本作中に登場する各艦娘のスリーサイズの設定は本作独自のものとなっております。
公式設定とは無関係です、予めご了承ください。
―鳳翔の居酒屋 夕方―
龍驤「てな訳で! 使ってみぃひんか?」
鳳翔「な、何言ってるんですか!!///」カァァァ
龍驤「何って、言うた通りやけど?」
龍驤「つまりその和服に似合う小さなお乳を大きk」
鳳翔「そ、それは分かってます! 言わないでください!」
鳳翔「む、胸、なんて……そんな……そんなの、龍驤さんが自分で使えば良いじゃないですか!」
龍驤「はぁ? 何を言うとんのかこの人は」シラー
鳳翔(ま、真顔で言い返して来た……)
龍驤「ウチのこの完成された独特なボディを何やと心得る! 天下の合法ロリボディやぞ!」
鳳翔「えぇ……」
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龍驤「えぇやんか減るもんじゃなしに! むしろ増えるで!」
鳳翔「い、良いんです! 私は! そんなの気にしていませんし!」プイッ
龍驤「えぇ~? ホンマにそうかな~?」ニヤニヤ
鳳翔「な、何ですか?」
龍驤「司令が高雄や愛宕のダイナマイトボディに鼻の下を伸ばしたり……」
鳳翔「うっ……」
龍驤「扶桑やら雲龍やらにデレデレしてたり……」
鳳翔「うぅぅ……」
龍驤「武蔵やらアイオワやらの無防備な胸元についつい目線を引き寄せられてるのを自分の胸をさすりながら嫉妬の目で見てるのにウチが気が付いてへんとでも?」
鳳翔「や、やめてくださいぃ……///」
龍驤「でも『和服にはこっちの方が似合うんです!』なんて自分を騙しながら枕を濡らす日々もお終いやで!」
鳳翔「それはしてません!」
龍驤「あれ、そう?」
龍驤「んで、どないするん?」
鳳翔「……く、詳しく聞かせてください……」
龍驤「おっ? 興味が湧いて来たんか?」
鳳翔「ど、どうせ明石さん辺りのおふざけでしょうし、効果が無い事を証明するためです!」
龍驤「よし! では言い訳も済んだ所で行ってみよか!」
鳳翔「言い訳じゃありませんっ!」
龍驤「えぇと……取説によると、要するにこの機械と鳳翔のSNSアカを連動させていいね募集を呼びかければ良いらしい」
鳳翔「どういう仕組みなんですかそれ……」
龍驤「SNSやってたっけ?」
鳳翔「えぇ……どうぞ」っスマホ
龍驤「どれどれ……ほとんど料理と酒の肴の話やな」
鳳翔「これなら機密事項に触れる事もありませんしね」
龍驤「んじゃ、アップ用の鳳翔の写真を撮って……はい、チーズ」
鳳翔「えっと、はい」パシャ
龍驤「よし……っと。ではこのなだらかな胸の強調された写真を載せて……」
鳳翔「そういう言い方やめてください! もう!///」
龍驤「『1いいねで0.1mmずつ胸が大きくなる鳳翔』っと」ソウシン
龍驤「さて! 明日には無理なく谷間ができるくらいになってたりしてな!」
鳳翔「…………」ホワンホワン
龍驤「……今ちょっと想像したやろ?」
鳳翔「そ、そんなこと……///」
龍驤「……あ……」
鳳翔「何ですか?」
龍驤「よう考えたらこれ、そんなに伸びひんかも」
鳳翔「えっ……?」
龍驤「投稿の内容が料理の話ばっかりやし、これ多分フォロワーの大方は奥様方やろ」
龍驤「多分こんな下卑た企画には乗っからんのとちゃうか」
鳳翔「下卑た企画の自覚はあるんですね……」
龍驤「……うん、まぁ2mm増えたら御の字やろ」
鳳翔「そんな、期待させておいて!」
龍驤「期待してたんか」
鳳翔「……」
――しかし! ここで龍驤、大きな読み間違い!
実は鳳翔のSNSアカのフォロワーは、ほとんどが独身男性だった!
艦娘向けの健康的ながらボリューミーでハイカロリーな料理やお酒のおつまみは、むしろ男性に人気だったのだ!
また料理投稿に時々混ざる鎮守府の日常を切り取った投稿を目当ての者も多く、
総じて鳳翔のアカウントは奥様方よりも10代~40代の男性にこそ大きな支持を受けていたのである!
そこにこんな投稿、『1いいねで0.1mmずつ胸が大きくなる鳳翔』!
それは鳳翔ファン達の手によって、瞬く間に拡散されたのであった!
―十分後―
スマホ「ピローン! ピローン! ピローン! ピローン! ピローン!」ブブー!ブブー!
龍驤「おおー! 通知が! 通知が鳴り止まん! なんや結構人気やな!」
鳳翔「嬉しいような、複雑なような……」
龍驤「嬉しがってええと思うけどな。人気で困る事はあらへんやろ!」
ガラガラガラッ
千歳「こんばんはー!」
隼鷹「空いてるー? 空いてるよねー!」
龍驤「おぉっ、早速一つの基準が来たで!」
千歳「基準?」
龍驤「今鳳翔の慎ましい胸がどれだけ大きくなるかの実験中や。つまり軽空母きっての巨乳枠のあんたら二人よりもデカくなるかどうか!」
隼鷹「はいぃ? ……何だろう、もう酔ってんのかな……」
鳳翔「聞き間違いじゃないですよ……私自身信じられませんけど……」
――かくかくしかじか――
千歳「龍驤さん、まだシラフですよね……?」
龍驤「シラフでやってこそのおふざけやろ!」
鳳翔「私の胸でおふざけしないでください!」
隼鷹「まぁまぁ……で、今どれくらいいいね集まったの?」
龍驤「んと……今100を突破した所やな。つまり、0.1×100で10mm、1cmの増量や!」
龍驤「取説によるとリアルタイムで反映されるらしいけど、どんな感じや?」
鳳翔「……まだ実感が湧きませんね……本当に大きくなってるんですか……?」サスサス
龍驤「それを検証してるんやろ。因みに元々のサイズはどれくらいやったっけ?」
鳳翔「…………去年最後に測った時は73-62-78でした」
龍驤「見事に寸胴やな。因みに単位はセンチ? インチ? 寸?」
鳳翔「センチです! 当たり前でしょう!」
隼鷹「インチだったら28-24-30って事になるからな……幼児体型どころか乳児体型だぞ」
千歳「よく即座にインチ換算できるわね……」
隼鷹「これでも元はアメリカ行きの客船だったもんで」
龍驤「おっ! そうこうしてる内に200! つまり今は75-62-78か」
隼鷹「鳳翔さんの背は150ちょっとくらいだから……カップサイズなら大体AAAがAAにランクアップ! おめでとー!」パチパチ
龍驤「まだまだ貧乳レベルやけどな」
龍驤「じゃあ鳳翔がたゆんたゆんになって動けなくなる前に注文しとこうか。ウチ梅酒! あと唐揚げ!」
隼鷹「そうだった忘れてた……生!」
千歳「えぇとじゃあ私は……」
鳳翔「あぁ、はいはい……」メモメモ
―しばらくして―
鳳翔「お待たせしました」コトッ
隼鷹「おっ、来た来た!」
龍驤「ではここらで確認を……ちょっと目を放した隙に715いいね! 7cm増量で80cm代突入や!」
隼鷹「本当だ、かなり大きくなってる!」
千歳「一気に増えたわね……拡散されればされる程目につきやすくなるから……」
隼鷹「80って言っても背が低いしウエストも変わってないから割合で言ったらまぁまぁ大きい部類だねぇ」
千歳「ちょっと下着キツくないですか?」
鳳翔「実は……少し……」
龍驤「よし、んじゃこれに着替えとき!」サッ!
隼鷹「用意良いね……」
龍驤「もちろんこの企画の為や! ウチが普段使いにしてる訳ないやろ!」
千歳「何にせよ、これで装置の効果が本物って事は証明されたわね……」
スマホ「ピローン! ピローン! ピローン!」ブブー!ブブー!
隼鷹「750……800……850……ガンガン伸びるねぇ」
龍驤「こらアカンわ、追い付かん! ちょっと大きめので待ち構えとかな! 鳳翔! やっぱこっち!」ヒラヒラ
千歳「これ、本当に大丈夫なのかしら……?」
――モグモグゴクゴク
隼鷹「鳳翔さーん! ビールおかわり!」
鳳翔「はーい!」
龍驤「おっ! 飲み食いしてる間に1000いいねの大台超えてるで! 1320いいね……13cm増えて現在86cmか」
龍驤「つまり大体Dカップ……いよいよ正真正銘の巨乳の域や!」
千歳「鳳翔さん、そろそろ重くなって来てませんか……?」
鳳翔「えぇ、少し……千歳さんたちって、こんなのをいつも感じてるんですね……」
隼鷹「『でも今はその重みが嬉しくて……』」
鳳翔「変なアテレコしないでください!」
龍驤「でもそうやろ?」
鳳翔「……はい……///」
龍驤「正直でよろしい」
鳳翔「わぁ……たゆんたゆんしてる……へ、へぇ……わぁぁ……」モニュモニュ
隼鷹「鳳翔さんがちょっとニヤニヤしながら自分で自分の胸揺らしたり揉んだりしてる……」
龍驤「出来なかった事ができる様になる喜びを噛みしめてる所なんや、そっとしといておやり」
鳳翔「あ、足元が……胸が大きいと足元が不安って本当なんですね、へぇぇ……」
龍驤「まぁ小包み前に抱えてる様なモンやしな」
千歳「あの……もうそろそろ十分では?」
隼鷹「えぇー? まだまだこれからっしょ! やっとアタシと同じ位になったんだから、次は超千歳でしょ!」
鳳翔「私も……も、もう少し……」
千歳「鳳翔さんまで……」
鳳翔「うふ……うふふふ……///」
龍驤「せや、ここらで経過報告と行こうか」
隼鷹「経過報告?」
龍驤「最初にぺったんだった時の写真を撮って上げてるからな、今の状況も撮って対比させてみるんや」
龍驤「はい鳳翔、さっきと同じポーズして!」
鳳翔「えっと……こう、ですか?」
龍驤「はいチーズ、と」パシャ
龍驤「続いて送信、『お陰で86cmのDカップになりました!』と」ポチッ
千歳「胸のサイズもさることながら、表情も心なしか明るくなってるわね」
隼鷹「やっぱり無いよりあった方が余裕が出るんだなぁ」
龍驤「それやとウチが余裕無いみたいやないか」
鳳翔「龍驤さんは別だと思いますよ」
スマホ「ピロピロピローン!! ピローン! ピロピローン!! ピローンピローン!!」ブブブブー!
隼鷹「わっ!?」
千歳「86cmになった鳳翔さんの写真を上げた途端にいいねが増えたわね……」
――ゴクゴクガツガツ
龍驤「因みに千歳は何cmやったっけ?」
千歳「今107cmです」
鳳翔「ひゃく……」ガーン
龍驤「まさかのメートル越え」
隼鷹「元々大きかったのに改二でもっとデカくなったよなぁ」
鳳翔「ダイエットして胸が大きくなるってどういう事ですか!」バンッ
千歳「そ、そんな事言われても……」
スマホ「ピローン! ピローン! ピローン!」ブーッ!ブーッ!
龍驤「おっ、そんな事言ってる内に1700いいね! 同時に90cmにも到達や!」
隼鷹「カップサイズで言えばEカップかぁ……」
龍驤「いや、たった今1800越したから91cmでFカップや」
千歳「段々凄い事になって来たわね……ペースもどんどん上がってるし……」
龍驤「でもそれで満足する鳳翔ではあらへんやろ?」
鳳翔「勿論です! 龍驤さんの言う通り、こうなったら目指すは超千歳、超愛宕、超アイオワ級です!」
隼鷹「おー! そうだそうだー!」
――ゴクゴクムシャムシャ
龍驤「2697、2698、2699、2700!! 行ったで鳳翔! 遂に100cmの大台突破や!」
鳳翔「うわぁ……す、凄い……」ドタプーン
隼鷹「おめでとー! おめでとー!」パチパチパチ ←酔
千歳「でも私程じゃありませんけどねー!」 ←酔
鳳翔「ふふふ、笑っていられるのも今のうちですよ!」
龍驤「何や何や、ウチがいいね数に気を取られてる内に千歳が出来上がっとるな」
隼鷹「もう心配するのが面倒になって来たんだってさ」
龍驤「賢明や。そろそろツッコミ疲れた頃やろ」
隼鷹「因みに今何カップなの?」
龍驤「Iカップくらいやな。左右合わせて約3kgの重さと言われてる」
隼鷹「子供用のボーリング玉が首からぶら下がってる感じか……」
鳳翔「えぇ、これは……肩が凝ると言われる訳ですね」
千歳「そうなんですよ! 鳳翔さんには無縁だったでしょうけど! 結構キツいんですよ、これ!」
鳳翔「……むっ……」
隼鷹「重さもそうだけど、激しい運動すると揺れるしなぁ。動きづらいよな」
龍驤「ウチらなんかは身軽やから楽なモンやな。動きやすいし、的も小さいし」
――モグモグゴクゴク
鳳翔「……3500! 抜きましたよ千歳さん! 108cmです! 今や私の方が上です!」バイーン
千歳「くぅぅ、なんか悔しいっ!」
龍驤「初めはAAAカップだった鳳翔も今やJ~Kカップ位か。エラいサイズになって来たな!」
隼鷹「そうだ、今ならアレできるんじゃない?」
千歳「あれ?」
隼鷹「胸の上にコップ乗せてストローで飲むんだよ!」
龍驤「あぁアレか! でもジョッキは流石に重いやろ」
千歳「計量カップならどうかしら?」
鳳翔「ふふふ、良いですとも、やってみましょう……」トクトクトク
鳳翔「よっと!」スッ
龍驤「おぉぉ、乗った! カップが乗った!」
千歳「しかも極端に背中を反らしてやっとな訳でもなく! 自然な反り具合で!」
鳳翔「凄いです! 今なら胸の上で梅酒が飲めます!」チュー
隼鷹「よし! じゃあここはお祝いだ! 鳳翔さんのいろんな意味でのチャレンジ成功を祝して!」
龍驤「ほら、鳳翔も!」
鳳翔「えぇっ、私もですか!?」
龍驤「あんたのお祝いやないか、ほら!」
隼鷹「かんぱーい!」
龍驤・千歳「「かんぱーい!!」」
鳳翔「か、かんぱーい!」
――――
―――
――
――
―――
――――
??「……驤さん……龍驤さ……きてください!……龍……さん!……」
龍驤「……むにゃむにゃ……ん? その声は千歳か……?」
千歳「あぁ、龍驤さん……目が覚めましたか……」
龍驤「ん……何で外なん? しかもまだ陽も昇ってないし……抜き打ちの訓練か何かか?」キョロキョロ
隼鷹「あ、あれ!」スッ
巨大な肌色の球体「……」バインバイン
龍驤「何やアレ、あんなモン鎮守府にあったっけ?」
千歳「よく見てください、上です!」
龍驤「上って……」
鳳翔「わぁ~ん……」シクシク
龍驤「あれは……鳳翔!?」
千歳「30分くらい前、突然鳳翔さんの部屋で大きな物音がしたので様子を見に行ったらあんな事に……」
千歳「念の為に空母寮にいた他の艦娘は外へ避難させたのですが、龍驤さんは中々起きなかったので……」
龍驤「で、取り敢えずそのまま外まで運び出したと……」
千歳「えぇ……」
隼鷹「酔って寝てる内にエラい事になっちゃったらしいねぇ……」
龍驤(……段々と昨夜の事を思い出して来たで……皆で乾杯して、どんどん大きくなる鳳翔の胸に皆で盛り上がって……)
龍驤(そのまま飲み食いして騒いで、0時頃に店仕舞いして寮まで帰ったんや)
龍驤「……ハッ!」スッ
っスマホ『1いいねで0.1mmずつ胸が大きくなる鳳翔』15万いいね!
龍驤「……」
龍驤「……」ゴシゴシゴシ
っスマホ『1いいねで0.1mmずつ胸が大きくなる鳳翔』15万いいね!
龍驤「……」
龍驤「……アカン……」サーッ……
隼鷹「そうだ、例の投稿のいいね数は……げっ」
龍驤(15万……正確には15万1241いいね……つまり今鳳翔のサイズは……)
龍驤「1589-63-78!? バスト15m!?」
千歳「15m!?」
隼鷹「ひぇーっ!!」
龍驤「カップサイズで言えば……考えるまでもなくZ以上! もはや意味不明や!!」ワナワナ
龍驤(空母寮は3階建て……胸だけで寮と同じくらいの高さがあるな……部屋の容積と壁の強度が、胸の膨張と弾力に耐え切れなくなって弾き出されたって感じか)
龍驤(しまった……例の装置のスイッチを切るかいいね募集期間を決める前に寝てしまったから……それにしたってコレは予想外やけど……)
――ザッザッザッ!
提督「龍驤! それに隼鷹、千歳! 無事か!?」
千歳「提督!」
提督「夜明け前だってのに叩き起こされて来てみれば……一体何が起きてるんだ……敵襲というには事態が謎過ぎるし……」
龍驤「あー……司令、ちょっと」
提督「何だ?」
龍驤「アレ、半分ウチの仕業……」
提督「……は?」
――かくかくしかじか
提督「それ本当か……? 酔ったせいで変な夢でも見てたんじゃ……いやでも現に鳳翔さんはあぁだし……」
龍驤「ゴメン、流石にちょっと悪ふざけが過ぎたかもしれん」
提督「……訳が分からないが、取り敢えず原因は分かった。しかしどうする? あれでは鳳翔さんは戦うどころか日常生活も送れんぞ」
龍驤「大丈夫、ウチに考えがあるから」
千歳「考え?」
――十数分後
段ボール箱「ドサァッ!!」
千歳「これは?」
龍驤「例の1いいね毎に胸が大きくなる装置の別部位版や! これでバランスを取る!」
隼鷹「『髪が長くなる』『服の裾が伸びる』『砲身が伸びる』……いろいろあるねぇ」
龍驤「こんな事もあろうかと、後でバランスを取るためにと用意してもらってたんや!」
提督「素直に胸を小さくさせてやれば早いだろう」
龍驤「ウチも最初はそう思ったけどな、作った明石と夕張と秋津洲によるとこのテのやつは大きくするのは簡単でも小さくさせるのは難しいらしい」
龍驤「とりあえず今から大急ぎで作るって言うてたけど、それでも1日、2日では完成せぇへんって」
――テクテク
龍驤「鳳翔! どうや気分は!?」
鳳翔「龍驤さんですか!? 最悪です! いくら何でもこれは大き過ぎです!」
龍驤「分かっとる! 今助けたるからな!」
鳳翔「ど、どうやってですか……?」
龍驤「この『1いいね毎に身長が1cm伸びる』装置で背を伸ばす! 胸のサイズだけそのままに身長を大きくしてバランスを取るんや!」
鳳翔「ええっ!? でもそれだと私、身長何十mにもなっちゃうんじゃ……」
龍驤「今既に胸だけで15mあるんや、今更やろ!」
龍驤「……で、どうする?」
鳳翔「どう、とは?」
龍驤「バスト何cm相当が良い!?」
鳳翔「えぇっと、じゃあ……計量カップを乗せたくらいの時で!」
龍驤「Jカップ前後の時か! 分かった! もうあと数時間の辛抱や!」
提督「……鳳翔さん、結構余裕じゃない?」
千歳「元の感じに戻してとは言わないんですね……」
龍驤「じゃあ早速……」パシャパシャ
鳳翔「えっ、これ、SNSに上げるんですか!?」
龍驤「上げなしゃあないやろ!」
鳳翔「ひ~……///」
龍驤「『理想的バランスの為に、みんなの協力が必要です! 1いいね毎に1cm身長が高くなる鳳翔』っと!」ポチッ
龍驤「身長150と少し、108-62-78の時点でJカップ、今現在は1589-62-78やから……」
龍驤「目指すは身長約22mや! つまり2000いいねちょっと付けば達成される!」
龍驤「本当はこういう目当てのタイミングで目押しとかルール違反やけど、今回はしゃあないやろ」
千歳「じゃあ私たちは大きなテントを用意しましょう」
隼鷹「人目に付く前に隠さないとな」
提督「まるで建造中の大和級戦艦だな……」
―お昼前ごろ―
駆逐艦ズ「ナニアレー」「ナニガデテクルンダロー?」
千歳「何だか人が集まって来ちゃったわね」
提督「まぁ敷地内にいきなりこんなデカい囲いができてたら気にならない訳ないよな……」
龍驤「……よぉし頃合いや! 募集締め切り!」ポチッ
龍驤「隼鷹! 千歳! もう幕取ってえぇぞ!」
隼鷹「あいよっと!」
――バサァッ!!
鳳翔(身長約22.7m)「わ、わぁ……景色が、建物の屋上から見てるみたい……」
駆逐艦ズ「キャー!」「スゴーイ!」「オッキーイ!」キャッキャッ!!
提督「身長22mの鳳翔か……凄い事になったな……」
千歳「服はどうするのかと思ったら……服ごと大きくなったわね」
龍驤「その辺は上手くできてるんや。艦娘の制服と艤装は体の一部みたいなモンやし」
提督「そういうものなのか……?」
龍驤「せや! 司令、このまま出撃さしたらどうや?」
提督「何だと?」
龍驤「これだけデカければパワーも装甲も相当なモンになってるやろ!」
提督「これだけ大きいと敵の良い的になってしまうだろう」
龍驤「むしろ狙いが集中するなら却って守りやすいやろ」
提督「むぅ……鳳翔、君はどうする?」
鳳翔「そうですね……この有様では何もできませんし、私も出撃させてください」
提督「鳳翔がそう言うならそうするか……」
耳かきの人だ!
―戦場海域―
ザァァァァ……
千歳「何もない海上まで出ると……大きさが際立つわね」
隼鷹「鳳翔さんの影が……海の上で雲以外の影に入るってのも珍しいな」
鳳翔(身長22m)「……あの、何故そこに?」
龍驤(鳳翔の肩上)「こんな機会滅多に無いしな! しかしこの高さ、まるでモビルスーツの上に乗ってる気分やな」
龍驤「あぁ大丈夫、戦闘になったら降りるから」
鳳翔「では、そろそろ降りてもらいましょう」
龍驤「え?」
鳳翔「電探に感。皆さん、2時の方角に敵機動部隊が接近中です。戦闘の用意を」
長門「何だと?」
金剛「こちらには反応はありまセンが……」
龍驤「デカい分電探の性能も上がってるんかな? ぃ……よっと!」バッ!
鳳翔「降りましたか? では艦載機、発艦!」
ギリギリギリ……バシュウッ!! ドシュゥッ!! バシュッッ!!
長門「ぬおっ……!」ビュオオッ!!
金剛「10倍以上のサイズとなると弓を射るだけでも凄い迫力デース……!」ビュオオッ!!
龍驤「ウチらも発艦や!」バシュッ!
隼鷹「よっしゃ、行け行け!」バシュッ!
龍驤艦載機「……」ブゥゥゥン……
隼鷹艦載機「……」ブゥゥゥン……
鳳翔艦載機(他とサイズ10倍超)「……」ブォォォォン!!
千歳「鳳翔さんのはほぼ実物大ね……」
隼鷹「それで他と同じだけのスピードが出るんだから凄いな……」
ヲ級A『敵航空機接近!』
ヲ級B『……なんか一編隊だけやたら大きくない?』
ル級『はんっ! あんなの虚仮おどしだ! 撃ち落せ!』
ヲ級A『はっ! 航空機発進!』
ブゥゥゥン! バババババ! バババババ!!
鳳翔艦載機「……!!」ギュン! ギュン! ズドドド!!
深海艦載機「ギャー!」ドカァン!
ヲ級B『は、速い!? 何だあの動きは!?』
ヲ級A『何であの図体であんなに素早く動けるの!?』
リ級『魚雷投下! 機体が大きい分魚雷もデカい!』
ル級『しかも速っ……ぐあぁぁぁああっ!!』<撃沈>
ヲ級A『あんな……訳の分からない奴に……』<撃沈>
ヲ級B『』プスプス <撃沈>
*
龍驤「戦艦1隻、空母2隻撃沈! やるなぁ鳳翔!」
鳳翔「あれ、本当に私がやったんですか……?」
隼鷹「いやぁ、あんなデカい魚雷は鳳翔さんしか撃てないって!」
長門「凄いな……鳳翔の火力であれだけの戦果を上げるとは……」
金剛「負けてられんデース! ファイヤー!」ドドォン!!
――
―――
―海域深部―
千歳「ここまでほとんど鳳翔さんの雷撃で快勝ね」
金剛「うぅ……まるで活躍できてないデース……」
長門「この後に待ち構えるのはル級改、ヲ級改、そして飛行場姫だ。我々の火力と装甲はそこで活かせば良い」
金剛「よっしゃ! やってやるデース!!」
飛行場姫「来タワネ……!!」ゴゴゴゴ……
ル級改『な、何だか一体おかしいのが混ざっていませんか……?』
ヲ級改『なんか色々デカい……まさかあいつが前衛艦隊を……?』
飛行場姫「ジャア……マズハアノデカブツカラヨ!」
長門「来るぞ! 対空戦闘用意!」
千歳「狙われてますよ鳳翔さん!」
ブゥゥゥン……ドカァン! ドカァン!! ドカァン!!
鳳翔「私は大丈夫です! 私が引き付けている内に攻撃を!」
長門「わ、分かった」ドドォン!!
金剛「本当に大丈夫デスか? 大分集中狙いされてマスけど……」
鳳翔「え、えぇ大丈夫です、本当に。料理している時の油跳ねの方が痛いくらいです」
龍驤「アハハハハ! 凄いな!」
ブゥゥゥン! ブゥゥゥゥゥゥゥン!!
鳳翔「しかし鬱陶しい敵機ですね……ふんっ!」パチンッ!!
深海艦載機「キュウ……」ボロッ
鳳翔「よっ! はっ! ほっと!」パチンッ! パチンッ! パチンッ!
深海艦載機「」ボトボトボト
千歳「うわぁ、敵艦載機を手で……そんな蚊みたいに……」
隼鷹「外れても手を叩いた衝撃波だけで落としてるぞ」
龍驤「艦載機要らずかいな。空母としてそれもどうかとも思うけど……」
龍驤「……せや! それだけ強くて硬いならアレができるんちゃうか?」
鳳翔「あれ、とは?」
龍驤「乳ビンタや! その立派なお乳で殴打を食らわしたるんや!」
鳳翔「え、えぇ!?///」
長門「もうここまで来たらやってみたらどうだ?」
金剛「危うくなったらこっちから援護射撃しマース」
千歳(出番を取られてちょっと投げやりになってる……)
鳳翔「長門さんまで……分かりました、やってみましょう」
……ズン!! ズン!! ズン!! ズン!!
ル級改『あ、あのデカいのが近付いて来ます!』
飛行場姫「何ナノヨ、アイツハ! 艦載機ハ手デ潰スシ、集中爆撃シテモ全然効カナイシ!!」
鳳翔「……ふんっ!!」ブォン!!
ヲ級改『ぶっ――!?』ビターン!!
ル級改『なっ……!?』
ビューン――――ゴシャァッ!!
ヲ級改『』ボロボロ <撃沈>
ル級改『そ、そんな、あんなふざけた攻撃で――』
ビターン!! ……ベシャッ
ル級改『』ペッシャンコ <撃沈>
飛行場姫「ウ……嘘デショ……ソンナ……」
鳳翔「……」ゴゴゴゴ
ブォン……
飛行場姫(乳が……降って来る――)
グシャッ!!
飛行場姫「」チーン
鳳翔「ふぅ……やりました!」グッ
隼鷹「本当にやっちゃったよ……」
千歳「」ポカーン
龍驤「wwwwwwww」ケタケタケタ!
――
―――
―鎮守府―
提督「それは本当か……? にわかには信じ難いな……」
金剛「実際に見た私も同感デース……」
長門「今でも信じられない……あれらを、素手どころか胸で……」
龍驤「まぁ人間ですら超巨乳になるとアルミ缶の束くらいは潰せるらしいし」
隼鷹「艦娘の丈夫さで、しかもあのサイズならそりゃあ深海棲艦も倒せるよな」
千歳「人間サイズでも数kgの重さになるのが身長22mになったら……何tの重さでしょうしね」
龍驤「これだけ強いならいっそ、このままでもえぇんちゃうか?」
提督「いやいやそういう訳には行かんだろう!」
――
―――
――――
―鳳翔の居酒屋―
提督「……で、3日振りにようやく元の身長に戻った訳やけど」
鳳翔「……うふふふ……♪」(バスト108cm)
提督「胸だけはそのままにしたんだな」
龍驤「そらそうや! 『やっぱり元のままが一番』みたいなありきたりなオチにはさせへんで!」
提督「何故お前がムキになる……」
ガラガラッ
葛城「こんばんはー……わぁっ、本当に大きい……」
鳳翔「いらっしゃい。こちらが空いてますよ」
葛城「ありがとうございます、じゃあ……」スッ……
葛城「あの、龍驤さん……」ヒソヒソッ
龍驤「んー?」
葛城「あ、あの装置……まだありますか……?」
龍驤「あったとしたら?」
葛城「どうか……どうか私にも使わせてくださいっ……!」
龍驤「……えぇで! ただし……条件がある」ニヤッ
葛城「な、何ですか……? 私にできる事なら、何でもしますから!」
龍驤「……上限はちゃんとセットしときや?」
その後、雲龍並サイズを目指した葛城は、結局胸が大きくなった事で浮かれている内に中断タイミングを誤ってしまい、
数日間身長5mの姿で過ごす羽目になったのは、また別のお話。
おしまい
胸のサイズコンプレックスが無いどころか積極的にイジッて来る龍驤のステマでした。
皆々様ありがとうございました。
たわわチャレンジが流行った頃に書き始め、難航している内にブームも落ち着いてしまい、
半ば放置していたネタをこねくり回した結果がこれとなります。
結果として1いいね毎に~ネタも流行からは遅れてしまいましたが……。
それはそれとして、こういう龍驤が居ても良いと思うのです。
読んで頂いた方、ありがとうございました。
以下、過去作のステマ
提督「赤城が飯を食わなくなった!?」
提督「赤城が飯を食わなくなった!?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423126647/)
天龍「龍田改二に違法改造で対抗する」
天龍「龍田改二に違法改造で対抗する」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1531318713/)
>>23
そうですね、普段は耳かきSSをメインに書いております
覚えてくれている人が居るのは嬉しいですね……
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