【ラブライブss】凛「凛がわしわし係~!?」 (31)

卒業式の後
音ノ木坂学院
アイドル研究部 部室

μ’sは三年生卒業後の役職引き継ぎを行なっていた。

絵里 「三年生が卒業した後は花陽が部長、真姫が副部長、凛がリーダーで決まりね」

まきりんぱな「がんばります!」

みんな パチパチパチパチ

にこ 「これで必要なことは全部決まったわね」

希  「ちょっと待った!」

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穂乃果「希ちゃん?」

希  「もう一つ大事な役目を引き継がなあかん」

海未 「部長、副部長、リーダーの他に役職がありましたか?」

希  「わしわし係や」

みんな「わしわし係ー!?」

穂乃果「い、いや、それは要らないんじゃ…」

凛  「そうにゃそうにゃ!要らないにゃ!」

希  「この一年、わしわしがどれだけ活躍したか、みんな忘れてへん?」

海未 「そういえば、わしわしのおかげで穂乃果達を勉強させることができましたね」

花陽 「ことりちゃんがヨキニハカラエミナノシューって逃げた時も
    わしわしで捕まえました」

真姫 「にこちゃんバックダンサー事件の時もわしわしで白状させたわね」

希  「せやろ? わしわしが抑止力になってμ’sの活動を支えていたんや。
    うちが卒業してわしわしする子が居なくなったら
みんなが楽な方に逃げるダメな子になってまう」

絵里 「なるほど。
    そう言われるとこれからの音ノ木にもわしわしは残した方が良いかもしれないわね」

ことり「あ、ことり わしわし係やりたい!」

穂乃果「えっ! ことりちゃん本気?」

ことり「うん。穂乃果ちゃんをわしわしするんだ❤」

穂乃果「そんな、ことりちゃんにわしわしされたら…///」

にこ 「ことりが鷲になるってワケね」

凛  「にこちゃんうまいこと言ったにゃ」

希  「うふふ。残念やけどもう目星をつけてる子がおるんや」

ことり「え~ことりじゃダメなの~?」

海未 「誰なんですか?」

希  「凛ちゃんや」

凛  「えええええ!? 凛が? 凛がわしわし係~!?」

希  「そうや」

凛  「ちょ、ちょっと待ってよー なんで凛?
    絶対他の人の方がいいよー」

絵里 「嫌なの?」

凛  「嫌って言うか、凛はそういうの向いてないよ。
    胸小さいし…」

真姫 「自分の胸はわしわしに関係無いと思うけど、なんで凛なのよ?」

希  「わしわしはただの遊びやない。一子相伝の秘奥技なんや。
    わしわしを極めたものは神にも悪魔にもなれる。
    悪用すれば女の子を泣かせることだってできる。
    だからわしわし係には高いモラルと乙女心が要求されるんや」

海未 「そ、そうだったのですか…!」

にこ (どちらかというと希は悪魔ね)

凛  「だったらかよちんがいいにゃ!
    胸が大きいし、かよちんで決まり!」

花陽 「凛ちゃん…」

希  「前にも話したことあるけど、凛ちゃんはμ’sの中で一番女の子っぽいんや」

凛  「えっ」

真姫 「そうね」

希  「一方で、わしわしには高い身体能力も必要や」

にこ 「そういえば、わしわしの時の希って異常に素早いわね」

穂乃果「スッと入ってきて逃げられないんだよね」

希  「つまり、わしわし係にふさわしい心技体を兼ね揃えた子は凛ちゃんしかおらんのや」

ことり「うん、そうだね」

希  「凛ちゃん、いきなり言われて戸惑うのはわかるんやけど、
    うちは凛ちゃんが適任だと考えてるんや。
    その言葉、ちょっとだけでも信じてみーひん?」

凛  「…わかったよ。 希ちゃんがそこまで言うなら…」

花陽 「凛ちゃん!」

希  「決まりや、凛ちゃんにはこれから毎日特訓や」

凛  「え~!」

希  「時間が無いから厳しくいくで~。逃げたらもちろんわしわしや」

凛  「不本意にゃ~!」

穂乃果「凛ちゃん、ファイトだよっ!」

みんな アハハハハ

翌日
学校の屋上

練習着を着た希と凛がいた。

希  「ほな、始めよか」

凛  「よ、よろしくおねがいします!」

希  「じゃあ早速、うちにわしわししてみて」

凛  「ええっ!いきなり!? はずかしいにゃ…」

希  「そうや。まず胸を触ることに慣れなあかん。
    平常心で胸を揉めるようにならないと、わしわしの複雑なムーブメントは体得できへん」

凛  「わかったにゃ。 ええっと、ではわしわしを始めたいと思います…」

凛は希の後ろに立って、恐る恐る希の胸を揉んだ。

凛  「にゃにゃ! 柔らかいにゃ」フニフニ

希  「どや?」

凛  「凛、こんなに大きくて柔らかいおっぱい触ったの初めてにゃ」フニフニ

希  「ふふ、花陽ちゃんのおっぱいはまだ触ったことないん?」

凛  「うん…」フニフニ

希  「凛ちゃん、うちの胸を自分に押し付けるイメージでもっとアグレッシブに揉んでみて」

凛  「えっ、痛く無いかにゃ?」わしわし

希  「んっ… そうそう、それくらいや。
    痛くしたらわしわしやないから、その力加減を覚えといてや」

凛  「うん///」わしわし
    (希ちゃん、いい匂いするにゃ~///)

希  「よし、次の練習いこか」

凛  「えっ、もう?」

希  「残された時間は少ないんや。どんどんいくで」

凛  「う、うん」(残念にゃ)

希  「次はスタンディングポジションからわしわしポジションに入る練習や」

凛  「??」

希  「要は向かい合って立っている状態から相手の後ろに回り込む練習や。
    どこからでもかかって来てええで」

凛  「よーし!行っくにゃー」ダッ

希  「……」クルッ

凛  「あれ?」ダッ

希  「……」クルッ

凛が希の背後に回ろうとすると、希は常に凛の正面を向くように回転した。

凛  「希ちゃんの後に回り込めないにゃ」

希  「ふふ、あたりまえやん。人間そう簡単に背後は取らせへんで。
    守り側の方が回転するのが早いから有利なんや」

凛  「どうすればいいにゃ…」

希  「お手本を見せたる」ササッ

凛  「きゃん!あっ…///」

希  「どや? 凛ちゃんはいい声で鳴くねぇ ひっひっひ」わしわし

凛  「希ちゃん楽しんでないかにゃ…んっ///」

希  「ふう。うちは真剣にわしわしを伝授しようとしてるだけやで」

凛  「あっという間にわしわしされて、何が起きたのかわからなかったにゃ…」

希  「今のはフェイントを使ったんや」

凛  「ふぇいんと?」

希  「自分が左に行くと見せかけて、相手が反応してから逆の右から回り込んだんや」

凛  「むずかしいにゃ」

希  「やってみ」

凛  「えーっと、えいっ」サッサッ

希  「バレバレやな。あと、最初の左はゆっくり動いて、次の右は素早く動くんや」

凛  「えいっ」サッサッ

希  「こればっかりは練習あるのみや。ここからは実戦形式でいくで。
    左→右、右→左、右→右、左→左のいろんなパターンを混ぜてやってみ」

凛  「はいっ」サッサッ

2時間後

希  「今日はこれくらいにしとこか」

凛  「ぜ、全然後を取れないにゃ…」ハアハア

希  「凛ちゃんの瞬発力はさすがやで。
    ただ、もっとモーションの無駄を無くさなあかん」

凛  「疲れたにゃ~」バタッ

希  「帰りにラーメン食べてこか」

凛  「やったー!」ピョコッ

希  「よく動き よく学び よく遊び よく食べて よく休む 
    これが東條流の修行や」

夕方
ラーメン屋
カウンター席

凛  「とんこつ醤油のメンマ入りラーメンください!」

希  「うちはチャーシューメンください」

凛  「はい、お水にゃ」

希  「ありがとさん」ゴクゴク

凛  「……」チラッ

凛は水を飲む希の胸を見た。

希  「どうかしたん?」

凛  「…うん、やっぱり凛は女の子っぽくないなって」

希  「まだ悩んでたん? ファッションショーの時に吹っ切れたんちゃう?」

凛  「…そう思ってたんだけど、今日希ちゃんのおっぱい触って改めてわかったよ。
    胸が小さい凛はやっぱり女の子っぽく無い…」

希  「おっぱいの大きさだけが女の子らしさやないで」

凛  「それは希ちゃんが大きいから言えるんだよ」

希  「そうかもしれん。でも女の子っぽいって、一言で言ってもいろんな女の子がいる。
    髪が長い子、短い子。
    胸が大きい子、小さい子。
    スカートが好きな子、パンツスタイルが好きな子。
    それぞれ違う個性が有るんや」

凛  「個性…?」

希  「わしわしって相手の胸を触ると同時に自分の胸も相手に当たるやん?
    自分と他人の違いを実感できるコミュニケーションなんや。
    そうやって一人一人違う、違ってええんやってことに気づくんや」

凛  「一人一人違っていい?」

希  「そうや。それを学んでもらうのも凛ちゃんをわしわし係に指名した理由の一つや」
    
凛  「希ちゃん…ありがとう」

希  「ええんやで。わしわしって相手の懐に飛び込むやん?
    周りに悩んでる子がおったら文字通り懐に飛び込んで話を聞くのもわしわし係の仕事や」

凛  「わしわしって奥深いにゃ」

希  「これからは凛ちゃんがそのわしわし係になるんやで」

凛  「そんな。凛、希ちゃんみたいにできないよ」

希  「凛ちゃんって人懐っこいけど繊細で、自分が悩んだ分だけ人の悩みにも敏感やと思う。
    わしわし係に適任や」

凛  「でも…」
    
希  「みんなの頑張りで廃校が撤回されたから4月には新入生が入ってくる。
    そしたら凛ちゃんも先輩になるんや。甘えたこと言ってられへんで」

凛  「! 凛が先輩に…そっか。
    よーし!凛はわしわし係になるにゃー!」

希  「その意気や。
    お、ラーメンが来たで。いただこか」

凛  「うん!」

翌日 早朝
神田明神 男坂階段

タッタッタッタッ

凛が階段を駆け上がっていた。

凛  「ハアッハアッハアッ…」

花陽 「凛ちゃん! まだ集合時間前なのに練習してたのぉ!?」

凛  「あ、かよちんおはよう。これは自主トレにゃ」

花陽 「そんなに練習しなくても凛ちゃん一番体力有るのに」

凛  「わしわしを体得するにはもっと瞬発力を鍛えなきゃいけないにゃ」

花陽 「運動は何でもできる凛ちゃんがこんな真剣にトレーニングしてるのは
    中学のリレーの時以来だよ」

凛  「わしわしの道は厳しいにゃ。 
    希ちゃんの期待に応えるにはもっと頑張らなきゃいけないにゃ」

花陽 「凛ちゃん…がんばって!」

1週間後
学校の屋上

凛  「シャー!」ササッ

希  「! 速い!」

凛  「あ、捕まえたにゃ! よーし!」わしわし

希  「あんっ…しもうた///」

凛  「今までのお返しにゃー」わしわし

希  「わわー! ギブギブ!」

凛  「やったやったー! 希ちゃんからわしわし取ったにゃー!」

希  「はあはあ… 流石やで凛ちゃん。たった1週間でわしわしを体得しよった」

凛  「これで凛もわしわし係にゃ?」エッヘン

希  「これからは凛ちゃん”が”わしわし係や。うちはもう卒業したから」

凛  「あっ…」

希  「もう、うちが教えることは何もあらへん。特訓は今日でおしまい。
    これからは凛ちゃんがうちの代わりにアイドル研究部を見守ってや」

凛  「希ちゃぁん…」シクシク

希  「泣くんやない」

凛  「うわーん! 希ちゃん卒業しちゃいやだにゃー!」ガバッ

希  「よしよし」ナデナデ

凛  「希ちゃん…今までありがとう…」グスッ 

希  「うん」

4月
音ノ木坂学院
アイドル研究部 部室

雪穂 「あ、あの。入部希望の1年高坂雪穂です」

亜里沙「同じく綾瀬亜里沙です」

ことり「ようこそ!」

穂乃果「雪穂 緊張してるの~?」ニヤニヤ

雪穂 「もう、お姉ちゃん!」

海未 「歓迎しますよ、雪穂、亜里沙」

亜里沙「海未さん///」

花陽 「あ、改めまして、アイドル研究部 部長の小泉花陽です。
    みなさんを歓迎します!」

真姫 「副部長の西木野真姫よ」マキマキ

凛  「リーダー兼わしわし係の星空凛にゃー!」

雪穂 「わしわし係?」

凛  「新入部員には音ノ木名物わしわしの洗礼を受けてもらうにゃー!」ササッ

雪穂 「きゃー!///」

凛  「希ちゃん直伝のわしわしの味はどうかにゃ? 
    雪穂ちんもなかなかやねぇ」わしわし

雪穂 「ひぃー!///」

亜里沙「わしわし…ハラッセオ///」

みんな アハハハハハ



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