穂乃果「パン争奪戦」 (54)

この物語はある学園の購買にてパン争奪戦に挑んだスクールアイドルの記録である。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1550069437

穂乃果「5…4…3…2…1」

キーンコーンカーンコーン

穂乃果「行くよ!ことりちゃん!」

ことり「待って穂乃果ちゃん」

穂乃果「早く急いで!このままじゃ去年の二の舞だよ」

ことり「そんな事言っても…」

穂乃果「年に一度の伝説のパンが購買に来てるんだから。しかも…限定10個…。急がなきゃすぐになくなっちゃうよ」

ことり「でも…廊下は走っちゃダメだよぉ~」

穂乃果「この日ばっかりは温厚な生徒が多い音ノ木坂も周りが敵ばかりなるんだ。ウカウカしてられない」

ことり「そうなの?そんなに人気なの?」

穂乃果「そうだよ。ことりちゃんは去年のこの日休んでたから知らないだろうけど。まず一年生は手に入れる事は不可能だね」

ことり「どうして?」

穂乃果「情報が少な過ぎるからだよ。一年生の中には知らない子だっているくらいだからね。穂乃果は知ってたけどさ。それでもダメだったんだよ」

ことり「そうなんだ…」

ことり「でも、穂乃果ちゃん…。こっちって購買部とは逆の方向だよね?」

穂乃果「伝説のパンは購買部のおばさんが売り歩いてるんだよ」

ことり「え?どうしてそんな事を」

穂乃果「教室によっては不公平になるからね」

ことり「あぁ…なるほど」

穂乃果「って喋ってる場合じゃないんだよ。早くおばさん探さなくちゃ」

ことり「う、うん。って、あれ?」

穂乃果「どうしたの?」

ことり「あれ…前を歩いてるの凛ちゃんだよね?」

穂乃果「本当だ」

凛「ん?あっ!穂乃果ちゃん、ことりちゃん!」

穂乃果「げっ、気づかれた…」

ことり「穂乃果ちゃん…」

凛「二人とも何してるの?お昼ご飯食べないの?」

穂乃果「あ~うん。ちょっとね。今急いでるんだよね。あの…また後でね」

凛「え~なんか冷たくないかにゃ?」

穂乃果「そ、そんな事ないよ。別にね…」

凛「あっ!もしかして穂乃果ちゃん達も伝説のパンを探してるの?」

穂乃果「え?凛ちゃん知ってるの?」

凛「うん。にこちゃんから聞いたにゃ~。凄い美味しいって噂なんでしょ?凛も食べてみたいにゃ~」

穂乃果「あ~そうなんだ。なるほど」

凛「うん。だから、凛達も探してるの」

穂乃果「達?」

凛「うん。かよちんとにこちゃんと手を組んで…」

ことり「手を?」

凛「あっ…」

穂乃果「あのさ…凛ちゃん?もしかしてだけど」

凛「うん」

穂乃果「足止めしてる?」

凛「え?」

穂乃果「ことりちゃん行こう!凛ちゃんは敵だよ」

ことり「え?えーーー!?」

凛「ちょっ」

ことり「ど、どういう事なの?」

穂乃果「足止めだよ。にこちゃん達と手を組んでるって事はにこちゃんと花陽ちゃんがパンを探してるんだよ。言ったでしょ?今日に限っては皆んな敵だって」

ことり「え~そ、そうなの?」

凛「バレちゃ仕方ないにゃ~」

穂乃果「走るよ、ことりちゃん」

ことり「え?え~」

凛「待つにゃ~」

穂乃果「待てと言われて待つ人なんていないよ」

ことり「ほ、穂乃果ちゃ~ん」

凛「ちゃんと足止めしなきゃにこちゃんに怒られちゃうにゃ~」

穂乃果「はあ…はあ…はあ…しつこい。他の人達を足止めすればいいのに…なんで穂乃果達の邪魔をするのさ」

ことり「そ、そうだね…はあ…はあ…」

ザワザワ

穂乃果「げっ、人混み…何?もしかして…」

ヒデコ「あっ!穂乃果、ことりちゃん!」

穂乃果「この人混み何?」

ヒデコ「例のアレ!この先で見かけたって人が居るらしいんだけど…」

穂乃果「え?嘘?もうこんなに人が?」

ことり「って事はもう売り切れちゃったのかな?」

凛「はあ…はあ…追いついたにゃ…ってこの人混みは何?もしかしてこの先に?

穂乃果「みたいなんだけど…」

凛「なんだけど?」

絵里「この先は通行禁止です」

穂乃果「え?絵里ちゃん?」

ヒデコ「そう。絵里先輩がここを通行禁止にしてるんだよね」

凛「え?なんで絵里ちゃんが?」

穂乃果「絵里ちゃーーん」

絵里「あら、穂乃果」

穂乃果「何してるの?」

絵里「ほら?例のパンの販売の日でしょ?あれって凄い人気で去年も大混乱を招いたのよ。だから、こうやって通行を制限してるの」

穂乃果「え?でも…この先で目撃されたんでしょ?購買のおばさんが」

絵里「そうよ?」

穂乃果「じゃあ、買えないじゃん」

絵里「そうね。買えないわね。この先にいる人しか」

穂乃果「はい?」

ことり「絵里ちゃん…今日、希ちゃんと一緒じゃないんだね」

穂乃果「え?もしかして…」

絵里「あら?バレちゃったかしら…」

ヒデコ「え?どういう事?」

穂乃果「罠だよこれ!そもそも絵里ちゃんはもう生徒会でもなんでもないんだし通行禁止にする権限なんてないんだよ」

凛「あーーーーー!そういう事かぁ。この先に希ちゃんがいるって事?」

絵里「バレちゃ仕方ないわね。けど、もう希が買ってる頃かも」

穂乃果「くっ、盲点だった。絵里ちゃんはこう言うのには参加しないと思ってたのに。生徒会長降りてから随分とゆるくなったよ」

凛「本当にゃ!」

絵里「ふふっ。私だって音ノ木の生徒なんだもの。こう言うイベントにずっと参加してみたかったのよ」

穂乃果「言ってても仕方ない。例え希ちゃんが買ってない可能性もあるし売り切れてない可能性もある」

絵里「そうね。でも、私がすんなりここを通すと思う?」

穂乃果「それは…」

凛「穂乃果ちゃん。ここは一つ手を組むって言うのはどう?」


穂乃果「手を組む?にこちゃんと花陽ちゃんを裏切るって事?」

凛「違うよ。凛がかよちんを裏切る訳ないにゃ」

ことり「にこちゃんも裏切らないであげて欲しいな…」

凛「ここは三人で協力して絵里ちゃんを出し抜くの。そこからはお互い恨みっこなしで」

ことり「私も入ってるんだね…」

穂乃果「でも、凛ちゃんは穂乃果達を足止めするのが目的なんでしょ?絵里ちゃんが居た方が都合がいいんじゃない?」

凛「だって希ちゃんが先に行ってるなら足止めしたって無駄だもん。それなら凛も走って買いに行った方がいいでしょ?」

穂乃果「そう言う事か。よしっ、分かった。手を組もう」

凛「交渉成立だね」

穂乃果「して、凛ちゃん」

凛「何?」

ことり「してって…」

凛「作戦ね…特に…」

穂乃果「だと思ったよ。私に作戦があるの」

凛「本当?流石、穂乃果ちゃんにゃ」

穂乃果「ふふっ。いい?私が絵里ちゃんの気を引き付けるからその隙に凛ちゃんは突破して!そしたら絵里ちゃんは凛ちゃんの方に気が行くから。そしたら、今度は私が行くよ。それで、最終的に絵里ちゃんは混乱すると思うんだ」

凛「成る程。分かったにゃ」

ことり「凛ちゃんはそれでいいんだ…」

穂乃果「それじゃあ行くよ!」

凛「うん!」

絵里「何か企んでいるみたいだけど…無駄よ。あなた達にここは突破出来ない」

穂乃果「それはどうかな?」

絵里「大した自信ね。穂乃果…」

穂乃果「凛ちゃん…」

凛「うん」

穂乃果「絵里ちゃん!8×2(13+2)÷3は?」

凛「よし、行くにゃ」

絵里「80」

穂乃果「え?早っ!?」

凛「にゃ!?」

絵里「残念ね!捕まえたわよ、凛。その程度の計算で私が怯むと思う?」

凛「ううっ、穂乃果ちゃん…捕まったにゃーーー!!」

絵里「ふふっ。ドンマイ」

凛「助けてーー!!」

穂乃果「ごめん。助かったよ、凛ちゃん!」

凛「え?」

穂乃果「凛ちゃん、この借りはいつか返すからね!!」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん、いいの?」

穂乃果「うん。行こう」

凛「う、嘘でしょ?穂乃果ちゃん…」

絵里「まさか穂乃果が凛を見捨てるなんて…」

穂乃果「よしっ、凛ちゃんと絵里ちゃんをいっぺんに巻く事が出来たね!一石二鳥だね!」

ことり「そ、そうだね」




凛「う~穂乃果ちゃんを信用してたのにぃ」

絵里「取り敢えず…」キュッ

凛「え?何するの?」

絵里「あなたはここでお留守番ね」

凛「絵里ちゃん。ちょっと…ほどくにゃ~」

絵里「全く。一筋縄じゃいかない様ね。せーっかく他の生徒達を足止めしてたのに。さて、私に喧嘩を売った事を後悔させてあげるわよ、穂乃果!」

穂乃果「はあ…はあ…はあ…疲れたぁ。全然見つからないね…」

ことり「はあ…はあ…はあ…本当にこっちの方にいるのかな?」

穂乃果「だって…絵里ちゃんが止めてたし…」

ことり「あの…例えばの話なんだけど…」

穂乃果「うん」

ことり「絵里ちゃんがああしてたのも実はフェイクだったとか」

穂乃果「え?どういう事?」

ことり「あそこを通れない様にすればその先にパン屋さんが居ると思うのが普通でしょ?」

穂乃果「あっ!だから、あえて何もない道をって事?」

ことり「うん。人だかりも出来るから皆んなそっちに目が行くし足止めもできるしで…」

穂乃果「あ~そこまで考えてなかったぁ」

ことり「あくまで予想だよ?本当にそうかは…」

穂乃果「いや…そうだよ。見つからないって事は絶対そうだよ」

ことり「えぇ…」

穂乃果「あっちに行ってみよう」」


希「なんや、えりちから連絡が来たから穂乃果ちゃん達の事を警戒してたけど。勝手に勘違いしてくれたみたいで助かった。さて、それにしてもどこにいるんやろう?確かにこっちの方に歩いて行くのを見たんやけどなぁ」

海未「カードに聞いてみたらどうですか?」

希「誰や?」

海未「私です」

希「海未ちゃん?」

真姫「私もいるわよ」

希「真姫ちゃんも?二人もパンを?」

海未「その通りです」

希「意外やなぁ。二人はこう言うのには興味ないと思ったし参加するとしても穂乃果ちゃんや凛ちゃんと行動すると思ったわ」

海未「まあ…元々参加するつもりはなかったのですがね」

希「そうなんや?まあ、なんでもええけど。こうしている間にも売り切れてしまうかもしれんからウチは行くよ」

海未「そうはさせません。あなたはここで脱落です」

希「随分強気やね」

海未「ふふっ、こう見えて勝負事は好きなんです」

希「知ってるよ。でも、ウチだって」

海未「真姫!」

真姫「ええ!」シュ

希「な、なんや?なっ、これは…」

真姫「ふふ。これで希は終わりね」

希「ごめん…えりち…」

穂乃果「ん~居ないなぁ」

ことり「うん」

穂乃果「こんなんじゃ売り切れどうこうの前に昼休みが終わってしまうね」

ことり「あはは…それはちょっと辛いね。ここまで来たら私も食べたいなぁ」

穂乃果「でしょ?」

ことり「うん。あれ?」

穂乃果「どうしたの?」

ことり「あれって…もしかして…」

穂乃果「その、もしかしてだよ!購買部のおばさんだよ」

ことり「だよね?」

穂乃果「うん。よしっ、買いに行こうか!」

山田先生「お前達!」

穂乃果「げっ、先生!?」

山田先生「げってお前なぁ。教師に向かって…。何か私に見つかって困る事でもあるのか?」

穂乃果「ち、違うんですよぉ。あの…お昼にしようかなぁって」

山田先生「そうなのか。購買にパンを買いに行くのか」

穂乃果「え?さ、さあ…」

山田先生「一年に一回だけの伝説のパンを手に入れるつもりなんだろ?」

穂乃果「えっと…」

山田先生「私は教師だしな。こう言うのは止めなきゃいけないんだよ」

穂乃果「そ、そんな…」

山田先生「今から適当に理由をつけて二人に職員室まで来てもらってもいいんだけどな…」

穂乃果「ええ…ここまで来て」

山田先生「私も食べた事がないんだよなぁ。在学中一度も…流石に教師が参加する訳にはなぁ…」

穂乃果「え?」

山田先生「こう言う時どうすればいいか分かるよな?」

穂乃果「先生みたいな人大好きです!」

山田先生「よしっ!行け!」

穂乃果「はいっ!行ってきます」

ことり「先生…」

穂乃果「っと…先生が止めるから購買のおばさん行っちゃうじゃんね」

ことり「そんなに速くは…」

にこ「あんた達…」

穂乃果「今度はにこちゃん…ってにこちゃん?」

にこ「諦めた方がいいわよ…」

穂乃果「ど、どうしたの?」

ことり「大丈夫?」

花陽「にこちゃん…争奪戦でやられちゃったの」

穂乃果「え?誰に?やられたって…いくらなんでも手荒な真似をする人は…」ゴクリ

にこ「希よ…海未と真姫が目の前に現れたと思ったら…希が後ろから…」

穂乃果「ワシワシされたんだ…。って言うか海未ちゃん居たの?」

花陽「うん。なんか…海未ちゃんも真姫ちゃんも楽しそうだったよ」

穂乃果「そうなんだ…。海未ちゃん…去年あれだけ誘っても参加しなかったのに…どうして…」

ことり「意外だよね」

海未「そんなに意外ですか?」

穂乃果「海未ちゃん!?」

にこ「まだ居たのね…」

穂乃果「どうしてさ、海未ちゃん!去年あれだけ誘っても付き合ってくれなかったくせに!」

海未「いいじゃないですか。たまには敵同士でも」

穂乃果「でもさぁ。せめて理由を…」

海未「真姫のあんな顔をみたら…」

真姫「ちょっと…言わないでよ」

穂乃果「真姫ちゃん!?」

ことり「真姫ちゃんのあんな顔って?」

にこ「何が…」

海未「私は今日の昼休み真姫と音楽室に居たんです」

真姫「え?ちょっと…話すの?」

音楽室

海未『これ、新しい詞です』

真姫『うん』

ワイワイガヤガヤ

真姫『随分と騒がしいわね』

海未『ああ…真姫は一年生ですから知りませんよね。なんでも一年に一度だけ伝説のパンが購買に並ぶそうなんです』

真姫『ああ…なんか、にこちゃんが言ってたかも。それで外が騒がしいんだ』

海未『限定10個らしいですからね。毎年争奪戦になるみたいで…ある種、伝統的なイベントになってるみたいなんです。廊下を走ったりする生徒もいる様なので考え物ですけどね』

真姫『イベントかぁ…』

海未『はい。どうしました?』

真姫『ううん。ちょっと楽しそうだなって。私、ずっと子供の頃から優等生で…』

海未『真姫、私達も参加しましょう!』

真姫『でも、海未は嫌いでしょう?こう言った騒ぎは…』

海未『私も優等生ではありませんからね』

真姫『…よく言うわ』

海未「と言う経緯が…」

にこ「なるほど…なかなか、いじらしいわね」

花陽「そうだね…」

真姫「べ、別に…そんなんじゃ…」

海未「と言う事なので。って…あれ?穂乃果は?」

花陽「行っちゃったよ…穂乃果ちゃん…」



ことり「ほ、穂乃果ちゃん…待って…話は最後まで聞こうよぉ」

穂乃果「まじめに聞いてたら昼休み終わっちゃうって。って言うかもう終わりそうだし」

海未「待ちなさい、穂乃果~」

穂乃果「ほら!来た~。待てと言われて待つ訳ないでしょ。この先にパンがあるんだから」

絵里「止まりなさい、穂乃果」

穂乃果「絵里ちゃん」

海未「絵里まで来ましたか」

穂乃果「よく分かったね。この場所が…」

絵里「ポケットの中確認してみなさい」

穂乃果「え?スマホ?私のじゃない…」

絵里「私の携帯よ。さっき忍ばせといたのよ」

穂乃果「いつの間に…」

ことり「まさか…その携帯で?」

穂乃果「全然気がつかなかった。全然接触してないのに…」

絵里「そっ。使うつもりはなかったけど一応準備しておいたのよ。追跡出来る様にね。これ、凛のスマホね!お陰で自分で探す手間が省けたわ。この先にいるんでしょ?」

穂乃果「それは…」

絵里「隠さなくても分かってるから。さてと…それじゃあ…」

海未「絵里、私達もいるのですからね?そう簡単に行くと思いますか?」

真姫「そうよ。いくら絵里でも一人で勝てると思ってるの?」

穂乃果「そうだ!そうだーーー!」

絵里「まあ、簡単には行かないのは分かってるわよ」

希「えりちーーーー」

絵里「希!無事だったのね」

希「当たり前やん」

絵里「ふふっ、これで私も一人じゃなくなったわ」

真姫「それはどうかしら?」

絵里「え?」

希「ワシワシMAXや~」

穂乃果「うわっ…出た…」

絵里「え?」

希「ワシワシ~ワシワシ~」

絵里「ちょ…ちょっとぉぉぉ。いやぉぁぁぁ」

希「ごめんな、えりち。ごめんなぁ」

絵里「はあ…はあ…はあ…希…どうして…」

希「全部海未ちゃんと真姫ちゃんがいけないんよ」

ヒラ~

ことり「あれ?希ちゃんのポケットから何か落ちたよ?」

穂乃果「紙きれ?」

希「あら?」

絵里「はあ…はあ…何?焼肉…半額券?まさか…これで?」

希「ごめんな、えりち。真姫ちゃんの力の前には逆らえなかったんよ」

絵里「そんな…私って半額券以下…せめて無料券に負けたかった…半額券って…」ガクッ

希「ごめんなぁ、えりち。一緒に食べに行こうなぁ」

穂乃果「絵里ちゃんが脱落した…と言うことは…」

海未「残るはあなた達だけです。穂乃果!!」

穂乃果「くっ、台詞を取られた…さらば」

真姫「行かせる訳ないでしょう。希!」

希「あいよ~」

ガシッ

希「なっ、なんや!?」

絵里「い、行かせる訳…ないでしょう。よくも…」

海未「絵里…まだ動きますか…」

真姫「しぶといわね」



絵里「こうなったら…こうなったらぁ」

真姫「こうなったらなんなのよ?」

絵里「根性で手に入れる!!!もうくだらない策なんかに頼らない!!!私一人でも手に入れてみせる!!!!超えてみせるぅ」

真姫「こ、根性論って訳?そんなのが通用する訳…」

海未「そうです。ここは通しません」ガシッ

絵里「うぉぉぉぉぉ」

海未「なっ、何ですって…」

真姫「海未が押し負けるなんて…」

穂乃果「あのクールな絵里ちゃんが…火事場の馬鹿力を発揮してる…。無様でカッコ悪いけど…最高にカッコいい…」

絵里「なりふり構ってられないのよ。私は…私はぁぁぁぁ」

海未「そ、そんな…絵里にこんな力が残っているなんて…」

真姫「負けないで、海未!」

海未「真姫の為にも…私は負けません。はぁぁぁぁ」

絵里「私だって負けないわよぉぉぉ」

穂乃果「力が拮抗してる。あの海未ちゃんに絵里ちゃんが力で拮抗してるよ。信念の為にもどちらも負ける訳には行かないんだね」

ことり「これ…パンを買いに行くって話だよね?」

穂乃果「うん。二人の戦いから目を離せないけど…今がチャンスだね!」

ことり「え?行くの?いいの?こんなに熱い展開なのに卑怯じゃないかな?」

穂乃果「時に汚い事もしなきゃいけないんだよ。悲しいけど…。さあ、行くよ」

ことり「そう言うものかな?」

海未「だから…はあ…はあ…行かせる訳ないと何度も言ってるでしょ」

穂乃果「げっ、絵里ちゃんを倒したの?」

絵里「まだ…まだ…負けて…ないわ」

海未「くっ、しぶとい…」

絵里「穂乃果…海未…悪いけど…パンを手に入れるのは…この私よ」

希「えりち…既に満身創痍のくせに。どこからそんな力が…」

ことり「みんな…」

穂乃果「くっ、離してよ。離せぇぇぇ」

絵里「絶対に…離さない。あなたも海未も真姫も行かせない」

ことり「みんな…」

にこ「はあ…はあ…追いついたわよ。私は脱落なんかしてないから」

凛「絵里ちゃんよくもぉ。凛のケータイ返すにゃ~」

花陽「うぅ…お腹空いたよぉ~」

海未「くっ、にこ達まで…」

にこ「パンを手に入れるのは私よ」

凛「達にゃ…」

ことり「みんな、もうやめよう!」

穂乃果「ことりちゃん…」

海未「ことりが…大声を…」

真姫「初めて見た…」

ことり「たったパン一つでどうして争わなきゃいけないの!!!」

穂乃果「いや…それは…何て言うか…」

ことり「言い訳なんていいよ。こんなの間違ってるよ」

にこ「いや…大袈裟じゃない?別に険悪になってるって訳でも」

希「そ、そうやん?こんなの半分遊びで…青春の思い出的な?」

絵里「そうよ。ねえ?」

ことり「それでも…それでもぉ」



購買部のおばさん(以下おばさん)「お嬢ちゃん」

ことり「え?」

穂乃果「購買のおばちゃん…」

にこ「どうしてことりに…」

絵里「そんな…まさか…」

おばさん「今日のパン。残り一つだけど…買うかい?」

ことり「あの…」

穂乃果「ことりちゃん!」

ことり「あの…下さい。いくらですか?」

おばさん「350円になります」

ことり「はい。これで…」

おばさん「いつもありがとうね」

穂乃果「あの…ことりちゃん…そのパン…」

ことり「このパンは…私は食べない…」

穂乃果「え?どうして?」

ことり「穂乃果ちゃんが食べれないのに私が食べる訳にはいかないし」

穂乃果「あっ、穂乃果が食べれない事は決定なんだ…」

にこ「そりゃあそうでしょ」

真姫「でも、それじゃあ…そのパンはどうするの?」

ことり「このパンは今一番必要としてる人の手に渡るのが一番いいよ」

穂乃果「穂乃果結構必要だよ!」

にこ「私も!」

凛「凛も!」

ことり「はい、花陽ちゃん」

花陽「え?私?」

ことり「これだけじゃ足りないかもしれないけど。さっきからお腹空いてそうだったもんね」

花陽「で、でも…みんなだってお昼ご飯を食べてないし…。私だけ貰う訳には…」

絵里「あ~あ~残念ね。でも、確かにことりの言う通りかも。花陽が食べるのが一番かもね。実はダイエット中だし」

希「ふふっ、どこをダイエットするん?」

海未「そうですね。それに楽しかったです。こうして皆んなと騒げて」

真姫「そうね。私、こんなの初めて経験したわ」

穂乃果「さて、じゃあふつうのパンを買いに行こうかな。お腹空いたもんね~」

凛「凛も~今日はお弁当持ってきてないにゃ~」

にこ「あんた達…食べれない可能性を考えてなかったの?」

凛「にこちゃんがお弁当はいらないって言ったんじゃん」

ことり「あのね、実は…ケーキを焼いてきてるんだ」

穂乃果「え?そうだったの?」

海未「どうして今日?」

ことり「私、穂乃果ちゃんに聞くまで知らなかったから。お昼ご飯ないなら皆んなで食べよう?花陽ちゃんもそれだけじゃ足らないでしょ?」

花陽「はいっ!!!」

穂乃果「まっ、雨降って地固まるって奴だね」

絵里「ちょっと違くない?」

キーンコーンカーンコーン

穂乃果「え?」

ことり「あ~…」

凛「昼休み終わっちゃったにゃ…」

穂乃果「そんな…まさか…昼抜きなの?」

絵里「そうなるわね…」

穂乃果「なんでそうなるの…とほほ…」





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