律子「声真似エステ?」 (19)

律子「『声マネエステ回転』……何よこれ。字、間違ってるし」

亜美「エステだよーエステ!」

律子「アンタまた変な遊び始めたんじゃないでしょうね」

亜美「いやいや。亜美はりっちゃんの日頃の疲れを癒そうと思って」

律子「そう? それは嬉しいけど……」

亜美「ささっ、どうぞ中へ」


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律子「って社長室じゃない! 何してるのよ!」

亜美「社長がオッケーしてくれたんだよん」

律子「社長……アンタね、社長室を遊びに使いすぎよ」

亜美「まあまあまあ。お客さん」

律子「じゃあ……」ガチャリ

律子「わっ! ベッドあるじゃない!」

亜美「お客さん、館内着をどうぞ」

律子「え、着替えるの?」

亜美「脱いだお洋服はこちらのカゴへ~」

律子「カゴ……なんか騙されてる気がするんだけど。これ盗んだりしないわよね?」

亜美「しないよ!」

律子「着替えたわよ」

亜美「ほいほーい。んじゃ、うつぶせになって寝て」

律子「こう?」

亜美「んと……オプション使ってみる?」

律子「なによオプションって」

亜美「今だとAコース、Tコース、Cコースがあるけど」

律子「全然ピンと来ないわね……おすすめとかないの?」

亜美「んーAコースかなあ」

律子「じゃあそれ」

亜美「はーい。んじゃ、目隠しするねん」

律子「め、目隠し?」

亜美「見えないようにね」

律子「うつぶせだからもともと見えないでしょ……やっぱり私、やめ」

亜美「律子さん」

律子「なっ!」

亜美「きょうは、しっかり休んでくださいね~」

律子「ちょっと! どういうことよ!」

亜美「Aコースって言ったっしょ」

律子「A……あずさ、さん……?」

亜美「それじゃ、背中からいきますね。肩の力抜いてください」

律子「は、はい」

亜美「息を吸って、大きくはいてください。うふふ、緊張してますか?」

律子「い、いえ別に……って、亜美なのよね……」

亜美「私に任せてください」

律子「……」ゴクリ

亜美「えい」

律子「っ痛あっ!」

亜美「あり? まちがえちった?」

律子「どこ押してるのよ!」

亜美「骨らへん」

律子「そんなとこ触ったってしょうがないでしょ!」

亜美「ええー、NAVERまとめに書いてあったよ」

律子「あんなとこにまともなことなんて書いてあるわけないじゃない!」

亜美「ま、他でも勉強したけどねん」

律子「なんか一気に冷めたわ……」

亜美「あっ。じゃあ、コース変えてみない?」

律子「そうね……おすすめは?」

亜美「んー、Yコース」

律子「じゃあそれ」

亜美「おっけー。んんっ……律子さんっ、よろしくお願いします」

律子「雪歩? 本物みたいね……」

亜美「あ、あのっ。私なんかが律子さんを癒せるか、分からないですけど……」

律子「そんな謙遜しないでいいのよ」

亜美「一生懸命、がんばります。それじゃ、はじめますねっ」

律子「あ……」

亜美「……きもちいい、ですか?」

律子「え、ええ……」

亜美「ふふ……よかったです」

律子(なんだか、触り方が……雪歩っぽい……)

亜美「……凝ってますね」

律子「そ、そうね。パソコンの作業が……ん、多いから」

亜美「たまにはしっかり休まないと」

律子「うん……」

亜美「……」

律子(疲れがとれてく……)

亜美「はいっ。おしまーい」

律子「あ、ありがと雪……亜美」

亜美「ありあり、ゆきぴょんじゃないよ? そんぐらい似てた?」

律子「似てるっていうより……本人みたいだったわ」

亜美「んっふっふ~、そう言ってもらえるとやったカイがありますなあ」

律子「ね、ねえ亜美。もう1回やってくれない?」

亜美「いいけど……一応、料金かかるよ?」

律子「えっ」

亜美「いやー、亜美もジゼンジギョーでやりたかったんだけどね。社長室の壺をベンショーしなきゃだし……あっ」

律子「い、いくらよ」

亜美「あれ? 聞いてなかった? ら、らっきー」

律子「えっ? お金払えばやってくれるんでしょ?」

亜美「あ、うん。そうだけど……」

律子「いくら?」

亜美「せ、1000円」

律子「……はい」

亜美「ゆ……っ、諭吉っ!!」

律子「事務もやるアイドルの疲れ、舐めてるわけじゃないわよね」

亜美「り、りっちゃん。目が怖」

律子「1万円あれば、そうね……10人分、やってもらえるわね」

亜美「10人!? な、765プロ全員じゃん!」

律子「いいじゃない。全員にマッサージしてもらえるなんて早々ないわ!」

亜美「てか亜美、仕事が」

律子「きょうのスケジュールぐらい把握してるわ。アンタ、オフじゃない」

亜美「なっ……なんでそれを」

律子「真美が帰ってくるまでに壺代を弁償するのよね?」

亜美「んなっ! 聞いてんじゃん!」

律子「一日中、付き合ってもらうわよ。マッサージ」

亜美「ひえ~~~っ!!」

――――

真美「たっだいまー! あり? 亜美、どったの?」

亜美「真美……」

真美「んー?」

亜美「亜美、特技に書いてるモノマネ、消すよ」

真美「なんでっ!?」

つづけ

終わりです。癒やしがほしい。今年もありがとうございました。

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