彡(゚)(゚)「オレオレ詐欺、ウチの祖母ちゃんの対処法」(12)


彡(゚)(゚)「ここのところテレビでアポ電とか騒いでるの見て」

彡(゚)(゚)「>>1が祖母ちゃんとのやり取りを思い出したんや」

彡(゚)(゚)「せやけどだいぶ前の話なんで」

彡(゚)(゚)「細かいところは違うかもしれへんし」

彡(゚)(゚)「全部の特殊詐欺に対応できるわけでもないと思うから」

彡(゚)(゚)「その辺は自己責任で大目に見てやで~」



ある日の事。
ある原住民にお祖母ちゃんから電話がありました。


(´・ω・`)「はい、もしもし」

(´・ω・`)「ああ、お祖母ちゃん?」

(´・ω・`)「急にどうしたの?」

( ´∀`)「どうしたの、じゃないわよ」

( ´∀`)「お祖母ちゃん心配して言ってるの」

( ´∀`)「そこのところは分かって欲しいのよ~」

(´・ω・`)「だから何の話?」

( ´∀`)「何の話って……あなたが正しい道に戻るようにって」

( ´∀`)「さっきから言ってるでしょ?」

(´・ω・`)「???」


(´・ω・`)「さっきからって……僕」

(´・ω・`)「お祖母ちゃんに電話してないけど?」

( ´∀`)「……え?」

この辺からお祖母ちゃん、当時オレオレ詐欺と呼ばれてた
特殊詐欺グループと思われる奴からの電話を受けていた
と分かってくる。

( ´∀`)「あらぁ……ということは原ちゃんからの電話じゃなかったのね」

(´・ω・`)「うん」

(´・ω・`)「でも詐欺に引っ掛からなくて良かった」

( ´∀`)「おかしいとはちょっと思ったのよ~」

( ´∀`)「原ちゃんが会社のお金を使い込むなんて……」

( ´∀`)「仮に本当だとしても、穴埋めは間違った事よって」

( ´∀`)「私言ってあげたのよねぇ~」


要約すると
犯人とはこんなやり取りをしたみたい。

( ´∀`)「はい、もしもし」

彡▼▼「あ、祖母ちゃんか?」

彡▼▼「俺や俺。分かるか?」

( ´∀`)「ひょっとしたら原ちゃん?」

彡▼▼「せや、原ちゃんやで、祖母ちゃん」

( ´∀`)「あらぁ~久しぶりねぇ原ちゃん」

( ´∀`)「元気にしてた?」

彡▼▼「まあ俺は元気やねんけど……」

彡▼▼「ちょっとヘマして会社の金、使い込んでしもうてん」


( ´∀`)「え!?」

彡▼▼「だいたい300万ほどやねんけど……」

彡▼▼「来週までになんとかせんと、ワ……俺、会社首になってしまうと思う」

( ´∀`)「原子(原住民母)には相談したの?」

彡▼▼「祖母ちゃん、俺は祖母ちゃんなら助けてくれると思って」

彡▼▼「電話したんよ」

彡▼▼「必ず返すから、300万、貸してくれへんか?」

( ´∀`)「…………」

( ´∀`)「原ちゃん。それはダメよ」

彡▼▼「……へ?」


( ´∀`)「いきさつはどうあれ」

( ´∀`)「会社のお金を使い込んだのは原ちゃんの間違いでしょ?」

( ´∀`)「なら、会社に正直に話して、ごめんなさいしないといけないわ」

彡▼▼「い、いや、だから」

彡▼▼「来週までに振り込めば、何とかなるんや!」

( ´∀`)「それも良くないわ」

( ´∀`)「人間、一度でも何とかなる、と思って隠し事してしまったら」

( ´∀`)「次も大丈夫って思ってしまうの」

彡▼▼「そ、そんな事はあらへん!」

彡▼▼「今回だけ!こんなことは今回だけやから!」

彡▼▼「祖母ちゃん、300万貸してや!」


( ´∀`)「怖いのも分かるけど、正直に会社に言うべきよ」

( ´∀`)「お祖母ちゃんも原ちゃんに付いて行って」

( ´∀`)「一緒に謝ってあげるから……」

彡▼▼「そ、そんなんせんでもいいんや!」

彡▼▼「300万出してくれれば、それでええんや!」

( ´∀`)「絶対ダメよ」

( ´∀`)「これは原ちゃんがお天道様の下で恥ずかしくなく」

( ´∀`)「ちゃんと真っ当に生きて欲しいから言ってるのよ」

彡▼▼「…………」

ガチャン! ツー ツー

( ´∀`)「あら? 原ちゃん? 原ちゃん!?」


(´・ω・`)「あはは、お祖母ちゃんらしいね」

( ´∀`)「私はお天道様の下で恥ずかしくない生き方をして欲しいだけなの」

( ´∀`)「それだけなのよ」

(´・ω・`)「お天道様かぁ」


彡(゚)(゚)「これで終わりや」

彡(゚)(゚)「>>1の祖母ちゃんは「お天道様」が口癖で」

彡(゚)(゚)「ちょっと宗教じみてる感じやけど」

彡(゚)(゚)「疑うというより、別の信念で撃退したという印象やな」

彡(゚)(゚)「そして特殊詐欺をしている犯人に言っとく」

彡(゚)(゚)「お天道様は、お前の行いもちゃんと見てるんやで」


おしまい


詐欺じゃないんだけど
別の孫の結婚式の費用を貸して欲しいと頼まれたときも
身の丈にあった結婚式をしなさい
背伸びしてもお天道様は評価してくれないわよ
と、ばっさり断ったらしい。(>>1の母談)
これをケチと見るか、真っ当な意見と見るかは
人それぞれかと思うけど
俺は祖母ちゃんの意見は正しいと思ってる。

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