Death end re:Questのパロディです。故に残虐な表現及びグロデスクな表現が含まれる時があります。まぁR板に投稿している辺りお察し。
パロディですので蟲×V3キャラの描写があります。また、捏造設定もかなり含まれます。というか捏造設定しかないと思う。
あとSS初心者すぎてこれでいいんだろうか感が否めない。安価とコンマで適当にやっていきたいなと思ってますのでステータスを細かく決めるようなことはしません。お許しを…。
あともう気づいてるだろうけどとすぐにバッドエンドになります。つまりすぐ死ぬ。その時は直前まで戻ってもう一回です。
そして王馬以外は安価で決めますので、>>2>>3>>4>>5>>6で入間・モノクマーズ以外からワールズ・オデッセイっぽい世界に放り込まれる人をv3から5人お願いします。
そもそもDeath end re:Questって…?って人に軽く説明
Death end re:Quest(デス エンド リクエスト)、略してデスリク
バッドエンド率99%、バグったVRMMORPGの世界からログアウトするためにエンディングを目指すPS4ソフトです。
なお発売日は2018年4月12日!時間の関係上私はまだ2章までしか進められてないよ!やったね!
白銀
真宮寺
春川
赤松
東条
安価ありがとうございます!
このスレはRじゃない方の板で続いているダベミさんのスレみたいな感じで進めていきます……が、間違った選択肢を選ぶとすぐに死ぬのでこちらでスレ建てした次第です
どうかお付き合い頂けると幸いです
◆???
王馬「ハァ、ハァ、ハァ…」
王馬「ッ……!」
ドサァッ!
王馬「…いってぇ…」
王馬「…っ…早くっ、逃げない、と」
何度転んだかはわからない。「重たくて思うように動かない体でここまで走ってきたが、そろそろ何処かで休まないと本当に動けなくなりそうだ」と王馬は思った。
口は息をすることにしか動かせず、声を出そうにも疲れきった体ではまともに声すら出せない。
助けを求めようにも、ここは何処かの荒野の片隅。人の影なんて一つも見えない荒れ果てた地だ。
王馬「…あ」
視線の先に、身を隠すことが出来そうな横穴がある。隠れるなら追手が姿をまだ見せていない今の内だろう。
だけど、もし、見つかったら。
王馬「…っ」
──見つかった時の事なんて、容易に想像できる。あの巨大な蜘蛛に寄生されたサイのようなモンスターに捕食される。それまでだ。
ならば、どうするべきか。自分のとるべき行動は──
王馬「……」
1.走り続ける
2.横穴に隠れる
直下
2
>>9 ミスった…
王馬「…見つからなければいいんだ。見つからなければ、アレに殺されることなんてない…。」
元より小さい体、いくらアバターと言えども現実の姿に限りなく似せられたこの体なら、この横穴で息を潜められるだろう。音をたてずにゆっくりと横穴の中へ入り込む。さて、いつまでこの横穴に息を潜めようか…そんなことを思った。
─ズシン、ズシン、少しずつ追手の足音が近付いてくる。アレに見つかってはいけない……そう考えて、体を後退させる。
けれど、そんなことに意味はなかった。
ブチッ…ブチブチブチッ!
肉が引き千切られる鈍い音。まるで水が撒き散らされたかのように鮮血が飛び散り、横穴の壁を赤く彩った。
王馬「──っ!?!?!?!?」
声にならない悲鳴が横穴に響く。
横穴に響いて──呼んだ。
ガサガサガサ、横穴に反響する何かの音。
後ろを向いた時にはもう遅い。
平たいような、自分を追っていたのとは別のモンスターが目を光らせている。
──ようこそ、獲物さん。そしてさようなら。
モンスター達は躊躇することなく、目の前で動けなくなったモノに容赦なく飛びかかった。
◆バッドエンド1、巣穴
コレクションアイテム1、骨を入手しました。
骨
モンスターに捕食された誰かの骨。
>>8に戻ります。既に選択したルートには√が付きます。
王馬「…っ!?」
王馬「なんだろ、今の感じ……」
王馬「…なんか、この横穴入ったらヤバイ気がする…」
1.走り続ける
2.横穴に隠れる√
直下
いち
二択しかないなら外れを先に引いたら残りは自動進行のが良いかも
>>13確かにそうですね…次からそう致します
王馬「………いや、敵が見えない今の内にもっと遠くに行くべきだよね」
王馬「体は痛い、けど」
王馬「死ぬよりは、マシだ…!」
王馬「もっと、もっと遠くに……!」
体は軋む。それでも、後ろから来る脅威から逃げ切るためだと自分に言い聞かせて体に鞭を打つ。
さて、どうしてこうなったんだ、そんな感じに少し前の事を思い出しつつ、気分をまぎらわしながら少年は再び走り出した。
…時間は少し前に遡る…
◇才囚学園・コンピュータールーム
王馬「"ファンタジー・オデッセイ"?」
巨大なコンピューターの傍ら、机の上に置かれたノートパソコンで作業をする入間に呼び出されたは王馬は内心「どうせ入間ちゃんのことだしなぁ」と思いつつも不思議そうに声をあげた。
入間「ああ…この新開発のゲームエンジン、"イマジナリーコード"を使ったVRMMORPGだ!」
入間「で、"イマジナリーコード"っていうのはなぁ……」
そう言うと、彼女はうだうだと説明を始めた。これがどんなものなのか、どんな革命が起きるのか、そしてこれを使えばどんなイイコトができるのか……。
……要約するとこうだ。"イマジナリーコード"とは、仮想現実への意識投影を可能にする、言えばオーバーテクノロジーのような驚異的なスペックを誇るゲームエンジン。更に簡単なプロフィールを与える事でNPCの自立思考が可能となり、プレイヤーとの自然な会話を可能とするAIエンジンも搭載している。
そう、まさに革命とでも言えばいいであろうゲームエンジン。これを使えば現実から仮想空間へ意識を移すことができ、まるで本当にそこにいるかのように体感できるというわけだ。
王馬「ふーん…で、俺を呼んだってことは何か用があるんでしょ?」
入間「まあな…」
…カタ、カタカタ、カチッ、カチカチッ
カタ、カタカタカタ…
入間「…よし…これで何時でもイケる…!ああ…ヤるときが楽しみだよぉ…!」
王馬「帰っていい?」
入間「待っ、待てよ!まだ話は終わってねーから!」
王馬「雌豚ちゃん…何言ってるの?人の事を呼びつけておいてキーボードカタカタカタカタカタカタ!挙げ句の果てに盛りだした癖に!」
入間「本当に待ってくれって!ただちょっとテストプレイをして欲しいだけなんだよ!」
王馬「テストプレイ?」
入間「さっき調整が終わったところだからな、今すぐにでもできるぞ」
王馬「…へぇ…」
王馬「じゃあ他の皆も呼んでこよーっと!俺一人で楽しむのは勿体ないからね!」
入間「言っとくが今は最大で6人までしかできねーからな。そこを見ればわかることだけどな」
入間が言うとおり、コンピューターの前には一人掛けのソファが6つ並べられていた。そしてそのソファの座るところに、コンピューターとコードで繋がれたゴーグルが1つずつ置かれている。その内の一つを手に取り、王馬は入間に問い質した。
王馬「…これを被ればログインできるんだ?」
入間「ああそうだぜ!それを被ればゴーグルが脳に作用して、VRの世界にブッ飛べるって仕組みだ!まあ、今はログイン禁止状態にしてあるから被っても何も起きないぞ」
王馬「ふーん……じゃ、誰か探し行こうかな!じゃあね入間ちゃん、また後でね!」
◇食堂
王馬「──って訳なんだけどさ、誰か一緒にテストプレイする気ある?」
夢野「んああああ…!物凄く気になるが、ウチはこれから明後日行うマジカルショーのために行かなければならないんじゃ……だからまた今度、機会があればそのテストプレイとやらをやらせて貰うぞ」
茶柱「転子も気にはなりますが…夢野さんが行かないのあれば遠慮します」
王馬「そっかー、残念だなぁ。じゃあ二人の分まで楽しんでくるよ!」
白銀「VRMMORPG…!?つまり、二次元の世界に入れる…!?行く!行くよ!!こんな機会を逃すなんて考えられないよ!ねえ!そうと決まれば早く行こう!ねえ!!早く!!」
王馬「痛い痛い痛い!!力強いね!?俺の肩掴んで揺らすのやめてよね!!」
赤松「わぁ…すっごく面白そうだね!ねぇ最原くん、一緒に行こうよ!」
最原「えっと、その…ごめん!実は、今ちょっと手の離せない依頼があって…」
赤松「そっかぁ、依頼なら仕方ないね。…じゃあ春川さん!」
春川「…なんで私に来るわけ?」
赤松「…暇そうだから?」
春川「…ハァ。まぁ、そんなとこだと思ったよ。いいよ、行ってあげる。どうせ暇だし…」
赤松「やった!あ、そうだ!東条さんも一緒に行こうよ!やっぱり何事も経験だと思うし、たまにはこうやってゲームをするのも良いと思うんだ!」
東条「…それは依頼ということでいいのかしら?」
赤松「あー…えっと、うん…?東条さんがそれで良いなら…」
真宮寺「VR…最近話題の仮想現実だネ。…丁度人数に空きがあるみたいだし、僕も参加させて貰うヨ」
王馬「あれ、真宮寺ちゃんってこういうの興味あるんだ?」
真宮寺「彼女の作った世界がどんな物なのか、少し気になってネ…まぁ、純粋にVR世界に入るということが気になるんだけどネ」
王馬「へー、なんか以外だなー。真宮寺ちゃんってこういうの興味ないと思ってたよ!じゃ、6人揃ったし行こっか!」
◆???
王馬「…確か、その後こっちの世界に来て…」
王馬「…2時間ぐらいしてから急に地震が起きて、空の色が変わってたんだよね。入間ちゃんからログアウトしろって言われたときにはログアウトが出来なくなってて、それで…」
王馬「…気がついたら、この荒野に一人だった。皆何処に行ったかわかんないし、そもそもこの荒野に来た覚えはないし、あんなモンスターも見た覚えもないし……」
王馬「…それに…」
↓1で王馬の蟲安価
陸生の節足動物、もしくは爬虫類でお願いします
蜂とか蝶とか蜥蜴とか、分類名っていうか総称で
ここで取った安価の結果次第で、アバターの姿が地味に変わります。例えば蠍だったらサソリの尻尾が生えてるとか、蜘蛛だったら足からクモの足が生えてるとか、カマキリだったら左手が鎌になってるとか、それぐらいです
ついでに↓2で王馬の武器安価
剣、鎌、鉤爪、弓、銃、鞭……まぁファンタジー系のRPGに出てくるやつで何か
トカゲ
蛇腹剣
>>20>>21
王馬「これ、尻尾…?気持ち悪っ…手もヤバイし…」
そう言いながら、王馬は左手で本来であればあるはずのない尻尾を摘まみあげた。その尻尾は黒地だが、紫色に発光する模様が刻まれている。
そして尻尾を触る手も同じように変わっていた。黒く変色し、甲から指先にかけて紫色に発光している。
王馬「ていうか俺蛇腹剣持ってんじゃん…さっきの奴これで倒せばよかったかなー」
しかし考えても既に過ぎたことである。ジャラリと音をたてさせながら、刃を元の形に戻してから溜息をついた。
王馬「ハァ…これどうしたらいいんだろ。見渡す限りの荒野だしなー」
「そもそも肝心の入間ちゃんとも連絡が取れないし…」と言葉を続けようとした時だった。丁度目と鼻の先に、大きなリュックを背負った犬とも猫ともわからない獣人がモンスターに教われていた。
???「────!」
ビアラント「♯☆◎▼♯◆◎!!」
王馬「うわっ、襲われてるじゃん……あれ助けた方がいいの?」
獣人を…
1.助ける
2.助けない
直下
助ける
>>23
王馬「まあ、目の前で死なれるのは気分悪いよね……っと!」
シュッ…ザシュッ!
ビアラント「▲◆●□…!!」
???「えっ…」
王馬「はいはい、下がっててよねー」
???「あっ……は、はいっ…!」
▼戦闘開始!
◆フィールド汚染度100%
ダメージバグ×10
(SP極小回復、汚染度+5%、HP極小ダメージ)
デカダンスバグ×5
(SP小回復、汚染度+3%)
◆Matter's
トレイオス/日属性/汚染度23%
ビアラント/星属性/汚染度30%
王馬「あれ…そういえばノリと勢いで戦闘入ったけどこれどうなってんの?」
◇戦闘では、トライアクトと呼ばれる攻撃を行えます。
王馬「あ、チュートリアルだ。これあっちのNPCにも聞こえてんのかなー」
◇トライアクトでは3回行動ができます。例えば、アタック→アタック→アタックで敵に3回攻撃ができます。また、アタック→スキルA→スキルB、アタック→アイテムA→ガードといった行動もできます。
◇そして、アタック→アタック→アタックで攻撃すると【ノックバグ】と呼ばれる追加攻撃が発生し、更にダメージを与えることができます。【ノックバグ】は【ノックバグ】の効果を持つスキルでも発動することができます。
◇スキルは特定の組合せで発生することがある"フラッシュイデア"で新しく覚えることができます。是非色んな組合せを試してみてください。
王馬「スキル…スキルねぇ。あ、これか」
コキチ・オウマ Lv5 汚染度0%
◇スタク(敵全体に星属性で魔法攻撃。中ダメージ)
◇モナト・ベータ(敵単体に月属性の魔力を込めた刃で斬りつける魔法攻撃。小ダメージ)
◇ライ・アルファ(敵単体に威力高めの物理攻撃。小ダメージ。【ノックバグ】)
◇トラリーブルム(補助スキル。自分に【魔法攻撃力増】)
王馬「…ん?汚染度…?なんだろこれ…まあいっか」
▼…コマンド?
○トライアクト(各キャラ行動を3回指定)
┠アタック
┠スキル(上記参照)
┠ガード
┗アイテム(今は何も持ってない)
直下。属性相性は日←月←星←日←月の三すくみになってます
汚染度については後程…
アタック、アタック、モナト・ベータ
こんなんでいいのかな
>>26 そんな感じで大丈夫です
王馬「…ま、何事も経験だよね。食らっとけ!」
トレイオス「§▲◆♯§▲◆♯▼▲…!?」
王馬「はいもう一発!」
トレイオス「★▲§▲◆♯@▲▲……」ドサッ…
王馬「ついでにこれも!モナト・ベータ!」
ビアラント「◆&†▲◆#▲§#!!!」
▽新しいスキルを取得しました
ノヴァ・フルモント
確率で全体攻撃になる月属性の魔法攻撃。中ダメージ【毒】
王馬「おっと…?んー…じゃあこんな感じかな!」
トレイオス「……◆▲§#!?」ビクンビクン
ビアラント「◆▲‡▲◆%♯▼‡▲…!!」ドサッ…
王馬「よし、終了!」
◆Result
オウマ Lv5→Lv6
◆Drop
440Gls
体力回復薬(自身のHPを小回復)
万能薬(自身の態異常全消去)
???「あ、あの……助けてくれて、ありがとうございます。私、アルト・ベルランカと申します。行商人をしております。まぁ、私は食べられたところでアレなんですけど……痛いのは嫌ですし、とにかく助かりました」
王馬「いいよ別に、目の前で死なれたら気分悪くなるから助けただけだし」
アルト「…そうですか。しかし、この御時世に貴方みたいな人がいるとは思いませんでしたよ。人が目の前で死ぬなんて光景、私は数えきれないぐらい見てきましたからもう慣れっこでしてね…。多分ですけど、私のように死体を見るのに慣れた人ってそれなりにいると思いますよ」
王馬「……は?」
アルト「…もしかして、長らく人と会ってない感じですか?それもしょうがないですよね。今じゃこんなところを歩く人も少ないですし、そもそも世界の人口そのものが減少傾向にありますし…」
王馬「人口が減ってる…?」
アルト「ご存知ないのですか?ほら、"エントマ"が降り注いで"マーターズ"が現れ始めてから、こう、ばったばったと…」
王馬「…んー?」
王馬「悪いんだけどさ…それ何の話?"エントマ"とか"マーターズ"とかオレにはさっぱりなんだけど」
アルト「ええっ!?もしかして貴方、半年前のアレを覚えていないのですか!?」
王馬「半年前のアレ…??」
アルト「…昔の話、ですが。私達人類は怠慢に怠慢を重ね、時に争い、時には人を苦しめることすら厭いませんでした。そんなことをしていた御時世です、上層の者達は私利私欲で無意味な権力争いを繰り広げ、下層の者達は上層の者達から搾取される日々が続いていました」
アルト「しかし半年前…神は選別をなされた。世界に神の力が降り注いだのです。人々は死に絶え、また、モンスターも例外ではありませんでした」
アルト「そして生き残った人類である我々は、神に選ばれたんだと、これからは心を入れ換えて生きようと、また手を合わせて生き始めました」
アルト「ですが…」
アルト「我々は当初、体にある黒い痣を神の祝福と呼んでいました。しかし、これは祝福でもなんでもなかったのです。言えば呪い、神の呪いです」
アルト「ほら、丁度貴方にもあるでしょう?その手と尻尾……それが神の呪い、私達は"エントマ"と呼んでいます」
アルト「それで、この"エントマ"を持つ人々がどうなったかなんですが…。ある人は全身に拡がったことで黒い塊となり、ある人は気を狂わされ、またある人達は集団自殺を図りました」
アルト「そして、"エントマ"を持つモンスター達は次第に凶暴化し、我々を襲い始めました」
王馬「…それが、マーターズってこと?」
アルト「ええ、まぁ、そういうことです。あくまで私達はそう呼んでいるだけですが…」
王馬「いや、いいよ。なんとなくどういう状況なのかわかったしね」
王馬「……半年前、か」
アルト「…?」
王馬「あ、気にしなくていいよ、オレの独り言だしね!…そう言えば名乗ってなかったよね?オレはコキチ・オウマ!実は仲間とはぐれちゃったんだけどさ…何処かで見かけてたりとかしない?地味な感じの眼鏡をかけた子とか、目付きが鋭くて今にも人を殺しそうな感じの子とか──」
アルト「あ、その二人ならついさっきスペーディア王宮でお話しましたよ。今貴方の言葉でピーンと来ました。確か、お二人は貴方のことを白黒のストールをつけた子供みたいな奴だとか言ってましたし……多分、間違いないと思います」
アルト「ちなみにスペーディア王宮はあそこです。ほら、遠くの方にお城が見えるでしょう?この街道を突っ切っていけば右に曲がる道が現れますので、そこを曲がればスペーディアに着きますよ。だいたい20分ぐらいですかね」
王馬「待って、ついさっきっていつの話?」
アルト「だいたい10分ぐらい前ですね、貴方が丁度私のところに現れた時ぐらいです」
王馬「え、ここから王宮まで凄い距離あるけど…」
アルト「ああ、いや。彼女達と話したのは別の私です。実は私、エントマのせいで増殖してしまいまして…」
アルト「何故か意思とアイテムだけは共有してるんですよ。まぁ、私は元より行商人ですし、ただ仕事がやりやすくなったなーぐらいにしか思ってないですね」
王馬「…増殖バグ……?」
アルト「…バグ?」
王馬「なんでもないよ!じゃ、オレは王宮に向かうことにするから」
アルト「はい、では……あっ、待ってください。ちょっとだけお伝えしておきたいことが…」
アルト「えーっとですね、私、こう見えて色んなところに行っておりまして。行く先々でテントを張ってるんですよ。良かったらですけど、見つけたらそこで存分に休んでください。それと、そのテントの側にベルが置いてあるので、もし私にご用がございましたら遠慮なく鳴らしてくださいね」
アルト「それでは、私はシャンクス港の方に行きますので……また機会がありましたら」
王馬「はいはーい。じゃあねアルトちゃん」
◇ショップとキャンプについて
◇ショップはテント付近にあるベルを鳴らすことで利用できます。この世界の通貨であるGls(ギリス)で取引ができます。
王馬「あ、出たチュートリアル」
◇キャンプでは、テントで休憩を行うことができます。休憩するとHPとSPが全回復し、汚染度が0%になります。
王馬「また汚染度?汚染度って何だよって話──」
◇汚染度は100%になると死にます。
王馬「!?」
◇マーターズの場合は汚染度が100%になると更に凶暴化します。
王馬「ああ…うん」
王馬「……スペーディア王宮ねぇ。王様とかいるんだろーなー」
◆スペーディア王宮
王馬「うわ、広っ……っていうか誰もいなくない?ここに白銀ちゃんと春川ちゃんがいるとか思えないんだけど……」
王馬「………」
王馬「おーい!白銀ちゃーーん!!春川ちゃーーーん!!!オレだよーーーー!!!!」
王馬「…なんて、返事なんてあるわけ…」
『──殺せ!!その者が我が妻を殺したのだ!!』
王馬「…!?」
『断罪せよ!!悪魔の使いを!!』
『粛清せよ!!神の名の元に!!』
『冒険者よ、よくぞ参った』
『殺せ!!殺すのだ!!』
『今この国は危機に陥っている…冒険者よ、是非頼みたいことがある』
『黙れ!!消え失せるのだ!!』
『我が妻を殺した罪……極刑に値する!!』
王馬「…うわぁ、これ王様の声…?相当キテるね!」
王馬「…まぁ、とりあえず行ってみるかー」
◆スペーディア王宮・謁見の間
王馬「白銀ちゃーん!春川ちゃーん!」
王馬「……いないかぁ。ていうかこの部屋って何処だろ?なんかデッカイ肖像画があるけど……顔が引き裂かれてるね……」
『おお冒険者冒険者よ、我の目の前で切り裂いてやろう』
『我が妻を殺したのだ!!消え失せるのだ!!』
『是非頼みたいことがある、今ここで死んでみせよ!!』
『勇者よ……我が謁見の間に土足で踏み入るとは何事か』
王馬「…ゲッ!?ここ謁見の間かよ!!」
『傭兵よ!その者の首をはねよ!』
王馬「傭兵って……いや、ここ人いないじゃん」
─ガシャン、ガシャン
ガシャンガシャンガシャン─
王馬「…えっ?」
傭兵A「う、うあああ…アアアアアア…!!」
傭兵B「首……はね飛ばす……食べる……」
傭兵C「とばしてトばしテあぶラであゲてケッテケッテケッテケッテ……」
傭兵D「サキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカサキイカ」
傭兵E「ヶ々〃㊤㊦々ゑヰゑヽ㊧ヰヶ㍽℡㈱㍾㊧℡㍽℡ヰ㊧」
王馬「ちょっ…嘘でしょ…!?…マズイ、この人数を相手にするのにはSPが…」
…ザッ…ザザザッ
【──××ケたッ!】
王馬「…えっ?」
【──見つけたぞ、ツルショタァァァ!!!】
王馬「うわっ…その声っ…入間ちゃん!?」
【ああ、そうだぜ…っていうか俺様以外に誰がいるんだよ!?】
王馬「は?オレに聞かないでちょっとは自分で考えてよね!」
【っ……そんなことより、今すぐそこから逃げろ!別のとこから傭兵が集まってきてやがる!】
王馬「…はぁ!?」
【─そのまま真っ直ぐ進め!壁に突き当たったら右に曲がって直ぐの壁に設置されたランプの下を調べろ!そこから通り抜けて行けば西口の方へ行ける!】
王馬「なにそれ、隠し通路っ!?」
【いいから黙って走りやがれ!!死ぬぞ!!】
王馬「ああはいはい走ればいいんだろ走れば!!!」
◆スペーディア王宮
王馬「──で、こっちだっけ!?」
【そのままランプの下を調べれば行けるはずだ】
王馬「ランプ…?ああ、これね」
─ガコンッ
王馬「…何も変わんないけど?」
【音がしただろ?本当は隠し通路なんだけどよ、グラフィックがバグったせいか何も変わってないように見えるんだよ】
王馬「ふーん…やっぱりバグってるんだ。本当だ、壁がすり抜けられるようになってる」
【こっちは大変だったんだからな…!何せお前達6人はテストプレイのあの日からもう半年も眠ってるんだからな】
王馬「……は?」
ここでコンマ判定、↓1↓2
はい
あ
アタック、アタック、アタック
SsKmHhTnKkMnSmAyTtHy→最百日七霧苗舞夜茶夢
>>36 94→Hy・Tn→夢野秘密子・七海千秋
>>37 76→Ay・Mn→夜長アンジー・苗木誠
>>38が混乱してる!!囲め!!!
【それによぉ…お前達が起きなくなってから1ヶ月もしない内に、超高校級の失踪が相次いだんだよ】
【一人目は希望ヶ峰学園の奴でな…超高校級のゲーマー、七海千秋って女だ】
王馬「え…七海ちゃん?あのゲーム三昧の日々を送りゲームのためなら寝る間も食べる間も惜しまない?」
【いや…そこまでは知らねえけど、多分ソイツだ】
【で、二人目なんだが……ツルペタロリだ】
王馬「…夢野ちゃん?」
【ああ…ショーの合間の休憩時間に楽屋を出てそれっきりなんだよ】
王馬「…三人目は?」
【宗教女】
王馬「夜長ちゃん?」
王馬「なにそれ…超高校級の才能を持つ女子ってこと以外共通点なくない?ていうかさ…夢野ちゃんと夜長ちゃんが失踪とか、茶柱ちゃん窒息案件じゃないの?」
【ああ、それなんだけどな…】
【その…まあ、なんだ…いっ、今っ!俺様の横で寝てるんだよ!!】
【…ああっ!この台詞、一回言ってみたかった…!】
王馬「………」
王馬「えーっと、このまま抜けるんだっけ?」
【無視ィ!?】
◆スペーディア王宮・西口
王馬「うわ…全然敵いない…」
【そこの扉を抜ければ外に出れるぞ】
王馬「…外ねぇ。そういや入間ちゃん、オレは白銀ちゃんと春川ちゃんがここにいるってアルトちゃんから聞いたんだけどさ、その辺どうなの?」
【アルト…?ああ、スペーディアの商人か。…悪いが場所の特定はできねーぞ。できたらとっくのとうに6人全員に連絡取ってるしな】
王馬「そっかぁー…じゃ、オレはちょっと王宮の方を探索しよーっと。二人に会えるかもしれないしね」
【あー…そうかよ。だったら絶対死ぬなよ?今はこうして会話できてるが、そもそもそっちの世界にアクセスできたのは初めてだからな。もしオメーが死んだら、通信が切れて二度と話せない……なんてことにもなるかもしれないからな】
王馬「はいはーい、気をつけまーす」
─ガシャン
王馬「…っと、言ってる側から何か来た…返り討ちにすればいいよね!」
▼戦闘開始!
◆フィールド汚染度100%
ダメージバグ(SP極小回復、汚染度+5%、HP極小ダメージ)×10
デカダンスバグ(SP小回復、汚染度+3%)×4
◆Matter's
スペーディア傭兵/日属性/汚染度80%
ネラーダ/日属性/汚染度99%
イッセリア/月属性/汚染度50%
◆Member
オウマ/汚染度0%
◆行動順
傭兵→王馬→イッセリア→ネラーダ
傭兵「㊤㊧々㊤〆㊦㊧℡㍽ヰ℡㊧々ゑ℡々ゑ!!!」
王馬「うわっ…!?」0%→6%
王馬「ッ……汚染度ってダメージ受けても上がるのかよ…!」
▼…コマンド?
○トライアクト(各キャラ行動を3回指定)
┠アタック
┠スキル(>>25>>27辺り参照)
┠ガード
┠アイテム(>>28辺り参照)
┗待機
直下
ちなみにですが……トライアクト前にフィールドバグを踏み抜いてSPを回復できたりもします。ただ汚染度が上がるので注意
スキルの方は同じやつ(もしくは同じ系列のやつ)を選ぶと何か閃くかもしれません、とだけ
安価来ないならね、勝手に進めればいいと思うんだ。ぶっちゃけ戦闘安価はめんどくさいから極力省いていきたい
というか今からでも戦闘省くとかオートで進めるとかできるんだよなぁと思いつつ、やります
というかエログロ過多な安価スレに切り替えればいいんですかね、何かご意見頂けると助かります
王馬「っ……このっ!」
傭兵「ヱ㊧㊤ヶヰヶ㈲ヮ々㊧々ヮ!?」
王馬「めんどくさいなぁ…【スタク】!【ライ・アルファ】!」
イッセリア「▲♯@#▼▲&▼◆……!」
ネラーダ「′∩′∴∨≠′∈≧≠…!!」
王馬「…ホームランッ!!」
ネラーダ「′≠≧∀∴¬∴≧≧⊇<!?!?」
王馬「……はー、さっさと春川ちゃんと白銀ちゃん探しに行こーっと」
◆Drop
630Gls
エルフの魔瓶(自分のSPを小回復)
王馬「…ねぇ入間ちゃん、この城のマップとかない?」
【あ…?なんでだ?】
王馬「何の部屋があるかわかればさ、二人が何処にいるか検討付けやすいと思うんだよね。ほら、服とか置いてありそうな部屋に白銀ちゃんって行きそうだと思ってさ」
【確かにあの地味眼鏡のことだからそーゆーところに行きそうだな。わかった、探しだして見やすいようにしてやるからそこで待ってな】
王馬「オッケー、じゃあ待ってるよ」
王馬「…とは言っても、待ってる間は暇だよね。さっき倒したモンスター…マーターズだっけ?の死体でも調べてようかなー」
待っている間何をするか、直下
ただし行動とコンマによってはバッドエンド直行
モンスターの死体を調べてみる
戦闘はオートか省略でいいんじゃないかな
undefined
>>42 モンスターの死体を調べてみる(03)
戦闘……省略しますかねぇ。管理がめんどkげふげふ描写に力を入れたいのとパロディ元であるデスリクとは多少どころかわりと設定違うけど常時グリッジスタイルっていうのも夢があると思うんだ。主に絵面が凄いことになるよ(満面の笑み)
王馬「…調べるか、これ」
コツリ、先程倒したマーターズに近寄る。
イッセリアは一見するとラクダのようなシルエットに何本ものカラフルな尻尾が付いているように見える。しかしよく見れば背中にあるのはコブではなくエントマの塊で、黒に混じって赤い眼光のような物が此方を覗いている気がしなくもない。
サイズも人が騎乗できるであろうぐらいで、こんなバグった世界になってしまう前は騎乗用として用いられていたのではないだろうかと王馬は思った。
王馬「……なーんか、ありそうだよねー」
先程の戦闘で汚れた蛇腹剣を横倒しになった死体に躊躇なく突き刺す。ザクッ…という音と共に、死体の肉を切り開いていく。もう既に死んでいるため血は飛び散らないものの、裂いたところから止まってしまった血液が静かに流れ、床に血溜まりを作った。
王馬「うわぁ……グッロ……」
ブツブツ言いながらも雑に解剖したモノからズルズルと機能を停止した内臓を引きずり出す。僅かながらに血で濡れた心臓と思おしき物には、黒く細い管にも見えるような物がまるで根を張るかのようにぐるぐると巻き付いており締め付けているようにも見えた。
「何かあるかもしれない」と、内臓を剣で両断していく。そしてこれまた黒い管っぽいのに巻き付かれたかのような物体を真っ二つにしようとした時である。
──ガチンッ
王馬「ん…?」
刃と何かがぶつかるような音に、思わず手を止めた。そして剣を抜き、その黒い物体の中へ手を突っ込んで取り出して見た。
中には水のようなものが溜まっていた。その中から、赤黒い液体で汚れた細長い物体──もとい、この王宮の何処かの部屋の鍵が出て来た。
王馬「うっわぁ……なんて物飲み込んでんだよコイツ……」
ゴシゴシと服の裾で拭いてやれば鍵は元の色をそれなりに取り戻し、銀色の体を鈍く輝かせてみせた。…犠牲となった服の裾(それも白服の!)は酷く汚れてしまったが。
王馬「…Ⅱ、か。2番の部屋の鍵ってことかな」
上に掲げ、施された装飾の中から"Ⅱ"という文字を導きだす。そうして少しばかり思考を巡らせた時だった。
──ギ…ギギ、ギギギ……ガシャリ
金属が少しずつ動いていく音と、聞き覚えのある音。ふと背後に気配を感じ、振り向いた時にはもう遅かった。
傭兵「……ヴ…ヴヴヴ…ヴヴ…ヴヴヴ……」
トドメをさせていなかった──そんなことがどうでもよくなるほど事態は深刻であった。いや、この場合「深刻」と言うよりも「あ、終わった」と直感してしまう光景が拡がっているのだから、「斬首される」と明言してしまった方がいいだろう。
剣は既に少年の首へと向かっており、手元の蛇腹剣で対応しようにも間に合わない。そう、万事休すである。「ああ、死ぬのか…」そんなことを少年が思った矢先。
??「──【ソル】ッ…!」
小さな火の爆発が、まるで花火が目の前で焚かれたかのように弾けた。その爆発で傭兵は斜め後ろによろけ、降り下ろしていた剣は王馬の目の前で空を切った。
??「…良かった、間に合って」
『…キキッ、キキキキキッ…!!』
ファサリ、長い髪が揺れる。なんだか変な声がした気がするのは気のせいではないだろう。見慣れているはずなのに見慣れない少女の横でそれは浮いていた。
王馬「…春川、ちゃん」
春川「…立ちなよ、何時まで座ってるつもりなの?」
↓1ハルマキの蟲安価
陸生の節足動物、もしくは爬虫類から何か(トカゲ以外)
↓2(描写のための)武器安価
ファンタジーにありそうなやつなら何でも(蛇腹剣以外)
サソリ
元ネタ知らないけど自由安価よりコンマ判定や選択式安価を増やしてみてはどうだろうか
ナイフ
>>47 安価は自由なやつより選択式の方が多くなります。元より間違った選択肢選ぶと死ぬスレですので…。選択肢出せる場面では選択肢出す予定です、でも選択肢思い付かなかったら自由安価になったりするよ、っていう。
↓元ネタ(デスリク)公式サイト、リンク張れてるかな
http://www.compileheart.com/derq/
>>1にも書いてるけどもうちょっと詳しく書くと、Death end re:Questはバグったゲーム世界(ワールド・オデッセイ)からログアウトしようとしても出来なくなっちゃったので"エンディングログアウト"を目指して"空中都市オデュッセイア"に向かう話です。主人公は現実世界にいるプログラマー(水梨新)で、1年前に失踪したディレクター(二ノ宮しいな)がゲーム世界にいるのを見つけて外部・内部の両方からゲーム世界を攻略することになるのですが………結末は自分でご確認下さい。
なおこのスレはデスリクのパロディですがこうなった原因とかは色々違います。故にデスリクと設定が違うところがあったりしますがそこはお許しください。
あとですね、ここから先絵面が凄いことになります。是非想像して楽しんでください。嘔吐表現が途中で入りますので注意。わりとガッツリ入りますので無理な人は読み飛ばしてね。
それと…まぁ、はい。オリキャラがガッツリ出てくる時がありますが、既にアルトとかいう奴が出て来てる時点でお察しって感じですね。ストーリー上必要なので出してますが、オリキャラ苦手!って人は全力で逃げて、うん。あとその内だけどこのスレでのDICEメンバー安価とか赤松ちゃんの妹安価とかあるかもしれないというかそのうち出します。
とか注意事項置いておきますが絶賛書き溜め中につき更新はお昼過ぎる。
>>47>>48 サソリ/ナイフ
※文字数6000越えだって。10レスぐらい描写続くよ。…あ、あれ…?私、描写に力入れすぎ…?
ところで今日暑くないですか?シャワー浴びてきたい
王馬「…いや」
王馬「いやいやいや…」
春川「…何?」
王馬「エッッッ何その服!!?いや服なの!??服じゃないよねッ!!??ストリップでもしてたの!?!?いやそれほぼ全裸だよね!?!?露出狂!?!?」
春川「うるさいッ…!!殺されたいのッッ!?」
バグゥ・スコルピオ『キヒヒヒヒヒヒッ!!』
王馬が声を荒げるのも無理はない。何故なら目の前にいる少女はほぼ全裸……隠すべきところ(+α)しか隠していない、言わば半裸の状態で立っているのである。
正直言って言葉で説明するのも難しい。∫のような形をした模様のようなものが肌に張り付いているかのように先端部分で胸の先を隠しているとでも言えばいいのだろうか。下はと言うと同じような模様のようなものの短いやつが腰の両サイドについていて、その下に黒のサイドストリングスのTバックを履いているような感じだ。更に両足の太股に赤と黒が混ざり続けているような色の線がガーターベルトのように、足首には5cm程の太さで刻まれている。
また、王馬と同じように一本の尻尾が生えている。しかし春川に生えたそれは王馬のつるりとした細長い円錐のような物ではなく、細長い球体が4つ5つと列なっているような物である。先端は勾玉に似たような形になっており、先に先にと行くと薄く細く鋭い針が見える。その色は黒いが、所々赤く発光する模様が刻まれている。
…よく見れば、こんな格好をしている本人は顔が赤くなっている上に微かに震えている。貴重な姿である。
しかし恥ずかしくなるのは当然だろう、いくら廃れてきているとはいえここは王宮。それにいくら知り合いとはいえこんな格好を見られたくない男No.1であろう者がいるのだ。…その男も顔が赤くなっているが、むしろ今の状況で顔色を赤く染めるなという方が無理だろう。
そしてこの状況下で唯一楽しそうにしているそれは二重丸のような目にまるで縫い付けられたかのような口を持った黒と赤のツートンカラーの球体で、丸っこい鋏が二つ付いているとでも言うべきだろうか、サソリから頭から下をもぎ取ったのような見た目をしており、春川の横でフワフワと浮いている。時々春川の周りを一周したり、春川を気遣っているのか顔を覗き込むような動作を見せている。
春川「別に…!!私は好きでこんな服装してるわけじゃないから…!!!」
王馬「っ……わかった、けど……目のやりどころに困るんだけど!?ねえオレ何処に目を向ければいいの!?」
春川「アンタのことなんて知らないっ…!!」
王馬「うわっ…ちょっ、あっぶな!!」
まるでジロジロ見るなとでも言わんばかりに、尻尾で王馬を突き刺そうとしている。ヒュッ…という音が耳に届いたのは春川と王馬だけだろう。…しかし、こんなところで仲間割れしていいんだろうか。
──ズシンッ!!ズシンッッ!!
突然の大きな足音。さて、こんな質量のある物なんて何処にいたのだろうか。二人は気配を感じ、その場から飛び退いて見た。
他のゲームで例えるならドラゴンとでも言えようか。しかし目の前にいるのは四足歩行で角やら触角やらが生えたナニカである。けれど巨体であることに変わりはなく、天井にまで届きそうな高さがある。3、4mぐらいだろうか?いや、それ以上かもしれない。現実には間違いなく存在しない大きさの生物が、赤い眼光で二人を舐めるように見ていた。
王馬「ちょっと…冗談キツいって」
春川「何処から表れたの…?こんな奴が隠れていられる場所なんて、そうないはず………!!」
鋭い爪が生えた手が春川に向かって降り下ろされる。しかしそれは避けられたことで肉を裂くことはなくただ床を抉り、削り取るだけで終わった。
その隙をついて先程より少し離れたところに移動した王馬は、自身の体に違和感を感じていた。
一言で言うなら、苦痛。何かが自身の内部で暴れているような感覚に、体がギリギリと軋むような痛み。あまりの痛さに顔を歪めれば、今度は全身が何かに蝕まれていくような感覚に襲われる。
王馬「ッ……がっ…あぁっ……あっ、ああぁ……」
王馬「──痛い!!!」
王馬「痛いっ!!!う、ああっ!!!あああああああああああッッッ!!!ひっ…ぐっ、ああっ……!!痛いッ……痛いよっ!!!ヤダッ…アッ、アアアアアアアアア!!!!」
…絶叫。いったいその小さな体の何処からそんな声が出るのかは全くの謎であるが、少年の苦しむ声は辺りに響き渡っていた。次の手を出そうとしてたあの怪物も、怪物と面向かっている少女も、その悲鳴を聞いて体が止まっていた。
王馬「あっ……ぐっ…、うぷっ……」
ゴロゴロと体を転がし、床に体を打ち付けてから王馬はその口に手を当てた。体の向きを調え、座り込んだような体勢になった時。ポタリ、指と指の隙間から黒い液体のようなものが垂れる。一見するとただの黒い液体に見えるが、よく見ると010101……という数字の羅列が紫の文字で浮かび上がっては消えを繰り返しているという。あまりにもおかしな光景である。
王馬「うっ……ぐっ、ごっ…」
胃の中から何かが上ってくる。文字通り喉の奥が拡げられ、息が詰まる感覚。その口からはベシャベシャと黒い液体が落ち続けており、顔の色は十秒とたたない内に青くなっていた。
王馬「んっ……ぐぅっ……………!!」
王馬「──がぁっ…!!ぐぅ…ゲホッ、う、ああ…あ…」
ベシャッ…!黒い液体と共に、黒い塊が地に落ちる。口の端からはまだ黒い液体が滴り落ちており、床にできた01の羅列が表示されては消えてを繰り返すヘドロのような水溜まりに波紋を作った。
その溜まり場中で、モゾモゾと塊が動いた。バチャリ、細い円錐のようなものを持った球体が水面を叩いて跳ね上がった。
バグゥ・リザード『バッグウゥゥゥーーーーーー!!!』
ゴッ、という鈍い音。なんということだろうか、登場してからまだ数十秒なのにも関わらず王馬の額にクリティカルヒットした。完全出落ちである。
バグゥ・リザード『グウッ……』
王馬「~~~~~~っ!!」
突然飛び出したそれも、突然頭突きを食らわされた王馬もプルプルと体を震わさせている。
しかしそんなことなどお構いなしにと、怪物は既に歩みを進めていた。弱っているなら、弱っている方から。少年に大きな影が被さり、その色が黒に近くなる。爪が鼻先に迫った瞬間、
──ガチンッ…!
王馬「…あ、あれ…?オレ、なんで…?」
バグゥ・リザード『…グッ!』
手にはいつの間にか剣が握られており、その剣で怪物の爪を間一髪で防いだというファンタジーでありがちな光景が生まれている。しかし力は怪物の方が上、そりゃそうだ。あの体格差で王馬の方が上なんてことは考えられない。怪物はそのまま剣をへし折ろうと圧力をかけてきており、今にも潰されてしまうんじゃないかという感じである。
ただ、春川は一連の光景を見て何かを察したらしく、何故か怪物の後ろへ回り込んでいた。
ドクリ、心臓の音がいつもより煩い気がする。カーンカーン、自分の頭の奥で何かが警笛を鳴らしている気がする。あくまでも「気がする」、だが、王馬は明らかな異変を感じ取っていた。
王馬「うっ…ぐうっ…!?っ……!!!!」
ザアアアア、と、黒いウィンドウのようにも見えなくはない四角いものが王馬の姿を隠す。怪物が驚きたじろいだが、もう遅い。押されていた剣が怪物を弾き飛ばすの同時に黒い四角は破片となって辺りへ飛び散った。[?エラーが発生しました。]という文字の破片や[汚$ヴェ92,@■▲ぱーSえnT]というめちゃくちゃな文字列になってしまた何が見えたが、これは多分というか汚染度がバグった証拠である。
春川「…逃がさない、【クチージョグリッジ】…!」
怪物が後ろへ弾けとんだ時、それを春川は狙っていた。既に春川は怪物よりも高い所へ飛び上がっており、赤い01の羅列が映る黒いナイフを真上から怪物へ打ち込んでいく。そして、手にしたナイフの刃で怪物をこれまた真上から斜めに斬りつけて見せた。
激しい血飛沫。既に汚れていた床は更に穢れ、元の美しいタイルは赤茶色に塗りつぶされていた。が、しかし。動き出してしまったものは止められない。
王馬「…【メンダシウムグリッジ】」
ポツリ、呟いた時には宙が割れていた。そこから黒にも紫にも見える直径30cm以上の球体が怪物へと降り注ぐ。無慈悲なその攻撃は、既に屍となったそれの原型を崩していく。そして終いにと、真上から剣を降り下ろす。
怪物の死体が角材のようになったのは言うまでもない。
入間【おーい、マップデータ持ってきてやったぜ──って、なんだよこれっ!?う、うぷっ…】
とんでもなくシリアスな空間に、間延びした声が悲鳴をあげた。ぽてっ、そんな今の状況とはあまりにも不釣り合いで軽快な音もした。音がした方を見れば、真っ白いクマのアバターが尻餅をついてブルブルと震えていた。
入間【な、なんだよコレぇ……とんだグロ画像じゃねーか……】
音程、話す速度、伝わってくる感情、それら全てがガクガクして定まらないものの聞きなれた声が空気を柔らかくしていく。
春川「…入間?」
王馬「…ううっ、うっ、ぐうっ………うげぇ……」
入間【ああ…?…って、まな板女じゃねーか!?ななななんだよその格好!?!?っていうかツルショタテメーまでなんでそんなっ!!!!】
王馬「えぇ…?……!?えっ!?あッ、エッッ!?!?」
春川「……うわ」
入間に指摘されたことで、王馬は自分の姿を見た。春川もチラリと視線を移し、その姿を見て軽く引き気味の声を漏らした。張本人の王馬はと言うと、あまりの恥ずかしさに顔を真っ赤にし露出した肌を隠すように腕を組ながらペタリとその場に座り込んでしまった。
剥き出しになった胸部と腹部は歳相応とは言えないが、見た目相応ではあるだろう。首には紫が混じったような色をした黒い線があり、その線は両方の鎖骨からそれぞれ脇下へと曲線を描いており、丁度背中で弧を描きがら一本の線であると主張している。
左腕は黒く染まり、左腕の付け根辺りに所々紫に発光する線が感覚を開けながらぐるりと一巻き。手首にも同じ線があり、そこから手の甲へ、更に指先へと紫に発光する模様が刻まれている。そして両方の太股の付け根辺りにも左腕の付け根辺りと同じような線が。足首から先も黒く染まり、肌と黒くなった部分の境界にはこれまた同じような線が刻まれている。足の裏も変色しており、手の甲と同じような色になっている。
そして肝心の股間には黒のブーメランパンツを履いている、とでも言えばいいのだろうか。そして心なしか尻尾のサイズが一回り大きくなっているような気がする。
王馬「うげえ…なんだよ、これっ…」
入間【あわわ…(カシャッ)あわわわわ…(カシャカシャカシャカシャカシャカシャッ)】
王馬「ってオイ!そこ写真撮んな!!クソッ、そっち帰ったら覚えてろ!!!」
春川「…で、入間なの?マップデータとかなんとか言ってたけど…」
入間【えっ…あ、ああ……実はその、そこのAVショタに頼まれて…】
王馬「おいクソビッチ」
入間【ひぐっ…!?え、えっと…そこの合法ショタにあったら地味眼鏡が探しやすくなるからって…】
王馬「………その割りには遅かったよね?何してたの?っていうかさっきはそんなアバターなかったと思うんだけど」
入間【いや、アバターある方が話しやすいかと思ってだな…簡易的にだが用意してあるやつから直ぐ使えるのを引っ張り出してきたんだよ】
入間【で、これがマップデータだ】
☆スペーディア王宮
1F:正面口、洋室A(空部屋)、洋室B(金)、キャンプ[王宮正面口]
2F:西口(現在地)、洋室C(銀)、洋室D(物置)、武器庫、謁見の間
3F:食堂、キッチン、バルコニー、衣装部屋、キャンプ[王宮3F]≪オクシデント権限により削除:Tdueno≫
4F:王の部屋、王女の部屋、≪オクシデント権限により削除:Tdueno≫
入間【めんどくせーけどよ、なんか変な壁のせいで今いるところから1Fに降りるには4Fまで登って別の階段で降りなきゃならねえ。…それと、この西口は外付け階段で降りるようになってんだけどよ…さっき見たら通れないように誰かが手を加えたみたいなんだ】
春川「誰かが?」
入間【ああ、俺様がマップデータを探している時に作られたみてーだ…】
王馬「…入間ちゃん、この≪オクシデント権限により削除≫って何?ってかTduenoって…ツヅエノって読めばいいの?」
入間【それは俺様もよくわかんねえ…ただ、"オクシデント"については知ってるぜ】
入間【"オクシデント"っつのーは、このゲーム内で運営側のサポートをするために作られたAIなんだよ。Tdueno(ツヅエノ)、Igndnoenu(イグンドノエヌ)、Syuuardo(シュウアード)、Tukyusuodio(ツキュスオディオ)、Akougid(アコウギド)、Guokuzoid(グオクゾイド)の計6機で、全員そっちの世界では"天空神殿オリエント"に行くことができる最高神官って設定になってるんだよ】
春川「なんか知らない単語出てきてるんだけど…"天空神殿オリエント"って何?」
入間【ん…?ああ、オリエントはファンタジー・オデッセイで一番最後に辿り着く場所なんだよ。で、プレイヤーはオリエントに辿り着ければエンディングを迎えて、そのままログアウトするっていうシステムがあるぞ。"エンディングログアウト"って呼んでるぜ】
春川「…エンディング、」
王馬「ログアウト…」
王馬「……なんでそんな帰れるかもしれない手段をもっと早く言わないんだよ!!やっぱり入間ちゃんはポンコツだね!!!」
入間【ぽぽぽポンコツゥ!?!?】
春川「…で、その"オクシデント"の奴は何処にいるの?オリエントに行けるってことは、脅したりして言うこと聞かせれば帰れるんだよね?」
バグゥ・スコルピオ『ギッ……!?キッ、キキキキッ…!』
バグゥ・リザード『グッ…!?ググウ、バッグゥー……』
入間【い、いや…何処にいるかは知らねえ。そもそも連絡が取れないからな……っていうか、そこで浮いてるのはなんだよ?見たところ、意思を持って動くバグってところだけどよ…なんでそんな焦ってんだ】
バグゥ・スコルピオ『…ギキィ?』
バグゥ・リザード『…バグゥゥ?』
春川「…今からそんな「?」みたいな顔しても無駄だよ。アンタ達、何か知ってるんでしょ?」
バグゥ・リザード『バッグゥーー、ググググッグ、グゥーググッグゥー』
王馬「ねー入間ちゃん、翻訳できる?」
入間【無理だな】
バグゥ・スコルピオ『…キシ!キシシ!キッキッキッキッキ!』
王馬「うわこいつ凄い笑ってるじゃん腹立つ」
春川「…はぁ…入間、オクシデントの奴の家とかあったりしない?あるようなら特定して欲しいんだけど」
入間【あー…わかったよ。できる限り探しといてやるよ】
王馬「はぁー…動きたくないけど白銀ちゃん探しに行こっか。正直言って白銀ちゃんに会ったときとかヤバそうだけど深く考えないで行こーっと…」
王馬「で、何処行く春川ちゃん?白銀ちゃんが凄く居そうな場所が見えるんだけど」
春川「案外王女の部屋とかにもいそうな感じはあるけどね」
◆どこに行こうか?直下
┠2F:西口洋室C(銀)、洋室D(物置)、武器庫、謁見の間
┗3F:食堂、キッチン、バルコニー、衣装部屋、キャンプ
描写長すぎやろ自分、もうちょっと短く書けんのか( ?ω?)スヤァ…
衣装べや 安価だったの見落としてた
>>60 衣装部屋(04)
西口洋室Cって何…?誤字です、完璧なまでの誤字です
正確には洋室Cです、消しミスですね
王馬「…まぁ、衣装部屋が打倒だよね。こんなところでずっと立ってるわけにもいかないし行こうよ」
春川「…そうだね。さっさと帰りたいし、早く合流しよう」
王馬「確か3Fの奥から2番目の部屋だったよね」
春川「…うん」
王馬「(……マズイ)」
春川「(……どうしよう)」
王馬春川「(服装に意識が持っていかれる…!!)」
王馬「(いやでも露出の多い水着だと思えばいけるか…?いや無理だろ見えないようで胸見えてるし!!アレ隠してるの部類に入らないって!!!ああでも待ってこれぐらいで狼狽えてたらこの先やっていけない気がするっていうか間違いなくやっていけないよね???だって白銀ちゃんと赤松ちゃんに東条ちゃんも同じような感じだったらオレ生きてるかな春川ちゃんに殺されてそうだしあッッ真宮寺ちゃん忘れてた真宮寺ちゃんと合流できたら真宮寺ちゃん壁にしようそうだそうしようそれまではとりあえずなるべく平常心を装って)」
春川「(まぁでも水着だと思えばいいかな……どうせ相手はクソヤローだし、体格差があるから何かされそうになった時は捩じ伏せればいいし)」
入間【…あ?どうしたんだよお前ら、スッゲー怖い顔してんじゃねーか】
王馬「うるさい。…で、入間ちゃん、3階に行ける階段ってあっちだったよねー」
◆スペーディア王宮・3F
王馬「…でー、真っ直ぐ行ってー……っ!」
ゴチンッ!
王馬「…?何これ……壁?」
春川「…透明な壁みたいだね。うっすらとだけど、何かあるように見える…」
入間【あー…どうやら通れないように道を塞がれたみたいだな。衣装部屋に行くには食堂からキッチンに行って、そこからバルコニーを通ってじゃないと衣装部屋には行けねえみてーだ】
春川「回り道しなきゃ行けないってことなんだね」
入間【まぁ、そうだけどよぉ…】
王馬「じゃあ話は早いよね、食堂の方通ればいいだけだし…」
ガチャッ、ガチャガチャッ!
王馬「…あれ、開かないね?この扉鍵穴なんて何処にもないからピッキングしようにもピッキングできないじゃん」
入間【いや…そこの扉は変なコードが設けられてて、そのせいで開かなくなってるんだよ】
入間【で、そのコードがデタラメな文字列になっててよ…解除しようにも何処を書き換えたらいいのかさっぱりなんだよ】
入間【まぁ、デタラメな文字列になってるのはどのプログラム見ても一緒なんだけどな…。全部暗号化されてるっていうか、別の何かにそっくりそのまま置き換えられてしまった感じっていうか…】
春川「…私、そういうの詳しくないからわかんないけどさ、それってどうにもならないの?」
入間【何かヒントがありゃ解けそうではあるけどな…何かあったりしねーか?】
入間【例えば、まだ見てない部屋とか…】
王馬「…まだ見てない部屋、か」
春川「2階で何か探せってことだよね……めんどくさ」
◆という訳でまさかの進めない、どこに行こうか?直下
┗2F:洋室C(銀)、洋室D(物置)、武器庫、謁見の間
なお、使えそうなアイテムとして銀色の鍵(Ⅱ)を持っています。
武器庫
デスリク積みゲーしてるわ(´・ω・`)
>>64 武器庫(05)
おいっ!どうなってるんだ君達の安価コンマは!!
03→04→05って何かな!?私びっくり!!まぁ安価のコンマなんて特に意味もなく表記しているですけども
>>65 休日にでもゆっくりやってくださいな……なお私は時間の関係上火曜日に2~3時間ぐらいしかプレイできないのが現状
王馬「…武器庫とかさ、なんか物騒じゃない?でもそういう物騒な所に中ボスとかいそうだよね」
春川「ソイツを倒したら何か手に入るかも知れないってこと?…まぁ、ありえなくはないけど…」
王馬「それに、もしいなくても武器庫だったらメリケンサックぐらいなら置いてあるんじゃないかと思ってさ!ほら、オレは剣なくしちゃったら丸腰になっちゃうしさ。サブウェポンってやつだよ!」
春川「サブウェポン……」
春川「…銃とかあったらいいけどね。その方が敵に気づかれる前に先手を打てるし」
王馬「ファンタジーだと銃より弓の方が主流じゃない?だとしたらボウガンあるかもねー」
春川「ボウガン……」
◆武器庫
キィィィィ…
王馬「うわっ……なんだこれ」
入間【グチャグチャだな…】
春川「でも、この槍とかは使えそうだね」
春川は床に散らばった武器の中から装飾の施された槍を拾い上げた。その刃は深緑色の鋭利なもので、何処も欠けていない。
しかしそれ以外に使えそうなものは殆ど見当たらない。床には立て掛けられていたであろう剣や杖などが折れたりしたものが散乱している。
…その中に一つ、明らかに異質なものがあった。めざとくそれを見つけた王馬は、床の蓄積物の中から掻き出して手に取った。
王馬「……これ、肉切包丁…?って、血ついてるじゃん!!」
思わず宙にそれを投げ出したとき、春川と白いクマのアバターが王馬の方を見た。それと一寸も違わない内に、白いクマは部屋の外まで弾き飛ばされていた。
入間【なっ…!?】
言葉を発したときには時既に遅し。扉は開け放たれてるにも関わらず、部屋からは出れない状態になってしまった。…そう、見えない壁が作られたのだ。
春川「………っ!?」
そんな現状の中、突然春川が頭を抱えて座り込んだ。軽く何かを呟いているようだが、それは誰にも届かなかった。
入間【……マズイッ!その部屋には───】
───バタン!!!続けざまに入間が声をあげたが、その声が文の最後に行き着く前に部屋の扉が勢いよく閉まった。
春川「───ねぇ」
二人きりになった部屋で、春川が口を開いた。が、その声からは正気ではないことが容易に察せた。
春川「なんで、置いてったの」
春川「一緒って言ったよね」
しかしその声は突然高くなったり低くなったり、終いには春川ではない別の声になっていた。そうしてその声が別人のものに変わる頃には、少年は床に叩きつけられていた。
王馬「ッ……!!」
春川?「ねえなんで」
春川?「なんで」
散乱した破片で肩を切ってしまったことで血が滲む。そのことで僅かながらに声をあげたが、少女ではない誰かが捲し立てていく。
春川?「ねえ私たち結婚するって話までしたよねねえなんでなんでなんでなんでまたなんでなんでなんで私のこと裏切ってあんなやつのところに行ってねえなんで」
──ギリッ
王馬「アッ……がっ……!!」
春川?「わたしは君のことがずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと
」
ギリ……ギリギリ……
王馬「う……あ……」
春川?「ずーーーーーーーーーーーっと好きなのに」
ギリ、ギリギリギリ
王馬「───────」
春川?「好きなのに!!!」
ギリッ
春川?「好きなのに!!!好きなのに!!!好きなのに!!!なんで!!!どうして!!!好きなのに!!!!!!」
……ザクッ!
春川?「好きなのに!!!好きなのに!!!」
ザクッ!ザクッ!
春川「好きなのにッッッッッッ!!!!!!!!!」
ザクザクザクッ!!!
ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク
春川?「好き、なの、にッ……」
春川?「…あれ」
春川?「……そっか、私………」
春川?「 コ ロ シ チ ャ ッ タ 」
春川?「……今、行くよ。大丈夫、私は一人にしない。させない。君は私を一人にしたけど、私はしない」
春川?「大好きだよ──××××××」
ザクッ
…カンッ、カラン……パシャッ
部屋に血濡れた肉切包丁が落ちる音が響いた。
床は原型をなくした少年の血肉で更に汚れ、別人と化した少女は胸元に深い刺し傷を負ったまま血肉と刃の水溜まりにその身を横たわらせた。
バッドエンド5、殺し愛
コレクションアイテム5、翡翠の槍を入手しました。
血濡れた槍
武器庫で春川が見つけた深緑色の刃を持った槍。
しかしその後起こった惨状で血濡れてしまった。
>>67の包丁を拾う前に戻ります、が、その前に安価。
描写は繋げて書きたい。
◆…武器庫はやめよう、どこに行こうか?直下
┗2F:洋室C(銀)、洋室D(物置)、武器庫√、謁見の間
使えそうなアイテム:銀色の鍵(Ⅱ)
おっと、誤字ってるぅー
コレクションアイテム5は翡翠の槍じゃなくて血濡れた槍です、何故間違えたのか。
安価直下で
死にやがったW 謁見の間で
>>73 謁見の間(15)
スレ的には死にまくるの普通なんでまだまだ死にますよー。武器庫みたいなデストラップ部屋だってこれから先沢山にあります(ノシ 'ω')ノシ バンバン
そういえばラノゲツクールでデスリクのキャラクター20人の立ち絵素材計392種だったかが無料配布されるそうですよ
床に広がる壊れた切断用具の中を掻き分け、それを手にしようと前のめりになる──が、
王馬「………ッ」
突然視界がボヤけ、フラ~っとしてかきわけた物達の山に手を突っ込んでしまう。言わずもがな手は血まみれになった。そして一瞬だけ、血で彩られた誰かの顔が見えた気がした。頭の奥で止めろと言わんばかりに頭痛が鳴く。
王馬「……春川ちゃん、この部屋にはその槍以外にめぼしいやつはないし、別の部屋行こっか」
王馬「……春川ちゃん?」
手で山を崩しながら、部屋にいるもう一人に声をかけた。しかし反応は返ってこない。振り向いて見れば真っ青な顔で立ち尽くしており、何処か呆然としているようにも見えなくはない。
王馬「…おーい、春川ちゃーん」
そんな彼女の前を褐色の肌を持つクラスメイトがしていたようにユラユラと動いて見せたところで、ハッとしたように少女は動き出した。
春川「ああ…ごめん。ちょっとボーッとしてた。…そんなことより、この部屋から出ない?気味が悪くなってきたし-」
王馬「あ、奇遇だねー。オレも丁度同じこと考えてたよ!…で、別の部屋行くとしたら何処に行きたい?」
春川「…じゃあ、謁見の間」
◆謁見の間
王馬「…誰もいないね?」
春川「不気味。一人ぐらい傭兵がいたっておかしくないと思うけど」
王馬「んー…あ。そういえばさ、オレってここから西口の方に逃げたんだよね」
王馬「その時に凄い傭兵とか集まってきてたんだけどさ…何処行っちゃたんだろうね?入間ちゃん、その辺わかったりしないの?」
春川「……」
王馬「……」
王馬「うわひっでえ無視かよっ!」
入間【うるっせえなぁ!俺様だって暇じゃないから、いつもテメーらと会話できる状況じゃないんだよ!】
春川「ああ…そうなんだ。いつのまにか白いクマがいなくなったと思ったら、気づいた時にはいつのまにかにいる……それを繰り返してたから不思議だったけど、そういうことだったんだね」
──ガサガサ
王馬「……ん?」
入間【まぁ、そういうことだ】
──ガサ、ガサガサ
王馬「え……ちょっと……」
春川「……?ッ!!」
入間【…で、そこの怠けショタが言ってたことなんだけどよ】
──ガサガサガサ
入間【この辺りだけ不自然に敵がいねえ。不気味なぐらいに…】
王馬「…じゃあそこにいるのは!?」
──ガサガサガサガサガサガサ
大広間に声が響く。それは迫り来るものに対する叫びか、それとも返ってきた返事に対する怒号か──
否、どちらでもあってどちらでもないと言うべきか。恐怖と焦りと怒りが入り雑じった叫びと共に、少女と少年はそこから飛び退いて接近してきた者と対峙した。
しかし白熊は反応が遅くなってしまったせいでその者の餌食となってしまった。ひゅっ…と何かが空を切ったかと思えば、白熊アバターは真っ二つ。丁度お腹の辺りから切り離された上半身が床へと滑り落ちた。それからベシャリという音と共に何かの機械音が宙に漏れ、そのまま消えた。
…ガサリ、ガサ、ガサガサガサガサ…
コロラ「──$#¥{~/^{$/^{~%~!!!」
王馬「うわっ……キッショぉ……」
春川「…気持ち悪い……!!」
ようやく二人の前へ躍り出たかと思えば、それは巨大なムカデだった。手の先だけが大きな鎌なようになっており、ぐらりとその上半身をあげてみせた。
──が、それも束の間。巨大なムカデは二人に興味などないかのように床へと潜っていった……いや、床を突き破って下の階に行ったというのが正解だろう。
春川「……何、今の」
王馬「さぁ?」
入間【よくわかんねえけど…助かったのか…?】
王馬「んー…まぁ、襲ってこなかったのならいいでしょ」
春川「それもそうだね。じゃあ、何かないか探してみようか」
床に空いた大穴付近を避けながら、二人は物探しを始めようとした。
──が、それは叶わなかった。黒さを深めていく影が少年に覆い被さった時には、もう既に鮮やかな紅が流れていた。ブラリと吊り下がった体は、ムカデの口に目から上を隠してしまっている。
形容しがたい音が辺りに響く。頭蓋骨が砕かれる音か、それとも脳味噌が貪られる音か。この場合はどちらでもあるといえばいいだろう。そのうち少年の体は落下し、その四股を本来なら曲がらない方向へ曲げた。大穴が空いた登頂部からは赤ワインのよりも赤い液体が流れ出て、辺りに血の臭いを充満させた。
ムカデは満足したようで、残した肉には勿論、そこで立ち尽くしているサソリにすら目を向けることなく床の大穴へ消えていった。
バッドエンド6、センチピード
コレクションアイテム6、トカゲの尻尾を入手しました。
トカゲの尻尾
黒色の鱗に覆われたトカゲの尻尾。尻尾ではあるが純粋なトカゲのものではなく、トカゲに作り変えられつつあった少年に生えていたものである。
>>71に戻る。どうでもいいけどバッドエンドの描写で言葉使いに悩みます、故に更新が遅くなる。うーむ。
◆……さて、どこに行こう?というかどっち?直下
┗2F:洋室C(銀)、洋室D(物置)、武器庫√、謁見の間√
使えそうなアイテム:銀色の鍵(Ⅱ)
洋室C 鍵使うのかな
>>78 そうなんだよ、このための鍵なんだ
扉の取手に手をかけたところで、王馬はハッとしたようにその動きを止めた。確か自分は、この謁見の間に入る扉の先で……あれ、どうなったっけ?よく思い出せないけれど悲惨な目にあったということが何故か頭から離れない。元より白い肌を更に青白くさせながら、冷や汗をかいていた。
春川「…王馬」
王馬「えっ……ああ……」
春川「…あっちの部屋、鍵がかかってるみたいなんだけど。…確か、鍵、持ってたよね?」
王馬「…まぁ、うん……これのことでしょ?」
扉が開くのを待っていた春川 が声をかけてくる。懐から鍵を取り出しながら振り返ると、春川も顔を青くして立っていた。…言葉を交わさなくても、その顔色から同じ事を考えていたであろうと察することができる。
二人はその場から逃げるように去った。
◆洋室C前
春川がここだと言わんばかりに指を指した扉には銀色のプレートが飾り付けられていた。表面には凹みがあり、汚れているせいかその部分が多少読みづらくなっていた。
──"Ⅱ"
その文字を見た王馬は手元の鍵と見比べながら、「どうやら間違いないみたいだね」と春川に告げてから鍵穴に差し込んだ。カチャリ、扉の空く音がする。扉を開けてみれば中はただの洋室で、机と椅子、ベッドとクローゼットが置いてあった。
二人と一匹は迷うことなくその部屋の中へ入っていった。
◆洋室C
王馬「…ただの客室みたいだね。特に何も無さそうだなー」
そうつまらそうに言いつつ、ガララララとクローゼットの横引きの扉を開け放った。クローゼットの中にもめぼしいものはない。
春川「…実際、何もないみたいだけど」
入間【チッ…つまんねーな】
白熊はお尻を振りながらベッドの下を探していた。が、思ったような収穫がなかったことに少々苛立ちを感じたようだ。
──がこんっ!
王馬「…ん?」
入間【あ…?】
春川「今のは…」
…ズズ、ズ、ズズズズズ…
王馬「…はは、は……つまらなくないね…!!」
春川「何言ってんのアンタ……」
入間【おいおい、そんなのアリかよ…!】
しかしそれは止まることを知らない。二人と一匹の上部から迫り来る物、もとい天井はゆっくりと…だが少しずつ早くなりながら降下してきている。
春川「このままこの部屋にいたら潰される…!」
入間【まぁ、出口は一つしかねえし…!】
王馬「…じゃ、さっさと出ちゃおうか!……あれっ」
部屋の出入り口に向かおうとした時、王馬はあることに気がついた。…クローゼットの奥の壁が微妙に傾いて、右下に少しばかり隙間が出来ていた。よく見ればそこからほんの少しだけ光が差し込んでいるような気がする。
王馬「……なにこれ?」
入間【おい爬虫類!さっさとしねーと潰されるぞ!】
春川「…何かあったの?」
王馬「んー…いや、なんかクローゼットの奥の壁が変っていうかさー…」
春川「クローゼットの壁…?」
◆…さて、天井は迫り来ている。どうするべきか?直下
1.とりあえず部屋から脱出する
2.とりあえずクローゼットの中に入る
※クローゼットは一列になれば3人くらい入れる大きさとする。ただし一列というのは立った状態での一列である。
2
>>82 11.22.88 すごーい!君はゾロ目なフレンズなんだね!…え、ネタが古い?まぁいいじゃないですか、使いやすいネタは使っていきましょう……ね?というわけで黒シューマイ召喚の儀
王馬「とりあえずここ入ればいいんじゃない?よく見たらこのクローゼットの上の天井だけ動いてないし」
春川「本当だ……じゃ、早く入ろうか」
王馬「…その槍入る?」
春川「斜めにすればなんとか」
入間【流石に暗いな……よし、ちょっと待ってろ】
【…カタ、カタカタ】そんな音が少し響いて、クローゼットの中に小さなランプが表れた。片手で持ち歩けるサイズで、明かりも申し分のない物だ。その頃にはクローゼットの扉の先はすっかり何もなくなっていた。いや、何もなくなっていたと言うより、ただの壁になったとでも言うべきだろう。王馬はそれを見てクローゼットの扉を閉めた。
照らし出されたクローゼットの中には何もなかった。横巾は狭いが奥行ははあるため、二人と一匹がいるのには丁度いいとも言えよう。少し余裕があるため、これなら座れそうではある。
王馬「え、こういうことできんの?」
入間【アイテム作製とオブジェクト設置の合わせ技ってとこだな。出すことは出来ても消すことはできねえから使い勝手は良くねーし、そもそも出すこと自体が手間かかるからあんまりやりたくねー…】
春川「まぁ、いらなくなったら何処かに置いていけばいいよ。使う内は持ち歩けばいいだけ」
王馬「なるほどー、お荷物製産機ってことだね!いやぁ、無能なんだか有能なんだかわからないね!」
バグゥ・スコルピオ「誉めてるのか貶してるのか……」
王馬「……んっ?」
春川「え…?」
バグゥ・リザード「…グッ!!?バグッ、バグググッ!!」
バグゥ・スコルピオ「…あ」
バグゥ・スコルピオ「キッ、キギギッ!キッヒヒヒッ!!」
入間【おい…今この球体喋ったぞ……】
──ガタンッ!
─やべっ…気づかれる……
三人「「【!】」」
王馬「…やっぱり、この壁の向こうに部屋があるみたいだね」
─ガタッ!ガンッ、ガタン!
春川「…なら、やることは一つだね」
王馬「ま、そーなるよね…」
王馬春川「「この壁を壊す……!!」」
─ガンッ、ガタッ、ガサッ、ドターーンッ!!
王馬「ねぇちょっと焦りすぎじゃない?」
─悪かったなトカゲ野郎!!!
王馬「!?」
春川「ふんっ……!!」
─あっ、おいやめろっ!せめてもう少し待ってくれ!!
春川「待たない」
─やめてくれえええええええええええ!!!!!
壁の向こうから響く誰かの声が制止するも空しく、春川はそんなの知るかとばかりに壁に向かってタックルを繰り出す。ダンッ、ダンッ、ダンッ!と、何回目かわからないタックルを壁に叩き込んだとき、その壁はガンッ!と外れ、そのまま斜め後ろに倒れ込んだ。
?「ぐふえっ」
…既に下敷きになっていた者を更に苦しめるという結果になったが。
◆洋室D
春川「ここ…物置?」
王馬「へー、この物置ってさっきの洋室と繋がってたんだね」
入間【…で、誰だお前?】
?「クソッ、こんな姿見られたくなかった…」
王馬「…ん?あれ、この声さっき聞いたような…」
雪崩が起きた物置の中には、崩れた物達の下敷きとなった一人の男がいた。黒髪に白のメッシュが入った褐色の肌をした男だ。その緑色の目で二人と一匹を睨むかのように見つつ、左手で首に巻いたマフラーを引っ張り口元を隠している。床に延びる右手は人ではない形をしており、一見ザリガニなどのハサミを連想するが知っている者が見ればそれはサソリのハサミにそっくりだと言うだろう。そしてそのハサミの先に、一つの額縁が落ちていた。その額縁を春川が拾い上げる。
?「あっ、ちょっ……」
春川「…なにこれ、公園の写真?っていうか、この黒い影…」
?「…心霊写真だよ、バーカ」
王馬「心霊写真?」
入間【……ん?…ああっ!?それ、八伏(ヤツフサ)公園じゃねーか!?】
王馬「八伏公園………八伏?何処かで見たような…」
春川「待って…その八伏公園って?」
?「…八伏公園。…我楽庭(ガラクテイ)っていうカフェの前にある小さい公園だよ」
王馬「ああ、あそこね。オレの部下がよく行ってるカフェじゃん。…で、その前にある公園がどうかしたの?」
入間【…今年の7月頃、お前らが起きなくなってから2ヶ月ぐらいした時だな。その頃から、ある所から写真を撮ると心霊写真が撮れるって一時期有名になったんだよ】
?「…何かあるかもナァ?」
王馬「…なるほどね」
バグゥ・スコルピオ「…キキキッ」
バグゥ・リザード「…バッグゥー」
?「…えーっと、なんだったかな。ミウ、だったか?行って来たらいいんじゃないか?」
入間【ハァッ!?なんで俺様が行かなきゃならねえんだよ!?】
春川「…私達は行きたくても行けないから、必然的にアンタが行くしかないと思うんだけど?」
?「そーゆーこっタァ……ま、精々頑張るんだな」
入間【ふええ…?わ、わかったよ…行けばいいんだろぉ…?】
?「…………」
?「あ、待ってくれ。行く前にこの山どうにかしてくれないか!?マキのせいで余計に重くなって自力じゃどうにも出来ねえんだよ!!」
春川「………」
春川「マキ?」
?「ああそうだよ!お前がそこの板を無理矢理倒したせいでこうなってんだよ!」
春川「なんで私の名前を知ってるの?」
?「ッ!」
王馬「ああ…そういえば、確かにそうだね。っていうかまだ名前聞いてないし」
?「………俺の知っていることで答えられることなら3つまで答えてやる。それで手を打つのはどうだ?」
春川「つまり3つまでならどんな質問でも答えるってこと?」
?「…流石にどんなことでも…ってわけにはいかないナァ。黙秘するところは黙秘するぞ」
王馬「ふうん……」
王馬「─じゃあ1つ、君の名前は?」
?「………」
囚「Syuuardo。修羅道のシュウアード、だ。他の奴からは囚(シュウ)と呼ばれてる」
三人「「【!】」」
囚「續(ツヅ)……ツヅエノからは黒シューマイって言われるけどナァ。……で、あと二つ…何が聞きたい?」
↓1↓2辺りで聞きたいことを一つずつ
なお、答えてくれない可能性がありますが、コンマ次第で答えてくれるかもしれないです、とだけ
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません