向日葵「余命一ヶ月…?」 (101)
楓「やだ!やだ!お姉ちゃん死なないで!」ポロポロ
向日葵「楓…」
楓「やだ!やだ!やだ!」ポロポロ
向日葵「楓…」ギュッ
楓「うぅ…」ポロポロ
向日葵「…」ギュウウ
~次の日~
櫻子「おい!向日葵!」
向日葵「ん…櫻子?」
櫻子「なんでこんな時間まで寝てるんだよ!」
向日葵「え…いま何時…って、もうこんな時間!?」
櫻子「おっぱいでかいから寝坊なんかするんだよ!」
向日葵「なんですって!」
向日葵(なんでこんな時間まで…)
向日葵(…そうだ、昨日は寝れなかったんだ)
向日葵(…わたくしはあと一ヶ月しか生きられない)
櫻子「おい向日葵!」
向日葵「は…!」
櫻子「なにぼーっとしてんだよ!急いで準備しろ!」
向日葵「う、うるさいですわね!しますわよ!」
櫻子「早くしろよ!」
………
向日葵「はぁはぁ…間に合うかしら…」
櫻子「遅刻したらお前のせいだからな!」
向日葵「だったら先に行けばよかったでしょう」
櫻子「は?待っててやったのになんだよ!」
向日葵「なんで待っててくれたんですの?」
櫻子「べ、別になんででもいいだろ///」
向日葵「顔赤いですわよ?」
櫻子「うるさーーーーーーい!」
向日葵「ああ、待って櫻子!」
~教室~
ガララ
櫻子「はぁはぁ…間に合った…」
向日葵「はぁはぁ…疲れましたわ…」
あかり「おはよー櫻子ちゃん、向日葵ちゃん」
ちなつ「おはよー、ギリギリだね」
櫻子「ふー、落ち着いてきた」
櫻子「こいつが寝坊したからね!」
向日葵「はぁはぁ…」
あかり「向日葵ちゃんが寝坊するなんてめずらしいね」
向日葵「はぁはぁ…」
あかり「ひ、向日葵ちゃん?」
向日葵「す、すいません…走り疲れて…はぁはぁ…」
櫻子「おっぱいでかいから体力ないんだよ!」
向日葵「なんですっ…ごほっ…ごほっ…」
ちなつ「だ、大丈夫!?」
向日葵「はぁはぁ…大丈夫ですわ」
向日葵「ふぅー…落ち着いてきましたわ」
ちなつ「ならいいけど…」
櫻子「…」
~生徒会室~
綾乃「古谷さん、わるいけどあの資料とってくれる?」
向日葵「わかりました」
向日葵「あ…」フラッ
綾乃「ふ、古谷さん!?」
向日葵(あ、倒れる…)
櫻子「…」ガシッ
向日葵「さ、櫻子?」
向日葵「あの…ありがとうございます…」
櫻子「なあ、お前なんかおかしいぞ?」
向日葵「え」ギクッ
櫻子「今朝もあんだけ走っただけなのにあんなに疲れてたし…」
向日葵「わ、わたくしはあなたほど体力がないんですの」
櫻子「今だって、ふらついたし」
向日葵「そ、それはアレですわ、寝不足ですわ!」
櫻子「…」
向日葵「と、とにかく、わたくしは平気ですわ!」
櫻子「…ならいいけど」
~古谷家~
向日葵「はぁ…櫻子」
向日葵「なんでこんな時にかぎってするどいのかしら」
向日葵「なんとか誤魔化さないと…」
向日葵「…誤魔化す?」
向日葵「いつかは必ず知られるのに?」
向日葵「…」
「おーい向日葵ー!」
向日葵「さ、櫻子!?」
「櫻子さまが遊びにきてやったぞー!」
向日葵「はぁ…まったく…」
向日葵「いま行きますわー!」
………
向日葵「まったく…来る時は連絡しなさいよ」
櫻子「えー、だってめんどいじゃん」
向日葵「メールするだけでしょ?」
櫻子「ケータイなくした」
向日葵「はぁ…バカ」
櫻子「向日葵!ご飯作れ!」
向日葵「はあ?」
櫻子「ご飯!ご飯!」
向日葵「あなた家にないんですの?」
櫻子「あるけどいいの!」
向日葵「まったく…待ってなさい」
櫻子「やったー!」
………
向日葵「できましたわよ」
櫻子「わーい!」
櫻子「ところで、楓たちは?」
向日葵「用事ででかけてますわ」
櫻子「そっか」パクパク
櫻子「うん、なかなかの味だ、わたしの専属シェフにしてやってもいいぞ」
向日葵「はいはい」
櫻子「…」
向日葵「どうしたんですの?」
櫻子「なあ、やっぱりなんかあっただろ」
向日葵「…なんにもないですわ」
向日葵「大体、なんの根拠があってそう思うんですの?」
櫻子「なんとなく」
向日葵「は?」
櫻子「なんとなくだけどわかる」
向日葵「…」
櫻子「いま向日葵は何か隠してるなって」
向日葵「…わけがわかりませんわ」
櫻子「なあ、言えよ」
向日葵「だからなにも隠してないって…」
櫻子「…頼むよ」
向日葵「…」
向日葵(…こうなった櫻子は引きませんよね)
向日葵(嘘ついてもバレるだろうし…)
向日葵「実は…」
………
櫻子「は?」
向日葵「だから、あと一ヶ月で死にますの」
櫻子「い、意味わかんねえよ」
向日葵「…」
櫻子「な、なあ嘘ついてんだろ?」
向日葵「…嘘ついてるように見えます?」
櫻子「そ、そんな…」
櫻子「や、やだ!」
向日葵「…」
櫻子「お、お前が死んだらわたしの宿題はどうすんだよ?ご飯は?」
向日葵「…」
櫻子「お前はわたしの召使いだろ!わたしが死ぬまで側にいろよ!」
向日葵「…」ポロポロ
櫻子「そのおっぱいか!そのおっぱいが悪いんだろ!はずせよ!削げよ!」
向日葵「櫻子…」ポロポロ
櫻子「やだよ!やだよ!死ぬなよ!バカ!アホ!おっぱい!」ポロポロ
櫻子「まだしたいことだってたくさんあるんだから…」ポロポロ
向日葵「…ごめんなさい」ポロポロ
櫻子「婚姻届はどうなるんだよ…お前お菓子屋さんになるんじゃないのかよ」ポロポロ
櫻子「うわーーーーーーん」ポロポロ
向日葵「わたくしだって…わたくしだって!」ポロポロ
向日葵「うわーーーーーん」ポロポロ
………
櫻子「一緒に風呂はいるの久しぶりだな」
向日葵「そうですわね」
櫻子「昔はよく一緒にはいってたな」
向日葵「ずっと一緒にいましたからね」
櫻子「…なあ、本当に死ぬのか?」
向日葵「…はい」
櫻子「そっか…」
向日葵「…」
櫻子「なあ、向日葵」
向日葵「はい」
櫻子「好きだ」
向日葵「な///」
向日葵「急にどうしたんですの!?」
櫻子「こんなことになったんだから早めに言っとかないとなって」
向日葵「そ、そうですの///」
櫻子「向日葵は?」
向日葵「え、え?」
櫻子「向日葵はわたしのこと好き?」
向日葵「す、す、好き…ですわ///」
櫻子「そっか///」
向日葵「はい///」
櫻子「…///」
向日葵「…///」
櫻子「え、えっと…///」
櫻子「おっぱい禁止ー!」モミモミ
向日葵「きゃあ!」
向日葵「な、なにしますの///」
櫻子「いつも削げとか外せとか言ってるけど、本当は好きだよ向日葵のおっぱい」モミモミ
向日葵「そ…ん…やっ///」
櫻子「えへへー」モミモミ
向日葵「あ…さく…らこぉ///」
モミモミ
………
櫻子「さあ、寝るか」
向日葵「そうですわね」
櫻子「今朝、寝坊したのって…」
向日葵「…昨日、眠れませんでしたの」
櫻子「今日は寝れるか?寝れないならわたしも起きてるけど」
向日葵「大丈夫ですわ、寝不足で眠いから」
向日葵「それに櫻子がいますから」
櫻子「そっか」
櫻子「じゃあ、おやすみ」
向日葵「櫻子」
櫻子「なんだよ」
向日葵「ありがとう」
櫻子「うん」
向日葵「おやすみなさい」
~次の日~
向日葵「ん…よく眠れましたわ」
櫻子「…」スースー
向日葵「ふふ…かわいい寝顔」
向日葵「って、何を言ってますの///」
向日葵「ほら、櫻子!」
櫻子「ん…」
櫻子「あ、おはよう向日葵」
向日葵「早く準備しなさい、遅刻しますわよ」
櫻子「んー…あと5分…」
向日葵「まったく…」
チュッ
櫻子「おわあああああ!」
櫻子「な、なにするんだよ///」
向日葵「起きました?」
櫻子「お、お、起きたけど!」
櫻子「な、なんで、き、き、キスなんか///」
向日葵「したかったからですわ」
櫻子「だ、だからって!」
向日葵「ほら、早く準備しなさい」
櫻子「わ、わかったよ///」
~教室~
ガララ
あかり「あ、二人ともおはよー!」
ちなつ「おはよー…って、なんで手繋いでるの?」
向日葵「えっと…それは…」
櫻子「わたしたち付き合うことになったから!」
あかり「へー、そうなんだ」
ちなつ「へー」
向日葵「え、なんで反応薄いんですの?」
あかり「いや、だって…」
ちなつ「うん…やっとか、みたいな」
向日葵「えー…」
ちなつ「で、どっちから告白したの?」
櫻子「わたしだよ」
ちなつ「なんでしたの?なんかあった?」
櫻子「えっと…」
向日葵「その話は恥ずかしいから終わりですわ!」
櫻子「向日葵…」
ちなつ「えー…」
向日葵「ほら、朝礼はじまりますわよ」
~生徒会室~
向日葵「先輩方はまだ来ていませんね」
櫻子「なあ」
向日葵「なんですの?」
櫻子「みんなにはいつ言うの?」
向日葵「…わかりませんわ」
櫻子「あかりちゃんたちや先輩たちには早めに言った方がいいよ」
向日葵「なぜですの?」
櫻子「だってさみしいじゃん」
向日葵「そう…ですわよね」
ガララ
綾乃「遅れてごめんなさい!」
向日葵「いえ、大丈夫ですよ」
千歳「今日は静かやなぁ」
櫻子「もうケンカなんかしませんからね」
綾乃「え、なんで?」
櫻子「実はわたしたち付き合うことになったんですよ!」
綾乃「へー」
千歳「そうなんやぁ」
向日葵(なんでみんな反応が薄いんでしょう…)
綾乃「でも、恋人同士でもケンカくらいするわよ?」
櫻子「あー、あとですね…」
向日葵「…」
綾乃「あとは?」
向日葵「実は…」
………
綾乃「そ、そんな…」
千歳「嘘やろ…?」
向日葵「本当ですわ」
綾乃「そんな…そんな…うぅ…」ポロポロ
向日葵「…ごめんなさい」
綾乃「なんで謝るのよ!」
千歳「…赤座さんたちには言った?」
向日葵「…いえ」
千歳「早めに言ってあげてな」
向日葵「やっぱり、そういうもんですのね…」
綾乃「今ならまだごらく部にいるわ!」
向日葵「ですけど…」
綾乃「ほら、行くわよ!」
向日葵「す、杉浦先輩!?」
櫻子「わたしたちも行きましょうか」
千歳「大室さん」
櫻子「なんですか?」
千歳「…古谷さんのこといつ知ったん?」
櫻子「昨日の夜です」
千歳「なんか…冷静やな」
櫻子「昨日、すっごい泣きましたからねー」
千歳「せやかて…」
櫻子「ほら、行きましょう!」
千歳「…せやな」
~古谷家~
向日葵「はぁ…みんなに言ってしまいましたわ」
櫻子「すっごいポロポロ泣いてたな」
向日葵「言わなければよかったかしら…」
櫻子「そんなことないよ、隠されるよりいいよ」
向日葵「そうですの…」
向日葵「櫻子…」
櫻子「どうした?」
向日葵「怖いんですの…」
櫻子「…」
向日葵「みんなあんなに泣いてくれて、みんな優しくて」
向日葵「わたくしはあんなに幸せな環境にいたんだなって」
向日葵「でも…死んだらなくなっちゃう…」
櫻子「…」
向日葵「怖い…死にたくない!死にたくないんですの!」
向日葵「助けて…助けて…櫻子…」ポロポロ
櫻子「大丈夫…」ギュッ
櫻子「大丈夫だから…」
向日葵「うぅ…」ポロポロ
~大室家~
櫻子「ただいまー」
撫子「櫻子、ちょっと来な」
櫻子「なんだよ、姉ちゃん目赤くない?」
撫子「さっき、ひま子のお母さんから聞いたんだけど」
撫子「ひま子、あと一ヶ月で死ぬって」
櫻子「知ってるよ」
撫子「は?」
櫻子「昨日の夜聞いた」
撫子「そう…」
櫻子「あ、わたし向日葵と付き合うことになったから」
撫子「そっか…うん、それがいいよ」
櫻子「うん、そういうことだから」
撫子「…?」
撫子「ねえ、櫻子」
櫻子「なに?」
撫子「なんでそんなに冷静なの?」
櫻子「昨日の夜ポロポロ泣いたからねー」
撫子「だからって…」
櫻子「泣いて向日葵を心配させたくないし」
撫子「そうだけど…」
櫻子「姉ちゃんもあんまり泣くなよ!」
撫子「…」
~二週間後~
ガララ
櫻子「向日葵ー!」
向日葵「こら、病院で大声ださないの」
櫻子「はいはい」
向日葵「はぁ…また学校さぼったんですの?」
櫻子「えへへー、向日葵に会いたかったからな!」
向日葵「そんなんじゃ高校はいれませんよ?」
櫻子「いいよいいよ、どーせ行かないし」
向日葵「え?」
櫻子「あ、なんでもないよ!」
向日葵「どういう…」
櫻子「よーし、今日はなにするかなー!」
向日葵「櫻子…」
………
ガララ
撫子「こんにちは、ひま子」
向日葵「あ、撫子さん」
撫子「櫻子は帰った?」
向日葵「はい、一時間ほど前に…」
撫子「そっか」
向日葵「どうかしました?」
撫子「…櫻子が変なんだ」
向日葵「変…とは?」
撫子「あいつひま子のこと好きじゃん?」
向日葵「は、はい///」
撫子「あいつバカだからさ、悲しいことあったらずっと泣いてたりするよね」
向日葵「そうですわね」
撫子「ひま子があいつに打ち明けた時、すっごい泣いたらしいね」
向日葵「はい」
撫子「でもさ、あいつそれから全然泣かないんだよ」
向日葵「え?」
撫子「最初はひま子に心配かけないように強がってるだけだと思ってたけど」
撫子「なんか…ひま子が死んでも別にいいみたいな…」
向日葵「え、それって…」
撫子「あ、いや、ひま子が嫌いとかじゃないよ」
向日葵「だったらなんで…」
撫子「あいつ…」
寝るから朝まで上げといてくれ
………
ガララ
櫻子「今日も櫻子さまが来てやったぞ!」
向日葵「…」
櫻子「おいおい、どうしたんだよ」
櫻子「お前の恋人が来たんだぞ?」
向日葵「櫻子」
櫻子「なんだよ」
向日葵「実はわたくし、嘘ついてましたの」
櫻子「?」
向日葵「実はわたくし、歳納先輩が好きなんですの?」
櫻子「え…」
………
ガララ
櫻子「今日も櫻子さまが来てやったぞ!」
向日葵「…」
櫻子「おいおい、どうしたんだよ」
櫻子「お前の恋人が来たんだぞ?」
向日葵「櫻子」
櫻子「なんだよ」
向日葵「実はわたくし、嘘ついてましたの」
櫻子「?」
向日葵「実はわたくし、歳納先輩が好きなんですの」
櫻子「え…」
櫻子「な、なに言ってんだよ…」
向日葵「ほら、櫻子は歳納先輩に似てるでしょう」
向日葵「歳納先輩に告白してもどうせふられる」
向日葵「もし、付き合えても一ヶ月だけですし、わたくしが死んだら歳納先輩が悲しんでしまう」
向日葵「だからあなたと付き合ったの」
櫻子「そ、そんな…」
櫻子「嘘だ!嘘だ!嘘だ!」
向日葵「嘘じゃありませんわ」
向日葵「あなたなら悲しませてもいいと思ったから付き合ったけど」
向日葵「やっぱり歳納先輩とあなたは違いますわ」
向日葵「だから…ごめんなさい」
櫻子「嘘だ…嘘だ…嘘だああああああああああああ!」
ガララ
バンッ
向日葵「…ごめんなさい櫻子」ポロポロ
………
撫子『あいつ、ひま子が死んだら自殺すると思うんだ』
向日葵『え?』
撫子『あの世でまた会えるから…だから悲しまなくてもいいと思ってると思う』
向日葵『あ…』
撫子『どうかした?』
向日葵『そういえばさっき、高校には行かないって…』
撫子『そっか…』
向日葵『じゃあ、やっぱり…』
撫子『…ひま子、お願いがあるんだ』
向日葵『…』
向日葵『…わかりました』
撫子『…ごめん』
撫子『ごめん…ごめん…』ポロポロ
向日葵『いえ、わたくしも櫻子に死なれるのはいやですから…』
撫子『本当に…本当にごめん…』ポロポロ
~一ヶ月後~
ピンポーン
結衣「はーい」
結衣「あれ、大室さん?」
櫻子「こんにちは」
結衣「どうかした?」
櫻子「あかりちゃんたちと遊んでるんですよね?わたしも遊びたいなって」
結衣「そっか…うん、いいよ」
死んだか・・・
………
櫻子「こんにちはー」
あかり「さ、櫻子ちゃん!?」
京子「その…もう、大丈夫なの?」
ちなつ「ちょっと京子先輩…」
京子「あ…ごめん…」
櫻子「いえ、もう大丈夫なんで」
京子「そっか…」
櫻子「…」
京子「ちっぱいちゃん?」
櫻子「歳納先輩」
京子「な、なに?」
櫻子「向日葵は歳納先輩のこと好きだったらしいです」
京子「え?」
京子「いやいや、ひまっちゃんはちっぱいちゃんと…」
櫻子「わたしが歳納先輩に似てたから妥協したそうです」
京子「それは…」
結衣「京子…」ヒソヒソ
京子「これって…」ヒソヒソ
結衣「多分、古谷さんが大室さんを悲しませないための嘘だよ」ヒソヒソ
京子「だよね…」ヒソヒソ
櫻子「歳納先輩は誰が好きですか?」
京子(なんて答えよう…)
京子「…わたしもひまっちゃんが好きだったよ」
櫻子「そうですか…」
結衣「お、おい京子…」ヒソヒソ
京子「ここでわたしが本当のこといったらひまっちゃんが失恋したことになっちゃうじゃん」ヒソヒソ
京子「ちっぱいちゃんはひまっちゃんが大好きだからさ、ひまっちゃんが悲しむことはいやだよ」ヒソヒソ
結衣「そういうもんか…」ヒソヒソ
櫻子「歳納先輩!」
京子「なに…」
グサッ
京子「?」
京子「え?」
櫻子「天国で向日葵と仲良くやってください」
京子「あは…なにこれ…」
ちなつ「きゃああああああああああ」
結衣「京子!京子!」
あかり「京子ちゃん!」
京子「すごい…わかる…死ぬってわかる…助からないや…」
結衣「そんなことない!諦めるな!」
京子「結衣…あのね、好きだよ…」
結衣「わたしもだ!大好きだ!だから死ぬな!」
京子「えへへ…もっと早く告白すれば…よかっ…た…な…」
結衣「京子?京子?いやだよ京子!いやだああああああああ!」
櫻子「嘘…だったんだ…」
櫻子「…無駄なことしちゃったな」
結衣「うわああああああああ」ガバッ
櫻子「っ!」
結衣「殺してやる!殺してやる!」ギュゥゥゥゥ
櫻子「あ…ぐ…」
ちなつ「やめてください結衣先輩!」
あかり「結衣ちゃんやめて!」
結衣「うわああああああああ京子おおおおおおおおおおお!!」
櫻子(あぁ…死ぬんだ…)
櫻子(あの世で向日葵にあったら怒られるな…嫌われるな…)
櫻子(あの世で歳納先輩に告白してふられるんだもんな)
櫻子(はぁ…あの世で一人…ぼっち…だ…な…)
………
櫻子「ん…」
櫻子「ここは…?」
向日葵「あの世ですわバカ櫻子」
櫻子「ひ、向日葵!?」
櫻子「あの世!?」
櫻子「…ってことは…あぁ、船見先輩に殺されたのか」
向日葵「そうですわ」
櫻子「そっか…」
急展開w
櫻子「あの…ごめんね」
向日葵「なにが」
櫻子「その…歳納先輩に告白した?」
向日葵「歳納先輩は生きてますわ」
櫻子「え?」
櫻子「心臓を刺したのに?」
向日葵「心臓は左ですわよ」
櫻子「え?」
向日葵「はぁ…バカで助かりましたわ」
向日葵「傷も浅かったようだし」
櫻子「そうなんだ…よかった」
向日葵「よくないですわこのバカ!」
櫻子「だって向日葵が歳納先輩のこと好きだって言うから…」
向日葵「あれは嘘ですわ」
櫻子「は?」
向日葵「わたくしが好きなのはあなたですわ」
櫻子「いやいや…意味わかんねえよ」
向日葵「…あなたと恋人のまま死んだらあなたどうしてました?」
櫻子「死んで向日葵に会いにいく」
向日葵「ほら…それがいやだったの」
櫻子「はあ?そんなことであんな嘘ついたのかよ!?」
向日葵「そんなことって…」
櫻子「お前の嘘のせいで人が死にかけたんだぞ!」
向日葵「それはあなたが悪いんでしょう!?」
櫻子「なんだと!?」
向日葵「このバカ!」
櫻子「むー」
向日葵「むー」
櫻子「はぁ…」
櫻子「…」
櫻子「なぁ、向日葵」
向日葵「櫻子、好きですわ」
はっぴーえんど!!
うむ、全部読んだ
京子とユイが「それは櫻子を傷付けない為の嘘だよ」とかなんとか言って
櫻子が「そうだったのか・・・」で自殺して天国でも良かったな
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