【艦これ】龍驤「足りないもの、その後」【安価】 (953)

前スレ



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登場人物の簡易まとめ
横須賀鎮守府

駆逐艦
・暁 ・雷 ・電 ・響 ・清霜 ・霞 ・弥生(卯月)
・黒潮 ・不知火 ・陽炎 ・朝霜 ・早霜・叢雲 ・初雪
・皐月 ・潮 ・漣(重巡棲姫)・村雨 ・白露・春雨 ・時雨・S朝潮
・Y朝潮・秋雲

軽巡
・神通・龍田 ・天龍 ・大井 ・球磨 ・由良
・名取

重巡
・加古 ・羽黒 ・那智 ・愛宕
・青葉・ポーラ

潜水艦
・伊168 ・伊8 ・伊58・呂500

戦艦
・金剛 ・榛名 ・アイオワ
・山城

空母
・龍驤
・雲龍 ・葛城 ・加賀 ・瑞鶴 ・翔鶴 ・隼鷹 ・飛鷹 ・ガンビアベイ
・蒼龍

その他
・提督
・秋津洲 ・明石
・レ級 ・ 潜水新棲姫

??
富士
Y子

足りないもの鎮守府
駆逐艦
・朝雲・山雲・ジャーヴィス・ヴェールヌイ
・菊月・曙・望月・荒潮

軽巡
・多摩・北上・夕張

重巡
・ハグロ

潜水艦
・伊401・伊13・伊14・伊19・伊26

戦艦
・ガングート・ウォースパイト

空母
・千歳・ガンビィ(ガンビアベイ)
・千代田・グラーフツェッペリン・リュウジョウ

その他
・潜水棲姫
・ル級・神威
・菊月提督

ーー


龍驤「横須賀に引っ越しも終わって、これからもっと頑張っていかなあかんなぁと思ってる所なんやけど…」


龍驤「深海棲艦の数が大きく減ってしもて、ウチらが出撃する機会は少なくなってしもた」


龍驤「横須賀は今までと違って常に結果を求められる。どれくらい出撃してどんだけ戦果を挙げたかが大事やった」


龍驤「でもそれができへんようになってしもた。このままやとウチらの存在理由が危ぶまれる所やね」


龍驤「大本営の幹部さんが艦娘の社会進出を目指してくれてるけど…」


龍驤「それは今すぐって訳にはいけへん。ウチらにできることを探しながらやっていかなあかん」

龍驤「鎮守府には訓練場もあるから、何もすることは無いって状況はない」


龍驤「けど横須賀の人らはそう思ってくれへんやろうなぁ…」


龍驤「街の人らと仲良くできたら一番や。せやけど前の横須賀鎮守府は最悪で…とても仲良くして下さいとは言われれへん」


龍驤「旧大本営が所持してた核兵器で避難指示もあったらしい。そんな事をしといて仲良くしましょうなんて、とても言われへんわ」


龍驤「狂ってたのはウチらやない。けど頭のおかしい連中がおった所にウチらは来たんや」


龍驤「…まぁ考えとってもあかんからとりあえず仕事しよか」


龍驤「ウチは司令官をサポートするのが仕事やから、ちゃんと働かなあかんね」


龍驤「司令官、今日も一日頑張っていこな」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「訓練の見学会…」


提督「観艦式の時に確かに手応えは感じたんだ。全員が全員俺達の敵ではない」


提督「横須賀の訓練場は広いし外から見れる所もある。そこなら見学もしやすいだろう」


龍驤「流れ弾とかは大丈夫なん?」


提督「唯一ある不安はそれだな。見学会の為に建物を建ててもらうのが一番だが、そこまで予算は無いはずだ」


龍驤「前やったら孫さんに言うたらすぐ作ってくれたんやけどね」


提督「ここではそうもいかない。やれることをやるまでだ」

龍驤「見学会の為に建物を建ててもらうのは無理かもしれんけど、横須賀の人らと交流したいっていうのは幹部さんにも伝わるよ」


提督「よし、幹部さん宛てにその書類を書こう」


龍驤「あの人やったらきっとウチらの考えを分かってくれるで」


提督「そうに違いない。早速取り掛かろう」


龍驤(気のせいかもしれんけど、横須賀に来てから司令官頼もしくなった気がするわ…)


龍驤(環境が人を変えるってほんまなんやね。この司令官も素敵や)


龍驤(…っといつまでも惚気てたらあかんな。ウチもちゃんと仕事しよ)



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


幹部「私への書類を書いている時に訪ねるとは、中々タイミングが良かったようだね」


提督「幹部さんは何の用事だったんですか?」


幹部「いやなに、提督君にある提案があったんだよ」


提督「提案…?」


幹部「君達はここを自由に使っているだろうが、それでもまだ部屋は余っているね?」


提督「そうですね、物置にするにも部屋が多くて正直持て余しています」


幹部「だからと言って建物を狭くするわけにはいかない。そこでだ、人員を増やすのはどうだい?」

提督「……」


幹部「悪くないと思うんだ。余っている部屋を有効活用できるし、無駄も無くなる。それに…」


提督「幹部さん、自分の所に預けたい艦娘が居るのでしょうか?」


幹部「…提督君も変わったね」


提督「色々と経験したからかもしれませんね。以前の自分ならこんな事は言えませんでした」


幹部「その変化は良い変化だ。やはり君に横須賀鎮守府を任せて良かった」


幹部「この書類にある訓練の見学、そして見学会とその設備の話は進めておこう」


提督「ありがとうございます」


幹部「君の所に預けたい艦娘の詳細はこちらから話すより、実際会ってもらった方が早いだろうね」


提督「はい、会えるのを楽しみにしています」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「なぁ漣」


漣「嫌ですよ」


龍驤「まだ何も言うてないやん」


漣「見学会の案内役を漣にやれってんでしょ」


龍驤「…あかんの?」


漣「漣が人前に出る仕事を完璧にこなせると思いますか?」


龍驤「そう思ったから声かけたんやん」


漣「無理です。絶対ボロが出て逆に鎮守府の好感度が下がりますもん」

龍驤「ほな誰に頼んだらええと思う?」


漣「そういうのが仕事みたいな人が居るじゃないですか」


龍驤「翔鶴はテレビやらラジオがあんねん。そっちを優先して欲しいやん?」


漣「とにかく漣は無理ですからね」


龍驤「うーん…どないしよ……」


潜水新棲姫「どうしたんだ漣」


漣「ん~なんでもありませんぜ~」ギュッ


潜水新棲姫「んふ……」


漣「じゃあ漣は嫁とラブラブしますので失礼しますね~」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


皐月「僕が案内役かぁ…」


龍驤「皐月は書類上では横須賀の秘書艦や。その皐月が案内をしてくれるっていうのは悪くないと思うねん」


皐月「それはそうだけど…」


龍驤「案内役やってくれるんやったら、特別に報酬も出すつもりやで」


皐月「報酬って…僕は別にお金が欲しいわけじゃないもん」


龍驤「せやな、皐月が欲しいもんはそれじゃないのは分かってる」


皐月「え?」


龍驤「報酬は…ウチの胸触ってええことにする」


皐月「龍驤さんの…!?」

龍驤「前に皐月に触られたのを怒ってから触らせたことは無かった。けどやってくれるんやったら許可したる」


皐月「龍驤さんの…ちっぱい……芸術かのような…まな板…!」


龍驤「一回やってくれる度に、ウチの胸を好きにしてもええ」


皐月「ギブアンド…テイク…!」


龍驤「どうや皐月、やるか?」


皐月「安価」


下1~3高コンマ 皐月の台詞や行動など

皐月「龍驤さんの覚悟受け取ったよ。でもそのちっぱいは大事にして」


龍驤「皐月…」


皐月「僕はオッパイが大好き。ちっぱいでも爆乳でもオッパイなら全部好き」


皐月「そんな僕でも簡単に触っちゃいけないオッパイがある。龍驤さんのちっぱいは司令官のもの」


皐月「でも龍驤さんがどれだけ真剣なのかは伝わった。僕で良かったら案内役、やるよ」


龍驤「皐月、ほんまにありがとう」


皐月「ううん、秘書艦の僕がやるなら街の人も文句は無いだろうしね」

皐月「見学会の設備ってすぐに出来るの?」


龍驤「どうやろ…数ヶ月はかからんとは思うよ」


皐月「分かった、その間に僕も練習してるよ!」


龍驤「頼むわな皐月」


皐月「龍驤さんも色々と頑張ってね!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


霞「今の状態で人前に出れないのは叢雲、響、電、龍田、弥生、加古って所かしら」


提督「そうなるか…」


霞「あと出たくても出れないのもいるわね。羽黒とか漣なんかがそう」


提督「羽黒もか?」


霞「羽黒の建前は監査艦でしょ?そんなのに訓練させてちゃまずいわよ」


提督「……」


霞「あと漣は何かの拍子に重巡棲姫が出てきたらまずいわよね」

霞「それから後は…」


提督「空母を中心にすればいいのか?いや、龍驤が…しかし戦艦は…」


霞「もう、少し落ち着きなさい」


提督「…すまない」


霞「期待されて焦る気持ちは分かるわ。けど焦っちゃダメよ」


提督「そうだな、その通りだ」


霞「ここは前とは勝手も違うもの、色々とストレスが溜まるの分かるわ」


提督「……」

霞「…仕事の話はここまでにして休憩する?」


提督「……」


霞「遠慮しなくていいわよ、丁度私も休もうと思ってたの」


提督「霞…」


霞「ほら、こっちに来なさい」


提督「霞…ママ……」


霞「よしよし、私が癒してあげるからゆっくり休みなさい」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


提督「…ありがとう霞」


霞「もういいの?」


提督「あぁ十分だ、ありがとう」


霞(ここに来る前と比べると甘える時間が短くなったわね)


霞(それだけ司令官も成長したってことかしら。そうだったら嬉しいわ)


霞(でも……ほんの少しだけ寂しい。私が司令官を独占できる時間がそれだけ減っちゃうんだもの)


霞(私には榛名お姉さまがいるけど、たまには甘えられたい。司令官なら体を許してもいいし…)


霞(だけど、これで良いのよね。司令官には龍驤さんも朝霜も居るんだから)

提督「霞」


霞「…何かしら。少しぼーっとして聞いてなかったわ」


提督「いつもありがとう。霞が居てくれるから俺は頑張れる」


霞「何よそれ、そういう台詞は龍驤さんに言ってあげなさい」


提督「龍驤にも朝霜にも言っている。霞もそれくらい大切なんだ」


霞「……」


提督「俺は母親というものを知らずに育った。霞から感じているのは母性…いや、母親そのものなんだ」


提督「その、上手く言えないが……とにかく、霞には感謝してるし、その気持ちを伝えたかったんだ」


提督「ありがとう霞。そしてこれからも俺を支えてくれ」


霞「安価」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

霞「…ふんっ」ズビシッ


提督「……」


霞「司令官の家庭の事情は知ってるけど、いずれは親離れしなさいよ」


提督「それは…まぁ…」


霞「ま、そう言われて悪い気はしないから暫くは母親で居てあげるわ」


提督「霞…ありがとう」


霞「はいはい、もう休憩が終わったなら早く戻りなさい」


提督「あぁ…そうだな」ガチャッ

霞「……ふぅ~~私もまだまだね。あれくらいで顔が赤くなるなんて」


霞「正直ドキッとしたわ。娘である朝霜とああいうことをしてるってことは、母親代わりの私も……って」


霞「もしそう言われたらどうしようかしら?龍驤さんには相談してから来るだろうから、そっちは問題無いとして…」


霞「榛名お姉さまは……司令官の為だって言えばいけちゃうわよね…」


霞「…考えるだけ無駄ね。そう言われた時に考えればいいのよ」


霞「さ、私も作業に戻りましょう。司令官の薬と朝霜の薬を優先して、次は…」



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー執務室


提督「ふぅ…」ガチャッ


朝霜「お、パパ~この書類に判子押しといてくれ」


提督「俺が居ない間に書類を整理してくれたのか」


朝霜「おう、ママにも休憩して欲しかったから代わったんだよ」


提督「ということは龍驤は休んでいるんだな」


朝霜「疲れてないって言ってたけどよ、龍驤さんは休んどいて損無いもんな」


提督「同感だ」

提督「よし、後は俺に任せてくれ席を代わろう」


朝霜「……」


提督「どうした?まさか脚が痛むのか?」


朝霜「違ぇよ」


提督「なら早くそこを…」


朝霜「も~分かんないかなぁ。あたいはパパの椅子に座ってて、どこうとしない。じゃあどうする?」


提督「……?」


朝霜「仕方ねぇなぁ、ちゃんと教えてやるから覚えてくれよ?」

ーー


龍驤「朝霜ありがとうな、ちゃんと休んできたで」ガチャッ


提督「龍驤か」


龍驤「司令官も戻ってたんやね」


朝霜「うへへへへ…」


龍驤「朝霜は司令官の膝に座ってんのか」


提督「これは中々良いかもしれない。適度に仕事も捗るしな」


龍驤「仲が良いのはええことやね。その調子で頑張っていこな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

プルルルルル…


提督「内線か、もしもし?」


提督「…そうか分かった」ガチャッ


龍驤「どないしたん?」


提督「今度はH幹部さんが来てくれた。話をしてくる」


朝霜「……」


提督「そんな顔しないでくれ。続きはまたいつでも…」


龍驤「それやったら今夜朝霜も一緒にどう?」


提督「俺は構わないが…」


龍驤「決まりやね、朝霜もそれでええ?」


朝霜「仕方ねぇな、それで許してやるよ」


提督「…すまない、じゃあ行ってくる」

ーー


H幹部「見学会の設備や何かの建築関係はこっちに任せなさい。資金援助はできないけど、殆ど無料でやってくれる業者を紹介するわ」


提督「いいんですか?」


H幹部「代金はこっちで払っておくからよ。あんたは簡単にお金を受け取っちゃいけない立場だって理解しなさい」


提督「…すいません」


H幹部「まぁでも一時期と比べれば成長してるのは褒めてあげる。幹部も言ってたわよ」


提督「幹部さんが?」


H幹部「ここに艦娘を着任させたいって話よ。流石は提督君だって褒めてたわよ」

H幹部「あと確認しておきたいのは見学会の実施スケジュールね。どれくらいの頻度を予定してるの?」


提督「月に一度くらいで…」


H幹部「いきなりそれは無理。初めは二ヶ月とか期間を置きなさい」


提督「はい…」


H幹部「ここの子達は見られることに慣れてないんでしょ?艦娘のケアも考えたスケジュールにすべきよ」


提督「分かりました」


H幹部「あと、それと……ここに来る艦娘なんだけど…」


提督「何か…?」


H幹部「安価」


下1~3高コンマ H幹部の台詞や行動など

H幹部「かなりの女好きらしいわよ」


提督「それは…恋愛対象が女性ということ……?」


H幹部「そこまでは知らないわ。ただ春雨みたいなのが来るかもって警告よ」


提督「春雨…!!」ゾワッ


H幹部「あれはヤバいわよ。ホモの私でも捕まったらどうなるか…想像しただけで悪寒が走るわ」


提督「警告、感謝します!」


H幹部「幹部も厄介な子をまだ抱えてるみたいね…」


ーー

始まりました、よろしくお願いします


コメントなどあればお願いします

ーー


提督「いよいよ幹部さんの所から新しい艦娘が来る日だが…」


龍驤「その子は女の子好きってこと以外に情報は無いん?」


提督「詳しくは聞かなかったからな…」


龍驤「どんな子が来ても受け入れる準備はできとるからええけど」


提督「幹部さんの所に居たということは、一筋縄ではいかないだろうな」


龍驤「ただこっちの人員を増やしたいだけの可能性もあるで」


提督「確かにそうかもしれない」

龍驤「司令官はどっちやと思う?」


提督「半々と言ったところか。部屋が余っているのは事実だからな」


コンコン


龍驤「お、噂をしてたら来たみたいやね」


提督「丁度君の話をしていたんだ、入ってきてくれ」


「……」ガチャッ


下1~3高コンマ やってきた艦娘の名前を

Z1「グーテンモルゲン、提督」


提督「君はレーべレヒト・マースだね」


Z1「そうだよ、僕は幹部さんからここに来るのはどうかなって紹介されて来たんだ」


龍驤「練度はどんなもん?」


Z1「改二にはなってるよ。戦闘でも役に立てると思うな」


龍驤「それは頼もしくてええね」


提督「そこまで戦闘機会は無いかもしれないが、戦力はあって損は無い」

提督「さてレーべレヒト・マース…」


Z1「レーベでいいよ」


提督「…レーベ、君は何があってここに来ることになったんだ?」


龍驤「幹部さんから詳しく聞いてないから、できたら教えて欲しいんよ」


提督「もちろん言いたくないのならそれで良い。君を拒否することはしない」


龍驤「どう、レーベ?」


Z1「安価」


下1~3高コンマ レーベの台詞など

Z1「…僕はね、女の子が好きなんだ」


龍驤「やっぱり…」


提督「それは同性が恋愛対象ということかい?」


Z1「ううん…そうじゃない」


龍驤「え、どういうこと?」


Z1「僕は自分の性別が分からないんだ」


龍驤「あ、それって…」


提督「聞いたことがある。体と心の性別が一致しないという…」


Z1「うん。僕の心は男…なんだと思う」


龍驤「そこも含めて分かれへんって言うてるんやね」

Z1「前に居た鎮守府の提督は女性だったし、周りに男の人が居なかったんだ」


Z1「幹部さんの所に行けば何か分かるかと思ったけど、あそこは鎮守府じゃない。僕の望む場所じゃなかったんだ」


龍驤「それでウチらのとこに来たんか」


Z1「提督、僕は男して生活しても良いのかな?」


提督「勿論だ」


龍驤「ほな制服も変えた方がいい?」


Z1「いいのかい!?」


提督「デザインは大きく変わらないようにズボンのものを用意しよう」


Z1「ありがとう提督!凄く嬉しいよ!」



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


漣「この前横須賀組と合流記念で歓迎会をした所ですが、新人が来る度に集うのが我々の伝統でもあります」


青葉「写真係は青葉にお任せ下さい!」


漣「青葉さんよろしくお願いします。それではレーベさんの着任をささやかにですがお祝いさせて頂きます」


漣「それでは…乾杯!」


「「乾杯!!」」


漣「まだ仕事がありますのでお酒はありませんが、好きに食べて好きに飲んで下さい」


漣「レーベさんとお話しをしたい方は是非色んな話をしてあげて下さいね」


提督「レーベの様子はどうだ?」


漣「皆さんと打ち解けてるみたいですね」


提督「それなら良かった」


漣「体では無く心が男だと。これは確かに厄介かもしれませんね」


提督「そうだな…」


漣「足りないもの組のほとんどはご主人様とお風呂に入ったことがあります。普通ならあり得ませんが、ご主人様がロリコンだから成立したんです」


漣「目の前に雲龍さんの爆乳があったら興奮するのが普通の男なんですぜ」


提督「そうか…」


漣「脱衣所とかそういうのはご主人様と一緒に使うことになりそうなので、覚悟しといて下さいね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


皐月「ねぇレーベ、話は聞いたよ」


Z1「君はこの鎮守府の秘書艦の皐月だね」


皐月「秘書艦なのは名前だけ。僕が一番強いから街の人も納得してくれるって」


Z1「それはそうだね」


皐月「司令官の大切な人は龍驤さんと朝霜。あとは霞も…かな?」


Z1「さっき少し話したからどんな人かは知ってるよ」


皐月「それなら良かった!」

皐月「でさ、ここからが本題なんだけど…」


Z1「うん?」


皐月「誰のオッパイが気になった?」


Z1「……」


皐月「司令官はさ、貧乳というかまな板に興奮する特殊な人だからこういう話ができないんだ」


皐月「僕はね!!ちっぱいも爆乳も全部好き!!」


皐月「少し汗ばんだ貧乳を舐めたいし、爆乳の間に頭を突っ込んで匂いを嗅ぎたい!!」


皐月「レーベは…どんなオッパイが好き?」


Z1「安価」


下1~3高コンマ レーベの台詞や行動など

Z1「ぼ、僕は…おっきい……オッパイ…かな…」


皐月「そうだよね、心が男の子だったら大きいオッパイは大好きだもんね!」


Z1「ちょ、ちょっと皐月…!」


皐月「そんな恥ずかしがらなくても大丈夫。ここはそういうのにはオープンなんだ」


Z1「え…?」


皐月「後で教えてあげるけど、司令官と龍驤さん達がエッチしてる動画も自由に見れるんだよ」


Z1「正気かい!?」


皐月「うんうん、そのリアクションも久しぶりだね」

皐月「着任祝いってことで…雲龍さ~ん!」


雲龍「何かしら?」どたぷん


Z1「ぅひ……っ」


皐月「レーベが大っきいオッパイが大好きなんだって!触らせてあげてよ!」


雲龍「いいわよ」


Z1「え、え、え……」


雲龍「私の部屋で好きなだけ触らせてあげる」


皐月「良かったねレーベ!」


Z1「お、オッパイ…大きい……凄い…?」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

雲龍「歓迎会が終わったら私の部屋に来るといいわ」スタスタ


皐月「良かったねレーベ!」


Z1「……」


皐月「レーベ?」


Z1「ご、ごめん…興奮しちゃって……ちょっと下が…」モゾモゾ


皐月「あ…下着はどっちの着てるの?」


Z1「男物。だから濡れたりは大丈夫だけど…ちょっとトイレに行ってくるね」


皐月「あ、トイレは司令官が使ってる方でいいと思うよ!」


Z1「うん、ありがとう」

ーートイレ


Z1「ふぅ、しっかりしないと。僕は着任してきたばっかりの新米なんだ」


Z1「男として扱ってくれるのは嬉しいけど、それに甘えてちゃいけない。僕にもできることは…」


~~


Z1「ん…何の音だろ?司令官はまだ会場に居たのに…」


潜水新棲姫「漣…あっ……激し…」


Z1「え!?」


漣「もうちょっと…我慢……」


潜水新棲姫「あ、ぁぁ……」


Z1「なんでトイレでシてるの…!?」

Z1「っていうか…この音……」


潜水新棲姫「んんっ…あっ!」


漣「静かに…」


Z1「え…まさか漣に生えてる!?」


Z1「もしかして僕の仲間だったの?ならそう言ってくれても良かったのに…」


潜水新棲姫「い、い、ぃ…イク……」


漣「もう少し…我慢……」


Z1「どっちにしろ刺激が強いよ…僕とんでも無い所に来ちゃったのかな…?」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

潜水新棲姫「ぁ……出て…るぅ……」


漣「もう少し…このまま……」


潜水新棲姫「トイレで…だなんて……ぁ…」


漣「興奮してるのは…誰なんですかね……」


潜水新棲姫「そん…な…」


漣「ほら……続きは部屋で…」ジャー


潜水新棲姫「やぁ…揺らすなぁ……」ガチャッ


パタパタパタ…


Z1「……」

Z1「す…凄かったぁ……最後まで…聞いちゃった…」


Z1「後で漣には話を聞くとして……この後…雲龍さんの所に…」


Z1「僕…興奮し過ぎて死なないかな……?」


Z1「今でも…凄く興奮してて……ドキドキが止まらないよぉ…」


Z1「ふぅ…落ち着こう。いつまでもこんなのじゃいけない」


Z1「ちゃんと自分にできることはして、その上で……うん」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


Z1「一旦部屋に戻って…荷物を整理して心を落ち着けよう…」


翔鶴「あらレーベ君…よね?」


Z1「翔鶴…さん?」


翔鶴「そうよ、名前を覚えてくれて嬉しいわ」


Z1「……」


翔鶴「私はこの後仕事があるから行かないといけないけど、またお話ししましょうね」


Z1「ねぇ…仕事って……?」


翔鶴「広報の仕事よ。テレビの収録とラジオの…」


Z1「やっぱりそうだ!貴女は白鶴さんだ!」


翔鶴「あら、知ってくれていたのね」

Z1「僕ずっと聞いてたんです!握手して下さい!」


翔鶴「ええ喜んで」ギュッ


Z1「わぁぁ…!白鶴さんまで居るなんて、横須賀鎮守府って凄い所なんだ……」


翔鶴「レーベ君、私はここに呼ばれたんじゃなくて、提督に着いてきただけなのよ」


Z1「ええぇ!?」


翔鶴「白鶴まる。は前の鎮守府で録音してたの」


Z1「凄い…凄い!!ここの鎮守府も提督も、こんなにスケールが大きいだなんて!」


翔鶴「提督がそういう人なの。誰も差別することなく、皆で足りないものを助け合ってきたの」


Z1「足りないものを…」


翔鶴「きっと貴方の力が必要な時が来る。その時は皆んなを助けてあげて」


Z1「…はい!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


暁「随分長かったわね。お腹でも痛いの?」


Z1「ううん…大丈夫」


暁「新入りだからって遠慮しちゃダメよ!」


Z1「暁は頼りになるね…」


暁「そうよ!なんたって私は…」


レ級「暁~」


Z1「レ級!!」


レ級「慌てるな、あたしは味方だ」


Z1「…どうやらそうみたいだね」


レ級「あたしって相当嫌われてんだな。艦娘で初見の奴って大体こんな反応だ」


暁「レ級といえば凶暴凶悪の深海棲艦で有名だから仕方ないわ」

Z1「…それでレ級はどうしたんだい?」


暁「ちょうどいいから紹介しておくわ。私の恋人のレ級!」


Z1「……は?」


レ級「やっぱりこのリアクションだな」


暁「普通は信じられないと思うわ」


Z1「あ…あのレ級と……恋人…?」


暁「ここは誰とどんな恋愛をしても自由なのよ!」


レ級「自由っていうか誰も気にしないって感じだな」

暁「女の子同士付き合ってもいいし、体だけの関係も有り」


Z1「そんな不純な…」


レ級「それを決めるのは本人達だ。周りがどうこう言える権利は無い」


暁「そういうことよ!」


Z1「…僕は今まで凄く小さな世界に居たみたいだ。それくらいショックを受けてる」


レ級「人間が変なルールを作るから不純とか変な言葉があるんだよ」


暁「社会にはある程度のルールは必要よ。ここはそれが他と違うだけ」


レ級「ふぅん…」


暁「困ったことがあったら何でも言いなさい!この暁が解決してあげる!」


Z1「ありがとう、凄く心強いよ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー後日


提督「わざわざ来て下さらなくても、呼び出してくれれば…」


幹部「いや、そういうのは私の性に合わないからね」


龍驤「訓練の見学場の建設はもうすぐ始まるって。これも幹部さんのお陰やね」


幹部「提督君のアイデアが良かったからだよ。ちゃんと案を練っていたし、流石と言ったところかな」


提督「恐縮です」

幹部「さて、今日ここに来たのはもう一つ目的があるんだ」


提督「何でしょうか?」


幹部「レーベ君はどうなったかな。ちゃんとここに馴染めているかい?」


幹部「心配はしていないがやはり気になってね。どうかな、レーベ君はやっていけそうかい?」


龍驤「本人から聞いた方が幹部さんも安心してくれるんと違うかな」


提督「そうだな。レーベを呼んで来ますので少しお待ち下さい」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


Z1「僕は元気だよ。ここの皆とも仲良くしてる」


幹部「そうみたいだね。顔を見れば良く分かるよ」


Z1「でもね…一つ心配なことがあるんだ。僕はここに居ていいのかな?」


幹部「勿論だよ」


Z1「良かった…こんな天国みたいな所、他に無いに決まってる。僕は本当にここに来て良かったと思ってるんだ」


幹部「うんうん、やはりレーベ君をここに連れて来たのは正解のようだね」


Z1「ありがとう幹部さん。お礼を言っても言い切れないくらい感謝してる!」

Z1「あ、それとね。皐月と凄く仲良くなったんだ」


幹部「皐月君とかい?彼女は普通の艦娘の筈だが…」


Z1「心の性別は違うけど同士なんだ。好きなものを存分に語り合える仲間ができたんだよ!」


幹部「それは素晴らしいね」


提督「新しい制服も馴染んできたみたいだな」


Z1「そうだよ!ずっとスカートが嫌で…そういう所も感謝だね」


幹部「レーベ君がこんなに明るい表情で話してくれるとは…提督君、私からも礼を言わせてもらうよ」


提督「自分は特別なことはしてません、ありのままのレーベを受け入れただけです」



幹部「それが素晴らしいんだ、うん……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

幹部「そうだ忘れる所だった。見学会に夜の部を作ってはどうかと聞かれていたんだね」


提督「はい。設備さえできてしまえば、夜間演習も見学できます」


幹部「夜間演習をやるのは問題無い。だがその時に参加させたい艦娘が居るんだ」


提督「それは構いませんが、何かあるんですか?」


Z1「幹部さん、それってあの子の事?」


幹部「そうだ、瑞鳳君のことだよ」


龍驤「その子も訳ありなんやったらここに着任してもらったら?」


幹部「私もそう思ったんだが、ここには相性の悪い子が居るから難しいんだよ」

幹部「瑞鳳君は簡単に言えば目が光に敏感なんだ。夜になってようやく普通に生活できるレベルでね」


Z1「昼間はずっとゴーグルを着けて生活してるんだ」


龍驤「相性の悪い子っていうたら…」


提督「…陽炎」


幹部「全身金色の陽炎君を昼間に見てしまえば、最悪入院もあり得る。だから着任は躊躇ったんだ」


龍驤「少しずつ慣れていって、最終的にここに着任できたらええなくらいにしといたらええんと違う?」


幹部「そうだね、だから夜間演習の時だけでもいいから瑞鳳君の面倒を見てくれるかい?」


提督「はい、喜んで」


幹部「よし決まりだ。瑞鳳君にはそう伝えておくよ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「訓練も頑張って偉いなぁ」


Z1「ここに慣れる為にもちゃんと体を動かさないといけないから」


龍驤「その調子で頑張ってな」


Z1「うん……」チラッ


雲龍「……訓練も終わったし部屋に戻るわね」


龍驤「お風呂はええんか?」


雲龍「後にするわ」


龍驤「そうか…ほなレーベは?」


Z1「僕は提督が入る時に合わせるからもう少し後かな」


龍驤「分かった、ほな今日もお疲れ様」


Z1「……」

ーー雲龍の部屋


Z1「あぁっ…はぁぁぁ……凄いよぉ…」


雲龍「貴方は心が男というなら、周りが艦娘だらけのこの状況は悶々としてしまうはず。ならそういう気分になったら私が発散してあげるわ」


Z1「雲龍さんの谷間…汗……凄くエッチな香り…」クンクン


雲龍「匂いを嗅ぐだけでいいの?」


Z1「……あ”っ…!!」ビクビク


雲龍「軽く揉むだけで気持ち良くなるなんて」


Z1「しゅごい……ここは天国…もう死んじゃいそぉ……」


雲龍「ふふ、そこまで言ってくれるのは嬉しいわね」


Z1「ここは僕にとっての理想郷だ……もうここで死んでもいい…」


ーー

レーベ君


コメントなどあればお願いします

ーー


龍驤「見学会で使う建物やけど、完成にはそこそこ時間が掛かってしまうらしいわ」


提督「こんなにも手続きが多いとはな…」


龍驤「前やったら孫さん経由で話は通って、すぐに工事やったけどそうはいかんわな」


提督「孫さんや街の権力者と仲良くできていたのが大きかった」


龍驤「横須賀は大きな街で人も沢山住んどる。何もかも前と違うね」


提督「以前が特殊だったと思おう。工事だって発注してすぐに始まらないのが普通なんだ」

龍驤「でもその間で準備できることをしといたらええねん」


提督「見学会のスケジュールや夜間演習の件だな」


龍驤「準備期間を貰ったと思っとこうや、な?」


提督「そうだな…」


コンコン


龍驤「おっと誰か来たか。ええよ、入ってきて」


ガチャッ


S朝潮「……」


提督「朝潮…」


S朝潮「安価」


下1~3高コンマ S朝潮の台詞やその他行動など

S朝潮「私も見学会の演習に参加したいのですが、よろしいですか?」


提督「朝潮が…」


龍驤「その気持ちは嬉しいけど、人前に出ることになるんやで?」


S朝潮「それが目的なんです。直接でなくとも人と触れ合えば自分の方向性が見えるかと思ったんです」


龍驤「そういうことやったらええわな、司令官」


提督「……」


龍驤「え…あかんの?」


提督「俺は…」


S朝潮「司令官、許可できない理由を教えて下さい」

提督「龍驤は覚えていないか?大演習の時に朝潮が取り乱して…」


龍驤「…覚えてるよ。でもあれは島風提督のせいで…」


S朝潮「申し訳ありません。あの人の名前を出さないで下さい」


龍驤「…前に朝潮がああなったのは、人前に出たのが原因と違うやろ?」


提督「見学会は事前に名前を控える形になるかは分からない。不特定多数が見れる状況になる可能性がある」


提督「そうなった時、あの男がここに来ないとは断言できないだろう」


龍驤「……」


提督「俺はもう二度と朝潮に傷付いて欲しくない、傷付けさせないと決めてんだ」


提督「だから…今の時点で参加は許可できない」


S朝潮「安価」


下1~3高コンマ S朝潮の台詞やその他行動など

S朝潮「では対策を考えます、勿論一緒に考えて貰えますよね?」


提督「……」


S朝潮「司令官、私も前に進みたいんです」


龍驤「うん、ええよ一緒に考えよな」


提督「龍驤…」


龍驤「朝潮が前に進みたいって言うてるんやからそれを手伝ったるのが提督やろ?」


S朝潮「お願いします司令官」


提督「分かっ…た」

龍驤「そうや、この話はまた今夜にしよか」


S朝潮「夜ですか?」


龍驤「うん、夜に司令官の部屋に来て。ウチもおるから」


提督「龍驤…」


S朝潮「…夜ですね、分かりました」


龍驤「前に進まなあかんのは朝潮だけと違うからね。また夜に会おな」


S朝潮「はい、楽しみにしています」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー会議室


漣「見学会のスケジュールですが、主になるのは訓練の見学です。その後地元の人との交流ができればと」


提督「その交流内容が料理…か」


漣「これなら間宮さんという特殊な艦娘が、どういう仕事をしているか分かりやすくないですか?」


提督「間宮さんは向こうから横須賀までついてきてくれた。戦うことはできなくとも立派な艦娘には違いない」


漣「間宮さんには許可を取っていますが、鎮守府の食堂が使えるかは微妙です」


提督「食堂以外では無理なのか?」


漣「衛生面で不可能だそうです」


提督「そうか…」

漣「後は警備をどうするかですね。不審物の持ち込みを防ぐために持ち物検査は必須でしょう」


提督「そうなると検査場も必要か…」


漣「ご主人様、これは思ってるより大変そうですな」


提督「だがやると決めたんだ。一つずつ問題を片付けていこう」


漣「ガッテンです」


提督「不可能なことでは無いんだ。根気よくやれば求めている結果はついてくる」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


S朝潮「……」


Y子「さっきからどうしちゃったんだろう朝ちゃん…黙り込んじゃってさ…」


Y子「あたしに何かしてあげられないのかな?いや、きっとあるはず…」


Y子「朝ちゃん、あたしにできること何かあるよね!?」


S朝潮「……」


Y子「もしかして怒ってる?何かしちゃった…?」


Y子「あ、朝ちゃん……」

S朝潮「……もう!」ピコッ


Y子「ぁふっ」


S朝潮「そんなにわたわたしないで下さい、気になって仕方ないです」


Y子「どこからピコハン出したのさ…」


S朝潮「心配してくれるのは嬉しいですが、そこまでされると逆効果です」


Y子「でもあたしは朝ちゃんが気になって…」


S朝潮「それならそうと言って下さい」


Y子「朝ちゃんが気になる!何かあったの!!」


S朝潮「何もありません、放っておいて下さい」


Y子「朝ちゃぁん……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

S朝潮「…分かりました、本当のことを言います」


S朝潮「首を吊るなんてことはもうしないと誓っています。でもちょっとだけ…不安に思ってるんです」


Y子「それだけは絶対ダメ!!」


S朝潮「頭では分かっているんです。でも死ねばどれだけ楽になるかを知ってしまったんです」


Y子「嫌だ…そんなこと言わないで……」


S朝潮「…楽になるだけ。ほんの一瞬苦しみから逃れる為に私は何人もの人を不幸にしました」


S朝潮「Y子さん、私はそれを貴女に教えられました。だからもう自分から死ぬだなんてことはしません」


Y子「朝ちゃん……」

S朝潮「その為に対策というか、これからどうするべきなのかを一緒に考えて下さい」


Y子「うん、うん!」


S朝潮「…カミサマのくせに随分と必死ですね」


Y子「それはお姉ちゃんとかアイツの話しで、あたしはそこまでの力は…」


S朝潮「とにかく私にとってY子さんはそういう風に見えてるんです。だから私くらい助けられますよね」


Y子「分かってるよ、朝ちゃんを不幸する奴が居たらあたしが消してやる」


S朝潮「…Y子さんとはもっと早くに出会いたかったです」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

S朝潮「…司令官が心配しているのは私が突然激昂することです」


Y子「あの男を消せば良いの?」


S朝潮「そうとも限りません。例えば…幸せそうなカップルや親子を見ても大暴れする可能性はあります」


Y子「どうして…?」


S朝潮「目の前で他人が幸せそうにしてるのを見ると殺したくなるんです」


Y子「朝ちゃん…」


S朝潮「霞さんの薬を飲んでいればマシですが、効果が切れている時だとどうなるか分かりませんね」


Y子「他人が…」


S朝潮「ここの皆さんは大丈夫ですよ。私の事を知ってくれてどういう人達かは良く知ってますからね」

S朝潮「怒りの感情というかスイッチをコントロールできるようになれば良いと思うんです」


S朝潮「Y子さん、どうすれば良いでしょうか?」


Y子「あたしに…聞いてるの?」


S朝潮「目の前に頼れそうな人がいるのに、頼らないのは勿体ないじゃないですか」


Y子「うん…あたしでよければ答えるよ」


Y子「安価」


下1~3高コンマ Y子の台詞やその他行動など

Y子「怒りを食欲に変えるトレーニングとか…?」


S朝潮「分かりました、もう二度とY子さんには相談しません」


Y子「朝ぢぁぁぁんんんん!」


S朝潮「冗談ですから、そんな顔しないで下さい」


Y子「だって…」


S朝潮「怒りを何かに変換できれば私はこんな事にはなっていません」


Y子「そうだよね…朝ちゃんは苦しみを別のものに変換できなかったから、苦しみ続けた…」


S朝潮「私が感じた痛みや絶望の一割でも、他の感情や何かに変換できれば自殺なんてしませんでした」

Y子「ごめん、ごめんね…」


S朝潮「何度も言ったじゃないですか、Y子さんは悪くないんです」


Y子「でも…」


S朝潮「こんな私を心配してくれるだけで嬉しいんです。ありがとうございますY子さん」


Y子「あたしはお礼を言われたいんじゃなくて、朝ちゃんを助けたいの…」


S朝潮「その気持ちだけ頂いておきます」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

S朝潮「……ふふふっ」


Y子「…?」


S朝潮「こうやってふざけた会話をしてるだけで、難しいことを忘れられてスッとします」


Y子「あ……ならさ、朝ちゃんができなかった普通で、当たり前な日常を毎日過ごさせてあげる」


S朝潮「普通な毎日…憧れますね」


Y子「それこそ怒りなんて感じる暇も無いくらいに。当たり前の日常ってそうなんだよ!」


S朝潮「多分そうなんでしょうね。私が知っているのはあの男とクズの家と塀の中…」


Y子「だからぁ~~!そういうのはやめてって!」


S朝潮「これは割と真面目です。私は司令官の元で過ごせたのはごく僅かですから」


Y子「それは…」

S朝潮「『あっちで』起こったことはノーカンですよね?」


Y子「それは私からは何とも…」


S朝潮「だから私は普通に憧れてるかもしれませんね。朝起きたら顔を洗って支度をして司令官の所へ…」


S朝潮「…そういえばそろそろ司令官の部屋に行く時間ですね」


Y子「もう行っちゃうの…?」


S朝潮「また私とお話しして下さい。Y子さんを見てると飽きなくてとても楽しいです」


Y子「うん…ずっと待ってるから」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

Y子「朝ちゃん……」


「きひひ、あんなのの何がいいんだか」


富士「貴女には一生分からないでしょうね」


Y子「…コイツ、こんな姿になっても悪態つけるんだ」


「お前らこそよくもこんな姿にしやがって。あたしを舐めるとどうなるか教えてやるからな」


Y子「お姉ちゃ~ん、ゴスロリドレスを着た気持ち悪い羊のぬいぐるみが喋ってるよぉ~」


富士「あら、それはいけないわ。ふんっ」ブンッ


「ぎゅっ!?」


Y子「ぬいぐるみを壁に投げちゃダメだよぉ~」


富士「あら、つい投げちゃったわ」


「お…覚えてろよ……!」

ーー


S朝潮「夜に司令官の部屋に来いということは、普通ならそういうことを考えます」


S朝潮「私は龍驤さんと司令官の仲を引き裂くことはしたくありませんでした。だから司令官とは一線を超えることはありません」


S朝潮「ですが司令官も龍驤さんも変わりました。朝霜が間に入ったり漣と三人で…」


S朝潮「部屋に龍驤さんも居ると言っていました。まさか私と一緒に…?」


S朝潮「何を考えているのかは分かりませんが、とにかく中に入るしかありません」


S朝潮「…失礼します」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

「なぁ……んふふ…」


S朝潮「…部屋の外まで龍驤さんの惚気た声がします。いい雰囲気みたいですね」


S朝潮「龍驤さんには司令官が必要ですしお似合いです。やっぱり…私は間に入るべきではありません」


S朝潮「朝霜にも今度言っておきましょう。龍驤さんと司令官は二人でいるのが一番です」


S朝潮「司令官も龍驤さんも幸せそうで何よりです。朝潮は……これで失礼します」スッ


S朝潮「……」スタスタ

S朝潮「…幸せって何なのでしょうか。明日殺されてもおかしくなかったあの時と比べれば今は幸せと言えます」


S朝潮「私は幸せではありません。けど幸せかどうかの定義に当て嵌めると私は幸せに分類されるのでしょう」


S朝潮「これのどこが幸せなんでしょうかね」


S朝潮「せめて私にも心や体を許せる相手が居たら…」


S朝潮「…ここでY子さんの顔が思い浮かぶのはどうなんでしょう」


S朝潮「体はともかく心は許せます。あんな冗談はY子さんくらいにしか言えません」


S朝潮「司令官は……」


S朝潮「…いえ、なんでもありません。今日はもう寝て明日に備えましょう」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー翌日


龍驤「なぁ朝潮、昨日は…」


S朝潮「体調が優れなかったので部屋に行くのは遠慮しておきました」


龍驤「そうか…理由があったら良かったけど…」


S朝潮「それでは訓練に参加してきます」


龍驤「うん…」


S朝潮「大丈夫ですよ龍驤さん。私は司令官を取ろうだなんて思ってません」


龍驤「え…?」


S朝潮「龍驤さんは司令官と幸せになって下さいね」


龍驤「違う、朝潮違うねん!ウチらはな……」


S朝潮「……」スタスタ


龍驤「あぁ待って…朝潮……行かんといて…」

Y子「朝ちゃん!」


S朝潮「おはようございますY子さん」


Y子「朝ちゃんさ、訓練が終わったらあたしの所に来てくれない?」


S朝潮「Y子さんの所に?」


Y子「よくお姉ちゃんと一緒に居る所あるでしょ?あそこに来てね!」


S朝潮「はぁ…」


Y子「絶対だからね!待ってるよ!」


S朝潮「何かあるんでしょうが気になりますね…ですが今は訓練が優先です」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー


S朝潮「なんだか今日は随分と早く訓練が終わった気がします…」


S朝潮「Y子さんの所にはもう行っても大丈夫なのでしょうか?」


S朝潮「…考えてても仕方ありません。早く行きましょう」


S朝潮「何かを用意しているなら待てばいいだけですが…何を用意してるのかまるで分かりません」


S朝潮「何かを私に渡す?それともただ話がしたいだけ?」


S朝潮「答えが分かりません……」

S朝潮「あの、Y子さん…?」スッ


Y子「お姉ちゃん、これでどう?」


富士「ええ、飾り付けはそれで良いと思うわ」


「こんな子ども騙しで喜ぶわけないのに」


富士「それは本人じゃないと分からないわよ」


「そもそも誕生日を勝手に決め付けてる時点で終わりだって」


Y子「朝ちゃんにはちゃんとした誕生日はあった。けどそれは過去に触れることになる」


富士「あの子にとってそれは一番触れてはいけないこと。なら新しく作ってあげれば良いのよ」


「きひひひ、あたしの力を使えば朝潮の本当の誕生日くらい一発で分かるけど?」


富士「余計なことはするんじゃないわよ」

Y子「…よし、準備終わり!後はもう何も無いよね?」


富士「クラッカーも用意したのよね」


Y子「そ!これで朝ちゃんを驚かせて、サプライズバースデー!」


「だからぁ、勝手に誕生日を決められて嬉しい訳が…」


Y子「ふんっ!!」ブンッ


「ぬぁっ!!」バスンッ


富士「大人しくしてないからそうなるのよ」


S朝潮「……ふふふ」コソッ


S朝潮「Y子さんって本当面白いですね。肝心な時に少しぬけてるというか」


S朝潮「仕方ありませんね、Y子さんの為に沢山驚いてあげましょう」


S朝潮「誕生日を祝われるなんて…生まれて初めてですから」


ーー

明日は休みです


コメントなどあればお願いします
あと特定の名前があった方が良い登場人物が居たら教えて下さい。今のままでも良さそうなら特に変えません

ーー演習場


金剛『いきマスよ榛名!』ザザッ


榛名『はいお姉さま!』ザザザッ


幹部「緊張しなくても良い、失敗して当然だと思っていいからね」


金剛『ノンノン、やるからには成功させマース!」


榛名『榛名は大丈夫です!』


幹部「やる気は素晴らしいが、空回りしてはもとも子もないよ」


提督「気合いを入れるのはいいが、入れ過ぎは注意だ」


金剛『了解デス!』

提督「旧大本営が作っていた新型主砲…どんなものなんでしょうか」


幹部「金剛型の主砲である35.6cm砲を連結させ、より強力な砲撃を行う仕組みになっているそうだ」


提督「35.6+35.6で71.2cm砲相当の攻撃力…」


幹部「実際にはそうはならないだろう。だがある程度の威力は見込める」


提督「旧大本営は…これを傀儡に搭載する予定だったんですね」


幹部「改二でない金剛型しか使えないということはそうなんだう」


提督「金剛は錬度は改二に届いていますが、まだ改装が終わっていませんでした」


幹部「榛名君はそもそも錬度が足りていなかった」


提督「…今はテストの結果を見守りましょう」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


金剛「提督!あんなの実戦じゃ使い物になりまセーン!」


榛名「命中率が一割以下…」


提督「威力は凄まじかったが、当たらなければな…」


幹部「いや、テストは成功といえるね」


金剛「なぜデスか!?」


幹部「金剛型二隻に積み、連結して使わなければ真価を発揮しない主砲。命中精度が良くてもそんなものは実戦では使い物にならない」


榛名「それはどういう…」


幹部「私はこれを見学会の演習で使って欲しかったんだよ」

幹部「こんな凄い主砲があるから、金剛君と榛名君は改二で無くともここに居る」


幹部「二人はこの横須賀に無くてはならない存在だ。胸を張ってそう言えるだろう?」


金剛「でも見学会に来た人を騙すことになりまセンか?」


幹部「威力が凄いのは事実だ。何も嘘は言っていない」


提督「…幹部さんのお気持ちはとても嬉しいです」


幹部「二人ともわざわざありがとう。その主砲は単独でも使えるから、よければ訓練でも使ってくれても良い」


榛名「ありがとうございます…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤「さっきは凄い音させとったなぁ」


金剛「ハイ、音と威力は凄かったデスけど、命中精度に問題有りデス」


龍驤「それでも演習でやったらええ感じになるんと違うか?派手でカッコいいのが目的やし」


金剛「本当にそれでいいんデスかね…」


龍驤「金剛が言いたいことは分かるよ。でも地味~な訓練ばっかりやと受けが悪いねん」


龍驤「戦艦の力強さと派手さ。これを象徴したかのような装備はええと思うよ」


金剛「そう割り切った方がいいんデスかね」


龍驤「そうそう、難しいことは考えれん方がええよ」

金剛「私はそれでいいですけど、榛名が心配デス」


龍驤「自分が弱いからって…そう思ってしまうやろね」


金剛「榛名は優しい子デス、誰かを傷付けるのが苦手なんデスよ」


龍驤「ウチらは艦娘や、そんな事は言うてられへん」


金剛「ンン…」


龍驤「けど、それは榛名のええ所でもある。考え過ぎへんようにフォローしたろか」


金剛「私もご一緒しマス!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

霞「あら、珍しい組み合わせね」


龍驤「これから榛名のとこ行こうかと思ってな」


金剛「妹をフォローするのは当然デス!」


霞「丁度良かったわ、お姉さまなら一人で演習場に居るみたいだから先に行ってて」


龍驤「霞も来るんやろ?」


霞「準備が終わったら行くわよ」


金剛「なら先に行ってますヨ!」


霞「ええ、お願いするわ」

ーー演習場


榛名「はぁ、はぁ……」


榛名「これじゃダメです、もっと精度と装填を…」


榛名「あと回避と命中と速度……やることが多いです」


榛名「でもこれは仕方がないこと。榛名が弱いから…」


榛名「このままじゃ霞ちゃんだって満足に守れません。逆に守ってもらうことになるかも…」


榛名「そうなったら榛名は終わりです。艦娘を辞めなければいけないでしょう」


榛名「榛名は金剛型戦艦。戦艦は強くなければ意味が無いんです!」


榛名「…もう一回!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

金剛「榛名ーー!」ザザザッ


榛名「お姉さま……?」


金剛「水臭いですネー、特訓なら誘って下サイ!」


榛名「でもお姉さまは練度は十分…」


金剛「あのじゃじゃ馬を乗りこなせないなら練度なんか関係ありまセン!特訓あるのみ!」


榛名「お姉さま…」


金剛「さぁ榛名!この主砲を我が物にするのですヨ!」


榛名「はい!」

ーー


金剛「ヒィ……」


榛名「は…榛名は……」


龍驤「お疲れさん。倒れるまで訓練やなんて根性あるなぁ」


金剛「これくらい…どうってこと…ヒィ…」


榛名「大丈夫じゃ…無い……」


霞「お疲れお姉さま」


榛名「霞ちゃん…!」ムクッ


霞「差し入れで色々持ってきたわよ。勿論金剛さんの分も」


金剛「ベリィ…さんきゅう……」


龍驤「休むときはしっかり休憩せなあかんで~」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

金剛「ふぃぃ~疲れた体に紅茶が染みるネ~」


龍驤「やっぱり紅茶なんやね」


金剛「紅茶は淑女の嗜みデス!」


龍驤「いやまぁ、好きにしたらええけど」


金剛「この鎮守府ではあまり紅茶で語り合える人が居ないのが、唯一の欠点ですネ」


龍驤「飲み物に拘り持ってるのが少ないから、それは仕方ないなぁ」


金剛「全く居ないわけじゃないんデスけどね」

榛名「んんんっ、はぁ……」


霞「ここ、気持ちいい?」  


榛名「そこ、あ、あぁぁ……」


金剛「榛名~マッサージしてもらうのはいいけど、もう少し声はなんとかなりまセン?」


榛名「そんなこと言われて……あぁん…」


龍驤「マッサージが気持ちいいのは分かるけど、完全に喘いどるやん」


榛名「霞ちゃ……マッサー……あぁ……」


龍驤「心も体も癒されとるね」


金剛「声さえ気にしなければ微笑ましいデス」

霞「お姉さまが訓練を頑張るのは止めないわ。でもその分ちゃんと休んで」


霞「体調がおかしかったら止める。精神に不安があってもよ」


榛名「榛名は……」


霞「慌てる必要は無いの。強くなくてもお姉さまには変わりないし、私は気にしない」


榛名「霞ちゃん…」 


霞「私はそのままの榛名お姉さまが好きなの。無茶はしないでね?」


榛名「…はい!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

榛名「…霞ちゃん」


霞「え?」


榛名「今度は霞ちゃんの番ですよ」ギュッ


霞「私は…」


榛名「また徹夜しましたね」


霞「あ、う…」


榛名「あれほど休めって言ってるのに、まだ続けるんですか?」


霞「だって…」


榛名「だってじゃありません。無理して倒れたらどうするんですか」


霞「ごめんなさい…」

榛名「霞ちゃんが榛名を大事に思っている、それと同じくらい榛名も霞ちゃんの事を思っています」


榛名「榛名は訓練を頑張り過ぎない。霞ちゃんはできるだけ徹夜をしない。いいですね?」


霞「はい…」


榛名「それでこそ霞ちゃんです!」


龍驤「なんや、榛名もしっかりしてきたなぁ」


金剛「横須賀に来てから印象が少し変わりましたネ」


龍驤「いい変化もあるってことやね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


秋雲「ポスターの作成を秋雲さんがねぇ」


龍驤「ウチらで作る必要は無いけど、せっかくやったら秋雲にも協力してもらおうかと思ってん」


秋雲「ある程度のデザインは決まってるの?」


龍驤「どこに文字が入ってとか、レイアウトは大体決まってるよ」


秋雲「ん~~」


龍驤「やっぱりあかん?」


秋雲「ぶっちゃけギャラ次第でとしか言いようが無いかなぁ」


龍驤「そうやんな…」


秋雲「秋雲さんの絵は安くないんだよ?サークルS.D.Sの本は毎回売り切れなんだから!」

龍驤「分かった、お金はちゃんと払う」


秋雲「お、いいの?」


龍驤「司令官が出すって言うてた。それでいく」


秋雲「提督のポケットマネーってやつ?大丈夫?」


龍驤「過去にウチらに黙って借金してたことがあるから大丈夫ではないな」


秋雲「うげぇ…そんなの貰えないって」


龍驤「なら奉仕でやってくれる?」


秋雲「ズルいよそれぇ……」


龍驤「ウチらも協力するから、お願いやで」


秋雲「へいへい…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


秋雲「は~い、じゃあ第一回鎮守府写生大会始めるよ~」


龍驤「なんでこうなってん…」


秋雲「龍驤さんがタダでやれって言うからじゃん。全部一人でなんかやりたくないし」


龍驤「手伝って貰うのは申告制にしたら良いやん」


秋雲「そうかもしんないけどさ、意外と絵が上手い人がいるかもしんないよ?」


龍驤「うーん…」


秋雲「龍驤さんは審査員側ね。じゃあ各自描きたいものを自由に描いてきて~」

龍驤「何人くらいに手伝ってもらうん?」


秋雲「最低でも三人。まあ多ければ多いほどいいから何人かは分かんない!」


龍驤「秋雲に任せる以上は文句は言えへんけど…」


秋雲「さぁ秋雲ことオータムクラウドの時間が始まるぞぉ!」


龍驤「えらい楽しそうやね」


秋雲「そりゃこっちが本業かってくらい力入れてるからね!」


龍驤「程々にしといてや…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


秋雲「戦力になりそうなのは初雪と瑞加賀さんかなぁ…」


秋雲「初雪は細かい作業とか背景ができる。瑞加賀さんは前衛的な色使いを期待しよう」


秋雲「それであとは~」


龍驤「どうや秋雲、戦力になりそうなのはおる?」


秋雲「うん、何人かは~ってどうしたのさ?」


漣「前が見えねぇ…」ボロッ


龍驤「漣がちょっとふざけとったからお仕置きしといたんよ」


秋雲「写生大会でふざける…?」

龍驤「コイツな、潜水新棲姫の裸描いとってん」


秋雲「好きなものとは言ったけどさぁ!」


龍驤「しかも人前でや。隠れやんと堂々と描いとった」


秋雲「漣の嫁ちゃんもよくそれを受け入れたよね…」


漣「私が望むならと…二つ返事で…」


龍驤「それもあかん。あの子にも後でよう言うとかなあかん」


秋雲「論理感が少し違うんだろうねぇ」

秋雲「あ、そういえばさ今執務室に提督一人だよね?」


龍驤「そうやけど?」


秋雲「そっちの朝潮。S朝潮が執務室に向かってったよ」


龍驤「朝潮が…」


秋雲「何も無いとは思うけどさ、一応フォローに向かったら?」


龍驤「…ごめん、そうするわ」


秋雲「漣は秋雲さんに任せて!雑用とかしまくってもらうから!」


漣「へぇぇ…」


龍驤「朝潮が司令官と…何も無いやろうけど少し不安やな…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー執務室


龍驤「朝潮…?司令官…?」ガチャッ


提督「……」


龍驤「…なにしてんねん」


提督「いや、俺に言われても…」


S朝潮「喋らないで下さい、動かないで下さい」


提督「……」


龍驤「なんでそんなトキワシティのジムリーダーみたいなポーズやねん」


提督「俺に言われても…」


S朝潮「だから動かないで下さい」


提督「……」

龍驤「…朝潮は司令官を描こうとしてくれたんやね」


S朝潮「はい」


龍驤「それは…」


S朝潮「私は花を知りません」


龍驤「…え?」


S朝潮「木も鳥も動物も。それがどんな色でどんな姿なのかすら知らないんです」


S朝潮「私が知っているのは暗い部屋と牢獄の中。それと司令官です」


S朝潮「私の世界は狭く、偏ったものなんです」


龍驤「ぁ…」

S朝潮「…もう描き終わったので大丈夫ですよ」


提督「なぁ朝潮…」


S朝潮「お疲れ様でした司令官。また後日改めてお礼の品を持ってきます」


提督「そんなのは要らない、俺は…」


S朝潮「出来上がった絵を秋雲に見てもらいます。それでは龍驤さん失礼します」


龍驤「待って朝潮、そのまま行かんといて…」


S朝潮「…失礼します」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー

秋雲「これは思わぬ伏兵だね~朝潮、中々やるじゃん!」


S朝潮「そうですか」


秋雲「これはシンプルに上手い!文句をつける方が難しいね」


S朝潮「なら私もポスター作りに協力するんですね」


秋雲「もち!でもそれは今じゃないかなぁ」


S朝潮「どういうことですか」


秋雲「まずはこの絵を見てもらうべき人が居るんじゃない?」


S朝潮「……」

秋雲「顔の表情とか凄くよく描けてる。これは秋雲さんじゃ無理」


S朝潮「嘘を言わないで下さい」


秋雲「ほんとだって!そりゃイラストなら秋雲さんのが上手いけどさ、それはまた別の話」


秋雲「正直秋雲さんは提督とそこまで親しくないもん。だからこんな絵は描けない」


秋雲「朝潮がどれだけ提督のことを考えてるかよーく分かるね、うん」


S朝潮「……」


秋雲「こっちはなんとかなるんだからさ。ほら、早く提督の所行ってきなよ!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

S朝潮「秋雲さんはああ言っていましたが、この絵には何かが足りません」


S朝潮「それが何なのか言葉にはできません。でもこれは…違う」


S朝潮「足りない…何か………何が…?」


S朝潮「…そうだ、足りなくて当然なんです。私は他の誰よりも足りないものが多い」


S朝潮「そんな私が描いた絵。違和感もあって当然です」


S朝潮「こんな絵じゃ司令官は喜んでくれない。これは処分すべきですね」


S朝潮「…そうです、たかが私が描いた絵なんです」

「足りないものだらけの癖に、何遠慮してるんだか」


S朝潮「貴女…え?富士さんが持ってるぬいぐるみ……?」


「あのカタワの事なんか気にしないで司令官を奪うつもりでいればいいんだよ」


S朝潮「それはできません、龍驤さんと司令官の間には誰も…」


「朝霜は?」


S朝潮「それは…」


「漣とも偶に色々とシてるの知ってる癖に」


S朝潮「あれは違います。三人で仲良く…」


「その三人目に朝潮もなればいいんだよぉ」


S朝潮「私が……」

「残りの二割」


S朝潮「え?」


「それはお前の中にある」


S朝潮「何な話を…」


「アイツが地獄から引っ張り上げる時にお前に力が流れた。お前のその体は作られたもの」


「でも力は体じゃない。魂に紐付いている」


S朝潮「さっきから何を言ってるんですか?そもそもなんでぬいぐるみが喋って…」


「あたしは朝潮の味方。もう二度と悪夢に悩まされることも無くなるよ」


S朝潮「……」


「これから仲良くしようねぇ」


S朝潮「あの悪夢から解放されるなら……」


「きひ、きひひひひひひ……」


ーー

明日はお休みです
あと最近体調が悪いので突然休む時があるかもしれません


コメントなどあればお願いします

ーー執務室


Y朝潮「失礼します、龍驤さんと司令官に…」ガチャッ


提督「どうした?」


Y朝潮「…龍驤さんはどうされましたか?」


提督「少し席を外している」


Y朝潮「そうでしたか…」


提督「何か急ぎか?」


Y朝潮「確認したいことがあっただけです。そこまで急ぐ用ではありません」


提督「そうか…」

Y朝潮「司令官…」


提督「なんだ?」


Y朝潮「そのまま…座っていて下さい…」スッ


提督「お、おい…」


Y朝潮「一分、一分だけでいいので…」ギュッ


提督「……」


Y朝潮「ん…ふふ」


Y朝潮「今だけは私が…司令官を独占……」


提督「……」

提督「なぁ……」


Y朝潮「……」


提督「朝潮…」


Y朝潮「…一分経ちました」スッ


提督「朝潮は……」


Y朝潮「司令官、それではまた龍驤さんが居る時に失礼します」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

前線の人員の交代として一時的に移籍していた満潮を受け入れて欲しいと幹部さんから連絡

ーー


Y朝潮「私はあんな事をする艦娘ではありません。誰も見ていないからと言って司令官に抱き付くなんて…」


Y朝潮「そういえば初めて司令官と直接会った時は、抱き付いた挙げ句服を脱いで……」


Y朝潮「今考えると恐ろしいです。もし誰かに見られていたら…」


Y朝潮「前の司令官に未練や懺悔の気持ちがあるといってもこれはおかし過ぎます」


Y朝潮「…こんなこと考えたくはありませんが」


Y朝潮「私は司令官に一目惚れをしてしまったということなのでしょうか…」


Y朝潮「あんな人相の悪いロリコンを好きになるだなんて…」


Y朝潮「こんなの、朝潮としてどうにかしてます」


Y朝潮「もう一人の朝潮もらしくはありませんが、それとはまたベクトルが違います」


「……」


Y朝潮「噂をすれば…朝潮が何か喋ってますね」

Y子「朝ちゃん、あの絵はどうしたの?」


S朝潮「無くしました」


Y子「朝ちゃん…」


S朝潮「Y子さん、もう私に構うのはやめてもらって構いません」


Y子「嫌だ」


S朝潮「もう私は自分のことは自分で守れるんです」


Y子「嫌だって言っても朝ちゃんのことは構うよ」


S朝潮「なら私は無視するまでです」


Y子「なんでそんなこと言うのさ…」

Y朝潮「何やらまた揉め事を起こしているようですね」


Y朝潮「あの朝潮は周りに迷惑をかけないといけない性格なのでしょうか?」


Y朝潮「仕方ありません、ここは私がフォローしましょう」


Y朝潮「同じ朝潮でもこうと違うとは…不思議なものです」


Y朝潮「司令官に迷惑はかけないで下さいよ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

Y朝潮「建設的な解決策を模索しましょう。不満の内容が何なのか明らかになれば解決に向けて皆も知恵も出し合える筈です」

Y朝潮「朝潮、落ち着きなさい」


S朝潮「……」


Y朝潮「自分の事を思ってくれる人を簡単に突き放すのは良くないです」


Y子「朝ちゃん、せめてお話くらいしようよ」


S朝潮「……」


Y子「ねぇ…お願いだから……」


Y朝潮「随分と難儀な性格のようですね。でもだからと言って諦めるのはこの鎮守府らしくないんでしょう」

Y朝潮「貴女に何があってどういう事情なのかは概ね聞いています。その気持ちは分かるなどそんな軽率な言葉は吐けません」


Y朝潮「建設的な解決策を皆さんで模索しましょう。不満の内容が何なのか明らかになれば、解決に向けて知恵も出し合える筈です」


Y子「ここには朝ちゃんの敵はいないんだよ?」


S朝潮「……」


Y子「お願い…」


S朝潮「…失礼します」スタスタ


Y子「あぁ…」 


Y朝潮「もう、変に頑固なのは朝潮らしいですね……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

Y子さん、S朝潮から眼を離さないようにしていると羊が近づいて来ていたので蹴り飛ばす

ーー


Y子「なんでついて来たのさ」


Y朝潮「同じ朝潮として気になって当然です」


Y子「何もしないならいいけどさ、喧嘩だけは止めてよ」


Y朝潮「なぜそんな心配を?」


Y子「そういう世界もあり得たからだよ…」


Y朝潮「……?」

「……」


Y朝潮「あれは富士さんが持ってる羊のぬいぐるみ。確かヤシープとか…」 


Y子「……」ダダダッ


Y朝潮「え?」


Y子「ふんっ!!」ゲシッ


「ふぐぅ!?」ぼふっ


Y朝潮「ええぇ~!?なんで蹴り飛ばすんですか!?」


Y子「なーんか最近動きが怪しいんだよね。今だって朝ちゃんに近付こうとしてたし」


Y朝潮「だからって…富士さんが怒りますよ?」


Y子「怒るどころか誉めてくれるよ」


Y朝潮「富士さんもドMか何かなんてすか…?」

Y子「…朝ちゃんどこに行くんだろ」


Y朝潮「この時間はいつも何をしてるんですか?」


Y子「…苦しんでる。いつだって朝ちゃんはそう」


Y子「強烈なフラッシュバックと死への救済。それがずっと頭の中を駆け巡ってる」


Y朝潮「死は救済ではありません」


Y子「分かってるよ!でも朝ちゃんはそれしか救われないって思い込んでる!」


Y朝潮「会話をしようにもあの状態…というわけですか」


Y子「このままだと提督のこととか色々な感情に押し潰されちゃう。早くどうにかしないと…」


Y朝潮「朝潮があの状態では骨が折れそうですね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


S朝潮「やっと撒けましたか。Y子さんも朝潮もしつこいですね」


S朝潮「普段ならY子さんと話をして、色んな感情を吐き出せば精神は安定しました」


S朝潮「でも私には力がある。もう一人でも大丈夫なはずなんです」


S朝潮「だからY子さんはもう頼らないつもりですが…少し心が痛みます」


S朝潮「いつまでも甘えられるものじゃない。そう思ってしまえばまだ…」


S朝潮「そうですこれで良いんです。これが最善の選択肢なんです」

S朝潮「力……あの時に力があれば私はこうはなってなかった」


S朝潮「いくら力があっても過去は変えられない。できるのならY子さんや富士さんがそうしてる」


S朝潮「私は…何がしたい……?」


S朝潮「…司令官」


S朝潮「やっぱり私は…司令官のことが……」


S朝潮「神様なんて居ない。もし居るなら私はこんなに苦しむはずがない」


S朝潮「私の好きな人は…別の人のことが好き……」


S朝潮「うぅ……ぐぅぅぅ…!!」

S朝潮「苦しい…苦しい……!」


S朝潮「この苦しさは知らない…こんなの、襲われて乱暴されてる方がまだ良い……!」


S朝潮「はぁぁ…ううぅっ…!」


S朝潮「寝たらあの夢…起きたら胸が痛い……」


S朝潮「私は生きてるだけで幸せのはずなのに…こんなの、前より辛い……」


S朝潮「司令官……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

(自分が一番好きな人が、自分を一番好きになってはくれないという痛みに思い至りそうな子を含んだ面子で)S朝潮ちゃんの療法会議

ーー


Y朝潮「どこに行ったんですか朝潮は…」 


Y子「…朝ちゃん!!」


S朝潮「……」


Y朝潮「気絶しているようですね…外傷は無いようです」


Y子「助けられなくてごめんね…苦しいよね…」


Y朝潮「何か分かるんですか?」


Y子「朝ちゃんのことは何でも分かるよ…」


Y朝潮「だったら彼女を…」


Y子「無理だよ…この悩みはあたしじゃどうしようも無いんだよぉ…」


Y朝潮「…都合良く不便なんですね」

Y子「朝潮も同じだよ…」


Y朝潮「なにがですか?」


Y子「提督について…朝ちゃんは悩んでる…」


Y子「朝潮も…身に覚えがあるでしょ…?」


Y朝潮「……」


Y子「忘れさせてあげるのが一番だけど、それはできない…あたしにはできないよ…」


Y子「あたしはただ朝ちゃんに幸せになって欲しいだけなのに…どうして朝ちゃんは苦しむ一方なの…」


Y子「朝ちゃんはどうやっても幸せになれないっていうの…?」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

Y朝潮
客観的に見てS朝潮に足りてないものはあらゆる経験です
何も知らないから知ってるものを支えにするしかない
だから失恋を認められなくて耐えられないんです

私には元の司令官との過去がありますからS朝潮ほどではありません
忘れさせる必要はないんです、心を養ってあげてください

>>315

Y朝潮「客観的に見て朝潮に足りてないものはあらゆる経験です」


Y朝潮「何も知らないから知ってるものを支えにすることはできません」


Y子「朝ちゃんは恋愛も何も知らない…」


Y朝潮「そうです、だから失恋を認められなくて耐えられないんです」


Y子「恋だとか愛はあたしとお姉ちゃんが一番苦手で、どうしようもないやつだ…」


Y朝潮「はぁ…貴女は本当に朝潮のことを助けたいんですか?」


Y子「何を言う!あたしがどれだけ朝ちゃんを……!」


Y朝潮「なら苦手とかどうしようも無いって言葉は使わないで下さい」


Y子「……」

Y朝潮「いま朝潮に必要なのは心の休息です」


Y子「それができないから悩んでるんだろ!」


Y朝潮「できなくて当然です。貴女は朝潮本人ではありません」


Y子「ぎっ…!」


Y朝潮「恋が叶わないだけでこんなに構ってくれる人がいる。それがどれだけ幸せか朝潮は知らないんです」


Y子「…誰も見てないのをいいことに裸で抱き付く女が何を言ってんのさ」


Y朝潮「私は朝潮とは違いますから」


Y子「は?」


Y朝潮「二番目三番目の女でもいい。そう思えば失恋なんかしませんよ」


Y子「…」


Y朝潮「私が司令官に抱き付いている所でも見せたら、何か変わるかもしれませんね」


Y子「朝ちゃんは…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

そしてこれに関しては腫れ物を扱うかの如く接触を避けている司令官サイドにも問題があるとY朝潮

ーー執務室


Y朝潮「どうですか司令官、龍驤さん」


提督「……」


龍驤「うん、朝潮の言う通りやと思う。ウチらは明らかに朝潮を避けとった」


Y朝潮「その結果がこれです。なにも責任を感じていないんですか?」


提督「いや…」


龍驤「感じてるよ。あんな腫れ物を扱うような対応しとるのもまずい」


Y朝潮「だったらなんで改善しようとしないんですか!」


提督「……」


龍驤「司令官にあたるのは止めてくれへん?ウチのことを考えてくれた結果こうなってしまったんよ」

Y朝潮「そうでしょうね、司令官は器用な人間ではありませんから」


龍驤「分かってくれてるんやね…」


Y朝潮「この件はお二人の責任です。これ以上朝潮への対応が変わらないのなら、ここから移すべきです」


提督「それは…」


Y朝潮「相手をしない癖に自分の手の届く所に置こうとするんですか!貴方は子どもですか!?」


提督「……」


Y朝潮「朝潮をどうにかしないなら異動させる!これは決定事項だと思って行動して下さい!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

漣「キチンとフッて上げるべきでは?Y朝潮氏がおこなのも分からんでもない」

龍驤「せやけどな…S朝潮が提督以外に代わりがおらん思うとる感じがね…あんたと違うてな…」

漣「ネキも言うようになりましたねええ」

ーー


漣「ちゃんとフってあげるべきなんじゃないですかね。Y朝潮氏がおこなのも分かりますぜ」


龍驤「せやけどな…朝潮が司令官以外に代わりがおらんて思うっとる感じがね…」


漣「男なんて星の数ほど居ますぜ」


龍驤「朝潮はあんたと違って純情なんよ」


漣「龍驤ネキも言うようになりましたねぇ」


龍驤「そうやんな…ウチが最初からこうやったら朝潮はあんな事にはならんかった」


漣「あの頃は病みまくりの家出し~ので大変でしたから」

龍驤「いつまでもこうじゃあかん。だから司令官は決めたって」


漣「何をですか?」


龍驤「ウチや朝霜への思いに嘘はつけれへんし、気持ちを偽って朝潮と接することもできへん」


漣「おおっ」


龍驤「もう朝潮を避けることはしない、だから…っていう具合で気持ちをぶつけるって」


漣「男らしいとは思いますが、朝潮はそれで納得しますかね?」


龍驤「分からん。だからあんたを呼んできたんよ」


漣「おおっと~修羅場に突入しろというのか!?」


龍驤「そうなれへんようにや。もう朝潮は執務室についてこの話をしとる」


漣「そしてこれから様子を見にいくと…」


龍驤「頼むで司令官…」



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

羊が言うところの「三人目」としての関係を切り出すか脳内で誘惑されるS朝潮

ーー執務室


漣「さぁどうだ!?」ガチャッ


S朝潮「……ぅ」


提督「……」


漣「あ…これは騒げる雰囲気では無い……」


龍驤「司令官、余計なことは言うてないやろね?」


提督「大丈夫だ。だが朝潮が泣いてしまった…」


S朝潮「……」グスグス


漣「静かに泣かれるのも怖いというか…」


龍驤「漣、茶化す所と違うで」


漣「分かってはいるんですけどね…」

龍驤「…朝潮、司令官以外にもええ男はおるんやで」


S朝潮「……」


龍驤「なんて普通やったらそう言うかもしれんけど、ウチは違う。司令官に勝る男なんかそうそうおらん」


龍驤「何でも正面から受け止めてくれて、全てを受け入れてくれる。こんな人はどこを探してもおらんよ」


S朝潮「……」


龍驤「だからな、朝潮が思ってる気持ちは全部司令官にぶつけたり」


S朝潮「……」


龍驤「好きなんやったら好きって言い。何かしたかったりして欲しいことがあったら言うたらええ」


龍驤「なんたって司令官は全てを受け入れてくれるんやから」


S朝潮「……」

漣「そうですぜ、ご主人様が何と言おうが関係ねぇんです」


漣「漣とは別れたって言うのにたまーに龍驤さん達とシてんですもん。この男は案外チョロいですよ」


提督「……」


漣「…漣だってご主人様のことは大好きです。嫁が居なければ龍驤さんをどうにかしてでも手に入れたいくらい好きです」


龍驤「それをウチは知ってる。漣以外にも司令官の事が好きやって思ってるのは何人もおる」


漣「朝潮もご主人様に甘えたらいいんですよ」


龍驤「そうやそうや、この男は隠れて霞の乳吸うような奴やねん。八つ当たりしてもバチは当たらんで」


S朝潮「安価」


下1~3高コンマ 朝潮の台詞やその行動など

S朝潮「私は……私はぁ!!」ダキッ


提督「……」


S朝潮「私は捨てられるのかと…でもそうじゃなかった……」


S朝潮「私は……わぁぁぁーーーー!!」


提督「…不安にさせてすまなかった」ギュッ


S朝潮「あぁぁぁぁ~~~~!!」


漣「そりゃあれだけ避けてたらそう思いますって」


龍驤「どないしたらええか答えが出てなかったんやもん。でもこれでハッキリしたからええねん」


漣「朝潮泣かせといてええねんは無いでしょ」


龍驤「…ごめん、その通りやわ」


漣「謝るなら朝潮にですよ」

龍驤「本人もそうやけどこっちの朝潮にも謝ってこなあかん」


漣「Y朝潮の方ですね」


龍驤「司令官、朝潮のことお願いやで」


提督「…あぁ」


漣「また二人だけにしてあげるんですから、分かってますね?」


提督「……」


龍驤「司令官、朝潮が泣きやんだら謝ったって。ウチも後で謝るから」


提督「ああ…」


S朝潮「司令官、司令官、司令官……!!」


提督「朝潮…」


龍驤「…頼りにしてるで」ガチャッ


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

S朝潮「しれ、司令…官……」


提督「どうした?」


S朝潮「わ、わた……私…」


提督「落ち着いて、ゆっくり話せばいい」


S朝潮「わ…わだじ……怖い………怖ぐで……」


S朝潮「誰も…助げで……ぐれ…ない……」


提督「そんなことは無い。誰であろうと助ける」


S朝潮「私が見る夢……あの夢が………」


提督「あれ…か……」

S朝潮「あの悪夢が……苦しくて…耐えられないんです……」



提督「……」


S朝潮「司令官……」ギュッ


S朝潮「忘れさせて…下さい……」


提督「……」


S朝潮「眠る度に…貴方の夢を…見るようになりたいんです…」


S朝潮「お願いします……」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

346

ーー


S朝潮「……ん…」


S朝潮「……」


S朝潮「…ぁ……」


提督「起きたか…?」


S朝潮「司令…官…………」


S朝潮「私……司令官に…」


提督「あぁ、ずっと隣に居た」


S朝潮「司令官に添い寝……」


提督「寝心地は悪かったか?」


S朝潮「いえそんな……」


S朝潮「……」


提督「朝潮?」


S朝潮「初めて…あの夢以外の夢を見ました」

提督「どんな夢だった?」


S朝潮「今まで経験したことが無いくらい楽しそうな…そんな夢を…」


提督「その夢には誰が居た?」


S朝潮「司令官……」


提督「それと?」


S朝潮「ここに居る皆さん…」


提督「朝潮、ここには俺だけじゃない。龍驤も他にも皆んながいるんだ」


提督「これから辛い時は俺を頼ってくれ。だが俺以外にも居るんだということを知っていて欲しい」


S朝潮「……はい」

提督「朝潮、悪夢に悩んでいたのは俺も同じなんだ」


S朝潮「え…?」


提督「龍驤の左腕と左脚が潰されて……周りが真っ赤になる夢だ」


提督「朝潮のと比べるつもりは無い。だが俺も同じ悩みを持っていたと知って欲しいんだ」


S朝潮「どうして…今それを……」


提督「…俺がこの夢を見なくなったのは龍驤をモノにしたからなんだ」


S朝潮「……」


提督「この事を言えば朝潮も同じことを…そう思うと言えなかった。俺は最低な男だ」


提督「だがもう隠しはしない。朝潮には本音で話す」


S朝潮「安価」


下1~3高コンマ 朝潮の台詞やその他行動など

S朝潮「いえ、話してくれたことが嬉しいです」


提督「朝潮を信頼しているからな」


S朝潮「信頼…そうですね、今じゃないと言えませんね。以前のまま聞いてたらと思うと恐ろしいですね、ふふっ」


提督「笑う所じゃない……はははっ」


S朝潮「はあっ、なんだかお腹が空いてきちゃいました」


提督「一緒に食堂に行こうか?」


S朝潮「はい!あとできたら食後のデザートは司令官のが食べたいです!」


提督「そうか…よし、朝潮の為に作ろうじゃないか」


S朝潮「ありがとうございます司令官!」


ーー

「きひひひひ、力を使わずに済んでよかったねぇ」


「でもあたしの目的は達成された。力を持っていることを自覚させられたしね」


「朝潮はあたしの…きひひひひ」


Y子「お姉ちゃ~ん、こんな所に居たよ」


「きひ!?」


富士「貴女…少しおいたが過ぎるんじゃない?」


「きひ、きひひひひ」


Y子「こいつどうする?」


富士「とりあえず洗濯機に突っ込んでおきましょう」


Y子「ひたすら脱水で回すのもいいかもね」


「……きひ」


ーー

今日はここまで


コメントなどあればお願いします

乙です
なかなかにニヤニヤできるランディングええぞ!ええぞ!
ヤシープは心も洗濯されて、どうぞ

ーー


早霜「ねぇ司令官、朝霜姉さんを見なかったかしら?」


提督「いや、見てないな」


早霜「昨日は一緒に寝たのよねぇ?」


提督「そうだ、それで朝起きて朝霜の世話をして……そうだ、義足を付けた時何か違和感があったな」


早霜「姉さんとシてる時は義足は外してるのよね?」


提督「危ないからな」


早霜「つまり姉さんは昨日の夜から朝まで義足を付けてなかった…」


提督「それがどうしたんだ?」


早霜「朝さんから何か嫌な雰囲気を感じるのよ」

提督「嫌、というのは?」


早霜「それが分からないから貴方に聞きにきたのよ」


提督「痛みを隠しているとかでは無いのは確かだ」


早霜「心の中の不安も貴方に吐き出している。精神的なものでも無い」


提督「俺の感じた違和感も気のせいとも言える。考え過ぎじゃないのか?」


早霜「そうなのかしら…」


提督「今度は朝霜を守ろうとしてくれているのは良く分かる。朝霜と話せばその嫌な雰囲気も消えるかもしれないぞ」


早霜「なら、そうさせて貰おうかしら…」



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

朝霜捜索

ーー


早霜「朝霜姉さん…どこに行ったの…」


早霜「私の思い過ごしなら良い……けどそうじゃなかったら…」


早霜「朝霜姉さんは私が守るのよ……」


早霜「……」


早霜「ここにも居ない…」


早霜「一体どこに行ってしまったの……」

早霜「食堂にも訓練場にも居ない。いつもはそこか執務室に居ることが多いのに」


早霜「…部屋にはまだ行ってないわね」


早霜「でもあの朝霜姉さんが部屋でじっとしてるなんて考えられない」


早霜「脚がああなっても姉さんのアクティブさは変わらない」


早霜「外で精神的に不安定になったら、司令官の所に帰る。それが姉さんの行動パターン…」


早霜「こんなに何処に居るのか分からないのは初めて。やっぱり姉さんに何か…」



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー工廠


朝霜「なぁ明石~」


明石「もう少し待って下さいね」


秋津洲「忙しい時に来られても急には対応できないかも」


朝霜「ちぇ…」


陽炎「私で良かったら見てあげるわよ?」


朝霜「あたいの義足は金メッキにされたくねぇ」


陽炎「金色の義足ってカッコいいと思うのに」


明石「…よし。朝霜さん、こっちに来て下さい」


朝霜「あいよっ…と」

明石「義足がどうかしたんですか?」


朝霜「なんかさ、サイズが合ってねぇような気がすんだよ」


明石「ちょっと失礼しますね…」カチャカチャ


秋津洲「朝霜の義足は明石製かも?」


朝霜「いや、今付けてるのは市販のやつを明石に調整してもらってる」


明石「……」


朝霜「どうだ、何か分かったか?」


明石「朝霜さん…最近ご飯ちゃんと食べてますか?」


陽炎「どういうこと?」


明石「何か不自然に痩せてるというか…もしかして食べられませんか?」


朝霜「安価」


下1~3高コンマ 朝霜の台詞やその他行動など

朝霜「いつも通りの量は食べてるつもりなんだけどな…」


明石「それなら尚更気になります」


秋津洲「そんなにおかしいことかも?」


明石「はい。一度お医者さんに診てもらった方が良いかもしれません」


陽炎「そこまで?」


明石「用心に越したことはありませんから」


朝霜「ん~でもなぁ、司令は演習の見学会の件で忙しいしなぁ…」


秋津洲「龍驤さんも忙しそうにしてるかも」

早霜「私が連れて行くわ」


秋津洲「うわ!!びっくりしたかも!」


陽炎「いつから居たの?」


早霜「朝霜姉さんの居る所に私は居るわ」


明石「早霜さん、朝霜さんをお願いできますか?」


早霜「もちろんよ。さあ急いで行きましょう姉さん」


朝霜「仕方ねぇな……行くしか無ぇか」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


朝霜「明石も大袈裟だよな、あたいは義足を調整して欲しかっただけなのによ」


早霜「……」


朝霜「早霜もそう思うだろ?」


早霜「食事をしてるのに痩せるということは、エネルギーを吸収できていない…」


朝霜「はあ?」


早霜「もしくは摂取した以上に使ってるか、何かに取られている。それしか無いのよ」


朝霜「何をブツブツ言ってんだ?」


早霜「姉さん、司令官とはちゃんとシてるのよね?」


朝霜「ちゃんと……?何を言ってんだよ」

早霜「お尻じゃなくて前でシてるのよね?」


朝霜「あぁ、ちゃんとゴムしてな」


早霜「どれくらいの頻度で?」


朝霜「ん~それはハッキリ分かんねぇな。龍驤さんと一緒にやる時もあるしなぁ」


早霜「朝霜姉さんだけとスる時、一晩で何回くらい?」


朝霜「三…四回くらいか?」


早霜「多いわね…」


朝霜「龍驤さんは最低でも五回だ。それに比べたら少ないぜ」


早霜「龍驤さんの性欲と体力が異常なのよ…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

さらに色々聞こうとするが恥ずかしがられそうこうしてる内に病院に

ーー


早霜「病気じゃなくて良かった……」


朝霜「代謝がいいだけだったとはな」


早霜「もし病気だったら私…」


朝霜「大袈裟なんだよ、あたいに何かあるなら司令が気付くはずだからな」


早霜「何を言ってるの姉さん」


朝霜「はぁ?何って……」


早霜「このままの生活を続ければ姉さんは死ぬのよ」


朝霜「そうは言ってなかっただろ」


早霜「言ってるのと同じよ。普通に食べて痩せるなら、栄養が足りず、いずれは栄養失調になるのよ」


朝霜「そうは……言ってたな」

早霜「司令官とはそんなに激しいの」


朝霜「激しい…んだろうな。それを三、四回ヤってるから……」


早霜「司令官と寝るのはもう止めて」


朝霜「止めて、か。そしたらあたいは……死ぬな」


早霜「姉さん!!」


朝霜「冗談じゃねぇからな。脚の痛みはもう薬じゃどうしようも無くなってんだよ」


朝霜「司令…パパに抱いてもらったら痛みも止まって心も落ち着く。ママが居てもいいな」


朝霜「あたいから司令を取ったらそうなるってことだ。よく覚えといてくれ」


早霜「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

早霜「なら私は料理の勉強を始めるわ」


朝霜「なんでそうなるんだよ」


早霜「高カロリーで美味しい料理を作って姉さんに食べてもらうの」


朝霜「いいって…」


早霜「良くないわ!」


朝霜「なんだよ急に大声出してよぉ…」


早霜「私は姉さんに幸せになって欲しいのよ」


朝霜「だから……」


早霜「朝霜姉さんはもう少しで死ぬ所だった。そうしたのは私。そんな事はもう二度とあっちゃいけないのよ」

早霜「姉さんは司令官に抱かれて死ぬのが幸せだというの?」


朝霜「……正直悪くねぇよな」


早霜「そん…な」


朝霜「あたいが死んだらパパとママが悲しむから、本当には死なねぇよ。でももしもを考えたら…」


早霜「そう……」


朝霜「何考えてんだよ」


早霜「あの男さえいなければ……」


朝霜「おい止めろ!!」


早霜「…私はまだあの男を信頼してないのよ」


朝霜「パパに手を出してみろ、首吊って死んでやるからな」


早霜「……」


朝霜「……もう帰ろうぜ」


早霜「…ええ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

早霜「と、言う訳でどうすればいいか真剣に教えて欲しいのだけれど」
羽黒「……何で私の所に……」

ーー執務室


朝霜「帰ってきたぜ司令~」


提督「朝霜!」


朝霜「な、なんだよ……?」


提督「明石から話は聞いてる、どうだったんだ!?」


朝霜「何も無かったって。ただ代謝がいいだけだってよ」


提督「そうか……!」ギュッ


朝霜「ん……おい…」


提督「良かった、本当に良かった……もし病気だったらどうしようかと…」


朝霜「…大袈裟なんだよパパは。あたいは大丈夫だからな」


早霜「……」

ーー朝霜の部屋


早霜「朝霜姉さん」


朝霜「なんだよ」


早霜「あの『パパ』を見てもこのままで良いと思うの?」


朝霜「……」


早霜「このままやつれて死んでいくのが幸せなの?」


朝霜「黙れ……」


早霜「姉さん。司令官とスるなとは言ってないの。回数や頻度を考えて、しっかり食事をして」


早霜「朝霜姉さんが死んで一番悲しむのは司令官なんじゃないの?」


朝霜「……」


早霜「よく考えて…姉さん」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー食堂


間宮「確かに戦艦の食事を駆逐艦が食べるなら、カロリーは余分に補給できるわね」


早霜「でもただ食べるだけじゃダメなのね」


間宮「大雑把に言ってしまえば量が増えるだけなの。早霜ちゃんはそれが目的じゃないのよね?」


早霜「簡単に太れるようなメニューを求めているの」


間宮「難しいわね…」


羽黒「あの…なんで私が呼ばれたんでしょうか…?」


早霜「この肉を参考にしたいのよ」ぶよぶよ


羽黒「あ"っ!!腹のお肉をつままないで下さい!!」

早霜「貴女は戦艦クラスの量を食べているのよね?」


羽黒「違います!重巡平均の量です!」


早霜「それでこれ?」ぶよぶよ


羽黒「もぉーーー!!」


間宮「羽黒ちゃんは間食が多いんじゃないかしら?」


早霜「そうなの?」


羽黒「……否定はしません」


早霜「じゃあ呼んだ意味は無かったのね…」


間宮「まあまあ、せっかくなんで手伝ってもらいましょうよ」


早霜「そうね、メス豚もそれくらい役に立つわよね」


羽黒「なんでそんなに辛辣なんですか!!」

間宮「でも効率的に太るっていうのも難しいのよね。カロリーオフで美味しい料理っていうのが人気だから」


早霜「作れなくは無いのよね?」


間宮「味の保証はできないわ…」


早霜「そう……」


羽黒「朝霜さんは…間食はしないんですか…?」


早霜「霞の薬の関係で食べれない時が多かったはずよ」


間宮「そうですね、提督の作ったお菓子も時間を置いて食べてるくらいですから」


羽黒「そうなんですか…」


早霜「……あの男を去勢できれば一番なのね」


間宮「怖いこと言わないで下さい…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


白露「それであたし達の所に来たってわけかぁ」


村雨「シモの話といえば私達みたいに思われてるのもどうかと思うけど…」


時雨「実際そうなんだから仕方ないんじゃないかな」


春雨「じゅる……絶倫提督…」


早霜「このピンクの淫怪は始末しなくていいの?」


白露「大丈夫、いっちばん強い貞操帯付けられてるから」


村雨「鍵は富士さん預かりだから安心よ」


早霜「何も安心できないのだけど…」

白露「で、どうしたら体力温存できるかって話だけど。やっぱりテクニックの問題だね」


村雨「こっちが一回気持ち良くなる前に相手に二回気持ち良くさせれば良いんです」


早霜「それって簡単なの?」


時雨「僕達は慣れてるけど、どうだろ?」


春雨「一度見てみないと話にならない…じゅるり」


白露「うーん実際そうかも。早霜は朝霜が抱かれてる所見たことないの?」


早霜「ちゃんとは無いわ…」


村雨「一度確認してからの方がいいわね」


早霜「見る……朝霜姉さんが……好き勝手にされている所を…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

淫怪……

すまん

早霜「ねぇ、やっぱり…」


白露「朝霜の事情を聞いちゃったからには協力するよ」


村雨「私達みたいに、までいっちゃうとやり過ぎだけど、相手に気持ち良くなってもらうのは良いことよ」


時雨「僕達に任せておいて」


早霜「……」


春雨「あの、私は…?」


白露「春雨はここでステイ」


春雨「放置プレイ……あぁ、興奮するぅ!!」


村雨「…行きましょうか」

ーー


白露「というわけだから、朝霜には色々教えるよ」


朝霜「おい、一つも理解できねぇぞ」


村雨「パパには気持ち良くなって欲しいでしょ?」


朝霜「そりゃそうだけどよ……」


時雨「君が技術を身に付ければ、痩せてしまう不安も無くなるんだよ」


朝霜「……」


白露「大丈夫!朝霜を襲ったりだとかそんな事はしない。ただ男の人を気持ち良くする技術を教えるだけ」


村雨「きっと喜んでくれるわよ」


朝霜「本当にパパが…喜んでくれるなら……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


朝霜「で…こうやって……」モゾモゾ


村雨「凄い、もう自分のモノにしてる…」


白露「もしかして一番才能があったとか?」


時雨「飲み込みが良いんだね朝霜は」


朝霜「これで終わりか?こんなもんで司令は喜んでくれんのかぁ?」


時雨「間違いないよ、僕達が保証する」


朝霜「ほぉん…ま、今日にでも試してみるか」

早霜「……」


白露「なんだか暗い顔してるけど?」


早霜「姉さんが飲み込みが早いのは、昔に私が色々シてたからよ」


村雨「貴女が狂ってた時ね」


早霜「私にとって朝霜姉さんは性玩具だった。それこそ…飽きたら捨てれるような」


時雨「その時の記憶は残っていないのかい?」


早霜「記憶はマインドコントロールを解除した時に改竄したの。でも…体は覚えていたのかもしれないわね」


白露「性技を覚える下地はできてた状態か」


村雨「ならあの飲み込みの速さは納得ね」



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

早霜に感謝する朝霜
素直に受け取れない早霜にあたいの事を考えて色々してくれただろ?それが本当だろ(ニカッ と朝霜

村雨「ねぇ、良かったら貴女の昔のこと…」


早霜「ごめんなさい、あの時の事は思い出さないようにしてるの」スッ


白露「あーあ、振られちゃった」


村雨「お酒でも飲みながらゆっくり話せると思ったのに…」


時雨「スナック謎の村雨城の復活かい?」


村雨「許可が出て設備が揃えばそのつもりよ」


白露「まぁあたしは昔の早霜の事知ってるんだけどね」


時雨「そうなの?」


白露「うん……あれはちょっと人前じゃ喋れないだろうね」

早霜「……私は何人殺したのか。どうやっても思い出せない」


早霜「喉が乾けば水を飲むように、私はそんな軽い気持ちで人を殺し続けた」


早霜「そんな私でも……こうやって人並みの生活を送れている」


早霜「もう一度昔の衝動が出るかもしれない。けど私は姉さんの事を思い続けることでそれを阻止してる」


早霜「朝霜姉さんが……あの男、司令官と…」


早霜「…それが姉さんの幸せならそれを受け入れればいい。ただそれだけなのよ」


早霜「そう……朝霜姉さんは…幸せに……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー翌朝


早霜「……」


朝霜「よぉ早霜!」


早霜「姉さん……調子はどう?」


朝霜「おう!お陰で絶好調だぜ!」キラキラ


早霜「そうみたいね…朝から高揚状態みたいだし」


朝霜「あぁ、これは昨日の夜パパと大満足だったからな!」ツヤツヤ


早霜「そっち…なのね」


朝霜「早霜、ありがとうな!」


早霜「……私に…お礼?」


朝霜「そうだよ!お前のお陰で調子も良いんだしな!」

朝霜「早霜はまだパパのことは信頼してないみたいだけどよ、あたいの為にあれこれしてくれた」


朝霜「その気持ちが嬉しいんだよ、ありがとな!」


早霜「……ふぐぅ…」


朝霜「あ!?おいなんだよ!?」


早霜「私…私……」ポロポロ


朝霜「何で泣いてんだよ、あたい変なこと言ったか?」


早霜「私は…数え切れないほど、過ちを犯した……その私に…姉さんは……」


早霜「もう二度と…道は踏み外さない……姉さんを…不幸にさせない……」


朝霜「とにかく泣き止めって、あたいが泣かせたみたいじゃんか、なぁ……」



ーー

今日はここまで


コメントなどあればお願いします

ーー


龍驤「二週間の外泊か…」


霞「薬は作り溜めたのがあるから、計算上は持つわよ」


提督「その試験は難しいのか?」


霞「そうね、だからここを離れて勉強に集中したいの」


龍驤「霞が受ける試験に合格したら、今より強い薬も扱えるんやね?」


霞「簡単に言ってしまうとそうね」


提督「……」


霞「何よダメなの?司令官の為でもあるんだからね」


提督「それは分かっているんだ…うん」

霞「はぁ…あとで住所を教えるわよ。司令官のママくらいやってあげる」


提督「違う、俺はその心配をしてるんじゃ…」


霞「じゃあ住所は教えなくてもいいのね?」


提督「いや…それは教えておいて欲しい」


霞「ほんと、呆れるわ。これを機に母親離れでもしたらどう?」


提督「……」


霞「なんて冗談よ。それじゃ龍驤さん、書類は預けておくから後はお願いするわね」


龍驤「うん、頑張ってきてな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


提督「俺が心配しているのは霞への負担が増えることだ」


龍驤「強い薬を使えるようになるってことは、それだけ繊細な作業を求められるはずや」


提督「できるだけ薬を使うような状況を減らせればそれがベストだ」


龍驤「ウチらでなんとかできたらええんやけど…」


提督「俺達にできることはあるはずだ。それを探していこう」


龍驤「そうや、きっとあるはずなもんね」

提督「症状の軽い組をどうにかできれば一番だ」


龍驤「強い薬は叢雲とかに集中的に使えばええ」


提督「とりあえず…俺達はあの薬は止めておこう」


龍驤「キメセクなんかせんでもええもんね」


提督「治療用の薬を優先して、気持ち良くなる系の薬は自粛していこう」


龍驤「我慢できへんようになったら使ったらええんや、うん」


提督「今までは少し乱用し過ぎていたかもしれない。薬の使用を見直すいい機会だ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー某所


プルルルルル…


霞「もしもし?」ガチャッ


朝雲『霞、そっちはどんな調子?』


霞「結構ギリギリって所かしら」


朝雲『やっぱり難しいわよね…』


霞「そっちは今私が持ってる免許を受けるのよね?」


朝雲『そうよ!いつまでも霞に頼らなくていいように頑張るわ!』


霞「随分と頼もしいけど、受かりそうなの?」


朝雲『この調子でいけばなんとかって所ね』


霞「そう……」

朝雲『霞、気負い過ぎることはないわよ』


霞「まだ落ちてないんだから変なこと言わないで」


朝雲『もう、そういう所よ』


霞「…ハッキリ言って余裕が無いのよ。受かるかどうかは半々くらいだと思ってたけど、甘かったわ」


朝雲『それはそうよ、その免許があれば薬に関して不自由しないもの』


霞「…ごめんなさい切るわ。もう少し集中したい」


朝雲『頑張り過ぎないでよ霞』ガチャッ


霞「ふぅ……やるしか…無いわ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


霞「あ、もうこんな時間…でも寝る暇があるなら勉強……」


榛名『霞ちゃん』


霞「…そうね、徹夜しても効率が悪いと意味無いし今日はこれまでにしましょう」


霞「お風呂は入ってあるからそのまま布団に……」


霞「ふぅ……お休みなさい」


榛名『お休みなさい霞ちゃん』


霞「…またお姉さまの空耳。ストレスのせいなんでしょうけど、こういう空耳なら良いわね」

霞「お姉さまは少し頼りない所があるけど、私の事を大事にしてくれる」


霞「何かあったらすぐに助けてくれるし心配してくれる。こんな素敵なお姉さまは他に居ない」


霞「私…幸せよね。離れていた時期はあったけど榛名お姉さまと一緒になれた」


霞「そのお姉さまの為にも、試験は受かるのよ私」


霞「……もしかして私と司令官って同じ気持ちなのかしら?司令官にとっての榛名お姉さまが私だとしたら…」


霞「尚更受かる必要があるわね。もっと気持ち良くなって心が落ち着く薬を飲ませて、オッパイを吸わせてあげないと」


霞「ふふ…楽しみね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


飛鷹「提督、私は大丈夫よ。側に清霜も居てくれるし」


隼鷹「こっちには不知火がいるから問題無しってね!」


提督「……そうだな」


隼鷹「浮かない顔して、どうしたんだよ?」


提督「いや…二人以外にも皆んなに話を聞いて回ってるんだが、それぞれやりたい事があるんだよな」


飛鷹「そうよ!私は清霜の写真集の同人誌を作って作りまくるの!」


隼鷹「あたしは不知火と…まあやりたいことは考えてる」


提督「そうだ、大小あるが皆んな目標ややりたいことがあるんだ」

飛鷹「あって当然じゃない。提督と龍驤さんは子どもが欲しいんでしょ?」


隼鷹「何の目標も無い奴なんか居ないって~」


提督「霞は…」


隼鷹「ん?」


提督「霞の目標は…何だと思う?」


飛鷹「榛名と仲良くする、とかじゃない?」


隼鷹「それって目標って言えるか?目標って言ったら結果に向けて頑張ろうって感じでさ。モチベーションも上がるし…」


提督「霞の目標は……何なんだ…」


飛鷹「……ねぇ」


隼鷹「まさか……違うだろぉ」

提督「霞はタナトリフィアの延長線上で薬を使っている」


提督「霞は死への憧れがある。昔、薬を乱用して心停止までしてるんだ」


飛鷹「霞の目標は…自分の作った薬で死ぬこと?」


隼鷹「おいおい…」


提督「強い薬を求めているということは、そういう可能性もある…」


飛鷹「提督、もしそうだったとして霞を止められるの?」


隼鷹「止めなきゃいけないぜ」


提督「分かっている、これはあくまでも可能性の話だ」


飛鷹「最悪を想定しておくのは悪いことじゃないわよ」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


榛名「はい、榛名は知っていました」


提督「やはり霞は…」


榛名「強い薬を飲んで死ぬ。それが霞ちゃんの目標であり最終目的なんです」


提督「……」


榛名「しかもただ死ぬのでは無く、全身から血を吹き出して死ぬような…苦しんで死にたいとも言っていました」


提督「霞…」


榛名「提督、無理に止めるのは逆効果です。逆上して薬を飲んでしまうかもしれません」


提督「じゃあどうすれば良いんだ……?」

榛名「少なくとも霞ちゃんは今すぐは死にません。それはまだやることが沢山あるからです」


榛名「叢雲さんや龍田さん。それに提督や龍驤さんの薬作りで忙しいですからね」


榛名「でもそれだけじゃいずれ終わりが来ます。私達もずっとここに居るとは考えられません」


提督「霞が俺達と離れた時……」


榛名「薬を飲んで死ぬでしょう」


提督「俺は……そんなのは…」


榛名「榛名だって嫌です。でも霞ちゃんの考えていることも分かるんです」


榛名「だから霞ちゃんが死ぬ時は私も一緒に死にます。一人でなんて死なせません」


提督「それもダメだ……」

榛名「…提督、一つだけ方法があるかもしれません」


提督「なんだ!?」


榛名「霞ちゃんが死ねない理由を作ればいいんです」


提督「それは…どういう……」


榛名「提督、龍驤さんとの間でお子さんは二人は欲しいそうですね」


提督「あ……あぁ」


榛名「でも龍驤さんは二人も子どもを産めない。産めて一人だとも聞きました」


提督「それが…どうした……?」


榛名「提督、霞ちゃんと赤ちゃんを作りませんか?」


提督「な…!?」


榛名「霞ちゃんが産んだ子どもを龍驤さんと提督、そして霞ちゃんも一緒になって育てていくんです」


榛名「霞ちゃんは親としての責任を果たそうとするでしょう。そうすれば死ぬ…ということはしないはずです」


提督「安価」


下1~3高コンマ 提督の台詞やその他起こったことなど

提督「霞ママを母親にする…流石に俺の一存では決められないし霞が拒絶する可能性もある」


榛名「私はそうは思いません。提督の子どもなら喜んで、と言います」


榛名「霞ちゃんは龍驤さんの体の事情を知っています。そして提督の事も…」


提督「…他にもあらゆる可能性を探しておいて損は無い」


榛名「なら龍驤さん達と話し合えばいいのでは無いでしょうか。きっと真面目に考えてくれますよ」


提督「そう…だな」

ーー


龍驤「緊急家族会議の内容はそれなんやね」


提督「…そうだ。本音で話し合いたい」


早霜「私は朝霜姉さんの保護者枠ね」


朝霜「本音で…か」


龍驤「本音って言うんやったらまずは司令官はどう思ってるか聞かせてや」


提督「俺は……」


朝霜「パパ、あたいの事は気にしなくていいぜ」


提督「朝霜…」


朝霜「あたいは本当の子どもじゃないのは分かってる。本音で話し合うってんなら言っとかないとな」


早霜「司令官、空気を読む必要はないわ」


提督「安価」


下1~3高コンマ 提督の台詞やその他起こったことなど

提督「子どもを手段のように扱うのには正直抵抗はある。愛情を受けられなかった子どもの気持ちは痛い程知っているからな」


早霜「霞との子どもは愛せないってことね」


提督「そうは言ってない。俺のような思いをさせるつもりは絶対に無い」


朝霜「パパが気になってる所は、霞の子どもが嫌ってことじゃねぇんだな」


提督「…そうだ」


早霜「むしろ嬉しいくらいじゃないの?」


提督「……」


龍驤「司令官、ええよ」


提督「違う……嬉しいとかそうじゃなく…」


朝霜「パパ、本音で話し合いだぜ」


提督「……」

提督「霞は俺にとって母親のような存在なんだ。だがここを離れれば関係は終わってしまう」


提督「霞と何か繋がれることや機会があれば……」


朝霜「なるほどな」


提督「それと子どもは二人欲しい。これは本気で思ってる」


早霜「龍驤さんはどうやっても二人産めないの?」


龍驤「無理や。万が一双子を妊娠したらどっちかは諦めなあかん」


早霜「そう…」


朝霜「まぁパパの考えてることは分かった。あとは霞とも話してみて、だな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

提督「本当にそれでいいのか?俺は……最低な…」


龍驤「そうやね。でもそれも考え方の一つと違うか?」


朝霜「子どもが二人欲しいだけなら養子でもいいけどよ、パパは霞の方がいいんだろ?」


早霜「私は朝霜姉さんが取り乱すかと思ったけど…どうやらその心配は無いみたいね」


龍驤「霞と繋がりが欲しいっていうのも良く分かる。司令官の気持ちを最優先にしてや」


提督「俺は……」


朝霜「だーもう!あたい達はいいって言ってんのに!」


早霜「沸切らないのはどうかと思うわ」


提督「そう…か」

龍驤「まぁ霞を交えて話さな最終的な答えは出ぇへん。それは確かや」


朝霜「霞が嫌だっていうかもしんねぇしな」


早霜「司令官は霞にもちゃんと本音で話しなさい」


提督「あぁ…もちろんだ」


龍驤「霞が帰ってくるのが待ち遠しいわ。早く帰ってけぇへんかなぁ」


朝霜「試験が終わったらすぐに帰ってくるだろ。それまで我慢だな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー後日


霞「司令官!見て、合格よ!」


提督「あぁ…」


霞「まさか一発で合格できるなんて!勉強した甲斐があったわ!」ぴょんぴょん


提督「良かったな…」


霞「……何よ、あまり嬉しそうじゃないわね」


提督「いや…嬉しいぞ……」


霞「その余所余所しい態度はなに」


提督「……」

龍驤「リラックスしーや司令官。霞に言うことがあるんやろ」


提督「…あぁ」


霞「今更緊張してるの?一体何を聞かされるのかしら」


提督「俺…と……」


霞「ハッキリ言いなさい」


提督「俺…子ども……欲しい…二人……」


提督「龍驤……一人………産める…」


提督「霞……子ども…欲しい……」


霞「安価」


下1~3高コンマ 霞の台詞やその他起こったことなど

霞「なに片言で…って、え………?」


霞「司令官…何言って………」


霞「りゅ…龍驤さん……司令官がおかしく…」


龍驤「…」コクリ


霞「へ……?」


霞「な、何言ってるのよ……」


霞「ほ……本気なの…?」


提督「……」コクリ


霞「司令官…?」

龍驤「先に言うとくけど、ウチや朝霜らとは会議済みやで」


霞「……」


龍驤「霞の気持ちが聞きたいねん。いきなりかもしれんけど、あかんかどうかは答えて欲しいな」


霞「司令官との……子ども…」


提督「…俺は霞に死んで欲しくないんだ」


霞「…何がよ」


提督「ただ子どもが欲しいなら養子という手がある。だが俺は霞と繋がりが欲しい」


提督「霞と……本当の家族で居たい」


提督「ずっと……生きていて欲しいんだ」


霞「安価」


下1~3高コンマ 霞の台詞やその他起こったことなど

霞「それって私が死ななくても私との子どもが欲しいという事でいいのよね?」


提督「…そうだ」


霞「まあ司令官が望むなら答えはイエスね」


龍驤「ほんまに…?」


霞「それはこっちの台詞よ。よく龍驤さんが許可したわね」


龍驤「うん…相手が霞やからかな。死んで欲しくないっていうのもあるけど、霞やったら許せんねん」


龍驤「それにな…ウチの性格から言うて、もし養子をとったとしても……愛せるかどうか分からんのよ」


霞「司令官の血が流れて無いから」


龍驤「うん……司令官と霞の子どもやったらええ、むしろ歓迎や」


龍驤「ウチは嫌なんて感情は無い。霞がいいって言うてくれて……ほんまに嬉しいわ」

霞「ちゃんと話してくれたんだもの。拒否する必要なんて無いじゃない」


霞「でもそうね…建前しか言わなかったら受け入れてなかったわ」


龍驤「それって…」


霞「私を死なせたくないからとしか言わなかったら。そんなの断るに決まってるじゃない」


龍驤「司令官は私と繋がりが欲しい。龍驤さんは司令官の血の繋がった子どもが欲しい。よくもまぁ言えたと思うわ」


提督「霞、俺は本気で……」


霞「はいはい分かってるわよ。しょうがないから薬で死ぬのも先延ばしにしてあげる」


龍驤「うん…ほんまにありがとうな……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

朝霜「話は聞いてたぜ~!」ガチャッ


早霜「良かったたわね朝霜姉さん」


提督「聞いていたのか…」


龍驤「話す手間が省けて良かったやん」


朝霜「霞なら断ることは無ぇと思ってたけどよ、いや~良かったなぁ!」


早霜「修羅場になるんじゃないかと心配してたのよ」


龍驤「そんなん無いって。なぁ霞?」


霞「はぁ…いっぺんに来られても無理。それに私は試験明けで疲れてるの。部屋で寝てくるわ」ガチャッ


龍驤「あら…怒らせてしもたかな?」


提督「…どうだろうな」

霞「……ぐすっ…情けないわ……これくらいで泣くなんて…」


霞「司令官との子ども…それは別にどうってことない…」


霞「私が嬉しかったのは……死んで欲しくないって…言ってくれたこと……」


霞「すん…ぐず……」


霞「司令官の母親をやってたのは…役割が無くなるのが怖かったから……やることが無くなれば私は…死ぬ」


霞「死への憧れは未だにある……けど…それ以上に自分が必要とされることが……何よりも嬉しい……」


霞「私達艦娘の役割は…もう終わりが見えてきてる……司令官と別れる日は……必ず訪れる……」


霞「その時私は……ぐすっ…」


霞「嬉しい……私と繋がりが欲しいって…言ってくれて…」


霞「やっぱり司令官は…クズなんかじゃないのよ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


霞「お姉さまもありがとう」


榛名「何のことでしょうか?」


霞「とぼけても無駄よ。あの事を話したのはお姉さまだけだもの」


榛名「…霞ちゃんが生きるという選択肢を選んでくれて嬉しいです」


霞「そうさせたのは司令官よ。榛名お姉さまと引き合わせてくれたのも…全部そう」


榛名「霞ちゃん、幸せに……一緒に幸せになりましょうね」


霞「勿論よ、お姉さま」


ーー

こうなります


コメントなどあればお願いします


偽ルートあいつはやはり相当弱ってたんだな
かすみ、今回は皆に迎えられて成長するんだぞ…

ーー


朝雲「あは…あははは……」


多摩「元気出すにゃ朝雲」


山雲「傷は浅いわよ~」


菊月提督「まさか試験に落ちるとはな…」


菊月「勉強不足なのが悪い」


朝雲「分かってる……けど…落ちたの……一人…だけ……」


多摩「まさか朝雲だけ落ちるとは予想外にゃ」


山雲「他に~朝雲姉と同じ試験を受けた人は~全員受かってたみたいなのよね~」


朝雲「余計に……ショック…あははは……」

菊月提督「追い討ちをかけるようだが、そこまで難しいものじゃないんだろう?」


山雲「そうね~元々持ってる免許とほぼ変わらないから~落ちる方が珍しいわ~」


朝雲「はうっ…!」


多摩「その一方で霞は凄いにゃ。合格率が10%とか言われてる試験に受かったみたいだにゃ」


菊月「あいつ…そこまで優秀だったのか」


多摩「0.01g単位で薬の調合ができるのが、凄くないと思ってたのかにゃ?」


菊月「専門外のことは分からない」


山雲「朝雲~次は頑張ればいいのよ~」


朝雲「ありがとう山雲……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

朝雲、やけ食い

朝雲「……そういえば艦娘の受験者も会場で見かけたわね」


菊月「そんなに薬が必要なのか?」


山雲「違うわ~大規模な戦闘が無くなってきてるし~手に職つけようとしてるのよ~」


多摩「艦娘の国家資格の受験者が、最近増えてるらしいにゃ」


菊月提督「幹部の言っていた艦娘の社会進出が現実的になってきたのか…」


多摩「多摩達はただの兵器じゃないにゃ。多摩は先生のお嫁さんだし、普通に働きたい艦娘も大勢いるにゃ」


菊月「……」


朝雲「気に食わないって顔してるわね」

菊月「私は手を汚し道も外した。その結果司令官を手にすることができた」


菊月「社会に出ようとしている連中は何かを成し遂げたのか?」


多摩「アホか、何言ってんだにゃ」


菊月「なんだと?」


多摩「今各地の鎮守府に残ってる艦娘は、旧大本営に反旗を翻した連中だにゃ。逆らえば死が待っている状況で、自分の意思を示した」


多摩「それがどれだけ凄いか分からないのかにゃ?」


菊月「黙れ、私は…」


多摩「誰でも力を持っていると思うな。お前達はたまたま力を持っていただけのことだ」


多摩「力の無い連中が抵抗した結果、どうなったかは見てきたんじゃないのか?」


菊月「……」


多摩「…ま、気持ちは分からんでもないにゃ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

望月「と、言いつつ司令官とシてる頻度増えてるよね~菊月は。よかったねぇ~平和になって」

菊月提督「いいじゃないか、これが平和ということだろう」


菊月「司令官…」


菊月提督「何を成し遂げたか、それに一定の基準なんて無い。それにこれから何かを成し遂げるかもしれないだろう」


菊月「司令官がそう言うなら……」


多摩「…これから多摩達はどうなるかにゃ」


山雲「深海棲艦との戦いは~終わるのかしらね~」


朝雲「それは無いと思うわ。けど艦娘の数は大きく減る」


多摩「菊月提督はどう思ってるにゃ?」


菊月提督「俺か……そうだな」

菊月提督「大多数の艦娘は鎮守府から去り、ある程度を予備戦力として残す…」


多摩「それだけじゃないと思うにゃ」


菊月提督「どうしてだ?」


多摩「大本営は新しい艦娘を作り続けるはずだにゃ。建造ドックは動かさないといけないからにゃ」


菊月提督「……そうか、あれを他国には渡せない」


多摩「作る艦娘の数は少ないにゃ。でも止めてしまうと国から目をつけられて、売却を視野に入れられてしまう」


山雲「そうなったら旧大本営の二の舞…」


朝雲「それだけは絶対に阻止しないと」


多摩「菊月、やることはまだ残ってるにゃ。不貞腐れる前にやれることはやるにゃ」


菊月「お前に言われなくとも…」

望月「はいはい~真面目な話してる所悪いけど、菊月にクレームきてるよ~」


菊月「私に?」


望月「夜に司令官もラブラブし過ぎ。もうちょい声抑えてって」


菊月「……」


多摩「はっ、菊月も平和ボケしてたかにゃ」


菊月「黙れ」


望月「司令官~~そういうことだから程々にね?」


菊月提督「俺は悪くないぞ…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


ヴェールヌイ「おっとと、大人しくしててごるしこふ」


北上「今日もガングートの子どもは元気だねぇ」


ガングート「お陰様でな。ここの連中にもかなり助けられている」


北上「しかし成長速度がこうも違うと、双子とは思えないよね~」


ガングート「人の子の方は私が抱いていなければ泣き出すが、ごるしこふは…」


ごるしこふ「きゃっきゃっ」


ヴェールヌイ「はははっ元気だね」


北上「いやぁ可愛いねぇ。あの笑顔は反則だよぉ」


ガングート「目を離すとどこかに歩いて行ってしまうから要注意だがな」

ガングート「そっちはどうだ?」


北上「もうすぐ入院して、出産準備だって。この子は艦娘の子だし成長が早いんだろうねぇ」


ガングート「産まれてくるのはきたかみ、か」


北上「先輩ママとして色々頼らせてね?」


ガングート「私よりここの連中の方が早いだろう」


北上「そういうのじゃないんだよぉ、うちのは旦那がアレだし」


ガングート「それが良いんじゃなかったのか?」


北上「まぁね~~!いや~憲兵の子ども産めるなんて幸せだわ~」


ガングート「ふっ、北上が惚気るとはな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ガンちゃんものろけかえせ!

北上「そういえばさ、ガングートは艦娘を辞めないの?」


ガングート「…それだ。私はそれが気になっている」


ヴェールヌイ「まだ戦いが必要と思ってる艦娘はまだ居るからね」


ガングート「今回の件で旧大本営のシンパ共は地下に潜った。いずれ敵となるだろう」


北上「旧大本営の役員達と艦娘は塀の中だけど、それでも脅威になる?」


ガングート「永遠に塀の中という訳にはいかないだろう」


ヴェールヌイ「ソ連が崩壊して何年も経ってるのに出てきただろう?奴らはゴキブリよりしぶといさ」


北上「説得力あるなぁ…」

ガングート「私が言えることは、この街と鎮守府に危険は無いということだ」


北上「それ以外は危ないってことね」


ヴェールヌイ「横須賀の司令官達は大丈夫なのかな」


ガングート「心配だな。変な連中がうろついていてもおかしくない」


北上「子どもを産んで退院したら一回様子見に行っといた方がいいかもね」


ヴェールヌイ「鎮守府だけじゃなくて周りも見ておかないとね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

北上「ソ連、今はロシアか、と言えばあの特務艦はどうしてるかね~」
ガンちゃん「手紙きたぞ。子育て苦労してるみたいで色々教えてやらないとな」

北上「ソ連ことロシアと言えばあの特務艦はどうしてるかね~」


ガングート「そういえば手紙がきていたな。何やら子育てで苦労してるみたいだ」


北上「あの夕立が苦戦してるって?ちょっと考えられないけど…」


ヴェールヌイ「夕立からの手紙、見てみるかい?」スッ


北上「どれどれ、拝見してみましょうかね~」


ガングート「軍人が撮ったという写真付きだ。たっぷりと見てやれ」

『三つ子とか聞いてないっぽい!!』


北上「うわぁ~ちっこいのが三人も…」


ヴェールヌイ「微笑ましいけど、苦労も三倍だね」


ガングート「一人でも大変だというのにそれを三人同時。それは私の知恵も借りたくなる」


北上「なるほどねぇ~」


ヴェールヌイ「大変そうだけど、幸せそうで何よりだね」


ガングート「あぁ…夕立は帰って来ずに向こうで幸せになれば良い」


北上「夕立ってほんと見た目だけはいいからね。こうやって見てたらロシアのお嬢様の家庭みたい」


ヴェールヌイ「軍人といい夫婦だと思うよ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

島風提督の子供はあれからどうしているか

>>548

北上「そういえばさ、島風提督の子どもはどうなったんだろうね」


ヴェールヌイ「確かさみだれ、だったね」


ガングート「あぁ、それなんだが気になることを聞いたんだ」


北上「気になること?」


ガングート「さみだれは大本営預かりとなっていた。が…ある日突然姿を消したらしい」


北上「それって…誘拐とか?」


ヴェールヌイ「違う、彼女は自分の意思で大本営を去ったんだ」


北上「なにそれ……まだ子どもでしょ?」


ガングート「子どもどころか本来ならやっと立てるようになるくらいの年齢だ」


ヴェールヌイ「現代艦娘だからもう動けるんだけどね」

北上「…さみだれの目的は?」


ガングート「北上なら分からないか?」


北上「考えたくないんだけど…」


ヴェールヌイ「それでも仕方がないよ」


ガングート「さみだれの目的は島風提督の排除」


ヴェールヌイ「精神も成長したさみだれは島風提督が何をしたのか知った。そしてそれを許せないと思った」


北上「だからって親殺しなんか…」


ガングート「親とは思っていないかもしれないぞ」


ヴェールヌイ「もしくは決別する為に島風提督を…って所じゃないかな」


北上「島風提督は…どこ?」


ガングート「さぁな。知ってたとしてもどうするか」


ヴェールヌイ「朝潮のこと、やっぱり許せないよね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

島風提督パート

ーー


幹部「武蔵君、本当に大丈夫なんだね」


武蔵「大丈夫とは言わない。さみだれはそれを確かめに行ったんだ」


武蔵「さみだれの父親は誰かのためとはいえ大きな過ちを犯してしまった。だがその結果があって今がある」


武蔵「今の自分は未熟でちゃんと判断できないから見聞を広めてくると。止める訳にはいかないだろう」


幹部「……」


武蔵「さみだれは日本だけではなく世界を回ってくる。そして必ず帰ってくると言っていた」


幹部「分かった…さみだれ君を信じよう」


武蔵「そうだ、お前は黙って見守っていろ」

駆逐棲姫「パパに偉そうにするな」


武蔵「お前は関係ない、黙っていろ」


駆逐棲姫「あるぞ、私はパパのお嫁さんだ」


武蔵「だからどうした」


駆逐棲姫「パパの敵は私の敵だ」


武蔵「敵…敵か。この武蔵を倒せるのか?」


駆逐棲姫「黙ってやられると思うな!」


幹部「落ち着くんだ、クキ君!武蔵君もやめてくれ!」


武蔵「ふっ、冗談も分からないとはな」


駆逐棲姫「愛する人を馬鹿にされて怒らない方が異常だ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

武蔵「所で島風提督の近況はどうなっている?無事だろうな?」
幹部「ああ、変わりない…(一昨日も報告したけど)」

ーー


さみだれ「これから何処に行こう…武蔵さんにはああ言ったけど、いきなり外国に行くのはなぁ」


さみだれ「でも下手な所に行ってお父さんやお母さんに会ったら……」


さみだれ「…ダメダメ。まだそうと決まったわけじゃない。お父さんだってきっと…」


さみだれ「……覚悟はしておかないといけないのは分かってる。でもやるのは私なんだ」


さみだれ「他の誰かにやられるくらいなら私がやる。私が罰を与えるんだ」


さみだれ「お母さんは……お父さんを庇うなら…」


さみだれ「……それを見極めるんだ、私は」

さみだれ「お父さんが絶対に行かない所で国内……」


さみだれ「あ……一つ思い付いちゃった」


さみだれ「うん、いずれは行こうと思ってたしちょうどいい機会だと思おう」


さみだれ「久しぶりにピンクちゃんにも会いたいし、あそこに行こう!」


さみだれ「横須賀鎮守府へ……」ザザッ


さみだれ「あそこに異動したんだよね?提督さんとは絶対に会わないだろうし…うん」


さみだれ「朝潮さんに…会えるかな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

島風提督はと言うと各地のはぐれや海賊行為をしてる艦娘を大本営に送ったり更生させたりの日々
場合によっては漁師の用心棒とか職を見つけて地域社会に根差す娘も出てくる

>>563

ーー


「おいあんちゃん、『海賊』を捕まえたんだって?」


島風提督「ああ、身柄を抑えて然るべき場所に送った」


「あいつらには手を焼いてたんだ、助かるよ」


「せっかくまともに漁ができるようになったと思ったら『海賊』が密漁。正直笑えなかったぜ」


島風提督「また『海賊』を見つけたら上に報告しろ」


「あんちゃんに知らせるんじゃダメなのかよ」


島風提督「俺達は雇われだ。勝手に仕事をすれば首を切られる」


「どこもかしこも面倒なのには変わりねぇってか」

「そういやよぉ、元海賊を漁港で雇うって話聞いたか?」


「聞いた。なんでも鎮守府?に所属したくねぇからって」


島風提督「そもそも『海賊』はまともじゃない。集団行動や環境に馴染めない奴らのなれ果てだ」


「そんな奴らを捕まえて更生させてるあんちゃんは偉いんじゃねぇのか?」


島風提督「やめろ、そんな柄じゃない」


「あれだな、ヤンキー先生みたいな奴か?」


「あれってそんか話だったか?」


「とにかくあんちゃんみたいなのは必要ってことだ。意外と恩を感じてる連中も多いだろうな」


島風提督「……俺にそんな器は無いんだよ」ボソッ


「なんだ?何か言ったか?」


島風提督「なんでも無い」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー横須賀鎮守府、提督の部屋


提督「なぁ霞……本当にいいのか?」


霞「なによ今更怖気ずいたの?」


提督「だが…」


霞「龍驤さんと一緒に病院に行って、必要なら不妊の治療をする。多分私の方が先に子どもを産むでしょうね」


霞「体外受精とか色々方法はあるけど、それが艦娘に有効なのかまだ結論はできてない」


霞「でも人間と艦娘の間で子どもができているのは事実。だからこの行為は無駄じゃないわよ」


提督「……」


霞「ほら早く横になりなさい。うじうじしてたら朝になっちゃうわよ」

霞(司令官は私とスるのが初めてだと思ってるみたいだけど、本当はそうじゃない。前に一度だけ経験はあるけどあれは事故)


霞(多分司令官は私に遠慮してくれてるのよね。それとも心配してくれてる?)


霞(そうだとしたら自分のモノに相当自信があるのね。そんな人中々居ないわよ?)


霞(ま、遠慮してても関係ないわ。そろそろキメセク用の薬が効いてきて興奮するだろうし)


提督「霞…」


霞「…やっと覚悟ができたみたいね。ほら早く、リードしてよ」


提督「霞…ママと……子ども…」


霞(初めてっぽく緊張するのが正解だったかしら?でももう遅いし…後は司令官に任せ…)


提督「……」


霞「……は…?」

霞「ちょ…ちょっと待って……そんな…大きかった……?」


霞「あ、いや……そう!龍驤さんとの動画で見た時より…」


霞「え……いつも通り…?これで……」


霞「や、や、やっぱりちょっと……待っ…」


霞「あ、いや!!ダメ!そんなの…」


霞「ぁ…………」


霞「……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー


朝霜「おーいお二人さん、もう朝だぜ」


霞「あしゃ…?」


提督「……」


霞「んぁ…しれぇかぁん……抜いちゃやだぁ…」


朝霜「やっぱりこうなると思ってたぜ。安心しな、仕事はあたい達でやっといてやる」


提督「……すまない」


霞「んん…もっとぉ……」


提督「もう寝よう……流石に…」


朝霜「なら繋がったまま寝ればいいだろ?」


霞「んふぅ…そうすりゅ……」


提督「朝霜…」


朝霜「いいからいいから、パパは今日は寝てればいいんだよ」


提督「……」


霞「んふ…んふふふふ……」


ーー

明日はお休みです


コメントなどあればお願いします

ーー


さみだれ「……」ザザザッ


「止まれ」


さみだれ「どこから声が…?」


「それ以上近付くと撃つ」


さみだれ「待って!私は横須賀の提督に会いに来たの!」


「なら正面から堂々と来い。それとも入ってこれない理由でもあるのか?」


さみだれ「うん……会いたくない…会っちゃいけない子が居るの」


「随分と都合の良い奴だな。やっぱりお前は敵…」


「待ってレ級、あの子……見覚えない?」

さみだれ「声が増えた…?」


レ級「こいつ…さみだれか」ヂヂヂ…


さみだれ「急に姿がっ!」


暁「驚かせてごめんなさい。鎮守府近海は私とレ級が見張ってるの」ヂ…ヂヂ……


さみだれ「ステルス迷彩…霧の力ってそこまでなんだ」


レ級「これでも抑えてるけどな」


暁「さみだれ、どうして司令官に会いたいの?」


さみだれ「話をしたくて…お父さんとか朝潮さんの事。とにかく全部話したくて!」


レ級「怪しい奴じゃないみたいだけど、どうする?」


暁「そうね…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

暁「司令官にだけ確認してみるわ。丁度一人みたいだし」


さみだれ「お願い…」


レ級「お前が会えないのは朝潮か」


さみだれ「うん…どんな顔して会えばいいか分からなくて」


レ級「朝潮はお前に罪は無い…とは言えないかもな」


さみだれ「私は恨まれて当然だと思う。でもお父さんが居なければ私は生まれなかった」


レ級「だから許して欲しい?」


さみだれ「違う…お父さんに生きる価値があるのか知りたいの」


レ級「はぁ…?」

さみだれ「私一人じゃ答えは出ない。だから色んな人の話を聞きたいの」


レ級「お前正気か?」


さみだれ「正気だし本気」


レ級「…殺したらアイツと同じだぞ」


さみだれ「それは他人から見てるから。これは私とお父さん、親子の問題」


レ級「…そうかよ」


暁「司令官と連絡が取れたわ。朝潮に見つかりたくないのは同じだから岸まで来るって」


さみだれ「ありがとう…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


提督「島風提督は告発され、裁かれた上でああなった」


暁「鎮守府の提督をクビになったものね」


提督「それ以上や以下を求めることはできないし、俺が口を挟む事もできない」


レ級「提督は裁判官でもなんでもないもんな」


さみだれ「うん、それが公的な立場のコメントってやつだねありがとう」


提督「……」


レ級「これじゃ不満なのかよ」


さみだれ「私は提督さんの本音も聞きたいの。話してくれないならそれでいいけど、できれば聞かせて欲しい」


暁「司令官、無理はしなくていいわよ」


提督「いや……さみだれなら聞く権利はあるだろう」

提督「奴のやったことは許せないが、攻めることはできない」


さみだれ「どうして?」


提督「俺も奴と同じだからだ。艦娘を愛し、全てを捧げようとした」


提督「龍驤に関して、幸い多額の金が必要になることは無かった。だが奴のように金がかかっていたとしたら…」


さみだれ「お父さんと同じことをしてた?」


提督「……否定はできない」


レ級「無理すんなよ」


提督「あの時、俺にとって龍驤は全て…それ以上だった。龍驤の為なら狂うこともできたんだ」


さみだれ「それが…愛?」


提督「歪んでしまった愛…だろうな」


さみだれ「…本音で話してくれてありがとう。やっぱりここに来て良かった」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

「さみだれも父親を愛してるから思い悩むんでしょう」


さみだれ「誰……」


レ級「おい…!」


S朝潮「……」


提督「朝潮…」


さみだれ「あ…あ……!」


S朝潮「歪みそうになったから色んな人に話を聞く。それは正解だったと思いすよ」


暁「朝潮…大丈夫なの……?」


S朝潮「その反応が嫌です。大丈夫だからわざわざここまで来たんですよ」


暁「ごめんなさい…」

S朝潮「あと、コソコソしてる司令官も許せませんね」


提督「すまない…だが俺は……」


S朝潮「私はもう過去に囚われるのはたくさんです」


提督「そうか…」


さみだれ「朝潮さん!私が憎くないの!?」


S朝潮「さみだれ、貴女は……」


さみだれ「私はあの人の子ども!朝潮さんは復讐する権利がある!」


S朝潮「…私は前に進みます。貴女は留まるなら勝手にして下さい」


さみだれ「あ、え……」


S朝潮「……」


さみだれ「待って朝潮さん、待ってぇ!!」


提督「過去に囚われている…か」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー執務室


漣「…で、さみだれが泣いてしまったのでとりあえずここに連れて来たと」


レ級「泣かせた朝潮が悪い」


S朝潮「司令官の顔が怖いから泣いたんですよ」


提督「……」


弥生「さみだれ…大丈夫だからね……」


さみだれ「ピンクちゃぁん…」グスッ


漣「今日は弥生さんの日で丁度良かったですなぁご主人様」


提督「…そうだな」

暁「さみだれは朝潮に復讐されに来たの?」


S朝潮「そこまで考えていたかは分かりませんが、自分の存在を否定して欲しかったんだと思います」


漣「なるほど、だから朝潮さんはあぁ答えたと?」


S朝潮「客観的に見て島風提督は生きる価値はありません。しかし私がそれを言ってしまうとさみだれはそれで満足するでしょう」


レ級「おいおい…」 


S朝潮「さみだれは島風提督を殺すつもりでも居た。けど決心できなかったからここに…」


さみだれ「違うよ…」


S朝潮「どう違いますか?」


さみだれ「お父さんは…許されるのか…今の私じゃ答えは出せない……」


さみだれ「武蔵さんにそう言ったら…色んな所を回って…知見を深めてこいって…」


暁「武蔵さんが……」

さみだれ「親殺しはタブー…だけど、その禁忌を破ってまでも…消す必要があるなら……」


S朝潮「随分と温いですね。そう言って諦めさせるつもりだったんですよ」


さみだれ「違う!本気で殺すべきだと思うなら殺せって!」


S朝潮「本当に殺せますか?」


さみだれ「ぁ…う……」


S朝潮「殺してしまえばアイツと同じ。その時点で答えは出てるんですよ」


S朝潮「私は過去に囚われないと言ったのはそういう意味です。分かってはいましたがまだまだ子どもですね」


さみだれ「う…ぅぅ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

S朝潮「貴女は私が何をしたのか知っていますか」


さみだれ「……」


S朝潮「私は人殺しです、生きる価値はありません」


提督「朝潮…」


S朝潮「でも私は生きます。司令官の為、自分の為に」


S朝潮「ここには私以外にも大なり小なり罪を背負ってる人達が居ます。けど皆諦めてはいないんです」


さみだれ「諦めない…」


S朝潮「他の人にも話を聞いてみるべきだと思います。そうですよね龍驤さん」


龍驤「……うん」


さみだれ「貴女が龍驤さん…」

漣「待って下さいよ、漣の話だって聞いて下さい」


レ級「あたしも…だな」


提督「……」


S朝潮「さみだれ、貴女は自分が不幸だと思っていましたね」


さみだれ「……」


S朝潮「貴女はいかに幸せか、それを知るべきです」


S朝潮「知見を広める…それすらできなかった存在が目の前に居ることも知りなさい」


弥生「朝潮…それ以上は……」


S朝潮「怒っているのではありません。さみだれはこういう話を聞きに回っているのです」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


さみだれ「うう…もう夜なのにまだ皆から話を聞けてない……」


S朝潮「なら泊まれば良いんじゃないですか」


さみだれ「でも…」


S朝潮「空き部屋なら沢山あります。好きに使っても文句は言われませんよ」
 

さみだれ「……」


S朝潮「ご飯だって一人くらい増えた所で問題ありません」


さみだれ「私…そこまでは……」  


S朝潮「好意には甘えた方が良いですよ。司令官に言えば私と同じ答えが返ってくるはずです」


さみだれ「分かった…聞いてくる……」

ーー


さみだれ「ほんとにいいって言われちゃった…」


さみだれ「ここはどういう考えで…どういう……?」


さみだれ「そうだ、ここは私の知ってる鎮守府とは全然違う……」


さみだれ「提督さんだって艦娘だって……皆それぞれ抱えているものがあるのに…皆…」


さみだれ「皆前を向いてるから……?」


さみだれ「それだけじゃない、皆で助け合って……補い合ってる…」


さみだれ「そんなのは理想…そのはずなのに……この鎮守府では皆で助け合って生きてる……」


さみだれ「どうしてそんな事ができるの…分からないよ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

暁「無理に頭で考える必要はないわ」


さみだれ「暁さん…」


暁「そもそも考えろっていう方が無理なのよ。ここの皆はそれくらい自然体なの」


さみだれ「うん…そしてそれを皆受け入れてる……」


暁「ここはそういう場所。足りないものを補い合っていく鎮守府なの」


さみだれ「足りないもの…」


暁「誰にだってあるでしょ?それを司令官は四角形に例えてるの」


暁「欠けた所は皆で埋めればいい。そうすれば他と変わらないんだって」


さみだれ「…凄い」

暁「損とか得とかは後回し。まずは目の前にいる誰かを助ける」


さみだれ「そんなの…知らない……」


暁「ここには貴女の知りたいことがまだまだあるんじゃないかしら」


さみだれ「うん…」


暁「だったら満足するまでここに居ればいいのよ」


さみだれ「いいの…?」


暁「この話を聞いて司令官が拒否すると思う?」


さみだれ「…ううん」


暁「ここは深海棲艦だって歓迎するの。現代艦娘の貴女だってここに居ていいのよ!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


Y朝潮「…ズルいです」


S朝潮「何がですか」


Y朝潮「なんでさみだれのお姉ちゃんみたいなポジションになってるんですか!」


S朝潮「私はさみだれとは因縁があります。面倒を見るのは必然的に自分になるんです」


Y朝潮「そんなの言い訳です!私だってお姉ちゃんなんです、長女なんですよ!」


S朝潮「ここではそんなの関係ありません」


Y朝潮「私こそお姉ちゃんなんです!その座は渡せません!」


S朝潮「…本音は?」


Y朝潮「司令官とイチャイチャしやがってーー!」


S朝潮「はぁ……」

Y朝潮「なんですか司令官と添い寝って!そんなこと私はしてもらったこと無いのにぃーー!」


S朝潮「そんなだからですよ」


Y朝潮「何が!?」


S朝潮「さみだれの世話をして点数を稼いでいるんじゃないんです。今の貴女は相手にされません」


Y朝潮「なぜですか!!」


S朝潮「そんな下心丸出しで相手にされると思ってるんですか?」


Y朝潮「司令官は素敵な方です!好きになって何が悪いんですか!」


S朝潮「そうですね、ちゃんと好きになったのならもう少し相手にされるでしょう」


Y朝潮「何を…!」

S朝潮「貴女は司令官と出会って間もないですよね?」


Y朝潮「それが!?」


S朝潮「そんな短期間で司令官の魅力は全て伝わりません」


Y朝潮「私には伝わりました!」


S朝潮「…もうバレてますよ」


Y朝潮「何が!?」


S朝潮「貴女、怖い顔というか人相が悪いのが好きなんでしょう」


Y朝潮「違う……違いますよ…」


S朝潮「目が泳ぎまくってますよ」


Y朝潮「そんな…違います……顔が…顔も……好きですけど…」


S朝潮「全く…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー大浴場


弥生「一緒にお風呂…入ろう…」


さみだれ「うん…」


弥生「まだ…緊張してる…?」


さみだれ「…ちょっとだけ」


弥生「ここは…遠慮なんか要らないんだよ…」


さみだれ「皆自然体で……凄いと思う」


弥生「さみだれも…その仲間なんだから…」


さみだれ「うん……」

弥生「…体、洗ってあげる」


さみだれ「い、いいよぉ…」


弥生「まだ子どもなんだから…遠慮しないで…」


さみだれ「うぅ……」


弥生「……お腹、ぷよぷよ」


さみだれ「いやぁ、気にしてるのに…」


弥生「このイカ腹…司令官が喜んじゃうやつだ…」ボソッ


さみだれ「え、なに?」


弥生「何もないよ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


Y朝潮「司令官……」


S朝潮「……」だらだら


さみだれ「あ、ダブル朝潮さん」


Y朝潮「…さみだれですか」


S朝潮「その格好…お風呂上がりですか?」


さみだれ「うん、暑いから」


Y朝潮「お腹は見えてますし、半袖半ズボン…」


さみだれ「部屋に戻ったらちゃんと着替えるもん」


S朝潮「……これはいい機会ですね」

S朝潮「さみだれはここの色んな面を見たいんですよね」


さみだれ「え、うん…」


S朝潮「ついて来て下さい。社会勉強の時間です」


さみだれ「え…?」


S朝潮「これとこれを着けて」


さみだれ「ネコミミと…尻尾?」


S朝潮「尻尾は腰に付けるタイプです」


Y朝潮「……!私もっ!!」


S朝潮「分かってますよ、貴女の分もありますから」

ーー提督の部屋


コンコン


提督「誰だ?」


S朝潮「……」ネコミミ


提督「うぉ!?」


Y朝潮「にゃぁぁぁ!!」ネコミミ


さみだれ「朝潮…これで良いの?」ネコミミ


提督「な、な……!?」


さみだれ「この尻尾に意味はあるの?」尻尾


S朝潮「あるんですよ」


さみだれ「ふーん…」イカ腹


提督「安価」


下1~3高コンマ 提督の台詞やその他起こったことなど

提督「う…うぉぉぉーーー!」ガシャーン


さみだれ「窓を突き破った!?」


Y朝潮「待って下さい司令官!」シュバッ


S朝潮「そろそろ添い寝以外もいいですよね…」シュバッ


さみだれ「……行っちゃった」


さみだれ「一体何だったんだろう…提督さんの股間が盛り上がってたのは関係あったのかな?」


さみだれ「うーん……謎は深まるばかり…」


ーー

明日はお休みです


コメントなどあればお願いします

ーー


龍驤「あのな、あんたらが別に何をしようが文句は無いんよ」


Y朝潮「……」


龍驤「司令官にちょっかい出そうが、大ごとになれへんのやったらええ」


S朝潮「……」


龍驤「前はネコミミ没収とかしとったよ。でも今はそんなことせぇへん。だって皆のことは信用しとるもん」


龍驤「それにウチかって成長したんや。司令官とウチは心で繋がっとる。他の誰かがそれを断ち切るなんて不可能や」


龍驤「だからちょっかい出してもええって考えなんやけど……例外はあるわなぁ~~?」


Y朝潮「……」
S朝潮「……」


龍驤「よくも司令官に怪我させてくれよったな」


龍驤「正確に言えばあんたらが危害を加えては無い。せやけど原因なのには間違いやろ」


龍驤「幸い大怪我はしてないよ。でも硝子の破片がどっかに刺さってみ?責任とれるんか?」


Y朝潮「……」


龍驤「黙っとらんと答えろや殺すぞ!!」


S朝潮「……」


龍驤「…なんて、昔のウチやったら発狂しとったやろな」


S朝潮「そうですね」


龍驤「司令官も子どもや無い。大怪我せぇへんのは分かって窓を突き破ったんやろ」

S朝潮「いえ、それは無いと思います。司令官はかなり動揺してました」


龍驤「…やっぱり?」


S朝潮「恐らくさみだれのイカ腹が良くなかったのかと」


龍驤「ほんまにあの人は…心の底からロリコンやな」


S朝潮「本物のロリとネコミミセットでああなるとは予想できませんでした。すみません」


Y朝潮「…ごめんなさい」


龍驤「そうやって素直に謝ってくれるんやったらええよ。ほな罰として司令官の部屋綺麗にしといてな?」


S朝潮「はい、分かりました」


Y朝潮「…分かりました」



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

龍驤次は提督に「やさしく」お説教

ーー


S朝潮「さみだれは手伝う必要はありませんよ」


さみだれ「私もあそこに居たから。連帯責任だね」


Y朝潮「……」


S朝潮「少しくらい喋ったらどうなんですか」


Y朝潮「…司令官に怪我をさせたのが申し訳なくて」


S朝潮「なら窓を突き破った時点で止めるべきでしたね。今更冷静になっても遅いですよ」


Y朝潮「…貴女も追い掛けたじゃないですか」


S朝潮「あれはさみだれを司令官から遠ざける為です。あのまま一緒の部屋に居たらどうなってたか」


Y朝潮「そんなことあり得ません。司令官は立派な人なんです」


S朝潮「立派な人である前にロリコンなんですよ」

さみだれ「ろりこん?」


S朝潮「さみだれには関係ありませんよ。ほら、早く掃除して下さい」


Y朝潮「……」ザッザッ


S朝潮「割れた硝子の破片も全部掃除しますよ。それこそ司令官を守る為に」


Y朝潮「…部屋の隅々まで掃除」


さみだれ「提督さんは何か怖くて飛び出したのかな…」ぶつぶつ


S朝潮「割れた窓にはダンボールで応急処置を…」ゴソゴソ


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

>>657

ーー龍驤の部屋


龍驤「司令官に怪我が無くてほんまによかったわぁ」


提督「……」


龍驤「最初は心配したんやで?窓を突き破ったって聞いて…」


提督「…すまない」


龍驤「謝らんでええよぉ、悪いのは朝潮らやからね」


提督「……」


龍驤「ん?どうしたん?」ニコニコ


提督「い、いや……」

龍驤「司令官がロリコンなのは知ってる。せやからさみだれに興奮するのも当然やわ」


提督「いや、あれは…」


龍驤「あれは?」


提督「……」


龍驤「……」


提督「…………」


龍驤「…………」


提督「…すまない」


龍驤「だからぁ、謝る必要は無いんやでぇ?」

龍驤「ウチはドMで司令官はノーマル。せやから知らんであろうことを言うたるわ」


提督「…?」


龍驤「Mはな、Sにもなれるんやで」ガバッ


提督「うぉ…!」


龍驤「今までウチが優勢になったことは無かったでな。まあウチが不安定やったっていうのが大きいけど」


龍驤「どないしても昔…遊んどった記憶がな。せやから司令官に対してはずっと受け身やった」


龍驤「でもウチは吹っ切れた。朝霜とか霞とか…それを許してるのは司令官と心で繋がってるからや」


提督「龍驤……?」

龍驤「これ、何か分かるわな?」スッ


提督「霞が作った…キメセク用の薬……」


龍驤「……んくっ」ゴクッ


提督「……」


龍驤「司令官はプチ絶倫や。でもな、それに付き合えてるウチも大概やねんで?」


提督「……」


龍驤「覚悟しいやぁぁ…本気で搾り取って……足腰立たんようにしたるからなぁ…」ニタァ


提督「……」ゾクッ


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


S朝潮「掃除と窓の応急処置が終わったことを司令官に報告しましょう」


Y朝潮「肝心の司令官は何処にいるんでしょうか、今日はお休みなので執務室では無いと思います」


さみだれ「龍驤さんのお部屋は?」


S朝潮「そうですね、それが一番可能性がありますね」


Y朝潮「霞の部屋は考えられませんか?」


S朝潮「もしそうで、霞がママをしていた時の言い訳を今のうちに考えるんですよ」ボソッ


Y朝潮「…分かりました」

「……」


さみだれ「あれ?龍驤さんの部屋の方から変な声がするよ?」


Y朝潮「本当ですね、これは……?」


S朝潮「…さみだれ、報告は後にしましょう」


さみだれ「え、なんで?」


S朝潮「司令官は忙しいみたいです。仕事が終わるまでここの案内をしてあげましょう」


さみだれ「でも…」


S朝潮「い、い、か、ら。行きますよ」


さみだれ「う、うん……」

「オ"、ぉぉ~~!!」


「情けない声出てしもうとるで」


「りゅ、龍驤ぁ……も…ぉ……」


「何言うとるんや、こうやったら……」


「ぅぐっ!!」


「ほら…こんなに出てるやん」


「も……限界…」


「まだまだいくで、司令官?」


「だ…誰か……もう…」


Y朝潮「……」モゾモゾ


S朝潮「貴女も来るんですよ」ガシッ


Y朝潮「あ!いい所だったのに…!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー

さみだれ「ねぇこれは?」スティック


神通「それは…!!」


S朝潮「さみだれ、次の部屋に行きますよ」


ーー


漣「おらおら、もっとよがりやがれってヤツですよ!」


潜水新棲姫「あ、あ、あん……」


さみだれ「なにしてるの?」耳抑え


S朝潮「何もありません」


ーー


瑞鶴「加賀……もっと…」


加賀「言われなくても、もっと可愛がってあげるわ」


さみだれ「またぁ~?」耳抑え


S朝潮「……」

ーーS朝潮の部屋


S朝潮「ここは教育に悪過ぎます…」アタマカカエ


Y朝潮「今更気付いたんですか」


さみだれ「ねぇ~さっきからどうしたの?」


S朝潮「昼間からヤりまくりですし、相手が居ない人なら大丈夫だと思ったら大人の玩具が部屋に…」


Y朝潮「貴女の部屋くらいしか安全な場所は無いと思います」


S朝潮「…否定はできませんね」


さみだれ「ねぇ朝潮~~」


S朝潮「もうちょっと、もう少しだけ待って下さい……」


さみだれ「むぅー…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

羽黒に現状を報告する

さみだれ「ただ待ってるのも暇だから提督さんの部屋で見つけた本を読んでよ…」


S朝潮「だから…」


Y朝潮「でも…」


さみだれ「表紙に海防艦の子が描いてあるから、戦術書か何かかな?」


さみだれ「ここには海防艦は居ないと思うけど…勉強熱心な提督さんなんだ」


さみだれ「武蔵さんも勉強すること、知ることは大事だって言ってたから私も勉強しようっと!」


さみだれ「…この18って数字は良く分からないけど、関係無さそうだからいっか」

S朝潮「やはり食堂しかありません。あそこなら安全です」


Y朝潮「安全に他人とコミュニケーションを取れる場所を考えるのに、これだけ時間がかかるなんて…」


S朝潮「お待たせしましたさみだれ、もう…」


さみだれ「ん、んふ…」


S朝潮「さみだれ?」


Y朝潮「あっ!!司令官のエッチな本を読んでます!」


S朝潮「!!」


さみだれ「これ、なぁに……朝潮ぉ…」モゾモゾ


S朝潮「それを見てはダメです!貴女が見るのはまだ早いんです!」


さみだれ「なんか体がぽかぽかして…おヘソの下がジーンってするぅ…」


Y朝潮「まさか…」

S朝潮「とにかく本を離して!それ以上読んではいけません!」


さみだれ「この本に出てくる海防艦の子…凄く気持ち良さそうだよぉ…」


Y朝潮「司令官はどこまで性癖に正直な本を持っているんですか!」


さみだれ「朝潮…これって悪いことなのぉ…?」


S朝潮「そうです!だから…」


さみだれ「じゃあ提督さんも…悪いことしてた…?」


S朝潮「う…!」


Y朝潮「見られた!?いやでもそんなはずは…」


さみだれ「教えて…朝潮……」


S朝潮「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

とりあえずさみだれに水を頭から浴びせて落ち着かせるS朝潮
あのマークがあるのは子供に有害な毒電波が出ていて、18になる前に中を見ると命に関わる事態になりかねないと真剣な調子で脅かす

S朝潮「悪いことではないです。でもこれはお酒と同じなんですよ」


さみだれ「お酒…」


S朝潮「普通の艦娘なら建造された時から大人というか、お酒も飲めます。けど現代艦娘のさみだれはそうじゃないですよね?」


さみだれ「うん…」


S朝潮「海防艦も艦娘です。お酒だって飲めますし、その本に描いてあることもできるんです」


さみだれ「お酒と同じ…」


S朝潮「そうですよ。現代艦娘と艦娘の違いは知ってますね?」


さみだれ「うん…教えてもらった」


S朝潮「さみだれは全て教えられたわけではありません。お酒のように今の貴女には早いものが沢山あるんです」


さみだれ「そうだったんだ…」

S朝潮「武蔵さんが言っていた、知見を広めてこいというのはそういう意味もあるんですよ」


さみだれ「知らなかった…ありがとう朝潮…」


Y朝潮「これで誤魔化せましたか?」ヒソヒソ


S朝潮「さみだれは聞き分けの良い子です。ダメと言われたことはもうやらないはずです」ヒソヒソ


Y朝潮「ならいいんですが…」


さみだれ「この本…」


S朝潮「それは私が司令官に返しておきます。勝手に持ち出したことは私が謝っておきますから、さみだれは何も心配いりませんよ」


さみだれ「うん…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


さみだれ「ねこだーー!」


響「名前はうすしおだよ」


うすしお「にゃあん?」


さみだれ「可愛い可愛い可愛い!」


Y朝潮「さっきの事は忘れたみたいですね」


S朝潮「ちょうど良い所に響達が居て助かりました」


響「何かあったのかい?」


S朝潮「この鎮守府の文化に触れてしまったというか…」


響「なるほど、大体の事情は分かったよ」


うすしお「んにゃぅ」


さみだれ「んはぁ~!可愛いなぁ!」

響「私の部屋なら安全だから、暫く面倒をみててあげようか?」


S朝潮「いえ、私がついていないと…」


響「猫と一緒に居れば大丈夫さ。その間に休んでいたらどうだい?」


Y朝潮「そういえば司令官への報告がまだでした。この間に済ませておきましょう」


S朝潮「…そうですね」


響「頃合いを見てさみだれと一緒に食堂に行くから、慌てる必要は無い」


S朝潮「少しの間、さみだれをお願いします」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

響「他にも瑞鶴さんの盲導犬の飛鳥がいるよ」と鎮守府の動物達を解説

ーー


さみだれ「わぁ~~!おっきい犬!」


瑞鶴「名前は飛鳥で犬種はゴールデンレトリバーよ」


響「盲導犬として瑞鶴さんの目の役割をしているよ」


さみだれ「お手!お手!」


響「残念ながら芸はできないんじゃないかな」


瑞鶴「ところが、そうじゃないのよ。飛鳥、やってあげて」


飛鳥「……」スッ


さみだれ「むはぁーー!お手してくれたぁ!」


響「驚いた、芸を仕込んでいたのかい?」


瑞鶴「私の所に来る前にね。そういう風な説明をされたわ」

さみだれ「むふ、むふふ…幸せぇ」


飛鳥「……」


うすしお「なぉ~」


響「瑞鶴さん、シャワーを浴びてきて正解だったね」ヒソヒソ


瑞鶴「…なんで知ってるのよ」


響「蛇の道は蛇さ」


瑞鶴「全くもう…」


響「さみだれ、飛鳥の背中とうすしおを存分に味わって」


さみだれ「うへぇ…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー朝霜の部屋


朝霜「パパの部屋の件での報告、受け取ったぜ。明日にでも知らせとく」


Y朝潮「明日、ということは司令官と龍驤さんはまだ…!?」


朝霜「いや、今日一日は腰が抜けてるというか…まぁヌかれたのは違うもんなんだけどよ」


S朝潮「司令官は絶倫のはずでは?」


朝霜「…甘かった、ママを舐めてたよ」


S朝潮「司令官が……まさか…」


朝霜「考えてみたらママは一日に何人もの男とヤってたんだろ?そりゃ本気出したら凄いって」


S朝潮「今まで本気を出さなかった理由はなんなんでしょうか」


朝霜「多分……昔を思い出すからじゃねぇか」


S朝潮「……」

朝霜「でもああやってママが本気を出せるようになったのはいいことだ」


S朝潮「…そうですね」


朝霜「しかし…あたいの分は残ってねぇだろうなぁ」


S朝潮「龍驤さんなら例え司令官が復活しても、また搾り取るかと思います」


朝霜「…そうだな」


S朝潮「私みたいに添い寝ではダメなんですか?」


朝霜「ダメだな、パパの温もりが欲しい。それにパパに抱いてもらうと幻肢痛がマシになるんだよ」



下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

整備士に戻してもらう考えはありませんか?とS朝潮

ーー


羽黒「いいですか皆さん…ここは性に寛大な鎮守府なのはよーく知ってます」


神通「……」


羽黒「愛する人と体を重ねるのは…悪いことではありません…」


漣「……」
潜水新棲姫「……」


羽黒「それが夜でなく昼間からでも…問題は無いんです…」


加賀「……」


羽黒「でも……今の状況くらい理解して下さいよぉ…!」バンバン


羽黒「さみだれちゃんは…!まだ…純粋な子どもなんです…!!」バンバンバンバン


羽黒「分かってますか…皆さん……!」

羽黒「変な知識を覚えて帰ったら…幹部さんにどう言えばいいんですか…!」


神通「……私のはただの棒ということで…」


羽黒「無理ですよ…!尿道責めの性玩具だってすぐに分かります…!」


神通「うううう…!」


漣「…さみだれが居る間は控えろと?」


羽黒「違います…!ちゃんと窓を閉めるとか…声が漏れないようにする努力をして下さい…!」バンバン


羽黒「いいですか、中庭を歩いてたら…どこからか喘ぎ声が聞こえてくるのは…ここだけなんですからね…!」


加賀「…ここが特殊だということをつい忘れてしまうわ」


潜水新棲姫「トイレでヤるのも控えるべきだな…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

漣「声といえば心配なのが一人…」
潜水新棲姫「レ級か…」

漣「ところで羽黒さん、声といえば心配なのを一人忘れていませんか?」


羽黒「…分かってます」


潜水新棲姫「レ級のことか」


漣「横須賀に来る前の事を思い出して下さい。響さんが眠れないくらいうるさかったんですよ」


羽黒「皆さんに注意をした後…レ級さんの所に行く予定でした…」


加賀「私達は我慢すればいいけど、レ級は事情が違うわ」


神通「暁さんにアレが生えてから…更に激しくなりましたからね…」


羽黒「それでも…注意しないわけにはいきません…」

ーー


暁「声を注意して…ねぇ」


レ級「無理だな」


羽黒「やっぱり…ですか…」


レ級「暁のクリティカルはこの体になっても引き継がれてる。こっちは一突きごとに叫ぶって」


暁「私も我慢できそうにないの。やっとコレの使い方も分かってきたし」


羽黒「一応…注意はしましたからね…」


レ級「さみだれの事は分かるけどよぉ」


暁「できるだけ頑張ってみるわね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー霞の部屋(調合室)


霞「私と龍驤さんが子どもを産んだとして、ここって凄く教育に悪いわよね」


龍驤「情けないけど霞に言われるまで気付かんかったわ…」


霞「窓を開けっ放しでヤってるし、誰も遠慮しない。ここのいい所でもあるのよね」


龍驤「せやから自分らだけの都合で遠慮してもらうわけには…なぁ」


霞「言い辛いのは確かね」


龍驤「どないするのが一番なんやろうねぇ…」

霞「向こうでは失敗したけど、あれは?」


龍驤「あれ?」


霞「ヤリ部屋よ。休憩室とかリラックスルームって形でなんとかならない?」


龍驤「どうやろ…確かに旧大本営は無くなったからいける……か?」


霞「一つじゃ不自然だから二つ…いえ、三つ。その内一つは本当に休憩室として使えば良いのよ」


龍驤「せやね…幹部さんに聞くだけでも聞いてみるわ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

実質近いことは駆逐棲姫とやってるので許可を出しちゃう幹部さん
監査がくるとも限らないから休憩室に「道具」は置かないようにと

ーー


朝霜「ひ、ひ、ひぃん……」ビクビク


提督「朝霜…大丈夫か…?」


朝霜「い、い、い、一回…だ、だだけ…なのに……凄ぇ…よぉ……」


提督「そんなに…か?」


朝霜「やべぇ……また…パパの事……好きになっちまぅ……」


提督「…長く持たせようとしたのが良かったのか」


朝霜「あ、あっ……余韻が…あぁん……」ビクビク


提督「…お気に召したようで何よりだ」

ブブブブ…


提督「ん…誰かからメールか」


朝霜「ぁ、あ……」


提督「幹部さんから?龍驤からの問い合わせについて…」


提督「何のことか聞いていないな…龍驤が俺に相談しないのは珍しい」


提督「今メールが来たということはまだ起きているな」ピピピッ


提督「もしもし幹部さんですか…?」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


幹部『休憩室ではなく多目的ルームと名付けてくれれば、使い道を特定しないから望ましいね』


提督「分かりました」


幹部『龍驤君からさっき連絡があったんだ。提督君は用事か何かをしてたんじゃないのかい?』


朝霜「んへへぇ…」


提督「…そうです、ね」


幹部『提督君の用事が終われば知らせるつもりだったんだよ。龍驤君はそんな艦娘じゃない』


提督「それは…分かっています」


幹部『見学会の建物と一緒に多目的ルームを建設してもらえるようにしよう。それと部屋を使った後の掃除と片付けのチェックはしっかりと頼むよ』


提督「はい、間違い無く」


幹部『我々はラブホテルに行くわけにはいかないんだ。これは必要なことなんだよ』


提督「…はい」


ーー

下ネタに頼ってしまう


コメントなどあればお願いします

ーー


提督「どういうことなんですか幹部さん!?」


幹部「すまない…」


提督「演習を見てもらう見学会が開催できないだなんて…」


幹部「苦渋の決断なんだ。我々もなんとかしようとしたが無理だったんだよ」


提督「……何が原因なんですか」


幹部「一つだけじゃない。色々な要因が重なって見学会は不可能という結論になった」


提督「その色々を教えて下さい」


幹部「勿論だ」

幹部「まず一つ目は陸との調整だ。提督君は我が国の自衛軍が年に一度、大規模な演習をしているのを知っているね?」


提督「私がやろうとしているのはそこまで大規模のものではありません!」


幹部「陸の連中はそれを分かってくれない。海の我々だけが『演習』を月に一度レベルでやることは不可能だ」


提督「そんな…」


幹部「そして次だ。世論が我々に味方していないのも大きい」


幹部「旧大本営がしようとしたことはテロでは済まない。それこそ世界大戦を引き起こそうかという最悪の集団だ」


幹部「我々は奴らとは違う。だがこの国の住民全てがそれを分かってくれると思うかい?」


提督「……」

幹部「どうしてもというなら艤装解説やその他レプリカを使用した、資料館のようなものなら許可できるが…」


提督「それは私の求めていたものではありません…」


幹部「そうだね、提督君がやろうとしていたのはそういうことじゃないのはよくわかっている」


提督「……」


幹部「多目的ルームの建設は許可が出たが、見学会回りの事は全て却下された。私の力足らずで申し訳ない」


提督「いえ……幹部さんが力を尽くしてくれたことが…嬉しいです」


幹部「本当に申し訳なかった、提督君」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー某所


「あんちゃん達は鎮守府?ってやつに所属してないんだよな」


島風提督「そうだ」


「ならこの記事は興味無いか?」ピラッ


『狂った大本営からの決別宣言。しかし信憑性は無いに等しく…』


島風提督「…無いな」


「ん~そうかい」


「確かに前の大本営ってヤツらは頭がおかしいってのは俺達でも分かる。でもよ、今のヤツらはそうじゃねぇんだろ?」


「バーカ、守ってもらうのが当たり前だと思ってる連中が騒いでんだよ」


「なるほどな…」

島風提督「お前達は艦娘をどう思う」


「そりゃー俺達は感謝してるよ。野良の艦娘…」


島風提督「『海賊』」


「おっと、『海賊』を捕まえてくれてるし、あんちゃんが更生させた艦娘は漁港で働く」


「今までよく知らなかったけどよ、艦娘には感謝だよな」


島風提督「…そうか」


「都会の奴らは勝手だよな。我儘ばっか言いやがって」


「ガキの方がまだ可愛げがある分マシだよな」


島風提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

「ぃんや~参った参った」


「遅かったじゃねぇか。何してたんだ?」


「実はよぉ、テレビの取材受けたんだわ」


島風提督「テレビ?」


「テレビつってもこの辺りでしかやってねぇ地方局だけどな」


「なんでお前なんかを取材すんだ?」


「それがよぉ、大将の息子さんとこに跡継ぎができてさ」


「あんのデクの棒に嫁さんが!?」


「あいつは愛想も無いし女っけもねぇからあの代で終わりだって言ってたんだけどなぁ」


「それで大将も大喜び。たまたま近くに居たおいらも呼ばれて一緒にテレビに出たんだわ」


「つまり棚ぼたでテレビに出たってことだな」

「あんちゃ~ん、あんたには感謝してるぜ」


島風提督「俺は自分の仕事をしてるだけだ」


「とぼけんなって、あそこまでするのが仕事なわけねぇだろ」


島風提督「何の話か分からない」


「元海賊を漁港で雇う話。あんちゃんが頭下げて回ったらしいな」


「ほんとかよぉ!?」


「大将から聞いた。黙ってろって言われてたらしいけど、有頂天でどうでも良くなったんだな」


島風提督「あのジジイ……」


「ま、あんちゃん達は少なくともここでは受け入れられてるから安心しな」


「いまの仕事が無くなっても、こっちで雇ってやるからな」


島風提督「…言ってろ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


五月雨「おいクズ、なに考えてんだ」


島風提督「……」


五月雨「おい」


島風提督「お前は鎮守府に戻れるならどうする」


五月雨「はぁ、何言ってんだ。あんなとこに戻るくらいなら死んだ方がマシだ」


島風提督「俺だってそうだ」


五月雨「分かり切ったこと言ってねぇでさっさと働け」


島風提督「だが」


五月雨「なんだよ」


島風提督「艦娘を辞めたいとは思わないだろう」


五月雨「……」


島風提督「やはりそうだ、そうなんだ」


五月雨「何が言いてぇんだよ」

島風提督「大本営や幹部達は艦娘の社会進出を目指すと言っている。だがそれは最善の策じゃない」


島風提督「艦娘に生まれたからには艦娘として生きる権利があるはずだ」


五月雨「深海棲艦はもう殆ど居ねぇ。艦娘は誰と戦うってんだよ」


島風提督「それはそうだが、受け皿はあっても良い」


五月雨「…艦娘が艦娘であり続ける為の集団」


島風提督「艦娘に偏見も無く役割を果たすことを目的とした組織」


五月雨「俺達は大本営に雇われた下っ端だ。それを真似するってか」


島風提督「需要はある。必ずある。今のこの状況をぬるいと思っている艦娘は絶対に居る」


五月雨「…否定はできねぇな」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

大淀「失礼します、提督にお客様です」


五月雨「無視しとけクソメガネ!」


大淀「相手が相手ですので。どうぞこちらです」


五月雨「テメェ…!」


「……」


島風提督「お前は誰だ?」


「私は自衛軍の者です」


五月雨「あぁ!?陸が何の用だってんだよ!」


「私の話を聞いてもらえませんか?」


島風提督「…わざわざここまで来たんだ。追い返すのは失礼だろう」


「ありがとうございます」

島風提督「まず、お前達は艦娘の事を良く思っていないはずだが?」


「我々も一枚岩ではありません。貴方達と良好な関係を築きたい派閥もいるんです」


島風提督「関係を築いてどうする?」


「我々と協力できないかと思いまして」


五月雨「どういうことだよ」


「自衛軍は陸、空で戦力を持っています。海は深海棲艦の影響でどこもまともな戦力を保持できていません」


「しかしここ最近深海棲艦の活動が鈍くなってきました。それを機に新型の軍艦や潜水艦…各国で秘密裏に開発が進んでいます」


「我々もそれに遅れるわけにはいきません。しかし条約がある以上今すぐに海の戦力は待てません」


五月雨「そりゃそうだ、敗戦国が自由に軍艦なんか作れねぇもんな」

「ですが軍艦にも匹敵する力をこの国は持っています」


五月雨「……テメェ!!艦娘に戦争させる気か!」


「戦争をしない為です。艦娘は自衛軍の海の戦力…いえ、抑止力として働きます」


「誰も戦争なんてしたくないんです。ですが海の戦力が我々に無いと分かれば、それを突いてくる連中は居ます」


島風提督「……」


「艦娘の社会進出は完全に成功はしないでしょう。引き金を引くことを生きがいとしている艦娘も居るはずです」


「貴方なら…我々の思想を理解してもらえるのでは無いですか?」


島風提督「安価」



下1~3高コンマ 島風提督の台詞やその他起こったことなど

島風提督「俺のことはどこまで知っている?」


「貴方は旧大本営派では無かったが鎮守府を解雇されて…」


島風提督「そうだ、俺は艦娘の人身売買に関わっていた」


「売買…?」


島風提督「俺は最低な奴だ。そんな俺を迎えると更に陸と艦娘の間に亀裂が生じる事になる」



島風提督「それに旧大本営の上層部は掃除されたが、陸の内情は分からない。そんな連中に力が集まるのは避けたい」


島風提督「お前達が本当に国の為を考えるなら、まずは大本営のイメージ回復に協力するんだな」


「……」


五月雨「残念だったな、コイツは金で艦娘を売る最低なクズなんだよ!」

「…もう大本営には協力しています」


島風提督「なんだと?」


「横須賀の鎮守府が演習の見学会を開きたいと言っていたのを、『陸』がいちゃもんを付けて無くしました」


「しかし、我々は見学会に協力したいと横須賀に打診しました」


五月雨「おい、横須賀って言ったらアイツの……」


島風提督「……」


「貴方が過去に何をしていようが関係ありません。我々は本気でこの国を守ろうとしているんです」


「…また後日改めてお返事をいただきに来ます。とりあえず今日はこれで帰らせてもらいます」


島風提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー

大淀「提督、私が思っていることを言ってもいいですか?」


島風提督「ああ」


大淀「使えるものは使ってしまえばいいと思うんです」


島風提督「陸を使う、どうやって使う?」


大淀「提督が言っていた受け皿。あれを作ってもらえば良いんですよ」


島風提督「お前も艦娘に戦争をさせたいのか」


大淀「違います。でも提督の思想に近いことはできると思うんです」


島風提督「どういうことだ」


大淀「艦娘は戦う為の存在。それにしがみ付いてしまっている艦娘もまだ多く残っています」


大淀「ならば戦うことを競技のようにしてしまえば良いんですよ」


島風提督「お遊びか」


大淀「遊びじゃありません。かつて大本営で開かれていた大演習のようなものだと言えばイメージできますか?」


島風提督「…あれか」


大淀「スコアや大破判定を数値化して順位を出す。あれはいいシステムだったと思います」

大淀「競技という響きが嫌なら特殊演習とか色々な方法があります。これなら戦いたい艦娘の不満を晴らせますよ」


島風提督「…演習だけで満足できるのか?」


大淀「そこで陸を使うんですよ。陸や空との合同演習、その為の訓練……ヨダレが出るくらい厳しい訓練になること間違いありません」


大淀「そして所属する艦娘は抑止力として働く。陸に協力する以上は有事の場合に戦争をしなければならないという問題は残りますが…」


島風提督「そうだな」


大淀「提督、彼らは横須賀に協力すると言っていました。こちらから言えば向こうと演習ができると思いませんか?」


島風提督「だがそうなると奴らと協力することが確定する」


大淀「お試しだって言えばいいんですよ。こっちが用意した艦娘と横須賀の艦娘で演習をと」


島風提督「……」


大淀「最終的に決めるのは提督です。どうかよく考えて下さいね」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


「おいあんちゃん!!」


島風提督「どうした」


「これ見たぜ、新聞!」


「このKAN-1って組織、あんちゃんが絡んでんだろ!?」


島風提督「そうだな」


「自衛軍が艦娘を監視する…本当か!?」


島風提督「それは建前だがな。大本営と陸の一部の奴らが作った団体なのには変わりない」


「なんてこった…あんちゃんはとんでもない人だったんだな…」


「只者じゃねえとは思ってたけどよ…」

「この新聞に書いてあることはどこまで本当なんだ!?」


島風提督「記事を見てないから分からない」


「そんな政治家みたいなこと言うなって!ほら新聞!!」


島風提督「……そこまで間違ってはいないな」


「マジか…」


「そうか、あんちゃんもここを離れてこの組織を…」


島風提督「何を言ってる、俺はここに残る」


「なんでだよ!?出世できんだぞ!?」


島風提督「興味が無い」


「でもよ、あんちゃんの嫁はこの組織に参加するんだろ!?名前書いてあったぞ!」


島風提督「あいつはアイツだ」


「そうは言ってもよぉ…」

島風提督「『海賊』はまだまだ残っている。それを見つけて回収するのが俺の仕事だ」


「あんちゃんは…」


「いや、何も言うな。あんちゃんが決めたことなんだ」


「…そうだな」


島風提督(…俺は表に出ることができない人間だ)


島風提督(五月雨達は何もやましいことは無い。あの組織に参加しても文句は言われないだろう)


島風提督(これで良い…俺は俺にできることをしていればいいんだ)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー横須賀鎮守府


幹部「と、いう訳で今日はKAN-1と横須賀鎮守府とのテスト試合についての打ち合わせだ。進行は私が行うが宜しいかい?」


提督「…はい」


五月雨「こちらも問題ありません」


幹部「そうか、なら初めよう。まず形式は6対6か7対7のどちらが良い?」


提督「自分はどちらでも構いません」


五月雨「こちらは多くの艦娘を知ってもらう必要があります。人数は多ければ多い程好ましいです」


幹部「そうか、ならテストでは7対7でいこう」


五月雨「お願いします」

幹部「………他に何かあるかい?」


提督「今の所思い付きません」


五月雨「こちらもです」


幹部「なら第一回の会議はこれくらいにしておこう。近日中に第二回を開いて、そこで細かいことを詰めていこう」


提督「分かりました」


五月雨「…本日はお誘い頂きありがとうございました」


幹部「…君はあの五月雨君で間違い無いんだよね?」


五月雨「はい」


幹部「いや、それなら良いんだが…」


五月雨「私も立場と状況は読めますから……どこでも素でいるだなんて思ってんじゃねぇぞクソが」


幹部「ある意味…安心したよ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

提督「…待ってくれ」


五月雨「なんだよ」


提督「島風提督はどこに居る?新しい団体には名前が無かった」


五月雨「アイツは『海賊』退治だ。俺達とは来ねぇよ」


提督「なに…?」


五月雨「アイツは罪を償ったことになったけどよ、許されるもんじゃねぇ。自分達なりにでも償いはしなきゃさみだれに会わす顔が無ぇんだよ」


提督「……」


五月雨「おいオッサン、さみだれは元気なんだろうな」


幹部「…そうだね」

提督「アイツは一人で…」


五月雨「バーカ一人じゃねぇよ」


提督「だが奴の所に居た艦娘は全員…」


五月雨「生きてちゃマズイ艦娘が一人居るだろ」


提督「……島風」


幹部「島風君は書類的にも死んでしまっている。傀儡艦娘を団体に加えるのは気が引けてしまう」


五月雨「今頃よろしくやってんじゃねぇのか?ま、俺には関係ないけどな」


提督「アイツは来ないのか……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


島風提督「……どうだ」


島風「全然似合ってなーーーい!」


島風提督「そうだよな…」


島風「提督の礼服ってどうしてそんなに似合わないの?」


島風提督「俺に言うなよ」


島風「遅いのが原因だと思います!」


島風提督「意味が分からない」


島風「そんなんじゃ大将さんの息子の結婚式の仲人なんかできないよ!」


島風提督「俺はやる気は無かったんだ。それなのにあのジジイが…」


島風「提督が見つけた子なんだから当然です!」

島風提督「やっぱり俺は欠席だ」


島風「仲人が行かないなんて許されないよ!」


島風提督「……」


島風「提督!」


島風提督「分かったよ…」


島風「偉い!それでこそ提督です!」


島風提督「艦娘の結婚式……そんなものに参加するなんて思いもしなかった。艦娘の社会進出は進まないと思ったが、案外…」


島風「ねえ提督」


島風提督「なんだ」


島風「結婚する艦娘の子って、幸せだよね」


島風提督「そうだろうな」


島風「提督」


島風提督「なんだ」


島風「私もね、凄く幸せだよ」


島風提督「……」

島風「提督は私のせいで道を踏み外した。私が居なかった提督はちゃんと提督のままだったんだよ」


島風提督「違う」


島風「違わないよ!私が全部悪いの!」


島風提督「違う俺だ」


島風「怪我をしたのも私!生きることにしがみ付いて提督を苦しめたのも私!」


島風提督「やめろ」


島風「一度死んじゃったから分かるの。提督は私の為にあそこまでしてくれたんだって」


島風「私くらい幸せな艦娘は他に居ないよ。願わくば本当の私がそれを言いたかった…」


島風「でも傀儡の私も島風。記憶は全部残ってるし、私は島風なの」


島風提督「……」

島風「提督は五月雨との子どもがいるから私とは結婚できない。けど、隣に居るくらいはいいよね?」


島風提督「…好きにしろ」


島風「うん、好きにするもん!」


島風提督「……」


島風「提督、今度は置いていかないで。あんな所で一人にしないで」


島風「私に脚がなくなっても這ってでもついていく。腕が無くなっても転がって着いていく!」


島風「提督、分かった!?」


島風提督「…ああ」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


島風「いい式だったなぁ…」


島風提督「……」


島風「提督が皆んなにお礼を言われてる。そんなのに慣れてないから困ってるのが見え見えだよ」


島風「これからはお礼を言われることが多くなるんだから慣れないといけないよ提督」


「……」


島風「あ、貴女は結婚した艦娘さん」


「……」


島風「私達もパーティーに?勿論参加する、提督に知らせてくるね!」


島風(ほら提督。皆んな感謝してるんだよ。だからこれからもずっと私と…)


「……」


島風「おう!?も、勿論私は服を……分かってるよぉ、いつもの制服じゃ変な目で見られるのは痛い程知ってるから…」


ーー

ちょっと駆け足だったかもしれません


コメントなどあればお願いします

ーー


まるゆ「遅くなりましたが、横須賀への栄転おめでとうございます」


提督「…まるゆ警部補もこちらに?」


まるゆ「いえ、私は相変わらずです。捜査であちこちを飛び回ってはいますけどね」


提督「そうですか…」


まるゆ「陸が色々と迷惑をかけているようで、本当に申し訳ないです」


提督「いえ…まるゆさんは関係ありませんから」


まるゆ「同じ陸として恥ずかしいです。相変わらず他人の足を引っ張ることしか頭に無いんですよ」


提督「……」


まるゆ「陸にも提督さんのような人が居ればいいんですけどね。いや本当に大本営が羨ましいですよ」

まるゆ「…さて、世間話はこれくらいにして。提督さん、この写真の男性を知っていますか?」スッ


提督「どこかで…見た覚えがあります」


まるゆ「この男性は元提督なんです。この鎮守府に居る…響さんの」


提督「……殺された提督」


まるゆ「彼は地元のカルト教団によって殺され、死体も確認されています」


まるゆ「続いて…この写真を見てもらえますか?」スッ


提督「これは…!?」


まるゆ「殺された提督さんにそっくりですよね」


提督「……彼には兄弟が?」


まるゆ「居ません。彼の親戚含め調査をしましたが、それらしい人物は存在しませんでした」


提督「しかし、これは……」

まるゆ「これが撮影されたのはとある村のとある集落です。海とは全く関係ない場所なんです」


提督「……」


まるゆ「提督さんはどう思いますか?」


提督「……分かりません。本人で無いとすれば、どうしてこの容姿を…」


まるゆ「提督さん。これは個人的なお願いなんですが力を貸してもらえませんか?」


提督「力を?」


まるゆ「その写真を撮ったのは私の同僚で、この写真と引き換えに……行方が分からなくなりました」


提督「……」


まるゆ「艦娘さんを危険に晒してしまうのは承知です。ですが私はどうしても真実が知りたいんです!!」


まるゆ「お願いします!どうか私に協力して下さい!!」


提督「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

提督「その捜査は単独で行うんですか?」


まるゆ「いえ…」


提督「同僚さんのことも考えると複数人で動いたほうが安全だと思います」


まるゆ「何人も…協力して貰えれば嬉しいですが……」


由良「まるゆ」シュバッ


まるゆ「…由良さん」


由良「話は聞いてた」


由良「警察は動かないの」


まるゆ「この集落が関係しているか…証拠が無いんです…」


由良「そう」

由良「提督」


由良「名取を連れて行く」


提督「…分かった」


まるゆ「協力してくれるんですか…?」


由良「貴女が頭を下げるのは余程の事」


由良「その同僚は、大切な人」


まるゆ「……はい」


由良「そう」


由良「急いで支度して」


由良「すぐに向かうわよ」


まるゆ「…はい!!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー

由良「まるゆ、覚悟しておいて」


由良「相手は洗脳された一般人かもしれない」


由良「場合によっては同僚も洗脳されている」


まるゆ「はい…」


名取「その集落について他に情報は無いの?」


まるゆ「ありません…」


由良「大丈夫」


由良「情報が無いという情報がある」


名取「そうだね、それである程度は予測できる」

由良「その集落はよそ者を嫌う」


名取「情報が全く出ないくらい徹底してる」


由良「私達の対策もしてるはず」


名取「由良は並の忍びじゃないけど、私じゃ…」


由良「私が居る」


由良「まるゆ、先に行って見てくる」


まるゆ「どうかお気をつけて…」


名取「危険だと思ったら引き返してくるから」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー

名取(どう?)


由良(変わった所は無い)


名取(でも何か違和感が…)


由良(死んだはずの人間がいる)


名取(どういうこと?)


由良(そのままの意味)


名取(死人が生き返ってるっていうの?)


由良(それとは違う)


名取(……?)


由良(写真の男と同じような事よ)

「おい…」


「そうか侵入者が…」


名取(気付かれた!?)


由良(私達じゃない)


名取(じゃあまるゆ?)


由良(それも違う)


名取(じゃあ誰が…)


「これが監査カメラの映像…」


「女か…」


由良(見てくる)シュバッ


名取(気を付けて)

「小さい女か」


「だが迷子じゃないだろう」


由良(……)


由良(……しまったわね)シュバッ


名取(どうだった?)


由良(見つかったのは響)


名取(響が!?)


由良(多分話を聞いてたのね。私達が出た後に追いかけた)


名取(なんとかして助けないと…)


由良(ここの住民より先に保護するわよ)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


響「はぁ、はぁ、はぁ……」ダダダッ


「居たか?」


「いや、こっちじゃないみたいだ」


「そうか、なら次は…」


響「ふぅ…なんとか凌げたようだね」


響「私の司令官は死んだ。それを確認したけどまるゆさんの話は気になる」


響「司令官は死んだ。なら答えは一つ、誰かが司令官のフリをしているんだ」


響「そんなのは許せない。司令官を冒涜することは絶対に許せない!」

響「でもここから動きようが無い。捕まってしまったら…」


響「いや、あえて捕まるのも手かもしれない」


響「遭難してここに迷い込んだ通行人としてなら…」


響「…よし、これでいこう。適当に怪我をしてそれっぽく見せかけよう」


響「腕を折るくらいなら全く痛くない。殺された司令官に比べたら全然だ」


響「……」


響「……ぃぎっ…!!」ベキッ


響「う…うぅ……ぐぅぅ……!」


響「はぁ…はぁ……よし…これで…」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

響「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」


響(この村はおかしい…監査カメラはあるけど、どれも全部年代物だ…それなのに…村人達はタブレットを持ってた…)


響(ということは…最近…何かがこの村に起こったんだ…)


響(お金が絡んでると思ったけど…違う…?いや、カメラはあえて壊れかけを使ってる…?)


響(う……ダメだ…痛みで頭がよく…回らない……)


「おい、あそこ…!」


響「あ……見つかっ…た………」

由良(…遅かった)


名取(響が村人達に連れられて…)


由良(腕を怪我してる)


名取(ここの人達にやられた?)


由良(自分でやったかもしれない)


名取(響…忍びみたいなことしないで)


由良(…後をつけましょう)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


響「ぅぐ……」


「どうする」


「始末するのは可哀想だけどな」


「だがやるしか無いだろ」


響「はぁ…はぁ……」


響(私をどうするか…話し声が……)


響(話し合うということは……マニュアルか何かがあるということ…?)


響(それにしても…この屋敷は大きいな……)

響(この構造は……お寺…?教会……?)


響(見た目と…中は違う……)


響「う、ぐっ……」


響(しまったな…下手に……折って…痛みが……)


響(このままじゃ…腕が……いや、でも…司令官のフリをする輩を…)


響(やるしかない……片腕くらい…無くなっても……)


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

「……」ガラッ


響「うっ……!!」


「ほら、動きなさんな」


響「腕を……?」


「あんたは大事な客人なんだと」


響「始末…は……?」


「それは小熊じゃ。畑を荒らして困るんでな」


響「……」

響「……どういうことなんだろう」


響「腕を治療してくれたと思ったら…また一人に…」


響「私は大事な客人だと言ってた。ということは私を知っている?」


響「まさか…司令官は……」


響「違う!本物の司令官は死んだ…殺されたんだ!」


響「……」


「……」ガラッ


響「あ……司令官…じゃない!お前は誰だ!!」


「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

「やっと、この体を知る人に会えた……いや…出会ってしまったというべきか……」


響「どういうことだ!?」


「どうもこうも……君とは初対面では無いよ」


響「訳の分からないことを言うな!司令官の体でそれ以上喋るな…」


「そうだ…この男は司令官……それ以上でも以下でも無い……そうなんだね?」


響「私はお前を…知ってる…………!」


「良かった……この体で問題は無いようだ……」


響「なぜ、何故なんだ……どうして…!」

「私は教祖……あの鎮守府には色々と世話になった…」


響「お前は死んだはずだ!あのカルト教団の奴らは全滅した!」


「そうだ、私は……死んだ…」


響「なのに何故お前は生きている!」


「その前に一つ…訂正させて欲しい……」


響「そんなの聞くわけない!」


「あれはカルトでは無い……私の力を崇拝してくれていた……信者達の慣れ果てなのだ……」


響「信者…!?お前は神様でも何でもないただの人間だ!」

「私の力を……見せよう……」スッ


響「何をするつも……り…」


「……」


「腕の具合は……どうかな……」


響「そんな…嘘だ……」にぎにぎ


「私は……神などでは無い……ただ……転生を繰り返す……救世主…」


「私は……数千年の時を生き……全てを見てきた……」


「時には時代に干渉し……その行方を……見守った……」


響「……」

響「……なんで司令官の姿をしてるんだ」


「理由は……ある……」


「私がこの力を使うには……代償が必要……」


「今までは人間で良かったが……もっと強い力を……」


「そう……艦娘が……必要……」


響「私を代償にする為だけに…?」


「君の命は……数百…数千の命を救う……」


「君も……救世主となるのだ……」


響「安価」


下1~3高コンマ 響の台詞やその他起こったことなど

由良「そうはさせない」シュバッ


響「由良さん…」


名取「私も居るわよ!」


響「名取さんまで…」


「これは……」


由良「貴方のは所詮瞞し」


由良「そんなトリック、忍なら見抜ける」


「そうか……君は中に四人……そして血が……毒されている……」


名取「なんでそれを…」

「待っていなさい……すぐ……戻してあげよう……」スッ


由良「ぅぐ!?」


名取「由良!?」


響「由良さんがやられるなんて…」


「大丈夫だ……すぐに済む……」


由良「ガ……ぁ…!」


名取「か、体が!?」


響「元の艦娘の姿に……戻っていく……」


由良「ギ……いぃ…」


「終わった……これで彼女は……救われた……」


由良「……」ガクッ


名取「由良、しっかり!」

響「こいつは…まさか本物……」


「私は生きたいのでは無い……生かされているのだよ……」


由良「何を…戯言……を…」


「私を待ち望む民は……いくらでも居る……医者が匙を投げた病人……腕を無くした人間……」


「これでもまだ……私を疑うか……?」


名取「由良、逃げよう!!相手は人間じゃない!」


由良「何を……」


名取「忘れたの由良!忍者の掟!!」


由良「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

由良「望む人間が居るなら…なぜ外に出ない…」


「私が表に出れば……またあのような教団ができてしまう……」


由良「お前が原因で…悲しみを背負った子が…居るというのに…」


響「そうだ…その力があるならなぜ司令官を助けなかった!?」


「私は死人を……完全に蘇らせることは……できない……」


「あの男を殺せと……私は言ってない……全て……勘違いした人間だ……」



響「ふざけるな!!」

名取「由良、もう……!」


「これは……君を救う為だ……」


「君の魂は……間違い無くあの男の所に……向かう……」


響「な…」


「話して分かった……君はあの男を……愛していた……」


「君を代償とすることで……魂を自由にする……それが私なりの償い……」


「今目の前に……あの男の魂が……」


響「司令官……?」


由良「耳を貸さないで響…」


「響……俺だ……」


響「あ、あ、あ……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

名取「……もうダメ!逃げるよ二人とも!」ガシッ


由良「……」


響「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ…」


「……」


「無駄な……ことを……」


「私は……救世主だと……言っているんです……」


「…………」スッ

ーー

名取「ひとまずここまで来れば…」


響「痛い…痛いぃ……」


名取「響の腕が…!?」


由良「あぁぁぁ……!!」


名取「由良の姿が深海棲艦に戻った…」


響「腕が…痛い…痛いよ……」


名取「あれは催眠術だった…?いやでも響の腕は完璧に治ってた」


名取「それに由良の姿だって……」


由良「う、ぐ、ぅ……」


名取「……戻るしかないっていうの?」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

まるゆ「二人共!ここに居たんですね!」


名取「まるゆさん…」


まるゆ「あまりにも遅かったので単独で潜入しようとしていたんですが…」


響「う、うぅぅ……」


まるゆ「え、響さん!?」


名取「詳しい事はあとで話すから、今は一旦撤退!」


まるゆ「…はい、その方が良さそうですね」


由良「ぐ……」


まるゆ「待っていて下さい…必ず助け出しますからね」

ーー


「ありがたやありがたや…」


「こんな所に神様が降りてきてくれるなんてなぁ」


「あの言い伝えは本当だったんじゃ、神木には神がついとる」


「「……」」


「またこうなってしまうのでは……意味がありませんね……」


「数千年生きて……やはり時代に干渉した時が一番良かった……」


「彼のように……苦難を乗り越え……私と共に歩もうと……言ってくれる……そんな人を私は……待つ……」


「彼とは……また……彼のような……時代人を……」


「ハイル……ヒト……」


「……」


ーー


続く


コメントなどあればお願いします

総統閣下は「奴」と呼ぶ存在の声が自分にだけ聞こえたらしい
彼の行動にも影響したとも言われてその「声」で死の窮地を脱したこともあるとか
もしかしてその正体がこの男だったりして

ーー


提督「響の様子はどうだ?」


由良『良くない』


由良『最悪腕を切断』


提督「……そうか」


龍驤「ごめんな、気付いた時にはもう鎮守府を飛び出した後やったんよ…」


由良『それはこっちも悪い』


由良『名取を置いていかなかった私の判断ミス』


龍驤「そうは言うても…ウチらは気付かなあかんかったんや…」


由良『起こってしまったことは仕方ない』

まるゆ『提督さん、私は一度戻って応援を頼めないか相談してみます』


龍驤「無線か何かで呼ばれへんの?」


まるゆ『あの男が直接何かしない限りは難しいです…』


名取『響は自分で腕を折ったしね…』


由良『私達も少し考える』


由良『誰も失わないのを最優先にする』


龍驤「もちろんや頼むで…!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー

由良「ダメね」


由良「霞の薬で持たせているけど、限界」


名取「このまま病院に連れて行っても、意味は無いんだよね…」


由良「腕を切られてお終い」


由良「それくらい状態が悪い」


響「……」


名取「けど顔色も悪いし…ここにいつまでも居られないよ!」


由良「分かってる」

由良「グラーフを頼る」


名取「菊月提督の所に居る、超能力艦娘…」


由良「彼女なら治せる」


名取「本当に?」


由良「治せない傷は無いはず」


由良「死体の傷も治せる」


名取「じゃあ響はそのグラーフさんに任せて、私達は…」


由良「もう一度。真実を確かめに行く」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

「私を理解してほしいとは言わない、しかし伝えることはできる」と
響の司令官の死の詳細を語り始める

ーー


提督『菊月提督と連絡が取れた。そちらの住所を教えてくれればグラーフは向かえる』


由良「ありがとう」


提督『それと余計なお世話かもしれないが、増援を頼んだんだ』


由良「無理」


由良「ただの艦娘が来ても足手まとい」


提督『それは分かっている。だが忍びの艦娘ならどうだ?』


由良「練度が低いなら同じこと」


提督『なら大丈夫だ、あいつは強いからな』

由良「提督の知り合いに、忍びは居ない」


提督『一人居るじゃないか。今は忍者提督の所で修行をしている彼女が』


由良「…川内」


提督『忍者提督に知らせたら川内が行きたいと。忍者提督も了承してくれた』


由良「…分かった」


提督『それと忍者提督からの伝言だ。三人で無理なら絶対に撤退だと』


由良「了解した」


由良「……」


名取「川内が来るの?」


由良「そう」


由良「川内と三人なら、なんとかなる」


由良「…かも」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

例の男が「私を理解してほしいとは言わない、しかし伝えることはできる」と
響の司令官の死の詳細を語り始める

ーーーー


響『ここは…』


「君の……夢の中だ……」


響『お前……は…』


「そうだ……私だ……」


響『顔が………無い…』


「これが私の……本来の姿……顔や形は……飾りでしか無い……」


響『……』


「私を理解するつもりは……無いようだな……」


響『…当たり前だ』


「ならば……君には真実を……教えよう……あの男の……最後を……」


響『司令官……』

「あの男は勇敢だった……私の信者が……不正を働いているのを……見抜いた……」


響『司令官が…』


「私を信じなかった連中が……私を使い不正な金を稼ぎ……それを街ぐるみで……行った……」


響『……』


「彼らは……あの男を殺してしまった……」


響『だから自分は悪くないって言うのか』


「そうだ……だから彼には天罰を下した……これで……」


響『終わりなもんか!!私の司令官は殺されたんだ!もう二度と会えない!!』


響『返せ!私の司令官を返せ!!』


「安価」


下1~3高コンマ ????の台詞やその他起こったことなど

「たった一人の人間に……固執していたら世界は救えない……私はそれを知っている……」


「人は個人的感情から……救済の機会を逃してきている……」


響『何が救済だ!私にとって司令官はこの世界そのものだ!』


「その感情が……人を破滅に導く……」


響『うるさいうるさい!他の誰かなんか関係ない!私は司令官を殺されたんだ!』


「そうか……君は救済は必要無いと……」


「ならやはり……君は……代償になるべきだ……」スッ


響『!!』

ーー

グラーフ「響はどこ…?」


川内「お待たせしました師匠!お久しぶりです!」


由良「鍛錬は怠っていなかったようね」


川内「もちろんです!」


名取「……」


由良「名取、響は」


名取「消えた…」


グラーフ「逃げちゃった…?」


名取「違う……ずっと様子を見てたのに…瞬間移動したみたいに消えたの…」


由良「貴女達がやった?」


グラーフ「違う!この場所しか知らないから他の場所でどうにかなんかできない!」


川内「敵も超能力者ってこと?」

名取「違う…あの男は本物だ……」


由良「あれは術か何か」


名取「タネがあるなら私にやってみせてよ!」


川内「まぁまぁ落ち着いて…」


グラーフ「超能力なら…こっちにも居る…」


由良「行くしかない」


名取「無理だよ……相手は…」


川内「とにかく響を回収しないと、逃げる云々はそれからです!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


響「ぅぐ…ううう……」


「……」


響「お前は…」


「私は……救世主……」


響「違う…お前は人を殺そうとしてる…」


「何を……」


響「 個人の感情があるから人なんだ…誰かが誰かを想わない世界は…死んだ世界だ…」


「死を……語るか……」


響「そんなの皆が死んでるのと変わらない…お前は皆を…世界を殺そうとしている……!」


「世界を殺す……言い得て妙だ……」

「君は……正しいのだろう……」


響「そうだ、私は…!」


「だが……論理的に正しいに……過ぎない……」


響「なに…」


「生理的……刹那的……自然的……超越的……哲学的……強者的……」


「この世に……正しいはいくつある……?」


響「……」


「私は救世主……その意味が分かるだろう……」


響「…黙れ!お前はただの人殺しだ!」


「君が……君こそ……多くを殺した……」


響「そんな事していない!」


「深海棲艦も……生物だ……」


響「それは…」

「君を……救う為に……代償とする……」


「さあ……こちらに……」


響「…」ジャキッ


「私に武器を……向けた所で……」


響「…司令官を返せ!この人殺し!」


「……」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

響「司令官の仇…!」


「……」スッ


響「ぁ」シュンッ


「知らぬは……罪ではない……あの地で……全てを……」


シュバババッ


由良「居た」


名取「響は!?」


川内「こいつが…!」


「……」


名取「響が居ない!?」


川内「師匠、どうしますか?」


由良「…」


川内「師匠!!」


由良「……」

ーーーー


響「ぁ……」


響「ここは……?」


響「私の腕が…治っている……」


響「…ここは鎮守府。私が居た…司令官と一緒に……」


「響」


響「司令官……?」


「響」


響「本物の…司令官……なのかい…?」


「ああ」


響「なら何か…証拠を……」


「改装する前の帽子、あそこに俺のメッセージを書いた」


「その帽子を…俺は持っている」


響「あ、あ、ぁ、ぁ……司令官…司令官!!」ダキッ


「…響」


響「うぅ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

ーー


響「暖かい…」


「そうかそうか」


響「もう一度司令官に抱き締めてもらう…それをどれだけ夢見たことか…」


「こんな事くらい、これからいくらでもやってやる」


響「うん…私はずっとここに居るよ…」


「そうだ、お前はここに居ていいんだぞ」


「響」


響「…………違う」


「どうしたんだ響?」


響「お前は……司令官じゃない」


「何を言うんだ響、俺は…」


響「司令官は私の事を響と呼ぶのは人前だけだ。二人だけの時は…ちゃんと名前を呼んでくれていた」


「何を言ってるんだ、響?」


響「……違う」

響「違うことが違う。この違和感はなんなんだ」


響「確かに司令官は二人だけの時でも私を響と呼ぶことはあった」


響「でも違う……これは違うんだ…」


「一体どうしたっていうんだ?」


響「やっぱり目の前に居るのは司令官だ。でも何かがおかしい…」


響「……」


響「これは…記憶……私の中にある……もの…?」


響「そうだ、それを確かめる方法がある……!」ダダダッ


「おいどこに行くんだ響…」

ダダダダダッ


響「はぁ…はぁ……やっぱり…そうだ……!」


響「ここには…何も無い……!」


ズォォォォォ……


響「この工廠裏は…私は来たことも見た事も無い。だから真っ暗の闇がある!」


響「ここは私の記憶が再生された鎮守府だ」


響「あの男の仕業……なんでこんな事を」


響「こんな今を塗り潰すようなことをしても意味は無い!私には帰る場所があるんだ!」


下1~3高コンマ この後の展開やその他起こったことなど

響の強固な意志に次第に男も自分の行いに迷いが生じる
過去の行動が走馬灯のように流れ葛藤

ーーーー


響「!景色が変わった…」


響「ここは……あの街だ、思い出したくもない…」


「……」


響「あそこに歩いてるのは司令官…」


響「……まさか!?」


「ふんふふ~ん」


響「待ってくれ司令官!今すぐ引き返して鎮守府に戻ってくれ!」


「ん~んん~~」


ブゥゥゥン…


響「司令官を狙った車が来てるんだ!司令官ーーーーー!!」


ドガッグチャッ

「やったか」


「間違い無く轢き殺した」


「警察には金を渡してある」


「これで問題無しだ」


響「う……うぁぁ…………」


響「どうして……なんで……」


響「司令官…司令官…………」


響「司令官は何も悪く無かった……」


響「悪いのはアイツらなんだ…」


響「どうして…こんな事が……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

>>920

ーーーー


響「また……景色が…」


「助けてくれ!」


「深海棲艦はもう来ないんじゃなかったのか!?」


「奴らには金を渡した!」


「最初から守る気なんて無かったんだ!」


「あのフツセイキとかいう奴…!」


「もうダメだ!わぁぁぁぁーーーー!」


響「……アイツらが殺されていく…」

響「……」


「……」


響「あそこに居るのは…私……」


「……」


響「そうだ…私は慰霊碑を撃って……自分も死のうとした…」


「……」


ガシャーン…


響「……」


響「死ねば…司令官に会える……」


「……」ジャキッ


響「そうだね…私に殺されるなら…文句は無い…」


「……」


響「やっぱり私は…司令官と……」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

「にゃあ~」


響「……」


「うにゃあ?」


響「……」


「響ちゃん」


「響!」


「何してるの響、全部お姉ちゃんに任せなさい!」


響「……」


「何をしているちっこいの」


響「……」


「響」


「どないしたんや響?」


「響」
「響……」


響「……」

響「死ぬ事は簡単で、いつでもできる」


響「例え死んだとしても、一瞬苦しみから解放されるだけ」


「そうです、後に残るのは後悔しかありませんからね」


響「…私はそれを教えてもらった」


響「私は生きる必要は無い」


響「だけど」


響「生きると決めたんだ」


響「司令官も龍驤さんも、私の事を思ってくれてる」


響「ガングートや暁、雷、電」


響「うすしおに先生…」


響「私を待ってくれてる人が居る」

響「もう死にたいだなんて思わない」


響「…私は生きるんだ!」


響「例えそれがどんなに辛いことでも、私はそうして生きていく!」


響「そうすれば、きっと……司令官が褒めてくれる」


響「ありがとう司令官…」


響「私は……大切なものに気付くことができた」


響「司令官は…私の心の中に居てくれていたんだ…」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー


響「……はっ!」


「己を知り……知を得ること……即ち……」


響「…もういい。お前の戯言は聞き飽きた」


「君を……代償とするのは……止めておこう……」


響「なぜ?」


「彼の姿を借りる……それと交換だ……」


響「……」


「それだけでは無い……彼の無念も……晴らした……」


響「デタラメを言うな!司令官は…」


「彼は……君が心残りで……彷徨っていたのだ……」


響「……」

「君への私の役目は……終わりだ……」スッ


響「あ、待て…!」


「私は……待つ……こんな村では無く……終わりの地で……」


「いや……終わりでは無い……」


「墓場であって……神聖でもある……」


「そう……懐かしの……」


「ゴ○○ダ……」


響「……!!」

ーー

響「う、ぅぅ……」


名取「……」


川内「……」


由良「…」


響「皆…寝てる……」


由良「私は起きている」


響「由良…さん……」


由良「…何が起こったのか私にも分からない」


由良「突然光に包まれて、ここに居た」


響「ここは…?」


由良「村の外」


響「……」


由良「あの男は…本物だというの」


下2 この後の展開やその他起こったことなど

ーー


龍驤(響らは全員無事、まるゆの同僚は脚を怪我して動けやんかっただけで、命に別状は無かった)


龍驤(これで万事解決や…とは言い切られへん)


龍驤(あの村はなんやったのか、響の司令官に似た男はどこに消えたのか)


龍驤(後からまるゆが村の人達に聞いた話やと、タブレットやパソコンやらは買った覚えが無かったし、使ったことも無かった。せやけどちゃんと使いこなせてた)


龍驤(でもあの男が消えてから使い方も分からんようになってしもたらしい)


龍驤(謎を多く残したまま、この事件は終わりそうや。ウチと司令官の心にはモヤモヤしたものが残る結果になった)


龍驤(それを裏付けるかのように、由良と響がこの事についてもう金輪際喋りたくないと言うてきた)


龍驤(あの二人は……一体何を見たんやろうか…)


ーー

ーー

Y子「ねぇお姉ちゃん…」


富士「貴女の言いたいことは分かる。けどこれだけは言わせて」


Y子「…なに?」


富士「触らぬ神に祟りなし」


Y子「……」


富士「あの男は自分が何者で、どういう存在なのかを自覚していた」


Y子「神様…?」


富士「そんなものじゃない。それよりもっと……ぐ…ううぅぅぅ……!」プルプル


Y子「怖いの…?」


富士「彼は……神からは遠い……けど……それ以上の……」


Y子「お姉ちゃん…」


富士「彼は…数千年生きている……言い換えれば……数千年前に…何かがあった……」


Y子「あ、あ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


富士「私みたいな存在じゃ…語ることも許されない…」


ーー

このスレはここまでです


また次スレで宜しくお願いします

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