三峰結華「さぁ、このレンズの屈折率は?」 (15)

結華「――だから、やっぱりメガネは大事だと思うんだよね。人の印象は、やっぱり顔がいちばんですよ」

P「まあ、わからなくもないが……靴から見る、とか言わないか?」

結華「もちろん、他も大事ですよ?」

結華「全体的なシルエットとか、カラーのバランスとか……トップスも大事だけどボトムスも大事だし、基本的にはぜんぶ大事」

結華「でも、顔っていうのは文字通り『顔』だと思うんだよね」

P「顔は『顔』、か……そのままだな」

結華「そうそう。人の印象の中でもやっぱり顔っていうのは大きいわけで。その顔の印象を変えるための手段とは……Pくんはなんだと思います?」

P「メイクや髪型、そして……メガネか」

結華「その通り! 手軽に顔の印象を変えることができるアクセサリーとしても、メガネはとっても優秀なのです」

P「結華も印象を変えたいときにメガネを変えてるってことか?」

結華「かもしれないね。Pたんはどう思う? たとえば、今の三峰はプロデューサーにどんな印象を与えたいでしょう」

P「今の結華が、俺にどんな印象を……」


『……わからん』 『先生とか?』 『実はそこまで考えてないとか』


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『……わからん』

結華「……わからないんだぁ」

P「……なんだ、そのにやけ顔は」

結華「いいえー? 特に何もないですよー」

結華「あーあ、Pたんなら三峰のことわかってくれると思ってたのになー」

P「絶対思ってないだろ……」

結華「思ってる思ってる。担当アイドルのことを信じなさーい」

P「信じてるつもりだが……結華だからな」

結華「それどういう意味?」

P「特別な意味はない」

結華「ほんとかなー?」

P「本当だよ」

結華「……ま、今のところはそういうことにしておいてあげましょう」

P「ありがたき幸せ」

結華「よきにはからえー……これ合ってる?」

P「さあ?」

結華「余は満足じゃ、とかのほうがよかったかも」

P「……そこにこだわるのか」

結華「こだわるよ。トークではこういうところも大事でしょ? 言葉の誤用とかがあると気になったりしない?」

P「あー……そういうことなら、気になるな。場合にもよると思うが」

結華「でしょ? だから、三峰は普段からこういうことに気をつけているのです。アイドルとしての意識が高い!」

P「自分で言うか? ……まあ、俺もその通りだと思うけどな。結華はちゃんとしてるよ」

結華「ボケ殺しはやめてくれないかな? プロデューサーはそういうとこあるよねー」

P「本当のことならボケじゃないだろ。つまり、わかりにくいボケをする結華が悪い」

結華「お、Pたんも言うようになったねぇ」

結華「でも、プロデューサーがそのつもりなら、三峰にも考えがありますよ?」


Vi+20 メンタル+5 SP+10


『酔えば本音を漏らせますか?』


結華「Pたんはお酒飲まないの?」

P「未成年のアイドルがいる場所で酒なんて飲めるか」

結華「それもそうだね。大学だと、けっこう飲んでる人もいるっぽいけど……あ、さすがにそういう席には顔出してないからね。心配しなくても大丈夫だから」

P「その点は心配してないけどな。結華だから」

結華「お、三峰信頼されてる? 愛されてる? いきなり愛の告白とは、プロデューサーも大胆だなぁ」

P「はいはい。……しかし、今でもそうなんだな。なんか、もっと厳しくなってるイメージだった」

結華「とか言ってるけど、そんなに歳が離れてるわけじゃないでしょ? 五年十年でそんな大きく変わんないって」

P「確かに人間の意識はそうかもしれないが……俺が現役の頃は、SNSが今ほど流行ってなかったから、ってのもあるかもしれない」

結華「あー……それは確かに大きいかもね。現代は一億総監視社会だー、みたいな」

P「五人組かって?」

結華「隣のあの子も信じられない! そう、今だって……こうして三峰とプロデューサーがいっしょにいるところも、誰かに見られているかもしれない……!」

P「シャレにならないことを言うな」

結華「えー? どうしてかなー? アイドルとプロデューサーがいっしょにいることに何の問題があるのかなー?」

結華「……Pたん、三峰にシャレにならないようなこと、しちゃうつもりなの?」

P「なんでそうなるんだよ……それこそシャレにならないからやめろ」

結華「あははっ、ごめんごめん。お詫びと言ったらなんだけど……シャレになる程度のこと、しちゃう?」


『しない』 『シャレになる程度のことって?』 『……結華』

『……結華』

P「酔ってないよな?」

結華「酔ってないよな、って……私、お酒なんて一滴も口にしてないけど?」

P「雰囲気に酔ってたりしないかな、と」

結華「雰囲気に……」

結華「……」

結華「……私、そんな変なこと言ってた?」

P「ちょっと」

結華「そっか……なら、ちょっと酔っちゃってたのかも」

P「そうか」

結華「うん。きっとそう。……でも、いつか、ほんとにお酒を飲むことがあったなら」

結華「そのときは、酔わないように注意しなきゃね」


Vo +20 メンタル+5 SP+10


『雨に濡れて透けたなら』


結華「いきなりだったねぇ」

P「いきなりだったな」

結華「予報では降らないって言ってたと思うんだけど……いきなりの雨は読めないね」

P「ああ。……しかし、折りたたみくらい持っておけばよかったな」

結華「それはお互い様。私も今日は持ってきてなかったし」

P「プロデューサーとアイドルじゃ違うだろ」

結華「それはそうかも」

P「素直に肯定するのか……」

結華「せっかくだから甘えさせてもらおうかな、って」

P「どこで甘えてるんだよ……」

結華「いつでもどこでも、甘えさせてもらってますよー? ……ん、拭けた。タオルありがとね、プロデューサー」

P「どういたしまして。しかし、そんなに甘やかしてる気は……」

P「……」

P「……結華、もうちょっと、タオル持っとけ」

結華「うん? でも、プロデューサーだって早く拭かなきゃ――」

P「……透けてる」

結華「すけ……?」

結華「……っ!」

結華「そっ、そういうこと、かぁ……うん、わかった。理解しました。お気遣いありがとうございます」

結華「今日のはちょっと薄手だったからねー。……不可抗力ってことで、ちょっとくらいなら見てもいいよ?」

P「誰が見るか」

結華「あはは、だよねー。Pたんはそういう人だもん」

結華「……でも、だからってプロデューサーに風邪をひかれたら困るんだなぁ」

P「これくらいなら大丈夫だって」

結華「それはダメ。……ね、プロデューサー。三峰が拭いてあげよっか」

P「……は?」

結華「ほら! プロデューサーには目をつぶってもらっていてさ。その間に三峰がプロデューサーを拭いてあげる、ってふうにすれば……なんて」

P「……それはどうなんだ?」

結華「いいからいいから! 気持ちよくしてあげるから♪」

P「気持ちよくって……何をするつもりだよ」

結華「サービスしてあげるから♪」

P「本当に何をするつもりだ!?」

結華「拭くだけ拭くだけ。さっと拭いて終わりだって。ほらほら、目、つぶって? 濡れてるところ、拭いてあげる」

P「……わかったよ」

P「……」

フキフキ

結華「……」

フキフキ

P「……なぁ、結華」

結華「なに? くすぐったいところがございました?」

P「いや、そういうわけじゃなくて……これ、結華に拭いてもらわなくてもできたような気がする」

結華「まあ、できただろうね。そもそも、タオルを素直に受け取っておけばよかったのだよ。Pたんは濡れ透け三峰を誰にも見られたくなかったのかもしれないけどさ」

P「そういうわけじゃ……いや、そういうことでもあるか」

結華「おっ。それはつまり『俺の三峰があられもない姿をしているところを見られるのは俺だけなんだ!』的なやつ?」

P「どうしてそうなるんだよ。というかあられもない姿なんて見たことないだろ」

結華「ないかな? ……三峰的には、もういーっぱい三峰の恥ずかしいところ、Pたんには見られちゃってるような気がするんだけどなー」

P「誤解を招くような言い方をするのはやめろ」

結華「誤解じゃないですし? 事実ですし?」

P「どこがだよ」

結華「むむ。そんなこと言うPたんの口は……こうだー!」」

P「んっ!? ……もごもご」

結華「ふふん、どうだPたん。三峰に逆らうとこうなるんだぞー? これに懲りて、Pたんはもっと三峰の言うことに従って――」

P「……なんかいいにおいがする」

結華「え? いいにおい? それって……っ!」

結華「最っ低! Pたん、それはさすがにデリカシーなさすぎ!」

結華「た、確かに、同じタオル使ってたけど……それは言わないでおくのがマナーでしょ!?」

P「す、すまん。確かに今のはデリカシーに欠けた発言だった。俺が悪かった」

結華「……まったく、Pたんってそういうとこあるよね。そもそも、そんなににおい、する?」

結華「……すんすん」

結華「やっぱり、しない……ほとんど、雨のにおいだ。でも、ちょっと混ざってる、このにおいは……」

結華「……あ」

P「? どうした?」

結華「なっ、なんでもない!」

結華「……ね、Pたん。事務所に着くまで、このタオル、借りてていいかな?」

P「ん、そうだな。もともとそのつもりだったが……」

結華「それじゃ、決まりね! さ、早く事務所に帰って着替えましょう。風邪をひかないうちに、ね」

P「あ、ああ……」

P(……結華、どうしたんだ?)


Da+10 Vi+10 メンタル+10 SP+10


『夢見るあなたに枕をあげる』


P「……」

結華「……」

P「……」

結華「……あ、そうだ。PたんPたん。三峰、ちょっと聞きたいことが……Pたん?」

P「……」

結華「……あれ? もしかして……」

結華「……つんつん」

P「……」

結華「……もしかして、寝ちゃってる?」

結華「……おーい、Pたーん。こんなところで寝てたら、誰かにいたずらされちゃうかもしれないよー」

結華(……反応なし。これは、ほんとに寝ちゃってるか)

結華「まったく、業務中の居眠りなんて、プロデューサーは困った人だね」

結華「でも、優しい三峰は見逃してあげます。感謝してください」

結華「……いつもお疲れ、プロデューサー」

結華(でも、どうしよっかな。何か羽織るものでも持ってきたほうが――)

P「……ん」

結華「っ……ちょ、Pたん?」

結華(……肩を枕にされちゃった。これじゃ、動くに動けないじゃん)

結華「アイドルの肩を枕にするなんて、プロデューサーもいいご身分だね」

結華「……」

結華(……顔、近いなぁ)

結華(プロデューサーも、けっこう守備力高いからねー。普段なら、こんなに近づけさせてくれないもん)

P「……すぅ……」

結華「……無防備だなぁ」

結華「三峰にそんな姿を見せちゃうなんて、何をされても知らないよー?」

結華「……ほんとにいたずらしちゃおっかな」

P「――結華」

結華「えっ!? ま、まだ何もしてな……」

P「……」

結華「……なんだ、寝言? まったく、ひやひやさせて……」

結華(……寝言?)

結華(寝言で、私の名前を、って……)

結華「いったい、どんな夢を見てるんだか」

結華「……」

結華「……あー、もうっ!」

結華(プロデューサーってば、寝てるくせに……ほんっと、タチ悪い)

結華「……仕返し、してあげるんだから」

……

P「……ん」

P(……いつの間にか、寝ちゃってたか。確か、寝る前は……うん?)

P(なんか、やけにやわらかいものが……誰かがクッションでも敷いてくれたのか?)

P(でも、それにしては感触が……って、目を開ければわかることか)

P「……ん?」

結華「あ、起きた? おはよ、Pたん。寝心地はどうでしたかな?」

P「……なんで結華が目の前にいるんだ?」

結華「それはもちろん、膝枕してるからです」

P「膝枕……膝枕!?」

結華「おっ、とぉ。そんな慌てて起き上がらなくてもいいのに」

P「いや、それは……結華」

結華「なになに? せっかく三峰がいつもがんばってくれてるプロデューサーを癒やしてあげよう! と思ってやってあげたのに、お説教でもするつもり?」

結華「やだやだ、三峰は純粋な善意の気持ちからやったんだから、褒められこそすれ、怒られる謂れはないと思うなー?」


『何が純粋な善意だ』 『……ありがとう』 『……何かあったか?』

『……ありがとう』

結華「ありゃ、意外。素直に感謝するんだ」

P「……結華がそう言えって言ったんだろ」

結華「えー? 言えって言われたから言ったの? ほんとは感謝してないってこと? 三峰傷つくなー」

P「……本当に思ってるよ。それに『膝枕をするいたずら』ってのも意味わからないしな」

結華「それは確かに。でも、もしかしたらおでこに何か書いてるかもよ?」

P「そんな古典的なこと……」

P「……やってないよな?」

結華「さて。どうでしょう? 気になるなら顔でも洗ってきたら?」

P「そんな変な顔してるか?」

結華「寝起き丸出しって感じの顔はしてるね」

P「マジか……それじゃ、結華の言う通り顔でも洗ってくるかな」

結華「いってらっしゃーい。……あ、そう言えば」

P「ん?」

結華「Pたんの寝顔、かわいかったよ」

P「……からかうのはやめろ」

結華「ほんとほんと。ほら見て? かわいいでしょ?」

P「見て? って、いったい何を――っ」

P「結華! 何撮って……!」

結華「さて、ここで問題です。この写真をグループチャットにアップロードするとどうなるでしょう」

P「……何が欲しい?」

結華「プロデューサーってば話が早い! 三峰、甘いものが食べたいな~」

P「それくらいでいいのなら。……本当に抜け目ないな、結華は」

結華「それは褒め言葉として受け取っておきましょう」

結華「でもでも、膝枕のお代がケーキって考えると割安じゃない?」


Vo+20 メンタル+10 SP+10


『メガネはよく見るためのもの』


P「結華、待たせて――」

結華「……すぅ」

P「……寝てる、のか?」

P(……いつかとは反対だな)

P「時間は……うん」

P(まだ、余裕はある。最近、忙しかったからな……結華も疲れてるんだろう)

P(もう少し、寝かせて……あ)

P「……メガネ、外しておいてやるか」

……

結華「……ん」

P「おはよう、結華」

結華「うん、おはよ――って……三峰、寝てた?」

P「ああ。気持ち良さそうに」

結華「あー……そっか。ごめん、Pたん。寝るつもりはなかったんだけど……」

P「大丈夫だ。それと、ほら」

結華「うん? あ、メガネか。わざわざ外しておいてくれたの? ありがと、Pたん」

P「どういたしまして。ほら、かけたまま寝ると、跡がついたり、フレームが歪んだりするだろ? それは結華も避けたいだろうって思ってな」

結華「うん。普段は気をつけてるんだけど……それか、寝落ちしても大丈夫なのをかけとくか」

P「寝落ちしても大丈夫なメガネ、か。……そういうのもあるんだな」

結華「ありますよー。リラックスメガネ的な。フレームがやわらかかったり、軽かったり。三峰は……たまに使うかな」

P「……寝落ちしても大丈夫な用、って聞くと、俺としては見逃せない話だな」

結華「まず寝落ちするかもしれないようなことをするな、って? 大丈夫大丈夫、次の日が休みのときにしかしないから。……たぶん」

P「たぶん? ……まあ、結華のことだから大丈夫か。信頼してるよ」

結華「うっ。個人的には、そういうのがいちばん耳に痛いんだけど……プロデューサー、わかっててやってるな?」

P「さて、どうだろうな? 結華のことを信頼してるのは本当だけど」

結華「またそういうこと言う。はいはい、自己管理には気をつけますよー」

P「そうしてくれ。……でも、意外だったな」

結華「意外? 何が」

P「結華が眠っていたこと。……結華のああいう姿は、新鮮だったな」

結華「そうかな? まあ、これも信頼の証ということで」

P「信頼の証か。……なら、寝顔を撮っておいてもよかったかな」

結華「それはやめて」

P「しないって。結華じゃないんだから」

結華「……それを言われると苦しいなぁ」

結華「……」

結華「……プロデューサーはさ、メガネを外す人だよね」

P「うん? ……まあ、そうだな。寝てるときは外してるほうが楽だろ?」

結華「うん。それは、そう思う。……私は」

結華「プロデューサーは、メガネを外した三峰と、かけてる三峰、どっちのほうが……」

P「……結華?」

結華「……やっぱ今のナシ。三峰らしくなかった。お願い、忘れて」

P「……よくわからないが」

P「メガネを外していてもかけていても、どっちでも結華は結華だろ?」

結華「……寝顔、撮りたかったんじゃないの?」

P「それはメガネを外していたからってわけじゃない。そもそも、仕事のときはメガネを外すことも多いだろ?」

結華「それは、そうだけど……そういうことを聞きたいわけじゃ、ないんだなぁ」

P「ないのか……」

結華「ま、プロデューサーがそういう人だってことはわかってるけどね」

P「どういう人なのかわからないんだが……」

結華「それは自分の胸に手を当ててよく考えなさい」

P「……考えても、よくわからないが」

P「確かに、メガネをかけてるときのほうが『いつもの結華だ』とは思うかもしれない」

結華「……いったい、どういう意味なんだか」

P「こういうことじゃなかったのか?」

結華「ううん。そういうことだよ。私が聞きたかったことは、そういうこと」

結華「ただ、プロデューサーはメガネを外してくる人なのに、と思っただけで」

P「それは……だって、かけたまま寝たら、後で結華が苦しくなるだろ?」

結華「……」

結華「……ほんっと、この人は」

P「……俺、また何かまずいこと言ったか?」

結華「さあ、どうでしょうね?」

結華「ただ……メガネがあるとよく見えるし、ファッションでも便利だけど」

結華「Pたんの言う通り、寝るときくらいは外しておいたほうがいいのかも、ね」



おわりです。ありがとうございました。

??「当然寝るとき用のメガネもありますよ。」

>>13
?「あー、いたいた。よそ様のSSまで入り込んで」

?「どうせ、眼鏡の話題があったから来たんでしょ?わかるわ」

?「では皆様、どうも失礼したっス」

?「ごめんなさいでした」ペコリ

キモいコピペだな

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