【見滝原】機動武闘伝Gマギカ【不敗】 (47)
ストーカー「みなさんお久しぶりです」
ストーカー「デビルガンダムを愛の力で滅ぼしてから幾年がたったでしょうか」
ストーカー「平和になった世界をみなさん楽しんでいることでしょう」
ストーカー「しかし、その平穏の陰でどうやら何者かがよからぬ企みをしているようです」
ストーカー「我々はまた彼らに助けを求めねばなりません」
ストーカー「そう、シャッフルの紋章に導かれしあの5人に!」
ストーカー「そしてゴングを鳴らしましょう!」
ストーカー「それでは!みなさんご一緒に!」
ストーカー「ガンダムファイト…レディ」
ストーカー「 ゴー ! ! ! 」
年始で暇なので、鬱フラグブレイク始めました
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「第1話 新たな敵か!謎の転校生!」
先生「はい、なかざわくん!」
なかざわ「え、どっちでもいいんじゃぁ…」
先生「その通り!たかが卵の焼き加減なんてどっちでもいいのです」
さやか「またダメだったみたいだね」
まどか「ダメだったみたいだね」
先生「じゃあ今日は転校生を紹介します」
さやか「そっちが後回しかよー」
先生「それじゃ自己紹介いってみよぅ!」
ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
ほむら(また、やり直しね。いつもと同じ…)
先生「じゃあ次はあなたよ」
ほむら「え?」
そんな、いつもと違う。
自然とほむらの視線は入り口に向けられた。
するとそこには、忍者がいた。
ほむら「は?」
先生「じゃあ自己紹介を…」
忍者「断る!」
教室にどよめきがはしる。
忍者「敢えて名乗るならシュバルツ、とでも名乗らせてもらおう!」
「なぁ、あれって…」
「ネオドイツの…」
シュバルツ「席はそこで良いな!」
先生「え、ああ、鹿目さんの隣ね」
ほむら「あ、あああ」
シュバルツ「失礼する!」
ほむら(まどかの隣が…)
まどか「よ、よろしく」
シュバルツ「ああ」
ほむら(許さない…)
ほむら「暁美さん、ちょっと気分が悪いんだけど…(精神的に)」
まどか「あ、そうなんだ。じゃあ保健室に…」
シュバルツ「ほう、保健室に行く必要があるのか?」
ほむら「はぁ?」
シュバルツ「その身体でか?」
ほむら「!?」
ほむらは慌てて後退りした。
こいつは魔法少女の身体の異常に気付いている…!?
脳裏に不安がよぎる。
シュバルツ「面白い『気』の流れだ。さては貴様…」
ほむらは気付かれないよう、臨戦態勢を取った。
シュバルツ「ガンダムファイターだな…」
ほむら「…」
ほむら「……」
まどか「…」
ほむら「…違うっ!」
シュバルツ「ならば、その殺気はなんだ!」
ほむら「!?」
とっさに魔力を抑えた。
しかし、「それ」すらも感づかれている気がする。
ほむらの頬に汗が伝う。
シュバルツ「無駄だ」
シュバルツ「ガンダムファイターの匂いはそう簡単に隠せん!」
まどか「あ、暁美さんってガンダムファイターだったの…?」
ほむら「だから違う」
「こら!シュバルツくん!」
シュバルツ「何奴!」
「女の子に絡むなんて、男の子のすることじゃないわね…」
ほむらの視線の先には若い女性が立っている。
見覚えはない。どうやら教職員のようだが…
まどか「ミカムラ先生!」
シュバルツ「レ、レイっ…」
レイン「あら、シュバルツくんは熱っぽいわね。一緒に保健室にいきましょうか」
首根っこを乱暴に捕まれ、忍者は教室から連れ出された。
ほむら「誰…?」
まどか「今年から保健の先生になったレイン・ミカムラ先生だよ。ネオジャパン出身なんだって」
ほむら「保健の…はぁ」
まどか「あ、気分大丈夫?保健室に行く?」
ほむら「い、今行くの?」
まどか「?」
ほむら(なんなの今回…)
【保健室】
レイン「どういうつもりかしら?」
シュバルツ「潜入して…」
レイン「その格好は?」
シュバルツ「古来より潜入は忍ぶものだ」
レイン「だからゲルマン流忍術なのね?」
シュバルツ「そうだ」
レインはバンっと机が強く叩いた。
その音と同時にシュバルツの背筋が真っ直ぐに伸びた。
レイン「まだシャッフル同盟が動くべき時じゃ無いでしょう?」
レイン「そのためにわざわざ私が先行して潜入してるっていうのに…」
シュバルツ「……そうかな?」
シュバルツはおもむろに手袋を外して見せた。
手の甲にはハート型の紋章が光輝いている。
レイン「それは…!?」
シュバルツ「もう事は動いているさ」
【ショッピングモール】
さやか「だからさー、あれってやっぱネオドイツのシュバルツ・ブルーダーだよ」
仁美「はぁ」
まどか「さやかちゃん。私たちスポーツはちょっと…」
さやか「いやいや、ガンダムファイトは戦争なの!去年のやつ見せたいなぁ!」
まどか「もー、スポーツの話になると止まらないなぁ」
さやか「第14回大会決勝!ネオチャイナ代表とネオスウェーデン代表の死闘!」
さやか「サイシー選手のフェイロンフラッグがビアズリー選手の脇腹を貫いて!」
まどか「あ、あそこのCDって恭介くんが探してたやつじゃない?」
さやか「ほんとだ!買ってくる!」
まどか「もう…」
仁美「うふふ」
(…)
まどか(え?)
仁美「じゃあ私はお稽古がありますので」
まどか「あ、うん!またねー!」
(…助け)
まどか(誰?誰なの?)
(助けて…まどか!)
まどか「上の階?」
さやか「どうしたの?」
まどか「どこかで、誰かが呼んでる」
さやか「え?電波?」
まどか「そうじゃなくて!本当なの!」
言葉も半ばで、まどかは走り出した。
顔には不安が満ち満ちている。
さやかも察すると、後を追った。
上層階は現在工事中のようだ。
人の気配は無く、灯りも暗い。
まどか「はぁ…!はぁ…!」
声の主は見当たらない。
さやか「本当に聞こえたの?」
まどか「うん…」
パンッ
乾いた破裂音
彼女らは音のする方向を凝視した。
斜陽が漏れる僅かな日溜まりに、うずくまる白い物体
それは小刻みに震えると、弱々しく立ち上がろうともがいた。
まどか「あの子だ」
さやか「猫かな?」
まどか「助けなきゃ」
まどかは駆け寄り、それを抱き抱えた。
まどか「大丈夫?」
「そいつを渡しなさい」
暗がりから銃口が覗く。
まどか「暁美…さん?」
ほむら「はやく」
まどか「なんで、何でこんなひどいことを」
ほむら「それは…」
白い噴煙が辺りを包んだ。
ほむら(ガス!?)
ほむらはとっさに顔を背ける。
さやか「行くよ!」
まどか「う、うん!」
二人は駆ける。
さやか「なんなのさあの転校生!とんだサイコパスじゃん」
まどか「わからない…!わからないよ…!」
さやか「とにかく逃げよう!」
そう遠くまで逃げられていないはずだ。
所詮、同じ建物の中にいるのだから。
思いの外、さやかは冷静であった。
さやか「…?」
しかし、冷えた頭だからこそ見える違和感
それはまどかも感じていた。
まどか「さ、さやかちゃん」
さやか「なんだよ…ここってビルの中だよね?」
辺りは異様
現実から大きく逸脱した異質
空間は捻れ異物が跋扈する。
まどか「ここ…おかしいよ」
さやか「うん、ヤバい…」
呆けている二人を異物の群れが囲む。
さやか「絶対ヤバい」
「ふせなさ
可憐な声が辺りに響く。かと思われた。
「伏せろ!」
怒声。声量十分な声とともにトレンチコートの男性が環の中に飛び込んだ。
シュバルツ「喰らえ!十二王方牌大車輪!」
シュバルツが円を書くように手を廻すと、たちまち小さな分身が現れた。
シュバルツ「やれ!」
そして、命令されるやいなや異物どもを凪ぎ払っていく。
まどか「すごい!」
さやか「この技って…」
シュバルツ「でやぁ!マスタークロス!」
とどめだ。
最後の一匹は力無く倒れこむとそのまま霧のように消えた。
シュバルツ「他愛ない。あやかしの類いか」
可憐な声の主は遠巻きに彼を見ていた。
「小悪魔といえ、普通の人間があれだけ戦えるなんて…」
「まさか、魔法少女…?」
ほむら「どうやら、使い魔が紛れ込んだようね」
まどか「あ、暁美さん…」
さやか「なによ!まだやろうっていうの!?」
ほむら「大人しくその生き物を置いていってくれれば乱暴はしないわ」
さやか「渡すわけ無いでしょ!この動物虐待女!こっちにはゲルマン忍者もどきがいるのよ!」
シュバルツ「むっ…」
ほむら「ゲルマン忍者?相手になるかしら」
シュバルツ「試してみるか?」
ほむらは無言で短機関銃を抜く。
パララッ
弾着した場所にすでにシュバルツはいない。
ほむら「速いわねっ…!」
乾いた音が高速で動く影を追う。
シュバルツ「良い目だ!しかし!」
瞬く間に接近を許してしまった。
そして、次の瞬間には短機関銃が真っ二つに叩き折られていた。
シュバルツ「間合いが甘い!」
ほむら「ーッ!」
常人の動きではない。
魔力を込めたサブマシンガンが一撃
危険。この男は危険!
思考が、危険信号が幾重に重なる。
自然と手は盾に伸びていた。
違和感
確実に脇腹へ掌底を深々と突き立てたはずである。
しかし、拳は虚空に浮いている。
シュバルツ「なかなかやるな」
よろめくほむらはすでに間合いの外にいた。
ほむら(予想以上にダメージが大きい…!)
ほむら(魔法少女の回復力が追い付いてない…!?)
ほむら「今回は帰るわ」
ほむら「どうやら「痛み分け」のようだしね」
シュバルツ「そのようだな」
シュバルツのマスクが真っ二つに裂け、力を失ったように地面に落ちた。
ほむら「またくるわ」
ほむらは闇に溶け込むように消えた。
まどか「大丈夫!?シュバルツくん!?」
振り向いた忍者の顔は露になり、額から血が流れている。
さやか「あんた!?…いや、あなたは!?」
まどか「知ってるの?」
さやか「第13回ガンダムファイト覇者…ネオジャパン代表…」
「やはり忍は性に合わないな」
さやか「ドモン・カッシュ…」
ドモン「やれやれ」
まどか「ドモン…カッシュ?」
さやか「何言ってんの!ドモンだよドモン!」
さやか「数年前のデビルガンダム騒動の時に大活躍した!」
さやか「流派東方不敗!最強の武闘術!やっぱりさっきの十二王方牌大車輪は…」
ドモン「俺の師匠の技だ」
さやか「くぅ~!燃える!第13回大会の時は使って無かったですもんね!」
ドモン「く、詳しいな」
さやか「こんなところで会えるなんて…感涙もんです。なぁ、まどか」
まどか「…ごめんよく分かんない」
「あのーちょっといいかしら?」
さやか「誰?」
「私は巴マミ。その制服…」
ドモン「貴様も先ほどのやつと同じだな」
ドモンは不敵な笑いを浮かべると、拳を握りしめた。
マミ「ちょ、ちょっと待って。戦うつもりなんて無いわ」
まどか「巴さん…も見滝原中学なんですか?」
マミ「マミでいいわ」
さやか「マミさん!さっきの転校生ってなんなの」
マミ「彼女は魔法少女。どうやらキュウべぇを狙っていたようだけど」
まどか「キュウべぇ?」
マミ「あなたが助けてくれた、私の友達よ」
キュウべぇ「遅いよ。マミ」
ドモン「しゃ、喋っただと!?おのれ貴様もあやかしの類いか!」
マミ「ちょっとちょっと!まぁあやかしみたいなもんだけど」
キュウべぇ「扱いひどくない?」
ドモン「して、魔法少女とは」
マミ「キュウべぇとの契約によってなれるようになるの」
キュウべぇ「ボクと契約すればどんな願い事だって叶えてあげるよ」
ドモン「死んだ人間も蘇るのか?」
ドモンはあからさまに信じていない様子である。
キュウべぇ「そんなの簡単だよ」
ドモン「!」
マミ「あまり安直に考えない方がいいわ。そこからは魔女との戦いになる」
ドモン「そう、か」
キュウべぇ「そう肩を落とさないでよキングオブハート」
さやか「つーか、少女じゃないじゃん」
ドモン「そうか、魔女と戦っていたのはお前たちだったのか」
マミ「魔女を知っているの?」
ドモン「古来よりシャッフル同盟と幾度となく戦っている」
ドモン「影の歴史だがな」
マミ「シャッフル同盟…聴いたことがあるわ」
ドモン「最近はそうだろう。デビルガンダム騒動の時にだいぶ公になったからな」
さやか「それで、魔女を追ってきたの?」
ドモン「ああ、実際この目で見たのは始めてだがな」
ドモン「しかしどうやら敵は魔女だけではないらしいな」
キュウべぇ「あの魔法少女は僕も知らない」
マミ「キュウべぇも?」
キュウべぇ「ああ」
ドモン「あれは相当な使い手だ」
マミ「困ったわね」
キュウべぇ「どうだろう。君たち、ボクと契約しないかい?魔法少女になって一緒に戦ってくれないかい?」
さやか「え、あたしたち?」
まどか「ど、どうしよう」
キュウべぇ「なぁに、今すぐじゃなくていいさ。また次の機会にでも頼むよ」
【ビル屋上】
ほむら「っ…かはぁ!」
膝をついてしまった。
予想外のダメージ。
おそらく「生身」の人間だったら致命傷であったはずだ。
魔力の大半を回復に回さなければいけない。
ほむら「厄介ね…」
「ほう、貴様!不可思議な身体をしておるな!」
ほむら「!?」
沈みかける夕陽をバックに、人のシルエットが浮かび上がる。
「そしてその手傷!間違いなく流派東方不敗によるもの!」
ほむら「くっ」
敵かどうかの判別をしている余裕はない。
先手必勝。すかさず出した拳銃の引き金に指をかけた。
ほむら「!?」
いない。先ほどまでいた人影がいなくなっている。
「未熟者がぁ!」
「貴様のやろうとしていることなんて手に取るように分かるわ!」
手刀で叩き落とされた銃が地面を転がる。
「しかし、良い闘争心だ。まだ諦めておらん」
ほむらは盾に手を伸ばした。
ダメだ。これ以上の魔力は使えない。
意識も大分混濁してきた。
「どうだ貴様!ワシの弟子にならんか?あの阿呆を驚かしてやるわ」
ここでほむらの意識は消える。
「誰が…やるか…」
「第2話 魔女を倒せ!必殺ゴッドフィンガー!」
ストーカー「ついに、謎の忍者シュバルツの正体が分かってしまいました」
ストーカー「その正体はなんと「キングオブハート」ドモンカッシュ!」
ストーカー「流派東方不敗の使い手で、最強のガンダムファイターだったのです!」
ストーカー「彼らは一体なぜこの見滝原に来たのでしょうか」
ストーカー「それはどうやらシャッフルの紋章が明かしてくれるようです」
ストーカー「それでは皆さんご一緒に」
ストーカー「ガンダムファイト…!レディ!」
ストーカー「 ゴー ! ! ! 」
ちょっとしばらく書けません
でも必ず書ききります
【マミの家】
マミ「これがソウルジェム」
マミの手のひらで小さな宝珠が輝いている。
マミ「私たち魔法少女の魔力の源なの」
まどか「わぁ…」
さやか「綺麗」
マミ「キュウべぇと契約することでその証として渡されるの」
キュウべぇ「すごい大事なものなんだよ」
マミ「私たちは願いを叶える代わりに魔女と戦う宿命を持つの」
キュウべぇ「魔女を倒せるのは魔法少女だけなんだ」
ドモン「えっ?」
キュウべぇ「あ、君みたいな人外は除くね」
ドモン「流派東方不敗に勝てぬ敵はいない」
さやか「ですよね!」
キュウべぇ「いやそういう問題じゃ…」
マミ「と、とりあえずあなたたちが魔法少女になるかどうかはよく考えてからの方がいいわ」
まどか「そうですよね…」
マミ「ちなみに叶えたい願いはあるの?」
さやか「それは…」
まどか「うーん」
ドモン「最強…かな」
マミ「ごめんなさい。少女の方に聞いてるの」
ドモン「いや、魔法なんてまやかしで得られた最強に意味などないな」
さやか「ですよね!」
キュウべぇ「叶えたい願いが決まったらいつでも声をかけてよ」
マミ「…そうだ!」
まどか「?」
マミ「あなたたち、私の魔女討伐を見学してみない?」
さやか「えっ?良いんですか?」
まどか「あ、危ないんじゃ…」
マミ「大丈夫。私が全力で守るわ。…それに」
マミはドモンに正対すると、笑顔を浮かべた。
マミ「ついて来てくれますよね?」
ドモン「無論だ。そのためにこの町に来た」
【市内】
まどか「どこにいるか分かるんですか??」
マミ「魔女探しは足頼み。ひたすら歩いて探すほか無いわ」
さやか「地道~!?」
マミ「今回はそうでもないと思うわ」
ドモン「…そのようだ」
キュウべぇ「へぇ…君もなかなか凄いものを持ってるじゃないか」
ドモンの手の甲に刻まれた紋章が淡く点滅する。
ドモン「どうやら近いようだな」
マミ「そのようね」
キュウべぇ「シャッフル同盟…やはり侮れないね」
ドモン「なんか言ったか?」
キュウべぇ「なんでもないよ」
キュウべぇ(どうやら君のお弟子さんは魔法少女の素質があるようだよ。マスター…)
【廃ビル】
マミ「ここね」
ドモン「むっ…!」
ドモンの見上げた先に人影があった。
屋上の端でふらつく姿はいかにも危なっかしい。
さやか「あっ!」
まどか「危ない!」
落下した。
それを確認するやいなやマミはすかさずリボンを投げる体制になった。
マミ「伸びて!リ ドモン「マスタークロス!」
影目掛けて飛んだ一斤の布はその身体を包みこむと、優しく地面におろした。
まどか「すごい!」
さやか「さすがドモンさん!」
マミ「…」
ドモン「間一髪だったな」
マミは肩を小刻みに震わせている。
ドモン「どうした?」
キュウべぇ「君、今回の趣旨って分かってるかい?」
ドモン「魔女討伐を見学に来たんじゃないのか?」
キュウべぇ「…分かってやってるならいいや」
やっと長期休暇(短期)か…
ふはは寝るまで書きなぐってやるわ
【結界】
マミ「…ここが結界です」
キュウべぇ「マミ、穢れ溜まってるよ」
マミ「…まだ大丈夫」
さやか「こっから先は危険なんですよね?」
マミ「そうね、普通の人だったらひとたまりも無いと思う」
さやか「一応、家からこんなものを持ってきたんですが…」
さやかは懐から金属バットを取り出した。
マミ「そのままだと不安ね。貸してみせて」
マミに触られると、バットはたちまち光輝いた。
さやか「おお!」
マミ「鹿目さんは?」
まどか「私は…何も準備してないけど…」
まどかが取り出したノートには可愛らしい魔法少女の衣装が描き連ねてあった。
まどか「私が魔法少女になれたらこんな格好がいいなぁって」
マミ「あら、いいわね」
ドモン「しかし、戦闘向きでないな、弓を扱うなら左半身の防御を念頭に置いた防具を…」
マミからの視線を察したドモンはそれ以上言うのをやめた。
結界は薔薇の香りがした。
禍々しく、偏愛に満ちた園
ドモン「近いな」
紋章はより光を増している。
マミ「ええ」
ソウルジェムも同様に光輝く。
キュウべぇ「いるね」
さやか「いるってなにが…」
まどか「ま、魔女なの?」
一行は開けたホールに出た。
生い茂る蔦の中央に鎮座するそれこそが
マミ「そう、魔女よ」
薔薇園の魔女はそのグロテスクな体躯をのそりとこちらに向けた。
ドモン「お手並み拝見といこうか」
マミ「そうしてくださる?」
さやか「マミさんやっちゃえ!」
まどか「がんばれ!」
微笑みで返答すると、マミはマスケット銃を呼び出した。
使い魔が徐々に間合いを詰める。
カツンッ
撃鉄が落ちた。
乾いた破裂音がホールに幾重にも響き渡る。
一発撃つごとに瞬く間も無く次の銃を広い撃つ。
閃光が光る度に使い魔がまた一匹また一匹と消えていく。
ドモン「なるほど、魔法だな」
キュウべぇ「すごいでしょ?」
ドモン「ああ、俺にはあんなに銃はだせん」
キュウべぇ「指パッチンでガンダム出せるくせに」
まさか誰も生存してると思うまい
弾着。
弾着。
弾着。
弾かれた弾丸は吸い寄せられるように魔女へ弾着する。
まさに圧倒的と呼ぶに相応しい健闘。
さやか「マミさん…スゴすぎ!」
まどか「かっこいい…!」
賞賛は銃声に呼応するように高鳴る。
しかし、その一方でこの男は憤っていた。
ドモン「…む!」
ドモン「いや、そこは…」
マミが技を繰り出す度に、マミが足取り軽やかに回避する度に、
彼は小さく、しかし、強く呻いた。
キュウべぇ「どうしたの?」
ドモン「いや、戦い方が、その…」
キュウべぇ「?」
ドモン「ダメだ!我慢ならん!」
薔薇の蔦がついにマミを捉えた。
マミ「あらあら」
虚を突かれたわけではないが、いささか悠長過ぎた。
躊躇う間もなく蔦がマミを締め上げる。
マミ「っ!」
「でぇりゃぁ」
さやか「あれは!?」
さやかの目には一瞬、影が通り過ぎたようにしか見えなかった。
ただ、残されたのは急に動きを止めた蔦だけだ。
まどか「?」
ドモン「爆発!」
爆発。爆発。爆発。
蔦は爆散し、辺りは轟々と噴煙が巻き上がっている。
まどか「な、なんなの~!」
さやか「酔舞・再現江湖・デッドリーウェーブ
…」
まどか「は?」
さやかの顔は紅潮し、眼には涙を浮かべている。
さやか「ガンダムファイトファンとしては感涙門やで…」
まどか「は?」
煙の中から咳払いが聞こえる。
マミ「荒っぽいわね」
ドモン「何をのんびりと闘っている」
マミ「そんな…」
ドモン「撃発するときの反動を利用した回避、あれが単調過ぎる」
マミ「!?」
ドモン「他にも、回避を跳躍に頼りがちだが、上への跳躍は滞空時間が往々にして長くなりがちで的になりやすい」
マミ「あ、、あの…」
ドモン「何より攻撃を銃に頼りすぎだ!間合いが一定過ぎて、敵にも読まれ始めているぞ!」
マミ「あ、ああ…」
呆気にとられたマミは口をポカンと開けて、ドモンの顔を見入るばかりだ。
ドモン「闘いは不規則な間合いからの有効的なダメージによって早期に決めるべきだ」
ドモン「見せてやろう!流派東方不敗の真髄を!」
さやか「うぉぉ!やっちまえ!」
キュウべぇ「趣旨が変わってるんだよなぁ」
魔女は話の最中に蔦を再生させたようだ。
ドモン「最初から全力だ!行くぞ!」
マントを脱ぎ捨てると、そこにはドモンはいなかった。
魔女「!」
ドモン「こっちだ!」
魔女の後方、既に至近の間合いにいる。
ドモン「せ!せ!はぁぁ!」
突き、突き、回し蹴り。
連撃は滑らかに魔女を後方の壁へ叩きつけた。
魔女「ケケケ!」
よろめきながらも魔女はなおも蔦をドモンへ向ける。
その数はもはや指折りで数えられる量をゆうに越えている。
ドモン「分身殺法!ゴッドシャドー!」
しかし、ドモンもすかさず分身する。
こちらもおよそ数えられる量ではない。
魔女「!?…!?」
ドモン「どれが本物か分かるまい」
魔女は闇雲にバラの刺を飛ばすが、分身は減らない。
ドモン「俺のこの手が真っ赤に燃える!」
まどか「ど、どこ!?」
さやか「これは!」
ドモン「勝利を掴めととぉどろき叫ぶぅ!」
マミ「…上!」
ドモン「見ていろ!上空からの攻撃とはこうやるんだ!」
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