伊織「最近は出歩けなくてつまらないわね…けど、こういう時こそ目立つ芸能人が模範になって家で過ごさないと…」
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伊織「さて…テレビに繋いで…ソフトを入れて…と」
伊織「よし、始まったわね…」
伊織「今回は無人島なのね…北半球か南半球かってところから選べるのは流石ね…」
伊織「島の形は…これでいいわね…」
伊織「キャラクリエイトも…まあこんなもんでしょ…本物の可愛さには敵わないけどね!」
伊織「うんうん、いいオープニングね…そして最後に…」
『双海開発』
伊織「は?」
あみきち『兄ちゃん、姉ちゃん、長旅お疲れー!』
まみきち『着いたばっかりで悪いんだけど、今から兄ちゃん、姉ちゃんたちには無人島生活のオリエンテーションを受けてもらうかんね!』
伊織「ちょっと!?これ亜美と真美じゃないの!?」
あみきち『近くに広場があるから、そこまで移動よろよろ~』
伊織「何なのよこれ!?私は…あつ森…『あつまれ どうぶつの森』を買ったのに…」
まみきち『ちなみに返品は受け付けないよん』
伊織「何なの…ってこれ、よく見たら、あつ森はあつ森でも、『あつまれ どうぶつの森』じゃなくて、『あつまれ あみまみの森』じゃない!?」
あみきち『それでは最初にこのプランの料金のお話を…』
伊織「早いわ!?操作方法も何も教えてもらってないのにまずは借金の説明ってシビアすぎるでしょうが!」
まみきち『今回の移住費は、800000円だよ』
伊織「たっか!?」
あみきち『それでは支払い画面にうつります。クレジットカードの番号を…』
伊織「リアルマネーなの!?というか急に事務的な口調にするな!」
まみきち『それでは、他の兄ちゃん姉ちゃんたちと住民同士の心温まる交流をお楽しみください!』
伊織「あんたが言うな!けどまあそうよね…この手のゲームはキャラクターとの関わりを楽しむのよ…一緒に飛行機に乗ってたのは二人だったわよね…」
??『よっ!ほっ!はっ!』
伊織「あ、噂をすればいたわね…」
??『やあ!イオリ!こんにちは!僕の名前はマコト!』
伊織「いや、真じゃないのよ!?」
マコト『実は、あみきちさんたちにお金を返さないといけないからさ…こうして木を揺らしてフルーツをとっているんだ。拳で』
伊織「せめて揺らしなさいよ!?何よ拳でって!」
マコト『イオリも一緒にどうだい?』
伊織「するか!」
伊織「でも、確かに素材集めは大切ね…たくさん採っておきましょ…」
??『よいしょ…よいしょ…』
伊織「あら?あのゆるふわツインテールはもしかして…」
??『うっうー!おはようございます!』ガル-ン
伊織「やっぱり!」
??『私ヤヨイって言います!よろしくお願いします!』
伊織「そうよね!やよいよね!なによ、こんないいこともあるのね…」
ヤヨイ「来たらいきなり800000円って言われてびっくりしましたー』
伊織「あれでびっくりしない人いるのかしら…」
ヤヨイ『でも大丈夫ですよ!私慣れてるので!』
伊織「やよい…」
ヤヨイ『ほら!このもやしを一日一本ずつ食べればたった十年で返済することが…』
伊織「やよい!フルーツ!フルーツあげるから食べて!」
伊織「くっ…やよいにフルーツあげちゃった…今日はもう返済は無理かしら…」
??『釣りですよ!釣り!』
伊織「このセリフ…そしてこの特徴的なリボンは…」
ハルカ『ほら、釣竿を作って釣り大会ですよ!釣り大会!』
伊織「やっぱり春香じゃない!?なるほど、住人以外にもイベントキャラクターが出てくるってわけね…」
ハルカ『釣り大会で釣った魚は高く買い取ってあげるよ!』
伊織「なるほど…これは釣るしかないわね…DIYで釣竿を作って…っと…」
ハルカ『それじゃあ釣り大会スタート!』
伊織「頑張るわよ!」
スズキを釣り上げた!鈴木じゃなくて鱸!
アンチョビを釣り上げた!生のアンチョビは塩辛くないのね
タツノオトシゴを釣り上げた!こどもドラゴン!
伊織「うーん…まあまあといえばまあまあだけど…パッとしないわね…春香の方はどうなのかしら」
タイヤを釣り上げた!
長靴を釣り上げた!
あきカンを釣り上げた!
伊織「ゴミばっかりじゃないの!?」
ハルカ スッ
伊織「見せびらかすな!自慢にならないわよ!」
ハルカの釣竿が壊れた
伊織「なんで!?何もしてないのに…」
伊織「…ってダメダメ、こんなことで時間を無駄にしたら…もっと他の場所で釣るべきね…もっと島を移動して…」
??『うっ…うぅ…』
伊織「だ、誰か倒れてる!?そうか…無人島だから漂流イベントがあるのね…ちょっと!あなた!大丈夫なの!?」
??『う、うーん…お、お…』
伊織「『お』?『お』て何よ『お』って…」
ミキ『おにぎりが食べたいの…』
伊織「美希じゃないのよ!?」
ミキ『…うーん…むにゃむにゃ…』
伊織「漂流したのかと思ったら砂浜で寝てただけ!?紛らわしいのよ!」
ハルカ『しゅーりょー!』
伊織「もう!おわっちゃったじゃない!」
ハルカ『それじゃあ、結果発表だね。釣り上げた魚は買い取りも…ってあれ?イオリちゃん、博物館には持っていった?』
伊織「博物館?」
ハルカ『魚は売ってもいいけど、初めて釣った魚は博物館に寄贈すると、島の発展にも繋がるよ!』
伊織「なるほどね…どれを寄贈したかわからなくなりそうだし、最初の一匹は寄贈した方が良さそうね…たまには役に立つじゃない」
ハルカのむしとりあみが壊れた
伊織「だからなんでよ!?出してもないでしょうが!?」
博物館
伊織「さて、博物館に来たけど、誰に寄贈したらいいのかしら?」
??『それは自分に任せるさー!』
伊織「今までの流れ…そしてこの喋り方は…」
ヒビキ『自分!完璧だからな!』
伊織「やっぱり響ね…まあ虫とか魚とか動物関係なら適任かしらね」
ヒビキ『寄贈ありがとう!この魚の解説をするか?』
伊織「あら、そんな機能もあるのね」
ヒビキ『ふんふん、なるほど。アンチョビだな!アンチョビは正式にはカタクチイワシっていう名前の魚だぞ!』
伊織「ふうん、案外しっかりしてるじゃない」
ヒビキ『イワシは栄養価が高くて、世界中の海に…え?君は暖かいところが好きなの?いや、そうじゃなくて…』
伊織「ちょっと!魚に言いまかされてんじゃないわよ!」
ヒビキ『この魚はスズキって言って…え?君の名前は田中?え?君は斎藤?うぎゃぁぁぁあ!?そういうことじゃないぞぉ!?』
伊織「会話にならないじゃないのよ!」
あみきち『ねえねえ、いおりん。他の島に行ってみたらどう?』
まみきち『今ならサービスしとくよ?』
伊織「え?他の島?」
あみきち『ここ以外の他の無人島にも遊びに行けるんだYO!』
まみきち『この島では取れないフルーツや魚、虫が取れるかもしれないよ?』
あみきち『おまけにその無人島に誰かいたらこの島に誘うこともできるんだYO!』
伊織「なるほどね…島ってことはそういう遊び方もできるのね…やってみようかしら」
まみきち『それではこちらにどうぞ…』
AZU
伊織「『AZU』?何この会社名…」
??『こんにちは、ミウラアズサと申します~』
伊織「もう隠す気もないのね…」
ミウラアズサ『それでは、私についてきてくださいね』
伊織「はいはい…」
ミウラアズサ『私と一緒に、この角を曲がると…はい、別の島に着きました』
伊織「いや、なんでよ!?そうはならないでしょ!?普通飛行機とか使うんじゃないの!?」
ミウラアズサ『それでは、お帰りの際は私に声をかけてくださいね?』
伊織「はぁ…全く…しょうがないわね。せっかく来たんだし、散策しますか…勝手に立ち歩くんじゃないわよ?」
??『面妖な…』
伊織「いや、あの銀髪は…」
??『は!?この気配は!?イオリ!?』
伊織「なんで名乗る前にわかってんのよ、ゲームでも自由か!」
??『私、シジョウタカネと申します』
伊織「うん、何となくわかってたわ」
シジョウタカネ『私実は住むところを探していまして…』
伊織「あ、これが住人を誘えるシステムね…せっかくだから誘ってみましょうか…」
シジョウタカネ『実は条件がありまして…あるものを用意していただきたく…』
伊織「え?そんなのあるの?」
シジョウタカネ『でぃあいわいでらぁめんを作っていただきたく…』
伊織「作れるかぁ!?途中で要求される物わかったけども!金槌で作れるわけないでしょうが!?」
シジョウタカネ『こちらがれしぴになります』
伊織「あるんかい!?」
小麦粉
水
塩
とんこつ
ナルト
メンマ
もやし
…
伊織「多い多い!?用意できないわよ!ほとんど見たことない素材じゃないの!」
シジョウタカネ『それではそちらの島で作ることにします…』
伊織「結局ついてくるんかい!?全く…もう疲れたわよ…さっさと帰ろ…ってあずさは!?」
シジョウタカネ『そういえば、先程女性が目の前を…』
伊織「勝手に立ち歩くなって言ったじゃない!?どうするのよこれ!?』
シジョウタカネ『落ち着いてください。こういう時にはすまほを使って緊急脱出すれば…』
伊織「なるほど…あんためちゃくちゃ頼りになるじゃない!メニューから選んで…と」
あみきち『はいはーい、緊張脱出サービスだよーん』
まみきち『このサービスを使う場合は600000円になります』
伊織「汚いわよあんたたち!絶対ワザとやってるでしょ!?」
あみきち『はて?なんのことやら?』
伊織「くっ…白々しい…」
??『ちょっと!あんたたち!何してんの!?』
あみきち『あ!?』
まみきち『しまった!?』
??『待ちなさい!今日という今日は許さないわよ!?』
伊織「なんかどこかで聞いたことあるようなやりとりね…」
??『大変お待たせしました。お客様、失礼ありませんでしたでしょうか?』
伊織「いや、正直プレイしてから失礼しかないわよ」
??『失礼いたしました。私、アキヅキと申します』
伊織「やっぱり…けどなんで名字なのよ…」
アキヅキ『今回こちらのミスですので、当然料金はいただきません。AZUに連絡して向かわせますので…』
伊織「ふぅ、まともなキャラがいて良かったわ…音声だけだけど…」
伊織「やっと帰ってこれた…って何よ、キャラが集合してるわ…」
ハルカ『あ、イオリちゃん!聞いて聞いて!ライブですよ!ライブ!』
伊織「は?ライブ?」
あみきち『この島も大きくなってきたかんね!有名な歌手を呼んだんだよ!』
アキヅキ『それだけだったかしら?』
まみきち『ひ!?そ、それと…いおりんへの…』
アキヅキ『いおりん?』
まみきち『お、お、お客様へのお詫びでございます!』
伊織「ビビリすぎでしょ!?何やったのよ律子!?」
ヒビキ『それにしても遅いぞ…』
ヤヨイ『道に迷ってるんでしょうか…』
ミウラアズサ『それなら私が…』
マコト『いやいやいやいや!』
伊織「ややこしいややこしい!?」
ミキ『あふぅ…デコちゃん行ってきてなの…』
伊織「そうね、あずさに行かせるよりは…って、デコちゃん言うな!」
伊織「しかし、どこにいるのよ…でも、残りのメンバー的にも、歌手っていう設定的にも…」
チハケケ『…』
伊織「そうよね!?千早よね!?」
チハケケ『私には…歌しかありませんから…』
伊織「ならさっさと歌いなさいよ!もう無理!こんなゲームリセットよリセット!」
??『こ、コラー!ですぅ!』
伊織「え?」
ユキッホさん『り、リセットはダメですぅ!』
伊織「あんたここで出てくるの!?」
結局このゲームはプロデューサーが洒落で作ったパロディゲームだったが、実際に売り出したところ、時世もありそこそこのヒットとなったが、裁判には負けた。
終わり
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