレの前に立つなど、それこそオレの腹だたしき事だ!」

ウッドワス「バーゲストよ、貴様や貴様の子供もろとも・・・この妖精國に残らぬよう、徹底的にその身を切り刻んでやるからな!」

バーゲスト「くぅぅっ!ウッドワス、貴様ぁぁ~~!」キリキリィィ~!(怒りを見せる)


タタタタタァァーー!(武蔵やトリスタンたちが駆けつける)


トリスタン「マスター!ここは皆さま方の力を合わせ、ウッドワスをこの場で倒しましょう!」

千子村正「ああ。まだ行けるか藤丸、アルト。奴をここで倒すぞ!ここまで頑張ってきた皆の為にもなあ!」

アルト「わかっている・・・みんな、行くぞ!」

パーシヴァル「はい!円卓軍、境界なき勇士団・・・全軍突撃――!!」号令を放つ

ここにいる味方軍全員「オォォォォーーーーーー!!」叫んでいく

――――――――――――――――――――――――――――――
ウッドワスが想定していた女王軍の援軍が来ず、秘密兵器であった3機の妖精兵器もまた2機が破壊され、1機はアルトリアとアルトたちに制御されしまい‥

パーシヴァル率いる円卓軍に囲まれてしまい、3日前に交わした妖精騎士アグラヴェインとの賭けもあって、心境も戦況も窮地に立たされたウッドワスの怒りは頂点へと達し、

ウッドワスは追突攻撃を仕掛けたピューパを役立たずと称し、自身の手で真っ二つに破壊しつつ、自身の亜鈴百種の力を解放していく。

そしてウッドワスによる威嚇の咆吼を顧みず、アルトたちとアルトリアたち、パーシヴァルたちはウッドワスとの決戦に望むのであった。

ジャキジャキンッ、ジャキィィン!バババババァァァーーー!!(ゼンカイジャーとディエンドたちによる総攻撃)


ゼロワン「タァァァ~~~!」ジャキィィン!(アタッシュカリバーで攻撃)

セフィー「ハァァァ~~~!」ジャキジャキジャキン!(超高速で斬る)

千子村正「ツリャアァァァ~~!!」ジャキジャキンッ!(刀による攻撃)

武蔵「ハァァァァッ!」ジャィィン!(二刀の刀で斬っていく)

ウッドワス「ぐぅぅぅ~~!」ジャキジャキンッ!(攻撃を受ける)


ゼンカイザー「ハァァァ~~!!」バババァァ~~ン!(ギアトリンガーによる銃撃)

ディエンド「ハァッ!」ババババン、ビィィィーー!(ディエンドブラストを放つ)

トリスタン「ハァァァッ!」ポロロォォン!

ウッドワス「ぐぅぅぅぅ~~!」ガシュガシュッ、ビィィーーババババァァン!(銃撃を受けていく)


ウッドワス「―――――――――!!」ギィィィィン、ジュオォォォーー!(眼光が光り、魔力が放出される)

ジュグジュグゥゥ~~~!(受けた傷が回復していく)


ゼロワン「!?。なんだ、俺たちが与えた傷が消えていったぞ!」驚いている

ツーカイザー「ああ、オレもさっき見たのだが・・・あれはマジで受けた傷を回復したとしか見えなかったぞ!」驚いている

セフィー「ああ・・・ダルダンは宝石の身体とも、妖精騎士ガレスの戦いでも違い‥奴は受けた傷を瞬時に自身の妖精の力で治したように見えていた‥まさかとは思うが‥」

千子村正「はぁ!?だとしたらアイツの身体は不死身だって言いたいのか?」驚いている

武蔵「えっ、マジ!?それって斬っても斬ってもキリが無いって事だよね!?そんないったいどうやって―――」


ウッドワス「フフフッ、フゥゥゥ!」ビィィィーー!(手からレーザー発射)

ゼンカイジャーたち、ディエンド、トリスタン「うわぁぁ~~!?」ビィィ~、ババババァァ~~!(ダメージを受ける)

武蔵「介人くん!トリスタン!このぉぉ~~!」タタタタァァァ-!(接近する)

ゼロワン、ツーカイザー「タァァァ~~~!!」タタタタタァァーー!(接近する)

ウッドワス「――――」ヒュッ、シュンッ!(手刀を振るう素振りで素通りする)

武蔵「!?。このっ―――」振り返ろうとするも・・・


ガシュガシュバシュゥゥン!(武蔵、ゼロワン、ツーカイザーの3人が斬られる)


武蔵「~~ガハッ!?」血を吐く

ゼロワン、ツーカイザー「ぐわぁぁぁぁ~~!?」ジャキジャキィィン!(斬られるように火花が飛ぶ)

ウッドワス「フンッ、遅いなぁ・・・こんなモノなど取るに足らん・・・」シュッシュッ・・・(手に付いた血を振り払いながら‥)

ギギギィィィ~、ギィギィ~~!(ウッドワスの両腕両足に魔糸が締めあげていく)


ウッドワス「!」バシンッ、ギギギィィィ~~!(魔糸に縛られていく)

ルージュ「よし、今よみんな!」ギギギィィ~~!(ウッドワスを縛り上げる)

セツノ「うん!ヤァァァ~~!!」ビリビリィィ~、バリバリバリィィィ~~!!(魔糸を通して雷撃を放つ)

ダ・ヴィンチちゃん「よし、いけぇぇ~~!!」ギュゥゥ~ン、ビュゥゥーーン!(アームレーザー発射!)

カイニス「トリャァァ~~!」ビリビリィィ~、ドバァァァ~~!(水流攻撃)


ウッドワス「ツゥゥ‥ガァァァァ~~!!」ギギギィィ~~、ブチブチンッ!(魔糸を力ずくで斬っていく)

カイニス、セツノ、ダ・ヴィンチちゃん「―――!?」

ルージュ「ちょっ、嘘でしょ!?」驚愕する

ウッドワス「フッ、フンッ!」シュシュッ!(素早く動いていく)


ビュビュビュビュゥゥ~ン!ゴォォォ~!(ダ・ヴィンチちゃんとカイニスの攻撃をかわしていく)

【速い!?なんて速さなんだ・・・】

アルト「ああ‥ブルーナやダルダンと違って、伊達に『牙の氏族』の長を名乗っていないらしいなあ?」タタタタタァァーー!(向かって行く)

バーゲスト「アルト!」タタタタタァァーー!(向かって行く)


ウッドワス「ゴァァァァ~~!!」ジャキィィン!(カイニスに向けて引っ掻いていく)

カイニス「クゥゥッ!」盾で防御しようとする

ジャキィィン!ガシィン!(カイニスの盾の上部分が斬れてしまう)

カイニス「んなっ!?クソォォ~~!」ジャキィィン!(槍突き攻撃)

ウッドワス「―――!。ガァァァ~~!」ヒュッ、ヒュッ、ぐがぁぁぁ~!(噛みつこうとする)

カイニス「―――!?」


ギュゥゥゥーーン!(アルトのザ・ワールドが発動する)

ウッドワス「」ピタッ!(時が止まる)

カイニス「」ピタッ!(時が止まる)

アルト「―――!!。ヒール(改悪)!」ガシッ、ヒュッ!キィィン!(カイニスを後ろに投げつけ、ウッドワスにヒール(改悪)をかける)


フンッ、グサリッ!シュタタタッ!(ウッドワスの右足に剣を突き立て、その場から離れるアルト)

アルト「(よし、そして時は動き出す‥)」ギュゥゥゥゥ!!


ガプンッ!グサリッ!(ウッドワスのかみつきが空振り、右足に剣が突き刺さる)

カイニス「のわっ!?アルトか、なんか助かったぜ!」

ウッドワス「ヌグッ!?ツゥゥ~~三澤亮太の力か!奴め、時を止め―――」


キィィン、ドックンッ!(アルトのヒール(改悪)が発動する)

ウッドワス「―――!?。ゴハァッ・・・」バシュッ!(吐血だけする)

アルト「!?。(バカな・・・俺は確かにヒール(改悪)をウッドワスの内部全体にかけ、内側で爆発するようにしたはず・・・)」

アルト「(まさか‥3年前に戦ったモルガンと同じように、ウッドワスの亜鈴や力などでヒール(改悪)の効力を減らしたのか?)」

ウッドワス「ゲホゲホッ!・・・この体内から爆発したかのようなこの激痛・・・成る程、これが貴様が得意とするヒールの力か・・・。」タラタラァァ~‥(口から血が出ている)

ウッドワス「さすがにこれはオレでも耐えがたいキツい一撃だ・・・だがこのような攻撃にオレは倒せぬゾ!」グルルゥゥ~!(唸りをあげていく)


ガシュンッ!ギィィィン、ジュオォォー!ジュグジュグゥゥ~~!(右足に刺さった剣を引き抜き、右足の刺し傷が治っていく)


【――!?】
【またウッドワスの傷が瞬時に治った・・・】←

スズカ「ウッドワスの体内で亜鈴と思われる力が肺部分から発動している‥おそらくそこからウッドワスの治癒能力が発動しているのだわ!」ピピピッ!(サーチしていく)

ボガード「ああそうだ。ウッドワスのあの力は『星の肺』と言って、どれ程の攻撃を与えようとも、ウッドワスの『星の肺』によって傷ついた身体を瞬時に回復させる事が出来る。」

ボガード「あやつの“ソレ”のせいで、私はウッドワスに力及ばず負けてしまったんだ・・・」

メリュジーヌ「ええ。だったらその『星の肺』を破壊するまで・・・バーゲスト!」ジャキンッ、ビュゥゥーン!(向かって行く)

バーゲスト「ああ!覚悟するがいい、ウッドワス!我が角は我らの夫アルトと我らの家族の為に!」ジャキンッ!タタタタタァァーー!(向かって行く)


ビュゥゥーン、タタタタタァァーー!(ウッドワスに向かって行くバーゲストとメリュジーヌ)


ウッドワス「オレに向かって来るか裏切り者の妖精騎士よ!お前たち2人の出生は浅ましくも、モルガン陛下に忠誠を誓い、陛下に仕える事でその存在を許して貰えたというのに・・・」

ウッドワス「よもやそこの異界の人間の男である三澤亮太に心を奪われ、その男とまぐあって出来た‥半妖半人の子をこの世に産み落とすなど、同じ妖精國の妖精として不敬でしかない!」

ウッドワス「特に黒犬の娘は異常だ!自身の身に野生の掟(ワイルドルール)を自分で破り、その身に黒犬の娘の子を3人も産みだすなど、我ら『牙の氏族』の大きな汚点でしかない!」

バーゲスト「!?。我が子らを侮辱する気かぁぁ~!」ギィィン、ジュボォォォーー!(妖精剣ガラティーンに黒炎が包み込む)

ウッドワス「だが、貴様ら元・妖精騎士の子等の事は既にイレギュラーズの者たちから聞いている。彼女たちの子等は今の貴様らにとって、とても大事としている宝とも言える。故に―――」


キランッ、シュッ!――――――(向かって来るメリュジーヌとバーゲストを素通りする)

メリュジーヌ、バーゲスト「――――!?」後ろに振り返る

ウッドワス「―――――――!!」ビュゥゥゥーーン!(猛スピードである人物に近づいていく)


シュゥゥン!ジャキィン、ガァァァ~~!!(後ろにいるスズカにかみ殺そうとする)

スズカ「――――!?」ビクッ!

メリュジーヌ「スズカァァーー!?」ビュゥゥゥーーン!(引きかえす)

ウッドワス「ウガァァァーーーー!!」ガァァァァ~~!(大きな口を開けながら)

アルト「スズカ!?」

メリュジーヌ「――――――」ビュゥゥゥーーン!(鈴鹿に向かって突っ込んでいく)


ガァァッ!――ドサッ、ガブガブッ!バキィィン!!(スズカの事を押し倒し、代わりにウッドワスに噛みつかれるメリュジーヌ)

メリュジーヌ「ウグッ!?ガァァァ~~~!!」ガチュチュゥゥ~~!(ウッドワスの牙が身体に食い込まれていく)

スズカ「―――お母様!?」驚愕する

アルト、バーゲスト、パーシヴァル「「メリュジーヌ!!」」

【(メリュジーヌがスズカを庇って・・・)】
【メリュジーヌ!?】←

ビュゥゥーーン!タタタタタァァーー!(直ぐさまにウッドワスの後ろを突くセフィーとセツノ)


セフィー「くぅぅ~~、母さんを離すんだ!」ジャキジャキジャキンッ!(ウッドワスの背中を斬りつけていく)

セツノ「ヤァァァ~~!!」バリバリバリィィィ~~!!(電撃を帯びた氷の爪を繰り出す)

ウッドワス「――!。―――――」ノシッ‥(メリュジーヌを噛みつきながら逆立ちをしていき‥)


グルグルゥゥーー!バシバシバシィィン!!(逆立ちで回転蹴りを繰り出すウッドワス)


セフィー「ヌグゥゥッ、ぐわぁぁぁ~~!?」バシバシンッ!(蹴り飛ばされ、長刀を落とす)

セツノ「キャァァァ~!?」バシバシンッ!(蹴り飛ばされる)

スズカ「キャァァァ~!?」バシバシンッ!(蹴り飛ばされる)

ルージュ「セフィーお兄ちゃん!?セツノお姉ちゃん!?スズカお姉ちゃん!?」蹴り飛ばされる3人を見て‥

ウッドワス「グゥゥゥ~~!ハァァァッ!」ベッ、バシィィン!(口にくわえていたメリュジーヌを離し、そのまま蹴り飛ばす)

メリュジーヌ「ガハァッ・・・」バシィィン!(蹴り飛ばされる)


ヒュゥゥン、バシィィン!(蹴り飛ばしたメリュジーヌがルージュに激突する)

ルージュ「きゃぁぁぁ!?」バシィィン!(メリュジーヌと激突する)

ジョルニ「ルージュ!?」


ウッドワス「フゥ―‥フゥーー‥。やはりな・・・いくら貴様ら妖精騎士が3年前より強くなろうとも、あのガキ共の母親である以上、ガキ共の心配をしないわけがない‥」

ウッドワス「愛する男の子供を守っていくのが、今のメリュジーヌとバーゲストの『目的』である故にそのガキ共の存在がその2人の“弱点”となりえる時もあるからな?」

メリュジーヌ「クゥゥゥ・・・ゲホゲホッ・・・・」吐血している

ボガード「くぅぅっ・・・ウッドワス!貴様という奴は、その力を持ってして彼女たちの大事な者から殺そうとするとは‥なんとあまりにも下劣に他ならぬぞ!」

パーシヴァル「ええ・・・ウッドワス殿!あなたがここ最近・・・オックスフォードや他の街にいる女妖精に眼をつけては襲いかかり、そして嫌がるその妖精を強姦しては使い捨てる‥」

パーシヴァル「その他に『牙の氏族』の長としてあるまじき行動を取り、他の妖精たちを見下していると聞きましたが、まさかここまで堕ちていたとは・・・」

パーシヴァル「ウッドワス殿。今は戦場での戦いとはいえ、元・妖精騎士である2人の子供等から狙い、彼女たちを守ろうとする隙を狙っていくとは‥それでも貴方は氏族の長だと言うのですか!!」

ウッドワス「――!?。黙れ!その話だけはするんじゃない!あんなオレの姿を使って痴態を犯し、オレの地位や氏族長の座を奪おうとするあの異端の妖精と一緒にするなぁぁぁぁ!!」ガァァ~~!!(激情する)



ギィィィン!グォォォ~~ン!(赤黒いオーラを纏って突っ込んでくる)

ウッドワス「グォォォォォ~~~!!」ジャキンッ、グォォォォ~~ン!!(両爪を構え、赤黒きオーラを放っていく)

バーゲスト「!?。下がれアルト!」ガバッ!(アルトの盾になろうとするが‥)

ウッドワス「―――――――」グォォォ~~ン!(スピードを上げて近づいてくる)


【(あの動きはまさか‥!?)】
【気をつけるんだみんな!?】←

ウッドワス「―――遅いっ!」ビュゥゥゥーン!(加速していく)

バシバシッ、ガシュガシュッ!ジャキバシュ、ジャキバシィィン!(バーゲストとパーシヴァルに攻撃するウッドワス)

バーゲスト「ヌグッ、ぐはぁぁっ!?」バシッ、バシバシッ!(ウッドワスに蹴りつけられる)

パーシヴァル「ヌグッ、ぐわぁぁ!?」ジャキバシッ、ガシュンッ!(蹴られ引っかかれ、頭から血が出る)


シュッ、ジャキジャキッ!バシバシュン!(直ぐさまに後ろを取り、ゼンカイジャーたちに攻撃するウッドワス)

ゼンカイジャーたち「ぐわぁぁぁ~~!?」ジャキジャキンッ!(斬りつけられる)

ツーカイザー「ヌワァァァ~~!?」ジャキジャキンッ!(斬りつけられる)

ゼロワン「ぐわぁぁぁぁ~~!?」ジャキジャキンッ!(斬りつけられる)


シュッ、ビビビィィィーー!(直ぐさまに後ろを付き、今度はトリスタンたちにレーザー攻撃を加える)

カイニス「ドワァァッ!?」ビィィ~ドゴォォン!(レーザーの攻撃を受ける)

ディエンド「ノワァァァッ!?」ビィィ~ドゴォォン!(レーザーの攻撃を受ける)

トリスタン「ぐわっ!?」チュドォォーン!(爆発に巻き込まれる)

武蔵「キャァァッ!?」チュドォォーン!(爆発に巻き込まれる)


シュッ、バシバシィィン!(直ぐさまに後ろに付き、蹴り技を繰り出す)

ジョルニ「ぐわぁぁっ!?」バシィィン!(蹴り飛ばされる)

千子村正「ゴワァァッ!?」バシィィン!(蹴り飛ばされる)

アルトリア「キャァァッ!?」バシィィン!(蹴り飛ばされる)


シュッ、ギュゥゥゥ~~ン!(最後に空中で大型のエネルギー弾を溜めていき・・・)

アルト「――――!?」そのエネルギー弾を見て・・・

ダ・ヴィンチちゃん「―――!?」そのエネルギー弾を見て・・・

アルトリア「――――!?」そのエネルギー弾を見て・・・

ウッドワス「フフフッ・・・ハァァァッ!!」そのエネルギー弾を放つ


ギュゥゥゥ~ン!ドゴォォォ~~ン!(必殺技:奔流(ほんりゅう)攻撃を放っていくウッドワス)
――――――――――――――――――――――――――――――――
ウッドワスと戦いの最中―――少し前のロンディニウム 内部:非戦闘員避難所にて・・・


ビュゥゥゥ~~ンンン・・・(大竜巻が徐々に収っていく)


ロブ「ヌゥゥゥ~~‥ハァ‥ハァ‥ハァ・・。い、いったいなんだったんだ‥あの風は・・・」ドサッ・・・(石柱にしがみついていた)

ワグ「おい見ろよ!さっきまで円卓軍と戦っていたウッドワス軍がいなくなってる!きっとさっき急に吹いてきた暴風によって吹き飛ばされたんだ!」

ワグ「それにあの暴風が来る前、目の前がグチャグチャになっている中で聞こえた風の報せのような声・・・あれってコーラルの姉さんの声だったよなぁ?」

エイリン「ええ、間違いないわ・・・あの暴風はコーラルの姉御が吹かせた暴風よ!中に入ってきたウッドワス軍の軍隊を視線がグチャグチャの中で1人残らず吹き飛ばすために!」

エイリン「つまりあの風の報せは私たちをコーラルさんが吹かせた暴風に巻き込ませないようにする為に警告したのよ!私たちがコーラルさんが起こした暴風に吹き飛ばされないために!」


オォォォ~~~!(エイリンの言葉に感心を持つロンディニウムの住民たち)

ロンディニウム:大広間にて・・・


バサァァ~‥キィィン・・・(コーラルの翅の大きさが元に戻る)


コーラル「ハァ・・・ハァ‥ハァ‥ハァ・・・・―――」くたぁぁ~~・・・・(疲れ果てて倒れていく)

アドニス「―――!。大丈夫‥コーラル?」バサッ!(倒れるコーラルを支える)

コーラル「ハァ‥ハァ‥ハァ・・・・‥アドニス様・・・・わたし・・・・」ハァ‥ハァ‥ハァ‥(疲れ果てている)

ユーミル「うむ・・・魔力の出し過ぎによる疲労じゃな。しかしあの状況であんなデカい竜巻を起こし、女王軍の騎士を吹き飛ばしてまうとはのぉ~!」

ユーミル「お主のおかげで皆が助かった!礼を言うぞ、コーラル!」喜んでいる

アドニス「うん!ありがとうコーラル・・・ボクたちの為に頑張ってくれて、本当にありがとう!」お礼を言う

コーラル「ハァ‥ハァ・・・。ええ、わたしもですよ・・・・私のこの風の力でアドニス様の・・・皆さま方のお役に立てて良かった・・・」ニコッ‥(笑顔を見せる)

アドニス「うん!」頷く

ガイル、ロンディニウムの少年「―――――」頷く



タタタタタァァーー!(立花響、月読調、オベロン、レッドラ・ビットが駆けつけてくる)


立花響「ハァハァハァ・・・アドニス君、コーラルさん!」タタタタタッ!(駆けつける)

ガイル「響!イズに伯爵も!――こっちだこっち!」4人に呼びかける

オベロン「ああ。コーラル、いったいアレはなんだったんだ?ボクらの視線がおぼろげに混濁して、キミの声がして言う通りにしたら、突然ともの凄い風が吹き荒れてきてね。」

オベロン「おかげで危うくあの竜巻に巻き込まれる所だったよ!まあ、どうにか柱にしがみついて飛ばされずに済んだものだが・・・」

ガイル「オベロン、今はそれどころじゃないんだ!コーラルがさっきの大竜巻を出したおかげでとても疲弊しているんだ!すぐに何処か安全な所で休ませないと・・・」

レッドラ・ビット「はい。そこの少年、今そこで倒れているコーラルの事はこの私に任せて避難所に戻りなさい!女王軍は吹き飛びましたが、まだ油断を許せる状況では無いですので!」

ロンディニウムの少年「う、うん!」頷く

アドニス「レッドラ・ビット、コーラルの事をお願い!」

レッドラ・ビット「ええ、お任せください!このレッドラ・ビット、必ずコーラル殿をお守りいたします!」

ドサッ、ノシィィ~~・・・(疲れ切っているコーラルをレッドラ・ビットの背中に乗せていく立花響たち)


タタタタタァァーー!(イズが駆けつけてくる)

イズ「―――――――――」タタタタタァァーー!(駆け足でやって来る)

ガイル「イズか!父さんたちの方は大丈夫なのか?こっちはどうにか中に入ったウッドワス軍をどうにかしたのだけど・・・」

イズ「いいえ。ガイルさん、我々はウッドワスに対して大きな間違いをしていました。このままでは貴方様のお父様たちは―――」


ドゴォォォーーーン!(外でウッドワスの『奔流』がアルトたちに向けて放たれる)


レッドラ・ビット「!?。なんですか、今の爆発音は!外の方から聞こえたのですが、まさか・・・!」

イズ「!。時間がありません・・・ガイル様、響様、今はあなた様のお力が必要です。今すぐに皆さまの元へ向かわれてください。」

イズ「それらの理由としてはこちらの方で情報を共有させて貰います。」ガチャッ・・・(何かを懐から取り出す)

立花響、ガイル「・・・えっ?」理由がわかっていない


ガチャ、シュルルゥゥ~ガチャン!ピピピピィィ~~!(ある方法でガイルと立花響にイズからの情報共有がなされていく)

ロンディニウム周辺:平原


シュゥゥゥ~~・・・・(辺りに煙が立ち込める)

ギュゥゥ~~ン・・・‥(ヒーローたちの多くの変身が強制解除される)


介人たち、海東大樹、飛電或人「~~~~~・・・・」ボロボロォ~、ドサッ・・・(変身解除され、うつ伏せになっている)

トリスタン、武蔵、ダ・ヴィンチちゃん、千子村正「~~~~~・・・」ズズズゥゥ~‥(辛うじて立っている)

スズカ、セツノ、セフィー「~~~・・・・」ボロボロォォ~・・・(打撲部分を抑えながら立っている)

アルトリア、ジョルニ、ルージュ「・・・・・・‥」ボロボロォォ~・・・(打撲部分を抑えながら立っている)

メリュジーヌ、パーシヴァル、バーゲスト「くっ、くぅぅぅ~・・・」ボロボロォォ~・・・(傷だらけになりながら立っている)


グググゥゥ~~!(アルトの両手を片手で縛り、アルトを吊り上げているウッドワス)

ウッドワス「――――フッ。想定外の事は察していたが‥いざ戦ってみれば、ざっとこんなモノだったな。」ドヤァァ~‥(ドヤ顔)

ウッドワス「塵はどれほど積もったところで塵だ。戦いは真に力ある妖精一翅で行なうもの。裏切り者どもはソレすらもアイツらとの馴れそめによって忘れてしまったというのか?」

ウッドワス「陛下の妖精國において兵隊など、能なしどもに職を与えるための措置にすぎん。貴様らがどれほど数で勝ろうと、強者であるオレを殺す事はできない。」

ウッドワス「ハハハハハッ!バーゲストやメリュジーヌもそうだ。3年前のお前たち2人に比べれば、お前たちは強くなっているのかもしれないが、それは違う。」

ウッドワス「むしろ貴様らが守るべき者が多くなったせいで弱くなっているのではないのか?そこにいる半妖半人の子等が貴様らの足枷になっているのではないのか?」煽っている

バーゲスト「ヌッ、グゥゥ~~・・・・」キリキリィィ~~!(怒りを募らせる)

メリュジーヌ「ううう・・・・ゲホゴホッ・・・」ズキズキッ、タラタラァァ~~‥(腹部から血が出ている)


アルト「ツゥゥ~~‥離せ!離すんだ!」モガモガモガ・・・(吊り上げからもがいている)

ウッドワス「フンッ。安心しろ、貴様はすぐには殺さない・・・ヒールとかいう回復術を使う貴様をすぐ喰らったところですぐに回復するのはわかっている。」

ウッドワス「・・いや、貴様の頭を食いちぎりさえ出来れば、貴様の回復術は発動させずに殺せるか?それとも頭が再生してくるのか?」

ウッドワス「まぁどっちにしても、この戦いの賭けにオレが勝ち、妖精國から追放される妖精騎士アグラヴェインの目の前で貴様を殺し、そしてオレは彼女の前でこう宣言する‥」

ウッドワス「『お前がやってた事は無駄であり、オレこそが妖精國の心の強者である!』、っと言うことをな!」ドヤッ!(ドヤ顔)

アルト「!?。なんだって?まさかお前、妖精騎士アグラヴェインと・・・・」


ウッドワス「では食事の時間だ。この姿はハラが減る。優雅な作法は、期待しない方がいい。もっとも、モードレッドのヤロウと一緒にしないでくれよな?」

ウッドワス「オレはあのヤロウとは違って雑食だ。赤子の肉を好き好んで喰うヤツとは品格が違うからな・・?」

【・・・ダメだ、みんな動けない・・・・!】←
【(わたしが、なんとかしないと・・・・・)】


グググッ、ガシンッ!(決死の思いで立ち上がり、選定の槍を構えるパーシヴァル)

パーシヴァル「(・・・・また、叱られてしまうな・・・・しかも愛していた我が愛やその友人たちの目の前で・・・)」

パーシヴァル「(・・・まさに王者の力、美しき野生の化身。本来、人間が手を出していいものではない・・・・・だが!僕にも、ここでは死ねない理由がある・・・・!)」

パーシヴァル「(・・・わかってくれメリュジーヌ。これはここにいる皆を守る為に、この力を使うと言う事を・・・!)」グググッ!(選定の槍を握りしめる)

メリュジーヌ「ウウッ・・・・ゥゥゥゥ~~・・・」ズキズキズキッ、タラァァ~~・・・(傷口をおさえながら・・・・)

文字修正:【(わたしが、なんとかしないと・・・・・)】→【(俺が、なんとかしないと・・・・・)】
――――――――――――――
ズタタタタタタァァァーーー!!(誰かがロンディニウム:正門側から走ってくる)


ウッドワス「―――んっ?」走ってくる人物を見て・・

パーシヴァル「―――!?」走ってくる人物を見て・・

アルト「――!?。まさか・・・!?」


ズダダダダァァァーー!ガキガキィィーン!(自身の両腕と両肩が鋼鉄に変化させていくガイル)

ガイル「アァァァーー!メタルガイル・タックル!」バシィィィーン!(ウッドワスに体当たりする)

ウッドワス「クゥゥッ!?」バシィィン!ズズゥゥ~・・・(体当たりされ、アルトを縛っていた片手が緩む)

アルト「――!。ハッ、ヒール(改悪)!」シュタッ、キィィン!(隙を付いてウッドワスの片手にヒール(改悪)をかける)


ジュグジュグゥゥ~、バシュゥゥン!(ヒール(改悪)によって、ウッドワスの片手が爆発する)

ウッドワス「!?。ゴワァァァァ~~!?」バシュゥゥ~!(右手が吹き飛ぶ)

アルト「――――!」スタッ、タタタァァーー!(ウッドワスから離れる)

ガイル「父さん、大丈夫か!?」タタタタッ!(心配している)

アルト「ああ、ガイルのおかげで助かった。でもどうしてガイルがここに・・・・」

ガイル「ああそれだが・・・今は後にしてくれないか?・・・・・」キョロキョロ・・・・(周りの様子を見ていく)

アルト「あっ、あぁそうだが・・・」ガイルの様子を見て・・・


介人たち5人「・・・・・・」ボロボロォォ~・・・(うつ伏せになって倒れている)

ジョルニたち5人「・・・・・・」ボロボロォォ~・・・(打撲部分をおさえて立っている)

アルトリアとダ・ヴィンチたち「・・・・・・・」支えながら立っている

カイニス、ボガード「・・・・・・」ジャキン!(まだ戦う姿勢を取っている)

パーシヴァル「ガイル殿・・・・」ボロボロォォ~・・・(傷だらけになりながら‥)

バーゲスト「ガイル・・・・」ボロボロォォ~・・・(傷だらけになりながら‥)

メリュジーヌ「ガイル・・・ウゥゥ・・・」ドサッ・・・(横に倒れている)


ガイル「――!?てめえ、よくも俺の父さん母さんや妹たちをボコボコにしてくれたな!俺や響たちがお前の兵の術に苦戦を強いられている間にこんな事を!」

ガイル「そうやってお前はその力で俺の父さんと母さん、兄妹たちや仲間をぶっ殺して勝ち誇ろうというのか!」ググゥゥ~!(怒りを見せる)

アルト「――!?。ガイル、お前どうしてその事を・・・・」ガイルの様子を見て・・・


ギィィィン、ジュオォォー!ジュグジュグゥゥ~~!(『星の肺』後からで自身の片腕を治していくウッドワス)


ウッドワス「ヌゥゥ~・・!お前は、裏切り者のバーゲストのもう1人の息子か・・・成る程、貴様の家族の危機に駆けつけたか。」

ウッドワス「だがいくら1人増えたところで、この排熱大公:ウッドワス力の差になにも変わらぬ。それにたかが身体を鉄に変えることが出来る半妖半人の子なんかに・・・」

ガイル「!?。なんだとぉぉ~・・・」キリキリキリィィ~!(怒りを募らせる)


【ダメだガイル!】
【(俺がなんとかしないと、ガイルまで・・・)】

修正:『星の肺』後からで→『星の肺』の力で
――――――――――――――――――――――――
パーシヴァル「無茶だガイル殿!ウッドワスはあなた1人に敵う妖精ではない・・離れてくれ!あの者は私が引きつけるから、あなたはアルト殿と・・・」

カイニス「いいや、まだオレは戦えるぞ!あんな狼みたいな妖精なんかに、『神霊』であるオレが負ける筈がねえだろ!」ガシッ!(槍を構えていく)

ボガード「ああ!ここは私とカイニスに任せ、ガイルは皆を連れて一時撤退するのだ!奴の相手などこの私が―――」

ウッドワス「――邪魔だ、黙ってろ!」ジジジィィ~~、ギュゥゥ~ン!(大玉のエネルギー弾を放つ)


ギュゥゥ~ン、チュドォォ~~ン!(ウッドワスが放った大玉のエネルギー弾に当たるカイニスとボガード)

カイニス、ボガード「ヌワァァァ~~!?(ヌゴォォォ~~!?)」チュドォォ~~ン!(直撃を受ける)

パーシヴァル「カイニス殿、ボガード殿!?」


ウッドワス「さあどうするのだ、バーゲストの息子よ。このままではお前の家族はこのオレの食事として全て喰らいつくすであろう。」

ウッドワス「だがロンディニウムに逃げ帰ろうとしたところで、このオレ1人でもロンディニウムにいる全員をこの手で皆殺しにしてやるのだからな。」

ウッドワス「お前たちにこのオレは倒せぬ。ましてやお前のような半妖半人の子とその父親である三澤亮太が相手になんか―――」

ガイル「いや・・ウッドワス、お前はこの俺がこの手でぶん殴る・・・この俺が・・俺の大事な家族と仲間を守ってみせる・・・。」

ガイル「父さんはメリュジーヌ母さんとスズカをヒールで治してくれ。アイツはこの俺が全身全力を持って倒してみせる!」ガァァン!(両手をグーに叩いていく)

アルト「倒すって・・・お前、パーシヴァルの話を聞いてなかったか!ウッドワスはお前1人じゃ敵う相手ではないと・・・・」

ガイル「いいや!俺は絶対にアイツに負けたりはしない・・・俺は・・・父さんとバーゲスト母さんが産んでくれた・・・大事な兄妹たちの3男だからな・・。」

ドサッ、タッタッタッタッ・・・(アルトを突き放し、ウッドワスの前に立つガイル)


ジジジジィィ~~!(ガイルの魔力が放出されていくガイル)


ガイル「見せてやるよ。これが俺の・・・先代の妖精騎士ガウェインにして黒犬公・バーゲストの長男の息子、ガイル・オルラントの全身全力の力を・・・」

ガイル「お前は言ってたよな・・・この俺が『牙の氏族』の長であるお前・・・ウッドワスには勝てないって・・?その言葉、俺が今すぐに訂正させてもらう・・」

ガイル「どんなに窮地に立たされようとも、どんな逆境に晒されようとも・・・勝つか負けるかは・・・戦ってみなければわからないってね!」ジジジジィィ~~!(魔力放出が上がってきている)

ガイル「――――ハァァァァァァァ!!」ジジジジィィ~~、ガァァァン!!(鉄と化した両腕同士でぶつけていく)


ガキガキガキィィィーーン!!(ガイルの身体全体が鉄の装甲に変化していく)

ウッドワス「――――!?」変化していくガイルを見て・・

アルト「――――!?」変化していくガイルを見て・・

アルトリアたち「――――!?」変化していくガイルを見て・・

【ガイルの姿が変わっていく・・・】←

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ガキガキィィーン!グルルゥゥ~~!(真体変化が終わり、うなり声をあげるガイル)

ガイル「身体変化:最大硬化!鋼鉄鎧装、メタルガイルゲラス!」ガコォォォン!(鋼鉄の両腕をならしていく)


ガイルの身体全体を変化させた姿:【メタルガイルゲラス】

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム周辺での行なわれているウッドワスとアルトたち・アルトリアたちとの戦い。いっけん、数の方ではアルトたちの優位ではあるものの・・・

アルトたちの想定以上の強さを誇っているウッドワスの強さの前にアルトたちは押し負けてしまい、ほとんどのメンバーが負傷してしまうピンチに陥ってしまう。

しかしその時、自身の大切な家族や仲間の危機にガイルが駆けつけ、ガイルはウッドワスとの戦いで傷ついたアルトたちを見て激情していき、

ガイルは自身の『身体変化』の力を最大限に発揮し、ガイルの身体が鋼鉄の鎧と一体化したサイのような怪人の姿に変身するのであった。

第44節:ガイル
――――――――――――――――
昨日の夜・・・・ロンディニウム:大広間にて(夕食の最中)・・・


バーゲスト「妖精國に入る前のジョルニたちの修行を知りたいだと?なぜ貴殿はそれを聞くのだ?」

イズ「はい。オルラント様のご子息様たちの持つ力の成り立ち、修行風景、その者たちの持つ『目的』の発端などを私のデータベースに登録していき、」

イズ「今後、ご子息たちの力の『覚醒』の兆しと『覚醒』した力に合わせた修行方法を模索し、ご子息たちの更なる強化に繋げたいと思いまして・・」

イズ「3年前からご子息たちを育て上げ、妖精國に進出するまでの期間、ご子息たちの師範代として鍛え上げたというバーゲスト様とメリュジーヌ様のお話も取り入れたいと思いまして・・・」

バーゲスト「成る程、良いでしょう。あの子たちの役に立つのであれば、色々とイズ殿に情報を提供させますわ。」

イズ「ありがとうございます。それで最初にお聞きしたいご子息の方なのですが・・・・」


ガツガツガツガツ!(肉じゃがとご飯を沢山食べていくガイル)

ガイル「――アルトリア、肉じゃがとご飯のおかわりをくれ!」シュッ!(皿を前に出す)

アルトリア「早っ!?ガイルさん、身体が大きいからってゴハン食べ過ぎでしょ!?少しはみんなの事も考えて!」

アルトリア「これでもたくさん肉じゃがを作ったのだけど、いちおう数にも限りがありましてぇ~・・・」

アルト「アハハハハハ・・・・・」苦笑い・・

セツノ、ジョルニ「・・ハァァァ~・・」ため息をつきながら・・


イズ、バーゲスト「・・・・・・・・・」ガイルたちの様子を見て・・・

イズ「そう言いますと、ガイル様の能力である『身体変化』の事ですが・・・。ガイル様自身の身体の一部を鉄に硬くする他に何か変化する形態はあるのですか?」

イズ「身体を変化させる力である故に、彼の身体を水のように軟化させたり・身体を炎や雷みたいに敵の攻撃を受け流せるような事は出来るのでしょうか?」

バーゲスト「ああ、ガイルのことか?ガイルの『身体変化』にはガイル自身の身体を鉄にする事だけであって、水などの液体になる事など出来ない。」

バーゲスト「このガイルの能力から、正確にはガイルのその力は・・“身体全体を鉄に変える”という『鋼鉄化』の能力なのだが、それだけではない・・」

バーゲスト「話が少し長くなるのだが、ガイルの力を知るためには、少し彼についての昔話に付き合ってくれるか?」

イズ「構いません。これもまた、あなた様のご子息の成長と強化に繋げるための手段ですので。」

バーゲスト「ええ・・・・・」


ペラペラペラペラペラ・・・・(イズに昔のガイルの話を打ち明けていくバーゲスト)
――――――――――――――――――――――――――――――――
遡ること昨日の夜・・・ロンディニウムにて住民たちと夕食を堪能しているその間・・・

ジョルニたちの更なる成長と強化を促す修行方法を模索するためのデータ集めとして、バーゲストやメリュジーヌに3年前から現在の妖精國帰還までの間、

ジョルニたちがどのように修行していたかを聞こうとしたところ、バーゲストはまず始めにガイルの昔の話を話していくのであった・・。

回想シ―ン①:3年前・・・・ラーマとシータがいるカルデアの世界:とある公園のシュミレーションの演出(メリュジーヌが子育てを再開したから数ヶ月後・・)


ドスドスドスドスッ!(サイの恰好をした幼少期のガイルが駆けつける)

ガイル(4歳)「やめろーー!おいらの妹たちをいじめるなぁぁーー!!」ドスドスドスドスッ!(突進するかのように走ってくる)

いじめっ子のガキ大将「うわぁぁ~~変なデカいのが突っ込んでくる!逃げろぉぉ~~!?」タタタタァァ~!(退散する)

いじめっ子たち「うわぁぁぁ~~!?」タタタタァァ~!(退散する)

タタタタァァ~~!(ガイルの前から逃げ出すいじめっ子の集団)


タタタタタァァ~・・(後から幼少期のジョルニとセフィーとスズカも駆けつける)

ガイル「――ふんっだ!セツノ、ルージュ、大丈夫か?」後ろにいる幼少期のセツノたちを見て・・・

アドニス(4歳)「うん・・・ありがとう・・・ガイルお兄ちゃん・・・」ウルウル・・・(泣きそうになってた)

ルージュ(4歳)「ありがとう・・・ガイルお兄ちゃん・・・」ウルウル・・・(泣きそうになってた)

セツノ(4歳)「・・・・・・・・」ギュゥゥ~~!!(泣いているように抱きついてくる)

ガイル「うん、良かった・・・おいらが来たからもう大丈夫だよ!なんたって、この正義のサイであるおいらが助けに来たからね!」

セツノ「・・うん・・・ガイルお兄ちゃん・・・・ありがとう・・・」ギュゥゥ~~!(強く抱きしめながら)


ジョルニ(4歳)「まったく・・・あのいじめていた子たち、僕たちが他のみんなと違う力があるからって、ルージュたちの事を多数でいじめるなんて・・・」

セフィー(4歳)「うん・・・あのいじめていた奴ら、前にセツノやルージュの力が発現した時に間違って傷つけちゃった子たちだよな。ほんとアイツらときたら・・」

セフィー「母さんたちもセツノたちも一生懸命に謝ったというのに、大人数でセツノたちにあんな仕打ちをするとは・・・アイツらに心はあるというのか?」

ガイル「うん・・・あとでお母さんたちに言いつけてやろうよ!セツノたちはなんも悪い事なんかしていないのだからな!」

スズカ(4歳)「うん・・・でもセツノちゃんたちが大事に至らなくて本当に良かった・・・・」

セフィー「ああ・・にしてもガイル、そのサイの恰好をしたままあのいじめっ子たちを追い払うって・・どれだけ君はサイが好きなんだ・・。」タラタラァァ~・・(唖然としている)

ガイル「当然だろ!サイはその体系や角を使って、自分の家族や仲間を守る為に突進するんだよ!それに力強くてカッコいいんだよ!」

ガイル「おいらもいつか・・・あの動物のサイのように強くなって、セツノやみんなの事を守れるようになるんだからな!!」意気込んでいる

セフィー「あ、あぁぁ・・・」タラァ~・・(冷や汗をかいている)

ジョルニ「アハハハハハ・・・・・」苦笑いをしている

――――――――――――――――――――――――――
ガイル・オルラント。私(バーゲスト)がアルトとの間に出来た子供の長男で、出産時にメリュジーヌがセフィーを産んだ後に産まれた私の息子。

同じ日に産まれた7人の中で1番体重も身体も大きく、彼が成長する度に私と同等になるぐらいに身体が大きい大男に成長した。


彼は小さい頃から絵本やテレビ、シュミレーションなどで見る動物のサイが大好きで、よくおもちゃで遊んでいたし、サイのマネをして遊んでいたりしていたわ。

それにガイルはサイの事を『正義を貫く動物』であると思っていて、その思い込みがどこから来ているのかはその時の私は知らなかったのだが・・・

ガイルのその“猪突猛進的な性格”は、彼の修行の際に得た『あの技』を習得する切っ掛けになるとは思っていなかったからな・・・。

それから数年後・・・・カルデア:シアタールームにて・・・(妖精國ブリテンの時系列:女王暦2016年)
――――――――――――――――――――――――
【テレビの映像:仮面ライダー龍騎 15話】


ガシン、ガシン、ガシィィィン!(テレビ画面の中でとあるキャラクターたちが戦っている)


メタルゲラス(テレビの音)「グォォォォ~~ン!」ドドドドドォォーー、ドシィィーン!(龍騎を背後から攻撃する)

仮面ライダー龍騎(テレビの音)「ヌワァァッ!?」バシィィン!(背後から攻撃される)

仮面ライダーガイ(テレビの音)「ヤァァァッ!」ガシィィン!(メタルホーンで攻撃する)

仮面ライダー龍騎(テレビの音)「ぐはぁぁぁ~!?」ガシィィン!(攻撃される)


龍騎がガイに苦戦を強いられるシーンがテレビの中で繰り広げられている
――――――――――――――――――――――
子供たちの修行(テレビ鑑賞によるイメージトレーニング)


ジョルニ(14歳)、セフィー(14歳)、スズカ(14歳)、アドニス(14歳)「・・・・・・・・」しっかりとメモを取って見ている

ルージュ(14歳)、セツノ(14歳)「――――♪」ただ楽しんで見ている

ガイル(14歳)「・・・・・・・・・」不満げに見ている


トレーナー役の刑部姫「まあ見ての通り、龍騎自身の心の迷いもあり、このサイの怪人であるメタルゲラスの攻撃を受け、仮面ライダーガイにドラグレッタ―のカードを奪われちゃったってワケ・・・」

刑部姫「けど敵の勢力はこのような二対一の戦法で不意を突く戦い方をする事もあるから、それに注意し、状況を見極めて戦うように!」

6人「はい!」返事をする

ガイル「・・・・・・・・・」返事をしない

刑部姫「よし・・・その他に私に質問ある?まあ無かったら無かったで私は充分なんだけどねぇ~・・・。」かったるそうに話す


ガイル「・・・・・メタルゲラスは『正義』だ・・・・・あの映像に映っているのはニセモノだよ。」

刑部姫「・・・はい?ガイルくん、確かにいま流した映像は・・『仮面ライダー龍騎』という特撮アニメであって、実際にそのメタルゲラスっていう怪人はね・・・」

刑部姫「仮面ライダー龍騎と敵対する敵キャラである仮面ライダーガイの契約モンスターであって、そのメタルゲラスはね・・・」

ガイル「わかっている。要はその仮面ライダーガイっていう奴にメタルゲラスは操られていて、あんなような戦い方をさせているんだ。」

ガイル「俺にはメタルゲラスがそんな悪い怪人には見えない。俺がそれを証明してやるのだから・・・・」ズズッ・・・(イスから立ちあがる)


タッタッタッタッ・・・(不機嫌な表情でシアタールームから退出するガイル)

セフィー「おいガイル!ツゥゥ・・・・・」ため息を吐いていく

ルージュ「ガイルお兄ちゃん・・・・・」不機嫌そうなガイルを見て・・・
――――――――――――――――――――――――――――――
ガイルが猪突猛進的な戦いをするようになったのは13歳を過ぎた頃・・・カルデアでの子供たちの修行を行なっている頃だったわ。

ガイルの『身体変化』による身体の鉄化の能力に合わせ、彼は近接格闘術などの技を習得し、力押しと防御特化による戦い方が彼の主流となった。

それと同時に彼の思考も考え方も変わっていき、彼が心に思わない事があれば、ガイル自身が納得するまで自身が思っている事が正しいと主張し・・・

酷いときには彼の思っている事が正しい事であると証明する為にガイル自身で勝手に行動する事から、ガイルの猪突猛進な性格が出来たというか・・・

だがその自身が信念とする行動が、あの時に限っては彼を強く出来る秘訣だったと気づくのはそう時間は掛からなかったわ。

それから数時間後・・・・・カルデア:ブリーフィングルームにて・・・・・・


カクカクシカジカ・・・(事の説明をしていくカルデアのスタッフたち)

ダ・ヴィンチ(キャスター)「なんだって!?システムの不具合で微少特異点になりかけているシュミレーションルームに・・・ガイルが1人で乗り込んだって!?」驚愕している

シータたち、バーゲストたち「――――――!?」驚愕している

バーゲスト「ガイル・・・・・いくらイメトレで見た映像がガイルを不機嫌にしたとはいえ、これはさすがにやり過ぎだ!」

セフィー「ああ・・自身の好きな動物がモチーフの怪人『メタルゲラス』が悪い怪人ではなく正義の怪人だと証明すると言ってたが、まさかここまですることなのか?」

メリュジーヌ「~~~。ガイル・・いくら自分の思い通りにならないからって、鬱憤晴らしに微少特異点に単身で乗り込むことは、さすがに話が違うというか・・・」

シータ「メリュジーヌ様、今はそれどころではありません!早急にシュミレーションルームに向かい、ガイル様の救出に向かいましょう!」

メリュジーヌ「ええ・・・いくらバーゲストの息子だからって、ガイルには救出した後、きっちりお仕置きさせてもらうからね?」

バーゲスト「う、うむ・・・・・」頷く


タタタタタァァーー!(直ぐさまに行動に移すシータたちとバーゲストたち)
――――――――――――――――――――――――――――――――
それから更に数分後・・・カルデア:問題となっている微少特異点化したシュミレーションルーム


タッタッタッタッタッ・・・・・・(ガイルを捜索しながら奥へと進んで行くシータたち一行)


ジョルニ「お~~い!何処行ったんだガイル~~!」叫んでいる

アドニス「ガイル兄さ~~ん!どこいったのぉぉ~~!」叫んでいる

マスター「ガイル~~~~!」叫んでいる


シータ「・・・この付近にガイルさんを表す魔力の流れは感じられませんね。おそらくここから更に奥へと行ったと思われるかと思われます。」

マシュ「はい。不具合によって微少特異点と化したこのシュミレーションルームの探索に加え、単身で先に向かったガイルさんの捜索のためにバーゲスト様たちも同行させました。」

マシュ「シュミレーションルームの不具合によってここらは規模が小さい微少特異点として成立しており、特異点である以上、我々を襲う敵が現れるかと思いましたが・・・」キョロキョロ・・・(辺りを見渡す)


バァァァーーーン!(微少特異点にいる数多くのエネミーがズタボロになって倒れている)


マシュ「何者かに倒された敵の死体がこんなに散らばっているなんて・・・これではもう既に特異点として成立していないかと私は思うのですが・・・」

ダ・ヴィンチ(モニター)「いいや、この微少特異点を調べて見たところ・・・この微少特異点にいる者は、君たちを除いてあと数名しかいなかった。」

ダ・ヴィンチ(モニター)「まさかだと思うけど、この周辺の敵性エネミーを倒したのは・・・・」


ドゴォォォーーーン!(大きな音が奥から聞こえてくる)


マシュ「!?。あの奥で大きな物音が!バーゲストさん。」

バーゲスト「ああ!まさかだと思うが、あそこにガイルがいる可能性が高い・・・急ぐぞみんな!」

ダ・ヴィンチ(モニター)「ああ、確かに急いだ方が良い。こちらから見て、奥にいる存在の1つが聖杯を所持している可能性が高い!すぐに対処に向かいたまえ!」


タタタタタァァーー!(急いで奥へと向かうバーゲストたちとシータたち)

テレビ鑑賞によるイメージトレーニングの際、2対1による戦いの参考として出した【仮面ライダー龍騎】という特撮作品の一部を子供たちに見せたのだが、

その中で出てくる『メタルゲラス』というサイをモチーフにした怪人がヒーロー側を痛めつけるシーンに不快に思ったガイルは、メタルゲラスは正義の怪人だと言い出して・・・

その日、カルデアにあるシュミレーションルームの不具合で出来た微少特異点にガイルが1人で乗り込んだと聞き、直ぐさまに私たちはその微少特異点に向かった。

動物のサイが大好きなガイルにとって、サイの姿をした怪人がヒーローを苦しめる事に不快を持つのはわかるのだが、アレはあくまで映像の中での架空の話だ。

そんな事などお構いなしに危険も伴う微少特異点にガイル1人で乗り込むなどと、私は彼の無謀な行いにショックを受けていたのだが・・・
――――――――――――――――――――――――――――――――――
タタタタタァァーー!(特異点の奥地へ到着する)


マシュ、シータ、ラーマ「――――!?」ある光景を見て・・・

バーゲストたち「――――!?」ある光景を見て・・・


バァァァーーン!!(メタルゲラスのような存在と壁にめり込んで倒されているヒュージゴースト2体の光景が展開される)


ヒュージゴースト1「かね~~・・カネ~~~・・・」ガクッ、シュゥゥ~・・(消滅する)

ヒュージゴースト2「い、インボイスゥゥ~~・・・」ガクッ、シュゥゥ~・・(消滅する)

メタルゲラス?「・・・・・・・」キラァァン!(聖杯を持っている)

マシュ「――!?。二足歩行のサイ型獣人が聖杯を持っています。まさかあの獣人が特異点の元凶でしょうか?」

ラーマ「わからない・・・だが聖杯を持っている以上、あの獣人型エネミーを頬っておくわけには・・・」


メタルゲラス?「・・・・・!」クィッ・・(マシュたちの方に首を向ける)

バーゲストたち、マシュたち「――――!?」ガシガシッ!(武器を構えていく)

メタルゲラス?「ワワワワッ、待て待て!?俺だよ俺・・・・・」アタフタ!(慌てている)

ガキガキィィ~・・(メタルゲラス?の顔がガイルの顔に戻る)


バーゲスト「ガ、ガイル!?そこでいったいなにをしている!?それにその姿はいったい・・・」パチパチッ・・(眼をぱちくりしている)

メタルゲラス?→ガイル「ああゴメン・・・勝手ながら自主トレでシュミレーションルームを使ってたら、もの凄い数のエネミーが襲いかかってきた者だからなぁ・・・」

ガイル「俺の新技の特訓ついでに戦い、その際に戦ったあのヒュージゴーストから聖杯が出てきたからそれを拾ったのだけど・・・」

ジョルニ「いやいや、それはボクらも見てわかるのだけど・・・ガイルのその姿はいったいなんだ?この姿はまるで・・・」

ガイル「あぁこれか!俺の新必殺技、よく仕上がっているだろ?この姿はあのメタルゲラスをそのままに姿形を俺の力として変化させたんだ!」

ガイル「メタルゲラスはただ、あのガイっていう悪いライダーに操られたミラーモンスターであり、みんなはそれを悪い怪人だと認識しているのは事実かも知れない・・・」

ガイル「でもそれでも俺の信じるサイは正義なんだ!例えどんな姿であろうと、俺はサイが正義の存在である事を証明してやるからな!」キリッ!(決意を固める)

バーゲスト「ガイル・・・・フゥゥ~・・・」納得する表情を見せる

――――――――――――――――――――――――――――――――
ガイルは熱血漢に溢れ、猪突猛進な部分もあるのだが・・・彼の信じるモノと誰かを守る事への情熱と信念が段違いにある。

ガイルのメタルゲラスの姿は彼が持つ『身体変化』の力を限界にまで引き出し、どんな敵でも打ち砕けない信念と防御の最高硬度だ。

つまりあの姿こそ、ガイルが心から思うガイルの全身全力の力であり、彼の信じる・・・真なる正義のメタルゲラスの姿でもあるのだ。

そして現在、ロンディニウム周辺:平原にて・・・


アルトリアたち「―――――――」ガイルの姿を見て・・・

バーゲストたち「――――――」ガイルの姿を見て・・・

アルト「ガイル・・・その姿は・・・・・・」驚いている

ガイル(鋼鉄鎧装)「・・・・・・・」ハシュ~・・ハシュ~・・・(息を荒く吹いている)


ウッドワス「な、なんだその姿は・・・?あの人間の姿の半妖半人の子が、全身鋼鉄に包んだ“何か”に変身しただと?」

ウッドワス「オレはこの1000年・・・多くの動物型の妖精を見てきたが、こんな・・・一本角を生やした奴は・・初めて見るものだ・・・」

ガイル「んんっ?ウッドワス、テメェはサイという動物を知らないのか?俺のこの姿はその正義の動物であるサイを体現した俺の全身全力の力だ。」

ガイル「しかと覚えておくんだな、ウッドワス。狼の姿の悪人に・・・俺の正義のサイの角がお前を倒すってな?」

【サイ・・・あのアフリカに生息する動物だよね・・?】
【サイは二足歩行はしないよ?】←

アルト「嫌々あれは藤丸が知っているサイじゃないよ!あれは俺の世界で放映されていた特撮番組のて――」

セツノ「――メタルゲラスは正義のサイのヒーローだよ?少なくてもガイルお兄ちゃんの中では・・。」

アルト「!。メタルゲラスがヒーローだって・・・?ガイル・・・・」


ウッドワス「フッ、しかしその姿に変化させたとて・・このオレに勝てるって事ではなかろう!」ガシッ!(爪を構えていく)

ガイル「!」ガシッ!(体勢を構えていく)

ウッドワス「ガァァァァーーー!」ビュゥゥーン!(ガイルに向かっていく)


フゥゥン、ガコォォォ~ン!(ウッドワスの爪がガイルの身体に当たるも弾かれる)


ウッドワス「―――!?。」ズズゥゥー!(いったん後ろに下がる)

ガイル「―――――」動じていない

【(ウッドワスの攻撃が入っていない・・・!?)】
【(なんて硬さなんだ・・・)】←

千子村正「ああ、コイツは驚きだな・・・。あの硬さ、おそらくダルダンのダイヤモンドぐらいの硬さだぞ!?」驚いている


ギィィィ~ン・・・(ガイルの身体を叩たことで、ウッドワスの手が振動している)

ウッドワス「~~~。ホォォ~?中々の防御系の力の持ち主だな、貴様?反逆者にするには惜しいと言ってもいい・・・」

ガイル「そうか・・・?ウッドワスの今の一撃、叩かれた感じで痛かったが、俺の鋼鉄の身体には程遠かったみたいだな?」

ガイル「ウッドワス・・・俺の家族や仲間を痛めつけた分の報い・・・俺がキッチリ倍にして返してやるからな!」

ウッドワス「!?。そうだな・・・いくら強い力を持っているとはいえ、貴様はあの裏切り者の黒犬公の息子である事は変わりはない・・・」

ウッドワス「我が一撃を受けて仕留められぬその強靱な身体の硬さ・・・それこそ殺しがいがあるってモノだな!!」ガキィン、シュッ!(再びガイルの元へ近づく)

ガイル「―――――!!」ドスドスドスドスドスッ!(ウッドワスに向かって突撃する)


タタタタタァァーー!ガシィィィーーーン!!(ウッドワスとガイルの互いの拳同士がぶつかっていく)

バシッ、バキッ!ガコッ、ガコンッ!バコバコォォン!(ウッドワスとガイルで殴り合いをしていく)


ガイル「―――――!!」バシバシ!バキッ!バシィィン!(鋼鉄の拳で殴っていく)

ウッドワス「――――グオァァァァ~~~!!」ガシガシバシィィン!フッ、バシバシッ!(爪と打撃、足蹴りで攻撃していく)

ガイル「ツゥゥッ!――――――」バコバコバコンッ!(攻撃による衝撃に耐えていく)


バシバシッ!ガシガシッ、バコバコォォン!(互いに攻撃をしていくガイルとウッドワス)
――――――――――――――――――――――――――――――
自身の『身体変化』の力を全力で発揮し、ウッドワスと1対1の戦いを繰り広げていくガイル。

ウッドワスもまた、ガイルを殺しがいのある存在であると認識し、ガイルと1対1での戦いをしていくのだが・・・

ウッドワスの持つ『星の肺』の力によって、ガイルの攻撃が受ける度にウッドワスの傷が癒えていく事に対し、ガイルのとても硬い鋼鉄の身体に傷1つも付けられず、

ガイルはウッドワスの攻撃による衝撃に耐えつつ、ガイルの身体にはウッドワスの攻撃による傷が付かずに戦いをしていくのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――

【凄い殴り合いだ・・・】
【もうこれ、あの2人による格闘技じゃないか?】←


千子村正「ああ・・ガイルがあの二足歩行のサイの怪物になった事で、アイツの身体がとてつもなく頑丈になっていないか?」

千子村正「さっきのウッドワスの一撃さえも、アイツの身体にはウッドワスの攻撃による傷がねえ・・・・もしかしたらと思うが・・・」

アルト「いや、ウッドワスには身体に『星の肺』というどんな傷も自己再生してしまう能力がある以上、ウッドワスに事実上キズ1つも与えられない・・」

アルト「加えてウッドワスは牙の氏族の妖精だ。妖精は魔力さえ充分あれば、飲まず食わずで行動できて、疲れることもほぼ無いと言ってもいい。」

アルト「それに比べてガイルは妖精と人間との間の存在である以上、彼の耐久力にはおそらく限度があるし、スタミナ切れの恐れもある。」

アルト「いくらガイルでも身体的な限界が来てしまったら、ウッドワスはそこを突き、ガイルを一撃で仕留めるに違いない・・」

パーシヴァル「ええ・・・ですが、ガイル殿のおかげでどうにか我々の回復の時間は稼げます。我らはガイル殿が与えてくれたこの時に乗じ、一刻も早くこちらの体勢を立て直していき、」

パーシヴァル「そしてウッドワスの『星の肺』の力をどうにか無力化が出来るよう、対策を練る必要があります。」

アルト「ああそうだな。どうにかして、あのウッドワスの『星の肺』を何とかしない限り、こちらに勝機は見えてこない・・・」


キィィン!キィィ~~~・・・(スズカのヒーリング(治療)でメリュジーヌの腹部を治していくスズカ)

アルトリア「スズカちゃん早くして!じゃないとガイル君がウッドワスに先にやられちゃうよぉ~!?」慌てている

スズカ「わかってるわ!ハァァァァ~~~!」キィィ――ン!(ヒーリング(治療)の力を高めていく)

メリュジーヌ「ウゥゥゥゥ・・・・・」キィィ~~ン・・(腹部が少しずつ治っていく)


バシバシバシバシッ!ガコンガコンガコンッ!(殴り合いを続けていくガイルとウッドワス)

セツノ「ガイルお兄ちゃん・・・・・」心配そうに見ている

バーゲスト「ガイル・・・」見守っている

―――――――――――――――――――――――――――――
一方のアルトたちは、ガイルが稼いでくれた時間でウッドワスの攻撃で受けた傷を直ぐさまに治していこうとするアルトたちがおり、

アルトのヒール(回復)でスズカは回復し、即座にスズカはウッドワスの噛みつき攻撃で腹部に重傷を負ったメリュジーヌの治療にあたっており、

アルトはどうにかウッドワスの持つ『星の肺』を無力化する方法を探り出し、ウッドワスをどうにか倒そうと考察をしていくのであった。

そしてガイルの母であるバーゲストとガイルの妹であるセツノもまた、ガイルの戦う姿を心配しつつも見守っていくのであった。

ザワザワザワザワ・・・・・(ウッドワスとガイルの戦いを見ているウッドワス軍の兵士たちと円卓軍の兵士たち)


バシバシバシッ!ガシガシュン!ガコンガコォォン!(ウッドワスとガイルの殴り合いが止まらない)

ウッドワス軍・兵士1「アワワワワ!?なんだよこれ・・・ウッドワス様が鉄を纏った怪物と戦っているよ!なんなんだよこれ!」

ウッドワス軍・兵士2「で、でもしかし・・・ウッドワス様はパーシヴァルと先代・妖精騎士たちと戦い、ウッドワス様の力の差を見せたんだろ?」

ウッドワス軍・兵士2「オレらはウッドワス様が本気で戦っているところって見てないけど、あんな殴り合いをしているウッドワス様は初めて見るよ・・・」

ウッドワス軍・兵士1「うん・・・敵軍に包囲されて、ウッドワス様が本気で戦場に出陣し、あのように鉄の化け物と殴り合いをしているなんて・・・」

ウッドワス軍・兵士1「よっぽど3日前にかわした妖精騎士アグラヴェイン様との賭けに勝ちたいんだろうなぁ?意地でも賭けに勝って、アグラヴェイン様を追い出そうとしている・・」

ウッドワス軍・兵士1「まあ、どっちが勝とうと負けようと・・俺たちはその賭けに巻き込まれた被害者って事になるよな?」

ウッドワス軍・兵士2「だな・・・。」納得している
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ウッドワス「――フゥゥゥ!」ビィィィーー!(手からレーザー発射)

ガイル「――――!!」ガシッ、ビィィィーー!(レーザーを両腕で防御する)

ウッドワス「なぁ!?」ビクッ!

ガイル「―――――」ビィィーー!シュッ!(レーザーを防御しながら前に出て行き、)


ぐるんっ、バシンッ!バコォォォン!(ウッドワスに強烈なパンチとアームハンマーを喰らわせるガイル)

ウッドワス「ぐほぉぉ~~!?」バシュゥゥン!バコォォン!(殴られる)

ガイル「フゥゥン!」フゥゥ~ン!バシィィン!(アッパー)

ウッドワス「ゴホォォ~~!?」バコォォォン!(殴られる)

ガイル「ヌゥゥゥーー!!」ドスッ、グシャァァ~ン!(メタルホーンで貫いていく)

ウッドワス「オゴォォォ~~!?」グサァァァ~~!(メタルホーンに刺される)


ガシッ、ドスドスドスドスドスゥゥーー!(ウッドワスを貫いたまま走っていくガイル)

ドスドスドス、ズゴゴゴォォーーン!(そのまま地面に引きずるようにウッドワスにダメージを与えていくガイル)


ウッドワス「グォォォ~~!?(な、なんてパワーのあるパンチ力・・なんという耐久力の多さだ・・。コイツが・・・黒犬公の息子の実力なのか・・?)」

ウッドワス「(だがそれでもなお、オレを仕留めるには程遠い。オレの『星の肺』が健在である限り、オレはこのような奴には負けん!)」

ウッドワス「(それにいくら防御が非常に高くパワーがあろうと、所詮コイツは半妖半人の子・・人間の部分さえも受け継いでいるというのなら尚更だ。)」

ウッドワス「(いくらコイツの耐久力が非常に高く、防御があろうと・・コイツが人間の部分を受け継いでいる限り、必ず何処かで限度があるはずなのだが・・・!?)」ジロッ!(何かを見つける)


キィィン!パァァァ~!(遠くでメリュジーヌと武蔵たちの治療をしているアルトとスズカ)


ウッドワス「(!。成る程、オレがコイツと戦っている間に負傷している者らを回復させ、体勢を立て直そうってワケか!)」

ウッドワス「(アイツらを戦線復帰させ、こちらに加勢されたら面倒だ!一刻も早くコイツを始末させなければ・・・)」

ウッドワス「―――!?」何かの存在に気づく

ジジッ、ジィ~ジィジィ~~・・・(火花を散らし、平原に墜落している妖精兵器・クリサリス)

 
クリサリス「『オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪オラハシンジマッタダー♪テンゴクーニイッタダー♪』バチバチィィ~・・・(火花を散らしている)

ウッドワス「――!(アレだ!アレならアイツをいち早く仕留める事が出来るかもしれん!あの妖精兵器に積まれている武器を使えば・・・)」

ウッドワス「(クリサリスよ。敵軍に撃ち落とされるなど言語道断だが、せめて最後ぐらいはオレの役に立たせて貰うぞ!)」


ググッ、バシバシバシッ!ガコガコガコォォン!(バタ足でガイルの首元とアゴ部分を同時に攻撃する)

ガイル「―――!?ゲホゲホッ!?」咳をし、突進攻撃が緩んでいく

ウッドワス「グゥゥゥ~~!!」グルンッ、バシィィン!(ガイルの顔部分にかかと落としを決める)

ガイル「ヌグゥゥッ!?」ガコォォン!(攻撃を喰らい、眼を瞑る)


バシッ、ガコンッ!ガシュン!(両足で蹴り上げ、メタルホーンを引き抜いて脱出するウッドワス)

ギィィィン、ジュオォォー!ジュグジュグゥゥ~~!(『星の肺』の力で刺された部分と殴られた部分を治していくウッドワス)


ガイル「!?。再生しただと・・・。つまりアレがウッドワスの力だと言うのか・・・?」

ウッドワス「どうした?貴様が正義というその鋼鉄のサイの力はそんなモノか!生ぬるい・・・生ぬるいぞ!」

ウッドワス「貴様の生ぬるい攻撃ではこのオレを倒す事などできん!そのような攻撃では貴様の父と母など救えぬし、貴様の家族らも守る事もできんぞ?」

ウッドワス「フッ・・・所詮は貴様などの能力では、貴様が信じるというサイなど、このオレの足下にもならぬ存在であったって事になるかもな?」煽っていく

ウッドワス「クッハハハハハハハハハハ!!」煽るように笑っていく

ガイル「――!?。てぇめえぇぇぇぇ~~~~!!」ハシュゥゥ~~!(息を荒く吐いていく)


ガシュッ、ガシュッ、ガシュッ!ガシィィン!(両腕にメタルホーンを増やし、足を後ろに蹴って勢いを付けていく)

ガイル「必殺・・・鎧装突進:フルメタルガイル・ホーンスマッシュ!!」ズドドドドォォォーーーー!!(勢いを付けて突進していく)

ウッドワス「―――――――」直立で構えていく

ガイル「ヌォォォォーーー!!」ズドドドドォォォーーー!ギュゥゥゥーーン!(ウッドワスにめがけて突進していく)


ギュオォォォーーーン!!(ウッドワスを守るようにバリアが展開される)


ガイル「――――!?」ドシィィーーン!ギィィィ~~!(バリアに守られて貫けない)

パーシヴァル「・・・!?」ウッドワスのバリアを見て・・

アルト「・・・!?」ウッドワスのバリアを見て・・

アルトリアたち「・・・!?」ウッドワスのバリアを見て・・


ガイル「クゥゥゥ~~!なんのこれしきぃぃ~~!」ズズッ、ズズズゥゥ~~!(推し進もうとする)

ウッドワス「クククッ!――――」シュッ!(真横に瞬時に移動する)

ガイル「―――!?」ズドドォォーー!!(止まらず進んでいき・・)


ズドォォォーーン!ガギュォォ~ン!(妖精兵器・クリサリスのボディに激突する)

ガイル「し、しまった!?クソッ、抜けな――――」ギィギィ~・・・(突き刺さった頭部の角を抜こうとするが・・・)

ウッドワス「ククククッ!―――――」ジャラジャラジャラ、シュッ!(何かを持ってガイルの元へ行く)


シュゥゥーン!ガコォォォン!(足蹴りで突き刺さっているガイルを無理やり引き抜くウッドワス)


ウッドワス「フゥゥゥン!」ガシッ、ジャラァァ~!(ガイルの口にチェーンガンの弾を入れ込む)

ガイル「!!!!?」ジャラァァ~・・(ガイルの口にチェーンガンの弾数発が含まれていき・・・)

ウッドワス「―――――」ガグンッ!(噛ませるようにガイルのアゴを押し出す)


ガキッ、バババババァァーーー!!(噛みついた衝撃でチェーンガンの弾が暴発する)

ガイル「―――――――」ババババァァァーーー!!(口の中の暴発攻撃を受ける)

ウッドワス「――さらにとっておきだ!」ジジジィィ~!ギュゥゥン!(エネルギー弾を放つ)


バシュゥゥーン!ドシィィン!バリバリビリリィィ~~~!!(エネルギー弾の直撃とクリサリスの漏電の両方を受けるガイル)


クリサリス「GAAaaaaaaaaa~~~!?」バリバリビリリィィ~~~!!(漏電による電撃が放たれる)

ガイル「~~~~~~~~~!?」ババババァァァーー!バリバリビリリィィ~~~!(チェーンガンの弾丸の暴発と漏電による電撃の両方を受けていく)



アルトリアたち、介人たち、ダ・ヴィンチちゃんたち「!!!?」愕然としている

メリュジーヌ、武蔵、カイニス、ボガード、パーシヴァル「!!!?」愕然としている

ジョルニ、ルージュ、セフィー、スズカ「!!!?」愕然としている

アルト「!!!?ガイルゥゥゥーーーー!!」絶叫する

バーゲスト「アァ・・・アァァァァァァァァ!?」絶叫する

セツノ「ガイルお兄ちゃぁぁぁ~~ん!!」絶叫する

【ガイルゥゥゥーーー!?】


ババババァァァーー!バリバリビリリィィ~~~!(チェーンガンの弾丸の暴発とクリサリスの漏電がガイルを致命的に攻撃していく)

―――――――――――――――――――――――――――――
ガイルとウッドワスの戦いにて・・・未だにウッドワスは『星の肺』の力でガイルが与えた傷がすぐに治ってしまい、ガイルはウッドワスの攻撃による衝撃を耐えていくなか・・・

アルトたちが体勢を立て直そうとするところを目撃したウッドワスは、近くに墜落していた妖精兵器・クリサリスを見つけてはガイルを煽って誘導させていき、

ウッドワスの挑発に乗ってしまったガイルは必殺技であるフルメタルガイル・ホーンスマッシュをウッドワスめがけて突撃するも、ウッドワスが展開するバリアによって攻撃が届かず・・

逆にウッドワスによる策によって、クリサリスから出る漏電による電撃とウッドワスがクリサリスから取り出したチェーンガンの弾丸をガイルの口に入れて暴発させ、

ガイルはチェーンガンの弾丸暴発とクリサリスの漏電電撃という2つの致命的な攻撃を受け、それを見たアルトたちとアルトリアたちは愕然とするのだった。

シュゥゥ~~・・・ビリビリビリィィ~~~・・・(クリサリスからの漏電が終わる)


クリサリス「AA・・・・・aaaaaaa・・・・・・」ビビビビィィ~・・・ギュゥゥ~~ン・・・(完全停止)

ガイル「――――――――」シュゥゥ~・・ドスゥゥン!(ズタボロになって倒れる)


【そ、そんな・・・・・・】
【ガイルがやられた・・・】←

ウッドワス「クッハハハハハハ!少しはやるモノだったが、所詮は妖精と混じり合っただけの人間に過ぎず、純正の妖精で亜鈴を持つオレに手も足も出なかった!」

ウッドワス「全く、外からの攻撃は傷1つも付かない貴様の硬い装甲も・・内側から受ける攻撃には弱かったと言うわけだな?」

ウッドワス「ともあれ、ようやくあの忌々しい裏切り者の妖精騎士の息子を1人を仕留められたんだ。これで少しはモルガン陛下に―――」

バーゲスト「うわぁぁぁあああああああああ~~!!」バリバリバリィィィ~~!!(叫びながら黒煙と雷を身体から発生させる)


バリバリィィィ~~ドゴォォォン!!(怒りのままに第3再臨の姿となるバーゲスト)

バーゲスト「ウッドワスゥゥゥゥゥーーーーー!!」ダダダダダァァァーーー!!(ウッドワスに向かって行く)

メリュジーヌ「アァァァァァァァァーーーーーー!!」バシュゥ~~バリバリィィ!!(第3再臨の姿に変わりながら突っ込んでいく)

セツノ「アァァァァァーーーー!!」バリバリバリィィィ~~!!(怒りのままに突っ込んでいく)

アルト「――――――!!」ギュウゥゥン!!(ザ・ワールドを発動させる)

スズカ「――――――!!」シュンッ!(瞬時に消える)

ジョルニ、ルージュ、セフィー「――――――――」タタタタタァァーー!(走っていく)

ウッドワス「!」バーゲストたちの様子を見て・・


シュンッ!ガキガキィィィーーン!(両腕でメリュジーヌとバーゲストの攻撃を受け止めるウッドワス)


バーゲスト「グゥゥゥゥ!よくも・・・よくもあのような仕打ちで我が息子をぉぉぉぉーー!!」バリバリバリィィィ~~!(激怒)

メリュジーヌ「ウッドワスゥゥゥゥゥーーーーー!!」ギギギギィィィィーーー!(憤怒のままに押し切ろうとする)

ウッドワス「ハハハハハハ!愛する夫の子がやられ、頭に血がたぎったか!いくら騎士事を真似してる黒犬公たちとて、感情的にぶつかっていくか!」

ウッドワス「オレはただ近くにあったモノを使えるだけ使っただけだ。そこらのモノでやられる黒犬公の息子が悪いのだ!ハハハハハハ!」ゲラゲラゲラ!

バーゲスト、メリュジーヌ「!?。ハァァァァァーーーーーー!!」ゴォォ~~ン!(魔力放出が激しくなる)


バリバリィィ~~!(ウッドワスの背後をセツノが取っていき・・・)

セツノ「―――――アグッ!!」ガブッ!(ウッドワスの左足に噛みつく)

ウッドワス「!?。ツゥゥゥ~!」ブルンブルンッ!(振り払おうとする)

バーゲスト「ハァァァァーーーーーー!!」ジュボォォーー!(黒炎の斬撃)

メリュジーヌ「ヤァァァァーーーーーー!!」ジャキジャキジャキンッ!(閃光の斬撃)

ウッドワス「!?。――――――」ギュォォォーーン!(バリアを展開する)


ギュォォォーーン!ジャキジャキジャキッ!ジュボォォーー!バリバリィィーー!(バリアを展開されるも、ウッドワスへの攻撃を止めようとしないバーゲスト、セツノ、メリュジーヌ)

【バーゲスト、メリュジーヌ、セツノ!?】
【(ダメだ、怒りで我を忘れている)】←

ダ・ヴィンチちゃん「わかっている・・・!負傷しているメリュジーヌとスズカ、武蔵を優先してアルトが治療したのはいいが・・・今度はガイル君の命が危ない!」

ダ・ヴィンチちゃん「今さっきアルトとスズカが救助に向かっているが、このままではバーゲストたちもウッドワスに殺されてしまう!誰か、彼女たちを止めて・・・!」

アルトリアたち、武蔵たち「~~~~~~~」傷だらけで動けない

介人たち、飛電或人たち「~~~~~~」傷だらけで動けない

パーシヴァル「・・・・・・!!」グググゥゥ~~!(選定の槍を握りしめていく)

【(どうにかして3人を止めないと・・・)】
【(でも、足が思うように動けない・・・!)】←


パーシヴァル「――!!こんのぉぉぉ~~~!!」グググッ、ダダダダァァァーー!(ウッドワスの元へ走っていく)

ダダダダダァァァーーーー!!(怒りのままにウッドワスの元へ向かうパーシヴァル)
―――――――――――――――――――――――――
ギュゥゥゥゥ!!(時が動き出すようにガイルの前に現れるアルトとスズカ)


アルト「ヒール(超回復)!!!」キィィン!(ガイルの重傷部分に触れながら)

スズカ「ヒーリング(緊急治療)!!!」キィィン!(ガイルの重傷部分に触れながら)

ガイル「・・・・・・・・・」死にかけている


アルト「ガイル!おい死ぬなぁぁーー!ガイル!」ギュィィィーン!(ヒール(超回復)を強めていく)

ルージュ「嫌だよぉ~!ガイルお兄ちゃんが死んじゃうなんてぇぇ~~!」泣きじゃくっている

ジョルニ「死ぬなよガイル!お前みたいな正義のサイが、あんな奴に殺されてたまるかよ!」ガシッ!(ガイルの手を握る)

スズカ「目を覚ましてガイル兄様!!お願い、目を開けて!!」ギュィィィーン!(必死にヒーリング(緊急治療)を強めていく)

セフィー「ガイル!!」


ガイル「・・・・・・・・・・」未だに眼を覚まさない

―――――――――――――――――――――――――
暗闇の中で誰かの声が聞こえる・・・・・・。俺の事を呼んでいるよう泣き叫んでいる誰かの慟哭の声が聞こえる・・・

・・・ああそうか・・・。俺としてはやってしまった・・・・・俺はあの時、ウッドワスの野郎の挑発されて、気が立ってしまって・・・

俺の渾身の必殺技を出したが、ウッドワスの力で出来たバリアに阻まれて、なんかデッカい機械兵器にぶつかって、俺の角が抜けなくて・・・

俺の口に弾丸を喰わされ、後ろの機械兵器の電気に感電されて―――俺の命は死んだの当然だ・・・


ああ・・・俺はなんて愚かなんだ・・・。俺の生きる『目的』が勝ってあんな事をしでかしてしまうなんて・・・

俺はただ父さんたちをウッドワスに殺させないためにウッドワスに立ち向かったというのに・・・・・・

ほんと俺は・・・俺の信じていたはずの“正義のサイ”に相応しくないかもしれないな・・・。俺の『目的』っていうものは・・・

『猪突猛進に生きる』―――それがこの俺『ガイル・オルラント』の生まれた時からある『目的』である。

猪突猛進。目標に対して向こう見ずに突き進むことであり、主に動物の猪を例え、一つのことに向かって猛烈な勢いで突き進む意味である。

俺という存在はその言葉通り――俺は難しい事など考えず、唯々己が好きなモノがこの世で1番正しく尊いモノであると信じ、それを蔑むヤツは許さない。

俺の信じるモノが最善で正しいモノだと納得するまでは、俺が信じるモノを守り、証明できるのであれば、俺はその為なら必死に努力する事も厭わない。

俺はそうやって強くなってきた。俺はそうやって俺の好きなモノや俺の家族を守ってきたんだ・・・。
―――――――――――――――――――――――
回想シーン1:ラーマとシータたちがいるカルデアの世界:微少特異点と化したシュミレーションルームにて・・・


バシバシッ!ガシュッ!ベチュッ!バキボキバシィィン!(次々と特異点内の敵を一掃していくガイル)


ガイル「ハァッ!ドリャァァッ~~!!」ガキガキィィン!バキベキボキッ!(身体を鉄に変えながら敵を殴り倒していく)

■■党型のエネミーの群れ1「アベ~~アベ~~アベ~~~!!」襲いかかってくる

■■党型のエネミーの群れ2「ぞうぜい!ぞうぜい!もっと増税したいよぉぉ~~!!」襲いかかってくる

ガイル「ツゥゥ~!さっきからカネカネとか権力権力とか言って、自分の国や国民よりも権力と金しか眼がないのか!!」

ガイル「そんな奴らなど、この俺の正義のサイの鉄槌を持ってぶちのめしてやる!行くぞーーー!!」ガキガキィィン!(身体全体を鉄に変えていく)


ガキガキガキィィィーーン!(ガイルの身体がメタルゲラスのように変化していく)
―――――――――――――――――――――――
兄妹たちとのテレビ鑑賞によるイメトレにて、特撮アニメである『仮面ライダー龍騎』が参考資料として使われた。ライダー同士による戦いで有名な特撮アニメだ。

その特撮アニメの映像の中で『メタルゲラス』という動物のサイを二足歩行にした怪人が映っており、俺はそのメタルゲラスの存在に感化した。

サイは俺が子供の頃から好きな動物であり、メタルゲラスの力強くで突貫力がある戦い、正に正義のサイに相応しい姿であったからだ。

だが『仮面ライダー龍騎』ではメタルゲラスは悪のライダーである仮面ライダーガイの契約サーヴァントであり、メタルゲラスは悪の存在であると、映像の中でそう表現されている

俺はそれが許せなかった。少なくてもメタルゲラスは俺の中では正義のサイモンスターであると思っているからだ。


俺は俺が信じる正義のサイである『メタルゲラス』の存在を俺の『身体変化』の能力による戦法に加えた。メタルゲラスが正義のサイである事を証明するために。

あの映像やメタルゲラスがテレビの中だけの存在であることはわかっている。でもそれでも俺はメタルゲラスという正義のサイがいるという証明をしたかった。

ジョルニたちや他のみんなはメタルゲラスの事を悪の怪人だと当たり前のように言うかもしれないし、俺は彼らと争うことはしたくなかった。

だからこそ俺は、メタルゲラスが“正義のサイ”である証明として、俺は『メタルゲラス』になれる技をあみ出し、それを完成させようとシミュレーションルームで自主練をした。

ただそのシミュレーションルームが壊れていて、その影響で微少特異点が発生と共に俺は特異点内の敵に襲われたのだが・・・・・・

俺は俺自身の身体をメタルゲラスへと変え、その姿で戦えるようにする為に敵と戦い、そいつらを全て返り討ちにした。

そしてついでとして俺は微少特異点の黒幕を倒し、俺を助けに来た母さんたちに自慢するように微少特異点の解決と聖杯回収を報告した。


微少特異点による実戦によって、俺はメタルゲラスとなれる変身術『鋼鉄鎧装』を完成させ、いざという時により硬くより強力なパワーで敵を倒すことが出来るようになり、

俺は俺のやり方でメタルゲラスが“正義のサイ”である事を証明できるようになり、ジョルニたちやラーマたちも、メタルゲラスが“正義のサイ”であることへの理解を築いたんだ。

回想シーン2:妖精國ブリテンに来てからここ数日間・・・・・・
―――――――――――――――――――――――――――――
その1:シェフィールドにてー――


ガキィィン、ギィィ~~~ン!!(双方の槍がガイルの鋼鉄の両腕に攻撃し、金属音が鳴り響く)

ガイル(回想)「グッ・・グゥゥ~~!!」ギィィ~!!(鋼鉄の両腕で防御する)

二代目妖精騎士ランスロット(回想)「ウガァァ~~~!!」ギィィ~~!!ガバッ!!(ガイルの両腕を槍がこじ開ける)

ガイル(回想)「なぁ!?」両腕が開かれる


セフィー(回想)「力に頼りすぎるなと教えられただろ!あやつの攻撃を見たか・・?」

セフィー(回想)「あのまま行けば、ガイルもあの者に噛まれ・・あの悪妖精らと同じになってたかも知らないのだぞ?」

ガイル(回想)「!?。・・・ゴメン。」反省する



その2:ノリッジでのダルダン戦にて・・・


ガキィィン、ガキィィーーン!!(3人のパンチがダルダンの宝石の身体に当たる)

立花響(回想)「~~~~~~」ビリビリビリィィ~~!!(身体が震える)

ガイル(回想)「~~~~~~」ビリビリビリィィ~~!!(身体が震える)

ゼンカイザー(回想)「~~~~~~~」ビリビリビリィィ~~!!(身体が震える)

―――――――――――――――――――――――――――
俺が生まれて数年が過ぎ、俺たち家族は妖精國で囚われている父さんとヴァージェ母さんを助け出す為に妖精國ブリテンへと来訪し、俺の父さんであるアルト・オルラントと再会し、

未だ何処かに囚われているジョルニとルージュの母さんであるヴァージェを救い、家族が本当の意味で揃う為、妖精國の妖精たちをモルガンの支配から解放させる為、

俺たち家族はその為に行動し、その中で現地の仲間と共に『境界なき勇士団』を結成し、別世界のカルデアのみんなと並行世界から来たヒーローたちと協力をしあっている。


しかしその中で俺の『目的』の達成がうまく出来ない事に俺は気づいていた。この妖精國に来てからずっとだ・・・

俺のパワーと技がイレギュラーズの妖精たちにうまく通用せず、俺の意見や証明がどうも言えずじまいになっている事が多くなった。

まあ、状況やタイミングの事もあり、俺よりも頭の良い父さんたちの話を聞いていれば、俺たちが目標としている事に辿り着く事はわかっている。

俺は俺の『目的』がどこかで達成できる時が来る事を望み、俺はただ、父さんたちの言う事に従って行動し、いずれにしても俺の『目的』を父さんに打ち明けようとそう考えていたのだが・・・
――――――――――――――――――――――――――
回想シーン3:少し前――ロンディニウム:大広間にて・・・


ドゴォォォーーーン!(外でウッドワスの『奔流』がアルトたちに向けて放たれる)


レッドラ・ビット「!?。なんですか、今の爆発音は!外の方から聞こえたのですが、まさか・・・!」

イズ「!。時間がありません・・・ガイル様、響様、今はあなた様のお力が必要です。今すぐに皆さまの元へ向かわれてください。」

イズ「それらの理由としてはこちらの方で情報を共有させて貰います。」ガチャッ・・・(何かを懐から取り出す)

立花響、ガイル「・・・えっ?」理由がわかっていない


ガチャ、シュルルゥゥ~ガチャン!ピピピピィィ~~!(ある方法でガイルと立花響にイズからの情報共有がなされていく)

ゼロツードライバーによる電子空間の中:とあるシュミレーションにて・・・(ロンディニウム周辺:平原)


ギュウゥゥ~~ン!(選定の槍が光り出す)

パーシヴァル「・・・・・・ふぅ――――ふぅぅぅぅ・・・・・」ギュウゥゥ~~ン!(選定の槍を構えていく)

ウッドワス「―――ほう。」

アルト「―――!?あれはまさか・・・」

パーシヴァル「ふぅぅぅ・・・・・・!聖槍、開廷―――――!我が行い、我が蛮行を裁きたまえ・・・・・・!」ギュウゥゥ~~ン!(選定の槍が光り輝く)


パーシヴァル「選定の槍よ、いま一度、私に力を!セイッ、ハァァァァーー!」グルルル~ン、ガキンッ!ズバァァァーーー!!(選定の槍から閃光が放たれる)

ギュウゥゥーーン!(選定の槍の一撃がウッドワスめがけて向かっていく)

ウッドワス「・・・・・・」立ち尽くしている

パーシヴァル「――――――!!」ギュゥゥーーン!


ギュオォォォーーーン!!(ウッドワスを守るようにバリアが展開される)


ウッドワス「――フッ、もちろん知っているよ。その槍の力は昔、10年前以上にオーロラから聞いている。」

ウッドワス「私としてはコマドリ大会で使ってほしかったよ。裏切り者のメリュジーヌが膝をつく無様が見れただろうに。」

ウッドワス「ところで、あの大会の命名者は私なんだ。君は知っていたかな、憐れなパーシヴァル。模造品の鳥が、竜を貶める事を願ってな。」

ウッドワス「今となっては過ぎ去った可能性なのだが、今となれば、その可能性は不要であったからな!」

パーシヴァル「・・・・・!?」ビクッ!(驚愕する)


ギュウゥゥーーン・・・(放たれた選定の槍の一撃が消えていく)

ウッドワス「―――――!!」ブルゥゥン!(アルトをパーシヴァルに向けて投げ捨てる)

アルト「ノワァァッ!?」ブルゥゥン!バシッ!(パーシヴァルにぶつかる)

パーシヴァル「ヌワァァッ!?」バシンッ!(アルトにぶつかる)


シュッ!ガシュゥゥゥーーン!(そのままアルトとパーシヴァルの上半身を斬り裂くウッドワス)

アルト、パーシヴァル「」ガシュゥゥン!ブシャァァァ!(斬り裂かれ、絶命する)

ウッドワス「ク―――――クク、ククク、」


アルトリア「」ガシュゥゥン!ブシャァァァ!(斬り裂かれ、絶命する)

ダ・ヴィンチちゃん、トリスタン「」ガシュゥゥン!ブシャァァァ!(斬り裂かれ、絶命する)

武蔵、メリュジーヌ、千子村正「」ガシュゥゥン!ブシャァァァ!(斬り裂かれ、絶命する)

ジョルニ、ルージュ、セフィー、セツノ、スズカ「」ガシュゥゥン!ブシャァァァ!(斬り裂かれ、絶命する)

介人、ジュラン、ガオーン、飛電或人、海東大樹「」ガシュゥゥン!ブシャァァァ!(斬り裂かれ、絶命する)

カイニス、ボガード「」ガシュゥゥン!ブシャァァァ!(斬り裂かれ、絶命する)

藤丸立香(男)「」ガシュゥゥン!ブシャァァァ!(斬り裂かれ、絶命する)


ウッドワス「ハハハハハハハハハハハハ!!」勝ち誇るように笑っていく

絶望するバーゲスト「アァ・・・アアアアアアアアアア!!」慟哭の嘆き声


ガシュゥゥン!ブシャァァァ!(斬り裂かれ、最後に絶命するバーゲスト)

少し前――ロンディニウム:大広間にて・・・(イズによる情報供給の最中)


ガチャガチャガチャガチャッ、ガチャンッ!(ゼロツードライバーを強引に取り外すガイル)

ガイル「うわぁぁぁぁ~~~!!あのヤロォォォォ~~~~!!」ガシンッ、ズドドドォォーーー!!(そのまま外へ向かう)

イズ「――!?。お待ちください!?ガイル様、今は冷静に――――」

立花響「げふっ、がはっ・・・・・!あ、ああ、あああ・・・・・・!」ゲホゲホ!(咳き込んでいる)

オベロン、月読調、アドニス「――――!?」今の状況に驚愕する

ユーミル「おいガイル!」


ズドドドドォォォーーーー!!(アルトたちの救援に向かうように走り去っていくガイル)
――――――――――――――――――――――――――――
あの時、イズが早急に見せたVR映像のような生々しいシュミレーション映像。ヒューマギアであるイズがAIで分析し、おそらくあり得るかもしれないと思われる未来の映像。

その映像で俺と立花響は、あの映像の中で父さんたちがウッドワスに殺されるところを見た。VRとはいえ、目の前で俺の大事な家族がウッドワスに引き裂かれて死んだ。

信じられなかった。俺の愛する家族が・・・ウッドワスとか言う狼のようなヤツに殺されるなんて、父さんと母さんはあんなヤツに負ける筈がない・・・あんなヤツなんかに殺されるはずがないんだ!

そんな事の事実を知り、それによって俺の中で我慢して溜まっていた感情が、同じく溜まっていた不快感と共に爆発した。この爆発した気持ちはもう俺にも止める事が出来なかった。

俺の家族と仲間を守らなければ・・・この“正義のサイ”である俺が皆を守らなければ、ウッドワスにみんな殺されてしまう!


俺の頭の中はその爆発した感情と不快感、そして仲間や家族をウッドワスから守る事でいっぱいとなり・・・俺は俺の持てる全ての力を発揮し、ウッドワスの奴に挑んだのだが・・・

その結果・・・俺はウッドワスの持つ亜鈴の力を見くびり、ウッドワスの力と俺を倒すかのような戦法によって返り討ちにされた・・・

身体の感覚が無い・・・中身はおそらくさっきの感電と銃弾によってズタボロになっているだろう・・・・。俺が自称した“正義のサイ”が聞いて呆れる・・・

許してくれ母さん・・・父さん・・・セツノ・・・みんな・・・・・・こんな・・・愚かしく負け、ずさんな姿で死ぬ俺を許してくれ――――
―――――――――――――――――――――――――――
ギュゥゥゥ~ン!パチィィ~・・・(視線がおぼろげに見えている(ガイルの目線))


おぼろげのアルト「起きてくれガイル!俺の息子であるアンタがこんな所で死ぬような男じゃないだろ!」慟哭を言う

おぼろげのセフィー「起きるんだガイル!ガイルがいなきゃ、いったい誰が我ら家族の力持ちを務めるというのだ!?」慟哭を言う

おぼろげのルージュ「ガイル兄ちゃあぁぁぁ~~ん!!いやぁぁぁぁ~~・・・」泣きじゃくっている

ガイル「・・・・・・・・・」虚ろに見えている


ギュォォォーーン!ジャキジャキジャキッ!ジュボォォーー!バリバリィィーー!(ウッドワスへの攻撃を止めようとしないバーゲスト、セツノ、メリュジーヌ)
―――――――――――――――――――――――――――
・・・・あの大広間の時のようなおぼろげな景色が見える・・・。そして聞こえてくるのは父さんやルージュたちが俺を呼んでいるかのように嘆いている・・

俺は生きているのか・・・?俺の身体が、スズカの『ヒーリング』と父さんの『ヒール』の力を受けている感覚がわかる・・・・

そして目の前には母さんとメリュジーヌ母さんとセツノが必死にウッドワスと戦っている姿が見える・・・・・・。まさか・・ウッドワスに返り討ちにされた俺のために・・・

あのまま戦っても母さんたちはウッドワスに勝てない・・・俺が見たVRの映像と同じ光景となってしまう・・・頼む・・・もう戦わないでくれ・・・

俺でも勝てないあんな妖精に勝てるわけがない・・・そう俺は確信を持っていたのだが・・・・・・
―――――――――――――――――――――――――――
ビュゥゥー――ン!(何者かがウッドワスにめがけて殴ろうとしている)


ガイル「・・・・・!?」その何者の姿を見て・・・

アルトたち「・・・・!?」その何者の姿を見て・・・

ダダダダァァァー、ガキンッ!(ウッドワスとバーゲストたち3人の戦いの前に立つパーシヴァル)


パーシヴァル「・・・・・・ふぅ――――ふぅぅぅぅ・・・・・」ギュウゥゥ~~ン!(選定の槍を構えていく)

ウッドワス「―――むっ!パーシヴァルも混ざるか・・・良いだろう、何人だろうと相手にしてやろう!裏切り者たちだろうと、円卓軍だろうと、」

ウッドワス「この排熱大公:ライネックの次代・・・『牙の氏族』の長たるこのウッドワスに、お前たちが勝てるはずがなかろうに!」

パーシヴァル「黙れ!!あなたはメリュジーヌとバーゲストを倒す為に戦闘に弱いスズカを先に襲い、娘であるスズカを守ろうとする隙を利用してメリュジーヌに一撃を喰らわせた!」

パーシヴァル「加えてガイルには先ほど貴方が言った“戦いは真に力ある妖精一翅で行なうもの”だと言いながら、近くにあるそれら(クリサリス)を利用し、ガイル殿に致命傷を与えた!」


パーシヴァル「私は許せません!母親を思う2人やそのご子息たちを貴方の都合で蔑み、亜鈴返りの力を持っていながら近くにあったそこにある武器を使い、」

パーシヴァル「ガイル殿にあのような致命傷を与えた以上、僕はもう――力の出し惜しみなんかしない!!」ギュウゥゥ~~ン!(選定の槍に光が集まりだしている・・)

メリュジーヌ「――!?。あの光・・・・・ダメだパーシヴァル!君がその槍の力を使っちゃ――――」止めようとする


ビュゥゥー――ン!(何者かがウッドワスにめがけて殴ろうとしている)

パーシヴァル「―――!?」その何者の姿を見て・・・

メリュジーヌ、バーゲスト、セツノ「――――!?」その何者の姿を見て・・・


ガシャッン!ガシャガシャン!!(右腕のギアが変形する)

立花響「オオリャァァァァ~~~!!」ギュボォォォーー!!(ブースト点火し、突撃していく)

ウッドワス「―――!(あいつはノリッジを攻めていた女王軍兵の報告にあった『絶唱の予言の子』だと!?)」驚いている

ウッドワス「(だがまた1人増えたところで、私の力の前では――――)」

立花響「ハァァァァァーーー!!」ギュゥゥ~!(拳を握りしめていき・・)



ギュオォォォ~~、バリィィィーーーン!バゴォォォーーーン!『我流・撃槍烈波』


ウッドワス「―――!?ウゴォォォ~~~!?」バコォォォーーン!(殴り飛ばされる)

バーゲスト、メリュジーヌ、セツノ「キャァァァ~!?」ゴォォォ~ン!(衝撃で飛ばされる)

立花響「――――!!ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・・」スタッ・・(地面に着地する)

パーシヴァル「響さん!?」


ウッドワス「グォォ~~ゲホゲホッ!?な、なんだ今のは!我が力の守りをあんな小娘1人の拳に打ち砕かれただと!?」驚愕している

ウッドワス「それになんだ・・・あの拳に殴られた痛みがまだ残る・・・我が『星の肺』ですら治癒が遅れる程の力をあの小娘が・・・」

パーシヴァル「!。(今のパンチでメリュジーヌたちが離れた!今なら・・・)後は私に任せてください!いざ、牙の氏族の長よ、ごめ―――」


立花響「生きることを諦めないで!!」大声で叫ぶ


パーシヴァル「―――!?」ビクッ!(驚く)

メリュジーヌ、セツノ、バーゲスト「――――!?」ビクッ!(驚く)

ダ・ヴィンチちゃんたち、アルトたち「――――!?」ビクッ!(驚く)

ガイル「――――――!!」パチッ!(目が覚めながら)

立花響「イズさんが私とガイルくんに見せてくれました。パーシヴァルさん、あなたが持っている選定の槍でウッドワスを倒そうとしているんですよね?」

立花響「でもそれでもウッドワスには効かなくて、それでパーシヴァルさんやみんなが・・・ウッドワスによってみんな殺されて・・・」

立花響「だからガイルくんは先立ってウッドワスに全身全力の力で向かったんです!ガイルくんの大事な家族や仲間を守る為に・・・・」

【!?】
【殺されるって・・・・・まさかそんな・・・】←


タタタタタァァーー!(ダ・ヴィンチたちの前に現れるイズ)


イズ「私がご勝手ながら、ウッドワスと皆さま方の戦いをシュミレートしました。私の方でウッドワスをサーチし、彼の最初の再生能力を発動した際に予測をしました。」

イズ「あのままあなた方が戦えば、確実に皆さまはウッドワスの手で全員殺害されていました。ガイル様はそれを止めようと先走るように単独で出撃を・・・」

イズ「迂闊でした・・・。ガイル様にあのような映像を見せたばかりに、確実な作戦も立てずに突撃し、私たちはそれを止める事が出来なかった・・」

イズ「それにより、ガイル様は皆さまに変わるかのようにお身体に重傷をお受けになったのだと・・・」

アルト「!?。ガイルがそんなことを・・・・!?」ガイルの様子を見て・・・


ガイル「ウッ・・・ウウウウ・・・・」ハァ・・ハァ・・ハァ・・・(目が覚め、意識を取り戻す)

スズカ「ガイル兄様!!ああ良かった・・・意識を取り戻したわ・・・」ハァ・・ハァ・・ハァ・・(魔力切れで疲れている)

ルージュ「うわぁぁぁ~~ん!ガイル兄ちゃぁぁ~~ん!」ギュゥゥッ、ビエェェ~ン!(泣きじゃくっている)

アルト「ガイル・・・・――――」少しホッとしている


アルト「ガイル・・・・どうしてあんな無茶な事をしたんだ・・・!なんでお前が俺たちの代わりに死にかけなきゃならないんだ・・・」

ガイル「ウッ・・・・・ゴメン・・・・・オレ・・・父さんたちみたいに頭が良くないし、俺の『目的』だってこうでもしないと達成なんか出来ないし・・・」

ガイル「俺という“正義のサイ”は無残に敗北した・・・・・もうあんな妖精に勝てるわけがないんだと・・・・」

アルト「!?。・・いちど負けたくらいで諦めるんじゃないよ!お前はそれでも俺の息子か!お前が今日まで信じた“正義のサイ”だと言うのか!」

アルト「ガイルは確かに猪突猛進でたまに目の前が見えなくなる所はあるとバーゲストから聞いてはいるけど、それ以前に、お前は家族やみんなの事を誰よりも思っている事も知っている。」

アルト「さっきだって・・戦いでボロボロだった俺たちを回復させる時間を稼ぎつつ、ウッドワスから俺たち守ろうと、ガイルはウッドワスと戦ったはずだ!」

アルト「お前も言ってただろ?どんなに窮地に立たされようとも、どんな逆境に晒されようとも・・・勝つか負けるかは・・・戦ってみなければわからないて・・・?」

アルト「それはお前が信じているという“正義のサイ”である事をウッドワスに証明させる為だけの嘘か?お前が心から信じている“正義のサイ”という・・自分自身の存在を・・・」

アルト「自分の妖精としての『目的』である『猪突猛進に生きる』為の・・・自分勝手なやり方で成し遂げようとしていたのか!!」

ガイル「――!?」ハッ!


バーゲスト「ガイル・・・・お主は・・・」

セツノ「ガイルお兄ちゃん・・・」

ダ・ヴィンチたち、介人たち「・・・・・・・・」

立花響、パーシヴァル「・・・・・・・・」

ウッドワス「・・・・・・・・」


【(自分勝手って・・・)】
【ガイル・・・・】←

自分勝手なやり方・・・・かぁ・・・。確かに言われてみれば俺が今までやってた事はそうだったのかもしれない・・・

アドニスも同じような事を言っていたなぁ・・『誰かの役に立つにたちたい』願いという名の『目的』を叶える為だけに・・回りを気にせず、ただ自分自身の能力の限界を見ずに過信していたと・・・

その過信が自身を破滅させ、みんなの事を悲しませたり・困らせたりしてしまったんだと・・。正に今の俺と同格だ・・・・

俺は俺自身が信じている事が正しいと証明させる為に動いていたんじゃない・・・俺自身の自分勝手な事を押しつけて、皆がそれを無理に納得させていたんだって・・・

ハァ・・・俺はなんて思い違いをしていたんだ・・・。自分は“正義のサイ”だから違うと思っていたが・・・俺もまた、妖精國の妖精の血があるんだと・・・
――――――――――――――――――――――――――――
アルト「――お前が心から“正義のサイ”だと思っているのなら、俺はそれを否定する事はしない・・・。それが自分の息子であるならば尚更だ。」

アルト「人は誰でも自身が考える事が違うし、それを証明したい気持ちがあるのは誰も同じ事だ・・・。俺も・・・ガイルも・・・皆だって・・・・」

アルト「だけどそれはガイル自身が思う事を妄信して押しつける事じゃない。ガイル自身以外の人たちがガイルの事を信じられるように・・ガイル自身が皆から心から信じられると思えるように・・・」

アルト「信じられる人になりたいのなら、自分自身を大事にし・・自分の意見や思いを理解されるようにすればいい。ただそれさえできればそれで良い・・・」

アルト「それはガイルが生まれた時から持つ『目的』ではなく、ガイルが本当の意味で心から思う事を・・皆にも分りあってくれるように、時間をかけてでも頑張ればいいんじゃないのかな?」

アルト「要はガイルに足りないモノは・・・『コミュニケーション』と『相手への理解』、って事だ。この2つをガイルが理解してくれればそれで良い。」

アルト「それが出来れば、ガイルはそうなれる。ガイルが心から思い、誰からも尊敬される真の“正義のサイ”になれるって事だ!」

ガイル「!?。父さん・・・・・・俺は・・・・」


キィィン!パァァァ~~・・(チェーンガンの暴発で裂けたガイルの頬を残り少ない魔力によるヒール(回復)で治していく)
――――――――――――――――――――――――――
自分自身を大事にしつつ、俺の色々な意見や思いを他のみんなに理解されるようにする・・・それも俺の『目的』ではなく、本当の意味で心から思う事を皆にわかり合えるようにする・・・

どれだけの時間をかけようとも、相手とのコミュニケーションと相手への理解さえ出来れば、俺は皆から心から信頼できる人になれる・・・俺が“正義のサイ”であると皆がわかってくれる・・

ああそうか・・・俺に足りなかったモノはそれだったのか・・・。俺が本当の意味で“正義のサイ”になるにはそれが必要だったんだな・・。

ありがとう父さん・・・俺はもう自分勝手で猪突猛進なんかしない。俺は皆から“正義のサイ”と呼ばれるなる為に・・・俺は・・・俺は・・!!
――――――――――――――――――――――――――
ギィィィン、ジュオォォー!(『星の肺』を発動させるウッドワス)


ウッドワス「ふぅぅぅぅ・・・‥ふぅぅぅぅ・・・・死ぬ前の会話は済んだか?この姿でオレをここまで長期戦にさせるのは、お前たち以来久方ぶりだ!」

ウッドワス「おかげで今のオレは飢えている。菜食主義さえも忘れるほどに、オレはお前たちの血肉を欲している!」ジュルルルゥゥ~・・・(ヨダレを垂らしている

ウッドワス「お前たちは愚かにも、この戦いでオレのベストコンディションに近き状態にさせた!もはや我がハラを満たさぬ限り、もう止まることは出来んぞ!」グルルルルゥゥ~~!(唸りをあげる)


アルト、ガイル「!?」ウッドワスの言葉を聞いて・・

バーゲスト、セツノ、メリュジーヌ「!?」ウッドワスの言葉を聞いて・・

ダ・ヴィンチたち、介人たち「!?」ウッドワスの言葉を聞いて・・

立花響、パーシヴァル「!?」ウッドワスの言葉を聞いて・・


【ベストコンディションに近いって・・・】
【それじゃあ今まで本気で戦っていなかったって事なのか!?】←

ジャキンッ、ギュウゥゥ~~ン!(選定の槍を構え、再び光り輝いていく)


パーシヴァル「・ふぅ――――ふぅぅぅぅ・・・・・!」ギュウゥゥ~~ン!(選定の槍を構えていく)

立花響「!?。やめてパーシヴァルさん!貴方が今、その槍の力を使ってもウッドワスには勝てない!その槍の力じゃウッドワスを倒せない!」

パーシヴァル「邪魔をしないでください!貴方が他者との争いで傷つけ合うことを極力嫌っていることは知ってます・・・私もまた、これ以上の血を流させる戦いはしたくない・・・」

パーシヴァル「ですがウッドワスは我らの想像以上の行いで、多くの円卓軍の同胞が犠牲となり、多くの者たちがこの戦火でたくさん傷ついた!」

パーシヴァル「それにガイル殿さえもウッドワスの卑怯な戦法で大きく傷つき、アルトさんたちも力及ばず敵うことが出来なかった・・・」

パーシヴァル「だがそれでもあのウッドワスやモルガンから皆さんを・・ロンディニウムを守らなければなりません!たとえそれが・・・私の命を賭けたとしても!」

立花響「!?。パーシヴァルさん・・・・・・」プルプルゥゥ・・ガシッ!(右手の拳を握りしめていく)


パーシヴァル「選定の槍よ、いま一度、私に力を!聖槍、開廷―――――!我が行い、我が蛮行を、」

立花響「―――!!そんなのダメェェェーーー!!」シュタッ!(パーシヴァルの前に飛び出す)

シュッ、ガシィィーン!(パーシヴァルの選定の槍を掴む立花響)



グワァァァ~~ン!(選定の槍が別の色の光を放っていく)


パーシヴァル「―――!?」その光に驚愕する

立花響「―――!?」その光に驚愕する


ガバッ・・・ガジャシャァァ~ン・・(お互いに選定の槍から手を離すパーシヴァルと立花響)

グワァァァ~~ン・・・(選定の槍の光が消えていく)


【(あの光はいったい・・・?)】←
【(いやそれよりも・・・)】

カイニス「なにやってんだオイ!パーシヴァルの奴、戦いの最中だっていうのに槍を落としたぞ!?」

ダ・ヴィンチちゃん「いや待て!2人の様子がおかしい・・・さっきのあの選定の槍の光はなんだったんだ?おそらくパーシヴァルの槍の力を解放したような感じはしたのだが・・・」

アルトリア「ええ・・・って、それどころじゃない!今の2人を頬っておいたら、2人はウッドワスに―――」

ガイル「―――!?クゥゥ~~!!」ドスンッ、ドドドドォォォーーーー!!(勢いよく立ち上がり、走り出す)

アルト「!?。ガイル!?」

―――――――――――――――――――――――――――
ハァ・・ハァ・・・ハァ・・ハァ・・・(互いに動揺しているパーシヴァルと立花響)


立花響「(・・・この感覚・・・私が最初にあの槍に触れたときと同じ感覚だ・・・・あの時の感覚がハッキリと感じた・・・でもアレって・・・)」

パーシヴァル「(な・・・なんなのですか・・・?響さんが触れた途端に感じた“アレ”は・・・あんな感覚・・・今まで感じた事がありません・・・)」

パーシヴァル「(今まで感じていた槍の慟哭と後悔の念とは違う・・・響さんが槍に触れた途端に感じた“アレ”は、もうどう考えても・・・)」


パーシヴァル「・・・・・・!?」立花響の後ろの光景を見て・・

立花響「―――!?」クルッ!(後ろを振り返る)

ウッドワス「!!。(いったいなんだったんだ・・・さっきまで輝いていた選定の槍の光が、あの小娘に触れた途端に色が変わった・・・)」

ウッドワス「(コマドリ大会やオーロラから聞いた話でも、あのような光を放ったという話は一度も無かった・・・だが・・・!!)」

ウッドワス「ハ―――ハハハハハハ!!どうやら貴様ら2人、土壇場になって、その槍とやらに見放されたようだなぁぁ~~!!」


ジャキンッ、グォォォ~~ン!!(黒いオーラを纏って2人に向けて接近するウッドワス!)

ウッドワス「勝機!オワリダァァァーーーー!!」グォォォ~~ン!(接近してくる)

立花響、パーシヴァル「―――!?」


フゥゥンッ、ガコォォォ~~ン!(ウッドワスの前にガイルが鋼鉄の片腕で立花響とパーシヴァルを守る)

ガイル「―――!!」クルッ、ガシッ!!グググゥゥーー!!(即座にウッドワスの腕を握りしめる)

ウッドワス「――なに!?貴様なぜだ・・なぜ貴様はまだ動けるというのか!?」グググゥゥーー!!(腕を握られる)

パーシヴァル「!?。ガイル殿!?」

立花響「ガイルさん!?」


ガイル「ウウゥゥ・・・ゲホゲホッ・・・。ゴメン・・・俺が・・・・猪突猛進で自分勝手なばかりに・・・みんなに迷惑をかけてしまって・・・」咳き込みながら・・

ガイル「俺が間違ってたんだ・・・・・俺が・・・俺が“正義のサイ”であり、この俺がウッドワスを倒せる奴なんだと、思い上がってしまったばかりに・・・」

立花響「・・ガイルさん・・・・」

ガイル「・・・だが・・・俺はもう間違えない・・・。もう自分勝手にやることも・・俺の思っていることを他人に押しつけたりしない・・・。俺は俺自身が・・・“正義のサイ”であると誇れるように・・!」

ガイル「俺は心から2人を、父さん母さんを、家族を、皆を・・・・・この真なる“正義のサイ”となる俺が全員守ってやるからなぁぁーー!!」



キィィィ~~ン、キラァァァ~~~ン!!(ガイルの眼と全身が光り輝く)

ガイル「うおぉぉぉぉぉ~~~~~!!」キィィン!バシュゥゥ~~~!!(ガイルの全身が光りつつ、身体から水蒸気が噴出する!)

ウッドワス「!?。ヌオォォォ~~!?」ブシュゥゥ~~~!!(水蒸気と一緒に吹っ飛ぶ)

立花響、パーシヴァル「うわぁぁぁ~~!?」ブシュゥゥ~~~!!(水蒸気と一緒に吹っ飛ぶ)


タタタタタァァーー!(アルトたちとアルトリアたち、バーゲストたち3人が吹き飛んだパーシヴァルと立花響の前に寄り添う)

【響ちゃん!パーシヴァル!】
【大丈夫か、2人とも!?】←

パーシヴァル「え、ええ・・・ガイル殿の身体から出た水蒸気によって吹き飛ばされましたが、特になにも・・・・」

立花響「はい。でもあのモクモクしたの・・・・一瞬だったけど、なんかもの凄く熱かったような・・・」

アルト「なんだって・・・・・それじゃあ、あのガイルの身体が輝いたと同時に出たと言う事は・・・・」

バーゲスト「ええ。・・・ガイル・・・まさかお主は・・・・」ある所のほうを見上げて・・・


ウッドワス「――熱ッ!?おのれぇぇ、いったいなにが起きて・・・・!?」

ウッドワス「な―――なん・・だと・・・?」ある所を見てて・・・


ブシュゥゥ~~~、シュッ!ゴォォォ~~~!(水蒸気の霧がガイルの手によって霧払いされる)

バシュゥゥーーー!ドロドロォォ~~!ボォォォ~~!(ガイルの身体全体をマグマと業火が包んでいる)


マグマと炎を纏ったガイル「ヌォォォォ~~~!!」ジュボォォーー-!ブシュゥゥーー!(火炎とマグマを纏っている)

アルト「―――!?」驚愕している

ウッドワス「~~~~!?」驚愕している

アルトリアたち、バーゲストたち、介人たち「―――!?」驚愕している

【なんか燃えてるぅぅ~~!?】←
【燃える“サイ”だ、これ!?】

アルトリア「見ればわかるよこれぇぇ~~!?」驚愕している

―――――――――――――――――――――――――
一度はウッドワスの手口によって倒され、チェーンガンの弾丸の暴発とクリサリスからの漏電による感電により、瀕死の重傷を負ってしまったガイル。

彼はアルトのヒール(超回復)とスズカのヒーリング(緊急治療)、さらに立花響の魂の叫びによって目を覚まし、アルトはウッドワスとの戦いによる敗北で意気消沈していたガイルを叱っていき、

ガイル自身の自分勝手で猪突猛進な性格を改め、ガイルの『目的』優先で自身の存在を誰かに押しつける事ではなく、ガイル自身が誰からも慕われる存在に慣れるよう・・

今のガイルに足りないとされる『コミュニケーション』と相手への『理解力』を持ち、誰からも信頼され、わかり合える存在になれとアルトはガイルにそう教えた。


自身の過ちと改める事を理解したガイルは、その気持ちと持って再びウッドワスの前に立ちはだかり、彼の強い思いと皆を守りたい気持ちが重なった事で、

その思いに答えるかのようにガイルの力が『覚醒』し、彼の身体は水蒸気の放出と共にガイル自身の身体にマグマと轟炎が纏っていき、

ガイルの全身がマグマと炎を纏ったメタルゲラスみたいとなり、その姿は業火の如く燃えているのであった。
―――――――――――――――――――――――――

ガイル「(ハァ・・ハァ・・。なんだこれは・・・身体中がマグマと炎に包まれて凄いことになってる。身体中がもの凄く熱い・・・)」ドロドロォォ~~・・(身体に纏っているマグマを見て・・)

ガイル「(だがなんだろう?この熱さとこの力・・・今の俺ならアイツを倒せる気がする・・・俺の新たに得た、この熱き力であるならば!)」ガシッ!(拳を握りしめる)


ウッドワス「ツゥゥッ!なんだその姿は・・・さっきまで鋼鉄に身を纏っているとは違い、姿が火の妖精と同じではないか!」

ウッドワス「だが黒犬公の息子である貴様が今さら姿を変えたところで、一度死に瀕した貴様にこの私が倒せぬ!再び返り討ちにしてくれる!!」シュッ!(手からレーザーを出そうとする)

ガイル「!!」ガバッ!(前に出る)


ドロドロォォ~~!ガシッ、ジュボォォーー!(ガイルの拳にマグマと業火が混ざり込んでいき・・)

ガイル「ハァァァァ~~!!」ボォォォォ~~!!(マグマと業火のパンチを繰り出す)

ウッドワス「!!」ガシッ!(身構えていく)


ギュオォォォーーーン!!(ウッドワスを守るようにバリアが展開される)

ウッドワス「フッ――たわいもない。そのようなパンチなんかにこの私が――」

ガイル「ウォォォォォーーー!!」ジュボォォォーー!(更に拳に力を込めていく)



ジュウゥゥゥ~~!バリンッ、バジィィン!バシュゥゥゥーーン!(バリアを突き破り、ウッドワスの胸部に拳を喰らわせるガイル)


ウッドワス「!?。ウガァァァァァ~~~~!?」ジュボォォ~~!ボシュゥゥゥ~~!

ガイル「オォォォォォォォ!ハァァッ!」バコォォォン!(拳を振りかぶる)


バコォォォン!ジュボォォォォーーー!!(ガイルに殴られたウッドワスの胸部がマグマと炎で焼けていく)

【!?】
【バリアを突き破っただと!?】←

スズカ「ガイルの体内温度・・・じつに5000万度!?これ、太陽の推定温度をかなり上回っているわ!?これってもしかして・・・」ピピピッ!(サーチしていく)

アルト「ああ・・・。――『覚醒』だ。ガイルの奴、自分の過ちを認め、俺や皆を守る想いが更に強まった事でその想いとガイルの心が、ガイルの力を『覚醒』させたと言うのか!」

千子村正「マジか!?あのやろう、今まで散々儂らに心配かけさせやがって・・・!」

バーゲスト「ガイル・・・・全く、お主ときたら・・・」ジィィ~ン・・(感心している)



ウッドワス「ガァァァ~熱い!?なんだ、この溶けたような鉄並みの熱さは?この私の守りを突き破るこの熱い炎の拳は・・・?不遜なり、不快なり!」ジュオォォ~~!(胸部を押さえている)

ウッドワス「・・・我が『星の肺』が焼けていく・・・!この亜鈴を持つこのオレがあの半妖半人の子の炎なんかに焼けられるとは・・・」ボォォォ~~!(胸部が燃えている)

ガイル「――ハァァァァ!!」ジュボォォーードロドロォォーー!!(マグマを纏った拳を再び振るう)

ウッドワス「!?。クソォォォ~~~!!」ジャキンッ!(爪を立てていく)


ヒュッ、ヒュンヒュンッ!ジュボォォ~~!ボォォォ~~!(ガイルの攻撃をかわしていくウッドワスとそれを追うガイル)

ドロドロォォ~~、ボタボタッ・・・ボォォォ~~!!(ガイルが動く度、マグマが地面に落ち、そこから炎が広がっていく)


ウッドワス軍・兵士たち「うわぁぁぁぁ~~!?」炎から逃げていく

円卓軍・兵士たち「オォォォ~~!?」炎から避けていく

【もの凄い炎だ!】
【これでは近づけない!】←

ボガード「いや、むしろ今はガイルの野郎にウッドワスの相手をさせた方が適材適所だ。見るがいい、ウッドワスのあの行動を・・・」

ボガード「『牙の氏族』が得意とする爪と牙があの燃えるガイルの前にはもはや無力とも言える!あのガイルの身体より流れ出しあの熱き焔と溶岩がそうさせている!」

ボガード「ああ――まさに『火山の厄災』の再来!ガイルの放つ灼熱の業火が、あの排熱大公のウッドワスを追い詰めていくとはなぁ!」

アルト「ああ。だがだからって、ガイルをあのままにしておくわけにはいかない。ガイルが『覚醒』したからには、ガイルのあの力はまだ俺たちには未知数と言ってもいい。」

アルト「それに『覚醒』した力にはそれ相応の『弱点』もある。その『弱点』をこちらが先に見抜けない限り、俺は安心できない・・・」

アルト「俺とスズカの魔力も残り僅かだが・・・、今はガイルの戦いを見守る事しか出来ないからな、俺たちは・・・・」

メリュジーヌ「ええ・・・・」

【・・・・・・・・】
【(頑張れガイル!)】←
――――――――――――――――――――――――――――
ジュボォォォ~~!ボォォォ~~!(ガイルの攻撃をとにかくかわしていくウッドワス)


ウッドワス「ツゥゥゥ~~!!」ヒュッ!(横に避けようとする)

ガイル「逃がすか!」ドバァァァーーー!(マグマを操る)

バシャンッ、ジュウゥゥゥ~~!ボォォォ~~!!(右ももと右の脇腹にマグマが当たり、そこから炎が燃え広がろうとする)

ウッドワス「!?。ヌゴォォォ~~!?」ボォォォ~~!!(焼かれようとする)


シュッ、ジャクゥン!(マグマが当たったところの表面を手刀で切り落とすウッドワス)

ウッドワス「グゥゥゥゥゥ・・・・!バカな、バカなァ!氏族の長が、排熱大公を継ぐオレが、あんな・・あんな半妖半人の黒犬公の息子に倒されるなど、断じて・・断じて・・・!」

ウッドワス「断じて!あってはならぬ、とてつもない、大問題だ!あんな・・・あんな半妖半人の子1人にこのオレが・・・・!」

ウッドワス「貴様はいったいなんなんだ!?この正当なる亜鈴返りの・・・排熱大公の亜鈴と同格の力をお前が―――!?」

ガイル「・・・・・・・・」ジュボォォーー!ボォォォーー!(炎とマグマが荒ぶるように放出されてる)

―――――――――――――――――――――――――――――――
ウッドワスが見たイメージ


ドスンッ、ドスンッ!ドゴォォォーーーン!!(背中に背負ってある火山が大噴火する)

火山を背負ったサイ(ガイル)「グォォォォ~~~~ン!!」雄叫びをあげていく

ウッドワス「~~~~~~~~~!?」ガタガタガタガタァァァ~~!!(怯えている)


ドゴォォォーーン!ドカァァァーーン!(火山の大噴火の光景が広がっていく)
―――――――――――――――――――――――――――――――

ウッドワス「・・・違う・・!貴様のその力・・・もはやオレの・・・排熱大公の亜鈴を超えるモノ・・・こんな・・このような力が、我が亜鈴を遙かに超えている・・・!」ガタガタガタガタ!!(震えている)

ウッドワス「もはや我が排熱大公では敵わぬ・・・貴様のその亜鈴・・・『排熱大公』を超えた『灼熱大公』――“『灼熱大公:ガイル・オルラント』!?”」ガタガタガタガタ!(震えている)

ガイル「・・・・・!!」ギリッ!(眼を睨ませる)

ウッドワス「ひ、ヒィィッ!?」ガタガタガタブルブルブルッ!!(震えあがる)


ガイル「(ハァハァハァハァ!さ、さすがに今の俺は、この灼熱の熱さを長く維持できない・・・。)」ジュボォォーー!ボォォォーー!

ガイル「(だがせめて・・・あのウッドワスの野郎へのトドメとして、俺の渾身の一撃を喰らわせてやる!)」ガシッ!グググゥゥー!(拳を握りしめる)

ガイル「ヌォォォォォ~~~~!ハァァァァーーー!」ジュボォォォ~~、ドシィィィーーン!!(マグマと炎を纏った拳を地面に叩きつける)


ドゴォォォーーン!ズゴゴゴォォォォーーー!!(ウッドワスに向けてマグマが這い寄る地割れが発生する)

ウッドワス「な、なぁ!?ノワァァァ~~!?」ドゴォォォーーン!バシュゥゥーーー!!(その地割れに落ち、そこに這い寄るマグマによって焼かれていく)

ガイル「!!。オォォォォォーーー!」ドスンッ、ガシッ!(両腕を構えていく)


ボシュゥゥ~~!ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォーーーー!!(そのまま地面にめり込んだままガイルの元へ引き寄せられるウッドワス)

ウッドワス「がぁッ、ガァァ~~!?やめろ~~、やめてくれぇぇぇぇ~~~!?」ズゴゴゴゴゴゴゴゴ!!(ガイルに向かって引き寄せられる)

ガイル「ウオォォォォォォ~~~!!(必殺奥義・・灼熱大公:火炎大噴火(ヴォルケーノ・ガイル・インパクト)!!)」ボコボコボコォォォ~~!(両腕にマグマが溜まっていき・・)

ガイル「――セイヤァァァァーーーー!!」ボコボコォォォ~バシュゥゥン!


バシュゥゥン!ズドゴォォォォーーーーーン!!(灼熱大公:火炎大噴火(ヴォルケーノ・ガイル・インパクト)がウッドワスに炸裂する)
―――――――――――――――――――――――――――――
ガイルの強き想いにより、ガイル自身の力が『覚醒』し、ガイルはその身に纏ったマグマと炎を駆使し、ウッドワスにマグマと炎を付与した打撃をかましていく・・

逆にウッドワスはガイルのマグマ付与の打撃を打ち込まれ、自身の強みであった『星の肺』を一撃で焼かれてしまい、その後もガイルが纏うマグマと炎によって身体を焼かれていき、

ウッドワス自身もまた、ガイルの事を自身が自称する『排熱大公』を超える存在『灼熱大公』と称し、その力の前に身体が震える程に恐怖を感じていき、

ガイルは『覚醒』したばかりの能力の限界に気づきつつも、最後にガイル自身の新技にして最大の一撃をウッドワスへのトドメとするように発動していき、

ガイルの必殺の宝具『灼熱大公:火炎大噴火(ヴォルケーノ・ガイル・インパクト)』をウッドワスに向けて放ち、その攻撃はウッドワスにめがけて直撃するのであった。

【―――き、決まったーー!!】
【もしかしてこれ、いけるか!】←

アルトリア「えっ、なにこれ!?あまりの驚きの連発で頭が真っ白だったけど・・・。今、ガイルくんの攻撃がウッドワスに直撃したよね!?」

アルトリア「ってわぁぁ~!?あれ、さっきの攻撃でガイル君だけじゃなくウッドワスまで身体が火だるまになっちゃっているよぉ~~!?」アタフタ!(慌てている)

武蔵「ええ!――あっでも、ウッドワスは私たちの敵だとして、あいつだけはあのまま火だるまにしても問題じゃないのかな?」

ダ・ヴィンチちゃん「いや待って!なんかガイルくんが何か叫んでいる・・・・声がガラガラでよく聞こえないけど、これって・・!」

アルト「ああ!セツノ、一緒に来てくれ!ガイルとウッドワスを氷で消火させるんだ!スズカ、まだヒーリングはいけるか?」

スズカ「え、えぇ・・・でもガイル兄様はともかく、あのウッドワスまで助けるつもりですか!?彼は私たちの事を・・・」

アルト「いいから来い!ガイルが呼んでいる以上、ウッドワスも含めて助けるぞ!」

セツノ、スズカ「は、はい!」頷く


タタタタタァァーー!(ガイルの元へ急ぐアルトたち)
―――――――――――――――――――――――――――
ジュボォォォ~~!ボォォォォ~~~!!(ガイルの一撃を受け、身体全体が火だるまとなっているウッドワス)


ウッドワス「うがぁぁぁぁ~~~ぎやぁぁぁぁぁぁ~~~!?」ボォォォ~~ボォォォ~~!!(火だるまになっている)

ウッドワス「あああぁぁぁ―――熱い・・・身体中が燃えていく・・・!魔血も・・内臓も・・なにもかも燃えていくぅぅーーー!」ボォォォ~~!ブルンッ、ブルンッ!(炎を振り払おうとしている)

ガイル「・・・ヌゥゥゥ・・・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・」ドスンッ、ジュォォォ~~!(身体が燃えつつ、膝をつく)


ウッドワス軍・兵士1「うわぁぁぁ!?ウッドワス様が燃えている!あの黒犬公の息子の一撃でウッドワスが火だるまになってるぞ!」

ウッドワス軍・兵士2「あれではもう助からない!ウッドワスは負けたんだ!黒犬公の息子の方がよっぽど強かったんだ!」

ウッドワス軍・兵士3「に、逃げるんだ!ウッドワスはもうおしまいだ!賭けはウッドワスの負けだったんだぁぁ~~!!」

タタタタタタァァァ~~~!!(続々と潰走していくウッドワス軍の兵士たち)


ウッドワス「お、おい!?逃げるな!オレの身体を消火しろ!オレはまだ負けてない!まだオレはアイツらなんかに負けてなんかいないんだ!」

ウッドワス「何故だ!何故なんだ・・・女王の援軍が・・・女王軍の援軍さえ来てくれれば、こんな事にはならなかっ・・・・!?」

――――――――――――――――――――――――――
妖精騎士アグラヴェイン(回想)「モルガン陛下は貴方の事を信頼していると見せかけて、貴方もろとも『牙の氏族』を廃滅しようと考えている・・」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「貴方たちへの増援として送られるはずの増援はブラフであり、貴方たちに増援を送ると見せかけて、貴方たちをあの場で見捨てるつもりよ。」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「いくら貴方が窮地に立たされようとも、実際に援軍が送られていない以上、貴方はモルガン陛下に不要とされた妖精‥」

妖精騎士アグラヴェイン(回想)「女王陛下は貴方と『牙の氏族』を用済みとし、陛下はあのような嘘を付いたと見て間違いはないわ・・・」
――――――――――――――――――――――――――

ウッドワス「あああああ~~!!嘘だぁぁ~~!あんな・・・あんな妖精騎士アグラヴェインの戯言が本当だと言うのか~!!」

ウッドワス「援軍が来ていないというのなら、モルガンはオレの敗北を望んでいたのか!オレたち『牙の氏族』はモルガンにとって存在すら不要だと言うのかぁ~~!」

ウッドワス「オレは・・・オレたち『牙の氏族』はもはや陛下にとって不要な存在だと言うのかぁぁぁ~~!!」絶叫している

ガイル「―――!?。クソォォォッ!」グググッ、ドスドスドスッ!(ウッドワスに近づく)


ドスドスドスッ、ガシッ!(燃えながらもウッドワスを捕まえるガイル)

ウッドワス「!!――なにをする!?寄るな、離れろ!半妖半人の黒犬の息子よ!貴様なんかになにがわかるんだ!」

ウッドワス「『牙の氏族』でも無い貴様に、今までブリテンを殺さず、『厄災』やモース共からブリテンを何十年、何百年も守り、1000年前の『大厄災』からブリテンを守った妖精の事も知らずに!」

ウッドワス「『牙の氏族』オレをなくして誰が務まる!レオンゴンなんかに長の座を取られたら、それこそあの無能共は、“あの時”の過ちを繰り返す!繰り返してしまうのだ!」

ウッドワス「それなのにアグラヴェインの奴は・・・モルガンは・・・・我ら『牙の氏族』を愚弄し、このオレを排除しようとするなんて・・・!」

ガイル「落ち着けウッドワス!お前の身にいったい何があったかは知らないが、お前はただでは燃えつかせたりはさせないよ!」

ウッドワス「!?。なんだと・・・・」驚愕している


ガイル「父さん、セツノ!早くこっちに来てくれ!俺とウッドワスをどうにか助けてくれ!」

ガイル「どうも今のウッドワスは様子がおかしいんだ!とにかく俺と一緒に彼を助けて欲しいんだ!頼む!」ガラガラながらも叫んでいく



タタタタタァァーー!(アルトたちが駆けつける!)

アルト「聞こえたぞ、ガイルのその声。セツノ!!」

セツノ「うん。セツノに任せて!ハァァァァ~~!」ヒュゥゥ~コチコチコチィィィ~~!!(両手に氷と冷気を溜めていき・・・)


バシッ、カチカチコチコチィィィィ~~~!!(セツノが触れたところから勢いよく凍りついていく)

セツノ「バースト・ゼロ・ブリザード!!」カチコチコチィィ~~ン!!(凍らせていく)

ガイル、ウッドワス「――――――」カチコチコチィィ~~ン!!(身体が凍っていく)

コチコチコチィィ~~~ン!カチィィィ~~ン!シュゥゥゥ~~・・・(ガイルとウッドワスを含めた辺りのマグマと炎が凍りつくように消火される)


セツノ「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・!ガイルお兄ちゃん!」カチィィン、コンコン、ガコンッ!(氷の両手で氷をどけていく)

バーゲスト「ガイル!ガイル!」ガシャンガシャンッ!(氷を砕いていく)

アルト「ガイル!」ガコンッガコンッ・・・(氷をどけていく)


ガコンッ、ガコンッ、ガコンッ・・・・(氷をどかしていき、ガイルとウッドワスの頭を出していくアルトたち)


アルト「大丈夫かガイル!全く・・・さっき言った側からまた無茶をしやがって・・・!」

ガイル「ウゥゥゥ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・。ゴメン、父さん・・・・俺・・・・どうしてもパーシヴァルと響ちゃんのことを・・・」

アルト「言わなくても分かってる・・・パーシヴァルと立花響は無事だ。ガイルのおかげであの2人だけじゃなく、皆も助かった・・・」

アルト「それにガイル・・・お前、他にも言うべき事があるだろ?ゴメンだけじゃなくて・・・なあ?」

ガイル「!。・・・・・・うん。ありがとう父さん・・・・俺のことを2度も助けてくれて・・・・」

アルト「ああ・・・とても格好良かったよ・・・お前の・・・“烈火に燃える『正義のサイ』”の姿をな?」

ガイル「!。ああ・・・!」ニッコリ!(笑顔を見せる)


ウッドワス「―――――・・・・・・・・」シュゥゥゥ~~~・・(氷漬けにされている)

――――――――――――――――――――――――――――――
“灼熱のマグマと業火を操る”という力に『覚醒』したガイルの渾身の一撃を受け、身体全体が火だるまになるようにして敗北を喫した牙の氏族・ウッドワス。

ウッドワスの敗北が確信に変わった途端、ウッドワス軍の兵士たちはウッドワスの事なんかお構いなしに続々とオックスフォードの方角へと潰走していった・・・


ガイルとの戦いに敗れ、ある事で自棄になって燃えていくウッドワスに対し、ガイルは彼(ウッドワス)を捕まえ、セツノの繰り出す『バースト・ゼロ・ブリザード』の氷撃によって2人の身体が凍りついていき、

アルトは自身の息子であるガイルに対し、死にかけたり業火に焼かれたりと、かなり無茶をした事への罵りつつも、アルトはガイルの事を“烈火に燃える『正義のサイ』”として認めるのであった。


かくしてロンディニウム周辺での『予言の子』率いる『円卓軍&境界なき勇士団』とウッドワス率いる『ウッドワス軍』との戦いは、『予言の子』の勢力の勝利に終わった。

ウッドワスの秘密兵器である妖精兵器3機や力ある戦力により、多くの犠牲を払いながらも、アルトたちは強敵・ウッドワスを撃破し、彼を捕縛することに成功したのであった。

幕間:戦いが終わって・・・~ある者たちの謎と陰謀~
―――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム内部:大広間にて・・・


オォォォォ~~~~!!(勝ち鬨と歓声をあげていく円卓軍)


円卓軍・兵士「ウッドワス軍、潰走!戦闘は終わったぞー!非戦闘員は避難所から出てきていいぞー!衛生班は全員、正門の野営地に集合~!」

円卓軍・兵士「投降した兵士は西の居住区予定地に連行!面会を申し出たい者はケンウッド隊まで!」

円卓軍・兵士「繰り返す、ウッドワス軍潰走!防衛戦は我々円卓軍と境界なき勇士団の勝利だ!」


ワーーワーーワーーワーーーー!!(防衛戦の勝利に歓声をあげるロンディニウムの住人たち)


ワグ「よっしゃぁぁ~~!遂にあのウッドワスの軍勢を倒した!ガイルのアニキとパーシヴァルたちが、ウッドワスの野郎に勝ったんだ!」

ロブ「ああ!それにガイルのアニキやアルトの大旦那たちだけじゃない!このロンディニウムの中に侵入してたウッドワス軍の兵士らをコーラルの姉さんが吹き飛ばしたんだ!」

ロブ「周りがおぼろげに見えている中で、俺たちを暴風から吹き飛ばされないように警告をしたり、導いたりしてたしな!」

レッドラ・ビット「はい。あの多くの軍勢を辺りの視線が混濁していた中、彼女はその内に秘めていた力を解放し、あのような暴風の嵐を巻き起こしました。」

レッドラ・ビット「私の知る中では、3年前以前はこのような力をコーラル殿も知らなかったと言いつつも、彼女はその力でかの軍勢を竜巻の中へと吹き飛ばしました。」

レッドラ・ビット「これはノリッジの『厄災』にてアドニス殿の力が『覚醒』したと同じように、コーラル殿もまた、彼女自身の力が『覚醒』したかと思われまして――」

レッドラ・ビット「――だとすれば、これはもう彼女の事は・・・“嵐風(らんふう)のコーラル”と呼ぶしかありませんね!」キリッ!

コーラル「ら、嵐風って・・・私はただ・・・アドニス様やロンディニウムにいる皆さまをお守りしただけでありまして・・・」タラタラ・・・(動揺している)


タタタタタァァーー!(多くのロンディニウムの住民たちが一斉にコーラルの元へやって来る)


人間の住民1「コーラル様の風の報せを聞きました!まさかあんなに凄い暴風を起こし、ウッドワス軍を数多く吹き飛ばしてしまうとは!」

人間の住民2「だがおかげで皆が助かった!一瞬だがあなた様の風の報せで導いてくれたおかげであの暴風に吹き飛ばされずに済んだからね?」

妖精の住民1「私も同じ風の氏族の妖精ですが、あなた様のような風なんて起こせません・・。ですからコーラル様は、我ら風の氏族の誇りと呼べる妖精ですよ!」

妖精の住民2「ありがとうコーラル様!我らを守りし風の覇者!風の力を駆使し、ウッドワスの兵を吹き飛ばした風の妖精!」

人間の住民3「あなた様のおかげで皆が助かった。本当にありがとう・・・!」

コーラル「・・・・!。皆さま方・・・私・・・・」ギュゥゥ~・・・(胸元を握りしめていき・・)


ロンディニウムの妖精たち「ありがとうコーラル様!女王の犬の軍勢を吹き飛ばせし風の覇者!嵐風のコーラル様!」讃えている

ロンディニウムの妖精たち「ありがとう『予言の子』!ありがとうコーラル様!我らを守りし救世主の軍団よ!」讃えている


ワーーワーーワーーワーーーー!(一斉に円卓軍、境界なき勇士団、コーラルを讃えるように歓声をあげるロンディニウムの妖精たち)


ワグ「うわぁ~スゲェェ!コーラルの姉さん、これもうロンディニウムの英雄と呼ばれるぐらいになっちゃってますよ、これ!」周りの様子を見て・・

コーラル「え、えぇ・・・・そうですね・・・・この状況からしまして・・・。・・・・・・・」少し浮かない顔をしている

アドニス「・・・・・コーラル?」その顔をしているコーラルを見てて・・・


グググッ・・・(アドニスの手を握っていくコーラル)

ロンディニウム:作戦室では・・・・


オベロン「・・・・ウッドワスはガイルとの戦いで大火傷を負い、昏睡状態に陥った故に少々手当てを施しつつ、現状のところ、ウッドワスの身体を冷凍保管して捕縛したと・・」

オベロン「戦場にいた『牙の氏族』の2割は投降し、円卓軍の捕虜に。残りはオックスフォードに潰走していった。」

オベロン「本来、『牙の氏族』の氏族長補佐でもあるレオンゴンが戦場には不在、ウッドワスの身柄もこちらにある今、彼らに軍隊として機能しないだろう。」

オベロン「・・・・はぁ。まさかウッドワス軍にあんな変わりダネの戦力があるとは、ボクらも想定外の事態だったと言ってもいいよね?妖精兵器っと言ってたかな?」

オベロン「あの兵器の攻撃により、ランドン部隊はほとんど壊滅。他のロンディニウムに在留してた兵の数も減ってしまった…」

オベロン「・・・・だがそれでも今回の戦いに意味はあった。想定以上の犠牲は払ったけど、2つ目の大波は超えたかな。予定外のウッドワスの捕縛も付けてね?」

オベロン「これで南部における障害はほぼ取り除けた。君たちはどう思う、伯爵?パーシヴァル?」

パーシヴァル「え、えぇ・・・・確かにそうですね・・・。」頷きながら・・


ぺぺロン伯爵「そうね。キャメロットに向けて進軍する足場はできたんじゃない?アルトリアちゃんは鐘を二つ鳴らして、仲間たちと一緒にイレギュラーズを3人も撃破した。」

ぺぺロン伯爵「加えてガイルくんが『覚醒』し、ウッドワスを生け捕りにしちゃったからね?そしてなにより『牙の氏族』をあまり追い詰めていない。」

ぺぺロン伯爵「潰走する彼らを追撃せず、投降した者は捕虜として丁重に扱っている。これもパーちゃんが掲げているという円卓軍のスローガン・・・」

ぺぺロン伯爵「『目指しているのは妖精と人間の共存。糾すべきは女王の体制である』。それをここまで徹底しているんですもの。」

ぺぺロン伯爵「それに予定に無かった『牙の氏族』の長“だった”ウッドワスの捕縛、そしてボガードにも施したであろうアルトくんの『ヒール』の力によるウッドワスの改心・・」

ぺぺロン伯爵「これらもあって、『予言の子』と『境界なき勇士団』、『円卓軍』、『異界の戦士(ヒーロー)たち』の連合は女王と対等の正義となった。」

オベロン「うん。僕たちは妖精を滅ぼしたい訳じゃない。女王派だったウッドワスとは戦わざるを得なかったけど、『牙の氏族』はブリテンを護る為に必要だ。」

オベロン「『大厄災』がノリッジで終わりとは思えないしね。強力だといっても、しょせん先代も含めて妖精騎士は単騎。イレギュラーズもまた、強力なのだが数が少ない・・」

オベロン「大量に発生するかもしれないモースと戦うには、『牙の氏族』という戦士職は必要なんだ。それについてはパーシヴァルも知っているよね?」

オベロン「円卓軍にはランドンを中心に部隊を立て直し次第、オックスフォードを占領してもらおうとして・・・他に問題があるとすれば・・・」

ぺぺロン伯爵「その『牙の氏族』を誰がまとめるかよね?アルトの手で改心させたウッドワスか、ボガード、パーシヴァルとかアルトらが適任なのだけど・・・」

ぺぺロン伯爵「ウッドワスに至っては3日前に交わされ、ウッドワスが負けたことで契約が成立された妖精國版の『自己強制証明』(セルフギアス・スクロール)・・」

ぺぺロン伯爵「正式名:妖精賭博証明(フェリアル・スクロール)の呪術によって、氏族の長としての権限を全てイレギュラーズのメンバー・レオンゴンに取られてしまい、」

ぺぺロン伯爵「加えてウッドワス軍の『牙の氏族』の兵士たち全員がその契約の生き証人であるからに、今のところ、『牙の氏族』達は氏族の長となったレオンゴンに従う他はない・・」

ぺぺロン伯爵「おそらくレオンゴンが『牙の氏族』の氏族長である限り、女王派の『牙の氏族』は彼以外に従うことはないと思うわ。」

ぺぺロン伯爵「ハァ・・・まさか妖精國にもセルフギアス・スクロールがあったなんて聞いてなかったし、アレの呪術解除は私でも無理そうだからねぇ・・・・」困り顔

オベロン「そこは僕の方で何とかしてみるよ。いずれにしてもイレギュラーズのメンバーであるレオンゴンとは戦わないといけない理由がアルトたちやボクらにもあるからね?」

オベロン「それにアルトリアは名実ともに女王を倒す『予言の子』になった。ノリッジ、ソールズベリーからだけじゃなく、協力者は更に増えてくる」

オベロン「レオンゴンが倒されるか・・どっかで失脚した後で、『牙の氏族』の文化、習性に理解があって、指揮の才能もある逸材を見つけて、その者を候補として見繕おっておくよ。」


オベロン「それより、問題はこの後だ。後ろから刺される心配はなくなったけど・・・。これからの予定としては・・・・」

ぺぺロン伯爵「キャメロットに進軍するか、残りのイレギュラーズを倒しに行くか、残りの鐘を鳴らしに向かうかって事だよね?」

ぺぺロン伯爵「なまじ軍隊をもっちゃうと、気軽には動けなくなるのよねぇ~・・。パーシヴァル、これらの件について、円卓軍の団長である貴方はどう考えるのかしら?」

パーシヴァル「・・・・・・・・・・」浮かない顔をしている

ぺぺロン伯爵「・・・。どうしたのかしら?ウッドワスとの戦いの後で疲れているのはわかっているのだけど・・・」

ぺぺロン伯爵「パーちゃん。あなた、ウッドワスとの戦いからずっと浮かない顔をしているのだけど、あの戦いの中で一番気にしていることがあるのかしら?」

ぺぺロン伯爵「アルトたちから後で聞いたのだけど、あなたがウッドワスとの戦いにて、ヒューマギアのイズちゃんに貴方たちがウッドワスに殺される結果がシミュレートされてね・・・」

ぺぺロン伯爵「それを響ちゃんが止めようとしたところ、あなたの持っている選定の槍が響ちゃんの手に触れた途端、いつもとはまるで違う発光をし、それに驚いた貴方と響ちゃんはその槍から手を離した・・・」

ぺぺロン伯爵「パーシヴァルや響ちゃんの身に何があったかは知らないのだけど、あなた、あんまりそれについてあまり深く考えすぎない方が良いと思うわね?」

パーシヴァル「え、えぇぇ・・・・すみません・・・。その・・なんというか・・その・・・・・・」詫びる素振りをする


パーシヴァル「私がこの槍を振るうたびにこの槍はただ強く、“失敗した”という悲しみが流れ、身を裂くような後悔の念が溢れるように感じています。」

パーシヴァル「その念は今でもこの槍を私が持つ度にそう感じているのですが、響さんがこの槍に触れた時、今まで感じたことがない感覚が、槍を通して感じ取ったのですが・・・その・・・」

オベロン「???。今まで感じたことがない感覚って・・・?その感覚とはいったいなんだというのかい、パーシヴァル?」

パーシヴァル「ええ・・・あの感覚を感じた時、私の中でとても信じられない事であると感じ、おもわず選定の槍から手を離してしまったのですが・・・」

パーシヴァル「あえて一言で表現するとすれば・・・なんというか・・・その・・・・響さんが選定の槍に触れたとき、選定の槍がいつもと違う光で発光したと同時に・・・」


パーシヴァル「・・・・『選定の槍』が・・・・笑っている感覚がしたのです・・・・・」

オベロン、ぺぺロン伯爵「!?」驚きを隠せない
――――――――――――――――――――――――――――――
ウッドワス軍との戦いが終わり、ロンディニウムや円卓軍の被害状況をまとめている頃、ロンディニウムの街では円卓軍と境界なき勇士団がウッドワス軍に勝利した事への歓声をあげており、

特にロンディニウム内部に侵入した女王騎士ミスティとウッドワス軍を1人残らず吹き飛ばし、住民達を導いて護ったコーラルを英雄として讃えており、

ロブとワグ達はそれについて喜ばしいことだと話す中、コーラル本人はそれとは対照的な感じに浮かない顔をしているのであった。


一方の作戦室でウッドワス軍での戦いで発生した被害状況の把握と軍勢の立て直しの内容をまとめており、その事でオベロンとぺぺロン伯爵、パーシヴァルの3人で話し合っていたのだが、

パーシヴァルはウッドワスとの戦いの時、パーシヴァルが『選定の槍』の力を使おうとするのを止めようとした立花響が『選定の槍』に触れた途端・・

選定の槍が通常とは異なる光で発光したと同時に選定の槍が立花響に触れて、“笑っている”感覚をした事でパーシヴァルが動揺したことをオベロンとぺぺロン伯爵に打ち明け、

その話を聞いた2人は驚きを隠せないまでにパーシヴァルの話に驚愕するのであった・・・
―――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウム 正門付近:救護テントの集落


ガヤガヤガヤガヤ・・・・(多くの負傷兵たちの手当てをしている衛生兵たち)

スズカ「そこに包帯をたくさん持ってきて!重傷患者を優先に手当てをしていくわ。トリアージを急いで!」

スズカ「ダ・ヴィンチちゃん、そこの医療器具箱を持ってきて!こっちの患者の止血をしたい。出来れば止血の方も手伝って欲しいのだけど…」

ダ・ヴィンチちゃん「了解だ!止血の方はこっちでなんとかやっていくから、スズカちゃんは重症患者のヒーリングを頼む!」タタタタッ!(医療器具箱を取りに行く)

スズカ「ええ!衛生班、こっちに最重傷患者をお願い!」


タタタタタッ、ガタン!(重症患者2人が担架に運び込まれていく)

重傷患者2人「う、ウゥゥゥ……」大怪我をしている(症状:牙の氏族の攻撃による大怪我)

スズカ「…もう大丈夫よ。あなた助かるわよ。」キィィン!(ヒーリング(回復)を2人にかけていく)



立花響「・・・・・・・」浮かない顔をしている

回想シーン①:一週間前・・・・ロンディニウムにて、悪妖グビラとの戦いの中で・・・


悪妖グビラ(回想)「Baaaaaaーーー!!」ノシィィ~・・(二本足で立ち上がるように背中を後ろに曲げる)

立花響(回想)「~~っと、とととととぉぉ~~!?」タタタァァ~~、ガシッ!(どうにか選定の槍を掴む立花響)


グワァァァ~ン・・・(選定の槍が微かに光り出す)

微かな声「・・・フフ・・フフフ・・・・・ウフフフフフ・・・・・・」笑い声

立花響(回想)「!?」選定の槍を掴んでいて・・

―――――――――――――――――――――――――――――――――
回想シーン②:少し前・・・ロンディニウム周辺にて、ウッドワスとの戦いの最中・・・・・


パーシヴァル(回想)「選定の槍よ、いま一度、私に力を!聖槍、開廷―――――!我が行い、我が蛮行を、」

立花響(回想)「―――!!そんなのダメェェェーーー!!」シュタッ!(パーシヴァルの前に飛び出す)

シュッ、ガシィィーン!(パーシヴァルの選定の槍を掴む立花響)


グワァァァ~~ン!(選定の槍が別の色の光を放っていく)


選定の槍から聞こえる声「・・・フフッ♪ウフフフフ♪ウフフフフ♪」グワァァァ~~ン!(オレンジ色に光り輝いている)

パーシヴァル、立花響「―――!?」その光と声に驚愕する


ガバッ・・・ガジャシャァァ~ン!グワァァァ~~ン・・・(互いに選定の槍から手を離し、選定の槍の光が消えていく)
―――――――――――――――――――――――――――――――――
立花響「・・・・・・・・・」ジィィィ~・・・(自身の手のひらを見続けている)


立花響「(パーシヴァルさんやアルトリアちゃんは、あの『選定の槍』の事を・・もう選ばれてはなく、ただ失敗したという身を裂くような後悔の念が溢れていると言っていた・・・)」

立花響「(でも、私があの選定の槍に触れたときに感じたのは、“ただ身を裂くような後悔の念”ではなく・・・・“誰かと繋がれたと嬉しく思う同情と喜びの念”だった・・・)」

立花響「(――私がいた世界や別の世界の奏さん達の世界で色々な聖遺物に触れる機会があって、それに伴う形でシンフォギアの武装が色々と変わっていった事を、私はよく知っている。)」

立花響「(けれど・・・パーシヴァルさんの選定の槍は、今まで見てきた聖遺物とは何かが違うし、聖遺物のような物から感情のような感覚を感じた事など、私たちの世界では一度もなかった・・・)」

立花響「(わたしと藤丸くんの世界がかなり違うといっても、こればかりは私もよくわからない・・・。ハァ・・・エルフナインちゃんがいてくれたらなぁ~・・・)」


タタタタタッ!(次々と重傷を負った兵士達がスズカの近くへと運び込まれていく)

スズカ「・・・・・!。看護する人が足りないわ・・・・誰か、1人でも動ける人がいたら、止血とか包帯を巻くとか手伝って!」

スズカ「このままじゃ多量の失血で命を落とす人が多数出る可能性がある・・・。誰でも良いから動ける人は衛生班の人の手伝いを・・・!」

立花響「――!?。はい、わたしに出来ることならなんでも言ってください!これでも人助けをするが得意ですので!」

スズカ「!。響ちゃん・・・・・わかった。ならそこの兵士達の止血をお願い!そこに多くの止血道具があるから、使い方は隣の衛生兵に聞いて!」

立花響「はい!」ガタッ、タタタタッ!(手伝いに向かう)


立花響「(・・難しいことを考えるのはあとだ!今はわたしがみんなにできることをやらないと!)」
―――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウムの正門近くにある救護テントの集落では、円卓軍の衛生班とスズカを含めた医者たちが、ウッドワス軍戦での多くの負傷兵達の傷の手当てをしており、

スズカはアルトリアの魔術的加護を受けつつ、医者として多くの重傷を負った負傷兵達をヒーリング(回復)や自身の医療技術で手当てをしていき、

立花響は以前と今回の事で感じた『選定の槍』から感じた“笑っているような感覚”に疑問を抱いていたが、負傷兵を手当てする人が足りないと叫ぶスズカの要請を聞き入れ、

立花響もまた、スズカや衛生班の人達と共に、1人でも多くの負傷兵を治せるように手当と治療に専念していくのであった。

円卓軍 救護テントの集落:アルトたちがいる救護テントの中では・・・・


タッタッタッタッタッ、シュルシュルシュルッ・・・・・(向こうで多くの負傷兵達の手当てをしている)


【あれだけ魔力を使ったというのに・・・】
【さすがだね、スズカちゃん】←

セフィー「ああ。癒やしの力の他に、様々な医療技術を習得している彼女にとって、このような多くの負傷兵たちがいることは心許ない・・・」

セフィー「ガイルの治療のために『ヒーリング』の力を使う魔力を多く消費してでも、スズカは人を救う手を止めない。それこそ彼女の医師といてのプライドと言っても過言はない。」

セフィー「そしてその“誰かの命を救う事”こそ、スズカの産まれた時から持つ『目的』であると、自身もそれを認識しつつ行動しているからな。」

【成る程・・・・】
【まるでこっちの知るナイチンゲールみたいだね?】←

セフィー「ああ。そのナイチンゲールこそ、スズカに医療技術を教え、スズカが医師を目指す切っ掛けを作った・・・スズカの師匠とも言えるサーヴァントだからな。」


ワグ「ほんと凄いよなぁ~スズカの姉さんは!自分も少々怪我をしてて魔力も少ないというのに、円卓軍の兵士達の手当を懸命にやっていくなんてなぁ~!」

ロブ「ああ・・・円卓軍にも衛生班の人間と妖精はいるのだけど、それでも人が足りないとスズカがそう思ったのだから、ダ・ヴィンチちゃんと一緒に手伝いに行っているからな。」

千子村正「ああ。正に医療従事者のカガミと言えるな。まったくさっきまで自分も怪我していたというのに、その傷をすぐに治し、他の負傷者の手当をしにいってるものだからな・・」

千子村正「・・まぁスズカはともかく、こっちはこっちで治療が大変そうなのは変わりはないのだけどな・・・?」ある場所に目を向けながら・・



シュゥゥゥゥゥ~~~・・・・(セツノが作った氷のベットに横たわり、そのまま身体を冷却しているガイル)

ガイル「・・・・・・・・・・・」シュウゥゥゥ~~・・・・(身体中を氷漬けにされている)

ガイル「ハァ・・・どうだ?少しはここから動いても平気かな?なんかずっとこうして寝ていると、なんか冬眠しているようで恥ずかしいのだが・・・」

セツノ「ダメ。まだガイルお兄ちゃんの身体、まだ熱い。セツノ、氷で手を覆ってても・・お兄ちゃんの身体がとても熱いよ・・・」

ルージュ「そうそう!見てよこれ・・・・ガイルお兄ちゃんのお腹に置いているだけでお湯が湧きそうに沸騰しているよ!ガイルの身体がまだまだ熱いって感じを表すかのようにね?」


ボコボコボコボコォォォ~~~!!(ガイルの腹部に置いてある鍋のお湯が沸騰している)


武蔵「うわぁ~~ほんとだ!まるで本当にへそで茶が湧かせるぐらいにお湯が沸いている!うどんがあったら、これで茹でることが出来るかなぁ?」

ユーミル「うむ・・なんじゃそれは?それ、ワシも食べてみたいものじゃなぁ~?そのうどんっていうやつをなぁ・・?」

武蔵「おっ、あなたもそれ気になる~?そのうどんというのはねぇ~~―――」

ガイル「おい、人の腹で遊ぶんじゃないよ!氷漬けで動けず固定されているからって、これは恥ずかしいだろ!」カァァ~~!(恥ずかしがっている)

バーゲスト「~~~~~・・・・」呆れている

【ハハハハハハハ・・・・】
【(確かにお湯が湧かせるようだからね・・・)】←


アルトリア「ハァ~・・・とはいえ、あの業火の中でガイルさんが無事でなによりでした。アルトさんとスズカさんの懸命な治癒の力で命を取り留めたのはよかったの束の間・・・」

アルトリア「パーシヴァルと響ちゃんが揉めているところをウッドワスが攻撃しようとして、それをガイルが止めたその後に、」

アルトリア「ガイルさんの力が『覚醒』して、身体中がもの凄く熱い炎とマグマを操ってウッドワスを丸ごと焼いて撃破しちゃいましたからね。」

アルトリア「それとあの中でセツノちゃんがウッドワスと一緒にガイルさんの身体を氷で消火しちゃうものですから、ほんと私もかなりびっくりしましてね・・・」

ガイル「!。・・・・・・」黙り込む

アルト「まさかあの場でガイルが『覚醒』して、あのウッドワスの『星の肺』ごと焼きつくす程の獄炎とマグマを出せるようになるとはな。」

アルト「しかもその体内温度は5000万度と太陽を超えるぐらいの熱さだし、ウッドワスが出していたバリアを突き破るぐらいの威力だったものだからな・・」

アルト「このガイルの『覚醒』した能力を、ウッドワスは自身の『排熱大公』の亜鈴を超える――『灼熱大公』のガイルだと、カレはそう言ってた。」

ボガード「灼熱大公か・・・。確かにあのガイルの身体から出ていた、マグマと呼ばれる真っ赤にドロドロと燃えるように出る液状のモノは、そのマグマが垂れた場所から灼熱の炎が舞い上がり、」

ボガード「まるで『火山の厄災』の再来の如く、ウッドワスの奴を死に際一歩手前まで焼き尽くしたのだからな。」

ガイル「灼熱大公かぁ・・・。あの燃えたぎるマグマと灼熱の炎・・・正に俺の“正義のサイ”としての新たな姿といって間違いなさそうだな!」

アルト「ああ。あのガイルの“マグマと灼熱の炎を操る能力”・・・名を“『灼熱大公フォーム』”と呼ぶべきかな?」

ガイル「ああ!」頷く

【とっても似合っているよ!】
【さすが灼熱大公:ガイル・オルラントだね!】←


アルト「ああ。・・・・ただガイルの灼熱大公フォームには、同じく『覚醒』したアドニスやセツノと同じように『覚醒』した力の使用による反動とも言える『弱点』が存在している。」

アルト「ガイルの場合・・・『灼熱大公フォーム』を使った後、あまりに熱すぎる熱が身体に籠もり、触れるだけで身体の熱であらゆるモノが燃えてしまう事があり、」

アルト「ガイルの身体を十分に冷却しないと元の体温に戻らないというのが、スズカのサーチでわかった事なのだからな?」

アルト「・・・ほんと、俺がガイルにヒール(回復)をかけたいが、今のガイルの体温じゃ、手に触れただけで皮膚が燃え上がるぐらいの火傷を負いかねない体温になっているからな、ガイルは。」

メリュジーヌ「うん・・・だからこうしてガイルの身体をセツノの氷で冷やしつつ、ガイルが元の体温に戻るまでセツノの氷のベットで寝かしつけているからね。」

メリュジーヌ「その事についてはガイル・・・君もあの力を発現した時でも感じていたはずだよね?あのもの凄く熱いマグマと炎を長時間維持することも含めてね?」

バーゲスト「ああ。ガイルの灼熱の体温を冷却する手段は、今のところセツノの氷でまかなってはいるが、それだけでは私も心許ない・・・」

バーゲスト「画期的で且つ効率よいガイル自身の冷却方法が見つけるまでは、緊急時を除き、あの『灼熱大公フォーム』の姿の使用はしばらく差し控えるようにな?」

ガイル「ウウ・・・・・わかったよ母さん・・・・」渋々と聞き入れる

アルト「うん・・わかればそれでいいさ。」


ユーミル「うむ・・・確かにガイルのあの『覚醒』の力はかなり強力なのじゃが、その力を使った後、身体を冷却しないとあたり全てが燃えてしまうというのが難儀なのじゃが・・・」

ユーミル「ガイルがあのウッドワスと戦う事で、ヤツの攻撃で傷ついたお主らを回復させる時間を稼ぎ、そしてお主たちもまた、ウッドワスとの戦いを続けられた・・・」

ユーミル「ワシらも同じじゃ。ガイルが来てくれたおかげで、儂とコーラルは女王騎士に殺されるところを助けられた。ガイルのおかげであの竜巻に巻き込まれずに済んだからな?」

アルト「ああ。オレたちがウッドワスを撃破できたのも、ガイル・・・お前が一番頑張ってくれたおかげだ。本当にありがとう。」

ガイル「!。――うん。」笑顔で頷く


アルトリア「ええ。ガイルさんがあの戦いの中、決死の思いで戦い、ガイルさんの『覚醒』によって発現した『灼熱大公フォーム』によってウッドワスは撃破されました。」

アルトリア「ウッドワス軍もまた、投降した『牙の氏族』たちの2割を捕虜とし、残りはオックスフォードへと潰走した事で我々は勝利しました。」

アルトリア「あとそれになんというか・・・・その・・・当初の予定にはなかったのですが・・・・その・・・・」ジィィ~~・・(とあるベットにいる人物を見ながら・・)

アルトたち「!。・・・・・・」ジィィィ~~・・(同じ場所に眼をつけていく)


カチカチィィーン・・・シュゥゥ~~・・・(氷に包まれて眠っているウッドワス)


ウッドワス(昏睡状態)「・・・・・・・・・・」氷漬けになって眠っている

アルト「・・・・・・・・」ウッドワスの事を見つめている・・

数分前・・・・ロンディニウム周辺:平原(ウッドワスとの戦いの直後・・)


カチカチィィ~ン、シュゥゥゥ~~・・・・(身体が氷漬けとなっているウッドワス)


ウッドワス「―――ァ・・・・アァァ――――・・・ァァァアア―――――」意識が朦朧としている

アルト「・・・・・・・・」タッタッタッタッ・・・・(ウッドワスの前に立つ)

ガイル「・・・・・・・・」隣で凍っているウッドワスを見ていく


ウッドワス「・・・・なぜだ・・・・・なぜ・・・・このオレを助ける・・・・?オレは・・・・貴様や・・貴様の半妖半人の息子らを殺そうと・・・した者だぞ・・・?」

ウッドワス「・・・オレを捕虜にする気ならそんなの無意味だ・・・・・。オレはもう『牙の氏族』の長ではない・・・・・貴様らのせいで・・・オレは全てを失った・・・・」

ウッドワス「オレを捕虜にしたところでなにもない・・・・貴様らに屈辱と恥辱を受けるくらいなら・・・オレは死んだ方がマシだ・・・」

ウッドワス「・・さっさと殺せ三澤亮太・・・このオレにこれ以上、屈辱を与えるな・・・・これ以上・・・『牙の氏族』の名誉を傷つけるな・・・」

アルト「・・いや、アンタに聞きたいことが出来た。アンタが妖精騎士アグラヴェインと何かの賭けをしたのか、彼女とは何かの話をしていたというのか・・?」

アルト「俺はアンタに何を言われようと、俺はアンタを・・・・ウッドワスという1翅の妖精を生かしておく必要がある・・・。」

ウッドワス「き、貴様・・・・・・」


シュッ、ガシッ!(ウッドワスの頭を掴んでいくアルト)


ボガード「・・!?。アルト・・・お前まさか!」アルトの行動を見て・・・

ウッドワス「!?。や・・・やめろ・・・俺の・・・俺の頭をどうするつもりだ・・・・?そんなことをしたところで・・・俺は貴様なんか・・・・」

アルト「ヒール(改良)!」キィィン!(ウッドワスの頭にヒール(改良)をかけていく)

ウッドワス「っ!――――・・・・・・・・」ガクッ・・・・(意識を失う)

アルト「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・」クラァァ~~・・・(身体がよろける)

スズカ「お父様!?」タタタタッ!(アルトの後ろに駆け込む)


クラァァ~・・ドサッ!(スズカに背中を支えられていくアルト)
―――――――――――――――――――――――――――――
そして現在・・・・・


ボガード「・・まさか我々が当初の予定では倒すはずだったウッドワスをアルトのヒールの力で私と同じように改心させようとするとは私も思いもしなかったなぁ・・・」

ボガード「軍にいた『牙の氏族』の妖精から話は聞いている。ウッドワスはその・・・3日前に妖精騎士アグラヴェインとは、ウッドワスとモルガンとの信頼の事で揉め事となり、」

ボガード「ウッドワスは我々との戦いを勝敗によって、ウッドワスと妖精騎士アグラヴェインの誰かの全てを失うという賭け事を妖精賭博証明(フェリアル・スクロール)で約束を交わし、」

ボガード「皮肉にもその戦いがウッドワスの敗北によって、ウッドワスは『牙の氏族』の長としての全てを失い、モルガンとの越権行為も失ってしまった・・・」

ボガード「アルトはその・・・妖精騎士アグラヴェインとの賭けに敗北し、氏族の長も全権も失い、行き場を失ったウッドワスをヒールの力で改心させ、」

ボガード「恰もウッドワスを我らの味方とする為に、ウッドワスの奴を説得しようとしているのか?」

アルト「・・・・・・ああ。」頷く


【説得するって言っても・・・】
【それって本当に大丈夫なの?】←

修正:越権×→謁見○
―――――――――――――――――――――
アルト「藤丸。君の言う通り・・・俺たちは当初、女王派であるウッドワスを倒すつもりで戦っており、今回の戦いもまた、ウッドワスを倒す事を前提としていたモノだった・・・」

アルト「しかしウッドワスは3日前での妖精騎士アグラヴェインとの賭けにより、ガイルがウッドワスに勝ったことでウッドワスにかけられたフェリアル・スクロールの呪術が発動し、」

アルト「牙の氏族長の全権がウッドワスからレオンゴンに移り、モルガンとの謁見さえも出来なくなった事で、文字通りウッドワスは全てを失った・・・」

アルト「だがそれでも尚、ウッドワスが生きている限り、彼からなにか情報を得ることが出来るかもしれないし、交渉次第では彼をこっちの味方に出来るんじゃないかと思うのだが・・・」

アルト「1000年以上も女王モルガンに忠誠を誓っているウッドワスを交渉するのは極めて難しく、尚且つ俺たちとの戦いに負けたことで、それ相応の恨みを買っているに違いはないと思う・・・」

アルト「それに俺もまた、今回の戦いで致命傷を負ったガイルや大怪我をしたメリュジーヌ達を回復させるため・・俺の魔力が底を尽くほど魔力を消費してしまい、」

アルト「しばらく俺はヒールの力を使っての回復が出来ない以上、迂闊にウッドワスをすぐに目覚めさせて交渉に移る事など出来ない・・・・。」

千子村正「まあそう言えるよな。アルトの奴がウッドワスの頭にヒール(改良)をかけて、少しはウッドワスの奴がボガードのように改心してくれるというとはあまり思えない・・・」

千子村正「アルトのヒールの能力自体が回復しない以上、ウッドワスがこのまま目を覚まさない可能性もあるし、仮に目覚めたとしても、奴は俺たちを恨んで襲いかかる可能性もある・・」

千子村正「故にいまの現状、ウッドワスの身体を凍らせたままにし、アルトのヒールの力が治るまでウッドワスを捕縛目的で冷凍保管をしておく事が今のところ最善かもな。」

アルト「ああ。俺のヒールの力が回復し、ウッドワス軍との決戦の話が落ち着いてきた頃に、ウッドワスをこちらの味方に出来るよう交渉するつもりだ。」

アルト「それまでの間、ウッドワスには氷のベットの中で静かに眠ってて貰う。俺のヒール(改良)の力で改心し、こちらの交渉に応じてくれれば良いのだが・・・」

アルトリア「・・・・・・・・・・」黙り込んでいる


武蔵「・・・あっ、そう言えば・・・・・コーラルとアドニスくん、戦いが終わったというのにまだ顔を見せていないよね・・?」

武蔵「響ちゃんや調ちゃんの話から、あの竜巻を起こしたのはコーラルであって、風の報せと発言した風の力で住民達をあの竜巻に吹き飛ばされないように導いたと聞いている。」

武蔵「それであの竜巻で飛ばされたのはウッドワス軍の兵士だけであって、住民達をコーラルの風の力で守ってくれた事にみんな感謝しているって!」

【それってホントに!?】←
【(あの竜巻・・・コーラルが起こしたモノだったんだ・・・)】

ロブ「おうよ!ロンディニウムにいる妖精たち、コーラルの姉さんの事を風の覇者とか『嵐風のコーラル様』とか言って、ロンディニウムを守った英雄として讃えてるんだ!」

ロブ「だけどコーラルの姉さん、その事でなんか浮かない顔をしてて・・・なんか少し用事があると言って、自分の夫のアドニスと一緒に、近くの森の方まで飛んで言っちゃってねぇ・・」

メリュジーヌ「森に・・・?まあこの辺の森にはモース除けの礼装を貼って対策をしているから大丈夫なのだけど・・・どうして2人は森なんかに・・・・?」首をかしげる


タッタッタッタッ・・・(アルトたちの前にやって来るカレン・C・オルテンシア)

カレン「・・今は2人だけでやらせてあげてください、メリュジーヌさん。コーラルさんは今、思わぬ形で発現した新たな力の事で少し心が不安定なのです。」

カレン「今のコーラルさんには自身の夫であるアドニスさんが必要であり、それらの方法に関しては人には言えない・・・“営み”なのですから・・。」

アルト「・・・!?。ああなるほど、そういう事ね・・・。」納得している


介人たち、飛電或人たち、ロブたち「???」首をかしげている

ジョルニたち「???」首をかしげている

メリュジーヌ、バーゲスト、ハベトロット、「!。――――」少し頬を赤くする

ダ・ヴィンチたち、ボガード「・・・・・・・・」納得した表情をしている

アルトリア「~~~~~~~~」顔が真っ赤になる


【あっ、ああそーゆー事ね・・・】
【完全に理解した(嫉妬)】←

ロンディニウム周辺:近くの森にて・・・・


ズブッ♡ズブッ♡ズブッ♡ズブッ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡ズプッ♡(木を柱に立ちバックしている)


アドニス「ンンッ、ンハッ・・・・ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、ハッ!」ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡

コーラル「アァァッ♡アァン♡アッ♡アッ♡アッ♡アァァァン♡アッ♡アッ♡アァァァァ♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

コーラル「アァァ♡アァァン♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡――アドニス様♡キモチイイ♡もっと・・♡もっと突いてください♡ッアァ♡アァァン♡」グチュ♡グチュ♡グチュッ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

コーラル「わたしは・・アァァ♡生きてる・・・いま生きています・・ンンッ♡ファァ♡アァァァン♡」ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

アドニス「ハッ、ハッ、フゥゥッ♡コーラル・・・・なんか今日のコーラル・・・いつもより激しく求めてて・・オマンコの締りも・・すごくキツい・・・」グプッ♡グプッ♡グプッ♡

アドニス「いったいどうしたのコーラル・・・?女王騎士を倒してから何か変・・・そんなにコーラルは僕の身体を求める理由があるとしてもなにがなんだが・・・ツゥゥ~♡」グプッ♡グプッ♡ギュゥゥ~!

アドニス「コーラルの持ってる『純恋愛の宝石』から感じてた・・・コーラルが心に不安と恐怖心がまた溜まり始めてて、それによってコーラルがなんだか冷たく感じるようになってて・・・」

アドニス「コーラルはその冷たくなっていく心を温めようと、僕の身体とおちんちんを求めているんだよね?」ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡ジュブ♡

コーラル「――!?。ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・♡」グチュゥゥ~♡ピタッ・・・(我に返る)


コーラル「・・・ロンディニウムで・・・・視線が混濁している中、私はあの発現したばかりの風の力を全力で使い・・・ミスティを・・・城内に侵入した兵士たちを吹き飛ばしました・・・」

コーラル「私と同氏族かつ私の先輩であった妖精ミスティが私が起こした竜巻で飛ばされ、そのまま兵たちと一緒に転落死したと聞いた時・・・わたしの中で罪悪感が生じたと同時に・・・」

コーラル「自分の中で同胞の風の氏族を殺した事にも関わらず、彼女を殺しても構わなかったと、残忍かつ残虐で終わらせようと思ってしまって・・・」

コーラル「それを考えていたら・・・私もまた、まだ妖精國の妖精なんだなと思ってしまい、それによる自分自身がとても怖くて・・・辛くて・・・身体と心がとても冷たくなっていくような感じがして・・」

コーラル「気づいたときには・・他の方々などどうでもよく、夫のアドニス様とSEXしていれば、私自身が冷たくならなくなると思ってしまって・・・わたしは・・」ポロポロポロ・・(涙を流す)

アドニス「コーラル・・・。・・うん、そうだよね・・・そんな怖い事を考えていたら、僕だって怖くて、コーラルの事を乱暴にしてでも求めていたかもしれないね・・?」

アドニス「自分でもわからない力が使えるようになって、それが原因で自分自身の事が怖くなり、自分の心がそれによる不安でいっぱいになるのは仕方がない事だよ・・・」

アドニス「・・でもそれでも僕は、コーラルの事を僕のお嫁さんとして支えたい・・・僕の事を夫として好きになってくれたコーラルを、僕がこの心で支えてあげる・・」


ググッ、ジュブブブゥゥ~~♡(コーラルの身体をバックから正面に体位を変えていく)


アドニス「だから・・・コーラルの心が冷たくなろうと・・バラバラに砕けようと・・・僕はコーラルと一緒に支えあって生きていくよ。いつどんな時だろうとも・・・」

アドニス「だから自分の事を攻めないで、不安に鳴ったら、僕がコーラルを支えるように側にいてあげるからね?」ニコッ・・(笑顔を見せる)

コーラル「!。・・・はい・・アドニス様・・・♡♡♡」ウルウルウル・・・


ムクムクムクッ♡ジュブブゥゥゥ♡ズブッ♡(アドニスのおちんちんが、コーラルの子宮に届くように大きくなり、ドンドンと奥へ挿入されていく)

コーラル「アァァァァ♡アウゥゥ♡ウハァァァァ~~♡♡」ジュブブブゥゥ♡♡


ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡(駅弁の体位で続けていく)


コーラル「アン♡アン♡アン♡アン♡アン♡アン♡アン♡アン♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

アドニス「フゥ、フゥ、フゥ、フゥ、フゥ、フゥ、フゥ!」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

コーラル「アァァ~イイ♡キモチイイです♡アドニス様ぁぁぁ~♡ハァッ♡アンッ♡アン♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡

コーラル「もっと♡もっとわたしのオマンコと子宮に・・・アドニス様の愛を・・愛欲をぶつけていってください♡アァァァン♡」パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡パチュ♡


ギィィン、バサッ!バサバサバサバサバサッ!(コーラルの翅が広がり、ホバリングするように正常位でセックスをしていく)

ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡ドチュ♡


コーラル「アッ♡アッ♡アァァァァ♡♡アウゥゥ♡♡オォォ♡オォォォォ~~♡♡♡」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

アドニス「ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡コーラル・・♡コーラルゥゥゥ~~♡♡」パン♡パン♡パン♡パン♡ギュウギュウギュゥゥ~♡♡


ギュウギュウギュゥゥ~♡ムニュムニュムニュッ♡♡(コーラルの胸を名いっぱい揉んでいくアドニス)


コーラル「アァッ、らめぇぇ♡いまとても身体が敏感になっているのに♡わたくしのおっぱい、アドニス様の好きにされているぅぅ~♡♡」ムニュムニュムニュ♡パン♡パン♡パン♡

アドニス「ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡好きだよ・・・とってもとっても大好きだよ・・・コーラル・・♡」パン♡パン♡パン♡パン♡グリュグリュグリュ♡ブチュ♡ブチュ♡ブチュ♡

コーラル「アァァ♡ハァァ♡アァァァ♡わたしもですアドニス様♡わたしはあなたの妻・・・この身体も、胸も、手足も、翅も、オマンコも、力も全て・・愛しきあなた様のモノです!」

コーラル「わたしはあなた様の妻として、あなた様の愛する者として、あなた様と一緒に支えあっていきたい♡一緒に繋がっていきたい♡一緒に愛しあいたい♡アッ♡アァァァ♡」ブチュ♡ブチュ♡パン♡パン♡

アドニス「ンッ、ンッ、ウンッ!僕もだよコーラル!何があっても、僕が絶対にコーラルの事をいっぱい幸せにしてあげる!してみせるから!」パチュ♡パチュ♡バチュ♡バチュ♡パン♡パン♡パン♡パン♡


パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡(ピストンが早くなっていく)


アドニス「ハァ♡ハァ♡ハァ♡ハァ♡コーラル・・僕、もうそろそろ・・・」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

コーラル「アァァッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡アッ♡はい♡来て・・・♡出して・・・♡わたしの奥に・・・♡あなた様の全てを解き放って♡わたしの全てを満たしてください♡」パン♡パン♡パン♡パン♡パン♡

アドニス「ハァ♡あぁコーラル・・・アァァッ、ンゥゥゥゥ~~~!!」ズブ♡ジュブ♡ジュブッ♡ズブブブゥゥ~~♡♡



ドクンッ♡ドプッ♡ドクドクドクッ♡ビュルルゥゥゥ~~~~!!


コーラル「アゥゥゥ♡ウハァァァァァァ~~~~♡♡♡」ドプッ♡ドプドプゥゥゥ~~!!

アドニス「アッ、アァァァァァァ~~!!」ドビュドビュビュルルルゥゥゥ~~!!

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ビュルルゥゥゥ~~♡・・ドサッ!(お互いに絶頂し、地面に倒れ込んでいく)


コーラル「アァァ・・・♡ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・♡」ビクンビクンビクンッ♡

アドニス「ハァ・・ハァ・・ハァ・・ハァ・・・・」ビクビクビクゥゥン・・・・・


アドニス「(コーラル・・・。僕とこのようにセックスする度に、コーラルの身体と心がとってもエッチで可愛くなっている・・・。本当に可愛い・・)」ビクビクビクッ・・・

コーラル「ハァ・・ハァ・・ハァ・・・♡アドニス様・・・愛しています・・・・・♡♡♡」トロォォ~ン・・・ジュブジュブジュブ♡(眼がハートになっている)

アドニス「!。うん・・・・・・愛しているよ、コーラル・・。」ズブブブゥゥゥ!


チュッ♡チュゥッ♡チュウッ♡ズチュ♡ズチュ♡ズチュ♡(互いにキスをしながら行為を続けていく)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ウッドワス軍との戦いにより、自身の魔力切れが近い中で一生懸命に多くの負傷兵たちを手当てしていく――スズカたち

パーシヴァルの持つ『選定の槍』に触れてしまい、槍から笑っているような感覚を感じ、それによる疑問を持ちながらも、人助けのために奮闘する――立花響

自身の『覚醒』によって発現した『灼熱大公』の力の反動により、身体が通常温度に戻るまで氷のベットに寝かせられるも、ウッドワスを撃破し、アルトたちを守れた事に誇りを持つようになった――ガイル・オルラント

ヒールの使いすぎで魔力切れを起こし、しばらくはヒールの力が使用不能に陥るも、妖精騎士アグラヴェインとの賭け事で全てを失ったウッドワスを生かす事に意味があると話していく――アルト・オルラント

妖精である自身と発現した力に対する不安と恐怖に囚われてたコーラルを支え、お互いに支えあうと誓うように少し離れた森の中で“夫婦の営み”を交していく――コーラルとアドニス


ウッドワスとの戦いを終え、それぞれの考えと思想・信念が渦巻く中でそれぞれ自身のやるべき事を考えながら成し遂げていき・・

こうしてアルトたち『境界なき勇士団』と『円卓軍』、『予言の子』一行によるウッドワス軍との戦いにおける長い日が幕を引くのであった・・・

妖精國ブリテン北部:北の妖精軍のキャンプ


妖精ウォズ「カレン・C・オルテンシアからのご報告は以上です。いかがなモノでしょうか、我が姫君。」

ノクナレア(リノア)「ふん、当然よ!あのクソ厄介な『牙の氏族』の長を倒しちゃうなんてね?アイツら中々やるじゃない、格下の集まりのくせに・・・」

ノクナレア(リノア)「ウッドワス・・・お母様の話には1000年の昔、『排熱大公・ライネック』の次代として生まれ、その手でモースの王を倒したモルガン最強の衛士と言われた妖精・・・」

ノクナレア(リノア)「先代・妖精騎士よりずっと厄介な亜鈴返りを持ち、今でもその力は健在であると言われたという妖精だったのだけど・・・。」

ノクナレア(リノア)「まあ私でなら、私の真の力を持ってして、あんな首輪を巻いたワンワン公なんか一捻りでやっつけちゃうのだからね!」

妖精ウォズ「ハァ・・・・。ではそれで、例のグロスターの二代目妖精騎士トリスタンから、舞踏会の招待状が送られてきた件についてはいかがなモノで?」


ノクナレア(リノア)「舞踏会?ああ・・・あの何年に一度開かれると言われている妖精國の中で至高最大のイベントとだと聞いているのだけど・・・」

ノクナレア(リノア)「でもそれって、お母様の影武者をしている私自らがそのグロスターっていう所に出向いていかないと参加できないんでしょ?」

ノクナレア(リノア)「わかるわそれ・・・私のお母様ならこう考える・・・・。あの先代の翅の氏族長・ムリアンの趣味の悪さ、腹の黒さならば、考える事はただ一つしかない・・・」

ノクナレア(リノア)「“円卓軍の部隊の再編成、進軍までに掛かる期間を稼ぐ為、『予言の子』と一緒に遊びましょう”って言う事と見受けられるわね?」

ノクナレア(リノア)「私はそんなのに騙されないわ!あんなブリテンの妖精の言っている事なんか、これ一つも断じて信じるつもりもない!私を見くびらないで欲しいわ!」

ノクナレア(リノア)「あの招待状にそう送り返しなさい!『王の氏族』は不参加よ。第一この私が大の妖精嫌いの私が、妖精たちがいる他所の街なんかに・・・」

妖精ウォズ「そうですか、わかりました。この招待状に書かれていると言われる妖精舞踏会(フェアリウム)には、我が姫君が口にしたことがない料理が沢山出されると噂に聞いており、」

妖精ウォズ「その料理の中に、我が姫君の大好物であるスパゲッティを含めたパスタ料理も数多く振る舞われると聞いてはおりましたが・・・・」

ノクナレア(リノア)「・・・・・・・・・・・。」


ノクナレア(リノア)「・・・ウォズ、南部へ向かう為の馬車を用意しなさい。10名ぐらい下僕を引き連れてグロスターへ向かうわ。」

妖精ウォズ「!。グロスターへ向かうって・・・我が姫君、あなた様は今さっき『王の氏族』は不参加だと言いましたが・・・?」

ノクナレア(リノア)「ああそれ?その話はいま撤回するわ。私が行くと言ったら行くって言うのがわからないのかしら?ええ?」

ノクナレア(リノア)「・・まあ、行くとしてもただグロスターへ外食に向かうだけのこと、ただご飯を食べに行くだけなら問題ないでしょ?」

ノクナレア(リノア)「無論、お腹いっぱいになったらすぐに帰るわ。社交場だからって、私が他の妖精たちと語り合うなど、言語道断にも程があるわ。」

ノクナレア(リノア)「舞踏会にはこっちでは食べたことがない料理を食べに来ただけ・・・それぐらいの理由でなら、あっちの妖精たちは私に興味なんか示さないわよね?」

妖精ウォズ「えっ・・・はぁ、はい・・・・・・。」タラタラタラ・・・(困惑した表情をしている)


妖精ウォズ「(フンッ・・・さっきまではブリテン南部の妖精の事など信じられないと言って舞踏会の参加を拒否していたのでしたが・・・)」

妖精ウォズ「(我が姫君が大好物であるスパゲッティ料理が出ると聞けば、気分を変えて妖精舞踏会に参加すると言い出すとは・・・我が姫城もまだまだ子供の用ですね・・・。)」ニッ!(笑みを浮かべる)

ノクナレア(リノア)「!。なんか言ったかしらウォズ?まさかと思うけど、私に悪口を言うようでは・・・」

妖精ウォズ「いいえ、何でもありません。何があっても決して、私の心に誓ってあなた様を貶す言葉など言っておりませんよ、我が姫君。」

ノクナレア(リノア)「・・・・・・・・・」ふくれっ面に妖精ウォズを見ている

―――――――――――――――――――――――――――――――
アルトたち『境界なき勇士団』と円卓軍と『予言の子』一行との同盟がウッドワスとその軍勢を倒した話は、瞬く間に妖精國ブリテン全体へと広がっていき、

ブリテン北部にあるノクナレア(リノア)の野営地にも、南部にいるカレン・C・オルテンシアの通信によってその話はノクナレア(リノア)達の耳にも入っていった。

それと同時に二代目妖精騎士トリスタンからの妖精舞踏会(フェアリウム)の招待状が届いており、最初はノクナレア(リノア)の妖精不信により、舞踏会の不参加を決めていたのだが、

ウォズから妖精舞踏会にはノクナレア(リノア)の大好物のスパゲッティ料理が数多く出される事を聞いた途端に不参加の意を撤回し、急遽、妖精舞踏会に参加する意を見せ、

ウォズはその事に関して、ノクナレアの姿をしているリノアの心境に対し、以前にもまだ子供であると、彼女の事を影から罵っていくのであった。

妖精騎士アグラヴェインの夢空間


二代目妖精騎士トリスタン「・・・そうですか。ウッドワス公は『予言の子』とアルト・オルラントの家族とその一味により瀕死の重傷を負い、現在はロンディニウムにて軟禁状態・・」

二代目妖精騎士トリスタン「加えてアグラヴェイン様とウッドワス公との賭けはウッドワス公の敗北に終わり、妖精賭博証明の契約の元、牙の氏族長の権限は全てレオンゴンに移行されたと・・」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ。二代目トリスタン、あなたは私とウッドワス公のどっちに賭けていたのかしらね?あなた、このようなゲームは大の好みなのでしょ?」

二代目妖精騎士トリスタン「ええ・・無論、妖精騎士アグラヴェイン様の勝利にチップを賭けてましたわよ?あなた様がその賭け事に勝利しなければ、こちらの立場も当然と危うかった・・・」

二代目妖精騎士トリスタン「それと私が長きに渡る計画の実行のためにも、ウッドワスの敗北は必然かつ必要な事でもあり、この賭け事のこちらの勝利は必要事項であった。」

二代目妖精騎士トリスタン「ですので円卓軍と境界なき勇士団がウッドワスに勝利した事にはとても喜ばしく思いますわ!さすがアルト・オルラントのご子息と『予言の子』の加護とでも言いましょうか。」

妖精騎士アグラヴェイン「そう・・・。だがしかし・・あなたがウッドワス公の敗北を望み、彼の敗北を手助けしたとモルガン陛下にバレれば、あなたは即座に反逆罪としての罪を問われるわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「そうなってしまえば、たとえ私の部下であれど・・あなたは私の手で切り捨てなければならなくなるわ。」

二代目妖精騎士トリスタン「・・勘違いしないで欲しいですわ。私はただアグラヴェイン様との賭け事の勝利を願っていただけで、ウッドワス公を敗北させるような策はしておりません。」

二代目妖精騎士トリスタン「あなた様とウッドワス公の賭け事に私が干渉したという確実な証拠がない限り、私はこの件には関係のない立場ですわよ。」

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・・」


二代目妖精騎士トリスタン「・・ところで、そちらに私がお送りし播いた舞踏会の招待状は届きましたか?もちろんあなた様の舞踏会のご出席はされますよね?」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ・・既にグロスターへの出立の準備は済ませてある。グロスターに到着次第、近くのホテルに泊まる予定よ。」

妖精騎士アグラヴェイン「招待状の送り先にはモードレッドとレオンゴンも含まれているのか、モードレッドはともかくレオンゴンからの連絡はまだ来てはいないのだが・・・」

二代目妖精騎士トリスタン「あの2人に舞踏会の招待状は送ってなどいません。無論、先日亡くなられたブルーナや二代目ガウェインもまたしかり・・・」

二代目妖精騎士トリスタン「あの品格もなくただ自身の欲望に忠実な4翅には、2年前に開催された舞踏会での失態の事もあって、4翅にはグロスターへの出禁とブラックリスト入りを徹底いたしていますので。」

二代目妖精騎士トリスタン「先週のオークションでのモードレッド様の乱入はありましたが、私のグロスターにあの者たちを入れる事など、私の生理的に不愉快極まりません!!」

二代目妖精騎士トリスタン「あの者らとの宴など、モードレッド様が治める性の楽園『ネオ・ニュー・ダーリントン』で事足りますわ。そこ以外に私が許される所はありませんので。」


二代目妖精騎士トリスタン「・・さて、こちらの舞踏会の準備もありますので、私はここらでお暇させてもらいますわ。」

妖精騎士アグラヴェイン「ええ。楽しみにしているわよ、二代目トリスタン。あなたが企画しているという数多くの出し物というモノをね?」

二代目妖精騎士トリスタン「はい。妖精騎士アグラヴェイン様や招待客をあっと驚かせるような・・妖精舞踏会(フェアリウム)史上最大のイベントを見せてあげますからね!」


サラサラサラァァァ~~、ヒュンッ!(夢の砂が覆い被さり、夢空間から二代目妖精騎士トリスタンが消え去る)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
流行と仮面の街 グロスター:氏族長の私室


ムクムクゥゥ~・・・、バサッ!(二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)の顔に被っていた資料本が落ちる)


二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)「ウゥゥ・・ファァァ~~~・・・・」ムニャムニャ・・・(ソファから起きていく)

二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)「・・・・・・。―――――」ピトピトッ・・・(自身の顔に触れながら)


バサバサッ・・・シュッ、カチャッ!(直ぐに自身の仮面を顔に付ける二代目妖精騎士トリスタン(■■■■))

コヤンスカヤ「おはようございます■■■■様。あなた様がそこでお休みになられていらしてましたので、ご勝手ながらお部屋で静かに寛がせて貰いました。」

コヤンスカヤ「私の留守中かつあなた様がそこでお昼寝をなされる前になにかお変わりはありませんでしょうか?」

二代目妖精騎士トリスタン「問題ないわ。私が寝てたのは妖精騎士アグラヴェイン様からの連絡を受け取ってただけ、その他の事については何も変わっていないわ。」

二代目妖精騎士トリスタン「宴の準備は着々と。舞踏会の招待状を既に皆さまに送ったところです。アナタの方はいかが?急な仕事でしたが、問題なくこなせましたか?」

コヤンスカヤ「それはもう。本性を出しての蹂躙はオリュンポス以来―――血肉と悲鳴、魂魄と絶望。たっぷりと堪能させていただきました。」

コヤンスカヤ「しかもあろうに、ロンディニウムでの戦いを拝見してたところ、とても珍しいモノまで御がめられたのもありましたが・・・」

コヤンスカヤ「その結果、ウッドワス様が大火傷を負い、円卓軍に捕縛されてしまったようですが、私には与り知らぬこと。」

コヤンスカヤ「『予言の子』とカルデアの皆さんの他、アルト一家と異界のヒーローの皆さんが力を合わせてうまくやったのでしょう。」

コヤンスカヤ「まさに窮鼠猫を嚙む。私の大嫌いな言葉ですけどね?」


コヤンスカヤ「それより、よろしいのですか?また一つ、氏族の一角が敵の手に落ち、より一層敵軍の勢力が増して行く一方・・・」

コヤンスカヤ「あなたは女王軍の主力部隊である『イレギュラーズ』の1人にも関わらず、いつまでも敵味方も中立な立場で居続ければ、いずれにしても、」

コヤンスカヤ「女王モルガンや妖精騎士アグラヴェインに眼をつけられ、アナタ様を反逆者と認定し、その方々に粛正されるかと思うと・・・」

二代目妖精騎士トリスタン「心配なさらずとも大丈夫ですわ、コヤンスカヤ。前にも言ったように、私はあの“卑怯者の蝙蝠”ではなく、あくまで私なりの戦い方で勝利する妖精騎士の1人・・」

二代目妖精騎士トリスタン「それについては妖精騎士アグラヴェインには了承しており、私には緊急の用と命令による招集を除き、自身をグロスターの領主として、」

二代目妖精騎士トリスタン「このグロスターという私の妖精領域の力を真に発揮されるこの場所に留まる事ができ、敵味方と問わない中立な立場でいられる権利を持っているのです。」

二代目妖精騎士トリスタン「もっとも・・・この権利には期限があり、それらが過ぎてしまえば・・この私が先ほどコヤンスカヤが恐れいう事態になる事になるのは確実なこと・・・」

二代目妖精騎士トリスタン「ですのでその権利の使用期限が満了を迎える前に、私のある『計画』を完成させる為に、私はこの中立な立場を続ける必要があるですわ!」

コヤンスカヤ「ほうほう・・・ある『計画』ですか・・・・。」頷いていく


二代目妖精騎士トリスタン「ウッドワスについてはとても気の毒であると思っていますわ。まさか、あの異界からの男と黒犬公の息子にメタメタにされてしまうなんて・・・。」

二代目妖精騎士トリスタン「ですが『牙の氏族』は健在であり、ウッドワスの後継とも言える存在・・・『イレギュラーズ』の幹部の1人、『千姿変化のレオンゴン』もまた、いまだに健在です。」

二代目妖精騎士トリスタン「ウッドワスにかけられたフェリアル・スクロールの呪術により、『牙の氏族』の長としての全権は彼が握っています。」

二代目妖精騎士トリスタン「それに多くの『牙の氏族』がオックスフォードに逃げ込んだのなれば、そう簡単に円卓軍に組み込まれる事はない。少なくても直ぐには・・・」

二代目妖精騎士トリスタン「彼らに必要なのは立て直す時間です。なら、私がそれを作ってあげましょう。彼らをものにするのは円卓軍でも境界なき勇士団でもない・・・」

二代目妖精騎士トリスタン「女王陛下に頼らずともよくなる抑止力・・・ブリテンの守護職、『牙の氏族』は私のものです。『予言の子』や外から来たよそ者に渡してたまるものですか。」

コヤンスカヤ「!。(成る程、それがあなた様が言う・・・ある『計画』の言うものなのですね?)」


コヤンスカヤ「では、私はしばしお暇をいただいても?オベロン様との取引で入手した情報・・・・“竜骸”の調査に参りたいのですが。」

二代目妖精騎士トリスタン「・・・はあ。ホントはイヤですけど、仕方がありません。アナタにはもっと話し相手になってほしかったけど、それ、ブリテンに来た本来の目的なんでしょう?」

二代目妖精騎士トリスタン「友人として邪魔はできません。気をつけていってらっしゃいな。」

二代目妖精騎士トリスタン「でも、できるだけ早く済ませて戻って来てね?とびきり邪悪な吉報、期待しています。」

コヤンスカヤ「それはもちろん。私、無駄骨だけは折らない女ですので♡必ずや、あなた様の期待通りの吉報をお伝えいたしますわ!」

コヤンスカヤ「ただ妖精舞踏会にてあの者の歌声を直に聞けない事が心残りですが、いずれにしてもこの事はカルデアに邪魔などされたくない故の事・・・」

二代目妖精騎士トリスタン「あらそうですか・・・。まあ、いずれにしても彼女が私の所有物である限り、彼女はこのグロスターへは出る事など許されません。」

二代目妖精騎士トリスタン「彼女はこれから開催される妖精舞踏会(フェアリウム)に出す音楽の一部・・グロスターの夜を奏でるメインボーカリスト・・・」

二代目妖精騎士トリスタン「それことあなたがいた世界で職業としていたと言う・・あなたの特技なのですよね?あなたは。」


ジャラジャラジャラ・・・(首輪と腕輪をされて立っているとある女性ボーカリスト)

青髪の女性ボーカリスト「・・・・・・・・・」悔しそうな顔をしている

同じ頃、グロスターでは二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)が妖精騎士アグラヴェインから夢の砂を通して、ウッドワス軍がアルトたちと円卓軍に敗北した事・・

さらにウッドワスと妖精騎士アグラヴェインとの賭け事でウッドワスが敗北した事により、ウッドワスが持っていた『牙の氏族』の長の全権をレオンゴンに移行されたという情報を聞いていき、

それら情報は現実世界にてコヤンスカヤにも情報を共有し、女王軍派であるイレギュラーズのメンバーでありながらも中立な立場を続けることに妖精騎士アグラヴェインとコヤンスカヤに忠告されるも、

二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)は、とある事情で貰い受けた・・彼女自身が敵味方も関係ない中立な立場でいられる『権利』を持ち、

その『権利』の有効期限が過ぎる前に二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)自身が建てたとある『計画』を成し遂げようとしている事をコヤンスカヤに打ち明けていき、

コヤンスカヤもまた、自身が妖精國ブリテンに来た本来の目的とも言える、とある“竜骸”の調査に向かうべく、二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)にお暇をさせて頂くことを話し、

二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)もまた、その事への了解をコヤンスカヤに告げ、“竜骸”の調査に向かう許可を告げるのであった。


そしてその2人の側には、二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)が妖精舞踏会(フェアリウム)に使う予定の奴隷の歌手が存在しており、

その奴隷の身体には首輪と腕輪、足枷が付けられ、彼女をグロスターの外へ出さないように徹底的に拘束され、その奴隷の髪の色と姿・・・そして・・・

ある世界から来たとある人物2人と同じペンダントを持った彼女こそ・・・アルトたちが探していたもう1人の『絶唱の予言の子』の1人でもあったのだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
同じ頃、ロンディニウムの外れの丘道では・・・・・


ベリル「はぁ・・・・おいおいマジかよ・・・。ウッドワスの奴、肉体がいいのにあそこまで頭が残念だったとは思えなかったとはなぁ・・・」呆れている

ベリル「アイツの亜鈴返りの力は本物だった。あのサーヴァントたちや異界の戦士(ヒーロー)達も圧倒し、裏切りの妖精2人も追い詰め、アイツ(アルト)の息子を殺しかけていた・・・」

ベリル「だがその殺しかけた息子・・・確かガイルというガキの力がとんでもなく強くなって、あの灼熱に燃えるマグマにウッドワスはそれにやられて逆転負け。」

ベリル「その結果ウッドワス軍は潰走し、『牙の氏族』の長の刺客も権限全部を失い、身柄も大怪我する形で円卓軍に確保された・・・」

ベリル「全く・・・結局の所、アイツらに負けて敗残したウッドワスの霊基を手にしようとしていたが、アイツらに生きたまま捕まってしまったら元もこうもない・・・」

ベリル「ロンディニウムに忍び込もうとしても、ぺぺロンチーノの奴がまだいるとマジで無理なんだよなぁ~~・・・」ハァ~・・(ため息をつく)


妖精騎士モードレッド「フッ、まあいいじゃないかベリル・ガット。あんな私にビビるような奴の力が欲しいというあんたの依頼でデコイを連れてこっちに来たのだけど・・・」

妖精騎士モードレッド「よもやあの7人の子供の1人が『覚醒』する事で強くなり、あのウッドワスを圧倒するかのように倒したと思いきや・・三澤亮太の奴がアイツを生け捕りにしてしまった・・」

妖精騎士モードレッド「その結果、ベリルがやろうとしてた魔術の対象がなくなって、こうして途方に暮れていても仕方がないだろ?もう済んでしまったことなんだから――」

妖精騎士モードレッド「――ウッドワスの奴なんかじゃなくても、マンチェスターにいる『夢の氏族』の妖精とかでも連れ去って・・そこからその魔術を使う対象を選んでも良いんじゃないのか?」

妖精騎士モードレッド「まあマンチェスターには他のブリテンの妖精とは違って、力も能力も桁違いに癖があるから、適当に力強いのを選んで連れて来るからさ!」

ベリル「いやそういう訳じゃないんだよな、マタニティ・キラー。あの魔術は一生に一度の秘術であって、そうポンポンと軽く出せるモノじゃないんだよなぁ~・・・・」


ベリル「(なにしろ使ったヤツの魂が腐るからな。試すなら他人にやらせるのが一番ってヤツさ。)」

ベリル「(しかし困ったものだ。ウッドワスの奴が敵の手に確保されちゃった以上、妖精國最強の妖精であるウッドワスの霊基をコピーしようとする俺のプランがダメになっちまったなぁ~・・)」

ベリル「(他に候補を探すとしても、あの『排熱大公』と呼ばれた亜鈴返りを持つウッドワス以外に、とても強力な亜鈴を持っている妖精がいるとしても・・・・・・!)」


ベリル「少し聞いていいか、マタニティ・キラー?あんたらイレギュラーズが持つ『異端の亜鈴』ってさ、どのようにしてその力を発動しているのか知ってるか?」

妖精騎士モードレッド「ああ?確か前に妖精騎士アグラヴェインに聞いてみたのだけど、『異端の亜鈴』の力はな・・・試験の時にアグラヴェインに渡された砂を飲んだヤツの体内に蓄積し、」

妖精騎士モードレッド「砂を飲んだヤツの身体が砂に適合する事でより魔力がため込める身体基幹に砂が鎮座し、砂を通してその基幹が発光する事で、異端の亜鈴が力を発揮できる。」

妖精騎士モードレッド「その発光する基幹はそれぞれ違うが、砂に適合してしまえば、あとは自分の意思で力を使えばいいし、適合した身体・・・」

妖精騎士モードレッド「つまり砂に適合したその身体と体内の砂、発光する基幹さえあれば・・・他の妖精にも代わりに使えるんじゃないとあたしは思うんだよねぇ~~?」

ベリル「・・・・・・・・・・」黙って聞いている

ベリル「・・・成る程ね。それで話を変えるが、3日前の賭け事でウッドワスが負けたことで『牙の氏族』の長の全権がレオンゴンの奴に移ったのだけど・・・」

ベリル「あれ以来、レオンゴンの奴とは連絡はあるのか?ウッドワスと妖精騎士アグラヴェインとの賭け勝負の事は、アイツにも情報共有されているのか?」

妖精騎士モードレッド「レオンゴンか?アイツからの夢の砂による連絡は来ていないし、アイツは氏族長補佐の解任と軍勢から追い出された事で気に病んでいて、」

妖精騎士モードレッド「それ以来3日前から夢の砂からも音信不通でな・・・まあアイツの事だから、ネオ・ニュー・ダーリントンで女遊びに耽っているとあたしは思うのだが・・・」

ベリル「成る程ねぇ~・・・・・」理解する


ベリル「(レオンゴン・・・・確かアイツには“千姿変化の異端の亜鈴”の他に、身体を擬態とか何かで透明化させて隠れる能力があるし、特にアイツの舌の長さというか・・・・)」

ベリル「(・・・フッ。ともあれ、ウッドワスの霊基を手にする事が俺のプランAだったのだが、それができなくなっちまった以上は仕方がない。)」

ベリル「(要はプランAがダメなら、プランBに切り替えて気持ちを一新することが俺らしいって事なんだよなぁ~~・・・)」

ベリル「(まあ、今の俺にAという文字は似つかわしくないと言うことなど自分でもわかっているからな。Aチームの頃からな・・・)」ニヤリッ・・・(怪しく微笑む)

――――――――――――――――――――――――――――――
ロンディニウムの外れにある丘では、遠くからロンディニウムの様子を見ていたベリル・ガットと妖精騎士モードレッドの姿があり、

ベリルは当初、『排熱大公』の亜鈴返りを持つウッドワスの霊基を手にする為にウッドワスが敗北し、敗走したところをとある魔術で奪い取ろうと計画していたのだが・・

ウッドワスがベリルの予想に反して、ウッドワスがアルトたちに生きたまま捕獲された事で計画が頓挫してしまい、そのまま丘道付近で途方にくれていたところ・・・

ベリルは妖精騎士モードレッドに異端の亜鈴についてとレオンゴンの様子を聞き出していき、ベリルはその聞き出した話を元に新たな計画を立てていき、

ベリルはAという事に関しては自身が所属していたカルデアのAチームの頃から縁がないと罵りつつ、新たに計画した事に関して、自身は怪しく微笑むのであった・・・。
――――――――――――――――――――――――――――――

???(アルトリアたちとアルトたちの姿が見える所)


アルトリアたち「――――――――」楽しくおしゃべりをしている

アルトたち「――――――――」楽しくおしゃべりしている


ギロリッ、ジロッ・・・!(壁に2つの眼がアルトリアたちを見つめている)

睨み付ける二つの眼「(フムフム・・あの金髪頭の杖持ちが、『予言の子』と言われているというアルトリアって奴か・・・)」

睨み付ける二つの眼「(あの妖精の体格じゃ俺を満足させる事など出来ないのだが、まあそんな事を考えるのは後だ。)」

睨み付ける二つの眼「(フフフフッ・・・・ともあれ『予言の子』であるアイツと三澤亮太の首さえ取れればそれでいい。アイツら2人を殺せれば。、後はこっちのものだ。)」

睨み付ける二つの眼「(覚悟するがいい。『予言の子』アルトリアと『境界なき勇士団』リーダーの三澤亮太の2人を暗殺し、その首を取った時こそ・・・)」


睨み付ける二つの眼→レオンゴン(透明の姿)「(この俺様レオンゴンこそが、『牙の氏族』の氏族長にして妖精國最強の『牙の氏族』として君臨するのだからなぁ~!)」

―――――――――――――――――――――――――――
そしてアルトたちとアルトリアたちを裏から透明の姿で眼をつけ、アルトとアルトリアの姿を確認していくレオンゴン。

彼はアルトとアルトリアをレオンゴンが暗殺し、その2人の首を持って牙の氏族長にして妖精國最強の『牙の氏族』として君臨するという野望を企てており、

アルトたちとアルトリアたちは、裏でレオンゴンが透明の姿で睨みを聞かせていることに対し、誰もその事に気づかずに過ごしていたのであった。

第45節:妖精舞踏会~フェアリウム~
―――――――――――――――――
翌朝―――ロンディニウム:大広間にて・・・・


ヒュウゥゥ~~!ヒュルルゥゥ~~ン!(コーラルの風の力が吹きあげていく)


コーラル「行きます・・・・ウインド・ショット!」ヒュゥゥ~、パンパンパンッ!(風の弾丸を飛ばしていく)

ヒュゥゥ~!バコッ、バコッ、バコン!(風の弾丸に撃たれ、台から落ちていく)


ルージュ「行くよ・・・それっ!それっ!」ギィィ~ッ、ヒュンヒュンヒュン!(木の的を飛ばしていく)

ワグ「それ、それ、それっ!」ヒュンヒュンヒュン!(的を飛ばしていく)

コーラル「ウインド・カッター!」ヒュゥゥ~、シュンシュンッ!(刃状の風を放つ)

ヒュゥヒュゥ~~、ジャキジャキッ!バキバキッ!(2人が投げた木の的が真っ二つに折られる)


コーラル「フゥゥ~~・・!ウインド・キャプチャー!」ギィィン!ヒュゥゥ~~ン!(宝石部分が光り、風の渦がコーラルの両手より発生する)

ビュゥゥ~~ン!ギュォォォ~~ン!(風の渦がハベトロットを包み、そのまま引き寄せていく)


ハベトロット「!?。ウワァァッ!?」ギュォォ~~ン、ビュゥゥ~~ン!(引き寄せられるように飛ばされる)

ギュォォォ~~ン!バスッ!(ハベトロットをキャッチしていくコーラル)



パチパチパチィィ~~!(コーラルに向けて喝采をあげていくアルトたちとアルトリアたち)

【スゴいよコーラル!】
【もう既に風の力をマスターするなんて!】←

コーラル「はい。昨日の戦いにおいて、私の持つ『純恋愛の宝石』の力により、このように風を自在に操れるようになれたんです。」

コーラル「その・・・技の使用も技名についても、この風を操る力と共に私の頭の中で急に思いついた形なのですが・・・・なんというか・・その・・・」カァァ~・・(恥ずかしがっている)

アドニス「別に気にしていないよ、コーラル。コーラルの風の力を駆使してのあの技・・・とても凄くてカッコいいよ!」

ルージュ「うんうん!それにコーラルさんが風の力を使えるようになれた事で、色んな元素の力を駆使して戦えるようになれたんだからね!」

ルージュ「セツノちゃんの氷と炎、カイニスさんの水と雷、ガイルお兄ちゃんの大地(マグマ)、コーラルさんの風・・・・」

ルージュ「これらを駆使した戦いをもっと極めていけば、きっとあの女王モルガンの魔術にも負けないんじゃないかなと思うのよね!」ニコッ!

コーラル「!。アドニス様・・・ルージュ様・・・・」感心している

アルト、メリュジーヌ、バーゲスト「―――――」感心している

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ウッドワス軍との戦いから一夜明けた頃・・・・早朝のロンディニウムではルージュの提案により、近くの森より朝帰りしたコーラルに頼み込んで、

朝練の名目でコーラルが昨日の戦いにおいて自身の持つ『純恋愛の宝石』の力によって発現し、使用可能となったコーラルの“風を操る力”を皆に披露していき、

コーラルは恥ずかしながらもまた、ルージュやアドニスに褒められ、コーラルはさらに自身の得たその力に自信を持つようになったのであった。

タッタッタッタッ・・・(パーシヴァル、ガイル、スズカの3人がやってくる)


パーシヴァル「ここにいらっしゃいましたか。おはようございます、皆さま方。」

ガイル「おう!父さん母さん、おはよう!」

スズカ「おはようございます、お父様。」

アルト「ああ!おはようガイル、スズカ。」

【おはよう、ガイル。スズカさん。】
【それよりガイル、身体の方は?】←


ガイル「ああ!おかげさまで俺の体温は元通りに身体が冷えて、いま氷のベットから起きたところだ、心配かけてすまなかったな。」

スズカ「ええ。ガイルの体温が36度台にようやく下がった事で私のヒーリングを使って体力を回復させ、こうして元気に立っているのですよ、ガイルは。」

スズカ「ほんとガイルのあの高すぎる体温はとても異常だったわ・・・ガイルの身体からマグマが出てて、それによってあの異常過ぎる体温の高さを見たら、もう驚愕する程の驚きじゃなかったわ。」

スズカ「あんな太陽以上の高熱なんて、普通の人ならあり得ないほどの高熱だったし、あの体温をどうすれば冷やすことが出来るのなんかは・・・」

アルト「ああ。まあ、ガイルがあの土壇場でガイル自身の力が『覚醒』して、その『覚醒』した能力があの超高熱の業火とマグマだったからねぇ・・。」

アルト「ガイルには一応言ってあるが、ガイルの『覚醒』した能力である『灼熱大公フォーム』の常習的な使用を差し控えつつ、使用後のガイルの身体の効率よい冷却の模索・・・」

アルト「それとその力の使うタイミングと戦法の切りかえを学んでいくことが、今のガイルの課題だからな?」

ガイル「ああそうだな。」頷く

バーゲスト「・・・うむ・・・。」静かに微笑んでいく


パーシヴァル「アルトさん、ガイルさんの事でお話ししている所をすみませんが、こちらにも早朝から皆さまに集まって頂きたい話がありまして――」

パーシヴァル「昨日の戦いの疲れはまだ取れそうにないそうですが、それでも皆さまに集まっていただきこのような話をする訳があります。」

アルト「ほうほう・・それで、俺たちやアルトリアたちを集めて話したい話とは?」

パーシヴァル「はい。実は・・・・昨夜、グロスターを統治する翅の氏族長にして、イレギュラーズの幹部の1人――二代目妖精騎士トリスタンから、」

パーシヴァル「アルトリア、藤丸立香、アルトさん、バーゲストさん、メリュジーヌさん、コーラル、ガイルの7名宛てに、妖精舞踏会(フェアリウム)の招待状が届いたのです。」

アルト、メリュジーヌ、バーゲスト、コーラル、オベロン、ボガード「―――!?」ビクッ!(驚いた表情を見せる)

【妖精舞踏会の招待状?】←
【それも二代目妖精騎士トリスタンからって・・・・】


オベロン「このタイミングで舞踏会か・・・・。おそらく罠かも知れないと思えるが・・・確実に何か企んでいるね、二代目トリスタンは。」

ダ・ヴィンチちゃん「確かに彼女はアルトたちや我々とはイレギュラーズの関係上、敵である事なのは変わらないさ。その彼女から招待状が送られる限り、必ずしも疑い深くなるのは確実なのだが・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「いや、そもそもなんなんだい、妖精舞踏会(フェアリウム)って。そこから説明してくれるかな?」

ダ・ヴィンチちゃん「まずそこから説明されない限り、これが罠なのか罠でないのか以前に話の内容がチンプンカンプンなのさ!」

オベロン「あっ・・・ま、まあそうだよね・・・・。ほんと知らないって本当に罪なことだよねぇ~~・・・」眼を逸らしながら・・

アルトリア「・・・ええ・・ハァァ~~・・・」呆れているようにため息をつく


【ブリテンの妖精だから知らないというか・・・】
【どうか教えてください、妖精舞踏会についての事を!】←

メリュジーヌ「それについてはその妖精舞踏会に毎年選ばれ、招待されているこの私――元祖・妖精騎士ランスロットこと、メリュジーヌが満を持して説明してあげよう!」キリッ!


メリュジーヌ「妖精舞踏会(フェアリウム)。それはブリテン全妖精たち誰もが知っている憧れの夜の祭典。」

メリュジーヌ「氏族の長をはじめ、その年に活躍した著名の妖精たちが招かれ、色んな会話で語り合う賛美空間。」

メリュジーヌ「見た事もない風景、食べた事もない料理、聞いた事もない音楽が乱舞し、そして、その年もっとも“輝いた”妖精を決める、社交界の頂点なのさ――――」

メリュジーヌ「だがこれら私が話した話は妖精舞踏会の中で基本中の基本であり、そこのアルトリアのような田舎者の妖精でもわかる事・・・そうだよね、アルトリア?」ニヤリッ・・・(嫌みに笑みを見せる)

アルトリア「えっ・・・そ、そうですとも・・。確かに妖精舞踏会の事はティンタジェルに居た頃からよくその話を聞いていたような・・・その・・・・」

アルトリア「というか、この話の流れだと、わたしたちが行くってこと・・・?妖精舞踏会にいい思い出、ほんっとないんですけどぉ・・・!」カァァ~~・・(いつもの赤面顔)

千子村正、バーゲスト「・・・・・・・。」黙り込む

【えっ、グロスターに行くの!?】
【そっか、鐘を鳴らすチャンスだ・・・・!】←


ダ・ヴィンチちゃん「ウ~ン・・どう考えても、アルトリアを招待するのはそれを狙っていると思えるだろうけど・・・」

コーラル「はい。前回までの妖精舞踏会ではわたし、オーロラの護衛という形で舞踏会にご同行していたのですが・・・・まさか私のような妖精が単身で妖精舞踏会に招待されるなど、夢にも思えませんでした・・・」

コーラル「だがしかし今回ばかりは今の状勢と戦況・・イレギュラーズの事情から、この妖精舞踏会の招待には素直に喜べないと言いますか・・・その・・・」

オベロン「まあ今の状況下を含めて考えてみればそう思えるよね?なんたってあのイレギュラーズの1人である彼女が主催する妖精舞踏会に彼女の方から招待されているからね。」

オベロン「二代目妖精騎士トリスタンは前の翅の氏族長・ムリアンの次代であり、彼女は先代領主の領地や妖精領域まで引き継いでいて、グロスターの統治もルールも、3年前とそのままで残している。」

オベロン「それでも彼女は妖精騎士アグラヴェインの部下である事には変わりはないし、3年前とは違い、女王軍の兵を自信の領地の警備に採用しているからね。」

オベロン「これらの事から、この妖精舞踏会への招待は二代目妖精騎士トリスタンが僕らをハメる為の罠だと確信を持ってしまうのは仕方のないことだと僕は思っているよ。」

アルト「・・・・・・・・・」

【妖精舞踏会が俺たちを貶める為の『罠』かぁ・・・】
【でもどうしてその妖精は俺たちに招待状なんかを・・・】←

オベロン「そう。考えるところはそれなのさ!彼女の事については以前、藤丸たちとアルトリアがグロスターに来た時に彼女とは面識がある。」

オベロン「彼女とは一週間前に開かれていたグロスターのオークションで会っており、彼女からも『予言の子』や『巡礼の鐘』の事で話をしていたからね?」

千子村正「ああそうだな・・・そん時にオークションで出品扱いされていた儂もまた、アルトリアや藤丸たちに助けてもらっているんだからな。これも何かの縁ってヤツだな。」

オベロン「うん。それに二代目妖精騎士トリスタンは同じイレギュラーズの仲間だったブルーナとは違い、自身の中立の立場を守っている形で会話も出来ている。」

オベロン「彼女はブルーナとは違って、そう簡単にこちらの約束を破って話をご破算にするつもりなど無いからね?」

メリュジーヌ「ヌゥゥ・・・・そう言っておいてその二代目妖精騎士トリスタンが私たちを貶める罠を仕掛けていたらどうするんだい?」

メリュジーヌ「ほんと、ソールズベリーでの一件以来、君の言っている事にはどうも信用が皆無というか・・・そもそも君の言ってる事が真実なのかもわからないよ・・・。」

オベロン「・・・・・・・・・・・」困った表情をしている

【日頃の行いが悪いせいだね・・・】
【また石版を持って正座する?】←


オベロン「まあ必要であるならば、僕を煮たり焼いたり好きにしても構わないさ。はぁ~・・ほんと僕って皆から信用されていないだなぁぁ~~・・」

オベロン「・・・でもこれだけは信じられる事は確かな事だ。今回の妖精舞踏会の開催やアルトリアたちへの招待についても、こればかりは確信が持てるのは確かなことさ。」

オベロン「こればかりは僕の全財産と僕の霊基を賭けてでも、この事案が信じられる事であることを証明するさ!本当の意味でね!」

アルト「お、おおそうか・・・。それで、その二代目妖精騎士トリスタンが開催する妖精舞踏会(フェアリウム)が『罠』でないという根拠はどういう理屈で?」

オベロン「まあこれは彼女の・・・二代目妖精騎士トリスタンなりの、女王と『予言の子』への意識表明と言ってもいい。なぜこのようなことをする理由はまだわかっていないのだけど・・・」

オベロン「グロスターの長が舞踏会を開くのは当然であり、それが歴史ある妖精舞踏会(フェアリウム)なら尚更だ。もちろん、招待されるのはその君たち7名だけじゃない。」

オベロン「モルガン・・・・は玉座から動く事はないだろうが、その名代として何人かやってくるだろう。おそらくは妖精騎士アグラヴェインもまた、妖精舞踏会に必ず出席するはずだ。」

アルト「!。確かにそうだな・・・ヴァージェやメリュジーヌ、バーゲストのような先代の妖精騎士が抜けた分、妖精國を守ってきたのは、彼女の力と知恵があっての事だからな。」

千子村正「・・・だよな。それに今は女王モルガンに反旗を翻す存在ではあるが、メリュジーヌとバーゲストがその妖精舞踏会(フェアリウム)に呼ばれた事にも、何か理由があるかもな?」

千子村正「全く・・・あの時の借りを返したいところだが、グロスターには二代目妖精騎士トリスタンの掟がある。どの陣営も、舞踏会で戦う事はできないってコトだな?」

オベロン「ああ。そしてそれこそがこの妖精舞踏会において僕たちが重用点とする絶好のチャンスって事なのさ。」


オベロン「鐘を鳴らし、イレギュラーズを3翅も倒し、ウッドワスを生け捕りにした僕たちは反逆者だからグロスターには入れない。無論、潜伏さえも簡単なことじゃない。」

オベロン「でも今回は別だ。客として堂々と舞踏会に参加できるし、あとのことはほら・・・お堅い式から抜け出して、秘密の部屋に忍び込むのは海東大樹とアルトリアの得意とすることだろ?」

海東大樹「ああ。トレジャーハンターである僕でならば、部屋の構造さえわかれば、どんな所にも潜入する事が出来るからね?君もそうだろ、アルトリア?」

アルトリア「あ~~嫌々イヤ!海東さんと一緒にされるのは困るよオベロン!私、泥棒なんかじゃないし~!」カァァ~~!(赤面)

【今度こそ、怪しい魔術がさくれつするね!】
【『妖精快盗アルトリア参上!』ってヤツかな?】←

アルトリア「そういう意味じゃないし!ってか、妖精快盗って―――――」


ボガード「まあ確かにそれについては悪くはない話なのだが、今の我々に考えている時間は無さそうと言っても過言はないぞ。」ビラビラ・・・(招待状の内容を見ていて・・)

ボガード「なにしろ舞踏会は今夜だ。夜までにグロスターに向かわんと間に合わんぞ。」ビラァァ~・・・(招待状の内容を見せつける)

パーシヴァル「はい。ですから私の方からも今すぐに馬車の用意をいたします。今夜までにグロスターに到着できるよう、頑張りましょう!」ニコッ!


アルトたち「――――!?」ビクッ!(驚愕する)

アルトリアたち「――――!?」ビクッ!(驚愕する)

介人たち、ゾックスたち「――――!?」ビクッ!(驚愕する)

立花響たち、飛電或人たち、武蔵たち「――――!?」ビクッ!(驚愕する)

一同「二代目妖精騎士トリスタン、無茶ぶりが過ぎない!?」一斉に言い出す


メリュジーヌ「確かにこれは僕でも無茶ぶりが過ぎるよね?そうだよね・・・バーゲスト?」呆れた表情

バーゲスト「もっともだ・・。」共感している

ボガード「~~~~・・・・」お手上げの素振りを見せる

――――――――――――――――――――――――――――――――――
昨日の戦いでガイルの『灼熱大公』の力による反動によってはね上がっていたガイルの体温が下がり、ようやく動けるようになったガイル。

しかしその束の間、パーシヴァルから二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)から妖精舞踏会(フェアリウム)の招待状が送られてきた事に対し、

アルトたちは最初、二代目妖精騎士トリスタンがアルトたちを貶める為の『罠』だと疑ってはいたのだが、それを考察する時間はあまりなく、

妖精舞踏会(フェアリウム)の開催が今夜である事をパーシヴァルから通知され、アルトたちとアルトリアたちは無茶ぶりながらもグロスターへと向かって行くのであった・・・

妖精國ブリテン:中部平原(時間帯:午後3時頃――)


パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!ブルゥゥ~ン、ブルルルゥゥ~~!グォォォ~~~ン!(それぞれの移動手段がグロスターへと向かっている)


レッドラ・ビット「ハァハァハァハァ!このまま直進方向で進む且つ、モースとかの襲撃さえなければ夕方頃には間に合う事なのですが・・・」

レッドラ・ビット「ウェールズといいグロスターといい、ここまで我ら妖精馬を酷使するほどのハードスピードで走りさせるとは、本当に妖精馬扱いが悪いというか・・・」不満げに走ってる

カイニス「良いからとっととグロスターまで突っ切れ!雷を落とすぞコラァァ!」バシバシッ!ギュゥゥ~~!(手綱を握っている)

レッドラ・ビット「ヒ、ヒィィィ~~ン!?わかりましたよも~~~!」パカラッ、パカラッ、パカラッ、パカラッ!(とにかく走り続ける)

スズカ「ハァ~~・・・・・・」キィィ~ン!(ヒーリング(疲労回復)をレッドラ・ビットに施している)


【なんか荒っぽいようなやり方なのだが・・・】
【それよりも間に合うのかなぁぁ・・・?】←

オベロン「間に合わせるさ!ウッドワス軍を撃退したからこそ、南部の道を思う存分に突っ切る事が出来るからね。君たちの努力の賜さ!」

オベロン「それにグロスターには皆も行くからね。もしグロスターで何がトラブルがあっても心配は無い・・・・二代目トリスタンの妖精領域を除けばね?」

ダ・ヴィンチちゃん、アルトリア「・・・・・・・・・」不安そうな顔をしてる


アルト「・・なあ、オベロン。やはり俺にはどうも二代目妖精騎士トリスタンが主催する妖精舞踏会の招待が、俺たちを罠にかけようとしてるとしか見えないのだが・・・」

オベロン「まあそうだよね。二代目トリスタンはシェフィールドでメリュジーヌを戦い、メリュジーヌを殺しかけ、ジョルニとルージュにもチョッカイをかけている事は承知の上だよ。」

オベロン「妖精舞踏会もそうさ。二代目妖精騎士トリスタンはモルガンや上司の妖精騎士アグラヴェインからの特例で、彼女とグロスターの立場は先代の翅の氏族長・ムリアンの統治をそのままに、」

オベロン「グロスターはいまだにムリアン時代そのままの中立主義の統治であるも、3年前とは違って警備事態がとても厳重となってて、女王軍の兵もまた、グロスターの警備として採用されている始末さ。」

オベロン「それ故に通常営業のグロスターに、モルガンの反逆者である僕たちは入れない。アルトリアが3つ目の『巡礼の鐘』を鳴らす為にも、妖精舞踏会は絶好の好機でもあるんだ。」

オベロン「それにアルト・・・3日前のソールズベリーでもあったように、住民達が人質に取られ、ブルーナが処刑会場で色んな仕掛けを用意している中で・・・」

オベロン「君たちは打倒ブルーナ及び、人質とソールズベリーの解放と2つ目の『巡礼の鐘』を鳴らすという大きな事をやり遂げた。だからこそ・・・・・」

アルト「――!。・・・・つまり二代目妖精騎士トリスタンの誘いに乗れ、って言う事なのだな?グロスターの『鐘』を鳴らし、アルトリアの『巡礼の旅』を更に進ませる為にも・・・」

オベロン「ああ。それ以外にグロスターに入る事も、鐘を鳴らす方法も思いつかなかった。君たちには少々危ない吊り橋を渡らせる思いをさせるかも知れないけど・・・」

オベロン「全ての責任は僕が背負う。だからどうか僕の事を信じてくれないか?アルト・オルラント。」スルッ、ペコッ。(正座しつつ、頭を下げてお願いする)

アルト「オベロン・・・お前・・・。」

【・・・・・・・・・・】


レッドラ・ビット「・・・・。んっ?あれはいったい・・・」とある方向を見てて・・・

カイニス「あん?なんだ・・・・・?」同じ方向を見ていて・・・

【どうしたの2人とも・・・?】
【・・・・・!?】←
――――――――――――――――――――――――
ブゥゥゥ~~ン!ブンブンブンブンブンゥゥ~~ン!(謎の黒いモヤが飛んでくる)


レッドラ・ビット「―――――!?」黒いモヤを見て・・

アルトたち「――――!?」黒いモヤを見て・・

アルトリアたち「――――!?」黒いモヤを見て・・

【なんだあれ・・・・】
【こっちに来る!】←

ブゥゥゥ~~ン!ビュゥゥ~~ン!(謎の黒いモヤがレッドラ・ビットと馬車、ジープワゴンに襲いかかってくる)


アルトリア「わっ、わぁぁぁ~~何これ何これ!?なんか黒いモヤがこっちに近づいてくるんですけどぉぉ~!?」驚愕している

スズカ「いえ、あれはただの黒いモヤじゃない・・・あれは大量の蚊の群れだわ!」ピピピッ!(サーチしてて・・)

ダ・ヴィンチちゃん「か、蚊の大群だって!?だがこれはあまりにも多いし、それにこんな数の蚊が群れをなして襲ってくる事自体・・――」

アルト「嫌々それどころじゃない!蚊がこっちに来るぞ!」黒いモヤを見てて・・

【アワワワワァァ~~!?】
【(避けきれない!)】←


ブゥゥゥ~~ン!ゴワァァァ~~!(大量の蚊の群れがレッドラ・ビットと馬車、ジープワゴンに襲いかかるように覆い被さる)
―――――――――――――――――――――――――――
ブンブンブンブンブゥゥゥ~~ン!(馬車やジープワゴンの中に大量の蚊が侵入し、中にいるアルトたちやアルトリアたちに襲いかかる)


チクッ、チクチクチクッ!(次々と蚊に刺されるアルトたちとアルトリアたち)

ルージュ「キャアァァ~~!?か、痒い!いま私の手足に蚊に刺された!」カイカイカイ!(痒がっている)

千子村正「クゥゥッ、こっちも蚊に刺された!なんだこの蚊の大群は!?ただの蚊じゃないぞ!」カイカイカイ!(痒がっている)

トリスタン「ええ。この蚊の群れ・・・サーヴァントの血の他にこちらの魔力も一緒に・・・か、カユッ!」カイカイカイ!(痒がっている)

レッドラ・ビット「ヒ、ヒィィィ~~ン!!か、痒い!我が身体に蚊が刺さり、あまりにも痒すぎルゥゥゥ~~!!」カイカイカイ!(痒がっている)

ガイル、武蔵、アルトリア、カイニス「~~~~~~!!」カイカイカイ!(全身痒がっている)

ハベトロット、セツノ「かゆいかゆいかゆいかゆい!」カイカイカイ!(全身痒がっている)

【カユいぃぃぃ~~!?】


パーシヴァル「皆さん!?ツゥゥッ!――立ち去れぇぇぇ~~!!」キラァァン、ジャキィィン!!(蚊に刺されながらも、光の槍の刃を振るう)

メリュジーヌ「バン・カー!」バババババァァァン!(蚊に刺されながらも蚊に攻撃をしていく)

ゼロワン(フレイミングタイガー)「オリャァァァ~~~!!」ジュボォォォ~~!(炎を放っていく)


ボォォォ~~!!ブゥゥゥ~~ン!ブゥゥゥ~~ン・・・・・(パーシヴァルたちの攻撃を避けるかのように飛び去っていく大量の蚊の群れ)


一同「「「「カユいぃぃぃ~~!!」」」」」カイカイカイカイカイ!(身体中が痒がっている)

カイカイカイカイカイ!(馬車やジープワゴンから出て、それぞれ刺された箇所をかいていくアルトたちとアルトリアたち)
―――――――――――――――――――――――――――――――
アルトたちとアルトリアたちが今夜中にグロスターに到着できるよう、急いでグロスターへと大急ぎで向かっていた。

そんな中、アルトはいまだに二代目妖精騎士トリスタンが主催する妖精舞踏会自体が彼女の仕掛けた『罠』だと疑っている中で、オベロンはそれらの事は承知の上で、

アルトリアが3つ目の『巡礼の鐘』を鳴らす為にも、あえて二代目妖精騎士トリスタンの誘いに乗り、それを成し遂げようとアルトに伝え、アルトもそれに納得したのも束の間・・・


突如として飛来してきた大量の蚊の群れに遭遇し、その蚊の大群に襲われてしまい、アルトたちとアルトリアたちはその大量の蚊に刺されてしまい・・・

蚊に刺されつつも、パーシヴァルやメリュジーヌ・・・そして後から駆けつけたゼロワンの攻撃によって蚊の大群は何処かへ飛び去るも、

アルトたちとアルトリアたちは蚊に刺さされたことで全身痒い思いを強いられ、身体中蚊に刺されに苦しんでいたのであった。


そしてアルトたちとアルトリアたちを襲い、彼らの血を吸って赤黒く漂って飛んでいく大量の蚊の群れが向かった先は・・・・

妖精國ブリテン:中部平原(アルトたちとは別の平原にて・・)


ブゥゥゥ~~ン!ズズゥゥゥ~~ン・・・・・カポンッ!(大量の蚊の群れが不思議な壺の中へと入り、それにフタをするレオンゴン)

レオンゴン(フードの姿)「フフフッ・・・よし、これで奴らの血は採取できたな?さてと・・・」コトンッ!(壺を地面に置きながら)

ガシッ、キィィン!グルグルグルグルグルグル!(壺に付いているレバーを回していくレオンゴン)


蚊の妖精風俗嬢「ハァ~・・・ね~レオンゴン・・・本当にあれで良いの?あいつらってレオンゴンや他のイレギュラーズと敵対している組織なんでしょ?」

蚊の妖精風俗嬢「アイツらは確か・・・・『予言の子』と『境界なき勇士団』だったっけ?アイツらの姿を見たところ、なんか弱そうな感じにしか見えないんだよねぇ~?」

蚊の妖精風俗嬢「あんな奴ら、私と私の下僕たち全員で血を吸っちゃえば、糸も簡単にアイツらをミイラにして殺しちゃうのだからね?」

レオンゴン(フード姿)「まぁな・・・だが奴らを侮るのは良くない。奴らはあれでも俺様の同僚であったダルダンとビスケス・・それにブルーナのヤツの3人も倒しているし、」

レオンゴン(フード姿)「それに奴らは牙の氏族長だったウッドワスを氷漬けにして生け捕りにする程に、あの三澤亮太の半妖半人の子どもの力が増している・・・」

レオンゴン(フード姿)「奴らと正面から普通に戦ったとしても、奴らは数的にも能力的にもこっちの方が不利なのはわかっている事・・・」

蚊の妖精風俗嬢「ふ~ん・・・・で、レオンゴンのお得意の暗殺でその『予言の子』と三澤亮太を殺して、その首を持って、自身が『牙の氏族』の長である事を証明させるってプランなのね?」

レオンゴン(フード姿)「ああ。元々『予言の子』と三澤亮太の討伐は女王陛下からの命令だからな。アイツら2人の首さえ取れれば、反乱分子の士気は大幅に下がる。」

レオンゴン(フード姿)「それに君の僕である蚊のおかげで奴らを騙す準備が整ったし、俺の異端の亜鈴を持ってすれば・・・・ホラ・・・」グルグルグルッ・・・カポッ!(レバーを回し終え、壺の蓋を開ける)


スルッ、ベロリンッ!ピチョン・・・・(壺から出した赤い血の塊をレオンゴンの長い舌に浸していく)

レオンゴン(フード姿)「・・フムフム。よし・・・覚えた!」キィィン!(長い舌が発光する)

グチュグチュグチュゥゥ~~!!(みるみると姿を変えていくレオンゴン)


レオンゴン(???の姿)「ジャジャ~ン!これで変身したそいつ(???)の姿と能力を覚え、こっちもその能力を使えるようになったぞ。」その姿を見せびらかす

蚊の妖精風俗嬢「アハハハッ♡本当に凄いわね、あなたのその変身能力!誰かの血をあなたの舌に染みこませるだけで、その人の姿や力を簡単にコピーできちゃうのだからね!」

蚊の妖精風俗嬢「ねぇ~レオンゴン・・あの2人の暗殺が終わったら、私の事を高く買ってくれるんだよね?そんでアイツらの中で1番イケメンの男の姿で私のアソコを犯してくれるって・・♡」

蚊の妖精風俗嬢「あなたとはそういう約束でしょ?ちゃんとあなたの言う通りにしたから、あなたもちゃんと約束守ってよね♡――お・ね・が・い♡」


プルンッ♡ヌチィィ♡くぱぁぁ~♡(おっぱいをさらけ出し、オマンコを見せて誘惑する蚊の妖精風俗嬢(モスキート娘))

蚊の妖精風俗嬢(夢の氏族:モスキート娘)
https://livedoor.blogimg.jp/nizisencom/imgs/d/8/d850a320.jpg


レオンゴン(???の姿)「グヘへへへ~・・。ちゃんと約束を守るさ。この一件が終わったらすぐに君の店に直行して、君の事を愛しに駆けつけるよ♡」

レオンゴン(???の姿)「そしたら君を俺様の氏族長としての妻として嫁ってやっちゃうのだからな!君は俺様のかなりのお気に入りだからね♡」ガシッ、ムニュムニュ♡

蚊の妖精風俗嬢→妖精モスキート「きゃぁぁ~も~う♡レオンゴンったら、私の店の常連客だからって冗談が過ぎるんだから~♡」ムニュムニュ♡

妖精モスキート「約束は絶対よ?嘘ついたら即座にあなたの血を根こそぎ吸い尽くしてやるからね♡」ニコッ♡

レオンゴン(???の姿)「ウッ・・・・ハハハ・・わかってる・・。これは君と俺様との約束だからな・・・?」タラタラ・・・(冷や汗をかきながら・・)

――――――――――――――――――――――――――――――――――
他人の血を採取し、その者の血を取り込むことでその者に変身できる異端の妖精たち(イレギュラーズ)のメンバー:レオンゴン

彼は自身の愛人とも呼ぶ蚊の妖精風俗嬢(夢の氏族:モスキート娘)が使役する大量の蚊の群れを使い、アルトたちとアルトリアたちから血を採取してしまい、

彼らは互いに交した約束を結びつつ、彼らによるアルトとアルトリアを暗殺する計画が着々と進んでいった・・・

数時間後・・・・流行と仮面の街:グロスター(日没近く)



タッタッタッタッタッタッ・・・・・(妖精舞踏会の会場近くまでやって来るアルトたちとアルトリアたち)


【あぁ~~痒かったぁぁぁ~~・・・】←
【もう最悪だよ・・・これ・・・・】

オベロン「まさかウェールズの妖精たちのような虫型の妖精に好かれているこの僕が、あんな蚊の大群に刺されてしまうなんてね・・。ほんと、人生わからないことばかりだね?」

オベロン「あの蚊の大群に身体を刺され、僕らはその蚊に刺されによる痒みに苦しみつつも、どうにか舞踏会の時間までにグロスターへたどり着けた・・・」

オベロン「痒みの方もそうさ。スズカがとっさに自作のかゆみ止めをみんなに塗ってくれた事で、みんなの身体の痒みを治まったからね?」

メリュジーヌ「ええ・・・スズカにはとても感謝しているよ。あのままかゆみ止めを塗ってくれなかったらもうどうなっていたことなのか・・・」安堵している

スズカ「ええ・・・一応妖精國に来る前に作っておいたかゆみ止めをここで全部使う事になるとは思わなかったわ・・・」ビロンビロン・・・(空になったかゆみ止めのチューブを見てて・・)

【でも本当に助かったよ、スズカさん・・・・】←
【(でも、あの蚊の大群はいったいどこから・・・・・)】


オベロン「ハァ・・・ともあれ、多少のトラブルはあったのだけど、僕らやアルトたちにとっては再びのグロスターだ。」

オベロン「レッドラ・ビットとパーシヴァルはゾックスのクロコダイオーの駐禁の見張りついでに街の外で待機してもらっているけど・・・」

オベロン「困ったことに、招待状は7通、アルトリア、藤丸立香、アルト、バーゲスト、メリュジーヌ、コーラル、ガイル宛て。同行者はそれぞれ1名のみ、とある。」

オベロン「それにアルトとバーゲスト、メリュジーヌに至っては夫婦で1組と書かれているし、計算しても事実上4組は舞踏会には入れるくらいなのだけど、どうしたものかな。」

千子村正「そうだな。アルトリアと藤丸の事は儂とダ・ヴィンチのペアでいいだろ。コーラルに至っては夫のアドニスが適任だろ。」

千子村正「二代目妖精騎士トリスタンのヤツとはもう面識あるしな。戦闘より弁が役立つグロスターだ。オベロンもいると助かるんだが・・・」

ガイル「ま、てめぇのことだ。自分だけならガイルとペアにならずともいくらでも忍び込めるだろ?」

オベロン「アハハハハ、まあそうだね!信頼が厚くて嬉しいよ村正。僕は間違ってもゴツい男と舞踏会のペアになる気は無いし、女装して入るつもりもない。」

オベロン「僕はグロスターのご婦人がたにツテがあるからね。いずれかの同行者として潜り込むさ。」

ガイル「んなっ・・・俺はてっきりオベロンが俺とペアになって舞踏会に入るつもりだと思っていたが、さすがにそれはなくて良かったぜ・・。」

【オベロンとガイルのペアかぁ・・・・・】
【くそみそというか・・・腐るというか・・・】←

ガイル「バカ言うなよ!俺はホモでもゲイでもないし、遠回しに言っても丸わかりだぞ!」キィィーー!(キレている)

ガイルまあ、俺がなんでその舞踏会に招待された理由もわからないというか・・・。まあ俺とペアを組むとしても、俺の場合は身内とペアを組んだ方が・・・」


武蔵「!。――そこはこの女武蔵の出番でしょ!ガイルの事は私とペアを組んで、妖精舞踏会(フェアリウム)に入りましょう!」ニコッ!

武蔵「なにもガイル君にはいっさい私の方から手を付けないし、怪しいこともやらしいこともしませんのでそこはあしからず。」

武蔵「楽しみだねガイル君!私と一緒に飲んだり食べたりと、舞踏会で色んな事をしようねぇ~!(あっちの事も含めて)」デレデレ!(にやけ顔をしながら)

ガイル「ま、まぁそうなのだが・・・・」タラタラタラ・・・・(冷や汗をかきながら)


千子村正、ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・・・・」気まずい表情をしている

【(これは絶対なにかやらかす雰囲気だよ、武蔵ちゃん・・・)】
【(さすがに武蔵は舞踏会に入れちゃいけない・・・・)】←

シュルシュルゥゥゥ~~、バシィィン!!(ジョルニのツタとトリスタンの妖糸が武蔵ちゃんの身体全体を縛る)


武蔵「――!?え、ちょ、待っ・・・」縛られたことに困惑している

トリスタン「マスター、私は武蔵や残りの皆さんと共にグロスター周辺の情報集めに専念いたします。舞踏会の事はダ・ヴィンチ女史と村正でなら大丈夫かと。」

トリスタン「それと私が思うに、ガイルとのペアは『サーチ』の能力による情報収集が可能なスズカで宜しいかと思いますが、いかがなモノで?」

オベロン「おお成る程!確かにスズカの『サーチ』でなら『巡礼の鐘』がどこにあるかも調べられるし、舞踏会にいる招待客の事も調べられるしね。」

オベロン「スズカ。君で良ければ、君の兄妹であるガイル君とペアを組んで舞踏会に行ってくれるかな?まあ事実上のアルトの子供たちの代表の1人としてだと思うけど・・・」

スズカ「ええ。ガイルお兄様が舞踏会で弾けて迷惑にならないよう、私の方で見張っておきます。兄妹の長女として、医師として。」

トリスタン「はい。私はお先に街の様子を見ておきますので、マスターの事はお任せいたします。では―――」ギィィィン!ズルズルズルズルゥゥ~~・・・・(武蔵を引きずっていく)

カイニス「だそうだ。さっさと行くぞ。」タッタッタッタッタッ・・・(トリスタンについていく)

武蔵「ま、待って違うってば!は、離せぇぇぇ~~~!!」モガモガ、ズルズルズルズルゥゥ~~・・・(連れ出されていく)


ズルズルズルズルゥゥ~~・・・(武蔵を引きずるように無理やり連れ出していくトリスタンとカイニス)


千子村正、ダ・ヴィンチちゃん、オベロン「・・・・。―――――」フゥゥ~~・・・(安堵していく)

【(うまくいったみたいだね・・・)】
【(ナイスだよ、トリスタン卿!)】←

遠くにいるトリスタン「――――(フッ。)」ピキーン☆(グットサイン)



ハベトロット「う~んまあ、情報集めの方は2人で頑張ればいいかな?ボクはテキトーに街を散歩してるよ。もちろんセツノも一緒に行くよね?」

セツノ「うん。舞踏会に行けなくて・・・セツノ、とても哀しい気分だけど、ハベニャンが側にいるとすぐに気持ちを変えられる。」

ルージュ「そうそう!だから気持ちを切り替えて・・・ハベニャン、セツノ、ぺぺロン伯爵のお店に行こうよ!セフィーお兄ちゃんもジョルニお兄ちゃんもさぁ~~。」

セフィー「ああ。ロンディニウムを出る時、伯爵からお店の招待状を貰っているからな。私はジョルニとトリスタン卿と一緒に情報収集に勤しむつもりだ。」

セフィー「グロスターには南部の他に北部からも色々な情報が集まっていると伯爵から聞いているからな。おそらく我らが探している者たちの所在についても・・・」

オベロン「良いところを付くじゃないかセフィー!確かにここグロスターでは流行次第で店の入れ替わりが激しいが、その分、他の所からの情報も集まりやすい都市でもあるからね。」

オベロン「イレギュラーズの誰かに囚われているマシュやヴァージェとはいけないけれど、未だに妖精國の何処かで迷子になっている異世界からの人物である・・・」

オベロン「介人たちの仲間の『マジーヌ』と『ブルーン』。響ちゃんたちの仲間である『風鳴翼』。それと未だに正体も何処にいるのかもわからない偽の『予言の子』である『剣士の予言の子』。」

オベロン「この者たちを一刻も早く見つけ出して、介人たちや響ちゃんたちを安心させないといけないし、アルトリアこそが真の『予言の子』であるという確定的な証拠を作らないといけないからね?」

介人、立花響、ジュラン、ガオーン「・・・・・・・」頷いていく

ジョルニ、アルト、千子村正「・・・・・・・」頷いていく


【それじゃあ、二手に分かれて行動するって事だね?】←
【ほんと無駄が無いと言うか・・・・】

オベロン「その通り!その他にも飛電或人やゾックスたちにも色々と手伝って欲しい事もあるからね。なんかとても丁度イイ感じにね?」

オベロン「実は二代目妖精騎士トリスタンから送られてきた招待状の中に同封してあるチラシがあるのだけど・・・」

ゾックス「俺と飛電の社長さんに丁度イイ感じだと?それは何だ?」

【???】
【(とりあえず招待状の中身を確認する)】←


シュッシュッシュッ、ポトンッ。(招待状が入っている手紙の袋から折り畳んだチラシが出てくる)

ビラビラビラァァ~~・・・・・(『妖精舞踏会(フェアリウム)スペシャルイベント:妖精曲芸会(フェアリジック)、同時開催!』のチラシを開いていく)


【なんだこれ・・?】
【妖精曲芸会(フェアリジック)?】←

メリュジーヌ「あっ、それ私もよく知ってるよ!この大会には妖精國の各地から腕のある曲芸師の妖精たちがグロスターに集まり、1番の芸達者な妖精を決める大会なんだ。」

メリュジーヌ「本来はブリテンの年末年始に1度だけ行なわれるグロスターの行事なんだけど、この大会には凄い芸を出来る人間や妖精でならば参加が自由であり、そしてなによりも・・・」

メリュジーヌ「優勝者にはグロスターの領主が出来る範囲でその者の願いを叶えてくれると、妖精たちの中で数多く伝わっているんだよ。」

【おお~!】
【それはとても凄い景品だね!】←

メリュジーヌ「ええ。前にオーロラと一緒にその曲芸会の審査員をした事があるからね。審査員としての目線だけにね。」

飛電或人「おぉぉ~~これは正に俺にその曲芸会に俺が参加しない訳がないよな!くぅ~~俺のお笑い精神が猛々ってくるぜぇぇ!」

ゾックス「ホォ~、面白そうじゃないか!何なら俺もその大会に参加してみようじゃないか?なぁそうだろ、おまえら!」

フリント、カッタナー、リッキー「おうっ!(やってやるぜぇぇ!)」共感している

ハルキ「押忍ッ!俺もなんかわからないですが、皆さんの役に立てるのでしたら、芸でも何でもやってやりますよ!」やる気満々

【やる気満々だね、みんな!】


千子村正「へぇ~そうかい・・・つまり妖精國版の隠し芸大会のようなモノか。そんな年末年始でそんな凄い景品を出す大会があるならば、妖精たちもさぞかし注目が集まるって感じのようだな?」

千子村正「二代目トリスタンの考えている事はわからぬが、年末年始にやる行事を舞踏会と一緒にやるからに、これら全てにとても重用点があるのは間違いないみたいだな?」

オベロン「ああ。曲芸会には僕も1度は参加したことはあるのだけど、その時はダンゴムシの妖精を使ったジャグリングを披露したのだけど・・・」

オベロン「“女王陛下が嫌がる事はダメだ!”と審査員に激怒されちゃって、あえなく予選失格になっちゃったんだよねぇ~~・・・」眼を逸らしながら・・

アルト「ああそうなんだ・・・・。それでその曲芸会が開催される以上、参加者は少しぐらいは舞踏会に関われるって事はありそうなのだな?」

オベロン「ああそうさ。もし舞踏会の方でトラブルになった場合、こちらの方の味方を増やした方が特策と思ってね?」

オベロン「まあただ、今回の曲芸会は異例の期間による開催と舞踏会との同時開催だ。急がないと曲芸会にエントリー出来なくなる可能性もあるからね。」

飛電或人「!?。そりゃ大変だ!よし、曲芸会に参加したい人は急いでいくぞぉぉ~~!」

イズ「はい。調べましたところ、エントリー受付はこちらです。私が案内いたしますので、参加を希望する者はお急ぎを。」タタタタァァーーー!(急いで向かう)

飛電或人、ハルキ、ゾックスたち、立花響、月読調「――――――――――」ピュゥゥーーーン!(大急ぎで受付に向かっていく)

【ああちょっと!?】
【(本当に大丈夫なのかなぁぁ・・・?)】←


オベロン「よしよし。これでグロスターでのみんなの役割は決まったようなものかな?“舞踏会や曲芸会を通して、3つ目の『鐘』を鳴らさせる事”と“グロスター内部での情報収集する事”・・」

オベロン「これらの事を2つのチームに分けてやり遂げるにはもう十分な程なのだけど、あと他にやるとすれば・・・・」


アルトリア「――――――――」カイカイカイカイ・・・・(いまだに腕をかいている)

オベロン「一向に覚悟も決まらず、依然に身体をカイカイしているコレ、どうしよう藤丸くん?」

メリュジーヌ、バーゲスト、アルト「・・・・・・・・・・・」黙っている

【村正とふたりで無理やり、連れて行きます】

千子村正「それしかないわな。儂は左側、そっち右側な。」頷いていく

ガシッ!ガシッ!(アルトリアを両側から腕を掴んでいく)


アルトリア「うわーーー!やっぱりヤダーーー!こんな恰好で舞踏会なんて行きたくなーい!あの妖精騎士に会いたくなーーーい!」ギャーギャーギャー!(喚いている)

アルトリア「オベロン王子様なんだから、オベロンが行って!それで鐘、鳴らしてきて!お土産に珍しい料理も忘れずにね!」

オベロン「ワガママを言うんじゃありません!そんなコトを言う子は『予言の子』じゃありませんよ!」

オベロン「世の中には舞踏会に行きたくても行けない鮮血魔嬢(はいかぶり)もいるの! 我慢しなさいな!」

【オベロン・・・・・継母のマネまでして・・・】
【ちょっと高度すぎてわかんないです】←


メリュジーヌ「ハァ~・・・もう早く舞踏会に行こうよアルト~!私、アルトと一緒に舞踏会を楽しみにしているのだからね!ねぇ~!」コシコシコシ!(アルトにすり寄っている)

アルト「ああ・・でもアルトリアがいないと『巡礼の鐘』が鳴らせないからな。全くどうしたモノだか・・・・」

バーゲスト「ツゥゥ~・・・全く、本当にとてもじゃないほどに世話の焼ける『予言の子』というものだな・・・。」

メリュジーヌ「ええ・・・・あれだけ面倒くさいと私、舞踏会を楽しむ気力が萎えるというか・・・かくなる上は・・・バーゲスト。」

バーゲスト「ええ。オベロンや藤丸には悪いが・・・ここは強行させてもらう。」

ビュンッ!タタタタタァァ~・・・(メリュジーヌとバーゲストがそれぞれの行動に移っていく)


ビュンッ、ゴトンッ。タタタタッ、ガシッ!(メリュジーヌが1人入るぐらいの酒樽を持ってきて、バーゲストがアルトリアの後ろを掴んでいく)


【えっ、ちょっ、バーゲスト!?】
【なにしているの2人とも!?】←

アルトリア「わ、わぁ~~なにをするのよ!?やめて!暴力ハンターイ!」バタバタバタ!(背中を掴まれて)

アルトリア「バゲ子あなた!あなたはそれでも3年前に妖精騎士をしていた妖精だというの!?私を舞踏会に入れる為なら手段を問わないって言う事なのか!」

バーゲスト「フンッ、『予言の子』とも言われるお主の行動がみっともないと判断したコトだ。お主はそれだから妖精騎士アグラヴェインに胸ぐらを掴まれたのじゃないか?」

アルトリア「あっいや・・・あの時のそれと今のことはあまりに関係ないというかその・・・・」カァァ~~・・・(顔を赤くしながら)

バーゲスト「~~~~~。」不機嫌な顔をしている


スッ、バタンッ、バコンッ!(アルトリアを酒樽に入れて蓋を閉める)

アルトリア(酒樽の中)「ちょっ!?わわ、わかったから!自分で舞踏会に行きます、行きますから!出して、ここから出してーー!」ゴトゴトゴトッ!(中でもがいている)

バーゲスト「・・・・・・・・」ゴトンッ!タッタッタッタッ・・・(酒樽を持って宮殿へ向かう)

メリュジーヌ「フンッ・・・・」タッタッタッタッタッ・・・・(一緒について行く)

アルトリア(酒樽の中)「出してー-!出してー-!バカーー!バカバカバカバカ!バカバーゲストォォォーーーー!!」ゴトゴトゴトッ!


オベロン、千子村正「・・・・・・・・」気が引いている

【・・・・・・・・】
【なんか強引すぎるようなのだが・・・】←

アルト「ああ。まあ仕方がないと思うよな・・・彼女たちはこれでも妖精舞踏会(フェアリウム)を楽しみたい気持ちもあっての事だからな。」

アルト「その舞踏会が今夜開催で無茶ぶりをかけられるわ、平原で正体不明の蚊に刺されるわと、次々と大変な目に遭っているし、会場は目の前だというのにアルトリアが一向に覚悟を決めなくて、」

アルト「それでバーゲストとメリュジーヌが不機嫌になっちゃって、先ほどの強引な方法でアルトリアを舞踏会に連れ出したというか・・・こっちも本当にすまないと思ってる・・」ペコッ・・(詫びるように謝る)


【ま、まあそうとも言えるのけどね・・・・】
【こっちも悪かった・・・ゴメンね・・】←

オベロン「確かに今のバーゲストとメリュジーヌの立場を考えてみれば、彼女たち2人の気持ちもそうわからなくはないとも言えるよね。」

オベロン「本来であるならば、3年前にモルガンの元を離れ、愛するアルトと共に生きる事を選び、モルガンに反旗を翻した2人は言われるまでもなく妖精國の反逆者だ。」

オベロン「反逆者と言われている以上、彼女たち2人はグロスターにも行けず、舞踏会にも呼ばれなくなって当然のはずだったのに、彼女たちは舞踏会に招待された。」

オベロン「二代目妖精騎士トリスタンがいったいなにを考え、敵であるはずの2人を舞踏会に招いたのかは気になるが、今はその事を考えるのは後にした方がイイと思う。」

オベロン「あの2人はアルトやヴァージェがいなかった分、赤ちゃんだったジョルニたちを育て上げ・・戦士として鍛え上げ・・ヴァージェを取り返し、家族を守るように奮闘してきた。」

オベロン「あの2人は妖精騎士として、7人の子共の母として、境界なき勇士団のメンバーとして十分に立派に頑張っている。今もこれから先も・・・」

オベロン「だから今は少しでも、あの2人には思いっきり翅を伸ばすように舞踏会を楽しんで貰いたいのが本音というか・・・アルトもそう思っているはずだよね?」


アルト「!。―――――」頷く

ジョルニ、セフィー、セツノ、ルージュ、ハベトロット「・・・・・・・」笑顔で頷く

スズカ、アドニス、コーラル、ダ・ヴィンチ、千子村正「・・・・・・」笑顔で頷く

【確かにそうだね。あの2人の為にも】←


オベロン「さて・・もうそろそろ舞踏会の時の事もあるし、みんなはそれぞれのやることに取りかかろうじゃないか。」

ハベトロット「ああそうだね。アルト、2人のドレスは私の方で新調してあるから、宮殿にフィッティングルームがあったら、コレを2人に渡して欲しいのだわ。」

ハベトロット「ドレスの色と形は今までのと変わらないのだけど、新しいので舞踏会に臨めば少しは爽快感があって良いものだろ?」シュルッ。(2人の新調ドレスの袋を渡していく)

アルト「おう、ありがとなハベトロット。2人とも新調したドレスを喜んでくれるからすぐに渡しておくよ。」袋を受け取る

ルージュ「お父ちゃん。私、お母ちゃんたちが喜びそうなモノを沢山いっぱい買ってあげるから楽しみに待っててね!」

セツノ「うん・・・セツノ、セツノたちを育ててくれたお母さんたちに恩返しできるよう、お母さん達が喜ぶモノ、いっぱい用意するからね。」

コーラル「はい。私もまた、バーゲスト様に認められしアルト一家の一員として大いにお二人方をサポートいたしませんとね。」

アルト「ああ。みんな、2人のためにありがとな。」お礼を言う

周りのみんな「――――――」笑顔で答える

―――――――――――――――――――――――――――――――
グロスターへ向かう途中・・・・大量の蚊に襲われ、凄まじく痒い思いを受けたアルトたちとアルトリアたち。

それから数時間後・・・どうにか舞踏会の時間までにグロスターに到着し、妖精舞踏会(フェアリウム)の会場である宮殿の前で話し合いをしていき、

最終的に“妖精舞踏会(フェアリウム)や妖精曲芸会(フェアリジック)に参加し、『巡礼の鐘』を鳴らす”チームと“グロスター内部を周り、色々な箇所から情報収集する”チームに分かれていき、

それぞれ皆で決めた事をやり遂げるため、アルトたちとアルトリアたちが一旦、二手に別行動を取るように行動を開始していくのであった。
――――――――――――――――――――――――――――――――
グロスター:妖精舞踏会(フェアリウム)と妖精曲芸会(フェアリジック)の会場である宮殿(二代目妖精騎士トリスタンの本拠地)にて・・・


ペタペタペタペタペタ・・・・(とある透明と化している存在が宮殿の階段を上がり、宮殿内部へと侵入していく)

レオンゴン(透明の姿)「(フフフフフフフ・・・・・)」ニヤニヤ・・・(にやけながら侵入していく)

―――――――――――――――――――――――――――――――――
そして同じく透明の姿で静かに堂々と宮殿の内部へ入り、アルトとアルトリアの暗殺する為に事を進めていくレオンゴンの姿があり、

いまグロスターの宮殿にて、数々の思惑が交差し、二代目妖精騎士トリスタンが開催する妖精舞踏会(フェアリウム)が開幕していった。

グロスター宮殿内:妖精舞踏会(フェアリウム)会場 ダンスホール


舞踏会にいる妖精たち1「―――――――」タッ、タッ、タッ。(社交ダンスをしている)

舞踏会にいる妖精たち2「―――――――」タッ、タッ、タッ。(社交ダンスをしている)


タッタッタッタッタッ・・・・・(新調したドレスに着替えてきたバーゲストとメリュジーヌ)

バーゲスト、メリュジーヌ「―――――――」アルトの腕を掴んでやって来る

アルト「――――――――」メリュジーヌとバーゲストに挟まれている

コーラル、アドニス「―――――♡♡♡」ラブラブ♡(いちゃつきながらやって来る)

スズカ、ダ・ヴィンチちゃん、千子村正「・・・・・・・・」普通にやって来る

ガイル「・・・・・・・」ドスッ、ドスッ、ドスッ・・・・(アルトリアが入っている酒樽を持ってやって来る)


タッタッタッタッ、ゴトンッ!バカンッ!(アルトリアが入っている酒樽がダンスホール前に置かれ、樽から出てくるアルトリア)

アルトリア「―――プハァァ~~!ハァ・・ハァ・・ハァ・・・全くもう・・・・!」酒樽から脱出し、辺りを見渡す

アルト、アドニス、ガイル、スズカ「――!」辺りの様子を見てて・・・

ダ・ヴィンチちゃん、千子村正「――!」辺りの様子を見てて・・

【すごい・・・・】
【きれい・・・・】←


ダ・ヴィンチちゃん「うん、これは凄い。オークション会場のとなりがこんな造りになっているとはね。あっちの会場も、こっちの会場も・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「妖精領域の中にある妖精領域・・・・まさに異常常識、超一級の固有結界だ。外から見た建物の大きさと、このホールの大きさ、一致していないからね。」

千子村正「それにしても大したもんだ。二代目トリスタン、敵ながら庭師としちゃあ超一流じゃねえか。アンタもそうだろ、アルト?」

アルト「うん。3年前に来たオークション会場といい、ここといい、グロスターにはとても不可思議なことが多いのだな。」

アルト「3年前の大火災でオークション会場である宮殿が消失したと聞いてるが、ここは何事もなかったように復旧している。」

アルト「前のグロスター領主だったムリアンの次代とはいえ、先代が持ってた妖精領域をそのまま受け継いでいるとは、こんな事まるで・・・・」


アルトリア「ハァ~・・・バーゲストに無理やり連れ出されたとはいえ、わたし、ここ来るのは二度目だし、別にホールに見惚れて黙ってるワケじゃないし。」

アルトリア「それより二代目妖精騎士トリスタンは?招待しておいて挨拶もないのかな。」

ダ・ヴィンチちゃん「(アルトリア、怒ってる怒ってる。開き直ると頼もしいよね。彼女)」

コーラル「ええ。それにわたし、二代目妖精騎士トリスタンとは直接お会いはしていませんが、あの方はいったいどちらにいらしているのやら・・・?」

バーゲスト「ええ全くですわ。あの二代目妖精騎士トリスタンという者は、先代のムリアンと全く同じ性根と品格をお持ちのようですわね・・・」

バーゲスト「しかしあの者がこの舞踏会と曲芸大会を同時に取り仕切っている以上、一向に姿を現さない理由はあるかと・・・ほら・・・。」向こう側の方を見てて・・・


ガヤガヤガヤガヤ・・・・(別会場の所へ向かって行く舞踏会の招待客たち)


【(妖精たちが移動している・・・?)】
【(確かあそこは・・・・)】←

司会者の妖精「皆さま。ご歓談中、失礼いたします。当館の主人、二代目妖精騎士トリスタン様の挨拶が遅れてしまい、まことに申し訳ありません。」

司会者の妖精「トリスタン様は別会場で同時開催されている妖精曲芸会の審査員を執り行っており、こちらへの当本人のお披露目は約2時間後を予定しております。」

司会者の妖精「それまでは今しばらく、同時開催の妖精曲芸会(フェアリジック)のご観覧も含めて、素晴らしき時間をお過ごしください。」


アルトリア「・・・二代目トリスタンはゾックス達の曲芸の審査に行ってるようだね。オベロンもやってこないし・・・・・」

アルトリア「どうする、藤丸くん・・アルトさん?もう鐘撞き堂に忍び込んじゃった方が私には良いと思いますが・・・」

アルト「ああそうだな・・・藤丸はどう思うのだ?」

【うん、そうだね・・・・】
【いや、せっかく来たんだし・・・・】


ガヤガヤガヤガヤガヤ・・・・・(招待客の妖精たちが道を開けるように移動していく)

ダ・ヴィンチちゃん「ん?新しい招待客が来たようだね。すごいな、妖精たちが自分で道を開けたり、サイン表紙を持ってきたり―――――」


タッタッタッタッタッ、カキカキカキッ、シュシュッ!(サインを書きながらやって来るナイトガウン姿の妖精騎士アグラヴェイン)

妖精騎士アグラヴェイン「・・・・・・・・」カキカキカキッ、シュッ、シュッ!(サインを書いて渡していく)

招待客の妖精たち「――――――――」嬉しそうにサインを貰っていく

妖精騎士アグラヴェイン「――――――。」お礼を言っていく

ベリル・ガット、ウインキー「・・・・・・・・」揃ってやって来る


ダ・ヴィンチちゃん「ベリル!それに妖精騎士アグラヴェイン!やはりオベロンの思ってた通りだったわ!」

バーゲスト「ツゥゥ・・・!やはり彼女も舞踏会に招待されてたか。彼女の姿を見るのも、約5日ぶりだけどな・・・」

アルト「ああ・・・そしてベリルの護衛するかのように付き添ってるあのゴブリンみたいな妖精・・・アイツがガイルたちがシェフィールドで対峙したという・・・」

スズカ「『重引斥力のウインキー』・・・・他のイレギュラーズと同じ異端の亜鈴を持ち、ロブさんとワグさん、マシュさんさえも裏切った妖精よ・・・。」

アルト「・・・アイツが『重引斥力のウインキー』か。確か彼の持つ異端の亜鈴は、引力と斥力並びに重力も操ることが出来ると聞いてはいるのだが・・・」

アルト「(だとしてもまさかゲームではマシュを助ける他にベリル・ガットにシェフィールドの戦力の密告をするだけだったウインキーがこっちでは幹部クラスの敵になってたとはな・・・・)」

アルト「(妖精騎士アグラヴェインによって異端の亜鈴の力を得たようだが・・・、あいつ自身は今の自分にどう思っているのだろか・・・。)」


千子村正「にしてもアグラヴェインのヤツ、あの妖精たちにサインなんか書いていやがる。ヤツの部下が3人も不祥事を起こしてたり、儂らに敗北して、イレギュラーズの評判はガタ落ちだというのに。」

千子村正「妖精騎士アグラヴェイン当の本人はそんなの関係無しにサインを書いて貰うほど大人気とは恐れ入るほどに凄いよなぁ~・・・?」

千子村正「(・・・・ったく。二代目妖精騎士トリスタンめ、アイツ一体なにをしようと企んでいやがるんだ?いや完全主義ってヤツか?)」

千子村正「(オークションの件で一度アイツ自身に迷惑をかけてしまった以上、とことんまで俺たちを叩きのめす気なのだな。アルトたちの事も含めて・・・)」

【・・・・ざわめきが収まったな】
【・・・・招待客は今ので最後かな?】←

アルトリア「・・・・・・・・・」

【アルトリア?】
【誰か捜してる?】←


アルトリア「い、いえ、別に。リノ・・・ノクナレア来てるかなー、なんて、ちょっと思っただけで。」

アルトリア「あー良かった、あいつ来ていなくて!あのお子ちゃまの事だから、こんな夜中のパーティーに来るわけがな・・・・アァッ!?」ビクッ!(誰かを見つける)

【どうしたの?】
【まさかだと思うけど・・・・】←

はむっ、あむっ。パクパクパクパク、モグモグモグモグ・・・・・(バイキング料理近くの席で沢山多くの料理を食べているノクナレア(リノア))


ノクナレア(リノア)「モグモグモグモグ・・・・ウゥゥ~ン♡―――はむっ、モグモグモグ・・・・」夢中に食べている

ノクナレア(リノア)「(なかなか美味しいのを作るじゃないのよ、ブリテンの妖精のくせに・・・・)」モグモグモグ・・・(食べながら)

妖精ウォズ「・・・・・・・・」ガチャッ、ガチャッ、タッタッタッタッタッ・・・・(食べ終わった料理の皿を片付け、次の料理を持って来る)

周りの妖精たち「・・・・・・・・・」ゾゾォォ~~・・・(ドン引きしている)


アルトリアたち、アルトたち「・・・・・・・・・・」その様子を見ていて・・・

【ノクナレア・・・いたね・・・。】
【思いっきり楽しんでいるのですけど!】←

千子村正「見ればわかるだろ。アイツ・・今はノクナレアになっているからって、親の七光りで好き放題しすぎだろ、どう見ても!」驚いている

コーラル「・・・村正さん、それに藤丸。あの方が北の妖精の元女王であり、『魔王の氏族』オーマジオウの妻曰く王妃をなされているという・・ノクナレア様ですよね・・?」

コーラル「確か人間と妖精を忌み嫌い、偏見と差別・暴力を振るっていると聞いてはいましたが、まさかそのお方が舞踏会に出席なされているとは・・・」

コーラル「しかもあろう事に、あのように舞踏会の食事を貪るように食べているとは・・・とても3年前から聞いていた話とは全然違うと・・・」

アルトリア「あぁ~~違う違うのコーラルさん!?あのノクナレアはね・・・何というかそのォ~・・ここでは言えない事情があってねぇ~・・・」アタフタ・・(慌てている)

アルトリア「なんというか~・・・ノクナレアっぽい妖精なのか、ノクナレアのそっくりさんというかそのぉぉ~~・・・」アタフタ・・(慌てている)

コーラル「???」首をかしげる

【(ダメだ。ここでリノアちゃんのことは絶対に言えない・・・)】←
【(これ、なんと説明すれば良いのやら・・・・)】


アルト(小声)「(・・あのバイキング料理をとても楽しんで食べているあのメイヴに似た妖精がノクナレア・・・・というより、ノクナレアの姿を借りたノクナレアの娘:リノアだと言うのか?)」

バーゲスト(小声)「(ああ。あの娘の首にかけているネックレスの魔力で、母親であるノクナレアの三年前までの姿に変身している。ノクナレアの影武者として・・・)」

バーゲスト(小声)「(影武者であるあの娘はネックレスの力による変身でノクナレアと全く同じ姿をしているが、本当は生まれて2歳ぐらいの幼稚園児と同じ大きさの子供だ。)」

バーゲスト(小声)「(しかもあの娘は母親であるノクナレアとは違ってワガママで態度も悪く、平気で同族の『王の氏族』の妖精に偏見と差別と暴力を振るっている始末であり・・・)」

バーゲスト(小声)「(過去に何があったのか・・あるいは母親の教育が悪いのか・・・。あの娘は噂に聞いている以上に自身の両親以外の人間と妖精を極度に嫌っているのは事実だ。)」

アルト(小声)「ああ・・・3年前の事件依頼、彼女の母親であるノクナレアの身に何があったのか、娘のリノアが何故あのような性格へと成長したのか?)」

アルト(小声)「(それを知っているのはリノアの父親であり、ノクナレアの夫であるオーマジオウでしかわからないからな・・・・・」


千子村正「・・・にしてもノクナレアのあの様子・・・明らかにバイキング料理をエンジョイしすぎだろ!どんだけあそこの料理を食っているのやら・・・」

アルトリア「は、はい・・・しかも彼女、料理を食べることに夢中でこっちに気づいていない・・・ま、まぁこの様子じゃこちらが何かしない限り、あっちがこちらに気づいていない・・・」

アルトリア「それにノクナレアとは北の大地で一度敵対しているし、こっちに気づいたらそれはそれで面倒な事になってしまいそう・・・」タラタラ・・・(冷や汗)

アルトリア「まあ、要するにその・・・アレだよ。“触らぬ『王の氏族』に『厄災』なし”ってね・・アハハハハハハ・・・・」カァ~~・・・(赤面)

千子村正、ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・」ハァ~~・・・(ため息)

【(要はリノアちゃんのことは見なかったことにするって事だよね・・・?)】←
【(“触らぬ神に祟りなし”・・だね?)】

タッタッタッタッ・・・(アルトたちの前に1人の妖精がやって来る)


招待された妖精「ああ、そこの人間の男2人。そう、君たちだよ、君たち。」アルトと藤丸立香(男)の指名手配書を見せびらかせながら・・

招待された妖精「確か右の人間が『境界なき勇士団』のリーダーのアルト・オルラントで・・左にいるのが『異邦の魔術師』の人間なのは間違いないんだよね?」

アルト「あ、あぁ・・・・そうだけど・・?」

【は、はい・・・】
【(なぜか俺だけ名前が呼ばれていない・・・)】←

招待された妖精「ハァ・・・ホント、このホールには二代目妖精騎士トリスタン様の魔法がかかっていて、“自分が知らない相手の顔は見えない”ようになっててねぇ。」

招待された妖精「この大勢の中で人捜しをしようにも、このようにその存在を証明するモノを持ち歩いていなければ、この大衆の中でその存在を見つけ出すのは不可能だからねぇ~・・」

招待された妖精「見知らぬ他人に自分の顔を見られる心配はないのだけど、顔も知らない奴の相手を呼び出すのだったら、そんなの自分で呼び出せっていうのに・・・」ブツブツブツ・・(愚痴を言ってる)

【あっ・・はぁ・・・・】
【それで、あなたは俺たちに何か御用でもあるのですか?】←

招待された妖精「いや、私はただ君たち2人に関係する者から『少し話がある』と伝言を届けたまでだ。私には関係のないことだ。」

招待された妖精「急いでテラスに行きたまえ。くれぐれも失礼のないようにな。」

タッタッタッタッ・・・(その場を去って行く)


【えぇ~と・・となるとつまり・・・】
【俺とアルトが呼ばれているって事?】←

アルト「そのようで間違いないよな。このホールにいる人間は俺と藤丸だけだからな。どう考えてもな。」

アルト「しかし俺も含めて呼び出しをかけられるとは・・・君はどうするつもりだ?この呼び出しについて行ってみる価値はあるのか?」

【みんなと一緒なら】

アルトリア「もちろんです。グロスターの掟があるといっても、ここは二代目妖精騎士トリスタンが統治する敵地のど真ん中ですから。」

アルトリア「テラスは貸し切りなので他の妖精も入って来ない。密談にはもってこいです。」

アルトリア「まあただ、今のこの人数でテラスに向かうとなると、かえって他の妖精たちに怪しまれると思われますので、人数は絞った方がいいかと・・」

ダ・ヴィンチちゃん「うん。ならテラスには藤丸くんとアルトリアとわたしとアルトが向かうとして、残りは自由行動ってことで良いかな?」

アルトリア「ええ。アルトさんのことは私とダ・ヴィンチちゃんに任せて、皆さんはご自由に舞踏会を堪能しても良いかと思いますね。」

アルトリア「あ、でもこのホールにはリ・・・ノクナレアやイレギュラーズの面々もいますので、彼らに鐘を鳴らす計画を悟られぬように気をつけて行動した方がいいかと・・」

メリュジーヌ「ええ。その為に私たちはこうして舞踏会に潜入したのだからね。舞踏会はそのついでと言ってもいいのだが・・・」


アルトリア「では合流は遅くても1時間後ぐらいにはテラスで待ち合わせを致しましょう。そこで作戦会議をする形で。」

アルトリア「それまではノクナレアや招待されているイレギュラーズのメンバーに気をつけつつ、曲芸会や舞踏会の行事をそれぞれで先に楽しんでいてください。」

アルトリア「アルトさん、おそらくあなたと藤丸くんを呼び出したのは別行動で潜入したオベロンだと思います。彼の方で何か大ごとには言えない進展があったのかもしれませんからね。」

千子村正「そうかもな。それには儂も異論はねえ。正直に言えば、もう少し観察したかったところだしな。」

アルトリア「・・・・・・」ムムッ!(村正に睨みを付ける)

千子村正「ああいや、服の話だぞ、服の話な?最後の仕上げに参考になるかもってな?」タラタラ・・


【じゃあ、テラスで待っているから】
【では、解散!】←

パクパクパクパク、モグモグモグモグ・・・・・(数多くのデザートを食べているノクナレア(リノア))


ノクナレア(リノア)「モグモグモグモグモグ・・・あむっ、モグモグモグ・・・」ハンバーグを食べている

妖精ウォズ「ハァ・・・。・・・ん?」とある光景を目の辺りにする


タッタッタッタッタッタッ・・・・(向こう側でそれぞれの行動に動いていくアルトたちとアルトリアたち)


妖精ウォズ「我が王妃よ、もうそろそろお腹の方もいっぱいになられるでしょう。そろそろお帰りになられた方がいいかと思うのですが・・・」

ノクナレア(リノア)「モグモグモグ・・・・嫌よ、まだ帰るつもりはないわよ。これを食べ終わったら、今度は妖精曲芸会(フェアリジック)を見に行って、

ノクナレア(リノア)「妖精たちの可笑しな芸をして憐れな姿を晒している所を見て、爆笑しにいくのだからね!」

妖精ウォズ「ハ、ハァ・・・・ですが我が王妃よ、あなたは確かグロスターには外食をしに行くだけで、満腹になったらすぐに帰ると仰っていたのでしたが・・・」

ノクナレア(リノア)「・・・・・・あむっ、モグモグモグ・・・」モグモグモグ・・・(ケーキを食べて、ウォズの話を無視する)

―――――――――――――――――――――――――――――
グロスターの中心にある宮殿の内部には、二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)の妖精領域によってとても広く構成されており、そこで妖精舞踏会の色々な行事が執り行われていた。

数多くの豪華な食事、華麗なる社交ダンスの数々、色々なことで会話を楽しんでいく妖精たちの姿が見受けられ、アルトたちはその様子に眼を大きく向けていた。

しかしアルトたちはあくまでグロスターにある『巡礼の鐘』を鳴らす為だけに妖精舞踏会(フェアリウム)に潜入しており、アルトやアルトリアは舞踏会の客や会場の様子を観察しつつ、

アルトとカルデアのマスターはアルトリアとダ・ヴィンチちゃんと共に彼らを呼んでいる者への対応のためにテラスへと向かい、

アドニスや村正たちなどの残りのメンバーは同じく舞踏会会場にいるノクナレア(リノア)たちやイレギュラーズの動向に気をつけつつ、それぞれ、舞踏会を楽しく堪能するように行動を開始していくのであった。
―――――――――――――――――――――――――――――
グロスター宮殿・別会場:妖精曲芸会(フェアリジック)会場


司会者の妖精「お集まりの紳士淑女の皆様方。グロスター最大の笑いと喜劇の祭典、妖精曲芸会(フェアリジック)へようこそ!」

司会者の妖精「本来ならば、このような祭典は年末年始に行なわれる行事なのですが、今年は色々と悲しい事が多くありました・・・」

司会者の妖精「モース被害による犠牲、ブルーナ氏の蒼毒による毒被害、戦争による戦士の数々・・それら多くの事で、ブリテンの民の笑顔が多く失われました・・」

司会者の妖精「しかしだからこそ、我々は笑顔で笑って今を前に進まなければならないという二代目妖精騎士トリスタン様のご厚意により、今回は特別に今年2度目の開催を決行したのです。」

司会者の妖精「皆さまの前には数多くの曲芸を振るう多くの曲芸師が会場の皆さまを持てなすために、年末年始のあの事から今再び集結致しております。」

司会者の妖精「さて、前口上はここまでにいたしましょう。それでは、今年二度目となる―――妖精曲芸会(フェアリジック)の開幕です!」


パチパチパチ~~ヒュ~ヒュゥゥ~~~!!(会場の声援が聞こえてくる)


司会者の妖精「それでは最初の曲芸の妖精さん、どうぞ!」

観客席の妖精たち「――――――」パチパチパチパチィィーー!(拍手をしている)

二代目妖精騎士トリスタン「・・・・・・・・・・」審査員の席に座っている

――――――――――――――――――――――――――――
同じ頃、宮殿内にある別会場では今年初の2度目の開催となる妖精曲芸会(フェアリジック)が開催しており、会場にはそれを見に来た多くの招待客が集まっており、

会場内には曲芸会の審査をする為に他より少し高く中央にある席にイレギュラーズのメンバーである二代目妖精騎士トリスタンが審査員として座っており、

妖精曲芸会の舞台上で妖精たちが色々とパフォーマンスや芸当をしている様子を、二代目妖精騎士トリスタンは少々つまらなそうに妖精たちの審査をしていくのであった。

妖精曲芸会(フェアリジック)舞台裏:曲芸師の妖精合同の楽屋にて・・・


ザワザワザワザワザワ・・・・・(出番を待っている曲芸師たち)

立花響「うわぁ~緊張する~・・・私こういう事あまり参加したことがあまりなくて・・・」ビクビクビク・・(緊張している)

ハルキ「はい。俺もこういうのは初めてですけど、とにかくお互いに精一杯を出してパフォーマンスを披露いたしましょう、響ちゃん!」張り切っている

立花響「はい!」張り切っている


月読調「ジィィィ~~・・・・」ジィィ~・・(チラシをじっと見ている)

フリント「調ちゃん、さっきからそのチラシばかり見ててどうしたの?何かそのチラシで気になるものがあるの?」

フリント「それに調ちゃん、調ちゃんはどんな特技でパフォーマンスをするつもりなのかな?やっぱり調ちゃん、歌で勝負をするのかな?ねぇ?」

立花響「あ、そうそう!あの時、調ちゃんに手を引っ張られて、飛電さんたちと一緒に曲芸会に参加することになったのだけど・・・・調ちゃん?」調ちゃんの様子を見て・・

月読調「・・・・このチラシに描かれているこのシルエット・・・もしかしてだと思うのだけど・・・」ツンツン・・(チラシのシルエットに注目を見せる)

立花響「んんっ?・・・・・・・えっ・・・このシルエット、もしかして・・・・」チラシのシルエットを見て・・・


ガチャッ、タッタッタッタッ・・・(係員の妖精がやってくる)

曲芸会スタッフの妖精「次、エントリーナンバー8番の方、舞台へどうぞ。」

ゾックス「お、8番と言ったら、これは俺たちの番だな。んじゃ、ちょっと行ってくるぜ!」

フリント「えっ、もう私たちの番なの!?よし、カッタナー、リッキー、行くわよ!」

カッタナー、リッキー「よっしゃぁ(行くぜ)!」張り切っている

ハルキ「押忍ッ!頑張ってくださいね、ゾックスさん!フリントさん!弟の皆さん!」

ゾックス「ああ!」頷いていく


タッタッタッタッタッ・・・・(ステージへと向かっていくゾックス達)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
妖精曲芸会(フェアリジック):エントリーナンバー8番・タイトル『踊る海賊』(ゾックス・ゴールドツイカー&その仲間たち)


タッタッタッタッタッ・・・・(ステージに上がるゾックスたち)

ゾックス「ヨホホ~~イ!よう、会場の皆。俺が数週間前、『予言の子』アルトリアと共にノリッジを救ったという『海賊の予言の子』と呼ばれた者というものは俺の事だ!」

観客席の妖精たち「お、オォォ~~・・・」ガヤガヤガヤガヤ・・・・(ゾックスたちを見て・・)

二代目妖精騎士トリスタン「・・・・・・・・」ただ黙って見ている

ゾックス「(あいつが二代目妖精騎士トリスタンっというワケか。)ふっ・・・今宵、この俺がここにいる妖精たちを盛り上げる為に、満を持してこの曲芸会のステージに立ってあげたぜ。」

ゾックス「妖精というのは、音楽とダンスが大好きと聞いている。だから俺もそれにあやかって芸をしていくぜ!」

フリント、カッタナー、リッキー「おう!」カシャカシャ!(マラカスなどの手に持てる楽器を用意していく)


ガチャッ、チャリン・・ガシャン!(ギアダリンガーにツーカイザーギアをセットする)

二代目妖精騎士トリスタン「・・・・・・・・」ジィィ~・・・(その様子をただ眺めている)

ガチャッ。クルクルッ、ガシッ!(ギアダリンガーを構えるゾックス)


音声『回せー!』

ゾックス「踊ろうぜフェアリーたち!『チェンジ痛快(ダンスバージョン)』!」ガラガラガラ~ガキン、ガキン・・ジャキン!!(ギアダリンガーの舵輪を回す)

音声『ツーー・・・カイザー!!』ヒュンッ!(ポーズをとるゾックス)


♪♪♪(ツーカイザー 変身待機音)
(『Hey!』) (『HeyHey!』)

ゾックス「~~~♪♪♪」音楽に合わせて踊っている

フリントたち「~~~♪♪♪」パンパンパンッ、カチャカチャカチャッ♪(リズム良く楽器を鳴らしていく)

(『Hey!』) (『HeyHey!』)


二代目妖精騎士トリスタン「・・・・・・・・・・」静かに見ている

ゾックス「次はこれだ!」チャリィィン!(19番のギアを飛ばしていく)


ガチャッ、ヒュンッ!チャリン、ガシャン!(ギアを取り替えるようにパフォーマンスをしていくゾックス)

音声『回せー!』ガラガラガラ~ガキン、ガキン・・ジャキン!!(ギアダリンガーを回していく)

音声『オーーレンジャー!』


♪♪♪(ツーカイザー:オーレンフォーム 変身待機音)

(『オーレ!』)(『オーレ!』)

ゾックス「~~~♪♪♪」音楽に合わせて踊っている

フリントたち「~~~♪♪♪」音楽に合わせて踊っている

二代目妖精騎士トリスタン「・・・・・・・・・・」つまらなそうに見ている

観客席の妖精たち「・・・・・・・・・」ただ眺めている


ゾックス「(なんか妖精たちの盛り上がりが少ねえなぁ・・・本当に妖精っていうのは音楽につられて踊るものなのか?立花響の場合はうまくいってたと聞いてはいるが・・・)」

ゾックス「(ならば音楽のテンポが足りないのか?だったら尚更、出し惜しみはなしだぜ!)来い、ゼンカイジュウギア!」

ガシャ、ガシャ、ガシャッ!ピョンピョンッ!ガチャガチャン!(ゼンカイジュウギアがパフォーマンスをしつつ、センタイギアモードへとチェンジしていく)


ガチャッ、ガラガラガラ~ガキン、ガキン・・ジャキン!!(そのままギアダリンガーにゼンカイジュウギアを装着させ、舵輪を回していく)

音声『スーパー-!』

ゾックス「一気にテンポをあげてくぞ!俺の動きについてこれるかな!」バァァ~ン!(ポーズを取っていく)

フリントたち「イエェェ~~イ♪♪♪」ジャラジャラジャラァァァ~~♪(楽器を鳴らしていく)


(Say! Say! Say!)

ゾックス「―――――♪♪♪」テンポ良く踊っていく

フリントたち「―――――♪♪♪」テンポ良く踊っていく

二代目妖精騎士トリスタン「・・・・フッ・・・。」鼻で笑う

(Say! Say! セ―――)


カーン・・・・(鐘を1つだけ鳴らす二代目妖精騎士トリスタン)

ゾックス、フリントたち「――――ハァ?」その鐘の音を聞いて・・

観客席の妖精たち「なんだよ、華麗に踊る『海賊の予言の子』の実力はそんなものだったのかよ!」ゲラゲラゲラ!

観客席の妖精たち「アンタが踊っているだけでツマンネ~~!なーにがツー・・カイザーとかスーパーなんだとさぁ~www」ゲラゲラゲラ!

観客席の妖精たち「まあ、少し前に見た下手くそ踊りの下級妖精たちよりはマシかもな(笑)」ゲラゲラゲラ!

ゲラゲラゲラゲラ!ギャハハハハハハァァァ~~~!(ゾックスたちを笑いもの扱いに爆笑している)


ゾックス「!?。テメェら・・・俺たちゴールドツイカー一家をバカにしてんのか!俺は構わねえが俺の妹たちを馬鹿にするならばなぁ~――」ガチャッ!(ギアダリンガーを観客席に向けようとするが・・)

二代目妖精騎士トリスタン「・・・・・・・・・」パチンッ!(指パッチンをする)

グワンッ!(ゾックスたちがいる所の床に落とし穴が現れる)

ゾックス「!?。うわぁぁぁ~~!?」ヒュゥゥ~~~ン!(落とし穴に落ちる)

フリントたち「ワァァァァ~~~!?」ヒュゥゥ~~~ン!(落とし穴に落ちる)

ヒュゥゥ~~~ン・・・・グワンッ。(落とし穴が消える)


二代目妖精騎士トリスタン「はぁ・・・・ダンスのレパートリーの価値が低すぎましてよ、『海賊の予言の子』。それでは我らを満足させるには至りませんわ。」

二代目妖精騎士トリスタン「キレの方は少々興味はありましたが、それだけではこの妖精曲芸会で合格などあり得ませんですからね?」クスクスクスww(バカにしている)

司会者の妖精「アハハハハ・・・。では気を取り直して、それでは・・・次の曲芸の妖精さん、どうぞ!」


タッタッタッタッタッ・・・・・(次の出番の曲芸師の妖精が現れる)
―――――――――――――――――――――――――――――――
妖精曲芸会(フェアリジック)のステージで、ゾックスたちは妖精たちを盛り上げようといつもの変身音によるダンスを披露するも、二代目妖精騎士トリスタンの評価には至らず、

さらに観客席の妖精たちもまた、ゾックスたちのダンスをバカにするかのように笑っており、ゾックスはその事にキレて銃口を向けるも、

二代目妖精騎士トリスタンの妖精領域により、ゾックスたちはステージから強制的に降ろされ、また次の曲芸の出演者が出てくるのであった。


妖精曲芸会(フェアリジック)の結果【ゾックス&フリントたち:失格】
――――――――――――――――――――――
それから数分後・・・・妖精曲芸会(フェアリジック):エントリーナンバー11番・タイトル『元祖・お笑い芸人アルト』(飛電或人)


司会者の妖精「それでは、続いての曲芸の妖精さん――どうぞ!」



タタタタタタァァーー、ババンッ!(格好良く衣装を決めて出てくる飛電或人)


飛電或人(自称:元祖お笑い芸人・アルト)「どうも~~~!アルトでぇぇぇ~~っす!」ビシッ!(華麗に?決めていく)

飛電或人「さぁさぁやって来ました。妖精國で1番の華麗な街グロスター!この街はとても美しくも流行の入れ替わりがとても激しいと聞いていてねぇ~・・・」

飛電或人「グロスターで1番のモノを買いに来たのだけど、いったいどんなモノがグロスターで1番のモノなんでしょうねぇ~?」

二代目妖精騎士トリスタン、観客席の妖精たち「・・・・・・・・・・・・」ドン引きしている


ゴソゴソゴソッ・・・シュッ!(手鏡を取り出す飛電或人)

飛電或人「さぁ~鏡よ鏡。この華麗なる流行の街グロスターで1番のモノはいったいなんなのかな?」手鏡に話しかけていく

手鏡(CV:イズ)「今回のグロスターで1番流行なモノは、辛いスパイスが効いたカレーライスでしょう。」

飛電或人「ほうほうカレーかぁ~・・・つまりグロスターのカレーは今のグロスターで1番流行がある食べ物なんだね!俺も食べてみたいなぁ~そのカレー・・・」

飛電或人「あ、まさに『華麗』なる流行の街グロスターで1番の『カレー』ライスを食べる!『かれい』だけに。」

飛電或人「はい、『アルト』じゃーーないと!」シュッ!!(決めポーズ)


シーン・・・・・(観客席には二代目妖精騎士トリスタン以外に誰もいなくなっている)

二代目妖精騎士トリスタン「・・・・ふわぁぁ~~・・・えっ?いまあなた、一体なにを言ったのかしら?」つまらなすぎて聞いていなかった。


飛電或人「――――――――――」キャァァァァ―――!!(ゼロワン本編1話のシーン)
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妖精曲芸会(フェアリジック)の結果【飛電或人:失格(論外)】

その後、妖精曲芸会(フェアリジック)舞台裏:ステージ近くにて・・


ゾックスたち、ハルキ、飛電或人「・・・・・・・・・・」ズ~ン・・・・・(落胆している)

立花響、月読調「・・・・・・・」落胆しているみんなを見てて・・・


千子村正「ったく、元気出せよ。たかが曲芸会の審査が通らなかったぐらいでそう暗く落ち込むなって。お前たちらしくもないぞ?」慰めている

ハルキ「お、押忍ッ・・。俺、得意の空手によるパフォーマンスを披露したのですが・・・どうも妖精たちには受けておらず、「そんなの自分でも出来るぞ!」って言われてしまいました・・・」

千子村正「まあそれな。妖精國の妖精は人間たちの模倣をしてここまで発展してきてるからな。動きさえ見てれば、妖精によってはすぐに真似できてしまうというからな・・」

飛電或人「はぁ~・・・やっぱりあのニセモノの予言の通り、妖精國の妖精にとって俺の爆笑ギャグはただのつまらないギャグだって言いたいのかなぁ~・・?」

立花響「そんなわけありませんよ!飛電さんのギャグはその・・・・なんというか・・・ウケがなんかズレていると言うか・・そのぉぉ~・・・」

飛電或人「ハハハッ・・・無理に弁解しなくてもいいよ響ちゃん。ただ俺のギャグがグロスターにいる妖精には全然ウケなかったって事だとハッキリわかったからね・・・」

ゾックス「ツゥゥ~・・・俺たちなんか渾身のダンスをつまらないとかでバカにしやがって・・・グロスターじゃなかったら、この俺が痛快にボコってやったというのに・・・」ムカムカ!

フリント「そうよ!こっちは一生懸命にパフォーマンスしたというのに、お兄ちゃんと私たちの魅力が全然わからないって事じゃないのかな~!」ムカムカ!

カッタナー、リッキー「そーだそーだ!」ムカムカ!

千子村正「おいおい、それは普通にダメな奴だろ・・。まったく、たかが隠し芸大会の結果が不服だとはいえ、そこまで怒る必要があるわけ・・・」


タッタッタッタッタッ・・・・(村正たちの前に1人の妖精が現れる)

曲芸師の妖精「いやそうでもないと言えるよ、そこの人間のお方。お前さんら、妖精曲芸会(フェアリジック)に出るのは初めてだったかな?」

曲芸師の妖精「だったら普通に失格になるのは当たり前だよなぁ・・曲芸会の審査など、氏族長様の予定調和だというのに・・・」冷めた表情

月読調「!。予定調和って・・・あなたはこの曲芸会の事で何か知っているの?」

曲芸師の妖精「ああ知ってるとも。ワシなんか、この曲芸会に何度も参加してて、一度もあの翅の氏族長様から合格点を貰っていないのだからねぇ~・・」


曲芸師の妖精「そもそも曲芸会で優勝する者はいつも、その年で氏族長様が選んだ“シード選手”が優勝しててね。それはもう他の芸をする妖精とは比べものにもならないほど凄くてな・・」

曲芸師の妖精「しかもシード選手が優勝すれば、『願いを叶える』という景品もなかった事にされてね。言ってみれば、シード選手は翅の氏族長様の奴隷でしかない。」

曲芸師の妖精「妖精曲芸会(フェアリジック)の主催者である翅の氏族長・・・今は二代目妖精騎士トリスタン様は、先代氏族長であったムリアン様と同じく、ワシら妖精にこうも簡単に願いを叶えるつもりなんかなくてのぉ。」

曲芸師の妖精「自身の都合の良く・とても芸の出来る奴隷であるシード選手の妖精を使って、恰も主催者である自分自身が曲芸会に優勝しちゃっている感じになってるんだよ。」

村正たち、ゾックスたち「―――!?」驚愕している


千子村正「マジかよ。いくら自分の領地で主催する隠し芸大会だからって、あまりにも八百長が過ぎるぜ!アイツ、そうまでして妖精たちに景品を渡す気がないというのかよ、あの野郎。」

曲芸師の妖精「全くだ・・・奴隷となっているシード選手も気の毒なものだ。自分の願いも叶えられず、ただ氏族長様の都合の良いようにその力、その養成領域を利用されているんだからのぉ。」

曲芸師の妖精「こうなると妖精曲芸会(フェアリジック)は氏族長様の奴隷のパフォーマンスショーであって、他の選手はそこにいる観客らの悪口の的に過ぎぬ。そうなるとお前さんらなんて・・・」


ガチャンッ、プツンッ!(ステージが急に暗転する)

曲芸師の妖精「!。そろそろお見えになる頃じゃな?今年2回目の氏族長様の奴隷・・・妖精曲芸会(フェアリジック)のシード選手がな。」

村正たち「!」ジロッ!(ステージの方に注目する)

ガヤガヤガヤガヤ・・・・(暗転するステージに動揺している観客席の妖精たち)


司会者の妖精「さて、お待たせいたしました!今年2回目もまた、翅の氏族長:二代目妖精騎士トリスタン様の選りすぐりで選ばれた妖精曲芸会(フェアリジック)の大捕り者!」

司会者の妖精「その者の芸を見れば誰もが釘付け!その者が勝てば、願いなんか泡と散る。参加者(チャレンジャー)にとっての最大の敵!」

司会者の妖精「いったいこの者より凄い芸が出来る者は現れるのか?この者より凄い事が出来る曲芸の妖精さんは現れるのか?」

司会者の妖精「ではお呼びいたしましょう!妖精曲芸会(フェアリジック)のシード、どうぞ!!」


ブシュゥゥ~~~!ガラガラガラァァ~~!(煙と共に中央の仕掛けが上がってくる)

青髪の女性ボーカリスト「・・・・・・・・・」煙と共に現れる


ステージに現れた、妖精曲芸会(フェアリジック)シード選手の青髪の女性ボーカリスト
https://www.symphogear-xv.com/characters/img/tsubasa_gear.png


月読調「!?。あの人って・・・まさかそんな・・・・」

ハルキ「お知り合いなのですか?あの青髪の人、なんか綺麗な人というか・・・・」

千子村正「あのシード選手の女に霊基の気配がねぇ・・・。アイツは間違いなく人間だな?成る程そういう事か・・・」

千子村正「二代目トリスタンの奴め、妖精や人間の願いを叶えさせる気がないから、とても凄い芸が出来る人間を自分の奴隷にして、曲芸会のシード選手として参加させたのだな?」

千子村正「ったく、にしても月読。お前さんがあの青髪の彼女に反応したとなると、お前さん、彼女の事を知っているのか?」

月読調「うん・・・知っているのなにも、あの人は私たちがいる世界から来た・・・もう一人のシンフォギアを纏うシンフォギア装者・・・」

月読調「私たちと一緒にこの妖精國へ来た時にはぐれてしまった・・・私たちS.O.N.Gの仲間で、私たちの先輩・・・その人こそが・・・」

立花響「・・・翼さん・・・どうして・・・・」


青髪の女性ボーカリスト→風鳴翼「・・・・・・・・」ギリッ・・・(二代目妖精騎士トリスタンの方を見ている)

二代目妖精騎士トリスタン「(フフフッ。さぁ歌いなさい、あなたの歌でここにいる妖精たちにあなたの存在を見せつけるのよ!)」シュッ、グイグイ・・(鎖のようなモノを引っ張っていく)


グググゥゥ~、ジビビビビィィ~~・・(風鳴翼の首の紋様から電流が流れる)

風鳴翼「クゥッ・・・ゥゥゥ・・・・」ビビビビィィ~・・(首をおさえつつ、マイクを握りしめる)


♪~~♪~~♪~~♪(「FLIGHT FEATHERS」(戦姫絶唱シンフォギア:風鳴翼のキャラソン)を歌っていく風鳴翼)

観客席の妖精たち「オォォォォ~~~~!!」盛り上がりを見せている

――――――――――――――――――――――――――――――――
妖精曲芸会(フェアリジック)にて、二代目妖精騎士トリスタンの審査による評価により、次々とゾックスたちや飛電或人たちを含む曲芸会に参加した妖精や人間たちは失格・脱落していく

しかしそれは曲芸会主催者である二代目妖精騎士トリスタン(■■■■)が、景品である“誰かの願いを叶える”行為を妨げるための・・ある意味、彼女の都合の良いパフォーマンスショーであり、

その八百長マシマシの曲芸会を目玉となる二代目妖精騎士トリスタンが選出した自身の奴隷である曲芸会シード選手が登場し、ステージはその彼女を中心に盛り上がりを見せていた。


妖精曲芸会(フェアリジック)にて、二代目妖精騎士トリスタンが用意したであろうシード選手。それは立花響たちがいる『戦姫絶唱シンフォギア』の世界の歌姫にして、

立花響たちの仲間であり、シンフォギア『天羽々斬(あめのはばきり)』の装者である『風鳴翼』本人であり、

彼女の首元にかけられた謎の紋様に縛られながら、翼は妖精曲芸会(フェアリジック)の会場で彼女の持ち歌を歌い上げていくのであった。

一方その頃、グロスターの街中:商店会通りにて・・・



タッタッタッタッ・・・(街中を歩いているジョルニたち)


トリスタン「さて・・介人さんたちゼンカイジャーの仲間の二人と立花響たちの仲間である風鳴翼殿を探し出すために情報集めに街を散策していたのですが・・・」

ジョルニ「ああ。酒場といっても街には流行もあってか、酒場の種類も豊富で色々あるし、この夜中じゃ俺たちのような人間は入れなさそうな感じはするし、」

ジョルニ「セツノやハベトロット、ルージュに至ってはもう既にぺぺロン伯爵の店に行くかのように勝手に別行動を取っているようだし・・・」

トリスタン「ええ・・ミスター五色田介人さん、あなたたちゼンカイジャーの仲間であるマジーヌさんとブルーンさんの事で何か知っていることはありますでしょうか?」

トリスタン「ジュラン殿やガオーン殿のような機械で出来た生命体とはいえ、人捜しをするにあたり、何か特徴さえあればその者を探し出すのに役に立つかと・・・」

ジュラン「ああ確かにそうだな。ブルーンの奴は好奇心が多くて、疑問があるともうしつこく質問してきてかなり面倒くさいところはあるが、それでも誰かを守る事に関しては俺たちと一緒って所はあるし・・・」

ジュラン「マジーヌはちょっと引っ込み思案で少しドジでへりくだりなところはあるのだが、まあいざとなればとても便りになる俺たちの仲間だからな・・。」

ジュラン「それにマジーヌの奴はファンタジーやオカルト話が好きだから、トリスタンの旦那のような使い魔やこの世界に居る妖精たちとかにはとても興味が湧くと思うのだけど・・・」

ジュラン「あんたらが言うこの妖精國の妖精っていうのは、どうも俺たちや介人たちが知ってる妖精とは根本的に違ってそっちの妖精はとても恐ろしい部分があると聞くのだが・・・」

ジュラン「ああ~いま思えばとてもじゃないほどにマジーヌの事が心配だ・・・。こんなにも恐ろしい妖精たちがいる妖精國の何処かにマジーヌが一人取り残されていると思うとなぁ・・・」心配している

トリスタン「ええ・・・その為にも一刻も早くマジーヌという機械生命体の女性を見つけ出さなければ、その彼女の身に妖精たちがなにを・・・おや?」なにかを察知する

――――――――――――――――――――――――――――――――――
グロスター:深謝の噴水広場


クイクイクイッ!・・・・・(占いの館のプラカードを掲げて広告している怪しい人物?)

怪しい恰好の機械生命体「え~占い~占い・・・占いはどうかねぇ~?あなたの今後の人生を占って差し上げるよぉ~!今なら格安っすよ~!」

怪しい恰好の機械生命体「モースが今後現れる所に危険予知、モルポンド払えばあなたの人生バラ色だよぉ~!さあさあ寄ってらっしゃい来てらっしゃ~いっす!」クイクイクイッ!(プラカードを掲げている)

通りにいる妖精たち「・・・・・・・・・」プイッ!(無視する)


怪しい恰好の機械生命体(マジーヌ)「ぬぬぬぅぅ・・・こんなに宣伝しているのにお客がもの凄く来ないっす~・・。この街の妖精さん、占いなんか興味ないのかなぁ~・・。」

怪しい恰好の機械生命体(マジーヌ)「身体の方も時々ガタガタに動けなくなる時もあるし、わたし、こんな所で鉄くずになって終わりたくないっす・・・」

怪しい恰好の機械生命体(マジーヌ)「ハァ~・・・。介人・・ジュラン・・ガオーン・・・ブルーン・・・セッちゃん・・・いったい何処にいなくなっちゃったのかなぁ・・・」

怪しい恰好の機械生命体(マジーヌ)「わたし・・・みんなに会いたいっす・・・わたし・・・こんな変な世界でずっと過ごしているなんて・・・」シュン・・(落ち込んでいる)


その者に呼びかける声「おぉぉ~~い、マジーヌぅぅ~~!!」呼びかけている

怪しい恰好の機械生命体(マジーヌ)「・・・・へっ?」その呼びかけに反応して


タタタタタァァーー!(介人たちが急いで駆けつけてくる)


ジュラン「ハァハァハァ・・・やっと見つけた・・・。マジーヌ、いったいここでなに怪しいバイトをしているんだ!ここらの妖精に鴨にされてるのか?」

怪しい恰好の機械生命体→マジーヌ「ジュ・・ジュラン・・・それに介人・・ガオーン?」3人の姿を見てて・・・

ガオーン「やっと会えたよマジーヌ!みんなマジーヌの事、ずっと心配して探していたんだよ!この世界に来てからずっと!」

介人「ああ。でもマジーヌが無事に見つかって本当に良かった!マジーヌは俺たちゼンカイジャーの大事な仲間だからね!」ニコッ!

マジーヌ「介人ぉぉ・・・みんな・・・・・・アァァァ~~・・・ウワァァァァァ~~ン!!」ガコンッ、ウェェェ~~ン!(介人たちの前で泣きじゃくっていく)


介人たちの後ろにいるみんな「・・・・・・」フゥゥ~・・(安堵している)

アルトたちとアルトリアたちが宮殿で開催されている妖精舞踏会(フェアリウム)に潜入し、飛電或人たちが別会場で妖精曲芸会(フェアリジック)に参加している頃・・

いまだに行方がわからない立花響と月読調の仲間である『風鳴翼』と五色田介人たち『機界戦隊ゼンカイジャー』の仲間である『マジーヌ』と『ブルーン』の探すため、

介人たちゼンカイジャー3人、ジョルニ、セフィー、トリスタン、武蔵、カイニスの8人は彼女たちの情報を探るためにグロスターの街に君臨していっており・・・

その道中に介人たちゼンカイジャーの仲間の1人である『マジ―ヌ』が怪しげな広告のプラカードを掲げてバイトのような行動をしているところを目撃し、

介人たちは即座にマジ―ヌに声をかけていき、彼らの存在に気づいたマジーヌは仲間との再会をただ喜ぶかのようにただ嬉し涙を流していくのであった・・
――――――――――――――――――――――――――
それから数分後・・・グロスター:商業施設街外れにある、占いの館の店内にて・・・


ボォォ~・・ジリジリジリィィ~~・・・(ろうそくが怪しく明かりを照らしている)

ジュラン「フムフム・・・成る程・・。つまりあの穴に吸い込まれた後、グロスターの街にあるこの占いの館の妖精の元で占いをしながら働いていたって事なのか?」

マジーヌ「そうっす・・・そしてこのお方が、この占いの館の従業員として働く事を条件に、わたしをここに住ませてくれた妖精の―――」


グォォォ~ン・・・(マジ―ヌが紹介している妖精の前にある水晶玉が怪しく光っている)

自称・隠れ鏡の氏族の占い妖精:ハッケイ「・・私がグロスターの唯一無二の占い師、隠れ鏡の氏族のハッケイと申します。ようこそ、このわたしの占いの館へ・・・」

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自称・隠れ鏡の氏族の占い妖精:ハッケイ(姿はイメージ)
https://pokemori-yun.com/wp-content/uploads/2019/07/IMG_3738r.jpg
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マジーヌ「ハッケイさんはこのブリテンの中で鏡の氏族の次に当たる占い師の妖精さんで、ハッケイさんに掛かればブリテンの中で知らない事は何もないハチャメチャな妖精っす!」

ハッケイ「うむ。わたしの占いの力とグロスターから流れてくる情報の数々がある限り、わたしの中ではブリテン中の事で何も知らないことはないに等しい。」

ハッケイ「無論、ろくに客を集められない少々無能で身体が鉄で出来ているその者と比べれば、わたしの方がとても役に立つと言えますがね?」

マジーヌ「ヌググッ・・・悪かったっすよ、自分の身体がろくに動けずにハッケイさんのお役に立てなくて・・・。そんなわたしをどうして雇ってくれた事が不思議に思うぐらいっす・・・」

ハッケイ「あなたの事を占った際にこのような事になると予測し、無能であるあなたをわざわざ保護したまでですので・・・」

トリスタン「!。予測したとは・・・まさかあなた、我々がミス・マジーヌを探しにこのグロスターへ来る事をあなたは既に知っていたと・・?」

トリスタン「それにあなたは自身の事を隠れた『鏡の氏族』と自称しました。『鏡の氏族』は確か6年も昔に滅んだと聞いているのですが、まさか他にも生き残りがいたと・・・」

ハッケイ「たまにいるのですよ。生まれた場所が違う事と自身の持つ力の違いから、6つの氏族の1つに入らない中途半端の妖精が生まれる事を、わたしがそうであるように・・・」

ハッケイ「わたしは湖水地方の狭間の間に生まれ、同じ『鏡の氏族』の者たちと過ごしてはいましたが、わたしが中途半端な生まれ故には正式に『鏡の氏族』には受け入れられず、」

ハッケイ「7年も昔に湖水地方を離れ、他の街を転々としつつ、このグロスターの街で占い師として今日まで過ごしてきたのですから。」

セフィー「成る程、そのような生まれを持つ妖精もまた、このブリテンに存在していたとはな・・・母さんが聞いたらどんな反応をするのか・・・」

ハッケイ「!。そこの長身の人。確かあなたの言う母親とは今、このグロスターの中心にある宮殿で開かれている妖精舞踏会(フェアリウム)に招待されており、」

ハッケイ「3年前まで妖精騎士ランスロットと名乗っていた女王を裏切りし竜の妖精・・・名をメリュジーヌと呼称する妖精の事ですよね?あなたはその妖精の実の息子であることも。」

セフィー「!?。」驚いている


ハッケイ「わたしの予知占いをあまく見ないで欲しいですよ。あなたたちがかなり遠くのロンディニウムから『予言の子』と一緒にグロスターに来た事もまた、この水晶を通してわたしは見ていましたので。」

トリスタン「!?。――全てあなたの占いによって筒抜けというのですね。流石に中途でも『鏡の氏族』の妖精と名乗る妖精とみて間違いはないでしょうね。」

ハッケイ「はい。あなたたちがここへ来る事もまた、わたしの水晶を通して見ていましたので・・。」

介人「スッゲェェ~~!!俺たちがここに来ている事も、メリュジーヌが舞踏会に行ってる事もわかっちゃうなんて!」

介人「それじゃあハッケイさん、あなたのその占いでお願いしたいことがあるのだけど・・・・」

ハッケイ「お願いですか・・・確かに私の占いの力であるならば、貴方たちが知りたいことを全て見つけて当てることが出来るのですが・・・・」

ハッケイ「ここから先、わたしの占いは有料です。私から何かを知りたいとなれば、それ相応のモルポンドを支払ってからお願いいたします。」

ジュラン「ンナッ・・・金取るのかよ!ここに来て図々しい事を言いやがって・・・」

ハッケイ「はい。ですがこれでも今日と明日をグロスターで過ごすための商売ですのであしからず・・・」

ジュランたち「・・・・・・・・・」その事を聞いて・・・


マジーヌ「っと言う事なのっす・・・。なのでハッケイさんに占ってもらうにはお金を支払ってからお願いしたいっす。(自分が衣食住料も支払う意味で・・・)」

マジーヌ「お代は1000モルポンドと割と値段は張るけれど、その分、ハッケイさんの占いは良く当たるっす!自分がそれを保証するっす!」

カイニス「1000モルポンドか・・・。オベロンの野郎が言うに今のブリテンは情報ほど貴重な価値はあると聞くしな。」

カイニス「んで・・ジョルニがいま持っている手持ちの軍資金はいくらあるんだ?別行動を取る際、オベロンから手渡されてるだろ?」

ジョルニ「ああ。ルージュたちが買い物をする際に渡したのを引いて、今持っている金額はぁ・・・・」パカッ。(財布の中を見ていく)


ジャラジャラジャラ・・・・(財布には小銭も含めて7000モルポンドが残っている)

トリスタン「7000モルポンドですか・・・では占いには7問質問にお答えが出来るというのですね?」

ハッケイ「さようです。ではその7つの質問を糧にわたしに何を占ってほしいとでしょうか?」

ジョルニたち「――――――」ゴクッ・・・(少し緊張している)


マジーヌ(小声)「(ハッケイさん、実はこれでも商売上手でお金には1番うるさい妖精っす。質問するときはハッケイさんの機嫌を見て、質問をしていった方がいいっす。)」

マジーヌ(小声)「(それと、くれぐれもハッケイさんに搾り取られないようにハッケイさんの様子を見て質問をしていくっすよ?)」

ジョルニ(小声)「(ああ・・つまり心理戦って言う事だな?)わかった。ではそれで、最初に質問することは・・・」ウ~ン・・・・(じっくり考えていく)

―――――――――――――――――――――――
1つ目の質問:『ゼンカイジャーの仲間であるブルーンが今どこにいるのか?』


ジョルニ「まず初めに1人、人を探して欲しいんだ。マジーヌや彼らと同じ仲間である『ブルーン』と言う彼ら3人と同じ鉄の身体をしている存在だ。」

ジョルニ「特徴としては身体は青くて、四角い顔で眼鏡をしてて、とても知識的で好奇心が多い、彼らと同じ外の世界から来た機械生命体なんだ。」

ガオーン「あとそれと疑問があるとしつこく質問攻めでウザく感じる事があるところもあるけどね・・」

ジュラン「ちょっ・・ガオーン、今は少し静かにしてくれ!今はそれを言ってる場合じゃないゾ・・・」


ハッケイ「・・・わかりました。ではあなたのいう・・・ブルーンという仲間がどこにいるのかを、このわたしが水晶を通して探し出して差し上げましょう・・・」

ハッケイ「では皆さま、眼を閉じてくださいませ・・・・・」

ジョルニたち「・・・・・・・・・」眼を瞑っていく


チリリリィィ~~ン・・・・ボォッ!グワァァ~ン・・・(ハッケイの前のろうそくに火が灯り、水晶玉が怪しく光り出す)

ハッケイ「ケツハモルタァ・・ケツハモヌラタァ・・・シートミオ、イナラウ・・・・」グワングワングワン・・・(水晶玉に念を入れている)

ハッケイ「きえぇぇぇぇーーーい!!」キラァァァーーーン!!(水晶玉が光り出す)


グワグワグワァァ~~ン・・・(水晶玉にブルーンらしき者の顔が映り込んでいる)

水晶玉に映る者(ブルーン)の顔



介人「・・・・!?。あぁっ!?ブルーンだ!ブルーンの顔が水晶玉に映ってる!」水晶玉に映る

ジュラン「なに!?――ああ本当だ!水晶玉にブルーンの顔が映ってるぞ!」

ハッケイ「・・成る程。この水晶玉に映っているその者こそ、あなたが探し求めているという・・ブルーンと呼ばれるあなた方のお仲間のようですね?」

介人「ああ!それで今、ブルーンはいま何処にいるの?ブルーンはいま無事なの!?」ソワソワソワ!(焦っている)

セフィー「落ち着くんだ介人。ブルーンの事を心配する気持ちはわからなくもないのだが・・・」

ハッケイ「そうですよ。この水晶玉に映るブルーンさんはあくまで占いの力によるブルーンさんの実際の顔の模倣した偶像ですので、実際に彼が無事である顔とは言えません・・」

ハッケイ「それでこの水晶玉に映し出された占いの結果なのですが・・・・・」


ハッケイ「滅びし北の大地にて、雪の上の火元で寒さに耐えいく轟轟の鉄の者・・・」

ハッケイ「この占い結果とイメージから、どうやらブルーンさんはこのブリテン北部の寒い場所で遭難されていると思われます・・・」

ハッケイ「・・ま、これらは占いなのですから、そうなっているか否かは、それはあなた次第と言ってもイイでしょうね・・。」

ジュラン「そ、そうなっているか否かって・・・もっとハッキリした答えはないのかよ!?あんた、なんでも知ってる占い師なんだろ!?」

ハッケイ「それについてはノーコメントです。具体的な事が知りたければ、次の質問でそれを言って宜しいでしょうかね?」

ジュラン「そ、それはだなぁ~・・・・えぇ~っとぉぉ・・・」

トリスタン「!。いいえ、それについてはもう結構です。次はわたしの方から質問を言わせて貰います。」

ジュラン「ちょ、ちょっとおい!まだ質問は―――」ガバッ!(トリスタンに口をおさえられる)

トリスタン「(今は堪えてください。でなければ、ハッケイさんに全ての質問権を取られ、こちらが絞られる結果になってしまわれるかと・・)」

ジュラン「――――――。」コクコクッ・・(「わかった・・。」っと頷いていく)

――――――――――――――――――――――――――――――――――
2つ目の質問:マシュ・キリエライトが何処で囚われている場所の特定


トリスタン「次はわたしがあなたに質問をします、ミス・ハッケイ。私もまた、人を探しているのですが・・・」

トリスタン「名前はマシュ。マシュ・キリエライトという人間の女性であり、特徴としては紫の髪に黒い甲冑を着ており、大きな盾を所持しております。」

トリスタン「彼女は我々の仲間であり、一刻も早く彼女を見つけたいのですが・・・・」

ハッケイ「ほうほうそうですか・・・。わかりました。ではそのマシュっていうお方が何処にいるのかを、水晶を通して探し出して差し上げましょう。」

トリスタン「ええ。どうかお願いいたします。」


武蔵(小声)「(ちょっとトリスタン。マシュを探して欲しいって、確かマシュはイレギュラーズの妖精の誰かによって捕らえられているんじゃ・・・)」

トリスタン(小声)「(武蔵殿。ミス・マシュがイレギュラーズの誰かに囚われている事はハッケイ殿には伏せてお願いを致しました。)」

トリスタン(小声)「(ハッケイ殿がまだこちらの味方となる見透しがない以上、ハッケイ殿をこちらの戦いに巻き込ませない方が良いかと思いましたので・・)」

チリリリィィ~~ン、グワァァ~ン・・・(ハッケイの前の水晶玉が再び怪しく光り出す)


ハッケイ「ケツハモルタァ・・ケツハモヌラタァ・・・シートミオ、イナラウ・・・・」グワングワングワン・・・(水晶玉に念を入れている)

ハッケイ「きえぇぇぇぇーーーい!!」キラァァァーーーン!!(水晶玉が光り出す)


グワグワグワァァ~~ン・・・(水晶玉に何か白い物体とそれを持って売っている人型の妖精の姿が映し出される)


ハッケイ「・・・おやおや・・・あなた方らがお探ししているキリエライトっていうお方なのですね。このお方はここから東の奥にある性の楽園『ネオ・ニュー・ダーリントン』にお店を構えておりまして・・」

ハッケイ「この手に持っている白いお菓子はネオ・ニュー・ダーリントンでしか売られていないとても美味しい食べ物でして、わたしもいまだに食べたことがないというか・・・」

武蔵「そうそう!その白いお菓子はねぇ~白くてフラフラな感触で、食べたらお口で蕩けて・・・・・」

武蔵「・・・・って、それは『マシュ』じゃなくて『マシュ』マロ!私たちが探しているマシュじゃありません!」

ハッケイ「アラ・・それは失礼いたしました。マシュというのはてっきり、あの白くて美味しいお菓子のことだと思いまして・・・つい・・・」

トリスタン「・・・ハッケイ殿。わたしはマシュ・キリエライトという人間の女性を探して欲しいと言いましたよね?彼女の特徴をハッキリと教えておいてまで、」

トリスタン「何故あなたは“人間の女性:『マシュ・キリエライト』”ではなく、“『マシュ』マロを売っている『キリエライト』さんという妖精”であると解釈をしたのですか?ふざけているにも程があると・・」

ハッケイ「・・はい?確かにわたしは確かに私の占いの力であるならば、貴方たちが知りたいことを全て見つけて当てることが出来るが出来ますが、」

ハッケイ「わたしの占いの力の範囲はこのブリテンの地のみでありまして、それ以外についてはわたしの占いの範囲圏外なのですよ。」

トリスタン「!。なんですって・・・それはいったいどういう意味で言っているのか・・・?」

ハッケイ「それはわかりません。わたしにもわからないものはわかりません。以上です。」


ジュラン「ンナッ!?アンタ、さっきより占いの結果が雑じゃないのか!?探して欲しい人物を間違えた挙げ句にわからない事はキッパリと終わらせるってか?」

ジュラン「いくら凄腕の占いの妖精だからってそりゃないだろ!アンタそれでも妖精國唯一の占い妖精というのか!?」

介人「ちょっと落ち着いてよ、ジュラン・・。ハッケイさんにだってわからない事だってあるのだから・・・そうだよね?」

ジュラン「・・ツゥゥゥ・・・けどよぉぉ・・・」納得がいかない


ハッケイ「ハァ・・・。このブリテンの外から来たという『予言の子』の仲間とは聞いてはいましたが、ここまで手間の掛かる者たちとは思いませんでした・・。」

ハッケイ「では、次のあなたたちの質問はなんでしょうか?あなたたちの質問次第では、わたしはあなた方の質問に答えられないと思われますので・・・」

ジョルニたち「―――!」ビクッ!(動揺している)


セフィー(小声)「(マズいなぁ・・・。いまの質問でハッケイの機嫌を損ねてしまった・・・このままではろくに我々の質問に答えるつもりは無さそうだな・・。)」

トリスタン(小声)「(ええ・・わたしも迂闊でした。彼女もまた、このブリテンの妖精である以上、彼女の心が我らに嫌みを持つ方向へ移ろってしまえば、質問はそこで終わってしまうでしょう・・)」

ジョルニ(小声)「(ああ・・。マシュの事は気になるが、ここはもっと慎重に質問を返した方が僕らの為にも・・・・)」


ガチャッ、タッタッタッタッタッ・・・(占いの館のドアが開き、そこから誰かがやって来る)

ハッケイ「・・・おや?またお客が来ましたね・・あなた方らに関係するお客がまた1人・・・」

ジョルニ「僕たちに関係するって・・・・・!?」後ろを振り返って・・・


ルージュ「・・・・・・・・・」タッタッタッタッ・・・・(ジョルニたちのところへ近づいてくる)

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