春香「千早ちゃんの背中にスイッチが付いてる」 (16)


春香「おはようございまーす。あ、千早ちゃんだ」

春香「千早ちゃ…あれ?」

春香「千早ちゃんの背中にスイッチが付いてる。しかも取ってつけたようなおもちゃのスイッチが、なんだろう」

春香「押してみよう、ポチッと」

千早「!」

千早「やる気スイッチ、発動!」

春香「えぇ?」

千早「わたくし、歌のレッスンに行って参ります!」

春香「千早ちゃん、どうしたの!?」





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春香「行っちゃった…」

春香「何だったんだろう」

P「おはよう、春香」

春香「あ、プロデューサーさん。おはようございます」

春香「すみません、プロデューサーさん。さっき千早ちゃんを見たんですけど、背中におもちゃのスイッチが付いてませんでしたか?」

P「なに?おもちゃ?」

春香「はい。おしたら歌のレッスンに行っちゃいました」

P「な、なんだそりゃ。ちょっと千早の様子でも見てくるか」

伊織「どうしたの、何か慌ててるみたいだけど」

春香「あ、伊織ちゃんおはよう。それがね…」

伊織「ふーん…」

春香「どう思う伊織ちゃん」

伊織「まぁ、そんな事もあるんじゃない」

春香「えぇ?そうなの?」

伊織「そうね。よく聞く話よ」

春香「そうなのかな」

P「ただいま」

春香「あ、プロデューサーさん、おかえりなさい」

春香「どうしてました、千早ちゃん?」

P「それが、千早は普通にレッスンをしていたんだが、背中にスイッチが付いてたんだ」

春香「やっぱり」

P「試しに1回押すと、曲を1回分セットするんだ」

P「だから、10回分くらい押して帰ってきた」

春香「それでいいんですか?」

P「ああ。千早がレッスンから帰ってきたら、話を聞いてみるとしよう」

伊織「そっ」

今日はもう終わりです。
千早の背中に付いていたスイッチとは。何故スイッチが付いていたのか。続きはまた後日に。

千早「やーやー。レッスンから帰って参りました」

春香「千早ちゃん、おかえり。まだそのテンション続いているんだね」

千早「春香。あなたも一緒にやる気を上げてみない?」

春香「えぇ?」

千早「はい。カチッと」

春香「わっ、私の背中にもスイッチがつけられた!」

千早「ポチッと」

春香「え、えぇ!?これ私もやるの?」

P「おう千早、戻ってきたんだな。なに、春香もそれやるのか?」

春香「違います。これは千早ちゃんが」

伊織「まぁ、いいんじゃない。こういうこともあるわ」

春香「えぇ?そうなの、そうなの?」

千早「さぁ、春香。一緒にレッスンに行きましょう」

春香「えぇ!? こ、こうなったら」

春香「天海春香、レッスンに行って参ります!」

P「よし、その意気だ!」

春香「よぉおし。千早ちゃん、いくよ!」

千早「仰せのままに!」

春香「イエッサー!イエッサー!」

千早「ワン、ツー、スリー、フォー!」

律子(なんだか今日、気合い入ってるわね)

律子(それに背中に変なスイッチついてるし、プロデューサーさんも了承してるし、何がどうなってるのやら)

P「よし、その調子だ。次、いくぞ!」

春香「はい!」

千早「いや!」

P「よし、今日のレッスンはここまでだ。律子も、今日はお疲れさま」

律子「はい。ありがとうございました」

春香「はぁ…がんばったぁ」

千早「わたくし、レッスンを完了致しました!」

春香「えぇ!?ま、まだやるの!」

春香「ま、誠にありがとうございました!」

P「はっは。今日はもう事務所に帰ってゆっくりしてるといい」

律子「プロデューサーさん、これはどういうことですか?」

P「なーに、律子。全然問題ない」

律子「そ、そうなんですか?」

P「あぁ」

律子「そ、それならそうなんでしょうね」

春香「律子さんまで…お疲れ様でした」

春香「ただいまぁ…」

伊織「あら、おかえり。春香」

千早「ただいま帰って参りました!」

春香「えぇ!? 千早ちゃんもういいよ!」

千早「春香、お茶をいれてくるわ」

春香「あ、うん。お願いします」

伊織「私の分もお願いね」

春香「もう、千早ちゃんどうしちゃったの?」

千早「お茶をいれて参りました!」

伊織「ありがと」

春香「お茶をいれてくれるのは嬉しいけど、勢いがすごいよ」

春香「もういいでしょ、千早ちゃん。レッスンも終わったし、そろそろゆっくりしようよ」

千早「…」

伊織「ん、どうしたの?」

春香「千早ちゃん?」

千早「…そうね。もう終わりにしましょう」

春香「千早ちゃーん!」

春香「それで、どうしてスイッチなんかつけたの?」

千早「それは。別に大した理由じゃないわ」

千早「ただ最近、レッスンに気分が乗らなくて。役づくりの練習も兼ねてスイッチをつけてみただけよ」

伊織「なるほど。そういうことね」

春香「えぇ!?私はとてもびっくりしたよ」

春香「千早ちゃん!これからはちゃんと、ひとこと言ってからやってよ」

千早「ごめんなさい。次からはそうするわ」

伊織「まぁいいじゃない、春香。これで一件落着ね」

春香「そうなのかな…で、でも、うん。そうしよう」

春香「じゃあ帰ろう、千早ちゃん」

千早「えぇ、そうね」

………………………………………

春香「あれからもう1ヶ月経ったけど、まさか背中にスイッチをつけるCMに出演することになるとは思ってなかったね」

千早「えぇ、そうね。私もあのときの役づくりが役に立つとは思ってなかったわ」

伊織「なんで私まで出演してるのよ」

春香「伊織ちゃんも一緒に居たからだと思うよ」

伊織「それはそうだけど、まさかCMに出演することになるなんて思ってなかったわよ」

千早「そうね。でも、その衣装、とても似合ってるわ」

春香「そうだよ、伊織ちゃん。このCM面白いし、出演できてよかったと思うよ」

伊織「えぇ? んんー…」

伊織「でも、まっ…そうね」




春香達にCM出演の仕事が来たのは良かったことだ。
千早のスイッチの理由も分かり、スッキリしたことだろう。

完結

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月21日 (木) 01:52:13   ID: S:C5eFwz

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