花京院「ポルナレフ」
ポルナレフ「アア!?するわけねーだろこんな道の真ん中でよォ!」
ポルナレフ「そもそもウンコなんてどこにも落ちてねえじゃあねえか!」
花京院「パンツに漏らしただろう」
ポルナレフ「漏らすかよ!おれはもう二十歳越えてんだぞ!!」
花京院「違うのか?」
ポルナレフ「違うに決まってんだろ!オメーなんでハナっからそう断定的なんだよ」
花京院「おかしいな・・・」
花京院「このすえた臭い、完全にウンコだと思ったんだが」
アヴドゥル「肥料の臭いかもしれんな」
花京院「肥料?」
アヴドゥル「人糞を使った肥料だ。作物を育てるのに人糞を使ったりするだろう。おそらく、人糞を使っている農家から、風にのってここまで臭いが来るのだ」
ポルナレフ「ああ、なるほど。田舎にありがちな臭いだな」
花京院「・・・・・・」
花京院「まってください、ここは・・・」
花京院「ここは・・・・・・」ドドド
花京院「砂漠地帯なんですよ?」ドドドドドド
ポルナレフ・アヴドゥル「!!!」
花京院「砂漠に農家なんてあるはずないじゃあないですか」
アヴドゥル「ヌ、ヌウン。確かにそうだ・・・」
ポルナレフ「ウッ・・・・・・おれとしたことが、うっかりアヴドゥルに乗せられちまったぜ」
花京院「・・・・・・」
花京院「肥料の臭いじゃあない、とすると」
花京院「やはり・・・・・・ウンコ」ゴクリ
承太郎「待て、花京院」
花京院「!」
承太郎「そう決めつけるのは時期尚早、というヤツだぜ」
花京院「な、なんだと?」
花京院「この臭いをウンコじゃあないと、きみはそう言うのか?」
花京院「さきほどから絶え間なくぼくの鼻孔を刺激してくるこのすえた臭いをッ!ウンコじゃあないとッ!」
承太郎「・・・・・・」
花京院「しかし、頭っからウンコと決めつけるのは良くないな・・・」
花京院「ウンコとわかってしまえば、そのウンコをひねり出した排泄者を探さなくてはこの場の収まりがつかない。だが、そんな薄汚い犯人探しを、ぼくもやりたいわけじゃあない。ここまで同じ釜の飯を食ってきた仲間ですからね」
花京院「・・・・・・いいだろう」
花京院「承太郎ッ!きみの意見を聞こう」
承太郎「・・・・・・」
承太郎「おれは・・・・・・この臭いを・・・」
アヴドゥル「・・・・・・」ドドド
ポルナレフ「・・・・・・ゴクリ」ドドドドドド
承太郎「・・・・・・『屁』だと、そう確信している」ババァーーンッ
アヴドゥル「!」
ポルナレフ「なにィ!?」
花京院「・・・屁!?」
承太郎「ああ、屁だ」
承太郎「足元を見ろよ花京院。ウンコなんかどこにも落ちちゃあいねえぜ」
花京院「!」
ポルナレフ「それおれが一番最初に言ったぜ」
承太郎「ウンコだったとすると、その臭いの元であるウンコがどこかにあるはずだ」
花京院「じゃあ、やはりパンツの中に」
承太郎「違うな・・・パンツの中にしたにしても、こうも平然とこの場に居るわけがねえ。おれなら、ションベンに行くと言ってすぐにでもこの場を去るぜ」
承太郎「パンツについたウンコを取るためになッ!」
花京院「ハッ!」
花京院(確かに・・・仮にパンツにもらしたとしたら!気持ち悪くていてもたってもいられないはずだ!!この場で平然と立っていられるわけがないッ!)ドドドドドド
承太郎「しかし屁なら、形として存在しなくとも、ウンコみてえな臭いが漂っているってことにも説明がつく」
アヴドゥル「ほう、なるほど」
花京院「・・・・・・屁・・・オナラ、か」
花京院「確かにきみの言う通りだな、納得しましたよ」
花京院「おいポルナレフ、今度からオナラをするなら離れてしてくれよ」
ポルナレフ「待て、なんでおれがしたことになってんだよ」
花京院「承太郎やアヴドゥルが、こんな場所でオナラをするとでも思ってるのか?いい加減にしろよ」
ポルナレフ「そりゃあこっちの台詞だぜ花京院ッ!!」
アヴドゥル「一件落着ですな」
承太郎「やれやれだぜ」
ジョセフ「お~い、なにやっとるんじゃー?」ザッザッ
ジョセフ「あんまりトロトロ歩くようなら置いてっちまうぞォーッ!」
花京院「ああ、すみませんジョースターさん!今行きます!」
『こうしてッ!お下品な事件はきれいに幕を下ろしたッ!』
『・・・・・・かに思えたッ!!』
ザッザッザッザッ・・・
アヴドゥル「フゥ・・・日差しが強くなってきたな」
ポルナレフ「なんだァ~アヴドゥル、もう疲れちまったのか? 休憩するかい?」
アヴドゥル「さっきしたばかりだろう。・・・あまりわたしを見くびるんじゃあない」
ジョセフ「車を手に入れるまでの辛抱じゃ。みな連戦で疲れているだろうが、もう少し我慢しとくれよ」
アヴドゥル「ええ、わかっています」
ザッザッザッザッザッ
花京院「・・・・・・」ピタッ
ポルナレフ「・・・ン?」
ポルナレフ「どうした花京院、急に立ち止まって・・・」
花京院「・・・・・・まだだ」
ポルナレフ「ンン?」
花京院「・・・・・・」
ポルナレフ「・・・なんだァ? 聞こえねえよ」
花京院「・・・くさい」
ポルナレフ「アア?」
花京院「まだ臭いぞポルナレフッ!!」
ポルナレフ「!?!?」
アヴドゥル「どうした花京院?」
ジョセフ「なんじゃあ?突然大声をだしおって」
承太郎「喧嘩か?」
ポルナレフ「く、臭いってなんだよ!」
花京院「まだウンコの臭いがすると言っているんだ! さっきの地点からずっとだ! きさまは歩きながら屁を連発しているのか!?」
ポルナレフ「冗談じゃあねー! そんなことできるかアホンダラーッ!! それにおれは屁なんてこいてねえって言ってんだろォーッ!!」
花京院「じゃあこの臭いをどう説明するッ!」
ポルナレフ「知らねえよ!!」
承太郎「やれやれ、まだ言ってやがるのか」
ジョセフ「なんの話じゃ承太郎」
承太郎「ついさっき、ポルナレフが・・・・・・」
ポルナレフ「・・・・・・ハッ!」
ポルナレフ「しかし、確かにまだウンコの臭いはするな」
花京院「そらみろ! やはりきさまは屁を・・・」
ジョセフ「ウンコじゃとォ~?」
ジョセフ「ラクダの糞の臭いじゃあないのか?」
花京院「ラクダの糞? ジョースターさん、ラクダの糞なんてこの場には落ちてないじゃあないですか」
ジョセフ「ウ~ム・・・」
アヴドゥル「・・・しかし花京院、屁を連発しつつここまで移動するなんて現実的とは言えないだろう」
承太郎「確かに、いくらポルナレフでも無理があるな」
ポルナレフ「いくらおれでもってどういうことだ承太郎!?」
花京院「ですがアヴドゥルさん、臭いはずっと続いているんですよ?」
訂正
花京院「だがアヴドゥル、臭いはずっと続いているじゃあないか」
花京院「屁じゃあないとなると」ドドド
花京院「やはり・・・」ドドドドドド
花京院「この場にいる誰かがウンコを漏らしたとしか考えられない」ドドドドドドドドド
アヴドゥル・承太郎・ポルナレフ「!!!」
シィーーーーーーーーン・・・
ジョセフ「・・・・・・じゃが、みんなウンコを漏らすような歳じゃあないだろう」
花京院「では、ジョースターさんはこの臭いをどう説明するんです。この中の誰かがウンコをした、というのが一番自然な考えだとは思いませんか?」
ジョセフ「・・・・・・フム」
花京院「ぼくだって本当は、仲間を疑いたくないんです。だが、ハッキリさせなくてはずっとこのままだ」
承太郎「一理あるな」
アヴドゥル「・・・・・・」チラッ
ポルナレフ「!」
ポルナレフ「な、なんだよアヴドゥル。なぜ今コッチの方をチラ見したんだァ?」
アヴドゥル「いや・・・・・・」
ポルナレフ「まさか、おれを疑ってんのか?」
アヴドゥル「・・・・・・少しな」
ポルナレフ「アヴドゥルこの野郎!」
ポルナレフ「・・・・・・!!」
ポルナレフ「・・・・・・おい花京院」
花京院「なんだ」
ポルナレフ「おれは、アヴドゥルが怪しいと思うぜ」
アヴドゥル「なッ!」
花京院「アヴドゥルが・・・・・・?」
承太郎「その理由は?」
ポルナレフ「最初に花京院がウンコウンコ騒ぎ始めたときのことを思い出してくれ」
ポルナレフ「その時アヴドゥルは、『肥料の臭い』だと言い出したよな」
花京院「ああ、そうだったな」
ポルナレフ「だが、花京院。オメーが指摘したように、ここは砂漠だ。ちょっと考えればそんなこと『ありえない』ってわかるよな」
承太郎「まあな」
ポルナレフ「てことはよォ~・・・・・・アヴドゥルはちょっとも考える余裕もなく、『肥料の臭い』って言ったんだろうな」
ポルナレフ「誰かが『ウンコを漏らした』という話題をすぐにでも逸らしたかったから、『とっさに』!」
花京院・承太郎「!」
ポルナレフ「考えてみてくれ。この状況で『ウンコを漏らした』って話題を逸らしたいと思うのは、どんな奴だ?」
ポルナレフ「そう、それは・・・・・・」
ポルナレフ「漏らした犯人以外には考えられねえよなァ・・・・・・」ドドドドドド
ポルナレフ「なあ、アヴドゥルッ!!」
アヴドゥル「・・・・・・」ババァーーンッ
花京院「・・・・・・どうなんだ、アヴドゥル」
アヴドゥル「話題を変えるために、つい言ってしまったということは認めよう」
ポルナレフ「ホラな!やっぱそうだったろ!!」
アヴドゥル「だが、わたしは犯人じゃあない」
ポルナレフ「ハァーーー? なに言ってんだテメー!! 今認めたじゃあねえか!!」
承太郎「やかましい」
アヴドゥル「わたしは犯人だから話題を逸らしたかったんじゃあない」
アヴドゥル「あの場にいた誰かが本当にウンコを漏らしたとしたら哀れだと思ったからこそ、誰でもない『肥料』のせいにしたのだ」
アヴドゥル「一番平和に解決すると思ってな。まあ・・・・・・裏目に出てしまったようだが」
ポルナレフ「へっ! 後からならなんとでも言えるぜ」
花京院「・・・・・・」
ポルナレフ「オメーはどう思う花京院」
花京院「アヴドゥルには悪いが、ポルナレフの言い分も正しいように感じる」
ジョセフ「アヴドゥルが漏らすかのォ~?」
承太郎「同感だ。確かにひっかかる部分はあるが、アヴドゥルが他人に罪を擦り付けてねえ点を考えると、アヴドゥルの言っていることは正しいとおれは思う」
承太郎「花京院の疑いはポルナレフに向かっていたからな。自分以外の人間に疑いが向かってんだ。犯人ならほうっておくんじゃあねえか?」
花京院「・・・・・・!!」
花京院「承太郎・・・・・・」
承太郎「なんだ」
花京院「言いにくいんだが・・・・・・」
花京院「あの時きみも、ウンコではなく『オナラ』だと断言したんだったな」
承太郎「それがどうした」
花京院「どうした、だって? ポルナレフの推理で考えると、きみも犯人である可能性だってあるんだぞ」
ポルナレフ「!」
アヴドゥル「・・・・・・」
ジョセフ「フム・・・」
ポルナレフ「確かにそうだが、待てよ花京院! 承太郎は今、アヴドゥルをかばっていたんだぜ」
ポルナレフ「犯人なら、それこそ承太郎が言っていたみてえにこの成り行きを見守る方が賢いんじゃあねえか?」
花京院「そうかもしれないが、ジョースターさんがアヴドゥルをかばう発言をした後に承太郎は『同感だ』と言ったんだ。まるで乗っかるように」
花京院「一人でもアヴドゥルを疑わない人間が居るのなら、犯人がアヴドゥルと確定することはない。だとすると、ここで何も発言しないのは怪しまれる・・・・・・承太郎がそう考えてもおかしくはないんじゃあなあいか」
ポルナレフ「・・・・・・じゃあ、アヴドゥルが犯人だって主張しとけば」
花京院「他人を犯人だと断言するのは、露骨に自分が犯人だと言っているようなもんだろ」
ポルナレフ「そうかァ?」
花京院「それに、ぼくが気になるのはそれだけじゃあない。ぼくには・・・・・・」
花京院「ジョースターさんが一言アヴドゥルをかばう発言をしたのに対して、承太郎は必死に言葉を並べてアヴドゥルをかばっているように感じた」
花京院「そうまるで・・・・・・」ドドド
花京院「自分はジョースターさんの意見に乗っかったんじゃあないと、そう主張しているようにッ!」ドドドドドド
承太郎「・・・・・・」
アヴドゥル「・・・・・・」
ジョセフ「ムムム・・・」
花京院「しかし、これはあくまでもぼくの想像にすぎません」
花京院「承太郎・・・」
承太郎「なんだ」
花京院「ひとつ質問させてくれ」
承太郎「ああ・・・・・・」
花京院「きみはなぜ、ウンコからオナラに話を逸らしたんだ?」
花京院「返答次第では、容疑者をポルナレフからきみに変えるぞ!!」
承太郎「やれやれ、おれは・・・・・・」
承太郎「屁だと思ったからそう言った、ただそれだけだぜ」ババァーーンッ
ジョセフ「なんと!」
アヴドゥル「なにぃ!?」
ポルナレフ「開き直ってんじゃあねーーーッ!!」
ポルナレフ「なんだよ承太郎!!オメーだったのかよウンコ漏らしたのはよォーッ!!」
ポルナレフ「つーか諦めねえでアヴドゥルみてえにもっともらしい理由を言ったらどうなんだァ!?」
承太郎「やかましい!」
花京院「なるほど。ならば・・・・・・」
花京院「やはり犯人はポルナレフだな」ババァーーンッ
ポルナレフ「ハァァァァァァァーーー!?!?!?」ドドドドドド
ポルナレフ「なに言ってんだオメー! 今の承太郎の返答でどうしてそんな結論になるんだッ!?」
花京院「いちいちうるさいぞポルナレフ」
花京院「考えてもみろ、ここでだらだらそれらしい理由を言う方が怪しいだろう」
ポルナレフ「なんだと?」
花京院「承太郎が犯人だったとして、彼ほどの男が、この場面でなんの抵抗もせずにいると思うか?彼なら、きっと我々の納得いくような理由が『作れる』はずだ。だが、そうはしなかった」
花京院「実際に疑いの目が向けられているというのに、承太郎は簡潔に答えた・・・・・・」
花京院「つまり、その簡潔な答えが真実だということだ」
ポルナレフ「オメー・・・・・・」
ポルナレフ「承太郎を買いかぶりすぎだぜ」
アヴドゥル「花京院の言っていることは間違っちゃあいないな」
ポルナレフ「アヴドゥルまでそんなこと言うのかよッ!!」
アヴドゥル「ウム。あ、いやだからといってポルナレフ、おまえが犯人だとは・・・・・・」
花京院「いい加減に自分がやったのだと認めろポルナレフッ!!」
ポルナレフ「花京院テメーッ!!!!」
花京院「さっさと恥ずかしがらずにパンツを捨ててこい。みんなここで待っててやる」
ポルナレフ「決めつけてんじゃあねえぞ!! どうしてそこまでおれを疑うんだッ!!」
花京院「こういうときに、日頃の行いがモノを言うんだ」
ポルナレフ「日頃の行いってなんだよ! 承太郎もおれもそこまでかわんねーだろ!!」
アヴドゥル「なにを言っているんだおまえは」
ジョセフ「オホンオホンッ!」
ジョセフ「アー、盛り上がってるところ悪いが、ちょっといいか?」
ポルナレフ「ン?」
花京院「?」
承太郎「どうした」
ジョセフ「フッフッフッ・・・・・・」
ジョセフ「わし、犯人が誰かわかっちまったぞ」
承太郎・花京院・ポルナレフ「!!!」
アヴドゥル「それは本当ですかジョースターさん!」
ジョセフ「ウム、こういうのはよぉーく観察することが大事だからな。おまえたちのことをじっくり見ていたんじゃ」
ポルナレフ「で、誰が犯人だってんだ!?」
花京院「ポルナレフじゃあないんですかジョースターさん!」
承太郎「もったいつけねえでさっさと言え、じじい」
ジョセフ「わかった、わかった」
ジョセフ「犯人は・・・・・・」スッ
ジョセフ「花京院、おまえだァァァーーーッ!!」ババァーーンッ
花京院「!?」
ポルナレフ「な・・・ッ!!」
承太郎「なにぃ!?」
アヴドゥル「そんな・・・ッ!」
花京院「ど、どういうことですかジョースターさん! ぼくがウンコを漏らしたと、そう言うんですか!?」
ポルナレフ「さすがに花京院はねーよ!」
アヴドゥル「犯人が自ら臭い臭いと言い続けるとは思えませんよ」
承太郎「ついに耄碌したか」
ジョセフ「失礼なことを言うんじゃあないぞ承太郎ッ!」
ジョセフ「花京院、自分の尻を触ってみろ」
花京院「尻?」
ポルナレフ「なに言ってんだじいさん」
花京院「・・・・・・」ソッ
花京院「・・・・・・ハッ!」
ドドド
花京院「こ・・・」
ドドド ドドド
花京院「これは・・・」
ドドドドドド ドドドドド
花京院「ウンコ!!!!」ババァーーンッ
アヴドゥル「ウンコ!?」
ポルナレフ「うそだろ花京院!」
承太郎「・・・・・・」
花京院「な、なぜぼくの尻にウンコが!?」
ポルナレフ「まさか無意識に漏らしたのか!?」
アヴドゥル「・・・・・・まだ若いというのに」
花京院「そんなばかな!」
ジョセフ「アー、落ち着け花京院。おまえさんのじゃあない」
ジョセフ「よく見ろ、そりゃあラクダの糞じゃよ」
花京院「!」
ポルナレフ「ラクダだァー!?」
アヴドゥル「なぜラクダの糞が!?」
ジョセフ「これはわしの予想だが」
ジョセフ「花京院、おまえさっきの休憩地点で低い岩場に腰かけたろう」
ジョセフ「おそらく、そこにへばりついていたラクダの糞が尻についたんじゃろうな」
ジョセフ「野良のラクダか、現地の者のラクダかは知らんが・・・・・・ともかくツいてなかったな」
ジョセフ「『ウン』はついたがのォーッ!!」ワハハハハ
承太郎「・・・・・・」
花京院「ウウッ・・・・・・制服が悲惨なことに」
アヴドゥル「なに、少し我慢すれば乾くだろう」
承太郎「やれやれ、まさか動物のクソだったとはな」
花京院「アヴドゥル、承太郎・・・・・・疑ってしまってすみません」
アヴドゥル「気にするな」
承太郎「誰にだって間違いはある」
ジョセフ「ウム」
ポルナレフ「おれは?」
花京院「悪かったなポルナレフ」
ポルナレフ「おまえなんで謝ってる立場なのに偉そうなんだよ」
承太郎「やれやれだぜ」
『傍観者に徹したジョセフのおかげでッ!ようやくッ!犯人探しは終わりをつげたのだったッ!』
ポルナレフ「まさか本当にラクダの糞だったとはよォ~」
ジョセフ「砂でもかけておくか?」
花京院「そうします」
アヴドゥル「手伝おう」
花京院「いや、これくらいは自分でやるので気持ちだけもらっておくよ」
ジョセフ「では、ついでにここらで休憩するか」
花京院「いいんですか、ジョースターさん」
ジョセフ「少しくらいなら休憩も必要じゃろう」
ポルナレフ「アー、喉がかわいたぜ」
アヴドゥル「そういえば、水を飲んでいなかったな」
花京院「これだけ暑いんですから、脱水には気をつけないと」
ポルナレフ「あ、水もうねえや。アヴドゥル分けてくれ」
アヴドゥル「少しは計算して飲めポルナレフ」
ハハハハハ・・・
アヴドゥル(しかし、花京院についていたラクダの糞はほぼ乾いていたように見えたが・・・)
アヴドゥル(果たして乾燥した糞があんな臭いを撒き散らすか・・・?)
アヴドゥル(いや、せっかく事がおさまったのだ。深くは考えまい)
ザッ
アヴドゥル「・・・・・・ン?」
アヴドゥル「おや、どこへ行く承太郎」
承太郎「・・・ああ、休憩だしな」
承太郎「ちょっとばかしションベンに行ってくるぜ」
花京院「ここでウンコするなんて最低だぞ」【完】
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