Aqours「海の怪談集」【ラブライブ】(36)

どうも、ナナシです。まだまだ暑い日が続いているので納涼的な感じで投稿します

オリジナル設定です。微キャラ崩壊あるかもしれません。では参ります

【海の魔物】

果南「これは私が体験っていうか聞いた話はんだけど」

果南「内浦って海が綺麗だからダイビングとか海水浴とか結構人気あるんだけど」

果南「通?っていうのかなちょっとしたのが【夜釣り】なんだよね」

果南「日中は夏場はかなり暑くなるから危険なんだけど」

果南「夜になると夜風が気持ちよくて結構人気なんだよね」

果南「【アレ】を見るまでは」

果南「あの日もそうだった。じいちゃんがどうしても外せない会合があるとがで」

果南「私が2人のお客さんを離れの堤防に運んだんだ」

【アレ】を見たお客さんの話を聞くとき、じいちゃんから言われていたことは2つ

1つ目は決して【アレ】を見ないこと、2つ目は【アレ】のことを他に口外しないよう説得すること

この2つだった

その2人は夜釣りを楽しんでいたそうだ

1人は夜明け前だったからか深い眠りについていて、もう1人は釣りをしていた

そんな中、【アレ】を見たらしい

最初はバシャバシャと音がするんだ。その音のする方を見ると

小学生くらいの子供が【溺れている】風に見えるんだよね

普通の人なら、ヤバイってなって助けに行こうとするんだけどさ

よーく見ると分かるんだよ

顔がぐちゃぐちゃに爛れて目も鼻もないんだよね

【アレ】がこっちに気づくと妙な奇声をあげながらこっちに来るんだよね

パニックになって懐中電灯か何かで照らすとピタって音が止んで【アレ】もいなくなってるんだよね

明け方2人を迎えに行ったと時の様子で薄々分かったんだ。【アレ】が出たんだって

最後まで2人共夢を見てるんじゃないかって狼狽えてたよ

帰りしなふとその堤防をみたらさ・・・【アレ】が立ってたんだ

不味いって思って直ぐ目をそらしたけど・・・大丈夫だよね

最後に2人にこのことは・・・って言ったら2人とも「分かってる」って言ってくれた

そうだよね。こんな話誰も信じて貰えないよね

2人とも疲れ切った感じで帰っていった

なんだか悪いことしたかなん?

え?なんで私が【アレ】のことを知ってるかって?

・・・昔、私も見たことがあるんだよ【アレ】を

【アレ】の正体を知らずに思わず【アレ】に手を振っちゃたんだ

猛スピードで追っかけて来て、じいちゃんも私も大変だったんだ

夜釣りは涼しくて気持ちいいけど、もし変な音がしてもそっちにいったら駄目だからね

【海を漂うもの】

ルビィ「昔々ルビィのおじいちゃんのお父さん?ひいおじいちゃんがよくお話してくれたことを話そうと思います」

ルビィ「ルビィのお家は代々この土地の漁業組合の網元で」

ルビィ「そんな中ひいおじいちゃんが若いころ漁に出た時に体験した話・・・です」

まだ戦前の話らしいんだけど、海に出て漁をしていると必ずじゃあないんだけど

【水死体】に出くわすことがあるんだって

原因は分かんないんだけど【水死体】っていうのはね。とっても可哀想な姿をしててね

大体、波内際に浮いてるらしいんだけど、不思議とこっちに近づいてくるんだって

今みたいにエンジンが付いてる船なんて無くて、必死に漕ぐんだけどピッタリとくっついて中々離れてくれないの

ひいおじいちゃんの船は1人用らしく引き上げたら船が沈んじゃうからとっても困ってたんだ

お仕事もあるからどうしようって、そんな時にね。【両手を合わせてあるお願い事をするんだって】

それはね【今から漁をしますから少し離れてください。その代わりにアナタを無事に陸まで連れて行きますから】って心の中で言うんだって

そうするとまるで意志があるように【水死体】は着かず離れずの距離までになるらしいんだ

そうしてお仕事が終わってから【終わりました。帰りましょう】っていうとまた着いてくるんだって

ひいおじいちゃんは「人間はどんな姿になっても海という場所にはいられないのだろう」

そう言ってたって、ルビィがおじいちゃんから聞いた話だよ

もし、ルビィも出会う機会があったら、ひいおじいちゃんみたいにちゃんと陸まで連れて行ってあげたいな・・・

どんな姿になっても、家族のもとに帰りたいよね

【山と海】

花丸「山と海の違いは何?」

花丸「まるが小さいころお父さんに聞いた他愛ない質問だったんだけど」

花丸「普通は海にはしょっぱい水があって山には木々があって・・・そういうことを言うんだと思うんだけど」

花丸「お父さんは全く違ったの」

山は古来より神々が集う場所、人間の魂が還る場所、そう言ってた

海は元来人が住まう場所ではなく、人にとっての【異界である】そう言ってた

人間の生命活動維持の1つである「呼吸」

山は標高何千メートルくらいから呼吸が苦しくなるけど

海の場合はそれらが一切できない

これが海が【異界である】といわれている由縁なんだと

山や海にはよく怪談話を聞くけど直接「死」に繋がる恐怖は海の方が多い

最近では酸素ボンベやウエットスーツなんかがあって水中でもある程度は活動できるようになったけど

オラとしては、山より海の方が怖いずら

【お盆】

善子「ククク、今宵も堕天使ヨハネの集いに集まりしリトルデーモンたち」

善子「今回の話はちょっと刺激的だから気を付けて聞いて頂戴ね」

善子「よく、動画配信で怪談話を見る人が多いと思うのだけれど」

善子「その中で「実際に行ってみた」っていう動画があるじゃない?」

善子「これはそんな興味本位で「そこ」に行ってしまったある人の話よ」

よく【お盆には海辺に近づいてはいけない】って話を聞くんだけど

何故だか分かる?クラゲが大量に発生するから危ないとかいろいろあるけど

昔の人は、こう言ってるの・・・【海に連れていかれる】ってね

何を言ってるのか正直分からないって感じかしら?

その人たちも、そんなこと迷信だっていって「そこ」に向かった

「そこ」は数々の怪異現象がおこると噂の砂浜

その年も事故により数人の犠牲者が出ていたの

でも、そんな事すらも好奇心の前では一種のスパイスにしかならないのよね

案の定「そこ」にいったその人たちは全員亡くなったらしいわ

【海に連れていかれたのね】

ほら、お盆って【先祖の霊が返ってくる時期】じゃない

つまり【あの世】と【この世】が最も近くなる時期なの

でもそれは決して良い意味ではないのよ

もしかしたら犠牲になった人たちも来年になったら・・・そう考えるとゾッとするわ

だからリトルデーモンたち、何があってもお盆の時期に海辺に近づかないでね

ヨハネとの約束よ・・・フッ

ピコン・・・配信は終了しました

【幽霊船】

曜「あのね、これはパパから聞いた話なんだけど」

曜「私のパパはね、船(フェリー)の船長をやってて中々家に帰ってこないんだけど」

曜「頑張ってるパパはカッコいいと思うんだ!」

曜「話が逸れてる?そうかな?まぁいいっか」

曜「あのね、それでパパの船が航海中に遭遇したんだって」

曜「所謂【幽霊船】に」

その日はむせ返るような暑さで、夜になっても全然涼しくなくって大変だったって言ってた

無事に港に着いて次の港へ発進してしばらくした時にね。すごく濃い霧が発生してたらしいの

普通、霧ってね起こってもホンの数秒で抜けてしまうほど薄く短いものなんだけど

その霧は辺り一面まるでこっちを飲み込むように広がっていたらしい

パパも長年の経験から乗務員へ指示を送って乗っているお客さんが不安にならないように

アナウンスしたり、流石パパだよね!

そんな時お客さんの1人が「あ!」って声を上げたらしいんだ

パパも船員もお客さんたちも一斉にそこをみたら・・・【それが現れた】そうだよ

パパが乗っている船は結構大きいんだけど

【それ】はとても大きくて豪華客船?っていえばいいのかな?一種のホテルみたいな感じの船だって

でも変だってパパが言ってた。私が何が?って聞くとパパはこう答えたの

人の気配がしないって、所々錆びついていて明かりも点いていない。そして極め付きは【ソナー】

ソナーっていうのはね船に常備されているもので船の半径何㎞の範囲に【何があるか】分かるシステムなんだけど

ほら、海って標識もないし道路の線もないでしょ?だから船乗りは自分の目なんかを頼りにするんだけど

それも真っ暗な夜にはあんまり役に立たないんだよね。だからソナーってすごく重要なんだよ

でも【それ】はソナーに全く反応が無かったらしいの

いきなり横に現れたっていってた。その不気味な風貌を眺めているときにパパは見たんだ

【甲板でこちらに手招きしている女性を】

パパは背中がゾクッてして全員船内に入るように指示してそこから猛スピードで離れたの

するとさっきまであった濃い霧が晴れて満点の星空が広がったんだって

ほっとして振り返るとそこには霧もあの船も何もなくなってて静かな海のさざ波が聞こえたんだって

曜「これがパパから聞いた話だよ。パパが危険な目に合うのはスゴク心配だけど」

曜「でも働くパパはやっぱりカッコいいよね!(2回目)」

【海でうつむく】

ダイヤ「わたくしが、中学生の時の話ですわ」

ダイヤ「わたくしと妹のルビィは幼き頃よりお琴や日舞の練習と厳しいお稽古の毎日でした」

ダイヤ「そんな中ルビィは精神的に不安定になりお稽古をやめました」

ダイヤ「そのせい・・・というわけではないのですが、稽古はより激しさを増しました」

ダイヤ「お母様は檄を飛ばし時にはわたくしに手を上げることもありました」

ダイヤ「わたくしはそんな時・・・海に行きますの」

昔、果南さんに教えてもらいました。辛いこと苦しいことがあったら海に行くといいと

「海は全てを受け止めてくれる」と

わたくしは海を眺めていました。辛いお稽古のこと、黒澤の人間としての自覚

当時、中学生のわたくしには大変重いプレッシャーでした

ポロポロと涙が溢れてきたのを覚えています。波はとても穏やかでしたわ

うつむいて泣いていると、ふと視線を感じて顔をあげると【女性が立っていました】

【それも海の上に】

泣いているわたくしをジッと見ていてその顔はとても悲しい顔をしていました

わたくしはハっと我に返り顔を服の袖で乱暴に拭き、泣いていることを隠しました

そしてその女性に向けて「大丈夫です!」という意味を込めて笑顔を見せました

するとその女性はわたくしに向けてとても美しい笑顔を返してくれました

なぜでしょうか?とても安心したのを覚えています。懐かしいような・・・そんな気持ちになりました

それと同時に後ろからわたくしを呼ぶ声に振り返りました

そこにはルビィがいました。わたくしを心配して探しに来てくれたのですね

ルビィと手をつなぎ帰ろうとしたとき、海の方を見ましたがその女性はいませんでした

家に帰り稽古を始めようとしたとき、わたくしは唖然としました

【その女性の写真が飾ってあったのです】

わたくしは母にその女性について尋ねました

その女性はわたくしたちの遠いご先祖様・・・

黒澤家の重責に耐えられずに自ら命を絶ってしまった悲しい人だと聞きました

その時、わたくしの中で点と点が繋がった気がしました

母からお稽古の再開を言われ、わたくしは構えました。今日は日舞のお稽古です

チラッと写真に目をやると写真の顔が薄っすらとほほ笑んでいるように見えました

【小島】

鞠莉「夏休み、仕事も練習もなくて、果南やダイヤもみんなそれぞれ用事があって」

鞠莉「暇だった私は島にあった個人用の船でクルージングしてたの」

鞠莉「そんなときに「ある小島を見つけたの」」

鞠莉「こんな所に島なんてあったかしら?そう思って島に降りたの」

その島は、とても小さくそんなに広くなかった

私は冒険心に任せて島を散策、でも数分とたたず反対側に出てしまった

残念な思いでいっぱいの私に後ろから突然「ねぇ」と声をかけられたの

ビックリして後ろを振り向くと、小学生くらいの男の子・・・Boyがいたの

そのBoyは私に質問してきたわ、「何処から来たの?」とか「僕迷子で家に帰りたいんだ」って

一方的にしゃべっていたわ

私は「じゃあ私の船があるから一緒に帰りましょうか?どこに住んでいるの?」そういうと

Boyは言ったわ

「僕・・・足が痛いんだ」

そういうとBoyの足から血が出てきだしたわ

私は驚きのあまりその場を逃げるように去ったわ

船に乗りそこを離れようとしたけど、船が動かないの

私はパニックになっていると後ろから「お姉ちゃん」って声がしたの

私は振り返ることができなかった、額から大量の汗が噴き出したわ

私が固まっていると・・・

【お姉ちゃん・・・僕を見つけてね】

その言葉を聞いた瞬間にエンジンが点いて全速力でそこを離れたわ

後ろを振り向く余裕なんて無くてとにかく無我夢中だったわ

ホテルに戻りその足で自分の部屋にもどり鍵を閉めた時、ようやく一息付けた気がしたの

「あれは何だったのか」「あの男の子は何」「あんな所に島なんてあった?」・・・

頭の中はもうぐちゃぐちゃ・・・でも妙に耳に残っているものがある

最後の【僕を見つけてね】という言葉だった

私は少し考えた後、使用人を呼んであの小島の調査をお願いしたの

使用人は不思議そうな顔をして私に報告に来たわ。「島などありませんでした」って

私は声を荒げて言ったわ「ちゃんと探しなさいって」

でも実際、私が「島」があったであろう場所には確かに何もなかった

絶句している私に次の報告が来た時、私は震えたわ

その「島」があった海底付近に【人骨】が発見されたの

私は直感であのBoyだと分かったわ

私がその人骨を引き上げるように指示を出すと露骨に嫌な顔をされたけど

私は構わず決行したわ

後で聞いた話なんだけど昔あそこで事故が遭って小学生くらいの男の子が行方不明になっていたらしいの

骨は花丸のお寺に供養してもらうように頼んだわ

お経を聞いてる最中耳元で「見つけてくれてありがとう」って声を確かに聞いたわ

私は少し、にやけながらこう心の中で囁いた

「You're welcome」

【海でのキャンプ】

千歌「これは千歌が小さいころに聞いたんだけど」

千歌「キャンプっていうと普通山を想像すると思うんだけど」

千歌「以外と海でのキャンプも多かったんだ」

千歌「今だと、規制があってできない場所が多いんだけど」

千歌「まだ、規制が緩かった時の話」

これは某大学の生徒が卒業旅行で海にキャンプにやって来た

しかし、急な提案だったらしくすでにキャンプ場はテントでいっぱいだった

困り果てたその人たちは方々探し回って【ある場所に辿り着いた】

そこは【立ち入り禁止】の場所だった

何人かは「もう帰ろうぜ」って言ってたらしいんだけど、その中の1人が

構わず先に進んじゃったらしいんだ

その先には開けた場所があって海も見える絶景の場所だった

「お、ここいいじゃん」ってそこでテントを立てちゃったんだ

辺りも暗くなりランプをつけ中でおしゃべりをして、いよいよ夜も更けてきた時

【異変が起きたんだ】

誰かに腕を叩かれた、テントを揺らされた、変な声がした

そんな奇妙なことが起こっていると急にランプが消えたんだって

恐怖のあまり、みんなテントから出てその場から離れたんだって

立ち入り禁止の看板を出たところで近くにある海の家のおじさんに会ったんだって

そのおじさんにあるがままを話した大学生たちにおじさんは話したんだって

【そこで人が亡くなっている】って

その大学生は真っ青な顔をしてその場を後にしたそうなんだ

立ち入り禁止の看板はよく見るし千歌もよく曜ちゃんたちと無視して入ることも少なくないんだけど

ちゃんとした理由があってそこに立ててるんだなってその話を聞いて思ったの

みんなも無暗に入ったらダメなんだよ!

【海の絵】

梨子「私が、音ノ木坂学園にいた頃の話です」

梨子「私の家の近所に美術の専門学校に通っているお姉さんがいて」

梨子「小さいころは良くお家に遊びに行ってたの」

梨子「お姉さんの部屋には自身が書いた絵が沢山あってね」

梨子「私は、お姉さんが絵を描いている姿がカッコよくて」

梨子「私が趣味で絵を描き始めたのもそのお姉さんの影響かな」

梨子「でも・・・そのお姉さんが先月亡くなったの・・・それも【とても奇妙な形で】」

お姉さんは大学卒業後、本格的に絵師としての仕事を始めて、そんなに有名じゃないけど

生活自体は出来ていたそうなの

ある日、友人のAさんがお姉さんの自宅兼仕事場(アトリエ)に遊びに行ったらしいんだけど

そこはね海がよく見えるところに立っててね。家賃も格安で最高だって言っていたらしいの

「ここで海を眺めていると創作意欲が湧いてくる」そういって絵を描いているお姉さんを見て

Aさんも頑張っているなって尊敬してたんだって

1ヶ月後、仕事終わりにお姉さんから着信がきていることに気づいたAさんはお姉さんに電話をしたの

そうしたらお姉さんが出たらしいんだけど酷くやつれた声で

「た・・・助けて・・・【海に・・・海に・・・殺される】」

Aさんはゾクッって慌ててお姉さんの家まで走っていったの

家に着くと明かりもなく鍵も掛かっていなかったらしいの

家中を探し回ったんだけどお姉さんの姿は無く、最後に仕事場の扉を開けて電気をつけた

そこで驚愕の光景を見たらしいの

仕事場は【足の踏み場もないくらい絵が散らかっていて】Aさんは動揺を隠し切れなかったの

そんな中、【ある絵】に目がいったの。その絵は散乱している他の作品とは違って

とても大きく描かれた【海の絵】だった。ただ1つ不気味だったのは、【海の色が真っ赤だった】こと

その絵に【人が書かれていること】だ

Aさんは直感っていうか背中に悪寒が走って、そこから見える【海】へ向かった

・・・そこには【お姉さんが血だらけになって倒れていた】【まるであの絵のように】

Aさんが私にその話をしてくれた時、勿論悲しかったけど、それ以上に例えようのない感情になったのを覚えてる

中でも頭から離れないのはお姉さんが最後に言った言葉

【海に殺される】

~終~

以上になります。各話に関連性は無いです。では!

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