魔女学園の男子生徒 (128)
魔法、科学では未だ解き明かせない未知の術。
それを操る者は魔法使い、魔女と呼ばれる。
長い歴史の中魔女達は人の中で生きてきたが、二つの要因でその姿を消す。
中世に起きた魔女狩り、そして現代社会の発展された科学。
人から姿を消してしまった彼女達は、表側に出る機会を失った。
昔はそれぞれ独立して生きていた彼女達も、束になった者達から身を守る為独自のコミュニティを作った。
数ある交流の中でも、歴史と魔法を効率よく若い世代に伝える場所……学園は特に人が多い。
魔女学園、そう呼ばれる学園に1人の男子生徒が転校することとなった。
魔法に適性のある女が魔法使いの大半を占める為、男児というのは大人達からは可愛がられる者だ。
だが同世代からはこの学園に入るまでほとんど接触せずに過ごしていた……彼は喉を鳴らしそびえ立つ古城を見上げる。
主人公の……
『名前』
『容姿』
『性格』
『得意魔法』
下
彼は古城の中にある生徒達の寮に向かう。
……日本人、男、様々な要素がすれ違う女生徒達に目を向けられた。
世界中にある学園には日本に構えている物もあるが、この学園はその中でも名門。
必然、数の少なく期待をされている男はこの学園に入る。
ユウキ(…………大丈夫かな……)
今までは自分を期待してくれている魔法使い達と、自分の家族だけしか知らない彼は不安だった。
異物として排除されないか、そう年相応に不安を抱えていた。
そんな彼に、背後から誰かが話しかける。
……直後に知ることになるが、その声のある時は彼の担任教師だった。
教師の……
『名前』
『容姿』
『性格』
『得意魔法』
下
エルマ「はじめまして、鶴巻ユウキくんね?」
……背後から話しかけてきた金髪の美女が、彼に向かって微笑んでいた。
エルマ「薬学の教師で、あなたのクラスの担任……エルマです、よろしくね?」
まるで聖母を連想させる優しい微笑みに彼は思わず緊張する。
エルマ「さてと……貴方のお父様から話は聞いているかしら?」
ユウキ「は、はい……」
エルマ「そう? ならいいの、困った時は頼ってね?」
目を細めて笑いながら教室へ向かう。
エルマ「生徒達の親御さんはほぼ全員了承してくれたわ、娘を孕ましてもいいってね?」
…………魔法の才能は先天的なものが多い。
そして、親が魔法を使えれば子供は確実に魔法使いの才能を持つ。
鶴巻の当代当主の手腕は凄まじい根回しを行い、生徒の親の間では恋愛について誰も邪魔しない。
エルマ「惚れ薬から媚薬まで、なんでも揃ってるわ……ふふふ」
出発前、魔女世界の礎となることを誓った彼は……自分の血の重要性を知っている。
幸い親の後任が得られれば問題はない、一夫多妻となるのはある意味正常だ。
ユウキ「少なくとも1人、嫁を連れて帰って来いと」
エルマ「前の男子生徒はクラス全員娶ったってねぇ、私が学園に入る前だから……20年くらい前かな?」
そんな風には、と言おうとしたところで彼は口を閉じた。
女性の年齢を聞いていいことにならない、例え400年生きていようが見た目の年齢通り扱うのが魔法使いの常識だからだ。
同級生達の……
『名前』
『容姿』
『性格』
『得意魔法』
朝まで、1人何人でも可
『名前』 折笠 京子(おりがさ きょうこ)
『容姿』 前髪パッツン 姫カットのロング 爆乳の安産型
『性格』 礼儀正しく、誰に対しても優しい。規律を重んじる委員長で面倒見がいい
『得意魔法』母乳魔法(母乳を飲ませて飲ませた相手を強化する)
『名前』 シャルロット・コーデリア
『容姿』 金髪縦カールで碧眼。胸は超がつくほど大きいがコンプレックスのため普通に見せるブラジャーで普通乳にしている。陥没乳首
『性格』 傲慢不遜を絵に書いたような性格でお嬢様口調。しかし、優しさがわかりづらいだけで心優しい少女である
『得意魔法』身体操作(体を自由に操れる)
『名前』アビニス
『容姿』長い銀髪をポニーテールにし褐色肌で目付きの鋭い少女、鍛えられ筋肉質とまではいかないものの引き締まった体つきをしている。身長は169cmもありバストは100cmを越えておりHカップはあるとか。
『性格』「世界一カッコいい魔女」を目指し色々と迷走しがちなアホの子。
迷走し過ぎて「魔法を使わない魔女ってかっこよくね?」と思い立ち体を鍛えた事もあった。
また「ワイルドでカッコいいから」という理由で破いたり切れ込みを入れ改造した制服をよく着用しているが、たまにスカートに入れたスリットが深すぎて可愛らしい柄物パンツが見えている事もある。
『得意魔法』衝撃転換魔法(自分が受けた衝撃を転換し相手に跳ね返す事等が出来る)
『名前』早峰 碧(はやみね あおい)
『容姿』灰色のショートヘアーで身長はそれなり 家系の都合で性別を偽って学園に通っておりユウキと同じ制服を着用している
ちなみに胸は特別な魔法をかけたサラシを巻いており解くとでかい
『性格』ダウナー系で無口なボクっ娘。読書が好き
『得意魔法』絶対記憶能力(一度経験したものを、索引を引くようにすぐに思い出すことができる)
エルマ「それじゃあ、これからよろしくね?」
ユウキ「よろしくお願いしますっ」
18人の女生徒と、1人の教師、そして編入生。
……彼は自分がなぜ遅れて入学したかを知っている。
クラスメイトの親達は自分の娘を売った……そのことを知っているのは教師と自分だけだ。
ユウキ(嫌な気分になるのは僕が未熟だからか……?)
彼は不快感を覚えるが、彼の代はまだ温情と言える。
ユウキ(……いや……大丈夫……結局許可されてるだけだ……額面通りに受け取れば何も強制されてない)
彼は自分にそう言い聞かせつつ、自己紹介を行う。
打って変わって数十分前の彼女達は……。
紅葉「今日、でしたっけ? 碧と同じ魔法使いが入学するのは」
碧「まあ……そうだね」
黒髪セミロングの少女が、碧と呼ばれた生徒に話しかける。
神城紅葉はクラスでも幅広く交友がある学生、灰色髪の早峰碧は家系の都合男として振る舞う少し大人しい学生だった。
暁「……皆んなは家から何か言われてますか?」
白く長い髪を一本の腰まで届く三つ編みにした少女……宮暁がその真っ赤な瞳をクラスメイトに向ける。
ねえ、と暁に話しかけられた同じく白い髪の少女は慌てて本を落としそうになる。
ヘカテルミナ「うっ、ううん……魔法でお父様のことを調べるのも、怖いし……」
シャナ「まあ、ヘカの魔法は親父さんも使えるしなぁ……思惑を知られないよう本に細工してるかも」
もう1人の白髪、三人の中では1番背が低いシャナ・フェリアが同調を示す。
その言葉に本を携えているヘカテルミナ・クリミナもコクコクと首を振る。
ナギサ「……私はどーでもいいけど、どーせ男ってだけでチヤホヤしてもらったガキだろ」
桃色の髪をかき揚げ、潮村ナギサは一言そう放つ。
比恵「そう言わないの、しばらくはクラスメイトなんだし、ねークロユリちゃん」
クロユリ「は、はい……わざわざ邪険にすることも、ないかと」
緩い口調で笑みを絶やさない寿比恵、そして黒髪を小さく揺らすクロユリはナギサをそう嗜める。
アビニス「ま、案外ムキムキが来るかもな! クマみたいなやつ!」
褐色肌に銀髪と言った風貌のアビニスが、ナギサの肩を叩き笑う。
強い力で体を叩かれ、彼女の体はガクガクと揺れる。
他の集団では、先ほどより真面目な雰囲気が漂っていた。
チルチカ「ご、ゴーレムでも容姿の情報は取得できませんでした」
小柄でどこかおどおどしている少女はそう報告する。
ブルーベリ「私もそう、物の記憶も封印されていたわ……さすが先生達ね」
紫髪の、小学生程度にしか見えない少女が合わせて報告する。
慈愛「………………何を隠しているの……先生は」
足元まで伸びた黒髪で顔も隠した生徒……財前慈愛が投げかける。
京子「鶴巻の子でしょう? 日本の魔法使いも噂しか知らないわ」
うーんと唸り、黒髪を指で弄りながら折笠京子が呟く。
クララ「怖い人ならどうしましょう……お父様の時代は荒れたと聞きましたし……」
ナナ「落ち着けよクララ……少なくともこのクラスで結婚を強要されてる奴はいないだろ?」
相澤ナナがそういうと、クララは少しだけ落ち着きを取り戻す。
アキラ「そうそう、怖い人ならみんなで倒しちゃお! それにフツーの人かもしれないし!」
えみか「基本的には私達は害を受けない限りいつも通り接しましょう? 彼だって私達と同じ学生なのですし」
底抜けに明るい仲本アキラの言葉に追従するように、朝宮えみかが肩を持つ。
シャルロット「……では私の方針としては……少しの間どういった殿方か見る、ということで?」
貴族然としたシャルロット・コーデリアの一言に、皆一様に頷く。
彼は最初の授業を受け、ひとまず初日の授業が終わる。
……どうやら自分が家で受けていた学習は基礎の基礎らしい。
ユウキ(……まあ、普通に受ければ赤点はないな)
退屈にも感じていたが、存外足掛かりがしっかりとしてほかの講師やエルマにもある程度認められたかもしれない。
エルマ「ユウキくん」
ユウキ「はい」
寮へ帰ろうとしていたところ、不意に話しかけられる。
エルマ「この学園、広くて道も不定期に変わるの、課外受講として同じクラスの子に案内を頼んだから、一緒についていって?」
……たしかに、迷いそうなほど広い。
外から見たよりも廊下は長く、おかしな位置にある扉はおかしなところへ出る。
おそらく大昔の魔女が城に魔法でもかけたのだろう、魔女狩りにあっても要塞として使えるように。
エルマ「それじゃあ教室に戻って、待たせてるから」
そう言い、彼女は何処かへと消えていく。
ユウキ「戻るか」
案内してくれるのは……
下
紅葉「改めて……んんっ、神城紅葉です、よろしくね!」
ペコリと頭を下げる彼女に、彼も合わせて頭を下げる。
紅葉「案内役に志願しました、ちゃんとついてきてください!」
……彼女は先程の授業の中でも特に彼を特別視せてくる様子はなく、ニュートラルに接してくれたうちの1人だ。
ユウキ「うん、よろしくね」
彼も特に緊張することなく、彼女に微笑みかける。
紅葉「それじゃあついてきて、色々案内します!」
案内中に起きた出来事……
下
ヘカテルミナ「……紅葉、さんと……」
慈愛「………………鶴巻くん……」
小柄で白髪のヘカテルミナと、猫背で足元まで伸びた黒髪で顔を隠す慈愛の2人がいた。
紅葉「あー、それ食堂のお菓子?」
ヘカテルミナ「うん、食べる?」
紅葉「…………えー……」
チラッと彼を見つめる紅葉……どうやらお茶会に参加したいようだ。
ユウキ「入っていきなよ、十分案内してもらったし」
紅葉「え、そんな……ユウキくんも一緒に参加しようよっ、いいですよね?」
慈愛「………………別に……」
ヘカテルミナ「カップ用意しますね」
ユウキ「……ありがとう、神城さん」
紅葉「お菓子とお茶はみんなで楽しまないと……ふふふっ」
お茶会中に起きた出来事……
下
慈愛「んっ…………はう……」
ヘカテルミナ「なん、だか……熱い……」
紅葉「ふ、2人とも? どうしたんですか?」
彼は紅茶を飲んでいた手を止め、魔法で嗅覚を強化する。
……豊潤な臭いの奥、薬草のような独特なもの……媚薬だろうか。
紅葉「ど、どうしよう……っ」
ユウキ「2人を部屋に運ぼう、ここじゃダメかも……」
彼はそう判断し、小柄なヘカテルミナを抱える。
ユウキ「寮……遠いな……っ」
紅葉「あ、空き教室が近くにっ」
落ち着きを取り戻しつつある紅葉は、慈愛に肩を貸しながら案内する。
…………机を並べ、放置されていたクッションを敷き簡易的なベッドを作る。
紅葉「うーん……ダメだぁ、毒物として除染できない……」
薬と毒は表裏一体、彼女の聖属性では完全な除去はできない。
2人の体温上昇を少し和らげる程度で、彼女は歯噛みする。
紅葉「ど、どうしましょう……このままじゃ……」
慈愛「ぅ、ん……ぁ…………つい……」
ヘカテルミナ「うーん……はぁ……はぁ……」
ユウキ「………………」
ユウキの行動……
下
ユウキ(お節介焼きめ……)
彼は諦め、自分の血行を魔法で向上させる。
紅茶を吸収し、薬の成分を体に巡らせる。
ユウキ「ぅ……ぐ、僕にも……」
紅葉「た、大変っ!? も、もう一つベッドを作らないと……クッション足りるかしら……」
ユウキ「かみ、しろさ……これは、分かった……媚薬、なんだ……」
その言葉に彼女は顔を赤くする。
紅葉「び、びびっ!?」
ユウキ「……きっと誰かが……僕の、子種を欲しがっているんだ……」
紅葉「こだっ!?」
ユウキ「2人とも……僕が、セックスしないと……目覚めない……半分飲んだだけで、さっきから、頭の中がそればかりで埋め尽くされて……」
嘘をついているわけではないが……少し心苦しくなる。
紅葉「せ、せせ…………性交、なんて……ああでもっ、うううっ……乱暴なことは許しませんからね!」
そう言いつつ、彼女はユウキの指示を受け服を脱がせる。
慈愛「く……はぁっ…………は、ぁ……」
ヘカテルミナ「んっ、んんっ……ひぁっ」
彼はヘカテルミナの閉じた蜜壺な顔を埋め、慈愛の方は指でほぐす。
紅葉「ひっ、ひゃあ…………なんて……ぅぅっ」
それを見守る彼女は、耳を赤くし見守る。
しっかり準備を終えまずは……
下
家系の問題だと言うのはみんな理解して女の子だとは知っていて
男の振りを否定も茶化しもせず男として扱ってあげている物だと考えてください
ちょっと安価の量が少なくて膨らましづらいので追加します
エッチする時はしっかり内容を安価してください
ヘカテルミナを抱くと決め彼は……
下
ヘカテルミナ「かっ、ひゃ、んんんっ!?」
陰核を指で潰しながら、彼女に絶え間なく与える。
ヘカテルミナ「っひ、あ、んひゃぁぁぁぁ!?」
彼のモノがねじ込まれ、一筋の血が垂れる。
ヘカテルミナ「あっ、なに、こりぇっ、おかし、くなるっ、んんんんっ!?」
ユウキ「クリミナ、さん……っ、大丈夫……?」
ヘカテルミナ「わから、ないですっ、お腹、熱っ、い……ぁぁぁっ!?」
……ゴプゴプと精液を流しこみ、種付けを終える。
彼は汚れた肉棒をティッシュで拭き取り、息を吐く。
ヘカテルミナ「はぁ……はぁ…………」
射精し終えると、ヘカテルミナの熱も引いて来た……やはりそういった媚薬なのだろう。
慈愛「………………」
ユウキ「あ、ちょ、財前さ……わぁっ!?」
するりと寄ってきた彼女に押し倒され、彼女に馬乗りになられる。
そのまま、同じく処女の彼女はゆっくり腰を下ろす。
慈愛「ぁ、あはっ、うふっ……」
根元まで咥えこんだ彼女は、腰を淫らに動かし彼を搾ろうとする。
慈愛「ふひ……あはっ、ユウキ、くぅんっ」
後回しにしたせいで発情しきったのか、彼を興奮させようと手を頭の後ろに回し豊満な胸を揺らし彼を視覚的に楽しませようとする。
慈愛「ぁぁぁはぁああ……っ、熱い……ドクドク、出てるぅ……」
ニヤニヤと髪の裏で笑みを浮かべ、嬉しそうに下腹部を撫でる。
紅葉「許せません!」
怒髪天を衝く……とまではいかないが、彼女の憤怒は本物だろう。
2人を保健室に運んだ2人は犯人探しを始めることとなった。
その脇には、ヘカテルミナの魔書が抱えられている。
ユウキ「……もしかしたら勝てないかもよ……大人達が関わっている可能性もあるし……」
紅葉「その時は告発です! お父様は私の味方です! 三人を傷つけたことに黙ってなんかいられません!」
……どうやら止められそうにない。
ユウキ(これ……僕も話の一端を知っていたって知られたら……まずいよね)
言外に全ての大人達から性交を求められている……そして彼女達にはそのことを伏せている。
今回の件の一員と見做されれば…………よくて教室から疎外される。
紅葉「ヘカテルミナさんの魔書には知りたいことが記されるそうです、2人で犯人を懲らしめましょう!」
ユウキ「う、うん……そうだね……」
せめてエルマが露見されないよう手を打ってることを願う。
紅葉「……では、すでにヘカテルミナさんに魔法をかけてもらった魔書を開きますよ……」
そう言い、緊張した声音で本を開ける。
本を開けると……
下
紅葉「……『犯人はまだ学内にいる』……これだけ?」
ユウキ「きっと見つからないよ……魔書の目を晦ます相手だよ?」
紅葉「…………二手に分かれましょう、怪しい人物を今日だけでなくこれからも探るんです!」
探偵役にノリノリな彼女は、義憤を上乗せして大変乗り気だ。
紅葉「よい情報を待っています!」
タッタカはしたなく廊下を走り、紅葉は去っていく。
ユウキ「………………うーん」
彼女を放って帰るわけにも行かず、彼も犯人探しを行う。
ユウキが学園を見回っていると……
下
クロユリ「……え、ぁ……鶴巻、さん」
ユウキ「クロユリさん、奇遇だね……神城さん見なかった?」
クロユリ「探して、いるんですか?」
彼は一応事情を……ある程度ぼかして伝える。
ユウキ「と言うことなんだ」
クロユリ「……なる、ほど……」
メガネの奥でクロユリは思案する。
クロユリ「先生達が、犯人なのでは?」
……魔書の情報もなく、紅葉ではたどり着かなかった情報にたどり着く。
ユウキ(う、しまった……彼女にも気づかれちゃダメなのに……)
ユウキは誤魔化そうと……
下
ユウキ「ここならいいかな……」
彼は寮の自分の部屋にクロユリを連れ込む。
クロユリ「……先生が聞いている可能性はここもありますが……まあ、口封じで記憶を消される、心配はないかも……」
ユウキ「うん……それで、クロユリさん……どうして先生だと?」
その言葉に彼女は頷き推理を語る。
クロユリ「はい、まず前提として、私達は貴方への行動を、強制されませんでした……」
これは理由も併せて彼は知っている……魔女は愛のない伴侶が性分として一番の憎悪の対象らしい。
故に許嫁という文化も薄く、恋愛の末結ばれるというのが魔女の婚姻だ。
これに対し惚れさせる魔法や薬を使うと言うことは、かけられた方が未熟とされより強い方の家に貰われる。
クロユリ「魔女界を憂う、教師……そう言った人が、お節介を焼いたの、だと」
…………まるで見透かしているようだ。
ユウキ(……誤魔化しきれないな……同調しておいた方がいい)
反論の余地のない理論展開に、彼も誤魔化すのをやめる。
ユウキ「……それじゃあ、どうする?」
クロユリの行動は……
下
クロユリ「まあそれはそれとして……貴方も怪しいのは怪しいです」
ユウキ「う……だよね」
クロユリ「ので……少し人を呼んできます」
そう言い、彼女は席を立つ。
……少しして。
ブルーベリ「さすがクロユリね、私の記憶を読み取る魔法で1発よ!」
ユウキ「なるほど……ブルーベリさんなら確かに……僕の潔白も証明しやすい」
碧「…………ボクも一応容疑者らしいね」
クロユリ「はい、一応、ですが」
彼はなぜかと問おうとしたが……一応彼女は男として扱うのが暗黙の了解らしい。
ブルーベリ「碧くんタッチ! ……問題無し!」
碧「まぁね……」
彼はふと、嫌な予感がした。
ユウキ(……僕父さんからもエルマ先生からも今のこと知ってるぞっ!?)
ここにきて絶体絶命のピンチ……そして何より、ブルーベリを止める手立てもない。
……いわゆる……詰みだ。
ブルーベリ「ユウキくんタッチ!」
タッチされ……
下
ブルーベリ「うーん、紅葉ちゃんと案内されてる光景しか見えないなぁ……」
クロユリ「なるほど……あの2人はもしかしたら、誰もいないところで……発情していた可能性もある、と」
メガネの奥で静かに呟く。
碧「じゃあ、彼は白……かな」
ブルーベリ「そうだねぇ……いやぁそれにしても、紅葉ちゃんと距離近くなぁい? このこのー!」
グリグリと肘で彼を突く。
ユウキ「あ、あはは……」
クロユリ「……お付き合い、させてしまいましたね……ブルーベリ、碧……このことはあまり広めないよう……対処されれば、厳しいです」
そう言われた2人は、こくりと頷く。
クロユリ「お邪魔……しました……気をつけて、くださいね」
そう言い、クロユリは2人を連れ部屋を出ていく。
ユウキ「…………プハァッ……あせ、ったぁ……」
比恵「……あれぇ? 紅葉ちゃんはぁ?」
食堂で食事していた彼女は、夕食の時間になっても顔を見せない紅葉を不思議がる。
暁「探偵らしいですよ」
アキラ「あはは、なんだそりゃ」
そんな会話を食堂の片隅で聞きつつ、彼は食事を終える。
……先程の件もありブルーベリやクロユリとはあまり接触したくない。
ユウキ「向いてないなぁ……こう言うの……」
シャルロット「……1日目で弱音ですか……」
京子「大丈夫ですか? 鶴巻くん」
ユウキ「えっ、あ、いやっ」
ナギサ「ま、そこまで落ちこぼれでもねぇし、ちゃんと励めよ凡人!」
言葉に出していた弱音を聞かれ、なぜか励まされた。
ユウキ(……はぁぁぁぁぁっ……僕って小心者なんだなぁ……)
眠ろうと自室に戻ろうとしていると……
下
紅葉「お帰りなさい、ちょうど探しに行こうかとしていました」
ユウキ「神城さん……どうだった?」
紅葉「はい、この通りです」
そう言って、媚薬や催淫の効果のある結界の要などを彼に見せる。
紅葉「至るところにありました……そこで確信しましたよ、鶴巻さんにはまだ案内していないところが大半でしたので」
ユウキ「なるほど……」
紅葉「あ、後日改めて案内しますから!」
ニコニコ笑顔で彼女はそう返す。
紅葉「とにかく私の方針は決まりました……鶴巻さんと行動をともにし、無実を証明します!」
ユウキ「…………ありがとう神城さん……」
紅葉「ふふっ、紅葉でいいですよ……ユウキさん!」
底抜けに善良な彼女は、彼の手を握り微笑む。
彼も思わず心の底から感謝してしまう。
自室で紅葉との友情を確かめた後……
下
1、エルマからもらった『媚薬』を許容量ギリギリまで入れた紅茶を振舞う
2、エルマからもらった『媚薬を許容量ギリギリまで入れた紅茶』を振舞う
どっちが良い?
ユウキ「そうだ、入学祝いにいろんな人からのもらい物があってさ、ごちそうするよ」
そういい、彼は缶に入ったクッキーと紅茶の茶葉が入った茶壷を取り出す。
紅葉「わぁ! そういえばご飯抜きで歩き回っていたんです! ごちそうになりますね?」
和気藹々と二人は編入祝いの品で小さな宴を開き……。
紅葉「は、はぅ……こ、これ、媚薬、なのでは……?」
ユウキ「……こ、れ……貰い、物で……ぅぅ、ん……」
二人共媚薬入りの紅茶を飲んで著しく体温が上がってしまう。
ユウキ(感覚的には、さっきの媚薬と同じだ……エルマ、先生め……手を回していたのか……)
完全に油断していた彼は、血行減衰や毒素分解も間に合わず身体中に回っていた。
……紅葉は言わずもがな、体温上昇で苦しんでいた。
紅葉「ユウ、き……しゃん……わた、しぃ……あつ、ぃ……です」
顔を赤くし、焦点のあっていない彼女はゆっくりと彼に向かう。
媚薬を飲んだ二人は……
下
紅葉「きゃ……ユウキ、さん…………」
彼女をベッドに押し倒し、スカートからパンツを抜き取る。
紅葉「……来て、ください……」
彼は頷き、腰を浮かせ下着を抜き取る。
先の二人よりも大量の媚薬を摂取した紅葉の割れ目は、大量の愛液を分泌していた。
紅葉「あぁっ!? ひ、んひゃぁぁ!?」
破瓜の痛みも快楽に変えるほどの快楽に背筋を反らして絶頂する。
正常位で彼女を犯し、制服をめくり露になった胸を揉む。
紅葉「ユッ、ゥキ、さッ、んんんっ?!」
極度の興奮状態にある彼女は簡単に絶頂し、一回目の射精までに意識はもうろうとしていた。
紅葉「ら、らい、丈夫、でしゅ、ユウキさ……あなたは、悪く……」
激しく腰を打ち付けられながら、彼女は言葉を絞り出す。
紅葉「っひ、ぁぁぁぁああっ!?」
一際大きな嬌声の後、彼女はぷっつりと意識を手放す。
紅葉「ぁ……ぅ……ぉほ……へぅ……ぁ」
虚ろな瞳で小さな声をあげながら、彼女は彼に押し付けられる度にカクカクと身体を揺らす。
肉人形と化した彼女は、そのまま彼の媚薬によって高められた欲望を受け止める器として四発ほど射精を子宮で受け止める。
二人は体力を使い切り、身体を重なるようにして眠る。
…………朝。
紅葉「……あ、あは…………おはよう、ございましゅ……」
顔を真っ赤にした紅葉が寝そべっていた。
お互い全裸で、眠ったまま揉んでいたのか手はまだ巨乳を掴んでいた。
ユウキ「ご、ごめっ」
紅葉「大丈夫です、事情は分かってます……今度から気を付けましょうね!」
笑みを浮かべながら彼を励ます。
ユウキ「……悪かったよ……今度から、貰い物はよく調べることにする」
彼は頷き、着替えを始める。
紅葉「先に、教室に行ってください……」
ユウキ「うん……」
自室に紅葉を残し教室に向かうと……
下
エルマ「おはよ、ユウキくん」
ユウキ「……やり過ぎです……ブルーベリさんに危うく露見するところでした……!」
彼はそれ以上の言葉は言わない。
……彼女達を己の妻とすることを半分は肯定している彼は、彼女達に薬を盛ること自体を責めれない。
エルマ「うーん、ま、杜撰とはいえ……貴方のアドリブは感じられたわよぉ?」
ユウキ「………………」
魔女の文化は知っているし、納得もしている。
ただ、他人のお膳立てを受けることを良しとはしない、自分はそういう性分なのだとここに来て初めて理解した。
エルマ「うふふ……怒った顔も可愛いわねぇ……今晩、私の部屋に来なさい?」
拒否権はない、といった様子でそういい放ち……彼女は一足先に教室に向かう。
ユウキ「…………」
大人たちに振り回されることを不快に思いつつ、彼も遅れて教室に歩き出す。
教室にたどり着くと……
下
クララ「神城さーん、もう授業が……っきゃぁ?!」
ユウキ「んぶぁ?!」
突如視界が柔らかく大きなものに防がれ真っ暗になる。
クララ「危ない!」
小柄な彼を弾き飛ばしてしまった彼女は後ろに倒れていく彼を抱きとめる。
クララ「い、ったぁ……大丈夫?」
ユウキ「もご、もが……」
クララ「っひゃぁ?! ユウキくん!?」
彼女の下敷きになったユウキは谷間に押しつぶされ、頭を強かに打ち目が回っているようだった。
クララ「ほ、保健室に運ばないと……」
保健室に運ばれた彼は……
下
……脳震盪に陥っていた彼は、クララに手厚い看護を受け午前中には復活した。
ユウキ「…………え……」
そして、目の前にはシャツを酷使する大きな胸。
クララ「……ん、おはようユウキくん」
ユウキ「おっ、おはよう……ございます……」
何故かかしこまる彼に、彼女はおかしそうに笑う。
クララ「ユウキくんみたいな弟が欲しかったなぁ……えいっ、もう大丈夫そうね? たんこぶも引っ込んだみたいだし」
ユウキ「むごがが」
包容力ある彼女の胸に本日二度目の圧迫死、もしくは窒息死の危機を感じる。
何とか脱出し彼は……
下
保健室を出る前にクララに感謝を述べ、彼は保健室から離れる。
紅葉「あ、ユウキくん!」
廊下の向こうから黒い髪と大きな胸を揺らし紅葉が駆け寄ってくる。
紅葉「頭から大出血ときいたんですが……よかった、嘘みたいですね」
そう言いつつも、魔法で頭を癒そうとする。
ユウキ「それよりも……昨日はごめん……僕、取り返しのつかないことを……」
紅葉「……っ、だ、大丈夫ですっ、き、きっかけがあれだと言うだけです! これから仲良くすることに変わりません!」
ニコニコと笑う彼女に、彼は眩しく感じる。
笑みを浮かべる彼女に対し……
下
ユウキ「ありがとう紅葉さん……僕、君の友達になれて嬉しいよ」
紅葉「えっ、えへへ……照れるなぁ……」
にこやかに笑っていると、ふと彼は思い出す。
ユウキ「そういえば昨日の2人は……?」
彼が抱くことになった2人、ヘカテルミナと慈愛。
紅葉「ヘカさんは来ましたよ、慈愛さんは……」
ユウキ「そっか……僕、様子見に行ってみるね……謝らないといけないし」
紅葉「そう、ですか……頑張ってください!」
寮の部屋の場所を教わり、彼は1人で足を運ぶ。
部屋に赴いた彼は……
下
ユウキ「財前さん、昨日は…………っ!?」
慈愛「……あはぁっ、パパが来たよぉ?」
ニヤニヤと髪の隙間から口を歪め、ネグリジェ姿で自分の腹をさする。
その腹は妊娠五ヶ月ほどの妊婦と同じくらいに膨らんでいる。
ユウキ「なん、で……」
慈愛「ユウキ、さんっ」
腕を握り、ベッドに押し倒す。
そのまま唇を奪われ、舌と舌が激しく絡み合う。
髪の隙間から真っ赤な瞳が自分を見つめ、ときおり愛おしそうに目を細める。
慈愛「プハァッ……ユウキさん……お嫁さんにしてっ、もらってくださいっ」
彼女の言葉に彼は……
下
ユウキ「分かった……きっとお嫁さんにしてあげる……でもそれは、卒業してからね、今は恋人で我慢してくれるかな?」
慈愛「はいっ」
案外こちらが手綱を握られれば……。
慈愛「エッチ、しよう?」
ユウキ「え、あ……ぅあ!?」
慈愛「えへっ、ぃひ……恋人、エッチ……ぅふふふっ!」
コツコツと挿入させた肉棒で子宮口を解し、騎乗位でリズミカルに上下する。
プルンプルンと目の前で胸が揺れ、彼の肉棒は否応なく勃起してしまう。
彼女に襲われた彼は……
下
先生を増やす機会は設けたいと思っています
慈愛「ぇへっ、ユウキ、くぅん……!」
彼女を押し倒した彼は、そのまま覆いかぶさるように正常位で組み伏せる。
冷たい彼女の指先と自分の指を絡ませ、何度も腰を打ち付ける。
すでに妊娠済みの子袋は、まだ足らないといったふうに肉棒に吸い付いてくる。
慈愛「好きっ、すき……いっぱい、出してぇっ」
ユウキ「ざいぜん、さっ……もう……出るっ」
慈愛「うん、き、てぇ……んひゃぁぁぁぁっ!?」
特濃の精液を流しこみ、彼女も絶頂する。
慈愛「はぁ……はぁ……好きっ、好きです……好き」
疲れた彼女は、小さく彼の耳元で囁き続ける。
彼も荒い息のまま、彼女の胸に埋もれる。
女教師2「エルマ先生が破れたようね」
女教師3「クク…彼女は私達教師の中でも最弱…」
女教師4「生徒などに堕とされるとは魔女学園教師の面汚しよ……」
こうか
……放課後。
彼は慈愛と暫くの間愛し合ったユウキは、言われた通り教師棟へ向かう。
何を言われるのか不安だった彼だったが……。
ユウキ「いや……先生に話があるのは僕もだ」
そう、媚薬の件。
関係ない二人の飲んでいた紅茶に盛り、自分の引き出物にもいつの間にか混ぜていたこと。
あの三人の為にも、断固抗議するべきだと彼は考えた。
ユウキ「失礼します……」
エルマ「……ふふ、すぐ来てくれたのねぇ? いい子いい子」
彼女がユウキを呼んだ用件は……
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エルマ「もう三人も手を出したのね……ふふ」
ユウキ「それは……僕だってああ言うのは嫌いなんだ……でもっ」
エルマ「過程はいいの、もうあの三人に関しては貴方にもらわれても反抗もしないいい子になったんだから」
……彼は敵意を向けて睨み付ける。
エルマ「ふふっ、大人の思惑通りで助かるわぁ……」
ああそうそう、と彼女は呟く。
エルマ「褒めるだけじゃなくてね? もう摘み食いしちゃってもいいかなぁー、って思うの」
その言葉とともに、彼女は小さなタネを足元に投げる。
ユウキ「うわっ!?」
タネは即座に成長し、足を縛り自由を奪う。
蔓の先に花をつけ、それらは綿のようにふわふわと……即席のベッドに変わる。
エルマ「あはぁっ……いただきまぁす」
エルマはお互いの服を脱がせ……
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エルマ「んっ、んふっ、あはぁっ」
彼女は淫らに腰を振り、浅ましく彼の精液を搾り取る。
魔法使いと違い魔女は自力での不老が苦手で、こうして精液や血、時に直接命を吸う。
彼の精液は、美貌を保つにはうってつけの触媒なのだろう。
ユウキ「はぁっ、はぁ……はへぇっ……」
ガクガクと彼は身体を震わせ、ユウキは魔力の塊のような精液を搾られていく。
エルマ「んふっ……さぁ、ユウキくん? 貴方の番よ?」
彼の拘束を解き、彼女は自分の秘所を広げる。
ユウキ「はぁ、はぁ……!」
エルマ「んんんっ、ふ、とぉっ……いい、わぁっ……もっと、来てぇっ」
大きな胸を揺らし、騎乗位から正常位で彼のものを受け入れる。
エルマ「ぁっ、すご、んんんっ!?」
若い男に自分の身体を使われ、何度もだらしなく絶頂する。
エルマ「んほっ、ひっ、チンポッ、ひゅごっ……んあああああっ!?」
イキ狂う彼女だったが……先にユウキがダウンする。
エルマ「ふーっ……ふーっ……お疲れ様ぁ、ユウキくん……明日もよろしくね?」
マッ
酉これだったか
すみません、展開に悩んでたら酉忘れてました
慈愛「ユウキくん……」
目を覚ますと自室で、自分の部屋だった。
ユウキ「……え、っと……」
慈愛「朝です……ごはんにしましょう?」
彼女は大きくなったお腹をさすりながら、優しく彼を起こす。
慈愛「これ、先生から貰いました……赤ちゃんを守ってくれて、隠しもしてくれるんです」
そういい、彼女はケープを着ると外から見る限り細身な彼女の腹が見える。
慈愛「んっ……ぅふっ、くすぐったい……」
少し撫でてみるが、触感的にも細身な身体だ。
紅葉「ユウキさーん、朝ですよー、食堂でご飯が出ますよー」
慈愛「そ、そろそろ行きましょう……」
彼は頷き制服に身を通す。
朝食を済ませた彼に……
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碧「……やあ、鶴巻くん」
ゆっくりコーヒーを飲んでいた彼の隣に、早峰 碧が座る。
碧「同じ男子同士、仲良くしよう」
彼女……いや、彼は家に男子として育てられているらしい。
一見では男子にしか見えないが、詳しく見れば女の子らしい顔立ちや体格である。
彼に対して紅葉や慈愛からどう接すればいいか教えてもらってはいる。
曰く、男子として接してあげて欲しいと。
ユウキ「そうだね……家でいくらか基礎は叩き込まれて遅れる感じはないけど……ちょっと肩身が狭いかな」
碧「ああ……だね」
彼はユウキの言葉に頷く。
彼等の談笑はしばらく続き……
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碧「ふー……神城さんと、媚薬事件のことを調べているみたいだね」
彼の部屋に行き、事件について情報を共有する。
碧「なるほど……大人たちも本格的に信用できなくなってきたね」
貰い物の紅茶に媚薬を盛られたことは伝えたが、それがエルマのもの……そして、そのエルマに襲われたことも伝えなかった。
……彼は何故か喋る気にはなれなかった……盛られた薬のせいか、それともそれ以外の感情か。
碧「…………君が来てからこういうことは起き始めた、ということは君が狙いなんだろうね」
無口だ、と聞いていたが彼は自分の推理を語り始める。
ユウキ「……まあ、尻尾を出すまで警戒を続けないとけないだろうね」
彼の言葉に碧は頷く。
ユウキ「そっちは、何かあった?」
碧が掴んだ情報は……
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碧「情報ではないが……諸々を整理すれば、怪しいのはエルマ先生だ」
……そこに行きつくのは通りではあるだろう。
ユウキ「だね……一番近いわけだし」
無理に否定はせず、彼はその言葉に肯定する。
碧「……問題は、証拠がない……怪しい、というだけ……」
彼は目を細め腕を組む。
ユウキ(…………芋蔓式に僕の悪事が暴かれるな……)
いや、彼主体で何かを行ったことは一度もない。
ただ大人の都合に彼女らと同じく巻き込まれ……今はギリギリ何も知らない、と演技しているだけだ。
事情を隠している、というのは充分彼に罪悪感を覚えさせる……彼はいつ暴かれるのかと肝を冷やし続ける。
情報交換を終え……
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彼は自習室を申請を出して借り、自習に励んでいた。
シャルロット「……これほど丁寧に教えるなど、本当はあり得ないことでしてよ」
転入生の学力を確認し、遅れるようなら教える。
……クラスの皆はそう判断し、代表として成績優秀な彼女が選ばれた。
自室よりも少し狭い……本当に自習以外には使えない部屋。
シャルロット「なるほど……身体強化に関しては家系独自の物を省いてもなかなかのものですわね」
身体操作、という家系独自の魔法を使う彼女に褒められ、彼は少し微笑む。
シャルロット「ふぅ……まあ、愚鈍ではないようですし、私達の授業の邪魔などはしない程度であるなら問題ないですわ」
彼女は息を吐き、後ろに置かれていた荷物置きに使えるベンチに腰掛ける。
ユウキ「時間割いてくれてありがとう……これからもよろしくね」
シャルロット「別に、勉学の遅れは早めにした方がいいと考えただけですわ」
自習を切り上げた後……
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