【P5をかってに改蔵で】蓮「緊急"辞退"宣言です!」 (41)

ー四軒茶屋 武見診療所ー

妙「緊急事態宣言を出すのはいいけど、いつまで続くのかしらねぇ?」

三島「先の見通し立たないだけでかなり不安になっちゃいますよね」

杏「皆で集まって遊びにも行けないしつまんないよね」

三島「高巻さん友達いないんじゃ…」

杏「何か言った?」

三島「別に何も…」

バンッ!!

蓮「博士!大変です!ついに我々にも緊急の宣言が発令されてしまいました!」

妙「博士って私のこと?」

蓮「こちら側であのポジションを探した結果こうなりました」

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妙「ポジションで言うならアレを杏ちゃんがやるってミスキャストじゃない?」

杏「仕方ないですよ部長。私ヒロインだから」

三島「自分で言うんだ…というか部長って…」

蓮「…本当は黒髪ロング繋がりの一二三でやるつもりだったけど一二三は喋りが敬語がなのでやむなくのキャスティングです」

杏「やむなくって何よ!?」

三島「同じ黒髪なら鈴井さんじゃダメだったの?」

蓮「志帆はほら、キャラ的にね…。猟奇的な志帆も見てみたかったけど猟奇的なまでに人気の無い杏ならキャラ変しても許されるだろうという結論に」

杏「誰が不人気よ!?」

妙「そろそろ先に進めてくれない?」

杏「ムカつくわ……で、何が発令されたって?」

蓮「そうでした!我々に【 緊 急"辞退"宣 言 】が発令されてしまったのです!」

杏「あーなるほど…そう来るかぁ」

三島「辞退って…」

妙「よくわからないけどそれが今回のテーマなのね?」

蓮「はい!我々に課されたこの"緊急辞退宣言"なるテーマ。これを久米田節に乗せ、かつ我々の世界観でというのは難しいかもしれません…」

蓮「ですが今回このタイトルとテーマを同時に思い付いたのだから仕方ありません。それぞれ与えられた配役をこなして上手く話を転がさねばならんのです!」

杏「見切り発車感すごいけどちゃんとやれるわけ?」

三島「思い付きだけの勢いで上手くやれるのかなぁ…?」

蓮「黙れ下っぱ!」ぴしっぴしっ

三島「ええっ?!下っぱって何だよ!?」

蓮「あの作品に順ずる配役を検討した結果、最も下っぱに相応しい"下っぱ・オブ・ペルソナ5"に選ばれたのはお前だ。無個性ザコ陰キャを卒業出来るぞおめでとう」パチパチ

妙「おめでとう」パチパチ

杏「おめでとう」パチパチ

三島「全然嬉しくないよ!?」ぶんぶん

妙「それでモルモットくん?緊急辞退宣言って何なの?」

蓮「博士、ここは"蓮くん"でお願いします」

杏「それこだわるとこ?」

三島「一応あちらの流れを追いたいんじゃないかな?僕も気をつけないとなじられそう…」

蓮「とにかく!21世紀最初の世界的な有事を乗り切るためにも、我々に課された緊急辞退宣言を体良く退けねばならんのです!」

杏「辞退辞退って言うけど具体的にどうしろってのよ?」

三島「そうだよ。僕らが辞退しなきゃならない事なんて何もないじゃないか」

蓮「お前は出会い厨を辞退しろ」

三島「なぜ知ってる!?」きょーっ

杏「うわぁキモっ」

蓮「人をダシに出会い厨かまそうとする下っぱは置いといて。皆さんも辞退せねばならん事、多々あるのでは?」

杏「私は別にないし」

妙「私も無いわねぇ」

三島「僕だってないよ」しれっ

蓮「つまり皆さん、身に覚えなどないと?」

杏「そうよ」

蓮「ここにある動画を用意しました」すっ

三島「何か嫌な予感が…」

杏「出会い厨のアンタはともかく私は何もないし」

妙「杏ちゃん自分でフラグ立てるのね」

蓮「まずはこちらをご覧ください」ぽちっ

動画「好き!好き好き大好き!」

杏「!?」

蓮「本編中唯一の見せ場とまで言われた杏との告白シーンです」

杏「唯一じゃないから!いっぱいあるから!」

三島「え…そこ?」

蓮「数々のプレイヤーが杏の名シーンを挙げろと言われた際には高確率でこのシーンをあげます」

動画「好き好き!大好き!大、大、大好き!」

杏「やめてえぇぇぇーーー!!!!」

三島「杏ちゃんメインメンバーなのにこのイジリ…」

妙「他に良いとこなかったのねぇ」しれっ

蓮「ちなみにこのシーン以外を挙げろと言うと大半のプレイヤーが押し黙ります」

杏「なんだと!?取り消せ!」くわっ

三島「そうだよそんな事ないでしょ!?鈴井さんとのシーンとかすっごい良かったじゃないか!」

蓮「そう、確かに下っぱの言う通り志帆・杏の絡みには良いシーンが多い……ですが!」

妙「ようやく流れと雰囲気があのまんがぽくなって来たねぇ」

蓮「ですが志帆とのシーンを思い返して下さい。数々の志帆・杏のシーンでプレイヤーが注目していたのは志帆と杏のどちらでしたか?」

三島「そ、それは…」

蓮「そう!志帆・杏のシーンを思い出せば思い出すほど各シーンの主役は志帆であり、杏は添え物でしかないのです!」

杏「ぶっ殺してやるぅー!!!」

三島「やめなよ杏ちゃん落ち着いて!」がしっ

妙「酷い言われ様ねぇ」

蓮「志帆なら杏と入れ替えても違和感なく立ち回れるし、むしろ本編の"反逆"というテーマからしてペルソナ覚醒してもおかしくない。よって、杏の辞退1つで我々はまだまだ売れるに違いないのです!」

杏「きいぃぃぃぃぃぃーーー!!!!」

三島「蓮くん言い過ぎだって!もうやめたげてよぉ!」

妙「三島くんもすっかりあのキャラになりきれてるわね」

蓮「このように我々は辞退を上手く利用してこの事態を退けねばならんのです!」

杏「私を例にするな!」

三島「ほんとにただの例にされちゃったね…」

妙「災難ねぇ。でも久米田節をやるならこの流れで正解よね」

蓮「あぁ!数々の緊急事態を退けた辞退者たちよ!」

・木村くんのおかげで辞退
・おクスリで女優生命を辞退
・おクスリで歌手生命を辞退
・恫喝でママタレ生命を辞退
・古巣を売って闇営業を辞退
・2枚のマスクでお怒りを辞退
・相方の公開説教で失言を辞退
・中国マネーで世界の安全を辞退

妙「あの人は確実に歴史に名が残るわよね」

杏「中国の犬ですね」

三島「あれはなぁ…」

蓮「さて、ここにいてもオチは見えません。腕の確かな先人たちに辞退の教えを請いに行きましょう!」だっ

ー新宿ー

蓮「新宿に来ました」

杏「あんまり人いないね」

三島「出禁命令出てるもんね」

蓮「何を言う!お前たちには見えないのか?往来を闊歩するあのお方が!」

杏「誰もいないじゃない」

蓮「バカやろぉ!そんな事言ったらあのお方に辞退させられるぞ!?」

三島「さっきから何言っ…」

??「おい」ぬっ

三島「ひぃ!?」

蓮「き、来た…来てしまわれた!おぉ…何と奥ゆかしく退かしいお姿!」

??「ふむ。貴様は私を知っているようだな。結構結構」

蓮「もちろんでございます!」

杏「ねぇ、誰?このおじさん」

蓮「ばかやろー!こちらにおわすお方をどなたと心得る!?かの大老、"辞伊退助"様であらせられるぞ!」

退助「ふふふ。小僧、よい退きじゃ」

蓮「はっ!ありがたき退き!」

三島「変なの出てきた…」

蓮「退助様の"ハブれた門外の辺"、とても見事な退きにございました!」

退助「あれを知っているとはな。なかなか見所のある小僧ではないか。気分が良いわ!好きに退けぃ!」

蓮「ははーっ!」

杏「ねぇ、その何とかの辺って何なの?」

蓮「ぷっ……やれやれですね退助様?」

退助「ぷっ……やれやれよのう小僧?」

杏「なんかムカつく…」

三島「まあまあ…」

蓮「無知な杏に教えてやろう。時は江戸末期。辞退で事態を洗う退き志士が暗躍しようとしていた時代……」

杏「いきなり嘘から始まんの…?」

三島「退き志士ってなに…」

妙「随分ダイナミックな話ねぇ」

退助「………」じーっ

蓮「実家のねりけし屋を追い出され、海を渡って浦賀へ退いて来たペリーの『シリゾカセテクダサーイ』の一言が日本中に混乱を振り撒いた頃……」

杏「もうわけわからん」げそっ

三島「何が何だか…」げそっ

退助「前髪内巻きの君、私とベッドに退かない?」ほれっ

妙「あらあらイヤですわ大老ともあろうお方が城下の町娘などに」

蓮「そんなペリーを哀れんだ時の将軍、徳川良し悪しは彼を城へ招き大層手厚くもてなしたそうです。問題の事件はその帰りに起きました……」

杏「長い…」

三島「まだ続くのかなぁ…」

退助「3万で私と退かない?」

妙「イヤですわ大老ともあろうお方がそんな小銭しかないだなんて」

蓮「『せっかくだから皆で写真でもどう?』と退助様は提案なされ、すぐさま桜田門の辺りで集合写真を撮る事になったのですが……」

杏「濡れカツサンドが美味しいのよ」

三島「ヨンジェルマンのだよね?何で雨の日しか買えないんだろうね」

退助「お妙ちゃんこれほんとに体に良いの?買うけどさぁ」

妙「もちろんよ。これは水素水と言って」

蓮「撮影後すぐに日本からも退かされたペリーは実家へとんぼ返り。悲しい事に彼は出来上がった写真をその目にする事なく、溜まりに溜まったねりけしを苦にこの世を去りました……」

杏「何かアンタって異世界転生したがってそう」

三島「誰だって行きたいよね!?異世界の僕が本体だから!あっちが僕の本気だから!」

退助「ねぇお妙ちゃんまだホテルに退かないの?もう生命保険ぐらいしかないよ?」かきかき

妙「あ、そこ受取人の名前書き間違えないようにしてね」

蓮「その集合写真を見ると、事もあろうに退助様の姿はなく『お前どこにいたの?』となじられた際に『門外らへんに…』とイジられるようになった悲しき大事件!それが"ハブられ門外の辺"なのです!」

杏「あ、やっと終わった?」

三島「長かったね」

退助「お、お妙ちゃん…?さっき買った薬…ほんとに精力剤、なの…かな……?」ぜーぜー

妙「もちろんよ。あの薬で天国行き間違いなし」

蓮「将軍ばかりか同僚に部下、果ては小市民たちにまで"ハブられ大老"などとなじられながらも『私は自ら退いたのだ!』と強気に邁進されるその勇ましき辞退に感動を禁じ得ません!」

退助「あーうあーうーあー」もそもそ

三島「何かゾンビみたくなってる!?ひいっ!こっち来るなぁ!」

妙「要するに修学旅行とかを欠席して右端とかに顔写真だけ置かれてるみたいな事ね?」

蓮「いいえ、顔写真すら無しのただの"非写体"です」

杏「非写体って何それ…」

退助「貴様、辞退せんのか?」

三島「えっ!?辞退って何を…?」

蓮「いかん!何らかのおクスリで辞退ゾンビと化した退助様が仲間を求めている!早く答えろ下っぱ!大変な事になるぞ!?」

三島「蓮くんまで何言っ」

退助「貴様!辞退せんのか!?せんのか!?」ぐわんば

三島「だから何をだよぉ!?」

退助「辞退させてやる!来いっ!」ぐいっ

三島「助けてぇぇぇーーー!!」

蓮「面白そうなので行きましょう」

妙「そうね」

杏「あんたらねぇ…」

ーにゅうカマーー

ララ「あらぁ退ちゃんいらっしゃい」

退助「ララちゃんにお土産連れて来たよ」

三島「離せっ!離せっ!」きょーっ

杏「大老ここの常連なんだ…」げそっ

妙「お馴染んでるわねぇ」

退助「聞いてよララちゃーん。こいつ童貞なんだよ」

ララ「あら。そうなのボウヤ?食べちゃおうかしら」

三島「違う!俺は非童貞だ断じて童貞などではない!近寄るなバケモノ!」

退助「じゃあお前チューとかした事あんのかよぉー?」

三島「チューなどいくらでもあるわ!」

退助「じゃ証拠見してみろよぉー?キース!キース!キース!キース!」ぱんぱんぱん

三島「やってやるわー!来いっバケモノ!ちゅちゅるちゅる」んべろんべろ

ララ「ちゅるるちゅちゅるちゅ」んべろんべろ

杏「きっつぅ……おえっ」

蓮「さすがは退助様だぁ…ご自身も童貞であるにも関わらず下っぱを盾に上手くこの場を退かれた!」

妙「退けた事になってるんだ?」

三島「ぷはっ!マズい。もっと美味そうな……ヘーイ妙ちゅわーん。こんな非辞退者たちはほっといて俺とホテルに退かない?妙ちゃんで童貞辞退したいなぁ!」

妙「……いいわよ。じゃあまずはこの童貞辞退契約書にサインを」

三島「いくらでもするよぉ~」かきかきっ

蓮「いやぁどうにかオチそうですね」

杏「それ言っちゃう?」

~数十年後~

ーにゅうカマーー

三島「それでこの業界に売り飛ばされたってわけ。ほんと、バカだったと思うわ…でもね、こんなバカなアタシだからこそわかる事もあるのよ」

三島「いくら嘆いても悔やんでもね、アタシ達はこの世界に生きてるの。この世界でこそ生きられるの」

三島「だから今を楽しみなさいな。止まない雨はない、明けない夜はない。じっと耐えれば晴れた明日がアタシたちを待ってるわ…」さーっ



杏「なんだこれ…」げそっ

蓮「バレンタインアニメでツンツンお姉さんキャラを辞退してデレエロお姉さんと化したとこ大評判でしたね」

妙「人生辞退のお注射する?」すっ





オチてない気もしますが改蔵感あるの書けた気になれたのでこのSSを辞退します

おわり

叔父さんの影響で前から好きだったけど自粛引きこもりで読み返したらまた好きになったんでやりました
P5要素薄い気がするけど後悔はない

あと過去にもペルソナ5x俺ガイルとかペルソナ5x嫌パンとか色々書いてます
良かったらそっちも見てくださいね

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