夢見りあむ「やさしい世界!だけど税率15%!」砂塚「自殺率高そう」 (21)

立て直し

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りあむ「テーンプーラあーぶらーを火ーにかーけてー♪一泊二日のたーびにー出るー♪」




りあむ「・・・・・・これを!今より!国歌とする・・・だめ?」

あきら「とりあえず炎上するんじゃないですかね、家とアイドル活動が」

りあむ「既存の曲だからパクリ問題で事務所も燃えるね!」

あきら「元ネタがおありで?これは3回燃えますね・・・で、何がどうして国歌なんて作ってるんデスか?」

りあむ「やさしい世界のやさしい国歌!ぼくの出身地の設定を詰めるには細々した文化は不可欠だもん!」

あきら「設定とか言っちゃっていいんで?」

りあむ「オフレコだからオーキードーキー!いわば影の努力?ぼくって意外と頑張り屋さん?後々ファンに知られて好感度爆上げパターン?」

あきら「好感度は上がるでしょうけど、その発言で炎上プラマイマイでしょ」

りあむ「炎上でもいい!目立ちたい!」

あきら「おおう蛮勇」


あきら「あー、そうだ。設定について聞いた話なんデスが・・・」

りあむ「・・・なになにー?えっ、これ聞いて大丈夫なアレ?」

あきら「えっとですね、かのシンデレラガールは出身が特殊な惑星らしいんデスが・・・それを設定呼ばわりすると偉い人にめっさ怒られるらしいんで・・・言葉には気をつけたほうが」

りあむ「・・・おおう、また怒られるのはメンタルブレイク案件だからヤだよ・・・」

あきら「またって・・・まあ、稼ぎ頭筆頭に砂かけた新人アイドルなんて即刻バンされるって話デス」

りあむ「炎上はいいけど灰も残らないのは灰かぶり的にアウトー!なので・・・!」

あきら「・・・・・・『設定』という言葉を使うときは誰かに凸されない場所を選ぼうってことで・・・・・・話を戻しますけど#やさしい国歌#とは」



りあむ「それ!!そのハッシュなやつ!」

あきら「はぇっ!?」



りあむ「ぼくは拗らせメンヘラ退学からの人生一発逆転狙いでアイドルになれたはいいものの、アイドルとしての武器なんてないないないんだったことに気づいてしまった・・・」


あきら「あー、なんかPサンに凸って縋り付いたんでしたっけ?」


りあむ「ぼくお得意の現地参戦だよ!それで、会話にハッシュタグを混ぜ混ぜしたり語尾をんごんご言わせたり・・・同期がいきなりキャラ立てて、このままでは置いて行かれる・・・やむ」



あきら「それでキャラを詰めようって算段デスか・・・あかりさんのはキャラ模索の一貫だと思いますけどねえ・・・」

りあむ「それでもぼくも追いつきたい!で、考えた!夢見りあむを生み出したやさしい世界を知ってもらうパンフレット!にわかのクセして古参の通ぶる連中の多いネット出身者も安心!これさえみれば夢見りあむ通として周囲にマウント取り放題!あきらタソも見てってね!」

あきら「めっちゃ早口で言いながらなんか出した」

りあむ「タダだから!見学料はタダだから!」

あきら「見学料って・・・」

りあむ「フリップどん☆!」

あきら「#フリップ芸」




『 や さ し ぃ 世 
          界 』



あきら「デカく書きすぎて右端の字がヘアピンカーブしてません?」






りあむ「・・・まず一枚目ドン!」

あきら「うわ、メンヘラが描きそうなデッサンおかしいのに細部にこってり時間かけて描き込まれた絵」




りあむ「・・・やさしい世界は非暴力、非殺傷こそが絶対的な掟なので・・・はいこれ、みんながめっちゃ笑顔!うーんやさしい!」

あきら「シルバニアのファミリーみたいな絵に見えなくもないようで見えないデス・・・」

りあむ「左から犬ちゃん、猫ちゃん、ホトトギスちゃんだよっ!」

あきら「一面の青空と、自然的な風景・・・それと動物が擬人化された動物がいる世界・・・どっかのアンパン頭の世界に似てますね。ところでなんで#ホトトギス?」



りあむ「ホトトギスってあんまり鳴かないのがなんかメンヘラっぽいし・・・」

あきら「#メンヘラ#とは」




りあむ「でもぼくの世界はアンパン野郎のさらに上をいくよ!はい二枚目ドン!、まぐろちゃん、コブラちゃん!!」

あきら「うわ、絵が下手な奴にありがちな資料を見ずにイメージだけで描いた魚と蛇だ」





りあむ「非殺傷の世界だから哺乳類以外も無脊椎動物も植物もめちゃくちゃ二本足で歩くよ」

あきら「#進化論の敗北・・・・・・このまぐろは魚なのに陸地で歩いてていいんデスか?あとコブラって毒蛇なんだから非殺傷の世界観にあわないんじゃ?」

りあむ「やさしい世界なので大丈夫やさしい世界に迫害はない!コブラちゃんとその家族は条例によって指定の口枷装着が義務付けられているからみんな安心!うーんやさしい!」

あきら「口枷なる単語から漂う物騒さがハンパない件」



りあむ「まぐろちゃんは冷たい海に住んでいたんだけど、やさしい住人達の計らいで冷たい海から陸地の温かい施設への移住が行われてこうなったんだよ。今ではまぐろのための条例もできたよ!」

あきら「あー、だから死んだ魚みたいな目なんデスね・・・で、例によってまぐろ氏も一族郎党強制移住な感じで?」

りあむ「やさしい世界だもん、冷たい海で暮らすなんて可哀そうだし強制じゃなくてやさしさだもん・・・・・・言うならば救済措置!うーんやさしい!」

あきら「やさしい世界の生態系が気になりますねえ・・・」



りあむ「まぐろ一族は今日もみんな同じ小屋で寝起きして同じお仕事、コブラちゃん家も食事ができるように口枷にポツポツと穴が開いてるよ・・・うーんやさしい!はい三枚目どん!」

あきら「#草・・・・・・というか植物の・・・なんですこれ」





りあむ「小麦ちゃん」

あきら「小麦ちゃん」





りあむ「小麦ちゃんはこう見えて最も繁栄した人種ムギ、やさしい世界の気候ですくすく育ったムギ、そしてやたら繁殖した結果この世界の人口のほぼ半数を占めているムギ!」

あきら「なぜあかりさんの芸風をここで・・・」



りあむ「ムギ語」

あきら「ムギ語」



りあむ「やさしい世界では差別につながりそうなものは全部撤廃されているよ!具体的には哺乳類の言語を始めまぐろ一族が水中で会話するための魚語やコブラ一族の長い舌を使った蛇語も矯正されてムギ語になってるよ!言葉に違いによる問題は解決!うーんやさしい!」

あきら「哺乳類もって・・・じゃあこの直立してる犬や猫も語尾に『わん』とか『にゃあ』じゃなくて『ムギ』って付いてるんで?」

りあむ「そうなるね!」

あきら「#麦生える」



あきら「・・・あれ?りあむさん」

りあむ「ふぁい!そこのサメちゃん質問どうぞ!」

あきら「サメて・・・あの、ここまでの話で思ったんデスが・・・」

りあむ「うんうん」



あきら「まぐろ一族の強制移住とかコブラ一族の口枷装着義務に関する条例って・・・全部小麦一族が作ったとか、そういう背景事情で?」



りあむ「・・・・・・?・・・」

あきら「・・・・・・・・・」

りあむ「・・・・・・えー・・・そこまで考えてないけど」

あきら「あ、そっすか」

りあむ「でも、その方が設定に違和感ないから採用で!」

あきら「なんかのメタファーだとか難癖付けられて炎上しそうになりましたねぇ・・・くぉれは」




りあむ「住人紹介はここまで、次はやさしいおうちシリーズ!四枚目ドン!やさしいハウス!まずはどの家にも鍵がありません!」

あきら「未開の集落発見」



りあむ「んふふ、それはやさしくない世界の価値観、やさしい世界に泥棒なんていないんだから、セキュリティの概念などないなない!鍵が必要なのはコブラ家の口枷だけでオッケー!」

あきら「コブラ家の闇が深い・・・といっても非殺傷と非剽窃は違うでしょ」

りあむ「みんなやさしいから物が無くなっても他人を疑わないし、全部妖精さんの取り分ってことになるの!うーんやさしい!」

あきら「世界設定壊れる」



りあむ「給与袋が薄いのも妖精の取り分だから労働に対する不満もないし労基の仕事もないよ!うーん平和」

あきら「ここまでくると薄給なのはまぐろ一族に違いないってはっきりわかるデスよ」




りあむ「理解を深めたところではい5枚目ドン!おうちちゃん!」

あきら「住居は四つんばいなのか・・・」




りあむ「やさしい世界は樹木を伐採したりもしないからね、そりゃこうなるさ~」

あきら「家自体が最初からそういう生き物って設定デスか・・・じゃあ家が欲しくなったら建築とか増設はどうするんデスか」







りあむ「どうって・・・そりゃ家と家の交尾で新しく生むよ・・・」

あきら「#絶句」



りあむ「だって無から有は生まれないし?学校辞めたぼくでも知ってるよそれくらい」

あきら「家がセクロスしたらそれは野外プレイなのか屋内プレイなのか分らんけどなんかもう性癖壊れますね」

りあむ「もちろんスキンもあるよ!やさしい世界由来のわたあめ味のがね!」

あきら「ソーデスカ・・・まさかスキンまで二本足で歩いたりしませんよね・・・?」











りあむ「はい、これが六枚目。一戸建ての貴重な産卵シーン」

あきら「ひどい」









りあむ「一言で切って捨てられた・・・速きことホオジロザメの如し・・・これはやむ、やむを得ずやむ!」


あきら「だって自分、パースとかデッサンとかそこまで知りませんし」

りあむ「え、そっち!?技術的な方!?絵の内容じゃなくて!?」

あきら「正直、描かれていることが分かっていてもそれを理解するのを脳が拒否るんデス、ミュートデスよミュート」

りあむ「炎上やマウントよりキツい反応・・・やむ」



あきら「というか、交尾とか、そういう生々しい描写は炎上のもとデス、もっと言うならPTAが放火します」

りあむ「ひぇっ、巨大組織きちゃう?」

あきら「もうこれ以上は碌なものが出てくる気がしないんで、ここらで締めにしません?やさしい世界が炎上するのも見たくありませんし」

りあむ「残りの三枚にめっちゃ魂こめたのに・・・やむ」

あきら「今まででこれだと残りがどんな火種になるか分かったもんじゃないデス・・・」

りあむ「!!」





りあむ「火種・・・?今、火種って言った?」

あきら「?」

りあむ「ノンノンノンノ!あきらちゃん、それは炎上に対する誤解だし!」

あきら「うっざ・・・・・・流れ変わった?」



りあむ「ぼくが持ってるのはただの可燃物。炎上っていうのはそれを見た誰かが火を点けるから起きるんだよ!」


あきら「それは、まあ・・・うん?#意味がわかった人はRT」




りあむ「なのに奴らはよぉ!人目に付くトコに置いてる方が悪いとばかりに放火して!群がってきた野次馬の中からこっちを見て笑ってやがんだからよぉ!」

あきら「いきなり真面目な話するの?・・・マジ?」



りあむ「そう・・・ぼくのいたやさしい世界とちがってこっちの世界には放火魔があまりに多い・・・!他人の隙に漬け込んで集団で火炎瓶を投げ入れるとか・・・・・・可燃物があるからって火をつけていい理由にはならないでしょ普通・・・!義務教育受けてないのかオタクども!ぼくは真面目には受けてない!」

あきら「最後なんて?」








りあむ「はあー・・・現地参戦したとき並に声を張り上げたら喉枯れそう・・・やむ」

あきら「正直、自分のメンタルもやみそうなんでマジでもうやめましょう」

りあむ「そうするぅ・・・お水飲みたぃ。ところでこの設定ってPサマからゴーサインでるかな?かな?」

あきら「うーん、Pサンも偉い人っぽいし器も大きそうですけど・・・Pサンより偉い人が許さないんじゃないデスか?」

りあむ「ひーん・・・りあむのクソザコ個性、炎上どころか風前の灯ぃ?」

あきら「はあ・・・えっと・・・りあむさんも結構、個性的なんじゃないですかね・・・メンヘラ系で、その奇抜なカッコは学生の自分らじゃできないデスし」

りあむ「・・・・・・・・・うえぇ」

あきら「・・・・・・?」



りあむ「・・・・・・ぼくが個性的に見えるのはここがやさしい事務所で良い子だらけだからだもん・・・」

あきら「・・・やさしい事務所?また新ワードぶっこみましたね」



りあむ「ちょっと会話したからぼくにはわかるよ・・・一線級アイドルのニュージェネサマは素でいい先輩だし・・・見た目ヤンキーな向井さんや藤本さんは面倒見がいいし、輿水さんは自尊心の塊みたいなのに他人の悪口一つ言わないし・・・SNS育ちのぼくから見ればココの民度はめっちゃ天井知らずだよ・・・」

あきら「あー・・・自分も芸能界は足引っ張ってなんぼみたいに思ってましたケド少なくともこの事務所にそういう空気はないデスね」




りあむ「やさしくて良い子達の中ならぼくは目立つよ、だってぼくは良い子じゃないんだから・・・」

あきら「やさしい世界出身なのに悪い子とは・・・」

りあむ「逆に言えば一歩世間に出たらさ・・・ぼくみたいなのはいっぱいいるよね?なんとなくで学校辞めたり、一発逆転とか言って真面目に自分の人生に取り組まない全国一千万のやみくんやみちゃんがさー・・・」

あきら「・・・・・・・・・」



あきら「・・・・・・りあむサーン、それを言うと自分も弱いんデスけどー」

りあむ「えぇー?あきらちゃんが・・・?謙遜?」

あきら「自分も多趣味なつもりで新作ファッションの自撮りアップしたりFPS実況を配信したりしてたんですけど、そういう人って今時のSNS上にはわんさかいますよね?頂点から底辺までそれこそ一千万人くらい」

りあむ「・・・・・・・・・あきらちゃん」




あきら「でもデスよ?自分らはその一千万人の中からPサンにピックされたんですよ?それって個性になりませんかね?」

りあむ「!」


りあむ「・・・・・・Pサマが選んで救ったのはほかの有象無象じゃなくてぼくらだったってこと?」

あきら「なぜこのタイミングで可燃物を・・・!?」

りあむ「つい言っちゃった・・・」



あきら「・・・とにかく、自分らは新人ですが一人じゃないんデス。普段一人でする配信だってゲストを呼んで二人でやれば別物になるんデス、自分らはこれからデスよ、これからがアップデートデス」




りあむ「・・・・・・・・・・・・・・・」

あきら「・・・・・・なんか恥ずいんで、早いこと下げて、ツイート流して下さい。#この早さだから言えることだったんデスよ」

りあむ「・・・・・・・・・」

あきら「・・・・・・・・・」



りあむ「うわーーーーーん!!」

あきら「なぜ泣く!?」




りあむ「あきらちゃんが良い子キャラを立てようとしてるぅぅううぅうう!!ぼくだけ残してやさしい良い子にぃいぃいい!!」

あきら「#理不尽だと思ったらRT!!?」

りあむ「これあげれぅ!!」

あきら「へ!?いきなりポストカード?しかも胸の谷間から出しませんでした・・・?」

りあむ「あきらちゃんがやさしい世界の住人だった時のキャラデザ案!!お話を聞いてくれたお礼に用意しといたの!!あと、ぼくのサイン入り!喜んでくれないとやむ!」

あきら「お礼なのに余すところなく図々しい・・・!」




りあむ「ぼくだってきれいでやさしいりあむちゃんになるもん!明日から!!じゃあ失礼しまーーす!!」

あきら「好き勝手喚いてあっという間に帰るとは・・・・・・粘着性はなくてよかったデス」



あきら「・・・・・・#自分をやさしい世界の住人にすると・・・・・・」



「見るの怖いなあ・・・・・・」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



「死んだ魚みたいな目・・・と」



「マスクじゃなくて口枷・・・?・・・・・・・・・なぜ両方・・・」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






「サメだこれ!!」





ポストカードとフリップは燃やした


読了感謝


今のところ新人三人のなかではりあむちゃんに一票
推しのほたるちゃんと一緒に応援するやむ

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