モバP「誰々さんはマルマルバツバツ」 (29)
アイドルマスターシンデレラガールズのssです。
小日向さんはいつも眠たげ
「……、……」
今は授業中。当然、授業に集中しなきゃならない。特別陰険な担任の授業ならなおさらだ。だってのに、俺はまったく身が入らない。なぜなら、
「……すう、すう」
隣の席の小日向さんが、ずっと居眠りしてるのだ。こっちを向いて、すごいバランスで!
「……えへ、えへふぇ……すぅ」
いや絶対今のクラス中に聞こえただろ。
でも担任のチョークは止まらない。わざとらしい咳払いを繰り返しながら、見て見ぬふりが続けられる。えこひいきなのは明らかだったが、今だけはナイスというべきか。何しろ、天使の寝顔を特等席で見ていられるのだから。
このままずっと続けばいいのだけど……
「……ふへ、ふぁ、あ? は、ひ! お、起きてまひゅ!!」
「……小日向、立ってろ」
その俺の願いは、指される夢でも見たのであろう彼女の突然の覚醒により儚くも散る。
顔を真っ赤にしながら立ち上がる彼女の目が、偶然俺の視線と重なる。
「…………えへへ」
特等席からの一撃は、かろうじて致命傷で済んだ。
撃沈した俺は秒で廊下まで押しやられるのだが、それはまた別の話である。
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「……私、お昼、今夜の夢見てたんです。プロデューサーさんとの……で、でーと、楽しみで、昨日の夜も夢に見たのに、まだ足りなくて……」
「でも……あの、いいところで、目が覚めちゃって。だから、だから、その……つ、続き、を、お、お願いしますっ」
ちゅ、ちゅぱ、むちゅ、ちゅ……
「あ、ん、む、ん……や、やぁ……まだ、だめっ、あ、あ……」
ずりゃ、りゅ………
「あ、あ、あ、あーーーーー」
ぱん、はちゅ、ぱん、っ、ぱつゅ……
「あ、や、あ、あ、んゃ、ひぁっ」
…………びゅく。ぴゅ。びゅー、
「あー、あ、ナカ、あ、あ、」
どうしようもない我々に大槻さんが降りてきた
「~~~~?」
「…………」
いま、俺たち隠キャグループは人生最大の危機に直面している! なぜなら……
「~~、イェーイ!」
「い、いぇー、い」
選りすぐりの陰の者たちで構成されたカラオケ会に、突如クラスの、いいや学校の、それどころか日本の高校生の頂点に君臨するであろう上位ヒエラルキーのアイドル女子高生、大槻唯が乱入してきたからだ。なんでも、たまたまのぞき窓からクラスメイトを見つけたからとか。
ただでさえ、同じクラスで呼吸できるということに一生分の幸運を使っている我々にとって、同じ部屋でカラオケなど幸せにすぎて過呼吸になるほど。さながら彼女は、ドブに舞い降りた女神まである。
我らは女神とどうこうなる勇気などさらさらないから、せめて彼女を不快にさせないよう、団結して気持ち悪すぎない選曲を試みる。
ああ、それなのに。
「……あー! ゆいもこれ知ってる! ねえねえ、いっしょに歌ってもいい? やったー!」
「それじゃあ……えいっ。これなら知ってる?」(やや渋めな電波ソング)
「じゃー、最後にゆいのうた、聞いてくれたら嬉しいな!」(Radio Happy)
「はい、ターッチ! イェーイ!!」
女神は去り、後に遺るは死屍累々。
皆幸せそうな顔をしていたという。
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「~~~~?」
「…………」スリッ
「、~~~~?」
「…………」……シコ
「っ、~~、?、っ、」
「…………」シコシコ、しこ、こしっ
「……~ぅ、?、ん、~、っ」
「……………」……ぱくっ!
「!!」
『68点』
「~~~~?」
「…………」すりゅ
「、~、~~、ぁ?」
「…………」にゅるんっ
「~、ぁ、ゃ、ん、?、ん!」
「……………」くりくり、くり、クリッ!
「あ、や、ん、?、あ、あっ! や! ちょ、待っ……や、ぁ……?」
ずちょ、ぐちゅ、ずりゃ、ぐゅるぐちゃぐちょぐちょ!!
「Pちゃ、あ、ゃ、あっ、あ~~っ!」
『35点』
あ、また、れてるっ、ばつゲームせーし、あつっ、あっ、ふぁ、んちゅ、んっ、
ぜんぜん罰ゲームになってないなぁ、
僕の隣の神崎さんが何言ってるかちょっとわからない
「それじゃあ自己紹介してください」
熊本からの転校生は、
しゅばっ、
「我が名は神崎蘭子……火の国より生まれ出ずる堕天使の真名にして呪詛、その身に刻むが良い! アーハッハ!」
「はーい神崎さんは熊本からの転校生だそうです。みんな仲良くしてくださいね」
「もおおおぉ!」
ちょっとへんなコでした……
「フッ……煩わしい太陽ね」
(いつも朝イチで言われるけど……どういう意味なんだろう)
「お……おはよう」
「!! 其方も、『瞳』の持ち主か?!」
(どうしよう余計ワケわかんない)
「『深淵(ジ・アビス)を抜けると、其処はシヴァの統べる神域であったーー』」
「神崎さん普通に読んで」
(『雪国』の冒頭だよね?)
「く……おのれ、聖餐にマンドラゴラのムニエルを饗させるとは……この酔狂な」
(大根苦手なのかな……てかムニエルって酢漬けのことだっけ)
もぐもぐ、
「……にがぁ」
(涙目で一生懸命食べてる……)
「こ、こほん……錬金術師の魔導書(ネクロノミコン)を、館に置き忘れてしまった故、その、あの……」
(正直言ってることはほとんどわからないけれど、でも)
「……理科の教科書、忘れちゃったの? じゃあ、僕の半分、見よ」
「あ……!」
「ククク、礼を言お……んっ」
「?」
「あ……ありがとっ!」
「…………っ」
(……とても、いいコみたいだ)
P「そうかー、転校当初から聞いてるけど、蘭子のクラス、いい人ばっかりみたいだな」
ナデナデ
蘭子「んふー……こ、こほん。皆佳くしてくれる。今は未だ『瞳』を閉ざしているが、遠からず軍勢(レギオン)の一翼を担う者たちとなろう!」
P「そっか……安心できるな、それなら」
蘭子「…………で、でも」
P「?」
蘭子「ひ、比翼にして連理なるは我と其方のみ……我が半身は、其方以外では埋められぬと、知っ、て……」
ちゅ……っ、
蘭子「……些か疲れた……ま、魔力きょーきゅー、の時間だ」
P「……今夜は?」
蘭子「せ、『聖剣の救世主、姦計に墜つ』で……」
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ジャラ……
P「くくく……いい眺めだ。聖剣の救世主も、こうなって仕舞えば形無しだな、勇者ランコ」
蘭子「クッ……この鎖、封聖の魔力が……? 何故裏切った、導きの賢者よ!」
P「分からないのか? 貴様の中に流れているのは、そもそも救国の力などではない。全てを陥れ、常闇に支配する暗黒の奔流だ」
蘭子「暗黒の、奔流……っ?」
P「その大いなる権能、善なる者として腐らせるには余りにも惜しい……故に、変容させてやろう、覚醒させてやろう。理性の楔を外し、肉体を解き放ち、精神を剥き出しにしてな」
蘭子「……フンッ、其方に屈する我ではない! 如何様な外法を用いようと全ては無意味、我が高潔には傷ひとつ付けられぬと知れッ!」
undefined
ぶびゅくっ、びゅるっ、ぶぴゅっ、びゅぅ……う、
蘭子「きゃっ、あアッ、アあああっああああっ!!!」
P「そら、これで六芒星の三画目だ……ハハ、先程までの威勢はどうした」
蘭子「ああっ、またナカあ、は、ぁ、あ…………っああっ、あ」
P「効果覿面だな……腹に刻んだ色欲(リリス)のルーン、感度3000倍の呪詛に苛まれる気分ははどうだ? 腰から脊髄、脳へ電流が奔って神経が焼き切れるようだろう?」
くちょっくちゅっ、
蘭子「あ、っまたっ、あんあっあ、」
P「それに幼膣が、まるで聖娼のごとく迎え腰で絡みついてくる……たわわに実るこの肢体も淫蕩の血も、ある意味では才能のひとつか」
パンっ、パンっ、パンっ、パンパン、
蘭子「あっやっあっアッアッ!」
P「ククク……このまま堕としてやろう。そして魔性の仔を何人も孕ませて、この国を内から支配して……ん?」
ぎゅー、
蘭子「んんっ、赤ちゃ、んむっ、Pしゃ、すきっんちゅっ、んみゅう!」
P「……ふぅ、ここまで、か。じゃあ……スパートだ」
ぱちゅんっ! ぱんぅ! じゅぱんっ! ぱゅん!!!!
蘭子「あえっはえっ、やぁ、えはぁ! あンあっあっあっーーーーーーっ!!」
ぴゅぐっ!
あァ……っ!!!
ぶびょくっ、びゅるゆ! ぶぴゅっ!! びゅぴゅゅゅゅぅ…………
あ、あ、あ、あ、あ、あ…………ァ!!!
ごぷ、
あ、ナカ、ぁ、熱ぅ、アっ、
トロ、トロ……ぉ、
これでお終いです
お読みいただきありがとうございました
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