ｶﾞﾁｬ

乃々「あ……」

乃々（誰か来たようです……）





ﾆｬｱ

乃々「ん？」



雪美「ペロ、ダメ……静かにする……」



乃々（ゆ、雪美ちゃんでしたか……）

乃々（これは予測外れです……次は誰が来るでしょうか）

ｶﾞﾁｬ

乃々「ん……」

乃々（次はどなたでしょうか？）



「お、おはようございます……」ｵﾄﾞｵﾄﾞ

乃々（この声は……）



智絵里「みんな静かですね……私も静かにしないと……」ｵｽﾞｵｽﾞ



智絵里「……」ﾎﾟｽｯ

智絵里「えへへ……」





乃々（おもむろに杏さんと美穂さんの間に座りました）

乃々（あ、何やら取り出して眺めてますね……あれはクローバーでしょうか？）



智絵里「～♪」ﾊﾟｻﾊﾟｻ

乃々（どうやら押花を作っているみたいです……）

乃々（どうしましょう……もりくぼ、そろそろこの沈黙に耐えられなくなってきました）

ｶﾞﾁｬ

乃々（次は誰でしょうか？）

美羽「ん？……みんな静かですね」

乃々（救世主？！）



美羽「……」

乃々（さぁ、いつもの滑ったギャグでこの沈黙をどうにか……）

美羽「…」

ﾊﾞﾀﾝ



乃々「え？」



乃々（えぇ～！）

乃々（あ、あの美羽さんが、沈黙に敗れてただ何もせずに立ち去るなんて……）

乃々（もしかして、もりくぼには見えない結界でもあるのでしょうか……）

ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

乃々（あ、複数の足音がします……今度こそ……）



ﾊﾞﾀﾝ

「ふぁ～……しずかぁ……？」

「みたいでしてー」



乃々（あ……これはダメです。声を聞いただけでダメだとわかりました）

芳乃（何がダメでしてー？）

乃々（ひぃぃぃぃ！？）

こずえ（あきらめー……よくないよー……）

乃々（ちょ……）

芳乃（ほー？）

こずえ（ん……？）



乃々（直接、もりくぼの中へ入らないで下さい！！）



芳乃（これはー、まことに失礼しましてー）

こずえ（邪魔したのー……）

ﾊﾞﾀﾝ



乃々「あ……」

乃々（帰って……しまいました……）

乃々（罪悪感がもりくぼを襲いました）

乃々（ただでさえ、プロデューサーさんから逃げ隠れしてます身上なのに……）

乃々（勝手な八つ当たりでお二人に気を使わせてしまって……）

乃々（穴があったら入りたい気分です……）



？「は、入りたいの……？」

乃々「え？」

乃々（いつの間にかもりくぼの隣に……）

小梅「入ったら二度と出られないけどいいかな……？」ﾆｺｯ

乃々「あの……それはさすがに困るんですけど……」

小梅「だ、大丈夫……」

小梅「苦しいことも、悲しいことも……何も感じなくなるよ……」ﾆｺｯ

乃々「ひぃぃぃぃ！」

乃々（この小梅さんは変だと思いました）

乃々（なので急いで逃げようとしたのですが……）



小梅「どこへ……いくの？」ｷﾞｭｯ

小梅「こっち……だよ……」ｸﾞｲｯ

小梅「さ、一緒に……」ｸﾞｲｸﾞｲｯ

乃々「は、離してください……もりくぼはまだ……まだ……」



小梅「さぁ、唯ちゃんも待ってるよ……」

乃々「ま……待って……」





乃々「ぷ……」

乃々「プロデューサーさぁん！！」

ﾊﾞｯ

乃々「はっ！」

ｶﾞﾂﾝ

乃々「はぅ……」ｼﾞﾝｼﾞﾝ

輝子「だ……大丈夫か？」

まゆ「乃々ちゃん、大丈夫ですか？」

乃々「あ……ここは？」ﾋﾘﾋﾘ



モバP（以下P）「おい、すごい音がしたが大丈夫か？！」

乃々「あ……」

乃々「皆さん……」



乃々「……」ｸﾞｽｯ

P「そんな、泣くほど痛いのか。すぐ清良さんを呼んでくる！」

まゆ「じゃあ、まゆは氷を取ってきます！」

輝子「ふひ……血は出ていないみたいだな……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

乃々「あぅ……」



乃々（皆さんの優しさが心に痛いです……）

乃々（さっきまで……あんな……）



乃々（あ、あれ？）

乃々（どんな夢でしたっけ？……忘れてしまいました……）

乃々（……？？）