女騎士「野菜再生術!」(112)
女騎士「ネギを根っこだけ残し水栽培して再び使う!」
~女騎士宅、台所~
女騎士「さてさて、ネギの根っこちゃん!一週間でどれだけ伸びたかなっと!」
ネギ「腐っちゃった…」
女騎士「!?」
女騎士「しまった、こまめに水を入れ替えなかったからか…ネギの根っこちゃんが腐ってしまった!」
ネギ「伸びたかった…」
女騎士「すまん…だがこれを糧にし!次はニンジンのヘタちゃんを水栽培だ!」
ザクッ
ニンジン「へたーん」
女騎士「これを適当な容器に入れ水を…さて、あとは待つだけだ!」
~それからそれから~
女騎士「一週間ッッ!一週間待ったのだ、私は!ニンジンはどうなっている!」
ニンジン「乾いちゃった…」
女騎士「ぬぅっ!?」
女騎士「今度は水をやらなさすぎたか…」
ニンジン「育ちたかった…」
女騎士「すまん…だがこれを糧にし!次はサツマイモのヘタを水栽培だ!」
ザクッ
サツマイモ「へたーん」
女騎士「ククク…こいつは既に芽が出始めている…伸びるのにそう時間はいるまい!一週間後が楽しみだ…ふふっ…ふはは…ふぁーっはっはった!」
~一週間後~
女騎士「さぁて!サツマイモはどうなった!?」
サツマイモ「くぉぉぉぉぉん!」
ビュルルルル!
グパァッ!
女騎士「ひぃ~野菜のバケモノになっている!?」
サツマイモ「くぉぉぉぉぉん!」
ビシュルルル!
ギシッ!
女騎士「サツマイモのバケモノから伸びた触手が私を捕まえる!」
ギシッギシッ!
女騎士「こいつ…触手を伸ばして私を!」
ギシッギシッ!
女騎士「くっ、亀甲縛り!」
ギシッギシッ!
女騎士「もがけばもがくほど、触手が締め付ける…このような辱しめ…くっ、殺せ!」
女騎士「いや、もっと!もっとだ!」
サツマイモ「!?」
女騎士「触手で股間を擦るんだよぉぉぉ!」
サツマイモ「!?」
女騎士「やれ、やるんだ!」
ギシッギギギギギ!
女騎士「そ、そうだ…い、いいぞ…」
ギギギギギ!
モッサン!ゴッサン!
バビュリュッセルゥゥゥゥゥ!
女騎士「光になれぇぇぇぇぇぇぇ!」
ファサァァァ…
・・・・・
~天界、監視室~
オペレーター「女騎士、量子分解しました」
?「そうか…因果率の変動は?」
オペレーター「0.08%です。空間亀裂の発生はありません」
?「ふむ、予定通りか。しかし、いつ見ても女騎士という奴は汚らわしいものだな…あんなものが特異点だなどと…冗談であればどれほど…」
オペレーター「オーク様…」
オーク「いや、すまんな。そんな顔をさせるつもりではなかったのだ」
オーク「俺は俺の役目を果たすだけだ…もちろん、君も」
オペレーター「…はい」
オーク「…」
オーク(世界は残酷だ…こんな少女に母親の死を目の当たりにさせて、あまつさえ利用させるのだから…)
オーク(だがその悲しみ、苦しみを無駄にはしない…絶望は、俺が絶ち切る…たとえ全てを敵に回してでも)
ブルルッ
オーク(うぉっ。柄にもなくシリアスな雰囲気を出していたら尿意がしてきたぞ…)
オペレーター「どうしましたオーク様?」
オーク「いやなに、なんでもな」
グギュルルル
オーク「いンナッハァァァ!?」
オペレーター「!?」
オーク(い、いかん…尿意と共に腹痛が…)
グギュルルル
オーク「はうわっハァァァァァン!」
プスーッ プスッ プススーッ
オーク「が、ガスが出る!」
オペレーター「っっ!?」
オーク(我ながらなんて臭いガスだ…だがしかし、まだガスだ…実【み】は出ていない……ならセーフ!セーフですぞぉぉぉぉぉ!)
オペレーター「うぅっ…悪臭のあまり吐き気が…オヴェッ!」
ゲロゲロゲロ ビチャッ ビチャッ
オーク「っ!ゲロとメタンガス…いかん!これらが混じりあえば…」
ドクンッ
オペレーター「…っ!?」
ドクンッドクンッ
オペレーター「体が…熱い…血が…目覚める…!」
オーク(しまった!大量のゲロとメタンガスが混じり、大気中の魔力と結び付けば…)
オーク(目覚めてしまう…オペレーターの…彼女の中で眠る『女騎士一族の血』が…!)
ドクンッ
オペレーター「あぁぁぁ!」
ビリビリビリ
オーク「肉体が膨張し…オペレーターの服が弾け飛びそうに!!」
オペレーター「なら!弾け飛ぶ前に!」
ヌギィ
ゼンラァ!
オペレーター「私に流れる血が…服は脱がされるものではなくッッ!自ら脱ぐものだと!そう言っているッッ!」
オーク「目覚めたのか…目覚めて!しまったのか!女騎士の!その忌まわしき一族の血が!」
オペレーター「魔力が…溢れる…これが私の力だと…?」
オーク「魔力と剣技、そして裸力【はだかちから】に長けた一族…それが女騎士一族…」
オペレーター「女騎士一族…?」
ハッ
オペレーター「私が、その一族だと?言うのですか?」
オーク「…」
オペレーター「何故…何故黙っているのですか、オーク様!?答えて、答えて、ください!」
オーク「君は…君に流れる血は…」
ムズムズ
ギンッ
オーク「はうわっ!!」
オペレーター「天高く!そそり勃つバベル!それがオーク様の威力棒!」
オーク「ヴィィィィィ!ヴィィィィィ!」
オーク「ぐぁっ…君の裸力に反応して、この有り様だよ…」
オペレーター「私の裸力に…?」
オーク「そう…こんな姿を見られたくはなかった…だから君の女騎士一族の血を目覚めさせまいとしていたのにっ…俺は!」
オペレーター「太すぎ、長すぎ」ブゥン スバ
オーク「アオッ!? フーッ! アーオ!」
ド ドン……ズウゥゥゥゥゥン……
オーク「エッジの効いたひかりのつるぎで!」
オーク「オークがぶっといマラを切られたら!」
オーク「ぶっといマラを切られちゃったらさぁ!」
オーク「女になるしかないんだよ!」
パアアアアアアアアアアア……
パアアアアアアアアアアア……
オペレーター「おんなの……ひと?」
オペレーター「……きれい」
元オーク「見ているだけの恋は、もうやめる」
元オーク「そして美女と美少女があやしくからみあう!」
オペレーター「ねぇ」
元オーク「ねぇ」
『悪戯(いいこと)してあげる』
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
女騎士「一方私は紫色の地獄にとらわれ喘がされていたのであった」
サツマイモ娘「紫色の地獄ゆーな! 髪が紫色なだけだし!」クチュクチュ
女騎士「あっあっあっあっくっころあっあっもぐらコロッケ!」ビクビクビクビクビク プシャァッ
ーーーーーーーーーーーーーー
>>25から続きます
ーーーーーーーーーーーーーー
オペレーター「オーク様…貴方はいったい…」
オーク「知りたいか?私を…君の母の事…真実…バベル…すべてを!?」
オペレーター「知りたい…私は知りたい!」
オーク「ならば行くがいい!真実を探す旅に!そのために私は!君に力を与えよう!」
ビキビキビキ
オーク「我が肉棒…バベルよ!この小さき人間に、力を…!」
ビキビキビキ
バキンッ
サラララ…
オペレーター「オーク様が!量子分解を…!?」
サラララ…
オーク「そうだ、私を…私の『バベルの因子』を君に託そう…」
オペレーター「そんな…そんな事をしたら!貴方は!」
オーク「いいのだ…これで」
オペレーター「オーク様…」
オーク「さぁ受けとれ…バベルの因子を…」
オーク「そして先に謝ろう、過酷な運命を背負わせることに…」
オーク「だが負けるな、挫けるな、くよくよするな」
オーク「君は強い、強い女性だ…」
ニコッ
オーク「がん…ばれ…がんばれよ…わが…むす…め…」
サラララ…
サラァ…
オペレーター「…」
オペレーター「オーク様、量子分解しました…」
サラァ…
オペレーター「量子分解したオーク様が…私に…」
サラァ…
ドクンッ
オペレーター「!?」
ドクンッ ドクンッ
オペレーター「これは…これが…バベルの因子…?」
オペレーター「体が…熱い…血が…目覚める…」
キィン…
オペレーター「脳内に膨大な情報が流れ込んでくる…」
オペレーター「それでも、まだ分からない事だらけだ」
オペレーター「私は、知りたい。だから、行かなくちゃ」
オペレーター「そうですよね、オーク様…」
オペレーター「父さん」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ズザーッ
剣士「滑り台から砂を流すの楽しひい~!」
ズザーッ
剣士「楽しひい~」
そんな剣士に熱い視線を向ける者がいた。
そう、女技師だ。
女技師「この国の王に言われて半信半疑で来たけど…本当に公園で遊んでいるなんてね」
?「見つかってよかったではないか、主よ」
女技師「とは言っても…まともに話が訊けるのかしら…どう思う?機狼」
機狼「あのようなナリをしていてもかつての英雄、大丈夫でありましょう。それにもしまともに会話できずとも、主ならば問題ありますまい」
女技師「うーん、でもなぁ。すんごく疲れるんだよ、『クロノ』を経由しての脳内スキャンって」
機狼「ですがそれを出来るのは特A級ハッカーである主であればこそ、かと」
女技師「やけにおだてるじゃない。そんな事しても高級オイルは買ってあげないわよ」
機狼「キャイン」
機狼「さて、私の紹介も終わったようですし。あの剣士とやらと接触してみては」
女技師「だね」
タッタッタ
女技師「どうもはじめまして」
剣士「ふぁい?」
女技師「ちょっとお話、いいかな?」
剣士「うーん、いいよ!」
女技師「じゃあ近場のスタバにいこうか」
※スタバ:スターライトバキュームコーヒー
剣士「いいよ!」
ーーーーーーーーーー
~スタバ店内~
剣士「ポイズンタピオカ、ホイップメガ盛りチョコソース鬼掛け、アブラマシマシ、煮玉子ダブル、ネギ山盛り」
女技師「ホットコーヒー」
店員「かしこまりま…」
チクビ クリクリッ
店員「したンナッハァァァァァン!」
ビクンビクンビクン
女技師「普通にやれ」
店員「ではそちらのお客様のご注文から…」
ガサゴソ
ここスタバでは店員が目の前で作るのをじっくり眺めることが出来るのだ。
店員「ポイズンタピオカ…あぁ…いっぱい出てるぅ…」
ボシャボシャ
店員「ホイップにチョコソース…アブラマシマシ…」
スッ
店員「に、煮玉子………」
プルプル
店員「いれちゃうよ…煮玉子いれちゃうよ…私の煮玉子…ふたつも!」
剣士「そだね」
店員「お客様に見られながら!私の煮玉子!ふたつも!同時にいれちゃうよォォォ!?」
ヒュー
ボチャンボチャン
店員「おまたせしました」
女技師「急にテンションさげんなや」
ガサゴソ
店員「はいホットコーヒーになります」
女技師「なんで私のときは普通やねん」
店員「ホットだからって熱く作ってもらえるとでも思いましたかお客様ぁぁぁ!?」
女技師「っ!?」
店員「ここスタバ…スターライトバキュームコーヒーでは、お客様のような高慢な態度はご法度…ゆえにそのホットコーヒーの代金…命で支払っていただきます!」
シュピン!
店員「アイスピックだ!」
女技師「急にアイスピックを出すだなんて穏やかじゃあないわね」
店員「言ったはず!代金は命で支払ってもらうと!」
女技師「客も他の店員も微動だにしない所をみると、どうやらこういうのは珍しくない光景みたいね…」
剣士「そだよ、この店じゃ毎日死人が出てるんだよ」
女技師「…ジーザス」
店員「さぁお客様、お支払の時間です!」
ダダッ
店員「秘技、百烈刺し!」
シュピピピピピピン!
女技師「…」
スゥッ
店員「フハハ!目を閉じるなんて自殺行為!死を覚悟しましたかお客様!そぅら!穴だらけにして差し上げます!」
女技師「…」
女技師「アクセス」
・・・・・
『端末999-zからの接続を確認』
『大容量データベース・クロノ起動』
『高速演算処理要請』
『演算及びフィードバックを開始します』
・・・・・
女技師「っ!」
スッスッスッスッ
店員「!?」
剣士「か、紙一重でアイスピックを回避している!」
女技師「ありきたりだけど…見切ったわ。もう貴方の攻撃は私に届かない」
ドヤァ
店員「は、ハッタリだ!私の攻撃はそう簡単に見切れないはず!」
シュピンシュピン
女技師「無駄無駄」
シュピンシュピンシュピン
女技師「無駄無駄無駄」
店員「くぅっ!」
女技師「ほいっ」
パシッ
店員「あっ!」
店員「素早い手刀でアイスピックを叩き落とされた私!」
女技師「これまでのようね」
店員「くうっ!」
女技師「次はこちらの番ね」
ヌギィ
ゼンラァ…
店員「なぜ服を脱ぐ!そして脱ぐの早いな!一秒で全裸だよ!」
女技師「私の家系は全裸のエキスパート…服は空気のようなものなのよ」
剣士「そうなんだ、すごいね!」
店員「飲食店で全裸など…狂気の沙汰…えぇい、冗談ではない!」
女技師「逆よ。何も身に着けていないからこそ清潔…それが我が一族の考え」
店員「し、知らねぇ~!!」
女技師「おしゃべりはここまで。そろそろ覚悟をきめてもらおうかしら」
ジリッ
女技師「私の命を奪おうとしたんだ…自分がやられても文句は言えないわよね?」
店員「な、何をする気だ…?」
女技師「とっくにご存知なんだろう?」
フリッ
女技師「腰を右に…」
フリッ
女技師「腰を左に…」
フリッフリッ
女技師「右に…左に…右かと思ったら左…左かと思ったら右…」
フリリリリ
女技師「右は左に…左は右に…もはや右と左は同じもの…」
フリリリリ
剣士「あ、あまりの腰振りの速さで腰が二つに見えるよ!」
店員「こ、こけおどしだ!そんなもの私の百烈刺しで!」
シュピピピピピピ
女技師「言ったはずだ、無駄だと」
サッサッサ
店員「あ、当たらない!?確かに腰を刺している筈なのに!?」
女技師「光の速さを越えた腰振りは何物の干渉も受け付けない。そこにあるけど、そこにはない…これぞ女騎士一族に伝わる秘伝の奥義!」
『奥義 インビジブル・ボディ』
カランッ
店員「か、勝てねぇ…このひとには…勝てっこねぇ…」
ガクッ
店員「俺の…負けだぁ…」
ブルルッ
店員「うぉぉっと、負けたショックで尿意が…」
女技師「おや、どうしたのさ?随分苦しそうじゃあないか?」
店員「い、いやなんでもな…」
ブルルッ
店員「ぐぬぅっ!?」
店員(まずい、Nyouiが止まらない…NyouiがTOMARANAI!)
ヌギィ
店員「もうダメだ!放出する!」
女技師「!?」
女技師「よくわからんが止めろ!」
店員「いいや限界だ、出すね!」
女技師「やめろー!」
店員「オフェ」
チョロロロロ…
女技師「あぁ…」
剣士「やっちゃったね」
女技師「止める事が…出来なかった…放尿を止める事が…くうっ!」
店員「アファリュ」
チョロロロロ…
ジョッ
ジョロロロロ…
ドプ…ドプァ…
ドップァァァァァ!
ドップァァァァァ!
剣士「尿波だよ!」
女技師「しかし、この量は!スタバが崩壊してしまう!」
※スタバ:スターライトバキュームコーヒー
店員「店内で放尿してしまった私は、どのみち死罪…ならばこんなコーヒー店など!なくなってしまえばいい!」
ドップァァァァァ!
店員「みんな…みんな…ここからいなくなれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
ズキンッ
女技師「いなく、なれ…だって?」
女技師「私はもう…誰にもいなくなって欲しくないの…!」
女技師「そんな私を前にして!よくもそんな事をのたまえたわね!」
ザザッ
女技師「アクセス…クロノからフォルダをコピー…解凍コード入力…術式使用許可…承認、承認、承認…転送及び構築開始」
ヴゥン
女技師「顕現せよ、『エクスカリバルムンク』!」
剣士「!」
剣士(何もない空間に突然剣が…)
剣士(いや、それよりもあの剣…まさか…)
女技師「伝説の魔剣、エクスカリバルムンク…私の知る…いえ、私の知るデータベース上において、最強の武器がこれよ!」
店員「たかが剣ごときに、この尿波は防げまいよ!」
ドップァァァァァ!
店員「そうら!お前の倍以上はある尿波だ!呑まれてしまえ!」
女技師「エクスカリバルムンクに…」
グッ
ブゥン!
グッパァァァァァァァァ!
店員「尿波が真っ二つに割れ…!?」
女技師「断てぬもの、無し」
ドャァ
店員「いやはやご迷惑をおかけしました」
女技師「まったくよ」
剣士「まだ店内がアンモニア臭いね」
店員「ファブっときましょうか」
※ファブる:ファブリーズを噴く行為
プシュッ プシュッ
店員「こっちにも、あっちにも」
プシュッ プシュッ プシュッ プシュッ
プシュッ
女技師「ぶへぁっ!?」
店員「あっ」
店員「アンモニア臭い顔だったのでつい」
女技師「おめーのせいだろうが」
コシコシ
女技師「へけっ!」
女技師「まぁいいわ、実際アンモニア臭かった訳だし」
店員「お許しが出たところで、もひとつプシュッ!」
プシュッ
女技師「ぶへぁっ!?」
女技師「いいかげ…」
店員「あっそーれプシュッ!プシュッ!プシュッ!」
プシュシュシュシュシュシュシュ!
女技師「ぶ…あ…い、いきが…で、き…」
シロメ グルンッ
女技師「あふぁ…」
バタン
女技師「うぅ…」
ガクッ
店員「ようやく気絶したか」
剣士「ハッ!そうみてーだな」
店員「しかしこんなまどろっこしい事をしなくても、あんたなら…」
剣士「いや、今の俺は少々厄介な体でよ…こうやって高濃度のアンモニア環境下でなければ正気を保てねぇんだわ」
店員「そうだったな。過去の戦いで脳に矢を受けてしまったんだったな」
剣士「おうよ、アンモニアから離れりゃたちまちガキみてーな脳みそになっちまうのさ」
テクテク カチャリ
剣士「しっかし、この女技師の剣…エクスカリバルムンクか…ったく…」
店員「?」
剣士「よく出来てやがらぁ…よく出来た…」
ガシッ
剣士「紛いモンだぜぇぇぇ!」
ブゥン ガシッ バキィッ!
店員「な、何をしているんだ剣士!?ていうか剣が折れ…?」
剣士「な?紛いモンだろ…俺が使うに足る剣はこの世にひとつしかねェ…こいつぁそれのコピーさ」
店員「コピー…?」
剣士「俺の剣…俺の相棒…バルエクスカリバルムンク、のな!」
店員「バルエクスカリバルムンク!?長ぇ名前だな!」
剣士「そうか?俺はバルエクスカリバルムンクってぇのが長い名前だとは思わないけどな。だってバルエクスカリバルムンクだぜ、かっこいいじゃねぇかバルエクスカリバルムンクって」
店員「いや絶対長いってバルエクスカリバルムンクなんて名前」
剣士「俺はそうは思わないムンクがなぁ…」
店員「語尾!混ざってるって!」
剣士「そうムンクか?」
剣士「まぁとにかくだ、目的は果たした」
店員「うむ、あんたからの依頼通りにやったんだ。報酬はたっぷり貰えるんだろうな?」
剣士「もろちん。ついさっきおめぇの野菜口座に100万ネギー振り込んでおいたぜ」
店員「ひゃっほう!」
※野菜口座とはお金の代わりに野菜を預けたり引き出したりする口座の事である。
ちなみに100万ネギーはタマネギ100万個
店員「100万ネギーもありゃあ一生遊んで暮らせるぜ!」
剣士「嬉しそうでなにより。それじゃあ俺ぁ行くぜ。この女技師を連れてな」
店員「おう、あんたとはもう会うことも無いだろうが、達者でな」
剣士「おう」
ヒョイッ
剣士「じゃあな」
テクテクテク
ガチャリ
・・・・・
こうして剣士は女技師を担いで店を出た。
店外では放置されバッテリー切れの機狼が倒れていた。
剣士は機狼も担いでどこかへ歩いていった…
【続く】
・・・・・
~とある小さな村、ボロ小屋~
剣士「さて、と」
ドサリ
剣士「こいつも」
ドサリ
剣士「バッテリー切れ…動力源は…」
ガチャガチャ
剣士「単4電池2本か…GBPなみに省エネだな」
※GBP:ゲームボーイポケット
ガチャガチャ
剣士「テレビのリモコンが確か単4だったな…こいつを持ってきて、と…」
ガチャガチャ
ヴゥーン…
剣士「おっ、起動音っぽい」
ギギギ
機狼「む…ここは…」
剣士「よぅ、狼の」
機狼「貴方は…それにここの位置情報…主は…」
剣士「ちょいと用があってな。俺んちまで来てもらったのよ」
機狼「貴方は…初めて会ったときと随分変わりましたね…いや、それより主は」
剣士「こっちこっち。安心しな、危害は加えてねぇ…寝ているだけだ」
機狼「確かに。それに貴方からは敵意は感じない。信じましょう」
剣士「ハッ!だろうな!俺様が発しているのは敵意じゃなく…」
ヌギッ
剣士「お前さんへの…好意さ!」
機狼「!」
機狼「めんたいこ!」
剣士「ほーらほら、小刻み小刻み」
カクカクカク
機狼「きゃあ!しまってください!」
剣士「いやだね!」
バルンバルン
剣士「機械の穴ってぇのは、どんな塩梅なんだろうなぁぁぁぁぁぁ!?」
機狼「警察を!警察を呼びますよ!」
剣士「警察だぁ?その警察ってぇのはよぉ…」
ガサゴソ パサッ
剣士「こぉんな手帳をもった奴の事かい?」
ニマァ
機狼「け、警察手帳…貴方が警官だと…!?」
剣士「ハッ!そうさ!俺が警察様ってやつよぉ!なんだい、露出狂が警官になっちゃいけねぇってぇのかよ?」
機狼「そ、そんな事は…」
剣士「ちっ、お前さんも『研究所』のやつらと同じ目を俺様に向けやがる…」
機狼「研究所…?」
ムクリ
女技師「っ…」
女技師「なるほどね…貴方も被害者…あの忌々しい、国営研究所の被害者なのね」
剣士「やっとお目覚めかいお姫様…」
女技師「やっぱりお仲間…だったのね…」
剣士「ほぅ、ある程度の事ぁ知ってるような口ぶりだな…お仲間さん」
女技師「私がクロノと接続出来る事くらいご存知なんでしょうに…私がデータでしか知らない事を、貴方は実際に体験している…でしょう?」
剣士「ハッ!回りくどいのは苦手だ。お互い下手に探り合いすンのは止めようや…お前さんの目的はなんだ?」
女技師「私の目的は…」
クルッ
シリアナ ググンッ
女技師「これよ!」
剣士「急に尻穴を見せやがるとは…」
ハッ
剣士「尻穴が…2つ…?」
女技師「そう。私の尻穴は2つある…これは鍵穴でもあるの」
剣士「…話が見えねェな」
女技師「『少女に封じし魔界の扉を開ける鍵穴、2つあり。光の鍵、闇の鍵、差すなかれ。なんぴとも差すなかれ。』…」
剣士「いつぞやの魔王が死に際に残した言葉か…人間を不安にさせる出任せ嫌がらせの類いかと思っていたが…ハッ!本当だったってぇのかい!?」
女技師「そう、だから私の尻穴にふたつの鍵をさしてはいけな…」
チャキッ
剣士「まったく、こうも上手くいくとはねぇ」
ジャラジャラ カギィ…
女技師「か、鍵…!?ふたつの鍵!?まさかそれは!」
剣士「そうさ。光の鍵と闇の鍵だよ」
女技師「馬鹿な…私の尻穴はふたつ…貴方の持っている鍵もふたつ!」
剣士「なんと奇遇な!」
剣士「なんやかんやあって、俺様は光の鍵と闇の鍵を手に入れてよぉ…ネットで色々調べたら、魔界の扉を開ける鍵だって分かってよぉ…お前さんを探し当てたってぇ訳よ!」
女技師「あ、貴方は何が目的なの…魔界の扉を開けてどうしたいの!?」
剣士「はぁ?目的なんざねぇよ…鍵がある。だったら使いたくなるだろうが?」
女技師「あ、貴方は…!」
剣士「さぁおしゃべりはここまでだ。さっそくその尻穴に鍵を差させてもらう!」
ズモォ
女技師「くっ、鍵を差す気ね…させないわ!」
グッ シュピン
女技師「刀手ディフェンス!」
バシッ
剣士「ぐっ!防がれたか」
女技師「若島津…」
ズキンッ
剣士「っ…!?」
剣士「若島津…だと…?」
ギリッ
剣士「違う…俺は」
剣士「俺はSGGKだ!」
女技師「SGGK…スーパーがんばりゴールキーパーね!」
剣士「yes、yes、yes!」
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