―男は少女を抱きながらささやく
モバP(以下P)「本音で言うと、お前とは離れたくない。だが、お前が言うとこのままだと二人共ダメになってしまう……」
早耶「Pさん……じゃあ…………行くんですね」グスッ
―少女の目から一雫落ちる。だが、それを懸命に堪えながら搾り出すように声を出す
早耶「早耶は……いえ、私は待ってます。そしてPさんと再び……」
早耶「それまで涙は見せません。もう弱虫な私は見せられませんから」
P「早耶っ!」
―少女の言葉を噛み締めるように聞いた男は、今生の別れと言わんばかりに抱きしめる
P「必ず……必ず戻ってくるから。そしたら……」
―そう言う男の口元を指で遮り
早耶「Pさん……」
―口付けを交わす
―それは今まで食べたスイーツより甘く、今まで服用した薬より苦く、そして心が篭った深く熱い口付けであった
―そして男女の影は一つになり、一夜が明けた
~~~~~~~~~~~~ホワンホワン
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~~~~~~~~~~~~ホワンホワン
早耶「きゃーっ!きゃーっ!」ジタバタ
由愛「あの……こんな感じで……」
むつみ「ぼ、冒険しすぎたですね?」
乃々「うぅ……いつものだとマンネリだと思ったのですがぁ……もりくぼは責任を取って、机の下から動かないでいますので、二人は頑張ってください」ゴソゴソ
早耶「そんなことないですよぉ!早耶、とーっても感激ですぅ!」
むつみ「は、はぁ……」
早耶「こんな誕生日プレゼント嬉しくて嬉しくて……あ、明日ならブログに上げてもいいんだよねぇ?」
由愛「あ……はい。そんなコピー本でよければ……」
早耶「るーるっるーっ♪」
乃々「いっちゃいましたね……」
むつみ「うん……私が気押されするなんて……」
由愛「で、でも、気に入ってもらえてよかったです」
はい。いつもの薄い本シリーズです
今回はピコ本持っての参加前夜ということで
少し、性的な内容がありますが本番までいきませんので御容赦くださいませ
乃々「それより……もりくぼは比奈さんが気になります……」
むつみ「そういえば、今日も休みなんですね」
由愛「裕美さんも、あれから会えないって言ってましたし……」シュン
ガチャ
颯「やっほー」
凪「今晩は。凪進一です」←精一杯真似ているつもり
三人『……誰?』
凪「おや、滑ったようですね。雪道で滑ると、転んでパンツまで濡れないか気にしませんか?」
颯「なーってば!!」
凪「おっと。これは失礼。凪ジョークということで」
乃々「あ、相変わらずの二人ですね……」
むつみ「それで、どうしたんですか?」
颯「あー、その……風の噂で」
凪「熱風、疾風、サイバスタ○♪」
颯「そっちじゃないよ!……じゃなくて、比奈さんがもう本を出したって聞いて」
由愛「え……?」
乃々「で、でも、今回裕美さんはアシスタントを断られたって……」
凪「でも、もう販売されていて……ほら」スマホポチポチ
むつみ「メ○ンブックスにとらの○なですね……」
―そこに表記されていたのは、たしかに荒木比奈が出しているサークルであり
―さらに一冊だけでなく
乃々「よ、四冊もですか……」
―そう、普段一冊出ていれば……なサークルが四冊
由愛「どうやって……」
小梅「そ、それ……なんだけど」ニュッ
由愛「きゃっ……」ビクッ
乃々「び、びっくりしたんですけど……」
―人の後ろに立つ時はTPOを考えて声をかけましょう
小梅「こ、この間からだけど、何かに取り憑かれたみたいで……」
乃々「ひぃ……」
むつみ「ゆ、幽霊……?」
小梅「うん……このままじゃ……衰弱しちゃって、もしかすると」
凪「なるほど、命の危険も」
小梅「ん……」コクリ
小梅「し、死体は見たいけど……ね」
颯「待って」
由愛「幽霊……ですか。だから…いつもの比奈さんの書き方じゃないんですね……」
小梅「わ、わかるの……?」
由愛「ん……これなんて、比奈さんならこんな表現しないから」クリック
颯「どれどれ……?」
~~~~~~~~~~~~ホワンホワン
フワッ
―少女は自らスカートをたくし上げ、下着を……そして濡れているショーツ越しにうっすらと見える女性器を男に見せた
紗枝「プロデューサーはん。うちの……生八ツ橋に隠れたおそそ。こんちきいわせんか?」
―おそそとは京言葉で女性器を指す
紗枝「プロデューサーはんがずーっとじらすおかげで、うち一人でここをいろうて……」
P「紗枝……」
―今だに状況を飲み込めない……いや、現実を拒否しているプロデューサーと呼ばれる男にとどめと言わんばかりに、ブラウスのボタンを外す
紗枝「ほな……幻じゃあらへん証拠。お見せせーへんとな」スルッ
―ブラを外し、小振りながらも調った乳房を男の顔に押し当てた
紗枝「周子はんより小さいけど、うちもないわけではあらへんよ。よろしいか?」
~~~~~~~~~~~~ホワンホワン
颯「ふえっ?!」
凪「おぉ……どちゃくそエロい本ですね」
乃々「あれ……比奈さんって、こんな適当な胸の書き方は……」
由愛「うん……次も見るよ」
むつみ「な、何事も……ぼ、冒険です!」
―少しテンパってるみたいですね
クチュクチュ
―部屋に愛液と唾液が交差する音が聞こえる
ほたる「ふぇぇ……ひ、裕美さん。そこは……」ビクン
裕美「ほたるちゃん……逃げないで。一緒に気持ちよくなろう」
ほたる「あ、あう……し、心臓がドキドキして破裂しそうです……んくゥ!」
―声を必死に我慢しながら責めに耐える。しかし
裕美「だぁ…め」
チュク
ほたる「い……ッ……」ビクン
―身体は耐えることができず、反応を見せる
裕美「ほぉら……気持ちいいんだよね。だから」
―一瞬だけ手を離して、一言
裕美「堕ちるとこまで……一緒に――――」ボソッ
ほたる「…………ハイ (///)」カァァァ
―これで、さらに一人快楽への階段を転げ堕ちることになった
裕美(あとは……千鶴ちゃんだけ…だから、少しだけ待っててね)
~~~~~~~~~~~~ホワンホワン
むつみ「おかしいです!比奈さんは女性同士なんて……」
由愛「うん……描かないし、描く気もないって言った……」
乃々「なら……やっぱり……憑かれるながらこれを……」
颯「で、でもどうするの?幽霊なんて……」
小梅「大丈夫……ちゃんと手は打った……よ」
―比奈の家
比奈「『百合ぃぃ!背徳ぅぅ!近親っっ!』」ガリガリ
比奈「『レ○プ!痴漢!○姦!○ョナ!』」ガリガリ
ガチャ
比奈「『誰だ』」ガリガリ
―開けた部屋の中から、鉄……血の匂いがする
「比奈さん……血を吐きながらなんて」
「彼のものはすでに悪霊に囚われているのでー」
「なら~……たすけるのぉ~……」
「悪霊退散っ!!」
―だが長きに渡り取り憑き力を貯めていたため、人の力では一歩及ばず
『キシャァァァァァ』パリーン
「うわっ……」
比奈「うーん……」パタリ
―取り払うことはできたものの、退治までは至ることはできなかった
「ごめんなさい、意外に強くて……とりあえず追います」
「とりあえず私は比奈殿をー」
「だいじょうぶ……だよ~…」
―うまく逃げ延びた悪霊は次の目標を探す
『フフフッ、力ハ手ニ入レタ』
『アトハ……』
―と、その時、二人の影が三日月の光に照らされる
「もうすぐ新月だけど、そういうのは困るなぁ」
『誰ダ!』
「お嬢様……ここは私が」
「じゃあ、お願いね。私の僕ちゃん」
「はい……おい、お前」スチャ
「邪魔だ」
―ただ、それだけで勝負はついた
―それにしても、彼女らは一体何者であろうか……
―コミケ初日……サークルではなく
―病院
比奈「いやぁ……すまんっス。まさか取り憑かれるなんて夢にも……」
裕美「ううん……無事でよかった」
由愛「ほ、本当です……」
比奈「でもこの体じゃ、新刊があっても参加できないっスよ……こっそりと」
裕美「駄目……ちゃんと休んで」
比奈「はい……」
乃々「よかったです……これでもりくぼも落ち着いてポエム作りに……」
颯「駄目だよ!ちゃんと明日、参加するんだよ」
乃々「そんな……颯さんももりくぼをイジメるんですね。後輩からイジメられるなんて……むーりぃ」
むつみ「でもどうするんだろう?」
由愛「あ……ちひろさんが何か策があるって」
凪「あの銭ゲバめ。これ以上はーちゃんと凪を苦しめるつもりですか。なら、こちらも策を練らないといけませんね」
由愛「さ、策って……」
―某所
ピピッ
「メールが来たピヨ」
「ピョーッ!?」
続く?
続きは明日でも
ビッグボス並みの老兵ですよ
>>19
奈緒「ビッグボス?」
菜々「ダンクーガの七割ですね」
比奈「そりゃ、ビッグモスっス!」
―コミケ1日目
―……もとい事務所
ちひろ「そうですか……比奈ちゃんは入院ですか」
ちひろ「困りましたね……軍資金を出している以上、幽霊でも何でもいいから刷ってしまった本を捌かないといけません」
― ……だから、鬼悪魔って言われるんですが
ちひろ「かといって、仮にもアイドルがやってるサークルを裕美ちゃん一人に任せるわけにもいかないし、菜々さんや由里子ちゃんでは頼りないし……」
ピコーン
― 何かいい考えが浮かんだみたいですね
ちひろ「765プロの……事務員のメルアドっと」
― どっちに連絡をする気なんでしょうか……
―765プロ
♪―♪―
美咲「あれ?メールですね」
小鳥「私のだけど、この着信音は……」カチャカチャ
小鳥「やっぱり……あの銭ゲバだったピヨ」
小鳥「何々…………ピヨーっ!」
美咲「ひぃやぁっ!!」
― 突然、奇声が上がれば誰でもびっくりします……
小鳥「な、なんでもないのよ、おほほのほ」ホホホ
美咲「はぁ……」
美咲(今、コミケの最中だけど、プロデューサーから参加するのを禁止されてるからなぁ……ストレス貯まってるのかな?)
― と、若い事務員が思っている中、腐った事務員は思案中でした
小鳥(くっ……私の黒歴史な、大昔の同人誌をデータ化して送りつけて『お願い聞いて欲しいの』って脅してきて……)
小鳥(私だってできるなら現地に行きたいピヨ!)
小鳥(とはいったももの、応援に行かないと拡散されそうだし……って三日目か)
小鳥(待って、三日目?たしか、私はオフで予定は何もない……プロデューサーは二日目が私の参加するそれだと知って、明日は仕事で埋まっているけど、明後日はノーマーク!)
小鳥(行けるわ。あとは静香ちゃんや桃子ちゃんにも見つからずにすれば……)
小鳥(未来ちゃんも誘いたかったけど、あの子春香ちゃんみたいにドジなところがあるから……よし)
小鳥「ピヨッピヨッピヨッピヨッピヨッ!」ニヤニヤ
美咲「…なんだろう。小鳥さんが、しまりのないうすら笑いの表情をしている……」
―次の日、コミケ二日目
小鳥「ピヨォォ……」グッタリ
美咲「あはは……」
律子「ちょっと小鳥さん。暇なのはわかるけど、もうちょっとやる気を」
桃子「ダメだよ、律子さん。既に今日コミケにいけないことで、心にダメージを受けてるから、多少の罵声じゃ……」
律子「まぁ、いつも迷惑かけてるから、自業自得ってとこかしら」
小鳥「……」
小鳥(計画通り)
小鳥(ここでコミケに行けなくて残念な情況を見せておけば、明日多少動いてもバレないはず!)
小鳥(なんて天才的な思いつきっ、ランランラン♪)
桃子(怪しいなぁ……何か企んでいるような)
―その頃、コミケ会場
―サークル『リトルバード』新刊落としましたの看板の前
― 一人の少女が肩を落としていた
黛冬優子「……落としたのね」ガクリ
冬優子「せっかく、他のサークルより優先して来て、んでやたらと空いてるなぁ……って思ったら」ハァ
冬優子「仕方がないから、他のを回るか。で、誰かに見つからないうちに……」
― そう思い、冬優子が後ろを向くと……
園田智代子「あー……やっぱり落ちていたんだ」スタスタ
杜野凛世「残念……ですね…」シズシズ
ササッ
冬優子(な……)
冬優子(な、何で同じ事務所のアイドルが、よりによって腐女子系サークルに来るのよ!)クワッ
冬優子(仕方がない……極力見つからないように……)
― だが、運命は過酷であった
凛世「…おや……そちらの方は……」
冬優子「ギクッ」
智代子「あーっ!ストレイライトの黛冬優子ちゃんだぁ!」
冬優子(…………終わった)
―あまりに残酷な現実。冬優子の明日はどっちだ
ちょっと沈没していました。最後は明日書きます
―コミケ会場外
―喫茶店
― 先ほどの少女達が戦利品を抱えながら、仲良く談笑している
冬優子「へぇ……そこのサークルさんは、そんなサービスもしているんだぁ」
凛世「はい……凛世をモデルにして……Pドル話を……///」
― 何のことはありません。以前、由愛達のサークルで作った本の話でした
智代子「たしか、そこのサークルさんって明日だよね」
冬優子「ふゆも少し気になります」
凛世「では……明日、また合流しませんか?」
冬優子「いいですね。じゃあ、明日6時に事務所前で」
智代子・凛世「はいっ!」
―仲良くなったみたいですが、冬優子ちゃんはまだすべてを見せたわけではないようです
―はてさて、いつバレるやら
―そして日は変わり、運命のコミケ三日目
― ちひろさんの陰謀で、比奈のサークルを任された小鳥さんですが
小鳥「ピヨピヨっ!今回、原稿だけ描いてあったのをコピ本で出すピヨ」
小鳥「もちろん、在庫もこっそり持ってきて……」
裕美「おはようございます!」
小鳥「ピヨーっ!」
裕美「ひゃっ!?」
小鳥「お、驚きました……あれ?売り子さんですか?」
裕美「いえ……比奈さんのアシスタント…みたいなものです」
裕美「えっと、ちひろさんから聞いてましたけど、お手伝いをしていただけるんですね。ありがとうございます」
小鳥(か、顔が……近い。そして睨まれてる??)
小鳥(も、もしかして、私のを勝手に置いたのを怒っているピヨ?)
裕美「あ、そちらも持ち込んでるんですね……どんなのを」ペラッ
小鳥(よかった……違ったみたい)
小鳥「あ、それは……」
― 下着を取り、恥ずかしそうにおどおどしている姿は、まさに興奮の素材そのものであった
米内P(色んなことを……教えてあげたい)
― 敏感な所を刺激しつつ、キスを二度三度と交わす
「うっ……むふぅ……はぁ」
― 唾液が糸状に垂れ、なまめかしい形をつくる
米内P「さぁ、楽にして……次はもっと気持ちのいいことをするよ」
「き、気持ちのいいことって……」
― 怯えながら、押し寄せる快感にもはや観念したかのように……不安そうに答える
―その被虐的に溢れた顔だけで、彼は興奮の頂点に達しようとしていた
米内P「じゃあ、その手をどけようか……」
―そう言いながら、下着があった位置を守るように置かれた手をどける
「あ……本当に……」
内匠P「これで気持ちよくなれるんだな……」
~~~~~~~~~~~~ホワンホワン
~~~~~~~~~~~~ホワンホワン
パタン
― 初めてじっくりと見たBLに驚きながらも、少女は肝心な本番シーンが始まる前……
― 手遅れになる前に本を閉じた
裕美「お、お、男の人が……は、は、裸で……」アワワ
小鳥「ピヨ?まだこういうのを見たことないピヨ?」
裕美「い、いえ……ちょこっとだけなら ///」
― 大西、あとでマストレさん送りな
小鳥「へっへっへっ、心配することはないわよ。さぁ、こちら側へ」ズズッ
裕美「い、今は遠慮しま……す」タジタジ
小鳥「さぁ、遠慮せず」ズイッ
裕美(ひーんっ!だ、誰か助けて……)
?「ふーん。小鳥さん。未成年にこんな本を見せたんだ」
小鳥「そ、その声は!?」
周防桃子「やっぱり怪しいと思ったら、こういうことだったのね」
小鳥「も、桃子ちゃん?!どうして……まだ開催前なのに」
桃子「小鳥さんがもらったサークルチケット?……実はあと三枚入れっぱなしだったんだからね」
小鳥「ピヨッ……もったいないことをしたわ……」
桃子「じゃあ、小鳥さんの今からすることは?」
小鳥「くっ……荷物をまとめて帰るしかないの?」
桃子「まぁ、桃子もそこまで言わないけどね……頼まれたことだし、小鳥さんのオフだから好きに使えばいいし」
小鳥「桃子ちゃん……」ジーン
桃子「あ、でも事務所持込は禁止ね」
小鳥「かーん」
桃子「じゃあ、桃子も手伝うから」
小鳥「ピヨぉ……」
裕美(だ、大丈夫かなぁ……)
桃子「ところで、ここはどんな本を売るの?」ヒョイ
裕美「あ、ダメっ!」
シャリッシャリッ
― 包丁を……ナイフを磨ぐ音が響く
― さらにチェーンソーやレーザー発振器等、およそアイドル事務所に似合わないものが搬入される
ギシギシ
― それを見て……全身を拘束され、まったく身動きが取れない少女が怯えながら許しを請う
愛海「うぅ……許して……もうしないから……」
「ダメなのれす。もう信用なんかないのれすよ」
「そうだな。この天才でもお前を止める方法が思い浮かばなかったぐらいだからな」
愛海「だ、だからって……」
「大丈夫だ!晶葉が作った、まるでスーパー1の腕みたいなこの人工腕がこれからの愛海のお供だ!」
「さぁ、シヴァの眠りを妨げし悪鬼よ。真の姿を取り戻し共に天を翔るのだ!」
ヴィーン
―チェーンソーのモーターが唸る
ジリジリジリ
―鋼鉄をも切り裂くレーザー光線が少しずつ、少女の腕へと近づく
愛海「いやっ、やだっ!人殺しっ!」ジタバタ
「ふふーん!大丈夫です。愛海さんの顔に免じて足は切り取らないであげますからね。カワイイボクはなんて優しいんでしょう」
― そして……
愛海「や……やだ……」
「ぎゃあ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
― 断末魔のような叫び声は部屋に響く
~~~~~~~~~~~~ホワンホワン
桃子「」
裕美「そ、そうだよね……普通こんなのを好きになるなんて……」
裕美(リョナに百合に○姦だなんて……改めて比奈さんも、すごいのに取り憑かれたんだね…)
桃子「キュウ」
小鳥「桃子ちゃーん!」
小鳥「とりあえず桃子ちゃんは救護室へ寝かせてきたわ」
裕美「だ、大丈夫……かな?」
小鳥(ま、こちらとしてはうるさい小姑がいなくなってルンルンなんですけどね)
裕美「……さっきサークルチケットが全部で三枚あるって言ってましたよね?」
小鳥「言ってたわね」
裕美「あの……その……後ろ……」
小鳥「ピヨっ?」
律子「ふふふふふふふふふふ」
小鳥(あ、死んだ)
―その頃
由愛「ま、また手伝ってもらって……」
茄子「いえいえ♪楽しんでやっていることですから」
乃々「で、では茄子さんに任せて、もりくぼは奥でぢっとしてます……」コソコソ
むつみ「あ、ダメです。隠れるばかりでは冒険は終わりません!」ズルズル
乃々「はぅ…むーりぃ……」ズルズル
由愛「そ、それよりも、始まってから凪さんと颯さんが合流するまで、休憩ができませんから……」
茄子「トイレとかはすませちゃってくださいねっ」
乃々「さ、さっき行ってきました…」
むつみ「我慢するのも冒険心です!」
由愛「だ、駄目……いっておいて」
むつみ「はーい」
乃々「今の……ひょっとして」
茄子「裕美ちゃんのマネですか?」
由愛「はぅ……//////」カオマッカ
茄子(カワイイ)カシャカシャカシャカシャ
― なんやかんやで開場しました
トコトコトコ
凛世「…こちらです………さぁ」ヒョイヒョイ
西城樹里「うっ……ごめんなさい、ちょっと通り……おい、智代子」ノテノテ
智代子「え?なーに?」ヒョイヒョイ
樹里「この人混みの中、よくヒョイヒョイ避けて通れ……おっと」
智代子「慣れだよ、慣れ。それに限定スイーツとかで混雑の中動くのはよくあるし」
樹里「そっか……それにしても人がいっぱいだな」
凛世「それもまた……風流というものでしょう…」
樹里「多分違う」
樹里「で、さっき数冊買って次はどこに行くんだ?」
凛世「人と……待ち合わせを」
樹里「こんなとこでか?……よく迷子にならないな」
智代子「まぁ、あっちもれきせんのつわものですからね」
樹里「それぐらい漢字で表せよ」
智代子「てへぺろ」
―同じ頃
冬優子「ふぅ……やっと買えた。結構ギリギリだったわね」
冬優子「にしても、相変わらず凄いわね……」
ドシン
冬優子「わっ…」
?「きゃ……ご、ごめんなさい」
冬優子「大丈夫ですか?ちょっとよそ見をしていましたから……」
?「い、いえ……大丈夫です」
冬優子(って、どこかで……)
?(……見たような顔ですね?)
春日未来「あ、百合子さーんっ!」
?「未来ちゃん!そっちは買えたの?」
未来「はいっ!初めて買うことができまし……って、そ…そちらの方って!?」
七尾百合子「ん……あ、思い出した!」
冬優子「え?二人ってたしか……」
『アイドルですよね!?』ハモリ
…………
……
未来「いやぁ、アイドルだらけのコミケ会場だね」
百合子「すごいね……こんなことなら杏奈ちゃんも連れてこればよかったかな?」
未来「んー、あの子は……」
望月杏奈『いぇーい!ビビット来たから、急いであのサークルに向かうよ!』
― 数件回り
杏奈『あ、杏奈……ゲームして待ってる……』
未来「ってなりそう……」
百合子「あー」アルアル
冬優子「えっと、お二人も好きなんですね」
百合子「そ、そんなには……未来ちゃんはすごいけど」
未来「あはは……小鳥さんの影響もありましたから」
未来「冬優子さんは次はどちらへ?もし予定がなければ……」
冬優子「あー、ふゆはちょっと待ち合わせを……」
「冬優子ちゃーん」
トテテテ
百合子「嘘……」
未来「うわぁ……」
智代子「えっと……こちらの方は?」
…………
……
智代子「じゃあ、みんな次に行くのは一緒なんだね」
凛世「旅は道連れ……世は情け…ですね」
樹里「でもまさか、こんなにアイドルがいるとはなぁ」
冬優子「えっと、アイドルがサークルとして参加しているところもあるんですよ」
樹里「そういえばそうだったな」
未来「そういえば前に……あれ?」
百合子「どうしたの……え?」
望月聖「ごめんなさい……迷ってしまって」
颯「大丈夫だよ。こうして見つかったんだし」
凪「予め、こういったことを想定しておいてよかったです。凪の貴重な時間が無駄になりませんでした」
聖「あぅ……ごめんなさい」ションボリ
颯「なーってば……あ、これでも慰めているつもりなんで」
聖「……うん」
凪「では向いましょう。約束の聖地へ」キリッ
颯「むしろ最前線だけどね……」
未来「またアイドルだよ」
百合子「エンカウント率が高いですね」
凛世「エンカウント……率?」
冬優子「えっと……簡単に言うとある空間の中で鉢合わせる確率ってとこかしら」
樹里「なるほど、よく知ってるな」
冬優子「あはは」
冬優子(私もこんなに遭遇するなんて思ってないわよ!)
由愛「……えっと」オドオド
凪「わぁお……アイドルだらけ。ここは桃源郷か?」
冬優子「あははは……(どんだけよ!!)」
百合子「あわわわっ、た、鷹富士茄子さんっ?」
茄子「はい、茄子ですよ。あ、茄子じゃありませんよ」ニコッ
未来「お、お久しぶりですね」アクシュ
茄子「あ、いらっしゃいませ。また来て下さったんですね」ギュッ
未来「あはは、あの後はすごかったですから……」
樹里「えっと……このコピー本を一冊」
乃々「はい……100円になります……」←かたくなに目を合わせずにいる
樹里「お、お客さんなんだから、こっちを向いて接客してくれよ……じゃないと」
乃々「ひっ……どうする気ですか。まさかカツアゲを…もりくぼは非力で弱虫で貧弱で貧相ですから、いぢめても面白くないですよ」
樹里「はぁ?何だそれ!」
乃々「ひぃぃぃぃ!」
智代子「樹里ちゃん……怖がられてるんだ」
冬優子(でも、面白いからもう少し見てようっと)
乃々「むーりぃ!」
…………
……
冬優子「結局、鷹富士さんにみんな握手してもらえたのよね……」
智代子「うん……」
凛世「この凛世……侮っていました……」
未来「以前もそういうことだったんだ……」
百合子「こんなに御利益があるなんて……」
つ【主に抽選会の戦利品の山】
智代子「行く先々で何とか記念で色んな特典は当たり前……」
樹里「じゃんけん大会で残ったメンツがこのメンツだったし……」
凛世「ガチャを回せば……あら不思議」
百合子「シークレットばかり出て、回りから不思議がられる始末……」
未来「それに……これだけ騒いで」
みんな『変装がまったくバレないなんて……』
冬優子(恐るべし、鷹富士茄子……)
茄子「じゃあ、撤収しましょうか」
由愛「はいっ」
乃々「……もりくぼは限界を振り切りました……もうダメです」
聖「あわわ……だ、大丈夫なの?」ペシペシ
凪「おや、これは大変。では米軍やレスキューみたいに抱えてつれていきますか」グイッ
颯「パンツが見えたらごめんね」グイッ
むつみ「お手伝いします」グイッ
乃々「ひ、一人で歩けますぅぅぅぅ……」ワタワタ
由愛「そういえば、裕美さん大丈夫かなぁ?」
―そんな比奈サークル
律子「さぁさぁ、キビキビ売り続ける!」
小鳥「ピヨーっ!まだ在庫はあるの?」
桃子「ほとんどが小鳥さんの持ち込んだ本だけどね」
裕美「あはは……今日は男性向けの日だから、あまり売れないかなぁ」
小鳥「ピヨォォォ!」
律子「まぁ、自業自得ね」
桃子「だね」
桃子(そういえば、未来さんを見かけなかったなぁ……来てないのかな?)
未来「あ、そういえば、一件だけ寄るの忘れてた!」
冬優子「委託があるなら、帰りにとらやメロンに寄ってきます?」
智代子「いいねぇ……ついでにおいしいものを」
樹里「はぁ……やっぱりかよ」
凛世「智代子さん……らしいです…」
アハハハー
―その原因が、鷹富士茄子の幸運によるものとは、この時点では誰も知らなかった
おしまい
というわけでだらだらと山も谷もない話を続けてごめんなさい
本来は18禁予定でしたが、予定は狂うということですみません(まぁ誰も望んでないでしょうけど)
それではよいお年を
このSSまとめへのコメント
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