クラリス「貴方様と赤い葡萄酒を二人で…」 (31)

どうも

誤字・脱字等お見苦しい点あるかもしれません。予めご了承ください。

※作者の妄想注意※

※キャラ崩壊注意※

※がっつりR-18※

肇「プロデューサーと同室…」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1575643758

片桐早苗「元ガキンチョ」
片桐早苗「元ガキンチョ」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1576852876/)

↑上記作品の続編です


一応前作(今作とは何のつながりも無い為、読まなくても大丈夫です)

モバP「どうしてこうなった。」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1574841833

とかも書いてます。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1580740060

もし、もし本当に天に主がおあすのなら、この試練は…あまりにも酷です…

私は、アイドル。偶像であり、もとの語源は宗教用語で崇拝対象を意味します。そんなアイドルに求められるものは多く、整った容姿に、舞踊や歌唱、演劇の才など日々の修練が必要なものばかり。
しかし、そんな修練は耐えられます。

耐え難いのは、アイドルとして、そして神に身を捧げた元聖職者としての制約。

恋愛禁止。特定の異性を愛すること。

かつて聖職者を志した頃は、私には縁のない制約であると、そう思っておりました。

貴方様に出逢うまでは。

貴方様は、私の人生を変えてしまいました。

貴方様のお陰で、私は輝けました

今の私がいるのは、全て貴方様のお陰です。

教会を救うため。今思えば、なんと身勝手な動機なのでしょう。
自らの私利私欲のために、他の者たちが人生をかけて目指しているアイドルを利用しようとしたのです。

それでも、貴方様は私を否定せず、全力で手助けするといってくれました。

それから、長い時間を貴方様と過ごしました。辛いときも、楽しいときも、貴方様は私の隣にいてくれました。

そうしていつの間にか、こうしてずっと貴方様の隣を歩けたら…そんな事を思うようになっていたのです。

アイドルになった事は、後悔しておりません。

しかし、こんな形で貴方様と私を巡り合わせた運命を、私は恨みます。

この運命が、主が私に与えた試練なのだとしたら...

なんて残酷なのでしょう。

ああ、神よ。我が主よ。
アイドルが、シスターが、人を愛すのは、罪でしょうか。

もし、もし本当に天に主がおあすのなら、この試練は…あまりにも酷です…

私は、アイドル。偶像であり、もとの語源は宗教用語で崇拝対象を意味します。そんなアイドルに求められるものは多く、整った容姿に、舞踊や歌唱、演劇の才など日々の修練が必要なものばかり。
しかし、そんな修練は耐えられます。

耐え難いのは、アイドルとして、そして神に身を捧げた元聖職者としての制約。

恋愛禁止。特定の異性を愛すること。

かつて聖職者を志した頃は、私には縁のない制約であると、そう思っておりました。

貴方様に出逢うまでは。

貴方様は、私の人生を変えてしまいました。

貴方様のお陰で、私は輝けました

今の私がいるのは、全て貴方様のお陰です。

教会を救うため。今思えば、なんと身勝手な動機なのでしょう。
自らの私利私欲のために、他の者たちが人生をかけて目指しているアイドルを利用しようとしたのです。

それでも、貴方様は私を否定せず、全力で手助けするといってくれました。

それから、長い時間を貴方様と過ごしました。辛いときも、楽しいときも、貴方様は私の隣にいてくれました。

そうしていつの間にか、こうしてずっと貴方様の隣を歩けたら…そんな事を思うようになっていたのです。

アイドルになった事は、後悔しておりません。

しかし、こんな形で貴方様と私を巡り合わせた運命を、私は恨みます。

この運命が、主が私に与えた試練なのだとしたら...

なんて残酷なのでしょう。

ああ、神よ。我が主よ。
アイドルが、シスターが、人を愛すのは、罪でしょうか。

「乾杯っ」

チンッという音をたてて、二つのグラスが軽くぶつかる。中に入る真っ赤なワインが僅かに波を建てる。

グラスを傾け、一口だけ飲む。香ばしい果実と、アルコールの苦味が口内に広がった。

初めて飲んだ時は、つい眉間に皺がよってしまい、先輩に笑われたっけ。

ふと目の前に座る、彼女を見る。

彼女は同じように一口飲むと、ほんの少し微笑みながらふぅ、と吐息を履いている。
そんな少し色っぽくて、大人な雰囲気をみるたびに本当に年下かと、疑いたくなる。

「? 何か?」

そんな風にじっと見つめていたせいか、彼女は首を傾げながら聞いてきた。

「いえ、この赤ワイン、本当に美味しいなぁと。亅

「そうでしたか。これは、神父様が贈って下さりました。亅

彼女はそう言うと微笑んだ。

「そうなんですか。えっと、イエスの血、でしたっけ?」

うろ覚えの知識を確認するように言ってみる。これでも彼女の担当プロデューサーとして色々勉強している。

「はい。イエス様が磔になる前夜、最後の晩餐において13人の弟子達に話されたのです。『このワインは私の血、このパンは私の肉。飲み、そして食べれば、私は常に皆の中に居続ける』と。」

「へえ。」

「あ、すいません...こんな事を言われては、食べづらい、ですよね...」

「ああ、いえ。大丈夫です。」

ふと、テーブルの上の他の料理を見る。
サラダやハムなど、ワインに合わせた軽めの料理が並ぶ。

彼女が全て手作りしたというのだ。うちの事務所の、五十嵐響子にも負けないのではないかと思う。

「ほら、お好きなだけ…」

そう言いかけた時だった。彼女のお腹が大きな音をたてた。

「ぁ…」

クラリスさんの顔がみるみるうちに真っ赤に染まっていく。
耳まで赤く染まった後、俯いて固まってしまった。

「...その、クラリスさんが作られたのですから、クラリスさんも遠慮せず...」

我ながらこれはフォローにはなっていない。

「...す...すいません...」

消え入りそうな声。

「じゃ、じゃあ、いただきます。」

「め、召し上がれ...」


そもそも何故、クラリスさんの部屋にお邪魔しているのか。

本来ならアイドルの部屋に、男が上がりこむなど、許されることでは無い。

それもこれも、今日のお昼に遡る。

「良いワイン?」

デスクで事務仕事をしていると、ふと同期のプロデューサーに声をかけられた。片桐早苗さんを担当している人だ。

初めて会ったときは、目つきの鋭さに少し怯んでしまった。

「ああ。この間早苗が出た特番あんだろ?」

「ああ、ありましたね。」

「その番組でよ、ワイン蔵を取材に行ったんだよ。」

「行ってましたね。」

「その蔵の主人が、なんか早苗のファンになったみたいでな。結構な数、事務所に送ってくれたんだ。」

「え、それホントですかっ?!」

不意にコピー機で作業をしていた同僚が振り返る。

事務所の看板アイドル、高垣楓さんを担当しているプロデューサー。ちなみに最年少。

「おう。給湯室の冷蔵庫に突っ込んである。1本持ってけ。」

「ありがとうございますっ!」

嬉しそうに頭を下げる楓P。

「あれ? お酒、そんなに好きだったっけ?」

気になり、聞くと早苗Pに横から遮られる。

「馬鹿。どうせ高垣さんにでもあげるんだろ。」

「もちろんっ。」

「ああ、なるほど。」

そういえば、高垣さんも結構な酒豪だったっけ。この間、居酒屋の写真がラインで送られてきたな。

「俺が言えたことでもないけど、少し担当アイドルには酒、控えさせろよ?」

そういえば、彼の担当の片桐さんもかなりのお酒好きだったっけ。クラリスさんがお酒そんなに飲まない人で良かった。

「分かってはいるんですけど…お酒を飲んで幸せそうにする楓さん…好きなんですよね…」

頬をかきながらそう言う彼は、まるで少年のようだった。

「まあ、いいや。お前も一本持ってけよ。飲めるだろ?」

呆れたようなため息の後にこちらを見る早苗P。

「じゃあ頂きます。」

「P様。お疲れ様です。」

給湯室の冷蔵庫を開き、貰ったというワインを見ていると横から声をかけられる。

「クラリスさん。お疲れ様です。」

ワインを手にとったまま、彼女を見る。
相変わらず、事務所の給湯室にいるだけでなんでこんなにも絵になるのだろう。

「そちらは...ワインでしょうか?」

首を傾げる彼女。

「ええ。早苗Pさんから頂きました。」

「そうなんですか...」

「...欲しいですか?」

一応聞いてみる。確か、飲めるのは知っているが好きかどうかはよく知らない。

「うーん...」

彼女は何故か顎に手を当てて、何か考えているようだった。

「どうしました?」

「...せっかくですから、Pさんも、どうですか?」

少し首をかしげながら微笑み言う、彼女。

「…と言いますと、それはつまり…」

「今晩、私の部屋で、です。」

「それはさすがにまずいですよ。」

「大丈夫です。私、こちらの事務所の寮じゃないですか。」

「それはそうなんですけど。アイドルの部屋に、男が、ましてや担当プロデューサーが上がりこむなんて、言語道断です。」

きっぱりとそう告げる。これには、そんな安易に男性を部屋に誘ってはいけないという戒めも込めている。

「ですが…これを一人で飲みきるのは大変ですし…」

それは言えている。これを女性が一人で飲みきるのは、きついだろう。

……正直、飲んでしまいそうなアイドルが、うちの事務所には何人か思い浮かぶが…

「それは…そうですが…しかし…」

「……では、今夜、私がP様のお部屋へ、お邪魔しましょうか?」

「え」

それはまずい。俺は普通のマンション。そんなところに、クラリスさんが上がっていくのを見られたら…

「…分かりました…クラリスさんのお部屋にお邪魔します…」

「はいっ♪」

まるで音符でも飛んでいきそうな、そんな嬉しそうな返事とは裏腹に、俺のついたため息は冷たかった。

どうか誰にも見られませんように。


結局は、押し切られただけか…


ふと、時計を見ました。時刻は既に22時を過ぎています。

対面に座るP様を見ると、お酒のせいでしょうか、顔が赤くなっています。


なんと、なんと幸せな空間なのでしょうか。P様と、こうして二人きりでお酒を飲み交わしながら、歓談できるなど。
時計を見たときに、少し驚きました。もうこんなにも時間が過ぎているのかと。

こんな時間が、永久に続いてくれればいいのに。そんな願望が自分の中で膨らんでいきます。

そんな事は、許されないのは承知の上です。
そもそも、P様を私の部屋に上げること自体、許されない行為です。
不貞の行いがあったと攻められても、決して反論できません。

でも…それでも、私は、この時間が至福であり、続いて欲しいと願ってしまいます。

許されないと…理解しています…今だって、心の底からわきあがる罪悪感に押しつぶされそうです。

そんあ罪悪感から逃れるように、ワインを傾けます。

お酒を言い訳に、酔っていたから。などという言い訳をたてにこの時間をすごしました。

ふと、時計を見る。
結構時間が過ぎていた。テーブルの上に並べられていた料理は、もう残り少ない。

「…」

途中、隣に来たクラリスさん。少しずつ近づいてきて、今はもう肩が振れそうなほどに近い。

「…」

お互いに、何も言わない。室内には時計の秒針の音だけが響く。

体の横についた右手は、少し動かせば、クラリスさんの左手に振れてしまいそうだ。

「…ワイン、美味しかったですね。」

クラリスさんが口を開く。ふと彼女の方を見ると、彼女は前を向いている。
ほのかに紅く染まった頬と、その整った横顔は、酔っているせいだろうか、やたらと扇情敵に見えた。

「…そうですね。今度、お礼を言っておきます。」

クラリスさんの顔から、目を離す。これ以上見つめていたら、変な気でも起こしてしまいそうだった。

「…」

「…」

ふと体制を変えようと手を動かした。

「ぁ…」

彼女の手に触れた。指が僅かに触れただけ。それなのに、妙に鋭くなっていた感覚は、クラリスさんの手に触れたということを、脳内に叩きこんでくる。

「…っ」

「ぇ…?」

彼女の、小指だろうか、指が俺の指に触れている。ほんの僅かに絡みついているようにも感じる。

横目にそちらを見ると、確かに、クラリスさんの小指が俺の小指に触れている。

「…」

少し、何故かほんの少しだけ、もどかしくなった。

指を動かして、さらに他の指も絡ませる。

冷たく、柔らかいクラリスさんの手の感触に、少しずつ自分の中で何かが崩れていくのを感じる。

「ぁ…」

クラリスさんは、俺の手を外すことは無かった。むしろ、絡めた指に少し力をこめてきた。

「……手、冷たいですね。」

「…はぃ」

「…寒いのでしたら、もっと、こっちに寄りますか?」

「………はい…」

クラリスさんの消え入りそうな返事。少しだけ距離を詰める。手は外さない。肩が触れる。

「…」

「…」

再び部屋に流れる沈黙。

「…」

「っ」

ふと、クラリスさんの手に力が入ったのを感じた。
それは何か、呼ばれたような気がして、顔を彼女に向ける。

目が合う。彼女も、こちらを見ていたようだ。


「…クラリスさん…」

「…P…様…」

少しずつ、ほんの少しずつ、お互いの顔が近づく。

心臓が体の中で暴れまわってる。前に見た映画みたいに、胸を突き破ってでてきそうなほどだ。

「…っ」

お互いの顔が、少し斜めに傾く。

この方が、しやすいから。


「ん…」

「んっ」


彼女の唇は、ワインの薫りがした。


「はぁ…」

顔を離して、彼女の顔を見る。

紅潮した頬。ほんの少し開いた薄い桜色の唇。整った目鼻立ちに、涙の溜まった瞳。

美しくて、儚くて、酷く、劣情を煽る。

「……しちゃい…ましたね…///」

微笑む彼女。

「…そうですね…」

答える俺。彼女から目が離せない。

「…初めて…だったんですよ?」

「っ…そうなんですか…」

男というのは、どうしてこうも単純なのだろう。
初めてだと、伝えられただけで、頭が熱くなった。

「……」

「……」

見つめあい、流れる沈黙。

「……もう、終わり、ですか?」

「っつ」

彼女の言葉に、一瞬、思考がとびかけるがなんとかこらえる。

「これ以上は、さすがに…」

今更だ。今更、脳内に職業倫理という言葉が浮かんだ。

アイドルの部屋に上がって、お酒を飲んで、手作りの料理を食べて、キスまでした。
ここまでしておいて、何を今更、そんな事を考えているのか。

「……私は、いいですよ…?」

頬をさらに紅く染めながらいう彼女。

「っ…クラリスさんっ」

「あっ///」

耐えきれず、今度は彼女の頬に手を添える。手が触れた瞬間、彼女の体が僅かに震えた。

それも気にせずに、再び顔を近づける。抵抗は無かった。

二度目の口づけ。さっきより、少し、長く唇を合わせた。

「……」

「はぁ…はぁ…」

口を離すと、彼女の息は少し弾んでいた。

「…」

今度は繋いでいた手を離し、彼女の腰に回す。少し、ほんの少しだけ強めに彼女の体を抱き寄せる。

「あっ…P様っ…」

彼女は俺の体を腕で押し返してくる。

それも無視して、キスをする。

もう自分が抑えられない。

「んっ…P様…も、もうっ…んんぅ…///」

キスの合間に漏れる彼女の吐息と、甘い声が、耳に、脳に焼き付いてどんどん理性が崩れていく。

「…」

キスを交わしながら、少しずつ彼女に体重をかけていく。
彼女も、押し返してくるが、それはまるで幼子のような力の弱さだった。

「はあっ…/// はあっ…///」

口を離し、再び彼女を見る。

「…いいですか?」

最終確認。今なら、今ならギリギリで踏みとどめる。自分の事をぶん殴ってでも、止められるかもしれない。

「…勿論…です…/// でも、最初に、確認させてください…」

「はい…」

「私は…P様をお慕いしております…/// 心のそこから、貴方を、愛しております///」

「っ」

「P様は…どうですか…?」

「…俺も…クラリスさんが、好き、です。」

「っ…嬉しいです…////」

彼女の瞳から、一粒の雫が溢れた。雫は彼女の顔を伝い、床に流れていく。

それが悲しみのものではないのは、彼女の顔を見れば分かった。

「…最後に…私、その、初めて…なので…///」

「はい…」

「出来れば、その…や、優しく、お願い、します…///」

涙目でそう訴える彼女に、俺の最後の理性は完全に崩れ去った。

「勿論です…あ、そうだ。」

「え?」

「ここじゃ、痛いですよね。よっと。」

「きゃっ///」

彼女の体を持ち上げる。彼女の体重は、仕事柄把握しているが、やはり少し心配になる軽さだ。

……あんだけ食べた分は、どこに行ってるんだろう…

「ここの方が、いいですよね。」

彼女の、シンプルなベッドの上におろす。

「あっ…///」

ベッドの上に寝転ぶ彼女の上にまたがるように乗る。さっきのような、彼女を押し倒した体制だ。

「…いきますよ。」

「っ…はい…///」

改めて確認してから、彼女に口づけをする。

「んっ///」

「ん…」

さっきよりも深く、長く、触れるだけのキスから、少しだけむさぼるようなキスに。

「んんっ/// んっ/// んぅ///」

キスの合間に漏れる彼女の吐息。それすらも惜しい気がして、全部逃がさないように、キスを続ける。

「ふぅ…」

「ぁ…はぁ…/// はぁ…///」

少し息苦しかったのか、彼女の息が弾む。

「脱がしますね…?」

片手で彼女の服のボタンに触れながら伝える。

「は、はぃ…///」

一つずつ、わざとゆっくりと外していく。彼女は体を震わせながら、ただ待っている。

最後の一つを外して、少しだけ前を開ける。服の間から見える、シンプルな水色の下着は、彼女らしい清楚なものだった。

「綺麗ですね。」

素直な感想だった。色白で、染み一つ無い肌。決して大きく無いけど、形の整った胸。

まるで、完成された芸術のような気もしてくる。

「あ、ありがとうございます…///」

彼女は、少し恥ずかしそうにいう。そういった一つ一つの仕草すら、美しくて愛おしい。

ほとんど無意識に、キスをした。

「んっ///」

キスを続けながら、出来るだけ優しく、彼女の胸に触れる。

「ぁ///」

「痛かったですか?」

「い、いえ…///」

「痛かったら、すぐに言ってくださいね。」

「はぃ…///」

「…」

「あっ///」

片手で、彼女の胸を優しく触る。

柔らかくて、少し力を籠めたら手の中で簡単に形を変える。
でも、あまり触り続けると、壊れてしまいそうな。

そんな感触に、少し、夢中になってしまった。

「あっ/// あっ/// ああっ/// Pさまっ///」

クラリスさんの、普段とは違う、淫らで甘い声にふと彼女の顔を見る。

半開きの口、目からは涙が幾筋も流れ、頬はもはや真っ赤になっている。

「はあっ…/// はあっ…///」

荒い呼吸を繰り返すクラリスさん。

そろそろ、いいかな。

右手をおろしていく。クラリスさんは気が付いていない。

青いロングスカートの、乱れて少し捲れた裾を掴む。
少しだけまくると、気づいたのか彼女の手がスカートを掴む俺の手首を掴んだ。

「…///」

「…クラリスさん。」

目を見ながら声をかける。少しだけ、彼女の腕の力が抜けた。

スカートの中に手を進めていく。

スカートのせいで見れない。それでも手探りで、彼女の太ももに触れる。

「ぁ///」

「っ」

その、絹のような触りごこちと、触れた瞬間の彼女の反応につい声が漏れた。

「…」

「ぁ/// ぁ/// P様っ///」

太ももをこすりながら少しずつ、手を進めていく。彼女の手に籠る力が強くなっていく。
それでも、少しだけ強引に進める。

「んっ///」

生地に触れる。ほんの少し湿り気のある部分に触れた瞬間、彼女の体が震えた。

「…大丈夫ですか?」

「…///」

「クラリスさん…?」

「っ…////」

「いいですか?」

「……///」

「…行きますね。」

彼女の顔を見ながら、そこへ触れる。

「あっ///」

少し触れただけで彼女の体は大きく反応する。

「痛いですか?」

「痛くは、ないんですけど…///」

痛くないのであれば続けよう。
優しく、あくまでも優しく、だ。

触れている指に少しだけ力を込めて、優しくマッサージをするように触れる。

「あんっ///」

ひときわ甘く、扇情的な声が彼女の口から漏れた。

しかしすぐに口を手で閉じてしまう。目も一緒に閉じて、肩で呼吸している。

指をさらに動かす。下着の上から、優しく。

「んんっ/// んっ/// ん~っ///」

手の中で必死に声を抑えている姿が、余計に俺を刺激する。

「声、我慢しなくてもいいですよ。」

少し意地悪な言葉を伝える。

「っつ///」

すると彼女は口を抑えたまま顔を横に振る。

「…クラリスさん。」

開いている手で彼女の口を抑える腕を外す。

「あっ///」

その瞬間、ソコへ触れている手を動かす。

「あんっ///」

開いた口から漏れる彼女の声。それがもっと聞きたくて、指を動かし続ける。

「あっ/// あんっ/// あっ///」

「声、可愛いですね。」

目を見ながら、そんな意地の悪い言葉をいう。

「やあっ/// 聞かっ、ないでっ/// Pさまっ///」

涙目で訴える彼女にいよいよ抑えが聞かなくなってしまう。

「クラリスさん…」

「んっ///」

キスをしながら、愛撫を続ける。

俺の体の下で、体を震わせながら淫らに声を上げ続ける彼女。
普段は、前職の名残か、品行方正で清楚。どこか神秘的な雰囲気すら漂わせている彼女。

この二つのギャップが、たまらなく興奮する。

キスと愛撫のはざまに、少しずつ彼女の服を脱がしていく。

最後には、下着以外身に着けていない、そんな状態になった。

白い肌。整ったプロポーションに、意外にもうっすらと腹筋の浮かんだお腹。

この姿を見れるのは俺だけ。
こんなに彼女を乱しているのは、この俺。

「あんっ/// んぅ/// Pひゃまっ///」

甘い声で俺の名前を呼ぶ彼女。どうしようもなく、俺のされるがままになっている。

自分自身に、こんなにも支配欲があったとは。


「んんっ/// もっ/// もうっ/// なんかっ/// なんかっ、きちゃいますっ///」

キスをやめるとそう訴える彼女。

「いいですよ。そのまま、俺に任せてください。」

彼女の顔の、ほんの数センチの所でそう告げる。

「あっ/// あっ/// P、さまっ/// 」

「んぁああっ~~っ///」

大きく弓なりに仰け反る彼女の体。大きく開かれた口からは、大きく、甘い嬌声が上がった。

「はぁっ…/// はぁっ…///」

荒い呼吸を繰り返す彼女を見下ろしながら、ポケットに入りっぱなしだった財布を取り出すと、中からあるものを一つ、出した。

汗がしみ込んだシャツを脱ぎ、ズボンのベルトを外す。

膝までおろしたズボンを足でベッドの外へと追いやる。

最後に、すでに少し濡れてしまったトランクスを脱いで、同じようにベッドの外へと捨てた。

「はぁ…/// はぁ…///」

彼女の呼吸も、少しまつと落ち着いてきた。

「クラリスさん…」

「ふぇ…P、Pさま?///」

どこか焦点の合わない目でこちらを見たクラリスさん。そして視線は俺の股間へと向いた。

「ぁ…///」

小さく息をつき、凝視してくる。その眼は驚きに見開いている。

「初めて、見ますか?」

「…///」

黙ってうなづく。

「じゃあ…」

ベッドの上で彼女にすり寄る。

既にコンドームを装着したそれを、彼女の足の間に向けながら、彼女の顔を見る。
真っ赤な顔で、早い呼吸を繰り返している。

彼女でも、この後、俺が何を聞くかは分かっているだろう。それでも確認する。

「…いいですか?」

しばらくの沈黙の後、彼女がうなづいた。

「…どうしても痛くて辛かったら、言ってください。」

再度うなづく彼女。

さらに彼女ににじり寄り、ソレを、彼女のアソコへと添える。先端が触れた時、彼女は一瞬だけ震えた。

「…行きますよ。」

彼女がうなづいたのを確認してから、腰を進めた。

「ぁ…」

先端が入る。きつく締まる彼女の中を、まるで裂きながら進んでいる。

「いっ…」

彼女の口から漏れる明らかな苦痛の声。ここでやめるのは逆に辛いはず。せめて半分まで入れてから…

ちょうど半分ぐらいの時に一度止める。

「…大丈夫ですか?」

「っつ…は、はぃ…」

苦痛に歪んだ涙の溢れた目。

「辛いなら…」

「大丈夫です…お願いします…このまま、最後まで…」

「…分かりました。」

さらに腰を進める。


「っ…奥まで、入りましたよ。」

「ああ…」

「大丈夫ですか?」

「…ちょっ、ちょっと、だけ…痛い…です…」

見るからに少しどころではない。こんな時まで俺に気を使うのか。

「…クラリスさん。」

そんな彼女がどうしようもなく愛おしくて、そのまま抱きしめる。

「ぇ…P、Pさま…?///」

「クラリスさんが、落ち着くまでこうしてますよ。」

「……ありがとう、ございます…////」

彼女はつぶやくと、抱きしめ返してきた。

抱きしめながら、優しく、彼女の綺麗な金色の髪の毛を撫でる。

どれぐらいこうしていただろうか。彼女が抱きしめていた腕を離した。

「…も、もう…動いて、大丈夫、です…///」

「…はい。どうしても辛かったら、すぐにやめますから。」

「大丈夫です…///」

そう微笑む彼女の顔は、先ほどよりも落ち着いているようだった。


「動きますよ…」

そう告げて、腰をゆっくりと小さく、動かす。
ぞれだけで全身を駆け抜け、頭を焦がすような快感で、めちゃくちゃに動きたくなる。

それも必死でこらえる。何があっても、乱暴にしてはいけない。

「んっ...ぁ...ぅ...んんっ...」

彼女の口から漏れる吐息。

「クラリスさん...」

彼女に覆いかぶさる。シーツを掴んでいた彼女の手に指を絡める。

彼女はすぐに握り返してきた。

「ぁ...Pさま...んぅ/// ちゅっ///」

口付けと同時に、僅かに開いた彼女の唇の間から舌を滑り込ませる。
驚く彼女の反応を無視して、彼女の舌を絡めとる。

「んっ/// ちゅっ/// んんっ/// ちゅるっ///」

吐息が甘くなってきた。

少しだけ、腰の動きを強く大きくする。

「んっ//// あっ/// んむっ///」

反応が変わってきた。

少しずつ、角度を変えながら動き続ける。

「んふっ/// ぅんっ/// んんっ///」

キスの合間に漏れる彼女の声は、どこまで甘く、脳が解けるような感覚さえしてきた。

「っ…クラリス、さん…辛くないですか…?」

流石に少し息が弾んでしまう。

「だ、だいじょうぶっ/// ですっ/// あっ///」

涙と涎で、汚れて乱れた顔。普段の清楚な彼女の顔が脳裏に浮かび、そのギャップでドンドン我慢が出来なくなっていく。

「っつ…すいません…少し、激しく、して、いいですか…?」

「…はぃ…/// いいですよ…///」

そういいながら、俺の首に腕を回す彼女。

「私は…貴方様になら…何をされても、受け止めますから…///」

そう微笑まれた瞬間、頭の中で何かが切れたのを感じた。

彼女の腰を掴み、上から押しつぶすように腰を落とす。

「あ゛っ?!///」

彼女の口から漏れる、獣のような嬌声。

「んあっ/// はげしっ/// あんっ///」

「クラリスさんっ…クラリスさん…っ」

「ああっ/// P様っ/// Pさまぁ///」

お互いに名前を呼び合う。ただそれだけのことで、繋がっているという感覚が強くなる。

「Pさまっ/// すきですっ/// 愛しておりますっ///」

嬌声まじりにそう叫ぶクラリスさん。

「おれもっ、だい、好きですっ」

年甲斐も無く、そんな事を口にする。

もはや、体も、口も、何もかもが勝手に動いてしまう。
頭にはひたすら彼女のことだけで、それ以外のことが考えられない。

「Pさまっ、もっ/// むりですっ/// またっ///」

「おれもっ、もうっ」

「あっ/// いっしょにっ/// 一緒に、//」

「は、はい…っ」

「あっ/// あっ/// ああっ///」

「あああああっ////」

「ぐっ…」

急激に締まる彼女の中に耐え切れず、そのまま果ててしまった。


「はあっ/// はあっ///」

体を揺らして、激しい呼吸を繰り返す彼女の中から、自分のモノを抜く。

その快感だけで、腰が少ししびれてしまう。

完全に抜いて、ゴムを取り外すと、さっさと縛ってティッシュに何十にも包んで、ゴミ箱へ捨てた。

ふと、ベッドの上に横たわる彼女を見る。

衣一つ身につけず、ベッドの上で荒い呼吸を繰り返している。

整ったスタイルに、乱れきった美しい顔。

そして、アソコは濡れ、ヒクヒクと動いているように見えた。

俺はベッドの上に放っておいた財布を手に取ると、二つ目を取り出した。


「クラリスさん…」

「ふぇ…? …P、P、さま…?///」

焦点の合っていない、ぼんやりとした目で俺を見上げる彼女。

「…いいですか?」

「え…? ぁ…///」

彼女の視線が一度下におりた後、再び上がってくる。

そして俺の目を見ながら、頷いた。

「…はい…先ほど、言ったじゃないですか…///」

「私は…貴方様の全てを、受け止めます…///」

「っ…」

「あっ///」


その後の記憶は、あまり無い。

目が覚めたとき、最初に感じたのは、いいようの無い罪悪感。

ついに、過ちを犯してしまった。

アイドルとして、元聖職者として、決して許されない過ち。

人間としての、女としての欲望に負け、快楽に身を委ねてしまった。


きっと、私には、罰が下るでしょう。



「ぁ…クラリスさん…」

隣に寝ていたP様が起きられました。その、少し筋肉質な体を見て、昨夜の情景を思い出してしまい、頬が熱くなり、そして、罪悪感はさらに膨れ上がります。

「……クラリスさんは、悪くないですよ。」

「え…?」

「先に、手を出したのは、俺のほうですから。」

私の考えを見透かしたのでしょうか。そんな事を彼は言いました。

「クラリスさんは、俺に押し倒されてしまった。抵抗できないですよ、男と女の体格差じゃ。」


ああ…貴方様は今、全ての業を自らに向くようにしているのですね。
自分が悪いと、全ての責任を取ろうとしている。

そう分かった瞬間、さらに胸が苦しくなります。

私は、貴方様にそんな事まで、させてしまうのかと…

「…ですが…貴方様を誘ったのも、口付けを求めたのも、全て…私、です…」

「それを受け入れ、あまつさえ押し倒したのは、俺です。」

「…ですが…」

「…あー…」

「…」

「…じゃあ、こうしましょう。」

「え?」

彼は不意にベッドから起き上がると、私の体を少し乱暴に抱きしめました。

「P、P様…?」

「クラリスさんは、悪い男に捕まりました。」

「え?」

「悪い男は、手篭めにした女性を放す気はありません。」

「P様、何を…」

「手篭めにされた女性がいくら何を言っても、絶対に離しません。」

「…」

「このまま、地獄だろうとどこだろうと、道連れにします。」

「P様…」

「いやとは言わせませんし、聞きません。だって、俺は悪い男だからです。」

「…ほ、ほんとにいいんですか…? 私は、罪を、侵しました…これからきっと…」

「昔、フランスの作家がこう言ったそうです。『キミのいない天国よりも、キミのいる地獄を選ぶ』と。俺も、同じキモチです。」

「っ…」

「…もう、離しませんよ。」

「……はぃ…///」

彼の体を強く抱きしめます。それだけで、嬉しくて涙が溢れてきます。

この関係は、許されないでしょう。それでも私は、彼といたい。


『キミのいない天国より、キミのいる地獄』

私も…P様と一緒なら、どこへでも行けます。
地獄でも、天国でも…

貴方様と一緒なら…

「そうだ、まだ、言ってませんでしたね。」

そう言い、私から少し離れる彼。それだけで、少し寂しくなってしまう。


「おはようございます、クラリスさん。」

ああ、そうでした。

まだ、でしたね。


「おはようございます。P様。」

以上で完結となります。

地の文はこれからも書いていきたい。

お粗末様でした。

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