【チェンソーマンSS】早川家のとある日常 (25)
週刊少年ジャンプ連載中のチェンソーマンのSS。
時系列は8巻の後の話という設定。
単行本派の人は軽いネタバレがあり。
「あったかもしれないこんな早川家」という妄言に縋っているだけ。
苦手な方、「何も見たくねえ…」という岸辺隊長な方は目隠しを。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1596943111
AM4時
パワー「うぎゃぁぁぁぁああああ!!」
デンジ「あ、やべぇ!パワーの発作だ!パイセンチェンジチェンジ!」
アキ「ざけんな今変わったばっかだろうが。血ぃ飲ませて落ち着かせろ。俺は寝る」
デンジ「ヤダよ!アレちょ〜いてぇんだもん!つかなんで俺ん時ばっかり発作起こすんだよいてててててて!!」
パワー「闇の悪魔がァ!闇の悪魔がくるぅ!助けてデンジィ!」ガブッ
デンジ「闇の悪魔いねーよ落ち着けパワー!つかどさくさに紛れてマジで血ぃ吸うんじゃねえよいててて!」
アキ「じゃあ3時間後に交代な…Zzz」
デンジ「その時間もう朝じゃねえか!ちくしょう今日の朝飯は納豆ごはんがいいなぁいててだから噛むなこの馬鹿!!」
パワー「闇のぉ!闇の悪魔がァァァ!トイレぇぇぇ!!」
デンジ「トイレ!?トイレ行きてえのか!?分かったから噛むな!あと絶対漏らすなよ!?」
AM8時
デンジ「洗濯物干したし、仕事行ってくる」
アキ「巡回ルートは頭入ってんのか?」
デンジ「おー、もうバッチリよ〜。なんならこの辺はもう目ェ瞑っても歩けらァ」
アキ「転けるなよ」
デンジ「うっせ」
パワー「デンジィ!どっか行くのか!?ワシを1人にしないでくれぇ!」
デンジ「今のテメーを外に出す方がやべーわ!てか家に早パイいるだろうが!一緒につくってあ○ぼとか見てろ!」
パワー「うああああデンジィ!見放さんでくれぇ!血を飲んでいいからァ!」
デンジ「分かった分かった!帰ったらいくらでも飲んでやるから!」
アキ「オイ、デンジ。弁当忘れてるぞ」
デンジ「あ〜?俺ァいつも昼飯マキマさんと食うからいらねえって言ってんだろ〜?」
アキ「馬鹿野郎、公安の食堂とか店で食うのもタダじゃねえだろうが。節約しろって言ってんだよ」
デンジ「節約ゥ?」
アキ「将来の為にも、金が要るだろ。こういうこまめな節約術身につけろって事だ」
デンジ「…あ〜そうかな…そうかもなァ」
パワー「飯か!それワシの飯か!ワシの飯じゃ!デンジ、そいつを早く返せ!」
デンジ「…まあ、ありがたく貰っといてやらぁ。んじゃ行ってくるわ」
アキ「おう」
パワー「あ、無視するな!飯返せ盗人ー!」
PM6時
デンジ「ただいまー」
パワー「デンジ!帰ったか!血を飲ませろ!」
アキ「おう、おかえり。弁当箱出せよ」
デンジ「あ〜。風呂は?」
アキ「今日はパワーが当番…ってオイ!」
パワー「血まみれデンジじゃのう!」
アキ「どうした!?何の悪魔にやられた!?」
デンジ「あ〜ちげぇよ。こりゃ雑魚悪魔の返り血半分、あと半分は先生にぶちのめされたんだよ」
アキ「岸辺隊長に…?」
デンジ「おー、それがよ〜…」
遡ってPM4時頃
岸辺「今日ラストはキノコの悪魔だったか。道理で切っても切っても生えてきやがった訳だ」
デンジ「ぜぇ…ぜぇ…やっと終わった〜…」
デンジ(ビームもパワ子もいないとはいえなんでオッサンとバディ組まなきゃいけねーんだ…)
岸辺「おいデンジ、これ位でへばるようなら訓練追加するぞ」
デンジ「アァ!?ら、楽勝だっての…!」
岸辺「そうか。なら1戦付き合え」
デンジ「ハァ!?どっちみちやり合うのかよ!」
岸辺「酒飲む前の軽い運動相手にしてやるってんだよ。ナイフ貸してやる。久々にマジでかかってこい」
デンジ「クソがっ!後悔すんなよバ〜〜〜カ!!」
で、今に至る。
デンジ「あのオヤジ、こないだの闇の悪魔ん時からますますシゴキがやばくなってやがる…いてて」
アキ「それはなんというか…災難だったな」
デンジ「あ、でもお土産にキノコ貰ったぜ。椎茸とかエノキとか。『はいキノピーちゃん。パワー達によろしくな』って。ほれ」
アキ「…それ今日の討伐した悪魔からとったもんじゃないよな?」
パワー「げぇ…キノコじゃぁ…肉は無いのか?」
アキ「とりあえず今日の晩飯に使うか…デンジ、メシ前に風呂入ってこい。その血洗い落とせ」
デンジ「おーよ。オラ、パワー風呂入るぞ」
パワー「は?風呂くらい1人で入れるが?」
デンジ「テメーそう言いながらシャワー浴びながら闇の悪魔にビビってろくに体も洗わずに出てくるだろうが。くせぇんだよたまにはしっかり洗え!」
パワー「ふ、風呂は嫌じゃあ!風呂場に闇の悪魔がおる気がするぅ!」
デンジ「2秒で豹変すんな!情緒不安定か!いねぇからさっさと入るぞ」
PM6時20分
アキ(キノコってあんまり料理したことないな…バターと醤油と肉で炒めりゃいいか…)
未来の悪魔(未来最高!未来最高!)
アキ(何の用だ未来の悪魔。別に呼んでねえぞ)
未来(…相変わらず最低の態度だなお前!)
未来(まあいいや。キノコならソテーや炊き込みご飯にしても美味いぞ!)
アキ(なんだお前。料理の悪魔だったのか)
未来(お前が食う分は俺にも味覚や栄養が共有されるからな!せいぜい美味い飯作ってくれよ!イェイイェイ!)
アキ(そうか…だが残念だったな)
未来(あ?)
アキ(もう米は炊いちまってるから炊き込みご飯は無理だ)
未来(………お前将来ロクな死に方しないぞ)
アキ(……知ってるよ)
急に職場に呼び出されてそのまま7時間拘束…
おのれ上司の悪魔め…
再開します。
PM8時
デンジ「はー食った食った。ごちそうさまでした」
アキ「洗い物頼むな」
デンジ「おー」
パワー「ほとんどキノコばっかりで食えんかった…」
デンジ「でも放り投げなかっただけえれぇじゃん。後でちょっと血ぃ飲ませてやんよ」
パワー「ホントか!?ホントにホントじゃな!」
デンジ「おー。洗い物終わってからな」
ジリリリリリリリリリ
デンジ「あ、電話…」
アキ「俺が出る…もしもし」
デンジ「誰から?」
アキ「岸辺隊長から。ちょっと大事な話するから静かにな」
デンパワ「「はーい」」
アキ「はい…はい…そうですか、わかりました。ありがとうございます。はい、それでは」ガチャ
デンジ「先生なんて?」
アキ「ああ、天使のヤツの事でちょっとな」
デンパワ「「ほーん」」ニヤニヤ
アキ「…何ニヤニヤしてんだ」
デンジ「別に〜?」
パワー「別にの〜?」
アキ「ちっ、いいからさっさと洗い物済ませろ!俺は風呂入ってくる!」
デンジ「へいへーい」
パワー「照れておる!絶対照れておるぞあのちょんまげ!」ギャハハハ
PM10時
デンジ「今日は俺からパワ子の見張りやるわ」
パワー「ひああああデンジィ!電気消さんでくれぇ!真っ暗闇からヤツがくるぅぅぅぅ!」
アキ「じゃあいつも通り3時間ごとに交代な」
デンジ「おー」
アキ「それと…最近血ぃ飲ませすぎじゃないか?」
デンジ「あー…前にいっぺん血の飲みすぎで角がすげーことになったろ」
アキ「サムライソードの時か」
デンジ「ん。あん時マキマさんが血を摂りすぎたら傲慢な性格に戻るって言ってたの思い出してよー」
デンジ「ちょっとくらい多めに分けてやったらまた前みたいに戻らねえかな〜って」
アキ「…そうか…まあ別にいいけど程々にな。おやすみデンジ、パワー」
デンジ「そうするわ。おやすみなぁ」
パワー「寝るのか!?わしを置いて寝るのかアキ、デンジよぅ!?」
デンジ「寝ねぇからじっとしてろ!ご近所迷惑だろぉが!つかお前が寝れば万事解決なんだよ!」
パワー「目をつぶると闇の悪魔が襲ってくるんじゃあ…恐ろしくて寝れんのじゃぁ…」
デンジ「闇の悪魔いねえからとりあえず安心して寝ろ、現れたら俺がぶった斬ってやるからよォ」
パワー「ホントか!?ホントにワシを守ってくれるのか!?」
デンジ「おーもう超守ってやるよおめーは俺の………」
パワー「…どうしたデンジ?」
デンジ「…俺の…俺のなんだろ?バディ?仲間?…よく分かんねぇ…まぁいいか」
パワー「うううう…何かわからんが怖いぃ…」
デンジ「大丈夫だって。ほら、腕噛んでていいから大人しく目ェつぶってろ」
パワー「うう…噛むぅ…」
デンジ「甘噛みな、あんま強く噛むなよ…」
パワー「…がじがじ…」Zzz
デンジ「…だから…強く噛むな…って…」Zzz
???時
デンジ(またこの夢…いつも見ていつも忘れる夢)
???『デンジ…』
デンジ「あ、ポチタ」
デンジ(…いつもこの扉の内側からポチタが呼びかけてくる。そんで『開けちゃダメだ』って言ってこの夢は終わる…)
デンジ(だけど今日は…)
ポチタ?『デンジ…君は今、幸せかい?』
デンジ「え」
ポチタ『君は今、幸せかい?』
デンジ「…借金まみれだった頃に比べればいつでも幸せだけど」
デンジ「最近は車に轢かれたり地獄に行ったり光の力使う為に火だるまになったり首はねられたり、ひでぇ目にも色々あったけど」
デンジ「うん、とりあえずパワーとパイセンと過ごす今は、なんか良くわかんねぇけど、ポチタがいた頃と同じ感じだな」
ポチタ?『…そうか…なら』
ポチタ?『デンジが今のまま居たいなら』
『絶対に開けちゃダメだ』
AM1時
デンジ「ポチタ!」
アキ「うおっ」
デンジ「あれ…今何時?」
アキ「交代の時間だ、ってか見張りなのに寝てんなよ」
デンジ「ああ〜…悪ぃ」
アキ「まあいい。パワーも眠ってるみたいだし起こさないようにな」
デンジ「おー。んじゃあ寝直すわ…」アクビー
アキ「ああ」
デンジ「…なあ」
アキ「なんだ?」
デンジ「あーその…いや、やっぱり何でもねえや」
アキ「…そうか」
デンジ「おーよ。おやすみ、アキ」
アキ「ああ。おやすみ、デンジ」
こうして早川家の夜は更けていく…
短いですが以上になります。
最近のチェンソーマン&アクタージュがあんなことになってしまったので心が押し潰されないように妄言に縋りました。
ファイアパンチの時もそうでしたが、藤本タツキ先生はキャラと読者を曇らせる天才だと思います。
それでは。
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