──佐藤心は捕食者である。
「うぇ……」
「佐藤さん、もうすぐマンションにつきますよ」
ライブの打ち上げで飲みすぎた佐藤心。そんな彼女をマンションにタクシーで送り届けるため、プロデューサーの俺も同行していた。タクシーの中で嘔吐でもされたら大問題になるからだ。
「佐藤さん、マンションにつきましたよ」
「鍵がバッグのポケットに入ってる…から…部屋まで運んで……うげぇ」
ふらつく佐藤心を支えて、部屋に向かう。玄関前で鍵を開けるため、一旦佐藤さんには壁に寄りかかってもらう。
ガチャ
「鍵あけましたよ?あとは大丈夫ですよね……っ!?」
突然、両腕を首に回されて絞められた。その腕は間違いなく佐藤心の手だった。泥酔者の暴力とは違う、俺を落とす為の絞め。
「佐藤さ……な、んで……く、くるしっ」
振り払おうとするが、絞めが強い。およそ10秒……俺の意識が一気に飛んだ。
「……スウィーティーな夜がはじまるぞー❤」
──
「うぅ……」
頭が痛い。朦朧とした意識の中で見慣れない天井が見えた。
「ここ…は…?」
「あっもう起きちゃった?手足をベッドに括り付けたから動けないぞ☆」
俺は手と足にロープが巻かれ、それぞれベッドの端に括り付けられていた。つまり大の字で拘束されているのである。
「なんすか、これ?」
そして気がつく、自分がスーツを着ていない事を……
「運んで脱がすの大変だったんだぞっ☆今からレイプするんだからっ♪覚悟しとけ❤」
朦朧としていた意識が戻ってきて事の重大さに気がつく。俺は佐藤心にレイプされる……?!俺は逃げ出そうとするが、繋がれたロープがそれを許さない。
「くっ」バタバタ
「はぁーん、やっと状況理解できた?はぁととスウィーティーな一晩❤一緒に過ごせよ❤」
何を言ってる?酔った勢いでとんでもない事をやらかした佐藤心に問いかける。
「酔ってる時にヤると後悔しますよ!佐藤さん!」
「あぁ?アレ?酔ってるのは全部演技っ!アイドルやってると表現力上がるんだよね〜っ☆」
全てはここに俺を連れてくる演技だったようだ。素面であるという事は、なおさらヤバい。本気だ。
「はぁとがいっぱいシてあ・げ・る❤」
「遠慮します……」
「だ・め❤」
佐藤心は俺の言葉を無視して服を脱ぎだした。ボン・キュッ・ボンの全裸姿だが、このシチュエーションでは興奮よりも恐怖心が勝る。
「……」
「おい!はぁとの裸で勃起しないとかっ!はぁとのハートがしぼんじゃう!でもいいよ、明日の朝にははぁとに夢中にさせるからっ❤」
そう言って俺の首元に腕を回す。むちっとした感触が首元を撫でる。
「プロデューサー❤首を絞めでもう一回、逝っとけっ☆」
一気に俺の首を絞め上げる。これってさっきの……
「やめっ……」
息ができなくて苦しい。窒息死への恐怖が俺に襲いかかる。止めてくれ。手足の拘束で自由のない俺には絶望的な状況だ。
「佐藤っぐあっ……ぐるじ……」
あぁ、また意識が……
………
……
…
「……きろっ☆おい、起きろって言ってんだろっ☆」
「佐藤さん……?……俺は何を」
朦朧とした意識の中で佐藤心の顔が見えた。
「まだふわふわしてるー?そろそろ思い出すかなっ☆」
ハッと今までの事を思い出す。激しい頭痛とともに首を絞められた記憶が戻ってきた。それは恐怖心だった。
「うああああああああああ嫌だ嫌だ」
失神への恐怖を逃れるために暴れようとするが手足に結ばれたロープに阻まれる。
「いやーんプロデューサー❤トラウマになっちゃった?言う事を聞かないと何回でもやんぞ?」
「わかった……わかったから……」
佐藤心への恐怖で俺は逆らえなくなった。とにかく早く解放されたい。
「それじゃチンコさっさと勃てろ❤」
チュ❤
「じゅるるるるる❤❤ンっ❤」
「ぶちゅうううう❤❤」
拘束された俺に跨りキスをする。それも唾液を絡ませ、大きな音を出す下品なディープキスだ。担当アイドルとキスするのがロマンチックなシチュエーションならもっと興奮していただろう。
「やっと勃ってきたじゃん❤でも半分くらい?」
「生理現象だよ……」
「んじゃチンコしゃぶるかっ❤はぁとフェラチオ自信あるんだぞっ☆」
佐藤心は俺の股間に顔を近づけペニスを舐め回しはじめた。
「へぇ〜そこそこデカイじゃん❤いただきまーすっ❤」
レロレロォ
竿の根本から舐める丁寧なフェラチオだった。あまりの舌使いの上手さに、ついに勃起を許してしまう。
「はぁーん❤やっと勃ったっ〜おっそいぞ☆」
レロレォ
次は下に行き、金玉をしゃぶる。口内の暖かさが伝わってくる。ついに俺はギンギンに勃起してしまった。
「ぷはぁ❤オイオイっまだ先端も舐めてないぞっ☆てか、先っぽからなんか汁出てるぞっ❤こーふんしちゃった?❤」
「……」
俺は首を横に振る。身体は許しても、心では抵抗している意思を表す。
「はぁん❤まだ抵抗するんだ……ホントならもう一発、首絞めで落としたいけど、次やったらおしっこ漏らしそうだから、やめといてあげる❤」
だから……と一言のあと
「フェラチオしちゃうぞっ❤」
ジュボボボ
佐藤心は一気にペニスを咥え込んだ。ぬるぬるとした舌が亀頭を撫で回す。
「んっ❤んっ❤じゅるっ❤❤」
今まで経験したのことのないフェラテク、これがヘルス嬢なら指名上位間違いなしだろう。
「んーッ❤じゅうううう❤」
裏筋も舌で撫で回す。その度に俺の腰がビクつく。佐藤心は男の感じる部分を全て知っているのかもしれない。
「じゅぼっ゛❤んっンンんッ❤❤」
「ヤバッ、イきそう……」
「んっ?」
ジュウウウウウウウウ
俺の言葉を合図に一気にペニスを吸い込む。バキュームフェラへと移行した。あまりの刺激に
ドビュウウウウウウ
あっけなく口内射精してしまった。
「んっ❤んーーーん❤」ゴクリ
佐藤心は口の中に射精したザーメンを飲み干し、竿に残ったザーメンも丁寧に吸い上げていく。
「んうっ❤」ゴックン
俺は担当アイドルにフェラチオされて精飲もされてしまった。
「も、もう満足しただろ?」
「してねーよっ☆ほら?プロデューサーのまだチンコも半勃ちだぞ❤」
「うっ……」
「んとまぁ、せっかくレイプするんだし、はぁとを気持ちよくさせろっ❤」
佐藤心は俺の顔の上に跨り腰を下ろす。丁度、口の上に秘所が来る位置だ。
「どぉ?はぁとのパイパンまんこ❤とってもすうぃーてぃーでしょ?だから……舌出してクンニしろっ❤」
俺に拒否権はない。舌を出し秘所を舐める。ドロドロした雌の匂いがする液体がひどく不味い。
「チロチロ舐めてたら終わんねぇぞっ❤この体勢も疲れたし腰下ろすわ」
「んぐきゅう」
密着顔面騎乗。俺の口は佐藤心の秘所に塞がれ鼻でしか呼吸できない。
「ほらほら舐めないと鼻も塞いじゃうぞっ❤」
その言葉に反応して舌を動かす。窒息への恐怖が俺にそうさせた。
「んんっ゛❤お゛❤クンニ結構上手いじゃん❤」
俺の口内が佐藤心の体液で満たされていく。まるで体が汚染されていくようだ。
「じゅううううう」
「はぁーん❤あ゛あォ゛スウィーティー❤」
数分後にようやく顔面騎乗から解放された。俺の顔はぐちょぐちょな液体で汚されてしまっていた。
……
「んじゃそろそろ本番……いっとくかっ❤」
ここまできて次に何をされるのか、想像はついていた。担当アイドルに犯される。ただそれだけだ。
「うぅ……アイドルがこんなことしたら駄目ですよ……」
「はぁん?ここまでヤッたからには最後まですっぞ❤」
俺は弱々しく最後の抵抗をするが一言で一蹴された。佐藤心は俺に跨がる。
「せ、せめてゴムを……」
「はぁとは生だけしか許しませーんっ❤我慢できなくなったら中・出・し❤しろっ❤」
担当アイドルと生ハメセックス、逆レイプ不可避の状況だ。もう佐藤心に何を言っても止めてくれないだろう。
「んじゃ挿れるぞっ☆はぁとの騎乗位楽しめよっ❤」
グチュウウウじゅぼ❤
佐藤心は腰を下ろして、俺のペニスを飲み込んだ。ついに担当アイドルとセックスをしてしまった。
「おいおい、目そらすなーっ☆嫌なら我慢すればいいいじゃん。はぁとが満足するまでイかなかったら、なんともないぞっ☆」
そう言ってピストン運動を始めた。正直言って膣内の感触はとても気持ちよかった。
「あれあれ?呼吸荒くなってんぞっ❤はぁとの膣内でメロメロになっちゃった?❤」
「ああん❤かたくなってきた❤はぁとで感じてくれてるなんて、嬉しい〜❤」
「んぁ❤はぁ❤んっ……んっ❤」
ぬるぬるとした膣内は今までヤッたどんな女よりも気持ちよかった。
「やぁん❤プロデューサー喘ぎ声でてる……んっ❤そんなにはぁとの膣内気持ちいいっ?❤」
再びの射精へ向けペニスがひくひくしてくる。そろそろイキそうだ。さらにペニスが硬さを増す。
「んぅ❤お゛❤そういえば…はぁと今日『危険日』なんだ……❤中出し射精したら妊娠しちゃう〜っ❤」
とんでもない発言だった。佐藤心は安全日だから中出しをさせるのではない。危険日だからこそ中出しさせる。妊娠確定の種付けセックスだった。
「んとまぁ❤そんな訳ではぁとに出せよっ❤」
ドピュウウウウ
一気に佐藤心の膣内に精液が流し込んだ。二度目の射精だったが勢いは弱らなかった。
「出た?出た?出しちゃったねぇ❤スウィーティーなはぁとに中出し❤❤二回戦行くぞっ❤」
佐藤心は余韻が残る間もなく挿入したまま腰を振る。それはイッたばかりのペニスには激しい責めだった。
「直後っ、❤んっ…❤膣責めだぞっ❤」
感じながらも主導権を握り続ける佐藤心に俺はただ彼女を喜ばすディルドになり下がっていた。
「おっッ❤❤んッ゛おおお❤❤」
卑猥な喘ぎ声が部屋中に響き渡る。俺は何もできず、ただひたすら終わるのを待っていた。
「そこっ❤オッ゛あ゛っゥ❤❤」
ドピュウウウウウウウ
射精はあっけないものだった。フェラチオで一回膣内への中出しで二回、合計三回も射精していれば当然である。たが佐藤心は……
「おいおい?まさか二回戦で終わったとか思ってなーい?んなワケねーぞっ❤」
その後、拘束されたまま佐藤心に一晩中犯され続けた。
……
翌朝、俺は佐藤心の部屋で目覚めた。とにかく体中が痛い。
「おはよっ☆プロデューサー!!」
そこにはいつもの佐藤心が居た。夜の出来事が嘘のようだった。その後もお互いセックスした話をする事はなかった。
そう、あれは一晩の夢だったんだ。これで全ておしまい。そうなんだ。そう自分自身に言い聞かせて日常に戻った。
……
だが数週間後、佐藤心から、二人だけで話がしたいと事務所の休憩室に呼び出された。嫌な予感がする……そう思いつつ休憩室へと向かった。
「なぁコレ見ろよっ☆」
部屋に入るなり佐藤心はプラスチック製のスティックを俺に見せてきた。それは妊娠検査薬だった。そして目に飛び込んできたのは『陽性』判定のラインだった……
「逃げんなよっ❤はぁとの旦那様❤」
──見事に捕食された。もう一生逃げられないだろう。俺の未来は佐藤心に委ねられた。
(おしまい)
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