まどか「ゲッターロボサーガ!!」 (554)

閉塞と混沌の時代に突如として発表された「ゲッターロボアーク」のアニメ化に「魔法少女まどか☆マギカ 
叛逆の物語」の続編の制作決定…!

100年に1度のこのビッグウェーブ、乗るしかない…!ということで漫画版初代ゲッターロボとまどマギの
コラボSSを書くことになりました。

ただし物語をクロスオーバーさせるのは偉大な先人たちの通った道だし、まどマギファンの皆様にもこの機会に
改めてゲッターについて知ってもらいたかったので、『まどマギのキャラクター達で漫画版ゲッターロボを再現する』
というコンセプトのSSになりました。

文章力が無い、想像力も足りてない、話のテンポも悪い…とダメな書き手ではありますが、大好きな2つの作品を
繋ぐことで1人でも多くの方に相手側の作品を知ってもらう切っ掛けになれるように一生懸命頑張りたいと思います!!

長文になってしまい申し訳ありませんでしたが、まずは物語の導入部としてまどマギのクライマックスシーンから
始めさせてもらいます。

それではお楽しみください、ドワオ!!






SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1621068598



まどか「ゲッターロボサーガ!!」
プロローグ-1-
『閃光!!願いの果て!』



見滝原市 中心街


ほむら「う…ぐ…!」


遠のいていた意識が身体中を走る激痛によって無理矢理呼び戻される。

か細い少女の身体は傷つき、血にまみれていた。
特に彼女の両脚は崩れたビルに押しつぶされ、完全にその場から動けなくなっていた。


ほむら「どうして…何度やってもあいつに勝てない…」


そうつぶやいて少女…暁美ほむらは天を仰いだ。

 



キャハハハハハハハハハ


見滝原の上空に浮かぶ巨大な異形の姿。

『ワルプルギスの夜』…別名『舞台装置の魔女』。
スーパーセルを伴い、姿を顕現させる度に何千人もの犠牲者を出す最凶最悪の魔女。

ほむらにとって、絶対に越えなければならない障害といえる存在なのだが…その壁は彼女にとって、あまりにも高すぎる壁だった…。

ほむらは親友である鹿目まどかを救う為に数え切れないほど時間を逆行し、ワルプルギスの夜に戦いを挑み続けていた。

しかし…いまだかつて1度たりとも戦いに勝てたことはなく、そして今回も同じ結果に終わってしまった…。


ほむら「…繰り返せば、その度にまどかの因果が増える…」

ほむら「…う…っうう…ッ」


ポタッ…ポタッ…。


あまりの悔しさ、無力さにほむらの目からとめどなく涙がこぼれる…。


ほむら「私がやってきた事は結局……!」





ーーもういいんだよ、ほむらちゃん。





ほむら「!!」

聞きなれた人なつっこい声にほむらは伏せていた顔を上げる。


ほむら「あ……まどか……」

いつの間に来たのだろうか。

ほむらの目の前には彼女のかけがえのない大切な友人、鹿目まどかが立っていた。


ほむら「まさか……」


ほむらの問いかけにまどかは申し訳なさそうに…けれど優しくほほ笑みながら答えた。





まどか「…ごめんね」


キュウべえ「ーー数多の世界の運命を束ね因果の特異点となった君ならば」

キュウべえ「どんな途方もない望みであろうと叶えられるだろう」


ほむら(インキュ…ベーター…!)


まどかの影から静かにキュウべえ…いや、インキュベーターが姿を現す。

その瞬間、ほむらはようやく自らの置かれた致命的な状況を理解した。


ほむら「そんな…やめて…」

ほむら「まどかぁ…!」



まどか「ほむらちゃんわたしやっと解ったの」

まどか「叶えたい願い事見つけたの」



まどか「だから…その為にこの命、使うね」



ほむら「やめてよッ!!」


胸の奥から込み上がる激情に、思わず叫んでしまう。


ほむら「それじゃあ私は今まで何の為に…!」


ほむらの脳裏を走馬灯の様にこれまでのループの記憶が記憶が駆け巡る。

ーー巴マミの惨劇が。

ーー美樹さやかの末路が。

ーー佐倉杏子の最期が。


…そして。
穢れで黒く染まったソウルジェムを差し出しながら見せた…



ーー鹿目まどかの哀しい笑顔が。



ほむら(ーー彼女たちを『犠牲』にしてきたというのよ……?)


これまでのループで押し殺してきた悲しみが、大きな涙の粒となってほむらの頬を伝い落ちていった……。


まどか「……」


ほむら「ううぅ……ひっく……」


幼い子供のように大粒の涙を流しながら嗚咽するほむらにまどかが近づいていく…。
そして…。


スッ…。


ほむら(!!)


力なく地面に置かれていたほむらの手に、まどかの暖かい手がそっと重ねられた。


まどか「…大丈夫だよ、ほむらちゃん」

まどか「これまでずっと、ほむらちゃんに守られて望まれてきたから今の私が在るんだと思う」

まどか「そんな私がやっと見つけた答えなの」

まどか「だから…信じて」ニコッ


ほむら(…まどか…)


キュウべえ「…まどか。取り込み中のところすまないけど、そろそろ決断してくれないかな?」

キュウべえ「見てごらん、ほむらのソウルジェムはもう限界だよ」

キュウべえ「…もし君が僕と契約をして彼女を助けなければ、ほむらは手遅れになってしまうよ?」


まどか「…わかったよ…」


まどかは名残惜しそうにほむらと重ねた手を離し、立ち上がる。


ほむら「…まどか…」


まどか「……」ニコッ



ーー大丈夫。後はわたしに任せてーー



言葉を交わさなくても、まどかの想いはたしかにほむらの胸へと伝わっていた。


キュウべえ「…では、始めようか…」



さあ鹿目まどか



その魂を対価にして



君は何を希(ねが)う…?



…数え切れないほどの魔法少女達を破滅へと導いておきながら、自らをただの『傍観者』だと騙る悪魔(インキュベーター)は、いつもの口上を
形式的に…そして機械的に述べた。



まどか(…私は…)


まどか(私の願いは……!)


すうっ


…覚悟は決まった。
まどかは大きく息を吸い込むと、無機質なインキュベーターの目を真っすぐに見つめながら、自らの魂と対になる……否、世界の運命を左右する
願いを叫ぶーー。





まどか「私は『私の存在と引き換えに』全てのインキュベーターをこの宇宙から消し去りたい」


まどか「過去、現在、未来…あらゆる時間軸の全てのインキュベーターという存在を、この宇宙からーー!」




キュウべえ「!?その祈りはーーーー」


カッ!!


次の瞬間、まどかを中心として眩い光が周囲を疾(はし)った。

魔法少女の契約が結ばれ、まどかの魂をソウルジェムへと変換するプロセスが始まったのだ。


これまで本当の感情を見せたことのないインキュベーターの貌(かお)に、初めて『恐怖』の表情が浮かぶ。


ーー賽は投げられた。


今まで安全な位置から全てを俯瞰し、舞台の登場人物たちの悲劇を嘲笑ってきた『傍観者』は、たった1人の小さな少女の手によって、
ついに同じ舞台上へと引きずり堕とされたのだ…!


キュウべえ「ま、まどか!!君は自分が何をしたのか、理解しているのかい!?」

キュウべえ「前にも言ったけど、君たち人類の繁栄は僕たちインキュベーターによってもたらされたものなんだよ!?」

キュウべえ「もし僕たちインキュベーターの存在がこの宇宙から消えたら、君たち人類は再び有史以前の原始的な生活に戻ってしまう!!」

キュウべえ「…いや、そもそも今この瞬間に宇宙が存在できているのは、僕たちインキュベーターがこれまで宇宙の各地で魔法少女を作ることで
希望と絶望の相転移からエネルギーを回収し、延命してきたおかげだ!!」

キュウべえ「その事実を消し去り、宇宙を終焉へ誘う君の願いは、明確な因果律への『叛逆』に他ならない!!」

キュウべえ「鹿目まどかーー君はこれまでの宇宙の歴史を…『進化』の全てを破壊するつもりなのかッ!!?」



まどか「……そうだよ」



キュウべえ「…なっ…!?」


まどか「あなた達インキュベーターはこれまで数え切れないほどの魔法少女たちの運命を弄んできたけれど」

まどか「……それは私も同じだよ」

まどか「私はインキュベーターを倒すために、この願いで今在る世界のすべてを破壊する」

まどか「…魔法少女になる運命だった子たちから『希望』を取り上げて、パパやママ、タツヤみたいな何も知らない大勢の人たちの運命を
自分勝手に作り変える…」

まどか「解る?…あなたとわたしは『同罪』なの」


まどか「誰かの運命に悪戯に干渉して全てを作り変えてしまう…そんなの、神様にだってきっと許されていないことだよ」

まどか「だから歴史に介入して人類の運命を大きく変えてしまうような『罪』を犯した存在は、この宇宙から消えなくてはならないんだよ…!」

まどか「あなたも…そして…」


まどか「…私も」


キュウべえ「!!!」


まどか「…私には解る…。この願いが叶う時、世界はきっと…今よりもずっと…ずっと…すばらしい世界に生まれ変わっているんだって…」


まどか「…ただ、その新しい宇宙にあなたとわたしが行くことはない…!」


まどか「さぁキュウべえ…もういいでしょ?」


まどか「終わりにしようよ…全てを!」



ピカーーーーッ!!!!



まどかの決意に応えるように、まどかから放たれる光はより強く、そして大きくその輝きを増していったーー。



ほむら「キャアッ!?」

キュウべえ「こ…この光は…!?」

インキュベーターの瞳が驚きに大きく見開かれる。

まるでまどかを護るように展開される神秘的な緑色の輝き。

それは魔法少女の契約で生まれるソウルジェムの光とはまったく別の…異質な光だった。


キュウべえ(……な、なんだこれは!?こんな現象、今まで観測されたことがない!)

永き時を生き、宇宙で起こる様々な事象を観測し、解明してきたインキュベーターですら解らない謎の発光現象にキュウべえはただただ戸惑う。

キュウべえ(わ、わけがわからない…!わけがわからないよ…ッ!!)

キュウべえ(自己を犠牲にして宇宙の歴史とインキュベーターの存在を消し去ろうとするまどかの精神状態もそうだけど…)

すみませんが本日の更新は以上になります。
続きは近日中に投稿させてもらいますので、よろしくお願いします!


キュウべえ(この正体不明の発光体は…す、凄いエネルギーだッ…!!)

キュウべえ(エントロピーどころじゃない…!)

キュウべえ(このままこのエネルギーが無尽蔵にまどかの元に集結し続ければ、じきにビッグバンに匹敵するほどのエネルギーの総量になる!!)

キュウべえ(い…いくらまどかほどの素質を持つ少女が世界のリセットを望んだからといって、こんな事が起こりえるのか…!?)


キュウべえ(…ま、まさか…)


ーーまさか『別の次元』から、何者かの『意思』がこの宇宙に介入しようとしているのかーー!?


キュウべえ「いったい…いったい何が起こっているというんだ!!!?」


…理解を超えた事態の連続に、インキュベーターの『恐怖』は今、最高潮に達しようとしていた。




まどか「…キュウべえ…」


キュウべえ「ひッ!?」



ゴ オ オ オ ッ ! ! !



まどかの元へと集束した光はさらに輝きを増し、今や天をも貫くほどに巨大な1本の光の柱と化していた。

その光の柱の中から、ゆっくりとまどかが姿を現す。

その小さな躰(からだ)の内に、揺るぎない決意と、熱き怒りの嵐を抱いてーーー!


まどか「…ねぇキュウべえ…私の願いを覚えてる…?」

まどか「私の願いはーー『私の存在と引き換えに』全てのインキュベーターをこの宇宙から消し去りたいーー」

まどか「…私は今からこの願いを叶えて、魔法少女のみんなから『希望』を奪う…」

まどか「…本当なら叶うはずだった願いを失うことで、みんなが『絶望』を味わうことに変わりはないのかもしれない…けど…!」

まどか「だけど…だけど…もし!魔女になった子たちや戦いの中で命を落とした魔法少女のみんなが…もう一度新しい世界で『人』として生きることができるなら!」

まどか「いなくなってしまったみんなが…また…ここに…帰ってきてくれるなら!!」ポロポロ…。


まどか「私は私の全てを、この願いの為に捧げるよ!!!」



まどか「…さぁ…叶えてよ…!」



まどか「インキュベーター!!!」





ド ワ オ オ オ オ オ オ オ ! ! ! ! !









ーー契約は果たされた。
まどかの手の中に魔法少女の契約の証であるソウルジェムが現れると同時に、天に向かって伸びていた光の塔は突然形を変え膨張したかと思うとそのままドーム状に爆発。閃光が、全てを呑み込んでいった……。


まどかも…。

ほむらも…。

インキュベーターも…。

ワルプルギスの夜も…。

見滝原の街も…いや、世界さえも…!


全て…全て…眩い緑の閃光の中へと消えていった……。



ーー契約は果たされた。
まどかの手の中に魔法少女の契約の証であるソウルジェムが現れると同時に、天に向かって伸びていた光の塔は突然形を変え膨張したかと思うとそのままドーム状に爆発。閃光が、全てを呑み込んでいった……。


まどかも…。

ほむらも…。

インキュベーターも…。

ワルプルギスの夜も…。

見滝原の街も…いや、世界さえも…!


全て…全て…眩い緑の閃光の中へと消えていった……。

間違えて2回送信してしまいました…。大事な場面ですみません…。





ーーーそうか…そうだったんだーーー。





ーーー今のわたしになら解るーーー。





ーーー宇宙の全てがーーー。





ーーーあぁ。…こんなにも…簡単なことだったんだーーー。





………。

……。

…。

今回の投稿は以上になります。

ゲッターを知っている皆様には「どういう事だおい…こいつさっそく虚無ってるじゃねーか!」とツッコマれているかもしれませんが、ちゃんと次回はあるので安心してください。

筆者は遅筆なので更新は遅くなると思いますが、このssが虚無らないように完走を目指して頑張らせてもらいます。

次回はタイトルだけ決まっていて、『伝説~legend~』になります。

ご期待ください!


みなさま、お待たせしてしまってすみません……(土下座)

この2ヶ月、ssの続きを何回も書いてはやり直してを繰り返した結果、改めて自分には文才がカケラも無いことを痛感しました…orz

なのでこれからはssの初心に帰って地の文を廃止し、セリフとモノローグと擬音を中心にssを書くことで更新速度をあげていきたいと思います。

分かりづらい部分が多々あると思いますが、どうかお許しください…。

それでは、これより続きを投下します。

今回からいよいよゲッター線濃度が急上昇してくると思うので、お楽しみにッ!!

ドワオッ!!



まどか「ゲッターロボサーガ!!」
プロローグー2-
『伝説~Ⅼegend~』


…。
……。
………。


ほむら「……ここは…」


ーー目が醒めると私は緑色の光に包まれた不思議な空間にいた。


ほむら(…何が…起こったんだっけ…?)

ほむら(たしか…私はワルプルギスの夜と戦っていてーー)


『ーーもういいんだよ、ほむらちゃん』


ほむら(!!!)


ほむら「あ…あぁ……!」ガクガク…!


霧がかかったように曖昧だった記憶がしだいに、鮮明に甦っていくーー。


『ごめんね』


『だから…私を信じて』


『私の願いはーー』




『私の存在と引き換えに、全てのインキュベーターをこの宇宙から消し去りたいーー!』




ほむら「ああああぁぁぁぁ!!!!」

ーーそう。
彼女は願ってしまった…。
憎きインキュベーターを倒すために…。
散っていった魔法少女たちのために…。
弱りきった私を救うために…。
そして……全ての悲劇を終わらせるために……。


彼女は奇跡を祈り、恐らくそれは果たされてしまったのだろう…。


『鹿目まどか』という、かけがえのない存在と引き換えにーー……!


ほむら「そ、そんなの嘘よ…!」

ほむら「まどかが…まどかの存在が、消えてしまったなんて……!」



ほむら(……すべて、私のせいだ……)



ほむら(…私が…私がいつまでたっても弱いままだから…!)

ほむら(だからまどかは追いつめられて、あんな決断をしてしまったんだ……!!)



ほむら「なにが『まどかを救う』よ……!」ギリリ…ッ!


ほむら「…私が…私がまどかを死なせたようなものじゃない……!!」


ーーポタッ。


ほむら「う…うぅ……まどかぁ……」


ほむら「まどかぁーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」








『ーー大丈夫だよ。ほむらちゃん』


ほむら「!!」


…嘘…この声は……!?
………でも、あの子の声を、私が忘れるはずなんてない!

私は背後から聞こえてきた愛らしい声の主を確かめるために、ゆっくりと後ろへと振り返った…。


ほむら「あ……」


……あぁ。やっぱり、聞き間違えなんかじゃなかった……!



ほむら「……まどか…なの?」



まどか『ーーそうだよ。また会えたね……ほむらちゃん』


ニコッ…。


ーーそう言うと、まどかは以前と何ひとつ変わらない優しい笑顔で、私に微笑みをかけてくれたーー……。



ーーー

ーー




西暦2011年 浅間山麓 早乙女研究所 地下実験場



ピィーーーー



所員A「博士、成功です!!」


所員A「ゲッター線が回路を走ってます!!」


 




ギュオオオ!!!



所員B「よし、いいぞ!!」

所員B「予定通り、ゲッター線が体中にまわります!!」

所員A「いけ!!そのままゆけ~~~!!」




「………」






ピュオオ……!



所員C「おお……!これはいける…いけるぞぉ~~!!」


ピシュッ!


所員C「!?」

所員C(モニターの波形に乱れが……!?)



バシュウーーー!!!



所員D「う!!」



バシュオオオ!!!



「「「「何!?」」」」









ズバババッッ!!




所員A「どうした?」


所員B「ああっ~…」



「………」




シュオオ……


所員C「博士っこれは!」



「ゲッター線の量が多すぎたのね………」



所員A「えっ?まさかショートしたってことですか?」



「そうよ……見なさい。送入したゲッター線が粒子の霧となって、次々と機体の胸部から漏れ出しているわ」


所員D「あぁ、なんてことだ……」


「これだけ大量のゲッター線を体全体にまわすには……」

「もっと細部まで研究を進めなきゃダメみたいね」




「……ふう……どうやら、また1から出直しね……」フフ…。




「「「「…………」」」」





敷島「ゲゲーッ!!」




…いかがだったでしょうか?

中途半端ですみませんが、今回の投稿は以上になります。

題材が題材なので「コイツ虚無ったんじゃないか?」と心配をおかけしたかもしれませんが、ssの書き方を変えたのでこれからは投稿頻度を上げられると思います。

申し訳ありませんでした……(土下座)


……ところでついに、ついにゲッターロボアークの放送が始まりましたね!

次回以降の内容はアニメのED「Dragon2021」の冒頭で流れる部分をアレンジした物となりますので、原作未見の方は楽しみにしていてください!

それでは、近いうちにまたお会いしましょう!

ドワオッ!!

お待たせしました。これから続きを投下します。

ところで原作マンガを再現する為に始めたこのSSですが、独自の設定や展開の楽しさがあるOVAや外伝の多さもゲッターの魅力の一つだと思うので、今回原作にはないいくつかの設定をSSで使わせてもらいました。

解説とかいらないという方も当然いるとは思いますが、ゲッターを知らない方のために作ったSSですので、本文を書き終わった後に簡単ではありますがSSオリジナルの設定とその元ネタを説明させていただきたいです。

それでは続きの投下をさせてもらいます。ドワオ!!




所員A「…ゲッター線を止めろ!!」


「待って。原因を突き止めたいわ」


「エネルギー量を三分の一に減らして、はねた部分をすべてチェックしてちょうだい」


所員B「あ、はい……」



主任「……さあ、みんな!博士の指示を聞いただろう!?」

主任「俺たちが落ち込んでいたら、いつまでたっても実験は成功しないぞ!!」


主任「大丈夫!次こそは必ず成功するさ!!」ニコッ!


所員C「た、達人(たつひと)主任……!」ジ~ン…!




所員E「…そうだな、よしっ!」


所員F「今度こそ絶対に成功させるぞ~~!!」



「「「うおおおーーー!!!」」」



「……さすがは達人さんね」


達人「お、そうだ。『元気』……じゃなかった。博士も少し休んでこいよ」


「え?


達人「『こいつ』は俺たちが見張っといてやる。だからお前は展望台に行って、きれいな満月を眺めながらコーヒーでも飲んでこい」


達人「そうすればきっと何か良いアイデアが浮かんでくるさ!」


達人「……なにせお前は父さんの才能のすべてを受け継いだ、本物の『天才』なんだからな!」ニコッ!



「…あ、あなたは私のことを買いかぶりすぎよ…∥∥∥∥」


「けど…そうね。それじゃあお言葉に甘えて、少しだけ休憩を頂こうかしら」


所員A「あ、博士。僕もご一緒していいですか?」


「えぇ。どうぞ」


早乙女研究所 展望台


コツ…。コツ…。


「……星がきれいね」


所員A「そうですね……本当に」


「……そういえばこんな夜だったそうね」


所員A「えっ?」


「私の父……『早乙女賢』博士がゲッター線を発見したのは……」


「」


「それはまさに世紀の発見だったわ……」


「微量で膨大なエネルギーになる……魔法の光体」


「ゲッター線の発見により私達の研究にも……いえ、人類の未来にあらゆる可能性が出てきたわ」


所員A「……ですが、すべてが順風満帆だったわけじゃないんですよね……」


「……そうね……ここまでくるのに、本当に多くの血が流れてしまったわ……」


「幾度となく起こったゲッター炉心の暴走に巻き込まれた所員たちや」


「父が立ち上げた宇宙開発計画……通称『ゲッター計画』に志願したものの」


「プロトゲッターの殺人的な性能に耐え切れずに命を落とした自衛隊のパイロットたち……」


「こんにちにいたるまでのゲッター線の研究成果のすべてと、『ゲッター計画』がここまでこられたのは」


「彼らの尊い犠牲のおかげであることを、私達は決して忘れてはならないわ……」


所員A「そうですね……しかし、彼らの死はもちろん痛ましい出来事ですが」


所員A「我々にとって何よりつらかったのは、貴女のお姉さんの『早乙女ミチル』さんと、お父上である『早乙女賢』博士の死でしたよ……」


「!!!」



所員A「……ミチルさんがプロトゲッター・モデル『D1』の演習中に起きた事故で亡くなられた直後に」


所員A「今度はゲッター線の発見者である早乙女博士が新たに開発されていた『真』型炉心の暴走事故でミチルさんの後を追うように命を落とされた……」


所員A「正直にいって、僕はあの時この早乙女研究所はもうお終いだと諦めていましたよ……ハッ!?」



「…………」ジロー…。



所員A「あ、あわわわ……!す、すすすすみません、博士のお気持ちも考えずに失礼なことを言ってしまって……!!」


「…別にいいわ。2人が亡くなったことは事実だし……」ムスッ…



所員A「で、ですが我々には博士……あなたがいた!!」




いかがでしたか?

中途半端になりますが、今回の更新は以上になります。

それではこれより原作にない小ネタ…もとい設定の解説と元ネタを説明させていただきます。

『早乙女博士の娘の元気』…元ネタはアニメ『真ゲッターロボ 世界最後の日』。原作の『元気』は小さな男の子なのでゲッターの開発に関わったりしてません。


『早乙女賢博士』…元ネタは漫画『偽書ゲッターロボダークネス』。原作者である石川賢先生へのリスペクトから使わせていただきました。ちなみに原作やアニメでは博士の本名は謎のままです。


『早乙女ミチルの事故死』…『真ゲッターロボ 世界最後の日』から。個人的には生かしてあげたかったのですが…。


『プロトゲッター・モデルD1』…絶賛放送中の『ゲッターロボアーク』に登場する『ゲッターロボD2』が元ネタ。D2はゲッタードラゴンの量産型なのでD1の正体は…。

原作だけでも凄い面白いのに、派生作品までダイナミックかつ面白いのがゲッターの良さですよね!

続きはまた近いうちに投稿させてもらいますので、すみませんが少しの間だけお待ちください。

それではみなさんまたお会いしましょう!

ドワオ!!!

お待たせしました。それでは続きを投下します。


所員A「あの時、貴女はまだ中学生になったばかりだというのに、早乙女博士の遺した資料のすべてを完璧に理解し!」


所員A「さらには博士でも解決できなかった数々の問題点の解決方法を僕たち所員一同に提示して見せた!」


所員A「あなたは……まさに『天才』だ!!」


「………」


所員A「あなたをプロジェクトの中枢に招いたことにより、『ゲッター計画』は飛躍的に進み…」


所員A「ついに今日!完成形のゲッターの起動実験にまでこぎ着けることができたんです!」

  


所員A「……まぁ今日の起動実験自体は失敗に終わってしまいましたが」


所員A「きっと天国にいる早乙女博士とミチルさんも、あなたの成長と成果を見て喜んでいるはずですよ!」ハハハ!


「……そうね。ありがとう…」







(…『天才』か…。やっぱり、私の行動は他の人にはそう映るのね…)


(私だってゲッター線のすべてを理解できてるわけじゃないわ……)


(だけど彼や達人さんをはじめとするこの研究所の大人たちの誰よりも)


(私のほうがゲッター線について先を行っていることは間違いないようね……)


(なぜなら『今の』私にとってゲッター線に関わることは)


(小さな子供が頭の中で簡単な暗算をすぐに解くことができるように、出来て当たり前なことなんだもの)



(……ゲッター線の意思を汲み取り、その導きに従い彼らの望む『器』を造りあげること……)


(それこそがこの『新しい世界』で私に与えられた……)



カシャン!



「!!」





所員A「……しかし博士。いくら宇宙開発のためとはいえ、『ゲッター計画』は急ぎすぎなのではないですか?」コーヒーヲドウゾ…。


「……否定はしないわ……」ドーモ…。


所員A「もう少し時間をかけても良かったのでは!?」




「……………………」




所員A「博士?」




「……ねぇあなた。あの満月の前を横切る『影』が見える……?」


所員A「え、影ですか…?…あぁ、たしかに満月の前を何かが通ってますね……ん!?」


所員A「なんだあれは…!!?」


所員A「なにか大きな生き物が連なって羽ばたいているけど……鳥?にしてはやけに大きいような……?」







「………急がなければ………!!!」


早乙女研究所 地下実験場


ズズ…。


所員F「!?」


ズオオ…!


所員F(え…!?なんだこれは…!!)


所員F「だ、だれか博士を大至急呼んで来てくれ!!」


所員B「どうしたんだ?」


所員F「大変なことが起こっているんだ!!!」





ギュオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーー!!!!!

本日の更新は以上になります。

SSの書き方を変えたおかげで少しずつではありますがストックが貯まりはじめたので、これからは週一程度で更新できると思います。

それではみなさんまた来週お会いしましょう!

ドワオッッ!!!

お待たせしました。今回の更新で長かったプロローグもやっと終わりにできそうです(汗)

あと少しだけ、お付き合いください。

それでは続きを投下させていただきす、ドワオ!!



タッタッタッ………!!!


達人「元気ーー!!大変だぁーーー!!!」


「!!」


所員A「?」


ーーー
ーー



ツカツカツカ……!


「そんな…バカな!?」


「…俺にもよく解らんが、所員(そいつ)の話じゃ」


「ゲッター線回路が次々と勝手に開いてると言うんだ!!」





「ありえないわ…!!あれだけのショートを起こしたのよ!?」


(まさか…ゲッター線が自ら…!)


所員A「最初からたいした事故じゃなかったんですよ!」


所員A「ゲッター線の量を減らしたのがよかったんですよ!」


達人「…あ、あぁ。そうだな…きっとそうに違いない!!」


「………!!!」


ウイィーーーン…!


「なにがあったの!?」


所員F「博士!!あれを見てくださいっ!」



マドオォ…!



所員C「ゲッター線が…! …ゲッターが、とつぜん緑色から『ピンク』に変色をし始めたんです!」



「「「オォッ!!?」」」




マドオオォォ……!!


達人「なんだこれは!?」


所員F「達人主任が博士を呼びにいった直後から」


所員F「急にゲッター線の色が変わり始めたんです!!」


達人「そんな馬鹿な…!?」


達人「通常ゲッター線は蛍光色に近い緑の発光体のはずだろ!?」


所員B「それだけではありません!」


所員B「ゲッター線の変色に合わせるように、ゲッターの出力も急激に上昇していきます!!」



ギュオオオオオーー!!



達人「いったい…いったいなにが起こっているんだ……!?」


「……『まどか』……?」


達人「え……?」


(…間違いないわ…!)


(あのピンク色の耀きは『まどか』のソウルジェムと同じ物よ…!)


(まさか…そういうことだったの!?)


(私がこの『新しい世界』でゲッターの開発に関わっていることも…!)


(ゲッターがこうして再起動しようとしていることも…!)


(すべてはゲッター線の…『大いなる意思』の導きではなく…!)


(あなたの意思だったということなの……!?)







(『まどか』………!!!)




マドオオオォォォーーー!!!



所員E「変色したゲッターエネルギー、機体の全身にまわります!」



……カッ!!



所員A「しゅ、出力限界値突破……!!」



所員A「『ゲッターロボ』起動しますッッ!!!」



ズ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! ! ! ! ! ! ! ! ! 






ゲッターロボ『……グオワアアアアアアアアアアーーーーー!!!!!』





マドォォォォオオオオ………カアアアアアアーーーーーッッ!!!!!





「「「「「ああああ!!!!?」」」」」


達人「う…うぅ…!!」


(……まどか……!)



ゴ ゴ ゴ … !

ゴ ゴ …。

…。


…。

……。

………。



ほむら「……まどか…なの?」



まどか『ーーそうだよ。また会えたね……ほむらちゃん』


ニコッ…。


ほむら「……ッ」


まどか『…ほむらちゃん…?』



ほむら「…まどかの…まどかの……馬鹿ァ!!」



まどか『!!?』


ほむら「あなたは…いつもそうよ…!」


ほむら「自分の人生は貴いものだと…!家族を、友達を、なにより大切なものだと言っておきながら…!」


ほむら「いつもあなたは自分を犠牲にしてしまう!!」


ほむら「どうして解ってくれないの……!?」


ほむら「あなたが…まどかが犠牲になることで、あなたの大切な人たちがどれだけ大きく、深く傷ついているのかをッ!?」


ほむら「…私が…!私が…どれだけ悲しく、淋しい想いをしてきたのかを……!!」


ほむら「どうして解ってくれないのよ……まどかあああぁぁぁ……!!!」


まどか『………』



ほむら「うぅ……ひぐ……!」


まどか『……そっか。そういうことだったんだ……』


ギュ…。


ほむら「!!?」


ほむら(まどかに…抱きしめられた…!!?)


まどか『…ほむらちゃん…。わたしはね、自分の命なんてどうなったっていい…』


まどか『…そんな風に投げやりになったことなんて、今まで一度だってないよ?』


ほむら「え…?」


まどか『…わたしたちのこれまでの行動には、すべて「意味」があったんだよ…?』


まどか『あの日、あの時、あの場所で…わたしがキュウべえにあの願いを願ったことにもーー』


まどか『マミさんやさやかちゃん、杏子ちゃんたちが一生懸命に魔女と戦って、その命を散らしたことにもーー』


まどか『わたしがこれまでのループで魔法少女になることを選び続けたことにもーー』


ほむら(え……?)


まどか『……そしてほむらちゃん。あなたがわたしのために頑張ってくれたこと何もかにもーー』


まどか『ーーそのすべてに、大きな「意味」があったんだよ?』ニコッ…。


ほむら「…まどか、あなたまさか……!!」


まどか『うん…今のわたしにはね、過去と未来…』


まどか『かつてありえた宇宙…ありえるかもしれない宇宙…みんな解るの』


ほむら「!!」


まどか『「彼ら」が…「大いなる意思」たちが、わたしにすべてを教えてくれるの』


まどか『だからね、わたしにもようやくほむらちゃんの言葉の「意味」が解ったよ』


まどか『何度も泣いて傷だらけになりながら』


まどか『それでもわたしの為に戦い続けてくれた…』


まどか『こんなにも大切な友達が側にいてくれたんだって…』


ほむら「あ…あぁ……」


まどか『ずっと気づいてあげられなくてごめんね』


まどか『今のわたしになったから、本当のあなたを知ることができた』


まどか『ほむらちゃん、あなたは……』




まどか『わたしの最高の友達だったんだね』


ニコッ…。


ほむら「まどか…まどかぁ……うわあああぁぁぁん!!!」


ギュウゥ……!!


まどか『…さっきほむらちゃんは「なんで解ってくれないの?」って聞いてきたよね……』


まどか『わたしの答えはこうだよ』


まどか『「たとえあなたの想いを裏切ることになってもーー』


まどか『たとえわたしが命を落とす結果になったとしてもーー』


まどか『この結末を迎えられるのなら、わたしは何度だって運命に挑み続けたと思う」』


まどか『だって……今のわたしになれたから、本当のほむらちゃんとーー』


まどか『ーーわたしの最高の友達と、こうして出会うことができたんだもん!』


まどか『これ以上の幸せなんて、きっと世界中を探したって見つからないよ……』



ほむら「まどか……」



まどか『ほむらちゃん……』



ギュッ……。



………。
……。
…。


次回予告!!


運命の魔法少女、鹿目まどかの願いによってインキュベーターによる搾取の歴史は終わりを告げ、世界は新たな歴史を歩み始めた!


…しかし平和を取り戻したはずの世界に、再び邪悪な気配が忍び寄ろうとしていた…!


魔法少女が存在しない世界で、異形の『敵』に立ち向かえるのはもはや早乙女研究所と、彼らの開発した『ゲッターロボ』しかいないッ!!


…しかし、早乙女研究所はいまだゲッターのパイロットを見つけられないでいた…!


果たして彼らはパイロットを見つけだし、ゲッターを起動することができるのだろうか!?


そして新たな『敵』の正体とは…!



杏子「……あたしは『杏子』……『流(ながれ)杏子』さっ!!」



次回ッ!まどか「ゲッターロボサーガ!!」
第1話「杏子が行く」に…チェンジ!ゲッターーー1!!!(CV関智一)

…今回の投稿は以上になります。


マギレコ2期は始まるし、ゲッターロボアークも黒い真ゲッターのおかげで盛り上がりを見せるし、大好きな作品が話題になるのはうれしいですね!!


それではみなさん、近いうちにまたお会いしましょう!


ドワオーー!!

皆様お待たせしました。

今回から本格的に漫画版ゲッターロボの物語の再現が始まります。

ゲッターロボアークを見て原作に興味を持った方、あるいはまどマギは知っているけどゲッターは知らない方に、少しでも石川賢先生の魅力を伝えられるように頑張りたいと思います!

それでは続きを投下します。

ド ワ オ ! !

………。
……。
…。


「……ねえまどか?……」


『……なぁに?ほむらちゃん』


「…どうしてあなたはまだこの宇宙に存在していられるの?」


「あなたの願いは…『自分の存在と引き換えに全てのインキュベーターを消し去りたい』という内容だったはず……」


「こうしてまたまどかと出会えたことはうれしい…本当にうれしいけど……!」


「もしまどかの願いが叶って、インキュベーターの存在が歴史から消えたのなら……」


「『鹿目まどか』の存在も……この宇宙から消えてしまうのではないの?」


『…それはね…。「彼ら」のおかげなんだよ』


「『彼ら』……?」


『そう。……「彼ら」とはーー……!』


西暦2011年 早乙女研究所 映写室


カチャン!カタカタカタ…。


黒服A「博士、後ろから来る男です」


タッタッタッタッ…!


黒服「…この男です」


「…………」


バーーーンッ!!!


黒服B「見ての通り足の力は高校一です」


黒服B「彼の所属するアメリカンフットボールチームの優勝回数は三十回……」


黒服B「そしてそのほとんどの得点を、彼が入れております」


「…………」


ジジ…。


黒服B「まさに博士が望んでいた人材でしょう」


黒服B「体力的にも今までよりずば抜けています」


ジジ……。


黒服B「鍛え方一つで使いものになると思いますが?」


黒服A「これが彼に関する細かい調査書です」


ジジジ……。


「……明かりを点けてもらえるかしら?」


黒服A「…わかりました」


パッ


(目が痛むわ…カーテンを開けましょう)


シャ―ッ


ザーーー……。


(…また雨が降ってる…これで何日目かしら?)


黒服A「見てもらえばわかりますが彼は学力的にもけっして劣っていません」


「……そうみたいね……」


パラ…。パラ…。


黒服B「さっそく連れて来ましょうか?」


「……いいえ、それには及ばないわ」ファサッ


「「なっ……!?」」


黒服A「博士…残念ながら今のところこれ以上博士の希望にかなう人物はいません…!」


「…………」


黒服B「われわれだって足を棒にして捜し回っているんですよ!?」


黒服A「これで三百四十九人目だ…!」


黒服A「どんなに体力の優れた男を捜してきても…みんなだめ!だめ!」


黒服B「正直いってこれ以上は捜しようがありません…」


「……『これ以上』がなんですって……!」


ギロリッ!!!


バンッッ!!


「『これ以上』なんて言葉は『ゲッター計画』には存在しないのよっ!!」


黒服B「…っ!!」


「とにかく捜し続けるのよ!強靭な意思と、強い意志を持った者たちを…!」


「どれだけ『器(ゲッター)』の性能がすばらしい物でも、それを乗りこなせる選ばれし『魂(パイロット)』たちを見つけられなければ」


「『ゲッター計画』のすべては水泡に帰してしまうのだからっ!!」


黒服A「……」


バンッッ!!


「『これ以上』なんて言葉は『ゲッター計画』には存在しないのよっ!!」


黒服B「…っ!!」


「とにかく捜し続けるのよ!強靭な意思と、強い意志を持った者たちを…!」


「どれだけ『器(ゲッター)』の性能がすばらしい物でも、それを乗りこなせる選ばれし『魂(パイロット)』たちを見つけられなければ」


「『ゲッター計画』のすべては水泡に帰してしまうのだからっ!!」


黒服A「……」

連投してしまいました…すみません…。


「第一に、あなたたちはまだ事態の重大さを自覚していないわ!!」


「これは『生存』か『消滅』かを賭けた……!!」


プルプルプル!


「……チッ!…もしもし!」


所員A『あ、博士?岩鬼将造内閣官房長官からお電話ですが…』



「待たせておきなさいっ!!」



ガチャッ!!!


「フーッ…!フーッ…!」


黒服A(…おいおい、この子マジかよ…)


黒服B(うちの官房長官は元極道で血の気の多い超危険人物だって知ってるだろうに…凄ぇな…!?)


「「とにかく手をつくしてみます……」」ペコ…。


「……えぇ」


ガチャ


「…待って」


黒服B「はっ?」


「あなたたち政府に頼んでいた『例の案件』だけど……彼女たちは見つかった?」


黒服B「『例の案件』……あぁ。群馬県の見滝原市周辺に住んでいるという」


黒服B「『巴マミ』、『美樹さやか』、『佐倉杏子』の3人のを捜索するという件ですね」


黒服A「…残念ですが博士、われわれの調査では見滝原市周辺で彼女たちに該当する人物」


黒服A「ならびに戸籍謄本を見つけだすことはできませんでした」


黒服A「お役に立てず申し訳ありません…」


「……そう……」シュン…。


黒服B「彼女たちは博士のお知り合いなのですか?」


「…そうね…。彼女たちは私にとって…古い…とても古い付き合いの友人であり…」


「失われてしまった過去の思い出のような存在かしら……」フフッ…。


黒服B「はぁ………」




「…ごめんなさいね…。個人的な用件であなたたちを引き留めてしまって」


黒服A「いいえ、われわれはべつに……」


「…とにかく、引き続き『適任者(パイロット)』の捜索はあなたたちに任せるわ…!」


「そしてくれぐれも忘れないでね…人類の未来は、あなたたちの仕事に託されているということを……!!」


黒服B「…はい…!」


黒服A「われわれ政府の機関としても、今度の仕事には全力をそそいでいます」


黒服A「だから必ず見つけだしてみせますよ…!」


黒服A「ゲッターにふさわしいパイロット達を……!!」


ガチャ…。


ザーーーーッ


ザーーーーッ


「まだこの長雨は止みそうにないわね……ちぇ!」


ザーーーーッ


ゴロゴロゴロ…!


「ん…?」


(今…一瞬だけど雷鳴に照らされて、遠くの空に大きな影が見えたような…?)


ザーーーーッ


(まさかあれは…あの満月の夜に見たのと同じ生物なのでは……!?)


ザーーーーッ


(もう視えないわね……気のせい……だったのかしら?)


(…そうよね。いくら『奴ら』が人類と敵対していて、挑発的な行動を繰り返しているからといって)


(こんな昼間から堂々と空を飛び回ったりしないわよね…)



ザーーーーッ



(…だけど…だけどもし、この季節はずれの長雨が『奴ら』の手によるものだとしたら……?)


ザーーーーッ…


(もし『奴ら』が天候を自在に操作できる技術を持っていて)


(この長雨と巨大な雨雲を隠れ蓑に)


(昼間でも活動しているのだとしたら……!?)


ザーーーーッ…!


ゴロゴロゴロ……!!







(……なんてね…。働きすぎで思考回路がネガティブになってるのね…私ったら…!)フフッ…。


(だいぶ疲れが溜まっているんだわ…)


(自室に戻って、少しの間だけでも仮眠をとらせてもらいましょう…)フラフラ…。


(あのおかしな官房長官の相手をするのは…それからでも十分でしょう…)ウトウト…。


(…おやすみなさい…)


(……まどか……)


ガチャ…。


ザーーーーッ…!


ザーーーーッ…!


ザーーーーッ…!


ゴロゴロゴロ……!!!







翼竜『……ギエエエエーーーー!!!!!』




バリバリバリ……ッ!!!




ドオオオオオオオオォォォォォォォン!!!!!

…いかがでしたか?

本日の更新は以上になります。

私の拙い文章力で原作の面白さをどれだけ伝えられるか分かりませんが、少しでも興味を持っていただければ幸いです。

次回からは早乙女研究所を飛び出して、杏子が大暴れする予定なのでお楽しみに!

ド ワ オ オ ! !

皆様お待たせしました。

諸事情により来週の更新が難しくなったので、今日続きを投下させて頂きます。

あと、前回の投下でいくつか誤字脱字を見つけたのでここで訂正しておきます。

96:の博士のセリフ、正しくは「とにかく捜し続けるのよ!強靭な肉体と、強い意思を持った者たちを…!」

99:の黒服Bのセリフ、正しくは「『巴マミ』、『美樹さやか』、『佐倉杏子』の3人の少女を捜索するという件ですね」

どうもすみませんでした…(土下座)

それでは続きを投下させていただきます。

お楽しみください!

ドワッ!ドワワ~~!!

…。
……。
………。


ズサッ!


『……痛いよぉ、お父さん…』グスッ…。


『…いいか杏子』


『空手に重要なのは判断力だ』


『判断が早く、正しければお前の繰り出す技は速度を増し、より正確なモノとなる…!」』


『だから二度と泣くな杏子----』







『----涙は判断を鈍らせる』


東京都内 全日本武道大会 会場


ザーーーッ


ザーーーッ


ーー季節外れのこの雨はすでに一週間目に入っていた………。


ザーーーッ


ピチャ…。ピチャ…。


「………」


『全日本武道大会』


(……ここか……)


ザーーーッ


「行くぜ、親父…!」


サッ…!


まどか『ゲッターロボサーガ!!』
第1話「杏子が行く」


ザーーーーッ


受付「…また大雨か。こう天気の悪い日が続くと、気が滅入っちまうなぁ…」ハア…。


警備員「あぁ。まったくだ……」



スーーーッ…



受付「あっ?」


「………」


受付(なんだあの紅い髪の少女は…?)


受付(ボロボロの空手着の上に男もんの学ランなぞ羽織って)


受付(みすぼらしい格好だな…あの年でホームレスか?)


受付(…それに両手で何かを抱えてるな…あれは…もしかして…)


受付(……『遺影』か!?)ゾ~ッ…!


受付「………」



ピチャ…。ピチャ…。



受付「……きみ、招待券は?」


ムズ


「…………」


バシッ!


受付「あっ」


警備員「! きさま、会場に無断侵入するつもりか!」


ガシッ!



「止めときなよ、おっさん……ケガするぜ」


警備員「あぁン!?」


「警告はしたからな…!」



ビュンッ!!



ビーーーン!!!



受付「ひっ…!」


受付(ノールックで裏拳を耳に直撃させた!?)


警備員「ぎゃあ!!?」ジタ、バタ!!


「……ふん……」


ピチャ…。ピチャ…。


ワーッ! ワーッ!

 ワーッ! ワーッ! 


選手1「とうっ!」


選手2「グワァァ…!」


ワーッ! ワーッ!


選手2「おっ!」


バシッ!


選手2「ドアッ!!」


ブワアアーー!!


選手1「うわあああ!!!」



ドサッ!


選手2「オオーー!!」


シューーッ!!


ピタッ


選手1「うっ!」


審判「それまで!」


ワーーーッ! ワーーーッ!


館長「ほう」


来賓1「みごと!」


来賓2「日本一は決まったな」







「  ま  だ  だ  !  !  」



「…まだ何も決まっちゃいないよっ!」


ザワ…!ザワ…!


館長「!」


選手2「?」


「オイオイオイ!何遊んでんのさ、アンタたちは!!」


ズカ!ズカ!


「まだ相手は五体満足でまいっちゃいねえんだ、戦え!」


ズカ!ズカ!


「相手を仕留めてもいないのに武道だって!?」


「笑わせんじゃねえよ!!」


審判「きみはなんだ!退場したまえ!!」



「 ヒ エ イ イ イ イ ! ! ! ! 」



ババーーーン!!!



観客1「きゃーーー!!?」


観客2「げえぇー!赤髪の小柄な女の子が、審判を一発でのしちまった!?」



(ふふふ…驚くのはこれからさ…!)


シューーーー…!


選手2「!?」ビクッ!


「ウオアーーッ!」


ガキッ!


館長(!!…ぬう!顎を狙って壊しよるとは…なんと残酷な…!!)


「ハオーーーッ!!」


バシーーーッ!!!


選手2「」ブクブク…!


ビシュッ!


「 わ は は は ! ! ! 」


「これが優勝候補かよ!!」


「どうやらあたしの知らない間に、日本の武道は地に落ちちまったようだな!!」


「「「きさまあっ!」」」


ゾロ…!ゾロ…!


館長「待ちんしゃい!!」


空手家1「館長……?」


館長「……おんし、なんのこんたんがあってこの神聖な試合のじゃまをする?」


「神聖!?……ふふふ………」


「わははは!!…戦いに神聖もくそもあるかよ!」


「あるのは勝つことだけに決まってんじゃん!!」


「……いいさ。特別にあんたにおしえてやるよ、あたしの正体を…!」



グイ…!


館長「……遺影じゃと!?」


「あんたならこの顔に見覚えがあるんじゃないの?」


「こいつは…あたしの親父さ!」


館長「あの顔は…まさか……!」


館長「流一岩(ながれいちがん)!!」


空手家1「流一岩?」


館長「昔の空手家だ…神父の家系に生まれながら神の教えに背き、荒んだ生活を送っていた破戒者よ…!」ムゥ…。


館長「…ただ、その腕のすさまじさは日本全土の武道家に恐れられていた」


館長「…道場破りとしてな…!」


「はぁ…!?親父を道場破りにしたのはどこのどいつさっ!」


「てめえらじゃねえかっ!!」


「親父に勝てもしないてめえらが、悪評を立てて親父の道場を建てさせなかったんだろうが!!!」


館長「……たしかにわれわれにも非はある」


館長「しかし!きみの親父さんの空手はそれほどに危険なものだった!」


館長「あれは空手ではない…勝つことだけが目的の、ただのけんかじゃった!!」


「……今となっちゃあそんなことどうでもいいさ……ところでその後の親父の顛末を、あんたは知ってるかい?」


館長「あぁ…。失意の底に沈んだ一岩は、やがて幼い自分の娘たちに」


館長「虐待まがいの方法で空手を教え込んだが」


館長「自分ほどの才能が娘たちに無いことを悟ると、それに絶望し…」


館長「妻と2人の娘…なんの罪もない彼女たちを巻き込んで」


館長「一家心中で家ごと焼け落ちた、と聞いておったが……?」


「大体は合ってるよ……けど、『一家心中』ってところは間違ってるね…」


「……なぜならばっ!2人の娘の片割れはしぶとく火事を生き延びて」


「こうしてあんた達の前に立っているんだからねぇ……!!」ニィ…!


空手家1「おぉ……!?」


ザワ…!ザワ…!





館長「……おんしが流一岩の2人の娘の生き残りであることはわかった」


館長「じゃが…どちらだ?」


館長「姉の『杏子』か?妹の『モモ』か?」


「ん…? …ああ、そういやまだ自己紹介が済んでなかったね…!」


「それじゃあ改めて名乗らせてもらうよっ!」







「……あたしは『杏子』!」


「……親父に出来損ないと罵られ続け、いっしょにあの世へ連れて行ってさえもらえなかった」


「流家の不肖の長女……!」


「『流杏子』さっ!!」



ドワオーーーッッ!!!


……いかがだったでしょうか?

バイオレンスな描写をどうしようか悩んだのですが、それも含めて原作版の良さだと思ったので出来る限り再現させていただきました。

来週は更新をお休みさせていただきますが、必ず帰ってくるのでお待ちください!

それでは皆様、またお会いしましょう!!

ドワオーーーッッ!!!

お久しぶりです。それではこれから続きを投下させていただきます。


館長「そうか……で、『流杏子』さん……おんしの目的は?」


杏子「……生前、親父はいつもこう言ってたよ」


ヒョイッ


空手家1(あいつ…!優勝トロフィーを手にとって、どうするつもりだ!?)


杏子「…空手をやるのは自分より強い奴がいるからだ…」


杏子「…そういう奴が目の前にいる限り、空手をやめない…とね」


杏子「…そういう奴らを全員この手でぶちのめすまで、ぜったいに空手をやめねえ…とねえ……!!」



ギュウウウ………!!!



ポイッ!


杏子「こんなものもらうためにやるのが武道かっ!」


杏子「これじゃただのダンスだっ!」


グワシャーーン!


空手家2「き、きさま!言わせておけばっ」


空手家3「なんだぁ!?てめえーー!!」


杏子「さぁ来やがれ!」


杏子「本物の空手をてめえらに教えてやる!」


杏子「そのためにあたしはここに来たんだ!!」



「 イ ャ ホ ッ オ ! ! ! 」



バギーーーーン!!!!



空手家1「げぶぅ!?」


杏子「りゃあ!」


バン!


空手家2「あがっ!」


ドッ…!


空手家3「!!」


バシッ!!


空手家4「ぎゃお!」



観客3「おっ、すっすごい!」


観客4「小さな女の子が、次々と大の男たちを倒していくぞ!?」


観客5「しかも彼女のほうは、相手から一発ももらってないわ!!」



杏子「これが空手だあっ!」



「 ウ ワ オ ッ ! ! 」



バキーーー!!!



ワーー! ワーー!


「「…………」」







黒服B「見たか?」


黒服A「ええ…こりゃすごい!」


黒服B「こいつはとんだほり出しもんだ…!」


黒服B「あいつなら博士の希望する人材にぴったりだぜ!」


ドッ! ドッ!


杏子(ちっ…!なんだよ、こいつら雑魚ばっかじゃねーか…!!)


杏子(ん…?)


館長「……」ムゥ…!


杏子(…へへへっ!いるじゃねーか…!空手界の超大物がよ!!)


杏子「行くぜぇ!館長さんよっ!!」


館長「!?」



杏子「ダアーーー!!!」



「 ワ ワ オ --ーー ッ ! ! 」



ビキーーーーーーーン!!!!!



館長「グワッ!!」


杏子(!!?)


ブシューーーー!!!!


空手家11「ひぃ!飛び蹴りで、館長の額が割れたぁ!?」


バターーン……!


杏子(…い、今のケリをかわせねぇ歳じゃねえだろ…!?)


杏子「……ハッ!!」


空手家5「痛ぇ…!痛えよぉ……!!」


空手家8「げほ…!ごぼ…!」


空手家10「…だれか…たすけて……!!」



アアア……! ウウウ……!



杏子「………ッ!!!」



杏子(……くっ……!)グググ…!


杏子「……もういい。帰ろうぜ……親父…」


杏子(…なにが『全日本武道大会』だ…)


杏子(聞いてあきれらぁ…)


ツカ…。ツカ…。



シーーーーー……ン







黒服B「いかん!奴をのがすな!」


黒服A「どけっどけ!」


ドンッ!ドンッ!


黒服A「…しかしあいつを連れ出すにしてもあの強さだ…!」


黒服A「簡単にはいかないですよね?」


黒服B「な~に俺に『考え』がある………」


黒服B「…とにかく今は近くにいる仲間たちを全員呼んで、奴を徹底的に監視・追跡するんだ!」


黒服A「はっ!」


黒服B「奴を見失うなよ…絶対にな!」


東京都郊外


ザーーーーッ


ピチャ…。ピチャ…。


杏子(…ウゼェ…超ウゼェ…!)


杏子(なんなんだよ、この胸のモヤモヤは……!!)


杏子(あいつらは親父たちの仇だ…!あいつらがどれだけもがき苦しんでも、それは当然の報いのはずだ……!!)


杏子(……でもあたしがこれまで空手をやってきたのは『自分より強い奴を倒したい』からだ……)


杏子(……あれじゃあ、ただの弱いものイジメだよ……)



ザーーーーッ…。




杏子(…親父たちに置いて逝かれちまって、自分の弱さを呪ったあたしは)


杏子(死に物狂いで体を鍛えながら、今日まで必死になんとか生き延びてきた…!)


杏子(…親父にはよく『杏子、お前には空手の才能が無い!』なんて罵られてたけど…)


杏子(もしかして、あたしは強くなりすぎたんじゃないかな?)


杏子(…この日本に、あたしより強い武道家なんてもう誰も…いないんじゃないかな…?)


杏子(……もしそうなら、あたしはこれから何を目的に生きていけばいいんだ……?)


杏子(『家族』と『空手』だけがあたしの人生のすべてだったのに……!!)


杏子(その両方を失っちまったら…あたしは…あたしは……!!)ジワァ…!



ザーーー……!!



杏子(!!……ちくしょう!あ、あたしは泣いてなんかないぞっ!?)


杏子(流家の女は涙を流さないんだっ!!)ゴシゴシ…!


ザーーーーッ……!!


杏子(ちっ…!また雨脚が強くなってきやがった…)


杏子(今はとにかく…『家』に帰ろう)


杏子(『親父』にも今日の成果を報せてあげないといけないしね…)


杏子(これからのことは……それから考えればいいや……)


ピチャ…。ピチャ…。


ザーーーーッ……!!









カルロス「アミーゴ・キョーコ。相変わらず貧乏臭いネー!」


杏子「うっせぇカルロス!とっととメキシコに帰りやがれ!!」

……いかがだったでしょうか?

本日の更新は以上になります。

…ところでついにアニメでゲッターエンペラーの合体シーンが描かれましたね!

長年の夢がかなって、感無量です!!

これを励みに、ssの更新も頑張りたいと思います!

それではまた近いうちにお会いしましょう。

ドワオ!

お待たせしました。これより続きを投下します。

ドーーワーーオオーー!!


東京都郊外 流邸 跡地


ザーーーッ


ザーーーッ


コト…。


杏子(……こうして親父の遺影に話かけるのも、久しぶりだな……)


杏子「親父…かたきは取ったよ…」


杏子「みんなの前であんたを陥れた連中に恥をかかせてやったよ」


杏子「今頃テレビで一部始終が流れてるんじゃないかな…いい気味さ…!」


杏子「…だけどさ、親父…」


杏子「……あたしはこれからどうしたらいいんだろうね……」


杏子「今…日本に真の武道家はいなくなっちまったよ…」


杏子「…今日だってあたし一人で暴れてるみたいだったしさ…」


杏子「どいつもこいつも、まるで相手にならなかったよ」


杏子「……やっぱさ、武道には強い相手がいなくちゃだめだよ」


杏子「そいつをぶちのめすまでの修行だもんな……」


杏子「……そういや、親父はあたしに幼いころからこう教えてくれたよね……」


杏子「『強くなれ』って…!」


杏子(…強くなることこそが『流』の生き方だ…)


杏子(…武道こそが『流』の人生だと…!)


杏子(ヨチヨチ歩きのあたしにゃ、そらつらかったよ…)


杏子(泣こうが、わめこうが、女だろうが許してくれるような親父じゃなかったしね…)


杏子(小さい手がグローブみたいにハレあがってきても……)


杏子(それを塩水にひたして、また砂箱突き……!!)


杏子(しまいにゃデカい闘犬と素手で戦わされたりもしたっけな……)


杏子(今考えるとこんなんでよく生きてこられたもんだよ……)


杏子(………………)







杏子「……それが……!!」


杏子「それがどうしたぁ!!!」


杏子「なんにもなりゃあしねえじゃねぇかっ!!!?」


バンッッ!!!!!


杏子「『武道を立て直す』だって……?」


杏子「女で、子供のあたしに…!」


杏子「大勢の人の目の前で、空手家たちをぶっ壊して見せたあたしなんかに……!!」


杏子「いったい誰がついて来てくれるっていうんだよ!!?」


杏子「こんなもん…笑い話にもならねえよ…!」


グググ………!!!


杏子「くそっ!あたしはこれからなにを『目的』に生きりゃいいんだ!!!」


バキーーーッッ!!!


杏子「痛っ…!」


杏子(しまった…親父の遺影を叩き割ったひょうしに、ガラスで手を切っちまった…!)


杏子(馬鹿かよあたしは…。とりあえず包帯でも巻いとかねえと…)


グルグル……。


杏子(……そういや親父のしごきで手をケガすると、いつもこうして妹のモモが包帯を巻いてくれたっけな……)


杏子(……モモ……)


杏子(モモは…あの鬼みたいな親父と血が繋がっているとは思えないくらい、優しくていい子だった…)


杏子(あたしと同じで空手の才能はまったく無かったけど……)


杏子(泣き言も言わずに、あの子なりのやり方で頑張って、親父やあたしについて来ようとしていた……)


杏子(必死について来ようとしてたんだ…!それなのに……!!)


杏子「…クソ親父め…!どうせ巻き添えにするなら、モモじゃなくてあたしを連れて逝けばよかったんだ……!!」ギリリ…!


杏子「なぁ神様…。親父はあんたの教えを裏切って、暴力ばっかふるっていたけど」


杏子「これはそれに対する罰なのか…?」


杏子「あんたは親父を許せなくて、その命を奪っただけじゃなく」


杏子「親父と同じ血を引くあたしの事まで苦しめようとしているのかよ…?」


杏子「……それともなにか?家族が全員死んだのに、あたしだけが取り残されたことになんか『意味』があるってのか?」


杏子「……あんたにはなにか壮大な『計画』があって、あたしはその一部だとでもいうのかよ!?」


杏子「もしそうなら…なにか『合図』をくれよっ!!」


杏子「何だっていい…!今すぐ目の前で奇跡を起こしてみろって言ってるんじゃねえんだ!」


杏子「虫の知らせとか、普段なら起こらないようなちょっとした出来事でかまわない!」


杏子「…あたしにはもう『家族』も『空手』も残されちゃいねえんだ…!」


杏子「あたしがこの先も生きていくには……なにか、大きな『目的』がなければだめなんだよっ!!」









杏子(ーーだから…頼むよ、神様。こんな人生だったんだ…)


杏子(せめて一度くらい、『希望』を持たせてーー!)


ギュウウ……!!


…………………………………。


杏子「……ハッ。馬鹿みてぇ……」


杏子「あーあ……やだやだ!この流杏子様が気の迷いとはいえ神に祈るだなんて、人に知られちゃ生きてけねぇよ!!」


杏子「クソ親父の遺影を片づけたら、さっさとここを出てどこか遠くへ行こーっと!」


杏子(…ここで暮らしていくには、つらい思い出が多すぎるし…)


杏子「さーて、ほうきはどこだっけかな……」



…ドン!ドン!ドン!



杏子「……あ……?」

  

…いかがだったでしょうか?

本日の更新は以上になります。

ほぼ杏子の一人芝居状態でしたが、孤独な彼女の心境(+原作版竜馬の悲惨な生い立ち)を伝えられるいい回だったと思います。

次回からはド派手なバトル描写がガンガン入る予定なので、お楽しみに!

それでは、またお会いしましょう!!

ドワーー!ズワワーー!!

お待たせしました。

いつもより早い更新になりますが、これより続きを投下します。



ザーーーーッ…!


…ドン!ドン!ドン!


杏子(…………)


杏子(外はとっくに日が落ちてて、しかも大雨まで降っていやがる……)


杏子(そんな状況で、焼け落ちたあばら屋に『来客』だって……!?)


杏子(なんかの冗談か…それとも…まさか、本当に…!)


杏子(天から『合図』が来たってのかよ!?)


ドン!ドン!ドン!



ドックン…! ドックン…!



杏子(……面白れぇ!!)ゾクゾク…!!


杏子(福音が鳴るか、それとも悪魔が出るのか…!)


杏子(どちらだろうとこの流杏子、逃げも隠れもするもんか……!!)


杏子(正々堂々、受けて立つ!!!)


ガラガラガラーーッ!!


杏子「……ん?」


「…………」


「…………」


杏子(…何だこいつら…?)


杏子(…夜なのにグラサンをかけた木刀持った着物のおっさんに)


杏子(モモと同じくらいの身長しかないリーゼントの小男…)


杏子(ぜんぜん見覚えが無いけど、親父の知り合いか…?)


杏子「……お客さんですか。なにか?」


「…………」


チャキッ……!


杏子「!?」



杏子(な…!?グラサンが持ってるのは木刀なんかじゃねぇ…!)


杏子(あれは……真剣じゃねえか!!)


刺客1「タァーーー!!!」



シューーーーーーッ!



ビュンッッ!!




杏子「わっ!」


スタッ!


杏子「くそっ!さっき暴れた仕返しか!?」



バリーーーン!!!



杏子「うわあ!?」


メリ…!メリ…!


杏子(な、なんだあっ!?壁をぶち破って、デカい腕が生えてきやがった!!?)


刺客3(ぐへへへ……)


杏子(今度は顔中傷だらけの外人の大男かよ…!?)


杏子(何がどうなってやがんだ…!!)


刺客1「ふふ…!」


刺客3「げへへ……!!」


杏子(それにこいつら…!ただ者じゃねぇ…!)


杏子(この殺気…!こいつらは……『殺し屋(プロ)』だ!!)


スススッ……!!


杏子「……はっ!?」


刺客2「イヤホーッ!」



シャーーッ!!



杏子「ウッ!」


杏子(危ねぇっ!?…あのリーゼントの得物は、服の下に隠した大量の投げナイフかっ!!)


刺客2「ホイッ!ホイッ!」


ビューッ!ビーッ!


杏子「…チッ!なめんなぁ!!」


ビーーン!


杏子「はっ!」


バシッ!


杏子「はっ!」



…グサーーッ!



杏子(うっ!)


杏子(しまった…肩が…!!)


フラッ…!


刺客3「ウホホ~~~ッ!!!」



バキ~~~~ンッ!!



杏子「がはっ…!!」



ドカアーーーッ!!!







黒服B(ふふ……。ついに始まったな…!)


黒服B(…あいつの実力はこの目で見ているが、やはりゲッターのパイロットを任せるにはもうひと押しの確信がほしい…!)


黒服B(もしあいつが刺客たちを返り討ちにして生き延びることができれば)


黒服B(それは博士の望む強靭な肉体と精神を持った人間であるという、『これ以上』ない証明になるはずだっ!)


黒服B(…頼むから死なないでくれよ…!)


黒服B(お前は俺たち人類の『希望』となる存在かもしれないんだからな……!!)
  


モク…。モク…。モク…。


刺客3「ぐへへ…!」


刺客1(埃が飛んできゃつの姿が見えんな…。殺ったか…?)



「…てめぇ…やるじゃねーか…!!」



「「「!!!」」」


スタ…。スタ…。


杏子「……なんの恨みか知らねえが、かかって来やがれ!」


バッ!!


杏子「この流杏子、一筋縄じゃあやられねえってとこを見せてやんぜ!!」



ドワオーーーッッ!!!



「「「ぐわわわ!!!」」」



杏子「 来 い っ ! ! 」

…中途半端ではありますが、今回の投稿は以上になります。

ところでゲッターアークのアニメがついに次回で最終回になりますね!

新規のファンの方たちにも初代ゲッターロボを知ってもらいたくて始めたSSですが、もっと早くに始めればよかったと今さら後悔しております…orz

…アニメは終りますが、SSはこれからもがんばって投稿するのでご期待ください!

それではまたお会いしましょう、ドワオ!!!

皆さん、こんばんは。来週の予定が忙しくなりそうなのと、本日ゲッターロボアークのアニメが最終回を迎えることを祝して、早めに続きを投稿することにしました。

それでは続きをお楽しみください、ドワワーー!!


刺客3「シャアッ!!!」


ビーーーーーーーン!!


ガキッ!


バッ


杏子「 ハ オ ッ ! ! 」


ギャーーーン!!!


刺客3「ぶげぇっ!!?」


シュタッ! ドスッ


杏子「ん!?」


刺客3(ふへへへ…!)ペロッペロッ


杏子「やろう…!あたしの全力の蹴りを側頭部に食らったってのに、ずいぶんと余裕じゃねーか……!!」ワクワク……!!


シュウーーーッ…。


刺客1「………」


刺客2「ひょほほ!」


杏子「うっ!」


杏子(他のも来やがった!!)


刺客1「……ふんっ!」


シャアーーー!


杏子「とうっ!」


バッ!バッ!


…ヒュウーーッ!!!!!


杏子「わっ!」ストン!


ドカッ!
ドカッ!
ドカッ!
ドカッ!
ドカ!!


杏子(危ねぇッ!!?あと少ししゃがむのが遅れてたら、黒ひげ危機一髪みたいになるとこだった…!)


杏子(ん…?)


刺客2「ぴゃほほ!!」ギラギラ!


杏子(こ、こいつ…目が完全にイッちまってるじゃねーか…!)ゾクッ…!


刺客1「ふふふ……!」ニヤニヤ…!


杏子「狂ってる…どいつもこいつも狂ってやがる!!」


杏子「わけもわからず…こんなイカれた連中に殺されてたまるかっ!」


刺客3「ぬうんッ!!!」


杏子「うおっ!」


バシッ!


杏子(しまった!もう片方の腕でパンチが来るっ!!)



バ キ ッ ! ! !



杏子「ぐわっ…!!」


バキーーーーン!!


黒服B(…おい、どうした…!?お前はこんなところで死ぬようなタマじゃないだろっ!)


……ザザーーッ!!


黒服B「…もしもし」


無線機『もしもし。あと少しで博士をそちらにお連れできますが…状況はどうですか?』


黒服B「どうなるかはまだ分からんよ…多勢に無勢だしな…」


無線機『そうですか……』


黒服B「ただ……個人的な見解だが、奴はおそらく生き残れると思う」


無線機『えぇ…!本当ですか!?』


黒服B「あぁ…!これまで三百人以上の候補者たちを見てきた俺の直感がささやいているんだ…!」


黒服B「…奴が…奴こそが博士の言う、ゲッターに『選ばれし者』だとなっ!!」


無線機『………!!!』


バシャーーーン!


杏子「……」


ザーーーーーッ…!


杏子(……う…うぅ…くそっ……!)クラ…!クラ…!


…チャキッ!


杏子「……はっ!?」


刺客1「もらった!」


シャアーーーッ!!








『ーーいいか杏子』


『空手に必要なのは判断力だーー』


杏子「!!」


杏子(…こんな…ところで……死んで……たまるかよぉ!!!)


杏子「はおっ!!!」


バシッ!


刺客1「ひょお!?」


ギギギ……!!


刺客1(『真剣白刃取り』だとっ!?なんと豪気な……!!)


刺客1(…だが問題ない!このまま押し通る!!)


ギギ……!!


グググ………!!!


ポタ…。ポタ…。


タラー……!


刺客1「ふひひ!」


杏子(…痛ってぇ…!…けど、絶対に離したりするもんか…!!)


刺客3「ぐわ~~!!」


ドドドドドーーーーー!!!!!


杏子(くそ、背後から来やがったな!)


杏子(………こうなりゃ、いちかばちかだっ!!)



杏子「 お り ゃ あ ! ! 」



ザザーーッ!!


刺客1「ひえぇ!?」


刺客3「!!?」







ーービシュッ!!!


刺客3「」


杏子(殺った!!)

…いかがだったでしょうか?

原作の竜馬と刺客たちの闘いはまさに死闘という感じで大迫力のシーンの連続なので、ぜひ機会があったら読んでもらいたいですね!
(新ゲッターロボの1話でも再現されているので、そちらもどーぞ!)

来週の更新があるかはまだ未定ですが、もし出来たらまたその時にお会いしましょう!!

それでは、ドワォ!!

みなさんこんばんわ。

思っていたより早く予定の仕事が片付いたので、いつもより少し早いですが続きを投下したいと思います。

それでは、物語の続きをお楽しみくださいっ!

ドワオ!!


刺客2「ひっ!?」


チャッ!


杏子(……これ(刀)でも喰らいなっ!!)


ブオンッッ!!



ゴーーーーー!!!!!



刺客2「……?」


ボトッ…。


刺客2「ひぎゃああ!」


杏子「はぁ…!はぁ…!」


ザーーーー。


ザーーーーッ…。


刺客2「ぎゃあ!」


刺客2「ぴぎゃあ!?」


バシャ!バシャ!


刺客1「ひいぃ…!」


バシャ!バシャ!


刺客3「」


杏子「はっ…はっ…」


杏子(……や、殺っちまった……)


杏子(…殺るか殺られるかの戦いだったんだ…殺るしかなかった…!)


杏子(他に選択肢なんてなかったんだ!!)


杏子(…分かってる……けど……)


ザーーーー…!


刺客3「」


杏子(………くそっ!いったいどこのどいつだ!?)


杏子(こいつらを雇って、こんな悪趣味なゲームをあたしにしかけてきやがったのは……!?)ギリリッ…!


バシャ…。バシャ…。


杏子「…?」


ゾロ…!ゾロ…!


黒服B「………」


杏子(なんだ、こいつら…?)


黒服A「……博士、こいつがそうです」


杏子(…博士…だって…?)ボォー…。


黒服B「な?俺が言った通りになっただろ」


黒服B「こいつは最後まで生き残る、ってな」


杏子(なんだって…?それじゃあこいつらが連中を雇った『黒幕』なのか…?)ハァ…ハァ…!


黒服B「どうですか博士。あのイカれた連中を相手にこいつは勝ち抜いて見せたんです」


黒服B「『これ以上』ないくらい、ゲッターにふさわしい人材だと思いませんか……?」フフ…。


ザーーーーッ…!


「……なんだか含みのある言い方ね……意趣返しのつもりかしら?」


パシャ…。パシャ…。


杏子(あ…?若い女の声だと……)


黒服B「いいえ、そんなつもりはありませんよ…」フフ…!


ゴロゴロゴロ……!!


「……まぁいいわ。それじゃあじっくりと拝見させてもらいましょうか……」


「ようやく見つかった、最初の選ばれし『魂(パイロット)』の姿をーーー!」



ドカアアアアァァァァーーーーーーン!!!!!





「!!!!?」


「あ……あぁ……!?」


杏子(あ…?若そうな声だとは思ったが、この『博士』とか呼ばれている女…)


杏子(あたしと同い年くらいじゃねーか…!?)


「これは……いったい……どういうことなの……!?」サァーッ…。


杏子(…しかも人の顔見て、幽霊でもみたような青い顔色になってやがるし…)


杏子(なんか気味が悪ぃな…こいつ…)


黒服A「博士…?」


「どうして……?どうしてあなたがここにいるのよ……!?」フラッ…。




「『佐倉杏子』………!!!」


杏子(あぁ…?『さくらきょうこ』だと…!?)


黒服A「先輩、それってたしか……」


黒服B「あぁ。博士からの依頼で行方を捜していた彼女の『古い友人たち』の一人だ」


黒服B(……言われてみれば、『こいつ』と『佐倉杏子』は共通点が多いな)


黒服B(まずは『名前』、次に『炎のような紅色の髪と瞳』、そして『特徴的な八重歯』)


黒服B(たしかに偶然にしては重なる点が多いような気もするが……?)フム…。


黒服C「博士、落ち着いてください」


黒服B「残念ながら彼女は『佐倉杏子』ではありません」


「嘘よっ!…だって、どう見たってそこにいる彼女は私の知っている『佐倉杏子』そのものじゃない!?」


黒服A「しかし……」



杏子「……なぁ、そこのあんたぁ!!」



「「「「!!!!」」」」



杏子「…さっきから黙って話を聞いてりゃ」


杏子「わけのわかんねえことばっか、ぺらぺらぺらぺらと喋っちゃってさ…!」


杏子「あんた…どっかおかしいんじゃないの…?」


グググ…!


黒服A「おぉ!!」


黒服B(ほぉ…!あれだけひどく痛めつけられたのに、すぐに立ち上がったうえに軽口とはな…!)ニヤリッ…!


「『佐倉杏子』…!あなたまさか、私が誰か憶えていないの…!?」


杏子「はぁ?…あいにくあたしは修行、修行の毎日で、家族以外の誰かとまともに交流を持ったことがないんだわ」


杏子「だからあたしは自信を持って、きっぱりとあんたにこう言えるよ」


杏子「『あんたなんて……あたしは知らない』とね!!」キッパリ!


「……ッ!!」ズキン…!


杏子「…だいたいあんた、さっきから『さくらきょうこ』って名前をやたらと連呼してるけど」


杏子「あたしを誰かと勘違いしているんじゃないのか…?」ハァ…ハァ…。


「!?…だって、あなたは『佐倉杏子』でしょう?」


杏子「いいや、ちがうねぇ…!」二ヤッ…!


杏子「……いいかい、その耳かっぽじってよく聞きなよっ!」


杏子「あたしの名は『流杏子』!!」


杏子「日本一の空手家『流一岩』の娘であり、日本最後の真の武道家でもある……!!」



杏子「……あたしは『杏子』……『流杏子』さっ!!」



ドワオーーーッッ!!!


…いかがだったでしょうか。

ようやくまどマギキャラ同士の会話ができてうれしいです!

あとはゲッターロボのカッコいい戦闘シーンを早く書ければいいんですけどね…(遠い目)

それとゲッターロボアークの最終回は最高にドワオでしたね!!

未完の原作に最大級の敬意をはらいつつ、最後に風呂敷をでっかく広げる作風はまさに石川賢イズムでした!

DVDを買ってモチベーションを維持しつつ、僕も最後まで走り抜ける覚悟なので応援お願いします!

もしかしたら今週中にまた続きを投下するかもしれません(なかったらごめんなさい)

それでは皆さん、またお会いしましょう!

…俺たちの戦いはこれからだ、ドワオッ!!

みなさまお待たせしました。

約束通り続きを投下します。

お楽しみください、ドワオ!!


(……『流杏子』ですって!?)


(そんな馬鹿な…!たしかに名字が違うし、以前の彼女よりもかなり荒んでいる様子だけど……)


(……彼女は間違いなく、私の知る『佐倉杏子』よ……!!)


(またこうして杏子と出会えたのは嬉しいことだけれど……)


(これはいったい…どういうことなのかしら……?)


(……まさか……!!?)







(彼女もまた私と同じように、この『新しい世界』でゲッター線に…『大いなる意思』に…!)


(『役割』を与えられていたということなの……!?)


(そう考えればすべてのつじつまが合うわ…!)


(私がこの『新しい世界』でゲッターロボの開発者である『早乙女博士』という『役割』を与えられたように)


(きっと杏子も新しい名前や境遇と、『ゲッターのパイロット』としての『役割』を与えられたのね…!)


(…武道家か…なるほど…!たしかに以前の杏子は魔法少女としては破格の強さだったけれど)


(彼女自身は別に体を鍛えたり、特別丈夫な身体の持ち主だったわけではないわ)


(……しかし!それではゲッターのパイロットを務めることは決してできない!!)


(ゲッターのパイロットに求められるものは2つ…!)


(音速を超えるゲッターの機動にも耐えられる『超人的な身体能力』と)


(瞬時に決断を下せる『強靭な精神力』と)


(今の彼女は…『流杏子』はその両方の条件を満たした、まさにゲッターのパイロットとして理想的な人物よ!!)


(……『すべての出来事には「意味」がある』……)


(あの子の…『まどか』の言葉の意味が、今はじめて解ったような気がするわ…!)


(……いいわ!『大いなる意思』が、『まどか』が与えられた『役割』を果たすことを望んでいるというのならッ!!)


(私はその『役割』を最後まで演じきってみせる!!!)


(…我が名は『早乙女』…!)


(ゲッター線に魅入られた狂気の天才科学者であり…ゲッターロボを造りし者…!!)


(--私は『早乙女博士』よッ!!!)


「………………………」ブツブツブツ…。


黒服A「…は、博士…?」


杏子(なんだあいつ……)


杏子(急に押し黙ったかと思ったら、今度はぶつぶつぶつぶつと独り言を喋りはじめたんだけど……)


杏子(まさかあいつ…本当にどっかおかしいんじゃ…?)



「ふ……ふふふ……!!!」



「「「「「!!!?」」」」」


「…ごめんなさいね…ずっと捜し続けていたゲッターのパイロットがようやく見つかったかと思ったら」


「私の古い知り合いとあまりにもそっくりだったから…少し取り乱してしまったわ…」フフ…!


黒服B「!!…ということは…!」


「えぇ……ついに見つけたわ!」


「彼女こそ、私の捜していた人間よ!!」


杏子「……?」


杏子(なんだ…?あいつ、急に雰囲気が変わったぞ…!?)ハァ…ハァ…。


「…あらあらあら。かわいそうに…彼女、かなり弱っているようね」



「……抑えつけなさい」



「「はっ!!」」


ガシッ!


杏子「うぉ!?」


杏子(し、しまった!!)


杏子「この…離せッ!離しやがれぇ!!」クラクラ…。


黒服C「暴れないほうが身のためだぞ」


黒服B「お前は肩に刺さったナイフから絶えず出血しているんだ」


黒服B「その調子で抵抗し続けてみろ…あっという間にあの世行きさ…!」フフ…。


杏子「くっ…!」ギリッ…!


ザーーーーッ…!


ゴロゴロゴロ……!!


杏子「お、お前ら…いったい……何者なんだよ………?」ハァ…ハァ…。


「ふふふ……答えを知りたい?」


「だったら特別に教えてあげるわ…!」


「私は『早乙女』…『早乙女ほむら』!!」


「これから先、あなたに地獄を見せる女よ!!」





ドカアアアアァァァァーーーーーーン!!!!!





杏子「早乙女……ほむら……だって……?」


ほむら「早く連れて行くわよ」


ほむら「…あぁ、それと出血から見て立っているのも精一杯だろうから」


ほむら「彼女をまず『治療』してあげなさい…多少なら痛くしてもいいわよ?」


ほむら「そのほうが彼女も大人しくついて来るだろうから…!」クスクスクス…!


黒服B「はっ…!」


杏子「?」


黒服B「ふむ…まずは血を止めないといけないな」


黒服B「ふふふ…悪く思うなよ?」


ムズッ


杏子(肩の…ナイフに…手を……?)


ズサッ!


ブシャァァァアアアーーー!!!


杏子「わああーーーっ!!!」


杏子「あ……ぁぁ……」


………。
……。
…。


上信越自動車道


ザーーー…。


ザーーー…。


ズザザーーッ!!


杏子「…………」スヤスヤ…。


ほむら(……ごめんなさいね、杏子……)


ほむら(手荒なまねをせずに、あなたを連れて来られたらよかったのだけれど……)


ほむら(きっとあなたの事だから、どれだけ私たちが丁寧にお願いしたところで)


ほむら(絶対に大人しくついて来てはくれなかったでしょうね……)フフ…。


ほむら(…それにしても…)


ほむら(いい体をしてるわね…!)


サワサワ…!


杏子「ん…」ピクッ!


黒服A「は、博士…?」


ほむら「黙ってなさい」


黒服A「はい……」ドキドキ…!


ほむら(…一見以前の杏子と変わらない細見の身体に見えるけど、いっさいの無駄がない筋肉のつき方をしてるわね…)


ほむら(まさにゲッターに乗るために生まれてきたような身体だわ…!)


ほむら(杏子……あなたは最高のパイロットになれるわよ!)ホムーン!

お前らの書き込みなんて何の価値もない
Yahooニュースですらコメント数はせいぜい数百~数万
北九州市(100万)、石川県(100万)、広島市(100万)、これら田舎の人口の10分の1にすら、遠く及ばない(日本列島1億、大手サイトのコメント全国規模で多くて数万)
日本全国1億のうち、石川県ひとつの10分の1にすら遠く届かない声のデカイ奴らが
ここに書き込んでるだけ なんの影響力もない 気にする必要もない

ここで小池百合子を批判しても小池が圧勝したし (トランプ大統領ネット人気、一方バイデンの勝利も同じ)
ここで飯塚幸三を批判しても現実で批判してる人を見たことない 。小室圭さんを必死に叩く奴も現実で見たことない
在日特権がどうのシナ人がどうの言ってる人も見たことないし
NHKの受信料がどうだの集団ストーカーがどうだの喚いてる奴もネットでしか見たことない
LGBT叩きやパパ活叩き、非処女叩き外国人叩き、障がい者叩きビーガン叩き、マスコミ叩き生活保護叩き、パチンコ叩き煙草叩き
全部ネットでしか見たことない 全てはネットの狭い世界だけ
日本の広島市の10分の1にすら遠く及ばない数百~数万人が書き込みしてるだけ
5chのスレも1000人が1回ずつ書き込めば、すぐ埋まるのに中々埋まらない。同じ奴が何度も書き込んでやっと埋まる
声がデカイやつが狭い場所で目立つだけ。なんの影響力ないからマジで気にする必要ない

お前らが「若者は選挙に行け!」と書き込んでも何も効果はない
大多数の若者はお前らの書き込みなんてそもそも見てないから
大多数の若者は韓国文化が好きだから嫌韓コピペしても何も意味はない
そもそもここを見ていないし存在すら認知していないから
社会にこうしろ!政治にこうしろ!は論外 。お前らは何の権力もないただの庶民だから何も世の中は変わらない。本当にどうこうしたいなら立候補して政治家を目指すしかない
生活保護や在日に不満があってどうこうネットで文句言っても現実は何も変わらない。なぜならお前は何もしてないから

まず普通の社会人は忙しくてインターネットに書き込みしている余裕などない
仕事して、恋愛して、家族や友人と、思い出を作ってる。会社の取引先の事とか実家の老いた両親の事とか明日の献立とかで頭は一杯
しかしお前ら(超少数派)は違う。時間が有り余る少数の暇人。退職後の暇な老人か、ネット漁りの主婦か、孤独なフリーターか
所詮それがインターネット

何の影響力もない 国民の誰もお前らの下らん書き込みに興味はない
というか見ていない 存在すら知らない 書き込んでるのは暇人のみ
お前らの書き込みなんて何の価値もない


ほむら(今の杏子ならやれる…『流杏子』なら絶対にゲッターに耐えられる!)


ほむら「杏子……あなたが何をど言おうが」


ほむら「私はあなたを決して離さないわよ……!!」


ギュッ…!


杏子「んん……」ピクッ!!


黒服A「………」ドキドキ……!!


ホム…!ホム…!


黒服B(博士はどうやらあの少女が気に入ったようだな…ふふふ)


黒服C「よかった……これで肩の荷も少しはおりたぜ……」フゥ~…。


黒服B「ばか。まだまだこれからだろうが……」フフフ…。


黒服C「しかし最初のひとりがまさか女になるとはな~…」


黒服C「これからは超人的な女も候補として捜すべきかもな…!」


黒服B「たしかにな…。よけいな先入観は捨て、女や子供も候補に入れて考えるべきか……」チラッ…。







黒服B「うっ……!!?」サァー…!!!


黒服C「どうした?」


黒服B「き、来た…ついに来た!」


黒服B「博士!バックミラーを見てくださいっ!!」


ほむら「あれは…空から大きな黒い影が、こちらにむかって近づいて来てる…!!?」


黒服B「ついに…ついに来たんだ…!!」









黒服B「『奴ら』が来たッ!!!」



ザザーーッッ!!



翼竜『ギャアアアアアアーーー…!!!!!!』



「「「「わあああっ!!!!」」」」



ガチッ!


黒服B「ぐはぁ!?」ブチュ…!


ガチッ!


黒服C「ひいぃ…」グシャ…!


杏子「「うっ!!」」


ガタガタッッ!!


杏子「「なんだ!?」」ガタガタッッ!!


ほむら「「この車は『奴ら』に捕まったのよ!!」」ガタガタッッ!!


ほむら「「連れて行かれるわ!外に飛び出してッ!!」」ガタガタッッ!!



ブワアアアァァァーーー!!!



「「「うわああああああ!!!!!!」」」



バアアアアアアァァァァァァン!!!!!!


ゴーーーーー!!!!!


翼竜『ギエエエエーーーー!!!!』


バサッ!!


バサッ!!


ゴーーー………!!!



杏子「な…なんなんだ、あのデケえ鳥は…?」フラッ…。


ほむら「……あれが私たちの敵の姿よ」


杏子「ほむら!!」


杏子「無事だったんだな!…黒服は?」ハァ…ハァ…。


ほむら「……」フルフル…。


黒服A「」


杏子「そうか…。なぁ、いったい何が起こってるんだよ…?」


ほむら「……ついに始まるのよ……」


杏子「あ……?」


ほむら「『生存』か『絶滅』か……人類の存亡をかけた」


ほむら「『奴ら』との生存競争がっ!!」


杏子「………!!!」


ザーーーーッ…!


ザーーーーッ…!


ザーーーーッ…!


ーーー
ーー

…いかがだったでしょうか。

だいぶ時間がかかってしまいましたが、キリのいい所までいけたと思います。

これまでの話はアニメでいうAパートで、次回からの話がBパートになります。

ついにゲッターの戦闘シーンも描かれる予定なので、お楽しみにッ!

それではみなさん、またお会いしましょう……ドワオーー!!

お待たせしました。

これから続きを投下します。

また、前回の連投でいくつか修正する箇所を発見しましたので報告させていただきます。

202のほむらのセリフ、正しくは

ほむら(瞬時に決断を下せる『強靭な精神力』) です。

215のほむらのセリフ、正しくは

ほむら「杏子……あなたが何をどう言おうが」 です。

失礼しました。

それでは、続きをお楽しみください、ドワオ!!



ーー
ーーー


浅間山麓 早乙女研究所 敷地内


ザア……。


ザァ……。


所員G「まったくよく降りやがる雨だなあ」


所員G「もう春だってのに、ちっともあったかくならねえし」


所員G「早く百葉箱の観測を終わらせて、ストーブに当たろうっと!」カキカキ…。


ピシャッ!


所員G「ん?」


所員G「なんだ?」


所員G(なにか大きな物が頭にぶつかったぞ…?)


グイッ


イモリ「……」


所員G「げっ!」



「 わ あ ァ イ モ リ ! 」



ブンッ!


所員G「びっくりしたぁ!?……なんでこんなところにイモリが?」


ピシャ!


所員G「うっ…!?」


イモリ「……」


所員G「わあっ!?」


バシッ!


ピシャ…。
ピシャ…。


所員G「ひ……ぎゃあっ!」


ザーーーーーッ!


ピシャッピシャッピシャッピシャッピシャッピシャッピシャッ……!!


所員G「空からイモリが降ってくる!?」


ピシャッピシャッピシャッ……ボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボト…!!!


所員G「ヒ イ イ イ イ ! ! 」


ボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボトボト!!!!!


所員G「」


ザーーッ


ザザーーーッ


ザーーッ


モゾモゾモゾモゾモゾモゾ…!


イモリ「………」





イモリ(…フフ…!)



ーーー
ーー



杏子(う…うぅ…!!)


バサッ…!!

バサッ…!!


杏子(…来るな…!)


ザザーーー…!!


杏子(…来るんじゃねえ…!!)


翼竜『ーーキエエエエ!!!!』


ガパーーー!!!




杏子「 … わ あ あ ! ! ? 」


ガバッ


「きゃあ!?」


杏子「……あ?」


「びっくりしたわ…!」


「あなた、急に大声出すんだもの」フゥー…。


杏子「ち…夢か…」


「うふふ…大変な目にあったらしいじゃない」


「あなたくらいの年の女の子なら、怖い夢を見たっておかしくないわよ?」


杏子「…うっせーな、ガキ扱いすんな!」


杏子(……って、あれ?)


杏子「あんた誰だ?」


杏子「あたしは……どうしてこんな所にいるのさ?」


「私?私は和子よ」


「そしてここは『早乙女研究所』…!」


和子「あなたはゆうべ気を失ったまま、ほむらちゃんに運ばれてきたのよ」


杏子(『早乙女研究所』に『ほむらちゃん』だって…!?)


杏子「…ほむらちゃんって…」


杏子「あの黒髪ロングの冷酷ドS女、『早乙女ほむら』のことか?」


和子「(れ、冷酷ドS女…?)え、ええ。たぶんそうよ…」


杏子「…くそっ!あのアマどこにいやがる!!」


和子「えっ?」


杏子「あの女があたしをこんな目に合わせたうえに」


杏子「なにもわからないうちに変なことばっかに巻き込むんだよ!」


杏子「あいつをとっちめて理由をはっきり聞き出してやる!!」


杏子「奴はどこだっ!!!」


和子「まあまあ、落ち着いて。そんなに怒るとケガに響くわよ?」


シャーーッ


ほむら「その必要はないわ…来てあげたわよ」


杏子「うげぇ!?」


杏子「てめえよくも…痛デデデッ!!?」ズキズキ…!


ほむら「あらあら…。もう動けるのはいいことだけど」


ほむら「あまり興奮しすぎると、傷が傷むわよ?」クスクス…!


和子「ほむらちゃん!来てくれたのね!?」


ガバァ!!


ほむら・杏子「「!?」」


和子「『お母さん』はとってもうれしいわ!みんなでお茶にしましょうか?……あ、それとも秘密の女子会!?」ギュウーッ!


ほむら「そのどちらでもないわ…私は杏子を連れてすぐにここから出ていくから…」グエエ…。


和子「あら、そうなの…残念…」シュン…。


杏子「『お母さん』だって!?それじゃああんた、まさか…」


和子「そうです!私の名前は『早乙女和子』…」


和子「この研究所の前所長である『早乙女賢』博士の妻であり」


和子「現所長である『早乙女ほむら』ちゃんのお母さんなんです!」エッヘン!


杏子「え~嘘だぁ~!?…あんたら母娘のくせに、見た目も雰囲気もぜんぜん似てねぇーぞ!!」


ほむら「それはそうよ…彼女は正確には『お義母さん』…」


ほむら「つまり亡くなった私の父『早乙女賢』博士の後妻なんだから、私との血の繋がりはとうぜん無いわ」


和子「そんな…!ほむらちゃん、その言い方はあまりにひどいわ……!!」ガーン…!


ほむら「…ひどいもなにも事実でしょ…?」


ほむら「あ、ついでに父と彼女はお見合い結婚で」


ほむら「父が再婚した理由は『先立たれた妻と名前も字も同じで、なんか気が楽だった』からよ」スラスラスラ…。


杏子「お前、ほんとにドSだなっ!?」ガビーン…!!


和子「うぅ……ひどいわ~!ほむらちゃ~~ん!!」


和子「お母さん、もう泣いちゃうから……(泣)」オイオイオイ…。


ほむら「まったく…!ほら、急いで杏子」


ほむら「早くしないとあなたも彼女に取り込まれて、ギャグ時空の住人になってしまうわよ?」


杏子「お、おぅ……?」


シャーーッ…。


ほむら(まさか早乙女先生があそこまでめんどうな女だったなんて……)


ほむら(『前の世界』で先生に男がいなかったのも、納得よ……!)ゲッソリ…。


杏子(…なんかスゲー面白い人だったな!)ニヤニヤ…!



ガーーーーッ!


ガシャーーーッ!!


ガシューーッ!



杏子「…ん!!」


杏子「こ、これは……!!」



ガシューーン


ガシューーン


ピキーーン


ピキーーン


ガ ガ ガ … !



杏子「すげえ設備に……巨大ロボットの大群だとっ!?」


ギャーーーーーン!!!!!

…いかがでしたか?

本日の更新は以上になります。

ちなみに早乙女博士の奥さんと和子先生は同姓同名で、このSSを思いついたキッカケのひとつです。

独身で婚期を逃してるのがウリのキャラなので結婚させるのは……と思ったのですが先に早乙女博士にゲッター線に同化してもらうことでバランスが取れたかなと思います。

…あとスレチなのは理解しているのですが、おかげさまで某SSまとめサイトでこのSSが1400PVいただきました!!

まさかそんなに多くの回数を読んでいただけるとは思っていなくて、内心震えております…。

やはりゲッターロボは不滅のコンテンツなのだと理解するとともに

素晴らしい原作を書いてくれた石川賢先生と、魅力的なまどマギのキャラクターたちにただただ感謝です!!

このまま虚無らずにラストまで走れるよう努力するので、ご期待ください!

それではみなさん、またお会いしましょう、ドワッ!!

皆様、お待たせしました。

これから続きを投下します。

説明回プラスアクションシーンもないので地味かもしれませんが、ご容赦ください。

それでは、続きをどーぞ、ドワオ!!



ガガガ…!


杏子「マジですげぇ!?こんなヤバい施設が日本にあったなんて驚きだよ……アニメみてえだ!!」ワクワク!!


ほむら「ここ早乙女研究所はもともと『ゲッター線』と呼ばれる未知の宇宙線の研究をしていたのだけれど」


ほむら「いまは訳あってゲッター線を応用した軍事兵器の開発施設となっているの」


ほむら「流杏子…あなたが見た物は『プロトゲッター』という試作段階のロボットたちよ」


杏子「へー!カッコいいじゃん!!」キラキラキラ…!!


杏子「すげぇや!色んなタイプのロボットが、たくさん並んでる!!」ワクワク!


ほむら「ふふふ…どうやら早乙女研究所(ここ)が気に入ったようね?」


ほむら「あなたは今日からここで働くことになるのだから」


ほむら「これから先いくらでも、好きなだけロボットを見学できるわよ…良かったわね」フフ…!


杏子「おーマジかよ!………って、あん?」


杏子「…働くって…あたしが…ここで?」


ほむら「えぇ、そうよ」キッパリ!


杏子「はあぁーー!?冗談じゃねえぞっ!!!」


杏子「いいかっ!あたしは空手家であり、生粋の武道家だ!!」


杏子「この身ひとつで敵をブッ飛ばすのがあたしの仕事なのさ!!!」


杏子「そんなあたしがおりこうさんだらけの研究所で働くだって?」


杏子「…笑えねぇ冗談だぜ、まったく…!」


ほむら「………」


杏子「……第一、あたしになにができんのさ?」


杏子「スパナでも握って、マンガやアニメみてぇにデカいロボットの整備でもしろってのか?」


ほむら「……いいえ。あなたが握るのはスパナではなくハンドルよ」


杏子「………あ…?」






ほむら「流杏子、あなたにはあの『プロトゲッター』の完成形にあたるロボットのパイロットを務めてもらうわ」


杏子「!!?」


杏子「あ、あたしが……ロボットのパイロットだって!?」


ほむら「ええ、そうよ。…流杏子、あなたはゲッターの超機動に耐えられる強い身体を持った特別な人間であり」


ほむら「ゲッター線に…運命によって導かれた『選ばれし者』なのよ」


杏子「…はぁ?…あんたの言っていることが、まるで理解できないんだけど…」


ほむら「あなたの理解なんて私には必要ない」


ほむら「とにかくあなたには今日から三ヶ月の間、パイロットの訓練にただひたすらに励んでもらうわよ」


杏子「」ポカ~ン…。


ほむら「あなたの部屋も用意してあるし、寝食もこの研究所で過ごしてもらうわ」


ほむら「ただし、この施設の外への勝手な外出はぜったいに許さない」


ほむら「それと訓練は少し厳しいものになるだろうけど、あなたなら耐えられると思うわ」


ほむら「それじゃあ会議室で簡単なレクリエーションを受けたら、さっそく訓練開始よ」


ほむら「早く急ぎなさい。会議室はこっちよ」


スタスタ…。



杏子「………っざけんなーーー!!!」



杏子「冗談じゃねえ!!」


杏子「わけのわからねえけむに巻いたような説明だけして、あたしになにをさせようってんだ!!」


杏子「あたしにもわかるように説明をしろっ!!!」


ほむら「………」


ギロッ…!


杏子(う…!)


杏子(こいつ…!また雰囲気がガラリと変わりやがった…!)ピリピリ…ッ!


ほむら「……流杏子、あなたは本当にここに呼ばれた『理由』を知りたいの……?」


ほむら「たとえそれがどんなに恐ろしい真実だろうと」


ほむら「この先にあなたを待ちうけている残酷な運命を暗示するものだとしても」


ほむら「あなたはその全てを受け入れるというのね……?」


ゴ ゴ ゴ ! ! !


杏子「あ、あぁ…!…あたしはだれかに与えられた『目的』の為に生きるのは、もうごめんなんだよ…!」


杏子「色々あった人生だったが…これからは自分の意思で『目的』を掴んで生きていきたいんだっ!!」


杏子「…もしあんたの話す『理由』が、あたしの生きる『目的』と一致するものなら…!」


杏子「あたしは全力でその『理由』とやらのために生きてやるっ!!!」


杏子「それでどうだっ!!!!!」


ドワオオオーーー!!!


ほむら「……!!」


ほむら(なんて情熱的で、熱いまなざしなの……!?)


ほむら(『以前の世界』の利己的で、どこか虚無的な一面を抱えていたかつての杏子とはまるで別人だわ……!!)


ほむら(……本当なら段階を追って杏子に事情を説明していく予定だったけれど)


ほむら(今の『流杏子』なら、全てを話しても大丈夫かもしれない……!!)


ほむら「………わかったわ」


杏子「!!」


ほむら「あなたにそこまでの覚悟があるというのなら」


ほむら「すべての『答え』をおしえてあげるわ……ついてきなさい」


クルッ


杏子「……どこに行くんだよ?」


ほむら「所長室よ」


ほむら「……そこであなたに会わせたい人がいるの」

…いかがだったでしょうか。

本日の更新は以上になります。

ほむらの杏子評が酷くね?とツッコミが入るかもしれませんが、まあこのSSの設定では杏子と共闘することはあっても内面を深く理解するほどの仲になれずにまどかの願いで虚無ったと解釈してください…。

…それでは、また近いうちにお会いしましょう!

ドワオーーー!!!

皆さん、お待たせいたしました。

今回も基本的に会話劇になりますが、ラストにかけて衝撃的な展開が始まる予定なので、お楽しみください!

それでは続きを投下させていただきます。ドワオーー!!


早乙女研究所 所長室


ガーーーーーッ


達人「やぁ『元気』!それに……きみが『流杏子』ちゃんだね?」


杏子「『元気』ぃ?…誰だそりゃ」


達人「ん?…あぁ、すまない。早乙女ほむら所長の昔からのあだ名だよ」


達人「彼女、今でこそクールな鉄の女って感じだけど」


達人「小さなころはいっしょに遊んでいた男の子たちを何人も泣かせちゃうくらい、活発的だったんだぜ?」


杏子「マジかよ!?」


ほむら「………」


杏子「へ~、人は見かけによらないもんだな!」二ヒヒ!


達人「そうだろ?…で、男みたいに元気いっぱいだったから」


達人「前所長の『早乙女賢』博士がこいつにつけたあだ名が『元気』だったんだ」


達人「……もっとも一度重い心臓の病を患ってからは、今の調子になってしまったんだけどね」


ほむら「……記憶にないわ」ファサッ…!


達人「またまた~」ハハハハハ!


ほむら(…本当に記憶にないのよ…)


杏子「…で?この気のよさそうな兄ちゃんはいったい誰なんだよ?」


ほむら「杏子、紹介するわね。…彼はこの早乙女研究所で主任研究員を務める達人(たつひと)さん」


達人「達人だ。よろしく!」ニコッ!


杏子「おう、よろしくな!」ニカッ!


ほむら「…彼は生物学、ならびに古生物学のエキスパートで」


ほむら「この研究所で、極秘裏にある『研究』を進めているの」


達人(!!?)


杏子「へー、そうなのか……ん?」


杏子「ちょっと待て…なんかおかしくないか…?」


杏子「早乙女研究所(ここ)はロボットを造ったり、兵器を開発したりする施設だろ?」


杏子「『せいぶつがく』だか『こせいぶつがく』だとか、よく分かんないけどさ…」


杏子「それってここで行われてる実験やら研究やらとは合わないんじゃないの?」


杏子「どうしてそんな人間が主任なんて任されてるのさ?」


ほむら「……それは……」


達人(…ちょっと待ってくれ、話がちがうぞ元気!)


達人(…彼女には順を追って、少しずつ情報を開示していく予定だったんじゃないのか…!?)ヒソヒソ…!


ほむら(…大丈夫よ達人さん。流杏子は肉体的にも精神的にもとても強い人間よ)


ほむら(たとえどれだけ荒唐無稽な話をされても、彼女なら信じてくれるわ)ヒソヒソ…!


達人(…だが、しかし…!)


ほむら(……それに彼女はここに来る途中で『奴ら』に襲われて)


ほむら(おぼろげながらではあるけれど、実際にその姿を間近で見ているのよ?)


達人(!!)


ほむら(『奴ら』が実在することを信じてもらう下地は、すでにできているのよ…!)


ほむら(だから協力して達人さん、お願いよ……!)


達人(……わかったよ)


達人(お前がそこまで言うのなら、俺はお前を信じてーー)




ビイーーーーーーッ!!!




「「「!!?」」」


ビイーーーーーッ!!


 ビイーーーーーッ!!


杏子「な、なんだよこのサイレンは!?」


プルルル……!


ガチャッ!


ほむら「どうしたの?」


所員A『は、博士!大変です!!』


所員A『なに者かが……いいえ!』




『正体不明の「なにか」が研究所内に入り込みましたっ!!』




所員A『電線や回路といったものが、ずたずたに切られていってます!!!』


ほむら「なんですって!!」


ほむら(まさか……『奴ら』が早乙女研究所(ここ)に……!?)


ほむら「達人さん!研究所に非常態勢をとらせてっ!」


達人「わ、わかった!」




ビィーーーーーーッ!!




杏子(…いったい、なにが起きてやがるんだ…!)


…ミシィ…!


杏子「ん!?」


…ミシ…! ミシィ…!


杏子(窓の外がやたら暗いな…?……いや、これは違うぞ…!)


杏子(窓の外で…『なにか』の大群がうごめいてやがるんだっ!?)


杏子「みんな、窓から離れろーーー!!!」


「「!?」」


…バリンッ!


ザザザザザザーーーーーーッッッッ!!!!!!



「 「 「 わ あ あ あ ! ! 」 」 」



ザザーーーッ!!!


杏子「うわああ!イモリの大群…いや、雪崩だあ!?」



ド ド ド ド ! ! ! !



達人「逃げるんだ、杏子ちゃん!」


達人「ここは俺にまかせろ!」


ドカッ!


杏子「な…!あんた、木製のイスなんかでイモリの大軍団と戦おうってのか!?」


ドカッ!


達人「俺のことはいいっ!」


ドカッ


達人「博士を……元気を連れて、ここから逃げてくれ!!」


ドカッ!!


達人「頼むっ!!!」


ガーーーッ…


ほむら「杏子!行くわよ、早く!」


杏子「う…くそっ!!」


タッタッタッ…!


……タッタッタッタッ……!!


杏子「早乙女ほむら!ありゃあなんだよ!?」ハア…!ハア…!


ほむら「知らないわよ!!」ハア…ハア…!!


ほむら「…ただ…あなたも見た通り、人類以外の生物の世界に」


ほむら「大きな変化が起きているのは確かよ!!」


ほむら「前からこのようなことはあったけど…」


ほむら「今度のように『奴ら』が狂ったように攻撃してきたのは初めてよ!!」


ハア…!ハア…!


杏子「あっ!」


バリーーーン!!!


ドドドドド!!!!!


杏子(しまった!前方を塞がれた!!)


バリィーーーン!!


杏子(今度は後方…!挟み撃ちかよっ!!)


杏子(こいつら…!小っせえトカゲのくせに、ただ闇雲に襲いかかってきてるわけじゃないな…!!)


杏子(こいつらには……戦略を練る『知能』があるんだ!!!)ゾッ…!!


イモリ「クワーッ!!」


杏子(いっせいに跳びかかってくる!?…こうなりゃ、迷ってる暇はねえ!!!)


杏子「ほむら!あたしに掴まれぇ!!」


ほむら「え、えぇ!!」


ダキッ!


杏子「くそーーっ!」


トーーーン!!!


ほむら「きゃあっ!?」


杏子「 わ お --- ! 」


ピョーーーンッ!!!


杏子「どうだい!これが親父直伝の『三角跳び』だあ!!」



ドワオオオーーー!!!



杏子「…このままドアに体当たりして、次の部屋に逃げ込むぞっ!いいな、ほむら!!」


ほむら「ええ!!」


ギュッ…!



杏子「 で え ぇ り ゃ あ あ あ あ --- ! ! 」



ド カ ッ ! !

…いかがだったでしょうか?

続きの気になる終り方ですが、今日の投稿は以上とさせていただきます。

この研究所がイモリに襲われるくだりは現代でも通じるくらいサバイバルホラーな部分なので、ぜひ原作を読んでいただきたいです!

次回の更新ですが、運が良ければ日曜にできるかもしれません。(なかったらすいません…。)

それでは皆さん、また近いうちにお会いしましょう!! ドワオーーー!!!

お待たせいたしました。

いつもより投稿数が少ないですが、これより続きを投下させていただきます。

長くなってしまいましたが、ラストの辺りではついに……がその雄姿を我々の前に現す予定なのでお楽しみに!!

272<<コメントありがとうございます!

いきなりメカザウルスではなく、得体のしれない生き物の大群を送り込んで来るのが実に当時の血に飢えたダイナミックプロ風でいいですよね(笑)


ピカッ!ドワッッ!!


ズワーーー!!!


杏子「こ、こりゃあ…!」


ほむら「プロトゲッターたちが……次々と爆発している!?」


ズズ…!ドカーーッ!!


ほむら「これは…いったい…!?」


杏子「ほむら、あれを見ろ!」


ほむら「…!!」


モゾモゾモゾモゾモゾモゾモゾモゾ……!!


所員E「」


杏子「奴らめ、もうここまで来ていたのか!!」


ほむら「見て!イモリの大群が、次々とプロトゲッターの中に入っていくわ……!!」


ピカッ……ドワーーーー!!!!


杏子「うわあ!?」


ほむら「きゃあ!!」


杏子「……痛つつつ!な、なんなんだよありゃあ!?」


ほむら「……恐らくイモリの大群がプロトゲッターの回線を片っぱしから食いちぎって」


ほむら「機体を破壊しているのよ……!!」


杏子「マジかよ…信じらんねーぜ…!!」ゾオッ…!!


和子「……ほむらちゃん!!」ハァ…ハァ…!


ほむら「和子さん!?…良かった、生きていたのね!」ホッ…!


和子「い、いったいなにが起こっているの…!?」オロオロ…!


ほむら「それは…説明するのがむずかしいわ…」


ザザザザ………!!!


杏子「!!…立ち話は後でやれ!奴らが来るぞっ!」


ほむら「みんな、こっちよ!」


カン…! カン…! カン…!


…ピッ!


シューッ


カン…。 カン…。 カン…。


ほむら「…ここなら安全よ」


杏子「デケー扉だな…。このむこうには何があるんだ?」


ほむら「…それは見れば解るわ…」


ガ ガ ガ …… ! !




杏子「あっ!」


ズ ズ ズ … ! ! !




ゲッター1『………』




杏子「こ、これは!?」


ほむら「……そう。これこそがプロトゲッターたちの完成形にして」


ほむら「私の父…早乙女賢博士が人類に遺してくれた大いなる遺産……!」


ほむら「ーーそして、この地球(ほし)に残された、唯一の希望となる力ーー!!」




ほむら「その名を……『ゲッターロボ』よ!!!」




ドワオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーー!!!!!




杏子「ゲッター……ロボ……!!!」


…いかがでしたか!!?

ついに、ついにゲッターロボの出番がやってきました!!

…まあ本格的な活躍はまだまだ先になりますが、個人的にはようやくゲッターを出せてとても嬉しいです。

次回の更新は金曜を予定していますが、もしかしたら早まることもあるかもしれません。

それではまたお会いしましょう、ドワオ!!!

お待たせいたしました。

時間がとれたので、予定より早く更新させていただきます。

…今回の話は少しショッキングな内容を含むかもしれませんが、できるだけ(原作のバイオレンスさを含めて)再現したいことと規約を破りたくないので表現が曖昧でわかりにくい話になるかもしれませんが、ご容赦ください…orz。

それでは続きを投下します。ドワオ!!!


ズ ズ ズ …… !


杏子「……すげぇ、すげぇロボットだ……!!」


杏子「さっき研究所で見てきたプロトゲッターなんざ、まるで比べものにならねえ…!」


杏子「凄い迫力じゃねえか……!!」




ゴ ゴ ゴ ゴ …… ! ! ! !




杏子「……でも胴体がない」


杏子「こいつはまだ未完成なのか?」


ほむら「機体を3つに分けて外装を取り付けている途中だったのよ」


ほむら「このゲッターロボは3機の『ゲットマシン』が合体することで、陸・海・空のそれぞれに対応した作戦行動がとれるの」


ほむら「きっと完成すれば誰もがあなたみたいに息を吞む、すごいスーパーロボットになるはずよ…!」フフフ…!


ガチャ


ほむら「ほら杏子、火炎放射器よ」


ほむら「これで侵入して来る『奴ら』を焼き払うのよ!!」


杏子「よーし…!それじゃあ反撃開始といこうぜっ!!」


…ジャキッ!!
  


……ザザーーーー!!!!


和子(扉のむこうから音が近づいて来てる…!)


和子「みんな、来るわ!」


杏子「……扉を開けろ」


杏子「化け物どもめ…!成大に出迎えてやるっ!!」


ガチャンッ!!!


ポチッ!



「「「「「「クワーーー!!!」」」」」」



杏子「オラァ!!!!」


グオワワーーー!!!


ババーーーー!!!!


キィーッ!? キィーッ!!


杏子「へへへ…!ざまあみやがれ!!」


ボアーーーーー!!!!!


グオオオ…………!


キー…! キー…!


杏子「さんざん人を驚かせてくれた礼だ…!」


杏子「一匹のこらず丸焼きにしてやるからなっ!!」


ザワ… ザワ…。


「あっ…」


杏子「……ん?」


杏子(…なんだ?通路の奥から、イモリの大群といっしょに人影が来る…)


杏子「……!!?」




ザワ…!ザワ…!ザワ…!


達人「あ…ああ…!キィー…!キィー…!




杏子「た、達人さん…!?」


杏子(身体中に、イモリがへばりついてる…!?)ゾオッ…!


達人「うう……」ボーッ…。


ザワザワザワザワザワザワザワザワ……!!!!!


杏子「うああ…!こ、来ないでくれ…!」


ジャキッ!


杏子「止まってくれよ、達人さん!」


杏子「……でなきゃ、あたしはあんたを撃たなきゃならなくなるっ!!!」


ザーーー……!!


杏子「……ッ!!」


ザワ…!ザワ…!ザワ…!ザワ…!ザワ…!


和子「…きゃあっ!た、達人さん…!?」


杏子「見るな!あっちに行ってろ!!」ハァ…ハァ…!


達人「あああ…」キィー!キィー!


ペタペタ…!ゴソゴソ…!


杏子「ひっ!?……こいつは……イモリが人間をコントロールしてるんだ!!」



ゾーーー……ッ!!!


ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ……!!!!!


達人「あわあ…あ!」


杏子「気をしっかり持つんだ、達人さん!」ハァ…ハァ…!


達人「………」ダラダラ…。


杏子(……くそっ!)


ガチャッ!!


杏子「それ以上近づけば、あんたもいっしょに撃ちますよ!!」


達人「わ…わあ…!」ニヤニヤ…!


グ、グ、グ……!!


杏子「…う、うぅっ…!」


達人「あ…あう……!!」ギラギラ…!


杏子「ダメだ…!完全に身体を征服されちまってる…!」


杏子(…かといってイモリといっしょに達人さんを燃やすわにゃいかねえし…!)


杏子(……ちくしょう!どうすりゃいいんだよ!?)



達人「……わーーーーーっ!!!!!」



ガバアアァァーーー!!!!



杏子「あっ!?」


カチッ…!


和子「流さん!達人さんを……『息子』を撃たないでっ!」


杏子「!!?」


和子「私の『息子』を……!!」ポロッ…。


杏子「『息子』だって!?」


杏子(まさか…!年が合わねえだろ!?…いや、待てよ…)


杏子(たしか…和子さんとほむらの親父は再婚だったはずだ…!)


杏子(それじゃあ……達人さんは……ほむらの実の兄貴だったのか!!?)


達人「グワーー!!」


シュッ……ピタッ!!


杏子「うっ!」


杏子(しまった…!まぶたにイモリが貼りつきやがった!!)


ザザザザーーーー!!!


達人「 く わ わ ーーー ! ! ! 」


杏子((あ…あぁ……!!))ガタガタ……!!




ビッ……ズワーーーッ!!




達人「 ぎ ゃ あ あ ーーー…… ! ! 」




杏子(!?)


……メラメラメラ……!!


和子「きゃあ、達人さん!」


ズズ……バターーンッ!!


杏子「…?」


杏子(…いったい…なにが…?)


杏子(……まさか……!!)


クルッ


ほむら「………」


和子「ほ、ほむらちゃん……」サァーー…。


杏子「ほむら…あんた…まさか…!?」


ほむら「……杏子。『敵』を前にしたら考えてはダメよ……!!」


ほむら「……すぐに倒しなさい!!」


ほむら「非情に…!非常になるのよっ!!!」


ほむら「『敵』はあなたが考えるほど、甘くはないわ!!!」


ゴーーー……メラメラ……!!


ほむら「杏子!達人さんの最期をよく見ておきなさいっ!!」


ほむら「われわれが戦う『敵』の恐ろしさを見るのよ!!」


ほむら「人類以外の生物が、どんなふうに私の兄を死に追いやったのかを……その目に焼き付けておきなさいッ!!!」


ほむら「…今のような戦い方をしていては…!」


ほむら「次に炎に包まれているのはあなたよ!!……そして……」


「人類全体なのよ!!!」


杏子「……!!!」


メラ…!メラ…!メラ…!

…いかがだったでしょうか?

ssの原文、並びに原作の表現からマイルドにしたつもりでしたが、もっと手直しできたかもしれませんね…。

…描写の凄惨さや迫力は原作が遥かにすごいので、ぜひ手にとって確認いただきたいです…!

…あとスレチを覚悟でご報告したいのですが、このssが某まとめ速報で1500PV突破しました!!ありがとうございます!!!

スレチになるのでこれから先反応することはもうないですが、こんなにも多くの方に読んでもらえるとは感激です!!

このssを通じて原作の魅力をほんの少しでも伝えられるように、これからも精一杯頑張りたいと思います。

それではまた近いうちにお会いしましょう、ドワオーー!!

皆さま、お待たせしました。

私生活が忙しく、来週の更新が難しいので今晩いっきに1話のラストまで書き上げたいと思います。

お楽しみください!

あと、前回の更新で修正が必要なか所をいくつか見つけたので、この場で訂正させていただきます。

287の達人のセリフ、正しくは 達人「あ…ああ…!」キィー…!キィー…! です。

291の杏子のセリフ、正しくは 杏子(…かといってイモリといっしょに達人さんを燃やすわけにゃいかねえし…) です。

失礼しました…。

…それでは続きを投下を始めます、ドワオ!!






杏子「ま、待ってくれよ…!」


杏子「色んなことがいっぺんに起こりすぎて、あたしにはなにがなんだか解んないよ…!」


杏子「いったいなにが起こっているんだ!?」


杏子「あたしが炎に包まれるとか」


杏子「人類全体とか聞き捨てならねえ台詞が飛び出すしさ」


杏子「…そもそもイモリのような下等生物が、なんでこんなことをするんだ!?」


ほむら「下等ではないわ!!!」


杏子「!?」


ほむら「……よく見ておきなさい」


メラメラメラ……!!


杏子(炎の中から…イモリの死体を取った…!)


ブチ!


ギュウ~…


ほむら「……見て。これが『奴ら』の脳みそよ」


ほむら「こんな小さな身体にしては異常なほどの大きさよ」


ほむら「もしこいつらが人間ほどのサイズの身体を持っていたら」


ほむら「きっと人間以上の働きをするでしょうね…!」ヒヤッ…!


ほむら「…杏子、ついて来なさい」


ほむら「あなたに見せたいものがあるわ」


和子「…う…うぅ……!」グス…。


杏子(………)


タン…。 タン…。 タン…。


ほむら「あなたにはだんだんと説明しようって達人さんと…話をしていたけれど」


ほむら「こんな事件が起きては仕方がないわ」


ほむら「すべての真実をあなたに打ち明けてあげる」


杏子「……上等だよ」



ゲッター1『………』



杏子「もうなにを見ても驚かねえぞ……」


早乙女研究所 達人の研究室


シャーーーッ


杏子「ん…?」


杏子(なんだこりゃ?変な生き物の骨格が部屋のど真ん中に飾られてるけど…)


ほむら「杏子、これがなんの骨かわかる?」


杏子(いや、わかるわけないじゃん…)


ほむら「…こいつは頭は大トカゲ」


ほむら「手と一体化した翼は翼竜のプテラノドン」


ほむら「そして…」


ほむら「体は人間よ!!」


杏子「はぁ!?人間だって?」


杏子「そんな生き物、いるわけねーだろ」


ほむら「そうね。いなかった…いや、いないとされてきたわ…!」


ほむら「でも、現実にはこのように『いる』のよ!!」


ほむら「…これは決して作り物などではないし」


ほむら「また大昔の生物のものでもない…!」


ほむら「……ねえ杏子。こいつはどこから見つかったと思う?」


杏子「どこって…そんなのあたしに解るわけねーだろ…」


ほむら「こいつはね……」


ほむら「試験飛行中に墜落した、『プロトゲッター』のコックピットから見つかったのよ!!」


杏子「!?」


ほむら「事故が起きたのは今から3年ほど前のことよ……」


ほむら「当時この早乙女研究所では私の父である早乙女賢博士の主導で」


ほむら「プロトゲッター・モデル『D1』の開発が進められていたの」


ほむら「開発は順調に進み、ついにその日『D1』の試験飛行が行われることになったわ」


ほむら「……当時『D1』の操縦をしていたパイロットの1人の名は『早乙女ミチル』」


杏子「『早乙女』だって…!おい、まさか…!?」


ほむら「ええ。彼女は早乙女博士の長女であり…私の実の姉よ」


杏子「!!」


ほむら「『D1』の試験飛行は無事に成功し」


ほむら「父も兄も大層に喜んだらしいわ」


杏子「だったら…」


ほむら「だが…研究所に帰還する最中に、それは突然起こった…!」


ほむら「姉の…ミチルさんの操縦していた『ライガー号』が突然浅間山を目がけて、暴走しはじめたのよ!!」


杏子「なんだって!」


ほむら「他のパイロット2名は懸命に『ライガー号』の暴走を止めようとしてくれたけれど」


ほむら「結局『ライガー号』を先頭にした形態になった直後に『D1』は浅間山に激突し…」


ほむら「『ライガー号』は完全に大破…。ミチルさんも命を落としてしまったわ…」


杏子「マジかよ…」


ほむら「そして現場となった浅間山で事故の原因を検証中に、コックピットの中から『そいつ』は見つかったの…!」 


ほむら「ミチルさんの遺体はひどい状態だったけれど」


ほむら「検死の結果、彼女の死因は『多数の裂傷、ならびに噛み傷による虚血性のショック死』であることが判明したわ…!」


杏子「……それじゃあミチルさんは……!!」


ほむら「ええ…!…どうやって『そいつ』が『ライガー号』のコックピットに潜りこんだのかは未だに謎だけど」


ほむら「私の姉は…ミチル姉さんは、コックピットの中で『そいつ』の手にかかって死んだのよ!!」


杏子「……!!!」


杏子(…それじゃあなにか…?ほむらは実の姉と兄貴を『敵』のせいで失ったっていうのかよ……!!)


杏子(そんなのって…あんまりじゃねえか……!!)


ほむら「…それだけではないわ!」


ほむら「近年になって、『奴ら』の遺体が世界中の大きな事故や災害の現場で見つかるようになったのよ!!」


ほむら「そこの骨はつい最近の飛行機事故で他の遺体といっしょに出てきたもの…!」


ほむら「こっちが製油所の爆発事故のときのよ」


ほむら「……この1~2年の間に世界中で起きた大きな事故や、各国の要人の死亡事件の現場には必ず『奴ら』の遺体が残されていたわ」


ほむら「まるで私たちに『われわれの仕業だ!』と誇示しているかのようにね……!!」グググ…ッ!


杏子「なんでそんなまどろっこしいまねをするのさ?」


ほむら「それはこれらの事件が人類以外の知的生命体による、人類に対する挑戦だからよ!!」


杏子「………」


ほむら「……これだけの出来事を経験しながら、まだ信じられないようね」


ほむら「でもね、杏子…。かつて恐竜が滅びたあと」


ほむら「ほ乳類が生まれ、その中から進化して人類が現れ地球を支配したように」


ほむら「別の生物にそのような進化があったとしてもおかしくはないと思わない?」


ほむら「これはあくまで私の推測だけど」


ほむら「人類と同じような進化を辿るには永い年月が必要なこと」


ほむら「そして発見される『奴ら』の遺体や骨にはハチュウ類や絶滅動物の特徴が強く見られることから」


ほむら「『奴ら』の正体は『恐竜の進化種』…あるいは『高等生物にまで昇華した太古のハチュウ類』だと思うの」


杏子「恐竜だって!?…んなバカな、この平成の時代のどこに恐竜が生き残ってるっていうんだよ?」


ほむら「解らないわ…。地表のほとんどに人類がいるのにこれまでまったくの接触が無かったことから」


ほむら「考えられるのは深海か…。あるいはマントル層のような地底の奥深くかもしれないわね…」


杏子「んなところで知的動物が生きていけんのかよ?」


コポコポ…。


ほむら「…ねえ杏子。このホルマリン漬けの『奴ら』の脳を見てみなさい」


ほむら「人間の物よりもずっと、ずっと大きいわ…。きっと『奴ら』の知能は人類をはるかに凌駕しているでしょうね」


ほむら「だとしたら『奴ら』は私たちの想像も及ばないテクノロジーを持っている可能性があるわ」


ほむら「たとえば移動可能な『地底王国』とかね…」


杏子「……だとしたら大事だよ、こりゃあ……」


ほむら「そして『奴ら』が恐竜から進化した生命体だと仮定すると」


ほむら「体もきっと人類よりはるかに頑強なはず…!」


ほむら「そんな人類以上の知能と肉体を持った生命体が実在するなら」


ほむら「彼らはきっと地球を支配しようとするんじゃないかしら……?」


杏子「……人類を皆殺しにして、か……?」


ほむら「恐らくね…。だって自分たちより劣る異種族の知的生命体なんて、不愉快極まりない存在でしょう?」


杏子「まさに『生存』か『絶滅』か……生き残りを賭けた生存競争になるわけか……」




杏子「……面白えじゃねーか……!!」二ヤリ…!


翼竜1『 ぎ ゃ あ あ ! ! 』



ガシャーーーーン!



ほむら「「う!」」グラグラ…!


杏子「「なんだ!?」」グラグラ…!



ガリ!バリ!



翼竜2『ギエエエーーー!!!』



ガシャンッ!!



杏子「「この鳴き声は…!あん時のデカい鳥の仕業かっ!!」」ズズーン!


ほむら「「しまった!『奴ら』は内と外の両側から研究所を攻撃するつもりだったんだわ!」」ゴゴゴ…!


ほむら「「杏子、逃げるわよ!!」」ゴゴゴ…!


杏子「「なに言ってんのさ!?ここに逃げ場なんてありゃあしねえよ!!」」ウオオ!


ほむら「「あれよ!」」


サッ!


ほむら「「ゲッターを使うのよ!!」」


杏子「「!!!」」


和子「「ほ、ほむらちゃん……!!」」アセアセ…!


ほむら「「時間がないわッ!和子さんもいっしょにゲッターに乗ってちょうだい!!」」ゴゴゴ…!


杏子「「おいおい!いきなりゲッターを使えとか言われたって、できるわけねーだろ!!?」」ガタガタ!


ほむら「「大丈夫よ!私が操縦方法を教えてあげるわ!」」


ほむら「「なによりあなたはゲッターに選ばれた者なのよ……!!」」


ほむら「「信じるのよ!あなた自身の力を…そして…!」」


ほむら「「ゲッターの力をッ!!」」


杏子「「!!……ちっ、こうなりゃいちかばちかだっ!!」」


杏子「「やってやろうじゃねーかっ!!!」」


ゴ ゴ ゴ ゴ …… ! !


ベリ!ベリ!


ドワーーー!


ズワーーー…!


ゴゴゴ…!


グワシャーー…ン!!


翼竜1『キイイイ…!』


ザザーーー!!!



……ドドドド……!!!



翼竜1『ギ…?』


ド ド ド ド ーーー ! ! !


ゲッター1『……ウオオオオオオーーーーーー!!!!!!』


翼竜1『キイ…!』



ドドドーー……ズバシャア!!!



グワッ…!



ゲッター1『殺った!!!』


ギューーーン!


翼竜2『ヒ…ギイ!!?』


バサッ!バサッ!


ほむら「杏子!深追いをしてはダメよ!!」


ほむら「ゲッターはまだ未完成なのよ!……今日はこれで十分だわ」


杏子「…すげえ…すげえ威力だ、ゲッターロボ!!」


杏子「あまりの加速に初めは身体がぶっ壊れるかと思ったよ…!」


ほむら「あなたの言った通り、これを長時間乗りこなせるのは」


ほむら「杏子みたいに体力のある特別な人間だけよ」


ほむら「それ以外の人間なら本当に身体が壊れてしまうわ…」フフ…!


和子(こ、腰が抜けちゃった……)アワワ…!


ギュイーーーン!!!


杏子「しかし、こいつが頭だけで飛べるとは驚きだよ…!」


杏子「しかもデッカい鳥の化け物とぶつかったってのに傷ひとつないなんて…」


杏子「早乙女博士!こんな物を造れるなんて、あんたは本物の天才だったんだな!!」


ほむら「いまさら博士なんて他人行儀な呼び方は止めてよ……」


ほむら「同い年なんだし、今まで通り『ほむら』でいいわよ」ファサッ!


杏子「へへ…りょーかいだよ、『ほむら』!!」ニカッ!


アンホムーーー!!!


ほむら「…それじゃあそろそろ着陸しましょう」


ほむら「着陸用のスイッチは右はしよ」


ほむら「そしてゆっくりとレバーを戻す」


ほむら「あとは電子頭脳が自動でやってくれるわ」


ーーー
ーー


ザーーー…。


ザーーー…。


杏子(…怖いくらい研究所が静まりかえってる…)


杏子(みんなやられちまったのか…?)


和子「………」シクシク…。


ほむら「研究所もぼろぼろね……」


ほむら「でも心配はいらないわ。研究所は政府がすぐになんとかしてくれるし」


ほむら「所員もまたすぐに集められるわ……!」フフ…!


和子「……ほむらちゃん!!」


和子「…流さんの言った通り、貴女は冷酷な人ね…!」


和子「自分の実の兄が目の前で死んだのに…!」


和子「いっしょに夢を追いかけた所員の人たちが大勢死んだというのに…!」


和子「それなのに……!!」


和子「「あわれみの言葉の一つもかけようとしないなんて…!!!」」フルフル…!


杏子(………)



ザーーー…!


ほむら「……言いたいことはそれだけかしら、和子さん?」


和子「なっ…!?」


ほむら「私と杏子が生きているならそれでいいじゃない…」


ほむら「杏子と私が生きてさえいれば、『ゲッター計画』は完成できるわ…!」


ほむら「その希望が残っているだけ、人類は幸運だったのよ!!」


和子「そんな……!?」


ほむら「ゲッターを完全に動かすにはあと2人」


ほむら「杏子のような超人があと2人いる……!!」


ほむら「なんとしても見つけ出さなくてはね……!」フ…フフ…!


和子「あ…あぁ……」ポロポロ…。


ザーーー…。


ほむら(………)


ザーーー…。


達人『大丈夫!次こそは必ず成功するさ!!』


ザーーー…。


達人『お前は父さんの才能のすべてを受け継いだ、本物の「天才」なんだからな!』


ほむら(……ごめんなさい……ごめんなさい、達人さん……!!)


達人『おーーい、元気ーー!!!』ワハハ…。


ほむら((ああ……私がまだ『魔法少女』だったらなぁ……))フルフル…。



ザァーーーー……!!


ほむら((………))グスッ…。


杏子(泣いている……ほむらは泣いているんだ……)


杏子(達人さんを想って……!!)


ザーーー…!


ゲッター1『………』


杏子(『敵』の返り血がゲッターの目を伝って流れ落ちていく……)


杏子(まるで血の涙を流しているみたいだ……)


杏子(…ゲッターよ、あんたも達人さんのために涙を流しているのかい…?)


杏子(あたしもさ…本当はあんたたちといっしょになって泣きたいよ……)ジワァ…。



『だから二度と泣くな杏子ーーーー』


『ーーーー涙は判断を鈍らせる』



杏子(……でもあたしは涙を流さないっ!!)ゴシゴシ…!


杏子(だって……あたしは『流』の血を引く女だからねっ!!)



ドワオオオーーー!!!


杏子(達人さん…そして研究所の所員たち!)


杏子(みんなの仇はいつか必ずとってやるからな……!!)


杏子(そして首を洗って待っていろよ、冷血動物のトカゲ共……!!)


杏子(お前らを必ず絶滅に追いこんでやる!!!)


杏子(このあたしが…『流杏子』が……いやーー)




(ーー『ゲッターロボ』がな!!!!!)




……ザーーーーッ!!!!



ーー
ーーー


そのころ日本各地では……。


早乙女博士の言葉通り……。


密かにハチュウ類の急激な進化が起こり始めていたーー!


『奴ら』は早乙女博士の言葉通り、人類に戦いを挑もうとしていたーー!!


ーーー
ーー


マントル層内部 巨大移動要塞『マシーンランドウ』


「……『ゲッターロボ』だと?」


「ふざけているのかサル共め……ふふふ」


「あんな玩具(おもちゃ)を造ったところで」


「きさまらサルになにができるというのだ…!」


「もともと地上はわれわれのもの」


「われわれーー『ハチュウ人類』のものだ……!!」


「……返してもらうぞ」


「貴様らサルどもをこれ以上のさばらせるわけにはいかん」


「われわれの計画を邪魔する奴はどこの誰であろうと決して許さぬ」


「『早乙女研究所』だろうが、『ゲッターロボ』だろうが、必ずや葬り去ってやる…!」


「……この『地底魔王ゴール』が、人類に地獄を見せてやる……!!」


ゴール「そしてわれわれハチュウ人類を見限り、地の底へと追いやったゲッター線にーー」


ゴール「サル共を選び、地上世界を奴らに与えた『大いなる意思』にーー」


ゴール「その選択が間違いであったことを、見せてやるーー!!」


ゴール「われわれハチュウ人類の力をーーー」




ゴール「いやというほど見せてやる!!!!!」




ドワーーーッ!!!!!


次回予告!!


孤高の武道家『流杏子』を仲間に加えた早乙女研究所は次なるパイロット候補生を見つけ出すことに成功する!


彼女の名前は『神(じん)さやか』!!


ーーだが、彼女は反社会的革命組織『恭介の軍』のリーダーであった…!


『神さやか』を仲間にするために見滝原中学校へと潜入する杏子!


しかし猜疑心の強いさやかは杏子を組織を乱す不穏分子だと判断すると、容赦なく襲いかかってきた!!


果たして、杏子は無事に『神さやか』を説得することができるのだろうか……!?


そしてついに明らかとなる『奴ら』の目的とはーー


さやか「ーー目だ!耳だァ!!鼻ァ!!!」


次回ッ!まどか「ゲッターロボサーガ!!」
第2話「さやかの校しゃ」に……チェンジーーゲッター2……!!(CV関智一)

くぅ~疲れましたw

…さて、本編で説明できなかったいくつかの設定をこの場で発表して、終わらせてもらおうかとます。


1、世界観…年代は2011年ですが文化や化学技術はゲッターロボの原作の1970年代に相当しています。インキュベーターがいなくなったこととゲッター線の介入で時間軸がおかしくなったと解釈してください。

2、所員たちの安否…全滅したというのは杏子の早とちりです。異変が起きてすぐに所員の多くは敷島博士のラボに逃げ込んだので大勢生き残っています。あとイモリのほとんどは敷島博士を襲って返り討ちにされました(笑)

3、和子先生と早乙女博士の恋愛事情…一応籍はいれましたが当時早乙女博士は『真』型ゲッター炉心の研究に忙しく、手を握ることすらなく結婚の3日後にゲッター線と同化してしまいました…。ちなみに先に相手を気にいったのは博士の方で、プロポーズも博士からしたとおもいます。

本当は書き貯めがまだまだあるのですが仕事が忙しく、来週は投稿できないと思います…orz

すみませんが今回の大量投下で許してください。

それでは皆さん、また次の機会にお会いしましょう!!

これで本当の本当に終わり……ドワオオオーーー!!!

皆様おまたせしました。

予定より早く仕事が片付いたので、続きを投稿させていただきます。

ただ、来週も過密スケジュールなので今回もまた一気に投稿させてもらいます。

もし来週の投下がなくてもそれでご容赦ください。

それでは続きをお楽しみください、ドワオ!!!


群馬県 見滝原市 見滝原中学校旧校舎 通称ーー


ザーーーーーッ…。


ザーーーーーッ…。


『打倒!!独サイ者!!』


生徒1「……いいか。これが官房長官の乗る車だ」


コト…。


生徒1「早乙女研究所の手前には来客専用の小さな木製の橋があり」


生徒1「そしてこの橋にはあらかじめ車二台分の重みには耐えられないように細工がしてある……!!」


ボキッ!!


生徒1「いいか、手はずはこうだ」


生徒1「まず護衛の車が来る」


生徒1「次は官房長官の車だ………」


生徒1「するともろくなった橋は支えきれずに……落ちる!!」


生徒1「……そして混乱状態に陥ったそこをわれわれ……」


生徒1「『恭介の軍』が橋の両側から襲うのさ!」



「「「「「……!!!」」」」」


生徒1「まずはこちら側から鈍器で武装したチームが車を襲う!」トン!


生徒1「官房長官は当然車から出て逃げ出そうとするだろう……」


生徒1「だが、防弾ガラスの車から出た瞬間が奴の最期だ!」


生徒1「こちらの丘の狙撃隊が官房長官を一斉に撃ち……奴はジ・エンドさ……」フフ…!!


中沢(ごくり…)


女子生徒1「ねえ…本当に官房長官をやるつもりなの?」


コツ…。コツ…。


仁美「……もちろんですわ」


生徒1「志筑さん!」


ザワ…! ザワ…!


仁美「私たち『恭介の軍』が計画を立てて、やらなかったことなどありません…!」



「「「「「オォ……!!」」」」」


仁美「それにこの作戦は全てリーダーである『神さやか』さんが自ら立てた計画です」


仁美「ぬかりなどあろうはずがありませんわ…!」フフ…!


生徒2「しかし、やるにしてもこのやり方は少しまわりくどいぜ…」


生徒2「橋に爆弾でも仕掛けりゃいいじゃないか?」


仁美「……わかっていませんわね……」フゥ…。


仁美「すべてはわれわれ『恭介の軍』が名を売るためですわ!」


仁美「少し手のこんだやり方のほうが」


仁美「マスコミが記事にするとき話題になるのです…!」


仁美「そして、マスコミが話題にすればするほど」


仁美「われわれ革命集団『恭介の軍』の名は世に広まる、というわけですわ……!!」


生徒1「なるほど…さすがだ!」


女子生徒2「志筑さん…素敵です!」ポワワ…。


仁美「ふふ…どういたしまして」


仁美(……そう。すべてはわれわれ『恭介の軍』の名を広めるため……!)


仁美(この調子でわれわれの名が広まっていけば、きっと天国にいる『彼』の耳にもいつかわれわれの名は届くはず…!)


仁美(悪名でもなんでも、とにかく広がればいいのです……!!)


仁美(全ては……愛する『彼』の為なのですからっ!!!)


「……ひとみ。岩鬼官房長官が早乙女研究所に来るっていうのは本当でしょうね……?」


チャキッ…!


仁美「フフ…!そのことは公には秘密になっていますけど、本当のことですよ?」


仁美「志筑財閥の総帥であるお父様から私が直接聞いたのですから、間違いありませんわ…!」


仁美「なんでも早乙女研究所で大ごとがあったようで、お偉い方々が昼夜をとわずに対応を協議してますから……!」


「……なるほど。官邸を離れて官房長官があんなへんぴな場所を訪れるんだから、よっぽどのことがあったんでしょうね……」


「だが、これは好機だ!!!」


「鴨がネギをしょって現れるのに、それを無視する猟師などいない……!!」


「たとえ遠征になろうと、多少の苦労があろうと、これはそれに釣り合う大きな獲物だよ……!!」


生徒1「では…!」


「ふふ……『恭介の軍』、出撃準備だっ!!」


「われわれの革命的偉業を、世間に見せつけてやろうじゃない!!!」



「「「「「オオオーーー!!!」」」」」


中沢((………))ブルブル…!


生徒3「よし、おれにやらせろ!」


生徒4「いや、俺が先陣をきる!」


女子生徒1「はぁ?あたしがやるに決まってんじゃん!!」


ザワ…! ザワ…!


女子生徒3(……今のうちだよ!早く逃げようよ、中沢くん!)


中沢((あ、足が震えちゃって……!))ガクガク…!


女子生徒3(もう…!置いてっちゃうからね…!)


中沢((ま、待ってくれよ~…!!))ガクガク…!



コソ…!コソ…!


ウオオーーー!!!



生徒1「われわれがただの学生じゃねえことを見せてやる!」



「「「「「応ッッ!!!!!」」」」」



ワーーー! ワーーー!



女子生徒3(…今だ!ドアを開けて、後はダッシュで……)


「……どこに行こうとしてるの?」


中沢「え…?」


「………」


ニヤ~~~ッ!!!


女子生徒3「ひっ!?さ、さやかさん……」


ガシャ!


女子生徒3「きゃああーー!!」


ガシャーーン!!


中沢「ぎゃあああ!!!」


グググ…!


「「ああ!!」」




さやか「……どこに行こうとしてるのかを聞いているんだけど……?」




ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ! ! !


中沢「うわああ!!ごめんなさい、ごめんなさい!!」


ポタ…!ポタ…!


生徒5(すげえ…!手で頭掴んで2人同時に持ち上げてるよ…!?)


女子生徒4(さやかさんが前に『あたしって、ほんと馬鹿力』とか言ってたの、本当のことだったの…!?)


女子生徒3「あ、あぁ…許してください…さやかさん…!」


さやか「……え、なに?聞こえないんだけどぉ……!!」


グググ…!


女子生徒3「ぎゃあ!!」


女子生徒3「わ、わたしたちに官房長官の暗殺なんてできません…!」


女子生徒3「それにわたしはまだ中学生なんですよ…?」グスッ…。


ギギ…!


さやか「……なに言ってんの?」


さやか「周りにいる同志たちを見てみなさいよ?」


さやか「みんなあんたと変わらない年なのに、立派に革命闘士をしてるんだよ……?」


さやか「それともなに?」


さやか「……あんたはお遊びでわれわれのグループに参加したっての……?」


ギギギ……!!


女子生徒3「あぁ…!」


さやか「……革命を、ただのゲームと思ってたってのぉ……!!?」


生徒2「さやかさん、そいつは今年入学してきたばかりの奴ですよ」


生徒2「まだわれわれの組織についてなんの知識もないんです」


さやか「新入りね…どうりで甘ったれな発言が多いわけだわ……ん?」


女子生徒3「うぅ……」


ボイ~ン!


さやか(……こいつ『ボインちゃん』か……なかなか見どころのあるいい体をしてるじゃない!)


さやか(顔の皮でも剥いでやろうかと思っていたけど……)


さやか(『可愛がって』あげてもいいかも……!)


ニヤ~…!


女子生徒3「ひっ!?」ビクッ!


女子生徒3「わあっ!許してください!!」ジタバタ!


女子生徒3「実は私は『革命』という言葉のかっこよさでついてきたんですぅ~~!!」


女子生徒3「お願いです…ああ…!」


女子生徒3「どうか……どうか許してください……!!」グスン…。


さやか「フフ…許せですって?」




さやか「……許すわけないじゃん……!!」




女子生徒3「!!」


さやか「あんたはわれわれの掟を破り」


さやか「そのうえ………われわれの秘密を聞いてしまったんだよ………?」


さやか「……許せると思うかぁ!!」


さやか「やあっ!!」


ベリッ!!!


女子生徒3「きゃあああああああああ!!!!!」




生徒6「おぉ!さやかさんが新入りの服を剥いだぞっ!!」




ザワ…! ザワ…!


女子生徒3「あ……あぁ……!!」ガクガク…!


生徒7「……さやかさん、こいつ俺たちがもらってもいいんですか?」ゴクリ…!


女子生徒3「ひっ!?」


さやか「……男ってほんとバカ……やるわけないでしょ!!」


さやか「拘束して保健室へ連れて行きなさい……そこであたしが直々に革命的指導をしてあげるわ……フフ!」ペロ…!


生徒2「わかりました。…ほら、来い…!」


女子生徒3「うぅ~……」グスッ…。


ガラガラ……ピシャン!


仁美「……ずいぶんとお優しいんですね、さやかさん……!」イライラ…!


さやか「なによひとみ。…あんたまさか、新入りに妬いてんの~?」ニヤッ…!


仁美「なっ……!?」カアァーー…////


仁美「なななな、何をおっしゃっているんですの!!?」


さやか「赤くなっちゃって、かわいいな~♡」


仁美「下らない冗談は止してください!」


仁美「私はただ、『恭介の軍』を率いる者にふさわしい態度を、さやかさんにとっていただきたいだけですわ!!」


仁美「………それともさやかさんは『彼』への想いをお捨てになられたのですか?」ギロ…!


さやか「……そんなわけないでしょ……」


さやか「あたしの本命は『あいつ』だけだよ」


さやか「これから先も、それがぶれることは絶対にない…!」


さやか「…そもそもこの『恭介の軍』も『あいつ』に捧げるつもりであたしと仁美の2人で作ったんじゃん…!」


さやか「ひとみのほうこそ、『あいつ』のことを忘れたりしないよね…?」ギロ…!


仁美「愚問ですわ。すべては愛する『彼』のため……」


仁美「私は残りの生涯を、『彼』のために生きる所存です!」


さやか「フフ…流石はひとみ…見上げた覚悟だよ…」フフ…!


さやか「さ~て……ずいぶんと待たせちゃったね……」


さやか「な~か~ざ~わ~くぅ~~~ん!!!」


グギギッ!!


中沢「痛デデデ!?」ジタバタ!


さやか「…新入りが逃げ出そうとするのはまだ解るけど」


さやか「まさか付き合いの長いあんたまで逃げるつもりだったとは……」


さやか「飼い犬に手を嚙まれた気分だよ……」


さやか「傷ついちゃったなあ~~~ッ!!!」


ガギギギ……!!


中沢「ぎゃあああ!!!」


さやか「フフフ…!中沢ぁ、あんたとは『恭介の軍』を設立したときからの長い付き合いだ……」


さやか「……だから特別にあんたの処遇をあんた自身に決めさせてあげるよ」


さやか「次の2択から好きなほうを選びな~~?」


さやか「『1・中沢は神さやかにじわじわと時間をかけて処刑される』」


さやか「『2・中沢は同志たちのリンチにあって時間をかけて処刑される』」


中沢「ひいぃ!?」


さやか「……さあ!ど~~~っちだぁ!!!?」


中沢「ど…ど…ど…!」


さやか「ど?」


中沢「……どっちでも……」


中沢「よくないっ!!!」


ズルッ


生徒1「あ!中沢の野郎、神さんの拘束から逃げやがった!!」


ガラ!


女子生徒!「きゃあ!中沢が角材を持ったわ!?」


中沢「 わ あ あ あ ! ! ! 」


ブーーーーーン!!


女子生徒2「さやかさん、あぶなーーーい!!!」


さやか「…………」


中沢「来るな!わあーー!!」


ガキーーーン!!


生徒4「……おぉ!さやかさんが片手で角材を受け止めたぞ!!」


さやか(ふふ……!!)


メリ…! メリ…!


バキィッ!!


中沢「!!?」





さやか「……目だ!」





バシッ!



中沢「 ぐ わ ! ! 」


さやか「耳だァ!!」


ビシッ!


中沢「うぇっ」



さやか「 鼻 ァ ! ! ! 」



バキャーーーン!!!



中沢「 ! ! ? 」



「「「「「………!!!」」」」」ゴクリ…!


…バターーーン!!!!!


さやか「……まだ終わりじゃないよ……続けろ」ポリポリ…!


生徒6「は、はい…!」


ドカッ!バキィ!


中沢「ぎゃあっ!!」


さやか(…この校舎を汚す奴はどこの誰であろうと許さない…!)


さやか(ここは『あいつ』に捧げる、聖なる神殿なんだ……!!)


さやか(薄汚い裏切り者も、侵入者も決して存在してはならないーー)


さやか(もし、この校舎を汚す奴がいたらーーあたしがこの手で地獄にたたき堕としてやる!!!)


さやか(どいつもこいつもみんなーー地獄行きだぁ!!!)



さやか「…イヒッ…ヒェヒヒヒ……!!!」



さやか「 ヒ ャ ーー ハ ッ ハ ッ ハ ッ ハ ッ ! ! ! ! 」



ザーー……!!



ザーー……!!



中沢「ぐわーーーー!!!!」



まどか「ゲッターロボサーガ!!」

第2話「さやかの校しゃ」

…いかがだったでしょうか!?

ついに原作最凶の「隼人の校しゃ」の再現が始まりましたね…(滝汗)

原作よりマイルドにしてるとはいえ、エグイエグイ…!(でも伝説の目だ耳だ鼻はやっちゃう…)

…ちなみに全年齢のssなので、中沢くんは生きてますからね?

それでは原作にない要素の簡単な説明をして終わりとさせてもらいます。


1・『恭介の軍』…漫画『ゲッターロボダークネス』の『ハヤトの軍』から。なんで『さやかの軍』ではなく『恭介の軍』なのかは本編で補足していきます。

2・『サブリーダーの志筑仁美』…原作版『ゲッターロボG』の隼人の後継者の竜二を意識…ということは…。

3・『ボインちゃんという台詞』…今ではあまり語られなくなった東映版『ゲッターロボ』の隼人の名台詞から。アニメ版もいい出来なんすよ、これが…。

以上になります。

来週の更新があるかはまだ解らないですが、また近いうちにお会いしましょう、ドワオ!!!

みなさんお元気でしたか?

ずいぶんとお待たせしてしまいましたが、これから続きを投下します。

少し短めの内容ですがご容赦ください。

それではどうぞ、ドワオーーー!!!


見滝原市 見滝原中学校 正門付近


ザーーー…。


ザーーー…。


キキーーッ!


黒服D「…博士、着きました」


ウィーーーン…。


ほむら「…ここがあの見滝原中学校、ね…」


ほむら(…インキュベーターがいなくなり、人類の文明が1970年代まで後退したせいで)


ほむら(街の景観がだいぶレトロになってしまったけど…)


ほむら(やっぱり懐かしい気持ちになるわね……見滝原(ここ)は……)


ガチャ…。


ほむら「…ちゃんと話し合った手順通りに行動するのよ、杏子」


杏子「わーってるよ。ガキじゃねえんだから!」


杏子「……っていうか最近の中学生はこんなスカートの短い制服を着て、恥ずかしくねえのかよ?」フリ!フリ!


杏子「…ま、動きやすいからあたしはべつにいいんだけどさ~♪」ニヒヒ!


ほむら「…初めて見たけど制服姿がよく似合っているわよ、杏子」


ほむら「『馬子』にも衣装…とはよく言ったものね…フフ!」


杏子「『孫』だって?…あたしをガキ扱いすんじゃねえ!」プンスカ!


ほむら「はいはい、そういう意味のことわざじゃないから…」フフ…!


ザーーー…。


ほむら「ところで杏子、あのボロボロの木造の校舎が見えるでしょ?」


ほむら「あれが例の『さやかの校しゃ』よ。…あそこのどこかに私たちのターゲットである」


ほむら「『神さやか』がいるわ…!」


杏子「要はそいつをボコって研究所まで連れていけばいいんだろう?」


杏子「楽勝の任務だな!」ニヒヒ!


ほむら「…あまり調子に乗るのはどうかと思うわ…」


ほむら「彼女の経歴は道中で話した通りだけど」


ほむら「『神さやか』があの歳で暴力的な革命集団を率いていられるのは」


ほむら「彼女の凄まじいまでの残虐さが大きな要因だと思われるわ」


ほむら「……それに加え、『神さやか』は身体能力だけならあなたにも勝るとも劣らない、まさに超人よ!」


ほむら「くれぐれも気をつけるのよ、杏子…!」


杏子「わかってるっての。…それにいよいよヤバくなった時には」


杏子「例の『アレ』を使えばいいんだろう?」


ほむら「ええ。貴女ならきっと使いこなせるはずだわ…!」


杏子「……そんじゃま、ぼちぼち虎の巣穴へ向かうとするか」


ほむら「ちょっと待って杏子!」


杏子「あん?」


ニギ…。


ほむら「必ず……生きて帰ってくるのよ!」


ほむら「…ついいつもの調子で貴女をあおるような言い方をしてしまったけれど…」


ほむら「貴女がもし命を落とせば、人類の希望も失われてしまうということを決して忘れないで!!」


ほむら「いいわね…!」


ググ…!


杏子「…わ、わかってるってば!」カアアーー///


杏子「どれだけのテロリストどもがあの校舎の中にひしめいていようが」


杏子「『神さやか』がどんなにヤベー奴だろうが」


杏子「秒でボコって、すぐにここに連れてきてやんよ!!」


ほむら「もう…!貴女はすぐにそうやって大口を叩くんだから…」フフ…!


杏子「……じゃ、ちょいと行ってくるわ」


ほむら「ええ。……貴女の帰りを待っているわ、杏子……」


ザーーー…。


ザーーー…。


野犬1「ギャー!」


野犬2「グワー!」


パシャ…。パシャ…。


杏子(しっかし……『さやかの校しゃ』に『神さやか』ねえ……)


杏子(なんか『さやか』って名前に聞き覚えがあるような気がするんだけど……気のせい、かな……?)


パシャ…。パシャ…。


………。
……。
…。

…いかがだったでしょうか?

さてここでみなさんに報告です。

これまで地方民で週一で街の漫喫に通ってssを投稿していた僕ですが、書き貯めがたまってきたこともあり、この度ついにパソコンを買うことを決断しました!

これでより頻繁にssの続きを投下できるようになるので、あと少しだけお待ちください!

それではみなさん、また近いうちにお会いしましょう、ドワオ!!!

皆さんこんばんわ。

所用があって街に行く機会があったので漫喫から続きを投下させていただきます。

今回も会話劇が中心で派手な展開はないですが、ご容赦ください。

それでは続きをどうぞ、ドワオ!


遡ること数分前ーー。


ほむら『ーー学生運動のさかんなころ、各地で過激なデモや抗議行動が行われていたわ』


ほむら『その火はこの中学校にもおよび、学校の不正を正すべくある
グループが立ち上がったの』


ほむら『そのグループの名はーー「恭介の軍」』


杏子『恭介?誰だそりゃ?』


ほむら『それを語るには、まずはこのグループのリーダーについて語らなくてはならないわ』


ほむら『こういう運動はたいていの場合学校側に押さえられてしまうものだけど』


ほむら『このグループは強い団結力とすばやい行動力、さらには莫大な資金力で学校側をきりきりまいに翻弄し』


ほむら『ついには学校側に対して優位に立ってしまったの』


杏子『へー、ご立派な大人どもがガキにしてやられたわけか……すげーじゃん!』


ほむら『こうなってしまったのはこのグループのリーダーとサブリーダーの存在が大きいわ』


ほむら『写真もあるから顔をよく覚えておきなさい』


ほむら『まずはサブリーダーの「志筑仁美」』ピラッ…。


ほむら『この子は軍需産業も多く抱える「志筑財閥」のお嬢様で』


ほむら『彼女から潤沢な資金が流れこんだことで「恭介の軍」は学校側に対しても大きなアドバンテージをとれるくらい強大な組織となったのよ』


ほむら『そしてーーこの写真の少女がリーダーである「神(じん)さやか」ーー』ピラッ…。


ほむら『彼女こそが組織のすべてを指導し、ただの反抗的な中学生のグループを一流のテロリストへと育て上げた張本人よ!』


ほむら『神さやかは幼稚園の時点でIQ300の天才少女とマスコミにさわがれ』


ほむら『小学生の頃には超人的な身体能力で数々のスポーツの日本記録を塗りかえ』


ほむら『「スーパーガール」などと呼ばれていたらしいわ』


ほむら『……あの愚か者の「美樹さやか」がそう呼ばれて周囲からちやほやされていたなんて……いまだに信じられないわ……』ボソッ…。


杏子『なんだ?ほむらは「神さやか」と知り合いなのか?』


ほむら『!…いえ…そいうわけではないのだけれど…』モゴモゴ…。


ほむら『とにかく彼女にとって大きな転機となったのは、さやかが小学校高学年の時に』


ほむら『彼女と志筑仁美の共通の友人である「上条恭介」が自動車の追突事故で亡くなったことよ…!』


杏子『「恭介」だって!?それじゃあそいつが……』


ほむら『ええ…。さやかと仁美のどちらが言い始めたことなのかは正確には解らないけれど』


ほむら『「恭介の軍」の由来は、死んでしまったその少年から取ったものよ』


杏子『とりあえず組織の由来はわかったけどさ……』


杏子『でもなんでさやかたちは死んだ男友達の名前を自分たちの組織に名付けたりしたのさ?』


ほむら『あら、答えは簡単じゃない』


杏子『え?』


ほむら『それは彼女たちが「上条恭介」のことを愛していたからよ』


杏子『うえぇ!?そんなキモい理由なのか!!?』エンガチョ!


ほむら『おおかた愛した彼の名前だけでも世に残したいという、浅はかな考えだったんでしょうね』


ほむら『それが結果的に彼の名誉を貶める行為だと気づきもしないでね……本当に愚かな話だわ』


ほむら『……とにかく幼なじみの恭介を失ってから神さやかは荒れに荒れ』


ほむら『やがて学生運動に……いえ』


ほむら『恐ろしいテロ活動に傾倒していくことになるわ』


ほむら『「恭介の軍」と学校の戦いは双方に多くの犠牲を出しながらも続いたけれど』


ほむら『神さやかのあまりに苛烈なテロ行為に結局学校側が折れ』


ほむら『さやか達がたてこもった旧校舎を「恭介の軍」に明け渡してしまったのよ』


杏子『つまり学校側がガキのさやかに負けたんで』


杏子『あいつらの拠点が「さやかの校しゃ」と呼ばれるようになったわけか……』


ほむら『そうよ。どうかしら?神童と呼ばれ、大の大人たちをやり込める神さやかは』


ほむら『ゲッターを動かすにふさわしい人間だと思わない?ふふふふ……!!』


杏子『ああ!…だがよ、こいつを説得するのはきっと骨が折れるぜ』


ほむら『そこであなたの出番よ』


杏子『はあ?』


ほむら『超人には超人を…!』


ほむら『化け物には化け物をぶつけるのが一番よっ!』ホムッ!


杏子『だれが化けもんだコラァ!!』ムキー!


黒服D「お、落ち着いてください……!!」アセアセ…!


ほむら『……あら、杏子。あなたさやかを連れてこれる自信がないの?』


杏子『んだとぉ!?』


ほむら『しかたがないわ……。天下無双の武道家、流杏子が』


ほむら『同年代のテロリストの少女に怯えてなにもできないのなら、後は特殊部隊にでも任せるしかないわね……』フウ…。


杏子「 上 等 だ ァ ! ! ! 」


バンッ!!!


杏子『この流杏子さまに、怖いもんなんかありゃしねえ!!』


杏子『テロリストだろうがなんだろうが、立ちふさがる連中は全員ぶちのめして』


杏子『お望みの神さやかをここまで連れて来てやんよ!!!』



ドワオオォォーー!!!



ほむら(ーーニヤリ!)


…。
……。
………。


パシャ…。パシャ…。


杏子(……今思うとほむらの奴に上手く乗せられた感がハンパねーな……)


杏子(…でも…)


ほむら『……貴女の帰りを待っているわ、杏子……』


ニコッ…。


杏子(……あの時の表情(かお)は、本当にあたしを心配してくれている表情だったな……)


杏子(冷酷そうにふるまっているけど、本当のほむらは優しい心を持ったいい奴なんだろうな……)


杏子(なにより、笑った時の顔がすごくかわいかったし!!)ニシシ!


杏子(………///)


杏子(…って何を一人でニヤニヤしてやがんだ、あたしは!?)カアァー…///


野犬1「ワン!」ガルル…!


野犬2「ワンッ!」グルル…!


杏子(これからテロリストの巣くつに単身で乗りこみに行くんだぞ!?)


杏子(ポワポワしてねえで、気持ちを切り替えろ、気持ちを!!)


野犬1「 ワ オ ッ ! ! 」


ビシッ!


ドカ!!


野犬1「」


野犬2「ギャイン!?」


杏子「…よし、切り替え完了!」ピッ…!


杏子(…長雨で犬まで気が立ってやがるぜ…)ヤレヤレ…。

…いかがだったでしょうか?

原作の隼人の才能を持て余した天才の狂気さも好きなのですが、さやかをそこに当てはめるのはなんか違うなと思ったのでこんな展開になりました。

やっぱりさやかちゃんには悲恋が似合いますねえ~…(泣)

それでは皆さん、またお会いしましょう! ド ワ ァ ! !

皆様こんばんわ。

予定に穴が空いたので続き投稿させていただきます。

今回も少し中だるみ感があるかもしれませんが、次回からはバトル展開が始まる予定なのでご容赦ください。

それでは続きをどうぞ、ドワオォォーー!!


見滝原中学校 正門前


ザーーー…。


杏子「…これがさやかのいる学校か」


杏子「たしか、オンボロの旧校舎が『さやかの校しゃ』だったよな」


杏子「善は急げだ、さっそく行ってみっかな」


「待ちなさい!!」


杏子「あん?」


体育教師「そこのきみ!こんな時間に登校してくるとはなにごとだ!!」


杏子(げ!先公かよ…めんどくせえな…)


体育教師「…ん!?制服は見滝原中学校(うち)の物だが、見ない顔だな…」


体育教師「きみはどこのクラスの子だ!!」


杏子「え~っと…あたしは転校生?みたいなもんかな…」ハハハ…。


体育教師「転校生だって?転校生が来るなんて聞いてないぞ…?」


体育教師「きみのクラスは?」


杏子「…いや、クラスというかなんというか…」


杏子「…しいて言えば『さやかの校しゃ』……かな?」


体育教師「 ひ い い ぃ ぃ ~~~ ! ! ? 」ガクッ!!


杏子「!?」


杏子「お、おいあんた!大丈夫かよ……」


体育教師「お、おた、おた……!!」


体育教師「お助けーーーーー!!!!!」


ピューーッ!!


杏子「…ポカ~ン…」アングリ…。


杏子「……なんだあいつ?」


杏子「上から目線でからんできたかと思ったら、今度は急いで逃げ出しやがった……」


ザワ…。ザワ…。


杏子「……ん!?」


ザワ…!ザワ…!ザワ…!
ザワ…!ザワ…!ザワ…!
ザワ…!ザワ…!ザワ…!


杏子「な、なんだあ!?」


杏子(今度は校舎の窓という窓から、ここの生徒たちがあたしを見下ろしてきやがった!!?)


杏子「……んだコラァ!!あたしは見せもんじゃねーーぞっ!!!」


生徒A「…な、なあアンタ…」ビクビク…!


生徒A「…もしかして、『さやかの校しゃ』に用があるのか…!?」


杏子「ああそうだけど……それがどうしたよ?」


生徒A「ひっ……!!?」


シャーーッ!!


杏子「……ありゃ?」


シャーーッ!シャーーッ!

シャーーッ!シャーーッ!


……シーーーーン……。


杏子(今度は学校中の窓のカーテンが閉められちまった……)


杏子「…なんだこの学校は?」


杏子「どいつもこいつも礼儀を知らねえのか……まったく!」プンプン!


ワッセ…。ワッセ…。


杏子「ん?」ピクッ…。


生徒5「わっせ…!」


生徒6「わっせ…!」


中沢「」キュ~…。


生徒5「…しかしこれだけ痛めつけられたのに、まだ息があるなんてなぁ…」


生徒6「ああ。よっぽど頑丈な体の持ち主だったんだな、中沢よ……」


生徒7「トドメを刺さなくてもいいのか?」


生徒5「ほっとけ!こんな体じゃ誰かにわれわれの計画を漏らすこともないだろうし…」


生徒5「校庭にでも捨てておけば、後は生徒か先公が救急車でも呼んで、勝手に片してくれるさ…!」


生徒7「ほ~い」


生徒6「ここいらでいいだろ……」


「「「せーーーのっ!!!」」」


バシャーーーン!!!


ザーーー…。


中沢「」キュウ…。


杏子(…さっするにこいつらの出てきた校舎が『さやかの校しゃ』だな…!)ニヤリ…!


生徒5「ん!誰だきさまは?」


杏子「……あんたらはさやかの子分だな?」


生徒5「なんだきさま!」


杏子「おまえに用はねえ…。あたしが会いてえのは『神さやか』さ!」


………。
……。
…。


ほむら『いいこと、杏子?「さやかの校しゃ」についたらさやかの手下たちが出てくるだろうから』


ほむら『彼らに「有益な情報がある」と持ちかけて、さやかの元まで案内をしてもらうのよ』


ほむら『間違っても手を出したりしちゃダメよ……ちょっと、人の話を聞いてるの!?杏子、杏子ってば……!!?』


…。
……。
………。


杏子(……ほむらにゃ悪いが、さやかの奴に会うなら断然最短ルートだよなぁ~~!!)ニヤァ~…!


生徒5「!?」


杏子「オラァ!!どけってんだ!!!」



バ キ ッ ! ! !



生徒5「あんとにーっ!?」ガハ…!?


生徒6「き、きさま!!」


ザワ…!ザワ…!


生徒2「なんだ!?」


女子生徒1「どうしたの?」


ガヤガヤ!!


杏子「ふふふ…!」


杏子「さやかを連れていくにはまず取り巻きどもをやっつけねえとな…!」


杏子「まさに『予定通り』だな……ふふ!!」ポキ…!パキ…!


生徒7「かちこみだあ!!」


生徒7「みんな、かかれえ!!!」



「「「「「オオオォォーーーーー!!!!!」」」」」



グワワワ!!!



杏子「さあ、かかって来やがれっ!!」


ビシュ!


杏子「だありやぁ!!」


生徒7「げると…!!」


ズドオッ!


杏子「ヒエイイーー!!」


生徒8「るーーとっ!!?」


バ タ ーー ン ! !


女子生徒2「きゃあああーーー!!!」


杏子(そうだ!その調子でもっと騒ぎやがれ……!!)


杏子(お前らが騒げば騒ぐほど、さやかの奴が姿を現すのがはやくなるだろうからなあ……!!)ニヤリ…!


生徒6「くっ…!こ、こいつ強いぞ!?」


生徒9「屈強な男が数人がかりで挑んでも、まるで歯が立たねえ…!」


…コツ。…コツ。


「……なんの騒ぎよ」


生徒6「あ……!」


「あたしとボインちゃんの甘い時間を邪魔するなんて……」シュル…。


生徒10「さ、さやかさん……!!」


さやか「覚悟は出来てるんでしょうねえ……!!」ペロッ…!



ゴゴゴゴゴ……!!!!!


……ユラ~~……!!


杏子「うっ!」


杏子(!?…辺りの空気が変わりやがった…!!)


さやか(…ふふふ…!)


コツ…!コツ…!


女子生徒1「あっ!さやかさん!?」


杏子(…ついに現れやがったな…!)


杏子「……『神さやか』!!」


さやか「………」ユラ~…!


ザーーー……!!

…いかがでしたか?

次回からは杏子とさやかの激しいバトルが始まります。

『奴ら』も再び暗躍をはじめて、ゲッターの登場にむけて盛り上がっていく予定なのでお楽しみに!

週末に続きを投下する予定なので、その時にまたお会いしましょう!!

ドワオッ!!!

皆様お元気でしたか?

これから続きを投下します。

お楽しみください、ドワオッ!!!


見滝原中学校 上空


ザーーーッ…。


ザーーーッ…。



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ …… ! !



メカザウルス・ギギ『………』


ゴォーーーーーッ!!!!!


ギギ『……パカッ!』


シャーー


ハチュウ人類1「……キキィ!!」


シューーーッ…!


見滝原中学校 近隣の空き地


…ピコーーーン!


所員A「……あれ?おかしいな」


ほむら「どうしたの?」


所員A「今一瞬だけ、レーダーが見滝原の上空に巨大な物体の影をとらえたんです」


ほむら「!!」


所員B「確かか?」


所員A「わかりません…もう何の反応も見えないですし…」ウ~ン…。


ほむら「…『奴ら』が来たのかもしれない…!」


「「ええ!?」」


所員H「ですが博士、レーダーに反応があったのは一瞬だけですよ?」


ほむら「あら、『奴ら』の科学力は私たち人類のはるか上をいっているのよ?」


ほむら「私たちにとっては最先端のレーダー網でも」


ほむら「簡単にくぐり抜ける高度なステルス技術があっても、なんら不思議ではないわ……!!」


所員H「!!」


ザワ…!ザワ…!


所員A「ま、また翼竜の群れが襲ってくるんでしょうか……?」オロオロ…。


ほむら「いいえ。あれは『奴ら』にとってただの斥候のようなものよ」


ほむら「……何より『奴ら』もこないだの襲撃で『ゲッターロボ』の存在を知ったはず……!!」


ほむら「だったら、次の襲撃の際にはおそらく対ゲッター用に『奴ら』の『兵器』が用いられる可能性が高いわ……!!」


所員A「うひぃ!?」


ほむら「…ねえ。万が一の事態にそなえて、完成した『ゲットマシン』を格納した大型トラックが」


ほむら「見滝原の郊外で待機しているはずよね?」


所員F「は、はい…!」


ほむら「なら、今がその時よ!!」


ほむら「トラックを呼び出して、総員戦闘準備!」


ほむら「……これまで私たち人類は『奴ら』のせいで多くの犠牲を強いられてきたけれど、それも今日でお終いよ……!!」


ほむら「『奴ら』に思いしらせてやりましょう!!!」


ほむら「人類の……いや、ゲッターの恐ろしさをね!!!」



「「「「はいっ!!!!」」」」


ーーー
ーー



さやか「………」


杏子「…あんたがさやかかい」


生徒1「きさまは誰だ!?」


杏子「……さすがはほむらが選んだだけあって、いい目つきをしてやがんなあ」


杏子「あの怪物どもと戦うにゃぴったりだぜ……!」ニヤリ…!


女子生徒1「はあ?」


さやか「………」


ーーー
ーー



さやか「………」


杏子「…あんたがさやかかい」


生徒1「きさまは誰だ!?」


杏子「……さすがはほむらが選んだだけあって、いい目つきをしてやがんなあ」


杏子「あの怪物どもと戦うにゃぴったりだぜ……!」ニヤリ…!


女子生徒1「はあ?」


さやか「………」


杏子「あたしはある女に頼まれてあんたを迎えに来たのさ」


杏子「おとなしくついて来てもらうよ……さやかさんよ?」フフ…!


生徒1「きさまぁ!!」


杏子「あらよっと」


サッ


グサッ……ドカッ!!


生徒1「 ぎ ゃ あ ! ! 」


女子生徒2「ひい…!手の甲を傘で刺して、ロッカーに張りつけにしたっ!!?」


杏子「さやか!こんなガキ共といつまでも革命ごっこなんかしてんじゃねえ!」


杏子「あんたにはもっとぴったりの…本物の『戦場』があるぜ!!」


杏子「だまされたと思って、ついて来なよ!!」


さやか「ふん……興味ないね」


杏子「なにぃ!?」


生6、9「「きさま、さやかさんに向かって生意気な口を!!」」


グワッ!


杏子「雑魚どもはすっこんでろ!!」


バキッ!


ズカッ!


生徒9「あぁ~!」


ドカッ


さやか「………」イラッ…!


生徒9「ひっ…!さ、さやかさん……!?」


杏子「ほむらの奴がどうしてもあんたが必要だって言うんでね」


杏子「いやだなんてだだをこねるんなら……腕ずくでも連れていくぜ?」フフ…!


グググ……!!


生徒9「ああ…」


杏子「?」


バーーーーーン!!!!!


…ガシャーーーーン!!!


杏子(!?…ただのビンタで、大柄な手下をふっ飛ばしちまいやがった…!)



ほむら『……「神さやか」は身体能力だけならあなたにも勝るとも劣らない、まさに超人よ!!』



杏子(超人ね…なるほど、ほむらの奴が欲しがるわけだっ!)


杏子(ようやく面白くなってきやがった!!)ワクワク…!


さやか「…誰に頼まれたのか知らないけど」


さやか「ずいぶんこの校舎で暴れてくれたじゃない…」


さやか「神聖なあたしの校舎を騒がせたんだ…」


さやか「…ただじゃすまないよ?」フフ…!


杏子「やるか?」サッ!


杏子「口べたのあたしが口でく説こうなんて、初めから思っちゃいないよ!」


杏子「拳(こいつ)でてめえののびた体を引きずっていくぜ!!」


さやか「………」スッ…。


杏子「……?」


杏子(なんだ…?さやかの奴、これから闘り合おうってのに)


杏子(いきなり目を閉じちまいやがったぞ…?)


さやか「 ひ っ 」


カッ!!


杏子「!?」…ゾクッ!


さやか「 キ ャ ア ァ ! ! ! ! 」


シューーーーー!!!!!


杏子「げっ!」ドワッ!


杏子「ホリャーー!!」


バキッ!!!


さやか(!!)ブハッ…!


ズタッ


杏子(…危ねえ!?まさか神さやかが鋭い『爪』を武器にしやがるとは……!!)


杏子(それに攻撃のスピードも尋常じゃねえ!)


杏子(あいつーー本当に人間か!?)ゾッ…!


シューー……!!


さやか(空手か……)ニィ……!!


杏子「!!!」




さやか「 キ ェ ア ア ! ! ! 」



ビリ!ビリ!


杏子「う!」


「「おお…!?」」


杏子(ちっ…わき腹をかすりやがった!!)ズキズキ…!


ポタ…!ポタ…!



さやか「 キ イ イ --…… ! ! 」



トン!


杏子「……なめんなぁ!!」


ストンッ!


さやか「あ!」



杏子「 わ お - っ ! 」



ドカッ!!


さやか「ぐ……!?」


クルクルクル……シュタッ!!


さやか「…ふふふ!」


杏子(…やはり、並みの人間とは動きが違う…!)


杏子(それに恐ろしくタフだ…)


杏子(あたしの蹴りをみぞおちにまともにくらってるのに)


杏子(…笑顔なんざうかべやがって!)


杏子「こいつあできるぜ……!!」ニヤリ…!


さやか「ひっ!ひっ!」ヒヒヒ…!



「……そこまでですわ!!」

…いかがだったでしょうか?

今回の投稿は以上になります。

来週からまた私生活が慌ただしくなりそうなので、更新は1回のみ・またはお休みをいただくかもしれません…orz

それではみなさん、またお会いしましょう!ズワッ!!

皆様お元気でしょうか?

週末が仕事で埋まっているので今日続きを投下させていただきます。

今回の内容は原作に無い、全編オリジナルの展開になります。

なので多少の違和感があったり、セリフまわしがおかしかったりするかもしれませんがご容赦ください。

それでは続きをお楽しみください、ドワオ!!


コツ…!コツ…!


さやか「!……ひとみか……」


仁美「…さやかさん。あなたともあろう御方がたった一人の侵入者に」


仁美「なにを手間取っておられるのですか?」ハァ…。


さやか「うるさいな…ちょっとウォーミングアップをしてただけだよ…!」


杏子(あいつは…たしか…)


杏子「あんたは…たしか…『志筑仁美』…だっけ?」


杏子「『恭介の軍』でサブリーダーをやってるとかいう…」


仁美「あら、わたしのことをご存じなのですか?」


仁美「勝手にわたしたちの校舎に押し入ってきた賊とはいえ」


仁美「上流階級に属する者として、きちんと挨拶はしなくてはいけませんわね」


仁美「どうも、はじめまして。革命組織『恭介の軍』でサブリーダーを務めております」


仁美「『志筑仁美』ともうします…お見知りおきを…」ペコ…。


パアアァァーー!!


杏子「お、おう…」


杏子(なんか空気が華やかな感じに変わった…!?)


杏子(これがガチもんのお嬢さまオーラってやつか…すげえや!)


杏子「……ども。あ~、ちなみにあたしはだな……」


仁美「貴女の自己紹介などけっこうですわ」


杏子「あ!?」


仁美「…この神聖なる『さやかの校しゃ』に侵入した時点で、貴女の運命は決まっているのです…!」


ゾロ…!ゾロ…!


杏子(なんだ…?女どもがゾロゾロと出てきたぞ…!?)


仁美「……貴女には可及的速やかに……死んでもらいます!!」


シャキーーーン!!!


杏子「!!」


杏子(…こいつら、よく見るとどいつもこいつも帯刀してやがる…!)


杏子(あれは西洋剣、いわゆるサーベルってやつかっ!)


女子生徒4「ふふん!」チャキッ!


女子生徒5「………」ジャキン!


仁美「……上流階級に身を置く女性というのは、実にいろいろな習い事を学ぶものですわ」


仁美「そしてその中には自分の身を護れるように護身術もふくまれていて」


仁美「『剣術』や『抜刀術』…そういった攻撃的な領域のものも、その気になれば習得できますの……!!」ザッ…!


ジャキッ!!!


仁美「そして軽くて取扱いやすいサーベルを用いた剣術は、わたしのもっとも得意とする分野ですわ…!」


仁美「当然、『恭介の軍』の同志の皆さまやさやかさんにもわたしがレッスンをしてさしあげました」


仁美「……さやかさんも最初からお得意のサーベルを使えば、無駄に血を流すこともなかったでしょうに……」ハァ…。


さやか「……ちっ!」フキフキ…。


杏子(オイオイオイ…!ほむらの奴からは『志筑ひとみ』は単なる金づるくらいにしか聞いてなかったけど)


杏子(こいつもこいつでやべえスキルを持った、立派なテロリストじゃねーか!?)


杏子(……こりゃあ気を引き締めてかからねえとな……!!)ペッ…!


ザザザザッ!!!!


杏子(手下どもに取り囲まれた…!)


女子生徒6「ふふふ…!」


女子生徒7「くすくす…!」


ジャキンッ!!


生徒3「おお!出たぞ、志筑さんの必殺のフォーメーション『死のリング』がっ!!」


生徒2「…敵を取り囲み、一子乱れぬ動きで同時に突きをおみまいする、まさに必殺技!!」







生徒2(……と見せかけて、実は仁美さん以外の生徒はただのブラフ!)


生徒2(周りの生徒の動きに気をとられた相手を、仁美さんが神速の突きでしとめるのだっ!!)


生徒2(赤髪の少女はたしかにさやかさんと渡り合えるバケモノだったが……)


生徒2(これでおしまいだな!!)ニヤッ…!


スチャッッッッッ!!!!!


仁美(……ふふふ……!!)


杏子(…多勢に無勢、か…。素手ならどれだけの大人数に囲まれても問題ないが)


杏子(全員が得物を持っているとなると、少しやっかいだな)


杏子(……しゃーねえ。本当は『奴ら』とかち合った時用の武器だが……)


杏子(『アレ』を使うか……!!)


さやか「……ちっ、ひとみぃ!そいつはあたしの獲物なんだけど!?」イライラ…!


仁美「…さやかさん、明日はわたしたち『恭介の軍』の名が世に広まるかどうかという大事な日なんですよ?」


仁美「もし、さやかさんの身に万が一のことがあっては困りますわ!」


仁美「あなたを、そして『彼』の名誉を護れるのなら、わたしはどうなったってかまいませんわ」


さやか「……フン!」


さやか(…かわいい奴め、ふふ…!)


生徒10「…あっ!仁美さん、奴を見てください!!」


「「!?」」


カチャ…。カチャ…。


杏子「よォ。長話は終わったかい?」ニィ…!


仁美「!?」


女子生徒1「みんながさやかさん達を会話に気をとられてた隙に、赤髪が変な武器を鞄の中から取り出したわ!」


生徒2「なんだあれは!?」


さやか(あれは…多関節の武器だから『三節棍』か…?……いや、ちがう!)


さやか(尖端に鋭利な刃物がついている……ということは、あれは……!)


さやか(『槍』かっ!!)


仁美(くっ…!わたしとしたことが、相手の武装を許してしまうとは不覚ですわ…!!)


杏子「すまねえな。本当はこんなもんを使わずに正々堂々と勝負をしたかったんだけど……」


杏子「そっちは大人数のうえに、刃物まで持ちだしてきたんだ」


杏子「……だったら、あたしも武器に頼ったってしかたないよなあ~?」


ニヤァ~!


生徒4「ひっ!?」ビクッ!


仁美(みなさん!どうか冷静になってください!!)


女子生徒6(ひ、ひとみさん!!)


仁美(見たところ、相手は相当な手練れ…!)


仁美(わたしの全力の一突きならばしとめられると思いますが)


仁美(おそらく一騎討ちではこちらの動きを見切られて、返り討ちにあう可能性が高いですわ……!!)


女子生徒7(そ、そんな…!?)


仁美(……だからこそ、みなさんの協力が必要なのです!!)


仁美(みなさんの完璧なフォーメーションがあれば、敵の注意は必ずそれるはず…!)


仁美(そうなれば、勝ったも同然ですわ!!)


仁美(…わたしが奴の隙を突いて、一撃のもとに倒します…!)


仁美(……いいえ!必ず倒してみせますわ!!)…キリッ!


女子生徒4(だ…大丈夫かなぁ…)


女子生徒5(……今のあいつ、なんか鬼に金棒って感じでヤバさがダンチなんですけど……?)ブルブル…!


ヒソヒソ…ヒソヒソ…。


杏子「……ちっ。なんだよ、仕掛けてこねえのかよ!」


スタッ…!


女子生徒4(わっ!動いた!?)ドキッ!


仁美(…まずい!先に動かれてはやっかいですわ…!)


仁美(皆さん!けっして慌てずに、動きと呼吸を合わせて、奴の注意を引いてください!!)



((((は、はいっ!!!!))))


ジャキッッッッ!!!!


杏子(おっ!ようやく仕掛けてくるか…?)


生徒4((………))カタカタカタ…!


杏子(……でも残念。内心ビビりまくってるのが、丸わかりだぜ……?)フフ…!


杏子(このまま仕掛けさせるのも悪かないが…ほむらの奴と『無事に戻る』と約束しちまったからな…)


杏子(……よし!思う存分ビビらせて、お得意のフォーメーションをとやらを台無しにしてやるぜっ!!)



ニヤッ……!!

…いかがだったでしょうか?


駄文しか書けないので違和感を感じてしまうかもしれませんがお許しください…。


それではみなさんまたお会いしましょう、ドワオ!!!

みなさんこんばんわ。

ホントは続きを投下する予定はなかったのですが、せっかくコメントをいただいたので強行で更新することに決めました。

つくづくチョロい人間ですよ、俺ってやつは……(;^_^A

ちなみに前回の投稿で修正する箇所がいくつかあったので報告させてもらいますね。

448の女子生徒1のセリフ、正しくは「みんながさやかさん達の会話に気をとられてた隙に、赤髪が変な武器を鞄の中から取り出したわ!」です。

453の杏子のセリフ、正しくは(……よし!思う存分ビビらせて、お得意のフォーメーションとやらを台無しにしてやるぜっ!!)です。

失礼しました……。

それでは続きをお楽しみください、ドワッ!!


杏子「…………」


…ギロッ!!


女子生徒4(ひっ……目が合った!?)ドキッ…!


仁美(今なら先手が取れますわ!)


仁美(みなさん、行きますわよ……!!)


杏子「……いつまであたしを待たせやがんだ、ゴラァ!!!」



ドオン!!!



「「「「「!!!!?」」」」」ビクッ!


杏子「もうキレた!……こうなりゃ弱そうな奴から順に、ぶっ殺してやんよっ!!」


ジロオッ!!!


女子生徒4(え…ちょ、それって私のこと!!?)


ドックン…!ドックン…!


女子生徒4(ヤバいヤバいヤバいヤバい…………!!!!)


女子生徒4(殺らなきゃ殺られる、殺らなきゃ殺られるぅ……!?)


女子生徒6(ちょ、ちょっと…!)


女子生徒5(大丈夫だから、落ち着いて……!!)



女子生徒4「う……うわああああぁぁぁぁーーーー!!!!」



ダッッ!!!



仁美「!!?」


仁美(なんて馬鹿なマネを……はっ!?)


杏子「………」ニィ…!


仁美(ば、バレてる…!)


仁美(あの赤髪の少女は目の前の斬りかかってくる相手ではなく)


仁美(この中で一番の実力者であるわたしの動きを、完全に警戒していますわ…!)


仁美(こうなっては…奇襲どころか、どんな攻撃も通用するわけが……!)



『……あなたを、そして「彼」の名誉を護れるのなら、わたしはどうなったってかまいませんわ』



仁美(……そう……ですわ。わたしはただの捨て石……!)


仁美(組織の中心であるさやかさんを……そして愛する『彼』の名を冠するこの組織を護るためには……!!)


仁美(ただひたすらに、突撃あるのみですわっ!!!)



ゴオッッ!!!


バッッ!!


女子生徒5(え、仁美さん仕掛けるの!?)


女子生徒7(あ~もう!めちゃくちゃだよう~~!!)


女子生徒6(……しかたない!こうなったら全員であいつを倒そう!!)



「「「ダァーーー!!!」」」



杏子(ふふ…!案の定、フォーメーションを捨ててただ闇雲に突っ込んできやがったな……!!)ニヤリ…!


ドドドドドーーー!!!


さやか(これは……まずい!!)


さやか「止せ、ひとみぃッ!!!」


杏子「後先考えずに突っ込んで来るその姿勢、嫌いじゃないよ……だがなあ!!」


杏子「この流杏子さまを、その程度でやれる相手だと思うなよ!!」


ジャララ……!


杏子「てめえらとは…潜った修羅場の数が違ぇんだよーーー!!!」


ビュン…!ビュン…!ビュン…!



杏子「 わ お お お ーーーー ! ! ! ! 」



ブオオォォーー……ドガアアァァン!!!!!


女子生徒4「ぎゃっ!!」ドカッ!!


女子生徒5「がぁ!」バキッ!!


女子生徒6「ひっ…!」ボカッ!!


女子生徒7「あう…!」ドゴッ!!


仁美「きゃあ!!?」バゴーーーン!!!



…バターーーーーン!!!!!



さやか「!!!」


生徒10「げえぇー!?あの妙な武器を振り回して、5人いっぺんに倒しちまった!!」


杏子「ふっ…!安心しな、峰打ちだよっ!」



ドワオーーーッ!!!


さやか「…どけっ!ひとみ!!」


ダッ!


杏子(およ…?)


仁美「………」


生徒2「大丈夫ですよ、さやかさん。気を失っているだけです」


女子生徒2「…ただ、頭を強く打っているみたいなので、念のために病院に連れて行ったほうがいいかも…」


さやか(……くっ……!!)ググ…!


さやか「……ねえ、あんた達」


生徒2「はい!」


さやか「早くひとみを病院に連れて行ってあげて」


女子生徒2「…わかりました」


さやか「気をつけろよ…!もし、ひとみの身になにかあったら……その時は…」



さやか「………あんた達を、殺すから……!!」



ゾクッ!!


「「は、はいっ!」」


ダッダッダッダッ…!!


さやか(……ひとみ……)


杏子「……おーおー!泣く子も黙る大物テロリストの『神さやか』さまが」


杏子「お仲間の心配とは意外だなぁ?」


さやか「…黙れ。あんたみたいなどこぞの馬の骨に、あたしの何が解るのよ?」


杏子「馬の骨だあ!?…ふん!あたしが馬の骨なら、あんたはただの中二病の色狂いじゃねーか!!」


さやか「なに……!?」ギロッ…!


杏子「聞いたぜ?『恭介の軍』とかいうふざけたグループ名を名乗っているのは」


杏子「死んじまった昔の男に、まだ未練があるからなんだってなあ?」


さやか「!!」


杏子「…情ッッさけねえよなぁ~!?」


杏子「愛だの恋だの言ってんのも気持ち悪ぃけど」


杏子「死んだ男の名前を勝手に騙って、そのあげくにテロ活動とか……最高にキモッ!!!」ゲロゲロ!!


杏子「…その恭介って男も、あんたのせいであの世で迷惑してんじゃないの……」



さやか「 黙 れ え え え ! ! ! 」



さやか「お前ごときがぁぁ!!気安く恭介を語るなあああああ!!!!!」



ダオォーーーッ!!!


杏子「おっと!」スス…。


さやか「お前になにが解る!!?」


ヒュンッ!ヒュンッ!


さやか「物心がついたときから、自分よりはるかに劣った猿(にんげん)たちに囲まれて育つことを強いられた、あたしの孤独がっ!」


ビシュッ!ビシュッ!


さやか「血の繋がった実の親でさえ、哀れで未熟な生き物としか認識できなかった、あたしの絶望がっ!!」


さやか「お前に解るかッ!!?」


杏子「……んなもん、知るかよ!!!」


バキーーーッ!!!


バシッ!……シュー……。


杏子(こいつ…!)


さやか「この世界はあたしにとって、巨大で騒々しい猿の檻の中も同然だ……」


さやか「そんな拷問に等しい狂った世界で、あいつの…『上条恭介』の音楽だけが、あたしにとって唯一の安らぎだった……」


さやか「…あいつは…本物の天才だったんだよ……」


さやか「あたしは勉強でも運動でも誰にも負けたことはないし、誰かに心を許したことはない!」


さやか「ただ…そんなあたしでも、あいつが奏でるあの美しい音色にだけは、心を奪われた…」


さやか「…知ってる?恭介の弾く曲には、なんていうか…『心が暖かくなる』優しさがあったんだ…」


杏子「あ…?」


さやか「……きっと恭介が生きていたら、いつかはモーツァルトやバッハみたいに音楽の歴史にその名を刻んでいただろうね……」


杏子(………)


さやか「……気がつくとあたしはあいつが弾く曲に……ううん、『上条恭介』という人間に夢中になっていたよ……」


さやか「…あいつの家に押しかけて曲を弾いてくれるようにせがんだり」


さやか「演奏会の応援にウキウキしながら出かけたりしてさ…」


さやか「しまいには手作りのお弁当を作って、恥ずかしがりながら渡してあげたこともあったよ……このあたしがだよ?」


さやか「我ながら似合わないことばっかやってたけど……あの頃は本当に毎日が楽しかった……!」


さやか「あたしは……いつのまにか恭介に『恋』をしていたんだ……!!!」


さやか「『恋』をして………そして『幸せ』だった………」


杏子「……だが、奴は死んじまった……」


さやか(………)


グググッ……!!!


さやか「……そうだッ!!」


さやか「あたしと恭介の平穏で幸せな毎日は、ある日なんの前触れもなく終わりを告げた……!!」


さやか「演奏会の帰り道で、居眠り運転で信号を無視したトラックに跳ねられて、恭介は……あっけなく死んでしまった……!」


さやか「突然の別れを受け入れられなくて…あたしはしばらくの間、抜け殻のような状態で暮らしたよ…」


さやか「…あまりに現実感が無さすぎて、涙すら流れなかった…!」


杏子「…そうかい。そりゃご愁傷様だ…」


さやか「…だが、あたしはいつまでも悲しみにひたってはいなかった…!」


さやか「あたしは自分と同じような孤独を抱えていたひとみと話し合いながら、恭介の生きた証を……」


さやか「せめて恭介の名前だけでも、世に残せないかと2人で模索した」


さやか「そして……その答えを『革命』の中に見つけたのよっ!」


さやか「あたしの天性の頭脳とカリスマ性……そして人を人とした扱わない冷酷さを組織の結束に応用し」


さやか「そこにひとみの無尽蔵の財力を加えれば……!!」


さやか「ゆくゆくは国を乗っ取り、歴史にその名を刻める組織が作れるとの結論へ至った!!」


さやか「……こうして『上条恭介』の名は革命集団『恭介の軍』として再びこの世に生を受けたのよ……!!」ククク…!


杏子「………」


さやか「他の学生運動のグループたちが学校側や国家権力に敗走したのに対し」


さやか「あたし達『恭介の軍』だけが勝利をおさめ、ついにはこの『さやかの校しゃ』を手に入れた!」


さやか(……しかし、この勝利もただの足がかりに過ぎない……!!)


さやか(あした早乙女研究所で官房長官を抹殺し、声明を発表することで)


さやか(われわれ『恭介の軍』の名はいっきに世間に知れ渡ることになる…!)


さやか(そこから先が…本当の『革命』のスタート地点なんだ!!)


さやか(恭介…待たせちゃってごめんね…あと少しだから……!!)


さやか(あと少しであなたの名はーー)



さやか(ーー『歴史』になるッ!!!)

…いかがだったでしょうか?

次回でVSさやかの決着がつき、いよいよ本格的なゲッターロボサーガの再現が始まる予定なのでご期待ください!

それでは皆様、また来週お会いしましょう!ドワオ!!

皆さんこんばんわ。

週末の予定が仕事で完全に埋まっているので変則的になりますが今日続きを投下させていただきます。

それでは続きをお楽しみください、ドワオッッ!!!


さやか(…ひとみが言っていた通り、明日は『恭介の軍』の運命が決まる大事な一日だ…)


さやか(これ以上、こいつの妨害を許すわけにはいかないーー!!)


ギロッ!!


杏子「…長ぇ自分語りは終わったかい?」ポリポリ…。


さやか「……あんた、なんて名前だったっけ?」


杏子「あたしか?あたしは『流杏子』、日本一の武道家さっ!!」ドワォ!


さやか「ふーん……あんた、たしか『ある女』に頼まれてあたしを迎えに来たとか言ってたよね……」ユラ~…!


カチャッ…!


女子生徒1(あ!さやかさんがサ-ベルを手に…!)


生徒10(ついにさやかさんが本気になったんだ……!!)


ザワ…!ザワ…!


さやか「あたしの答えを教えてあげようか…?」


さやか「…どこの誰であろうと、われわれ『恭介の軍』の邪魔をする奴は決して許さない…!!」


さやか「血まみれで床に横たわることになる、杏子(あんた)の死体があたしの答えだッ!!!」



ジャキッッ!!


ビリリリッ!!!


杏子(殺気と圧がハンパじゃねえ!…ついに本気になりやがったな…!!)ニヤッ…!


杏子「上等だぁ!!!」


杏子「こちとらはなからてめえを叩きのめして、引きずって連れて帰る予定だったんだ!」


杏子「……なによりあんたのその女々しい根性が、あたしは気にくわねえ……!!」


杏子「殺しゃしねえが…こっちも武器を使って、本気で相手してやんぜ!!!」


杏子「覚悟しやがれッ!!!!!」



ザ ッ ッ ! ! !




……キーーーーーン……。




((!!?))


さやか(……何だ、今の感覚は……!?)


杏子(……前にもこうして武器を手に取って、さやかと闘りあったことがあったような……!?)


さやか(そんな馬鹿な!…でも、これはデジャヴなんかじゃない…!!)


杏子(直感で解る……!!これは、たしかに『以前』にあった出来事だ……!!)



((この記憶は……いったいなんだっ!!?))



「さやかさん!……ああ!」


さやか「!?」ビクッ!


杏子「!!」ハッ…!


ズズ…!


「さやかさん……さやかさあん……!!」


生徒11「…あれ、杉山か!?」


ズリズリ……!!


女子生徒1「ひっ…!み、見て!杉山の腕……!!」


生徒12「うわあ!!す、杉山の片方の腕が……」




「「「腕が無い!!!」」」



杉山「あ、あぁ…!」


ドカッ…。


さやか「どうしたのよ杉山その腕は!?」アセッ…!


杉山「…ちまった…」


さやか「なに!?」


杉山「みんなと教室で明日の準備をしてたら…いきなり『トカゲ』みたいな、『人間』みたいな変な生き物が窓から来て…」



杉山「おれの腕を食っちまったんだ!」



杏子「!」


さやか「……!!」


ダッ!…ポイ、ドカッ!


杉山「ぎゃん!」


杏子「待て、さやか!行くんじゃねえ!」


杏子「『奴ら』かもしれねえ…そうだ!きっと『奴ら』だ!!」


杏子「『奴ら』がここに来たんだ!!!」


さやか「あんたの相手は後だ!」


さやか「誰かそいつをおさえてろ!!」


生徒10・11「「は、はいっ!!」」


ガシッ!!


杏子「うぉ!…さやか、待て!」


杏子「てめえもそいつと同じようにやられるぞ!!」


さやか「……ふん!」


タッタッタッタッ……!


さやか(…窓から入ってきた化け物に、腕を食われたですって…?)


さやか(そんな与太話、信じられるか……!!)


さやか(本当はなにがあったのか、あたしがこの目で直接たしかめてやる!!)


さやかの校しゃ 2階 教室前の廊下


スタ…。スタ…。


さやか「…うっ!」


さやか(これは…強烈な血の匂い!?)



カリ…。カリ…。カリ…。



さやか(!!)



カリ…。
 

 カリ…。



さやか(そんな、まさか…!?)



さやか(ほんとうに、教室の中に『なにか』がいるっ!!?)



カリ…!カリ…!


 カリ…!カリ…!


  カリ…!カリ…!


さやか「 う っ ! ! 」



ハチュウ人類1「………」



ジロッ…!!



さやか「げっ!?」



ガタッ!ガタッ!



ハチュウ人類1「………」



ヌゥ~…!!


さやか(ば、化け物だ…本当にいた!!)


ドンッ!


さやか「うっ」


……ズズズ……!!


ハチュウ人類2「………


さやか「ひっ…!?」


杏子「…ったく、雑魚どもめ!よけいな手間をとらせやがって…ん?」パン、パンッ


さやか「ひ…うひぃ……!!」


ハチュウ人類1「………」


ハチュウ人類2「………」


杏子(あーあ…。ほれみろ!さやかの奴、さっそく『奴ら』に囲まれてやがる…!)


杏子(どうしようか…助けるか…?)


杏子(………いや、あたしだって殺し屋どもと対決させられたんだ!)


杏子(ふふふ…!超人(さやか)と怪物どもの戦いか…見ものだな!!)


さやか「ぎ…ぐぎぃ……」ハァ…ハァ…!!



ザーーーッ……。




さやか「ぎゃああああああああああ!!!!」


…いかがでしたか?

今週の投稿は以上になります。

隼人がハチュウ人類と遭遇するシーンは石川先生の画が永井先生の画と似ている時期なので、まるで「デビルマン」を読んでいるような大迫力のホラー描写なのでぜひ手に取って読んでもらいたいですね。

それではまた次回お会いしましょう、ドワッ!!!

皆様お待たせしました。

これから続きを投下します。

お楽しみください、ドワ!!!


ハチュウ人類1「グルルル……!!」ダラ~ッ…!


生徒13「」


生徒14「」


生徒15「」


ハチュウ人類2「…グフフ…!」


さやか「ひいっ…ひゃあっ!」ハァ…ハァ…!


さやか「げえっ、げっ!」


ハチュウ人類2「グワ!!」


バッ!グオーーー…


さやか「 き ゃ あ ! ! 」


…ガシィ!!


ハチュウ人類2「!?」


さやか「カ~~~!!!」


ガリ!ガリ!


グシャ!グシャーーン!!


ハチュウ人類2「~~!!?」ジタバタ…!


さやか「ひえっ!!」


バリッ!


ハチュウ人類1「キイィ…!」


バサッ!


さやか「はひっ!?」


さやか「ぐわーっ!!」


ドカーーッ!


ハチュウ人類1・2「「!!?」」


バターーン……!!


さやか「くくっ…!」


さやか(…どうだっ!1頭の化け物の頭半分をもぎ取ってやったぞ!!)



ハチュウ人類2「……うぐっ」



ムクッ…。



さやか「……!!」サァーー…!


さやか(し、死なない…!こいつら、不死身なの……!?)ゾー…!


ハチュウ人類1「 キ --- ! ! ! 」


バッ!


さやか「ひっ!?」ビクッ!


さやか(……ハッ!そうだ、サーベルなら……!)


さやか「えいっ!!」


ジャッ……ズボッ!!


ハチュウ人類1「!!?」


さやか「 き ぇ や あ あ ーーー ! ! ! 」


ドカーーーッ!!


さやか「はぁ…!はぁ…!」


ハチュウ人類1「………」


ニヤァ…!!


さやか「 ! ! ! 」


グググーー……!!!


さやか「ひっ……!」


ガシャーーーン!!


さやか・ハチュウ人類1「「!?」」


…パチパチパチッ!!!


杏子「ふふ…やんややんや!!」ピー!ピー!


杏子「さっすがさやかさん!」


杏子「その怪物どもを初めて相手にしたわりにゃあ、なかなかの戦いぶりだったよ!!」


杏子「……まさにゲッターロボの乗組員にはぴったりだ……!!」


ニヤッ…!


さやか「」ポカーン…。


ハチュウ人類1「ギ……!!」


ハチュウ人類2「ギィ…!」


杏子「……だけどね。そいつらを相手にする時ゃ普通のやり方じゃあだめさ!!」


ジャラ……!!


杏子「…『奴ら』はしぶといハチュウ類でね…!」


杏子「一部分をやっつけても他の細胞は生きてるし」


杏子「そしてすぐ再生してもと通りになっちまう……!!」


ジャキーーン!!


さやか「……」ハァ…ハァ…。


ハチュウ人類1「 く わ ーー っ ! ! ! 」


バサッ!!


杏子「くさい奴はもとから断たなきゃだめっ!!」


杏子「首をはねて、高電圧で細胞をひとつ残らず焼きつくすなさ……こんな風になぁ!!!」



ズ バ ッ ! ! !



ハチュウ人類1「……!!」


ハチュウ人類2「キィ……!?」


ズサッ!!


ピッ…ビビビーーー!!!


杏子「さやかの手下はあっさり殺せても!」


杏子「あたしたちは違うぜぇーー!!」


…ボァ!メラメラーー!!


ハチュウ人類2「きえっ…!」


バサッ!


杏子「おっと、逃がすもんか!」


ジャラ……!!


杏子「攻撃範囲を伸ばすための多関節だっ!」


杏子「てめえらの逃げ足なんざ、槍(こいつ)なら余裕で追いつけるぜ!!」



ドワーーー…… ズ バ ッ ! !



ハチュウ / 人類2 「 / 」


ザーーーッ……!!


杏子「…ふう。さすがはほむらが作った対ハチュウ類武器だ」


杏子「ちょっと扱いづらいが、びっくりするほどの威力だよ……槍(こいつ)は!」フフ…!


さやか「……」


杏子「おいさやか、さっきまでの威勢はどうした?」


杏子「顔がひきつっちゃってんぜ…へへへ!」


さやか「」


杏子「ん?」


ジョロロ……。


杏子(……ありゃ……少しビビらせすぎちまったか……)


杏子「……ま、まあ無理もないか」へへへ…。


杏子「なにせ今まで怖いものなしの革命グループの親玉でいたんだからな」


杏子「安心しな。あの怪物どもをいきなり見たら、誰でも腰を抜かすさ……」コホン…。


さやか「」ボーゼン…。


杏子「それにこれからは世界一『奴ら』に詳しい早乙女ほむら先生が」


杏子「この怪物どもについてあんたを教育してくれるしよ?」


グサ…ヒョイ。


ハチュウ人類1「」


さやか(……!!)


ジリジリ…。


杏子「ん…?どうした、さやか?」


ガシッ!


杏子(!!…鉄パイプを持ちやがった!)


杏子「てめえ…!」


さやか「!」


ブオンッ……ビュー!!


杏子(あ…?どこに投げてやがんだ…?)


ピューー……ガシャーーン!!





ハチュウ人類3「キィ……!!」


バサッ!


杏子「まだいたか、この野郎!」


杏子「待ちやがれえっ!!」


ブオン……バサバサッ!!


杏子「しまった、反応が遅れた!」



ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ …… ! !



杏子「!!?」


ザーーー…!


ザーーー…!



ゴ ゴ ゴ …… ! !



メカザウルス・ギギ『…………』



ゴ ゴ ……… ! ! !



さやか(!!?)


杏子「こ、こりゃあ………」


杏子(こいつが…ほむらが言っていた『奴ら』の兵器か……!!)


ゾクッ…!


ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ …… ! ! !


杏子「もう…時間がねえ!」


杏子「行くよ、さやか!あんなのが襲って来たら」


杏子「こんな学校はすぐにおしまいだ!!」


ダッッ!!


さやか「!!」


ダッッ!!


首長竜(左)『グワーーッ!!』


首長竜(右)『ギャオオーーー!!!』


ギギ『ギギ……!!』


ズガガーーーッ!!!


バリーーン!!


ガガ……!!


杏子「そら、来た!!!」


ダダダーーーッ!!!


ガガガッ!!!


 ガガガッ!!!


生徒B「わああ!!」


生徒C「なんだぁ!?」


ガガ…! ワーッ! キャーッ!




ほむら「…現れたわね…!」


ほむら「ふふふ…!ついに姿を見せたわね…化け物どもめ…!」フフ…!


所員A「は、博士…なぜ笑っていられるんですか?」アセッ…!


ほむら「それはね…怪物どもはゲッターロボが動き出すことを恐れていると確信できたからよ……!!」


ほむら「これまで巧妙に姿を隠し続けていたのに、今『奴ら』はあんな物を持ち出して、ただの学校を襲っている…!」


ほむら「それはあの学校にゲッターのパイロットである杏子とさやかがいるからよ!!」


ほむら「そんなに2人の命が欲しいのね……」


ほむら「……絶対に渡してなるものか……!!!」ギリッ…!


ほむら「さあみんな、行くわよっ!!」


ほむら「2人をなんとしてでも助けるのよ!!」


「「「はいっ!!!」」」


ほむら(杏子…さやか…待っていて……!!)


ほむら(心強いプレゼントを今、あなた達に届けてあげるわ……!!!)


ガガ…!!


トレーラー『イーグル号、ジャガー号、ベアー号、発射準備完了!』


『ゲッターロボ、発進用意!!』


ドワワーーーッ!!!

…いかがだったでしょうか?

ついに待ちに待った瞬間が近づいてきましたね!

この続きは週末に投稿する予定なので、あと少しだけお待ちください!

あとゲッターロボの登場シーンではちょっとしたサプライズ演出も予定してあるので、そちらもお楽しみに!

それではみなさん、またすぐにお会いしましょう、ドワオ!!!

みなさまお待たせしました。

これから続きを投稿させていただきます。

それから前回の投稿で入力ミスを見つけたので訂正させていただきます。

498の杏子のセリフ、正しくは「首をはねて、高電圧で細胞をひとつ残さず焼きつくすのさ……こんな風になぁ!!!」でした。すみません…。

それでは続きをお楽しみください、ドワオ!


ズガーーーー!!!!


ギギ『ぎゃあ~~!!』


ガラガラガラーー!!!


杏子・さやか「「わっ!!」」


ガ ン ッ !


さやか「!!」


杏子「さやか大丈夫か!?」


さやか「うう……」ポタ…ポタ…!


杏子「ほれ!肩を貸してやるから、歩けるか?」


さやか「……」


杏子「大丈夫だっ!少し前まで殺し合いをしてたからって、あんたを見捨てたりしないよ!!」


杏子「あたしがあんたを必ず助け出してやる!……だから、な?っ」


さやか「……わかった」


ガシッ!


ズガーーー!!!


「「「わあ!」」」


杏子「あぁ!……ちくしょう!関係ねえ生徒たちまで巻き込んじまった!!」ドン!


首長竜(左)『ギャオオーーン!!!』


バリッ!ボリッ! 


杏子「すげぇ暴れっぷりだ…!」


杏子「とてもじゃねえが、手におえる相手じゃねえ……!!」


さやか「………………」


杏子「くそっ、ほむらはなにをもたついてやがんだ!」


杏子「このままじゃあたしたちまで『奴ら』の餌食だ!!」


見滝原市街


ガーーー!!!


シャーーーーッ


キリ…キリ…。


所員I「ベアー号発射準備OK!」


所員J「よしそのまま待ってください!」


所員K「風速は13メートル」


所員L「ゲッターエネルギーチャージOK……」


所員L「第一ロケット点火!」


ガーーー!!!


所員J「ベアー号、発進!!」


ドワーーーーッ!!!!


ド ド ド ド … !


首長竜(右)『グワーーッ!!』


ドカッ


杏子「ワッ!」


さやか「うっ…うっ…!」


ギュウウ……!!


杏子「ゲ…ゲッ!?バカヤロウ!!」


杏子「あんまりきつくしがみつくんじゃねえ…!」


杏子「二人とも食われちまうぞっ!?」


さやか「ひっ!?」


首長竜(右)『ガーーーッ!!!』


首長竜(右)『 ガ ブ ッ ! ! 』


杏子・さやか「「わわっ!」」


キ~~~ン……!!


杏子「ん!?」


杏子「ありゃあ……ベアー号だ!」


ドッ…!ドッ…!


杏子「!?」


ドシュウーーーッ!


ドシーーーッ!


杏子・さやか「「ヒェッ!!」」


ド~~~~ン!!


ドド~~~~ン!!


首長竜(右)『……!!』


……ドドドド!!!!


杏子「…この…バカタレッ!あたしたちに当たったらどうする!?」


杏子「誰だ操縦者は?……まさかほむらかっ!?」


ほむら『杏子!イーグル号とジャガー号を持って来たわ!!』


ほむら『さやかを連れて乗りこむのよ!!!』


ビューーーン…!!!


杏子「……!!」


キキーーー……!!


杏子「…よし!いくぞ、さやか!!」


さやか「?」


ウィーーーン…。


タン…!タン…!タン…!


杏子「おいみんな!急いでこいつをジャガー号に乗せるんだ!!」


さやか「……あたしをどうすんだ?」


杏子「うるせえ!黙って言われた通りにしろ!!」


ドス


杏子「あんたの仲間のかたき討ちだ!!」


さやか「うっ!?」


ガシャ!


さやか「!!!」


杏子「いいか。あんたはこのマシンについちゃあまったくの素人だ」


杏子「だからあんたは今回はなんにもしなくていい」


杏子「頭にくっつけた電子頭脳がすべてをやってくれるさ」


杏子「……いいか。全集中で、ゲッターの動きを体でつかむんだ!」


さやか「あ、あたしはいやだ……」


杏子「あ?」


さやか「なんであたしがこんなことをしなきゃならないんだ!?」ガバッ!


杏子「うるせえっ!あんたもあたしも、早乙女ほむらの鬼に見込まれたんだ!!」


杏子「運命だと思って、覚悟するんだな!!」


ドスッ!


さやか「うぅ……!」


杏子「……怖いのはてめえだけじゃねえ」


杏子「なん度か訓練を受けたあたしだって、本当は怖いんだ……!」


杏子「よしっ、ジャガー号発進!」


杏子「ベアー号に誘導をまかせろ!!」


バッッ!!


所員B「了解!ジャガー号、発進!!」


ガガガガ!!!!


さやか「わわーっ!?」


ド ド ド …… ! ! !


さやか「 う わ わ ! ! 」


ドヒューーーン……!!


杏子「わははは……さやかめ、腰を抜かすなよ!」


杏子「本当に怖いのはこれからさ!」


杏子「さぁ、イーグル号も発進だ!!」


バッ!


首長竜(左)「ぐわーーー………!!!」


所員M「ひっ……!?」



ガシャ~~~~ン!!!



杏子「 わ っ ! ? 」


ガタガタ……!!


杏子「くそっ!!」


ギュルン!ギュルン!


ド ド ド …… ! ! !


所員F「い、行け!気にせず飛び立つんだ!!」



杏子「 わ お お お お ! ! ! ! 」



ド ド ! !



「 お お ーー ! ! 」



ガシャーーン……ドドーーーー!!!!



杏子『……イーグル号、発進!!』



ドワオオーーッッ!!!

…いかがだったでしょうか?

ゲッターの登場までいけずにもうしわけありませんが、今回の投稿は以上になります。

次回こそゲッターの登場シーンが描かれる予定ですし、ちょっとしたサプライズ演出を企画しているのでお楽しみに!

それではみなさんまた来週お会いしましょう、ド ワ ワ -- ! ! !

みなさまお元気だったでしょうか?

会社の健康診断に引っかかってしまい続きを投稿できずにいました、すみません…(泣)

今回の更新でようやくゲッターロボの勇姿をお見せできると思うので、ご期待ください!

それでは続きをどうぞ、ドワオーーー!!!


ズワワワワーーッ!!


杏子「わははは!…いくぜ…怪物よ!」


杏子「今までよくも好き勝手に暴れてくれたな!!」


杏子「たっぷりと礼をさせてもらうよっ!!」


ズバババ!!!


ドドドド……!!


さやか(い…いやだっ!)


さやか「あたしは怖い……」ハァ…ハァ…。


さやか「誰でもいいから!ここから出してよ!」


さやか「なんであたしがこんなもんに乗らなきゃいけないのよっ!?」


ビューーーン……!!!


ギュルルル!!!


杏子『えい!まずは腕だめしだ!!』


ギギ『………』


ドドーーッ!!


杏子『わっ!?』


杏子(頭頂部からミサイルだって!?……だめだ、間に合わねえ!!)



ズ ワ ッ ! !



杏子『『わわわーーー!!?』』


杏子「「うわっ!!」」



ガ ガ ! !



杏子「「いけねっ!」」


ガガ…!


杏子『うひゃあっ!』


ギュルーーッ!


杏子「……ふう。危なかったぜ……」



ほむら『 こ の お ば か ! 』



杏子「ひぃっ…!?」ビクッ…!


ほむら『杏子!一人で勝手なまねをしないでちょうだい!!』


杏子(やっべ…)へへ…。


ほむら『ミサイルが当たったのが機体の後部だから助かったのよ!?』


ほむら『もし操縦席に当たってたら』


ほむら『杏子、あなたは今ごろ粉々にふっ飛んでいたわよ!!』


ほむら『いいこと……ゲッターロボの操縦はチームワークよ!』


ほむら『一人で勝手なまねをするのは、もう二度と許さないわよっ!!』



ほむら『 わ か っ た わ ね ! ! ? 』ギロッ…!!



杏子『……はああい!』トホホ…。


……ドドドーーー!!!


ほむら「あっ!怪物が飛びあがるわ!」


杏子「逃げるつもりか?」


さやか「……」


ギギ『………』


…ジャキーーッ!


杏子「うぉ!また頭部のミサイルが補充されやがった!!」


ほむら「…いいえ。それだけじゃないわ…!」


ビーン…! ビーン…!


ジャキーーーン!!!


杏子「両肩の6つの穴からもミサイルが生えてきた!!?」


ほむら「……まずいわね。来るわよ……!!」


さやか「……」ゴクッ…!



……ズワッッ!!!



ズドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!



ドワーーーー!!!!!



『わああ!!!ミサイルの嵐だあーーー!!?』


ほむら「上昇するわ!」


杏子「…いいや!このまま突っ込んでやろうぜ!!」


ほむら・さやか「「!?」」


杏子「あの化け物を倒すには、もう『あれ』を使うしかない……!!」


ほむら「……杏子、あなたまさか……!?」


杏子「あぁ!下手に機体の方向を変えるより、そのまま加速して化け物の背後から『あれ』を使って奇襲をしかけるんだっ!!!」


杏子(…怪物め…!調子に乗っていられるのも、今のうちだ……!!)


杏子(今度はそっちが肝を冷やす番さ……!!)


杏子「……行くぜぇ、2人とも!!」





杏子「『合体』だっ!!!」


『ゲッターロボ!』

ささきいさお(佐々木功)
作詞 永井豪・作曲 菊池俊輔


杏子「ほむら!ジャガー号のコントロールをイーグル号に!!」


ほむら「えぇ!」パチッ


杏子「さやか!あたしの機体と『合体』だ!!」


さやか「!?」


ポチッ


イーグル号『ウオオオオオオ………』


ドドーー!!


ピッ!


ガキーーーンッ!!!


ゲッター1『………オオオオオオ!!!!!!』


ビビーーン!!


ゴオワーーーッ!!!


ズワーーーーッ!!!!


ギギ『!!?』


ビキーーーン!!!


さやか(機体の側面から腕が生えてきた!?)


杏子「よしっ!化け物を追い抜いたな…こっから急上昇して、奴の頭上から攻撃だ…行くぜ!!」


グワオオーーー!!!


女子生徒1「…!?」


生徒A・B「「!!?」」


所員F「…!!」


さやか(減速しない……ぶつかるっ!!?)


さやか「 わ あ あ … ! ! 」


ゲッター1『チェェェンジ!ゲッターーー………』



ガシャーーーッ!!!


杏子(へへへ……!!)


ガチャン…ガチッ!!


さやか(ひぃ…ひいぃ…!)


ジャーー!!


ほむら(あぁ…まどか…達人さん…見てくれてる…?)


ほむら「…ゲッター1…合体…成功よ…!」ウルッ…!



ゲッター1『………アアア1(ワンッッッ)!!!』



ドワオオオオオオオオオォォォォォーーーーー!!!!!


ビュオオオオ!!!!


ゲッター1『いくぜ…ゲッターパンチだっ!!!』



ズワッ……バキーーン!!



ギギ『『ギエェッ!!?』』ガガ…!!


首長竜(左)『グオーーッ!!』


ゲッター1『しゃらくせええぇぇ!!!』



ガキッ!!!



首長竜(左)『『グギャァーー!?』』


ゲッター1『………』


ゴゴゴ……!!


ムズッ!!


首長竜(左)『ギャアアア……!!』


ベリ…!バリ、バリ……ブシャアアアーーーーー!!!!!


首長竜(左)『』


杏子「見たかっ!!これが……ゲッターロボの威力だああぁぁ!!!」


バアアアァァァーーーン!!!


ほむら「杏子、いっきにやっつけるわよ!」


ほむら「反撃の隙など許さずに、完全にたたきのめすのよ!!」


首長竜(右)『グオゴゴ……!!』


さやか(……!!!)


杏子「おうよッ!」


ゲッター1『ゲッタートマホークでたたきのめしてやる!!!』


ビキーーンッ!!


三つの心が ひとつになれば

一つの理想は 百万パワー


ゲッター1『ゲッタァーーートマホォオオーーークッ!!』



ジャキィーーーン!!!



ゴオオオオオォォォォォーーーーー!!!!!



ズ バ ッ ! ズ ワ ワ - ! !



ギギ『 ギ ャ ア ア -- ! ! 』


悪を滅ぼせ ゲッタービーム

ゲット ゲット ゲッター

ーーゲッターロボ!


ゲッター1『オオオオオーーーーー!!!!!』


ズ バ ッ !


シャーーーーーーーーッ


首長竜(右)『』


ギギ『……!!』


ドドドーーー!!!


ゲッター1『むっ?』


ほむら「見て!化け物が機械の頭部を切り離して逃げていくわ!!」


杏子「逃がすもんか!」


ゲッター1『ゲッタァアアァウイングッ!!!』


シャキーーーーーン


バサバサバサ……!!!


ゲッター1『化け物め、地の果てまで追いかけてやんぜ!!』



ズ ワ ッ ! !


ほむら「杏子、さやか!安心するのはまだ早いわよ!!」


杏子「わかってるよ、ほむら!」


杏子「怪物どもの仲間はまだまだいる」


杏子「……さあ、行こうぜ!!」


ゲッター1『あたしたちの本当の戦いはこれからだっ!!!』


ド ド ド ーーー ! ! !

…いかがだったでしょうか!?

ついに、ついにゲッターロボの活躍を描くことができて感無量です!!

年末になるので次回の更新はまだ未定ですが、また近いうちにお会いしましょう!

ドワオ!!!

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月19日 (火) 18:06:49   ID: S:B0EnQM

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