よろしくお願いしマウス
― 大洗
ダージリン「みほさん、お願いです、貴女のお母様…ママさんチームと戦ってください」
みほ「え、ええっ?」
みほ「私がお母さん達と…」
ダージリン「はい…これまで、西住しほさんに対して数多くの戦車乗りが挑みましたが…」
ケイ「いやぁ~、シホ達はグレイトだったわ」
カチューシャ「くやしいけど、勝てなかった…」
ダージリン「私を始め結果は見ての通りで…」
華「そういえば、お母様方はいくつかの学校では各校の隊長と戦っていましたわね」
ダージリン「もはや、みほさん達に希望を託すしかないのです!」
西「あのマウスをも単騎で退けた御婦人方と西住隊長達との一戦、胸が湧きますな!」
ミカ「おもしろそうだから来てみたよ」ポロロン
みほ「み、皆さん…」
???「はーはっはっ、片腹痛いわ!」
ダージリン「誰っ!?」
しほ「自らの力でなく、他人の力を借りるとは愚の骨頂!!」
ダージリン「に、西住しほ!!」
しほ「だが、いいでしょう、高校戦車道最強のみほ達あんこうチームを打ち負かし…そして私達は!!」
しほ「 “小中高大スーパーママさん” として、この戦車道界に君臨してくれるわー!!」
沙織「しぽりん、ただでさえ高校生でもキツいのに小学生と中学生は無理があり過ぎるって」
久子「大丈夫だ、ランドセルさえあれば小学生は問題ない」
百合「ええ、企画物AVでも実証済みですわ」
好子「この際、幼稚園からおしゃぶりで赤ちゃんまでいきましょうよ!」
みほ「お母さん達…、何しに大洗に来たの…」
しほ「先日、私達にこのような物が届けられました」スッ…
みほ「Ⅳ号戦車に…鳥が留まっている絵?」
ダージリン「私が描きましたわ」エッヘン
みほ(絵の端に田尻凛って印が押してある…)
優花里「この鳥は…百舌鳥ですね」
麻子「これが何を意味するんだ」
華「もしかして、果たし状ですか?」
ダージリン「御名答」
沙織「果たし状?なんでこれが?」
百合「百舌鳥は誇り高い鳥で一つの枝に二羽止まる事は無いと言われてます」
沙織「へぇ、そうなんだ」
好子「それがⅣ号戦車に留まっている…つまり、Ⅳ号に相応しいのは一つだと言うメッセージ」
しほ「みほ達あんこうチームと私達ママさんあんこうチーム…略してまん…」
好子「西住殿、それ以上はいけません」
久子「この挑戦状から発する物凄い闘志!…久々にアタシの血が沸騰してくる…心臓が爆発しそうだ」
麻子「お、おばあ!!」ビクッ!
久子「じょ、冗談だ、心配するな」オロオロ
ダージリン「さぁ!みほさん、戦いの舞台は整いましたわ!!」
みほ「勝手に話をすすめないでください!」
みほ「それに私は戦うなんて…」
カチューシャ「え…ミホーシャ戦わないの…」ショボーン
西「私、この為に突撃して参ったのですが」
ミカ「おや?今日は何もないのかな」
ケイ「それはないわよね~ミホ」
みほ「ううっ…」
ダージリン「この戦いに勝てば ママさんチームは解散 してくれますわ」
みほ「わかりました、私やります」キリッ
しほ「みほ…」
ダージリン「では、勝負方法は…」
しほ「一対一です」
ダージリン「そ、それは…」
ダージリン(チーム戦なら色々と裏工作できるから、そうしたいのに~)
みほ「わかりました、受けて立ちます」
ダージリン「み、みほさん、考え直して…」
ケイ「諦めなさいダージリン」
カチューシャ「どうせ、どさくさに紛れてシホーシャを倒そうってつもりだったんでしょ」
ミカ「そうは問屋が卸さないって事だね」ポロロン
西「しかし、本音を言えばこのお二方の戦いに馬を並べてみたかったですな」
ダージリン「うぐぐ…」
しほ「使う戦車はⅣ号、これでしたら私の家に同型があります」
好子「輸送の兼ね合いも考えて勝負は…」
しほ「明日、ここの演習場を使います」
百合「ええ、上等ですわ」
久子「やれやれ、今回も骨を折りそうだな」
しほ「みほ」
みほ「はい、それで異存ありません」
華「みほさん、ついにこの時が来たのですね」
優花里「やりましょう!西住殿!」
麻子「うぅ…やるしかないのか…」
みほ「うん!これで最後にしよう!」
沙織「あ、あのぉ~、わ、私はどっちの方に入れば…」
みほ「沙織さん…」
沙織「みぽりん!私はあんこうチームだよね!」
みほ「……」キッ!
沙織「な、なんで…なんで、みぽりん、戦車道の時の強い顔つきで私を睨むの!?」
しほ「……」
沙織「しぽりん…何か、みぽりんに私は必要ないみたいだからそっちに…」トボトボ…
しほ「沙織さん」
しほ「もし、みほに拒まれたと思って、私達のチームへ来ると言うのなら私は貴女の参加を許しません」
沙織「え…し、しぽりんまで…」
沙織「なんなのさ!いつもは勝手に巻き込むくせに、こんな時だけ!!」
しほ「さぁ、行きましょう皆さん、明日の準備もありますから」
好子「はい」
百合「わかりましたわ」
沙織「しぽりん…よしりん…百合…」
久子「沙織」
沙織「おばあ…」
久子「敵になるか味方になるかどういう形にしろ、アタシ達は待っているからな」
沙織「……」
……
…
…
……
― 翌日 大洗 戦車演習場 観戦スペース
沙織「うう…結局、あの後誰からも連絡もないし私はどうしたら…」ドヨーン…
西「と言われましても、私には…」
沙織「結局、皆に取って私は都合の良い身体だけの女なのかなぁ…」
ミカ「おやおや」
沙織「あはは…やだなぁ…もう、どうでもいいのかもね」
カチューシャ「ああ!もう!いつまでいじけてるのよ!サオリーナ!!」
ケイ「らしくないわよ、サオリ」
沙織「でも今まで、あれだけ一緒にやってきたんだよ!それなのに、みぽりんも…しぽりんも…」グスッ…
カチューシャ「言わせてもらうわ、今のいじけたサオリーナがどっちに行っても足手まといにしかならないから」
西「カチューシャ殿、それは言い過ぎでは」
カチューシャ「そんな事ないわよ!でもね、サオリーナは選べるのよ」
沙織「選べる…」
ケイ「私達はミホとシホの戦いを見に来た、だけど自分の希望を言えば一緒に加わって戦いたかったのよ」
沙織「……」
ミカ「しかし、武部さんは自分の望むようにできる」ポロロン
ミカ「どちらかの西住さんへ風を吹かすのか、あるいは風を止めて見守るのか」
西「武部さん、未熟な自分が言うのもなんですが、悔いのない選択だけはすべきかと」
ケイ「キヌヨの言うとおり、肝心なのはサオリがどうしたいのかよ!」
沙織「私がしたい事…」
沙織「私は…」(そうだよ…私の気持ちは…)
沙織「私はみんなと戦いたい!!」
沙織「見ているだけなんていやだよ!!」
沙織「ありがとうございます!私、行きます」ダッ!
ケイ「サオリ!婚期は逃しても、この機会だけは逃しちゃダメよ!」
沙織「はい!!」
ダッダッ…
ミカ「まったく世話の焼ける娘だね」ポロロン
カチューシャ「でも、これで私達が見たい試合が見れるってことね」
西「役者は揃ったという事ですな」
ダッ… ダッ…
沙織「ハァハァ…やだもぉ…結構距離がある…」ゼェゼェ…
ブロロロ…
そど子「戦車演習場の使用が出ていますー、付近にいる方は離れてくださいー」
沙織「あれは、風紀委員の車!!」
そど子「武部さん、ここは危険だから…」
沙織「ごめんなさい!」
ゲシッ!!
そど子「ヘボッ!!…ちょっと武部さん!!」
ブロロロロロロ…
沙織「車、借ります!!」
そど子「それは風紀委員の!!車の強奪なんて校則違…校則に載っていたかしら?」
沙織「皆、待ってて…私も行くから」
ダージリン『でしたら、お出迎えしてさしあげましょう』
ゴゴゴゴ…
沙織「戦車ぁ?」
― 観戦スペース
ケイ「ワッツ!?何よあの戦車達は!」
西「聖グロの戦車のようです!」
カチューシャ「まさか!?あれは」
ミカ「知っているのかい?カチューシャ」
カチューシャ「ええ、聖グロの中でもダージリンが個人で動かせる戦車部隊…その名も」
聖グロ生「我ら、名前を 茶風連!! 振る舞う紅茶は相手を選ばず!!」
聖グロ生「武部沙織様、ダージリン様の命により、貴女を拘束させていただきます!」ピラッ
『 捕えてやだもう 』
沙織「ちょっとまって!こっちはカーボンも何にもない只の自動車なんだよ!!」
聖グロ生「御覚悟ぉ!!」
ドコォンッ!!
沙織「…ひぃっ!」
…シュポッ!
沙織「…あ、あれ?前の戦車が倒されている?」
ゴゴゴゴゴ!!
ギャギャギャギャ!!
沙織「あ、あの二輌は!!」
ローズヒップ「仕留めに入った駐車場の数々で、罠に嵌められましたわ、マチルダⅡ!!」
ルクリリ「ブレーキ踏まずのクルセイダー!!」
ルク・ヒップ「「聖グロリアーナ女学院が分隊長、ルクリリにローズヒップ、ここにあり!!」」
沙織「ルクリリさん、ローズヒップさん!!」
ルクリリ「よく立ち上がったわね武部沙織さん、今の貴女の姿に英国が英雄アーサー王の姿を見たわよ!!」
ルクリリ「騎士道とは、誰かの為に慈愛を持って行動を起こす事!」
ルクリリ「重ねて、聖グロの生徒として、ウチの隊長の非礼をお詫びするわ!!」
ローズヒップ「ですから、ここは私達におっまかせですわ!!」
沙織「はい!ありがとうございます!」
ダージリン『あの、おバカコンビ~、散開しなさい!!』
ギャギャギャ!!
♪ジャカジャカ!!
ミカ「そうはいかないよ、ダージリン」ジャカジャカ!
アキ「戦車が余っているなら~」
ミッコ「かかってきやがれ!!」
ミカ「継続高校、隊長ミカ」ジャンカジャンカ!
アキ「同車輌、アキだよ!」
ミッコ「ミッコが!」
「「「 物資と言う名の糧としちゃおう!! 」」」
ミカ「武部さん貴女は風を起こせる人、そして私達はそのおこぼれに与るだけさ」ポロロン
アキ「戦車いっぱいだね~」
ミッコ「さ、倒して、貰えるモンは貰ってこう」
沙織「継続さんも…、ありがとう!」
ダージリン『何、どさくさに紛れてウチの戦車盗もうとしているのよ!!』
ドドドドド!!
西「後れを取るなぁっ!玉田ぁ!細見ぃ!」
玉田「はっ!我等が突撃せし後は!!」
細見「敵も味方も後には残らぬ!!」
ドコーン!
西「あいたぁー!!」
玉田・細見「「こ、これぞ、突撃!知波単魂…」」ガクッ
沙織「西さん!大丈夫ですか!!」
西「ご心配なく!武部さん!心に決めたら突撃あるのみです!!」
ダージリン『くぅ~!なんなのですか、皆して!』
ギャギャギャ!!
カチューシャ「後ろに構わないでサオリーナ!、アンタが今するのは前進あるのみよ!」
クラーラ「無事到着する事をお祈りしてます」
ノンナ「大丈夫です、貴女ならきっとできます」
沙織「プラウダまで…」
ダージリン『ちょっと…総力戦にも程があるんじゃないの…』
ドコーン!! ドコーン!!
…シュポッ! …シュポッ!
沙織「前の戦車がドンドン駆逐されてく…」
ナオミ「ちゃんと送り届けてあげるわ」カチッ! ドコーン!
アリサ「これで間に合わなかったら承知しないわよ!」
ケイ「さぁ!皆!!サオリにエールを送るわよ!!」
『おおぅ!!今こそ戦え!武部沙織!!勝利の鐘も高らかに!!』
沙織「みんな…やだもぅ…」ウルウル…
ダージリン『私の戦車部隊が…やだもぉ…』シクシク…
ブロロロ… …キッ!
沙織「…着いた、ここからは降りて直接行かなくちゃ!」
ダージリン「お待ちしておりましたわ」
沙織「だ、ダージリンさん!?」
ダージリン「集まった各校の戦車達を分散させて、武部さんが一人で通るこの道で迎える…け、計画通りですわ」ヒクヒク…
沙織「ダージリンさん、どいて!私は行かなくちゃならないの!」
ダージリン「そうはいきません、さぁ武部さん、このグッスリ眠れる紅茶を飲んでいただきます」トクトク…
沙織「い、いやぁぁ!!」
???「おい、その紅茶、茶柱が立ってるぞ」
ダージリン「!!」
久子「おりゃ」ベシッ!
ダージリン「あぁ!私の紅茶が!!」パリーン!
沙織「お、おばぁ…」
久子「おどき」ゲシッ!
ダージリン「きゃぅっ!!」
久子「言っただろ…待ってるって」
沙織「うん」
久子「ようし、良い顔になったな…さぁ行くぞ!西住さん達が待ってるからな!」セナカバシーン!
沙織「うん!」
ダッ!
好子「そうです!それでいいんです!武部殿は独りじゃありません!」
百合「私達は、五人で一緒に!」
沙織「うん!五人で一緒に!」
沙織「戦うんだぁぁ!!しぽりぃぃん!!」ガバッ!
しほ「待っていましたよ、沙織さん!!」ガシッ!
ママさんチーム
車長 西住しほ
通信手 武部沙織
装填手 秋山好子
砲手 五十鈴百合
操縦手 冷泉久子
沙織「私は…しぽりん達と一緒に戦う!!」
……
……
……
……
― 試合会場
みほ「沙織さん…」
沙織「みぽりん、ゆかりん、華、麻子…ごめん、私は皆のお母さん達のチームで戦うよ」
優花里「り、理由をきかせてください!」
沙織「これが最期になるかもしれないから…みぽりん達とは来年もあるけど、しぽりん達はこの試合が最期になるかもって思ったら身体が勝手に…」
沙織「自分勝手と思われて嫌われても…構わない、でも全力で戦いたいから…こっちにしたの!!」
優花里「武部殿…」
沙織「…ごめんね」
優花里「謝らないでください!!」
沙織「ゆかりん!?」
優花里「私は知ってます、武部殿はいつだって自分の事より仲間や周りを想ってあげている人だって」
優花里「そんな武部殿を嫌いになるわけなんてありませんよ!!」
沙織「ゆかりん…」
優花里「それに私、嬉しいんです!やりたかった戦車道が出来て…友達が出来て…」
優花里「そして、その友達と…お母さんとも戦車道が出来ることを!!」
好子「優花里…お母さんもよ、こうして優花里と試合が出来るのも沙織さんがいてくれたからなの」
沙織「よしりん…」
好子「コホン…さぁ!私は負けませんからね!!(優花里真似)」
優花里「はい!受けて立ちます!!」
華「沙織さん」
華「思い返せば、中学の頃より沙織さんとは懇意にしておりますが…」
華「沙織さんと何かで真剣に競った事はありませんでしたね」
沙織「華…」
華「いくら沙織さんとは言え、負けるつもりはありません」
沙織「うん、もちろん知ってるよ、華が負けず嫌いだっていうのは」
華「ふふっ」
百合「華さん」
華「お母様」
百合「まずは貴女に謝らなければなりません」
華「……」
百合「かつて貴女が戦車道を始めると言った時の非礼の数々を…」
華「お母様…」
百合「こうして着物を脱ぎ捨て戦車服に身を通し、私の世界は変わりました」
百合「そして今、一人の砲手として貴女と対峙できる事への高揚感に感動を禁じ得ません」
百合「はっきりと伝えます、華、勝たせてもらいます」
華「いいえ、私達が勝ちます」
百合「……」ニコリ
華「……」ニコリ
沙織「二人とも真剣だ…」
麻子「おい、沙織」
沙織「麻子」
麻子「あ、ありがとうな…おばあ達の方に付いてくれて」
麻子「そっちに沙織がいるなら安心して戦える…」
久子「なんだい?そんな甘ちゃんな気持ちで戦うつも…」
麻子「うるさい!!」
久子「!?」
沙織「麻子?」
麻子「私はおばあには無茶をして欲しくないんだ!!もっと元気に永く生きて欲しいんだ!!」
久子(麻子…)
麻子「だから私達が勝って引退してもらう…」
久子「ふん、泣き顔はしないのかい…気勢だけはあるようだね、だったら手加減するんじゃないよ!」
麻子「当たり前だ」
沙織「敵になる私が言うのも変だけど、麻子、心配しないでいいからね」
麻子「おお、頼むぞ」
みほ「沙織さん」
沙織「みぽりん…」
みほ「覚えていますか、大洗に来た私に最初に声をかけてくれたのが沙織さんだったのを」
沙織「もちろんだよ」
みほ「西住さん…みほ…みぽりん…呼び方が変わっていくのがとても心地よかった」
みほ「いつも私の横で支えてくれてとても心強かった」
みほ「でも、そんな沙織さんがお母さん達と行動を共にするようになって、どんどん戦車道で強くなっていくのを見てて…」
沙織「強い?そ、そうなのかな?」
みほ「こうして戦う事になって思ったの…この沙織さんはどれだけ強いんだろうって」
みほ「そしたら私の中の…眠っていた闘争心…本能…よくわからないけど沙織さんと戦いって気持ちが目を覚まして…」
みほ「だから、あのとき沙織さんにあんな顔をしちゃったんだ…」
沙織「みぽりん…」
みほ「沙織さんを嫌いになんかならないし!沙織さんも私の事…」
沙織「もちろんだよ!みぽりんは私が戦車道を始めて出会った最高の友達の一人なんだから!」
みほ「沙織さん…うん!ありがとう!」
しほ「流石みほね、私も西住流として…」
みほ「お母さん黙ってて、私は今、沙織さんと話してるの」
しほ「あ、はい…」
みほ「沙織さん、よろしくお願いします!」
沙織「うん、私もみぽりんだからって負けないからね!」
しほ「あ、あの…みほ…私には何か…言う事は…」
みほ「別にないです」
しほ「ちよっと待って!流れ的には前の三人みたいに親への感謝とか負けないわよ!って感じの決意とかあっても…」
みほ「別に無いです」
しほ「な、なんだと…」
みほ「あ、お母さん」
しほ「なになに?」キラキラ…
みほ「私達が勝ったら実家へ戻って大人しくしてね」
しほ「……」
みほ「それじゃ」
しほ「ムキー!なんばい!あの態度!親の顔が見てみたいわ!!」
沙織「……」
みほ「この戦い絶対に勝ちましょう!」
華「ですが、沙織さんが敵に回った分こちらの戦力は落ちてしまいますね」
麻子「4対5か…」
優花里「不利な戦いになりますが、お互いの連携をしっかり取るしかありませんね!」
みほ「うん」(できれば、もう一人見れる人がいてくれれば…)
みほ「それでは行きます、パンツァー…」
???「まったぁー!!」
みほ「!?」
しほ「!?」
まほ(大洗戦車服)「……」
みほ「お、お姉ちゃん?」
しほ「まほ…」
まほ「この試合、みほ達あんこうチームは4名で通信手不在になる」
まほ「その穴を埋める為…」スッ…
“ゆるふわカツラ” …カポッ!
まほ「わ、私が、み、みぽりんのチームに加わるんだも!!(沙織真似)」
みほ「お、お姉ちゃん…」
優花里「うわぁ…」
華「ええ…」
麻子「うおい…」
沙織「え?あれ、私なの?」
しほ「まほ…貴女と言う人は…」
まほ(これでいいんだろ!エリカ!小梅!)
………
…
…
― 昨日 黒森峰
エリカ「小梅!家元から輸送命令よ!今回はⅣ号戦車!」
小梅「はい!エリカさん!もう準備できてます!!」
まほ(拘束済)「離せー!私は関係ないだろぉ!!」ジタバタ
エリカ「隊長、今回は家元達とみほ達のあんこうチームの一騎撃ちです」
まほ「そ、それが、どうした…」
小梅「武部沙織さん、彼女がどちらに付くかで勝負が決まってしまうかもしれないのですよ」
エリカ「みほ達に付けばいいのですが、家元に加担するとなれば」
まほ「みほには苦しい戦いになるだろうな…」
エリカ「だから、隊長が助っ人をするんです」
まほ「ええ~」
まほ「し、しかしだな…」
小梅「実の妹の危機に似合わないセーラー服で駆けつけた西住隊長はどこに行ったんですか!」
まほ「あの時は廃校の危機だったし…って似合わないって言うな」
エリカ「いいのですか!このまま、みほが家元に負けても!」
まほ「うう…でも、負けても別にだな…」
エリカ「もし、みほ達が負けたら…」
エリカ「ぐへへ!みほ!負けたわね!服を脱ぎなさい!(しほ真似)」
小梅「いやー、助けてー、お姉ちゃんー(みほ真似)」
エリカ「ぐへへ!アンアン言わせてあげるわー(しほ真似)」
小梅「いやー、お姉ちゃんー、なんで助けに来ないのー(みほ真似)」
エリカ「…と、こんな事になってしまいますよ」
まほ「その、アンアンっていつものアレだろ…」
小梅「隊長、そんな薄情な人だったんですか!」
エリカ「みほは来なかった事を根に持つタイプですよ」
まほ「わかった!わかった…みほに協力する…」
…
……
まほ「みぽりん!私が手を貸すんだも!(沙織真似)」
みほ「……」
しほ「私達は彼女の参戦に異論はありません」
沙織「ええ…ちょっとぉ…」
まほ「皆、宜しく頼むんだも」
みほ「あ、あの…お姉ちゃん…」
優花里「え、え~とですね…」
華「沙織さんは別に普段から語尾に“も”は付けていませんよ…」
まほ「え?…」
麻子「無理に真似しなくてもいい、てか似てない」
まほ「そ、そうなのか…」
みほ「逆にそのキャラで通されるとやりにくいからカツラも外してよ」
まほ「わ、わかった…よろしく頼む…」カポッ
優花里「と、とにかく!武部殿に負けない程の援軍が来てくれたじゃないですか!」
まほ「いきさつはどうあれ、お母様を倒して家に帰したいと言う気持ちは同じだ」
みほ「お姉ちゃん、お母さんを倒す為に力を貸して」
まほ「もちろんだ」
華「あの西住姉妹と御一緒できるなんて興奮してきましたわ」
麻子「期待するぞ」
まほ「ああ、皆の足を引っ張らないように全力を尽くす、みほ頼む」
みほ「うん」
あんこうチーム
車長 西住みほ
通信手 西住まほ
装填手 秋山優花里
砲手 五十鈴華
操縦手 冷泉麻子
みほ「私達はこのチームで勝ちます!」
みほ「パンツァー・フォー!!」
今回はここまでとなります
続きは不定期になりますが投下させてもらいます
よろしくお願いします
いつもありがとうございます
続きを投下させていただきます
速報の方で立てたんですけど、Rの方に出てしまうみたいですね
……
……
西「戦車の撤収で遅れてしまいました!戦況の方はいかがでしょうか?」
ケイ「私達も今来たとこよ」
カチューシャ「…凄いわ、シホーシャもミホーシャも」
ミカ「ああ、目が離せないね」
ドコン! ドコン! …ゴゴゴ!!
みほ「麻子さん、ジグザクで動き続けてください、止まると撃たれます」
麻子「おう」
まほ「そっちはどうだ」
優花里「動きに対応するだけで精一杯です!」
華「狙いが…申し訳ありません」
まほ「撃てればいい、それで充分牽制になる」
しほ「さぁ!どんどん撃つわよぉ!」
好子「了解です!」ガコン!
百合「どうしたんです、華さん?まだこれからですよ!」
久子「逃げる子供を追いかける…昔を思い出すねぇ」シミジミ
沙織「しぽりん達、ノリノリだね」
しほ「当然です!みほー!まほー!しっかりしないと、お母さん、家元辞めてどこかの学校に転校して無限軌道杯に出ちゃうわよー!」
みほ「!?」
まほ「!?」
まほ「お母様!いい加減にしてください!」
みほ「いつもいつも、もうウチの恥を晒さないで!」
しほ「まだ解らないの?、みほ、まほ、私が戦車道の発展の為にこれだけ尽くしているという事を!」
みほ「四十にもなるオバさんがそんな格好で出歩かないでって言ってるだけだよ!」
まほ「似合わないという事を自覚してください!」
しほ「何を言うの!まだまだイケます!!」
しほ「それに、私は大洗の制服を着た西住流、二人は大洗の制服を着た西住流!」
しほ「そこに何の違いもないでしょう!!」
まほ「違うのだ!!」
しほ「頭の固いことを…だから、貴女はまほなのよぉっ!!」
みほ「訳のわからないことばかり言わないで!!」
― 観戦サイド
クラーラ「聞こえますか…」
ルクリリ「ええ、激しくも微笑ましい、親子の語らいね…」
ローズヒップ「私、この勝負を一生忘れませんわ!」
クラ・ルク・ヒップ「「「 これぞ西住流戦車道!! 」」」
カチューシャ「クラーラ!何、聖グロの連中とバカやってんのよ!」
西「そんなに近くで見るのは危険です、皆で“もにたぁ”の所まで移動しましょう」
ルクリリ「私達はここを動かねえわ!」
クラーラ「ええ、最後まで見届けます…なぜなら!」
ローズヒップ「私達が、いつしか夢見た瞬間でございますから!!」
カチューシャ「クラーラ…」
ケイ「確かにこれだけの熱いファイトを生で見ないって訳にはいかないわよ!」
ミカ「しょうがないね、付き合うよ」
西「わかりました、ご一緒します!」
カチューシャ「んもう…わかったわよ」
…ゴゴゴゴ
カチューシャ「ん?」
ゴゴゴゴ!!
クラーラ「戦車が近付いてますね…」
ローズヒップ「あれは!?チャーチルですわ!!」
ルクリリ「ダージリン様!また性懲りもなく!」
オレンジペコ「止めましょうよ、ダージリン様…」
ダージリン「何を言うのペコ、私達は“偶々、大洗で戦車の訓練をしているだけ”なのよ」
オレンジペコ「ええ~」
ダージリン「そう“偶々、撃った砲弾が何故か戦車に命中しただけ”そんな事が起きるだけなの…うふふ」
アッサム「砲手の私の身にもなってください…」
カチューシャ「ダージリン、シホーシャを撃ち落す気よ!」
ミカ「止めようにも私達の戦車はもう撤収して、ここには無い」
西「なんと!卑劣な!」
ケイ「ガッデムッ!」
ダージリン「恋愛と戦争では手段を選ばないのです、うふふ…アハハ…アァーハッハッ!!」
???「笑うなぁ!!」
ギャギャギャ!!
西「あれは!」
ミカ「 CV33 だね」
ケイ「ワオ!やっぱり来ていたのね!」
カチューシャ「 アンチョビ!! 」
千代(CV33の上)「 シマチョビだ!! 」
アンチョビ「ちゃんと私もいるぞー」
カルパッチョ「流石にCV33の中に4人は無理でしたね」
ペパロニ「しっかし、シマチョビ姐さん戦車の上なのによく落ちないッスねー流石ッスよ!」
カチューシャ「アンチョビ!ダージリンを止めてちょうだい!」
アンチョビ「おお!まかせろ!」
千代「ふふっ、この私達が遅刻という恥知らずな真似までしたのは、総てはこの機会の為だったのよ!」
ペパロニ「何言ってんスか、シマチョビ姐さん」
カルパッチョ「私達、前日の夜から現地入りしてたのですけど…」
アンチョビ「四人で宴会してて、そのまま寝すごして…」
ペパロニ「その上、シマチョビ姐さんの化粧に時間が掛かって、この有様なんじゃないスか~」
千代「う、それは言わないでぇ…」
ダージリン「おどきなさい!そんな豆戦車で私のチャーチルに敵うと思っているの!!」
ペパロニ「豆戦車…」ピクッ
カルパッチョ「ですって…」ピクッ
アンチョビ「…アンツィ…」フルフル…
アンチョビ「アンツィオを!!」クワッ!
千代「舐めるなぁぁ!!」クワッ!
ガガガガガ!! ガキィッ!!
西「うおおお!CV33が突撃しました!」
ケイ「アンチョビ!!」
カチューシャ「無茶よ!豆戦車をチャーチルにぶつけるなんて!」
千代・アンチョビ「「うおおおお!!」」
ダージリン「馬鹿な!?豆戦車で…チャーチルを押し返すというの!?」
オレンジペコ「アッサム様…あの…何故か押し出している方向に“崖”が…」ヒソヒソ
アッサム「ペコ、こういう展開で待っているのは統計的に…」ヒソヒソ
オレンジペコ「今回、私達悪役ですからねぇ…仕方ありません」ヒソヒソ
アッサム「…と言う訳で、操縦の方もアクセル緩めて…いいわ、いっそバックにしてしまいましょう」ヒソヒソ
ググググ…
ダージリン「ま、豆戦車にチャーチルが押し返されてるぅ!?」
千代「この場にいる皆さんに伝えます、私は決して西住流に加担するのでもなければ、馴れ合うわけでもありません」
アンチョビ「まぁ、ダージリン個人にはP40の恨みがあるけどな」
千代「ですが、この戦いにどんな意味があるか知りませんが、これだけはわかります…」
千代「そう…一つの流派の未来をかけた戦いが、こんな邪魔で終わりにさせていいものではありません!全ては!親と子で決着をつけるものです!!」
千代「違いますか! 違いますか!! 違いますかぁっ!!!」
ガガガガ!!
ダージリン「う、嘘よ!こんな事ぉ!!」
アッサム「ハイ、この後、落ちますので衝撃に備えなさい」
オレンジペコ「悪い事はできないものですね」
千代「 ねぇ…しほちゃん… 」ニコリ
ガラガラガラ…(CV33、チャーチルと供に転落)
ダージリン「いやぁぁぁぁ!!」
…ガラガラ…
しほ「!!」ティキーン!(千代ちゃん!!)
沙織「しぽりん!前、集中して!!」
しほ「どうしたの、みほ!、まほ!いいえ、あんこうチーム!そこまでですか!」
みほ「ぐっ…」
まほ「……」
好子「そうです!しっかり弾を込めて!」
優花里「お母さん…」
百合「私達に中ててみなさい!!」
華「お母様…」
久子「どうした?砲身を降ろして、エンジンを止めるなんてのは敗者のする事だよ!」
麻子「おばあ…」
沙織「そんな事じゃ…そんなんじゃ、いつまでも私達に勝てないよ!!」
みほ「沙織さん!!」
みほ「麻子さん、回避しながら相手と対峙してください」
麻子「勝負に出るのか」
みほ「はい、そのまま突っ込んでください」
麻子「履帯とエンジン焼き切るぞ」
みほ「構いません、これで決めます」
まほ「ああ、これで最後にしよう」
優花里「最後は私達に任せて下さい!」
華「ええ、この一撃、決して外しません」
みほ「皆…お願いします!」
まほ「行くぞ、みほ」
みほ「うん!前進!!」
ゴゴゴゴゴ!!
しほ「勝負に出るわつもりね…さて、どう動くか…」
しほ「正め…」
沙織「真っ直ぐ!!来るよ!」
しほ「ええ!お願いします!!」(沙織さんの方が早い!?)
好子「了解!」
華「…勝負」
久子「おう、心臓が止まろうと戦車は止めないよ」
沙織「おばあ!!」
しほ「沙織さん!集中!!」
ゴゴゴゴゴ!! ゴゴゴゴゴ!!
西「いけええええ!!」
ケイ「ミホぉぉ!!」
カチューシャ「ミホーシャぁ!!」
クラーラ「ニシズミさん!!」
ルクリリ「しほさん!!」
ロースヒップ「しほ様ぁ!!」
しほ・みほ「「 撃て!! 」」
…ドコン!!
モウモウモウ…
ケイ「煙で…」
カチューシャ「見えないじゃない!!」
西「一体…」
ミカ「どっちなのか…」
モウ… モウ…
しほ「ええ…今こそ、貴女達は…」
みほ「!!」
まほ「!!」
しほ「…真の西住流に相応しい淑女です」
…シュポッ!!
『しほぉぉぉぉぉぉぉ!!!』
………
……
…
…
……
………
ザザン~ ザ~ザザン (波の音)
しほ「みほ…まほ…、私は今まで自分こそが西住流を体現している者だと思っていました」
まほ「……」
しほ「ですが、みほ…まほ…貴女達の中にもまた西住流はあったのです」
まほ「お母様…」
みほ(最近思うんだけど、西住流ってなんなんだろう…)
しほ「私をお母様と呼んでくれるのですか…」
まほ「お母様…私はお母様の戦車道への想いに気づかず、ただ貴女に勝つ事だけを…!!」
みほ(お姉ちゃんまで、変なスイッチが入った…)
しほ「勝つ事…それが古い西住流でした」
しほ「…しかしそうじゃない、勝つ事以外にも戦車道はある、そう思いこうして戦ってきました…ですが!」
ぬぎっ!
しほ「ですが、見てちょうだい!私の細胞の一片たりとも、女子高生…10代のお肌などでは無かったのよ!」
まほ「解っていた!解っていたのに!!」ポロポロ…
みほ(今さら…そこを言われても…)
しほ「くっ…あの時…みほが、大洗に転校しなければ!」
しほ「私が、大洗の制服を着なければ!」
しほ「こんな…こんな話にはならなんだのに!!」
みほ(ええ…私が原因なの…)
しほ「夕日に佇む戦車が綺麗ね…」
まほ「はい、美しゅうございます」
しほ「そうね…ならば!!」
しほ・まほ「「 西住流は!! 」」
みほ(え?)
しほ「 撃てば必中!! 」
まほ「 守りは固く!! 」
みほ(え?え?)
しほ「……」チラッ
まほ「みほ…お前の台詞だ」ヒソヒソ…
みほ「 す、進む姿は乱れ無し! 」
しほ・まほ・みほ「「「 鉄の掟!鋼の心!それが西住流!! 」」」
しほ「かはっ…うっ!」ビクン!
しほ「……」ガクッ
まほ「お母様!? お母様!!」
みほ「なに、この茶番…」
まほ「しぃほぉぉぉぉぉ!!」
ざっぱ~ん!(波の音)
くあー! くあー! (うみねこの鳴く音)
戦車道派
砲撃必中
堅守堅固
前進不乱
心掟鋼鉄
其西住流
さらば、しほ!ママさんチーム暁に散る 完
???「しぽりーん」
沙織(あんこうスーツ)「しぽりーん、気が済んだ?準備出来てるよ」
しほ「あ、はい、今、行きます」ムクリ
沙織「皆も待ってるよ」
しほ「ごめんなさい、一度、親子でこのシーンやってみたかったのよ」
沙織「そうなんだ…それじゃあ、後は…」ニヤリ
みほ「あわわ…」ガクガク
まほ「うああ…」ブルブル
沙織「はい!」
沙織「みぽりん と まぽりん のあんこうスーツだよ!」ニコリ
みほ「いやぁぁぁ!!」
まほ「うわぁぁぁ!!」
― 対戦結果
○ママさんチーム ●あんこうチーム
――アアアン アン♪ アアアン アン♪ アアアン アアアン アン アン アン♪
優花里(あんこうスーツ)「お母さんと戦えて、とっても楽しかったです!」
好子(あんこうスーツ)「私もよ!今度はお父さんも交えて三人でやりましょう!」
華(あんこうスーツ)「くやしいですわぁ~!」
百合(あんこうスーツ)「まだまだですね、華さん」(ですが、次は勝てるかどうか…もっと精進しないと)
久子(あんこうスーツ)「アタシ等は、まだ止まんねえからよ…」
麻子(あんこうスーツ)「おばぁ~もう無茶しないでぇ~」ウルウル…
みほ(あんこうスーツ)「皆さん…」
ケイ(あんこうスーツ)「イエース!最高よ!!」
カチューシャ(あんこうスーツ)「ホント、楽しそうねケイ…」
西(あんこうスーツ)「ですが、私もケイ殿と同感です!、これだけの方々と交流できるのですから!」
ミカ(あんこうスーツ)「あんこう鍋まだかな…」ソワソワ
久子(あんこうスーツ)「ほれ、あんこう鍋出来たぞ」グツグツ
クラーラ(あんこうスーツ)「ハラショー!これです!これを待っていたんです!」ハァハァ…
ルクリリ(あんこうスーツ)「さぁ!食べまくって!踊りまくって!」
ローズヒップ(あんこうスーツ)「そして戦車に乗りまくりですわ!」
クラ・ルク・ヒップ「「「 これぞまさに西住流!! 」」」
まほ(あんこうスーツ)「だから、あんこう踊りはウチとは関係ないって…」
アンチョビ「おーい、ウチ等も混ぜてくれー」
しほ(あんこうスーツ)「やっぱり生きていたわね、千代ちゃん」
千代「当然よ、しほちゃん達とも決着ついてないんだから」
カルパッチョ「とりあえず、全員無事でしたのでご報告をと思いまして」
ペパロニ「あと谷底から、聖グロの隊長さんも連れて来たッスよー」
ダージリン「……」チーン
ダージリン「ん…んん…」パチッ
しほ「目が覚めましたか、ダージリンさん」
ダージリン「し、しほさん!?え?ここは?しょ、勝負は?」
好子「終わりましたよ」
ダージリン「あ、ああ…そのお姿…という事は勝ったのは…」ガクガクブルブル…
百合「ええ、そしてお待ちかねの、あんこう踊りの時間です」
ダージリン「いやぁ!、そうよ…逃げなくっちゃ、ペコ、アッサムは?」キョロキョロ
アンチョビ「あー、あの二人なら、チェックしてたラーメン屋に行くって帰っていったぞ」
ダージリン「……」
……
……
― ラーメン屋
店員「いらっしゃいやせー!二名様、相席でもよろしいでしょうか?」
アッサム「構いません」
オレンジペコ「あの…アッサム様、ダージリン様を置いて行ってよかったのでしょうか」
アッサム「まぁ、今回はダージリンの方にも自業自得なとこもありましたし、いいでしょ」
アッサム「それに解っているでしょうけど、あの後、待っている展開はいつものアレですからね…」
オレンジペコ「確かに仕方ないですよね…」
店員「席、ご案内しまーす!」
エリカ「あら?」
小梅「こんにちは、お二人も避難して来たんですか」
オレンジペコ「く、黒森峰の…」
アッサム「そんなとこです」
……
……
ダージリン「あんの二人ぃぃぃ!!」
まほ「ダージリン…お前もか…」
しほ「ぐへへ!、ダージリンさん!さあ!服を脱いで着替えて、アンアン言いましょう!」
ダージリン「い、いやぁぁぁぁ!!」
――アアアン アン♪ アアアン アン♪ アアアン アアアン アン アン アン♪
ダージリン(あんこうスーツ)「なんで!?なんで、最期はいつもこうなるのよぉ~!!」バッ!バッ!
みほ(あんこうスーツ)「結局、あんこう踊り…」クルクル
まほ(あんこうスーツ)「あと少し…あと少しだったのに!!」シュビシュビ!
しほ「残念だったわね、まだ娘たちに負ける訳には行かないのよ、ね、沙織さん」
好子「ええ!若いモンには後れを取るわけには行きません!ですよね、武部殿」
百合「円熟した女…熟女は恐ろしく強いのです!そう思いますよね、沙織さん」
久子「年寄りをなめっとたらアカンぞ!なぁ、沙織」
沙織「ちょっと!私はまだナウでヤングな10代!ピチピチのギャルなんだよ!!」
ダージリン「武部さん…言葉の表現がママさん達と同じになっていますよ…」
沙織「え…やだもー!!///」
しほ「さぁ!高校生活まだまだ続けるわよォ!!」
沙織「あれ?…って事は、私これからも、しぽりん達につき合わされるって事ぉ?」
みほ「沙織さん…解ってなかったの…」
まほ「どうやら、私達もまだ苦労しそうだな…」
みほ「お姉ちゃん…」
まほ「みほ…」
みほ・まほ「「 やだもぉー!! 」」
【ガルパン】ママさんチーム大勝利!希望の踊りでレディ・ゴォー!! 完
END
以上です
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