【ミリマスSS】絶対恋する七尾百合子 vs 絶対恋させる篠宮可憐 (23)

アイドルマスターミリオンライブのSSです。
恋ってなんだろうね。

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百合子「それでですね、事前にテロリストが校内に侵入したことを察した私は」

P「ハハハ」

可憐「あ、あのぅ……少し良いですか?」

P「ごめん百合子、また後でな」

可憐「すみません。来週のお仕事なんですけど……」

P「あぁ、ここはちょっと分かりにくいよな。今度地図渡すよ」

百合子「……」
 

 
可憐「ご、ごめんね百合子ちゃん。それじゃあ失礼しました」

P「全然気にしなくていいよ雑談してただけだし」

百合子「……」

可憐「し、失礼します……」

P「百合子?」

百合子「プロデューサーさん……」
 

 
百合子「可憐さんってどうしてあんなに良い匂いがするんですか?」

P「知らん」

百合子「えぇ~! どうしてですか、もっと真剣に考えて下さいよ!」

P「いや、本人に聞きなさいよ」

百合子「だ、だめですよ! あんなに良い匂いのする可憐さんにまた近づいたら……」

百合子「私、恋しちゃいますよ!?」

P「なんでさ……」
 

 
P「前に可憐にもらったアロマオイルならあるけど」

百合子「アロマオイルをプレゼントされたんですか!?」

P「必要だからってことでアロマストーンも一緒に」

百合子「アロマストーンも!? どれだけ恋させれば気が済むんですか!?」

P「気は無いんだろうなぁ」

百合子「ちょっと嗅いでみても良いですか? どれどれ……」

百合子「うわぁ……恋の香りがする……」

P「恋って言いたいだけじゃない?」
 

 
P「ん、可憐からLINEだ」

百合子「可憐さんから恋文が!?」

P「大げさだなぁ……。ほら、『さっきはありがとうございました。よろしくお願いします』ってだけだよ」

百合子「う、うわぁぁ!!」ガタガタ

P「どうしたの?」

百合子「こ、こんなの絶対に恋しちゃうじゃないですか!」

P「マジでどうしたの?」
 

 
百合子「想像してみて下さいプロデューサーさん。このLINEはただの御礼の連絡。しかもさっきも御礼は言っているので、謂わば不要なLINEというわけです」

P「ふむふむ」

百合子「それをわざわざ送ってくるということ。このLINEを送る前には可憐さんは絶対に『送っても大丈夫かな……』って思っているハズです。可憐さんが部屋を出て行ってからすぐに連絡が来なかったことがその証拠です」

P「めっちゃ喋る」

百合子「このLINEを送る前、可憐さんは一度プロデューサーさんの顔を思い浮かべて『連絡したいな、でも……』って悩んだ後に『そ、そうだ。さっきの御礼なら…!』って思いつくわけです。しかし文章をLINEに打ち込んだあと、送信ボタンを押すことに少し悩んでしまうんですよ」

P「ちょっと想像つく」

百合子「でもあまり遅くなってしまうと不自然になってしまうし……というわけで『えいっ!』と目を瞑りながら送信ボタンをタップするんです。そして自分の画面に表示されたメッセージを見て『お、送っちゃった……!』って顔を赤らめるわけですね」

P「まじですっごい喋る」
 

 
百合子「そして表示された既読の表示。返事なんてこないかもしれない。期待してはいけないと分かりつつ、動かない画面を見つめてしまうんです。そしてプロデューサーさんから届いた『おう』という短いメッセージを見てパッと花が咲いたように」

P「まだ返してないけど」

百合子「何やってるんですか。早く送ってください」

P「はい、送りました。あ、既読ついた」

百合子「でしょう! 今頃可憐さんはスマホを胸元にキュッと抱きしめて、安心したような柔らかい笑顔で」

P「ん、写真が送られてきた」

百合子「写真!?」

P「2枚」

百合子「2枚も!?」
 

 
P「なんだこれ、試着?」

百合子「見せてもらっても?」

P「どうぞ」

百合子「こ、これは……!」

P「ん? 『先週恵美ちゃんと服を見に行ったんですけど、どちらが良いと思いますか?』ってさ」

百合子「恋しそう」

P「さっきからしてるでしょ」
 

 
P「うーん、どっちが良いかなぁ」

百合子「どうしてそんなに冷静でいられるんですか!?」

P「どうしてそんなに動揺してるんですか」

百合子「このシチュエーション、これは絶対に恵美さんと一緒に『プロデューサーさん喜ぶかなぁ……』ってお喋りしながらキャッキャウフフと色々な服を楽しんでいたに違いありません!」

P「キャッキャウフフて」

百合子「しかも見て下さい、この写真の可憐さん!」

百合子「照れながらも、しっかり服が見えるようにポーズを取っていて、これは『ど、どっちが良いかな……?』って聞いたらプロデューサーさんが『どっちの可憐も綺麗だよ』って答えて『も、もうっ! どっちもはダメです!』って怒りながら嬉しさが顔から溢れ出てしまうような」

P「あ、『両方とも良いなぁ』って返しちゃった」

百合子「このすけこまし!!!」

P「言葉のチョイスが古い」
 

 
百合子「ほら、可憐さんから『どちらか選んでください』って返ってきちゃってるじゃないですか」

P「えぇ~、どっち、どっちかぁ~」

百合子「中学生カップルですかあなたは!」

P「中学生に言われた」

百合子「ほらほら、バシッと選んでくださいよ。ここで選んだ服を可憐さんが明日着てくるんですから」

P「え、そうなの?」

百合子「そうですよ。テンプレ通りじゃないですか」

P「テンプレって何。うーん、じゃあこっちかなー」

P「『わかりました。ありがとうございます』ってさ。」

百合子「見ていてください。明日の可憐さんはちょっと照れながらその服を着てきますよ」
 

 
次の日

可憐「お、おはようございます……」

百合子「ほ、本当に着てきたぁ~!!」ガターン

P「リアクションが昭和」
 

 
可憐「え、え? あの……」

P「昨日言ってた服だね」

可憐「は、はい。実は両方とも買っちゃったんですけど、どっちを着てこようかなって」

P「あ~、もう片方も似合ってたもんね。良かった良かった」

可憐「えへへ……」

百合子「可憐さん」

可憐「は、はい」

百合子「恋しました」

可憐「えっ!?」

P「お願いだから伝わるように喋って」
 

 
百合子「まずですね。可憐さんのその服」

可憐「はい」

百合子「明るい色でありながら全体的に甘めのデザイン。しかしウエストベルトでシルエットは引き締まり、出ているところは出ているプロポーションも際立つ」

可憐「はい……?」

百合子「100点です。恋しました」

可憐「あ、ありがとう……?」

P「あんまり可憐を困らせるなよ」
 

 
百合子「あとですね。可憐さんは顔が良いんですよ」

可憐「えっ……?」

P「急にどうした」

百合子「そんな美人が飛び切りおしゃれして、相手が選んだ服を着てきて、ちょっと恥ずかしがりながら勇気を出したように相手の反応を伺って、『えへへ』なんて微笑んでみてくださいよ」

可憐「改めて言われると恥ずかしい……」

P「困ってる。可憐困ってるから」

百合子「惚れてま、……恋しますよ!!」

P「今違うネタ出そうになったな」
 

 
百合子「とにかく! 可憐さんはこれ以上魅力的になるの禁止です! 恋しちゃいます!」

P「アイドル的にはドンドン恋させていって頂きたいのですが」

百合子「私が恋しちゃうんです! 可憐さんのことが好きになっちゃいます!」

可憐「わ、私は百合子ちゃんのこと好きだけど……」

百合子「そういうところですよ! 顔が良いんだから軽率にそういうことを言わない!」

可憐「ご、ごめんね……」

P「気にしなくて良いぞ」
 

 
百合子「可憐さんは自分の魅力をしっかり自覚して、無闇矢鱈に恋させないように気を付けて頂いて」

可憐「ど、どうすれば良いんでしょうか、プロデューサーさん……」

P「うーんそうだなぁ、ちょっと百合子に抱き着いてみて」

可憐「えっ!?」

P「いいからいいから」

可憐「えっ、と。ごめんね百合子ちゃん、えいっ!」ギュッ

百合子「ほわっ!」
 

 
百合子「あぁ……良い匂いがする……。いろいろ柔らかい……。偏差値の高い顔面がガチ恋距離……、あぁぁ……」

可憐「この後どうすれば良いんですか」

P「しばらく待機」

可憐「は、はい……」

百合子「あわわわ……、こんなの無理ぃ……絶対恋しちゃう……」

百合子「あぁう」ガクッ

可憐「百合子ちゃん!? 百合子ちゃん、大丈夫!?」

P「はい、ソファに百合子を寝かせましょう」

可憐「は、はい! ゆっくり、ゆっくり……」

百合子「……」
 

 
P「そしたら百合子のほっぺを引っ張ってください」

可憐「えっ!」

P「いいから」

可憐「え、えいっ!」ムニッ

百合子「……」

P「もっと強く!」

可憐「ご、ごめんね!」ムニー

百合子「……むむ」
 

 
百合子「ハッ! 可憐さん!?」

可憐「あぁ、百合子ちゃん。良かったぁ」

百合子「うぅん……。どうやら私は可憐さんと禁断の恋を育む夢を見ていたようです」

P「うん、夢だね」

百合子「ん? 私の服からなにやら良い匂いが……?」

百合子「こ、これは! 可憐さんの匂い!? いけない、現実世界でも恋してしまう!」

P「クソッ、早かったか! 可憐、また百合子に抱き着くんだ!」

可憐「え、えっ!?」ギュー

百合子「ほわぁ良い匂い……」ガクッ


律子が止めに来るまでしばらく続いた。

おわり。
 

終わりました。HTML依頼出してきます。
可憐が絶対恋させるウーマンなのが悪いと思います。

百合子がチョロすぎるは悪ではない感じか....
乙です

>>2
七尾百合子(15) Vi/Pr
http://i.imgur.com/CzZuM5B.png
http://i.imgur.com/Fq8bPO7.png

篠宮可憐(16) Vi/An
http://i.imgur.com/SIN74ZY.png
http://i.imgur.com/NfeAaLN.png

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