初投稿。
東方×とある魔術の禁書目録の二次創作です。
注意
・このSSは禁書の原作22巻までのネタバレを含みます。
・東方側の設定については説明をつけますが、禁書側には説明がつきません。
・東方、禁書両方の既存キャラのみです。(キャラ崩壊アリ)
・投稿者は初心者です。文章、ストーリー、更新速度その他に過度な期待を求めないでください。
以上のことをふまえ、読んでいただけたら幸いです。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1376224755
登場人物
上条当麻 禁書。幻想殺しを持った高校生。
博麗霊夢 東方。幻想郷の巫女。(詳しい説明は本編中で。)
御坂美琴 禁書。超電磁砲の異名を持つ。
禁書目録 禁書。居候中の魔道書図書館。
霧雨魔翌理沙 東方。幻想郷の魔法使い。(詳しい説明は本編(ry))
チルノ 東方。幻想郷の氷の妖精。(詳しい説明は(ry))
アリス・マーガトロイド 東方。幻想郷の魔法使い。(詳しい(ry))
木原数多 禁書。木ィィィ原クゥンよォォ。
アレイスター 禁書。学園都市統括理事長
妹達 禁書。御坂の体細胞クローン。
打ち止め 禁書。妹達の一人。
浜面仕上 禁書。アイテムの下っ端構成員。
グループの面子 禁書。土御門、結標、エツァリ、一方通行
十六夜 咲夜 東方。紅魔館のメイド。(詳し(ry))
フラン 東方。レミリアの妹。((ry))
レミリア 東方。紅魔館の吸血鬼。(詳(ry))
垣根帝督 禁書。
後方のアックア 禁書。神の右席。
右方のフィアンマ 禁書。神の右席。
(禁書キャラは他に脇役多数アリ。)
9月30日 夜 学園都市 鉄橋
かつて学園都市第三位とレベル0が激突した事もあった、長大な橋。その上を複数の人影が走り抜ける。
それらは、何かに追われているようだった。
数は四人。一番前を走る人影は、赤と白を基調とした巫女装束。後ろの三人は洋服を着ていたが、それぞれデザインは全く違うものだった。
その後方。追っ手らしき人物が、鉄橋に勢いよく進入してきた。
御札や閃光が一斉に、追っ手に向かって飛び、派手に爆発した。追っ手の姿は一瞬見えなくなったが、巻き起こる爆煙を右手で吹き散らし、一気に駆け抜けてくる。
追っ手は一人のツンツン頭の少年。
彼の名前は、上条当麻。
ご指摘があったので、今更かもしれませんが名前欄変えます。
数時間前のこと。
パリの名もない教会には、本来この世界にはいないはずの三人の少女と一人の少女のような妖精がステイルの前に座っていた。
彼女達の普段の住処は幻想郷と呼ばれる人と人外が共に共存する世界。そんなところから彼女達がこの世界に出向いてきたのにはワケがある。
彼女達の一人、博麗霊夢。
黒い髪に赤いリボンをつけ、肩の露出した紅白の改造巫女装束に身を包んだ彼女は幻想郷にある博麗神社という神社に仕える巫女。
それと同時に、彼女は飛行能力と御札による結界・攻撃を兼ね備えた異変解決のエキスパートでもある。
しかし、ステイル達イギリス清教も異変が起きたからといって何でもかんでも異世界の住人に頼んだりなどはしない。
ステイル「だけど今回の異変はイギリス清教は手出しできないんだ。」
霊夢「?」
ステイル「僕達の入手した情報が正しければ、学園都市に侵入しようとしているのは前方のヴェントと呼ばれる、僕達と敵対する組織の柱の一人である魔術師だ。ウチの最大主教、ローラ・スチュアートはこのヴェントの侵入を発端に、僕達の世界で戦争と呼ばれる戦いが起きる可能性を考えている。そんな中、敵対者であるイギリス清教が手を出したら開戦を早くしてしまうだけだ。そこで恥を忍び、はっきりと所属の決まっていない、君達にヴェント討伐をお願いしたいと言うわけだ。」
霊夢「長くて分かんなかったけど、要するにこっちの世界は相変わらずややこしいのね。」
読みづらいから空行を入れて欲しい
>>10
分かりました。申し訳ありませんでした。
前回の名前欄を変えるというのは訂正します。ちょっと勘違いしていたことがあったので。
霊夢「大体、こっちの世界の異変解決なんか専門外よ。タダで引き受けてもらえるなんて、思ってないでしょうね。」
ステイル「まったく…。仕方ない。今月中毎日一回、千円分賽銭にいくよ。最大主教がね。」
霊夢「そうそう。人にものを頼む時は、相手に気を配るのが礼儀ってものよ。」
ステイル「君が礼儀について語るのはどうかと思うんだが。」
霊夢「それで、そっちの三人は何で呼ばれたの?」
ステイルは霊夢の横に目を移す。そちら側に座る三人は、いずれも霊夢にとって馴染みの顔だ。
霧雨魔翌理沙、アリス・マーガトロイド、チルノ。それが、彼女達の名前だ。
霧雨魔翌理沙。幻想郷の普通の魔法使い。金髪に黒い三角帽子、黒いドレスと白エプロン、箒まで持った外見は、ステイル側の世界の魔術師の感覚か
らすると堅実すぎて古風とさえ感じてしまう。マスタースパークと呼ばれる光線等の魔術や、飛行や魔廃(瓶状の爆発物)を行使しているらしい。
アリス・マーガトロイド。こちらも同じ幻想郷の魔法使い。短めの金髪、青いドレスに白いケープ。人形を操る魔術を行使しており、霊夢や魔翌理沙
に比べ繊細さの必要な魔術のようだ。
チルノ。幻想郷の氷の妖精らしい。水色の髪と、頭頂部に青いリボン、リボンと同色のワンピース、四人の中でも特に幼い外見だった。冷気を操れ
るらしく、小さい物なら瞬間冷凍できるようだ。他の幻想郷メンバーによると、妖精は頭が比較的鈍いらしい。
ステイル(まったく、こんな連中がイギリス清教の代わりとなる程の実力者とはね…。)
saga入れろよ
ステイル「他の三人は、君のサポートのためにこちらで雇わせてもらった。君だけにこんな重要な案件を任せたりできるワケないだろう。」
霊夢「まるで私だけじゃ頼りないみたいな言い草ね。」
ステイル「上が判断したことだ。まあ、僕自身も同意見だが。ということで、これからは基本的に四人で行動してもらう。それにしても、君達の世
界には義理や人情といったものはないのかい。まったく、四人揃いも揃って報酬を求めてきて…。」
魔翌理沙「大して交流もしてない異世界の住人に義理や人情を要求する方が間違ってると思うぜ。」
霊夢「魔翌理沙は何要求したの?」
魔翌理沙「土下座して頼めば考えてやるって言ったら、三十分くらい口論になった。結局こいつが土下座したから、ついでに頭を踏んでやった。」
霊夢「どうせやるんなら、靴の裏なめるとかもっと屈辱的なことさせれば良いのに。」
ステイル「君達二人のタチの悪さは最大主教並だな。異世界の住人で良かったよ…。」
アリス「じゃあその、学園都市に行けば良いの?」
ステイル「そうだ。ヴェントの侵入を確認次第、この無線機に連絡する。説明書もつけておいたから使い方をしっかりマスターしてくれよ。」
チルノ「あたい、飛行機ってゆうのに乗ってみたい。」
ステイル「言われなくても飛行機で行くが、乗るのは学園都市製の超音速旅客機だぞ。期待したら後悔と吐き気で死にたくなるような代物だ…。
そういえば、学園都市には超能力があるのは聞いたことがあるだろうね?その中の一人、この上条当麻という男には注意したほうが良いぞ。」
ステイルが取り出した紙には、黒いウニのような頭をした学生の写真が貼られていた。
魔翌理沙「私達はここじゃない世界で人以外の奴と戦ってるんだ。人間にはそうそう負けないさ。」
ステイル「その上条というのは、不可思議なものを右手で触れただけで打ち消せる、幻想殺しという能力を持っている。君達の攻撃はそいつの右手
に当たった時点で無効化され、そればかりかその右手がもし君達に当たったら、君達の存在さえ消されかねない。」
アリス「何で?」
ステイル「この世界では魔術というものは異能として扱われるんだ。それとこれは推測なんだがね、君達は異世界の住人だ。そして、君達は君達の
世界で適応できるようになっているはずだ。しかし、幻想殺しがそれを異能として認識する可能性は高い。君達の世界自体がこちらの世界からした
ら異能だからね。あの男はトラブルに巻き込まれたがる性質があるみたいでね。戦いに首を突っ込んでくることがあるかもしれないが、接触はしな
いように。」
ステイル(異世界の住人まで巻き込むとは…。だが、戦争があの子に及ぼす危険を考えれば、戦争の勃発だけは回避しなければ。たとえ、どんな手
段を使っても。)
>>13
ご指摘ありがとうございます。つい入れ忘れてました。
>>13
ご指摘ありがとうございます。つい入れ忘れてました。
>>13
ご指摘ありがとうございます。つい入れ忘れてました。
申し訳ありません。
出しすぎました。
学園都市。雨天。
上条(インデックスの奴、地下街で合流できたと思ったら何処行ったんだ。侵入者がうろついてて、警備員とかもバタバタ倒れてるのに。侵入者っ
て事は、毎度の如く魔術師なんだろうな…。警備員が倒れているのも、もしかして侵入者のせいか?)
上条「おーい、インデックスー?」
その時、上条は見た。
明らかに浮いた格好をした一団。巫女装束に、三角帽子に箒を持った黒ドレス+エプロンの金髪、人形を抱えた青ドレス、エチケット袋を持った水
色のワンピースという四人。
魔術師には浮いてるという自覚がないのか、平気で妙な格好をしているような奴が多い。雨の日にコスプレしてうろついたりなどいくら学園都市の
住人でもしないだろうし、侵入者が出回っている状況でそんなことをするワケがない。
上条が先ほどの推測と目の前の一団を結びつけるのに時間はかからなかった。
人数的不利など気に留めず、上条は集団に突っ込んでいく。
上条(いいぜ、お前らがこれだけの倒れた人を前にまだ続けるっていうんなら、)
上条(まずはそのふざけた幻想をぶち(ry )
至る、現在。
彼は勘違いしたまま、異世界からの訪問者を追撃中である。
霊夢「このままじゃ振り切れない。飛んで逃げる!」
魔理沙「アリスは私の箒に乗せれば良いとして、チルノは飛べるか!?」
チルノ「吐き気するけど、やろうと思えば。」
霊夢「じゃあ良い!?1,2の3で飛び上がって川のほうに行くわよ!!」
霊夢「1,2の3!!」
四人の体が、一斉に弾かれたように橋のへりを飛び越し水面付近を滑空した。
霊夢「ちょっ、魔理沙とアリス、川の方って向き違う!!下流じゃなくて上流側!」
魔理沙「仕方ない、あとで合流だ!」
上条(クッ、逃げられたか。)
その時、気配を感じた上条は後ろを振り返った。
ヴェント「ハァーイ、上条当麻。探すの苦労したわよ。」ゼェゼェ
上条「どちら様でしょうか?」
ヴェント「今話題の侵入者、ローマ正教神の右席の前方のヴェント。」
上条(え、じゃあさっきの奴らは一体…?)
ヴェント「?」
色んな意味で多くの人に存在を知られるべきスレだな…
めだかとまどかも混ぜよう(提案)
>>21
ありがとうございます。
めだかやまどかは観たことないので分かりませんが、ssの方針にあっていたり、面白かったりしたら混ぜるかもしくは別のssとして立ちあげるかにしたいと思います。ただ、タイトルに東方×禁書と銘打ってしまってあるので、確率としては後者になる可能性が高いと思われます。
期待にこたえられなかった場合は申し訳ありません。
じゃあダイジェストで良いんじゃない?
>>26
ご指摘ありがとうございます。すみません、あまり考えなしでやってしまいました。
霊夢「合流って言っても、無線機の使い方分からないし、どうすれば良いのよ。」
霊夢「…ねえ、チルノ?」
チルノ「霊夢!!空から女の子が!」
霊夢「?」
チルノの方を振り返った時、霊夢は見た。
夜空から、軍用ゴーグルをつけた、小さな体が落ちてくるのを。
少女は勢い良く川に着水した。
無視するわけにもいかず、霊夢は水中に突っ込み、溺れかけた少女を抱きかかえて岸へと向かった。
霊夢「びっくりした…。いったい何なのよ。」
チルノ「うぷ。…さっきの飛行機って化け物といい、スカイダイビングと普通のダイビングの両方を一度に満喫しようだなんて、まったくこっちの
世界ったら神経おかしいよ!」
打ち止め「…ここはどこ?あなたは誰?ってミサカはミサカは尋ねてみたり。」
霊夢「あなたが降下してきた川をたまたま通りかかったのよ。事故か何かかと思って助けちゃったけど、迷惑だった?まあ、気にしないで。じゃあ
ね。」
打ち止め「待って!!」
霊夢・チルノ「?」
打ち止め「お願いだからあの人を助けてって、ミサカはミサカは頼み込んでみる…。」
アリス「何だったのよ、あのウニ男。初対面の人を追いかけ回して。」
魔理沙「ホントだぜ…。14歳のヘビースモーカー、炎を振り回す赤髪の神父が平和的に思えるとは。それにしても、霊夢達は
無線機の使い方覚えてるかな?あの二人が無線機で話す姿が想像できないんだが…。」
魔理沙は霊夢に、アリスはチルノに、それぞれ無線機で連絡を取る。
アリス・魔理沙「…。」
魔理沙「ま、まあ、予想通りだ。で、この後はどうするかだ。ウニ男はまいただろうし、さっきの橋に戻って霊夢達を待つって策もあるが、あいつ
らが戻ってくるとも限らないからな。」
アリス「そうは言っても、合流するのが先じゃない?前方のヴェントとか言う奴も、侵入してるかしてないかさえわかんないからね。」
魔理沙「よし、飛んで上空から二人を捜そう。お前の人形も使えば、見つけるのもそう骨の折れる作業じゃない。」
その時、彼女達は自分達が寄りかかるショーウィンドウの中を見た。
明るい店内には、その雰囲気に反し立ち歩いている人間は一人もいなかった。
ただし、倒れている人間が床に散乱していたが。
魔理沙「あのウニ男に会う前にも思ったんだが、人が倒れすぎなんじゃないか?」
アリス「倒れすぎってそもそも一人倒れてるだけでもおかしいけどね。」
魔理沙とアリスは店に入っていく。
アリス「ちょっと、起きてる人いないからって何ですぐに商品を漁りだすのよ。」
魔理沙「こっちの食品も結構うまいな。それで、あいつに追われる前と今のこの有様からして、何かが学園都市に起きてるワケだろ。で、こん
なことはおそらく学園都市の味方じゃやんない。だから、これには前方のヴェントが関わってるんじゃないか?」
アリス「まあ、そうでしょうね。」
魔理沙「だったら、もう前方のヴェントは学園都市に侵入してるって考えたほうが妥当だろ?」
魔理沙「案外、あいつらと合流するよりそいつを先に倒したほうが効率的かもしれないぜ?」
魔理沙達の会話と同時刻。
霊夢「ま、待った。落ち着いて。」
チルノ「お嬢さんの名前は?」
打ち止め「同年齢くらいっぽいあなたにお嬢さんなんていわれる筋合いはないかもって、ミサカはミサカは憤慨してみる。
ミサカは打ち止め(ラストオーダー)って呼ばれてるの。」
霊夢「それで、あの人って?」
打ち止め「ミサカが助けるって決めた人なの、だけど結局またミサカが…。お願いだから!あの人が殺されちゃう!」
縋りついてきた打ち止めに対し、霊夢はどう対応すべきか迷った。
霊夢「取り敢えず、どういう状況だったの?」
打ち止め「・・・・・って事があって、ミサカはあの人に逃がしてもらったの、ってミサカはミサカは状況報告してみる。」
チルノ「空から降ってきたのって遊びじゃなかったんだねって、チルノはチルノは驚愕してみる。」
霊夢「チルノ、口癖が伝染してる。」
霊夢「(チルノ、それで、この子が言ってた、アクセラレ―タとかいう人を襲ってこの子をさらおうとしてた黒づくめか、白衣で頬に刺青の男のど
ちらかが前方のヴェントである可能性はあると思う?)」
チルノ「(そんなのアタイがわかるわけないじゃん。それより、何でアタイたち小声なの?)」
打ち止め「一体何を相談してるのってミサカはミサカは首を突っ込んでみたり。」
霊夢(こっちの馬鹿妖精はやっぱり頼りないわね。魔理沙達と合流しなきゃ。でも、今のところ合流する方法はなし。だとすると、ここに留まって
も無益ね。この子に協力した方がまだよさそう。…頭脳労働って疲れるわね…。)
霊夢「分かったわよ、打ち止め。その、何だっけ、アクセラレータさん?を助けるの、協力するわ。ただ、一応病院に入っておいたほうが良いかも
ね。この近くに病院あるの?」
一台の車が停車していた。運転席では背中を刺された猟犬部隊からの脱走者が呻き、後部座席では一方通行が禁書目録と呼ばれるシスターに指示を
出していた。
一方通行「・・・・・そンで、病院に着いたらカエル顔の医者にミサカネットワーク接続用電極のバッテリーを用意しろと伝えろ。」
インデックス「わかったよ、ミサカネットワーク接続用でんきょ…」
突然言葉が途切れた。一方通行が彼女のほうを見ると、純白のシスターは夜空を見上げていた。一方通行もそちらに目を向ける。
人が三人、飛んでいた。
一人は赤と白の和服らしき衣服、もう一人は青のワンピース、そして最後の一人は絶対に見間違いようのない、男物のワイシャツを着た、検体番号
20001号のクローン少女だった。一団はそのまま、病院の方角へ飛び去った。
一方通行「……おいクソガキ、やっぱ車に乗れ。」
インデックス「り、了解なんだよ。…さっきのは、聖人ほどではないにしろ、かなりの高速移動をしていた。神の右席以外にも、この街に魔術師が
来てるかも知れないんだよ。」
一方通行「おい、車出せ。病院のほうに向かえ。運が良けりゃあ、そこでお前は開放かも知れねぇぞ。」
運転手に言いながら、彼は考える。
一方通行(今日はアンラッキーディとしか思えなかったが、そォでもねェな。もしかして、流れは意外とこっち向きかァ?)
一方で。アリスと魔理沙は、路地裏から顔を出した。
彼女達の視線の先には、有刺鉄線の巻かれたハンマーを引きずる黄色い女がいる。
魔理沙「あれが前方のヴェントで間違いないみたいだな。魔法使いってのは、大体格好がおかしいからすぐ分かるぜ。」
アリス「…じゃあ、私達の格好もおかしいの?」
魔理沙「私達は別におかしくないだろ。幻想郷でも指摘されたことなかったし。で、どうする?」
アリス「マスタースパークで不意打ちしかけてみたら?仮にもこちら側の世界のトップクラスだそうだし、それ位がちょうど良いでしょ。」
魔理沙が白く細い手を掲げた。白い圧倒的な光線が、標的をよける暇もなく呑み込むはずだった。
しかし。一粒の火花さえ散らす前に、確かな異変が起こった。
何の前触れもなく、彼女の呼吸が停止した。
魔理沙「…、アァ…!?」
抵抗もなく、彼女の体が雨が落ちる道路に崩れ落ちる。
慌てて彼女を抱えようとしたアリスは気づいた。
音を感知し振り返った前方のヴェントの目が、彼女達を捉えた事に。
始業間近になって来たんで投稿が不定期になります。
そして。
泥が跳ねて散らばる。背中に魔理沙を背負い、アリスは路地裏を必死に走っていた。
後ろから爆音が耳を叩き、無数の破片が混じった煙が渦巻く。爆発の原因は振り返らなくても分かる。
なぶるような軽い声は、前方のヴェントのものだ。
ヴェント「おやおや。格好からして魔術師みたいだけどぉー?こんなところにいるってのはどういうことなのかねぇ。所属場所を吐く気力くらいは
残させてやんないとなぁ。」
激しい回転音に近い音が聞こえる。振り向こうとしたアリスの鼻先を、凶器になった空気の塊が掠めていく。爆発の余波をまともに浴び、魔理沙ご
と地面に叩きつけられた。うずくまる彼女の前に、小柄な人影が立つ。
小柄なハンマーを振り上げ、ピアスだらけの顔でヴェントは微笑む。
ヴェント「さてさて。だいぶ無様なものだけど、この一発くらいはたえてほしいものねー。」
アリス「ま、魔理沙には何をやったのよ。」
ヴェント「天罰よ。」
アリスが聞き返す暇もなかった。風を切る音。鈍器が高速で振り下ろされる。
ただし、ヴェント自身の、背後の人影に向かって。
目を閉じることさえできなかったアリスは、二つの物体が交差するのを見た。
一閃が過ぎた後。二つのにらみ合う影は、互いの腕を伸ばしたまま時間が止まったかのように静止していた。
人影の首筋にはハンマーが合わせられていた。
ヴェントの顔面前で構えられているのは、幻想殺しを宿した右腕だった。
アリス(さっきのウニ男!まったく、運があるのかないのか分からない。)
ヴェント「アンタは余程トラブルが好きな様ね。忍ぶって言葉を知らないのかしら?」
上条「…俺は今日は、そこのソイツを助けに来たんじゃねぇ。」
ヴェント「…あァ?」
上条「怪我人を背負った奴を後ろから狙う最低な野郎を、殴りに来たんだ。」
ヴェント「…テメェ。」
ヴェントの顔が真顔へと変わり、そこからより深い笑みへと歪む。
ハンマーを持った手が、高々と跳ね上げられる。
ヴェント「ハンバーグになりたいか、串焼きになりたいか選ばせてあげる。」
上条もさらに踏み出し、握り締めた右手を振りかぶる。互いの力が、ぶつかり合うために集束されていく。
ウリエルに対応する神の右席。彼女のハンマーの周囲を渦巻く大気に、上条は全神経を傾ける。
しかし、天使を象徴する力を振りかぶったにも関わらず、彼女はいきなりそれを解除した。起き上がろうとしていたアリスの足元まで飛び退る。
再び前へと視線を戻すが、その先は上条以外のものに向けられていた。
上条「?」
ヴェント「バカな…。」
たった一言。にも関わらず、それは神の右席を絶句させるほど、莫大な何かがあることを示していた。
笑いを消したヴェントは、周囲の二人に目を配ることもなく、風を起こして飛び去った。
取り残された上条は、ヴェントが見るだけで驚愕し、アリスが今も凝視している者のほうを振り返った。
丁度掻き消えるように去るところだった、ベストを羽織った金髪の青年の後ろ姿。
上条とアリスには知る由もなかったが、彼はオッレルスと呼ばれる、魔神になり損ねた男だった。
上条「おい、アンタ大丈夫か!?」
アリス「…。」
上条(そうか、俺はさっきこいつらを追い回したばかりだからな。警戒されても仕方ないか。)
上条「さっきのは済まなかった。アンタ達が侵入者だと勘違いしてたんだ。立てるか?手を貸すか?」
アリス「ちょっ、右腕はやめて!」
上条「ああ、幻想殺しか。これを知ってるってことはイギリス清教から来た護衛とかなのか?でもこの右手は、体内の魔力みたいなものまでは消せ
ないから…。」
アリス「良いから、それは待って。私達が消し飛ぶ。」
上条(エエ…。イギリス清教に間違って伝えられてるか、風斬のような、チカラを結集させた異能生命体みたいなぶっ飛んだ連中なのか?)
上条「ああ、スマン…なのか?それで、アンタ達もあのヴェントとかいうのを阻止しようとしているのか?俺も協力するか?」
アリス「まあ、あいつを狙ってるのは確かだけど、まずは魔理沙を病院に連れていかないと。周りにも結構同じように倒れている人はいるけど、私
だけじゃ万が一アンタと協力してもあいつを倒すのは難しそうね。」
上条「だったらここから近くの病院まで案内する。ついて来てくれ。」
アリス「腕は確かな医者はいるの?」
上条「それはもう、身を以て体験してますからね。」
とある病院。
一方通行・霊夢「…。」
霊夢(白髪に、杖。髭がほしいわね。)
一方通行「何か失礼なこと考えてねェか?それで、あのクソガキはどこだ。」
霊夢「アァ?」
冥土返し「おいおい、取り敢えず礼くらいは言っておきなよ、一方通行。打ち止めならちょうどそこの病室に、あのシスターの子と、そっちの巫女
さんの連れの子と一緒にいるよ。特に異状も見受けられないが、何が起こったんだい?」
一方通行「猟犬部隊共が襲撃してきやがったな。どうやら目的はあのガキみてェだ。もしかしたら追撃がくるかもしれねェな。」
冥土返し「まったく、襲われたら他の患者まで守るのは不可能に近いよ。ボクの元に来た患者を見離す気はないが、対策位は立ててもらうよ?」
一方通行「一斉避難はできねェのか?」
冥土返し「それだとここが突き止められた場合、打ち止めが移動するのを防ぐためや、彼女を見つけるために他の患者に矛先が向けられる可能性が
高い。賛成するわけにはいかないよ?」
一方通行「だったら、ここで野郎共を壊滅させる。患者には指一本触れさせねェ。これで良いな?」
冥土返し「できるかね?確証がもてない限り、そんな危ない橋には乗れないよ。」
一方通行「…。」
霊夢「それなら、」
霊夢「私もやる。」
一方で、薄暗い病室には、少女達の声が反響していた。
チルノ「だから、アタイ達は幻想郷っていうところから来て、それでアタイはそこの妖精なの!」
禁書目録「そんな嘘、この私には通用しないんだよ。大体、必要悪の教会には戦闘要員もいるはずなのに、わざわざそんなところから人を引っ張っ
てくるはずがないの。」
チルノ「待って、理由なら何かあったよ!忘れたけど。霊夢に訊いて。」
禁書目録「忘れたなんて、いかにも怪しいよ。それに、ここにいるって聞いた、茶髪のこもいないし。」
チルノ「ベッドで寝てるの。」
インデックスはベッドのほうを見る。毛布は乱雑に放られており、スリッパもないようだった。
禁書目録「…出て行くのには気づいたの?」
チルノ「…ぜんぜん。」
禁書目録「…。」
一方で、薄暗い病室には、少女達の声が反響していた。
チルノ「だから、アタイ達は幻想郷っていうところから来て、それでアタイはそこの妖精なの!」
禁書目録「そんな嘘、この私には通用しないんだよ。大体、必要悪の教会には戦闘要員もいるはずなのに、わざわざそんなところから人を引っ張っ
てくるはずがないの。」
チルノ「待って、理由なら何かあったよ!忘れたけど。霊夢に訊いて。」
禁書目録「忘れたなんて、いかにも怪しいよ。それに、ここにいるって聞いた、茶髪のこもいないし。」
チルノ「ベッドで寝てるの。」
インデックスはベッドのほうを見る。毛布は乱雑に放られており、スリッパもないようだった。
禁書目録「…出て行くのには気づいたの?」
チルノ「…ぜんぜん。」
禁書目録「…。」
霊夢「そんな変な顔しないでよ。もしかして役に立たないと思ってる?そこの白いの、そんな露骨な顔してるんだったら弾幕ごっこしてやっても良
いんだよ?」
一方通行「テメェがどんな能力を持っているかは知らねェけど、俺が全部引き受けるって言ってンだろォがよ。あのガキのことについては礼は言っ
とくが、これ以上の協力だろうが心配だろうが荷物になるだけで迷惑なンだよ。」
霊夢「何だ、せーっかくこの楽園の素敵な巫女サマが一肌脱いでやろうと思ったのに。」
冥土返し「二人とも、ここは病院だよ?できれば静かに争ってもらいたいものだね。それで、巫女さんは本当に協力してくれるのかい?勿論君自身
がそうしたいのならボクとしては歓迎したいくらいだが、君は見たところ一般人…ではないかもしれないけど、とにかく良いのかい?こんなことに
首を突っ込んでも。どうして?」
霊夢「まったく。初対面にしても、これだけひよこみたいに扱われるのは嬉しくないわよ。」
冥土返し「違う。戦力的にどうとかということではないんだ。問題は、君が協力するメリットはなにがあるんだ、ということを知りたいんだ。生半
可の道徳的なものが目的とするなら、君はやはり去るべきだと思うよ?」
霊夢「私の神社がある方の医者と性格似過ぎね。難しく考えないで。異変解決なんて、暇つぶしってだけなんだから。」
打ち止めは薄暗い廊下を歩いていた。
素足が冷たい床に触れる。
一方通行は今どこにいるのか。果たして無事なのか。
彼女の頭には、その事しかなかった。おぼつかない足取りで、病室を抜け出してきた。
だからこそ、彼女は見落としてしまった。
非常用の裏口の電子錠が点滅し。
黒い装備の集団が、廊下の向こうから侵入してきたことを。
打ち止めは薄暗い廊下を歩いていた。
素足が冷たい床に触れる。
一方通行は今どこにいるのか。果たして無事なのか。
彼女の頭には、その事しかなかった。おぼつかない足取りで、病室を抜け出してきた。
だからこそ、彼女は見落としてしまった。
非常用の裏口の電子錠が点滅し。
黒い装備の集団が、廊下の向こうから侵入してきたことを。
病院内は、やけに暗く人気がなかった。受付も無人のため、どうすればよいか分からず上条は辺りを見回した。
アリス「ちょっと、ここに本当に医者はいるんでしょうね?」
上条「おかしいな。どうしてこんな早く受付を閉めてるんだ?まさか、ここの人達も倒れてるのか?」
アリス「ちょっと、消滅しちゃうからこっち来ないでって言ってるでしょ。」
上条「だから…、」
誤解を解こうと再び口を開いた時、いきなり照明が点灯した。
広いロビーの全体がうつし出されると同時に、横の通路から一斉に、十数台の警備ロボットが滑るように飛び出し、上条達を包囲した。
上条「ッ!?」
警告のサイレンに混じり、三つの種類の足音が聞こえてきた。
白髪の少年、カエル顔の白衣の男、巫女服の少女が同じ通路から姿を現す。
一方通行(!?
…随分間抜けな野郎が来たと思ったら、あの時の無能力者じゃねェか。横で人形浮かばせてる、怪我人背負いの奴といい、無関係じゃ済ませられね
ェが、しかしこの野郎は…。)
霊夢「アリス、魔理沙!?」
アリス「…霊夢、チルノは?」
冥土返し「…随分と複雑な関係のようだね。まあ、ボクは詳しいことは知らないけど、一方通行、ここは一度状況を整理したほうが良いんじゃない
か?」
一方通行「…ってワケだ」
上条「そうか、そんな状況に…。ってか、一方通行、あのお前が…」
一方通行「うるせェな、お前にはムカつくが、今は見逃す。そっちの怪我人だけ置いて、さっさとここから離れろ」
上条「俺も手伝おうか?インデックスに危害が加えられるようなことは避けたいし、そっちの病人も気になるし」
冥土返し「いや、僕のほうからそれは断ろう。君の右手は、聞いた話だと一方通行やそっちの巫女さんの能力と相性が悪いらしいし、ただでさえ身
勝手に患者や一般人を巻き込んでる状態で、怪我しやすい君まで巻き込んだら…」
上条「…分かった。インデックスは?」
冥土返し「打ち止めの病室にいる。君が望むなら一緒に逃げると良い。」
上条「…すまない」
冥土返し「誰にも謝る必要はないさ。それで、アリスさんとやら、その背中の患者をどこか空いている病室で寝かせてやってくれ。それが終わった
ら君も逃げるんだ」
アリス「私はいいわよ、ここに残る。他の三人がここに残るんなら、私一人で外に行っても仕方ないし」
冥土返し「…今更だが、君たち四人は一体何者なんだい?」
一方通行「何だって良いが、生きてられる保証はねェぞ」
霊夢「言っとくけど、たぶん私達はアンタより強いわよ?」
一方通行「ハッ。さてカエル顔、配置は俺で決めても良いよな?」
冥土返し「脳を振り絞ってくれよ、バッテリーも変えたばっかりだしね」
病院の屋上には三人の人影があった。
一方通行、アリス・マーガトロイド、博麗霊夢。
彼女達は、病院の敷地に群がってくるワンボックスカーを見下ろしていた。
アリス「まったく、騒がしいわね。あれがこっちの世界にある『車』って奴なの?」
一方通行「うるせェよ。ってか、どっから来たんだよお前らは」
喋りながらも、彼らは弾幕を放ち続ける。
一方通行(あのカエル面…。これが効率的でローリスクな作戦だってのは分かるが、こんなちまちまとした作業をやらされるとはなァ。しかし…)
冷蔵庫や警備ロボットを飛ばしつつ、一方通行は横を見る。
霊夢、と名乗った少女は手の平から赤い光弾を幾つも弾き飛ばしていた。弾幕は環状に拡散し、七、八台の車から部品と乗員を振り飛ばされた。
攻撃した本人は軽く口笛を吹き、横の金髪碧眼が気のない拍手を送っている。
一方通行(あいつらはどんな能力を使ってやがる?あの赤いヤツは、プラズマとか、あるいは第四位みたいな電子なのか?それと、金髪の方は念動
力?いや…。アイツらの力には何だか妙なベクトルが混じってやがる。何なンだ?この、今までに触れたことのないようなベクトルは…)
霊夢「ちょっと?アンタ、何サボってんのよ?」
一方通行「…!」
気がつくと、ワンボックスカーの群れは敷地のかなり奥まで侵入してきていた。
一方通行(クソが、なァに暢気なこと考えてやがンだよ。木原への対抗策も掴めてねェの…)
一方通行の視線が、ある一点で停止した。
群れの最後尾の方の車内に、妙にニヤついた白衣の男が見えた。
一方通行「木ィ原ァ!!何アイツ爪切ってやがンだァ!ふっざけんじゃねェ!」
バッテリーの残量も気にしないまま、高速で飛翔する。
アリス「!?」
霊夢「ちょっと!?」
一方通行「首謀者を潰す!!テメェらは援護射撃でもしやがれ!」
アリス「…どうする?」
霊夢「まあ、幻想郷の連中もあんな感じの多いしね・・・」
アリス「アンタもだけどね」
病院の屋上には三人の人影があった。
一方通行、アリス・マーガトロイド、博麗霊夢。
彼女達は、病院の敷地に群がってくるワンボックスカーを見下ろしていた。
アリス「まったく、騒がしいわね。あれがこっちの世界にある『車』って奴なの?」
一方通行「うるせェよ。ってか、どっから来たんだよお前らは」
喋りながらも、彼らは弾幕を放ち続ける。
一方通行(あのカエル面…。これが効率的でローリスクな作戦だってのは分かるが、こんなちまちまとした作業をやらされるとはなァ。しかし…)
冷蔵庫や警備ロボットを飛ばしつつ、一方通行は横を見る。
霊夢、と名乗った少女は手の平から赤い光弾を幾つも弾き飛ばしていた。弾幕は環状に拡散し、七、八台の車から部品と乗員を振り飛ばされた。
攻撃した本人は軽く口笛を吹き、横の金髪碧眼が気のない拍手を送っている。
一方通行(あいつらはどんな能力を使ってやがる?あの赤いヤツは、プラズマとか、あるいは第四位みたいな電子なのか?それと、金髪の方は念動
力?いや…。アイツらの力には何だか妙なベクトルが混じってやがる。何なンだ?この、今までに触れたことのないようなベクトルは…)
霊夢「ちょっと?アンタ、何サボってんのよ?」
一方通行「…!」
気がつくと、ワンボックスカーの群れは敷地のかなり奥まで侵入してきていた。
一方通行(クソが、なァに暢気なこと考えてやがンだよ。木原への対抗策も掴めてねェの…)
一方通行の視線が、ある一点で停止した。
群れの最後尾の方の車内に、妙にニヤついた白衣の男が見えた。
一方通行「木ィ原ァ!!何アイツ爪切ってやがンだァ!ふっざけんじゃねェ!」
バッテリーの残量も気にしないまま、高速で飛翔する。
アリス「!?」
霊夢「ちょっと!?」
一方通行「首謀者を潰す!!テメェらは援護射撃でもしやがれ!」
アリス「…どうする?」
霊夢「まあ、幻想郷の連中もあんな感じの多いしね・・・」
アリス「アンタもだけどね」
木原は暇つぶし用の爪切りを放り出し、大きく欠伸をした。
木原(しっかし駒が多過ぎるってのも問題だな…。こんな渋滞みてぇな事になるんだったら、非常口側の別働隊に人手まわした方がまだ効率的だっ
たかもな)
その時。運転手が、叫びに近い声を漏らした。
猟犬部隊A「!?木、木原さん!!奴、が…ッ」
前を向いた木原は、フロントウィンドウに映った影を見て、とっさにシートへ身を伏せた。
その直後。土木工事のようなけたたましい音と共に、車の上部が削り取られた。
破片が降り注ぐ中彼は、夜空に浮かび、気絶した運転手の胸倉をつかんだ一方通行を目にする。
一方通行「何調子に乗ってんだァ?エッ、木原クゥン?俺に触れられりゃァ即死だって分かってんのか?」
対し木原は、無言のまま横の座席のランチャーを向ける。
但し、一方通行ではなく、病院の方へ。
木原「今は見逃してやるからさっさと失せろ、クソ餓鬼。病院があのガキごと吹っ飛ぶぞ」
一方通行「小物臭がスゲェなァ、人質取る奴ァ昔から負けるって相場が決まってンだぜェ?」
木原「ハッ、言いやがれ、テメェにどうにかなると?」
一方通行は何も言わない。
ただ、嘲笑を浮かべただけだった。
辺り一面が真紅の光に包まれた。一本の光線を軸に烈風が巻き起こる。
空から伸びるその光線は、鮮やかにランチャーの砲身を貫いた。完全に焼き切られ、無残な残骸が地面で火花を散らす。
わずかに遅れ、霊夢とアリスが降下してくる。アリスについて来た人形達が、ゆっくりと木原を包囲する。
霊夢「私達の世界でもナイフだの刀だの武器を振り回す奴はいてね。おかげで知らない物でも構えてる奴の様子で武器かどうかは判断できるのよ」
木原「…非科学、だ、と…?ク、ク、クソ餓鬼共が…」
一方通行「負け犬の遠吠えなンざきいてる暇はねェんだよ、さっさと部下に撤退命令出しやがれ」
投稿遅くなって本当すみません。
霊夢「…で、こいつ等は何だったのよ」
一方通行「お前らが気にすることじゃねえよ、あとはこっちでケリつけてやる」
霊夢「いいけどそっちの責任だから、逃がしたりとかしないでよ?」
アリス「ってかチルノどこなのよ」
木原(コイツ等…。やっぱり単純な能力じゃ説明できねぇ…。とはいえ、このままだと一方通行に殺されるのも確実だ。どうにか…)
アリス「それで…、」
霊夢・一方通行「?」
言葉が途切れた。呆然としたアリスが見ているもの。全員の視線は必然的にそちらへ向くことになる。
黄色い服の、前方のヴェントと呼ばれる女がいた。
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