喜多見柚「トクベツな今日」 (17)

柚『感染症対策のPR動画?』

P「そう」

P「柚、比奈、楓さん、仁奈のトーク配信とは別に、こっちはオファーが来てる。それで」

P「その配信のときにお披露目がちょうどいいかなと。そういう話にさせてもらったんだけど、どうかな」

柚『いいね!やろーやろー』

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『手洗い・うがいをしっかりしましょう』


仁奈「みーぎてにあわわー」

柚「ひだりてもあわわー」

比奈「おててあわせて、指のすきままでしっかり手洗いっス」

楓「ウイルスの気持ちになるですよー」

仁奈「ぐわあああー。みんなのてあらいでしっかりやられたー」デヤガリマスー

比奈「エグい断末魔」

柚「迫真の演技だね!」

P「はいカット。オッケー」

比奈「オッケーでス??ほんとに??」

『不要不急の外出は控えましょう』


比奈「ス」

P「スじゃないよ」

楓「高垣楓は焼酎の宅飲みを推奨中です」

P「飲み前提」

柚「おうちでたのしいを探そう!柚はリモートばどみんとんを提案します!」

P「どうやるのそれ」

仁奈「ふだんなかなか時間のとれないかた、この機会にきぐるみのお手入れなどもおすすめでやがります」

P「ようやく梅雨も明けるしなあ」

比奈「ス」

P「スじゃないよ」

『手洗いと一緒にアルコール消毒を行います』


P「あ、体内から消毒してるってのはNGで」

楓「……」ショボン

比奈「泣かした」

柚「泣かしたー」

P「な、泣いてはないだろ」

仁奈「それではもふもふ用品のアルコール消毒の手順をごせつめいしやがります」

P「受けそうだけどそれはまた別の機会に」

仁奈「……」モョボン

楓「……」ショボン

比奈「泣かした」

柚「泣かしたー」

P「す、すみません。でも楓さんは9歳に便乗しないでください」

『外出自粛でも心身のケアを忘れずに』


楓「外出できなくても、リラックスできる趣味や過ごし方を探しましょう。ごはんをちゃんと食べ、飲酒はごにょごにょ」

P「ほどほど。楓さん台詞"ほどほどに"ですよ」

比奈「いくら公然と巣篭もれるとはいえ身を滅ぼすような堕落した生活は自制するっス。アタシとの約束っス」

P「説得力がすごい」

仁奈「もふもふはてきどないやしに効果的でごぜーます」

P「うんうん」

柚「リモバうるさいってお母さんに怒られた…」

P「こ、こういうときだからこそ家族ともコミュニケーションを」

楓「おー。うまくまとめましたね」

『適度に・正しいマスクの着用が大事です』


仁奈「これからもっとあつくなりやがります。体調とそーだんしてマスクを着けましょう。きぐるみと同じでごぜーます」

P「はーい」

柚「マスクを着けられないって人もいるんだって!そういう人のこと、怒らないであげてねー。ケンカはだめっ」

楓「おー」

比奈「はーい」

P「柚は(大人組より)しっかりしてるなあ」

比奈「行間を感じる」

比奈「話変わりますけど、このナレーションの安心感……やっぱちひろさんっていい声っスよねえ」

P「わかる」

ちひろ『ふふ。ありがとう』

ちひろ『テレワーク中なので、ちょっと緊張しますけど…新鮮で楽しいですよ』

P「すみません。お一人だけ遠くからで」

ちひろ『いえいえー』

ちひろ『あ、そこ仁奈ちゃんと柚ちゃん、ちょっと密ですよー』

P(ノリノリだ)

『思いやりを忘れないで、新しい日々を過ごしましょう』


楓「大変な日々が続きますが、私たち一人ひとりの行動が、自分や家族はもちろん、みんなの命を救います」

楓「最前線で、私たちの生活を守ってくれている人たちに感謝しながら、そんな人たちのためにも私たちができることを考えながら、日々を過ごしたいですね」

柚「はーい」

仁奈「はーい」

楓「それから、お酒業界のみなさんも、どうか……私、がんばって買い支えますから……」

P「せ、背負いすぎないでくださいね」

比奈「一途がすぎてフツウにキュンと来ちゃうっスね」

P「お疲れさまでした。ありがとう。オッケーです」

柚「お疲れさまー」

P「完成したら、まずみんなに回します。それから、事前に予告していた通り」

P「今度の配信でお披露目という形になります」

比奈「カットするところ多そうで大変っスね」

P「他人事か」

比奈「えへへ」

P「いや、でも」

P「メイキングも使えると思う。楽しくしているところが撮れて、よかったよ」

比奈「……」

比奈「そうっスね」

柚「おおっ。これはたしかにぜったいそーしゃる・でぃすたんぐるみだ」

仁奈「でしょでしょ?えへへっもふもふでもやがりますから一もふ二もふでごぜーますよ!」ドヤモフー

楓「すごい。たまみたい。ふふ」

P(いちもふにもふ?)

比奈「楽しかったでス」

比奈「やっぱ、アイドルって、すごいっスね」

P「……」

P「他人事か」

比奈「あはは」

比奈「あ、たぶん……自覚あるんでスけど、自粛期間でだいぶまた闇が深くなった気がしてるっス。えへへ」

P「いまの比奈もキャラが際立ってて可愛いけどな」

P「さすがアイドル」

比奈「うぐ。て、てれっス」

柚(かわいい)

楓(かわいい)

比奈「な、なんで二人して黙ってこっち見てるんスか!」

柚「なんでもないよねー」サスガヒナサン!

楓「ねー」ヤッパアイドルッテスゲーデゴゼーマス!

比奈「ぐあああ。き、聞こえてるっスよ!」

仁奈「ウイルスの気持ちでごぜーますか?」

比奈「ち、違うっス!」

P「じゃあ、ちひろさんありがとうございました」

ちひろ『はーい。お疲れさまでした』

楓「お疲れさまです」

比奈「お疲れさまでしたー。じゃあ、すみません。またプロデューサーの車でってことで」

P「うん。悪いな。ご飯に連れてったりもできないけど」

仁奈「プロデューサーがわるいわけではねーですよ」

P「ありがとう」

楓「では、先に行っていますね」

柚「……」

P「ん?」ポコン

P(LINEだ)

『おつかれさまー!今日のお仕事、たのしかった!』

『大事な仕事だけど、楽しめた。こういうの、いいね。アイドルってやっぱいいなって思った!アリガト!』

P「……」

P「なんでLINEで?」

柚「感染対策ってのはどうカナ?」

P「なるほど」

P「じゃあ」

『よかった』

『こういうときに、前向きに楽しいを探せる柚が、俺はやっぱりすごいと思ったよ』

柚「……」ヘヘ

『大変な人もたくさんだから、あれだけど。アタシはアイドルなので』

『それに、いまをフツウにしていかなくちゃーって思うけど。でもせっかくだから』

『トクベツな今日を楽しまないとね!』

P「……」

『そうだな』

P(柚はすごいなあ)

柚「どうかしたー?」

P「なんでも」

P「なあ柚。これからまた、どんどん新しい、楽しいこと、やっていこう。やっていかなくちゃな」

柚「ン」

柚「そうだよ!楽しいこと、まだまだきっといっぱいあるもんね!」

P「うん」

柚「……へへ。ねえPサン、明日はどんなお仕事しよっか?どんな楽しいことできるカナ?」


・・・・・おしまい

おわりん

喜多見さんはすごいなあ
お読みいただきありがとうございました。

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