ミホホのみほ太郎2 (11)
みほ「おねえちゃん、甘酒風呂の湯加減はどう?」
まほ「ああ、中々いいお湯だ。これをくれた砂かけの沙織にも感謝しないとな」
みほ「そうだね。そういえば最近エリカさん見かけないけど何してるのかな?」
まほ「どうせまた変な商売でもしてるんだろう。」
みほ「変なことに首突っ込んでないといいけどね。」
麻子「みほ太郎~」
みほ「どうしたの?一反木綿の麻子さん」
麻子「妖怪ポストに手紙が届いてたから持ってきたぞ」
みほ「ありがとう。ちょっと呼んでみるね」
まほ「どんな内容だったんだ?」
みほ「子供たちがお祭りで妖怪をダシにお小遣いを騙し取られたんだって犯人の特徴は銀色の髪に気の強そうな目...ネズミみたいな髭....ハンバーグが好きそうなオーラ....これって」
まほ「間違いなくエリカだな....まさか子供達を騙すとは....」
みほ「しょうがないなぁ.....」
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神社
エリカ「さーて!今日も妖怪シールを売るわよ!水浴びしてるところ写真撮ってシールにしただけでこんなに売れるなんてこの商売やめられないわね」
みほ「エリカさん!」
エリカ「あらみほ太郎じゃない。どうしたの?」
みほ「もう子供達騙すのとかやめようよ....」
エリカ「は??あんた何いってんの?私はそんなことしてないわよ?」
まほ「シラを切るつもりか本当にしょうがないな」
優花里「エリカさん!!」ガルル
みほ「犬娘の優花里さん!」
まほ「どうしたんだ?ほらビーフジャーキーでも食べて落ち着け」
優花里「あむあむ、エリカさんが今日の午前に絶対返すからって私から2万円借りたんですよ!それなのに返してくれなくて」
みほ「・・・・・・・」
エリカ「商売が上手くいってるのにアンタなんかから借りるわけないでしょ!!」
優花里「そういえばなんか昨日と服が違いますね」
エリカ「私はこの服しか着てないわよ!」
まほ「確かにこの汚れ具合と匂い....間違いなくエリカの服だな」
桂利奈「みほ太郎さーん」
紗希「犯人....見つけた」
偽エリカ「さぁ見てって見てってこの不思議なつづらから大きな大きな不思議な妖怪がでるわよ!見たい人は五百円よ!さぁさぁ!!」ハリセン叩き
優花里「あっ!私からお金を借りたのはあの人ですよ!」
桂利奈「私からお小遣い取ったのもあの人です!」
みほ「エリカさんが二人??」
エリカ「私の偽物なんて許せない!あんた何者よ!!」ハリセン奪って
偽エリカ「痛いわよ!....お姉ちゃん!」
エリカ「えっ?お姉ちゃん??」
偽エリカ「そうよ....ずっとお姉ちゃんを探してこうやって商売しながら全国を探し歩いていたの....」
偽エリカ「どんなに苦しい時でも私はお姉ちゃんがいる....お姉ちゃんがいる....一人じゃないって頑張ってこれたの」
エリカ「そうなの....苦労をかけたわね」
偽エリカ「お姉ちゃん!」抱きっ
エリカ「妹っ!」抱きっ
桂利奈「お小遣い返してください」
優花里「私が貸した2万円も返してくださいね」
エリカ「わかったわよ!妹のやったことは私がやったも同然!私が立て替えるわ!」
エリカ「ほらこんなところじゃなくて私の家に行きましょう!」
ミホホハウス
エリカ「さぁ適当に座って!甘酒ぐらいしかないけど」
まほ「私のお風呂が.....」
エリカ「狭いけどここにある物はなんでも自分の物だと思って使っていいのよ」
偽エリカ「お姉ちゃんありがとう」
みほ「ここ私の家なんだけど.....」
エリカ「私の家ってことにしといて!せっかく妹が見つかったのに家なしじゃ格好つかないでしょ?ラーメン奢るから!ね?ね?」
みほ「チャーシューと味玉もつけてくれたらいいよ」
エリカ「ほうれん草もつけるわ!」
エリカ「ずっと天涯孤独だと思ってたのに妹がいるなんて嬉しいじゃない...」
沙織「お邪魔しますー」
みほ「砂かけゼクシィの沙織さん!」
まほ「どうした?なにかあったのか?」
沙織「妖怪アパートが出来たから知らせに来たんだよー最近棲家のない妖怪が多いからちょっとでも助けになったらなぁって」
エリカ「ちょうどいいわ!沙織!そこに妹を住ませてやってくれない?」
沙織「エリカさんに妹なんていたの?家賃払ってくれるなら構わないけど」
偽エリカ「お姉ちゃん...私家賃のお金なんて持ってないよ」
エリカ「可愛い妹の為よ!私に任せなさい!」
妖怪アパート
エリカ「さぁ!引っ越しの挨拶に行くわよ!こういうのは最初が感じだから」
偽エリカ「うん」
梓「新しい住人さん?」
エリカ「呼子の梓に油すましのあやじゃない。まだ世間知らずな弟だけど仲良くしてあげてね。これ引っ越しハンバーグよ」
あや「ハンバーグだー!よろしくね」
梓「こちらこそよろしくお願いします」
エリカ「ほら!アンタも挨拶しなさい」
偽エリカ「よろしくお願いします」
ミホホハウス
エリカ「結構お金かかっちゃったわ」
みほ「そっか」
エリカ「なんていうか身内っていいものね....」
エリカ「みほ太郎がいつもお姉ちゃん、お姉ちゃんって言ってるのを聞いてね....私には呼びかける人もいないんだなって思ってたのよ」
エリカ「それがこうして妹がいるってわかったら....ふふ」
みほ「よかったね、エリカさん」
エリカ「よーし!明日から妹に笑われないようにハンバーグ工場で汗水垂らして働くわよ!!」
まほ「うーん」
みほ「どうしたの?お姉ちゃん」
まほ「エリカに妹がいるなんて聞いたことないなって思ってな」
翌日
エリカ「よーし!沢山余ったハンバーグをもらったから妹と仲良く食べるわよ!!」
華「あら?エリカさん美味しそうなハンバーグですね」
エリカ「なんだ....子泣きの華じゃない」
エリカ「このハンバーグは妹と食べるんだからアンタにはあげないわよ!」走り去る
華「はて?エリカさんに妹なんて聞いたことないですけど」
妖怪アパート
梓「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
沙織「梓ちゃんの悲鳴を聞いて駆けつけたけど」
偽エリカ「それで来てみたんだけど誰もいないのよ」
あや「確かに梓の悲鳴だったけどなぁ」
エリカ「ちょっとどういうことよ!私の妹が怖がってるじゃない!大家として責任取りなさいよ!!」
偽エリカ「お姉ちゃん....怖い.....」
沙織「うぅ......」
ミホホハウス
沙織「っていうわけなんだけど....このままじゃ私のアパートの評価がガタ落ちになっちゃう....だからみほ太郎に評価を頼みたくて」
みほ「沙織さんにはお世話になってるし、うん調査してみるよ」
妖怪アパート
あや「どうしたの?」
偽エリカ「怖いから話でもして気持ちを紛らわせようとおもってきたんだけど」
あや「お話??いいよ!!」
偽エリカ「この私の背負ってる不思議なつづらなんだけどね」
偽エリカ「ちょっと開けてみて?」
あや「へーうん」パカっ
ノンナ「・・・・・・・・」パクッ
あや「きゃぁぁぁぁぁぁ」
偽エリカ「どう?おりたたみ入道のノンナ」
ノンナ「さっき食べた子より美味しかったです」
偽エリカ「ね?私の言った通りにしていれば妖怪が食べられるでしょ?」
ノンナ「そうですね」
偽エリカ「ほら早くつづらにはいって」
偽エリカ「このまま他の妖怪達も食べさせるとするわ」
みほ「そうはいかないよ!」
みほ「あなたは本当にエリカさんの妹??」
偽エリカ「そ、そうよ!」
まほ「確かにエリカは私たちの私物を売ったり盗撮して写真を売ったりしてるけどこんな悪いことはしないぞ!」
みほ「お姉ちゃんの言う通りだよ!」
偽エリカ「ここは逃げるわ!!」
みほ「待って!!」
外
偽エリカ「お姉ちゃん!助けて!!」
エリカ「あらどうしたの?」
偽エリカ「みほ太郎が私をいじめるの!」
エリカ「みほ太郎!私の可愛い妹を虐めるなんてどういうつもりよ!!」
みほ「ちがうよ!その人がおりたたみ入道を操って梓さんやあやさんを食べさせたんだよ!」
エリカ「私の妹がそんなことするわけないじゃない!いくら親友のアンタでも許さないわよ」
偽エリカ「今のうちよ!ノンナ!やっちゃいなさい!」
ノンナ「わかりました」
まほ「みほ!戦うんだ!リモコン下駄だ!」
みほ「近所だからこれでいいかなってクロックスはいてきちゃった.....」
まほ「ならお母さんの体毛で編んだパンツァージャケットで!」
みほ「水浴びしたあとだから寝巻きで来ちゃって....」
まほ「なら指鉄砲だ!」
みほ「あれ結構疲れるから嫌かな.....」
ノンナ「・・・・・・・」パクッ
まほ「みほが食べられてしまった.....」
エリカ「ちょっと!なにしてんのよ!相手はみほ太郎なのよ!」
偽エリカ「お姉ちゃん!みほ太郎ぐらいでビビってたらだめよ!」
エリカ「べ、別に私はビビってなんか....」
偽エリカ「そうよ!お姉ちゃん!私達が妖怪の中で一番強い姉妹妖怪シスターズとして暴れまわりましょ!」
ノンナ「お腹が痛い......」
まほ「おお!みほが体内から体内電気で攻撃している」
ノンナ「きゃぁぁぁぁぁぁ」
みほ「ふぅなんとか倒せたみたい」
エリカ「ごめん!みほ太郎.....妹がしたことは姉の私がしたことも同じ.....この通り許してやって!」土下座
エリカ「妹はまだ未熟なところがあってね!自分が何をやったかわかってないのよ!お願い!みほ太郎!妹には私が言って聞かせるから!」
エリカ「ほら!頭をさげなさい!」
偽エリカ「うぅ......」ぴろっ
エリカ「これ....しっぽ??」握り
カチューシャ「うわっ!しっぽはやめて!!」
まほ「お前はむじなのカチューシャ!」
みほ「むじな??」
まほ「ああ、色んなものに化けられる妖怪だ」
カチューシャ「あーあばれちゃった。うまくエリカの妹に化けて他の妖怪に近づけたとおもったのに」
エリカ「えっ.....私の妹は.....」
カチューシャ「まだ言ってんの?そんなのいるわけないでしょ」
エリカ「騙したの......?」
エリカ「騙したのね!!!!」
エリカ「騙したわね!!このバカ!このバカ!このバカ!」ビビビ
エリカ「天涯孤独の身内に化けるなんて.....妹ですって!お姉ちゃんですって!!」ビビビ
エリカ「信じちゃったじゃないのよ......」ビビビ
みほ「エリカさん....もういいでしょ」
まほ「それぐらいで許してやれ」
エリカ「チッ!」走り去る
みほ「あっ......」
翌日
カチューシャ「本当にごめんなさい....エリカにはその悪いことをしたわ....」
まほ「これに懲りたら山で静かに暮らすといい」
カチューシャ「そうね....ノンナと一緒に山で静かに暮らすことにするわ....それじゃ」
みほ「エリカさん大丈夫かな.....」
まほ「あいつならきっと立ち直るだろう。少し心配だがな」
妖怪アパート
エリカ「なによ....同情なんかしちゃって....妹なんかいなくなってすっきりしたわ.....私は一人が好きなのよ....」
翌日
エリカ「さぁ!よってらしゃいみてらっしゃい!ここでしか買えない限定の妖怪シール!!一反木綿の水浴びシーンや砂かけゼクシィの着替えシーンもあるわよ!!」
桂利奈「お姉ちゃん!あれ欲しいよ」
紗希「もう....お小遣いない....」
エリカ「なによ。アンタ達姉妹なの??」
桂利奈「そうだよー」
エリカ「・・・・・・・」
エリカ「よし!特別に今日だけサービスよ!ただであげちゃうわ!」
桂利奈「お姉さんありがとう!」
エリカ「姉妹で仲良くするのよ」
エリカ「・・・・・・」
エリカ「どうせ騙すんならもう少し長く騙して欲しかったわね.....」
完
このSSまとめへのコメント
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