【ガルパン】まほ「お、お母様…とうとう黒森峰の制服にまで…」 (92)


よろしくお願いしマウス



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― 黒森峰女学園


直下「突然ではあるが、今日は我々の為に家元が視察に来てくださった!」

直下(隊長は遅れるとの連絡があった…それなのに副隊長も小梅もいない…だったら私がしっかりしなくちゃ!)



しほ「皆さん、ご苦労様です」


黒森峰生『『『 はい!! 』』』


しほ「今日はですね…」


 ヌギヌギ… 


直下「え?あ、あの…い、家元…何故服を脱いで…」


黒森峰生A(改めて見るけどおっきい…)

黒森峰生B(あ、でも、腹回りとか尻の肉は垂れてる…)

黒森峰生C(下着は黒か…)

黒森峰生D(あ、下着から黒い森が少し見えてる…)



しほ(黒森峰制服)「短期交流編入で来た、西住しほです!!(みほ真似)」



黒森峰生『『『『 うわぁ… 』』』』





― 黒森峰女学園


直下「突然ではあるが、今日は我々の為に家元が視察に来てくださった!」

直下(隊長は遅れるとの連絡があった…それなのに副隊長も小梅もいない…だったら私がしっかりしなくちゃ!)



しほ「皆さん、ご苦労様です」


黒森峰生『『『 はい!! 』』』


しほ「今日はですね…」


 ヌギヌギ… 


直下「え?あ、あの…い、家元…何故服を脱いで…」


黒森峰生A(改めて見るけどおっきい…)

黒森峰生B(あ、でも、腹回りとか尻の肉は垂れてる…)

黒森峰生C(下着は黒か…)

黒森峰生D(あ、下着から黒い森が少し見えてる…)



しほ(黒森峰制服)「短期交流編入で来た、西住しほです!!(みほ真似)」



黒森峰生『『『『 うわぁ… 』』』』





まほ「すまない、遅くなってしまって全員揃っているか?」


しほ「あ!お姉ちゃん!!(みほ真似)」

まほ「うわぁぁあああ!!出ぇたぁぁ!!」

しほ「そこまで、驚かなくてもいいでしょう」

まほ「お、お母様…とうとう黒森峰の制服にまで…」

直下「隊長…」

まほ「直下、一体これは…」

直下「えっと…視察に来られた家元が全員の目の前でストリッ…いえ、生着替えをして…」

まほ「……」

まほ「この惨状に…あの二人は…」

まほ「エリカと小梅はどこに行ったぁ!!」


???「隊長!遅れて申し訳ございません!!」


まほ「この声…小梅か」



好子「家元が来られているのに遅れてしまいました!!(小梅真似)」

まほ「……」

直下「……」

好子「隊長?」

まほ「小梅じゃないよな?(似てるなぁ)」

直下「小梅にしては老けていますよね…(に、似てる…)」

まほ「あの…確か、みほの友人の秋山さんのお母様ですよね?」

好子「ああ、ばれてしまいましたか~はい!大洗から来ました秋山好子です!!」

まほ「……」

直下「小梅に何かあったのかしら…ということは副隊長も?」

まほ「直下は経験ないかもしれないが、この流れだとエリカも…」


???「「隊長!遅れて申し訳ございません!!」」


まほ「ほらな…ん?」




百合「ああ!もういったいどうなっているのよ!!(エリカ真似)」

淳五郎「ちょっと!説明しなさいよ!(エリカ真似)」


直下「…」

まほ「すまん直下、今回のケースは初めてだ…」

まほ「そちらは砲手の…」

百合「はい、五十鈴百合…今回は、逸見ユリカ と呼んでください」

まほ「で、そちらの殿方は…」

淳五郎「逸見エリカよ」キリッ

まほ「私の知っている逸見エリカはパンチパーマの中年の男性では無いはずですが…」

好子「ほら、だからお父さんは来たらすぐバレるって言ったでしょ」

淳五郎「そんなこと言っても、来たかったんだよぉ~!」

まほ「あの…説明というか…ウチの二人はどこにいるのでしょうか?」

好子「それはですね…」




………

……




― 大洗 秋山理髪店


エリカ「秋山好子さん、家元の命によりお迎えにあがりました」

小梅「今回は私達の学校、黒森峰女学園になります」

好子「いつもありがとうね、すぐ準備するから待っててくれる」


淳五郎「ちょっと待った!!」

好子「お父さん?」

淳五郎「また、出かけるのか…」

好子「そうよ、ご飯は冷蔵庫にあるから温めて…」

淳五郎「連れて行ってくれ!!」

好子「へ?」




好子「お、お父さん何を言ってるの?」

淳五郎「西住さん達のお母さん方と会うんだろ…」

好子「ええ、そうだけど」

淳五郎「優花里も戦車道を始めてから、友達の所へ遊びに行ったり、潜入だとかで家にいないことも増えて…」

淳五郎「その上、母さんまでいないなんて!!」

好子「数日したら戻るから~」

淳五郎「いやだ!いやだ!独りで寂しくご飯食べるのもいやだし!」

淳五郎「それに何より…、ママさん達と付き合うようになってから…」

淳五郎「夜の方もご無沙汰じゃないか!!」クワッ!

好子「ちょ、ちょっと!!ナニ言ってるのよ!!////」


エリカ「……」

小梅「……」

エリカ「もしでしたら、2、3時間程してから再度伺いましょうか?」

好子「変に気を使わないで!」




淳五郎「好子ぉ~」ベタベタ

好子「んもー!足にしがみ付かないで!ちょっと、お尻!お尻に手が!!////」


エリカ「……」

小梅「……」

エリカ「あの…よろしければ、私達が店番をしましょうか?」

好子「え?」




小梅(好子風)「こんな感じですかね」

淳五郎「に、似てる…好子の若い頃のようだ…」ゴクリ…

好子「お父さん、何を考えてたの?」ゴゴゴゴゴ…

淳五郎「ひっ!何でもないです!!」


エリカ(パンチカツラ・付け髭)「では、お店の方は任せて下さい」

好子「えっと…いいの?任せちゃって」

小梅「私達でなんとかします」

淳五郎「店は…まぁ、今日は客の予約も特にないから…大丈夫か」


エリカ「お二人は、気にせず黒森峰に向かってください」

小梅「いつものメンバー達も現地で合流できるようにしておきますので」

好子「それじゃ、お言葉に甘えちゃおうかしら」




好子「申し訳ないけど、お願いするわね」

淳五郎「そういえば、二人きりで出かけるなんて、いつ以来だったかなぁ」

好子「そういえばそうね」

淳五郎「せっかくだから、どこか回ってみようか」

好子「淳五郎さん…」キラキラ…

淳五郎「好子…」キリッ


小梅「淳五郎サァン…(好子真似)」

エリカ「好子ォ…(低音)」




エリカ「イチャついてないで、早く行ってください」

好子「はい…」




……

………


好子「とまぁ、こんな感じでしてね」

淳五郎「ひとつ、よろしくお願いします」

まほ「ああ…エリカと小梅、今回はもう戻ってこないんだろうなぁ…」




まほ「それで、お母…家元、黒森峰へ何をしに来たのですか?」

しほ「ええ、今回私達がここへ来たのは…」

しほ「貴女達が今までの黒森峰を踏襲しつつ、新しい形を模索していると聞いてます」

直下「は、はい…」

しほ「戦車の種類、戦術…様々な事を取り入れては柔軟性を待たせようとしていることもです」

しほ「今回は、その一環として…」

まほ「な、何をしようというのですか…」


しほ「“黒森峰の新しい学制服”を作ろうと思いまして!!」


直下「え?」

まほ「はいぃ?」

しほ「実はね、数日前の事なんだけど…」


………

……





― 夜の西住邸


しほ(黒森峰学生服)「常夫さん、今夜はこの服ですよ!」

常夫「うん…」


しほ「どうしたんですか?」

常夫「しほ、君が色々な制服を集めて来てくれて、とっても嬉しいよ…」

しほ「じゃあ、どうしてその砲塔が下がったままなんですか!…まさか!?私の事が…」

常夫「違う!!しほはとっても可愛いよ!!戦車道界一かわいいよ!!」

しほ「ありがとぉ!!」

常夫「でも…気づいてしまったんだ…」

しほ「わ、私が実は女子高生ではない事ですか…」

常夫「そこは理解してるから、うん…他校の制服と比べると“黒森峰の制服って野暮ったい”よね」(※個人的な感想です)

しほ「!?」

常夫「戦車服の方はスタイリッシュでビンビンくるんだ!!脱がしてる時の背徳感とか!!」

常夫「それに、あの時を思い出すし…」

しほ「常夫さん…////」

常夫「でもね…なんか学生服の方は…」(※あくまで個人的な感想です)

しほ「そ、そうだったのですか…」

しほ「解りました…常夫さんの為に私が一肌脱ぐわ!!あ、こっちの服は常夫さんが脱がして」

常夫「しほ…」

しほ「常夫さん…」



常夫「しほぉぉぉぉッ!!」ガバッ!

しほ「いやぁ~ん!////」




西住邸「ほああああああああ!!!」ギシギシ!!






……

………


しほ「こんな事がありましてね」

まほ「やだもう…、この両親…」シクシク…

しほ「というわけで、新しい制服を作ろうと思いつきまして」

まほ「夫婦生活の事に学校を巻き込まないでください!!」


百合「まぁまぁ、作ると言っても今回限りという事ですから」

しほ「でも、その服を作った勢いで子作…」

好子「西住殿、控えてください」

好子「コホン、新しい制服作りも悪くない考えと思いますよ…ってお父さんどうしたの?」

淳五郎(西住さんとこも、やっぱり制服使ってるんだな…)


まほ「話は解りましたが、ウチのメンバー達にその必要は…」



黒森峰生A「新しい制服だって!」

黒森峰生B「正直、この制服黒と灰色だけだから…」

黒森峰生C「汚れが目立たないくらいのメリットしかないもんね…」

黒森峰生D「私達だって、おしゃれしたいよ!!」


しほ「彼女達は望んでいるみたいですよ」

直下「……」チラッ

まほ「……」




まほ「全員!注目!!」


直下「!!」

黒森峰生『!!』ビクッ!


まほ「黒森峰の隊長として言わせていただきます」

まほ「我々にはこの制服で充分です、そのような物は必要はないかと」


百合「果たして、そうでしょうかね」

まほ「!?」

百合「規律と威厳でガチガチに固めて柔軟性が持てるのでしょうか?」

百合「私事ですが、かつての私も頭固く華道にのみこだわり、華さん…娘の戦車道に難色を示していました」

まほ「……」

百合「ですが、娘は戦車道を通じ自らの華道を体現しようとしてます」

百合「大洗という学校の自由かつ個性を引き出す気風の戦車道が合っていたのでしょうね」

まほ「……」

百合「そして、私もその姿に共感し頭を柔らかくして、今ここにいるのですよ」

まほ「……」(柔らかくなりすぎな気がするのですが…)




しほ「とにかく今回は、この為に有名なデザイナーをお連れしたのよ!」

まほ「そんなとこまで準備していたのですか…」

百合「ええ、世界を股にかける方なんですよ」

好子「さぁ来てください!」



しほ・好子・百合「「「 ヒサコ・レーゼイ 先生よ!! 」」」


久子「どうも」キリッ


まほ「いつものメンバーの御婦人じゃないですか…」

直下「い、いつもの?この、おばあさんが…?」




しほ「こうみえても、ヒサコ先生は有名なデザイナーなのよー(棒)」

百合「おばあ流、通称“オバール”ブランドを立ち上げー(棒)」

好子「昭和の名番組、“ワタシたち歴女族”の“タカちゃんマン”の“亜美だババア”のデザインもレーゼイ殿なんですよ!」

まほ「どれも、全く聞いた事ない…」


久子「今、デザインしている服もあるから見てくれ」

久子「カモン!デルモ!!」




沙織(ウシ柄ビキニとカルビ)「ちょっと!おばあ!!何、この衣装は!!/////」

まほ「うわぁ…」

直下「うわぁ…」




久子「似合ってるぞ、来月号の “焼肉ファッション健康雑誌 あんあん” の表紙の衣装だ」

沙織「は、恥ずかしいよぉ…////」


黒森峰生A(ムッチムチやな…)

黒森峰生B(ウシ柄似合うわね…)

黒森峰生C(隊長も似合いそう…)

黒森峰生D(やっぱりカルビはタレよね…)


淳五郎「なんちゅうエロさだ…」(ゴクリ…)

好子「……」ムカッ


好子「えい!!打穴三点くずしです!」


 ビシュッ! プス! プス! キーン!!


淳五郎「あがぁッ!!め、、目が…き、金…が」ピクピク…




しほ「さぁ!ヒサコさんのデザインの基!」

百合「新しい黒森峰の制服を作りましょう!」


しほ「セーラー服を!!」

百合「ブレザーですわ!!」



しほ「ん?」

百合「ん?」




しほ「百合さん、制服の王道はセーラー服です」ゴゴゴゴ…


しほ「戦車道の王道たる黒森峰には黒いセーラー服こそ、ふさわしいと思います」

しほ「黒のセーラー服からのぞかせる白い肌…素晴らしいと思いませんか?」

しほ「それに…黒のブレザーでは、お堅いイメージっぽいと思うのですが」


黒森峰生「やっぱりセーラー服だよね!」

黒森峰生「大洗の援軍の時、着れなかったし…私はセーラー服がいい!」


しほ「どうです?皆納得していますよ」

百合「くっ…」




百合「いいえ、私は黒だからこそブレザーだと思います」キリッ!


百合「黒のブレザーを控えめな基調にして、スカートに意匠を凝らし…」

百合「そして胸を飾るリボンまたはネクタイを華やかにすることによって」

百合「黒のブレザーを引き立たせるのです!」

百合「胸元を華と見立て、黒い服を花器とし、その統一感で美しさを表現する…」

百合「華道にも通じる事ですわ」


黒森峰生「リボン…黒森峰じゃ発想もできない…」

黒森峰生「可愛く着飾りたいからブレザーかなぁ」


百合「ふふっ、私に賛同してくれる方々もいるという事ですわ」

しほ「ぐぬぬ…」




しほ「セーラー服です!」

百合「ブレザーですわ!」


沙織「ちょ…しぽりん…百合も…」


黒森峰生「セーラー服よ!」

黒森峰生「何を言ってるのよ!ブレザー!」


まほ「おい…お前達まで…」


 『セーラー服!!』 『ブレザー!!』


好子「凄いですね、BC自由学園も真っ青の割れっぷりですよ」

沙織「めちゃくちゃだよぉ…」




しほ「好子さん!沙織さん!二人ともセーラー服ですよね!」ズイッ

百合「いいえ、お二人はブレザーをお選びになりますよね!」グイッ


沙織「ちょ、ちょっと…顔が近いって…」

好子「制服ですか…う~ん」

好子「お父さんは、どっちがいい?」


淳五郎「セーラー服」キッパリ

淳五郎「セーラー服から覗かせるヘソのラインが母さんの脚線美を引き立たせるからな!」キリッ

好子「やだもぉ~、お父さんったらぁ~//// じゃあセーラー服で」


しほ「おっし!」ガッツポ

しほ「当然、沙織さんも…」


沙織「わ、私はブレザーかな…大洗はセーラー服だし違う方を着てみたいし」

百合「安堵しましたわ、沙織さんはこっちを選んでくださって」


沙織「でも、これじゃ纏まらないね、どうしよう…」






久子「だったら、戦って決めればいい」


   『それだ!!』



沙織「お、おばあ、戦うって!?」

久子「アタシらは戦車道しているんだ、白黒付けるならそれが一番手っ取り早い」


しほ「確かに」

百合「望むところですわ」


しほ「では、セーラー服を着たいという者は私の所へ!」

しほ「西住流への義理とかは考えなくて結構!純粋に自分の気持ちで決めなさい!」

しほ「…ですが、戦車道なら負ける気がしませんけどね」ニヤリ…


沙織「しぽりん…」


百合「何をおっしゃいます!相手が西住流、上等ですわ!!」

百合「強者に挑んでこその覇道!さぁ!ブレザーを着たい方々は私と一緒に戦いましょう!」


好子「五十鈴殿も燃えてますねー」


しほ「好子さん、作戦を練るんでこちらへお願いします」

好子「わかりました!」ビシッ!


百合「沙織さん、私達も準備をしましょう」

沙織「う、うん…なんか凄い事になってきちゃった…」



まほ「……」




まほ「た、隊が真っ二つ…どうして、こんな事に…」

久子「ちょっと、いいか?」


久子「西住さんの娘さんは、どっちへ付くんだ?」

まほ「いや、私は…特に…」

久子「ふむ」ニヤリ


久子「だったら、アタシと組まないか」


まほ「あ、貴女とですか?」

久子「ああ、アタシは今回デザイナー役だから、どちらの陣営にも加担できない」

久子「でも、他の皆が戦っているのに指を咥えて見てるのはつまらんのでな…」

久子「一輌、拝借してあの二組を掻き回そうってのは、どーだい?」




まほ「で、ですが…私は一応、黒森峰の隊長ですし、そんな事は…」

久子「心配するな、正体がばれない様、“黒い仮面”を用意してある」スッ…

まほ「マスク…」


久子「しほさんを倒せる好機じゃないのか?」

まほ「!!」


まほ「…敗北に次ぐ、敗北…総ては、あのママさんチームが現れてからだ!」

久子「確かに」

まほ「私は勝ちたい!私はあの人を破りたい!!」


まほ「オカア・サマを倒すその時まで…」


 ガシィッ!!(マスク装着)


黒騎士「このマスク!外すことはない!!」


久子「く、黒騎士、いったい、何者なんだ…」




久子「さて、残りの乗員メンバーだが…」



淳五郎「お母さんがセーラー服かー、楽しみだなー」


黒騎士「秋山淳五郎、貴方には私達の戦車の乗員、装填手をしてもらおう」

淳五郎「に、西住さんの娘さん!?」



久子「あとは砲手だな」

黒騎士「ふむ…」



直下「ど、どうしよう…セーラー服も着たいし、ブレザーも捨てがたい…悩む…」

黒騎士「悩む必要はない、直下は私に付き合ってもらおう、離さんぞ」ガシッ!

直下「た、隊長ぉ!?」




久子「さぁ!アタシ等は 鬼 として暴れ回るよ!!」

淳五郎「よ、よろしくお願いします…」

直下「なんでこんな事に…」

黒騎士「待っていろ!シホォ!」


………



今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

よろしくお願いします

いつもありがとうございます

今回の あんラッキーガール(あんこう踊りができる幸運な少女)は誰なのか

みほパートまでですが投下します





………


― 大洗


華「沙織さん、学校に来てませんでしたね」

優花里「連絡もありませんでした」

麻子「となると、考えられるのは」


みほ「…お母さん達絡みだよね」ドヨーン


優花里「でしたら、ウチに行ってみましょう!ママさん関係ならお母さんも同行しているはずですし!」


みほ「う、うん」(いやな、予感がするなぁ…)




 ワイワイ… ガヤガヤ…


みほ「なんだか、優花里さんのお店の前にたくさん人がいるみたいだけど…」

優花里「おかしいですね?、団体の予約なんてなかったのに」

華「もしや、事件でもあったのでは?」

優花里「え、ええっ!?」

麻子「落ち着け、警察も来てないし周りの人の表情も深刻そうじゃない」

優花里「とりあえず、行きましょう!」



優花里「お父さん!おかあ…!?」


エリカ・小梅「「 アキヤマ理髪店へようこそー!! 」」




優花里「え?な、何ですか、これは…?」

みほ「え、エリカさん?、小梅さんまで…」

麻子「パンチパーマのカツラに付け髭…どうやら秋山さんのご両親のつもりみたいだな」

華「それと、ここに集まっている方々はお客様と見物人のようですね」


エリカ・小梅「「 ♪ティッ、ティティティッ、ティテティ… 」」


 チョキ…チョキ…


麻子「ふざけた鼻歌をしながら髪を切ってるぞ…」

華「ですが、なかなかの鋏捌きですわ」

優花里「お母さんが不在なのは予想してたんですけど…お父さんまで?」

みほ(この二人がいるって事はお母さん案件確定だ…)


エリカ・小梅「「 …ティティ!ティティ!! 」」ビシッ!

客「おぉ!終わったか、!んじゃ、お代は…」


エリカ・小梅「「 アイアイアイアイ! 100円!! 」」

優花里「ちょっと待ってくださーい!!」




優花里「二人とも!何、人の店を100円カットの理髪店にしているんですか!!」

華「まぁ、100円なんてお得ですね」

優花里「五十鈴殿ぉ、100円で仕事してたら大赤字ですよぉ~」


客A「優花里ちゃん、ちゃんと正規の料金払うから…」

優花里「ありがとうございますぅ~」ウルウル

客B「そうそう、俺ら、好子さんが若返って淳ちゃんが女の子になったって聞いて来たんだよ」

優花里「そ、そうだったんですか…」

客C「しかし、好子さんは似てるねぇ~若い頃にそっくりだよ」

小梅「アリガトゴザマス」

エリカ「それじゃあサービスで…」

小梅「コレ見てってください」


エリカ・小梅「「 シポリン・チヨキチ 」」

みほ「え?」




小梅「♪ファンファンヒィ~、ブッピィデュ~…」

優花里「マリリンモンローの曲ですね…」

エリカ「……」クネクネ…

みほ「え、エリカさん…」


小梅「ピィピィデュゥ!」

エリカ「シポリン!」ビシッ!

小梅「ピィピィデュゥ!」

エリカ「チヨキチ!」ビシッ!


みほ「……」





華「これは、扇情的な仕草ですわ」

麻子「そ、そうか?酷いモンだと思うが…」

みほ「うん、これは酷い…」


客A「……」

客B「帰ろうか…」

客C「ああ、そうだな…」


優花里「ああ!せっかく来てくれたお客さん達がぁ~!!」


エリカ「……」

小梅「……」


小梅「エリカサン」

小梅「ティーガー、パンター、チェンジ!」

エリカ「ノッ!!」


エリカ・小梅「「 アイアイアイアイ! ハイ!カリナ!! 」」

優花里「何がしたいんですか!!お二人はぁ!!」




エリカ「じゃあ客も去ったし、店も一旦閉めて説明するわね」

麻子「それを狙って、あんなコントをしたのか…」

エリカ「今回、私達がここにいるのは」

みほ「どうせ、お母さん達でしょ…」

小梅「さすが、みほさん理解が早いですね」

みほ「わかるよ…」

エリカ「今、家元達と武部沙織は黒森峰にいるわ」

みほ(沙織さん…お姉ちゃんも、もう巻き込まれてるんだろうな…)


優花里「あ、あの!私のお父さんはどうしたのでしょうか!」

エリカ「秋山淳五郎さんも現地にいるわ」

優花里「うぇ?」




優花里「お、お父さんまで…アレですよね、付添いとか、黒森峰に出張で散髪とかで…」

小梅「いえ、秋山さんのお父さんのサイズの黒森峰の制服を渡しておいたので着ているかと」

優花里「……」

エリカ「じゃあ、本家あんこうチームも黒森峰に向かってもらうわ」

みほ「あわわ…」

優花里「行きたくありませぇん!」

みほ「!!」




優花里「嫌ですよ!女装したお父さんの所に行くなんて!」

麻子「まぁ、確かにスカート穿いたパンチパーマのおじさんはキツいな」

華「そうですか?」


みほ(これは…チャンスです!)

みほ(いつもだと、怖いもの知らずの華さん、お婆さん大好きの麻子さん…この行きたがりの二人…)

みほ(それと比べて中立ぎみの優花里さんが今回は強く反対している…この波に乗って行かない方向に持っていければ!)


小梅「でも優花里ぃ、お母さん黒森峰に来てくれたら嬉しいんだけどね~(好子真似)」

優花里「似てるけど、お母さんの真似で誘っても行きません!」

みほ「そ、そうだよ!優花里さんも嫌がっているし!」

エリカ「仕方ないわね…」

みほ(やった!)

エリカ「使いたくなかったけど…これを見てもらうしかないわね」

小梅「エリカさん…アレを見せるんですか…」

みほ「え?」


エリカ「家元からのビデオメールよ」




― ビデオメール


沙織(拘束済み)『ちょっと!なんで縛られてるの!やだもー!』


みほ「沙織さん?」

華「沙織さんが縛った状態で椅子に…ドラマの脅迫シーンみたいですね」


しほ『みほ、これを見ているという事は私たちの所へ来るのを拒んでいるようね』


みほ「い、行きたくないに決まってるでしょ!」


しほ『お母さん、悲しいわぁ…もし、来ないと言うのなら…』チラッ

沙織『!?ちょっと…しぽりん?』ビクビク…

しほ『可愛そうに沙織さんには…』

沙織『ちょっと!やめてよ!乱暴する気なの!?エロ同人みたいに!しぽりんみたいに!』

しほ『私はそんな事されてません!…コホン、沙織さんには H な目にあっていただきます』ゴゴゴゴ…

沙織『いやー!』


優花里「武部殿ぉ…」

みほ「いや、これ茶番だよね」

麻子「平常運転だな、西住さんのお母さんは」

華「ええ、でも沙織さんがどんな H な目 に遭うのかは興味あります」ドキドキ…




 グツグツ…


沙織『え?』


華「まぁ、これは美味しそうな…」


しほ『 おでん よ』


沙織『これって、まさか?』

しほ『ええ、沙織さんには HOT な目に遭ってもらいます』

沙織『ちょっと待って!そういうのは私のキャラじゃないって!』

しほ『それじゃ具材は… がんもどき にしましょう』

沙織『ちょっと聞いてよ、しぽりん!ってか、それは洒落にならないって!汁を吸って一番ヤバいって!』

しほ『さっきから、ってって、越中詩郎ですか!はい!沙織あ~ん、さ~ん』

沙織『やだ!がんもは駄目だって!やだ!がんもは!』


沙織『やだがんもー!!』



みほ「うん、行かなくていいよね…」

優花里「そ、そうですね…」

麻子「行かないのか?」

華「ええ!おでんがあるのですよ!」


小梅「エリカさん、駄目みたいですよ」

エリカ「仕方ないわね、じゃあこっちの方を見てちょうだい」

みほ「まだ、あるの…」




― ビデオメール PART・2


ボコ『……』


みほ「ボコだぁ!」キラキラ…

優花里「今度はボコ殿の人形が椅子に…」

麻子「沙織じゃないのか」

みほ「あのボコ、新作だよ!!」


しほ『みほ、これを見ているという事は私たちの所へ来るのを拒んでいるようね』


みほ「い、行きたくないに決まってるよ…でも、あのボコ…どこで手に入れたんだろ気になる…」ブツブツ…


しほ『お母さん、悲しいわぁ…もし、来ないと言うのなら…』チラッ

ボコ(しほ声)『オ、オイラに…何をする気だ!』

しほ『可愛そうにボコは…』

みほ「ちょっと!やめてよ!お母さん!ボコに何をするつもりなの!?」


 カチン!カチン! (ハサミの音)


しほ『ボコさん…痛くしないですからね、ウフフ…』ゴゴゴゴ…


みほ「いやー!」

優花里「西住殿ぉ…」

麻子「沙織の時との差が…」

華「ハサミでボコさんの人形をズタズタに切り裂こうとでもするのでしょうか?」




しほ『うふふ…』


 チョキン… チョキン…


みほ「あ…、ああ…」


  シュル… シュル…


しほ『さぁ、これで包帯も絆創膏も外して貴方はキズのない ただのクマ になったのよ』

ボコ(しほ声)「オ、オイラのケガが…完治した!」



みほ「いやぁぁあああああ!!!」


麻子「叫び過ぎだ」

優花里「残酷でなくて良かったんですかね?」

みほ「何言ってるの!優花里さん!こんな残酷な事ないよ!」

優花里「に、西住殿…」

みほ「優花里さんも戦車のプラモが汚し塗装でなくて、ビカビカの黒パールにされたら許せないよね!」

優花里「そ、それは確かにそうですけど…」




みほ「許せない…ボコをキズつけるなんて!」

麻子「いや、キズは取り除いてるだろ」

華「では、みほさん、黒森峰に行かなくてはいけませんね!」

みほ「うん!行かなくっちゃ!」

優花里「えぇ~」


エリカ「わかったわ!あんこうチーム、黒森峰に行くわよ!」

小梅「お店の方はちょっと閉めるので“貼り紙”をしてと…」


みほ「待っててボコ…今、私が行くから!」



今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

よろしくお願いします

いつもありがとうございます

続きを投下します





………


― 黒森峰女学園


みほ「結局来ちゃった…」ドヨーン

優花里「西住殿が熱くなったからですよ…」

みほ「だって!ボコが…うう、優花里さんごめんなさい」

優花里「もう、いいですよ…スカート穿いたお父さんを見て、黒森峰の方々にあの女装パンチパーマの娘だって言われても…」

みほ「……」

華「そんなに女装がおかしいのでしょうか?ウチの新三郎もした事ありますし」

麻子「五十鈴さん…」


エリカ「ほら、着いたわよ」

小梅「皆が揃っているようですけど…あら、あの恰好は?」


みほ(あの恰好!?まさか!あんこうスーツ!?)




直下(ブレザー服)「あ、副隊長に小梅…それに、みほも!」


みほ「お久しぶりです」(あんこうスーツじゃない…ホッ)

エリカ「戻って来たわよ」

小梅「直下さん、その服は?」

直下「ああ、これね、実はウチの新しい制服を作るって話が挙がってセーラー服派とブレザー派で試合をしたのよ」

みほ「え?」

直下「セーラー服派に家元と秋山好子さん、ブレザー派は五十鈴百合さんと武部沙織さん」

直下「この二つにウチの隊員達も真っ二つに分かれてね…」

エリカ「直下が着ているのはブレザー…ということは、家元は敗れたの?」

小梅「まさか、家元が負けるなんて…」

みほ「沙織さんが、おかあさんを…?」


直下「ああ、えっと…そうね、試合の経緯を話すわ…」


………



……




 ゴゴゴゴ…


― 鬼チーム車内


久子「それで、どうするつもりなんだい?」

黒騎士「目票は、家元だが行く手を塞ぐ者があれば何であれ殲滅して進む」

久子「ほいきた」

直下「……」(隊長は変なマスクかぶってるし…)

淳五郎「これが戦車…すごい…母さん達が熱中するわけだ」

直下「……」(お、男の人が、こんな近くに~////)

久子「前方、状況はどうだい?」

黒騎士「どうやら、二手に別れた策を取った方が本隊のみで固まっていた方に攻められているようだな」

黒騎士「詳細を見たい、もう少し進んでくれ」

久子「おう」




― ブレザー全軍 VS セーラー好子分隊



 ドカーン! ドコーン!


好子「くっ!まさか、読まれていたとは!」


百合「流石ですね沙織さん、見事に的中です」

沙織「うん、しぽりんならって予想してみただけだけど…」

百合「ここで好子さんを討ち取れば優位に立てますわ」


好子「数の上では不利ですね…」

好子「さて…どうしましょうか…よし!」




好子「皆さん、どのみち損傷は免れません!退いて合流するか!戦うか!」

好子「どちらかで行きます!!」


黒森峰生「「「 …… 」」」


好子「退くなら殿は私がします!その代り、欠ける事無くフラッグ車の西住殿の元へ向かってください!」


黒森峰生「え?」

黒森峰生「そんな…いきなり…」

黒森峰生「ここは本隊の家元に連絡して指示を…」


 ドカン!  ガガガ!!

 
黒森峰生「そんなことする余裕なんてないわよ!」


好子「さぁ、決めてください!!」


黒森峰生「「「 うん… 」」」





黒森峰生「だったら、戦おう!」

黒森峰生「そうね、家元なら、この事態を把握して向かっているはずよ!」

黒森峰生「下手に合流するよりも、このまま戦線を維持すれば挟撃に持っていく事も可能です!」


黒森峰生「「「 私達は戦います! 」」」



好子「解りました!では、西住殿達が来るまで攻めていきますよ!」


黒森峰生「はい!でも、隊長が合流する前に別に倒してしまっても構わないですよね?」

黒森峰生「そうね!私はこの勝負が終わったらセーラー服で街に繰り出すんだから!負けないわ!」

黒森峰生「うん!こんな気持ちで戦うなんて始めて…もう何も怖くない!!」


好子「さぁ!私達の戦いはこれからですよぉぉ!!」

黒森峰生「「「 オーー!! 」」」





黒騎士「(敗北)確実だな、アキヤマ・ヨシコ!!」




 ドカーン!


黒森峰生(セーラー派)「すいません!やられました!」シュポッ!

好子「くっ…相手にも損傷は与えはしましたが、やはり数には勝てなかったですね…ですが!」


 ドドドド!!


沙織「よしりんの戦車が突っ込んで来るよ!」

百合「沙織さんと刺し違えるつもりですわ!」



好子「ぬうぉりゃぁぁ!!」ドコン!

百合「させません!」ドコン!



好子「くぁっ!」シュポッ!

百合「…つっ!」ドガガッ!


沙織「百合!大丈夫!」

百合「部隊を再編しなさい、ここで止まったらしほさんに隙を突かれるだけです」プス…

沙織「で、でも…」

百合「お行きなさい!貴女はフラッグ車でしょ!」プスプス…


黒森峰生(ブレザー派)「行きましょう!武部さん!」

黒森峰生(ブレザー派)「五十鈴さんの献身を無駄にしては駄目よ!」

沙織「う、うん…百合、行くね!」




百合「まったく…沙織さんは…ですが、貴女ならしほさんにも勝てるはずです」プスン…シュポッ!






― セーラーしほ本隊


 ゴゴゴゴ!!


しほ「急いでポイントへ!(まさか見破られるとは、好子さんはもう…ですが戦車戦なら負けはしません!)」

黒森峰生「前方より!所属不明のティーガー!」


 ガガガガ!!


黒騎士「見つけたぞ!オカア・サマ!!」


黒森峰生「た、隊長!?」

黒森峰生「隊長!?何ですか?そのマスクは!」

しほ「仮面の車長!?黒騎士だとでも言うの!!」


黒騎士「今日こそ、決着をつける!!」





しほ「この感じ…凄いプレッシャーね…一体何者なの!?」ティキーン!

黒騎士「貴様を倒す…それだけの者だ!」

しほ「そうですか…ですが、これだけはわかるわ…貴方が強い戦車乗りであるという事だけは!」

黒森峰生「え…あの…西住隊長ですよ…」


黒騎士「勝負!」

しほ「受けて立ちましょう!こちらに来なさい!」ギャギャギャ!


黒森峰生「ちょ!家元!!」

黒森峰生「行っちゃった…フラッグ車なのに…」

黒森峰生「ああ!もう!どうして、西住家の人間達は!!」




黒森峰生「どーする?追いかける?」

黒森峰生「家元と隊長が戦うんでしょ…割って入れる?」

黒森峰生「二人が戦うならすぐには決着つかないはずよ、だったらその間に…」


黒森峰生「「「 速攻で相手を撃破ね! 」」」



しほ(残りの子達は付いて来ない…為すべき事は理解しているようね)


黒騎士「フラッグ車でありながら、一対一を受けるとはな…」

しほ「数の上で圧倒的有利なのに挑発に乗ってフラッグ車でタイマン張ったりするなどというのは…」

しほ「西住流ではよくある事よ!!」

黒騎士「そうだな!」


直下「ええ…それはどうかと思うのですが…」




 ドコン! 

   ギャギャギャ!!


しほ「躱された…流石にやる…この操縦、間違いなく久子さんね」

しほ「ですが、操縦との連携は取れているけど…」



久子「ほら!どーしたんだい!撃たないのかい!!」

淳五郎「い、いや…どうしたらいいんでしょうか?」

直下「砲弾を装填するんですよ…」

淳五郎「ど、どこに、どう入れれば…?」

久子「ちっ!まさかチェリーボーイだったとはね!」





久子「直下さんとかいったね、アンタがコイツの筆おろしをしてやんな」

直下「え?ええええ!?」

黒騎士「装填の仕方を教えろという事だ」

直下「そ、そんな~」

久子「アタシと黒騎士はしほさんの攻撃に対応するんで手一杯だ」

黒騎士「頼む、直下」

直下「隊長まで…もう…わかりましたよ!」

淳五郎「初めてなんで優しくしてね…////」

直下「……」イラッ

直下「ほら!そこの砲弾を持って、んで、この穴にぶち込んでください!!」

直下「手元集中!ボンヤリしてると手を巻き込みますからね!!」

淳五郎「は、はい!!」

久子「いいね!いいねぇ~、楽しくなってきたよ!」




 ドコン!

 
しほ「撃ってきたわね…」

黒騎士「フッ、今さらだが、応援を呼んだ方が良かったのではないか!」

しほ「その必要はありません、あの子達は今、自分で考え判断し最善の行動をしているのですから」

黒騎士「ほう、聞こうではないか」


しほ「黒森峰に染み付いた習性…それはトップを過信しすぎる事による不測時の対応力の低さです」

黒騎士「……」(お母様も解っておいででしたか)

しほ「今回、私達が来た事で普段とは違う状況にも関わらず、彼女達は自分達で考え、判断し行動しています」

しほ「それが上手く行くかどうか判りません、それでも行動をする事に意味があるのです」


黒騎士「だから、黒森峰の制服を替えるなどという芝居まで…」

しほ「あ、それは完全な趣味よ」

黒騎士「……」カチン





 ガシャッ!(仮面を脱ぎ捨てる音)


まほ「……」ピクピク…


しほ「まほ!?貴女だったの!?」


まほ「貴女はぁ!!その集めた制服で何を手に入れた!!」クワッ!


しほ「(精力という)力と  (夜の)生活さだ!!」

しほ「(二つの意味で)さすれば  (常夫さんが)勃つ!!」


まほ「……」ブチン! 

まほ「私は西住流は潰さない! その破廉恥な色欲を潰す!!」


まほ「もう、今日ちゅう今日は我慢できか!ぶんくらわしてやるばい!!」ガバッ!

直下「ちょ!?隊長!!」

しほ「上等ばい!生身で勝負してやるわよ!!」ガバッ!

久子「あーあー、しほさんまで…」




淳五郎「あ、あの…戦車を降りて生身で格闘ってルール上はどうなるんですか?」

直下「あっ…」

久子「あー」





……

……


 ドドドドド!!


黒森峰生(セーラー派)「敵補足!一気に勝負に出るわよ!!」



 ゴゴゴゴゴ!!


黒森峰生(ブレザー派)「来ます!フラッグ車の家元は確認できず!」

黒森峰生(ブレザー派)「沙織さんは中心へ!私達は前方を固めて殲滅するわよ!」

沙織「う、うん!皆お願いね!」


黒森峰生「うおおおおお!!」

黒森峰生「どりゃぁああ!!」

沙織「いっけぇぇぇ!!」






 『 鬼チーム、西住まほ、車外乱闘により失格! 』

 『 同じくセーラー軍、西住しほ、車外乱闘により失格! 』

 『 フラッグ車失格により… 』



   『 ブレザー軍の勝利!! 』



黒森峰生「「「 何やってんのよぉぉぉぉ!! 」」」

沙織「ええ…」




……


今回はここまでとなります

続きは不定期になりますが投下させてもらいます

よろしくお願いします

いつもありがとうございます

残り、投下します





………


直下「…こんな感じです」

みほ「……」

エリカ「隊長と家元が戦車道そっちのけで喧嘩して失格負け…」

みほ「何やってるの…二人とも…」

小梅「それで隊長は今どこに?」

直下「隊長は…」


……


― 学園艦舳先


まほ「私はなんであんな馬鹿な事を…」シクシク…


……


直下「ショックだったんでしょう…体育座りして甲板で泣いてます…」

みほ「お姉ちゃん…」

エリカ「隊長…で?今アンタ達は何をしてるの?」

直下「えっと…あちらを見てください…」

小梅「あちら?」




好子「はいはーい!服だけじゃなく髪型もイメチェンしてあげますよー!」

黒森峰生「わ、私!この雑誌のこの娘みたいな髪型にして欲しい!」


優花里「お母さん…」

好子「あら、優花里も来てたのね、ちょっとお母さん仕事してるから後でねー」

優花里「は、はい…」


 ワイワイ ガヤガヤ


直下「メンバーの箍が外れたのか制服を着飾ったり化粧したりで空前のファッションブームが…」

エリカ「全く…伝統ある黒森峰をなんだと思っているのよ」

みほ「優花里さんのお父さんの真似でカツラや付け髭していたエリカさんがそれを言うの…」



淳五郎「角刈り、パンチパーマもやりますよぉ~」

黒森峰生「え、その髪型は別にいいです…」

淳五郎「なんで皆、パンチパーマを避けるのかなぁ…優花里もしてたのに…」

優花里「昔の話です!////」

淳五郎「優花里!?来てたのかい!?」

優花里「私としては何でお父さんが女子高に来てるのかを問いつめたいですよ!」




優花里「…お母さんに付いてきて戦車に乗って出張で理髪をしてた?」

淳五郎「そうなんだけど、本業の散髪の方はお母さんの方に人が集まってばかりだし…」

淳五郎「する事なくてね…その間にしてたのが…」スッ…



ボコ(角刈り)「……」

ボコ(パンチパーマ)「……」


みほ「ボ…コ…!?」

淳五郎「ぬいぐるみで髪をいじるくらいしかすることなくて…」

みほ「……」ピクピク…


優花里「ああ!西住殿の大好きなボコ殿でなんて事を…」



みほ「かわいい!!!」キラキラ

優花里「うぇ?」





みほ「うわぁ~、こんなボコ始めてだよ!」

みほ「優花里さんのお父さん!このボコゆずってもらえないですか!」


麻子「西住さんのボコの価値観がよくわからん」

優花里「私もです…」

直下「ボコならなんでも良いんです…多分」


淳五郎「あ、ああ…他にもあるから見て気に入ったのがあればどうぞ」

みほ「ありがとうございます!」キラキラ


ボコ(モヒカン)「……」

みほ「モヒカンのボコに…」

ボコ(落ち武者)「……」

みほ「落ち武者ヘアーも負けっぷりが出てて良い!!」

みほ「あとは…」


ボコ(アフロ)「……」

しほ(アフロ)「……」

沙織(アフロ)「……」


みほ「うわぁ!アフロヘアーのボコとお母さんと沙織さんだぁ!!…ん?」

みほ「うわぁぁぁぁ!!」ビクッ!


しほ(アフロ)「やっほ、み~ほ」

沙織(アフロ)「やだもう…もう、お嫁に行けない…」シクシク




麻子「沙織…その髪型は?」

優花里「武部殿ご自慢のゆるふわヘアーがゴツ盛りアフロに…」



沙織「しぽりんがモテる髪型はコレって言うから!」

しほ「似合ってますよ沙織さん!これでモテモテですよ!!」

沙織「これモテモテじゃなくてモコモコだよぉ…」

しほ「イイ男はアフロって相場が決まってるんですよ!!」ビシッ!

沙織「私は女の子!!ってか何、そのポーズ」

しほ「アンドロー梅田のカッコイイポーズです」キリッ

沙織「もー!わけわかんないー!」


麻子「沙織も西住さんのお母さんも相変わらずだな」

直下「あ、あれがいつもなんですか…」

優花里「正直、私はあの髪型イケてると思いますけど」

華「あの髪なら華を活けそうですわね」

百合「あら、華さん達も来ていたのですか」

華「あ、お母様…!?」





百合「どうです、この髪型?」フフン

麻子「こっちはこっちで凄いな…五十鈴さんのお母さんの髪が逆立って…」

みほ「そこに花が飾られてる…」

優花里「これ、一昔前に流行った ペガサス昇天盛り って髪型ですよ…」

華「こ、これは…」

百合「華さんは気づきましたか」


華「このお母様の頭の花…五十鈴流の飾り方ですわ!」

百合「流石ですね、今回の体験を通して私が得た境地…」


百合「私自身が花器となる事ですわ」

華「…何…ですって…!?」


百合「華さん、貴女が戦車道を通して、新たな五十鈴流を見出そうとしてるように」

百合「私は自分自身を花器にする事によって五十鈴流そのものになったのよ!」

華「火器よりも花器…くっ、お母様がまた高みに…先を越されましたわ」

みほ「悔しがるポイントがわからないよ…」

麻子「もう華道と言うより、前衛芸術の領域だな」

久子「おや、来てたのかい」

麻子「あ、おばあ」

優花里「まさか、冷泉殿のおばあ様まで髪型を…」




久子「何、期待してんだい、アタシはいつも通りだよ」

麻子「よ、よかったと言うべきか」

久子「ところでどーだい?アタシがデザインした黒森峰の制服は」

麻子「この服、おばあが作ったのか?」

久子「アタシ等の世代にゃ、これくらいの針仕事わけないからねぇ、それに今時のセンスを加えりゃこんなモンよ」


黒森峰生「ヒサコ先生!素敵な制服ありがとうございます!」

黒森峰生「流石、レーゼイブランドですね!」


麻子「え?れ、冷泉ブランド?」




久子「さて、一日限りとはいえ普段とは違う服を着れたのはどうだったい?」


黒森峰生A「色々あったけど…良かったよね」

黒森峰生B「ブレザーも悪くなかったし」

黒森峰生C「私はやっぱりセーラー服着たかったなぁ」

黒森峰生D「まだ言うの?…でも普段と違って変な言い方ですが楽しかったです!」


久子「ハハ、そうかい」

久子「アンタ達は自分達で選択して戦って、そしてなりたい自分になろうとした」

久子「そりゃ、その過程で意見の違いもあって衝突もしたけどね」

黒森峰生「実際、家元に弓を引くような事になったのよね…」

久子「でも、その先にこそ成長があるんじゃないのか?」

黒森峰生「!!」

久子「黒森峰は鉄の掟なんだろ?だからって全員が全く同じである必要はない」

久子「その教えを礎にして、自分に出来る事…個性を見出してみな」

黒森峰生「「「「 はい!! 」」」」


優花里「なんかいい話っぽくまとめましたね」

みほ「でも、やった事って黒森峰の制服を勝手に作り替えただけだよね…」


直下「冷泉さん…本日はありがとうございます!」

久子「直下さんとか言ったね、老い先短い老婆の文字通り老婆心と捉えておくれ」

麻子「お、おばあ!やめてよ、そんな言い方…」

久子「麻子…ごめんよ…」

しほ「とか言いつつ久子さんの寿命は後、何年くらいなの?」

久子「アタシは150才まで生きる予定なんでまだ折り返しも良いとこよ」キッパリ

直下(ホントにやり遂げそう…)




しほ「というか久子さん!私があの子達に指導したかったのに!」

久子「こういう言葉は関わりのある西住さんが言うより年寄が言った方が良いんだよ」

百合「一理ありますわね」

好子「まぁ、たまには冷泉殿に華を持たせてもよろしいじゃないですか」

しほ「あら、好子さん髪の方は?」

好子「ええ、終わりました!」


久子「それじゃ揃ったとこで!最後にヒサコ先生からのプレゼントだ!!」

黒森峰生「え!まだあるんですか?」

久子「ああ HISAKO ブランドの最高傑作…」


久子「カモン!デルモー!!」パチン!





沙織(あんこうスーツ)「やだもー!!今日はこんなんばっかし!!」

久子「 ANKOUスーツ だ!!」


黒森峰生「「「 …… 」」」

みほ「うわあぁぁぁぁぁ!!!」ガクガク




黒森峰生「あんこう…スーツ?」

黒森峰生「これどうなのかなぁ?」

黒森峰生「なんかピチピチのスーツだよ…恥ずかしそう」


久子「このスーツは人体力学を基に動きやすさと」

黒森峰生「確かに動きやすそうではあるよね」


久子「激しい動きでも破れない伸縮性のある丈夫な素材で出来ている」

黒森峰生「確かにあれだけムチムチで破れそうもないのは凄いわね」

沙織「……」

みほ「皆が口車に乗せられている…」


しほ「今はレギュレーションで認められてはいませんが、いずれはこのスーツを正式な戦車服に…」

みほ「やめてよ!!」

黒森峰生「あ、みほさんじゃないですか」




みほ「ど、どうも…お久しぶりです」

黒森峰生「こっちに来てるなら連絡くらいしてくれれば良かったのに」

みほ「あはは…急に来ちゃって…」

しほ「ちなみに、このあんこうスーツ、みほは着こなしているわよ」

みほ「!?お、お母さん!!変なこと言わないでよ!!」


黒森峰生「へ~」

みほ「ちょ…ちょっと着た事があるだけだから…」アワアワ

沙織「みぽりん、あんこうスーツが凄く似合うもんね!!」

みほ「さ、沙織さんまで!!」ビクッ!

黒森峰生「そっかぁ…」

黒森峰生「じゃあさ…」

みほ「え…あ…」


沙織・黒森峰生「「「 ヘイ彼女!一緒にあんこうスーツどう?  」」」ビシッ!

みほ「いやぁぁぁ!!」






エリカ「ちょっと、浮かれすぎじゃないの?」

小梅「皆もみほさんに久しぶり会えてうれしいからじゃないんですか」

???「で?お前達は参加しないのか?」




まほ「エリカ、小梅」

エリカ「隊長」

小梅「戻られたのですか」

まほ「ああ、いつまでも泣いていられんからな」


まほ「さて、いつものように、あんこうスーツが出てきたな…」シクシク

小梅「隊長、もう泣いてる…」

エリカ「隊長も早く着替えてきては?」

小梅「みほさんも待ってますよ」

まほ「おい…お前達も参加するんだぞ」

エリカ「え?」

小梅「え?」

まほ「いや、そうだろ」




まほ「ここはお前たちの母校、黒森峰で」

まほ「二人はここの生徒」

まほ「だから踊る、至極当然の事だろう」


エリカ「気づきませんでした」

小梅「流石、隊長ですね」

まほ「おい…」


まほ「だがな!今回ばかりは逃がさないぞ!」ガシッ!


小梅「エリカさん…」

エリカ「仕方ないわね…着替えるわよ」


まほ(ついにこの時が…!)




???「あー!ここにいましたかー!」

まほ「!?」





好子「探しましたよー!」


エリカ「秋山さん、どうかしましたか」

好子「それがね、今、大洗のウチの店の方にお客さん達が待っているのよ」

好子「子供と親子連れがほとんどみたいなんだけど、なんでも“貼り紙”を見たって」

エリカ「それって…」

小梅「ああ~」





― 大洗 秋山理髪店


『 本日限り!子供限定にて100円カット! 』




小梅「コレの事ですね…」

好子「そうだったんですか」

エリカ「事前に連絡なく申し訳ありません」


好子「それは別に良いんだけど、お客さんを待たせたままというのはねぇ」


エリカ「子供達を思えば私達も行きたいのですが…」チラッ

小梅「ここを離れられないんですよね…」チラッ


まほ「…い…て…」プルプル…

まほ「行って…あげなさい…これも…」


エリカ・小梅「「 戦車道ですね! 」」キリッ!




エリカ(パンチカツラ・付け髭)「さぁ!行くわよ!!」ダッ!

小梅(好子衣装)「はい!!」ダッ!



まほ「くっ…またしても…」ウルウル…

直下「隊長…」

まほ「ちょっと、外の風に当たってくる…」

直下「泣かれるのですね…」

まほ「うん…」シクシク…



しほ(あんこうスーツ)「ま~ほ、そういう悲しい時は…」

百合(あんこうスーツ)「あんこう踊りを踊れば…」

しほ・百合「「 元気になるよ!! 」」ガシッ!


まほ「うわぁぁぁぁ!!離せぇぇ!!」ジタバタ

直下「隊長…」




久子(あんこうスーツ)「ほれほれ~とっと着替えてアンアンするよ~」

まほ「のわぁぁぁ!!」

淳五郎(あんこうスーツ)「お、お母さん!何も見えないよ!!」

好子(あんこうスーツ)「ダメですよ~お見せできません!」ギュウウ…

淳五郎「ぐ…それよりそのスーツで後ろから密着されると…」モゾモゾ

好子「あら…////」



優花里「私はこんな光景見たくありませんでした!!」シクシク

華「男であんこうスーツを着ると下腹部が…」

麻子「五十鈴さん、それ以上はいけない」

優花里「正直、ここにはいたくないんですけど…」

直下「あのよければ、私がどこかご案内しましょうか?」

華「でしたら、黒森峰のソーセージを所望します!!」

麻子「おい…そうだ、パンターに乗ってみたい」

優花里「そうですね!戦車!戦車見に行きましょう!!」

直下「わかりました、私も皆さんの話、色々と聞きたいのでよろしくお願いします」

直下(隊長…御武運を…)



まほ(あんこうスーツ)「おのれぇぇ!お母様!そしてエリカ!小梅!!」

まほ(あんこうスーツ)「私はあきらめないからなぁぁぁぁ!!」




  END





 ― オマケという名の次回予告 …かもしれない


しほ『私達が訪れる次の学校は、BC自由学園!(みほ真似)』

しほ『二つに分かれた隊員を結束させて強くする…仲良し作戦です!(みほ真似)』

しほ『今度も私達ママさんチームが大暴れ!(みほ真似)』



好子「ママ三銃士を連れてきましたよ!」

安藤・押田「「ママ三銃士?」」


好子「操縦の専門家、冷泉久子」

久子「うっす、よろしく」

好子「砲撃の専門家、五十鈴百合」

百合「がんばります、よろしくおねがいします」

好子「ちゃーし…通信の専門家、武部沙織」

沙織「ちょっと、よしりん!今、なんて言いかけた!?」




しほ『ですが相手も一筋縄ではいきません!(みほ真似)』



マリー「西住流の指導なんかなくても私達だけで勝てるでしょ」

しほ「このマリア―ジュ(結婚)は出来そこないだよ、とても本番で使えたモンじゃない」

マリー「そ、そこまで言うなら見せてちょうだい!」

しほ「ええ、今度はホントのマリアージュ(結婚)を見せてあげますよ」


しほ『次回!』


【ガルパン】マリー「変な御婦人方がBCの制服を着ている…」(仮)


しほ『見て下さい!』




しほ「常夫さん、ホントの結婚をしなくてはいけなくなったので、とりあえずこの離婚届に判子をお願いします」

常夫「え?えええええ!?」




以上です

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