【神のみ】ちひろ「茶でも行かん?」桂馬「またか……」 (14)



ちひろ「またかってなにさ~!」


桂馬「こう毎日毎日……リアル女は他の誘い方はないのか?」


ちひろ「別にどんな誘い方でもいいでしょ」

ちひろ「誘われるだけありがたいってもんよ」


桂馬「ちひろ……お前は分かっていない……」


桂馬「放課後イベントの重要性がッ!!」


ちひろ「は……はぁ……?」


桂馬「いいから付いてこい。行くぞ」





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ちひろ「……んで、商店街に来てなにしようってのさ」


桂馬「まずは腹ごしらえだな。ヒロインの好物を一緒に食べる」


ちひろ「だから肉まん?」


桂馬「そう、肉まん」


ちひろ「……まぁ、好きだけどさ」パクッ

ちひろ「って、こんなのいつもの放課後だよ!」


桂馬「ああ、だろうな」パクッ


桂馬「特別なイベントはこれからだ」


ちひろ「特別……?」





ちひろ「商店街でウィンドウショッピングが特別……」


桂馬「違う、そうじゃない」


ちひろ「あ、もしかして何かプレゼントしてくれるとか?」


桂馬「今月は新作PFPゲームと連日のお前との茶店代で金欠だ」


ちひろ「なんだよそれー」


桂馬「…………」チラッ


ちひろ「さっきから時間気にしてるけどさ、なんかあんの?」


桂馬「いや、別に」


ちひろ「ふーん……」




桂馬「そろそろか……。よし、行こう」


ちひろ「え、行くって、どこに?」





ちひろ「それで人工浜のほうまで戻ってきてなんなのさ」


桂馬「行く場所はこの先だ」


ちひろ「この先って確か……新しく出来た結婚式場……?」


ちひろ「って、えぇぇっ!?」


桂馬「なんだ?」


ちひろ「いやいや、そんなとこに行ってなにしようってのさ!?」


桂馬「行けば分かる」


ちひろ「嫌な予感しかしない……」





「おめでとうございまーす!」

「来場100組目の特典としてウエディングドレスの試着!」

「それを写真撮影してプレゼントしまーす!」



ちひろ「なにこれ?」



桂馬「ちひろ、運がよかったな」

桂馬「ウエディングドレス着れるみたいだぞ」


ちひろ「絶対あんた仕組んでたでしょ!」


桂馬「……? なんのことだ?」


ちひろ「いやいやいや!」





ちひろ(はぁ……)

ちひろ(私のウエディングドレスなんて見てなんだってのさ……)


ちひろ(歩美があんだけ似合ってたの見た後に、私がこれ着るのは抵抗あるなぁ)


ちひろ(まぁ……式場スタッフの人たちにも悪いし、一応着るけどさ……)




ちひろ「うわー……どうなんだ、これ……」


ちひろ「さすがに……ちょっと……恥ずかしいな……」


ちひろ(歩美よく平然とこれ着れたな……)


ちひろ(え、これ、桂木に見せないとダメなの……?)



ちひろ(いや無理無理無理!!)





桂馬「ちひろ、もう大丈夫って聞いたんだが」



ちひろ「あっ……」





ちひろ「ど、どう?」


桂馬「――――――」


ちひろ「なんか、言いなよ」


桂馬「……あ、いや、想像以上だ」


ちひろ「想像してたより笑えるって?」


桂馬「茶化すなよ……」



桂馬「……似合ってる」



ちひろ「そ、そう……まぁ、ありがと……」





ちひろ「……そろそろさ、教えてよ」

ちひろ「なんでこんな回りくどいことしたのかってさ」


桂馬「前にも言ったがゲームの結婚はエンディング中のエンディングだ」

桂馬「子供の頃からの因縁、ドラマチックなプロポーズ、教会でのキス……」

桂馬「これらの条件が満たせなければエンディングとはいえない」


ちひろ「はいはい、無理なやつでしょ」


桂馬「ただしヒロインのウエディングドレスが見たいなら例外がある」

桂馬「それが、こういう突発的なイベントだ」


ちひろ「突発的って……これ、あんたの計画的なやつじゃん……」





ちひろ「ん……?」

ちひろ「ウエディングドレスが見たい?」


ちひろ「え、ちょっと待ってよ。桂木、これが見たかったの?」


桂馬「ああ」


ちひろ「いや、ウエディングドレスなら歩美のときに見たじゃん」


桂馬「違う」

桂馬「僕が見たいのは、ちひろのウエディングドレスだ」


ちひろ「なっ……わ、私の……!?」


桂馬「好きな女子のウエディングドレスを見たいと思うのはおかしいか?」



ちひろ「よくそんな恥ずかしい台詞が出てくるね……」



桂馬「当然だろ」

桂馬「ゲームでもリアルでも僕はエンディングを目指しているからな」





「ありがとうございましたー!」



ちひろ「なんだか凄く疲れた……」


ちひろ「ま、記念写真も貰えたし楽しかったけどさ」

ちひろ「特別なイベントってのもいいね、桂木」


桂馬「ちひろにも放課後イベントの重要性が理解できたみたいだな」


ちひろ「ハイハイ、理解出来ました」

ちひろ「それで明日はどこに連れてってくれるのさー?」


桂馬「おいちょっと待て。茶でもって誘ってきたのはそっちだろ」



ちひろ「あっ、私あそこ行ってみたいんだよねぇ」



桂馬「勝手に話を進めるな」


桂馬「まったく……これだからリアル女子は……」






おわり





以上です、ありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 01:01:52   ID: S:A0Rkzb

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2 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 02:46:50   ID: S:En2_VO

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3 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 23:02:46   ID: S:49RQ3E

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