ローレシア王子「サマルトリア王子が呪われただとッ!?」 (28)

サマルトリア王子「僕はもう駄目だ…僕に構わず二人はハーゴンを倒す旅を続けて下さい…」

ローレシア王子「馬鹿野郎! お前を見捨てて行けるわけがないだろう!」

ムーンブルク王女「くぅーん…」

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ローレシア王子「ハーゴンの呪いなら、ハーゴンの野郎を叩き潰せば呪いは消えるはずだ!
        行くぞムーンブルク王女!」ダッ

ムーンブルク王女「わんっ!」ダッ





サマルトリア王子「ローレシア王子…ムーンブルク王女を見つけた時もそうでしたね…」

ムーンブルク王女「わんわん」

サマルトリア王子「情報から考えて、この子犬がムーンブルク王女と考えて間違い無さそうですね…」

ローレシア王子「惨すぎるッ…! 城を滅ぼし一国を継ぐ王女を犬にするなんざ…!
        人間のやることじゃねぇッ!」ナデナデ

ムーンブルク王女「きゅーん♡」フリフリ

サマルトリア王子「情報によると、ラーの鏡は真実を…」

ローレシア王子「これがハーゴンの呪いなら!
        ハーゴンの奴をぶっ殺せば呪いは解けるはずだ!」

ムーンブルク王女「わん!」

ローレシア王子「行くぞサマルトリア王子! ムーンブルク王女!」ダッ

サマルトリア王子「はいっ!」ダッ

ムーンブルク王女「わんっ!」ダッ
         



サマルトリア王子「のんびりした性格と言われた僕ですが、
         あなたに振り回される内に成長したものです…
         しかしここまでか…」

ロンダルキア


バズズ「ザラキ! ザラキ!」

ローレシア王子「うおお馬鹿野郎そんなもん効くか馬鹿野郎ォォォォォ!」ガクッ!






ムーンブルク王女「クゥーン…」ズルズル…

棺桶「」ズルズル…

教会

ローレシア王子「クソッ! あの大猿白毛玉!」ムクッ

ムーンブルク王女「クゥーン…」

ローレシア王子「もう一度だ!」ダッ!

ムーンブルク王女「」ガシィ!

ローレシア王子「!?」

ムーンブルク王女「もう無理だわ諦めましょうローレシア王子!」

ローレシア王子「うお喋った!?」ビックゥ!

ムーンブルク王女「何度敵にボロ雑巾にされて死んだと思ってるの!?」

ローレシア王子「いやいちいち数えてないが…100回位?」

ムーンブルク王女「これで500回目よ!?
         一人だから集団に嬲り殺しにされるなんて日常茶飯事!
         さっきみたいにザラキで殺されるなんてまだ有情な死に方だったわよ!
         それにはっきり言ってこの辺りは3人でもまともに進めるかどうか怪しいレベルだわ!
         なのに一人でここまでこれただけで大したものよ正直!
         諦めても誰も責められないわよこんなの!」

ローレシア王子「一人じゃねぇ!」

ムーンブルク王女「私はあなたの周りでわふわふ言ってただけだったでしょう!?
         ベホマという名のモフモフも回復なんてゼロよ!?」

ローレシア王子「違うッ!」

ムーンブルク王女「!?」

ローレシア王子「俺の背には、今までハーゴンの邪教に苦しめられた人々や、
        ムーンブルクの犠牲者、お前やサマルトリア王子の苦しみが宿っているんだ!」

ムーンブルク王女「王子…」

ローレシア王子「あいつは未だにベッドの上で苦しんでいる、それでも呪いと戦っている!
        お前もそうだ、そんな体でここまで俺に付いてきた…
        なのに五体満足の俺がここで挫けるわけにはいかねぇだろうが!」

ムーンブルク王女「私が間違っていたわ…あなたの覚悟がそれほどのものだったなんて…」

ムーンブルク王女「(ううん違う、今まで私は彼の側で何を見ていたの?
         焼き殺されようと、骨まで溶かされようと、肉塊になるまで殴り殺されようと、全身が爆風で吹っ飛ぼうと…
         彼は立ち止まらなかった…彼の覚悟なんて、わかりきっていた事だったはずなのに!)」

ローレシア王子「わかってくれたか! それじゃ行くぞ!」ダッ

ムーンブルク王女「ええ!」ダッ

バズズ「イオナズン!」

ローレシア王子「うおおおお!」ザシュ!

バズズに120のダメージ!

バズズ「ちぃ、ベホマ!」

バズズ「(クソッ! イオナズンを砂煙か何かとしか感じちゃいねぇ! そのまま攻撃してきやがる!
    しかも掠っただけでこのダメージ!
    ザラキで殺しても殺しても逆にパワーアップして戻ってくるしバケモノかこいつは!?)」

ローレシア王子「くらいやがれぇぇ!」

バズズ「もうこれくらいしかこいつには効かねぇのか!
    ザラキッ! ザラキザラキザラキ!」

しかし効果は無かった!

バズズ「!」

ローレシア王子「これで終わりだぁぁぁ!」

バズズに890のダメージ!

バズズを倒した!

バズズ「(ぐふ…まさか即死とは…メガンテを唱える余力も無い…
     ハーゴン様、あなたは呪いを与える相手を間違えた…)」ガクッ

ハーゴン「何者だ!? 私は今祈りで忙しいのだ!
     ああ我が神シドーよローレシアの王子にどうか壊滅的で致命的な呪いを!」

ローレシア王子「俺がそのローレシアの王子だぁぁぁぁ!」

ハーゴン「ギャアァァァ!?」

ローレシア王子「死ぬ覚悟はできているかハーゴン!」

ムーンブルク王女「王子の剣で首を叩き切られ落ちる頭で体から吹き出す血を見ながら絶命する一瞬の間に己の罪を悔い続けなさい!」

ハーゴン「怖ぇぇ!」

ハーゴン「ええい好きにさせるものか! イオナズン! イオナズン! イオナズン!」

ローレシア王子「いまさらそんなものでこのオレが止まるものかァァァァ!」

ハーゴン「ウワァァァァァァ!!?」

ハーゴンを倒した!

ローレシア王子「ハーゴンを倒したのに王女が元に戻らねぇ…
        呪いが解けていないだと!?」

ムーンブルク王女「そういえば、さっきハーゴンが我が神シドーよローレシアの王子に呪いをとか言ってなかったかしら…?」




???「」ビクッ

ローレシア王子「なるほどな、呪いの本当の元凶はそいつか!
        そいつを叩き殺せばお前とサマルトリア王子の呪いも解けるってわけだな!」

ヒラリ

ムーンブルク王女「? 何かしら、メモ?」

ムーンブルクの王女はラーの鏡、サマルトリアの王子は世界樹の葉で治るよ!
ラーの鏡はムーンブルクの東の毒沼にあるよ! 世界樹の葉は世界樹の近くに落ちてるよ!
サマルトリアの王子がそろそろ死にそうだから急いだほうがいいよ!



ローレシア王子「マジか!? 急ぐぞ王女サマルトリアの王子が限界かもしれん!」ダッ

ムーンブルク王女「わかったわ王子!」ダッ





???「」ホッ

???「さて今のうちに魔界に帰るか…」

破壊の神シドーよ

???「」ビックゥ!

ルビス「破壊の神シドーよ」

シドー「なんだ精霊ルビスか…」ホッ

ルビス「(なんかムカつく)」

ルビス「これが神をも超える人間の力、可能性なのです
    この力の前にはあなたとはいえ無力
    地上の破壊など諦めなさい」

シドー「いやもっともらしいこと言ってるけど計算外だろあれ」

ルビス「そんなことはありません、すべては人間の可能性を信じた結果です」

シドー「またまたぁ」

ルビス「(やっぱムカつくコイツ)」

サマルトリア王子「ありがとう! 僕はもう大丈夫!
         まさかキミが普通に世界樹の葉を取ってくるとは思わなかったよ!
         さあハーゴンを倒しに行こう!」

ローレシア王子「いやハーゴンはもう倒したぞ」

サマルトリア王子「えっ」

ムーンブルク王女「あとはラーの鏡を手に入れればこの旅も終わりね…」

サマルトリア王子「うわ喋った!?」ビックゥ!




おしまい

ベホマ編

ローレシア王子「ぐ、くそ、なんとか勝てたが右腕の肉を殆ど持っていかれちまった…」

ムーンブルク王女「きゅー…」

ローレシア王子「…心配するな! ベホマベホマ!」モフモフ!

ムーンブルク王女「きゅー♡」

ローレシア王子「うぐっ」バタ(失血死

ムーンブルク王女「きゅー!?」

最後まで読んでいただきありがとうございました
最初はサマルトリアの王子が呪いで倒れて一人と一匹で冒険するハメになり
何度もズタボロにされて心が折れたローレシア王子が
ロンダルキアに小屋を立ててひっそり犬と暮らす話を書こうと思っていましたが
書き始めると全く違う話になりました
こんなお話でしたが楽しんでいただけたのなら幸いです、では

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