とある3馬鹿の非日常 (35)

「上やん、こっちは終わったでー」

「馬鹿っ! 『こっち』ではアルファっていつも言ってるだろ!?」

「えー? その呼び方ださない? 何か厨二丸出しな感じでいややわぁ」

「上やんはそこら辺のセンスは壊滅的だからにゃー」

「だからやめなさいって! アルファ、ベータ、ガンマで呼び合おうって決めたでしょうが!」

「まぁ、身ばれ防止のために呼び名付けるってのと、覆面はええと思うよ?
 昔ながらの泥棒マスクって点はセンスを疑うけどね」

「安いのこれしかなかったんだよ。でも、目と口以外は隠れてるから
 役割的には十分だろ?」

「役割は十分かもしれんけど、めっちゃ目立つでこれ」

「えっ? そうか? 夜だから関係ないと思うのだが」

「お日さん隠れててもそこら中の光浴びまくってんのやから
 外面丸わかりに決まってるやんか」

「そういえば……」

「まぁ、こんなふざけた覆面してる組織他に無いやろうし、
 抑止力になると思えばええか」

「うーん、でも、変に注目されたくからなぁ……。
 よしっ、週ごとに変えていくか、っと、こっち来たからまた後でな」

「頑張ってなー、アルやん」

「ぷはは。その略し方だとアル中みたいだにゃー」

――

「序列?」

「えぇ。暗部組織での序列があるみたいなんです。
 誰が決めたのかは分かりませんが。ほら、こんな紙が」

「へぇー。それって何が基準なの?」

「さぁ……。単純に強さとか?」

「物好きもいたもんよねぇ。こんな事決めて何になるっていうんだか」

「さてさて、我がアイテムは……4位? こりゃまた微妙な……。
 麦野に見せたらぶちぎそうだわ……で、結局1位は……デルタフォース?
 何これ、聞いたこと無いんだけど」

「やっぱりフレンダも超初耳ですか。私も初めて目にしました」

「でも、真相は分からないし、気にするだけ無駄だよねー」

「ですねぇ……。ただ、仮にこれが本当なのだとしたら……出会わない事を超祈りましょう」


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――

チェストーーー!!

上条「うわ……。何だあのバイオレンス女子は……。しかもあの制服って
   常盤台だろ? 色々ストレス溜まってんのかなぁ」

上条「あそこ突っ切った方が早いんだけど……何か絡まれても嫌だし……
   はぁ、遠回りだけどこっちから行くか」

「そこのお兄さーん。そんな貧乏面してどこに行くのかしらぁ?」

上条「げっ……。無差別洗脳女……」

「その呼び方止めなさいよぉ! 人をテロ魔みたいに言ってぇ!」

上条「それじゃあ会う度に能力使ってくるなよ! こっちはやられる度にふらつくんですっ!」

「だってぇ、レベル0にこの食蜂操祈様の能力が効かないなんて、
 精神系最強の名折れじゃない。だから……ねぇ?」

上条「ねぇ? じゃないっての。俺に構う暇があったら
   その虚弱設定を改善する努力をしてなさい」

食蜂「は、はぁ!? だ、誰が虚弱体質ですってぇ!!?」

上条「君だよ君。50mと1500mの記録は?」

食蜂「ふんっ! 50mは11秒で1500mは途中リタイアだけどそれがなにぃ!?」

上条「想像以上だったわ……。小学生の中でも最下層だな」

食蜂「はんっ! この交通手段多様な時代に足が速いからなんだっていうのぉ?
   体力があったら偉いわけぇ!?」

食蜂「そもそも私みたいな高潔可憐なお嬢様にとって虚弱さはむしろ」

上条「っと。特売始まるからそろそろ行くわ。じゃあな」

食蜂「ちょ、ちょっと! 話の途中よぉ!」

――

土御門「かみやーん」

上条「ん? どうした?」

土御門「見たぜぃ見たぜぃ? 常盤台の金髪巨乳可愛こちゃんとよろしくやってるのを」

青髪ピアス「ぬわんやてぇ!! またフラグ立てよったんかこのトゲトゲは!」

上条「待て待て! あいつはお前らが思っているような奴じゃない!
   人で能力開発してくるような危険思想の持ち主なんだって!」

土御門「でもでもぉ? 中学生の金髪ナイスバディなお嬢様なんでしょぉ?」

青ピ「う、羨ましい……僕も金髪巨乳お嬢様から虐められたいわぁ……」

上条「おい、ここ教室だぞ。TPOを考えなさい」

青ピ「くぅぅ! かみやん! そこへなおれぃ! 僕が説教してやる!」

上条「既に着席してるが……お、おい! 授業始まるって!
   小萌先生が満面の笑みで物凄い圧を発してるぞ!」

おちゅ

――

土御門「次の任務だが……どうしたかみやん?」

上条「今度はこれにしようと思うんだが……どうだ?」

土御門「……かみやんがいいんなら特に文句はないけど」

青髪ピアス「いよいよ方向性が分からへんようになってきたな」

上条「な、なにその反応……ひょっとしておかしい?」

青髪ピアス「おかしいのは最初からやから心配せんでええよ。
      それも素顔は隠せとるからな。んで、依頼内容は?」

土御門「とある研究所のメインコンピュータの破壊だ」

青髪ピアス「ふーん、破壊って物理的に壊せばええの?」

土御門「いや、正しい手順を踏まないと完全に消去できない仕組みになっているらしい。
    その手順については既に入手済みなんだが1つ問題があってな」

土御門「今回の依頼なんだが、どうやら裏で統括理事会同士の利権争いが絡んでいるようだ。
    そして、相手側の配下にはあのアイテムがいる」

上条「それって……」

土御門「あぁ。その研究所で待ち構えている可能性があるな」

青髪ピアス「アイテムといえば、レベル5の麦野ちゃんを筆頭に高能力者で構成
      百合グループやなぁ。優しく虐めてくれるんなら大歓迎やけど、
      そうはならんやろうねぇ」

土御門「もし、待ち構えたいた場合、奴らの目を掻い潜ってメインコンピュータを破壊するのはほぼ不可能だろうし、
    鉢合わせしたら戦闘は免れないだろうな」

上条「そんな奴らとの戦闘は避けたいなぁ……」

土御門「それならプランCはどうだ?」

青髪ピアス「妥当やな。相手はこっちの事しらんやろうし、能力者ってレベルが高ければ
      高いほど自分の能力に頼るからね。当たり前やけど」

上条「俺も異論なしだ」

土御門「決まったな。道具は俺が準備しておくから各自シミュレーションをしておいてくれ」

――

絹旗「ほんとに侵入者なんて来るのでしょうか」

麦野「知らないわよ。ただ、あの口ぶりだと来るんじゃない?」

フレンダ「結局、相手も可哀想なわけよ。私たちアイテムが待っているとも知らずにくるんだから」

麦野「分かってると思うけど、情けは無用よ。どの道消すようには言われてんだから。
   滝壺、反応ある?」

滝壺「ううん。能力者の気配は無いよ」

麦野「そっ。分かった」

絹旗「ん……? 何ですかあれ」

滝壺「ゴリラ、だね」

フレンダ「確かに……顔はゴリラ、だけど、体は人間? UMA?」

麦野「馬鹿、ありゃ、覆面だっての。滝壺、反応は無いんじゃなかったの?」

滝壺「無いよ。今も感じない」

絹旗「えっ!? って事は無能力者ってわけですか!?」

麦野「油断するんじゃないわよ。このでかい利権争いに介入してくるような奴だからね。
   無能力者でも何かしらのプロと思っていい。取り合えず滝壺は避難、他は戦闘準備」

滝壺「分かった。逃げとくね」

麦野「絹旗、フレンダ、もう一つ注文。相手の顔は残しておくこと。
   それを証跡にするって上からの言伝」

フレンダ「それは……麦野だけに言ったんじゃ……」

麦野「あ゛? 何か言った?」

フレンダ「い、言ってない! 言ってないです!」

――

青髪ピアス「あらら、一人どっか行ってもうたで」

上条「無理して追う必要は無いさ。俺たちの目的はあいつらじゃないしな」

上条「んじゃ、ある程度近づいたら俺が行くから、後は手筈通りで」

青髪ピアス「あいあいさー」

土御門「了解だにゃー。アルやん」

上条「その略し方やめてっ!」

――

3人の少女と覆面を被った者達の距離が15mまで縮まった時、
僅かながら先頭を歩いていた覆面の一人が片手を挙げて、残りの者達を制止させる。
その覆面は少女達の挙動を僅かだけ観察してから、ダンッ! とコンクリートの
足場を勢いよく蹴りだして、駆けていった。

麦野「私がまず仕掛ける! その後は」

麦野「っっ!? 能力が使えない!! どうなってる!!」

覆面は少女達との距離を9m程度まで縮めた時、服の外ポケットに手を突っ込み、
何かを握りながら素早く抜き出した。そして、その握った物を少女達めがけて勢いよくほうり投げた。

「やばっ! これって、スタングレネー」

防御する暇も与えず、その500mペットボトル程度の大きさの何かは
バァァァン! と轟音と強烈な光を発して炸裂した。

「きゃぁああ!」

『強制睡眠』と呼ばれるその薬品は体内に混入すると2、3秒で人の意識を奪い、
人体への影響はあまり無いものの、その強力すぎる効果から市場へ出回ることは無かった。
その薬品を十分に浸透させた細長い針状の弾丸が銃口からボシュっという音を奏でて放たれる。
無論、脊髄反射的に身を丸ませている少女達に避ける術は無く、ばすっ、ばすっ、
っと、衣服を貫き、柔らかい体に突き刺さった。

麦野「ぐ、く、くそが……」

まさに、2、3秒だけかろうじて意識は保ってはいたが、
その後すぐに体をふらつかせながら少女達は一様にバタバタと倒れていった。

上条「ふぅ。無事に終わった」

青髪ピアス「おっつー」

土御門「んじゃ、後は俺たちがやってくるからアルやんはこいつらを見張っといてくれ。
    朝まで起きることは無いと思うが」

上条「だからそれ止めろって……。了解。後は頼む」

――

滝壺「あの……ゴリラさん」

上条(滝壺だっけ……。どうすっかなー……非戦闘員だって話だけど……)

滝壺「その人達、[ピーーー]の?」

上条「いいや? こっちの用事終わったらそのまま解放するけど」

滝壺「そう……良かった」

上条「お前は何しに来たんだ? 俺と闘うのか?」

滝壺「ううん。闘っても勝てないし……。あなたに興味があって」

上条「俺に?」

滝壺「あなたの周りからAIM拡散力場が消失してる。その理由を知りたい」

上条「プライベートな質問は50万円からになります」

滝壺「分かった。口座番号を教えて?」

上条「えっ? ま、マジ?」

滝壺「うん。本当」

上条「う……。お、おっほん。嘘だよ嘘。悪いけど、俺達に関する事は答えられない」

滝壺「……残念」

上条「……」

滝壺「……」

上条「あの……」

滝壺「何?」

上条「まだ何か用があるのか?」

滝壺「何も無いよ。ここにいちゃ駄目? あなた達が去った後に3人を起こさないといけないから」

上条「こっちの邪魔さえしなけりゃ別にいいけど……」

滝壺「……」

上条(……気まずい)

――

「アルやーん。終わったでー。撤収しよー」

上条(ほっ、助かった)

上条「了解、いつもの場所で落ち合おう」

上条「んじゃあ、俺達これで行くから。後はお好きにどーぞ」

滝壺「うん。また会おうね。アルやん」

上条(ぐっ! き、聞こえてたのか)

上条「じゃ、じゃあな!」

おつかーレ

――

麦野「んっ……」

滝壺「大丈夫? 麦野」

麦野「滝壺?……っっ! あいつらは!?」

滝壺「もう逃げちゃったみたい。私達の任務は失敗。絹旗とフレンダはまだ寝てる」

麦野「そう…………珍しい奴らね。そのまま放っておくなんて」

滝壺「……私達、どうなっちゃうんだろうね」

麦野「さぁねぇ……。消されはしないんじゃない? 利用価値は
   高いだろうし。どんなペナルティが待っているのかは来てのお楽しみね」

――

絹旗「ペナルティ無しってどんな風の吹き回しなんですか? 逆に怖いんですけど」

麦野「無しというより私達の上が統括理事会から除名されたのよ。
   アイテムは吸収されて、相手側の暗部の下につく形になった。
   気に食わないけどね。やる事は今までと同じだとよ」

フレンダ「でも、結局はその上についてる奴らからパシられる
     事になるんだから仕事量的には増えるってわけよ」

麦野「じゃ、あんたが文句言ってくれば?」

フレンダ「……結局、命があるだけ儲けもんだよねー」

絹旗「その暗部はなんていうグループ名なんですか?
   あの時のゴリラ3人組ですよね?」

麦野「聞いてないわ。聞く必要も無いと思ったし。気になるの?」

絹旗「もし……知っていたら聞きたかっただけです。
   超不意打ちでしたが、私達に勝ったんですから」

麦野「思うところは私もあるわ。能力使えなかった点は特にね。
   ただ、変に興味を持つと身を滅ぼすわよ」

絹旗「分かってます。すみません、超失言でした」

滝壺「あっ」

絹旗「どうしました滝壺さん?」

滝壺「多分、あるやんが居る」

絹旗「あるやん? 誰ですその人」

滝壺「ゴリラの覆面の一人」

絹旗「!? 本当ですか!?」

滝壺「うん。AIM拡散力場が不自然に途切れてる場所がある。あの時も同じだった」

麦野「……絹旗、フレンダ。止めときなさい」

フレンダ「私何も言ってないよ!?」

麦野「凄いそわそわしてるじゃない」

フレンダ「うっ……や、やっぱり気になるっていうか……。遠目で見るのも?」

麦野「駄目。要らない事を知って死んだ奴を何人も見てきたでしょうが」

滝壺「大丈夫だよフレンダ。あるやん、この店に入って来ると思うから」

フレンダ「やたっ! これならいいよね!」

麦野「はぁ……。注視はしないこと。普段通りの振る舞いをすること。いい?」

フレンダ「うんうん! 守る守る!」

麦野(でも、本当に偶然? 始末するならあの時やっているだろうし、

   顔合わせ? いや、面が割れてない奴らがするメリットが無い。
   だとしたら? こんな所で遭遇するなんて……よっぽど運が悪いとしか……)

――

上条「ファミレスなんて久々だなー。本当に奢ってくれるのか?」

青髪ピアス「たまにはね。何と言ってもこれから3時間にも及ぶ
      メイド談義に付き合ってもらわなあかんねんから」

土御門「義妹が最強に決まってるんだぜい」

青髪ピアス「土御門君は何でもそれやん! 義妹義妹って
      それ以外の選択肢はないんか!」

土御門「ありえないにゃー。義妹こそ至高であり、この世の真理だ」

上条「ん?」

青髪ピアス「あのね、土御門君。僕は別に義妹を否定してるわけは無いんよ。
      もうちょっと視野を広げて」

上条「お、おい、あれって、アイテムじゃないか?」

「「えっ?」」

青髪ピアス「ほんまや……。全員集合しとるで」

土御門「しかも俺達に気づいてるな……隠そうとしてるみたいだが、だいぶ挙動不審だにゃー」

青髪ピアス「滝壺ちゃんには素顔晒さんかったんやろ?」

上条「あぁ。俺からは何も……」

青髪ピアス「うーん……上は漏らすわけ無いやろし……だとすると……滝壺ちゃんの能力か」

土御門「成る程な。かみやんの周りにはAIM拡散力場が存在しない。
    人が大勢居る中ではそこだけ不自然な無の空間が存在しているわけだ」

青髪ピアス「そっ。あの時にかみやんのAIM拡散力場を探ろうとして
      何も反応が無い事を分かったんやとしたら、逆の発想で調べられるからね。
      周りのAIM拡散力場も消すなんて他におらんやろし」

上条「せっかく誰にも見つからずにやってきたのに……こんな事で身バレするなんて……」

土御門「こればっかりはかみやんの不幸体質のせいとしか言いようがないな」

上条「もうほんとやだこの体質……」

青髪ピアス「どないする?」

上条「仕方ない……。出よう」

――

フレンダ「あっ、行っちゃった……」

絹旗「見た感じは超普通な学生でしたね」

麦野「あんたらキョロキョロしすぎだっての。こっちが気づいてる事
   バレたでしょうが」

滝壺「あるやん……。トゲトゲだった……」

おっつん

おつつ
もっとみさきちといちゃつかせると良いと思うぞ

――

上条(腹減ったなぁ……。あいつら白熱しすぎて結局ジュースだけで
   きっかり3時間粘ることになったし……)

上条(今日はもう半額弁当にするか……えっと、残っているのはのり弁と鮭弁か……
   50円の差はでかいよなぁ。でも、偶には奮発して鮭弁に)

「「え?」」

麦野「あっ」

上条「うおっ!」

麦野「……人の顔を見てその反応は失礼じゃないかしら?」

上条「すみませーん! これ譲りますのでごゆっくりー!」

麦野「ちょっと待って」

上条「は、はい?」

麦野「ご飯はこれから?」

上条「そ、そうですが」

麦野「それなら一緒に食べない? 
   これから関わる事になるんだし、ね? 勿論、代金はこっちで払うし、
   何でも食べていいから」

上条(い、いかん、いかんぞ上条当麻。これは悪魔の誘いだ。
   目先の餌に迂闊に手を出した代償は平穏な日常の崩壊が待っているのだ)

上条「あの、悪いんだけど」

麦野「良かった。快諾してくれて。早く行きましょ」

上条「そんな強引な!? って力強っ!」

――

麦野「ほんとにファミレスで良かったの?」

上条「普段貧乏生活送ってるからあんまり高い物食べても胃が受けつけない気がして……」

麦野「へぇ、苦労してるのね」

上条「まぁ……色々と」

麦野「これからよろしくね。アイテムのリーダーとして正式に挨拶させてもらうわ」

上条「……よろしく」

麦野「浮かない顔ね」

上条「……暗部同士で繋がっても良い事なんてないし」

麦野「それは同じ意見だけど、でも仕方無いじゃない。
   私達の上が居なくなった以上、あなた達に取り込まれるしか
   道は無かったんだもの」

上条「そうだな……問題はそこじゃない……問題なのは」

上条「アイテムが俺達の顔を知ってるって事だ」

麦野「……どうするつもり?」

上条「……決めた。麦野、まずはあんたからだ」

麦野「っっ」

上条「俺と友達にならないか?」

麦野「はぁ?」

――

フレンダ「何それずるい! あれだけ私達には注意したのに自分だけ!」

麦野「偶然よ、偶然」

滝壺「麦野はあるやんと友達になったの?」

麦野「口頭ではね」

絹旗「そ、それでは、私も超友達申請されちゃうのでしょうか?」

麦野「さてねぇ……。どんな意図があるのやら」

――

上条「という訳でつい……」

土御門「ほんとフラグ立てるの好きだにゃー」

上条「うっ。面目ない……。ただ、顔を知られたからにはああするしかなくて。
   物騒な事はしたくないし」

上条「お前達はどうする? 麦野とは連絡つけれるけど」

青髪ピアス「可愛い子揃いやけど遠慮するわぁ。あの子ら暗部やしね」

土御門「同じくお断りだ」

上条「だよなぁ……」

――

麦野「ねぇ? これ、男からすると良い匂い?」

上条「う、うーん……甘ったるい感じで、どことなく夜の世界を
   彷彿とさせて……好き嫌いは分かれそうだな」

麦野「それならこっちは?」

上条「これは……セレブリティな感じで……よく分かりません」

麦野「中々良いのが無いわねぇ」

上条「あの、麦野さん?」

麦野「んー?」

上条「明らかに場違いな感じがするのは俺の気のせい?
   俺以外全員金持ちオーラだだ漏れで居心地の悪さが半端じゃないんですが」

麦野「気にしない気にしない。一緒に居る私がお金持ちなんだから」

上条「さいですか……」

麦野「でも、友達ってこういう事するんじゃないの?
   居たことないから分かんないけど」

上条「方向性は間違ってないんだけど……」

麦野「今日は香水は諦めるかー。次はあっちの店に行こー」

上条「そろそろここのエリアから離れません? 0を後2個無くしてほしいんですけど」

――

上条「結局買ったのはそのコートだけか」

麦野「まっ、今日のところはね」

上条「ちなみに……お値段はいかほどで?」

麦野「30万くらいだったかしら?」

上条「さんじゅう!? ほ、ほぉー。俺の食費1年分がそのコートに?」

麦野「悲しくなるような事言わないでよ……」

上条「悲しいのはこの経済格差ですよ」

麦野「……まぁ、それは置いといて」

麦野「この後アイテムの集まりがあるんだけど来る? 会っておきたいんでしょ?」

上条「そうだなぁ……。じゃあ、そうしますか」

麦野「ナンパは禁止だから」

上条「しねぇよ!」

暗部になっても貧乏なのか上条さん

この上条さんには給料30万くらいありそうだけどな…

――

麦野「というわけで、上条よ」

上条「よろしく」

滝壺「かみじょー? あるやん?」

上条「そっちは夜の名前だ」

フレンダ「はいはい!! 質問! 質問!」

フレンダ「年は? 能力は?」

上条「16歳、レベル0!」

絹旗「映画は? 映画は好きですか? それも超B級映画!」

上条「可もなく不可もなく!」

サバ缶ー
今度公開される超B級映画がー
かみじょー、かみじょー。あるやん、あるやん。うん、こっちの方が良い

麦野「あんたらストップ。テンション上がりすぎよ」

麦野「そんな男ひでりだったの?」

絹旗「別に男に飢えてるわけじゃありませんけど……
   超友達になりたいという事であれば……無下にするのもよくありませんし」

滝壺「私はあるやんと友達になれて嬉しい。あるやん良い人だと思うから」

上条「ありがとな。でも上条って呼んでくれない?」

滝壺「あるやんの方が語呂がいい」

上条「うん。上条でお願い」

フレンダ「上条! サバ缶食べる?」

上条「サバ缶ってそんなに押す要素ある?」

麦野「ったく。結局浮かれてるんじゃない……」

――

絹旗「上条! 今日は『ギガシャークVS貞子』の公開日なんです! 観に行きましょう!」

上条「あのサメは一体何と戦っているんだ? 本格的に何でもありになってきたな」

絹旗「シャークシリーズはどこまで観ました?」

上条「本編は観てないなぁ。あのシリーズは予告編で満足するから」

絹旗「はぁ……。上条はシャーク映画の楽しみ方を全然分かってないですねぇ……」

絹旗「想像つきますよ? サメが超暴れまわるシーンでお腹一杯になっちゃったんでしょう?」

上条「まさにその通りだ」

絹旗「いいですか? あの映画は人と人、人とサメとのチープな心理描写を経ないと
   あの大味なシーンでカタルシスを得る事はできないんです!」

上条「えっ? あの映画ってそんな楽しみ方できるの?」

絹旗「むしろそこがあの映画の超醍醐味なんです! 映画まで後2時間ありますから
   それまでに今までのおさらいをしてあげます」

上条「う、うん絹旗さん。ただ、悲しい事に今月金欠なので、この映画を見に行くと
   晩御飯のおかずを一品減らさないといけなくてですね、悪いんだけど」

絹旗「チケット代なら大丈夫ですよ。関係者から何枚か貰ってますので」

上条「何そのコネクション」

――

フレンダ「ねね、上条はどのサバ缶が好き?」

フレンダ「結局は味噌に行き着くと思うんだけど」

上条「生粋の日本人として味噌煮は外せないなぁ。カレー味もたまに食べるけど」

フレンダ「上条は分かってるって訳よ。これ、最近でたんだけど、食べてみて」

フレンダ「はい、あーん」

上条「いやいや、公の場でそんなバカップルみたいな事やらないから。
   そのまま渡してくれよ」

フレンダ「いいじゃん! 一回やってみたかったの!」

上条「お前は好奇心を満たしたいのかもしれないけど俺にも羞恥心があるの!」

フレンダ「ケチケチ! ドケチ!」

上条「子供かっ!」

フレンダ「ふんっ! 絶賛学生期間中って訳よ! 学校には行ってないけど!」

上条「いきなり重い話をするなよっ!」

――

上条「何してるんだ? そんな所でボーっとして」

滝壺「AIM拡散力場を感じてる」

上条「……それって楽しいのか?」

滝壺「楽しいよ? 人によって違うから、飽きない」

滝壺「でも、かみじょうが来てから何も感じれなくなっちゃったけど」

上条「おぉ、悪い……これでどうだ?」

滝壺「あっ、また能力が使えるようになった」

滝壺「かみじょうのそれは、範囲を変えられるの?」

上条「ある程度はな」

滝壺「そうなんだ」

上条「しっかし今日は良い天気だなぁ。干した布団もしっかり滅菌
   されて良い気分で眠れそうなのですよー」

滝壺「……かみじょうは凄いね」

上条「いきなり褒められるとなんか照れるなぁ」

滝壺「麦野も、絹旗も、フレンダも、かみじょうに対する
   警戒心がなくなってきてる。皆、暗部に居るから人を疑って生きてるのに」

滝壺「かみじょうには、不思議な魅力があると思う」

上条「……そりゃどーも」

――

食蜂操祈が上条当麻に目をつけたのは全くの偶然の出会いからだった。
デッドロックと呼ばれる者達に襲撃されてから数日が経ったある日、
心の傷も癒えないままに現場に赴くのにはどうしても知りたい事があったからだ。
情緒不安定になりながら死を覚悟したあの時、颯爽と現れて
傷つきながらも窮地を救ってくれた、狐面の正体を。

食蜂(やっぱり、痕跡は無し、か……。さぁーて、早速手詰まりになったわねぇ)

「あれぇ? ここら辺に落としたと思ったんだけどなぁ」

食蜂(んー? こんな廃ビルの屋上に落し物?)
  
食蜂「そこのお兄さん」

上条「んっ?」

食蜂「こんな所で落とし物? 人の事言えた義理じゃ無いけど、
   何も無いビルの屋上に来る理由なんてあるわけぇ?」

上条「あっ、お前……」

食蜂「何? 私を知ってるの?」

上条「い、いや、その制服ってあの名門の常盤台だろ? 珍しいなーって思っただけ」

食蜂(よく見ると体格は似てるわねぇ……。こんな普通力高めの男子が
   あんな事できるとは思えないけど……一応、確認してみようかしらぁ)

食蜂「お兄さん」

上条「はい?」

食蜂「突然で悪いんだけどぉ、頭の中、覗かせてねぇ?」

食蜂「えいっ☆」

上条「ん?」

食蜂「……え?」

上条「何してるんだ?」

食蜂「リモコンは壊れてないし……何であなたそんな平常力を保っていられるわけぇ?」

上条「何を言ってるのかさっぱり分かりません。何これ、新手の遊び?」

食蜂「あ、遊びぃ?」

食蜂(無意識下で出力を下げてたってことぉ? それなら)

食蜂「出力を限界まで上げて……えいっ!」

上条「…………」

食蜂「…………」

上条「これは俺が悪いの?」

食蜂「ど、どうして能力が効かないわけぇ!?」

上条「えっ! お前さっきから能力使ってたの!? あぶねぇ!」

食蜂(精神系? 電気使い? いや、そもそも能力に対する干渉すら)

上条「常盤台は淑女なお嬢様の集まりだと聞いてたけど、
   実態は無実の一般人に向けて平然と能力ぶちまける危険集団だったんだな」

食蜂「なぁんですってぇぇぇぇ!!!!」

おつかーレ

おつおつ

待ってるやで

まだか?

はやくみさきちといちゃつけ下さい

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