ポルナレフ「お、こんなとこに鏡があるぜ」
ポルナレフ「鏡の中にいるオレらからも、オレたちが見えてんのかな。手でも振ってやるか」フリフリ
花京院「前にも話したがポルナレフ、鏡に『中の世界』なんてありませんよ……」
花京院「ファンタジーやメルヘンじゃあないんだから」
ポルナレフ「たしかにJ・ガイルのクソ野郎はそう見せかけたスタンド使いだったがよ……」
ポルナレフ「だけど世界は広いんだぜ? もしかしたら、あるかもしれないじゃあねーかよ」
ポルナレフ「鏡の世界に入れるスタンドとかさー……」
花京院「いや、絶対ない。ありえない。この花京院典明、断言する」
ポルナレフ「強情だなぁー、おめーも……」
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花京院「……ん? 鏡に見知らぬ男が映って――」
ズズズズ…
花京院「なんだこれは!? うわああああああああっ!!!」
ポルナレフ「オイ!? 花京院!? ――どこ行ったんだ!?」
花京院「ここは……!?」
イルーゾォ「……」
花京院「誰だお前は!」
イルーゾォ「オレの名はイルーゾォ」
イルーゾォ「そしてここは……花京院といったな、お前が否定していた鏡の『中の世界』だ」
イルーゾォ「お前は引きずり込まれたんだ……オレの『マン・イン・ザ・ミラー』によってな」
花京院「なんだって!? ぼくは信じないぞ、ウソをつくなッ!」
イルーゾォ「そこの看板を見てみろ……」
花京院「!」
花京院「これは……文字が逆になってる!?」
イルーゾォ「信じる気になったか?」
花京院「いや……こんなのは夢だ! きっと『夢の世界』に違いない!」ギュッ
花京院「い、痛い!」
花京院「なぜだ! 鏡の世界なんてファンタジーやメルヘンにしか存在しないはずだ!」
イルーゾォ「ファンタジーやメルヘンいうなら、夢の世界も十分ファンタジーだろ」
花京院(いずれにせよ、なんとか脱出しなければ……)
花京院「こうなったら……『法皇の緑(ハイエロファントグリーン)』!」
花京院「で、出ない!?」
イルーゾォ「この中にはオレが許可したものしか入れない」
イルーゾォ「オレの能力は、こうやって標的を鏡に引きずり込み、仕留めていくという能力なんだ」
花京院「こんなスタンドがあったなんて……」
花京院「負けだ……!」ガクッ
花京院「ぼくの完全敗北だ……!」
イルーゾォ「ってことは認めてくれるのか? 鏡に『中の世界』があるってことを……」
花京院「ああ……認めるよ」
花京院「これほど強力なスタンドを、ファンタジーだのメルヘンだのとバカにしてすまなかった……」
イルーゾォ「いや、分かってくれればそれでいいんだ」
花京院「ところで……えぇっと、イルーゾォ」
イルーゾォ「なんだ?」
花京院「ぼくは君と和解をしたい」
花京院「その証に、ぼくのスタンドをこの世界に入れてくれると嬉しいんだが……」
イルーゾォ「ああ、いいだろう」
イルーゾォ「花京院のスタンドが中に入ることを許可するッ!」
イルーゾォ「入れたぞ。さあ、和解しよう」
花京院「ありがとう……じゃあ仲直りの印に……」
花京院「エメラルド・スプラッシュ!!!」
ドドドドドドドドドドッ!!!
イルーゾォ「ぐおおオォォ!?」
イルーゾォ「て、てめー! なんてことしやが……」
花京院「エメラルド・スプラッシュ!!!」
ドドドドドドドドドドッ!!!
花京院「エメラルド・スプラッシュ!!!」
ドドドドドドドドドドッ!!!
花京院「エメラルド・スプラッシュ!!!」
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!
花京院「ハァ、ハァ、ハァ……」シュゥゥゥゥ…
ポルナレフ「花京院! おめーどこ行ってたんだ!?」
ポルナレフ「いきなりいなくなるわ、お前のスタンドだけ現れるわで、ビックリしたぜ!」
ポルナレフ「まさか、鏡の中に引きずり込まれたんじゃ……」
花京院「いえ……」
花京院「鏡に『中の世界』なんてありませんよ……ファンタジーやメルヘンじゃあないんだから」
― 完 ―
アニメでイルーゾォ戦が始まったので書いてみました
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