天使、悪魔と魔法少女、まぞくとの邂逅?まぞくを調査!【ガヴドロ×まちカドまぞく】 (95)

ガヴドロ側主要メンバーは2年生
夏休み入ってすぐ頃位の設定です。

クロスオーバーの為、所々自己解釈が含まれると思いますので苦手な方はバックを。
のんびりマイペースにやりますが、よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1570542602

ガヴリール宅――


ガヴリール「朝っぱらから皆集まって……」

ヴィーネ「ガヴ、天使学校から手紙が来ていない?」

ガヴリール「う~ん……確か来てた気が……いきなり枕元に届いたから確かゴミ箱に捨てた記憶が……」ガサゴソ

ヴィーネ「見なさいよ……」

ラフィエル「でもそれがガヴちゃんらさしですね♪」

サターニャ「手紙を見ずに捨てるなんてなかなかの悪魔的行為じゃない、流石私のライバル、ガヴリールね」

ガヴリール「うるせ……あっ、あったあった、こんな物が来てたんだ……」

ヴィーネ「私も魔界の学校から同じ内容の物が来たわ」

サターニャ「ふっ……この私に命令なんて、1000年早いわね!」

ラフィエル「サターニャさんもその手紙が来たのですから一緒に頑張りましょう!」

ラフィエル「ですが、突然ですね……」


 天使側手紙 ――悪魔と手を取りあい共存をより確実の物としその象徴とするため下界に居る同学年の悪魔と協力しあい下界に発生した魔族について調査を行いレポートにまとめ提出すること、8月までを提出期限とする――

 悪魔側手紙 ――天使との親睦をより深める一環として下界で同じく修行をしている同学年の天使たちと一緒に発生した魔族について調査とレポートをこの夏休みの期間の課題とする――

ガヴリール「うわなにこれ、めんどー」グデー

サターニャ「魔族ねぇ……」

サターニャ「この偉大なる大悪魔、胡桃沢=サタニキア=マクドゥエルの下僕にしてあげるわ!」ドン!

ラフィエル「サターニャさんの言っておることは置いておいて」

サターニャ「ちょっとぉ!?」

ラフィエル「私たちのこの手紙にその魔族の大体の住所が添付されていますね」

ガヴリール「おいおい、それ個人情報漏洩じゃないのか?」

ヴィーネ「確かにそうだけど……でもやるしかないわよね」

ガヴリール「ここの手紙に書いているけどさ、そもそも魔族って発生するものなの? 生まれれるのではないの?」

サターニャ「知らないわ」

ガヴリール「お前に聞いてない」

サターニャ「なにをー!!」ムキー

ラフィエル「まあまあ、サターニャさん、落ち着いてください♪」ニコニコ

ヴィーネ「確か……『魔族がと人間が結ばれ人間の子供を産んだ場合、その子供が成長していくとたまに魔族とな事がある』って私が通っていた魔界の学校で習ったわ」

ガヴリール「ふーん」

ラフィエル「ガヴちゃんも天使学校で学んでいるはずですよ♪」

ガヴリール「え、マジで?」

ガヴリール「……」

ガヴリール「いや待って、それじゃあ元から下界には魔族がいるって事になるよね?」

ヴィーネ「確かにそうね」

ラフィエル「ここで話し合っていても仕方がない事ですし……早速ですが、この手紙の住所の場所に行ってみませんか?」

サターニャ「魔族よ、待っているがいいわ! 必ず私の下僕としてあげるから! なーっはっはっはっはっはっ!」

ガヴリール「よ~し、私の分まで頑張って来てね~」ゴロゴロ

ヴィーネ「ガヴも行くのよ♪」ツノダシ

ガヴリール「はい」

ガヴリール「全く、せっかくの夏休みが台無しだよ」ハァ

ヴィーネ「確かにこれ以外にも学校の宿題が多めに出ていたわね」

サターニャ「相変わらずあの量は正に悪魔的ね!」

ラフィエル「あら、まだ宿題終わらせていないのですか?」

ガヴリール「……ラフィ、まさか……」

ラフィエル「全部終わらせていますけど……」

サターニャ「夏休み始まってまだ1週間も経っていないわよ」

ガヴリール「ラフィ、マジでか……」

ヴィーネ「もう終わらせているなんて凄いわね、私なんてまだやっと半部終わらせたところよ」

ガヴリール(ヴィーネもやばかったわ……)


――――――
――――――――――


――――――――――
――――――


多魔市――


ガヴリール「神足通で来ましたよっと……でも多摩市じゃなくて多魔市かよ、紛らわしい」

ラフィエル「ガヴちゃん……分かりますか、この気配は」

ガヴリール「まあ……町の所々に結界の気配が感じられるね」

ラフィエル「あとこのあたり全体にも……?」

サターニャ「え? そうなの」

ヴィーネ「何も感じないわね……」

ガヴリール(この種類の結界の感じは……確か……)

ラフィエル「先に調べておいたのですが、この街には『魔法少女』という人がいるらしいですね」

ガヴリール「へー」

サターニャ「その魔法少女も下僕にするのも悪くないわね……」

ラフィエル「なんでも数年前に世界を救ったとがある何とか……」

ガヴリール「……」

ガヴリール「ぶっちゃけ私たち天使っていらなくね? そいつに任せた方がよくね?」

ヴィーネ「あああ悪魔だからという理由で、わ、私とかサターニャとか、いいいいきなり攻撃されなわよね……」ビクビク

サターニャ「ヴィネット、安心しなさい、私が守ってあげるわ!」

ヴィーネ「サターニャ……」

サターニャ「魔界通販で頼んだこの」

ヴィーネ「あぁ、一気に不安になってきたわ……」ズーン

サターニャ「ヴィネット!?」

ばんだ荘前――


ラフィエル「手紙の住所は、ここ……ですね」

ガヴリール「廃墟じゃん、人住んでいるの?」

ヴィーネ「確かに手紙に書かれていた住所はここ……よね」テガミカクニン

ガチャ

ガヴリール「あっ人が出てきた、この廃墟に住んでいたんだ」

ヴィーネ「取りあえずあの子に聞いてみましょう」

ラフィエル「大勢で詰めかけたら不審に思われるので……ヴィーネさん! 頑張ってください!」

サターニャ「ヴィネット、頑張りなさい!」グッ

ガヴリール「じゃあ、私たちは陰に隠れているから頑張ってね~」コソコソ

ヴィーネ「え、ちょっと!? 全く、もう……」

ガヴリール「ねえ、ラフィ」ヒソヒソ

ラフィエル「何でしょうか?」ヒソヒソ

ガヴリール「さっき人が出た扉にさ、結界張られていない?」ヒソヒソ

ラフィエル「確かに、結界が張られていますね」ヒソヒソ

シャミ子「桃、いきなり呼び出すなんて、何なんですか!」

ヴィーネ「すみません、ちょっといいかな?」

シャミ子「はい、私でしょうか?」

ヴィーネ「ここに魔族がいると聞いたのだけど、何か知らないかしら?」

シャミ子(まぞく? 私はまぞくですが、なぜこの人はそのような事を……)

シャミ子(まさかこの人……新たな魔法少女!? 確か過激派もいると桃から聞いたことが……もしかして……)

シャミ子(バレたらちぎ投げされる! 隠さないと、隠さないと!)ガクガク

シャミ子「ヘーマゾクッテイルンデスカー、シラナカッタデスー、ワタシハシリマセーン」ガチガチ

ヴィーネ「そう……ごめんなさい、時間取らせちゃって」

シャミ子「イエイエ、ソノヨウナコトハアリマセン、デハ」ガクガク

物陰――


サターニャ「ヴィネット上手くいくかしら」ヒソヒソ

ガヴリール「……」

ガヴリール(どーみてもあの子……)

ガヴリール(角とか尻尾とかなんか生えているんですけど!?)

ガヴリール「ねえ、ラフィ」ヒソヒソ

ラフィエル「ええ、分かっています……ですが……」ヒソヒソ

ガヴリール「?」

ラフィエル「何より面白そうですし、このまま暫くいましょう、ガヴちゃんも協力してください」ヒソヒソニコニコ

ガヴリール「ほんと楽しそうだなお前……」ハァ

ソノヨウナコトアリマセンデハ タッタッタ


ヴィーネ「……」

ガサガサ 

サターニャ「ヴィネット、どうだった!?」

ヴィーネ「どうやらあの子は何も知らないみたい……」

ガヴリール(角とか尻尾とか生えていただろ!)

ラフィエル「そうですか残念ですね♪」ニッコニコ

ヴィーネ「ラフィ、何かすごく楽しそうみ見えるけど……」

ラフィエル「うふふ~♪」ニッコニッコ

シャミ子「うっかりしていました、ごせんぞ忘れていました……」トボトボ

ヴィーネ「あっ、さっきの子戻って来たわ」

シャミ子「あっ、さっきの人……」

シャミ子「……」

シャミ子(いつの間に何か人が増えている!?)

シャミ子(増援なんて聞いていませんよ!)

シャミ子(やっぱり私を狙っているのでしょうか、怖いです!)

ラフィエル「どうも、おはようございます♪」ニコッ

シャミ子「オ、オハヨウゴザイマス、ホンジツモオヒガラヨク、デ、デハ」ガチガチ

タッタッタ

サターニャ「……う~ん」

ヴィーネ「ここのどこかに居るのは間違いないのよね?」

ガヴリール(ヴィーネ、マジで言っているのか……)

ラフィエル「…ぷっ!」カタカタ

ガヴリール(本当に楽しんでいるなぁ)シロイメ

吉田家――


ガチャ


シャミ子「ごせんぞ、どこですか~」

リリス「シャミ子や、また出入口に余を忘れていたな」

シャミ子「あっ、こんな所に……すみません」

リリス「本当にシャミ子はドジよの」

シャミ子「次は気を付けます……で、では気を取り直して行きましょう!」


ガチャ

バタン


リリス「してシャミ子や、桃からなんと連絡があったんだ?」

シャミ子「『今から家に来れるかな?』と連絡があっただけです、詳しい内容は聞けなかったのですが……うっ、あの人達まだいます……」

リリス「おや? 何か集まって賑やかそうではないか?」

シャミ子「あの人たちは私を……いえ、まぞくを討ちに来た魔法少女たちです」アワワ

シャミ子「このあたりに住んでいるまぞくを調べています」ドウシヨウ

リリス「何ですと!?」

シャミ子「話しかけられましたが分からないと答えて誤魔化せましたが……」

リリス「ほぉ、話したのか……で、その角や尻尾はどう隠したんだ?」

シャミ子「……あっ、丸見えでした」サー

シャミ子「ごせんぞどうしましょう! ばれちゃいました!!」

リリス「シャミ子よ、取りあえず落ち着け!」

シャミ子「ききき緊急事態です! き、危機管理ーっ!」

パァァ♪

シャミ子「桃に連絡して」アワワ


ガチャ


良子「お姉、大きな声をだして何があったのですか?」ヒョコ

良子「あっお姉の戦装束姿……このカメラにぜひ収めたい」カメラトリダシ

シャミ子「良! それは後からでいいから今は出てきては駄目です! 家族皆狙われています! 家に早く隠れてください! 私も避難します!」

シャミ子「それと、桃に早く連絡しないと」アセアセ


ガチャ バタン

リリス(いや、ちょっと待てよ?)

リリス(魔法少女は結界のおかげで基本的にお互い干渉することは出来ないはずだ)

リリス(そもそも仮に奴らが過激派の魔法少女だとしても、まず一目でシャミ子の角と尻尾でまぞくと判断できるはず)

リリス(そして、あやつらからは光はもとより闇の気配もする)

リリス(……)

リリス(という事は過激でもなく魔法少女でもなく奴らは安全という事……か?)

リリス(あと……)

リリス「シャミ子や~、余をまた忘れておるぞ~」ポツネン

ばんだ荘前――


ガヴリール「で、どうする?」

ヴィーネ「うーん……」

ラフィエル「さて、どうしましょう♪」ニコニコ

ガヴリール(あの子、さっき出たと思ったら光ってヤバめの服装に変わってまたあの部屋に戻ったんだけど……ヴィーネは、見ていなかったの?)

ガヴリール「ねえ、あの子が魔族ってばらさないの? 早くこの課題終わらしたいんだけど、さっきの光て……」ヒソヒソ

ラフィエル「まだまだ我慢です、ガヴちゃん」ヒソヒソ

サターニャ「こんな事もあろうかと、えーっと……」ガサゴソ

サターニャ「これを持ってきたわ!」バッ

ラフィエル「!」ワクワク

ヴィーネ「これは……何?」

サターニャ「よくぞ聞いてくれた! これは魔界通販から買った『羽織ると透明になる布』!」

ガヴリール「うわ、安直なネーミングセンスだな、大丈夫かそれ?」

ヴィーネ「サターニャ、また余計な物買って……」

サターニャ「余計って……まあいいわ、これは羽織るとその人が透明に見えるようになる布よ!」

サターニャ「もう一度言うわこれは羽織った部分ではなく羽織った人が透明になるのが特徴よ、潜入捜査にもってこいでしょ! 4枚分は持ってきたから皆使ってもいいわよ」

ガヴリール「2回聞かなくてもいいし、商品名聞いたら効果分かるから一々説明しなくていい」

サターニャ「説明位ちゃんと聞きなさいよ!」

ラフィエル「まあまあ、落ち着いてください……ですがそれ、使えそうですね♪」ニコニコ

ラフィエル「暫くそれを羽織って気づかれないようにして、ここの前で様子見をしませんか?」

サターニャ「それ私が言おうとしたのにー!」ガー

ヴィーネ「ちょっと犯罪的な感じがして気が引けるけど……仕方が無いわね」

ガヴリール「よーし、さっさとやっておわらせよー(棒)」

ヴィーネ「ガヴ……やる気ないわね……」

ガヴリール「そんなことない(棒)」


5分後――


ガヴリール「……ねえ」

ヴィーネ「ん? 何?」

ガヴリール「これ、いつまでするの?」

ヴィーネ「そうね……とりあえずいつまでにする?」

サターニャ「魔族が下僕になるまでね! どうしてもというのであれば世界を救った魔法少女でもいいわ!」ドヤァ

ラフィエル「12時前までまでにして、一旦昼食にしませんか?」

ガヴリール「12時前までね、りょうかーい」

サターニャ「ちょっと、無視しないでよ!」

ガヴリール「ん? サターニャ、ちょっと黙って……」

サターニャ「え、何、どうしたの?」

ラフィエル「向こうから人が来ますね、ここは静かにしましょう……」


タタタタタタッ

ガチャ

バァン


ヴィーネ「ねえ、さっきの人やたら走るの早かった気がするんだけど……明らかに人間の走力ではないと思うのだけど……」

サターニャ「なるほど、さっきのが魔族ってわけね……」ニヤリ

ラフィエル「そうですね~♪」ニコニコ

ガヴリール「確かに人間離れしていたね……ねえ、めんどくさそうだから帰っていい? ゲームしたいんだけど」

ラフィエル「ここまで来たのですから最後まで頑張りましょう! ファイトです!」

ガヴリール「もう、分かったよ……」タメイキ

吉田家――


ガチャ


バァン


桃「シャミ子! 大丈夫!?」

シャミ子「桃! 私は大丈夫ですが、怖かったです!」

清子「あら、桃さん来たの? 今お茶用意しますね」

桃「あっ、いえお構いなく」

桃「でさ、過激派の魔法少女が来たってどういう事?」

シャミ子「このアパートの前でまぞくを探している魔法少女の集団と遭遇しました、私は経験値にされるのでしょうか? 倒してもスライムぐらいしかもらえませんよ」ズーン

桃「それはいつ見た?」

シャミ子「桃が私に電話かけて直ぐです、何か急ぎの用事みたいだったので直ぐ着替えて出たら……最初は一人だったんだけど、ちょっと目を離した間に3人も仲間を呼んでいました!」

シャミ子「はっ、もしかして魔法少女は分裂して増殖するとか!? 新たな発見かもしれません!」

桃「そんな細菌みたいな魔法少女は存在しない!」

桃「私が電話をかけた直後とという事は5分ちょっとぐらい前かな」

清子「お茶、どうそ」コト

桃「ありがとうございます、あっ、段ボールさんの上は流石に……」

清子「心配ありません、あとそのような呼び方しなくてもお父さんボックスでいいですよ」

桃「では、そのお父さんボックスさんの上は」

清子「さん付けしなくても構いませんよ」

シャミ子「そういえばミカンさんは?」

桃「朝早くから何か手続きをしに行くって荷物まとめて出て行った、余計な心配させたくないから連絡は入れていないよ、呪いのシャワーがきっと出るからね」
シャミ子「そうですか」

シャミ子「桃、そのバックはなんでしょうか?」

桃「これは新しく調合したシャミ子のプロテイン、味も濃厚バナナ味でシャミ子の口にきっと合うと思うんだ」パァァァァ

桃「これを飲ませるために家に呼んでトレーニングをさせようと思って」

シャミ子「貴様またトレーニングをさせようとしていたのか!?」

桃「今はそれ所ではないよね」

シャミ子「そうでした、今は外にいる魔法少女についてです」

桃「私がこっちに来ている途中でそれらしい人影は無かったから今はどこかに行ったんじゃないのかな?」

シャミ子「それなら安心です」ホッ

桃「……でも魔法少女はここの結界で普通は接触すること自体が出来ないはず」

シャミ子「そういえばそうでしたね」

桃「ねえシャミ子、その人たちをなんで魔法少女って判断したの? 自ら言っていたの?」

シャミ子「……いえ、言ってないです、私の早とちりです」

桃「やっぱり」

シャミ子「でもなんでここにまぞくがいるって知っているのでしょうか?」ムゥー

桃「それは本人に聞いてみないと分からないね」

桃「あと、リリスさんは?」

シャミ子「そういえば……あっ外に置きっぱなしでした!」



ガチャ


シャミ子「ごぜんぞ?」ソー

リリス「シャミ子、またまた余を忘れておっかのか?」

シャミ子「うっ、申し訳ありません」

桃「リリスさん、ここら辺りに集団はどこに行ったか分かりますか?」

リリス「それについてだが……シャミ子よ、余をあそこに持って行ってくれないか?」

シャミ子「あそことは、あの人達が集まっていた所ですか?」

リリス「うむ、そうだ」

ばんだ荘前――


ヴィーネ「……ねえ、さっきの人達明らかにこっちに来ていない? ってかなんであの人ほぼ下着なの!?」ヒソヒソ

ガヴリール「そーですねー(棒)」

シャミ子「あの、このあたりでいいでしょうか?」

ガヴリール(なんでヴィーネとサターニャは角と尻尾生えているのに気付かないんだろ……)

ガヴリール(サターニャは馬鹿だからで説明は付くが、ヴィーネが説明付かない)ムムム

リリス「うむ、そこでよいぞ」

リリス「そこにおる者たちよ、姿を現せ」

ガヴ、ヴィーネ、サターニャ「!?」ドキッ

ラフィエル(あらあら……あの像喋っていますね)

シャミ子「ごせんぞ、空虚に向かって何を言っているのですか?」ジトッ

リリス「眼で見えなくても気配は感じるぞ、光と闇の気配がな、クックックッ」

シャミ子「え? 何を言っているんですかごぜんぞ?」

桃「気配?」

桃「……あっ、確かにここに魔力を感じる」

シャミ子「桃も何をいっているんですか……」

ガヴリール「はぁ……」

バサッ

ガヴリール「よく分けわからないけど、ここまでバレているんだったらもう隠れる必要ないよね」

ヴィーネ(ちょっとガヴ!?)

シャミ子「ひゃぁっ!! 何もない所からいきなり出ました! やっぱり本物の魔法少女ですか!? ステルス系の金髪魔法少女ですか!?」ブンブン

リリス「しゃみこ~余を振り回さないでくれ~」アババ

ガヴリール「は? 魔法少女?」

桃「君、ここに隠れていたようだけど何の用?」ジッ

ガヴリール「いや、用事って程じゃないけど……いや用事といえば用事か」

サターニャ「よくぞ聞いてくれたわ!!」

ガヴリール「は?」

ガバッ

サターニャ「ふふん!」ドン

桃「!」カマエ

シャミ子「で、出たぁ! 二人目の魔法少女です!」ブンブン

リリス「しゃみこ~手を止めてくれ~」アププププ

ラフィエル「!♪♪」ワクワクワクワク

サターニャ「ふっふっふっ……なーっはっはっはっはっ!」

サターニャ「私は闇を統べる暗黒の支配者、胡桃沢=サタニキア=マクドゥエル!」

ガヴリール「その口上、確か前は『地獄の支配者になる者』じゃなかったっけ? 色々変わってきているな」

サターニャ「うるさいわね、揚げ足取らないでよ」

シャミ子「闇です! 統べています! 暗黒です! 支配者です! 絶対強そうです! どうしましょうどうしましょう!」ブンブン

リリス「シャミコ~お願いだから余を振らないで~」ウププ

シャミ子「……あれ? 魔法少女なのに闇? 暗黒?」

シャミ子「もしかして、もしかして闇堕ちですか!? ちょっとワクワクしてきた!」シッポシュババ

サターニャ「ちょっとこの子何言っているのよ……とにかくそこの魔族の子!」ビシッ!

桃「まぞく……」ジッ

桃「……」

桃「って私……を指してる?」キョトン

サターニャ「そうよ! あなた、この偉大なる私の忠実なる下ぼ」

ガヴリール「!」ハラパン

サターニャ「グヘッ」ドゴォ

桃「え?」

ガヴリール「……」

ポイ ドサッ

サターニャ「にぎゃっ! いきなり何するのよ!」ギャー

ガヴリール「こいつ馬鹿だから言ったことは無視していいよ、話していたら馬鹿になる」

桃「え、あ、はい」

サターニャ「何するのよガヴリール! 馬鹿って言う方が馬鹿なのよこの馬鹿!」ムキー

ガヴリール(目の前に尻尾をブンブン振って角生やしている人がいるだろ、そっちが魔族ってのが分からないのか?)アキレ



ハラリ

ラフィエル「ここが潮時ですかね、でも十分面白かったです♪」ニコニコ

シャミ子「笑っています! その笑いの裏にドス黒い事考えていそうです!」

ラフィエル「えっ?」

ガヴリール「へー、見事な慧眼だね、うん、凄いよ、本性を一目で見抜くなんて」

ラフィエル「ガヴちゃん!?」

ハラリ

ヴィーネ「皆が出るなら私も……大丈夫よね?」

シャミ子「あっ、この人です! 最初私に声を掛けてきた魔法少女!」ブンブンブンブン

リリス「シャミ子~お願いやめて~とめて~」アパパパパ

ヴィーネ「……魔法少女?」

シャミ子「ええそうです、そうです!」ブンブンブンブン

ヴィーネ「えっと……私?」

シャミ子「はい!」ブンブンブンブン

ヴィーネ「?」

シャミ子「……あれ?」ピタ

リリス「やっととまった……」アププ

桃「シャミ子」

シャミ子「な、なんでしょうか?」

桃「何度も言うけど、この人達魔法少女じゃないよ」

シャミ子「……」

シャミ子「……っ///」カアア

ヴィーネ「別に私は気にしていないからね! 誤解は誰でもある者よ!」

シャミ子「すみません、穴があったら入りたいです」カアア

桃「いくつか聞きたいことがあるのだけれども、いいかな?」

ガヴリール「いいけど」

桃「リリスさんから光と闇の気配を感じると」

ヴィーネ「……」

桃「そして君たちから魔力も感じる、これは普通の人間からはありえない事」

ガヴリール「……」

桃「君たちは一体何者?」

サターニャ「ふっ、私は」

ラフィエル「サターニャさん、ここは私に任せてください♪」ヒソヒソ

ラフィエル「始めまして、私は白羽=ラフィエル=エインズワーズと言います♪」ニコニコ

ラフィエル「ええと、貴方は桃さんでよろしいですか?」

桃「どうして私の名前を?」

ラフィエル「その子、確かシャミ子さんでいいですかね?」

シャミ子「……ええ、シャミ子です」

ラフィエル「よろしくお願いしますね♪」ニコッ

ラフィエル「そのシャミ子さんが、貴方の事を『桃』呼んでいたからです」

ラフィエル「あと髪の色的にも名前の通り桃色でしたので♪」ニコッ

ラフィエル「では、早速桃さんの『光の気配と闇の気配を感じる、そして魔力も感じる』ということに付いてですが」

桃「……」

ラフィエル「ぶっちゃけ、初めて言われたので私もびっくりしていまーす♪」ニコニコ

桃「でも……」

ラフィエル「推測になりますが……私たちはある種の善行または悪行を行い、それを積み重ねてきました」

ラフィエル「一般的なイメージとして『善行により光』、『悪行により闇』、些細な事でもそれらを積み重ね溜めてきたからではないのかと」

ラフィエル「そうしてその溜めていた光と闇をあなたはそれぞれ『光の気配』と『闇の気配』として感じ取っているのではないのでしょうか?」

桃「リリスさん、そのような事はあり得るのですか?」

リリス「ゼロではないが……あり得る事だな」

ラフィエル「あの、この像から先ほどから声が聞こえたと思うのですが」

リリス「余の事か?」

ラフィエル「やっぱりこの像から声が出ているのでか、不思議ですね」

ガヴリール「それから声出ていたのかよ……」

サターニャ「そのなんか像ちんちくりんね!」

ヴィーネ「サターニャ、思っていても言わないの!」

リリス「……ん? その言い方だと貴様もまさかちんちくりんと思っているのか?」

ヴィーネ「あっ……あはは……」メソラシ

リリス「まあよい、余もそう思っていたのだ、そもそももっとカッコイイフォルムを要求したかったのだが……」ブツブツ

シャミ子「ごせんぞ! 私はかっこいいし可愛いと思いますよ!」

リリス「しゃみこ~、お前は自慢の子孫じゃ~」

ガヴリール(というかそれも封印施されされているけど、ヤバくない? 大丈夫なの?)

ラフィエル「それはさておき、像さんは誰が『光の気配』と『闇の気配』を感じますか?」

リリス「余の事はリリスでよい、光の気配は貴様とそこの者からだぞ」

ラフィエル「つまり私と……『そこの者』と言うと誰でしょうか?」

リリス「そこの……なんというかナス色髪の女だ」

ヴィーネ「私?」

リリス「うむ、お前からも『光の気配』を感じるぞ」

ラフィエル「やりましたね、ヴィーネさん♪」ニコニコ

ヴィーネ「え、ええ……わーい……」ズーン

ガヴリール「ナス色だってさー」ププッ

ヴィーネ「ガヴ、この課題終わったら宿題を終わらせるまで逃がさないわよ」

ガヴリール「すみません」

桃「リリスさん、では残りの人が『闇の気配』を感じるという事?」

リリス「そうだ、こやつらからはなかなかの闇を感じるぞ」クックック

ガヴリール「初対面の人を闇扱いとは人聞きがわるいな……なんか投げたくなってきた」

サターニャ「私と同じ闇とは、やるわねガヴリール」

ラフィエル「ですが、これはまさに私の予測通りです♪」ニコニコ

ラフィエル「私とこちらのヴィーネさん」

ヴィーネ「ええと、月乃瀬=ヴィネット=エイプリルよ、よろしく」ズーン

シャミ子「あの、顔色悪いですが大丈夫でしょうか?」

ヴィーネ「いや……心配しなくても大丈夫だからね」ズーン

ラフィエル「自分で言うのもなんですけども、私たちは善行を日々積み重ねてきていると自負します」

ラフィエル「そして闇を感じたこちらの方は……まあ……」

サターニャ「貴方、私の闇を感じるなんてやるわね!」

リリス「お前、さっきから余を小馬鹿にしてないか?」

ガヴリール「私が闇側と言うのは納得いかないが……私は天真=ガヴリール=ホワイト、よろしく……いやこの際ブラックでもいいかな?」

ヴィーネ「ちょっとガヴ何言ってるの!?」

ラフィエル「まあまあ、ちょっと脱線しましたが彼女たちは学校では遅刻の常習犯だったり、悪戯といった所謂闇側に行きやすそうな事を積み重ねています」

サターニャ「あんたも私に悪戯しているじゃない……」

ラフィエル「あれはサターニャさんを導いていただけです♪」ニコニコ

ガヴリール「ラフィも酷い事言うな……まあ事実だが」

シャミ子「え、否定しないんですか?」

ガヴリール「事実だからね」ドン!

シャミ子「えぇ……」

ヴィーネ「そこで胸を張らない」

ラフィエル「ということで、私たちから感じた光と闇の気配はそういう事ではないのかと私は推測します♪」ニコニコ

桃「……」

桃「なるほど」フムフム

ラフィエル(ちょっと無理矢理な感じでしたが納得してくれました)

桃「でも貴方達の『魔力』については説明が出来ていないよね」

ラフィエル「あっ、それについてはー……」

ガヴリール「ラフィ、これについては私から説明するよ」

桃「……」

桃「君、シャミ子と同じぐらいちっさい……」

ガヴリール「いやお前がでかいだけだよ」

シャミ子「暗に私の事もちっさいってい言ってませんか!」ポッコー

桃「あっ別にシャミ子の事を小さいと言っているわけではなくて、シャミ子と比較してこの子が同じ位小さいという訳で」アセアセ

ガヴリール「ねえ、桃だっけ? フォロー下手って言われない?」

リリス「こいつは致命的にフォロー下手だからな、オブラードを貫くぐらい棘がある事もあるぞ」

桃「リリスさん……」

ガヴリール「話し戻してもいい?」

桃「あっそうだ、魔力についてだよね」

ガヴリール「うん、で、その魔力なんだけど……」

シャミ子「ごくり……」ワクワク

ガヴリール「……なんかめんどくなってきたわ」ダルー

桃「え?」

シャミ子「はい?」

ヴィーネ「ちょっとガヴ!?」

ガヴリール「冗談冗談、私たちの学校に『異能生物研究部』という部活があってさ、それに私たちはその部活に入部しているんだよ」サラリ

ヴィーネ(ガヴと言いラフィと言い、よく嘘をサラサラとつけるわね……心が痛むわ……)

桃「異能生物研究部……」

シャミ子「小倉さんがやっている黒魔術研究部に似ていますね」

桃「確かにそうだね」

ヴィーネ「黒魔術研究部ってどんな部活なのよ」

シャミ子「えーっと……不思議な研究している部活です!」

桃「シャミ子、それ説明になっていないよ」

リリス「まあ、いうなれば魔力をゴリゴリに上げる丸薬とか余のホムンクルスとかを作ってくれる所だぞ!」

ガヴリール「ホムンクルスって、大丈夫かその部活……」

ガヴリール「ってか魔力をゴリゴリに上げる丸薬ってなんなんだ?」

桃「そこは気にしなくてもいい」

桃「で、その異能生物研究部と魔力が何の関係があるの?」

ガヴリール「この画像見てくれないかな?」スマホタプタプ

桃「この画像は……人形?」

ヴィーネ(これは……たしか黒奈ちゃんの人形よね、いつの間に撮ったのよ……)

ガヴリール「そう、人形」

ガヴリール「実はこの人形って曰く付きでさ、夜な夜な歩いて生物の命を狩取ったりとかという曰く付きの人形なんだよ」

ヴィーネ(凄い設定盛ってきた!?)

シャミ子「何それすごく怖いです」アワワ

ガヴリール「でさ……えーっと……サターニャ以外はちょっと集まってくれない?」

サターニャ「なんで私だけはぶるのよー!」ガー

ガヴリール「実はこの人形、あの馬鹿が持ってきて部室の中に置いて帰ったものの一つなんだ」ヒソヒソ

ガヴリール「これ以外にもこの馬鹿は百数個もの曰く付きの小道具持ってきてわざわざ説明してきては持って帰らずに置いて帰るんだよ」ヒソヒソ

シャミ子「それは迷惑ですね」ヒソヒソ

ラフィエル「でもそれもサターニャさんの面白い所です♪」ヒソヒソ

ガヴリール「そういった物の中に確か魔力を空気中に放出しているっていう曰くがある物があってさ、えっと画像は……」スマホタプタプ

ガヴリール「あった、これだよ」

桃「これは……」

シャミ子「お鍋……ですかね?」

ヴィーネ(これって……あっ、タコパした時にサターニャが持ってきた、確か魔界通販で買った『闇鍋グッズ』よね)

ガヴリール「うん、もしかしたらそれが実際に魔力を放出していて部室内にこもって私たちが長時間部室に居ることで暴露してしまってその魔力が……まあしみ込んだ状態になっているのかもしれない」ヒソヒソ

ガヴリール「まあこれは推測に過ぎないが、桃はその魔力を感じ取ったんだろうと」ヒソヒソ

桃「……」

桃「なるほど」

ガヴリール「全く迷惑な話だ、後でサターニャに全部持って帰らそうか」ヒソヒソ

サターニャ「ちょっと~、一体何の話しているのよ?」

ラフィエル「サターニャさんがどれだけ凄いかを説明していますのでちょっと暫くこのままでお願いしますね♪」

サターニャ「ふふんいい心がけね、ゆっくりとこの私の偉大さを話しあうといいわ! なーっはっはっはっはっはっ!」

桃「なんで、そのサターニャさんを混ぜないの?」ヒソヒソ

ガヴリール「話が脱線する」キッパリ

桃「……」

桃「なるほど」

ヴィーネ(納得してしまった!?)

ガヴリール「そういうことー」カイサーン

サターニャ「あれ? 随分早いわね……」

リリス「しかし便利な物だな、それは」

リリス「ちょっと待てよ……お前たち、その魔力が放出される鍋を譲ることはできぬか?」

サターニャ「え? 何を言ってムグゥ!?」

ヴィーネ「サターニャ、ようやく納得してくれたのにひっくり返すような事を言わない!」クチオサエ

ガヴリール「何に使うの?」

リリス「その放出する魔力を余が吸収して封印を解いてやろうって寸法よ!」

シャミ子「おお! それはいい案ですね!」

桃「でもそれって卑怯じゃない?」

シャミ子「え?」

桃「私はシャミ子を鍛えて街を守る、シャミ子もそれに応えて体を鍛えて魔力を上げる」

桃「そういった地道だけど重要な基礎の積み重ねが大事だと思うんだよ」

桃「でもその積み重ねをせず安易に簡単な方を選ぶなんて普通はずるいよね? シャミ子やっぱりずるまぞくだったのかな?」

シャミ子「うっ……でも」

桃「でもじゃなく、そういう積み重ねが自分をさらにステップアップさせて筋肉を増量できる、ずるでは絶対に味わえない達成感がそこにあるんだよ」

シャミ子「うぅ……」

シャミ子「はい、わかりました」

リリス「シャミ子!?」

ヴィーネ「ねえ、今さっき魔族って……」

ラフィエル「ヴィーネさん、角と尻尾ですよ♪」ニコニコ

ヴィーネ「ええ、角と尻尾よね……」

ラフィエル「はい♪」ニコニコ

ヴィーネ「……」ウーン

ヴィーネ「はっ! 角と尻尾!! そうね、角と尻尾ね!! 魔族ね!!」

サターニャ「あ、本当だわ! 角と尻尾が生えてるわ!」

ガヴリール「いや、お前は気づいてなかったのか!?」

ガヴリール(そもそもあのリリスってのが封印されている像が出てきた時点で何かしら気づくものだよ!?)

シャミ子「今更ですか!?」

ラフィエル「ふふふっ……」ワライコラエ

ガヴリール「ねえヴィーネ、なんで魔族って気づかなかったの?」ヒソヒソ

ヴィーネ「角とかそういったのは魔界では普通だったから……ついその感じで」ヒソヒソ

ガヴリール「ここ魔界じゃないぞ」ヒソヒソ

ヴィーネ「わ、分かってるわよ」

ヴィーネ「なんでガヴは教えてくれなかったのよ」

ガヴリール「ラフィが面白そうという事で口止めされた」

ヴィーネ「な、なるほどね……」アキレ

ガヴリール「どうせだからついでに聞くけど、桃は魔法少女だよね?」

サターニャ「え? この人魔族じゃないの!?」

桃「なんでそう思う!?」

桃「私は魔法少女だけど、いやその前にそもそもあなた達はまぞくを訪ねて何をしに来たのですか?」

サターニャ「あんたって魔法使いだったの!?」

桃「魔 法 少 女!」

サターニャ「どっちも一緒でしょ、まあ貴方でもいいわ、私の忠実な部下にならないかしら?」

桃「いや、無理」

サターニャ「ふん、その強情さ……気に入ったわ! 魔法使い桃よ、このサタニキアブラザーズの一員にしてあげるわ! 喜びなさい! なーっはっはっはっはっはっ!」

桃「……あの、天真さん」

ガヴリール「何?」

桃「あの人……サタニキアさんはいつもこんな感じですか?」

ガヴリール「諦めろ、あんな感じだ」

桃(頭が痛い……)

シャミ子「桃は私の眷属になる予定です! 勝手に訳の分からないものに入れないでください!」

ラフィエル「あらあら……眷属ですか……」

サターニャ「では貴方も我がサタニキアブラザーズの一因にしてあげるわ!」

シャミ子「えぇ!?」アセアセ

ヴィーネ「サターニャいい加減にしなさい、困っているわよ」

>>45
サターニャ「では貴方も我がサタニキアブラザーズの一因にしてあげるわ!」

サターニャ「では貴方も我がサタニキアブラザーズの一員にしてあげるわ!」

桃(この滅茶苦茶な流れ、とにかく断ち切らないと……)

桃「そんな事より、天真さん達はなぜここに来たのですか!」ビシッ

シャミ子「そうでした! それです! 危うく流されるところでした!」

ガヴリール「あー、それね」

ガヴリール「私たちが活動している『異能生物研究部』、設立以来何の成果も得られていないから今年で廃部する危機なんだ」

ガヴリール「せっかく合法にゴロゴロ出来る部活なのに廃部されたらたまったものじゃないじゃん?」

ガヴリール「だから部活動の存続のために異能生物らしいと言える何か情報が無いか調べていたところとある筋から『多摩市に新しく魔族が発生した』って情報が入ったからここに来てその魔族を調査しようとおもってね」

桃「ある筋?」

ガヴリール「うん、えーっと……写真あったっけ……あった、この人」スマホタプタプ

桃「この人は……」

ガヴリール「うん、君と同じ魔法少女」

ラフィエル(これは……)

ヴィーネ(い、委員長……)

サターニャ(ガヴリール、なかなかの嘘じゃないの)ニヤリ

ガヴリール(すまない委員長、犠牲になってください)

ラフィエル「ここは私たちは知らない事にした方がいいかもしれませんね」ヒソヒソ

ヴィーネ「そうね」ヒソヒソ

ラフィエル「ガヴちゃん、この人魔法少女だったのですか?」

ガヴリール(……知らないふりをするという事か?)

ガヴリール「うん魔法少女、何かいい情報無いか一人で調べていたらいきなり話しかけてきてさ……」


回想(嘘) 学校の図書室――――


ガヴリール「ちっ、なんで私まで調べないといけないんだよ、めんどくさい……」ブツブツ

委員長「ねえ天真さん、ちょっといいかしら」

ガヴリール「ん? 委員長、どうしたの?」

委員長「ちょっと気になった事があってね」

ガヴリール「?」

委員長「え~……ああ、もうこの際言っちゃえ!」

委員長「貴方から魔力を感じるのだけど、もしかして天真さんも魔法少女?」

ガヴリール「……」

ガヴリール「はい?」

委員長「あっ、やっぱり聞かなかったことにして……」アセアセ

ガヴリール「ちょっと待って、今の詳しく聞かせて」


――――――――――
――――――

――――――
――――――――――


ガヴリール「へー、委員長って魔法少女だったのか」

委員長「ええ、本当に天真さんは魔法少女じゃないの?」

ガヴリール「ほんとうだよ、ってか今の世の中魔法少女って何の活動をしているの?」

委員長「なりたてだから分からないけど……」

ガヴリール「へー」

委員長「天真さんは何を調べているの?」

ガヴリール「ああ……



回想(嘘)終了――

ガヴリール「という事」

ヴィーネ(回想終わるの早っ!?)

リリス「そのイインチョウというのが巫女、もとい魔法少女なのか」

桃「委員長って……まさか名前が委員長とかはないよね?」

ガヴリール「委員長だしな」

ガヴリール「まあそれは冗談で、彼女の名前は『まち子』だよ」

ガヴリール「私も2年になってから初めて名前を知ったからね」

シャミ子「意外にひどくないですか……」

ガヴリール「私に委員長と覚えられるようなのが悪い!」

シャミ子「……」

ガヴリール「今、『あっこの人馬鹿だ』と思てなかった?」

シャミ子「いえいえ、思っていません!」アセアセ

シャミ子「で、では、その部活動を存続させるためにまぞくの私を訪ねてきたという事ですよね?」

ラフィエル「そうですね、部活動が無くなったら私ものんびりする所が無くなってしまうので」

桃「……でもそれわざわざシャミ子を調べなくても魔法少女を調べたらよくないかな?」

ガヴリール「私もそうした方が手っ取り早い思ったんだけどヴィーネが『魔法少女より魔族の方が圧倒的に異能生物って感じだからそっち側を調査しましょう!』と張り切っちゃってさ」

ヴィーネ「え、うんまあそうね」

シャミ子「ですがよかったです、私魔法少女に倒されるのかと思いました」ホッ

シャミ子(どうやらこのひとたちは危なくないようですね)

ヴィーネ「そんなことしないわよ、安心してね」

シャミ子(私には光とか闇とか魔力とかふんわりとした物は感じ取れませんが、この人達は何か良い人そうです)

ガヴリール「あと…君、シャミ子だっけ?」

シャミ子「はい、私は吉田優子改めシャドウミストレス優子といいます! 最近は皆からシャミ子と呼ばれているのが多いのでシャミ子と呼んでくれたら幸いですが……」

ガヴリール「……」

ガヴリール「服、恥ずかしくない? ほぼ下着じゃん」

シャミ子「……」

シャミ子「改めて指摘されると恥ずかしいです……」

シャミ子「と、とにかくこんな所で立ち話も何ですが、家に上がりませんか?」

ガヴリール「そうだ、いい加減に座らせてほしい、足が棒になる」

ヴィーネ「それは家に上がる側の態度か」

サターニャ「早く家に案内しなさい」

サターニャ「悪魔的に!」ドン!

シャミ子「あの方本当に何なんですか……」

ガヴリール「さっき桃に言ったけど、あいつと話していたら馬鹿になるから気を付けてね」

サターニャ「さっきから馬鹿馬鹿私にーっ!」ムキー

ヴィーネ「こらガヴ!」

ラフィエル「あぁ、サターニャさん今日も面白いです♪」カメラパシャパシャ

桃(カメラいつの間に……)
















リリス「……」

リリス「シャミ子や?」ポツン













シャミ子「ごせんぞごめんなさい! 忘れてました!」

吉田家――


シャミ子「ただいま戻りました」

桃「お邪魔します」

ガヴリール「お邪魔しまーす」

ラフィエル「おじゃまします♪」

ヴィーネ「失礼します」

サターニャ「邪魔するわ!」

良子「お姉、大丈夫? ……この人たちは?」

シャミ子「安心してください、この人たちは魔法少女ではありません! 私を調査しに来た人たちです!」

シャミ子「……」

シャミ子「調査ァ!?」ビクン

良子「お姉を調査? 私も加わりたい」キラキラ

ガヴリール「あっ、服装元に戻っている」

シャミ子「ななな何をされるのですか!?」ビクビク

サターニャ「そうだね~」ニヤァ

シャミ子「ひぃぃ!」ビクビク

桃「サターニャさん、シャミ子が怖がっているからやめて貰えないかな?」

サターニャ「ちょっとした冗談よ」

ヴィーネ「ごめんね、驚かせちゃって」

シャミ子「な、何をされるのです? 頭に何か刺されて電波的な何か送ったりするのですか? それとも体を何か改造されるのでしょうか? それとも……」ガックガク

ヴィーネ「いやどんな事されると想像しているの……そんな拷問的な事は一切ないわよ」

ラフィエル「まあ、まずはインタビューをして……あとは一日を密着したりとかですかね」

シャミ子「インタビューと……一日密着?」

桃「シャミ子に一日密着」ムゥ

リリス「どうした魔法少女よ、もしやシャミ子に一日密着されて羨ましいのか? 妬いているのか? そうなのか? そうなのだろぉ!? 正直に言ったらどうだ!??」ニヤニヤ

桃「うるさい」

清子「あら、優子もう帰っていたのですか、そちらは優子のお友達?」

シャミ子「お友達といいうか、調査員というか」

清子「調査員?」

良子「お姉のインタビュー久しぶりに良もしたい!」

ガヴリール「お姉、という事は君たち姉妹? 姉妹でインタビューとかしてんの?」

シャミ子「以前に1回だけ」

桃「その子の学校で記事を作る宿題があって、その時を記事にまとめたものがこれね」

ガヴリール「へー……結構いい感じでまとまっているじゃん、これ君が一人でつくったのか?」

良子「うん、いい感じに脚色するのは得意」

シャミ子「桃、何故それを持っている」

桃「そこは気にする所じゃない」

シャミ子「気にしますよ!」

サターニャ「魔族的な物置いてないわね」

シャミ子「置いとるかー!」ガー

桃「ようやくいつものシャミ子に戻って来たね」フフッ

清子「優子の友達がこんなに出来るなんて、母感激です」




ガヴリール(それにしても、あそこに置かれている段ボールにも何か封印施している感じがするんですけど、扉の結界といいあの像といい色々とこの家大丈夫なの?)


シャミ子「あの、インタビューの前に聞いてもいいですか?」

ヴィーネ「いいけど、何かしら?」

シャミ子「名前から考えますと皆さんは外国のハーフなのですか? あと、あの透明になっていたのは何だったのでしょうか?」

桃「確かに、光とか闇とか魔力とかの話にそれてそれについて忘れていたね……」

ラフィエル「では、まずはこのマントからですね」

ラフィエル「私の父上の会社が作り上げた技術と知識と英知の結晶と言ってもいい物です、まあ試作段階のですが」

ラフィエル「効果は先ほど見ていただいたとおりです、羽織った物が透明になります♪」ニコニコ

桃「父の会社って……」

シャミ子「つまり白羽さんは社長令嬢だったのですか!?」ハワワ

ガヴリール「まあ、実際こいつの実家は超豪華だ、使用人もいるしな」

ラフィエル「アレの事はあまり思い出したくはありませんが」

シャミ子「あのあの、使用人って事はメイドですよね!」

ラフィエル「そうですね、余計な事をしなければ優秀なメイドですよ♪」

サターニャ「……ん? ラフィエル、ポケットに紙が入っているわよ」

ラフィエル「あら、何でしょうか?」トリダシ


 ―― お褒めに頂き光栄です ―― byマルティエル


ラフィエル「……」

ラフィエル(課題終わった後に呼びつけてお仕置きしないとですね)ポケットモドシ

桃「……確かに白羽さんは雰囲気はそんな感じがするよね」

桃「で、それってどうやって透明になってるの?」

ラフィエル「企業秘密で私にもよくわからないのですが……断片的に盗み聞きしたところ、繊維のダストが攪乱のプリズムのモザイクで透過の屈折で復元の収束とか……」

ラフィエル「とにかく私にもよくわからないのです、申し訳ありません」

桃「い、いや、謝らなくてもいいよ」アセアセ

>>56訂正
 ―― お褒めに頂き光栄です ―― byマルティエル

  ↓

 ―― お褒めに預かり光栄です ―― byマルティエル

清子「まあまあお友達の皆さんも、こちらで座ってくつろいでください」ニコッ

ラフィエル「ではお言葉に甘えて」スワリ

清子「遠慮しなくても大丈夫ですよ、お茶を用意しましたので自由に飲んで下さいね」コト

ヴィーネ「すみません、ありがとうございます」

桃「あっ、その箱……」

ガヴリール(うわ~、得体のしれないモノが封印されている怪しさ満点の段ボール箱の上にお茶そのまま置いたよ)

ラフィエル「朝でも外は暑かったので助かります、ちょっと一息入れませんか?」

サターニャ「そうね!」

ガヴリール「う、うんまあ、そうだな」

ヴィーネ「ガヴ、どうしたの? 歯切れが悪いわよ?」

ガヴリール「い、いやいや、何でもない」

ラフィエル「あと、私たちは皆ハーフです♪」ニコニコ

ラフィエル「こうやって集まっているのも子供所一緒に遊んでいたからです♪」

ヴィーネ「そうね、たまたま皆同じ高校に進んだって感じの……」

ガヴリール「所謂腐れ縁って感じだね」

ヴィーネ(嘘でも話合わせると心がやっぱり痛むわ……)

シャミ子「4人が再び集まるなんて素敵です、運命みたいなものですね!」

良子「運命の絆だね」

ヴィーネ「では落ち着いたところで」

サターニャ「インタビューをするわよ!」

シャミ子「ちょっと緊張します……」シッポガチガチ

良子「お姉、ファイト!」

ガヴリール「私はゴロゴロする係で」ゴロゴロ

ヴィーネ「ガヴ真面目にしなさいよ、というか今日知り合った人の家でよくゴロゴロ出来るわね……」

ガヴリール「人じゃない、魔族だ、だからそれは無効だ」

ヴィーネ「屁理屈を言わない」

ガヴリール「ヴィーネ私は悟ったんだ……行き急ぐだけの人生というのは人をダメにしてしまう、たまに手抜き息抜きをする事が心に休息を与え、その心の安らぎによって……」

ヴィーネ「真面目にやれ」イラッ

ガヴリール「はい」

サターニャ「ねえ、この光る飲み物何! すごく気になるのだけど!」ワクワク

ガヴリール「ヴィーネ、サターニャは放置していいの?」

ヴィーネ「はぁ……」アタマカカエ

桃「それは私が新たに作ったシャミ子のプロテイン、勝手に飲まないように、そもそも運動前に」

サターニャ「という事はシャミ子に聞けばいいのね!」

桃「サターニャさん、だから」

サターニャ「シャミ子、このプロテイン一口飲んでいい?」

シャミ子「え? まあいいですが」

サターニャ「じゃあ」

ゴクッ

カチッ

サターニャ「ん~この喉に絡むような濃厚なバナナの味、いけるわね! ありがとう!」

カチッ

ラフィエル「♪」ロクオンキモチ

桃「……白羽さん、あの……今さっき録音していませんでしかた?」

ラフィエル「これからまずインタビューを行うのに必要だから用意しました♪」ニコニコ

良子「録音機まで……本格的ですね」

桃「……確かにインタビューでは必要だね」

リリス(桃よ気づけ、はぐらかされるな、この白羽が録音のスイッチを押したタイミングは明らかにあの赤毛が話していた時だぞ)

桃「にしてもサターニャさんは話を聞かないね」ボソッ

ガヴリール「桃」カタポン

桃「?」

ガヴリール「諦めろ」

桃「えぇ……」

サターニャ「……そこの桃!」

桃「そこのって……何?」

サターニャ「私の名前をフルネームで言ってみなさい!」

桃「え? またなんで、私?」

サターニャ「いいから言ってみなさい」

ヴィーネ「ちょっとサターニャ、いきなり何言っているのよ」

桃(皆がサターニャと言っているから私もサターニャと呼んでいるけど……)

ラフィエル「ちなみに私の名前は?」

桃「たしか、白羽=ラフィエル=エインズワース」

ラフィエル「正解です♪」ニコニコ

ガヴリール「じゃあ、私は?」

桃「えっと、天真=ガヴリール=ブラ……じゃなかった、ホワイトですよね?」

ガヴリール「お前ブラックってい言いかけてなかったか?」

ラフィエル「まあまあいいじゃないですか、では彼女は?」

ヴィーネ「いや、私はいいわよ……」

桃「月乃瀬……ヴィネット=エイプリルだったよね?」

ヴィーネ「まああっているわね」

サターニャ「じゃあ私の名前を言ってみなさい」

桃「……」

桃(確か『サターニャ』だからサターニャ……前後は……)

リリス(桃よ、もしかして名前を忘れたのか? 失礼な奴だな!)

桃(うっ……リリスさん、テレパシーで話しかけないで)

リリス(正直に忘れましたと言ってみてはどうか? プライドが邪魔して言えないのか? 言えないのかぁぁぁん!?)

桃(リリスさん、うるさい、投げるよ)

桃(確か、前は木の実で……後ろが……確かハンバーガーのチェーン店っぽい……これだ!)

桃「確か……」

サターニャ「……」

桃「胡桃=サターニャ=マクドナルドです! そうですよね!」

サターニャ「ちがーう! やっぱり私の名前忘れていたわね!」

ガヴリール「ぷぷぷっ、サターニャ、ハンバーガーだって」

サターニャ「うるさーい」ガー

ラフィエル「全体的にニアミスですね♪」ニコニコ

リリス「桃も薄情だな、シャミ子よ、本当の名前を言ってやれ」

シャミ子「えぇ!? 私ですか! ええと……」

シャミ子「胡桃沢=サタニキア=マクドゥエルです」キッパリ

サターニャ「そうよ! よく覚えていなさい! いずれ闇を支配し魔界を統率する悪魔になるその名前を!」

良子「お姉のライバル的な存在ですね、お互いを高めあういい仲間になりそうです」

ガヴリール「アレの言う事真に受けなくてもいいよ」

ガヴリール「まあサターニャは置いといて、インタビューするよ」

シャミ子「え、ええ」

サターニャ「無視しないでよ!」

ラフィエル「では、シャミ子さん!」

シャミ子「は、はい」

良子「お姉の雄姿は私が収めるよ」カメラカマエ

シャミ子(何かやりずらい……)

ラフィエル「ではまず簡単に名前、年齢、生年月日、住所、身長、体重、趣味、特技、学校、家族について、最近読書した本のタイトル、好きな食べ物と嫌いな食べ物、苦手な事、座右の銘、友達について、尊敬できる人物、好きな人、今やりたいこと、将来の夢、無人島に一つだけ持って行けるなら何を持って行くか、そして最後に自己PRをお願いします♪」

シャミ子「一遍過ぎて何から言っていいのか分かりません」グルグル

ヴィーネ「ラフィ、その質問本当に必要あるの?」

ラフィエル「冗談です♪ それでは録音機をオンにして……早速ですが魔族に目覚めた経緯を教えてください♪」ニコニコ

シャミ子「経緯といわれましても、ある日突然に角と尻尾が生えたとしか」

リリス「その日は初めて余とシャミ子が繋がった日だな」

シャミ子「……?」

リリス「そういえば、シャミ子は2回目繋がった時にその日の事はほとんど忘れていたんだったな」

シャミ子「お、覚えて……」

リリス「無理せんでいい、お前は忘れっぽいからな、余が身をもって証明するぞ!」

シャミ子「今日は本当にすみません」

ラフィエル「なるほど、忘れやすいっと」カキカキ

シャミ子「出来ればそこは記録してほしくないのですが」

ヴィーネ「じゃあ私からも、魔族になってから変わったことはあるかな?」

シャミ子「まずは元気になった事ですね」

良子「お姉が元気になって良もうれしい」パシャパシャ

シャミ子「そして桃になぜかトレーニングさせられました……」

ガヴリール「尻尾に元気が無くなったけど……そのトレーニングってそこまできついの?」

シャミ子「でっかいタイヤを引かされるんですよ!」

桃「そこはシャミ子が強くならないと、この街守れないからね」

ヴィーネ「街を守るってどういう事?」

シャミ子「私と桃は宿敵で今は休戦中です! そして共闘中です!」シャキーン

シャミ子「そしてあわよくば闇堕ちさせて私、シャドウミストレス優子の眷属とさせるのだ!」

リリス「桃は闇堕ちフォームが絶対にあうと思うぞ」

ヴィーネ「えっと、桃さん……共闘して大丈夫なの?」

シャミ子「大丈夫、負けないから」

ガヴリール「ねえ、外でも言っていたけど闇堕ちって大丈夫か?」

リリス「性格には影響ないから大丈夫だが中々つれないのだ、シャミ子が最高の闇堕ちを提案したのに」

桃「リリスさんは知らないはずだけど、闇堕ちはシャミ子が私を倒せられるようになるまでお預け」

ラフィエル「魔法少女が闇堕ちすると……何と呼ぶのでしょうかね?」

リリス「まあそこは変わらず魔法少女で大丈夫だ」

シャミ子「でもいったいいつになったら私は桃を倒せられるのでしょうか……」

サターニャ「不意打ちとか色々あるじゃない」

シャミ子「それは桃から禁止されました」

サターニャ「……ふっ、まだまだお子様ねぇ」

シャミ子「私はお子様じゃありません、私は高校生です!」

ヴィーネ(え、高校生だったんだ……てっきり12歳前後ぐらいだと……)

ガヴリール「ヴィーネ、今まで失礼な勘違いしていなかったか?」

サターニャ「頭を使いなさい、頭を……」

シャミ子「頭?」

サターニャ「頭を回転させ突きつけられたそのルールの盲点を探る!」

シャミ子「盲点!?」

サターニャ「そう盲点! そしてこのルールのの盲点を突く攻め方とは!」

シャミ子「攻め方とは!」シッポブンブン

サターニャ「ルールを無視して不意打ちをする事!」

シャミ子「おお!」キラキラキラ

シャミ子「……え? それ、盲点とちがくないですか?」キョトン

サターニャ「ルールを無視する、これこそ悪魔的規制破り<<デビルズルールブレイカー>>よ! 正々堂々とルールを破るのよ!」

ガヴリール「シャミ子、さっきも外で言ったけどこいつの発言聞くだけ馬鹿になるから無視した方が得だ」

サターニャ「馬鹿とは何よ! ガヴリール!」

桃(この人……天真さんが言っている通り本物のおばか?)

ラフィエル「……」

ラフィエル(一応聞いてみましょうかね)

ラフィエル「あの、その像はどうやって声出しているのでしょうか?」

リリス「余か?」

ラフィエル「はい、その像はトランシーバー的なものでどこか遠くに本体がいて声を出しているのでしょうか?」

リリス「あれ? さっきちょろっと言ったはずだが……まあいいか、余はこれに封印されているのだ」

ガヴリール「へー、いつごろから?」

リリス「4~5000前ぐらいかな?」

ヴィーネ「そんなに……可哀そう……」

リリス「そんな憐れむような目で見るな」

ラフィエル「凄い長生きなのですね」

サターニャ「封印されるなんてなにしていたのよ」

リリス「しるか、当時の巫女に聞け」

ヴィーネ「そういえば、リリスと言ったら……あのリリスかしら」

リリス「どのリリスだ」

シャミ子「ごぜんそはメソポタミア出身です」

ガヴリール「あー、コーンポタージュ食べたくなってきたな」グー

シャミ子「何をいきなり言っているのですか」

ガヴリール「『ポタ』繋がりで」

ヴィーネ「発想とばし過ぎよ……」

桃「コーンポタージュ出身のリリスさん……」ボソ

リリス「おい桃よ、何を言った?」

桃「何も言ってない、リリスさんの空耳です」

リリス「いやあきらかにいっただろ……」

ガヴリール「腹減った」グー

桃「天真さんは……凄くマイペースですね」

ヴィーネ「ガヴ、まさか朝ごはん食べてないの?」

ガヴリール「だって食べる前に起こしてきたじゃん」

ヴィーネ「起こしたの9時半よ! ……って今までのガヴ思い返したら仕方がなく感じてきたわ」

シャミ子「どのような生活をしているのでしょうか」

ガヴリール「昨日は……今日か? 5時までネトゲしていたな」

シャミ子「よくその時間帯まで……」

ガヴリール「仕方がないよ、夏休み期間限定のイベントで忙しんだから」

ガヴリール「今日もその時間を削ってまでここに来たんだ、有難いと思え」

シャミ子「理不尽ですっ!」

リリス「お前、死んだら地獄行だな」

シャミ子「ごせんぞ、そんな不吉な事言わないでくださいよ」

ヴィーネ「地獄に落ちたら叩いてでも矯正させるわ」

桃「月乃瀬さん、それって後追い」

ヴィーネ「はっ、違う違う、物の例えよ」アセアセ

ガヴリール「うむ、そういう事だ、とにかく昼飯にしない? お腹すいた」グー

ラフィエル「ちょっと早いですが……ここで一旦休憩を入れて、1時半過ぎにまた吉田家前に集合ですね♪」

良子「ではお姉のインタビューは一旦終わりですか?」

サターニャ「そうね、でもまた来てあげるからいい子にして待ってなさいよ」

良子「分かった!」

ガヴリール「ここら辺食べる所ってあるの?」

桃「中心部に言ったら色々あるね」

ラフィエル「確かに、調べたらショッピングモールがありますね」スマホタプタプ

ガヴリール「よーし、そこまでヴィーネおぶって行って、お腹すいて動けないよ」

ヴィーネ「自力で歩きなさい」

シャミ子「だらけきっていますね……」

シャミ子「では外まで送りしますね」

桃「じゃあその後にランニングしよう」

ガヴリール「うわ~、マジでトレーニングするの」

桃「……天真さんもしたいの?」

ガヴリール「それよりお腹すいたし」

桃「天真さん、しようよ! トレーニング!」ウデツカミ

ガヴリール「ちょっと何言ってるの? ってか力強っ、離せって」グググ

桃「天真さんの体はシャミ子に似ている、筋量が非常に少ないのが一目でわかるよ、鍛えがいがある」グイグイ

ガヴリール「え?」ヒキ

桃「そうだいい事教えてあげるよ、筋肉をつけることで自分の可能性が広がる、自分の出来ることが増える」キラキラ

ガヴリール「ちょ、ちょっとお前何言ってるの!? シャミ子、こいつどうにかしてよ!」

シャミ子「どうにかできていたら今どうにかしています」

ガヴリール「ヴィーネぇ!」

ヴィーネ「……」

ヴィーネ「丁度いいんじゃない? ちょっと鍛えてもらいなさいよ、さすがにちょっと歩いただけで疲れたとかは体力無さ過ぎよ」

ガヴリール「この悪魔!」

ヴィーネ「悪魔で結構です」

サターニャ「ガヴリールの無様な姿を初対面の人間に思う存分に晒されなさい」フッフッフ

ガヴリール「お前には頼ってない」

ラフィエル「ガヴちゃん! 桃さん!」

ガヴリール「ラフィ! やっぱりラフィは親友だよ」

ラフィエル「頑張ってください♪」ニコニコ

ガヴリール「おい……」

桃「白羽さんから許可も出た事だし、早速行こうかシャミ子、天真さん」グイグイ

ガヴリール「皆ぁ~」ズルズル

シャミ子「私も嫌ですが……これも町の為です」

ラフィ・サタ・ヴィー「……」

ヴィーネ「私たち取り残されたけど……とりあえず外で待ちましょう」

サターニャ「まあそうね」

ラフィエル「どれぐらいかかるのでしょうかね?」

ヴィーネ「では、お邪魔しました」

清子「あら、もう帰りますか?」

ラフィエル「いえ、私たちはいい時間ですし一旦お昼にさせてもらいます」

良子「お姉の友達は昼過ぎにまた来るって」

清子「そうなの、そこまで親睦を深めている友達なんて、今日はパーティーしようかしら」

良子「え? お金とか大丈夫なの?」

清子「ふふっ、冗談です」

サターニャ「じゃあ、また来るわ!」


――――――――――
――――――

――――――
――――――――――


30分後 ばんだ荘前――


ラフィエル「そろそろでしょうかね……」

ヴィーネ「いつになったら帰ってくるのかしら」

サターニャ「千里眼で様子見ればいいじゃない」

ラフィエル「それは出来ません、リリスさんは光と闇の気配を感じ取りますから……千里眼によって光の気配を増減させるような事を察知すれば正体がばれてしまいます」

サターニャ「へー、確かにそうよね」

サターニャ「にしてもヒマよ、ヒマ」


タッタッタッタッタ


ヴィーネ「あっ、ガヴ達が帰ってきたわ」

桃「あっ、ただいま」

ラフィエル「お疲れ様です♪」

シャミ子「つ、疲れた……」

ガヴリール「ヒュー……ヒュー……」

桃「お疲れ、シャミ子、はいプロテイン」

シャミ子「はい、ありがとうございます……」

桃「天真さんもお疲れ、スポーツドリンク飲む?」

ガヴリール「ゥァ……」バタン

桃「え!?」

ヴィーネ「ちょっと!? ガヴ大丈夫なの?」アワアワ

サターニャ「流石の私でも心配するわ……ちょっとしっかりしなさいよ」

ラフィエル「まあまあ皆さん、あわてないで下さい、ガヴちゃん」

ガヴリール「……」

ラフィエル「今夜は焼肉にしましょう♪」

ガヴリール「焼肉っ!」ガバッ

シャミ子「あっ、生き返りました」

ガヴリール「ラフィ、言ったよな? 約束だからな……」ゴゴゴ

ラフィエル「勿論ですよ♪」ニコニコ

ガヴリール「ふぅ……」

ガヴリール「全く、本当に天界に強制送還されるところだったよ」ボソッ

桃「あの……」

ガヴリール「ん? 私は大丈夫だって、そこまで心配しなくてもいいよ」

桃「ふぅ、大丈夫なら安心した……気晴らしでもう1周してくるね」

シャミ子「まだ走るのですか、相変わらずの体力お化けです……」

ガヴリール「うわ~、まだ走るのかよ……」

桃「まだ走り足りないからね、今までのは寧ろウォーミングアップだよ、じゃあ行ってくるよ」


タッタッタッタッタ


ガヴリール「何かドン引きするレベルだよな……」

シャミ子「私も常々そう思います……」

ラフィエル「……そうだ!」ピコーン

ラフィエル「このアパートは吉田家以外に誰か入られていますか?」

シャミ子「いえ、他に住民はいませんが」

ラフィエル「では吉田家も参加の焼肉パーティーにしませんか♪ 私たちの一日密着取材も兼ねてしましょう♪」ニコニコ

シャミ子「お誘いはうれしいのですが、お肉を買う金が……」

ラフィエル「大丈夫です、私に任せてください♪」ニコニコ

ヴィーネ「ラフィ、大丈夫なの?」

ラフィエル「心配はありません♪ 大丈夫です」

ガヴリール「こいつの実家金持ちだからな、そういう工面は出来るから安心だな」

シャミ子「そういえば社長令嬢でしたよね……すごいですね」ハワワ

ガヴリール「まあ、そういう事だ」

ガヴリール「そういえばシャミ子らも一緒にやるんだったら何処でするのさ」

ラフィエル「外でしませんか?」

シャミ子「外でですか?」

ラフィエル「はい、ばんだ荘前でです♪」

ラフィエル「この建物には吉田家以外は誰もいませんので迷惑になることは無いはずです♪」

シャミ子「確かに……」

ヴィーネ「外でやるのだったら機材とか必要になるわね」

ラフィエル「……それについては仕方がありませんがアレに任せましょうか」

ガヴリール「あれって……ああ、アレね」

サターニャ「ちょっと二人で納得してないで説明しなさいよ」

ラフィエル「まあ……私の使用人です」

シャミ子「メイドさんが来るのですか!?」ワクワク

ラフィエル「来ますが、我が家の恥部をあまり見せたくはありませんので出来るだけ人目が付かないようにお願いはします」

シャミ子「はい? 我が家の恥部?」

ガヴリール「まあ、あれは恥部だな」

ヴィーネ「一体どんな使用人なのよ……」

サターニャ「それよりお昼にしないの? もう12時回ったわよ」

ガヴリール「そうだ、腹減ってしんどくて動けないよ」

ラフィエル「そうですね、ではお昼にしましょう、ではまた後でシャミ子さん」

シャミ子「あっ、はい」


――――――――――
――――――

――――――
――――――――――


ショッピングセンターマルマ フードコート――


ヴィーネ「さて、ついたことだし何食べる?」

ガヴリール「何処でもいい、フードコート行こう、食わせろ」グー

サターニャ「じゃあうどんにしましょうよ!」

ガヴリール「お前うどん好きだな、学食でもいつもうどんだよな」

サターニャ「別にいいじゃない」

ラフィエル「まあまあいいじゃないですか♪ 注文しましょう♪」

ガヴリール「はーい」

―――――――――


ガヴリール「ズルズル」

ラフィエル「取りあえずレポートにするため今までの情報をまとめませんか?」

ヴィーネ「そうね」モグモグ

ガヴリール「ズルズル」

サターニャ「吉田優子、またの名を……」

サターニャ「シャミ子!」キリッ

ヴィーネ「シャドウミストレス優子ね……自分でつけたのかしら?」

ガヴリール「ズルズル」

ラフィエル「闇の女帝ですね♪」

サターニャ「この闇の支配者、未来の魔界を統べるものである私の配下にはもってこいの名前ね!」

ヴィーネ「馬鹿言ってないの」

ガヴリール「ズルズル、おかわり!」

ヴィーネ「ガヴも加わるの」

ガヴリール「え? 伸びるじゃん、しかもラフィのおごりでしょ?」

ラフィエル「私は焼肉については奢るのですが、お昼まではおごりませ~ん♪」

ガヴリール「……え?」ハシオトシ

ヴィーネ「どんだけガッカリしているのよ」


――――――――――
――――――

吉田家――


シャミ子「桃はいつまで走っているのでしょうか?」

リリス「さあの、あいつ本当に好きだな」

シャミ子「すす好きって!?」ドキン

リリス「トレーニングだ」

シャミ子「私はトレーニングはあまり」

リリス「『桃が』、トレーニングを、だ」

シャミ子「あ、あぁ……改めて考えても本当に好きなのですね」

良子「ごせんぞ、お昼のお供えだよ」

リリス「良子よ、ありがとな、ちょっと遅かったがまさか余を忘れていたのか?」

良子「私は忘れてはいなかったけどお母さんが作るのを忘れていただけ」

リリス「清子……」

シャミ子「そういえばそろそろですね、あの人たちがまた来るのは」

リリス「ん? そうだな」

シャミ子「う~ん、私ちょっと外で待っています」

リリス「シャミ子、そこまでする必要は無いのではないのか?」

シャミ子「いえ、もしもの事があったらいけないので」

リリス「そうか、なら行ってくるがよい」

シャミ子「では、まぞく、迎えに行きます!」シャキーン


ガチャ

バタン


リリス「なあ、あいついつになく元気だな」

良子「お姉が元気な事はいい事です」

リリス「お前は相変わらずお姉ちゃんっこだな」ハッハッハ

ばんだ荘前――


シャミ子「あれ、あれは……」

ミカン「多摩市さくらが丘の……」

シャミ子「ミカンさん、どうされたんですか?」

ミカン「シャミ子! ちょうどよかったわ、この近くにあるアパートを……」

ガヴリール「あっシャミ子、丁度いいタイミング、外で待っていたの?」

ミカン「え? ちょっと誰この人たち?」

ラフィエル「この方は……シャミ子さんの知り合いでしょうか?」

シャミ子「ええ、知り合いです」

ミカン「あなた達もシャミ子の知り合い?」

ヴィーネ「知り合いってほどでもないけど、というか今日ばっかりね」

サターニャ「ふん、私は闇の帝王となる真なる影の支配者、胡桃沢=サタニキア=マクドゥエル!」

サターニャ「愚かな人間どもよ、名を名乗りなさい!」

ミカン「え? ちょっと何この子、頭大丈夫なのかしら?」ヒキ

ガヴリール「大丈夫じゃないからこんな事を平然と言っているんだよ」

ミカン「え? あら、ちっさい子ね、蜜柑食べるかしら?」ミカンサシダシ

ガヴリール「おいこら、こいつも小さいって……まあ蜜柑は貰っておく」

ラフィエル「まあまあ、私は白羽=ラフィエル=エインズワースです♪」

ヴィーネ「私は月乃瀬=ヴィネット=エイプリルよ」

ガヴリール「天真=ガヴリール=ホワイト、よろしく」

ガヴリール「で、私たちはシャミ子を調査というか取材というか、そんなことをしに来たんだ」

ミカン「シャミ子を取材に?」

ガヴリール「うん、そう」

シャミ子「確か部活動存続の為にまぞく、というか私を調査しにきたのですよね」

ガヴリール「そうそう」

サターニャ「ていうか、あなたた私の事を馬鹿にしてなかった?」

ミカン「あっ、ごめんなさい、つい……」

サターニャ「ふーん、まあ、許してあげるわ」

ガヴリール「で、君は?」

ミカン「私? 私は先日この街の魔法少女から助っ人として呼ばれてきた魔法少女の陽夏木ミカンよ、よろしくね」

ガヴリール「……ねえ」

ミカン「何かしら?」

ガヴリール「魔法少女ってそこらへんにポンポンいるものなの?」

ミカン「いや、いないけど」

ラフィエル「今日で二人目、ある意味幸運ですね♪」

サターニャ「まあいいわ、魔法少女陽夏木ミカン、私の配下にならないかしら?」

シャミ子「サターニャさんは相変わらず色々配下にしようとしているのですね……」

ミカン「え? 何? ハイ柑? 新しい柑橘類かしら?」

サターニャ「……いや、やっぱいいわ」

ガヴリール「おお、珍しくサターニャが折れた」

ヴィーネ「さっきのは全く気にしなくてもいいからね」

ミカン「?」

サターニャ「魔法少女……周りにいる……」

サターニャ「はっ! もしかしてあのグラサンも魔法少女だった!? これは新たな発見ね!」

ラフィエル「い、いやー……それは流石に無いかと」

サターニャ「でもあいつは私の邪魔ばっかりしてくるのよ!」

ヴィーネ「それはサターニャがいつも忘れ物した上で煽るからでしょ」

シャミ子「サターニャさんってそんな事をやっているのですか……」

ガヴリール「ふふッ……サターニャ、冗談でもやめてくれ、想像しちゃったじゃないか」ワライコラエ

シャミ子「あの、グラサンとは一体誰ですか?」

ヴィーネ「私たちの担任の先生、いつもグラサンをかけているからね」

ラフィエル「強面な感じですが、実際には優しい先生ですよ」

ガヴリール「見た目がマフィアのボスだよな」

ミカン「どの様な姿か気になるわね……」

シャミ子「あの、白羽さんの両手に持っている物は……?」

ラフィエル「これは今夜やる焼肉の材料です♪」

ミカン「へー、焼肉をやるの、レモン掛けたらおいしくなるよ」レモンダシ

ガヴリール「おいこいつレモン強引にかけようとするなって」

シャミ子「実際私は焼肉たるものを食べた事はないのですが……」

シャミ子「あの、本当に私たち家族が参加してもいいのでしょうか?」

ラフィエル「勿論です♪ でないとシャミ子さんの一日密着取材が出来ませんからね♪」ニコニコ

ミカン「シャミ子を取材しに来たって言っていたわよね」

ガヴリール「そうそう、その一環でね」

シャミ子「そういえばミカンさん、私に聞きたいことがあったのでは」

ミカン「そうそう、ここに『ばんだ荘』っていうアパートがあるみたいのだけど、どうみても廃墟しか無くて……」

シャミ子「あっ、ここ私が住んでいる所です」

ミカン「え?」

シャミ子「廃墟に見えましたか?」

ガヴリール「本当に見事な廃墟だな」

ヴィーネ「こら! ガヴ!」

ミカン「あなたストレートに言うわね……」

ガヴリール「……」

ガヴリール「陽夏木だっけ?」

ミカン「ミカンでいいわよ」

ガヴリール「ちょっといいかな?」

ミカン「あら、何かしら?」

ラフィエル「ガヴちゃん、どうしました?」

ミカン「……」

ガヴリール「……」ジー

ミカン「……?」

ガヴリール「……」ジー

ミカン「見つめられても何も出ないわよ……」

ガヴリール「……」ヒザマズキイノル

ミカン「えっあの……」コンワク

サターニャ「ちょっとガヴリールなにしているのよ」

ガヴリール「……」ヒザマズキイノル

ミカン「え、ちょっと?」

ヴィーネ「ガヴ……?」

シャミ子「天真さん?」

ガヴリール「ふぅ……」タチアガリ

ラフィエル「ガヴちゃん? さっきのは……?」

ガヴリール「いや、ただ……これはやっておかないといけない義務感が出てね」ジヒブカイエガオ

サターニャ「うわ、ガヴリールのその表情ちょっと気持ち悪い……」

ガヴリール「後でお前殴るからな」

ミカン「そもそも何の義務なのよ……」

ばんだ荘 空き部屋――


ミカン「ふぅ、ここの部屋ね」

シャミ子「ミカンさん引っ越しに来たのですか?」

ミカン「そうね、シャミ子のアパートとは思わなかったけど」

シャミ子「そうですね」

リリス「にしてもお前がここに来るとはな……で、なんで余を連れてきたのだ?」

シャミ子「う~ん、まあなんとなくです」

ガヴリール「全部の部屋こんな感じか? 改めてみてもボロいな」

シャミ子「あの、ぼろいぼろい言わないでくださよ、言われたら気にしてしまいます」

ヴィーネ「まあ、住めば都ね!」

ガヴリール「お前はその都を1回爆破したけどな」

ヴィーネ「え? あっ、あれは仕方がなかったのよ!」

シャミ子「爆破ですか?」

ガヴリール「ゴキブリが出ただけで部屋ごと爆破させたんだよ」

ミカン「ちょっとそれ、比喩ではなくて……?」

ガヴリール「あっ……いや、例えだよ例え」アセアセ

ヴィーネ「うんそうそう」アセアセ

ガヴリール「煙焚いて追い払おうと花火を大量に購入してきてその場で火をつけちゃったんだよ」

ガヴリール「その光景はまさに爆発だったよ」

ヴィーネ「ア、アノトキハゴメンネガヴ」アセアセ

ガヴリール「イインダヨ」

サターニャ「そんなことあったんだ、知らなかったわ」

ラフィエル(ガヴちゃん、ヴィーネさんの片言がうつっていますよ)ワライコラエ

シャミ子「でもその後大変だったのではないのでしょうか?」

ヴィーネ「あっ、うんまあ……すごく大変だったからあまり思い出したくないわ……」

シャミ子「あっ、すみません」

リリス「爆破とか、そもそも部屋とか大丈夫なのか?」

ガヴリール「おかげで部屋のゴキブリどころか色々綺麗になったよ」

ヴィーネ「あれは……本っ当にごめん」

サターニャ「ヴィーネ、意外とS級悪魔的行為をやっているのね……参考になるわね」

ミカン「不穏な言葉が聞こえたのだけど……」

ガヴリール「参考にするな」

ミカン「そういえばシャミ子、はい、これ服」

シャミ子「え? なんでですか?」

ミカン「桜さんについて出た呪いのせいで服がダメになったじゃない、私のせいなのに何もしないのも気が悪いのよ」

シャミ子「ミカンさん、ありがとうございま……」フクカクニン

シャミ子「せめて肩がでない服は無かったのでしょうか?」

ミカン「えぇ!? 駄目だったかしら」

ガヴリール「呪い……?」

ミカン「動揺した時に関わった人にささやかな困難が降り注ぐ呪いが発動しちゃうの……」

ガヴリール「なんだその中途半端な呪いは?」

ヴィーネ「でも苦労しそうね」

シャミ子「大変ですが、これもミカンさんの呪い克服のためです!」

ラフィエル「克服とは、何か当てがあるのでしょうか?」

シャミ子「いえ、今は何もありませんが……」

ガヴリール「でまかせかよ」

ミカン「シャミ子は無理しなくてもいいのよ、私が地道に克服していくしかないから」

ガヴリール「……」

ガヴリール「シャミ子の周りって意外と苦労人が多いいの?」

シャミ子「いえ、特段そのような事はありませんが」

リリス「確かにもしかしたらシャミ子にもそういうのを引き寄せる体質があるのかもしれんな」

シャミ子「ごぜんそ!?」

リリス「冗談だ、そのような事はたまたまだ」

ガヴリール「まあ、いいけど……インタビューの続きしないの?」

ミカン「えっ? 何、インタビュー」

ラフィエル「はい、そうです♪」

ヴィーネ「ここでするのもなんだしシャミ子さんの家に行っていいかしら?」

シャミ子「はい、いいですよ」

ミカン「そういえば、取材して部活の活動としてまとめて提出するのよね?」

ガヴリール「うん、そうだけど」

ミカン「それを危なめな魔法少女が知ったらどうするの?」

ガヴリール「私の通っている学校にいる魔法少女にここに魔族がいるって事を教えてもらったんだ」

ガヴリール「その魔法少女が知っていて教えたって事はその魔法少女は『危なめの魔法少女』ではないはず」

ガヴリール「仮に『危なめの魔法少女』だったらその情報を元にシャミ子の元へ行き退治しに来るはずだ」

ミカン「確かにそうね」

ガヴリール「しかも普通の人なら魔族なんているとは思わないから適当に嘘を書いたと思われる」

ラフィエル「確かにそうですね……」

シャミ子「ではここまで来てもらって私に会いに来て、それでも廃部になることは確定なのでしょうか?」

ヴィーネ「まあ、冷静になればね……」

シャミ子「今日あったばかりですが、その状況は私的にも悔しいです!」

ラフィエル「いえいえ、心配してくれなくても大丈夫ですよ♪」

サターニャ「そうよ! あなた達が私の配下になれば万事済むことよ!」

シャミ子「あっ、いえ、それは結構です」

ミカン「私も遠慮しておくわ」

サターニャ「何でなのよ!」ガー

ガヴリール「サターニャの扱いを大分マスターしてきたな」

シャミ子「あれ? その魔法少女は天真さんから魔力を感じるって聞いてきたのですよね? なんで魔力を感じると話しかけたのでしょうか?」

ミカン「え? 魔力? あっ、たしかに……」

ガヴリール「そんなん私が知るかよ、早くシャミ子の家に行くぞ」

シャミ子「そうですね……インタビューはちょっと緊張しますけど、行きましょう!」


ガチャ


桃「……」

シャミ子「ひゃっ! って桃!? どうしたのですか?」

ミカン「あら桃、どうしたの?」

桃「ミカンが隣に来るんだ……」

ミカン「え?」

桃「いや、別に……」ブスー

ヴィーネ(これはもしかして……嫉妬かな?)

リリス「魔法少女千代田桃よ! 悔しいのかぁ!? ミカンが隣引っ越して嫉妬しているのかぁぁん!!?」

桃「別に嫉妬なんか……」

シャミ子「嫉妬しているんですか?」

桃「もう! 嫉妬なんかしていないけど、シャミ子の家のミカンの反対側の部屋、開いているよね! 私もこの夏休みの間そこに住むからね!」

シャミ子「……はい?」

ミカン「桃こっち来るの?」

桃「違う! このわるまぞくがいけない事をしでかさないように私が監視する!」

シャミ子「私また監視されるのですか!?」

リリス「誤魔化さなくてもいいぞ、分かりやすい嫉妬!! 愛いやつだな!」

ラフィエル「嫉妬ですね♪」

ヴィーネ(わかるわ、嫉妬ね)

サターニャ「ねえ、このミカン食べていい?」

ミカン「え!? 今そこ!?」

桃「……」イラッ

ガシッ

リリス「あっ、桃、すまん言い過ぎた頼むから投げないで」

桃「ふんっ!」ナゲトバシ

リリス「あああぁぁぁぁ

シャミ子「ごせんぞおおおおおおおおおお!」

桃「ふぅ……これは嫉妬でも何でもない、間違えないでほしい」

ガヴリール(うわ~……誤魔化したすっごい勢いで投げ飛ばされたけど……あれ、大丈夫か?)

ミカン「凄く遠くまで投げ飛ばしたわね……大丈夫なのかしら……」

桃「すでに何回か投げているし大丈夫、あとこれは誤魔化しでもないから」

ミカン「もう何回か投げてるの?」

ガヴリール「お前どんだけ必死に弁明しているんだよ……」

サターニャ「嫉妬なんてみっともないわね魔法少女桃!」フフン

桃「はい?」

サターニャ「嫉妬するぐらいならいち早く全力で当たりなさい! そう、この悪魔的体当たり<<デビルズタックル>>のようにね!」

桃「デビルズタックルが何を意味しているのかは理解できないけど……」

桃(全力で当たる、か……)

シャミ子「桃にタックルされたら私も簡単に飛ばされてしまいますよ」

リリス「今のシャミ子でも簡単に飛ばされるな」

>>93修正 リリス投げ飛ばされていたの忘れていました


ミカン「凄く遠くまで投げ飛ばしたわね……大丈夫なのかしら……」

桃「すでに何回か投げているし大丈夫、あとこれは誤魔化しでもないから」

ミカン「もう何回か投げてるの?」

ガヴリール「お前どんだけ必死に弁明しているんだよ……」

サターニャ「嫉妬なんてみっともないわね魔法少女桃!」フフン

桃「はい?」

サターニャ「嫉妬するぐらいならいち早く全力で当たりなさい! そう、この悪魔的体当たり<<デビルズタックル>>のようにね!」

桃「デビルズタックルが何を意味しているのかは理解できないけど……」

桃(全力で当たる、か……)

シャミ子「桃にタックルされたら私も簡単に飛ばされてしまいますよ」

吉田家――


シャミ子「ごせんぞ見つかりましたが……桃、投げやすいからてこれ以上投げないでほしいです、探すの大変ですよ」

桃「そこはリリスさん次第」

リリス「桃はもっと余を丁重に扱う事が出来んのか」

ヴィーネ「でも意外と早く見つかったわね」

シャミ子「はい、なぜかいつも近所の家の犬小屋近くにあるので……桃狙っています?」

桃「それは偶然」

リリス「偶然にしてはいつもいっているな、たまに犬にかまれて余の空間が臭くなるぞ」

ガヴリール「ばっちいな」

リリス「ばっちいとはなんだ! いや、考えればどうかもしれない、だが余の封印空間はこれでも快適になってきているのだぞ」

ラフィエル「快適な封印空間? なんだか想像がつきませんね」

桃「はっ、まさか投げすぎたせいでリリスさんの頭がイかれてついに幻覚を見るようになった……?」

リリス「おい、聞こえ撮るぞ、イかれてはない」

ヴィーネ「まあリリスさんにも色々な事があるけど取りあえずシャミ子さんのインタビューをしない?」

シャミ子「そうでしたね」

ガヴリール「よし、後は頼むわ」スマホタプタプ

ヴィーネ「ガヴ、何しているのよ?」

ガヴリール「ソシャゲ、いま引いておかないと出ないと思ってさ」

ヴィーネ「また課金しているの!? 今月は苦しいとか言っていたよね! いや、そうじゃなくてガヴも真面目にしなさいよ」

ガヴリール「ヴィーネ、我慢のし過ぎは体に毒だよ」

ヴィーネ「お前は我慢しろ」

桃「天真さんっていつもこうなの?」

ラフィエル「昔は非常にまじめで成績も優秀でしたね」

シャミ子「え? じゃあどうしてこうなってしまったのですか?」

ラフィエル「えーっと……まあ本人は昔の自分は偽りと言っていましたね」

リリス「ほう、偽りとな」

サターニャ「どうかしたの?」

リリス「いや、何でもない」

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