女「やったぁ 自己新記録だわ!」 男「くっ タイムが伸びない…」 (12)

男「この一年間、記録は完全に頭打ち。二年春のベストタイムが…抜けない」

男「畜生!! これじゃ今年も地区大会止まりか…」

顧問「男よ、言っただろう? お前の才能は所詮その程度だよ」

女「先生ひどいっ 彼は一生懸命」

男「いいんだ 俺が…一番よくわかっている」

顧問「ではあの話考えてみたか?」

男「はい… 俺はこれから違う形で陸上へと関わっていくつもりです」

女(えっ、引退… マネージャ? 学生コーチ?)

男「てわけで 俺今日から心は女だから」

女「…は?」

男「正しい性別 女性として夏の大会出るから」

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女「…」

女「ええっ?」

女「ちょちょちょ 何?なんで?WHY?」

男「お前、400mのベストは?」

女「54秒43 全国総体で入賞よ」

男「俺のベストは53秒22 つまりさ…心は女子として大会出れば超有望な」

顧問「ふっ 全国 いや世界に羽ばたけ我が教え子よ!」

男「はい先生!」

女「い、異議あり!」

男「キミは性の同一性に理解がないのかい?」

男「不幸にも女性の心が異なる性の肉体に宿ってしまった それを認めない差別心は」

女「あんた私の彼氏じゃない!!」

女「毎日毎日一緒に練習して、お互い高めあって。そして気持ちが通じて…」

女「練習上がりにサイゼリアで… なんでここで?と思ったけど… でも… 嬉しかった。だから…」

男「ああ、約束したよな 一緒に全国行こうって」

男「だからさ 一緒に走ろうぜ。隣で」

女「そうじゃない!」

女「違うでしょ? そんなんじゃなかったでしょ!?」

女「私たちはそんなシュールな光景のために頑張ってきたの?」

女「毎日毎日、汗だくになって体力の限界まで一緒に頑張った」

顧問「Yeah 二人で汗だく」

女「夢のために全てを捧げた!」

顧問「体も捧げた」

女「横からなんやねんお前!?」

顧問「コール&レスポンス」

女「頭いかれてんのか!!」 

顧問「顧問として教え子を支え助けようとしたまでだ」

女「てかお前だお前 まず聞かせろ」

女「なに 先生が勧めたの? こんなバカな話を」

顧問「3か月前、タイムが伸びないと相談を受けた こいつは言ったんだ」

顧問「『なんでもするから』全国大会へ出たい……とな」

顧問「理由がわかるか? 気持ちがわかるか?」

顧問「こいつは悩んでいたんだ 彼女がみるみる実力を付ける中、置いて行かれる自分」

顧問「俺はどんな犠牲を払っても どんな目で見られようとも こいつを助けようと決めた。同情した。」

女「私にも同情してよ」

顧問「だがこいつは既に才能の限界。どのような練習を施してもタイムが伸びる余地はない」

顧問「だから… 提案したんだ。発想の切り替えを」

男「目から鱗でした」

女「私の目は点だ」

男「だが踏ん切りがつかなかったんだ。しかしさっき決心がついた」

男「笑ってくれ 男としての最後の走り。54秒53。ふっ、自己ベストより1.5秒も遅い」

女「いや、それ私より遅くない?」

顧問「えっ? あっ、マジだ」

顧問「どうすんのお前 このままじゃ女子でも予選で落ちるぞ」

男「俺…これさえなければ」

ボロン

と、男が出したもの。それはあまりにも巨大。まるで500mlペットボトルのようなそのブツは

男「あと2秒 縮まると思うんですよ タイム」

顧問「…くっ 仕方…ないか」

顧問「が 勿体ない。女よ、陸上に全てを捧げといてようこの逸物を咥えこんだな」

女「入るかぁこんなん!!」

顧問「なんだ まだ清い関係だったのか 最近のガキはヘタレだな」

女「ばばば、ばーか! ばーか!」

顧問「まぁ、切除すればタイムは伸び、身も心も女性。しゃーない」

顧問「っていうか巨根と巨乳は陸上無理だよね」

顧問「うん 切除やむなし これで二人とも最適フォルム よかったな」

女「おう どういう意味だ」

顧問「ふむ みなまで言うまい」

女「くやしいが私は陸上向きフォルムであることは認める」

女「だから陸連の偉い人も目をかけてくれるわけであるし」

女「で、どうなんスか? 股間切れば女子として大会出れんの?」

陸連職員「あー 繊細な問題ですねー」

顧問「いたの!?」

顧問「トランスジェンダーの問題は非常にセンシティブではありますが認められるべきことで」

陸連職員「前例に基づき 具体的に彼が女性である証拠を立証していただき当方の決済を経て」

顧問「…いやいや 心の問題を実証って」

女「いいぞー 日本的変革の遅さ。もっとやれ」

陸連職員「欧米で認められている以上認めたいのはやぶさかではないのですが具体的立証が無いと認めた者の責任が」

女「あっ、日本的右へ倣えは発揮すんな」

男「……先生 これは実演すべきかと思います」

顧問「……くっ 仕方…ないか」

男「私は! 男を! 愛する女性だぁあああああ!」

顧問「来ぉおおおおおい!!!」

男「っしゃあああああ!!」パンパンパンパン

顧問「 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!」

ただひと垂らしの唾液だけで
成立する交合。
残像が見える男の腰使い。
飲み込む顧問の柔軟性。

演技ではない。
複数回における交合が伺えるピストン。
それは物語っていた。

二人の関係が昨日今日のものではないと……

女は理解した。
負けた… 性的欲求の対象として…

泣きながら顧問を突き上げる男。
歓喜の声を上げるは中年男。

ここまでの肉感を見せられた女にはもうなんの反論も…

女「え? 突き?」



数か月後

全国大会。女の横に立っていたのは……男では…なかった。

陸連職員「突いちゃダメだろ…」

おわり。

体は男、心は女の子(タチ)
分類的にはどうなるんだろう。

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