【まちカドまぞく】シャミ子「戦力調査?」 (10)
・3〜5巻までのネタバレを含んでいますのでアニメ視聴、原作未読の方は気を付けてください
・独自解釈ばかりですのでご注意を…
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リリス「うむ、シャミ子の元に集まった光と闇の一族は最早一塊の勢力としては無視できない規模にある」
リリス「そこで今回、個々の戦力から前線で隊長になるような人物を就任させたい」
シャミ子「なるほど、でもみなさんに優劣を付ける感じであまり気が進みません」
リリス「ふむ、近年はプライバシーとやらに気を使わなきゃいけないからなぁ…全員の分析は無理か…」
シャミ子「それなら、みなさんが強いと思う存在を尋ねれば自然と隊長候補が見えてきそうです」
リリス「シャミ子は誰が1番か決まっとるのか」
シャミ子「私は桃を推します!優しくて強くてカッコよくて少し食生活ずぼらでまぞくよりまぞくっぽい考えを持っていますが桃が1番です!」
リリス「半分は貶してる気もするが…」
シャミ子「ごせんぞはどうなんですか?始祖まぞくの知り合いって響きだけでも強そうですけど」
リリス「うむ…残念ながら未熟な時期に光の一族に封印されたのでな…。そういった存在は憶えておらんのだ」
リリス「近頃で1番脅威を感じたのは蛟だな、彼奴は闇の一族というより土着神に近いから強大な力と融通の効かない知性を持ち合わせておる」
シャミ子「ごせんぞ…その件はすいませんでした」
リリス「よいよい、過程がどうあれこうして封印空間以外でシャミ子と話せるようになれたのだ。ゴミ拾いはきついが…」
シャミ子「この時間帯にこれだけ話せると言うことは今日はもう終わらせたのですか?」
リリス「ふはは、抜かり無く忘れていただけだ!それではシャミ子や我がノルマを達成する合間に調査を頼んだぞー!!」
シャミ子「がってん承知、ごせんぞも頑張ってください」
シャミ子「とりあえずみなさんにそれぞれ聞いてみましょう…」
シャミ子「桃ー!いらっしゃいますかー?」
桃「シャミ子?夕飯には少し早いけど何か作るの?」
シャミ子「貴様、私が飯炊く前提で話を進めるな!
でも夕方には寄れないので台所お借りします」
桃「今日は一緒に食べれないんだ…何か用事でもあるの?」
シャミ子「その事なんですけど、かくかくしかじか」
桃「なるほど、シャミ子にしては珍しく案だね」
シャミ子「それで、桃にも尋ねに来たんですけど桃にとって一番強い存在って何ですか?」
桃「…私にとって…姉が全て。
魔力操作に長けた姉は封印、魔法陣、結界に至る凡ゆる魔法を駆使できる。全盛期のメタ子からの魔力を最大限活用した必殺技の威力は私より…」
シャミ子「桃…?」
桃「そんな最強を体現したような姉でも、この町を守るので精一杯なんだよね…もし結界が無ければ私も役目を果たすのが難しかった」
シャミ子「桜さんの結界って本当に凄かったんですね、感知魔法すら遮断するなんて」
桃「それだけじゃない、魔族と光の一族が接触するのを運命レベルで妨げるから一端の魔法少女では再現できない、絶対に」
シャミ子「…私もいつか慣れるのでしょうか、桜さんみたいな存在に」
桃「1人で姉を越えるのは誰も不可能だよ、でも私たちなりのやり方で姉が守ろうとしたこの町を、街角に平和を齎せば良い。
その為にはシャミ子、まずトレーニングを…
シャミ子「うどん一丁上がり!お邪魔しました!!」
シャミ子「危うく筋肉痛にされるところでした…
…でも明日から少しずつ練習量を増やしてみよう」
シャミ子「ミカンさんいらっしゃいますか?」
ミカン「あら、シャミ子じゃない?久々に買出し行かなくても済みそうね」
ウガルル「ボス!柑橘類以外の料理をくレ!」
シャミ子「私は出張シェフではないんですけど…
良いだろう!しかし今回は、対価として情報を要求する!!」
ーーかくカドしかカドーー
シャミ子「そんなわけで、私は今いろんな方々に強い存在を聞いているのです」
ミカン「うーん…私の中では桜さんと桃の2トップかしらね。それぞれ魔法と力のね」
シャミ子「桃って桜さんより力が強かったんですか!?」
ミカン「魔力抜きでなら今の桃に力で勝てそうな魔法少女は見た事ないわね、一時期武闘家の天辺を目指しているのかと本気で思いそうになったわ」
シャミ子「それはもう魔法少女である意味がなくなりません?」
ミカン「そうとも言えないわ、エーテル体になったからこそ常人では耐えられない謎修行を常に続けられるもの。普通は絶対にしないわよ…あんなこと…」
シャミ子「そこまで異常だったんですね…」
シャミ子「ウガルルさんは誰を挙げますか?」
ウガルル「オレはミカンが1番ダ」
ミカン「強い存在を聴いてるのよ…?私より桃のが強いのだけれど…」
ウガルル「近接では桃色強そウ、でも遠くからの攻撃はミカンが1番ダ」
シャミ子「ミカンさんの狙撃精度はピカイチですもんね!店長から聴きましたよ高台公園からあすらまで狙撃なんて凄すぎます」
ミカン「ほ、褒められる程ではないわよ!周囲の安全を確保して集中する必要があるもの」
ウガルル「オレがミカン守ル、ミカンが攻撃すル。強イ」
シャミ子「近接特化のウガルルさんと遠距離が得意なミカンさんは相性抜群のパートナーですね」
ミカン「…当たり前でしょ、この子と10年も付き添ってきたんだから」
シャミ子「失礼します」
リコ「あら〜優子はん良いところに、ウチの代わりに直すの手伝ってくれへん?」
白澤「リコ君、出会い頭に仕事を押し付けるのはやめたまえ!
ご覧の有り様で営業再開には時間がかかりそうだが、何か用事かね」
シャミ子「門限までなら手伝います!もし時間が空いたら少しお話しして良いですか?」
白澤「人手が少なかったから助かるよ、区切りがついたら切り上げるからその時に改めて聴こう」
リコ「皆頑張ってな〜」
紅「リコも働きなさいよ…」
白澤「それで話とはなんのことかね?」
シャミ子「実はかくかくしかじか」
リコ「強さなんてけったいなものを基準にしとりはるな、見方によって変わるんちゃう?」
シャミ子「どういう意味ですか?」
リコ「例えば現実世界において強うても封印されたり、無意識を突かれたら一発やない?」
シャミ子「やっぱり怒ってます?勝手に土足で入り込んでしまったこと…」
リコ「そのことはもうええよ、でも店長が支離滅裂な言動だったのがショックやったわ〜」
白澤「リコ君にとって狂言扱いだったなんてショックだなー…」
白澤「残念ながら奥地でひっそり暮らしてきた僕にはあまり縁がない話でね…元魔法少女の紅くんの方が詳しいと思うよ」
紅「私も好戦的な過激派じゃなかったし魔法少女になってからも半分以上は探索と封印に費やしたから詳しくないわ」
シャミ子「そうなんですか…」
リコ「青春時代に大変やったんやなぁ〜」
紅「誰かさんのせいで!お陰様でね!」
白澤「紅玉どの落ち着き給え!それとリコ君は少し発言を慎もうか!?」
シャミ子「お、お邪魔しました〜」
シャミ子「なんだか、移動距離に対して徒労が大き過ぎる気がします…」
良子「おかえり、お姉」
シャミ子「ただいまです。良にとって強い存在って誰かいますか」
良子「良にとってお姉が1番だよ」
シャミ子「え?私ですか?」
良子「うん、配下の魔法少女を心酔させ手懐けたのはお姉の実力。それに魔法少女もまぞくもお互いに助け合い、友達になれたのはお姉が架け橋となったお陰」
シャミ子「私はただみんなが仲良くなれたら良いなと思っただけで大したことはしてませんよ」
良子「それが凄いの、規模が大きくなるにつれ亀裂が生じ内部崩壊を起こすのが組織の常。良そういうの本で見た」
良子「でもね、お姉の軍勢は皆お姉の事を慕っている、お姉は配下を信頼している。簡単なようでいてとても難しいこと。普通は闇討ちや裏切りが横行するもの」
シャミ子「どこの世界の普通ですか!?物騒過ぎます!」
リリス「辺りが見えなくなる前に帰れて良かった…」
シャミ子「おかえりなさいです、ごせんぞ」
リリス「シャミ子や、調査結果はどんな感じになった?」
シャミ子「こちらが皆さんの意見をまとめたメモです」
リリス「票だけで言えば桜と桃の2トップ、実質桃がトップか…しかし目を見張る意見もあるものじゃなー」
シャミ子「そうですね…ご先祖…やっぱりこの話はなかったことにしてくれませんか」
リリス「ふむ、それは如何なる心境の変化か」
シャミ子「私は隊長を選べば今より纏まると思っていました。でも実際に聞いて回って、隊長なんかいなくても皆信頼し合えば関係ないんだと…それに上に立つのはその人の負担にも繋がります」
リリス「うむ、命ずる立場とは自ずと配下の命を預かる重圧にも耐えねばなるまい」
シャミ子「私は…私たちはこのばんだ荘を拠点にお互い助け合い、その輪をこの街に住んでいる光と闇の一族にも届けられたら良いなと思います」
リリス「ククク…何れは街角のみならず世界中も掌握するのだろう、流石は我が子孫!」
シャミ子「世界はスケール大きいので結構です」
リリス「そ、そうか…」
『頑張れシャミ子、!良き隣人達と共に新しい光と闇の一族の関係を築き上げるのだ』
桜さん以外だと誰が強いのか気になって投稿
全盛期桃、闇堕ち狐狸精、信仰時代蛟、降誕祭の天災で良い勝負しそう?
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