※病み注意
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加蓮「ん?どうしたの?」
凛「せめてさ、少しでも教えて欲しいんだよ。ほら、またこうやって二度と会えなくなる前に」
加蓮「何を?」
凛「うーん、言わなきゃダメか~。ま、じゃあ遠慮なく聞くけどさ」
加蓮「うんうん」
凛「なんで、私たちを裏切ったの?」
加蓮「?何言ってるの?」
凛「あの時のことはよーく覚えてる。一秒も、寝てる時も起きてる時も、夢の中でも現実でも、外の景色を見てる時も、誰かと話してる時も、考え事をしてる時も、食べ物を喉に通す時も、腕を切りつける時も、首を絞める時も、舌を噛み切ろうとした時も、風呂の中で窒息しようとした時も、動かなくなったみんなを奈緒と一緒に土の中に埋めた時も、卯月が狂って落ちた時も、それを掃除した時も、泣いた時も、みんなが殺し合いを始めた時も、命からがら逃げた時も、もう一度戻ってきた時も、真っ赤に染まったビルを見た時も、一日中吐いた時も、ただ一人になった時も、食糧が尽きた時も、そこらに転がってるみんなの筋肉に食らいついた時も、美味しくて泣いた時も、自分の顔が血まみれになった時もずっと。
あー、あんなことさえなければな~って」
加蓮「あんなこと?全然分からないんだけど」
凛「あの日、加蓮が死にさえしなければな~。そうすれば、こんな世界中を荒廃させることも、こんな腐った臭い嗅ぐことも、みんなを美味しいって思うこともなかっただろうに。あー残念残念」
加蓮『あーそっかー、私死んだんだったー。確か殺されたんだったよ、アンタにネ』
凛「ちょっと、やめてってばー。殺されるような事したのが悪いんでしょ~?人気、名前、友達、プロデューサーまでも。私の周りから全部を奪ったから、その気に入らない人生全部奪ってやろーとしたのにさー。アンタを生き返らせて、一生足舐めさせてやろうかとか思った私が馬鹿だったよ。ごめ~んね?ま、もう殺しちゃったけど。えへ☆」
加蓮『また、死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ。でも怖くなーい。みんなもう腐っていないから、私が死んでも誰も何も思わなーい。ここにいる憎悪の目線を向けられてさよーならー』
凛「あ、胸にブッ刺したそのナイフは返してもらうね。それがないと、私生きていけないからさ。みんなの形見、大切にするんだ~。あ、もう聞こえてない感じ?命もろっ」
凛「人を蘇らせた私も私だったよ。足元に一生ひざまずかせるつもりだったのに……気づいたら、加蓮どころかだーれもいなくなっちゃった。変だよねー、私いつからこんな生活始めたんだっけ~?」
凛「はへ……何、アンタ達。そんな警察みたいな格好して、こんな世界にまだこんな物好きがいたんだー。バッカみたい」
凛「ぐぼっ……な、どうして殴るの……痛い、痛い…痛いよ…」
凛「やめろ…やめてよ……え、どうして手に輪っかがついてるのー?全然外れないし、取れないし、ねえ、どーなってるのこれ?」
凛「ちょっとー、おーい、何か言ったらどーですかー?聞こえてますかー、生きてますかー?って、生きてるわけないか!!だって私が殺したんだもん?!プロデューサーもみんなもそこら辺の動物も!みんな、全部私が殺したんだもん!!腐って、そこら辺に無様に転がってやんの!!エッグい臭い漂わせて気持ち悪りぃんだよ、このゴミが!!!!はへへへっ!!!ふひゃはぁはぁははははははははははははは!!!!!!!!!!!!」
『続いてのニュースです。大人気アイドルグループの元メンバー、渋谷凛容疑者が北条加蓮さん、島村卯月さん、さらにそのプロデューサーを務めていた方を含め、数十人にナイフで突然襲いかかり、その内数人が死亡しました。加蓮さん達は、重度のうつ病と診断され、入院していた渋谷容疑者のお見舞いとして病室を訪れた際、『訳の分からないこと』を言われ突然ナイフを取り出して刺してきたとのことです。身柄は拘束され、警察は今後……』
凛「……誰か……誰か、私を…笑ってよ……」
おわりんりんりんりんりんりんりんりん☆☆☆☆☆☆
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